(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-03
(54)【発明の名称】動的に色が変化するLEDを用いたインタラクティブな色選択のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0488 20220101AFI20240527BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20240527BHJP
H05B 45/20 20200101ALI20240527BHJP
H05B 47/155 20200101ALI20240527BHJP
H05B 47/165 20200101ALI20240527BHJP
【FI】
G06F3/0488
G06F3/0481
H05B45/20
H05B47/155
H05B47/165
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023564075
(86)(22)【出願日】2022-04-11
(85)【翻訳文提出日】2023-12-12
(86)【国際出願番号】 EP2022059661
(87)【国際公開番号】W WO2022223354
(87)【国際公開日】2022-10-27
(32)【優先日】2021-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】カニンガム ローラ エレン
(72)【発明者】
【氏名】クマール ロヒット
(72)【発明者】
【氏名】ハン ドン
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンガラパット タラケサヴル
【テーマコード(参考)】
3K273
5E555
【Fターム(参考)】
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5E555FA00
(57)【要約】
ジェスチャレシーバ、カラージェネレータ、カラーミキサ、ユーザインターフェース、及びタッチスクリーンを含む、色選択のためのシステムが提供される。ジェスチャレシーバは、タッチスクリーンを介してユーザインターフェースから第1のタッチポイントを受け、第1のタッチポイントは、第1の初期位置及び第1の現在位置を有する。その後、カラージェネレータは、ランダムに又は第1の初期位置に基づいて、第1の色を生成する。その後、ジェスチャレシーバは、タッチスクリーンを介してユーザインターフェースから第2のタッチポイントを受け、第2のタッチポイントは、第2の初期位置及び第2の現在位置を有する。その後、カラージェネレータは、第1の色及びカラーオプティマイザに基づいて第2の色を生成する。その後、カラーミキサは、第1の色、第2の色、第1の初期位置、第1の現在位置、第2の初期位置、及び第2の現在位置に基づいて混合色を生成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インタラクティブ照明システムのための色選択のためのシステムであって、当該システムは、
ユーザインターフェースから第1のタッチポイントを受け、前記第1のタッチポイントは、第1の初期位置及び第1の現在位置を有する、及び
前記ユーザインターフェースから第2のタッチポイントを受け、前記第2のタッチポイントは、第2の初期位置及び第2の現在位置を有する、
ように構成されるジェスチャレシーバと、
前記第1のタッチポイントを受けることに応答して第1の色を生成する、及び
前記第2のタッチポイントを受けることに応答して第2の色を生成する、
ように構成されるカラージェネレータと、
前記インタラクティブ照明システムの1つ以上の発光ダイオードによって発せられるべき混合色を生成するように構成されるカラーミキサであって、前記混合色は、前記第1の色、前記第2の色、前記第1の初期位置、前記第1の現在位置、前記第2の初期位置、及び前記第2の現在位置に基づく、カラーミキサと、
を含む、システム。
【請求項2】
前記ユーザインターフェースは、前記混合色を表示するように構成される、請求項1に記載の色選択のためのシステム。
【請求項3】
前記混合色は、前記ユーザインターフェースの背景部分に表示される、請求項2に記載の色選択のためのシステム。
【請求項4】
前記ユーザインターフェースは、前記第1のタッチポイントの周りに前記第1の色を表示するように構成され、前記ユーザインターフェースは、前記第2のタッチポイントの周りに前記第2の色を表示するように構成される、請求項1に記載の色選択のためのシステム。
【請求項5】
前記第1のタッチポイントはさらに、第1の圧力を有し、前記第2のタッチポイントはさらに、第2の圧力を有する、請求項1に記載の色選択のためのシステム。
【請求項6】
前記カラーミキサは、前記第1の圧力及び前記第2の圧力にさらに基づいて前記混合色を生成するように構成される、請求項5に記載の色選択のためのシステム。
【請求項7】
前記カラージェネレータは、ランダムカラージェネレータに基づいて前記第1の色を生成するように構成される、請求項1に記載の色選択のためのシステム。
【請求項8】
前記カラージェネレータは、前記第1の初期位置に基づいて前記第1の色を生成するように構成される、請求項1に記載の色選択のためのシステム。
【請求項9】
前記カラージェネレータは、ランダムカラージェネレータに基づいて前記第2の色を生成するように構成される、請求項1に記載の色選択のためのシステム。
【請求項10】
前記カラージェネレータは、前記第1の色及びカラーオプティマイザに基づいて前記第2の色を生成するように構成される、請求項1に記載の色選択のためのシステム。
【請求項11】
前記ユーザインターフェースは、タッチスクリーン上に表示される、請求項1に記載の色選択のためのシステム。
【請求項12】
前記第1のタッチポイントは、ユーザが第1の指で前記タッチスクリーンにタッチすることに対応し、前記第2のタッチポイントは、前記第1の指が前記タッチスクリーンと接触したまま、ユーザが第2の指で前記タッチスクリーンにタッチすることに対応する、請求項10に記載の色選択のためのシステム。
【請求項13】
インタラクティブ照明システムのための色選択のための方法であって、当該方法は、
ジェスチャレシーバを介して、ユーザインターフェースから第1のタッチポイントを受けることであって、前記第1のタッチポイントは、第1の初期位置及び第1の現在位置を有する、ことと、
カラージェネレータを介して、前記第1のタッチポイントを受けることに応答して第1の色を生成することと、
前記ジェスチャレシーバを介して、前記ユーザインターフェースから第2のタッチポイントを受けることであって、前記第2のタッチポイントは、第2の初期位置及び第2の現在位置を有する、ことと、
前記カラージェネレータを介して、前記第2のタッチポイントを受けることに応答して第2の色を生成することであって、前記第2の色は、前記第1の色及びカラーオプティマイザに基づく、ことと、
カラーミキサを介して、前記インタラクティブ照明システムの1つ以上の発光ダイオードによって発せられるべき混合色を生成することであって、前記混合色は、前記第1の色、前記第2の色、前記第1の初期位置、前記第1の現在位置、前記第2の初期位置、及び前記第2の現在位置に基づく、ことと、
を含む、方法。
【請求項14】
当該方法は、
前記ユーザインターフェースを介して、前記第1のタッチポイントの周りに前記第1の色を表示することと、
前記ユーザインターフェースを介して、前記第2のタッチポイントの周りに前記第2の色を表示することと、
前記ユーザインターフェースを介して、前記ユーザインターフェースの背景部分に前記混合色を表示することと、
を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
当該方法は、タッチスクリーンを介して、前記ユーザインターフェースを表示することを含む、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、色選択のためのシステム及び方法に関し、とりわけ、動的に色が変化する発光ダイオード(LED)を用いたインタラクティブな色選択のためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
動的に色が変化するLEDは、建物、ファサード、橋、及びモニュメントを照らすためによく使用される。これらの公共建造物は、一般人が、色選択を含む、照明システムのさまざまな側面を制御することを可能にするためにインタラクティブ照明システムを実装することがある。色選択の最も一般的な方法は、カラーパレット(color palette)又はカラーホイール(color wheel)を伴う。カラーパレット又はカラーホイールは、多彩な異なる色(wide-array of different colors)を表示するように構成され、ユーザがパレット又はホイールから単一の色を選択するだけで照明システムの色を選択することを可能にし得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このようなシステムは、どちらかというと決定論的であり、ユーザエンターテイメント及びディスカバリ(user entertainment and discovery)という点で欠けており、斯くして、ユーザエンゲージメント(user engagement)を低下させる可能性がある。したがって、インタラクティブ照明システムのカラースキーム(color scheme)を選択する際にある程度の制御をユーザが依然として可能にしながら、エンターテイメント及びディスカバリの側面を取り入れることによりユーザエンゲージメントを向上させる色選択システムが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、一般に、色選択のためのシステム及び方法に関する。ユーザは、親指等、指のうちの1つでユーザインターフェースにタッチすることによって、色選択プロセスを開始する。システムは、ユーザインターフェース上に表示される、第1の色を生成する。第1の色はランダムに生成されることができる、又は、親指タッチポイントの位置に基づいて生成されることができる。第1の色は、親指タッチポイントの周り又はユーザインターフェースの背景部分等、ユーザインターフェースに表示されことができる。ユーザは、親指タッチポイントに加えられる圧力の量によって選択された色の強度を調整してもよく、これらの強度調整は、第1の色の表示に反映されることができる。ユーザは、ユーザインターフェースから親指を持ち上げ、ユーザインターフェースに2度目にタッチすることにより、まったく異なる第1の色を生成してもよい。
【0005】
ユーザは、第1の指がユーザインターフェースと接触したまま、人差し指等、第2の指でユーザインターフェースにタッチすることにより、色選択プロセスを継続する。システムは、カラーオプティマイザに基づいて第2の色を生成する。カラーオプティマイザは、仮想カラーホイール上で第1の色から最大距離になるように第2の色を選択する。ユーザは、ユーザインターフェースから人差し指を持ち上げ、ユーザインターフェースに2度目にタッチすることにより、異なる第2の色を生成してもよい。新しい第2の色は、第1の色及び初期の第2の色の両方から仮想カラーホイール上で最大距離になる。その後、システムは、第1の色及び第2の色に基づいて混色(color mixture)を生成する。混色は、ユーザインターフェースの背景部分等、ユーザインターフェースに表示されることができる。第2の色は、人差し指タッチポイントの周りに表示されることができる。ユーザは、これらのタッチポイントを互いに対して動かすことにより、色混合(color mixing)における各色の重み付けを調整してもよい。
【0006】
一般に、一態様において、色選択のためのシステムが提供される。システムは、ジェスチャレシーバ(gesture receiver)を含むことができる。ジェスチャレシーバは、ユーザインターフェースから第1のタッチポイントを受けるように構成されることができる。第1のタッチポイントは、第1の初期位置及び第1の現在位置を有することができる。一例によれば、第1のタッチポイントはさらに、第1の圧力を有することができる。
【0007】
ジェスチャレシーバはさらに、ユーザインターフェースから第2のタッチポイントを受けるように構成されることができる。第2のタッチポイントは、第2の初期位置及び第2の現在位置を有することができる。一例によれば、第2のタッチポイントはさらに、第2の圧力を有することができる。
【0008】
一例によれば、ユーザインターフェースは、タッチスクリーン上に表示される。第1のタッチポイントは、ユーザが第1の指でタッチスクリーンにタッチすることに対応することができる。第2のタッチポイントは、第1の指がタッチスクリーンと接触したまま、ユーザが第2の指でタッチスクリーンにタッチすることに対応することができる。
【0009】
システムはさらに、カラージェネレータ(color generator)を含むことができる。カラージェネレータは、第1の色を生成するように構成されることができる。一例によれば、カラージェネレータは、ランダムカラージェネレータ(random color generator)に基づいて第1の色を生成するように構成されることができる。さらなる例によれば、カラージェネレータは、第1の初期位置に基づいて第1の色を生成するように構成されることができる。一例によれば、ユーザインターフェースは、第1のタッチポイントの周りに第1の色を表示するように構成されることができる。
【0010】
カラージェネレータはさらに、第2の色を生成するように構成されることができる。一例によれば、第2の色は、第1の色及びカラーオプティマイザ(color optimizer)に基づくことができる。さらなる例によれば、カラージェネレータは、ランダムカラージェネレータに基づいて第2の色を生成するように構成されることができる。一例によれば、ユーザインターフェースは、第2のタッチポイントの周りに第2の色を表示するように構成されることができる。
【0011】
システムはさらに、混合色(mixed color)を生成するように構成されるカラーミキサ(color mixer)を含むことができる。混合色は、第1の色、第2の色、第1の初期位置、第1の現在位置、第2の初期位置、及び第2の現在位置に基づくことができる。一例によれば、カラーミキサは、第1の圧力及び第2の圧力にさらに基づいて混合色を生成するように構成されることができる。
【0012】
一例によれば、ユーザインターフェースは、混合色を表示するように構成されることができる。混合色は、ユーザインターフェースの背景部分(background portion)に表示されることができる。
【0013】
一般に、別の態様において、色選択のための方法が提供される。方法は、ジェスチャレシーバを介して、ユーザインターフェースから第1のタッチポイントを受けることであって、第1のタッチポイントは、第1の初期位置及び第1の現在位置を有する、ことを含むことができる。方法はさらに、カラージェネレータを介して、第1の色を生成することを含むことができる。方法はさらに、ジェスチャレシーバを介して、ユーザインターフェースから第2のタッチポイントを受けることであって、第2のタッチポイントは、第2の初期位置及び第2の現在位置を有する、ことを含むことができる。方法はさらに、カラージェネレータを介して、第1の色及びカラーオプティマイザに基づいて第2の色を生成することを含むことができる。方法はさらに、カラーミキサを介して、第1の色、第2の色、第1の初期位置、第1の現在位置、第2の初期位置、及び第2の現在位置に基づいて混合色を生成することを含むことができる。
【0014】
一例によれば、方法はさらに、ユーザインターフェースを介して、第1のタッチポイントの周りに第1の色を表示することを含むことができる。方法はさらに、ユーザインターフェースを介して、第2のタッチポイントの周りに第2の色を表示することを含むことができる。方法はさらに、ユーザインターフェースを介して、ユーザインターフェースの背景部分に混合色を表示することを含むことができる。一例によれば、方法はさらに、タッチスクリーンを介して、ユーザインターフェースを表示することを含むことができる。
【0015】
様々な実装形態では、プロセッサ又はコントローラは、1つ以上の記憶媒体(本明細書では「メモリ」と総称される、例えば、RAM、PROM、EPROM、及びEEPROM等の、揮発性及び不揮発性のコンピュータメモリ、フロッピーディスク、コンパクトディスク、光ディスク、磁気テープなど)に関連付けられることができる。一部の実装形態では、これらの記憶媒体は、1つ以上のプロセッサ及び/又はコントローラ上で実行されると、本明細書で論じられる機能の少なくとも一部を実行する、1つ以上のプログラムでエンコードされることができる。様々な記憶媒体は、プロセッサ又はコントローラ内に固定されることができ、あるいは、それらの記憶媒体上に記憶されている1つ以上のプログラムが、本明細書で論じられる様々な態様を実施するために、プロセッサ又はコントローラ内にロードされることができるように、可搬性であることができる。用語「プログラム」又は「コンピュータプログラム」は、本明細書では、1つ以上のプロセッサ又はコントローラをプログラムするために採用されることが可能な、任意のタイプのコンピュータコード(例えば、ソフトウェア又はマイクロコード)を指すように、一般的な意味で使用される。
【0016】
上述の概念と、以下でより詳細に論じられる追加的概念との全ての組み合わせは(そのような概念が互いに矛盾しないという条件下で)、本明細書で開示される発明の主題の一部であると想到される点を理解されたい。特に、本開示の最後に記載されている特許請求される主題の全ての組み合わせは、本明細書で開示される発明の主題の一部であると想到される。また、参照により組み込まれるいずれかの開示にもまた現れ得る、本明細書で明示的に採用されている用語は、本明細書で開示される特定の概念と最も一致する意味が与えられるべきである点も理解されたい。
【0017】
様々な実施形態のこれらの及び他の態様は、以下に述べられる(1つ以上の)実施形態を参照して明らかになり、解明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図面中、同様の参照文字は、一般に、異なる図の全体にわたって同じ部分を指す。また、図面は、必ずしも縮尺通りではなく、その代わり一般的に、様々な実施形態の原理を例示することに重点が置かれている。
【
図1】一例による、色選択のためのシステムのトップレベルブロック図である。
【
図2】一例による、色選択のためのシステムの概略図である。
【
図3】一例による、色選択のためのシステムの説明図である。
【
図4】一例による、色選択のためのシステムのさらなる説明図である。
【
図5】一例による、仮想カラーホイールを介した最適化された色生成の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本開示は、一般に、色選択のためのシステム及び方法に関する。とりわけ、システム及び方法は、建物、ファサード、橋、又はモニュメント等、建築物のインタラクティブ照明システムのコンテキストで実施されることができる。インタラクティブ照明システムは、複数の動的に色が変化するLEDによって発せられる色を制御することができる。
【0020】
ユーザは、ユーザインターフェースを介して発せられるべき色を選択してもよい。ユーザインターフェースは、スマートフォン、タブレットコンピュータ、又はキオスクコンピュータのタッチスクリーン等、タッチスクリーン上に表示される。ユーザは、親指等、指のうちの1つでユーザインターフェースにタッチすることによって、色選択プロセスを開始する。システムは、ユーザインターフェース上に表示される、第1の色を生成する。第1の色はランダムに生成されることができる、又は、親指タッチポイントの位置に基づいて生成されることができる。第1の色は、親指タッチポイントの周り又はユーザインターフェースの背景部分等、ユーザインターフェースに表示されことができる。ユーザは、親指タッチポイントに加えられる圧力の量によって選択された色の強度を調整してもよく、これらの強度調整は、第1の色の表示に反映されることができる。ユーザは、ユーザインターフェースから親指を持ち上げ、ユーザインターフェースに2度目にタッチすることにより、まったく異なる第1の色を生成してもよい。
【0021】
ユーザは、第1の指がユーザインターフェースと接触したまま、人差し指等、第2の指でユーザインターフェースにタッチすることにより、色選択プロセスを継続する。システムは、カラーオプティマイザに基づいて第2の色を生成する。カラーオプティマイザは、仮想カラーホイール上で第1の色から最大距離になるように第2の色を選択する。ユーザは、ユーザインターフェースから人差し指を持ち上げ、ユーザインターフェースに2度目にタッチすることにより、異なる第2の色を生成してもよい。新しい第2の色は、第1の色及び初期の第2の色の両方から仮想カラーホイール上で最大距離になる。
【0022】
その後、システムは、第1の色及び第2の色に基づいて混色を生成する。混色は、ユーザインターフェースの背景部分等、ユーザインターフェースに表示されることができる。第2の色は、人差し指タッチポイントの周りに表示されることができる。ユーザは、これらのタッチポイントを互いに対して動かすことにより、色混合における各色の重み付けを調整してもよい。ユーザが混色に満足すると、ユーザインターフェースは、インタラクティブシステムのLEDが混色にマッチする色を発するようにプログラムする指示を受けることができる。指示は、スワイプモーション(swiping motion)の形態で提供されることができる。色生成及び混色プロセスのランダム性及び遊び心は、ユーザエンゲージメントを高める一方、依然として色選択プロセスに対するかなりの程度の制御をユーザに与える。
【0023】
一般に、一態様において、
図1及び
図2を参照すると、色選択のためのシステム100が提供される。
図1に示されるように、システム100は、ジェスチャレシーバ102、カラージェネレータ104、カラーミキサ106、及びユーザインターフェース112を含むことができる。一部の例では、システム100はさらに、カラージェネレータ104によって生成される色を記憶するためのストレージ250を含むことができる。システム100は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、キオスクコンピュータ等、コンピューティングデバイスの一部であることができる。コンピューティングデバイスの一部として、システム100は、メモリ150及びプロセッサ175を含む、又はメモリ150及びプロセッサ175へのアクセスを有することができる。システム100は、建物、ファサード、又はモニュメントの照明等、照明システム300の色又はカラースキームをプログラムするために使用されることができる。
【0024】
図3及び
図4に示されるように、ユーザは、タッチスクリーン138を介してユーザインターフェース112とインタラクトする(interact)ことができる。タッチスクリーン138は、スマートフォン又はキオスクコンピュータのタッチスクリーン138等、前述のコンピューティングデバイスの一部であることができる。タッチスクリーン138は、タッチポイントの位置、及びタッチポイントで加えられる圧力を捕捉する(capture)ことができる。タッチスクリーン138はさらに、ユーザインターフェース112のあちこちとタッチポイントをドラッグするユーザの指を追跡することができる。タッチスクリーン138はさらに、スワイプモーション又は同様のモーションを検出することができる。
【0025】
図3及び
図4に示されるように、タッチスクリーン138は、ユーザインターフェース112を表示することができる。ユーザインターフェース112は、ユーザ200とインタラクトして、ユーザがタッチスクリーン138にタッチするよう促す、システム100によって生成及び混合される色を表示する、及び、タッチポイントに関する情報をジェスチャレシーバ102に伝えることができる。システム100が初期化する場合、ユーザインターフェース112は、ユーザ200に第1の指202でタッチスクリーン138にタッチするよう促すことができる。プロンプトは、テキストメッセージ、カラーパターン、又はユーザインターフェース112に表示される任意の他のタイプのプロンプトであることができる。さらなる例では、コンピューティングデバイスは、ユーザを促すボイスコマンドを生成することができる。
【0026】
図3に示されるように、その後、ユーザインターフェース112は、ユーザ200の第1の指202の周りにシステム100によって生成される第1の色122を表示する。
図3において、第1の色122は、第1の指202を中心とする円で表示されている。さらなる例では、第1の色122は、適切な他の形状又はサイズで表示されることができる。第1の色122は、ユーザインターフェース130の背景部分130に表示されることもできる。代替的に、背景部分130は、2つの色が生成及び混合されるまで、標準的な背景色(黒色等)を表示することができる。ユーザ200は、タッチスクリーン138から第1の指202を離し、タッチスクリーン138に再びタッチすることによって、新たな第1の色122を生成してもよい。さらに、ユーザは、第1のタッチポイント108でタッチスクリーン138に多かれ少なかれ圧力を加えることによって、第1の色122を調整してもよい。
【0027】
その後、ユーザインターフェース112は、第1の指202がタッチスクリーン138と接触したまま、第2の指204でタッチスクリーン138にタッチするようユーザ200に促すことができる。
図4に示されるように、その後、ユーザインターフェースは、ユーザ200の第2の指204の周りに第2の色124を表示する。さらに、第1の色122と第2の色124の混合である、混合色128が、ユーザインターフェース112の背景部分130に表示されることができる。ユーザ200は、第1の指202及び第2の指204を互いに対して動かすことによって、及び、各指202、204によって加えられる圧力を調整することによって、混合色128を調整してもよい。ユーザ200が混合色128に満足すると、ユーザ200は、スワイプモーション又は他のモーション若しくは入力を介して自身の満足感を示してもよい。その後、混合色128は、照明システム300の色又はカラースキームをプログラムするために照明システム300に提供されることができる。
【0028】
図1及び
図2を参照すると、システム100は、ジェスチャレシーバ102を含むことができる。一般に、ジェスチャレシーバ102は、タッチスクリーン138を介してユーザインターフェース112上のユーザ200からのタッチポイント108、110を受ける。タッチポイント108、110は、ユーザインターフェース112内のタッチポイント108、110の配置(placement)に関する位置情報(location information)を含む。タッチポイント108、110はまた、各タッチポイント108、110でユーザ200によって加えられる圧力に関する圧力情報も含む。
【0029】
ジェスチャレシーバ102は、ユーザインターフェース112から第1のタッチポイント108を受けるように構成されることができる。
図3に示されるように、第1のタッチポイント108は、ユーザ200の親指202がタッチスクリーン138上に表示されるユーザインターフェース112にタッチする場所である。第1のタッチポイント108は、第1の初期位置114及び第1の現在位置116を有することができる。第1のタッチポイント108の現在位置116をトラッキングすることにより、ユーザは、色混合中にタッチポイント108、110の重みを制御することができる。さらに、一例によれば、第1のタッチポイント108は、第1の圧力132を有することができる。
【0030】
システム100はさらに、カラージェネレータ104を含むことができる。
図1に示されるように、ジェスチャレシーバ102は、ユーザ200が第1の指202でタッチスクリーン138にタッチし、ユーザインターフェース112上に第1のタッチポイント108が生じたことをカラージェネレータ104にアラートする。ジェスチャレシーバ102はまた、第1のタッチポイント108の初期位置情報114をカラージェネレータ104に渡すことができる。カラージェネレータ104は、将来の参照のためにストレージ250に自身が生成する各色を記憶することができる。
【0031】
第1のタッチポイント108の存在をアラートされると、カラージェネレータ104は、第1の色122を生成するように構成されることができる。第1の色122は、多くの異なるやり方で生成されることができる。第1の例では、カラージェネレータ104は、ランダムカラージェネレータ136に基づいて第1の色122を生成するように構成されることができる。ランダムカラージェネレータ136は、式1に基づいて第1の色122を選択することができる:
ここで、iはタッチポイントの反復(すなわち、この指がスクリーンにタッチした回数)、mはタッチポイント(第1又は第2)、R
iは赤色のランダム量、G
iは緑色のランダム量、B
iは青色のランダム量である。
【0032】
さらなる例によれば、カラージェネレータ104は、第1の初期位置114に基づいて第1の色122を生成するように構成されることができる。この例では、ユーザインターフェース112の異なる部分は、カラーホイールの異なる部分を参照することができ、例えば、右上は青色の異なる色合い(shade)を表すことができ、左下は赤色の異なる色合いを表すことができる。
【0033】
図3に示されるように、第1の色122が生成されると、ユーザインターフェース112は、第1のタッチポイント110の周りに第1の色122を表示する。表示される第1の色122の量及び/又は形状は、ユーザインターフェース112のピクセルサイズに比例することができる。例えば、第1の色122は、スマートフォンよりもキオスクコンピュータ上ではるかに大きな円で表示されることができる。
【0034】
ジェスチャレシーバ102はさらに、ユーザインターフェース112から第2のタッチポイント110を受けるように構成されることができる。第2のタッチポイント110は、第1の指202がタッチスクリーン138と接触したまま、ユーザ200が第2の指204でタッチスクリーン138にタッチすることに対応することができる。さらなる例では、第2の指204は、第1の指202とは異なる手、ましては異なるユーザのものであることができる。この例では、2人のユーザが、色122、124を生成する及び混合色128の混合特性を調整するために協力してシステム100を制御することができ得る。
【0035】
第1のタッチポイント108と同様に、第2のタッチポイント110は、第2の初期位置118及び第2の現在位置120を有することができる。一例によれば、第2のタッチポイント110はさらに、第2の圧力134を有することができる。
【0036】
カラージェネレータ104はさらに、第2の色124を生成するように構成されることができる。一例によれば、
図4に示されるように、ユーザインターフェース112は、第2のタッチポイント110の周りに第2の色124を表示するように構成されることができる。第1の色122はランダムカラージェネレータ136又は第1の初期位置114に基づいて生成されたが、第2の色124は、第1の色122及びカラーオプティマイザ126に基づいて生成される。
【0037】
カラーオプティマイザ126は、第1の色122とできるだけ異なる第2の色124を決定する。この「違い(difference)」は、仮想カラーホイール上の2色間の距離として表されることができ、カラーオプティマイザ126は、仮想カラーホイール上の第1の色122から最も遠い距離の色として第2の色124を選択する。さらに、ユーザ200が初期選択された第2の色124aを嫌う場合、ユーザ200に提示される次の第2の色124bは、第1の色122及び初期選択された第2の色124の両方から最も遠い距離の色とすることができる。
【0038】
例示的な仮想カラーホイールが
図5に示されている。カラーホイールに描かれているように、カラージェネレータ104は、第1の色122を紺青色(dark blue)として生成する。この第1の色122は、ランダムに選択されることができる。その後、カラージェネレータ104は、カラーオプティマイザ126を介して、初期選択された第2の色124aを薄緑色(light green)として生成する。
図5に示されるように、この薄緑色は、第1の色122の紺青色から最も遠い距離の色である。ユーザ200が異なる第2の色124を選択することを希望する場合、カラージェネレータ104は、再びカラーオプティマイザ126を介して、次の第2の色124bを赤橙色(red-orange)として生成する。カラージェネレータ104は、ユーザが満足するまで、以前に生成された色から最も遠い総距離(farthest total distance)となる第2の色124を生成し続けることができる。したがって、カラーオプティマイザ126は、式2a~式2cに基づいて第2の色124を決定することができる:
【0039】
式2bにおいて、
は3次元空間を表し、xの各値は[R,B,G]値を有する3次元ベクトルである。
【0040】
代替例において、第2の色124は、カラーオプティマイザ126及び第1の色122に基づくのではなく、第1の色122から独立して生成されることができる。この例では、初期の第2の色124は、ランダムカラージェネレータ136を介して又は第2の初期位置118に基づいて生成されることができる。ユーザが新しい第2の色を望む場合、新しい第2の色は、新しい第2の色が初期選択された第2の色122とできるだけ異なるように、カラーオプティマイザ126を使用して生成されることができる。
【0041】
システム100はさらに、カラーミキサ106を含むことができる。
図1に示されるように、カラーミキサ106は、カラージェネレータ104から第1の色122及び第2の色124を受ける。その後、カラーミキサ106は、混合色106を生成し、混合色112をユーザインターフェース122に提供する。混合色128は、ユーザインターフェース112の背景部分130に表示されることができる。
【0042】
混合色128は、第1の色122、第2の色124、第1の初期位置114、第1の現在位置116、第2の初期位置118、及び第2の現在位置120に基づくことができる。例えば、色混合プロセスにおける各色122、124の重み付けは、第1のタッチポイント108及び第2のタッチポイント110の互いに対するモーション(motion)に依存することができる。この動き(movement)は、第1の現在位置116及び第2の現在位置120と第1の初期位置114及び第2の初期位置118とを比較することによって決定されることができる。例えば、第1のタッチポイント108が第2のタッチポイント110に向かって動いていると判断される場合、第1の色122が、第2の色124よりも重く重み付けされることができる。同様に、第1のタッチポイント108が第2のタッチポイント110から離れていっていると判断される場合、第2の色124がより重く重み付けされることができる。
【0043】
一例によれば、カラーミキサ106は、第1の圧力132及び第2の圧力134にさらに基づいて混合色128を生成するように構成されることができる。ユーザ200は、タッチポイント108、110に加えられる圧力の量によって、第1の色122及び第2の色124の強度を調整してもよい。例えば、第1のタッチポイント108におけるより軽いタッチ(lighter touch)は、ユーザインターフェース112に表示される第1の色122のそれ程強くない(より薄い)変化(less intense (lighter) variation)の表示をもたらすことができる。さらなる例では、第2のタッチポイント110におけるより重いタッチ(heavier touch)は、ユーザインターフェース112に表示される第2の色122のより強い(より濃い)変化(more intense (darker) variation)の表示をもたらすことができる。その後、カラーミキサ106は、混合色128を生成するために混合プロセスにおいてこれらの色変化を利用することができる。
【0044】
混合色128がカラーミキサ106によって生成され、ユーザインターフェース112上に表示されると、ユーザ200は、多くのやり方で混合色を調整し続けてもよい。例えば、ユーザは、まったく新しい第1の色122及び/又は第2の色124を生成するために指202、204の一方又は両方を持ち上げることができる。ユーザは、対応するタッチポイント108に多かれ少なかれ圧力を加えることによって、色122、124の強度を調整してもよい。ユーザは、タッチポイント108、110を互いに対して移動させることにより、混合における各色122、124の重さを調整してもよい。
【0045】
ユーザ200は、カラーミキサ106によって生成され、ユーザインターフェース112に表示される混合色128に満足する場合、スワイプモーションを介して自身の満足感を示してもよい。スワイプモーションを受けると、ユーザインターフェース112は、照明システム300に混合色128を伝達することができ、照明システム300は、そのカラースキームの一部として混合色128を表示する。ユーザ200は、ボイスコマンドを話す、混合色128を予め定義された時間期間の間一定に保持する、第1の指202及び第2の指204の両方を同時にタッチスクリーン138から持ち上げる、第3の指でタッチスクリーン138をタップする等、様々な他の手段を通じて自身の満足を示してもよい。
【0046】
一般に、別の態様において、
図6を参照して、色選択のための方法500が提供される。方法500は、ジェスチャレシーバを介して、ユーザインターフェースから第1のタッチポイントを受けること502であって、第1のタッチポイントは、第1の初期位置及び第1の現在位置を有する、ことを含むことができる。方法500はさらに、カラージェネレータを介して、第1の色を生成すること504を含むことができる。方法500はさらに、ジェスチャレシーバを介して、ユーザインターフェースから第2のタッチポイントを受けること506であって、第2のタッチポイントは、第2の初期位置及び第2の現在位置を有する、ことを含むことができる。方法500はさらに、カラージェネレータを介して、第1の色及びカラーオプティマイザに基づいて第2の色を生成すること508を含むことができる。方法500はさらに、カラーミキサを介して、第1の色、第2の色、第1の初期位置、第1の現在位置、第2の初期位置、及び第2の現在位置に基づいて混合色を生成すること510を含むことができる。
【0047】
一例によれば、方法500はさらに、ユーザインターフェースを介して、第1のタッチポイントの周りに第1の色を表示すること512を含むことができる。方法500はさらに、ユーザインターフェースを介して、第2のタッチポイントの周りに第2の色を表示すること514を含むことができる。方法500はさらに、ユーザインターフェースを介して、ユーザインターフェースの背景部分に混合色を表示すること516を含むことができる。
【0048】
一例によれば、方法500はさらに、タッチスクリーンを介して、ユーザインターフェースを表示すること518を含むことができる。
【0049】
本明細書で定義及び使用されるような、全ての定義は、辞書定義、参照により組み込まれる文書中での定義、及び/又は定義される用語の通常の意味を支配するように理解されるべきである。
【0050】
不定冠詞「a」及び「an」は、本明細書及び請求項において使用されるとき、そうではないことが明確に示されない限り、「少なくとも1つ」を意味するように理解されるべきである。
【0051】
語句「及び/又は」は、本明細書及び請求項において使用されるとき、そのように結合されている要素の「いずれか又は双方」、すなわち、一部の場合には接続的に存在し、他の場合には離接的に存在する要素を意味するように理解されるべきである。「及び/又は」で列挙されている複数の要素は、同じ方式で、すなわち、そのように結合されている要素のうちの「1つ以上」として解釈されるべきである。「及び/又は」の節によって具体的に特定されている要素以外の他の要素は、具体的に特定されているそれらの要素に関連するか又は関連しないかにかかわらず、オプションとして存在することができる。
【0052】
本明細書及び請求項において使用されるとき、「又は」は、上記で定義されたような「及び/又は」と同じ意味を有するように理解されるべきである。例えば、リスト内の項目を分離する際、「又は」又は「及び/又は」は、包括的であるとして、すなわち、少なくとも1つを含むが、また、いくつかの要素又は要素のリストのうちの2つ以上を、オプションとして、列挙されていない追加項目も含むとして解釈されるものとする。その反対が明確に示される、「~のうちの1つのみ」若しくは「~のうちの厳密に1つ」、又は請求項で使用される場合の「~から成る」等の用語のみが、いくつかの要素又は要素のリストのうちの厳密に1つを含むことに言及する。一般に、用語「又は」は、本明細書で使用されるとき、「~のいずれか」、「~のうちの1つ」、「~のうちの1つのみ」、又は「~のうちの厳密に1つ」等の、排他性の用語に先行する場合にのみ、排他的選択肢(すなわち、「一方又は他方であるが、双方ではない」)を示すとして解釈されるものとする。
【0053】
本明細書及び請求項において使用されるとき、1つ以上の要素のリストを参照する語句「少なくとも1つ」は、その要素のリスト内の要素の任意の1つ以上から選択された、少なくとも1つを意味するが、必ずしも、その要素のリスト内で具体的に列挙されているそれぞれの要素のうちの、少なくとも1つを含むものではなく、その要素のリスト内の要素の、任意の組み合わせを排除するものではないことが理解されるべきである。この定義はまた、語句「少なくとも1つ」が指す要素のリスト内で具体的に特定された要素以外の要素が、具体的に特定されているそれらの要素に関連するか又は関連しないかにかかわらず、オプションとして存在することができることを許容する。
【0054】
また、そうではないことが明確に示されない限り、2つ以上のステップ又は行為を含む、本明細書で特許請求されるいずれの方法においても、その方法のステップ又は行為の順序は、必ずしも、その方法のステップ又は行為が列挙されている順序に限定されるものではないことも理解されるべきである。
【0055】
特許請求の範囲においても上記明細書においても、「備える」、「含む」、「担持する」、「有する」、「含有する」、「関与する」、「保持する」、「~で構成される」等のすべての移行句は、非制限的、すなわち、含むがそれに限定されないことを意味すると理解されるべきである。「~からなる」及び「本質的に~からなる」といった移行句のみが、それぞれ、クローズド(closed)又は半クローズド(semi-closed)移行句である。
【0056】
述べられた主題の上述の例は、多数のやり方のいずれかで実施されることができる。例えば、いくつかの態様は、ハードウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせを使用して実装されることができる。いずれかの態様が少なくとも部分的にソフトウェアで実装される場合、ソフトウェアコードは、単一のデバイス若しくはコンピュータに提供されるか、又は複数のデバイス/コンピュータ間で分散されるかにかかわらず、任意の適切なプロセッサ又はプロセッサの集合で実行されることができる。
【0057】
本開示は、任意の可能な技術的に詳細なレベルの統合でシステム、方法、及び/又はコンピュータプログラムプロダクトとして実装されることができる。コンピュータプログラムプロダクトは、本開示の態様をプロセッサに実行させるためのコンピュータ可読プログラム命令を有するコンピュータ可読記憶媒体(又はメディア)を含むことができる。
【0058】
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行デバイスによる使用のための命令を保持及び記憶することができる有形デバイスであることができる。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、限定するものではないが、電子記憶デバイス、磁気記憶デバイス、光学記憶デバイス、電磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、又は上述の任意の好適な組み合わせであることができる。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例の非網羅的リストには、以下のものが含まれる:ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュ(Flash)メモリ)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピー(登録商標)ディスク、命令が記録されているパンチカード又は溝内で隆起した構造物等の機械的に符号化されたデバイス、及び上述の好適な組み合わせ。本明細書で使用される、コンピュータ可読記憶媒体は、電波又は他の自由に伝播する電磁波、導波路又は他の伝送媒体を伝播する電磁波(例えば、光ファイバケーブルを通過する光パルス)、又はワイヤを通って伝送される電気信号等、一過性の信号そのものであると解釈されない。
【0059】
本明細書で述べられるコンピュータ可読プログラム命令は、ネットワーク、例えば、インターネット、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク及び/又はワイヤレスネットワークを介して外部コンピュータ若しくは外部記憶デバイスに、又は、コンピュータ可読記憶媒体からそれぞれの計算/処理デバイスにダウンロードされることができる。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、ワイヤレス伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイコンピュータ及び/又はエッジサーバを含むことができる。各計算/処理デバイスにおけるネットワークアダプタカード又はネットワークインターフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、それぞれの計算/処理デバイス内のコンピュータ可読記憶媒体における記憶のためにコンピュータ可読プログラム命令を転送する。
【0060】
本開示の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、集積回路のための構成データ、又は、Smalltalk(登録商標)、C++等の物体指向プログラミング言語、「C」プログラミング言語等の手続き型プログラミング言語、若しくは類似のプログラミング言語を含む、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されるソースコード若しくは物体コードであることができる。コンピュータ可読プログラム命令は、スタンドアロンのソフトウェアパッケージとして、完全にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で実行されることができ、部分的にユーザのコンピュータ上且つ部分的にリモートコンピュータ上で、又は完全にリモートコンピュータ若しくはサーバ上で実行されることができる。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN:local area network)若しくはワイドエリアネットワーク(WAN:wide area network)を含む、任意のタイプのネットワークを通じて、ユーザのコンピュータに接続されることができ、又は、接続は、(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通じて)外部コンピュータに対してなされることができる。いくつかの例では、例えば、プログラマブルロジック回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又はプログラマブルロジックアレイ(PLA)を含む、電子回路は、本開示の態様を実行するために、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を使用して電子回路を個別化することによってコンピュータ可読プログラム命令を実行することができる。
【0061】
本開示の態様は、本開示の例による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラムプロダクトのフローチャート図及び/又はブロック図を参照して本明細書で述べられている。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、並びに、フローチャート図及び/又はブロック図内のブロックの組み合わせは、コンピュータ可読プログラム命令によって実装されることができることが理解されるであろう。
【0062】
コンピュータ可読プログラム命令は、マシンを製造するために、特別な目的のコンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供されることができ、これにより、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサを介して実行する、命令は、フローチャート及び/又はブロック図の1つ以上のブロックで指定される機能/行為を実施するための手段を生成することができる。また、コンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ、プログラマブルデータ処理装置、及び/又は他のデバイスに特定のやり方で機能するように指示することができるコンピュータ可読記憶媒体に記憶されることもでき、これにより、命令が記憶されているコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート及び/又はブロック図の1つ以上のブロックで指定される機能/行為の態様を実施する命令を含む製造物品を含むことができる。
【0063】
また、コンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ実施プロセスを作り出すために、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上にロードされて、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させることができ、これにより、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上で実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図の1つ以上のブロックで指定される機能/行為を実施することができる。
【0064】
図におけるフローチャート及びブロック図は、本開示の様々な例によるシステム、方法、及びコンピュータプログラムプロダクトの可能な実装のアーキテクチャ、機能性、及び動作を示す。この点に関して、フローチャート又はブロック図における各ブロックは、(1つ以上の)指定されている論理関数を実施するための1つ以上の実行可能命令を含む、命令のモジュール、セグメント、又は部分を表すことができる。一部の代替的な実装形態では、ブロックに記されている機能は、それらの図に記されている順序と異なる順序で行われることができる。例えば、連続して示されている2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行されることができ、又は、それらのブロックは、関与している機能性に応じて、場合によっては逆の順序で実行されることができる。また、ブロック図及び/又はフローチャート図の各ブロック、並びに、ブロック図及び/又はフローチャート図におけるブロックの組み合わせは、指定されている機能若しくは行為を実行する又は専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせを実行する専用ハードウェアベースのシステムよって実施されることができる点にも留意されたい。
【0065】
他の実装形態は、以下の請求項、及び本出願人が権利を有し得る他の請求項の範囲内にある。
【0066】
種々の例が、本明細書で述べられ、図示されてきたが、当業者は、本明細書で述べられる機能を実行するための、並びに/又は、その結果及び/若しくは1つ以上の利点を得るための様々な他の手段及び/又は構造を容易に構想することとなり、このような変形態様及び/又は修正態様の各々は、本明細書で述べられる例の範囲内にあるものと見なされる。より一般的には、本明細書で述べられるすべてのパラメータ、寸法、材料、及び構成は、例示であることが意図され、実際のパラメータ、寸法、材料、及び/又は構成は、教示が使用される特定の1つ以上のアプリケーションに依存することを、当業者は容易に理解するであろう。当業者は、通常の実験のみを使用して、本明細書で述べられる特定の例に対する多くの等価物を認識し、又は確認することが可能であろう。それゆえ、上述の例は、例としてのみ提示されており、添付の請求項及びその等価物の範囲内で、具体的に述べられ、特許請求されるもの以外の例が実践されてもよいことを理解されたい。本開示の例は、本明細書で述べられる各々の個別の特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法を対象とする。さらに、2つ以上のこのような特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法の任意の組み合わせは、このような特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法が相互に矛盾しない場合、本開示の発明の範囲内に含まれる。
【国際調査報告】