(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-03
(54)【発明の名称】切り替え成功レポートSHRの生成方法、端末、可読記憶媒体、チップ及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
H04W 24/10 20090101AFI20240527BHJP
H04W 36/00 20090101ALI20240527BHJP
H04W 72/23 20230101ALI20240527BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W36/00
H04W72/23
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023578145
(86)(22)【出願日】2022-06-21
(85)【翻訳文提出日】2023-12-19
(86)【国際出願番号】 CN2022100161
(87)【国際公開番号】W WO2022268077
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】202110716331.5
(32)【優先日】2021-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウェン、ミン
(72)【発明者】
【氏名】キンバ ディ アダムー、ブバカル
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA43
5K067DD11
5K067HH22
5K067HH23
5K067JJ39
(57)【要約】
本出願は、切り替え成功レポートSHRの生成方法、装置、端末及び媒体を開示し、本出願の実施例のSHRの生成方法は、UEがネットワーク側機器により構成されるSHRのトリガー情報を受信することであって、このトリガー情報がSHRのイネーブルとSHRのトリガー条件の設定とのうちの少なくとも一つに用いられ、このトリガー情報にSHRを生成するターゲット時間パラメータが含まれることと、UEがターゲット時間パラメータに基づいてターゲットタイマを構成し、且つターゲットタイマがタイムアウトした場合に、ターゲットSHRを生成することとを含み、ここで、上記ターゲットタイマの計時開始時刻は、ターゲットSHRに対応するターゲットイベントのトリガー時刻である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
切り替え成功レポートSHRの生成方法であって、
ユーザ機器UEがネットワーク側機器により構成されるSHRのトリガー情報を受信することであって、前記トリガー情報がSHRのイネーブルとSHRのトリガー条件の設定とのうちの少なくとも一つに用いられ、前記トリガー情報にSHRを生成するターゲット時間パラメータが含まれることと、
前記UEが前記ターゲット時間パラメータに基づいてターゲットタイマを構成し、且つ前記ターゲットタイマがタイムアウトした場合に、ターゲットSHRを生成することとを含み、
ここで、前記ターゲットタイマの計時開始時刻は、前記ターゲットSHRに対応するターゲットイベントのトリガー時刻である、切り替え成功レポートSHRの生成方法。
【請求項2】
前記トリガー情報は、無線リソース制御RRCシグナリング上に乗せられ、前記RRCシグナリングは、ブロードキャストシグナリングと、ユニキャストシグナリングとのうちのいずれか一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ターゲットイベントのトリガー時刻は、
前記UEが前記ネットワーク側機器からターゲットRRC再構成メッセージを受信した時刻と、
前記UEが前記ターゲットRRC再構成メッセージを応用する時刻と、
前記UEが所定数の下りリンク品質同期外れ指示情報を受信した時刻と、
無線リンク失敗RLFの前に、前記UEが加速回復プロセスをトリガーする時刻と、
前記UEが前記ネットワーク側機器にマスターセルグループ失敗情報を送信する時刻とのうちの少なくとも一つを含み、
ここで、前記ターゲットRRC再構成メッセージは、再構成と同期reconfigurationWithSyncフィールドを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ターゲットイベントは、第一のタイマに対応し、前記第一のタイマの計時開始時刻は、前記ターゲットイベントのトリガー時刻であり、
前記UEが前記ターゲット時間パラメータに基づいてターゲットタイマを構成することは、
前記UEがターゲット計時値に基づいて前記ターゲットタイマを構成することを含み、
ここで、前記ターゲット計時値は、前記UEにより前記ターゲット時間パラメータに基づいて決定された計時値である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ターゲット計時値は、
前記UEによりX個のマッピング関係に基づいて決定された前記ターゲット時間パラメータに対応する計時値と、
前記UEにより前記第一のタイマの値と前記ターゲット時間パラメータに基づいて決定された計時値とのうちのいずれか一つであり、
ここで、各マッピング関係は、それぞれ一つの時間パラメータと一つの計時値との間のマッピング関係であり、Xは、正の整数である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ターゲット計時値が前記UEにより前記第一のタイマの値と前記ターゲット時間パラメータに基づいて決定される場合に、前記ターゲット計時値は、前記UEにより前記第一のタイマの値と前記ターゲット時間パラメータとの積に基づいて決定された計時値である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ターゲット時間パラメータのパラメータ値は、0以上であり、且つ1以下である、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記ターゲット時間パラメータは、b/aであり、ここで、a、bは、いずれも正の整数であり、a≧bである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ターゲットタイマは、N個のタイマを含み、前記ターゲットSHRは、N種類のSHRを含み、前記ターゲット時間パラメータは、N個の時間パラメータを含み、Nは、正の整数であり、
ここで、前記N個の時間パラメータは、前記N個のタイマに一対一に対応し、前記N個のタイマは、前記N種類のSHRに一対一に対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ターゲットタイマは、N個のタイマを含み、前記ターゲットSHRは、N種類のSHRを含み、前記ターゲット時間パラメータは、M個の時間パラメータを含み、N、Mは、いずれも正の整数であり、N>Mであり、
ここで、各時間パラメータは、それぞれ前記N個のタイマのうちの少なくとも一つのタイマに対応し、前記N個のタイマは、前記N種類のSHRに一対一に対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記トリガー情報は、少なくともSHRのトリガー条件の設定に用いられ、前記トリガー情報にT個の識別子がさらに含まれ、前記T個の識別子は、前記N個のタイマのうちのT個のタイマに対応し、且つ前記T個の識別子は、前記T個のタイマに一対一に対応し、Tは、正の整数であり、
ここで、前記T個の識別子は、いずれも前記M個の時間パラメータのうちの第一の時間パラメータに対応し、前記第一の時間パラメータは、前記T個のタイマを構成するために用いられる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
SHRの生成装置であって、
受信モジュールと、構成モジュールと、生成モジュールとを含み、
前記受信モジュールは、ネットワーク側機器により構成されるSHRのトリガー情報を受信するために用いられ、前記トリガー情報は、SHRのイネーブルとSHRのトリガー条件の設定とのうちの少なくとも一つに用いられ、前記トリガー情報にSHRを生成するターゲット時間パラメータが含まれ、
前記構成モジュールは、前記ターゲット時間パラメータに基づいてターゲットタイマを構成するために用いられ、
前記生成モジュールは、前記構成モジュールにより構成された前記ターゲットタイマがタイムアウトした場合に、ターゲットSHRを生成するために用いられ、
ここで、前記ターゲットタイマの計時開始時刻は、ターゲットSHRに対応するターゲットイベントのトリガー時刻である、SHRの生成装置。
【請求項13】
前記トリガー情報は、RRCシグナリング上に乗せられ、前記RRCシグナリングは、ブロードキャストシグナリングと、ユニキャストシグナリングとのうちのいずれか一つを含む、請求項12に記載のSHRの生成装置。
【請求項14】
前記ターゲットイベントのトリガー時刻は、
前記SHRの生成装置が前記ネットワーク側機器からターゲットRRC再構成メッセージを受信した時刻と、
前記SHRの生成装置が前記ターゲットRRC再構成メッセージを応用する時刻と、
前記SHRの生成装置が所定数の下りリンクリンク品質同期外れ指示を受信した時刻と、
RLFの前に、前記SHRの生成装置が加速回復プロセスをトリガーする時刻と、
前記SHRの生成装置が前記ネットワーク側機器にマスターセルグループ失敗情報を送信する時刻とのうちの少なくとも一つを含み、
ここで、前記ターゲットRRC再構成メッセージは、reconfigurationWithSyncフィールドを含む、請求項12に記載のSHRの生成装置。
【請求項15】
前記ターゲットイベントは、第一のタイマに対応し、前記第一のタイマの計時開始時刻は、前記ターゲットイベントのトリガー時刻であり、
前記構成モジュールは、具体的にターゲット計時値に基づいて前記ターゲットタイマを構成するために用いられ、
ここで、前記ターゲット計時値は、前記SHRの生成装置により前記ターゲット時間パラメータに基づいて決定された計時値である、請求項12に記載のSHRの生成装置。
【請求項16】
前記ターゲット計時値は、
前記SHRの生成装置によりX個のマッピング関係に基づいて決定された前記ターゲット時間パラメータに対応する計時値と、
前記SHRの生成装置により前記第一のタイマの値と前記ターゲット時間パラメータに基づいて決定された計時値とのうちのいずれか一つであり、
ここで、各マッピング関係は、それぞれ一つの時間パラメータと一つの計時値との間のマッピング関係であり、Xは、正の整数である、請求項15に記載のSHRの生成装置。
【請求項17】
前記ターゲット計時値が前記UEにより前記第一のタイマの値と前記ターゲット時間パラメータに基づいて決定される場合に、前記ターゲット計時値は、前記UEにより前記第一のタイマの値と前記ターゲット時間パラメータとの積に基づいて決定された計時値である、請求項16に記載のSHRの生成装置。
【請求項18】
前記ターゲット時間パラメータのパラメータ値は、0以上であり、且つ1以下である、請求項12から17のいずれか1項に記載のSHRの生成装置。
【請求項19】
前記ターゲット時間パラメータは、b/aであり、ここで、a、bは、いずれも正の整数であり、a≧bである、請求項18に記載のSHRの生成装置。
【請求項20】
前記ターゲットタイマは、N個のタイマを含み、前記ターゲットSHRは、N種類のSHRを含み、前記ターゲット時間パラメータは、N個の時間パラメータを含み、Nは、正の整数であり、
ここで、前記N個の時間パラメータは、前記N個のタイマに一対一に対応し、前記N個のタイマは、前記N種類のSHRに一対一に対応する、請求項12に記載のSHRの生成装置。
【請求項21】
前記ターゲットタイマは、N個のタイマを含み、前記ターゲットSHRは、N種類のSHRを含み、前記ターゲット時間パラメータは、M個の時間パラメータを含み、N、Mは、いずれも正の整数であり、N>Mであり、
ここで、各時間パラメータは、それぞれ前記N個のタイマのうちの少なくとも一つのタイマに対応し、前記N個のタイマは、前記N種類のSHRに一対一に対応する、請求項12に記載のSHRの生成装置。
【請求項22】
前記トリガー情報は、少なくともSHRのトリガー条件の設定に用いられ、前記トリガー情報にT個の識別子がさらに含まれ、前記T個の識別子は、前記N個のタイマのうちのT個のタイマに対応し、且つ前記T個の識別子は、前記T個のタイマに一対一に対応し、Tは、正の整数であり、
ここで、前記T個の識別子は、いずれも前記M個の時間パラメータのうちの第一の時間パラメータに対応し、前記第一の時間パラメータは、前記T個のタイマを構成するために用いられる、請求項20に記載のSHRの生成装置。
【請求項23】
端末であって、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時に、請求項1から11のいずれか1項に記載のSHRの生成方法のステップを実現する、端末。
【請求項24】
可読記憶媒体であって、前記可読記憶媒体上にプログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時に、請求項1から11のいずれか1項に記載のSHRの生成方法を実現する、可読記憶媒体。
【請求項25】
チップであって、プロセッサと通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、請求項1から11のいずれか1項に記載のSHRの生成方法のステップを実現するために用いられる、チップ。
【請求項26】
コンピュータプログラムであって、非揮発性の記憶媒体に記憶されており、少なくとも一つのプロセッサにより実行されて、請求項1から11のいずれか1項に記載のSHRの生成方法のステップを実現する、コンピュータプログラム。
【請求項27】
電子機器であって、請求項1から11のいずれか1項に記載のSHRの生成方法のステップを実行するように構成されることを含む、電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、通信技術分野に属し、具体的にSHRの生成方法、装置、端末及び媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ネットワーク側機器は、ユーザ機器(User Equipment、UE)のために切り替え成功レポート(Successful Handover Report、SHR)を生成するための生成条件を構成して生成することができ、それによってUEが移動通信ネットワークの切り替えに成功する時に、UEは、切り替えプロセスにおけるすべての下層問題(及び/又は失敗イベント)を取得し、且つSHRを生成することができ、そしてUEは、ネットワーク側機器にこのSHRを送信することができ、それによってネットワーク側機器は、このSHRに基づいて、UEの構成パラメータを最適化することができる。
【0003】
関連技術では、ネットワーク側機器は、UEに一つの計時値を送信することができ、それによってUEは、この一つの計時値に基づいてタイマを構成することができ、それによってこのタイマがタイムアウトした場合に、UEは、切り替えプロセスにおけるすべての下層問題(及び/又は失敗イベント)を取得し、且つSHRを生成することができる。
【0004】
しかしながら、ネットワーク側機器が一つの計時値をコーディングできるように、比較的多くのビット数を占有する必要があるため、SHRの生成条件を構成する時に、無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)シグナリングのオーバヘッドが比較的大きいことを引き起こす恐れがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願の実施例は、UEのエネルギー消費が比較的大きいという問題を解決することができるSHRの生成方法、装置、端末及び媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第一の態様によれば、UEに用いられるSHRの生成方法を提供し、この方法は、UEがネットワーク側機器により構成されるSHRのトリガー情報を受信することであって、このトリガー情報がSHRのイネーブルとSHRのトリガー条件の設定とのうちの少なくとも一つに用いられ、このトリガー情報にSHRを生成するターゲット時間パラメータが含まれることと、UEがターゲット時間パラメータに基づいてターゲットタイマを構成し、且つターゲットタイマがタイムアウトした場合に、ターゲットSHRを生成することとを含み、ここで、上記ターゲットタイマの計時開始時刻は、ターゲットSHRに対応するターゲットイベントのトリガー時刻である。
【0007】
第二の態様によれば、SHRの生成装置を提供し、SHRの生成装置は、受信モジュールと、構成モジュールと、生成モジュールとを含む。ここで、受信モジュールは、ネットワーク側機器により構成されるSHRのトリガー情報を受信するために用いられ、このトリガー情報は、SHRのイネーブルとSHRのトリガー条件の設定とのうちの少なくとも一つに用いられ、このトリガー情報にSHRを生成するターゲット時間パラメータが含まれる。構成モジュールは、ターゲット時間パラメータに基づいてターゲットタイマを構成するために用いられる。生成モジュールは、構成モジュールにより構成されたターゲットタイマがタイムアウトした場合に、ターゲットSHRを生成するために用いられる。ここで、上記ターゲットタイマの計時開始時刻は、ターゲットSHRに対応するターゲットイベントのトリガー時刻である。
【0008】
第三の態様によれば、端末を提供し、この端末は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時に、第一の態様に記載の方法のステップを実現する。
【0009】
第四の態様によれば、端末を提供し、この端末は、プロセッサと通信インターフェースとを含み、ここで、前記通信インターフェースは、ネットワーク側機器により構成されるSHRのトリガー情報を受信するために用いられ、このトリガー情報は、SHRのイネーブルとSHRのトリガー条件の設定とのうちの少なくとも一つに用いられ、このトリガー情報にSHRを生成するターゲット時間パラメータが含まれる。前記プロセッサは、ターゲット時間パラメータに基づいてターゲットタイマを構成し、且つターゲットタイマがタイムアウトした場合に、ターゲットSHRを生成するために用いられ、ここで、上記ターゲットタイマの計時開始時刻は、ターゲットSHRに対応するターゲットイベントのトリガー時刻である。
【0010】
第五の態様によれば、可読記憶媒体を提供し、前記可読記憶媒体上にプログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時に、第一の態様に記載の方法のステップを実現する。
【0011】
第六の態様によれば、チップを提供し、前記チップは、プロセッサと通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、第一の態様に記載の方法を実現するために用いられる。
【0012】
第七の態様によれば、コンピュータプログラム/プログラム製品を提供し、前記コンピュータプログラム/プログラム製品が非揮発性の記憶媒体に記憶されており、前記コンピュータプログラム/プログラム製品が少なくとも一つのプロセッサにより実行されて、第一の態様に記載の方法のステップを実現する。
【発明の効果】
【0013】
本出願の実施例では、UEは、ネットワーク側機器からSHRのイネーブル用(及び/又はSHRのトリガー条件の設定用)のトリガー情報を受信し、且つこのトリガー情報に含まれるターゲット時間パラメータに基づいてターゲットタイマを構成することができ、このターゲットタイマの計時開始時刻は、ターゲットSHRに対応するターゲットイベントのトリガー時刻であり、このように、UEは、このターゲットタイマがタイムアウトした場合に、ターゲットSHRを生成することができる。UEがネットワーク側機器からSHRのイネーブル用(及び/又はSHRのトリガー条件の設定用)のトリガー情報を受信した後に、UEは、比較的多くのビット数を占有しなければコーディングが不可能である計時値を使用してこのターゲットタイマを構成することなく、比較的少ないビット数を占有するトリガー情報を使用すればコーディングが可能となるターゲット時間パラメータによって、ターゲットタイマを構成して、ターゲットSHRを生成することができるため、SHRの生成条件を構成する時に、RRCシグナリングのオーバヘッドを減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本出願の実施例による無線通信システムのブロック図である。
【
図2】本出願の実施例によるSHRの生成方法の概略図のその一である。
【
図3】本出願の実施例によるSHRの生成方法の概略図のその二である。
【
図4】本出願の実施例によるSHRの生成装置の構造概略図である。
【
図5】本出願の実施例による端末の構造概略図である。
【
図6】本出願の実施例による端末のハードウェア構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下は、本出願の実施例における図面を結び付けながら、本出願の実施例における技術案を明瞭に記述し、明らかに、記述された実施例は、本出願の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者により得られたすべての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0016】
以下では、本出願の実施例に関わる用語を説明する。
【0017】
1、SHR
現在、R17(Release 17)の第五世代(5th Generation、5G)移動通信ネットワークにおいて、SHRによって自己組織化ネットワーク(self-organizing network)の最適化を行うことができる。
【0018】
具体的には、UEが移動通信ネットワークの切り替え(R16における新たに導入された条件付き切り替え(Conditional Handover、CHO)とデュアルアクティブ化プロトコルスタック切り替え(Dual-active protocol stack Handover、DAPS HO)などを含む)を行う時に、UEは、複数回の測定を行うことで、切り替えにおけるすべての下層問題(及び/又は失敗イベント)を取得し、且つこのすべての下層問題(及び/又は失敗イベント)に基づいて、SHRを生成することができ、そしてUEは、このSHRをネットワーク側機器に送信することで、ネットワーク側機器は、このSHRに基づいて、UEに最も適合する切り替えの方法を判断し、及び/又はUEのために最も適合する切り替えの方法を選択して、UEの構成パラメータを最適化することができる。
【0019】
2、タイマ構成
UEは、ネットワーク側機器からSHRを生成する時間パラメータを受信し、且つこの時間パラメータに基づいて、一つの時間値を決定し、且つこの一つの時間値をタイマに構成することができ、このように、このタイマの計時値がこの一つの時間値以上である場合に、このタイマは、タイムアウトする。
【0020】
3、他の用語
本出願の明細書と特許請求の範囲における用語である「第一」、「第二」などは、類似している対象を区別するものであり、特定の順序又は前後手順を記述するためのものではない。理解すべきこととして、このように使用される用語は、適切な場合に交換可能であり、それにより本出願の実施例は、ここで図示又は記述されたもの以外の順序で実施されることが可能であり、且つ「第一」、「第二」によって区別される対象は、一般的には同一種類であり、対象の個数を限定せず、例えば第一の対象は、一つであってもよく、複数であってもよい。なお、明細書及び請求項における「及び/又は」は、接続される対象のうちの少なくとも一つを表し、文字である「/」は、一般的には前後関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0021】
指摘すべきこととして、本出願の実施例に記述された技術は、ロングタームエボリューション型(Long Term Evolution、LTE)/LTEの進化(LTE-Advanced、LTE-A)システムに限らず、他の無線通信システム、例えば符号分割多重接続(Code Division Multiple Access、CDMA)、時分割多重接続(Time Division Multiple Access、TDMA)、周波数分割多重接続(Frequency Division Multiple Access、FDMA)、直交周波数分割多重接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access、OFDMA)、単一キャリア周波数分割多重接続(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access、SC-FDMA)と他のシステムにも適用できる。本出願の実施例における用語である「システム」と「ネットワーク」は、常に交換可能に使用され、記述された技術は、以上に言及されたシステムとラジオ技術に用いられてもよく、他のシステムとラジオ技術に用いられてもよい。以下の記述は、例示の目的でニューラジオ(New Radio、NR)システムを記述しているとともに、以下の大部分の記述においてNR用語を使用しているが、これらの技術は、NRシステム応用以外の応用、例えば第六世代(6th Generation、6G)通信システムに適用されてもよい。
【0022】
図1は、本出願の実施例が適用可能な無線通信システムのブロック図を示す。無線通信システムは、端末11とネットワーク側機器12を含む。ここで、端末11は、端末機器又はユーザ端末(User Equipment、UE)と呼ばれてもよく、端末11は、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer)(又は、ノートパソコンと呼ばれる)、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、パームトップコンピュータ、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer、UMPC)、モバイルインターネットディバイス(Mobile Internet Device、MID)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)又は車載機器(VUE)、歩行者端末(PUE)などの端末側機器であってもよく、ウェアラブルデバイスは、スマートウォッチ、ブレスレット、イヤホン、メガネなどを含む。説明すべきこととして、本出願の実施例の端末11の具体的なタイプを限定するものではない。ネットワーク側機器12は、基地局又はコアネットワークであってもよく、ここで、基地局は、ノードB、進化ノードB、アクセスポイント、ベーストランシーバステーション(Base Transceiver Station、BTS)、ラジオ基地局、ラジオ送受信機、ベーシックサービスセット(Basic Service Set、BSS)、拡張サービスセット(Extended Service Set、ESS)、Bノード、進化型Bノード(eNB)、家庭用Bノード、家庭用進化型Bノード、WLANアクセスポイント、WiFiノード、トランスミッションポイント(Transmitting Receiving Point、TRP)又は当分野における他のある適切な用語と呼ばれてもよく、同じ技術的効果が達成される限り、前記基地局は、特定の技術用語に限らず、説明すべきこととして、本出願の実施例においてNRシステムにおける基地局のみを例にするが、基地局の具体的なタイプを限定するものではない。
【0023】
以下では、図面を結び付けながら、いくつかの実施例及びその応用シナリオによって本出願の実施例によるSHRの生成方法を詳細に説明する。
【0024】
図2は、本出願の実施例によるSHRの生成方法のフローチャートである。
図2に示すように、本出願の実施例によるSHRの生成方法は、下記のステップ101とステップ102とを含んでもよい。
【0025】
ステップ101、SHRの生成装置は、ネットワーク側機器により構成されるSHRのトリガー情報を受信する。
【0026】
選択的に、本出願の実施例では、上記トリガー情報は、無線リソース制御RRCシグナリング上に乗せられ、このRRCシグナリングは、ブロードキャストシグナリングと、ユニキャストシグナリングとのうちのいずれか一つを含む。
【0027】
さらに選択的に、本出願の実施例では、SHRの生成装置とネットワーク側機器とがRRC接続を確立していない場合に、上記RRCシグナリングは、具体的にブロードキャストシグナリング(例えばシステム情報ブロックSIBシグナリング)であってもよく、SHRの生成装置とネットワーク側機器とがRRC接続を確立した場合に、上記RRCシグナリングは、具体的にユニキャストシグナリング(例えば専用(dedicated)RRCシグナリング)であってもよい。
【0028】
本出願の実施例では、上記トリガー情報は、SHRのイネーブルとSHRのトリガー条件の設定とのうちの少なくとも一つに用いられ、このトリガー情報にSHRを生成するターゲット時間パラメータが含まれる。
【0029】
選択的に、本出願の実施例では、トリガー情報がSHRのイネーブルとSHRのトリガー条件の設定に用いられる場合に、上記RRCシグナリングに一つの特定ドメインとターゲット時間パラメータが含まれる。ここで、この一つの特定ドメインは、SHRをイネーブルし又はSHRをディスエーブルするようSHRの生成装置に指示するために用いられる。
【0030】
選択的に、本出願の実施例では、トリガー情報がSHRのトリガー条件の設定に用いられる場合に、上記RRCシグナリングにターゲット時間パラメータが含まれる。理解できるように、RRCシグナリングにターゲット時間パラメータが含まれれば、ネットワーク側機器が、SHRをイネーブルするようSHRの生成装置に指示し、且つSHRの生成装置のためにSHRのトリガー条件を構成することを表す。
【0031】
選択的に、本出願の実施例では、上記ターゲット時間パラメータは、一つの時間パラメータ又は複数の時間パラメータを含んでもよい。
【0032】
ステップ102、SHRの生成装置は、ターゲット時間パラメータに基づいてターゲットタイマを構成し、且つターゲットタイマがタイムアウトした場合に、ターゲットSHRを生成する。
【0033】
本出願の実施例では、上記ターゲットタイマの計時開始時刻は、ターゲットSHRに対応するターゲットイベントのトリガー時刻である。
【0034】
選択的に、本出願の実施例では、上記ターゲット時間パラメータは、一つの時間パラメータ又は複数の時間パラメータを含んでもよい。
【0035】
さらに選択的に、本出願の実施例では、ターゲット時間パラメータが複数の時間パラメータを含む場合に、これらの複数の時間パラメータのパラメータ値は、すべて同じであってもよく、又は一部同じであってもよく、又はすべて異なってもよい。
【0036】
選択的に、本出願の実施例では、上記ターゲットタイマは、一つのタイマ又は複数のタイマを含んでもよい。ここで、ターゲット時間パラメータが一つの時間パラメータを含む場合に、ターゲットタイマは、一つのタイマを含み、ターゲット時間パラメータが複数の時間パラメータを含む場合に、ターゲットタイマは、より多くのタイマを含む。理解できるように、一つの時間パラメータは、少なくとも一つのタイマを構成するために用いられる。
【0037】
選択的に、本出願の実施例では、上記ターゲットSHRは、一種類のSHR又は複数種類のSHRを含んでもよい。ここで、ターゲットタイマが一つのタイマを含む場合に、ターゲットSHRは、一種類のSHRを含み、この一種類のSHRは、一種類のイベントに対応し、ターゲットタイマが複数のタイマを含む場合に、ターゲットSHRは、複数種類のSHRを含み、各種類のSHRは、それぞれ一種類のイベントに対応する。理解できるように、一つのタイマは、一種類のSHRに対応する。
【0038】
選択的に、本出願の実施例では、上記ターゲットイベントのトリガー時刻は、
SHRの生成装置がネットワーク側機器からターゲットRRC再構成メッセージを受信した時刻と、
SHRの生成装置がターゲットRRC再構成メッセージを応用する時刻と、
SHRの生成装置が所定数の下りリンク品質同期外れ指示情報を受信した時刻と、
無線リンク失敗(Radio Link Failure、RLF)の前に、SHRの生成装置が加速回復プロセスをトリガーする時刻と、
SHRの生成装置がネットワーク側機器にマスターセルグループ失敗情報MCG failure informationを送信する時刻とのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0039】
本出願の実施例では、上記ターゲットRRC再構成メッセージは、再構成と同期reconfigurationWithSyncフィールドを含む。
【0040】
さらに選択的に、本出願の実施例では、上記トリガー情報に別のタイマ(例えば下記実施例における第一のタイマ)の計時値がさらに含まれ、このように、SHRの生成装置は、この別のタイマに基づいて、ターゲットイベントを決定し、且つこの別のタイマの値に基づいて、この別のタイマを構成し、及び、このターゲット時間パラメータとこの別のタイマの値に基づいて、ターゲットタイマを構成することができ、それによってSHRの生成装置は、ターゲットSHRに対応する切り替えがトリガーに成功したことを決定し、且つこのターゲットタイマがタイムアウトした場合に、ターゲットSHRを生成することができる。
【0041】
さらに選択的に、本出願の実施例では、トリガー情報に第二のタイマの計時値がさらに含まれる場合に、SHRの生成装置がネットワーク側機器からターゲットRRC再構成メッセージ(このターゲットRRC再構成メッセージにreconfigurationWithSyncフィールドが含まれる)を受信し、及び/又はSHRの生成装置がターゲットRRC再構成メッセージを応用すれば、ターゲットイベントがトリガーされると考えられてもよく、それによってSHRの生成装置は、第二のタイマとターゲットタイマをオンにし、且つターゲットタイマがタイムアウトした場合に、ターゲットSHRを生成することができる。
【0042】
例示的に、上記第二のタイマは、具体的にタイマTimer304(T304)であってもよい。
【0043】
説明すべきこととして、上記の「SHRの生成装置がターゲットRRC再構成メッセージを応用する」ことは、ターゲットRRC再構成メッセージにおける再構成条件を満たす時に、SHRの生成装置がターゲットRRC再構成メッセージに基づいて再構成を行うと理解されてもよい。
【0044】
さらに選択的に、本出願の実施例では、トリガー情報に第三のタイマの計時値がさらに含まれる場合に、SHRの生成装置がマスターセルグループ又はセカンダリセルグループのプライマリセル(primary cell of a master or secondary cell group、SpCell)の物理(Physical、PHY)層問題を検出した場合に、即ちSHRの生成装置が比較的低い層から所定数の下りリンク品質同期外れ指示情報を受信した場合に、ターゲットイベントがトリガーされると考えられてもよく、それによってSHRの生成装置は、第三のタイマとターゲットタイマをオンにし、且つターゲットタイマがタイムアウトした場合に、ターゲットSHRを生成することができる。
【0045】
例示的に、上記第三のタイマは、具体的にT310であってもよい。
【0046】
さらに選択的に、本出願の実施例では、トリガー情報に第四のタイマの計時値がさらに含まれる場合に、無線リンク失敗RLFの前に、SHRの生成装置がマスターセルグループ(Master Cell group、MCG)、及び/又はセカンダリセルグループ(Secondary Cell group、SCG)の加速回復プロセスをトリガーすれば、ターゲットイベントがトリガーされると考えられてもよく、それによってSHRの生成装置は、第四のタイマとターゲットタイマをオンにし、且つターゲットタイマがタイムアウトした場合に、ターゲットSHRを生成することができる。
【0047】
例示的に、上記第四のタイマは、具体的にT312であってもよい。
【0048】
さらに選択的に、本出願の実施例では、トリガー情報に第五のタイマの計時値がさらに含まれる場合に、SHRの生成装置がネットワーク側機器にマスターセルグループ失敗情報を送信すれば、ターゲットイベントがトリガーされると考えられてもよく、それによってSHRの生成装置は、第五のタイマとターゲットタイマをオンにし、且つターゲットタイマがタイムアウトした場合に、ターゲットSHRを生成することができる。
【0049】
例示的に、上記第五のタイマは、具体的にT316であってもよい。
【0050】
選択的に、本出願の実施例では、ターゲットSHRが複数種類のSHRを含む場合に、この複数種類のSHRのうちの各種類のSHRは、それぞれ一種類のイベントに対応する。ここで、ターゲットイベントは、複数種類のイベントを含む。
【0051】
選択的に、本出願の実施例では、SHRの生成装置は、先ずターゲット時間パラメータに基づいて、一つの計時値(例えば下記実施例におけるターゲット計時値)を決定し、そしてこの一つの計時値に基づいて、ターゲットタイマを構成することができ、それによってターゲットタイマの計時値がこの一つの計時値以上である(即ちこのターゲットタイマがタイムアウトした)場合に、SHRの生成装置は、ターゲットSHRを生成することができる。
【0052】
本出願の実施例によるSHRの生成方法について、SHRの生成装置は、ネットワーク側機器からSHRのイネーブル用(及び/又はSHRのトリガー条件の設定用)のトリガー情報を受信し、且つこのトリガー情報に含まれるターゲット時間パラメータに基づいてターゲットタイマを構成することができ、このターゲットタイマの計時開始時刻は、ターゲットSHRに対応するターゲットイベントのトリガー時刻であり、このように、SHRの生成装置は、このターゲットタイマがタイムアウトした場合に、ターゲットSHRを生成することができる。SHRの生成装置がネットワーク側機器からSHRのイネーブル用(及び/又はSHRのトリガー条件の設定用)のトリガー情報を受信した後に、SHRの生成装置は、比較的多くのビット数を占有しなければコーディングが不可能である計時値に基づいてこのターゲットタイマを構成することなく、比較的少ないビット数を占有すればコーディングが可能となるターゲット時間パラメータに基づいて、ターゲットタイマを構成して、ターゲットSHRを生成することができるため、SHRの生成条件を構成する時に、RRCシグナリングのオーバヘッドを減少させることができる。
【0053】
以下では、例を挙げて、SHRの生成装置がどのようにターゲット時間パラメータに基づいてターゲットタイマを構成するかを説明する。
【0054】
選択的に、本出願の実施例では、上記ターゲットイベントは、第一のタイマに対応し、この第一のタイマの計時開始時刻は、ターゲットイベントのトリガー時刻である。具体的には、
図2を結び付けながら、
図3に示すように、上記ステップ102は、具体的に下記のステップ102aによって実現することができる。
【0055】
ステップ102a、SHRの生成装置は、ターゲット計時値に基づいてターゲットタイマを構成し、且つターゲットタイマがタイムアウトした場合に、ターゲットSHRを生成する。
【0056】
本出願の実施例では、上記ターゲット計時値は、SHRの生成装置によりターゲット時間パラメータに基づいて決定された計時値である。
【0057】
理解できるように、上記別のタイマは、第一のタイマである。
【0058】
選択的に、本出願の実施例の一つの可能な実現方式では、ターゲット計時値は、SHRの生成装置によりX個のマッピング関係に基づいて決定されたターゲット時間パラメータに対応する計時値である。ここで、このX個のマッピング関係のうちの各マッピング関係は、それぞれ一つの時間パラメータと一つの計時値との間のマッピング関係であり、Xは、正の整数である。
【0059】
さらに選択的に、本出願の実施例では、上記X個のマッピング関係は、予め構成されたマッピング関係であってもよい。
【0060】
さらに選択的に、本出願の実施例では、SHRの生成装置は、ターゲット時間パラメータに基づいて、X個のマッピング関係におけるX個の時間パラメータから、このターゲット時間パラメータに合致する一つの時間パラメータを決定し、且つこの一つの時間パラメータに対応する一つの計時値を、ターゲット計時値として決定することができる。
【0061】
説明すべきこととして、上記の「このターゲット時間パラメータに合致する」ことは、ターゲット時間パラメータと同じであり、又はターゲット時間パラメータとの差分値が予め設定されるパラメータ値以下であると理解されてもよい。
【0062】
このように分かるように、SHRの生成装置は、比較的多くのビット数を占有しなければコーディングが不可能である計時値に基づいて、このターゲットタイマを構成することなく、X個のマッピング関係に基づいて、ターゲット時間パラメータに対応するターゲット計時値を決定し、且つこのターゲット計時値に基づいてターゲットタイマを構成することができるため、SHRの生成条件を構成する時に、RRCシグナリングのオーバヘッドを減少させることができる。
【0063】
選択的に、本出願の実施例の別の可能な実現方式では、ターゲット計時値は、SHRの生成装置により第一のタイマの値とターゲット時間パラメータに基づいて決定された計時値である。
【0064】
さらに選択的に、本出願の実施例では、ターゲット計時値は、SHRの生成装置により第一のタイマの値とターゲット時間パラメータとの間の商の値に基づいて決定されたもの、又は、SHRの生成装置により第一のタイマの値とターゲット時間パラメータとの間の積に基づいて決定されたもの、又は、SHRの生成装置により予め設定されるアルゴリズムを採用し、第一のタイマの値とターゲット時間パラメータを計算することによって得られたものであってもよい。
【0065】
説明すべきこととして、上記予め設定されるアルゴリズムに対して、本出願の実施例は、これに対して限定せず、当業者は、需要に応じて設定することができる。
【0066】
選択的に、本出願の実施例では、ターゲット計時値がSHRの生成装置により第一のタイマの値とターゲット時間パラメータに基づいて決定された場合に、ターゲット計時値は、SHRの生成装置により第一のタイマの値とターゲット時間パラメータとの積に基づいて決定された計時値である。
【0067】
理解できるように、SHRの生成装置は、ターゲット時間パラメータと第一のタイマの値との間の積を、ターゲット計時値として決定することができる。
【0068】
選択的に、本出願の実施例では、上記ターゲット時間パラメータのパラメータ値は、0以上であり、且つ1以下である。
【0069】
選択的に、本出願の実施例では、上記ターゲット時間パラメータは、b/aであり、ここで、a、bは、いずれも正の整数であり、a≧bである。
【0070】
例示的に、第一のタイマがT304であることを例にして説明する。トリガー情報にT304の値(例えば4000ms)とターゲット時間パラメータ(例えば1/5)が含まれるとすると、SHRの生成装置は、4000msと1/5との間の積を、ターゲット計時値として決定し、即ち4000ms×1/5=800msであり、且つこの800msに基づいてターゲットタイマを構成し、且つターゲットタイマの計時値が800ms以上である場合に、ターゲットSHRを生成することができる。
【0071】
以下では、例を挙げて、SHRの生成装置がどうしてターゲット時間パラメータに基づいてターゲットタイマを構成するかを説明する。
【0072】
ネットワーク側機器が直接にターゲットタイマのために計時値を構成するとする。
【0073】
ターゲットタイマの計時値を設定する柔軟度を保証しようとする場合、このターゲットタイマの選択的な計時値集合において、異なる複数の計時値を構成する必要があるとともに、このターゲットタイマの計時値と他のタイマの計時値とが共通ではない可能性があるため、このターゲットタイマの計時値をコーディングするために比較的多くのビット数を占有する必要がある可能性があり、このように、比較的大きいRRCシグナリングのオーバヘッドを必要とする可能性がある。
【0074】
例示的に、ターゲットイベントに対応する別のタイマがT304であることを例にして説明する。ネットワーク側機器がT304のために構成した値が10000ミリ秒(ms)であるとすると、このターゲットタイマの計時値を設定する柔軟度を保証するために、固定離散間隔でこのターゲットタイマの選択的な計時値集合を設定することができ、離散間隔が1msであるとすると、ネットワーク側機器は、このターゲットタイマを構成するのに14ビット(bit)を必要とし、比較的大きいRRCシグナリングのオーバヘッドを必要とし、又は、RRCシグナリングのオーバヘッドを減少させるために、比較的大きい離散間隔でこの選択的な計時値集合を設定することができ、離散間隔が2000msであり、即ちこの選択的な計時値集合T304-threshold={2000,4000,6000,8000}であるとすると、ネットワーク側機器は、このターゲットタイマを構成するのに5bitを必要とし、それによって占有されるビット数を低減させる。そして、SHRの生成装置は、ネットワーク側機器からRRCシグナリングを受信し、このRRCシグナリングは、トリガー情報を乗せており、このトリガー情報に含まれるT304の値は、10000msであり、このターゲットタイマの計時値は、この選択的な計時値集合におけるもの、即ち{2000,4000,6000,8000}におけるものであるため、このトリガー情報に含まれるこのターゲットタイマの計時値をコーディングするために比較的多くのビット数を占有する必要があり、このように、比較的大きいRRCシグナリングのオーバヘッドを必要とする可能性がある。
【0075】
しかしながら、本出願の実施例では、ターゲットタイマのパラメータ値集合におけるパラメータ値は、0以上であり、且つ1以下であり、即ち、このターゲットタイマのパラメータ値集合は、一連の百分率(又は分数)を含み、このように、このターゲットタイマのパラメータ値集合と、他のタイマのパラメータ値集合とは、共通であってもよい。そのため、比較的少ないビット数を占有するだけでターゲット時間パラメータをコーディングすることができ、このように、占有されるビット数を減少させて、RRCシグナリングのオーバヘッドを減少させることができる。
【0076】
例示的に、ターゲットイベントに対応する別のタイマがT310であることを例にして説明する。ネットワーク側機器がT310のために構成した値が8000msであり、ターゲットタイマのために構成したターゲット時間パラメータがT310-threshold=1/5であるとすると、このように、SHRの生成装置は、ネットワーク側機器からRRCシグナリングを受信し、このRRCシグナリングは、トリガー情報を乗せており、このトリガー情報に含まれるT310の値は、8000msであり、このターゲット時間パラメータは、T310-threshold=010で表すことができるため、ターゲット時間パラメータをコーディングするために比較的少ないビット数を占有すればよく、このように、このターゲットタイマの時間パラメータを設定する柔軟度を保証する場合に、占有されるビット数を減少させて、RRCシグナリングのオーバヘッドを減少させることができる。
【0077】
このように分かるように、ターゲット時間パラメータのパラメータ値が0以上であり、且つ1以下であるため、このように、比較的少ないビット数を占有するだけでターゲット時間パラメータをコーディングすることができ、それによってSHRの生成装置は、比較的多くのビット数を占有しなければコーディングが不可能である計時値に基づいて、このターゲットタイマを構成することなく、ターゲット時間パラメータと第一のタイマの値に基づいてターゲット計時値を決定し、且つこのターゲット計時値に基づいてターゲットタイマを構成することができるため、SHRの生成条件を構成する時に、RRCシグナリングのオーバヘッドを減少させることができる。
【0078】
以下では、ターゲット時間パラメータが少なくとも一つの時間パラメータを含み、ターゲットタイマが少なくとも一つのタイマを含むことを例にし、例を挙げて両方間の対応関係を説明する。
【0079】
選択的に、本出願の一つの可能な実現方式では、上記ターゲットタイマは、N個のタイマを含み、上記ターゲットSHRは、N種類のSHRを含み、上記ターゲット時間パラメータは、N個の時間パラメータを含み、Nは、正の整数である。
【0080】
本出願の実施例では、このN個の時間パラメータは、N個のタイマに一対一に対応し、このN個のタイマは、N種類のSHRに一対一に対応する。
【0081】
例示的に、ターゲットタイマがタイマ1とタイマ2とを含むとすると、M個の時間パラメータは、時間パラメータT304-threshold=1/4と、時間パラメータT310-threshold=1/5とを含み、ここで、時間パラメータT304-thresholdは、タイマ1に対応し、時間パラメータT310-thresholdは、タイマ2に対応する。
【0082】
選択的に、本出願の別の可能な実現方式では、上記ターゲットタイマは、N個のタイマを含み、上記ターゲットSHRは、N種類のSHRを含み、上記ターゲット時間パラメータは、M個の時間パラメータを含み、N、Mは、いずれも正の整数であり、N>Mである。
【0083】
本出願の実施例では、M個の時間パラメータのうちの各時間パラメータは、それぞれN個のタイマのうちの少なくとも一つのタイマに対応し、このN個のタイマは、N種類のSHRに一対一に対応する。
【0084】
選択的に、本出願の実施例では、トリガー情報は、少なくともSHRのトリガー条件の設定に用いられ、このトリガー情報にT個の識別子がさらに含まれ、このT個の識別子は、N個のタイマのうちのT個のタイマに対応し、且つこのT個の識別子は、T個のタイマに一対一に対応し、Tは、正の整数である。
【0085】
本出願の実施例では、上記T個の識別子は、いずれもM個の時間パラメータのうちの第一の時間パラメータに対応し、この第一の時間パラメータは、T個のタイマを構成するために用いられる。
【0086】
さらに選択的に、本出願の実施例では、N≧Tである。
【0087】
具体的には、本出願の実施例では、N=Tである場合に、第一の時間パラメータは、それぞれN個のタイマ(即ちT個のタイマ)に対応する。
【0088】
例示的に、T=2であるとすると、トリガー情報に二つの識別子、例えばT304-FlagとT310-Flagがさらに含まれ、このT304-Flagは、タイマ1に対応し、このT310-Flagは、タイマ2に対応し、且つこのT304-FlagとこのT310-Flagは、いずれも第一の時間パラメータ、例えば1/4に対応し、1/4は、タイマ1とタイマ2を構成するために用いられる。
【0089】
このように分かるように、トリガー情報にT個のタイマに対応するT個の識別子がさらに含まれ、且つこのT個の識別子がいずれも第一の時間パラメータに対応し、即ち一つの時間パラメータによって複数のタイマを構成することができるため、このトリガー情報に含まれる時間パラメータをコーディングするために占有されるビット数を減少させることができ、このように、SHRの生成装置のRRCシグナリングのオーバヘッドを減少させることができる。
【0090】
説明すべきこととして、本出願の実施例によるSHRの生成方法について、実行本体は、SHRの生成装置であってもよく、又は、このSHRの生成装置におけるSHRの生成方法を実行するための制御モジュールであってもよい。本出願の実施例では、SHRの生成装置がSHRの生成方法を実行することを例にし、本出願の実施例によるSHRの生成装置を説明する。
【0091】
図4は、本出願の実施例に関わるSHRの生成装置の一つの可能な構造概略図を示す。
図4に示すように、SHRの生成装置60は、受信モジュール61と、構成モジュール62と、生成モジュール63とを含んでもよい。
【0092】
ここで、受信モジュール61は、ネットワーク側機器により構成されるSHRのトリガー情報を受信するために用いられ、このトリガー情報は、SHRのイネーブルとSHRのトリガー条件の設定とのうちの少なくとも一つに用いられ、このトリガー情報にSHRを生成するターゲット時間パラメータが含まれる。構成モジュール62は、ターゲット時間パラメータに基づいてターゲットタイマを構成するために用いられる。生成モジュール63は、構成モジュール62により構成されたターゲットタイマがタイムアウトした場合に、ターゲットSHRを生成するために用いられる。ここで、上記ターゲットタイマの計時開始時刻は、ターゲットSHRに対応するターゲットイベントのトリガー時刻である。
【0093】
一つの可能な実現方式では、上記トリガー情報は、RRCシグナリング上に乗せられ、このRRCシグナリングは、ブロードキャストシグナリングと、ユニキャストシグナリングとのうちのいずれか一つを含む。
【0094】
一つの可能な実現方式では、上記ターゲットイベントのトリガー時刻は、SHRの生成装置がネットワーク側機器からターゲットRRC再構成メッセージを受信した時刻と、SHRの生成装置がターゲットRRC再構成メッセージを応用する時刻と、SHRの生成装置が所定数の下りリンク品質同期外れ指示を受信した時刻と、RLFの前に、SHRの生成装置が加速回復プロセスをトリガーする時刻と、SHRの生成装置がネットワーク側機器にマスターセルグループ失敗MCG failure information情報を送信する時刻とのうちの少なくとも一つを含む。ここで、上記ターゲットRRC再構成メッセージは、reconfigurationWithSyncフィールドを含む。
【0095】
一つの可能な実現方式では、上記ターゲットイベントは、第一のタイマに対応し、この第一のタイマの計時開始時刻は、ターゲットイベントのトリガー時刻である。上記構成モジュール62は、具体的にターゲット計時値に基づいてターゲットタイマを構成するために用いられる。ここで、上記ターゲット計時値は、SHRの生成装置によりターゲット時間パラメータに基づいて決定された計時値である。
【0096】
一つの可能な実現方式では、上記ターゲット計時値は、SHRの生成装置によりX個のマッピング関係に基づいて決定されたターゲット時間パラメータに対応する計時値と、SHRの生成装置により第一のタイマの値とターゲット時間パラメータに基づいて決定された計時値とのうちのいずれか一つである。ここで、各マッピング関係は、それぞれ一つの時間パラメータと一つの計時値との間のマッピング関係であり、Xは、正の整数である。
【0097】
一つの可能な実現方式では、ターゲット計時値がSHRの生成装置により第一のタイマの値とターゲット時間パラメータに基づいて決定された場合に、ターゲット計時値は、SHRの生成装置により第一のタイマの値とターゲット時間パラメータとの積に基づいて決定された計時値である。
【0098】
一つの可能な実現方式では、上記ターゲット時間パラメータのパラメータ値は、0以上であり、且つ1以下である。
【0099】
一つの可能な実現方式では、上記ターゲット時間パラメータは、b/aであり、ここで、a、bは、いずれも正の整数であり、a≧bである。
【0100】
一つの可能な実現方式では、上記ターゲットタイマは、N個のタイマを含み、上記ターゲットSHRは、N種類のSHRを含み、上記ターゲット時間パラメータは、N個の時間パラメータを含み、Nは、正の整数であり、ここで、このN個の時間パラメータは、このN個のタイマに一対一に対応し、このN個のタイマは、N種類のSHRに一対一に対応する。
【0101】
一つの可能な実現方式では、上記ターゲットタイマは、N個のタイマを含み、上記ターゲットSHRは、N種類のSHRを含み、上記ターゲット時間パラメータは、M個の時間パラメータを含み、N、Mは、いずれも正の整数であり、N>Mである。ここで、上記M個の時間パラメータのうちの各時間パラメータは、それぞれN個のタイマのうちの少なくとも一つのタイマに対応し、このN個のタイマは、N種類のSHRに一対一に対応する。
【0102】
一つの可能な実現方式では、トリガー情報は、少なくともSHRのトリガー条件の設定に用いられ、このトリガー情報にT個の識別子がさらに含まれ、このT個の識別子は、N個のタイマのうちのT個のタイマに対応し、且つこのT個の識別子は、T個のタイマに一対一に対応し、Tは、正の整数である。ここで、上記T個の識別子は、いずれもM個の時間パラメータのうちの第一の時間パラメータに対応し、この第一の時間パラメータは、T個のタイマを構成するために用いられる。
【0103】
本出願の実施例によるSHRの生成装置について、SHRの生成装置がネットワーク側機器からSHRのイネーブル用(及び/又はSHRのトリガー条件の設定用)のトリガー情報を受信した後に、SHRの生成装置は、比較的多くのビット数を占有しなければコーディングが不可能である計時値に基づいてこのターゲットタイマを構成することなく、比較的少ないビット数を占有すればコーディングが可能となるターゲット時間パラメータに基づいて、ターゲットタイマを構成して、ターゲットSHRを生成することができるため、SHRの生成条件を構成する時に、RRCシグナリングのオーバヘッドを減少させることができる。
【0104】
本出願の実施例におけるSHRの生成装置は、装置、オペレーティングシステムを有する装置又は電子機器であってもよく、端末における部材、集積回路、又はチップであってもよい。この装置又は電子機器は、移動端末であってもよく、非移動端末であってもよい。例示的に、移動端末は、以上に列挙された端末11のタイプを含んでもよいが、それらに限らず、非移動端末は、サーバ、ネットワーク接続型ストレージ(Network Attached Storage、NAS)、パーソナルコンピュータ(Personal Computer、PC)、テレビ(Television、TV)、預入支払機又はセルフサービス機などであってもよく、本出願の実施例は、具体的に限定しない。
【0105】
本出願の実施例によるSHRの生成装置は、
図2と
図3の方法の実施例により実現される各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0106】
選択的に、
図5に示すように、本出願の実施例は、端末50をさらに提供し、プロセッサ51と、メモリ52と、メモリ52に記憶されており、且つ前記プロセッサ51上で運行できるプログラム又は命令とを含み、このプログラム又は命令がプロセッサ51により実行される時、上記SHRの生成方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0107】
本出願の実施例は、端末をさらに提供し、プロセッサと通信インターフェースとを含み、通信インターフェースは、ネットワーク側機器により構成されるSHRのトリガー情報を受信するために用いられ、このトリガー情報は、SHRのイネーブルとSHRのトリガー条件の設定とのうちの少なくとも一つに用いられ、このトリガー情報にSHRを生成するターゲット時間パラメータが含まれる。プロセッサは、ターゲット時間パラメータに基づいてターゲットタイマを構成し、且つターゲットタイマがタイムアウトした場合に、ターゲットSHRを生成するために用いられ、ここで、上記ターゲットタイマの計時開始時刻は、ターゲットSHRに対応するターゲットイベントのトリガー時刻である。
【0108】
この端末の実施例は、上記端末側の方法の実施例に対応し、上記方法の実施例の各実施プロセスと実現方式は、いずれもこの端末の実施例に適用でき、且つ同じ技術的効果を達成することができる。具体的には、
図6は、本出願の実施例の端末を実現するハードウェア構造概略図である。
【0109】
この端末100は、無線周波数ユニット101、ネットワークモジュール102、オーディオ出力ユニット103、入力ユニット104、センサ105、表示ユニット106、ユーザ入力ユニット107、インターフェースユニット108、メモリ109、及びプロセッサ110などのうちの少なくとも一部の部材を含むが、それらに限らない。
【0110】
当業者であれば理解できるように、端末100は、各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよく、電源は、電源管理システムによってプロセッサ110にロジック的に接続されてもよく、それにより電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。
図6に示す端末構造は、端末に対する限定を構成せず、端末は、図示された部材の数よりも多く又は少ない部材、又はいくつかの部材の組み合わせ、又は異なる部材の配置を含んでもよく、ここでこれ以上説明しない。
【0111】
理解すべきこととして、本出願の実施例では、入力ユニット104は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)1041とマイクロホン1042を含んでもよく、グラフィックスプロセッサ1041は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像又はビデオの画像データを処理する。表示ユニット106は、表示パネル1061を含んでもよく、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオードなどの形式で表示パネル1061が構成されてもよい。ユーザ入力ユニット107は、タッチパネル1071及び他の入力機器1072を含む。タッチパネル1071は、タッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル1071は、タッチ検出装置とタッチコントローラという二つの部分を含んでもよい。他の入力機器1072は、物理的キーボード、機能キー(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らず、ここでこれ以上説明しない。
【0112】
本出願の実施例では、無線周波数ユニット101は、ネットワーク側機器からの下りリンクのデータを受信した後に、プロセッサ110に処理させ、また、上りリンクのデータをネットワーク側機器に送信する。一般的には、無線周波数ユニット101は、アンテナ、少なくとも一つの増幅器、送受信機、カプラ、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、それらに限らない。
【0113】
メモリ109は、ソフトウェアプログラム又は命令及び様々なデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ109は、主にプログラム又は命令記憶領域とデータ記憶領域を含んでもよく、ここで、プログラム又は命令記憶領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム又は命令(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶することができる。なお、メモリ109は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリを含んでもよく、ここで、非揮発性メモリは、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(Programmable ROM、PROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(Erasable PROM、EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(Electrically EPROM、EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。例えば、少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非揮発性ソリッドステートメモリデバイスであってもよい。
【0114】
プロセッサ110は、一つ又は複数の処理ユニットを含んでもよい。選択的に、プロセッサ110は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを統合してもよい。ここで、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインタフェースとアプリケーションプログラム又は命令などを処理するものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するものであり、例えばベースバンドプロセッサである。理解できるように、上記モデムプロセッサは、プロセッサ110に統合されなくてもよい。
【0115】
ここで、無線周波数ユニット101は、ネットワーク側機器により構成されるSHRのトリガー情報を受信するために用いられ、このトリガー情報は、SHRのイネーブルとSHRのトリガー条件の設定とのうちの少なくとも一つに用いられ、このトリガー情報にSHRを生成するターゲット時間パラメータが含まれる。
【0116】
プロセッサ110は、ターゲット時間パラメータに基づいてターゲットタイマを構成し、且つターゲットタイマがタイムアウトした場合に、ターゲットSHRを生成するために用いられる。
【0117】
ここで、上記ターゲットタイマの計時開始時刻は、ターゲットSHRに対応するターゲットイベントのトリガー時刻である。
【0118】
本出願の実施例による端末について、端末がネットワーク側機器からSHRのイネーブル用(及び/又はSHRのトリガー条件の設定用)のトリガー情報を受信した後に、端末は、比較的多くのビット数を占有しなければコーディングが不可能である計時値に基づいてこのターゲットタイマを構成することなく、比較的少ないビット数を占有すればコーディングが可能となるターゲット時間パラメータに基づいて、ターゲットタイマを構成して、ターゲットSHRを生成することができるため、SHRの生成条件を構成する時に、RRCシグナリングのオーバヘッドを減少させることができる。
【0119】
選択的に、本出願の実施例では、上記ターゲットイベントは、第一のタイマに対応し、この第一のタイマの計時開始時刻は、ターゲットイベントのトリガー時刻である。
【0120】
プロセッサ110は、具体的にターゲット計時値に基づいてターゲットタイマを構成するために用いられる。
【0121】
ここで、上記ターゲット計時値は、端末によりターゲット時間パラメータに基づいて決定された計時値である。
【0122】
このように分かるように、端末は、比較的多くのビット数を占有しなければコーディングが不可能である計時値に基づいて、このターゲットタイマを構成することなく、X個のマッピング関係に基づいて、ターゲット時間パラメータに対応するターゲット計時値を決定し、且つこのターゲット計時値に基づいてターゲットタイマを構成することができるため、SHRの生成条件を構成する時に、RRCシグナリングのオーバヘッドを減少させることができる。
【0123】
本出願の実施例は、可読記憶媒体をさらに提供し、前記可読記憶媒体上にはプログラム又は命令が記憶されており、このプログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、上記SHRの生成方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0124】
ここで、前記プロセッサは、上記実施例に記載の端末におけるプロセッサである。前記可読記憶媒体は、コンピュータ可読記憶媒体、例えばコンピュータリードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどを含む。
【0125】
本出願の実施例は、チップをさらに提供し、前記チップは、プロセッサと通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、上記SHRの生成方法の実施例の各プロセスを実現するために用いられ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0126】
理解すべきこととして、本出願の実施例に言及されたチップは、システムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップなどと呼ばれてもよい。
【0127】
説明すべきこととして、本明細書では、用語である「含む」、「包含」又はその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それによって一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「……を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品又は装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。なお、指摘すべきこととして、本出願の実施の形態における方法と装置の範囲は、図示又は討論された順序で機能を実行することに限らず、関わる機能に基づいて基本的に同時である方式又は逆の順序で機能を実行することを含んでもよく、例えば記述されたものとは異なる手順で記述された方法を実行することができるとともに、様々なステップを追加、省略又は組み合わせることができる。また、いくつかの例を参照して記述された特徴は、他の例で組み合わせられることができる。
【0128】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されることができる。無論、ハードウェアによって実現されてもよいが、多くの場合、前者は、より好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本出願の技術案が実質には又は従来の技術に寄与した部分は、コンピュータソフトウェア製品の形式で具現化されてもよく、このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器などであってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の命令を含む。
【0129】
以上は、図面を結び付けながら、本出願の実施例を記述したが、本出願は、上記の具体的な実施の形態に限らない。上記の具体的な実施の形態は、例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本出願の示唆で、本出願の趣旨と特許請求の範囲から逸脱しない限り、多くの形式を行うこともでき、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0130】
〔関連出願の相互参照〕
本出願は、2021年6月25日に国家知的財産権局で提案され、出願番号が202110716331.5であり、出願名称が「切り替え成功レポートSHRの生成方法、装置、端末及び媒体」である中国特許出願の優先権を主張しており、その内容のすべては、援用により本出願に取り込まれる。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-19
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
切り替え成功レポートSHRの生成方法であって、
ユーザ機器UEがネットワーク側機器により構成されるSHRのトリガー情報を受信することであって、前記トリガー情報がSHRのイネーブルとSHRのトリガー条件の設定とのうちの少なくとも一つに用いられ、前記トリガー情報にSHRを生成するターゲット時間パラメータが含まれることと、
前記UEが前記ターゲット時間パラメータに基づいてターゲットタイマを構成し、且つ前記ターゲットタイマがタイムアウトした場合に、ターゲットSHRを生成することとを含み、
前記ターゲットタイマの計時開始時刻は、前記ターゲットSHRに対応するターゲットイベントのトリガー時刻である、切り替え成功レポートSHRの生成方法。
【請求項2】
前記トリガー情報は、無線リソース制御RRCシグナリング上に乗せられ、前記RRCシグナリングは、ブロードキャストシグナリングと、ユニキャストシグナリングとのうちのいずれか一つを含む、請求項1に記載の
切り替え成功レポートSHRの生成方法。
【請求項3】
前記ターゲットイベントのトリガー時刻は、
前記UEが前記ネットワーク側機器からターゲットRRC再構成メッセージを受信した時刻と、
前記UEが前記ターゲットRRC再構成メッセージを応用する時刻と、
前記UEが所定数の下りリンク品質同期外れ指示情報を受信した時刻と、
無線リンク失敗RLFの前に、前記UEが加速回復プロセスをトリガーする時刻と、
前記UEが前記ネットワーク側機器にマスターセルグループ失敗情報を送信する時刻とのうちの少なくとも一つを含み、
前記ターゲットRRC再構成メッセージは、再構成と同期reconfigurationWithSyncフィールドを含む、請求項1に記載の
切り替え成功レポートSHRの生成方法。
【請求項4】
前記ターゲットイベントは、第一のタイマに対応し、前記第一のタイマの計時開始時刻は、前記ターゲットイベントのトリガー時刻であり、
前記UEが前記ターゲット時間パラメータに基づいてターゲットタイマを構成することは、
前記UEがターゲット計時値に基づいて前記ターゲットタイマを構成することを含み、
前記ターゲット計時値は、前記UEにより前記ターゲット時間パラメータに基づいて決定された計時値である、請求項1に記載の
切り替え成功レポートSHRの生成方法。
【請求項5】
前記ターゲット計時値は、
前記UEによりX個のマッピング関係に基づいて決定された前記ターゲット時間パラメータに対応する計時値と、
前記UEにより前記第一のタイマの値と前記ターゲット時間パラメータに基づいて決定された計時値とのうちのいずれか一つであり、
各マッピング関係は、それぞれ一つの時間パラメータと一つの計時値との間のマッピング関係であり、Xは、正の整数である、請求項4に記載の
切り替え成功レポートSHRの生成方法。
【請求項6】
前記ターゲット計時値が前記UEにより前記第一のタイマの値と前記ターゲット時間パラメータに基づいて決定される場合に、前記ターゲット計時値は、前記UEにより前記第一のタイマの値と前記ターゲット時間パラメータとの積に基づいて決定された計時値である、請求項5に記載の
切り替え成功レポートSHRの生成方法。
【請求項7】
前記ターゲット時間パラメータのパラメータ値は、0以上であり、且つ1以下である、請求項
1に記載の
切り替え成功レポートSHRの生成方法。
【請求項8】
前記ターゲット時間パラメータは、b/aであり、ここで、a、bは、いずれも正の整数であり、a≧bである、請求項7に記載の
切り替え成功レポートSHRの生成方法。
【請求項9】
前記ターゲットタイマは、N個のタイマを含み、前記ターゲットSHRは、N種類のSHRを含み、前記ターゲット時間パラメータは、N個の時間パラメータを含み、Nは、正の整数であり、
前記N個の時間パラメータは、前記N個のタイマに一対一に対応し、前記N個のタイマは、前記N種類のSHRに一対一に対応する、請求項1に記載の
切り替え成功レポートSHRの生成方法。
【請求項10】
前記ターゲットタイマは、N個のタイマを含み、前記ターゲットSHRは、N種類のSHRを含み、前記ターゲット時間パラメータは、M個の時間パラメータを含み、N、Mは、いずれも正の整数であり、N>Mであり、
各時間パラメータは、それぞれ前記N個のタイマのうちの少なくとも一つのタイマに対応し、前記N個のタイマは、前記N種類のSHRに一対一に対応する、請求項1に記載の
切り替え成功レポートSHRの生成方法。
【請求項11】
前記トリガー情報は、少なくともSHRのトリガー条件の設定に用いられ、前記トリガー情報にT個の識別子がさらに含まれ、前記T個の識別子は、前記N個のタイマのうちのT個のタイマに対応し、且つ前記T個の識別子は、前記T個のタイマに一対一に対応し、Tは、正の整数であり、
前記T個の識別子は、いずれも前記M個の時間パラメータのうちの第一の時間パラメータに対応し、前記第一の時間パラメータは、前記T個のタイマを構成するために用いられる、請求項10に記載の
切り替え成功レポートSHRの生成方法。
【請求項12】
端末であって、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時に、請求項1から
請求項11のいずれか1項に記載のSHRの生成方法のステップを実現する、端末。
【請求項13】
可読記憶媒体であって、前記可読記憶媒体上にプログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時に、請求項1から
請求項11のいずれか1項に記載のSHRの生成方法を実現する、可読記憶媒体。
【請求項14】
チップであって、プロセッサと通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、請求項1から
請求項11のいずれか1項に記載のSHRの生成方法のステップを実現するために用いられる、チップ。
【請求項15】
コンピュータプログラムであって、非揮発性の記憶媒体に記憶されており、少なくとも一つのプロセッサにより実行されて、請求項1から
請求項11のいずれか1項に記載のSHRの生成方法のステップを実現する、コンピュータプログラム。
【国際調査報告】