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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-04
(54)【発明の名称】表示パネル及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/20 20060101AFI20240528BHJP
   H04N 5/66 20060101ALI20240528BHJP
   H04N 5/70 20060101ALI20240528BHJP
【FI】
G09G3/20 612T
G09G3/20 611A
G09G3/20 611Z
G09G3/20 622A
G09G3/20 670J
H04N5/66 B
H04N5/66 102B
H04N5/66 103
H04N5/70 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022529654
(86)(22)【出願日】2022-05-16
(85)【翻訳文提出日】2022-07-05
(86)【国際出願番号】 CN2022092913
(87)【国際公開番号】W WO2023206630
(87)【国際公開日】2023-11-02
(31)【優先権主張番号】202210450792.7
(32)【優先日】2022-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519182202
【氏名又は名称】深▲セン▼市▲華▼星光▲電▼半▲導▼体▲顕▼示技▲術▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002181
【氏名又は名称】弁理士法人IP-FOCUS
(72)【発明者】
【氏名】肖 波
【テーマコード(参考)】
5C058
5C080
【Fターム(参考)】
5C058BA26
5C058BA35
5C080AA06
5C080AA07
5C080AA10
5C080BB05
5C080DD09
5C080DD22
5C080DD29
5C080JJ02
5C080KK02
5C080KK07
5C080KK43
(57)【要約】
本願によれば、表示パネル及び表示装置が開示される。当該表示パネルは、タイミングコントローラとレベル変換モジュールとを含み、タイミングコントローラから出力されるデータイネーブル信号により垂直空白区間において第1制御信号の電位と第2制御信号の電位とを切り替えるようにレベル変換モジュールを制御し、これら二つの制御信号の電位切替間隔は、リフレッシュ周波数の変化に伴って変化しないため、これら二つの制御信号の電位切替間隔が短すぎるのを防止することができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセスされたビデオデータに基づいて対応するデータイネーブル信号を出力するためのタイミングコントローラと、
前記タイミングコントローラに接続され、前記データイネーブル信号に基づいて垂直空白区間において第1制御信号の電位と、前記第1制御信号と位相が逆である第2制御信号の電位とを切り替えるためのレベル変換モジュールと、を含む、
表示パネル。
【請求項2】
前記レベル変換モジュールは、
前記タイミングコントローラに接続され、前記データイネーブル信号に基づいて前記垂直空白区間を認識するための垂直空白区間認識ユニットと、
前記垂直空白区間認識ユニットに接続され、設定時間を遅延させた後に切替指令を出力するための遅延ユニットと、
前記遅延ユニットに接続され、前記切替指令に基づいて前記第1制御信号の電位と、前記第2制御信号の電位とを切り替えるためのレベル切替ユニットと、を含む、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記垂直空白区間認識ユニットは、前記データイネーブル信号の低電位持続時間と前記データイネーブル信号の高電位持続時間との比較結果に基づいて前記垂直空白区間を認識する、
請求項2に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記垂直空白区間認識ユニットは、連続する前記低電位持続時間が二つの前記高電位持続時間以上であるか否かに基づいて、前記垂直空白区間を特定する、
請求項3に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記遅延ユニットは、次の垂直空白区間において前記切替指令を出力し、前記第1制御信号の電位切替時間及び前記第2制御信号の電位切替時間は、いずれも次の前記垂直空白区間に位置する、
請求項2に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記第1制御信号の電位切替時間は、前記第2制御信号の電位切替時間と同じである、
請求項5に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記遅延ユニットは、前記設定時間を記憶するためのレジスタを含む、
請求項2に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記レベル切替ユニットは、前記切替指令に基づいて前記第1制御信号及び前記第2制御信号を同期して電位切替が行われるように制御し、
前記第1制御信号の電位が低電位から高電位に切り替えられるとき、前記第2制御信号の電位が高電位から低電位に切り替えられ、前記第1制御信号の電位が高電位から低電位にジャンプするとき、前記第2制御信号の電位が低電位から高電位にジャンプする、
請求項2に記載の表示パネル。
【請求項9】
カスケード接続される複数のゲート駆動ユニットを含むゲート駆動回路をさらに含み、
各前記ゲート駆動ユニットは、対応する走査信号を出力し、少なくとも一つの前記ゲート駆動ユニットは、前記第1制御信号及び前記第2制御信号にアクセスするように前記レベル変換モジュールに接続される、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記ゲート駆動ユニットは、前記第1制御信号に基づいて前記走査信号を低電位に制御するように前記レベル変換モジュールに接続される第1プルダウンユニットと、前記第2制御信号に基づいて前記走査信号を低電位に制御するように前記レベル変換モジュールに接続される第2プルダウンユニットと、を含み、
前記第1プルダウンユニットの動作周期は、前記第2プルダウンユニットの動作周期と交互である、
請求項9に記載の表示パネル。
【請求項11】
請求項1に記載の表示パネルを含む表示装置であって、前記データイネーブル信号は、復号された前記ビデオデータに基づいて得られる、
表示装置。
【請求項12】
前記レベル変換モジュールは、
前記タイミングコントローラに接続され、前記データイネーブル信号に基づいて前記垂直空白区間を認識するための垂直空白区間認識ユニットと、
前記垂直空白区間認識ユニットに接続され、設定時間を遅延させた後に切替指令を出力するための遅延ユニットと、
前記遅延ユニットに接続され、前記切替指令に基づいて前記第1制御信号の電位と、前記第2制御信号の電位とを切り替えるためのレベル切替ユニットと、を含む、
請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
前記垂直空白区間認識ユニットは、前記データイネーブル信号の低電位持続時間と前記データイネーブル信号の高電位持続時間との比較結果に基づいて前記垂直空白区間を認識する、
請求項12に記載の表示装置。
【請求項14】
前記垂直空白区間認識ユニットは、連続する前記低電位持続時間が二つの前記高電位持続時間以上であるか否かに基づいて、前記垂直空白区間を特定する、
請求項13に記載の表示装置。
【請求項15】
前記遅延ユニットは、次の垂直空白区間において前記切替指令を出力し、前記第1制御信号の電位切替時間及び前記第2制御信号の電位切替時間は、いずれも次の前記垂直空白区間に位置する、
請求項12に記載の表示装置。
【請求項16】
前記第1制御信号の電位切替時間は、前記第2制御信号の電位切替時間と同じである、
請求項15に記載の表示装置。
【請求項17】
前記遅延ユニットは、前記設定時間を記憶するためのレジスタを含む、
請求項12に記載の表示装置。
【請求項18】
前記レベル切替ユニットは、前記切替指令に基づいて前記第1制御信号及び前記第2制御信号を同期して電位切替が行われるように制御し、
前記第1制御信号の電位が低電位から高電位に切り替えられるとき、前記第2制御信号の電位が高電位から低電位に切り替えられ、前記第1制御信号の電位が高電位から低電位にジャンプするとき、前記第2制御信号の電位が低電位から高電位にジャンプする、
請求項12に記載の表示装置。
【請求項19】
前記表示パネルは、カスケード接続される複数のゲート駆動ユニットを含むゲート駆動回路をさらに含み、各前記ゲート駆動ユニットは、対応する走査信号を出力し、少なくとも一つの前記ゲート駆動ユニットは、前記第1制御信号及び前記第2制御信号にアクセスするように前記レベル変換モジュールに接続される、
請求項11に記載の表示装置。
【請求項20】
前記ゲート駆動ユニットは、前記第1制御信号に基づいて前記走査信号を低電位に制御するように前記レベル変換モジュールに接続される第1プルダウンユニットと、前記第2制御信号に基づいて前記走査信号を低電位に制御するように前記レベル変換モジュールに接続される第2プルダウンユニットと、を含み、
前記第1プルダウンユニットの動作周期は、前記第2プルダウンユニットの動作周期と交互である、
請求項19に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、表示パネルの製造分野に関し、特に表示パネル及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
社会の発展に伴い、現在ますます多くの表示製品がハイエンドのシーンに適用され、リフレッシュ周波数に対する要求が絶えずに向上し、表示の応答時間や流暢さもそれに伴って向上している。しかしながら、リフレッシュ周波数が向上するにつれて、各フレームの表示時間が短縮される。
【0003】
上記表示製品は、通常、タイミングコントローラ(TCON)と、レベル変換モジュール(Level Shift)とを含む。レベル変換モジュールは、タイミングコントローラの制御により位相が逆である二つの制御信号を生成し、位相が逆であるこれら二つの制御信号の電位切替時間は、タイミングコントローラのタイミングによって制御されており、リフレッシュ周波数が小さくなるとき、位相が逆であるこれら二つの制御信号の電位切替間隔も小さくなる。
【0004】
しかしながら、位相が逆であるこれら二つの制御信号は、表示パネルにおいて対応するスイッチング素子を駆動するためのものであり、位相が逆である二つの制御信号の電位切替間隔が小さすぎると、スイッチング素子の動作量が増加し、ひいてはスイッチング素子の寿命が低減される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願によれば、位相が逆である二つの制御信号の電位切替間隔が小さすぎるという技術的問題を緩和するための表示パネル及び表示装置が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様において、本願によれば、アクセスされたビデオデータに基づいて対応するデータイネーブル信号を出力するためのタイミングコントローラと、
タイミングコントローラに接続され、データイネーブル信号に基づいて垂直空白区間において第1制御信号の電位と、第1制御信号と位相が逆である第2制御信号の電位とを切り替えるためのレベル変換モジュールと、を含む表示パネルが提供される。
【0007】
いくつかの実施形態において、レベル変換モジュールは、
タイミングコントローラに接続され、データイネーブル信号に基づいて垂直空白区間を認識するための垂直空白区間認識ユニットと、
垂直空白区間認識ユニットに接続され、設定時間を遅延させた後に切替指令を出力するための遅延ユニットと、
遅延ユニットに接続され、切替指令に基づいて第1制御信号の電位と、第2制御信号の電位とを切り替えるためのレベル切替ユニットと、を含む。
【0008】
いくつかの実施形態において、垂直空白区間認識ユニットは、データイネーブル信号の低電位持続時間とデータイネーブル信号の高電位持続時間との比較結果に基づいて垂直空白区間を認識する。
【0009】
いくつかの実施形態において、垂直空白区間認識ユニットは、連続する低電位持続時間が二つの高電位持続時間以上であるか否かに基づいて、垂直空白区間を特定する。
【0010】
いくつかの実施形態において、遅延ユニットは、次の垂直空白区間において切替指令を出力し、第1制御信号の電位切替時間及び第2制御信号の電位切替時間は、いずれも次の垂直空白区間に位置する。
【0011】
いくつかの実施形態において、第1制御信号の電位切替時間は、第2制御信号の電位切替時間と同じである。
【0012】
いくつかの実施形態において、遅延ユニットは、設定時間を記憶するためのレジスタを含む。
【0013】
いくつかの実施形態において、レベル切替ユニットは、切替指令に基づいて第1制御信号及び第2制御信号を同期して電位切替が行われるように制御し、
第1制御信号の電位が低電位から高電位に切り替えられるとき、第2制御信号の電位が高電位から低電位に切り替えられ、第1制御信号の電位が高電位から低電位にジャンプするとき、第2制御信号の電位が低電位から高電位にジャンプする。
【0014】
いくつかの実施形態において、表示パネルは、カスケード接続される複数のゲート駆動ユニットを含むゲート駆動回路をさらに含み、各ゲート駆動ユニットは、対応する走査信号を出力し、少なくとも一つのゲート駆動ユニットは、第1制御信号及び第2制御信号にアクセスするようにレベル変換モジュールに接続される。
【0015】
いくつかの実施形態において、ゲート駆動ユニットは、第1制御信号に基づいて走査信号を低電位に制御するようにレベル変換モジュールに接続される第1プルダウンユニットと、第2制御信号に基づいて走査信号を低電位に制御するようにレベル変換モジュールに接続される第2プルダウンユニットと、を含み、
第1プルダウンユニットの動作周期は、第2プルダウンユニットの動作周期と交互である。
【0016】
第2態様において、本願によれば、上述した少なくとも一つの実施形態における表示パネルを含む表示装置であって、データイネーブル信号は、復号されたビデオデータに基づいて得られる表示装置が提供される。
【発明の効果】
【0017】
本願に係る表示パネル及び表示装置によれば、タイミングコントローラから出力されるデータイネーブル信号により、垂直空白区間において第1制御信号の電位と、第2制御信号の電位とを切り替えるようにレベル変換モジュールを制御し、これら二つの制御信号の電位切替間隔は、リフレッシュ周波数の変化に伴って変化しないため、電位切替間隔が一定に保たれ、これら二つの制御信号の電位切替間隔が短すぎるのを防止することができ、表示パネルにおいて対応するスイッチング素子の寿命が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】関連技術における表示パネルの構造を示す概略図である。
図2】本願の実施例に係る表示パネルの第1の構造を示す概略図である。
図3】本願の実施例に係る表示パネルの第2の構造を示す概略図である。
図4】本願の実施例に係る表示パネルの第3の構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本願の目的、技術的手段及び効果をより明瞭かつ明確にするために、以下、添付図面を参照しながら、実施例を挙げて本願をさらに詳細に説明する。なお、本明細書に記載される具体的な実施例は、本願を説明するためにのみ使用され、本願を限定するものではない。
【0020】
上述した位相が逆である二つの制御信号の電位切替間隔が小さすぎる理由は、図1に示す表示パネルを参照されたい。当該表示パネルは、タイミングコントローラ100と、レベル変換モジュール200と、ゲート駆動回路300とを含む。タイミングコントローラ100の出力端は、レベル変換モジュール200の入力端に接続され、レベル変換モジュール200の出力端は、ゲート駆動回路の入力端に接続され、レベル変換モジュール200は、制御信号LC_Tに基づいて高低電位切替を行うために第1制御信号LC1及び第2制御信号LC2を制御する。しかしながら、この高低電位切替の時間は、リフレッシュ周波数の変化に伴って変化し、固定できないため、隣接する二つの高低電位切替間隔が小さくなりやすく、ひいてはゲート駆動回路300の信頼性が低下することになる。
【0021】
上述した位相が逆である二つの制御信号の電位切替間隔が小さすぎるという技術的問題を鑑みて、本実施例によれば、表示パネルが提供される。図2図4を参照して、図2に示すように、当該表示パネルは、タイミングコントローラ100とレベル変換モジュール200とを含む。タイミングコントローラ100は、アクセスされたビデオデータDIに基づいて対応するデータイネーブル信号DEを出力し、レベル変換モジュール200は、タイミングコントローラ100に接続され、データイネーブル信号DEに基づいて垂直空白区間(V-Blank)において第1制御信号LC1の電位と、第1制御信号LC1と位相が逆である第2制御信号LC2の電位と、を切り替える。
【0022】
なお、本実施例に係る表示パネルによれば、タイミングコントローラ100から出力されるデータイネーブル信号DEにより、垂直空白区間において第1制御信号LC1の電位と第2制御信号LC2の電位とを切り替えるようにレベル変換モジュール200を制御し、これら二つの制御信号の電位切替間隔は、リフレッシュ周波数の変化に伴って変化しないため、電位切替間隔が一定に保たれ、これら二つの制御信号の電位切替間隔が短すぎるのを防止することができ、表示パネルにおいて対応するスイッチング素子の寿命が向上する。
【0023】
ここで、上記電位切替間隔は、通常1.5秒以上である。
【0024】
なお、一つの垂直空白区間において、第1制御信号LC1の電位と第2制御信号LC2の電位とを一回だけ切り替え、隣接する二つの垂直空白区間の間には有効表示領域が存在するため、上記表示パネルは、第1制御信号LC1及び第2制御信号LC2の電位切替間隔を制御し、相対的に一定に保つことができる。
【0025】
一方、上記表示パネルは、第1制御信号LC1及び第2制御信号LC2の電位切替間隔が小さすぎることがないように制御できるので、表示パネルにおいて対応するスイッチング素子のスイッチング周波数が低減され、表示パネルの消費電力の低減に有利である。
【0026】
ここで、本実施例によれば、データイネーブル信号DE制御を用いて新たな役割が割り当てされたレベル変換モジュール200を制御することにより、垂直空白区間において第1制御信号LC1の電位と第2制御信号LC2の電位とを切り替え、電位が切り替えられた後の第1制御信号LC1及び第2制御信号LC2を出力するように構成されるため、上述した二つの制御信号の電位切替間隔が短すぎるのを防止することができる。
【0027】
なお、上記タイミングコントローラ100は、対応するチップとして製造されて表示パネルに適用することもできるので、表示パネルの占有スペースを低減させることができ、表示パネルの狭額縁化を図るのに有利である。
【0028】
一実施例において、表示パネルは、前記タイミングコントローラ100に接続されるフラッシュメモリをさらに含む。
【0029】
一実施例において、図3に示すように、レベル変換モジュール200は、垂直空白区間認識ユニット210と、遅延ユニット220と、レベル切替ユニット230と、を含む。垂直空白区間認識ユニット210は、タイミングコントローラ100に接続され、データイネーブル信号に基づいて垂直空白区間を認識し、遅延ユニット220は、垂直空白区間認識ユニット210に接続され、設定時間を遅延させた後に切替指令を出力し、レベル切替ユニット230は、遅延ユニット220に接続され、切替指令に基づいて第1制御信号LC1の電位と、第2制御信号LC2の電位とを切り替える。
【0030】
なお、上記レベル変換モジュール200は、対応するチップとして製造されて表示パネルに適用することもできるので、表示パネルにおけるレベル変換モジュール200の占有スペースを低減させることができ、表示パネルの狭額縁化を図るのに有利である。
【0031】
また、従来技術におけるレベル変換モジュール200は、通常、レベル変換機能のみを有し、本実施例では、レベル変換モジュール200のアーキテクチャを再構築し、新たな機能又は役割を付与することにより、上述した二つの制御信号の電位切替間隔が短すぎるのを防止することができる。
【0032】
一実施例において、垂直空白区間認識ユニット210は、データイネーブル信号DEの低電位持続時間とデータイネーブル信号DEの高電位持続時間との比較結果に基づいて、垂直空白区間を認識する。
【0033】
なお、本実施例において、垂直空白区間認識ユニット210は、上記比較結果が得られるようにデータイネーブル信号DEにおける低電位の数、持続時間及び高電位の数、持続時間をそれぞれ独立にカウントして比較することにより、垂直空白区間が存在する時間帯を認識することができる。
【0034】
一実施例において、垂直空白区間認識ユニット210は、連続する低電位持続時間が二つの高電位持続時間以上であるか否かに基づいて、垂直空白区間を特定する。
【0035】
なお、本実施例において、垂直空白区間認識ユニット210は、二つの高電位持続時間以上の連続する低電位持続時間を検出するとき、連続する当該低電位持続時間が垂直空白区間に対応する時間帯であると特定する。
【0036】
一実施例において、遅延ユニット220は、次の垂直空白区間において切替指令を出力し、第1制御信号LC1の電位切替時間及び第2制御信号LC2の電位切替時間は、いずれも次の垂直空白区間に位置する。
【0037】
なお、垂直空白区間認識ユニット210が現在の垂直空白区間を認識するとき、現在の垂直空白区間は、しばらく経過している可能性があり、このとき、上記設定時間が経過して第1制御信号LC1の電位切替及び第2制御信号LC2の電位切替が行われる場合、当該第1制御信号LC1の電位切替時間及び第2制御信号LC2の電位切替時間は、有効表示領域に入る可能性があり、これは、本願の技術的手段で回避される場合である。
【0038】
一実施例において、第1制御信号LC1の電位切替時間は、第2制御信号LC2の電位切替時間と同じである。
【0039】
一実施例において、遅延ユニット220は、設定時間を記憶するためのレジスタを含む。
【0040】
一実施例において、レベル切替ユニット230は、切替指令に基づいて第1制御信号LC1及び前記第2制御信号LC2を同期して電位切替が行われるように制御し、第1制御信号LC1の電位が低電位から高電位に切り替えられるとき、第2制御信号LC2の電位が高電位から低電位に切り替えられ、第1制御信号LC1の電位が高電位から低電位にジャンプするとき、第2制御信号LC2の電位が低電位から高電位にジャンプする。
【0041】
一実施例において、表示パネルは、カスケード接続される複数のゲート駆動ユニット310を含むゲート駆動回路300をさらに含み、各ゲート駆動ユニット310は、対応する走査信号G(n)を出力し、少なくとも一つのゲート駆動ユニット310は、第1制御信号LC1及び前記第2制御信号LC2にアクセスするようにレベル変換モジュール200に接続される。
【0042】
なお、上記設定時間は、ゲート駆動回路300による第1制御信号LC1の切替時間及び第2制御信号LC2の切替時間に基づいて特定することができる。上記第1制御信号LC1及び第2制御信号LC2の二つの制御信号の電位切替間隔は、リフレッシュ周波数の変化に伴って変化しないため、電位切替間隔が一定に保たれ、これら二つの制御信号の電位切替間隔が短すぎるのを防止することができ、表示パネルにおいて対応するスイッチング素子の寿命が向上し、ひいてはゲート駆動回路300の信頼性が向上する。
【0043】
一実施例において、図4に示すように、ゲート駆動ユニット310は、第1制御信号LC1に基づいて走査信号G(n)を低電位に制御するようにレベル変換モジュール200に接続される第1プルダウンユニット311と、第2制御信号LC2に基づいて走査信号G(n)を低電位に制御するようにレベル変換モジュール200に接続される第2プルダウンユニット312と、を含み、第1プルダウンユニット311の動作周期は、第2プルダウンユニット312の動作周期と交互である。
【0044】
一実施例において、ゲート駆動ユニット310は、第1制御信号LC1に基づいて走査信号G(n)を低電位に制御するようにレベル変換モジュール200に接続される第1プルダウンユニット311と、第2制御信号LC2に基づいて走査信号G(n)を低電位に制御するようにレベル変換モジュール200に接続される第2プルダウンユニット312と、を含み、第1プルダウンユニット311の動作周期は、第2プルダウンユニット312の動作周期と交互である。
【0045】
なお、第1プルダウンユニット311の動作周期において、第1プルダウンユニット311は、走査信号G(n)を低電位に制御し、第2プルダウンユニット312の動作周期において、第2プルダウンユニット312は、走査信号G(n)を低電位に制御する。また、第1プルダウンユニット311の動作周期と第2プルダウンユニット312の動作周期とに重なる時間帯が存在し、すなわち、第1プルダウンユニット311及び第2プルダウンユニット312は、走査信号G(n)を低電位に同時に制御するように存在してもよい。
【0046】
ここで、第1プルダウンユニット311は、スイッチング素子としての第1トランジスタを含んでもよい。第1トランジスタは、ソース/ドレインの一方が低電位線に接続され、ソース/ドレインの他方が走査線に接続され、ゲートが第1制御線に接続される。
【0047】
第2プルダウンユニット312は、スイッチング素子としての第2トランジスタを含んでもよい。第2トランジスタは、ソース/ドレインの一方が低電位線に接続され、ソース/ドレインの他方が走査線に接続され、ゲートが第2制御線に接続される。
【0048】
ここで、低電位線は、低電位信号を送信する。走査線は、上記走査信号G(n)を送信する。第1制御線は、第1制御信号LC1を送信する。第2制御線は、第2制御信号LC2を送信する。第1制御信号LC1の周波数は、第2制御信号LC2の周波数と同じであってもよい。第1制御信号LC1及び第2制御信号LC2は、いずれもパルス信号であり、第1制御信号LC1のパルス及び第2制御信号LC2のパルスは、高電位であってもよいがこれに限らず、低電位であってもよく、これは、第1トランジスタ及び第2トランジスタのチャネルタイプに基づいて選択することができる。例えば、第1トランジスタ及び第2トランジスタがNチャネル型の薄膜トランジスタである場合、第1制御信号LC1のパルス及び第2制御信号LC2のパルスは高電位であり、第1トランジスタ及び第2トランジスタがPチャネル型の薄膜トランジスタである場合、第1制御信号LC1のパルス及び第2制御信号LC2のパルスは低電位である。
【0049】
なお、第1制御信号LC1及び第2制御信号LC2は、第1トランジスタ及び第2トランジスタの切替周波数を低下させるため、表示パネルの消費電力を低減させることができるだけではなく、ゲート駆動回路300の寿命を高めることができる。
【0050】
一実施例において、表示パネルは、ガラス基板をさらに含み、上記ゲート駆動回路300は、当該ガラス基板上に製造される。本願によれば、第1制御信号LC1及び第2制御信号LC2によって、ゲート駆動回路300における第1トランジスタ及び第2トランジスタ、又はそれに接続される回路に大電流が発生することにより、当該ガラス基板を溶融させ、大面積に亘る焼損を引き起こしてメンテナンス価値を失うことを防止することができ、さらには、火災などの安全事故を防止することもできる。
【0051】
なお、上記ゲート駆動回路300は、GOA(Gate Driver ON Array,アレイ基板行駆動)回路であってもよく、表示パネルの従来のプロセスを用いて水平走査線の駆動回路を表示領域周囲の基板に製造することで、外部IC(Integrated Circuit、集積回路/チップ)に代わって水平走査線の駆動を完了させることができる。
【0052】
一実施例において、本実施例によれば、上述した少なくとも一つの実施例における表示パネルを含む表示装置であって、データイネーブル信号DEは、復号されたビデオデータDIに基づいて得られる表示装置が提供される。
【0053】
なお、本実施例に係る表示装置によれば、タイミングコントローラ100から出力されるデータイネーブル信号DEにより、垂直空白区間において第1制御信号LC1の電位と第2制御信号LC2の電位とを切り替えるようにレベル変換モジュール200を制御し、これら二つの制御信号の電位切替間隔は、リフレッシュ周波数の変化に伴って変化しないため、電位切替間隔が一定に保たれ、これら二つの制御信号の電位切替間隔が短すぎるのを防止することができ、表示パネルにおいて対応するスイッチング素子の寿命が向上する。
【0054】
なお、上記表示パネルは、液晶表示パネルであってもよいがこれに限らず、例えば、OLED(Organic Light-Emitting Diode,有機発光ダイオード)表示パネル、Micro-LED(マイクロ発光ダイオード)表示パネル、Mini-LED(ミニ発光ダイオード)表示パネル又はQLED(量子ドット発光ダイオード)表示パネルなどの自発光型表示パネルであってもよい。
【0055】
上記表示装置は、ビデオや静止画を表示する装置として、テレビ、デスクトップコンピュータ、モニタ、看板などの固定端末だけではなく、携帯電話、タブレット、移動通信端末、電子手帳、電子ブック、マルチメディアプレーヤ、ナビゲータ、ノートPCなどの携帯端末であってもよく、さらにはスマートウォッチ、スマートグラス、仮想現実デバイス、拡張現実デバイスなどのウェアラブル電子デバイスであってもよい。
【0056】
なお、当業者は、本願の技術的手段及びその発明の考え方に基づいて同等に置換又は変更することができ、これらすべての変更又は置換は、いずれも本願に添付された特許請求の範囲の保護範囲に属すべきものである。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】