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特表2024-521594シールドされた機器コネクタ用の着脱可能なアウタシェル、及びその分解又は組立方法
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  • 特表-シールドされた機器コネクタ用の着脱可能なアウタシェル、及びその分解又は組立方法 図1
  • 特表-シールドされた機器コネクタ用の着脱可能なアウタシェル、及びその分解又は組立方法 図2A
  • 特表-シールドされた機器コネクタ用の着脱可能なアウタシェル、及びその分解又は組立方法 図2B
  • 特表-シールドされた機器コネクタ用の着脱可能なアウタシェル、及びその分解又は組立方法 図3
  • 特表-シールドされた機器コネクタ用の着脱可能なアウタシェル、及びその分解又は組立方法 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-04
(54)【発明の名称】シールドされた機器コネクタ用の着脱可能なアウタシェル、及びその分解又は組立方法
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/516 20060101AFI20240528BHJP
   H01R 13/506 20060101ALI20240528BHJP
   H01R 13/502 20060101ALI20240528BHJP
【FI】
H01R13/516
H01R13/506
H01R13/502 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022556094
(86)(22)【出願日】2022-05-23
(85)【翻訳文提出日】2022-10-11
(86)【国際出願番号】 US2022030575
(87)【国際公開番号】W WO2023146575
(87)【国際公開日】2023-08-03
(31)【優先権主張番号】17/749,960
(32)【優先日】2022-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/304,517
(32)【優先日】2022-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507164434
【氏名又は名称】ジェイ.エス.ティー.コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100120628
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 慎一
(72)【発明者】
【氏名】ホラブ フランクリン エー
【テーマコード(参考)】
5E087
【Fターム(参考)】
5E087JJ09
5E087MM07
5E087MM08
5E087MM09
5E087MM12
5E087RR22
5E087RR25
(57)【要約】
シールドされた機器コネクタ用の、シールド部材を備えたヘッダコネクタから構成される着脱可能なアウタシェルである。シールド部材を備えたヘッダコネクタは、シールドされた機器コネクタのハウジングに、着脱可能に組み立て、装着、又は取り付けられ、その一方で、シールドされた機器は、好適には電気機器に接続されたままである。シールドされた機器コネクタ用のアウタシェルを分離する方法は、整備、修理、又は交換が必要となった可能性のあるアウタシェルのシールド部材を備えたヘッダコネクタを、シールドされた機器のハウジングから分離し、また、シールド部材を備えたヘッダコネクタをシールドされた機器コネクタから分解又は取り外し、その一方で、シールドされた機器の電気機器に対する接続を維持するステップを含む。シールドされた機器コネクタ用のアウタシェルの装着方法は、整備済み、修理済み、又は交換済みのアウタシェルのシールド部材を備えたヘッダコネクタを、シールドされた機器コネクタのハウジングに装着し、アウタシェルのシールド部材を備えたヘッダコネクタを、シールドされた機器コネクタのハウジングに組み立て、取付け、又は接続し直し、その一方で、シールドされた機器コネクタの電気機器に対する接続を維持するステップを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シールド部材を備えた外側ヘッダアセンブリハウジング、及びシールドされた機器コネクタの内側ヘッダアセンブリハウジングを特徴とし、
前記シールド部材を備えた前記外側ヘッダアセンブリハウジングは、前記シールドされた機器コネクタの前記内側ヘッダアセンブリハウジングに着脱可能に組み立て、装着、又は取付けられることを特徴とし、さらに、
前記シールドされた機器コネクタは、電気機器アセンブリに接続されたままにされることを特徴とする、シールドされた機器コネクタ用の着脱可能なアウタシェル。
【請求項2】
前記シールドされた機器コネクタが、端子、電源アセンブリ、又は高電圧インターロックループ(HVIL)アセンブリを含む本体であることを特徴とする、請求項1記載のシールドされた機器コネクタ用の着脱可能なアウタシェル。
【請求項3】
前記外側ヘッダアセンブリハウジングが、少なくとも1つの金属接点又はピンを保持する電気コネクタであることを特徴とする、請求項1記載のシールドされた機器コネクタ用の着脱可能なアウタシェル。
【請求項4】
前記シールドされた機器コネクタが、前記電気機器アセンブリに接続されたままにされることを特徴とする、請求項1記載のシールドされた機器コネクタ用の着脱可能なアウタシェル。
【請求項5】
前記外側ヘッダアセンブリハウジングは、整備、修理、又は交換が必要となった場合に、前記シールドされた機器コネクタの前記内側ヘッダアセンブリハウジングから着脱可能又は取り外し可能であり、その一方で、前記シールドされた機器コネクタの前記電気機器アセンブリに対する接続が維持されることを特徴とする、請求項1記載のシールドされた機器コネクタ用の着脱可能なアウタシェル。
【請求項6】
前記外側ヘッダアセンブリハウジングは、整備、修理、又は交換された後に、前記シールドされた機器コネクタの前記内側ヘッダアセンブリハウジングに装着可能、又は組み立て、若しくは取付け直されることが可能であり、その一方で、前記シールドされた機器コネクタの前記電気機器アセンブリに対する接続が維持されることを特徴とする、請求項5記載のシールドされた機器コネクタ用の着脱可能なアウタシェル。
【請求項7】
前記シールド部材を備えた前記外側ヘッダアセンブリハウジングは、前記シールドされた機器コネクタを、物理的衝撃又は外部汚染物質のいずれかによる外部損傷からシールド又はシールすることを特徴とする、請求項1記載のシールドされた機器コネクタ用の着脱可能なアウタシェル。
【請求項8】
前記シールド部材を備えた前記外側ヘッダアセンブリハウジングは、輸送時又は他の作用時に物理的衝撃又は外部汚染物質から、シールドされた機器コネクタに対する損傷を防止することを特徴とする、請求項1記載のシールドされた機器コネクタ用の着脱可能なアウタシェル。
【請求項9】
前記シールド部材を備えた前記外側ヘッダアセンブリハウジングは、整備、修理、又は交換のために前記内側ヘッダアセンブリハウジングから容易且つ効果的に分離、分解、又は取り外され、その一方で、前記シールドされた機器コネクタの前記電気機器アセンブリに対する接続が維持されることを特徴とする、請求項1記載のシールドされた機器コネクタ用の着脱可能なアウタシェル。
【請求項10】
前記シールド部材を備えた前記外側ヘッダアセンブリハウジングは、整備、修理、又は交換後に、前記シールドされた機器コネクタの前記内側ヘッダアセンブリハウジングに容易且つ効果的に装着、組み立て、取付け直され、その一方で、前記シールドされた機器コネクタの電気機器アセンブリに対する接続が維持されることを特徴とする、請求項9記載のシールドされた機器コネクタ用の着脱可能なアウタシェル。
【請求項11】
アウタシェルのシールド部材を備えた外側ヘッダアセンブリハウジングを、シールドされた機器コネクタの内側ヘッダアセンブリハウジングから分離するステップと、
前記アウタシェルの前記シールド部材を備えた前記外側ヘッダアセンブリハウジングを、前記シールドされた機器コネクタの前記内側ヘッダアセンブリハウジングから分解又は取り外すステップと、
前記シールドされた機器コネクタの、関連する又は対応する電気機器アセンブリへの接続を維持するステップと、
を特徴とする、シールドされた機器コネクタ用のアウタシェルを分離する方法。
【請求項12】
前記シールド部材を備えた前記外側ヘッダアセンブリハウジングを分離する前記ステップが、前記シールド部材を備えた前記外側ヘッダアセンブリハウジングが整備、修理、又は交換が必要となった場合に、前記外側ヘッダアセンブリハウジングと前記シールドされた機器を接合している少なくとも1つのボルトのねじを外し、その一方で、前記シールドされた機器コネクタの、関連する又は対応する前記電気機器アセンブリに対する接続を維持するステップを含むことを特徴とする、請求項11記載のシールドされた機器コネクタ用のアウタシェルを分離する方法。
【請求項13】
前記外側ヘッダアセンブリハウジングを前記シールドされた機器コネクタの内側ヘッダアセンブリハウジングから分解又は取り外すステップが、前記内側ヘッダアセンブリハウジングのラッチ部材を、前記外側ヘッダアセンブリハウジングの別のラッチ部材からラッチ解除し、その一方で、前記シールドされた機器コネクタの、関連する前記電気機器アセンブリに対する接続を維持するステップを含むことを特徴とする、請求項12記載のシールドされた機器コネクタ用のアウタシェルを分離する方法。
【請求項14】
前記内側ヘッダアセンブリハウジングの前記ラッチ部材を前記外側ヘッダアセンブリハウジングの前記別のラッチ部材からラッチ解除するステップが、前記内側ヘッダアセンブリハウジングの前記ラッチ部材を前記外側ヘッダアセンブリハウジングの前記別のラッチ部材から押下げる又はロック解除し、その一方で、前記シールドされた機器コネクタの、関連する又は対応する前記電気機器アセンブリに対する接続を維持するステップを含むことを特徴とする、請求項13記載のシールドされた機器コネクタ用のアウタシェルを分離する方法。
【請求項15】
前記内側ヘッダアセンブリハウジングの前記ラッチ部材から前記外側ヘッダアセンブリハウジングの前記別のラッチ部材を押下げる又はロック解除するステップが、器具を使用して前記シールドされた機器コネクタの前記内側ヘッダアセンブリハウジングの前記ラッチ部材を、前記外側ヘッダアセンブリハウジングの前記別のラッチ部材から押外し、その一方で、前記シールドされた機器コネクタの、関連する又は対応する前記電気機器アセンブリに対する接続を維持するステップを含むことを特徴とする、請求項14記載のシールドされた機器コネクタ用のアウタシェルを分離する方法。
【請求項16】
アウタシェルのシールド部材を備えた外側ヘッダアセンブリハウジングを、シールドされた機器コネクタの内側ヘッダアセンブリハウジングに装着するステップと、
前記アウタシェルの前記シールド部材を備えた前記外側ヘッダアセンブリハウジングを、前記シールドされた機器コネクタの前記内側ヘッダアセンブリハウジングに組み立て、又は取り付けるステップと、
前記シールドされた機器コネクタの、関連する又は対応する電気機器アセンブリへの接続を維持するステップと、
を特徴とする、シールドされた機器コネクタ用のアウタシェルを装着する方法。
【請求項17】
前記アウタシェルの前記シールド部材を備えた前記外側ヘッダアセンブリハウジングを前記シールドされた機器コネクタの前記内側ヘッダアセンブリハウジングに装着する方法が、前記外側ヘッダアセンブリハウジングのラッチ部材を前記シールドされた機器コネクタの前記内側ヘッダアセンブリハウジングの別のラッチ部材に接続し、その一方で、シールドされた機器コネクタの、関連する又は対応する電気機器アセンブリへの接続を維持するステップを含むことを特徴とする請求項16記載の前記シールドされた機器コネクタ用の前記アウタシェルを装着する方法。
【請求項18】
前記アウタシェルの前記シールド部材を備えた前記外側ヘッダアセンブリハウジングを、前記シールドされた機器コネクタの前記内側ヘッダアセンブリハウジングに組み立て、又は取り付けるステップが、前記シールド部材を備えた前記外側ヘッダアセンブリハウジングと前記シールドされた機器コネクタの前記内側ヘッダアセンブリハウジングとを接合する少なくとも1つのボルトをねじ込み、その一方で、シールドされた機器コネクタの、関連する又は対応する電気機器アセンブリへの接続を維持するステップを含むことを特徴とする請求項17記載の前記シールドされた機器コネクタ用の前記アウタシェルを装着する方法。
【請求項19】
前記アウタシェルの前記シールド部材を備えた前記外側ヘッダアセンブリハウジングを前記シールドされた機器コネクタの前記内側ヘッダアセンブリハウジングに装着するステップが、前記アウタシェルの前記シールド部材を備えた、整備済み、修理済み、交換済み、又は新しい外側ヘッダアセンブリハウジングを、前記シールドされた機器コネクタの前記内側ヘッダアセンブリハウジングに装着し、その一方で、シールドされた機器コネクタの、関連する又は対応する電気機器アセンブリへの接続を維持するステップを含むことを特徴とする請求項17記載の前記シールドされた機器コネクタ用の前記アウタシェルを装着する方法。
【請求項20】
前記アウタシェルの前記シールド部材を備えた前記外側ヘッダアセンブリハウジングを前記シールドされた機器コネクタの前記内側ヘッダアセンブリハウジングに組立て又は取り付けるステップが、前記アウタシェルの前記シールド部材を備えた整備済み、修理済み、交換済み、又は新しい外側ヘッダアセンブリハウジングを、前記シールドされた機器コネクタの前記内側ヘッダアセンブリハウジングに組立て、又は取り付け、その一方で、シールドされた機器コネクタの、関連する又は対応する電気機器アセンブリへの接続を維持するステップを含むことを特徴とする請求項18記載の前記シールドされた機器コネクタ用の前記アウタシェルを装着する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
この特許出願は、2022年1月28日に出願された米国仮特許出願第63/304,517に対して優先権を主張するものであり、その全体を、本明細書の一部を構成するものとして援用する。
【背景技術】
【0002】
アウタシェルは、シールド部材を備えたヘッダコネクタ(等)からなるが、シールドされた機器コネクタを保護するために使用される。ヘッダコネクタは、電気コネクタの一形態であるが、特定の間隔で離間した少なくとも1つの金属接点又はピンを保持し得る。ヘッダコネクタは、シールドされた機器コネクタ(端子、電源アセンブリ、高電圧及びインターロックループ(HVIL)アセンブリ等を含む本体等)に載置及び接続されるが、それらは今度は電気機器に接続され得る。シールドされた機器コネクタを、物理的衝撃又は外部汚染物質のいずれかによる外部損傷から保護するために、シールドされた機器コネクタは、アウタシェルでシールド及び/又はシールされるが、アウタシェルは、シールド部材を備えるヘッダコネクタ(等)で構成される。アウタシェルは、シールド部材を備えたヘッダコネクタからなるが、例えば輸送時又はその他の状況の間に、例えば物理的衝撃により損傷したり、一般にシールドされた機器コネクタを保護できなくなったりし、アウタシェルは、シールド部材を備えたヘッダコネクタを含めて、整備や交換が必要不可欠である。
【0003】
物理的損傷又はシールドされた機器を保護(つまりシールド又はシール)できないために、シールド部材を備えたヘッダコネクタを含めて、アウタシェルの整備や交換が必要になった場合、アウタシェル―シールド部材を備えたヘッダコネクタからなるが―シールドされた機器コネクタのハウジング(例えば、端子、電源アセンブリ、HVILアセンブリ等を含む本体等)から容易且つ効率的に分離、分解、又は取り外しすることが重要かつ不可欠である。すなわち、シールド部材を備えたヘッダコネクタからなる損傷したアウタシェルを、分離、分解、又は取り外しする方法を利用可能にすること、及びシールドされた機器コネクタのハウジングから損傷したアウタシェルを分離、分解、及び取り外すことが容易且つ効率的に行えるようにすることが重要である。すなわち、シールドされた機器コネクタの損傷したアウタシェルを、シールドされた機器コネクタのハウジングから容易且つ効果的に分離、分解、又は取り外して、整備又は交換することが重要である。
【0004】
シールドされた機器コネクタのアウタシェルが、整備又は修理のために、シールドされた機器コネクタのハウジングから分離、分解、又は取り外された場合、シールドされた機器コネクタが関連する又は対応する電気機器に接続されたままであることも重要である。
【0005】
交換又は整備のため、分離、分解、又は取り外された後に、修理済みのアウタシェル(シールド部材を備えた修理済みのヘッダコネクタを含む)又は新しいアウタシェル(シールド部材を備えた新しいヘッダコネクタを含む)を、シールドされた機器コネクタに容易且つ効果的に装着、組み立て、又は取付け直せることも同様に重要である。
【0006】
シールドされた機器コネクタの修理済み又は交換済みのアウタシェルが、シールドされた機器コネクタのハウジングに装着、組み立て、又は取付け直された場合、シールドされた機器コネクタが関連する又は対応する電気機器に接続されたままであることもまた重要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、シールドされた機器コネクタ用の着脱可能なアウタシェル、及びその分解又は組立方法に関する。本発明のアウタシェルは、好適にはシールド部材を備えたヘッダコネクタ(等)から構成される。アウタシェルは、電気機器に接続された、シールドされた機器コネクタ(端子、電源アセンブリ、高電圧及びインターロックループ(HVIL)アセンブリ等を含む本体等)を保護する。本発明のヘッダコネクタは、電気コネクタの一形態であるが、特定の間隔で離間した少なくとも1つの金属接点又はピンを保持し得る。ヘッダコネクタは、シールドされた機器コネクタに載置及び接続されるが、それらは今度は、好適には、関連する又は対応する電気機器に接続されたままにされる。本発明のアウタシェルは、シールド部材を備えたヘッダコネクタ(等)から構成されるが、物理的衝撃又は外部汚染物質のいずれかによる外部損傷から、シールドされた機器をシールド又はシールする。本発明における着脱可能なアウタシェルは、シールド部材を備えたヘッダコネクタから構成されるが、例えば輸送時又はその他の状況の間に、例えば物理的衝撃により損傷したり、一般にシールドされた機器コネクタを保護できなくなったりし得る。本発明の着脱可能なアウタシェルは、シールド部材を備えたヘッダコネクタを含むが、容易に整備又は交換できる。すなわち、本発明において、物理的損傷又はシールドされた機器を保護(つまりシールド又はシール)できないために、シールド部材を備えたヘッダコネクタを含めて、アウタシェルの整備や交換が必要になった場合、本発明のアウタシェルは、シールドされた機器コネクタのハウジング(例えば、端子、電源アセンブリ、HVILアセンブリ等を含む本体)から容易且つ効果的に分離、分解、又は取り外せる。本発明はさらに、シールド部材を備えたヘッダコネクタから構成される損傷したアウタシェルを、シールドされた機器コネクタから分離、分解、又は取り外す方法、及び本発明のそのような、損傷したアウタシェルをシールドされた機器コネクタのハウジングから分離、分解、又は取り外す方法を容易且つ効果的に行えるようにすることに関する。すなわち、本発明のアウタシェルは、損傷した場合には、シールドされた機器コネクタのハウジングから容易且つ効果的に分離、分解、又は取り外され、整備又は交換される。
【0008】
さらに、本発明において、シールドされた機器コネクタのアウタシェルが、整備又は修理のために、シールドされた機器コネクタのハウジングから分離、分解、又は取り外された場合、シールドされた機器コネクタは、関連又は対応する電気機器に接続されたままである。
【0009】
その上、本発明において、交換又は整備のため、分離、分解、又は取り外された後に、本発明における修理済みのアウタシェル(シールド部材を備えた修理済みのヘッダコネクタを含む)又は新しいアウタシェル(シールド部材を備えた新しいヘッダコネクタを含む)が、シールドされた機器コネクタのハウジングに容易且つ効果的に装着、組み立て、又は取付け直される。
【0010】
その上、本発明において、シールドされた機器コネクタの修理済み又は交換されたアウタシェルが、シールドされた機器コネクタのハウジングに装着、組み立て、又は取付け直された場合、シールドされた機器コネクタが関連する又は対応する電気機器に接続されたままである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、シールドされた機器コネクタ用の本発明の着脱可能なアウタシェルの斜視図であるが、着脱可能なアウタシェルが、その後好適には電気機器に接続されたままとなる、シールドされた機器コネクタのハウジングから分離、分解、又は取り外される位置にある。
図2A図2Aは、図1の2A-2A線に沿った断面図であり、本発明の着脱可能なアウタシェルが、その後好適には電気機器に接続されたままとなるシールドされた機器コネクタのハウジングから容易且つ効果的に分離、分解、又は取り外せるようにするための構造的配置又は態様を示している。
図2B図2Bは、図2Aに示される鎖線の長方形の拡大部分に沿った断面立面図であり、本発明の着脱可能なアウタシェルが、その後好適には電気機器に接続されたままとなるシールドされた機器コネクタのハウジングから容易且つ効果的に分離、分解、又は取り外せるようにするための構造的配置又は態様をより具体的に示している。
図3図3は、シールドされた機器コネクタ用の本発明の着脱可能なアウタシェルが、その後好適には電気機器に接続されたままとなるシールドされた機器コネクタのハウジングから分離、分解、又は取り外される構造的配置又は態様を示す断面立面図を示している。
図4図4は、シールドされた機器コネクタ用の本発明の着脱可能なアウタシェルが、その後好適には電気機器に接続されたままとなるシールドされた機器コネクタのハウジングに装着、組み立て、又は取付け直されようとしている構造的配置又は態様を示す断面立面図を示している。
図5図5は、シールドされた機器コネクタ用の本発明の着脱可能なアウタシェルが、その後好適には電気機器に接続されたままとなるシールドされた機器コネクタのハウジングに装着、組み立て、又は取付け直された斜視図を示している。
図6図6は、その後好適には電気機器に接続されたままとなるシールドされた機器コネクタのハウジングから、シールドされた機器コネクタ用の本発明の着脱可能なアウタシェルを分離、分解、又は取り外すステップを示すフローチャートである。
図7図7は、その後好適には電気機器に接続されたままとなるシールドされた機器コネクタのハウジングに、シールドされた機器コネクタ用の本発明の着脱可能なアウタシェルを装着、組み立て、又は取付け直すステップを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、全体として参照符号1で参照されるが、本発明の着脱可能なアウタシェルを例示している。アウタシェル1は、シールド部材8を備えたヘッダコネクタ5(等)から構成される。本発明のヘッダコネクタ5は、電気コネクタの形態をとるが、特定の間隔で離間した少なくとも1つの金属接点又はピンを保持する(図示せず)。アウタシェル1は、電気機器13に接続された、シールドされた機器コネクタ10(端子、電源アセンブリ、高電圧及びインターロックループ(HVIL)アセンブリ等を含む本体等)を保護する。図1は、シールドされた電気機器10用の本発明のアウタシェル1の斜視図であり、アウタシェル1が着脱可能であり、その後好適には電気器13に接続されたままとなる、シールドされた機器コネクタ10のハウジング18(図2A参照)から容易且つ効果的に分離、分解、又は取り外される位置にある。
【0013】
本発明のアウタシェル1は、シールド部材8を備えたヘッダコネクタ5から構成されるが、物理的衝撃又は外部汚染物質のいずれかによる外部損傷から、シールドされた機器コネクタ10をシールド又はシールする。例えば、輸送又はその他の状況の間に、本発明のアウタシェル1は、例えば物理的衝撃により損傷したり、一般にシールドされた機器コネクタ10を保護できなくなったりし得るが、本発明のアウタシェル1は、容易且つ効果的に整備又は交換することができる。すなわち、物理的損傷又はシールドされた機器コネクタ10を保護(つまりシールド又はシール)できないために、シールド部材8を備えたヘッダコネクタ5を含めて、本発明のアウタシェル1の整備や交換が必要になった場合、アウタシェル1は、シールドされた機器コネクタ10のハウジング18から容易且つ効果的に分離、分解、又は取り外すことができ、その一方で、好適には、シールドされた機器コネクタ10は、関連又は対応する電気機器13に接続されたままである。図1にさらに例示するように、ヘッダコネクタ5は、以下でさらに説明するように、シールドされた機器コネクタ10のハウジング18に取り付けられたプラットフォーム部材35に載置される。
【0014】
図1にさらに例示するように、本発明のアウタシェル1のシールド部材8を備えたヘッダコネクタ5が、損傷したり、整備又は修理が必要となったりした場合、シールド部材8を備えた損傷したヘッダコネクタ5は、シールドされた機器コネクタ10のハウジングから延びたプラットフォーム35にねじ込まれたボルト20を緩めることによって、シールドされた機器コネクタ10のハウジングから容易且つ効果的に分離、分解、又は取り外すことができるが、各ボルト20は、アウタシェル1のヘッダコネクタ5のベース部材30の開口25のそれぞれ嵌め込まれた金属製圧縮リミッタ23の対応する1つに挿通されている
【0015】
図2Aは、図2Aに示される鎖線の拡大部分Aに沿った断面立面図であり、シールドされた機器コネクタ10用の本発明の着脱可能なアウタシェル1が、好適には関連する又は対応する電気機器13に接続されたままであるシールドされた機器コネクタ10のハウジングから容易且つ効果的に分離、分解、又は取り外せるようにするための構造的配置又は態様をより具体的に示している。図2Aにおける鎖線の拡大部分により具体的に示されるように、ヘッダコネクタ5のシールド部材8は、ヘッダコネクタ5の内側に延びる係合部分45を有するラッチ部材40を含み、その一方で、シールドされた機器コネクタ10のハウジング18は、ハウジング18の外側に延びる係合部分55を有する別のラッチ部材50を含む。
【0016】
図2Bにより具体的に例示されるように、ヘッダコネクタ5のシールド部材8のラッチ部材40の係合部分45は、シールドされた機器コネクタ10のハウジング18の別のラッチ部材50の係合部分55に、着脱可能又は取り外し可能に係合される。ラッチ部材40は、好適且つ堅牢にヘッダコネクタ5のシールド部材8に固定され、実質的に平坦な延長部48を有する。別のラッチ部材50は、好適にはシールドされた機器コネクタ10のハウジング18からある距離だけ離れて延び、この別のラッチ部材50が可撓性又は弾性をもつことによって、この別のラッチ部材50の係合部分55は、この別のラッチ部材50の係合部分55の実質的に平坦な延長部58が、ヘッダコネクタ5のシールド部材8のラッチ部材40の実質的に平坦な延長部48と可撓的に又は弾性的に係合するよう、移動可能となっている。別のラッチ部材50の係合部分55は、下方及び外方に傾斜した上面65を備えた上部分60を有する。
【0017】
ラッチ部材40の係合部分45と、別のラッチ部材50の係合部分55とが互いに係合すると、図2Bに例示されるように、アウタシェル1のシールド8を備えたヘッダコネクタ5は、シールドされた機器コネクタ10のハウジング18と係合されるようになるが、その一方で、シールドされた機器コネクタ10は、好適には電気機器13に接続されたままである。ラッチ部材40の係合部を別のラッチ部材50の係合部分55から外すようにするのが望ましい場合、装置(例えば、ドライバ等)を、図2Bの矢印で示されるように、ヘッダコネクタ5のシールド部材8内、及びラッチ部材50の係合部分55の下方及び外方へ傾斜した上面65上に挿入し、この可撓性又は弾性のある別のラッチ部材50の係合部分55の実質的に平坦な延長部58を、ラッチ部材40の係合部分45の実質的に平坦な延長部48から離れるよう移動又は係合解除することを可能とする。この結果として、係合部分55は係合部分45から係合解除されることとなり、それに引き続き、シールド部材8を備えたヘッダコネクタ5がシールドされた機器コネクタ10のハウジング18から分解、取り外し、又は係合解除されることが可能となり、その一方で、シールドされた機器コネクタ10は、好適には関連する電気機器13に接続されたままである。
【0018】
上述の、シールド部材8を備えたヘッダコネクタ5を、シールドされた機器コネクタ10のハウジング18から分解、取り外し、又は係合解除し、その一方でシールドされた機器コネクタ10を好適には関連又は対応する電気機器13に接続されたままにすることは、シールド部材8を備えたヘッダコネクタ5から構成される本発明のアウタシェル1が、物理的衝撃、外部汚染物質の導入により損傷した場合、又はハウジング18又はその内部に収容された、シールドされた機器コネクタ10を一般に保護できなくなった場合に望ましい。
【0019】
ラッチ部材50の係合部分55をラッチ部材40の係合部分45から係合解除すると、アウタシェル1は、シールド部材8を備えたヘッダコネクタ5から構成されるが、図3に例示(矢印を参照)されるように、シールドされた機器コネクタ10のハウジング18から分解、取り外し、又は係合解除され、その一方で、シールドされた機器コネクタ10は、好適には関連する電気機器13に接続されたままである。図3にも示すように、アウタシェル1のヘッダコネクタ5のベース部材30は、(図3の矢印に示されるように)持ち上げられ、シールドされた機器コネクタ10のハウジング18に取り付けられたプラットフォーム部材35から取り外される。その上で、アウタシェル1は、内部にシールド部材8を備えたヘッダコネクタを含むが、整備又は修理される。
【0020】
内部にシールド部材8を備えたヘッダコネクタ5を含むアウタシェル1が整備、修理、又は交換された後、整備済み、修理済み、又は新しいアウタハウジングシェル1は、内部に整備済み、修理済み、交換済み、又は新しいヘッダコネクタ5を同様に含み得、またおそらくは整備済み、修理済み、交換済み、又は新しいシールド部材8を備えているが、図4にも示すように、シールドされた機器コネクタ10のハウジング18上に載置するために戻され(図4の矢印を参照)るが、シールドされた機器コネクタ10は、好適には関連又は対応する電気機器13に接続されたままである。整備済み、修理済み、交換済み、又は新しいアウタハウジングシェル1は、図4の矢印で示されるように、シールドされた機器コネクタ10のハウジングに取り付けられたプラットフォーム部材35に向かう方向に押圧される。その上で、シールド部材8のラッチ部材40の係合部分45は、シールドされた機器コネクタ10のハウジング18のラッチ部材55の可撓性又は弾性のある係合部分55を先ず内側に向けて押圧するが、そうすると、下方に移動を継続する間に、ラッチ部材40の係合部分45の実質的に平坦な延長部48が、可撓性又は弾性のあるラッチ部材50(図2Bも参照)の係合部分55の実質的に平坦な延長部58に係合し、また、好適には、ラッチ部材40、50が完全に係合したことを示唆するクリック音が聞こえる。ラッチ部材40、50が係合すると、整備済み、修理済み、交換済み、又は新しいアウタシェル1が、図5に示すように、シールドされた機器コネクタ10のハウジングに取り付けられたプラットフォーム部材35に取付け直される。
【0021】
図5において、整備済み、修理済み、交換済み、又は新しいアウタシェル1が、シールドされた機器コネクタ10のハウジング18に取り付けられたプラットフォーム35に戻される又は取付け直されると、ボルト20が金属製圧縮リミッタ23のそれぞれ対応するものに挿通され、そして、ボルト20はそれぞれ、シールドされた機器コネクタ10のハウジング18に取り付けられたプラットフォーム35にねじ込まれるか取り付けられるが、その一方で、シールドされた機器コネクタ10は、関連する又は対応する電気機器13に接続されたままである。
【0022】
シールドされた機器コネクタ10用の着脱可能なアウタシェル1を分解するための本発明の方法は、図6に示す通りであるが、ステップS1において、シールドされた機器コネクタ8のアウタシェル1が整備又は修理が必要であることが決定される。ステップS2において、アウタシェル1をシールドされた機器コネクタ10に取り付けているボルト20を、ねじを外す/緩めて取り外す(図1も参照)。シールドされた機器コネクタ10のハウジング18の可撓性又は弾性のあるラッチ50は、ステップS3において、アウタシェル1のヘッダコネクタ5のシールドされた部材8のラッチ40からロック解除される(図2A及び図2Bも参照)。その後、ステップS4において、シールドされた機器コネクタ10のハウジング18の可撓性のラッチ50が、ヘッダコネクタ5のシールドされた部材8のラッチ40から、一旦係止解除又は接続切り離しされると、シールドされた機器コネクタ10用のアウタシェル1は、シールドされた機器コネクタ10のハウジング18から分離又は取り外される(図3も参照)。アウタシェル1は、シールド部材8を備えたヘッダコネクタから構成されるが、次いでステップS5において、整備又は修理される。
【0023】
上述の(図6に示す)ステップS1からS5は、シールドされた機器コネクタ10が関連する電気機器13に接続されたままの間に行われる又は起きることが好ましい。
【0024】
図7は、ステップS5においてアウタシェル1が整備、修理、又は交換された後、本発明における、シールドされた機器コネクタ用の着脱可能なアウタシェル1を組み戻す方法を示している。シールドされた機器コネクタ10用の整備済み、修理済み、交換済み、又は新しいアウタシェル1は、ステップS6において、シールドされた機器10のハウジング18に装着又は取付け直される(図4も参照)。ステップS7において、シールドされた機器コネクタ10のハウジング18の可撓性ラッチ50は、アウタハウジング1のヘッダコネクタ5のシールド部材8のラッチ40にロック又係止される。その後、ステップS8において、ボルト20がシールドされた機器コネクタ10のハウジング18に取り付けられたプラットフォーム部材35内に配置され、締め付けられ、引き続いて、アウタシェル1を、シールドされた機器コネクタ10に装着又は取付け直す。
【0025】
図6における上述のステップ(S1からS5)におけるように、上述のステップ、(図7に示す)ステップS5からS8は、シールドされた機器コネクタ10が関連する又は対応する電気機器13に接続されたままの間に行われる又は起きることが好ましい。
【0026】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の設計変更や構成変更等を行うことができる。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】