(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-04
(54)【発明の名称】表示装置、表示モジュール及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20240528BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240528BHJP
H10K 71/60 20230101ALI20240528BHJP
H10K 59/12 20230101ALI20240528BHJP
H10K 50/87 20230101ALI20240528BHJP
【FI】
G09F9/00 309Z
G09F9/00 313
G09F9/30 330
G09F9/30 365
G09F9/00 304B
G09F9/00 338
H10K71/60
H10K59/12
H10K50/87
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023519940
(86)(22)【出願日】2021-05-31
(85)【翻訳文提出日】2023-03-30
(86)【国際出願番号】 CN2021097483
(87)【国際公開番号】W WO2022252081
(87)【国際公開日】2022-12-08
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 加勤
(72)【発明者】
【氏名】▲陸▼ 旭
(72)【発明者】
【氏名】▲ゴン▼ ▲慶▼
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107BB07
3K107CC24
3K107CC33
3K107DD18
3K107DD39
3K107EE03
3K107EE62
3K107FF15
3K107HH05
5C094AA03
5C094AA08
5C094AA31
5C094BA03
5C094BA27
5C094CA19
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5C094EA02
5C094ED15
5C094FA01
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5C094FB15
5C094GB10
5C094HA08
5G435AA14
5G435BB05
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5G435DD11
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5G435GG17
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5G435HH12
5G435KK05
5G435LL04
5G435LL07
5G435LL08
(57)【要約】
表示装置、表示モジュール及びその製造方法を提供する。表示モジュールは、表示領域(101)及び表示領域(101)の外部に位置する周辺領域を有する表示パネル(1)と、表示パネル(1)の一方側に設けられ、周辺領域(102)の少なくとも一部の領域及び表示領域(101)を覆い、導電性の放熱層(21)を含む保護層(2)と、表示パネル(1)の保護層(2)から離れた側に設けられるカバープレート(3)と、導電媒体(4)と、を含み、カバープレート(3)は、導電媒体(4)を介して放熱層(21)に電気的に接続される。本発明の表示モジュールは、表示異常を防止することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域及び前記表示領域の外部に位置する周辺領域を有する表示パネルと、
前記表示パネルの一方側に設けられ、前記周辺領域の少なくとも一部の領域及び前記表示領域を覆い、導電性の放熱層を含む保護層と、
前記表示パネルの前記保護層から離れた側に設けられるカバープレートと、
導電媒体と、を含み、
前記カバープレートは、導電媒体を介して前記放熱層に電気的に接続される
表示モジュール。
【請求項2】
前記カバープレートは、透明基板及び導電層を含み、前記透明基板は、中間領域及び前記中間領域の外部に位置するエッジ領域を有し、前記中間領域は、前記表示領域を覆い、前記エッジ領域は、前記周辺領域を覆い、前記導電層は、前記透明基板の前記表示パネルから離れた表面に設けられ、且つ前記導電媒体を介して前記放熱層に電気的に接続され、前記導電層は、少なくとも前記中間領域に位置する中間導線を含む、請求項1に記載の表示モジュール。
【請求項3】
前記導電層は、エッジ導線をさらに含み、前記エッジ導線は、前記エッジ領域に位置し、且つ前記中間領域を取り囲むように設けられ、各前記中間導線は、いずれも前記エッジ導線に接続され、且つ、前記エッジ導線は、前記放熱層に接続される、請求項2に記載の表示モジュール。
【請求項4】
前記中間導線は、その数が複数であり、且つ互いに交差してメッシュ構造を形成する、請求項3に記載の表示モジュール。
【請求項5】
前記中間導線は、第1中間導線及び第2中間導線を含み、前記第1中間導線は、行方向に沿って延び、且つ列方向に沿って間隔を置いて分布され、前記第2中間導線は、前記列方向に沿って延び、且つ前記行方向に沿って間隔を置いて分布され、前記第2中間導線は、前記第1中間導線と交差するように設けられる、請求項4に記載の表示モジュール。
【請求項6】
前記表示領域には、孔が設けられ、前記導電層は、回避導線をさらに含み、前記表示パネル上の前記回避導線の正投影の少なくとも一部は、前記孔の外部を取り囲むように設けられ、前記回避導線は、少なくとも1つの前記中間導線に接続される、請求項4に記載の表示モジュール。
【請求項7】
前記導電媒体は、前記表示パネルのエッジの外側から前記表示パネルのエッジを跨って前記導電層と前記放熱層とを接続する、請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の表示モジュール。
【請求項8】
前記放熱層の境界は、前記透明基板の境界の内側に位置し、且つ、前記放熱層は、本体領域及び前記本体領域の外部に位置する接続領域を含み、前記接続領域は、前記本体領域に接続され、
前記接続領域は、前記導電媒体を介して前記導電層に接続される、
請求項2に記載の表示モジュール。
【請求項9】
前記本体領域に平行する方向において、前記透明基板上の前記接続領域の正投影の境界と前記透明基板の境界との間の距離は、第1距離であり、
前記本体領域に平行する方向において、前記透明基板上の前記本体領域の正投影の境界と前記透明基板の境界との間の距離は、第2距離であり、
前記第1距離は、前記第2距離より小さい、
請求項8に記載の表示モジュール。
【請求項10】
前記カバープレートは、
少なくとも前記中間導線を覆う透明絶縁材質である隔離層をさらに含む、
請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の表示モジュール。
【請求項11】
前記透明基板のエッジ領域は、前記保護層に近い側に湾曲している、請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の表示モジュール。
【請求項12】
前記保護層は、
前記表示パネルの前記カバープレートから離れた側面に設けられる接着層と、
前記接着層の前記カバープレートから離れた表面に接着されるバッファ層と、
前記バッファ層の前記カバープレートから離れた表面に設けられ補強層と、をさらに含み、
前記放熱層は、前記補強層の前記カバープレートから離れた表面に設けられる、
請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の表示モジュール。
【請求項13】
前記透明基板上の前記接続領域の正投影の少なくとも一部は、前記エッジ領域に位置し、
前記表示モジュールは、
前記透明基板の前記表示パネルに近い表面に設けられ、且つ前記エッジ領域に位置する導電材質である遮光層をさらに含み、
前記接続領域の少なくとも一部の領域は、前記遮光層に電気的に接続される、
請求項8に記載の表示モジュール。
【請求項14】
前記表示パネルは、
駆動バックプレーンと、
前記駆動バックプレーンの前記保護層から離れた側に設けられる発光層と、
前記駆動バックプレーンの前記発光層から離れた表面に設けられるバックフィルムと、を含み、
前記接着層は、前記バックフィルムの前記発光層から離れた表面に接着され、前記接着層の境界は、前記バックフィルムの境界内に位置し、且つ前記バックフィルムの境界との間に離隔領域を有し、
前記導電層は、導電媒体を介して前記放熱層に電気的に接続され、且つ、前記導電媒体は、前記表示パネルのエッジの外側から前記表示パネルのエッジを跨って前記導電層と前記放熱層とを接続し、
前記導電媒体は、前記離隔領域に電気的に接続される、
請求項13に記載の表示モジュール。
【請求項15】
前記カバープレートは、本体領域及び前記本体領域の外部に位置する外廓領域を有し、前記本体領域は、前記表示領域を覆い、前記外廓領域は、前記周辺領域を覆い、前記導電媒体は、前記外廓領域に接続され、
前記導電媒体は、前記表示パネルのエッジの外側から前記表示パネルのエッジを跨って前記カバープレートと前記放熱層とを接続する、
請求項1に記載の表示モジュール。
【請求項16】
前記外廓領域は、前記本体領域の周方向に沿って間隔を置いて分布される複数の接触領域を含み、前記導電媒体は、前記接触領域に接続される、請求項15に記載の表示モジュール。
【請求項17】
前記カバープレートの外周面は、周方向に分布されている複数の側面で囲まれており、隣接する2つの前記側面の接続箇所は、角部であり、任意一つの前記角部は、前記接触領域内に位置し、任意一つの前記接触領域に接続される前記導電媒体は、前記接触領域内の前記角部を覆う、請求項16に記載の表示モジュール。
【請求項18】
表示領域及び前記表示領域の外部に位置する周辺領域を有する表示パネルを形成するステップと、
前記表示パネルの一方側にカバープレートを形成するステップと、
前記表示パネルの前記カバープレートから離れた側に導電性の放熱層を含む保護層を形成し、前記保護層が前記周辺領域の少なくとも一部の領域及び前記表示領域を覆うステップと、
導電媒体を介して前記カバープレートと前記放熱層とを電気的に接続するステップと、を含む、
表示モジュールの製造方法。
【請求項19】
導電媒体を介して前記カバープレートと前記放熱層とを電気的に接続するステップは、
前記表示パネルのエッジの外側を経過して前記表示パネルのエッジを跨って前記放熱層に接続される導電材料を形成するステップと、
前記導電材料を硬化して前記導電媒体を得るステップと、を含む、
請求項18に記載の製造方法。
【請求項20】
請求項1から請求項17のいずれか1項に記載の表示モジュールを含む表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示技術分野に関し、特に、表示装置、表示モジュール及び表示モジュールの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示モジュールは、携帯電話、パソコンなどの電子機器に不可欠な構成要素であり、ここで、発光素子としてOLED(有機発光ダイオード)を使用するOLED表示モジュールは、広く用いられている。しかし、現在の表示モジュールは、色ずれなどの表示異常が発生しやすいという問題も存在し、早急に解決しなければならない。
【0003】
なお、上記の背景技術で開示した情報は、本発明の背景に対する理解を増進させるために記載したものであり、当業者にとって既知の従来技術を構成しない情報を含んでよい。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、表示装置、表示モジュール及びその製造方法を提供することにある。
【0005】
本発明の一態様によれば、表示モジュールを提供し、前記表示モジュールは、
表示領域及び前記表示領域の外部に位置する周辺領域を有する表示パネルと、
前記表示パネルの一方側に設けられ、前記周辺領域の少なくとも一部の領域及び前記表示領域を覆い、導電性の放熱層を含む保護層と、
前記表示パネルの前記保護層から離れた側に設けられるカバープレートと、
導電媒体と、を含み、
前記カバープレートは、導電媒体を介して前記放熱層に電気的に接続される。
【0006】
本発明の一例示的な実施例において、前記カバープレートは、透明基板及び導電層を含み、前記透明基板は、中間領域及び前記中間領域の外部に位置するエッジ領域を有し、前記中間領域は、前記表示領域を覆い、前記エッジ領域は、前記周辺領域を覆い、前記導電層は、前記透明基板の前記表示パネルから離れた表面に設けられ、且つ前記導電媒体を介して前記放熱層に電気的に接続され、前記導電層は、少なくとも前記中間領域に位置する中間導線を含む。
【0007】
本発明の一例示的な実施例において、前記導電層は、エッジ導線をさらに含み、前記エッジ導線は、前記エッジ領域に位置し、且つ前記中間領域を取り囲むように設けられ、各前記中間導線は、いずれも前記エッジ導線に接続され、且つ、前記エッジ導線は、前記放熱層に接続される。
【0008】
本発明の一例示的な実施例において、前記中間導線は、その数が複数であり、且つ互いに交差してメッシュ構造を形成する。
【0009】
本発明の一例示的な実施例において、前記中間導線は、第1中間導線及び第2中間導線を含み、前記第1中間導線は、行方向に沿って延び、且つ列方向に沿って間隔を置いて分布され、前記第2中間導線は、前記列方向に沿って延び、且つ前記行方向に沿って間隔を置いて分布され、前記第2中間導線は、前記第1中間導線と交差するように設けられる。
【0010】
本発明の一例示的な実施例において、前記表示領域には、孔が設けられ、前記導電層は、回避導線をさらに含み、前記表示パネル上の前記回避導線の正投影の少なくとも一部は、前記孔の外部を取り囲むように設けられ、前記回避導線は、少なくとも1つの前記中間導線に接続される。
【0011】
本発明の一例示的な実施例において、前記導電媒体は、前記表示パネルのエッジの外側から前記表示パネルのエッジを跨って前記導電層と前記放熱層とを接続する。
【0012】
本発明の一例示的な実施例において、前記放熱層の境界は、前記透明基板の境界の内側に位置し、且つ、前記放熱層は、本体領域及び前記本体領域の外部に位置する接続領域を含み、前記接続領域は、前記本体領域に接続される。
【0013】
前記接続領域は、前記導電媒体を介して前記導電層に接続される。
【0014】
本発明の一例示的な実施例において、前記本体領域に平行する方向において、前記透明基板上の前記接続領域の正投影の境界と前記透明基板の境界との間の距離は、第1距離である。
【0015】
前記本体領域に平行する方向において、前記透明基板上の前記本体領域の正投影の境界と前記透明基板の境界との間の距離は、第2距離である。
【0016】
前記第1距離は、前記第2距離より小さい。
【0017】
本発明の一例示的な実施例において、前記カバープレートは、
少なくとも前記中間導線を覆う透明絶縁材質である隔離層をさらに含む。
【0018】
本発明の一例示的な実施例において、前記透明基板のエッジ領域は、前記保護層に近い側に湾曲している。
【0019】
本発明の一例示的な実施例において、前記保護層は、
前記表示パネルの前記カバープレートから離れた側面に設けられる接着層と、
前記接着層の前記カバープレートから離れた表面に接着されるバッファ層と、
前記バッファ層の前記カバープレートから離れた表面に設けられ補強層と、をさらに含み、
前記放熱層は、前記補強層の前記カバープレートから離れた表面に設けられる。
【0020】
本発明の一例示的な実施例において、前記透明基板上の前記接続領域の正投影の少なくとも一部は、前記エッジ領域に位置し、
前記表示モジュールは、
前記透明基板の前記表示パネルに近い表面に設けられ、且つ前記エッジ領域に位置する導電材質である遮光層をさらに含み、
前記接続領域の少なくとも一部の領域は、前記遮光層に電気的に接続される。
【0021】
本発明の一例示的な実施例において、前記表示パネルは、
駆動バックプレーンと、
前記駆動バックプレーンの前記保護層から離れた側に設けられる発光層と、
前記駆動バックプレーンの前記発光層から離れた表面に設けられるバックフィルムと、を含み、
前記接着層は、前記バックフィルムの前記発光層から離れた表面に接着され、前記接着層の境界は、前記バックフィルムの境界内に位置し、且つ前記バックフィルムの境界との間に離隔領域を有し、
前記導電層は、導電媒体を介して前記放熱層に電気的に接続され、且つ、前記導電媒体は、前記表示パネルのエッジの外側から前記表示パネルのエッジを跨って前記導電層と前記放熱層とを接続し、
前記導電媒体は、前記離隔領域に電気的に接続される。
【0022】
本発明の一例示的な実施例において、前記カバープレートは、本体領域及び前記本体領域の外部に位置する外廓領域を有し、前記本体領域は、前記表示領域を覆い、前記外廓領域は、前記周辺領域を覆い、前記導電媒体は、前記外廓領域に接続される。
【0023】
前記導電媒体は、前記表示パネルのエッジの外側から前記表示パネルのエッジを跨って前記カバープレートと前記放熱層とを接続する。
【0024】
本発明の一例示的な実施例において、前記外廓領域は、前記本体領域の周方向に沿って間隔を置いて分布される複数の接触領域を含み、前記導電媒体は、前記接触領域に接続される。
【0025】
本発明の一例示的な実施例において、前記カバープレートの外周面は、周方向に分布されている複数の側面で囲まれており、隣接する2つの前記側面の接続箇所は、角部であり、任意一つの前記角部は、前記接触領域内に位置し、任意一つの前記接触領域に接続される前記導電媒体は、前記接触領域内の前記角部を覆う。
【0026】
本発明の一態様によれば、表示モジュールの製造方法を提供し、前記表示モジュールの製造方法は、
表示領域及び前記表示領域の外部に位置する周辺領域を有する表示パネルを形成するステップと、
前記表示パネルの一方側にカバープレートを形成するステップと、
前記表示パネルの前記カバープレートから離れた側に導電性の放熱層を含む保護層を形成し、前記保護層が前記周辺領域の少なくとも一部の領域及び前記表示領域を覆うステップと、
導電媒体を介して前記カバープレートと前記放熱層とを電気的に接続するステップと、を含む。
【0027】
本発明の一例示的な実施例において、導電媒体を介して前記カバープレートと前記放熱層とを電気的に接続するステップは、
前記表示パネルのエッジの外側を経過して前記表示パネルのエッジを跨って前記放熱層に接続される導電材料を形成するステップと、
前記導電材料を硬化して前記導電媒体を得るステップと、を含む。
【0028】
本発明の一態様によれば、上記のいずれか1項に記載の表示モジュールを含む表示装置を提供する。
【0029】
なお、前記一般的な記載及び後述の詳細な記載は、単なる例示的で解釈的な記載であり、本発明を限定しない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
以下の図面は、明細書に組み入れて本明細書の一部分を構成し、本発明に該当する実施例を例示するとともに、明細書とともに本発明の原理を解釈するように構成される。なお、以下の記載における図面はただ本発明の一部の実施例に過ぎず、当業者の場合、創造的な労働を付与しない前提で、これらの図面によって他の図面を得ることができる。
【0031】
【
図1】本発明の表示モジュールの一実施形態の断面図である。
【
図2】本発明の表示モジュールの一実施形態の部分断面図である。
【
図3】本発明の表示モジュールの一実施形態の画素回路の回路図である。
【
図4】本発明の表示モジュールの一実施形態の導電層の模式図である。
【
図5】本発明の表示モジュールの他の実施形態の導電層の模式図である。
【
図6】本発明の表示モジュールの一実施形態の放熱層及び導電媒体の模式図である。
【
図7】本発明の表示モジュールの一実施形態の放熱層の模式図である。
【
図8】本発明の表示モジュールの他の実施形態の部分断面図である。
【
図9】本発明の表示モジュールのさらに他の実施形態の部分断面図である。
【
図10】本発明の表示モジュールの一実施形態の部分断面図である。
【
図12】本発明の表示装置の一実施形態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、図面を参照しながら、実施形態の例示についてさらに詳しく説明するが、これらの実施形態の例示は、種々変更可能であり、本明細書に記載の実施形態に限定されるものとして理解されるべきではない。逆に、これらの実施形態は、本発明が包括的且つ完全であり、例示的な実施形態の概念を当業者に完全に伝えるように提供される。図面における同じ図面符号は、同じ又は類似する要素を示しているから、それらの詳細な記述を省略している。なお、図面は本発明の模式的な図示に過ぎず、必ずしも縮尺通りに描かれてはいない。
【0033】
「1つ」、「一」、「当該」、「前記」及び「少なくとも1つ」という用語は、1つ又は複数の要素/構成要素/などが存在していることを示すために使用されるものである。「含む」及び「備える」という用語は、開放式に含まれることを意味し、且つ、列挙された要素/構成要素以外の要素/構成要素/などをさらに含むことを意味し、「第1」、「第2」、「第3」などという用語は、標記として用いられ、その対象の数を限定するものではない。
【0034】
関連技術において、OLED表示モジュールは、駆動バックプレーン及び駆動バックプレーンの一方側にアレイ状に分布される発光層を含み、発光層は、複数の発光素子を含むことができる。表示モジュールは、表示領域と表示領域の外部に位置する周辺領域とに分けられてもよく、発光素子は、表示領域内に位置する。
【0035】
駆動バックプレーンは、ベース及びベースに設けられる駆動回路を含むことができ、この駆動回路は、表示領域内に位置する画素回路及び周辺領域に位置する周辺回路を含むことができ、周辺回路は、画素回路に接続され、且つ、発光制御回路、ゲート駆動回路及びソース駆動回路などを含む。ここで、発光制御回路は、画素回路に発光制御信号を出力するために用いられてもよく、ゲート駆動回路は、画素回路に書込み制御信号及びリセット制御信号を出力するために用いられてもよく、ソース駆動回路は、画素回路にデータ信号を出力するために用いられてもよく、また、駆動回路は、画素回路に第1電源信号、第2電源信号及びリセット信号を出力するためにさらに用いられてもよい。
【0036】
発光層の発光素子は、OLED、即ち有機発光ダイオードであってもよく、第1端及び第2端を有することができ、第1端は、陽極であってもよく、第2端は、陰極であってもよい。発光素子の第1端は、画素回路に接続されてもよく、第2端は、第2電源信号を入力するために用いられる。
【0037】
周辺回路を制御して画素回路及び発光素子に発光制御信号、書込み制御信号、リセット制御信号、データ信号、第1電源信号、第2電源信号及びリセット信号を入力することにより、発光素子を発光させて画像を表示することができる。
【0038】
また、保護表示モジュールは、表示モジュールの出光側、即ち発光層の駆動バックプレーンから離れた側に透明なカバープレートを設けることができる。製品の信頼性が基準を満たすことを可能にすることを確保するために、発売前にテストを行う必要がある。銅バーテストを例とすると、そのテスト過程は以下の通りである。表示モジュールに静止画面を正常に表示し、スクライブ装置又はその他の類似した機器により人の指で触れてスライドする動作を模擬し、カバープレートの表面に一定の時間、例えば8時間連続して摩擦する。テスト終了前に、静止画面に色ずれや黒画面などの表示異常が現れる場合、テスト結果は失敗となる。
【0039】
発明者は、多くの研究により、銅バーとカバープレートの材質が異なるので、電子に対する拘束力が異なることを発見した。銅バーテストにおける繰り返し摩擦の過程において、電子は、徐々に銅バーからカバープレートの表面に遷移し、且つ徐々に局所で電荷蓄積をランダムに形成する。カバープレートは、通常、ガラス材質であり、比抵抗が高く、誘電率が大きく、正や負の電荷がいずれも移動しにくい。電荷が局所である程度蓄積する場合、下方の駆動回路に干渉を与えて、表示画面に影響を与える。
【0040】
具体的に、カバープレートに蓄積された電荷は、表示モジュール全体の電位低下を引き起こし、ベースの電位低下を引き起こし、さらに画素回路のトランジスタのVth(閾値電圧)のドリフトを招く。例えば、負電荷は、駆動トランジスタのVthをプラス側にドリフトさせ、駆動電流の異常増加を引き起こす。発光素子の発光輝度は、駆動電流の大きさに依存し、駆動電流が大きいほど、発光輝度が大きくなる。このため、電荷蓄積による駆動電流は、予め定めた駆動電流に対して増加することにより、局所的な発光素子が明るくなることを招く。赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の発光素子について、緑色発光素子の発光材料の量子効率(励起子が遷移して低エネルギーの電子に変換して光子を放出する効率)が最も高くて、点灯も最も速いので、3色の発光素子のトランジスタに同等のドリフトが発生した場合に、画面全体が緑色を呈することがより多く、これにより、局所で緑がかった色を呈する。
【0041】
上記の課題を解決するために、本発明の実施形態は、表示モジュールを提供し、
図1、
図2及び
図4に示すように、この表示モジュールは、表示パネル1、保護層2、カバープレート3及び導電媒体4を含むことができる。
【0042】
ここで、表示パネル1は、表示領域101及び表示領域101の外部に位置する周辺領域102を有する。保護層2は、表示パネル1の一方側に設けられ、保護層2は、周辺領域102の少なくとも一部の領域及び表示領域101を覆う。保護層2は、導電性の放熱層21を含む。カバープレート3は、表示パネル1の保護層2から離れた側に設けられ、カバープレート3は、導電媒体4を介して放熱層21に電気的に接続される。
【0043】
本発明の実施形態の表示モジュールは、使用時に放熱層21を接地させることができる。銅バーテストを行う場合、銅バーの摩擦によるカバープレート3に集まった電荷は、導電媒体4に沿って放熱層21まで導かれて接地することにより、カバープレート3に集まった電荷を低減し、電荷の画素回路への干渉を回避し、テスト時に画面が緑がかるなどの色ずれの問題やその他の電荷蓄積による表示異常を防止することができる。
【0044】
以下、本発明の実施形態の表示モジュールの基本構造を詳細に説明する。
【0045】
図1及び
図2に示すように、表示パネル1は、画像を表示するように発光するために用いられてもよく、駆動バックプレーン11及び駆動バックプレーン11の一方側に位置する発光層12を含むことができる。
【0046】
駆動バックプレーン11は、ベース及び駆動回路層を含むことができ、ベースは、平板構造であり、且つ、その材料は、ガラスなどの硬質材料であってもよく、ポリイミドなどの軟質材料であってもよい。駆動回路層は、ベースの一方側に設けられ、且つ駆動回路を含むことができる。表示パネル1は、少なくとも表示領域101及び表示領域101の外部に位置する周辺領域102に分けられてもよく、これに対応して、駆動回路層は、少なくとも一部が表示領域101内に位置する画素回路及び周辺領域102内に位置する周辺回路を含むことができる。ここで、画素回路は、発光素子を駆動して発光させることができるものであれば、7T1C、7T2C、6T1C又は6T2Cなどの画素回路であってもよいが、ここではその構造を特に限定するものではない。画素回路の数は、発光素子の数と同一であり、且つ各発光素子に一対一に対応するように接続されることにより、各発光素子を発光させるようにそれぞれ制御することを容易にする。ここで、nTmCは、1個の画素回路がn個のトランジスタ(アルファベットである「T」で表される)及びm個のキャパシタ(アルファベットである「C)で表される)を含むことを表す。
【0047】
周辺回路は、周辺領域102に位置し、且つ、周辺回路は、画素回路に接続され、発光素子を発光させるように制御するように、画素回路に駆動信号を入力するために用いられる。周辺回路は、画素回路に接続され、且つ発光制御回路、ゲート駆動回路、ソース駆動回路及び電源回路などを含む。ここで、発光制御回路は、画素回路に発光制御信号を出力するために用いられてもよく、ゲート駆動回路は、画素回路に書込み制御信号及びリセット制御信号を出力するために用いられてもよく、ソース駆動回路は、画素回路にデータ信号を出力するために用いられてもよく、また、駆動回路は、画素回路に第1電源信号、第2電源信号及びリセット信号を出力するためにさらに用いられてもよい。
【0048】
以下、7T1C構造の画素回路を例として、画素回路の構造及び駆動方法を例示的に説明する。
【0049】
図3に示すように、画素回路は、7つのトランジスタ及び1つの蓄積キャパシタ、即ち駆動トランジスタDT、第1トランジスタT1~第6トランジスタT6及び蓄積キャパシタCstを含むことができる。
【0050】
ここで、第1トランジスタT1の制御端は、書込み制御信号Scanを受信するために用いられてもよく、第1端は、データ信号Vdataを受信するために用いられ、第2端は、駆動トランジスタDTの第1端に接続される。
【0051】
第2トランジスタT2の制御端は、書込み制御信号Scanを受信するために用いられ、第1端は、駆動トランジスタDTの第2端に接続され、第2端は、駆動トランジスタDTの制御端に接続される。
【0052】
第3トランジスタT3の制御端は、発光制御信号EMを受信するために用いられ、第1端は、第1電源信号VDDを受信するために用いられ、第2端は、駆動トランジスタDTの第1端に接続される。
【0053】
第4トランジスタT4の制御端は、リセット制御信号Resetを受信するために用いられ、第1端は、リセット信号Vinitを受信するために用いられ、第2端は、駆動トランジスタDTの制御端に接続される。
【0054】
第5トランジスタT5の制御端は、リセット制御信号Resetを受信するために用いられ、第1端は、リセット信号Vinitを受信するために用いられ、第2端は、発光素子OLEDの第1端に接続される。
【0055】
第6トランジスタT6の制御端は、発光制御信号EMを受信するために用いられ、第1端は、駆動トランジスタDTの第2端に接続され、第2端は、発光素子OLEDの第1端に接続される。
【0056】
蓄積キャパシタCstの第1端は、第3トランジスタT3の第1端に接続され、第1電源信号VDDを入力するために用いられ、第2端は、駆動トランジスタDTの制御端に接続される。
【0057】
上記の駆動トランジスタDT、第1トランジスタT1~第6トランジスタT6は、いずれもP型薄膜トランジスタである。第1電源信号VDDは、ハイレベル信号であり、第2電源信号VSSは、ローレベル信号である。発光素子OLEDは、有機発光ダイオードであり、その第1端は、有機発光ダイオードの陽極であり、第2端は、有機発光ダイオードの陰極である。駆動トランジスタDT、第1トランジスタT1~第7トランジスタT6は、いずれもローレベルの時にオンになり、ハイレベルの時にオフになる。
【0058】
上記の画素回路の駆動方法は、以下のステップを含む。
【0059】
リセット段階では、第4トランジスタT4及び第5トランジスタT5をオンにし、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3及び第6トランジスタT6をオフにし、駆動トランジスタDTの制御端及び発光素子OLEDの第1端にリセット信号Vinitを伝送する。
【0060】
データ書込み段階では、第1トランジスタT1及び第2トランジスタT2をオンにし、第3トランジスタT3、第4トランジスタT4、第5トランジスタT5及び第6トランジスタT6をオフにすることにより、第1トランジスタT1、駆動トランジスタDT及び第2トランジスタT2を介してデータ信号Vdataを駆動トランジスタDTの制御端に伝送する。
【0061】
発光段階では、第3トランジスタT3及び第6トランジスタT6をオンにし、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第4トランジスタT4及び第5トランジスタT5をオフにすることにより、駆動トランジスタDTの第2端の信号を発光素子OLEDの第1端に伝送し、これにより、発光素子OLEDを発光させるように制御する。
【0062】
上記の駆動回路層は、複数の薄膜トランジスタ及びキャパシタを含むことができ、ここで、薄膜トランジスタは、トップゲート又はボトムゲート型薄膜トランジスタであってもよく、各薄膜トランジスタは、いずれも活性層、ゲート、ソース及びドレインを含むことができる。ここで、ゲートは、ダブルゲートであってもよく、シングルゲートであってもよく、各薄膜トランジスタの活性層は、同じ層に設けられ、ゲートは、同じ層に設けられ、ソース及びドレインは、いずれも同じ層に設けられることにより、プロセスを簡略化する。
【0063】
以下、駆動トランジスタがトップゲート型薄膜トランジスタである場合を例とすると、駆動バックプレーン11の構造を例示的に説明する。
【0064】
駆動バックプレーン11は、ベース及びベースの一方側に位置する駆動回路層を含むことができ、駆動回路層は、活性層、第1ゲート絶縁層、ゲート、第2ゲート絶縁層、層間誘電体層、ソース・ドレイン層及び平坦層を含むことができ、活性層は、ベースの一方の側面に設けられ、第1ゲート絶縁層は、活性層及びベースを覆う。ゲートは、第1ゲート絶縁層のベースから離れた表面に設けられ、且つ活性層に正対している。第2ゲート絶縁層は、ゲート及び第1ゲート絶縁層を覆う。層間誘電体層は、第2ゲート絶縁層を覆う。ソース・ドレイン層は、層間誘電体層のベースから離れた表面に設けられ、且つソース及びドレインを含み、ソース及びドレインは、コンタクトホールを介して活性層の両端に接続される。平坦層は、ソース・ドレイン層及び層間誘電体層を覆う。勿論、駆動回路層は、発光素子を駆動して発光させることができるものであれば、他のフィルタ層をさらに含むことができるが、ここでは再び詳しく説明しない。
【0065】
図1に示すように、発光層12は、駆動バックプレーン11の一方側に設けられ、例えば、発光層12は、平坦層のベースから離れた表面に設けられる。また、発光層12は、表示領域101の範囲内に位置する。発光層12は、アレイ状に分布された複数の発光ユニットを含むことができ、各発光ユニットは、複数の発光素子を含む。
【0066】
本発明のいつかの実施形態において、発光素子は、OLEDであり、駆動バックプレーン11から離れた方向に沿って順次積層された第1電極、発光機能層及び第2電極を含むことができる。
【0067】
第1電極は、平坦層のベースから離れた側に設けられてもよく、且つコンタクトホールを介して画素回路の薄膜トランジスタのドレインに接続され、この薄膜トランジスタは、駆動トランジスタであってもよく、他のトランジスタであってもよく、具体的に画素回路の構造に応じて決定されるが、ここで特に限定しない。発光機能層は、駆動バックプレーン11から離れた方向に沿って順次積層された正孔注入層、正孔輸送層、複合発光層、電子伝送層及び電子注入層を含むことができる。また、正孔輸送層と複合発光層との間には、電子阻止層がさらに設けられてもよい。第2電極は、周辺領域102まで延びるとともに、電源信号端に接続されて、電源信号を受信することができる。OLEDの発光の具体的な原理については、ここでは再び詳しく説明しない。
【0068】
図1に示すように、各発光素子の範囲を限定することを容易にするために、発光層12は、画素定義層をさらに含むことができ、前記画素定義層は、第1電極とともに駆動回路層のベースから離れた表面に設けられ、且つ、一対一に対応するように各第1電極を露出させる複数の開口が設けられる。発光機能層は、第1電極の開口内に位置する領域に積層される。各発光素子の発光機能層は、互いに独立に間隔を置いて分布される。異なる発光機能層の発光色は、同じであっても異なっていてもよい。第2電極は発光機能層を覆うことにより、各発光素子は、同一の第2電極を共有できるようにする。上記の複数の開口により各発光素子を限定することができ、任意一つの発光素子の境界は、それに対応する開口内の発光機能層の境界である。
【0069】
勿論、本発明の他のいくつかの実施例において、各発光素子の発光機能層は、連続した同一の発光フィルタ層に属することができ、この発光フィルタ層は、各第1電極及び画素定義層のベースから離れた表面を同時に覆い、この発光フィルタ層における、開口内に位置し且つ第1電極に積層される領域は、発光素子の発光機能層であり、隣接する2つの発光機能層は、この発光フィルタ層の他の領域を介して接続される。即ち、各発光素子は、この発光フィルタ層を共有することができる。
【0070】
本発明のいつかの実施形態において、各発光ユニットは、発光色が異なる複数の発光素子を含むことができ、各発光素子は、単色光又は準単色光を発する。
【0071】
また、
図2に示すように、表示パネル1は、封止層13をさらに含むことができ、発光層12の駆動バックプレーン11から離れた表面を覆い、且つ、すべての発光素子を覆うことにより、発光層12を保護するとともに、外部からの水や酸素による発光素子への侵食を回避する。同時に、封止層13の境界は、周辺領域102内まで延びるが、周辺領域102を超えず、周辺領域102の周辺回路を保護することもできる。
【0072】
本発明のいつかの実施形態において、薄膜封止(Thin-Film Encapsulation、TFE)により封止を実現することができ、封止層13は、第1無機層、有機層及び第2無機層を含むことができ、第1無機層は、発光層12の駆動バックプレーン11から離れた表面を覆い、有機層は、第1無機層の駆動バックプレーン11から離れた表面に設けられてもよく、且つ、有機層の境界は、第1無機層の境界の内側に限定され、第2無機層は、有機層及び有機層に覆われていない第1無機層を覆い、第2無機層により水や酸素の侵入を阻止し、フレキシブル性を有する有機層により平坦化を実現することができる。
【0073】
図1及び
図2に示すように、保護層2は、表示パネル1の一方側に設けられ、例えば、保護層2は、駆動バックプレーン11の発光層12から離れた側に設けられてもよい。同時に、保護層2は、周辺領域102の少なくとも一部の領域及び表示領域101を覆うことができ、例えば、保護層2の境界は、周辺領域102内に位置し、且つ周辺領域102の境界との間に指定された距離を有する。
【0074】
保護層2は、表示パネル1のために放熱するための放熱層21を含むことができ、放熱層21の材質は、銅又は他の熱伝導性能の良い金属であってもよく、非金属材料、例えばグラフェンなどであってもよい。勿論、電気伝導率が高い材質を使用するので、放熱層21は、同時に電気を通すことができる。
【0075】
さらに、本発明のいつかの実施形態において、
図2に示すように、保護層2は、接着層22、バッファ層23及び補強層24をさらに含むことができる。
【0076】
ここで、接着層22によりバッファ層23を表示パネル1のバックライト側、即ち、駆動バックプレーン11の発光層12から離れた側に接着する。接着層22は、メッシュ接着剤(EMBO)であってもよく、接着を実現すると同時に、排気に有利であり、且つ、表示パネル1がフレキシブル表示パネル1である場合、メッシュ接着剤は、表示パネル1の折り曲げに適合できる。勿論、接着層22は、他の粘着剤を使用してもよい。バッファ層23は、フォーム又は他のフレキシブルな材料であってもよく、これにより、表示パネル1に対して緩衝の役割を果たし、遮光の役割を果たすこともできる。
【0077】
補強層24は、バッファ層23の表示パネル1から離れた側に設けられてもよく、補強層24は、保護層2の強度を高めて破壊や損傷しにくくさせるために用いられてもよく、補強層24の材料は、ポリイミド又は他のフレキシブル性材料であってもよいが、表示パネル1がフレキシブル表示パネル1である場合、補強層24は、フレキシブル性材料であるべきであり、表示パネル1が折り曲げられることを可能にする。前述した放熱層21は、補強層24の表示パネル1から離れた表面に設けられてもよい。
【0078】
図1及び
図2に示すように、カバープレート3は、表示パネル1の保護層2から離れた側に設けられてもよく、即ち、カバープレート3は、発光層12の駆動バックプレーン11から離れた側に設けられ、表示パネル1を保護するために用いられる。カバープレート3の面積を表示パネル1の面積より大きくすることにより、カバープレート3のエッジは、表示パネル1のエッジから延出することができる。勿論、エッジ領域312の境界は、周辺領域102の境界と重なることもできる。カバープレート3は、発光層12が発する光線が通過するための透明構造であってもよい。
【0079】
本発明のいつかの実施形態において、カバープレート3のエッジの少なくとも一部の領域は、保護層2に近い側に湾曲していてもよいが、表示パネル1及び保護層2は、いずれも平面構造であってもよく、カバープレート3が湾曲した領域は、表示パネル1及び保護層2の境界の外部に位置し、又は、表示パネル1及び保護層2のエッジも湾曲しており、且つ、湾曲した領域は、カバープレート3の湾曲した領域に合わせる。
【0080】
さらに、
図1及び
図2に示すように、表示モジュールは、偏光シート5をさらに含むことができ、前記偏光シート5は、封止層13とカバープレート3との間に設けられてもよく、この偏光シート5は、表示モジュールによる外部からの光の反射を低減する円偏光シートであってもよい。偏光シート5とカバープレート3との間には、光学粘着剤層6が設けられてもよく、光学粘着剤層6は、カバープレート3に合わせるように平坦化を実現するとともに、異なる位置での光路差を小さくするために用いられてもよい。
【0081】
また、表示モジュールは、タッチ制御層をさらに含むことができ、前記タッチ制御層は、封止層13とカバープレート3との間に設けられてもよく、且つ、表示パネル1上のタッチ制御層の正投影は、少なくとも表示領域101を覆う。タッチ制御層は、自己容量又は交互容量式のタッチ制御構造を使用することができ、例えば、タッチ制御層は、プラグイン式であってもよく、又は、FMLOC(Flexible Multi-Layer On Cell)などのOn-Cell式であってもよく、ここではその具体的な構造を特に限定しなく、タッチ機能を実現することができるものであればよい。ユーザは、カバープレート3の表示パネル1から離れた側で操作を行い、タッチ制御層を介してタッチ制御位置を感知することにより、インタラクティブを実現することができる。
【0082】
表示モジュールは、遮光層8をさらに含むことができ、前記遮光層8は、カバープレート3と表示パネル1との間に設けられてもよく、遮光層8の材料は、インク又は非透光性のフォトレジストなどであってもよく、表示パネル1上の遮光層8の正投影は、周辺領域102に位置し、且つ表示領域101を取り囲むように設けられ、遮光層8により表示パネル1の周辺領域102の少なくとも一部の領域を遮光することができる。
【0083】
以下、本発明の実施形態の表示モジュールにより色ずれを改善する方案を詳細に説明する。
【0084】
図1及び
図2に示すように、保護層2の放熱層21は金属材質であり、導電性の特性を有し、導電媒体4を介してカバープレート3と放熱層21とを電気的に接続することにより、カバープレート3での電荷を導き出すことができる。
【0085】
本発明のいつかの実施形態において、電荷を導くことを容易にするために、カバープレート3に導電層32を設けるとともに、導電層32と放熱層21との間の導電経路を確立することができ、放熱層21が接地されている場合に、導電層32に集まった電荷を放熱層21に伝導し、最終的に放熱層21に接続される予め設定された接地端に導入し、画素回路への干渉を回避する。具体的に、カバープレート3は、透明基板31及び導電層32を含むことができる。
【0086】
ここで、透明基板31は、中間領域311及び中間領域311の外部に位置するエッジ領域312を含み、中間領域311は、表示領域101を覆い、且つ、中間領域311の境界は、表示領域101の境界と重なることができる。エッジ領域312は、周辺領域102を覆うことができ、且つ、エッジ領域312の境界は、周辺領域102の外部に位置することができ、即ち、透明基板31の面積を表示パネル1の面積より大きくすることにより、透明基板31のエッジは、表示パネル1のエッジから延出することができる。勿論、エッジ領域312の境界は、周辺領域102の境界とも重なっても良い。透明基板31の材料は、ガラスなどの透明材料であってもよいが、ここで特に限定しない。
【0087】
図4及び
図5に示すように、導電層32は、透明基板31の表示パネル1から離れた表面に設けられ、且つ放熱層21に接続され、導電層32の材料の電気伝導率は、透明基板31より高く、導電層32の電気伝導率は、透明基板31の10倍、20倍、100倍などであってもよいが、ここで特に限定しない。例えば、導電層32の材料は、ITO(酸化インジウム錫)などの透明導電材料を含むことができ、導電性を確保しつつ、光線を遮断しないようにすることができる。勿論、IZO(酸化インジウム亜鉛)などの他の透明導電材料をさらに含むことができるが、ここでは一々挙げない。また、導電層32は、画像の表示に影響を与えることなく電気を通すことができればよいが、他の導電材料を使用してもよい。
【0088】
導電層32は、中間導線321を含むことができ、中間導線321は、中間領域311に位置することができ、即ち、表示パネル1上の中間導線321の正投影は、表示領域101に位置することにより、放熱層21に表示領域101の範囲内の電荷を伝導する。使用時に、放熱層21を接地させることができ、即ち、放熱層21の電位を0とすることにより、ガイド導電層32の電荷を放熱層21へ遷移させて、最終的に予め設定された接地端に導き、接地端は、本発明の表示モジュールを使用する電子機器の接地端を介して接地されてもよい。勿論、導電層32は、電荷を導き出すことができるものであればよいが、連続した平面フィルタ層であってもよい。
【0089】
本発明のいつかの実施形態において、
図1に示すように、カバープレート3のエッジの少なくとも一部の領域は、保護層2に近づく方向に湾曲しており、この時、透明基板31のエッジ領域312の少なくとも一部の領域を保護層2に近づく方向へ湾曲させることができるが、中間領域311は、平面構造である。
【0090】
以下、導電層32の構造を説明する。
【0091】
図4及び
図5に示すように、中間導線321は、その数が複数であり、且つ互いに交差してメッシュ構造を形成する。本発明のいつかの実施形態において、中間導線321は、直線的に延びる第1中間導線3211及び第2中間導線3212を含むことができ、第1中間導線3211は、行方向に沿って延び、且つ列方向に沿って間隔を置いて分布されてもよい。第2中間導線3212は、列方向に沿って延び、且つ、行方向に沿って間隔を置いて分布されている。各第2中間導線3212は、各第1中間導線3211と交差するように設けられる。ここで、行方向は、
図4及び
図5におけるX方向であってもよく、列方向は、
図4及び
図5におけるY方向であってもよく、両者が互いに垂直である。
【0092】
なお、
図4及び
図5における行方向と列方向は、単なる例示的な説明であり、中間導線321に対する具体的な限定を構成するものではないが、行方向及び列方向を回転させると、それに応じて変化することが当業者には明らかである。
【0093】
図4及び
図5に示すように、隣接する2つの第1中間導線3211の間の距離T1及び隣接する2つの第2中間導線3212の間の距離T2は、いずれも1cm~3cm、例えば1cm、2cm又は3cmなどであってもよいが、T1とT2とは異なっていてもよい。隣接する2つの第1中間導線3211の間の距離は、隣接する2つの第1中間導線3211の間の隙間の幅と第1中間導線3211の線幅の和、即ち隣接する2つの第1中間導線3211の中心線の距離であってもよい。同様に、隣接する2つの第2中間導線3212の間の距離は、隣接する2つの第2中間導線3212の間の隙間の幅と第2中間導線3212の線幅の和、即ち隣接する2つの第2中間導線3212の中心線の距離であってもよい。
【0094】
本発明のいつかの実施形態において、矩形の表示モジュールについて、第1方向が幅方向である場合、第2方向は、長さ方向である。表示モジュールのアスペクト比が16:9である場合、8個の第1中間導線3211及び4個の第2中間導線3212を設けることができる。隣接する2つの中間導線321の間の距離は、2cmである。
【0095】
図4及び
図5に示すように、中間導線321と放熱層21とを接続することを容易にするために、本発明のいつかの実施形態において、導電層32は、エッジ導線322をさらに含み、エッジ導線322は、透明基板31のエッジ領域312に位置し、且つ、エッジ導線322は、中間領域311を取り囲むように設けられ、各中間導線321は、いずれもエッジ導線322に接続され、エッジ導線322は、放熱層21に接続されてもよい。
【0096】
本発明のいつかの実施形態において、エッジ導線322は、閉じたリング構造であってもよく、エッジ領域312内に設けられ、且つ、中間領域311の外部を取り囲むように設けられ、各中間導線321の両端は、いずれもエッジ導線322に接続される。このリング構造は、円環や矩形環などであってもよく、その形状は、中間領域311の形状と同じであってもよく、具体的に、中間領域311の形状に応じて決定される。同時に、エッジ導線322は、放熱層21に接続される。勿論、本発明の他の実施形態において、エッジ導線322は、「U」型又は不完全に閉じた他の湾曲した構造であってもよく、中間領域311の外部を取り囲むように設けられてもよいが、中間領域311を完全に取り囲むことはない。
【0097】
また、
図5に示すように、表示パネル1の表示領域101には、孔100が設けられてもよく、孔100は、表示パネル1の発光層12及び駆動回路層を貫通し、且つベースから露出させることができるが、勿論、ベースを貫通してもよい。保護層2の表示パネル1から離れた側には孔100に対応する撮像装置が設けられることにより、表示モジュールを介して画像を撮像することができる。これに対応して、導電層32は、回避導線323をさらに含み、表示パネル1上の回避導線323の正投影の少なくとも一部は、孔100の外部を取り囲むように設けられ、且つ、回避導線323は、少なくとも中間導線321に接続される。孔100が中間導線321の延在経路に位置する場合、回避導線323を介して孔100を回り込むことにより、中間導線321をエッジ導線322に接続させ、又は放熱層21に直接に接続させることができる。
【0098】
本発明のいくつかの実施形態において、
図5に示すように、回避導線323は、閉じたリング構造であってもよく、且つ孔100の外部を取り囲むように設けられ、中間導線321は、この回避導線323に接続され、且つ、回避導線323は、この中間導線321を2段に分けて回避導線323で接続させることができる。この中間導線321は、第1中間導線3211であってもよく、第2中間導線3212であってもよいが、ここで特に限定しない。
【0099】
以下、導電層32と放熱層21との接続方式を説明する。
【0100】
図1、
図4、
図5及び
図7に示すように、導電層32は、導電媒体4を介して放熱層21に電気的に接続されてもよく、導電媒体4は、透明基板31の保護層2から離れた表面上で導電層32に電気的に接続されてもよく、透明基板31のエッジ及び表示パネル1のエッジの外側から透明基板31のエッジ及び表示パネル1のエッジを跨って放熱層21のエッジに電気的に接続される。
【0101】
導電媒体4は、導電性ペースト又は導電層32と放熱層21とを接続する他の材料であってもよいが、ここで特に限定しない。例えば、導電性ペーストは、基体及び導電性フィラーを含むことができ、ここで、基体は、エポキシ樹脂、アクリレート樹脂、ポリウレタンなどを含むことができる。導電性ペーストにおける基体の重量部は、15%~25%であってもよい。導電性フィラーは、金、銀、銅、アルミニウム、亜鉛、鉄、ニッケルなどの金属粉末を含むことができ、黒鉛又は他の導電性化合物を含むこともできる。導電性ペーストにおける導電性フィラーの重量部は、30%~60%であってもよい。また、導電性ペーストは、溶剤及び助剤をさらに含むことができ、溶剤は、水、アルコール類などの化合物であってもよい。導電性ペーストにおける溶剤の重量部は、10%~20%であってもよい。助剤は、架橋剤やカップリング剤などであってもよい。
【0102】
本発明のいつかの実施形態において、
図6及び
図7に示すように、放熱層21の境界は、透明基板31の境界の内側に位置することにより、放熱層21を面積を透明基板31より小さくする。同時に、放熱層21は、本体領域211及び本体領域211の外部に位置する接続領域212を含み、接続領域212の数は、1つ又は複数であってもよい。透明基板31上の本体領域211の正投影の境界は、周辺領域102内に位置することができ、即ち、本体領域211の範囲は、中間領域311以上であり、透明基板31上の接続領域212の正投影の境界もエッジ領域312内に位置する。例えば、本体領域211の形状は、四隅が丸みを帯びた矩形構造であってもよく、接続領域212は、この矩形の四隅に位置し且つ外向きに突出した円弧状領域であってもよい。
【0103】
接続領域212は、本体領域211に接続され、接続領域212は、導電媒体4を介して導電層32に接続される。接続領域212は、本体領域211の外部に位置し、接続領域212は、中間領域311よりも透明基板31のエッジに近づくので、導電媒体4を増やすことなく、接続領域212は、導電媒体4と放熱層21との接触面を増大させ、導電媒体4の延在経路を短縮し、接触をより十分にし、接続をより強固にするとともに、放熱層21と導電層32とを十分に導通させることができる。
【0104】
さらに、
図6に示すように、中間領域311に平行する方向において、透明基板31上の接続領域212の正投影の境界と透明基板31の境界との間の距離を第1距離S1として定義する。透明基板31上の本体領域211の正投影の境界と透明基板31の境界との間の距離を第2距離S2として定義する。第1距離S1は、第2距離S2より小さく、即ち、接続領域212と透明基板31との境界の距離は、本体領域211と透明基板31との境界の距離より近い。透明基板31上の接続領域212の正投影の境界は、円弧状をなし、第1距離S1は、この円弧状と透明基板31の境界に最も近い点との距離である。例示的に、第1距離S1は、0.3mm~0.5mm、例えば0.3mm、0.4mm又は0.5mmなどであってもよい。第2距離S2は、0.9mm~1.1mm、例えば0.9mm、1mm又は1.1mm等であってもよい。
【0105】
また、本発明のいつかの実施形態において、
図1に示すように、カバープレート3は、隔離層33をさらに含むことができ、導電層32及び透明基板31の少なくとも一部の領域を覆うことができ、隔離層33は、透明絶縁材質であり、導電層32及び透明基板31を摩耗や腐食から保護するために用いられる。同時に、ユーザは、隔離層33の表示基板1から離れた側でタッチ操作を行うことができるので、隔離層33は、指防止材を使用して、指紋の形成を避けることができ、例えば、隔離層33は、撥油型材料を使用することができ、指での油汚れが隔離層33に接触すると、微小な油球が形成され、指紋のパターンの形成を避けることができる。
【0106】
透明基板31上の隔離層33の正投影の境界は、エッジ領域312内に位置することにより、中間領域311を完全に覆うとともに、エッジ領域312を少なくとも部分的に覆うことができる。さらに、透明基板31上の隔離層33の正投影の境界と透明基板31の境界とが重なるようにさせることにより、導電層32及び導電層32に覆われていない透明基板31を完全に覆うことができる。
【0107】
隔離層33が中間導線321及びエッジ導線322を完全に覆う場合、導電媒体4がエッジ導線322に接続されることを可能にすることを確保するために、本発明のいつかの実施形態において、隔離層33にエッジ導線322を露出させるビアホールを設けることができ、導電媒体4は、隔離層33の透明基板31から離れた表面からビアホール内まで延びることにより、エッジ導線322に接続されてもよい。又は、本発明のいつかの実施形態において、隔離層33が形成される前に、まず、導電媒体4を介してエッジ導線322と放熱層21とを接続し、さらに隔離層33を介して導電層32、導電媒体4及び透明基板31を覆うことができる。
【0108】
勿論、本発明の他の実施形態において、隔離層33の境界は、中間領域311の境界と重なることにより、エッジ導線322が隔離層33に覆われないようにし、この時、導電媒体4を介してエッジ導線322と放熱層21とを直接に接続することができる。
【0109】
以下、本発明の表示モジュールが電荷の蓄積を防止し且つ色ずれを改善する具体的な原理について詳細に説明する。
【0110】
銅バーテストの繰り返し摩擦の過程において、電子は、徐々に銅バーからカバープレート3の表面に遷移し、且つ、カバープレート3の局所で負電荷の蓄積を形成する。同時に、摩擦によって、カバープレート3の局所で電子は失われており、それに応じて、正電荷はカバープレート3の局所で蓄積されている。
【0111】
導電層32と放熱層21とから形成された経路、及び電荷がより導電率の高い材料へ集合する傾向を有するという特性から、カバープレート3での電荷は、最も近い方式により付近の中間導線321に最も早く到達する。中間導線321の電荷が集合した後、接地されている放熱層21に対して電位差を形成し、電荷は、電界クーロン力によって、導電媒体4に沿って放熱層21へ移動し、最終的に放熱層21から駆動回路基板の接地点に伝導される。この過程において、カバープレート3での電荷蓄積を解消し、画素回路の薄膜トランジスタへの干渉を回避することにより、色ずれなどの表示異常を改善することができる。
【0112】
さらに、本発明の他の実施形態において、
図8に示すように、透明基板31上の放熱層21の接続領域212の正投影の少なくとも一部は、エッジ領域312に位置する。表示モジュールは、遮光層8をさらに含み、前記遮光層8は、透明基板31の表示パネル1に近い表面に設けられ、且つエッジ領域312に位置することができる。遮光層8は、導電性の遮光材料であり、例えば、遮光層8は、導電性の黒色インクを使用することができる。勿論、遮光が可能であり且つ電気を通すことができるものであれば、他の材料を使用することもできる。
【0113】
接続領域212の少なくとも一部の領域は遮光層8に電気的に接続されることにより、透明基板31での電荷を導き出すことができ、例えば、接続領域212の少なくとも一部の領域は、透明基板31に近づく方向に折り曲げられて、遮光層8に直接接合され、且つ導電性ペースト又は他の媒体を介して電気的に接続されることができる。前述した導電媒体4は、遮光層8及び接続領域212に同時に接続されるという構成としてもよく、接続領域212のみに接続されるが遮光層8に接続されないという構成としてもよい。
【0114】
本発明のさらに他の実施形態において、
図9に示すように、駆動バックプレーン11の発光層12から離れた表面は、駆動バックプレーン11を保護するためのバックフィルム14を覆うことができ、バックフィルム14の境界は、駆動バックプレーン11の境界と重なることができる。バックフィルム14の材料は、樹脂又は他の材料であってもよく、且つ、多層又は単層構造であってもよい。接着層22は、バックフィルム14の発光層12から離れた表面に接着されてもよく、且つ、接着層22の境界は、バックフィルム14の境界内に位置し、接着層22とバックフィルム14の境界の間に離隔領域141を有し、離隔領域141は、バックフィルム14が接着層22に覆われていない領域である。
【0115】
導電媒体4は、導電層32と放熱層21とを電気的に接続すると同時に、離隔領域141に対応する領域まで延び、且つ離隔領域141に電気的に接続されることにより、バックフィルム14での電荷を導き出す。
【0116】
図10及び
図11に示すように、本発明のいつかの実施形態において、上記の導電層32を介さずに電荷を導くことも可能であり、例えば、カバープレート3は、透明材質であり、且つ、上記の導電層32を含まず、本体領域301及び本体領域301の外部に位置する外廓領域302を有することができる。本体領域301は、表示領域101を覆い、外廓領域302は、周辺領域102を覆い、導電媒体4は、外廓領域302と放熱層21とを接続し、導電媒体4を介してカバープレート3での電荷を放熱層21に導くこともできる。
【0117】
さらに、導電媒体4と外廓領域302との接触位置は、複数であってもよく、例えば、外廓領域302は、本体領域301の周方向に沿って間隔を置いて分布される複数の接触領域3021を含み、導電媒体4は、接触領域3021に接続される。
【0118】
より一層に、カバープレート3の外周面は、周方向に分布されている複数の側面30で囲まれており、隣接する2つの側面30の接続箇所は、角部300であり、側面30の数については、ここで特に限定しなく、3つ、4つ、5つなどであってもよく、隣接する2つの側面30は、直接に接続されてもよく、円弧面を介して過渡的に接続されてもよく、これにより、表示パネル1上のカバープレート3の正投影を多角形又は円弧状角を有する多角形にする。任意一つの角部300は、接触領域3021内に位置し、且つ、各接触領域3021内には、1つの角部300が設けられる。接触領域3021に接続される導電媒体4は、接触領域3021内の角部300を覆い、即ち、カバープレート3の各角部300は、導電媒体4により覆われる。
【0119】
本発明の実施形態は、表示モジュールの製造方法を提供し、この表示モジュールは、上記のいずれか1つの実施形態の表示モジュールであってもよく、その具体的な構造については、ここでは詳細な説明を省略する。本発明の製造方法は、ステップS110~ステップS140を含むことができる。
【0120】
ここで、ステップS110において、表示領域及び前記表示領域の外部に位置する周辺領域を有する表示パネルを形成する。
【0121】
ステップS120において、前記表示パネルの一方側にカバープレートを形成する。
【0122】
ステップS130において、前記表示パネルの前記カバープレートから離れた側に保護層を形成し、前記保護層は、前記周辺領域の少なくとも一部の領域及び前記表示領域を覆い、前記保護層は、導電性の放熱層を含む。
【0123】
ステップS140において、導電媒体を介して前記カバープレートと前記放熱層とを電気的に接続する。
【0124】
本発明の製造方法の各ステップに係る構造の詳細は、既に表示モジュールの実施形態において詳細に説明し、ここでは詳細な説明を省略する。ここで、ステップS140は、
前記表示パネルのエッジの外側を経過して前記表示パネルのエッジを跨って前記放熱層に接続される導電材料を形成するステップと、
前記導電材料を硬化して前記導電媒体を得るステップと、を含むことができる。
【0125】
なお、図面において、本発明における製造方法の様々なステップは、特定の順序で説明されているが、これは、所望の結果を実現するために、これらのステップがこの特定の順序で実行されなければならないこと、又は示された全てのステップが実行されなければならないことを必要とせず、又は暗示しない。追加的又は代替的に、幾つかのステップを省略したり、複数のステップを組み合わせて1つのステップで実行し、及び/又は1つのステップを複数のステップに分解して実行したりすることができる。
【0126】
本発明の実施形態は、表示装置をさらに提供し、前記表示装置は、上記のいずれか1つの実施形態の表示モジュールを含むことができ、この表示モジュールの具体的な構造及び有益な効果は、上記の表示モジュールの実施形態を参照することができ、ここでは再び詳しく説明しない。
【0127】
また、
図12に示すように、表示装置は、フレーム7をさらに含むことができ、表示モジュールは、フレーム7で囲まれた範囲内に配置されてもよく、フレーム7を介して表示モジュールを保護することができる。
【0128】
表示装置は、駆動回路基板をさらに含むことができ、この駆動回路基板は、フレキシブル性回路基板であってもよく、表示パネル1に接続されてもよく、且つ保護層2のカバープレート3から離れた側に折り曲げられている。駆動回路基板により表示パネル1に駆動信号を出力することにより、画像を表示させることができる。同時に、放熱層31は、駆動回路基板にも接続されてもよく、これにより、駆動回路基板を介して放熱層31を接地させることにより、導電層32に蓄積された電荷を導くことができる。
【0129】
本発明の表示装置は、携帯電話、タブレットPC、ウェアラブルデバイス(スマートハンドリング、腕時計)、ノートパソコン、テレビ又は画像表示機能を有する他の類似した機器であってもよいが、ここでは一々挙げない。
【0130】
当業者は、明細書に対する理解及び明細書に記載された発明に対する実施を介して、本発明の他の実施形態を容易に取得することができる。本発明は、本発明に対する任意の変形、用途、又は適応的な変化を含み、このような変形、用途、又は適応的な変化は、本発明の一般的な原理に従い、本発明では開示していない本技術分野の公知知識、又は通常の技術手段を含む。明細書及び実施例は、単に例示的なものであって、本発明の本当の範囲と主旨は、以下の特許請求の範囲によって示される。
【符号の説明】
【0131】
1 表示パネル
101 表示領域
102 周辺領域
100 孔
11 駆動バックプレーン
12 発光層
13 封止層
14 バックフィルム
141 離隔領域
2 保護層
21 放熱層
22 接着層
23 バッファ層
24 補強層
211 本体領域
212 接続領域
3 カバープレート
31 透明基板
311 中間領域
312 エッジ領域
32 導電層
321 中間導線
3211 第1中間導線
3212 第2中間導線
322 エッジ導線
323 回避導線
33 隔離層
301 本体領域
302 外廓領域
3021 接触領域
30 側面
300 角部
4 導電媒体
5 偏光シート
6 光学粘着剤層
7 フレーム
8 遮光層
【国際調査報告】