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特表2024-521644ウェアラブルディスプレイデバイス、ヘッドマウントディスプレイ及びウェアラブルディスプレイデバイスの視野を拡張する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-04
(54)【発明の名称】ウェアラブルディスプレイデバイス、ヘッドマウントディスプレイ及びウェアラブルディスプレイデバイスの視野を拡張する方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 27/02 20060101AFI20240528BHJP
【FI】
G02B27/02 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023568555
(86)(22)【出願日】2022-05-19
(85)【翻訳文提出日】2023-11-07
(86)【国際出願番号】 US2022030002
(87)【国際公開番号】W WO2022246047
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】63/191,669
(32)【優先日】2021-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カクマクシ,オザン
(72)【発明者】
【氏名】アファナセブ,キリル
【テーマコード(参考)】
2H199
【Fターム(参考)】
2H199CA12
2H199CA29
2H199CA32
2H199CA42
2H199CA50
2H199CA54
2H199CA58
2H199CA65
2H199CA68
2H199CA85
(57)【要約】
記述されるシステム、装置および技術は、複数のアウトカプラを利用することによるウェアラブルディスプレイデバイスによって提示されるアイボックスの増加されたサイズを提供し、アウトカプラの各々が複数のホログラフィックミラーのセットを含む。マイクロディスプレイからの光は、s型およびp型の偏光の間を切り替える制御可能な偏光子を通して偏光され、視準され、TIR導波路を通され、複数のアウトカプラを通してユーザの目に向けられる。ある実施形態において、アウトカプラは、特定角度または特定の角度範囲でホログラム上に入射する光を反射する1つ以上の角度帯域幅ホログラムを含んでもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示光を投影するように構成されたマイクロディスプレイと、
前記表示光を受け取り、かつ前記表示光をs偏光された表示光またはp偏光された表示光の1つに選択的に変換するように構成された偏光子と、
前記偏光された表示光を受け取り、導波路の内部に前記偏光された表示光を伝達するように構成されたインカップリングプリズムと、
第1セットのアウトカプラおよび第2セットのアウトカプラを備える前記導波路のアウトカプラ領域とを備え、前記第1セットのアウトカプラはs偏光された光を反射するように構成されており、前記第2セットのアウトカプラはp偏光された光を反射するように構成されている、ウェアラブルディスプレイデバイス。
【請求項2】
前記第1セットおよび第2セットのアウトカプラは、1つ以上のホログラフィックミラーを備える、請求項1に記載のウェアラブルディスプレイデバイス。
【請求項3】
前記ホログラフィックミラーの少なくとも1つは、アクロマティックホログラムである、請求項2に記載のウェアラブルディスプレイデバイス。
【請求項4】
前記導波路は、目に面する表面を備え、前記第1セットのアウトカプラの各アウトカプラは、前記目に面する表面に対して第1角度で配置されており、前記第2セットのアウトカプラの各アウトカプラは、前記目に面する表面に対して第2角度で配置されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のウェアラブルディスプレイデバイス。
【請求項5】
前記第1セットのアウトカプラの各アウトカプラは、前記第1セットのアウトカプラの別のアウトカプラの隣りに配置されている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のウェアラブルディスプレイデバイス。
【請求項6】
前記第1セットのアウトカプラの前記アウトカプラおよび前記第2セットのアウトカプラの前記アウトカプラは、前記第1セットのアウトカプラの少なくとも1つのアウトカプラが前記第2セットのアウトカプラの2つのアウトカプラの間に配置されている互い違いの配置で配列されている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のウェアラブルディスプレイデバイス。
【請求項7】
前記偏光子は、半波長板を備える、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のウェアラブルディスプレイデバイス。
【請求項8】
前記偏光子は、表示光を円形にs偏光された表示光または円形にp偏光された表示光の一つに選択的に変換するように構成されている、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のウェアラブルディスプレイデバイス。
【請求項9】
表示光を投影するように構成されたマイクロディスプレイと、
前記表示光を受け取り、かつ導波路の臨界角度より大きな角度で前記導波路の内部に前記表示光を伝達するように構成されたインカップリングプリズムと、
第1セットのアウトカプラおよび第2セットのアウトカプラを備える前記導波路のアウトカプラ領域とを備え、前記第1セットのアウトカプラは第1の角度範囲内の光のみを反射するように構成されており、前記第2セットのアウトカプラは前記第1の角度範囲とは異なる第2の角度範囲内の光のみを反射するように構成されている、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)。
【請求項10】
前記第1セットおよび第2セットのアウトカプラは、1つ以上の角度帯域幅ホログラムを備える、請求項9に記載のHMD。
【請求項11】
前記1つ以上の角度帯域幅ホログラムの少なくとも1つは、アクロマティックホログラムである、請求項9または請求項10に記載のHMD。
【請求項12】
前記導波路は、目に面する表面を備え、前記第1セットのアウトカプラは、前記目に面する表面に対して第1角度で配置されており、前記第2セットのアウトカプラは、前記目に面する表面に対して第2角度で配置されている、請求項9から請求項11のいずれか1項に記載のHMD。
【請求項13】
前記第1セットのアウトカプラの各アウトカプラは、前記導波路の前記アウトカプラ領域の第1位置において前記第1セットのアウトカプラの別のアウトカプラの隣りに配置されている、請求項9から請求項12のいずれか1項に記載のHMD。
【請求項14】
前記第1セットのアウトカプラの前記アウトカプラおよび前記第2セットのアウトカプラの前記アウトカプラは、前記第1セットのアウトカプラの少なくとも1つのアウトカプラが前記第2セットのアウトカプラの2つのアウトカプラの間に配置されている互い違いの配置で配列されている、請求項9から請求項12のいずれか1項に記載のHMD。
【請求項15】
ウェアラブルディスプレイデバイスの視野(FOV)を拡張する方法であって、
前記ウェアラブルディスプレイデバイスのマイクロディスプレイから発せられた表示光を第1偏光または第2偏光を有する偏光された光に変換することと、
前記ウェアラブルディスプレイデバイスの導波路の内部に前記偏光された光を伝達することと、
複数のアウトカプラの第1サブセットの少なくとも1つのアウトカプラによって、前記導波路の外に前記偏光された光の一部を向けることとを備え、前記アウトカプラの第1サブセットは前記第1偏光を有する光を反射するように構成されており、
前記複数のアウトカプラの第2サブセットの少なくとも1つのアウトカプラによって、前記導波路の外に前記偏光された光の残部を向けることをさらに備え、前記アウトカプラの第2サブセットは前記第2偏光を有する光を反射するように構成されている、方法。
【請求項16】
前記第1サブセットおよび第2サブセットのアウトカプラは、1つ以上のホログラフィックミラーを備える、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ホログラフィックミラーの少なくとも1つは、アクロマティックホログラムである、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記導波路は、目に面する表面を備え、前記方法は、前記目に面する表面に対して第1角度で前記第1サブセットのアウトカプラの各アウトカプラを配置することを備え、かつ前記方法は、前記目に面する表面に対して第2角度で前記第2サブセットのアウトカプラの各アウトカプラを配置することをさらに備える、請求項15から請求項17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記第1サブセットのアウトカプラの各アウトカプラを前記導波路の内部の前記第1セットのアウトカプラの別のアウトカプラの隣りに配置することをさらに備える、請求項15から請求項18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記第1サブセットのアウトカプラの前記アウトカプラおよび前記第2サブセットのアウトカプラの前記アウトカプラを、導波路の内部で前記第1サブセットのアウトカプラの少なくとも1つのアウトカプラが前記第2サブセットのアウトカプラの2つのアウトカプラの間に配置されている互い違いの配置で配列することをさらに備える、請求項15から請求項18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記ウェアラブルディスプレイデバイスの導波路の内部に偏光された光を伝達することは、前記導波路の内部の前記複数のアウトカプラに向かって前記偏光された光を向けるように構成されたインカップリングプリズムを通して前記偏光された光を伝達することを含む、請求項15から請求項20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記マイクロディスプレイから発せられた前記表示光を前記第1偏光または前記第2偏光を有する前記偏光された光に変換することは、前記マイクロディスプレイから発せられた直線的に偏光された表示光を前記第1偏光または前記第2偏光を有する円形に偏光された表示光に変換することを含む、請求項15から請求項21のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
背景
本開示は、一般的に、現実世界の視野をヘッドアップディスプレイオーバーレイと融合する拡張現実(Augmented Reality:AR)アイウェアに関する。ウェアラブルヘッドアップディスプレイ(Wearable Heads-Up Display:WHUD)およびヘッドマウントディスプレイ(Head-Mounted Display:HMD)デバイス(ここではすべて交換可能に使用されてもよい)を含むウェアラブルディスプレイデバイスは、ウェアラブルディスプレイデバイスがユーザの頭に装着されるときにユーザによって視認可能である仮想ディスプレイを提供するための1つ以上の一体化された結合器レンズのような、1つ以上の光学結合器を通して現実世界と仮想イメージとを結合するウェアラブル電子装置である。光学結合器の1つの部類は、光を送るために導波路(またはライトガイドと呼ばれる)を使用する。一般に、ウェアラブルディスプレイデバイスの投影機からの光は、インカプラを通して光学結合器の導波路に入り、全内部反射(Total Internal reflection:TIR)を通して導波路に沿って伝搬し、アウトカプラを通して導波路から出て行く。目の瞳孔がアウトカプラによって提供される1つ以上の出口瞳孔に対して位置合わせされている場合、アウトカプラを通って出る光の少なくとも一部が目の瞳孔に入り、それゆえユーザが仮想イメージを見ることを可能にする。結合器レンズが透明であるため、ユーザは現実世界も見ることができるだろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
一実施形態の簡単な概要
記述されるシステム、装置および技術は、複数のアウトカプラを利用することによるウェアラブルディスプレイデバイスによって提供されるアイボックスの増加されたサイズを提供し、アウトカプラの各々は多数のホログラフィックミラーのセットを含む。マイクロディスプレイからの光は、s型およびp型の偏光の間を切り替える制御可能な偏光子を通して偏光される。偏光された光は、次に視準され、TIR導波路を通され、複数のアウトカプラを通してユーザの目に向けられる。ある実施形態において、アウトカプラは、ホログラムの各々に関連付けられたそれぞれの角度の帯域幅が、クロストークを最小化するために重複しないような特定角度または特定の角度範囲でホログラム上に入射する光を反射する1つ以上のホログラムを含んでもよい。
【0003】
一実施形態において、ウェアラブルディスプレイデバイスは、表示光を投影するように構成されたマイクロディスプレイと、表示光を受け取り、表示光をs偏光された表示光またはp偏光された表示光の1つに選択的に変換するように構成された偏光子と、偏光された表示光を受け取り、導波路の内部に偏光された表示光を伝達するように構成されたインカップリングプリズムと、第1セットのアウトカプラおよび第2セットのアウトカプラを備える導波路のアウトカプラ領域とを備え、第1セットのアウトカプラはs偏光された光を反射するように構成されており、第2セットのアウトカプラはp偏光された光を反射するように構成されている。
【0004】
第1セットおよび第2セットのアウトカプラは、1つ以上のホログラフィックミラーを含んでもよい。
【0005】
ホログラフィックミラーの少なくとも1つは、アクロマティックホログラムであってもよい。
【0006】
導波路は、いくつかの実施形態において、第1セットのアウトカプラの各アウトカプラが目に面する表面に対して第1角度で配置され、かつ第2セットのアウトカプラの各アウトカプラが目に面する表面に対して第2角度で配置されるように、目に面する表面を含む。
【0007】
第1セットのアウトカプラの各アウトカプラは、連続する一連として配置されてもよい。
【0008】
第1セットのアウトカプラのアウトカプラおよび第2セットのアウトカプラのアウトカプラは、第1セットのアウトカプラの少なくとも1つのアウトカプラが第2セットのアウトカプラの2つのアウトカプラの間に配置されている互い違いの配置で配列されてもよい。
【0009】
偏光子は、半波長板を備えてもよい。
偏光子は、表示光を円形にs偏光された表示光または円形にp偏光された表示光のひとつに選択的に変換するために構成されてもよい。
【0010】
一実施形態において、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)は、表示光を投影するように構成されたマイクロディスプレイと、表示光を受け取り、導波路の臨界角度より大きな角度で導波路の内部に表示光を伝達するように構成されたインカップリングプリズムと、第1セットのアウトカプラおよび第2セットのアウトカプラを備える導波路のアウトカプラ領域とを備えてもよく、第1セットのアウトカプラは第1の角度範囲内の光のみを反射するように構成されており、第2セットのアウトカプラは第1の角度範囲とは異なる第2の角度範囲内の光のみを反射するように構成されている。
【0011】
第1セットおよび第2セットのアウトカプラは、1つ以上の角度帯域幅ホログラムを含んでもよい。
【0012】
1つ以上の角度帯域幅ホログラムの少なくとも1つは、アクロマティックホログラムであってもよい。
【0013】
導波路は、第1セットのアウトカプラが目に面する表面に対して第1角度で配置されてもよく、かつ第2セットのアウトカプラが目に面する表面に対して第2角度で配置されてもよいように、目に面する表面を含んでいてもよい。
【0014】
第1セットのアウトカプラの各アウトカプラは、導波路のアウトカプラ領域の第1位置において連続する一連として配置されてもよい。
【0015】
第1セットのアウトカプラのアウトカプラおよび第2セットのアウトカプラのアウトカプラは、第1セットのアウトカプラの少なくとも1つのアウトカプラが第2セットのアウトカプラの2つのアウトカプラの間に配置されている互い違いの配置で配列されてもよい。
【0016】
一実施形態において、ウェアラブルディスプレイデバイスの視野(Field of View:FOV)を拡張する方法は、ウェアラブルディスプレイデバイスのマイクロディスプレイから発せられた表示光を第1偏光または第2偏光を有する偏光された光に変換することと、ウェアラブルディスプレイデバイスの導波路の内部に偏光された光を伝達することと、複数のアウトカプラの第1サブセットの少なくとも1つのアウトカプラによって、導波路の外に偏光された光の一部を向けることとを備えていてもよく、前記アウトカプラの第1サブセットは前記第1偏光を有する光を反射するように構成されており、前記方法はさらに、複数のアウトカプラの第2サブセットの少なくとも1つのアウトカプラによって、導波路の外に偏光された光の残部を向けることを備えていてもよく、アウトカプラの第2サブセットは第2偏光を有する光を反射するように構成されている。
【0017】
第1サブセットおよび第2サブセットのアウトカプラは、1つ以上のホログラフィックミラーを含んでいてもよい。
【0018】
ホログラフィックミラーの少なくとも1つは、アクロマティックホログラムであってもよい。
【0019】
導波路は、その方法が目に面する表面に対して第1角度で第1サブセットのアウトカプラの各アウトカプラを配置することを含んでもよく、およびその方法が目に面する表面に対して第2角度で第2サブセットのアウトカプラの各アウトカプラを配置することをさらに含んでもよいように、目に面する表面を含んでいてもよい。
【0020】
その方法は、第1サブセットのアウトカプラの各アウトカプラを導波路の内部において連続した一連として配置することをさらに備えていてもよい。
【0021】
その方法は、第1サブセットのアウトカプラのアウトカプラおよび第2サブセットのアウトカプラのアウトカプラを、導波路の内部で第1サブセットのアウトカプラの少なくとも1つのアウトカプラが第2サブセットのアウトカプラの2つのアウトカプラの間に配置されている互い違いの配置で配列することをさらに備えていてもよい。
【0022】
ウェアラブルディスプレイデバイスの導波路の内部に偏光された光を伝達することは、導波路の内部に複数のアウトカプラに向かって偏光された光を向けるように構成されたインカップリングプリズムを通して偏光された光を伝達することを含んでもよい。
【0023】
マイクロディスプレイから発せられた表示光を第1偏光または第2偏光を有する偏光された光に変換することは、マイクロディスプレイから発せられた直線的に偏光された表示光を第1偏光または第2偏光を有する円形に偏光された表示光に変換することを含んでもよい。
【0024】
図面の簡単な説明
本開示は、添付の図面を参照することによって、より理解され、その多くの特徴および利点が当業者に明らかになるだろう。異なる図面において同じ参照符号の使用は、類似または同一の部材を示す。特に示されない限り、添付している図面の態様は縮尺通りに表されておらず、また、そのように表されていると想定されるべきではないだろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、種々の実施形態に従うウェアラブルディスプレイデバイスの例を示す図である。
図2図2は、いくつかの実施形態に従うウェアラブルディスプレイデバイスを示す図である。
図3図3は、いくつかの実施形態に従う複数の偏光ベースのホログラフィックアウトカプラを有するHMDデバイスの部分構成を示す図である。
図4図4は、いくつかの実施形態に従う互い違いの配置に配列された角度帯域幅ミラーのそれぞれのセットを各々が持つ複数のホログラフィックアウトカプラを有するHMDデバイスの部分構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
詳細な説明
ARコンテンツを表すためのウェアラブルディスプレイデバイスは、通常、現実世界の風景から光が導波路を通り過ぎてユーザの目に至ることも許容する一方で、ユーザの目に対してディスプレイによって発せられた表示光を伝達するために光学結合器ライトガイド(ここでは、「屈折導波路」、または単に「導波路」として呼ばれる)を用いる。その結果、ユーザの各々からの現実世界の風景に表示光によって表現されたイメージを重ねている。通常、導波路は、ディスプレイから受け取られる光を導波路の一端におけるインカップリング機構を通して導波路の他端上のユーザの目に面するアウトカップリング機構に伝達するために全内部反射(TIR)に依存する。アウトカップリング機構は、ユーザが、一般的な眼鏡の形状およびサイズを有するHMDデバイスのレンズのように、ユーザの目の前に位置するディスプレイ構成要素の視野領域に表示されるイメージとして投影された光線を知覚するように、導波路の中から導波路の外に光線を向けるように構成されている。導波路から出て行く光線は、次に、導波路から目の起伏距離で重なり、イメージソースによって生み出される仮想イメージがその中で見られる「瞳孔」を形成する。
【0027】
焦点が合い、没入型の経験をユーザに提供するためのHMDデバイスにおいて、相対的に大きなFOV領域および瞳孔が望ましい。また、HMDデバイスは、HMDの構成要素に関する様々なユーザのそれぞれの顔の特徴の相対的なサイズおよび位置の差異にかかわらずこれらのユーザに適合することができることが望ましい。例えば、広範囲のユーザによって装着可能であるHMDデバイスのための設計の考慮事項の1つは、「アイボックス」、または一連の視野経験基準(ユーザが仮想イメージの4つの端部の全てを見ることができるなど)を満足するために目の瞳孔がその内部に位置決めされなければならない空間内の3D体積である。アイボックスを大きくすればする程、HMDデバイスが収容することができるユーザの範囲が大きくなる。同様に、HMDのアイボックスのサイズを増加することは、一般的に、HMDのFOV領域および瞳孔の拡大に対応する。
【0028】
HMDデバイスの多くの設計要素は、FOV領域、瞳孔およびアイボックスのサイズに寄与する。例えば、導波路のアウトカップリング領域におけるアウトカップリング機構の構成は、瞳孔およびアイボックスも拡張する一方で拡張されたFOVを提供するように構成され得る。いくつかのHMDデバイスにおいて、アウトカップリング機構(または「アウトカプラ」)は、導波路の内部からユーザの目に向かって光を向けるように機能する部分的なミラーコーティングを含む。しかしながら、部分的なミラーアウトカプラは、大量生産が難しく、低い効率(たとえば、反射効率が10%以下)を有し、HMDデバイスのレンズの内部で見える可能性がある(すなわち、ユーザまたは観察者にストライプまたは線として見える)。
【0029】
図1および図2に示すように、代替的に、ホログラフィック光学素子(Holographic Optical Element:HOE)がいくつかのHMDにおけるアウトカプラとして使用され得る。HOEアウトカプラは一般的に大量生産し易く、高い効率(たとえば、反射効率が58%以下)を有する一方、それらはまた典型的にコリメータ光学機械を利用する(および必要になる場合がある)。加えて、HOEアウトカプラを使用しているHMDにおける効率と角度波長帯域幅との間にトレードオフがある。
【0030】
ここに記述されているシステム、装置および技術の実施形態は、一般的に複数のアウトカプラを使用することによるHMDデバイスによって表示されるアイボックスの増加されたサイズを提供し、アウトカプラの各々は多数のホログラフィックミラーを含む。ある実施形態において、そのようなホログラフィックミラーは、円形に偏光された光の1つのタイプを通過させる一方で別のタイプの光を反射するように構成されている。そのような実施形態において、マイクロディスプレイからの直線的な光は、s型およびp型の円偏光を切り替える制御可能な偏光子を通して偏光され、視準され(反射コリメータを通じるなど)、インカップリングプリズムを通してTIR導波路を通され、複数のアウトカプラを通してユーザの目に向けられる。複数のアウトカプラをそれぞれ導波路の目に面する表面に対して異なる角度を有するように構成することによって、その結果の視差は、単一のマイクロディスプレイからの光の偏光に基づいてFOV領域拡大を許容する。さらに、各アウトカプラは複数のホログラフィックミラーを含むため、その結果、水平なアイボックスが拡張される。したがって、実施形態は、結合しているウェアラブルディスプレイデバイスのために、拡張されたFOV領域、瞳孔およびアイボックスを有利に使うことができる。ある実施形態において、ホログラフィックミラーは、特定角度または特定の角度範囲でホログラム上の光の入射を反射するように構成されている1つ以上の角度帯域幅ホログラムを含んでもよい。ここに使われるように、角度帯域幅ホログラムは、複数のそのようなホログラムに関連して使われる時に、複数のホログラフィックミラーの間のクロストークを最小化するように、各ホログラムにそれぞれ関連付けられる角度帯域幅が、他のホログラムに関連付けられたものと重ならないか、または重なりが最小限であることを示す。
【0031】
図1は、アーム110を含む支持構造を有するディスプレイシステム100の例を示し、アーム110はユーザの目に向かってイメージを投影するように構成されているレーザ投影システムを収め、これにより、ユーザは1つまたは両方のレンズ要素135,136でディスプレイの視野(FOV)領域131に表示されるような投影されたイメージを知覚する。記述される実施形態において、ディスプレイシステム100は、ユーザの頭に装着されるように構成されている支持構造102を含み、メガネフレームの一般的な形状および外観を有するウェアラブルヘッドマウントディスプレイ(HMD)である。ここで使用されるように、ウェアラブルディスプレイデバイスの実施形態は、WHUDデバイスおよびHMDデバイスの両方を含み、および交換可能に参照される。支持構造102は、第1アーム110と、第2アーム120と、フロントフレーム130とを含み、フロントフレーム130は、第1アーム110および第2アーム120に物理的に結合される。ユーザによって装着されるとき、第1アーム110はユーザの頭の第1の側に配置され、一方、第2アーム120はユーザの頭の第1の側とは反対側の第2の側に配置され、フロントフレーム130はユーザの頭の前側に配置されてもよい。支持構造102は、ユーザの目に向かってそのようなイメージを投影することを促進するためにライトエンジン、レーザプロジェクタ、光学スキャナーおよび導波路などの種々の構成要素を含有する、そうでなければ含む。いくつかの実施形態において、支持構造102は、さらに1つ以上の前側対向カメラ、後ろ側対向カメラ、他のライトセンサー、モーションセンサー、加速度計などの種々のセンサーを含む。支持構造102は、Bluetooth(TM)インターフェース、WiFiインターフェースなどの1つ以上の無線周波数(RF)インターフェースまたは他のワイヤレスインターフェースをさらに含み得る。さらに、いくつかの実施形態において、支持構造102は、ディスプレイシステム100の電気的な構成要素に対して電力を提供するための1つ以上のバッテリーまたは他のポータブルな電力源を含む。いくつかの実施形態において、ディスプレイシステム100のこれらの構成要素のいくつか、または全ては、支持構造102の領域112におけるアーム110の内部などの、支持構造102の内部容積の内部に完全にまたは部分的に含まれる。一例の形成要素が記述されるが、他の実施形態においてディスプレイシステム100が図1に記述されるメガネフレームから異なる形状および外観を持っていてもよいことが認識されるであろうことに留意すべきである。
【0032】
レンズ要素135,136135,136の1つまたは両方は、拡張現実(AR)または複合現実(Mixed Reality:MR)ディスプレイを提供するためにディスプレイシステム100によって使用され、描写されたグラフィカルコンテンツがレンズ要素135,136を通してユーザによって受け入れられるように現実世界の視野に結合して重ね合わされる、そうでなければ提供されることができるであろう。例えば、知覚できるイメージまたは一連のイメージを形成するために使用されるレーザ光は、対応するレンズ要素に少なくとも部分的に形成される導波路、1つ以上のスキャンミラー、および1つ以上の光学リレーなどの一連の光学素子を通して、ディスプレイシステム100のレーザ投影機によってユーザの目に投影されてもよい。レンズ要素135,136の1つまたは両方は、したがって、導波路の1つ以上のインカプラにより受け取られる表示光の経路を導波路の1つ以上のアウトカプラに定める導波路の少なくとも一部を含み、1つ以上のアウトカプラはディスプレイシステム100のユーザの目に向かって表示光を出力する。表示光は、ユーザがイメージとして表示光を知覚するように、変調され、ユーザの目の上に投影される。また、レンズ要素135,136の各々は、十分に透明であり、イメージが現実世界の環境の少なくとも一部分に重なって現れるように、ユーザの現実世界の環境の視野を提供するようにユーザがレンズ要素を通して見ることを許容する。
【0033】
限定しない例であるディスプレイ構造は、スキャニングレーザ投影機およびホログラフィック光学素子の組み合わせ、側面照射光学ライトガイドディスプレイ、ピンライトディスプレイ、または、与えられた用途にとって適切である任意のウェアラブルヘッドアップディスプレイ技術を含み得る。ここで使用されるようなライトエンジンの用語は、単一の光源を指すことに限定されないが、複数の光源を指してもよいし、ライトエンジン組み立て品を指してもよい。ライトエンジン組み立て品は、ライトエンジンを機能させる、または、ライトエンジンの動作を向上させるいくつかの構成要素を含んでもよい。一つの例として、ライトエンジンは、単一のレーザまたは複数のレーザなどの光源を含んでいてもよい。ライトエンジン組み立て品は、少なくとも1つの光源に電力を供給するためのドライバ回路などの電気的な構成を付加的に含んでいてもよい。ライトエンジン組み立て品は、視準レンズ、ビーム結合体、またはビーム整形光学系などの光学的な構成要素を付加的に含んでいてもよい。ライトエンジン組み立て品は、走査型レーザ投影機などの少なくとも1つのレーザ光源からの光を走査するように動作され得る、少なくとも1つのMEMSミラーなどのビームの方向転換光学系を付加的に含んでいてもよい。上述の例において、ライトエンジン組み立て品は、領域112の内部に収められ、光源、および少なくとも1つ以上の光源から出力を受け取り、ARコンテンツを伝達するように調整された表示光を生み出す構成要素を含む。ライトエンジン組み立て品における全ての構成要素は、ライトエンジン組み立て品の筐体の中に含まれてもよく、プリント回路基板またはそれに類似するものなどのライトエンジン組み立て品の基板に貼り付けられてもよく、またはウェアラブルヘッドアップディスプレイ(WHUD)の構成要素に別個に取り付けられてもよい。
【0034】
いくつかの実施形態において、投影機は、マトリクスベースの投影機、走査型レーザ投影機、または、単一のレーザまたは1つ以上のLEDなどの変調可能な光源と1つ以上の動的スキャナーまたはデジタルライトプロセッサなどの動的反射機構との任意の組み合わせである。いくつかの実施形態において、投影機は、複数のレーザダイオード(例えば、赤色レーザダイオード、緑色レーザダイオード、および/または青色レーザダイオード)および少なくとも1つ以上のスキャンミラー(例えば、微小な電気機械システム(MEMS)ベース、またはピエゾベースである2つの一次元スキャンミラー)を含む。投影機は、コントローラと、コントローラによって実行されるときに、投影機の動作をコントローラに制御させるプロセッサー実行可能命令および他のデータを記憶する非一時的なプロセッサ可読記憶媒体またはメモリとに通信可能に結合される。いくつかの実施形態において、コントローラは、投影機に対する走査領域サイズおよび走査領域位置を制御し、ディスプレイシステム100に表示されるコンテンツを生み出すプロセッサ(不図示)に通信可能に結合される。投影機は、ディスプレイシステム100のFOV領域131で指定される、可変領域にわたって光を走査する。走査領域サイズはFOV領域131のサイズに対応し、走査領域位置はFOV領域131がユーザに見えるレンズ要素135,136の1つの領域に対応する。一般的に、ディスプレイは、広範囲の角度にわたる光のアウトカプラを収容するために広いFOV領域を有することが望ましい。ここでは、ディスプレイを見ることができるであろう異なるユーザの目の位置の範囲は、ディスプレイのアイボックスと呼ばれる。
【0035】
いくつかの実施形態において、投影機は、第1および第2の走査ミラー、第1および第2の走査ミラーの間に配置される光学リレー、および第2の走査ミラーの出力に配置される導波路を通して光の経路を定める。いくつかの実施形態において、導波路のアウトカプラの少なくとも一部は、FOV領域131に重なってもよい。
【0036】
図2は、いくつかの実施形態によるウェアラブルディスプレイデバイス200の図を示す。いくつかの実施形態において、ウェアラブルディスプレイデバイス200は、ウェアラブルディスプレイデバイス100の態様を実装してもよく、または実装されてもよい。例えば、ウェアラブルディスプレイデバイス200は、第1アーム210と、第2アーム220と、フロントフレーム230とを含んでもよい。第1アーム210は、ヒンジ219によってフロントフレーム230に結合されてもよく、これによって第1アーム210がフロントフレーム230に対して相対的に回転することを許容する。第2アーム220は、ヒンジ229によってフロントフレーム230に結合されてもよく、これによって第2アーム220がフロントフレーム230に対して相対的に回転することを許容する。
【0037】
図2の例では、ウェアラブルディスプレイデバイス200は、折り曲げられていない構成であってもよく、その構成では、第1アーム210および第2アーム220は、第1アーム210がユーザの頭の第1の側に配置され、第2アーム220が第1の側とは反対側のユーザの頭の第2の側に配置され、およびフロントフレーム230がユーザの頭の前に配置される状態で、ウェアラブルディスプレイデバイス200がユーザの頭に装着され得るように、回転する。第1アーム210および第2アーム220は、ウェアラブルディスプレイデバイス200が長方形、円筒形、または楕円のケースに便利に収まるコンパクトな形状となるように第1アーム210および第2アーム220の両方がフロントフレーム230に略平行になるまでフロントフレーム230に向かって回転され得る。代替的に、第1アーム210および第2アーム220は、ウェアラブルディスプレイデバイス200が折り畳まれないように、フロントフレーム230に固定的に取り付けられてもよい。
【0038】
図2において、第1アーム210は、ライトエンジン211を支持する。第2アーム220は、電源221を支持する。フロントフレーム230は、インカップリング光学方向転換器(インカプラ)231、アウトカップリング光学方向転換器(アウトカプラ)233、および電源221と第1アーム210によって支持される電気的構成(ライトエンジン211など)との間の電気的な結合を提供する少なくとも1つのセットの電気的な導電性電流経路を含む回折導波路235を支持する。そのような電気的な結合は、電源回路などを通して間接的に提供されてもよいし、第1アーム210の中における各電気的な構成要素に対して電源221から直接的に提供されてもよい。ここで使用されるように、「支持(carry、carries)」または類似する用語は、1つの構成が別の構成を物理的に支持することを必ずしも示さない。例えば、第1アーム210がライトエンジン211を支持すると上述した。これは、第1アーム210がライトエンジン211を物理的に支持するようにライトエンジン211が第1アーム210に取り付けられている、またはその内部にあることを意味し得る。しかしながら、第1アーム210が必ずしもライトエンジン211を物理的に支持していないときでも、直接的または間接的な結合関係を記述することもできる。
【0039】
ライトエンジン211は、ユーザによって見られるARコンテンツまたは他のディスプレイコンテンツを表示する表示光290(この例として単純化された)を出力することができる。表示光290は、ユーザがARコンテンツを見ることができるように、回折導波路235によってユーザの目291に向かって方向転換される。ライトエンジン211からの表示光290は、インカプラ231に衝突し、回折導波路235の体積内を進行するように方向転換し、表示光290が全内部反射(TIR)および/またはホログラムまたは反射被膜などの表面処理などによって、ライトガイドを通して案内される。続いて、回折導波路235の体積内を進行する表示光290は、アウトカプラ233に衝突し、回折導波路235の外側かつ、ユーザの目291に向かって表示光290を方向転換する。ウェアラブルディスプレイデバイス200において、記述されるアウトカプラ233は、導波路235の目に面する表面237と平行である(および可能であれば同一平面上にある)目に面する表面236を有するHOEアウトカプラである。他の箇所の図3および4は、代替的なアウトカプラが拡張されたアイボックス、瞳孔およびFOV領域を提供する実施形態を記述する。
【0040】
ウェアラブルディスプレイデバイス200は、ライトエンジン211を含むがこれに限定されない、ウェアラブルディスプレイデバイス200における電気的な構成要素の各々に通信可能に結合されるプロセッサ(不図示)を含んでもよい。プロセッサは、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、マルチコアプロセッサ、集積回路、ASIC、FPGA、プログラマブルロジックデバイス、またはこれらの構成要素の任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない、命令またはロジックを実行することができる任意の適切な構成要素であり得る。ウェアラブルディスプレイデバイス200は、非一時的なプロセッサ可読記憶媒体を含むことができ、非一時的なプロセッサ可読記憶媒体は、プロセッサによって実行されたときに、任意の数の機能をプロセッサに実行させることができるプロセッサ可読命令を記憶してもよく、任意の数の機能は、ユーザにより見られる表示コンテンツを表す光290をライトエンジン211に出力させること、ユーザの入力を受け取ること、ユーザインターフェースを管理すること、ユーザに表される表示コンテンツを生成すること、ウェアラブルディスプレイデバイス200により支持される任意のセンサからのデータを受け取って管理すること、外部データおよびメッセージを受け取って処理すること、および与えられるアプリケーションに対し適切なようにする任意の他の機能を含む。非一時的なプロセッサ可読記憶媒体は、不揮発性または揮発性メモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、レジスタ、磁気ハードディスク、光学ディスクまたはこれらの構成要素の任意の組み合わせを含むがこれらに限定されない、命令、ロジックまたはプログラムを記憶することができる任意の適切な構成要素であり得る。
【0041】
図3および図4は、導波路のFOV領域、アイボックスおよび瞳孔を拡張するための特徴づけられたホログラフィックアウトカプラを用いるウェアラブルディスプレイデバイスを示す。図3は、いくつかの実施形態による複数の偏光ベースのホログラフィックアウトカプラ320(OC1)および325(OC2)を有するHMDデバイス300の部分的な構成要素図を示す。HMDデバイス300は、コンピュータにより生成されたARコンテンツまたは他の表示コンテンツをマイクロディスプレイに供給する責任がある1つ以上のコンピュータの構成要素(不図示)に接続されたマイクロディスプレイ360を有するライトエンジン311を含む。いくつかの実施形態において、コンピュータ生成コンテンツは、HMDを装着しているユーザにより見られることを目的としたビデオコンテンツ、イメージまたは文章を含む。
【0042】
記述された実施形態において、直線的に偏光された光は、マイクロディスプレイ360から発せられ、半波長板(HWD)などの制御可能な偏光子362を通過する。制御可能な偏光子362は、1つの限定されない例として、s偏光されたまたはp偏光された光のいずれかを選択的に生成するために直交軸間の電圧制御された位相差とそれぞれ関連付けられた状態の間を迅速に切り替えることによって、光を直線偏光から円偏光に変換するように構成されている。円偏光された光は、次に、コリメータ365(例えば屈折コリメータ)を通して視準され、インカップリングプリズム368を通して導波路335の内部に向けられる。導波路335は、光が導波路に沿ってアウトカプラ領域315まで伝達されるように、光の全内部反射(TIR)を促進する。記述された実施形態において、アウトカプラ領域315は、2セットのアウトカプラ320(OC1)および325(OC2)を含み、その各々は複数のホログラフィックミラーを含む。いくつかの実施形態において、ホログラフィックミラーは、連続的に配置されたホログラフィックミラーにおけるクロストークを回避するためなどに、角度帯域幅ホログラムを備えていてもよい。また、一実施形態において、ホログラフィックミラーは、回折格子効果を最小限にし、コンテンツの画質を維持するためなどに、アクロマティックホログラムを備えていてもよい。
【0043】
記述される実施形態のアウトカプラ領域315は、2セットのアウトカプラを包含しているとして示され、各セットのアウトカプラは、2つのホログラフィックミラーを有するように示されているが、任意の数のホログラフィックミラーを有する任意の数のセットのアウトカプラが導波路335のアウトカプラ領域315の内部に含まれてもよい。
【0044】
アウトカプラ320および325(OC1およびOC2)にそれぞれ関連付けられているホログラフィックミラーの各々は、特定の偏光の光を反射し、その反対の偏光の光を透過するために構成されている。例えば、いくつかの実施形態において、OC1のホログラフィックミラーは、s偏光されており、OC2のホログラフィックミラーは、p偏光されている。すなわち、OC1のホログラフィックミラーは、p偏光を有する光を反射して、s偏光を有する光を透過し、OC2のホログラフィックミラーは、s偏光を有する光を反射して、p偏光を有する光を透過する。これは、光の特定の部分の偏光を反射するように構成されている別のホログラフィックミラーにより出力結合されるために、導波路の内部を進行する光の異なる部分が最小限の干渉を有する偏光に基づいて特定のホログラフィックミラーを通して透過されることを許容する。
【0045】
アウトカプラ320および325の各セットにおけるホログラフィックミラーの各々は、また、異なる角度で導波路の外に特定の偏光の光を反射し、これにより拡張されたFOV領域を提供するためなどに、他のセットのアウトカプラのホログラフィックミラーが配置されることに対応する角度とは異なる導波路335の目に面する表面337に対して特定角度で配置されている。例えば、記述された実施形態におけるOC1のアウトカプラ320のホログラフィックミラーは、目に面する表面337に対して第1角度(A)を有するように方向づけられ、OC2のアウトカプラ325のホログラフィックミラーは、第1角度(A)から約15°ずれている第2角度(B)を有するように方向づけられる。一般的に、各アウトカプラに関連付けられるそれぞれの角度間の10°のずれは、HMDの瞳孔を拡張しながら視覚的な人工効果を最小限にするためなどに、各セットのそれぞれ関連付けられるホログラフィックミラーから反射される光の間の干渉を抑制する。
【0046】
記述される図3の実施形態において、各アウトカプラ320および325におけるホログラフィックミラーは、連続するセット(すなわち、OC1、OC1、OC2、OC2)として示されている。しかしながら、瞳孔拡張目標に依存して、種々の実施形態において、複数のアウトカプラの各々に関連付けられたホログラフィックミラーのセットは、それぞれ様々な異なる配列で配置されてもよい。
【0047】
アウトカプラに関連付けられているホログラフィックミラーの非連続の配列を有する実施形態の一例として、図4は、複数のホログラフィックアウトカプラ420(OC3)および425(OC4)を有するHMDデバイス400の部分的な構成要素図を示し、複数のホログラフィックアウトカプラ420(OC3)および425(OC4)の各々は、互い違いの配置(すなわち、OC3、OC4、OC3、OC4)で集合的に配列された角度帯域幅ホログラムのそれぞれのセットを有する。
【0048】
HMDデバイス300の対応する構成に関して説明されたものと類似の態様で、マイクロディスプレイ360からの光は、その後、コリメータ365を通して視準され、インカップリングプリズム368を通して導波路435の内部に向けられ、アウトカプラ領域415に向かって導波路に沿って伝達される。特に、角度帯域幅ホログラムが2つのアウトカプラ420および425のそれぞれに関連付けられたホログラフィックミラーとして使用されるため、拡張されたアイボックスおよびFOV領域は、図3の制御可能な偏光子362などの制御可能な偏光子を用いること無く提供され得る。
【0049】
記述されている実施形態において、アウトカプラ領域415は、2つのアウトカプラ420(OC3)および425(OC4)を含み、2つのアウトカプラ420(OC3)および425(OC4)の各々は、ホログラフィックミラーとして使用される複数の角度帯域幅ホログラムのセットを含む。
【0050】
他の箇所で述べたように、HMDデバイス400のアウトカプラOC3およびOC4に関連付けられたものなどの角度帯域幅ホログラムは、特定の角度または特定の角度範囲でホログラムに入射する光を反射するように構成されている。すなわち、OC3における角度帯域幅ホログラムの各々は、第1の角度範囲で導波路の内部を進行している光を反射するために、導波路435の目に面する表面437に対して角度(C)で配置され、一方で第1の角度範囲外の角度で進行する光を透過する。同様に、OC4における角度帯域幅ホログラムの各々は、第1の角度範囲とは異なる第2の角度範囲で導波路の内部を進行している光を反射するように、導波路435の目に対向する表面437に対して角度(D)で配置され、一方で第2の角度範囲外の角度で進行する光を透過する。これは、光の異なる部分が異なる場所からおよび異なる角度で導波路外に反射されることを許容し、拡張された視野および瞳孔拡張によってユーザエクスペリエンスが向上し、導波路光の円偏光を選択的に制御すること無くユーザの範囲によるHMDデバイスの使用を許容する結果となる。
【0051】
説明を容易にするために、HMDデバイス300は、制御可能な偏光子を持つアウトカプラ特有の偏光ベースのホログラフィックミラーの連続した配置を利用する。同様に、説明を容易にするために、HMDデバイス400は、アウトカプラ特有の角度帯域幅ホログラムの互い違いの配置を利用する。しかしながら、種々の実施形態において、そのような特徴は異なって構成され、そして様々な組み合わせで構成されてもよいことが理解されるだろう。例えば、ある実施形態における偏光ベースのホログラフィックミラーのセットは、互い違いに配置される構成で使用されてもよく、非偏光ベースの角度帯域幅ホログラムのセットは、連続する構成で使用されるなどでもよい。
【0052】
いくつかの実施形態において、上述の技術の一態様は、ソフトウェアを実行する処理システムの1つ以上のプロセッサによって実装されてもよい。ソフトウェアは、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体上に記憶されるか、そうでなければ目に見えて具現化される、1つ以上のセットの実行可能な命令を備える。ソフトウェアは、1つ以上のプロセッサにより実行されるとき、上述の技術の1つ以上の態様を実行するように1つ以上のプロセッサを操作する命令およびあるデータを含み得る。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気または光ディスク記憶装置、フラッシュメモリなどのソリッドステート記憶装置、キャッシュ、ランダムアクセスメモリ(RAM)または他の不揮発性記憶装置などの装置を含み得る。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に記憶された実行可能命令は、ソースコード、アセンブリ言語コード、オブジェクトコード、または1つ以上のプロセッサによって解釈またはそうでなければ実行可能な他の命令フォーマットであってもよい。
【0053】
コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータシステムに対して命令および/またはデータを提供するために使用する間のコンピュータシステムによりアクセス可能な任意の記憶媒体、または記憶媒体の組み合わせを含んでもよい。そのような記憶媒体は、光学媒体(例えば、コンパクトディスク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、ブルーレイディスク)、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、磁気テープ、または磁気ハードドライブ)、揮発性メモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)またはキャッシュ)、不揮発性メモリ(例えば、読み取り専用メモリ(ROM)またはフラッシュメモリ)または微小な電気機械システム(MEMS)ベースの記憶媒体を含み得るがこれに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータシステム(例えば、システムRAMまたはROM)に埋め込まれてもよいし、コンピュータシステム(例えば、磁気ハードドライブ)に固定的に取り付けられてもよいし、コンピュータシステム(例えば、光学ディスクまたはユニバーサルシリアルバス(USB)ベースのフレッシュメモリ)に取り外し可能に取り付けられてもよいし、または有線または無線ネットワーク(例えば、ネットワークアクセシブルストレージ(NAS))を通じたコンピュータシステムに結合されてもよい。
【0054】
一般的な説明において前述したアクティビティまたは要素のすべてが必要ではないこと、特定のアクティビティまたは装置の部分が必要でないこと、および1つ以上のさらなるアクティビティが実行される、または、記述されるそれらに追加して要素が含まれることに注意すること。さらに、アクティビティが列挙されている順序は、必ずしも実行される順序ではない。また、着想は、特定の実施形態を参照して記述されている。しかしながら、当業者は、以下の特許請求の範囲に記載される本開示の範囲から逸脱することなく、種々の修正および変更をすることができることを理解するだろう。したがって、明細書および図面は、限定的な意味より例示的な意味であるとみなされるべきであり、すべてのそのような修正は本開示の範囲の中に含まれることが意図される。
【0055】
利益、他の利点、および問題に対する解決法は、特定の実施形態に関して前述されている。しかしながら、利益、他の利点、問題に対する解決法、および、より顕著に発生するまたは顕著になるための任意の利益、利点または解決法を引き起こす任意の特徴は、任意または全ての特許請求の範囲の重要な、必要とされる、または必須の特徴として解釈されるべきではない。さらに、上で開示される特定の実施形態は、単なる例示的なものであり、開示される主題はここにおける教示の利益を有する当業者にとって明確であり、異なる同等の方法で修正および実施をすることができる。以下の特許請求の範囲に記述された以外に、ここに示される構造またはデザインの詳細に対して限定することを意図するものではない。それゆえ、上で開示される特定の実施形態が代替され、または修正され得ることは明らかであり、すべてのそのような変形は、開示される主題の範囲内にあると考慮される。したがって、ここにおいて求められる保護は、以下の特許請求の範囲に示されたとおりである。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-01-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示光を投影するように構成されたマイクロディスプレイと、
前記表示光を受け取り、かつ前記表示光をs偏光された表示光またはp偏光された表示光の1つに選択的に変換するように構成された偏光子と、
前記偏光された表示光を受け取り、導波路の内部に前記偏光された表示光を伝達するように構成されたインカップリングプリズムと、
第1セットのアウトカプラおよび第2セットのアウトカプラを備える前記導波路のアウトカプラ領域とを備え、前記第1セットのアウトカプラはs偏光された光を反射するように構成されており、前記第2セットのアウトカプラはp偏光された光を反射するように構成されている、ウェアラブルディスプレイデバイス。
【請求項2】
前記第1セットおよび第2セットのアウトカプラは、1つ以上のホログラフィックミラーを備える、請求項1に記載のウェアラブルディスプレイデバイス。
【請求項3】
前記ホログラフィックミラーの少なくとも1つは、アクロマティックホログラムである、請求項2に記載のウェアラブルディスプレイデバイス。
【請求項4】
前記導波路は、目に面する表面を備え、前記第1セットのアウトカプラの各アウトカプラは、前記目に面する表面に対して第1角度で配置されており、前記第2セットのアウトカプラの各アウトカプラは、前記目に面する表面に対して第2角度で配置されている、請求項1に記載のウェアラブルディスプレイデバイス。
【請求項5】
前記第1セットのアウトカプラの各アウトカプラは、前記第1セットのアウトカプラの別のアウトカプラの隣りに配置されている、請求項1に記載のウェアラブルディスプレイデバイス。
【請求項6】
前記第1セットのアウトカプラの前記アウトカプラおよび前記第2セットのアウトカプラの前記アウトカプラは、前記第1セットのアウトカプラの少なくとも1つのアウトカプラが前記第2セットのアウトカプラの2つのアウトカプラの間に配置されている互い違いの配置で配列されている、請求項1に記載のウェアラブルディスプレイデバイス。
【請求項7】
前記偏光子は、半波長板を備える、請求項1に記載のウェアラブルディスプレイデバイス。
【請求項8】
前記偏光子は、表示光を円形にs偏光された表示光または円形にp偏光された表示光の一つに選択的に変換するように構成されている、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のウェアラブルディスプレイデバイス。
【請求項9】
表示光を投影するように構成されたマイクロディスプレイと、
前記表示光を受け取り、かつ導波路の臨界角度より大きな角度で前記導波路の内部に前記表示光を伝達するように構成されたインカップリングプリズムと、
第1セットのアウトカプラおよび第2セットのアウトカプラを備える前記導波路のアウトカプラ領域とを備え、前記第1セットのアウトカプラは第1の角度範囲内の光のみを反射するように構成されており、前記第2セットのアウトカプラは前記第1の角度範囲とは異なる第2の角度範囲内の光のみを反射するように構成されている、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)。
【請求項10】
前記第1セットおよび第2セットのアウトカプラは、1つ以上の角度帯域幅ホログラムを備える、請求項9に記載のHMD。
【請求項11】
前記1つ以上の角度帯域幅ホログラムの少なくとも1つは、アクロマティックホログラムである、請求項10に記載のHMD。
【請求項12】
前記導波路は、目に面する表面を備え、前記第1セットのアウトカプラは、前記目に面する表面に対して第1角度で配置されており、前記第2セットのアウトカプラは、前記目に面する表面に対して第2角度で配置されている、請求項9に記載のHMD。
【請求項13】
前記第1セットのアウトカプラの各アウトカプラは、前記導波路の前記アウトカプラ領域の第1位置において前記第1セットのアウトカプラの別のアウトカプラの隣りに配置されている、請求項9に記載のHMD。
【請求項14】
前記第1セットのアウトカプラの前記アウトカプラおよび前記第2セットのアウトカプラの前記アウトカプラは、前記第1セットのアウトカプラの少なくとも1つのアウトカプラが前記第2セットのアウトカプラの2つのアウトカプラの間に配置されている互い違いの配置で配列されている、請求項9から請求項12のいずれか1項に記載のHMD。
【請求項15】
ウェアラブルディスプレイデバイスの視野(FOV)を拡張する方法であって、
前記ウェアラブルディスプレイデバイスのマイクロディスプレイから発せられた表示光を第1偏光または第2偏光を有する偏光された光に変換することと、
前記ウェアラブルディスプレイデバイスの導波路の内部に前記偏光された光を伝達することと、
複数のアウトカプラの第1サブセットの少なくとも1つのアウトカプラによって、前記導波路の外に前記偏光された光の一部を向けることとを備え、前記アウトカプラの第1サブセットは前記第1偏光を有する光を反射するように構成されており、
前記複数のアウトカプラの第2サブセットの少なくとも1つのアウトカプラによって、前記導波路の外に前記偏光された光の残部を向けることをさらに備え、前記アウトカプラの第2サブセットは前記第2偏光を有する光を反射するように構成されている、方法。
【請求項16】
前記第1サブセットおよび第2サブセットのアウトカプラは、1つ以上のホログラフィックミラーを備える、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ホログラフィックミラーの少なくとも1つは、アクロマティックホログラムである、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記導波路は、目に面する表面を備え、前記方法は、前記目に面する表面に対して第1角度で前記第1サブセットのアウトカプラの各アウトカプラを配置することを備え、かつ前記方法は、前記目に面する表面に対して第2角度で前記第2サブセットのアウトカプラの各アウトカプラを配置することをさらに備える、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記第1サブセットのアウトカプラの各アウトカプラを前記導波路の内部の前記第1サブセットのアウトカプラの別のアウトカプラの隣りに配置することをさらに備える、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記第1サブセットのアウトカプラの前記アウトカプラおよび前記第2サブセットのアウトカプラの前記アウトカプラを、導波路の内部で前記第1サブセットのアウトカプラの少なくとも1つのアウトカプラが前記第2サブセットのアウトカプラの2つのアウトカプラの間に配置されている互い違いの配置で配列することをさらに備える、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記ウェアラブルディスプレイデバイスの導波路の内部に偏光された光を伝達することは、前記導波路の内部の前記複数のアウトカプラに向かって前記偏光された光を向けるように構成されたインカップリングプリズムを通して前記偏光された光を伝達することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
前記マイクロディスプレイから発せられた前記表示光を前記第1偏光または前記第2偏光を有する前記偏光された光に変換することは、前記マイクロディスプレイから発せられた直線的に偏光された表示光を前記第1偏光または前記第2偏光を有する円形に偏光された表示光に変換することを含む、請求項15から請求項21のいずれか1項に記載の方法。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
レンズ要素135,136の1つまたは両方は、拡張現実(AR)または複合現実(Mixed Reality:MR)ディスプレイを提供するためにディスプレイシステム100によって使用され、描写されたグラフィカルコンテンツがレンズ要素135,136を通してユーザによって受け入れられるように現実世界の視野に結合して重ね合わされる、そうでなければ提供されることができるであろう。例えば、知覚できるイメージまたは一連のイメージを形成するために使用されるレーザ光は、対応するレンズ要素に少なくとも部分的に形成される導波路、1つ以上のスキャンミラー、および1つ以上の光学リレーなどの一連の光学素子を通して、ディスプレイシステム100のレーザ投影機によってユーザの目に投影されてもよい。レンズ要素135,136の1つまたは両方は、したがって、導波路の1つ以上のインカプラにより受け取られる表示光の経路を導波路の1つ以上のアウトカプラに定める導波路の少なくとも一部を含み、1つ以上のアウトカプラはディスプレイシステム100のユーザの目に向かって表示光を出力する。表示光は、ユーザがイメージとして表示光を知覚するように、変調され、ユーザの目の上に投影される。また、レンズ要素135,136の各々は、十分に透明であり、イメージが現実世界の環境の少なくとも一部分に重なって現れるように、ユーザの現実世界の環境の視野を提供するようにユーザがレンズ要素を通して見ることを許容する。
【国際調査報告】