(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-04
(54)【発明の名称】限界寸法測定のための第二高調波発生
(51)【国際特許分類】
H01L 21/66 20060101AFI20240528BHJP
G01N 21/01 20060101ALI20240528BHJP
G01N 21/00 20060101ALN20240528BHJP
【FI】
H01L21/66 J
G01N21/01 D
G01N21/00 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023570202
(86)(22)【出願日】2022-05-12
(85)【翻訳文提出日】2024-01-12
(86)【国際出願番号】 US2022029031
(87)【国際公開番号】W WO2022241141
(87)【国際公開日】2022-11-17
(32)【優先日】2021-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】519226850
【氏名又は名称】フェムトメトリクス, インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100179648
【氏名又は名称】田中 咲江
(74)【代理人】
【識別番号】100222885
【氏名又は名称】早川 康
(74)【代理人】
【識別番号】100140338
【氏名又は名称】竹内 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100227695
【氏名又は名称】有川 智章
(74)【代理人】
【識別番号】100170896
【氏名又は名称】寺薗 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100219313
【氏名又は名称】米口 麻子
(74)【代理人】
【識別番号】100161610
【氏名又は名称】藤野 香子
(72)【発明者】
【氏名】アドラー,デイヴィッド エル.
【テーマコード(参考)】
2G059
4M106
【Fターム(参考)】
2G059AA02
2G059AA05
2G059BB08
2G059BB10
2G059EE02
2G059GG01
2G059KK01
4M106AA01
4M106BA05
4M106CA39
4M106DB04
4M106DB08
4M106DB09
4M106DJ06
(57)【要約】
製造プロセスにおける生産されたデバイスの性能または歩留まりに影響を及ぼす可能性のある変化をモニタするために、及び/又は生産されたデバイスの限界寸法を決定するため、光の第二高調波発生を利用するシステムおよび方法が開示される。
【選択図】
図20
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第二高調波発生を用いて試料の特性を評価するシステムであって、
試料を支持するように構成された試料ホルダと、
第二高調波発生(SHG)信号を生成するために前記試料に光ビームを向けるように構成された少なくとも1つの光源と、
前記試料から放出されたSHG信号を受信し、検出されたSHG信号を生成するように構成された少なくとも1つの光検出器を含む光検出システムと、
前記光学検出システムと通信する1つ又は複数のハードウェアプロセッサとを備え、
前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
少なくとも1つの検出されたSHG信号を受信し、
前記少なくとも1つの検出されたSHG信号に基づいて、前記試料の幾何学的特徴または前記試料の幾何学的特徴の変動を決定するように構成される、システム。
【請求項2】
前記試料の幾何学的特徴が、前記検出されたSHG信号と、完成しているか又はまだ完成していない前記試料の1つ又は複数の構造の幾何学的特徴とのマッピングに少なくとも部分的に基づいて決定される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、前記試料に対して実行される第1の製作ステップの後に、前記少なくとも1つの検出されたSHG信号を受信することを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記システムは製作システムのインラインに含まれる、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1の製作ステップは、前記製作システムによって実行される製作プロセスにおけるステップである、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
前記試料の幾何学的特徴における予定外の変動を特定し、
前記予定外の変動の表示をアウトプットするよう構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、前記試料の予定外の変動を調整するために、前記予定外の変動の表示を前記製作システム内の試料プロセスツールにアウトプットするように構成される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、前記第1の製作ステップの後に前記試料に第2の製作ステップを実行するために使用される試料プロセスツールに、前記予定外の変動の表示をアウトプットし、前記試料の前記予定外のばらつきを調整するように構成される、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、前記システムのユーザインタフェースを介して、前記予定外の変動の表示をユーザにアウトプットするように構成される、請求項6に記載のシステム。
【請求項10】
前記幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいはデバイスの1つ又は複数の部分の寸法を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいは1つ又は複数のデバイスの一部のための限界寸法を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいは1つ又は複数のデバイスの一部の形状を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいは1つ又は複数のデバイスの一部の幅または長さを含む横方向の寸法を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいは1つ又は複数のデバイスの一部の高さを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない複数のデバイスあるいはデバイスの複数の部分の間の横方向の間隔を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいは1つ又は複数のデバイスの一部の傾き又は勾配を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいは1つ又は複数のデバイスの一部の側壁傾斜又は側壁斜面を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、前記少なくとも1つの検出されたSHG信号に基づいて前記試料の幾何学的特徴を決定するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、前記少なくとも1つの検出されたSHG信号に基づいて前記試料の幾何学的特徴の変動を決定するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、「限界寸法測定のための第二高調波発生」と題され2021年5月12日に出願された米国仮特許出願第63/187868号、および「限界寸法測定のための第二高調波発生」と題され、2021年5月13日に出願された米国仮特許出願第63/188054号の優先権の利益を主張する。上述した各出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。2020年3月17日にKoldiaevらによって発行された米国特許第10,591,525号(表題「ウェハ測定技術」)は、上述した仮特許出願の付録に含まれており、その全体も参照により本明細書に組み込まれる。米国特許第10,591,525号の本文および図面も本明細書に追加的に援用される。本出願は一般に、寸法測定のためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
第二高調波発生は、ある種の材料、構造、および形状からの散乱時に、ある周波数を有する光をその周波数の2倍の光に変換することからなる非線形光学効果である。第二高調波発生は、系の対称性を破る界面や欠陥において特に強く現れる。このプロセスは、エネルギーEの2つの光子が結合してエネルギー2Eの1つの光子を生成する(すなわち、入射放射線の2倍の周波数(2ω)または半分の波長の光を生成する)と考えることができる。
【0003】
SHG技術が採用された科学的調査の調査は、T. F. Heinzらによる「半導体表面からの光第二高調波発生(半導体表面からの光学的第二高調波発生)」、A. C. Tam、J. L. Cole、W. C. Stwalley編『Advances in Laser Science III』(American Institute of Physics、New York、1988年)452頁に掲載されている。検討したように、SHGプロセスは、対称性の中心を示す材料(すなわち、反転または中心対称性材料)のバルク内では発生しない。これらの材料では、SHGプロセスは、バルク材料の反転対称性が壊れている表面および/または界面でのみ評価可能である。このように、SHGプロセスは、表面や界面の特性に対する特有の感度を提供する。
【0004】
かかる理解のもと、SHG効果は、Heinzらの米国特許第5,294,289号、Downerらの米国特許第5,557,409号の各明細書に記載されているし、Huntらの米国特許第6,795,175号、第6,781,686号、第6,788,405号、第6,819,844号、第6,882,414号および第7,304,305号、Tolkらの第6,856,159号、およびAllesらの第7,158,284号の各明細書にも、採用され得る他のアプローチまたはツールが記載されている。しかし、これらの特許の教示は、SHGを半導体製造および測定に使用するための確立された技術として採用する上での主な障害のいくつかを克服していないように思われる。
【0005】
本明細書で説明するシステムおよび方法のいくつかは、半導体デバイス製作をモニタリングするための第二高調波発生の使用に関するものである。光の第二高調波発生における変化は、半導体デバイスの形状または材料または材料特性の変化(例えば、生産ラインで生産されるとき)および/または製作プロセスの変化をモニタリングするために使用可能である。第二高調波発生はまた、半導体構造、デバイス、デバイスの一部、またはそれらの任意の組み合わせの限界寸法を決定するために使用することも可能である。
【0006】
限界寸法(CD)を決定するための第二高調波発生(SHG)システム(本明細書ではSHG-CDと呼ぶ)は、試料を照明し、デバイスが発する第二高調波発生光を使用して、デバイスの物理的構造(例えば、形状および/または寸法)を決定し、および/またはそのような特徴の変化を監視することである。SHG-CDシステムは、生産ラインで生産されたデバイスが発する光を使用して、生産手順の品質と安定性を監視し、生産歩留まりや生産されたデバイスの性能を改善することができる。SHG-CDシステムによって測定されるデバイスは、完成したものであっても、まだ完成していないものであってもよく、変化は、予定されていない変動(例えば、プロセスツールの変更に伴う変化、劣化に伴う変化、環境の変化、故障、プロセスツールによって使用される消耗品の変化、またはこれらの任意の組み合わせ、または他の可能な要因)であってもよい。
【0007】
デバイスまたはその一部の物理的特徴(例えば、形状および/または寸法)の変化をモニタリングし、つまり生産をモニタリングすることに加えて、またはそれに代えて、SHG-CDシステムは、デバイスの生産ステップを制御するために使用可能なフィードバック信号、フィードバックデータ、または情報を提供することができる。場合によっては、フィードバック信号、フィードバックデータ、または情報は、モニタリングされた試料を生産する生産工程を制御するために使用される。SHG-CDシステムは、試料評価ステップに含まれ、フィードバック信号またはフィードバックデータを、評価ステップの前のステップに(例えば、その後に製作される別のデバイス(単数または複数)またはウェハ(単数または複数)などのために)提供することができる。かかる前のステップは、例えば、リソグラフィ、エッチング、堆積ステップ、または他の可能な製作ステップを含むことができる。 いくつかの態様では、SHG-CDは、モニタリングステップまたは試料測定に続く生産ステップを制御するために使用可能なフィードフォワード信号、フィードフォワードデータ、またはフィードフォワード情報を提供することができる。このようないくつかの態様では、SHG-CDシステムによって検出された製作プロセスの変化を調整または補正するために、SHG-CDによって提供されるフィードフォワード信号、フィードフォワードデータ、および/またはフィードフォワード情報に少なくとも部分的に基づいて、後続のステップまたは下流のステップを調整することができる。
【0008】
SHG-CDシステムは、パルス光(例えば、パルスレーザー光)などの光を、半導体デバイスまたは部分的に構成された半導体デバイスを備えるシリコンウェハなどの試料に照射する。SHG-CDは、光を試料に向けて照射し、その結果生じるSHG光(SHG信号ともいう)を検出することにより、半導体製作プロセスのある時点で試料をモニタするために使用可能である。入射光のパルスは、入射光の第二高調波(または波長の半分)の光を生成することがあり、第二高調波発生(SHG)信号および/またはSHG光と呼ばれることもある。SHG信号は、1つ又は複数の検出器を用いて測定可能である。これらの検出器は、検出されたSHG信号(例えば、電子信号)を生成することによって、SHG信号の強度、角度分布、または偏光のうちの1つ以上、またはそれらの任意の組み合わせを測定するように構成可能である。場合によっては、検出されたSHG信号は、検出器(例えば、検出器の光電子センサ)に入射するSHG光の強度に比例し得る。さらに、入射光パルスは、偏光、波長、または強度を選択するなどして、試料からのSHG信号を改善する(例えば、増加させる)ように調整可能である。 さらにまたはその代わりに、光の散乱面に対して試料を回転させるなどして、試料の向きを調整することもできる。
【0009】
場合によっては、追加の光(例えば、補助光ビームまたは照明)または電荷に曝露することによって、試料を第二高調波発生測定のために準備することができる。例えば、SHG光が放出される試料の領域は、補助光ビームなどの補助照明をその領域に向けることによって光学的に励起(pumped)されることがある。補助光ビームは、本明細書ではポンプビームと呼ばれることがあるが、試料に入射する一次光ビーム(SHG信号を生成するために使用されるパルス)と同じ波長であってもよいし、異なる波長であってもよい。 電荷は、例えばコロナ放電に由来する。
【0010】
半導体デバイスの生産における変化(例えば、測定前の1つ又は複数の工程における変化)を示す可能性のあるSHG信号の変化(例えば、強度、偏光、空間分布などに関連する変化)の有無について信号をモニタすることができる。場合によっては、SHG信号が(例えば、1つ又は複数の光学成分によって)修正されることがあり、修正されたSHG信号が試料またはデバイスの生産における変化を示すことがある。場合によっては、検出されたSHG信号が(例えば、電子プロセッサによって)修正され、修正された検出されたSHG信号が試料またはデバイスの生産における変化を示すことがある。
【0011】
半導体デバイスの生産におけるこれらの変化は、トランジスタの特徴(特徴部ともいう)の幅のようなデバイス寸法(例えば、幅、長さ、高さ、厚さ)の変化、または特徴部間の位置合わせおよび/または間隔の変化のような、デバイスの幾何学的特徴の変化を生じさせる可能性がある。 このような幾何学的特徴の変化には、形状の変化も含まれる可能性がある。 場合によっては、SHG信号および/または検出されたSHG信号は、SHG信号および/または検出されたSHG信号の変化をより明瞭にするために(光学的または電子的領域で)処理されてもよい。一部の態様では、SHG信号を使用して、製造担当者に生産上の潜在的な問題を警告したり、1つ又は複数のインライン製作ツールに信号を送信したりすることができる。 いくつかの態様では、SHG信号または検出されたSHG信号は、例えば、デバイスの歩留まりまたは性能を改善するために、製造工程の初期または上流で生産装置にフィードバックを提供するために使用される場合がある。いくつかの態様では、SHG信号または検出されたSHG信号は、事前の変化を調整または修正するために、生産工程の後続または下流の工程にフィードフォワードを提供するために使用されることがある。
【0012】
SHG信号は、製作されたデバイスの特徴部の幾何学的または電子的構造に関する情報を決定または提供するために使用されることがある。デバイスは、完成品であってもよいし、生産の初期段階であってもよい。いくつかの態様では、例えば、SHG信号または検出されたSHG信号は、デバイス(例えば、幾何学的)特徴部の構造を決定するために、(例えば、幾何学的な)特徴部のデータベースと比較されることがある。場合によっては、SHG信号または検出されたSHG信号は、デバイスの材料特性(例えば、電子構造)を決定するために、(例えば、材料特性の)特徴のデータベースと比較されることがある。いくつかの例では、SHG信号および/または検出されたSHG信号が修正され、修正されたSHG信号、修正された検出されたSHG信号、および/またはこれらのいずれかに基づくデータが、他のデータ(例えば、以前に測定/処理されたSHG信号または検出されたSHG信号、修正されたSHG信号、修正された検出されたSHG信号、および/または他の処理されたデータ)と比較されてもよい。SHG信号はまた、構造(例えば、幾何学的構造)の先験的知識に基づいて構造(例えば、幾何学的構造)を計算するために使用されてもよい。例えば、幾何学的および/または材料特性の)特徴のデータベースは、デバイス構造の迅速な特定を容易にするために、デバイスの測定前に計算および/または測定されたデータを含むことができる。これらの結果(例えば、決定された特徴)はまた、前述のように、製造担当者にプロセスの変動を警告し、インライン製作ツールと通信し、及び/又は半導体デバイス製作プロセスに対する調整のためのフィードバック又はフィードフォワードを提供するために使用することができる。様々な設計において、一次パルスレーザビームは、完成した、または部分的に形成された集積回路(例えば、シリコン集積回路)の表面上のスポットに当たる。パルスは、完成したまたは部分的に形成された集積回路(例えば、集積回路内の完成したまたは部分的に形成されたデバイス)との相互作用を介して、一次ビームの第二高調波で光を発生させることができる。SHG信号は、1つ又は複数の検出器を用いて測定される。測定値には、SHG光の強度、角度分布、偏光、またはそれらの組み合わせが含まれる。また、試料を回転させて複数の測定(例えば、異なる入射角および/または異なる方向に沿って放出されるSHG光に対応する)を行い、および/または一次ビームの波長および/または偏光または他の光学特性を変更してもよい。
【0013】
検出されたSHG信号は、処理されているか否かにかかわらず、SHGをシミュレートするモデルを使用したコンピュータ・シミュレーションによって生成された信号(例えば、シミュレートされた検出されたSHG信号またはシミュレートされた修正された検出されたSHG信号)と比較されることがある。モデルは、試料から1または複数の寸法または形状などの幾何学的情報を含むことができる。いくつかの例では、幾何学的情報(例えば、参照幾何学的情報)は、少なくとも2つの次元を含み得る。例えば、幾何学的情報は、特徴部の高さ、幅または長さの任意の組合せを含むことができ、潜在的に間隔を含むことができる。 幾何学的情報はまた、例えば角度、方向、滑らかさの程度、粗さ、または他の特徴部もしくは特性を含み得る形状を含んでもよい。
【0014】
モデルは、測定値から経験的に生成されるか、計算されるか、またはその両方の組み合わせである。モデルは、SHG光信号または処理されたSHG光信号を評価して、試料上のデバイスの構造(例えば、幾何学的構造)または構造(例えば、幾何学的構造)の変化のいずれかを決定するために使用可能である。
【0015】
前記比較の結果は、製作プロセスをモニタするために使用することができる。 いくつかの例では、比較がデバイス構造に対する重大な変化(例えば、幾何学的特徴における予期せぬ変動)を示す場合、問題が修正されるまでプロセスが一時的に中断されることがある。前記比較の結果は、追加的または代替的に、新しいデバイス構造またはデバイスの製作のプロセスの開発を支援するために使用されてよい。
【0016】
いくつかの態様では、検出器に加えてまたはそれに代えて、SHG-CDシステムは、試料から受信したSHG信号を受信しSHG信号の強度またはSHG信号の相対強度を測定して試料の特徴(例えば、幾何学的特徴、材料構造、限界寸法)を決定するように構成される少なくとも1つの分光計を備えてもよい。同様に、異なるスペクトル応答を有する異なる検出器またはセンサ、あるいは異なる波長スペクトルを有するフィルタを使用して、異なる波長をサンプリングし、場合によっては異なる波長について異なる強度値を得ることができる。異なる波長の相対強度に関する情報があれば、SHG出力の変化だけでなく、デバイスや試料の変化も決定しやすい。
【0017】
本明細書に記載される様々な態様において、第二高調波発生を使用して試料の特性を決定するためのシステムは、第二高調波発生(SHG)信号を生成するために光ビームを試料上に向けるように構成される少なくとも1つの光源と、前記試料から放出されたSHG信号を受信し、検出されたSHG信号を生成するように構成される少なくとも1つの光検出器を含む光検出システムと、光検出システムと通信する1つ又は複数のハードウェアプロセッサ(例えば、ハードウェアプロセッサ、処理エレクトロニクス、マイクロプロセッサなど)とを備え、1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、少なくとも1つの検出されたSHG信号を受信し、試料の幾何学的特徴を決定するように構成され、前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、少なくとも1つの検出されたSHG信号を受信し、前記少なくとも1つの検出されたSHG信号に基づいて、前記試料の幾何学的特徴または前記試料の幾何学的特徴の変動を決定するように構成される。
【0018】
本明細書に記載の他の態様では、第二高調波発生を用いて試料の寸法を決定する方法は、第1のSHG信号を受信することと、少なくとも1つの光源または光検出システムの光ビームの少なくとも1つのパラメータを変更することと、少なくとも1つのパラメータの変更後に第2のSHG信号を受信することと、第1のSHG信号、第2のSHG信号、および試料の特徴の形状へのSHG信号のマッピングに基づいて試料の特徴の形状を決定することとを備える。
【0019】
本明細書に記載される他の態様において、第二高調波発生を使用して試料の特徴を決定するためのシステムは、第二高調波発生(SHG)信号を生成するために試料上に光ビームを向けるように構成された少なくとも1つの光源と、前記試料から放出されたSHG信号を受信し、検出されたSHG信号を生成するように構成された少なくとも1つの検出器を含む光検出システムと、光検出システムと通信する1つ又は複数のハードウェアプロセッサとを備え、1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、少なくとも第1の検出されたSHG信号を受信し、第1の検出されたSHG信号または前記試料の特徴の変化を決定し、変化の表示をアウトプットするように構成される。
【0020】
本明細書に記載される他の態様において、第二高調波発生を使用して試料の特性を評価するためのシステムは、第二高調波発生(SHG)信号を生成するために前記試料上に光ビームを向けるように構成された少なくとも1つの光源と、前記試料から放出されたSHG信号を受信し、検出されたSHG信号を生成するように構成された少なくとも1つの検出器を有する光検出システムと、前記光検出システムと通信する1つ又は複数のハードウェアプロセッサと、を備えるものであり、1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、前記光検出システムから前記第1の検出されたSHG信号を受信し、前記第1の検出されたSHG信号は、前記試料の特徴に対して第1の角度で前記少なくとも1つの検出器によって収集され、前記光検出システムから第2の検出されたSHG信号を受信し、前記第2の検出されたSHG信号は、試料の特徴に対して第2の角度で少なくとも1つの検出器によって収集され、前記第2の角度は前記第1の角度とは異なる。そして第1の検出されたSHG信号と、第2の検出されたSHG信号と、検出されたSHG信号を試料の特徴の寸法へマッピングすることに基づいて、試料の特徴の寸法を決定する。
【0021】
本明細書に記載される他の態様において、第二高調波発生を使用して試料の特性を評価するためのシステムは、第二高調波発生(SHG)信号を生成するために試料に光ビームを向けるように構成された少なくとも1つの光源と、前記試料からSHG信号を受信し、検出されたSHG信号を生成するように構成された少なくとも1つの検出器を含む光検出システムと、光検出システムと通信する1つ又は複数のハードウェアプロセッサとを備え、1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、第1の検出されたSHG信号を受信し、検出された第1のSHG信号の変化を決定し、変化の表示をアウトプットするように構成される。
【0022】
様々な態様において、検出されたSHG信号は処理される。例えば、検出されたSHG信号は、1つ又は複数の計算等によって変換されてもよい。この処理された(または修正された)検出されたSHG信号は、例えば、部分的にまたは完全に形成されたデバイスまたはその一部の幾何学的特徴(例えば、寸法)または幾何学的特徴に関するまたはそれに基づくデータを決定するため、その変化をモニタするため、および/または製作プロセスの変化をモニタするため等に使用されてもよい。
【0023】
様々な態様において、検出されたSHG信号、処理されたもの、またはそうでないもの、またはそれから得られた値は、例えば、部分的にまたは完全に形成されたデバイスの幾何学的形状または幾何学的特徴(例えば、寸法)の変化、デバイスの変化、製作プロセスの変化、またはこれらの任意の組み合わせを決定するために、参照値または参照信号(シミュレートされたもの、経験的に測定されたもの、またはこれらの組み合わせ)などの参照と比較され得る。
【0024】
様々な態様において、検出されたSHG信号または修正された検出されたSHG信号、処理されたまたはその他の信号、またはそれから得られた値は、以前に測定された検出されたSHG信号または以前に生成され修正され検出されたSHG(例えば、システムのメモリに記憶されている)と比較可能である。例えば、部分的にまたは完全に形成されたデバイスの幾何学的形状または幾何学的特徴(例えば、寸法)の変化、その変化、製作プロセスの変化、またはこれらの任意の組み合わせを決定するためである。場合によっては、幾何学的形状または幾何学的特徴の変化は、以前に測定された試料(例えば、検出されたSHG信号が得られる試料を生産するために使用されたのと同じ処理で生産された試料)と比較した幾何学的形状または幾何学的特徴の変動を含んでよい。
【0025】
上述したように、SHG信号は、部分的にまたは完全に形成されたデバイスまたはその一部の幾何学的形状または幾何学的特徴(例えば、寸法)に依存する場合がある。さらに、SHG信号は、例えば、被試験試料の界面または試料内の電子特性などの材料特性に依存する場合がある。測定されたSHG信号から被試験試料のそのような材料(例えば、電子)の特性または特徴を得ることを支援する追加の技術は、本明細書に記載され、部分的または完全に形成されたデバイスの幾何学的形状に依存するSHG信号を得ることに関連する他の技術と組み合わせて使用可能である。同様に、本明細書に記載される様々な態様において、SHGシステムは、部分的または完全に形成されたデバイスの幾何学的形状または幾何学的形状の変化に関する情報、ならびにそのようなデバイスまたはその一部の電子特性などの材料特性に関する情報を提供するSHG信号を得るように構成され得る。
【0026】
SHGに基づく光学的測定
パートI
SHG測定ツールについて説明すると、層状半導体基板内の電子が、第二高調波発生を目的として、異なる出力特性を有するポンプ光源およびプローブ光源の各々によって様々に励起される。このようなアプローチのために、層状半導体デバイステンプレートのヘテロ界面全体に電位差を誘起する「ポンプ」として動作する「追加」集積光源(例えば、UVフラッシュランプまたはレーザ)と、「プローブ」光源として動作する短時間または超短時間パルスレーザ(例えば、フェムト秒固体レーザ)とを備えた特性評価測定ツールが提供される。単一のレーザSHGやデュアルまたはマルチレーザSFGシステムとは異なり、2つの異なる光源を(さらに説明するように、様々な時間オフセットおよび/または可変ポンプエネルギー法を介して)互いに協調して、または組み合わせて異なる目的で使用することにより、有用性が得られる。
【0027】
1つの方法において、ポンプは、いくつかの材料の特性評価総時間を短縮することを可能にするために、前励起または前励起光源として採用される。多くのそのような態様で、時間依存電場はプローブ/プローブ・レーザによって主に生成されない。この方法の1つのバリエーションでは、ポンプを使用してウェハ全体をUVフラッシュし、次にプローブ・レーザを使用してウェハ全体またはその一部をラスタまたはその他の方法でスキャンする。このオプションには、ウェハシフトによる(スキャン)列に沿ったステップを伴う行単位スキャンが含まれる。また、ウェハを回転させ、半径に沿ってスキャンする方法もありうる。
【0028】
別の変形例で、ポンプは、試料部位における材料界面の迅速なチャージアップを可能にし、次いで、高速遮断法及び/又は光学遅延法に関連して、そのチャージされた界面の減衰をプローブで観察する。詳しくは、「ウェハ測定技術」と題され2014年4月17日に出願された米国仮出願第61/980,860号の部分である「チャージ減衰測定システムおよび方法」と題されたセクションIIにさらに記載されている。それにもかかわらず、様々な実施形態において、前励起のためのポンプ使用の意図は、界面に衝撃を与えるのに十分な量の電荷キャリアを、例えば誘電体に注入することである。
【0029】
別の方法で、ポンプ・レーザは、プローブ・レーザによって試料部位に既に生成されているSHG信号に影響を与えるために、後励起または後励起光源として採用される。さらに別の方法では、ポンプ・レーザのエネルギーを加える前と後のプローブによって生成されたSHG信号の比較/対照を採用する。試料をプローブし、ポンピング前のSHG応答を測定し、次にポンプ光源からの放射を加え、その後に再プローブすることで、ポンプ前後のSHG応答の差を使用して、材料誘電体中のトラップ密度などの追加的な材料特性を決定することができる。
【0030】
本明細書で論じられる様々な方法において、タイミング差(すなわち、プローブ・レーザの使用に関連したポンプ源による前及び/又は後励起の観点による差)が、材料界面に関する更なる情報を明らかにする取調べ曲線を提供するために採用される。
【0031】
様々な方法において、ポンプ光源とプローブ光源は同時に使用され、その組み合わせは、閾値注入キャリアエネルギーを決定するためのSHG信号を提供するために使用される。具体的には、プローブ・レーザでプロービングしている間に、波長可変ポンプ・レーザの周波数を上昇させる。特定の周波数で、SHG信号は変曲点(または不連続領域)を示す。変曲点(または不連続領域)におけるポンプ・レーザ周波数に対応する値は、閾値注入キャリアエネルギーに関連付けされることができる。
【0032】
対象のポンプおよびプローブ・システムの様々な実施形態は、ある所定のハードウェア・ベースの利点の可能性も提供する。ポンプがフラッシュランプである実施例では、2レーザーシステムと比較して、非常に有意義なコスト削減を達成することができる。フラッシュランプとして提供されるにせよ、第2のレーザとして提供されるにせよ、本明細書で考えられるようなポンプとプローブの組み合わせは、閾値平均出力を超えると、強力すぎる照明が誘電体、さらには基板を劣化させるため、取調べられる基板への光学的損傷のリスクを低減することもできる。基板に光学的損傷を与える閾値平均出力は、実験的な較正研究によって決定することができる。
【0033】
対象ハードウェアに関連して後者の可能性を理解するために、いくつかの背景を説明する。すなわち、ポンプとプローブの両方のエネルギーは、単独で、このようなハードウェアでSHG信号を生成することができる。SHG信号を生成するためにポンプとプローブのソースは連動して動作する必要はないが、一般的にポンプは埋もれた界面SHGを適切に駆動するピークパワーを持たないため、関連する材料特性は対象方法で主にプローブによって生成されたSHG強度から導出される。時間に依存するSHG強度曲線は、例えば誘電体と基板との間の界面を横切る電荷キャリアの分布に基づいて変化する。例えば誘電体と半導体基板との間の界面を横切ってキャリアが注入されるのに要する時間は、試料をターゲットとする平均出力に依存する。ある実施態様では、プローブのみで、誘電体と基板との間の界面を横切るキャリアの注入を可能にすることができる。このような態様においてピーク出力から平均出力を切り離すことができないため、材料の光学的損傷閾値を超えることなく誘電体と基板との界面にキャリアを注入できる目標平均出力に到達するまでの時間は、ポンプとプローブの組み合わせを使用する態様よりも長くなる可能性がある。プローブに先立って誘電体と基板との界面にキャリアを注入するポンプとして、平均出力は高いがピーク出力は低い光源を使用することで、当該平均出力における高いピーク出力が誘発する可能性のある潜在的な損傷の問題を併発することなく、平均出力の増加による時間短縮を得ることができる。
【0034】
したがって、ポンプと比較して、対象プローブは通常、低い平均出力で高いピーク出力源である。別の言い方をすれば、プローブ・レーザは典型的には比較的非常に弱い。一局面で、これにより、基板界面に存在する在来の電場に対する撹乱を最小限に抑え、初期時間非依存信号を得ることができる。
【0035】
平均出力は高いがピーク出力が低い場合、ポンプは、材料界面または界面を横切って電荷キャリアのエネルギーレベルをジャンプアップさせることによって電場(E)を誘導する。ポンプとして比較的高い平均出力のソースを使用し、利用可能なすべての電子に少なくとも誘電体に飛び込むのに十分なエネルギーを与えることによって、界面を素早く「チャージアップ」することにより、高いピーク出力(高いSHG変換率を提供する)でありながら低い平均出力(短いパルス持続時間とそのようなパルスの数が限られているため)のプローブ・レーザが素早く表面を取調べて、時間に依存しないSHG信号データを提供できる状況が生み出される。
【0036】
したがって、本明細書で説明する様々な実施形態で、プローブ・レーザが電子をより高いエネルギーレベルに、または界面を横切って移動させるのに必要な時間の短縮を達成することができ、これにより定常状態のSHG信号および/または電荷キャリアの時間ダイナミクス測定の評価を高速化することができる。また、このアプローチでは、SHGプローブの効果と基板界面の電場への影響を分離することができる。また、プローブビームから取得した信号の少なくとも一部にわたって、時間に依存しないSHGデータをより高速に取得できるようになるとともに、SHGプロセスの時間依存性を高速化または無視できるようになる。同様に、別の局面で、界面(例えば、半導体と誘電体との界面)へのキャリア注入のための閾値エネルギーをより高速又は一層正確に決定することができるとともに、ラインツール環境におけるスループットを高速化することができる。どのような状況であれ、利用可能な時間短縮は、半導体産業におけるあらゆる種類のインライン測定ツールにおいて、高スループット試験を有利に促進することができる。実施例として、10 nmのSOI(10 nmのデバイス層/25 nmのBOX SOI)の下に25 nmの埋もれた酸化膜層を含むデバイスにSHG技術を既存のアプリケーションで適用して時間依存性曲線を生成するには、1ポイントあたり6~12秒以上かかる。本明細書で述べるような前励起を用いれば、材料とポンプ/プローブの出力を考慮して、時間依存性は1秒未満で生成できる。この進歩により、ライン上で利用可能な時間/ウェハがあれば、ウェハ上で10倍以上の表面積をカバーすることが可能になり、あるいは10%の時間で同等の信頼性を得ることが可能になる。このような数値は、材料、層厚、特定のポンプ/プローブの出力と波長によって異なるが、これは有益なものである。
【0037】
全ての言及された、本明細書の発明の実施形態は、単独で、または本出願の異なる部分からの要素や構成要素や特徴と組み合わせて、本明細書に記載されたアプローチに関連する方法論の各々を含むものであり、参照される同時係属特許出願、および参照により本明細書に組み込まれる任意の文献、方法論を実施するためのハードウェア、ハードウェアを組み込んだ生産システム、およびそれらの生産物(プロダクトバイプロセスを含む)を含むものである。
【0038】
パートII
これまで、SHGベースの測定ツールの採用は限定的であった。この事実は、既存のシステムでは検出された界面特性を区別できないことに起因していると考えられていた。言い換えれば、既存のSHG技術は、界面の電気的に活発で異常な位置と存在を決定する手段を提供するが、その方法は相対的な測定に依存しており、電気的に活発な異常のタイプ(例えば、銅のようなゲッタード汚染物質対ボンドボイド)を区別すること、および/または検出された汚染物質を定量化することは、実用的ではない。
【0039】
しかしながら、対象のシステムおよび方法は、そのような活動に必要な決定を行うための定量的情報を捕捉することを様々に可能にする。これらのシステムおよび方法において、ウェハ試料を光学的電磁放射線で(パルスレーザを用いて、あるいはフラッシュランプあるいは他の電磁エネルギー源あるいは光源あるいは他の手段を用いて、特定の部位で)帯電させた後、減衰期間を制御するヘテロ界面に関連する過渡電場減衰をモニタするために、複数の測定が行われる。
【0040】
複数の点で生成され特性化された減衰曲線データを用いて、欠陥のタイプや汚染物質の区別および/または定量化が可能なように、試料部位の異常または問題の分光学的パラメータを決定することができる。また、汚染物質が検出された場合の種の区別、および/または汚染物質が検出された場合の定量化のために、欠陥と汚染物質を互いに識別または解析することができるように、電荷キャリアの寿命、トラップエネルギー、および/またはトラップされた電荷密度を決定することができるシステムを提供するために、減衰に依存するデータが収集され、使用される。
【0041】
このような活動は、選択された方法論が典型的にはウェハ全体または他の材料試料またはその領域をスキャンするために繰り返される部位ごとに決定される。このような決定を可能にするために必要なコンピュータ処理に関しては、「リアルタイム」(すなわち、結果のアウトプットに実質的な遅延がないスキャン中)または後処理を介して発生する可能性がある。しかしながら、様々な実施形態では、以下に説明するような方法論に従って対象データを得るための正確なシステムタイミングを提供するために、制御ソフトウェアを遅延なく実行することができる。
【0042】
オプションとして、SHG信号の生成に関連して、試料材料のチャージアップがモニタされる。この場合、この信号を介して得られた情報は、材料分析および決定に使用可能である。
【0043】
いずれにしても、システムの実施形態は、10の2乗秒からピコ秒(10のマイナス12乗秒)の範囲で動作する高速シャッタを有する超短パルスレーザを含むことができる。このようなシステムは、複数の短い遮断間隔を導入した後、薄膜材料の表面および埋もれた界面からの試料部位におけるSHG信号発生をモニタするために使用可能である。これらの間隔は、関心のあるフィールド減衰をモニタするように時間設定することができる。
【0044】
対象のシステムはまた、光学的な遅延線を含むこともできる。遅延線は、特に分散補償および偏光制御光学系と結合されている場合には、ファイバベースのデバイスであってもよい。あるいは、遅延線はミラーベースであってもよく、MacDonaldの米国特許第6,147,799号、Bishopらの米国特許第6,356,377号、またはWuらへの米国特許第6,751,374号の実施例に類似している。いずれの場合も、ピコ秒(10のマイナス12乗秒) からフェムト秒 (10のマイナス15乗秒)、場合によってはアト秒 (10のマイナス18乗秒) の範囲で材料のレーザ取り調べを可能にするために、システムで遅延が使用される。このような取調べは、単一の減衰曲線に沿って複数の電荷減衰に依存するデータポイントを検出する場合に役立つ。
【0045】
対象となる方法は、連続するチャージアップイベントの後に取得された減衰データポイントについて SHG 信号を測定するものが含まれる。SHG信号を得るための状態は、各チャージアップイベントで異なる場合がある。さらに、連続するチャージアップイベント間の時間間隔も異なる場合がある。この方法では、複数のデータポイント(少なくとも2点、通常は3点あるいはそれ以上)を相関させ、単一の複合減衰曲線として表現することが可能である。別の方法では、1回のチャージアップイベントの後に、最小限の破壊的な(すなわち、SHG信号を生産するために使用される放射線が材料を著しく再チャージしない)SHG信号の取調べイベントを用いる。
【0046】
過渡的な電荷減衰を決定するためのさらに別の方法は、試料材料(より正確には、光放射によって帯電したその構造)からの放電電流を測定することを含む。この信号の時間依存性(動態)は、SHG センシングが採用された場合と同じように扱われる。さらに、上述のように、このようなセンシングは、1つの減衰間隔のスパンで、および/または、所定のレベルまで帯電した後の複数の減衰間隔にわたって行われる。いずれにしても、このような使用のための電極固有のハードウェアは、以下に詳述される。
【0047】
チャージまたはチャージレベルに関して、これは、チャージダイナミクスが標準的な線形時間または対数時間スケールで観察されるとき、見かけ上飽和する時点までとすることができる。上記のように、チャージ動態が重要な情報をもたらすかもしれないので、対象の方法論は、任意に、チャージ動態を観察し、記録し、分析する。
【0048】
連続的なチャージ/取調べイベントについて、試料の初期電荷状態が測定され、飽和レベルが初期電荷状態から遠くない場合、システムは更なる又は後続の特性評価を省略することができる。この文脈において、「遠くない」とみなされ得ることは、対象ツールがサンプリングの所定の時間使用されたときに学習によって決定される初期電荷状態に対して約1%~約10%の電荷増加を意味し得る。
【0049】
別の言い方をすれば、いわゆる「飽和」は相対的な用語である。直線的な時間スケールを使用すると、材料は非常に早く飽和したように見える。しかし、充電に関連するSHG信号強度を10~100秒の対数スケールで観察すると、飽和の後半部分は異なる時定数で生じ、比較的緩やかまたは時間がかかることが観察される。したがって、本明細書で提供される方法論の実施例では、飽和までのチャージについて論じているが、遅延やその他のタイミングは、見かけ上の飽和に関して起こるとみなされる。100%飽和に到達するまでに不必要に時間がかかる可能性があるため、100%飽和に到達するまでの時間をフルに待つのではなく、代わりに、機器は、完全飽和にかかる時間に関係なく、見かけ上の飽和に到達するまでの時間または重要なパラメータを抽出できる時間まで遅延してもよい。
【0050】
さらに、飽和に向かうチャージアップの量または程度をモニタする場合(例えば、SHGモニタに関連して)、対象の方法およびシステムは、(上述したように)飽和未満のチャージレベルおよび/または再チャージレベルで動作する可能性がある一方で、依然として意味のある減衰曲線情報をもたらすことを理解されたい。しかしながら、そのような測定がなければ、おおよその飽和が既知のパラメータである場合(例えば、所定の材料を用いた対象ツールの経験によって)、飽和までのチャージが目標レベルとして採用される。
【0051】
注目すべきは、「ウェハ測定技術」と題された2014年4月17日出願の米国仮出願第61/980,860号の部分にさらに記載されているように、様々な界面材料特性は、レーザビームの遮断又は遅延を使用して決定される。この部分は「温度制御測定」と題されたセクションIIIを参照され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。 試験される試料にDCバイアスを導入することも、材料の分析に役立つ。DCバイアスの採用は、光誘起電圧が影響を及ぼす前に、界面の初期電荷分布を積極的に変化させる。そのためには、試料上面プローブを使用して試料全体にDCバイアスを加えるためのアースとして使用される導電性チャックの上に、試験される試料が取り付けられるとよい。「ウェハ測定技術」と題された2014年4月17日に出願された米国仮出願第61/980,860号の、「フィールドバイアスSHG測定」と題されたセクションIVとして参照される部分にさらに記載されているように、誘起電圧バイアスを導入する他の手段も、表面プローブを使用せずに可能である。
【0052】
また、対象システムは、電荷減衰決定のための遮断型分析に含まれる一次レーザに加えて、二次光源を使用することができる。このような光源のセットは、「ウェハ測定技術」と題され2014年4月17日に出願された米国仮出願第61/980,860号の、「ポンプおよびプローブ型SHG測定」と題されたセクションIと呼ばれる部分にさらに記載されているように、放射線ポンプ/プローブの組み合わせとして採用されてもよい。
【0053】
本明細書に記載された発明の実施形態は、ここで記載されたアプローチに関連する方法論のそれぞれを、単独で、または、本出願の異なる部分と、参照された係属中の特許出願と、参照により本明細書に組み込まれる任意の文献との要素、構成要素、または特徴と組み合わせで、含む。ここで、方法論を実施するためのハードウェア、ハードウェアを組み込んだ生産システム、およびそれらの生産物(プロダクトバイプロセスを含む)を含む。
【0054】
パートIII
様々なフィールドバイアス(例えば、磁場バイアス、DCバイアス、および/または、容量性カップリングおよび/または変化する磁場を伴うACフィールドのみによって誘導される電圧バイアス)のかかったSHGベース・システムおよびそれらの使用方法について説明する。これらは順番に扱われる。これらは、独立して、および/または組み合わされたシステムにおいて使用され得る。本明細書に記載される様々な実施形態は、上述のアプローチに関連する方法論の各々、方法論を実施するためのハードウェア、ハードウェアを組み込んだ生産システム、およびそれらの生産物(プロセスごとの生産物を含む)を含む。
【0055】
磁場バイアス
試料に加えられる静磁場または変化する磁場は、材料の二次光感受率テンソルを変化させる。したがって、磁場を使用して試料からの SHG 信号を最適値まで増加させることができる。さらに、以下でさらに説明するように、変化する磁場を使用してバイアスを誘導することができる。
【0056】
DC接触プローブを排除するための誘導電圧バイアス
プロービング・レーザのパルスおよび/または検出器のゲーティングを、取調べられる表面で対応しまたは調整された誘導電圧場を生成するために試料に加えられる交流、可変またはパルス・バイアスの所定の電圧振幅と同期させることができるシステムにおいて、接触バイアスプローブを使用せずに、その界面を横切って離散電場にさらされる層状半導体材料のSHG応答を特性評価するためのシステムおよび方法が記載される。
【0057】
対象のハードウェアは、SHG装置(例えば、「ウェハ測定技術」と題された2014年4月17日出願の米国仮出願第61/980,860号の「チャージ減衰測定システムおよび方法」と題されたセクションIIの部分を参照することにより、さらに記載されている)を、試料の「デバイス」表面において、またはそれに沿って、接触することなく電圧を誘導する手段(例えば、誘導するように構成された構成要素)とともに備える。このような手段または構成要素は、プローブまたは導電性チャックとの裏側接触を介して、裏側接触プローブまたはこのようなチャックとも通信する電源に接続された容量結合プローブを含むか、またはその多層界面にわたって外部電圧場を誘導する目的で、変化する磁場を試料に加えるかである。
【0058】
可変波形(オプションとしてAC)電源によって(上記のアプローチのいずれかを介して)生成される過渡電場は、多層半導体材料の界面を横切る電場を誘導する。電圧と材料界面の電場の関係は、様々な(容量性またはその他の)外部からの影響を考慮することを含め、伝達関数またはその他の方法でモデル化することができる。この関数のアウトプットは、交流(または他の)電流の特定の振幅と周波数が与えられた場合、界面における電場振幅の一定のほぼ瞬時の値に対して、テストポイントのSHG特性評価のためにレーザシャッタおよび/または光子カウンタを同時にトリガーするタイミングキューとして採用されることができる。このように、このシステムは、接触型電気プローブを介して、トップサイド(すなわち、基板のデバイス層)で加えられる一定の(DC)電圧をシミュレートすることができる。
【0059】
試料の裏側に交流を直接加える場合、システムは、チャックが「中性」またはアース状態にあり、バルク層とデバイス層が平衡電位にある状態から始まる。次に、交流バイアスがチャックに加えられ、チャックは多層半導体材料のバルク層または基板層とガルバニック接触する。デバイス層は埋もれた酸化物層によってバルクから分離されており、導体とは直接接続されていないため、デバイス層とバルク層の間に電位場、すなわち電圧が生じる(すなわち誘導される)。
【0060】
あるいは、試料の上面に接触することなく、その近く(約1mmから約2mm以内)に位置する容量結合プローブ(単数および複数)を採用することもできる。この点で好ましいアプローチは、ウェハ全体を覆う(触れない)大きさのプレートに、入射レーザが試料に向かう途中で通過し、SHGビームが試料から出る途中で通過するための小さな穴を開けて宙に浮かせることである。
【0061】
いくつかの実施態様で、非接触電極は MEMS 技術を用いて実装可能である。例えば、ある態様でSiウェハは両側で酸化することができる。その後、ウェハの1つ又は複数の場所に、スパイラル状又はグリッド状の電極を堆積させて配置することができる。酸化材料は、それらの位置でウェハの裏側から除去されることができる。電極に加えられる電磁場は、近接場誘導結合を通して、このような態様のウェハに誘導バイアスをかけることができる。 外部電流によって生成された磁場は、堆積電極に電流を誘導することによって、ウェハに電流を生成するために使用することができる。非接触プローブを実装する他の方法を使用することもできる。
【0062】
いずれにしても、SHG方法論は、例えば、「ウェハ測定技術」と題され2014年4月17日に出願された米国仮出願第61/980,860号の、「ポンプおよびプローブ型 SHG測定」と題されたセクションI、および/または「温度制御測定」と題されたセクションIIIとして参照される部分にさらに記載されているように、試料を取調べるために使用され、これらの両方は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。後述する他の実施形態に関しても同様である。
【0063】
にもかかわらず、対象の実施形態では、界面を横切る電圧の関数としてSHGをモニタすることが望ましいので、SHG信号は出力源と同期化される。この同期は、SHG信号生成に使用されるレーザ(単数および複数)およびSHG信号処理ソフトウェア、レーザ(単数および複数)のみ、またはSHG信号処理ソフトウェアのみを、電圧の変化に合わせて時間制御することによって達成することができる。また、チャックの電圧も制御可能である。
【0064】
この同期の利点は、ウェハの前面に接触型の電圧バイアスプローブを使用せずに、DC バイアス SHG 測定と同様の電圧バイアス SHG 測定が得られることである。DCバイアスを加える代わりに、システムは、SHG測定および/または発生と同期したACバイアスを使用して、電圧サイクル上の離散点でSHGデータを収集する。ACバイアスは、近接場誘導結合、または試料の容量結合を介して加えられる。これらのバイアス技術で収集されたSHGデータは、DCバイアスSHGと同じ材料特性情報をもたらす。
【0065】
ノイズを低減または最小化し、界面を横切る電圧の関数としてSHG強度の統計的に関連する指標を得るために、以下にさらに説明するように、複数の光子計数ウィンドウが望ましい場合がある。
【0066】
界面リークを特性評価するための誘導電圧バイアス
上述のように、SHGと、層状半導体材料に加えられる電圧変化(交番、可変、および/またはパルス電圧もしくは電流信号、または試料のデバイス層に電圧変化を誘導するように磁場を変化させるデバイスなど)とを用いて、層状(例えば、半導体)材料の層間の界面リーク電流および/またはキャリア注入エネルギーを特性評価するためのシステムおよび方法が記載されている。
【0067】
交互、可変、またはパルス電圧が層状半導体材料に加えられている間、またはその直後に、層状半導体/誘電体構造に向けられるパルスレーザによって生成された光パルスからのSHG応答を測定することによって、層間の界面リーク電流および/またはキャリア注入エネルギーを特徴付けることができる。いくつかの実施形態では、誘導電圧の減衰時定数の関数としての界面からのSHG信号の時間発展を測定することができる。 これにより、界面を横切る電荷キャリアの移動度に関する情報が得られる。
【0068】
閾値キャリア注入エネルギーを特性評価するための誘導電圧バイアス
層状半導体材料の誘電体への光誘起電荷キャリア注入のためのエネルギー閾値を決定するために波長可変レーザ励起を使用する代わりに、試料デバイス層の変化した電場に関連して加えられるSHG測定のためのシステムおよび方法が記載されている。より具体的には、誘電体への光誘起電荷キャリア注入に必要な閾値エネルギーを測定するために、SHG生成のための実質的に単色の入射光子ビームに材料を露光し、露光された層状半導体材料の界面を横切って電圧を漸増的に変化させ、SHG応答が有意な変曲または不連続を有するか、または以前の測定から傾きが突然変化するまで、各漸増的電圧変化でSHG信号カウントを測定することができる。この傾きの変化は、最大または最小(例えば、局所的な最大または最小)、カスプ、またはステップ関数などである可能性がある。これらすべてのプロセスによる正味の電荷変化移動は、第3高調波注入電流、強電場による誘電体への「前方」漏れ電流、および「後方」放電漏れ電流の寄与の積分として記述することができる。
式にするとこのようになる。
【数1】
この曲線形状の動態的特徴(時間の曲げモーメントと飽和モーメント)は、閾値キャリア注入エネルギーを決定するための情報を提供する。
【0069】
本明細書における発明の実施形態は、すべて、本明細書に記載されたアプローチに関連する方法論のそれぞれを含み、単独で、または本出願の異なる部分、参照される係属中の特許出願、および参照により本明細書に組み込まれる任意の文献からの要素、構成要素、または特徴と組み合わせて、方法論を実施するためのハードウェア、ハードウェアを組み込んだ生産システム、およびその生産物(プロダクトバイプロセスを含む)を含む。
【0070】
図面は、本発明の変形例の様々な実施形態の局面を図式的に示している。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【
図1A】SHG測定システムの実施形態を示す図である。
【
図1B】このようなSHGシステムに使用されるチャックの斜視図である。
【
図1C】別な実施形態のSHG測定システムの図である。
【
図2A-B】特有のSHG信号を生成するためのポンプ/プローブ・システムの使用例を示すグラフ図である。
【
図3A-B】特有のSHG信号を生成するためのポンプ/プローブ・システムの使用例を示すグラフ図である。
【
図4】閾値注入キャリアエネルギーを決定するためのプローブ/ポンプ・システムの使用を説明するグラフ図である。
【
図5】図示のような信号を生成する方法を詳細に示すフローチャートである。
【
図8A】そのような機能を提供する態様の代表的なチャートである。
【
図8B】そのような機能を提供する態様の代表的なチャートである。
【
図9】グラフィック・アウトプットでシステム機能を表す。
【
図10】SHG取調に関連する方法の実施形態をプロットした図である。
【
図11】SHG取調に関連する方法の実施形態をプロットした図である。
【
図13】過渡電場減衰を観察するための電流ベースの取調方法をプロットした図である。
【
図14A】
図13の方法に採用され得るハードウェア構成を示す図である。
【
図14B】
図13の方法に採用され得るハードウェア構成を示す図である。
【
図15A】本実施形態で使用され得る SHG システムの構成要素の概略図である。
【
図15B】本実施形態で使用され得る SHG システムの構成要素の概略図である。
【
図16A】本実施形態の第1のチャック構成を示す斜視図である。
【
図17A】本実施形態の第2のチャック構成を一部切欠断面にして示す斜視図である。
【
図17B-C】本実施形態の第2のチャック構成を一部切欠断面にして示す斜視図である。
【
図18A】直流バイアスプローブ除去のために試料に印加され、試料に表示される交流電圧に関連する図である。
【
図18B】直流バイアスプローブ除去のために試料に印加され、試料に表示される交流電圧に関連する図である。
【
図19A】リーク電流をテストするために試料に印加され、試料に表示される交流電圧に関連する図である。
【
図19B】リーク電流をテストするために試料に印加され、試料に表示される交流電圧に関連する図である。
【
図20】第二高調波発生(SHG)信号を使用して試料の特性を評価するための、例示的な試料検査システム4000の態様を示す図である。図示された例では、パルスレーザ光源4100が検査対象の試料4302に向けられる。1つ又は複数の検出器4201、4210は、試料4302から放出される第二高調波波長の光4400を収集するように配置される。場合によっては、検出器4201は、検出器4210と1つ又は複数の光学部品からなる検出器モジュールとすることができる。場合によっては、検出器4201または検出器4210は、複数の画素を含む検出器配列(例えば、一次元または二次元検出器配列)を備えることができる。検出器4201、4210は、異なる角度(例えば、異なる傾斜角度および/または異なる方位角度)の光をサンプリングするために、異なる位置(例えば、測定位置)に配置されてもよいし、異なる位置(例えば、測定位置)に移動してもよい。検出器4201、4210はまた、第二高調波以外の波長の光を除去するためのフィルタ4230を含むことができ、光の異なる偏光を選択するための偏光フィルタ4220を有することができる。主波長の光を検出するために、追加の検出器が使用され得る。試料4302は、入射光4110の下に試料の一部を配置するために(横方向などに)移動可能なステージ4301に取り付けることができる。ステージ4301は、追加的または代替的に、高さ調整および回転(例えば、試料表面に垂直な回転軸(例えば、
図20のz軸)に関して異なる方位角度を提供するため)を含むことができる。
【
図21】半導体デバイス/半導体デバイスの一部の断面例であるFinFETトランジスタ形状4500を示す断面図である。例示的なFinFET構造は、シリコン基板4540、シリコンの垂直「フィン」4510、フィンを覆う酸化膜4520、および導電性ゲートコンタクト4530の組み合わせを含むことができる。
【
図22】複数のFinFETトランジスタからなるFinFET配列構造の一例を示す図である。FinFET形状4500は、一次元配列4560に沿って繰り返される。場合によっては、このようなFinFETの配列によって生成されるSHG信号(例えば、入射レーザビームによる照明時)を、コンピュータモデリングを用いてシミュレートすることができ、異なるパラメータ、例えば、高さ、幅、間隔、周期性、形状などが、得られるSHG信号、例えば、SHG信号の強度に及ぼす影響を、コンピュータモデリングを用いてシミュレートすることができる。例えば、
図24 は、フィンの幅を1nmから10nmに変更した場合の、同一のFinFETトランジスタ配列のSHG信号強度をシミュレートした結果を示す。
【
図23】試料(例えば、試料内の構造体)によって生成されるSHG信号を予測する例示的なプロセスを示す図である。様々な態様において、試料の幾何学的形状および材料特性4610、ならびに入射ビームパラメータ4620は、例えば、特定の幾何学的形状を有する試料上の構造によって生成されるSHG信号をモデル化し、SHG信号に関する結果をアウトプットするために使用され得るSHGモデリング・ソフトウェア4630へのインプットとして使用され得る。様々な態様において、SHGモデリング・ソフトウェアのアウトプットは、構造によって生成されたSHG信号の発光パターンとすることができる。場合によっては、発光パターンは、検出器4640(例えば、SHG信号を生成するために使用される検出器)のコンピュータモデルを使用してさらに処理することができ、これにより、試料の特性評価に使用されるSHGシステム(例えば、
図20に示すSHG試料検査システム)に含まれる検出器によってアウトプットされ得る信号の予測4650が提供される。
【
図24】
図22に示した構造について、フィン幅を1nmから10nmまでのいくつかの値でシミュレートしたSHG信号の強度例(実線の円)を示す図である。
図24は、SHG信号の測定値をシミュレーション結果と組み合わせて使用し、被試験デバイスのパラメータを決定する方法も示す。
図24のコンピュータモデリングは、デバイスの形状パラメータ(例えば、フィンの幅、フィンの高さなど)の変動に対して繰り返されることがある。図示の例では、シミュレーションにおいてフィンの幅を1ナノメートルから10ナノメートルまで変化させ、その結果を例えばコンピュータメモリに保存する。その結果はグラフ4670で示される。実験データの点4680もグラフ上にプロットされる。様々な実施形態において、SHG信号は、例えば
図20、
図25または
図26に示されるようなSHGシステムを使用して、または別の構成を使用して測定可能であり、測定されたSHG信号は、測定されたSHG信号に関連する可能性の高いパラメータ値(例えば、フィン幅)を決定するために、異なるデバイスパラメータ(例えば、フィン幅)に対するSHG信号のモデル化された結果と比較され得る。例えば、
図24に示す測定されたSHG信号強度値4680は、測定されたSHG信号強度に関連するパラメータ値(例えば、フィン幅)を推定するためのモデリングを使用して、異なるパラメータ値(例えば、フィン幅)について決定された信号強度値と比較することができる。例えば、図 24 では、フィンの幅は、5ナノメートルと6ナノメートルのフィン幅のような計算されたSHG強度値の間を補間することによって、5.5 ナノメートルと決定される。
【
図25】試料上の照明領域4300によって生成されたSHG信号を測定するための複数の検出器と、複数の角度(傾斜角度)を含むSHGシステムの一例を示す図である。異なる角度を介して収集された追加のSHG情報は、特定の限界寸法、例えば、幅、または高さ、または間隔などを決定するために使用可能であり得る。場合によっては、異なる角度に沿って収集された追加のSHG強度を使用して、デバイスの幾何学的パラメータの推定値の精度を向上させることができる。
【
図26】限界寸法(SHG-CD)を決定するためのSHGに基づく試料特性評価構成システム8000の例を示す図であり、レンズ4720を使用して、テストされた試料によって生成されたSHG信号の角度分解測定を実行する。異なる傾斜角度は、リニア(1D)またはエリア(2D)検出器配列上の異なる位置にマッピングされる。したがって、検出器配列の異なる画素で測定された異なるSHG信号強度は、測定されたSHG信号の異なる傾斜角度に対応する可能性がある。
【
図27】モデルベース測定プロセスの例を示している。SHG測定から収集されたデータは、デバイスの構造またはデバイスの構造変化を計算するために、以前に生成されたモデルからの推定結果と比較される。場合によってモデルは、対応するパラメータの値が既知の試料のデータ、既知の設計(例えば、幾何学的パラメータ)を有する構造によって生成されたSHG信号のコンピュータモデル、または機械学習法から導出されたモデルから生成されることがある。測定プロセスは、特定の許容範囲から外れた物理的パラメータ(例えば、幅、高さ、間隔、形状など)などのデバイスパラメータの偏差をもたらす半導体デバイスまたはチップ製作プロセスの問題にフラグを立てるために使用されることができる。
【
図28】半導体デバイスまたはチップの製作プロセスの少なくとも一部を調整するために使用されるフィードバック・プロセスの例を示す図である。この例でSHG信号は、デバイス測定値(例えば、幾何学的デバイスパラメータに関連する測定値)の観測されたあるいは検出された変動に対する補正を行うために、製作ラインの上流にある先行の処理ツール(以下、プロセスツールともいう)にフィードバック信号を提供するために使用されることがある。
【
図29】半導体デバイスまたはチップ製作プロセスの少なくとも一部を調整するために使用されるフィードフォワードプロセスの例を示す図である。この例でSHG信号は、デバイス測定値(例えば、幾何学的デバイスパラメータに関連する測定値)の観測されたあるいは検出された変動を補正するために、下流または後続のプロセスツールにフィードフォワード信号を提供するために使用され得る。
【
図30A】光学システム4952、制御システム4954、およびコンピューティングシステム4956を含む例示的なSHG-CDシステム4950を示すブロック図である。
【
図30B】光学システム4952と、光学システム4952と通信するインターフェース4962とを含む他の例のSHG-CDシステム4960を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0072】
生産ラインによって生産される半導体デバイスの「限界寸法」(CD)をモニタすることは、半導体製造の重要な局面である。製作プロセスの変動などによる限界寸法のわずかな変化でさえ半導体デバイスの性能に影響を与える可能性があることを考えると、多数の不良デバイスの生産を避けるために、製造プロセスの初期段階で変化を捕捉することは有益である。
【0073】
半導体デバイスのモニタに使用される従来の測定ツールは、感度、精度、再現性、信頼性、モニタするコストなど、測定ツールに望まれる属性の多くを同時に満たさない場合がある。以下に説明する光測定ツール、技術、およびシステムは、試料のモニタおよび評価のための非破壊プローブとして第二高調波光(第二高調波発生光とも呼ばれる)を使用する半導体デバイスをモニタすること(例えば、インラインモニタ)に関連する課題のいくつかを克服することができる。より具体的には、試料の限界寸法(CD)を決定するための第二高調波発生(SHG)システム(本明細書ではSHG-CDと呼ぶ)が記載される。SHG-CDは、1つ又は複数の光ビームで試料を照射し、その結果、試料上の1つ又は複数のデバイスによって放出される第二高調波発生光を使用して、デバイスの物理的構造(例えば、形状および/または寸法)を決定し、および/またはそのような特徴の変化をモニタすることができる。試料は、デバイスおよび構造体(例えば、ウェハ上に製作された完全および/または不完全なデバイスおよび構造体)から構成されてもよい。場合によっては、SHG-CDは、第二高調波光を用いて、試料または試料に含まれるデバイスや構造の材料特性(または材料特性の変化)を決定することもできる。
【0074】
SHG に基づく光ウェハ測定技術
パートI
図1は、場合によっては試料の材料特性(例えば、電子構造の特性)に関する情報を提供するために、試料を取り調べるための方法に関連して採用され得るようなシステム100の図である。他の好適なシステムのバリエーションは、例えば、中間光学系、光遅延線(単数および複数)の包含、およびオプションの電極特徴に関して、「ウェハ測定技術」と題され2014年4月17日に出願されたた米国仮出願第61/980,860号の、「チャージ減衰測定システムおよび方法」と題されたセクションIIとして提示されている部分が参照される。
【0075】
図示されるように、システム100は、真空チャック30によって保持される試料ウェハ20に電磁放射の取り調べビーム12を向けるための一次またはプローブ・レーザ10を含む。
図1Bに示すように、チャック30は、x-yステージを含み、また、オプションとして、レーザが向けられる位置に対して ウェハ上の試料部位22を位置決めするための回転ステージも備える。x-yステージは、他のハードウェアを移動させることなく、複数のウェハ表面部位または位置22をスキャンすることを可能にする。回転ステージは、歪みなどのSHGに対する結晶構造の影響や、関連する欠陥、または特性評価される材料の懸念領域を評価することができる。チャック30のさらなるオプションの特徴、局面および/または用途は、「ウェハ測定技術」と題され2014年4月17日に出願された米国仮出願第61/980,860号の、「フィールドバイアスSHG測定」と題されたセクションIVおよび「温度制御測定」と題されたセクションIIIの一部に提示されており、これらは両方とも、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。試料部位22は、1つ又は複数の層を含むことができる。試料部位22は、少なくとも2つの層を含む複合基板からなることができる。 試料部位22は、2つの異種材料間(例えば、2つの異なる半導体材料間、2つの異なるドープ半導体材料間、半導体と酸化物間、半導体と誘電体材料間、半導体と金属間、または酸化物と金属間)の界面を含むことができる。
【0076】
システム100が使用されているとき、検出器40に向けられる反射放射線のビーム14はSHG信号を含む。検出器は、光電子増倍管、CCDカメラ、アバランシェ検出器、フォトダイオード検出器、ストリークカメラ、シリコン検出器のいずれでもよい。システム100はまた、1つ又は複数のシャッタ型デバイス50を含むことができる。使用されるシャッタハードウェアのタイプは、レーザ放射が遮断されるか、投棄されるか、または他の方法で試料部位から遠ざけられる時間フレームに依存する。ポッケル・セルやカー・セルのような電気光学的遮断デバイスは、非常に短い遮断時間(すなわち、10のマイナス9乗秒から10のマイナス12乗秒のオーダーの作動時間)を得るために使用することができる。
【0077】
遮断時間の間隔が長い場合(例えば、約10のマイナス5乗秒以上)は、機械式シャッタやフライホイールチョッパータイプのデバイスを採用することができる。しかしながら、電気光学的遮断デバイスは、以下の方法に従って、より広範囲の材料を試験することを可能にする。時間依存の信号カウントを解決するために、非常に小さな時間間隔、典型的にはピコ秒からマイクロ秒のオーダーの時間間隔を離散的にゲートすることができる光子計数システム44を採用することができる。より高速な時間フレームには、上述のように光遅延線を組み込むことができる。
【0078】
システム100は、ポンプ源とも呼ばれる追加の電磁放射源60を含むことができる。 様々な態様において、放射源60は、指向性ビーム62を放出するように図示されたレーザ、または発散または光学的に平行化されたパルス64を放出するUVフラッシュランプであり得る。レーザ源の場合、そのビーム62は、ビーム12と平行であってもよい(例えば、追加のミラーまたはプリズムなどによって指向される)。この範囲のより短い波長(例えば、約450nm未満)を使用すると、より長い波長よりも少ない光子および/またはより低いピーク強度で電荷励起を駆動することが可能である。
【0079】
フラッシュ・ランプの場合、1回のフラッシュあたりのエネルギーやフラッシュ中のパワー・レベルは、基板の材料に依存する可能性がある。完全空乏型シリコンオンインシュレーター(FD-SOI)には、1フラッシュあたり1J~10kJの総エネルギーを発生するフラッシュランプが適している。しかし、パルスまたは連続UV光源も利用可能である。ポンプの特性と使用において重要な要素は、電荷キャリアが検査される材料の誘電体に注入されることである。適切なフラッシュランプのメーカーには、Hellma USA, Inc.や浜松ホトニクス株式会社がある。
【0080】
レーザが光源60として採用される場合、それはナノ秒、ピコ秒、フェムト秒またはそれ以上のパルス・レーザ光源のいずれであってもよい。連続固体レーザであってもよい。様々な実施形態において、ポンプ光源は波長可変である。波長可変レーザに関する商業的に入手可能なオプションには、Spectra Physics社のVelocityおよびVortexチューナブルレーザがある。その他の波長可変固体技術は、LOTIS Ltd.のLT-22xxシリーズ固体レーザがある。
【0081】
レーザとして提供されるかフラッシュランプとして提供されるかにかかわらず、ポンプ源60は、比較的高い平均出力を選択することができる。これは、取り調べられる材料に応じて、約10mW~約10Wであり得るが、より典型的には、約100mWから約4Wである(再び、電荷キャリア移動度が、電荷キャリアが材料の界面(例えば、誘電体界面)に注入されるような方法で誘導されることを確実にすることが考慮されるため)材料に固有であり得る。ポンプ源60の平均出力は、材料の光学損傷閾値以下になるように選択される。例えば、ポンプ源60は、シリコンの光学損傷閾値を超えないように、取り調べ材料がシリコンを含む場合、1~2Wの間の平均光出力を有するように選択され得る。
【0082】
プローブ・レーザ 10 は、ナノ秒、ピコ秒、フェムト秒以上のパルスレーザ光源である。現在市販されているレーザで、必要なピーク出力、波長、信頼性を持つものとして、ドープファイバとチタンサファイアユニットの二選択がある。コヒレント社のVITESSEやスペクトラ・フィジックス社のMAI TAIレーザは、適切なチタンサファイアデバイスの一例である。Femtolasers Gmbhやその他のメーカーも、関連するチタンサファイアデバイスを製造している。適切なドープファイバーレーザは、IMRA、One Five、Toptica Photonicsが製造している。基板材料やポンプの種類によっては、浜松ホトニクスなど多くのメーカーのピコ秒レーザやナノ秒レーザも選択肢となる。レーザ10は、波長範囲約100nm~約2000nm、ピーク出力約10kW~1GW、平均出力約150mW以下で動作する。
【0083】
システム100には、他の様々なオプションのいわゆる「中間」光学部品が採用されてもよい。例えば、システムは、レーザ10及び/又はソース60から直接反射された放射と同軸のSHG信号を選択的に通過させるためのダイクロイック反射又は屈折フィルタ70を含むことができる。あるいは、何桁も強い反射一次ビームから弱いSHG信号を区別するためにプリズムを採用することもできる。しかし、プリズムのアプローチは、ミスアライメントに対して非常に敏感であることが証明されているため、上述のようなダイクロイックシステムが好まれるかもしれない。他のオプションとしては、回折格子やペリクルビームスプリッタの使用がある。集光光学系とコリメート/コラム光学系のための光学バンドル80を設けてもよい。また、フィルタホイール90、偏光板92、ズームレンズ94をシステムに組み込んでもよい。また、角度(または円弧型)回転調整(検出器に対応する調整を伴う)およびインライン光学部品が望ましい場合がある。
【0084】
図1Cに示される態様で、レーザ10からのビーム12は、ビームスプリッタ74によって2つの光路に分割されることができる。 ビームスプリッタ74は、ビーム12を2つの光路間で不均等に分割することができる。例えば、ビーム12のエネルギーの70%を第1の光路(例えば、ビーム16として)に沿わせ、ビーム12のエネルギーの30%を第2の光路(例えば、ビーム18として)に沿わせることができる。別の例として、ビーム12のエネルギーの60%を第1の光路に沿わせ、ビーム12のエネルギーの40%を第2の光路に沿わせることができる。さらに別の例として、ビーム12のエネルギーの80%を第1の光路に沿わせ、ビーム12のエネルギーの20%を第2の光路に沿わせることができる。従って、分割は不均等(例えば、70~30%、80~20%、60~40%、またはその間の任意の範囲、例えば、ある経路では60~90%の間、別の経路では40~10%の間、およびこれらの範囲外)であってもよく、パワーの大部分はポンプビームに送られ、一部はプローブビームに送られる。例えば、ポンプとプローブのそれぞれについて、60~70%と40~30%、ポンプとプローブのそれぞれについて、70~80%と30~20%、ポンプとプローブのそれぞれについて、80~90%と20~10%、またはポンプとプローブのそれぞれについて、90~99.999%と10~0.001%に分割することができる。 異なる実施形態では、プローブビームは0.001%から49.99%の間で、ポンプビームは例えば50.001%から99.999%の間であり得る。 2つのビームの合計は、100%またはそれに近似することができる。 分割は、場合によっては、特性評価される特定の材料系によって決定されることもある。
図1Cに示す例では、ビーム12のビームエネルギーの5%が第1の光路に沿い、ビーム12のエネルギーの95%が第2の光路に沿う。
【0085】
ビームスプリッタ74は、誘電体ミラー、スプリッタキューブ、金属コーティングミラー、ペリクルミラー又は導波路スプリッタから構成することができる。 ビーム12が光パルスを含む態様で、ビームスプリッタ74は、光パルスがブロード化されないようにビーム12を2つの光路間で分割する、無視できる分散を有する光学部品を含むことができる。
図1Cに示されるように、ビームの各々は、様々なミラー要素2072を使用して方向転換または指向させることができる。
【0086】
検出器40及び/又は光子計数システム44からのアウトプットは、電子デバイス48にインプットすることができる。電子デバイス48は、コンピューティングデバイス、コンピュータ、タブレット、マイクロコントローラ又はFPGAであり得る。電子デバイス48は、1つ又は複数のソフトウェアモジュールを実行するように構成され得るプロセッサを含む。オペレーティングシステムの実行に加えて、プロセッサは、ウェブブラウザ、電話アプリケーション、電子メールプログラム、または任意の他のソフトウェアアプリケーションを含む、1つ又は複数のソフトウェアアプリケーションを実行するように構成され得る。電子デバイス48は、RAM、ROM、EEPROMなどの機械可読非一過性記憶媒体に含まれる命令を実行することによって、本明細書で論じる方法を実施することができる。電子デバイス48は、ユーザと対話するための表示デバイスおよび/またはグラフィックユーザインタフェースを含むことができる。 電子デバイス48は、ネットワークインターフェースを介して1つ又は複数のデバイスと通信することができる。ネットワークインターフェースは、例えば、有線イーサネット、Bluetooth (登録商標)、または無線接続などの通信が可能なトランスミッタ、レシーバ、および/またはトランシーバを含むことができる。
【0087】
他の選択肢については、SHG信号はそれを生成する反射ビームに比べて弱いので、SHGカウントの信号対雑音比を改善することが望ましい。光子カウントシステム44の光子カウントゲート時間が、本明細書で説明する遮断及び/又は遅延プロセスに対して減少するにつれて、改善が一層重要になる。採用され得るノイズを低減する1つの方法は、光子カウンタを積極的に冷却することである。これは、液体窒素又はヘリウムのような極低温流体又はペルチェデバイスの使用による固体冷却を用いて行うことができる。その他の改善点としては、シャッタ速度に関連するマルクスバンク回路(MBC)の使用が挙げられる。さらに、システム100は、生産ライン環境内のインラインに組み込まれることができる。システム100に先行または後続する生産ライン要素には、エピタキシャル成長システム、リソグラフィおよび/または成膜(CVD、PVD、スパッタリングなど)システムのいずれかを含めることができる。
【0088】
次に、
図2A/2Bおよび
図3A/3Bを参照して、これらは、対象のポンプ/プローブ・システムを使用する方法において生成される可能性のあるSHG曲線のタイプの例を示す概略図である。
図2Aおよび2Bでは、このような信号を得るためのタイムスケールはミリ秒(10のマイナス3乗秒)オーダーである。したがって、これらは「高速」プロセスである。さらに後述するように、これらは、既存のアプローチと比較して、時間的に数桁の改善をもたらす可能性がある。例えば、SHGプロービングの前にテスト材料の表面全体に紫外線を照射できるフラッシュランプを使用すれば、各ポイントでの持続的な測定が不要になるため、スキャン時間全体が大幅に短縮される。
【0089】
具体的には、
図2Aにおいて、SHG信号200が初期強度202で測定される。この信号は、表面位置に印加されたプローブ光源放射によって生成される。所定の時間オフセット(O1)後に(オン状態のままのプローブの)ポンプ光源からの放射を加えると、信号強度は時間依存曲線204に沿って低下し、より低いレベル206になる。逆に、
図2Bでは、プローブ放射だけで生成された低いレベル212のSHG信号200'は、時間依存曲線214に沿って増加し、時間オフセット(O2)後にポンプ放射を適用すると、高い高原域216に達する。信号200および200'はまた、曲線の最初と最後に時間非依存成分または部分を含む。
【0090】
図2Aおよび
図2Bの両観測は、基板材料および異なるレーザ出力(例えば、この場合、ポンプの出力)に応じて、対象のシステムで行うことができる。様々な実施形態において電荷分離は、光子からの励起後に互いに分離する電子と正孔からなる。レーザからの光子によってシリコンの価電子帯からSiO
2の伝導帯に注入された電子は、主に酸化物の上面に捕捉される。正孔は、主にSi/SiO
2界面に近いシリコン価電子帯に集まる。入射放射線による励起や内部光放出による電荷キャリアの分離は、対象システム内部に存在する電場に寄与し、その結果、測定されるSHGが変化する。
図2Aと
図2Bのどちらが観測されるかは、試験場所での気体酸素の存在、対象試料の組成や構造など、さまざまな要因によって決まる。
【0091】
実際、信号200と200′の組み合わせが観察された事例もある。これらの事例では、信号強度はまずピークから低下し、底を打ち、その後再び漸近線まで上昇した。一般に、SHG強度曲線は非線形感受率テンソルによって決定され、このテンソルは分子配向、原子組織、電子構造、外部フィールドに影響される。界面を移動する電荷キャリアは、構造中の電荷状態を変化させ、SHG信号が発生する界面下層の電場を変化させる。界面を横切る電荷キャリアの種類(正または負)、および界面を横切るフィールドの初期状態に応じて、異なる時間依存性の曲線が観察される。検出されたSHG信号の強度は、スポットサイズ、平均レーザ出力、およびピークレーザ出力を含む様々な要因に依存し得る。様々な態様において、システム100は、約400カウント/秒と約700万カウント/秒との間の範囲の強度を有するSHG信号を検出するように構成され得る。 本明細書に記載のポンプ/プローブ・システムは、界面を横切って移動する電荷キャリアが飽和レベルに達するのに必要な時間を短縮することができる。様々な実施形態において、本明細書に記載のポンプ/プローブ・システムで、界面を横切って移動する電荷キャリアが飽和レベルに達するのに必要な時間は、1ミリ秒から1000秒の間であり得る。界面を含む領域の電荷キャリア密度が飽和レベル以下のときだけでなく、界面を含む領域の電荷キャリア密度が飽和レベルに達したときにもSHG信号の時間進化を得ることが有利な場合があるので、システムは、ポンプ放射をオン/オフしてから約1マイクロ秒以内にSHG信号測定を得るように構成することができる。例えば、システムは、ポンプ放射(またはプローブ放射)をオン/オフ後10秒以内、ポンプ放射(またはプローブ放射)をオン/オフ後、約6秒以内、ポンプ放射(またはプローブ放射)のオン/オフ後約1秒以内、ポンプ放射(またはプローブ放射)のオン/オフ後約100ミリ秒以内またはポンプ放射(またはプローブ放射)をオン/オフ後約1ミリ秒以内、ポンプ放射(またはプローブ放射)のオン/オフ後1マイクロ秒以内、ポンプ放射(またはプローブ放射)のオン/オフ後1ナノ秒以内またはこれらの値によって形成される任意の範囲内(例えば、ナノ秒より大きい時間、マイクロ秒より大きい時間、ミリ秒より大きい時間など)、およびこれらの範囲外、にSHG信号測定を得るように構成することができる。これらの値および範囲は、単一点から得られたデータを取得するために適用されるが、適切なイメージング光学系を用いれば、ウェハのかなりの領域、最大でウェハ全体を一度に含む領域まで増加させることができる。上記の括弧で示したように、これらの値と範囲はプローブ放射にも適用される。チャージ時間およびSHG信号を得るのに必要な時間を短縮することにより、界面のテストをより迅速に行うことができ、その結果、テスト中および/または生産ラインで製造中のスループットを向上させることができる。
【0092】
比較のために、
図3Aおよび
図3Bは、既存のSHG技術と同様に基板を取調べる1つの放射源(この場合、高平均出力および高ピーク出力のレーザ)のみを使用して、対応する材料についてのSHG信号曲線300および300′を概略的に示している。
図3Aおよび
図3Bの信号300および300を生成するための時間スケールは、数十から数百(10の2乗秒)秒のオーダーである。
【0093】
そのような時間にわたって、(
図2Aおよび
図2Bの信号のような)これらの信号は、初期302及び/又は時間依存性信号の後に特徴付けることができる下部および上部高原域306、316を含む。このように、信号200/200′および300/300′を用いて類似の(又は同一の)分析を実施することができ、主な相違点は、対象のシステム(すなわち、励起前材料のために高平均出力ポンプと組み合わせてより低い高ピーク出力のフェムト秒プローブ・レーザを使用する)により、必要な信号情報を得る際の時間的効率が大幅に改善されることである。さらに、対象のアプローチは、フィルタ・ホイールや他の方法を使用することなく、より簡単に、時間に依存しないSHG測定を決定する方法を提供する。
【0094】
いずれにしても、
図4は、閾値注入キャリアエネルギーを決定する方法を図示する。この場合、ポンプは波長可変レーザで構成される。これにより、試料に入射するポンプからの光子のアウトプット出力周波数(したがってE=hνによるエネルギー)を時間と共にランプアップすることができる。観測されたSHG活動作用は、信号400として図示されている。ポンプ・レーザがそのように印加され、または係合されている状態で、プローブ・レーザの印加によって生成された初期SHG信号レベル402が、突然変化する(すなわち、変曲、不連続、最大、最小、ステップ関数、カスプ、または404におけるある種の傾きの突然の変化を生じる)点として観察される。この時点での周波数は、閾値エネルギーに対応するものとされる。様々な態様で、閾値エネルギーは、2つの半導体材料または半導体材料と誘電体材料などの2つの材料間の界面を横切って、1つの半導体材料の価電子帯から別の半導体材料の伝導帯に電子を輸送するのに必要なエネルギーである(例えば、 SiとSiO
2、SiとSi
3N
4、SiとTa
2O
5、SiとBaTiO
3、SiとBaZrO
3、SiとZrO
2、SiとHfO
2、SiとLa
2O
3、SiとAl
2O
3、SiとY
2O
3、SiとZrSiO
4)。システム100は、約1.0eVから約6.0eVの範囲の閾値エネルギーを測定するように構成することができる。 本明細書に記載のシステムおよび方法は、例えば、2つの異なる半導体間、半導体と金属間、半導体と誘電体間など、様々な界面の閾値エネルギーを決定するように構成され得る。
【0095】
図5は、SHGを用いて半導体デバイスを特性評価する方法の一実施形態を示すフローチャート500である。様々なプロセス・フロー経路が示されている。このような方法は、502において、所望の位置に試料を位置決めすることから始めることができる(例えば、典型的には、ウェハ20がそこに固定された後にチャック30を位置決めすることによって)。進展的な位置決め(すなわち、再位置決め)は、複数の表面位置、または試料の領域内のすべての表面位置、または試料のすべての表面位置を走査するためにさらに説明されるように、任意の所定のSHG検出イベント520の後に生じてもよい。あるいは、このような動作は、540において、検出されたSHG信号に関する所定の判定が行われた後に生じてもよい(点線で示す「戻る」オプションのいずれか)。代替の決定に関する更なる詳細は、上記で参照した本出願の他の部分を参照すれば理解されよう。いずれにせよ、試料の位置決めまたは再位置決めに続いて、所定のフローパスが選択される(または、異なるデータを生成するために、同じ表面位置で別のフローパスを順番に実行してもよい)。
【0096】
一工程のフローパス(部分的に実線)に従って、504でプローブ光源放射が所定の位置で試料表面に印加される。次に、506でポンプ光源放射が印加される。この例では、ポンプ放射は、(任意に)放射波長を減少させることによって光エネルギーを直線的に増加させるよう方法を変化させて加えられる。得られたSHGは520で検出される。542の信号解析(
図4の例による)により、キャリア注入閾値エネルギーが決定される。様々な態様において、ポンプ放射のエネルギーは、半導体界面の閾値エネルギーに対応することができる。 従って、ポンプ放射のエネルギーは、約1.0eVから約6.0eVの間であり得る。例えば、SiとSiO
2の界面を横切る閾値エネルギーを決定するために、ポンプ放射の閾値エネルギーは、約4.1eVと約5.7eVの間で変化させることができる。 ポンプ放射のエネルギーの変化は、放射の周波数(または波長)を変化させることによって達成することができる。 例えば、閾値エネルギーの予測値が3.2eV付近の試料を検査するために、ポンプ放射の波長を約443nmと約365nmの間で変化させることができる。様々な態様において、ポンプ放射からの光子は2倍のエネルギーを持つ電子を生成することができるため(例えば、1つの電子が2つの光子を吸収する場合)、ポンプ放射のエネルギーは半導体界面の閾値エネルギー以下とすることができる。 このような態様では、帯電時間が長くなり、分解能と強度が向上した観察が可能になる。 また、帯電時間を長くすると、試料部位を検査するのに必要な時間が長くなり、スループットが低下する可能性がある。
【0097】
別のフローパス(一部破線)に続いて、508で ポンプ放射が基板に加えられる。このような印加は、即座に調査される表面のみに(例えば、レーザによって)向けられてもよいし、ウェハの表面全体に(例えば、フラッシュランプを使用して)向けられてもよい。次に、510で、検査される試料の一部分がプローブ光源放射に晒される。その結果生じるSHGが520で検出される。この方法のポンプ-プローブ検出の局面は、502での試料の再位置決め後に潜在的に繰り返される可能性がある。しかしながら、このようなアクションボックス508は省かれることもあるし、基板全体が最初にポンプ放射に晒された上記の例のように、一連のスキャニングプロセスからポンプ再投入が回避または省略されることもある。いずれにしても、544において、本特許出願の他の箇所で論じたように、ブロック542におけるような閾値エネルギー以外の決定を行うために、様々なSHGベースの信号分析のいずれかを行ってもよい。
【0098】
別の工程フローパス(一部、鎖線/中心線)に従って、504および510でのプローブ照射の直後に520でのSHG信号データ収集とともに、508でのポンプ照射の前後に504および510でプローブ取調べが実行される。この場合も、この方法は、フローチャート要素502に戻って再配置し、プローブ検出ポンプ―プローブ検出の方法またはサブ方法を繰り返して、基板またはその領域のすべてのセクション等の複数の位置をサンプリングするために再帰的に実行可能である。
【0099】
注目すべきことに、SHG信号解析方法またはサブ方法(一般にボックス540および542に包含される)のいずれかを、瞬時または瞬時に近いアウトプットのように、リアルタイムで実行することができる。そうすることで、収集されたデータによって決定された分光学的特性のいずれかを、機械上の統合ソフトウェアまたは遠隔のいずれかのソフトウェアパッケージによって計算することができる。あるいは、SHG信号解析は、SHGデータの一部または全部が検出または収集された後の後処理で処理されることがある。
【0100】
本明細書に記載のシステムおよび方法は、試料(例えば、半導体ウェハまたはその一部)の特性を評価するために使用され得る。例えば、本明細書に記載のシステムおよび方法は、上述したように、試料中の欠陥または汚染物質を検出するために使用することができる。 本明細書に記載のシステムおよび方法は、半導体ウェハの製作中または生産中に試料の特性を評価するように構成することができる。したがって、本システムおよび方法は、半導体製作施設内の半導体製作ラインに沿って使用され得る。本明細書に記載のシステムおよび方法は、半導体製作/生産ラインに統合可能である。本明細書に記載されたシステムおよび方法は、自動ウェハハンドリング機能を備えた半導体製作ラインに統合可能である。例えば、システムは、フロント・オープニング・ユニファイド・ポッド(FOUP)のようなウェハ・カセットを受け入れる付属の装置フロント・エンド・モジュール(EFEM)に装備可能である。これらの各カセットは、人間のオペレーターによって、または製作/生産ラインに沿って工程から工程へとカセットを移動させる自動カセット取扱ロボットによって、マシンに搬入される。
【0101】
様々な実施形態において、システムは、カセットがEFEMに装着されると、FOUPが開かれ、ロボットアームがFOUPから個々のウェハを選択し、システムに含まれる自動開閉ドアを通って、光密閉プロセスボックス内に移動し、バイアス対応真空チャック上に移動するように構成可能である。チャックは、ロボットアームが試料を上に載せることができるように、ロボットアームと補完的にフィットするように設計されている場合がある。このプロセスのある時点で、ウェハをスキャナにかざし、固有のレーザマークを識別することができる。
【0102】
したがって、半導体製作/組立ラインに統合されるように構成されたシステムは、FOUPまたは他のタイプのカセットからの自動ウェハハンドリング機能、上述したようなEFEMとの統合、ロボットハンドリングに適合するように設計されたチャック、ロボットワンド/アームの移動を可能にするために開閉する自動光密閉ドア、およびウェハ・ローディング/アンローディングとウェハ識別のためのEFEMへのソフトウェア信号を有することができる。
【0103】
パートII
図6Aは、第二高調波発生を利用した試料の検査に関連して採用されうる第1システム2100の図である。代替システム2100′および2100′′を
図6Bおよび
図6Cに示す。各システムは、電磁放射の一次ビーム2012を試料ウェハ2020に向けるための一次レーザ2010を含み、この試料は真空チャック2030によって保持される。チャック2030は、X-Yステージにセットされ、オプションとして、レーザが向けられる位置に対してウェハ全体の試料部位2022を位置決めするための回転ステージも有する。検出器2040で反射された放射線のビーム2014は、SHG信号を含む。検出器は、光電子増倍管、CCDカメラ、アバランシェ検出器、フォトダイオード検出器、ストリークカメラ、シリコン検出器のいずれでもよい。試料部位2022は、1つ又は複数の層を含み得る。試料部位2022は、少なくとも2つの層を含む複合基板から構成され得る。試料部位2022は、2つの異種材料間(例えば、2つの異なる半導体材料間、2つの異なるドープ半導体材料間、半導体と酸化物との間、半導体と誘電体材料との間、半導体と金属との間、酸化物と金属との間、金属と金属との間、または金属と誘電体との間)の界面を含み得る。
【0104】
また、各実施形態に共通するのは、1つ又は複数のシャッタ式デバイス2050を含むことである。これらは、以下の方法論に関連して説明するように採用される。使用されるシャッタハードウェアのタイプは、レーザ放射が遮断されるか、投棄されるか、または他の方法で試料部位から遠ざけられる時間フレームに依存する。
【0105】
非常に短い遮断時間(すなわち、10のマイナス9乗秒から10のマイナス12乗秒のオーダーのスイッチング時間)を得るには、ポッケル・セルや カー・セルのような電気光学的遮断装置が使用される。より長い遮断時間間隔(例えば、約10のマイナス5乗秒以上)には、機械的シャッタやフライホイールチョッパータイプのデバイスが採用される。
【0106】
しかし、電気光学的遮断デバイスにより、以下の方法に従って、より広範な材料を試験することができる。時間依存の信号カウントを解決するために、非常に小さな時間間隔、典型的にはピコ秒からマイクロ秒のオーダーで離散的にゲーティングできる光子カウントシステム 2044 を含めることができる。
【0107】
方法をより高速な時間フレームに押し込むためのハードウェアが考えられる。すなわち、
図6Cに示すように、システム(単数および複数)は遅延線ハードウェア2060を含むことができる。対応する数の時間遅延された取調イベントに対する複数の設定時間遅延ライン間のビーム分割およびスイッチング(またはシャッタリングオン/オフ)が可能である。しかしながら、可変遅延ラインは、ポンプパルス後直ちに(多くの方法論では10のマイナス12乗秒の遅延しか必要とされないかもしれないが)から数十ナノ秒までの時間フレーム上の複数の過渡電荷減衰取調べイベントに対する単一の解決策を提供するものとして好ましいかもしれない。より低速の反復キロヘルツレーザーを使えば、希望する遅延時間はマイクロ秒領域にまで達するかもしれない。そして、このようなハードウェアは、対象の方法論(このような方法論とハードウェアの両方がこれまで未知であると考えられている)を実施するのに独自に適しているが、他の用途にも使用できるかもしれない。
【0108】
図6Cに示された態様では、レーザ2010からのビーム2012は、ビームスプリッタ2070によって2つの光路に分割可能である。ビームスプリッタ2070は、ビーム2012を2つの光路間で不均等に分割することができる。例えば、ビーム2012のエネルギーの70%を第1の光路に沿って(例えば、ビーム2016として)向けることができ、ビーム12のエネルギーの30%を第2の光路に沿って(例えば、ビーム2018として)向けることができる。別の例として、ビーム2012のエネルギーの60%を第1の光路に沿って向けることができ、ビーム2012のエネルギーの40%を第2の光路に沿って向けることができる。さらに別の例として、ビーム2012のエネルギーの80%を第1の光路に沿って向けることができ、ビーム2012のエネルギーの20%を第2の光路に沿って向けることができる。ビームスプリッタ2070は、誘電体ミラー、スプリッタキューブ、金属コーティングミラー、ペリクルミラー、または導波路スプリッタで構成可能である。 ビーム2012が光パルスを含む態様では、ビームスプリッタ2070は、光パルスが拡散しないようにビーム2012を2つの光路に分割する、無視できる程度の拡散を有する光学部品を含むことができる。
図6Cの二重矢印によって示されるように、一次ビーム2012からビームスプリッタ2070から取り出された「取調べ」ビーム2016の経路は、その到着タイミングを「ポンプ」ビーム2018に対して変えるために長くしたり短くしたりすることができ、ここで、ビームの各々は、様々なミラー要素2072によって向けられるか、または照準を合わせられるように示される。別のアプローチ(上述)は、光遅延コンポーネントおよび/または他の光路に光ファイバを用いる(例えば、そのような説明のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第6,819,844号に提示されるように)。
【0109】
検出器2040および/または光子カウントシステム2044からのアウトプットは、電子デバイス2048にインプット可能である(例えば、
図6Aおよび
図6B参照)。電子デバイス2048は、コンピューティングデバイス、コンピュータ、タブレット、マイクロコントローラまたはFPGAであり得る。電子デバイス2048は、1つ又は複数のソフトウェアモジュールを実行するように構成され得るプロセッサまたは処理エレクトロニクスを含む。オペレーティングシステムの実行に加えて、プロセッサは、ウェブブラウザ、電話アプリケーション、電子メールプログラム、または任意の他のソフトウェアアプリケーションを含む、1つ又は複数のソフトウェアアプリケーションを実行するように構成され得る。電子デバイス2048は、RAM、ROM、EEPROMなどの機械可読非一過性記憶媒体に含まれる命令を実行することによって、本明細書で議論される方法を実施することができる。電子デバイス2048は、ユーザと対話するための表示デバイスおよび/またはグラフィックユーザインタフェースを含むことができる。電子デバイス2048は、ネットワークインターフェースを介して1つ又は複数のデバイスと通信することができる。ネットワークインターフェースは、有線または無線接続を介して通信することができるトランスミッタ、レシーバおよび/またはトランシーバを含むことができる。
【0110】
システム2100′′のもう一つの潜在的な局面は、初期ビームスプリッタの動作方法に関するものである。すなわち、分割は不均等(例えば、70~30%、80~20%、60~40%、またはその間の任意の範囲、例えば、ある経路では60~90%の間、別の経路では40~10%の間、およびこれらの範囲外)であってもよく、パワーの大部分をポンプビームに送り、一部をプローブビームに送る。 例えば、ポンプとプローブそれぞれについて60~70%と40~30%、ポンプとプローブそれぞれについて70~80%と30~20%、ポンプとプローブそれぞれについて80~90%と20~10%、またはポンプとプローブそれぞれについて90~99.999%と10~0.001%と分割することができる。異なる実施形態で、例えばプローブビームは0.001%から49.99%の間で、ポンプビームは50.001%から99.999%の間であり得る。 2つのビームの和は100%またはそれに近似する。分割は、ある場合に特性評価される特定の材料系によって決定されることもある。そうすることの(少なくとも部分的な)価値は、後述するように、材料チャージに続くSHG取調べに含まれる出力が望ましくは低減または最小化される、
図10および
図11に示すような方法を容易にするのに役立つことであろう。さらに別の局面は、ポンプビームとプローブビームを異なる角度で入射させることである。このようなアプローチは、ポンプとプローブのSHG応答を別々に測定することを容易にする。このような場合、各反射ビーム経路に1つずつ、2つの検出器を有利に採用することができる。
【0111】
他の様々なオプションの光学部品が、示された実施形態を区別する。例えば、実施形態2100および2100′は、レーザ2010からの反射放射と同軸のSHG信号を直接選択的に通過させるためのダイクロイック反射または屈折フィルタ2080を含んで示されている。あるいは、何桁も強い反射一次ビームから弱いSHG信号を区別するためにプリズムを採用することもできる。しかし、プリズムを使用した場合、位置のずれに非常に敏感であることが判明しているため、上記のようなダイクロイックシステムを使用することが望ましい。他のオプションとしては、回折格子やペリクルビームスプリッタの使用がある。システム2100に示されるように、フォーカシングおよびコリメート/コリメーション光学系の光学バンドル2082が提供され得る。システム2100′に示すように、フィルタホイール2084、ズームレンズ2086および/または偏光子2088をシステム(単数および複数)に採用することができる。また、システム2100′に示すような角度(または円弧型)回転調整(検出器2040およびインライン光学部品の対応する調整を伴う)が望ましい場合がある。追加の放射源2090(指向性ビーム2092を放出する図示のレーザであるか、発散パルスまたは光学的にコリメートされたパルスまたは集束パルス2094を放出するUVフラッシュランプである)もまた、「ウェハ測定技術」」と題され2014年4月17日に出願された米国仮出願第61/980,860号明細書の「ポンプおよびプローブ型SHG技術」と題するセクションIとして参照される部分、および/または以下の方法における初期充電/飽和、に関連して上述したような特徴を提供するためにシステム(単数および複数)に組み込まれ得る。
【0112】
これらのシステムにおいて、レーザ10は、約700nmから約2000nmの間の波長範囲において、約10kWから1GWの間のピーク出力で動作し得るが、約100mW未満の平均出力で供給される。 様々な実施形態では、10mWと10Wの間の平均出力で十分である。追加の光源2090(別のレーザであれフラッシュランプであれ)は、約10mWから10Wの間の平均電力を供給する約80nmから約800nmの間の波長範囲で動作することができる。
【0113】
他のシステムオプションに関して、SHG信号はそれを生成する反射ビームに比べて弱いので、SHGカウントの信号対雑音比を改善することが望ましい場合がある。本明細書で説明する遮断及び/又は遅延プロセスにおいて光子カウントのゲート時間が短くなると、改善はさらに有用になる。採用され得るノイズを低減する1つの方法は、検出器を積極的に冷却することである。冷却は、熱ノイズのためにランダムに発生する偽陽性光子検出の数を減少させることができる。これは、液体窒素やヘリウムのような極低温流体や、ペルチェ素子を使用した固体冷却を用いて行うことができる。その他の改善点としては、シャッタースピードに関連したMBC(Marx Bank Circuit)の使用などがある。
【0114】
これらの改良は、
図6A~6Cのいずれのシステムにも適用可能である。同様に、システム2100および2100′に関連して上述した特徴のいずれかまたはすべてをシステム2100′′に組み込んでもよい。実際、すべてのシステム間で特徴や 構成要素のミックス・アンド・マッチが考えられる。
【0115】
対象の測定を実行するこのようなシステムにより、レーザ遮断および/または遅延に関連する技術を使用して、これまで不可能であった様々な決定が可能になる。
図7は、そのような可能性を表すプロセスマップ又は決定ツリー2200を示す。すなわち、検出されたいわゆる問題2210は、欠陥2220(ボンドボイドまたは転位、結晶起源粒子(COP)等の拡張欠陥)と汚染物質2230(点欠陥またはクラスター状の銅含有物または他の金属等)との間で解析することができる。欠陥に関しては、欠陥タイプ2222および/または欠陥定量化2224の決定(例えば、密度または程度に関して)もまた、行われ得る。汚染物質に関しては、汚染物質種またはタイプ2232および/または汚染物質定量化2234の決定が行われ得る。欠陥と汚染物質との間のこのような解析および種の同定は、電荷キャリア寿命、トラップエネルギー、トラップ捕獲断面積および/またはトラップ密度を決定し、次いでこれらをルックアップテーブルまたはデータベースの値と比較することに関連して実行され得る。本質的に、これらのテーブルまたはデータベースは、対象となる方法によって特徴付けられた材料の特性のリストを含み、その後、特定の欠陥または汚染物質に対応するテーブルまたはデータベースのエントリと記載された特性を照合する。
【0116】
トラップ捕獲断面積とトラップ密度は、オプションとして、検出された電荷移動速度に関連して観察される場合がある。電荷キャリアのライフタイムとトラップエネルギーの決定に関しては、I. Lundstromの研究に基づく以下の式が指針となる。
【数2】
【0117】
ここで、τは、トラップ放電のトンネル化機構のトンネル化時定数であり、φrは、トラップエネルギーを表し、Eoxは、界面においてファイルされた電気の強さを表し、残りの式変数および文脈は、I. Lundstrom, JAP, v.43,n.12,p.5045,1972 に記載されており、この主題は、参照によりその全体が組み込まれる。 さらなるモデリングおよび計算オプションは、「ウェハ測定技術」と題され2014年4月17日に出願された米国仮出願第61/980,860号の「温度制御測定」と題されたセクションIIIの部分を参照して、その全体が本明細書に組み込まれることにより、理解され得る。
【0118】
いずれにしても、対象試料の取調べによって得られた減衰曲線データは、物理モデルおよび関連する数学を使用することによって、トラップエネルギーおよび電荷キャリア寿命のパラメータを決定するために使用することができる。
図8Aおよび
図8Bに描かれているような曲線2300、2300′の代表的なセットは、上記の式から計算することができる(ここで、
図8Bは、
図8Aからのデータの一部を強調または拡大している)。
【0119】
これらの曲線は、異なるトラップまたはバリアエネルギに対する時定数(縦軸)と誘電体厚さ(横軸)の関係を示している。縦軸はナノ秒(1E-9秒)までの超高速時間スケールを含む。横軸はトンネル距離(または誘電体厚さ、この例では両方の用語が一般的に等価)である。異なる曲線は、一定のバリアエネルギの直線である。例えば、
図8Bでは、誘電体の厚さが40オングストロームであれば、エネルギー深さが0.7eVのバリアエネルギを持つトラップに捕らえられた電子は、約1E-5秒の脱トラップ時定数を示す。
【0120】
電荷キャリアの寿命と既知のトラップエネルギーを用いて、ポアソン/輸送ソルバーによるモデリングをさらに進めることで、MOS様構造やより特殊なデバイスにおけるトラップ密度を決定することができる。具体的には、フェムト秒光パルスによる光注入電流は、誘電体の伝導帯に到達する電荷キャリアのバーストを誘発する。この電流の平均値は、その領域におけるキャリア濃度とその寿命に関連する。界面を横切るE-フィールドは、SHGがこれらの現象を測定する際の代用品である。
【0121】
図8A のプロットでは、約 3 eV のエネルギーを持つトラップに対して、20 オングストロームの酸化物が 1 msec の放電時定数を持つことが観察される(破線参照)。
図8B(ハイライトボックス参照)に示すように、1μsecから約1msecの間、観測可能な電流が流れ、その後すべての電流が消滅する。
【0122】
本出願で議論される減衰曲線は、異なるエネルギーおよび異なる緩和/再結合時定数を有するトラップからの複数のプロセス(例えば、電荷緩和、電荷再結合など)の産物であり得る。 それにもかかわらず、様々な実施形態において、減衰曲線は、一般に、指数関数f(t)=Aexp(-λt)+Bによって表すことができる。ここで、Aは減衰振幅であり、Bはベースラインオフセット定数を示し、λは減衰定数を示す。この一般的な指数関数は、実験的に得られた減衰データ曲線から「減衰の程度」をおおよそ特徴付けるために使用することができる。様々な実施形態において、半減期t1/2、平均寿命τ、および減衰定数λを使用して、(実験的またはシミュレーションによって得られた)減衰曲線の減衰の程度を特徴付けることが可能である。例えば、パラメータ A、B、λ は、後述するように実験的に得られた減衰データポイントから得られる。 次に、平均寿命τは、定性的には部分崩壊または完全崩壊と呼ばれるもののベンチマークを設定する方法として、放射性崩壊の理論を使用して、パラメータA、B、およびλから計算可能である。例えば、いくつかの実施形態では、τは、式(t1/2)/(ln(2))によって与えられる。
【0123】
様々な実施態様において、電荷状態は、3回の平均寿命τの時間スパンの後に完全に減衰したとみなすことができ、これは完全飽和から~95%の減衰に相当する。部分的な減衰は、ある数の平均寿命τが経過した後の信号で表すことができる。
【0124】
運用において、システムは、ウェハの一部(例えば、ダイサイズ部分)またはウェハ全体について、ポイント・バイ・ポイントで、対象の方法論に少なくとも部分的に基づいてパラメータ(例えば、キャリア・ライフタイム、トラップエネルギー、トラップ断面積、電荷キャリア密度、トラップ電荷密度、キャリア注入閾値エネルギー、電荷キャリア・ライフタイム、電荷蓄積時間など)を決定する。ウェハ全体(所望の材料、表面積、およびスキャンの密度に依存する)は、多くの場合、約10分未満でスキャン可能であり、これらのパラメータは、スキャンされた各ポイントについて決定される。様々な実施形態において、ウェハのある場所は、約100ミリ秒から約3秒の間の時間間隔でスキャンされることができる。 例えば、ウェハの位置は、約950ミリ秒でスキャン可能である。
【0125】
決定されたパラメータの空間分布を含むデータのマトリックスは、定量的な検査、フィードバック、およびプレゼンテーションの手段として、各パラメータについて個別に色分けされたヒートマップまたはコンターマップとしてプロットする ことができる。
図9は、そのようなマップ2400の1つを示している。これは、欠陥2402がどのように描かれるかを示している。しかし、
図7のさらに洗練された主題のいずれかを示すことも可能である。 一旦定量的データが得られれば、そのようなアウトプットを提供することは、単にプロットプログラム/スクリプトのコードを変更するだけの問題である。
【0126】
このような情報および/または以下で扱われる他の情報は、コンピュータモニタまたは専用システムディスプレイ上に表示可能であり、かつ/またはデジタル媒体上で後で参照または分析に使用するために記録可能である。さらに、各ウェハ空間分布は、層厚の変動を補正するために、エリプソメトリデータと参照することによって相互相関させることができ、また、例えば、全反射蛍光X線(TXRF)、飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF-SIMS)等によって得られる独立した汚染特性データと相互較正することができる。これらの初期空間分布または補正された空間分布を、規格内であることが分かっているウェハからの空間分布と比較することで、問題の試料に欠陥があるかどうか、またはさらなる検査が必要な問題のある特徴があるかどうかを判断することができる。しかし、一般的には、低コストのSHGやその他の方法を、TXRFのような低速で高価な直接法と併用したり、併用したり、併用した場合と比較したりして較正することが望ましい。
【0127】
ツールが自律的にウェハにフラグを立てることができるように適切に較正されるまで、何が許容可能なウェハであるか、または不満足なウェハであるかの基準を決定する際に、最初は人間の判断が(例えば、生成されたヒートマップ2400を検査する際に)採用される場合がある。 工場内の十分に特性化されたプロセスでは、フラグが立てられたウェハの特性に基づいて、歩留まりに関する体系的な問題の根本原因を決定するためにのみ、人間の判断が必要となる。
【0128】
しかしながら、
図10は、そのような決定を行う際に使用され得る、本明細書の第一の方法の態様を示すプロット2500を提供する。この方法は、以下で議論され図示される他の方法と同様に、取調べレーザが一定時間ゲートされる複数のシャッタ遮断イベントによるSHG応答の特徴付けに依存する。
【0129】
この最初の例では、取調べられる試料の一部分が(典型的にはレーザによって)飽和まで帯電される。この例では、ポンプビームとプローブビームを生成するために単一の光源を使用しているが、他の実施形態では別々のポンプ光源とプローブ光源を使用することもできる。その間、SHG信号をモニタすることができる。飽和レベルは、材料の特性評価及び/又は帯電(Ich)に関連するSHG信号強度の漸近挙動を観察することによって知ることができる。飽和に達すると(または達した後)、レーザ(ポンプビーム)からの電磁放射は試料セクションから遮断される。レーザ(プローブビーム)は、選択された時間(tbl1)の間、ゲーティングされる。ゲーティングが停止した後、レーザ(プローブビーム)が表面に照射された状態でSHG強度測定(Idch1)が行われ、最初の放電点における帯電の減衰が観察される。一定時間(tch)にわたって(ポンプビームで)材料部分を再び飽和まで帯電させた後、複合減衰曲線となる別のポイントを特定するために、最初の時間とは異なる時間(tbl2)で2回目の遮断が行われる。レーザ(プローブビーム)の遮断を解除すると、SHG信号強度(Idchs2)が再び測定される。この減少したシグナルは、2回目のゲーティングイベントまたは遮断間隔における電荷の減衰を示す。レーザ(ポンプビーム)によって再び飽和まで帯電されると、異なるタイミングで3回目の遮断が行われ(tbl3)、SHG強度に対する電荷減衰の3回目の測定のために、SHGインタロゲーションと信号強度測定(Idch3)が行われる。
【0130】
上記の例では、試料は飽和レベルまで帯電されるが、他の例では、試料は飽和以下の電荷レベルまで帯電させることができる。 上記の例では、3つの遮断時間tbl1、tbl2およびtbl3は異なるが、他の例では、3つの遮断時間tbl1、tbl2およびtbl3は同じであり得る。様々な実施例において、試料は最初に帯電レベルまで帯電させることができ、SHG強度測定値(Idch1)、(Idch2)および(Idch3)は、最初の帯電イベント後の異なる時間間隔で得ることができる。
【0131】
上述したように、これら3つの点(Idch1、Idch2、Idch3に対応する)は、複合電荷減衰曲線を構成するために使用することができる。本明細書では、その成分が複数の関連する事象に由来するという意味で「複合」曲線と呼ぶ。また、4つ以上のブロック-検出サイクルを採用するように、さらなる繰り返し(より多くの減衰曲線データポイントを生成するために異なるゲーティング時間を採用する可能性、または選択されたポイントについて確実性を確認し、および/または測定値から誤差を除去するために同一相関タイミングを使用)を採用することもできるが、そのようなサイクルを2つだけ採用することもできる。1つの減衰関連データポイントでは意味のある減衰曲線の特性は得られないが、2つのデータポイントから曲線をモデル化または外挿することができる直線を定義することで、ある程度の有用性が得られ、指数関数的減衰のフィッティングでは3点以上がより精度の高い近似をもたらす。別の言い方をすれば、単純な(例えば分散輸送物理学によって引き伸ばされていない)減衰動態は一般式Measurable(t)=M0*exp(-t/tau) を持っていて、2つの未知のパラメータM0とtauを求めるには、この単純な動態を仮定して少なくとも2つのポイントが必要である。分散(すなわち非線形)動態では、n点が測定された場合、(n-1)次補正パラメータを抽出するためにできるだけ多くの点を測定し、その次数の近似に適したモデルを適用することが望ましい。また、その一連の測定は、ある種の欠陥に割り当てられるタウを実際に実用的かつ正確にするために、異なる電場(E)に対して測定されなければならない。
【0132】
上記の方法は、いくつかの時点における測定値を得ることにより、パラメータ対時間(界面リーク電流や占有トラップ密度対時間など)の動態曲線を提供することができる。時定数(τ)は、パラメータ対時間の動態曲線から抽出可能である。この時定数は、ある種の欠陥に特徴的な時定数に帰することができる。
【0133】
いずれにせよ、(実施例のように)取調べ(またはプローブ)レーザで材料を飽和させながら SHG データを取得することで、減衰に依存したデータを得ることができる。しかし、帯電は必ずしも飽和に至るとは限らない(例えば、上述のように)。また、帯電レーザが遮断される前に測定が行われる必要もない。さらに、充電は必ずしも取調べ/プローブ・レーザで行われるわけでは無い(例えば、上記で引用したオプションのポンプ/プローブ方法論を参照)。
【0134】
にもかかわらず、1つの試料部位で対象の試験を行った後、試料材料は通常、同じ(または同様の)試験のために別の部分を位置付けるために移動またはインデックス付けされる。このようにして、上述したように、ウェハ全体をスキャンする際に、複数の部分、あるいは試料材料のすべての部分を取調べ、定量化することができる。
【0135】
図11とプロット2600 は、スキャンによって電荷減衰に関連するデータを取得するための代替的な(または補完的な)アプローチをプロット2600 に示している。この方法では、飽和まで帯電させた後、複数の遮断時間間隔(t
bl1、t
bl2、t
bl3)にわたって連続的な(または少なくとも半連続的な)放電が、異なる SHG 強度(I
dch1、I
dch2、I
dch3)を測定する取調べレーザまたはプローブ・レーザからのレーザパルスによって調査される。取調べ/プローブ・レーザからのレーザパルスの強度および/または周波数は、取調べ/プローブ・レーザの平均出力が低減されるように選択され、遮断間隔の間の材料の再帯電を回避しつつ、妥当なSHG信号を得ることができる。そのためには、少なくとも1~3個のレーザパルスを適用可能である。このように(数および/または出力が)低減されると、取調べまたはプローブ・レーザ・パルスに起因する材料励起は無視されるか、較正および/またはモデリングによって考慮される。
【0136】
様々な実施形態において、別のポンプ源を帯電に使用することができる。しかし、いくつかの実施形態では、プローブビームを使用して試料を帯電させることができる。
【0137】
いずれにしても、パルス間の遅延は、予想される過渡電荷減衰プロファイルを考慮するか、または他の実際的な理由のために、同一であるか、または調整されてもよい。同様に、遅延は上記で「ゲーティング」または「遮断」の用語で説明されているが、
図6Cに関連して上述したように、遅延は1つ又は複数の光遅延線を使用して生成されてもよいことを理解されたい。さらに、
図10に関連して説明した遮断/ゲーティングについても同様である。
【0138】
さらに、上述したように、
図11の方法は、遮断または遅延時間またはイベントの数をさまざまに変更して実施することができる。また、SHG 信号は飽和までの電荷の間に測定してもしなくてもよい。 いずれにせよ、
図11の方法は、最後のゲーティング期間がSHG信号を0にするように(図示のように)実施することができる。このことの確認は、帯電強度(Ich)を測定するモードで同じ位置で方法を繰り返すことによって、または飽和までの(再)帯電におけるSHG信号のみを観察することによって得られる。
【0139】
図12A~
図12Eは、減衰に関連するデータポイントを取得するために対象のハードウェアが使用される態様に関して有益である。
図12Aは、いわゆる「パルスピッキング」アプローチにおいて、中間パルスまたは交互パルスがシャッターハードウェア(例えば、上述のように)によって遮断される一連のレーザパルス2702を示すチャート2700を提供する。 所定の時間間隔にわたって、個々のパルスを通過させ(実線で示す)、他のパルスを遮断する(破線で示す)ことが可能である。
【0140】
図12Bは、SHG調査のための遮断技術の分解能が、プローブ・レーザの反復(rep)レートによって制限され得る態様を示すチャート2710を提供する。具体的には、減衰曲線2712のような減衰曲線が示された場合、
図12Aと同じ時間スケールで動作するように図示されたパルスレーザを使用して、1つおきのパルスの遮断で時間遅延プロファイルを解決することが可能である。しかし、このような状況では、より短い曲線2714を分解したり観察したりすることはできない。このように、光遅延ステージを使用することで、さらなる有用性を提供することができる。
【0141】
従って、
図12Cのチャート2720は、レーザの反復率に対する曲線の減衰時間の観点から、試料の充電に関連する基準時間に関して、遮断と遅延の導入とが、どのように重複する有用な領域を提供できるかを(グラフと文字で)示している。また、遅延ステージのみによって減衰曲線の検査が可能となる短い時間範囲と、ポンピングおよび/またはプロービングビームのブロックのみによって実用的となる長い時間範囲がどのように存在するかを示す。
【0142】
図12Dと12Eは、ブロック/遅延を組み合わせた装置の有用性をさらに示している。チャート2730は、個々のレーザパルス2702によって生成される例示的なSHG信号を示している。遅延ステージだけだと、光遅延を変化させることによって、このような各パルス間の範囲(X)だけを調べることができる。これとは対照的に、チョッパー、シャッタ、変調器など、遅延ステージと遮断またはシャッタ手段とを組み合わせたシステムでは、範囲(Y)にわたる付加的な有用性が達成される場合がある。チャート2740で示すように、このようなシステムは、1パルス時間から数パルス時間の範囲で減衰曲線(およびそれらに関連する時定数)を測定することができる。
【0143】
図13は、第3の方法の実施形態を示すプロット2800である。この実施形態は
図11のものと類似しているが、レーザ(オプションでSHG強度(I
ch)信号をモニタまたは捕捉する)または他の電磁放射源で材料をチャージし、その後、試料へのレーザ放射の適用を遮断しあるいは他の方法で停止し、それによって放電を許容した後、放電電流(J
dch1、J
dch2、J
dch3)が時間間隔(例えば t
i=t
0、2t
0、3t
0、7t
0、10t
0、20t
0、30t
0、70t
0、基本的に対数時間スケールに対する線形時間、に従って測定され、ここでt0は測定開始時における約10のマイナス6乗秒または10のマイナス3乗秒のスケールパラメータである)で測定されることを除く。このアプローチは、基板中のe-h-プラズマが減衰した後に放電電流が見え始める瞬間によって、基板中の移動キャリア寿命の評価を与え、したがって、ウェハの重要な物理的パラメータを提供する。また、キャリアの寿命が決定された後、放電電流は、放電電荷のSHGセンシングによって得られるのと同じ方法で、その時間依存性(すなわち、電荷の減衰に関する動態)を解釈される。
【0144】
様々な実施形態を使用して、値の範囲を有する時定数(例えば、減衰のための)を測定することができる。例えば、時定数は、0.1フェムト秒と1フェムト秒の間、1フェムト秒と10フェムト秒の間、10フェムト秒と100フェムト秒の間、100フェムト秒と1ピコ秒の間、1ピコ秒と10ピコ秒の間、10ピコ秒と100ピコ秒の間、100ピコ秒と1ナノ秒の間、1ナノ秒と10ナノ秒の間、 10ナノ秒と100ナノ秒の間、100ナノ秒と1マイクロ秒の間、1ナノ秒と100マイクロ秒の間、100マイクロ秒と1ミリ秒の間、1マイクロ秒と100ミリ秒の間、100マイクロ秒と1秒の間、1秒と10秒の間、または10秒と100秒の間、あるいはそれより大きいか小さい。同様に、例えばプローブとポンプ(またはポンプとプローブ)の間の時間遅延(Δ)は、例えば0.1フェムト秒と1フェムト秒の間、1フェムト秒と10フェムト秒の間、10フェムト秒と100フェムト秒の間、100フェムト秒と1ピコ秒の間、1ピコ秒と10ピコ秒の間、10ピコ秒と100ピコ秒の間、100ピコ秒と1ナノ秒の間、1ナノ秒と10ナノ秒の間、 10ナノ秒と100ナノ秒の間、100ナノ秒と1マイクロ秒の間、1ナノ秒と100マイクロ秒の間、100マイクロ秒と1ミリ秒の間、1マイクロ秒と100ミリ秒の間、100マイクロ秒と1秒の間、1秒と10秒の間、10秒と100秒の間である。これらの範囲外の値も可能である。
【0145】
図13の方法を実施するのに適したシステムを提供する際に、様々な物理的アプローチをとることができ、この方法は、特に、上述したものと同様に変更することができる。2つのそのようなアプローチが
図14Aおよび
図14Bに示されている。
【0146】
システム2900および2900′は、可視光領域で透明な導電性材料で作られたゲート電極2910および2920をそれぞれ使用する。このような電極は、検査されるウェハ2020に接触してもよいが、最小限の距離だけ離れていればよいので、その必要はない。様々な態様において、誘電体中の電場は、静電容量-電圧曲線(CV曲線)の交流測定を使用して電極-誘電体-基板構造パラメータを抽出することによって推定することができる。CV曲線測定は、市場で入手可能な標準的なCV測定セットアップを使用し、対象ツールの材料試料に接続して行う(例えば、印加電圧は、約0.1MV/cmから約5MV/cmの間の誘電体中の電場を提供する)。ウェハは、導電性チャック2030の上に保持され、電気的な基板接触を提供することができる。ゲート電極の別の代替構造としては、厚さ10~30Aのガラス上に極薄のAu膜またはAl膜を形成することが考えられるが、この場合、薄い半透過金属層による一部の光子の吸収によって感度が低下する可能性がある。
【0147】
しかし、電極2910および2920は、有意な吸収の問題を示さない(ただし、較正可能な屈折に基づく考慮事項が生じる可能性があり、またはシステムにおいて他の方法で説明される可能性がある)。これらの電極は、電気接点2932と接続されたZnO、SnOなどのような材料からなる透明導体ゲート層2930から構成される。この構造は反射防止トップコート2934を含んでもよい。ゲート層2930は、図示のような厚さ(Dgc)を有する誘電体(SiO2)製の透明キャリア2936上に設けられてもよい。様々な実施形態において、透明キャリアは、「ウェハ測定技術」と題され2014年4月17日に出願された米国仮出願第61/980,860号の、「フィールドバイアスSHG測定」と題されたセクションIVとして参照される部分に記載されるものと同様の、電気測定を実行するために例えば静電容量結合を採用することができる非接触電極のためのゲートとして使用される絶縁体を備える。ウェハが入射レーザ放射によって帯電すると、その1つ又は複数の界面にわたる電場が変化し、ウェハの層は、プレートコンデンサと同様に、電極のプレートと静電容量的に結合するはずである。電極の帯電は、電流として測定される電荷キャリアの移動を伴う。
【0148】
Dgcは、非侵襲的なアプローチで半導体基板上のCV曲線を測定することにより較正され、印加電圧が既知である場合には電場(E)計算に使用される。ゲートと試料間の無視できるギャップ距離は、エアギャップとすることができる。あるいは、電極をエアギャップや誘電体によって分離するのではなく、試料と直接接触させることもできる。したがって、様々な実施形態において、通常のCVまたはIV測定を行うことができる。
【0149】
あるいは、水と SiO2の屈折率が近いことを考慮すると、ギャップを脱イオン水で満たすことは、悪影響を及ぼすことなく(あるいは、少なくとも対処できないことなく)境界層反射を低減するのに役立つ可能性がある。脱イオン水(またはクリーンルーム・グレードの水)は、電気的に敏感で化学的に純粋な基板ウェハ周辺の清浄度を維持することができる。脱イオン水は通常の水よりも導電性が低い。
【0150】
図14B では、キャリアまたはゲートホルダ 2938 の構造が異なる、関連する構造が示されている。ここでは、MEMS 技術を使用して生産されるように、中心部をエッチング除去し、電極周囲に材料を残すことによって最適に形成されたリングとして構成される。しかし、いずれにせよ、レーザ放射とSHG放射が通過しなければならない大きな非占有領域があるため、上述したように、これを脱イオン水で満たすことが特に望ましいと考えられる。
【0151】
それにもかかわらず、全体的な電極2910、2920の構造において、各実施形態は通常、使用中の材料を励起する放射線に対して静止している。使用前および使用後、電極構造体(単数および複数)は、ロボットアーム又はキャリッジアセンブリ(図示せず)によって収納され得る。
【0152】
上述のように、様々な実施形態において、電極はウェハに直接接触して、電流の流れを測定するような電気測定を実行する。しかし、例えば試料と静電容量的に結合した電極を使用するなど、非接触で電流を測定する方法を使用することもできる。
【0153】
本明細書に記載のシステムおよび方法は、試料(例えば、半導体ウェハまたはその一部)の特性評価に使用することができる。例えば、本明細書に記載のシステムおよび方法は、上述したように、試料中の欠陥または汚染物質を検出するために使用することができる。 本明細書に記載のシステムおよび方法は、半導体ウェハの製作中または生産中に試料を特徴付けるように構成することができる。したがって、本システムおよび方法は、半導体製作施設内の半導体製作ラインに沿って使用することができる。本明細書に記載のシステムおよび方法は、半導体製作/生産ラインに統合可能である。本明細書に記載されたシステムおよび方法は、自動ウェハハンドリング機能を備えた半導体製作ラインに組み込むことができる。例えば、システムは、フロント・オープニング・ユニファイド・ポッド(FOUP)のようなウェハ・カセットを受け入れる付属の装置フロント・エンド・モジュール装備(EFEM)を具備することができる。これらの各カセットは、人間のオペレーターによって、または製作/生産ラインに沿って工程から工程へとカセットを移動させる自動カセットハンドリングロボットによって、マシンに搬入される。
【0154】
様々な実施形態では、カセットがEFEMに装着されると、FOUPが開かれ、ロボットアームがFOUPから個々のウェハを選択し、システムに含まれる自動作動ドアを通って、光密閉プロセスボックス内に移動し、バイアス対応真空チャック上に移動するように、システムを構成することができる。チャックは、ロボットアームが試料を上に載せることができるように、ロボットアームと補完的に適合するように設計されている場合がある。このプロセスのある時点で、ウェハをスキャナにかざし、固有のレーザマークを識別することができる。
【0155】
したがって、半導体製作/組立ラインに統合されるように構成されたシステムは、FOUPまたは他のタイプのカセットからの自動ウェハハンドリング機能、上述したようなEFEMとの統合、ロボットハンドリングに適合するように設計されたチャック、ロボットワンド/アームの移動を可能にするために開閉する光密閉自動ドア、およびウェハのロード/アンロードとウェハ識別のためのEFEMへのソフトウェア信号を有することができる。
【0156】
パートIII
図15Aおよび
図15Bは、「ウェハ測定技術」と題され2014年4月17日に出願された米国仮出願第61/980,860号の、「ポンプおよびプローブ型SHG測定」と題されたセクションIに詳しく記載されているようなSHGシステムおよび方法において使用するための好適なハードウェアを示す。他のシステムおよび方法のオプションは、「ウェハ測定技術」と題され2014年4月17日に出願された米国仮出願第61/980,860号のうち「チャージ減衰測定システムおよび方法」と題されたセクションIIに提示されており、例えば、中間光学系、光遅延線(単数および複数)の包含、およびオプションの電極機能に関する。
【0157】
図示されているように、システム3000は、真空チャック3030によって保持されている試料ウェハ3020に電磁放射の取調べビーム3012を向けるための一次またはプローブ・レーザ3010を含む。
図15Bに示されるように、チャック3030はx-yステージを含み、またオプションとして、レーザが向けられる位置に対してウェハを横切って試料部位3022を位置決めするための回転ステージも設置される。x-yステージは、他のハードウェアを移動させることなく、複数のウェハ表面部位または位置3022をスキャンすることを可能にする。回転ステージは、オプションとして、SHGに対する結晶構造の影響を評価することを可能にする。チャック3030のさらなるオプションの特徴、態様および/または用途は、本出願の他の箇所に表題を付して提示される。試料部位3022は、1つ又は複数の層を含むことができる。 試料部位3022は、少なくとも2つの層を含む複合基板を備えることができる。試料部位3022は、2つの異種材料間(例えば、2つの異なる半導体材料間、2つの異なるドープ半導体材料間、半導体と酸化物間、半導体と誘電体材料間、半導体と金属間、または酸化物と金属間)の界面を含むことができる。
【0158】
システム3000が使用されているとき、検出器3040に向けられる反射放射線のビーム3014は、SHG信号を含む。検出器3040は、光電子増倍管、CCDカメラ、アバランシェ検出器、フォトダイオード検出器、ストリークカメラおよびシリコン検出器のいずれかであってよい。システム3000はまた、1つ又は複数のシャッタ型デバイス3050を含むことができる。使用されるシャッタハードウェアのタイプは、レーザ放射が遮断されるか、投棄されるか、または他の方法で試料部位3022から遠ざけられる時間フレームに依存する。ポッケル・セルやカー・セルのような電気光学的遮断デバイスは、非常に短い遮断時間(すなわち、10のマイナス9乗から10のマイナス12乗秒のオーダーの作動時間)を得るために使用可能である。
【0159】
遮断時間間隔が長い場合(例えば、約10のマイナス5乗秒以上)は、機械式シャッタやフライホイールチョッパータイプのデバイスを採用することができる。しかし、電気光学的遮断デバイスを使用することで、以下の方法に従って、より広範な材料を試験することが可能になる。時間依存の信号カウントを解決するために、非常に小さな時間間隔、典型的にはピコ秒からマイクロ秒のオーダーの時間間隔を離散的にゲートすることができる光子カウントシステム3044を採用することができる。より高速な時間フレームには、上述のように光遅延線(複数)を組み込むことができる。
【0160】
システム3000は、ポンプ源とも呼ばれる追加の電磁放射源3060を含むことができる。様々な実施態様において、放射源3060は、指向性ビーム3062を放出するように図示されたレーザ、または発散または光学的に平行化されたパルス3064を放出するUVフラッシュランプであり得る。レーザ光源の場合、そのビーム3062は、ビーム3012と平行であってもよい(例えば、追加のミラーまたはプリズムなどによって指向されるように)光源3060の出力波長は、約80nmから約1000nmの間であってもよい。この範囲のより短い波長(例えば、約450nm未満)を使用すると、より長い波長よりも少ない光子および/またはより低いピーク強度で電荷励起を駆動することが可能である。
【0161】
フラッシュ・ランプの場合、1回のフラッシュあたりのエネルギーやフラッシュ中のパワー・レベルは、基板の材料に依存する可能性がある。完全空乏型シリコンオンインシュレータ(FD-SOI)には、1フラッシュあたり1J~10kJの総エネルギーを発生するフラッシュランプが適切であろう。しかし、パルスまたは一定のUV光源も実行可能であろう。ポンプの特性と使用において重要な要素は、電荷キャリアが取り調べられる材料の誘電体に注入されることである。適切なフラッシュランプの製造業者には、Hellma USA, Inc.や浜松ホトニクス株式会社がある。
【0162】
レーザが光源3060として採用される場合、それはナノ秒、ピコ秒、フェムト秒以上のパルス・レーザ光源のいずれであってもよい。連続固体レーザであってもよい。様々な実施形態において、ポンプ光源は波長可変である。波長可変レーザに関する商業的に入手可能なオプションには、Spectra Physics社のVelocityおよびVortexチューナブルレーザがある。また、LOTIS Ltd.のLT-22xxシリーズの固体レーザも波長可変固体レーザの解決策として利用可能である。
【0163】
レーザとして提供されるかフラッシュランプとして提供されるかにかかわらず、ポンプ光源3060は、比較的高い平均出力になるように選択され得る。これは、取調べられる材料に応じて、約10mWから約10Wであり得るが、より典型的には、約100mWから約4Wである(この場合も、電荷キャリア移動度が、電荷キャリアが材料の界面(例えば、誘電体界面)に注入されるような方法で誘導されることを保証することが考慮され、これは材料に特有であり得る)。ポンプ光源3060の平均出力は、材料の光学的損傷閾値以下になるように選択される。例えば、ポンプ光源3060は、取り調べ材料がシリコンからなる場合、シリコンの光学的損傷閾値を超えないように、1~2Wの間の平均光出力を有するように選択され得る。
【0164】
プローブ・レーザ3010は、ナノ秒、ピコ秒、フェムト秒以上の速さのパルスレーザ光源である。必要なピーク出力、波長、信頼性を持つレーザとして、現在市販されているのは、ドープファイバとチタンサファイアユニットの2つである。コヒレント社のVITESSEやスペクトラ・フィジックス社のMAI TAIレーザは、適切なチタンサファイアデバイスの一例である。Femtolasers Gmbhやその他の製造業者も、関連するチタンサファイアデバイスを製造している。適切なドープファイバーレーザは、IMRA、OneFive、Toptica Photonicsによって生産されている。浜松ホトニクスのような多くの製造業者のピコ秒及び/又はナノ秒レーザも、基板材料とポンプタイプによっては、オプションとなり得る。レーザ3010は、波長範囲約100nm~約2000nm、ピーク出力約10kW~1GW、平均出力約150mW以下で動作する。
【0165】
システム3000には、様々な他のオプションのいわゆる「中間」光学部品が採用されてもよい。例えば、システム3000は、レーザ3010及び/又は光源3060から直接反射された放射と同軸のSHG信号を選択的に通過させるためのダイクロイック反射又は屈折フィルタ3070を含むことができる。あるいは、何桁も強い反射一次ビームから弱いSHG信号を区別するためにプリズムを採用してもよい。しかし、プリズム方式はミスアライメントに非常に敏感であることが証明されているため、上記で言及したようなダイクロイックシステムが好ましいかもしれない。他のオプションとしては、回折格子やペリクルビームスプリッタの使用がある。集光光学系とコリメート/コラム光学系のための光学バンドル3080を設けてもよい。あるいは、フィルタホイール3090、偏光子3092および/またはズームレンズ3094のユニットまたはアセンブリをシステムに採用してもよい。また、角度(または円弧型)回転調整(検出器のための対応する調整を伴う)およびインライン光学部品が望ましい場合がある。
【0166】
検出器3040および/または光子計数システム3044からのアウトプットは、電子デバイス3048にインプット可能である。電子デバイス3048は、コンピューティングデバイス、コンピュータ、タブレット、マイクロコントローラまたはFPGAであり得る。 電子デバイス3048は、1つ又は複数のソフトウェアモジュールを実行するように構成され得るプロセッサを含む。 オペレーティングシステムの実行に加えて、プロセッサは、ウェブブラウザ、電話アプリケーション、電子メールプログラム、または任意の他のソフトウェアアプリケーションを含む、1つ又は複数のソフトウェアアプリケーションを実行するように構成され得る。電子デバイス3048は、RAM、ROM、EEPROMなどの機械可読非一過性記憶媒体に含まれる命令を実行することによって、本明細書で論じる方法を実施することができる。電子デバイス3048は、ユーザと対話するための表示デバイスおよび/またはグラフィックユーザインタフェースを含むことができる。電子デバイス3048は、ネットワークインターフェースを介して1つ又は複数のデバイスと通信することができる。ネットワークインターフェースは、例えば、有線イーサネット、Bluetooth (登録商標)、または無線接続などの通信が可能なトランスミッタ、レシーバ、および/またはトランシーバを含むことができる。
【0167】
他の選択肢については、SHG信号はそれを生成する反射ビームに比べて弱いので、SHG計数の信号対ノイズ比を改善することが望ましい。光子カウントシステム3044の光子カウントゲート時間が、本明細書で説明する遮断及び/又は遅延プロセスに対して減少するにつれて、改善が一層重要になる。採用され得るノイズを低減する1つの方法は、光子カウンタを積極的に冷却することである。これは、液体窒素又はヘリウムのような極低温流体又はペルチェデバイスの使用による固体冷却を用いて行うことができる。その他の改善点としては、シャッタ速度に関連するマルクスバンク回路(MBC)の使用が挙げられる。さらに、システム3000は、生産ライン環境内にインラインで組み込まれることもある。システム100に先行または後続する生産ライン要素には、エピタキシャル成長システム、リソグラフィおよび/または成膜(CVD、PVD、スパッタリングなど)システムのいずれかを含めることができる。
【0168】
いずれにせよ、
図16A および
図16B は、対象の SHG システムに採用され得る目的別チャックハードウェアの第1セットの図である。チャック3030は、ウェハ3020を真空または他の手段によって保持する。チャック3030は導電性であり、出力源に接続されている。オプションとして、静電容量結合プローブ3100も出力源3120に接続される。出力源はコンピュータ制御されてもよいし、少なくともそのアウトプットは、上に要約したようなタイミング上の理由からコンピュータによって調整される。プローブ3100も同様に制御および/またはモニタされてもよい。出力源3120に取り付けられた静電容量回路の一部になるという意味で制御される。このプローブは、電圧計によってチャック3030とともにモニタされ、電圧が意図したとおりに誘発されていることを確認することができる。
【0169】
プローブ3100は、光ビーム3012、3014(取調べビームおよび反射SHGビーム)が遮断されずに通過できるように、リング3104に穴3102またはポート(例えば、直径0.2mm)を含み、デバイス表面が走査されるときに(再)位置決めされた試料部位3022の中心に留まるように、光学素子と一緒に移動または留まるように、光学系に対して固定されている。結合部(正の「+」電荷を有するものとして示される)は、試料デバイス表面の近く(例えば、約1mmから約2mm以内)に配置されるが、接触しない。それはカンチレバーアームなどで支持される。プローブ3100は、
図16Bに示すようにリング3104として設けてもよいし、より大きなディスクまたはプレートで構成されてもよい。
【0170】
図16Bに断面で示した例では、ウェハ3020または(シリコンからなる)デバイス表面は、SiO
2絶縁体によってシリコンバルク層から分離されている。したがって、上述したように、デバイス表面への誘導バイアスが必要であるか、あるいは(少なくとも実質的に)、導電性チャック3030 と接触している下層のシリコンから電気的に絶縁または分離されているためである。
【0171】
図17A~
図17C は、出力源 3120 に接続された電気コイル 3130 を含む電磁チャック 3030 を詳細に示す。使用時、ウェハ3020はチャック3030の上に置かれ、固定される。コイル3130(単数および複数)に交流電流が印加されると、ウェハ3020に交流磁界が発生する。この磁場は、デバイス表面を含むウェハ3020全体に電位を誘起する。この電場により、上述したSHG取調べの様々なモードが可能になる。あるいは、チャック3030に平行に配向されたコイル3130に直流電流を流し、チャック全体に一定の磁場を形成して、上述のような他の効果を得ることもできる。
【0172】
図18Aは、基板のバルク層に印加される交流電圧(V)プロファイルの例(正弦波)を経時的に示す。
図18B は、製作されたデバイスの基板のデバイス層とバルク層(V
i)との間の誘起電圧に対する仮想的な応答を示す。様々な実施形態において、基板はシリコンウェハまたは半導体材料の一部から構成することができる。
図19Aは、基板のバルク層に印加される交流電圧(V
o)のプロファイル例(矩形波)を経時的に示す。
図19Bは、デバイスとバルク層間の誘起電圧(V
i)に対する仮想的な応答を示す。注目すべきは、
図18A または
図19A のいずれかに入力される電圧は、図示されたものとは異なる可能性があり、階段状、傾斜状、正弦波、または他の形態で印加される可能性がある。
【0173】
図18Aおよび
図18Bに関してより具体的には、上述したように、ノイズを最小限に抑え、界面を横切る電圧の関数としてSHG強度の統計的に関連する指標(単数および複数)を得るためには、複数の光子カウントウィンドウが望ましい場合がある。このような目的のために、例示的な点A1およびA2は、バルク層とデバイス層との間の電圧Aが両点で同じになるようにタイミングを合わせている。これは、電圧Bにおける例示点B1およびB2、ならびに電圧Cにおける例示点C1およびC2についても同様である。電圧Aを例にしてSHGを記録し、点A1のカウントを点A2のカウントと合計し、さらに、所望の測定時間に対応する任意の長さの列内の点A3、A4、An・・・ のカウントと合計することができる。この期間に測定されたカウントの総数を、この「ゲート」がまたがる時間で割って、1秒あたりの平均カウント数を求め、SHG強度をバルクデバイス電圧Aの関数としてプロットし得るようにする。同じ方法を用いて、点B1およびB2、ならびにB3、B4、Bn・・・における電圧Bの測定値を、所望の測定時間に応じて任意に長さの列で得ることができる。この期間に測定されたカウントの総数を、この「ゲート」がまたがる時間で割って、1秒あたりの平均カウント数が求められ、SHG強度をバルクデバイス電圧Bの関数としてプロットできるようになる。この期間に測定されたカウントの総数を、この「ゲート」がまたがる時間で割ることで、1 秒あたりの平均カウント数を求めることができ、これにより、SHG強度をバルクデバイス電圧Cの関数としてプロットすることができる。バイアス電圧の関数としてのSHG強度の有用性に関するさらなる詳細は、DCバイアスに関する文献に記載されており、その一例として「照射されたSOIウェハの電荷トラッピングを第二高調波発生で測定」、IEEE Transactions on Nuclear Science、第51巻、No.6. Dec. 2004および「電場誘起第二高調波発生を用いたシリコン集積回路の光プロービング」 Applied Physics Letters 88, 114107, (2006)があり、これらの各公開文献は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0174】
より具体的には、
図19Aと19Bに関して、これらの図は、SOI(Silicon-On-Insulator)デバイスを取調べる例を示す。この例で、導電性チャックは「ニュートラル」な接地状態から始まり、バルク層とデバイス層は平衡電位にある。「A」の瞬間に、チャックに印加する電圧を急激に変化させ、その電圧を試料の導電性バルク層に印加する。試料のデバイス層は薄い埋もれた酸化物層によってバルクから分離されており、導体とは直接接続されていないため、デバイス層とバルク層の間に電位場、すなわち電圧が誘導される。時刻「A」と時刻「B」の間、チャックに印加される電圧は変化しない。バルク層とデバイス層間の誘電体は完全ではないため、誘導された電位によって層間にリーク電流が流れ、バルク層とデバイス層間の電位が自然な状態に戻る。この電場のスパイクと減衰をSHGでモニタすることで、リーク電流を知ることができる。時間「B」において、チャックに印加された電圧はアースに戻され、界面を横切る電圧が反転する。
【0175】
本明細書に記載のシステムおよび方法は、試料(例えば、半導体ウェハまたはその一部)の特性評価に使用可能である。例えば、本明細書に記載のシステムおよび方法は、上述したように、試料中の欠陥または汚染物質を検出するために使用可能である。本明細書に記載のシステムおよび方法は、半導体ウェハの製作中または生産中に試料を評価するように構成することができる。したがって、本システムおよび方法は、半導体製作施設内の半導体製作ラインに沿って使用することができる。本明細書に記載のシステムおよび方法は、半導体製作/生産ラインに統合可能である。本明細書で説明するシステムおよび方法は、自動ウェハハンドリング機能を備えた半導体製作ラインに組み込むことができる。例えば、システムは、フロント・オープニング・ユニファイド・ポッド(FOUP)のようなウェハ・カセットを受け入れる付属のフロント・エンド・モジュール装備(EFEM)を備えることができる。これらの各カセットは、人間のオペレーターによって、または製作/生産ラインに沿って工程から工程へとカセットを移動させる自動化されたカセットハンドリングロボットによって、マシンに搬入される。
【0176】
様々な実施形態において、システムは、カセットがEFEMに取り付けられるとFOUPが開かれ、ロボットアームがFOUPから個々のウェハを選択し、システムに含まれる自動作動ドアを通って、光密閉プロセスボックス内に移動し、バイアス対応真空チャック上に移動するように構成可能である。 チャックは、ロボットアームが試料を上に載せることができるように、ロボットアームと補完的にフィットするように設計されている場合がある。このプロセスのある時点で、ウェハをスキャナにかざし、固有のレーザマークを識別することができる。
【0177】
したがって、半導体製作/組立ラインに統合されるように構成されたシステムは、FOUPまたは他のタイプのカセットからの自動ウェハハンドリング機能、上述したようなEFEMとの統合、ロボットハンドリングに適合するように設計されたチャック、ロボットワンド/アームの移動を可能にするために開閉する自動光密閉ドア、およびウェハローディング/アンローディングとウェハ識別のためのEFEMへのソフトウェア信号を有することができる。
【0178】
上述した「ウェハ測定技術」と題された2014年4月17日出願の米国仮出願第61/980,860号のセクションI、II、III、およびIVの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。同様に、共に係属中の特許出願(i)「ポンプおよびプローブ型第二高調波発生測定」と題する2015年4月17日出願の米国特許出願第14/690,179号であって米国公開第2015/0330908号として公開と、(ii)「電荷減衰測定システムおよび方法」と題する2015年4月17日出願の米国特許出願第14/690,256号であって米国公開第2015/0331029号として公開と、(iii)「フィールドバイアス第二高調波発生測定」と題する2015年4月17日出願の米国特許出願第14/690251号であって米国公開第2015/0331036号として公開は、それぞれ参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。「WAFER METROLOGY TECHNOLOGIES」と題する2015年4月16日出願のPCT出願番号PCT/US2015/026263も、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。したがって、参照により組み込まれるこれらの文献のいずれかの開示からの特徴は、本明細書の他の箇所で記載される特徴と組み合わせることができる。
【0179】
第二高調波発生を用いた寸法測定
半導体測定は、デバイスの「限界寸法」を測定することを含むことができる。これらの限界寸法は、例えば、トランジスタやメモリセルの幅、長さ、深さ、ゲート酸化膜の厚さ、層間絶縁膜を貫通するコンタクトホール(ビア)の直径などを測定することを含む。生産プロセスの変動により、これらの寸法のいずれかにわずかな変化が生じると、デバイスの機能が低下したり、動作しなくなったりする可能性がある。したがって、歩留まりの問題や性能の問題を防ぐために、製造中にこれらの寸法をモニタすることが有用な場合がある。デバイス製作の初期段階で製造プロセスをモニタすることは、特に有益である。例えば、完全な半導体製品を製造するには数週間かかることがある。もしも製造プロセスの初期部分に欠陥があっても、最終テストまで検出されなければ、その間に生産された生産物はすべて不良品となる危険性がある。そのため、生産プロセスの初期段階を監視することは有益である。初期段階でミスを見逃すと、何百万もの部品を失うことになりかねない。
【0180】
生産プロセスの初期段階でデバイスの寸法を測定する技術には、光学的アプローチと電子ビームベースのアプローチがある。限界デバイス寸法の生産モニタリングするための2方法には、限界寸法走査型電子顕微鏡(CD-SEM)および光学的限界寸法(OCD)ツールがある。 CD-SEMは、半導体電子デバイスの限界寸法(CD)を測定するために特別に設計された走査型電子顕微鏡であり、光学CDツール(OCD)は、デバイスを含む半導体ウェハの表面からの光の散乱を使用して、製造中のデバイスの寸法の変化をモニタする。また、使用頻度は低いが、透過型電子顕微鏡(TEM)や原子間力顕微鏡(AFM)のツールがある。それぞれのツールには利点と欠点がある。
【0181】
デバイスの寸法が縮小しているため、生産プロセスをモニタするために使用される測定ツールの精度向上が有用である。さらに、生産プロセスの測定とモニタをより困難にする三次元(3D)形状が使用されるようになっている。これらの3D形状には、トランジスタ形状としてFinFET、ゲート・オールラウンド、ナノワイヤが含まれる。NANDメモリデバイスは現在、何層ものデバイスを垂直に積み重ねて生産される。これらのデバイスは、表面下に埋もれた機能を含むスタック全体の測定から恩恵をうける。寸法の縮小と3D複雑形状の導入は、現在の測定ツールにとって課題となり得る。
【0182】
測定ツールは、感度、精度、再現性、信頼性が高く、かつ高速であることが理想である。感度とは、どれだけ小さな変化を検出できるかということであり、測定ツールは寸法の5パーセントの変化を検出できるか、ということである。10ナノメートルの特徴部の場合、測定ツールはサブナノメートルの寸法変化を検出することで恩恵を受けるであろう。精度は感度と異なる場合がある。測定ツールは異なる変化を識別できるのか。測定ツールが異なる変化、例えば特徴部の上部の幅と下部の幅を区別できない場合、問題が生じる可能性がある。多くの異なる形状の変化が同じ結果をもたらす場合、何が測定の変化を引き起こしているのかが曖昧になるため、そのツールを使用してプロセスをモニタすることが困難になる可能性がある。 精度に欠ける高感度ツールは、プロセスの変動に対してアラームを発するかもしれないが、その多くは重要ではない。その代わりに、測定と形状変化の間に1対1の相関関係が存在するようにして、デバイスの異なる重要なパラメータを独立に測定する測定ツールが有利な場合がある。
【0183】
再現性は、感度や精度とは異なる。生産プロセスをモニタする場合、測定ツールによってもたらされる変動は、検出されるプロセスの変動よりもはるかに小さいことが有利である。モニタ対象のデバイスの変動に匹敵するか、それよりも大きい、経時的に異なる結果を生成するツールを持つことは不利になる可能性がある。測定ツールは、環境条件(温度など)や内部部品(レンズの汚れなど)の変化により、経時的に漂流(ドリフト)することがある。対照的に、測定ツールは再現性が高く、同じ特徴部の寸法に対して同じ結果が得られることから、有利である。
【0184】
測定ツールにおいて、再現性、感度、および精度は互いに競合する可能性がある。例えば、デバイスの形状に関係なく、常に同じ結果を生成するツールにおいて、再現性は完璧であるが、感度が不足する。どのような変化でも検出できるツールは、重要でない変化、すなわち精度と再現性に欠ける変化に対して敏感すぎる可能性がある。有用なツールは、重要なプロセス変化を検出・識別し、重要でない変化をフィルタで除外することができる。これらの要件は、製造プロセスが成熟したり、新しい工程が導入されたりするにつれて、時間の経過とともに変化する可能性がある。 したがって、測定ツールにある程度の柔軟性があると便利である。
【0185】
生産用の測定ツールでは、所有コストも重要な考慮事項となる。ツールの初期費用、資本費用に加えて、予防保守や修理を含むツールの保守費用がかかる。ツールの寿命は重要である。そのツールは1世代の製品にしか使えないのか、それとも数世代の生産に使えるのか。もうひとつのコスト要因は、ツールのスループットである。ツールが遅すぎる場合、多くのツールが必要となり、コストが倍増する可能性がある。便利なツールは、生産ラインと歩調を合わせることができる。例えば、生産ラインが1時間に60枚のシリコンウェハを処理できる場合、測定ツールは1時間に60枚のウェハの測定を行うことができる。スループットが低いと、生産プロセスが遅くなったり、完全な測定結果が得られなかったりすることがある。スループットが速くても、生産ラインのスピードは上がらないので、一般的には必ずしも必要ではないかもしれない。
【0186】
所有コストにはさらに2つの要素があり、パーツの損傷と結果までの時間である。測定ツールが検査部品を損傷して廃棄しなければならなくなった場合、これはツールのコストに追加される。パーツが廃棄されるたびにツールのコストが増加し、特に大量生産では、所有コストが大幅に増加する可能性がある。 結果までの時間は間接的なコストであり、生産上の変更をいかに迅速に検出できるかにかかっている。ある測定ツールが数分で変化を検出できるのに対し、別のツールが数時間かかる場合、前者のツールの方がはるかに価値の高い可能性がある。プロセス変更が発生してから修正されるまでの間に、不良部品が製造される可能性がある。これらの不良部品は廃棄される可能性が高いため、測定ツールのコストが増加する。したがって、生産ロスを削減または最小化する(すなわち、歩留まりを維持または向上させる)ためには、結果を迅速に得ることが有利になり得る。
【0187】
半導体デバイスのモニタリングに使用される現在の測定ツールは、感度、精度、再現性、信頼性、速度、非破壊評価、コストなどの属性において、かなり異なる場合がある。例えば、TEM(透過型電子顕微鏡)は非常に高感度で高精度であり、1個のトランジスタについて10分の1ナノメートル以下の測定が可能である。しかし、デバイスの一部を除去する必要があり、試料を破壊する可能性がある。また、TEM分析には高価なツールと経験豊富なオペレーターが必要で、結果を得るまでに数時間から場合によっては数日という比較的長い時間がかかる。したがって、TEMは非常に精密で高感度ではあるが、「インライン」モニタとしては使用できないか、生産ラインの直接の一部とはならない。
【0188】
先端半導体集積回路の生産に使用される2つの一般的なツールに、CD-SEMと光CDがある。CD-SEMは、デバイスの真上から下向きの画像を撮影することができる。得られた画像は、デバイスの寸法の測定に使用できる。画像内に多数のデバイスが存在する場合、平均化することで測定感度を向上させ、多くの測定を行うことができる。CD-SEMはシンプルで直接的な測定を提供するが、問題となる測定誤差がある。特に、電子線照射によるデバイスの帯電は、測定誤差の原因となる画像歪みを引き起こす可能性がある。また、電子線照射によってデバイスが汚染され、寸法が変化して精度が低下することもある。例えば、最初は幅が10ナノメートルに見えるデバイスが、汚染によって12ナノメートルに見えることがある。また、CD-SEMは一般的に言って光学ツールほど高速ではなく、より複雑なツールであるため、所有コストが高くなる。
【0189】
光学的限界寸法測定ツール(OCD)は、デバイスの限界寸法を高速かつ非破壊で測定する方法を提供できる。しかし、より小さな形状や3D構造では困難な場合がある。使用される光の波長は、スペクトルの可視光、紫外線(UV)、赤外線(IR)のいずれかである。これらの光波長は、約200ナノメートルから1,000ナノメートル以上の範囲であり、現在測定されているデバイスの寸法(1~100ナノメートルの範囲)よりもはるかに長いことがある。そのため、これらのツールでは感度が問題になることがある。また、画像を直接測定するわけではないため、測定値の変化とその変化の根本的な原因を区別することが難しく、精度に問題が生じることもある。また、OCDツールは多くのデバイスを平均化し、数百から数千のデバイスを1つの測定にまとめる。これは測定精度と感度を向上させるが、使用上の制限をもたらす。OCDツールは、CD-SEMやTEMのように個々のデバイスを測定することができない。OCDツールは、数十ミクロンから数百ミクロン単位で測定される大きな試料領域を持つため、通常、テスト構造またはメモリアレイのような同一デバイスの広大なフィールドに典型的に使用される。この点でも、個々のデバイスや小領域を測定できるCD-SEMツールと比較すると不利である。 一方、OCDツールは高速で比較的信頼性が高く、試料にダメージを与えない。そのため、OCDツールは多くの種類の半導体デバイス生産のモニタに使用される。
【0190】
残念ながら、デバイスの寸法が小さくなり、形状が3Dになり、より複雑になるにつれて、OCDツールは要求される精度と感度を維持することが難しくなっている。特徴部のサイズの縮小を補う1つの方法は、OCDで使用する光の波長を可視光から紫外線に下げることであるが、紫外線は、特にNANDメモリデバイスで使用されるように、3D構造への透過性が低下する可能性がある。シリコンは赤外波長では透明だが、可視光や紫外波長では透明ではないため、埋もれた構造の測定は困難か不可能である。
【0191】
X線小角散乱(SAXS)が提案され、この技法を用いたツールが開発されている。X線は波長が非常に短いという利点があり、典型的には1ナノメートル以下であるため、非常に精密な測定が可能である。第一に、OCDと比較して、X線は発生、集束、検出に複雑で高価な装置を必要とする可能性がある。第二に、X線は電子機器に損傷を与える可能性があり、生産現場での使用には問題がある。第三に、OCDやCD-SEMに比べて測定に時間がかかる場合がある。これらの要因から、SAXSがOCDやCD-SEMの代替として使用できるかどうかは明らかではない。したがって、現在のインライン生産測定ツールを拡張したり置き換えたりするための新技術の必要性が、現在、高まっている。
【0192】
複雑さが増し、寸法が縮小する半導体デバイス(例えば、生産の様々な段階にある半導体デバイス)上で測定を行うことに関連する困難のいくつかに対処するために、光の第二高調波発生(本明細書では、第二高調波発生-限界寸法Second Harmonic Generation Critical DimensionのSHG-CDとも呼ばれる)に基づく新しい寸法測定システムおよび方法が本明細書で開示される。
【0193】
第二高調波発生(SHG)は、ある周波数の光(例えば、光のパルス)が試料に衝突し、本明細書ではSHG光、SHG信号、SHG光、または第二高調波発生光と呼ばれる2倍の周波数の光を発生させる非線形光学現象である。 第二高調波発生に関する追加情報は、上述されており、例えば、「Wafer Metrology Technologies」と題されるKoldiaevらの2020年3月17日発行の米国特許第10,591,525号明細書に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。第二高調波発生は、一般に、非中心対称材料、界面または欠陥、試料の反転対称性を破る試料の何らかの特性(例えば、入射光との相互作用が生じる点または領域)を伴う。シリコンのような中心対称性を持つ材料では、反転対称性が崩れた界面や欠陥で第二高調波の発生が起こる。第二高調波発生は、界面や欠陥における静電場(DC)によって増強されることがある。このような静電場は、異なる材料間の界面、空間電荷領域(SCR)、ドーピング、欠陥などによって生じる。その結果生じる光の「電場誘起第二高調波発生」(EFISHG)は、埋もれた界面や欠陥における電子状態(バンドベンディング、状態密度、帯電、アダトーム吸着を含む)など、試料の電子特性をプローブするために使用することができる。赤外光を使えば埋もれた構造を測定できるが、光の波長が長いため、小さな寸法変化には感度が低い。
【0194】
さらに、半導体デバイスの物理的特徴における小さな変化は、デバイス内部の電場に大きな変化を生じさせることがある。デバイスの寸法の変化によって生じる試料内部の電場の変化は、今度は試料内の光の第二高調波発生を変化させる。同様に、この効果は電場で誘起される光の第二高調波発生(EFISHG)とも呼ばれる。
【0195】
限界寸法を決定するための第二高調波発生システム(SHG-CDシステムとも呼ばれる)は、試料、構造、および/またはデバイス(例えば、電子デバイス)を照明し、デバイスによって放出されたSHG光を使用して、デバイスの対応する物理的構造(例えば、形状および/または寸法)を決定し、および/またはそのような特徴の変化をモニタすることができる。 場合によっては、SHG-CDシステムは、生産ラインで生産されたデバイスによって放出されたSHG光を使用して、生産手順の品質および安定性をモニタし、場合によっては生産歩留まりおよび/または生産されたデバイスの性能を改善することができる。SHG-CDシステムによって測定されるデバイスは、完成したものであっても、まだ完成していないものであってもよく、変化は、予定されていない変動(例えば、劣化、環境変化、誤動作、プロセスツールによって使用される消耗品の変動などに関連するプロセスツールの変化に伴う変動)であってもよい。場合によっては、SHG-CDシステムは、試料、デバイス、および/または構造体によって放射されたSHG光を使用して、試料、デバイス、および/または構造体の1つ又は複数の材料特性を決定することができる。場合によっては、SHG-CDシステムは、試料、デバイス、および/または構造体によって放出されたSHG光を使用して、試料、デバイス、および/または構造体の幾何学的特徴と材料特性の両方を決定することができる。
【0196】
SHG-CD システムは、OCD や CD-SEM などの他の非破壊技術よりも三次元形状の小さな局所的変化に敏感であり、断面TEM や SEM、X 線分析などの破壊的な生産モニタリングの必要性を低減または排除することができる。 SHG-CDシステムは、電子ビームやX線技術よりも高速であり、(例えば生産ラインにおける)試料モニタリングのコストを削減することができる。
【0197】
デバイスまたはその一部の物理的特徴(例えば、形状および/または寸法)の変化をモニタし、その結果、生産をモニタすることに加えて、またはそれに代えて、SHG-CDシステムは、デバイスの生産ステップを制御するのに使用可能なフィードバック信号、フィードバックデータ、または情報を提供することができる。場合によっては、フィードバック信号、フィードバックデータ、または情報を使用して、モニタされた試料を生産する生産ステップを制御することができる。場合によっては、SHG-CDシステムは試料評価ステップに含まれ、評価ステップに対して先行するステップまたは上流のステップにフィードバック信号またはフィードバックデータを提供することができる。製作プロセスにおけるこの先行ステップは、例えば、リソグラフィ、エッチング、または蒸着ステップを含むことができる。いくつかの態様では、SHG-CDは、モニタリングステップまたは試料測定に続く生産ステップを制御するために使用可能なフィードフォワード信号、フィードフォワードデータ、またはフィードフォワード情報を提供することができる。一部の態様では、SHG-CDシステムによって検出された生産プロセスの変化を調整または補正するために、SHG-CDによって提供されるフィードフォワード信号、フィードフォワードデータ、および/またはフィードフォワード情報に少なくとも部分的に基づいて、後続または下流のステップ(単数および複数)を調整することができる。
【0198】
いくつかの例でSHG-CDシステムは、半導体デバイスまたは部分的に構成された半導体デバイスを含むシリコンウェハなどの試料に、パルス光(たとえば、パルス・レーザ光)などの光を照射する。SHG-CDは、光を試料に向けて照射し、その結果生じるSHG光(SHG信号とも呼ばれる)を検出することにより、半導体製作プロセスのある時点で試料をモニタするために使用することができる。入射光のパルスは、入射光の第二高調波(または波長の半分)の光を生成することがあり、第二高調波発生(SHG)信号および/またはSHG光と呼ばれることもある。SHG信号は、1つ又は複数の検出器を用いて測定することができる。これらの検出器は、検出されたSHG信号(例えば、電子信号)を発生させることによって、SHG信号の強度、角度分布、または偏光のうちの1つ以上、またはそれらの任意の組み合わせを測定するように構成することができる。場合によっては、検出されたSHG信号は、検出器(例えば、検出器の光電子センサ)に入射するSHG光の強度に比例し得る。 さらに、入射光パルスは、偏光、波長、または強度を選択するなどして、試料からのSHG信号を改善する(例えば、増加させる)ように調整することができる。 さらに、光の散乱面(例えば、入射ビームと試料表面に垂直な軸によって形成される面)に対して試料を回転させるなどして、試料の向きを調整することもできる。
【0199】
場合によっては、二次光ビームまたは電荷に試料を曝露することで、第二高調波発生測定のために試料を準備することができる。例えば、SHG光が放出される試料の領域は、第2の光ビームまたは補助光ビームをその領域に向けることによって光学的にポンプされ得る。第2のまたは補助光ビームは、試料に入射する第1の光ビーム(SHG信号を生成するために使用されるパルス)と同じ波長であってもよいし、異なる波長であってもよい。 電荷は、例えばコロナ放電に由来する。補助光源を用いた光ポンピングのいくつかの例と、電荷を供給するための構成例については上述した。しかしながら、光ポンピングおよび/または電子的な電荷の蓄積または堆積は、提供される必要はなく、したがって、SHG-CDは、プローブ光源に加えて光ポンピング用の光源を含む必要はない。
【0200】
様々なシステムおよび方法において、SHG信号は、半導体デバイスの生産における変化(例えば、測定前の1つ又は複数のプロセスにおける変化)を示す可能性のあるSHG信号の変化(例えば、強度、偏光、空間分布などに関連する変化)についてモニタされ得る。半導体デバイスの生産におけるこのような変化は、デバイスの寸法(例えば、幅、長さ、高さ、厚さ)、例えばトランジスタの特徴部の幅、または特徴部間の配列または間隔の変化など、デバイスの幾何学的特徴に変化を生じさせる可能性がある。これらの幾何学的特徴の変化には、場合によっては形状の変化も含まれる。 場合によっては、SHG信号及び/又は検出されたSHG信号は、SHG信号及び/又は検出されたSHG信号の変化をより明らかにするために(光学的又は電子的領域において)処理されてもよい。いくつかの態様では、SHG信号は、製造担当者または設備に生産上の潜在的な問題を警告するために使用されることがある。いくつかの態様では、SHG信号または検出されたSHG信号は、デバイスの歩留まりまたは性能を改善するために、生産工程の前工程または上流工程で生産装置にフィードバックを提供するために使用されることがある。いくつかの態様では、SHG信号または検出されたSHG信号は、事前の変化を修正するために、生産工程の後続または下流の工程にフィードフォワード信号を提供するために使用されることがある。
【0201】
場合によっては、試料またはデバイスの幾何学的特徴の変化または変動は、試料またはデバイスの幾何学的特徴と、システムのメモリに保存された保存幾何学的特徴との差を含むことがある。いくつかの例では、保存された幾何学的特徴は、参照幾何学的特徴(例えば、ユーザーによって提供される)、またはSHG-CDシステムによって以前に決定された幾何学的特徴から構成される場合がある。
【0202】
いくつかの例では、SHG 信号を使用して、製作されたデバイスの特徴の幾何学的または電子的構造を決定することができる。デバイスは、完成品であってもよいし、生産の初期段階であってもよい。SHG信号は、デバイス(例えば、幾何学的)特徴の構造を決定するために、(例えば、幾何学的)特徴のデータベースと比較されることがある。場合によっては、SHG信号を(例えば、材料特性)特徴のデータベースと比較して、デバイスの電子構造(例えば、材料特性)を決定することができる。 また、SHG信号は、構造に関する既知の知識に基づいて構造(例えば、幾何学的構造)を計算するために使用されることもある。例えば、幾何学的および/または材料特性)特徴のデータベースは、デバイス構造の迅速な同定を容易にするために、デバイスの測定前に計算および/または測定されたデータを含むことができる。 また、これらの結果(例えば、決定された特徴)は、前述のように、プロセスの変動、フィードバックまたはフィードフォワードを製造担当者に警告するために使用することができる。
【0203】
様々な設計において、一次パルスレーザビームは集積回路(例えば、シリコン集積回路)の表面上のスポットに当たる。パルスは、集積回路(例えば、集積回路内のデバイス)との相互作用を介して、一次ビームの第二高調波で光を生成することができる。SHG信号は、1つ又は複数の検出器を用いて測定される。測定値には、SHG光の強度、角度分布、偏光、またはそれらの組み合わせが含まれる。 また、複数の測定(例えば、異なる入射角および/または異なる方向に沿って放出されるSHG光に対応する)を行うために試料を回転させてもよく、一次ビームの波長を変化させてもよい。
【0204】
検出されたSHG信号は、処理され、モデルを使用したコンピュータ・シミュレーションによって生成された検出SHG信号と比較されることがある。モデルは、1つ又は複数の寸法または形状などの試料からの幾何学的情報を含むことができる。いくつかの例では、幾何学的情報(例えば、参照幾何学的情報)は、少なくとも2つの次元を含むことがある。例えば、幾何学的情報は、特徴の高さ、幅または長さを含み、潜在的に厚さおよび/または間隔を含み得る。 幾何学的情報はまた、例えば角度、方向、滑らかさの程度、粗さ、または他の特徴もしくは特性を含み得る形状を含んでよい。
【0205】
モデルは、測定値から経験的に生成されるか、計算によって生成されるか、あるいはその両方の組み合わせである。このモデルを使用して、処理されたSHG光信号を評価し、試料上のデバイスの構造(例えば幾何学的構造)または構造(例えば幾何学的構造)の変化のいずれかを決定することができる。
【0206】
前記比較の結果は、製作プロセスをモニタするために使用可能である。いくつかの例では、比較が、デバイス幾何学的構造(例えば、幾何学的特徴における予期せぬ変動)のようなデバイス構造に対する重大な変化を示す場合、プロセスが、問題が修正されるまで一時的に中断され得る。前記比較の結果は、追加的又は代替的に、新しいデバイス構造又はデバイス製作のためのプロセスの開発を支援するために使用することができる。
【0207】
図20 は、試料または試料に含まれるデバイスの特徴(例えば、限界寸法)を測定およびモニタリングするための SHG-CD システム 4000 の例を示している。
図20に示す例では、レーザ光源 4100(例えば、チタンサファイア・レーザのようなパルスレーザ源)が、レーザビーム 4110 を生成するために使用される。場合によっては、レーザビーム4110は、10から50フェムト秒、50から100フェムト秒、100から150フェムト秒、150フェムト秒から200フェムト秒、またはこれらの範囲の間の任意の値、あるいはそれより大きいか小さい持続時間を有するパルスから構成されてもよい。 場合によっては、レーザビーム4110は、500nmから700nm、700nmから900nm、900nmから1200nm、1200nmから1500nm、1500nmから2000nm、またはこれらの間の任意の値、あるいはそれより大きいか小さい波長(例えば、中心波長)を有することができる。場合によっては、レーザビーム4110は、100フェムト秒の持続時間を有し、800nmの波長(例えば、中心波長)を有するパルスで構成することができる。このような場合、レーザ光源4100は、コヒレント・ミラ・チタンサファイア・レーザであり得る。 レーザビーム4110は、検査される試料4302に向けられることができる。いくつかの例では、偏光子4120がレーザビーム4110の偏光を選択し、集光光学系4130がレーザビーム4110を試料4302上に集光し、それによって試料4302上のスポットまたは領域4300を照明することができる。場合によっては、照明されたスポットまたは領域は、1つ又は複数のデバイス(例えば、半導体デバイス)または構造を含むことができる。 場合によっては、1つ又は複数のデバイスの一部が照明された領域と重なることもある。場合によっては、試料4302は、試料4302を位置決め(例えば、x方向および/またはy方向に沿って試料4302の上面に平行な面内で横方向に)および/または回転(例えば、試料の表面に垂直な軸(例えば、
図20に示すxyz系のz軸)を有するデカルト座標系に対して方位角方向または極方向に)させることができるステージ4301上に載置され得る。試料4302上のデバイスは、ゲート層の製作後や、リソグラフィ露光およびフォトレジストまたはハードマスクの現像後など、完成品または生産のさまざまな段階(たとえば、初期段階)にある場合がある。場合によっては、ステージ4301は、レーザビーム4110によって照射される試料4302の一部を(例えば、横方向に)移動させることができるように、移動可能または調整可能であってもよい。 いくつかの例では、ステージ4301の高さ及び/又は回転状態は、(例えば、手動、又は電子的に)調整可能であってもよい。 例えば、試料4302に対するレーザビーム4110の入射角は、ステージ4301の方位角を制御することによって制御され得る。
【0208】
いくつかの実施態様では、ステージ4301はSHG-CDシステム4000の一部でなくてもよい。場合によっては、ステージ4301は、対応する生産ラインのツールに含まれていてもよい。 このような場合、SHG-CDシステム4000は、ステージ4301の位置/向きを制御するための制御信号を送信するため、またはステージ4301の位置/向きを示す読み出し信号を受信するために、ツールと通信することができる。
【0209】
いくつかの態様では、1つ又は複数の検出器4201、4210は、照明された領域4300から放出または反射された少なくとも1つの光ビーム4400を収集するように、照明されたスポットまたは領域4300に対して位置決めされ得る。場合によっては、光ビーム4400は、(例えば、試料4302とのレーザビーム4110の2次非線形相互作用を介して)試料4302によって放出されたレーザビーム4110の第二高調波を含んでよい。いくつかの例において、検出器4201、4210は、800nmの波長を有するレーザビーム4110の相互作用に伴って生成される400nmの波長を有する第二高調波発生光4400(SHG信号および/またはSHG光とも呼ばれる)を検出することができる。場合によっては、検出器4201、4210は、異なる角度(例えば、異なる傾斜角度および/または異なる方位角)で伝搬する光ビーム(例えば、SHG光)をサンプリングするために、異なる位置に配置または移動され得る。いくつかの例では、検出器4201、4210は、1つ又は複数のフィルタ(例えば、フィルタ4230)を含むことができる。いくつかのそのような例では、スペクトルフィルタ4230は、ビーム4400の第二高調波とは異なる波長を有する光を遮断、フィルタリング、または除去するために使用され得る。場合によっては、検出器4201、4210は、1つ又は複数の偏光子(例えば、偏光子4220)を含み得る。いくつかのそのような場合において、偏光子4220は、例えば、第1の偏光状態を有する光の透過を可能にし、第2の偏光状態を有する光を吸収または方向転換することによって、検出された光の偏光を選択するために使用されてもよい。場合によっては、検出器4201は、検出器4210と1つ又は複数の光学部品を備える検出器モジュールであり得る。場合によっては、検出器4201または検出器4210は検出器配列であってもよい。場合によっては、検出器4201、4210は、(例えば、SHG光の強度を測定するための)光電子増倍管であり得る。場合によっては、検出器4201、4210は、SHG光4400を検出器4210に向けるおよび/または集光するように構成された1つ又は複数の光学素子を含んでよい。いくつかの態様において、少なくとも1つの検出器は、レーザ光4110の波長(主波長とも呼ばれる)を有する光を検出するために使用されてもよい。
【0210】
いくつかの態様でシステムは、 測定されたSHG信号(例えば、検出されたSHG信号)を、予測されたSHG信号または予測されて検出されたSHG信号と比較することができる。該予測されたSHG信号または予測されて検出されたSHG信号は、測定されたデバイスのデジタルモデルを使用して、測定されたデバイス(例えば、半導体デバイスなどの電子デバイス)による第二高調波発生をシミュレートすることによって生成される。このような比較の結果は、例えば、以前に測定された寸法(例えば、システムのメモリに記憶されている)、SHG信号のシミュレーションに使用された寸法、または参照寸法(例えば、システムのメモリに記憶されている)と比較して、測定されたデバイスの物理的特徴の寸法(または形状)を決定するため、または寸法(または形状)に変化が生じたかどうかを決定するために使用することができる。
【0211】
いくつかの態様で、SHG-CDシステムは、例えば、製作プロセスの変化を検出するために、第1の試料から受信した第1のSHG信号または第1のSHG信号群と、第2の試料から受信した第2のSHG信号または第2のSHG信号群とを比較することができる。例えば、SHG-CDシステムは、第1の検出されたSHG信号または第1の検出されたSHG信号群を測定し、システムのメモリに記憶された第2の検出されたSHG信号または第2の検出されたSHG信号群と比較することができる。第2の検出されたSHG信号または第2の検出されたSHG信号群は、第1の試料から第1のSHG信号または第1のSHG信号群を受信した後に、第二の試料から受信されて保存されることができる。場合によっては、第1の試料と第2の試料は、同じ製作システムによって製作されてもよい。場合によっては、第1の検出されたSHG信号と第2の検出されたSHG信号との間の差は、製作プロセスにおける製作ステップの変更を示すことがある。場合によっては、差が規定値(例えば、SHG-CDシステムのメモリに記憶された規定値)を超える場合、SHG-CDシステムは、製作ステップの変化を示す信号をアウトプットすることができる。場合によっては、製作ステップは、SHG測定の前に第1の試料および第2の試料に対して実行される製作ステップであり得る。
【0212】
SHG信号のデジタルモデルを生成するために、(デバイスを照明するために使用される)デバイス構造および光学構成のための形状および材料をモデリングプログラム(例えば、非線形光-物質相互作用をモデリングするためのプログラム)にインプットすることができ、このプログラムは、提供されたデバイス構造および光学構成に対する予測SHG発光を計算する。例えば、
図21は、シリコンウェハ4540上のFinFETトランジスタ4500の簡略化した構成を示す。この FinFET トランジスタは、幅 5 nm のシリコン・フィン 4510、酸化ハフニウム・ゲート酸化膜層 4520、およびタングステン・ゲート・コンタクト層 4530 を備える。
図21に示すように、このトランジスタは、寸法(例えば、高さ、幅など)、および/または傾斜(またはその欠如)および側壁傾斜(またはその欠如)を含む形状などの幾何学的特徴を有する。
図22は、複数のFinFETトランジスタによって形成された一次元配列4560を示す。場合によっては、シミュレーションの目的で、一次元配列4560は無限に広く、無限に繰り返すと仮定してもよい。
図22に示すように、一次元配列は、FinFETトランジスタ間の間隔、各FinFETトランジスタの寸法(例えば、高さ、幅など)、および/または形状(例えば、傾斜(またはその欠如)、側壁傾斜(またはその欠如)など)といった幾何学的特徴を有する。
【0213】
図 23 は、予測される SHG 信号および予測される検出 SHG 信号を生成するために使用され得るプロセスの例を示している。
図22のFinFET配列4560のデバイスモデル4610(例えば、デジタルモデル)、および入射パルスビーム4110のビームモデル4620は、入射光ビームによる照明時に構造体(例えば、被試験試料上の構造体)によって放出されるSHG光をモデル化することができるソフトウェア4630へのインプットとして使用される。このようなソフトウェアの例としては、ブリティッシュコロンビア州バンクーバーにあるAnsys Canada Ltdから入手可能なLumerical社のFDTD(Finite Difference Time Domain)ソフトウェアが挙げられるが、これに限定されない。場合によっては、デバイスモデルは、被試験構造(例えば、FinFET配列)の幾何学的特性および材料特性を含み、ビームモデルは、構造に入射する光ビームのビームパラメータを含むことができる。モデリング・ソフトウェア4630は、入射光ビームによって構造体を照明することから予想されるSHG光の放出パターンを計算することができる。いくつかの例では、結果として得られる放出パターンは、検出器モデル4640(例えば、放出されたSHG光を測定するために使用される検出器または検出器タイプに関連する検出器モデル)にインプットされる場合があり、この検出器モデルは、放出パターンをフィルタリングし、その試料形状および材料4610について予想される検出SHG信号4650を生成する場合がある。 場合によっては、検出器モデルは、例えば検出器の入口開口に基づいて放出パターンをフィルタリングすることができる。
【0214】
図24 は、FinFETトランジスタ(シリコンFinFET など)の幅に対してシミュレートされた検出されたSHG信号をプロットしたもので、シミュレートされた検出されたSHG信号とFinの幅との関係の一例を示す。場合によっては、検出されたSHG信号は、照明時にFinFETによって生成されるSHG光の強度に比例することがある。図示の例では、SHG信号のデータポイントは、1nmステップで1nmから10nmの範囲の一連のフィン幅について計算される。その結果、
図24に示すように、異なるフィン幅に対する相対SHG強度(例えば、正規化強度)の値のグラフ4670が得られる(実線の円)。場合によっては、グラフ 4670 を使用して、被試験 FinFET からの SHG 信号の測定値に基づいて、被試験 FinFET(たとえば、シミュレーションで使用した FinFET と同じ形状を持つ)の幅を予測することができる。例えば、測定されたSHG信号強度 4680 を使用して、5nmと6nmの計算されたデータポイント間を補間することにより、デバイス上のシリコンfinの幅(この場合は5.5nm)を決定することができる。内挿法、外挿法、その他の方法を採用してもよい。
【0215】
いくつかの例では、デバイスの形状に起こり得る複数の変化が、デバイスによって生成されるSHG信号に同様の変化を引き起こす可能性があり、(例えば、以前に測定されたデバイス、または参照デバイスに関して)発生した変化を特定することが困難になる。例えば、デバイスの高さの変化や幅の変化が、SHG信号の同じ変化を引き起こすことがある。したがって、追加検出器によって提供される信号から得られる追加データを使用して、より正確に変化を捕捉するために、異なる角度(例えば、傾斜角度)および/または異なる偏光でSHG放出光を測定する追加の検出器を使用することが望ましい場合がある。いくつかの例では、追加の検出器を
図23の検出器モデル4640に導入することができる。これにより、予測された検出SHG信号(またはSHG信号)と測定された検出SHG信号(またはSHG信号)を比較するために使用され得る追加信号が提供される。これらの追加信号は、場合によっては、デバイスの異なる幾何学的変化を区別するために使用され得る。
【0216】
システムに追加の検出器を導入する方法は様々である。一例として、図 25 に示すように検出器を追加する方法がある。
図25において、検出器4201は、追加の角度(例えば、異なる傾斜角度)及び/又はSHG信号の異なる偏光でSHGを測定するために使用することができる追加の検出器4202および4203によって補完される。検出器はまた、試料および試料ホルダ/試料ステージに対して異なる方位角で配置されてもよい。場合によっては、追加の検出器は、SHG-OCシステム内の1つ又は複数の検出器と比較して異なる偏光選択特性を有する偏光子4220を含み得る。場合によっては、追加の検出器は、SHG-OCシステムの1つ又は複数の検出器と比較して異なる偏光選択特性を有するフィルタ4230を含み得る。
【0217】
いくつかの例では、SHG信号は、多くの角度の光を同時に捕捉することができるリニア検出器またはエリア検出器などの検出器配列で検出され得る。
図26は、異なる方向に沿って試料4770から放出されるSHG光を検出するための、少なくとも1つのリニアまたはエリア検出器配列4795を含むSHG-CDシステムを示す。
図26に示す例では、レンズを通しての検出が使用されている。この構成では、パルスビーム4700は、光学系4701および偏光子4702を通過した後、ダイクロイックビームスプリッタ4710によって、試料730の上方に配置された対物レンズ4720を通って、ステージ4780上に置かれた試料4770上のスポット4760を照射する。放出されたSHG光4790は、対物レンズ4720によって収集され、ダイクロイックビームスプリッタ、光学フィルタ(例えば、スペクトルフィルタ)4740、およびコリメート光学系4750を通過して、リニアまたはエリア検出器配列4795(例えば、一次元または二次元検出器配列)に入射する。場合によっては、対物レンズに異なる角度で入射した光は、検出器配列4795の異なる画素にマッピングされる。場合によっては、異なる傾斜角度から収集されたSHG光を同時に測定可能である。
【0218】
いくつかの態様で、SHG光は、追加的または代替的に、例えば、製造中に生産されるデバイスの寸法(例えば、高さ、幅など)または幾何学的変化(例えば、形状)をモニタすることによって、生産モニタに使用されることがある。
図27は、製造場面でSHG-CDシステム(例えば、上述のSHG-CDシステム)を使用するための例示的なプロセスを示す。様々な態様において、SHG-CDシステムは、生産ラインにおいて生産される試料のリアルタイムのモニタリングに使用可能である。このような場合、SHG-CDシステムは、選択された生産段階の後に試料を照明し、対応するSHG信号を測定することによって試料の1つ又は複数の特性(例えば、幾何学的特性および/または材料特性)を決定することができる。 図示の例では、SHG信号は、(例えば、基準寸法と比較して)製作されるデバイスの特徴の寸法の変化を示す変化についてモニタされ得る。
図27では、モデル4801を使用してプロセスウィンドウ4802を作成し、これに対して試料から収集されたSHG信号4803を比較することができる。いくつかの例では、信号は、ソフトウェア4805によってプロセスウィンドウを超える変化についてモニタされ得る。場合によっては、プロセスウィンドウは、幾何学的特徴または限界寸法の上限および/または下限を含んでよい。場合によっては、上限および下限は、システムのメモリに記憶されてもよい。信号がプロセスウィンドウを超えると、警告が工場コンピュータまたは生産ラインオペレータ4806に送信されるか、または他の方法で指示されてもよい。上述したように、これらのSHG信号は、異なる傾斜角、方位角、偏光、またはそれらの任意の組み合わせについて測定された別々のSHG信号に対応してもよい。
【0219】
いくつかの実施態様では、SHG-CDシステムは、データおよび機械実行可能命令を記憶するように構成された非一過性メモリと、機械読取可能命令を実行して、上述した第二高調波発生法を使用して、1つ又は複数のデバイスを含む試料のモニタリングに関連する1つ又は複数の処理を実行するように構成されたプロセッサ(例えば、ハードウェアプロセッサ、処理電子機器、マイクロプロセッサなど)とを備えることができる。いくつかの例では、試料に含まれるデバイスの参照SHGモデルおよびモデリング・ソフトウェア(例えば、第二高調波発生をモデリング可能な電磁シミュレーションソフトウェア)が、それぞれ参照情報および命令として非一過性メモリに記憶される場合がある。プロセッサは、少なくとも参照情報を入力として命令を実行し、デバイスに関連する1つ又は複数の予想される第二高調波発光パターンを計算することができる。場合によっては、プロセッサは、予想される放出パターンを計算するために、SHG光の生成のためにSHG-CDシステムによって使用される光の入射ビームの1つ又は複数のパラメータを使用してもよい。いくつかの例では、光の入射ビームのパラメータは、SHG-CDシステムのメモリに(例えば、参照情報の一部として)記憶されることがある。いくつかの実施例では、プロセッサは、試料を照射する入射ビームを制御するSHG-CDシステムの制御システムから、光の入射ビームのパラメータを受信することができる。様々な実施例において、参照情報は、参照モデルの決定、ルックアップテーブルの生成、プロセスウィンドウに関連する参照値、検出器に関連するパラメータの値などに使用される1つ又は複数のパラメータの値を含んでよい。
【0220】
非線形電磁モデリング・ソフトウェア4630または他の理論的モデリング・アプローチを使用して基準SHGモデルを計算することに加えて、またはそれに代えて、デバイスから生成され放出される第二高調波光(SHG信号)の特性を、実験的に決定して、基準SHGモデルを構築するために使用してもよい。
【0221】
いくつかの例で、参照SHGモデルは、既知の寸法および/または材料特性を有する参照試料からSHG信号を測定したり、グラフ4670または別の参照データベース(例えば、ルックアップテーブルまたはLUT)に類似するプロットを作成したりすることによって、経験的に生成され、該参照データベースは次に新しい試料(例えば、新しい試料内のデバイス)によって生成された測定された第二高調波光を使用して、未知の特性を有する新しい試料(例えば、試料内のデバイス)の特性(例えば、寸法および/または材料特性)を決定するために使用され得る。
【0222】
場合によっては、試料の幾何学的特徴は、試料(例えば集積回路)によって生成されたSHG信号を使用し、SHG信号と試料または試料の1つ又は複数の部分の幾何学的特徴とのマッピング(例えば、SHG信号値と幾何学的特徴とのルックアップテーブル)に少なくとも部分的に基づいて決定することができる。様々な態様において、試料は、完成しているか、まだ完成していないかのいずれかである。場合によっては、マッピングは、経験的データ、シミュレートされたデータ、またはそれらの組み合わせを使用して生成されることがある。場合によっては、マッピングは機械学習アルゴリズムを使用して生成されることがある。場合によっては、SHG信号と試料の幾何学的特徴とのマッピングは、検出されたSHG信号と試料または試料の1つ又は複数の部分の幾何学的特徴とのマッピング(例えば、検出されたSHG信号値と幾何学的特徴とのルックアップテーブル)を含むことがある。場合によって、マッピングは、検出されたSHG信号と、製作プロセスの段階(例えば、1つ又は複数の構造が完成しているか、またはまだ完成していない)における試料上の1つ又は複数の構造の幾何学的特徴とのマッピングから構成されることがある。
【0223】
場合によっては、SHG信号を生成する入射光ビームのパラメータ(例えば、偏光、入射角、強度、および/または波長)の変化の結果として試料(例えば、集積回路)によって生成されるSHG信号の変化を用いて、試料の幾何学的特徴を決定することができる。これらの場合、幾何学的特徴は、SHG信号の変化と試料または試料の1つ又は複数の部分の幾何学的特徴とのマッピング(例えば、SHG信号値の変化と幾何学的特徴とのルックアップテーブル)に基づいて決定され得る。様々な態様において、試料は、完成しているか、まだ完成していないかのいずれかである。場合によっては、マッピングは、経験的データ、シミュレートされたデータ、またはそれらの組み合わせを使用して生成されることがある。場合によっては、マッピングは機械学習アルゴリズムを使用して生成されることがある。場合によっては、SHG信号の変化と試料の幾何学的特徴とのマッピングは、検出されたSHG信号の変化と試料または試料の1つ又は複数の部分の幾何学的特徴とのマッピング(例えば、検出されたSHG信号値の変化と幾何学的特徴とのルックアップテーブル)を含んでもよい。
【0224】
いくつかの例では、参照SHGモデルは、教師あり学習アルゴリズム、教師なし学習アルゴリズム、半教師あり学習アルゴリズム、または強化学習を含む機械学習アルゴリズムを使用して生成することができる。これらの例では、機械学習技術は、基準SHGモデルを生成するために、物理的測定および/またはコンピュータモデリング、またはそれらの組み合わせを使用することができる。場合によっては、参照SHGモデルは、SHG信号および/または検出されたSHG信号と試料の特性(例えば、幾何学的特徴、材料構造、限界寸法など)とのマッピングを含むことがある。様々な態様において、マッピングを生成するために使用される機械学習アルゴリズムには、線形回帰、ロジスティック回帰、決定木、SVM(サポートベクターマシン)アルゴリズム、ナイーブベイズアルゴリズム、KNN(K-Nearest Neighbors)アルゴリズム、K-meansアルゴリズム、ランダムフォレストアルゴリズム、次元削減アルゴリズム、勾配ブーストアルゴリズム、またはエイダブーストアルゴリズムが含まれる。
【0225】
いくつかの例では、SHG-CDシステムのプロセッサまたは別個のコンピューティングシステムは、機械学習技術および既知の特性を有する複数の参照デバイス上で実行される一連の指定された測定値を使用して、参照SHGモデルを生成するために使用される場合がある。場合によっては、SHG-CDシステムのプロセッサまたは別個のコンピューティングシステムが、システムが生産ラインで生産される試料のインラインモニタリングに使用されるように、教師なし機械学習技術を使用して参照SHGモデルを生成するために使用されることもある。
【0226】
いくつかの例では、試料からのSHG放出の角度分布を使用して、寸法測定を向上させることができる。 例えば、少なくとも2つの角度(傾斜角及び/又は方位角)から収集された別々のSHG信号を使用することができる。
【0227】
いくつかの例では、異なる偏光を有する入射ビームを生成するため、または特定の偏光を有するSHG光を選択的に検出するために、光源の偏光または検出器で使用される偏光子の偏光または試料と検出器との間の光路で使用される偏光子の偏光を変化させることができる。場合によっては、少なくとも2つの偏光について収集された別々のSHG信号を使用して、寸法測定を向上させることもできる。
【0228】
いくつかの例では、異なる波長を有する少なくとも2つの異なる入射光ビームに対して、別々のSHG信号を収集することができる。 例えば、別々の中心波長を有する少なくとも2つの別々の光源、例えばレーザ、が試料に照射され、その結果、異なる波長を有する異なるSHG信号が、異なる検出器(例えば、異なるフィルタを有する検出器、または試料から検出器までの光路中に異なるフィルタを有する検出器)によって収集される。 場合によっては、別々のSHG信号を被検査デバイスの分析に使用することもできる(例えば、寸法測定を向上させるため)。その他の構成も可能である。例えば、広帯域光源を使用して広帯域の入射光を生成し、複数の検出器、検出器配列、または分光計を使用して、得られたSHG光を検出して分析することができる。場合によっては、光源が波長可変レーザ光源を含むこともある。場合によっては、単一の光源を使用して、2つの異なる波長を有する2つの光ビームを同時に生成してもよいし、異なる波長を有する光ビームを異なる時間に生成してもよい。
【0229】
いくつかの例では、SHG-CDシステムは、少なくとも1つのパラメータが異なる少なくとも2つの検出されたSHG信号を使用して、試料の幾何学的特徴または試料の幾何学的特徴の変動を決定することができる。少なくとも1つのパラメータは、検出時に検出されたSHG信号の一方をそれぞれ生成する、対応するSHG信号の生成および/または検出に関連付けることができる。 場合によっては、少なくとも1つのパラメータは、SHG信号を生成する入射光ビームに関連するパラメータを含むことができる。例えば、入射光ビームは、異なる波長、方位角、偏光(例えば、直線偏光または円偏光)、強度、(例えば、試料に対する)入射角などを有してよい。場合によっては、入射光ビームが異なる偏光パラメータを有することもある。場合によっては、少なくとも1つのパラメータは、検出されるSHG信号に関連するパラメータを含むことがある。例えば、SHG信号は、異なる方向(例えば、試料に対して)に沿って伝搬し、異なる偏光を有し、または異なる波長などを有する場合がある。 したがって、場合によっては、少なくとも1つのパラメータは、試料から検出器までの光ビームに関連するパラメータを構成することができる。様々な実施態様において、偏光子、フィルタ、または他の光学部品が、例えば、偏光、波長、角度などを選択するために、試料と検出器(単数および複数)との間の光路に含まれてもよい。場合によっては、少なくとも1つのパラメータは、SHG信号を検出し、検出されたSHG信号を生成するために使用される検出器に関連するパラメータを含んでよい。例えば、検出器は、(例えば、試料に対して)異なる傾斜角度、異なる偏光子、異なるフィルタ、異なる方位角、試料に対して異なる面外角度、異なる面内角度などを有してよい。場合によっては、面内角度は、入射光ビームと試料に垂直な軸とによって形成される面内の角度を含むことがある。いくつかの場合において、面外の角度は、入射光ビームと試料に垂直な軸とによって形成される面とは異なる(例えば、平行ではない)面内の角度を含んでよい。いくつかの態様で、SHG-CDシステムは、異なるパラメータに対して異なるSHG信号および/または検出されたSHG信号を得るために、入射ビームおよび/またはSHG信号および/または検出器のビームのパラメータ(例えば、偏光、波長、角度など)を経時的に変更することができる。
【0230】
いくつかの態様で、SHG-CDシステムは、少なくとも1つのパラメータが異なる少なくとも2つの検出されたSHG信号を生成し、試料の幾何学的特徴または試料の幾何学的特徴の変動を決定するため、少なくとも1つの光源および1つの検出器を使用する。少なくとも1つのパラメータは、検出時に検出されたSHG信号のうちの1つをそれぞれもたらす、対応するSHG信号の生成および/または検出に関連付けられる。場合によっては、少なくとも2つの検出されたSHG信号は、異なる時間に生成され得る。このような場合、少なくとも1つのパラメータは、第1の時刻に第1の値を有し、第1の時刻の後の第2の時刻に第2の値を有し、その結果、2つの異なる検出されたSHG信号が生成されることがある。場合によっては、少なくとも1つのパラメータは、SHG信号を生成する1つの入射光ビームに関連するパラメータを含んでよい。例えば、パラメータは、波長、方位角、偏光(例えば、直線偏光または円偏光)、強度、(例えば、試料に対する)入射角などから構成されてもよい。場合によっては、パラメータは、偏光(例えば、直線偏光または円偏光)の偏光パラメータを含んでもよい。場合によっては、少なくとも1つのパラメータは、検出されるSHG信号に関連するパラメータを構成することができる。例えば、パラメータは、SHG信号方向の伝搬方向(例えば、試料に対して)、偏光、波長等を含んでよい。場合によっては、少なくとも1つのパラメータは、SHG信号を検出し、検出されたSHG信号を生成するために使用される検出器に関連するパラメータを含んでよい。例えば、パラメータは、検出器の位置、(例えば、試料に対する)傾斜角度、検出器の検出波長、フィルタの通過帯域、方位角、試料に対する面外角度、試料に対する異なる面内角度等を含んでよい。場合によっては、試料に対する面内の角度は、入射光ビームと試料に垂直な軸とによって形成される面内の角度を含んでよい。場合によっては、試料と面外との角度は、入射光ビームと試料に垂直な軸とによって形成される面とは異なる(例えば、平行でない)面内の角度を構成することがある。
【0231】
いくつかの例では、SHG 寸法測定の結果はプロセスのモニタリングに使用される。例えば、SHG-CD システム(または上述したモニタリング方法)は、生産段階のプロセスによって生産される試料の特性を推定するために使用することができる。このようないくつかの例では、SHG-CDシステムは、インラインおよびリアルタイムのプロセスモニタリングに使用されることがある(例えば、SHG-CDシステムは、インライン測定ツールとして、製作システム、例えば半導体製作システムのインラインに含まれることがある)。 いくつかの例では、SHG-CDシステム(または上述のモニタリング方法)は、選択された(例えば、無作為に選択された)試料のオフラインモニタリングに使用される場合がある。 従って、様々な態様において、SHG-CD寸法測定システムは、製造中のデバイスの寸法的または幾何学的変化のための生産またはプロセスモニタを構成する。
【0232】
別の例では、SHG 寸法測定の結果は、
図28 および
図29 にそれぞれ示すように、必要に応じて処理を修正するための処理フィードバックまたはフィードフォワードとして使用される場合がある。
図28に示すようないくつかの例示的な処理で、SHG-CDシステム(または本明細書に記載の試料モニタリング方法)を使用して、生産ラインの選択された段階で処理が実行された後の試料の特性(例えば、寸法特徴)の変化を決定し、決定された特性に少なくとも部分的に基づいて1つ又は複数のフィードバック信号を生成して、処理の1つ又は複数のパラメータを調整することができる。場合によっては、1つ又は複数のフィードバック信号は、フィードバック信号を適用する前に生成された試料と比較して、フィードバック信号を適用した後に選択されたステージによって生成された試料の特性が参照特性(例えば、参照デバイスの特性)に近づくように処理を改善するために使用可能である。
【0233】
図29に示されるようないくつかの例示的な処理で、SHG-CDシステムまたは本明細書に記載される監視方法は、生産ラインの選択された段階で実行される処理(以下、プロセスともいう場合がある)前の試料の特性の変化を決定し、決定された特性に少なくとも部分的に基づいて1つ又は複数のフィードフォワード信号を生成して、処理の1つ又は複数のパラメータを調整するために使用される場合がある。場合によっては、1つ又は複数のフィードフォワード信号は、フィードフォワード信号を適用する前に生産された試料と比較して、フィードフォワード信号を適用した後に選択されたステージによって生産された試料の決定された特性が参照特性(例えば、参照デバイスの特性)に近づくようにプロセスを改善するために使用可能である。場合によっては、フィードフォワード信号を使用して、決定された特性の変化を補正するように処理を調整することができる。
【0234】
いくつかの例では、SHG-CDシステムは、(SHG信号を使用して)試料を測定することによって試料の幾何学的特徴における予定外の変動を決定し、その後に生産される試料における予定外の変動を低減または除去する(または測定された試料において検出された予定外の変動を修正する)ように生産ラインのプロセスツールを調整するように構成されたフィードバック信号(またはフィードフォワード信号)を生成することができる。場合によっては、SHG-CDシステムは、予定外の変動が特定された場合にそれを示す信号またはデータを生成し、その信号またはデータを、ユーザが検出された予定外の変動を観察および評価できるSHG-CDのユーザインタフェースまたはSHG-CDと通信するコンピューティングシステムに送信することができる。
【0235】
いくつかの例示的な態様では、SHG寸法測定(単数および複数)の結果は、幾何学的特徴または幾何学的特徴の変化を決定するために、他の試験および/または測定システム(例えば、OCDシステムとも呼ばれる光学限界寸法システム)などの1つ又は複数の他のシステムから得られた結果と組み合わせて使用されてもよい。 SHG-CDシステムからの結果およびOCDシステムの結果は、例えば、1つ又は複数のプロセッサによって受信されてもよく、このプロセッサは、SHGシステムおよびOCDシステムからの入力に基づいて幾何学的特徴またはその変化を決定する。 OCDシステムの代わりに、またはOCDシステムに加えて、1つ又は複数の他のシステムを使用することもできる。
【0236】
いくつかの態様では、1つ又は複数のSHG信号に基づいて、完成または部分的に完成した1つ又は複数のデバイスまたは1つ又は複数のデバイスの一部の幾何学的特徴または幾何学的特徴の変化を決定するために、本明細書に記載されるような1つ又は複数のプロセッサおよび/またはプロセスエレクトロニクスが使用される。
【0237】
様々な態様において、SHG-CDシステム(例えば、SHG-CDシステム4000、6000、8000)などの光測定システムは、制御システムによって制御される場合がある。場合によっては、制御システムは、試料に入射する光ビームのパラメータ(入射角、偏光、波長、強度、発散など)を制御するように構成される。場合によっては、制御システムは、SHG-CDシステムの検出器モジュールのパラメータ(例えば、光検出器のゲイン、光検出器によって受光される光の偏光および/または波長など)を制御するように構成されてもよい。場合によっては、制御はSHG-CDシステムの一部であってもよい。そのような場合、制御システムは、非一過性のメモリと、少なくともプロセッサまたはプロセスエレクトロニクスとを含んでいてもよい。場合によっては、SHG-CDシステムは、検出器によって生成された少なくとも1つのSHG信号を使用して、SHG-CDシステムによってモニタされるデバイスの特性を生成するための計算およびシミュレーションを実行するように構成されたコンピューティングシステムを含んでいてもよい。場合によっては、コンピューティングシステムは、制御システム、検出器、および/または光源と通信することができる。場合によっては、コンピューティングシステムは、データおよび機械実行可能命令を記憶するように構成された非一過性メモリと、少なくとも1つのSHG信号を使用して、試料モニタリングに関連する1つ又は複数のプロセスを実行するために機械読取可能命令を実行するように構成されたプロセッサとを備えることができる。
【0238】
場合によっては、制御システムは、プログラマブルコントローラ(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ)で構成されることがある。場合によっては、コンピューティングシステムおよび/または制御システムは、SHG-CDシステムとは別個であるが、有線または無線リンクを介してSHG-CDシステムのインターフェースと通信することができる。場合によっては、コンピューティングシステムが制御システムを含むこともある。例えば、コンピューティングシステムのメモリに記憶された命令は、SHG-CDシステムを制御するための命令と、電磁シミュレーションソフトウェアに関連する命令を含むことができる。
【0239】
場合によっては、制御システムは、検出されたSHG信号に関連する1つ又は複数のパラメータを制御することができる。例えば、制御システムは、入射光ビームを生成する光源のパラメータ、光源によって放出された後であって試料に入射する前の光ビームのパラメータ、試料によって生成されたSHG信号のパラメータ、またはSHG信号を検出して検出されたSHG信号を生成する検出器のパラメータを変化させることができる。
【0240】
いくつかの態様では、SHG-CD は、製作プロセスによって製作された試料(または試料に含まれる部分的または完全に形成されたデバイス)の特徴(例えば、幾何学的特徴、材料特性、または限界寸法)を決定することなく、製作プロセスをモニタするために使用される場合がある。例えば、SHG-CDシステムは、製作プロセスにおける製作ステップによって生産された第1の試料から受信した1つ又は複数の検出されたSHG信号と、第1の試料を処理した後に同じ製作ステップによって生産された第2の試料から受信した1つ又は複数の検出されたSHG信号とを比較して、製作ステップにおける変化を検出することができる。この例では、第1の試料と第2の試料から受信したSHG信号(したがって、検出されたSHG信号)の間の差は、第1の試料に製作ステップが事前に実行された後の製作ステップの変化を示す可能性がある。場合によっては、第1の試料および第2の試料からそれぞれ受信した修正または処理された検出SHG信号の差は、製作ステップが第1の試料で実行された製作ステップの後の製作ステップの変化を示すことがある。同様に、試料のSHG信号は、製作プロセスによって製作された試料(または試料に含まれる部分的または完全に形成されたデバイス)の特徴(例えば、幾何学的特徴、材料特性、または限界寸法)を決定することなく、1つ又は複数の参照、例えば、参照データベース、1つ又は複数の参照値、または1つ又は複数の参照信号と比較されてもよい。したがって、場合によっては、検出されたSHG信号から、当該SHG信号の強度を制御する試料の(複数の)特徴の幾何学的特性(例えば、サイズ、形状など)を決定することなく、例えば検出SHG信号から定量化することなく、修正または処理された検出SHG信号をSHG-CDの処理システムによって生成することができる。場合によっては、第1および第2の試料は、複数の入射ビームを使用して、入射ビームによって生成された複数のSHG信号に基づいて測定されることがある。このような場合、異なる検出されたSHG信号の変化、または2つの検出されたSHG信号間の相対的な変化は、製作ステップの変化を示す可能性がある。いくつかの態様において、第1の試料からの検出されたSHG信号(修正されたか否か)との比較は、第2の信号からの検出されたSHG信号(修正されたか否か)との比較を行うことができる。いくつかの態様において、1つ又は複数の試料からの検出されたSHG信号(修正されたものまたは修正されていないもの)は、1つ又は複数の参照、例えば、参照データベース、1つ又は複数の参照値、または1つ又は複数の参照信号と比較され得る。
【0241】
したがって、場合によっては、SHG-CD システムは、試料の特徴(例えば、幾何学的特徴、材料特性、または限界寸法)を決定することなく、対応する製作プロセスの変化を検出するために、製作された試料から受信した 1つ又は複数の検出 SHG 信号(または修正 SHG 信号)の変化を使用することができる。このような場合、SHG-CDは、変化を検出する前に試料に対して実行される製作プロセスの前の製作ステップを修正するためのフィードバック信号、または変化を検出した後に試料に対して実行される次の製作ステップを修正するためのフィードフォワード信号を生成することができる。
【0242】
同様に、いくつかの態様では、SHG-CDシステムは、製作プロセスによって生産された試料から受信した1または複数の検出SHG信号を参照(例えば、ルックアップテーブルからの値または値の範囲)と比較して、試料の特徴(例えば、幾何学的特徴、材料特性、または限界寸法)を決定することなく、製作プロセスの製作ステップにおける変化を検出することができる。
【0243】
追加の実施例
本明細書では、本明細書で開示するシステムおよび方法の追加の実施例および態様を開示する。
【0244】
場合によっては、SHG-CD(または本明細書に記載の試料モニタリング方法)を使用して、集積回路、集積回路の一部、または集積回路上に製作されたデバイスの種類の寸法特徴をモニタリングすることができる。
【0245】
様々な態様において、寸法特徴あるいは幾何学的特徴は、finFET、GAA、トライゲート、および他の電子デバイスあるいはフォトニックデバイスの寸法特徴あるいは幾何学的特徴を含むことができる。
【0246】
場合によっては、寸法特徴あるいは幾何学的特徴は、デジタル回路のデバイスのビルディングブロック(例えば、NANDゲート)のための寸法特徴あるいは幾何学的特徴を含むことができる。
【0247】
いくつかの態様において、SHG-CDは、レンズ透過イメージングシステム、固体浸漬レンズ(SIL)の使用に基づく光学システム、または角度分解イメージングシステムを構成することができる。場合によっては、SHG-CDシステムは、固体浸漬レンズ(SIL)を使用して、試料と対物レンズとの間の物体空間を埋めることによって、従来のレンズよりも高い倍率、高い空間分解能、および/または高い数値的開口を提供することができる。場合によっては、SILは顕微鏡対物レンズの前面レンズの下に配置される。場合によっては、SILは、底が平らな半球体、底が平らな超球体(Weierstrass)、先端が円錐形の半球体、先端が円錐形の超球体、円錐形の誘電体プローブを備えた半球体SIL、または回折ベースのSILを備えることがある。いくつかの例で、SHG-CDシステムは、試料を撮像するために使用されるのと同じレンズを通して試料から受光された光ビームの強度(例えば、SHG信号)を測定するために、レンズ透過イメージングシステムを使用することができる。いくつかの例で、SHG-CDシステムは、角度分解イメージングシステムを使用して、試料の画像を捕捉することができ、ここでは複数の画素を有する光検出器配列(例えば、1Dまたは2D)を使用し、かかる捕捉された画像の上述した各画素は試料からの固有の放出方向に対応する。場合によっては、試料によって放出または反射された光の角度分布を表示するために、画像を極座標系に変換することができる。
【0248】
様々な態様において、SHG-CDシステムは、異なる散乱角、面内(例えば、入射ビームと試料表面からの入射ビームの反射とによって形成される面)、および面外の検出角で、試料によって放出されたSHG光を収集するように構成され得る。
【0249】
場合によっては、SHG-CD システムは、入射ビームの入射角度を変化させて、デバイスの寸法/幾何学的特徴を測定することができる。場合によっては、SHG-CD システムでモニタ中の試料を回転させて、試料上の 1つ又は複数のデバイスの寸法特徴あるいは幾何学的特徴を測定することもできる。
【0250】
場合によっては、試料に入射する光ビームを変化させてもよい。 例えば、複数の波長を直列に、例えば異なる波長を異なる時間に供給してもよい。また、ある態様によっては、複数の波長を一緒に、例えば同時に、供給してもよい。いくつかの設計では、光源は広帯域光源を含む。これらの様々な構成において、光の波長は、試料に入射する異なる波長のために異なるSHG信号を生成するように変化させられる。
【0251】
場合によっては、SHG 信号を測定する前に試料を帯電させることがある(プリチャージ)。このような帯電は、例えばコロナガンによって行うことができる。また、光を用いて帯電を誘導することもできる。上述したようないくつかの構成では、ポンプとプローブが配置され、帯電を行うためにポンプ光源とプローブ光源が、試料を取調べるためのSHGビームとともに使用される。
【0252】
様々な態様において、SHGシステムは、SHG信号、例えばSHG信号から得られたデータを分析し、この分析に基づいてフィードバック(またはフィードフォワード)を提供する。本明細書で説明するように、SHG信号またはそれから得られたデータは、ルックアップテーブルと比較することができる。本明細書で説明するSHGシステムおよび方法は、モデルベースの測定を含んでいてもよい。例えば、SHG信号(修正されたまたはされてない)は、モデルによって提供される参照データと比較されてもよく、例えば、モデルは、検出されたSHG信号(修正されたまたはされてない)が比較される参照データを生成するためにシミュレーションソフトウェアと共に使用されてもよい。また、本明細書で説明するように、SHG信号から得られたデータの解析に関連して、人工知能を使用することもできる。
【0253】
場合によっては、SHG-CDシステムは、SHG光を使用して試料中の電気的欠陥を検出する。場合によっては、SHG-CD システムは SHG 光を用いて試料のひずみの変化を検出する。一部の態様では、SHGシステムは、検出された寸法変化を検出されたひずみ変化または電気的欠陥と組み合わせて、例えば、試料の生産に使用されたプロセスを評価することができる。
【0254】
特定の態様では、SHG-CDシステムは、OCDとしても知られる光散乱計などの他の光測定機器などの他の測定機器と組み合わせて使用される。いくつかの例示的態様では、SHG寸法測定(単数および複数)の結果は、幾何学的特徴または幾何学的特徴の変動を決定するために、例えばOCDのような他の検査および/または測定システムのような1つ又は複数の他のシステムの結果と組み合わせて使用される。SHGシステムからの結果およびOCDシステムの結果は、例えば、1つ又は複数のプロセッサによって受信されることがあり、プロセッサは、SHGシステムおよびOCDシステムからのインプットに基づいて、幾何学的特徴またはその変化を決定する。 OCDシステムの代わりに、またはOCDシステムに加えて、1つ又は複数の他のシステムを使用することもできる。いくつかの構成では、光散乱計システムを、両方の測定を実行できる単一のツール内のSHG-CDシステムに含めることができる。いくつかの態様では、OCD測定とSHG-CD測定の両方を組み込んだ参照モデルを使用することができる。 例えば、上述したように、これらの機器からの信号(例えば、OCDおよびSHG-CD)を参照モデルからの参照と比較して、寸法や形状などの幾何学的特徴、または幾何学的特徴の変化を決定することができる。
【0255】
場合によっては、SHG-CDシステムまたは別個のシステムが、モニタされる試料表面の電荷量を制御することがある(例えば、コロナガンまたは静電容量結合を使用)。場合によっては、モニタされる試料表面の電荷量を制御して、SHG信号を増強または変化させることができる。このような場合、SHG-CDシステム(例えば、SHG-CDシステムのコントローラまたはプロセッサ)は、電気センサを使用して、試料に印加されるコロナ放電を制御することによって(例えば、コロナガンを使用して)、試料上に配置される電荷の量を変化させ、異なる電荷の量に対する1つ又は複数のSHG信号の特性を決定することができる。 様々な態様において、試料と電気の間に配置された電気メータ(例えば、エレクトロメータまたは電流計)を用いて、試料の表面に堆積した電荷によって誘導される電流を測定することにより、試料上に堆積した電荷量を決定することができる。
【0256】
場合によっては、SHG信号を測定する前に、試料(例えば、試料のモニタ表面)を帯電させる(プリチャージ)ことがある。
【0257】
場合によっては、SHG-CD システムは、第1および第2の(例えばビーム状の)光または光源によって照明された試料の領域を照明することができる。場合によっては、第1の(例えばビーム状の)光はSHG光の生成に使用され、第2の(例えばビーム状の)光はSHG光の生成を制御またはプローブする。
【0258】
試料上の電荷密度を制御することによって、または追加光(ポンプ・プローブ技術)を使用して試料の特性を評価するために使用できるさまざまな方法および構成は、上述したとおりである。これらの構成において、SHG-CDは、プロービング放射を生成するための少なくとも1つの光源と、ポンピング放射を生成するための少なくとも1つの光源とを含むことができる。
【0259】
場合によっては、SHG-CD システムは SHG 光を使用して、試料中の電気的欠陥を検出することができる。場合によっては、SHG-CD システムは SHG 光を用いて試料のひずみの変化を検出する。一部の態様では、SHGシステムは、検出された寸法変化を検出されたひずみの変化または電気的欠陥と組み合わせて、試料の生産に使用されたプロセスを評価し、プロセスの1つ又は複数のパラメータを調整するためのフィードバック信号を生成し、および/または後続プロセスのパラメータを調整するためのフィードフォワード信号を生成することができる。
【0260】
様々な態様において、SHG-CDシステム(例えば、SHG-CDシステム4000、6000、8000)は、
図1から
図19に関して上述した1つ又は複数の方法、構成、またはツールの使用を含むことができる。
【0261】
いくつかの態様では、SHG-CDシステム(例えば、SHG-CDシステム4000、6000、8000)は、それぞれ異なる波長を有するそれぞれの光ビームを生成する複数の光源を含んでいてもよい。本システムは、複数の光ビームでデバイスを照明し、デバイスは1つ又は複数のSHG信号を生成することができる。生成された光ビームは、デバイスの限界寸法を決定するために使用可能な検出信号を生成する1つ又は複数の検出器によって受信されてもよい。場合によっては、それぞれの検出器が対応フィルタを透過したそれぞれの波長に関連する検出信号を生成するように、異なる検出器への光路に沿って異なるフィルタを使用してもよい。あるいは、1つ又は複数の生成された光ビームを、異なる周波数を有する生成されたSHG信号(SHG光)の強度を測定する分光計に向けることもできる。場合によっては、SHGスペクトルの測定結果または光学分光計によって生成された信号を使用して、デバイスの限界寸法を決定することができる。
【0262】
一部の態様では、検出器に加えて、またはそれに代えて、SHG-CDシステム(例えば、SHG-CDシステム 4000、6000、8000)は、試料から異なる周波数を有するSHG信号を受信し、異なるSHG信号の強度または強度比率を測定するように構成された少なくとも1つの分光計を含むことができる。 場合によっては、SHG信号のスペクトル特性を使用して、試料の特性(例えば、幾何学的特徴、材料構造、限界寸法)を決定することができる。
【0263】
いくつかの態様で、SHG-CDは、光散乱測定システム(例えば、OCDシステム)と通信(例えば、有線通信または無線通信)していてもよい。場合によっては、コンピューティングシステム(例えば、SHG-CDまたはOCDシステムのコンピューティングシステム、または別個のコンピューティングシステム)のプロセッサは、SHG-CDおよびOCDシステムから測定データまたは評価データ(例えば、検出された寸法、材料、欠陥、プロセス評価データなど)を受信することができる。このような場合、コンピューティングシステムは、SHG-CDおよびOCDシステムから受信した測定データまたは評価データを組み合わせて、評価レポートを生成したり、対応する生産ラインのプロセスを制御するためのフィードバック信号および/またはフィードフォワード信号を生成したりすることができる。 場合によっては、SHG-CDシステムとOCDシステムを単一のツールとして組み合わせてもよい。このような場合、SHG-CDシステムとOCDシステムは同じ筐体に統合され、試料のモニタに使用される1つ又は複数の光学部品または電子部品を共有する可能性がある。場合によっては、単一の制御システムがSHG-CDシステムとOCDシステムの両方を制御することもある。場合によっては、SHG-CDシステムで使用される参照SHGモデル(例えば、経験的参照モデル)は、OCDシステムとSHG-CDシステムの両方から得られた測定結果を使用して作成されるか、またはOCD測定とSHG-CD測定の両方を組み込むことができる。
【0264】
図30Aは、光学システム4952、制御システム4954、および計算システム4956を含むSHG-CDシステム4950の一例を示すブロック図である。いくつかの例では、光学システム4952は、試料に入射する1つ又は複数の一次光ビームを生成するように構成された1つ又は複数の光源と、試料によって反射、散乱、または生成された1つ又は複数の二次光ビームを受信するように構成された1つ又は複数の検出器と、一次光ビームおよび二次光ビームを操作する(例えば、偏光を制御する、フィルタリングする、方向転換する、発散を制御する等)ように構成された1つ又は複数の光学的、機械的、および光学機械的構成要素とを含み得る。いくつかの例では、光学システム4952は、光源および検出器に対する試料の位置および向きを制御するように構成された少なくとも1つの機械的ステージを含むことができる。場合によっては、制御システム4954は、制御システム4952のメモリに記憶された命令および/またはデータや、コンピューティングシステム4956から受信した命令および/またはデータや、ユーザインタフェース4957に従って、光学システム4952を制御するように構成されてもよい。場合によっては、コンピューティングシステム4956は、1または複数のモデル(例えば、参照モデル、デバイスモデルなど)および制御システム4954から受信したデータ(例えば、入射光ビームに関連するデータ)を使用して、試料による第二高調波発生をシミュレートするように構成され得る。いくつかの例では、コンピューティングシステム4956は、シミュレートされたデータ(例えば、シミュレートされたSHG発光に関連するデータ)および光学システム4952から受信されたデータ(例えば、試料から受信されたSHG光に関連する測定データ)を使用して、SHG信号の変化、試料の特性(例えば、幾何学的パラメータおよび/または材料特性)、または試料の特性の変化を決定するように構成され得る。いくつかの例では、モデルは、コンピューティングシステム4956のメモリに記憶されてもよいし、ユーザインタフェース4957から受信されてもよい。場合によっては、ユーザインタフェースは、ユーザからデータおよび指示を受信するための入力インターフェース(例えば、キーボード、マウス、タッチスクリーン、タッチパッドなど)と、コンピューティングシステム4956および/または制御システム4954に記憶された測定データ、評価結果、画像、グラフ、データ/指示をユーザに提示するためのアウトプット(出力)インターフェース(例えば、ディスプレイ)とを含んでよい。
【0265】
図30Bは、光学システム4952と、光学システム4952と通信するインターフェース4962とを含む、別の例のSHG-CDシステム4960を示すブロック図である。場合によっては、インターフェース4962は、SHG-CDシステム4960とは別の制御およびコンピューティングシステム4964から命令およびデータを受信し、受信したデータおよび命令に基づいて1つ又は複数の制御信号を生成するように構成されてもよい。インターフェース4962は、光学システム4952から受信したデータ(例えば、測定データおよび/または光学システム4952の構成に関連するデータ)を、制御およびコンピューティングシステム4964に送信するようにさらに構成されてもよい。制御およびコンピューティングシステム4964は、ユーザインタフェース4966を含み得る。場合によっては、ユーザインタフェース4966は、ユーザからデータおよび指示を受信するための入力インターフェース(例えば、キーボード、マウス、タッチスクリーン、タッチパッドなど)と、制御およびコンピューティングシステム4964に記憶された、または制御およびコンピューティングシステム4964によって受信された測定データ、評価結果、画像、グラフ、データ/指示をユーザに提示するためのアウトプット(出力)インターフェース(例えば、ディスプレイ)とを含んでよい。 場合によっては、制御およびコンピューティングシステム4964は、デスクトップコンピュータ、ラップトップ、または他の電子デバイスから構成され得る。
【0266】
場合によっては、コンピューティングシステム4954および制御・コンピューティングシステム4964は、少なくとも1つのハードウェアプロセッサと、ハードウェアプロセッサと通信する少なくとも1つの非一過性メモリとを含むことができる。 いくつかの態様で、ハードウェアプロセッサは、非一過性メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行して、以下のことを行うことができる。
予想SHG信号、予想SHG発光パターン、または光学システム4952の検出器によって生成される予想信号を計算すること、
(例えば、光学システム4952の光源、検出器、および/または光ビームを制御するための)制御信号を生成すること、
予想SHG放出と測定SHG放出とを比較すること、
試料(または試料内のデバイス)の幾何学的特性および材料特性を決定すること、測定SHG放出または予想SHG放出、またはこれらの任意の組み合わせに関連するグラフデータを生成すること、
または、他のタスクを実行すること。
【0267】
場合によっては、光学測定システムは、試料に異なる量の電荷を供給することができるコロナ放電源(例えば、コロナガン)と、試料に供給された電荷の量を測定するように構成された電気センサとを備えることができる。光学測定システムは、電気センサおよび放電源を使用して、試料上に配置された電荷の量を測定し、場合によっては制御することができる(例えば、ハードウェアプロセッサまたは制御システムを使用して)。このような場合、システムは、電気センサおよび放電源を使用して、可変量の電荷を試料に供給し、異なる電荷量に対する検出されたSHG信号の決定された特性に基づいて、検出されたSHG信号の変動、または試料の幾何学的特徴、または試料の幾何学的特徴の変動を決定することができる。
【0268】
SHG効果に基づいて(例えば、生産ラインにおいて)試料をモニタする光学測定システム(例えば、試料の限界寸法を測定、モニタ、および特性評価するためのシステム)は、上述したものに限定されない(例えば、より少ない構成要素、異なる構成、追加の特徴及び/又は構成要素、代替の特徴及び/又は構成要素を含んでもよい)ことを理解されたい。
【0269】
実施例
グループ1
上述した実施形態のいくつかの追加の非限定的な例を以下に提供する。これらは、本開示の幅を何ら限定するものとして読まれるべきではない。
【0270】
実施例1:第二高調波発生を用いて試料を特性評価するシステムであって、
試料を支持するように構成された試料ホルダと、
第二高調波発生(SHG)信号を生産されるように前記試料に光ビームを向けるように構成された少なくとも1つの光源と、
前記試料から放出されたSHG信号を受信し、検出されたSHG信号を生成するように構成された少なくとも1つの光検出器を含む光検出システムと、
前記光検出システムと通信する1つ又は複数のハードウェアプロセッサとを備え、
前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
少なくとも1つの検出されたSHG信号を受信し、
前記少なくとも1つの検出されたSHG信号に基づいて、前記試料の幾何学的特徴または前記試料の幾何学的特徴の変動を決定するよう構成される、システム。
【0271】
実施例2:試料の幾何学的特徴は、検出されたSHG信号と、完成または未完成の試料上の1つ又は複数の構造の幾何学的特徴とのマッピングに基づいて、少なくとも部分的に決定される、実施例1のシステム。
【0272】
実施例3:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、試料に対して行われる第1の製作ステップの後に、少なくとも1つの検出されたSHG信号を受信する、実施例1のシステム。
【0273】
実施例4:システムは製作システムのインラインに含まれる、実施例3のシステム。
【0274】
実施例5:第1の製作ステップは、製作システムによって実行される製作プロセスにおけるステップである、実施例4のシステム。
【0275】
実施例6:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
試料の幾何学的特徴における予定外の変動を特定し、
予定外の変動の表示をアウトプットするように構成される、上記実施例のいずれかのシステム。
【0276】
実施例7:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、製作システム内の試料プロセスツールに予定外の変動の表示をアウトプットして、試料の予定外の変動を調整するように構成される、実施例6のシステム。
【0277】
実施例8:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、第1の製作ステップの後に、前記試料に第2の製作ステップを実行するために使用される試料プロセスツールに、予定外の変動の表示をアウトプットして、試料の予定外の変動を調整するように構成される、実施例7のシステム。
【0278】
実施例9:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、システムのユーザインタフェースを介してユーザに予定外の変動の表示をアウトプットするように構成される、実施例6のシステム。
【0279】
実施例10:幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいはデバイスの1つ又は複数の部分の寸法を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0280】
実施例11:幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいは1つ又は複数のデバイスの一部の限界寸法を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0281】
実施例12:幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいは1つ又は複数のデバイスの一部を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0282】
実施例13:幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいは1つ又は複数のデバイスの一部の幅又は長さからなる横方向の寸法を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0283】
実施例14:幾何学的特徴は、完成しているかまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいは1つ又は複数のデバイスの一部の高さを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0284】
実施例15:幾何学的特徴は、完成しているかまだ完成していない複数のデバイスあるいはデバイスの複数の部分の間の横方向の間隔を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0285】
実施例16:幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいは1つ又は複数のデバイスの一部の傾斜又は斜面からなる、上記実施例のいずれかのシステム。
【0286】
実施例17:幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいは1つ又は複数のデバイスの一部の側壁傾斜又は斜面からなる、上記実施例のいずれかのシステム。
【0287】
実施例18:少なくとも1つの検出されたSHG信号は第1および第2の検出されたSHG信号を含み、第1および第2の検出されたSHG信号は、少なくとも1つの測定パラメータが第1および第2の検出されたSHG信号に対して異なる状態で測定され、
1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
第1および第2の検出されたSHG信号を受信し、および
第1の検出されたSHG信号および第2の検出されたSHG信号に基づいて、試料の幾何学的特徴または試料の幾何学的特徴の変動を決定する、上記実施例のいずれかのシステム。
【0288】
実施例19:少なくとも1つの測定パラメータは、測定位置、測定角度、偏光、または波長のうちの少なくとも1つを含む、実施例18のシステム。
【0289】
実施例20:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に関して測定されたSHG信号の傾斜角を含む、実施例18または19のいずれかのシステム。
【0290】
実施例21:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に関する少なくとも1つの検出器の傾斜角を含む、実施例18~20のいずれかのシステム。
【0291】
実施例22:少なくとも1つの測定パラメータは、試料の表面に垂直な軸に関して測定されたSHG信号の方位角を含む、実施例18~21のいずれかのシステム。
【0292】
実施例23:少なくとも1つの測定パラメータは、試料の表面に垂直な軸に関する少なくとも1つの検出器の方位角を含む、実施例18~22のいずれかのシステム。
【0293】
実施例24:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの光検出器によって受光されたSHG信号の偏光を含む、実施例18~23のいずれかのシステム。
【0294】
実施例25:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの検出器の偏光子の偏光を含む、実施例18~24のいずれかのシステム。
【0295】
実施例26:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に入射する光ビームの偏光を含む、実施例18~25のいずれかのシステム。
【0296】
実施例27:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に関して試料に向けられる少なくとも1つの光ビームの傾斜角を含む、実施例18~26のいずれかのシステム。
【0297】
実施例28:少なくとも1つの測定パラメータは、試料の表面に垂直な軸に関して試料に向けられる少なくとも1つの光ビームの方位角を含む、実施例18~27のいずれかのシステム。
【0298】
実施例29:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に向けられる少なくとも1つの光ビームの波長を含む、実施例18~28のいずれかのシステム。
【0299】
実施例30:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの光源の出力波長を含む、実施例18~29のいずれかのシステム。
【0300】
実施例31:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの検出器の検出波長を含む、実施例18~30のいずれかのシステム。
【0301】
実施例32:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの光検出器によって受信されたSHG信号の波長を含む、実施例18~31のいずれかのシステム。
【0302】
実施例33:試料は、光ビーム及び/又は少なくとも1つの検出器に対して回転するように構成される、実施例18~32のいずれかのシステム。
【0303】
実施例34:少なくとも1つの測定パラメータは、光ビームと試料に垂直な軸とによって形成される平面内を伝搬するSHG信号を受信する少なくとも1つの検出器の角度を含む、実施例18~33のいずれかのシステム。
【0304】
実施例35:少なくとも1つのパラメータは、光ビームと試料に垂直な軸とによって形成される平面から伝搬するSHG信号を受信する少なくとも1つの検出器の角度を含む、実施例18~34のいずれかのシステム。
【0305】
実施例36:少なくとも1つのパラメータは、少なくとも1つの光源の直線偏光または円偏光の偏光パラメータを含む、実施例18~35のいずれかのシステム。
【0306】
実施例37:少なくとも1つの光源は広帯域光源を含む、実施例18~36のいずれかのシステム。
【0307】
実施例38:少なくとも1つの光源は少なくとも2つの異なる波長の光源を含む、実施例18~37のいずれかのシステム。
【0308】
実施例39:システムは、少なくとも1つの測定パラメータを変化させるように構成される、実施例18~38のいずれかのシステム。
【0309】
実施例40:少なくとも1つの測定パラメータを変化させるために、1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、少なくとも1つの光源に複数の波長を同時に放射させるように構成される、実施例39のシステム。
【0310】
実施例41:少なくとも1つの測定パラメータを変化させるために、1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、異なる時間に異なる波長を少なくとも1つの光源に放出させるように構成される、実施例39のシステム。
【0311】
実施例42:少なくとも1つのパラメータは、少なくとも1つの検出されたSHG信号の角度および検出されたSHG信号の偏光を含む、実施例18~41のいずれかのシステム。
【0312】
実施例43:幾何学的特徴は、集積回路デバイスの幾何学的特徴、あるいは完成しているかまだ完成していない集積回路デバイスの1つ又は複数の部分を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0313】
実施例44:システムは、半導体デバイス製作システムのインラインに含まれる、上記実施例のいずれかのシステム。
【0314】
実施例45:幾何学的特徴は、1つ又は複数の集積回路デバイスの幾何学的特徴、 あるいは1つ又は複数の部分的に完成した集積回路デバイス、 あるいはその1つ又は複数の部分を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0315】
実施例46:幾何学的特徴は、1つ又は複数のfinFET、GAA、トライゲートまたはNAND構造の幾何学的特徴を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0316】
実施例47:幾何学的特徴は、試料の1つ又は複数の三次元構造の幾何学的特徴を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0317】
実施例48:少なくとも1つの光源は、プロービング放射を放出するように構成された第1の光源と、ポンピング放射を放出するように構成された第2の光源とを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0318】
実施例49:試料の上側に異なる量の電荷を堆積するように構成されたコロナガンをさらに備える、上記実施例のいずれかのシステム。
【0319】
実施例50:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、異なる電荷量について、少なくとも1つの検出されたSHG信号、第1の検出されたSHG信号、または第2の検出されたSHG信号の特性を決定するように構成される、実施例49のシステム。
【0320】
実施例51:試料は半導体を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0321】
実施例52:少なくとも1つの光源は、第1の波長で第1の光ビームを放出するように構成された第1の光源と、第2の波長で第2の光ビームを放出するように構成された第2の光源とを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0322】
実施例53:少なくとも1つの検出器は、第1の角度でSHG信号を受信するように構成された第1の検出器と、第2の角度でSHG信号を受信するように構成された第2の検出器とを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0323】
実施例54:少なくとも1つの検出器は、第1の偏光でSHG信号を受信するように構成された第1の検出器と、第2の偏光でSHG信号を受信するように構成された第2の検出器とを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0324】
実施例55:少なくとも1つの検出器は、複数の画素を含む検出器配列を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0325】
実施例56:少なくとも1つの検出器は1D検出器配列を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0326】
実施例57:少なくとも1つの検出器は2D検出器配列を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0327】
実施例58:異なる角度で試料から放出されたSHG信号を前記検出器配列上の異なる位置に向けるように構成された少なくとも1つのレンズをさらに備える、実施例55~57のいずれかのシステム。
【0328】
実施例59:マッピングは、経験的データに基づいて生成される、上記実施例のいずれかのシステム。
【0329】
実施例60:マッピングは、機械学習アルゴリズムを介して生成される、上記実施例のいずれかのシステム。
【0330】
実施例61:マッピングは、SHG信号値と幾何学的特徴のルックアップテーブルを備える、上記実施例のいずれかのシステム。
【0331】
実施例62:幾何学的特徴の変動は、試料の幾何学的特徴とシステムのメモリに記憶された保存済幾何学的特徴との間の差からなる、上記実施例のいずれかのシステム。
【0332】
実施例63:保存済幾何学的特徴は、ユーザによって提供された参照用幾何学的特徴を含む、実施例62のシステム。
【0333】
実施例64:保存済幾何学的特徴は、システムによって以前に決定された幾何学的特徴を含む、実施例62のシステム。
【0334】
実施例65:以前に決定された幾何学的特徴は、第1の製作ステップが第2の試料に対して実行された後の第2の試料の特徴である、実施例64のシステム。
【0335】
実施例66:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、製作システムによって実行される製作プロセスの下流にある試料プロセスツールに、予定外の変動の表示をアウトプットするように構成される、実施例5のシステム。
【0336】
実施例67:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、第1の製作ステップを実行するために使用される試料プロセスツールに、予定外の変動の表示をアウトプットするように構成される、実施例6のシステム。
【0337】
実施例68:第二高調波発生を用いて試料の寸法を決定する方法であって、
第1のSHG信号を受信するステップと、
少なくとも1つの光源または光検出システムの光ビームの少なくとも1つのパラメータを変化させるステップと、
少なくとも1つのパラメータを変化させた後に、第2のSHG信号を受信するステップと、
第1のSHG信号および第2のSHG信号に基づいて、試料の幾何学的特徴を決定するステップと、を含む、方法。
【0338】
実施例69:幾何学的形状は寸法または形状を含む、実施例59の方法。
【0339】
実施例70:第二高調波発生を用いて試料の特性を評価するシステムであって、
試料を支持するように構成された試料ホルダと、
第二高調波発生(SHG)信号を生成するために試料上に光ビームを向けるように構成された少なくとも1つの光源と、
前記試料から放出されたSHG信号を受信し、検出されたSHG信号を生成するように構成された少なくとも1つの検出器を含む光検出システムと、
前記光学検出システムと通信する1つ又は複数のハードウェアプロセッサとを備え、
1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
前記光検出システムから第1の検出されたSHG信号を受信し、前記第1の検出されたSHG信号は試料の特徴に関し第1の角度で少なくとも1つの検出器によって収集され、
前記光検出システムから第2の検出されたSHG信号を受信し、前記第2の検出されたSHG信号は試料の特徴に関し第2の角度で少なくとも1つの検出器によって収集され、
第1の検出されたSHG信号と第2の検出されたSHG信号に基づいて、試料の特徴の寸法を決定するよう構成される、システム。
【0340】
実施例 71:第二高調波発生を用いて試料の特性を評価するシステムであって、
試料を支持するように構成された試料ホルダと、
第二高調波発生(SHG)信号を生成するために前記試料上に光ビームを向けるように構成された少なくとも1つの光源と、
前記試料から放出されたSHG信号を受信し、検出されたSHG信号を生成するように構成された少なくとも1つの検出器を含む光検出システムと、
前記光学検出システムと通信する1つ又は複数のハードウェアプロセッサとを備え、
1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
少なくとも第1の検出されたSHG信号を受信し、
前記第1の検出されたSHG信号または前記試料の特徴の変化を決定し、
変化の表示をアウトプットするよう構成される、システム。
【0341】
実施例72:変化は試料の幾何学的特徴の変動に関連する、実施例71のシステム。
【0342】
実施例73:変化は試料の寸法または形状の変動に関連する、実施例71のシステム。
【0343】
実施例74:試料の幾何学的特徴の変動は、試料の幾何学的特徴とシステムのメモリに保存された保存済幾何学的特徴との差を含む、実施例72のシステム。
【0344】
実施例75:保存済幾何学的特徴は、ユーザによって提供された参照用幾何学的特徴を含む、実施例74のシステム。
【0345】
実施例76:保存済幾何学的特徴は、変化を決定する前にシステムによって決定される、実施例74のシステム。
【0346】
実施例77:保存済幾何学的特徴は、デバイスの寸法または形状を含む、実施例74~76のいずれかのシステム。
【0347】
実施例78:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、試料に対して実行される第1の製作ステップの後に、少なくとも1つの検出されたSHG信号を受信する、上記実施例のいずれかのシステム。
【0348】
実施例79:保存済幾何学的特徴は、第1の製作ステップが第2の試料に実行された後の第2の試料の幾何学的特徴である、実施例78のシステム。
【0349】
実施例80:システムは、製作システム内のインラインに含まれる、上記実施例のいずれかのシステム。
【0350】
実施例81:第1の製作ステップは、製作システムによって実行される製作プロセスにおけるステップである、実施例80のシステム。
【0351】
実施例82:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、変化に関連する試料内の誤差を調整するように構成された試料プロセスツールに、変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例71~81のいずれかのシステム。
【0352】
実施例83:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、前記予定外の変動の表示を、第1の製作ステップの後に試料に対して第2の製作ステップを実行するために使用される試料プロセスツールにアウトプットして、前記試料における前記予定外の変動を調整するように構成される、実施例78のシステム。
【0353】
実施例84:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、その後に製造される試料の変化に関連する試料内の誤差を調整するように構成された試料プロセスツールに、変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例71~81のいずれかのシステム。
【0354】
実施例85:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、製作プロセスの下流の試料プロセスツールに変更の表示をアウトプットするように構成される、実施例71~81のいずれかのシステム。
【0355】
実施例86:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、前記試料プロセスツールを調整するための調整を引き起こすために、前記変化の表示を試料プロセスツールにアウトプットするように構成される、実施例71~81のいずれかのシステム。
【0356】
実施例87:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、前記第1の製作ステップを実行するために使用される試料プロセスツールに、前記予定外の変動の表示をアウトプットするように構成される、実施例78のシステム。
【0357】
実施例88:第2の検出されたSHG信号をさらに含み、前記第1および第2の検出されたSHG信号は、少なくとも1つの測定パラメータが第1および第2の検出されたSHG信号に対して異なっている状態で測定され、前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、前記第1および第2の検出されたSHG信号を受信し、
前記第1の検出されたSHG信号と前記第2の検出されたSHG信号とに基づいて、前記試料の特徴内の変動を決定するに構成される、実施例71~86のいずれかのシステム。
【0358】
実施例89:前記少なくとも1つのパラメータは、測定位置、測定角度、偏光、または波長の少なくとも1つを含む、実施例88のシステム。
【0359】
実施例90:少なくとも1つのパラメータは、試料に関して測定されたSHG信号の傾斜角度を含む、実施例88~89のいずれかのシステム。
【0360】
実施例91:少なくとも1つのパラメータは、試料に関する少なくとも1つの検出器の傾斜角を含む、実施例88~90のいずれかのシステム。
【0361】
実施例92:少なくとも1つの測定パラメータは、試料の表面に垂直な軸に関して測定されたSHG信号の方位角を含む、実施例88~91のいずれかのシステム。
【0362】
実施例93:少なくとも1つの測定パラメータは、試料の表面に垂直な軸に関する少なくとも1つの検出器の方位角を含む、実施例88~92のいずれかのシステム。
【0363】
実施例94: 少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの光検出器によって受信されたSHG信号の偏光を含む、実施例88~93のいずれかのシステム。
【0364】
実施例95:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの検出器の偏光子の偏光を含む、実施例88~94のいずれかのシステム。
【0365】
実施例96:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に入射する光ビームの偏光を含む、実施例88~95のいずれかのシステム。
【0366】
実施例97:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に関して試料に向けられる少なくとも1つの光ビームの傾斜角を含む、実施例88~96のいずれかのシステム。
【0367】
実施例98:少なくとも1つの測定パラメータは、試料の表面に垂直な軸に関して試料に向けられる少なくとも1つの光ビームの方位角を含む、実施例88~97のいずれかのシステム。
【0368】
実施例99:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に向けられる少なくとも1つの光ビームの波長を含む、実施例88~98のいずれかのシステム。
【0369】
実施例100:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの光源のアウトプット波長を含む、実施例88~99のいずれかのシステム。
【0370】
実施例101:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの検出器の検出波長を含む、実施例88~100のいずれかのシステム。
【0371】
実施例102:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの光検出器によって受信されたSHG信号の波長を含む、実施例88~101のいずれかのシステム。
【0372】
実施例103:試料は、入射光ビーム及び/又は少なくとも1つの検出器に対して回転するように構成される、実施例88~102のいずれかのシステム。
【0373】
実施例104:少なくとも1つの測定パラメータは、光ビームおよび試料に垂直な軸によって形成される平面内を伝搬するSHG信号を受信する少なくとも1つの検出器の角度を含む、実施例88~103のいずれかのシステム。
【0374】
実施例105:少なくとも1つのパラメータは、光ビームおよび試料に垂直な軸によって形成される平面の外を伝搬するSHG信号を受信する少なくとも1つの検出器の角度を含む、実施例88~104のいずれかのシステム。
【0375】
実施例106:少なくとも1つのパラメータは、少なくとも1つの光源の光ビームの直線偏光または円偏光を含む、実施例88~105のいずれかのシステム。
【0376】
実施例107:少なくとも1つの光源は広帯域光源を含む、実施例88~106のいずれかのシステム。
【0377】
実施例108:少なくとも1つの光源は、少なくとも2つの異なる波長の光源を含む、実施例88~107のいずれかのシステム。
【0378】
実施例109:システムは、前記少なくとも1つの測定パラメータを変化させるように構成される、実施例88~108のいずれかのシステム。
【0379】
実施例110:少なくとも1つの測定パラメータを変化させるために、1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、少なくとも1つの光源に複数の波長を同時に放出させるように、構成される、実施例109のシステム。
【0380】
実施例111:少なくとも1つの測定パラメータを変化させるために、1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、少なくとも1つの光源が異なる時間に異なる波長を放出するように、構成される、実施例109のシステム。
【0381】
実施例112:少なくとも1つのパラメータは、少なくとも1つの検出されたSHG信号の角度と、検出されたSHG信号の偏光とを備える、実施例88~111のいずれかのシステム。
【0382】
実施例113:システムは、半導体デバイス製作システムのインラインに含まれる、上記実施例のいずれかのシステム。
【0383】
実施例114:特徴は、1つ又は複数の集積回路デバイスあるいは1つ又は複数の部分的に完成した集積回路デバイスまたはその部品の特徴を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0384】
実施例115:特徴は、1つ又は複数のfinFET、GAA、トライゲートまたはNAND構造の幾何学的特徴を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0385】
実施例116:特徴は、試料の1つ又は複数の三次元構造の幾何学的特徴を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0386】
実施例117:少なくとも1つの光源は、プロービング放射を放出するように構成された第1の光源と、ポンピング放射を放出するように構成された第2の光源とを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0387】
実施例118:試料の上側に異なる量の電荷を堆積するように構成されたコロナガンをさらに備える、上記実施例のいずれかのシステム。
【0388】
実施例119:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、異なる電荷量に対する少なくとも1つの検出されたSHG信号、第1の検出されたSHG信号、または第2の検出されたSHG信号の特性を決定するように構成される、実施例100のシステム。
【0389】
実施例120:試料は半導体を含む、上記請求項のいずれかのシステム。
【0390】
実施例121:少なくとも1つの光源は、第1の波長で第1の光ビームを放出するように構成された第1の光源と、第2の波長で第2の光ビームを放出するように構成された第2の光源とを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0391】
実施例122:少なくとも1つの検出器は、第1の角度でSHG信号を受信するように構成された第1の検出器と、第2の角度でSHG信号を受信するように構成された第2の検出器とを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0392】
実施例123:少なくとも1つの検出器は、第1の偏光でSHG信号を受信するように構成された第1の検出器と、第2の偏光でSHG信号を受信するように構成された第2の検出器とを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0393】
実施例 124: 少なくとも1つの検出器は、複数の画素を有する検出器配列を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0394】
実施例 125:少なくとも 1つの検出器は1D検出器配列を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0395】
実施例 126: 少なくとも1つの検出器は2D検出器配列を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0396】
実施例127:異なる角度で試料から放出されたSHG信号を前記検出器配列上の異なる位置に向けるように構成された少なくとも1つのレンズをさらに備える、実施例124~126のいずれかのシステム。
【0397】
実施例 128:第二高調波発生を用いて試料の特性を評価するためのシステムであって、
試料を支持するように構成された試料ホルダと、
第二高調波発生(SHG)信号を生成するために前記試料上に光ビームを向けるように構成された少なくとも1つの光源と、
前記試料からSHG信号を受信し、検出されたSHG信号を生成するように構成された少なくとも1つの検出器を含む光検出システムと、光検出システムと通信する1つ又は複数のハードウェアプロセッサとを備え、
該1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
第1の検出されたSHG信号を受信し、
検出された第1のSHG信号の変化を決定し、
変化の表示をアウトプットするように構成される、システム。
【0398】
実施例129:変化は試料の幾何学的特徴の変動に関連する、実施例128のシステム。
【0399】
実施例130:変化は試料の寸法または形状の変動に関連する、実施例128のシステム。
【0400】
実施例131:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、変化に関連する試料内の誤差を調整するように構成された試料プロセスツールに、変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例128~130のいずれかに記載のシステム。
【0401】
実施例132:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、その後に製造される試料の変更に関連する試料内の誤差を調整するように構成された試料プロセスツールに変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例128~131のいずれかに記載のシステム。
【0402】
実施例133:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、製作プロセスの下流の試料プロセスツールに変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例128~132のいずれかのシステム。
【0403】
実施例134:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、前記試料プロセスツールを調整するための調整を起こさせるために、前記試料プロセスツールに変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例128~133のいずれかのシステム。
【0404】
実施例135:システムはさらに別の測定システムを含む、実施例1~67および70~134のいずれかのシステム。
【0405】
実施例136:システムは更に別の光学測定システムを備える、実施例1~67および70~134のいずれかのシステム。
【0406】
実施例137:システムは、試料の幾何学的特徴または幾何学的特徴の変化を決定するように構成された別の測定システムをさらに備える、実施例1~67および70~134のいずれかのシステム。
【0407】
実施例138:システムは、試料からの光を使用して試料の幾何学的特徴または幾何学的特徴の変動を決定するように構成された別の光学測定システムをさらに備える、実施例1~67および70~134のいずれかのシステム。
【0408】
実施例139:システムは、試料から散乱された光を用いて試料の幾何学的特徴または幾何学的特徴の変動を決定するように構成された光散乱測定システムをさらに備え、散乱された光は源からの光ビームの波長と同一の波長を有する、実施例1~67および70~134のいずれかに記載のシステム。
【0409】
実施例140:源からの光ビームは、少なくとも1つの光源によって生成される、実施例138または139のシステム。
【0410】
実施例141:源からの光ビームは第2の光源によって生成される、実施例138または139のシステム。
【0411】
実施例142:少なくとも1つの光検出器は、試料から散乱された光を受光するようにさらに構成される、実施例139~141のいずれかのシステム。
【0412】
実施例143:少なくとも1つの光検出器は、第一の波長を有する光を検出するようにさらに構成され、第一の波長は、光ビームまたは光源からの光ビームの波長である、実施例1~67および70~142のいずれかのシステム。
【0413】
実施例144:試料から散乱された光は第2の検出器によって検出される、実施例139~141のいずれかのシステム。
【0414】
実施例145:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、試料上の1つ又は複数のデバイスの異なる幾何学的特徴の変動を区別するようにさらに構成される、実施例18~65のいずれかのシステム。
【0415】
実施例146:前記第1の検出されたSHG信号は、前記第1の特徴の変動が前記第1の検出されたSHG信号の変動を生じさせ、前記第2の特徴の変動が前記第1の検出されたSHG信号の変動を生じさせるように、第1および第2の幾何学的特徴に依存する、実施例18~65のいずれかのシステム。
【0416】
実施例147:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、前記第1および第2の検出されたSHG信号を使用して、前記第1および第2の特徴の変動を区別するようにさらに構成される、実施例146のシステム。
【0417】
実施例148:異なる幾何学的特徴は、1つ又は複数のデバイスの高さおよび幅を含む、実施例145~147のいずれかのシステム。
【0418】
実施例149:幾何学的特徴は、光ビームによって照明される試料の領域における幾何学的特徴を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0419】
実施例150:試料の照明された領域は、単一周期より大きい周期構造の一部を含む、実施例149のシステム。
【0420】
実施例151:幾何学的特徴は、周期内の幾何学的特徴を含む、実施例149のシステム。
【0421】
実施例152:周期構造はトランジスタの配列を含み、幾何学的特徴はトランジスタ配列中のトランジスタの幅または高さを含む、実施例151のシステム。
【0422】
実施例153:前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、少なくとも1つの検出されたSHG信号に基づいて試料の幾何学的特徴を決定するように構成される、実施例1~67のいずれかのシステム。
【0423】
実施例154:前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、前記少なくとも1つの検出されたSHG信号に基づいて、前記試料の幾何学的特徴の変動を決定するように構成される、実施例1~67のいずれかに記載のシステム。
【0424】
実施例155:前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、第1の検出されたSHG信号および第2の検出されたSHG信号に基づいて、試料の幾何学的特徴を決定するように構成される、実施例18~67のいずれかのシステム。
【0425】
実施例156:前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、第1の検出されたSHG信号および第2の検出されたSHG信号に基づいて、試料の幾何学的特徴の変動を決定するように構成される、実施例18~67のいずれかのシステム。
【0426】
実施例157:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
少なくとも第1の検出されたSHG信号を受信し、
第1の検出されたSHG信号の変化を決定し、および
変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例71~127のいずれかに記載のシステム。
【0427】
実施例158:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
少なくとも第1の検出されたSHG信号を受信し、
前記試料の特徴の変化を決定し、および
変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例71~127のいずれかのシステム。
【0428】
グループ 2
実施例1:第二高調波発生を用いて試料の特性を評価するシステムであって、
第二高調波発生(SHG)信号を生成するために前記試料に光ビームを向けるように構成された少なくとも1つの光源と、
前記試料から放出されたSHG信号を受信して、検出されたSHG信号を生成するように構成された少なくとも1つの光検出器を有する光検出システムと、
光検出システムと通信する1つ又は複数のハードウェアプロセッサとを備え、
該1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
少なくとも1つの検出されたSHG信号を受信し、
少なくとも1つの検出されたSHG信号に基づいて、試料の幾何学的特徴または試料の幾何学的特徴の変動を決定するよう構成される、システム。
【0429】
実施例2:試料の幾何学的特徴は、検出されたSHG信号と、完成した又はまだ完成していない試料上の1つ又は複数の構造の幾何学的特徴とのマッピングに少なくとも部分的に基づいて決定される、実施例1のシステム。
【0430】
実施例3:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、試料に対して実行された第1の製作ステップの後に、少なくとも1つの検出されたSHG信号を受信する、実施例1のシステム。
【0431】
実施例4:システムは、製作システム内のインラインに含まれる、実施例3 のシステム。
【0432】
実施例5:第1の製作ステップは、製作システムによって実行される製作プロセスにおけるステップである、実施例4のシステム。
【0433】
実施例6:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
試料の幾何学的特徴における予定外の変動を特定し、
予定外の変動の表示をアウトプットするように構成される、上記請求項のいずれかに記載のシステム。
【0434】
実施例7:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、試料の予定外の変動を調整するために、製作システム内の試料プロセスツールに予定外の変動の表示をアウトプットするように構成される、実施例6に記載のシステム。
【0435】
実施例8:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、第1の製作ステップの後、試料に第2の製作ステップを実行するために使用される試料プロセスツールに、予定外の変動の表示をアウトプットして、試料の予定外の変動を調整するように構成される、実施例7に記載のシステム。
【0436】
実施例9:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、システムのユーザインタフェースを介して、予定外の変動の表示をユーザにアウトプットするように構成される、実施例6のシステム。
【0437】
実施例10:前記幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいはデバイスの1つ又は複数の部分の寸法を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0438】
実施例11:前記幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいはデバイスの1つ又は複数の部分の限界寸法を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0439】
実施例12:前記幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいは1つ又は複数のデバイスの一部の形状を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0440】
実施例13:前記幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいは1つ又は複数のデバイスの一部の幅又は長さを含む横方向寸法を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0441】
実施例14:前記幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいは1つ又は複数のデバイスの一部の高さを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0442】
実施例15:前記幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない複数のデバイスあるいはデバイスの複数の部分の間の横方向の間隔を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0443】
実施例16:前記幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいは1つ又は複数のデバイスの一部の傾斜又は勾配を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0444】
実施例17:前記幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいは1つ又は複数のデバイスの一部の側壁の傾斜又は勾配を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0445】
実施例18:前記少なくとも1つの検出されたSHG信号は、第1および第2の検出されたSHG信号に関して少なくとも1つの測定パラメータが異なる状態で測定された第1および第2の検出されたSHG信号を含み、
前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
前記第1および第2の検出されたSHG信号を受信し、
第1の検出されたSHG信号および第2の検出されたSHG信号に基づいて試料の幾何学的特徴または試料の幾何学的特徴の変動を決定するように構成される、上記実施例のいずれかのシステム。
【0446】
実施例19:前記少なくとも1つの測定パラメータは、測定位置、測定角度、偏光、または波長のうちの少なくとも1つを含む、実施例18のシステム。
【0447】
実施例20:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に関して測定されたSHG信号の傾斜角を含む、実施例18~19のいずれかのシステム。
【0448】
実施例21:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に対する少なくとも1つの検出器の傾斜角を含む、実施例18~20のいずれかのシステム。
【0449】
実施例22:少なくとも1つの測定パラメータは、試料の表面に垂直な軸に対して測定されたSHG信号の方位角を含む、実施例18~21のいずれかのシステム。
【0450】
実施例23:少なくとも1つの測定パラメータは、試料の表面に垂直な軸に対する少なくとも1つの検出器の方位角を含む、実施例18~22のいずれかのシステム。
【0451】
実施例24:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの光検出器によって受信されたSHG信号の偏光を含む、実施例18~23のいずれかのシステム。
【0452】
実施例25:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの検出器の偏光子の偏光を含む、実施例18~24のいずれかのシステム。
【0453】
実施例26:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に入射する光ビームの偏光を含む、実施例18~25のいずれかのシステム。
【0454】
実施例27:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に関して試料に向けられる少なくとも1つの光ビームの傾斜角を含む、実施例18~26のいずれかのシステム。
【0455】
実施例28:少なくとも1つの測定パラメータは、試料の表面に垂直な軸に対する、試料に向けられる少なくとも1つの光ビームの方位角を含む、実施例18~27のいずれかのシステム。
【0456】
実施例29:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に向けられる少なくとも1つの光ビームの波長を含む、実施例18~28のいずれかのシステム。
【0457】
実施例30:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの光源のアウトプット波長を含む、実施例18~29のいずれかのシステム。
【0458】
実施例31:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの検出器の検出波長を含む、実施例18~30のいずれかのシステム。
【0459】
実施例32:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの光検出器によって受信されたSHG信号の波長を含む、実施例18~31のいずれかのシステム。
【0460】
実施例33:試料は、光ビーム及び/又は少なくとも1つの検出器に対して回転するように構成される、実施例18~32のいずれかのシステム。
【0461】
実施例34:少なくとも1つの測定パラメータは、光ビームと試料に垂直な軸とによって形成される平面内を伝搬するSHG信号を受信する少なくとも1つの検出器の角度を含む、実施例18~33のいずれかのシステム。
【0462】
実施例35:少なくとも1つのパラメータは、光ビームと試料に垂直な軸によって形成される平面外を伝搬するSHG信号を受信する少なくとも1つの検出器の角度を含む、実施例18~34のいずれかのシステム。
【0463】
実施例36:少なくとも1つのパラメータは、少なくとも1つの光源の直線偏光光ビームまたは円偏光光ビームのパラメータを含む、実施例18~35のいずれかに記載のシステム。
【0464】
実施例37:少なくとも1つの光源は、広帯域光源を含む、実施例18~36のいずれかのシステム。
【0465】
実施例38:少なくとも1つの光源は、少なくとも2つの異なる波長の光源を含む、実施例18~37のいずれかのシステム。
【0466】
実施例39:システムは、少なくとも1つの測定パラメータを変化させるように構成される、実施例18~38のいずれかに記載のシステム。
【0467】
実施例40:少なくとも1つの測定パラメータを変化させるために、1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、少なくとも1つの光源に複数の波長を同時に放出させるように構成される、実施例 39のシステム。
【0468】
実施例41:少なくとも1つの測定パラメータを変化させるために、1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、少なくとも1つの光源に異なる時間に異なる波長を放出させるように構成される、実施例39のシステム。
【0469】
実施例42:少なくとも1つのパラメータは、少なくとも1つの検出されたSHG信号の角度および検出されたSHG信号の偏光を含む、実施例18~43のいずれかのシステム。
【0470】
実施例43:幾何学的特徴は、集積回路デバイスの幾何学的特徴、または完成しているかまだ完成していない集積回路デバイスの1つ又は複数の部分を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0471】
実施例44:システムは、集積回路製作システムのインラインに含まれる、上記実施例のいずれかのシステム。
【0472】
実施例45:幾何学的特徴は、1つ又は複数の集積回路デバイスあるいは1つ又は複数の部分的に完成した集積回路デバイスあるいはその1つ又は複数の部分の幾何学的特徴を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0473】
実施例46:幾何学的特徴は、1つ又は複数のfinFET、GAA、トライゲートまたはNAND構造の幾何学的特徴を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0474】
実施例47:幾何学的特徴は、試料の1つ又は複数の三次元構造の幾何学的特徴を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0475】
実施例48:少なくとも1つの光源は、プロービング放射を放出するように構成された第1の光源と、ポンピング放射を放出するように構成された第2の光源とを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0476】
実施例49:試料の上側に異なる量の電荷を堆積するように構成されたコロナガンをさらに備える、上記実施例のいずれかのシステム。
【0477】
実施例50:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、異なる電荷量に対する少なくとも1つの検出されたSHG信号、第1の検出されたSHG信号、または第2の検出されたSHG信号の特性を決定するように構成される、実施例49のシステム。
【0478】
実施例51:試料は半導体を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0479】
実施例52:少なくとも1つの光源は、第1の波長で第1の光ビームを放出するように構成された第1の光源と、第2の波長で第2の光ビームを放出するように構成された第2の光源とを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0480】
実施例53:少なくとも1つの検出器は、第1の角度でSHG信号を受信するように構成された第1の検出器と、第2の角度でSHG信号を受信するように構成された第2の検出器とを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0481】
実施例54:少なくとも1つの検出器は、第1の偏光でSHG信号を受信するように構成された第1の検出器と、第2の偏光でSHG信号を受信するように構成された第2の検出器とを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0482】
実施例55:少なくとも1つの検出器は、複数の画素を有する検出器配列を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0483】
実施例56:少なくとも1つの検出器は1D検出器配列を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0484】
実施例57:少なくとも1つの検出器は2D検出器配列を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0485】
実施例58:試料から異なる角度で放出されたSHG信号を前記検出器配列上の異なる位置に向けるように構成された少なくとも1つのレンズをさらに備える、実施例55~57のいずれかのシステム。
【0486】
実施例59:マッピングは経験的データに基づいて生成される、上記実施例のいずれかのシステム。
【0487】
実施例60:マッピングは機械学習アルゴリズムを介して生成される、上記実施例のいずれかのシステム。
【0488】
実施例61:マッピングは、SHG信号値と幾何学的特徴のルックアップテーブルを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0489】
実施例62: 幾何学的特徴の変動は、試料の幾何学的特徴とシステムのメモリに記憶された保存済幾何学的特徴との差を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0490】
実施例63:保存済幾何学的特徴は、ユーザによって提供された参照用幾何学的特徴を含む、実施例62のシステム。
【0491】
実施例64:保存済幾何学的特徴は、システムによって以前に決定された幾何学的特徴を含む、実施例62のシステム。
【0492】
実施例65:以前に決定された幾何学的特徴は、第1の製作ステップが第2の試料に対して実行された後の第2の試料の特徴である、実施例64のシステム。
【0493】
実施例66:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、製作システムによって実行される製作プロセスの下流にある試料プロセスツールに、予定外の変動の表示をアウトプットするように構成される、実施例5のシステム。
【0494】
実施例67:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、第1の製作ステップを実行するために使用される試料プロセスツールに、予定外の変動の表示をアウトプットするように構成される、実施例6のシステム。
【0495】
実施例 68: 第二高調波発生を用いて試料の寸法を決定する方法であって、
第1のSHG信号を受信し、
少なくとも1つの光源または光検出システムの光ビームの少なくとも1つのパラメータを変化させ、
少なくとも1つのパラメータを変化させた後に、第2のSHG信号を受信し、
第1のSHG信号と第2のSHG信号に基づいて、試料の特徴の幾何学的形状を決定する、方法。
【0496】
実施例 69:幾何学的形状は寸法または形状を含む、実施例59の方法。
【0497】
実施例 70: 第二高調波発生を用いて試料を特性評価するシステムであって、
第二高調波発生(SHG)信号を生成するために前記試料上に光ビームを向けるように構成された少なくとも1つの光源と、
前記試料から放出されたSHG信号を受信し、検出されたSHG信号を生成するように構成された少なくとも1つの検出器を有する光検出システムと、
前記光学検出システムと通信する1つ又は複数のハードウェアプロセッサとを備え、
1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
前記光検出システムから第1の検出されたSHG信号を受信し、前記第1の検出SHG信号は、試料の特徴に対して第1の角度で少なくとも1つの検出器によって収集され、
前記光検出システムから第2の検出されたSHG信号を受信し、前記第2の検出されたSHG信号は、試料の特徴に対して第2の角度で少なくとも1つの検出器によって収集され、第2の角度は第1の角度とは異なり、
前記第1の検出されたSHG信号および前記第2の検出されたSHG信号に基づいて、前記試料の特徴の寸法を決定するように構成される、システム。
【0498】
実施例 71: 第二高調波発生を用いて試料の特性を評価するシステムであって、
第二高調波発生(SHG)信号を生成するために前記試料へ光ビームを向けるように構成された少なくとも1つの光源と 、
前記試料から放出されたSHG信号を受信し、検出されたSHG信号を生成するように構成された少なくとも1つの検出器を有する光検出システムと、
光検出システムと通信する1つ又は複数のハードウェアプロセッサとを備え、
1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
少なくとも第1の検出されたSHG信号を受信し、
第1の検出されたSHG信号または前記試料の特徴の変化を決定し、
変化の表示をアウトプットするよう構成される、システム。
【0499】
実施例72:変化は試料の幾何学的特徴の変化に関連する、実施例71のシステム。
【0500】
実施例73:変化は試料の寸法または形状の変動と関連する、実施例71のシステム。
【0501】
実施例74:試料の幾何学的特徴の変動は、試料の幾何学的特徴とシステムのメモリに記憶された保存済幾何学的特徴との差を含む、実施例72のシステム。
【0502】
実施例75: 保存済幾何学的特徴は、ユーザによって提供された参照用幾何学的特徴を含む、実施例74のシステム。
【0503】
実施例76:保存済幾何学的特徴は、変化を決定する前にシステムによって決定される、実施例74のシステム。
【0504】
実施例77:保存済幾何学的特徴は、デバイスの寸法又は形状を含む、実施例74~76のいずれかのシステム。
【0505】
実施例78:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、前記試料に対して実行される第1の製作ステップの後に、少なくとも1つの検出されたSHG信号を受信する、上記実施例のいずれかのシステム。
【0506】
実施例79:保存済幾何学的特徴は、第1の製作ステップが第2の試料に実行された後の第2の試料の第2の幾何学的特徴である、実施例78のシステム。
【0507】
実施例80:本システムは製作システムのインラインに含まれる、上記実施例のいずれかのシステム。
【0508】
実施例81:第1の製作ステップは、製作システムによって実行される製作プロセスにおけるステップである、実施例80のシステム。
【0509】
実施例82:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、変化に関連する試料の誤差を調整するように構成された試料プロセスツールに、変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例71~81のいずれかのシステム。
【0510】
実施例83:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、第1の製作ステップの後に試料に第2の製作ステップを実行するために使用される試料プロセスツールに、予定外の変動の表示をアウトプットして、試料の予定外の変動を調整するように構成される、実施例78のシステム。
【0511】
実施例84:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、後続して製造される試料の変化に関連する試料の誤差を調整するように構成された試料プロセスツールに、変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例71~81のいずれかのシステム。
【0512】
実施例85:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、製作プロセスの下流の試料プロセスツールに変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例71~81のいずれかのシステム。
【0513】
実施例86:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、試料プロセスツールに変化の表示をアウトプットし、それによって前記試料プロセスツールを調整するための調整を生じさせるように構成される、実施例71~81のいずれかに記載のシステム。
【0514】
実施例87:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、第1の製作ステップを実行するために使用される試料プロセスツールに、予定外の変動の表示をアウトプットするように構成される、実施例78のシステム。
【0515】
実施例88:第2の検出されたSHG信号をさらに備え、前記第1および第2の検出されたSHG信号は、少なくとも1つの測定パラメータが第1および第2の検出されたSHG信号に関して異なっている状態で測定され、
前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
前記第1および第2の検出されたSHG信号を受信し、
前記第1の検出されたSHG信号と前記第2の検出されたSHG信号とに基づいて、前記試料の特徴の変動を決定するように構成される、実施例71~86のいずれかのシステム。
【0516】
実施例89:前記少なくとも1つのパラメータは、測定位置、測定角度、偏光、または波長の少なくとも1つを含む、実施例88のシステム。
【0517】
実施例90:前記少なくとも1つのパラメータは、試料に対して測定されたSHG信号の傾斜角を含む、実施例88または89のシステム。
【0518】
実施例91:少なくとも1つのパラメータは、試料に対する少なくとも1つの検出器の傾斜角を含む、実施例88~90のいずれかのシステム。
【0519】
実施例92:少なくとも1つの測定パラメータは、試料の表面に垂直な軸に対して測定されたSHG信号の方位角を含む、実施例88~91のいずれかのシステム。
【0520】
実施例93:少なくとも1つの測定パラメータは、試料の表面に垂直な軸に対する少なくとも1つの検出器の方位角を含む、実施例88~92のいずれかのシステム。
【0521】
実施例94:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの光検出器によって受信されたSHG信号の偏光を含む、実施例88~93のいずれかのシステム。
【0522】
実施例95:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの検出器の偏光子の偏光を含む、実施例88~94のいずれかのシステム。
【0523】
実施例96:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に入射する光ビームの偏光を含む、実施例88~95のいずれかのシステム。
【0524】
実施例97:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に関して試料に向けられる少なくとも1つの光ビームの傾斜角度を含む、実施例88~96のいずれかに記載のシステム。
【0525】
実施例98:少なくとも1つの測定パラメータは、試料の表面に垂直な軸に対して試料に向けられる少なくとも1つの光ビームの方位角を含む、実施例88~97のいずれかのシステム。
【0526】
実施例99:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に向けられる少なくとも1つの光ビームの波長を含む、実施例88~98のいずれかのシステム。
【0527】
実施例100:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの光源のアウトプット波長を含む、実施例88~99のいずれかのシステム。
【0528】
実施例101:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの検出器の検出波長を含む、実施例88~100のいずれかのシステム。
【0529】
実施例102:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの光検出器によって受信されたSHG信号の波長を含む、実施例88~101のいずれかのシステム。
【0530】
実施例103:試料は、入射光ビーム及び/又は少なくとも1つの検出器に対して回転するように構成される、実施例88~102のいずれかのシステム。
【0531】
実施例104:少なくとも1つの測定パラメータは、光ビームと試料に垂直な軸とによって形成される平面内を伝搬するSHG信号を受信する少なくとも1つの検出器の角度を含む、実施例88~103のいずれかのシステム。
【0532】
実施例105:少なくとも1つのパラメータは、光ビームと試料に垂直な軸とによって形成される平面外を伝搬するSHG信号を受信する少なくとも1つの検出器の角度を含む、実施例88~104のいずれかのシステム。
【0533】
実施例106:少なくとも1つのパラメータは、少なくとも1つの光源の光ビームの直線偏光または円偏光を含む、実施例88~105のいずれかのシステム。
【0534】
実施例107:少なくとも1つの光源は広帯域光源を含む、実施例88~106のいずれかのシステム。
【0535】
実施例108:少なくとも1つの光源は、少なくとも2つの異なる波長の光源を含む、実施例88~107のいずれかのシステム。
【0536】
実施例 109: システムは、少なくとも1つの測定パラメータを変化させるように構成される、実施例88~108のいずれかのシステム。
【0537】
実施例110:少なくとも1つの測定パラメータを変化させるために、1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、前記少なくとも1つの光源に複数の波長を同時に放出させるように構成される、実施例109のシステム。
【0538】
実施例111: 少なくとも1つの測定パラメータを変化させるために、1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、少なくとも1つの光源が異なる時間に異なる波長を放出するように構成される、実施例109のシステム。
【0539】
実施例112:少なくとも1つのパラメータは、少なくとも1つの検出されたSHG信号の角度と、検出されたSHG信号の偏光とを含む、実施例88~111のいずれかのシステム。
【0540】
実施例113: システムは、半導体デバイス製作システムのインラインに含まれる、上記実施例のいずれかのシステム。
【0541】
実施例114:特徴は、1つ又は複数の集積回路デバイスあるいは1つ又は複数の部分的に完成した集積回路デバイスあるいはその部品の特徴を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0542】
実施例115:特徴は、1つ又は複数のfinFET、GAA、トライゲートまたはNAND構造の幾何学的特徴を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0543】
実施例116:特徴は、試料の1つ又は複数の三次元構造の幾何学的特徴を含む、上記いずれかの実施例のシステム。
【0544】
実施例117:少なくとも1つの光源は、プロービング放射を放出するように構成された第1の光源と、ポンピング放射を放出するように構成された第2の光源とを含む、上記いずれかの実施例のシステム。
【0545】
実施例118:試料の上側に異なる量の電荷を堆積するように構成されたコロナガンをさらに備える、上記のいずれかの実施例のシステム。
【0546】
実施例119:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、異なる電荷量に対する少なくとも1つの検出されたSHG信号、第1の検出されたSHG信号、または第2の検出されたSHG信号の特性を決定するように構成される、実施例100のシステム。
【0547】
実施例120:試料は半導体を含む、上記請求項のいずれかのシステム。
【0548】
実施例121:少なくとも1つの光源は、第1の波長で第1の光ビームを放出するように構成された第1の光源と、第2の波長で第2の光ビームを放出するように構成された第2の光源とを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0549】
実施例122:少なくとも1つの検出器は、第1の角度でSHG信号を受信するように構成された第1の検出器と、第2の角度でSHG信号を受信するように構成された第2の検出器とを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0550】
実施例123:少なくとも1つの検出器は、第1の偏光でSHG信号を受信するように構成された第1の検出器と、第2の偏光でSHG信号を受信するように構成された第2の検出器とを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0551】
実施例124:少なくとも1つの検出器は、複数の画素を有する検出器配列を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0552】
実施例125:少なくとも1つの検出器は、1D検出器配列を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0553】
実施例126:少なくとも1つの検出器は、2D検出器配列を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0554】
実施例127:試料から異なる角度で放出されたSHG信号を前記検出器配列上の異なる位置に向けるように構成された少なくとも1つのレンズをさらに備える、実施例124~126のいずれかのシステム。
【0555】
実施例128:第二高調波発生を用いて試料を特性評価するシステムであって、
第二高調波発生(SHG)信号を生成するために前記試料に光ビームを向けるように構成された少なくとも1つの光源と、
前記試料からSHG信号を受信し、検出されたSHG信号を生成するように構成された少なくとも1つの検出器を有する光検出システムと、
光検出システムと通信する1つ又は複数のハードウェアプロセッサとを備え、
1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
第1の検出されたSHG信号を受信し、
前記検出された第1のSHG信号の変化を決定し、
変化をアウトプットするように構成される、システム。
【0556】
実施例129:変化は試料の幾何学的特徴の変動に関連する、実施例128のシステム。
【0557】
実施例130:変化は試料の寸法または形状の変動に関連する、実施例128のシステム。
【0558】
実施例131:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、変化に関連する試料の誤差を調整するように構成された試料プロセスツールに変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例128~130のいずれかのシステム。
【0559】
実施例132:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、その後に製造される試料の変更に関連する試料の誤差を調整するように構成された試料プロセスツールに、変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例128~131のいずれかのシステム。
【0560】
実施例133:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、製作プロセスの下流の試料プロセスツールに変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例128~132のいずれかのシステム。
【0561】
実施例134:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、それによって前記試料プロセスツールを調整するための調整を生じさせるために、前記試料プロセスツールに変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例128~133のいずれかのシステム。
【0562】
実施例135:システムは、試料を支持するように構成された試料ホルダをさらに備える、実施例1~67、および70~134のいずれかのシステム。
【0563】
実施例136:システムは別の測定システムをさらに備える、実施例1~67および70~135のいずれかのシステム。
【0564】
実施例137:システムは、別の光学測定システムをさらに備える、実施例1~67および70~135のいずれかのシステム。
【0565】
実施例138:システムは、試料の幾何学的特徴または幾何学的特徴の変動を決定するように構成された別の測定システムをさらに備える、実施例1~67および70~135のいずれかのシステム。
【0566】
実施例139:システムは、試料からの光を使用して試料の幾何学的特徴または幾何学的特徴の変動を決定するように構成された別の光学測定システムをさらに備える、実施例1~67および70~135のいずれかのシステム。
【0567】
実施例140:システムは、試料から散乱された光を用いて試料の幾何学的特徴または幾何学的特徴の変動を決定するように構成された光散乱測定システムをさらに備える、実施例1~67および70~135のいずれかのシステム。
【0568】
実施例141:放射源からの光ビームは少なくとも1つの光源によって生成される、実施例139または140のシステム。
【0569】
実施例142:放射源からの光ビームは第2の光源によって生成される、実施例139または140のシステム。
【0570】
実施例143:少なくとも1つの光検出器は、試料から散乱された光を受光するようにさらに構成される、実施例140~142のいずれかのシステム。
【0571】
実施例144:少なくとも1つの光検出器は、主波長を有する光を検出するようにさらに構成され、主波長は、光ビームまたは源からの光ビームの波長である、実施例1~67および70~143のいずれかのシステム。
【0572】
実施例145:試料からの散乱光は第2の検出器によって検出される、実施例139~144のいずれかのシステム。
【0573】
実施例146:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、前記試料の1つ又は複数のデバイスにおける異なる幾何学的特徴の変動を区別するようにさらに構成される、実施例18~65のいずれかのシステム。
【0574】
実施例147:前記第1の検出されたSHG信号は、前記第1の特徴の変動が前記第1の検出されたSHG信号の変動を生じさせ、前記第2の特徴の変動が前記第1の検出されたSHG信号の変動を生じさせるように、第1および第2の幾何学的特徴に依存する、実施例18~65のいずれかのシステム。
【0575】
実施例148:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、前記第1および第2の検出されたSHG信号を使用して、前記第1および第2の特徴の変動を区別するようにさらに構成される、実施例147のシステム。
【0576】
実施例149:異なる幾何学的特徴は、1つ又は複数のデバイスの高さおよび幅を含む、実施例146~148のいずれかのシステム。
【0577】
実施例150:幾何学的特徴は、光ビームによって照明される試料の領域における幾何学的特徴を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0578】
実施例151:試料の照明された領域は、単一周期よりも大きい周期構造の一部を含む、実施例150のシステム。
【0579】
実施例152:幾何学的特徴は周期の幾何学的特徴を含む、実施例151のシステム。
【0580】
実施例153:周期構造はトランジスタ配列を含み、幾何学的特徴はトランジスタ配列におけるトランジスタの幅または高さを含む、実施例152に記載のシステム。
【0581】
実施例154:前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、少なくとも1つの検出されたSHG信号に基づいて試料の幾何学的特徴を決定するように構成される、実施例1~67のいずれかのシステム。
【0582】
実施例155:前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、少なくとも1つの検出されたSHG信号に基づいて試料の幾何学的特徴の変動を決定するように構成される、実施例1~67のいずれかのシステム。
【0583】
実施例156:前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、第1の検出されたSHG信号および第2の検出されたSHG信号に基づいて、試料の幾何学的特徴を決定するように構成される、実施例18~67のいずれかのシステム。
【0584】
実施例157:前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、第1の検出されたSHG信号および第2の検出されたSHG信号に基づいて、試料の幾何学的特徴の変動を決定するように構成される、実施例18~67のいずれかのシステム。
【0585】
実施例158:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
少なくとも第1の検出されたSHG信号を受信し、
前記第1の検出されたSHG信号の変化を決定し、
変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例71~127のいずれかのシステム。
【0586】
実施例159:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
少なくとも第1の検出されたSHG信号を受信し、
前記試料の特徴の変化を決定し、
前記変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例71~127のいずれかのシステム。
【0587】
グループ3
実施例1:表面を光学的に取調べるためのシステムであって、
ポンピング放射を放出するように構成され、該ポンピング放射は平均光ポンプ出力を有する、ポンプ光源と、
プロービング放射を放出するように構成され、プロービング放射は、平均光ポンプ出力より小さい平均光プローブ出力を有する、プローブ光源と、
ポンプ放射またはプローブ放射の少なくとも一方によって生成された第二高調波発生光を検出するように構成され、第二高調波発生光は、その表面が取調べられる半導体ウェハによって生成されたものである、少なくとも1つの光検出器と、
ポンピング放射とプロービング放射との間に可変の時間オフセットを導入するように構成された、シャッタ、変調器、または可変光路のうちの少なくとも1つと、
検出された第二高調波発生光の特性を決定するように構成されたプロセッサとを備え、
システムは、ポンピング放射およびプロービング放射の少なくとも一方を加えてから10秒未満で、検出された第二高調波発生光の時間依存性を得るように構成される、システム。
【0588】
実施例2:ポンプ光源はUVフラッシュランプを有する、実施例1のシステム。
【0589】
実施例3:ポンプ光源はレーザを有する、実施例1のシステム。
【0590】
実施例4:ポンプ光源はパルスレーザを有する、実施例3のシステム。
【0591】
実施例5:パルスレーザは、ナノ秒レーザ、ピコ秒レーザおよびフェムト秒レーザからなる群から選択される、実施例4のシステム。
【0592】
実施例6:パルスレーザは波長可変レーザを含む、実施例4のシステム。
【0593】
実施例7:プローブ光源はパルスレーザを有する、実施例1のシステム。
【0594】
実施例8:光検出器は、光電子増倍管、CCDカメラ、アバランシェ検出器、フォトダイオード検出器、ストリークカメラおよびシリコン検出器から選択される、実施例1のシステム。
【0595】
実施例9:システムは、ポンピング放射およびプロービング放射の少なくとも一方を加えた後、1秒未満で第二高調波発生光を得るように構成される、実施例8に記載のシステム。
【0596】
実施例10:システムは、ポンピング放射とプロービング放射との間に可変の時間オフセットを導入するように構成された可変光路を備える、実施例1のシステム。
【0597】
実施例11:可変光路はプログラマブル光遅延である、実施例10のシステム。
【0598】
実施例12:シャッタは、カー・セルおよびポッケルスセルから選択される光学シャッタである、実施例1のシステム。
【0599】
実施例13:シャッタは機械式シャッタである、実施例1のシステム。
【0600】
実施例14:シャッタは、約1ミリ秒から約60秒の間の時間オフセットを導入するように構成される、実施例1のシステム。
【0601】
実施例15:プロセッサは、ポンピング放射およびプロービング放射の少なくとも一方を加えてから10秒未満で検出された第二高調波発生光の時間依存性を得るように構成される、実施例1のシステム。
【0602】
実施例16:プロセッサは、ポンピングエネルギーの存在下で検出された第二高調波発生光の強度の減少を含む、検出された第二高調波発生光の特性を決定するように構成される、実施例1のシステム。
【0603】
実施例17:プロセッサは、ポンピングエネルギーの存在下で検出された第二高調波発生光の強度の増加を含む、検出された第二高調波発生光の特性を決定するように構成される、実施例1のシステム。
【0604】
実施例18:可変光路は光遅延線を備える、実施例1のシステム。
【0605】
実施例19:光遅延線は、ファイバベースのデバイス、ミラーベースのデバイス、複数の時間設定された遅延線、および可変遅延線のうちの少なくとも1つを含む、実施例18のシステム。
【0606】
実施例20:プロセッサは、検出された第二高調波発生光と可変時間オフセットとに基づいて表面の特性を決定するようにさらに構成される、実施例1のシステム。
【0607】
実施例 21:平均光ポンプ出力は10W未満である、実施例1のシステム。
【0608】
実施例22:平均光プローブ出力は150mW未満である、実施例1のシステム。
【0609】
実施例23:ポンピング放射は、ピーク光ポンプ出力を有する複数の光パルスを含み、プロービング放射は、ピーク光ポンプ出力よりも大きいピーク光プローブ出力を有する複数の光パルスを含む、実施例1のシステム。
【0610】
実施例24:表面を光学的に取調べるためのシステムであって、
ポンピング放射を放出するように構成されたポンプ光源であって、ポンピング放射は平均光ポンプ出力を有する、ポンプ光源と、
プロービング放射を放出するように構成されたプローブ光源であって、プロービング放射は、平均光ポンプ出力よりも小さい平均光プローブ出力を有する、プローブ光源と、
ポンピング放射またはプロービング放射の少なくとも一方によって生成された第二高調波発生光を検出するように構成された少なくとも1つの光検出器であって、第二高調波発生光は、表面が取調べられる半導体ウェハによって生成される、光検出器と、
ポンピング放射およびプロービング放射の少なくとも一方を加えてから10秒未満で発生する検出された第二高調波発生光の時間依存性に関する情報を得るように構成されたコントローラとを備える、システム。
【0611】
実施例25: 平均光ポンプ出力は10W未満である、実施例24のシステム。
【0612】
実施例26: 平均光プローブ出力は150mW未満である、実施例24のシステム。
【0613】
実施例27:ポンピング放射は、ピーク光ポンプ出力を有する複数の光パルスを含み、プロービング放射は、ピーク光ポンプ出力よりも大きなピーク光プローブ出力を有する複数の光パルスを含む、実施例24に記載のシステム。
【0614】
実施例28: 表面を光学的に取調べるためのシステムであって、
可変エネルギーを有するポンピング放射を放出するように構成されたポンプ光源であって、該ポンピング放射は平均光ポンプ出力を有する、ポンプ光源と、
プローブ放射を放出するように構成されたプローブ光源であって、プローブ放射は、平均光ポンプ出力よりも小さい平均光プローブ出力を有する、プローブ光源と、
ポンピング放射またはプロービング放射の少なくとも一方によって生成された第二高調波発生光を検出するように構成された光検出器であって、第二高調波発生光は、表面が取調べられる半導体ウェハによって生成される、光検出器と、
処理エレクトロニクスとを備え、
処理エレクトロニクスは、ポンピング放射およびプロービング放射の少なくとも一方を加えてから10秒未満に、検出された第二高調波発生光の時間依存性に関する情報を取得し、
ポンピング放射のエネルギーを変化させたときの閾値注入キャリアエネルギーを決定するために、第二高調波発生光の不連続領域を検出するように構成される、システム。
【0615】
実施例29:ポンピング放射のエネルギーが不連続領域の後で増加するにつれて、第二高調波発生光の強度が増加する、実施例28に記載のシステム。
【0616】
実施例30:平均光ポンプ出力は10W未満である、実施例28のシステム。
【0617】
実施例31:平均光プローブ出力は150mW未満である、実施例28のシステム。
【0618】
実施例32:ポンピング放射は、ピーク光ポンプパワーを有する複数の光パルスを含み、プロービング放射は、ピーク光ポンプ出力よりも大きなピーク光プローブ出力を有する複数の光パルスを含む、実施例28のシステム。
【0619】
グループ3の実施例のいずれか1つ以上を、グループ1、2又は4の実施例のいずれか1つ以上と組み合わせることができる。 例えば、グループ3のシステムのいずれかは、少なくとも1つの検出されたSHG信号を受信し、少なくとも1つの検出されたSHG信号に基づいて試料の幾何学的特徴を決定するようにさらに構成されることができる。 さらに、グループ3のシステムのいずれかは、少なくとも1つの検出されたSHG信号を受信し、少なくとも1つの検出されたSHG信号に基づいて、試料の幾何学的特徴の変動を決定するようにさらに構成されてもよい。 さらに、グループ3のシステムのいずれかは、少なくとも第1の検出されたSHG信号を受信し、第1の検出されたSHG信号の変化を判定し、変化の表示をアウトプットするようにさらに構成されてもよい。さらに、グループ3のシステムのいずれかは、少なくとも第1の検出されたSHG信号を受信し、前記試料の特徴の変化を決定し、変化の表示をアウトプットするようにさらに構成されてもよい。さらに、グループ3のシステムのいずれかは、試料の幾何学的特徴における予定外の変動を特定し、 予定外の変動の表示をアウトプットするようにさらに構成されてもよい。
【0620】
グループ 1、2、および 4 の追加実施例は、グループ 3 に列挙された実施例のいずれか 1つ又は複数と組み合わされてもよい。
【0621】
グループ 4
実施例1:第二高調波発生を用いて試料を特性評価するシステムであって、
試料を支持するように構成された試料ホルダと、
第二高調波発生(SHG)を生成するために前記試料に光ビームを向けるように構成された少なくとも1つの光源と 、
前記試料から第二高調波発生光を受光するように構成された少なくとも一つの光検出器を含む光検出システムと、
光検出システムと通信する1つ又は複数のハードウェアプロセッサとを備え、
1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
少なくとも1つのSHG信号を受信し、
少なくとも1つのSHG信号に基づいて、試料の幾何学的特徴または試料の幾何学的特徴の変動を決定するように構成される、システム。
【0622】
実施例2:試料の幾何学的特徴は、SHG信号と、完成しているかまだ完成していない集積回路デバイスまたは集積回路デバイスの1つ又は複数の部分との幾何学的特徴とのマッピングに少なくとも部分的に基づいて決定される、上記実施例のシステム。
【0623】
実施例3:マッピングは経験的データに基づいて生成される、実施例2のシステム。
【0624】
実施例4:マッピングは機械学習アルゴリズムを介して生成される、実施例2のシステム。
【0625】
実施例5:マッピングは、SHG信号値と幾何学的特徴のルックアップテーブルを含む、実施例2のシステム。
【0626】
実施例6:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
試料の幾何学的特徴における予定外の変動を特定し、
予定外の変動の表示をアウトプットするように構成される、上記実施例のいずれかのシステム。
【0627】
実施例7:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、試料の予定外の変動を調整するように構成された試料プロセスツールに、予定外の変動の表示をアウトプットするように構成される、実施例6のシステム。
【0628】
実施例8:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、製作プロセスの下流にある試料プロセスツールに、予定外の変動の表示をアウトプットするように構成される、実施例6または7のシステム。
【0629】
実施例9:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、予定外の変動の表示をユーザにアウトプットするように構成される、実施例6のシステム。
【0630】
実施例10:前記幾何学的特徴は、完成しているかまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいはデバイスの1つ又は複数の部分の寸法を含む、上記実施例のいずれかに記載のシステム。
【0631】
実施例11:前記幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいは1つ又は複数のデバイスの一部の限界寸法を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0632】
実施例12:前記幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいは1つ又は複数のデバイスの一部の形状を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0633】
実施例13:前記幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいは1つ又は複数のデバイスの一部の幅又は長さからなる横方向寸法を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0634】
実施例14:前記幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいは1つ又は複数のデバイスの一部の高さを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0635】
実施例15:前記幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない複数のデバイスあるいはデバイスの複数の部分の間の横方向の間隔を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0636】
実施例16:前記幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいは1つ又は複数のデバイスの一部の傾斜又は斜面を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0637】
実施例17:前記幾何学的特徴は、完成しているか又はまだ完成していない1つ又は複数のデバイスあるいは1つ又は複数のデバイスの一部の側壁傾斜又は側壁勾配を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0638】
実施例18:前記少なくとも1つのSHG信号は、少なくとも1つの測定パラメータが第1および第2のSHG信号に対して異なる状態で測定された第1および第2の信号を含み、前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
前記第1および第2のSHG信号を受信し、
第1のSHG信号および第2のSHG信号に基づいて、試料の幾何学的特徴または試料の幾何学的特徴の変動を決定するように構成される、上記実施例のいずれかのシステム。
【0639】
実施例19:前記少なくとも1つのパラメータは、測定位置、測定角度、偏光、または波長のうちの少なくとも1つを含む、実施例18に記載のシステム。
【0640】
実施例20:少なくとも1つのパラメータは、試料に対して測定されたSHG光の傾斜角を含む、実施例18~19のいずれかに記載のシステム。
【0641】
実施例21:少なくとも1つのパラメータは、試料に対する少なくとも1つの検出器の傾斜角を含む、実施例18~20のいずれかのシステム。
【0642】
実施例22:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に対して測定されたSHG光の方位角を含む、実施例18~21のいずれかのシステム。
【0643】
実施例23:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に対する少なくとも1つの検出器の方位角を含む、実施例18~22のいずれかのシステム。
【0644】
実施例24:少なくとも1つの測定パラメータは、測定されたSHG光の偏光を含む、実施例18~23のいずれかのシステム。
【0645】
実施例25:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの検出器の偏光を含む、実施例18~24のいずれかのシステム。
【0646】
実施例26:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に入射する光ビームの偏光を含む、実施例18~25のいずれかのシステム。
【0647】
実施例27:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に向けられる少なくとも1つの光ビームの試料に対する傾斜角を含む、実施例18~26のいずれかのシステム。
【0648】
実施例28:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に向けられる少なくとも1つの光ビームの試料に対する方位角を含む、実施例18~27のいずれかのシステム。
【0649】
実施例29:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に向けられる少なくとも1つの光ビームの波長を含む、実施例18~28のいずれかのシステム。
【0650】
実施例30:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの光源のアウトプット波長を含む、実施例18~29のいずれかのシステム。
【0651】
実施例31:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの検出器の検出波長を含む、実施例18~30のいずれかのシステム。
【0652】
実施例32:少なくとも1つの測定パラメータは、測定されたSHG光の波長を含む、実施例18~31のいずれかのシステム。
【0653】
実施例33:試料は、入射光ビーム及び/又は少なくとも1つの検出器に対して回転するように構成される、実施例18~32のいずれかのシステム。
【0654】
実施例34:少なくとも1つの測定パラメータは、試料の面内における少なくとも1つの検出器の角度を含む、実施例18~33のいずれかのシステム。
【0655】
実施例35:少なくとも1つのパラメータは、試料の面外における少なくとも1つの検出器の角度を含む、実施例18~34のいずれかのシステム。
【0656】
実施例36:少なくとも1つのパラメータは、少なくとも1つの光源の光ビームの直線偏光または円偏光を含む、実施例18~35のいずれかのシステム。
【0657】
実施例37:少なくとも1つの光源は広帯域光源を含む、実施例18~36のいずれかのシステム。
【0658】
実施例38:少なくとも1つの光源は少なくとも2つの異なる波長の光源を含む、実施例18~37のいずれかのシステム。
【0659】
実施例39:システムは、前記少なくとも1つの測定パラメータを変化させるように構成される、実施例18~38のいずれかのシステム。
【0660】
実施例40:少なくとも1つの測定パラメータを変化させるために、1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、少なくとも1つの光源に複数の波長を同時に放出させるように構成される、実施例39のシステム。
【0661】
実施例41:少なくとも1つの測定パラメータを変化させるために、1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、少なくとも1つの光源が異なる時間に異なる波長を放出するように構成される、実施例39のシステム。
【0662】
実施例42:少なくとも1つのパラメータは、少なくとも1つの検出されたSHG信号の角度と、検出されたSHG信号の偏光とを含む、実施例18~43のいずれかのシステム。
【0663】
実施例 43:システムは、製作システムのインラインに含まれる、上記実施例のいずれかのシステム。
【0664】
実施例44:システムは、半導体デバイス製作システムのインラインに含まれる、上記実施例のいずれかに記載のシステム。
【0665】
実施例45:幾何学的特徴は、1つ又は複数の集積回路デバイスあるいは1つ又は複数の部分的に完成された集積回路デバイスあるいはその1つ又は複数の部分の幾何学的特徴を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0666】
実施例46:幾何学的特徴は、1つ又は複数のfinFET、GAA、トライゲート又はNAND構造の幾何学的特徴を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0667】
実施例47:幾何学的特徴は、試料の1つ又は複数の三次元構造の幾何学的特徴を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0668】
実施例48:少なくとも1つの光源は、プロービング放射を放出するように構成された第1の光源と、ポンピング放射を放出するように構成された第2の光源とを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0669】
実施例49:異なる量の電荷を試料の上側に堆積させるように構成されたコロナガンをさらに備える上記いずれかの実施例のシステム。
【0670】
実施例50:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、異なる量の電荷に対する第1又は第2のSHG信号の特性を決定するように構成される、実施例49のシステム。
【0671】
実施例 51: 試料は半導体を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0672】
実施例52:少なくとも1つの光源は、第1の波長で第1の光ビームを放出するように構成された第1の光源と、第2の波長で第2の光ビームを放出するように構成された第2の光源とを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0673】
実施例53:少なくとも1つの検出器は、第1の角度でSHG信号を受信するように構成された第1の検出器と、第2の角度でSHG信号を受信するように構成された第2の検出器とを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0674】
実施例54:少なくとも1つの検出器は、第1の偏光でSHG信号を受信するように構成された第1の検出器と、第2の偏光でSHG信号を受信するように構成された第2の検出器とを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0675】
実施例55:少なくとも1つの検出器は、複数の画素を有する検出器配列を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0676】
実施例56:少なくとも1つの検出器は、1D検出器配列を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0677】
実施例57:少なくとも1つの検出器は2D検出器配列を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0678】
実施例58: 異なる角度で試料から放出されたSHG信号を前記検出器配列の異なる位置に向けるように構成された少なくとも1つのレンズをさらに備える、実施例55~57のいずれかのシステム。
【0679】
実施例 59:第二高調波発生を用いて試料の寸法を決定する方法であって、
第1のSHG信号を受信し、
少なくとも1つの光源または光検出システムの光ビームの少なくとも1つのパラメータを変化させ、
少なくとも1つのパラメータを変化させた後に、第2のSHG信号を受信し、
第1のSHG信号、第2のSHG信号、およびSHG信号と試料の特徴の形状とのマッピングに基づいて、試料の特徴の幾何学的形状を決定する、方法。
【0680】
実施例60:幾何学的形状は寸法または形状を含む、実施例59の方法。
【0681】
実施例 61:第二高調波発生を用い、試料の特性を評価するシステムであって、
試料を支持するように構成された試料ホルダと、
第二高調波発生(SHG)を生成するために前記試料に光ビームを向けるように構成された少なくとも1つの光源と、
前記試料から第二高調波発生光を受光するように構成された少なくとも一つの検出器を含む光検出システムと、
光検出システムと通信する1つ又は複数のハードウェアプロセッサとを備え、
1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
前記光検出システムから第1のSHG信号を受信し、前記第1のSHG信号は、試料の特徴に対して第1の角度で少なくとも1つの検出器によって収集され、
前記光検出システムから第2のSHG信号を受信し、前記第2のSHG信号は、試料の特徴に対して第2の角度で少なくとも1つの検出器によって収集され、第2の角度は第1の角度とは異なり、
第1のSHG信号、第2のSHG信号、およびSHG信号と試料の特徴の寸法とのマッピングに基づいて、試料の特徴の寸法を決定するように構成される、システム。
【0682】
実施例 62:第二高調波発生を用いて試料の特性を評価するためのシステムであって、
試料を支持するように構成された試料ホルダと、
第二高調波発生(SHG)を生成するために前記試料に光ビームを向けるように構成された少なくとも1つの光源と、
前記試料から第二高調波発生光を受光するように構成された少なくとも一つの検出器を含む光検出システムと、
光検出システムと通信する1つ又は複数のハードウェアプロセッサとを備え、
1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
少なくとも第1のSHG信号を受信し、
第1のSHG信号または前記試料の特徴の変化を決定し、
変化の表示をアウトプットするように構成される、システム。
【0683】
実施例63:変化は、試料の幾何学的特徴の変動に関連する、実施例62のシステム。
【0684】
実施例64:変化は、試料の寸法または形状の変動に関連する、実施例62のシステム。
【0685】
実施例65:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、変化に関連する試料の誤差を調整するように構成された試料プロセスツールに、変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例62~64のいずれかのシステム。
【0686】
実施例66:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、後続的に製造される試料の変化に関連する試料の誤差を調整するように構成された試料プロセスツールに、変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例62~65のいずれかのシステム。
【0687】
実施例67:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、製作プロセスの下流の試料プロセスツールに変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例62~66のいずれかのシステム。
【0688】
実施例68:前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、試料プロセスツールを調整するための調整を試料プロセスツールに生じさせるために、試料プロセスツールに変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例62~67のいずれかに記載のシステム。
【0689】
実施例69:第2のSHG信号をさらに備え、前記第1および第2の信号は、少なくとも1つの測定パラメータが第1および第2のSHG信号によって異なる状態で測定され、前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
前記第1および第2のSHG信号を受信し、
第1のSHG信号および第2のSHG信号に基づいて、試料の特徴の変動を決定するように構成される、実施例62~68のいずれかのシステム。
【0690】
実施例70:前記少なくとも1つのパラメータは、測定位置、測定角度、偏光、または波長の少なくとも1つを含む、実施例69のシステム。
【0691】
実施例71:少なくとも1つのパラメータは、試料に関して測定されたSHG光の傾斜角を含む、実施例69または70のシステム。
【0692】
実施例72:少なくとも1つのパラメータは、試料に関して測定されたSHG光の傾斜角を含む、実施例69または70のシステム。
【0693】
実施例73:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に関して測定されたSHG光の方位角を含む、実施例69~72のいずれかのシステム。
【0694】
実施例74:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に対する少なくとも1つの検出器の方位角を含む、実施例69~73のいずれのシステム。
【0695】
実施例75:少なくとも1つの測定パラメータは、測定されたSHG光の偏光を含む、実施例69~74のいずれかのシステム。
【0696】
実施例76: 少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの検出器の偏光を含む、実施例69~75のいずれかのシステム。
【0697】
実施例77:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に入射する光ビームの偏光を含む、実施例69~76のいずれかのシステム。
【0698】
実施例78:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に向けられる少なくとも1つの光ビームの試料に対する傾斜角を含む、実施例69~77のいずれかのシステム。
【0699】
実施例79:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に向けられる少なくとも1つの光ビームの試料に対する方位角を含む、実施例69~78のいずれかのシステム。
【0700】
実施例80:少なくとも1つの測定パラメータは、試料に向けられる少なくとも1つの光ビームの波長を含む、実施例69~79のいずれかのシステム。
【0701】
実施例81:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの光源のアウトプット波長を含む、実施例69~80のいずれかのシステム。
【0702】
実施例82:少なくとも1つの測定パラメータは、少なくとも1つの検出器の検出された波長を含む、実施例69~81のいずれかのシステム。
【0703】
実施例83:少なくとも1つの測定パラメータは、測定されたSHG光の波長を含む、実施例69~82のいずれかのシステム。
【0704】
実施例84:試料は、入射光ビーム及び/又は少なくとも1つの検出器に対して回転するように構成される、実施例69~83のいずれかのシステム。
【0705】
実施例85:少なくとも1つの測定パラメータは、試料と面内の少なくとも1つの検出器の角度を含む、実施例69~84のいずれかのシステム。
【0706】
実施例86:少なくとも1つのパラメータは、試料と面外の少なくとも1つの検出器の角度を含む、実施例69~85のいずれかのシステム。
【0707】
実施例87:少なくとも1つのパラメータは、少なくとも1つの光源の光ビームの直線偏光又は円偏光を含む、実施例69~86のいずれかのシステム。
【0708】
実施例88:少なくとも1つの光源は広帯域光源を含む、実施例69~87のいずれかのシステム。
【0709】
実施例89:少なくとも1つの光源は、少なくとも2つの異なる波長の光源を含む、実施例69~88のいずれかのシステム。
【0710】
実施例90:システムは、少なくとも1つの測定パラメータを変化させるように構成される、実施例69~89のいずれかのシステム。
【0711】
実施例91:少なくとも1つの測定パラメータを変化させるために、1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、少なくとも1つの光源に複数の波長を同時に放射させるように構成される、実施例90のシステム。
【0712】
実施例92:少なくとも1つの測定パラメータを変化させるために、1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、少なくとも1つの光源に、異なる時間に異なる波長を放出させるように構成される、実施例90のシステム。
【0713】
実施例93:少なくとも1つのパラメータは、少なくとも1つの検出されたSHG信号の角度と、検出されたSHG信号の偏光とを含む、実施例69~92のいずれかのシステム。
【0714】
実施例94:システムは、製作システムのインラインに含まれる、上記実施例のいずれかのシステム。
【0715】
実施例 95: システムは、半導体デバイス製作システムのインラインに含まれる、上記実施例のいずれかのシステム。
【0716】
実施例96:特徴は、1つ又は複数の集積回路デバイス又は1つ又は複数の部分的に完成した集積回路デバイス又はそれらの部品の特徴を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0717】
実施例97:特徴は、1つ又は複数のfinFET、GAA、トライゲート又はNAND構造の幾何学的特徴を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0718】
実施例98:特徴は、試料の1つ又は複数の三次元構造の幾何学的特徴を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0719】
実施例99:少なくとも1つの光源は、プロービング放射を放出するように構成された第1の光源と、ポンピング放射を放出するように構成された第2の光源とを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0720】
実施例100:試料の上側に異なる量の電荷を堆積させるように構成されたコロナガンをさらに備える、上記実施例のいずれかのシステム。
【0721】
実施例101:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、異なる電荷量に対する第1又は第2のSHG信号の特性を決定するように構成される、実施例100のシステム。
【0722】
実施例102:試料は半導体を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0723】
実施例103:少なくとも1つの光源は、第1の波長で第1の光ビームを放出するように構成された第1の光源と、第2の波長で第2の光ビームを放出するように構成された第2の光源とを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0724】
実施例104:少なくとも1つの検出器は、第1の角度でSHG信号を受信するように構成された第1の検出器と、第2の角度でSHG信号を受信するように構成された第2の検出器とを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0725】
実施例105:少なくとも1つの検出器は、第1の偏光でSHG信号を受信するように構成された第1の検出器と、第2の偏光でSHG信号を受信するように構成された第2の検出器とを含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0726】
実施例106:少なくとも1つの検出器は、複数の画素を有する検出器配列を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0727】
実施例107:少なくとも1つの検出器は1D検出器配列を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0728】
実施例108:少なくとも1つの検出器は2D検出器配列を含む、上記実施例のいずれかのシステム。
【0729】
実施例109:試料から異なる角度で放出されたSHG信号を、検出器配列上の異なる位置に向けるように構成された少なくとも1つのレンズをさらに備える、上記実施例106~108のいずれかのシステム。
【0730】
実施例110:第二高調波発生を用いて試料の特性を評価するためのシステムであって、
試料を支持するように構成された試料ホルダと、
第二高調波発生(SHG)を生成するために前記試料に光ビームを向けるように構成された少なくとも1つの光源と、
前記試料から第二高調波発生光を受光するように構成された少なくとも一つの検出器を含む光検出システムと、
光学検出システムと通信する1つ又は複数のハードウェアプロセッサとを備え、
1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、
第1のSHG信号を受信し、
第1のSHG信号の変化を決定し、
変化の表示をアウトプットするように構成される、システム。
【0731】
実施例111:変化は試料の幾何学的特徴の変化に関連する、実施例110のシステム。
【0732】
実施例112:変化は試料の寸法または形状の変化に関連する、実施例110のシステム。
【0733】
実施例113:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、変化に関連する試料の誤差を調整するように構成された試料プロセスツールに変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例110~112のいずれかのシステム。
【0734】
実施例114:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、後続的に製造される試料における変化に関連する試料の誤差を調整するように構成された試料プロセスツールに、変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例110~113のいずれかのシステム。
【0735】
実施例115:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、製作プロセスの下流の試料プロセスツールに変化の表示をアウトプットするように構成される、実施例110~114のいずれかのシステム。
【0736】
実施例116:1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、試料プロセスツールに変化の表示をアウトプットするように構成され、これにより試料プロセスツールを調整するための試料プロセスツール調整を生じさせる、実施例110~115のいずれかに記載のシステム。
【0737】
用語解説
本発明の実施例は、特徴の選択に関する詳細と共に、上記に記載されている。他の詳細に関しては、当業者によって一般的に知られているかまたは理解されているのと同様に、上記参照特許および公開文献に関連して理解され得る。一般的または論理的に採用されるような付加的な行為の点で、本発明の方法に基づく局面に関しても同様であり得る。製造方法および使用方法を含むこのような方法に関して、これらは、論理的に可能な事象の任意の順序で実施されてもよく、また、事象の任意の記載順序で実施されてもよい。さらに、値の範囲が提供される場合、その範囲の上限と下限の間のすべての介在する値、および記載された範囲内の他の記載された値または介在する値は、本発明に包含されると理解される。また、本明細書で説明される本発明の変形例の任意の特徴は、独立して、又は本明細書で説明される任意の1つ又は複数の特徴と組み合わせて、記載され、特許請求され得ることが考えられる。
【0738】
本明細書で使用される場合、項目のリストの「少なくとも1つ」に言及する語句は、 単一の部材を含む、それらの項目の任意の組み合わせを指す。 実施例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、およびa-b-cをカバーすることを意図している。
【0739】
本発明の実施形態は、任意に様々な特徴を組み込んだいくつかの実施例を参照して記載されてきたが、それらは、そのような各変形例に関して考慮されたものとして記載または示されているものに限定されるものではない。本明細書の真の精神および範囲から逸脱することなく、記載されたそのような発明の実施形態に変更を加えることができ、等価物(本明細書に記載されているか、またはいくつかの簡潔さのために含まれていないか、にかかわらず)を代用することができる。 別個の態様の文脈で本明細書に記載されている所定の特徴も、単一の態様において組み合わせて実施することができる。 逆に、単一の実施態様の文脈で説明されている様々な特徴も、複数の実施態様において別々に、または任意の適切な部分的組み合わせで実施することができる。 さらに、特徴が特定の組合せで作用するものとして上述され、当初はそのように特許請求されることさえあるが、特許請求された組合せからの1つ又は複数の特徴は、場合によっては組合せから除外されることができ、特許請求された組合せは、サブ組合せ又はサブ組合せの変形例に向けられることができる。
【0740】
説明される様々な図示プロセスは、汎用プロセッサ、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)または他のプログラマブル・ロジック・デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタ・ロジック、ディスクリートハードウェア・コンポーネント、または本明細書で説明される機能を実行するように設計されたそれらの任意の組み合わせで実施または実行され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであってもよい。プロセッサは、コンピュータシステムの一部とすることができ、当該コンピュータシステムは、ユーザインタフェースと通信し、ユーザによって入力されたコマンドを受信するユーザインタフェースポートを有するものであって、プロセッサの制御下で、ユーザインタフェースポートを介した通信により動作するプログラムを含む電子情報を記憶する少なくとも1つのメモリ(例えば、ハードドライブまたは他の同等の記憶装置、およびランダムアクセスメモリ)と、任意の種類のビデオ出力形式、例えば、VGA、DVI、HDMI(登録商標)、DisplayPort、または他の任意の形式を介してその出力を生成するビデオ出力、とを有する。
【0741】
プロセッサは、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせた1つ又は複数のマイクロプロセッサ、又は任意の他のそのような構成として実装され得る。これらのデバイスは、本明細書で説明されるデバイスの値を選択するために使用可能である。
【0742】
本明細書で開示される実施形態に関連して記載される方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアに直接に、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールに、またはその2つの組み合わせに、具現化され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体に存在することができる。実施例の記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み出し、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替案として、記憶媒体はプロセッサと一体であってもよい。プロセッサと記憶媒体はASICに内蔵されていてもよい。ASICはユーザ端末に内蔵されていてもよい。代替案として、プロセッサと記憶媒体は、ユーザ端末内の個別の構成要素として存在してもよい。
【0743】
1つ又は複数の実施例の実施形態において、説明される機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせで実装されてもよい。ソフトウェアで実装される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つ又は複数の命令、コード又は他の情報として、コンピュータ可読媒体に記憶され、それを介して送信され、又は結果として分析/計算データがアウトプットされる場合がある。コンピュータ読み取り可能な媒体には、コンピュータ記憶媒体と、コンピュータプログラムをある場所から別の場所に転送することを容易にするあらゆる媒体を含む通信媒体の両方が含まれる。記憶媒体は、コンピュータがアクセスできる利用可能な媒体であれば何でもよい。限定ではなく実施例として、このようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMもしくは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶装置、または、命令もしくはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを運搬もしくは記憶するために使用することができコンピュータによってアクセス可能な他の任意の媒体を含む。メモリストレージは、回転磁気ハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、フラッシュメモリベースのストレージドライブ、または他のそのようなソリッドステート、磁気、または光学ストレージデバイスでであってもよい。
【0744】
また、どのような接続も、コンピュータ可読媒体と呼ぶのが適切である。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者線(DSL)、または赤外線、無線、マイクロ波などの無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、マイクロ波などの無線技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk,disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスク、ブルーレイディスクを含み、ディスク(disks)は通常で磁気的にデータを再生し、ディスク(discs)はレーザで光学的にデータを再生する。上記の組み合わせもコンピュータ読み取り可能な媒体の範囲に含まれる。
【0745】
本明細書で説明する操作は、ウェブサイト上で、またはウェブサイトを介して実施することができる。ウェブサイトは、サーバ・コンピュータ上で動作させることも、クライアント・コンピュータにダウンロードするなどしてローカルで動作させることも、サーバ・ファームを介して動作させることもできる。ウェブサイトは、携帯電話やPDA、その他のクライアントからアクセスすることができる。ウェブサイトは、MHTMLやXMLなどの任意の形式のHTMLコードを使用することができ、カスケーディングスタイルシート(「CSS」)などの任意の形式を使用することができる。
【0746】
また、本発明者らは、「ための手段」の語句を使用する請求項のみが、35 USC 112第6パラグラフに基づいて解釈されることを意図している。さらに、明細書からのいかなる限定も、それらの限定が特許請求の範囲に明示的に含まれる場合を除いて、特許請求の範囲に読み込まれることは意図されていない。本明細書で説明するコンピュータは、汎用コンピュータでも、ワークステーションのような特定目的のコンピュータでも、どのような種類のコンピュータでもよい。プログラムは、C言語、Java、Brew、またはその他のプログラミング言語で記述されることができる。プログラムは、例えば、コンピュータのハードドライブ、メモリスティックやSDメディアなどのリムーバブルディスクやメディア、または他のリムーバブルメディアなどの磁気的または光学的な記憶媒体に常駐可能である。プログラムはまたネットワークを介して実行可能であり、例えば、サーバまたは他のマシンがローカルマシンに信号を送信し、ローカルマシンが本明細書で説明する操作を実行する。
【0747】
また、本明細書で提供される任意の実施形態に関して説明されるすべての特徴、要素、構成要素、機能、行為、およびステップは、他の任意の実施形態からのものと自由に組み合わせ可能であり、置換可能であることが意図されていることに留意されたい。ある所定の特徴、要素、構成要素、機能、またはステップが、1つの実施形態に関してのみ記載されている場合、明示的に別段の記載がない限り、その特徴、要素、構成要素、機能、またはステップは、本明細書に記載されている他のすべての実施形態で使用できるものと理解されたい。したがって、この段落は、以下の説明において、そのような組み合わせまたは置換が可能であることが特定の例において明示的に記載されていない場合であっても、異なる実施形態からの特徴、要素、構成要素、機能、および行為またはステップを組み合わせる請求項、あるいはある実施形態からの特徴、要素、構成要素、機能、および行為またはステップを別の実施形態のもので置換する請求項をいつでも導入するための先行的な根拠および書面による裏付けとなる。特に、そのような組み合わせや置換の一つ一つが当業者には容易に認識できるものであることを考慮すると、可能性のある組み合わせや置換をすべて明示的に記載することは、過度に負担が大きいことは明白である。
【0748】
いくつかの実施態様で、実体は他の実体に結合されるものとして本明細書で説明される。用語「相互適合」、「結合」、又は「連結」(又はこれらの形態のいずれか)は、本明細書において互換的に使用されることができ、2つの実体の直接結合(無視できない、例えば、寄生的な、介在実体を伴わない)および2つの実体の間接結合(1つ又は複数の無視できない介在実体を伴う)に汎用されることを理解されたい。実体が直接的に結合しているように示されている場合、または介在実体を記述することなく結合しているように記述されている場合、文脈が明確に指示しない限り、それらの実体は間接的に結合することもできると理解すべきである。
【0749】
単数形の物への言及は、同じ物が複数存在する可能性を含む。より具体的には、本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、(原文中の)単数形「a」、「an」、「said」、および「the」は、特に断らない限り、複数の参照語を含む。換言すれば、冠詞の使用は、以下の特許請求の範囲と同様に、上記の説明における「少なくとも1つ」の対象アイテムを許容する。
【0750】
さらに、特許請求の範囲は、あらゆる任意要素(例えば、本明細書の記載により「典型的な」ものとして指定される要素、「使用できる」又は「使用してもよい」要素等)を除外するように起案できることに留意されたい。従って、本明細書は、請求項要素の記載に関連して「唯一」、「のみ」等の排他的用語を使用する場合、又は「否定的」な請求項限定表現を使用する場合の先行根拠となることを意図している。このような排他的用語を使用しなければ、特許請求の範囲における「備える・含む」という用語は、所定の数の要素が特許請求の範囲に列挙されているか否か、又は特徴の追加が特許請求の範囲に記載された要素の性質を変化させるとみなされるか否かにかかわらず、任意の追加的要素を含めることを許容するものとする。しかしながら、特許請求の範囲に記載される「備える・含む」の用語は、排他的タイプの「からなる」の文言に修正されることが考えられる。また、本明細書で特に定義する場合を除き、本明細書で使用するすべての技術用語および科学用語は、請求項の有効性を維持しつつ、当業者に一般的に理解されるできるだけ広い意味を与えるものとする。
【0751】
実施形態は、様々な修正および代替の形態の影響を受けやすいが、その具体的な実施例を図面に示し、本明細書で詳細に説明する。しかしながら、これらの実施形態は、開示された特定の形態に限定されるものではなく、それどころか、これらの実施形態は、本開示の精神に該当する全ての修正、等価物、および代替物をカバーするものであることを理解されたい。さらに、実施形態の任意の特徴、機能、行為、ステップ、または要素は、特許請求の範囲に記載されるか、または特許請求の範囲に追加され得るだけでなく、その範囲内にない特徴、機能、ステップ、または要素によって特許請求の範囲の発明的範囲を画定する否定的限定(上記で言及されたように、またはそうでなければ)も可能である。したがって、本発明の変形例または発明の実施形態の幅は、提供された実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の文言の範囲によってのみ限定される。
【図】
【図】
【図】
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【国際調査報告】