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特表2024-521690仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法、装置、端末機器及びコンピュータプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-04
(54)【発明の名称】仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法、装置、端末機器及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/55 20140101AFI20240528BHJP
   A63F 13/42 20140101ALI20240528BHJP
   A63F 13/67 20140101ALI20240528BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20240528BHJP
   G06F 3/04845 20220101ALI20240528BHJP
【FI】
A63F13/55
A63F13/42
A63F13/67
A63F13/53
G06F3/04845
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571741
(86)(22)【出願日】2022-09-22
(85)【翻訳文提出日】2023-11-17
(86)【国際出願番号】 CN2022120460
(87)【国際公開番号】W WO2023065949
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】202111220651.8
(32)【優先日】2021-10-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202111672726.6
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517392436
【氏名又は名称】▲騰▼▲訊▼科技(深▲セン▼)有限公司
【氏名又は名称原語表記】TENCENT TECHNOLOGY (SHENZHEN) COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】35/F,Tencent Building,Kejizhongyi Road,Midwest District of Hi-tech Park,Nanshan District, Shenzhen,Guangdong 518057,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100150197
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 直樹
(72)【発明者】
【氏名】杜 丹丹
(72)【発明者】
【氏名】王 光欣
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ ▲徳▼魁
(72)【発明者】
【氏名】李 建全
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA12
5E555AA63
5E555BA04
5E555BA20
5E555BB04
5E555BB20
5E555BC04
5E555BE17
5E555CA10
5E555CA44
5E555CB21
5E555CC27
5E555DC24
5E555FA00
(57)【要約】
本願は、仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法、装置、端末機器、コンピュータ可読記憶媒体、及びコンピュータプログラム製品を提供し、方法は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示するステップであって、仮想シーンは、仮想オブジェクトを含む、ステップと、第1回転操作に応答して、仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップであって、第1回転操作に対応する第1回転基準軸は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースと垂直である、ステップと、第2回転操作に応答して、仮想シーンのレンズを第2回転基準軸の周りで回動させるように制御するステップであって、第2回転基準軸は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの幅方向と平行である、ステップと、第3回転操作に応答して、仮想シーンのレンズを第3回転基準軸の周りで回動させるように制御するステップであって、第3回転基準軸は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの高さ方向と平行である、ステップと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末機器により実行される、仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法であって、前記方法は、
ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示するステップであって、前記仮想シーンは、仮想オブジェクトを含む、ステップと、
第1回転操作に応答して、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップであって、前記第1回転操作に対応する第1基準軸は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースと垂直である、ステップと、
第2回転操作に応答して、前記仮想シーンのレンズを第2回転基準軸の周りで回動させるように制御するステップであって、前記第2回転基準軸は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの幅方向と平行である、ステップと、
第3回転操作に応答して、前記仮想シーンのレンズを第3回転基準軸の周りで回動させるように制御するステップであって、前記第3回転基準軸は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの高さ方向と平行である、ステップと、を含む、仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法。
【請求項2】
前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクト自身の左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップは、
前記第1回転操作の前記第1回転基準軸の周りの回転と一致する方向に基づき、前記仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップを含み、
前記仮想オブジェクトの頭部以下の各部分の傾斜角度は、順に減少し、且ついずれも前記第1回転操作の前記第1回転基準軸の周りで回転する角度と正の相関を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップは、
前記第1回転操作の前記第1回転基準軸の周りで前記仮想オブジェクトの左方向に回転を行う角度が角度閾値よりも大きいときに、前記仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を前記仮想オブジェクトの左方向に傾斜させるように制御するステップと、
前記第1回転操作の前記第1回転基準軸の周りで前記仮想オブジェクトの右方向に回転を行う角度が角度閾値よりも大きいときに、前記仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を前記仮想オブジェクトの右方向に傾斜させるように制御するステップと、を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップは、
前記第1回転操作の前記第1回転基準軸の周りで前記仮想オブジェクトの左方向に回転を行う角度が角度閾値よりも大きく、且つ角速度が角速度閾値よりも大きいときに、前記仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を仮想オブジェクトの左方向に傾斜させるように制御するステップと、
前記第1回転操作の前記第1回転基準軸の周りで前記仮想オブジェクトの右方向に回転を行う角度が角度閾値よりも大きく、且つ角速度が角速度閾値よりも大きいときに、前記仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を仮想オブジェクトの右方向に傾斜させるように制御するステップと、を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、
前記仮想オブジェクトに対しての履歴操作データを取得するステップと、
前記履歴操作データに基づいて閾値識別モデルを呼び出し、前記仮想オブジェクトに対しての異常操作を識別することに用いることができる前記角度閾値、及び前記角速度閾値を得るステップと、をさらに含み、
前記閾値識別モデルは、回転操作データサンプル、及び前記回転操作データサンプルにマークされた応答、又は非応答のラベルによって訓練して得られるものである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクト自身の左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップの前に、前記方法は、
前記仮想オブジェクトの現在の姿勢が第1条件を満たすことに応答して、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する処理の実行に移行するステップをさらに含み、
前記第1条件は、前記仮想オブジェクトが前記現在の姿勢に基づいて傾斜するために動く必要がある身体部分が作動状態にないことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップの前に、前記方法は、
前記仮想オブジェクトの周囲の領域が第2条件を満たすと、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する前記処理の実行に移行するステップをさらに含み、
前記第2条件は、前記領域内には前記仮想オブジェクトの状態の減衰を引き起こすことができる要素が存在しないことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップの前に、前記方法は、
前記領域が前記第2条件を満たさないときに、通知情報を表示するステップであって、前記通知情報は、前記仮想オブジェクトが姿勢を傾斜させるときにリスクが存在ことを示すことに用いられる、ステップと、
再び受信した前記第1回転操作に応答して、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する前記処理の実行に移行するステップと、をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップの前に、前記方法は、
前記仮想オブジェクトの周囲の領域が第3条件を満たすときに、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する前記処理の実行に移行するステップをさらに含み、
前記第3条件は、前記領域内における前記第1回転操作の前記第1回転基準軸の周りの回転と一致する方向において、前記仮想オブジェクトが左方向、又は右方向に傾斜することを止める障害物が存在しないことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記仮想シーンのレンズを第2回転基準軸の周りで回動させるように制御するステップは、
前記第2回転操作の前記第2回転基準軸の周りの回転と一致する方向に基づき、前記仮想シーンのレンズを回動させるように制御するステップを含み、前記仮想シーンのレンズの回動角度は、前記第2回転操作の前記第2回転基準軸の周りで回転する角度と正の相関を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記仮想シーンのレンズを前記第3回転基準軸の周りで回動させるように制御するステップは、
前記第3回転操作の前記第3回転基準軸の周りの回転と一致する方向に基づき、前記仮想シーンのレンズを回動させるように制御するステップを含み、前記仮想シーンのレンズの回動角度は、前記第3回転操作の前記第3回転基準軸の周りで回転する角度と正の相関を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップの前に、前記方法は、
前記第1回転操作の角速度の数値が姿勢傾斜モードに関連付けられた数値空間にあるときに、前記姿勢傾斜モードにあると判定し、かつ前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する前記処理の実行に移行するステップをさらに含み、前記姿勢傾斜モードは、前記第1回転操作によって前記仮想オブジェクトを傾斜させるように制御するモードである、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記方法は、
前記第1回転操作の角速度の数値がレンズ回動モードに関連付けられた数値空間にあるときに、レンズ回動モードにあると判定し、前記仮想シーンのレンズを前記第1回転基準軸の周りで回転させるように制御するステップをさらに含み、前記仮想シーンのレンズの回動角度は、前記第1回転操作の前記第1回転基準軸の周りで回転する角度と正の相関を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップの前に、前記方法は、
姿勢傾斜モードの状態を検出するステップであって、前記姿勢傾斜モードの状態は、前記第1回転操作に応答して表示されたスイッチにおいて設定される、又は前記第1回転操作を受信する前に設定される、ステップと、
前記姿勢傾斜モードの状態がオン状態であるときに、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する前記処理の実行に移行するステップと、をさらに含み、
前記姿勢傾斜モードの状態がブロック状態であるときに、前記方法は、
レンズ回動モードにあると判定し、前記仮想シーンのレンズを前記第1回転基準軸の周りで回動させるように制御するステップをさらに含み、前記仮想シーンのレンズの回動角度は、前記第1回転操作の前記第1回転基準軸の周りで回転する角度と正の相関を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記第1回転操作、前記第2回転操作、及び前記第3回転操作は、端末機器に対して実施されるものであり、前記端末機器は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースを表示することに用いられ、又は、
前記第1回転操作、前記第2回転操作、及び前記第3回転操作は、装着型機器、又はパッド機器に対して実施されるものであり、前記装着型機器、又は前記パッド機器は、端末機器に相応な制御信号を送信することに用いられ、前記端末機器は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースを表示することに用いられる、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法であって、前記方法は、
ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示するステップであって、前記仮想シーンは、仮想オブジェクトを含む、ステップと、
第1回転操作に応答して、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップであって、前記第1回転操作に対応する第1基準軸は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースと垂直である、ステップと、を含む、仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法。
【請求項17】
仮想シーンにおけるオブジェクト制御装置であって、前記装置は、
ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示するように構成される表示モジュールであって、前記仮想シーンは、仮想オブジェクトを含む、表示モジュールと、
第1回転操作に応答して、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するように構成される第1制御モジュールであって、前記第1回転操作に対応する第1基準軸は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースと垂直である、第1制御モジュールと、
第2回転操作に応答して、前記仮想シーンのレンズを第2回転基準軸の周りで回動させるように制御するように構成される第2制御モジュールであって、前記第2回転基準軸は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの幅方向と平行である、第2制御モジュールと、
第3回転操作に応答して、前記仮想シーンのレンズを第3回転基準軸の周りで回動させるように制御するように構成される第3制御モジュールであって、前記第3回転基準軸は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの高さ方向と平行である、第3制御モジュールと、を含む、仮想シーンにおけるオブジェクト制御装置。
【請求項18】
端末機器であって、前記端末機器は、
実行可能な命令を記憶することに用いられるメモリと、
前記メモリに記憶されている実行可能な命令を実行するときに、請求項1~14のいずれか1項、又は請求項15に記載の仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法を実現することに用いられるプロセッサと、を含む、端末機器。
【請求項19】
コンピュータ可読記憶媒体であって、プロセッサにより実行されるときに請求項1~14のいずれか1項、又は請求項15に記載の仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法を実現することに用いられる実行可能な命令が記憶されている、計算可読記憶媒体。
【請求項20】
コンピュータプログラム製品であって、コンピュータプログラム、又は命令を含み、前記コンピュータプログラム、又は命令がプロセッサにより実行されるときに請求項1~14のいずれか1項、又は請求項15に記載の仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法を実現する、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、コンピュータ技術に関し、特に仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法、装置、端末機器、コンピュータ可読記憶媒体、及びコンピュータプログラム製品に関する。
【0002】
本願の実施例は、出願番号が第202111220651.8号であり、出願日が2021年10月20日であり、名称が仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法、装置、及び端末機器である中国特許出願、及び出願番号が202111672726.6であり、出願日が2021年12月31日であり、名称が仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法、装置、及び端末機器である中国特許出願に基づいて提案され、本願は、出願番号が202111220651.8であり、出願日が2021年10月20日であり、名称が仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法、装置、及び端末機器である中国特許出願の優先権を主張し、及び出願番号が202111672726.6であり、出願日が2021年12月31日であり、名称が仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法、装置、及び端末機器である中国特許出願の優先権を主張する。
【背景技術】
【0003】
現状では、ユーザは、仮想オブジェクトを制御してゲームを行うときに、通常、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて表示されている仮想キーをタップすることによって、仮想オブジェクトが姿勢の変換を行うように制御する。
【0004】
ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて、一般的に複数の仮想インタラクションボタンが設置され、仮想オブジェクトの複数の種類の仮想姿勢、又は仮想シーンのレンズの方向調整に関連付けられている。このような設置は、ゲーム画面を遮蔽してしまい、仮想オブジェクトに対するアクション制御と仮想レンズの方向制御とを同時に行う状況において、ユーザは、複数の指を使用して押圧操作を実行する必要がある。複数の仮想インタラクションボタンの中から対応するボタンを選択することは、一定の時間も必要とし、ユーザの操作の困難性が大きく、仮想シーンに対するコントロール効率に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の実施例は、仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法、装置、機器、コンピュータプログラム製品、及びコンピュータ可読記憶媒体を提供し、仮想シーンに対してのコントロール効率を向上させ、仮想ボタンを表示するために必要な計算リソースを節約することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の実施例の技術的解決手段は、以下のように実現される。
【0007】
本願の実施例は、仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法を提供し、前記方法は、
ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示するステップであって、前記仮想シーンは、仮想オブジェクトを含む、ステップと、
第1回転操作に応答して、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップであって、前記第1回転操作に対応する第1回転基準軸は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースと垂直である、ステップと、
第2回転操作に応答して、前記仮想シーンのレンズを第2回転基準軸の周りで回動させるように制御するステップであって、前記第2回転基準軸は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの幅方向と平行である、ステップと、
第3回転操作に応答して、前記仮想シーンのレンズを第3回転基準軸の周りで回動させるように制御するステップであって、前記第3回転基準軸は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの高さ方向と平行である、ステップと、を含む。
【0008】
本願の実施例は、仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法を提供し、前記方法は、
ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示するステップであって、前記仮想シーンは、仮想オブジェクトを含む、ステップと、
第1回転操作に応答して、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップであって、前記第1回転操作に対応する第1回転基準軸は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースと垂直である、ステップと、を含む。
【0009】
本願の実施例は、仮想シーンにおけるオブジェクト制御装置を提供し、前記装置は、
ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示するように構成される表示モジュールであって、前記仮想シーンは、仮想オブジェクトを含む、表示モジュールと、
第1回転操作に応答して、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するように構成される第1制御モジュールであって、前記第1回転操作に対応する第1回転基準軸は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースと垂直である、第1制御モジュールと、
第2回転操作に応答して、前記仮想シーンのレンズを第2回転基準軸の周りで回動させるように制御するように構成される第2制御モジュールであって、前記第2回転基準軸は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの幅方向と平行である、第2制御モジュールと、
第3回転操作に応答して、前記仮想シーンのレンズを第3回転基準軸の周りで回動させるように制御するように構成される第3制御モジュールであって、前記第3回転基準軸は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの高さ方向と平行である、第3制御モジュールと、を含む。
【0010】
本願の実施例は、仮想シーンにおけるオブジェクト制御に用いられる電子機器を提供し、前記電子機器は、
実行可能な命令を記憶することに用いられるメモリと、
前記メモリに記憶されている実行可能な命令を実行するときに、本願の実施例が提供する任意の仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法を実現することに用いられるプロセッサと、を含む。
【0011】
本願の実施例は、プロセッサにより実行されるときに本願の実施例が提供する任意の仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法を実現することに用いられる実行可能な命令が記憶されているコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0012】
本願の実施例は、コンピュータプログラム製品を提供し、コンピュータプログラム、又は命令を含み、前記コンピュータプログラム、又は命令がプロセッサにより実行されるときに本願の実施例が提供する任意の仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法を実現する。
【発明の効果】
【0013】
本願の実施例は、以下の有益な効果を有する。
【0014】
端末機器と対応する異なる回転基準軸の周りで回転操作を行うことによって、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて表示される仮想シーン内の仮想オブジェクトに対して姿勢制御を行い、又は仮想シーンのレンズに対して制御を行う。回転操作によって従来のキー操作を代替して仮想オブジェクトの姿勢、又は仮想シーンのレンズを制御し、仮想オブジェクトに対する姿勢制御、及びレンズの回動制御を実現することにより、ユーザは、複数の指を同時に使用して押圧操作を行う必要がなく、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに設置されるキーを節約するため、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースを遮蔽してしまうことを減少させて、仮想シーンに対するコントロール効率を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1A】本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法の応用モードの模式図である。
図1B】本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法の応用モードの模式図である。
図2】本願の実施例が提供する端末機器400の構造模式図である。
図3A】本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法のフローチャートである。
図3B】本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法のフローチャートである。
図3C】本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法のフローチャートである。
図4A】本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法のフローチャートである。
図4B】本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法のフローチャートである。
図4C】本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法のフローチャートである。
図5】本願の実施例が提供する電子機器の軸方向模式図である。
図6A】本願の実施例が提供するヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示する模式図である。
図6B】本願の実施例が提供するヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示する模式図である。
図7A】本願の実施例が提供するヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示する模式図である。
図7B】本願の実施例が提供するヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示する模式図である。
図8A】本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法の1つの選択可能なフローチャートである。
図8B】本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法の1つの選択可能なフローチャートである。
図8C】本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法の1つの選択可能なフローチャートである。
図9A】本願の実施例が提供するヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示する模式図である。
図9B】本願の実施例が提供するヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示する模式図である。
図9C】本願の実施例が提供するヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示する模式図である。
図10A】本願の実施例が提供するヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示する模式図である。
図10B】本願の実施例が提供するヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示する模式図である。
図11A】本願の実施例が提供する第3人称視点における仮想オブジェクトの方向の模式図である。
図11B】本願の実施例が提供する第3人称視点における仮想オブジェクトの方向の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本願の目的、技術的解決手段、及び利点をより明確にするために、以下、図面と併せて本願を更に詳細に記述する。記述される実施例は、本願に対する制限と見なすべきではなく、当業者が創造的な労働を必要としない前提において獲得するすべての他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に属する。
【0017】
以下の記述において、「いくつかの実施例」に関しては、それは、すべての可能な実施例のサブセットを記述しているが、理解できるように、「いくつかの実施例」は、すべての可能な実施例の同じサブセット、又は異なるサブセットであってもよく、且つ矛盾しない状況において互いに併せてもよい。
【0018】
以下の記述において、関する用語「第1\第2\第3」は、単に類似するオブジェクトを区別するものであり、オブジェクトに対しての特定の手順を表すものではない。理解できるように、「第1\第2\第3」は、許される状況において特定の順序、又は前後の順番を交換してもよく、それによって、ここで記述される本願の実施例は、ここで図示、又は記述される順序以外のものでも実施することができる。
【0019】
別途定義されない限り、本明細書に使用されるすべての技術用語、及び科学用語は、当業者が通常に理解する意味と同じである。本明細書に使用される用語は、本願の実施例を記述するためのものに過ぎず、本願を制限することを意図しない。
【0020】
指摘する必要がある点として、本願の実施例において、ユーザ情報、及びユーザフィードバックデータ等の関連するデータに関しては、本願の実施例が具体的な製品、又は技術に運用されるときに、ユーザの許可、又は同意を獲得する必要があり、且つ関連データの収集、使用、及び処理は、関連国や地域の関連する法律法規、及び標準に準拠する必要がある。
【0021】
本願の実施例を更に詳細に説明する前に、本願の実施例において関する名詞、及び用語を説明する。本願の実施例において関する名詞、及び用語は、以下の解釈に適用する。
【0022】
1)~に応答して:実行される操作が依存する条件、又は状態を表すことに用いられる。依存する条件、又は状態を満たすときに、実行される1つ、又は複数の操作は、リアルタイムなものであってもよく、設定される遅延を有するものであってもよく、特に説明しない状況においては、実行される複数の操作は、実行の前後順序の制限が存在しない。
【0023】
2)仮想シーン:アプリケーションプログラムが電子機器において動作しているときに表示(又は提供)する仮想シーンである。該仮想シーンは、実世界に対するシミュレーション環境であってもよく、半シミュレーション半架空の仮想シーンであってもよく、さらに純粋な架空の仮想シーンであってもよい。仮想シーンは、2次元仮想シーン、2.5次元仮想シーン、又は3次元仮想シーンのうちの任意の一種であってもよく、本願の実施例は、仮想シーンの次元を限定しない。例えば、仮想シーンは、空、陸地、及び海洋等を含んでもよく、該陸地は、砂漠、及び都市等の環境要素を含んでもよく、ユーザは、仮想オブジェクトを該仮想シーンにおいて移動させるように制御することができる。
【0024】
3)仮想オブジェクト:仮想シーンにおいてインタラクションを行うオブジェクトであり、ユーザ、又はロボットプログラム(例えば、人工知能に基づくロボットプログラム)の制御を受け、仮想シーンにおいて静止すること、移動すること、及び各種の行動を行うことができるオブジェクトであり、例えばゲームにおける各種のキャラクター等である。
【0025】
4)サードパーソンシューティング類ゲーム(Third Personal Shooting Game、TPS):ゲーマーがゲーム画面によって自分が操作する人物を観察することができるものを指す。ファーストパーソンシューティングゲームとの区別は、ファーストパーソンシューティングゲームのスクリーンにおいては主役の視野のみが表示されているが、サードパーソンシューティングゲームにおける主役はゲームのスクリーンにおいて見ることができる点である。
【0026】
5)回転基準軸:端末機器に対応する空間直交座標系の各軸であり、各回転基準軸の間は、相互に垂直である。ここで、空間直交座標系の1つの軸は、電子機器のヒューマンコンピュータインタラクションを行うことに用いられる平面と垂直であり、他の2つの軸から構成される平面は、電子機器のヒューマンコンピュータインタラクションを行うことに用いられる平面と平行である。
【0027】
6)ジャイロスコープ:角運動検出装置であり、各回転基準軸の周りで回転を行う角度、及び角速度等の情報を検出することに用いられる。
【0028】
7)レンズ:仮想シーンを見るツールであり、仮想シーンの一部の領域を撮影することによって表示スクリーンにおいて仮想シーンの画面を表示する。ゲームを例とすると、ゲーム画面は、レンズが仮想シーンの一部の領域を撮影することによって取得するものであり、ユーザ(例えば、プレイヤー)は、レンズの移動を制御することによって、仮想シーンにおける異なる領域の画面を見ることができる。
【0029】
仮想シーンがゲームシーンであることを例とすると、ゲームにおいて、ユーザは、もし仮想オブジェクトの姿勢を調整する必要があれば、通常、指で対応するキーを押圧して仮想オブジェクトの姿勢を制御して変換する。もしユーザが、仮想シーンのレンズ方向を調整しようとするなら、指を使用してヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいてスライドしてレンズ方向を制御する必要がある。つまり、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて多くの仮想キーを設置して仮想オブジェクトの各種の姿勢に関連付ける必要があり、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースを過剰に遮蔽してしまい、ユーザの視覚体験が比較的悪化する。キーの数も多すぎるため、ユーザが対応するキーを迅速に選択することは容易ではなく、もしユーザが比較的複雑な操作を行うとすると、複数の指を同時に使用してキーをタップするか、又はスクリーンをスライドする必要があり、操作の困難性を向上させる。
【0030】
上記技術的課題に対して、本願の実施例は、仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法、仮想シーンにおけるオブジェクト制御装置、端末機器、コンピュータ可読記憶媒体、及びコンピュータプログラム製品を提供する。本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法をより容易に理解するために、まず、本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法の例示的な実施シーンを説明すると、仮想シーンは、完全に端末機器に基づいて出力するか、又は端末機器とサーバとの協調に基づいて出力することができる。
【0031】
本願の実施例において提供される方法は、仮想現実アプリケーションプログラム、3次元地図プログラム、ファーストパーソンシューティングゲーム(First-Person Shooting game、FPS)、サードパーソンシューティングゲーム、及びマルチプレイヤーオンラインバトルアリーナゲーム(Multiplayer Online Battle Arena Games、MOBA)等に応用することができる。下記実施例は、ゲームにおける応用を例に説明している。
【0032】
以下、端末機器と併せて応用シーンを紹介する。
【0033】
1つの実施シーンにおいて、図1Aに参照されるように、図1Aは、本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法の応用モードの模式図である。端末機器400のグラフィックス処理ハードウェアの計算能力に完全に依存することのみによって仮想シーン100の関連データ計算を完了することができるいくつかの応用モードに適用され、例えばスタンドアロン版/オフラインモードのゲームであり、スマートフォン、タブレットパソコン、及び仮想現実/拡張現実機器等の各種の異なるタイプの端末機器400によって仮想シーンの出力を完了する。
【0034】
仮想シーン100の視覚感知を形成するときに、端末機器400は、グラフィックス計算ハードウェアによって表示に必要な表示データを計算し、かつ表示データのロード、解析、及びレンダリングを完了する。グラフィックス出力ハードウェアに、仮想シーンに対して視覚感知を形成することができるビデオフレームを出力し、例えば、スマートフォンのスクリーンに2次元のビデオフレームをディスプレイし、又は拡張現実/仮想現実メガネのレンズにおいて3次元表示効果を実現するビデオフレームを投影する。また、感知効果を豊かにするために、端末機器400は、さらに異なるハードウェアを介して聴覚感知、触覚感知、運動感知、及び味覚感知の一種、又は複数を形成することができる。
【0035】
1つの例として、端末機器400は、スタンドアロン版のゲームアプリケーションを動作させ、ゲームアプリケーションの動作過程で、アクションロールプレイングを含む仮想シーンを出力する。仮想シーンは、ゲームキャラクターがインタラクションするための環境であってもよく、例えば、ゲームキャラクターが対戦することに用いられる平原、街路、及び谷等であってもよい。第3人称視点で仮想シーンを表示することを例とすると、仮想シーンにおいては仮想オブジェクトが表示されており、仮想オブジェクトは、実際のユーザにより制御されるゲームキャラクターであって、実際のユーザによるコントローラ(例えば、ジャイロスコープ、タッチ制御スクリーン、音声制御スイッチ、キーボード、マウス、及びジョイスティック等)に対しての操作に応答して仮想シーンにおいて運動する。例えば、実際のユーザがタッチ制御スクリーンにおける仮想キーをタップすると、仮想オブジェクトは、仮想キーに関連付けられたアクションを実行する。
【0036】
端末機器400は、各種のタイプの移動端末であってもよく、例えばスマートフォン、タブレットパソコン、パームトップゲーム端末、拡張現実機器、及び仮想現実機器等である。移動端末を例とすると、図1Aに参照されるように、移動端末の表示スクリーンによって仮想シーンを表示する。仮想シーンは、仮想オブジェクトを含み、移動端末内にはジャイロスコープが設置されており(本願の実施例は、角運動検出装置がジャイロスコープであることを制限せず、その他の角運動検出装置が本願の実施例の解決手段を実現できるときには、その他の角運動検出装置を採用してもよい)、ジャイロスコープは、移動端末に対しての回転操作を検出することに用いられる。移動端末と対応する回転基準軸のうちの3つの軸は、それぞれ異なる制御方式に対応する。ジャイロスコープによって回転操作を受信するときに、移動端末は、該回転操作に対応する回転基準軸に基づき仮想オブジェクト、又は仮想シーンのレンズを制御する。異なる回転基準軸の周りで行われる回転操作によって、ユーザは、キーのタップを行う必要がなく、仮想オブジェクトを制御して姿勢調整を行う、又は仮想シーンのレンズを制御して調整することができ、仮想シーンに対するコントロール効率を向上させる。
【0037】
図1Bを説明する前に、まず、端末機器とサーバとが協調して実施する解決手段に関するゲームモードを紹介する。端末機器とサーバとが協調して実施する解決手段に対しては、2種のゲームモードが関与しており、それぞれローカルゲームモード、及びクラウドゲームモードである。ここで、ローカルゲームモードとは、端末機器とサーバとが協調してゲーム処理ロジックを動作させることを指す。ユーザ(例えば、プレイヤー)が端末機器において入力した操作命令については、一部は、端末機器によりゲームロジック処理を動作させ、残りの部分は、サーバによりゲームロジック処理を動作させ、サーバが動作するゲームロジック処理は、より複雑である場合が多く、より多くの演算力を消費する必要がある。クラウドゲームモードとは、完全にサーバによりゲームロジック処理を動作させ、クラウド側サーバによりゲームシーンデータをオーディオビデオストリームにレンダリングし、ネットワークによって端末機器に伝送して表示することを指す。端末機器は、基本的なストリームメディア再生能力、及びユーザ(例えば、プレイヤー)の操作命令を取得し、かつサーバに送信する能力を有すればよい。
【0038】
別の実施シーンにおいて、図1Bに参照されるように、図1Bは、本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法の応用モードの模式図である。端末機器400、及びサーバ200に応用され、サーバ200の計算能力に依存して仮想シーンの計算を完了し、かつ端末機器400に仮想シーンを出力する応用モードに適用される。
【0039】
仮想シーン100の視覚感知を形成することを例とすると、サーバ200は、仮想シーンの関連表示データ(例えばシーンデータ)の計算を行い、かつネットワーク300によって端末機器400に送信する。端末機器400は、グラフィックス計算ハードウェアに依存して、計算された表示データのロード、解析、及びレンダリングを完了し、グラフィックス出力ハードウェアに依存して仮想シーンを出力することで視覚感知を形成する。例えば、スマートフォンの表示画面に2次元のビデオフレームをディスプレイし、又は拡張現実/仮想現実メガネのレンズにおいて3次元表示効果を実現するビデオフレームを投影することができ、仮想シーンの形式の感知に対して、理解できるように、端末機器400の相応なハードウェアを介して出力することができ、例えばマイクロホンを使用して聴覚感知を形成し、バイブラモータを使用して触覚感知等を形成することができる。
【0040】
例として、端末機器400は、クライアント(例えばネットワーク版のゲームアプリケーション)を動作させ、ゲームサーバ(すなわちサーバ200)に接続することによってその他のユーザとゲームインタラクションを行い、端末機器400は、ゲームアプリケーションの仮想シーンを出力する。仮想シーンは、ゲームキャラクターがインタラクションするための環境であってもよく、例えば、ゲームキャラクターが対戦することに用いられる平原、街路、及び谷等であってもよい。第3人称視点で仮想シーンを表示することを例とすると、仮想シーンにおいては仮想オブジェクトが表示されており、仮想オブジェクトは、実際のユーザにより制御されるゲームキャラクターであり、実際のユーザによるコントローラ(例えば、ジャイロスコープ、タッチ制御スクリーン、音声制御スイッチ、キーボード、マウス、及びジョイスティック等)に対しての操作に応答して仮想シーンにおいて運動する。例えば、実際のユーザがタッチ制御スクリーンにおける仮想キーをタップすると、仮想オブジェクトは、仮想キーに関連付けられたアクションを実行する。
【0041】
例として、端末機器400は、第1回転操作を受信し、信号をサーバ200に送信する。サーバ200は、信号に基づき仮想オブジェクトの姿勢を傾斜させ、仮想オブジェクトの姿勢を表す表示データを端末機器400に送信する。端末機器400はユーザに表示する仮想オブジェクトの姿勢を左方向、又は右方向に傾斜させる。
【0042】
本願のいくつかの実施例において、端末機器は、その他の電子機器から送信された制御信号を受信し、かつ制御信号に基づき仮想シーンにおける仮想オブジェクトを制御する。その他の電子機器は、パッド機器(例えば、有線パッド機器、無線パッド機器、及び無線リモコン等)であってもよく、且つ内部にジャイロスコープが設置されている。パッド機器は、回転操作を受信するときに、回転操作に基づき相応な制御信号を生成し、かつ制御信号を端末機器に送信し、端末機器は、制御信号に基づき仮想シーンにおける仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する。
【0043】
本願のいくつかの実施例において、端末機器は、その他の電子機器から送信された制御信号を受信し、かつ制御信号に基づき仮想シーンにおける仮想オブジェクトを制御する。その他の電子機器は、ウェアラブル型機器(例えば、ヘッドホン、ヘルメット、及びスマートブレスレット等)であってもよく、且つ内部にジャイロスコープが設置されている。ウェアラブル型機器は、回転操作を受信するときに、回転操作に基づき相応な制御信号を生成し、かつ制御信号を端末機器に送信し、端末機器は、制御信号に基づき仮想シーンにおける仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する。もしその他の電子機器が対になったウェアラブル型機器、たとえばブルートゥース(登録商標)ヘッドホンであれば、ウェアラブル型機器の左耳部分、及び右耳部分にいずれもジャイロスコープが設置されている。
【0044】
その他の電子機器は、さらにパッド機器であってもよく、例えば、ゲームパッドである。ゲームパッドの内部にジャイロスコープが設置されており、ゲームパッドは、回転操作を受信するときに、回転操作に基づき相応な制御信号を生成し、かつ制御信号を端末機器に送信する。端末機器は、制御信号に基づき仮想シーンにおける仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する。又は、レンズ方向を回転させる。
【0045】
いくつかの実施例において、端末機器400は、コンピュータプログラムを動作させることによって、本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法を実現することができる。例えば、コンピュータプログラムは、オペレーティングシステムにおけるネイティブプログラム、又はソフトウェアモジュールであってもよく、ローカル(Native)アプリケーションプログラム(APP、APPlication)、すなわち動作するためにオペレーティングシステムにインストールする必要があるプログラム、例えばゲームAPP(すなわち上記のクライアント)であってもよく、アプレット、すなわちブラウザ環境にダウンロードするだけで動作できるプログラムであってもよく、さらに、任意のAPPに組み込み可能なゲームアプレットであってもよい。要するに、上記コンピュータプログラムは、任意の形式のアプリケーションプログラム、モジュール、又はプラグイン部材であってもよい。
【0046】
本願の実施例は、クラウド技術(Cloud Technology)を介して実現することができる。クラウド技術とは、ワイドエリアネットワーク、又はローカルエリアネットワーク内でハードウェア、ソフトウェア、及びネットワーク等の一連のリソースを合わせて、データの計算、記憶、処理、及び共有を実現する一種のホスティング技術を指す。
【0047】
クラウド技術は、クラウドコンピューティングビジネスモードに基づいて応用されるネットワーク技術、情報技術、統合技術、管理プラットフォーム技術、及びアプリケーション技術等の総称であり、リソースプールを構成することができ、必要に応じて使用し、柔軟で容易である。クラウドコンピューティング技術は、重要なサポートになる。技術ネットワークシステムのバックグラウンドサービスには、多くの計算、及び記憶リソースが必要である。
【0048】
例として、サーバ200は、独立した物理サーバであってもよく、複数の物理サーバで構成されるサーバクラスター、又は分散型システムであってもよく、さらに、クラウドサービス、クラウドデータベース、クラウドコンピューティング、クラウド関数、クラウド記憶、ネットワークサービス、クラウド通信、ミドルウェアサービス、ドメイン名サービス、セキュリティサービス、CDN、ビッグデータ、及び人工知能プラットフォーム等の基本的なクラウドコンピューティングサービスを提供するクラウドサーバであってもよい。端末機器400は、スマートフォン、タブレットパソコン、ノートパソコン、デスクトップコンピュータ、スマートスピーカー、及びスマートウォッチ等であってもよいが、これらに制限されない。端末機器400、及びサーバ200は、有線、又は無線の通信方式によって直接、又は間接的に接続されてもよく、本願の実施例において制限されない。
【0049】
図2に参照されるように、図2は、本願の実施例が提供する端末機器400の構造模式図である。図2に示される端末機器400は、少なくとも1つのプロセッサ410、メモリ450、少なくとも1つのネットワークインタフェース420、及びユーザインタフェース430を含む。端末機器400における各々のコンポーネントは、バスシステム440によって一体に結合される。理解できるように、バスシステム440は、これらのコンポーネントの間の接続通信を実現することに用いられる。バスシステム440は、データバスを含む以外、電源バス、制御バス、及び状態信号バスをさらに含む。しかしながら、明確に説明するために、図2において各種のバスは、いずれもバスシステム440としてマークされている。
【0050】
プロセッサ410は、一種の集積回路チップであってもよく、信号の処理能力を有し、例えば、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP、Digital Signal Processor)、その他のプログラマブルロジックデバイス、個別ゲートやトランジスタロジックデバイス、又は個別ハードウェアコンポーネント等であり、ここで、汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ、又はいかなる一般的なプロセッサ等であってもよい。
【0051】
ユーザインタフェース430は、メディアの内容をディスプレイすることができる1つ、又は複数の出力装置431を含み、1つ、又は複数のスピーカ、及び1つ、又は複数の視覚表示スクリーンを含む。ユーザインタフェース430は、1つ、又は複数の入力装置432をさらに含み、ユーザの入力に寄与するユーザインタフェース部材、たとえばキーボード、マウス、マイクロホン、タッチパネル表示スクリーン、カメラ、その他の入力ボタン、及び制御部材を含む。
【0052】
メモリ450は、取り外し可能なもの、取り外し不可能なもの、又はそれらの組み合わせであってもよい。例示的なハードウェア機器は、ソリッドステートメモリ、ハードディスクドライバ、及び光ディスクドライバ等を含む。メモリ450は、物理的位置がプロセッサ410から離れる1つ、又は複数の記憶機器を選択可能に含む。
【0053】
メモリ450は、揮発性メモリ、又は不揮発性メモリを含み、揮発性、及び不揮発性メモリの両方を含んでもよい。不揮発性メモリは、読み出し専用メモリ(ROM、Read Only Memory)であってもよく、揮発性メモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)であってもよい。本願の実施例に記述されるメモリ450は、任意の適切なタイプのメモリを含むことを意図する。
【0054】
いくつかの実施例において、メモリ450は、データを記憶することで各種の操作をサポートすることができ、これらのデータの例は、プログラム、モジュール、及びデータ構造、又はそのサブセットやスーパーセットを含み、以下、例示的に説明する。
【0055】
オペレーティングシステム451は、各種の基本的なシステムサービスを処理し、またハードウェア関連タスクを実行することに用いられるシステムプログラム、例えばフレームワーク層、コアライブラリ層、及び駆動層等を含み、各種の基本的なサービスを実現し、またハードウェアに基づくタスクを処理するように構成される。
【0056】
ネットワーク通信モジュール452は、1つ、又は複数の(有線、又は無線)ネットワークインタフェース420を経由してその他の計算機器に到達するように構成されており、例示的なネットワークインタフェース420は、ブルートゥース、ワイヤレスフィディリティ(WiFi)、及び汎用シリアルバス(USB、Universal Serial Bus)等を含む。
【0057】
ディスプレイモジュール453は、ユーザインタフェース430と関連付けられた1つ、又は複数の出力装置431(例えば、表示スクリーン、及びスピーカ等)を経由して情報をディスプレイすることができるように構成される(例えば、周辺機器、及び内容や情報を表示するユーザインタフェースを操作するように構成される)。
【0058】
入力処理モジュール454は、1つ、又は複数の入力装置432の1つからの1つ、又は複数のユーザ入力、又はインタラクションを検出し、且つ検出した入力、又はインタラクションを翻訳するように構成される。
【0059】
いくつかの実施例において、本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御装置は、ソフトウェアの方式を採用して実現することができる。図2には、メモリ450に記憶された仮想シーンにおけるオブジェクト制御装置455が示されており、それは、プログラム、及びプラグイン部材等の形式のソフトウェアであってもよく、表示モジュール4551、及び傾斜制御モジュール4552のソフトウェアモジュールを含む。これらのモジュールは、ロジック的なものであり、従って、実現される機能に基づき任意の組み合わせ、又は更なる分割を行うことができる。指摘する必要がある点として、図2において、表現を容易にするために、上記モジュールを一括して示したが、仮想シーンにおけるオブジェクト制御装置455が表示モジュール4551のみを含んでもよい実施形態を除外したものであると見なすべきではない。下記においては、各々のモジュールの機能を説明する。
【0060】
図3Aに参照されるように、図3Aは、本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法の選択可能なフローチャートである。以下、図3Aと併せて、異なる回転基準軸の周りで回転操作を行うことによってヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて表示される仮想シーン内の仮想オブジェクトに対して姿勢制御を行う過程を説明し、同時に、実行主体が端末機器であることを例として説明する。
【0061】
本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法は、図1Aにおける端末機器400により単独で実行されてもよく、図1Bにおける端末機器400とサーバ200とにより協調して実行されてもよい。
【0062】
端末機器400とサーバ200とが協調して実行することを例とすると、ステップ102において、仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御することは、端末機器400とサーバ200とにより協調して実行されてもよい。サーバ200は、仮想オブジェクトの姿勢の表示データを計算した後に、表示データを端末機器400に戻して表示する。例えば、ステップ103において、仮想シーンのレンズが第2回転基準軸の周りで回動することは、端末機器400とサーバ200とにより協調して実行されてもよく、サーバ200は、仮想シーンのレンズ回動の表示データを計算した後に、表示データを端末機器400に戻して表示する。
【0063】
端末機器400が単独で実行することを例とすると、ステップ102において、仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御することは、端末機器400により単独で実行されてもよい。端末機器400のジャイロスコープが端末機器400に対しての第1回転操作を検知したときに、仮想シーンにおける仮想オブジェクトを第1回転操作に基づき左方向、又は右方向に傾斜させるように制御し、端末機器400のヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースには、仮想オブジェクトの姿勢変化が対応して表示される。
【0064】
端末機器400とその他の電子機器(例えば、パッド機器、又はウェアラブル機器)とが協調して実行することを例とすると、ステップ102において、仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御することは、端末機器400とその他の電子機器とにより協調して実行されてもよい。電子機器に対しての第1回転操作に応答して、電子機器は、内蔵されたジャイロスコープによって第1回転操作を検知し、かつ第1回転操作に対応する制御信号を端末機器400に送信する。端末機器400は、制御信号に基づき仮想オブジェクトを左方向、又は右方向に傾斜させるように制御し、端末機器400のヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースには、仮想オブジェクトの姿勢変化が対応して表示される。
【0065】
以下、図1Aにおける端末機器400(下記では、端末機器と略称する)により、本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法を単独で実行することを例として説明する。図3Aに参照されるように、図3Aは、本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法のフローチャートであり、図3Aに示されるステップと併せて説明する。
【0066】
説明する必要がある点として、図3Aに示される方法は、端末機器400で動作する各種の形式のコンピュータプログラムにより実行することができる。上記のクライアントは、例えば上記のオペレーティングシステム451、ソフトウェアモジュール、及びスクリプトには限定されず、従って、クライアントは、本願の実施例に対する限定であるものと見なすべきではない。
【0067】
ステップ101において、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示する。
【0068】
例として、端末機器は、グラフィックス計算能力、及びグラフィックス出力能力を有し、スマートフォン、タブレットパソコン、及び仮想現実/拡張現実メガネ等であってもよく、ステップ101、及びその後の操作において、端末機器のヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示する。仮想シーンは、ゲームキャラクターがインタラクションするための環境であり、例えば、ゲームキャラクターが対戦することに用いられる平原、街路、及び谷等であってもよい。仮想オブジェクトは、ユーザ(又はプレイヤーという)により制御されるゲームキャラクターであってもよく、すなわち仮想オブジェクトは、実際のユーザにより制御され、実際のユーザによる入力処理モジュール454(タッチ制御スクリーン、音声制御スイッチ、キーボード、マウス、ジョイスティック、及びジャイロスコープ等を含む)に対しての操作に応答して仮想シーンにおいて運動する。
【0069】
ステップ102において、第1回転操作に応答して、仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する。
【0070】
いくつかの実施例において、第1回転操作は、電子機器に対しての、第1回転基準軸の周りで行う回転操作であり、第1回転操作に対応する第1回転基準軸は、電子機器のヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースと垂直である。ここで、電子機器と、本願の実施例の仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法を実行する端末機器とは、同一の機器であってもよく、電子機器と端末機器とは、異なる機器であってもよい。
【0071】
電子機器を参照対象として、第1回転基準軸が位置する座標系を説明する。図5に参照されるように、図5は、本願の実施例が提供する電子機器の軸方向模式図である。図5において電子機器が移動端末である状況が例示的に示されており、移動端末の表示スクリーンにおいてヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースが表示されている。移動端末が横画面モードにある場合、第1回転基準軸(YAW軸)は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースと垂直で、上向きであり(図5における参照軸Z0の矢印が向く方向)、第2回転基準軸(ROLL軸)は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの幅方向(図5におけるY0軸の矢印が向く方向)と平行であり、第3回転基準軸(PITCH軸)は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの高さ方向(図5におけるX0軸の矢印が向く方向)と平行である。同様に、もし電子機器が縦画面モードにあれば、第1回転基準軸(YAW軸)は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースと垂直であり、そこで正方向は、表示スクリーンを見る方向の逆方向、すなわち図5における参照軸Z0の矢印が向く方向であり、第2回転基準軸(ROLL軸)は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの長手方向、すなわち図5におけるY0軸の矢印が向く方向と平行であり、第3回転基準軸(PITCH軸)は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの幅方向、すなわち図5におけるX0軸の矢印が向く方向と平行である。
【0072】
ここで、仮想オブジェクトの左方向、又は右方向は、仮想オブジェクト自身の感知を参照として決定されるものであり、ユーザが感知する左方向、及び右方向と一致してもよく、逆であってもよく、以下では例示的に説明されている。
【0073】
例として、図11Aに参照されるように、図11Aは、本願の実施例が提供する第3人称視点における仮想オブジェクトの方向の模式図である。図11Aにおいて、ユーザは、正面をヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに向け、ユーザが感知する左方向、及び右方向は、図11Aにおける参照軸に示されている。図11Aにおいて、仮想シーンのレンズは、仮想オブジェクト110の後ろに向き、仮想オブジェクトと対応する方向は、仮想オブジェクト110の上方の参照軸に示されている。このような状況において、仮想オブジェクトの左方向は、ユーザが感知する左方向と同じ方向であり、仮想オブジェクトの右方向は、ユーザが感知する右方向と同じ方向である。
【0074】
例として、図11Bに参照されるように、図11Bは、本願の実施例が提供する第3人称視点における仮想オブジェクトの方向の模式図である。図11Bにおいて、ユーザは、正面をヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに向け、ユーザが感知する左方向、及び右方向は、図11Bにおける参照軸に示される。図11Bにおいて、仮想シーンのレンズは、仮想オブジェクト110の正面に向き、仮想オブジェクトと対応する方向は、仮想オブジェクト110の上方の参照軸に示されている。このような状況において、仮想オブジェクトの左方向は、ユーザが感知する左方向と逆であり、仮想オブジェクトの右方向もユーザが感知する右方向と逆である。
【0075】
上記のように、電子機器と端末機器とは、同一の機器であってもよく、端末機器は、内部にジャイロスコープが設置されている移動端末(例えば、スマートフォン、タブレットパソコン、パームトップゲーム端末、及び拡張現実機器等)であってもよく、電子機器と端末機器とは、異なる機器であってもよい。以下に、異なるシーンと併せて説明する。
【0076】
いくつかの実施例において、電子機器と端末機器とは、同一の機器であり、端末機器は、内部にジャイロスコープが設置されている移動端末(例えば、スマートフォン、タブレットパソコン、パームトップゲーム端末、及び拡張現実機器等)であってもよい。端末機器は、ジャイロスコープが検知したデータにより第1回転操作を識別し、更に第1回転操作に応答して仮想オブジェクトの姿勢を制御する。
【0077】
端末機器が第1回転操作を受信する前に、仮想オブジェクトは、初期姿勢にある。説明の便宜上、本願の実施例において仮想オブジェクトの初期姿勢が直立した立姿であることを例として説明すると、図9Cに参照されるように、図9Cは、本願の実施例が提供するヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示する模式図である。図9Cにおいて、L1は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの幅方向と平行である直線であり、仮想シーンのレンズは、仮想オブジェクトの後ろに向き、仮想オブジェクト110の現在の姿勢は、直立した立姿である。図9Cにおける直立した立姿を本願の実施例のその後の解釈説明の参照物とする。
【0078】
端末機器が第1回転操作を受信するときに、もし第1回転操作がYAW軸の周りで時計回りに回転する操作であれば、図9Aに参照されるように、図9Aが本願の実施例が提供するヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示する模式図である。図9Aにおいて、端末機器は、YAW軸の周りで時計回りに回転し、直線L2の位置は、第1回転操作を実行する前に直線L1がある位置であり、直線L1と直線L2とが形成する夾角Y1は、第1回転操作のYAW軸の周りで回転する角度である。第1回転操作に基づき仮想オブジェクト110を仮想オブジェクトの姿の右方向に傾斜させるように制御し、図9Cにおける直立した立姿に比べて、図9Aにおける仮想オブジェクト110の姿勢は、右向きに傾斜する姿勢である。
【0079】
端末機器が第1回転操作を受信するときに、もし第1回転操作がYAW軸の周りで反時計回りに回転する操作であれば、図9Bに参照されるように、図9Bが本願の実施例が提供するヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示する模式図である。図9Bにおいて、端末機器は、YAW軸の周りで反時計回りに回転し、直線L2の位置は、第1回転操作を実行する前に直線L1がある位置であり、直線L1と直線L2とが形成する夾角Y2は、第1回転操作のYAW軸の周りで回転する角度である。第1回転操作に基づき仮想オブジェクト110を仮想オブジェクトの姿の左方向に傾斜させるように制御し、図9Cにおける直立した立姿に比べて、図9Aにおける仮想オブジェクト110の姿勢は、左向きに傾斜する姿勢である。
【0080】
別のいくつかの実施例において、電子機器と端末機器とは、異なる機器であり、電子機器は、内部にジャイロスコープが設置されているパッド機器(例えば、有線パッド機器、無線パッド機器、及び無線リモコン等)であってもよい。パッド機器に対する第1回転操作に応答して、パッド機器は、第1回転操作に基づいて対応する角運動信号を生成し、かつ角運動信号を端末機器に送信し、端末機器は、角運動信号に基づき仮想オブジェクトの姿勢を制御して傾斜させる。
【0081】
電子機器は、さらに、内部にジャイロスコープが設置されているウェアラブル型機器(例えば、ヘッドホン、ヘルメット、及びスマートブレスレット等)であってもよい。ウェアラブル機器に対する第1回転操作に応答して、ウェアラブル機器は、第1回転操作に基づいて対応する角運動信号を生成し、かつ角運動信号を端末機器に送信し、端末機器は、角運動信号に基づき仮想オブジェクトの姿勢を制御して傾斜させる。
【0082】
本願の実施例は、傾斜操作によって、仮想オブジェクトの仮想姿勢を傾斜操作に対応する方向に沿って傾斜させるように制御し、仮想シーンにおける仮想オブジェクトに対してのコントロール効率を向上させる。仮想キーによって仮想オブジェクトの姿勢を制御する方式に比べて、ユーザは、より少ない押圧操作によって仮想オブジェクトを制御して複数の種類の組み合わせ姿勢(例えば、シューティングし、かつ上半身を傾斜させる)を実行させることができることにより、コントロールの困難性を軽減させ、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの仮想キーを実装する空間を節約し、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに仮想キーを表示するために必要な計算リソースを節約し、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースを遮蔽してしまうことを減少させる。
【0083】
ステップ103において、第2回転操作に応答して、仮想シーンのレンズを第2回転基準軸の周りで回動させるように制御する。
【0084】
ここで、第2回転基準軸は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの幅方向と平行である。
【0085】
例示的に、仮想シーンのレンズは、仮想シーンの空間内に位置しており、端末機器のヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示される仮想シーンの画面は、仮想シーンのレンズが仮想シーンの内容を撮影して得たものである。
【0086】
ここで、第2回転操作は、電子機器が第2回転基準軸(ROLL軸)の周りで行う回転操作であり、仮想シーンのレンズは、第2回転操作の第2回転基準軸の周りの回転と一致する方向に基づき回動し、仮想シーンのレンズの回動角度は、第2回転操作の第2回転基準軸の周りで回転する角度と正の相関を有する。
【0087】
例として、仮想シーンのレンズの回動角度と第2回転操作の第2回転基準軸の周りで回転する角度との間は、正比例関数によって制約されるか、又は上昇傾向を示す曲線関数によって制約される。
【0088】
第2回転操作は、電子機器に対しての、第2回転基準軸の周りで行う回転操作である。上記の第2回転操作の実施オブジェクトは、電子機器であり、電子機器と、図1A、又は1Bの各ステップを実行する端末機器とは、同一の機器であってもよい。このときに、端末機器は、内部にジャイロスコープが設置されている移動端末(例えば、スマートフォン、タブレットパソコン、パームトップゲーム端末、及び拡張現実機器等)であってもよく、電子機器と端末機器とは、異なる機器であってもよい。以下に、異なるシーンと併せて説明する。
【0089】
いくつかの実施例において、端末機器は、端末機器を回転させるように制御する第2回転操作に対して仮想シーンのレンズを制御する。図9Cに参照されるように、図9Cを端末機器が第2回転操作を受信する前のヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示する模式図としている。
【0090】
例えば、第2回転操作は、端末機器が第2回転基準軸の周りで反時計回り回動することであり、仮想シーンのレンズは、第2回転基準軸の周りで反時計回り回動し、回動方向が一致しており、且つ回動角度が正の相関を有する。仮想シーンのレンズは、仮想シーンの空間と対応する下方へ回動し、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて、仮想シーンの画面がヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの下境界から上境界への方向に移動して新しい画面を表示し、第2回転操作が終了するときに画面の移動が停止するように表示することになる。
【0091】
ここで、正の相関とは、仮想シーンのレンズの回動角度と第2回転操作の回動角度との間が正比例する、又は仮想シーンのレンズの回動角度と第2回転操作の回動角度との間の変化傾向が同じであることを指し、例えば、第2回転操作の回動角度が増加すると、仮想シーンのレンズの回動角度が増加する。
【0092】
図6Aに参照されるように、図6Aは、本願の実施例が提供するヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示する模式図である。本願の実施例において、参照対象が仮想建物120であることを例として説明すると、下記仮想建物120は、同一の仮想建物であり、仮想建物120は、1つの2階建てのビルである。図6Aにおいては仮想建物120の一部のみを表示しているが、仮想シーンのレンズ方向の変化に伴って、端末機器のヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示される画面は、仮想建物120の異なる部分をディスプレイすることができる。仮想シーンのレンズが仮想オブジェクトの頭部位置にマウントされ、且つ仮想シーンのレンズと対応する平面が仮想シーン空間内の垂直方向と垂直関係にあるときには、図9Cに参照されるように、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて表示される仮想シーンは、仮想オブジェクト110と仮想建物120の1階とを含み、仮想建物120の1階は、完全な仮想建物のドア121を含む。
【0093】
図6Aに参照されるように、端末機器は、第2回転基準軸(図6AにおけるROLL軸)の周りで反時計回り回動する。直線L3の位置は、第2回転操作を実行する前にヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの一側の境界線L5がある位置であり、第2回転操作に対応する回動角度Y3は、境界線L5と直線L3との間の夾角であり、仮想シーンのレンズが第2回転操作に伴って仮想シーンの空間と対応する下方へ回動する角度は、回動角度Y3と正の相関を有する。ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて、仮想オブジェクト110、仮想建物120の一部、仮想建物のドア121の一部、及び仮想シーンの地面130が表示される。図9Cに比べて、図6Aにおける端末機器のヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示される画面においては、仮想建物のドア121の上境界は見えず、仮想シーンの地面130が新たに出現している。
【0094】
引き続き図9Cに参照されるように、図9Cを第2回転操作を受信する前のヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示する模式図とする。また例えば、第2回転操作は、端末機器が第2回転基準軸の周りで時計回り回動することであり、仮想シーンのレンズは、第2回転基準軸の周りで時計回り回動し、回動方向が一致し、且つ回動角度が正の相関を有する。仮想シーンのレンズが仮想シーンの空間と対応する上方へ回動し、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて、仮想シーンの画面がヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの上境界から下境界への方向に移動して新しい画面を表示し、かつ第2回転操作が終了するときに画面の移動が停止するように表示することになる。
【0095】
図6Bに参照されるように、図6Bは、本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの模式図である。端末機器は、第2回転基準軸(図6BにおけるROLL軸)の周りで時計回り回動し、直線L3の位置は、第2回転操作を実行する前にヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの一側の境界線L5がある位置であり、第2回転操作に対応する回動角度Y4は、境界線L5と直線L3との間の夾角である。図6Bを参照すれば明らかなように、仮想シーンのレンズが第2回転操作に伴って仮想シーンの空間と対応する上方へ回動する角度は、回動角度Y4と正の相関を有する。ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいては、仮想オブジェクト110、仮想建物120の1階や2階、及び仮想建物のドア121の一部が表示されている。図9Cに比べて、図6Bにおける端末機器のヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示される画面においては、仮想建物のドア121の下境界が見えず、仮想建物の2階の窓122が新たに出現している。
【0096】
別のいくつかの実施例において、電子機器と端末機器とは、異なる機器であり、電子機器は、内部にジャイロスコープが設置されているパッド機器(例えば、有線パッド機器、無線パッド機器、及び無線リモコン等)であってもよい。すなわちパッド機器は、パッド機器を回転させるように制御する第2回転操作に対して、対応する角運動信号を生成して端末機器に送信する。端末機器は、角運動信号に基づき仮想シーンのレンズを回動させるように制御する。電子機器は、さらに、内部にジャイロスコープが設置されているウェアラブル型機器(例えば、ヘッドホン、ヘルメット、及びスマートブレスレット等)であってもよく、すなわちウェアラブル型機器は、ウェアラブル型機器を回転させるように制御する第2回転操作に対して、対応する角運動信号を生成して端末機器に送信し、端末機器は、角運動信号に基づき仮想シーンのレンズを回動させるように制御する。
【0097】
本願の実施例は、傾斜操作によって、仮想シーンのレンズを傾斜操作に対応する方向に沿って傾斜させるように制御し、仮想シーンのレンズに対してのコントロール効率を向上させる。傾斜操作によってレンズを回動させるように制御し、仮想シーンにおける異なる視野の画面をユーザにディスプレイしやすく、仮想キーによってレンズを制御することに比べて、コントロールの困難性を軽減させ、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの仮想キーを実装する空間を節約し、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに仮想キーを表示するために必要な計算リソースを節約して、仮想キーによるヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースを遮蔽してしまうことを減少させる。
【0098】
ステップ104において、電子機器に対しての第3回転操作に応答して、仮想シーンのレンズを第3回転基準軸の周りで回動させるように制御する。
【0099】
例示的に、電子機器は、端末機器であり、第3回転基準軸は、端末機器のヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの高さ方向と平行である。
【0100】
ここで、第3回転操作は、端末機器が第3回転基準軸(PITCH軸)の周りで行う回転操作であり、仮想シーンのレンズは、第3回転操作の第3回転基準軸の周りの回転と一致する方向に基づき回動し、仮想シーンのレンズの回動角度は、第3回転操作の第3回転基準軸の周りで回転する角度と正の相関を有する。
【0101】
例として、仮想シーンのレンズの回動角度と第3回転操作の第3回転基準軸の周りで回転する角度との間は、正比例関数によって制約されるか、又は上昇傾向を示す曲線関数によって制約される。
【0102】
ここで、第3回転操作は、電子機器に対しての、第3回転基準軸の周りで行う回転操作である。上記の第3回転操作の実施オブジェクトは、電子機器であり、電子機器と、図1A、又は1Bの各ステップを実行する端末機器とは、同一の機器であってもよい。このときに、端末機器は、内部にジャイロスコープが設置されている移動端末(例えば、スマートフォン、タブレットパソコン、パームトップゲーム端末、及び拡張現実機器等)であってもよく、電子機器と端末機器とは、異なる機器であってもよい。以下に、異なるシーンと併せて説明する。
【0103】
いくつかの実施例において、すなわち、端末機器は、端末機器を回転させるように制御する第3回転操作に対して仮想シーンのレンズを制御する。図9Cに参照されるように、図9Cを、端末機器が第3回転操作を受信する前のヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示する模式図とする。例えば、第3回転操作は、端末機器が第3回転基準軸の周りで反時計回り回動する操作であり、更に、仮想シーンのレンズは、第3回転基準軸の周りで反時計回り回動し、回動方向が一致し、且つ回動角度が正の相関を有する。仮想シーンのレンズは、仮想シーンにおいてヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに面するユーザが感知する左方向へ回動し、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて、仮想シーンの画面がヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの左境界から右境界への方向に移動して新しい画面を表示し、かつ第3回転操作が終了するときに画面の移動が停止するように表示するようになる。
【0104】
ここで、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの右境界、及び左境界の方向は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの方に向いているユーザが感知する左右方向により決定される。
【0105】
図7Aに参照されるように、図7Aは、本願の実施例が提供するヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示する模式図である。電子機器は、第2回転基準軸(図7AにおけるPITCH軸)の周りで反時計回り回動し、直線L4の位置は、第3回転操作を実行する前にヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの一側の境界線L6がある位置であり、第3回転操作に対応する回動角度Y5は、境界線L6と直線L4との間の夾角である。仮想シーンのレンズが第3回転操作に伴って仮想シーンにおいてヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに面するユーザが感知する左方向へ回動する角度は、回動角度Y5と正の相関を有する。ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想オブジェクト110、及び仮想建物120の一部が表示される。図9Cに比べて、図7Aのヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示される画面において仮想建物120の左側境界が新たに出現しており、該左側は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに面するユーザが感知する左側である。
【0106】
引き続き図9Cに参照されるように、図9Cは回転操作前のヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの画面である。また例えば、第3回転操作は、端末機器が第3回転基準軸の周りで時計回り回動することであり、その場合、仮想シーンのレンズは、第3回転基準軸の周りで時計回り回動し、回動方向が一致し、且つ回動角度が正の相関を有する。仮想シーンのレンズは、仮想シーンにおいてヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに面するユーザが感知する右方向へ回動し、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて、仮想シーンの画面がヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの右境界から左境界への方向に移動して新しい画面を表示し、かつ第3回転操作が終了するときに画面の移動が停止するように表示するようになる。
【0107】
図7Bに参照されるように、図7Bは、本願の実施例が提供するヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示する模式図である。電子機器は、第3回転基準軸(図7BにおけるPITCH軸)の周りで時計回り回動し、直線L4の位置は、第3回転操作を実行する前にヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの一側の境界線L6がある位置であり、第3回転操作に対応する回動角度Y6は、境界線L6と直線L4との間の夾角である。仮想シーンのレンズが第3回転操作に伴って仮想シーンにおいてヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに面するユーザが感知する右方向へ回動する角度は、回動角度Y6と正の相関を有する。その場合、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想オブジェクト110、及び仮想建物120の一部が表示される。図9Cに比べて、図7Bのヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに表示される画面において仮想建物120の右側境界が新たに出現しており、該右側は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに面するユーザが感知する右側である。
【0108】
別のいくつかの実施例において、電子機器と端末機器とは、異なる機器であり、電子機器は、内部にジャイロスコープが設置されているパッド機器(例えば、有線パッド機器、無線パッド機器、及び無線リモコン等)であってもよい。すなわちパッド機器は、パッド機器を回転させるように制御する第3回転操作に対して、対応する角運動信号を生成して端末機器に送信し、端末機器は、角運動信号に基づき仮想シーンのレンズを回動させるように制御する。電子機器は、さらに、内部にジャイロスコープが設置されているウェアラブル型機器(例えば、ヘッドホン、ヘルメット、及びスマートブレスレット等)であってもよく、すなわちウェアラブル型機器は、ウェアラブル型機器を回転させるように制御する第3回転操作に対して、対応する角運動信号を生成して端末機器に送信し、端末機器は、角運動信号に基づき仮想シーンのレンズを回動させるように制御する。
【0109】
図3Aに参照されるように、ステップ101の後にステップ102、ステップ103、又はステップ104を実行することができる。ステップ101、ステップ103、及びステップ104の間に実行順の制限は存在せず、ステップに対応する回転操作を受信するときに、対応するステップを実行することができる。
【0110】
ここで、第1回転操作、第2回転操作、及び第3回転操作によって回転する回転基準軸は、同じではなく、三種の操作の間には互いに干渉が存在せず、三種の操作は、同時に行われてもよく、又は一種、又は二種のみが行われてもよい。第1回転操作は、仮想オブジェクトの姿勢の制御に対応し、第2回転操作は、第2回転基準軸の周りでレンズを回動させることに対応し、第3回転操作は、第3回転基準軸の周りでレンズを回動させることに対応する。各操作に対応する回転基準軸が異なるため、レンズの回動方向において異方向は存在せず、姿勢調整とレンズ調整とは矛盾も存在せず、従って三種の操作に対応する制御は、同時に行うことができる。
【0111】
いくつかの実施例において、図3Bに参照されるように、図3Bは、本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法のフローチャートである。図3Bにおける各ステップは、図3Aにおける各ステップの内容と同じであり、例示的に、図3Bにおいて、ステップ101の後に、ステップ102、ステップ103、及びステップ104を順次実行する。
【0112】
いくつかの実施例において、図3Cに参照されるように、図3Cは、本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法のフローチャートである。ステップS101の後に、電子機器に対しての回転操作のタイプを確認するステップ105をさらに含む。回転操作のタイプは、第1回転操作、第2回転操作、及び第3回転操作を含む。ステップ105は、回転操作のタイプを確認し、確認の結果は、三種の回転操作のうちの任意の二種が実行されていること、三種の回転操作のうちの任意の一種が実行されていること、又は三種の回転操作が同時に実行されていることであってもよい。現在ではどの回転操作にあるかを確認した後に、各回転操作に対応するステップをそれぞれ実行する。ステップ105を実行することによって、現在実行されている回転操作のタイプを効果的に確認し、電子機器のために処理時間を予約することができる。例えば、ステップ105では、現在電子機器に対して実行されている回転操作が第1回転操作、及び第3回転操作であると確認すると、図3Cに参照されるように、ステップ105の後にステップ102、及びステップ104を実行する。第2回転操作が行われていないため、ステップ103は、応答せずに実行されない。第1回転操作と第3回転操作との組み合わせによって、レンズが第3回転基準軸の周りで回動するときに、仮想オブジェクトの姿勢を左方向、又は右方向に傾斜させるように制御することができる。もし第1回転操作が仮想オブジェクトの左方向に傾斜することに対応し、第3回転操作が第3回転基準軸の周りで反時計回りに回転することに対応するなら、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて、仮想シーンの画面が仮想オブジェクトの左側へ移動し、仮想オブジェクトの姿勢が左向きに傾斜するように表示する。
【0113】
いくつかの実施例において、ステップ102は、以下の方式によって実現されてもよい。第1回転操作の第1回転基準軸の周りの回転と一致する方向に基づき、仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する。例として、ここで、仮想オブジェクトの頭部以下の各部分の傾斜角度は、順に減少し、且ついずれも第1回転操作の第1回転基準軸に基づいて回転する角度と正の相関を有する。
【0114】
例として、仮想オブジェクトの運動モデルは、頭部、頸部、四肢、及び胴体を含み、頭部を含む少なくとも一部は、仮想オブジェクトの頭部、頸部、上肢、腰部、及び腰部以上の胴体部分であってもよい。又は、頭部を含む少なくとも一部は、仮想オブジェクトの頭部、頸部、上肢、肩部、及び胸部であってもよい。解釈の便宜上、以下、仮想オブジェクトが傾斜する前の姿勢を第1姿勢とし、傾斜した後の姿勢を第2姿勢とする。第1姿勢は、頭部の重心と胴体の重心とが同一直線にある姿勢であってもよく、例えば、立姿、又はしゃがみ姿であり、第2姿勢は、頭部の重心と胴体の重心とが同一直線にない姿勢である。例えば、頭を左に傾ける姿勢、又は頭を右に傾ける姿勢である。仮想オブジェクトの姿勢を傾斜させるように制御することは、仮想オブジェクトの姿勢を第1姿勢から第2姿勢に切り替えることを示すことができ、仮想オブジェクトの姿勢を傾斜させた後に、第2姿勢を新しい第1姿勢とする。
【0115】
いくつかの実施例において、図4Aに参照されるように、図4Aは、本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法のフローチャートである。ステップ102における電子機器に対しての第1回転操作に応答して、仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御することは、図4Aにおけるステップ1021、及びステップ1022によって実現されてもよい。
【0116】
ステップ1021において、第1回転操作の操作に基づいて第1回転基準軸の周りで仮想オブジェクトの左方向に回転を行う角度が角度閾値よりも大きいときに、仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を仮想オブジェクトの左方向に傾斜させるように制御する。
【0117】
ステップ1022において、第1回転操作の操作に基づいて第1回転基準軸の周りで仮想オブジェクトの右方向に回転を行う角度が角度閾値よりも大きいときに、仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を仮想オブジェクトの右方向に傾斜させるように制御する。
【0118】
例として、図4Aにおいて、仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップが実行される前提としては、第1回転操作により仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に回転を行う角度が角度閾値よりも大きいことである。角度閾値は、回転操作記録に基づき訓練したり学習したりして得られた値であってもよく、それによって、ユーザの回転操作が左方向、又は右方向への姿勢の回転を実行する前提を満たすか否かをよりよく判断する。回転操作記録を学習することによって、仮想オブジェクトの姿勢を傾斜させるように制御する精度を向上させ、ヒューマンコンピュータインタラクションの効率を向上させ、誤操作による姿勢切り替えを回避し、端末機器の計算リソースを節約する。
【0119】
例示的に、以下の方式によって角度閾値を取得することができる。電子機器に対しての第1回転操作の履歴記録データを取得し、ここで、履歴記録データは、直近の所定の期間(例えば、7日)における第1回転操作の回動角度を含み、異なる回動角度の出現頻度を統計し、出現頻度が最も高い回動角度を角度閾値とする。又は、個々の回動角度を統計し、回動角度の中央値を角度閾値とする。
【0120】
いくつかの実施例において、図4Bに参照されるように、図4Bは、本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法のフローチャートである。ステップ102における電子機器に対しての第1回転操作に応答して、仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御することは、図4Bにおけるステップ1023、及びステップ1024によって実現されてもよい。
【0121】
ステップ1023において、第1回転操作の操作に基づいて第1回転基準軸の周りで仮想オブジェクトの左方向に回転を行う角度が角度閾値よりも大きく、且つ角速度が角速度閾値よりも大きいときに、仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を仮想オブジェクトの左方向に傾斜させるように制御する。
【0122】
ステップ1024において、第1回転操作の操作に基づいて第1回転基準軸の周りで仮想オブジェクトの右方向に回転を行う角度が角度閾値よりも大きく、且つ角速度が角速度閾値よりも大きいときに、仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を仮想オブジェクトの右方向に傾斜させるように制御する。
【0123】
例として、仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップが実行される前提としては、第1回転操作により仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に回転を行う角度が角度閾値よりも大きく、且つ角速度が角速度閾値よりも大きいことである。
【0124】
いくつかの実施例において、角度閾値、又は角速度閾値は、予め設定された固定値であってもよく、ユーザの履歴操作データに基づき決定された値であってもよい。例を挙げると、仮想オブジェクトに対しての履歴操作データを取得するが、ユーザの行動習慣がたまに変化することがあるため、現在の時刻に最も近い設定時間内の、又は最も近い設定数量の回転操作の操作記録を履歴操作データとして取得することができる。履歴操作データは、回転操作に対応する回転方向、回転角速度、及び操作開始時の角度を含んでもよく、履歴操作データに基づいて閾値識別モデルを呼び出し、仮想オブジェクトに対しての異常操作を識別することに用いることができる角度閾値、及び角速度閾値を得る。ここで、閾値識別モデルは、回転操作データサンプル、及び回転操作データサンプルにマークされた応答、又は非応答のラベルによって訓練して得られるものである。異常操作は、回転操作の角速度がユーザが達成できる角速度を超えること、及び回転操作の開始角度差がユーザの通常操作に対応する角度差よりも大きいこと等を含むが、それらに限定されない。回転操作データサンプルは、仮想オブジェクトと対応する実際のユーザの通常操作時の回転操作データの集合であってもよい。回転操作と対応する回転角度が角度閾値よりも大きい、又は回転角度が角度閾値よりも大きく、且つ回転角速度が角速度閾値よりも大きいと、回転操作により仮想オブジェクトの姿勢を傾斜させるように制御することの実行条件を満たし、その場合、該回転操作のラベルは応答であり、そうでなければ非応答としてマークされる。上記方式によって、ユーザの習慣に近いモデルを作成することができ、該モデルによってユーザの習慣に合う角度閾値、及び角速度閾値を決定し、操作の応答率を向上させ、同時に異常操作が仮想オブジェクトを制御する状況の発生を防止する。
【0125】
説明する必要がある点として、閾値識別モデルは、機械学習モデルである。機械学習モデルは、ニューラルネットワークモデル(例えば、畳み込みニューラルネットワーク、深層畳み込みニューラルネットワーク、又は完全接続ニューラルネットワーク等)、決定木モデル、勾配ブースティング木、多層パーセプトロン、及びサポートベクターマシン等であってもよく、本願の実施例は、機械学習モデルのタイプを具体的に限定しない。
【0126】
いくつかの実施例において、ステップ102を実行する前に、さらに、仮想オブジェクトの現在の姿勢が対応する方向の傾斜を行うことができるか否かを確認することができる。仮想オブジェクトの現在の姿勢が第1条件を満たすときに、ステップ102を実行する。ここで、第1条件は、仮想オブジェクトが現在の姿勢に基づいて傾斜するために動く必要がある身体部分が作動状態にないことを含む。傾斜するために必要な身体部分は、仮想オブジェクトの腰部以上の胴体部分、頭部、頸部、及び上肢を含み、又は仮想オブジェクトの頭部、頸部、胸部、肩部、及び上肢を含む。
【0127】
以下、例を挙げて説明すると、例えば、第1回転操作は、電子機器が第1回転基準軸の周りで仮想オブジェクトの左方向に回転することである。現在の姿勢が頭を左に傾ける姿勢であるときに、頭を左に傾けることを行うために必要な全ての身体部分がいずれも作動状態にあるため第1条件を満たさず、現在の姿勢は再び頭を左に傾けることを実行することができずに、頭を左に傾けている姿勢を維持する。仮想オブジェクトの現在の姿勢が頭を右に傾ける姿勢であるときに、姿勢が左向きに傾斜するために必要な身体部分は作動状態にないため第1条件を満たし、その場合、姿勢が仮想オブジェクトの左方に傾斜することを実行する。現在の姿勢が運転姿勢であるときには、運転姿勢において仮想オブジェクトの上肢が運転を実行することに用いられ、作動状態である。その場合、現在の姿勢が第1条件を満たさず、現在の姿勢を維持する。仮想オブジェクトが走り姿勢、又は伏せ姿勢にあるときに、傾斜するために必要な身体部分が現在の姿勢を維持することに用いられるため、作動状態にあり、その場合、現在の姿勢が第1条件を満たさず、現在の姿勢を維持する。仮想オブジェクトがしゃがみ姿、立姿、又は座姿(例えば、仮想オブジェクトが仮想乗り物の非運転位置に座る)にあるときに、現在の姿勢の維持が傾斜するために必要な身体部分を使用する必要がなく、そのため、現在の姿勢が第1条件を満たし、頭を左に傾けることを実行する。
【0128】
いくつかの実施例において、ステップ102を実行する前に、さらに、仮想オブジェクトの姿勢が傾斜するときに状態の減衰を引き起こすことがあるか否かを確認することができる。仮想オブジェクトの周囲の領域が第2条件を満たすときに、ステップ102を実行する。ここで、第2条件は、領域内には仮想オブジェクトの状態の減衰を引き起こすことができる要素が存在しないことを含む。周囲の領域は、仮想オブジェクトを円の中心として指定された半径範囲内の空間であってもよく、具体的な実施において、周囲の領域は、実際のニーズに基づき分割することができるが、本願の実施例は、これを制限しない。状態の減衰は、ヒットポイント、及び戦闘力の減衰であってもよく、状態の減衰を引き起こす要素は、敵方の仮想オブジェクト、又は仮想道具(例えば、落とし穴、又は範囲系攻撃道具)であってもよい。
【0129】
いくつかの実施例において、ユーザのゲーム体験を向上させるために、仮想オブジェクトの周囲の領域が第2条件を満たさないときには、通知情報を表示する。ここで、通知情報は、仮想オブジェクトが姿勢を傾斜させるときにリスクが存在することを示すことに用いられる。通知情報は、音声、文字、又はグラフィックス等の任意の形式によってユーザに表示することができ、もしユーザが通知を受信した後に依然として姿勢の傾斜を実行しようとするならば、再び第1回転操作を行うことができ、その場合、再び第1回転操作を受信するときに、ステップ102を実行する。
【0130】
以下、例を挙げて説明すると、例えば、仮想オブジェクトの周囲の領域内には敵方の仮想オブジェクトが存在し、第1回転操作を受信するときに、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに通知情報を表示し、かつ通知音を出してユーザに注意喚起する。ユーザが注意喚起を受信した後に、依然として仮想オブジェクトの姿勢を傾斜させることを決めて再び第1回転操作を行って、再び第1回転操作を受信するときに、該第1回転操作に基づき仮想オブジェクトの姿勢に対して対応する方向の傾斜を行う。
【0131】
いくつかの実施例において、ステップ102を実行する前に、仮想オブジェクトが位置する空間が姿勢の傾斜を実行するのに十分であるか否かを判断することによって、仮想シーンにおける仮想オブジェクトのクリッピング等の問題の発生を防止することができる。仮想オブジェクトの周囲の領域が第3条件を満たすときには、ステップ102に移行する。ここで、第3条件は、領域内における第1回転操作の第1回転基準軸の周りの回転と一致する方向において、仮想オブジェクトが左方向、又は右方向に傾斜することを止める障害物が存在しないことを含む。具体的な実施において、周囲の領域は、実際のニーズに基づき分割することができるが、本願の実施例は、これを制限しない。障害物は、仮想シーンにおける壁、木、及び石等であってもよい。
【0132】
以下、例を挙げて説明すると、例えば、仮想オブジェクトが仮想シーンにおける家屋の壁の隅に立って、第1回転基準軸の周りで仮想オブジェクトの左方向に傾斜する第1回転操作を受信するときに、仮想オブジェクトの左方向に障害物である壁が存在するため第3条件を満たさない。その場合、仮想オブジェクトの姿勢を左方向に傾斜させるように制御する処理を実行せずに、現在の姿勢を維持する。仮想オブジェクトが仮想シーンにおける木の後ろにしゃがみ、第1回転基準軸の周りで仮想オブジェクトの左方向に傾斜する第1回転操作を受信するときに、仮想オブジェクトの左方向には障害物がなく第3条件を満たす。その場合、仮想オブジェクトの姿勢を左方向に傾斜させるように制御する処理を実行する。
【0133】
いくつかの実施例において、ステップ102を実行する前に、第1回転操作に対応する数値空間を判断することで、第1回転操作に対応する制御モードを確認する。制御モードは、姿勢傾斜モード、及びレンズ回動モードを含む。
【0134】
例として、ここで、姿勢傾斜モードは、第1回転操作によって仮想オブジェクトを傾斜させるように制御するモードである。レンズ回動モードは、第1回転操作によって、仮想シーンのレンズが第1回転基準軸の周りでレンズの回動を行うように制御するモードである。
【0135】
いくつかの実施例において、第1回転操作の角速度の数値が姿勢傾斜モードに関連付けられた数値空間にあるときには、姿勢傾斜モードにあると判定し、ステップ102の実行に移行する。姿勢傾斜モードに関連付けられた数値空間は、実際のニーズに基づき設定されてもよく、ユーザの履歴操作データに基づき取得されてもよく、本願の実施例は、これを制限しない。
【0136】
いくつかの実施例において、第1回転操作の角速度の数値がレンズ回動モードに関連付けられた数値空間にあるときには、レンズ回動モードにあると判定し、仮想シーンのレンズを第1回転基準軸の周りで回転させるように制御する。レンズ回動モードに関連付けられた数値空間は、実際のニーズに基づき設定されてもよく、ユーザの履歴操作データに基づき取得されてもよく、本願の実施例は、これを制限しない。第1回転基準軸は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースと垂直であり、本願の実施例は、第1回転基準軸がヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースを貫通する実際の位置を制限していない。第1回転基準軸がヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースを貫通する位置は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの中心位置であってもよく、又は仮想オブジェクトの頭部の中心位置であってもよい。
【0137】
以下、例を挙げて説明すると、例えば、仮想オブジェクトは、立ち姿勢を維持し、第1回転操作の角速度の数値は、レンズ回動モードに関連付けられた数値空間にある。第1回転操作は、第1回転基準軸の周りで時計回り回動することであり、第1回転基準軸は、仮想オブジェクトの頭部からヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースを貫通している。仮想シーンのレンズは、第1回転基準軸の周りで時計回りに回動し、仮想オブジェクトの姿勢が変わらないように保ち、仮想シーンと仮想オブジェクトとが同期して第1回転基準軸の周りで時計回り回動するように表示されて、回動角度が第1回転操作に対応する角度と正の相関を有する。
【0138】
図4Cに参照されるように、図4Cは、本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法のフローチャートである。図4Cにおけるステップ101の後にステップ106を実行することができる。
【0139】
ステップ106において、姿勢傾斜モードの状態を検出する。ステップ106の検出結果としては、姿勢傾斜モードがオン状態であるときに、ステップ107に移行できる。ステップ107において、姿勢傾斜モードの状態がオン状態であるときに、仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する処理の実行に移行する。
【0140】
例示的に、ステップ107の後に、ステップ102を実行できることを確認する。ステップ106の検出結果は姿勢傾斜モードがブロックされているときに、ステップ108に移行できる。ステップ108において、レンズ回動モードにあると判定し、仮想シーンのレンズを第1回転基準軸の周りで回動させるように制御する。
【0141】
いくつかの実施例において、姿勢傾斜モードは、対応する設定スイッチを有し、設定スイッチのオプションがオンに設定されるときに、姿勢傾斜モードは、オンにされる。例として、姿勢傾斜モードに対応する設定スイッチは、第1回転操作を受信するときに表示されてもよく、仮想シーンの設定リストにおいて表示されてもよい。姿勢傾斜モードのオン状態は、第1回転操作を受信する前に設定されてもよく、第1回転操作を受信するときに表示されるスイッチにおいて設定されてもよい。
【0142】
いくつかの実施例において、姿勢傾斜モードがオン状態であると確認されるときに、第1回転操作を受信すると、仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する。姿勢傾斜モードがブロック状態であると確認されるときに、レンズ回動モードにあると確認し、第1回転操作を受信するときに、第1回転操作により第1回転基準軸の周りで回動する方向に基づき仮想シーンのレンズを回動させるように制御し、且つ回動角度は、正の相関を有する。
【0143】
本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法は、電子機器に対して行われる回転操作によって、仮想シーンにおける仮想オブジェクトの姿勢を傾斜させるように制御し、又は仮想シーンのレンズを回動させるように制御し、回転操作を利用して従来のキー操作を代替し、仮想オブジェクトに対する姿勢制御、及びレンズの回動制御を実現する。そのため、ユーザは、複数の指を同時に使用して押圧操作を行う必要がなく、ユーザ操作の利便性を向上させ、仮想シーンに対するコントロール効率を向上させる。同時に、回転操作と、仮想オブジェクトの姿勢傾斜、又は仮想シーンのレンズ回動とは、方向が同じであり、且つ角度が正の相関を有するため、仮想シーンに対するユーザの没入感を向上させ、ユーザによりリアルな視覚体験をもたらす。
【0144】
以下、1つの実際の応用シーンにおける本願の実施例の例示的な応用を説明する。
【0145】
従来のキー操作により仮想オブジェクトを制御する解決手段において、通常、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて複数の種類の仮想インタラクションボタンが設置される。各仮想インタラクションボタンは、仮想オブジェクトの異なるアクションに関連付けられるか、又は仮想シーンのレンズの異なる回動方向に関連付けられる。ユーザが仮想レンズの回動と仮想オブジェクトの姿勢制御とを同時に行う状況において、複数の指を動かしてキー操作(キー操作は、キーをタップすること、キーを長押しすること、キーをドラッグすること、及びスクリーンをスライドすること等を含むが、それらに限定されない)を行う必要があり、操作の困難性が上昇している。また仮想キーが多すぎるため、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに対する遮蔽率を上昇させてしまい(一方で仮想キーがヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースを遮蔽し、他方では、ユーザが指を使用して仮想キーを押圧するときにキーの周辺領域を遮蔽することもある)、ユーザの視覚体験を低下させている。
【0146】
上記技術的問題に対して、本願の実施例は、仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法を提供し、電子機器に対しての回転操作によって仮想オブジェクトの姿勢、又は仮想シーンのレンズを制御し、異なる回転基準軸に対して、異なる方向における仮想シーンのレンズ回動を行うことができ、操作の利便性を向上させる。
【0147】
例示的に、図5に参照されるように、図5は、本願の実施例が提供する電子機器の軸方向模式図である。図5における電子機器は、移動端末であり、移動端末の表示スクリーンにヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースが表示される。移動端末が横画面モードにある場合、第1回転基準軸(YAW軸)は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースと垂直で、上向きであり(図5における参照軸Z0と対応する上方)、第2回転基準軸(ROLL軸)は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの幅方向と平行であり(図5におけるY0軸の矢印が向く方向)、第3回転基準軸(PITCH軸)は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの高さ方向と平行である(図5におけるX0軸の矢印が向く方向)。同様に、もし電子機器が縦画面モードにあれば、第1回転基準軸(YAW軸)は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースと垂直であり、その場合、正方向は、表示スクリーンを見る方向の逆方向、すなわち図5における参照軸Z0の矢印が向く方向であり、第2回転基準軸(ROLL軸)は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの長手方向、すなわち図5におけるY0軸の矢印が向く方向と平行であり、第3回転基準軸(PITCH軸)は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの幅方向、すなわち図5におけるX0軸の矢印が向く方向と平行である。
【0148】
第1、第2、及び第3回転基準軸の間は、相互に垂直であるが、各基準軸の方向は、実際のニーズに基づき設定されてもよく、本願の実施例は、これを制限しない。
【0149】
別のいくつかの実施例において、例えば、電子機器がウェアラブル仮想現実機器である状況において、ROLL軸は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースと垂直であり、且つヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースを貫通して、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースを見る方向の逆方向へ延伸し、PITCH軸は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの幅方向と平行であり、且つヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの右側へ延伸し、YAW軸は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの高さ方向と平行であり、且つヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの上方へ延伸する。
【0150】
本願の実施例は、図5における各回転基準軸の方向に基づいて例として説明する。
【0151】
以下、フロー図、及び模式図と併せて説明すると、図8A、及び図8Bに参照されるように、図8A、及び図8Bは、本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法の1つの選択可能なフローチャートである。図9A図9B、及び図9Cに参照されるように、図9A図9B、及び図9Cは、本願の実施例が提供するヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示する模式図である。
【0152】
図8Aに参照されるように、図8Aにおいて以下のステップが含まれる。ステップ801:フレーム毎の仮想シーンの画像を表示するときに、電子機器が各々の回転基準軸の周りで回転する回転角度を検出する。ステップ802A:電子機器が第1回転基準軸の周りで仮想キャラクターの右方向に回転すると確認するときに、回転角度が角度閾値よりも大きいか否かを判断する。もしステップ802Aの判断結果がNOであるなら、ステップ804を実行し、仮想オブジェクトを現在の姿勢に維持させるように制御し、もしステップ802Aの判断結果がYESであるなら、ステップ805Aを実行し、仮想オブジェクトが頭を右に傾けることにあるか否かを判断し、もしステップ805Aの判断結果がYESであるなら、ステップ806Aを実行し、仮想オブジェクトを、頭を右に傾けることに維持させるように制御する。もしステップ805Aの判断結果がNOであるなら、ステップ807Aを実行し、仮想オブジェクトが頭を右に傾けることを実行できるか否かを判断し、もしステップ807Aの判断結果がYESであるなら、ステップ808Aを実行し、仮想オブジェクトの現在の姿勢を、頭を右に傾ける姿勢に切り替えるように制御する。もしステップ807Aの判断結果がNOであるなら、ステップ804Aを実行し、仮想オブジェクトを現在の姿勢に維持させるように制御する。
【0153】
図8Aにおける仮想オブジェクトを制御して頭を右に傾けることを実行することは、視覚表現において図9A、及び図9Cを参照することができる。
【0154】
例示的に、電子機器においてジャイロスコープを設置することで電子機器に対しての回転操作を検出し、ジャイロスコープは、電子機器の回転角度、又は角速度をフレーム毎に検出する。本願の実施例は、角度を例として説明しており、図9A、及び図9Bに示されるように、本願の実施例における電子機器は、携帯電話であり、電子機器のヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンが表示されている。仮想シーンにおいて仮想オブジェクト110が含まれ、本願の実施例は、第3人称視点において仮想シーンのレンズが仮想オブジェクト110の後ろに向いていることを例として説明している。
【0155】
例示的に、図9Cに参照されるように、図9Cは、いかなる回転操作をも実行しないときには、電子機器、及び電子機器において表示される仮想シーンの画面であり、仮想シーンにおいては仮想オブジェクト110が含まれており、仮想オブジェクトは、直立した立姿である。
【0156】
例示的に、図9Aに参照されるように、ジャイロスコープは、現在の電子機器のYAW軸における回転角度Y1を取得し、回転角度Y1が角度閾値Y0よりも大きいときに、第1回転操作の方向、及び回転角度に基づき仮想オブジェクト110を制御して対応する姿勢傾斜を実行する。図9Aに参照されるように、電子機器は、第1回転基準軸(YAW軸)の周りで時計回り回動する第1回転操作を受け、図9Aにおける直線L1は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの幅方向と平行である直線であり、直線L2は、第1回転操作前の直線L1がある位置であり、2本の直線により形成された夾角は、YAW軸の周りでおける第1回転操作の回転角度Y1である。現在のレンズ方向において、時計回りの回転は、仮想オブジェクト110の右側に対応し、回転角度Y1は、角度閾値Y0よりも大きく、仮想オブジェクト110の姿勢は、仮想オブジェクト110の右方向に傾斜する。姿勢傾斜を行った後に仮想オブジェクト110の頭部の重心と胴体の重心とは、同一の垂直線上にはなくなり、図9Aに参照されるように、傾斜姿勢は、頭を右に傾けることであってもよい。もし第1回転操作が終了した後に、電子機器がその他の回転操作を受け、且つその他の回転操作に対応する回転角度Y1が角度閾値Y0よりも小さければ、仮想オブジェクト110は、頭を右に傾ける姿勢を保たなくなり、元の姿勢に回復する。仮想オブジェクト110の初期姿勢が頭を右に傾ける姿勢の実行条件を満たさないときには、第1回転操作の回転角度Y1が角度閾値Y0よりも大きくても、仮想オブジェクト110の初期姿勢は、頭を右に傾ける姿勢には切り替えない。例えば、仮想オブジェクト110の初期姿勢がランニング、水泳、伏せ、又は運転姿勢であり、頭を右に傾ける姿勢の実行条件を満たしておらず、もしもこの時の第1回転操作の回転角度Y1が角度閾値Y0よりも大きければ、頭を傾ける姿を実行することができない。
【0157】
図8Bに参照されるように、図8Bにおいて以下のステップが含まれる。ステップ801:電子機器が各々の回転基準軸の周りで回転する回転角度をフレーム毎に検出する。ステップ802B:電子機器が第1回転基準軸の周りで仮想キャラクターの左方向に回転すると確認するときに、回転角度が角度閾値よりも大きいか否かを判断する。もしステップ802Bの判断結果がNOであるなら、ステップ804を実行し、仮想オブジェクトを現在の姿勢に維持させるように制御し、もしステップ802Bの判断結果がYESであるなら、ステップ805Bを実行し、仮想オブジェクトが頭を左に傾けることにあるか否かを判断し、もしステップ805Bの判断結果がYESであるなら、ステップ806Bを実行し、仮想オブジェクトを、頭を左に傾けることに維持させるように制御する。もしステップ805Bの判断結果がNOであるなら、ステップ807Bを実行し、仮想オブジェクトが頭を左に傾けることを実行できるか否かを判断し、もしステップ807Bの判断結果がYESであるなら、ステップ808Bを実行し、仮想オブジェクトの現在の姿勢を、頭を左に傾ける姿勢に切り替えるように制御する。もしステップ807Bの判断結果がNOであるなら、ステップ804を実行し、仮想オブジェクトを現在の姿勢に維持させるように制御する。
【0158】
図8Bにおける仮想オブジェクトを制御して頭を左に傾けることを実行することは、視覚表現において図9Bを参照することができる。
【0159】
例示的に、図9Bに参照されるように、電子機器は、第1回転基準軸(YAW軸)の周りで反時計回り回動する第1回転操作を受ける。現在のレンズ方向において、反時計回りの回転は、仮想オブジェクト110の左側に対応し、回転角度Y2の絶対値は、角度閾値Y0の絶対値よりも大きく、その場合、仮想オブジェクト110の姿勢は、仮想オブジェクト110の左方向に傾斜する。姿勢傾斜を行った後に仮想オブジェクト110の頭部の重心と胴体の重心とは、同一の垂直線上にはなくなり、図9Bに参照されるように、傾斜姿勢は、頭を左に傾けることであってもよい。
【0160】
いくつかの実施例において、第1回転操作は、異なる制御モードに対応し、第1回転操作の角速度、又は角度の数値が姿勢傾斜モードに関連付けられた数値空間にあるときに、仮想オブジェクトの姿勢傾斜の制御を行う。姿勢傾斜モードは、第1回転操作によって仮想オブジェクトを傾斜させるように制御するモードである。第1回転操作の角速度、又は角度の数値がレンズ回動モードに関連付けられた数値空間にあるときに、レンズ回動の制御を行う。レンズ回動モードは、第1回転操作によって、仮想シーンのレンズが第1回転基準軸の周りでレンズの回動を行うように制御するモードである。姿勢傾斜モード、及びレンズ回動モードは、スイッチによってオン、又はオフを設定してもよく、姿勢傾斜モードがブロックされるときにレンズ回動モードがオンにされるか、レンズ回動モードがブロックされるときに姿勢傾斜モードがオンにされる、又は二種のモードが同時にブロックされてもよい。
【0161】
図8Cは、本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法の1つの選択可能なフローチャートである。
【0162】
図8Cに参照されるように、図8Cにおいて以下のステップが含まれる。ステップ801:電子機器が各々の回転基準軸の周りで回転する回転角度をフレーム毎に検出する。ステップ802C:電子機器が第1回転基準軸の周りで仮想キャラクターの左方向に回転するときに、回転角度の数値空間が姿勢傾斜モードの数値空間にあるか否かを判断する。もしステップ802Cの判断結果がYESであるなら、ステップ805Cを実行し、姿勢傾斜モードにおける処理を実行し、姿勢傾斜モードにおける処理は、図8A、又は8Bに示されるフローによって表すことができる。
【0163】
もしステップ802Cの判断結果がNOであるなら、ステップ806Cを実行し、回転方向が時計回り方向であるか否かを判断し、もしステップ806Cの判断結果がNOであるなら、ステップ808Cを実行し、仮想シーンのレンズを第1回転基準軸の周りで反時計回り方向に回動させるように制御し、もしステップ806Cの判断結果がYESであるなら、ステップ807Cを実行し、仮想シーンのレンズを第1回転基準軸の周りで時計回り方向に回動させるように制御する。
【0164】
例示的に、レンズ回動モードを解釈して説明すると、図10Aに参照されるように、図10Aは、本願の実施例が提供するヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示する模式図である。図10Aにおけるレンズ回動方式は、図8Cにおけるステップ807Cに対応し、図10Aにおいて仮想建物124を参照物とすることを例として説明すると、仮想建物124は、1つの1階建ての平屋であり、下記仮想建物124は、同一の仮想建物である。レンズ回動モードにおいて、電子機器は、第1回転基準軸(YAW軸)の周りで時計回りに回動する第1回転操作を受け、回動角度がY7であり、仮想オブジェクト110の姿勢は、元の姿勢を維持する。ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおける仮想シーンは、第1回転操作に伴って第1回転基準軸の周りで時計回りに回転し、且つ回転角度は、第1回転操作に対応する回転角度Y7と正の相関を有する。そこで、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおける画面は、仮想建物124と仮想オブジェクト110とがともにヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの右側に傾斜するように表示を行う。仮想建物124、及び仮想オブジェクト110と、仮想シーンにおける地面、又は空との間の位置関係は、変わらないように保ち、単に仮想シーンに対応する画面が傾斜するように表示される。
【0165】
図10Bに参照されるように、図10Bは、本願の実施例が提供するヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示する模式図である。図10Bにおけるレンズ回動方式は、図8Cにおけるステップ808Cに対応し、レンズ回動モードにおいて、電子機器は、第1回転基準軸(YAW軸)の周りで反時計回り回動する第1回転操作を受け、回転角度がY8であり、仮想オブジェクトの姿勢(図10Bにおいて仮想オブジェクトが立ち姿勢である)は、レンズ回動の影響を受けないように保つ(レンズが回動するときに、仮想オブジェクトの頭部の重心と胴体の重心とは、同一の垂直線上にある)。ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおける仮想シーンは、第1回転操作に伴って第1回転基準軸の周りで反時計回りに回転し、且つ回転角度は、第1回転操作に対応する回転角度Y8と正の相関を有する。そこで、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおける画面は、仮想建物124と仮想オブジェクト110とがともにヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの左側に傾斜するように表示を行う。仮想建物124、及び仮想オブジェクト110と、仮想シーンにおける地面、又は空との間の位置関係は、変わらないように保ち、単に仮想シーンに対応する画面が傾斜するように表示される。
【0166】
例示的に、本願の実施例において仮想シーンのレンズが仮想オブジェクトの真後ろにある第3人称視点を例として説明するが、実際の運用において、第3人称視点においては仮想シーンのレンズは、異なる方向に位置してもよい。仮想シーンのレンズが仮想オブジェクトのその他の方向に位置する状況において、第1回転基準軸がヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースを貫通する位置は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの中心であってもよい。第1回転操作を行うときに、仮想シーンのレンズは、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの中心位置を貫通する第1回転基準軸の周りで回動し、回動方向は、第1回転操作と同じであり、回動角度は、第1回転操作に対応する角度と正の相関を有する。
【0167】
以下、本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御装置455がソフトウェアモジュールとして実施される例示的な構造を引き続き説明する。いくつかの実施例において、図2に示されるように、メモリ440に記憶された仮想シーンにおけるオブジェクト制御装置455におけるソフトウェアモジュールは、表示モジュール4551と、傾斜制御モジュール4552とを含んでもよく、表示モジュール4551は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示するように構成される。ここで、仮想シーンは、仮想オブジェクトを含み、傾斜制御モジュール4552は、第1回転操作に応答して、仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するように構成され、ここで、第1回転操作に対応する第1回転基準軸は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースと垂直である。
【0168】
いくつかの実施例において、傾斜制御モジュール4552は、さらに、第1回転操作の第1回転基準軸の周りの回転と一致する方向に基づき、仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するように構成される。ここで、仮想オブジェクトの頭部以下の各部分の傾斜角度は、順に減少し、且ついずれも第1回転操作の操作に基づいて第1回転基準軸の周りで回転する角度と正の相関を有する。
【0169】
いくつかの実施例において、傾斜制御モジュール4552は、さらに、第1回転操作の操作に基づいて第1回転基準軸の周りで仮想オブジェクトの左方向に回転を行う角度が角度閾値よりも大きいときに、仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を仮想オブジェクトの左方向に傾斜させるように制御し、第1回転操作の操作に基づいて第1回転基準軸の周りで仮想オブジェクトの右方向に回転を行う角度が角度閾値よりも大きいときに、仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を仮想オブジェクトの右方向に傾斜させるように制御するように構成される。
【0170】
いくつかの実施例において、傾斜制御モジュール4552は、さらに、第1回転操作の操作に基づいて第1回転基準軸の周りで仮想オブジェクトの左方向に回転を行う角度が角度閾値よりも大きく、且つ角速度が角速度閾値よりも大きいときに、仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を仮想オブジェクトの左方向に傾斜させるように制御し、第1回転操作の操作に基づいて第1回転基準軸の周りで仮想オブジェクトの右方向に回転を行う角度が角度閾値よりも大きく、且つ角速度が角速度閾値よりも大きいときに、仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を仮想オブジェクトの右方向に傾斜させるように制御するように構成される。
【0171】
いくつかの実施例において、傾斜制御モジュール4552は、さらに、仮想オブジェクトに対しての履歴操作データを取得し、履歴操作データに基づいて閾値識別モデルを呼び出し、仮想オブジェクトに対しての異常操作を識別することに用いることができる角度閾値、及び角速度閾値を得るように構成される。
【0172】
ここで、閾値識別モデルは、回転操作データサンプル、及び回転操作データサンプルにマークされた応答、又は非応答のラベルによって訓練して得られるものである。
【0173】
いくつかの実施例において、仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクト自身の左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する前に、傾斜制御モジュール4552は、さらに、仮想オブジェクトの現在の姿勢が第1条件を満たすことに応答して、仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する処理の実行に移行するように構成される。ここで、第1条件は、仮想オブジェクトが現在の姿勢に基づいて傾斜するために動く必要がある身体部分が作動状態にないことを含む。
【0174】
いくつかの実施例において、仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクト自身の左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する前に、傾斜制御モジュール4552は、さらに、仮想オブジェクトの周囲の領域が第2条件を満たすと、仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する処理の実行に移行するように構成される。ここで、第2条件は、領域内には仮想オブジェクトの状態の減衰を引き起こすことができる要素が存在しないことを含む。
【0175】
いくつかの実施例において、仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクト自身の左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する前に、傾斜制御モジュール4552は、さらに、領域が第2条件を満たさないときに、通知情報を表示することであって、通知情報は、仮想オブジェクトが姿勢を傾斜させるときにリスクが存在することを示すことに用いられる、ことと、再び受信した第1回転操作に応答して、仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する処理の実行に移行することと、を行うように構成される。
【0176】
いくつかの実施例において、仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクト自身の左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する前に、傾斜制御モジュール4552は、さらに、仮想オブジェクトの周囲の領域が第3条件を満たすときに、仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する処理の実行に移行するように構成される。ここで、第3条件は、領域内における第1回転操作の第1回転基準軸の周りの回転と一致する方向において、仮想オブジェクトが左方向、又は右方向に傾斜することを止める障害物が存在しないことを含む。
【0177】
いくつかの実施例において、傾斜制御モジュール4552は、さらに、第2回転操作の第2回転基準軸の周りの回転と一致する方向に基づき、仮想シーンのレンズを回動させるように制御するように構成され、ここで、仮想シーンのレンズの回動角度は、第2回転操作の第2回転基準軸の周りで回転する角度と正の相関を有する。
【0178】
いくつかの実施例において、第3回転操作の第3回転基準軸の周りの回転と一致する方向に基づき、仮想シーンのレンズを回動させるように制御し、ここで、仮想シーンのレンズの回動角度は、第3回転操作の第3回転基準軸の周りで回転する角度と正の相関を有する。
【0179】
いくつかの実施例において、仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する前に、傾斜制御モジュール4552は、さらに、第1回転操作の角速度の数値が姿勢傾斜モードに関連付けられた数値空間にあるときに、姿勢傾斜モードにあると判定し、かつ仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する処理の実行に移行するように構成される。ここで、姿勢傾斜モードは、第1回転操作によって仮想オブジェクトを傾斜させるように制御するモードである。
【0180】
いくつかの実施例において、傾斜制御モジュール4552は、さらに、第1回転操作の角速度の数値がレンズ回動モードに関連付けられた数値空間にあるときに、レンズ回動モードにあると判定し、仮想シーンのレンズを第1回転基準軸の周りで回転させるように制御するように構成される。ここで、仮想シーンのレンズの回動角度は、第1回転操作の第1回転基準軸の周りで回転する角度と正の相関を有する。
【0181】
いくつかの実施例において、仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する前に、傾斜制御モジュール4552は、さらに、姿勢傾斜モードの状態を検出するように構成される。ここで、姿勢傾斜モードの状態は、第1回転操作に応答して表示されたスイッチにおいて設定される、又は第1回転操作を受信する前に設定される。姿勢傾斜モードの状態がオン状態であるときに、仮想オブジェクトの姿勢を仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する処理の実行に移行する。
【0182】
姿勢傾斜モードの状態がブロック状態であるときに、傾斜制御モジュール4552は、さらに、レンズ回動モードにあると判定し、仮想シーンのレンズを第1回転基準軸の周りで回動させるように制御するように構成される。ここで、仮想シーンのレンズの回動角度は、第1回転操作の第1回転基準軸の周りで回転する角度と正の相関を有する。
【0183】
いくつかの実施例において、第1回転操作、第2回転操作、及び第3回転操作は、端末機器に対して実施されるものであり、端末機器は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースを表示することに用いられる。又は、第1回転操作、第2回転操作、及び第3回転操作は、装着型機器、又はパッド機器に対して実施されるものであり、装着型機器、又はパッド機器は、端末機器に相応な制御信号を送信することに用いられる。端末機器は、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースを表示することに用いられる。
【0184】
本願の実施例は、コンピュータプログラム製品、又はコンピュータプログラムを提供し、該コンピュータプログラム製品、又はコンピュータプログラムは、コンピュータ命令を含み、該コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶される。コンピュータ機器のプロセッサは、コンピュータ可読記憶媒体から該コンピュータ命令を読み取り、プロセッサは、該コンピュータ命令を実行し、該コンピュータ機器に本願の実施例の上記仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法を実行させる。
【0185】
本願の実施例は、実行可能な命令が記憶されているコンピュータ可読記憶媒体を提供し、ここで実行可能な命令が記憶されており、実行可能な命令がプロセッサにより実行されるときに、プロセッサは、本願の実施例が提供する仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法、例えば、図3Aに示される仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法を実行させる。
【0186】
いくつかの実施例において、コンピュータ可読記憶媒体は、FRAM(登録商標)、ROM、PROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、磁気表面メモリ、光ディスク、又はCD-ROM等のメモリであってもよく、上記メモリの1つ、又は任意の組み合わせを含む各種の機器であってもよい。
【0187】
いくつかの実施例において、実行可能な命令は、プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアモジュール、スクリプト、又はコードの形式を採用して、任意の形式のプログラミング言語(コンパイラやインタプリタ言語、又は宣言型や手続き型言語を含む)に応じてプログラミングされてもよく、且つそれは、任意の形式に応じて配置されてもよく、独立したプログラムとして配置される、又はモジュール、コンポーネント、サブルーチン、又は計算環境において使用することに適する他のユニットとして配置されることを含む。
【0188】
例として、実行可能な命令は、ファイルシステムにおけるファイルに対応してもよいが、必ずしもそれに対応するわけではなく、他のプログラム、又はデータを保存するファイルの一部に記憶されてもよく、例えば、ハイパーテキストマークアップ言語(HTML、Hyper Text Markup Language)ドキュメントにおける1つ、又は複数のスクリプトに記憶され、検討されたプログラムに専用する単一のファイルに記憶される、又は複数の協調ファイル(例えば、1つ、又は複数のモジュール、サブルーチン、又はコード部分を記憶するファイル)に記憶される。
【0189】
例として、実行可能な命令は、1つの計算機器において実行される、又は1つの場所に位置する複数の計算機器において実行される、さらに又は、複数の場所に分布し、且つ通信ネットワークによって互いに連結する複数の計算機器において実行されるように配置されてもよい。
【0190】
上記のように、本願の実施例は、端末機器と対応する異なる回転基準軸の周りで回転操作を行うことによって、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて表示される仮想シーン内の仮想オブジェクトに対して姿勢制御を行い、又は仮想シーンのレンズに対して制御を行い、回転操作によって従来のキー操作を代替して仮想オブジェクトの姿勢、又は仮想シーンのレンズを制御し、仮想オブジェクトに対する姿勢制御、及びレンズの回動制御を実現する。そのため、ユーザは、複数の指を同時に使用して押圧操作を行う必要がなく、操作の利便性を向上させ、仮想シーンに対するコントロール効率を向上させる一方で、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースに設置されるキーを節約し、それによりヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて、ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースを遮蔽してしまうことを減少させる。姿勢傾斜モード、及びレンズ回動モードを設定することで、回転操作が制御できるタイプを豊かにし、操作の自由度を向上させ、ユーザの視覚体験を向上させる。
【0191】
以上は、本願の実施例に過ぎず、本願の保護範囲を限定することに用いられるものではない。本願の精神、及び範囲内に行われたいかなる修正、均等物への置換、及び改良等は、いずれも本願の保護範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0192】
110 仮想オブジェクト
120 仮想建物
121 ドア
122 窓
124 仮想建物
124 下記仮想建物
130 地面
200 サーバ
300 ネットワーク
400 端末機器
410 プロセッサ
420 ネットワークインタフェース
430 ユーザインタフェース
431 出力装置
432 入力装置
440 メモリ
440 バスシステム
450 メモリ
451 オペレーティングシステム
452 ネットワーク通信モジュール
453 ディスプレイモジュール
454 入力処理モジュール
455 オブジェクト制御装置
4551 表示モジュール
4552 傾斜制御モジュール
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図11A
図11B
【手続補正書】
【提出日】2023-11-17
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末機器により実行される、仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法であって、前記方法は、
ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示するステップであって、前記仮想シーンは、仮想オブジェクトを含む、ステップと、
第1回転操作に応答して、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップであって、前記第1回転操作に対応する第1回転基準軸は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースと垂直である、ステップと、
第2回転操作に応答して、前記仮想シーンのレンズを第2回転基準軸の周りで回動させるように制御するステップであって、前記第2回転基準軸は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの幅方向と平行である、ステップと、
第3回転操作に応答して、前記仮想シーンのレンズを第3回転基準軸の周りで回動させるように制御するステップであって、前記第3回転基準軸は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの高さ方向と平行である、ステップと、を含む、仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法。
【請求項2】
第1回転操作に応答して、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップは、
前記第1回転操作の前記第1回転基準軸の周りの回転と一致する方向に基づき、前記仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップを含み、
前記仮想オブジェクトの頭部以下の各部分の傾斜角度は、順に減少し、且ついずれも前記第1回転操作の前記第1回転基準軸の周りで回転する角度と正の相関を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1回転操作の前記第1回転基準軸の周りの回転と一致する方向に基づき、前記仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップは、
前記第1回転操作の前記第1回転基準軸の周りで前記仮想オブジェクトの左方向に回転を行う角度が角度閾値よりも大きいときに、前記仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を前記仮想オブジェクトの左方向に傾斜させるように制御するステップと、
前記第1回転操作の前記第1回転基準軸の周りで前記仮想オブジェクトの右方向に回転を行う角度が角度閾値よりも大きいときに、前記仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を前記仮想オブジェクトの右方向に傾斜させるように制御するステップと、を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1回転操作の前記第1回転基準軸の周りの回転と一致する方向に基づき、前記仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップは、
前記第1回転操作の前記第1回転基準軸の周りで前記仮想オブジェクトの左方向に回転を行う角度が角度閾値よりも大きく、且つ角速度が角速度閾値よりも大きいときに、前記仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を仮想オブジェクトの左方向に傾斜させるように制御するステップと、
前記第1回転操作の前記第1回転基準軸の周りで前記仮想オブジェクトの右方向に回転を行う角度が角度閾値よりも大きく、且つ角速度が角速度閾値よりも大きいときに、前記仮想オブジェクトにおける頭部を含む少なくとも一部を仮想オブジェクトの右方向に傾斜させるように制御するステップと、を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、
前記仮想オブジェクトに対しての履歴操作データを取得するステップと、
前記履歴操作データに基づいて閾値識別モデルを呼び出し、前記仮想オブジェクトに対しての異常操作を識別することに用いることができる前記角度閾値、及び前記角速度閾値を得るステップと、をさらに含み、
前記閾値識別モデルは、回転操作データサンプル、及び前記回転操作データサンプルにマークされた応答、又は非応答のラベルによって訓練して得られるものである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
第1回転操作に応答して、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップの前に、前記方法は、
前記仮想オブジェクトの現在の姿勢が第1条件を満たすことに応答して、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する処理の実行に移行するステップをさらに含み、
前記第1条件は、前記仮想オブジェクトが前記現在の姿勢に基づいて傾斜するために動く必要がある身体部分が作動状態にないことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
第1回転操作に応答して、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップの前に、前記方法は、
前記仮想オブジェクトの周囲の領域が第2条件を満たすと、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する処理の実行に移行するステップをさらに含み、
前記第2条件は、前記領域内には前記仮想オブジェクトの状態の減衰を引き起こすことができる要素が存在しないことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
第1回転操作に応答して、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップの前に、前記方法は、
前記領域が前記第2条件を満たさないときに、通知情報を表示するステップであって、前記通知情報は、前記仮想オブジェクトが姿勢を傾斜させるときにリスクが存在ことを示すことに用いられる、ステップと、
再び受信した前記第1回転操作に応答して、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する処理の実行に移行するステップと、をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
第1回転操作に応答して、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップの前に、前記方法は、
前記仮想オブジェクトの周囲の領域が第3条件を満たすときに、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する処理の実行に移行するステップをさらに含み、
前記第3条件は、前記領域内における前記第1回転操作の前記第1回転基準軸の周りの回転と一致する方向において、前記仮想オブジェクトが左方向、又は右方向に傾斜することを止める障害物が存在しないことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
第2回転操作に応答して、前記仮想シーンのレンズを第2回転基準軸の周りで回動させるように制御するステップは、
前記第2回転操作の前記第2回転基準軸の周りの回転と一致する方向に基づき、前記仮想シーンのレンズを回動させるように制御するステップを含み、前記仮想シーンのレンズの回動角度は、前記第2回転操作の前記第2回転基準軸の周りで回転する角度と正の相関を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
第3回転操作に応答して、前記仮想シーンのレンズを第3回転基準軸の周りで回動させるように制御するステップは、
前記第3回転操作の前記第3回転基準軸の周りの回転と一致する方向に基づき、前記仮想シーンのレンズを回動させるように制御するステップを含み、前記仮想シーンのレンズの回動角度は、前記第3回転操作の前記第3回転基準軸の周りで回転する角度と正の相関を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
第1回転操作に応答して、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップの前に、前記方法は、
前記第1回転操作の角速度の数値が姿勢傾斜モードに関連付けられた数値空間にあるときに、前記姿勢傾斜モードにあると判定し、かつ前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する処理の実行に移行するステップをさらに含み、前記姿勢傾斜モードは、前記第1回転操作によって前記仮想オブジェクトを傾斜させるように制御するモードである、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記方法は、
前記第1回転操作の角速度の数値がレンズ回動モードに関連付けられた数値空間にあるときに、レンズ回動モードにあると判定し、前記仮想シーンのレンズを前記第1回転基準軸の周りで回転させるように制御するステップをさらに含み、前記仮想シーンのレンズの回動角度は、前記第1回転操作の前記第1回転基準軸の周りで回転する角度と正の相関を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
第1回転操作に応答して、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップの前に、前記方法は、
姿勢傾斜モードの状態を検出するステップであって、前記姿勢傾斜モードの状態は、前記第1回転操作に応答して表示されたスイッチにおいて設定される、又は前記第1回転操作を受信する前に設定される、ステップと、
前記姿勢傾斜モードの状態がオン状態であるときに、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御する処理の実行に移行するステップと、をさらに含み、
前記姿勢傾斜モードの状態がブロック状態であるときに、前記方法は、
レンズ回動モードにあると判定し、前記仮想シーンのレンズを前記第1回転基準軸の周りで回動させるように制御するステップをさらに含み、前記仮想シーンのレンズの回動角度は、前記第1回転操作の前記第1回転基準軸の周りで回転する角度と正の相関を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記第1回転操作、前記第2回転操作、及び前記第3回転操作は、端末機器に対して実施されるものであり、前記端末機器は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースを表示することに用いられ、又は、
前記第1回転操作、前記第2回転操作、及び前記第3回転操作は、装着型機器、又はパッド機器に対して実施されるものであり、前記装着型機器、又は前記パッド機器は、端末機器に相応な制御信号を送信することに用いられ、前記端末機器は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースを表示することに用いられる、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
端末機器により実行される、仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法であって、前記方法は、
ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示するステップであって、前記仮想シーンは、仮想オブジェクトを含む、ステップと、
第1回転操作に応答して、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するステップであって、前記第1回転操作に対応する第1回転基準軸は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースと垂直である、ステップと、を含む、仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法。
【請求項17】
仮想シーンにおけるオブジェクト制御装置であって、前記装置は、
ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースにおいて仮想シーンを表示するように構成される表示モジュールであって、前記仮想シーンは、仮想オブジェクトを含む、表示モジュールと、
第1回転操作に応答して、前記仮想オブジェクトの姿勢を前記仮想オブジェクトの左方向、又は右方向に傾斜させるように制御するように構成される第1制御モジュールであって、前記第1回転操作に対応する第1回転基準軸は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースと垂直である、第1制御モジュールと、
第2回転操作に応答して、前記仮想シーンのレンズを第2回転基準軸の周りで回動させるように制御するように構成される第2制御モジュールであって、前記第2回転基準軸は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの幅方向と平行である、第2制御モジュールと、
第3回転操作に応答して、前記仮想シーンのレンズを第3回転基準軸の周りで回動させるように制御するように構成される第3制御モジュールであって、前記第3回転基準軸は、前記ヒューマンコンピュータインタラクションインターフェースの高さ方向と平行である、第3制御モジュールと、を含む、仮想シーンにおけるオブジェクト制御装置。
【請求項18】
端末機器であって、前記端末機器は、
実行可能な命令を記憶することに用いられるメモリと、
前記メモリに記憶されている実行可能な命令を実行するときに、請求項1~15のいずれか1項、又は請求項16に記載の仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法を実現することに用いられるプロセッサと、を含む、端末機器。
【請求項19】
コンピュータプログラムであって、プロセッサにより実行されるときに請求項1~15のいずれか1項、又は請求項16に記載の仮想シーンにおけるオブジェクト制御方法を実現するように構成された、コンピュータプログラム。
【国際調査報告】