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特表2024-521744遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法、装置及び電子機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-04
(54)【発明の名称】遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法、装置及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20240528BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20240528BHJP
   H04J 11/00 20060101ALI20240528BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20240528BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W16/28
H04J11/00
H04L27/26 320
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572211
(86)(22)【出願日】2022-05-19
(85)【翻訳文提出日】2023-11-21
(86)【国際出願番号】 CN2022093866
(87)【国際公開番号】W WO2022242718
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】202110560591.8
(32)【優先日】2021-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100159329
【弁理士】
【氏名又は名称】三縄 隆
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ 布勒
(72)【発明者】
【氏名】姜 大▲潔▼
(72)【発明者】
【氏名】袁 璞
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA33
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
本出願は、遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法、装置及び電子機器を開示し、移動通信の分野に属する。本出願の実施例に係る遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法は、第1機器が第2機器に目標フィードバック情報を送信するステップを含み、ここで、前記目標フィードバック情報は目標チャネル情報に関連付けられ、前記目標チャネル情報は前記第1機器が目標信号に対してチャネル推定を行って得た遅延ドップラードメインの全部又は一部のチャネル情報であり、前記目標信号は前記第2機器又は第3機器が前記第1機器に送信した信号である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1機器が第2機器に目標フィードバック情報を送信するステップを含み、
前記目標フィードバック情報は目標チャネル情報に関連付けられ、前記目標チャネル情報は前記第1機器が目標信号に対してチャネル推定を行って得た遅延ドップラードメインの全部又は一部のチャネル情報であり、前記目標信号は前記第2機器又は第3機器が前記第1機器に送信した信号である、遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法。
【請求項2】
前記目標チャネル情報は前記遅延ドップラードメインにおける全ての遅延-ドップラーペア、及び各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得を含み、前記遅延-ドップラーペアは1対の遅延値とドップラー値によって決定され、前記遅延ドップラードメインにおいて前記1対の遅延値とドップラー値により指示された領域を指示するためのものである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記遅延ドップラードメインにおける各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得のノルムを取得し、第1条件を満たす遅延-ドップラーペアに基づいて目標チャネル情報を決定するステップをさらに含み、
第1条件を満たす前記遅延-ドップラーペアは、
ノルムが閾値より大きい遅延-ドップラーペアと、
ノルムが最大な第1数の遅延-ドップラーペアと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ノルムは前記複素利得のモジュラス値であるか又は前記複素利得のモジュラス値の目標累乗である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記目標チャネル情報は、
第1条件を満たす遅延-ドップラーペアの前記遅延ドップラードメインでの位置情報と、
第1条件を満たす遅延-ドップラーペアに対応する複素利得と、のうちの少なくとも1つを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
第1機器が第2機器に目標フィードバック情報を送信するステップの前に、
前記目標チャネル情報を目標フィードバック情報として直接定量化するステップと、
前記目標チャネル情報によってコードブックセットから選択された目標コードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定するステップと、のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記目標チャネル情報によってコードブックセットから選択された目標コードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定する前記ステップは、
コードブックセットから前記目標チャネル情報に最も類似するコードブックを選択し、前記最も類似するコードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定するステップと、
前記コードブックセット内の複数のコードブックの加重和で前記目標チャネル情報を示す場合に、前記複数のコードブックの加重和に基づいて目標フィードバック情報を決定するステップと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記複数のコードブックの加重和に基づいて目標フィードバック情報を決定する前記ステップは、
前記複数のコードブックの加重和に基づき、前記複数のコードブックの各コードブックの識別子及び対応する加重値を目標フィードバック情報とするステップを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記目標チャネル情報によってコードブックセットから選択された前記目標コードブックは、
前記目標チャネル情報内の各遅延-ドップラーペアに対応する遅延値及びドップラー値によって得られた第1コードブックと、
前記目標チャネル情報内の各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得によって得られた第2コードブックと、
前記目標チャネル情報内の各遅延-ドップラーペアに対応する遅延値及びドップラー値、並びに各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得によって得られた第3コードブックと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記第1機器が遅延ドップラードメインのチャネル推定結果又は遅延ドップラードメインのベクトル化された等価チャネル行列推定結果に基づき、第1パラメータを得て前記第2機器にフィードバックするステップをさらに含み、
前記第1パラメータは、
チャネル品質インジケータと、
プリコーディング行列インジケータと、
ランクインジケータと、
チャネル状態情報リソースインジケータと、
同期信号ブロックリソースインジケータと、
レイヤインジケータと、
L1基準信号受信電力と、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記目標チャネル情報を直接定量化する場合に、前記目標フィードバック情報内の遅延-ドップラーペアに対応する複素利得の浮動小数点数精度は第2パラメータによって決定され、前記第2パラメータは、
プロトコルによる決定と、
前記第1機器と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される、請求項6に記載の方法。
【請求項12】
前記ノルムの浮動小数点数精度は第3パラメータによって決定され、前記第3パラメータは、
プロトコルによる決定と、
前記第1機器と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される、請求項3に記載の方法。
【請求項13】
前記閾値及び第1数は、
プロトコルによる決定と、
前記第1機器と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される、請求項3に記載の方法。
【請求項14】
前記加重値の浮動小数点数精度は第4パラメータによって決定され、前記第4パラメータは、
プロトコルによる決定と、
前記第1機器と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
前記第1シグナリングは、
無線リソース制御シグナリングと、
物理ダウンリンク制御チャネルのレイヤ1シグナリングと、
物理ダウンリンク共有チャネルの情報と、
媒体アクセス制御層制御要素のシグナリングと、
システム情報ブロックと、
物理アップリンク制御チャネルのレイヤ1シグナリングと、
物理ランダムアクセスチャネルのMSG 1情報と、
物理ランダムアクセスチャネルのMSG 3情報と、
物理ランダムアクセスチャネルのMSG A情報と、
物理アップリンク共有チャネルの情報と、
Xnインタフェースシグナリングと、
PC5インタフェースシグナリングと、
Sidelinkインタフェースシグナリングと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項11から14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
伝送環境条件、伝送要件に応じて、
閾値、第1数、第1パラメータ、第2パラメータ、第3パラメータ、第4パラメータのうちの少なくとも1つのパラメータを適応的に調整するステップをさらに含み、
前記適応調整のプロセスは前記第1機器又は第2機器によりトリガされる、請求項11から14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
目標信号に対してチャネル推定を行って遅延ドップラードメインの目標チャネル情報を得るための測定モジュールと、
第2機器に目標フィードバック情報を送信するためのフィードバックモジュールと、を含み、
前記目標フィードバック情報は前記目標チャネル情報に関連付けられ、前記目標信号は前記第2機器又は第3機器が前記第1機器に送信した信号である、遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック装置。
【請求項18】
前記目標チャネル情報は前記遅延ドップラードメインにおける全ての遅延-ドップラーペア、及び各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得を含み、前記遅延-ドップラーペアは1対の遅延値とドップラー値によって決定され、前記遅延ドップラードメインにおいて前記1対の遅延値とドップラー値により指示された領域を指示するためのものである、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記測定モジュールは、前記遅延ドップラードメインにおける各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得のノルムを取得し、第1条件を満たす遅延-ドップラーペアに基づいて目標チャネル情報を決定するためのものであり、
第1条件を満たす前記遅延-ドップラーペアは、
ノルムが閾値より大きい遅延-ドップラーペアと、
ノルムが最大な第1数の遅延-ドップラーペアと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記ノルムは前記複素利得のモジュラス値であるか又は前記複素利得のモジュラス値の目標累乗である、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記目標チャネル情報は、
第1条件を満たす遅延-ドップラーペアの前記遅延ドップラードメインでの位置情報と、
第1条件を満たす遅延-ドップラーペアに対応する複素利得と、のうちの少なくとも1つを含む、請求項19に記載の装置。
【請求項22】
前記フィードバックモジュールは、さらに、
前記目標チャネル情報を目標フィードバック情報として直接定量化するステップと、
前記目標チャネル情報によってコードブックセットから選択された目標コードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定するステップと、のうちの少なくとも1つを実行するためのものである、請求項17に記載の装置。
【請求項23】
前記目標チャネル情報によってコードブックセットから選択された目標コードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定する前記ステップは、
コードブックセットから前記目標チャネル情報に最も類似するコードブックを選択し、前記最も類似するコードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定するステップと、
前記コードブックセット内の複数のコードブックの加重和で前記目標チャネル情報を示す場合に、前記複数のコードブックの加重和に基づいて目標フィードバック情報を決定するステップと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記複数のコードブックの加重和に基づいて目標フィードバック情報を決定する前記ステップは、
前記複数のコードブックの加重和に基づき、前記複数のコードブックの各コードブックの識別子及び対応する加重値を目標フィードバック情報とするステップを含む、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記目標チャネル情報によってコードブックセットから選択された前記目標コードブックは、
前記目標チャネル情報内の各遅延-ドップラーペアに対応する遅延値及びドップラー値によって得られた第1コードブックと、
前記目標チャネル情報内の各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得によって得られた第2コードブックと、
前記目標チャネル情報内の各遅延-ドップラーペアに対応する遅延値及びドップラー値、並びに各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得によって得られた第3コードブックと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項22に記載の装置。
【請求項26】
前記フィードバックモジュールは、遅延ドップラードメインのチャネル推定結果又は遅延ドップラードメインのベクトル化された等価チャネル行列推定結果に基づき、第1パラメータを得て前記第2機器にフィードバックするためのものであり、
前記第1パラメータは、
チャネル品質インジケータと、
プリコーディング行列インジケータと、
ランクインジケータと、
チャネル状態情報リソースインジケータと、
同期信号ブロックリソースインジケータと、
レイヤインジケータと、
L1基準信号受信電力と、のうちの少なくとも1つを含む、請求項17に記載の装置。
【請求項27】
前記目標チャネル情報を直接定量化する場合に、前記目標フィードバック情報内の遅延-ドップラーペアに対応する複素利得の浮動小数点数精度は第2パラメータによって決定され、前記第2パラメータは、
プロトコルによる決定と、
前記装置と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される、請求項22に記載の装置。
【請求項28】
前記ノルムの浮動小数点数精度は第3パラメータによって決定され、前記第3パラメータは、
プロトコルによる決定と、
前記装置と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される、請求項19に記載の装置。
【請求項29】
前記閾値及び第1数は、
プロトコルによる決定と、
前記装置と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される、請求項19に記載の装置。
【請求項30】
前記加重値の浮動小数点数精度は第4パラメータによって決定され、前記第4パラメータは、
プロトコルによる決定と、
前記装置と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される、請求項24に記載の装置。
【請求項31】
前記第1シグナリングは、
無線リソース制御シグナリングと、
物理ダウンリンク制御チャネルのレイヤ1シグナリングと、
物理ダウンリンク共有チャネルの情報と、
媒体アクセス制御層制御要素のシグナリングと、
システム情報ブロックと、
物理アップリンク制御チャネルのレイヤ1シグナリングと、
物理ランダムアクセスチャネルのMSG 1情報と、
物理ランダムアクセスチャネルのMSG 3情報と、
物理ランダムアクセスチャネルのMSG A情報と、
物理アップリンク共有チャネルの情報と、
Xnインタフェースシグナリングと、
PC5インタフェースシグナリングと、
Sidelinkインタフェースシグナリングと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項27から30のいずれか1項に記載の装置。
【請求項32】
前記測定モジュールは、さらに、伝送環境条件、伝送要件に応じて、
閾値、第1数、第1パラメータ、第2パラメータ、第3パラメータ、第4パラメータのうちの少なくとも1つのパラメータを適応的に調整するためのものであり、
前記適応調整のプロセスは前記第1機器又は第2機器によりトリガされる、請求項27から30のいずれか1項に記載の装置。
【請求項33】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサ上で実行可能なプログラム又はコマンドと、を含み、前記プログラム又はコマンドが前記プロセッサにより実行されると、請求項1から16のいずれか1項に記載の遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法のステップが実現される、端末。
【請求項34】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサ上で実行可能なプログラム又はコマンドと、を含み、前記プログラム又はコマンドが前記プロセッサにより実行されると、請求項1から16のいずれか1項に記載の遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法のステップが実現される、ネットワーク側機器。
【請求項35】
プロセッサにより実行されると、請求項1から16のいずれか1項に記載の遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法が実現されるプログラム又はコマンドが記憶されている、可読記憶媒体。
【請求項36】
記憶媒体に記憶され、少なくとも1つのプロセッサにより実行されることで請求項1から16のいずれか1項に記載の遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法のステップを実現する、コンピュータプログラム製品。
【請求項37】
プロセッサと通信インタフェースとを含み、前記通信インタフェースと前記プロセッサが結合され、前記プロセッサがプログラム又はコマンドを実行して請求項1から16のいずれか1項に記載の遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法のステップを実現するためのものである、チップ。
【請求項38】
請求項1から16のいずれか1項に記載の遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法を実行するように設定される、通信機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本発明は、2021年5月21日に中国特許局に出願した、出願番号が202110560591.8で、発明の名称が「遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法、装置及び電子機器」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は参照によって本発明に組み込まれる。
【0002】
本出願は移動通信の技術分野に属し、具体的には遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法、装置及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0003】
通信システムにおいて、送信側でチャネルに対する意図的な前処理、例えばプリコーディング、リンク適応、スケジューリング等を行うには、送信側(A側)から受信側(B側)へのチャネル推定を取得する必要がある。チャネルが相反性を有する場合、例えば時分割多重(Time Division Duplex,TDD)チャネルの場合、B側から基準信号を送信し、A側でB側からA側へのチャネルを推定し、チャネル相反性によりA側からB側へのチャネル推定を取得することができる。チャネルが相反性を有さない場合、例えば周波数分割多重(Frequency Division Duplex,FDD)チャネルの場合、A側から基準信号を送信し、B側でA側からB側へのチャネルを推定してからA側にフィードバックする必要がある。後者のようなフィードバックに基づく方式は、相反性を有するチャネルにも同様に適する。異なる変調技術によってチャネル推定を行えば異なるチャネル情報が取得され、前記チャネル情報は直交周波数分割多重(Orthogonal frequency division multiplex,OFDM)変調に基づく時間周波数ドメインのチャネル情報であってもよいし、チャネルの遅延及びドップラー特性を示すための、直交時間周波数空間(Orthogonal Time Frequency Space,OTFS)変調に基づく遅延ドップラードメインのチャネル情報であってもよい。
【0004】
現在の伝送方法では、チャネル情報フィードバックにおいて、いずれもOFDM変調の時間周波数ドメインチャネルに指向しており、遅延ドップラードメインのチャネル情報は独自の特徴を有し、OTFSにおける信号のチャネル通過方式又は送受信側の入出力関係も、時間周波数ドメイン信号のチャネル通過方式と異なり、遅延ドップラードメインのチャネル情報をフィードバックする際にフィードバックオーバーヘッドとフィードバック精度のバランスが取れない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願の実施例は、遅延ドップラードメインのチャネル情報をフィードバックする際にフィードバックオーバーヘッドとフィードバック精度のバランスが取れないという問題を解決できる、遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法、装置及び電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様において、第1機器に適用される遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法であって、
第1機器が第2機器に目標フィードバック情報を送信するステップを含み、
前記目標フィードバック情報は目標チャネル情報に関連付けられ、前記目標チャネル情報は前記第1機器が目標信号に対してチャネル推定を行って得た遅延ドップラードメインの全部又は一部のチャネル情報であり、前記目標信号は前記第2機器又は第3機器が前記第1機器に送信した信号である、前記方法を提供する。
【0007】
第2態様において、
目標信号に対してチャネル推定を行って遅延ドップラードメインの目標チャネル情報を得るための測定モジュールと、
第2機器に目標フィードバック情報を送信するためのフィードバックモジュールと、を含み、
前記目標フィードバック情報は前記目標チャネル情報に関連付けられ、前記目標信号は前記第2機器又は第3機器が前記第1機器に送信した信号である、遅延ドップラードメインチャネル情報フィードバックの装置を提供する。
【0008】
第3態様において、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサ上で実行可能なプログラム又はコマンドと、を含み、前記プログラム又はコマンドが前記プロセッサにより実行されると、第1態様に記載の方法のステップが実現される、端末を提供する。
【0009】
第4態様において、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサ上で実行可能なプログラム又はコマンドと、を含み、前記プログラム又はコマンドが前記プロセッサにより実行されると、第1態様に記載の方法のステップが実現される、ネットワーク側機器を提供する。
【0010】
第5態様において、プロセッサにより実行されると、第1態様に記載の方法のステップが実現されるプログラム又はコマンドが記憶されている、可読記憶媒体を提供する。
【0011】
第6態様において、プロセッサと通信インタフェースとを含み、前記通信インタフェースと前記プロセッサが結合され、前記プロセッサがプログラム又はコマンドを実行し、第1態様に記載の方法を実現するためのものである、チップを提供する。
【0012】
第7態様において、非一時的な記憶媒体に記憶され、少なくとも1つのプロセッサにより実行されることで第1態様に記載の遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法のステップを実現する、コンピュータプログラム/プログラム製品を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本出願の実施例において、第2機器に目標フィードバック情報を送信し、ここで、前記目標フィードバック情報は前記目標チャネル情報に関連付けられ、前記目標チャネル情報は前記第1機器が目標信号に対してチャネル推定を行って得た遅延ドップラードメインの全部又は一部のチャネル情報であり、前記目標信号は前記第2機器又は第3機器が前記第1機器に送信した信号であることで、遅延ドップラードメインのチャネル情報を正確に送信し、目標チャネル情報及び目標フィードバック情報の決定方法によって、フィードバックオーバーヘッドとフィードバック精度のバランスを取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本出願の実施例を適用可能な無線通信システムの構造模式図を示す。
図2】本出願の実施例に係る遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法のフローチャートを示す。
図3】本出願の実施例に係る遅延ドップラードメインのチャネル情報模式図を示す。
図4】本出願の実施例に係る別の遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法のフローチャートを示す。
図5】本出願の実施例に係る別の遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法のフローチャートを示す。
図6】本出願の実施例に係る別の遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法のフローチャートを示す。
図7】本出願の実施例に係る別の遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法のフローチャートを示す。
図8】本出願の実施例に係る遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック装置の構造模式図を示す。
図9】本出願の実施例で提供される通信機器の構造模式図を示す。
図10】本出願の実施例を実現する端末の構造模式図である。
図11】本出願の実施例を実現するネットワーク側機器の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下において、本出願の実施例における図面を参照しながら、本出願の実施例における技術的解決手段を明確に説明し、当然ながら、説明される実施例は本出願の実施例の一部であり、全ての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者により得られた他の全ての実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属するものである。
【0016】
本出願の明細書及び特許請求の範囲における用語「第1」、「第2」等は、特定の順序又は前後順を説明するためのものではなく、類似する対象を区別するためのものである。このように使用される用語は、本出願の実施例がここで図示又は記述される以外の順序で実施できるように、適当な場合において互いに置き換えてもよいことを理解すべきであり、また、「第1」、「第2」等で区別される対象は、通常、1種類であり、対象の数を限定することがなく、例えば、第1対象は1つであってもよいし、複数であってもよいことを理解すべきである。また、明細書及び特許請求の範囲において「及び/又は」は、接続対象のうちの少なくとも1つを表し、符号の「/」は、一般に前後関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0017】
指摘すべきことは、本出願の実施例に記載の技術は、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution,LTE)/発展型LTE(LTE-Advanced,LTE-A)システムに限定されず、例えば符号分割多元接続(Code Division Multiple Access,CDMA)、時分割多元接続(Time Division Multiple Access,TDMA)、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access,FDMA)、直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access,OFDMA)、シングルキャリア周波数分割多元接続(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access,SC-FDMA)及び他のシステムのような、他の無線通信システムに用いることもできる点である。本出願の実施例における「システム」と「ネットワーク」という用語はしばしば交換可能に使用され、説明される技術は上記したシステムと無線電信技術に加えて、他のシステムと無線電信技術に用いることもできる。以下の説明では例示の目的で新しい無線(New Radio,NR)システムについて説明し、且つ以下の説明の多くにおいてNR用語が使用されるが、これらの技術は、第6世代(6th Generation,6G)通信システムのような、NRシステムアプリケーション以外のアプリケーションにも適用可能である。
【0018】
図1は本出願の実施例を適用可能な無線通信システムの構造模式図を示す。無線通信システムは第1機器11及び第2機器12を含み、ここで、第1機器と第2機器は2つの端末であってもよく、端末とネットワーク側機器であってもよい。前記端末は端末機器又はユーザ端末(User Equipment,UE)と呼ばれてもよく、端末は、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ノートパソコンとも呼ばれるラップトップコンピュータ(Laptop Computer)、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant,PDA)、携帯情報端末、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer,UMPC)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device,MID)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)又は車載機器(VUE)、歩行者端末(PUE)等の端末側機器であってもよく、ウェアラブルデバイスは、スマートウォッチ、リストバンド、イヤホン、メガネ等を含む。説明すべきことは、本出願の実施例では端末の具体的なタイプが限定されない点である。ネットワーク側機器は、基地局又はコアネットワークであってもよく、そのうち、基地局は、ノードB、発展型ノードB、アクセスポイント、ベーストランシーバ基地局(Base Transceiver Station,BTS)、無線基地局、無線送受信機、基本サービスセット(Basic Service Set,BSS)、拡張サービスセット(Extended Service Set,ESS)、Bノード、発展型Bノード(Evolved Node-B,eNB)、ホームBノード、ホーム発展型Bノード、無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Networks,WLAN)アクセスポイント、WiFiノード、送受信ポイント(Transmission Reception Point,TRP)又は前記分野における他の何らかの適切な用語と呼ばれてもよく、同じ技術効果を達成できれば、前記基地局は特定の技術用語に限定されるものではなく、説明すべきことは、本出願の実施例ではNRシステムにおける基地局のみを例とするが、基地局の具体的なタイプが限定されない点である。
【0019】
以下に図面を参照しながら、いくつかの実施例及びその適用シナリオにより本出願の実施例で提供される遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法を詳細に説明する。
【0020】
図2は本出願の実施例に係る遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法のフローチャートを示し、図2に示すように、該方法の実行主体は第1機器であり、前記第1機器は端末又はネットワーク側機器であってもよく、言い換えれば、該方法は端末又はネットワーク側機器にインストールされたソフトウェア又はハードウェアによって実行可能である。該方法は以下のステップS201を含んでもよい。
【0021】
ステップS201で、第1機器が第2機器に目標フィードバック情報を送信する。
ここで、前記目標フィードバック情報は目標チャネル情報に関連付けられ、前記目標チャネル情報は前記第1機器が目標信号に対してチャネル推定を行って得た遅延ドップラードメインの全部又は一部のチャネル情報であり、前記目標信号は前記第2機器又は第3機器が前記第1機器に送信した信号である。
【0022】
第1機器は所定のチャネル推定アルゴリズムを実行することで、第1機器と第2機器の間の遅延ドップラードメインのチャネル情報を得ることができる。具体的には、第2機器又は第3機器から送信された目標信号に対して遅延ドップラー解析を行うことで得てもよい。前記目標信号は基準信号又は同期信号を含んでもよく、前記基準信号は、具体的に、
セル基準信号(Cell Reference Signal,CRS)と、
チャネル状態情報基準信号(Channel State Information Reference Signal,CSI-RS)と、
復調基準信号(Demodulation Reference Signal,DMRS)と、
測位基準信号(Position Reference Signal,PRS)と、
位相追跡基準信号(Phase-tracking reference signal,PTRS)と、
追跡基準信号(Tracking Reference Signal、TRS)と、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0023】
前記目標信号に対するチャネル推定の方法は様々あり、OTFS変調に基づくチャネル推定であってもよい。
【0024】
第1機器がチャネル推定によって得た遅延ドップラードメインのチャネル情報は、図3に示すように、1つの2次元遅延ドップラー平面上にマッピングしてもよい。第1機器と第2機器との間の伝送周波数、第1機器と第2機器との相対速度の最大速度、第1機器と第2機器との最大距離に基づき、遅延値及びドップラー値の範囲を決定でき、それにより遅延値及びドップラー値の範囲に基づいて遅延ドップラードメインの境界を決定し、遅延ドップラードメインを遅延ドップラー2次元グリッド上に表示することができ、各格子は1つの遅延-ドップラーペアを表し、該格子上の複素利得は該遅延-ドップラーペアに対応する伝送路上の複素利得を表す。前記遅延ドップラードメインにおける遅延ドメインの分解能はφ秒であり、即ち遅延ドメインの各格子はφ秒を表し、ドップラードメインの分解能はωヘルツであり、即ちドップラードメインの各格子はωヘルツを表す。1つの
【数1】
次元の格子で上記所定シナリオでのチャネル情報を表してもよく、ここで
【数2】
は考慮された最大の遅延値に対応する格子数を表し、
【数3】
は最大のドップラー値に対応する格子数を表し、ただし、ドップラー値は正でも負でもよいため、ドップラードメイン方向には計
【数4】
個の格子が分割される。これには、信号の遅延及びドップラー効果は、実は信号がマルチパスチャネルを通過した後の一連の異なる時間と周波数オフセットを有するエコーの線形重畳効果であるという物理的意味が潜んでいる。この意味から言えば、遅延ドップラー解析及び時間周波数ドメイン解析は、いわゆる逆シンプレクティック高速フーリエ変換(Inverse Sympletic Fast Fourier Transform,ISFFT)とシンプレクティック高速フーリエ変換(Sympletic Fast Fourier Transform,SFFT)とによる相互変換によって得ることができる。
【0025】
第1機器は前記遅延ドップラードメインのチャネル情報への解析によって、第2機器に送信すべき目標チャネル情報を抽出し、目標フィードバック情報の形で前記第2機器に送信する。第2機器は目標フィードバック情報への解析によって、前記目標チャネル情報を解析する。
【0026】
これにより、本出願の実施例は遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法を提供し、第2機器に目標フィードバック情報を送信し、ここで、前記目標フィードバック情報は目標チャネル情報に関連付けられ、前記目標チャネル情報は前記第1機器が目標信号に対してチャネル推定を行って得た遅延ドップラードメインの全部又は一部のチャネル情報であり、前記目標信号は前記第2機器又は第3機器が前記第1機器に送信した信号であることで、遅延ドップラードメインのチャネル情報を正確に送信し、目標チャネル情報及び目標フィードバック情報の決定方法によって、フィードバックオーバーヘッドとフィードバック精度のバランスを取ることができる。
【0027】
図4は本出願の実施例に係る別の遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法のフローチャートを示し、図4に示すように、該方法の実行主体は第1機器であり、前記第1機器は端末又はネットワーク側機器であってもよく、言い換えれば、該方法は端末又はネットワーク側機器にインストールされたソフトウェア又はハードウェアによって実行可能である。該方法は以下のステップS401とステップS402を含んでもよい。
【0028】
ステップS401で、第1機器が目標チャネル情報を取得し、前記目標チャネル情報は前記遅延ドップラードメインにおける全ての遅延-ドップラーペア、及び各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得を含み、ここで、前記遅延-ドップラーペアは1対の遅延値とドップラー値によって決定され、前記遅延ドップラードメインにおいて前記1対の遅延値とドップラー値により指示された領域を指示するためのものである。
【0029】
本出願の実施例において、第1機器がチャネル推定によって得た遅延ドップラードメインのチャネル情報はいずれも目標チャネル情報とする。図3に示す遅延ドップラードメインチャネル情報を例にし、第1機器は
【数5】
次元の格子に対応するチャネル情報をいずれも目標チャネル情報とし、前記目標チャネル情報は全ての格子に対応する遅延-ドップラーペア、及び各遅延ドップラーペアに対応する複素利得を含む。
【0030】
ステップS402で、第1機器が第2機器に目標フィードバック情報を送信する。
ここで、前記目標フィードバック情報は目標チャネル情報に関連付けられ、前記目標チャネル情報は前記第1機器が目標信号に対してチャネル推定を行って得た遅延ドップラードメインの全部又は一部のチャネル情報であり、前記目標信号は前記第2機器又は第3機器が前記第1機器に送信した信号である。
【0031】
ステップS402の前に、前記第1機器が目標チャネル情報に基づいて第2機器に送信する目標フィードバック情報を決定するフィードバック方式は様々あり、
前記目標チャネル情報を目標フィードバック情報として直接定量化する方式と、
前記目標チャネル情報によってコードブックセットから選択された目標コードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定する方式と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0032】
1つの実施形態において、目標チャネル情報内の各遅延ドップラーに対応するチャネル情報を目標フィードバック情報として直接定量化することは、前記遅延ドップラードメインにおける各遅延-ドップラーペアの位置情報、及び各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得を目標フィードバック情報として直接定量化し、前記目標フィードバック情報を第2機器に送信することである。前記第2機器は受信された直接定量化して得られた目標フィードバック情報に基づいて前記遅延ドップラードメインのチャネル情報を復元する。
【0033】
これらのことから、直接定量化によるフィードバック方式は、最も完全にチャネル情報をフィードバックでき、第2機器が高いフィードバック精度でチャネル情報を復元できるが、このようなフィードバック方式には、高いフィードバックオーバーヘッドが必要である。
【0034】
1つの実施形態において、前記目標フィードバック情報内の遅延-ドップラーペアに対応する複素利得の浮動小数点数精度は第2パラメータによって決定され、前記第2パラメータは、
プロトコルによる決定と、
前記第1機器と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される。
【0035】
別の実施形態において、遅延ドップラードメインのチャネル情報によってコードブックセットから選択された目標コードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定する。コードブックセットは事前に設定され、前記コードブックセットには複数のコードブックが含まれてもよい。第1機器は取得された遅延ドップラードメインの目標チャネル情報によって、コードブックセットから目標コードブックを選択する。
【0036】
1つの実施形態において、第1機器はコードブックセットから前記目標チャネル情報に最も類似するコードブックを選択し、前記最も類似するコードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定してもよい。前記目標フィードバック情報は前記最も類似するコードブックの識別子(index)であってもよく、第1機器は該最も類似するコードブックのindexを第2機器に送信する。第2機器は受信されたindexに応じてコードブックセットから対応するコードブックを探し出し、さらに探し出されたコードブックに基づいて目標チャネル情報を復元すると、探し出されたコードブックを目標チャネル情報とし、さらに前記遅延ドップラードメインのチャネル情報とすることができる。
【0037】
別の実施形態において、前記コードブックセット内の複数のコードブックの加重和で前記目標チャネル情報を示す場合に、前記複数のコードブックの加重和に基づいて目標フィードバック情報を決定する。第1機器はコードブックセットから複数のコードブックを選択し、目標チャネル情報を複数のコードブックの加重和として示す。1つの実施形態において、第1機器は前記複数のコードブックの加重和に基づき、前記複数のコードブックの各コードブックの識別子及び対応する加重値を目標フィードバック情報とし、前記第2機器に前記複数のコードブックの識別子及び各コードブックに対応する加重値を送信する。第2機器は受信された識別子に基づいてコードブックセットから対応する複数のコードブックを探し出し、さらに各コードブックに対応する加重値に基づき、前記目標チャネル情報を復元し、さらに前記遅延ドップラードメインのチャネル情報を得る。
【0038】
1つの実施形態において、前記加重値の浮動小数点数精度は第4パラメータによって決定され、前記第4パラメータは、
プロトコルによる決定と、
前記第1機器と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される。
【0039】
1つの実施形態において、前記第1機器と第2機器との間でやり取りされる第1シグナリングは、
無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)シグナリングと、
物理ダウンリンク制御チャネル(Physical downlink control channel,PDCCH)のレイヤ1シグナリングと、
物理ダウンリンク共有チャネル(Physical downlink shared channel、PDSCH)の情報と、
媒体アクセス制御層制御要素(Medium Access Control Control Element,MAC CE)のシグナリングと、
システム情報ブロック(System Information Block,SIB)と、
物理アップリンク制御チャネル(Physical uplink control channel,PUCCH)のレイヤ1シグナリングと、
物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel,PRACH)のMSG 1情報と、
物理ランダムアクセスチャネルのMSG 3情報と、
物理ランダムアクセスチャネルのMSG A情報と、
物理アップリンク共有チャネルの情報と、
Xnインタフェースシグナリングと、
PC5インタフェースシグナリングと、
サイドリンク(Sidelink)インタフェースシグナリングと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0040】
1つの実施形態において、第1機器は伝送環境条件、伝送要件に応じて、第1パラメータ及び/又は第4パラメータを適応的に調整してもよく、具体的には第1シグナリングを伝送することで実現できる。前記適応調整のプロセスは前記第1機器又は第2機器によりトリガされる。
【0041】
1つの実施形態において、図5は本出願の実施例に係る別の遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法のフローチャートを示し、図5に示すように、前記方法は、以下のステップS501~ステップS509を含む。
【0042】
ステップS501で、第1機器が遅延ドップラードメインのチャネル情報を得る。
ステップS502で、遅延ドップラードメインのチャネル情報を直接定量化するか否かを判定し、是であれば、ステップS503を実行し、否であれば、コードブックセットに基づいてステップS505を実行する。
ステップS503で、遅延ドップラードメインのチャネル情報を全て、目標フィードバック情報として直接定量化する。
ステップS504で、第2機器に目標フィードバック情報を送信する。
ステップS505で、コードブックのみによる方式を採用するか否かを判定し、是であれば、ステップS506を実行し、否であれば、ステップS508を実行する。
ステップS506で、コードブックセットから前記目標チャネル情報に最も類似するコードブックを選択する。
ステップS507で、前記最も類似するコードブックに基づき、第2機器に該コードブックの識別子をフィードバックする。
ステップS508で、前記コードブックセット内の複数のコードブックの加重和で前記目標チャネル情報を示す。
ステップS509で、第2機器に前記複数のコードブックの識別子及び対応する加重値をフィードバックする。
【0043】
これにより、本出願の実施例は遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法を提供し、第1機器が推定によって得た遅延ドップラードメインのチャネル情報をいずれも目標チャネル情報とし、それぞれ、直接定量化によって又はコードブックセットに基づき、目標フィードバック情報を得て第2機器に送信することで、遅延ドップラードメインのチャネル情報を正確に送信し、目標チャネル情報及び目標フィードバック情報の決定方法によって、フィードバックオーバーヘッドとフィードバック精度のバランスを取ることができる。
【0044】
図6は本出願の実施例に係る別の遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法のフローチャートを示し、図6に示すように、該方法の実行主体は第1機器であり、前記第1機器は端末又はネットワーク側機器であってもよく、言い換えれば、該方法は端末又はネットワーク側機器にインストールされたソフトウェア又はハードウェアによって実行可能である。該方法は以下のステップS601とステップS602を含んでもよい。
【0045】
ステップS601で、前記遅延ドップラードメインにおける各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得のノルムを取得し、第1条件を満たす遅延-ドップラーペアに基づいて目標チャネル情報を決定する。
ここで、第1条件を満たす前記遅延-ドップラーペアは、
ノルムが閾値αより大きい遅延-ドップラーペアと、
ノルムが最大な第1数Fの遅延-ドップラーペアと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0046】
前記複素利得のノルムの計算方法は様々あり、1つの実施形態において、前記ノルムは前記複素利得のモジュラス値であるか又は前記複素利得のモジュラス値の目標累乗である。
【0047】
1つの実施形態において、前記ノルムの浮動小数点数精度は第3パラメータによって決定され、前記第3パラメータは、
プロトコルによる決定と、
前記第1機器と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される。
【0048】
本出願の実施例では、第1機器がチャネル推定によって遅延ドップラードメインのチャネル情報を得た後、その一部を選択してフィードバックする。
【0049】
1つの実施形態において、第1機器は各遅延-ドップラーペアの複素利得のノルムに基づき、ノルムが閾値αより大きい遅延-ドップラーペアを選択し、例えば、図3に示す遅延ドップラードメインを例にし、それぞれ各遅延-ドップラーペアの複素利得のノルムを得、図3中の各格子点の密度によってノルムの大きさを指示してもよく、密度が高いほどノルムが大きくなり、具体的には、α=0.7の場合に選択される遅延-ドップラーペアの座標は[-2,4]、[0,7]、[3,2]であり、対応する複素利得のノルムはそれぞれ0.7262、0.9084、0.7838であり、α=0.4の場合に選択される遅延-ドップラーペアの座標は[-2,4]、[0,7]、[3,2]、[-1,3]、[3,6]であり、対応する複素利得のノルムはそれぞれ0.7262、0.9084、0.7838、0.4132、0.5209である。
【0050】
閾値αを調整することでフィードバックオーバーヘッドとフィードバック精度のバランスを取ることができ、同一の伝送環境及びフィードバックメカニズムでは、αが大きいほど、フィードバックオーバーヘッドが小さくなり、フィードバック精度が低くなることを理解すべきである。
【0051】
別の実施形態において、第1機器は各遅延-ドップラーペアの複素利得のノルムに基づき、ノルムが最大な上位F個の遅延-ドップラーペアを選択する。例えば、図3に示す遅延ドップラードメインを例にし、F=4の場合に選択される遅延-ドップラーペアの座標は[0,7]、[3,2]、[-2,4]、[3,6]であり、対応する利得ノルムはそれぞれ0.9084、0.7838、0.7262、0.5209であり、F=7の場合に選択される遅延-ドップラーペアの座標は[0,7]、[3,2]、[-2,4]、[3,6]、[-1,3]、[-4,5]、[-3,7]であり、対応する利得ノルムはそれぞれ0.9084、0.7838、0.7262、0.5209、0.4132、0.3333、0.2989である。
【0052】
第1数Fの値を調整することでフィードバックオーバーヘッドとフィードバック精度のバランスを取ることができ、同一の伝送環境及びフィードバックメカニズムでは、Fが大きいほど、フィードバックオーバーヘッドが小さくなり、フィードバック精度が低くなることを理解すべきである。
【0053】
前記第1機器と第2機器は同じ閾値α又は第1数Fに基づいて情報のフィードバックと復元を行わなければならないことを理解すべきである。1つの実施形態において、前記閾値α及び第1数Fは、
プロトコルによる決定と、
前記第1機器と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される。
【0054】
第1機器が選択された遅延-ドップラーペアに基づいて決定した目標チャネル情報は、
第1条件を満たす遅延-ドップラーペアの前記遅延ドップラードメインでの位置情報と、
第1条件を満たす遅延-ドップラーペアに対応する複素利得と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0055】
1つの実施形態において、選択された遅延-ドップラーペアの位置情報及び複素利得の両方とも目標チャネル情報とすることができる。
【0056】
別の実施形態において、選択された遅延-ドップラーペアの位置情報のみを目標チャネル情報としてもよい。
【0057】
ステップS602で、第1機器が第2機器に目標フィードバック情報を送信する。
ここで、前記目標フィードバック情報は目標チャネル情報に関連付けられ、前記目標チャネル情報は前記第1機器が目標信号に対してチャネル推定を行って得た遅延ドップラードメインの全部又は一部のチャネル情報であり、前記目標信号は前記第2機器又は第3機器が前記第1機器に送信した信号である。
【0058】
ステップS602の前に、前記第1機器が目標チャネル情報に基づいて第2機器に送信する目標フィードバック情報を決定するフィードバック方式は様々あり、1つの実施形態において、第1機器は前記目標チャネル情報を目標フィードバック情報として直接定量化する。
【0059】
前記目標チャネル情報が選択された遅延-ドップラーペアの位置情報及び複素利得を含む場合に、第1機器は選択された遅延-ドップラーペアの位置情報及び複素利得の両方とも、目標フィードバック情報として直接定量化する。前記目標チャネル情報が選択された遅延-ドップラーペアの位置情報のみを含む場合に、第1機器は選択された遅延-ドップラーペアの位置情報を目標フィードバック情報として直接定量化する。
【0060】
1つの実施形態において、前記目標フィードバック情報内の遅延-ドップラーペアに対応する複素利得の浮動小数点数精度は第2パラメータによって決定され、前記第2パラメータは、
プロトコルによる決定と、
前記第1機器と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される。
【0061】
別の実施形態において、第1機器は前記目標チャネル情報によってコードブックセットから選択された目標コードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定し、具体的には、
1つの実施形態において、第1機器はコードブックセットから前記目標チャネル情報に最も類似するコードブックを選択し、前記最も類似するコードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定してもよい。前記目標フィードバック情報は前記最も類似するコードブックのindexであってもよく、第1機器は該最も類似するコードブックのindexを第2機器に送信する。第2機器は受信されたindexに基づいてコードブックセットから対応するコードブックを探し出し、さらに探し出されたコードブックに基づいて目標チャネル情報を復元すると、探し出されたコードブックをそのまま目標チャネル情報とし、さらに前記遅延ドップラードメインのチャネル情報を復元することができる。
【0062】
別の実施形態において、前記コードブックセット内の複数のコードブックの加重和で前記目標チャネル情報を示す場合に、前記複数のコードブックの加重和に基づいて目標フィードバック情報を決定する。第1機器はコードブックセットから複数のコードブックを選択し、目標チャネル情報を複数のコードブックの加重和として示す。1つの実施形態において、第1機器は、前記複数のコードブックの加重和に基づき、前記複数のコードブックの各コードブックのindex及び対応する加重値を目標フィードバック情報とし、前記第2機器に前記複数のコードブックのindex及び各コードブックに対応する加重値を送信してもよい。第2機器は受信されたindexに基づいてコードブックセットから対応する複数のコードブックを探し出し、さらに各コードブックに対応する加重値に基づき、前記目標チャネル情報を復元し、さらに前記遅延ドップラードメインのチャネル情報を得る。
【0063】
1つの実施形態において、前記加重値の浮動小数点数精度は第4パラメータによって決定され、前記第4パラメータは、
プロトコルによる決定と、
前記第1機器と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される。
【0064】
さらに、前記目標チャネル情報によってコードブックセットから選択された目標コードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定してフィードバックする場合に、前記目標コードブックは、
前記目標チャネル情報内の各遅延-ドップラーペアに対応する遅延値及びドップラー値によって得られた第1コードブックであって、各第1コードブックが1組の遅延-ドップラーペアの位置情報の組合せを指示するためのものである第1コードブックと、
前記目標チャネル情報内の各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得によって得られた第2コードブックであって、各第2コードブックが1組の遅延-ドップラーペアの複素利得の組合せを指示するためのものである第2コードブックと、
前記目標チャネル情報内の各遅延-ドップラーペアに対応する遅延値及びドップラー値、並びに各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得によって得られた第3コードブックであって、各第3コードブックが1組の遅延-ドップラーペアの位置情報及び対応する複素利得の組合せを指示するためのものである第3コードブックと、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0065】
目標チャネル情報に遅延-ドップラーペアの位置情報のみが含まれる場合、コードブックセットから第1コードブックを目標コードブックとして選択し、さらに前記選択された第1コードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定してもよいことを理解すべきである。目標チャネル情報に遅延-ドップラーペアの位置情報及び複素利得が含まれると判定した場合、2つのコードブックセットからそれぞれ第1コードブック及び第2コードブックを目標コードブックとして選択し、さらに選択された第1コードブック及び第2コードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定するか、又はコードブックセットから第3コードブックを目標コードブックとして選択し、さらに選択された第3コードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定してもよい。
【0066】
1つの実施形態において、前記第1機器と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングは、
無線リソース制御シグナリングと、
物理ダウンリンク制御チャネルのレイヤ1シグナリングと、
物理ダウンリンク共有チャネルの情報と、
媒体アクセス制御層制御要素のシグナリングと、
システム情報ブロックと、
物理アップリンク制御チャネルのレイヤ1シグナリングと、
物理ランダムアクセスチャネルのMSG 1情報と、
物理ランダムアクセスチャネルのMSG 3情報と、
物理ランダムアクセスチャネルのMSG A情報と、
物理アップリンク共有チャネルの情報と、
Xnインタフェースシグナリングと、
PC5インタフェースシグナリングと、
Sidelinkインタフェースシグナリングと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0067】
1つの実施形態において、第1機器は伝送環境条件、伝送要件に応じて、
閾値、第1数、第1パラメータ、第2パラメータ、第3パラメータ、第4パラメータのうちの少なくとも1つのパラメータを適応的に調整してもよく、
ここで、前記適応調整のプロセスは前記第1機器又は第2機器によりトリガされる。前記適応調整のプロセスは前記第1機器又は第2機器によりトリガされる。
【0068】
1つの実施形態において、図7は本出願の実施例に係る別の遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法のフローチャートを示し、図7に示すように、前記方法は以下のステップS701~ステップS713を含む。
【0069】
ステップS701で、第1機器が遅延ドップラードメインのチャネル情報を得る。
ステップS702で、遅延ドップラードメインの各遅延-ドップラーペアからノルムが閾値αより大きい遅延-ドップラーペアを選択するか、又は、ノルムが最大な上位F個の遅延-ドップラーペアを選択する。
ステップS703で、第2機器へのフィードバック情報で複素利得をフィードバックするか否かを判定し、是であれば、ステップS704を実行し、否であれば、ステップS705を実行する。
ステップS704で、選択された遅延-ドップラーペアの位置情報及び複素利得を、目標チャネル情報とする。
ステップS705で、選択された遅延-ドップラーペアの位置情報を、目標チャネル情報とする。
ステップS706で、遅延ドップラードメインのチャネル情報を直接定量化するか否かを判定し、是であれば、ステップS707を実行し、否であれば、コードブックセットに基づいてステップS709を実行する。
ステップS707で、目標チャネル情報を、目標フィードバック情報として直接定量化する。
ステップS708で、第2機器に目標フィードバック情報を送信する。
ステップS709で、コードブックのみによる方式を採用するか否かを判定し、是であれば、ステップS710を実行し、否であれば、ステップS712を実行する。
ステップS710で、コードブックセットから前記目標チャネル情報に最も類似するコードブックを選択する。
ステップS711で、前記最も類似するコードブックに基づき、第2機器に該コードブックの識別子をフィードバックする。
ステップS712で、前記コードブックセット内の複数のコードブックの加重和で前記目標チャネル情報を示す。
ステップS713で、前記最も類似するコードブックに基づき、第2機器に該コードブックの識別子をフィードバックする。
【0070】
これにより、本出願の実施例は遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法を提供し、第1機器が各遅延-ドップラーペアの複素利得のノルムを取得し、ノルムが閾値より大きい遅延-ドップラーペア又はノルムが最大な第1数の遅延-ドップラーペアに基づいて目標チャネル情報を得、さらにそれぞれ、直接定量化によって又はコードブックセットに基づき、目標フィードバック情報を得て第2機器に送信することで、遅延ドップラードメインのチャネル情報を正確に送信し、目標チャネル情報及び目標フィードバック情報の決定方法によって、フィードバックオーバーヘッドとフィードバック精度のバランスを取ることができる。
【0071】
上記実施例に基づき、さらに、前記第1機器がチャネル推定を行った後、前記方法は、
前記第1機器が遅延ドップラードメインのチャネル推定結果又は遅延ドップラードメインのベクトル化された等価チャネル行列推定結果に基づき、第1パラメータを得て前記第2機器にフィードバックするステップをさらに含み、
前記第1パラメータは、
チャネル品質インジケータ(Channel quality indicator,CQI)と、
プリコーディング行列インジケータ(Precoding matrix indicator,PMI)と、
ランクインジケータ(Rank indicator,RI)と、
チャネル状態情報リソースインジケータ(CSI-RS Resource Indicator,CRI)と、
同期信号ブロックリソースインジケータ(Synchronization Signal and PBCH block Resource Indicator,SSBRI)と、
レイヤインジケータ(Layer Indicator,LI)と、
L1基準信号受信電力(L1 Reference Signal Received Power,L1-RSRP)と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0072】
これにより、本出願の実施例は遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法を提供し、第1機器が遅延ドップラードメインのチャネル推定結果又は遅延ドップラードメインのベクトル化された等価チャネル行列推定結果に基づき、第1パラメータを得て前記第2機器にフィードバックすることで、遅延ドップラードメインのチャネル情報を正確に送信し、目標チャネル情報及び目標フィードバック情報の決定方法によって、フィードバックオーバーヘッドとフィードバック精度のバランスを取ることができる。
【0073】
説明すべきことは、本出願の実施例で提供される遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法は、実行主体が遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック装置、又は、該遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック装置における遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法を実行するための制御モジュールであってもよい点である。本出願の実施例では遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック装置が遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法を実行することを例にし、本出願の実施例で提供される遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック装置を説明する。
【0074】
図8は本出願の実施例に係る遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック装置の構造模式図を示し、図8に示すように、前記装置は、測定モジュール801及びフィードバックモジュール802を含む。
【0075】
前記測定モジュール801は、目標信号に対してチャネル推定を行って遅延ドップラードメインの目標チャネル情報を得るためのものであり、前記フィードバックモジュール802は、第2機器に目標フィードバック情報を送信するためのものであり、
ここで、前記目標フィードバック情報は前記目標チャネル情報に関連付けられ、前記目標信号は前記第2機器又は第3機器が前記第1機器に送信した信号である。
【0076】
これにより、本出願の実施例は遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック装置を提供し、第2機器に目標フィードバック情報を送信し、ここで、前記目標フィードバック情報は目標チャネル情報に関連付けられ、前記目標チャネル情報は前記第1機器が目標信号に対してチャネル推定を行って得た遅延ドップラードメインの全部又は一部のチャネル情報であり、前記目標信号は前記第2機器又は第3機器が前記第1機器に送信した信号であることで、遅延ドップラードメインのチャネル情報を正確に送信し、目標チャネル情報及び目標フィードバック情報の決定方法によって、フィードバックオーバーヘッドとフィードバック精度のバランスを取ることができる。
【0077】
上記実施例に基づき、さらに、前記目標チャネル情報は前記遅延ドップラードメインにおける全ての遅延-ドップラーペア、及び各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得を含み、ここで、前記遅延-ドップラーペアは1対の遅延値とドップラー値によって決定され、前記遅延ドップラードメインにおいて前記1対の遅延値とドップラー値により指示された領域を指示するためのものである。
【0078】
さらに、前記フィードバックモジュールは、さらに、
前記目標チャネル情報を目標フィードバック情報として直接定量化するステップと、
前記目標チャネル情報によってコードブックセットから選択された目標コードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定するステップと、のうちの少なくとも1つを実行するためのものである。
【0079】
さらに、前記目標チャネル情報を直接定量化する場合に、前記目標フィードバック情報内の遅延-ドップラーペアに対応する複素利得の浮動小数点数精度は第2パラメータによって決定され、前記第2パラメータは、
プロトコルによる決定と、
前記装置と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される。
【0080】
さらに、前記目標チャネル情報によってコードブックセットから選択された目標コードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定する前記ステップは、
コードブックセットから前記目標チャネル情報に最も類似するコードブックを選択し、前記最も類似するコードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定するステップと、
前記コードブックセット内の複数のコードブックの加重和で前記目標チャネル情報を示す場合に、前記複数のコードブックの加重和に基づいて目標フィードバック情報を決定するステップと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0081】
さらに、前記複数のコードブックの加重和に基づいて目標フィードバック情報を決定する前記ステップは、
前記複数のコードブックの加重和に基づき、前記複数のコードブックの各コードブックの識別子及び対応する加重値を目標フィードバック情報とするステップを含む。
【0082】
前記目標チャネル情報によってコードブックセットから選択された目標コードブックは、
前記目標チャネル情報内の各遅延-ドップラーペアに対応する遅延値及びドップラー値によって得られた第1コードブックと、
前記目標チャネル情報内の各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得によって得られた第2コードブックと、
前記目標チャネル情報内の各遅延-ドップラーペアに対応する遅延値及びドップラー値、並びに各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得によって得られた第3コードブックと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0083】
さらに、前記加重値の浮動小数点数精度は第4パラメータによって決定され、前記第4パラメータは、
プロトコルによる決定と、
前記装置と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される。
【0084】
さらに、前記第1シグナリングは、
無線リソース制御シグナリングと、
物理ダウンリンク制御チャネルのレイヤ1シグナリングと、
物理ダウンリンク共有チャネルの情報と、
媒体アクセス制御層制御要素のシグナリングと、
システム情報ブロックと、
物理アップリンク制御チャネルのレイヤ1シグナリングと、
物理ランダムアクセスチャネルのMSG 1情報と、
物理ランダムアクセスチャネルのMSG 3情報と、
物理ランダムアクセスチャネルのMSG A情報と、
物理アップリンク共有チャネルの情報と、
Xnインタフェースシグナリングと、
PC5インタフェースシグナリングと、
Sidelinkインタフェースシグナリングと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0085】
これにより、本出願の実施例は遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック装置を提供し、推定によって得られた遅延ドップラードメインのチャネル情報をいずれも目標チャネル情報とし、それぞれ、直接定量化によって又はコードブックセットに基づき、目標フィードバック情報を得て第2機器に送信することで、遅延ドップラードメインのチャネル情報を正確に送信し、目標チャネル情報及び目標フィードバック情報の決定方法によって、フィードバックオーバーヘッドとフィードバック精度のバランスを取ることができる。
【0086】
上記実施例に基づき、さらに、前記測定モジュールは、前記遅延ドップラードメインにおける各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得のノルムを取得し、第1条件を満たす遅延-ドップラーペアに基づいて目標チャネル情報を決定するためのものであり、
ここで、第1条件を満たす前記遅延-ドップラーペアは、
ノルムが閾値より大きい遅延-ドップラーペアと、
ノルムが最大な第1数の遅延-ドップラーペアと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0087】
さらに、前記ノルムは前記複素利得のモジュラス値であるか又は前記複素利得のモジュラス値の目標累乗である。
【0088】
さらに、前記ノルムの浮動小数点数精度は第3パラメータによって決定され、前記第3パラメータは、
プロトコルによる決定と、
前記装置と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される。
【0089】
さらに、前記閾値及び第1数は、
プロトコルによる決定と、
前記装置と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される。
【0090】
さらに、前記目標チャネル情報は、
第1条件を満たす遅延-ドップラーペアの前記遅延ドップラードメインでの位置情報と、
第1条件を満たす遅延-ドップラーペアに対応する複素利得と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0091】
さらに、前記測定モジュールはさらに、伝送環境条件、伝送要件に応じて、
閾値、第1数、第1パラメータ、第2パラメータ、第3パラメータ、第4パラメータのうちの少なくとも1つのパラメータを適応的に調整するためのものであり、
ここで、前記適応調整のプロセスは前記第1機器又は第2機器によりトリガされる。
【0092】
これにより、本出願の実施例は遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック装置を提供し、各遅延-ドップラーペアの複素利得のノルムを取得し、ノルムが閾値より大きい遅延-ドップラーペア又はノルムが最大な第1数の遅延-ドップラーペアに基づいて目標チャネル情報を得、さらにそれぞれ、直接定量化によって又はコードブックセットに基づき、目標フィードバック情報を得て第2機器に送信することで、遅延ドップラードメインのチャネル情報を正確に送信し、目標チャネル情報及び目標フィードバック情報の決定方法によって、フィードバックオーバーヘッドとフィードバック精度のバランスを取ることができる。
【0093】
上記実施例に基づき、さらに、前記フィードバックモジュールは、遅延ドップラードメインのチャネル推定結果又は遅延ドップラードメインのベクトル化された等価チャネル行列推定結果に基づき、第1パラメータを得て前記第2機器にフィードバックするためのものであり、
前記第1パラメータは、
チャネル品質インジケータと、
プリコーディング行列インジケータと、
ランクインジケータと、
チャネル状態情報リソースインジケータと、
同期信号ブロックリソースインジケータと、
レイヤインジケータと、
L1基準信号受信電力と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0094】
これにより、本出願の実施例は遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック装置を提供し、遅延ドップラードメインのチャネル推定結果又は遅延ドップラードメインのベクトル化された等価チャネル行列推定結果に基づき、第1パラメータを得て前記第2機器にフィードバックすることで、遅延ドップラードメインのチャネル情報を正確に送信し、目標チャネル情報及び目標フィードバック情報の決定方法によって、フィードバックオーバーヘッドとフィードバック精度のバランスを取ることができる。
【0095】
本出願の実施例における遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック装置は装置、操作システムを有する装置又は電子機器であってもよいし、端末における部材、集積回路、又はチップであってもよい。該装置又は電子機器は携帯型端末であってもよいし、非携帯型端末であってもよい。例示的に、携帯型端末は上記で列挙された端末11のタイプを含んでもよいが、それらに限定されない。非携帯型端末はサーバ、ネットワーク接続ストレージ(Network Attached Storage,NAS)、パーソナルコンピュータ(personal computer,PC)、テレビ(television,TV)、現金自動預払機又はキオスク等であってもよく、本出願の実施例では具体的に限定しない。
【0096】
本出願の実施例で提供される遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック装置は図2から図7の方法実施例で実現される各プロセスを実現し、同じ技術効果を達成することができ、重複を回避するために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0097】
選択的に、図9に示すように、本出願の実施例は通信機器900をさらに提供し、該通信機器900はプロセッサ901と、メモリ902と、メモリ902に記憶され且つ前記プロセッサ901上で実行可能なプログラム又はコマンドとを含み、例えば、該通信機器900が端末である場合、該プログラム又はコマンドはプロセッサ901により実行されると、上記遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法の実施例の各プロセスが実現され、同じ技術効果を達成できる。該通信機器900がネットワーク側機器である場合、該プログラム又はコマンドはプロセッサ901により実行されると、上記遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法の実施例の各プロセスが実現され、同じ技術効果を達成でき、重複を回避するために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0098】
本出願の実施例は端末をさらに提供し、該端末はプロセッサと通信インタフェースとを含み、プロセッサは目標信号に対してチャネル推定を行って遅延ドップラードメインの目標チャネル情報を得るためのものであり、通信インタフェースは第2機器に目標フィードバック情報を送信するためのものである。該端末実施例は上記端末側方法実施例に対応するものであり、上記方法実施例の各実施プロセス及び実施形態はいずれも該端末実施例に適用でき、同じ技術効果を達成できる。具体的には、図10は本出願の実施例を実現する端末のハードウェア構造模式図である。
【0099】
該端末1000は、高周波ユニット1001、ネットワークモジュール1002、オーディオ出力ユニット1003、入力ユニット1004、センサ1005、表示ユニット1006、ユーザ入力ユニット1007、インタフェースユニット1008、メモリ1009、及びプロセッサ1010等の部材のうちの少なくとも一部を含むが、それらに限定されない。
【0100】
当業者であれば、端末1000は各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよく、電源は電源管理システムによってプロセッサ1010に論理的に接続し、さらに電源管理システムによって充放電の管理、及び電力消費管理等の機能を実現できることが理解可能である。図10に示す端末の構造は端末を限定するものではなく、端末は図より多く又はより少ない部材、又は一部の部材の組合せ、又は異なる部材配置を含んでもよく、ここでは詳細な説明を省略する。
【0101】
本出願の実施例では、入力ユニット1004はビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードで画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)が取得したスチル画像又はビデオの画像データを処理するグラフィックスプロセッシングユニット(Graphics Processing Unit,GPU)10041と、マイクロホン10042とを含んでもよいことを理解すべきである。表示ユニット1006は表示パネル10061を含んでもよく、表示パネル10061は液晶ディスプレイ、有機発光ダイオード等の形態で配置することができる。ユーザ入力ユニット1007はタッチパネル10071及び他の入力機器10072を含む。タッチパネル10071は、タッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル10071は、タッチ検出装置及びタッチコントローラとの2つの部分を含んでもよい。他の入力機器10072は、物理キーボード、機能ボタン(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタン等)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限定されず、ここでは詳細な説明を省略する。
【0102】
本出願の実施例では、高周波ユニット1001はネットワーク側機器からのダウンリンクデータを受信した後、プロセッサ1010で処理し、また、アップリンクのデータをネットワーク側機器に送信する。通常、高周波ユニット1001は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、受送信機、カプラー、低騒音増幅器、デュプレクサ等を含むが、それらに限定されない。
【0103】
メモリ1009は、ソフトウェアプログラム又はコマンド及び様々なデータを記憶するために用いることができる。メモリ1009は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーション又はコマンド(例えば、音声再生機能、画像再生機能等)等を記憶可能なプログラム又はコマンド記憶領域と、データ記憶領域とを主に含んでもよい。また、メモリ1009は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非一時的メモリをさらに含んでもよい。そのうち、非一時的メモリは、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(Programmable ROM,PROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Erasable PROM,EPROM)、電気消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Electrically EPROM,EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。例えば少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非一時的ソリッドステート記憶デバイスが挙げられる。
【0104】
プロセッサ1010は、1つ又は複数の処理ユニットを含んでもよい。選択的に、プロセッサ1010に、オペレーティングシステム、ユーザインタフェース及びアプリケーション又はコマンド等を主に処理するアプリケーションプロセッサと、ベースバンドプロセッサのような無線通信を主に処理するモデムプロセッサとを統合することができる。上記モデムプロセッサはプロセッサ1010に統合されなくてもよいことが理解可能である。
【0105】
そのうち、高周波ユニット1001は、第2機器に目標フィードバック情報を送信するためのものであり、
ここで、前記目標フィードバック情報は前記目標チャネル情報に関連付けられ、前記目標信号は前記第2機器又は第3機器が前記第1機器に送信した信号である。
【0106】
プロセッサ1010は、目標信号に対してチャネル推定を行って遅延ドップラードメインの目標チャネル情報を得るためのものである。
【0107】
本出願の実施例は遅延ドップラードメインのチャネル情報を正確に送信し、目標チャネル情報及び目標フィードバック情報の決定方法によって、フィードバックオーバーヘッドとフィードバック精度のバランスを取ることができる。
【0108】
選択的に、前記目標チャネル情報は前記遅延ドップラードメインにおける全ての遅延-ドップラーペア、及び各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得を含み、ここで、前記遅延-ドップラーペアは1対の遅延値とドップラー値によって決定され、前記遅延ドップラードメインにおいて前記1対の遅延値とドップラー値により指示された領域を指示するためのものである。
【0109】
さらに、前記高周波ユニット1001は、さらに、
前記目標チャネル情報を目標フィードバック情報として直接定量化するステップと、
前記目標チャネル情報によってコードブックセットから選択された目標コードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定するステップと、のうちの少なくとも1つを実行するためのものである。
【0110】
さらに、前記目標チャネル情報を直接定量化する場合に、前記目標フィードバック情報内の遅延-ドップラーペアに対応する複素利得の浮動小数点数精度は第2パラメータによって決定され、前記第2パラメータは、
プロトコルによる決定と、
前記装置と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される。
【0111】
さらに、前記目標チャネル情報によってコードブックセットから選択された目標コードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定する前記ステップは、
コードブックセットから前記目標チャネル情報に最も類似するコードブックを選択し、前記最も類似するコードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定するステップと、
前記コードブックセット内の複数のコードブックの加重和で前記目標チャネル情報を示す場合に、前記複数のコードブックの加重和に基づいて目標フィードバック情報を決定するステップと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0112】
さらに、前記複数のコードブックの加重和に基づいて目標フィードバック情報を決定する前記ステップは、
前記複数のコードブックの加重和に基づき、前記複数のコードブックの各コードブックの識別子及び対応する加重値を目標フィードバック情報とするステップを含む。
【0113】
前記目標チャネル情報によってコードブックセットから選択された前記目標コードブックは、
前記目標チャネル情報内の各遅延-ドップラーペアに対応する遅延値及びドップラー値によって得られた第1コードブックと、
前記目標チャネル情報内の各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得によって得られた第2コードブックと、
前記目標チャネル情報内の各遅延-ドップラーペアに対応する遅延値及びドップラー値、並びに各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得によって得られた第3コードブックと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0114】
さらに、前記加重値の浮動小数点数精度は第4パラメータによって決定され、前記第4パラメータは、
プロトコルによる決定と、
前記装置と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される。
【0115】
さらに、前記第1シグナリングは、
無線リソース制御シグナリングと、
物理ダウンリンク制御チャネルのレイヤ1シグナリングと、
物理ダウンリンク共有チャネルの情報と、
媒体アクセス制御層制御要素のシグナリングと、
システム情報ブロックと、
物理アップリンク制御チャネルのレイヤ1シグナリングと、
物理ランダムアクセスチャネルのMSG 1情報と、
物理ランダムアクセスチャネルのMSG 3情報と、
物理ランダムアクセスチャネルのMSG A情報と、
物理アップリンク共有チャネルの情報と、
Xnインタフェースシグナリングと、
PC5インタフェースシグナリングと、
Sidelinkインタフェースシグナリングと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0116】
本出願の実施例は遅延ドップラードメインのチャネル情報を正確に送信し、目標チャネル情報及び目標フィードバック情報の決定方法によって、フィードバックオーバーヘッドとフィードバック精度のバランスを取ることができる。
【0117】
さらに、前記プロセッサ1010はさらに、前記遅延ドップラードメインにおける各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得のノルムを取得し、第1条件を満たす遅延-ドップラーペアに基づいて目標チャネル情報を決定するためのものであり、
ここで、第1条件を満たす前記遅延-ドップラーペアは、
ノルムが閾値より大きい遅延-ドップラーペアと、
ノルムが最大な第1数の遅延-ドップラーペアと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0118】
さらに、前記ノルムは前記複素利得のモジュラス値であるか又は前記複素利得のモジュラス値の目標累乗である。
【0119】
さらに、前記ノルムの浮動小数点数精度は第3パラメータによって決定され、前記第3パラメータは、
プロトコルによる決定と、
前記装置と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される。
【0120】
さらに、前記閾値及び第1数は、
プロトコルによる決定と、
前記装置と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される。
【0121】
さらに、前記目標チャネル情報は、
第1条件を満たす遅延-ドップラーペアの前記遅延ドップラードメインでの位置情報と、
第1条件を満たす遅延-ドップラーペアに対応する複素利得と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0122】
さらに、前記測定モジュールはさらに、伝送環境条件、伝送要件に応じて、
閾値、第1数、第1パラメータ、第2パラメータ、第3パラメータ、第4パラメータのうちの少なくとも1つのパラメータを適応的に調整するためのものであり、
ここで、前記適応調整のプロセスは前記第1機器又は第2機器によりトリガされる。
【0123】
本出願の実施例は遅延ドップラードメインのチャネル情報を正確に送信し、目標チャネル情報及び目標フィードバック情報の決定方法によって、フィードバックオーバーヘッドとフィードバック精度のバランスを取ることができる。
【0124】
さらに、前記プロセッサ1010はさらに、遅延ドップラードメインのチャネル推定結果又は遅延ドップラードメインのベクトル化された等価チャネル行列推定結果に基づき、第1パラメータを得て前記第2機器にフィードバックするためのものであり、
前記第1パラメータは、
チャネル品質インジケータと、
プリコーディング行列インジケータと、
ランクインジケータと、
チャネル状態情報リソースインジケータと、
同期信号ブロックリソースインジケータと、
レイヤインジケータと、
L1基準信号受信電力と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0125】
本出願の実施例は遅延ドップラードメインのチャネル情報を正確に送信し、目標チャネル情報及び目標フィードバック情報の決定方法によって、フィードバックオーバーヘッドとフィードバック精度のバランスを取ることができる。
【0126】
本出願の実施例はネットワーク側機器をさらに提供し、該ネットワーク側機器はプロセッサと通信インタフェースとを含み、プロセッサは目標信号に対してチャネル推定を行って遅延ドップラードメインの目標チャネル情報を得るためのものであり、通信インタフェースは第2機器に目標フィードバック情報を送信するためのものである。該ネットワーク側機器の実施例は上記ネットワーク側機器の方法実施例に対応するものであり、上記方法実施例の各実施プロセス及び実施形態はいずれも該ネットワーク側機器の実施例に適用でき、同じ技術効果を達成できる。
【0127】
具体的には、本出願の実施例はネットワーク側機器をさらに提供する。図11に示すように、該ネットワーク機器1100は、アンテナ111、高周波装置112、ベースバンド装置113を含む。アンテナ111が高周波装置112に接続される。アップリンク方向において、高周波装置112はアンテナ111を介して情報を受信し、受信した情報をベースバンド装置113に送信して処理させる。ダウンリンク方向において、ベースバンド装置113は送信される情報を処理し、且つ高周波装置112に送信し、高周波装置112は受信した情報を処理してからアンテナ111を経由して送信する。
【0128】
上記周波帯処理装置はベースバンド装置113にあってもよく、上記実施例でネットワーク側機器が実行する方法はベースバンド装置113で実現でき、該ベースバンド装置113はプロセッサ114とメモリ115を含む。
【0129】
ベースバンド装置113は、例えば、複数のチップを設置した少なくとも1つのベースバンドボードを含んでもよく、図11に示すように、その1つのチップは、例えば、メモリ115に接続されてメモリ115中のプログラムを呼び出して、上記方法実施例に示されたネットワーク機器の操作を実行するプロセッサ114である。
【0130】
該ベースバンド装置113は、高周波装置112と情報をやり取りするためのネットワークインタフェース116をさらに含んでもよく、該インタフェースは、例えば、共通公衆無線インタフェース(common public radio interface,CPRI)である。
【0131】
具体的には、本発明の実施例のネットワーク側機器は、メモリ115に記憶され且つプロセッサ114上で実行可能なコマンド又はプログラムをさらに含み、プロセッサ114はメモリ115におけるコマンド又はプログラムを呼び出して、図6に示す各モジュールが実行する方法を実行し、同じ技術効果を達成することができ、重複を回避するために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0132】
本出願の実施例は可読記憶媒体をさらに提供し、前記可読記憶媒体にプログラム又はコマンドが記憶されており、該プログラム又はコマンドはプロセッサにより実行されると、上記遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法の実施例の各プロセスが実現され、同じ技術効果を達成でき、重複を回避するために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0133】
ここで、前記プロセッサは上記実施例に記載の端末におけるプロセッサである。前記可読記憶媒体は、コンピュータ読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、磁気ディスク又は光ディスク等のようなコンピュータ可読記憶媒体を含む。
【0134】
本出願の実施例はチップをさらに提供し、前記チップはプロセッサと通信インタフェースとを含み、前記通信インタフェースと前記プロセッサが結合され、前記プロセッサはプログラム又はコマンドを実行し、上記遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法の実施例の各プロセスを実行するためのものであり、同じ技術効果を達成でき、重複を回避するために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0135】
本出願の実施例で言及したチップは、システムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップ等と呼ばれてもよいことを理解すべきである。
【0136】
説明すべきことは、本明細書において、用語「含む」、「からなる」又はその他のあらゆる変形は非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含む点である。特に断らない限り、語句「一つの……を含む」により限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。また、指摘すべきことは、本出願の実施形態における方法及び装置の範囲は、図示又は検討された順序で機能を実行することに限定されず、係る機能に応じて実質的に同時に又は逆の順序で機能を実行することも含み得る点であり、例えば、説明されたものと異なる順番で、説明された方法を実行してもよく、さらに各種のステップを追加、省略、又は組み合わせてもよい。また、何らかの例を参照して説明した特徴は他の例において組み合わせられてもよい。
【0137】
以上の実施形態に対する説明によって、当業者であれば上記実施例の方法がソフトウェアと必要な共通ハードウェアプラットフォームとの組合せという形態で実現できることを明確に理解可能であり、当然ながら、ハードウェアによって実現してもよいが、多くの場合において前者がより好ましい実施形態である。このような見解をもとに、本出願の技術的解決手段は実質的に又は従来技術に寄与する部分はコンピュータソフトウェア製品の形で実施することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器等であってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させる複数のコマンドを含む。
【0138】
以上、図面を参照しながら本出願の実施例を説明したが、本出願は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本出願の示唆をもとに、当業者が本出願の趣旨及び特許請求の保護範囲から逸脱することなくなし得る多くの形態は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。
【符号の説明】
【0139】
11 第1機器
12 第2機器
111 アンテナ
112 高周波装置
113 ベースバンド装置
114 プロセッサ
115 メモリ
116 ネットワークインタフェース
801 測定モジュール
802 フィードバックモジュール
900 通信機器
901 プロセッサ
902 メモリ
1000 端末
1001 高周波ユニット
1002 ネットワークモジュール
1003 オーディオ出力ユニット
1004 入力ユニット
1005 センサ
1006 表示ユニット
1007 ユーザ入力ユニット
1008 インタフェースユニット
1009 メモリ
1010 プロセッサ
1100 ネットワーク機器
10041 グラフィックスプロセッシングユニット
10042 マイクロホン
10061 表示パネル
10071 タッチパネル
10072 入力機器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2023-11-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1機器が第2機器に目標フィードバック情報を送信するステップを含み、
前記目標フィードバック情報は目標チャネル情報に関連付けられ、前記目標チャネル情報は前記第1機器が目標信号に対してチャネル推定を行って得た遅延ドップラードメインの全部又は一部のチャネル情報であり、前記目標信号は前記第2機器又は第3機器が前記第1機器に送信した信号である、遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法。
【請求項2】
前記目標チャネル情報は前記遅延ドップラードメインにおける全ての遅延-ドップラーペア、及び各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得を含み、前記遅延-ドップラーペアは1対の遅延値とドップラー値によって決定され、前記遅延ドップラードメインにおいて前記1対の遅延値とドップラー値により指示された領域を指示するためのものである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記遅延ドップラードメインにおける各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得のノルムを取得し、第1条件を満たす遅延-ドップラーペアに基づいて目標チャネル情報を決定するステップをさらに含み、
第1条件を満たす前記遅延-ドップラーペアは、
ノルムが閾値より大きい遅延-ドップラーペアと、
ノルムが最大な第1数の遅延-ドップラーペアと、のうちの少なくとも1つを含み、
前記ノルムは前記複素利得のモジュラス値であるか又は前記複素利得のモジュラス値の目標累乗であり、
前記目標チャネル情報は、
第1条件を満たす遅延-ドップラーペアの前記遅延ドップラードメインでの位置情報と、
第1条件を満たす遅延-ドップラーペアに対応する複素利得と、のうちの少なくとも1つを含む、請求項に記載の方法。
【請求項4】
第1機器が第2機器に目標フィードバック情報を送信するステップの前に、
前記目標チャネル情報を目標フィードバック情報として直接定量化するステップと、
前記目標チャネル情報によってコードブックセットから選択された目標コードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定するステップと、のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記目標チャネル情報によってコードブックセットから選択された目標コードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定する前記ステップは、
コードブックセットから前記目標チャネル情報に最も類似するコードブックを選択し、前記最も類似するコードブックに基づいて目標フィードバック情報を決定するステップと、
前記コードブックセット内の複数のコードブックの加重和で前記目標チャネル情報を示す場合に、前記複数のコードブックの加重和に基づいて目標フィードバック情報を決定するステップと、のうちの少なくとも1つを含み、
前記複数のコードブックの加重和に基づいて目標フィードバック情報を決定する前記ステップは、
前記複数のコードブックの加重和に基づき、前記複数のコードブックの各コードブックの識別子及び対応する加重値を目標フィードバック情報とするステップを含む、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記目標チャネル情報によってコードブックセットから選択された前記目標コードブックは、
前記目標チャネル情報内の各遅延-ドップラーペアに対応する遅延値及びドップラー値によって得られた第1コードブックと、
前記目標チャネル情報内の各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得によって得られた第2コードブックと、
前記目標チャネル情報内の各遅延-ドップラーペアに対応する遅延値及びドップラー値、並びに各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得によって得られた第3コードブックと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1機器が遅延ドップラードメインのチャネル推定結果又は遅延ドップラードメインのベクトル化された等価チャネル行列推定結果に基づき、第1パラメータを得て前記第2機器にフィードバックするステップをさらに含み、
前記第1パラメータは、
チャネル品質インジケータと、
プリコーディング行列インジケータと、
ランクインジケータと、
チャネル状態情報リソースインジケータと、
同期信号ブロックリソースインジケータと、
レイヤインジケータと、
L1基準信号受信電力と、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記目標チャネル情報を直接定量化する場合に、前記目標フィードバック情報内の遅延-ドップラーペアに対応する複素利得の浮動小数点数精度は第2パラメータによって決定され、前記第2パラメータは、
プロトコルによる決定と、
前記第1機器と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記ノルムの浮動小数点数精度は第3パラメータによって決定され、前記第3パラメータは、
プロトコルによる決定と、
前記第1機器と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定され、
前記閾値及び第1数は、
プロトコルによる決定と、
前記第1機器と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される、請求項3に記載の方法。
【請求項10】
前記加重値の浮動小数点数精度は第4パラメータによって決定され、前記第4パラメータは、
プロトコルによる決定と、
前記第1機器と第2機器の間でやり取りされる第1シグナリングによる決定と、のうちの少なくとも1つの方式で決定される、請求項に記載の方法。
【請求項11】
目標信号に対してチャネル推定を行って遅延ドップラードメインの目標チャネル情報を得るための測定モジュールと、
第2機器に目標フィードバック情報を送信するためのフィードバックモジュールと、を含み、
前記目標フィードバック情報は前記目標チャネル情報に関連付けられ、前記目標信号は前記第2機器又は第3機器が前記第1機器に送信した信号である、遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック装置。
【請求項12】
前記目標チャネル情報は前記遅延ドップラードメインにおける全ての遅延-ドップラーペア、及び各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得を含み、前記遅延-ドップラーペアは1対の遅延値とドップラー値によって決定され、前記遅延ドップラードメインにおいて前記1対の遅延値とドップラー値により指示された領域を指示するためのものである、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記測定モジュールは、前記遅延ドップラードメインにおける各遅延-ドップラーペアに対応する複素利得のノルムを取得し、第1条件を満たす遅延-ドップラーペアに基づいて目標チャネル情報を決定するためのものであり、
第1条件を満たす前記遅延-ドップラーペアは、
ノルムが閾値より大きい遅延-ドップラーペアと、
ノルムが最大な第1数の遅延-ドップラーペアと、のうちの少なくとも1つを含み、
前記ノルムは前記複素利得のモジュラス値であるか又は前記複素利得のモジュラス値の目標累乗であり、
前記目標チャネル情報は、
第1条件を満たす遅延-ドップラーペアの前記遅延ドップラードメインでの位置情報と、
第1条件を満たす遅延-ドップラーペアに対応する複素利得と、のうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
記憶媒体に記憶され、少なくとも1つのプロセッサにより実行されることで請求項1から10のいずれか1項に記載の遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法のステップを実現する、コンピュータプログラム。
【請求項15】
プロセッサと通信インタフェースとを含み、前記通信インタフェースと前記プロセッサが結合され、前記プロセッサがプログラム又はコマンドを実行して請求項1から10のいずれか1項に記載の遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック方法のステップを実現するためのものである、チップ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
図1は本出願の実施例を適用可能な無線通信システムの構造模式図を示す。無線通信システムは第1機器11及び第2機器12を含み、ここで、第1機器と第2機器は2つの端末であってもよく、端末とネットワーク側機器であってもよい。前記端末は端末機器又はユーザ端末(User Equipment,UE)と呼ばれてもよく、端末は、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ノートパソコンとも呼ばれるラップトップコンピュータ(Laptop Computer)、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant,PDA)、携帯情報端末、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer,UMPC)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device,MID)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)又は車載機器(VUE)、歩行者端末(PUE)等の端末側機器であってもよく、ウェアラブルデバイスは、スマートウォッチ、リストバンド、イヤホン、メガネ等を含む。説明すべきことは、本出願の実施例では端末の具体的なタイプが限定されない点である。ネットワーク側機器は、基地局又はコアネットワークであってもよく、そのうち、基地局は、クセスポイント、ベーストランシーバ基地局(Base Transceiver Station,BTS)、無線基地局、無線送受信機、基本サービスセット(Basic Service Set,BSS)、拡張サービスセット(Extended Service Set,ESS)、Bノード、発展型Bノード(Evolved Node-B,eNB)、ホームBノード、ホーム発展型Bノード、無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Networks,WLAN)アクセスポイント、WiFiノード、送受信ポイント(Transmission Reception Point,TRP)又は前記分野における他の何らかの適切な用語と呼ばれてもよく、同じ技術効果を達成できれば、前記基地局は特定の技術用語に限定されるものではなく、説明すべきことは、本出願の実施例ではNRシステムにおける基地局のみを例とするが、基地局の具体的なタイプが限定されない点である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0051】
別の実施形態において、第1機器は各遅延-ドップラーペアの複素利得のノルムに基づき、ノルムが最大な上位F個の遅延-ドップラーペアを選択する。例えば、図3に示す遅延ドップラードメインを例にし、F=4の場合に選択される遅延-ドップラーペアの座標は[0,7]、[3,2]、[-2,4]、[3,6]であり、対応する複素利得ノルムはそれぞれ0.9084、0.7838、0.7262、0.5209であり、F=7の場合に選択される遅延-ドップラーペアの座標は[0,7]、[3,2]、[-2,4]、[3,6]、[-1,3]、[-4,5]、[-3,7]であり、対応する複素利得ノルムはそれぞれ0.9084、0.7838、0.7262、0.5209、0.4132、0.3333、0.2989である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0067
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0067】
1つの実施形態において、第1機器は伝送環境条件、伝送要件に応じて、
閾値、第1数、第1パラメータ、第2パラメータ、第3パラメータ、第4パラメータのうちの少なくとも1つのパラメータを適応的に調整してもよく、
ここで、前記適応調整のプロセスは前記第1機器又は第2機器によりトリガされ
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0069】
ステップS701で、第1機器が遅延ドップラードメインのチャネル情報を得る。
ステップS702で、遅延ドップラードメインの各遅延-ドップラーペアからノルムが閾値αより大きい遅延-ドップラーペアを選択するか、又は、ノルムが最大な上位F個の遅延-ドップラーペアを選択する。
ステップS703で、第2機器へのフィードバック情報で複素利得をフィードバックするか否かを判定し、是であれば、ステップS704を実行し、否であれば、ステップS705を実行する。
ステップS704で、選択された遅延-ドップラーペアの位置情報及び複素利得を、目標チャネル情報とする。
ステップS705で、選択された遅延-ドップラーペアの位置情報を、目標チャネル情報とする。
ステップS706で、遅延ドップラードメインのチャネル情報を直接定量化するか否かを判定し、是であれば、ステップS707を実行し、否であれば、コードブックセットに基づいてステップS709を実行する。
ステップS707で、目標チャネル情報を、目標フィードバック情報として直接定量化する。
ステップS708で、第2機器に目標フィードバック情報を送信する。
ステップS709で、コードブックのみによる方式を採用するか否かを判定し、是であれば、ステップS710を実行し、否であれば、ステップS712を実行する。
ステップS710で、コードブックセットから前記目標チャネル情報に最も類似するコードブックを選択する。
ステップS711で、前記最も類似するコードブックに基づき、第2機器に該コードブックの識別子をフィードバックする。
ステップS712で、前記コードブックセット内の複数のコードブックの加重和で前記目標チャネル情報を示す。
ステップS713で、第2機器に前記複数のコードブックの識別子及び対応する加重値をフィードバックする
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0095
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0095】
本出願の実施例における遅延ドップラードメインチャネル情報のフィードバック装置は装置、操作システムを有する装置又は電子機器であってもよいし、端末における部材、集積回路、又はチップであってもよい。該装置又は電子機器は携帯型端末であってもよいし、非携帯型端末であってもよい。例示的に、携帯型端末は上記で列挙された端末のタイプを含んでもよいが、それらに限定されない。非携帯型端末はサーバ、ネットワーク接続ストレージ(Network Attached Storage,NAS)、パーソナルコンピュータ(personal computer,PC)、テレビ(television,TV)、現金自動預払機又はキオスク等であってもよく、本出願の実施例では具体的に限定しない。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0122
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0122】
さらに、前記プロセッサ1010はさらに、伝送環境条件、伝送要件に応じて、
閾値、第1数、第1パラメータ、第2パラメータ、第3パラメータ、第4パラメータのうちの少なくとも1つのパラメータを適応的に調整するためのものであり、
ここで、前記適応調整のプロセスは前記第1機器又は第2機器によりトリガされる。
【国際調査報告】