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特表2024-521821コアネットワークにおいてネットワーク機能(NF)高可用性(HA)トポロジ情報を配布するための方法、システム、およびコンピュータ可読媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-04
(54)【発明の名称】コアネットワークにおいてネットワーク機能(NF)高可用性(HA)トポロジ情報を配布するための方法、システム、およびコンピュータ可読媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/00 20090101AFI20240528BHJP
   H04W 92/24 20090101ALI20240528BHJP
   H04W 88/18 20090101ALI20240528BHJP
   H04L 41/122 20220101ALI20240528BHJP
【FI】
H04W24/00
H04W92/24
H04W88/18
H04L41/122
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023573199
(86)(22)【出願日】2022-05-25
(85)【翻訳文提出日】2024-01-05
(86)【国際出願番号】 US2022030874
(87)【国際公開番号】W WO2022251324
(87)【国際公開日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】17/334,268
(32)【優先日】2021-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVASCRIPT
(71)【出願人】
【識別番号】502303739
【氏名又は名称】オラクル・インターナショナル・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スリバスタバ,アンキット
(72)【発明者】
【氏名】ラジプット,ジャイ
(72)【発明者】
【氏名】シング,ビレンドラ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067EE16
5K067HH23
(57)【要約】
コアネットワークにおいてネットワーク機能(NF)高可用性(HA)トポロジ情報を配布するための方法は、少なくとも1つのプロセッサを含むNFリポジトリ機能(NRF)において、NFセット内の複数のプロデューサNFから、プロデューサNFについてのNF HAトポロジ情報を含むNFRegister要求を受信することを含む。方法は、プロデューサNFを登録して、プロデューサNFについてのNF HAトポロジ情報を記憶することをさらに含む。方法は、コンシューマNFもしくはサービス通信プロキシ(SCP)から、プロデューサNFによって提供されるサービスに対応する少なくとも1つのサービスディスカバリパラメータを含むNFDiscover要求を受信することをさらに含む。方法は、NFDiscover応答を生成し、NFDiscover応答に、プロデューサNFについてのNF HAトポロジ情報を含めて、NFDiscover応答をコンシューマNFもしくはSCPに送信することによって、NFDiscover要求に応答することをさらに含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コアネットワークにおいてネットワーク機能(NF)高可用性(HA)トポロジ情報を配布するための方法であって、前記方法は、
少なくとも1つのプロセッサを含むネットワーク機能(NF)リポジトリ機能(NRF)において、
NFセット内の複数のプロデューサNFから、前記プロデューサNFについてのNF HAトポロジ情報を含むNFRegister要求を受信することと、
前記プロデューサNFを登録して、前記プロデューサNFについての前記NF HAトポロジ情報を記憶することと、
コンシューマNFもしくはサービス通信プロキシ(SCP)から、前記プロデューサNFによって提供されるサービスに対応する少なくとも1つのサービスディスカバリパラメータを含むNFDiscover要求を受信することと、
NFDiscover応答を生成し、前記NFDiscover応答に、前記プロデューサNFについての前記NF HAトポロジ情報を含めて、前記NFDiscover応答を前記コンシューマNFもしくはSCPに送信することによって、前記NFDiscover要求に応答することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記NF HAトポロジ情報を含む前記NFRegister要求を受信することは、前記プロデューサNFによってサポートされるNF HAトポロジタイプを識別する情報を含む前記NFRegister要求を受信することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記NF HAトポロジタイプを識別する前記情報は、アクティブ-アクティブNF HAトポロジタイプ、アクティブ-スタンバイNF HAトポロジタイプ、およびN+K NF HAトポロジタイプのうちの1つを識別する情報を含み、ここで、NおよびKは、前記NFセットにおけるアクティブNFの数およびスタンバイNFの数をそれぞれ識別する整数である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記NF HAトポロジ情報を含む前記NFRegister要求を受信することは、各々が前記NFセットにおけるプロデューサNFの現在のNF HAトポロジロールを識別する情報を含む前記NFRegister要求を受信することを含む、請求項2または請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記NFセットにおける前記プロデューサNFの前記現在のNF HAトポロジロールを識別する前記情報は、アクティブNFまたはスタンバイNFとして前記プロデューサNFを識別する情報を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記NF HAトポロジ情報を含む前記NFDiscover応答によって前記NFDiscover要求に応答することは、前記NFDiscover応答に、前記NF HAトポロジタイプを識別する前記情報と前記現在のNF HAトポロジロールを識別する前記情報とを含めることを含む、請求項4または請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記NRFにおいて、前記プロデューサNFのうちの少なくとも1つから、前記少なくとも1つのプロデューサNFについての更新されたNF HAトポロジ情報を含むNFUpdate要求を受信し、前記少なくとも1つのプロデューサNFについての前記更新されたNF HAトポロジ情報を有する前記NFUpdate要求の前記受信に応答して、前記少なくとも1つのプロデューサNFの前記更新されたNF HAトポロジ情報を記憶し、前記更新されたNF HAトポロジ情報を、前記少なくとも1つのプロデューサNFについてのNFプロファイル情報における更新を受信するようにサブスクライブされたコンシューマNFに自動的に伝送することを含む、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記更新されたNF HAトポロジ情報は、前記NFセット内の第1のプロデューサNFのアクティブHAロールからスタンバイHAロールへのロールの変化と、前記NFセット内の第2のプロデューサNFのスタンバイHAロールからアクティブHAロールへのロールの変化を示し、前記方法は、前記コンシューマNFもしくはSCPにおいて、サービス要求を前記第2のプロデューサNFに送信することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記NFDiscover要求をコンシューマNFもしくはSCPから受信することは、前記NFDiscover要求をコンシューマNFから受信することを含み、前記方法は、前記コンシューマNFにおいて、前記NF HAトポロジ情報を使用して、前記コンシューマNFにサービスを提供する前記NFセット内のプロデューサNFを選択することをさらに含む、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記NFDiscover要求をコンシューマNFもしくはSCPから受信することは、前記NFDiscover要求をSCPから受信することを含み、前記方法は、前記SCPにおいて、前記NF HAトポロジ情報を使用して、前記コンシューマNFにサービスを提供する前記NFセット内のプロデューサNFを選択することをさらに含む、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
コアネットワークにおいてネットワーク機能(NF)高可用性(HA)トポロジ情報を配布するためのシステムであって、前記システムは、
少なくとも1つのプロセッサを含むネットワーク機能(NF)リポジトリ機能(NRF)と、
NFセット内の複数のプロデューサNFから、前記プロデューサNFについてのNF HAトポロジ情報を含むNFRegister要求を受信することと、前記プロデューサNFを登録して、前記プロデューサNFについての前記NF HAトポロジ情報を記憶することと、コンシューマNFもしくはサービス通信プロキシ(SCP)から、前記プロデューサNFによって提供されるサービスに対応する少なくとも1つのサービスディスカバリパラメータを含むNFDiscover要求を受信することと、NFDiscover応答を生成し、前記NFDiscover応答に、前記プロデューサNFについての前記NF HAトポロジ情報を含めて、前記NFDiscover応答を前記コンシューマNFもしくはSCPに送信することによって、前記NFDiscover要求に応答することとのために、前記少なくとも1つのプロセッサによって実施されるNFプロファイルマネージャと
を備えるシステム。
【請求項12】
前記NFRegister要求は、前記プロデューサNFによってサポートされるNF HAトポロジタイプを識別する情報を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記NF HAトポロジタイプを識別する前記情報は、アクティブ-アクティブNF HAトポロジタイプ、アクティブ-スタンバイNF HAトポロジタイプ、およびN+K NF HAトポロジタイプのうちの1つを識別する情報を含み、ここで、NおよびKは、前記NFセットにおけるアクティブNFの数およびスタンバイNFの数をそれぞれ識別する整数である、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記NFRegister要求は各々が、前記NFセットにおけるプロデューサNFの現在のNF HAトポロジロールを識別する情報を含む、請求項12または請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記NFセットにおける前記プロデューサNFの前記現在のNF HAトポロジロールを識別する前記情報は、アクティブNFまたはスタンバイNFとして前記プロデューサNFを識別する情報を含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記NFDiscover応答は、前記NF HAトポロジタイプを識別する前記情報と前記現在のNF HAトポロジロールを識別する前記情報とを含む、請求項14または請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記NFプロファイルマネージャは、前記プロデューサNFのうちの少なくとも1つから、前記少なくとも1つのプロデューサNFについての更新されたNF HAトポロジ情報を含むNFUpdate要求を受信し、前記少なくとも1つのプロデューサNFについての前記更新されたNF HAトポロジ情報を有する前記NFUpdate要求の前記受信に応答して、前記少なくとも1つのプロデューサNFの前記更新されたNF HAトポロジ情報を記憶し、前記更新されたNF HAトポロジ情報を、前記少なくとも1つのプロデューサNFについてのNFプロファイル情報における更新を受信するようにサブスクライブされたコンシューマNFに自動的に伝送するように構成されている、請求項11~請求項16のいずれかに記載のシステム。
【請求項18】
前記更新されたNF HAトポロジ情報は、前記NFセット内の第1のプロデューサNFのアクティブHAロールからスタンバイHAロールへのロールの変化と、前記NFセット内の第2のプロデューサNFのスタンバイHAロールからアクティブHAロールへのロールの変化を示す、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記NFプロファイルマネージャは、前記NFDiscover要求をコンシューマNFから受信する、請求項11~請求項18のいずれかに記載のシステム。
【請求項20】
前記NFプロファイルマネージャは、前記NFDiscover要求をSCPから受信する、請求項11~請求項19のいずれかに記載のシステム。
【請求項21】
実行可能な命令が記憶されている非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、コンピュータのプロセッサによって実行されると、前記コンピュータを、
ネットワーク機能(NF)リポジトリ機能(NRF)において、
NFセット内の複数のプロデューサNFから、前記プロデューサNFについてのNF高可用性(HA)トポロジ情報を含むNFRegister要求を受信することと、
前記プロデューサNFを登録して、前記プロデューサNFについての前記NF HAトポロジ情報を記憶することと、
コンシューマNFもしくはサービス通信プロキシ(SCP)から、前記プロデューサNFによって提供されるサービスに対応する少なくとも1つのサービスディスカバリパラメータを含むNFDiscover要求を受信することと、
NFDiscover応答を生成し、前記NFDiscover応答に、前記プロデューサNFについての前記NF HAトポロジ情報を含めて、前記NFDiscover応答を前記コンシューマNFもしくはSCPに送信することによって、前記NFDiscover要求に応答することと
を含むステップを実行するように制御する、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権主張
本出願は、2021年5月28日に出願された米国特許出願第17/334,268号の優先権の利益を主張するものであり、その開示は、全体として参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本明細書で説明される主題は、NFのための高可用性サポートを提供することに関する。より具体的には、本明細書で説明される主題は、コアネットワークにおいてNF HAトポロジ情報を配布するための方法、システム、およびコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
5G電気通信ネットワークにおいて、サービスを提供するネットワーク機能は、プロデューサNFまたはNFサービスプロデューサと呼ばれる。サービスを消費するネットワーク機能は、コンシューマNFまたはNFサービスコンシューマと呼ばれる。ネットワーク機能は、ネットワーク機能がサービスを消費しているか、製造しているか、または消費および製造しているかに応じて、プロデューサNF、コンシューマNF、または両方であり得る。「プロデューサNF」および「NFサービスプロデューサ」という用語は、本明細書では互換的に使用される。同様に、「コンシューマNF」および「NFサービスコンシューマ」という用語も、本明細書では互換的に使用される。
【0004】
所与のプロデューサNFは、多くのサービスエンドポイントを有し得、サービスエンドポイントは、プロデューサNFによってホストされる1つまたは複数のNFインスタンスのためのポイントオブコンタクトである。サービスエンドポイントは、インターネットプロトコル(IP)アドレスおよびポート番号の組み合わせ、またはプロデューサNFをホストするネットワークノード上のIPアドレスおよびポート番号に分解される完全修飾ドメイン名によって識別される。NFインスタンスは、サービスを提供するプロデューサNFのインスタンスである。所与のプロデューサNFは、2つ以上のNFインスタンスを含み得る。また、複数のNFインスタンスが同一のサービスエンドポイントを共有できることに留意されたい。
【0005】
プロデューサNFは、ネットワーク機能リポジトリ機能(NRF)に登録する。NRFは、各NFインスタンスによってサポートされるサービスを識別する利用可能なNFインスタンスのサービスプロファイルを維持する。「サービスプロファイル」および「NFプロファイル」という用語は、本明細書では互換的に使用される。コンシューマNFは、NRFに登録したプロデューサNFインスタンスに関する情報を受け取るためにサブスクライブできる。
【0006】
コンシューマNFに加えて、NFサービスインスタンスに関する情報を受け取るためにサブスクライブできる別の種類のネットワークノードは、サービス通信プロキシ(SCP)である。SCPは、NRFでサブスクライブし、プロデューサNFサービスインスタンスに関する到達可能性およびサービスプロファイル情報を取得する。コンシューマNFは、サービス通信プロキシに接続し、サービス通信プロキシは、要求されたサービスを提供する、または受信先プロデューサNFインスタンスへのトラフィックを直接ルーティングするプロデューサNFサービスインスタンス間でトラフィックのロードバランシングを行う。
【0007】
SCPに加えて、プロデューサおよびコンシューマNF間のトラフィックをルーティングする中間プロキシノードの別の例は、セキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)である。SEPPは、異なる5G公共陸上移動通信網(PLMN)間で交換される制御プレーントラフィックを保護するために使用されるネットワークノードである。そのため、SEPPは、PLMN間で送信された全てアプリケーションプログラミングインターフェース(API)メッセージのためのメッセージフィルタリング、ポリシングおよびトポロジ隠蔽を行う。
【0008】
5G通信ネットワークにおける1つの問題は、NFがそれ自体のHAトポロジ情報を5Gネットワークにおける他のNFにパブリッシュする方策を3GPP(登録商標)標準が提供しないことである。5GネットワークにおけるNFは、アクティブ-アクティブ、アクティブ-スタンバイ、N+Kを含む異なるHAトポロジをサポートし、ここで、NはアクティブNFインスタンスの数、KはスタンバイNFインスタンスの数である。HAトポロジにおいて動作するプロデューサNFからサービスを取得しようとするコンシューマNFは、ロードバランシングのため、かつサービスをコンシューマNFに提供するプロデューサNFが失敗した場合に再ルーティングするためのHAトポロジを知る必要がある。しかしながら、3GPP標準は、プロデューサNFが、それ自体のHAトポロジ情報をコアネットワークにパブリッシュする方策を現在提供していない。その結果、ロードバランシングおよび再ルーティングは、5Gコアネットワークにおいて準最適に実行される場合がある。
【0009】
これらおよび他の問題に照らして、コアネットワークにおいてNF HAトポロジ情報を配布するための方法、システム、およびコンピュータ可読媒体に対する必要性が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
概要
コアネットワークにおいてネットワーク機能(NF)高可用性(HA)トポロジ情報を配布するための方法は、少なくとも1つのプロセッサを含むNFリポジトリ機能(NRF)において、NFセット内の複数のプロデューサNFから、プロデューサNFについてのNF HAトポロジ情報を含むNFRegister要求を受信することを含む。方法は、プロデューサNFを登録して、プロデューサNFについてのNF HAトポロジ情報を記憶することをさらに含む。方法は、コンシューマNFもしくはサービス通信プロキシ(SCP)から、プロデューサNFによって提供されるサービスに対応する少なくとも1つのサービスディスカバリパラメータを含むNFDiscover要求を受信することをさらに含む。方法は、NFDiscover応答を生成し、NFDiscover応答に、プロデューサNFについてのNF HAトポロジ情報を含めて、NFDiscover応答をコンシューマNFもしくはSCPに送信することによって、NFDiscover要求に応答することをさらに含む。
【0011】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、NF HAトポロジ情報を含むNFRegister要求を受信することは、プロデューサNFによってサポートされるNF HAトポロジタイプを識別する情報を含むNFRegister要求を受信することを含む。
【0012】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、NF HAトポロジタイプを識別する情報は、アクティブ-アクティブNF HAトポロジタイプ、アクティブ-スタンバイNF HAトポロジタイプ、およびN+K NF HAトポロジタイプのうちの1つを識別する情報を含み、ここで、NおよびKは、NFセットにおけるアクティブNFの数およびスタンバイNFの数をそれぞれ識別する整数である。
【0013】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、NF HAトポロジ情報を含むNFRegister要求を受信することは、各々がNFセットにおけるプロデューサNFの現在のNF HAトポロジロールを識別する情報を含むNFRegister要求を受信することを含む。
【0014】
本明細書で説明される主題の別の態様によればNFセットにおけるプロデューサNFの現在のNF HAトポロジロールを識別する情報は、アクティブNFまたはスタンバイNFとしてプロデューサNFを識別する情報を含む。
【0015】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、NF HAトポロジ情報を含むNFDiscover応答によってNFDiscover要求に応答することは、NFDiscover応答に、NF HAトポロジタイプを識別する情報と現在のNF HAトポロジロールを識別する情報とを含めることを含む。
【0016】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、NF HAトポロジ情報を配布するための方法は、NRFにおいて、プロデューサNFのうちの少なくとも1つから、少なくとも1つのプロデューサNFについての更新されたNF HAトポロジ情報を含むNFUpdate要求を受信し、少なくとも1つのプロデューサNFについての更新されたNF HAトポロジ情報を有するNFUpdate要求の受信に応答して、少なくとも1つのプロデューサNFの更新されたNF HAトポロジ情報を記憶し、更新されたNF HAトポロジ情報を、少なくとも1つのプロデューサNFについてのNFプロファイル情報における更新を受信するようにサブスクライブされたコンシューマNFに自動的に伝送することを含む。
【0017】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、更新されたNF HAトポロジ情報は、NFセット内の第1のプロデューサNFのアクティブHAロールからスタンバイHAロールへのロールの変化と、NFセット内の第2のプロデューサNFのスタンバイHAロールからアクティブHAロールへのロールの変化を示し、方法は、コンシューマNFもしくはSCPにおいて、サービス要求を第2のプロデューサNFに送信することをさらに含む。
【0018】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、NFDiscover要求をコンシューマNFもしくはSCPから受信することは、NFDiscover要求をコンシューマNFから受信することを含み、方法は、コンシューマNFにおいて、NF HAトポロジ情報を使用して、コンシューマNFにサービスを提供するNFセット内のプロデューサNFを選択することをさらに含む。
【0019】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、NFDiscover要求をコンシューマNFもしくはSCPから受信することは、NFDiscover要求をSCPから受信することを含み、方法は、SCPにおいて、NF HAトポロジ情報を使用して、コンシューマNFにサービスを提供するNFセット内のプロデューサNFを選択することをさらに含む。
【0020】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、コアネットワークにおいてネットワーク機能(NF)高可用性(HA)トポロジ情報を配布するためのシステムが提供される。システムは、少なくとも1つのプロセッサを含むネットワーク機能(NF)リポジトリ機能(NRF)を含む。システムは、NFセット内の複数のプロデューサNFから、プロデューサNFについてのNF HAトポロジ情報を含むNFRegister要求を受信することと、プロデューサNFを登録して、プロデューサNFについてのNF HAトポロジ情報を記憶することと、コンシューマNFもしくはサービス通信プロキシ(SCP)から、プロデューサNFによって提供されるサービスに対応する少なくとも1つのサービスディスカバリパラメータを含むNFDiscover要求を受信することと、NFDiscover応答を生成し、NFDiscover応答に、プロデューサNFについてのNF HAトポロジ情報を含めて、NFDiscover応答をコンシューマNFもしくはSCPに送信することによって、NFDiscover要求に応答することとのために、少なくとも1つのプロセッサによって実施されるNFプロファイルマネージャをさらに含む。
【0021】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、NFRegister要求は、プロデューサNFによってサポートされるNF HAトポロジタイプを識別する情報を含む。
【0022】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、NF HAトポロジタイプを識別する情報は、アクティブ-アクティブNF HAトポロジタイプ、アクティブ-スタンバイNF HAトポロジタイプ、およびN+K NF HAトポロジタイプのうちの1つを識別する情報を含み、ここで、NおよびKは、NFセットにおけるアクティブNFの数およびスタンバイNFの数をそれぞれ識別する整数である。
【0023】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、NFRegister要求は各々が、NFセットにおけるプロデューサNFの現在のNF HAトポロジロールを識別する情報を含む。
【0024】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、NFセットにおけるプロデューサNFの現在のNF HAトポロジロールを識別する情報は、アクティブNFまたはスタンバイNFとしてプロデューサNFを識別する情報を含む。
【0025】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、NFDiscover応答は、NF HAトポロジタイプを識別する情報と現在のNF HAトポロジロールを識別する情報とを含む。
【0026】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、NFプロファイルマネージャは、プロデューサNFのうちの少なくとも1つから、少なくとも1つのプロデューサNFについての更新されたNF HAトポロジ情報を含むNFUpdate要求を受信し、少なくとも1つのプロデューサNFについての更新されたNF HAトポロジ情報を有するNFUpdate要求の受信に応答して、少なくとも1つのプロデューサNFの更新されたNF HAトポロジ情報を記憶し、更新されたNF HAトポロジ情報を、少なくとも1つのプロデューサNFについてのNFプロファイル情報における更新を受信するようにサブスクライブされたコンシューマNFに自動的に伝送するように構成されている。
【0027】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、更新されたNF HAトポロジ情報は、NFセット内の第1のプロデューサNFのアクティブHAロールからスタンバイHAロールへのロールの変化と、NFセット内の第2のプロデューサNFのスタンバイHAロールからアクティブHAロールへのロールの変化とを示す。
【0028】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、NFプロファイルマネージャは、NFDiscover要求をコンシューマNFから受信する。
【0029】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、NFプロファイルマネージャは、NFDiscover要求をSCPから受信する。
【0030】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、実行可能な命令が記憶されている非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令は、コンピュータのプロセッサによって実行されると、コンピュータを、ステップを実行するように制御する、非一時的コンピュータ可読媒体が提供される。ステップは、ネットワーク機能(NF)リポジトリ機能(NRF)において実行される。ステップは、NFセット内の複数のプロデューサNFから、プロデューサNFについてのNF高可用性(HA)トポロジ情報を含むNFRegister要求を受信することを含む。ステップは、プロデューサNFを登録して、プロデューサNFについてのNF HAトポロジ情報を記憶することをさらに含む。ステップは、コンシューマNFもしくはサービス通信プロキシ(SCP)から、プロデューサNFによって提供されるサービスに対応する少なくとも1つのサービスディスカバリパラメータを含むNFDiscover要求を受信することをさらに含む。ステップは、NFDiscover応答を生成し、NFDiscover応答に、プロデューサNFについてのNF HAトポロジ情報を含めて、NFDiscover応答をコンシューマNFもしくはSCPに送信することによって、NFDiscover要求に応答することをさらに含む。
【0031】
本明細書で説明される主題は、ハードウェアおよび/またはファームウェアと組み合わせてソフトウェアにおいて実施され得る。例えば、本明細書に記載の主題は、プロセッサによって実行されるソフトウェアにおいて実施され得る。例示的な一実施例では、本明細書に記載の主題は、コンピュータが実行可能な命令が記憶されている非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令は、コンピュータのプロセッサによって実行されると、コンピュータを、ステップを実行するように制御する、非一時的コンピュータ可読媒体を使用して実施され得る。本明細書に記載の主題を実施するのに適した例示的なコンピュータ可読媒体は、ディスクメモリデバイス、チップメモリデバイス、プログラマブル論理デバイス、および特定用途向け集積回路など、非一時的コンピュータ可読媒体を含む。加えて、本明細書に記載の主題を実施するコンピュータ可読媒体は、単一のデバイスまたはコンピューティングプラットフォーム上に位置し得、または複数のデバイスまたはコンピューティングプラットフォームにわたって分散され得る。
【0032】
本明細書で説明される主題の例示的な実施態様が、添付図面を参照して以下で説明される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】例示的な5Gシステムネットワークアーキテクチャを示すネットワーク図である。
図2】NF HAトポロジ情報の配布のためのサポートを提供しない、ネットワークにおけるネットワーク機能間で交換される例示的なメッセージを示すメッセージフロー図であり、コンシューマNFがスタンバイHAロールに現在あるプロデューサNFを選択する。
図3】NF HAトポロジ情報の配布のためのサポートを提供しない、ネットワークにおけるネットワーク機能間で交換される例示的なメッセージを示すメッセージフロー図であり、プロデューサNFがスタンバイHAロールに遷移し、コンシューマNFが、HA状態遷移後にプロデューサNFからサービスを取得することを試行する。
図4】NF HAトポロジ情報の配布をサポートする例示的なネットワークを示すメッセージフロー図であり、プロデューサNFは、プロデューサNFがメンバであるNFセットによって実施されたHAトポロジタイプと、プロデューサNFの現在のHAロールとをNRFに提供し、NRFはディスカバリ応答においてコンシューマNFにHAトポロジ情報を提供し、それによってコンシューマNFは、サービスを提供するプロデューサNFを選択する際にHAトポロジ情報を使用できる。
図5】HAトポロジ情報の配布をサポートする例示的なネットワークを示すメッセージフロー図であり、プロデューサNFは、プロデューサNFがメンバであるNFセットによって実施されたHAトポロジタイプと、プロデューサNFの現在のHAロールとを、NRFに提供し、NRFは、HAトポロジ情報における更新をコンシューマNFにパブリッシュし、コンシューマNFは、更新されたHAトポロジ情報を使用して、サービスを提供するアクティブなプロデューサNFを選択する。
図6】コンシューマNFおよびSCPへのNF HAトポロジ情報の配布を容易にする、NRFのための例示的なアーキテクチャを示すブロック図である。
図7】NFおよびSCPへNF HAトポロジ情報を配布するために、NRFによって実行される例示的なプロセスを示すフローチャートである。
図8】NF HAトポロジ情報を取得および使用するためのコンシューマNFのための例示的なアーキテクチャを示すブロック図である。
図9】NF HAトポロジ情報を取得および使用するためにコンシューマNFによって実行される例示的なプロセスを示すフローチャートである。
図10】NF HAトポロジ情報を配布するためのプロデューサNFのための例示的なアーキテクチャを示すブロック図である。
図11】NF HAトポロジ情報を配布するために、プロデューサNFによって実行される例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
詳細な説明
図1は、例示的な5Gシステムネットワークアーキテクチャを示すブロック図である。図1のアーキテクチャは、同じホーム公衆移動通信網(HPLMN)に位置し得るNRF100およびSCP101を含む。上述したように、NRF100は、利用可能なプロデューサNFサービスインスタンスおよびそれらがサポートされたサービスのプロファイルを維持し、コンシューマNFもしくはSCPが、新規/更新されたプロデューサNFサービスインスタンスの登録にサブスクライブし、それが通知されることを可能にし得る。SCP101はまた、プロデューサNFインスタンスのサービス発見および選択をサポートし得る。SCP101は、コンシューマとプロデューサNFとの間の接続のロードバランシングを行い得る。
【0035】
NRF100は、プロデューサNFインスタンスのNFまたはサービスプロファイルのためのリポジトリである。プロデューサNFインスタンスと通信するために、コンシューマNFもしくはSCPは、NRF100からプロデューサNFインスタンスのNFまたはサービスプロファイルを取得する必要がある。NFまたはサービスプロファイルは、3GPP TS 29.510に定義されているJavaScript object notation(JSON)データ構造である。NFまたはサービスプロファイル定義は、完全修飾ドメイン名(FQDN)、インターネットプロトコル(IP)バージョン4(IPv4)アドレスまたはIPバージョン6(IPv6)アドレスのうちの少なくとも1つを含む。
【0036】
図1では、サービスを要求しているか、提供しているか、または要求および提供しているかに応じて、ネットワーク機能のうちのいずれかが、コンシューマNF、プロデューサNF、またはその両方であり得る。図示される例では、NFは、ネットワークにおいてポリシー関連運用を実行するポリシー制御機能(PCF)102と、ユーザデータを管理する統合データ管理(UDM)104と、アプリケーションサービスを提供するアプリケーション機能(AF)106とを含む。
【0037】
図1に示されるNFは、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)110とPCF102との間のセッションを管理するセッション管理機能(SMF)108をさらに含む。AMF110は、4Gネットワークにおいてモビリティ管理エンティティ(MME)によって実行されるものに類似したモビリティ管理運用を実行する。認証サーバ機能(AUSF)112は、ユーザ機器(UE)114など、ネットワークへのアクセスを求めるユーザ機器(UE)のための認証サービスを実行する。
【0038】
ネットワークスライスセレクション機能(NSSF)116は、ネットワークスライスと関連付けられた特定のネットワーク機能および特性にアクセスすることを求めるデバイスのためにネットワークスライシングサービスを提供する。ネットワーク公開機能(NEF)118は、モノのインターネット(IoT)デバイスおよびネットワークにアタッチされた他のUEに関する情報を取得することを求めるアプリケーション機能のためのアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を提供する。NEF118は、4Gネットワークにおいてサービス機能公開機能(SCEF)と類似した機能を実行する。
【0039】
無線アクセスネットワーク(RAN)120は、ユーザ機器(UE)114を、無線リンクを介してネットワークに接続する。無線アクセスネットワーク120は、g-NodeB(gNB)(図1では図示せず)または他の無線アクセスポイントを使用してアクセスされ得る。ユーザプレーン機能(UPF)122は、ユーザプレーンサービスのための様々なプロキシ機能をサポートできる。そのようなプロキシ機能の一例は、マルチパス伝送制御プロトコル(MPTCP)プロキシ機能である。UPF122はまた、ネットワーク性能計測値を取得するためにUE114によって使用され得る性能計測機能をサポートし得る。また、図1に示されているのは、UEがインターネットサービスなどのデータネットワークサービスにアクセスする際に使用されるデータネットワーク(DN)124である。
【0040】
SEPP126は、別のPLMNからの着信トラフィックのフィルタリングを行い、ホームPLMNを出るトラフィックのためのトポロジ隠蔽を実行する。SEPP126は、外国PLMNのためのセキュリティを管理する外国PLMNにおけるSEPPと通信し得る。それによって、異なるPLMNにおけるNF間のトラフィックは、2つのSEPP機能、すなわち一方はホームPLMN用、他方は外国PLMN用を横断し得る。
【0041】
上述したように、5Gネットワークにおける1つの問題は、NFが、そのHAトポロジ情報を配布するための定義された機構の欠如である。例えば、5Gコア(5GC)ネットワークにおける異なるNFは、異なるHAトポロジタイプを実施し得る。そのようなHAトポロジタイプの例として、以下が挙げられる。
【0042】
アクティブ-アクティブ - NFセット内の複数のNFが動作しており、同時にサービスを提供する。
【0043】
アクティブ-スタンバイ - いくつかのNFが動作し、サービスを提供しており、他のNFは動作しているが、アクティブNFのうちの1つが失敗する、または別様に使用不可にならない限り、サービスを提供しない。
【0044】
N+Kモデル - N個のNFが動作し、サービスを提供しており、K個のNFが動作しているが、N個のアクティブNFのうちの1つが失敗する、または別様に使用不可にならない限り、サービスを提供しない。
【0045】
NFコンシューマ/SCPが5G SBIトラフィックのルーティング(再ルーティング)およびロードバランシングのためにNFプロデューサのHAトポロジを認識することは重要である。3GPPは、ネットワークにおいてHA関連情報をパブリッシュする方策を提供しない。3GPPは、NFセットについてのアクティブ-アクティブHAトポロジを示唆するが、これは全てのデプロイにはあてはまらない。NFセットは、同じサービスを提供するNFの論理グループであり、同じネットワークスライスをサポートし、同じNFセットIDによって識別される。3GPPは、NFセット内のNFの全てがアクティブであると仮定するが、これは、例えば、オペレータが、NFセット内のいくつかのNFを、アクティブとしてデプロイし、そのNFセット内の他のNFをスタンバイとしてデプロイすることを決定した場合はあてはまらない場合がある。
【0046】
本明細書で説明される主題は、NFのHAトポロジ情報をパブリッシュするための方法を提供し、それによって、この情報を、コンシューマNFもしくはSCPが、サービスを提供するNFを選択するときに使用できる。NF HAトポロジ情報は、NFセットによって実施されたNF HAタイプとともに、NF HAタイプにおけるNFのロールのパブリッシュを定義し得る。この解決策がなければ、5G SBIルーティングは、アクティブ-アクティブトポロジ以外のHAトポロジに対して可能ではない。次善策として、N+K HAを実施するNFは、ネットワークオペレータがアクティブ-アクティブトポロジにデプロイされることを必要としているが、以下の課題に直面する。
【0047】
NFコンシューマ/SCPは、HAの場合、リソース作成後の状態遷移(スタンバイへ)の追加のルーティング試行を発生させる必要がある。
【0048】
コンシューマNF/SCPは、異なるHAロールを有するNFインスタンス間のトラフィックのロードバランシングにおいて問題を有する。
【0049】
コンシューマNFもしくはSCPがSBI要求を、スタンバイロールで動作しているプロデューサNFに送信する場合に、スタンバイロールで動作しているNFはトラフィックを受信することを予想しておらず、そのようなトラフィックは、コンシューマNFもしくはSCPによってアクティブロールで動作している別のNFに再ルーティングされなければならないため、ルーティング試行が多くなる。スタンバイロールで動作しているNFはライブトラフィックを受信しないはずであるため、コンシューマNFもしくはSCPがプロデューサNFのHAロールを知らない場合、ロードバランシングが困難になる。
【0050】
図2は、コンシューマNFもしくはSCPがN+K HAトポロジを実施するNFセット内のスタンバイプロデューサNFにトラフィックのルーティングを試行するときに交換される例示的なメッセージを示すメッセージフロー図である。図2において、プロデューサNF-1 200はアクティブHAロールで動作し、プロデューサNF-2 202はスタンバイHAロールで動作する。プロデューサNF-1 200およびプロデューサNF-2 202は、NFセット204を形成する。NFセット204は、N+K HAトポロジを実施する。
【0051】
図2のメッセージフローを参照すると、ステップ1において、プロデューサNF-1 200が、NFRegister要求をNRF100に送信する。NFRegister要求は、プロデューサNF-1 200のNFプロファイルを含む。しかしながら、3GPPは、プロデューサNF-1 200が、NRF100に、NFセット204によって実施されるHAトポロジタイプまたはそのHAトポロジタイプにおけるプロデューサNF-1 200のロールを伝送する方策を定義していない。
【0052】
メッセージフロー図のステップ2において、スタンバイHAロールで動作しているプロデューサNF-2 202は、NFRegister要求メッセージをNRF100に送信する。NFRegister要求メッセージは、プロデューサNF-2 202がスタンバイロールで動作しているという表示を含まない。その結果、コンシューマNFが、NFセット204によって実施されるNF HAトポロジタイプまたはNFセット内のプロデューサNFのロールを知る方策がない。
【0053】
メッセージフロー図のステップ3において、コンシューマNFもしくはSCP206は、NFDiscover要求メッセージをNRF100に送信する。NFDiscover要求メッセージは、サービスを提供するプロデューサNFを選択するためのディスカバリパラメータを含み得る。メッセージフロー図のステップ4において、NRF100は、NFDiscover要求メッセージに対して、プロデューサNF-1 200およびプロデューサNF-2 202のNFプロファイルを含むNFDiscover応答メッセージを用いて応答する。ただし、このNFDiscover応答メッセージは、NFセット204によって実施されるNF HAタイプまたはプロデューサNF-1 200およびプロデューサNF-2 202のHAロールを含まない。その結果、コンシューマNFもしくはSCP206は、メッセージフロー図のステップ5によって示されるようにサービスベースインターフェース(SBI)サービス要求を、スタンバイロールで動作しているプロデューサNFにルーティングし得る。プロデューサNF-2 202がそのSBIサービス要求メッセージを受信すると、プロデューサNF-2 202はスタンバイロールで動作しているため、プロデューサNF-2 202はSBIサービス要求メッセージを拒絶する。その結果、コンシューマNFもしくはSCP206は、別のNFを選択して、そのSBIサービス要求を別のプロデューサNFに送信することによってサービス要求を再ルーティングする必要がある。アクティブHAロールで動作しているプロデューサNFによってその要求が受信されるまで、コンシューマNFもしくはSCP206は、サービス要求を複数回再ルーティングする必要がある場合がある。そのような再ルーティングは、時間がかかり、ネットワークリソースを無駄にする。
【0054】
図3は、NF HA状態遷移が発生したときに発生し得る別の問題を示す。図3において、プロデューサNF-1 200およびプロデューサNF-2 202は、プロデューサNF-1 200またはプロデューサNF-2 202がメンバであるNFセットによって実施されるNF HAトポロジタイプもしくはNF HAトポロジロールを指定することなく、NRF100に登録されていることが想定されている。図3のメッセージフロー図のステップ1では、コンシューマNFもしくはSCP206は、SBIサービス要求をプロデューサNF-1 200に送信する。プロデューサNF-1 200はアクティブHAロールにおいて機能しているため、プロデューサNF-1 200は、ステップ2で、SBIサービス要求に対して201 Createdメッセージを用いて応答する。
【0055】
ステップ3で、HA状態遷移がNFセット204で発生し、プロデューサNF-1 200はスタンバイHAロールに遷移し、プロデューサNF-2 202はアクティブHAロールに遷移する。メッセージフロー図のステップ4で、コンシューマNFもしくはSCP206は、後続のサービス要求を、現在スタンバイHAロールで動作しているプロデューサNF-1 200に送信する。プロデューサNF-1 200がスタンバイロールで動作しているため、プロデューサNF-1 200は、そのサービス要求を拒絶する。その結果、コンシューマNFもしくはSCP206は、そのサービス要求を別のNFに再ルーティングする必要があり、その結果としてルーティングおよびネットワークが非効率となる。
【0056】
図2および図3のメッセージフローによって示される難点に対処するために、本明細書で説明される主題は、NRFに対して、プロデューサNFがメンバであるNFセットによって実施されるNF HAトポロジタイプ、またそのHAトポロジタイプ内のプロデューサNFの現在のHAロールを伝送するためのプロデューサNFの能力を含む。NRFは、NF HAトポロジタイプおよび現在のNF HAロールを示す情報を、NFプロファイルデータベースまたは別個のデータベースに記憶する。コンシューマNFがサービスを提供する1つまたは複数のプロデューサNFを発見しようとするとき、NRFは、ディスカバリ応答に、プロデューサNFのNF HAトポロジタイプおよびNF HAトポロジロールを示す情報を含める。次いで、NFサービスコンシューマは、NF HAトポロジタイプおよび情報を使用して、サービスを提供するプロデューサNFを選択できる。
【0057】
図4は、NF HAトポロジ情報の配布をサポートする例示的なネットワークを示すメッセージフロー図であり、プロデューサNFは、プロデューサNFがメンバであるNFセットによって実施されたHAトポロジタイプと、プロデューサNFの現在のHAロールとをNRFに提供し、NRFはディスカバリ応答においてコンシューマNFにHAトポロジ情報を提供し、それによってコンシューマNFは、サービスを提供するプロデューサNFを選択する際にHAトポロジ情報を使用できる。図4のメッセージフローを参照すると、ステップ1において、プロデューサNF-1 200は、サービスを提供するプロデューサNF-1 200を登録するために、NFRegister要求メッセージをNRF100に送信する。NFRegister要求メッセージは、図示される例では、アクティブ/スタンバイであるNF HAトポロジタイプと、プロデューサNF-2 202についてはアクティブであるHF HAロールを示す。メッセージフロー図のステップ3において、コンシューマNFもしくはSCP206は、NFDiscover要求メッセージをNRF100に送信する。NFDiscover要求メッセージは、コンシューマNFにサービスを提供するプロデューサNFを選択するためのディスカバリパラメータを含み得る。メッセージフロー図のステップ4において、NRF100は、NFDiscover要求メッセージに対して、プロデューサNF-1 200およびプロデューサNF-2 202のNFプロファイルを含むNFDiscover応答メッセージを用いて応答する。このNFDiscover応答メッセージは、NFセット204によって実施されるNF HAタイプおよびプロデューサNF-1 200およびプロデューサNF-2 202のHAロールを示すNF HAトポロジ情報を含む。図示される例では、NF HAトポロジ情報は、NFセット204によって実施されるNF HAトポロジタイプがアクティブ/スタンバイであり、プロデューサNF-1 200によって現在実施されるNF HAロールがアクティブであり、プロデューサNF-2 202によって現在実施されるNF HAロールがスタンバイであることを示す。
【0058】
NF HAトポロジ情報を使用して、コンシューマNFもしくはSCP206は、サービスを提供するアクティブHAロールに現在あるプロデューサNFを選択する。図示される例では、コンシューマNFもしくはSCP206は、サービスを提供するプロデューサNF-1 200を選択する。メッセージフロー図のステップ5で、プロデューサNFもしくはSCP206は、SBIがサービス要求を、アクティブHAロールで動作しているプロデューサNF-1 200に送信する。プロデューサNF-1 200はアクティブHAロールにおいて動作しているため、プロデューサNF-1 200は、SBIサービス要求を許可して、ステップ6で、SBIサービス要求に対して201 Createdメッセージを用いて応答する。したがって、図4は、NF HAトポロジ情報が、NFRegisterメッセージにおいてNRF100に提供され、NFDiscover応答メッセージにおいてコンシューマNFもしくはSCPに配布され、コンシューマNFもしくはSCPによって使用されて、初期SBIサービス要求メッセージを処理するアクティブNFを選択する場合を示す。コンシューマNFもしくはSCPはNF HAトポロジ情報を有するため、コンシューマNFもしくはSCP206は、図2に示されるルーティングの非効率性を回避できる。
【0059】
図5は、HA状態遷移および更新HAトポロジ情報の使用に応答して、更新されたNF HAトポロジ情報を配布し、サービスを提供する新しいアクティブNFを選択するために交換される例示的なメッセージを示すメッセージフロー図である。図5を参照すると、ステップ1では、NF HA状態遷移が発生する。NF HA状態遷移は、プロデューサNF-1 200がそのHAロールをアクティブからスタンバイに切り換えることと、プロデューサNF-2 202がそのHAロールをスタンバイからアクティブに切り換えることである。メッセージフロー図のステップ2で、プロデューサNF-1 200は、NFUpdate要求を、プロデューサNF-1 200の新しいHAロールを識別するNRF100に送信する。
【0060】
メッセージフロー図のステップ3で、NRF100は、NFUpdate要求の受信に応答して、通知メッセージを、プロデューサNF-1 200のステータスの変化に関する更新を受信するようにサブスクライブされた全てのコンシューマNFもしくはSCPにパブリッシュする。図示される例では、プロデューサNF-1 200は、通知メッセージをコンシューマNFもしくはSCP206に送信する。この通知メッセージは、プロデューサNF-1 200についての更新されたNF HAトポロジ情報を含む。
【0061】
メッセージフロー図のステップ4で、プロデューサNF-2 202は、NFUpdate要求を、プロデューサNF-2 202の新しいNF HAロールを含むNRF100に送信する。図示される例では、NF更新メッセージは、プロデューサNF-2 202がアクティブロールに切り換わっていることを示す。メッセージフロー図のステップ5で、NRF100は、通知メッセージをプロデューサNF-2 202についての更新されたNF HAトポロジ情報とともにコンシューマNFもしくはSCP206に送信する。
【0062】
メッセージフロー図のステップ6で、コンシューマNFもしくはSCP206は、後続のSBIサービス要求メッセージを策定し、後続のSBIサービス要求メッセージをプロデューサNF-1 200に送信するのではなく、コンシューマNFもしくはSCP206は、現在の更新されたHF HAトポロジ情報に基づいて後続のSBIサービス要求をプロデューサNF-2 202に送信する。図5に示される例では、プロデューサNF-2 202がアクティブ状態に切り換わったときに、プロデューサNF-2 202は、コンシューマNFもしくはSCP206からの後続のSBIサービス要求を処理するために必要な状態情報を取得したと想定される。メッセージフロー図のステップ7で、プロデューサNF-2 202は、200 OKメッセージをコンシューマNFもしくはSCP206に送信する。
【0063】
したがって、図5は、プロデューサNFがそれ自体のHAロールを自動的に更新し、新しいHAロールをNRF100に伝送し、かつNRF100がステータスの変化の表示を、NFのステータス変化に関する更新を受信するようにサブクライブされているコンシューマNFおよびSCPに自動的に配布する場合を示す。更新されたNF HAトポロジ情報を使用して、本明細書で説明される主題は、NF HA状態遷移が発生し、後続のSBIサービス要求がスタンバイプロデューサNFに入り込むという図3に示されるシナリオを回避する。したがって、図5に示されるシナリオは、コンシューマNFもしくはSCPがサービス要求を別のプロデューサNFに再ルーティングする必要がある図3に示すシナリオよりも効率を高くする。
【0064】
図6は、プロデューサNF HAトポロジ情報を取得、記憶および配布できるNRF100の例示的なアーキテクチャを示すブロック図である。図6を参照すると、NRF100は、少なくとも1つのプロセッサ600と、メモリ602とを含む。NRF100は、NRF100に登録されたプロデューサNFのNFプロファイルを記憶するNFプロファイルデータベース604をさらに含む。NRF100は、NFRegister要求メッセージを受信し、プロデューサNFのNFプロファイルをデータベース604に記憶し、コンシューマNFからのNFプロファイル情報を配布するNFプロファイルマネージャ606をさらに含む。NFプロファイルマネージャ606はまた、NF HAトポロジ情報をプロデューサNFから受信し、HF HAトポロジ情報をNFプロファイルデータベース604またはNRF100によって維持される別個のデータベースに記憶し得る。NFプロファイルマネージャ606は、NFDiscover要求に応答して、またプロデューサNFからのNFUpdateメッセージに応答して、NF HAトポロジ情報をコンシューマNFもしくはSCPに提供し得る。NFプロファイルマネージャ606は、メモリ602に記憶され、かつプロセッサ600によって実行されるコンピュータ実行可能命令を使用して実施され得る。
【0065】
図7は、NF HA情報を配布するための例示的な方法を示すフローチャートである。図7におけるステップは、NRF100などのNRFで実行される。図7を参照すると、ステップ700では、プロセスは、NFセット内の複数のプロデューサNFから、プロデューサNFについてのNF HAトポロジ情報を含むNFRegister要求を受信することを含む。例えば、NRF100は、NFRegister要求をプロデューサNFから受信し得、NFRegister要求は、プロデューサNFによって実施されたNF HAトポロジタイプおよびNFセット内の各プロデューサNFによって実施された現在のNF HAトポロジロールを識別する情報を含む。上述したように、NF HAトポロジタイプは、アクティブ-アクティブ、アクティブ-スタンバイ、およびN+Kを含み得、ここで、NおよびKは、NFセットにおけるアクティブNFの数およびスタンバイNFの数をそれぞれ識別する整数である。NFRegister要求において提供されるNF HAトポロジロール情報は、各NFをアクティブかスタンバイかを識別し得る。
【0066】
ステップ702において、プロセスは、プロデューサNFを登録して、プロデューサNFについてのNF HAトポロジ情報を記憶することを含む。例えば、NRF100は、プロデューサNFについてのNFプロファイルをNFプロファイルデータベース604に記憶し、REGISTEREDのステータスもしくは状態を示すNFについての登録ステータスもしくは状態のインジケータを記憶することによってプロデューサNFを登録し得る。NRF100は、NF HAトポロジ情報を、NFプロファイルデータベース604、またはNF HAトポロジ情報を記憶するために使用された別個のデータベースに記憶し得る。
【0067】
ステップ704において、プロセスは、コンシューマNFもしくはサービス通信プロキシ(SCP)から、プロデューサNFによって提供されるサービスに対応する少なくとも1つのサービスディスカバリパラメータを含むNFDiscover要求を受信することを含む。例えば、NRF100は、NFディスカバリが要求されているサービスのタイプを識別するパラメータを含むNFDiscover要求を、コンシューマNFから受信し得る。
【0068】
ステップ706において、プロセスは、NFDiscover応答を生成し、そのNFDiscover応答にそのプロデューサNFについてのNF HAトポロジ情報を含めて、NFDiscover応答をコンシューマNFもしくはSCPに送信することによってNFDiscover要求に応答することを含む。例えば、NRF100は、受信したNFDiscover要求メッセージに応答してNFDiscover応答メッセージを生成し得る。NFDiscover応答メッセージは、NFDiscover要求においてパラメータを識別するサービスと一致するプロデューサNFのNFプロファイルを含み得る。NFDiscover応答はまた、各NFについて、NF HAトポロジ情報が利用可能な、プロデューサNFセットによって実施されているNF HAタイプおよび各プロデューサNFの現在のNF HAロールを含み得る。なお、NF HAトポロジ情報は、各プロデューサNFのNFプロファイルの1つもしくは複数の属性として含まれることができ、またはプロデューサNFのNFプロファイルから別個に伝送されることができることに留意されたい。
【0069】
ステップ708において、プロセスは、プロデューサNFについての更新されたNF HAトポロジ情報を受信することを含む。例えば、NRF100は、プロデューサNFのNF HAトポロジロールが変化したときにプロデューサNFからNFUpdate要求メッセージを受信し得る。NF HAトポロジロール変化の例は、アクティブからスタンバイ、またはスタンバイからアクティブへの変化を含む。
【0070】
ステップ710において、プロセスは、プロデューサNFについての更新されたNF HAトポロジ情報をプロデューサNFに関するNFUpdateを受信するようにサブスクライブされたNFに対してパブリッシュすることを含む。例えば、NRF100は、プロデューサNFに関するNFUpdate要求メッセージの受信に応答して、NFプロファイルデータベースにおけるプロデューサNFについてのプロファイルを更新し得る。加えて、NRF100はまた、プロデューサNFについてのNF HAロールが変化した場合に、プロデューサNFについてのNF HAロールを更新し得る。次いで、NRF100は、NFプロファイルおよびNF HAトポロジ情報における変化の通知を、更新を受信するようにサブスクライブされたコンシューマNFおよびSCPに伝送し得る。
【0071】
図8は、NF HAトポロジ情報を取得し、それを使用してSBIサービス要求をルーティングするコンシューマNFもしくはSCP206のための例示的なアーキテクチャを示すブロック図である。図8を参照すると、コンシューマNFもしくはSCP206は、少なくとも1つのプロセッサ800と、メモリ802とを含む。コンシューマNFもしくはSCP206は、NFDiscover要求を生成してNRF100に送信し、NRF 100からNFDiscover応答を受信し、NFDiscover応答がNF HAトポロジ情報を含む場合に、SBI要求を生成して、NF HAトポロジ情報を使用して選択されたプロデューサNFに送信するNFディスカバリ/SBI要求ジェネレータ804をさらに含む。NFディスカバリ/SBI要求ジェネレータ804は、メモリ802に記憶され、かつプロセッサ800によって実行されるコンピュータ実行可能命令を使用して実施され得る。
【0072】
図9は、サービスを提供するプロデューサNFを選択するために、NF HAトポロジ情報を取得および使用するためにコンシューマNFもしくはSCPによって実施される例示的なプロセスを示すフローチャートである。図9に示されるステップは、図8に示されるコンシューマNFもしくはSCP206によって実施され得る。図9を参照すると、ステップ900において、プロセスは、NFDiscover要求を生成することと、NFDiscover要求をNRFに送信することとを含む。例えば、コンシューマNFもしくはSCP206は、コンシューマNFによって必要とされるサービスのためのディスカバリパラメータを含むNFDiscover要求を生成し、NFDiscover要求をNRF100に送信し得る。
【0073】
ステップ902において、プロセスは、NFDiscover要求に応答して、NFDiscover応答を受信することを含む。NFDiscover応答は、要求ならびにプロデューサNFのNF HAトポロジ情報からのディスカバリパラメータと一致するNFプロファイルを含む。NF HAトポロジ情報は、NFプロファイルに含まれてもよく、またはNFプロファイルから分離したデータ構造に含まれてもよい。
【0074】
ステップ904において、プロセスは、NF HAトポロジ情報を使用して、サービスを提供するプロデューサNFを選択することを含む。例えば、SCP206についてのコンシューマNFは、NF HAトポロジ情報を使用して、コンシューマNFのためにサービスを提供するアクティブNFを選択し得る。ステップ906において、プロセスは、新しいSBI要求をプロデューサNFに送信することを含む。例えば、コンシューマNFもしくはSCP206は、SBI要求を、NF HAトポロジ情報を使用して選択されたプロデューサNFに送信し得る。
【0075】
ステップ908において、プロセスは、プロデューサNFについての更新されたNF HAトポロジ情報を有するNFUpdate要求メッセージを受信することを含む。例えば、SCP206のためのコンシューマNFは、コンシューマNFのためにサービスを現在提供しているプロデューサNFについての更新されたHF HAトポロジ情報を含むNFUpdate要求メッセージを受信し得る。更新されたNF HAトポロジ情報は、プロデューサNFのロールが変化したことを示し得る。
【0076】
ステップ910において、プロセスは、更新されたHF HAトポロジ情報に基づいて、サービスを提供する新しいプロデューサNFを選択することを含む。例えば、コンシューマNFもしくはSCP206は、サービスを現在提供しているプロデューサNFのロールがスタンバイに変化したときに、サービスを提供する新しいアクティブプロデューサNFを選択し得る。ステップ912において、コンシューマNFもしくはSCP206は、新しいSBI要求を生成して、新しいプロデューサNFに送信する。例えば、コンシューマNFもしくはSCP206は、SBI要求を生成して、現在アクティブなプロデューサNFに送信し得る。
【0077】
図10は、NF HAトポロジ情報を他のNFに配布できる例示的なプロデューサNF200もしくは202を示すブロック図である。図10を参照すると、プロデューサNF200もしくは202は、少なくとも1つのプロセッサ1000と、メモリ1002とを含む。プロデューサNF200もしくは202は、NF HAトポロジタイプと、プロデューサNF200もしくは202によって実施されるNF HAトポロジロールとの表示をメモリ1002に維持するNF HAトポロジマネージャ1004をさらに含む。NF HAトポロジマネージャ1004はまた、プロデューサNF200もしくは202のNF HAトポロジロールが変化する必要があるときを、例えばプロデューサNF200もしくは202のNF HAトポロジが変化する必要があるというネットワークオペレータからの入力に基づいて判定し得る。プロデューサNF200もしくは202はまた、NFRegisterメッセージおよびNFUpdateメッセージをNRF100に送信することによってNF HAトポロジ情報を他のNFに配布する。NF HAトポロジマネージャ1004は、メモリ1002に記憶され、かつプロセッサ1000によって実行されるコンピュータ実行可能命令を使用して実施され得る。
【0078】
図11は、そのNF HAトポロジ情報を他のNFに配布する際にプロデューサNFによって実施される例示的なプロセスを示す。図11を参照すると、ステップ1100において、プロセスは、HAトポロジタイプおよびHAトポロジロールの表示をメモリに記憶することを含む。例えば、プロデューサNF200もしくは202は、現在のHAトポロジタイプと、プロデューサNF200もしくは202によって実施されたHAトポロジロールの表示をメモリ1002に記憶し得る。
【0079】
ステップ1102において、プロセスは、NF HAトポロジ情報をNRFに伝送することを含む。例えば、プロデューサNF200もしくは202は、NF HAトポロジ情報を含むNFRegister要求を生成して、NRF100に送信し得る。
【0080】
ステップ1104において、プロセスは、NF HAロールの変更の必要性を検出することを含む。例えば、プロデューサNF200もしくは202は、ネットワークオペレータからの変更の必要性の通知を受信したことに応答して、そのNF HAトポロジロールが変化を必要とすることを判定し得る
ステップ1106において、プロデューサNF200もしくは202は、そのNF HAロールを変更する。例えば、プロデューサNF200もしくは202は、アクティブからスタンバイ、またはスタンバイからアクティブへ変更し得る。ステップ1108において、プロデューサNF200もしくは202は、更新されたNF HAロールの表示をNRFに伝送する。例えば、プロデューサNF200もしくは202は、更新されたNF HAロールを有するNFUpdate要求メッセージを生成して、NRF100に送信し得る。
【0081】
本明細書で説明される主題の利点は、間接的通信モデルにおけるNRFとSCPとの間の相乗作用を含む。別の利点は、本主題によってNFがそれ自体のサポートされているHAトポロジを5GCにおいて公開できるようにして、その結果、NFコンシューマ/SCPにおいてより良好なルーティング(再ルーティング)およびロードバランシングの処理がもたらされることである。本明細書で説明される主題はまた、アクティブ-スタンバイもしくはN+K HAトポロジをサポートするプロデューサのためのより良好なルーティングレジリエンシを提供する。本明細書で説明される主題はまた、異なるHAトポロジとのハイブリッドNF展開(仮想機械(VM)、ハードウェア、クラウドネイティブ)によるネットワークのためのより良好なルーティングレジリエンシを提供する。
【0082】
以下の参考文献の各々の開示は、ここに、全体として参照によって本明細書に組み込まれる。
【0083】
参考文献
1. 3rd Generation Partnership Project,Technical Specification Group Services and System Aspects,System architecture for the 5G System(5GS),Stage 2(Release 17)3GPP TS 23.501 V17.0.0(2021-03)
2. 3rd Generation Partnership Project,Technical Specification Group Core Network and Terminals,5G System,Network Function Repository Services,Stage 3(Release 17)3GPP TS 29.510 V17.1.0(2021-03)
本明細書に記載の主題の様々な詳細は本明細書に記載の主題の範囲から逸脱せずに変更され得ることが理解されるであろう。さらに、本明細書に記載の主題は、以下に記載の特許請求の範囲によって定義されるため、上記説明は、例示を目的としているに過ぎず、限定を目的としたものではない。
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【国際調査報告】