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特表2024-521825DC高速充電器ワイヤレス充電アダプタ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-04
(54)【発明の名称】DC高速充電器ワイヤレス充電アダプタ
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20240528BHJP
   H02J 50/12 20160101ALI20240528BHJP
   H02J 50/80 20160101ALI20240528BHJP
   H02J 50/90 20160101ALI20240528BHJP
   B60L 53/126 20190101ALI20240528BHJP
   B60M 7/00 20060101ALI20240528BHJP
   B60L 5/00 20060101ALI20240528BHJP
【FI】
H02J7/00 301D
H02J7/00 P
H02J50/12
H02J50/80
H02J50/90
B60L53/126
B60M7/00 X
B60L5/00 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023573226
(86)(22)【出願日】2022-05-05
(85)【翻訳文提出日】2023-11-27
(86)【国際出願番号】 US2022027851
(87)【国際公開番号】W WO2022250922
(87)【国際公開日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】17/334,275
(32)【優先日】2021-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】518156417
【氏名又は名称】ズークス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヴァムシ クリシュナ パシパティ
【テーマコード(参考)】
5G503
5H105
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503FA06
5G503GB08
5G503GD02
5G503GD03
5G503GD04
5G503GD06
5H105AA20
5H105BA09
5H105BB05
5H105CC07
5H105DD10
5H105EE15
5H105GG05
5H105GG15
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC26
5H125BE02
5H125CC06
5H125DD03
5H125EE55
5H125FF15
(57)【要約】
ワイヤレス充電アダプタは、直流(DC)高速充電器に接続可能であり、車両上の第2の誘導コイルをワイヤレス充電するための誘導コイルを備える。いくつかの例では、アダプタは、DC高速充電器と接続するための電気コネクタを含むことが可能である。さらに、アダプタは、DC高速充電器からDCを受け取り、誘導コイルに交流(AC)を供給するためのハードウェア及び/またはソフトウェアを含むことが可能である。アダプタの誘導コイルは、車両上の誘導コイルと整列するように(例えば、地面上に)配置され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のバッテリをワイヤレスに充電する方法であって、
車両がワイヤレス充電アダプタに近接していることを示す信号を受信することと、
1つまたは複数のプロセッサを介して、前記信号が受信されたことに少なくとも部分的に基づいて、シグナリングプロトコルに従って充電ステーションに接触ベースの結合を介してメッセージを送信することであって、前記メッセージは、前記車両が接触ベースの充電のために前記充電ステーションに結合されていることを示す、ことと、
前記充電ステーションから、前記接触ベースの結合を介して、電力を受信することと、
前記ワイヤレス充電アダプタによって、非接触電力を前記車両に送信することであって、前記非接触電力は、前記接触ベースの結合からの電力から得られる、ことと
を備える方法。
【請求項2】
前記非接触電力は、前記ワイヤレス充電アダプタの第1の誘導コイルを介して、前記車両の第2の誘導コイルに送信され、前記メッセージを送信する前に、前記方法は、
交流電流(AC)を前記第1の誘導コイルから受信することであって、前記ACは、前記第2の誘導コイルによって前記第1の誘導コイルに誘導される、ことと、
前記ACを使用して、前記ワイヤレス充電アダプタに給電することと
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ワイヤレス充電アダプタと前記車両の間の無線通信リンクを確立することと、
前記ワイヤレス充電アダプタによって、前記無線通信リンクを介して、1つまたは複数の車両固有の充電パラメータを受信することと、
前記1つまたは複数の車両固有の充電パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記バッテリの電磁誘導充電を制御することと
をさらに備える、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記車両の位置を示すセンサデータを受信することと、
前記ワイヤレス充電アダプタの位置を示すマップデータを受信することと、
前記車両の位置及び前記ワイヤレス充電アダプタの位置に基づいて、前記車両が前記ワイヤレス充電アダプタに近接していることを判定することと
前記車両が前記ワイヤレス充電アダプタに近接していることに基づいて、前記メッセージを前記充電ステーションに送信することと
をさらに備える、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記非接触電力は、前記ワイヤレス充電アダプタの第1の誘導コイルを介して前記車両の第2の誘導コイルに送信され、
前記メッセージを送信する前に、前記方法は、
前記第2の誘導コイルによって、前記車両が前記ワイヤレス充電アダプタに近接していることに基づいて、前記第1の誘導コイルによって生成されたインピーダンスを検出することと、
前記第2の誘導コイルによって、前記インピーダンスに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の誘導コイルに電力を誘導することと
をさらに備える、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記非接触電力は、前記ワイヤレス充電アダプタの第1の誘導コイルを介して前記車両の第2の誘導コイルに送信され、
前記メッセージを送信する前に、前記方法は、
前記第2の誘導コイルによって、前記第1の誘導コイルが前記第2の誘導コイルからの閾値距離内にあることを示すインピーダンスを検出することと、
前記車両の位置及び前記ワイヤレス充電アダプタの位置に基づいて、前記車両が前記ワイヤレス充電アダプタを使用した電磁誘導充電のために整列されていると判定することと、
前記インピーダンスが検出されること、及び前記車両が整列されていることに基づいて、前記ワイヤレス充電アダプタに給電することと
をさらに備える、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記信号は、近接センサからのセンサデータを含み、前記センサデータは、前記ワイヤレス充電アダプタの第1の誘導コイル及び前記車両の第2の誘導コイルが互いに閾値距離内にあることを示す、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記充電ステーションへのクエリに基づいて、SAE J1772、CHAdeMO、IEC 61851-3、またはGB/Tを含む前記シグナリングプロトコルを決定することと、
前記シグナリングプロトコルに従って前記メッセージをフォーマットすることと
をさらに備える、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法をデバイスに実行させるように構成される命令を格納する1つまたは複数のコンピュータ可読媒体。
【請求項10】
充電ステーションに接続する電気コネクタと、
前記電気コネクタに結合される電力コンバータと、
前記電力コンバータに結合される第1の誘導コイルと、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記1つまたは複数のプロセッサによって実行可能な命令を格納する1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体と
を備えたワイヤレス充電アダプタであって、前記命令は、実行されると、前記ワイヤレス充電アダプタに、
車両がワイヤレス充電アダプタに近接していることを示す信号を受信することと、
前記信号が受信されたことに少なくとも部分的に基づいて、シグナリングプロトコルに従って充電ステーションに接触ベースの結合を介してメッセージを送信することであって、前記メッセージは、前記車両が接触ベースの充電のために前記充電ステーションに結合されていることを示す、ことと、
前記充電ステーションから、前記接触ベースの結合を介して、電力を受信することと、
第1の誘導コイルを介して、非接触電力を前記車両に送信することであって、前記非接触電力は、前記接触ベースの結合からの電力から得られる、ことと
を含む動作を実行させる、ワイヤレス充電アダプタ。
【請求項11】
前記動作は、
前記車両から、車両固有の充電パラメータを表す第1のデータを受信することと、
前記充電ステーションに、前記車両固有の充電パラメータを表す第2のデータを送信することと
をさらに含む、請求項10に記載のワイヤレス充電アダプタ。
【請求項12】
前記非接触電力を前記車両に送信した後、前記動作は、
充電状態(SOC)または前記車両が前記ワイヤレス充電アダプタから閾値距離を超えて離れていることのうちの1つまたは複数を示す第2の信号を前記車両から受信することと、
前記充電ステーションからの前記電力を減少させることと
をさらに含む、請求項10または請求項11に記載のワイヤレス充電アダプタ。
【請求項13】
前記メッセージを送信する前に、前記動作は、
サーバまたは前記車両のうちの1つまたは複数と無線通信リンクを確立することと、
前記無線通信リンクを介して、車両固有の充電パラメータを受信することと
をさらに含む、請求項10乃至12のいずれか一項に記載のワイヤレス充電アダプタ。
【請求項14】
前記非接触電力は、前記車両の第2の誘導コイルに送信され、
前記メッセージを送信する前に、前記動作は、
交流電流(AC)を前記第1の誘導コイルから受信することであって、前記ACは、前記第2の誘導コイルによって前記第1の誘導コイルに誘導される、ことと、
前記ACを使用して、前記ワイヤレス充電アダプタに給電することと
をさらに含む、請求項10乃至13のいずれか一項に記載のワイヤレス充電アダプタ。
【請求項15】
前記充電ステーションからの電力を制御するように構成される切断デバイスをさらに備え、
前記動作は、前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記切断デバイスをアクティベートして前記電力が受信されることを可能にすることをさらに含む、請求項10乃至14のいずれか一項に記載のワイヤレス充電アダプタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
このPCT国際出願は、「DC高速充電器ワイヤレス充電アダプタ」と題された2021年5月28日に出願された米国特許出願第17/334,275号の優先権を主張し、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
電気自動車は、多くの場合、電気モータなどの様々なコンポーネントに電力を供給するために充電式バッテリに依存している。バッテリの再充電は、いくつかの技術的考慮事項を提示する場合がある。例えば、充電プロセスに関連する利便性、期間及び安全性は、重要な要因であり得る。いくつかの従来の充電構成では、物理的な接触(例えば、ピン型コネクタ)を使用した有線充電が使用され得る。しかしながら、有線接続は、適切な手動及び/または自動のアライメント及び接触に依存し得る。加えて、物理的な接触は、繰り返しの使用(例えば、公共充電ステーション、車両充電、各充電セッションのためのプラグ接続及びプラグ抜きなど)によって経時的に摩耗及び劣化する可能性があり、潜在的な電力サージ、オペレータリスク、及び他の危険を考慮するために追加の措置(例えば、安全性、機器保護など)を必要とする場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0003】
詳細な説明は添付の図面を参照して説明される。図面において、参照番号の左端の数字は、参照番号が最初に現れる図を特定している。異なる図における同じ参照番号は、同様のまたは同等の項目を示す。
【0004】
図1A】充電式バッテリ及び直流(DC)高速充電器に結合されたワイヤレス充電アダプタを有する車両を含む例示的な環境である。
図1B】例示的なワイヤレス無線充電アダプタのブロック図である。
図2A】ワイヤレス充電アダプタを使用して車両バッテリを再充電するときに実行され得る一連の動作を示す。
図2B】ワイヤレス充電アダプタを使用して車両バッテリを再充電するときに実行され得る一連の動作を示す。
図2C】ワイヤレス充電アダプタを使用して車両バッテリを再充電するときに実行され得る一連の動作を示す。
図2D】ワイヤレス充電アダプタを使用して車両バッテリを再充電するときに実行され得る一連の動作を示す。
図3】自律車両の1つまたは複数のバッテリを充電するための例示的なプロセスのフロー図である。
図4】本明細書で説明されるようないくつかの技術を実行するための、車両を含む例示的なシステムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
上述したように、利便性、メンテナンス、インフラストラクチャ及び安全性など、電気自動車のバッテリの充電には様々な考慮事項が考慮される。本開示は、1つ以上の電気推進ユニットを有する車両の1つ以上のバッテリをワイヤレスに充電するための技術に関する。例えば、本開示は、直流(DC)高速充電器に接続可能であり得るワイヤレス充電アダプタを含む。本開示で使用されるように、DC高速充電器は、プラグまたは他のタイプの物理的接触コネクタを使用して、嵌合コンポーネントにDCを送信または伝導する接触ベースの充電器(例えば、充電ステーション)である。例では、ワイヤレス充電アダプタは、物理的接触コネクタによってDC高速充電器に接続可能であり、車両上の第2の誘導コイル(例えば、二次コイル、オンボードコイル、または受信機コイル)にエネルギー(例えば、非接触電力)をワイヤレスに伝達するための第1の誘導コイル(例えば、一次コイル、オフボードコイル、または送信機コイル)を含む。例えば、アダプタは、DC高速充電器の電気コネクタと嵌合するための電気コネクタを含み得る。さらに、アダプタは、車両がアダプタに近接しており、充電する準備ができているときに、DC高速充電器に信号を送るためのハードウェア及びソフトウェアを含み得る。さらに、アダプタは、DC高速充電器からDCを受信し、車両を充電するために交流(AC)を第1の誘導コイルに提供するように構成され得る。第1の誘導コイルは、車両上の第2の誘導コイルと整列するように(例えば、地面上に)配置され得る。
【0006】
いくつかの例では、ワイヤレス充電シーケンスは、車両がアダプタに近接しているときに自動的に開始され得る。例えば、アダプタは、DC高速充電器に接続されてもよく、第1の誘導コイルは、所定の位置(例えば、接地面上)に設定されてもよい。すなわち、いくつかの例では、アダプタは、繰り返されるワイヤレス充電セッションの前、間、及び後にDC高速充電器に接続された状態(例えば、プラグイン)のままであり得、他の例では、アダプタは、各充電セッションの前にDC高速充電器に嵌合され(例えば、プラグイン)、各充電セッションの後に切断され(例えば、アンプラグ)得る。車両がDC高速充電器に近接する前に、アダプタは、低電力状態(例えば、低電力または無電力)を含み得る。すなわち、車両がワイヤレス充電する位置にある前に、アダプタがDC高速充電器に接続されていても、DC高速充電器は、第1の誘導コイルがACを受信していないように、(例えば、安全上の予防措置のために)DCをアダプタに提供し得ない。DC高速充電器または他の充電ステーションは、有効なデバイスが電力を受け取るために接続されているかどうか、システムまたは受信機が故障または損傷していないか、充電器と受信機との間の接続が妨げられていないかなどを決定することを含む様々な安全上の予防措置を含み得る。いくつかの例では、アダプタは、車両がDC高速充電器またはアダプタに近接していると決定し、アダプタに電力を供給し得る。例えば、車両がDC高速充電器またはアダプタに近接していることを示す1つまたは複数の信号は、車両とDC高速充電器との間、及び/または車両とアダプタとの間で交換され得る。1つまたは複数の信号に基づいて、DC高速充電器からアダプタに電力を供給して、第1の誘導コイルに電力を供給し得る。いくつかの例では、ワイヤレス充電は、従来の物理的接触充電システムよりも便利であり、アダプタの物理的電気接点に接触する車両の物理的電気接点の摩耗に関連するメンテナンスを低減し得る。また、充電セッションの間にアダプタがDC高速充電器に接続されたままである場合、アダプタのDC高速充電器への接続のメンテナンスと摩耗も回避できる。加えて、上記の低電力状態は、エネルギーを節約するのに役立ち、第2の誘導コイルが存在しないときに、充電された第1の誘導コイルに関連する安全性の懸念を低減し得る。
【0007】
本開示のいくつかの例は、アダプタのハードウェア及び/またはソフトウェアコンポーネントに関する。例えば、アダプタは、DC高速充電器によって提供されるDCを受信し、ACを第1の誘導コイルに出力するインバータ(例えば、双方向ACからDCへのコンバータ)を含み得る。追加的または代替的に、アダプタは、車両がアダプタに近接しているときにワイヤレス充電を容易にするために、DC高速充電器にDC電力を要求することを容易にするために使用され得るマイクロコントローラを含み得る。いくつかの例では、アダプタが低電力状態にあるとき(例えば、DC高速充電器からDCを受信しないとき)、アダプタのコンポーネントは依然としてアダプタ機能をサポートし、実行することができる。例えば、アダプタは、マイクロコントローラ及びインバータコンポーネント(例えば、ゲートドライバ)などのアダプタのコンポーネントに電力を供給するための電源ユニット(例えば、ハウスキーピング電源)を含むことができ、いくつかの例では、電力は、車両上の第2の誘導コイルによって提供され得る。追加の例では、アダプタは、車両と、リモートコンピューティングデバイス(例えば、バックエンドサーバ)と、及び/または充電ステーションと情報を交換する通信ユニットを含み得る。
【0008】
電源ユニットは、様々な方法でアダプタ動作をサポートし得る。特定の例では、電源ユニットは、ACを受信し、DC(例えば、低電圧DC)をマイクロコントローラ及びコンバータコンポーネントに出力し得る。電源ユニットは、様々なソースからACを受信し得、いくつかの例では、電源ユニットは、第1の誘導コイルからACを受信し得る。例えば、アダプタが低電力状態(例えば、電力がない状態)にあるとき、第2の誘導コイルは、第1の誘導コイルに比較的少量のAC電力(例えば、100ワット)を誘導し得る、第1の誘導コイルに近接する位置に(例えば、車両が第1の誘導コイルの少なくとも一部の上で直接操作して停止することによって、及び/またはオーバーラップすることによって)移動され得る。小さいAC電力は、ACを受信し、DC(例えば、比較的低い電圧)をマイクロコントローラに出力(例えば、変換及び/または整流)する電源ユニットに送信されてもよい。
【0009】
電源ユニットから電力を受け取ると、マイクロコントローラは様々な動作を実行し得る。例えば、マイクロコントローラは、車両識別子、車両の電力システムの能力、車両の蓄電ユニットの現在の充電状態、車両固有の充電パラメータまたは情報などの充電関連情報を車両と交換し得る。追加の例では、電力を受信すると、マイクロコントローラは、DCが車両のバッテリを充電するために使用されることを要求するために、DC高速充電器にメッセージを(例えば、車両へのDC高速充電器の従来の有線接続を模倣する接触ベースの結合を介して)送信し得る。DC高速充電器へのメッセージは、車両がDC高速充電器に直接接続されていることを示し得、インターロックを解放するために使用される様々な情報を含み得る。この意味で、第1の誘導コイルで誘導されるACは、(例えば、第2の誘導コイルが第1の誘導コイルに対して所定の位置にあるため)DC高速充電器への車両の近接性を示す信号である(またはトリガされる)。いくつかの例では、車両がアダプタに近接していると決定される前に、アダプタは、バッテリまたは太陽光発電源などの追加または代替のソースから電力を供給され得る。
【0010】
アダプタは、様々な方法で使用され得る。例えば、いくつかの例では、アダプタは、車両と一緒に収納されてもよく、ワイヤレス充電が所望されるとき、アダプタは、DC高速充電器に(例えば、充電ステーションで)取り付けられてもよい。他の例では、(例えば、充電ステーションでの)1つまたは複数のDC高速充電器は、(例えば、電気自動車のフリートを有するエンティティによって)リースされてもよく、各リースされたDC高速充電器は、アダプタに結合されてもよく(充電セッションの間にアダプタに結合されたままであってもよく、そうでなくてもよい)、その場合、賃貸人のフリート車両は、リースされたDC高速充電器を使用してワイヤレス充電してもよい。あるいは、エンティティは、DC高速充電器へのアクセスを有し得、無線のみの充電端末に関連付けられた潜在的に重要なインフラストラクチャコストを負担することなく、ワイヤレス充電を実装することを望み得る。したがって、無線のみの充電端末と比較して比較的安価であり得るアダプタは、ワイヤレス充電を実装するためにDC高速充電器に結合され得る。他の例では、アダプタは、様々なタイプのDC高速充電器(例えば、SAE J1772、IEC 61851-3、ChAdeMO、中国GB/Tなど)と相互運用可能であり得る(例えば、接続し、通信するように構成され得る)。
【0011】
本明細書に記載の技術は、接触ベースのDC高速充電器を使用して車両のバッテリをワイヤレスに充電するためのいくつかの方法で実装され得る。以下、図を参照しながら実施例を提示する。例示的な実装は、自律車両のコンテキストで説明されるが、本明細書で説明される方法、装置及び構成要素は、様々な構成要素(例えば、ロボットシステムでバッテリを充電する)に適用することができ、自律車両に限定されない。例えば、本明細書で説明される技術は、運転者制御車両の電気自動車で利用され得る。追加的または代替的に、技術は、陸上車両、船舶、航空機、ロボット、コンピューティングデバイスまたは任意の他のバッテリ駆動デバイスの充電式バッテリに関連して利用され得る。
【0012】
図1Aは、例示的な車両102が、例示的な再充電イベントの間に所定の位置に機動し得る例示的な環境100である。例示的な車両102は、例えば、バン、スポーツユーティリティ車両、クロスオーバー車両、トラック、バス、農業用車両及び建設車両のような任意の構成の車両であってよい。車両102は、1つまたは複数の電気モータ、1つまたは複数の内燃機関、それらの任意の組み合わせ(例えば、ハイブリッドパワートレイン)、及び/または任意の他の適切な電源によって動力を供給され得る。例示の目的のために、例示的な車両102は、本明細書で説明されるように、再充電されるように構成された1つまたは複数のバッテリに電気的に結合されたモータ/インバータをそれぞれが含む、車両102に操縦する能力を提供するように構成された2つの電気推進ユニットを有する少なくとも部分的に電動の車両である。例えば、車両102は、前端に配置された第1の駆動モジュールと、後端に配置された第2の駆動モジュールとを有する双方向車両であり得る。本明細書で使用される場合、双方向車両は、車両の第1の方向に走行することと、車両の第2の反対方向に走行することとの間で切り替えるように構成される車両である。言い換えれば、車両102の固定された「前部」または「後部」は存在しない。他の例では、本明細書で説明される技術は、双方向車両以外の車両に適用され得る。
【0013】
車両102はまた、センサ134a~134cを含み得、これは、車両102の周りの環境のデータをキャプチャするセンサ(例えば、ライダー、カメラ、飛行時間、ソナー、レーダーなど)を含む知覚センサを含み得る。さらに、車両102はまた、1つまたは複数のプロトコルを介して車両102と1つまたは複数の他のローカルまたはリモートコンピューティングデバイスとの間の通信を可能にする1つまたは複数の通信ユニット136を含むことができる。例えば、車両102は、環境100内の他のデバイス(例えば、DC高速充電器104またはアダプタ108)及び/またはリモートデバイス(例えば、リモート遠隔操作コンピューティングデバイス)と通信を交換し得る。通信は、物理及び/または論理インターフェースを介して交換され得る。例えば、通信ユニット136は、IEEE802.11規格によって定義された周波数を介するようなWi-Fiベースの通信、短距離無線周波数(例えば、Bluetooth、Zigbeeなど)、セルラー通信(例えば、2G、3G、4G、4G LTE、5Gなど)、衛星通信、DSRC(dedicated short range communications)、またはそれぞれのコンピューティングデバイスが他のコンピューティングデバイスとインターフェースすることを可能にする任意の適切な有線または無線通信プロトコルを有効にすることができる。
【0014】
環境100はまた、DC高速充電器プラグ106を含む、接触ベースの直流(DC)高速充電器104(例えば、充電ステーション)を含む。DC高速充電器プラグ106は、SAE J1772、IEC 61851-3、ChAdeMO、中国GB/Tなどを含む様々なコネクタタイプのうちの1つを含み得る。本開示の例によれば、ワイヤレス充電アダプタ108は、ワイヤレス充電を容易にするために、DC高速充電器に結合されてもよい(例えば、接触ベースの結合を介してプラグ106と嵌合されてもよい)。アダプタ108は、DC高速充電器に差し込まれてもよく、充電セッション間で接続されたままであってもよい。他の例では、アダプタ108は、充電セッションの間に差し込まれてもよく(plugin)、差し込まれなくてもよい(unplugged)。例えば、いくつかの例では、アダプタ108は、充電セッションの間に車両102と共にプラグを抜かれ、トランスポートされてもよい。高レベルでは、アダプタ108は、プラグ106と嵌合するための電気コネクタ110と、アダプタ108の動作を管理及び容易にするためのハードウェア及びソフトウェアを含む電流調整器(current adjuster)112と、通信ユニット113と、第1の誘導コイル114とを含む。本開示の例では、例示的な車両102は、車両102に結合された1つまたは複数のバッテリを充電するためにアダプタ108を使用するように構成され得る。例えば、車両102は、第1の誘導コイル114から電荷を無線で受信するための第2の誘導コイル116(例えば、車両の下に取り付けられている)、第1の誘導コイルからのACをDCに変換するためのコンバータ118(例えば、電力コンバータ)、及びコンバータ118からDCを格納するための蓄電ユニット120を含み得る。コンバータ118は、インバータ、整流器、及び/または双方向ACからDCへのコンバータなどの様々な構成要素を含み得る。いくつかの例では、第2の誘導コイル116、コンバータ118、及び蓄電ユニット120は、車両102のボディ中央の一部であり得る。他の例では、第2の誘導コイル116、コンバータ118、及び蓄電ユニット120は、1つまたは複数の取り外し可能な駆動アセンブリの一部であり得る。代替の例では、各駆動アセンブリは、第2の誘導コイル116及びコンバータ118が車両本体に取り付けられ、蓄電ユニット120に接続可能である間、蓄電ユニットを有し得る。他の例では、第2の誘導コイル116、コンバータ118及び蓄電ユニット120は、改造及び/またはモジュール化などのために、他の車両コンポーネント(例えば、駆動アセンブリ)に接続及び切断することができるモジュールを含み得る。
【0015】
図1Bを参照すると、概略ブロック図は、(コネクタ110を介して)DC高速充電器プラグ106に結合されたアダプタ108を示し、アダプタ108の追加の構成要素が示されている。本開示の例によれば、アダプタ108は、アダプタ108の動作を制御及び実行するための様々なハードウェア及びソフトウェアを備えた電流調整器112を含む。いくつかの例では、アダプタ108は、必要に応じてDC高速充電器104からアダプタ108への電力を確立し、中断し得る接触器などの切断デバイス(図1Bには示されていない)を含み得る。
【0016】
追加の例では、電流調整器112は、DC高速充電器104によって提供されるDCを第1の誘導コイル114に提供されるACに変更するためのコンバータ122(例えば、全ブリッジDCからAC高周波インバータ、双方向コンバータ、電力コンバータなど)を含むことができる。さらに、電流調整器112は、コンバータ122内のスイッチを制御するためのゲートドライバ124と、マイクロコントローラ及び/または制御ボードなどのコントローラ126とを含むことができる。とりわけ、コントローラ126は、電流調整器112の動作(例えば、ゲートドライバ動作、スイッチ位置、切断デバイスなど)を制御し得、ワイヤレス充電を容易にするために1つまたは複数の他の構成要素と通信し得る。加えて、コントローラ126は、1つ以上のプロセッサ及び1つ以上のプロセッサによって実行可能な命令を格納する1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体を含んでよく、命令は、実行されると、コントローラ126に動作を実行させる。限定ではなく例として、プロセッサは、1つまたは複数の中央処理装置(CPU)、グラフィックス処理装置(GPU)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、複合プログラマブルロジックデバイス(CPLD)、集積回路など、または電子データを処理してその電子データをレジスタ及び/またはメモリに格納することができる他の電子データに変換する任意の他のデバイスもしくはデバイスの一部を含み得る。加えて、コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、及び/または他のデータタイプなどの情報を記憶するための任意の方法または技術で実装された揮発性及び不揮発性媒体、並びに/またはリムーバブル及び非リムーバブル媒体の両方を含み得る。例えば、メモリは、コンピュータ可読命令を格納し得る。コンピュータ記憶媒体は、限定されないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリまたは他のメモリ技術などの非一時的な媒体、または所望の情報を記憶するために使用され、コントローラ126によってアクセスされ得る任意の他の媒体を含み得る。
【0017】
さらに、電流調整器112は、ゲートドライバ124及びコントローラ126などの電流調整器112の構成要素に電力を供給するための電源128(例えば、電源ユニット)を含むことができる。電源128は、様々なタイプの電源ユニット(例えば、絶縁電源ユニット)を含み得、いくつかの例では、電源128は、電流を低電圧DCに変換し得る。電源128はまた(または代替的に)、1つまたは複数のバッテリ、太陽光発電源などの1つまたは複数の他のDC源を含み得る。本開示のいくつかの例では、電源128は、ハウスキーピング電源を含み得る。すなわち、いくつかの例では、アダプタ108は、第2の誘導コイルが存在しない場合など、低電力(例えば、非通電)状態にあり得、したがって、ハウスキーピング電源は、基本的な機能または起動機能を維持するために低レベルの電力を提供または受信し得る。電流調整器112は、他の構成要素を含み得る。例えば、電流調整器112は、(例えば、DC高速充電器によって提供されるDCからの)高周波電圧リップルをフィルタリングするための入力フィルタキャップ(例えば、図2Dの238)を含み得る。加えて、電流調整器112は、補償コンデンサ(例えば、図2Dの240)または一次コンデンサ(例えば、直列直列補償を容易にするために)を含み得、これは、コンポーネント共振を整列させるのに役立ち得る。
【0018】
追加の例では、ワイヤレス充電アダプタ108は、1つまたは複数のプロトコルを介してアダプタ108と1つ以上の他のローカルまたはリモートコンピューティングデバイスとの間の通信を無線通信リンクまたはチャネルを介して可能にする1つまたは複数の通信ユニット113を含み得る。例えば、アダプタ108は、環境100内の他のデバイス(例えば、DC高速充電器104または車両102)及び/またはリモートデバイス(例えば、リモート遠隔操作コンピューティングデバイス)と通信を交換し得る。通信は、物理及び/または論理インターフェースを介して交換され得る。例えば、通信ユニット113は、IEEE802.11規格によって定義された周波数を介するようなWi-Fiベースの通信、短距離無線周波数(例えば、Bluetooth、Zigbeeなど)、セルラー通信(例えば、2G、3G、4G、4G LTE、5Gなど)、ミリ波通信、衛星通信、DSRC(dedicated short range communications)、またはそれぞれのコンピューティングデバイスが他のコンピューティングデバイスとインターフェースすることを可能にする任意の適切な有線または無線通信プロトコルを可能にすることができる。したがって、いくつかの例では、アダプタ108(例えば、通信ユニット113を使用して)は、車両と直接通信してもよく(例えば、通信ユニット136を使用して)、またはバックエンドサーバを介して車両と間接的に通信してもよい(例えば、アダプタ108と車両102の両方が、メッセージ交換を容易にするバックエンドサーバとのセルラー通信を介して通信してもよい)。
【0019】
本開示の1つまたは複数の例では、アダプタ108は、電気コネクタ110をプラグ106に嵌合させることによってDC高速充電器104に接続される。DC高速充電器104によって提供されるDCは、アダプタ108によって受信される。いくつかの例では、DC高速充電器からのDCは、約200V~約1000Vの範囲の高電圧DCであってもよい。コンバータ122は、ゲートドライバ124からの入力(例えば、制御信号)に基づいて、DCをACに変換し、ACは、第1の誘導コイル114に(及び場合によっては電源128にも)提供される。第1の誘導コイル114は、コンバータ122からのACフローの結果として、(例えば、直列共振誘導電力伝達(SS-RIPT)リンクを介して)ワイヤレス充電(例えば、非接触電力)を第2の誘導コイルに提供し得る。追加の例では、アダプタ108は、第2の誘導コイルへの電力の供給を監視し、様々なイベントに基づいて、DC高速充電器104からのDC信号を終了し得る。例えば、アダプタ108は、(例えば、第2の誘導コイルを有する車両102がアダプタ108から離れるとき)インピーダンスの変化を検出し、その変化に基づいて、DCを(例えば、切断デバイスを介して、またはシグナリングを介して)終了し得る。他の例では、アダプタ108は、車両102から非接触電力を減少させる(例えば、蓄電ユニットが閾値を十分に超えて充電されている場合などの追加電力を減少させる)信号を受信し得る。
【0020】
上記のように、車両がアダプタ108に近接する前に、アダプタ108は、低電力状態(例えば、低電力または無電力)を含み得る。すなわち、車両がワイヤレス充電する位置にある前に、アダプタ108が(プラグ106とコネクタ110との間の接続を介して)DC高速充電器104に接続され得るとしても、DC高速充電器104は、第1の誘導コイル114が(例えば、電流調整器112から)いかなるACも受信しないように、DCをアダプタ108に提供し得ない。したがって、本開示の態様は、車両がDC高速充電器104に近接していること及び/またはアダプタ108に近接していることを決定するための、及び/または第2の誘導コイル116が第1の誘導コイルに近接していることを決定するための主題を説明する。加えて、いくつかの態様は、決定に基づいて、DC高速充電器104にDCを要求するか、さもなければ、DC高速充電器からアダプタ108へのDCの転送をトリガし得る。
【0021】
図2A図2Dを参照すると、本開示の例に従って実行され、車両蓄電ユニット120のワイヤレス充電を容易にし得る一連の動作が図示される。概して、図2Aは、プラグ106を介してDC高速充電器104に接続された非通電ワイヤレス充電アダプタ208aを示す。本開示で使用されるように、非通電ワイヤレス充電アダプタ208aは、DC高速充電器104に(プラグ106を介して)結合され、対応する車両を充電するためにDC高速充電器104からDC電力を受信していないワイヤレス充電アダプタ(例えば、アダプタ108)を含む。DC高速充電器104からの電力は、1つまたは複数の様々な理由のためにプラグ106への分配から留保され得る。例えば、安全上の予防措置のために、DC高速充電器104は、通信、回路チェック、分離などに関連する安全条件が満たされた場合にのみ電力を供給するように構成され得る。
【0022】
さらに、図2Aは、第1の誘導コイル114から離れた(例えば、近接していない)距離に配置または位置づけられた第2の誘導コイル116を有する車両102を示す。本開示の例では、第2の誘導コイル116(例えば、第2の誘導コイルのエッジ及び/または中心を含む第2の誘導コイルの一部)は、第1の誘導コイル114(例えば、第1の誘導コイルのエッジ及び/または中心を含む第1の誘導コイルの一部)からの閾値距離を超えて離れている。例えば、閾値距離は、X、Y及びZ方向のそれぞれにおいて少なくとも約200ミリメートルであってよく、X-Y平面は、第1の誘導コイル114が置かれ、車両102が駆動している地表面とほぼ平行に延在し、Z方向は、X-Y平面に垂直に延在する。この200ミリメートルの閾値は単なる例であり、閾値は200ミリメートル(例えば、150ミリメートル)未満であってもよく、または2メートル(例えば、250ミリメートル)を超えてもよい。加えて、各方向におけるそれぞれの閾値は、方向の全てにわたって一貫性であり得(例えば、X、Y及びZ方向のそれぞれにおける閾値は類似し得る)、または代替的に、1つの方向における閾値は、別の方向における閾値と異なる場合がある(例えば、X方向における閾値は、X方向における閾値と異なる場合がある)。加えて、図2Aは、コンバータ118及び蓄電ユニット120を示す。本開示の態様によれば、第2の誘導コイル116及びコンバータ118は、蓄電ユニット120を充電するための車両用バッテリ充電アセンブリ119の少なくとも一部を含み得る。図示される構成要素に加えて、車両用バッテリ充電アセンブリ119は、1つ以上のプロセッサ及び1つ以上のコンピュータ可読媒体を含み得る。
【0023】
いくつかの例において、図2Aでは、車両102は、様々な条件によって生じ得る、または引き起こされ得るプレチャージモードにあり得る。例えば、車両102は、蓄電ユニット120の充電レベルが閾値を下回っていることを検出し得、及び/または車両102は、車両が充電ステーションデポ(例えば、1つまたは複数の充電ステーションを備えたロット)にあることを(例えば、マッピング及び位置追跡に基づいて)決定し得る。プレチャージモードに入ると、車両102は、ワイヤレス充電アダプタに近接する位置に機動するための様々な動作を開始し得る。例えば、車両102は、実行されると、車両を指定された充電スポットに位置決めし、充電に役立つワイヤレス充電アダプタに対して位置決めする軌道を決定し得る。他の例では、車両用バッテリ充電アセンブリ119を使用して、ACを(第2の誘導コイル内で)摂動させて、非通電アダプタ208aの第1の誘導コイル114の検出を支援し得る。
【0024】
図2Bを参照すると、第2の誘導コイル116は、(図2Aの矢印200によって示されるように)車両102が前方に機動した後など、第1の誘導コイル114に近接して示される。例えば、第2の誘導コイル116は、第1の誘導コイル114から閾値距離以下(例えば、X、Y及びZ方向のそれぞれにおいて200ミリメートル以下)の距離を離して配置されてよい。加えて、第2の誘導コイル116は、第2の誘導コイル116及び第1の誘導コイル114が互いに近接している(例えば、閾値以下の距離だけ離れている)ことを示す信号202を受信することができる。信号202は、多くの形態をとり得る。例えば、本開示のいくつかの例では、第1の誘導コイル114に近接して配置される前に、及び配置されると、第2の誘導コイル116は、第1の誘導コイル114が第2の誘導コイル116によって検出されたインピーダンス(例えば、検出されたインピーダンスは信号202である)を生成するように、AC(例えば、蓄電ユニット120からのDCからACに変換され、上述のように摂動された電流)を受信し得る。すなわち、コンバータ118は、図2Aのような第2の誘導コイル116が第1の誘導コイル114から閾値距離を超えて離れているときに、様々な時間(例えば、摂動低電圧AC)で第2の誘導コイル116にACを提供し得る。その例では、車両102が、図2Bのように、第1の誘導コイル114の上で(例えば、その近くで、または少なくとも部分的に重複して)操縦されるとき、第1の誘導コイル114の存在は、信号202として検出されたインピーダンスを生成し得る。いくつかの例では、第2の誘導コイル116(または第2の誘導コイル116に関連する構成要素)は、第2の誘導コイル116及び第1の誘導コイル114が互いに通信するか、またはそうでなければ感知するか、または検出する可能性を高めるように構成され得る。例えば、第2の誘導コイル116は、電流調整器の一次コンデンサ(例えば、図2Dの242)と同様に構成される二次コンデンサ117と結合され得る。さらに、第2の誘導コイル116は、インピーダンスが第1の誘導コイルの近接性を示すターゲット範囲内にあるかどうかを決定する構成要素を含むことができ、これは、別のオブジェクトによって生成され得るより低いまたはより高いインピーダンスとは対照的に、信号202(検出されたインピーダンスの形態で)が第1の誘導コイルの近接性に関連付けられる可能性を高め得る。
【0025】
第2の誘導コイル116が第1の誘導コイル114に近接していることを示す信号202は、検出されたインピーダンスに加えて、または検出されたインピーダンスの代替として、他のタイプの信号を含み得る。例えば、第2の誘導コイル116は、第1の誘導コイル114の近接性を(例えば、閾値距離以下の距離で)検出する近接センサを含み得る(または関連付けられ得る)。一例では、近接センサは、ホール効果センサ、磁力計、磁気ピックアップ、または第1の誘導コイル114(またはアダプタ108の一部として他の場所)に結合された磁石を検出する他のセンサを含むことが可能であり、その場合、信号202は、センサによって検出されたセンサデータを含み得る。いくつかの例では、センサは、閾値を超えると、磁石の近接性を示す磁場の大きさを検出し得る。別の態様では、近接センサは、第1の誘導コイル114を表す画像データを提供するカメラ、または第1の誘導コイル114を表す知覚データを提供する他の知覚センサを含み得る。
【0026】
第2の誘導コイル116が第1の誘導コイル114に近接していることを示す信号202を受信することに加えて、車両102が充電のために適切に配置されていることを検証するために他の動作が実行され得る。例えば、車両102は、1つまたは複数のセンサを使用して、車両102の現在の位置がアダプタの位置と整列することを検証し得る。いくつかの例では、車両102、または車両102と通信するリモートコンピューティングデバイスは、ワイヤレス充電アダプタの位置を格納するマップを維持し得る。車両102の位置が(例えば、1つまたは複数の車両センサを使用して)決定されると、車両位置は、車両位置がアダプタと整列していることを検証するために、格納されたマップと比較されてもよい。他の例では、車両102は、1つまたは複数のセンサ(例えば、ライダー、レーダー、カメラなど)を使用して、車両の位置がアダプタと整列していることを検証し得る。
【0027】
本開示の例では、AC204は、信号202が検出されることに応答して、及び/または車両位置がアダプタの位置と整列していることを検証することに応答して、第2の誘導コイル116に提供され得る。すなわち、蓄電ユニット120からのDCは、(コンバータ118によって)ACに変換され、AC204として第2の誘導コイル116に提供され得る。本開示の例では、第2の誘導コイル116内のACは、第1の誘導コイル114内のAC210(例えば、高周波AC)を誘導し、順番にアダプタ(例えば、図2Bの「通電アダプタ208b」)に通電する磁場206を作成し得る。AC210は、電流調整器212aに送信され得、及びいくつかの例では電源228aに送信されてもよく、電源228aは、AC210を低電圧DCに(例えば、整流を介して)変換する。いくつかの例では、電源228aは、高周波高電圧AC210を低電圧に変換するための変圧器と、低電圧DCを出力するための整流器とを含み得る。低電圧DCは、様々な大きさを含むことが可能であり、例では、低電圧DCは、約3ボルトから約24ボルトの範囲内にある。低電圧DCは、DC214としてゲートドライバ224aに提供され得、DC216はコントローラ226aに提供され得る。
【0028】
さらなる例では、通電アダプタ208bは、電力を受信した後、車両102と情報205を交換し得る。例えば、アダプタ208bは、通電アダプタ208bの通信ユニット113と車両の通信ユニット136との間に無線通信リンクを確立し得る。さらに、アダプタは、無線通信リンクを介して、車両102の通信ユニット136から(例えば、直接及び/またはバックエンドサーバを介して)1つまたは複数の通信を受信し得る。情報205は、電力伝達を開始するために使用される情報と、電力を安全に提供するために充電全体を通して使用され得る情報(例えば、短絡検出、過熱検出など)との両方を含み得る。とりわけ、車両102からの情報は、車両識別子、車両蓄電ユニットに関連する現在の充電状態(例えば、充電状態(SOC)レベル)、アダプタ使用許可、車両102の電力システムの詳細、車両固有の充電パラメータ(例えば、電圧、電流などの最大及び/または範囲)、ならびにDC高速充電器から車両102に効果的かつ安全に電力を供給するために使用され得る任意の他の情報を含み得る。追加の動作は、通電アダプタ208bに電力を供給することによってトリガされてもよい(またはそれと一致してもよい)。例えば、接点217は、DC高速充電器からDCを受信するように(例えば、分離テストの一部として、ワイヤレス充電するDCを受信する一部としてなど)作動されてもよい。
【0029】
追加の例では、(DC216によって給電される)コントローラ226aは、接触ベースの充電のためにDC高速充電器に接続されている車両を示す1つまたは複数の通信218(例えば、メッセージ)をDC高速充電器104に送信する。1つまたは複数の通信218は、様々なデータを含むことが可能であり、いくつかの例では、通信218は、プラグ106が充電のために車両に直接嵌合するときなど、車両通信及び安全性チェックを模倣する。例えば、アダプタ208bがDC高速充電器104のプロトコルをまだ決定していない(例えば、プロトコルのいくつかの識別子または他の識別子を受信した)場合、通信218は、DC高速充電器104に問い合わせて、プロトコル(例えば、SAE J1772-CCS1、CHAdeMO、IEC-タイプ2、中国GB/Tなど)を決定し得る。しかしながら、いくつかの例では、アダプタ208bは、(例えば、最初に接続されたときに)DC高速充電器104のプロトコルを既に決定していてもよく、その場合、クエリ通信は保留されてもよい。さらに、通信218は、DC高速充電器104からDC供給を開始するために、決定されたプロトコルに準拠する任意の他のデータ(例えば、シグナリングプロトコル)を含み得る。例えば、DC高速充電器及びアダプタは、外部分離テストまたは他の安全性チェックを実行するための信号を交換し得る。通信218は、Bluetooth、Zigbeeなどの1つ以上の無線ネットワークを使用して、またはコネクタ110とプラグ106との間の有線接続を介して(例えば、ピンを介して)通信され得る。シグナリングプロトコル、通信、及び安全性チェックが通信218を介して実行された後、DC高速充電器104は、通電アダプタ208bにDCを提供し得る。
【0030】
図2Bは、本開示の別の態様に従って、アダプタ208aまたは208b(具体的には、電流調整器212a)に含まれ得るハードウェア及びソフトウェアの1つの構成を示し、図2Cを簡単に参照すると、ワイヤレス充電アダプタ208c(例えば、電流調整器212bの代替構成)に含まれ得る代替ハードウェア構成が示される。図2Cでは、アダプタ208cは、コネクタ110、第1の誘導コイル114、及び電流調整器212bを含む、アダプタ208bと同様の構成要素を含むが、電流調整器212bの構成要素は、図2Bの電流調整器212aとは異なるように構成され得る。電流調整器212bは、コンバータ222b、ゲートドライバ224b、コントローラ226b、及び電源228bを含み得る。図2Bに関連する説明と同様に、図2Cでは、高周波AC210は、アダプタ208cを除いて、依然として第1の誘導コイル114から提供され、AC210は、高電圧DC220として電源228bに渡される前にコンバータ222b内で整流される。電源228bは、低電圧DC230(例えば、約3ボルトと約24ボルトとの間)をゲートドライバ224bに、低電圧DC232(例えば、約3ボルトと約24ボルトとの間)をコントローラ226bに提供し得る。図2Bのコントローラ226aと同様に、図2Cのコントローラ226bは、(給電されると)車両102と情報を交換し、接点217を操作し、1つ以上の通信234をDC高速充電器104に送信して、アダプタ208cへのDC電力の供給を開始する。図2Bに関して説明される主題と同様に、シグナリングプロトコル、通信、及び安全性チェックが通信234を介して実行された後、DC高速充電器104は、通電アダプタ208cにDCを提供し得る。
【0031】
図2Dを参照すると、シグナリングプロトコル、通信、及び安全性チェックが通信218を介して実行されると、DC高速充電器104は、DC236を提供し、DC236はコンバータ222Aに送信される。いくつかの例では、電流調整器212aは、高周波電圧リップルを(例えば、DC高速充電器によって提供されるDCから)フィルタリングするための入力フィルタキャップ238を含み得る。コンバータ222aは、高周波DC236を高周波AC240に変更することができ、高周波AC240は、第1の誘導コイル114に提供される(例えば、コンデンサ242を介して補償された後で)。第1の誘導コイル114を通って流れる高周波AC240は、第2の誘導コイル116内にACを誘導するフィールド244を作成する。第2の誘導コイル116で誘導されたACは、DCに整流され、再充電のために蓄電ユニット120に送信され得る。
【0032】
図2Dは、電流調整器212aを示すが、他の態様では、同様の動作は、図2Cに示される電流調整器212bによって実行されてもよい。例えば、通信234の後、DCは、DC高速充電器104によって電流調整器212bに提供され、電流調整器212bは、(コンバータ222bを介して)DCをACに変換し、高周波ACを第1の誘導コイル114に提供し得る。
【0033】
追加の例では、アダプタ208bまたは208cは、第2の誘導コイル116への電力の供給を監視し、様々なイベントに基づいて、DC高速充電器104からのDC信号を制御(例えば、減少、増加、終了など)し得る。例えば、通信ユニット113及び136を使用し、ワイヤレス充電中に、アダプタ208bまたは208c及び車両102は、車両の現在の充電状態及び電源システム状態に関する情報を交換し得る。蓄電ユニット120の充電状態が増加する(またはシステム温度などの他の条件)につれて、アダプタ208bまたは208cは、DC236を調整するためにDC高速充電器と通信することができるか、または電力を自己調整またはスロットル調整することができる。他の例では、アダプタ108は、インピーダンスの変化(例えば、第2の誘導コイル116を有する車両102がアダプタ108から離れるとき)を検出し、その変化に基づいて、車両がアダプタから閾値距離を超えて離れている(例えば、もはや近接していない)という推論に基づいて、DCを(例えば、切断デバイスを介して、またはシグナリングを介して)終了する。他の例では、アダプタ108は、車両102から非接触電力を減少させる、または閾値を超える充電状態(例えば、蓄電ユニットが閾値を十分に上回って充電されている場合などの追加電力を減少させる)を示す信号を受信し得る。さらなる例では、アダプタ208bは、アダプタ208bと車両102との間の(例えば、通信ユニット113と136との間の)通信リンクが失われていることを検出し、通信リンクが失われていることに基づいて、アダプタ208bは、DC高速充電器104からDCを終了させ得る。
【0034】
図2A図2D及び関連する説明は、第2の誘導コイル116と第1の誘導コイル114との間の近接性が決定され(例えば、閾値距離に等しいかまたはそれ未満)、近接性決定に基づいて、充電シーケンスを開始する(例えば、安全性チェックを満たし、DC高速充電器からのDC転送を開始する)いくつかの例を含む。本開示の他の態様では、近接性は、他の技術を使用して決定され得る。例えば、車両102は、通信を(例えば、通信ユニット136を使用して)アダプタ108、208a、208b若しくは208cに、DC高速充電器に、DC高速充電器のバックエンドシステムに、またはそれらの任意の組み合わせに送信することが可能であり、車両からの通信は、シグナリングプロトコル(例えば、SAE J1772-CCS1、CHAdeMO、IEC-タイプ2、中国GB/Tなどに従って)を開始し得る。準拠したシグナリングプロトコル交換に基づいて、DC高速充電器104は、DCをアダプタ108、208a、208b、または208cに提供してもよく、アダプタ108、208a、208b、または208cは、第1の誘導コイル114に電力を供給することが可能である。さらに、アダプタ108、208a、208b、または208cは、車両及び/または第2の誘導コイルの近接を検出するための近接センサを含み得る。例えば、アダプタは、第2の誘導コイルの近接から生じる磁場を検出するセンサを含み得る(例えば、アダプタのセンサがホール効果センサ、磁石ピックアップなどを含み、第2の誘導コイルが磁石を含む)。
【0035】
図3は、本明細書に記載される技術を含む例示的なプロセスを示すフローチャートである。図3に例示されるプロセスは、利便性及び理解の容易さのために、図1A図1B、及び図2A図2Dを参照して上述した構成要素及び要素を参照して説明され得る。しかしながら、図3に例示されるプロセスは、これらのコンポーネントを使用して実行されることに限定されず、コンポーネントは、図3に例示されるプロセスを実行することに限定されない。これらのプロセスは、論理フロー図として示され、その各動作は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせで実装され得る一連の動作を表す。ソフトウェアのコンテキストでは、動作は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、列挙された動作を実行する1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体に格納されたコンピュータ実行可能命令を表す。一般に、コンピュータ実行可能命令は、特定の機能を実行するか、または特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。動作が説明される順序は、限定として解釈されることを意図するものではなく、任意の数の説明される動作は、プロセスを実装するために任意の順序で、及び/または並行して省略または組み合わせることができる。図3を参照すると、図3は、ワイヤレスにバッテリを充電するための方法300の動作またはステップを含むフロー図を含む。方法300は、動作302において、車両をプレチャージモードに変更することを含む。例えば、図2Aでは、車両102は、車両が充電ステーションデポに入ること、または車両102が蓄電ユニット120の充電状態が閾値を下回っていることを検出するなど、1つまたは複数の条件が満たされたときに、プレチャージモードに入ることができる。
【0036】
さらなる例では、動作304は、誘導コイル(例えば、車両上の第2の誘導コイル116または車両上の受信機コイルまたは車両上の二次コイル)を介してACを伝導することを含む。例えば、蓄電ユニット120は、(例えば、コンバータ118のインバータ構成要素を使用して)ACに変換されるDCを提供し得るが、ACは(例えば、低電圧AC信号の摂動として)第2の誘導コイル116に提供される。いくつかの例では、動作304は、比較的低電圧のACを摂動することを含み得る。
【0037】
動作306において、方法300は、インピーダンスを検出することを含む。例えば、第2の誘導コイル116が第1の誘導コイル114と少なくとも部分的に重複しているとき、第2の誘導コイル116(または第2の誘導コイル116に関連付けられた構成要素)は、第1の誘導コイル114によって生成されたインピーダンスを検出し得る。
【0038】
方法300は、動作308において、インピーダンスが別のコイルの存在を示すかどうかを判定することを含む。例えば、インピーダンスを目標範囲と比較して、インピーダンスが範囲内にあるかどうかを判定し得る。インピーダンスが目標範囲内にある場合、方法は316に進む。インピーダンスが目標範囲内にない場合、方法は304に戻る。
【0039】
さらなる例示において、(車両がプレチャージモードに変更されることを含む)動作302の後、動作310は、(例えば、動作304、306及び308と並行して、または連続して)車両の位置を決定することを含む。例えば、車両102の1つまたは複数のセンサ134a~134cは、車両の位置を決定するために使用されてよい。動作312において、車両位置は、アダプタ位置と比較されてよい。例えば、マップは、アダプタ位置(例えば、座標)を格納することが可能であり、車両位置は、格納されたアダプタ位置と比較され得る。
【0040】
動作314で、車両の位置がアダプタの位置と整列するかどうかについての決定が(例えば、動作312における比較に基づいて)行われる。例えば、図2Bでは、(例えば、センサデータに基づく)車両102の位置が(例えば、マップデータに基づく)アダプタの位置と整列するかどうかについての決定が行われ得る。車両がアダプタと整列している場合、方法は動作316に進む。位置が整列していない場合、方法は動作310に戻る。
【0041】
さらなる例では、方法300は、動作316において、動作308及び314において両方の条件が満たされているかどうかを決定すること(例えば、インピーダンスは別のコイルの存在を示し、車両はアダプタと整列している)を含み得る。両方の条件が満たされる場合、方法300は動作318に進み、両方の条件が満たされない場合、方法300は動作304及び310に戻り得る。
【0042】
動作318において、方法300は、第1の誘導コイル内に高周波ACを誘導することを含む。例えば、図2Bでは、AC204は、第2の誘導コイルに提供され得、磁場206は、第1の誘導コイル114内に高周波ACを誘導し得、これは、高周波AC210として電流調整器212aまたは212bに伝送され得る。
【0043】
方法300はまた、動作320において、高周波ACを低電圧DCに変換することを含み得る。例えば、高周波数AC210は、電源ユニット228aによって低電圧DC216に変換され得る。別の例では、高周波数AC210は、コンバータ222b及び電源ユニット228bによって、低電圧DC232に変換され得る。一度変換されると、動作322において、低電圧DCは、マイクロコントローラ(例えば、マイクロコントローラ226aまたは226b)に電力を供給するために使用され得る。
【0044】
マイクロコントローラに電力が供給されると、動作324において、方法300は、車両から充電関連情報を受信することを含む。例えば、図2Bでは、アダプタ208bに電力を供給した後、通信ユニット113は、車両識別子、現在の充電状態、アダプタ使用許可、車両102の電力システムの詳細、及びDC高速充電器から車両102に電力を効果的かつ安全に供給するために使用され得る任意の他の情報などの充電関連情報(例えば、205)を車両102から受信するために使用され得る。追加の例では、マイクロコントローラに電力が供給されると、動作326において、方法300は、DC高速充電器を用いてシグナリングプロトコルを実行することを含む。例えば、コントローラ226aまたは226bは、メッセージ218または234をDC高速充電器に送信し得る。
【0045】
方法300は、動作328において、DC高速充電器から高電圧DCを受信することと、動作330において、高電圧DCをACに変換することとをさらに含む。例えば、DC236は、コンバータ222Aによって受信され、コンバータ222Aは、DC236をAC240に変換し得る。動作332において、方法は、ACを第1の誘導コイルに伝送することを含む。例えば、AC240は、第1の誘導コイル114に送信されて、第2の誘導コイル116内の電荷をワイヤレスに誘導する(例えば、第2の誘導コイル116に接続された蓄電ユニット120を誘導的に充電する)。
【0046】
図3に示される方法300は、様々なステップを含む。いくつかの例では、ステップの全ては、バッテリをワイヤレスに充電するときに実行され得る。他の例では、図3に示されるステップのうちのいくつかだけが、バッテリをワイヤレスに充電するときに実行され得る。さらに、図3によって提供される例では、第1の誘導コイル及び第2の誘導コイルが互いに近接している(例えば、閾値距離内にある)という決定は、閾値を超える検出されたインピーダンスに基づいて行われ得る。他の例では、決定は、車両とアダプタ及び/またはDC高速充電器との間で交換されるセンサデータまたは無線通信などの他の、または追加の信号に基づいてもよい。他の例では、動作322におけるマイクロコントローラの電源供給は、車両がアダプタに近接していることを示す異なる基準(例えば、図3で明示的に識別されるものよりも多いまたは少ない条件)に条件付けられ得る。
【0047】
図4は、本明細書で説明される技術を実装するための例示的なシステム400のブロック図を示す。少なくとも1つの例示において、システム400は、車両402を含むことができる。例示される例示的なシステム400において、車両402は自律車両であるが、車両402は、任意の他のタイプの車両であってもよい。車両402は、図1A及び図2A図2Dに示される車両102であってよく、ワイヤレス充電アダプタ(例えば、アダプタ108、アダプタ208a、アダプタ208b及び/またはアダプタ208c)を使用してバッテリ(例えば、蓄電ユニット460)を再充電するように構成されてよい。
【0048】
車両402は、米国運輸省道路交通安全局によって発行されたレベル4分類に従って動作するように構成された自律車両などの無人車両とすることができ、この分類は、運転者(または乗員)がいつでも車両を制御することを期待されていない状態で、全行程にわたって全ての安全上重要な機能を実行することができる車両を説明する。そのような例では、車両402は、全ての駐車機能を含む、行程の開始から完了までの全ての機能を制御するよう構成されることが可能であるため、運転者並びに/またはステアリングホイール、アクセルペダル、及び/若しくはブレーキペダルのような車両402を駆動するための制御を含まなくてよい。これは単なる例であり、本明細書に記載のシステム及び方法は、ドライバによって常に手動で制御される必要がある車両から、部分的または完全に自律的に制御される車両までの範囲の車両を含む、任意の地上、空中、または水上車両に組み込まれ得る。
【0049】
車両402は、1つまたは複数のコンピューティングデバイス404、1つまたは複数のセンサシステム406、1つまたは複数のエミッタ408、1つまたは複数の通信接続410(通信デバイス及び/またはモデムとも称される)、少なくとも1つの直接接続412(例えば、データを交換及び/または電力を提供するために車両402と物理的に結合するための)、及び1つまたは複数の駆動システム414を含むことができる。1つまたは複数のセンサシステム406は、環境に関連付けられたセンサデータをキャプチャするように構成され得る。
【0050】
1つまたは複数のセンサシステム406は、飛行時間センサ、位置センサ(例えば、GPS、コンパスなど)、慣性センサ(例えば、慣性測定装置(IMU)、加速度計、磁力計、ジャイロスコープなど)、ライダセンサ、レーダセンサ、ソナーセンサ、赤外線センサ、カメラ(例えば、RGB、IR、明暗度、深度など)、マイクロホンセンサ、環境センサ(例えば、温度センサ、湿度センサ、光センサ、圧力センサなど)、超音波トランスデューサー、ホイールエンコーダ、ボールジョイントセンサ、シャシー位置センサなどを含むことができる。1つまたは複数のセンサシステム406は、これらまたは他のタイプのセンサのそれぞれの複数のインスタンスを含むことができる。例えば、飛行時間センサは、車両402の角、前部、後部、側面、及び/または上部に位置する個々の飛行時間センサを含むことができる。別の例として、カメラセンサは、車両402のエクステリア及び/またはインテリアの周りの様々な位置に配置された複数のカメラを含むことができる。1つまたは複数のセンサシステム406は、コンピューティングデバイス404に入力を提供し得る。
【0051】
車両402はまた、光及び/または音を発する1つまたは複数のエミッタ408を含むことができる。この例における1つまたは複数のエミッタ408は、内部オーディオ及び視覚エミッタを含み、車両402の乗員と通信する。例示の目的で、限定ではなく、内部エミッタは、スピーカー、光、記号、ディスプレイ画面、タッチ画面、触覚エミッタ(例えば、振動及び/またはフォースフィードバック)、機械的アクチュエータ(例えば、シートベルトテンショナー、シートポジショナー、ヘッドレストポジショナーなど)などを含むことができる。この例における1つまたは複数のエミッタ408はまた、外部エミッタを含む。限定ではない例として、この例における外部エミッタは、走行の方向または車両動作の他のインジケータ(例えば、インジケータライト、サイン、光アレイなど)を信号で送るための光、及びそのうちの1つ以上が音響ビームステアリング技術を備え得る、歩行者または他の近くの車両と音声で通信するための1つ以上のオーディオエミッタ(例えば、スピーカー、スピーカーアレイ、ホーンなど)を含む。
【0052】
車両402はまた、車両402と1つまたは複数の他のローカルまたはリモートコンピューティングデバイス(例えば、ワイヤレス充電アダプタ、DC高速充電器、リモート遠隔操作コンピューティングデバイスなど)またはリモートサービスとの間の通信を可能にする1つまたは複数の通信接続410を含むことができる。例えば、1つ以上の通信接続410は、車両402上の他のローカルコンピューティングデバイス及び/または1つ以上の駆動システム414との通信を容易にすることができる。また、1つ以上の通信接続410は、車両402が他の近隣のコンピューティングデバイス(例えば、他の近隣の車両、交通信号など)と通信することを可能にすることができる。
【0053】
1つ以上の通信接続410は、コンピューティングデバイス404を別のコンピューティングデバイスまたは1つ以上の外部のネットワーク442(例えば、インターネット)に接続するための物理及び/または論理インターフェースを含むことができる。例えば、1つ以上の通信接続410は、IEEE802.11規格によって定義された周波数を介するようなWi-Fiベースの通信、Bluetoothなどの短距離無線周波数、セルラー通信(例えば、2G、3G、4G、4G LTE、5Gなど)、衛星通信、専用狭域通信(DSRC)、またはそれぞれのコンピューティングデバイスが他のコンピューティングデバイスとインターフェースすることを可能にする任意の適切な有線または無線通信プロトコルを有効にすることができる。
【0054】
少なくとも1つの例では、車両402は、1つまたは複数の駆動システム414を含むことができる。いくつかの例では、車両402は、単一の駆動システム414を有することができる。少なくとも1つの例では、車両402が複数の駆動システム414を有する場合、個々の駆動システム414は、車両402の反対側の端部(例えば、前部及び後部など)に配置されることができる。少なくとも1つの例では、駆動システム414は、駆動システム414及び/または車両402の周囲の状態を検出するための1つ以上のセンサシステム406を含むことができる。限定ではなく例として、センサシステム406は、駆動システムのホイールの回転を感知するための1つまたは複数のホイールエンコーダ(例えばロータリーエンコーダ)、駆動システムの向きと加速度を測定するための慣性センサ(例えば、慣性測定ユニット、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計など)、カメラまたはその他の画像センサ、駆動システムの周辺環境のオブジェクトを音響的に検出するための超音波センサ、LIDARセンサ、RADARセンサなど、を含むことができる。ホイールエンコーダなどのいくつかのセンサは、駆動システム414に固有とすることができる。場合によっては、駆動システム414上のセンサシステム406は、車両402の対応するシステム(例えば、センサシステム406)と重複してよく、またはそれを補足してもよい。
【0055】
駆動システム414は、高電圧バッテリ(例えば、蓄電ユニット460)、高電圧バッテリをワイヤレス充電するための第2の誘導コイル462、車両を推進するモータ、直流と交流の間で双方向に変換するコンバータ464、ステアリングモータ及びステアリングラック(電気式でもよい)を含むステアリングシステム、油圧または電動アクチュエータを含むブレーキシステム、油圧及び/または空気圧コンポーネントを含むサスペンションシステム、トラクションの損失を軽減し制御を維持するためにブレーキ力を分配するスタビリティコントロールシステム、HVACシステム、照明(例えば、車両の外部周囲を照らすためのヘッド/テールライトなどの照明)、及び1つ以上のその他のシステム(例:冷却システム、安全システム、オンボード充電システム、DC/DCコンバータ、高電圧ジャンクション、高電圧ケーブル、充電システム、充電ポートなどの他の電気コンポーネント)を含めて、多くの車両システムを含むことができる。また、駆動システム414は、センサシステム406からデータを受け取り、前処理することができ、様々な車両システムの動作を制御するための駆動システムコントローラを含むことができる。いくつかの例では、駆動システムコントローラは、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサと通信可能に結合されたメモリとを含むことができる。メモリは、駆動システム414の様々な機能を実行するための1つまたは複数の構成要素を格納することができる。さらに、駆動システム414はまた、それぞれの駆動システムによる、1つ以上の他のローカルまたはリモートコンピューティングデバイスとの通信を可能にする1つ以上の通信接続部を含む。
【0056】
コンピューティングデバイス404は、1つまたは複数のプロセッサ416と、1つまたは複数のプロセッサ416と通信可能に結合されたメモリ418とを含み得る。図示の例では、コンピューティングデバイス404のメモリ418は、知覚コンポーネント420、位置決めコンポーネント424、予測コンポーネント434、プランニングコンポーネント436、マップコンポーネント438、及び1つまたは複数のシステムコントローラ440を格納する。例示の目的のためにメモリ418に存在するように描写されるが、知覚コンポーネント420、位置決めコンポーネント424、予測コンポーネント434、プランニングコンポーネント436、マップコンポーネント438、及び1つまたは複数のシステムコントローラ440は、追加的に、または代替的に、コンピューティングデバイス404にアクセス可能(例えば、車両402の異なるコンポーネントに格納される)及び/または車両402にアクセス可能(例えば、リモートに格納される)であり得ることが企図される。
【0057】
知覚コンポーネント420は、オブジェクトの検出、セグメンテーション、及び/または分類を実行する機能を含むことができる。いくつかの例では、知覚コンポーネント420及び/またはオブジェクト検出器422は、車両402に近接するエンティティの存在及び/またはエンティティタイプ(例えば、自動車、歩行者、自転車運転者、建物、樹木、路面、縁石、歩道、未知のものなど)としてのエンティティの分類を示す処理されたセンサデータを提供することができる。追加の及び/または代替の例では、知覚コンポーネント420は、検出されたエンティティ及び/またはエンティティが位置する環境に関連付けられた1つまたは複数の特性を示す処理されたセンサデータを提供することができる。いくつかの例では、エンティティに関連付けられた特性は、x位置(グローバル位置)、y位置(グローバル位置)、z位置(グローバル位置)、方向、エンティティタイプ(例えば、分類など)、エンティティの速度、エンティティの範囲(サイズ)などを含むことができるが、これらに限定されない。環境に関連付けられた特性は、限定しないが、環境内の別のエンティティの存在、環境内の別のエンティティの状態、時刻、曜日、季節、気象条件、暗闇/光のインディケーションなどを含むことができる。
【0058】
知覚コンポーネント420は、知覚コンポーネント420によって生成された知覚データを格納する機能を含むことができる。いくつかの例では、知覚コンポーネント420は、オブジェクトタイプとして分類されたオブジェクトに対応するトラックを決定することができる。例示のみを目的として、知覚コンポーネント420は、センサシステム406を使用して、環境に関する情報を決定するために使用され得る環境の1つまたは複数の画像をキャプチャすることができる。
【0059】
格納された知覚データは、いくつかの例では、車両によってキャプチャされた融合知覚データを含むことができる。融合知覚データは、画像センサ、ライダセンサ、レーダセンサ、飛行時間センサ、ソナーセンサ、グローバルポジショニングシステムセンサ、内部センサ、及び/またはこれらの任意の組み合わせなどのセンサシステム406からのセンサデータの融合または他の組み合わせを含むことができる。格納された知覚データは、追加的または代替的に、センサデータに表されるオブジェクト(例えば、歩行者、車両、建物、路面など)の意味分類を含む分類データを含むことができる。格納された知覚データは、追加的または代替的に、環境を通して動的オブジェクトとして分類されるオブジェクトの動きに対応するトラックデータ(位置、方向、センサ特徴など)を含むことができる。トラックデータは、経時的に複数の異なるオブジェクトの複数のトラックを含むことができる。このトラックデータは、オブジェクトが止まっている(例えば、静止している)または移動している(例えば、歩行、走行など)時に、特定のタイプのオブジェクト(例えば、歩行者、動物など)の画像を識別するためにマイニングされることができる。この例では、コンピューティングデバイスは、歩行者に対応するトラックを決定する。
【0060】
一般に、オブジェクト検出器422は、(とりわけ)センサデータによって表されるセマンティックオブジェクトを検出することができる。いくつかの例では、オブジェクト検出器422は、そのような意味的オブジェクトを識別することができ、オブジェクトに関連付けられた2次元または3次元の境界ボックスを決定することができる。オブジェクト検出器422は、オブジェクトに関連付けられた位置、向き、姿勢、及び/またはサイズ(例えば、長さ、幅、高さなど)などの追加情報を決定することができる。オブジェクト検出器422は、本明細書で説明されるように、位置決め及び/または較正情報を決定するために、システム400の他のコンポーネントにデータを送信することができる。
【0061】
位置決めコンポーネント424は、車両402の位置を決定するためにセンサシステム406及び/または他のコンポーネントからデータを受信する機能を含むことができる。例えば、位置決めコンポーネント424は、環境の3次元マップを含み、及び/または要求/受信でき、マップ内の自律走行車両の位置を継続的に決定することができる。いくつかの例では、位置決めコンポーネント424は、SLAM(simultaneous localization and mapping)またはCLAMS(calibration, localization and mapping, simultaneously)を使用し、飛行時間データ、画像データ、ライダデータ、レーダーデータ、ソナーデータ、IMUデータ、GPSデータ、ホイールエンコーダデータ、またはそれらの任意の組み合わせなどを受信して、自律走行車両の位置を正確に決定することができる。いくつかの例では、位置決めコンポーネント424は、車両402の様々なコンポーネントにデータを提供し、軌道を生成するためまたは初期キャリブレーションのために自律走行車両の初期位置を決定することができる。
【0062】
予測コンポーネント434は、環境内の1つまたは複数のオブジェクトの可能な位置の予測確率を表す1つまたは複数の確率マップを生成することができる。例えば、予測コンポーネント434は、車両402からの閾値距離内の車両、歩行者、動物などに関する1つまたは複数の確率マップを生成することができる。いくつかの例では、予測コンポーネント434は、オブジェクトのトラックを測定し、観測された及び予測された挙動に基づいて、オブジェクトについての、離散化された予測確率マップ、ヒートマップ、確率分布、離散化された確率分布、及び/または軌道を生成することができる。いくつかの例では、1つまたは複数の確率マップは、環境内の1つまたは複数のオブジェクトの意図を表すことができる。
【0063】
プランニングコンポーネント436は、環境を横断するために車両402が進む経路を決定することができる。例えば、プランニングコンポーネント436は、様々なルート並びに経路及び様々なレベルの詳細を決定することができる。いくつかの例では、プランニングコンポーネント436は、第1の位置(例えば、現在の位置)から第2の位置(例えば、ターゲット位置)へ走行するルートを決定することができる。この説明のために、ルートは2つの位置の間を走行するための一連のウェイポイントであってよい。非限定的な例として、ウェイポイントは、道路、交差点、全地球測位システム(GPS)座標などを含む。さらに、プランニングコンポーネント436は、第1の場所から第2の場所への経路の少なくとも一部に沿って自律車両を誘導するための命令を生成できる。少なくとも1つの例では、プランニングコンポーネント436は、自律走行車両を一連のウェイポイントの第1のウェイポイントから一連のウェイポイントの第2のウェイポイントまでどのようにガイドするかを決定することができる。いくつかの例では、命令は経路または経路の一部であることができる。いくつかの例では、複数の経路は、後退ホライズン(receding horizon)技術に従って、実質的に同時に(例えば、技術的な許容範囲内で)生成されることができる。最も高い信頼水準を有する後退ホライズンデータにおける複数の経路のうちの単一の経路を、車両を操作するために選択し得る。
【0064】
他の例では、プランニングコンポーネント436は、代替的に、または追加的に、知覚コンポーネント420及び/または予測コンポーネント434からのデータを使用して、車両402が環境を横断するために進む経路を決定することができる。例えば、プランニングコンポーネント436は、環境に関連付けられたオブジェクトに関するデータを知覚コンポーネント420及び/または予測コンポーネント434から受信することができる。このデータを使用して、プランニングコンポーネント436は、環境内のオブジェクトを回避するために、第1の位置(例えば、現在の位置)から第2の位置(例えば、ターゲット位置)まで移動する経路を決定することができる。少なくともいくつかの例では、そのようなプランニングコンポーネント436は、そのような衝突のない経路がないと判定し、車両402を全ての衝突を回避する及び/またはそうでなければ損傷を軽減する安全な停止へ導く経路を提供し得る。
【0065】
メモリ418は、環境内でナビゲートするために車両402によって使用されることができる、1つまたは複数のマップ432をさらに含むことができる。この説明の目的で、マップは、トポロジ(交差点などの)、通り、山脈、道路、地勢、及び環境全般などの、ただし、これらには限定されない環境についての情報を提供することができる、2次元、3次元、またはN次元にモデル化された任意の数のデータ構造であることが可能である。マップは、オブジェクト識別子、オブジェクト分類、3次元位置、共分散データ(例えば、画像データまたは多解像度ボクセル空間で表される)などをさらに含むことができる。いくつかの例では、マップは、限定されるわけではないが、テクスチャ情報(例えば、色情報(例えば、RGB色情報、ラボ色情報、HSV/HSL色情報)など)、強度情報(例えば、LIDAR情報、RADAR情報など)、空間情報(例えば、メッシュに投影された画像データ、個々の「サーフェル」(例えば、個々の色及び/または強度に関連付けられたポリゴン))、反射率情報(例えば、鏡面反射率情報、再帰反射率情報、BRDF情報、BSSRDF情報など)、を含むことができる。一例では、マップは環境の3次元メッシュを含むことができる。いくつかの例において、本明細書にて説明するように、マップの個々のタイルが環境の個別の部分を表すように、マップをタイル形式で格納でき、必要に応じて作業メモリにロードできる。少なくとも1つの例では、マップコンポーネント438の1つまたは複数のマップは、少なくとも1つのマップ(例えば、画像及び/またはメッシュ)を含むことができる。いくつかの例では、車両402は、マップコンポーネント438に少なくとも部分的に基づいて制御されることができる。すなわち、マップコンポーネント438は、知覚コンポーネント420(及びサブコンポーネント)、位置決めコンポーネント424(及びサブコンポーネント)、予測コンポーネント434、及び/またはプランニングコンポーネント436に関連して使用されて、車両402の位置を決定し、環境内のオブジェクトを識別し、オブジェクト及び/または車両402に関連付けられた予測確率を生成し、及び/または環境内をナビゲートするためのルート及び/または軌道を生成することができる。
【0066】
少なくとも1つの例では、コンピューティングデバイス404は、1つまたは複数のシステムコントローラ440を含むことができ、これは、車両402のステアリング、推進、ブレーキ、安全、エミッタ、通信、及び他のシステムを制御するように構成され得る。これらのシステムコントローラ440は、駆動システム414の対応するシステム及び/または車両402の他のコンポーネントと通信し、及び/または制御することができ、これらは、プランニングコンポーネント436から提供される経路に従って動作するように構成され得る。
【0067】
車両402は、ネットワーク442を介してコンピューティングデバイス444に接続することができ、1つまたは複数のプロセッサ446及び1つまたは複数のプロセッサ446と通信可能に結合されたメモリ448を含むことができる。少なくとも1つの例では、1つまたは複数のプロセッサ446は、プロセッサ416に類似してもよく、メモリ448は、メモリ418に類似してもよい。少なくとも1つの例示において、コンピューティングデバイス444は、ワイヤレス充電アダプタ(例えば、108、208a、208b、及び/または208c)を含み得る。図示の例では、コンピューティングデバイス444のメモリ448は、電流ルーティングコンポーネント450及び/またはメッセージングコンポーネント452を格納する。少なくとも1つの例では、電流ルーティングコンポーネント450は、様々なアダプタコンポーネント(例えば、インバータ、整流器、コイル、電源ユニット、ゲートドライバ、及び/またはコントローラ)の間で電流(例えば、AC及び/またはDC)をルーティングするための動作を実行し得る。少なくともいくつかの他の例では、メッセージングコンポーネント452は、内部アダプタコンポーネント(例えば、コイル、コントローラなど)及び/または外部コンポーネント(例えば、DC高速充電器、車両、電気使用量課金システムなど)にメッセージを送信する、及び/またはそれらからメッセージを受信する動作を実行し得る。例えば、メッセージングコンポーネント452は、アダプタコンポーネント間でメッセージを交換するための動作(例えば、DC高速充電器プラグへの接続の確認、車両及び/または車両バッテリを充電するための車載コイルへの無線接続の確認など)を実行し得る。他の例では、メッセージングコンポーネント452は、DC高速充電器とメッセージ(例えば、218及び/または234)、車両とのメッセージ(例えば、車両の近接性を決定する、バッテリ充電レベルを決定するなど)、及び/または車両の車載誘導コイルとのメッセージ(例えば、近接性、アライメントなどを決定する)を交換し得る。
【0068】
コンピューティングデバイス404のプロセッサ416及びコンピューティングデバイス444のプロセッサ446は、本明細書で説明されるように、データを処理して動作を行うための命令を実行することが可能である任意の適切なプロセッサであってよい。例として、限定としてではなく、プロセッサ416及び446は、1つまたは複数の中央処理装置(CPU)、グラフィクスプロセシングユニット(GPU)、または電子データを処理して、レジスタ及び/またはメモリに記憶され得る他の電子データにその電子データを変換する他の任意のデバイス、若しくはデバイスの他の任意の部分を備えることが可能である。いくつかの例では、集積回路(例えば、ASICなど)、ゲートアレイ(例えば、FPGAなど)、及び他のハードウェアデバイスはまた、それらが符号化された命令を実装するよう構成される限り、プロセッサと見なすことができる。
【0069】
コンピューティングデバイス404のメモリ418及びコンピューティングデバイス444のメモリ448は、非一時的コンピュータ可読媒体の例である。メモリ418及び448は、オペレーティングシステム、並びに本明細書において説明される方法、及び様々なシステムに割り当てられた機能を実装するための1つまたは複数のソフトウェアアプリケーション、命令、プログラム、及び/またはデータを記憶することができる。様々な実装では、メモリ418及び448は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、シンクロナスダイナミックRAM(SDRAM)、不揮発性/フラッシュタイプメモリ、または情報を格納可能な他の任意のタイプのメモリなど、適切なメモリ技術を用いて実装できる。本明細書で説明されるアーキテクチャ、システム、及び個々の要素は、多くの他の論理的、プログラム的、及び物理的なコンポーネントを含むことができ、それらの添付図面に図示されるものは、本明細書での説明に関連する単なる例にすぎない。
【0070】
いくつかの例では、本明細書で論じられるコンポーネントのいくつかまたは全ての態様は、任意のモデル、アルゴリズム、及び/または機械学習アルゴリズムを含むことができる。例えば、いくつかの例では、メモリ418及び448内のコンポーネントを、ニューラルネットワークとして実装できる。いくつかの例では、機械学習モデルは、オブジェクト検出(例えば、車両、DC高速充電器、またはワイヤレス充電アダプタを検出するために使用される画像データ)、またはコイルを整列させるために所定の位置に駐車するための軌道計画のために訓練され得る。
【0071】
本明細書で説明するように、例示的なニューラルネットワークは、入力データを一連の接続されたレイヤに通して出力を生成する生物学的に着想を得たアルゴリズムである。ニューラルネットワークの各層は、別のニューラルネットワークを含むことができ、または任意の数の層を含むことができる(畳み込みかどうかに関係なく)。本開示の文脈で理解できるように、ニューラルネットワークは、機械学習を利用でき、これは、学習されたパラメータに基づいて出力が生成されるそのようなアルゴリズムの広範囲のクラスを指すことができる。
【0072】
ニューラルネットワークのコンテキストで説明されているが、この開示と一致して、任意のタイプの機械学習を使用できる。例えば、機械学習アルゴリズムは、限定はされないが、回帰アルゴリズム(例えば、通常最小二乗回帰(OLSR)、線形回帰、ロジスティック回帰、段階的回帰、MARS(multivariate adaptive regression splines)、LOESS(locally estimated scatterplot smoothing))、インスタンスベースアルゴリズム(例えば、リッジ回帰、LASSO(least absolute shrinkage and selection operator)、Elastic net、LARS(least-angle regression))、決定木アルゴリズム(例えば、分類及び回帰木(CART)、ID3(iterative dichotomiser 3)、カイ二乗自動相互作用検出(CHAID)、決定切り株、条件付き決定木)、ベイジアンアルゴリズム(例えば、ナイーブベイズ、ガウスナイーブベイズ、多項ナイーブベイズ、AODE(average one-dependence estimators)、ベイジアンビリーフネットワーク(BNN)、ベイジアンネットワーク)、クラスタリングアルゴリズム(例えば、k平均、kメジアン、期待値の最大化(EM)、階層的クラスタリング)、相関ルール学習アルゴリズム(例えば、パーセプトロン、誤差逆伝搬、ホップフィールドネットワーク、RBFN(Radial Basis Function Network))、深層学習アルゴリズム(例えば、深層ボルツマンマシン(DBM)、深層ビリーフネットワーク(DBN)、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、積層オートエンコーダ)、次元縮小アルゴリズム(例えば、主成分分析(PCA)、主成分回帰(PCR)、部分最小二乗回帰(PLSR)、サモンマッピング、多次元尺度構成法(MDS)、射影追跡、線形判別分析(LDA)、混合判別分析(MDA)、二次判別分析(QDA)、柔軟判別分析(FDA))、アンサンブルアルゴリズム(例えば、ブースティング、ブートストラップアグリゲーション(バギング)、アダブースト、積層ジェネラリゼーション(ブレンディング)、勾配ブースティングマシン(GBM)、勾配ブースト回帰木(GBRT)、ランダムフォレスト)、SVM(サポートベクタマシン)、教師あり学習、教師なし学習、半教師あり学習などを含むことができる。
【0073】
アーキテクチャの追加例は、ResNet40、ResNet101、VGG、DenseNet、PointNetなどのニューラルネットワークを含む。
【0074】
図1図4を参照して上述したように、本明細書で説明される技術は、電気自動車のバッテリを再充電するのに有用であり得る。いくつかの例では、ワイヤレス充電は、従来の物理的接触充電システムよりも便利であり、物理的接触の摩耗に関連するメンテナンスを低減し得る。さらに、ワイヤレス充電アダプタは、電気自動車の近接性を判定すると、車両のDC高速充電器への接続を模倣して、DC高速充電器からのDCの供給を開始する能力を提供する。とりわけ、これは、(例えば、DC高速充電器が車両が近接していないときにDCを提供していないので)エネルギーを節約するのに役立ち、第2の誘導コイルが存在しないときに充電された第1の誘導コイルに関連する安全性の懸念を低減し得る。
【0075】
例示的な条項
A:車両のバッテリをワイヤレスに充電するワイヤレス充電アダプタであって、前記ワイヤレス充電アダプタは、
直流(DC)高速充電器に接続する電気コネクタと、
前記電気コネクタに結合される電力コンバータと、
前記電力コンバータに結合される誘導コイルと、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記1つまたは複数のプロセッサによって実行可能な命令を格納する1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体と
を備え、前記命令は、実行されると、前記ワイヤレス充電アダプタに、
車両が誘導コイルの近接に位置付けられることによって誘導コイルに誘導された交流(AC)を検出することと、
ACを検出することに少なくとも部分的に基づいて、シグナリングプロトコルに従ってDC高速充電器にメッセージを送信することであって、前記メッセージは、前記車両が接触ベースの充電のためにDC高速充電器に結合されていることを示す、ことと、
DC高速充電器から、DCを受信することと、
DCを第2のACに変換することと、
第2のACを誘導コイルに送信して、バッテリを誘導充電することと
を含む動作を実行させる、ワイヤレス充電アダプタ。
【0076】
B:前記車両によって誘導コイルに誘導されたACに基づいて、1つまたは複数のプロセッサに電力を供給する電源ユニットをさらに備え、前記1つまたは複数のプロセッサは、前記電力を受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記メッセージを前記DC高速充電器に送信する、条項Aに記載のワイヤレス充電アダプタ。
【0077】
C:前記動作は、
前記電力を受信することに少なくとも部分的に基づいて、ワイヤレス充電アダプタと車両の間の無線通信リンクを確立することと、
前記車両から、前記無線通信リンクを介して、1つまたは複数の車両固有の充電パラメータを表すデータを受信することと、
前記1つまたは複数の車両固有の充電パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記バッテリの電磁誘導充電を制御することと
をさらに含む、条項Bに記載のワイヤレス充電アダプタ。
【0078】
D:前記動作は、無線通信リンクが終了していることを決定することと、通信リンクが終了していることに基づいて、誘導コイルへの第2のACの送信を停止することとをさらに含む、条項Cに記載のワイヤレス充電アダプタ。
【0079】
E:前記動作は、DC高速充電器から、SAE J1772、CHAdeMO、IEC 61851-C、またはGB/Tを含むシグナリングプロトコルの識別子を受信することと、
前記シグナリングプロトコルに従って前記メッセージをフォーマットすることと
をさらに備える、条項A乃至Dのいずれか一項に記載のワイヤレス充電アダプタ。
【0080】
F:車両のバッテリをワイヤレスに充電する方法であって、
車両がワイヤレス充電アダプタに近接していることを示す信号を受信することと、
1つまたは複数のプロセッサを介して、前記信号が受信されたことに少なくとも部分的に基づいて、シグナリングプロトコルに従って充電ステーションに接触ベースの結合を介してメッセージを送信することであって、前記メッセージは、前記車両が接触ベースの充電のために前記充電ステーションに結合されていることを示す、ことと、
前記充電ステーションから、前記接触ベースの結合を介して、電力を受信することと、
前記ワイヤレス充電アダプタによって、非接触電力を前記車両に送信することであって、前記非接触電力は、前記接触ベースの結合からの電力から得られる、ことと
を備える方法。
【0081】
G:前記非接触電力は、前記ワイヤレス充電アダプタの第1の誘導コイルを介して、前記車両の第2の誘導コイルに送信され、前記メッセージを送信する前に、前記方法は、
交流電流(AC)を前記第1の誘導コイルから受信することであって、前記ACは、前記第2の誘導コイルによって前記第1の誘導コイルに誘導される、ことと、
前記ACを使用して、前記ワイヤレス充電アダプタに給電することと
をさらに備える、条項Fに記載の方法。
【0082】
H:前記ワイヤレス充電アダプタと前記車両の間の無線通信リンクを確立することと、
前記ワイヤレス充電アダプタによって、前記無線通信リンクを介して、1つまたは複数の車両固有の充電パラメータを受信することと、
前記1つまたは複数の車両固有の充電パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記バッテリの電磁誘導充電を制御することと
をさらに備える、条項Fまたは条項Gに記載の方法。
【0083】
I:前記車両の位置を示すセンサデータを受信することと、
前記ワイヤレス充電アダプタの位置を示すマップデータを受信することと、
前記車両の位置及び前記ワイヤレス充電アダプタの位置に基づいて、前記車両が前記ワイヤレス充電アダプタに近接していることを判定することと
前記車両が前記ワイヤレス充電アダプタに近接していることに基づいて、前記メッセージを前記充電ステーションに送信することと
をさらに備える、条項F乃至Hのいずれか一項に記載の方法。
【0084】
J:前記非接触電力は、前記ワイヤレス充電アダプタの第1の誘導コイルを介して前記車両の第2の誘導コイルに送信され、
前記メッセージを送信する前に、前記方法は、
前記第2の誘導コイルによって、前記車両が前記ワイヤレス充電アダプタに近接していることに基づいて、前記第1の誘導コイルによって生成されたインピーダンスを検出することと、
前記第2の誘導コイルによって、前記インピーダンスに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の誘導コイルに電力を誘導することと
をさらに備える、条項F乃至Iのいずれか一項に記載の方法。
【0085】
K:前記非接触電力は、前記ワイヤレス充電アダプタの第1の誘導コイルを介して前記車両の第2の誘導コイルに送信され、
前記メッセージを送信する前に、前記方法は、
前記第2の誘導コイルによって、前記第1の誘導コイルが前記第2の誘導コイルからの閾値距離内にあることを示すインピーダンスを検出することと、
前記車両の位置及び前記ワイヤレス充電アダプタの位置に基づいて、前記車両が前記ワイヤレス充電アダプタを使用した電磁誘導充電のために整列されていると判定することと、
前記インピーダンスが検出されること、及び前記車両が整列されていることに基づいて、前記ワイヤレス充電アダプタに給電することと
をさらに備える、条項F乃至Jのいずれか一項に記載の方法。
【0086】
L:前記信号は、近接センサからのセンサデータを含み、前記センサデータは、前記ワイヤレス充電アダプタの第1の誘導コイル及び前記車両の第2の誘導コイルが互いに閾値距離内にあることを示す、条項F乃至Kのいずれか一項に記載の方法。
【0087】
M:前記充電ステーションへのクエリに基づいて、SAE J1772、CHAdeMO、IEC 61851-C、またはGB/Tを含む前記シグナリングプロトコルを決定することと、
前記シグナリングプロトコルに従って前記メッセージをフォーマットすることと
をさらに備える、条項F乃至Lのいずれか一項に記載の方法。
【0088】
N:充電ステーションに接続する電気コネクタと、
前記電気コネクタに結合される電力コンバータと、
前記電力コンバータに結合される第1の誘導コイルと、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記1つまたは複数のプロセッサによって実行可能な命令を格納する1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体と
を備えたワイヤレス充電アダプタであって、前記命令は、実行されると、前記ワイヤレス充電アダプタに、
車両がワイヤレス充電アダプタに近接していることを示す信号を受信することと、
前記信号が受信されたことに少なくとも部分的に基づいて、シグナリングプロトコルに従って充電ステーションに接触ベースの結合を介してメッセージを送信することであって、前記メッセージは、前記車両が接触ベースの充電のために前記充電ステーションに結合されていることを示す、ことと、
前記充電ステーションから、前記接触ベースの結合を介して、電力を受信することと、
第1の誘導コイルを介して、非接触電力を前記車両に送信することであって、前記非接触電力は、前記接触ベースの結合からの電力から得られる、ことと
を含む動作を実行させる、ワイヤレス充電アダプタ。
【0089】
O:前記動作は、
前記車両から、車両固有の充電パラメータを表す第1のデータを受信することと、
前記充電ステーションに、前記車両固有の充電パラメータを表す第2のデータを送信することと
をさらに含む、条項Nに記載のワイヤレス充電アダプタ。
【0090】
P:前記非接触電力を前記車両に送信した後、前記動作は、
充電状態(SOC)または前記車両が前記ワイヤレス充電アダプタから閾値距離を超えて離れていることのうちの1つまたは複数を示す第2の信号を前記車両から受信することと、
前記充電ステーションからの前記電力を減少させることと
をさらに含む、条項Nまたは条項Oに記載のワイヤレス充電アダプタ。
【0091】
Q:前記メッセージを送信する前に、前記動作は、
サーバまたは前記車両のうちの1つまたは複数と無線通信リンクを確立することと、
前記無線通信リンクを介して、車両固有の充電パラメータを受信することと
をさらに含む、条項N乃至Pのいずれか一項に記載のワイヤレス充電アダプタ。
【0092】
R:前記非接触電力は、前記車両の第2の誘導コイルに送信され、
前記メッセージを送信する前に、前記動作は、
交流電流(AC)を前記第1の誘導コイルから受信することであって、前記ACは、前記第2の誘導コイルによって前記第1の誘導コイルに誘導される、ことと、
前記ACを使用して、前記ワイヤレス充電アダプタに給電することと
をさらに含む、条項N乃至Qのいずれか一項に記載のワイヤレス充電アダプタ。
【0093】
S:前記充電ステーションからの電力を制御するように構成される切断デバイスをさらに備え、
前記動作は、前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記切断デバイスをアクティベートして前記電力が受信されることを可能にすることをさらに含む、条項N乃至Rのいずれか一項に記載のワイヤレス充電アダプタ。
【0094】
T:前記動作は、
前記充電ステーションから、SAE J1772、CHAdeMO、IEC 61851-C、またはGB/Tを含む前記シグナリングプロトコルの識別子を受信することと、
前記シグナリングプロトコルに従って前記メッセージをフォーマットすることと
をさらに含む、条項N乃至Sのいずれか一項に記載のワイヤレス充電アダプタ。
【0095】
上記で説明した条項の例は、1つの特定の実装に関して説明されているが、本明細書のコンテキストでは、条項の例の内容は、方法、デバイス、システム、コンピュータ可読媒体、及び/または別の実装プログラムを介して実装されてもよいことを理解されたい。また、条項A乃至Tのいずれも単独で実装することも、条項A乃至Tの他の1つ以上と組み合わせて実装することもできる。
【0096】
まとめ
本明細書で説明する技術の1つまたは複数の例について説明したが、様々な変更、追加、置換、及びそれらの同等物が、本明細書で説明する技術の範囲内に含まれる。
【0097】
例示の説明では、本明細書の一部を形成する添付の図面を参照するが、これは例示として請求される主題の具体的な例を示す。他の例を使用でき、構造的変更などの変更または代替を行うことできることを理解されたい例示、変更または代替は、意図して請求される主題に関する範囲から必ずしも逸脱するものではない。本明細書のステップは特定の順序で提示できるが、場合によっては、説明したシステム及び方法の機能を変更することなく、特定の入力を異なる時間または異なる順序で提供するように、順序を変更できる。開示された手順はまた異なる順序で実行できる。さらに、本明細書における様々な計算は、開示される順序で実行される必要はなく、計算の代替の順序を用いる他の例が容易に実装されることが可能である。並べ替えるだけでなく、計算は、同じ結果を有するサブ計算に分解されることも可能である。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2023-12-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のバッテリをワイヤレスに充電する方法であって、
車両がワイヤレス充電アダプタに近接していることを示す信号を受信することと、
1つまたは複数のプロセッサを介して、前記信号が受信されたことに少なくとも部分的に基づいて、シグナリングプロトコルに従って充電ステーションに接触ベースの結合を介してメッセージを送信することであって、前記メッセージは、前記車両が接触ベースの充電のために前記充電ステーションに結合されていることを示す、ことと、
前記充電ステーションから、前記接触ベースの結合を介して、電力を受信することと、
前記ワイヤレス充電アダプタによって、非接触電力を前記車両に送信することであって、前記非接触電力は、前記接触ベースの結合からの電力から得られる、ことと
を備える方法。
【請求項2】
前記非接触電力は、前記ワイヤレス充電アダプタの第1の誘導コイルを介して、前記車両の第2の誘導コイルに送信され、前記メッセージを送信する前に、前記方法は、
交流電流(AC)を前記第1の誘導コイルから受信することであって、前記ACは、前記第2の誘導コイルによって前記第1の誘導コイルに誘導される、ことと、
前記ACを使用して、前記ワイヤレス充電アダプタに給電することと
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ワイヤレス充電アダプタと前記車両の間の無線通信リンクを確立することと、
前記ワイヤレス充電アダプタによって、前記無線通信リンクを介して、1つまたは複数の車両固有の充電パラメータを受信することと、
前記1つまたは複数の車両固有の充電パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記バッテリの電磁誘導充電を制御することと
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記車両の位置を示すセンサデータを受信することと、
前記ワイヤレス充電アダプタの位置を示すマップデータを受信することと、
前記車両の位置及び前記ワイヤレス充電アダプタの位置に基づいて、前記車両が前記ワイヤレス充電アダプタに近接していることを判定することと
前記車両が前記ワイヤレス充電アダプタに近接していることに基づいて、前記メッセージを前記充電ステーションに送信することと
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記非接触電力は、前記ワイヤレス充電アダプタの第1の誘導コイルを介して前記車両の第2の誘導コイルに送信され、
前記メッセージを送信する前に、前記方法は、
前記第2の誘導コイルによって、前記車両が前記ワイヤレス充電アダプタに近接していることに基づいて、前記第1の誘導コイルによって生成されたインピーダンスを検出することと、
前記第2の誘導コイルによって、前記インピーダンスに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の誘導コイルに電力を誘導することと
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記非接触電力は、前記ワイヤレス充電アダプタの第1の誘導コイルを介して前記車両の第2の誘導コイルに送信され、
前記メッセージを送信する前に、前記方法は、
前記第2の誘導コイルによって、前記第1の誘導コイルが前記第2の誘導コイルからの閾値距離内にあることを示すインピーダンスを検出することと、
前記車両の位置及び前記ワイヤレス充電アダプタの位置に基づいて、前記車両が前記ワイヤレス充電アダプタを使用した電磁誘導充電のために整列されていると判定することと、
前記インピーダンスが検出されること、及び前記車両が整列されていることに基づいて、前記ワイヤレス充電アダプタに給電することと
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記信号は、近接センサからのセンサデータを含み、前記センサデータは、前記ワイヤレス充電アダプタの第1の誘導コイル及び前記車両の第2の誘導コイルが互いに閾値距離内にあることを示す、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記充電ステーションへのクエリに基づいて、SAE J1772、CHAdeMO、IEC 61851-3、またはGB/Tを含む前記シグナリングプロトコルを決定することと、
前記シグナリングプロトコルに従って前記メッセージをフォーマットすることと
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法をデバイスに実行させるように構成される命令を格納する1つまたは複数のコンピュータ可読媒体。
【請求項10】
充電ステーションに接続する電気コネクタと、
前記電気コネクタに結合される電力コンバータと、
前記電力コンバータに結合される第1の誘導コイルと、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記1つまたは複数のプロセッサによって実行可能な命令を格納する1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体と
を備えたワイヤレス充電アダプタであって、前記命令は、実行されると、前記ワイヤレス充電アダプタに、
車両がワイヤレス充電アダプタに近接していることを示す信号を受信することと、
前記信号が受信されたことに少なくとも部分的に基づいて、シグナリングプロトコルに従って充電ステーションに接触ベースの結合を介してメッセージを送信することであって、前記メッセージは、前記車両が接触ベースの充電のために前記充電ステーションに結合されていることを示す、ことと、
前記充電ステーションから、前記接触ベースの結合を介して、電力を受信することと、
第1の誘導コイルを介して、非接触電力を前記車両に送信することであって、前記非接触電力は、前記接触ベースの結合からの電力から得られる、ことと
を含む動作を実行させる、ワイヤレス充電アダプタ。
【請求項11】
前記動作は、
前記車両から、車両固有の充電パラメータを表す第1のデータを受信することと、
前記充電ステーションに、前記車両固有の充電パラメータを表す第2のデータを送信することと
をさらに含む、請求項10に記載のワイヤレス充電アダプタ。
【請求項12】
前記非接触電力を前記車両に送信した後、前記動作は、
充電状態(SOC)または前記車両が前記ワイヤレス充電アダプタから閾値距離を超えて離れていることのうちの1つまたは複数を示す第2の信号を前記車両から受信することと、
前記充電ステーションからの前記電力を減少させることと
をさらに含む、請求項10または請求項11に記載のワイヤレス充電アダプタ。
【請求項13】
前記メッセージを送信する前に、前記動作は、
サーバまたは前記車両のうちの1つまたは複数と無線通信リンクを確立することと、
前記無線通信リンクを介して、車両固有の充電パラメータを受信することと
をさらに含む、請求項10または請求項11に記載のワイヤレス充電アダプタ。
【請求項14】
前記非接触電力は、前記車両の第2の誘導コイルに送信され、
前記メッセージを送信する前に、前記動作は、
交流電流(AC)を前記第1の誘導コイルから受信することであって、前記ACは、前記第2の誘導コイルによって前記第1の誘導コイルに誘導される、ことと、
前記ACを使用して、前記ワイヤレス充電アダプタに給電することと
をさらに含む、請求項10または請求項11に記載のワイヤレス充電アダプタ。
【請求項15】
前記充電ステーションからの電力を制御するように構成される切断デバイスをさらに備え、
前記動作は、前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記切断デバイスをアクティベートして前記電力が受信されることを可能にすることをさらに含む、請求項10または請求項11に記載のワイヤレス充電アダプタ。
【国際調査報告】