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特表2024-521839ナノ膜電子機器を使用するシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-04
(54)【発明の名称】ナノ膜電子機器を使用するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/308 20210101AFI20240528BHJP
   A61B 5/31 20210101ALI20240528BHJP
   A61B 5/313 20210101ALI20240528BHJP
   A61B 5/263 20210101ALI20240528BHJP
【FI】
A61B5/308
A61B5/31
A61B5/313
A61B5/263
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023573299
(86)(22)【出願日】2022-05-27
(85)【翻訳文提出日】2024-01-25
(86)【国際出願番号】 US2022031339
(87)【国際公開番号】W WO2022251631
(87)【国際公開日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】63/194,113
(32)【優先日】2021-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】505477235
【氏名又は名称】ジョージア テック リサーチ コーポレイション
(71)【出願人】
【識別番号】504391260
【氏名又は名称】エモリー ユニバーシティー
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 英隆
(72)【発明者】
【氏名】ヨ,ウンホン
(72)【発明者】
【氏名】チュ,ヒョジョン ジェイ
【テーマコード(参考)】
4C127
【Fターム(参考)】
4C127AA02
4C127AA03
4C127AA04
4C127BB03
4C127LL21
(57)【要約】
本明細書に記載されるものは、皮膚装着可能な印刷されたセンサ及び電子機器を統合する無線ナノ膜非侵襲的システム、並びに対象の電気生理学的パラメータを監視するためか、又は治療剤を識別するために使用することができる方法である。このシステムは、皮膚装着可能な印刷されたセンサを含む装着可能なデバイスと、対象の電気生理学的パラメータのリアルタイムの継続的な監視のための電子機器と、を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
皮膚装着可能な印刷されたセンサと、
前記皮膚装着可能な印刷されたセンサに結合された電子機器と、を備える、システム。
【請求項2】
前記皮膚装着可能な印刷されたセンサは、1つ以上の伸縮可能なグラフェンセンサを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記皮膚装着可能な印刷されたセンサは、少なくとも2つの電極と、導電性可撓性フィルムと、エラストマー基板と、を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記電極は、ポリイミド(PI)層と接触するグラフェン層を備える、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記ポリイミド層は、前記エラストマー基板と接触している、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記導電性可撓性フィルムは、前記センサを前記電子機器と接続する、請求項3~5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記電子機器は、薄膜構成要素を備える、請求項1~6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記電子機器は、無線構成要素を備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記電子機器は、アンテナ、bluetooth、マイクロプロセッサ、取得電子機器、バッテリ、又はそれらの任意の組み合わせを備える、請求項1~8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記センサは、電気センサ、インピーダンスセンサ、赤外線センサ、又はそれらの任意の組み合わせから選択される、請求項1~9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記電気センサは、心電図(ECG)センサ、脳電図(EEC)センサ、筋電図(EMG)センサ、又はそれらの任意の組み合わせから選択される、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記皮膚装着可能な印刷されたセンサは、皮膚装着可能な印刷されたEMGセンサを備える、請求項1~11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
動物モデルであって、
動物対象であって、前記動物対象の皮膚上に、皮膚装着可能な印刷されたセンサを備える装着可能なデバイスを備える、動物対象を含み、前記動物対象は、関心対象の薬剤を投与されたか、損傷に供されたか、又はそれらの任意の組み合わせに供された、動物モデル。
【請求項14】
前記損傷は、生検パンチ誘発の咬筋損傷を含む、請求項13に記載の動物モデル。
【請求項15】
前記動物モデルは、頭蓋顔面VMLモデルである、請求項13又は14に記載の動物モデル。
【請求項16】
前記皮膚装着可能な印刷されたセンサは、1つ以上の伸縮可能なグラフェンセンサを備える、請求項13~15のいずれか一項に記載の動物モデル。
【請求項17】
前記センサは、電気センサ、インピーダンスセンサ、赤外線センサ、又はそれらの任意の組み合わせから選択される、請求項13~16のいずれか一項に記載の動物モデル。
【請求項18】
前記電気センサは、心電図(ECG)センサ、脳電図(EEC)センサ、筋電図(EMG)センサ、又はそれらの任意の組み合わせから選択される、請求項17に記載の動物モデル。
【請求項19】
前記皮膚装着可能な印刷されたセンサは、皮膚装着可能な印刷されたEMGセンサを備える、請求項13~18のいずれか一項に記載の動物モデル。
【請求項20】
前記装着可能なデバイスは、請求項1~12のいずれか一項に記載のシステムを備える、請求項13~19のいずれか一項に記載の動物モデル。
【請求項21】
対象の電気生理学的パラメータを監視するための方法であって、前記方法は、
対象の皮膚上に皮膚装着可能な印刷されたセンサを備える装着可能なデバイスから信号を取得することと、
前記取得された信号を使用して、前記対象の疾患進行、前記対象の損傷、又はそれらの組み合わせを評価して、対象の前記電気生理学的パラメータのリアルタイムの継続的な監視を提供することと、を含む、方法。
【請求項22】
前記皮膚装着可能な印刷されたセンサは、1つ以上の伸縮可能なグラフェンセンサを備える、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記センサは、電気センサ、インピーダンスセンサ、赤外線センサ、又はそれらの任意の組み合わせから選択される、請求項21又は22に記載の方法。
【請求項24】
前記電気センサは、心電図(ECG)センサ、脳電図(EEC)センサ、筋電図(EMG)センサ、又はそれらの任意の組み合わせから選択される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記皮膚装着可能な印刷されたセンサは、皮膚装着可能な印刷されたEMGセンサを備える、請求項21~24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記装着可能なデバイスは、請求項1~12のいずれか一項に記載のシステムを備える、請求項21~25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記対象は、請求項12~20のいずれか一項に記載の動物モデルを含む、請求項21~26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記対象は、関心対象の薬剤を投与された、請求項21~27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記対象は、損傷に供された、請求項21~28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記対象は、関心対象の薬剤を投与され、かつ損傷に供された、請求項21~29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記損傷は、誘発性咬筋損傷を含む、請求項21~30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
治療剤を識別する方法であって、前記方法は、
皮膚装着可能な印刷されたセンサを備える装着可能なデバイスを対象の皮膚と接触させることと、
前記対象の皮膚上の前記装着可能なデバイスから信号を取得することと、
前記対象に関心対象の薬剤を投与することと、
前記関心対象の薬剤の投与後に、前記対象の皮膚上の前記装着可能なデバイスから信号を取得することと、
前記関心対象の薬剤の投与前と投与後の前記対象の前記信号を比較することと、
前記比較ステップからの結果を分析して、前記対象の生理学的パラメータを評価することと、を含み、
前記生理学的パラメータは、前記関心対象の薬剤が治療剤であるという指標を提供する、方法。
【請求項33】
前記治療剤は、前記対象上の損傷を改善する、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記皮膚装着可能な印刷されたセンサは、1つ以上の伸縮可能なグラフェンセンサを備える、請求項32又は33に記載の方法。
【請求項35】
前記センサは、電気センサ、インピーダンスセンサ、赤外線センサ、又はそれらの任意の組み合わせから選択される、請求項32~34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記電気センサは、心電図(ECG)センサ、脳電図(EEC)センサ、筋電図(EMG)センサ、又はそれらの任意の組み合わせから選択される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記皮膚装着可能な印刷されたセンサは、皮膚装着可能な印刷されたEMGセンサを備える、請求項32~36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記装着可能なデバイスは、請求項1~12のいずれか一項に記載のシステムを備える、請求項32~37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
前記対象は、請求項13~20のいずれか一項に記載の動物モデルを含む、請求項32~38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
装着可能なデバイスであって、
皮膚装着可能な印刷されたセンサであって、
少なくとも2つの電極と、
導電性可撓性フィルムと、
エラストマー基板と、を備える、皮膚装着可能な印刷されたセンサを備える、装着可能なデバイス。
【請求項41】
前記電極は、ポリイミド(PI)層と接触するグラフェン層を備える、請求項40に記載の装着可能なデバイス。
【請求項42】
前記ポリイミド層は、前記エラストマー基板と接触している、請求項40に記載の装着可能なデバイス。
【請求項43】
前記導電性可撓性フィルムは、前記デバイスを電子機器と接続する、請求項40~42のいずれか一項に記載の装着可能なデバイス。
【請求項44】
前記電子機器は、薄膜構成要素を備える、請求項43に記載の装着可能なデバイス。
【請求項45】
前記電子機器は、無線構成要素を備える、請求項43又は44に記載の装着可能なデバイス。
【請求項46】
前記薄膜構成要素は、アンテナ、bluetooth、マイクロプロセッサ、取得電子機器、バッテリ、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項44又は45に記載の装着可能なデバイス。
【請求項47】
前記皮膚装着可能な印刷されたセンサは、1つ以上の伸縮可能なグラフェンセンサを備える、請求項40~46のいずれか一項に記載の装着可能なデバイス。
【請求項48】
前記センサは、電気センサ、インピーダンスセンサ、赤外線センサ、又はそれらの任意の組み合わせから選択される、請求項40~47のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項49】
前記電気センサは、心電図(ECG)センサ、脳電図(EEC)センサ、筋電図(EMG)センサ、又はそれらの任意の組み合わせから選択される、請求項48に記載の装着可能なデバイス。
【請求項50】
前記皮膚装着可能な印刷されたセンサは、皮膚装着可能な印刷されたEMGセンサを備える、請求項40~49のいずれか一項に記載の装着可能なデバイス。
【請求項51】
システムであって、
皮膚装着可能な印刷されたEMGセンサと、
前記皮膚装着可能な印刷されたセンサに結合された電子機器と、を備える、システム。
【請求項52】
前記皮膚装着可能な印刷されたEMGセンサは、1つ以上の伸縮可能なグラフェンセンサを備える、請求項51に記載のシステム。
【請求項53】
前記皮膚装着可能な印刷されたセンサは、少なくとも2つの電極と、導電性可撓性フィルムと、エラストマー基板と、を備える、請求項51に記載のシステム。
【請求項54】
前記電極は、ポリイミド(PI)層と接触するグラフェン層を備える、請求項53に記載のシステム。
【請求項55】
前記ポリイミド層は、前記エラストマー基板と接触している、請求項54に記載のシステム。
【請求項56】
前記導電性可撓性フィルムは、前記センサを前記電子機器と接続する、請求項53~55のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項57】
前記電子機器は、薄膜構成要素を備える、請求項51~56のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項58】
前記電子機器は、無線構成要素を備える、請求項51~57のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項59】
前記電子機器は、アンテナ、bluetooth、マイクロプロセッサ、取得電子機器、バッテリ、又はそれらの任意の組み合わせを備える、請求項51~58のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項60】
頭蓋顔面VMLモデルであって、
生検パンチ誘発性咬筋損傷に供されている動物対象であって、前記動物対象は、皮膚装着可能な印刷されたEMGセンサを計装されている動物対象、を含む、頭蓋顔面VMLモデル。
【請求項61】
前記モデルは、障害のある筋肉再生、及び平衡失調筋肉常在幹細胞活動を提示する、請求項60に記載の頭蓋顔面VMLモデル。
【請求項62】
VMLを監視する方法であって、前記方法は、
対象の標的筋肉上に配置された装着可能なデバイスからEMG信号を取得することと、
前記取得されたEMG信号を使用して、VML損傷した咬筋を評価し、VMLのリアルタイムの継続的な監視を提供することと、を含む、方法。
【請求項63】
前記装着可能なデバイスは、請求項1~12、又は51~59のいずれか一項に記載のシステムを備える、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記対象は、請求項60又は61に記載の頭蓋顔面VMLモデルを含む、請求項62又は63に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年5月27日に出願された米国仮特許出願第63/194,113号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
連邦政府支援の研究又は開発に関する声明
本発明は、国立衛生研究所によって付与された助成金番号R01AR071397の下で政府の支援を受けてなされた。政府は、本発明においてある特定の権利を有する。
【背景技術】
【0003】
動物モデルは、科学的及び医学的知識の追求、並びに新しい薬物及び治療の開発、具体的にはそのような研究及び開発の臨床前検査において、非常に貴重な情報を提供することができる。動物モデルは、それがヒトの中に見出される生物学的プロセス又は疾患の態様を模倣することができるため、生物医学及び薬物の研究において使用される非ヒト種である。動物モデル(例えば、マウス、ラット、ゼブラフィッシュ、及び他のもの)は、それらの解剖学的構造、生理学、又は病原体に対する応答においてヒトとの類似性を共有し、これは、研究者が動物モデル研究の結果を外挿して、ヒトの生理学及び疾患をよりよく理解することを可能にする。動物モデルを使用することによって、研究者は、ヒトでは実用的でないか、又は倫理的に禁止されている実験を行うことができる。
【0004】
ほとんどの臨床前試験では、動物モデルは、関心対象の薬剤若しくは治療と共に導入されるか、又は定期的に導入される。その後、動物モデルは、事前に定義された期間後に安楽死されて、動物モデルの生理学的応答を評価することになる。
【0005】
非侵襲的な様式で動物モデルから他の臨床上の関連する情報を取り出すことには、利点がある。
【発明の概要】
【0006】
本明細書に記載されるのは、皮膚装着可能な印刷されたセンサ及び電子機器を統合する無線ナノ膜非侵襲的システム、並びに対象の電気生理学的パラメータを監視するためか、又は治療剤を識別するために使用することができる方法である。システムは、皮膚装着可能な印刷されたセンサを含む装着可能なデバイスと、対象の電気生理学的パラメータのリアルタイムの継続的な監視のための電子機器と、を含むことができる。
【0007】
記載される方法は、対象の電気生理学的パラメータを監視することができる。方法は、本明細書に記載される装着可能なデバイスから信号を取得することと、取得された信号を使用して、対象の疾患進行、対象の損傷、又はそれらの任意の組み合わせを評価して、対象の電気生理学的パラメータのリアルタイムの継続的な監視を提供することと、を含むことができる。
【0008】
記載される方法は、治療剤を識別することができ、方法は、皮膚装着可能な印刷されたセンサを含む装着可能なデバイスを対象の皮膚と接触させることと、対象の皮膚上の装着可能なデバイスから信号を取得することと、対象に関心対象の薬剤を投与することと、関心対象の薬剤の投与後に、対象の皮膚上の装着可能なデバイスから信号を取得することと、関心対象の薬剤の投与の前後に、対象の信号を比較することと、比較ステップからの結果を分析して、対象の生理学的パラメータを評価することと、を含むことができ、生理学的パラメータは、関心対象の薬剤が治療剤であるという指標を提供する。
【0009】
記載される方法は、診断用薬剤を識別することができ、方法は、皮膚装着可能な印刷されたセンサを備える装着可能なデバイスを対象の皮膚と接触させることと、対象の皮膚上の装着可能なデバイスから信号を取得することと、対象に関心対象の薬剤を投与することと、関心対象の薬剤の、対象の皮膚の次の投与時に、装着可能なデバイスから信号を取得することと、関心対象の薬剤の投与前と投与後の対象の信号を比較することと、比較ステップからの結果を分析して、対象の生理学的パラメータを評価することと、を含むことができ、生理学的パラメータは、関心対象の薬剤が診断用薬剤であるという指標を提供する。いくつかの実施形態では、装着可能なデバイスは、本明細書に記載されるシステムを含むことができる。
【0010】
いくつかの実施形態では、対象は、本明細書にまた記載される動物モデルとすることもできる。動物モデルは、動物対象の皮膚上に、本明細書に記載される装着可能なデバイスを備える動物対象を含むことができ、動物対象は、関心対象の薬剤を投与されたか、損傷に供されたか、又は任意のそれらの組み合わせに供された。いくつかの実施形態では、動物対象は、関心対象の薬剤を投与された。いくつかの実施形態では、動物対象は、損傷に供された。いくつかの実施形態では、動物対象は、関心対象の薬剤を投与され、かつ損傷に供された。
【0011】
いくつかの実施形態では、損傷は、誘発性咬筋損傷を含むことができる。いくつかの実施形態では、動物モデルは、頭蓋顔面VMLモデルとすることができる。いくつかの実施形態では、頭蓋顔面VMLモデルは、生検パンチ誘発の咬筋損傷に供されている動物対象を含むことができる。いくつかの実施形態では、動物モデルは、筋肉再生の障害、及び筋肉常在幹細胞活動の平衡失調を提示する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】例解的な実施形態による、動物モデルのリアルタイムで継続的な監視を行うように構成された例示的なシステムを示す。
図2】A及びBは、例解的な実施形態による、対象の疾患、損傷、又は状態進行を監視することによって、(例えば、治療剤又はその有効な投与量を識別又は確認するために)関心対象の薬剤又は治療を評価するための装着可能なセンサシステムを動作させる例示的な方法をまとめて示す。
図3A】例解的な実施形態による、図1の例示的な皮膚装着可能なセンサシステムを示す。
図3B】例解的な実施形態による、図1の例示的な皮膚装着可能なセンサシステムを示す。
図3C】例解的な実施形態による、図1の例示的な皮膚装着可能なセンサシステムを示す。
図3D】例解的な実施形態による、図1の例示的な皮膚装着可能なセンサシステムを示す。
図4】例解的な実施形態による、センサシステムの例示的な回路及び/又はレイアウトを示す。
図5A】例解的な実施形態による、例えば、図1のセンサシステムのための、グラフェン電極のための印刷プロセス、及び薄膜ベースの回路のための微細加工プロセスを示す。
図5B】例解的な実施形態による、例えば、図1のセンサシステムのための、グラフェン電極のための印刷プロセス、及び薄膜ベースの回路のための微細加工プロセスを示す。
図6A】無線ナノ膜電子機器を使用して、マウスにおける頭蓋顔面VMLのリアルタイム機能検査を評価するための試験の概要を示す。
図6B】無線ナノ膜電子機器を使用して、マウスにおける頭蓋顔面VMLのリアルタイム機能検査を評価するための試験の概要を示す。
図6C】無線ナノ膜電子機器を使用して、マウスにおける頭蓋顔面VMLのリアルタイム機能検査を評価するための試験の概要を示す。
図6D】無線ナノ膜電子機器を使用して、マウスにおける頭蓋顔面VMLのリアルタイム機能検査を評価するための試験の概要を示す。
図6E】無線ナノ膜電子機器を使用して、マウスにおける頭蓋顔面VMLのリアルタイム機能検査を評価するための試験の概要を示す。
図7A図6の試験におけるグラフェン膜電極及び無線軟質回路の特徴付けの結果を示す。
図7B図6の試験におけるグラフェン膜電極及び無線軟質回路の特徴付けの結果を示す。
図7C図6の試験におけるグラフェン膜電極及び無線軟質回路の特徴付けの結果を示す。
図7D図6の試験におけるグラフェン膜電極及び無線軟質回路の特徴付けの結果を示す。
図7E図6の試験におけるグラフェン膜電極及び無線軟質回路の特徴付けの結果を示す。
図7F図6の試験におけるグラフェン膜電極及び無線軟質回路の特徴付けの結果を示す。
図7G図6の試験におけるグラフェン膜電極及び無線軟質回路の特徴付けの結果を示す。
図7H図6の試験におけるグラフェン膜電極及び無線軟質回路の特徴付けの結果を示す。
図8A】頭蓋顔面VML及び欠陥咬筋再生を立証するための試験を示す。
図8B】頭蓋顔面VML及び欠陥咬筋再生を立証するための試験を示す。
図8C】頭蓋顔面VML及び欠陥咬筋再生を立証するための試験を示す。
図8D】頭蓋顔面VML及び欠陥咬筋再生を立証するための試験を示す。
図8E】頭蓋顔面VML及び欠陥咬筋再生を立証するための試験を示す。
図8F】頭蓋顔面VML及び欠陥咬筋再生を立証するための試験を示す。
図9A】VML損傷した咬筋の機能性を評価するための、無線の装着可能なEMGシステムの動作を示す。
図9B】VML損傷した咬筋の機能性を評価するための、無線の装着可能なEMGシステムの動作を示す。
図9C】VML損傷した咬筋の機能性を評価するための、無線の装着可能なEMGシステムの動作を示す。
図9D】VML損傷した咬筋の機能性を評価するための、無線の装着可能なEMGシステムの動作を示す。
図9E】VML損傷した咬筋の機能性を評価するための、無線の装着可能なEMGシステムの動作を示す。
図9F】VML損傷した咬筋の機能性を評価するための、無線の装着可能なEMGシステムの動作を示す。
図9G】VML損傷した咬筋の機能性を評価するための、無線の装着可能なEMGシステムの動作を示す。
図10A】VML損傷した咬筋の移植後の機能回復を監視するための動作を示す。
図10B】VML損傷した咬筋の移植後の機能回復を監視するための動作を示す。
図10C】VML損傷した咬筋の移植後の機能回復を監視するための動作を示す。
図10D】VML損傷した咬筋の移植後の機能回復を監視するための動作を示す。
図10E】VML損傷した咬筋の移植後の機能回復を監視するための動作を示す。
図10F】VML損傷した咬筋の移植後の機能回復を監視するための動作を示す。
図10G】VML損傷した咬筋の移植後の機能回復を監視するための動作を示す。
図11A】計算力学的シミュレーションの結果を示す。
図11B】計算力学的シミュレーションの結果を示す。
図12A】VML損傷した後のマウスのフィルタリングされたEMG信号の結果を示す。
図12B】VML損傷した後のマウスのフィルタリングされたEMG信号の結果を示す。
図12C】VML損傷した後のマウスのフィルタリングされたEMG信号の結果を示す。
図12D】VML損傷した後のマウスのフィルタリングされたEMG信号の結果を示す。
図13A】VML損傷した3日後の咬筋における幹細胞の調節不全の結果を示す。
図13B】VML損傷した3日後の咬筋における幹細胞の調節不全の結果を示す。
図13C】VML損傷した3日後の咬筋における幹細胞の調節不全の結果を示す。
図13D】VML損傷した3日後の咬筋における幹細胞の調節不全の結果を示す。
図13E】VML損傷した3日後の咬筋における幹細胞の調節不全の結果を示す。
図14】摂食中の非損傷マウスのフィルタリングされたEMG信号を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
様々な特許、特許出願、及び刊行物を含み得るいくつかの参考文献は、参考文献リストに引用され、本明細書に提供される開示の中で考察される。そのような参考文献の引用及び/又は考察は、本開示の説明を単にはっきりさせるために提供されるものであり、いずれのそのような文献も、本明細書で説明される本開示の任意の態様に対する「先行技術」であることを容認するものではない。表記に関しては、「[n]」は、リスト内の第n番目の参考文献に対応する。本明細書において引用及び考察される全ての参考文献は、各参考文献が参照により別々に組み込まれたかのように、それらの全体が参照により、かつ同じ範囲まで本明細書に組み込まれる。
【0014】
様々な特許、特許出願、及び刊行物を含み得るいくつかの参考文献は、参考文献リストに引用され、本明細書に提供される開示の中で考察される。そのような参考文献の引用及び/又は考察は、開示された技術の説明を単にはっきりさせるために提供されるものであり、いずれのそのような参考文献も、本明細書で説明される開示された技術の任意の態様に対する「先行技術」であることを容認するものではない。表記に関しては、「[n]」は、リスト内の第n番目の参考文献に対応する。例えば、[1]は、リスト内の第1番目の参考文献を指す。本明細書において引用及び考察される全ての参考文献は、各参考文献が参照により別々に組み込まれたかのように、それらの全体が参照により、かつ同じ範囲まで本明細書に組み込まれる。
【0015】
定義
本明細書、及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明示的に別様に示さない限り、複数の参照物を含むことにまた留意する必要がある。本明細書では、範囲は、「約」若しくは「およそ5」というある特定の値から、かつ/又は「約」若しくは「およそ」という別の特定の値までのように表現され得る。そのような範囲が表現される場合、他の例示的な実施形態は、一方の特定の値及び/又は他方の特定の値を含む。
【0016】
「備える(comprising)」又は「含有する(containing)」又は「含む(including)」は、少なくとも、名前の化合物、要素、粒子、又は方法ステップが、組成物又は物品又は方法に存在することを意味するが、他のそのような化合物、材料、粒子、方法ステップが、名前の付いたものと同じ機能を有する場合であっても、他の化合物、材料、粒子、方法ステップの存在を排除するものではない。
【0017】
本明細書で使用される場合、「~し得る」、「任意選択的に」、及び「任意選択的に~し得る」という用語は、区別なく使用され、条件が生じる場合、並びに条件が生じない場合を含むことを意味する。したがって、例えば、製剤が「賦形剤を含み得る」という記述は、製剤が賦形剤を含む場合、並びに製剤が賦形剤を含まない場合を含むことを意味する。
【0018】
要素の組み合わせ、サブセット、グループなど(例えば、組成物中の成分の組み合わせ、又は方法中のステップの組み合わせ)が開示されるとき、これらの要素の様々な別々の組み合わせ、及び集合的な組み合わせ、並びに並べ換えの各々の特定の参照は、明示的に開示されていない場合があり、各々は、本明細書で具体的に想定及び説明されることが理解される。
【0019】
「約」という用語は、本明細書で使用される場合、およそ、その領域内、おおまかに、又はその周辺であることを意味する。「約」という用語が数値範囲と共に使用される場合、それは、記載された数値の上及び下の境界を拡張することによってその範囲を修正する。一般に、「約」という用語は、本明細書では、数値を、記述された値を上及び下に10%の変動で修正するために使用される。一態様では、「約」という用語は、その用語が使用される数の数値の±10%を意味する。したがって、約50%は、45%~55%の範囲内であることを意味する。端点によって本明細書で列挙された数値範囲は、その範囲内に包含される全ての数及び端数を含む(例えば、1~5は、1、1.5、2、2.75、3、3.90、4、4.24、及び5を含む)。
【0020】
同様に、端点によって本明細書で列挙された数値範囲は、その範囲内に包含される部分範囲を含む(例えば、1~5は、1~1.5、1.5~2、2~2.75、2.75~3、3~3.90、3.90~4、4~4.24、4.24~5、2~5、3~5、1~4、及び2~4を含む)。また、全ての数及びその端数は、「約」という用語によって修正されると推定されることを理解されたい。
【0021】
本明細書で考察されるように、「対象」は、任意の適用可能な動物、若しくは他の生物(生体若しくは死体)、又は他の生物学的若しくは分子構造若しくは化学的環境であり得、対象の特定の構成要素、例えば、対象の特定の組織若しくは体液(例えば、生きている対象の身体の特定のエリア内のヒト組織)に関連し得、これは、本明細書では「関心対象エリア」又は「関心対象領域」と称される、対象の特定の場所にあり得る。
【0022】
動物は、哺乳動物、獣医動物、家畜動物、又はペットタイプの動物などが挙げられるが、これらに限定されない、様々な任意の適用可能なタイプであり得ることを理解されたい。一例として、動物は、ヒトと同様のある特定の特性を有するように具体的に選択された実験動物(例えば、ラット、イヌ、ブタ、サル)等であり得る。
【0023】
対象への「投与」は、対象に薬剤を導入又は送達する任意の経路を含む。投与は、経口、局所、経皮(transcutaneous)、経皮(transdermal)、関節内、細動脈内、皮膚内、脳室内、病巣内、鼻腔内、直腸、膣、吸入による、移植リザーバー経由、非経口(例えば、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液内、胸骨内、髄腔内、腹腔内、肝臓内、病巣内、及び頭蓋内の注射又は注入技術)などを含む、任意の好適な経路によって実行することができる。本明細書で使用される場合、「並行投与」、「混合投与」、「同時投与」、又は「同時に投与される」は、化合物が、時間的に同じ時点で投与されるか、又は本質的に互いの直後に投与されることを意味する。後者の場合、2つの化合物は、観察された結果が、それらの化合物が時間的に同じ時点で投与されたときに達成される結果と区別できないような十分近い時間で投与される。「全身投与」は、対象の身体の広範囲の領域(例えば、身体の50%超)に薬剤を導入又は送達する経路を介して、例えば、循環系又はリンパ系への入り口を通じて、対象に薬剤を導入又は送達することを指す。対照的に、「局所投与」は、投与の領域、又は投与の箇所に直接隣接する領域に薬剤を導入又は送達し、治療上有意な量で薬剤を全身的に導入しない経路を介して、対象に薬剤を導入又は送達することを指す。例えば、局所投与される薬剤は、投与の箇所の局所的な近傍で容易に検出可能であるが、対象の身体の遠位部分では検出不能であるか、又は無視できる量で検出可能である。投与は、自己投与及び他者による投与を含む。
【0024】
本明細書で使用される場合、「関心対象の薬剤」は、治療剤、診断剤、又は予防剤であり得る。薬剤は、有機分子(例えば、治療剤、薬物)、無機分子、核酸、タンパク質、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、標的剤、同位体標識有機分子又は無機分子、ワクチン、免疫剤などであり得る。いくつかの実施形態では、「関心対象の薬剤」という用語は、本明細書では、有益な生物学的効果を有し得る化学的合成物又は組成物を指すために使用される。有益な生物学的効果としては、治療効果、すなわち、障害又は他の望ましくない生理学的状態の治療、及び予防効果、すなわち、障害又は他の望ましくない生理学的状態の予防が挙げられる。これらの用語はまた、本明細書に具体的に言及される有益な薬剤の医薬的に許容される、薬理学的に活性な誘導体も包含し、塩、エステル、アミド、プロドラッグ、活性代謝産物、異性体、断片、類似体などが挙げられるが、これらに限定されない。「有益な薬剤」若しくは「活性剤」という用語が使用される場合、次いで、又は特定の薬剤が具体的に識別される場合、この用語は、薬剤自体、並びに医薬的に許容される薬理学的に活性な塩、エステル、アミド、プロドラッグ、複合体、活性代謝産物、異性体、断片、類似体などを含むことを理解されたい。いくつかの実施形態では、関心対象の薬剤は、損傷を改善するための好適な治療剤であると判定された薬剤とすることができる。
【0025】
本明細書で使用される場合、「有益な薬剤」及び「活性剤」という用語は、本明細書では区別なく使用されて、有益な生物学的効果を有する化学的合成物又は組成物を指す。有益な生物学的効果としては、治療効果、すなわち、障害又は他の望ましくない生理学的状態の治療、及び予防効果、すなわち、障害又は他の望ましくない生理学的状態の予防が挙げられる。これらの用語はまた、本明細書に具体的に言及される有益な薬剤の医薬的に許容される、薬理学的に活性な誘導体も包含し、塩、エステル、アミド、プロドラッグ、活性代謝産物、異性体、断片、類似体などが挙げられるが、これらに限定されない。「有益な薬剤」若しくは「活性剤」という用語が使用される場合、次いで、又は特定の薬剤が具体的に識別される場合、この用語は、薬剤自体、並びに医薬的に許容される、薬理学的に活性な塩、エステル、アミド、プロドラッグ、複合体、活性代謝産物、異性体、断片、類似体などを含むことを理解されたい。
【0026】
「減少」は、より少ない量の症状、疾患、組成物、状態、又は活性をもたらす任意の変化を指し得る。ある物質はまた、その物質を含む遺伝子産物の遺伝的出力が、その物質を含まない遺伝子産物の出力に対して少ない場合に、遺伝子の遺伝的出力を減少させると理解される。また、例えば、減少は、症状が以前に観察されたよりも少ないような、障害の症状の変化であり得る。減少は、統計的に有意な量の状態、症状、活性、又は組成物における任意の個々の、中央の、又は平均の減少であり得る。したがって、減少は、その減少が統計的に有意である限り、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、又は100%の減少であり得る。
【0027】
「阻害する」、「阻害すること」、及び「阻害」は、活性、応答、状態、疾患、又は他の生物学的パラメータを減少させることを意味する。これは、活性、応答、状態、又は疾患の完全な除去を含むことができるが、これらに限定されない。これはまた、例えば、天然レベル又は対照レベルと比較して、活性、応答、状態、又は疾患の10%の低減も含み得る。したがって、低減は、天然レベル又は対照レベルと比較して、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100%、又はその間の任意の量の低減であり得る。
【0028】
「不活性化する」、「不活性化すること」、及び「不活性化」は、配位子とその生物学的標的との間の化学的(共有結合形成)に起因する活性、応答、状態、疾患、又は他の生物学的パラメータを減少又は除去することを意味する。
【0029】
「低減する」、又は「低減すること」若しくは「低減」などのこの用語の他の形態は、事象又は特徴(例えば、腫瘍成長)の低下を意味する。これは典型的には、いくつかの標準値又は期待値に関連しており、換言すれば、それは相対的であるが、標準値又は相対値を参照することが必ずしも必要ではないことが理解される。例えば、「腫瘍成長を低減する」は、標準又は対照と比較して、腫瘍の成長速度を低減することを意味する。
【0030】
本明細書で使用される場合、対象の「治療する」又は「治療」という用語は、疾患若しくは障害、又は疾患若しくは障害の症状を予防する、治癒する、緩和する、軽減する、救済する、変質させる、是正する、向上させる、改善する、安定させる、若しくは影響を与えることを目的として、対象に薬物を投与することを含む。「治療すること」及び「治療」という用語はまた、症状の重症度及び/又は頻度の低減、症状及び/又は根底にある原因の除去、症状及び/又はそれらの根底にある原因の発生の防止、並びに損傷の改善又は是正を指し得る。
【0031】
「予防する」、又は「予防すること」若しくは「予防」などの単語の他の形態は、特定の事象又は特性を停止すること、特定の事象又は特性の発達又は進行を安定化させるか、又は遅らせること、あるいは特定の事象又は特性が発生する可能性のある機会を最小化することを意味する。予防は、典型的には、例えば、低減よりも絶対的であるため、対照との比較を必要としない。本明細書で使用される場合、何かを低減することができるが、予防することができない場合があるが、低減される何かを予防することができる場合もある。同様に、何かを予防することができるが、低減することができない場合があるが、予防される何かを低減することができる場合もある。低減又は予防が使用される場合、別様に具体的に指定されない限り、他の単語の使用も明示的に開示されることを理解されたい。例えば、「予防する」又は「抑制する」という用語は、疾患又は状態の発症を阻止するか若しくは遅らせるか、又は疾患若しくは状態の重症度を低減する治療を指す場合がある。したがって、治療が、疾患の症状を有する対象における疾患を治療することができる場合、それはまた、症状の一部又は全てにまだ苦しんでいない対象におけるその疾患を予防又は抑制することができる。本明細書で使用される場合、対象における障害又は望ましくない生理学的事象を「予防する」という用語は、具体的には、症状及び/又はその根本原因の発生の予防を指し、対象は、障害又は事象に対する感受性の増大を提示し得るか、又は提示しない場合がある。
【0032】
治療薬の「有効量」という用語は、非毒性であるが、所望の効果をもたらすために十分な量の有益な薬剤を意味する。「有効」である有益な薬剤の量は、対象の年齢及び全身状態、特定の有益な薬剤又は複数の薬剤に応じて、対象によって異なるであろう。したがって、正確な「有効量」を指定することは必ずしも可能ではない。しかしながら、任意の対象の場合における適切な「有効量」は、日常的な実験を使用して当業者によって判定され得る。また、本明細書で使用される場合、特に別様に明記しない限り、有益な薬剤の「有効量」は、治療有効量及び予防有効量の両方をカバーする量を指し得る。
【0033】
治療効果を達成するのに必要な薬剤の「有効量」は、対象の年齢、性別、及び体重などの要因に従って変化し得る。投薬計画は、最適な治療応答を提供するように調整することができる。例えば、いくつかの分割用量が、毎日投与され得るか、又は、その用量は、治療状況の緊急性によって示されるように、比例して減らすことができる。
【0034】
本明細書で使用される場合、治療薬の「治療有効量」は、所望の治療結果を達成するのに有効である量を指し、治療薬の「予防有効量」は、望ましくない生理学的状態を予防するのに有効である量を指す。所与の治療剤の治療有効量及び予防有効量は、典型的には、治療される障害又は疾患のタイプ及び重症度、並びに対象の年齢、性別、及び体重などの要因に関して異なるであろう。「治療有効量」という用語はまた、所望の治療効果を促進するのに有効な、治療剤の量、又は治療剤の送達の速度(例えば、経時的な量)を指し得る。正確な所望の治療効果は、治療される状態、対象の耐容性、投与される薬剤及び/又は薬剤製剤(例えば、治療剤(薬物)の効力、製剤中の薬物の濃度など)、並びに当業者によって理解される様々な他の要因に従って異なるであろう。
【0035】
本明細書で使用される場合、「医薬的に許容される」成分は、生物学的又は他の望ましくないものではない成分、すなわち、いかなる有意な望ましくない生物学的効果を引き起こすことなく、又はそれが含有される製剤の他の成分のいずれかと有害な様式で相互作用することなく、本発明の医薬製剤に組み込んで、本明細書に記載されるように、対象に投与することができる成分をし得る。「医薬的に許容される」という用語が賦形剤を指すために使用される場合、この用語は、成分が毒性試験及び製造試験の必要な基準を満たしているか、又はそれが米国食品医薬品局によって用意された不活性成分ガイドに含まれていることを一般的に意味する。
【0036】
「医薬的に許容される担体」(「担体」と称されることがある)は、一般に安全かつ無毒である医薬的又は治療的組成物の調製において有用である担体又は賦形剤を意味し、獣医学的、及び/又はヒトの医薬的若しくは治療的使用が許容される担体を含む。「担体」又は「医薬的に許容される担体」という用語は、リン酸緩衝食塩水、水、エマルジョン(油/水若しくは水/油エマルジョンなど)、及び/又は様々なタイプの湿潤剤を含むことができるが、これらに限定されない。本明細書で使用される場合、「担体」という用語は、任意の賦形剤、希釈剤、充填剤、塩、緩衝液、安定剤、可溶化剤、脂質、安定剤、又は医薬製剤で使用するために当技術分野で周知の他の材料、及び本明細書に更に記載される材料を包含するが、これらに限定されない。
【0037】
本明細書で使用される場合、「医薬的に許容される塩」は、その無機及び有機の、非毒性の、酸又は塩基付加塩を作製することによって親化合物が修飾される、開示される化合物の誘導体である。本化合物の塩は、従来の化学的方法によって塩基性又は酸性部分を含有する親化合物から合成することができる。一般に、このような塩は、これらの化合物の遊離酸形態を化学量論的量の適切な塩基(Na、Ca、Mg、若しくはK水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩など)と反応させることによって、又はこれらの化合物の遊離塩基形態を化学量論的量の適切な酸と反応させることによって調製することができる。このような反応は、典型的には、水若しくは有機溶媒、又は2つの混合物中で実施される。一般に、実行可能な場合、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、又はアセトニトリルなどの非水溶性媒質が典型的である。本化合物の塩は、化合物の溶媒化合物、及び化合物塩の溶媒化合物を更に含む。
【0038】
医薬的に許容される塩の例としては、アミンなどの塩基性残基の鉱酸塩又は有機酸塩、カルボン酸などの酸性残基のアルカリ塩又は有機塩等が挙げられるが、これらに限定されない。医薬的に許容される塩としては、例えば、非毒性無機又は有機酸から形成される親化合物の従来の非毒性塩、及び四級アンモニウム塩が挙げられる。例えば、従来の非毒性酸塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸などの無機酸に由来する塩、並びに酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモイン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、メシル酸、エシル酸、ベシル酸、スルファニル酸、2-アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸、HOOC-(CH-COOH(式中、nは、0~4である)などの有機酸から調製される塩が挙げられ、又は同じ対イオンを生成する異なる酸を使用する。追加の好適な塩の列挙は、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,17th Edition,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,p1418(1985)に見出すことができる。
【0039】
また、本明細書で使用される場合、「薬理学的に活性な」(又は単純に「活性な」)は、「薬理学的に活性な」誘導体又は類似体におけるように、親化合物と同じタイプの薬理学的活性を有し、かつ程度がほぼ同等な誘導体又は類似体(例えば、塩、エステル、アミド、複合体、代謝産物、異性体、断片など)を指し得る。
【0040】
「対照」は、比較目的のための実験で使用される代替の対象又は試料である。対照は、「陽性」又は「陰性」であり得る。
【0041】
例示的な実施形態を説明する際に、専門用語が、明確さのために用いられるであろう。各用語は、当業者によって理解されるように、その用語の最も広い意味を想定し、同様の目的を達成するために同様の様式で動作する全ての技術的均等物を含むことが企図されている。また、方法の1つ以上のステップの言及は、明示的に識別されたそれらのステップの間に、追加の方法ステップ、又は介在する方法ステップの存在を排除するものではないことも理解されたい。方法のステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載される順序と異なる順序で行われ得る。同様に、デバイス又はシステム内の1つ以上のコンポーネントの言及は、明示的に識別されたそれらのコンポーネント間の追加のコンポーネント又は介在するコンポーネントの存在を排除するものではないことも理解されたい。
【0042】
例示的なシステム
図1は、例解的な実施形態による、動物モデルのリアルタイムの継続的な監視を行うように構成された例示的なシステム100を示している。システム100は、動物モデルの生理学的パラメータ又は測定基準を監視するために使用されて、関心対象の薬剤又は外科的治療の継続的な評価を可能にすることができる。システム100は、動物モデルを介した治療薬又は外科的に誘発された手順の評価のために、現在の実験的評価パラダイム及び手順を強化するか又は置き換えることができる。システム100は、長期間にわたる携帯型リアルタイム監視のための動物モデルと統合するように小型化されている。
【0043】
図1Aに示される例では、システム100は、無線の非侵襲的で皮膚装着可能なセンサシステム104に結合されているか、又は積層されている動物モデル102を含む。センサシステム104は、動物モデル102から1つ以上の生物物理信号108を取得するための1つ以上のセンサ106のセット(106aとして示される)を含む。センサ106は、慣性、加速度、配向、温度、又は音などの時系列データ又はそれらのチャネルを取得することができる。センサ106の取得された時系列データはまた、筋電図(EMG)、心電図(ECG)、脳電図(EEG)、心音図、電位、インピーダンス、及び音響を含むことができる。センサ106は、時系列アレイデータ、例えば、時系列データ又は画像を取得するためのセンサアレイとして構成され得る。
【0044】
図1に示される例では、皮膚装着可能なセンサシステム104は、例えば、伸縮可能な膜電極110aとして構成された伸縮可能なセンサ110を備える主センサセット、例えば、慣性測定センサ112を備える補助センサセット112、更に取得電子機器114、コントローラ116、エネルギー貯蔵モジュール118、及びネットワークインターフェース120を含む。伸縮可能な膜センサ110、又はセンサアセンブリは、例えば、ソフトウェア膜下層を介して、皮膚装着可能なセンサシステム104の下側に取着することができる。いくつかの実施形態では、伸縮可能な膜センサ110は、動物モデル102の別の領域に取着され得、かつ相互接続124を介してセンサシステム104に接続され得る、外部センサ(図1の122として示される)として構成することができる。伸縮可能な膜センサ110、又はセンサアセンブリは、動物モデル102から生体物理信号108を直接取得するための伸縮可能な電極を有するか、又は統合センサ回路に結合することができる伸縮可能な接触パッドを有するように構成することができる。
【0045】
例示的なシステム100は、データ処理のための生体適合性薄膜軟質回路(例えば、グラフェン)に基づいた超薄型、薄型、軽量、及び伸縮可能な膜センサを含むことができ、生きている動物モデル(例えば、マウス又はラット)の皮膚に、それらの自然な挙動を妨げることなく、シームレスな取着を提供することができる。加えて、軟質エラストマープラットフォーム上のコンパクトなデバイス統合は、煩雑なワイヤ及び剛性系によって引き起こされる運動アーチファクトなく、快適な装着性を提供することができる。非侵襲的で人間工学に基づいた監視システム/デバイスの使用は、測定中の移動を可能にし、したがって、システムが自然な外来環境で生理学的応答を監視することを可能にする。
【0046】
皮膚装着可能なセンサシステム104は、短距離通信チャネル126を介して、ネットワークインターフェース130、データストレージ132、並びに監視及び制御モジュール134(コントローラ134とも称される)で構成されたデータ取得システム128と通信するように構成されている。取得されたデータは、その後、分析システム又は動作136で分析することができる。データ取得システム128は、カスタマイズされたデータストレージシステム、内部データ取得ハードウェアで構成された標準コンピューティングデバイス、又は外部データ取得ハードウェアで構成された標準コンピューティングデバイスであり得る。
【0047】
上述したように、皮膚装着可能なセンサシステム104は、動き又は活動に関連する慣性、加速度、及び配向情報を提供することができる、慣性測定センサ112などの補助センサを含む。慣性測定センサ112の慣性信号(例えば、慣性、加速度、配向情報)を使用して、伸縮可能センサ110から雑音又は動きアーチファクトを除去することができる。
【0048】
取得電子機器128は、アナログデジタルコンバータ又は静電容量デジタルコンバータ、トランスインピーダンス増幅器若しくは他の増幅器回路、適切なフィルタ(例えば、ローパスフィルタ及び/又はハイパスフィルタ)、並びに電圧調整及びクロックのための対応する回路を含むことができる。
【0049】
コントローラ134は、処理ユニットを含み、この処理ユニットは、コンピューティングデバイスの動作のために必要な四則演算及び論理演算を行う標準的なプログラム可能プロセッサであり得る。本明細書で使用される場合、処理ユニット及びプロセッサは、入力に関する関数を実施し、かつ出力を作成するための符号化された命令を実行する物理的ハードウェアデバイスを指し、例えば、マイクロプロセッサ(MCU)、マイクロコントローラ、画像処理ユニット(GPU)、及び特定用途向け集積回路(ASIC)を含むが、これらに限定されない。したがって、命令は、プロセッサによって実行されるように考察され得るが、命令は、同時に、順次に実行され得るか、又は別様に1つ以上のプロセッサによって実行され得る。コンピューティングデバイスはまた、コンピューティングデバイスの様々なコンポーネント間で情報を通信するためのバス又は他の通信メカニズムを含むこともできる。複数のプロセッサが、コントローラ134によって用いられ得る。
【0050】
データ取得システム128は、カスタマイズされたデータストレージシステム、内部データ取得ハードウェアで構成された標準コンピューティングデバイス、又は外部データ取得ハードウェアで構成された標準コンピューティングデバイスであり得る。データ取得システム128は、動物モデルからの1つ以上の生物物理信号108を提示するためのインターフェース及びディスプレイを含み得る。データ取得システム128は、データを取得及び提示し、複数の皮膚装着可能なセンサシステム104からの、並びに他の計装からのデータを記録することができる。いくつかの実施形態では、監視及び制御モジュール134は、ウェブサービスモジュールによってホストされるウェブポータルを介して、1つ以上の生物物理信号108をキュレート又は提示することができるウェブサービスモジュールで構成される。いくつかの実施形態では、監視及び制御モジュール134は、クラウドインフラストラクチャとインターフェース接続して、取得された生物物理データ及び計装データをクラウドベースの分析システムに提供するか、又はクラウドベースのストレージインフラストラクチャを介してサーバを削除するように構成されている。
【0051】
生物物理信号108の例が、図1に、伸縮可能な膜センサ110を介して取得された心電図108a、並びに慣性測定センサ112を介して取得された加速度計及び角加速度の測定値108b、108cとして示されている。
【0052】
ネットワークインターフェース130は、皮膚装着可能なセンサシステム104とデータ取得システム128との間で通信するように構成されている。ネットワークインターフェース(例えば、120、130)は、ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェース、シリアルインターフェース、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、又はBluetooth、無線USB、若しくは他の短距離通信プロトコルなどの無線トランシーバのための低電力チップセットを含むことができる。
【0053】
エネルギー貯蔵モジュール118は、皮膚装着可能なセンサシステム104及びセンサにエネルギーを提供するように構成されている。エネルギー貯蔵モジュール118は、誘導充電動作を介して無線で充電することができる充電可能回路及び充電可能バッテリ(例えば、リチウム又はニッケルカドミウム)を含むことができる。いくつかの実施形態では、エネルギー貯蔵モジュール118は、電力コンバータを含み、ワイヤ接続を介して電源に接続する。
【0054】
データストレージ132は、コンピューティングデバイスのローカルデータストアであり得る。いくつかの実施形態では、データストレージ132は、クラウドベースのデータストアである。データストアは、データの収集を一貫して保存及び管理するためのリポジトリである。いくつかの実施形態では、データストアは、階層型データベース内にファイルを維持することができる。
【0055】
分析システム又は動作136は、取得された生物物理信号108の統計分析を含むことができる。いくつかの実施形態では、分析システム又は動作136は、例えば、運動アーチファクトを除去するために、信号108をきれいにし、フィルタリングするように構成される。いくつかの実施形態では、統計分析は、機械学習ベースの分析を含むことができる。
【0056】
いくつかの実施形態では、分析システムは、ML機能からモデルを生成し、教師あり又は教師なしの機械学習動作でML機能を用いて、関心対象の薬剤又は治療薬の効果の尤度についての推定値(例えば、スコア)を生成するように構成されている。上記の機械学習機能に加えて、分析システムは、1つ以上の人工知能及び機械学習動作を使用して実装することができる。「人工知能」という用語は、1つ以上のコンピューティングデバイス又はコンピングシステム(すなわち、機械)が人間の知性を模倣することを可能にする任意の技術を含み得る。人工知能(AI)は、知識ベース、機械学習、表現学習、及び深層学習を含むが、これらに限定されない。「機械学習」という用語は、本明細書では、機械が生データからパターンを抽出することによって知識を取得することを可能にするAIのサブセットであると定義される。機械学習技術には、ロジスティック回帰、サポートベクトルマシン(SVM)、決定木、ネイブベイズ分類子、及び人工ニューラルネットワークが挙げられるが、これらに限定されない。「表現学習」という用語は、本明細書では、機械が生データから特徴検出、予測、又は分類に必要な表現を自動的に発見することを可能にする機械学習のサブセットであると定義される。表現学習技術としては、オートエンコーダ及び埋め込みが挙げられるが、これらに限定されない。「深層学習」という用語は、本明細書では、機械が処理の層を使用して、特徴検出、予測、分類などに必要な表現を自動的に発見することを可能にする機械学習のサブセットであると定義される。深層学習技術としては、人工ニューラルネットワーク又は多層パーセプトロン(MLP)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0057】
機械学習モデルは、教師あり、半教師あり、及び教師なしの学習モデルを含む。教師あり学習モデルでは、モデルは、ラベル付けされたデータセット(又はデータセット)を用いた訓練中に、入力(特徴(1つ又は複数)としても既知)を出力(標的としても既知)にマッピングする関数を学習する。教師なし学習モデルでは、モデルは、ラベル付けされていない又はラベル付けされたデータセット内のパターン(例えば、構造、分布など)を発見する。半教師モデルでは、モデルは、ラベル付けされたデータとラベル付けされていないデータの両方を用いた訓練中に、入力(特徴(1つ又は複数)としても既知)を出力(標的としても既知)にマッピングする関数を学習する。
【0058】
ニューラルネットワーク。人工ニューラルネットワーク(ANN)は、複数の相互接続されたニューロン(例えば、「ノード」とも称される)を含むコンピューティングシステムである。本開示は、ノードがコンピューティングデバイス(例えば、本明細書に記載の処理ユニット及びメモリ)を使用して実装され得ることを企図している。ノードは、入力層、出力層、及び任意選択的に異なる活性化関数を有する1つ以上の隠れ層などの複数の層に配置することができる。隠れ層を有するANNは、深層ニューラルネットワーク又は多層パーセプトロン(MLP)と称することができる。各ノードは、ANN内の1つ以上の他のノードに接続される。例えば、各レイヤは、複数のノードで構成され、各ノードは、前の層内の全てのノードに接続される。所与の層内のノードは、互いに相互接続されておらず、すなわち、所与の層内のノードは、互いに独立して機能する。本明細書で使用される場合、入力層内のノードは、ANNの外側からデータを受信し、隠れ層内のノードは、入力層と出力層との間でデータを修正し、出力層内のノードは、その結果を提供する。各ノードは、入力を受信し、アクティベーション関数(例えば、バイナリステップ、線形、S字形、双曲線正接、又は整流線形ユニット(ReLU)関数)を実装し、アクティベーション関数に従って出力を提供するように構成される。加えて、各ノードは、それぞれの重みと関連付けられる。ANNは、データセットを用いて訓練されて、目的関数を最大化又は最小化する。いくつかの実施態様では、目的関数は、訓練中のANNの性能(例えば、L1又はL2の損失などの誤差)の尺度であるコスト関数であり、訓練アルゴリズムは、ノードの重み及び/又はバイアスを調整して、コスト関数を最小化する。本開示は、目的関数の最大又は最小を見つける任意のアルゴリズムが、ANNを訓練するために使用され得ることを企図している。ANNのための訓練アルゴリズムとしては、逆伝播が挙げられるが、これに限定されない。人工ニューラルネットワークは、例示的な機械学習モデルとしてのみ提供されることを理解されたい。本開示は、機械学習モデルが、任意の教師あり学習モデル、半教師あり学習モデル、又は教師なし学習モデルとすることができることを企図している。任意選択的に、機械学習モデルは、深層学習モデルである。機械学習モデルは、当技術分野で既知であり、したがって、本明細書では更に詳細には説明しない。
【0059】
畳み込みニューラルネットワーク(CNN)は、例えば、画像分析アプリケーションに適用されるタイプの深層ニューラルネットワークである。従来のニューラルネットワークとは異なり、CNNの各層は、三次元(幅、高さ、深さ)に配置された複数のノードを有する。CNNは、異なるタイプの層、例えば、畳み込み層、プーリング層、及び完全に接続された(本明細書では、「緻密」とも称される)層を含むことができる。畳み込み層は、フィルタのセットを含み、計算の大部分を実行する。プーリング層は、任意選択的に畳み込み層の間に挿入されて、計算能力を低減し、かつ/又は過剰適合を制御する(例えば、ダウンサンプリングによって)。完全に接続された層は、ニューロンを含み、各ニューロンは、前の層の全てのニューロンに接続されている。層は、従来のニューラルネットワークと同様に積み重ねられている。GCNNは、グラフなどの構造化データセット上で動作するように適合されたCNNである。
【0060】
他の教師あり学習モデル。ロジスティック回帰(LR)分類子は、ロジスティック関数を使用して標的の確率を予測する教師あり分類モデルであり、そのモデルは、分類に使用することができる。LR分類子は、訓練中に、目的関数、例えば、LR分類子の性能の尺度(例えば、L1又はL2損失などの誤差)を最大化又は最小化するために、データセット(本明細書では「データセット」とも称される)で訓練される。本開示は、コスト関数の最小値を見つける任意のアルゴリズムを使用することができることを企図している。LR分類子は、当技術分野において既知であり、したがって、本明細書において更に詳細には説明しない。
【0061】
例示的な方法
図2A及び2Bは、例解的な実施形態による、対象の疾患、損傷、又は状態の進行を監視することによって(例えば、治療剤又はその有効な投与量を識別又は確認するために)、関心対象の薬剤又は治療を評価するための、装着可能なセンサシステム104を動作させる例示的な方法200をまとめて示している。方法200は、装着可能な印刷されたセンサ(例えば、110)を含む装着可能なデバイス(例えば、104)を、動物モデル(例えば、102)上、例えば、皮膚上に配置すること(202)を含む。次いで、方法200は、試験剤を投与すること(204)、又は試験刺激を動物モデル(例えば、102)に導入することを含む。
【0062】
別の実施形態では、治療剤は、対象における損傷を改善することができる。
【0063】
いくつかの実施形態では、対象は、関心対象の薬剤を投与された。いくつかの実施形態では、対象は、損傷に供された。いくつかの実施形態では、対象は、関心対象の薬剤を投与され、かつ損傷に供された。
【0064】
「損傷」という用語は、外力によって引き起こされる、対象の身体への損傷を指すことを理解されたい。損傷には、創傷、頭部損傷、貫通性頭部損傷、閉鎖性頭部損傷、筋肉損傷、咬筋損傷、脳損傷、後天性脳損傷、直撃対側損傷、びまん性軸索損傷、前頭葉損傷、神経損傷、脊髄損傷、腕神経叢損傷、坐骨神経損傷、腋窩神経損傷、軟部組織損傷、気管気管支損傷、急性腎損傷、前十字靭帯損傷、筋骨格損傷、関節軟骨損傷、急性肺損傷、膵臓損傷、胸大動脈損傷、胆管損傷、膝損傷、内側膝損傷、手損傷、胸部損傷が挙げられ得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、損傷は、誘発性咬筋損傷を含むことができる。
【0065】
創傷は、皮膚が引き裂かれる、切断される、若しくは穿刺される損傷(開いた創傷)か、又は鈍力による外傷が打撲を引き起こす損傷(閉じた創傷)である。創傷は、流体が生じる又は生じない場合がある、組織の任意の損傷した領域として定義することができる。加えて、創傷又は潰瘍は、消化管、腎臓、尿道、若しくは尿管上皮などの上皮層の外傷性若しくは病原性の破壊、又は血管若しくは心臓内皮などの内皮層の破壊によって生じ得る。そのような創傷の例としては、手術、外傷、胸骨切開、筋膜切開、若しくは他の状態、切り離された創傷、急性創傷、慢性創傷、亜急性及び裂開創傷、外傷性創傷、血管創傷(例えば、静脈潰瘍、動脈潰瘍)、皮弁及び皮膚移植片、手術創傷、裂傷、擦り傷、打撲、血腫、火傷、糖尿病性潰瘍、圧迫潰瘍、ストーマ、美容創傷、外傷性潰瘍、神経障害性潰瘍、静脈潰瘍、動脈潰瘍、慢性創傷、非治癒性創傷、又はそれらの任意の組み合わせの結果として、腹部創傷又は他の大きな若しくは切開創傷が挙げられるが、これらに限定されない。創傷は、容易にアクセス可能である、またはアクセス困難な創傷、露出及び隠された創傷、大小の創傷、規則的及び不規則的な形状の創傷、並びに平面及び地形的に不規則的、不均一、又は複雑な創傷を含み得る。創傷は、かかと、仙骨、軸、鼠径部、肩、首、脚、足、指、膝、腋窩、腕、及び前腕、肘、手、又はそれらの任意の組み合わせなどの胴体、四肢、及び末端から選択される部位に存在し得る。いくつかの実施形態では、創傷は、血管創傷であり得る。いくつかの実施形態では、創傷は、手術創傷であり得る。いくつかの実施形態では、創傷は、静脈潰瘍であり得る。いくつかの実施形態では、創傷は、動脈潰瘍であり得る。いくつかの実施形態では、創傷は、四肢及び末端上に存在し得る。いくつかの実施形態では、創傷は、非治癒創傷であり得る。進行性創傷は、通常、4週間~3か月(例えば、1か月~2か月、2か月~3か月、又は1.5か月~2.5か月)の期間内に、適切なタイミングで治癒が進行しない創傷を指す。いくつかの実施形態では、創傷は、遅延治癒を示し得る。例えば、創傷は、適切なタイミング、通常、4週間~3か月(例えば、1か月~2か月、2か月~3か月、又は1.5か月~2.5か月)の時間枠内で、治癒が進行しない。
【0066】
いくつかの実施形態では、方法は、体積筋損失(VML)を監視する方法であり得、方法は、対象の標的筋肉の上に配置された装着可能なデバイスからEMG信号を取得することと、取得されたEMG信号を使用してVML損傷した咬筋を評価し、VMLのリアルタイムの継続的な監視を提供することと、を含むことができる。
【0067】
次いで、方法200は、対象の皮膚上に皮膚装着可能な印刷されたセンサを備える装着可能なデバイス(例えば、104)から継続的に(212)生物物理信号(例えば、108)を取得すること(206)を含む。方法200は、生物物理信号を(例えば、データ取得システム128を介して)記憶すること(208)を含む。
【0068】
次に、方法200は、対象の電気生理学的パラメータのリアルタイムの継続的監視を提供するように、取得された信号を使用して、対象の疾患進行、対象の損傷、又はそれらの任意の組み合わせを評価することによって、取得された信号を分析すること(210)を含む。
【0069】
いくつかの実施形態では、動物モデル(例えば、102)への試験剤又は試験刺激の投与(204)は、1回実施され得るか、又は試験の過程にわたって複数回実施され得る。図2Bの例では、動物モデル(例えば、102)への試験剤又は試験刺激の投与204(204aとして示される)は、1回実施されることが示されている。次いで、装着可能なデバイス(例えば、104)、例えば、皮膚装着可能な印刷されたセンサは、継続的に生物物理信号(例えば、108)を取得することができる(212)。いくつかの実施形態では、データ取得の期間は、1週間又は1か月を超える。
【0070】
図2Bの別の例では、動物モデル(例えば、102)への試験剤又は試験刺激の投与204(204a、204b、204c、204dとして示される)は、試験の過程にわたって複数回実施されることが示されている。装着可能なデバイス(例えば、104)は、継続的に(212)、生物物理信号(例えば、108)を取得することができる(206)。いくつかの実施形態では、データ取得の期間は、1週間又は1か月を超える。
【0071】
皮膚装着可能な印刷されたセンサは、例えば、電気センサ、インピーダンスセンサ、赤外線センサ、又はそれらの任意の組み合わせの一部として、例えば、心電図(ECG)センサ、脳電図(EEC)センサ、筋電図(EMG)センサ、又はそれらの任意の組み合わせを取得するように構成された、1つ以上の伸縮可能なグラフェンセンサを含むことができる。皮膚装着可能な印刷されたセンサは、少なくとも2つの電極、導電性可撓性フィルム、及びエラストマー基板を含み得る。いくつかの実施形態では、ポリマー層は、ポリイミド(PI)を含むことができる。
【0072】
図3A、3B、3C、及び3Dは、例解的な実施形態による、図1の例示的な皮膚装着可能なセンサシステム104(104aとして示される)を各々示している。
【0073】
図3Aの例では、センサシステム104aは、底部層302cの下側に製作された電極アレイ110(110bとして示される)を有する多層可撓性回路302(302a、302b、302cとして示される)を含む。いくつかの実施形態では、PI-Cu-PI-Cu-PI多層302は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)コーティングされた4インチウェハ(図示せず-図3を参照)上に積層することができる。製作された回路及び電極は、担体基板から取り出され、軟質シリコーンエラストマー304に移され得る。機能性マイクロチップ306(例えば、とりわけ、プロセッサ、アナログデジタルコンバータ、ネットワーキングチップセットなど)は、回路上の露出パッドにはんだ付けされ得、エラストマー308で覆われ得る。充電式リチウムバッテリ(図示せず)は、回路に取り付けることができ、電極及び回路は、可撓性導電膜で連結することができる。
【0074】
図3Bの例では、センサシステム104Bは、図3Aの多層可撓性回路302(302a、302b、302cとして示される)を含む。多層可撓性回路302は、底部層302cの下側に製作された伸縮可能なパッド110(110cとして示される)を含む。センサシステム104bは、伸縮可能なパッド110cに取り付けられたLED及びフォトダイオード回路310、又は本明細書に記載の他の統合されたセンサを更に含む。
【0075】
図3C及び3Dの例では、センサシステム104(それぞれ104c及び104dとして示される)は、図3Aの多層可撓性回路302(302a、302b、302cとして示される)を備える主回路312を含む。主回路312は、外部センサ122(それぞれ122a、122bとして示される)を含み、コネクタ316を通じて可撓性回路314を介してそれらの外部センサに接続されている。図3Cに示される例では、外部センサ122aは、電極アレイ(例えば、伸縮可能な電極アレイ)を含む。図3Dに示される例では、外部センサ122bは、可撓性回路膜314(314aとして示される)の底部層の下側に製作された伸縮可能なパッド110(110dとして示される)を含む。センサシステム104bは、LED及びフォトダイオード回路310、又は本明細書に記載の他の統合されたセンサを更に含む。
【0076】
例示的な回路
図4は、センサシステム(例えば、104、104a、104b、104c、104d)の例示的な回路及びレイアウトを示している。図4に示される例では、センサシステムは、軟質エラストマー基板上に製作された印刷された伸縮可能な電極を含む。この回路は、小さな寸法(6cm)、及び厚さ(2mm未満)を有し、軽量(1.63g)である。充電式バッテリ(40mAh容量)をスライドスイッチと統合した後に、回路の総重量は、3.17gになる。小型バッテリにより、能動型無線システムが6時間にわたって複数の信号を継続的に記録することが可能になる。
【0077】
回路設計400は、測定されたセンサ信号及び運動信号を携帯型デバイスに配信することができるBluetoothマイクロプロセッサを含む、統合された機能性コンポーネントを含む。受信信号強度表示(RSSI)は、1104バイト/秒の維持されたデータ伝送速度で、5mの無線通信距離を提供することができる。送信されたセンサ信号及び運動信号は、カスタマイズされたアプリを備えた携帯型デバイスに表示及び記憶することができる。軟質で可撓性のある回路は、繰り返し負荷(100サイクル)中に完全な折りたたみ(曲率半径1.5mmで180度)下であっても機械的信頼性を示す。
【0078】
図4の例では、回路400は、センサIC402、アンテナネットワーク404、Bluetooth及びマイクロプロセッサ406、電圧レギュレータ408、バッテリ充電IC410、及運動センサIC412を含む。表414に、特定のコンポーネントの説明が提供されている。コンポーネントの例示的な値としては、0.1μF(c1、c2、c10、c12、c14、c19、c22、c26)、0.1nF(c20)、1nF(c8、c9)、1μF(c7、c18、c23)、10uF(c3、c4、c5、c6、c11、c13)、1pF(c27)、15pF(c15)、4.7μF(c16、c17、c21)、12pF(c24、c25、c28、c29)、30kΩ(R1、R2)、1MΩ(R3、R4)、2kΩ(R5)、100kΩ(R6)、2.2uH(L1)、2.7nH(L2)、及び3.9nH(L3)が挙げられる。
【0079】
例示的な外部センサは、ナノ製造プロセスを使用して製作された皮膚装着可能な電極を含む。例えば、センサは、伸縮性を提供するために、蛇行形状のエアロゾルジェットプリント(AJP)によって製造された2つ以上の電極を含み得る。導電性可撓性フィルムを用いて、センサと軟質回路との間を接続することができる。印刷されたグラフェン膜の幅は、0.55mmであり得る。印刷されたグラフェン及びPI膜は、エラストマー上に積層され得、グラフェンシートは、強化された導電性のために境界のない完全なフィルムを形成することができる。薄型グラフェン膜及びPI層がグラフェンの下に挿入されると、電極は、製作及び測定プロセス中に機械的変形に耐えることができる。図5A及び5Bは、センサ電極のための例示的な製作プロセスを示している。
【0080】
装着可能な電子機器システムの製作の詳細
グラフェンインク調製。電気化学的剥離のために、硫酸アンモニウム((NHSO、Sigma-Aldrich)の電解質溶液中のグラファイト(Alfa Aesar)とPtホイルとの間に10Vを加えることができる。剥離されたグラフェンは、脱イオン水(DI水)を使用して精製され、湿った粉末を真空下で更に濾過して残渣を除去することができる。グラフェンの濾過された湿った粉末は、DI水中に分散させ、15%で濃縮することができる。
【0081】
表1は、PI及びグラフェンの例示的なインク及び印刷パラメータを示している。印刷されたグラフェンの抵抗率及び皮膚接触インピーダンスは、それぞれ、約2×10-3Ωcm及び210.5kΩであり得る。
【表1】
【0082】
グラフェン電極印刷
図5Bは、グラフェン電極のための印刷プロセス500を示している。図5Bに示される例では、プロセス500は、1000RPMで30秒間、ガラス上にPMMA(例えば、950PMMA、Kayaku Advanced Materials)をスピンコーティング(502)し、200℃で2分間、ベークすることを含む。次いで、プロセス500は、エアロゾルジェットプリンタの空気噴霧器で4:1の比率でN-メチル-2-ピロリドン(NMP、Sigma-Aldrich)に溶解したポリイミド(PI)インク(PI-2545、MicroSystems)を噴霧(504)し、直径300μmのノズルを使用して堆積させ、次いで250℃で1時間硬化させることを含む。次いで、プロセス500は、直径200μmのノズルを用いて、NMPに溶解したグラフェンインクの1%を印刷すること(506)を含む。次いで、プロセス500は、印刷された電極をアセトンに溶解することを含む。次に、プロセス500は、PMMA/スライドガラスから水溶性テープ(ASWT-2、Aquasol)で、印刷されたグラフェン層を剥離(508)し、それをシリコーンエラストマー(1mmの厚さ、Ecoflex00-30とゲルの1:2の混合物、Smooth-On)上に置くことを含む。脱イオン水でテープを洗浄する。
【0083】
回路の製作。
図5Bはまた、薄膜ベースの回路のための微細加工プロセス510を示している。図5Bに示される例では、プロセス510は、30秒間4000RPMでSiウェハ上にPDMS(4:1の塩基硬化剤比)をスピンコーティングすること(512)を含む。第1のPI層(PI-2610、MicroSystems)を2000RPMで60秒間スピンコーティングした後、100℃で5分間ソフトベークし、250℃で1時間ハードベークすることができる。次いで、プロセス510は、スパッタリングによって0.5μmの厚さのCuを堆積すること(514)を含む。
【0084】
次いで、プロセス510は、フォトレジスト(PR、MicropositSC1813、MicroChem)を3000RPMで30秒間スピンコーティングすること(516)を含む。次いで、この被加工物をフォトマスクと整列させ、UV光に露出させ、現像剤を用いて現像することができる。
【0085】
次いで、プロセス510は、Cuエッチング剤(APS-100、Transene)を用いてエッチングすること(518)を含む。第2のPI層(PI-2545)は、2000RPMで60秒間スピンコーティングされ、100℃で5分間ソフトベークすることができる。次いで、真空オーブンで240℃、1時間ハードベークすることができる。
【0086】
次いで、プロセス510は、PR(AZ P4620、Integrated Micro Materials)を2000RPMで30秒間スピンコーティングして(520)、90℃で4分間ソフトベークすることを含む。フォトリソグラフィを実施して、15mJ/cmの強度のUV光を100秒間露光することができる。次いで、この被加工物は、DI水で希釈した(AZ-400K:DI水=1:4)現像剤(AZ-400K、Integrated Micro Materials)で現像することができる。ビアホールは、反応性イオンエッチャ(RIE)を用いてエッチングすることができる。2μmの厚さの第2のCu層を、スパッタリングによって堆積させることができる。次いで、プロセスは、PR(AZ P4620)を1500RPMで30秒間スピンコートし、90℃で4分間ソフトベークすることができる。フォトリソグラフィを実施して、15mJ/cmの強度を有するUV光を120秒間露光し、現像することができる。プロセスは、Cuエッチング剤を用いて、露出したCuをエッチングすることができる。
【0087】
次いで、プロセス510は、3000RPMで60秒間、第3のPI層(PI-2610)をスピンコーティング(522)し、100℃で5分間ソフトベークし、240℃で1時間、真空オーブンでハードベークすることを含む。プロセスは、30秒間900RPMでPR(AZP4620)をスピンコートし、4分間90℃でソフトベークすることができる。フォトリソグラフィを実施して、UV光を露光し、PRを現像することができる。プロセスは、RIEを用いて、露出されたPIをエッチングすることができる。
【0088】
プロセス510は、次いで、PDMS/Siウェハから水溶性テープを用いて微細加工された回路を剥離することによって、回路をエラストマーに移すこと(526)を含む。プロセス510は、次いで、スクリーン印刷低温はんだペーストを用いて、マイクロチップコンポーネントを取着すること(528)を含む。プロセス510は、マイクロチップコンポーネントをエラストマーでカプセル化することを含む。
実施例
【0089】
生体マウスモデルを用いて発症した頭蓋顔面体積筋肉損失(VML)と、VMLのリアルタイムの継続的な監視のために皮膚装着可能な印刷されたセンサ及び電子機器を統合する、無線ナノ膜非侵襲的システムと、を含む、例示的なシステム及び方法が開示される。生検パンチ誘発の咬筋損傷を使用した頭蓋顔面VMLモデルは、筋肉の再生の障害、及び筋肉常在幹細胞の活動の不均衡を示す。咀嚼中の活性なマウスの小さくて丸い咬筋の電気生理学を測定するために、標的筋肉上の皮膚に積層することができる、伸縮可能なグラフェンセンサを備える装着可能なナノ膜システムが利用される。
【0090】
薄膜電子機器は、筋肉活動の長距離無線記録を提供しながら、その自然な挙動を可能にするように、マウスの背面にシームレスに取着することができる。非侵襲的システムは、VML損傷の有無にかかわらず、咬筋に対して高感度の筋電図検出を提供する。更に、無線センサは、頭蓋顔面VMLの移植手術後の回復を監視することができることが実証されている。手術後の機能回復は、頭蓋顔面VMLを治療するための四肢と咬筋移植との間で同等であることが示されている。全体的に、幹細胞生物学、ナノ製造、電気生理学、及び信号処理の提示された広範囲の研究は、頭蓋顔面VMLのメカニズム研究及び治療開発の両方のための、本発明者らの咬筋VML損傷モデル及び装着可能な電子的評価ツールの非常に大きい可能性を示している。
【0091】
実施例1:無線ナノ膜電子機器を使用したマウスにおける頭蓋顔面VMLのリアルタイム機能評価
図6A~6Eは、無線ナノ膜電子機器を使用したマウスにおける頭蓋顔面VMLのリアルタイム機能評価の概要を示している。
【0092】
具体的には、図6Aは、咬筋の頭蓋顔面VMLの機能的定量化のための、マウスの皮膚上の無線電子システムの概略例解図を示す。マウスの頬領域のEMGは、携帯型デバイス上で継続的に監視される。挿入図は、咬筋のVMLを治療するための、咬筋及び移植のパンチ誘発VMLのプロセスを示している。咬筋を、頭蓋顔面VMLのモデルとして、生検パンチによって損傷した。VML損傷した咬筋を、前脛骨筋(TA)又は咬筋の生検片で移植して、損傷領域を充填する。このデバイスは、マウスの頬の皮膚に直接適用するための非侵襲的で伸縮可能な電極と、マウスの背面に取り付けるための小型化された無線の軟質回路と、を含む。咀嚼中、EMGデータが、マウスの頬の皮膚上の電極によって測定され、データ処理のために回路内のマイクロプロセッサに送達される。次いで、信号は、リアルタイムの継続的なデータ監視及び保存のために、外部の携帯型デバイスに無線で送信される。咬筋にVMLを確立するために、正常な咬筋は、直径3mmの生検パンチによって損傷される。損傷した筋肉領域を、3mmの生検前脛骨筋(TA)又は咬筋(図6Aの挿絵)で移植する。
【0093】
図6Bは、マウス皮膚上での共形積層を可能にする、軟質エラストマー基板上の軟質回路(左)及び伸縮可能なセンサ(右)の多層構造の概略例解図を示している。
【0094】
図6Cは、咬筋にVMLを生成するための筋肉生検を示している。咬筋の中央は、3mmの生検パンチによって生検されている。矢印は、生検からの筋肉片を示す。図6Dは、咀嚼中のデバイスを有する活性マウスの光学画像を示す。図6Cは、咬筋VMLを生成するために使用される筋肉生検を示しており、一方、図6Dは、監視中に動きが妨げられないままであることを示している。
【0095】
図6Eは、筋肉機能を分析する定量的測定項目を取り込むフローチャートを示す。図6Eに示されるフローチャートは、無線EMG測定及び筋肉機能分析のための定量的測定項目を示す。この装着可能な電子システムは、本発明者らのげっ歯類モデルにおける3つの異なる頭蓋顔面筋状態(正常、VML、移植によって処置されたVML)の各々におけるEMG活性を監視することができる。また、運動センサパッケージは、咀嚼運動を区別するためにマウスの動きを識別する感度の高い加速度計及びジャイロスコープを使用することができる。携帯型デバイスは、リアルタイムの信号表示及びデータ保存を提供して筋肉機能を分析するための、カスタム設計されたアプリが組み込まれる。
【0096】
実施例2 グラフェン膜電極及び軟質無線回路の特徴付け
我々の頭蓋顔面VMLモデルの筋肉機能を定量化するために、例えば、図4に関連して説明されるように、EMG信号を、装着可能な無線システムを用いて監視した。動物試験における従来のEMGシステム[35、38、39]は、標的筋肉に貫通する、かさばって侵襲的な針タイプの有線電極を使用する。これらのシステムに伴う主な問題は、それらの電極が、活動的な動きを有する小さいマウスでの使用には好適でないことである。対照的に、この試験は、自然に移動するマウスと共に筋肉機能を無線による高い忠実度で記録することを提供するための、非侵襲的な、小型化された、軟質電子システムを開発した。
【0097】
組織に取着されたセンサの生体適合性は、副作用を伴う安全で継続的な使用を提供するために使用することができる特徴である。[40、41]加えて、電極の細胞毒性は、筋肉活動を測定するときにVML損傷領域の皮膚細胞を損傷する可能性がある。印刷されたグラフェン電極の生体適合性の特徴付けを、ヒトのケラチノサイト細胞を用いて実施した。グラフェン及び対照(ポリスチレン細胞培養皿)上の生細胞の数を、蛍光強度によって判定した。
【0098】
対照(ポリスチレンペトリ皿、左)及びエラストマー上に統合されたグラフェン(右)を含む、2つのタイプの基板上に培養されたケラチノサイト細胞の蛍光画像を撮影した。37℃で5%のCOで培養器内に培養したヒト一次ケラチノサイト細胞を使用して、試験を行った。培養器では、材料試料を24個ウェルプレートに配置し、5000個ケラチノサイト/cmを蒔種した。培養器で7日後、ケラチノサイト細胞をリン酸緩衝生理食塩水(FisherChemical)で洗浄し、0.9mlの培養培地において0.1mlのカルセインブルーAM(Thermo Fisher)で染色した。ケラチノサイト及び試薬は、37℃の培養器に10分間追加で保管した。次いで、更なる生体適合性のために、上澄み液を96個ウェルプレートに等分した。
【0099】
図7A~7Jは、グラフェン膜電極及び無線軟質回路の特徴付けの結果を示している。具体的には、図7Aは、エラストマー膜上の伸縮可能な印刷された電極の写真を示している。図7Bは、多層電極のSEM画像の断面図(左)及び上面図(右)を示している。図7Cは、印刷されたグラフェンの表面粗さを示すAFM画像を示している。平均RMSは、72.9nmであり、これは、印刷されたグラフェン層における均一性を確保する。図7Dは、対照及びグラフェン上の培養細胞の細胞吸光度(左)と蛍光(右)との比較を示している。データは、一元配置分散分析(ns=統計的に有意ではない)で分析されている。誤差バーは、標準偏差を表す。図7Eは、100サイクルにわたる引張ひずみ変化(下)の60%に従う相対抵抗変動(上)を表すグラフを示している。図7Dの培養細胞の吸光度(左のグラフ)及び蛍光(右のグラフ)は、印刷されたグラフェン電極が細胞生存率に対して無視できる影響を有することを示していることを観察することができる。図7Eは、100サイクルにわたる引張ひずみ変化(下)の60%に従う電極(上)の相対抵抗変動を表し、ひずみ下での信頼性の高い機械的性能を示している。
【0100】
図7Fは、維持されたデータ伝送速度1104バイト/秒を示す、Bluetooth通信距離に従ったRSSI応答を示している。図7Gは、装着可能なセンサシステムからのリアルタイムの継続的な運動(加速度計及びジャイロスコープ)、並びにEMG信号を表示する携帯型デバイスアプリケーションインターフェースを示している。図7Hは、繰り返し負荷時の可撓性回路の抵抗変化(1.5mmの曲率半径で180°曲げて100回)を示し、抵抗のわずかな変化を示している。
【0101】
受信信号強度表示(RSSI)の分析は、1104バイト/秒の維持されたデータ伝送速度で5mの無線通信距離の成功を示している(図7F)。送信されたEMG信号及び運動信号は、カスタマイズされたアプリ(図7G)を有する携帯型デバイスに表示及び記憶される。軟質で可撓性のある回路は、繰り返し負荷(100サイクル、図7H)中の完全な折り畳み(1.5mmの曲率半径を有する180度)下であっても機械的信頼性を実証しており、計算モデル化データ(図11A及び11B)からの結果と一致する。図11A~11Bは、計算機械シミュレーションの結果を示している。具体的には、図11Aは、60%の1軸伸張(右)の前(左)及び後(右)の印刷された電極の機械的適合性を示す有限要素分析(FEA)結果を示している。図11Bは、180°において曲げ可能な回路のFEA結果を示し、機械的破壊を示していない。
【0102】
実施例3 頭蓋顔面VMLの確立及び欠陥咬筋再生
頭蓋顔面VMLを確立するために、咬筋が咀嚼のための重要な筋肉であるため、下顎を上方に引っ張ることによって、咬筋を選択した。咬筋は、浅い咬筋と深い咬筋で構成されている。浅い咬筋は、厚くて腱のような部分であり、かつ頬骨につながっており、一方、深い咬筋は、より小さくて下顎につながっている[42]。図8A~8Fは、頭蓋顔面VMLを確立すること及び欠陥咬筋再生の試験を示している。
【0103】
具体的には、図8Aは、マウスの咬筋の頭蓋顔面VMLの例解図を示している。図8Bは、3mmの生検パンチが、6か月齢の雄と雌との間で異なる程度の筋肉損失を誘発することを示している。性別ごとに、n=4。損傷は、3mmの生検パンチ(図8A)を使用して浅い咬筋に適用され、これは、6か月齢の雄及び雌マウスからそれぞれ8.5±2.3グラム及び7.9±1.2グラムの筋肉量を失うことによって、咬筋組織の約8.5%及び15%の損失を生成することができる(図8B)。雌マウスに対して3mm生検を使用した咬筋VML損傷は、マウス四肢VML損傷と比較して、同様の重大な損傷サイズ(15%の喪失)体積を呈し[16]、雄マウスについてはそうではなかったが、雄マウスの咬筋に対する3mm生検は、機能障害を誘発する可能性があり、残りの実験については、雌マウスを使用した。頭蓋顔面VMLモデルにおいて、筋肉再生が3mmの筋肉生検誘発性損傷後に生じるかどうかを検証するために、咬筋を、VML損傷後の7日及び28日で切片化した。
【0104】
図8Cは、VML損傷後の7日(左)及び28日(右)後の咬筋の組織像を示している。筋肉切片をヘマトキシリン及びエオシンで染色して、核(紫色)及び細胞質(赤色)を可視化した。点線領域は、非筋肉領域を示している。小さな正方形の画像は、下部パネルにおいて拡大され、筋肉組織の細胞要素を示している。下部パネルの矢印は、筋線維を再生する特徴である、筋線維含有中心核を示している。図8Dは、損傷後の7日及び28日において非筋肉領域が咬筋の大部分を占めていることを示している。誤差バーは、平均値の標準誤差(SEM)を表している。図8Cは、ヘマトキシリン及びエオシン染色を介して着色された咬筋のVML損傷の中点の組織像データを示しており、これは、非筋肉領域(図8Cの点線)が、免疫細胞、及び線維症であり得る、非筋肉細胞で満たされていることを示している。非筋肉領域は、損傷後7日(dpi)において、損傷した咬筋の約40%を占め、28dpiでそのままであった(図8D)。再生筋の特徴である、中央の核を含む筋線維の断面積を測定することによって、損傷領域の縁で限定的な筋肉再生が観察された(図8Cの底部画像の矢印)。
【0105】
図8Eは、いくつかの再生筋線維が、損傷後7日及び28日で非常に低かったことを示している。データは、スチューデントt検定によって分析されている。ns=統計的に有意ではない。図8Fは、VML損傷後7日(左)及び28日(右)の咬筋の線維化の結果を示している。筋肉切片をマッソンのトリクロム染色で染色し、筋肉組織(褐色)から線維化領域(青色)を可視化した。再生された筋線維数は、7dpi及び28dpiでの咬筋中の全筋線維の約2%であった(図8E)。加えて、7日後及び28日後の咬筋の非筋肉領域における線維化VML損傷は、マッソンのトリクロム染色によって検出された(図8F)。VML後の欠陥筋肉再生は、VML(図12)を有する咬筋の減少した衛星細胞によって支持され、その衛生細胞は、凍結誘発性咬筋損傷のものと比較して、損傷時の筋肉再生に不可欠な筋肉幹細胞であった[7]。図12A~12Dは、VML損傷後のマウスのフィルタリングされたEMG信号の結果を示している。図12A(非摂食)と図12B(摂食)との間には、咬筋損失による咀嚼挙動の信号変動は存在しない。30日後の損傷したVML後(図12C)、及び損傷していない咬筋(図12D)を有する3匹のマウスの咀嚼EMG信号である。
【0106】
加えて、慢性筋肉損傷における線維症及び脂肪沈着を媒介する筋肉間葉系幹細胞である線維性脂肪前駆細胞[43、44]は、凍結誘発性咬筋損傷よりもVML咬筋において非常に増加しており(図13)、これは、VML咬筋における線維症を誘発する可能性がある。これらの結果は、3mm生検損傷によって生成された頭蓋顔面VMLが、同じ方法を使用した四肢VML実験で見られるものと同様に、欠陥筋肉再生をもたらすことを証明している。[16]
【0107】
図13A~13Eは、VML損傷後3日の咬筋における幹細胞の調節不全の結果を示している。具体的には、図13Aは、実験のスキームを示している。タモキシフェンをPax7cre/ERT;tdTomatoマウスに5日間注射して、衛星細胞におけるtdTomato蛍光発現を誘発させた。VML又は凍結損傷は、タモキシフェン注射の10日後に行われた。単核細胞を、損傷の3日後にフローサイトメトリー分析のために単離した。図13Bは、フローサイトメトリーを使用して、赤色蛍光タンパク質(tdTomato)によってゲートされる衛星細胞の代表的なドットプロットを示している。図13Cは、VML損傷した咬筋からのいくつかの衛星細胞が、損傷していない咬筋のうちの1つと同等であることを示している。衛星細胞数は、損傷していない筋肉の平均衛星細胞数で正規化されている。凍結損傷を受けた筋肉は、陽性対照として提供される。誤差バーは、平均値の標準偏差(SEM)を表している。図13Dは、フローサイトメトリーを使用して、表面マーカー(Cd31、CD45、Sca1)によって定義される、線維性脂肪細胞(FAP)の代表的なヒストグラムを示している。図13Eは、VML損傷した咬筋において、衛星細胞に対するFAPの比率が増加していることを示している。データは、事後の比較のために、一元配置分散分析及びKruskal-Wallis法で分析されている。*p<0.05。
【0108】
実施例4 VML損傷した咬筋の機能を評価するための、無線の装着可能なEMGシステムのデモンストレーション
図9A~9Gは、VML損傷した咬筋の機能を評価するための、無線の装着可能なEMGシステムの動作を示している。具体的には、図9Aは、例えば、マウスにおけるVMLの非侵襲的診断のための、薄膜医療用パッチ上の完全に統合された無線の装着可能な電子機器を示している。
【0109】
図9Bは、ヌードマウスの頬(左)に取り付けられた超薄型の伸縮可能なEMGセンサ、及び背面(右)上の軟質回路を示す写真を示している。デバイスは、標的マウスの皮膚に容易に取着するための薄膜パッチで完全に覆われている。伸縮可能なEMG電極は、マウスの頬に直接取り付けられ(図9Bの左画像)、一方、軟質無線回路は、身体の背面上に取着されている(図9Bの右画像)。
【0110】
図9Cは、ケージ内にマウスを入れた実験装置の写真を示している。リアルタイムの継続的な運動及びEMGデータは、組み込まれたアプリケーションを有する携帯型デバイスによって監視及び記録される。ケージ内での摂食及び歩き回りを含む、マウスの自然な活動の間、リアルタイムの継続的な筋肉機能が、装着可能なデバイス及びタブレットによって監視される。
【0111】
図9Dは、静止状態(上)及び咀嚼期(下)中の、非損傷マウスで測定されたリアルタイムのEMG信号の比較を示しており、明確な信号差を示している。図9Dは、静止状態(上)及び咀嚼期(下)中の、正常なマウスから記録されたリアルタイムのEMGデータを取り込んでおり、これは、増加したピークツーピーク電圧を表示している。咀嚼EMG信号の振幅は、マウスによって測定された典型的な間欠運動アーチファクトと比較してはるかに小さい(図14)。図14は、摂食中の非損傷マウスのフィルタリングされたEMG信号を示している。運動アーチファクトは、咀嚼信号と比較して、有意な、かつ区別可能な振幅を生み出している。
【0112】
VML損傷後の筋肉の機能を定量化するために、咬筋のEMG活動を、VML損傷後30日で監視した。図9Eは、30日後の、非損傷マウス(上)及びVML損傷後のマウス(下)の写真を示している。矢印は、VML損傷領域の位置を示している。図9Fは、図9Eの2つの症例に対応する、咀嚼中の代表的なRMSのEMG信号を示している。加えて、平均二乗根(RMS)EMG信号(図9F)及びそれらの信号対雑音比(SNR)値(図9G)の両方が、2つの群の間の大きい有意性(p値<0.01)を示し、VML損傷した筋肉が損傷から1か月後においても回復していないことを示唆しており、これは、図8の本発明者らの組織学的研究結果と一致する。非損傷の症例(上)と、VML損傷した咬筋(下)との間で、損傷後30日において、明確な信号差が観察されている。図9Gは、咀嚼中の、非損傷咬筋とVML損傷後の咬筋との間の、要約されたEMGのSNRデータを示している。データは、対応のない両側スチューデントt検定によって分析された。**p<0.01。
【0113】
実施例5 VML損傷した咬筋の移植後の機能回復監視
図10A~10Gは、移植後のVML損傷した咬筋の機能回復を監視するための動作を示している。具体的には、図10Aは、野生型マウスのTA(青色)又は咬筋(赤色)からの生検片で充填された、免疫不全マウス(NRG)の咬筋の生検パンチ誘発のVML領域を示す実験スキームを示している。EMG測定及び線維化分析は、VML損傷/移植の30日後に実施されている。頭蓋顔面VMLは、診療所において、自己四肢筋肉移植を用いて処置された[45-47]。頭蓋顔面VML処置のための移植された筋肉の元を評価するために、咬筋又は前脛骨筋(TA)筋肉の移植を、咬筋のVML領域において行った。
【0114】
図10Bは、線維症を測定するために、TA及び咬筋移植を伴うVML損傷した咬筋を切片化して、Col VI抗体(赤)で標識付けすることを示している。DAPI染色が、筋肉切片の核を標識付けするために使用される。3mmの生検パンチを使用して、野生型マウスから咬筋又はTA筋肉を生検し、重度の免疫不全マウスの咬筋の1:1の体積一致(図10B)を確実にするために、VML(3mmの生検領域)に移植した。
【0115】
図10Cは、Col VI染色の平均強度が、TA又は咬筋の移植が移植されたVML損傷した咬筋において同等レベルの線維化を生じさせたことを示すことを示しており、各グループに対して、n=3であり、誤差バーは、平均値の標準誤差を表している。データは、二元配置分散分析を用いて分析される。p**<0.01。これらのマウスは、ホストの免疫系からの移植拒絶反応の可能性が最小限であるため、この移植試験で使用されている。[48]適切な筋肉収縮性を確保するために、提供側筋肉と受容側筋肉との間の繊維を整列させるために、全生検咬筋又は全TA筋肉を配置した。移植された咬筋のEMG活動を、術後30日間測定した。線維症を測定するために、TA及び咬筋移植を伴う非損傷筋肉及びVML損傷した咬筋からの筋肉切片を、抗コラーゲンVI(Col VI)抗体(赤)で標識付けした(図10C)。
【0116】
図10Dは、TA筋肉(中央)又は咬筋(下)の移植を伴う、非損傷筋肉(上)及びVML損傷した咬筋のフィルタリングされたEMGの比較を示している。Col VI信号の強度を測定して、移植を伴う非損傷筋肉(対側)及びVML損傷した咬筋における線維症の程度を推定した。
【0117】
図10Eは、TA筋肉(左)及び咬筋移植された咬筋(右)から測定されたRMS-EMG信号を示している。線維化レベルは、移植された咬筋を有するVMLでは、非損傷対側咬筋と比較して有意に高い。しかしながら、TA又は咬筋の移植は、移植されたVML損傷した咬筋において異なるレベルの線維化を生成しない。また、EMG活動は、装着可能な膜電子機器で監視されて、異なる筋肉移植後の咬筋の機能回復を識別する(図19)。咀嚼中に対側筋肉と比較して、両方の移植された筋肉において、EMG応答の減少が見られた(図10E)。
【0118】
図10Fは、SNR値が、非損傷筋肉と比較して、移植筋肉群と共にVMLにおいて減少していることを示している(n=3)。TA又は咬筋移植は、VML損傷した咬筋と同様のレベルの機能回復をもたらす。両方の移植された筋肉の信号振幅は、同等であるように見える(図10F)。図10Gの要約されたSNR値は、両方のVML/移植された咬筋の筋肉機能が、非損傷の対側咬筋と比較して部分的に回復していることを示している。まとめると、TA又は咬筋移植は、VML損傷した咬筋と同様のレベルの線維化及び機能回復をもたらす。
【0119】
実験
試験で使用されたマウス:C57BL/6Jマウス(Jax000664) (雌n=6及び雄n=4)、Pax7CreERT2/CreERT2マウス(Jax017763)、RosatdTomato/tdTomato (tdTomato) (Jax007909)、NU/J (Jax002019) (雌n=7)、NRG (NOD.Cg-Rag1tm1MomIl2rgtm1Wjl/SzJ; Jax007799) (雌n=6)をJackson Laboratories(Bar Harbor,ME;www.jax.org)から購入した。図の凡例に記載されているように、5~6か月齢のマウスを使用した。ホモ接合性Pax7CreERT2/CreERT2雄マウスをホモ接合性RosatdTomato/tdTomato(tdTomato)と交配して、Pax7CreERT2/+;RosatdTomato/+(Pax7CreERT2-tdTomato)マウス(雌n=12)を得た。赤色蛍光(tdTomato)で衛星細胞を標識付けするために、10g体重当たり1mg(Sigma-Aldrich、St.Louis、MO)のタモキシフェンを1日1回5日間腹腔内に注射した。実験は、エモリー大学の施設内動物管理使用委員会からの承認されたガイドライン及び倫理的承認に従って、並びに国立衛生研究所に準拠して実施された。
【0120】
筋肉組織の損傷、及び組織学的分析のための調製:マウスを、ノーズコーンを使用して、2.5%イソフルラン吸入によって麻酔した。鎮痛のために、マウスに、筋肉損傷の前に、0.1mg/kgのブプレノルフィンSR(3日間持続放出)を皮下注射した。標的損傷領域は、浅い咬筋の上部である。VML損傷について、咬筋を、3mmの筋生検パンチによってパンチし、そのパンチは、下顎骨と接触するまで生検パンチを押し下げることによって、マウスの大腿四頭筋に臨界サイズのVMLを生成するために使用された[16]。出血を避けるために、損傷領域は、外頸動脈又は顔面後静脈を切断することを避けるように選択され、その両方は、それぞれ、深部及び浅部の咬筋の上部及び下部を取り囲む。凍結損傷のために、ドライアイス冷却された4mmの金属プローブを、前述のように、5秒間咬筋の上に置いた。[8]移植手術では、NRGマウス(受容側)の咬筋を3mmの筋肉生検パンチによってパンチした。次いで、生検領域を、C57BL/6マウス(提供側)からのTA又は咬筋の生検部分で満たした。TA及びマスター筋肉の生検した切片の塊は同等であった。損傷又は手術後に、吸収性縫合糸を使用して皮膚を閉じた。示された時点におけるイソフルランの過剰投与によって、動物を安楽死させた。浅い咬筋組織を解剖し、組織凍結培地(Triangle Biomedical Sciences)で凍結し、-80℃で保存した。LeicaCM1850クライオスタットを使用して、200μmごとに10μmの厚さの組織断面を収集した。筋組織を観察するために、製造者の指示に従って筋肉切片をヘマトキシリン及びエオシン(H&E)で染色し、EchoRevolve広視野顕微鏡で撮像し、ImageJを使用して分析した。筋肉切片の線維化を検出するために、スライドを、マッシオンのトリクロム染色キット(Thermo Scientific)を使用して、製造元の指示(高度なマイクロ波染色プロトコル)に従って染色した。染色前にPBS中でスライドを再水和させ、EchoRevolve広視野顕微鏡を使用して画像化した。筋肉組織における線維症を測定するために、筋肉切片を、抗コラーゲンVI抗体(Fitzgerald Industries International、70R-CR009X、1:300)、及び可視化されるAF594コンジュゲートされたロバ抗ウサギ抗体を用いて、免疫染色した。核染色のために、4’,6-ジアミジノ-2-フェニルインドール(DAPI)を使用した。
【0121】
細胞分析のためのフローサイトメトリー:損傷した筋肉中の衛星細胞及び線維脂肪前駆細胞(FAP)の数を分析するために、前述したように、筋肉を解剖し、ディスパーゼII及びコラゲナーゼIIを用いて消化させた。[53]単離された単核細胞を、以下の抗体で免疫染色した。1:400CD45-PE(クローン30-F11;BD Biosciences)、1:4000Sca-1-PE-Cy7(クローンD7、BD Biosciences)、1:400CD31-PE(クローン390;eBiosciences)。線維脂肪前駆細胞を、以下の基準を使用してカウントした。CD31/CD45Sca1及び衛星細胞を、BD LSRIIサイトメトリーアナライザを使用してtdTomatoによってカウントし、FCS発現6フローソフトウェア6.01を使用して解析する。
【0122】
ナノ膜電子システムの製作:軟質プラットフォームと微細加工技術との統合により、一体型の無線携帯型電子機器が可能になった。デバイス製造は、グラフェン膜電極のための高解像度印刷プロセス[52、54]及び従来のフォトリソグラフィ、薄膜ベースの回路のための金属化プロセスを含む、複数のナノ製作技術を利用した。[55、56]電極製作のために、PI及びグラフェン膜を、ポリメチルメタクリレート(PMMA)コーティングされたガラススライド上のAJP(AerosolJet200、Optomec)を介して、蛇行パターンの形状として順次印刷した。回路構築のために、PI-Cu-PI-Cu-PI多層をポリジメチルシロキサン(PDMS)コーティングされた4インチウェハ上に積層した。製作された回路及び電極を担体基板から回収し、軟質シリコーンエラストマー(Ecoflex00-30及びGels、Smooth-Onの1:1混合物)に移した。機能性マイクロチップを、回路上の露出したCuパッド上にはんだ付けし、エラストマーで覆った。充電式LiPoバッテリ(40mAh、Adafruit)を回路に組み込んだ。電極及び回路は、可撓性導電フィルムで連結された。医療用フィルム(Tegaderm、3M)を利用してデバイスを覆い、マウスの皮膚にそれを固定するだけでなく、外部損傷を防止した。製作プロセスの例示的な説明は、図5A及び図5Bに関連して提供される。
【0123】
装着可能な電子機器を使用するためのマウスの準備:デバイスを装着することにマウスを順応させるために、マウスに、実験の1日前、ダミー回路を背中に2~4時間載せた。食物摂取を刺激するために、実験の前に食物及び水を18時間除外した。実験日に、マウスを、ノーズコーンを使用して、2.5%のイソフルラン吸入で麻酔した。必要に応じて、頬及び背部領域からの毛髪を除毛ローションで除去し、アルコールパッドで拭いて、膜センサ又はデバイスを、皮膚と確実に整列させた。センサ及びデバイスを装着した後、マウスは、加熱パッド上で回復させた。マウスが活動しているときに、3つの食物ペレットを提供した。摂食活動を、EMG信号に対する基準として記録した。
【0124】
信号処理及びEMG信号定量化:咀嚼中の咬筋EMG活動を、分析のために選択した。高い運動信号を有するEMG活動を運動アーチファクトから除外した。生のEMG信号を、10~30Hzのカットオフ周波数で2次バターワースバンドパスフィルタによってフィルタリングした。フィルタリングされたEMGをRMS信号に変換して、ピーク振幅及び雑音を判定した。SNRは、以下のように計算した。[52、57]
【数1】
【0125】
式中、Asignalは、咀嚼時のRMS EMGの振幅であり、Anoiseは、非摂食中の振幅である。SNRを5回収集し、分析のために平均化した。
【0126】
統計分析:統計分析は、Prism8.0を使用して行った。結果は、平均±SEMとして表される。異なる数の繰り返しが凡例に記載されていない限り、実験を少なくとも3回繰り返した。図の凡例に記載しているように、2つの群を比較した場合は対応のないt検定(ウェルチのt検定)、2つを超える群を比較した場合は事後比較のために一元配置分散分析及びKruskal-Wallis法、又は2つの独立変数を有する試料を比較した場合は二元配置分散分析を使用して、統計学的検定を実施した。p<0.05が、統計学的に有意とみなされた。統計方法、p値、及び試料数は、図の凡例に示されている。動物実験の検出力分析を行った(表2)。
【表2】
【0127】
考察
頭蓋顔面領域は、眼の動き、食物の取り込み、呼吸、及び顔面の表情を含む、日常生活の機能に不可欠な約60個の筋肉を含む。[1、2]頭部及び四肢の筋肉は、収縮器官に匹敵するが、頭部の筋肉は、独特の胚起源[1、3-5]及び異なるタイプの筋ジストロフィーに対する差異的感受性を含む、四肢の筋肉と比較していくつかの独自の特徴を持っている。[6]骨格筋は、衛星細胞と呼ばれる筋肉特異的幹細胞の活性化を介して、損傷した筋肉を再生することができる場合であっても、[7]再生能力は筋肉によって異なる。例えば、咀嚼に重要な咬筋は、前脛骨筋(TA)筋よりも再生能力が低く[8]、なぜなら、咬筋は、四肢筋の衛星細胞と比較して遅延分化を示す衛星細胞が少ないからである。[9]対照的に、眼外筋などの他の頭蓋顔面筋の衛星細胞は、四肢衛星細胞と比較して再生能力の増加を示す。[10、11]したがって、特定の筋肉の独自の特徴を理解することは、筋肉損傷の治療のための標的化された治療アプローチの開発につながる可能性がある。
【0128】
体積筋損失(VML)は、骨格筋組織の外傷性又は外科的損失を指し、慢性的な筋力低下、及び筋肉機能の障害を引き起こす。[12]VMLは、多くの場合、民間の車両事故又は銃撃による損傷だけでなく、軍人の死傷とも関連している。VMLは、有意な提供側部位の罹患率を引き起こす外科的自己筋肉移植を必要とするため、臨床的に困難な問題である。[13]したがって、多くの研究グループは、動物の四肢VMLモデルにおける筋原性細胞療法及び細胞外マトリックスの発達を使用した筋肉再生に焦点を当ててきた。[14-17]損傷により引き起こされるVMLの中で、軟質組織貫通を伴う頭蓋顔面損傷は、戦場損傷[18]及び民間外傷損傷の大きな部分を占める。[19]頭蓋顔面VMLは、筋肉機能の喪失、及び重度の美容変形を引き起こし、これは、社会的孤立及び心理的抑制につながる可能性がある。[19、20]いくつかの研究では、ラット腹筋[21-23]及びラット広背筋を含む、薄い幹筋を使用して、頭蓋顔面筋の構造に似たシート状の筋肉のVMLを調査している。[20、24]羊の頬骨筋などの大型動物の頭蓋顔面筋についてVMLに関する研究が行われており、四肢と頭蓋顔面VMLとの間の病態生理学的違いが強調されている。[25]しかしながら、実際の頭蓋顔面筋を使用した頭蓋顔面VMLマウスモデルは、マウスの頭蓋顔面筋のサイズが小さいため、まだ報告されていない。頭蓋顔面VMLマウスモデルの開発における潜在的な課題は、非侵襲的な様式において、活動しているマウスにおける損傷した頭蓋顔面筋の再生及び回復を監視することができる機能的評価ツールがないことである。現在の既存の筋電図(EMG)システムは、侵襲的金属センサ、ワイヤ、及び複数の電子部品を必要とするかさばるシステムのために、マウスモデルを使用した縦断的な研究に制限を有する。[26-28]装着可能な電子機器の最近の進歩により、皮膚上で測定することができる様々な生理学的信号の無線監視が可能になった。[29-31]軟質エラストマープラットフォーム上のコンパクトなデバイス統合は、煩雑なワイヤ及び剛性システムによって引き起こされる運動アーチファクトなしで、快適な装着性を提供することができる。[32、33]監視システム/デバイスで非侵襲的及び人間工学的要因を使用することにより、測定中の動きの制限が防止され、したがって、自然な外来環境での生理学的応答を監視することができる。
【0129】
ここでは、本報告は、生検パンチ誘発VMLの有無にかかわらず、マウス咬筋の皮膚上でリアルタイムの筋肉筋電図を測定するためのナノ膜電子機器を導入する。咬筋VMLモデルが筋肉傷害の再生を示すことが確認された。活性マウスにおけるVML損傷した咬筋の機能を測定するために、無線及び装着可能な電子システムを使用して、リアルタイムのEMG監視を提供した。このシステムは、生体適合性グラフェンに基づく超薄型、薄型、軽量、及び伸縮可能な膜センサと、マウスの皮膚に自然な挙動を妨げることなくシームレスな取着を提供する、データ処理用の薄膜軟質回路と、を含む。マウスの咬筋でのEMG記録の生体内デモンストレーションは、頭蓋顔面VMLを有するマウスと、有しないマウスとの間の信号差を明確に区別することができる装着可能なシステムの機能性を検証している。活性及び移動するマウスにおける、無線による非侵襲性の軟質EMGシステムの使用について説明する。表3は、電極タイプ、測定タイプ、記録システム、標的筋肉、及びデータ記録状態の観点から、以前の報告と比較して、本明細書に記載される作業を取り上げる。[26、27、34-38]加えて、このシステムは、VMLを治療するための移植手術後の機能回復を監視する。提供側の筋肉の供給源に関係なく、移植後のVML損傷した筋肉の線維化の増加、及びEMG活性の低下があることが示された。
【表3】
【0130】
追加考察
今回の試験は、マウスで意味のある継続的なEMG監視を達成したが、運動アーチファクトが信号分析に影響を与えた。薄型で軟質の膜電極にもかかわらず、デバイスのサイズは、標的筋肉よりもわずかに大きかった。また、試験マウスが時折、デバイスを傷つけようとすることが観察されたが、これは、第2世代デバイスの回路及びセンサを更に小型化することによって解決することができる[49、50]。加えて、運動センサを導入して、咀嚼中にEMG活性を収集するために、高い運動活動でEMG信号を除外した。機械学習に基づくアルゴリズムが、更なる研究のために、自動化された信号識別及び行動分類を提供することができる[51、52]。電極が取り付けられた領域に応じてEMG信号がわずかに異なる可能性があるため、正確な結果を得るためには、試料の数の増加に伴う一定の局所化が必要であった。それにもかかわらず、新たに開発された無線EMGシステムは、咬筋の機能を判定するために十分な感度を示した。移植実験を、EMGセンサを使用して、自己四肢筋肉移植片[45-47]を用いた頭蓋顔面再構成手術の有効性を検証するために行った。咬筋のVMLが元の筋肉タイプ(咬筋のI型)、並びに常在幹細胞、静脈、及び神経の回復に起因して咬筋で移植された場合に、よりよい転帰(より高いEMGなど)が得られる可能性があるが、咬筋のVMLが四肢筋肉(TA、筋肉の大部分は、IIa/b型)で移植された場合の結果は、同等である。しかしながら、皮膚切開領域の移植された筋肉組織又はセルロース組織の周りの線維化組織は、正確なEMG測定の集まりである。この結果は、より正確な結果を得るためには、正確なセンサの局所化、及び試料数の増加が必要であることを再び強調した。全体として、デバイスは、正常、VML損傷、及び移植されたVML損傷咬筋の間を区別するために、統計的に異なる信号を生成した。
【0131】
本開示の例示的な実施形態は、いくつかの例で、本明細書に詳細に説明されているが、他の実施形態が企図されることを理解されたい。したがって、本開示は、以下の説明に記載されているか、又は図面に例解されている構成要素の構造及び配置の詳細に対するその範囲に限定されることを意図されない。本開示は、他の実施形態が可能であり、様々な方式で実践又は実行することが可能である。
【0132】
以下に列挙される、また本明細書全体にわたるような以下の特許、出願、及び刊行物は、本明細書によって、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
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図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図7H
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図9F
図9G
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図10F
図10G
図11A
図11B
図12A
図12B
図12C
図12D
図13A
図13B
図13C
図13D
図13E
図14
【手続補正書】
【提出日】2024-01-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3C
【補正方法】変更
【補正の内容】
図3C
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3D
【補正方法】変更
【補正の内容】
図3D
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正の内容】
図4
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6A
【補正方法】変更
【補正の内容】
図6A
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6B
【補正方法】変更
【補正の内容】
図6B
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6C
【補正方法】変更
【補正の内容】
図6C
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6D
【補正方法】変更
【補正の内容】
図6D
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6E
【補正方法】変更
【補正の内容】
図6E
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7A
【補正方法】変更
【補正の内容】
図7A
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7B
【補正方法】変更
【補正の内容】
図7B
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7C
【補正方法】変更
【補正の内容】
図7C
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7D
【補正方法】変更
【補正の内容】
図7D
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7E
【補正方法】変更
【補正の内容】
図7E
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7F
【補正方法】変更
【補正の内容】
図7F
【手続補正15】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7G
【補正方法】変更
【補正の内容】
図7G
【手続補正16】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7H
【補正方法】変更
【補正の内容】
図7H
【手続補正17】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8A
【補正方法】変更
【補正の内容】
図8A
【手続補正18】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8B
【補正方法】変更
【補正の内容】
図8B
【手続補正19】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8C
【補正方法】変更
【補正の内容】
図8C
【手続補正20】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8D
【補正方法】変更
【補正の内容】
図8D
【手続補正21】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8E
【補正方法】変更
【補正の内容】
図8E
【手続補正22】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8F
【補正方法】変更
【補正の内容】
図8F
【手続補正23】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9A
【補正方法】変更
【補正の内容】
図9A
【手続補正24】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9B
【補正方法】変更
【補正の内容】
図9B
【手続補正25】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9C
【補正方法】変更
【補正の内容】
図9C
【手続補正26】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9D
【補正方法】変更
【補正の内容】
図9D
【手続補正27】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9E
【補正方法】変更
【補正の内容】
図9E
【手続補正28】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9F
【補正方法】変更
【補正の内容】
図9F
【手続補正29】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9G
【補正方法】変更
【補正の内容】
図9G
【手続補正30】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10A
【補正方法】変更
【補正の内容】
図10A
【手続補正31】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10B
【補正方法】変更
【補正の内容】
図10B
【手続補正32】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10C
【補正方法】変更
【補正の内容】
図10C
【国際調査報告】