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特表2024-521890調節装置、風路構造、排気システム、食器洗浄機及びその制御方法
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  • 特表-調節装置、風路構造、排気システム、食器洗浄機及びその制御方法 図1
  • 特表-調節装置、風路構造、排気システム、食器洗浄機及びその制御方法 図2
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  • 特表-調節装置、風路構造、排気システム、食器洗浄機及びその制御方法 図15
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-04
(54)【発明の名称】調節装置、風路構造、排気システム、食器洗浄機及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   A47L 15/42 20060101AFI20240528BHJP
【FI】
A47L15/42 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574286
(86)(22)【出願日】2022-02-28
(85)【翻訳文提出日】2023-11-30
(86)【国際出願番号】 CN2022078390
(87)【国際公開番号】W WO2023273368
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】202110755196.5
(32)【優先日】2021-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202121508646.2
(32)【優先日】2021-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202121509035.X
(32)【優先日】2021-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202121508635.4
(32)【優先日】2021-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521055998
【氏名又は名称】佛山市▲順▼▲徳▼区美的洗▲滌▼▲電▼器制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】FOSHAN SHUNDE MIDEA WASHING APPLIANCES MANUFACTURING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 20 Gangqian Road, Beijiao, Shunde, Foshan, Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】朱喜青
(72)【発明者】
【氏名】耿介
(72)【発明者】
【氏名】李翔
【テーマコード(参考)】
3B082
【Fターム(参考)】
3B082BE02
(57)【要約】
調節装置、風路構造、排気システム、食器洗浄機及びその制御方法であって、調節装置(500)は排気システム(30)に適用され、排気システム(30)は排気通路(410)を有し、排気通路(410)に第2吸気口(430)と第1吸気口(420)とが設けられ、調節装置(500)は調節機構と制御部材とを含み、調節機構は、制御部材の制御下で、第1吸気口(420)を経て排気通路(410)に進入する第1ガス(901)の流量と、第2吸気口(430)を経て排気通路(410)に進入する第2ガス(902)の流量と、をそれぞれ調節することで、排気通路(410)内に進入する第1ガス(901)と第2ガス(902)との比率を制御し、第2ガス(902)の湿度は、第1ガス(901)の湿度よりも小さい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食器洗浄機(1)の排気システム(30)に適用される調節装置(500)であって、 前記排気システム(30)は排気通路(410)を有し、前記排気通路(410)に第2吸気口(430)と、食器洗浄機(1)の内タンク(20)に連通する第1吸気口(420)とが設けられ、
前記調節装置(500)は調節機構と制御部材とを含み、前記調節機構は、前記制御部材の制御下で、前記第1吸気口(420)を経て前記排気通路(410)に進入する第1ガス(901)の流量と、前記第2吸気口(430)を経て前記排気通路(410)に進入する第2ガス(902)の流量と、をそれぞれ調節することで、前記排気通路(410)内に進入する前記第1ガス(901)と前記第2ガス(902)との比率を制御するためのものであり、
前記第2ガス(902)の湿度は、前記第1ガス(901)の湿度よりも小さい、調節装置(500)。
【請求項2】
前記第1吸気口(420)が蒸気入口(420)であり、前記第2吸気口(430)が空気入口(430)であり、前記第1ガス(901)が蒸気であり、前記第2ガス(902)が空気である、請求項1に記載の調節装置(500)。
【請求項3】
前記調節機構は、
前記空気入口(430)と前記蒸気入口(420)との間で可動に設置されるための調節材(510)と、
前記空気入口(430)と前記蒸気入口(420)との間での前記調節材(510)の移動を駆動することで、前記蒸気入口(420)を経て前記排気通路(410)に進入する蒸気の流量、および/または前記空気入口(430)を経て前記排気通路(410)に進入する空気の流量を調節するための駆動部材(520)と、
前記駆動部材(520)に電気的に接続され、前記空気入口(430)と前記蒸気入口(420)との間の前記調節材(510)の移動位置を制御することで、前記排気通路(410)内に進入する前記蒸気と前記空気との比率を制御するための前記制御部材と、を含む、請求項2に記載の調節装置(500)。
【請求項4】
前記駆動部材(520)は、駆動器と、前記駆動器と前記調節材(510)とを接続する伝動機構とを含む、請求項3に記載の調節装置(500)。
【請求項5】
前記調節材(510)は、板状に設置され、前記駆動部材(520)の駆動下で前記蒸気入口(420)と前記空気入口(430)との間で往復回動するためのものである、請求項3に記載の調節装置(500)。
【請求項6】
前記調節材(510)は、前記蒸気入口(420)と前記空気入口(430)との間で可動に設置されるための板状本体(511)と、前記板状本体(511)の端部に設けられて前記排気通路(410)の側壁に回動可能に接続されるための取付盤部(512)とを含み、
前記駆動部材(520)は、前記取付盤部(512)に接続される、請求項5に記載の調節装置(500)。
【請求項7】
前記駆動部材(520)は、駆動モータ(521)と2つの回転部(522)とを含み、
2つの前記回転部(522)は並列に設置され、前記排気通路(410)に回動可能に接続されるためのものであり、2つの前記回転部(522)は、前記駆動モータ(521)及び前記調節材(510)に1対1で対応して接続され、2つの前記回転部(522)は、少なくとも互いに近接する側に噛み合うギア歯(523)が設けられる、請求項5に記載の調節装置(500)。
【請求項8】
前記調節材(510)は、前記蒸気入口(420)と前記空気入口(430)との間で可動に設置されるための板状本体(511)と、前記板状本体(511)の端部に設けられて前記排気通路(410)の側壁に回動可能に接続されるための取付盤部(512)とを含み、
前記調節材(510)に接続された前記回転部(522)は、前記取付盤部(512)と同軸上に取り付けられ、前記取付盤部(512)と前記排気通路(410)の側壁との間に位置決めされている、請求項7に記載の調節装置(500)。
【請求項9】
前記取付盤部(512)の少なくとも一部の部位が透かし彫り状に設けられている、請求項8に記載の調節装置(500)。
【請求項10】
前記調節材(510)は、前記蒸気入口(420)に面した側が当接側(513)であり、前記当接側(513)には、弾性シール層(513a)及び/又は前記蒸気入口(420)に係止固定するための係合凸部(513b)が設けられており、及び/又は、
前記調節材(510)は、前記空気入口(430)に面した側が当接側(513)であり、前記当接側(513)には、弾性シール層(513a)及び/又は前記空気入口(430)に係止固定するための係合凸部(513b)が設けられている、請求項3に記載の調節装置(500)。
【請求項11】
前記調節装置(500)は、ストッパ構造をさらに含み、
前記ストッパ構造は、前記調節材(510)が前記蒸気入口(420)をカバーするところまで移動したときに、前記調節材(510)を前記排気通路(410)の外筐(400)上に位置決めするためのものであり、および/または、
前記ストッパ構造は、前記調節材(510)が前記空気入口(430)をカバーするところまで移動したときに、前記調節材(510)を前記排気通路(410)の外筐(400)上に位置決めするためのものである、請求項3に記載の調節装置(500)。
【請求項12】
前記駆動部材(520)は、駆動モータ(521)と2つの回転部(522)とを含み、2つの前記回転部(522)は並列に設置され、前記排気通路(410)に回動可能に接続するためのものであり、2つの前記回転部(522)は、前記駆動モータ(521)及び前記調節材(510)に1対1で対応して接続され、2つの前記回転部(522)は、少なくとも互いに近接する側に噛み合うギア歯(523)が設けられ、
2つの前記回転部(522)の前記ギア歯(523)は前記ストッパ構造を構成する、請求項11に記載の調節装置(500)。
【請求項13】
前記調節材(510)には案内部が設けられ、前記案内部は、前記排気通路(410)上に設置された嵌合部(480)に可動に接続され、前記蒸気入口(420)と前記空気入口(430)との間で前記調節材(510)を移動させるように案内するためのものである、請求項3から12のいずれか1項に記載の調節装置(500)。
【請求項14】
前記案内部は、スライド溝として設置された前記嵌合部(480)とスライド接続するためのスライド凸部として設置される、請求項13に記載の調節装置(500)。
【請求項15】
前記調節装置(500)は、前記調節材(510)の位置情報を感知するために前記制御部材に電気的に接続される位置センサ(600)をさらに含み、および/または、
前記調節装置(500)は、前記制御部材に電気的に接続されるセンサ(800)をさらに含み、前記センサ(800)は温度感知モジュールおよび湿度感知モジュールを含み、前記排気通路(410)における温度値および湿度値をそれぞれ感知する、請求項3から14のいずれか1項に記載の調節装置(500)。
【請求項16】
排気通路(410)と、前記排気通路(410)に連通する蒸気入口(420)及び空気入口(430)であって、食器洗浄機(1)の内タンク(20)に連通するための前記蒸気入口(420)及び外部の空気を取り込むための前記空気入口(430)と、が形成された外筐(400)と、
請求項1~15のいずれか1項に記載の調節装置(500)と、を含む、排気システム(30)。
【請求項17】
ハウジング(10)と、
前記ハウジング(10)内に設けられた内タンク(20)と、
前記ハウジング(10)に取り付けられている、請求項16に記載の排気システム(30)と、を含む、食器洗浄機(1)。
【請求項18】
食器洗浄機(1)の排気システム(30)に適用される風路構造であって、前記排気システム(30)は、さらに、請求項2~15のいずれか1項に記載の調節装置(500)を含み、前記風路構造は前記排気通路(410)が形成された外筐(400)を含み、前記排気通路(410)は順次連通する混合通路セグメント(410a)と吹出通路セグメント(410b)とを含み、前記混合通路セグメント(410a)に前記蒸気入口(420)と前記空気入口(430)とが設けられ、前記空気入口(430)は外部の空気を取り込むためのものであり、
前記混合通路セグメント(410a)は前記調節装置(500)の取付のためのものであり、前記調節装置(500)が前記蒸気入口(420)を経て前記排気通路(410)に進入する蒸気の流量、および/または前記空気入口(430)を経て前記排気通路(410)に進入する空気の流量を調節することで、前記排気通路(410)内に進入する前記蒸気と前記空気との比率を制御する、風路構造。
【請求項19】
前記外筐(400)は、前記蒸気入口(420)が設けられた第1キャビティシェル(400a)と、前記空気入口(430)が設けられた第2キャビティシェル(400b)とを含み、
前記第1キャビティシェル(400a)と前記第2キャビティシェル(400b)とは屈曲接続され、前記第1キャビティシェル(400a)と前記第2キャビティシェル(400b)との間に前記混合通路セグメント(410a)を画定する、請求項18に記載の風路構造。
【請求項20】
前記第1キャビティシェル(400a)と前記第2キャビティシェル(400b)とは前記混合通路セグメント(410a)に面した側に夾角をなし、
前記夾角の角度は180°未満である、請求項19に記載の風路構造。
【請求項21】
前記外筐(400)の外壁が内側に窪んで前記排気通路(410)内に膨出部(460’)が形成され、前記膨出部(460’)の外側が前記内タンク(20)の排気口をカバーするものであり、前記膨出部(460’)の側壁に前記蒸気入口(420)が設けられている、請求項18に記載の風路構造。
【請求項22】
前記膨出部(460’)の側壁の少なくとも一部が円弧面状に設けられている、請求項21に記載の風路構造。
【請求項23】
前記外筐(400)は第1筐体(401)と第2筐体(402)とを含み、前記混合通路セグメント(410a)は前記第1筐体(401)に形成され、前記吹出通路セグメント(410b)は前記第2筐体(402)に少なくとも部分的に形成され、
前記第1筐体(401)と前記第2筐体(402)とは着脱可能に接続される、請求項18~22のいずれか1項に記載の風路構造。
【請求項24】
前記第1筐体(401)の端部と前記第2筐体(402)の端部とは内外嵌合され、且つ、前記内外嵌合箇所において、前記第1筐体(401)には接続部材が設けられ、前記第2筐体(402)には前記接続部材と接続する突合せ部材が設けられている、請求項23に記載の風路構造。
【請求項25】
前記混合通路セグメント(410a)と前記吹出通路セグメント(410b)との接続箇所の少なくとも一部は円弧状に移行している、請求項18~24のいずれか1項に記載の風路構造。
【請求項26】
請求項18~25のいずれか1項に記載の風路構造と、
前記混合通路セグメント(410a)内に取付けられ、前記蒸気入口(420)を経て前記排気通路(410)に進入する蒸気の流量、および/または前記空気入口(430)を経て前記排気通路(410)に進入する空気の流量を調節することで、前記排気通路(410)内に進入する前記蒸気と前記空気との比率を制御する前記調節装置(500)と、を含む、排気システム(30)。
【請求項27】
前記調節装置(500)は、調節材(510)と、前記調節材(510)を前記蒸気入口(420)と前記空気入口(430)との間で移動させるように駆動する駆動部材(520)と、を含む、請求項26に記載の排気システム(30)。
【請求項28】
前記調節材(510)は、対向して設置された取付端と自由端とを有し、前記取付端は前記蒸気入口(420)と前記空気入口(430)との間に回動可能に接続され、前記自由端は、前記混合通路セグメント(410a)と前記吹出通路セグメント(410b)との間の連通箇所に向かい且つ近接している、請求項27に記載の排気システム(30)。
【請求項29】
ハウジング(10)と、
前記ハウジング(10)内に設けられた内タンク(20)と、
前記ハウジング(10)に取り付けられている、請求項26~28のいずれか1項に記載の排気システム(30)と、を含む、食器洗浄機(1)。
【請求項30】
前記排気通路(410)と、前記排気通路(410)にそれぞれ連通する前記第1吸気口(420)及び前記第2吸気口(430)であって、前記内タンク(20)から排出する前記第1ガス(901)を取り込むための前記第1吸気口(420)及び前記第1ガス(901)よりも湿度の低い前記第2ガス(902)を取り込むための前記第2吸気口(430)と、が形成された外筐(400)と、
請求項1または2に記載の調節装置(500)と、を含む、排気システム(30)。
【請求項31】
前記調節機構は、調節材(510)と駆動部材(520)とを含み、前記調節材(510)は前記第1吸気口(420)と前記第2吸気口(430)との間に可動に設置され、前記駆動部材(520)の駆動下で、前記調節材(510)は、前記第1吸気口(420)に向かって前記第1吸気口(420)をカバーするように移動し、前記第2吸気口(430)に向かって前記第2吸気口(430)をカバーするように移動することが可能である、請求項30に記載の排気システム(30)。
【請求項32】
前記排気通路(410)は、前記第1吸気口(420)と前記第2吸気口(430)との間に位置する接続壁(450)を有し、
前記調節材(510)は前記接続壁(450)上に並進可能に設置され、前記駆動部材(520)の駆動下で、前記調節材(510)は前記第1吸気口(420)に向かって前記第1吸気口(420)をカバーするように並進し、前記第2吸気口(430)に向かって前記第2吸気口(430)をカバーするように並進することが可能である、請求項31に記載の排気システム(30)。
【請求項33】
前記排気通路(410)は、前記第1吸気口(420)と前記第2吸気口(430)との間に位置する接続壁(450)を有し、
前記調節材(510)は取付端を有し、前記取付端は前記接続壁(450)に回動可能に取付けられ、前記駆動部材(520)の駆動下で、前記調節材(510)は、前記第1吸気口(420)に向かって前記第1吸気口(420)をカバーするように回転し、前記第2吸気口(430)に向かって前記第2吸気口(430)をカバーするように回転する、請求項31に記載の排気システム(30)。
【請求項34】
前記駆動部材(520)は、
前記制御部材に電気的に接続された駆動モータ(521)と、
2つの回転部(522)であって、前記排気通路(410)に並列に回動可能に取付けられ、2つの前記回転部(522)のうちの一方は前記駆動モータ(521)に接続され、他方は前記取付端に接続され、2つの前記回転部(522)は、少なくとも両者が対向する箇所に噛み合うギア歯(523)が設けられる、請求項33に記載の排気システム(30)。
【請求項35】
前記排気システム(30)は、前記調節材(510)および/または前記外筐(400)に設けられた接続構造をさらに含み、
前記接続構造は、前記調節材(510)が前記第1吸気口(420)をカバーするところまで移動したときに、前記調節材(510)と前記外筐(400)とを接続するためのものであり、および/または、
前記接続構造は、前記調節材(510)が前記第2吸気口(430)をカバーするところまで移動したときに、前記調節材(510)と前記外筐(400)とを接続するためのものである、請求項31に記載の排気システム(30)。
【請求項36】
前記調節材(510)は、板状に設置され、前記調節材(510)における前記第1吸気口(420)に面した側、および/または前記調節材(510)における前記第2吸気口(430)に面した側が当接側(513)であり、
前記調節材(510)は、少なくとも前記当接側(513)に弾性シール層(513a)が設置されている、請求項31に記載の排気システム(30)。
【請求項37】
前記調節材(510)は、前記当接側(513)の中部に係合凸部(513b)が設置され、
前記係合凸部(513b)は、前記調節材(510)が前記第1吸気口(420)をカバーするところまで移動したときに、前記第1吸気口(420)に係止接続するためのものであり、および/または、
前記係合凸部(513b)は、前記調節材(510)が前記第2吸気口(430)をカバーするところまで移動したときに、前記第2吸気口(430)に係止接続するためのものである、請求項36に記載の排気システム(30)。
【請求項38】
前記排気システム(30)は位置センサ(600)をさらに含み、前記位置センサ(600)は前記制御部材に電気的に接続され、前記位置センサ(600)は、前記調節材(510)が前記第1吸気口(420)をカバーするところまで移動したときに前記制御部材に感応信号を送信するためのものである、請求項31~37のいずれか1項に記載の排気システム(30)。
【請求項39】
前記調節材(510)は、板状本体(511)と、前記板状本体(511)の端部に設けられた取付盤部(512)とを含み、前記取付盤部(512)は、前記排気通路(410)に回動可能に取り付けられ、
前記位置センサ(600)は電気接点(610)を有し、前記取付盤部(512)は前記電気接点(610)に面した側に接触突起(514)が設けられ、前記調節材(510)が前記第1吸気口(420)をカバーするところまで移動したときに前記接触突起(514)が前記電気接点(610)に当接される、請求項38に記載の排気システム(30)。
【請求項40】
前記第1吸気口(420)と前記第2吸気口(430)とは、前記第1吸気口(420)を経て前記排気通路(410)に進入する第1ガス(901)の気流方向と、前記第2吸気口(430)を経て前記排気通路(410)に進入する第2ガス(902)の気流方向とが徐々に近づくように、互いに近づく方向において前記排気通路(410)から徐々に遠ざかるように傾斜して設置されている、請求項30~39のいずれか1項に記載の排気システム(30)。
【請求項41】
前記外筐(400)には、一端の通路口が前記内タンク(20)の排気口(21)に接続され、他端の通路口が前記第1吸気口(420)を構成する導風通路(460)が設置され、前記導風通路(460)は湾曲して延びており、前記排気通路(410)の前記第1ガス(901)を前記第2吸気口(430)に向かって案内するように設置される、請求項30~40のいずれか1項に記載の排気システム(30)。
【請求項42】
前記排気システム(30)は、前記排気通路(410)内に設けられ且つ前記制御部材に電気的に接続された第1ファン(700)をさらに含む、請求項30~41のいずれか1項に記載の排気システム(30)。
【請求項43】
前記排気システム(30)は、センサ(800)をさらに含み、前記センサ(800)は温度感知モジュールおよび湿度感知モジュールを含み、前記センサ(800)は前記排気通路(410)に設けられ、前記排気通路(410)における温度値および湿度値をそれぞれ感知するためのものであり、
前記制御部材は、前記センサ(800)に電気的に接続され、受信した前記温度値及び前記湿度値に応じて前記調節機構の作動を制御する、請求項30~41のいずれか1項に記載の排気システム(30)。
【請求項44】
前記排気システム(30)は、前記排気通路(410)内に設けられ且つ前記制御部材に電気的に接続された第1ファン(700)をさらに含み、
前記センサ(800)は、前記第1ファン(700)の上流または下流に設けられ、および/または、
前記センサ(800)は、前記第1ファン(700)に隣接して設置される、請求項43に記載の排気システム(30)。
【請求項45】
ハウジング(10)と、
前記ハウジング(10)内に設けられた内タンク(20)と、
前記ハウジング(10)に取り付けられている、請求項30~44のいずれか1項に記載の排気システム(30)と、を含む、食器洗浄機(1)。
【請求項46】
前記食器洗浄機(1)は、前記内タンク(20)に設けられ且つ前記制御部材に電気的に接続された第2ファンをさらに含み、および/または、
前記食器洗浄機(1)は、前記内タンク(20)に設けられ且つ前記制御部材に電気的に接続されたヒータをさらに含む、請求項45に記載の食器洗浄機(1)。
【請求項47】
食器洗浄機の制御方法であって、前記食器洗浄機(1)は、ハウジング(10)と、内タンク(20)と、調節機構とを含み、前記ハウジング(10)には、排気通路(410)及び前記排気通路(410)にそれぞれ連通する第1吸気口(420)、第2吸気口(430)が設置され、前記第1吸気口(420)は前記内タンク(20)から排出する第1ガス(901)取り込むためのものであり、前記第2吸気口(430)は前記第1ガス(901)よりも湿度の低い第2ガス(902)を取り込むためのものであり、前記食器洗浄機の制御方法は、
食器洗浄機(1)が洗浄段階にあるときに、前記第1吸気口(420)をカバーするように前記調節機構を制御するステップと、
食器洗浄機(1)が排気段階にあるときに、前記第1吸気口(420)と前記第2吸気口(430)とをそれぞれ開放するように前記調節機構を制御して、前記排気通路(410)内に入る前記第1ガス(901)と前記第2ガス(902)との比率を制御するステップと、を含む、食器洗浄機の制御方法。
【請求項48】
前記食器洗浄機(1)は、前記排気通路(410)に設けられたセンサ(800)と第1ファン(700)とをさらに含み、前記センサ(800)は、湿度感知モジュールを含み、
食器洗浄機(1)が排気段階にあるときに、前記第1吸気口(420)と前記第2吸気口(430)とをそれぞれ開放するように前記調節機構を制御して、前記排気通路(410)内に入る前記第1ガス(901)と前記第2ガス(902)との比率を制御するステップは、
食器洗浄機(1)が排気段階にあるときに、前記第1吸気口(420)と前記第2吸気口(430)とをそれぞれ開放するように前記調節機構を制御し、前記第1ファン(700)を第1所定回転数で作動させるように制御するステップと、
前記排気通路(410)の湿度値を取得するステップと、
前記湿度値が目標湿度閾値まで低下すると、前記第1ファン(700)の回転数を、第1所定回転数よりも小さい第2所定回転数に調節するステップと、を含む、請求項47に記載の食器洗浄機の制御方法。
【請求項49】
前記食器洗浄機(1)は、前記内タンク(20)に設けられた第2ファン及びヒータをさらに含み、
前記湿度値が目標湿度閾値まで低下すると、前記第1ファン(700)の回転数を、前記第1所定回転数よりも小さい第2所定回転数に調節するステップの前に、
前記湿度値が第1湿度閾値まで低下したときに、前記第2ファンをその所定最小回転数で作動させるように調節するステップと、
前記湿度値が前記第1湿度閾値よりも小さく、かつ、第2湿度閾値よりも大きいときに、前記第2ファンの回転数を段階的に増加させるように制御し、ただし、前記第1湿度閾値、前記第2湿度閾値、前記目標湿度閾値は順次小さくなっている、ステップと、
前記湿度値が前記第1湿度閾値よりも小さく、かつ、前記第2湿度閾値よりも大きく、前記第2ファンの回転数が所定最大回転数に達したときに、前記ヒータを作動させ、前記第1ファン(700)の回転数を低下させるようにそれぞれ制御するステップと、をさらに含む、請求項48に記載の食器洗浄機の制御方法。
【請求項50】
前記センサ(800)は、温度感知モジュールを更に含み、
前記湿度値が目標湿度閾値まで低下すると、前記第1ファン(700)の回転数を、前記第1所定回転数よりも小さい第2所定回転数に調節するステップの後に、
前記排気通路(410)の温度値を取得するステップと、
前記温度値が所定温度閾値よりも大きい場合には、前記第1ファン(700)、前記第2ファン及び前記ヒータをオフに制御し、設定時間後に、前記第1ファン(700)、前記第2ファンをそれぞれの所定最大回転数で作動するようにそれぞれ制御し、ヒータを作動するように制御するステップと、を含む、請求項49に記載の食器洗浄機の制御方法。
【請求項51】
前記排気通路(410)の温度値を取得するステップの後に、
前記温度値が所定温度閾値以下である場合には、前記ヒータをオフに制御し、前記第1ファン(700)及び前記第2ファンをそれぞれの所定最大回転数で作動するようにそれぞれ制御するステップと、
前記食器洗浄機(1)が所定条件を満たした後、前記第1ファン(700)及び前記第2ファンをオフに制御するステップと、をさらに含む、請求項50に記載の食器洗浄機の制御方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、出願日が2021年07月02日であって、出願番号が202110755196.5であって、出願の名称が「排気システム、食器洗浄機及びその制御方法」である出願の優先権、出願日が2021年07月02日であって、出願番号が202121508646.2であって、出願の名称が「排気システム及び食器洗浄機」である出願の優先権、出願日が2021年07月02日であって、出願番号が202121509035.Xであって、出願の名称が「調節装置、排気システム及び食器洗浄機」である出願の優先権、及び出願日が2021年07月02日であって、出願番号が202121508635.4であって、出願の名称が「風路構造、排気システム及び食器洗浄機」である出願の優先権を主張する。
【0002】
本出願は、食器洗浄機の排気制御の技術分野に関するものであり、具体的には、調節装置、風路構造、排気システム、食器洗浄機及びその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0003】
生活水準の継続的な向上に伴い、乾燥性能を含めた家庭用食器洗浄機の使用性能に対するユーザの要望がますます高まっている。一方、現在の市場において、食器洗浄機に応用されている乾燥方式には様々なものがあるが、これらの乾燥方式は乾燥効率を向上する際に凝縮水が生成されやすいという弊害がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願の主たる目的は、従来の食器洗浄機では、乾燥効率を向上させる際に凝縮水の発生を低減することができないという問題点を解決するための調節装置、風路構造、排気システム、食器洗浄機及びその制御方法を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本出願では、食器洗浄機の排気システムに適用される調節装置であって、前記排気システムは排気通路を有し、前記排気通路に第2吸気口と、食器洗浄機の内タンクに連通する第1入風口とが設けられ、前記調節装置は調節機構と制御部材とを含み、前記調節機構は、前記制御部材の制御下で、前記第1入風口を経て前記排気通路に進入する第1ガスの流量と、前記第2吸気口を経て前記排気通路に進入する第2ガスの流量と、をそれぞれ調節することで、前記排気通路内に進入する前記第1ガスと前記第2ガスとの比率を制御するためのものであり、
前記第2ガスの湿度は、前記第1ガスの湿度よりも小さい、前記の調節装置が提供される。
【0006】
本出願のいくつかの実施例によれば、前記第1吸気口が蒸気入口であり、前記第2吸気口が空気入口であり、前記第1ガスが蒸気であり、前記第2ガスが空気である。
【0007】
選択的に、前記調節機構は、
前記空気入口と前記蒸気入口との間で可動に設置されるための調節材と、
前記空気入口と前記蒸気入口との間での前記調節材の移動を駆動することで、前記蒸気入口を経て前記排気通路に進入する蒸気の流量、および/または前記空気入口を経て前記排気通路に進入する空気の流量を調節するための駆動部材と、
前記駆動部材に電気的に接続され、前記空気入口と前記蒸気入口との間の前記調節材の移動位置を制御することで、前記排気通路内に進入する前記蒸気と前記空気との比率を制御するための前記制御部材と、を含む。
【0008】
選択的に、前記駆動部材は、駆動器と、前記駆動器と前記調節材とを接続する伝動機構とを含む。
【0009】
選択的に、前記調節材は、板状に設置され、前記駆動部材の駆動下で前記蒸気入口と前記空気入口との間で往復回動するためのものである。
【0010】
選択的に、前記調節材は、前記蒸気入口と前記空気入口との間で可動に設置されるための板状本体と、前記板状本体の端部に設けられて前記排気通路の側壁に回動可能に接続されるための取付盤部とを含み、
前記駆動部材は、前記取付盤部に接続される。
【0011】
選択的に、前記駆動部材は、駆動モータと2つの回転部とを含み、
2つの前記回転部は並列に設置され、前記排気通路に回動可能に接続されるためのものであり、2つの前記回転部は、前記駆動モータ及び前記調節材に1対1で対応して接続され、2つの前記回転部は、少なくとも互いに近接する側に噛み合うギア歯が設けられる。
【0012】
選択的に、前記調節材は、前記蒸気入口と前記空気入口との間で可動に設置されるための板状本体と、前記板状本体の端部に設けられて前記排気通路の側壁に回動可能に接続されるための取付盤部とを含み、
前記調節材に接続された前記回転部は、前記取付盤部と同軸上に取り付けられ、前記取付盤部と前記排気通路の側壁との間に位置決めされている。
【0013】
選択的に、前記取付盤部の少なくとも一部の部位が透かし彫り状に設けられている。
【0014】
選択的に、前記調節材は、前記蒸気入口に面した側が当接側であり、前記当接側には、弾性シール層及び/又は前記蒸気入口に係止固定するための係合凸部が設けられ、および/または、
前記調節材は、前記空気入口に面した側が当接側であり、前記当接側には、弾性シール層及び/又は前記空気入口に係止固定するための係合凸部が設けられている。
【0015】
選択的に、前記調節機構は、ストッパ構造を更に含み、
前記ストッパ構造は、前記調節材が前記蒸気入口をカバーするところまで移動したときに、前記調節材を前記排気通路の外筐上に位置決めするためのものであり、および/または、
前記ストッパ構造は、前記調節材が前記空気入口をカバーするところまで移動したときに、前記調節材を前記排気通路の外筐上に位置決めするためのものである。
【0016】
選択的に、前記駆動部材は、駆動モータと2つの回転部とを含み、2つの前記回転部は並列に設置され、前記排気通路に回動可能に接続するためのものであり、2つの前記回転部は、前記駆動モータ及び前記調節材に1対1で対応して接続され、2つの前記回転部は、少なくとも互いに近接する側に噛み合うギア歯が設けられ、
2つの前記回転部の前記ギア歯は前記ストッパ構造を構成する。
【0017】
選択的に、前記調節材には案内部が設けられ、前記案内部は、前記排気通路上に設置された嵌合部に可動的に接続されたものであり、前記蒸気入口と前記空気入口との間で前記調節材を移動させるように案内する。
【0018】
選択的に、前記案内部は、スライド溝として設置された嵌合部とスライド接続するためのスライド凸部として設置される。
【0019】
選択的に、前記調節装置は、前記調節材の位置情報を感知するために前記制御部材に電気的に接続される位置センサをさらに含み、および/または、
前記調節装置は、前記制御部材に電気的に接続されるセンサをさらに含み、前記センサは温度感知モジュールおよび湿度感知モジュールを含み、前記排気通路における温度値および湿度値をそれぞれ感知する。
【0020】
また、上記目的を達成するために、本出願の第2の態様では、
排気通路と、前記排気通路に連通する蒸気入口及び空気入口であって、食器洗浄機の内タンクに連通するための前記蒸気入口及び外部の空気を取り込むための前記空気入口と、が形成された外筐と、
上記第1の態様の調節装置と、を含む排気システムが提供される。
【0021】
また、上記目的を達成するために、本出願の第3の態様では、ハウジングと、前記ハウジング内に設けられた内タンクと、前記ハウジングに取付けられた上記第2方面の排気システムとを含む食器洗浄機が提供される。
【0022】
また、上記目的を達成するために、本出願の第4の態様では、食器洗浄機の排気システムに適用される風路構造であって、前記排気システムは、さらに、前記第1の態様の調節装置を含み、前記風路構造は前記排気通路が形成された外筐を含み、前記排気通路は順次連通する混合通路セグメントと吹出通路セグメントとを含み、前記混合通路セグメントに前記蒸気入口と前記空気入口とが設けられ、前記空気入口は外部の空気を取り込むためのものであり、
前記混合通路セグメントは前記調節装置の取付のためのものであり、前記調節装置が前記蒸気入口を経て前記排気通路に進入する蒸気の流量、および/または前記空気入口を経て前記排気通路に進入する空気の流量を調節することで、前記排気通路内に進入する前記蒸気と前記空気との比率を制御する、前記の風路構造が提供される。
【0023】
選択的に、前記外筐は、前記蒸気入口が設けられた第1キャビティシェルと、前記空気入口が設けられた第2キャビティシェルとを含み、
前記第1キャビティシェルと前記第2キャビティシェルとは屈曲接続され、前記第1キャビティシェルと前記第2キャビティシェルとの間に前記混合通路セグメントを画定する。
【0024】
選択的に、前記第1キャビティシェルと前記第2キャビティシェルとは前記混合通路セグメントに面した側に夾角をなし、
前記夾角の角度は180°未満である。
【0025】
選択的に、前記外筐の外壁が内側に窪んで前記排気通路内に膨出部が形成され、前記膨出部の外側が前記内タンクの排気口をカバーするものであり、前記膨出部の側壁に前記蒸気入口が設けられている。
【0026】
選択的に、前記膨出部の側壁の少なくとも一部が円弧面状に設けられている。
【0027】
選択的に、前記外筐は第1筐体と第2筐体とを含み、前記混合通路セグメントは前記第1筐体に形成され、前記吹出通路セグメントは前記第2筐体に少なくとも部分的に形成され、
前記第1筐体と前記第2筐体とは着脱可能に接続される。
【0028】
選択的に、前記第1筐体の端部と前記第2筐体の端部とは内外嵌合され、且つ、前記内外嵌合箇所において、前記第1筐体には接続部材が設けられ、前記第2筐体には前記接続部材と接続する突合せ部材が設けられている。
【0029】
選択的に、前記混合通路セグメントと前記吹出通路セグメントとの接続箇所の少なくとも一部は円弧状に移行している。
【0030】
また、上記を達成するために、本出願の第5の態様では、上述した第4の態様の風路構造と、
前記混合通路セグメント内に取付けられ、前記蒸気入口を経て前記排気通路に進入する蒸気の流量、および/または前記空気入口を経て前記排気通路に進入する空気の流量を調節することで、前記排気通路内に進入する前記蒸気と前記空気との比率を制御する前記調節装置と、を含む、排気システムが提供される。
【0031】
選択的に、前記調節装置は、調節材と、前記調節材を前記蒸気入口と前記空気入口との間で移動させるように駆動する駆動部材と、を含む。
【0032】
選択的に、前記調節材は、対向して設置された取付端と自由端とを有し、前記取付端は前記蒸気入口と前記空気入口との間に回動可能に接続され、前記自由端は、前記混合通路セグメントと前記吹出通路セグメントとの間の連通箇所に向かい且つ近接している。
【0033】
また、本出願の第6の態様では、ハウジングと、前記ハウジング内に設けられた内タンクと、前記ハウジングに取付けられた上記第5の態様の排気システムとを含む食器洗浄機が提供される。
【0034】
また、上記目的を達成するために、本出願の第7の態様では、
前記排気通路と、前記排気通路にそれぞれ連通する前記第1吸気口及び前記第2吸気口であって、食器洗浄機の内タンクに連通して、前記内タンクから排出する前記第1ガスを取り込むための前記第1吸気口及び前記第1ガスよりも湿度の低い前記第2ガスを取り込むための前記第2吸気口と、が形成された外筐と、
上記第1の態様の調節材と、を含む、排気システムが提供される。
【0035】
選択的に、前記調節機構は、調節材と駆動部材とを含み、前記調節材は前記第1吸気口と前記第2吸気口との間に可動に設置され、前記駆動部材の駆動下で、前記調節材は、前記第1吸気口に向かって前記第1吸気口をカバーするように移動し、前記第2吸気口に向かって前記第2吸気口をカバーするように移動することが可能である。
【0036】
選択的に、前記排気通路は、前記第1吸気口と前記第2吸気口との間に位置する接続壁を有し、
前記調節材は前記接続壁上に並進可能に設置され、前記駆動部材の駆動下で、前記調節材は前記第1吸気口に向かって前記第1吸気口をカバーするように並進し、前記第2吸気口に向かって前記第2吸気口をカバーするように並進することが可能である。
【0037】
選択的に、前記排気通路は、前記第1吸気口と前記第2吸気口との間に位置する接続壁を有し、
前記調節材は取付端を有し、前記取付端は前記接続壁に回動可能に取付けられ、前記駆動部材の駆動下で、前記調節材は、前記第1吸気口に向かって前記第1吸気口をカバーするように回転し、前記第2吸気口に向かって前記第2吸気口をカバーするように回転する。
【0038】
選択的に、前記駆動部材は、
前記制御部材に電気的に接続された駆動モータと、
2つの回転部であって、前記排気通路に並列に回動可能に取付けられ、2つの前記回転部のうちの一方は前記駆動モータに接続され、他方は前記取付端に接続され、2つの前記回転部は、少なくとも両者が対向する箇所に噛み合うギア歯が設けられる。
【0039】
選択的に、前記排気システムは、前記調節材および/または前記外筐に設けられた接続構造をさらに含み、
前記接続構造は、前記調節材が前記第1吸気口をカバーするところまで移動したときに、前記調節材と前記外筐とを接続するためのものであり、および/または、
前記接続構造は、前記調節材が前記第2吸気口をカバーするところまで移動したときに、前記調節材と前記外筐とを接続するためのものである。
【0040】
選択的に、前記調節材は、板状に設置され、前記調節材における前記第1吸気口に面した側、および/または前記調節材における前記第2吸気口に面した側が当接側であり、
前記調節材は、少なくとも前記当接側に弾性シール層が設置されている。
【0041】
選択的に、前記調節材は、前記当接側の中部に係合凸部が設置され、
前記係合凸部は、前記調節材が前記第1吸気口をカバーするところまで移動したときに、前記第1吸気口に係止接続するためのものであり、および/または、
前記係合凸部は、前記調節材が前記第2吸気口をカバーするところまで移動したときに、前記第2吸気口に係止接続するためのものである。
【0042】
選択的に、前記排気システムは位置センサをさらに含み、前記位置センサは前記制御部材に電気的に接続され、前記位置センサは、前記調節材が前記第1吸気口をカバーするところまで移動したときに前記制御部材に感応信号を送信するためのものである。
【0043】
選択的に、前記調節材は、板状本体と、前記板状本体の端部に設けられた取付盤部とを含み、前記取付盤部は、前記排気通路に回動可能に取り付けられ、
前記位置センサは電気接点を有し、前記取付盤部は前記電気接点に面した側に接触突起が設けられ、前記調節材が前記第1吸気口をカバーするところまで移動したときに前記接触突起が前記電気接点に当接される。
【0044】
選択的に、前記第1吸気口と前記第2吸気口とは、前記第1吸気口を経て前記排気通路に進入する第1ガスの気流方向と、前記第2吸気口を経て前記排気通路に進入する第2ガスの気流方向とが徐々に近づくように、互いに近づく方向において前記排気通路から徐々に遠ざかるように傾斜して設置されている。
【0045】
選択的に、前記外筐には、一端の通路口が前記内タンクの排気口に接続され、他端の通路口が前記第1吸気口を構成する導風通路が設置され、前記導風通路は湾曲して延びており、前記導風通路の前記第1ガスを前記第2吸気口に向かって案内するように設置される。
【0046】
選択的に、前記排気システムは、前記排気通路内に設けられ且つ前記制御部材に電気的に接続された第1ファンをさらに含む。
【0047】
選択的に、前記排気システムは、センサをさらに含み、前記センサは温度感知モジュールおよび湿度感知モジュールを含み、前記センサは前記排気通路に設けられ、前記排気通路における温度値および湿度値をそれぞれ感知するためのものであり、
前記制御部材は、前記センサに電気的に接続され、受信した前記温度値及び前記湿度値に応じて前記調節機構の作動を制御する。
【0048】
選択的に、前記排気システムは、前記排気通路内に設けられ且つ前記制御部材に電気的に接続された第1ファンをさらに含み、
前記センサは、前記第1ファンの上流または下流に設けられ、および/または、
前記センサは、前記第1ファンに隣接して設置される。
【0049】
また、上記目的を達成するために、本出願の第8の態様では、ハウジングと、前記ハウジング内に設けられた内タンクと、前記ハウジングに取付けられた上記第7の態様の排気システムとを含む食器洗浄機が提供される。
【0050】
選択的に、前記食器洗浄機は、前記内タンクに設けられ且つ前記制御部材に電気的に接続された第2ファンをさらに含み、および/または、
前記食器洗浄機は前記内タンクに設けられ且つ前記制御部材に電気的に接続されたヒータをさらに含む。
【0051】
また、本出願の第9の態様では、食器洗浄機の制御方法であって、前記食器洗浄機は、ハウジングと、内タンクと、調節機構とを含み、前記ハウジングには、前記排気通路及び前記排気通路にそれぞれ連通する第1吸気口、第2吸気口が設置され、前記第1吸気口は前記内タンクから排出する第1ガスを取り込むためのものであり、前記第2吸気口は前記第1ガスよりも湿度の低い前記第2ガスを取り込むためのものであり、前記食器洗浄機の制御方法は、
食器洗浄機が洗浄段階にあるときに、前記第1吸気口をカバーするように前記調節機構を制御するステップと、
食器洗浄機が排気段階にあるときに、前記第1吸気口と前記第2吸気口とをそれぞれ開放するように前記調節機構を制御して、前記排気通路内に入る前記第1ガスと前記第2ガスとの比率を制御するステップと、を含む、食器洗浄機の制御方法が提供される。
【0052】
選択的に、前記食器洗浄機は、前記排気通路に設けられたセンサと第1ファンとをさらに含み、前記センサは、湿度感知モジュールを含み、
食器洗浄機が排気段階にあるときに、前記第1吸気口と前記第2吸気口とをそれぞれ開放するように前記調節機構を制御して、前記排気通路内に入る前記第1ガスと前記第2ガスとの比率を制御するステップは、
食器洗浄機が排気段階にあるときに、前記第1吸気口と前記第2吸気口とをそれぞれ開放するように前記調節機構を制御し、前記第1ファンを第1所定回転数で作動させるように制御するステップと、
前記排気通路の湿度値を取得するステップと、
前記湿度値が目標湿度閾値まで低下すると、前記第1ファンの回転数を、第1所定回転数よりも小さい第2所定回転数に調節するステップと、を含む。
【0053】
選択的に、前記食器洗浄機は、前記内タンクに設けられた第2ファン及びヒータをさらに含み、
前記湿度値が目標湿度閾値まで低下すると、前記第1ファンの回転数を、前記第1所定回転数よりも小さい第2所定回転数に調節するステップの前に、
前記湿度値が前記第1湿度閾値まで低下したときに、前記第2ファンをその所定最小回転数で作動させるように調節するステップと、
前記湿度値が前記第1湿度閾値よりも小さく、かつ、前記第2湿度閾値よりも大きいときに、前記第2ファンの回転数を段階的に増加させるように制御し、ただし、前記第1湿度閾値、前記第2湿度閾値、前記目標湿度閾値は順次小さくなっている、ステップと、
前記湿度値が前記第1湿度閾値よりも小さく、かつ、前記第2湿度閾値よりも大きく、前記第2ファンの回転数が所定最大回転数に達したときに、前記ヒータを作動させ、前記第1ファンの回転数を低下させるようにそれぞれ制御するステップと、をさらに含む。
【0054】
選択的に、前記センサは、温度感知モジュールを更に含み、
前記湿度値が目標湿度閾値まで低下すると、前記第1ファンの回転数を、第1所定回転数よりも小さい第2所定回転数に調節するステップの後に、
前記排気通路の温度値を取得するステップと、
前記温度値が所定温度閾値よりも大きい場合には、前記第1ファン、前記第2ファン及び前記ヒータをオフに制御し、設定時間後に、前記第1ファン、前記第2ファンをそれぞれの所定最大回転数で作動するようにそれぞれ制御し、ヒータを作動するように制御するステップと、を含む。
【0055】
選択的に、前記排気通路の温度値を取得するステップの後に、
前記温度値が所定温度閾値以下である場合には、前記ヒータをオフに制御し、前記第1ファン及び前記第2ファンをそれぞれの所定最大回転数で作動するようにそれぞれ制御するステップと、
前記食器洗浄機が所定条件を満たした後、前記第1ファン及び前記第2ファンをオフに制御するステップと、をさらに含む。
【0056】
本出願で提供される技術案において、制御部材は、所定規則又は実際の必要に基づいて、調節機構のインテリジェントな作動を実現することができ、調節機構は、第1吸気口から排気通路に入る第1ガス流量と、第2吸気口から排気通路に入る第2ガス流量とをそれぞれ調節して、排気通路における第1ガスと第2ガスとの比率を調節可能とすることにより、第1ガスが内タンクから大量に排出される場合に、排気通路に入る第1ガス流量を効果的に低減し、十分な第2ガスを第1ガスに取り込んで、第1ガスの迅速な乾燥を実現することができる。また、第1ガスが内タンクから少量に排出される場合には、排気通路への第1ガスの流量を効果的に増加させ、第1ガスの乾燥効率を向上させることができる。また、第1吸気口が排気通路に直接連通し、内タンクから排出された第1ガスを直接乾燥させることができ、第1ガスが排気通路に入る経路に冷却媒体が形成されて凝縮水が発生することを回避することができる。本出願で提供される技術案により、内タンクから排出される第1ガスの乾燥効率を向上させるだけでなく、凝縮水の発生を低減ないしは排除し、乾燥効果を最適化することができる。
【0057】
前記第1吸気口が蒸気入口であり、前記第2吸気口が空気入口であり、前記第1ガスが蒸気であり、前記第2ガスが空気である場合に、調節装置は、蒸気入口から排気通路に入る蒸気の流量、及び/又は空気入口から排気通路に入る外部の空気の流量を調節して、排気通路における蒸気と空気との比率を調節可能とすることにより、内タンクから蒸気が大量に排出される場合に、排気通路に入る蒸気の流量を効果的に減少させ、十分な空気を蒸気に取り込み、蒸気の迅速な乾燥を達成することができ、内タンクから蒸気が少量に排出される場合、排気通路への蒸気の流量を効果的に増加させ、蒸気の乾燥効率を向上させる。調節装置の設置により、内タンクから排出される蒸気を直接乾燥させることができ、蒸気が排気通路に入る経路に冷却媒体が形成されて凝縮水が発生することを回避する。本出願で提供される技術案により、内タンクから排出される蒸気の乾燥効率を向上させるだけでなく、凝縮水の発生を低減ないしは排除し、乾燥効果を最適化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
本出願の実施例または従来技術の技術案をより明確に説明するために、以下、実施例または従来技術の記述に使用される必要な図面を簡単に説明し、以下で説明された図面は、本出願のいくつかの実施例にすぎず、当業者にとって、創造的な労力を払わずにこれらの図面に示された構成に基づいて他の図面を得ることも明らかである。
【0059】
図1】本出願が提供した食器洗浄機の一実施例の概略斜視図である。
図2図1における排気システムの部分的な構造分解概略図である。
図3図2におけるA箇所の拡大構造概略図である。
図4図2におけるB箇所の拡大構造概略図である。
図5】カバーシェルを取り外した後の図2における排気システムの正面概略図である。
図6図5における調節装置の箇所の構造を示す概略図である。
図7図6におけるC箇所の拡大構造概略図である。
図8図5における調節機構の箇所の構造概略図である。
図9図2における固定座の構造概略図である。
図10】本出願が提供した食器洗浄機の制御方法の第1実施例のフロー概略図である。
図11】本出願が提供した食器洗浄機の制御方法の第2実施例のフロー概略図である。
図12】本出願が提供した食器洗浄機の制御方法の第3実施例のフロー概略図である。
図13】本出願が提出した食器洗浄機の制御方法の第4実施例のフロー概略図である。
図14】本出願が提供した食器洗浄機の制御方法の第5実施例のフロー概略図である。
図15】本出願が提供した食器洗浄機の制御方法の第6実施例のフロー概略図である。
【符号の説明】
【0060】
1…食器洗浄機、10…ハウジング、110…内扉体、20…内タンク、21…排気口、30…排気システム、400…外筐、400a…第1キャビティシェル、400b…第2キャビティシェル、401…第1筐体、401a…ボトムシェル、401b…カバーシェル、402…第2筐体、402a…屈曲セグメント、403…スナップ、404…スナップ孔、405…係止リブ、406…固定座、406a…ボス、407…係着溝、408…補強リブ、410…排気通路、410a…混合通路セグメント、410b…吹出通路セグメント、420…第1吸気口/蒸気入口、430…第2吸気口/空気入口、440…排気口、450…接続壁、460…導風通路、470…導風構造、480…嵌合部、460’…膨出部、500…調節装置、510…調節材、511…板状本体、512…取付盤部、513…当接側、513a…弾性シール層、513b…係合凸部、514…接触突起、520…駆動部材、521…駆動モータ、522…回転部、522a…主動回転部、522b…従動回転部、523…ギア歯、600…位置センサ、610…電気接点、700…第1ファン、800…センサ、901…第1ガス/蒸気、902…第2ガス/空気、903…混合ガス。
【0061】
本発明の目的の実現、機能特徴及び利点について、実施例を参考しながら、添付図面を参照して更に説明する。
【発明を実施するための形態】
【0062】
以下、本出願の実施例における図面を参考しながら、本出願の実施例における技術案を明確かつ完全に説明するが、説明された実施例は、本出願の実施例の一部に過ぎず、その全てではないことは明らかである。本出願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をしない前提で得た他のすべての実施例は、本出願の保護の範囲に属する。
【0063】
なお、本出願の実施例における方向性に関する表示(例えば、上、下、左、右、前、後…)が含まれている場合には、その方向性に関する表示は、ある特定の姿勢(図面に示すように)における各部材間の相対的な位置関係、運動状況等を説明するためにのみ使用され、その特定の姿勢が変化すると、それに応じてその方向性に関する表示も変化する。
【0064】
なお、本出願の実施例において、「第1」、「第2」などを含む記述がある場合、当該「第1」、「第2」などは、記述的な目的のためにのみ使用され、それらの相対的な重要性を示すまたは暗示するものとして、または示された技術的特徴の数を暗黙的に指定するものとして理解されることはない。したがって、「第1」および「第2」で限定される特徴は、明示的または暗黙的に少なくとも1つの当該特徴を含むことが可能である。なお、全文中に記載される「及び/又は」は、三つの並列案を含むことを意味する。例えば、「A及び/又はB」は、A案、又はB案、又はA及びBの両方が同時に満たされる案を意味する。なお、各実施例間の技術案は相互に結合することができるが、当業者が実現できることを基礎としなければならず、技術案の結合に相互に矛盾が生じ、又は実現できない場合には、このような技術案の結合は存在せず、本出願で要求される保護範囲にも含まれないと考えるべきである。
【0065】
生活水準の継続的な向上に伴い、乾燥性能を含めた家庭用食器洗浄機の使用性能に対するユーザの要望が高まっている。現在、市販の食器洗浄機に応用されている乾燥方式には、主に余熱方式、内循環換気方式、外循環換気方式などの多種類の方式がある。
【0066】
余熱乾燥は洗浄温度を上げることで、内タンクの水の温度を上げ、内タンクの余熱を利用して自然乾燥を行い、エネルギー消費量の要求が高く、しかも乾燥速度が遅いという弊害がある。内循環換気方式はすなわち1つのファンを通じて内タンクにおける湿潤蒸気をある媒体に抽出し、この媒体は蒸気中の水を除去することができて、それから水を除去した後の乾燥空気を内タンクに吹き込んで内タンクの湿度を下げて食器を乾燥する目的を達成することができる。現在の蒸気中の水を除去する方式は主に凝縮と吸着があって、凝縮方式の効率は低くて、早く乾燥するという目的を達成することが非常に難しく、吸着方式は追加する必要がある吸着材料が原因で内タンクの異臭の問題が発生し、しかもこの2種類の水分除去の方式の装置はいずれも比較的に復雑で、コストが高い。外循環方式とは、内タンクの蒸気を直接外部に排出する方式で、装置は簡単で効率が高いが、熱浪費の問題及び食器洗浄機の外部で凝縮水を形成するリスクがある。
【0067】
既存の乾燥方式には様々なものがあるが、これらの乾燥方式では乾燥効率を向上する際に凝縮水が生成されやすいという弊害があることが分かる。
【0068】
上記に鑑みて、本出願は、食器、調理器具、刃物等の洗浄に使用することができる食器洗浄機の排気システムに適用される調節装置を提供することを目的とする。図1図9を参照して、本出願で提供された調節装置500を食器洗浄機1の排気システム30に適用した具体的な実施例が図面に示される。
【0069】
本出願は、食器洗浄機1に適用される排気システム30を提供する。
【0070】
図1図3を参照して、本出願で食器洗浄機1が提供され、前記食器洗浄機1はハウジング10と、前記ハウジング10内に設置された内タンク20と、排気システム30とを含み、そのうち、前記内タンク20は前記ハウジング10内に設置され、前記排気システム30は前記ハウジング10に取り付けられている。
【0071】
なお、内タンク20は、一般的にハウジング10の内部に設置されている。内タンク20が洗浄段階にあるとき、すなわち内タンク20内の洗浄待ち調理器具を洗浄した後に、高温高湿の蒸気(即ち、以下の実施例での第1ガス901、蒸気901)が発生し、洗浄が終了した後に内タンク20の継続使用を保証するために、高温高湿の蒸気を乾燥させる必要がある。これに基づいて、本実施例では、内タンク20は少なくとも排気口21を有し、排気システム30は内タンク20の排気口21に連通している。内タンク20が排気段階にあるとき、高温高湿の蒸気は内タンク20の排気口21から排気されて排気システム30に入り、排気システム30の作用を経た後、急速乾燥が実現され、凝縮水の発生がない。
【0072】
前記排気システム30は、前記ハウジング10の任意の適所に設置できる。例えば、具体的に適用する際に、ハウジング10の内部に設置することも、ハウジング10の外部に設置することも可能であり、そのうち、排気システム30をハウジング10の外部に設置した場合には、排気システム30の着脱等の操作がいずれも食器洗浄機1の内部機能部材の正常な作動に干渉することがなく、使い勝手の向上に貢献することができる。また、前記排気システム30は、前記ハウジング10のトップ、ボトム、またはいずれかの側部に設けられていてもよい。食器洗浄機1を実際に適用する際に、室内の壁体やキャビネット等の所定の取付溝に嵌設されるのが一般的であり、食器洗浄機1の前側のみが露出しているので、一実施例では、さらに食器洗浄機1の前側に排気システム30を設置することができ、前記排気システム30に対する日常的なメンテナンスを容易にすることができ、気流の排出に貢献することができる。
【0073】
前記排気システム30が前記ハウジング10の前側に設置された場合、一つの具体的な実施例では、前記ハウジング10は、一方側が開口されたボックスケースと、可動的に前記ボックスケースの開口箇所をカバーするように設置された扉体とを含むことができ、前記ボックスケース内には、前記内タンク20が設置される。さらに、前記扉体はまた、内外方向に沿って積層設置された外扉体と内扉体110とを有してもよく、そのうち、前記排気システム30を前記内扉体110の外側に設置して前記外扉体で遮蔽する場合、前記内扉体110によって前記内タンク20との間の取付上の相互の独立を図ることができ、前記外扉体によって排気システム30に対する保護を図ることができ、設備全体の美観を向上させることができる。もちろん、他の方案では、前記内タンク20は、例えば扉体に設置され、排気システム30とそれぞれ扉体の内側と外側に分かれて設けられていてもよい。
【0074】
図5に関連して、本出願で提供された排気システム30は外筐400及び調節装置500を含み、そのうち、前記外筐400に排気通路410と、第1吸気口420と、第2吸気口430とが形成され、そのうち、第1吸気口420及び第2吸気口430はそれぞれ前記排気通路410に連通し、前記第1吸気口420は食器洗浄機1の内タンク20に連通して前記内タンク20から排出する前記第1ガス901を取り込むためのものであり、前記第2吸気口430は前記第1ガス901よりも湿度の低い第2ガス902を取り込むためのものである。
【0075】
前記調節装置500は調節機構500と制御部材とを含み、前記調節機構500は、前記制御部材の制御下で、前記第1吸気口420を経て前記排気通路410に進入する前記第1ガス901の流量と、前記第2吸気口430を経て前記排気通路410に進入する前記第2ガス902の流量とをそれぞれ調節することで、前記排気通路410内に進入する前記第1ガス901と前記第2ガス902との比率を制御するためのものである。
【0076】
即ち、前記第2ガス902の湿度は、前記第1ガス901の湿度よりも小さい。
【0077】
本出願で提供される技術案において、制御部材は、所定規則又は実際の必要に基づいて、調節機構のインテリジェントな作動を実現することができ、調節機構は、第1吸気口420から排気通路410に入る第1ガス901の流量と、第2吸気口430から排気通路410に入る第2ガス902の流量とをそれぞれ調節して、排気通路410における第1ガス901と第2ガス902との比率を調節可能とすることにより、第1ガス901が内タンク20から大量に排出される場合に、排気通路410に入る第1ガス901の流量を効果的に低減し、第1ガス901に十分な第2ガス902を取り込んで、第1ガス901の迅速な乾燥を実現することができる。また、第1ガス901が内タンク20から少量排出される場合には、排気通路410への第1ガス901の流量を効果的に増加させ、第1ガス901の乾燥効率を向上させることができる。また、第1吸気口420が排気通路410に直接連通し、内タンク20から排出された第1ガス901を直接乾燥させることができ、第1ガス901が排気通路に入る経路に冷却媒体が形成されて凝縮水が発生することを回避することができる。本出願で提供される技術案により、内タンク20から排出される第1ガス901の乾燥効率を向上させるだけでなく、凝縮水の発生を低減ないしは排除し、乾燥効果を最適化することができる。
【0078】
第1ガス901と第2ガス902との急速な混合を促進するように、前記外筐400の第1吸気口420は、第2吸気口430に隣接して設置される。第1ガス901は、上述したように、一般的には、内タンク20の排気口21を介して排気される高温高湿の蒸気を指し、第2ガス902は、第1ガス901よりも乾燥した任意のガスであってもよく、具体的には、外部の空気や、食器洗浄機1の他の部位または外部設備から特別に取り込まれる乾燥ガス等であってもよい。第2ガス902は第1ガス901よりも乾燥しているので、第1ガス901と第2ガス902とを混合する際に、混合ガス903が第1ガス901と第2ガス902との湿度値を中和し、迅速な乾燥を実現することができる。
【0079】
前記第1吸気口420と前記第2吸気口430とのそれぞれの流通面積は、略同一に設置してもよく、実用上の要求に応じて異なるように設置してもよい。
【0080】
外筐400には、一般に、第1ガス901と第2ガス902とが混合された混合ガス903を排出するように排気通路410に連通する排気口440が設けられている。具体的には、第1吸気口420と第2吸気口430とを排気通路410の同一端に近接設置し、排気通路410の他端に排気口440を設置することで、混合ガス903の流通経路長を適宜長くし、第2ガス902による第1ガス901の十分な乾燥を実現することができる。
【0081】
排気通路410は、ハウジング10に対する延在方向に制限はなく、水平方向に延在してもよいし、上下方向に延在してもよいし、その他の方向に延在してもよい。そのうち、排気通路410が上下方向に延設されている場合には、前記排気通路410の下端に排気口440を選択的に設置でき、混合ガス903の排気速度をある程度速くすることができる。
【0082】
1つの具体的な実施例では、前記排気通路410は、屈曲セグメント402aを形成するように下方に延びた後に水平方向に屈曲して延びるように設置され、前記排気口440は、屈曲セグメント402aの端部に設置されて混合ガス903を水平方向に排気するように案内し、そのうち、水平方向は、食器洗浄機1の前後方向として具体的に表現することができる。
【0083】
外筐400は、それ自体が一体成形されていてもよく、少なくとも2つの筐体構造体を組み合わせて構成されていてもよく、外筐400が少なくとも2つの筐体構造体を含む場合、排気通路410は、少なくとも2つの筐体構造体のうちの任意の筐体構造体に形成されていてもよい。例えば、一実施例において、前記外筐400は、上から下まで順に設置された第1筐体401及び第2筐体402を有し、排気通路410は、第1筐体401から第2筐体402まで延びており、第1筐体401と第2筐体402とは着脱可能に設置されている。
【0084】
着脱可能な設置の具体的な方式は制限されず、例えば、図2および図4に示すように、前記第1筐体の端部と前記第2筐体の端部とは内外嵌合され、且つ、前記内外嵌合箇所において、前記第1筐体401には接続部材が設けられ、前記第2筐体402には前記接続部材と接続する突合せ部材が設けられている。
【0085】
第1筐体401と第2筐体402とは、少なくとも一部の部位が内外嵌合となるように設置することができ、接続部材と突合せ部材の一方がスナップ403であり、他方がスナップ孔404であり、これに基づいて、第1筐体401と第2筐体402との嵌合箇所の一方にスナップ403が設置され、他方にスナップ孔404が設置され、スナップ403とスナップ孔404との相互のスナップにより、第1筐体401と第2筐体402との間の着脱可能な接続が実現される。さらに、第1筐体401と第2筐体402との嵌合箇所には係止リブ405がリング状に設けられてもよく、前記係止リブ405が選択的に弾性を有するように設けられ、第1筐体401と第2筐体402との嵌合時に干渉を生じさせ、第1筐体401と第2筐体402との確実な接続を容易にする。
【0086】
また、第1筐体401および/または第2筐体402は具体的にボトムシェル401aとカバーシェル401bを含み、前記ボトムシェル401aの一方側はハウジング10に固定的に取り付けられ、前記ボトムシェル401aの他方側は開口部が形成され、カバーシェル401bがボトムシェル401aの開口をカバーするように設けられ、ボトムシェル401aとともに排気通路410の少なくとも一部の通路セグメントを構成するように囲む。そのうち、ボトムシェル401aとカバーシェル401bとは、螺合固定、接着固定、スナップ固定又は吸着固定等により着脱可能に接続されてもよい。
【0087】
前記調節装置500は、調節機構や制御部材を含んでもよいが、これに限定されるものではなく、そのうち、前記制御部材は、例えば、コントローラ、制御回路等の電気的制御部材であってもよく、外力を駆動部材520の駆動力に変換する操作部材、例えば、操作ハンドル、操作ハンドホイール、ノブ等の構成であってもよい。理解を容易にするために、以下の実施例では、前記排気システム30のインテリジェント自動化を実現するために、前記制御部材がコントローラを含む電気的制御部材である例として説明される。
【0088】
前記調節機構は、第1吸気口420および第2吸気口430の少なくとも一方に作用し、第1吸気口420および/または第2吸気口430の流通面積を変化させることにより、第1ガス901および第2ガス902の流量の制御を実現する。これにより排気通路410における第1ガス901と第2ガス902との比率を調節可能とする。
【0089】
前記調節機構は、少なくとも2つ設置されていてもよく、2つの前記調節機構は、それぞれ第1吸気口420および第2吸気口430に設置され、第1吸気口420および第2吸気口430のガス流量をそれぞれ独立して調節する。
【0090】
もちろん、前記調節機構を1つに設置してもよく、1つの調節機構で、第1吸気口420のガス流量と第2吸気口430のガス流量との調節を同時に実現することができる。
【0091】
一実施例では、前記調節機構は、外筐400に可動的に取り付けられた調節材510と、調節材510が移動するように駆動するための駆動部材520とを含み、前記調節材510は前記第1吸気口420と前記第2吸気口430との間に取り付けられ、且つ前記第1吸気口420と前記第2吸気口430との間に可動に設置され、前記調節材510は、前記駆動部材520の駆動下で、前記第1吸気口420に向かって前記第1吸気口420を完全にカバーするように、および前記第2吸気口430に向かって前記第2吸気口430を完全にカバーするように移動する。
【0092】
なお、調節材510が第1吸気口420に向けて移動している間、前記調節材510の第1吸気口420上の正投影領域が徐々に増加し、すなわち、調節材510の前記第1吸気口420に対する遮蔽領域が徐々に増加し、第1吸気口420が調節材510によって完全にカバーされたときに第1ガス901の流量がゼロになるまで第1吸気口420における第1ガス901の流量が徐々に減少する。逆に、調節材510が第2吸気口430に向かって活動する間、前記調節材510の第2吸気口430上での正投影領域が徐々に増加し、すなわち、調節材510の前記第2吸気口430に対する遮蔽領域が徐々に増加し、第2吸気口430が調節材510によって完全にカバーされたときに第2ガス902の流量がゼロになるまで徐々に第2吸気口430における第2ガス902の流量が減少する。
【0093】
なお、外筐400が第1吸気口420と第2吸気口430との間に位置する接続壁450を有すると定義される場合、調節材510の移動ストローク上で第1吸気口420または第2吸気口430のみを遮蔽し、調節材510が第1吸気口420と第2吸気口430との間に移動すると、第1吸気口420および第2吸気口430のいずれも遮蔽しないように、接続壁450上の前記調節材510の正投影面積は、選択的に、接続壁450の面積以下であり、かつ第1吸気口420および第2吸気口430のうちの最大流通面積以上であるように設置される。
【0094】
もちろん、調節材510の移動ストロークにおいて、第1吸気口420および/または第2吸気口430を少なくとも部分的に遮蔽し、第1吸気口420および第2吸気口430のうちの一方の流通面積が徐々に増加し、他方の流通面積が徐々に減少して、第1ガス901および第2ガス902の比率調節の促進に貢献するように、接続壁450上の前記調節材510の正投影面積は、選択的に、接続壁450の面積よりも大きく、かつ、第1吸気口420および第2吸気口430のうちの最大流通面積よりも小さくないように設置される。
【0095】
上記の調節材510および駆動部材520の設置により、実際の必要に応じて、前記第1吸気口420を介して前記排気通路410に入る前記第1ガス901の流量、前記第2吸気口430を介して前記排気通路410に入る前記第2ガス902の流量の調節を、段階的または無段階に調節するように調節機構を限定することができる。
【0096】
上記の機能を実現するための、前記調節機構の具体的な方案は、多種類である。
【0097】
一実施例では、前記調節材510は前記接続壁450上で並進可能に設置され、すなわち、おおむね接続壁450が位置する平面に対して移動する。前記駆動部材520は、前記調節材510を駆動して並進させ、前記第1吸気口420に向かって前記第1吸気口420を完全にカバーするまで並進させ、前記第2吸気口430に向かって前記第2吸気口430を完全にカバーするまで並進させる。
【0098】
なお、前記並進可能な設置は、例えば、調節材510の並進経路の長さを短くするように、前記調節材510を第1吸気口420と第2吸気口430とを結ぶ線の方向に沿って並進させるような直線的な並進であってもよい。もちろん、前記並進可能な設置は、調節材510による第1吸気口420および/または第2吸気口430に対する遮蔽方向を変更することができるように、曲線に沿って並進してもよく、それにより、調節材510による第1吸気口420および/または第2吸気口430に対する遮蔽量を微細化し、第1ガス901と第2ガス902との間の比率調節精度を向上させることに貢献する。
【0099】
一実施例では、前記調節材510は、対向して設置された取付端と自由端とを有し、そのうち、前記取付端は、前記接続壁450に回動可能に取り付けられ、前記駆動部材520は、前記調節材510が前記第1吸気口420を完全にカバーするまでに前記調節材510の自由端が前記第1吸気口420に向けて回転するように、および前記調節材510が前記第2吸気口430を完全にカバーするように前記第2吸気口430に向けて回転するように、取付端を回動するように駆動する。前記調節材510は、略板状に設置されているか、又は少なくとも前記第1吸気口420と第2吸気口430とに向けて設置された板面を有している。
【0100】
具体的には、前記調節材510の板面がおおむね前記接続壁450の位置する面に沿ってスライドするように、前記調節材510の取付端を、前記接続壁450と略直交する方向に延びる回転軸線に沿って回動可能に設置することができる。これに基づいて、前記自由端は、1回の回転プロセスで前記第1吸気口420または前記第2吸気口430を個別に遮蔽するように1つ設置することができ、または、前記自由端を2つ設置することができ、2つの前記自由端は、前記取付端の対向する両側に位置し、略ブレード状である。
【0101】
あるいは、図2図3を参照して、前記調節材510の板面が前記接続壁450の位置する面に対して回転するように、前記調節材510の取付端を、前記接続壁450と略平行する方向に延びる回転軸線に沿って回動可能に設置することができる。このように設置されることにより、前記調節材510は回転過程において、第1ガス901および/または第2ガス902の風通過キャビティシェルを、対向側の排気通路410の内壁と共に囲み、当該風通過キャビティシェルは気流の方向に沿って徐々に拡大して設置され、それによって、第1ガス901および/または第2ガス902が流通している間に、第1ガス901および/または第2ガス902を十分に拡散させ、第1ガス901と第2ガス902との迅速な混合に貢献できる。
【0102】
一実施例では、前記調節材510は、固定プレートと可動プレートとを含み、前記固定プレートは第1吸気口420および/または第2吸気口430に対応して固定蓋設される。前記固定プレートが第1吸気口420に固定蓋設される場合を例とすると、前記固定プレートはその厚さ方向に沿って貫通する複数の第1通気孔が設けられ、前記可動プレートにはその厚さ方向に沿って貫通する複数の第2通気孔が設けられる。前記可動プレートは前記固定プレートに対して可動的に設置され、前記可動プレートの可動ストロークにおいて、前記第2通気孔が固定プレート上の正投影領域上で可動に設置され、第1通気孔と少なくとも部分的に重なり合うように、または、完全にずれるように移動して、分散した、異なる形状及び寸法の通気口を形成して、第1ガス901を分散させ、異なる量で通過させる。
【0103】
次に、上記の実施例のように、前記調節材510が対向して設置された取付端と自由端とを有し、そのうち、前記取付端が前記接続壁450に回動可能に取り付けられる場合、図6図8を参照して、前記駆動部材520は駆動モータ521と2つの回転部522とを含み、そのうち、前記駆動モータ521は前記外筐400に取り付けられ、具体的には、選択的に排気通路410内に固定的に取り付けられる。前記駆動モータ521は前記制御部材に電気的に接続され、制御部材によって制御されて作動する。2つの回転部522は、前記排気通路410に回動可能に取り付けられ、且つ、前記排気通路410の内壁に対して並設され、2つの前記回転部522のうちの一方が前記駆動モータ521に接続され、他方が前記取付端に接続され、そのうち、2つの回転部522は対向面を有し、2つの前記回転部522の前記対向面にいずれもギア歯523が設置され、且つ、2つの前記回転部522のギア歯523が噛み合う。前記回転部522が略盤状に設置され、前記ギア歯523が前記盤の側部に設置されている。このように設置することで、駆動モータ521の駆動下で、2つの回転部522は噛み合うギア歯523の伝動により、前記取付端を回動させる。
【0104】
理解を容易にするため、前記駆動モータ521に接続された回転部522を主動回転部522a、前記調節材510の取付端に接続された回転部522を従動回転部522bと定義する。具体的には、一実施例において、主動回転部522aおよび従動回転部522bの少なくとも一方は、対応する前記駆動モータ521および/または前記調節材510に形成されるように設置されていてもよく、従動回転部522bを例として、前記調節材510の取付端の、自由端とは反対側が円弧面状に設置され、且つこの円弧面状の箇所にギア歯523が設置される。前記ギア歯523は、前記円弧面の少なくとも一部に延設可能であり、前記円弧面のように設置される箇所は前記従動回転部522bを構成する。
【0105】
別の実施例では、前記主動回転部522aと前記従動回転部522bのうちの少なくとも一方は個別の部材とすることができ、対応する前記駆動モータ521および/または前記調節材510とは個別に設置され、具体的に適用される場合にはギア構造として設置することができる。前記主動回転部522aと前記従動回転部522bのそれぞれの回転軸線は間隔をおいて並列に設置することにより、前記主動回転部522aと前記従動回転部522bとの間でより良好な噛み合い伝動を実現することができる。
【0106】
なお、前記駆動部材520は、実際の用途に応じて他の態様に設置されてもよく、調節材510の回動取付を例として、一実施例では、前記駆動部材520は駆動モータ521のみを含み、前記駆動モータ521が前記取付端と直接駆動接続するか、カップリングなどの構造を介して前記取付端と駆動接続し、前記取付端を回動駆動してもよいし、一実施例では、前記駆動モータ521は、ワックスモータのみを含むことができ、一実施例では、前記駆動部材520は、駆動機と、リンク機構、レバー機構、電磁伝達機構等の伝達組立体とを含むことができる。ここでは割愛する。
【0107】
また、一実施例では、排気システム30は、前記調節材510および/または前記外筐400に設置された接続構造をさらに含み、そのうち、前記接続構造は、第1吸気口420をカバーするための第1板面を有し、前記調節材510が前記第1吸気口420をカバーするところまで移動したとき、前記接続構造は前記第1板面及び前記外筐400に接続するために使用され、それによって、調節材510が外筐400に突き当たって跳ね返り第1板面の第1吸気口420へのカバー効果に影響を及ぼすことを回避する。および/または、前記調節材510は、第2吸気口430をカバーするための第2板面を有し、前記調節材510が前記第2吸気口430をカバーするところまで移動したとき、前記接続構造は、前記第2板面と前記外筐400とを接続するために使用され、それによって、調節材510が外筐400に突き当たって跳ね返り第2吸気口430に面する第2板面のカバー効果に影響を及ぼすことを回避する。
【0108】
なお、前記接続構造は2つであってもよく、2つの接続構造が第1板面と対応する排気通路410の内壁との間、および第2板面と対応する排気通路410の内壁との間に、それぞれ設置されている場合には、2つの接続構造が同一に設置されてもよいし、異なるように設置されてもよい。
【0109】
前記接続構造の具体的な技術案は多種類であり、第1板面と対応する排気通路410の内壁との間に設置された前記接続構造を例に挙げると、前記接続構造は、前記第1板面に設置された接続部と、対応する排気通路410の内壁に設置された突き合わせ部とを備えてもよい。
【0110】
一実施例では、前記接続部は吸着材であってもよく、前記突き合わせ部は吸着フィット材であってもよく、吸着材と吸着フィット材との相互接近時の吸着作用により、第1板面と対応する排気通路410の内壁との接続が実現され、そのうち、前記吸着材は吸盤、磁気構造体等であってもよい。
【0111】
一実施例では、前記接続部は粘着材であってもよく、前記突き合わせ部は粘着フィット材であってもよく、粘着材と粘着フィット材との相互接近時の粘着作用により、第1板面と対応する排気通路410の内壁との接続が実現され、そのうち、前記粘着材は現在の環境下で適用可能なゴムストリップ等であってもよい。
【0112】
一実施例では、前記接続部はバックルであってもよく、前記突き合わせ部はバックル嵌合材であってもよく、バックルとバックル嵌合材との相互接近時のバックル作用により、第1板面と対応する排気通路410の内壁との接続が実現される。
【0113】
もちろん、前記駆動部材520が上記のように主動回転部522aと従動回転部522bとを含む場合、主動回転部522aと従動回転部522bとの間で互いに噛合するギア歯523は、両者が回転していないときに、主動回転部522aと従動回転部522bとの移動状態に対するセルフロックを実現することで、調節材510の移動状態のセルフロックを実現し、上記の調節材510の跳ね返りを回避する目的を達成することができるので、前記主動回転部522a及び前記従動回転部522bはともに前記連結構造を構成することになる。
【0114】
図6および図8を参照するように、一実施例では、前記調節材510は、材料の軽量化を達成するために略板状に設置されており、前記調節材510の前記第1吸気口420に向いている側、および/または、前記調節材510の前記第2吸気口430に向いている側は当接側513であり、すなわち、上記のような第1板面及び/又は第2板面が位置する側が前記当接側513を構成している。前記調節材510は、少なくとも前記当接側513に弾性シール層513aが設置されている。弾性シール層513aが第1板面に設置されていることを例として、弾性シール層513aは、第1板面が第1吸気口420をカバーする際に、第1板面と第1吸気口420の周側との間の隙間をシールして、第1ガス901の漏洩を回避することができる一方、弾性シール層513aは、第1板面が第1吸気口420をカバーする際に、第1板面と第1吸気口420の外周側との相互の衝撃を緩和して衝撃吸収効果を得ることができ、衝突音の除去に貢献し、調節材510および外筐400の耐用年数を向上させることができる。
【0115】
前記弾性シール層513aは、ゴム、シリコーン等の弾性材料で形成されていてもよく、弾性シール層513aは、調節材510と一体に成形することができ、具体的には、前記調節材510の少なくとも第1板面が弾性材料からなる。あるいは、弾性シール層513aを調節材510と別体に設置し、両者を着脱可能に接続する。前記弾性シール層513aは、前記第1板面の板面全体に広がっていてもよいし、第1板面と外筐400との接合部に対応して設置されていてもよい。
【0116】
さらに、一実施例では、前記調節材510は、対応する前記第1吸気口420または前記第2吸気口430に適合する形状および寸法の係合凸部513bが前記当接側513の中間部に設けられている。前記係合凸部513bは、前記調節材510が前記第1吸気口420をカバーするところまで移動したときに、前記第1吸気口420を係止して接続するために使用され、および/または、前記係合凸部513bは、前記調節材510が前記第2吸気口430をカバーするところまで移動したときに、前記第2吸気口430を係合させるために使用される。
【0117】
同様に、前記第1板面に設置された前記係合凸部513bを例として、係合凸部513bは、前記第1板面が前記第1吸気口420をカバーする際に第1吸気口420内に係止することで、第1板面の第1吸気口420に対するカバー効果を高めることができ、上記接続構造を構成することに相当し、調節材510と外筐400との間の確実な接続に貢献する。前記係合凸部513bは第1吸気口420に係止する時に、その外側面がその位置における外筐400の外表面形状に適合するように設置されているので、外筐400の外表面に不必要な凹み構造が形成されることを回避でき、全体の美観の向上に貢献することができる。
【0118】
上記と同様に、前記係合凸部513bは、前記当接側513と一体に形成されていてもよいし、前記当接側513とは別体に形成されていてもよい。前記当接側513には前記弾性シール層513a及び前記係合凸部513bが設けられている場合、前記弾性シール層513aは、前記当接側513の板面全体に広がり、係合凸部513bと当接側513との間に挟持されることが可能であり、または、前記弾性シール層513aは、前記係合凸部513bの周側に沿ってリング状に設置されている。
【0119】
さらに、前記係合凸部513bの少なくとも周側壁は弾性を有するように設けてもよく、前記係合凸部513bが前記第1吸気口420または前記第2吸気口430に係合したときに、対応する前記第1吸気口420または前記第2吸気口430の内縁に弾性的に当接して、シール効果および接続強度をさらに強化することができる。
【0120】
図6図7を参照すると、一実施例では、前記排気システム30は、位置センサ600を更に含み、前記位置センサ600は前記外筐400に設けられ、具体的に、前記排気通路410内に設置されることができ、前記位置センサ600は前記制御部材に電気的に接続され、前記制御部材によって制御されて作動することができる。前記調節材510が移動して前記第1吸気口420をカバーしたとき、前記位置センサ600は、前記制御部材に感知信号を送信するために使用され、これにより、内タンク20から排出された第1ガス901が排気通路410内に入っているかどうかをよりよく知ることができ、排気システム30と内タンク20との両者の間の作動状態の関連付けが可能になる。
【0121】
前記位置センサ600の具体的な技術案は多種類である。一実施例において、前記位置センサ600は、非接触センサであってもよく、光センサ、画像認識センサ等であってもよいが、これらに限定されるものではない。これに基づいて、当該位置センサ600は調節材510の移動経路上に設置され、調節材510が位置センサ600を通過するように移動すると、位置センサ600によって捕捉されて感知信号がトリガされる。
【0122】
一実施例において、前記位置センサ600は、接触センサであってもよく、圧力センサ800、ストロークスイッチなどであってもよいが、これらに限定されるものではない。これに基づいて、当該位置センサ600は、上記当接側513、または当接側513に当接する排気通路410の内壁に設置されており、調節材510が移動して第1吸気口420をカバーすると、位置センサ600が突き当たって感知信号がトリガされるようになっている。
【0123】
前記位置センサ600が接触センサである場合を例として、具体的には、一実施例において、前記調節材510は、板状本体511と、前記板状本体511の端部に設けられ、前記排気通路410に回動可能に取り付けられ、前記取付端を構成する取付盤部512と、を備え、前記位置センサ600は、電気接点610を有し、前記取付盤部512の前記電気接点610に面した側には、前記調節材510が移動して第1吸気口420をカバーしたときに前記電気接点610に当接する接触突起514が設けられている。
【0124】
理解できるように、取付盤部512の設置は、調節材510と排気通路410の内壁との間の取付安定性を高めることができ、前記接触突起514のモーメントを増加させることに貢献し、これにより、前記調節材510が前記第1吸気口420をちょうどカバーしたときに前記接触突起514が前記電気接点610にちょうど当接し、電気接点610に突き当たる力を加え、位置センサ600が現在の状態を捕捉し、感知信号を形成することができる。
【0125】
さらに、一実施例では、前記接触突起514は、前記電気接点610に近い前側と、前記電気接点610から遠い背側とを有し、前記接触突起514の前側壁は、傾斜して設置されてもよく、または円弧面状に設置されてもよく、案内面を形成し、前記接触突起514が前記電気接点610に向かって移動するときに、前記電気接点610との間に干渉が形成され、干渉量が徐々に増加し、すなわち接触突起514が電気接点610に加える突き上げ力が徐々に増加する。
【0126】
また、前記取付盤部512が透かし彫り状に設けられることで、前記取付盤部512における前記調節材510の質量を軽減することができる。
【0127】
図2図3を参照すると、一実施例では、前記第1吸気口420と前記第2吸気口430とは、互いに近づく方向において、前記排気通路410から徐々に遠ざかるように傾斜して設置されており、すなわち、第1吸気口420が位置する平面と第2吸気口430が位置する平面とは交差する夾角を有して設置されており、両者の排気通路410に面した側の夾角は180°未満であり、このように設置することで、前記第1吸気口420を介して前記排気通路410に入る第1ガス901の流れ方向と、前記第2吸気口430を介して前記排気通路410に入る第2ガス902の流れ方向とが徐々に近づくように設置されているので、第1ガス901と第2ガス902とがより迅速に合流・混合し、第1ガス901の乾燥効果が向上する。
【0128】
以上を踏まえ、仕様の異なる食器洗浄機1に対する前記排気システム30の汎用性を高めるために、一実施例では、前記外筐400に導風通路460が設けられる。前記導風通路460の一端の通路口を前記内タンク20の排気口21に接続し、前記導風通路460の他端の通路口を前記第1吸気口420とし、内タンク20からの第1ガス901を前記排気口21から流入させ、前記導風通路460を通過した後、前記第1吸気口420から前記排気通路410に排出させる。前記導風通路460は、前記排気通路410の前記第1ガス901を前記第2吸気口430に向けて案内するように湾曲して延びている。
【0129】
なお、前記導風通路460は、内タンク20の排気口21を介して排気された第1ガス901の方向を改変させた後、第1ガス901を第1吸気口420から排気通路410内に案内することができるので、排気システム30における第1吸気口420および第2吸気口430の位置設計が内タンク20の排気口21の設置位置によって制限されることがなく、前記排気システム30の汎用性の向上に貢献できる
【0130】
また、前記外筐400は、導風構造470を排気通路410内に設置することも可能であり、前記導風構造470の具体的な表現形態は様々であり、例えば、第1吸気口420および/または第2吸気口430に隣接して設置された導風板、または、排気通路410の内側壁に形成された円弧状のセグメントであり、第1ガス901と第2ガス902とを急速に混合するように案内し、第1ガス901の乾燥が遅れて排気通路410の内側壁に凝縮して凝縮水が生成することを回避する。
【0131】
次に、図2および図5を参照すると、一実施例では、前記排気システム30は、第1ファン700をさらに含み、前記第1ファン700は前記排気通路410内に設置され、前記排気通路410内のガスを排気口440に駆動するために使用され、第1ガス901、第2ガス902および混合ガス903の急速な流れを速める。前記第1ファン700は、前記制御部材に電気的に接続され、前記制御部材によって制御されて作動可能である。
【0132】
上述した実施例によれば、前記制御部材は、前記調節機構の作動を制御することができ、具体的には、前記食器洗浄機1が洗浄段階にあるとき、前記制御部材は前記調節機構を制御することにより、排気通路410への第1ガス901の流量をゼロに調節し、すなわち、第1吸気口420をカバーするように調節材510を駆動し、内タンク20内の高温高湿の蒸気が外部に漏れて洗浄効果が低下することを回避する。前記食器洗浄機1が排気段階にあり、蒸気量が多い場合には、前記制御部材は前記調節機構を制御することで、第1ガス901と第2ガス902とがそれぞれ排気通路410内に入り、且つ両者の比率が適切な範囲内になるよう調節することで、第1ガス901が十分な排気量を有し、第2ガス902が第1ガス901を速やかに乾燥させ、凝縮水の生成を回避する。食器洗浄機1が排気段階にあり、蒸気量が所定値まで低下した場合には、前記制御部材は前記調節機構を制御することで、第1ガス901が最大流量で排気通路410に入り、第1ガス901の速やかな排気を実現することができる。
【0133】
なお、上記の制御手順は、制御部材の関連するプログラムを設置することで実現でき、例えば、食器洗浄機1の排気の規律に従って、時間周期を設定し、第1吸気口420が開放されてからの所定時間の間、第1ガス901と第2ガス902とが適切な比率に調節され、この所定時間後、第1ガス901の流量が最大となるように第1吸気口420を全開に調節する。
【0134】
または、図2および図5を参照すると、一実施例では、前記排気システム30は、温度検知モジュールおよび湿度検知モジュールを含むセンサ800をさらに含み、前記センサ800は、前記排気通路410に設けられ、前記排気通路410における温度および湿度の値をそれぞれ検知するために使用される。そのうち、前記制御部材は前記センサ800に電気的に接続され、受信した前記温度値及び前記湿度値に応じて、所定規則に従って前記調節機構が対応して動作するように制御する。
【0135】
なお、前記温度検知モジュールおよび前記湿度検知モジュールは別体に設置され、ともに1つの検知モジュールを構成して前記センサ800を構成する。または、前記温度検知モジュールおよび前記湿度検知モジュールは、一体的に構成されて前記センサ800を構成する。
【0136】
さらに、一実施例では、上述したように、前記排気システム30は、前記排気通路410内に設置され、前記制御部材に電気的に接続された第1ファン700をさらに含み、前記センサ800は、前記第1ファン700の上流または下流に設置されてもよく、すなわち、実際の必要に応じて、前記排気口440から遠い側に設置されてもよく、または、前記排気口440に近い側に設置されてもよい。
【0137】
および/または、前記センサ800は、前記第1ファン700に隣接して設置される。例えば、実際に適用する場合には、図2を参照すると、前記センサ800は、第1ファン700の下流側であって、第1ファン700に近接して設置されていてもよい。
【0138】
また、一実施例では、食器洗浄機1は、第2ファンをさらに含み、前記第2ファンは、前記内タンク20に設けられ、内タンク20内の気体流通を駆動し、第1ガス901がより快速に排気通路410内に入るために用いられる。前記第2ファンは、前記制御部材に電気的に接続され、前記制御部材によって制御されて作動可能である。
【0139】
および/または、一実施例では、前記食器洗浄機1はヒータをさらに含み、前記ヒータが前記内タンク20内に設けられ、内タンク20内の気体を加熱して所望の熱風を形成することができる。前記ヒータは、前記制御部材に電気的に接続され、前記制御部材によって制御されて作動可能である。
【0140】
いくつかの実施例では、前記第1吸気口420が蒸気入口420であり、前記第2吸気口430が空気入口430であり、前記第1ガス901は蒸気であってもよいし、前記第2ガス902は空気であってもよい。
【0141】
前記外筐400には、排気通路410と、前記排気通路410にそれぞれ連通する蒸気流入口420及び空気流入口430と、が形成され、前記蒸気流入口420は食器洗浄機1の内タンク20に連通して前記内タンク20から排出される蒸気901を取り込むために使用され、前記空気流入口430は前記蒸気901よりも湿度の低い外部の空気902を取り込むために使用される。
【0142】
前記調節装置500は、前記空気入口430と前記蒸気入口420との間に可動に設置された調節材510と、駆動部材520と、制御部材とを含み、前記駆動部材520は、前記調節材510が前記空気入口430と前記蒸気入口420との間で移動するように駆動し、前記蒸気入口420を経て前記排気通路410に入る蒸気901の流量、および/または前記空気入口430を経て前記排気通路410に入る空気902の流量を調節し、前記制御部材は前記駆動部材520と電気的に接続され、前記空気入口430と前記蒸気入口420との間の前記調節材510の移動位置を制御して、前記排気通路410内に入る前記蒸気901と前記空気902との比率を制御する。
【0143】
本出願で提供される技術案において、制御部材は、所定規則又は実際の必要に基づいて、前記駆動部材520を制御して作動させ、調節材510のインテリジェントな作動を実現することができ、調節材510は、蒸気入口420から排気通路410に入る蒸気901の流量、及び/又は空気入口430から排気通路410に入る外部の空気902の流量を調節して、排気通路410における蒸気901と空気902との比率を調節可能とし、これにより、内タンク20から蒸気901を大量に排出する際に、排気通路410に入る蒸気901の流量を効果的に減少させ、十分な空気902を蒸気901に取り込んで蒸気901の迅速な乾燥を実現する。内タンク20から少量の蒸気901を排出する場合には、排気通路410への蒸気901の流量を効果的に増加させ、蒸気901の乾燥効率を向上させる。調節装置500の設置により、内タンク20から排出された蒸気901が直接に乾燥され、蒸気901が排気通路へ進入する経路において冷却媒体が形成されて凝縮水が発生することを回避する。本出願で提供される技術案により、内タンク20から排出される蒸気901の乾燥効率を向上させるだけでなく、凝縮水の発生を低減ないしは排除し、乾燥効果を最適化することができる。
【0144】
なお、排気システム30が食器洗浄機1に適用される場合には、前記外筐400は、前記ハウジング10と一体成形されて設置されていてもよいし、前記ハウジング10とは別体に設置されていてもよい。そのうち、外筐400は、ハウジング10と別体で設置する場合には、両者間の取り付け態様は限定されず、例えば、ねじとねじ孔とのねじ係合によるねじ係合固定、スナップとバックルとのスナップ係合によるスナップ係合固定、吸着材とフィット部材との吸着フィットによる吸着固定等が可能である。
【0145】
前記外筐400は、前記ハウジング10に直接固定的に取り付けられてもよいし、付加的に設置された取付構造によってハウジング10に固定的に取り付けられてもよい。具体的には、図2および図9に示されるように、一実施例では、前記排気システム30は固定座406をさらに含み、固定座406は略盤状で、前記ハウジング10と前記外筐400との間に設置され、前記固定座406は、ねじによってハウジング10にねじ係合固定され、前記固定座406の外筐400に面した側に凸状のボス406aが凸設され、外筐400にはボス406aに対応する箇所に凹溝(図示せず)が設置され、ボス406aと凹溝との間の凹凸の適合により、ハウジング10に対する外筐400の正確な位置決めを実現することができる。
【0146】
次に、固定座406は、ボス406aの外周側と凹溝の内周側との一方に係着材(図示せず)が凸設され、他方に係着溝407が凹設されることができ、係着材と係着溝407との間の係着により、外筐400をハウジング10に着脱可能に装着することができ、取り外し作業を容易にすることができる。係着溝407がボス406aの外周側に設置されることを例として、前記係着溝407はボス406aの外周側に複数設置でき、複数の係着溝407がボス406aの周方向に間隔をおいて配置される。
【0147】
前記固定座406は、さらに、ねじの螺合箇所に複数の補強リブ408を設置してもよく、複数の補強リブ408は、その位置での接続強度を高めることに貢献し、それによって、排気システム30のハウジング10における安定的な取り付けに貢献する。
【0148】
蒸気901と空気902との急速な混合を促進するように、前記外筐400の蒸気入口420は、空気入口430に隣接して設置される。蒸気901は、上述したように、一般的には、内タンク20の排気口21を介して排気される高温高湿の蒸気を指し、空気902は、蒸気901よりも乾燥した任意のガスであってもよく、室内の空気902または食器洗浄機1の他の部位または外部設備から特別に取り込まれる乾燥ガス等であってもよい。空気902は蒸気901よりも乾燥しているので、蒸気901と空気902とを混合する際に、混合ガス903が蒸気901と空気902との湿度値を中和し、迅速な乾燥を実現することができる。
【0149】
前記蒸気入口420と前記空気入口430とのそれぞれの流通面積は、略同一に設置してもよく、実用上の要求に応じて異なるように設置してもよい。
【0150】
前記外筐400には、一般に、蒸気901と空気902とが混合された混合ガス903を排出するように排気通路410に連通する排気口440が設けられている。具体的には、蒸気入口420と空気入口430とを排気通路410の同一端に近接設置し、排気通路410の他端に排気口440を設置することで、混合ガス903の流通経路長を適宜長くし、空気902による蒸気901の十分な乾燥を実現することができる。
【0151】
前記調節装置500は、蒸気入口420および空気入口430の少なくとも一方に作用し、蒸気入口420および/または空気入口430の流通面積を対応的に変化させることにより、蒸気901および空気902の流量の制御を実現し、排気通路410における蒸気901と空气902との比率を調節可能とする。
【0152】
具体的に、前記調節材510は、蒸気入口420と空気入口430との間で移動し、蒸気入口420および/または空気入口430の流通面積を対応的に変化させることにより、蒸気901および空気902の流量の制御を実現して、排気通路410における蒸気901と空気902との比率を調節可能とする。
【0153】
前記調節材510は、少なくとも2つ設置されていてもよく、2つの前記調節材510は、それぞれ蒸気入口420および空気入口430に設置され、蒸気入口420および空気入口430のガス流量をそれぞれ独立して調節する。
【0154】
もちろん、前記調節材510を1つに設置してもよく、1つの調節材510で、蒸気入口420のガス流量と空気入口430のガス流量の調節とを同時に実現することができる。
【0155】
上記の調節材510および駆動部材520の設置により、実際の必要に応じて、前記蒸気入口420を介して前記排気通路410に入る前記蒸気901の流量、および/または前記空気入口430を介して前記排気通路410に入る前記空気902の流量の調節を、段階的または無段階に調節するように調節装置500を限定することができる。
【0156】
前記駆動部材520の駆動下で、前記調節材510は前記蒸気入口420に向かって前記蒸気入口420をカバーするように移動し、前記空気入口430に向かって前記空気入口430をカバーするように移動することが可能である。
【0157】
上記の機能を実現するための、前記調節装置500の具体的な方案は、多種類である。
【0158】
一実施例では、前記調節材510は前記蒸気入口420と前記空気入口430との間で並進可能に設置され、前記駆動部材520の駆動下で、前記調節材510は前記蒸気入口420に向かって前記蒸気入口420をカバーするまで並進し、前記空気入口430に向かって前記空気入口430をカバーするまで並進することが可能である。
【0159】
なお、前記並進可能な設置は、例えば、調節材510の並進経路の長さを短くするように、前記調節材510を蒸気入口420と空気入口430とを結ぶ線の方向に沿って並進させるような直線的な並進であってもよい。もちろん、前記並進可能な設置は、調節材510による蒸気入口420および/または空気入口430に対する遮蔽方向を変更することができるように、曲線に沿って並進してもよく、それにより、調節材510による蒸気入口420および/または空気入口430に対する遮蔽量を微細化し、蒸気901と空気902との間の比率調節精度を向上させることに貢献する。
【0160】
一実施例では、前記外筐400は蒸気入口420と空気入口430との間に位置する接続壁450を有し、前記調節材510が接続壁450に取り付けられ、前記接続壁450が回動可能に設置され、具体的に、前記調節材510は、対向して設置された取付端と自由端とを有し、前記取付端は接続壁450に可動に接続され、前記駆動部材520の駆動下で、前記調節材510は前記蒸気入口420をカバーするまで前記調節材510の自由端が前記蒸気入口420に向けて回転でき、前記調節材510は前記空気入口430をカバーするように前記空気入口430に向けて回転できる。前記調節材510は、略板状に設置されているか、又は少なくとも前記蒸気入口420と空気入口430とに向けて設置された板面を有している。
【0161】
図2図4を参照して、前記調節材510の板面が前記接続壁450の位置する面に対して回転するように、前記調節材510の取付端を、前記接続壁450に略平行な方向に延びる回転軸線に沿って回動可能に設置することができる。このように設置されることにより、前記調節材510は回転過程において、蒸気901および/または空気902の風通過キャビティシェルを、対向側の排気通路410の内壁と共に囲み、当該風通過キャビティシェルは気流の方向に沿って徐々に拡大して設置され、それによって、蒸気901および/または空気902が流通している間に、蒸気901および/または空気902を十分に拡散させ、蒸気901と空気902との迅速な混合に貢献できる
【0162】
次に、一実施例では、前記駆動部材520は、前記外筐400に設けられた駆動器と伝達機構とを含み、前記伝達機構は前記駆動器と前記調節材とを接続する。なお、前記駆動器は、前記調節材510の作動方法に応じて回転出力軸または伸縮出力軸を有するように設置されてもよく、前記伝達機構は、駆動器と調節材510とを接続し、駆動器の動力を調節材510に伝達する。
【0163】
調節材510の回動取付を例として、一実施例では、前記駆動部材520は駆動モータ521のみを含み、前記駆動モータ521が前記取付端と直接に駆動接続するか、カップリングなどの構造を介して前記取付端と駆動接続し、前記取付端を回動駆動してもよいし、一実施例では、前記駆動モータ521は、ワックスモータのみを含むことができる。前記伝達機構は、リンク機構、レバー機構、電磁伝達機構等であることができ、ここでは割愛する。
【0164】
上記の実施例のように、前記調節材510が取付端を有し、前記取付端が前記接続壁450に回動可能に取り付けられる場合、図6図8を参照して、前記駆動部材520は駆動モータ521と2つの回転部522とを含み、そのうち、前記駆動モータ521は前記外筐400に取り付けられ、具体的には、選択的に排気通路410内に固定的に取り付けられ、前記駆動モータ521は前記制御部材に電気的に接続し、制御部材によって制御されて作動する。2つの回転部522は、前記排気通路410に並列に回動可能に取り付けられ、2つの前記回転部522の一方は前記駆動モータ521に接続され、他方は前記取付端に接続されており、そのうち、2つの前記回転部522は、少なくとも両者が対向する位置に噛み合うギア歯523が設置される。前記回転部522は略盤状に設置され、前記ギア歯523は前記盤側部に設置されていることが理解できる。このように設置することで、駆動モータ521の駆動下で、2つの回転部522は噛み合うギア歯523の伝動により、前記取付端を回動させる。
【0165】
理解を容易にするため、前記駆動モータ521に接続された回転部522を主動回転部522a、前記調節材510の取付端に接続された回転部522を従動回転部522bと定義する。具体的には、一実施例において、主動回転部522aおよび従動回転部522bの少なくとも一方は、対応する前記駆動モータ521および/または前記調節材510に形成されるように設置されていてもよく、従動回転部522bを例として、前記調節材510の取付端の、自由端とは反対側が円弧面状に設置され、且つこの円弧面状の箇所にギア歯523が設置される。前記ギア歯523は、前記円弧面の少なくとも一部に延設可能であり、前記円弧面状に設置された箇所は前記従動回転部522bを構成する。
【0166】
別の実施例では、前記主動回転部522aと前記従動回転部522bのうちの少なくとも一方は個別の部材とすることができ、対応する前記駆動モータ521および/または前記調節材510とは個別に設置され、例えばギア構造として設置することができる。前記主動回転部522aと前記従動回転部522bのそれぞれの回転軸線は間隔をおいて並列に設置することにより、前記主動回転部522aと前記従動回転部522bとの間でより良好な噛み合い伝動を実現することができる。
【0167】
一実施例では、前記調節材510は、前記蒸気入口420と前記空気入口430との間で可動に設置されるための板状本体511と、前記板状本体511の端部に設けられて前記排気通路410の側壁に回動可能に接続されるための取付盤部512とを含み、前記取付盤部512を設置することにより、調節材510と排気通路410の内壁との間の取付安定性を高めることができる。前記駆動部材520は、前記取付盤部512に接続される。
【0168】
なお、前記外筐400は、前記蒸気入口420を形成する第1キャビティシェル400aと、前記空気入口430を形成する第2キャビティシェル400bとを含み、前記板状本体511の対向する両側の板面が前記第1キャビティシェル400a及び前記第2キャビティシェル400bに向けて設置され、前記取付盤部512の中間部は、所在位置の排気通路410の通路壁に回動可能に設置され、前記取付盤部512の板面は、所在位置の排気通路410の通路壁に適合している。前記取付盤部512が透かし彫り状に設置されることで、前記取付盤部512における前記調節材510の質量を軽減することができる。
【0169】
前記駆動部材520は、前記取付盤部512を回動させるように駆動することにより、前記板状本体511を前記蒸気入口420と前記空気入口430との間で回動させる。
【0170】
具体的に、上記のように、前記駆動モータ521に接続された回転部522を主動回転部522a、前記調節材510の取付端に接続された回転部522を従動回転部522bと定義する。前記従動回転部522bは、前記取付盤部512に同軸的に取り付けられ、かつ、前記取付盤部512と、所在位置の前記排気通路410の側壁との間に位置決めされ、前記従動回転部522bの取り付け及び回動がより安定になる。
【0171】
一実施例において、前記調節材510は、板状本体511と、前記板状本体511の端部に設けられた取付盤部512とを含み、前記取付盤部512は、前記排気通路410に回動可能に取り付けられ、前記取付盤部512は前記取付端を構成する。
【0172】
一実施例では、前記調節装置500は、ストッパ構造をさらに含み、すなわち、前記排気システム30は、ストッパ構造をさらに含み、前記ストッパ構造は、前記調節材510が前記蒸気入口420をカバーするところまで移動したときに、前記調節材510を前記外筐400上に位置決めし、および/または、前記調節材510が前記空気入口430をカバーするところまで移動したときに、前記調節材510を前記外筐400上に位置決めすることに使用される。
【0173】
具体的に、前記調節材510は蒸気入口420をカバーするための第1板面を有し、前記ストッパ構造は、前記調節材510が前記蒸気入口420をカバーするところまで移動したとき、前記第1板面及び前記外筐400に接続するために使用され、それによって、調節材510が外筐400に突き当たって跳ね返り、第1板面の蒸気入口420へのカバー効果に影響を及ぼすことを回避する。および/または、前記調節材510は、空気入口430をカバーするための第2板面を有し、前記ストッパ構造は、前記調節材510が前記空気入口430をカバーするところまで移動したとき、前記第2板面と前記外筐400とを接続するために使用され、それによって、調節材510が外筐400に突き当たって跳ね返り、空気入口430に対する第2板面のカバー効果に影響を及ぼすことを回避する。
【0174】
なお、前記ストッパ構造は2つであってもよく、2つのストッパ構造が第1板面と対応する排気通路410の内壁との間、および第2板面と対応する排気通路410の内壁との間に、それぞれ設置されている場合には、2つのストッパ構造が同一に設置されてもよいし、異なるように設置されてもよい。
【0175】
もちろん、前記ストッパ構造の具体的な技術案は多種類であり、第1板面と対応する排気通路410の内壁との間に設置された前記ストッパ構造を例にあげると、前記ストッパ構造は、前記第1板面に設置された接続部と、対応する排気通路410の内壁に設置された突き合わせ部とを備えてもよい。
【0176】
一実施例では、前記接続部は吸着材であってもよく、前記突き合わせ部は吸着フィット材であってもよく、吸着材と吸着フィット材との相互接近時の吸着作用により、第1板面と対応する排気通路410の内壁との接続が実現され、そのうち、前記吸着材は吸盤、磁気構造体等であってもよい。
【0177】
一実施例では、前記接続部は粘着材であってもよく、前記突き合わせ部は粘着フィット材であってもよく、粘着材と粘着フィット材との相互接近時の粘着作用により、第1板面と対応する排気通路410の内壁との接続が実現され、そのうち、前記粘着材は現在の環境下で適用可能なゴムストリップ等であってもよい。
【0178】
一実施例では、前記接続部はバックルであってもよく、前記突き合わせ部はバックル嵌合材であってもよく、バックルとバックル嵌合材との相互接近時のバックル作用により、第1板面と対応する排気通路410の内壁との接続が実現される。
【0179】
もちろん、前記駆動部材520が上記のように主動回転部522aと従動回転部522bとを含む場合、主動回転部522aと従動回転部522bとの間で互いに噛合するギア歯523は、両者が回転していないときに、主動回転部522aと従動回転部522bとの移動状態に対するセルフロックを実現することで、調節材510の移動状態のセルフロックを実現し、上記の調節材510の跳ね返りを回避する目的を達成ことができるので、前記主動回転部522a及び前記従動回転部522bはともに前記ストッパ構造を構成することになる。
【0180】
図6および図8を参照するように、一実施例では、前記調節材510は、板状に設置されており、前記調節材510の前記蒸気入口420に向いている側、および/または、前記調節材510の前記空気入口430に向いている側は当接側513であり、すなわち、上記のような第1板面及び/又は第2板面が位置する一側が前記当接側513を構成している。前記調節材510は、少なくとも前記当接側513に弾性シール層513aが設置された。弾性シール層513aが第1板面に設置されていることを例として、弾性シール層513aは、第1板面が蒸気入口420をカバーする際に、第1板面と蒸気入口420の周側との間の隙間をシールして、蒸気901の漏洩を回避することができる一方、弾性シール層513aは、第1板面が蒸気入口420をカバーする際に、第1板面と蒸気入口420の外周側との相互の衝撃を緩和して衝撃吸収効果を得ることができ、衝突音の除去に貢献し、調節材510および外筐400の耐用年数を向上させることができる。
【0181】
前記弾性シール層513aは、ゴム、シリコーン等の弾性材料で形成されていてもよく、弾性シール層513aは、調節材510と一体に成形することができ、例えば、前記調節材510の少なくとも第1板面が弾性材料からなる。あるいは、弾性シール層513aを調節材510と別体に設置し、両者を着脱可能に接続する。前記弾性シール層513aは、前記第1板面の板面全体に広がっていてもよいし、第1板面と外筐400との接合部に対応して設置されていてもよい。
【0182】
さらに、一実施例では、前記調節材510は、対応する前記蒸気入口420または前記空気入口430に適合する形状および寸法の係合凸部513bが前記当接側513の中間部に設けられている。前記係合凸部513bは、前記調節材510が前記蒸気入口420をカバーするところまで移動したときに、前記蒸気入口420を係止して接続するために使用され、および/または、前記係合凸部513bは、前記調節材510が前記空気入口430をカバーするところまで移動したときに、前記空気入口430を係合させるために使用される。
【0183】
同様に、前記第1板面に設置された前記係合凸部513bを例として、係合凸部513bは、前記第1板面が前記蒸気入口420をカバーする際に蒸気入口420内に係止されることで、第1板面の蒸気入口420に対するカバー効果を高めることができ、上記ストッパ構造を構成することに相当し、調節材510と外筐400との間の確実な接続に貢献する。前記係合凸部513bは蒸気入口420に係止される時に、その外側面がその位置における外筐400の外表面形状に適合するように設置されているので、外筐400の外表面に不必要な凹み構造が形成されることを回避でき、全体の美観の向上に貢献することができる。
【0184】
上記と同様に、前記係合凸部513bは、前記当接側513と一体に形成されていてもよいし、前記当接側513とは別体に形成されていてもよい。前記当接側513には前記弾性シール層513a及び前記係合凸部513bが設けられている場合、前記弾性シール層513aは、前記当接側513の板面全体に広がり、係合凸部513bと当接側513との間に挟持されることが可能であり、または、前記弾性シール層513aは、前記係合凸部513bの周側に沿ってリング状に設置されている。
【0185】
さらに、前記係合凸部513bの少なくとも周側壁は弾性を有するように設けてもよく、前記係合凸部513bが前記蒸気入口420または前記空気入口430に係合したときに、対応する前記蒸気入口420または前記空気入口430の内縁に弾性的に当接して、シール効果および接続強度をさらに強化することができる。
【0186】
また、一実施例では、前記調節材510には案内部が設けられ、前記案内部は、前記排気通路410上に設置された嵌合部480に可動に接続され、前記蒸気入口420と前記空気入口430との間で前記調節材510を移動させるように案内する。前記案内部および嵌合部480の設置は、前記調節材510の移動のための正確な経路を限定することができ、調節材510が移動中に横ずれを起こして離脱することを回避することができる。
【0187】
具体的に、前記案内部はスライド凸部として設置され、スライド溝として設置された嵌合部480とスライド接続する。前記スライド溝の延在方向は前記調節材510の移動方向に適合しており、例えば、前記調節材510が前記蒸気入口420と前記空気入口430との間で往復回動するときに、前記スライド溝は略円弧状に設置されている。
【0188】
次に、図6図7を参照すると、一実施例では、前記調節装置500は、位置センサ600を更に含み、前記位置センサ600は前記外筐400に設けられ、具体的に、前記排気通路410内に設置されることができ、前記位置センサ600は前記制御部材に電気的に接続され、前記制御部材によって制御されて作動することができる。前記位置センサ600は、前記調節材510の位置情報を感知するために使用され、例えば、前記調節材510が移動して前記蒸気入口420をカバーしたとき、前記位置センサ600は、前記制御部材に感知信号を送信し、これにより、内タンク20から排出された蒸気901が排気通路410内に入っているかどうかをよりよく知ることができ、排気システム30と内タンク20との両者の間の作動状態の関連付けが可能になる。
【0189】
前記位置センサ600の具体的な技術案は多種類である。一実施例において、前記位置センサ600は、非接触センサであってもよく、例えば、光センサ、画像認識センサ等であってもよい。これに基づいて、当該位置センサ600は調節材510の移動経路上に設置され、調節材510が位置センサ600を通過するように移動すると、位置センサ600によって捕捉されて感知信号がトリガされる。
【0190】
一実施例において、前記位置センサ600は、接触センサであってもよく、例えば、圧力センサ、ストロークスイッチなどであってもよい。これに基づいて、当該位置センサ600は、上記当接側513、または当接側513に当接する排気通路410の内壁に設置されており、調節材510が移動して蒸気入口420をカバーすると、位置センサ600が突き当たって感知信号がトリガされるようになっている。
【0191】
前記位置センサ600が接触センサである場合を例として、具体的には、一実施例において、前記調節材510は、板状本体511と、前記板状本体511の端部に設けられ、前記排気通路410に回動可能に取り付けられ、前記取付端を構成する取付盤部512と、を備え、前記位置センサ600は、電気接点610を有し、前記取付盤部512の電気接点610に面した側には、前記調節材510が移動して蒸気入口420をカバーしたときに前記電気接点610に当接する接触突起514が設けられている。
【0192】
取付盤部512の設置は、調節材510と排気通路410の内壁との間の取付安定性を高めることができ、前記接触突起514のモーメントを増加させることに貢献し、これにより、前記調節材510が前記蒸気入口420をちょうどカバーしたときに前記接触突起514が前記電気接点610にちょうど当接し、電気接点610に突き当たる力を加え、位置センサ600が現在の状態を捕捉し、感知信号を形成することが理解できる。
【0193】
さらに、一実施例では、前記接触突起514は、前記電気接点610に近い前側と、前記電気接点610から遠い背側とを有し、前記接触突起514の前側壁は、傾斜して設置されてもよく、または円弧面状に設置されてもよく、案内面を形成し、前記接触突起514が前記電気接点610に向かって移動するときに、前記電気接点610との間に干渉が形成され、干渉量が徐々に増加し、すなわち接触突起514が電気接点610に加える突き上げ力が徐々に増加する。
【0194】
および/または、図2および図5を参照すると、一実施例では、前記調節装置500は、温度検知モジュールおよび湿度検知モジュールを含むセンサ800をさらに含み、前記センサ800は、前記排気通路410に設けられ、前記排気通路410における温度および湿度の値をそれぞれ検知するために使用される。そのうち、前記制御部材は前記センサ800に電気的に接続され、受信した前記温度値及び前記湿度値に応じて、所定規則に従って前記調節装置500が対応して動作するように制御する。
【0195】
なお、前記温度検知モジュールおよび前記湿度検知モジュールは別体に設置され、ともに1つの検知モジュールを構成して前記センサ800を構成する。または、前記温度検知モジュールおよび前記湿度検知モジュールは、一体的に構成されて前記センサ800を構成する。
【0196】
また、本出願は、上述したように外筐400と調節装置500とを含む排気システム30を提供する。なお、前記排気システム30内の調節装置500の詳細な構成は、上述した調節装置500の実施例を参照することができ、ここでは割愛する。本出願の排気システム30に上記調節装置500が使用されるので、本出願の排気システム30の実施例は、上記調節装置500の全ての実施例の全ての技術案を含み、達成される技術的効果も全く同じであり、ここでは割愛する。
【0197】
一実施例では、前記外筐400は、前記蒸気入口420が設けられた第1キャビティシェルと、空気入口430が設けられた第2キャビティシェルとを含み、そのうち、前記第1キャビティシェルは、前記第2キャビティシェルと屈曲接続されて、前記第2キャビティシェルとともに前記排気通路内の混合通路セグメントを画定する。
【0198】
具体的に、図2図3を参照すると、前記第1キャビティシェルと前記第2キャビティシェルとは、互いに近づく方向において、前記排気通路410から徐々に遠ざかるように傾斜して設置されており、すなわち、前記第1キャビティシェルと前記第2キャビティシェルとは交差する夾角を有して設置されており、両者の排気通路410に面した側の夾角は180°未満であり、このように設置することで、前記蒸気入口420を介して前記排気通路410に入る蒸気901の流れ方向と、前記空気入口430を介して前記排気通路410に入る空気902の流れ方向とが徐々に近づくように設置されているので、蒸気901と空気902とが混合通路セグメントでより迅速に合流・混合し、蒸気901に対する乾燥効果が向上する。
【0199】
また、本出願は、食器、調理器具、刃物等の洗浄に使用することができる食器洗浄機の排気システムに適用される風路構造を提供することを目的とする。図1図9を参照して、本出願で提供された風路構造を食器洗浄機1の排気システム30に適用した具体的な実施例が図面に示される。
【0200】
図5に関連して、本出願が提供した排気システム30は風路構造及び調節装置500を含み、そのうち、前記排気システム30は、さらに調節装置500を含み、前記風路構造は排気通路410が形成された外筐400を含み、前記排気通路410は順次連通する混合通路セグメント410aと吹出通路セグメント410bとを含み、前記混合通路セグメント410aに蒸気入口420と空気入口430とが設けられる。前記蒸気入口420は食器洗浄機1の内タンク20に連通するためのものであり、前記空気入口430が外部の空気902を取り込むためのものである。
【0201】
前記調節装置500は前記混合通路セグメント410aに取付けられ、前記蒸気入口420を経て前記排気通路410に進入する蒸気901の流量、および/または前記空気入口430を経て前記排気通路410に進入する前記空気902の流量を調節することで、前記排気通路410内に進入する前記蒸気901と前記空気902との比率を制御する。
【0202】
本出願で提供される技術案において、調節装置500は、蒸気入口420から排気通路410に入る蒸気901の流量、及び/又は空気入口430から排気通路410に入る外部の空気902の流量を調節して、排気通路410における蒸気901と空気902との比率を調節可能とし、これにより、内タンク20から蒸気901を大量に排出する場合には、排気通路410に入る蒸気901の流量を効果的に減少させ、十分な空気902を蒸気901に取り込んで蒸気901の迅速な乾燥を実現する。内タンク20から少量の蒸気901を排出する場合には、排気通路410への蒸気901の流量を効果的に増加させ、蒸気901の乾燥効率を向上させる。蒸気入口420と空気入口430とが混合通路セグメント410aに直接連通し、内タンク20から排出された蒸気901を直接乾燥させるので、蒸気901が排気通路へ進入する経路において冷却媒体が形成されて凝縮水が発生することを回避することができる。本出願で提供される技術案により、内タンク20から排出される蒸気901の乾燥効率を向上させるだけでなく、凝縮水の発生を低減ないしは排除し、乾燥効果を最適化することができる。
【0203】
蒸気901と空気902との混合通路セグメント410aでの急速な混合を促進するように、前記外筐400の蒸気入口420は、空気入口430に隣接して設置され、混合通路セグメント410aを限定する。
【0204】
前記外筐400には、一般に、蒸気901と空気902とが混合された混合ガス903を排出するように吹出通路セグメント410bに連通する排気口440が設けられている。具体的には、蒸気入口420と空気入口430とを混合通路セグメント410aにおける吹出通路セグメント410bから離れた一端に近接設置し、吹出通路セグメント410bにおける混合通路セグメント410aから離れた他端に排気口440を設置することで、混合ガス903の流通経路長を適宜長くし、空気902による蒸気901の十分な乾燥を実現することができる。
【0205】
排気通路410は、ハウジング10に対する延在方向に制限はなく、水平方向に延在してもよいし、上下方向に延在してもよいし、その他の方向に延在してもよい。そのうち、排気通路410が上下方向に延設されている場合には、混合通路セグメント410aと吹出通路セグメント410bとが上から下に順に連通し、混合ガス903の排気速度をある程度速くすることに貢献する。
【0206】
図2図3を参照すると、一実施例では、前記外筐400は、前記蒸気入口420が設けられた第1キャビティシェル400aと、前記空気入口430が設けられた第2キャビティシェル400bとを含み、そのうち、前記第1キャビティシェル400aは、前記第2キャビティシェル400bと屈曲接続されて、前記第1キャビティシェル400aと前記第2キャビティシェル400bとの間で前記混合通路セグメント410aが限定される。このように設置すると、蒸気入口420を介して排気通路410内に入った蒸気901と、空気入口430を介して排気通路410内に入った空気902とが、屈曲接続箇所に沿って又は流通した後に混合通路セグメント410a内で均一に混合される。
【0207】
具体的には、前記第1キャビティシェル400aと前記第2キャビティシェル400bとは前記混合通路セグメント410aに面した側に夾角をなし、前記夾角の角度は180°未満である。すなわち、前記第1キャビティシェル400aと前記第2キャビティシェル400bとは、互いに近づく方向において前記排気通路410から徐々に遠ざかるように傾斜して設置されており、前記蒸気入口420を介して前記排気通路410に入る蒸気901の流れ方向と、前記空気入口430を介して前記排気通路410に入る空気902の流れ方向とが徐々に近づくように設置されているので、蒸気901と空気902とが混合通路セグメント410aでより迅速に合流・混合し、蒸気901に対する乾燥効果が向上する。
【0208】
次に、図2図3図5を参照すると、一実施例では、前記外筐400の外壁が内側に窪んで前記排気通路410内に膨出部460’が形成され、前記膨出部460’の外側は前記内タンク20の排気口21をカバーするものであり、前記膨出部460’の側壁に前記蒸気入口420が設けられている。このように設置されることにより、異なる仕様の前記食器洗浄機1における前記風路構造の汎用性を高めることができ、前記膨出部460’は、内タンク20の排気口21を介して排気された蒸気901の方向を改変させた後、蒸気901を蒸気入口420から排気通路410内に案内することができるので、排気システム30における蒸気入口420および空気入口430の位置設計が内タンク20の排気口21の設置位置によって制限されることがなく、前記風路構成の汎用性の向上に貢献できる。
【0209】
更に、一実施例では、前記膨出部460’は、側壁の少なくとも一部が円弧面状に設けられている。前記円弧面状に設けることで、膨出部460’を通過する蒸気901をスムーズに案内でき、蒸気901が蒸気入口420によりスムーズに入ることができる。
【0210】
また、前記外筐400は、導風構造470を排気通路410内に設置することも可能であり、前記導風構造470の具体的な表現形態は様々であり、例えば、蒸気入口420および/または空気入口430に隣接して設置された導風板、または、排気通路410の内側壁に形成された円弧状のセグメントであり、蒸気901と空気902とを急速に混合するように案内し、蒸気901の乾燥が遅れてれ排気通路410の内側壁に凝縮して凝縮水が生成することを回避する。
【0211】
一実施例では、前記外筐400は第1筐体401と第2筐体402とを含み、前記混合通路セグメント410aは前記第1筐体401に形成され、前記吹出通路セグメント410bは前記第2筐体402に少なくとも部分的に形成され、前記第1筐体401は、前記第2筐体402に対して着脱可能に接続される。
【0212】
なお、前記混合通路セグメント410aは、前記第1筐体401に形成されており、前記蒸気入口420及び前記空気入口430は、前記第1筐体401の前記第2筐体402から離れた一端に設置されており、蒸気入口420を介して排気通路410に入った蒸気901と、空気入口430を介して排気通路410に入った空気902とを混合通路セグメント410aで迅速に混合することができる。
【0213】
吹出通路セグメント410bの一部を第1筐体401に形成し、残りの部分を第2筐体402に形成することで、混合通路セグメント410aの長さをできるだけ短くし、混合通路セグメント410aに入った直後の蒸気901を速やかに混合し、速やかに乾燥させることができ、凝縮水が発生しない目的が実現できる。
【0214】
さらに、一実施例では、前記混合通路セグメント410aと前記吹出通路セグメント410bとの接続箇所の少なくとも一部は円弧状に移行している。前記円弧状の移行箇所は、滑らかな案内面を形成することができ、混合通路セグメント410a内の蒸気901と空気902とが案内されて混合した後、より円滑に吹出通路セグメント410b内に進入し、排気通路410の内壁にガスが激しく衝突して騒音が発生することを回避することができる。
【0215】
また、上記に鑑みて、本出願では排気システム30が更に提供され、前記排気システム30は上記のような風路構成と調節装置500とを含み、前記調節装置500は前記混合通路セグメント410a内に取付けられ、前記蒸気入口420を経て前記排気通路410に進入する蒸気の流量、および/または前記空気入口430を経て前記排気通路410に進入する空気902の流量を調節することで、前記排気通路410内に進入する前記蒸気901と前記空気902との比率を制御する。
【0216】
なお、前記排気システム30内の風路構成の詳細な構成は、上述した風路構成の実施例を参照することができ、ここでは割愛する。本出願の排気システム30に上記風路構成が使用されるので、本出願の排気システム30の実施例は、上記風路構成の全ての実施例の全ての技術案を含み、達成される技術的効果も全く同じであり、ここでは割愛する。
【0217】
具体的には、前記調節材510の板面がおおむね前記接続壁450の位置する面に沿ってスライドするように、前記調節材510の取付端を、前記接続壁450と略直交する方向に延びる回転軸線に沿って回動可能に設置することができる。これに基づいて、前記自由端は、1回の回転プロセスで前記蒸気入口420または前記空気入口430を個別に遮蔽するように1つ設置することができ、または、前記自由端を2つ設置することができ、2つの前記自由端は、前記取付端の対向する両側に位置し、略ブレード状である。
【0218】
あるいは、図2図3を参照して、前記調節材510の板面が前記接続壁450の位置する面に対して回転するように、前記調節材510の取付端を、前記接続壁450と略平行する方向に延びる回転軸線に沿って回動可能に設置することができる。このように設置されることにより、前記調節材510は回転過程において、蒸気901および/または空気902の混合通路セグメント410aを、対向側の排気通路410の内壁と共に囲み、当該混合通路セグメント410aは気流の方向に沿って徐々に拡大して設置され、それによって、蒸気901および/または空気902が流通している間に、蒸気901および/または空気902を十分に拡散させ、蒸気901と空気902との迅速な混合に貢献できる。
【0219】
更に、一実施例では、前記調節材510は上記のように、対向して設置された取付端と自由端とを有し、前記取付端は前記蒸気入口420と前記空気入口430との間に回動可能に接続され、前記自由端は、前記混合通路セグメント410aと前記吹出通路セグメント410bとの連通箇所に向かって近接している。このように設置することで、混合通路セグメント410aの長さをできるだけ多く短縮することに貢献し、蒸気入口420を介して排気通路410内に進入する蒸気901及び空気入口430を介して排気通路410内に進入する空気902が、調節材510を経た直後に混合し、速やかに乾燥し、凝縮水が発生しない目的が実現される。
【0220】
また、本出願で食器洗浄機1が提供され、前記食器洗浄機1はハウジング10と、内タンク20と、排気システム30とを含む。なお、前記食器洗浄機1内の排気システムの詳細な構成は、上述した排気システム30の実施例を参照することができ、ここでは割愛する。本出願の食器洗浄機1に上記排気システム30が使用されるので、本出願の食器洗浄機1の実施例は、上記排気システム30の全ての実施例の全ての技術案を含み、達成される技術的効果も全く同じであり、ここでは割愛する。
【0221】
また、本出願で食器洗浄機の制御方法が提供され、図10図15を参照すると、本出願で提供された食器洗浄機の制御方法の具体的な実施例が図面に示される。
【0222】
図10を参照して、本出願が提供した食器洗浄機の制御方法の第1実施例において、食器洗浄機1が提供され、そのうち、前記食器洗浄機1はハウジング10と、内タンク20と、排気システム30とを含み、本出願が提供した前記排気システム30は外筐400と調節装置500とを含み、前記外筐400に排気通路410、第1吸気口420及び第2吸気口430が形成され、そのうち、第1吸気口420及び第2吸気口430はそれぞれ前記排気通路410に連通し、前記第1吸気口420は食器洗浄機1の内タンク20に連通して、前記内タンク20から排出された第1ガス901を取り込むために使用され、前記第2吸気口430は湿度が前記第1ガス901の湿度より低い第2ガス902を取り込むために使用され、前記調節装置500は調節機構500と制御部材とを含み、前記調節機構500は前記制御部材の制御下で、前記第1吸気口420を経て前記排気通路410に進入する前記第1ガス901の流量と、前記第2吸気口430を経て前記排気通路410に進入する前記第2ガス902の流量とをそれぞれ調節することで、前記排気通路410内に進入する前記第1ガス901と前記第2ガス902との比率を制御するためのものである。
【0223】
なお、制御部材は、所定規則又は実際の必要に基づいて、調節機構のインテリジェントな作動を実現することができ、調節機構は、第1吸気口420から排気通路410に入る第1ガス901の流量と、第2吸気口430から排気通路410に入る第2ガス902の流量とをそれぞれ調節して、排気通路410における第1ガス901と第2ガス902との比率を調節可能とすることにより、第1ガス901が内タンク20から大量に排出される場合には、排気通路410に入る第1ガス901の流量を効果的に低減し、十分な第2ガス902を第1ガス901に取り込んで、第1ガス901の迅速な乾燥を実現することができる。また、第1ガス901が内タンク20から少量に排出される場合には、排気通路410への第1ガス901の流量を効果的に増加させ、第1ガス901の乾燥効率を向上させることができる。また、第1吸気口420が排気通路410に直接連通し、内タンク20から排出された第1ガス901を直接乾燥させることができ、第1ガス901が排気通路に入る経路に冷却媒体が形成されて凝縮水が発生することを回避することができる。本出願で提供される技術案により、内タンク20から排出される第1ガス901の乾燥効率を向上させるだけでなく、凝縮水の発生を低減ないしは排除し、乾燥効果を最適化することができる。
【0224】
なお、前記食器洗浄機1の実施例は、上記排気システム30の全ての実施例の全ての技術案を含み、達成される技術的効果も全く同じであり、ここでは割愛する。
【0225】
これに基づいて、前記食器洗浄機の制御方法は、以下のステップを含む。
【0226】
ステップS10において、食器洗浄機1が洗浄段階にあるときに、前記第1吸気口420をカバーするように前記調節機構500を制御する。
【0227】
本実施例では、前記制御部は、前記食器洗浄機1が洗浄段階にあるか否かを多種の方式で監視でき、例えば、食器洗浄機1に既設の制御システムから送信される関連指示を受信したか否かで判断してもよいし、別に設置された検知装置により、内タンク20内の作動状態を検知してもよい。食器洗浄機1が洗浄段階にあるときには、所望の洗浄効果が得られるよう内タンク20内に十分な蒸気を形成する必要があり、第1吸気口420をカバーするよう調節機構を制御することにより、第1ガス901が第1吸気口420を介して排気通路410に進入するのを遮断し、すなわち、内タンク20内の第1ガス901の外部への流出を回避し、熱損失を低減し、排気通路410で凝縮して凝縮水が生成されるのを回避する。
【0228】
ステップS20において、食器洗浄機1が排気段階にあるときに、前記第1吸気口420と前記第2吸気口430とをそれぞれ開放するように前記調節機構500を制御して、前記排気通路410内に入る前記第1ガス901と前記第2ガス902との比率を制御する。
【0229】
具体的には、前記食器洗浄機1が排気段階にあり、蒸気量が多い場合には、前記制御部材は前記調節機構を制御することで、第1吸気口420と第2吸気口430との流通面積をそれぞれ制御し、第1ガス901と第2ガス902とがそれぞれ排気通路410内に入り、且つ両者の比率が適切な範囲内になるようにし、第1ガス901が十分な排気量を有し、第2ガス902が第1ガス901を速やかに乾燥させ、凝縮水の生成を回避する。食器洗浄機1が排気段階にあり、蒸気量が所定値まで低下した場合には、前記制御部材は前記調節機構を制御することで、第1吸気口420が完全に開放するように調節し、第1ガス901を最大流量で排気通路410に進入させ、第1ガス901の速やかな排気を実現することができる。
【0230】
図11を参照すると、本出願が提供した食器洗浄機の制御方法の第2実施例において、上記のように、前記食器洗浄機1は、前記排気通路410に設けられたセンサ800と第1ファン700とをさらに含み、前記センサ800は、湿度感知モジュールを含む。
【0231】
そのうち、前記第1ファン700が前記排気通路410内に設置され、且つ前記制御部材に電気的に接続された場合、前記センサ800は、前記第1ファン700の上流または下流に設置されてもよく、すなわち、実際の必要に応じて、前記排気口440から遠い側に設置されてもよく、または、前記排気口440に近い側に設置されてもよい。
【0232】
この時、食器洗浄機1が排気段階にあるときに、前記第1吸気口420と前記第2吸気口430とをそれぞれ開放するように前記調節機構を制御して、前記排気通路410内に入る前記第1ガス901と前記第2ガス902との比率を制御する上記ステップS20は、以下のステップを含む。
【0233】
ステップS21において、食器洗浄機1が排気段階にあるときに、前記第1吸気口420と前記第2吸気口430とをそれぞれ開放するように前記調節機構500を制御し、前記第1ファン700を第1所定回転数で作動させるように制御する。
【0234】
本実施例では、前記調節機構は上述したように、第1吸気口420と第2吸気口430のそれぞれの流通面積を調節することにより、排気通路410内における第1ガス901と第2ガス902との比率を適切な範囲に調節することを実現できる。さらに、第1ファン700をオンにして、第1ファン700の回転数が第1所定回転数に達するように制御でき、排気通路410内の気体が流通するように駆動して、大きな排気量を形成することができ、食器洗浄機1の乾燥効果の向上に貢献することができる。
【0235】
ステップS22において、前記排気通路410の湿度値を取得する。
【0236】
なお、前記湿度値は、前記排気通路410内に設置された湿度感知モジュールによって感知され得る。前記湿度値は、排気通路410における気体の湿度、すなわち第1ガス901と第2ガス902とが混合された混合気体903の湿度であり、前記排気通路410の乾燥効果を直感的に反映することができる。
【0237】
ステップS26において、前記湿度値が目標湿度閾値まで低下すると、前記第1ファン700の回転数を、第1所定回転数よりも小さい第2所定回転数に調節する。
【0238】
なお、前記湿度値はリアルタイム測定値であり、前記排気通路410が継続的に動作するにつれて前記湿度値は徐々に低下し、前記湿度値が前記目標湿度閾値まで低下すると、食器洗浄機1の現在の乾燥効果が既に目標乾燥効果を達成したか、または目標乾燥効果に近いことを示し、このとき、排気通路410への第1ガス901の流入量が比較的少なくなり、必要な第2ガス902の量が減少するので、第1ファン700の回転数が低下するように調節し、排気通路410内の排気速度を低減させ、排気通路410内での第2ガス902の滞留時間を長くすることで、排気通路410内での第1ガス901の十分な乾燥が実現され、エネルギー損失の節約に貢献する。
【0239】
なお、上記の第1所定回転数、第2所定回転数、および目標湿度閾値は、それぞれ工場出荷時のデフォルト値を使用したり、ユーザがカスタマイズして設定したりするなど、実際のニーズに応じて確定することができる。
【0240】
図12を参照して、本出願が提供した食器洗浄機の制御方法の第3実施例において、上記のように、食器洗浄機1は、前記内タンク20に設けられた第2ファンとヒータをさらに含み、そのうち、前記第2ファンは、前記内タンク20に設けられ、内タンク20内の気体の流通を駆動し、第1ガス901をより迅速に排気通路410へ進入させる。前記第2ファンは、前記制御部材に電気的に接続され、前記制御部材によって制御されて作動可能である。前記ヒータは前記内タンク20内に設けられ、内タンク20内の気体を加熱して所望の熱風を形成することができる。前記ヒータは、前記制御部材に電気的に接続され、前記制御部材によって制御されて作動可能である。
【0241】
上記ステップS26において、前記湿度値が目標湿度閾値まで低下すると、第1ファン700の回転数を、第1所定回転数よりも小さい第2所定回転数に調節する前に、さらに以下のステップを含む。
【0242】
ステップS23において、前記湿度値が前記第1湿度閾値まで低下したときに、前記第2ファンをその所定最小回転数で作動させるように調節する。
【0243】
本実施例では、前記湿度値が第1湿度閾値まで低下すると、排気通路410内の第2ガス902は第1ガス901よりも多くなるので、最初に前記内タンク20における第2ファンを起動して、前記第2ファンによって、内タンク20内の第1ガス901を速やかに排気通路410内に排気して第2ガス902と十分に混合させる。このとき、第2ガス902の流量が相対的に減少するので、第2ファンを所定最小回転数で作動させ、第1ガス901の流速を遅くして、第1ガス901と第2ガス902とを混合するのに十分な時間を予め確保するとともに、第2ファンのエネルギー消費量の低減に貢献する。
【0244】
ステップS24において、前記湿度値が前記第1湿度閾値よりも小さく、かつ、前記第2湿度閾値よりも大きいときに前記第2ファンの回転数を段階的に増加させるように制御し、ここで、前記第1湿度閾値、前記第2湿度閾値、前記目標湿度閾値は順次小さくなっている。
【0245】
本実施例では、前記湿度値が前記第1湿度閾値から第2湿度閾値に十分に近づくまで低下すると、排気通路410内の第2ガス902は第1ガス901よりも多くなり、このとき、第2ファンの回転数を段階的に増加させて、より多くの第1ガス901を排気通路410内に入れ、第2ガス902と混合し、第2ガス902の乾燥能力を十分に利用し、内タンク20内の第1ガス901の迅速な排出に貢献するようにしてもよい。
【0246】
ステップS25において、前記湿度値が前記第1湿度閾値よりも小さく、かつ、前記第2湿度閾値よりも大きく、前記第2ファンの回転数が所定最大回転数に達したときに、前記ヒータを作動させ、前記第1ファン700の回転数を低下させるようにそれぞれ制御する。
【0247】
本実施例では、第2ファンの回転数が最大に達したが、湿度が第2湿度閾値に達していない場合に、ヒータが動作するように制御することができ、ヒータが第2ファンと協働して、第1ガス901の乾燥を内タンク20から直接開始することができ、内タンク20から排気通路410内に入った第1ガス901はすでにある程度の乾燥を実現し、このとき、第1ファン700の回転数が低下するように適切に調節することにより、第1ガス901と第2ガス902の排気通路410内での滞留時間を延長することに貢献し、第1ガス901の完全な乾燥を実現し、凝縮水の発生を完全に排除する。またエネルギー消費を低減し、省エネルギーを達成することができる。
【0248】
図13を参照して、本出願が提供した食器洗浄機の制御方法の第4実施例において、上記に基づいて、前記センサ800は、前記排気通路410における温度値を感知するために使用される温度感知モジュールをさらに含み、前記センサ800は、前記排気通路410に設置され、前記ステップS26において、前記湿度値が前記目標湿度閾値まで低下した場合には、前記第1ファン700の回転数を、前記第1所定回転数よりも小さい第2所定回転数に調節した後、以下のステップS27~S28を含む。
【0249】
ステップS27において、前記排気通路410の温度値を取得する。
【0250】
ステップS28において、前記温度値が所定温度閾値よりも大きい場合には、前記第1ファン700、前記第2ファン及び前記ヒータをオフに制御し、設定時間後には、前記第1ファン700、前記第2ファンをそれぞれの所定最大回転数で作動するように制御し、ヒータを作動するように制御する。
【0251】
なお、前記温度感知モジュールは、前記排気通路410における温度値をリアルタイムで感知し、前記温度値が所定温度閾値よりも大きい場合には、排気通路410内の現在の温度によって、排気通路410における残留した第1ガス901を乾燥させるのに十分であり、したがって、省エネルギーを考慮して、前記第1ファン700、前記第2ファン、および前記ヒータはオフに制御することができる。
【0252】
前記第1ファン700、前記第2ファン及び前記ヒータがオフの間、第1ガス901は一定の流量で排気通路410内に進入し、排気通路410における湿度を徐々に上昇させるので、所定時間後、前記第1ファン700、前記第2ファンをそれぞれの所定最大回転数で作動させ、前記ヒータを作動させるように制御することにより、第1ガス901をより迅速に完全に乾燥させることができる。
【0253】
図14を参照して、本出願が提供した食器洗浄機の制御方法の第5実施例において、ステップS27において、前記排気通路410の温度値を取得した後、ステップS29~ステップS30を更に含む。
【0254】
ステップS29において、前記温度値が所定温度閾値以下である場合には、前記ヒータをオフに制御し、前記第1ファン700及び前記第2ファンをそれぞれの所定最大回転数で作動するように制御する。
【0255】
ステップS30において、前記食器洗浄機1が所定条件を満たした後、前記第1ファン700及び前記第2ファンをオフに制御する。
【0256】
本実施例では、前記温度値が所定温度閾値以下であるが、湿度値が目標湿度値に達しているか、または十分に近づいている場合、排気通路410内の乾燥効果が目標乾燥要求に近づいていることを示しているので、省エネルギーのためにヒータをオフにするように制御し、前記第1ファン700および前記第2ファンをそれぞれの所定最大回転数で作動させるように制御して、第1ガス901をより迅速に完全に乾燥させることができる。
【0257】
前記食器洗浄機1が所定条件を満たした後、前記第1ファン700及び前記第2ファンをオフに制御する。そのうち、前記所定条件は、前記第1ファン700及び前記第2ファンが所定時間だけ作動した場合であってもよいし、前記排気通路410内の湿度値及び温度値の検出を継続して、湿度値及び温度値の両方が所定閾値を満たすと判定された場合であってもよく、制限されない。
【0258】
次に、図15を参照して、本出願が提供した食器洗浄機の制御方法の第6実施例において、最大湿度に基づいてエネルギー消費量を抑えて内タンク20から排出される第1ガス901を乾燥させることができる。
【0259】
具体的に、図1図9に示した食器洗浄機1の構造を参照し、そのうち、前記調節材510の板面が前記接続壁450の位置する面に対して回転するように、前記調節材510の取付端を、前記接続壁450に略平行な方向に延びる回転軸線に沿って回動可能に設置することができる。前記食器洗浄機1は、上記第1ファン700と、第2ファンと、ヒータとを含む。
【0260】
前記第1吸気口420と前記第2吸気口430とは、両者が位置する平面が交差するように設置され、すなわち、上記において、前記第1吸気口420と前記第2吸気口430とは、互いに近づく方向において、前記排気通路410から徐々に離れるように傾斜して設置されている。
【0261】
上記に基づいて、第2吸気口430が位置する平面と第1吸気口420が位置する平面との夾角を70°とし、洗浄開始前に調節材510が第2吸気口430をカバーする状態にあるよう設定すると、洗浄開始時に、調節材510が第1吸気口420に向けて70°回転するように制御され、第1吸気口420が調節材510によって完全にカバーされ、内タンク20内のエネルギー損失が回避され、第2吸気口430を全開にする。
【0262】
洗浄工程が終了して排気段階に入ると、まず、第1ファン700を所定最大回転数までオンに制御して、排気通路410内に第2ガス902が十分に充填されていることを確保し、次に、調節材510を制御して第1吸気口420を開放し、内タンク20を介して排出された第1ガス901を排気通路410内に進入させて第2ガス902と混合させる。このとき、第1ガス901の流量は第2ガス902の流量よりも著しく小さいので、排気通路410に進入した第1ガス901を第2ガス902によって速やかに乾燥させることができ、凝縮水の発生を回避することができる。
【0263】
このとき、排気通路410の現在の湿度値を感知でき、湿度値が88%未満である場合には、まず、第1ガス901の流量が徐々に増加し、第2ガス902の流量が徐々に減少するように、例えば10°の回転角度毎に第1吸気口420を段階的に開放するように調節材510を段階的に回転制御する。
【0264】
第1吸気口420が完全に開放され、湿度値が依然として88%未満である場合、第1ファン700の回転数を所定最大回転数に保持しつつ、第2ファンをオンすることができる。第2ファンは、最初に所定最小回転数で作動し、湿度値が88%未満のままである場合には、第2ファンの回転数を、所定中間回転数、所定最大回転数の順に段階的に増加させる。
【0265】
第1ファン700及び第2ファンがそれぞれの所定最大回転数で作動し、湿度値が依然として88%未満である場合には、続いてヒータをオンにして作動させることができ、このとき、ヒータは、ガス温度を上昇させることにより良好な乾燥効果を達成することができるので、省エネルギーを考慮して、第1ガス901と第2ガス902とが排気通路410内に十分に滞留して混合するように、第1ファン700をその所定最小回転数に調節することができる。
【0266】
次いで、湿度値が70%未満であり、温度値が35℃よりも高い場合、第1ファン700、第2ファンおよびヒータを5分間オフにするように制御することができ、例えば、余熱で第1ガス901の乾燥を継続する。5分後には、第1ファン700、第2ファンをそれぞれ所定最大回転数で作動するように制御し、ヒータをオンにして、湿度値を70%未満に維持するようにしてもよい。
【0267】
逆に、湿度値が70%未満であり、かつ温度値が35℃以下である場合には、第1ファン700、第2ファンをそれぞれ所定最大回転数で作動するように制御し、十分な乾燥を実現した後にオフにすることができる。
【0268】
なお、上述したフローの各ステップの後には、その時点の状態をある期間維持するように設定することができ、具体的な時間の長さは制限されることなく、例えば、図に示す10秒である。また、前記第1ファン700、前記第2ファンのそれぞれの所定最小回転数、所定中間回転数および所定最大回転数は、それぞれ同一に設定されても、または、少なくとも部分的に異なるように設定されていてもよい。もちろん、上記実施例に係る各数値は、食器洗浄機1が実際に作動する過程の作動パラメータを制限するものではなく、状況に応じて調節することができる。
【0269】
なお、前記食器洗浄機1に前記排気システム30が適用された後、コントローラとして設置される制御部材は、食器洗浄機1に既設の制御システムと一体に設置できる。すなわち、食器洗浄機1に既設の制御システムによって、前記制御部材の上記の制御機能の少なくとも一部を実現できる。または、コントローラとして設置される前記制御部材は、前記食器洗浄機1に既設の前記制御システムとは別体で設置でき、それぞれの制御機能を独立して実現することができる。排気システム30が食器洗浄機1との信号伝送を必要とする場合に、前記制御部材は前記制御システムと電気的に接続可能である。
【0270】
なお、前記制御部材は、メモリと、プロセッサと、前記メモリ上に記憶され前記プロセッサ上で実行可能な食器洗浄機の制御プログラムとを含むことができるが、これらに限定されるものではない。前記食器洗浄機の制御プログラムは、上述した食器洗浄機の制御方法のステップを実現するように構成されている。
【0271】
また、本出願は、上述した食器洗浄機の制御方法のステップを、プロセッサが実行することにより実現する食器洗浄機の制御プログラムを記憶した記憶媒体を提供する。そのうち、上述の機能を実現することができるすべてのメモリ、プロセッサ、および記憶媒体は、いずれも本明細書に適用することができ、ここで限定されない。前記記憶媒体は、例えば、オペレーティングシステム、ネットワーク通信モジュール、ユーザインターフェイスモジュール、および食器洗浄機の制御プログラムを含むことができるコンピュータ記憶媒体であり、特に詳細には説明しない。
【0272】
上記は本出願の好ましい実施例に過ぎず、本出願の特許請求の範囲を限定するものではない。本出願の発明思想において、本出願明細書および添付された図面の内容を用いて行われた同等の構造変更、または他の関連技術分野において直接/間接的に適用されたものも、本出願の特許請求の範囲に含まれる。
図1
図2
図3
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【国際調査報告】