(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-04
(54)【発明の名称】パネルのための機械的接続構成
(51)【国際特許分類】
F16B 12/02 20060101AFI20240528BHJP
F16B 5/00 20060101ALI20240528BHJP
F16B 21/00 20060101ALI20240528BHJP
F16B 12/18 20060101ALI20240528BHJP
【FI】
F16B12/02 D
F16B5/00 E
F16B21/00 Z
F16B12/18 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574508
(86)(22)【出願日】2022-03-31
(85)【翻訳文提出日】2024-01-05
(86)【国際出願番号】 SE2022050326
(87)【国際公開番号】W WO2022260567
(87)【国際公開日】2022-12-15
(32)【優先日】2021-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504033441
【氏名又は名称】ベーリンゲ、イノベイション、アクチボラグ
【氏名又は名称原語表記】VAELINGE INNOVATION AB
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100130719
【氏名又は名称】村越 卓
(72)【発明者】
【氏名】ヨーアン、スベンソン
【テーマコード(参考)】
3J001
3J024
3J037
【Fターム(参考)】
3J001FA07
3J001GA10
3J001GB01
3J001HA03
3J001HA07
3J001JD02
3J001KA19
3J001KB03
3J024AA12
3J024BA03
3J024CA13
3J037AA07
3J037BB02
(57)【要約】
パネルのための機械的接続構成は、第1パネル(15)及び第2パネル(16)を備える。第1パネル(15)の面(17)と第2パネル(16)の面(18)は、第1パネル及び第2パネル(15、16)のロック位置において平行で接触している。接続構成は、第1パネル(15)の面(17)における少なくとも1つのロッド状要素(19)と、第2パネル(16)の面(18)における少なくとも1つの対応の挿入凹部(20)とを備える。接続構成は、一端においてロックピン(2)を、他端においてスプリング(1)を有するロック装置(30)を備える。ロックピンの円錐形の端部分の包絡面(31)は、接続状態においてパネル凹部(22)の凹部ロック面(32)と協働するように構成されるピンロック面(33)を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1パネル(15)及び第2パネル(16)を備えるパネルのための機械的接続構成であって、前記第1パネル(15)の面(17)と前記第2パネル(16)の面(18)とは、前記第1パネル及び前記第2パネル(15,16)のロック位置において接触して平行であり、前記接続構成は、前記第1パネル(15)の前記面(17)における少なくとも1つのロッド状要素(19)と、前記第2パネル(16)の前記面(18)における少なくとも1つの対応の挿入凹部(20)と、を備え、前記ロッド状要素(19)は、前記挿入凹部(20)に挿入されるように構成されており、前記ロッド状要素(19)は、前記第1パネル(15)の前記面(17)から第1角度で延びており、前記挿入凹部(20)は、前記第2パネル(16)の前記面(18)から第2角度で前記第2パネル(16)内に延びており、前記第1角度及び前記第2角度の両方が、約30°~約60°の範囲、例えば約40°~約50°の範囲、にあり、前記接続構成はロック装置(30)を備え、当該ロック装置(30)は、一端においてロックピン(2)を備え且つ他端においてスプリング(1)を備え、前記構成が接続状態にある場合、前記スプリング(1)が、前記パネル(15、16)のうちの一方の第1パネル凹部(21)と協働するように構成され、前記ロックピン(2)が、他方のパネル(15、16)の第2パネル凹部(22)と協働するように構成され、前記ロックピン(2)の端部分は、前記ロックピンの端面である上面を有する円錐台などの円錐形であり、前記円錐形端部分の包絡面(31)は、前記接続状態において前記第2パネル凹部(22)の凹部ロック面(32)と協働するように構成されるピンロック面(33)を有することを特徴とする、パネルのための機械的接続構成。
【請求項2】
前記第1角度と前記第2角度との間の差が0.5°~3°である、請求項1に記載の機械的構成。
【請求項3】
前記円錐台の傾斜角が3°~20°、例えば5°~15°、である、請求項1又は2に記載の機械的構成。
【請求項4】
前記円錐台が直錐である、請求項1~3のいずれかに記載の機械的構成。
【請求項5】
前記円錐台の斜高65が前記上面直径66の少なくとも40%である、請求項1~4のいずれかに記載の機械的構成。
【請求項6】
前記ロックピンの側面は、半径方向に延びる凹部(11)を含み、前記凹部は、軸方向に前記ロックピン(2)の前記端部分に向かう内側傾斜面(12)を有し、前記スプリング(1)を伴う前記端部に最も近い凹部開口部のサイドにおいて軸点(13)で始まる、請求項1~5のいずれかに記載の機械的構成。
【請求項7】
前記ロックピン(2)の前記凹部(11)が、凹部開口部及び凹部出口部があるような貫通穴である、請求項6に記載の機械的構成。
【請求項8】
前記ロックピン(2)の前記凹部(11)の幅(62)が、前記ロックピン(2)の直径(61)の30%~70%であり、より好ましくは前記ロックピン(2)の前記直径(61)の40%~60%である、請求項6~7のいずれかに記載の機械的構成。
【請求項9】
前記軸方向における前記凹部開口部の高さ(63)が、前記ロックピン(2)の反対サイドにおける前記凹部出口部の高さ(64)の1.6~2.5倍、例えば約2倍、の大きさである、請求項7に記載の機械的構成。
【請求項10】
前記第1パネル凹部(21)を有する前記パネル(15)が、前記第1パネル凹部(21)に垂直な方向にサービス凹部(23)を有し、前記2つの凹部(21、23)が前記パネル(15)の前記接触面より下方で距離をおいて接続するように配置される、請求項6~9のいずれかに記載の機械的構成。
【請求項11】
前記サービス凹部(23)は、前記2つの凹部(21、23)が交差するように、前記第1パネル凹部(21)を越えて延びる、請求項10に記載の機械的構成。
【請求項12】
前記第2パネル凹部(22)は、前記第2パネル凹部(22)の開口部(44)において面取り部(24)を有し、前記面取り部(24)は、少なくとも前記第2パネル凹部(22)の外周の部分に沿って延びる、請求項1~11のいずれかに記載の機械的構成。
【請求項13】
前記凹部(22)は、前記ロックピン(2)の円錐形状に対応する円錐形状を有する、請求項1~12のいずれかに記載の機械的構成。
【請求項14】
前記ロックピンの長手方向中心軸は前記パネル間の前記接触面に対して垂直である、請求項1~13のいずれかに記載の機械的構成。
【請求項15】
前記ロック装置(30)は、前記ロックピン(2)から最も遠く離れた前記スプリングの端部において、反対の半径方向に突出する2つの部分(14)を有する、請求項1~14のいずれかに記載の機械的構成。
【請求項16】
前記ロックピン(2)の長手方向は、前記2つのパネル(15、16)間の前記接触面に対して角度をなしており、前記角度が約85°~約95°の範囲にある、請求項1~15のいずれかに記載の機械的構成。
【請求項17】
第1パネル(15)及び第2パネル(16)を備えるパネルのための機械的接続構成であって、
前記第1パネル(15)の面(17)と前記第2パネル(16)の面(18)とは、前記第1パネル及び前記第2パネル(15,16)のロック位置において接触して平行であり、
前記接続構成は、前記第1パネル(15)の前記面(17)における少なくとも1つのロッド状要素(19)と、前記第2パネル(16)の前記面(18)における少なくとも1つの対応の挿入凹部(20)と、を備え、
前記ロッド状要素(19)は、前記挿入凹部(20)に挿入されるように構成されており、前記ロッド状要素(19)は、前記第1パネル(15)の前記面(17)から第1角度で延びており、前記挿入凹部(20)は、前記第2パネル(16)の前記面(18)から第2角度で前記第2パネル(16)内に延びており、前記第1角度及び前記第2角度の両方が、約30°~約60°の範囲、例えば約40°~約50°の範囲、にあり、
前記接続構成はロック装置(30)を備え、当該ロック装置(30)は、一端においてロックピン(2)を備え且つ他端においてスプリング(1)を備え、前記構成が接続状態にある場合、前記スプリング(1)が、前記パネル(15、16)のうちの一方の第1パネル凹部(21)と協働するように構成され、前記ロックピン(2)が、他方のパネル(15、16)の第2パネル凹部(22)と協働するように構成され、
前記ロックピン(2)の端部分はピンロック面(33)を有し、当該ピンロック面(33)は前記接続状態において前記第2パネル凹部(22)の凹部ロック面(32)と協働するように構成され、前記ロックピンの側面は半径方向に延びる凹部(11)を有し、前記凹部は、軸方向に前記ロックピン(2)の前記端部分に向かう内側傾斜面(12)を有し、前記スプリング(1)を伴う前記端部に最も近い凹部開口部のサイドにおいて軸点(13)で始まることを特徴とする、パネルのための機械的接続構成。
【請求項18】
前記ロックピン(2)の前記端部分は、前記ピンロック面(33)を有する包絡面(31)を含む、請求項17に記載の機械的構成。
【請求項19】
前記ロックピン(2)の前記凹部(11)は、凹部開口部及び凹部出口部があるような貫通穴である、請求項17又は18に記載の機械的構成。
【請求項20】
前記ロックピン(2)の前記凹部(11)の幅(62)が、前記ロックピン(2)の直径(61)の30%~70%であり、より好ましくは前記ロックピン(2)の前記直径の40%~60%である、請求項17~19のいずれかに記載の機械的構成。
【請求項21】
前記軸方向における前記凹部開口部の高さ(63)が、前記ロックピン(2)の反対サイドにおける前記凹部出口部の高さ(64)の1.6~2.5倍、例えば約2倍、の大きさである、請求項19に記載の機械的構成。
【請求項22】
前記第1パネル凹部(21)を有する前記パネル(15)が、前記第1パネル凹部(21)に垂直な方向にサービス凹部(23)を有し、前記2つの凹部(21、23)が前記パネル(15)の前記接触面より下方で距離をおいて接続するように配置される、請求項17~21のいずれかに記載の機械的構成。
【請求項23】
前記サービス凹部(23)は、前記2つの凹部(21、23)が交差するように、前記第1パネル凹部(21)を越えて延びる、請求項22に記載の機械的構成。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、第1パネル及び第2パネルを備え、第1パネルの面及び第2パネルの面が、第1パネル及び第2パネルのロック位置において接触しており且つ平行である、パネルのための機械的接続構成に関する。接続構成は、第1パネルの面における少なくとも1つのロッド状要素と、第2パネルの面における少なくとも1つの対応の挿入凹部と、を備える。ロッド状要素は、挿入凹部に挿入されるように構成され、ロッド状要素は、第1パネルの面から第1角度で延び、挿入凹部は、第2パネルの面から第2角度で第2パネル内に延びる。第1角度及び第2角度の両者は、30°~60°の範囲であり、より好ましくは40°~50°の範囲であり、接続構成は、一端にスプリングを有し且つ他端にロックピンを有するスプリング式ロック装置を備える。ロック装置は、2つのパネル間の接触面に対して85~95の範囲で一方のパネルの第1パネル凹部に配置され、その構成が接続状態にある場合に他方のパネルの第2パネル凹部に取り付けられるようにロックピンによって配置される。
【背景技術】
【0002】
例えば家具など、2つ以上の物体を1つの部品に組み立てるには、歴史的に、ドリル、ドライバー、ハンマー及びレンチなどの工具が必要だった。
【0003】
クリックフロア(click floors)を皮切りに、工具を必要としない組み立ては更に発展し、家庭内のほぼすべての種類の家具が、工具なしで或いは少なくとも最小限の工具で、組み立てられうるようになった。
【0004】
WO2020/046193は、第1パネル、第2パネル、及び第1パネルを第2パネルにロックするための機械的ロック装置を含むセットを開示する。第1パネルは第1エッジ面を含み、第2パネルは第2パネル面を含む。機械的ロック装置は、第1エッジ面から第1角度で延びる少なくとも1つのロッド状要素を含む。挿入溝は、第2パネル面から第2角度で第2パネル面内に延びる。機械式ロック装置は、少なくとも1つのロック溝及び少なくとも1つのロック部分を更に含む。ロック溝は、第1エッジ面から又は第2パネル面から第3角度で延びる少なくとも1つのロック面を含む。ロック部分は、ロック溝内に挿入され且つロック面に対してロックするように構成される。第3角度は第1角度とは異なる。
【0005】
WO2020/046194は、第1パネル、第2パネル、及び第1パネルを第2パネルにロックするための機械的ロック装置を含むセットを開示する。第1パネルは第1エッジ面を含み、第2パネルは第2パネル面を含む。機械的ロック装置は、第1エッジ面において少なくとも1つのロッド状要素を含み、第2パネル面において少なくとも1つの挿入溝を含む。ロッド状要素は、挿入溝内に挿入されるように構成される。前記セットはまた、第1パネル溝及び第2パネル溝のうちの少なくとも一方に挿入されるように且つ当該少なくとも一方と協働するように構成されたバックパネルと、第2パネルに対する第1パネルのロックのために、バックパネルと第1パネル溝及び/又は第2パネル溝と協働するように構成された少なくとも1つのロックギアと、を備える。
【発明の概要】
【0006】
従って、本開示の実施形態は、好ましくは、添付の特許請求の範囲による機械的接続構成を提供することによって、最小の工具を必要とし且つ2つのパネル間に密な取り付けを有することを容易にする代替の取り付け解決策を更に提供しようとする。
【0007】
本開示の第1態様によれば、パネルのための機械的接続構成は、第1パネル及び第2パネルを備え、第1パネルの面及び第2パネルの面は、第1パネル及び第2パネルのロック位置において接触しており、平行である。接続構成は、第1パネルの面における少なくとも1つのロッド状要素と、第2パネルの面における少なくとも1つの対応の挿入凹部とを備える。ロッド状要素は、挿入凹部に挿入されるように構成される。ロッド状要素は第1パネルの面から第1角度で延び、挿入凹部は第2パネルの面から第2角度で第2パネル内に延びる。第1角度及び第2角度の両者は、約30°~約60°の範囲、例えば約40°~約50°の範囲、である。接続構成はロック装置を備え、当該ロック装置は、一端においてロックピンを有し且つ他端においてスプリングを有し、前記構成が接続状態にある場合、スプリングが、パネルのうちの一方の第1パネル凹部と協働するように構成され、ロックピンが、他方のパネルの第2パネル凹部と協働するように構成される。ロックピンの端部分は、円錐形状、例えばロックピンの端面である上面を含む円錐台形状、である。円錐形状端部分の包絡面は、ピンロック面を含み、当該ピンロック面は、接続された状態において、第2パネル凹部の凹部ロック面と協働するように構成される。
【0008】
本開示の更なる態様によれば、ロックピンの長手方向中心軸は、2つのパネル間の接触面に対して角度をなしており、その角度は約85°~約95°の範囲にある。
【0009】
本開示の更なる態様によれば、第1角度と第2角度との間の差は0.5°~3°である。これは、それらの角度に差がない場合よりも、パネルのよりタイトなフィットを提供する。
【0010】
本開示の更に別の態様によれば、円錐台の傾斜角が、約3°~約20°、例えば5°~15°、である。
【0011】
本開示の別の態様によれば、円錐台は直錐である。
【0012】
円錐台の斜高は、本開示の一態様によれば、上面直径の少なくとも40%である。
【0013】
本開示の更なる態様によれば、ロックピンの側面は半径方向に延びる凹部を含み、当該半径方向に延びる凹部は、ロックピンの端部分に向かって軸方向に傾斜する内面を有し、スプリングを有する端部分に最も近い凹部開口部の側部における軸点で始まる。凹部は、凹部に工具を挿入することにより、接続構成のロックを解除する可能性を提供してもよい。
【0014】
本開示の更なる態様によれば、ロックピンにおける凹部は、凹部開口部及び凹部出口部があるような貫通穴である。これにより、工具がロックピンを通過することを可能にする。
【0015】
本開示の別の態様によれば、ロックピンの凹部の幅は、ロックピンの直径の30%~70%、例えばロックピンの直径の40%~60%、である。
【0016】
本開示の更に別の態様によれば、軸方向におけるロックピンの凹部開口部の高さが、ロックピンの反対側において凹部出口部の1.6~2.5倍、例えば約2倍、である。
【0017】
第1パネル凹部を有するパネルは、本開示の一態様によれば、第1パネル凹部に垂直な方向にサービス凹部を有し、その2つの凹部がパネルの接触面より下で距離をおいて接続するようにサービス凹部が配置される。サービス凹部は、工具をパネルに挿入し、更にロックピンの凹部内に挿入することを可能にする。
【0018】
本開示の更なる態様によれば、サービス凹部は、2つの凹部が交差するように第1パネル凹部を越えて延びる。これにより、工具を挿入し、ロック装置を圧縮状態に保つことが可能である。
【0019】
本開示の一態様によれば、第2パネル凹部は、少なくともその外周の一部に沿って、面取りされた開口エッジを備える。面取りされたエッジは、凹部内へのロックピンのはめ込みを容易にしてもよい。
【0020】
本開示の更なる態様によれば、パネル凹部は、ロックピンの円錐形状に対応する円錐形状を有する。このため、ロック位置において、ロックピンとパネル凹部との間のロック面積が増大する。
【0021】
本開示の更なる態様によれば、パネルにおける凹部が機械加工される。
【0022】
本開示の更に別の態様によれば、ロックピンの長手方向中心軸は、パネル間の接触面に対して垂直である。
【0023】
本開示の更なる態様によれば、ロック装置は、ロックピンから最も遠いスプリングの端部において、2つの反対の半径方向に突出する部分を備える。これは、ロック装置がパネルにおけるその凹部で回転するのを、ある程度止めてもよい。
【0024】
本開示の更に別の態様によれば、ロック装置は、熱可塑性材料などのポリマー材料を備え、ガラス繊維などの強化部を随意的に有する。
【0025】
本開示の更に別の態様によれば、スプリング及びロックピンが一体に射出成形されてもよい。
【0026】
本開示の更に別の態様によれば、パネルは、HDF、MDF又は合板パネルなどの木材ベースのパネルである。
【0027】
本開示の更に別の態様aによれば、第1パネル及び第2パネルから家具部品が形成される。
【0028】
本開示の更に別の態様aによれば、家具部品は、本棚、食器棚、ワードローブ、箱、引き出し、キッチンキャビネット、カウンタートップ、又はテーブルトップなどの家具製品の一部である。
【0029】
本開示の第2態様によれば、パネルのための機械的接続構成は、第1パネル及び第2パネルを備え、第1パネルの面と第2パネルの面とが第1パネル及び第2パネルのロック位置において接触しており、平行である。接続構成は、第1パネルの面における少なくとも1つのロッド状要素と、第2パネルの面における少なくとも1つの対応の挿入凹部とを備え、ロッド状要素は、挿入凹部に挿入されるように構成される。ロッド状要素は第1パネルの面から第1角度で延び、挿入凹部は第2パネルの面から第2角度で第2パネル内に延び、第1角度及び第2角度の両者は約30°~約60°の範囲、例えば約40°~約50°の範囲、にある。接続構成はロック装置を備え、当該ロック装置は、一端においてロックピンを備え、他端においてスプリングを備え、その構成が接続状態にある場合、スプリングが、パネルの一方の第1パネル凹部と協働するように構成され、ロックピンが、他方のパネルの第2パネル凹部と協働するように構成される。ロックピンの端部分はピンロック面を備え、当該ピンロック面は、接続状態において、第2パネル凹部の凹部ロック面と協働するように構成される。ロックピンの側面は、半径方向に延びる凹部を含む。凹部は、軸方向にロックピンの端部分に向かう内側傾斜面を有し、それは、スプリングを有する端部に最も近い凹部開口部のサイドにおいて軸点を起点とする。
【0030】
本開示の更なる態様によれば、ロックピンの端部分は、ピンロック面を含む包絡面を備える。
【0031】
本開示の更なる態様によれば、ロックピンの凹部は、凹部開口部及び凹部出口部があるような貫通穴である。
【0032】
本開示の更なる態様によれば、ロックピンの凹部の幅は、ロックピンの直径の30%~70%であり、より好ましくはロックピンの直径の40%~60%である。
【0033】
本開示の更なる態様によれば、凹部開口の高さは、軸方向において、ロックピンの反対サイドの凹部出口部の高さの1.6~2.5倍、例えば約2倍、である。
【0034】
本開示の更なる態様によれば、第1パネル凹部を有するパネルは、第1パネル凹部に垂直な方向にサービス凹部を有し、2つの凹部がパネルの接触面より下で距離をおいて接続するようにサービス凹部が配置される。
【0035】
本開示の更なる態様によれば、サービス凹部は、2つの凹部が交差するように第1パネル凹部を越えて延びる。
【0036】
本開示の更に別の態様aによれば、第1パネル及び第2パネルから家具部品が形成される。
【0037】
本開示の更に別の態様aによれば、家具部品は、本棚、食器棚、ワードローブ、箱、引き出し、キッチンキャビネット、カウンタートップ、又はテーブルトップなどの家具製品の一部である。
【0038】
「備える/備えている」という用語は、この明細書で使用される場合、記載された特徴、整数、ステップ、又は構成要素の存在を特定するためと理解されるが、1又は複数の他の特徴、整数、ステップ、構成要素、又はそれらのグループの存在又は追加を排除するものではないことが強調されるべきである。
【0039】
本発明の更なる特徴及び利点は、添付の特許請求の範囲及び以下の説明を検討すれば明らかになる。当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、以下に説明するもの以外の実施形態を作り出すように本発明の様々な特徴が組み合わせられうることを認識する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
発明の実施形態が可能であるこれらの及び他の態様、特徴及び利点は、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態の以下の説明から明らかになり、解明される。
【
図1】
図1は、一実施形態のロック装置の斜視図である。
【
図4】
図4~
図9は、ロック装置を用いた1つのパネルの別のパネルに対する取り付けを順に示す。
【
図5】
図4~
図9は、ロック装置を用いた1つのパネルの別のパネルに対する取り付けを順に示す。
【
図6】
図4~
図9は、ロック装置を用いた1つのパネルの別のパネルに対する取り付けを順に示す。
【
図7】
図4~
図9は、ロック装置を用いた1つのパネルの別のパネルに対する取り付けを順に示す。
【
図8】
図4~
図9は、ロック装置を用いた1つのパネルの別のパネルに対する取り付けを順に示す。
【
図9】
図4~
図9は、ロック装置を用いた1つのパネルの別のパネルに対する取り付けを順に示す。
【
図16】
図16は、接続構成によって接合される2つのパネルの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
例示実施形態の詳細な説明
次に、発明の具体的な実施形態が、添付図面を参照して説明される。しかしながら、この発明は、多くの様々な形態で具体化されうるものであり、ここに記載の実施形態に限定して解釈されるべきではない;むしろ、これらの実施形態は、この開示が徹底的かつ完全なものとなり、当業者に発明の範囲を十分に伝えることができるように提供される。添付図面に図示された実施形態の詳細な説明で使用される用語は、発明を限定するものであることを意図するものではない。図面及び説明において、同様の番号は同様の要素を指す。
【0042】
図4~9は、2つのパネルを互いに接続する工程を示す。したがって、第1パネル15、第2パネル16があり、第1パネル15の面17と第2パネル16の面18は、第1パネル及び第2パネル15、16のロック位置で接触し、平行である。その接続構成は、第1パネル15の面17における少なくとも1つのロッド状要素19と、第2パネル16の面18における少なくとも1つの対応の挿入凹部20とを備える。
【0043】
第1パネル15及び/又は第2パネル16は、木質系パネルであってもよい。
【0044】
木質系パネルは、HDF、MDF、又は合板パネルであってもよい。
【0045】
パネル15、16から形成される家具部品は、本棚、食器棚、ワードローブ、箱、引き出し、キッチンキャビネット、カウンタートップ、又はテーブルトップなどの家具製品の一部であってもよい。
【0046】
第1パネル15を第2パネル16に接続する工程は、ロッド状要素19の長手方向中心軸に平行な方向50に第1パネルを第2パネルに対して変位させることと、任意のスプリングのような材料又は構成を含むスプリングの圧縮とを含む。
【0047】
ロッド状要素19は、挿入凹部20に挿入されるように構成される。ロッド状要素19は、第1パネル15の面17から第1角度で延び、挿入凹部20は、第2パネル16の面18から第2角度で第2パネル16内に延びる。第1角度及び第2角度の両者は30~60度であってもよく、例えば35~55度であってもよく、例えば約45°であってもよい。接続構成はロック装置を備え、当該ロック装置は、一端においてスプリング1を含み、他端においてロックピン2を含む。
【0048】
その構成が接続状態にある場合、ロックピン2は、少なくとも部分的に、2つのパネル15,16間の接触面に対してある角度でパネル15,16のうちの一方において第1パネル凹部21に配置され、当該ある角度は約85°~約95°の範囲にあってもよく、ロックピン2の端部分が他方のパネル15,16の第2パネル凹部22にはめ込まれるように配置される。
【0049】
第1パネル凹部21は、ドリル穴などの円筒形の穴であってもよい。第2パネル凹部22は、ドリル穴などの円筒形の穴であってもよい。
【0050】
ロックピン2の端部分は、円錐形状、例えばロックピンの端面である上面を有する円錐台のような形状、であってもよい。
【0051】
接続構成の一実施形態において、ロッド状要素及び他方のパネルの対応の凹部が整列するように、パネル15、16が共に接近させられる。ある点で、
図5に示すように、第2パネル16はロックピン2の頂部に接触している。
【0052】
図6に示すように、パネル15、16がより近づけられ、スプリング1がわずかに圧縮され、
図7及び
図8において、ロックピンの端部2が第2パネル凹部22と並ぶように近づいている。
【0053】
最後に
図9において、ロックピン2が第2パネル凹部22内にはめ込まれ、2つのパネル15、16が互いに接続される。
【0054】
図10Aにおいて、ロックピン2の円錐形の端部分の利点が示されており、すなわち見られるように、ロックピン2及び第2パネル凹部22は完全には整列していない。それにもかかわらず、ロックピン2の円錐形端部分のために、2つのパネル15、16は互いに対してロックされる。接続を更に容易にするために、第2パネル凹部22は、開口部のエッジにおいて面取り部24を含んでいてもよい。面取り部24は、凹部の外周に沿って延びてもよい。
【0055】
図10Bは、
図10Aの一部の拡大であり、ロックピンの円錐形端部分の包絡面31が、接続状態において第2パネル凹部22の凹部ロック面32と協働するように構成されるピンロック面33を含むことを示す。
【0056】
第2パネル凹部22は、第1サイド41と、反対の第2サイド42と、第1サイド41と反対の第2サイド42との間に延びる底面43とを具備してもよい。第1サイドは凹部ロック面32を具備してもよい。
【0057】
第2パネル16は、面18においてより高い密度の材料の層45を含んでいてもよい。凹部ロック面32は、ロック装置のロック強度を高めうる層45内にあってもよい。
【0058】
第1角度と第2角度との間の差は、0.5°~5°であり、例えば1~4であり、好ましくは約3°である。
【0059】
円錐台の傾斜角度は、図示の実施形態において、5~15度であってもよく、例えば8~12度であってもよく、例えば10°であってもよく、円錐台は直錐であってもよい。ロックピンの長手方向の中心軸は、パネル15、16間の接触面に対して垂直である。
【0060】
円錐台の斜高65は、上面直径66の少なくとも40%であってもよく、例えば40%~200%であってもよく、例えば40%~100%であってもよい。
【0061】
円錐台は対称的であってもよい。
【0062】
ロックピンの側面は、半径方向に延びる凹部11を有し、その凹部は、軸方向にロックピン2に向かう内側傾斜面12を有し、且つ、スプリング1を有するロック装置の端部に最も近い凹部開口部のサイドにおいて軸点13で始まる、
図1~3を参照。
【0063】
ロックピンにおける凹部11は、凹部開口部及び凹部出口部があるような貫通穴であってもよい。
【0064】
ロックピン2の凹部11の幅62は、ロックピン2の直径61の30%~70%であってもよく、例えばロックピン2の直径61の40%~60%であってもよい。
【0065】
軸方向の凹部開口部の高さ63は、ロックピン2の反対側の凹部出口部の高さ64の1.6倍~2.5倍の大きさであってもよく、例えば約2倍の大きさであってもよい。
【0066】
第1パネル凹部21を有するパネル15は、第1パネル凹部21に垂直な方向にサービス凹部23を有し、2つの凹部21、23がパネル15の接触面より下方に距離をおいて接続するように配置される。サービス凹部23は、2つの凹部21、23が交差するように、第1パネル凹部21を越えて更に延びる。
【0067】
図11~
図14において、接続構成のロック解除又は分解が示されている。工具25がサービス凹部23に挿入される。工具は、その先端において、ロックピン2を貫通する凹部の傾斜面12の角度εと同様の角度を有していてもよい。工具25がサービス凹部23内に更に押し込まれるほど、スプリングは、
図12~
図14に示すように、パネル15、16を引き離すことができる場合に工具25が凹部を通って完全に押し込まれるまで、より圧縮される。サービス凹部23がパネル凹部21を通過するので、工具25を保持する必要はなく、すなわち工具25はこの位置に留まる。
【0068】
図15Aは、ロックピン2の円錐台形状に対応する円錐形状を有する第2パネル凹部22の代替実施形態を示す。したがって、パネル15,16が互いにロックされる場合に、接触ロック面32,33が増大する。
【0069】
図15Bは、円筒形状端部分を具備するロックピン2の代替実施形態と、円筒形状端部分に対応する円筒形状を具備する第2パネル凹部22の代替実施形態とを示す。したがって、パネル15,16が互いにロックされる場合、接触ロック面32、33が増加する。
【0070】
図15Cは、ロックピン2の代替実施形態と、円錐形状を有する第2パネル凹部22の実施形態とを示す。この組み合わせは、第1パネル凹部及び第2パネル凹部が完全には位置合わせされていなくても、パネル15、16が互いにロックされるという効果をもたらしうる。
【0071】
図15Dは、上面35を含むロックピン2の代替実施形態を示す。上面35は、パネル15、16を互いに接続する工程を容易にしうる丸みを帯びた形状を有する。丸みを帯びた上面35は、上面が第2パネルの面に沿って当該第2パネルの面に対して変位される際に、摩擦を小さくする効果を有しうる。丸みを帯びた上面35は、第2パネル凹部22内へのロックピン2のはめ込みを容易にしうる。丸みを帯びた停止面は、ここに開示される他の実施形態のいずれかと組み合わされてもよい。
【0072】
コンテクストの目的のために、
図16は、上述の接続構成を用いて接続された2つのパネル15、16の例を示す。
【0073】
第1パネル15は、主面51と、平行で反対の主面52と、主面51と反対の主面52との間に延在するエッジ面53とを備えてもよい。
【0074】
第2パネル16は、主面54と、平行で反対の主面55と、主面54と反対の主面55との間に延在するエッジ面56とを備えてもよい。
【0075】
第1パネル15の主面51及び第2パネル16の主面54は、第1パネル15及び第2パネル16のロック位置において互いに垂直であってもよい。
【0076】
第1パネル15のエッジ面53及び第2パネル16の主面54は、第1パネル及び第2パネル15、16のロック位置において平行で接触していてもよい。
【0077】
第2パネル16のエッジ面56は、ロック位置において第1パネル51の主面51と平行であってもよい。
【0078】
コンテクストの目的のため、
図17は、上述の接続構成を用いて接続された2つのパネル15、16の例を示す。
【0079】
第1パネル15は、主面51と、平行で反対の主面52と、主面51と反対の主面52との間に延在するエッジ面53とを備えてもよい。
【0080】
第2パネル16は、主面54と、平行で反対の主面55と、主面54と反対の主面55との間に延在するエッジ面56とを備えることができる。
【0081】
第1パネル15の主面51と第2パネル16の主面54は、第1パネル15と第2パネル16のロック位置において互いに平行であってもよい。
【0082】
第1パネル15のエッジ面53と第2パネル16のエッジ面56は、第1パネル及び第2パネル15、16のロック位置において平行で接触していてもよい。
【0083】
図17の例は、カウンタートップ又はテーブルトップを得るために、2枚のパネルを互いにロックすることができる。
【0084】
パネル15、16の凹部20、21、22、23は機械加工されてもよい。
【0085】
更に、
図1~3に最もよく示されているように、ロック装置30は、ロックピン2から最も離れたスプリングの端部分において2つの反対の半径方向に突出する部分14を備え、それは、工具25がパネル凹部11に挿入できないようにロック装置30が回転する可能性を最小限に抑えうる。
【0086】
スプリング1について、以下はスプリングの実施形態のより詳細な説明である。しかし、任意タイプのスプリングが接続構成のために使用されうる。
【0087】
図1は、スプリング1及びロックピン2を含むロック装置30を示す。ロック装置30は、2つの構成要素をロックするために構成されてもよい。図から分かるように、スプリング1は第1要素及び第2要素7、8の連続体であり、各要素は円盤状部分5及び2つの支柱6(又は2つの支柱9)を含む。円盤状部分5の中心に対して、反対の2つの橋渡し支柱6、9は、中心から等距離に、円盤状部分5の同じ側に配置されている。更に、支柱6、9を有する要素7、8は、円盤状部分5が互いに平行になるように配置されている。支柱6が第2要素8に向けて方向付けられる第1要素7は、第2要素8の支柱9が第1要素7から離れて次の要素に向けられている第2要素8に、支柱6によって接続される。第1要素7の支柱6間の直線は、軸方向に見た場合に、第2要素8の支柱9間の線に対して垂直である。
【0088】
スプリング1のこの実施形態による利点は、スプリング1が圧縮された場合に、スプリングの外径67が増大しないこと、又は外径67の増大が、例えば0.3mm未満など、軽微であることでありうる。これは、スプリング1が圧縮された場合に、スプリング1が第1パネル凹部21において挟み込まれないという効果がありうる。
【0089】
ロック装置30は、熱可塑性材料などのポリマー材料を含んでもよく、任意でガラス繊維などの強化部を有する。
【0090】
スプリング1及びロックピン2は一体に射出成型されてもよい。
【0091】
円盤状部分5は円形であってもよいし卵形であってもよく、円盤状部分5は、中央に配置された円形の開口部10を有していてもよい。従って、示されたスプリング1は、橋渡し支柱6、9を有する一連の円形部分5でできているものとして見ることができる。
【0092】
円形開口部10は、スプリングを貫通して延びる軸方向の穴を形成してもよい。
【0093】
軸方向の穴又は凹部は、ロックピン2の端部に近い直径dが、ロックピン端部2から離れたスプリングの端部における直径Dよりも小さくなるように、わずかに円錐形であってもよい。例えば、Dは、dの大きさの1.05~2倍であってもよく、例えば1.1~1.5倍であってもよく、例えば約1.3倍であってもよい。
【0094】
図示の実施形態では12個の要素があるが、スプリングを使用すべき場所によっては、例えば3~20個、例えば5~15個など、任意の数の要素が考えられうる。
【0095】
隣り合う2つの円盤状部分5間の軸方向距離51は、単一の円盤状部分5の軸方向厚さ52よりも大きい。
【0096】
1つの例示的な実施形態において、1つの円盤状部分上の橋渡し支柱6、9は、軸方向の穴によって分離されてもよく、したがって、1つの円盤状部分上の橋渡し支柱は、橋渡し支柱における軸方向の穴の直径d/Dに等しくてもよい橋渡し支柱距離だけ、分離されてもよい。
【0097】
半径方向における橋渡し支柱距離は、2つの隣り合う円盤状部分5間の軸方向距離51の1.5倍~4倍であってもよく、より好ましくは2つの隣り合う円盤状部分5間の軸方向距離51の2倍~3倍であってもよい。
【0098】
また見られるように、円盤状要素5及び支柱6、9は、ロックピン2とともに、同じ材料から作られる。スプリングは、例えば射出成形されうる。
【0099】
更に、円盤状部分5は、スプリングの端部において、2つの反対の半径方向に突出する部分14を有してもよい。ロック装置がパネルの穴/凹部に挿入されると、これらの突出部分14を有するロックピンは、突出部分14と穴/凹部との間の接触により、回転抵抗を示してもよい。
【0100】
図2に目を向けると、橋渡し支柱6、9は、凹面及び反対の凹面を有してもよい。凹面及び反対の凹面は、隣り合う2つの円盤状部分5間に延びていてもよい。凹面及び反対側の凹面は、半径rの曲面を有していてもよい。半径rは、支柱6、9に隣り合う隣接円盤状部分5間の距離51の約半分としてもよい。
【0101】
円盤状部分5間の軸方向距離は、スプリング1の一端から他端に向かって大きくなってもよい。例えば、その軸方向距離はロックピン2を有する端部においてより大きくてもよいし、その逆でもよい。
【0102】
また、円盤状部分5の平均軸方向厚さは、スプリング1の一方の端部から他方の端部に向かって減少してもよい。これは、スプリングの一端から他端まで円盤状部分5間の角度が大きくなっていることでもわかる。例えば、第2円盤状部分と第3円盤状部分5との間の角度αは、0°に近くてもよく、例えば0~5度であってもよい。その角度は上方に向かって直線的に増加してもよく、それによってロックピン2に近いスプリング2の端部における2つの隣り合う円盤状部分5間の角度βが、スプリングの他方の端部における角度αよりも大きくてもよい。各連続する円盤状部分5間の角度は増加してもよい。
【0103】
スプリングは射出成形されてもよく、わずかに円錐形の形状は成形ピンの回収を容易にする。
【0104】
αからβに増加する角度は、Dからdへの直径の減少を補償するように構成されてもよい。より小さな角度は、円盤状部分5におけるより多くの材料を許容しうる。
【0105】
円盤状部分の軸方向厚さ51は、最も薄い部分で測定される。円盤状部分5の軸方向厚さ51は、軸方向穴/凹部の直径が低減する場合、低減しうる。これは、スプリングの長さ全体を通してのばね定数が、その長さ全体を通して20%よりも大きくは変化しないなど、本質的に一定であるという効果をもたらしうる。
【0106】
ロックピンの側面は、半径方向に延びる凹部11を有し、凹部11は、軸方向にロックピンに向かう内側傾斜面12を有し、ロックピンのスプリングを伴う端部に最も近い凹部開口部のサイドにおいて軸点13で始まる。傾斜面角度εは、ロックピンのサイドから見て、15~45度であってもよく、例えば20~40度であってもよく、例えば約30°であってもよい。
【0107】
図3において、凹部11が、凹部開口部及び凹部出口部があるような貫通穴であることがより明確に示されている。
【0108】
また、スプリング1の先端は、第1パネル15の第1パネル凹部21内へのスプリング1の挿入を容易にするように、面取りされたエッジ26を有する。
【0109】
ここで用いられるように、単数形の「a」、「an」、「the」は、明示的に別段の記載がない限り、複数形も含むことが意図される。この明細書中で使用される場合、用語「含む」、「備える」、「含んでいる」及び/又は「備えている」は、記載された特徴、整数、ステップ、操作、要素、及び/又は構成要素の存在を特定するが、1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、構成要素、及び/又はそれらのグループの存在又は追加を排除するものではないことが更に理解される。ある要素が他の要素に「接続され」又は「結合され」るものとして言及される場合、それは他の要素に直接的に接続又は結合されることも可能であるし、或いは介在要素が存在してもよいことが理解される。
【0110】
別段の定めがない限り、ここで使用される全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、この発明が属する技術分野における当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。更に、一般的に使用されている辞書に定義されているような用語は、関連技術との関連におけるそれらの意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、ここにおいて明示的にそのように定められていない限り、理想化された意味又は過度に形式的な意味では解釈されないことが理解される。
【0111】
本発明のいくつかの実施形態がここにおいて説明及び図示されてきたが、当業者であれば、ここで説明される機能を実行するため及び/又は結果を得るため及び/又は1つ以上の利点を得るための様々な他の手段及び/又は構造を容易に想定することができ、そのような変形及び/又は修正の各々は、本発明の範囲内にあるものとみなされる。より一般的には、当業者であれば、ここに記載されるすべてのパラメータ、寸法、材料、及び構成が例示的なものであることを意味すること、及び、実際のパラメータ、寸法、材料、及び/又は構成は、本発明の1又は複数の教示が使用される特定の1又は複数のアプリケーションに依存することを、容易に理解するであろう。
【0112】
本明細書及び特許請求の範囲においてここで使用される不定冠詞"a"及び"an"は、反対の意味で明確に示されない限り、"少なくとも1つ"を意味すると理解されるべきである。
【0113】
発明の更なる実施形態が以下に説明される:
1. 第1パネル15及び第2パネル16を備えるパネルのための機械的接続構成であって、前記第1パネル15の面17と前記第2パネル16の面18とは、前記第1パネル及び前記第2パネル15,16のロック位置において接触して平行であり、前記接続構成は、前記第1パネル15の前記面17における少なくとも1つのロッド状要素19と、前記第2パネル16の前記面18における少なくとも1つの対応の挿入凹部20と、を備え、前記ロッド状要素19は、前記挿入凹部20に挿入されるように構成されており、前記ロッド状要素19は、前記第1パネル15の前記面17から第1角度で延びており、前記挿入凹部20は、前記第2パネル16の前記面18から第2角度で前記第2パネル16内に延びており、前記第1角度及び前記第2角度の両方が、30°~60°の範囲、より好ましくは約40°~約50°の範囲にあり、前記接続構成が、スプリング装着ロック装置30を備え、スプリング装着ロック装置30は、一端においてスプリング1を有し、他端においてロックピン2を有し、前記構成が接続状態にある場合に、ロックピン2が、パネル15、16のうちの一方の第1ロックピン凹部21において、2つのパネル15,16間の接触面に対して85度~95度の範囲で配置され、ロックピン2が他方のパネル15,16の第2ロックピン凹部22にはめ込まれるように配置され、前記ロックピンの前記ロックピン2は円錐台であり、前記ロックピンの端面は、前記円錐台の上面である、パネルのための機械的接続構成。
【0114】
2. 第1角度と第2角度との間の差は0.5度~3度である、実施形態1による前記構成。
【0115】
3. 前記円錐台の傾斜角が3°~20°、より好ましくは5°~15°、である、先行する実施形態のいずれかに記載の構成。
【0116】
4. 前記円錐台が直錐である、先行する実施形態のいずれかに記載の前記構成。
【0117】
5. 前記円錐台の斜高65が前記上面直径66の少なくとも40%である、先行する実施形態のいずれかに記載の前記構成。
【0118】
6. 前記ロックピンの側面は、半径方向に延びる凹部11を含み、前記凹部は、軸方向に前記ロックピン2に向かう内側傾斜面12を有し、前記ロックピンの前記スプリング1を有する前記端部に最も近い凹部開口部のサイドにおいて軸点13で始まる、先行する実施形態のいずれかに記載の前記構成。
【0119】
7. 前記ロックピン2の前記凹部11が、凹部開口部及び凹部出口部があるような貫通穴である、実施形態6に記載の前記構成。
【0120】
8. 前記ロックピンの前記凹部11の幅62が、前記ロックピン2の直径61の30%~70%であり、より好ましくは前記ロックピンの前記直径の40%~60%である、実施形態6~7のいずれかに記載の前記構成。
【0121】
9. 前記軸方向における前記ロックピンの前記凹部開口部の高さ63が、前記ロックピン2の反対サイドにおける前記凹部出口部の高さ64の1.6~2.1倍の大きさである、実施形態7に記載の前記構成。
【0122】
10. 前記第1パネル凹部21を有する前記パネル15が、前記第1ロックピン凹部21に垂直な方向にサービス凹部23を有し、前記2つの凹部21、23が前記パネル15の前記接触面より下方で距離をおいて接続するように配置される、実施形態6~9のいずれかに記載の前記構成。
【0123】
11. 前記サービス凹部23は、前記2つの凹部21、23が交差するように、前記第1パネル凹部21を越えて延びる、実施形態10に記載の前記構成。
【0124】
12. 前記第2ロックピン凹部22は、少なくともその外周の部分に沿う面取り開口エッジ24を有する、先行する実施形態のいずれかに記載の前記構成。
【0125】
13. 前記凹部22は、前記ロックピン2の円錐台に対応する円錐形状を有する、先行する実施形態のいずれかに記載の前記構成。
【0126】
14. 前記ロックピンの長手方向中心軸は前記パネル間の前記接触面に対して垂直である、先行する実施形態のいずれかに記載の前記構成。
【0127】
15. 前記スプリング装着ロックピン2は、前記ロックピン2から最も遠い前記スプリングの端部において、反対の半径方向に突出する2つの部分14を有する、先行する実施形態のいずれかに記載の前記構成。
【国際調査報告】