(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-04
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/53 20200101AFI20240528BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20240528BHJP
A24F 40/465 20200101ALI20240528BHJP
A24F 40/51 20200101ALI20240528BHJP
A24F 40/60 20200101ALI20240528BHJP
A24F 40/46 20200101ALI20240528BHJP
【FI】
A24F40/53
A24F40/40
A24F40/465
A24F40/51
A24F40/60
A24F40/46
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574707
(86)(22)【出願日】2022-11-09
(85)【翻訳文提出日】2023-12-04
(86)【国際出願番号】 KR2022017506
(87)【国際公開番号】W WO2023085748
(87)【国際公開日】2023-05-19
(31)【優先権主張番号】10-2021-0155185
(32)【優先日】2021-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0020208
(32)【優先日】2022-02-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、トン スン
(72)【発明者】
【氏名】クォン、ヨン ポム
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨン ファン
(72)【発明者】
【氏名】イム、フン イル
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ソク ス
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC10
4B162AC22
4B162AC34
4B162AC41
4B162AD03
4B162AD06
4B162AD15
4B162AD32
(57)【要約】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品が挿入される開口を含むハウジング、ハウジングの内部に位置し、開口を介して挿入されるエアロゾル生成物品を収容する収容空間を含むヒータ組立体、ハウジングとヒータ組立体との間に位置し、エアロゾル生成装置の外部と、収容空間の内部とを流体連通する気流通路、気流通路と隣接するように配されるセンサ、及び該センサと電気的に連結され、センサを介し、気流通路の圧力変化または温度変化を検出するプロセッサを含み、該プロセッサは、気流通路の圧力変化量または温度変化量が指定された値以上であるならば、ユーザのパフ動作が生じたことを示すお知らせを出力することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
エアロゾル生成物品を収容するための開口を含むハウジングと、
前記ハウジングの内部に位置し、前記開口を介して挿入されるエアロゾル生成物品を収容する収容空間を含むヒータ組立体と、
前記ハウジングと前記ヒータ組立体との間に位置し、前記エアロゾル生成装置の外部と、前記収容空間の内部とを連通する気流通路と、
前記気流通路と隣接するように配され、前記気流通路の圧力変化と温度変化とのうち少なくとも一つを検出するためのセンサと、
前記センサと電気的に連結され、前記気流通路の圧力変化と温度変化とのうち少なくとも一つに基づき、ユーザのパフ動作に係わるお知らせを出力するためのプロセッサと、を含む、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記気流通路は、前記ハウジングに形成される空気流入口と、前記収容空間に形成される空気排出口と、を連結するように配され、
前記エアロゾル生成装置の外部の空気は、前記空気流入口を介し、前記気流通路の内部に流入され、前記気流通路に沿って移動し、前記空気排出口を介し、前記収容空間に移動する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記気流通路は、前記収容空間から指定された距離ほど離隔されて配される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記ヒータ組立体は、前記収容空間に挿入されるエアロゾル生成物品を加熱し、エアロゾルを生成するためのヒータを含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記ヒータ組立体は、前記ヒータの外周面を取り囲むように配され、前記ヒータを密閉し、前記ヒータで生じる熱を断熱するための断熱構造体をさらに含む、請求項4に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記ヒータは、
交互の磁場を発生させるコイルと、
前記コイルで生成された交互の磁場に対応して発熱し、前記収容空間に挿入されるエアロゾル生成物品を加熱するサセプタと、を含む、請求項4に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記ヒータの動作が始まった時点から、指定された時間が経過する前には、前記圧力変化及び前記温度変化と関係なく、ユーザのパフ動作が発生しないと判断する、請求項4に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記気流通路の圧力降下が、第1指定値以上であるならば、ユーザのパフ動作に係わる前記お知らせを出力する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記気流通路の温度降下が、第2指定値以上であるならば、ユーザのパフ動作に係わる前記お知らせを出力する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記センサは、
前記気流通路の圧力変化を検出する圧力センサと、
前記圧力センサから離隔されて配され、前記気流通路の温度変化を検出する温度センサと、を含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記気流通路の圧力降下が第1指定値以上であり、前記気流通路の温度降下が第2指定値以上である場合、ユーザのパフ動作に係わる前記お知らせを出力する、請求項10に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
ディスプレイをさらに含み、
前記プロセッサは、ユーザのパフ動作に係わるお知らせを表示するように、前記ディスプレイを制御する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項13】
エアロゾル生成装置の動作方法において、
センサを介し、エアロゾル生成物品が挿入される開口を含むハウジングと、前記開口を介して挿入されるエアロゾル生成物品を収容する収容空間を含むヒータ組立体との間に形成され、前記エアロゾル生成装置の外部と、収容空間とを流体連通する気流通路の圧力変化と温度変化とのうち少なくとも一つを検出する段階と、
前記気流通路の圧力変化と温度変化とのうち少なくとも一つに基づき、ユーザのパフ動作に係わるお知らせを出力する段階と、を含む、方法。
【請求項14】
前記お知らせを出力する段階は、
前記気流通路の圧力降下が、第1指定値以上であるならば、ユーザのパフ動作に係わる前記お知らせを出力する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記お知らせを出力する段階は、
前記気流通路の温度降下が、第2指定値以上であるならば、ユーザのパフ動作に係わる前記お知らせを出力する、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気流通路の圧力変化または温度変化を介し、ユーザのパフ動作を感知することができるエアロゾル生成装置及びその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットを燃焼させてエアロゾルを供給する方法を代替するための技術の需要が増大している。例えば、液体状や固体状のエアロゾル生成物質からエアロゾルを生成するか、あるいは液体状のエアロゾル生成物質から蒸気を生成した後、生成された蒸気を、固体状の香媒体を通過させることにより、香味を有するエアロゾルを供給するというような方法に係わる研究が進められている。
【0003】
最近では、シガレットを燃焼させてエアロゾルを供給する方法を代替するための方案として、エアロゾル生成物品を加熱し、エアロゾルを生成することができるエアロゾル生成装置が提案された。例えば、該エアロゾル生成装置は、ヒータで液体状または固体状のエアロゾル生成物質を所定の温度に加熱し、エアロゾルを生成することができる装置を意味しうる。
【0004】
ユーザが、ライタのような付加用品なしにも喫煙が可能であり、所望するほど喫煙を行うことができるので、エアロゾル生成装置は、ユーザの喫煙便宜性を向上させることができる。特に、ユーザのパフ検出が可能なエアロゾル生成装置に対する研究が増大している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般的に、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品、またはエアロゾル生成物品を加熱する熱源の温度を測定し、該エアロゾル生成物品または該熱源の温度変化に基づき、ユーザのパフ動作を検出する。
【0006】
ただし、その場合、温度を検出するセンサが高温の環境に配されることにより、高温により、センサが誤作動または損傷され、パフ動作の検出精密性が低下されうる。
【0007】
本開示の実施形態を介して解決しようとする課題は、前述の課題に制限されるものではなく、言及されていない課題は、本明細書及び添付図面から、本実施形態が属する技術分野において通常の知識を有する者に明確に理解されうるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の多様な実施形態は、エアロゾル生成物品及びヒータから離隔された気流通路の圧力変化または温度変化を介し、ユーザのパフ動作を検出することができるエアロゾル生成装置及びその動作方法を提供するものである。それにより、パフ動作検出の精密性が向上されうる。
【0009】
一実施形態によるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品が挿入される開口を含むハウジング、該ハウジングの内部に位置し、該開口を介して挿入されるエアロゾル生成物品を収容する収容空間を含むヒータ組立体、該ハウジングと該ヒータ組立体との間に位置し、該エアロゾル生成装置の外部と、該収容空間の内部とを流体連通する気流通路、該気流通路と隣接するように配され、前記気流通路の圧力変化と温度変化とのうち少なくとも一つを検出するためのセンサ、及び該センサと電気的に連結され、該気流通路の圧力変化量と温度変化量とに基づき、ユーザのパフ動作に係わるお知らせを出力するプロセッサを含むものでもある。
【0010】
他の実施形態によるエアロゾル生成装置の動作方法は、センサを介してエアロゾル生成物品が挿入される開口を含むハウジングと、開口を介して挿入されるエアロゾル生成物品を収容する収容空間を含むヒータ組立体との間に形成し、エアロゾル生成装置の外部と、収容空間とを流体連通する気流通路の圧力変化と温度変化とのうち少なくとも一つを検出する過程、及び該気流通路の圧力変化量と温度変化量とのうち少なくとも一つに基づき、ユーザのパフ動作に係わるお知らせを出力する段階を含むものでもある。
【発明の効果】
【0011】
本開示の多様な実施形態によるエアロゾル生成装置は、温度によるセンサの誤作動または損傷を防止することにより、ユーザのパフ動作に係わる検出精密性を向上させることができる。
【0012】
また、本開示の多様な実施形態によるエアロゾル生成装置は、ユーザに、ユーザのパフ動作が生じたというお知らせを出力し、ユーザの使用便宜性を向上させることができる。
【0013】
本実施形態による効果は、前述の効果に制限されるものではなく、言及されていない効果は、本明細書及び添付図面から、本実施形態が属する技術分野において通常の知識を有する者に明確に理解されうるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】一実施形態によるエアロゾル生成装置の斜視図である。
【
図2】一実施形態によるエアロゾル生成装置の構成要素を概略的に現わした断面図である。
【
図3】一実施形態によるエアロゾル生成装置の一部構成要素を拡大して都市した断面図である。
【
図4】
図3に図示されたエアロゾル生成装置において、ユーザのパフ動作による空気の流動を説明するための図である。
【
図5】一実施形態による、エアロゾル生成装置のユーザのパフ動作を検出する過程について説明するためのフローチャートである。
【
図6】他の実施形態による、エアロゾル生成装置のユーザのパフ動作を検出する過程について説明するためのフローチャートである。
【
図7】他の実施形態によるエアロゾル生成装置の一部構成要素を拡大して図示した断面図である。
【
図8】
図7に図示された、エアロゾル生成装置のユーザのパフ動作を検出する過程について説明するためのフローチャートである。
【
図9】他の実施形態によるエアロゾル生成装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本実施形態で使用される用語は、本発明における機能を考慮しながら、可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、それは、当分野に従事する技術者の意図、判例、または新たな技術の出現などによって異なりうる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。従って、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではなく、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とを基に定義されなければならない。
【0016】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含みうるということを意味する。また、明細書に記載された「~部」、「~モジュール」というような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによっても具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0017】
本明細書で使用されているように、「少なくともいずれか1つの」というような表現が、配列された構成要素の前にあるとき、配列されたそれぞれの構成ではない全体構成要素を修飾する。例えば、「a、b及びcのうち少なくともいずれか一つ」という表現は、a、b、c、a及びb、a及びc、b及びc、またはa、b及びcを含むと解釈されなければならない。
【0018】
一実施形態において、エアロゾル生成装置は、内部空間に収容されるシガレットを電気的に加熱し、エアロゾルを生成する装置でもある。
【0019】
エアロゾル生成装置は、ヒータを含むものでもある。一実施形態において、該ヒータは、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、該ヒータは、導電性トラックを含むものでもあり、該導電性トラックに電流が流れれば、該ヒータが加熱されうる。
【0020】
ヒータは、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素または棒状加熱要素を含むものでもあり、該加熱要素の形態により、シガレットの内部または外部を加熱することができる。
【0021】
シガレットは、タバコロッド及びフィルタロッドを含むものでもある。該タバコロッドは、シートによっても作製され、ストランド(strand)よっても作製され、タバコシートが細かく刻まれた刻みタバコによっても作製されうる。また、該タバコロッドは、熱伝導物質によっても取り囲まれる。例えば、該熱伝導物質は、アルミニウムホイルのような金属ホイルでもあるが、それに制限されるものではない。
【0022】
フィルタロッドは、酢酸セルロースフィルタでもある。該フィルタロッドは、少なくとも1以上のセグメントによって構成されうる。例えば、該フィルタロッドは、エアロゾルを冷却する第1セグメント、及びエアロゾル内に含まれた所定成分をフィルタリングする第2セグメントを含むものでもある。
【0023】
他の実施形態において、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を保有するカートリッジを利用し、エアロゾルを生成する装置でもある。
【0024】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を保有するカートリッジ、及びカートリッジを支持する本体を含むものでもある。該カートリッジは、本体と着脱自在に結合されうるが、それに制限されるものではない。該カートリッジは、本体と一体に形成されるか、あるいは組み込まれ、ユーザによって脱着されないように固定されうる。該カートリッジは、内部にエアロゾル生成物質を収容した状態で、本体に装着されうる。ただし、それに制限されるものではなく、該カートリッジが本体に結合された状態で、該カートリッジ内部にエアロゾル生成物質が注入されうる。
【0025】
カートリッジは、液体状、固体状、気体状、ゲル(gel)状のような多様な状態のうちいずれか1つの状態を有するエアロゾル生成物質を保有することができる。該エアロゾル生成物質は、液状組成物を含むものでもある。例えば、該液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。
【0026】
カートリッジは、本体から伝達される電気信号または無線信号などによって作動することにより、該カートリッジ内部のエアロゾル生成物質の相(phase)を気体相に変換し、エアロゾルを発生させる機能を遂行することができる。該エアロゾルは、エアロゾル生成物質から生じた蒸気化された粒子、及び空気が混合された状態の気体を意味しうる。
【0027】
さらに他の実施形態において、エアロゾル生成装置は、液状組成物を加熱し、エアロゾルを生成することができ、生成されたエアロゾルは、シガレットを通過し、ユーザに伝達されうる。すなわち、液状組成物から生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置の気流通路に沿って移動することができ、該気流通路は、エアロゾルがシガレットを通過し、ユーザに伝達されるように構成されうる。
【0028】
さらに他の実施形態において、エアロゾル生成装置は、超音波振動方式を利用し、エアロゾル生成物質からエアロゾルを生成する装置でもある。そのとき、該超音波振動方式は、振動子によって生じる超音波振動でもって、エアロゾル生成物質を霧化させることにより、エアロゾルを発生させる方式を意味しうる。
【0029】
エアロゾル生成装置は、振動子を含むものでもあり、該振動子を介し、短周期の振動を発生させ、エアロゾル生成物質を霧化させることができる。該振動子で生じる振動は、超音波振動でもあり、該超音波振動の周波数帯域は、約100kHzないし約3.5MHz周波数帯域でもあるが、それに制限されるものではない。
【0030】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を吸収する芯をさらに含むものでもある。例えば、該芯は、振動子の少なくとも一領域を取り囲むよううに配されるか、あるいは該振動子の少なくとも一領域と接触するように配されうる。
【0031】
振動子に電圧(例:交流電圧)が印加されることにより、該振動子から、熱及び/または超音波振動が生じることができ、該振動子から生じた熱及び/または超音波振動は、芯に吸収されたエアロゾル生成物質に伝達されうる。該芯に吸収されたエアロゾル生成物質は、振動子から伝達される熱及び/または超音波振動により、気体相に変換され、その結果、エアロゾルが生成されうる。
【0032】
例えば、振動子から生じた熱により、芯に吸収されたエアロゾル生成物質の粘度が低くなり、該振動子から生じた超音波振動によって粘度が低くなったエアロゾル生成物質が微細粒子化されることにより、エアロゾルが生成されうるが、それに制限されるものではない。
【0033】
さらに他の実施形態において、エアロゾル生成装置は、誘導加熱(induction heating)方式でもって、エアロゾル生成装置に収容されるエアロゾル生成物品を加熱することにより、エアロゾルを生成する装置でもある。
【0034】
エアロゾル生成装置は、サセプタ(susceptor)及びコイルを含むものでもある。一実施形態において、該コイルは、サセプタに磁場を印加することができる。該エアロゾル生成装置からコイルに電力が供給されることにより、コイルの内部には、磁場が形成されうる。一実施形態において、該サセプタは、外部磁場によって発熱する磁性体でもある。該サセプタがコイル内部に位置し、磁場が印加されることによって発熱することにより、エアロゾル生成物品が加熱されうる。また、選択的に、該サセプタは、エアロゾル生成物品内に位置しうる。
【0035】
さらに他の実施形態において、エアロゾル生成装置は、クレードル(cradle)をさらに含むものでもある。
【0036】
エアロゾル生成装置は、別途のクレードルと共に、システムを構成することができる。例えば、該クレードルは、エアロゾル生成装置のバッテリを充電することができる。またはクレードルとエアロゾル生成装置とが結合された状態で、ヒータが加熱されうる。
【0037】
以下においては、添付図面を参照し、本開示の実施形態につき、当該技術分野において、通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。本開示は、前述の多様な実施形態のエアロゾル生成装置として具現可能な形態に実施されるか、あるいはさまざまに異なる形態に具現されて実施されるが、ここで説明する実施形態に制限されるものではない。
【0038】
以下においては、図面を参照し、本開示の実施形態について詳細に説明する。
【0039】
図1は、一実施形態によるエアロゾル生成装置の斜視図である。
【0040】
図1を参照すれば、一実施形態によるエアロゾル生成装置10は、エアロゾル生成物品20が挿入されうるハウジング100を含むものでもある。
【0041】
ハウジング100は、エアロゾル生成装置10の全体的な外観を形成し、エアロゾル生成装置10の構成要素が配されうる内部空間(または、「配置空間」)を含むものでもある。図面上には、ハウジング100が全体的に断面が半円状に形成される実施形態についてのみ図示されているが、ハウジング100の形状は、それに限定されるものではない。一実施形態(図示せず)により、ハウジング100は、全体的に円柱状に形成されるか、あるいは多角柱状(例:三角柱状または四角柱状)に形成されうる。
【0042】
ハウジング100の内部空間には、ハウジング100に挿入されるエアロゾル生成物品20を加熱し、エアロゾルを生成するための構成要素、及びユーザのパフ動作を検出するための構成要素が配されるが、それに係わる具体的な説明は、後述する。
【0043】
一実施形態によれば、ハウジング100は、エアロゾル生成物品20がハウジング100の内部に挿入されうる開口100hを含むものでもある。エアロゾル生成物品20の少なくとも一部は、開口100hを介し、ハウジング100の内部に挿入または収容されうる。
【0044】
ハウジング100の内部に挿入または収容されたエアロゾル生成物品20が、ハウジング100の内部で加熱され、その結果、エアロゾルが生成されうる。ハウジング100の内部で生成されたエアロゾルは、挿入されたエアロゾル生成物品20、及び/またはエアロゾル生成物品20と開口100hとの間の空間を介し、エアロゾル生成装置10の外部に排出され、ユーザは、排出されるエアロゾルを吸入することができる。
【0045】
一実施形態によるエアロゾル生成装置10は、視覚的情報が表示されるディスプレイDをさらに含むものでもある。
【0046】
ディスプレイDは、少なくとも一部領域が、ハウジング100の外側に露出されるように配され、エアロゾル生成装置10は、ディスプレイDを介し、ユーザに多様な視覚的な情報を提供することができる。
【0047】
例えば、エアロゾル生成装置10は、ディスプレイDを介し、ユーザのパフ動作の発生いかんに係わる情報、及び/または挿入されたエアロゾル生成物品20の残ったパフ回数に係わる情報を提供することができるが、ディスプレイDを介して提供される情報は、前述の実施形態に限定されるものではない。
【0048】
図2は、一実施形態によるエアロゾル生成装置の構成要素を概略的に示した断面図である。
図2は、
図1に図示されたエアロゾル生成装置をA-A’方向に切断した断面図である。
【0049】
図2を参照すれば、一実施形態によるエアロゾル生成装置10(例:エアロゾル生成装置10(
図1))は、ハウジング100(例:ハウジング100(
図1))、ヒータ組立体200、気流通路300及びセンサ400を含むものでもある。
【0050】
ハウジング100は、エアロゾル生成装置10の全体的な外観を形成し、エアロゾル生成装置10の構成要素が配されうる内部空間を含むものでもある。例えば、ハウジング100の内部空間には、ヒータ組立体200、気流通路300及びセンサ400が配されうるが、それらに限定されるものではない。
【0051】
一実施形態によれば、ハウジング100は、開口100hを含むものでもあり、エアロゾル生成物品20の少なくとも一部は、開口100hを介し、ハウジング100の内部に挿入(または、収容)されうる。図面上には、開口100hが、ハウジング100の+z方向に向かう一領域に形成される実施形態について図示されているが、開口100hの配置構造は、図示された実施形態に限定されるものではない。
【0052】
ヒータ組立体200は、ハウジング100の内部空間に位置し、開口100hを介し、ハウジング100の内部に挿入されるエアロゾル生成物品20を加熱し、エアロゾルを生成することができる。
【0053】
一実施形態によれば、ヒータ組立体200は、開口100hを介し、ハウジング100の内部に挿入されるエアロゾル生成物品20の少なくとも一部を収容するための収容空間200i、及び電力が供給されることによって熱を発生させるヒータ(図示せず)を含むものでもある。収容空間200iに収容されたエアロゾル生成物品20の少なくとも一領域は、ヒータによって加熱され、エアロゾル生成物品20の加熱によって生成された蒸気化された粒子と、開口100hを介し、ハウジング100の内部空間に流入された空気とが混合され、エアロゾルが生成されうる。
【0054】
一実施形態において、ヒータ組立体200のヒータは、誘導加熱式ヒータを含むものでもある。例えば、該ヒータは、電力が供給されることにより、交互の磁場を生成するコイル(または、「導電性コイル」)、及び該コイルで生成される交互の磁場によって熱を生じるサセプタを含むものでもある。該サセプタは、ハウジング100の内部に挿入されるエアロゾル生成物品20の外周面の少なくとも一部を取り囲むように配され、挿入されたエアロゾル生成物品20を加熱することができる。
【0055】
他の例示において、ヒータ組立体200のヒータは、電気抵抗性ヒータを含むものでもある。例えば、該ヒータは、ハウジング100の内部に挿入されるエアロゾル生成物品20の外周面の少なくとも一部を取り囲む配されるフィルムヒータを含むものでもある。該フィルムヒータは、電流が流れることによって熱を生じさせる導電性トラックを含むものでもある。他の実施形態において、ヒータ組立体200のヒータは、ハウジング100に挿入されるエアロゾル生成物品20の内部を加熱することができる針状ヒータ、棒状ヒータ及び管状ヒータのうち少なくとも一つを含むものでもある。前述のヒータは、例えば、エアロゾル生成物品20の少なくとも一領域に挿入され、エアロゾル生成物品20の内部を加熱することができる。
【0056】
ヒータは、前述の実施形態に限定されるものではなく、エアロゾル生成物品20の指定された温度まで加熱することができものであるならば、多様な種類のヒータが使用されうる。本開示において、「指定された温度」は、エアロゾル生成物品20に含まれたエアロゾル生成物質が加熱され、エアロゾルを生成することができる温度を意味しうる。該指定された温度は、エアロゾル生成装置10に事前に指定されうるが、エアロゾル生成装置10の種類及び/またはユーザの操作によって温度が変更されうる。
【0057】
気流通路300は、ハウジング100の内部空間において、ハウジング100とヒータ組立体200との間に位置することができ、それにより、エアロゾル生成装置10の外部と、ヒータ組立体200の収容空間200iとが流体連通(または、流体連結)されうる。
【0058】
一実施形態によれば、気流通路300は、ヒータ組立体200から離隔され、ハウジング100の一領域(例:+z方向に向かういち領域)に形成された空気流入口300iと、ヒータ組立体200の収容空間200iに形成された空気排出口300eとを連結するように配されうる。例えば、気流通路300は、ヒータ組立体200から離隔された状態で、実質的に「U」字形に形成され、ヒータ組立体200を取り囲むように配されうるが、気流通路300の形状は、前述の実施形態に限定されるものではない。
【0059】
気流通路300の前述の配置構造により、エアロゾル生成装置10の外部と、収容空間200iの内部とが流体連通されうる。その結果、エアロゾル生成装置10の外部の空気(以下、「外部空気」と称する)は、空気流入口300iを介し、気流通路300の内部に流入され、気流通路300に沿って移動した後、空気排出口300eを介し、収容空間200iの内部に移動しうる。
【0060】
一実施形態によれば、気流通路300は、ヒータ組立体200の収容空間200iから、指定された距離dほど離隔されるように配され、その結果、気流通路300の温度及び/または圧力は、ヒータ組立体200のヒータで生じる熱によって影響を受けないのである。本開示において、「指定された距離d」は、ヒータ組立体200のヒータで生じる熱により、気流通路300の温度及び/または圧力が影響されない距離を意味し、当該表現は、以下においても、同一意味に使用されうる。
【0061】
センサ400は、ヒータ組立体200の収容空間200iから、指定された距離dほど離隔された気流通路300と隣接するように配され、ユーザのパフ動作検出のためのユーザのパフ動作による気流通路300の温度変化または圧力変化を検出することができる。
【0062】
一実施形態において、センサ400は、ユーザのパフ動作による気流通路300の圧力変化を検出する圧力センサを含むものでもある。他の実施形態において、センサ400は、ユーザのパフ動作による気流通路300の温度変化を検出する温度センサを含むものでもある。
【0063】
他の実施形態において、センサ400は、圧力センサと温度センサとをいずれも含み、ユーザのパフ動作による気流通路300の圧力変化と温度変化とをいずれも検出することができる。当該実施形態に係わる具体的な説明は、後述する。
【0064】
ヒータ組立体200と気流通路300とが隣接するように配される場合、ヒータ組立体200のヒータで生じる熱により、ユーザのパフ動作がない状況においても、気流通路300の温度及び/または圧力が変化する状況が生じうる。
【0065】
なお、一実施形態によるエアロゾル生成装置10においては、気流通路300が、ヒータ組立体200の収容空間200iと、指定された距離dほど離隔されて配されることにより、気流通路300の温度及び/または圧力が、ヒータ組立体200によって影響を受けないのである。その結果、パフ動作の検出正確性が向上されうる。
【0066】
一般的に、エアロゾル生成物品20またはヒータ組立体200の温度変化に基づき、ユーザのパフ動作を検出するエアロゾル生成装置のセンサ400は、高温の環境に露出されてしまう。その場合、センサ400は、熱によって誤作動するか、あるいは損傷されうる。
【0067】
一実施形態によるエアロゾル生成装置10においては、センサ400が、ヒータ組立体200と離隔された気流通路300と隣接するように配されうる。それにより、ヒータ組立体200から生じる熱によるセンサ400の誤作動及び/または損傷が防止され、その結果、ユーザのパフ動作検出の正確性が向上されうる。
【0068】
一実施形態によるエアロゾル生成装置10は、プロセッサ410及びバッテリ420をさらに含むものでもある。
【0069】
プロセッサ410は、エアロゾル生成装置10の動作を全般的に制御することができる。一例示において、プロセッサ410は、ヒータ組立体200のヒータと、電気的または作動的に連結され、該ヒータの作動を制御することができる。他の例示において、プロセッサ410は、センサ400と、電気的または作動的に連結され、センサ400によって検出される気流通路300の圧力または温度の変化に基づき、ユーザのパフ動作を検出することができる。本開示において、「作動的に連結される(operatively connected)」という表現は、構成要素が無線通信で信号をやり取りするか、あるいは光学的信号及び/または磁気信号などをやり取りすることができるように連結された状態を意味するが、当該表現は、以下においても、同一の意味に使用されうる。
【0070】
一実施形態によれば、プロセッサ410は、ハウジング100の内部空間に位置する印刷回路基板(図示せず)に配置または実装され、該印刷回路基板と、ヒータ組立体200のヒータ及び/またはセンサ400とを連結する電気的連結部材(例:ケーブル、C-クリップ、FPCB(flexible printed circuit assembly)など)を介し、ヒータ及び/またはセンサ400と、電気的または作動的に連結されうる。ただし、プロセッサ410の配置構造は、前述の実施形態に限定されるものではなく、一実施形態により、プロセッサ410の配置構造が変更されうる。
【0071】
バッテリ420は、エアロゾル生成装置10の作動に必要な電力を供給することができる。例えば、バッテリ420は、ヒータ組立体200のヒータに電力を供給することができる。他の例として、バッテリ420は、プロセッサ410の作動に必要な電力を供給するか、あるいはセンサ400の作動に必要な電力を供給することもできる。
【0072】
以下においては、
図3及び
図4を参照し、エアロゾル生成装置10のヒータ組立体200の具体的な構成、及びユーザのパフ動作による空気の移動について具体的に述べる。
【0073】
図3は、一実施形態によるエアロゾル生成装置の一部構成要素を拡大して図示した断面図である。
図3は、
図2のエアロゾル生成装置10のヒータ組立体200を具体的に図示した断面図である。
【0074】
図3を参照すれば、一実施形態によるエアロゾル生成装置10は、ハウジング100、ヒータ組立体200、気流通路300及びセンサ400を含むものでもある。一実施形態によるエアロゾル生成装置10の構成要素のうち少なくとも一つは、
図2に図示されたエアロゾル生成装置10の構成要素のうち少なくとも一つと、同一または類似しており、以下において、重複説明は、省略される。
【0075】
ヒータ組立体200は、ハウジング100の内部空間に位置し、開口100hを介し、ハウジング100の内部空間に挿入されたエアロゾル生成物品20を収容するための収容空間200i、及び収容空間200iに収容されたエアロゾル生成物品20を加熱するためのヒータ210を含むものでもある。
【0076】
一実施形態によれば、ヒータ210は、コイル211及びサセプタ212を含み、収容空間200iに収容されたエアロゾル生成物品20の少なくとも一領域を、誘導加熱方式で加熱することができる。
【0077】
コイル211は、サセプタ212の外周面を取り囲むように配され、バッテリ(例:バッテリ420(
図2))から供給される電力を介し、交互の磁場を生成することができる。
【0078】
サセプタ212は、収容空間200iに収容されるエアロゾル生成物品20の外周面の少なくとも一部を取り囲むように配され、収容空間200iに収容されたエアロゾル生成物品20を加熱しうる。例えば、サセプタ212は、コイル211で生成される交互の磁場によって発熱することにより、収容空間200iに収容されたエアロゾル生成物品20を加熱することができる。
【0079】
ただし、ヒータ210の実施形態は、前述の実施形態に限定されるものではない。例えば、ヒータ210は、収容空間200iに収容されたエアロゾル生成物品20の内部及び/または外部を加熱しうる電気抵抗性ヒータを含みうる。
【0080】
一実施形態によれば、ヒータ組立体200は、ヒータ210を密閉するための断熱構造体220をさらに含むものでもある。
【0081】
断熱構造体220は、ヒータ210を取り囲むように配され、ヒータ210を密閉し、ヒータ210により、エアロゾル生成過程で生じる液滴(droplet)が、ヒータ組立体200の外部に流出されることを防止することができる。それにより、該液滴により、エアロゾル生成装置10の構成要素が、誤作動または損傷されることを防止することができる。
【0082】
また、断熱構造体220は、ヒータ210を密閉し、ヒータ210で生じる熱が、ハウジング100の外周面に伝達することを防止することができる。それにより、高温の熱が、ヒータ210から、ハウジング100を把持するユーザの身体(例:手の平)に伝達されることを防止することができる。
【0083】
一実施形態によれば、断熱構造体220は、ヒータ210の外周面の少なくとも一領域(例:下端領域及び側面領域)を取り囲むように配される第1構造221、及び第1構造221の上端に位置し、ヒータ210の外周面の他の領域(例:上端領域)を覆う第2構造222を含むものでもある。ヒータ210は、第1構造221と第2構造222とによって形成される内部空間に位置することができ、第1構造221及び第2構造222は、内部空間に位置するヒータ210を密閉することができる。
【0084】
一実施形態によれば、第2構造222は、第1構造221の上端の少なくとも一領域に結合されうるが、それに限定されるものではない。他の実施形態(図示せず)において、第1構造221と第2構造222は、一体に形成されうる。
【0085】
気流通路300は、ヒータ組立体200から離隔されており、エアロゾル生成装置10の外部と、ヒータ組立体200の収容空間200iとを流体連通することができる。その結果、気流通路300は、外部空気が、収容空間200iの内部に流入されるための流動経路として動作しうる。
【0086】
一実施形態によれば、気流通路300は、ハウジング100の一領域に形成された空気流入口300iと、ヒータ組立体200の収容空間200iに形成された空気排出口300eとを連結するように配されうる。そのとき、空気排出口300eは、ヒータ組立体200の少なくとも一領域を貫通するように形成され、収容空間200iの内部が、気流通路300と連結されうる。
【0087】
外部空気は、気流通路300を介し、収容空間200iの内部に流入されうる。収容空間200iの内部に流入された外部空気は、エアロゾル生成物品20が、ヒータ210によって加熱されることによって生成される蒸気化された粒子と混合され、その結果、エアロゾルが生成されうる。
【0088】
センサ400は、気流通路300と隣接するように配され、気流通路300の温度変化または圧力変化を検出することができる。例えば、センサ400は、気流通路300から、ヒータ組立体200から遠くなる方向に分岐された通路内に位置し、ユーザのパフ動作による気流通路300の温度変化または圧力変化を検出することができる。ただし、センサ400の配置構造は、前述の実施形態に限定されるものではない。
【0089】
一例示において、センサ400は、圧力センサを含み、ユーザのパフ動作による気流通路300の圧力変化量を検出することができるが、それに限定されるものではない。他の例示において、センサ400は、温度センサを含み、ユーザのパフ動作による気流通路300の温度変化量を検出することもできる。
【0090】
センサ400によって検出された気流通路300の温度または圧力の変化量に係わる情報は、プロセッサ(例:プロセッサ410(
図2))に伝送され、該プロセッサは、センサ400によって検出された気流通路300の温度または圧力の変化量に基づき、ユーザのパフ動作が生じたか否かということを検出することができる。ただし、該プロセッサのセンサ400の検出結果を利用したユーザのパフ動作を検出する過程に係わる説明は、後述する。
【0091】
一実施形態によれば、気流通路300は、ヒータ210で生じる熱により、気流通路300の内部の温度及び/または圧力が変化しないように、ヒータ組立体200の収容空間200iから、指定された距離(例:指定された距離d(
図2))ほど離隔されて配されうる。
【0092】
気流通路300とヒータ組立体200とが隣接して配される場合、ユーザのパフ動作がないとしても、ヒータ210で生じる熱により、気流通路300の温度及び/または圧力が変化しうる。前述の場合、ヒータ210で生じる熱による気流通路300の温度及び/または圧力の変化を、ユーザのパフ動作による気流通路300の温度及び/または圧力変化と誤認し、ユーザのパフ動作が生じていないにもかかわらず、ユーザのパフ動作が誤検出されうる。
【0093】
一実施形態によるエアロゾル生成装置10においては、気流通路300が、ヒータ組立体200から、指定された距離ほど離隔されることにより、ヒータ210で生じる熱により、気流通路300の温度及び/または圧力が変わらのである。その結果、ユーザのパフ動作検出の正確性が向上されうる。
【0094】
また、一実施形態によるエアロゾル生成装置10は、エアロゾル生成物品20の温度変化よりは、気流通路300の温度変化または圧力変化に基づき、ユーザのパフ動作を検出することにより、加熱によるエアロゾル生成物品20の特性または状態変化に影響を受けず、ユーザのパフ動作を安定して検出することができる。
【0095】
図4は、
図3に図示されたエアロゾル生成装置において、ユーザのパフ動作による空気の流動について説明するための図面である。
図4に図示されたエアロゾル生成装置10は、
図3のエアロゾル生成装置10と、実質的に同一または類似しており、以下において、重複説明は、省略される。
【0096】
図4を参照すれば、一実施形態によるエアロゾル生成装置10は、センサ400を介し、気流通路300の圧力変化または温度変化を検出し、検出された気流通路300の圧力変化または温度変化に基づき、ユーザのパフ動作を検出することができる。
【0097】
ユーザが、エアロゾル生成物品20に対するパフ動作を遂行する場合、エアロゾル生成装置10の外部と、ハウジング100の内部空間との間に圧力差が生じ、外部空気が空気流入口300iを介し、ハウジング100の内部に流入されうる。ハウジング100の内部に流入された外部空気は、気流通路300に沿って移動し、空気排出口300eを介し、ヒータ組立体200の収容空間200iに流動されうる。
【0098】
そのとき、収容空間200iに流入された外部空気は、エアロゾル生成物品20が加熱されることによって生じる蒸気化された粒子と混合され、エアロゾルを生成することができる。ユーザは、パフ動作を介し、収容空間200iで生成されたエアロゾルを吸入することができる。
【0099】
一実施形態によるエアロゾル生成装置10は、センサ400を介し、ユーザのパフ動作により、外部空気が気流通路300に沿って移動する過程で生じる気流通路300の圧力変化または温度変化を検出することができ、検出された気流通路300の圧力変化量または温度変化量に基づき、ユーザのパフ動作のいかんを検出することができる。
【0100】
また、プロセッサは、ユーザのパフ動作が検出されれば、ユーザに、パフ動作が生じたということを示すお知らせ(または、「ユーザお知らせ」)を出力することができる。
【0101】
例えば、お知らせは、視覚的な情報を介し、ユーザのパフ動作が生じたことを知らせる視覚的お知らせ、聴覚的な情報(例:音)を介し、ユーザのパフ動作が生じたことを知らせる聴覚的お知らせ、及び触覚的な情報(例:振動)を介し、ユーザのパフ動作が生じたことを触覚的お知らせのうち少なくとも一つを含むものでもあるが、それらに限定されるものではない。
【0102】
以下においては、
図5及び
図6を参照し、プロセッサがユーザのパフ動作を検出し、ユーザにお知らせを出力する動作について述べる。
【0103】
図5は、一実施形態によるエアロゾル生成装置のユーザのパフ動作を検出する過程について説明するためのフローチャートである。以下において、
図5に図示されたエアロゾル生成装置のユーザのパフ動作を検出する過程について説明するにおいて、
図2及び/または
図3に図示されたエアロゾル生成装置10の構成要素を参照して説明する。
【0104】
図5を参照すれば、501段階において、一実施形態によるエアロゾル生成装置10(例:エアロゾル生成装置10(
図2、
図3))は、センサ400(例:センサ400(
図2、
図3))を介し、気流通路300(例:気流通路300(
図2、
図3))の圧力変化または温度変化を検出することができる。
【0105】
そのとき、センサ400によって検出された気流通路300の温度変化または圧力変化に係わる情報は、センサ400と、電気的または作動的に連結されたプロセッサ410(例:プロセッサ410(
図2))に伝送されうる。
【0106】
502段階において、一実施形態によるエアロゾル生成装置10のプロセッサ410は、ユーザのパフ動作を検出するために、501段階で検出された気流通路300の圧力変化量または温度変化量と、指定された値とを比較することができる。本開示において、「指定された値」は、ユーザのパフ動作を感知するための基準になる気流通路300の温度変化量値または圧力変化量値を意味しうる。例えば、ユーザのパフ動作が生じる場合には、気流通路300の温度変化量または圧力変化量が、該指定された値以上でもある。また、該指定された値は、プロセッサ410またはメモリ(図示せず)に保存された値でもあり、該指定された値は、エアロゾル生成装置10の種類、使用環境、またはユーザの操作によって変更されうる。
【0107】
ユーザのパフ動作が生じる場合、気流通路300の空気が、エアロゾル生成装置10の外部に排出される過程において、気流通路300の圧力降下(pressure drop)または温度降下(temperature drop)が生じうる。それにより、プロセッサ410は、ユーザのパフ動作を感知するために、センサ400を介して検出された気流通路300の圧力変化量または温度変化量が、指定された値以上であるか否かということを判断することができる。
【0108】
一例示において、プロセッサ410は、気流通路300の圧力降下が、第1指定値以上であるか否かということを判断することができる。
【0109】
他の例示において、プロセッサ410は、ユーザのパフ動作を検出するために、気流通路300の温度降下が、第2指定値以上であるか否かということを判断することができる。そのとき、温度降下の基準になる第2指定値は、圧力降下の基準になる第1指定値と異なる値でもあるが、一実施形態により、該第1指定値と該第2指定値とが同一値でもある。
【0110】
503段階において、一実施形態によるエアロゾル生成装置10のプロセッサ410は、502段階において、気流通路300の圧力変化量または温度変化量が指定された値以上であると判断される場合、ユーザのパフ動作が生じたと判断し、ユーザのパフ動作が生じたことを示すお知らせを出力することができる。
【0111】
一例示において、プロセッサ410は、ディスプレイ(例:ディスプレイD(
図1))またはLEDを介し、ユーザのパフ動作が生じたという視覚的お知らせを出力することができるが、それに限定されるものではない。他の例示において、プロセッサ410は、スピーカを介し、ユーザのパフ動作が生じたという聴覚的お知らせを出力するか、あるいはモータを介して振動を発生させ、ユーザのパフ動作が生じたという触覚的お知らせを出力することもできる。
【0112】
また、一実施形態によるエアロゾル生成装置10のプロセッサ410は、検出されたユーザのパフ回数に基づき、エアロゾル生成物品20の残ったパフ回数を計算し、ユーザに、残ったパフ回数に示すお知らせを出力することもできる。
【0113】
一実施形態によれば、プロセッサ410は、ユーザのパフ動作が遂行されたと判断される場合、ユーザのパフ回数をカウントし、事前に指定されたエアロゾル生成物品20の総パフ回数と、カウントされたユーザのパフ回数との差に基づき、エアロゾル生成物品20の残ったパフ回数を計算することができる。例えば、プロセッサ410は、事前に指定されたエアロゾル生成物品20の総パフ回数が14回であり、カウントされたユーザのパフ回数が6回である場合、エアロゾル生成物品20の残ったパフ回数を8回と計算し、残ったパフ回数に対応するお知らせを出力することができる。
【0114】
なお、502段階において、気流通路300の圧力変化量または温度変化量が、指定された値未満であると判断される場合、一実施形態によるエアロゾル生成装置10は、センサ400のノイズにより、圧力変化または温度変化が感知されるか、あるいは圧力変化または温度変化がないと判断し、501段階ないし502段階をさらに遂行することができる。
【0115】
図6は、他の実施形態によるエアロゾル生成装置のユーザのパフ動作を検出する過程について説明するためのフローチャートである。以下において、
図6に図示されたエアロゾル生成装置のユーザのパフ動作を検出する過程について説明するにおいて、
図2及び/または
図3に図示されたエアロゾル生成装置10の構成要素を参照して説明する。
【0116】
図6を参照すれば、601段階において、エアロゾル生成装置10(例:エアロゾル生成装置10(
図2、
図3))は、センサ400(例:センサ400(
図2、
図3))を介し、気流通路300(例:の気流通路300(
図2、
図3))の圧力変化または温度変化を検出することができる。
【0117】
602段階において、エアロゾル生成装置10のプロセッサ410(例:プロセッサ410(
図2))は、601段階において、センサ400を介して検出された気流通路300の圧力変化量または温度変化量が、指定された値以上であるか否かということを判断することができる。602段階は、
図5の502段階と実質的に同一または類似しており、重複説明は、省略される。
【0118】
603段階において、エアロゾル生成装置10のプロセッサ410は、602段階において、気流通路300の圧力変化量または温度変化量が指定された値以上であると判断される場合、ヒータ210の動作が始まった後、指定された時間が経過した状態であるか否かということを判断することができる。
【0119】
それと異なり、602段階において、気流通路300の圧力変化量または温度変化量が、指定された値未満であると判断される場合、エアロゾル生成装置10は、センサ400のノイズにより、圧力変化または温度変化が誤感知されるか、あるいは圧力変化または温度変化がないと判断し、601段階ないし602段階をさらに遂行することができる。
【0120】
ヒータ210の動作が始まった後、指定された時間の間には、ヒータ210の温度を、エアロゾル生成物品20を加熱するための特定温度まで上昇させるための予熱過程が遂行されうる。本開示で、「指定された時間」は、ヒータ210の動作が始まった後、予熱過程が終了するまでかかる時間間隔(time period)を意味するが、当該表現は、以下においても、同一意味に使用されうる。
【0121】
予熱過程において、ヒータ210で生じる熱により、気流通路300の圧力または温度が変わりうる。その場合、ヒータ210の予熱過程で生じる気流通路300の圧力変化または温度変化が、ユーザのパフ動作による気流通路300の圧力変化または温度変化と誤認されうる(mistaken)。
【0122】
一実施形態によるエアロゾル生成装置10は、気流通路300の圧力変化量または温度変化量が、指定された値以上になれば、ヒータ210の動作の開始から、指定された時間が経過したか否かということを判断することができる。その方式により、予熱過程で生じる気流通路300の圧力変化または温度変化を、ユーザのパフ動作による気流通路300の圧力変化または温度変化と誤認することを防止することができる。
【0123】
604段階において、エアロゾル生成装置10のプロセッサ410は、ヒータ210の動作開始から指定された時間が経過した後、気流通路300の圧力変化量または温度変化量が、指定された値以上であると判断されれば、ユーザのパフ動作により、気流通路300の圧力変化または温度変化が生じたと判断し、ユーザのパフ動作が生じたというお知らせを出力することができる。604段階は、
図5の503段階と実質的に同一または類似しており、以下において、重複説明は、省略される。
【0124】
605段階において、エアロゾル生成装置10のプロセッサ410は、ヒータ210の動作が始まった後、指定された時間が経過する前、気流通路300の圧力変化量または温度変化量が、指定された値以上であると判断されれば、ヒータ210の動作により、気流通路300の圧力変化または温度変化が生じたと判断し、気流通路300の圧力変化または温度変化を無視することができる。
【0125】
そのような方式により、一実施形態によるエアロゾル生成装置10は、601段階ないし605段階を介し、ヒータ210の予熱動作による気流通路300の圧力変化または温度変化を、ユーザのパフ動作による気流通路300の圧力変化または温度変化と誤認しないのである。その結果、ユーザのパフ動作の検出精密性を向上させることができる。
【0126】
図7は、他の実施形態によるエアロゾル生成装置の一部構成要素を拡大して図示した断面図である。
【0127】
図7を参照すれば、他の実施形態によるエアロゾル生成装置10は、ハウジング100、ヒータ組立体200、気流通路300及びセンサ400を含むものでもある。他の実施形態によるエアロゾル生成装置10は、
図3に図示されたエアロゾル生成装置10から、センサ400が変更された装置でもあり、以下において、重複説明は、省略される。
【0128】
センサ400は、気流通路300と隣接するように配され、気流通路300の温度変化及び圧力変化を検出することができる。
【0129】
一実施形態によれば、センサ400は、気流通路300の圧力変化を検出するための圧力センサ401、及び気流通路300の温度変化を検出するための温度センサ402を含むものでもある。
【0130】
圧力センサ401は、気流通路300から、ヒータ組立体200から遠くなる方向に分岐された第1通路内に位置し、ユーザのパフ動作による気流通路300の圧力変化を検出することができる。
【0131】
温度センサ402は、気流通路300から、ヒータ組立体200から遠くなる方向に分岐され、第1通路と離隔された第2通路に配されうる。温度センサ402は、ユーザのパフ動作による気流通路300の温度変化を検出することができる。ただし、図面上に図示された圧力センサ401と温度センサ402との配置構造は、本開示の一実施形態であり、圧力センサ401と温度センサ402との配置構造は、図示された実施形態に限定されるものではない。
【0132】
圧力センサ401及び温度センサ402それぞれは、プロセッサ(例:プロセッサ410(
図2))と電気的または作動的に連結され、圧力センサ401及び温度センサ402によって検出された気流通路300の圧力変化量及び温度変化量に係わる情報は、プロセッサに伝送されうる。
【0133】
プロセッサは、圧力センサ401及び温度センサ402から受信された気流通路300の圧力変化量及び温度変化量に係わる情報に基づき、ユーザのパフ動作の発生を検出し、ユーザに、パフ動作が生じたというお知らせを出力することができる。
【0134】
例えば、プロセッサは、気流通路300の圧力変化量が、第1指定値以上であり、気流通路300の温度変化量が、第2指定値以上である場合、ユーザのパフ動作が生じたと判断し、ユーザのパフ動作が生じたことを示すお知らせを出力することができる。
【0135】
お知らせは、例えば、視覚的な情報を介し、ユーザのパフ動作が生じたことを知らせる視覚的お知らせ、聴覚的な情報(例:音)を介し、ユーザのパフ動作が生じたことを知らせる聴覚的お知らせ、及び触覚的な情報(例:振動)を介し、ユーザのパフ動作が生じたことを触覚的お知らせのうち少なくとも一つを含むものでもあるが、それらに限定されるものではない。
【0136】
以下においては、
図8を参照し、プロセッサのユーザのパフ動作を検出し、ユーザにパフ動作が生じたというお知らせを出力する動作について具体的に述べる。
【0137】
図8は、
図7に図示されたエアロゾル生成装置のユーザのパフ動作を検出する過程について説明するためのフローチャートである。以下において、
図8に図示されたエアロゾル生成装置のユーザのパフ動作を検出する過程について説明するにおいて、
図2及び/または
図7に図示されたエアロゾル生成装置10の構成要素を参照して説明する。
【0138】
図8を参照すれば、801段階において、エアロゾル生成装置10(例:エアロゾル生成装置10(
図2、
図7))は、圧力センサ401(例:圧力センサ401(
図7))及び温度センサ402(例:温度センサ402(
図7))を介し、気流通路300の圧力変化及び温度変化を検出することができる。
【0139】
802段階において、エアロゾル生成装置10のプロセッサ410(例:プロセッサ410(
図2))は、ユーザのパフ動作を検出するために、801段階で検出された気流通路300の圧力変化量及び温度変化量が、指定された値以上であるか否かということを判断することができる。
【0140】
ユーザのパフ動作が生じる場合、気流通路300の空気がエアロゾル生成装置10の外部に排出される過程において、気流通路300の圧力降下または温度降下が生じうる。それにより、プロセッサ410は、圧力センサ401によって検出された気流通路300の圧力変化量が第1指定値以上であり、温度センサ402によって検出された気流通路300の温度変化量が第2指定値以上であるか否かということを判断することができる。
【0141】
本開示において、「第1指定値」は、ユーザのパフ動作を感知する基準になる気流通路300の圧力変化量を意味しうる。ユーザのパフ動作が生じる場合には、気流通路300の圧力変化量が第1指定値以上にもなる。また、「第2指定値」は、ユーザのパフ動作を感知する基準になる気流通路300の温度変化量を意味しうる。ユーザのパフ動作が生じる場合には、気流通路300の温度変化量が第2指定値以上にもなる。
【0142】
803段階において、エアロゾル生成装置10のプロセッサ410は、802段階において、気流通路300の圧力変化量が第1指定値以上であり、気流通路300の温度変化量が第2指定値以上であると判断される場合、ヒータ210の動作が始まった後、指定された時間が経過した状態であるか否かということを判断することができる。
【0143】
ヒータ210の動作が始まった後、指定された時間の間には、ヒータ210の温度をエアロゾル生成物品20を加熱するための特定温度まで上昇させるための予熱過程が遂行されうる。該予熱過程において、ヒータ210で生じる熱により、気流通路300の圧力または温度が変わりうる。その場合、ヒータ210の予熱過程で生じる気流通路300の圧力変化または温度変化が、ユーザのパフ動作による気流通路300の圧力変化または温度変化と誤認されうる。
【0144】
一実施形態によるエアロゾル生成装置10は、気流通路300の圧力変化量が第1指定値以上であり、温度変化量が第2指定値以上になったとき、ヒータ210の動作の開始から、指定された時間が経過したか否かということを判断することができる。そのような方式により、予熱過程で生じる気流通路300の圧力変化または温度変化が、ユーザのパフ動作による気流通路300の圧力変化または温度変化と誤認されることが防止されうる。
【0145】
なお、802段階において、気流通路300の圧力変化量が、第1指定値未満であるか、あるいは温度変化量が、第2指定値未満であると判断される場合、エアロゾル生成装置10は、センサ400のノイズにより、圧力変化または温度変化が感知されるか、あるいは圧力変化または温度変化がないと判断することができる。その場合、エアロゾル生成装置10は、801段階ないし802段階を繰り返し遂行することができる。
【0146】
804段階において、エアロゾル生成装置10のプロセッサ410は、ヒータ210の動作の開始から指定された時間が経過した後、気流通路300の圧力変化量が、第1指定値以上であり、温度変化量が、第2指定値以上になったと判断されれば、ユーザのパフ動作により、気流通路300の圧力変化または温度変化が生じたと判断し、ユーザのパフ動作が生じたというお知らせを出力することができる。
【0147】
一例示において、プロセッサ410は、ディスプレイ(例:ディスプレイD(
図1))またはLEDを介し、ユーザのパフ動作が生じたという視覚的お知らせを出力することができるが、それに限定されるものではない。他の例示において、プロセッサ410は、スピーカを介し、ユーザのパフ動作が生じたという聴覚的お知らせを出力するか、あるいはモータを介して振動を発生させ、ユーザのパフ動作が生じたという触覚的お知らせを出力することもできる。
【0148】
また、他の実施形態によるエアロゾル生成装置10のプロセッサ410は、感知されたユーザのパフ回数に基づき、エアロゾル生成物品20の残ったパフ回数を計算し、ユーザに、残ったパフ回数に示すお知らせを出力することもできる。
【0149】
一実施形態によれば、プロセッサ410は、ユーザのパフ動作が遂行されたと判断される場合、ユーザのパフ回数をカウントし、事前に指定されたエアロゾル生成物品20の総パフ回数と、カウントされたユーザのパフ回数との差に基づき、エアロゾル生成物品20の残ったパフ回数を計算し、ユーザにお知らせを出力することができる。
【0150】
805段階において、エアロゾル生成装置10のプロセッサ410は、ヒータ210の動作の開始から指定された時間が経過する前、気流通路300の圧力変化量が、第1指定値以上であり、温度変化量が、第2指定値以上になったと判断されれば、ヒータ210の動作により、気流通路300の圧力変化または温度変化が生じたと判断し、気流通路300の圧力変化または温度変化を無視することができる。
【0151】
そのような方式により、一実施形態によるエアロゾル生成装置10は、801段階ないし805段階を介し、ヒータ210の予熱動作による気流通路300の圧力変化または温度変化を、ユーザのパフ動作による気流通路300の圧力変化または温度変化と誤認しないのである。その結果、エアロゾル生成装置10は、ユーザのパフ動作を、さらに精密に検出し、ユーザに、正確なパフ情報を提供することができる。
【0152】
図9は、他の実施形態によるエアロゾル生成装置のブロック図である。
【0153】
エアロゾル生成装置900は、制御部910、センシング部920、出力部930、バッテリ940、ヒータ950、ユーザ入力部960、メモリ970及び通信部980を含むものでもある。ただし、エアロゾル生成装置900の内部構造は、
図9に図示されたところに制限されるものではない。すなわち、エアロゾル生成装置900の設計により、
図9に図示された構成のうち一部が省略されるか、あるいは新たな構成がさらに追加されうるということは、の実施形態と係わる技術分野において通常の知識を有する者であるならば、理解することができるであろう。
【0154】
センシング部920は、エアロゾル生成装置900の状態、またはエアロゾル生成装置900周辺の状態を感知し、感知された情報を、制御部910に伝達することができる。制御部910は、前記感知された情報に基づき、ヒータ950の動作制御、喫煙の制限、エアロゾル生成物品(例:シガレット、カートリッジなど)の挿入いかん判断、お知らせ表示のような多様な機能が遂行されるように、エアロゾル生成装置900を制御することができる。
【0155】
センシング部920は、温度センサ922、挿入感知センサ924及びパフセンサ926のうち少なくとも一つを含むものでもあるが、それらに制限されるものではない。
【0156】
温度センサ922は、ヒータ950(または、エアロゾル生成物質)が加熱される温度を感知することができる。エアロゾル生成装置900は、ヒータ950の温度を感知する別途の温度センサを含むか、あるいはヒータ950自体が温度センサの役目を行うことができる。または、温度センサ922は、バッテリ940の温度をモニタリングするように、バッテリ940の周囲に配されたものでもある。
【0157】
挿入感知センサ924は、エアロゾル生成物品の挿入及び/または除去を感知することができる。例えば、挿入感知センサ924は、フィルムセンサ、圧力センサ、光センサ、抵抗性センサ、容量性センサ、誘導性センサ及び赤外線センサのうち少なくとも一つを含むものでもあり、該エアロゾル生成物品が挿入及び/または除去されることによる信号変化を感知することができる。
【0158】
パフセンサ926は、気流通路または気流チャンネルの多様な物理的変化に基づき、ユーザのパフを感知することができる。例えば、パフセンサ926は、温度変化、流量(flow)変化、電圧変化及び圧力変化のうちいずれか一つに基づき、ユーザのパフを感知することができる。
【0159】
センシング部920は、前述のセンサ(温度センサ922、挿入感知センサ924及びパフセンサ926)以外に、温度/湿度センサ、気圧センサ、地磁気センサ(magnetic sensor)、加速度センサ(acceleration sensor)、ジャイロスコープセンサ、位置センサ(例えば、GPS(global positioning system))、近接センサ及びRGB(red-green-blue)センサ(illuminance sensor)のうち少なくとも一つをさらに含むものでもある。各センサの機能は、その名称から、通常の技術者であるならば、直観的に推論することができるので、具体的な説明は、省略されうる。
【0160】
出力部930は、エアロゾル生成装置900の状態に係わる情報を出力し、ユーザに提供することができる。出力部930は、ディスプレイ部932、ハプティック部934及び音響出力部936のうち少なくとも一つを含むものでもあるが、それらに制限されるものではない。ディスプレイ部932とタッチパッドとがレイヤ構造をなし、タッチスクリーンとして構成される場合、ディスプレイ部932は、出力装置以外に、入力装置としても使用されうる。
【0161】
ディスプレイ部932は、エアロゾル生成装置900に係わる情報を、ユーザに視覚的に提供することができる。例えば、エアロゾル生成装置900に係わる情報は、エアロゾル生成装置900のバッテリ940の充電/放電状態、ヒータ950の予熱状態、エアロゾル生成物品の挿入/除去状態、またはエアロゾル生成装置900の使用が制限される状態(例:異常物品感知)のような多様な情報を意味し、ディスプレイ部932は、前記情報を外部に出力することができる。ディスプレイ部932は、例えば、液晶ディスプレイパネル(LCD)、有機発光ディスプレイパネル(OLED)などでもある。また、ディスプレイ部932は、LED発光素子形態でもある。
【0162】
ハプティック部934は、電気的信号を、機械的な刺激、または電気的な刺激に変換し、エアロゾル生成装置900に係わる情報を、ユーザに触覚的に提供することができる。例えば、ハプティック部934は、モータ、圧電素子または電気刺激装置を含むものでもある。
【0163】
音響出力部936は、エアロゾル生成装置900に係わる情報を、ユーザに聴覚的に提供することができる。例えば、音響出力部936は、電気信号を音響信号に変換し、外部に出力することができる。
【0164】
バッテリ940は、エアロゾル生成装置900が動作するのに利用される電力を供給することができる。バッテリ940は、ヒータ950が加熱されうるように、電力を供給することができる。また、バッテリ940は、エアロゾル生成装置900内に具備された他の構成(例:センシング部920、出力部930、ユーザ入力部960、メモリ970及び通信部980)の動作に必要な電力を供給することができる。バッテリ940は、充電が可能なバッテリでもあり、一回使用バッテリでもある。例えば、バッテリ940は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリでもあるが、それに制限されるものではない。
【0165】
ヒータ950は、バッテリ940から電力を供給され、エアロゾル生成物質を加熱しうる。
図9に図示されていないが、エアロゾル生成装置900は、バッテリ940の電力を変換し、ヒータ950に供給する電力変換回路(例:DC(direct current)/DCコンバータ)をさらに含むものでもある。また、エアロゾル生成装置900が、誘導加熱方式でもってエアロゾルを生成する場合、エアロゾル生成装置900は、バッテリ940の直流電源を交流電源に変換するDC/AC(alternating current)コンバータをさらに含むものでもある。
【0166】
制御部910、センシング部920、出力部930、ユーザ入力部960、メモリ970及び通信部980は、バッテリ940から電力を供給され、機能を遂行することができる。
図9に図示されていないが、バッテリ940の電力を変換し、それぞれの構成要素に供給する電力変換回路、例えばLDO(low dropout)回路または電圧レギュレータ回路をさらに含むものでもある。
【0167】
一実施形態において、ヒータ950は、任意の適する電気抵抗性物質によって形成されうる。例えば、適する電気抵抗性物質は、チタン、ジルコニウム、タンタル、白金、ニッケル、コバルト、クロム、ハフニウム、ニオプ、モリブン、タングステン、スズ、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属または金属合金でもあるが、それらに制限されるものではない。また、ヒータ950は、金属熱線(wire)、導電性トラックが配された金属熱板(plate)、セラミック発熱体などによって具現されうるが、それらに制限されるものではない。
【0168】
他の実施形態において、ヒータ950は、誘導加熱方式のヒータでもある。例えば、ヒータ950は、コイルによって印加された磁場を介して発熱し、エアロゾル生成物質を加熱するサセプタを含むものでもある。
【0169】
ユーザ入力部960は、ユーザから入力された情報を受信するか、あるいはユーザに情報を出力することができる。例えば、ユーザ入力部960は、キーパッド(key pad)、ドームスイッチ(dome switch)、タッチパッド(接触式静電容量方式、圧力式抵抗膜方式、赤外線感知方式、表面超音波伝導方式、積分式張力測定方式、ピエゾ効果方式など)、ジョグホイール、ジョグスイッチなどがありうるが、それらに制限されるものではない。また、
図9に図示されていないが、エアロゾル生成装置900は、USB(universal serial bus)インターフェースのような連結インターフェース(connection interface)をさらに含み、USBインターフェースのような連結インターフェースを介し、他の外部装置と連結されて情報を送受信するか、あるいはバッテリ940を充電することができる。
【0170】
メモリ970は、エアロゾル生成装置900内で処理される各種データを保存するハードウェアであり、制御部910で処理されたデータ、及び処理されるデータを保存することができる。メモリ970は、フラッシュメモリタイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリ(例えば、SD(secure digital)メモリまたはXD(extreme digital)メモリなど)、RAM(random access memory)、SRAM(static random access memory)、ROM(read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)、PROM(programmable read-only memory)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクのうち少なくとも1つのタイプの記録媒体を含むものでもある。メモリ970は、エアロゾル生成装置900の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル、及びユーザの喫煙パターンに係わるデータなどを保存することができる。
【0171】
通信部980は、他の電子装置との通信のための少なくとも1つの構成要素を含むものでもある。例えば、通信部980は、近距離通信部(short-range wireless communication unit)982及び無線通信部984を含むものでもある。
【0172】
近距離通信部982は、ブルートゥース(登録商標)通信部、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信部、近距離無線通信部(near field communication unit)、WLAN(wireless local area network)(Wi-Fi(wireless fidelity))通信部、ジグビー(Zigbee(登録商標))通信部、赤外線(IrDA:infrared data association)通信部、WFD(Wi-Fi Direct)通信部、UWB(ultra wideband)通信部、Ant+通信部などを含むものでもあるが、それらに制限されるものではない。
【0173】
無線通信部984は、セルラネットワーク通信部、インターネット通信部、コンピュータネットワーク(例:LAN(local area network)またはWAN(wide area network))通信部などを含むものでもあるが、それらに制限されるものではない。無線通信部984は、加入者情報(例:国際モバイル加入者識別子(IMSI)を利用し、通信ネットワーク内において、エアロゾル生成装置900を確認して認証することもできる。
【0174】
制御部910は、エアロゾル生成装置900の全般的な動作を制御することができる。一実施形態において、制御部910は、少なくとも1つのプロセッサを含むものでもある。該プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイによっても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサで実行されうるプログラムが保存されたメモリとの組み合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアによっても具現されるということは、本実施形態が属する技術分野において通常の知識を有する者であるならば、理解することができるであろう。
【0175】
制御部910は、バッテリ940の電力をヒータ950に供給することを制御することにより、ヒータ950の温度を制御することができる。例えば、制御部910は、バッテリ940とヒータ950とのスイッチング素子のスイッチングを制御することにより、電力供給を制御することができる。他の例において、制御部910の制御命令により、加熱直接回路がヒータ950に対する電力供給を制御することもできる。
【0176】
制御部910は、センシング部920によって感知された結果を分析し、その後に遂行される処理を制御することができる。例えば、制御部910は、センシング部920によって感知された結果に基づき、ヒータ950の動作が開始または終了するように、ヒータ950に供給される電力を制御することができる。他の例を挙げれば、制御部910は、センシング部920によって感知された結果に基づき、ヒータ950が、所定の温度まで加熱されるか、あるいは適切な温度を維持することができるように、ヒータ950に供給される電力の量、及び電力が供給される時間を制御することができる。
【0177】
制御部910は、センシング部920によって感知された結果に基づき、出力部930を制御することができる。例えば、パフセンサ926を介してカウントされたパフ回数が、既設定の回数に達すれば、制御部910は、ディスプレイ部932、ハプティック部934及び音響出力部936のうち少なくとも一つを介し、ユーザに、エアロゾル生成装置900がすぐ終了するということを予告することができる。
【0178】
一実施形態において、制御部910は、センシング部920によって感知されたエアロゾル生成物品(例:エアロゾル生成物品20(
図1))の状態により、ヒータ950に対する電力供給時間及び/または電力供給量を制御することができる。例えば、エアロゾル生成物品20が過湿状態である場合、制御部910は、誘導コイル(例:コイル211(
図3))に対する電力供給時間を制御し、エアロゾル生成物品20に対し、一般的な状態の場合よりも予熱時間を延長させることができる。
【0179】
一実施形態は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態でもっても具現される。コンピュータで読み取り可能な媒体は、コンピュータによってアクセスされうる任意の可用媒体でもあり、揮発性及び不揮発性の媒体、分離型及び非分離型の媒体をいずれも含む。また、コンピュータで読み取り可能な媒体は、コンピュータ記録媒体及び通信媒体をいずれも含むものでもある。該コンピュータ記録媒体は、コンピュータで読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュール、またはその他データのような情報の保存のための任意の方法または技術によって具現された揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型の媒体をいずれも含む。該通信媒体は、典型的に、コンピュータで読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調されたデータ信号のその他データ、またはその他伝送メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0180】
前述の実施形態に係わる説明は、例示的なものに過ぎず、当該技術分野において通常の知識を有する者であるならば、それらから、多様な変形、及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解するであろう。従って、発明の真の保護範囲は、特許請求の範囲によって定められなければならず、特許請求の範囲に記載された内容と同等な範囲にある全ての差異は、特許請求の範囲によって定められる保護範囲に含まれると解釈されなければならないのである。
【国際調査報告】