(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-04
(54)【発明の名称】中型バルク容器
(51)【国際特許分類】
B65D 77/06 20060101AFI20240528BHJP
【FI】
B65D77/06 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577663
(86)(22)【出願日】2022-06-14
(85)【翻訳文提出日】2024-02-07
(86)【国際出願番号】 CN2022098698
(87)【国際公開番号】W WO2022262728
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】202110660262.0
(32)【優先日】2021-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516190770
【氏名又は名称】上海箱箱智能科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】HOREN CORTP Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】28th Floor, Building A, NO.1520 Gumei Road, Caohejing High-Tech Park, Xuhui District, Shanghai, 200233, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】房政偉
【テーマコード(参考)】
3E067
【Fターム(参考)】
3E067AA03
3E067AC01
3E067BA05C
3E067BA12B
3E067BB14B
3E067BC06B
3E067BC06C
3E067EB32
3E067FA04
3E067FB15
(57)【要約】
ベース(210)と、ベース(210)から上方に延びて互いに接続された側壁(220)とを含む箱体(200)と、箱体(200)内に設置される液体バッグ(300)と、ベース(210)から上方に延びる側壁(220)と、を含む液体バッグ(300)と連通する排出通路を限定する外壁(360)を有する排出口(312)と、上端が外壁(360)に接触して、且つベース(210)に固定されて収容され、少なくともベース(210)の底面まで延在している導電部材(500)と、を備える中型バルク容器(100)。当該中型バルク容器は、箱体が地面に置かれる場合に、導電部材が地面に接触し、液体バッグ内の液体の静電気が排出口と導電部材を介して地面に伝わる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースと、前記ベースから上方に延びて互いに接続された側壁とを含む箱体と、前記箱体内に位置される液体バッグと、前記液体バッグと連通する排出通路を限定する外壁を有する排出口と、上端が前記外壁に接触して、且つ前記ベースに固定されて収容され、少なくとも前記ベースの底面まで延在している導電部材と、を備える中型バルク容器。
【請求項2】
前記導電部材が弾性導電部材であり、前記弾性導電部材の少なくとも一部が前記箱体が地面に置かれる場合に前記弾性導電部材が圧縮状態となり、且つ前記弾性導電部材の下端が地面に接触するように、弾性を有することを特徴とする請求項1に記載の中型バルク容器。
【請求項3】
前記外壁は筒状体と、前記筒状体の外周面から下方に延びる突出棒と、を備え、前記導電部材が前記突出棒に接触していることを特徴とする請求項1に記載の中型バルク容器。
【請求項4】
前記弾性導電部材がバネであることを特徴とする請求項2に記載の中型バルク容器。
【請求項5】
前記ベース内には前記ベースを貫通する収容通路が設けられており、前記収容通路内に前記導電部材が固定されて収容されていることを特徴とする請求項1に記載の中型バルク容器。
【請求項6】
前記ベース内には前記ベースを貫通する収容通路が設けられ、前記収容通路内には着脱可能な固定座が設けられ、前記固定座には前記導電部材が固定されていることを特徴とする請求項1に記載の中型バルク容器。
【請求項7】
前記固定座が係合構造によって前記収容通路内に取り付けられていることを特徴とする請求項6に記載の中型バルク容器。
【請求項8】
前記固定座の少なくとも一方の側に弾性係止具が設けられ、前記収容通路の対応する側に係止孔が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の中型バルク容器。
【請求項9】
前記導電部材が弾性導電部材であり、前記固定座内に弾性導電部材取付孔が設けられ、前記弾性導電部材は上端と下端とを有し、前記弾性導電部材が前記上端と前記下端との間に前記弾性導電部材取付孔に固定されていることを特徴とする請求項6に記載の中型バルク容器。
【請求項10】
前記固定座内に設けられた弾性導電部材取付孔は、上端と下端とを有し、前記弾性導電部材取付孔の前記上端と前記下端との間に、径方向の間隔壁が設けられ、前記間隔壁に、軸方向貫通孔が設けられており、前記弾性導電部材は、縮径部を有し、前記縮径部の径方向寸法が残りの部分よりも小さく、且つ前記軸方向貫通孔の径方向寸法以下であることを特徴とする請求項9に記載の中型バルク容器。
【請求項11】
前記中型バルク容器が地面に置かれる場合に、前記弾性導電部材が前記径方向間隔壁と前記弾性導電部材取付孔の前記上端との間に位置する部分と、前記径方向間隔壁と前記弾性導電部材取付孔の前記下端との間に位置する部分とはいずれも圧縮状態にあることを特徴とする請求項10に記載の中型バルク容器。
【請求項12】
前記弾性導電部材は、第1のばねと、第2のばねとを含み、前記第1のばねは、前記径方向間隔壁と前記弾性導電部材取付孔の前記上端との間に位置し、前記第2のばねは、前記径方向間隔壁と前記弾性導電部材取付孔の前記下端との間に位置し、前記第1のばねと前記第2のばねとは、金属棒によって互いに電気的に接続され、前記金属棒は前記径方向間隔壁における前記軸方向貫通孔を通していることを特徴とする請求項10に記載の中型バルク容器。
【請求項13】
前記金属棒がスクリューであり、前記スクリューが前記径方向間隔壁にナットで固定されていることを特徴とする請求項12に記載の中型バルク容器。
【請求項14】
前記突出棒が前記排出口内のバタフライバルブのバルブロッドであり、前記バルブロッドの上端が前記排出通路内に位置し、前記バルブロッドの下端が前記排出通路外に下方に延びるように、前記バルブロッドが前記外壁の前記筒状体を密封に通していることを特徴とする請求項3に記載の中型バルク容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願は相互に参照される。
【0002】
本出願は2021年06月15日に提出された、出願番号2021106602620、発明名称が「中型バルク容器」である中国特許出願の優先権を主張しており、上記出願の全文は引用により本文に含まれる。
【0003】
本発明は、収納容器、具体的には中型バルク容器に関する。
【背景技術】
【0004】
液体の貯蔵、輸送および充填排出などのために、現在市場には多くの液体貯蔵輸送装置がある。特に中型バルク容器用の液体貯蔵輸送装置はますます環境保護と省エネのニーズに合致して液体分野で好まれている。
【0005】
液体の貯蔵・輸送分野で応用されている中型バルク容器に対して、一部の液体は静電気防止に特殊な要求があり、充填、貯蔵、輸送、排出などの過程で発生した静電気を有効に落とさなければならず、そうしなければ静電気火花の発生は製品に非常に大きな危害をもたらすことがある。
【0006】
現在、箱内の液体に帯電防止効果を持たせる中型バルク容器の構造は今まで有効な全体的な帯電防止の解決策がなかった。
【0007】
そのため、液体中の静電気を効率的に落とすことができる中型バルク容器が、当分野では必要とされている。
【0008】
発明の内容
本発明は、新規な中型バルク容器を提供することにより、上記のニーズを満足することを目的とする。
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、ベースと、ベースから上方に延びて互いに接続された側壁とを含む箱体と、箱体内に置かれる液体バッグと、を備え、液体バッグに、液体バッグと連通する排出通路を限定する外壁を有する排出口が設けられ、外壁の下端は、導電部材に接続され、導電部材はベースに固定されて収容され、少なくともベースの底面に延在する中型バルク容器を提供する。
【0010】
一実施例では、前記導電部材が弾性導電部材であり、前記弾性導電部材の少なくとも一部が前記箱体が地面に置かれる場合に前記弾性導電部材が圧縮状態となり、且つ前記弾性導電部材の下端が地面に接触するように、弾性を有する。
【0011】
一実施例では、前記外壁は筒状体と、前記筒状体の外周面から下方に延びる突出棒と、を備え、前記導電部材が前記突出棒に接触している。
【0012】
一実施例では、前記弾性導電部材がバネである。
【0013】
一実施例では、前記ベース内には前記ベースを貫通する収容通路が設けられており、前記収容通路内に前記導電部材が固定されて収容されている。
【0014】
一実施例では、前記ベース内には前記ベースを貫通する収容通路が設けられ、前記収容通路内には着脱可能な固定座が設けられ、前記固定座には前記導電部材が固定されている。
【0015】
一実施例では、前記固定座が係合構造によって前記収容通路内に取り付けられている。
【0016】
一実施例では、前記固定座の少なくとも一方の側に弾性係止具が設けられ、前記収容通路の対応する側に係止孔が設けられている。
【0017】
一実施例では、前記固定座内に弾性導電部材取付孔が設けられ、前記弾性導電部材は上端と下端とを有し、前記弾性導電部材が前記上端と前記下端との間に前記弾性導電部材取付孔に固定されている。
【0018】
一実施例では、前記固定座内に設けられた弾性導電部材取付孔は、上端と下端とを有し、前記弾性導電部材取付孔の前記上端と前記下端との間に、径方向の間隔壁が設けられ、前記間隔壁に、軸方向貫通孔が設けられており、前記弾性導電部材は、縮径部を有し、前記縮径部の径方向寸法が残りの部分よりも小さく、且つ前記軸方向貫通孔の径方向寸法以下である。
【0019】
一実施例では、前記中型バルク容器が地面に置かれる場合に、前記弾性導電部材が前記径方向間隔壁と前記弾性導電部材取付孔の前記上端との間に位置する部分と、前記径方向間隔壁と前記弾性導電部材取付孔の前記下端との間に位置する部分とはいずれも圧縮状態にある。
【0020】
一実施例では、前記弾性導電部材は、第1のばねと、第2のばねとを含み、前記第1のばねは、前記径方向間隔壁と前記弾性導電部材取付孔の前記上端との間に位置し、前記第2のばねは、前記径方向間隔壁と前記弾性導電部材取付孔の前記下端との間に位置し、前記第1のばねと前記第2のばねとは、金属棒によって互いに電気的に接続され、前記金属棒は前記径方向間隔壁における前記軸方向貫通孔を通している。
【0021】
一実施例では、前記金属棒がスクリューであり、前記スクリューが前記径方向間隔壁にナットで固定されている。
【0022】
一実施例では、前記位置決め棒が前記排出口内のバタフライバルブのバルブロッドである。
【0023】
本発明は箱体内の液体バッグの静電気の問題を解決する中型バルク容器用の液体帯電防止方法を提供し、且つ本発明に使用される弾性導電部材は、構造が簡単で、製造工程が良好で、操作が簡単で、コストを節約する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】
図1は本発明に係る中型バルク容器の斜視図である。
【
図2】
図2は本発明に係る中型バルク容器の断面図である。
【
図4】
図4は本発明に係る中型バルク容器の上面斜視図である。
【
図5】
図5は本発明に係る固定座がベースから取り出された中型バルク容器の別の上面斜視図である。
【
図6】
図6は本発明に係る中型バルク容器の上面分解図である。
【
図8】
図8は本発明に係る中型バルク容器の分解図である。
【0025】
発明を実施するための形態
以下、本発明の目的、特徴および利点をよりよく理解するために、図面を参照して本発明の好適な実施例について詳細に説明する。図面に示される実施例は、本発明の保護範囲を限定することを意図するものではなく、単に本発明の技術方案の本質的な精神を説明することを理解するべきである。
【0026】
以下の説明では、開示されたさ各実施例を説明する目的から、開示された各実施例を完全に理解するために、何らかの具体的な詳細を記載する。但し、当業者は実施例がこれらの具体的な詳細のうちの一つまたは複数なしに実施されてもよいことを認識するべきである。他の場合では、実施例の説明を不必要に曖昧にすることを避けるために、本出願に関連する周知のデバイス、構造、および技術は詳細に示されないか、または記載されない可能性がある。
【0027】
文脈で特に必要とされない限り、明細書および請求の範囲を通して、「備える」という言葉とそのバリエーション、例えば「含む」や「有する」などの用語は、オープンで包括的な意味と理解するべきであり、すなわち、「含むが、これらに限定されない」と解釈されるべきである。
【0028】
明細書全体にわたる「一つ実施例」または「一実施例」への言及は、実施例に説明される特定の特点、構造、または特徴が少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。そのため、明細書全体の各箇所での「一つの実施例では」または「一実施例では」の表現は、必ずしもすべてが同じ実施例を指しているわけではない。また、特定の特点、構造、または特徴が1つまたは複数の実施例で任意の方法で組み合わせることができる。
【0029】
本明細書および添付の請求の範囲で使用されるように、単数形「一」および「前記」は、文脈がそうでないことを明確に記載しない限り、複数の指示対象も含む。「または」という用語は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、「および/或いは」を含む意味で一般的に使用されることである。
【0030】
以下の記載では、本発明の構成及び動作形態を明確に示すために、多くの方向性の語を用いて説明するが、「前」、「後」、「左」、「右」、「外」、「内」、「外を向く」、「内を向く」、「上」、「下」などの語は、限定的な語ではなく、便宜上の語として理解されるべきである。
【0031】
本出願の一実施例は、中型バルク容器100に関し、中型バルク容器100は箱体200と、液体バッグ300とを備え、箱体200はベース210と、ベース210から上方に延びて互いに接続された側壁220とを含み、液体バッグ300は箱体200内に置かれ、液体バッグ300に外壁360を有する排出口312が設置され、外壁360は、液体バッグ300と連通する排出通路313を限定し、外壁360の下端には、ベースに固定されて収容されて少なくともベースの底面まで延在する導電部材500が接続されている。
【0032】
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
【0033】
図1は、本発明に係る中型バルク容器の斜視図であり、
図1に示すように、中型バルク容器100は、箱体200と液体バッグ300とを備えている。
【0034】
箱体200は、ベース210と、ベース210の外周から上方に延びて互いに接続された側壁220とを含む。示された実施例では、ベース210は略矩形板状を有し、液体バッグ300を収容するための内部空間を形成するように、4つの側壁220はベース210の外周から上方に延びて互いに接続されている。しかし、台座210は、例えば円形、正方形などの他の形状を有してもよいことを理解されるべきである。側壁220がベース210と共に液体バッグ300を収容するための内部空間を限定する限り、側壁220はベース210の上面の任意の位置から上方に延びてもよく、箱体200の底部には、液体バッグ300の排出口312を取り付け、且つ箱体200の外部から排出口312にアクセス可能となっているための排出口取付部212が設けられている。
【0035】
液体バッグ300は、箱体200内に置かれ、液体バッグ300は、通常、可撓性のプラスチックシートからなるビニール袋であり、示された実施例では、液体バッグ300は箱体200内に置かれると、ほぼ直方体形状を有し、
図6および
図8を参照すると、液体バッグ300は、底部310と、底部と一体に成形された側部320および頂部330とを含み、液体バッグ300には、充填口340および排出口312が設けられており、液体バッグ300が箱体200内に位置すると、充填口340は通常、液体バッグ300の頂部に位置し、排出口312は、液体バッグ300の一側部の底部に位置する。
【0036】
図2及び
図8を参照すると、液体バッグ300の底部310が排出口312に当接する部分は、ベース210の上面に形成された窪み部内に位置しており、排出口取付部212は、ベース210の窪み部の側に設けられて外部に向ける貫通開口であり、排出口取付部212内に排出口312が取付られて固定されている。液体バッグ300の底部310が排出口312に当接する部分が窪んでいることによって、液体バッグ300内の液体をより容易に排出することができる。なお、排出口取付部212は、側壁220の底部に設けられてもよいことを理解されるべきである。
【0037】
排出口312は、液体バッグ300と連通する排出通路313を限定する外壁360を有し、外壁360の下端には、ベースに固定されて収容され、且つ少なくともベースの底面まで延在する導電部材500が接続されている。
【0038】
一実施例では、外壁360は、筒状体361と、筒状体361の外周面から下方に延びる突出棒362とを含む。この突出棒362を設けることにより、導電部材500との良好な接触を容易にすることができる。しかし、外壁360は、導電部材500が直接接触する筒状体361のみを含んでもよいことを理解されるべきである。示された実施例では、突出棒362は、排出通路313の外壁360を密封的に貫通し、突出棒362の上端は排出通路312内に位置し、突出棒362の下端は、排出通路313の外に下方に延びている。ただし、突出棒362は、外壁360と一体に形成されてもよいことを理解されるべきである。導電部材500は、ベース210内に固定されて収容され、その上端が突出棒362に接触し、外壁360と、突出棒362と、導電部材500とは、いずれも帯電防止材料、すなわち電気的に導通可能な材料であり、箱体200が地面に置かれると、導電部材500の下端が地面に接触し、液体バッグ300内の静電気が突出棒362及び導電部材500を介して地面に伝わる。
【0039】
図3、
図4、
図6を参照すると、箱体200のベース210には、下方に伸び出ている複数の突出部211が設けられており、複数の突出部211は、箱体200が水平面に安定して置かれることができるように、少なくとも高さが一致している。ベース210のいずれかの突出部211内に上記の窪み部が形成されているので、ベース210の窪み部の側には、液体バッグ300の排出口312を取り付けるための排出口取付部212が形成されており、すなわち、排出口取付部212は液体バッグ300の排出口312に対応する位置に設置されており、排出口312には、上端が排出通路313の外壁を密閉して通し、排出通路313内の液体と接触することによって、静電気を伝導し、下端が排出通路313の外壁から排出通路313の外部に下方に延びる帯電防止材料からなる突出棒362が設けられている。ここで、帯電防止材の表面抵抗率は10
5~10
11オームである。
【0040】
図面に示された実施例では、突出棒362は、排出通路313内のバタフライバルブのバルブロッドであり、バルブロッドの上端が排出通路313内に位置し、バルブロッドの下端が排出通路313外に下方に延びるように、突出棒362は外壁360の筒状体361を密封的に通しているが、突出棒362は、液体と接触するように排出口に密封して挿通されることによって、液体の静電気を排出口312外に導出することができる限り、バルブロッドとは別の単独部材であってもよいことが理解されるべきである。
【0041】
突出棒362の下に導電部材500が設けられ、当該導電部材500はベース210内に固定されて収容され、その上端が突出棒362に接触し、箱体200が地面に置かれたときに、導電部材500の下端が地面に接触し、液体バッグ300内の液体から発生した静電気が突出棒362を介して導電部材500に伝導され、導電部材500は地面に接触して静電気を地面にを伝導し、外壁360も単独に導電可能であり、導電部材500の下端が地面に接触し、上端が外壁360に十分に接触して液体バッグ300内の静電気を放電可能であることが理解される。
【0042】
本発明の上述した構成によれば、突出棒362の上端が液体バッグ300内の液体に接触し、且つ下端が導電部材500に接触しているが、箱体200が地面に置かれる場合に、導電部材500が地面に接触することによって、液体内の静電気を突出棒362、導電部材500を介して地面に導入することができ、液体バッグ300内の液体に帯電した静電気の導出を実現することができる。
【0043】
図5を参照すると、箱体200の排出口取付部212の下方には、ベース210を貫通して排出口取付部212に連通する収容通路213が設けられ、収容通路213は矩形状の通路であって、底部に向かって開口しており、当該収容通路213内には固定座400が設けられ、固定座400内には導電部材500が設けられており、固定座400が収容通路213内に置かれることによって、ベース210に対して導電部材500が固定されている。しかし、導電部材500が固定された後に箱体200が地面に置かれた場合に、導電部材500は地面に接触する限り、導電部材500は、ベース210上に形成された収容通路213内に直接固定されて設置されてもよいことが理解されるべきである。
【0044】
収容通路213内に固定座400を着脱可能に設置することを容易にするために、収容通路213の内側には少なくとも1つの係止孔214が設けられ、固定座400の外周側には、係止孔214内に係合して係合構造を形成する少なくとも1つの弾性係止具410が対応して設けられ、係合構造により固定座400が収容通路213内に着脱可能に取り付けられる。しかし、この係合構造は、例えば、収容通路213内に弾性係止具を配置し、固定座400の外周面に係止孔を設置する他の方法でも実施してもよいことが理解されるべきである。示された好ましい実施例では、固定座400の外周面の両側に弾性係止具410がそれぞれ設けられ、収容通路213の内周面の相対側に一つの係止孔214がそれぞれ設けられている。しかし、弾性係止具410および係止孔214の位置および数は、必要に応じて任意に設定してもよいことを理解されるべきである。また、例えば、収容通路213内に、固定座400の外周側にそれぞれ設けられた弾性アームと、係合溝とによって、両者の係合を実現してもよい。もちろん、固定座400および収容通路213は、例えばねじ結合などの他の方法によって、本発明の範囲から逸脱することなく、着脱可能な取り付けを実現してもよい。
【0045】
固定座400は直方体枠であり、直方体枠の外形輪郭と収容通路213の内周輪郭とが合って収容通路213内に安定して取り付けられることができ、導電部材500が固定座400に固定された後、固定座400は導電部材500とともに収容通路213内に固定されて収容される。
【0046】
収容通路213および固定座400は、固定座400と収容通路213の形状が合って、且つ固定座400が収容通路213内に設置されている限り、円筒形または角柱形のような他の形状であってもよいことを理解されるべきである。
【0047】
示された実施例では、導電部材500は弾性導電部材であり、弾性導電部材は、箱体200が地面に置かれた場合に圧縮された状態にあり、弾性導電部材と突出棒362および地面との間の信頼性がある電気的接触を確保することができ、固定座400の直方体枠内には、弾性導電部材を取り付けるためのベース210の厚さ方向に貫通する一体成形の弾性導電部材取付孔420が設けられ、当該円筒形の弾性導電部材取付孔の中間箇所には、径方向間隔壁421が設けられることによって弾性導電部材取付孔420を上部と下部とに分割し、径方向間隔壁421には、固定座400の上部と下部を貫通する軸方向貫通孔422が開けられ、弾性導電部材取付孔420は、弾性導電部材が取り付けられ、弾性導電部材が水平方向に移動することを制限するように機能し、弾性導電部材がより安定して取り付けられる限り、弾性導電部材取付孔420の形状は、制限されることはなく、
図2および
図3に示された実施例では、弾性導電部材取付孔420は円筒状の貫通孔であり、弾性導電部材取付孔420は、角柱状または他の多角柱状のような他の形状であってもよく、導電部材取付孔420は、弾性導電部材の形状に応じて設置されてもよいことが理解される。
【0048】
弾性導電部材は、固定座400の弾性導電部材取付孔420に固定されて取り付けられ、弾性導電部材は、上端510と下端520と、縮径部600とを有し、縮径部600の径方向寸法が残りの部分より小さく、且つ固定座400の軸方向貫通孔422の径方向寸法以下であり縮径部600は弾性導電部材の上端510と下端520との間に位置し、弾性導電部材は縮径部600の上部の上段と縮径部600の下部の下段とに位置して、固定座400の上部と下部とにそれぞれ取り付けられ、縮径部600は固定座400の軸方向貫通孔423内に取り付けられ、弾性導電部材が縮径部600によって弾性導電部材取付孔420内に固定されている。
図5、
図6および
図7に示された具体的な実施例では、弾性導電部材はコイルばねであり、弾性導電部材の上段は第1のばね510であり、下段は第2のばね520であり、縮径部600は金属棒600であり、第1のばね510は、径方向間隔壁421と軸方向貫通孔422との上端に位置し、すなわち固定座400の上部に取り付けられており、第1のばね510の上端は突出棒362の下方に当接するように固定座400の上端に突出しており、第2のばね520は、径方向間隔壁421と軸方向貫通孔422の下端に位置し、すなわち固定座400の下部に取り付けられており、第2のばね520の下端は第2のばね520を地面に接触させるように、固定座400と突出部211とから僅かに突出しており、第1のばね510と第2のばね520とは、金属棒600によって互いに電気的に接続されており、金属棒600は径方向間隔壁421における軸方向貫通孔422を通し、
図5、
図6および
図7に示された実施例では、金属棒600はスクリュー610であり、スクリュー610はナット620によって径方向間隔壁421に固定されているが、弾性導電部材は、導電性を有して弾性を有することによって、箱体200が地面に置かれた場合に圧縮されることができる限り、弾性導電部材は例えば弾性金網管、立体編組金網柱または板ばねなどの他の形態でもよいことが理解されるべきである。弾性導電部材の縮径部は、違う形態でもよく、例えば、弾性導電部材が金網管又は立体編組金網柱体である場合には、径方向に圧縮して細くなることによって、縮径部を形成するように軸方向貫通孔422に挿入することができる。弾性導電体はまた、他の形態で弾性導電体取付孔420内に固定されてもよく、例えば、弾性導電体の両端間に弾性導電体取付孔420の内壁に接着または溶接されてもよいことが理解されるべきである。
【0049】
弾性導電部材が固定座400に固定されて取り付けられた後、第1のばね510の上端が突出棒362に接触し、第1のばね510の下端がスクリュー610を介して第2のばね520の上端に電気的に接続され、第2のばね520の下端が地面に接触し、液体バッグ300内の液体の静電気が突出棒362を介して第1のばね510、スクリュー610、第2のばね520を介して地面に伝わることによって、液体バッグ300内が静電気のない状態にあることが保証される。
【0050】
以上、本発明のより良い実施例について詳細に説明したが、必要に応じて、様々な特許、出願、および出版物の態様、特徴、および概念を使用して他の実施例を提供するために、実施例の態様を修正することができることが理解されるべきである。
【0051】
上記の詳細な説明を考慮して、これらおよび他の変更を実施例に加えることができる。一般的に、請求の範囲では、使用される用語は明細書および請求の範囲に開示された特定の実施例に限定されると考えられるべきではなく、これらの請求の範囲が享受するすべての同等範囲とともにすべての可能な実施例を含むと理解されるべきである。
【国際調査報告】