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特表2024-521985射出成形により取り付けられたラインを備える入出力機器
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  • 特表-射出成形により取り付けられたラインを備える入出力機器 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-05
(54)【発明の名称】射出成形により取り付けられたラインを備える入出力機器
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/50 20060101AFI20240529BHJP
   G06F 1/18 20060101ALI20240529BHJP
   B29C 45/14 20060101ALI20240529BHJP
   H01R 31/00 20060101ALI20240529BHJP
   H01R 43/00 20060101ALI20240529BHJP
【FI】
H01R13/50
G06F1/18 C
B29C45/14
H01R31/00 M
H01R43/00 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023564680
(86)(22)【出願日】2022-04-13
(85)【翻訳文提出日】2023-10-20
(86)【国際出願番号】 EP2022059872
(87)【国際公開番号】W WO2022223393
(87)【国際公開日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】102021110465.3
(32)【優先日】2021-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518142351
【氏名又は名称】ベルデン ドイチュランド ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Belden Deutschland GmbH
【住所又は居所原語表記】Im Gewerbepark 2, 58579 Schalksmuehle, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ゲラルト リープ
【テーマコード(参考)】
4F206
5E051
5E087
【Fターム(参考)】
4F206AD03
4F206AD05
4F206AD19
4F206AD35
4F206AE03
4F206AH33
4F206AH39
4F206JA07
4F206JB12
4F206JB20
4F206JF05
4F206JL02
5E051BA01
5E051BB05
5E087JJ01
5E087KK07
5E087LL03
5E087LL14
5E087RR12
5E087RR25
(57)【要約】
データを分配するためのアセンブリ(1)を製造するための方法およびデータを分配するためのアセンブリ(1)であって、このアセンブリは、少なくとも2つのインターフェース(11,13)を備えた入出力機器(2)を有しており、これらのインターフェースは、インターフェース(11,13)に接続される関係機器(8,9)の間でデータを伝送するためのものであり、この場合、それぞれ1つの関係機器(8,9)を、完成した入出力機器(2)における所属のインターフェース(11,13)に接続するデータケーブル(3,4)が設けられている、アセンブリ(1)を製造するための方法およびアセンブリ(1)において、入出力機器(2)のケーシングを、プラスチック射出成形法で製造し、この際に一緒に、データケーブル(3,4)の各端部領域をケーシングによって取り囲むことを特徴とする、方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを分配するためのアセンブリ(1)であって、少なくとも2つのインターフェース(11,13)を備えた入出力機器(2)を有しており、前記インターフェースは、前記インターフェース(11,13)に接続される関係機器(8,9)の間でデータを伝送するためのものであり、この場合、それぞれ1つの前記関係機器(8,9)を所属のインターフェース(11,13)に接続するデータケーブル(3,4)が設けられている、アセンブリ(1)において、
前記入出力機器(2)のケーシングは、プラスチック射出成形法で製造されたケーシングであって、前記データケーブル(3,4)の少なくとも1つの各端部領域は、前記ケーシングによって取り囲まれていることを特徴とする、アセンブリ(1)。
【請求項2】
データを分配するためのアセンブリ(1)であって、少なくとも2つのインターフェース(11,13)を備えた入出力機器(2)を有しており、前記インターフェースは、前記インターフェース(11,13)に接続される関係機器(8,9)の間でデータを伝送するためのものであり、この場合、それぞれ1つの前記関係機器(8,9)を所属のインターフェース(11,13)に接続するデータケーブル(3,4)が設けられている、アセンブリ(1)において、
前記入出力機器(2)のケーシングは、金属材料から製造されており、前記ケーシングの内部領域にはプラスチック材料が流し込まれており、前記プラスチック材料は、前記データケーブル(3,4)の少なくとも各端部領域を越えて延在していることを特徴とする、アセンブリ。
【請求項3】
データを分配するためのアセンブリ(1)であって、少なくとも2つのインターフェース(11,13)を備えた入出力機器(2)を有しており、前記インターフェースは、前記インターフェース(11,13)に接続される関係機器(8,9)の間でデータを伝送するためのものであり、この場合、それぞれ1つの前記関係機器(8,9)を所属のインターフェース(11,13)に接続するデータケーブル(3,4)が設けられている、アセンブリ(1)において、
前記入出力機器(2)のケーシングは、プラスチックから製造されており、前記ケーシングの内部領域にはプラスチック材料が流し込まれており、前記プラスチック材料は、前記データケーブル(3,4)の少なくとも各端部領域を越えて延在していることを特徴とする、アセンブリ。
【請求項4】
前記関係機器(8,9)のうちの少なくとも1つの関係機器のケーシングは、所属のデータケーブル(3,4)の一方の端部領域に射出成形されている、請求項1から3までのいずれか1項記載のアセンブリ(1)。
【請求項5】
すべてのデータケーブル(3,4)は、前記入出力機器(2)の前記ケーシングによって取り囲まれていて、すべての関係機器(8,9)の前記ケーシングは、それぞれ所属のデータケーブル(3,4)の前記端部領域に射出成形されている、請求項1から4までのいずれか1項記載のアセンブリ(1)。
【請求項6】
データを分配するためのアセンブリ(1)を製造するための方法であって、前記アセンブリは、少なくとも2つのインターフェース(11,13)を備えた入出力機器(2)を有しており、前記インターフェースは、前記インターフェース(11,13)に接続される関係機器(8,9)の間でデータを伝送するためのものであり、この場合、それぞれ1つの前記関係機器(8,9)を、完成した前記入出力機器(2)における所属のインターフェース(11,13)に接続するデータケーブル(3,4)が設けられている、アセンブリ(1)を製造するための方法において、
前記入出力機器(2)のケーシングを、プラスチック射出成形法で製造し、この際に一緒に、前記データケーブル(3,4)の各端部領域を、前記ケーシングによって取り囲むことを特徴とする、方法。
【請求項7】
データを分配するためのアセンブリ(1)を製造するための方法であって、前記アセンブリは、少なくとも2つのインターフェース(11,13)を備えた入出力機器(2)を有しており、前記インターフェースは、前記インターフェース(11,13)に接続される関係機器(8,9)の間でデータを伝送するためのものであり、この場合、それぞれ1つの前記関係機器(8,9)を所属のインターフェース(11,13)に接続するデータケーブル(3,4)が設けられている、アセンブリ(1)を製造するための方法において、
前記入出力機器(2)のケーシングを、金属材料から製造し、前記ケーシングの内部領域にプラスチック材料を流し込み、前記プラスチック材料は、前記データケーブル(3,4)の少なくとも各端部領域を越えて延在していることを特徴とする、方法。
【請求項8】
データを分配するためのアセンブリ(1)を製造するための方法であって、前記アセンブリは、少なくとも2つのインターフェース(11,13)を備えた入出力機器(2)を有しており、前記インターフェースは、前記インターフェース(11,13)に接続される関係機器(8,9)の間でデータを伝送するためのものであり、この場合、それぞれ1つの前記関係機器(8,9)を所属のインターフェース(11,13)に接続するデータケーブル(3,4)が設けられている、アセンブリ(1)を製造するための方法において、
前記入出力機器(2)のケーシングを、プラスチックから製造し、前記ケーシングの内部領域にプラスチック材料を流し込み、前記プラスチック材料は、前記データケーブル(3,4)の少なくとも各端部領域を越えて延在していることを特徴とする、方法。
【請求項9】
前記関係機器(8,9)のうちの少なくとも1つの関係機器のケーシングを、所属のデータケーブル(3,4)の一方の端部領域に射出成形する、請求項6から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
すべての関係機器(8,9)の前記ケーシングを、それぞれ所属のデータケーブル(3,4)の前記端部領域に射出成形する、請求項6から9までのいずれか1項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立請求項の各上位概念に記載の特徴による、データを分配するためのアセンブリ、およびデータを分配するためのこのようなアセンブリを製造するための方法に関する。
【0002】
独国実用新案第9305529号明細書により、データを分配するためのアセンブリが公知であるが、このようなアセンブリのための製造方法は公知ではない。入出力機器は、ケーシングを有していて、ケーシングには、インターフェースとして差込み接続部が設けられており、この差込み接続部を介して選択的にプラグコネクタを差し込むことができ(そして再び取り外すこともでき)る。これらのプラグコネクタには、データケーブルが接続されていて、これらのデータケーブルの他方の端部には、例えばセンサ、アクチュエータ等の関係機器が接続されている。関係機器の1つは、入出力機器を、上位の制御ユニットに接続するために形成されていて、この場合、データは、入出力機器を介して(例えば上記センサまたはアクチュエータのような)関係機器に送られ(分配され)、またはこれらの関係機器によって受け取られる。
【0003】
この従来技術では、入出力機器のインターフェースに接続されるプラグコネクタは、差込みねじ接続部として形成されている。このような構成は、実地においては、特にこの接続部の信頼性に関して、かつそのシール性に関しても実証されてはいるが、欠点となるのは、(機器、データケーブル、プラグコネクタ、関係機器のような)複数の部材を互いに別個に製造しなければならないことであり、さらにこれらを後でフィールド使用の際に別個に組付けもしなければならないことである。
【0004】
アセンブリの、フィールド使用の際に組み付けねばならない部材が多数であることにより、組付けが申し分なく行われることを常に保証できるわけではなく、これにより例えば、差込みねじ接続部の組付けが、傾斜差込みに起因して適切に行われず、これにより伝送が困難になるおそれがあり、さらにはシール性の問題が生じるおそれがあるという事態が起こり得る。
【0005】
したがって本発明の根底をなす課題は、冒頭で述べた形式のアセンブリを改善して、冒頭で記載した欠点を解消することである。
【0006】
さらに、本発明により、このようなアセンブリを製造するための方法が提供されると望ましい。
【0007】
この課題は、独立請求項に記載の特徴により解決される。
【0008】
データを分配するためのアセンブリに関しては、本発明による第1の態様によれば、入出力機器のケーシングが、プラスチック射出成形法で製造されたケーシングであって、データケーブルの各端部領域は、このケーシングによって取り囲まれていることが想定されている。これは、入出力機器のケーシングをプラスチック射出成形法で製造することにより、プラスチック射出成形法によって、入出力機器の内部、特に、敏感な電気部品および電子部品がフィールド使用において保護され、さらには少なくとも1つのデータケーブルの端部領域も一緒に取り囲まれ、これによりそこで、媒体密な、かつ機械的な負荷に対して耐性のある結合が実現されていることを意味している。したがって、手間をかけて形成される差込みねじ接続部、および誤り易いその組付けおよび不密性に関する欠点はなくなる。データケーブル、特にその外側シースの、射出成形により取り囲まれる領域の長さは、一方では、長手方向の水密性が実現されるように、他方ではまた、例えば引張り負荷および圧縮負荷のような機械的な負荷ならびに屈曲運動に対しても同様に耐性があるように、選択される。
【0009】
第2の態様では、本発明によれば、入出力機器のケーシングは、金属材料から製造されており、ケーシングの内部領域にはプラスチック材料が流し込まれており、プラスチック材料は、データケーブルの少なくとも各端部領域を越えて延在していることが想定されている。ケーシングのために金属材料を使用することには、ケーシングが内部領域をシールドするので、さらなるシールド措置を省くことができるという利点がある。このために、各データケーブルのシールドは、直接または間接的に(例えば、ケーブル、ばね等のような接続手段を介して)金属製のケーシングに電気的に接触させられている。
【0010】
プラスチックで射出成形により取り囲まれる(例えば、ダイカスト製の)金属ケーシングも考慮され、この場合、このように射出成形により取り囲む際には、ケーシング内に導入されるラインの端部が共に射出成形により取り囲まれる、または射出成形による取り囲みは、接続されるセンサ/アクチュエータにまでも達している。つまり、デザイン的な理由また機能的な理由からも感触を改善するために、第2のシェル(ケーシング)が、射出成形プロセスによって金属ケーシングの周囲に取り付けられる。特に、プラスチック製のオーバーケーシングによるIP保護が達成される。接続されるデータケーブルの長さが極めて短い場合は、完全なラインの代わりに、リッツ線のみを使用することもでき、このリッツ線は、次いで、一種の屈曲保護スリーブを介してセンサ系へ導入される。その他の点では、第1の態様に関して上述した利点が、この第2の態様においても存続する。金属製のケーシングの内部領域を(以下で説明する別の態様と同様に)注型することも考えられる。
【0011】
さらなる態様では、本発明によれば、入出力機器のケーシングは、プラスチックから製造されており、ケーシングの内部領域にはプラスチック材料が流し込まれており、プラスチック材料は、データケーブルの少なくとも各端部領域を越えて延在していることが想定されている。液状の媒体が、内部領域(中空室)内に充填され、そこで硬化する。中空室は、完全に注型されてよい、または部分的にのみ流し込み成形されてもよい。内部領域の流し込み成形(または注型とも記載される)は、内部領域が、埃、湿気、液体等のような外的影響から効果的に保護されるという利点を有している。その他の点では、第1および/または第2の態様に関して上述した利点が、このさらなる態様においても存続する。
【0012】
ケーシングを(例えば、プラスチック射出成形法でまたは他の方法で)プラスチックから製造すること、そしてその後、このプラスチックケーシングを、プラスチックケーシング内に導入されたラインも含めて再度プラスチックで射出成形により取り囲むことも考えられる。2成分射出成形法により、ケーシングを、例えば適切な硬質プラスチックから形成することができ、このとき同時に軟質のプラスチックによって、ラインのためのケーシングインタフェースにおけるシールが実現される。
【0013】
基本的には、ケーシングのためには、ラインの外側シースと同じプラスチック材料が使用され得る。代替的には、2成分射出成形法で加工されるプラスチック材料は異なるものであってもよい。良好なシールのためには、プラスチックが、ケーブル外皮と同じ材料特性を有しているならば常に有利である。しかしながら、ケーブルにおいて必要であるものとは異なるプラスチックを要する、媒体耐久性、耐燃性、発煙性または透明性のような別の基準もある。ケーブルは、とりわけ、耐摩耗性かつフレキシブルでなければならないので、2成分射出成形プロセスを介してもたらされる異なる材料が極めて有利である。
【0014】
本発明の発展形態では、関係機器のうちの少なくとも1つの関係機器のケーシングが、所属のデータケーブルの一方の端部領域に射出成形されていることが想定されている。従来技術では、例えば既に挙げたセンサ、アクチュエータ等のような関係機器は、同様に、既に挙げた差込みねじ接続のような差込み接続を介して接続され、これにより同様の前述の欠点が生じているのに対して、本発明では、関係機器のケーシングが一度のプラスチック射出成形法で製造され、この際に、各データケーブルの端部領域も共に射出成形により取り囲まれるという利点も利用される。これによっても、長手方向の水密性が得られ、フィールド動作において組み付けるべき部材の数が減じられ、その結果、例えば傾いて組み付けられた、これにより伝送誤差が生じがちなかつ不密な差込みねじ接続部のような誤った組付けは排除される。
【0015】
これまで、複数のデータケーブルのうちの少なくとも1つのデータケーブルが、その対応する端部領域で、入出力機器のケーシングによって取り囲まれており、オプションとしてデータケーブルの少なくとも1つの端部領域が、少なくとも1つの関連機器のケーシングに射出成形により取り付けられていることを前提としてきた。これは、入出力機器においてなお、例えば冒頭で述べた従来技術において説明されているように、プラグコネクタを差し込むことができるインターフェースを設けることを排除するものではないということを意味している。
【0016】
アセンブリ全体のシール性を最適にし、フィールド動作において組み付けるべき部材数を減じるためには、本発明によれば、すべてのデータケーブルが、入出力機器のケーシングによって取り囲まれていて、すべての関係機器のケーシングは、それぞれ所属のデータケーブルの端部領域に射出成形されていることが想定されている。これにより、外的影響に対して密に閉じられている閉鎖されたアセンブリが生じる。さらに、アセンブリの使用場所を事前に測定した後、入出力機器の配置に関して、また入出力機器と各関係機器のアセンブリとの間のデータケーブルの長さに関して個別に形成された、データを分配するためのアセンブリを製作することができる。
【0017】
データを分配するためのアセンブリの上述した態様は、このようなアセンブリを製造するための本発明による方法により製造される。
【0018】
1つのプラスチック射出成形型に関与する部材を挿入し、その後プラスチックで取り囲むプラスチック射出成形法は、基本的に公知である。
【0019】
本発明による製造方法によれば、これは、入出力機器の内部に配置する部材(例えば、プリント基板とその上に配置された電機部品および電子部品)と、それぞれケーシングのプラスチックで取り囲むべきデータケーブルの端部とを射出成形型内に挿入し、その後、この領域をプラスチックによって取り囲むことを意味する。これに対して代替的に、入出力機器のケーシングを、内部に配置する部材なしに最初に製造し、この際に、各データケーブルの端部も、好ましくはすべてのデータケーブルの端部も共に射出成形により取り付けることも考えられる。これが行われる場合は、例えば、2つ以上の部分から成るケーシングの内部に、電子機器を挿入し、データケーブルに電気的に接続することができる。同じことは、各データケーブルまたはすべてのデータケーブルの端部が、入出力機器のケーシングによって共に射出成形により取り囲まれる場合にだけではなく、関係機器の少なくとも1つのケーシングが、関係機器が接続されているデータケーブルの端部を越えて、データケーブルのこの端部領域の上に十分に射出成形される場合にも当てはまる。
【0020】
以下に、入出力機器を含む本発明によるアセンブリの実施例を記載し、唯1つの図面につき説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明によるアセンブリの実施例を示す図である。
【0022】
アセンブリ1は、詳細に示されている範囲では、入出力機器2を含んでいる。この機器2は、ケーシングを有していて、このケーシングには、少なくとも2つのデータケーブル3,4が接続されている。一方のデータケーブル3を介して、機器2は、図示されていない上位の制御ユニットに接続されていて、データケーブル4を介して関係機器に接続されており、これにより、機器2を介して、上位の制御ユニットと、少なくとも1つの関係機器との間でデータが交換される。このような入出力機器2は、基本的に公知であり、分配器モジュール、IO-ハブまたはIO-デバイス(I:Input、O:Output)とも称される。さらに、このような機器の基本的な構成および機能形式については、例えば、冒頭に挙げた独国実用新案第9305529号明細書を参照されたい。
【0023】
唯1つの図面の実施例では、データケーブル3,4の他に別のデータケーブル5~7が、機器2のケーシングから導出されている。データケーブル3には、第1の関係機器8が接続されており、データケーブル4には関係機器9が接続されている。勿論、別のデータケーブル5~7には、別の関係機器が接続されているが、これらは簡略化のために図示されていない。
【0024】
基本的には、各関係機器は、プラグコネクタ、センサ、アクチュエータ等であってよい。図示した実施例では、関係機器8は、アセンブリ1を、図示されていない上位の制御ユニットに取外し可能に接続することができるプラグコネクタとして形成されている。
【0025】
本発明によれば、符号10が付与された、機器2のケーシングは、データケーブル3がケーシング10から引き出されているインターフェース11の領域で、データケーブル3の端部上に、より詳しくは、データケーブル3の外側シース上に、プラスチック射出成形法で、ある程度までオーバーモールドされているので、そこにインターフェース11の領域でデータケーブル3と機器2のケーシング10との間に媒体密かつ取外し不能な結合が形成される。
【0026】
このような媒体密かつ取外し不能な結合は、データケーブル3の他方の端部が関係機器8のケーシング内に導入されているインターフェース12の領域でも実現することができる。
【0027】
同様に、このような媒体密かつ取外し不能な結合は、データケーブル4の一方の端部が機器2のケーシング10から導出されているインターフェース13の領域でも実現することができる。同じことは、データケーブル5および/または6および/または7および/またはより多くのもしくはより少ないデータケーブルが、そこで機器2のケーシング10から導出されているインターフェースに関しても当てはまる。
【0028】
既出の関係機器8の場合と同様に、関係機器9の場合も、関係機器9のケーシング内に導入されるデータケーブル4の端部は、そこのインターフェース14の領域で、射出成形による取囲みにより媒体密かつ取外し不能に実現することができる。
【0029】
特に有利には、すべてのインターフェース11,12,13と、各データケーブル5~7の両端部における他のインターフェースとは、射出成形による取囲みにより媒体密かつ取外し不能に実現されている。特に有利には、すべてのインターフェース11,12,13と、各データケーブル5~7の両端部における他のインターフェースとは、射出成形による取囲みにより媒体密かつ取外し不能に実現されている。
【0030】
勿論、これらのインターフェースのすべてが、プラスチックによる射出成形による取囲みにより媒体密かつ取外し不能に実現される必要はなく、従来技術により公知であるように、インターフェースの一部は、プラグコネクタとして、例えばねじ・差込み接続部として形成されてもよい。
【符号の説明】
【0031】
1 アセンブリ
2 入出力機器
3 データケーブル
4 データケーブル
5 データケーブル
6 データケーブル
7 データケーブル
8 関係機器
9 関係機器
10 ケーシング
11 インターフェース
12 インターフェース
13 インターフェース
14 インターフェース
図1
【手続補正書】
【提出日】2023-10-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを分配するためのアセンブリ(1)であって、少なくとも2つのインターフェース(11,13)を備えた入出力機器(2)を有しており、前記インターフェースは、前記インターフェース(11,13)に接続される関係機器(8,9)の間でデータを伝送するためのものであり、この場合、それぞれ1つの前記関係機器(8,9)を所属のインターフェース(11,13)に接続するデータケーブル(3,4)が設けられている、アセンブリ(1)において、
前記入出力機器(2)のケーシングは、プラスチック射出成形法で製造されたケーシングであって、前記データケーブル(3,4)の少なくとも1つの各端部領域は、前記ケーシングによって取り囲まれていることを特徴とする、アセンブリ(1)。
【請求項2】
データを分配するためのアセンブリ(1)であって、少なくとも2つのインターフェース(11,13)を備えた入出力機器(2)を有しており、前記インターフェースは、前記インターフェース(11,13)に接続される関係機器(8,9)の間でデータを伝送するためのものであり、この場合、それぞれ1つの前記関係機器(8,9)を所属のインターフェース(11,13)に接続するデータケーブル(3,4)が設けられている、アセンブリ(1)において、
前記入出力機器(2)のケーシングは、金属材料から製造されており、前記ケーシングの内部領域にはプラスチック材料が流し込まれており、前記プラスチック材料は、前記データケーブル(3,4)の少なくとも各端部領域を越えて延在していることを特徴とする、アセンブリ。
【請求項3】
データを分配するためのアセンブリ(1)であって、少なくとも2つのインターフェース(11,13)を備えた入出力機器(2)を有しており、前記インターフェースは、前記インターフェース(11,13)に接続される関係機器(8,9)の間でデータを伝送するためのものであり、この場合、それぞれ1つの前記関係機器(8,9)を所属のインターフェース(11,13)に接続するデータケーブル(3,4)が設けられている、アセンブリ(1)において、
前記入出力機器(2)のケーシングは、プラスチックから製造されており、前記ケーシングの内部領域にはプラスチック材料が流し込まれており、前記プラスチック材料は、前記データケーブル(3,4)の少なくとも各端部領域を越えて延在していることを特徴とする、アセンブリ。
【請求項4】
前記関係機器(8,9)のうちの少なくとも1つの関係機器のケーシングは、所属のデータケーブル(3,4)の一方の端部領域に射出成形されている、請求項1から3までのいずれか1項記載のアセンブリ(1)。
【請求項5】
すべてのデータケーブル(3,4)は、前記入出力機器(2)の前記ケーシングによって取り囲まれていて、すべての関係機器(8,9)の前記ケーシングは、それぞれ所属のデータケーブル(3,4)の前記端部領域に射出成形されている、請求項1からまでのいずれか1項記載のアセンブリ(1)。
【請求項6】
データを分配するためのアセンブリ(1)を製造するための方法であって、前記アセンブリは、少なくとも2つのインターフェース(11,13)を備えた入出力機器(2)を有しており、前記インターフェースは、前記インターフェース(11,13)に接続される関係機器(8,9)の間でデータを伝送するためのものであり、この場合、それぞれ1つの前記関係機器(8,9)を、完成した前記入出力機器(2)における所属のインターフェース(11,13)に接続するデータケーブル(3,4)が設けられている、アセンブリ(1)を製造するための方法において、
前記入出力機器(2)のケーシングを、プラスチック射出成形法で製造し、この際に一緒に、前記データケーブル(3,4)の各端部領域を、前記ケーシングによって取り囲むことを特徴とする、方法。
【請求項7】
データを分配するためのアセンブリ(1)を製造するための方法であって、前記アセンブリは、少なくとも2つのインターフェース(11,13)を備えた入出力機器(2)を有しており、前記インターフェースは、前記インターフェース(11,13)に接続される関係機器(8,9)の間でデータを伝送するためのものであり、この場合、それぞれ1つの前記関係機器(8,9)を所属のインターフェース(11,13)に接続するデータケーブル(3,4)が設けられている、アセンブリ(1)を製造するための方法において、
前記入出力機器(2)のケーシングを、金属材料から製造し、前記ケーシングの内部領域にプラスチック材料を流し込み、前記プラスチック材料は、前記データケーブル(3,4)の少なくとも各端部領域を越えて延在していることを特徴とする、方法。
【請求項8】
データを分配するためのアセンブリ(1)を製造するための方法であって、前記アセンブリは、少なくとも2つのインターフェース(11,13)を備えた入出力機器(2)を有しており、前記インターフェースは、前記インターフェース(11,13)に接続される関係機器(8,9)の間でデータを伝送するためのものであり、この場合、それぞれ1つの前記関係機器(8,9)を所属のインターフェース(11,13)に接続するデータケーブル(3,4)が設けられている、アセンブリ(1)を製造するための方法において、
前記入出力機器(2)のケーシングを、プラスチックから製造し、前記ケーシングの内部領域にプラスチック材料を流し込み、前記プラスチック材料は、前記データケーブル(3,4)の少なくとも各端部領域を越えて延在していることを特徴とする、方法。
【請求項9】
前記関係機器(8,9)のうちの少なくとも1つの関係機器のケーシングを、所属のデータケーブル(3,4)の一方の端部領域に射出成形する、請求項6から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
すべての関係機器(8,9)の前記ケーシングを、それぞれ所属のデータケーブル(3,4)の前記端部領域に射出成形する、請求項6からまでのいずれか1項記載の方法。
【国際調査報告】