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特表2024-522033デジタルユーザーエンゲージメントを管理するスマートコントラクトシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-10
(54)【発明の名称】デジタルユーザーエンゲージメントを管理するスマートコントラクトシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0251 20230101AFI20240603BHJP
【FI】
G06Q30/0251
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023573382
(86)(22)【出願日】2022-05-31
(85)【翻訳文提出日】2024-01-23
(86)【国際出願番号】 US2022031600
(87)【国際公開番号】W WO2022251734
(87)【国際公開日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】63/269,340
(32)【優先日】2022-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/194,504
(32)【優先日】2021-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.アンドロイド
2.ツイッター
3.TWITTER
(71)【出願人】
【識別番号】523447122
【氏名又は名称】ベネツィア, ニコラス, エム.
【氏名又は名称原語表記】VENEZIA, Nicholas, M.
【住所又は居所原語表記】16830 Ventura Boulevard, #515 Encino, CA 91436 US
(74)【代理人】
【識別番号】100126572
【弁理士】
【氏名又は名称】村越 智史
(72)【発明者】
【氏名】ベネツィア, ニコラス, エム.
【テーマコード(参考)】
5L030
【Fターム(参考)】
5L030BB08
(57)【要約】
ユーザーデータに基づいて広告を表示する、コンピュータにより実装される方法が開示されている。この方法は、インターネットユーザーに関連付けられた携帯電話番号を抽出する工程と、前記携帯電話番号に基づいて、前記インターネットユーザーの匿名かつ一意の識別子を生成する工程であって、前記識別子はプライバシー規則に準拠する、工程と、前記識別子に行動属性を割り当てるために、前記ユーザーの行動および/または関心を分析する工程と、前記広告のカテゴリーに基づいて広告主を選択するための入力を受信する工程と、前記識別子に基づいて前記ユーザー向けの広告を生成するために、前記識別子を前記広告主に送信する工程と、前記広告主から前記広告を受信し、前記広告を前記ユーザーに提示する工程とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーデータに基づいて広告を提示するための、コンピュータにより実装される方法であって、
インターネットユーザーに関連付けられた携帯電話番号を抽出する工程と、
前記携帯電話番号に基づいて、前記インターネットユーザーの匿名かつ一意の識別子を生成する工程であって、前記識別子はプライバシー規則に準拠する、工程と、
前記識別子に行動属性を割り当てるために、前記ユーザーの行動および/または関心を分析する工程と、
前記広告のカテゴリーに基づいて広告主を選択するための入力を受信する工程と、
前記識別子に基づいて前記ユーザー向けの広告を生成するために、前記識別子を前記広告主に送信する工程と、
前記広告主から前記広告を受信し、前記広告を前記ユーザーに提示する工程と
を備える方法。
【請求項2】
前記行動属性は、前記ユーザーの性別、年齢、純資産のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記プライバシー規則が、一般データ保護規則(GDPR)および/またはカリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)の規則を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記広告主の前記カテゴリーが、アルコール、保険、ファーストフード、履物、モバイル技術、自動車、ビデオゲームのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ユーザーの行動および/または関心を分析する工程は、複数のウェブサイトにわたって前記ユーザーを追跡するためにクローラーアプリケーションを利用する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記広告主を選択するための入力は、メディアバイヤーから受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記広告は前記行動属性に合わせて生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記広告のフォーマットが、ビデオ、オーディオ、画像、テキストのうちの1つ以上である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記広告のフォーマットは、前記ユーザーの保存されたプリファレンスに基づく、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記広告のフォーマットは、前記ユーザーが採用する表示媒体に基づく、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
広告を収益化するシステムであって、当該システムはプロセッサと、関連付けられたメモリとを備え、当該プロセッサは、
インターネットユーザーに関連付けられた携帯電話番号を抽出する処理と、
前記携帯電話番号に基づいて、前記インターネットユーザーの匿名かつ一意の識別子を生成する処理であって、前記識別子はプライバシー規則に準拠する、処理と、
前記識別子に行動属性を割り当てるために、前記ユーザーの行動および/または関心を分析する処理と、
前記広告のカテゴリーに基づいて広告主を選択するための入力を受信する処理と、前記識別子に基づいて前記ユーザー向けの広告を生成するために、前記識別子を前記広告主に送信する処理と、
前記広告主から前記広告を受信し、前記広告を前記ユーザーに提示する処理と
を実行するように構成された、システム。
【請求項12】
前記行動属性は、前記ユーザーの性別、年齢、純資産のうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記プライバシー規則が、一般データ保護規則(GDPR)および/またはカリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)の規則を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記広告主の前記カテゴリーが、アルコール、保険、ファーストフード、履物、モバイル技術、自動車、ビデオゲームのうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記ユーザーの行動および/または前記ユーザーの関心を分析する処理は、複数のウェブサイトにわたって前記ユーザーを追跡するためにクローラーアプリケーションを利用する処理を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記広告主を選択するための入力は、メディアバイヤーから受信される、請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
前記広告は前記行動属性に合わせて生成される、請求項11に記載のシステム。
【請求項18】
前記広告のフォーマットが、ビデオ、オーディオ、画像、テキストのうちの1つ以上である、請求項11に記載のシステム。
【請求項19】
前記広告のフォーマットは、前記ユーザーの保存されたプリファレンスに基づく、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記広告のフォーマットは、前記ユーザーが採用する表示媒体に基づく、請求項18に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条(e)項に基づき、2021年5月28日に出願された米国特許仮出願第63/194,504号および2022年4月14日に出願された米国特許仮出願第63/269,340号の利益を主張するものであり、これらはすべて、参照により全体が本明細書に記載されているものとして援用される。
【背景技術】
【0002】
世界には、私たちの相互接続されたデジタル(オンライン)の、メタバースの、そして現実世界(オンライン)の行動の原動力となるインターネット、メタバース、仮想現実、拡張現実、そしてデータ収集といった多くの全く異なる断片が存在する。効率的にデータを管理・収集し、有用なものにするためには、私たちの行動は、追跡される必要があり、またインターネット、デジタル・ワールド、スマート・スペース、メタバース、仮想現実、マルチバース、拡張現実、イベント会場、コンテンツに接続する必要がある。現在、アデンティティやプライバシー同意のために、デジタル世界全体で効率的で標準化および管理された情報の収集や正規化は行われていない。
【0003】
現在、インターネット上のユーザーのエンゲージメントは、ウェブサイトや仮想体験のようなプラットフォーム上で独自のソリューションをホストする企業の個々の誠実さに委ねられており、そこでは、クッキー、ルッキングPアドレス、モバイル広告ID(Maids)、広告主識別子(IDFA)、グローバルユニーク識別子(GUID)、ユニバーサル識別子(UID)1.0および2.0、その他のトラッカーをユーザーのデバイス、コンピュータ、ビデオゲーム、テレビなどに配置することが一般的に行われている。例えば、ユーザーが各ウェブサイトを訪問する際、追跡、クッキー、データ再販、測定、保存などをオプトインまたはオプトアウトすることによって、当該ウェブサイトだけで個別にプライバシー選択を設定しなければならない。多くの場合、選択項目には簡単にアクセスできず、またユーザーが十分な情報を得た上で選択するために分かりやすくなっているわけでもない。ユーザーが選択できる場合でも、ユーザーの権利へのアクセスが拒否されることで、ウェブサイトが正常に機能しなくなったり、ユーザーが先に進めなくなったりする可能性がある。また、ウェブサイトのホストは、世界中で要求される数多くのプライバシーポリシーを遵守することが難しい。ポップアップなど、消費者の同意を得るための従来のシステムは、これらのルールの一部に違反する可能性がある。
【0004】
デジタル・インターフェイスを通した現実世界、メタバース、およびインターネットでのエンゲージメントを介したオンラインにおいて、プライバシープリファレンス、機械(ボット)や人の測定、分析、身元追跡が全く別々に管理されているもう一つの例は、デジタル広告の掲載である。従来のオーディエンスデータセットは、古かったり、誤解を招きやすかったり、意味のない関連に基づいていたりする。システムが、ユーザーを特定し、および/または選択された広告機会をユーザーに関連付け、および/またはオプトインおよび/またはデータ要求の削除に同意するための自動化されたシステムに移行するにつれて、インテリジェンス・エンジンは、その基礎となるデータと同程度にのみ有効となる。しかし、2020年以降のオーディエンスデータセットは急速に劣化している。現在のデータセットは、時代遅れのモデリングに基づいて不適切な関連付けを行う「クッキー」のような古いデータアグリゲータに基づいている。広告プラットフォームもまた、透明性に欠け、データの正確性に欠ける。というのも、ほとんどの広告プラットフォームは、独自のオークション・プレイスを通じて買い手と売り手のオークションの両方をコントロールしているからである。関連性のある継続的なデータを、オープンな価格設定と確認された身元で、大規模に提供するシステムと方法は、現在のところ利用できない。このようなシステムを使えば、広告費の単価(CPM)を下げることができる。ユーザーに関するアクセス可能なデータを改善することは、広告費に対する投資収益率(ROI)を高め、広告費用に対する利益率(ROAS)を向上させることにもなる。
【0005】
営利企業は、消費者を自社製品に引き付け、消費者との信頼関係を築き、将来のビジネス上の意思決定のために消費者情報を入手し、そこから学ぶために、マーケティング・キャンペーンと分析論に依存している。伝統的なマーケティング・キャンペーンは通常、広告、プロモーション、クーポンを幅広いオーディエンスに向けて行い、オーディエンスの多くがプロモーションを利用することを期待している。しかし、多くのマーケティング・キャンペーンは、潜在的な消費者がプロモーションを単に迷惑なものとしか見ていないため、失敗に終わっている。さらに、オファーを受けた潜在的な消費者は、プロモーション・オファーの発信元に対して不信感を抱くことが多い。この信頼を得ることは、マーケティング担当者にとって難しいハードルである。消費者がまだ市場にいること、あるいは消費者がその情報が適切であると気づいたことを知ることは、さらに難しい。
【発明の概要】
【0006】
本明細書に記載される例示的な実施形態には、インターネット、仮想現実環境、拡張現実環境、ストリーミングサービス、テレビ、スマートデバイス、プログラム広告、デジタル・アウトオブホーム・クッキーレス・ソリューションに対するユーザーアクティビティを含み得る、デジタルユーザーエンゲージメントを管理するためのスマートコントラクトシステムおよび方法が含まれる。当該スマートコントラクトシステムおよび方法は、非代替性トークン(NFT)および/またはパブリック台帳とプライベート台帳の組み合わせを使用するスマートコントラクトを介した身元確認およびプライバシーレイヤーを備える。
【0007】
本明細書に記載される例示的な実施形態は、ユーザーの個人データを取り扱う様々なスマートデバイスを含む、複数のアプリケーションおよびデバイスにわたって、承認および同意されたユーザープリファレンスの追跡の検証を可能にする、広告に対する同意プリファレンスの中心的な発信源を可能にし得る。
【0008】
本明細書に記載される例示的な実施形態は、ユーザーの関心、エンゲージメント、同意、嗜好、インターネット上の位置、およびそれらの組み合わせを管理するために、オープン、プライベート、集中型および/または非集中型、または分散型の台帳インフラストラクチャを使用することができる。例示的なシステム全体が本明細書に記載されているが、システムのいずれの一部分も必要ではなく、すべてのサブコンポーネントはモジュール式であり、識別は他のサードパーティーのデータ、または他のサードパーティーの識別子に接続され得る。システムの各部分は、単独で使用することも、他の部分と組み合わせて使用することもできる。例えば、広告取引の実施形態は、例えばアイデンティティ、プリファレンスのための任意の広告取引アプリケーションで使用することができ、本明細書に記載される全体的なシステム要件に限定されることはなく、またはインターネットユーザー、ゲーマーに限定されることもない。
【0009】
本明細書に記載される例示的な実施形態は、インターネット上および世界におけるユーザーエンゲージメントを管理するために、オープン台帳、クローズド台帳、またはオープン台帳とクローズド台帳のインフラストラクチャの組み合わせを使用することができる。本明細書に記載のシステムおよび方法の例示的な実施形態は、本明細書に記載の異なる機能を実現するためのモジュールの任意の組み合わせを含むことができる。例示的なモジュールには、ユーザー識別、プライバシーポリシー、ユーザーログ、アトリビューション、動的オーディエンス作成、嗜好、データ分析、広告取引、ユーザー支払い、ディレクトリ、ユーザーアカウント、デジタルウォレット、またはデータ収集、コンテンツ嗜好、報酬などのその他の嗜好の任意の組み合わせが含まれる。
【0010】
本開示の例示的な実施形態は、ユーザーデータに基づいて、ファーストパーティ、セカンドパーティ、またはサードパーティーの、行動ターゲティング、関心、またはインバウンドトラフィックに限定されないデータを活用することによる、プロモーション広告、関心の特定、分析のための方法およびシステムを対象とし得る。開示された技術は、ユーザーのプライバシーを保護し、プライバシー規定を遵守しながら、ユーザーがインターネット上でコンテンツを視聴したり、デジタル広告を閲覧したりする際のユーザーの行動属性のようなデータの収集のための階層的順序を開発することを通じて、ユーザーのプライバシープリファレンス、ポリシー、および検証の収集、記録、相互連携、および/または統一を提供することができる。
【0011】
本明細書に記載されるシステムおよび方法の例示的な実施形態は、1つまたは複数のプライバシー法、消費者保護法、または管轄区域によって課される制限によって使用が制限される個人情報の潜在的な開示を最小限に抑えながら、標的化された広告を提供するために、世界コード、市外局番、番号、内線番号、またはそれらの組み合わせを有する電話番号を使用して、行動情報、プライバシー選択、および/または個人的特徴(例えば、性別、年齢など)などのユーザーの情報を関連付けることから構成され得る。
【0012】
本明細書で説明する例示的な実施形態には、測定や身元確認、広告の妥当性、嗜好などのために、これまで行われていなかったデータの使用に対する補償をユーザーに提供するシステムおよび方法を含めることができる。広告、測定、身元確認、趣味嗜好、人工知能や機械学習、その他の方法でのデータの使用に対してユーザーに対価を支払うことで、ユーザーが情報を共有する動機付けになり得る。情報は受動的に収集される可能性がある一方、潜在的な広告主にはより強固で正確なデータセットを提供し、ユーザーにより良く標的化された広告を提供することができる。
【0013】
ユーザーデータに基づいて広告を表示する、コンピュータにより実装される方法が開示されている。この方法は、インターネットユーザーに関連付けられた携帯電話または他の識別子を抽出する工程と、前記携帯電話番号に基づいて、前記インターネットユーザーの匿名かつ一意の識別子を生成する工程であって、前記識別子は1つまたは複数のプライバシー規則に準拠する、工程と、前記個人識別子に行動属性を割り当てるために、前記ユーザーの行動、関心および/または他のデータポイントを分析する工程と、前記広告のカテゴリーに基づいて広告主を選択するための入力を受信する工程と、前記識別子に基づいて前記ユーザー向けの広告を生成するために、前記識別子を前記広告主に送信する工程と、前記広告主から前記広告を受信し、前記広告を前記ユーザーに提示する工程とを備える。
【0014】
様々な例示的実施形態において、前記属性は、ユーザーの性別、年齢、または純資産、並びに関心や行動の任意の組み合わせを含むことができる。プライバシー規則には、一般データ保護規則(GDPR)および/またはカリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)、あるいは将来実施される可能性のあるその他の規則が含まれる。広告主のカテゴリーは、アルコール、保険、ファーストフード、履物、モバイル技術、自動車、ビデオゲーム、政治、またはブランドやキャンペーンの認知度を広めようとする他のセクターの組み合わせに基づくことができるが、これらに限定されない。ユーザーの行動、消費されたコンテンツ、消費されたコンテンツのコンテキスト(ドライブ中にポッドキャストを聴く)、および/または関心の分析は、オンラインとオフライン(デジタルインターフェースを介する)の両方およびマルチバースの、複数のウェブサイトおよび場所にわたってユーザーを追跡するために使用されるアプリケーションおよびデータキャプチャ戦略として、広告取引所、ユーザーの日常生活、ユーザーの日常生活経験、ソーシャルメディアからの情報のパスバックを可能にする、VPN、またはクローラー、またはピクセル、または戦略に限らない、データキャプチャのための方法を利用することを含み得る。正確なオーディエンスを選択するための入力は、広告主からのものであってもよいし、メディアバイヤーによって実行されるものであってもよい。広告は動的に生成され、行動、関心、居場所の属性に基づいて選択されたコンテナベースの広告スロット、オーディオ、またはその他、コンテンツが適切なサイズとなる場所であれば、どこにでも挿入することができる。広告のフォーマットは、ビデオ、オーディオ、画像、テキストのうちの1つ以上とすることができる。広告のフォーマットはユーザーのプリファレンスに基づくことができる。広告のフォーマットは、ユーザーが採用した、またはユーザーに露出する表示媒体に基づくことができる。
【0015】
広告を収益化するシステムが開示される。当該システムは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数の関連付けられたメモリとを備え、前記1つまたは複数の関連付けられたメモリは非一時的なコンピュータ可読命令を格納し、これらの命令は、前記プロセッサにより実行されると、インターネットユーザーに関連付けられた携帯電話番号を抽出する処理と、前記携帯電話番号に基づいて、前記インターネットユーザーの匿名かつ一意の識別子を生成する処理であって、前記識別子はプライバシー規則に準拠する、処理と、前記識別子に属性、関心、プリファレンス、同意を割り当てるために、前記ユーザーの行動および/または関心を分析する処理と、前記広告のカテゴリーに基づいて広告主を選択するための入力を受信する処理と、前記識別子に基づいて前記ユーザー向けの広告を生成するために、前記識別子を前記広告主に送信する処理と、前記広告主から前記広告を受信し、前記広告を現実世界、オンライン、メタバースにおいて前記ユーザーに提示する処理とを実行するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本明細書で説明する本開示の例示的な実施形態は、各消費者の年齢、行動属性および/または関心に基づいて広告を調整するために使用することができる。本開示の他の目的および利点は、添付の図面と併せて、例示的な実施形態の以下の詳細な説明を読めば、当業者に明らかになるであろう。図面において、同様の参照番号は同様の構成要素を指定するために使用されている。
【0017】
図1】本開示の例示的な実施形態による例示的なシステムを示すブロック図である。
【0018】
図2】本開示の例示的な実施形態によるシステムの例示的なユーザーエクスペリエンスの例示的なユーザーインターフェースを示す。
図3】本開示の例示的な実施形態によるシステムの例示的なユーザーエクスペリエンスの例示的なユーザーインターフェースを示す。
図4】本開示の例示的な実施形態によるシステムの例示的なユーザーエクスペリエンスの例示的なユーザーインターフェースを示す。
【0019】
図5】本開示の例示的な実施形態による例示的なシステムを示すブロック図である。
【0020】
図6】本開示の例示的な実施形態による、特徴の例示的なプライバシー分離を示す図である。
【0021】
図7】本開示の例示的な実施形態による、データ処理の例示的な方法を示す図である。
【0022】
図8】本開示の例示的な実施形態による、広告を収益化するためのフローチャートを示す。
【0023】
図9】本開示の例示的な実施形態によるゾーン層、バリュー層、出力層を示す。
【0024】
図10】本開示の例示的な実施形態による、広告を収益化するためのシステムを示す。
【0025】
図11】本開示の例示的な実施形態による例示的なコンピュータシステムを示すブロック図である。
【0026】
図12】本開示の例示的な実施形態による、システム図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下の詳細な説明は、本発明の原理を例示するものであり、限定するものではない。本明細書は、当業者が本発明を製造および使用することを明確に可能にするものであり、本発明を実施するための最良の態様であると現在考えられているものを含め、本発明のいくつかの実施形態、適応、変形、代替および使用について説明するものである。図面は、本発明の例示的な実施形態を図式的および概略的に表したものであり、本発明を限定するものではなく、必ずしも縮尺通りに描かれているものでもないことを理解されたい。
【0028】
本明細書で説明する例示的な実施形態は、インターネット上でユーザーのエンゲージメントを管理するためのオープン台帳インフラストラクチャを使用することができる。本明細書では、例示的なシステム全体を説明するが、システムのいずれの一部分も必要ではない。システムの各部分は、単独で使用することも、他の部分と組み合わせて使用することもできる。例えば、広告取引の実施形態は、任意の広告取引アプリケーションで使用することができ、本明細書に記載される全体的なシステム要件に限定されることはない。
【0029】
本明細書で説明する例示的な実施形態は、インターネット上でユーザーのエンゲージメントを管理するためのオープン台帳インフラストラクチャを使用することができる。本明細書に記載のシステムおよび方法の例示的な実施形態は、本明細書に記載の異なる機能を実現するためのモジュールの任意の組み合わせを含むことができる。例示的なモジュールには、ユーザー識別、プライバシーポリシー、ユーザーログ、データ分析、広告取引、ユーザー支払い、同意、訪問記録、およびモバイルウォレットの任意の組み合わせが含まれる。例示的な実施形態は、ユーザー電子機器に格納されたユーザーアプリケーションを通じて管理され得る視覚的ユーザーインターフェースを含み得る。ユーザーアプリケーションは、ユーザーログを視覚的に表現することができ、ユーザーは基本的に、スタンプを押したり、エントリーを提供したりしながら場所を回り、エンティティやブランドとエンゲージメントを行う。本明細書で説明するユーザーログおよび/またはシステムの例示的な実施形態は、ユーザーがインターネットおよびデータ収集がどのように自分および家族を追跡することを望むかを割り当てる、または定義するスマートコントラクトを含むことができる。
【0030】
本開示の例示的な実施形態は、ユーザーデータに基づく行動標的化によるプロモーション広告のための方法およびシステムを対象とし得る。開示された技術は、インターネット上でコンテンツを視聴するユーザーの行動属性を収集、記録、開発する一方で、ユーザーのプライバシーを保護し、法的または政策的に義務付けられたプライバシー規定を遵守することを提供することができる。
【0031】
本明細書に記載されるシステムおよび方法の例示的な実施形態は、1つまたは複数のプライバシー法、消費者保護法、または管轄区域によって課される制限によって使用が制限される個人情報の潜在的な開示を最小限に抑えながら、標的化された広告を提供するために、電話番号を使用して、行動情報、個人的特徴(例えば、性別、年齢など)などのユーザーの情報を関連付けることから構成され得る。
【0032】
本明細書に記載される例示的な実施形態は、データの使用に対する対価をユーザーに提供するためのシステムおよび方法を含み得る。データの使用料をユーザーに支払うことで、ユーザーが自分の情報を共有する動機付けになると同時に、潜在的な広告主に対して、より強固で正確なデータセットを提供し、ユーザーにより良く標的化された広告を提供することができる。
【0033】
広告を収益化するシステムと方法が開示される。当該システムまたは方法は、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数の関連付けられたメモリとを用いる処理または工程を含み、前記1つまたは複数の関連付けられたメモリは非一時的なコンピュータ可読命令を格納し、これらの命令は、前記プロセッサにより実行されると、インターネットユーザーに関連付けられた携帯電話番号を抽出する処理と、前記携帯電話番号に基づいて、前記インターネットユーザーの匿名かつ一意の識別子を生成する処理であって、前記識別子はプライバシー規則に準拠する、処理と、前記識別子に行動属性を割り当てるために、前記ユーザーの行動および/または関心を分析する処理と、前記広告のカテゴリーに基づいて広告主を選択するための入力を受信する処理と、前記識別子に基づいて前記ユーザー向けの広告を生成するために、前記識別子を前記広告主に送信する処理と、前記広告主から前記広告を受信し、前記広告を前記ユーザーに提示する処理とを実行するように構成される。
【0034】
図1および図5は、本明細書で説明する例示的な実施形態による、ネットワークを介したユーザーのエンゲージメントを管理するための例示的なモジュールの例示的なシステムフローチャートを示す。例示的なシステム1000は、本明細書で説明するユーザー識別、プライバシーポリシー管理、ユーザーログ、データ分析、広告取引、ユーザー支払いおよびモバイルウォレットなどのモジュールの任意の組み合わせを含むことができる。これらのモジュールに関連する例示的な方法は、図1図5の比較によって示されるように、異なる順序で行われるか、または、異なるモジュールを使用する機能の異なる組み合わせを含むことができる。
【0035】
例示的なシステム1000は、本明細書で説明するユーザー識別1004、プライバシーポリシー管理1002a,1002b、ユーザーログ1006、データ分析1012、広告取引1010、ユーザー支払いおよびモバイルウォレット1008などのモジュールの任意の組み合わせを含むことができる。モジュールは1つのモジュールで発生することもあれば、分離して発生することもある。例えば、図1に示されるように、プライバシーポリシー管理は、プライバシーポリシーの承諾1002aと、スマートコントラクトの生成1002bとから構成され得る。データ分析1012は、複数のモジュールに分散されてもよく、および/または、例えば、料金体系、広告取引、ユーザー支払い、ユーザー識別などの異なるモジュールに統合されてもよい。
【0036】
本明細書で示され、説明されるように、ネットワーク上のユーザーのエンゲージメントを管理するための例示的なシステムおよび方法は、ユーザー識別のためのシステムおよび方法を含み得る。本開示の例示的な実施形態によるシステムおよび方法は、ユーザーに関する情報を受信することを含み得る。ユーザーに関する情報は、さまざまな方法で受信することができる。例えば、ユーザーは、ユーザーが自分自身を識別することを可能にするサービスにサインアップし、システムに情報を送信することによって、システムはユーザーに関する情報を受信することができるようになる。例示的な実施形態では、システムはユーザーを識別することができる。システムは、例えば、ウェブサイトに入力された識別可能な情報や、ネットワークのユーザーインターフェースを通じて、ユーザーを識別するように構成され得る。例えば、ユーザーは、ユーザー名、パスワード、電子メールアドレス、氏名、電話番号、または識別子の任意の組み合わせを入力することができる。システムはまた、デバイスおよび/またはネットワーク識別子、クッキーなど、ユーザーのシステムに関する情報を使用してもよい。例示的な実施形態では、システムはユーザーの電話番号を受信してもよい。電話番号は、ユーザーから提供されることもあれば、ユーザーの他の情報を使って(直接的または間接的に)電話番号を調べることもある。例示的な実施形態では、ユーザーの電話番号が受信されると、システムはそのユーザーに一意の識別子を生成することができる。ユーザーの一意の識別子は、ユーザーの電話番号から生成することができる。一意の識別子はその後、ユーザーを識別するために使用される。例えば、一意の識別子は、ユーザーのプライバシー設定を決定すること、ユーザーに広告を提供するためにユーザーが生成したデータまたは情報を取得すること、ユーザーへのまたはユーザーのための支払いを追跡すること、またはユーザーへのまたはユーザーのための支払いを行うことの任意の組み合わせに使用することができる。
【0037】
本明細書で示され、説明されるように、ネットワーク上のユーザーのエンゲージメントを管理するための例示的なシステムおよび方法は、プライバシーポリシー管理のためのシステムおよび方法を含み得る。本明細書に記載される例示的なシステムおよび方法においては、ブランドまたはエンティティによる標的化された広告、勧誘、またはその他のユーザーエンゲージメントのために、ユーザーがプライバシーおよびユーザー情報の使用に関するユーザーのプリファレンスを特定することが可能になり得る。例示的な実施形態では、システムおよび方法は、ユーザーがユーザ情報のプライバシーおよび使用に関するユーザーのプリファレンスを特定することを可能にするユーザーインターフェースを含むように構成され得る。システムは、ユーザーのプリファレンスを保存するように構成され得る。例示的な実施形態では、システムは、ユーザーのプリファレンスを保存するためにオープン台帳を使用することができる。例示的な実施形態では、システムは、ユーザーのプリファレンスを保存するためにブロックチェーンを使用することができる。図示し説明したように、スマートコントラクト1002bはユーザーのプリファレンスに基づいて生成される。例示的な実施形態では、ユーザーのプリファレンスは、ブランドとユーザーとの一意の組み合わせが、ブランドからの情報に関連するユーザーのプライバシー設定を制御するためのスマートコントラクトを生成するように、ユーザーと関連付けられ、ブランドと関連付けられる。したがって、1人のユーザーは、ユーザーが異なるブランドと関係し、それらの個々のブランドで異なるユーザープリファレンスを設定するため、そのユーザーに関連する複数のスマートコントラクトまたはオープン台帳エントリーを有し得る。
【0038】
本明細書で示され、説明されるように、ネットワーク上のユーザーのエンゲージメントを管理するための例示的なシステムおよび方法は、例えば本明細書で説明されるユーザーログを介して、ユーザーのエンゲージメントを追跡するためのシステムおよび方法を含み得る。例示的な実施形態では、例えばブランドによる消費者のエンゲージメントに関連するユーザーのプリファレンスに従って、ユーザーがブランドまたはエンティティによってエンゲージメントを行う。例示的な実施形態では、ユーザーのエンゲージメントを追跡するためのシステムおよび方法は、本明細書で説明するようなユーザーログを含み得る。ユーザーログ1006は、本明細書で説明されるような一意の識別子などを通じて、ユーザーに関連付けられる可能性がある。ユーザーログは、ユーザーのプリファレンスを追跡するために、プライバシーポリシー、スマートコントラクト、オープン台帳と関連付けることができる。例示的な実施形態では、ユーザーログは、1つまたは複数のブランドまたはエンティティとユーザーを関連付けるためのユーザーインターフェースを提供することができる。このユーザーインターフェースにおいて、ユーザーは、1つまたは複数のブランドまたはエンティティによってエンゲージメントされる(またはエンゲージメントされない)保留中の許可または関係を有する。また、ユーザーログは、1つまたは複数のブランドまたはエンティティによるユーザーとのエンゲージメントを追跡するために使用されることもある。例示的な実施形態では、エンゲージメントは、広告を標的化するためにユーザーデータが使用され得るブランドおよび/またはエンティティによるエンゲージメントの対価をユーザーが支払われるように、追跡されてもよい。例示的な実施形態では、ユーザーログは、ユーザー情報、ブランド/エンティティ情報、スマートコントラクト、プライバシープリファレンス、ブランド/エンティティによるユーザーとのエンゲージメント、エンゲージメントに基づいてユーザーに対して行われた支払い、またはそれらの組み合わせを格納するためのデータベースで構成され得る。例示的な実施形態では、ユーザーログは、ユーザーとのエンゲージメントを識別および/または追跡するため、ユーザーに対して支払いを行うため、本明細書に記載される実施形態に従ってユーザーデータを取得するため、またはそれらの任意の組み合わせのために、ブランドおよび/またはユーザーおよび/またはシステムによってアクセス可能であり得る。
【0039】
本明細書で示され、説明されるように、ネットワーク上のユーザーのエンゲージメントを管理するための例示的なシステムおよび方法は、広告機会を値付けし、ユーザーに広告を提供するための広告取引所のシステムおよび方法を含み得る。例示的な実施形態では、システムは、広告取引所と通信し、及び/又は広告取引所を含むことができる。広告取引所は、1つまたは複数のブランドおよび/またはエンティティに関連する複数の広告から構成される場合がある。複数の広告が、異なるユーザー属性に対応する同一製品の異なる広告から構成されることにより、広告を個々のユーザーに合わせることができる。複数の広告は、商品及び/又は広告がユーザ情報に基づいて分類された、異なる商品の異なる広告から構成されてもよい。広告には、広告情報が関連付けられてもよい。例えば、広告情報は、ブランド、製品、ブランドに関連するエンティティ、製品の価格、製品のタイプ、ブランドカテゴリーなどの任意の組み合わせで構成される。ユーザー情報は、年齢、性別、人種、性的指向、居住地、学校のレベルなどの人口統計学的情報であり得る。ユーザー情報には、政治的所属、関心、活動などの嗜好情報が含まれてもよい。広告取引の例示的な実施形態は、ユーザーへの広告機会を確保するために生じたコストまたは支払いに関する情報を追跡および/または受信することができる。言い換えれば、広告取引所は、広告主がユーザーに広告を提供するために支払うコストに関する情報を保持することができる。広告取引所は、広告が提供された場所、ユーザー情報、広告情報など、広告コストに関連する他の情報を追跡および/または受信することができる。広告取引所の例示的な実施形態は、ターゲット顧客、ターゲット場所、ブランドカテゴリー、他の顧客情報、他のブランド、広告情報などの多くの基準に基づいて、広告を提供するための広告見積もりを生成するために使用することができる。
【0040】
本明細書で示され、説明されるように、ネットワーク上のユーザーのエンゲージメントを管理するための例示的なシステムおよび方法は、ユーザーデータの使用の対価をユーザーに支払うため、および/または標的化された広告をユーザーに提供するためのシステムおよび方法を含み得る。例示的な実施形態では、本明細書で説明するシステムは、広告がユーザーに提供されるときなど、ブランドおよび/またはエンティティが、データの使用の対価をユーザーに支払うための支払いポータルを含むことができる。例示的な実施形態は、本明細書に記載されるようなユーザーとのエンゲージメントの任意の組み合わせに対する、ブランド/エンティティによるユーザーへの支払いを含むことができる。
【0041】
本明細書に示され、説明されるように、ネットワーク上のユーザーのエンゲージメントを管理するための例示的なシステムおよび方法は、リアルタイムで広告の価格設定を決定するために、ユーザーデータおよび/または広告データを分析するシステムおよび方法を含み得る。本明細書で説明する例示的なモジュールおよび方法は、様々な情報の組み合わせを受信し、使用することができる。本明細書に記載される例示的なシステムおよび方法は、本明細書に記載される実施形態に従って、分析、カスタマイズ、標的化、見積もり、価格設定などを提供するために情報を分析することができる。分析は、スタンドアローンモジュールで実行され、単独で使用され、および/または、本明細書に記載されるような他のモジュールに統合され、および/または他のモジュールとともに使用され得る。本明細書で説明する例示的な実施形態は、広告が提供される場所、広告のカテゴリー、ユーザ情報、広告情報、ブランド、エンティティ、広告機会を得る確率等の任意の組み合わせに基づいて広告の価格設定を提供するために、情報を分析することができる。本明細書で説明する例示的な実施形態は、ユーザーデータに基づいて特定のユーザー向けに広告を標的化するために、情報を分析することができる。
【0042】
現在、消費者を取り込もうとするブランドやエンティティは、ユーザーがウェブサイトを訪問したときなど、ユーザーがエンティティと遭遇するたびに、個別にユーザーのプライバシーポリシーを管理している。エンティティは、利用者の同意を取得し、それらの同意を維持または追跡するために、クッキーおよび/またはポップアップを使用する場合がある。しかし、ポップアップ自体や、消費者が同意する前に発生し得る追跡は、プライバシーポリシーに違反する可能性がある。したがって、オープン台帳を使用するプライバシーポリシーの例示的な実施形態は、違反が発生する前にエンティティが検証できるデータポリシーの中央リポジトリを提供するために使用することができる。
【0043】
たとえユーザーが、自分のデータがエンティティによって管理されることに同意したとしても、ユーザーは自分の情報やインターネット上での活動がパブリック台帳を通じて利用可能になることは望まない。現在、エンティティはユーザーの情報を追跡し、ユーザーに広告を提供することを許可している。ユーザーは自分のデータを使うことに何のメリットも見出さない。ユーザーのデータの使用は、その使用やユーザーのプライバシーポリシーに関する責任を可視化することなく、エンティティによって維持される。ユーザーログの例示的な実施形態は、ユーザーによって保持されるプライベートな情報と、エンティティによって維持されるその情報の公的な使用の橋渡しに使用することができる。したがって、ユーザーログは、オープン台帳上で情報を公的に共有することなく、エンティティにおけるプライベートなデータ保持と消費者におけるプライベートなデータ保持との橋渡しをすることができる。
【0044】
本明細書で説明する例示的な実施形態では、オープン台帳とプライベート台帳を組み合わせて使用することによって、ユーザーと、そのユーザーとエンゲージメントするブランドまたはエンティティとの間で情報を追跡および共有することができる。例示的な実施形態では、ネットワーク上での活動などのユーザーデータは、プライベート台帳上で追跡されてもよい。これには、データベースなど、従来のあらゆる保存方法が含まれ得る。例示的な実施形態では、ネットワーク上の活動を含むこのようなユーザーデータは、ユーザープリファレンスによる選択を通じて、ユーザーがユーザーデータを追跡、受信、および/または使用する権限を提供したブランドおよび/またはエンティティによって保存されてもよい。例示的な実施形態では、情報の追跡および/または共有のためにパブリック台帳を使用することができる。例えば、1つまたは複数のブランド/エンティティとのプライバシーポリシー声明などのユーザープリファレンスは、オープン台帳に保存することができる。ユーザーおよび/またはブランドを検索することによって、ユーザーが広告を提供される前にブランド/エンティティからの広告を許可していることを確認することができる。ユーザーがエンゲージメント/エンカウンターおよび/またはそれらのエンゲージメント/エンカウンターに基づいてユーザーに支払われるべき支払いを認識できるように、別のプライベート台帳を使用して、ユーザーによる1つ以上のブランド/エンティティとのエンゲージメントを追跡および/または共有してもよい。例示的な実施形態では、システムはユーザーのプライベート台帳への書き込み機能を有し、ユーザーがブランド/エンティティに遭遇したときに、そのブランド/エンティティとのエンカウンターのエントリーを追加することができる。例示的な実施形態では、ユーザーログはユーザーのプライベート台帳を含んでも良い。この場合、ユーザーだけが台帳に保存されたデータを読んだり、アクセスしたりできるので、ユーザーのネットワーク上の活動は一般公開されず、他人が見ることもできない。
【0045】
本明細書で説明する例示的な実施形態では、ユーザーがアカウントを作成し、ユーザー識別を設定し、さらに、例えば、プライバシーポリシー、ユーザーログ、ウォレットおよびそれらの組み合わせなど、本明細書で説明するシステムの他の属性を設定することができる。
【0046】
図2は、ユーザーがアカウントを作成するためのアクセスを許可するために、ユーザー識別モジュールによって生成され得る例示的なユーザーインターフェースを示している。このユーザーインターフェースは、電子機器にダウンロードされたアプリケーションを通じて生成されることもあれば、ユーザーがナビゲートするウェブサイトやその他の電子インターフェースを通じてユーザーに提示されることもある。ユーザーインターフェースは、例えば、プラットフォームの使用に関連するプライバシーポリシーを含む、システムの関連条項にアクセスして閲覧するオプションをユーザーに表示するように構成され得る。ユーザーインターフェースは、ユーザーがプラットフォームにサインアップすることを選択できるように構成される。
【0047】
ユーザーインターフェースは、ユーザーインターフェースを通じてユーザー入力を受け付けるように構成されていてもよい。ユーザー入力には、ラジオボタン、プッシュボタン、選択用のドロップダウンメニュー項目、データ入力用のテキストボックスなどがあるが、これらに限定されるものではない。図2に示されているように、ユーザーは、サービスまたはプラットフォームの使用条件の承諾を示すボタンを選択し、ユーザーインターフェースのさらなる画面に移動することができる。
【0048】
例示的な実施形態では、システムはユーザーに関する情報を受信してもよい。システムは様々な形で情報を受け取ることができる。例えば、システムは、ユーザーインターフェースを通じて、ユーザーから特定の情報、例えば、ユーザー名、住所、電話番号、電子メールなどを要求することができる。システムは、バイオメトリクス、ユーザー名、パスワード、デバイス情報などの認証情報を受け取ることもできる。システムは、ユーザーのデバイス、ネットワークのユーザー履歴、アプリケーションのユーザー履歴、デバイス使用履歴、クッキーなどから情報を抽出するなど、他の方法で情報を受け取ることができる。
【0049】
例示的な実施形態では、システムは、一意の識別子をユーザーに要求、生成、送信、またはその他の方法で関連付けるように構成され得る。例示的な実施形態では、一意の識別子はユーザーの電話番号である。例示的な実施形態では、一意の識別子は、ユーザーの電話番号に基づくことができる。例えば、ユーザーの電話番号から一意の識別子を生成するための、1回以上のハッシュ化、切り捨て、または他のアルゴリズムを通じて、一意の識別子をユーザーの電話番号から作成することができる。本明細書で説明する例示的な実施形態は、例えば、ユーザーの電子メール、名前および/または誕生日などの個人情報の組み合わせ、デバイス識別子、位置情報、住所、乱数生成、およびそれらの組み合わせなど、一意の識別子を生成する他の方法を含むことができる。一意の識別子は、アルファベット、数字、記号、他言語の文字などを任意に組み合わせて使用することができる。
【0050】
本明細書で説明する例示的な実施形態では、1つまたは複数の形式の認証を使用して、ユーザーの身元を確認することができる。例えば、図1に示されるように、三要素認証1014を使用することができる。システムは、ユーザーによって入力されたデータと相互参照するために、ユーザーに関する公開データを引き出すことができる。ユーザーは、パスワード、バイオメトリクス、デバイス認証、サードパーティー認証、統一識別(電子メールなどのユーザーデータからのハッシュ化など)など、他の方法で検証することができる。その他の検証方法には、入力された情報が実際にユーザーに関連付けられていることを確認するための確認メール、テキスト、通話の送信、またはその他のやり取りが含まれる。
【0051】
図1に示されるように、ユーザーはシステムとエンゲージメントし、システムのユーザーポリシー1002aを承諾することができる。システムとエンゲージメントすることで、ユーザーは一意の識別子1016を要求される。ユーザーは検証1014され、ユーザーの電話番号に基づくものなど、一意の識別子を与えられる。
【0052】
ユーザー識別の追加的な例示的実施形態については、本開示で後述する。
【0053】
本明細書で説明するシステムの例示的な実施形態は、ユーザーが個人化されたプライバシーポリシーを作成および/または保存することを可能にする。個人化されたプライバシーポリシーが生成される際には、ユーザーは自分のデータがどのように保存および/または使用され得るかについて、機能の組み合わせを選択することが許可される。例えば、ユーザーは、クッキーをデバイスに保存するかどうか、活動を追跡できるかどうか、個人化された広告を提供できるかどうかなどを選択することができる。システムは、ユーザーの選択を組み込んだステートメントを作成するように構成されてもよい。ステートメントは、機能選択、テキストボックス、質問と回答などで構成されるユーザーインターフェースなどを用いる、他の方法で作成することもできる。
【0054】
本明細書で説明するシステムの例示的な実施形態は、ユーザーのプライバシーステートメントを保存するため、および/またはユーザーのプライバシーステートメントへのアクセスを提供するために、オープン台帳システムを使用することができる。例えば、ユーザーは、本明細書で説明する実施形態を使用して、プライバシーポリシーのステートメントを作成することができる。ユーザーに関連するエントリーは、プライバシーポリシーステートメントの詳細を含むメタデータを有するオープン台帳またはクローズド台帳に入力することができる。その後、ユーザーとのエンゲージメントを望む企業、広告取引所、パブリッシャー、および/またはプラットフォームは、オープン台帳を通じてユーザーのプライバシーステートメントを調べることができる。
【0055】
本明細書で説明するシステムの例示的な実施形態は、入れ子になったまたは関連付けされたオープン台帳を作成できるように、ステートメントを入れ子にしたり、関連付けたりすることができる。ポリシー間の関係は、階層的に管理される一方で、ユーザーに関連する個人および/またはデバイスを別々に保存することを可能にし得る。例えば、未成年の子供を持つ親は、自分のプライバシーステートメントを設定するだけでなく、子供のプライバシーステートメントを設定することができる。その後、子供は自分自身のプライバシーステートメントを作成することができる。ただし、子供のプライバシーステートメントは、親のプライバシーステートメントの下に配置されるか、親のプライバシーステートメントの中に入れ子にされる。従って、プライバシーステートメントが矛盾する限りにおいて、親のプライバシーステートメントが、子供によって提供された許可よりも優先する。
【0056】
プライバシーステートメントが作成された後、プライバシーステートメントの実施形態は、異なる形態および/または場所に存在してもよい。本明細書で説明するように、プライバシーステートメントは、オープン台帳上に存在し、オープン台帳を通じてアクセス可能であってもよい。プライバシーステートメントの詳細は、ユーザーのブラウザ、証明書、クッキーなどにも存在してよい。したがって、プライバシー許可は、ユーザーの希望するポリシーへの準拠を可能にするために、迅速かつ効率的にエンティティに伝達される。
【0057】
図1に示されるように、システムは、本明細書に記載される例示的な実施形態に従って、ユーザーがプライバシー選択を行い、スマートコントラクト1002bを生成することを可能にすることができる。スマートコントラクトは、ユーザーの個人情報を使用せずにユーザーを識別するために、一意のユーザー識別子および/または一意のモバイル識別子と関連付けられてもよい。
【0058】
例示的な実施形態では、図1に示されるように、ユーザーは、ユーザーのデータの使用の選択を含むユーザーのプリファレンスに従って、料金体系1022を指定するか、またはそれを提供されてもよい。例えば、料金体系には、エンカウンターごとに支払われる金額、エンカウンターの種類ごとに支払われる金額、プライバシー選択に基づいてユーザーが許可した追跡またはユーザーデータのレベルに対して支払われる金額、支払いのタイミング、特典の種類(クーポン、金銭の預託、割引、ポイントなど)などが含まれる。
【0059】
プライバシーポリシーの例示的な実施形態は、2022年2月16日に出願された、「Smart Contract System and Method for Managing User Privacy Policies」と題された同時係属中の米国特許出願第63/268,122号に図示および説明されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。本明細書に記載されるユーザー識別および/またはプライバシーポリシーの実施形態と共に使用され得る入れ子になったコントラクトの例示的な実施形態は、2022年2月10日に出願された、「Systems and Methods for Hierarchical Organization of Data Within A Non-fungible Token or Chain Based Decentralized Systems」と題された同時係属中の米国特許出願第63/308,846号に図示および説明されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0060】
例示的な実施形態では、ウェブサイトをサポートしたり、ユーザーに広告を出そうとしたりするブランドや企業などのエンティティが、ユーザーとの通信を行うことができる。例えば、企業が顧客にそのブランドと契約するよう求めることがある。例示的な実施形態では、エンティティがユーザーとの通信を開始するかどうかにかかわらず、ユーザーおよび/またはユーザーのプライバシーポリシーは、特定のブランドと関連付けられてもよい。したがって、ユーザーは、1つまたは複数の異なるブランドに関連して、別々のポリシーステートメントを作成してもよい。異なるブランドは、一意のブランド識別子で区別することができる。それによると、各ポリシーステートメントは、一意のユーザー識別のみで、または一意のブランド識別と組み合わせて、ユーザーに関連付けられる可能性がある。例示的な実施形態では、個々のブランドと個々のユーザーの組み合わせを関連付けるために、単一の一意の識別子を作成することができる。そのため、個人のIDおよびブランドIDを組み合わせて、一意のモバイルID(本明細書ではパブリッシャーIDとも呼ばれる)を生成し、これを使用して、一意の個人と、ブランドが広告を表示した一意のコンテンツソースを関連付けることができる。
【0061】
図1に示されるように、ユーザーは、ユーザーが許可を提供することができる特定のブランドを識別することができる。このブランドには、1018という一意のブランド識別子が関連付けられてもよく、このブランド識別子は、1016からの一意のユーザー識別子と組み合わされて、1020という一意のモバイル識別子が生成される。一意のモバイル識別子を使用して、ユーザーとブランドを識別し、このブランドに対するユーザーのプリファレンスからなるスマートコントラクト1002bを関連付けることができる。システムは、本明細書に記載される例示的な実施形態に従って、ユーザーがプライバシー選択を行い、スマートコントラクト1002bを生成することを可能にすることができる。スマートコントラクトは、ユーザーの個人情報を使用せずにユーザーを識別するために、一意のモバイル識別子と関連付けられてもよい。
【0062】
本明細書で説明するシステムおよび方法の例示的な実施形態は、グラフィカルインターフェースに表示されるユーザーログレイヤーを使用することができる。これによって、消費者(ユーザー)からの情報と、消費者とエンゲージメントすることを望むエンティティ(本明細書では、その他に、パブリッシャー、ブランド、エンティティ、製品、または企業と呼ぶ)からの情報を橋渡しすることができる。
【0063】
例示的な実施形態では、ユーザーのユーザーログは、ユーザーのブラウザ、ユーザーのデバイス、またはそれらの組み合わせに結合されてもよい。そのため、ブランドがユーザーとエンゲージメントしたときにユーザーログに書き込み、そのエンゲージメントを記録することができる。エンゲージメントは、ユーザーがウェブサイトを訪れたり、バナー広告やスマートビルボードを通じて広告を配信されたり、広告を見聞きしたり、ビデオやオーディオクリップにおけるプロダクトプレイスメント、VRやARを含むビジュアルコンテンツに動的に配置された製品、ポッドキャストを聞いたりビデオを見たりするときに、そのユーザーのプリファレンスに特化した広告を見聞きすることである。エンゲージメントはまた、ユーザーがクーポンを利用したとき、ブランドから製品を購入したとき、ブランドに関連する選択をしたとき、チケットを購入したときなど、ユーザーが顧客に転換したときでもよい。
【0064】
ユーザーログの例示的な実施形態は、ユーザーに提供されたインプレッションと、そのユーザーに到達する権利のために入金された支払いとを記録するために使用できるデータベースを含むことができる。したがって、ユーザーログは、訪問および支払いの記録として、パブリッシャー識別子(ブランドとユーザーの組み合わせ)、ブランド識別子、ユーザー識別子、またはそれらの組み合わせを保存することができる。ユーザーは、同意の付与として、金銭、トークン、コインを換金、請求することができる。ユーザーログはまた、ユーザーとの取引の値を保存することもできる。これは、広告取引所を通じてユーザーにインプレッションを提供するコストの値、個々の顧客にプロダクトプレイスメントを見てもらうことのブランドにとっての値、その地理的エリア内のユーザーまたはそのユーザーと同様の人口統計内のユーザーに対するプロダクトプレイスメントの値、エンゲージメントの量または質を定量化するための識別子、またはそれらの組み合わせであってもよい。また、その値は取引所から受け取ることもできる。
【0065】
例示的な実施形態では、ブランドとユーザー、またはブランドとユーザーの組み合わせを値とともに記録するユーザーログは、オープン、クローズド、セミプライベート、または同意ベースの台帳に保持することができる。したがって、オープン台帳は、ユーザーとブランド間のトランザクションを確認し、ブランドがユーザーとのそれぞれのプライバシーポリシーを遵守しているという確かな記録を作成するために使用することができる。
【0066】
例示的な実施形態は、ユーザーがユーザーログへの入力を拒否すること、及び/又はエンゲージメントから生じる支払いを返却若しくは拒否することを可能にしてもよい。そのため、ユーザーは自分のデータを管理し、保存されたくないエントリーを削除することができる。例示的な実施形態では、本明細書でより詳細に説明するように、ユーザーインターフェースが、発生し得る支払いおよび/またはユーザーログへのエントリーの通知をユーザーに提供することができる。システムは、ユーザーが支払いおよび/またはエントリーを確認または拒否することを可能にしてもよい。承諾された場合、そのエントリーはユーザーログに書き込まれる。ユーザーログは、少なくとも部分的には、分散型ブロックチェーンを使用したオープン台帳であってもよい。
【0067】
例示的な実施形態では、ユーザーログは、データの関連性および/またはユーザーとのエンゲージメントを確認するために使用される。ユーザーログの例示的な実施形態は、ブランドによってその機会に費やされた金額、および/またはブランドによってその機会のためにユーザーに支払われた金額を記録することによって収益化され、パブリッシャーがその広告を提供するために適切な同意を得ていたユーザーとのエンゲージメントを含むことができる。
【0068】
図2-4は、本明細書で説明する実施形態によるユーザーログに関連する例示的なユーザーインターフェースである。ユーザーインターフェースは、本明細書で説明するように、任意の数のセクションを含むことができる。各セクションは、単一のインターフェース上に配置されてもよいし、複数の異なるインターフェース、例えば、ユーザーがユーザーインターフェースを通じて選択することで得られる異なるページを通じて配置されてもよい。本明細書で説明するセクション、特徴、または機能のどのような組み合わせも、ユーザーインターフェース上で提供することができる。
【0069】
例示的な実施形態では、システムは、ユーザーログを視覚化したものなど、ユーザーの情報や異なるブランドとのトランザクションを追跡するためのユーザーインターフェースを含むことができる。従って、ユーザーインターフェースは、ユーザーがトランザクションを行うブランドを識別するセクションを含むことができる。これには、ユーザーがウェブサイトを訪問した場所、広告を見た場所、ビデオやオーディオクリップなどのプロダクトプレイスメントで製品を見た場所などが含まれる。ユーザーは、所定のブランドを選択し、リストと、そのブランドとエンカウンターすることで得た関連する報酬(利益)とを見ることができる。
【0070】
例示的な実施形態では、ユーザーインターフェースは、ユーザーと1つまたは複数の異なるブランドとの間で作成された1つまたは複数のポリシーステートメント(スマートコントラクトまたは非代替性トークン(NFT))を追跡するセクションを含むことができる。
【0071】
例示的な実施形態では、ユーザーインターフェースは、ユーザーの実際の購入またはブランドとのエンゲージメントを追跡するセクションを含むことができる。これは、ユーザーがクーポンを利用したり、製品を購入したり、チケットを購入したりする際に発生してもよい。ユーザーインターフェースは、ブランドからユーザーへのインセンティブを含むセクション(図示せず)を含むこともできる。このインセンティブには、ユーザーを所定のブランドの顧客に追加転換させるためにユーザーに提供されるクーポン、特典、割引などが含まれる。
【0072】
例示的な実施形態では、ユーザーインターフェースは値を含むことができる。この値は、ユーザー、ユーザーが(プライバシーステートメント等を通じて)ブランドに許可したユーザーデータの追跡または使用の量、ブランド、ユーザーの居場所、ユーザーの人口統計、ユーザーのプリファレンス、または公開情報やシステムに提供された情報、システムから提供された情報、またはシステムを通じて提供された情報など、システムで利用可能なその他の情報の任意の組み合わせに基づくことができる。図4に示されるように、ユーザー、ブランド、および関連性のレベルの間に一意の値を有するユーザーとの関連性の異なるレベルで、異なるブランドを識別することができる。例えば、ユーザーが、より侵襲的な追跡および/またはユーザーの前にブランドを配置することを許可した場合、あるいは、嗜好、人口統計、場所などに関するより多くの情報をブランドと共有した場合、そのユーザーは、そのような情報、追跡、またはエンゲージメントのレベルを提供しない別のユーザーよりも、ブランドにとって価値がある可能性がある。
【0073】
例示的な実施形態では、ユーザーログは、ユーザーとブランドとの間のエンゲージメントに対する支払いを受けるために、ユーザーのモバイルウォレットと通信するか、または接続することができる。
【0074】
例示的な実施形態では、ウォレットは、本明細書で説明するように、取引所を通じてユーザーログに結合することができる。
【0075】
図1は、Apple社のデバイスを使用しているユーザーのユーザーログとモバイルウォレットとの間の例示的な関連付けを示している。従って、システムは、ユーザーログからウォレットへの支払いを完了するために、Apple AD ID、証明書、Apple社のポリシーの承諾などを使用するように構成されてもよい。この関連付けは、ユーザーログとユーザーのモバイルウォレットとの間で、アンドロイドデバイスまたはその他の接続を介して行うこともできる。
【0076】
例示的な実施形態は、ユーザーへの直接的な支払いに限定されない。例示的な実施形態は、ユーザーに対する他の形態の価値を含むこともできる。例えば、ユーザーはロイヤリティプログラムやポイントプログラムに登録されてもよい。ユーザーはブランドとの取引に応じてポイントを得ることができる。ポイントは、割引、購入、ギフトなどと交換することができる。また、ユーザーがブランドとエンゲージメントする際に、割引やクーポンなどの特典を受けることもできる。
【0077】
本明細書に記載されるシステムおよび方法の例示的な実施形態は、取引所を含むことができる。取引所の例示的な実施形態は、本明細書に記載される他のシステム構成要素と組み合わせて使用することができ、および/または、それ自体で使用することも、他のシステムに統合することもできる。
【0078】
取引所の例示的な実施形態は、ユーザーに関する情報、ユーザーの統計、ユーザーの人口統計、広告機会に関する統計、ユーザーとブランドの取引に関する統計、またはそれらの組み合わせを統合することができる。取引所の例示的な実施形態では、入札価格の設定、入札機会の価値設定、ユーザーの価値設定、ユーザーデータの価値設定、またはそれらの組み合わせのために、統合された情報を使用することができる。取引所の例示的な実施形態は、支払いを容易にすることができる。例えば、ユーザーとの広告のエンカウンターに対してブランドから支払う、ユーザーデータの使用に対してユーザーに支払う、例えば、バナー広告または他の広告の機会をブランドに対して提供したウェブサイトのホストなどの広告の機会のホストに支払うなどのケースが該当する。取引所の例示的な実施形態は、例えば、オープン台帳内のユーザーのプライバシーステートメントにアクセスして確認するなど、潜在的なエンゲージメントの妥当性を確認するように構成することもできる。取引所の例示的な実施形態は、システムに望まれる、本明細書に記載された特徴の任意の組み合わせを含むことができる。
【0079】
本明細書で説明する取引所の例示的な実施形態は、インターネットなどのネットワーク上のユーザーに提供する広告機会に対するリアルタイムの入札のためのオンライン・オークション・インターフェースへのアクセスを含むことができる。広告機会は、ビデオ内のプロダクトプレイスメントのための広告、スマートビルボードまたは電子看板や標識上の広告掲載、会場のラジオシステムでのコマーシャルブレイクなど、他の場所からもあり得る。取引所は、広告機会の受け取り、そのような機会に対する入札、機会と最高入札額に応じた広告の配信、またはそれらの組み合わせを管理することができる。
【0080】
取引所の例示的な実施形態は、広告機会に関する情報を受信することができる。この受信情報には、ユーザー識別子、広告機会、ユーザーに関する情報、ユーザーの人口統計や統計、またはそれらの組み合わせが含まれる。取引所は、広告機会に入札しようとするブランドに関する追加情報も受信することができるため、取引所は、ユーザーと実際に取引するブランドのブランド識別情報にアクセスすることもできる。また、取引所は、機会に入札するブランドのブランド識別子を有してもよい。したがって、取引所は、ユーザーのプライバシーステートメントに基づいて、入札機会をインターフェースし、フィルタリングすることができる。例えば、ユーザーがブランドとの間でプライバシーステートメントを作成していない場合、ブランドはそのユーザーにエンゲージメントする機会に入札しないこともあり得る。取引所はまた、ユーザーのプライバシーステートメントに基づいて、機会に入札するためにブランドに提示されるユーザーの情報をフィルタリングすることができる。たとえば、取引所はユーザーを調べ、そのユーザーがどのブランドと情報を共有しているかを判断することができる。その後、取引所は、入札のためにそれらのブランドに追加のユーザー情報を提供することができる一方で、ユーザーが情報を共有する許可を与えていない残りのブランドについては広告機会を匿名化する。
【0081】
取引所の例示的な実施形態は、特定のユーザーがブランドに関心があると識別されたか否かを確認するように構成されてもよい。例えば、取引所はユーザー識別子を受け取り、ユーザーがブランドから以前に広告を受け取ったことがあるかどうか、ブランドとエンゲージメントしたことがあるかどうか、ブランドによるエンゲージメントを承諾するポリシーステートメントを有しているかどうか、またはそれらの組み合わせを確認することができる。
【0082】
取引所の例示的な実施形態は、プラットフォームの利害関係者間の支払いを容易にすることができる。例えば、取引所はユーザーやブランドなどのデジタルウォレットにアクセスすることができる。取引所は、支払のためにブランドの直接口座にアクセスすることができる。例示的な実施形態では、ユーザーのデジタルウォレットは、取引所がオープン台帳を通じて入金を行うように構成される入金専用ウォレットであってもよい。
【0083】
図5は、本明細書に記載のシステムおよび方法に関連するプロセスの例示的なフローチャートを示す。
【0084】
図に示すように、まずユーザーはウェブサイトを訪問する。ウェブサイトに移動する際、ユーザーは識別され得る。ユーザーは、例えば、本明細書で説明する方法のいずれかを含む、多くの方法で識別され得る。システムは、ユーザー、ユーザーのデバイス、ウェブサイトの通信インターフェースを介したまたはネットワークを介したユーザーのデジタル通信の属性を認識することができる。ユーザーは事前に登録し、識別子を与えられていてもよい。ユーザーは、ユーザーを識別するためのブラウザ証明書または他の識別システムを事前に登録または設定していてもよい。ユーザーは、ユーザーを識別するための1つ以上のクッキーのストレージを有することができる。ユーザーは、個人的なリンクまたは招待を使用して、当該リンクの受信者に関する情報を提供するようにしていてもよい。
【0085】
システムがユーザーを識別すると、システムは、順次、同時、またはそれらの組み合わせのいずれかで、いくつかの処理を実行するように構成することができる。例えば、システムは、ユーザーの関心レベルの判定、ユーザーに対する1つまたは複数の広告インプレッションの特定、ユーザーがデータの使用およびブランドエンゲージメントの受け取りに関する適切なポリシーステートメントを有していることの確認の任意の組み合わせを実行することができる。
【0086】
例示的な実施形態では、システムは、関心検証を取得し、広告インプレッションを要求するように構成され得る。要求された広告インプレッションは、ブランドインプレッションに関連する企業のブランドIDを提供することができる。システムは、ブランドIDとユーザーIDをパブリッシャーIDの生成に使用することができる。本明細書に記載される実施形態によれば、システムは、ブランドID、ユーザーID、パブリッシャーID、またはそれらの組み合わせの下でユーザーのプライバシーポリシー(スマートコントラクト)を検索するように構成され得る。ユーザーのプライバシーポリシーに基づいてユーザー情報の利用が確認されると、システムは広告取引所と通信してもよい。広告取引所は、ブランドIDに関連付けられた広告を提供するように構成され得る。広告取引所は、ユーザーに関して取得されたプリファレンスまたはデータに基づいて個人化された広告を提供するために、ユーザーIDを使用することができる。広告取引所の例示的な実施形態は、広告機会のコストの検証、広告機会への入札に対するパブリッシャーの同意の確認、プライバシーステートメントに基づくユーザーの同意の確認、ブランドの関心の確認、またはそれらの組み合わせにも使用できる。広告取引所は、ユーザー機会への入札、異なるユーザー情報のユーザーへの確認、ユーザー情報の使用、広告機会の提供、広告、取引所、および/またはユーザーの間で金銭を移動させることによるトランザクションの完了などの決定を行うために、システムの異なる部分と必要に応じて情報を通信することができる。
【0087】
例示的な実施形態では、広告がユーザーに提供されると、広告取引所はブランドIDおよびユーザーIDを有してもよく、ブランドによる広告機会に対する支払いおよび/またはユーザーへの報酬の還元を容易にすることができる。本明細書で説明する実施形態によれば、ユーザーへの報酬の還元は、ユーザーの直接預金口座への直接入金であってもよいし、ブランドが管理または保有する何らかの報酬ポイントまたは報酬システムを提供または増加させることであってもよい。
【0088】
例示的な実施形態では、ブランドID、ユーザーID、パブリッシャーID、またはそれらの組み合わせの使用が、ブランドとの通信リンクおよびユーザーの行動の追跡で使用されることがある。そのため、音楽を聴く、ウェブサイトを訪問する、チケットを購入するなどのインターネット上でのユーザーの行動と、ユーザーとのエンゲージメントに対する払い戻しのために記録されるトランザクションの間に、プライバシーレイヤーが作られてもよい。
【0089】
図6は、本明細書で説明するユーザーと、ユーザーとのエンゲージメントの追跡との間の例示的なプライバシー分離を示す図である。プライバシーレイヤーの上側には、ユーザーの実際の活動がある。ユーザーおよびユーザーのシステムは、ユーザー自身のデバイス上で、ユーザーの情報や活動を追跡することができる。この個人的な追跡は、ユーザー以外には非公開である。例えば、ユーザーは、ブラウザの履歴、記入可能なフォーム情報、ネットワーク上での行動、再生した曲、再生したポッドキャスト、訪問したウェブサイト、クリックしたリンク、視聴したビデオなどを非公開にすることができる。ブランドとの実際のエンゲージメントも、ブランドによって非公開で記録されてもよい。例えば、ユーザーがウェブサイトをクリックしたり閲覧したりすると、そのウェブサイトに関連する企業は、ユーザーに関連する情報を追跡または記録してもよい。しかし、ブランドとユーザーの情報は、取引所のいずれの側でも非公開で保持されている。広告機会にエンカウンターすると、ブランドは、パブリッシャー識別子および/またはユーザー識別子をユーザーに付与することができる。これにより、ブランドはユーザーを識別し、そのユーザーに値を関連付けることができる。そして、ブランドはそのユーザーとの取引に入札し、そのユーザーとのエンゲージメントを作ることができる。このエンゲージメントによって、トランザクションがユーザーログに記録され、エンゲージメントに値、支払人、受取人を割り当てられる。金銭上の支払人と受取人という用語が使用されているが、本開示はそのように限定されるものではなく、支払人は、広告掲載などのエンゲージメントを受けるために、ユーザーである受取人に価値を提供しているエンティティ、ブランドなどであってもよい。
【0090】
本開示の例示的な実施形態に記載されるように、本明細書に記載されるシステムおよび方法は、本明細書に記載されるように、情報を記録するために、オンチェーンおよびオフチェーンのブロックチェーン、またはパブリック台帳およびプライベート台帳を使用する分散型ストレージおよび集中型ストレージの組み合わせを使用することができる。例示的な実施形態では、オンチェーンまたはパブリック台帳は、書き込まれるデータの完全性を維持しながら更新されるブロックチェーンへのエントリーを含むことができる。パブリック台帳、またはオンチェーンのエントリーは、ユーザーだけでなく、公衆および/またはブランドからも見える、および/またはアクセス可能であってよい。プライベート元帳、またはオフチェーンのエントリーは、ユーザーおよび/または選択された他のユーザーのみが閲覧可能、および/またはアクセス可能であり、一般公開されていない、またはどのブランドにも公開されていなくてよい。プライベート台帳は、アクセス権を持つ者が所有する個々の鍵、あるいはユーザーが所有する鍵を通じてアクセスすることができる。オフチェーン、またはプライベート台帳は、ユーザーのコンピュータやデバイス、または専用サーバースペースやユーザーのデバイスのメモリスペースなど、ユーザーに管理または割り当てられた場所に集中的に保存されてもよい。
【0091】
図7は、本明細書で提供される情報を管理するためにDNS階層を使用する例示的なシステムを示す。例示的な実施形態では、ブランドID、ユーザーID、またはパブリッシャーIDを使用して、URL自体の中で関連付けを行うことができる。例えば、ブランドIDやユーザーIDは、URL内のドメインとともに渡されてもよい。識別子は、URLのドメイン名に接尾辞または接頭辞として付加されてもよい。
【0092】
本明細書では、ウェブブラウザを使用する例示的な通信インターフェースとしてドメインが提供されているが、本明細書では他の通信経路も想定されている。例えば、デバイス、スマート家電、ビルボード、スクリーンなどとのやり取りまたは通信である。この通信は、エンゲージメントを追跡するためにユーザーとブランドを関連付けるために、本明細書に記載されているように、ユーザーID、ブランドID、および/またはパブリッシャーIDを送信するためのアドレス指定、データパケット、ヘッダーなどを提供することができる。
【0093】
本明細書に記載されるシステムおよび方法の例示的な実施形態は、本明細書に記載される機能を実行するための個々のモジュールまたはシステム構成要素を参照する。図示されたモジュールおよびシステム構成要素は例示的なものであり、分離、分割、結合、追加、削除、またはその他の方法で再編成することができる。例えば、取引所は、ユーザーに対するブランドの入札機会の管理、入札機会を評価するための価格情報の分析、データの使用に対するユーザーへの支払いの管理、ユーザーのポリシーステートメントの遵守の確認、ユーザーのポリシーステートメントに基づく広告機会のフィルタリング、およびこれらの機能の組み合わせを含む多くの機能を有するものとして示され、説明されているが、他の機能は、システムの異なるモジュールによって、またはそれらの機能を実行するシステムの追加のモジュールによって処理されてもよい。
【0094】
本明細書に記載される例示的な実施形態により、消費者とエンゲージメントすることを望むエンティティ(本明細書では、パブリッシャー、ブランド、エンティティ、または企業とも称する)が、ユーザーに提供されたインプレッションを追跡することが可能になる。エンティティ(パブリッシャー、ブランド、エンティティ、製品、または企業)は、さまざまな細分性で定義することができる。例えば、最も広範で一般的な識別レベルでは、パブリッシャーは単に、ユーザーに到達しようとしているエンティティであり、インプレッションを受け取る対価をユーザーに支払うエンティティである。例えば、多くの異なるブランドを擁する企業は、すべてのブランドで単一のブランド識別子を有することができる。しかし、場合によっては、企業の異なる部署や企業内の異なるブランドに基づいて支出を区別したい場合もある。したがって、この場合のブランドIDおよびブランドに関連するパブリッシャーIDは、ある企業内のさまざまなブランドにまたがって使用されてもよい。ブランドは個々の製品レベルで用いられることもある。しかし、ブランド識別子の区別がきめ細かくなればなるほど、台帳上の反復行動とユーザーの項目別行動との間に関連付けがなされる可能性が高くなる。そのため、例示的な実施形態では、上位レベルの識別子をオープン台帳で公開する一方で、ブランドはよりきめ細かいレベルで個々の支出をプライベート台帳で追跡することができる。
【0095】
本明細書で説明する例示的な実施形態は、ユーザーがスマートポリシーステートメントを作成および/またはオープン台帳に保存すること、ブランドとユーザー間のエンゲージメントを追跡すること、エンゲージメントに関連する賞/金銭的価値を追跡すること、またはそれらの組み合わせを可能にするためのオープン台帳インフラストラクチャを使用することができる。システムおよび方法の例示的な実施形態は、本明細書で説明するように、そのユーザーのプライバシー、ブランドとの取引、価値、支払いなどを管理し得る1つ以上のスマートコントラクトおよび/または1つ以上のオープン台帳を作成することを含む。スマートコントラクトがブロックチェーンに入力されると、ユーザーとスマートコントラクトを結んでいる企業と連携している企業やその他のサードパーティーは、ユーザーのリクエストを調べ、それに従うことができる。その他の者も、ユーザーと契約している企業に対して、サイトを訪問した人についての責任や、彼らが自分のデータがどのように処理されることを望むか、ユーザーが自分のデータの使用に相応する価値を得られるかどうかについての責任を問うことができるように、同意書にアクセスすることができてもよい。
【0096】
例示的な実施形態は、ユーザーおよび/または個々のユーザーと契約している企業のいずれかがどのように作用したいかに応じて、パブリックチェーンおよび/またはプライベートチェーンを含むことができる。これにより、さまざまなロールアップやロールダウンが行われる際に、最大限の柔軟性を可能にすることができる。
【0097】
本開示の例示的な実施形態は、ユーザーデータに基づく行動標的化によるプロモーション広告のための方法およびシステムを対象とし得る。開示された技術は、インターネット上でコンテンツを視聴するユーザーの行動属性を収集、記録、開発する一方で、ユーザーのプライバシーを保護し、法的または政策的に義務付けられたプライバシー規定を遵守することを提供する。
【0098】
図8は、ユーザーデータに基づいて広告を提示する方法100のフローチャートを示す。方法100は、インターネットユーザーに関連する携帯電話番号を抽出する工程110を含むことができる。本明細書においてインターネットユーザーとは、インターネット上で情報、アイデア、個人的なメッセージ、その他のコンテンツ(テキスト、写真、動画を含むがこれらに限定されない)を作成および共有したり、ソーシャルネットワーキングに参加したりするための、任意のウェブサイト(ツイッター、フェイスブックなど)、アプリケーション(ポッドキャストなど)、インターネット機能を備えたスマートフォン端末、または同様の電子的手段のユーザーを指すことがある。
【0099】
本明細書に記載される例示的な実施形態は、Octoparse(https://medium.com/dataseries/how-to-extract-data-from-twitter-without-coding-92381e3298b8で説明されている)、LetsExtract Email Studio(https://letsextract.com/extract-emails-from-twitter.htmで説明されている)、Decentralized Society:Finding Web3’s Soul (https://ssrn.com
/abstract=4105763で取得可能)、Blockchain Idealisms (https://jsidhu.medium.com/blockchain-idealisms-b61c5781ddc3で取得可能)を含むがこれらに限定されない技術を含むことができ、これらはそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。
【0100】
方法100は、携帯電話番号に基づいてユーザーの匿名かつ一意の識別子(例えば匿名かつ一意のトークン)を生成する工程120を含むことができる。
【0101】
例示的な実施形態では、識別子はプライバシー規則に準拠する。プライバシー規則は、方法100が実施または利用される司法管轄区域に基づくことができる。例えば、ヨーロッパでは一般データ保護規則(GDPR)、カリフォルニア州ではカリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)がプライバシー規則となる。当然のことながら、これらのプライバシー規則の例は単なる例示であり、限定的なものではない。
【0102】
方法100は、識別子に行動属性を割り当てるために、ユーザーの行動および/または関心を分析する工程130を含むことができる。ユーザーの行動および/または関心は、1つまたは複数のソーシャルメディアサイトにおけるユーザーの投稿や活動、またはインターネット上でデータを生成する可能性のあるユーザーによって取られたその他の行動に基づいて分析することができる。例示的な実施形態では、クローラーアプリケーションが、ユーザーを1つまたは複数のソーシャルメディアサイトまで追跡し、ユーザーの投稿やその他の活動を記憶場所にコピーすることができる。クローラーアプリケーションは、ユーザーがウェブサイトやアプリケーションに投稿した情報を追跡することができる。クローラーアプリケーションは、ユーザーがインターネット上で閲覧した情報を追跡することができる。クローラーアプリケーションは、ユーザーの関係者の投稿を傾聴/閲覧/監視することもできる。
【0103】
ユーザーによって生成されたデータは、ソーシャルメディアサイトにアクセスし、ユーザーに代わって行動する権限を委任されたクローラーアプリケーションによって追跡することができる。OAuth WRAPやOAuth 2.0など、既知の認証・権限付与プロトコルを使用することができる。認証と権限付与が完了した後、ユーザーによって生成されたデータが追跡され得る。
【0104】
その後、行動分析アルゴリズムが投稿と活動を分析し、ユーザーの行動属性を検出することができる。例えば、ユーザーは新曲、アルバム、アーティストなど特定のトピックに関心を持った可能性がある。それは時事問題かもしれない。それは新しい友情または研究分野かもしれない。それはユーザーが関心を持つあらゆるテーマに関連した、他のさまざまなトピックである可能性もある。この関心は、例えば、ソーシャルメディアサイトへのユーザーの投稿で表現されることがある。この関心は、例えば、ユーザーの現実世界での行動(例えば、実店舗に行って商品を購入する)に基づいて表現することもできる。ユーザーは関心のあることについて話すこともできるし、関心のある題材のサンプルをアップロードしたり、探したりすることもできる。当業者であれば、これらはユーザーの行動や関心の非限定的な例であることを認識するであろう。
【0105】
関心の傾向を検出する方法の一例として、ユーザーの投稿をキーワード検索する方法がある。別の例として、ソーシャルメディアへの投稿におけるハッシュタグの使用法に基づく方法がある。さらに別の例示的な方法は、ユーザーの投稿(例えば、任意の公開物/ブログ記事など)に含まれる用語が出現する頻度の決定に基づくことができる。その根拠は、ユーザーが関心の傾向を持っている場合、その関心がより高い頻度でユーザーの投稿に表現されるからである。関心の他の非限定的な例としては、政府や政治、電子機器、外交問題、科学、ビデオゲーム、レストラン、ドキュメンタリー、科学技術、スポーツ、映画、ビジネスニュース、料理などを挙げることができる。
【0106】
ユーザーの行動属性は、性別、年齢、純資産などの一般化された人格特性にも基づくことができる。ユーザーは、他のユーザーと行動属性を共有することができる。他のユーザーとは、例えば、共通の経験(同じクラスの学生など)、共通の関心(特定のジャンルの音楽に対する評価など)、社会的派閥(相互接続性の高いユーザーの集合など)、組織、製品、ベンダーの製品、または製品分野に対する共通の関心など、を持つユーザーの集合である。行動属性が検出された後、(先に工程120で述べたように)行動属性をユーザーの識別子に割り当てることで、ユーザーのプライバシーを維持することができる。
【0107】
方法100は、広告のカテゴリーに基づいて広告主を選択する入力を受け取る工程140を含むことができる。例示的な実施形態では、入力はメディアバイヤー(media buyer)から受け取ることができる。本明細書において、メディアバイヤーは、工程130で前述したように、ユーザーの行動属性に基づいて広告を購入するエンティティ(例えば、機械学習アルゴリズム)であり得る。例えば、広告のカテゴリーは、スポーツシューズ、保険、テクノロジー、ビデオゲーム、ギャンブルなどである。
【0108】
方法100は、ユーザー向けの広告を生成するために、広告主に識別子を送信する工程150を含むことができる。識別子には、ユーザーの行動属性に関する情報が含まれる。行動属性は、センシティブでない等価物、すなわち識別子で置き換えられるセンシティブなデータとすることができ、識別子は、識別子マッピングシステムを通じてセンシティブなデータにマップバックすることができる。元のデータ(行動属性など)から識別子へのマッピングは、識別子システムがない場合に識別子を逆変換することが不可能な方法(暗号など)を使用することができる(乱数から作成された識別子を使用するなど)。したがって、識別子は匿名かつ一意なデータエンティティとなりうるため、広告主にとっては、行動属性に関する情報は匿名情報として提示され、司法管轄区域におけるプライバシー規則に準拠することができる。
【0109】
方法100は、識別子に基づく広告を広告主から受信し、当該広告をユーザーに提示する工程160を含むことができる。広告主は、識別子に見出される行動属性に合わせて広告を生成することができる。広告は、ビデオ、オーディオ、画像、テキストなどの任意の組み合わせの形式とすることができる。例示的な実施形態では、広告のフォーマットはユーザーのプリファレンスに基づくことができる。また、表示される媒体(タブレット、スマホアプリ、テレビ、デジタルビルボードなど)に応じたフォーマットも可能である。ユーザーに広告を提示することで、提示の回数に応じてユーザーに収入をもたらすことができる。例示的な実施形態では、この収益化から生成された収入は、支払いメカニズム、例えばブロックチェーンベースのウォレットに保存することができる。
【0110】
広告は、リレーショナルデータベース、クラウドデータベース、インメモリデータベースなど、さまざまな既知の形式で保存することができる。こうしたデータベースは、優先順位付けされたフォームフィールドを有する改良されたデータ構造を利用することができる。これにより、プロセッサ、メモリ、およびネットワーク通信のより効率的な使用を含む、コンピューティングリソースのより効率的な使用が提供される。
【0111】
データベースは、ピア・ツー・ピアネットワーク上の複数のエージェント間で分散された分散型台帳(ブロックチェーンなど)の形態とすることができる。本明細書において、ブロックチェーンは、ブロックチェーンベースのデータストレージの全てのトランザクションの台帳であり得る。1つまたは複数のコンピューティングデバイスはブロックチェーンネットワークを構成することができ、ブロックチェーン内のブロックの一部としてトランザクションを処理し記録するように構成されることができる。あるブロックが完成すると、そのブロックはブロックチェーンに追加され、それによってトランザクションレコードが更新される。
【0112】
図9は、工程130で前述したように、行動属性を分析するためにハッシュタグを使用することができる例示的な実施形態を示すベン図200を示す。ベン図200には5つの異なるハッシュタグがある:それらは、@fastNYslice 210、@Dominos 220、@iLovePizza 230、@BestNYCpizza 240、@NYCpizza 250である。これらのハッシュタグ(210-250)はすべて競合するピザレストランを示しているが、このようなハッシュタグをツイートするユーザーは、ピザに関心があることを示唆しており、これらのハッシュタグが交差する領域は、「実際の標的オーディエンス」として示される。この関心は、ユーザーの行動属性に関する情報を提供することができる。
【0113】
さらに、これらのハッシュタグがツイートされた場所(例えば、Twitterがソーシャルメディアの場合)、チャイム数、ツイート頻度、時間帯、曜日などからも、ユーザーの行動属性に関する情報を得ることができる。
【0114】
図10は、ユーザーデータに基づいて広告を提示するためのシステム図300を示す。システム300は、1つまたは複数のプロセッサ310と、1つまたは複数の対応するメモリ320とを含むことができる。1つまたは複数のメモリ320は、プロセッサ310によって実行されると、インターネットユーザーに関連する携帯電話番号を抽出するように構成される、非一時的コンピュータ可読命令を格納することができる。これは、先に述べた方法100の工程110と同様である。
【0115】
例示的な実施形態では、1つまたは複数のメモリ320に格納され、1つまたは複数のプロセッサ310によって実行されるコンピュータ可読命令は、携帯電話番号に基づいてユーザーの匿名かつ一意の識別子を生成するように構成されることができ、この識別子はプライバシー規則に準拠する。これは、先に述べた方法100の工程120と同様である。
【0116】
例示的な実施形態では、1つまたは複数のメモリ320に格納され、1つまたは複数のプロセッサ310によって実行されるコンピュータ可読命令は、識別子に行動属性を割り当てるために、ユーザーの行動および/または関心を分析するように構成され得る。これは、先に述べた方法100の工程130と同様である。プロセッサ310は、広告のカテゴリーに基づいて広告主を選択する入力を受け取るように構成され得る。これは、先に述べた方法100の工程140と同様である。
【0117】
例示的な実施形態では、1つまたは複数のメモリ320に格納され、1つまたは複数のプロセッサ310によって実行されるコンピュータ可読命令は、識別子に基づいてユーザ向けの広告を生成するために、広告主に識別子を送信するように構成され得る。これは、先に述べた方法100の工程150と同様である。プロセッサ310は、広告主から広告を受信し、広告をユーザーに提示するように構成することができる。これは、先に述べた方法100の工程160と同様である。
【0118】
図11は、本明細書で議論される方法論(例えば方法100および/またはシステム300)のいずれか1つ以上が、本明細書で説明される実施例に従って実行され得る、例示的なコンピュータシステム400を示すブロック図である。コンピュータシステム400は、上述の様々な図に示される構成要素の動作を提供するコンピューティングデバイスとして具現化され得る。これらの構成要素は、システム300、方法100、または本明細書で説明もしくは言及される他の処理もしくはコンピューティングプラットフォームもしくはコンポーネントの構成要素を含む。
【0119】
代替的な実施形態では、コンピュータシステム400は、スタンドアロン装置として動作することもできるし、他の機械に接続(例えば、ネットワーク接続)することもできる。ネットワーク展開において、コンピューティングシステム400は、サーバー・クライアントネットワーク環境において、サーバーまたはクライアントマシンのいずれかの能力で動作することができ、またはピアツーピア(または分散)ネットワーク環境において、ピアマシンとして動作することができる。
【0120】
例示的なコンピュータシステム400は、プロセッサ402(例えば、中央処理装置(CPU)、グラフィック処理装置(GPU)、またはその両方)、メインメモリ404、およびスタティックメモリ406を含み、これらは、インターコネクト408(例えば、リンク、バスなど)を介して互いに通信する。コンピュータシステム400は、ビデオ表示装置410、入力装置412(例えばキーボード)、およびユーザーインターフェース(UI)ナビゲーション装置414(例えばマウス)をさらに含むことができる。一実施形態では、ビデオ表示装置410、入力装置412、UIナビゲーション装置414はタッチスクリーン式ディスプレイである。コンピュータシステム400は、さらに、記憶装置416(例えば、ドライブ装置)、信号発生装置418(例えば、スピーカー)、出力制御装置432、およびネットワークインターフェース装置420(1つまたは複数のアンテナ430、トランシーバ、または他の無線通信ハードウェアを含み得るか、またはこれらと動作可能に通信し得るもの)、ならびに1つまたは複数のセンサ428を含み得る。
【0121】
記憶装置416は、機械可読媒体422を含み、この媒体には、本明細書に記載される方法論または機能のいずれか1つ以上を具現化するか、またはそれらに利用されるデータ構造体および命令424(例えば、ソフトウェア)の1つ以上のセットが記憶される。命令424はまた、コンピュータシステム400によるその実行中に、完全にまたは少なくとも部分的に、メインメモリ404、スタティックメモリ406、および/またはプロセッサ402内に存在することができ、メインメモリ404、スタティックメモリ406、およびプロセッサ402は、機械可読媒体を構成する。
【0122】
機械可読媒体422(またはコンピュータ可読媒体)は、例示的な実施形態では単一の媒体であるように図示されているが、「機械可読媒体」という用語は、1つまたは複数の命令424を格納する単一の媒体または複数の媒体(例えば、集中型または分散型データベース、および/または関連するキャッシュおよびサーバー)を含み得る。
【0123】
また、「機械可読媒体」という用語は、機械による実行のための命令であって、機械に本開示の方法論のいずれか1つ以上を実行させる命令を記憶、符号化もしくは担持することが可能であるか、またはそのような命令によって利用される、もしくはそのような命令に関連するデータ構造体を記憶、符号化もしくは担持することが可能である、任意の有形媒体を含むものとする。
【0124】
「機械可読媒体」という用語は、固体メモリ、光学媒体、磁気媒体、その他の非一時的媒体を含むが、これらに限定されないものとする。機械可読媒体の具体例としては、例えば、半導体メモリ装置(例えば、EPROM(Electrically Programmable Read-Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory))、フラッシュメモリデバイスなどの不揮発性メモリ、内蔵ハードディスクやリムーバブルディスクなどの磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROMやDVD-ROMディスクなどがある。
【0125】
命令424は、さらに、いくつかの周知の転送プロトコルのうちの任意の1つ(例えば、HTTP)を利用するネットワークインターフェース装置420を介した伝送媒体を使用して、通信ネットワーク426を介して送信または受信され得る。通信ネットワークの例としては、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、インターネット、携帯電話ネットワーク、POTS(Plain Old Telephone)ネットワーク、無線データネットワーク(Wi-Fi、3Gおよび4G LTE/LTE-A、WiMAXネットワークなど)がある。「伝送媒体」という用語は、機械が実行するための命令を格納、符号化、または担持することができるあらゆる無形の媒体を含むものとし、デジタルまたはアナログの通信信号、またはそのようなソフトウェアの通信を容易にするためのその他の無形の媒体を含むものとする。
【0126】
他の適用可能なネットワーク構成も、現在説明している通信ネットワークの範囲に含まれ得る。ローカルエリア無線ネットワーク構成および広域インターネットネットワーク接続を参照して例を示したが、有線または無線伝送媒体の任意の組み合わせを使用して、任意の数のパーソナルエリアネットワーク、LAN、およびWANを使用して通信を容易にすることもできることが理解されるであろう。
【0127】
上述した実施形態は、ハードウェア、ファームウェア、およびソフトウェアの1つまたはこれらの組み合わせで実装することができる。例えば、処理システムのシステムアーキテクチャ400の機能は、クライアントで動作するソフトウェアであってもよいし、オペレーティングシステムを実行するとともにその上で動作するソフトウェアを備えたサーバー上で具現化されてもよい。本明細書で説明するいくつかの実施形態は単一の機械または装置のみを例示しているが、「システム」、「機械」、または「装置」という用語は、本明細書で説明する方法論のいずれか1つまたは複数を実行する命令のセット(または複数のセット)を個別にまたは共同で実行する機械または装置の任意の集合も含むものとする。
【0128】
本明細書で説明する例は、ロジック、または複数のコンポーネント、モジュール、機能、もしくは機構を含むか、またはその上で動作し得る。このようなアイテムは、特定の動作を実行可能な有形のエンティティ(例えばハードウェア)であり、特定の態様で構成または配置され得る。一例として、回路は、モジュール、コンポーネント、または機能として特定された態様で(例えば、内部的に、または他の回路などの外部エンティティに対して)配置されることがある。一例では、1つまたは複数のコンピュータシステム(例えば、スタンドアロン、クライアントまたはサーバーコンピュータシステム)または1つまたは複数のハードウェアプロセッサの全体または一部は、特定の動作を実行するように動作するアイテムとして、ファームウェアまたはソフトウェア(例えば、命令、アプリケーション部分、またはアプリケーション)によって構成され得る。一例として、ソフトウェアは機械可読媒体上に存在する。一例として、ソフトウェアは、基礎となるハードウェアによって実行されると、ハードウェアに特定の動作を実行させる。
【0129】
したがって、このようなモジュール、コンポーネント、および機能は、指定された態様で動作するように、または本明細書に記載された動作の一部または全部を実行するように、物理的に構築されているか、具体的に構成されている(例えば、配線により構成されている)か、または一時的に(例えば、一時的に)構成されている(例えば、プログラムされている)、有形のエンティティを包含すると理解される。モジュール、コンポーネント、機能が一時的に構成される例を考えると、各アイテムはどの時点にもインスタンス化される必要はない。例えば、モジュール、コンポーネント、および機能が、ソフトウェアを使用して構成される汎用ハードウェアプロセッサからなる場合、当該汎用ハードウェアプロセッサは、異なるタイミングでそれぞれの異なるアイテムとして構成され得る。したがって、ソフトウェアは、例えば、あるタイミングではあるアイテムを構成し、別のタイミングでは別のアイテムを構成するように、ハードウェアプロセッサを構成してもよい。
【0130】
現在説明されている方法(例えば100)、システム(例えば300)、および装置の実施形態のさらなる例は、本明細書に記載されている構造および技術に従って提案される。他の非限定的な実施例は、別個に動作するように構成されてもよいし、上記または本開示全体を通じて提供される他の実施例のいずれか1つ以上と任意の順列または組み合わせで組み合わせることができる。
【0131】
図12は、本明細書に記載の実施形態による例示的なシステム図を示す。図示されるように、システムは、モバイルデバイス、例えばスマートフォン、スマートウォッチ、タブレット、電子書籍リーダー、ラップトップなどのデジタルデバイス上にダウンロードされ得るアプリケーションを含み得る。アプリケーションは、システムのコンポーネント、またはシステムのモジュールによって保持される情報を表示するためのオプションをユーザーに提供するユーザーディスプレイを提供することができる。
【0132】
図示されているように、アプリケーションは、1つ以上の銀行台帳を通信し、表示するように構成され得る。1つ以上の銀行台帳は、ユーザーのウォレットを定義することができる。図示されているように、1つ以上の銀行台帳は、1つまたは複数の口座、支払い、引き落とし、クレジット、報酬、またはユーザーによる、またはユーザーとのその他のトランザクションを示すことができる。例えば、1つ以上の銀行台帳は、暗号通貨口座、クレジットカード口座、デジタル決済システム、銀行口座など、ユーザーの金銭口座に関連する口座明細を示すことができる。1つまたは複数の銀行台帳は、ガス、電気、ケーブル、電話などを含むユーザーの公共料金の支払いなど、他のトランザクションも表示することができる。また、1つまたは複数の銀行台帳は、本明細書で説明したようなエンティティによってユーザーがエンゲージメントを行う際の報酬のクレジットまたはデビットを含むことができる。例示的な実施形態では、購入及びエンゲージメントに基づくユーザーのデータは、本明細書で説明されるように、ユーザーのライフスタイル属性を示し得るユーザーの購入を含んでもよい。
【0133】
図示されているように、アプリケーションは、ユーザーログを維持するためのデータベースと通信するように構成されてもよい。ユーザーログは、ユーザーによって所有され、および/または、未成年者や後見人の場合など、階層的な所有を含んでもよい。ユーザーログは、ユーザーのプリファレンスを検証するためにシステム構成要素と通信してもよく、本明細書で説明されるボールト製品と通信してもよい。ボールト製品は、ユーザーのプリファレンスおよび/またはエンティティのエンゲージメントのプリファレンスを含むユーザーの情報を保持するための、1つまたは複数のスマートコントラクトおよび/またはユーザーの個人ボールトを含み得る。ユーザーのプリファレンスが決定されると、ブランドはユーザーのプリファレンスに基づいてユーザーとエンゲージメントすることができる(あるいはそうしないこともある)。ユーザーがエンゲージメントを許可した場合、ブランドはユーザーのプリファレンスに基づいてそのユーザーに広告を提供することができる。ユーザ承認後のブランドエンゲージメントの例示的な実施形態には、動的オブジェクト挿入、ウェブサイトのカスタマイズ、カスタマイズされた広告フィード、または本明細書で説明するような他のプロダクトプレイスメントおよび/またはエンティティエンゲージメントが含まれ得る。エンティティエンゲージメントから、ユーザーのさまざまな特徴を分析し、ユーザーの分類を決定して、さらにターゲットを絞ってカスタマイズした広告を提供することができる。例えば、システムは、ユーザーの居場所、音楽、ビデオ、書籍、ポッドキャスト、連絡先、雇用情報、ソーシャルメディアの投稿および/または閲覧、フォロワー、またはユーザーがフォローしている人を追跡することができる。そのため、システムは、ターゲットを絞った広告のために、有用で、最新かつ具体的なユーザーに関するデータセットを取得することができる。
【0134】
本明細書で説明するシステムおよび方法の例示的な実施形態は、ユーザーの個人データがユーザーログ、ウォレット、およびボールトアプリケーションの指定されたセクションに保存される統合デジタル経済を構築するために使用することができる。
【0135】
例えば、ユーザーログは、ユーザーアプリケーション内の特定のスペースをブランドや商標のために割り当てるように構成することができる。例えば、ある企業が特定のシリアルやソーダの購入者のように、特定の製品や製品カテゴリーに関心のある顧客に関心がある場合、その企業はユーザーログを照会して、その購買習慣に基づいて所定の基準に一致するユーザーを見つけることができる。
【0136】
ブランドはユーザーデータにアクセスできるため、ユーザーはその貴重な情報へのアクセスに対して対価を受け取ることができる。本明細書に記載される例示的な実施形態は、「エシカルデータソリューション」と呼ばれるDAO(分散型自律組織)を定義することができる。例示的な実施形態は、グローバルな消費者保護組織の存在と、データの倫理的なビジネス消費に焦点を当てた企業間DAOの存在を可能にし得る。
【0137】
ユーザーの情報は、ユーザーの購買行動に基づく実際の一意な値を含み得る。この行動により、各データポイントに価値があり価格がつく、「データ資産」が生まれる。したがって、例示的な実施形態は、ユーザーがデータポイント(一種のデータDNA)を収集することを可能にし得る。収集されたデータは、ユーザー自身のアプリケーションのデータ・ファイルに保存できる、資産に裏打ちされた情報となる。情報の記録は、透明で、プライベートで、安全で、個人的なエコシステムを作るために使われてもよい。
【0138】
本明細書で説明する例示的な実施形態は、ユーザーデータおよびユーザーの同意(プライバシープリファレンス)を収集するように構成されたモジュールを含むことができる。データがソートされると、ユーザーに関連するデータは、ユーザーに返信または送信されて、ユーザーログ、ユーザーウォレット、ユーザーボールト、またはそれらの組み合わせに適宜格納される。
【0139】
株式市場の取引所が様々な資産の価値を示すように、本明細書で説明する例示的な実施形態は、ユーザーが利益を得ることができる個人資産としてユーザーデータを扱うことを可能にし得る。データはオーディエンスの現在の関心に基づいており、実際の価値を持つ。
【0140】
本明細書で説明する例示的な実施形態は、収益化のためのより良いデータを生成するべく、ユーザーによって制御され、ユーザーに対して保護された、クリーンで倫理的なデータセットを生成するために使用することができる。
【0141】
本明細書に記載される例示的な実施形態は、貧困に抗するツールとしてデータを使用することができる。誰もが情報を生み出しているのだから、誰もが市場内で売る価値のあるものを持っている。
【0142】
本明細書に記載された例示的な実施形態は、より優れた製品をもたらし得る。広告主、ブランド、そして個人は、彼らに関連する製品を持つことになる。これらの製品は、すべての人のライフスタイルを調整し、豊かにするのに役立つだろう。
【0143】
例示的な実施形態には、ユーザーデータへのアクセスを設定するスマートコントラクトを含めることができる。本明細書に記載される例示的な実施形態は、例えば、ユーザーの関心、ユーザーの居場所、人口統計、または本明細書に記載されるように所望のターゲット顧客を決定するために広告によって使用されるような他の所望の特性を含む、ユーザーのデータを追跡することができる。そのため、システムは、個々のユーザーの現在の関心と特定のブランドとの関連性に基づいて、広告価格を設定することができる。たとえば、現在自動車を購入しようとしているユーザーは、自動車を販売する企業にとってより魅力的になり、したがって価値が高まる可能性がある。しかし、車を買ったばかりのユーザーであれば、カーディーラーにとっての価値は大幅に下がる。システムは、ユーザーの現在の関心と、彼らに広告を出そうとする関連ブランド/エンティティに関連する、ユーザーの変動する価値を提供することができる。
【0144】
本明細書で説明するシステムの例示的な実施形態は、エンティティが最も価値のある潜在的な顧客に対する広告機会に入札することを可能にし得る。例えば、ブランドは、例えば、時間に関連する関心、ユーザーの行動、現在の閲覧傾向、クリックスルーなどを含む、本明細書に記述される実施形態によって決定されるような、より高い価値を含むユーザーの入札機会に乗数をかけることができる。例示的な実施形態は、所与の製品への関心または顧客を獲得する機会が時間的に限られていると仮定して、個々のユーザーに対する価格が時間とともに減衰するように、ユーザーの関心に対する時間減衰を含むことができる。時間減衰は、製品や広告機会に基づくことができる。例えば、車の購入に関心があるユーザーは、車を購入する前に市場調査に短い時間を費やし、購入後は当面市場には現れない。しかし、ヘアケア製品の消費者は継続的に製品を購入するため、その価値は長期にわたって維持される可能性がある。したがって、例示的な実施形態は、個々のユーザーをターゲットとする価格を動的に設定するために、ユーザー、製品、消費者の購買、条件、属性などのさまざまな特性を関連付け、追跡することができる。例示的な実施形態は、例えば、ユーザーの居場所、ユーザーの性別、ユーザーの人口統計、ユーザーの望ましさ、現在のユーザーの活動、傾向、販売されている製品、ユーザーの居場所等、およびそれらの組み合わせを含めて、消費者価格を動的に調整することができる。
【0145】
本明細書で説明するシステムの例示的な実施形態は、ソフトウェアおよび/またはハードウェアに基づくことができる。本発明のいくつかの具体的な実施形態を示したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、電子ハードウェアコンポーネントによって実行されるほとんどの機能は、ソフトウェアエミュレーションによって複製することができる。したがって、それらの同じ機能を実現するために書かれたソフトウェアプログラムは、入出力回路のハードウェアコンポーネントの機能をエミュレートすることができる。本発明は、本明細書に記載された特定の実施形態によって限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるものと理解されたい。
【0146】
本明細書で説明する例示的な実施形態は、オンチェーンおよびオフチェーン、ならびに/またはブロックチェーンおよびプライベート台帳、ならびに/または他のデジタルデータセットの様々な実施形態の観点で構成されている。本明細書に記載される例示的な実施形態は、集中型ストレージ、分散型ストレージ、パブリック台帳、プライベート台帳、ブロックチェーンなどの任意の組み合わせを含むシステムおよび方法を含むことができ、本願の範囲内にある。例示的な実施形態は、ユーザーのアイデンティティを確認し、ユーザーのプリファレンスを保持し、データプライバシーを遵守し、またはそれらの組み合わせを維持することができる異なるデジタルストレージタイプにまたがる通信を可能にするために使用することができる。したがって、それぞれが異なるデータセットと通信してもよく、ユーザーを含む異なるエンティティによって保持または使用され得る異なるデジタルデータセットとインターフェースしてもよい。
【0147】
本明細書において、数値、範囲、形状、距離、相対関係などに対する「約」、「実質的に」、または「およそ」という用語は、構成要素または構成要素の集合体が、本明細書に記載するその意図する目的のために機能することを可能にする適切な寸法公差を示す。数値範囲も本明細書に記載することができる。別段の指示がない限り,各範囲は,終点及び提供された範囲内のあらゆる数量を含むことを意図している。したがって、2から4までの範囲には、2、3、4、および2.1、2.01、2.001のような、2と4の間の任意の細分化された数値が含まれる。また、2から4には2から3や3から4が含まれるといったように、範囲には範囲のあらゆる組み合わせが含まれる。
【0148】
本発明の実施形態を添付図面を参照して十分に説明したが、当業者には様々な変更および修正が明らかになることに留意されたい。このような変更および修正は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の実施形態の範囲内に含まれるものと理解される。具体的には、例示的な構成要素が本明細書に記載されている。これらの構成要素はどのような組み合わせでも使用できる。例えば、いかなる構成要素、特徴、工程、または部分も、統合、分離、下位分割、除去、複製、追加、または任意の組み合わせで使用されてもよく、本開示の範囲内にある。実施形態は単に例示的なものであり、特徴の例示的な組み合わせを提供するものであるが、これに限定されるものではない。
【0149】
本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、用語「備える」(comprisesおよびcomprising)ならびにその変形は、指定された特徴、工程または整数が含まれることを意味する。これらの用語は、他の特徴、工程、構成要素の存在を排除すると解釈されるものではない。
【0150】
前述の説明、または以下の特許請求の範囲、または添付の図面に開示された特徴は、それらの具体的な形態で、または開示された機能を実行するための手段、または開示された結果を達成するための方法もしくはプロセスの観点から、適宜表現され、別個に、またはそのような特徴の任意の組み合わせで、本発明をその多様な形態で実現するために利用することができる。
【0151】
本開示は、その精神または本質的特徴から逸脱することなく、他の具体的形態で具現化できることが当業者には理解されよう。したがって、ここに開示されている実施形態は、あらゆる点で例示的なものであり、限定的なものではないと考えられる。本開示の範囲は、前述の説明よりもむしろ添付の特許請求の範囲によって示され、その意味および範囲ならびに同等性の範囲内にあるすべての変更は、そこに包含されることが意図される。
【0152】
用語「含む」(including)および「備える」(comprising)は、「含むがそれに限定されない」(including but not limited to)を意味すると解釈されるべきであることに留意すべきである。特許請求の範囲に明示的に記載されていない場合、「a」という用語は「少なくとも1つ」と解釈されるべきであり、「the」、「said」等は「the at least one」、「said at least one」等と解釈されるべきである。さらに、「means for」または「step for」という明示的な文言を含む請求項のみが米国特許法第112条(f)項の下で解釈されることが出願人の意図である。「means for」または「step for」という句を明示的に含まない請求項は、米国特許法第112条(f)項の下では解釈されない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2023-01-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条(e)項に基づき、2021年5月28日に出願された米国特許仮出願第63/194,504号および2022年月14日に出願された米国特許仮出願第63/269,340号の利益を主張するものであり、これらはすべて、参照により全体が本明細書に記載されているものとして援用される。
【国際調査報告】