IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニーの特許一覧

特表2024-522059ロボット塗装補修における拭き取りプロセス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-11
(54)【発明の名称】ロボット塗装補修における拭き取りプロセス
(51)【国際特許分類】
   B25J 13/00 20060101AFI20240604BHJP
   B05D 3/12 20060101ALI20240604BHJP
   B05D 3/00 20060101ALI20240604BHJP
   B05C 9/12 20060101ALN20240604BHJP
【FI】
B25J13/00 Z
B05D3/12 Z
B05D3/00 D
B05D3/12 B
B05C9/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023569614
(86)(22)【出願日】2022-05-11
(85)【翻訳文提出日】2023-11-09
(86)【国際出願番号】 US2022028683
(87)【国際公開番号】W WO2022240929
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】63/201,752
(32)【優先日】2021-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100130339
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 憲
(74)【代理人】
【識別番号】100135909
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 和歌子
(74)【代理人】
【識別番号】100133042
【弁理士】
【氏名又は名称】佃 誠玄
(74)【代理人】
【識別番号】100171701
【弁理士】
【氏名又は名称】浅村 敬一
(72)【発明者】
【氏名】ニーナバー,アーロン ケイ.
(72)【発明者】
【氏名】ハーブスト,ネイサン ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】アーサー,ジョナサン ビー.
(72)【発明者】
【氏名】ミューラー,ディルク
(72)【発明者】
【氏名】エッケル,ジョーゼフ ビー.
(72)【発明者】
【氏名】ショイヴェンズ,ウード ヴェー.
(72)【発明者】
【氏名】サンダーズ,ルーファス シー.
(72)【発明者】
【氏名】ガハデリ,アリレザ
(72)【発明者】
【氏名】オーランド,マーク ダブリュ.
【テーマコード(参考)】
3C707
4D075
4F042
【Fターム(参考)】
3C707AS12
3C707AS23
3C707BS12
3C707CS04
3C707HS27
3C707LU08
4D075AC48
4D075AC49
4D075BB02Z
4D075BB03Z
4D075BB12Z
4D075BB14Z
4D075BB65Z
4D075BB99Z
4D075DA06
4D075DA23
4D075DB01
4D075DC11
4D075DC12
4D075EA43
4F042AA09
4F042BA05
4F042BA06
4F042BA08
4F042CC02
4F042CC11
4F042CC12
4F042DC02
4F042DH09
(57)【要約】
モータを有する駆動ロボットアームと、駆動ロボットアームに結合された接続機構と、接続機構に結合された拭き取り媒体とを含む、ロボット補修ユニットのための拭き取りシステムが提示される。拭き取り媒体は、ベース層と、ベース層から延びる複数のフィーチャとを含む。駆動ロボットアームは、モータによって駆動されて、拭き取り媒体を移動させる。駆動ロボットアームは、拭き取り媒体を作業表面に向かって又は作業表面から遠ざけるように移動させるように構成されている。駆動アームは、拭き取り作業中に拭き取り媒体を作業表面に向かって押し付けるように構成されている。拭き取り作業中、拭き取り媒体は、拭き取りモータによって表面に対して駆動される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボット補修ユニットのための拭き取りシステムであって、前記拭き取りシステムは、
モータを有する駆動ロボットアームと、
前記駆動ロボットアームに結合された接続機構と、
前記接続機構に結合された拭き取り媒体であって、
ベース層と、
前記ベース層から延びる複数のフィーチャと、を備える拭き取り媒体と、を備え、
前記駆動ロボットアームは、前記モータによって駆動されて、前記拭き取り媒体を移動させ、
前記駆動ロボットアームは、前記拭き取り媒体を作業表面に向かって又は作業表面から遠ざけるように移動させるように構成され、前記駆動アームは、拭き取り作業中に前記拭き取り媒体を前記作業表面に向かって押し付けるように構成され、前記拭き取り作業中、前記拭き取り媒体は、拭き取りモータによって前記表面に対して駆動される、拭き取りシステム。
【請求項2】
前記複数のフィーチャの各々がフィーチャ高さ及びフィーチャ厚さを有し、前記フィーチャ高さは前記ベース層の厚さよりも大きい、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記拭き取り媒体はマイクロファイバーを含む、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記拭き取りモータは、前記拭き取り媒体を往復又は振動運動パターンで移動させる、請求項1~3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記拭き取りモータは前記モータとは別個である、請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記拭き取りモータは、前記拭き取り作業中に前記拭き取り媒体を第1の速度で駆動し、前記拭き取り媒体が前記作業表面から遠ざかるように又は前記作業表面に向かって移動しているときに、前記拭き取り媒体を第2の速度でスピンさせる、請求項1~5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記第2の速度は前記第1の速度よりも速い、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記接続機構は、フックアンドループシステムを備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
力制御ユニットを更に含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記拭き取りモータは、前記拭き取り媒体を回転運動パターンで移動させる、請求項6に記載のシステム。
【請求項11】
前記拭き取りモータは、前記拭き取り媒体を軌道運動パターン又はランダム軌道運動パターンで移動させる、請求項6に記載のシステム。
【請求項12】
前記拭き取り媒体は、10回のサンディング作業後に非飽和である、請求項1~11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
前記拭き取り媒体は、50回のサンディング作業後にスラリーの75%を除去する、請求項1~12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
表面から除去された流体の大部分を前記拭き取り媒体の外側領域が取り込むように、前記駆動アームは、前記拭き取り媒体を移動させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記駆動アームは、前記拭き取り媒体に結合するスピンドルを備え、前記スピンドルは、前記拭き取り媒体が前記表面に係合している間に前記拭き取り媒体を回転させる、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記駆動アームは、前記作業表面に対して前記拭き取り媒体に力を印加し、前記拭き取り媒体を横方向速度で移動させ、前記拭き取り媒体を回転速度で回転させ、前記力、前記横方向速度、及び前記回転速度は、拭き取りサイクル中に、前記拭き取り媒体を、水分取り込みの定常状態作業に近づける、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
ロボット補修ユニットのための拭き取りシステムであって、前記拭き取りシステムは、
モータを有する駆動ロボットアームと、
前記駆動ロボットアームに結合された接続機構と、
前記接続機構に結合された拭き取り媒体であって、
ベース層と、
前記ベース層から延びる複数のフィーチャと、を備える拭き取り媒体と、を備え、
前記駆動ロボットアームは、前記モータによって駆動されて、前記拭き取り媒体を移動させ、
前記複数のフィーチャの各々がフィーチャ高さ及びフィーチャ厚さを有し、前記フィーチャ高さは前記ベース層の厚さよりも大きく、
前記フィーチャ高さは、前記フィーチャ厚さの少なくとも2倍である、又は
前記フィーチャ高さは、前記フィーチャ厚さの10倍未満である、拭き取りシステム。
【請求項18】
ロボット補修ユニットのための拭き取りシステムであって、前記拭き取りシステムは、
モータを有する駆動ロボットアームと、
前記駆動ロボットアームに結合された接続機構と、
拭き取り媒体と前記駆動ロボットアームとの間の追随性層と、
前記接続機構に結合された拭き取り媒体であって、
ベース層と、
前記ベース層から延びる複数のフィーチャと、を備える拭き取り媒体と、を備え、
前記駆動ロボットアームは、前記モータによって駆動されて、前記拭き取り媒体を移動させる、拭き取りシステム。
【請求項19】
ロボット塗装補修システムであって、
力制御ユニットと、
工作物に接触するように構成された第1のツールに結合された第1のエンドエフェクタを備える第1のツールシステムと、
前記工作物に接触するように構成された第2のツールに結合された第2のエンドエフェクタを備える第2のツールシステムと、
拭き取り媒体を備える流体除去ツールであって、前記流体除去ツールは、駆動ロボットアームに結合され、前記流体除去ツールは、前記工作物から流体を除去するように構成されている、流体除去ツールと、を備え、
第1の状態では、前記第1のツールは、物体表面に接触して前記物体表面を調製する位置にあり、第2の状態では、前記第2のツールは、前記工作物に接触して前記工作物を調製する位置にあり、第3の状態では、前記流体除去ツールは、前記工作物に接触する位置にあり、
前記駆動ロボットアームは、前記拭き取り媒体を作業表面に向かって又は作業表面から遠ざけるように移動させるように構成され、前記駆動アームは、拭き取り作業中に前記拭き取り媒体を前記作業表面に向かって押し付けるように構成され、前記拭き取り作業中、前記拭き取り媒体は、拭き取りモータによって前記表面に対して駆動される、ロボット塗装補修システム。
【請求項20】
前記第1のツール及び前記第2のツールは、単一のロボット補修ユニットに装着されている、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記第1のツール及び前記流体除去ツールは、単一のロボット補修ユニットに装着されている、請求項19又は20に記載のシステム。
【請求項22】
前記第1のツール及び前記第2のツールは、前記駆動ロボットアーム上に少なくとも90度離れて配置されている、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記流体除去ツールは、前記第1のツール及び前記第2のツールに垂直に装着されている、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記拭き取り媒体は、吸水性材料を含む、請求項19~23のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項25】
マイクロファイバーは、少なくとも300gpsmである、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記拭き取りモータは、前記拭き取り媒体を往復又は振動運動パターンで移動させる、請求項19~25のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項27】
前記流体除去ツールは、追随性デバイスを備える、請求項19~26のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項28】
前記追随性デバイスは、追随性材料である、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記拭き取りモータは、前記拭き取り作業中に前記拭き取り媒体を第1の速度で駆動し、前記拭き取り媒体が前記作業表面から遠ざかるように又は前記作業表面に向かって移動しているときに、前記拭き取り媒体を第2の速度でスピンさせ、前記第2の速度は前記第1の速度よりも速い、請求項19~28のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項30】
10回のサンディング作業後に、前記拭き取り媒体は、請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
前記流体除去ツールは、前記第1のエンドエフェクタに直接締結されている、請求項19~30のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項32】
前記流体除去ツールは、力制御ユニットに結合されている、請求項19~31のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項33】
前記第1のツールは、前記力制御ユニットに結合されている、請求項32に記載のシステム。
【請求項34】
前記流体除去ツールは、追随性締結具を使用してエンドエフェクタシステムに締結されている、請求項19~33のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項35】
前記拭き取り媒体は、工作物表面に対して傾斜している、請求項34に記載のシステム。
【請求項36】
前記接続機構は締結具である、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記接続機構は追随性を有する、請求項35に記載のシステム。
【請求項38】
前記接続機構は、フックアンドループシステムを備える、請求項35に記載のシステム。
【請求項39】
前記流体除去ツールは、ロールツーロールシステムを備え、前記拭き取り媒体は、第1のローラから巻き出され、第2のローラ上に巻き取られる、請求項19に記載のシステム。
【請求項40】
前記欠陥補修システムの動作状態を検出するように構成されたセンサと、
前記センサから信号を受信し、前記信号を処理して、前記欠陥補修システムの状態情報を生成する制御回路と、
を更に備える、請求項19~39のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項41】
前記欠陥補修システムは、駆動ロボットアームに装着されている、請求項19~40のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項42】
前記追随性締結具は、空気圧シリンダ、リニアサーボドライブ、空気力制御部、油圧シリンダ、ゴムパッド、又はばねを備える、請求項41に記載のシステム。
【請求項43】
前記流体除去ツールは、前記拭き取り媒体が前記表面に対して駆動されているときに、前記拭き取り媒体に対して力を印加し、前記拭き取り媒体は前記表面を横切って横方向に移動し、拭き取りサイクル中に、前記拭き取り媒体を水分取り込みの定常状態作業に近づけるのに、前記力及び横方向速度は十分である、請求項19に記載のシステム。
【請求項44】
前記拭き取り媒体は、前記表面を横切って横方向に移動するときに回転され、拭き取りサイクル中に、前記拭き取り媒体を、水分取り込みの定常状態作業に近づけるのに、前記力、前記横方向速度、及び回転速度は十分である、請求項43に記載のシステム。
【請求項45】
表面から除去された流体の大部分を前記拭き取り媒体の外側領域が取り込むように、前記駆動アームは、前記拭き取り媒体を移動させる、請求項19に記載のシステム。
【請求項46】
二次流体除去構成要素を更に備え、前記二次流体除去構成要素は熱源を備える、請求項19に記載のシステム。
【請求項47】
力制御ユニットと、
工作物に接触するように構成された第1のツールに結合された第1のエンドエフェクタを備える第1のツールシステムと、
前記工作物に接触するように構成された第2のツールに結合された第2のエンドエフェクタを備える第2のツールシステムと、
前記工作物から流体を除去するように構成された流体除去ツールであって、前記第1のエンドエフェクタに直接締結されている、流体除去ツールと、
を備え、
第1の状態では、前記第1のツールは、物体表面に接触して前記物体表面を調製する位置にあり、第2の状態では、前記第2のツールは、前記工作物に接触して前記工作物を調製する位置にあり、第3の状態では、前記流体除去ツールは、前記工作物に接触する位置にある、ロボット塗装補修システム。
【請求項48】
力制御ユニットと、
工作物に接触するように構成された第1のツールに結合された第1のエンドエフェクタを備える第1のツールシステムと、
前記工作物に接触するように構成された第2のツールに結合された第2のエンドエフェクタを備える第2のツールシステムと、
前記工作物から流体を除去するように構成された流体除去ツールであって、力制御ユニットに結合された、流体除去ツールと、
を備え、
第1の状態では、前記第1のツールは、物体表面に接触して前記物体表面を調製する位置にあり、第2の状態では、前記第2のツールは、前記工作物に接触して前記工作物を調製する位置にあり、第3の状態では、前記流体除去ツールは、前記工作物に接触する位置にある、ロボット塗装補修システム。
【請求項49】
工作物を補修する方法であって、前記方法は、
第1のツールを使用して前記工作物に接触することであって、前記第1のツールは、前記工作物の表面を処理するように位置合わせされた第1のエンドエフェクタに装着され、前記第1のエンドエフェクタはロボット補修ユニットのアーム端部に装着された第1の力制御ユニットに結合され、前記第1のツールは研磨ツールである、ことと、
前記ロボット補修ユニットに結合された流体除去ツールを使用して前記工作物から流体を除去することであって、前記流体除去ツールは拭き取り媒体であり、前記拭き取り媒体は吸収性材料を含む、ことと、
第2のツールを使用して前記工作物を接触させることであって、前記第2のツールは第2の研磨ツールである、ことと、を含む方法。
【請求項50】
前記流体除去ツールは、前記ロボット補修ユニットの前記アーム端部の移動中に作動される、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記第1のツールはサンディングツールである、請求項49又は50に記載の方法。
【請求項52】
前記第2のツールはポリッシングツールである、請求項49~51のいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
前記第1のツール及び前記第2のツールは両方とも前記ロボット補修ユニットの前記アーム端部に装着され、前記第1のツール及び前記第2のツールは少なくとも90度離れて装着されている、請求項49~52のいずれか一項に記載の方法。
【請求項54】
前記流体除去ツールは、前記第1のツール及び前記第2のツールのうちの一方に垂直に装着されている、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記吸収性材料はマイクロファイバーである、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記マイクロファイバーは少なくとも200g/sqmである、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
破片除去アタッチメントを更に備える、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記破片除去アタッチメントは剛毛を備える、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記拭き取り媒体は、前記流体除去ツールに接続するための接続機構を備える単回使用の拭き取り媒体である、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記接続機構は締結具である、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記接続機構は追随性を有する、請求項59に記載の方法。
【請求項62】
前記接続機構は、フックアンドループシステムを備える、請求項59に記載の方法。
【請求項63】
前記流体除去ツールは、ロールツーロールシステムを備え、前記拭き取り媒体は、第1のロールから巻き出され、第2のロール上に巻き取られる、請求項49に記載の方法。
【請求項64】
前記工作物から流体を除去することは、
前記拭き取り媒体の第1の部分を第1のローラから巻き出すことと、
前記拭き取り媒体の第2の部分を第2のローラ上に巻き付けることと、を含み、
前記第1の部分は第1の面積を有し、前記第2の部分は第2の面積を有し、前記第1の面積及び前記第2の面積は実質的に同様である、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
第2の部分から破片を除去すること、
を更に含む、請求項63に記載の方法。
【請求項66】
前記第1のツールは、前記アーム端部のロボットアセンブリに締結されている、請求項49~65のいずれか一項に記載の方法。
【請求項67】
前記工作物は乗物である、請求項49~66のいずれか一項に記載の方法。
【請求項68】
除去することは、拭き取り材料を工作物表面に接触させることを含み、前記拭き取り材料に力が印加され、前記拭き取り材料は、前記工作物表面に対してある速度で横方向又は回転方向に移動され、拭き取りサイクル中に、前記拭き取り媒体を水分取り込みに関する定常状態の近くで動作させるのに、前記力及び前記速度は十分である、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
前記拭き取り材料は、横方向速度及び回転速度で移動され、前記拭き取り媒体を前記定常状態の近くで動作させるのに、前記力、前記横方向速度、及び前記回転速度は十分である、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
流体を除去することは、前記拭き取り媒体を前記工作物表面に接触させることを含み、前記拭き取り媒体の接触経路は、同伴流体の大部分が前記拭き取り媒体の外側領域に同伴されるように選択される、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
二次流体除去を更に備え、二次流体除去構成要素は熱源を備える、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記二次流体除去構成要素は、以降の拭き取り作業の合間に作動される、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記二次流体除去構成要素は、拭き取り作業中に作動される、請求項71に記載の方法。
【請求項74】
駆動ロボットシステム上に装着された流体除去システムであって、
前記駆動ロボットシステムに装着された第1のローラと、
前記第1のローラから離隔配置された第2のローラと、
テンションロッドと、
前記第1のローラから巻き出され前記テンションロッドを越えて前記第2のローラ上に巻き取られるように構成された拭き取り材料と、を備え、
前記テンションロッドは、第1の側部において前記テンションロッドに接触している前記拭き取り材料の一部分が、第2の側部において工作物に接触するように配置されている、流体除去システム。
【請求項75】
前記流体除去システムは、モーションコントローラを備える、請求項74に記載のシステム。
【請求項76】
前記モーションコントローラは、前記テンションロッドを移動させる、請求項75に記載のシステム。
【請求項77】
前記モーションコントローラは、前記テンションロッドの傾き、ピッチ、及びヨーを制御する、請求項75に記載のシステム。
【請求項78】
駆動ロボット補修システムであって、
前記駆動ロボット補修システムに装着された力制御ユニットと、
第1のエンドエフェクタに結合された第1のツールであって、作業表面に接触するように構成され、研磨ツールである、第1のツールと、
拭き取り材料、及び前記拭き取り材料から流体又は乾燥破片の一部を除去するリコンディショニングツール、を備える流体除去システムと、を備え、流体除去ツールが、前記作業表面の領域から流体又は破片を除去するように構成され、前記流体除去システムは、前記駆動ロボット補修システムに装着されている、駆動ロボット補修システム。
【請求項79】
前記流体除去システムは、前記作業表面に接触する流体除去ツールを備える、請求項78に記載のシステム。
【請求項80】
前記流体除去ツールは、前記拭き取り材料を備える、請求項79に記載のシステム。
【請求項81】
前記流体除去システムは、吸収性拭き取り織物を備える、請求項80に記載のシステム。
【請求項82】
前記吸収性拭き取り織物は、織布又は不織布である、請求項81に記載のシステム。
【請求項83】
前記流体除去システムは、ロールツーロールシステムを含む、請求項82に記載のシステム。
【請求項84】
前記ロールツーロールシステムは、
第1のローラと、
第2のローラと、を備え、
拭き取り媒体の第1の部分が、第1のロールから巻き出され、第2のロールに巻き取られる、請求項83に記載のシステム。
【請求項85】
前記拭き取り媒体は、前記拭き取り媒体の第1の部分が前記第1のロールから巻き出され、第2の部分が前記第2のロール上に巻き取られるように、各使用後に割出しされ、前記第1の部分は第1の面積を有し、前記第2の部分は第2の面積を有し、前記第1の面積及び前記第2の面積はサイズが実質的に同様である、請求項84に記載のシステム。
【請求項86】
第2のエンドエフェクタに結合された第2のツールを更に備え、前記第2のツールは、前記作業表面に接触するように構成されている、請求項85に記載のシステム。
【請求項87】
前記第1のツールはサンディングツールであり、第2のツールはポリッシングツールであり、前記流体除去システムは、前記第1のツールが前記領域に接触した後であって、前記第2のツールが前記領域に接触する前に、流体を除去するように構成されている、請求項84に記載のシステム。
【請求項88】
前記第1のエンドエフェクタは、前記力制御ユニットに結合されている、請求項86に記載のシステム。
【請求項89】
前記第2のエンドエフェクタは、前記力制御ユニットに結合されている、請求項86に記載のシステム。
【請求項90】
前記流体除去ツールは、前記力制御ユニットに結合されている、請求項86に記載のシステム。
【請求項91】
前記領域は欠陥を含み、前記ロボット補修システムは前記欠陥を補修するように構成されている、請求項78に記載のシステム。
【請求項92】
前記第1のツールは、前記欠陥をサンディングするサンディングツールである、請求項91に記載のシステム。
【請求項93】
前記第1のツールは、前記領域をポリッシングするポリッシングツールである、請求項91に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
自動車業界では、乗物部品若しくは交換部品(例えばバンパ)の表面を様々な目的(例えば塗装)のために調製すること、又は塗装若しくはコーティング時に生じた欠陥のために自動車部品若しくは交換部品の表面を修理することを必要とすることが多い。典型的な表面調製プロセスには、例えば、自動車の表面を物理的に研磨すること、すなわち「スカッフィング」が含まれる。典型的な修理作業には、例えば、サンディング及びポリッシングを含むことが多い。表面調製と表面上の欠陥の補修とでは、異なるツール、材料及び流体が利用され得る。
【発明の概要】
【0002】
モータを有する駆動ロボットアームと、駆動ロボットアームに結合された接続機構と、接続機構に結合された拭き取り媒体とを含む、ロボット補修ユニットのための拭き取りシステムが提示される。拭き取り媒体は、ベース層と、ベース層から延びる複数のフィーチャとを含む。駆動ロボットアームは、モータによって駆動されて、拭き取り媒体を移動させる。駆動ロボットアームは、拭き取り媒体を作業表面に向かって又は作業表面から遠ざけるように移動させるように構成されている。駆動アームは、拭き取り作業中に拭き取り媒体を作業表面に向かって押し付けるように構成されている。拭き取り作業中、拭き取り媒体は、拭き取りモータによって表面に対して駆動される。
【0003】
欠陥補修プロセス中のプロセス流体又はスラリーの除去は、最終工作物製品に有益であることが示されており、何らかの研磨処理に続いて流体除去工程を追加することによって達成され得る。拭き取り効率における制限因子は水の除去であることが示されている。拭き取りパラメータは、補修から高い割合のスラリーを依然として除去しながら、パッドが水の保持に関して可能な限り長時間にわたって定常状態に近い状態で動作するように、パッドから水を追い出すように選択されるべきである。この除去工程は、以前は、人間のオペレータが工作物表面を手作業で拭いてプロセス流体を除去することを必要としていた。第1のツール、第2のツール、及び流体除去ツールの全てを単一の駆動ロボットアーム上に含み、場合によっては単一の力制御ユニットを有することにより、自動車表面を効果的に補修するプロセスが合理化される。
【図面の簡単な説明】
【0004】
以下の本開示の様々な実施形態の詳細な説明を添付図面と併せて検討することで、本開示をより完全に理解し得る。
図1】本発明の実施形態が有用である、ロボット塗装補修システムの概略図である。
図2】本発明の実施形態が有用である、塗装補修ロボットの概略図である。
図3】本明細書の実施形態による、塗装補修ロボットのデュアルマウントエンドエフェクタシステムの概略図である。
図4A】ヘイズ品質実験の画像結果である。
図4B】ヘイズ品質実験の画像結果である。
図5A】本明細書の実施形態による、流体除去ツールを有するデュアルマウントエンドエフェクタシステムを示す。
図5B】本明細書の実施形態による、流体除去ツールを有するデュアルマウントエンドエフェクタシステムを示す。
図6】デュアルマウントエンドエフェクタシステム上への流体除去ツールの予想される配置を示す。
図7】流体除去ツールの一実施形態を示す。
図8】本明細書の実施形態による、ロボット補修システムの概略図を示す。
図9】本明細書の実施形態による、欠陥補修作業を実施する方法を示す。
図10A-1】本明細書の実施形態による、拭き取り媒体を示す。
図10A-2】本明細書の実施形態による、拭き取り媒体を示す。
図10A-3】本明細書の実施形態による、拭き取り媒体を示す。
図10A-4】本明細書の実施形態による、拭き取り媒体を示す。
図10B】本明細書の実施形態による、拭き取り媒体を示す。
図10C-1】本明細書の実施形態による、拭き取り媒体を示す。
図10C-2】本明細書の実施形態による、拭き取り媒体を示す。
図11A】本明細書の実施形態による拭き取りシステムを示す。
図11B】本明細書の実施形態による拭き取りシステムを示す。
図12A】本明細書の実施形態による、流体除去システム用の真空アタッチメントを示す。
図12B】本明細書の実施形態による、流体除去システム用の真空アタッチメントを示す。
図12C】本明細書の実施形態による、流体除去システム用の真空アタッチメントを示す。
図12D】本明細書の実施形態による、流体除去システム用の真空アタッチメントを示す。
【0005】
図面では、同様の参照符号は、同様の要素を示す。上記に特定した図面は、縮尺通りに描かれていないことがあり、本開示の様々な実施形態を説明しているが、「発明を実施するための形態」で指摘するように、他の実施形態もまた企図される。全ての場合において、本開示は、本明細書で開示される開示内容を、明示的な限定によってではなく、例示的な実施形態を表現することによって説明する。本開示の範囲及び趣旨に含まれる、数多くの他の修正形態及び実施形態を、当業者によって考案することができる点を理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本開示は、物体表面を処理(例えば、スカッフィング、サンディング、ポリッシングなど)するためのツールが装着されたアーム端システムと、そのようなプロセス工程の前、後、及び/又は間に利用されてもよい流体、スラリー又は破片除去ツールとを有するロボット補修ユニット、を使用する自動システム及び方法を提供する。処理ツールは、工作物上の様々な領域間を移動できるように、流体除去ツールと共に駆動ロボットアームの端部のエンドエフェクタ上に装着され得る。プロセスツールは、物体表面に接触し調製するように構成された機能的構成要素、エンドエフェクタツールの作業状態情報を検出するように構成された1つ以上のセンサ、機能的構成要素が物体表面に接触し調製している間の流体用のディスペンサ、及び/又はセンサから信号を受信し信号を処理してツールの状態情報を生成する制御回路、を含んでもよい。コントローラはまた、拭き取られた面積も、例えば、総使用回数、使用継続時間、流体除去の飽和、及び乾燥のための休止期間も計算してもよい。流体除去ツールはまた、ツールの作業状態情報を検出するように構成された1つ以上のセンサ、流体除去ツールにより作業表面に対する移動又は力の印加を可能にする力制御ユニット又はエンドエフェクタを含んでもよい。
【0007】
図1は、本発明の実施形態が有用である、ロボット塗装補修システムの概略図である。システム100は一般に、目視検査システム110及び欠陥補修システム120の2つのユニットを含み、これらユニットは各々がサブユニットを含んでもよい。双方のシステムは、モーションコントローラ112、122によってそれぞれ制御することができ、これらのモーションコントローラは、1つ以上のアプリケーションコントローラ150から命令を受信することができる。アプリケーションコントローラは、ユーザインタフェース160から入力を受信する、又はユーザインタフェース160に出力を提供することができる。補修ユニット120は、エンドエフェクタ126と連携させることが可能な、力制御ユニット124を含む。図1に示すように、力制御部124は、いずれかのエンドエフェクタ126に結合されてもよく、エンドエフェクタの各々がツール128に結合されている。ツール128は、一実施形態では、どちらも2019年11月2日に出願された米国仮特許出願第62/940950号及び同第62/940960号に記載されているもののように、更に記載されているように構成することができる。しかしながら、他の配置構成もまた明示的に想到される。目視検査ユニット110が、乗物表面130上の欠陥を検出することができ、次いでこれを補修ユニット120により補修することができる。
【0008】
図2は、本発明の実施形態において有用であり得る、塗装補修ロボットの概略図である。ロボット補修ユニット200は、いくつかの実施形態では、固定式とすることが可能な基底部210を有する。他の実施形態では、基底部210は、並進、又はx軸、y軸、及び/若しくはz軸を中心とする回転である、6次元のいずれかにおいて移動することができる。例えば、ロボット200は、補修されている乗物と共に移動するように構成されたレールシステムに固定された基底部210を有してもよい、又は壁若しくは天井搬送装置に装着されてもよい。欠陥場所に応じて、ロボット200は、乗物により接近すること、又は乗物から遠ざかることが必要な場合もあり、あるいは、乗物に対して、より高く又はより低くなるよう移動することが必要な場合もある。移動式基底部210は、欠陥に到達することが困難な補修を、より容易にすることができる。
【0009】
ロボット補修ユニット200は、作業表面と相互作用することが可能な1つ以上のツール256を有する。ツール256は、一実施形態ではバックアップパッドを含んでもよく、又は別の好適な研磨ツールを含んでもよい。研磨作業中、ツール256は、接着剤、フックアンドループ、クリップシステム、真空、又は他の好適な取付けシステムを使用して取り付けられている、研磨ディスク又は他の好適な研磨物品を有してもよい。ツール256は、ロボット補修ユニット200に装着されているので、ロボット補修ユニット200によって提供される自由度(殆どの場合、6自由度)の範囲内、並びに、その基準座標系を有する任意の他の自由度(例えば、追随性(compliant)力制御230ユニット)の範囲内で配置される能力を有する。
【0010】
図3は、ロボットアーム300上のデュアルマウントエンドエフェクタシステム320の一実施形態を示す。ロボットアーム300は、エンドエフェクタシステム320を、装着アダプタプレート310を使用して回転移動させ、ジョイント315を使用して垂直移動させることができる。いくつかの実施形態では、ロボットアーム300は、第1のツール330又は第2のツール340の両方が工作物と相互作用するように配置され得るように移動することができる。システム320は、図示するように、プレート310に装着された単一の力制御ユニットを使用して、第1のツール330及び第2のツール340を交互に動作させる。第1の使用位置及び第2の使用位置は、力制御部に位置合わせされたツール330、340のうちの1つを有する。
【0011】
塗装又はクリアコート補修プロセスの間、ツール330又は340のいずれかの利用の前、間、又は後に、流体が工作物上に分配されてもよい。このプロセス流体は、プロセスからの粒子状物質と組み合わされて流体スラリーを形成する場合がある。このスラリーを構成する粒子状物質は、一般に、ポリッシュバフ研磨工程の前に通常行われるサンディングプロセスにより生じる。このスラリー流体を事前に除去することなく、ツール330又は340により処理することは、最終的な塗料表面に悪影響を及ぼす可能性がある。このような悪影響は、最終塗装製品における曇った若しくはバフ研磨されていない外観、又は望ましくない引っ掻き傷若しくは他の損傷を含み、これらはマイクロスクラッチにより引き起こされ得る。表面バフ研磨の前にスラリーを除去することはロボット補修システムにとって標準ではないので、スラリーが除去されたときに見られる改善は予想外であった。曇った又は不完全な外観は、全てのバフ研磨された表面上で観察できるわけではないが、バフ研磨パッド上にサンディングスラリー又は粒子状物質が蓄積した後に最も顕著である。バフ研磨パッド上での蓄積の悪影響は、クリアコート工作物上で行われた実験により実証された。
【0012】
図4A図4Bは、ヘイズ品質実験の画像結果である。この実験では、流体除去欠陥補修プロセス方法を、流体除去なし欠陥補修プロセス方法に対して、サンディングされた表面及びバフ研磨された表面上で比較した。この実験を完了するにあたって、12回の連続サイクルで、4Aからの表面に水を噴霧し、サンディングし、小さなポリッシュビーズでバフ研磨し、各サンディング工程後にスラリー流体を除去した。流体除去は、拭き取り技術を用いて手作業で行われた。バフ研磨された表面の画像が、サンディング/バフ研磨サイクルの4回目、8回目、及び12回目の後に取り込まれ、それぞれ402、404、及び406により参照される。図4Bは、サンディング工程後に流体除去を行わない同様の12サイクルのサンディング及びバフ研磨試験の結果を示す。サンディング/バフ研磨サイクルの4回目、8回目、及び12回目の後の結果が、それぞれ、410、412、及び114により参照される。
【0013】
図4A及び図4Bに示すように、サンディング工程とバフ研磨工程との間での流体の除去が、補修プロセスの終了時における塗装表面の外観の曇りの低減をもたらす。一部の製造業者によって利用される現在の慣行は、サンディング後かつバフ研磨工程前に、人間のオペレータが手作業でスラリーを除去することである。この手作業工程は、タオル又はスポンジなどの吸収性材料で工作物を拭いて、最終塗装又はクリアコート製品に欠陥を生じさせ得るスラリー又は粒子状物質を除去することにより完了する。本明細書で使用する場合、吸収剤という用語は、溶液又は懸濁液に接触したときに流体を吸収する材料を指す。吸収性材料は、流体を取り込むことができる空隙若しくはチャネルを含んでもよく、又は水分を吸い上げるように設計された繊維を含んでもよい。研磨材料と共に使用される溶液の多くは水性であるので、いくつかの実施形態では、吸収剤は親水性材料を指す。吸収性材料は、不織布又は織布材料であり得る。
【0014】
各サンディング工程後に人間が工作物表面を手作業で拭く現在のプロセスは、時間がかかる。自動塗装バフ研磨の処理時間は、流体除去処理工程を合理化又は自動化することにより改善できる。
【0015】
ロボットシステムが欠陥補修プロセスを引き継いだため、拭き取り工程を完全に除去できると考えられた。人間のオペレータは、一般に、その後のポリッシング工程のために補修領域を見ることができるように拭き取り工程を完了するので、ロボットはポリッシング工程を継続するために欠陥領域を「見る」必要がないため、拭き取り工程を除去することができると考えられた。しかしながら、図4A図4Bとの比較で分かるように、拭き取り工程が再導入されると、ロボット補修プロセスの複数の欠陥補修にわたる仕上げに明らかな改善が示される。
【0016】
図5Aは、デュアルマウントツール502及び504を有するサンディングツールシステム500を示す。一実施形態では、システム500は、ロボット補修ユニットのアーム端部に装着可能である。ツール502及び504は、それぞれ、エンドエフェクタ512及び514に結合されている。エンドエフェクタ512及び514は両方とも、装着プレートに取り付けられた力制御ユニット(図5には図示せず)に結合されている。システム500は、少なくとも180°回転することが可能であって、ツール502又はツール504のいずれかが単一作業で工作物に接触することが可能である。ツール502及び504の各々が、ポリッシング、サンディング、又は他の表面調製目的のために使用され得る。図5のツール構成は、流体除去ツール506も示す。一実施形態では、流体除去ツール506は、締結具508を使用してサンディングツールシステム500に結合されている。図5に示す実施形態では、流体除去ツール506は、スラリー流体と接触して表面を横切って引きずる受動的除去ツールである。流体除去ツール506は、布、スポンジ、又は他の拭き取り媒体であってもよい。
【0017】
しかしながら、図5Aは受動的除去システムを示すものの、他の実施形態では、流体除去ツール506は、真空又はエアナイフなどの移動システムを含む能動的流体除去ツールである。同様に、本明細書では、システム及び方法が直線的な一方向拭き取りプロセスに関して説明されているが、回転デバイス、軌道デバイス、又はランダム軌道デバイスの運動などのより複雑な運動が明示的に除去されている。
【0018】
他の実施形態では、流体除去ツール506は、例えば受動的要素506を有するが、能動的移動要素、例えば機械的要素を介して延びることが可能な締結具508を有する、半受動的除去システムである。例えば、流体除去ツール506は、圧力又は力が印加されたときに追随性(compliance)を可能にするため、ばね又は空気圧追随性源を組み込んでもよい。代わりに、流体除去ツールは、サンディング又はバフ研磨ツールが装着される追随性ツールと同じ追随性ツールを使用するように装着され得る。
【0019】
いくつかの実施形態では、流体除去ツール506は、システム500の回転経路の一部となるように、例えば拭き取り媒体506が弧520と交差するように、配置される。そのような配置は、ツール502が表面と相互作用する第1の位置と、ツール504が表面と相互作用する第2の位置との間で、システム500が回転する際に、流体除去ツール506が工作物に接触することを可能にすることができる。締結具508は固定部材であってもよく、又は締結具508はまた、流体除去ツール506を力制御装置に結合するために利用されてもよい。いくつかの実施形態では、締結具508は、流体除去ツール506を回転の円弧520上に配置するように寸法決めされており、ロボットが、ツール502と504との間を切り替えて動作位置にする際に、除去ツール506が工作物表面に受動的に接触することを可能にする。
【0020】
図5Aは、スラリー材料を除去するのにシステム500が単独で十分である一実施形態を示す。効率的な拭き取り作業に関する制限因子は、拭き取り媒体に取り込まれた水の除去である。拭き取り媒体が、拭き取りスラリーに取り込まれる量と同様の量の水がパッドから追い出される定常状態又は定常状態に近い状態に達することができる場合、拭き取り媒体は、交換又は処理が必要になる前に、多数の拭き取り作業に従事することができる。
【0021】
水は、様々な方法で追い出すことができる。これは、拭き取り媒体と表面との間の接触によって生成される、又は拭き取り作業の合間に拭き取り要素をスピンさせることによって生成される、摩擦を使用することで十分であり得る。
【0022】
ロボット軌道を、拭き取りパッドの外側部分がサンディングスラリーに係合したままになるようにすることにより、拭き取り効率を増加させることが可能である。図5Bは、欠陥554の補修において形成されたスラリー552に拭き取り要素560が係合する拭き取り作業550の概略図を示す。拭き取り要素560をスラリー552内で又は欠陥564上で中心合わせする代わりに、拭き取り要素が中心をずらして配置されていることに留意されたい。図5Bに示すように、回転速度は、拭き取り要素560の中心564から縁部562に向かって増加する。したがって、拭き取り要素560の外縁部では、速度が実質的に0である中心564よりも、より高い摩擦、したがってより多くの熱が発生する。ロボット軌道は、拭き取り要素560が欠陥564に向かって内向きに旋回するようにプログラムされてもよく、その結果、拭き取り要素560の中心564がスラリーと係合しないか、又は拭き取り要素560の外縁がこの領域を通過した後にのみスラリーと係合する。いくつかの実施形態では、全てのスラリー552を除去する必要はないが、欠陥554の領域を撮像して欠陥554の補修を評価することができるように十分なだけ欠陥554の領域を拭き取って清浄にすることが必要である。そのような実施形態では、拭き取り要素560は、拭き取り要素560の外側部分が中心564よりも前にスラリーに係合するように、方向566に移動してもよい。
【0023】
図5A図5Bは、拭き取り要素が、外部の水分除去ツールなしで、定常状態の又は実質的に定常状態の作業に達する実施形態を示す。しかしながら、本明細書で論じるように、拭き取り要素560はまた、同伴水を蒸発させる真空源又は熱源に曝露されてもよいこと又はそれらを含んでもよいことが明示的に企図される。
【0024】
拭き取り作業時間をできるだけ短縮することが望ましい。したがって、ロボット軌道、熱源、真空源、摩擦を生じさせるために印加される力、回転速度、及び/又は空気源の組合せを使用して、欠陥領域から十分な量のスラリーを拭き取るのに必要な時間を短縮することができる。熱源は、赤外線加熱ランプなどの加熱ランプ、又は別の熱源を含んでもよい。空気源は、空気流、ファンなどを含んでもよい。真空は、拭き取り要素560と共に、又は拭き取り要素560とは別個に提供されてもよい。
【0025】
図6は、本明細書の実施形態による、流体除去ツールを有するロボットシステムを示す。システム600は、力制御装置660に固定又は締結されたエンドエフェクタ620a及び620bに装着されたツール630及び640を含んでもよい。コントローラ660は、加えて、工作物表面を処理するためにツール630及び640を適切に配置するために、少なくとも180°回転することが可能な装着プレート650に締結されている。本出願で説明される流体除去ツールは、602、604、及び606などの取付け点において、エンドエフェクタ620a又は620bに締結又は装着されてもよい。
【0026】
流体除去ツールは、例えば、装着プレート650を180°回転させるとツール630、640の相対位置が入れ替わるように、ツール位置630又は640のいずれかに装着されてもよい。いくつかの実施形態では、その移動の一部として、流体除去ツールが欠陥補修領域を通って移動してもよい。
【0027】
一実施形態では、流体除去ツールは、ツール630、640の両方に対して実質的に垂直に装着されてもよい。そのような配置は、ツール630から640への切り替えの際に装着プレート650が回転するにつれて、受動的拭き取り又は表面クリーニングを容易に可能にすることができる。受動的又は半受動的拭き取りを容易にするために、流体除去ツールが回転の半径方向円弧上に配置されるようにツールマウントを寸法決めすることも有益な場合がある。
【0028】
一実施形態では、受動的拭き取りは、追加のロボット又は力制御装置の動きなしに、装着プレート650の回転のみを介して、拭き取り媒体と工作物表面との間の接触を提供することを含む。
【0029】
別の実施形態では、半受動的拭き取りは、装着プレート650の回転中に拭き取り媒体と工作物表面との間の接触を提供することを含むが、工作物表面との効果的な接触を促進するために、流体除去ツールの力又は動きの何らかの追加の量も必要である。
【0030】
半受動的拭き取りはまた、拭き取り媒体の外側領域が最初に欠陥領域に係合し、拭き取り媒体の内側部分よりも多くの液体を取り込むように、軌道に沿って拭き取り媒体を供給することを含んでもよい。半受動的拭き取りは、拭き取られる表面と接触しているときの拭き取り媒体の回転速度、印加される力、及び横方向移動速度を選択することを含んでもよい。半受動的拭き取りはまた、流体除去を手助けする熱源、空気源、又は真空を含んでもよい。
【0031】
別の実施形態では、能動的拭き取りは、流体除去ツールと拭き取りシステムとの間の接触を促進するための追加のロボットシステム又はアームを有することを含んでもよい。能動的拭き取りは、装着プレート650の回転中に生じない流体除去ツールと拭き取りシステムとの間の接触を含んでもよい。能動的拭き取りは、流体除去ツールを移動させる空気圧又は他の移動ツールを含んでもよい。
【0032】
加えて、能動的拭き取りはまた、拭き取り媒体が表面に接触している間に供給される、又は拭き取り作業の合間に拭き取り媒体に供給される、熱源、空気源又は真空などの別の流体除去補助手段を含んでもよい。
【0033】
流体除去ツールの配置を決定する際に、システム600のセンサ、配線、及び配管の要件が考慮されなければならない。拭き取り媒体などの受動的除去ツールは、追加の機械的要件を有し得る能動的流体除去ツールよりも、容易に配置され得る。例えば、エアナイフ流体除去ツールは、豊富な清浄な乾燥空気又は真空供給を必要とする場合がある。力制御ユニット660を利用する、別の力制御ユニットを利用する、又は追加のセンサ能力を有する、流体除去ツールは、異なる位置合わせ要件を有する場合がある。
【0034】
流体除去プロセスを自動化することは、産業において現在利用されている手作業での流体除去プロセスと比較して、いくつかの問題を提示する。十分なスラリー除去を保証する際に問題が生じる。人間のオペレータは、拭き取りプロセス中に作業表面を観察して、流体又はスラリーが効果的に除去されたことを確認することができる。ロボット流体除去システムは、同様のフィードバックを提供するために光学センサを含むことができるが、拭き取り作業に割り当てられるタイミングは、反復的フィードバックシステムに貢献しない。なぜなら、1秒追加される毎に必要な滞留時間が増加し、作業シフトにおいて実施できる補修の回数が減少するからである。加えて、図6に示すように、アーム端システム600で利用可能な空間は制限され、追加のセンサが、ツールにとって利用可能な空間を減少させる。追加のセンサを組み込むことに関連する困難さゆえに、いくつかの実施形態では、視覚的確認を必要としない効率的かつ予測可能な流体除去システムが、アーム端システム600に組み込まれる。
【0035】
人間のオペレータはまた、適用圧力を調整し、ランダムな手の動き(例えば、円形及び直線形の拭き取りパターン)を使用し、必要に応じてプロセスを調整又は反復する能力を有する。圧力及び拭き取り技術のこれらバリエーションは、オペレータが工作物表面を効果的かつ確実にクリーニングすることを可能にする。そのような不規則な移動を、ロボット対応部分にプログラムすることは困難である。
【0036】
人間のオペレータによって考慮される別の変数は、拭き取り媒体の飽和である。拭き取り媒体が飽和すると、オペレータは、非飽和の表面領域を露出させ、より効果的な流体除去を促進させるために、保持のための調整を行うことができる。人間のオペレータは、飽和に基づいて、拭き取り媒体をいつ取り換える必要があるかを検出することも可能であり得る。人間のオペレータは、ロボットが操作することが困難な非常に大きなワイプ(すなわち、大きなタオル)を使用することもできる。また、人間のオペレータは、迅速に廃棄して、新しいワイプ材料をつかむことができるが、ロボットは、この変更を完了するには遙かに長い時間を要する可能性がある。本明細書で説明されるのは、これらの困難に対処するいくつかのシステム及び方法である。
【0037】
したがって、拭き取り媒体が定常状態作業に近づくこと又は定常状態動作を達成することを可能にする動作パラメータを選択することが望ましい場合がある。これは、既知の量の流体が一貫して分配されるように、スラリー分配プロセスを自動化することを含んでもよい。そのとき、拭き取りシステムの作業は、既知の量の流体が表面から除去され、次いで各拭き取りサイクル中に拭き取り媒体から蒸発されるか又は他の方法で除去され得るように較正されてもよい。これは、拭き取り媒体の回転速度、横方向速度、又は印加される力を調整することを含んでもよい。それはまた、吸収された流体の大部分が拭き取り媒体の外側部分に同伴されるように、拭き取り媒体の軌道を選択することを含み得る。
【0038】
図7は、アーム端ロボット補修ユニット用の流体除去システム700を示す。流体除去システム700はまた、必要に応じて、表面を拭き取るために拭き取り媒体を露出させることを可能にする。いくつかの実施形態では、拭き取り媒体は、非飽和の拭き取り媒体、例えば、汚れていない、未使用の若しくは新しい、拭き取り媒体又は拭き取り媒体の一部分である。いくつかの実施形態では、拭き取り媒体は、以前に使用された拭き取り媒体、例えば、クリーニングされた、破片が除去された、又はスラリー材料でまだ飽和していない媒体である。拭き取り媒体は、表面からスラリー及び破片を十分に除去する限り、使用し続けることができる。いくつかの実施形態では、拭き取り媒体は、作業中にスラリー材料の少なくとも70%が除去される限り効果的である。いくつかの実施形態では、有効であるために、少なくとも75%、又は少なくとも80%、又は少なくとも85%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%のスラリー材料の除去が必要である。
【0039】
いくつかの実施形態では、拭き取り作業により、拭き取り媒体720が第1のロール710aからリリースされ、それにより、次の拭き取り作業のために、拭き取り媒体720の新しい部分が露出される。
【0040】
別の実施形態では、拭き取り媒体は、例えば周期的に又は連続的に、ロール710aから巻き出され、ロール710b上に巻き取られる。
【0041】
一実施形態では、システム700は、例えば、デュアルマウント処理ツール712、714に対して垂直に延びる、ロボット補修用のアームシステムの端部に装着される。流体除去システム700は、一実施形態では、第1のローラ710aから第2のローラ710bまで延びる流体拭き取り媒体720を備える。一実施形態では、拭き取り媒体720は、支持ロッド706及び支持ノード702によって維持される張力下にある。ノード702は、工作物表面との接触点として機能する頂点を拭き取り媒体内に形成する。ノード702の形状は、いくつかの実施形態では、拭き取り媒体などの要因に応じて異なり得る。
【0042】
一実施形態では、ノード702を方向732及び734に移動させるモーションコントローラ(704)に支持ロッド706が結合されている。この方向制御により、拭き取り媒体720を複雑な運動で移動させて、流体除去システム700がより効率的に流体を除去することを可能にするように、モーションコントローラをプログラムすることが可能になり得る。例えば、サンディング工程とポリッシング工程との間に、欠陥領域から流体を除去しなければならないことが判明している。しかしながら、流体の全てが拭き取り媒体720上で捕捉される必要はない。例えば、方向736への支持ロッド706及びノード702の移動により、流体が直近の欠陥領域から振り飛ばされ得る又は追い出され得る。
【0043】
図7に示す実施形態では、拭き取り媒体は、ローリングツール710aから710bに延び、その結果、拭き取り媒体720が、1つのローリングツール(例えば、710a)から巻き出され、ノード702を越え、受取りツール(例えば、710b)上に巻き上げられる。拭き取り媒体のこのサイクルは、新しい又は非飽和の拭き取り媒体720の供給物が工作物表面及び汚れた媒体720と接触し、次いで710b上に巻かれることを可能にする。
【0044】
一実施形態では、システム700は破片除去ツール722も含み、破片除去ツール722は、媒体720が使用された後であって、媒体720が再び巻かれる前に、媒体720からスラリー又は破片の一部を除去することができる。破片除去ツール722は、例えば、乾燥し固まったスラリーを除去するスクレーピング、ブラッシング又はパーカッションツールであってもよい。いくつかの実施形態では、拭き取り媒体は、ローリングツール710a/710bの両側の周りに巻かれた連続ベルトであってもよい。別の実施形態では、破片除去ツール722は、エアナイフ、真空、又はリンスツールなどの、より機械的なデバイスから構成されてもよい。そのような機械的ツール722は、乾燥した粒子状物質を効果的に除去することができる。
【0045】
図8は、ロボット補修システム800の概略図を示す。ロボット補修システム800は、本明細書の実施形態に従って、作業表面上の欠陥をサンディング及びポリッシングするのに有用であり得る。いくつかの実施形態では、作業表面は、乗物、例えば自動車、車、トラック、ボート、飛行機、ヘリコプターなどであってもよい。
【0046】
一実施形態では、ロボット補修システム800は、塗料/クリアコートの傷、又は補修すべき領域を特定するために使用されてもよい光学センサ804を有する。ロボット補修システム800は、ロボット移動機構808を含み、これは、アーム端アセンブリを欠陥補修領域の近傍に移動させるために使用されてもよい。図8に示すように、一実施形態では、ロボット補修システム800は、ロボットアーム810及び関連する構成要素の移動及び感知を制御するコントローラ830を含む。しかしながら、いくつかの実施形態では、ロボットアーム810及び/又はその上に装着される構成要素が、コントローラ830から移動及び感知コマンドを受信及び実行する、それら自体のコントローラを有することが明示的に企図される。
【0047】
いくつかの実施形態では、ロボットアーム810の端部には、例えば、図5図7、並びに図10図12に示すように、様々なツールを含むことができるアーム端アセンブリがある。しかしながら、図8に示すように、他の実施形態では、いくつかの構成要素が、1つ以上の駆動ロボットアーム810上の他の場所に位置してもよいことが明示的に企図される。
【0048】
第1の研磨ツール842が、ロボットアーム810上に装着されてもよい。第1の研磨ツールは、いくつかの実施形態では、第1のエンドエフェクタ840に結合されている。いくつかの実施形態では、第2の研磨ツール848がロボットアーム810に装着される。第2のツール848は、第2のエンドエフェクタ846に結合されてもよい。流体除去機構860が、ロボットアーム810に装着されてもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、これら構成要素のうちのいくつかが、2つ以上のロボットアーム810上にあってもよいことが明示的に企図される。例えば、第1のロボットアーム810は、第1の研磨ツール842、例えば、サンディングツールを有するサンディングロボットを支持することができ、第2のロボットアーム810は、第2の研磨ツール、例えば、ポリッシングツールを有するポリッシングロボットを支持することができる。
【0049】
一実施形態では、ロボットアーム810は、アーム移動機構816によって所定位置に移動される。研磨ツール842、848及び流体除去システム860はまた、一実施形態では、アーム移動機構816によって所定位置に移動されてもよく、又は、それぞれが、それらを工作物表面上の所定位置に移動させるそれら自体の移動機構を有してもよい。
【0050】
ロボットアーム810、エンドエフェクタシステム、及び工作物表面の間の相互作用を制御するために、力制御ユニット812もロボットアーム810上に位置していてもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、第1のツール842及び第2のツール848を動作させるために必要な空気及び流体の供給を提供するために、空気ライン814及び流体ディスペンサ826が、ロボットアーム810からエンドエフェクタシステムに供給する。
【0052】
一実施形態では、流体除去ツール850はまた、力制御ユニット812に結合されている。流体除去ツール850は、例えば、布地ベースの拭き取り媒体、エアナイフ、真空システム、又は別の好適なツールであってもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、流体除去ツール850は、ツール842又はツール848に使用されるものとは別個の力制御ユニットに結合されることも企図される。また、他の実施形態では、流体除去ツール850は、関連する力制御ユニットを有しない受動的ツールであることも企図される。いくつかの実施形態では、流体除去ツール850が、ロボットアーム810上の固定位置に装着される。いくつかの実施形態では、締結具852を使用して、受動的拭き取りを可能にする位置に流体除去ツール850を固定してもよい。締結具852は、いくつかの実施形態では、半受動的拭き取りを促進にするために、伸長可能であってもよく、又は力制御ユニット812に結合されてもよい。
【0053】
ロボットアーム810はまた、流体除去ツール856のために力追随性を提供してもよい流体除去追随性デバイス856を含んでもよい。流体除去追随性デバイス856は、拭き取り媒体を作業表面に向かって押し付ける可撓性又は圧縮性材料などの受動的追随性デバイスであってもよい。他の実施形態では、流体除去追随性デバイス856は、機械ばね又は空気圧エアシリンダなどの機械デバイスである。
【0054】
いくつかの実施形態では、流体除去ツール850は、流体除去移動機構854を使用して空間を通して移動されてもよい。移動機構854は、流体除去ツール850の能動的拭き取り運動のピッチ、傾き、及びヨーなどの変数を制御することになる。ロボット軌道生成器809は、流体除去ツール850の表面領域の外側部分が流体を有する表面の領域に遭遇するように、流体除去ツール850及び/又は流体除去追随性デバイス856の軌道を生成する。
【0055】
いくつかの実施形態では、流体除去ツール850は、流体除去力制御ユニット858と連係して機能してもよい。力制御ユニット858は、流体除去ツール850と工作物との間で適切な力又は圧力を維持することができる。流体除去力制御ユニット858が、ロボットアーム810に装着されてもよく、締結具852を介して流体除去ツール850に信号又は制御を供給してもよい。他の実施形態では、工作物表面上の圧力又は張力が、流体除去追随性デバイス856によって調節される。
【0056】
いくつかの実施形態では、流体除去ツール850は、流体除去リコンディショニングデバイス860と連係して機能してもよい。リコンディショニングデバイス860は、流体除去ツール850の拭き取り媒体から粒子状物質、破片、液体、又はスラリーを除去するために使用される真空、ブラシ、又はスクレーピングツールであってもよい。リコンディショニングデバイス860はまた、熱源、空気源、又は他の水蒸発器であってもよい。例えば、拭き取り作業の合間に、流体除去ツール850が加熱ランプ又はファンの近くに配置されてもよい。リコンディショニングデバイス860は、工作物表面を2回以上クリーニングするための好適な吸収性を有する効果的な拭き取り媒体を提供するのに役立ち得る。
【0057】
別の実施形態では、流体除去ツール850は、古い吸収性パッドが流体又は破片で飽和したときの、交換可能な構成要素、例えば、新しい吸収性パッドを含んでもよい。流体除去交換機構862は、拭き取り媒体流体除去ツール850の交換を容易にすることができる。いくつかの実施形態では、交換機構862は、飽和した又は消耗した拭き取り媒体を迅速に取り換えるために使用されるリリースクリップ、ボタン、又はフックアンドループシステムである。
【0058】
しかしながら、いくつかの実施形態では、流体除去ツール850は、単一の流体除去ツールが、交換が必要になる前に、多数回の拭き取り作業、例えば、10回を超える、50回を超える、又は100回を超える動作にわたって動作できるように、実質的に定常状態で動作するように意図されている。これは、拭き取り作業中に流体除去ツール850が吸収するのと同じ量の流体を、流体除去ツールが放出するように、ロボットシステム800を動作させることにより達成することができる。流体は、例えば、拭き取り作業中又は後続の拭き取り作業との間のいずれかに適用される熱源、空気流源、又は真空源などの二次流体除去ツール851を使用して、流体除去ツール850から除去されてもよい。流体はまた、表面に対する流体除去ツール850の摩擦によって引き起こされる熱により除去されてもよい。加えて、流体の取り込みは、流体が流体除去ツール850の外側領域に取り込まれるように、ロボット軌道生成器809が流体除去ツール850を移動させることにより制御されてもよい。外側領域では、より高い回転速度が、より多くの摩擦、したがってより多くの熱を発生させ、これが、取り込まれた流体が蒸発又は遠心力によって放出されることを手助けすることになる。
【0059】
図9は、本発明の実施形態による、作業表面上の欠陥領域を補修する方法を示す。方法900は、図5図10に対して説明したシステムのいずれにとっても有用であり得る。しかしながら、方法500はまた、別の好適なロボット補修システムで実装されてもよい。
【0060】
ブロック910において、表面補修システムは、ブロック912に示すように、工作物を撮像し、補修するため欠陥、例えば、塗料又はクリアコート表面上の傷を特定し位置決めする。次に、駆動ロボットアームは、ブロック914に示すように、ロボットアームの一般的な位置を位置決めし、アーム端システムを欠陥領域上に配置して、工作物へのツールのアクセスを可能にする。欠陥を検出することはまた、ブロック916に示すように、他の検出及び位置特定方法又は工程を含んでもよい。表面を撮像し、ロボットを所定位置に移動させることは、図8で説明されるような一連のセンサ及び移動コントローラ上であってもよい。
【0061】
ブロック920において、ロボット補修システムは、第1のツールを所定位置に配置して、検出された欠陥を補修する。これは、サンディングツールを表面と接触させて移動させることを含んでもよい。工作物は、第1のツールを使用して処理される。工作物表面を処理することは、多くの場合、処理において使用される流体922、例えば水、又は研磨若しくはポリッシュ溶液を分配することを含む。表面をサンディングすることにより、多くの場合、作業表面上に微粒子スラリー又は懸濁液が形成される。
【0062】
ブロック930において、作業表面から流体を除去する。流体除去は、アーム端アセンブリが第1の位置から第2の位置に移行するときに行われてもよい。流体除去工程は、第2の研磨工程の前に工作物表面をきれいにすることを意図している。いくつかの実施形態では、この流体除去工程は、ブロック932に示すように、表面を横切って布又はスポンジを引きずるような受動的接触を使用して達成されてもよい。いくつかの実施形態では、流体除去は、ブロック934に示すような半受動的接触、例えば、作業表面にわたって力を印加する又はスポンジ若しくは布を移動させる可動部分を含む。いくつかの実施形態では、流体除去は、ブロック936に示すような能動的接触、例えば、真空、エアナイフ、又は他の能動的拭き取り機構を含む。
【0063】
受動的流体除去工程は、力又はモーションコントローラからの追加の入力又は移動なしにアーム端アセンブリロボットが移行する際に、流体除去ツールが結果的に工作物表面と接触又は相互作用することを可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、流体除去ツールは、そのような接触を促進するために、ロボット回転技術に基づいて決められた位置に固定されてもよい。アーム端アセンブリロボットが移行する際に、部分的に受動的な流体除去工程が行われてもよいが、力又はモーションコントローラからの追加の入力又は移動を必要とする場合がある。
【0064】
いくつかの方法では、ロボットは、最初に第1の位置、例えばブロック940において工作物を処理した後に、第2のロボット位置、例えばブロック940に移行することになり、その合間に流体除去工程がある。
【0065】
いくつかの実施形態では、作業表面から流体を除去することは、流体除去ツールが、水分取り込みに関して定常状態条件で又はその付近で動作することを含んでもよい。流体除去ツール内に同伴された水に関して定常状態を達成することができれば、パッド、ブラシ又は他の吸収性材料などの交換可能な構成要素の有用な寿命が大幅に延びることになる。次いで、パッドは、ポリッシング材料及び研磨破片の負荷、又はパッド自体の摩耗に応じて交換されてもよい。代わりに、パッドを同伴流体に基づいて取り換えなければならなかった場合、パッドは数サイクル毎に取り換えなければならなかったであろう。ロボットの作業パラメータ、例えば、流体除去ツールの横方向移動速度及び回転移動速度、流体除去ツールに印加される力、分配される流体の量、並びに熱源、空気源又は真空源などの二次流体除去ツールの使用、を選択することができる。
【0066】
いくつかの実施形態では、ポリッシングについて、同様に定常状態又はほぼ定常状態が達成され得ることも明示的に企図される。ポリッシング材料の水が蒸発するとポリッシュ粒子が残り、次いでポリッシュ粒子は乾燥してゆるくなり、パッドを叩くこと、パッドを自由にスピンさせることにより除去することができる、又はパッドが表面に対して移動若しくはスピンするに連れて剥がれ落ちる場合がある。
【0067】
ブロック940において、ロボット補修ユニットは、第2のツールが工作物と相互作用するような第2の位置にあってもよい。例えば、サンディング工程後に、ブロック942に示すように、作業表面をポリッシングする必要がある場合がある。いくつかの実施形態では、ブロック946に示すように、流体が除去された後に作業表面を撮像することもまた有用な場合がある。第2の位置はまた、ブロック944に示すように、拭き取り媒体を取り換えること、例えば、飽和した拭き取り媒体を新しい又は飽和度の低い交換品と交換することを容易にすることができる。ブロック948に示すように、ロボット補修ユニットによって行われ得る他の動作もまた想定される。
【0068】
本発明の流体除去ツールは、拭き取り媒体として機能するスポンジ又は布状材料であってもよい。高い吸収能力を有する拭き取り媒体は、工作物表面からスラリーを除去する効率を最大化するように選択されるべきである。拭き取り媒体はまた、ずさんな又は非効率的な流体除去を防止するために高い飽和容量を有するべきである。チャネル付き材料又は織った材料から作製された拭き取り媒体は、改善されたスラリー捕捉性を提供し、より少ない線条を有するより清浄な工作物表面をもたらし得る。この拭き取り媒体は、力制御装置と連係してエンドエフェクタに固定されてもよく、又は空気圧、ばね、又は他の追随性システムで固定されて、工作物表面上への理想的な圧力配置を確実にしてもよい。
【0069】
図10A図10Cは、流体除去ツールとして使用される予想される拭き取り媒体の例である。図10A-1に示す媒体1000は、ライン1002で示すようなライナーチャネルを形成する隆起したバンプを含む表面を有する。単一の動作で表面を媒体1000で拭くと、材料が線状に残る場合があり、それは表面上をチャネル1002が移動したことによるものである。代わりに、矢印1010で示すように、チャネル1002に対してある角度で表面に沿って引っ張られるように、媒体1000を回転させることが可能であり得る。しかしながら、他の角度も明示的に想定され、例えば、5°~175°のいずれも好適であり得る。媒体1000の性能を図10A-4で見ることができる。例えば図10A-2に示す真っ直ぐな向き、及び図10A-3に示す角度をなす向きを含む、媒体1000の2つの向きを試験した。図10A-4に示すように、真っ直ぐな向き及び角度をなす向きの両方が、スラリー混合物の一部を除去したが、角度をなす向きがより良好に機能した。真っ直ぐな向きの場合に、媒体1000のチャネル1002内に捕捉されたスラリー材料が縞を残した。
【0070】
図10Bは、拭き取り媒体1020を示す。媒体1020は、チャネルが存在しないように隣接部分からオフセットされた隆起部分の列1022を含む。拭き取り媒体1020は、後に残る残留物がより少ない場合があるので、媒体1000よりも好ましい場合がある。
【0071】
図10Cは、拭き取り媒体1040を示し、明瞭なチャネル又は隆起部分がない拭き取り材料を示す。拭き取り媒体1000、1020、及び1030は全てマイクロファイバー材料である。しかしながら、他の布地でも同様の結果が見られる場合がある。しかしながら、マイクロファイバー材料は、他の繊維よりも高い吸収性を有するので、好ましい場合がある。本明細書で使用する場合、マイクロファイバーとは、典型的には1デニールよりも細い繊維を有する細い合成織物繊維を指す。マイクロファイバーは、ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレン、又は別の好適な材料から作製できる。マイクロファイバーは、押出成形され、機械的又は化学的に処理されて、より微細な粒子に分割されてもよく、これがファイバー内に正電荷を発生させる場合がある。次いで、ファイバーは平織り又はループ織りに織られる。ループ織りマイクロファイバーは、布地のウェブが破片及び流体をより良好に除去及び吸収できるので、好ましい場合がある。
【0072】
マイクロファイバー材料は、典型的には平方メートル当たりのグラム(GSM)で評価され、これは密度の尺度であるが、多くの場合、重量と称される。本明細書のいくつかの実施形態では、マイクロファイバー拭き取り媒体は、少なくとも200GSM、又は少なくとも250GSM、又は少なくとも300GSM、又は少なくとも350GSM、少なくとも400GSM、少なくとも500GSM、又は更に、より高密度である。図10A及び図10Bは、より高いパイル織り1030を示す図10C-1よりも低いパイル織りを示す。図10C-2に示すように、より高いパイル織り布地1030は、真っ直ぐな向き又は角度をなす向きのいずれかで使用された場合に改善された拭き取りを示す。
【0073】
しかしながら、理解を目的として、真っ直ぐな向き又は角度をなす向きについて説明しているが、他の運動が可能であってもよく、例えば、回転運動、軌道運動、又はランダム軌道運動が可能なツールが拭き取り媒体に結合されてもよいことが明示的に企図される。
【0074】
拭き取り品質の改善は、利用可能な表面積の増加と共に見られるが、これは、パイルの増加、又はループ織りのループ部分の繊維の長さの増加に関連している。加えて、拭き取り作業の量は、利用可能な表面積の増加に伴って増加する。例えば、拭き取り媒体1000は、5回のサンディング補修作業の後に飽和した。
【0075】
しかしながら、所与の作業シフトにおいて、2000回もの欠陥補修動作が実施される場合がある。交換することが負担にならない、作業シフトの相当の部分にわたって持続することができる、拭き取りソリューションを有することが望ましい。
【0076】
1つの可能な解決策は、拭き取り媒体のサイズを増加させることである。例えば、人間のオペレータは、ロボット補修ユニットによって使用されるサンディングツールよりも遙かに大きいバフ研磨パッドを使用することが多い。しかしながら、補修される欠陥が起伏のある表面上にあり得るので、より小さい拭き取りユニットが好ましい。拭き取りユニットは、乗物本体の起伏に入り込むことができるべきである。ロボット補修ユニットによって使用されるサンディング又はポリッシングツールと同様のフットプリントを有する拭き取りユニットを有することが好ましい。
【0077】
作業表面に接触している間に拭き取りツールを回転させると、除去されている水分の少なくとも一部分が蒸発できるような十分な熱が発生することが発見された。加えて、流体を除去するのに必要なサイクル時間は、ワイプを回転させた場合に、スラリー上を単に平行移動させた場合と比較して、大幅に短縮されることが分かった。したがって、拭き取りツールの拭き取り面積をより小さくすることができ、ツールは、完全に飽和することなく、かなりの回数の拭き取り作業にわたって依然として持続することが分かった。例えば、同伴流体の蒸発を引き起こすのに十分な熱を発生させることにより、単一の拭き取りツールによって表面から除去することができるスラリーの量を大幅に増加させることが可能であり、それにより、完了することができるサンディング作業の回数を延ばすことができる。例えば、動作中に吸収される量と殆ど同じ又は同じ量の同伴液体を蒸発させることにより、液体取り込みに関して定常状態作業に近づけることさえ可能な場合がある。
【0078】
図11A及び図11Bは、本明細書の実施形態による拭き取りシステムを示す。拭き取りシステム1100は、駆動ユニット1102に結合された吸収性拭き取りユニット1110を含む。駆動ユニット1102は、作業表面に接近する又は作業表面から遠ざかるように、z軸方向に移動することが可能であってもよい。Z軸移動は、拭き取りユニットをロボットアームに接近させる又はロボットアームから遠ざけるように移動する電動モータ又は空気圧モータを使用して実現されてもよい。駆動ユニット1102は、追随性ユニット1104に結合されてもよく、追随性ユニット1104は、拭き取りユニット1110に直接結合されてもよい。いくつかの実施形態では、追随性ユニット1104は、バックアップパッドであってもよく、又は、図11Aに示すように、追随性インタフェースパッドであってもよい。駆動ユニット1102はまた、例えば矢印1108で示すように回転することが可能であってもよい。
【0079】
吸収性拭き取りユニット1110は、複数の突出部1106を有するバッキング1118を有するものとして特徴付けることができる。バッキング1118は、図11Aに示すように、追随性ユニット1104の幅と実質的に同じ幅を有してもよい。図11Aに示すように、いくつかの実施形態では、拭き取りユニット1110は、突出部1112を形成するように織られたいくつかのマイクロファイバーストランドからなるマイクロシェニールワイプであり、その各々が長さ1116及び直径1114を有する。図11Aに示すように、長さ1116は直径1114よりも大きい。いくつかの実施形態では、長さ1116は、いくつかの実施形態では、直径1114の10倍未満の長さであってもよい。しかしながら、図11Bに示すように、いくつかの実施形態では、長さ1116は直径1114の10倍を超える。拭き取りユニット1110を使用するのに利用可能な表面積は、追随性ユニット1104に結合された拭き取り媒体1000、1020又は1030を使用する場合よりも遙かに大きい。
【0080】
試験した場合、拭き取り媒体1000及び1030と比較すると、拭き取りユニット1110は、飽和することなく200回の破片補修作業を通して持ちこたえた。
【0081】
拭き取りシステム1100は、増加した表面積に加えて、2つの他の方法、すなわち回転及び熱生成による飽和なしで行うことができる連続的な補修作業の回数を増加させることができる。
【0082】
いくつかの実施形態では、システム1100は、駆動ユニット1102が回転している間に、突出部1112が追随性ユニット1104によって表面内へと押し込まれるように、z方向に移動することができる。これにより摩擦が発生し、これが、吸収された液体の一部が蒸発するほどの十分な熱を供給することができる。加えて、駆動ユニット1102が作業表面から遠ざかるように持ち上げられている間、回転は継続することができ、それにより突出部1112から一部の液体又は破片が排出され得る。
【0083】
例えば、粗い表面、剛毛ブラシ、又は別の表面に対して突出部1112をブラッシングすることにより、定期的に拭き取りユニット1110から、破片を払い除ける、叩き落とす、又は他の方法で除去することにより、補修作業の回数を増やすことも可能であり得る。
【0084】
いくつかの実施形態では、新しい拭き取り作業の各動作中に蒸発される又は叩き落とされるのと実質的に同じ量の流体が取り込まれる定常状態作業に達するか又はそれに近づくことが可能であり得る。定常状態を達成すること又は定常状態に近づくことは、スラリーの一部として吸収されたものと同じ量の水が、蒸発に起因して又は拭き取りユニット1110から振り落とされることに起因して放出されるような、水の取り込みのみを指し得る。水定常状態作業では、破片は依然として拭き取りユニット1110の表面上に蓄積し得る。他の実施形態では、定常状態に達しない間、拭き取りユニット1110は、100回を超えるサンディング作業、又は200回を超えるサンディング作業、又は300回を超えるサンディング作業、又は500回を超えるサンディング作業、又は1000回を超えるサンディング作業にわたって持ちこたえる。
【0085】
いくつかの実施形態では、拭き取りユニット1110の有効性は、拭き取りユニット1110が飽和するか、又は作業表面から破片をもはや十分に除去しなくなるまでに、作業表面から除去されたスラリー又は破片の量で測定することができる。
【0086】
拭き取りユニット1110が破片で十分に飽和したとき、拭き取りユニットは交換又はリコンディショニングされてもよい。交換は、新しい又はリコンディショニングされた拭き取りユニット1110を取り付けることができるように、拭き取りユニット1110を、例えば追随性パッド1104から取り外すことにより除去することを含んでもよい。例えば、拭き取りユニットバッキング1118と追随性ユニット1104との間にフックアンドループ取付け具を使用してもよい。
【0087】
いくつかの実施形態では、拭き取りユニット1110のリコンディショニングは、追随性パッド1104から除去した後に、洗浄又は乾燥サイクルに通すことを含んでもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、例えば、粗い表面又は剛毛のある表面に係合して、突出部1112の表面から乾燥した破片を取り除くことにより、拭き取りユニット1110が駆動ユニット1102に結合されている間に、少なくとも幾分のリコンディショニングを行うことができる。
【0088】
図11Bは、拭き取りユニット1160が駆動アーム1152に取り付けられている拭き取りアセンブリ1150の別の実施形態を示す。拭き取りユニット1160は、拭き取りユニット1160が駆動アーム1152に結合する点における幅と同様に寸法決めされた幅1162を有するバッキングを有する。駆動アーム1152は、拭き取りユニット1160をz方向に、例えば、表面に向かって下方に及び表面から遠ざかるように上方に移動させることが可能であってもよい。駆動アーム1152はまた、例えば矢印1168で示すようにスピンすることが可能であってもよい。
【0089】
拭き取りユニット1160は、バッキングから延びる複数のストランドを含み、各ストランドはストランド長さ1164を有する。図11Bは、ストランドがストランド厚さの寸法の10倍を超える長さ1168を有する一実施形態を示す。
【0090】
拭き取りシステム1100及び1150は、図11A及び図11Bに単独で示されているが、いくつかの実施形態では、1つ以上のツール又は流体ディスペンサが、拭き取りシステム1100、1150と同じ駆動ロボットシステム上に装着されることが明示的に企図される。
【0091】
上述したように、拭き取りシステム1100、1150は、有利には、補修プロセスに大幅な時間が追加されないように駆動ロボットアーム上に配置される。したがって、いくつかの実施形態では、サンディングツール又はポリッシングツールのいずれか一方と同じ駆動ロボット上に拭き取りシステム1100、1150を配置することが有利な場合がある。一実施形態では、拭き取りシステム1100、1150は、例えばレールシステム上のツールに隣接して研磨ツールに整列されており、それにより、駆動アームを大きく移動させることなく、拭き取りシステムを所定位置に移動させることができる。別の実施形態では、拭き取りシステムは研磨ツールに隣接しているが、拭き取りシステムをサンディング又はポリッシングされた領域上の所定位置に配置するために、駆動アームは直線的に移動しなければならない。いくつかの実施形態では、拭き取りシステムは、力制御ユニットを研磨ツールと共有してもよい。いくつかの実施形態では、拭き取りシステムは、移動制御システムを研磨ツールと共有してもよい。
【0092】
上述したように、いくつかの実施形態では、流体除去システムは、能動的流体除去システム、例えば真空である。しかしながら、真空が適用されると、スラリーの水は容易に除去され、塗料表面に良好に付着した破片の膜が残ることが分かった。破片の膜は、押し退ければ除去可能であるが、破片を押し退けるために、表面にスクラッチをもたらし得るいかなる方法も使用すべきではない。代わりに、塗料表面を引っ掻く危険性が低い剛毛を有する剛毛状表面を介して真空が供給される場合、スラリー破片は容易に除去できる。図12A図12Dは、本明細書の実施形態に従って使用されてもよい真空アタッチメントの図を示す。図12Aは、真空アタッチメント側部1202と、表面1210に接触する表面接触側部1204とを有する、ブラシ1200の側面図を示す。剛毛1208は、長さ1206にわたってバッキングから延びている。ブラシ1200が表面1210を横切って移動するとき、表面1210に付着した破片を剛毛1208が除去する。
【0093】
図12Bは、ブラシ1200の下面図を示し、複数の真空孔1220を示し、それを通して真空が引かれ得る。
【0094】
図12Cは、複数の剛毛1260と、ブラシ1250を通って延びる真空孔1270とを有する、ブラシ1250の側面図を示す。剛毛1260は、剛毛1208よりも互いに遙かに接近している。剛毛1260、1208は、いくつかの実施形態では、表面に引っ掻き傷が付かないような力に応答して曲がる、屈曲する、又は圧縮することが可能な材料から作製される。シリコーン、追随性を有するポリマー若しくはプラスチック、毛、又は別の好適な材料が、剛毛1208、1260用に使用されてもよい。
【0095】
モータを有する駆動ロボットアームと、駆動ロボットアームに結合された接続機構と、接続機構に結合された拭き取り媒体とを含む、ロボット補修ユニットのための拭き取りシステムが提示される。拭き取り媒体は、ベース層と、ベース層から延びる複数のフィーチャとを含む。駆動ロボットアームは、モータによって駆動されて、拭き取り媒体を移動させる。駆動ロボットアームは、拭き取り媒体を作業表面に向かって又は作業表面から遠ざけるように移動させるように構成されている。駆動アームは、拭き取り作業中に拭き取り媒体を作業表面に向かって押し付けるように構成されている。拭き取り作業中、拭き取り媒体は、拭き取りモータによって表面に対して駆動される。
【0096】
本システムは、複数のフィーチャの各々がフィーチャ高さ及びフィーチャ厚さを有し、フィーチャ高さがベース層の厚さよりも大きくなるように実装されてもよい。
【0097】
本システムは、フィーチャ高さがフィーチャ厚さの少なくとも2倍となるように実装されてもよい。
【0098】
本システムは、フィーチャ高さがフィーチャ厚さの10倍未満となるように実装されてもよい。
【0099】
本システムは、拭き取り媒体がマイクロファイバーを含むように実装されてもよい。
【0100】
本システムは、拭き取り媒体がシェニールマイクロファイバーであるように実装されてもよい。
【0101】
本システムは、拭き取り媒体と駆動ロボットアームとの間に追随性層を含むように実装されてもよい。
【0102】
本システムは、拭き取りモータが拭き取り媒体を往復又は振動運動パターンで移動させるように実装されてもよい。
【0103】
本システムは、拭き取りモータがモータとは別個となるように実装されてもよい。
【0104】
本システムは、拭き取りモータが拭き取り作業中に拭き取り媒体を第1の速度で駆動し、拭き取り媒体が作業表面から遠ざかるように又は作業表面に向かって移動しているときに、拭き取り媒体を第2の速度でスピンさせるように実装されてもよい。第2の速度は第1の速度よりも大きい。
【0105】
本システムは、接続機構が、フックアンドループシステムを備えるように実装されてもよい。
【0106】
本システムは、力制御ユニットを含むように実装されてもよい。
【0107】
本システムは、拭き取りモータが拭き取り媒体を回転運動パターンで移動させるように実装されてもよい。
【0108】
本システムは、拭き取りモータが拭き取り媒体を軌道運動パターンで移動させるように実装されてもよい。
【0109】
本システムは、拭き取りモータが拭き取り媒体をランダム軌道運動パターンで移動させるように実装されてもよい。
【0110】
本システムは、拭き取りモータが電気モータであるように実装されてもよい。
【0111】
本システムは、拭き取りモータが空気圧モータであるように実装されてもよい。
【0112】
本システムは、10回のサンディング作業後に、拭き取り媒体が非飽和であるように実装されてもよい。
【0113】
本システムは、50回のサンディング作業後に、拭き取り媒体が非飽和であるように実装されてもよい。
【0114】
本システムは、200回のサンディング作業後に、拭き取り媒体が非飽和であるように実装されてもよい。
【0115】
本システムは、1000回のサンディング作業後に、拭き取り媒体が非飽和であるように実装されてもよい。
【0116】
本システムは、50回のサンディング作業後に、拭き取り媒体がスラリーの75%を除去するように実装されてもよい。
【0117】
本システムは、100回のサンディング作業後に、拭き取り媒体がスラリーの85%を除去するように実装されてもよい。
【0118】
モータを有する駆動ロボットアームと、駆動ロボットアームに結合された接続機構と、接続機構に結合された拭き取り媒体とを含む、ロボット補修ユニットのための拭き取りシステムが提示される。拭き取り媒体は、ベース層と、ベース層から延びる複数のフィーチャとを備える。駆動ロボットアームは、モータによって駆動されて、拭き取り媒体を移動させる。複数のフィーチャの各々が、フィーチャ高さ及びフィーチャ厚さを有する。フィーチャ高さは、ベース層の厚さよりも大きい。フィーチャ高さはフィーチャ厚さの少なくとも2倍である、又はフィーチャ高さはフィーチャ厚さの10倍未満である。
【0119】
モータを有する駆動ロボットアームと、駆動ロボットアームに結合された接続機構と、拭き取り媒体と駆動ロボットアームとの間の追随性層と、接続機構に結合された拭き取り媒体とを含む、ロボット補修ユニットのための拭き取りシステムが提示される。拭き取り媒体は、ベース層と、ベース層から延びる複数のフィーチャとを含む。駆動ロボットアームは、モータによって駆動されて、拭き取り媒体を移動させる。
【0120】
力制御ユニットと、工作物に接触するように構成された第1のツールに結合された第1のエンドエフェクタを備える第1のツールシステムと、工作物に接触するように構成された第2のツールに結合された第2のエンドエフェクタを備える第2のツールシステムと、拭き取り媒体を含む流体除去ツールであって、駆動ロボットアームに結合されている、流体除去ツールと、を含むロボット塗装補修システムが提示される。流体除去ツールは、工作物から流体を除去するように構成されている。第1の状態では、第1のツールは、物体表面に接触して物体表面を調製する位置にあり、第2の状態では、第2のツールは、工作物に接触して工作物を調製する位置にあり、第3の状態では、流体除去ツールは、工作物に接触する位置にある。駆動ロボットアームは、拭き取り媒体を作業表面に向かって又は作業表面から遠ざけるように移動させるように構成されている。駆動アームは、拭き取り作業中に拭き取り媒体を作業表面に向かって押し付けるように構成されている。拭き取り作業中、拭き取り媒体は、拭き取りモータによって表面に対して駆動される。
【0121】
本システムは、第1のツール及び第2のツールが単一のロボット補修ユニットに装着されるように実装されてもよい。
【0122】
本システムは、第1のツール及び流体除去ツールが単一のロボット補修ユニットに装着されるように実装されてもよい。
【0123】
本システムは、第1のツール及び第2のツールが、駆動ロボットアーム上に少なくとも90度離れて配置されるように実装されてもよい。
【0124】
本システムは、流体除去ツールが第1のツール及び第2のツールに垂直に装着されるように実装されてもよい。
【0125】
本システムは、拭き取り媒体が吸水性材料を含むように実装されてもよい。
【0126】
本システムは、流体除去ツールが真空を含むように実装されてもよい。
【0127】
本システムは、流体除去ツールがエアナイフを備えるように実装されてもよい。
【0128】
本システムは、拭き取り媒体がマイクロファイバーを含むように実装されてもよい。
【0129】
本システムは、拭き取り媒体がシェニールマイクロファイバーを含むように実装されてもよい。
【0130】
本システムは、拭き取り媒体が、ロボット補修ユニットに取り付けられる取付け直径を有し、複数の吸収性ユニットが、取付け直径によって画定される軸から遠ざかるように延び、吸収性ユニットの各々が複数のマイクロファイバーストランドを含むように、実装されてもよい。
【0131】
本システムは、マイクロファイバーが少なくとも300gpsmであるように実装されてもよい。
【0132】
本システムは、拭き取りモータが拭き取り媒体を往復又は振動運動パターンで移動させるように実装されてもよい。
【0133】
本システムは、流体除去ツールが追随性デバイスを含むように実装されてもよい。
【0134】
本システムは、追随性デバイスが追随性材料であるように実装されてもよい。
【0135】
本システムは、拭き取りモータが、拭き取り作業中に拭き取り媒体を第1の速度で駆動し、拭き取り媒体が作業表面から遠ざかるように又は作業表面に向かって移動しているときに、拭き取り媒体を第2の速度でスピンさせ、第2の速度は第1の速度よりも速くなるように実装されてもよい。
【0136】
本システムは、10回のサンディング作業後に、拭き取り媒体が表面からスラリーの少なくとも70%を除去するように実装されてもよい。
【0137】
本システムは、100回のサンディング作業後に、拭き取り媒体が表面からスラリーの少なくとも70%を除去するように実装されてもよい。
【0138】
本システムは、200回のサンディング作業後に、拭き取り媒体が表面からスラリーの少なくとも70%を除去するように実装されてもよい。
【0139】
本システムは、流体除去ツールが第1のエンドエフェクタに直接締結されるように実装されてもよい。
【0140】
本システムは、流体除去ツールが力制御ユニットに結合されるように実装されてもよい。
【0141】
本システムは、第1のツールが力制御ユニットに結合されるように実装されてもよい。
【0142】
本システムは、流体除去ツールが追随性締結具を使用してエンドエフェクタシステムに締結されるように実装されてもよい。
【0143】
本システムは、拭き取り媒体がスポンジを含むように実装されてもよい。
【0144】
本システムは、拭き取り媒体が織物であるように実装されてもよい。
【0145】
本システムは、拭き取り媒体が、工作物表面に対して傾斜しているように実装されてもよい。
【0146】
本システムは、織物が列状に配置された複数の隆起部分を備え、配置された列により複数のチャネルが形成されるように実装されてもよい。
【0147】
本システムは、複数のチャネルが拭き取り方向に対してある角度をなすように拭き取り媒体が配置されるように実装されてもよい。
【0148】
本システムは、織物が複数の隆起部分を備えるように実装されてもよく、隆起部分の第1の列は隆起部分の第2の列からオフセットされており、その結果、織物にはチャネルがない。
【0149】
本システムは、織物には実質的にチャネルがないように実装されてもよい。
【0150】
本システムは、拭き取り媒体が接続機構を使用してロボット補修システムから取り外し可能であるように実装されてもよい。
【0151】
本システムは、拭き取り媒体が、流体除去ツールに接続するための接続機構を備える単回使用の拭き取り媒体であるように実装されてもよい。単回使用の拭き取り媒体は、1回の拭き取り作業後に飽和する。
【0152】
本システムは、接続機構が締結具であるように実装されてもよい。
【0153】
本システムは、接続機構が追随性を有するように実装されてもよい。
【0154】
本システムは、接続機構が、フックアンドループシステムを備えるように実装されてもよい。
【0155】
本システムは、流体除去ツールがロールツーロールシステムを備えるように実装されてもよい。拭き取り媒体は、第1のローラから巻き出され、第2のローラ上に巻き取られる。
【0156】
本システムは、拭き取り媒体が第1のローラと第2のローラとの間に張られたベルトであり、第1のローラが第2のローラから離隔配置されるように実装されてもよい。
【0157】
本システムは、拭き取り媒体の第1の部分が第1のローラから巻き出され、第2の部分が第2のローラ上に巻き取られるように、拭き取り媒体が各使用後に割出しされるように実装されてもよい。第1の部分は第1の面積を有し、第2の部分は第2の面積を有し、第1及び第2の面積は実質的に同様の大きさである。
【0158】
本システムは、拭き取り媒体が張力下にあるように実装されてもよい。
【0159】
本システムは、テンションロッドによって張力が印加されるように実装されてもよい。
【0160】
本システムは、テンションロッドが追随性を有するように実装されてもよい。
【0161】
本システムは、ロールツーロールシステムが第2の部分から破片を除去する破片除去機構を備えるように実装されてもよい。
【0162】
本システムは、ロールツーロールシステムが第2の部分から破片を除去する破片除去機構を備えるように実装されてもよい。
【0163】
本システムは、第2の部分に向けられる空気流をも含むように実装されてもよい。
【0164】
本システムは、破片除去機構がピン、スクレーパ、又はパーカッションツールを備えるように実装されてもよい。
【0165】
本システムは、システムが第1のツールから第2のツールに移行する際に、流体除去ツールが、工作物表面へのアクセスを可能にする位置に固定されるように実装されてもよい。
【0166】
本システムはまた、欠陥補修システムの動作状態を検出するように構成されたセンサと、センサから信号を受信し、信号を処理して欠陥補修システムの状態情報を生成する制御回路とを含んでもよい。
【0167】
本システムは、欠陥補修システムが駆動ロボットアームに装着されるように実装されてもよい。
【0168】
本システムは、追随性締結具が、空気圧シリンダ、リニアサーボドライブ、空気力制御部、油圧シリンダ、ゴムパッド、又はばねを備えるように実装されてもよい。
【0169】
力制御ユニットと、工作物に接触するように構成された第1のツールに結合された第1のエンドエフェクタを備える第1のツールシステムと、工作物に接触するように構成された第2のツールに結合された第2のエンドエフェクタを備える第2のツールシステムと、工作物から流体を除去するように構成された流体除去ツールと、を含むロボット塗装補修システムが提示される。流体除去ツールは、第1のエンドエフェクタに直接締結されている。第1の状態では、第1のツールは、物体表面に接触して物体表面を調製する位置にあり、第2の状態では、第2のツールは、工作物に接触して工作物を調製する位置にあり、第3の状態では、流体除去ツールは、工作物に接触する位置にある。
【0170】
力制御ユニットと、工作物に接触するように構成された第1のツールに結合された第1のエンドエフェクタを備える第1のツールシステムと、工作物に接触するように構成された第2のツールに結合された第2のエンドエフェクタを備える第2のツールシステムと、工作物から流体を除去するように構成された流体除去ツールと、を含み、流体除去ツールが力制御ユニットに結合されている、ロボット塗装補修システムが提示される。第1の状態では、第1のツールは、物体表面に接触して物体表面を調製する位置にあり、第2の状態では、第2のツールは、工作物に接触して工作物を調製する位置にあり、第3の状態では、流体除去ツールは、工作物に接触する位置にある。
【0171】
第1のツールを使用して工作物に接触することを含む、工作物を補修する方法が提示される。第1のツールは、工作物表面を処理するように位置合わせされた第1のエンドエフェクタに取り付けられている。第1のエンドエフェクタは、ロボット補修ユニットのアーム端部に装着された第1の力制御ユニットに結合され、第1のツールは研磨ツールである。本方法はまた、ロボット補修ユニットに結合された流体除去ツールを使用して工作物から流体を除去することを含む。流体除去ツールは拭き取り媒体であり、拭き取り媒体は吸収性材料を含む。本方法はまた、第2のツールを使用して工作物に接触することを含む。第2のツールは第2の研磨ツールである。
【0172】
本方法は、流体除去ツールが、ロボット補修ユニットのアーム端部の移動中に作動されるように実装されてもよい。
【0173】
本方法は、第1のツールがサンディングツールであるように実装されてもよい。
【0174】
本方法は、第2のツールがポリッシングツールであるように実装されてもよい。
【0175】
本方法は、第1のツール及び第2のツールが両方ともロボット補修ユニットのアーム端部に装着され、第1のツール及び第2のツールが少なくとも90度離れて装着されるように実装されてもよい。
【0176】
本方法は、流体除去ツールが第1のツール及び第2のツールのうちの一方に垂直に装着されるように実装されてもよい。
【0177】
本方法は、拭き取り媒体が、バッキングと、バッキングから延びる複数の突出部とを備えるように実装されてもよい。
【0178】
本方法は、複数の突出部の各々が繊維のストランドを含むように実装されてもよい。
【0179】
本方法は、吸収性材料がマイクロファイバーであるように実装されてもよい。
【0180】
本方法は、吸収性材料がシェニールマイクロファイバーであるように実装されてもよい。
【0181】
本方法は、マイクロファイバーが少なくとも200gpsmであるように実装されてもよい。
【0182】
本方法は、マイクロファイバーが少なくとも300gpsmであるように実装されてもよい。
【0183】
本方法は、マイクロファイバーが少なくとも400gpsmであるように実装されてもよい。
【0184】
本方法は、マイクロファイバーが少なくとも500gpsmであるように実装されてもよい。
【0185】
本方法は、流体除去ツールが真空であるように実装されてもよい。
【0186】
本方法は、破片除去アタッチメントも含むように実装されてもよい。
【0187】
本方法は、破片除去アタッチメントが剛毛を含むように実装されてもよい。
【0188】
本方法は、流体除去ツールがエアナイフを備えるように実装されてもよい。
【0189】
本方法は、流体除去ツールが流体除去力制御ユニットに結合されるように実装されてもよい。
【0190】
本方法は、流体除去ツールがモーションコントローラに結合されるように実装されてもよい。
【0191】
本方法は、モーションコントローラが流体除去ツールを工作物に接近させる又は工作物から遠ざけるように実装されてもよい。
【0192】
本方法は、モーションコントローラが流体除去ツールをスピンさせるように実装されてもよい。
【0193】
本方法は、拭き取り媒体がスポンジであるように実装されてもよい。
【0194】
本方法は、拭き取り媒体が複数のチャネルを有する織物であるように実装されてもよい。
【0195】
本方法は、拭き取り媒体が、隆起部分によって画定される複数のチャネルを備え、拭き取り媒体が工作物表面に対して傾斜し、それによりチャネルが拭き取り方向に対して傾斜するように実装されてもよい。
【0196】
本方法は、第1のチャネルが第2のチャネルからオフセットされているように実装されてもよい。
【0197】
本方法は、拭き取り媒体が隆起部分のない布であるように実装されてもよい。
【0198】
本方法は、拭き取り媒体が取り外し可能であるように実装されてもよい。
【0199】
本方法は、拭き取り媒体が、流体除去ツールに接続するための接続機構を備える単回使用の拭き取り媒体であるように実装されてもよい。
【0200】
本方法は、接続機構が締結具であるように実装されてもよい。
【0201】
本方法は、接続機構が追随性を有するように実装されてもよい。
【0202】
本方法は、接続機構が、フックアンドループシステムを備えるように実装されてもよい。
【0203】
本方法は、流体除去ツールが、ロールツーロールシステムを含むように実装されてもよい。拭き取り媒体は、第1のロールから巻き出され、第2のロール上に巻き取られる。
【0204】
本方法は、工作物から流体を除去することが、拭き取り媒体の第1の部分を第1のローラから巻き出すことと、拭き取り媒体の第2の部分を第2のローラ上に巻き付けることと、を含むように実装されてもよい。第1の部分は第1の面積を有し、第2の部分は第2の面積を有し、第1の面積及び第2の面積は実質的に同様である。
【0205】
本方法は、第2の部分から破片を除去すること含むように実装されてもよい。
【0206】
本方法は、工作物から流体を除去することが、アーム端アセンブリが、第1のツールが工作物に接触している第1の状態から、第2のツールが工作物に接触している第2の状態に移行する際に、流体除去ツールが工作物表面に受動的に接触することを含むように実装されてもよい。
【0207】
本方法は、工作物から流体を除去することが、アーム端アセンブリが、第1のツールが工作物に接触している第1の状態、及び第2のツールが工作物に接触している第2の状態から移行する際に、アーム端アセンブリに結合されたモーションコントローラが流体除去ツールを工作物接触位置に延ばすように、流体除去ツールが工作物表面に半受動的に接触することを含むように実装されてもよい。
【0208】
本方法は、第1のツールが、アーム端ロボットアセンブリに締結されるように実装されてもよい。
【0209】
本方法は、工作物が乗物であるように実装されてもよい。
【0210】
本方法は、乗物が自動車であるように実装されてもよい。
【0211】
駆動ロボットシステムに装着された第1のローラと、第1のローラから離隔配置された第2のローラと、テンションロッドと、第1のローラから巻き出され、テンションロッドを越えて第2のローラ上に巻き取られるように構成された拭き取り材料と、を含む、駆動ロボットシステムに装着された流体除去システムが提示される。テンションロッドは、第1の側部においてテンションロッドに接触している拭き取り材料の一部分が、第2の側部において工作物に接触するように配置されている。
【0212】
本システムは、拭き取り媒体が複数のチャネルを有する織物であるように実装されてもよい。
【0213】
本システムは、織物が布地であるように実装されてもよい。
【0214】
本システムは、拭き取り媒体が工作物表面に対して傾斜し、それによりチャネルが拭き取り方向に対して位置合わせされていないように実装されてもよい。
【0215】
本システムは、位置合わせされていないことが、チャネルが拭き取り方向に対して傾斜していることを含むように実装されてもよい。
【0216】
本システムは、第1のチャネルが第2のチャネルからオフセットされているように実装されてもよい。
【0217】
本システムは、第1のチャネルが第2のチャネルから互い違いとなるように実装されてもよい。
【0218】
本システムは、拭き取り媒体が隆起部分のない布であるように実装されてもよい。
【0219】
本システムは、拭き取り媒体が別個のチャネルがないように実装されてもよい。
【0220】
本システムは、流体除去システムがモーションコントローラを備えるように実装されてもよい。
【0221】
本システムは、モーションコントローラがテンションロッドを移動させるように実装されてもよい。
【0222】
本システムは、モーションコントローラがテンションロッドの傾き、ピッチ及びヨーを制御するように実装されてもよい。
【0223】
駆動ロボット補修システムに装着された力制御ユニット、第1のエンドエフェクタに結合された第1のツール、を含む駆動ロボット補修システムが提示される。第1のツールは、作業表面に接触するように構成されている。第1のツールは研磨ツールである。本システムはまた、拭き取り材料と、拭き取り材料から流体又は乾燥破片の一部を除去するリコンディショニングツールとを備える流体除去システムを含む。流体除去ツールは、作業表面の領域から流体又は破片を除去するように構成され、流体除去システムは、駆動ロボット補修システムに装着されている。
【0224】
本システムは、流体除去システムが作業表面に接触する流体除去ツールを備えるように実装されてもよい。
【0225】
本システムは、流体除去システムが領域に空気を供給する空気送達デバイスを備えるように実装されてもよい。
【0226】
本システムは、除去システムが、領域から流体を吸引する真空を含むように実装されてもよい。
【0227】
本システムは、流体除去ツールが拭き取り材料を含むように実装されてもよい。
【0228】
本システムは、流体除去システムが吸収性拭き取り織物を含むように実装されてもよい。
【0229】
本システムは、吸収性拭き取り織物が織布又は不織布であるように実装されてもよい。
【0230】
本システムは、流体除去システムが、ロールツーロールシステムを含むように実装されてもよい。
【0231】
本システムは、ロールツーロールシステムが第1のローラ及び第2のローラを含むように実装されてもよい。拭き取り媒体の第1の部分が、第1のロールから巻き出され、第2のロール上に巻き取られる。
【0232】
本システムは、拭き取り媒体が、拭き取り媒体の第1の部分が第1のロールから巻き出され、第2の部分が第2のロール上に巻き取られるように、各使用後に割出しされ、第1の部分は第1の面積を有し、第2の部分は第2の面積を有し、第1の面積及び第2の面積はサイズが実質的に同様であるように実装されてもよい。
【0233】
本システムは、拭き取り媒体がベルトを含むように実装されてもよい。
【0234】
本システムは、領域上に流体を分配する流体ディスペンサを含むように実装されてもよい。
【0235】
本システムは、第2のエンドエフェクタに結合された第2のツールを含むように実装されてもよい。第2のツールは、作業表面に接触するように構成されている。
【0236】
本システムは、第1のツールがサンディングツールであり、第2のツールがポリッシングツールであるように実装されてもよい。流体除去システムは、第1のツールが領域に接触した後、かつ第2のツールが領域に接触する前に、流体を除去するように構成されている。
【0237】
本システムは、第1のエンドエフェクタが力制御ユニットに結合されるように実装されてもよい。
【0238】
本システムは、第2のエンドエフェクタが力制御ユニットに結合されるように実装されてもよい。
【0239】
本システムは、流体除去ツールが力制御ユニットに結合されるように実装されてもよい。
【0240】
本システムは、領域が欠陥を含み、ロボット補修システムがその欠陥を補修するように構成されているように実装されてもよい。
【0241】
本システムは、第1のツールが欠陥をサンディングするサンディングツールであるように実装されてもよい。
【0242】
本システムは、第1のツールが領域をポリッシングするポリッシングツールであるように実装されてもよい。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10A-1】
図10A-2】
図10A-3】
図10A-4】
図10B
図10C-1】
図10C-2】
図11A
図11B
図12A
図12B
図12C
図12D
【国際調査報告】