(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-11
(54)【発明の名称】エアダクトアセンブリ及びそれを備える空調設備
(51)【国際特許分類】
F24F 1/0025 20190101AFI20240604BHJP
F04D 17/04 20060101ALI20240604BHJP
F24F 13/08 20060101ALI20240604BHJP
【FI】
F24F1/0025
F04D17/04 D
F24F13/08 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023573676
(86)(22)【出願日】2023-01-04
(85)【翻訳文提出日】2023-11-29
(86)【国際出願番号】 CN2023070527
(87)【国際公開番号】W WO2023142932
(87)【国際公開日】2023-08-03
(31)【優先権主張番号】202210114732.8
(32)【優先日】2022-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517416385
【氏名又は名称】広東美的暖通設備有限公司
【氏名又は名称原語表記】GD MIDEA HEATING & VENTILATING EQUIPMENT CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Penglai Industry Road,Beijiao,Shunde Foshan,Guangdong 528311,China
(71)【出願人】
【識別番号】523296704
【氏名又は名称】合肥美的暖通▲設▼▲備▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HEFEI MIDEA HEATING & VENTILATING EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 88, Chuangxin Avenue, Boyan Science Park, High-Tech Zone, Hefei City, Anhui 230088, CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】▲塗▼ ▲運▼冲
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 多▲徳▼
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 彦▲東▼
(72)【発明者】
【氏名】▲蘇▼ 起▲欽▼
(72)【発明者】
【氏名】胡 小文
(72)【発明者】
【氏名】▲ジャン▼ ▲東▼文
【テーマコード(参考)】
3H130
3L049
3L081
【Fターム(参考)】
3H130AA13
3H130AB26
3H130AB54
3H130AC11
3H130BA68A
3H130CA03
3H130CA06
3H130CA10
3H130CA13
3H130EA01A
3H130EA08A
3H130ED04A
3L049BB01
3L049BB04
3L049BD02
3L081AA01
3L081AB03
3L081BA06
(57)【要約】
エアダクトアセンブリ及びそれを備える空調設備(100)であり、前記エアダクトアセンブリは上流エアダクト部(1)とクロスフローエアダクト部(2)を備え、前記エアダクトアセンブリに補気経路(3)を有し、前記補気経路(3)の吸気口(31)は前記排風セグメント(212)に位置し、且つ前記クロスフローエアダクト(23)の前記風車取付室(231)の下流に位置する領域に連通され、前記補気経路(2)の排気口(32)は前記渦巻舌セグメント(211)と前記上流エアダクト部(1)との間に設けられ、且つ前記クロスフローエアダクト(23)外に向かって開放して前記上流エアダクト(11)に連通される。エアダクトアセンブリはクロスフローエアダクト(23)の吸気効率を効果的に改善し、クロスフローエアダクト(23)内の気体の流動性能を向上させ、クロスフローエアダクト(23)の耐圧性を向上させ、クロスフローエアダクト(23)の風量を増加する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアダクトアセンブリであって、
上流エアダクトが画定される上流エアダクト部と、
クロスフローエアダクト部であって、前記クロスフローエアダクト部の横断面には、間隔をあけて設置された第1のエアダクト壁と第2のエアダクト壁を含み、前記第1のエアダクト壁と前記第2のエアダクト壁との間にクロスフローエアダクトを形成し、前記クロスフローエアダクトは前記上流エアダクトの下流に連通され、前記第1のエアダクト壁は渦巻舌セグメントを含み、前記クロスフローエアダクトは前記渦巻舌セグメントの渦巻舌風上面と前記第2のエアダクト壁との間に形成される風車取付室を含み、前記第1のエアダクト壁の前記渦巻舌セグメントの渦巻舌の舌先と前記クロスフローエアダクトのエアダクト出口との間に位置する部分は排風セグメントであるクロスフローエアダクト部と、を備え、
前記エアダクトアセンブリに補気経路を有し、前記補気経路の吸気口は前記排風セグメントに位置し、且つ前記クロスフローエアダクトの前記風車取付室の下流に位置する領域に連通され、前記補気経路の排気口は前記渦巻舌セグメントと前記上流エアダクト部との間に設けられ、且つ前記クロスフローエアダクト外に向かって開放して前記上流エアダクトに連通されるエアダクトアセンブリ。
【請求項2】
前記排気口は前記渦巻舌風上面の前記風車取付室から遠い一側に位置する請求項1に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項3】
前記排気口は第1の出口、第2の出口及び第3の出口のうちの少なくとも1つを含み、前記第1の出口は前記第1のエアダクト壁に形成され、前記第2の出口は前記上流エアダクト部に形成され、前記第3の出口は前記第1のエアダクト壁と前記上流エアダクト部との間の隙間に形成される請求項1または2に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項4】
前記渦巻舌セグメントは渦巻舌延伸面をさらに備え、前記渦巻舌延伸面は前記渦巻舌風上面の前記渦巻舌の舌先から遠い一端から、前記風車取付室から遠い方向に延び、前記第1の出口は前記渦巻舌延伸面に設けられる請求項3に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項5】
前記渦巻舌風上面の前記渦巻舌の舌先から遠い一端と前記上流エアダクト部との間に前記第3の出口が画定され、または、前記渦巻舌セグメントは渦巻舌延伸面をさらに備え、前記渦巻舌延伸面は前記渦巻舌風上面の前記渦巻舌の舌先から遠い一端から、前記風車取付室から遠い方向に延び、前記渦巻舌延伸面の前記渦巻舌風上面から遠い一端と前記上流エアダクト部との間に前記第3の出口が画定される請求項3に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項6】
前記上流エアダクトは熱交換器取付室を備え、前記排気口は前記渦巻舌セグメントと前記熱交換器取付室との間に設けられ、且つ前記上流エアダクトの前記熱交換器取付室の下流に位置する領域に連通される請求項1に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項7】
前記クロスフローエアダクトの中心線は横方向に沿って延び、前記上流エアダクト部は受水タンクが画定される受水セグメントを含み、前記受水セグメントの少なくとも一部は前記熱交換器取付室と前記風車取付室との間の下方に位置し、前記排気口は前記受水セグメントの前記渦巻舌セグメントに近い一側に位置する請求項6に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項8】
前記排気口は前記渦巻舌セグメント、前記受水セグメント、前記渦巻舌セグメントと前記受水セグメントとの間の隙間のうちの少なくとも1箇所に形成される請求項7に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項9】
前記エアダクトアセンブリは、下流熱交換エアダクトが画定される下流エアダクト部をさらに備え、前記下流熱交換エアダクトは前記クロスフローエアダクトの下流に連通され、熱交換装置を取り付けるための下流取付室を含む請求項1~8のいずれか1項に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項10】
前記排気口は少なくとも1つであり、前記排気口は複数である場合、複数の前記排気口は前記風車取付室から遠い方向に沿って順次間隔をあけて設置され、いずれかの前記排気口は1つの開口であり、または前記クロスフローエアダクトの軸方向に沿って間隔をあけて配列される複数のサブ出口を含む請求項1~9のいずれか1項に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項11】
前記補気経路は前記排気口と前記吸気口を連通するための補気通路を備え、前記補気通路は前記吸気口から前記排気口への方向に沿って延び、且つ前記排気口、前記吸気口、前記補気通路は一々が対応して連通される請求項1~10のいずれか1項に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項12】
前記補気通路の幅は3mm~7mmである請求項11に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項13】
前記補気通路は前記吸気口から前記排気口まで、直線、または曲線、または直線と直線の組み合わせ、または直線と曲線の組み合わせに沿って延びる請求項11または12に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項14】
前記クロスフローエアダクト部の縦断面には、連通された前記排気口、前記吸気口及び前記補気通路は、前記クロスフローエアダクトの軸方向における位置が対応する請求項11~13のいずれか1項に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項15】
前記補気経路は前記排気口と前記吸気口を連通するための密閉空洞を備え、前記密閉空洞は同時に複数の前記排気口に連通され、及び/又は同時に複数の前記吸気口に連通される請求項1~14のいずれか1項に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項16】
全部の前記排気口と全部の前記吸気口はいずれも前記密閉空洞に連通される請求項15に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項17】
前記エアダクトアセンブリは、前記排気口に設けられ、且つ前記排気口の前記風車取付室から遠い一側に位置する導風板をさらに備える請求項1~16のいずれか1項に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項18】
前記導風板は、前記排気口に近い方向と前記排気口から遠い方向との間に揺動可能にするように、弾性揺動または駆動揺動可能であり、及び/又は、前記導風板は弧面導風板または平面導風板である請求項17に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項19】
空調設備であって、
請求項1~18のいずれか1項に記載のエアダクトアセンブリと、
前記風車取付室に設けられるクロスフローファンと、を備える空調設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はエアダクト技術の分野に関し、特にエアダクトアセンブリ及びそれを備える空調設備に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術におけるエアコンなどの一部の空調設備は、クロスフローファンを採用して気流の流れを起こすものであり、クロスフローファンはクロスフローエアダクトに設けられ、クロスフローエアダクト内の渦巻舌の近くに偏心渦があり、クロスフローエアダクトの吸気効率が低く、クロスフローエアダクト内の気体の流動性能が悪く、クロスフローエアダクトの耐圧性が低いため、クロスフローエアダクトの風量が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、従来の技術に存在する技術的問題の一つを少なくとも解決することを主旨とする。このため、本開示の目的は、耐圧性が良く、風量を増加することができるエアダクトアセンブリを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は上記エアダクトアセンブリを備える空調設備を更に提供する。
【0005】
本開示の第1の態様の実施例によるエアダクトアセンブリは、上流エアダクトが画定される上流エアダクト部と、クロスフローエアダクト部であって、前記クロスフローエアダクト部の横断面には、間隔をあけて設置された第1のエアダクト壁と第2のエアダクト壁を含み、前記第1のエアダクト壁と前記第2のエアダクト壁との間にクロスフローエアダクトを形成し、前記クロスフローエアダクトは前記上流エアダクトの下流に連通され、前記第1のエアダクト壁は渦巻舌セグメントを含み、前記クロスフローエアダクトは前記渦巻舌セグメントの渦巻舌風上面と前記第2のエアダクト壁との間に形成される風車取付室を含み、前記第1のエアダクト壁の前記渦巻舌セグメントの渦巻舌の舌先と前記クロスフローエアダクトのエアダクト出口との間に位置する部分は排風セグメントであるクロスフローエアダクト部と、を備え、前記エアダクトアセンブリに補気経路を有し、前記補気経路の吸気口は前記排風セグメントに位置し、且つ前記クロスフローエアダクトの前記風車取付室の下流に位置する領域に連通され、前記補気経路の排気口は前記渦巻舌セグメントと前記上流エアダクト部との間に設けられ、且つ前記クロスフローエアダクト外に向かって開放して前記上流エアダクトに連通される。
【0006】
本開示の実施例によるエアダクトアセンブリは、補気経路の補気はクロスフローファンの回転数の変化に応じて、偏心渦と低圧渦の流れ特性を適応的に調整することができ、クロスフローエアダクトの吸気効率を効果的に改善し、クロスフローエアダクト内の気体の流動性能を向上させ、クロスフローエアダクトの耐圧性を向上させ、クロスフローエアダクトの風量を増加させる。
【0007】
幾つかの実施例において、前記排気口は前記渦巻舌風上面の前記風車取付室から遠い一側に位置する。
【0008】
幾つかの実施例において、前記排気口は第1の出口、第2の出口及び第3の出口のうちの少なくとも1つを含み、前記第1の出口は前記第1のエアダクト壁に形成され、前記第2の出口は前記上流エアダクト部に形成され、前記第3の出口は前記第1のエアダクト壁と前記上流エアダクト部との間の隙間に形成される。
【0009】
幾つかの実施例において、前記渦巻舌セグメントは渦巻舌延伸面をさらに備え、前記渦巻舌延伸面は前記渦巻舌風上面の前記渦巻舌の舌先から遠い一端から、前記風車取付室から遠い方向に延び、前記第1の出口は前記渦巻舌延伸面に設けられる。
【0010】
幾つかの実施例において、前記渦巻舌風上面の前記渦巻舌の舌先から遠い一端と前記上流エアダクト部との間に前記第3の出口が画定され、または、前記渦巻舌セグメントは渦巻舌延伸面をさらに備え、前記渦巻舌延伸面は前記渦巻舌風上面の前記渦巻舌の舌先から遠い一端から、前記風車取付室から遠い方向に延び、前記渦巻舌延伸面の前記渦巻舌風上面から遠い一端と前記上流エアダクト部との間に前記第3の出口が画定される。
【0011】
幾つかの実施例において、前記上流エアダクトは熱交換器取付室を備え、前記排気口は前記渦巻舌セグメントと前記熱交換器取付室との間に設けられ、且つ前記上流エアダクトの前記熱交換器取付室の下流に位置する領域に連通される。
【0012】
幾つかの実施例において、前記クロスフローエアダクトの中心線は横方向に沿って延び、前記上流エアダクト部は受水タンクが画定される受水セグメントを含み、前記受水セグメントの少なくとも一部は前記熱交換器取付室と前記風車取付室との間の下方に位置し、前記排気口は前記受水セグメントの前記渦巻舌セグメントに近い一側に位置する。
【0013】
幾つかの実施例において、前記排気口は前記渦巻舌セグメント、前記受水セグメント、前記渦巻舌セグメントと前記受水セグメントとの間の隙間のうちの少なくとも1箇所に形成される。
【0014】
幾つかの実施例において、前記エアダクトアセンブリは、下流熱交換エアダクトが画定される下流エアダクト部をさらに備え、前記下流熱交換エアダクトは前記クロスフローエアダクトの下流に連通され、熱交換装置を取り付けるための下流取付室を含む。
【0015】
幾つかの実施例において、前記排気口は少なくとも1つであり、前記排気口は複数である場合、複数の前記排気口は前記風車取付室から遠い方向に沿って順次間隔をあけて設置され、いずれかの前記排気口は1つの開口であり、または前記クロスフローエアダクトの軸方向に沿って間隔をあけて配列される複数のサブ出口を含む。
【0016】
幾つかの実施例において、前記補気経路は前記排気口と前記吸気口を連通するための補気通路を備え、前記補気通路は前記吸気口から前記排気口への方向に沿って延び、且つ前記排気口、前記吸気口、前記補気通路は一々対応して連通される。
【0017】
幾つかの実施例において、前記補気通路の幅は3mm~7mmである。
【0018】
幾つかの実施例において、前記補気通路は前記吸気口から前記排気口まで、直線、または曲線、または直線と直線の組み合わせ、または直線と曲線の組み合わせに沿って延びる。
【0019】
幾つかの実施例において、前記クロスフローエアダクト部の縦断面には、連通された前記排気口、前記吸気口及び前記補気通路は、前記クロスフローエアダクトの軸方向における位置が対応する。
【0020】
幾つかの実施例において、前記補気経路は前記排気口と前記吸気口を連通するための密閉空洞を備え、前記密閉空洞は同時に複数の前記排気口に連通され、及び/又は同時に複数の前記吸気口に連通される。
【0021】
幾つかの実施例において、全部の前記排気口と全部の前記吸気口はいずれも前記密閉空洞に連通される。
【0022】
幾つかの実施例において、前記エアダクトアセンブリは、前記排気口に設けられ、且つ前記排気口の前記風車取付室から遠い一側に位置する導風板をさらに備える。
【0023】
幾つかの実施例において、前記導風板は、前記排気口に近い方向と前記排気口から遠い方向との間に揺動可能にするように、弾性揺動または駆動揺動可能であり、及び/又は、前記導風板は弧面導風板または平面導風板である。
【0024】
本開示の第2の態様の実施例による空調設備は、本開示の第1の態様の実施例によるエアダクトアセンブリと、前記風車取付室に設けられるクロスフローファンと、を備える。本開示の空調設備によれば、上記第1の態様の実施例によるエアダクトアセンブリを設置することによって、空調設備の通風性能を向上させる。
【0025】
本開示の付加的な態様と利点を以下の説明から部分的に示し、部分的に以下の説明から明らかになり、または本開示の実践を通じて理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本開示の幾つかの実施例による空調設備を示す断面図である。
【
図3】本開示の幾つかの実施例による空調設備を示す流れ場シミュレーション図である。
【
図4】
図3に示す空調設備から補気経路を取り除いた流れ場シミュレーション図である。
【
図5】本開示の幾つかの実施例による空調設備を示す部分断面図である。
【
図6】本開示の幾つかの実施例による空調設備を示す部分断面図である。
【
図7】本開示の幾つかの実施例による空調設備を示す部分断面図である。
【
図8】本開示の幾つかの実施例による空調設備を示す部分断面図である。
【
図9】本開示の幾つかの実施例による空調設備を示す部分断面図である。
【
図10】本開示の幾つかの実施例による空調設備を示す断面図である。
【
図11】本開示の幾つかの実施例による空調設備を示す速度場シミュレーション図である。
【
図12】
図11に示す空調設備から補気経路を取り除いた速度場シミュレーション図である。
【
図13】本開示の幾つかの実施例による空調設備を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本開示の実施例を詳細に説明し、前記実施例の例は図面に示され、図面全体では同様または類似の符号は同様または類似の素子または同様または類似の機能を備える素子を示す。以下、図面を参照して説明する実施例は一例であり、本開示を解釈するために使用されることを意図し、本開示を限定するものとして理解されるものではない。
【0028】
以下の開示では数多くの異なる実施例又は例は本開示の異なる構造を実現するために提供される。本開示の開示を簡素化するために、以下、特定の例の部材と設置を説明する。勿論、それらは、例に過ぎず、本開示を制限することを意図しない。言及する価値がある点として、本開示は異なる例において数字及び/又は英字を繰り返して参照することができる。このような繰り返しは、簡略化及び明確化を目的としており、それ自体は、議論されたさまざまな実施例及び/又は設置との間の関係を示さない。言及する価値がある点として、本開示ではさまざまな特定のプロセスと材料の例を提供したが、当業者は、他のプロセスの適用性及び/又は他の材料の使用を認識することができる。
【0029】
以下、図面を参照して、本開示の実施例によるエアダクトアセンブリを説明する。
【0030】
図1と
図2に示すように、エアダクトアセンブリは上流エアダクト部1とクロスフローエアダクト部2を備え、上流エアダクト部1によって上流エアダクト11が画定され、クロスフローエアダクト部2の横断面には、クロスフローエアダクト部2は間隔をあけて設置された第1のエアダクト壁21と第2のエアダクト壁22を含み、第1のエアダクト壁21と第2のエアダクト壁22との間にクロスフローエアダクト23を形成し、クロスフローエアダクト23は上流エアダクト11の下流に連通され、第1のエアダクト壁21は渦巻舌セグメント211を含み、クロスフローエアダクト23は渦巻舌セグメント211の渦巻舌風上面2aと第2のエアダクト壁22との間に形成される風車取付室231を含み、第1のエアダクト壁21の渦巻舌セグメント211の渦巻舌の舌先2bとクロスフローエアダクト23のエアダクト出口232との間に位置する部分は排風セグメント212である。例えば、渦巻舌セグメント211は渦巻舌導風面2cをさらに含み、渦巻舌導風面2cと渦巻舌風上面2aは曲面の滑らかな遷移により連結されて渦巻舌の舌先2bを形成する。
【0031】
図1と
図2に示すように、風車取付室231はクロスフローファン5を取り付けるために使用され、クロスフローエアダクト部2の横断面とは、クロスフローファン5の中心軸線に垂直な平面でクロスフローエアダクト部2を切断した横断面である。クロスフローファン5が回転する際に、気流が上流エアダクト11を流れ、上流エアダクト11から流出した気流は、クロスフローエアダクト23のエアダクト入口からクロスフローエアダクト23に入り、その後、エアダクト出口232からクロスフローエアダクト23外に排出する。風車取付室231はクロスフローエアダクト23のエアダクト入口に位置する。
【0032】
図1と
図2に示すように、エアダクトアセンブリに補気経路3を有し、補気経路3の吸気口31は排風セグメント212に位置し、且つ吸気口31はクロスフローエアダクト23の風車取付室231の下流に位置する領域(例えば
図1に示すような第1の領域233)に連通される。補気経路3の排気口32は渦巻舌セグメント211と上流エアダクト部1との間に設けられ、且つクロスフローエアダクト23外に向かって開放し、且つ上流エアダクト11に連通され、これにより、排気口32は風車取付室231の上流の渦巻舌セグメント211に相対的に近い位置に、クロスフローエアダクト23外の上流エアダクト11に気流を送り出すことができ、気流は、その後上流エアダクト11からクロスフローエアダクト23に流れ、即ち排気口32から送り出した気流は上流エアダクト11を入ってから、クロスフローエアダクト23に入ることができる。
【0033】
言及する価値がある点として、また、排気口32の向きは、クロスフローエアダクト23の内部に向かって開放されていなければ、限定されない。言及する価値がある点として、本文に記載のある特徴の上流は、気流がある特徴に入る前の位置を指し、ある特徴の下流とは、気流がある特徴から流出した後の位置を指す。
【0034】
これにより、排気口32の気圧は吸気口31の気圧より小さくすることができ、クロスフローファン5から流出する一部の気流は、吸気口31に到達する際に、気圧の作用下で吸気口31によって吸い込まれ、次に、排気口32を介してクロスフローエアダクト23外に排出し、風車取付室231外の上流に位置し、その後、クロスフローエアダクト23のエアダクト入口を介してクロスフローエアダクト23に入り、続いて風車取付室231に入ることによって、クロスフローエアダクト23内の風車取付室231の渦巻舌セグメント211に近い偏心渦を制御し、クロスフローエアダクト23の吸気効率を効果的に改善し、これにより、クロスフローエアダクト23の耐圧性能を向上させ、さらにクロスフローエアダクト23の風量を増加させる。
【0035】
研究によると、出願人は、補気経路3の排気口32を渦巻舌セグメント211に相対的に近く設置し、クロスフローエアダクト23外に向かって開放して上流エアダクト11に連通されると、排気口32から排出した気流は上流エアダクト11に入ってから、クロスフローエアダクト23に吸い込まれ、このとき、
図3を組み合わせ、この気流は偏心渦の周方向または接線方向に沿って、偏心渦の辺縁に比較的効果的に衝突することができ、これにより、偏心渦の駆動効率を向上させ、クロスフローエアダクト23の吸気効率を向上させ、クロスフローエアダクト23内の気体の流動性能を改善し、クロスフローエアダクト23の耐圧性能を向上させ、さらにクロスフローエアダクト23の風量を増加することを創造的に発見した。
【0036】
且つ、クロスフローファン5の回転数の違いにより、渦巻舌セグメント211に形成される流れ場がそれに応じて変化し、補気経路3の気流は回転数に応じて適応的に変化し、偏心渦を効果的に安定して且つ適応的に制御することができ、クロスフローエアダクト23の吸気効率をより効果的に改善し、クロスフローエアダクト23内の気体の流動性能を改善し、クロスフローエアダクト23の耐圧性能を向上させ、クロスフローエアダクト23の風量を増加させる。
【0037】
なお、言及する価値がある点として、研究によると、出願人は、クロスフローエアダクト23内に開放(図では該例を示しない)するように、補気経路3の排気口32を渦巻舌風上面2aに設けることによって、補気経路3はクロスフローエアダクト23の内部に直接連通され、補気経路3から排出した気流は渦巻舌風上面2aから、クロスフローエアダクト23内の渦巻舌風上面2aとクロスフローファン5との間の小さい隙間に直接流入し、ほぼ偏心渦の径方向に沿って偏心渦に直接衝撃し、このように、偏心渦を効果的に制御することができないだけでなく、偏心渦がクロスフローエアダクト23内の気流の流れを妨害し、クロスフローエアダクト23の耐圧性がより弱く、クロスフローエアダクト23の風量が低下することをさらに創造的に発見した。
【0038】
簡単に言えば、本開示の実施例によるエアダクトアセンブリは、補気経路3を設置することによって、補気がクロスフローファン5の回転数変化、及び渦巻舌セグメント211の自体特性に従って、偏心渦の流れ特性を適応的に調整することができ、クロスフローエアダクト23の吸気効率を改善し、これにより、クロスフローエアダクト23の流れ性能を向上させ、クロスフローエアダクト23の風量を増加させる。
【0039】
本開示の幾つかの実施例において、上流エアダクト11内に熱交換器6を設けることができ、熱交換器6を取り付けるための熱交換器取付室111を備え、これにより、
図1と
図2に示すように、クロスフローファン5が回転すると、気流が上流エアダクト11を流れ、上流エアダクト11内に入って熱交換器6と熱交換した後、クロスフローエアダクト23まで流出し、その後、エアダクト出口232からクロスフローエアダクト23外に排出する。
【0040】
説明する必要がある点として、熱交換器6の具体的なタイプは、熱交換機能を有するものであれば制限されず、例えば、チューブフィン式熱交換器、マイクロチャンネル熱交換器、抵抗熱交換器などを含むことができる。また、幾つかの実施例において、上流エアダクト11内に熱交換器6を設けなくてもよく、例えば何も設けなくてもよく、または例えば導風部材、濾過部材、浄化部材、加湿部材などの他の機能部材を設けてもよい。
【0041】
図1と
図2に示すように、上流エアダクト11は熱交換器6を取り付けるための熱交換器取付室111を備える場合、排気口32は渦巻舌セグメント211と熱交換器取付室111との間に設けられ、且つ上流エアダクト11の熱交換器取付室111の下流に位置する領域(例えば
図1に示すような第2の領域112)に連通され得る。
【0042】
理解できる点として、クロスフローファン5から流出した気流はエアダクト出口232に到達する前に先に第1の領域233の位置に到達し、熱交換器6から流出した気流がクロスフローエアダクト23に入る前に先に第2の領域112に到達することができ、第1の領域233での圧力が第2の領域112での圧力より大きく、これにより、吸気口31での気流は気圧の作用下で補気経路3に吸い込まれ、排気口32から第2の領域112に排出され、その後、クロスフローエアダクト23内に入ることができる。
【0043】
簡単に言えば、排気口32の気圧が吸気口31の気圧より小さいため、クロスフローファン5から流出する一部の気流は、吸気口31に到達すると、気圧の作用下で吸気口31によって吸い込まれ、次に、排気口32から上流エアダクト11の熱交換器6の下流に位置する位置に排出され、後続でクロスフローエアダクト23に吸い込まれる場合、クロスフローエアダクト23内の風車取付室231に位置する渦巻舌セグメント211に近い偏心渦を制御し、クロスフローエアダクト23の吸気効率を効果的に改善し、これにより、クロスフローエアダクト23の耐圧性能を向上させ、さらにクロスフローエアダクト23の風量を増加させる。
【0044】
関連技術における一部の別体の壁掛け型エアコンは、熱交換能力を向上させるために、一体型C型フィンの熱交換装置(例えば
図1に示すような熱交換器6)を採用し、V型フィンを採用した熱交換装置の場合に比べて、熱交換能力を10%以上向上できるが、エアダクト流体性能に対して、C型フィンの圧力損失は大きくなる。例えばテストの結果、C型フィンの出口断面の最大風速は3.5m/sであり、V型フィンの出口断面の最大風速は4m/sである。C型フィンの総圧力損失は17.7Paで、V型フィンの総圧力損失は12.7Paであり、これから分かるように、C型フィンの圧力損失がより大きく、圧力損失が大きいため、吸気抵抗が大きくなり、吸気がスムーズではない。且つ、冷房状態では、フィンに水が溜まるため、吸気抵抗がさらに大きくなり、吸気がよりスムーズではなく、同じ回転数で、風量が激減し、局所的な風速が小さくなりすぎる。
【0045】
別体の壁掛け型エアコンはクロスフローファンを採用すると、クロスフローファンが作動する場合、クロスフローファンの渦巻舌の近くに偏心渦(例えば
図4に示すようなX部)が形成され、クロスフローエアダクトの耐圧性を低下させ、また、クロスフローエアダクトのエアダクト入口外の近くの渦巻舌に近い一端に、クロスフローエアダクトの流れ特点のため、1つの低圧渦巻き(例えば
図4に示すようなY部)が形成されやすく、クロスフローエアダクトの吸気効率を低下させる。且つ、別体の壁掛け型エアコンの一部の他の需要のため、通常、低圧渦巻きに構造端壁、例えば受水トレイなどを設けるため、クロスフローエアダクトの吸気効率をさらに低下させ、クロスフロー気流の流れが安定になり、クロスフローエアダクトの吸気効率に影響を与える。
【0046】
本開示の実施例によるエアダクトアセンブリは、補気経路3を設けることによって、補気がクロスフローファン5の回転数、及び渦巻舌セグメント211自体の特性に従って、偏心渦と低圧渦の流れ特性を適応的に調整することができ、クロスフローエアダクト23の吸気効率を効果的に改善し、クロスフローエアダクト23内の気体の流動性能を改善し、クロスフローエアダクト23の耐圧性を向上させ、クロスフローエアダクト23の風量を増加させる。
【0047】
本開示の幾つかの実施例において、エアダクトアセンブリは、下流熱交換エアダクトが画定される下流エアダクト部を備えることができ、下流熱交換エアダクトはクロスフローエアダクトの下流に連通され、下流熱交換エアダクトは熱交換装置(以上に記載の熱交換器6を含むが、これに限定されず)を取り付けるための下流取付室を含む。これにより、クロスフローファン5が回転すると、気流が上流エアダクト11を流れ、その後、クロスフローエアダクト23を流れてから、下流熱交換エアダクトに入り、気流が下流熱交換エアダクト内に入って熱交換装置と熱交換し、その後、下流熱交換エアダクトから排出する。このとき、上流エアダクト11内に何も設けなくてもよく、導風部材、濾過部材、浄化部材、加湿部材、熱交換器6などの他の機能部材を設けてもよい。また、他の幾つかの実施例において、エアダクトアセンブリは下流エアダクト部を備えなくてもよい。
【0048】
言及する価値がある点として、補気経路3の吸気口31と排気口32とは重なっていてもよく(例えば補気経路3として、1つの板を直接打ち抜いてもよく、該打ち抜き穴は吸気口31と排気口32の両方である)、無論、本開示はこれに限定されず、補気経路3の吸気口31と排気口32とは重ならなくてもよく、例えば吸気口31と排気口32は補気通路33、または密閉空洞34、または導気硬質チューブ、または導気ホースなどで連通してもよい。
【0049】
本開示の幾つかの実施例において、補気経路3の排気口32は渦巻舌風上面2aの風車取付室231から遠い一側に位置することができる。言及する価値がある点として、本文に記載の「風車取付室231から遠い一側」はいずれもクロスフローファン5から遠い一側を指し、特徴1は特徴2の風車取付室231から遠い一側に位置するとは、特徴1とクロスフローファン5との間の径方向距離は、特徴2とクロスフローファン5との間との径方向距離より大きい。
【0050】
したがって、「補気経路3の排気口32は渦巻舌風上面2aの風車取付室231から遠い一側に位置する」とは、補気経路3の排気口32は渦巻舌風上面2aの近くに位置し、且つ排気口32とクロスフローファン5との間の径方向距離は、渦巻舌風上面2aとクロスフローファン5との間の径方向距離より大きいことを指す。これにより、補気経路3の排気口32が渦巻舌風上面2aの風車取付室231に向かう一側の表面に位置するのを回避し、排気口32が渦巻舌風上面2aよりも風車取付室231から遠く設けるようにすることができ、これにより排気口32から流出した気流が渦巻舌風上面2aから直接流出してクロスフローエアダクト23内に直接入らず、排気口32から流出した気流は先にクロスフローエアダクト23外の上流エアダクト11に入り、その後、クロスフローエアダクト23に入るようにすることができる。これにより、クロスフローエアダクト23の吸気効率に対するプラスの影響をより助長することができる。無論、本開示はこれに限定されず、本開示の他の実施例において、排気口32は、渦巻舌風上面2aとの相対位置関係がそれほど明確ではないように設置されてもよく、ここで繰り返して説明しない。
【0051】
本開示の実施例において、排気口32の数と形成位置は限定されず、例えば、排気口32は第1の出口、第2の出口及び第3の出口の中の少なくとも1つを含み、第1の出口は第1のエアダクト壁21に形成され、第2の出口は上流エアダクト部1に形成され、第3の出口は第1のエアダクト壁21と上流エアダクト部1との間の隙間に形成される。つまり、排気口32は第1のエアダクト壁21、上流エアダクト部1、第1のエアダクト壁21と上流エアダクト部1との間の中の少なくとも1箇所に形成され得る。これにより、異なる型番に応じた排気口32を設計することができ、適用範囲を広げ、加工を簡素化することができる。
【0052】
選択可能に、排気口32は少なくとも1つであり、排気口32は複数である場合、複数の排気口32は風車取付室231から遠い方向に沿って順次間隔をあけて設置され、いずれかの排気口32は1つの開口であってもよく、またはクロスフローエアダクト23の軸方向に沿って間隔をあけて配列される複数のサブ出口を含んでもよい。同様に、吸気口31は少なくとも1つであり、吸気口31が複数である場合、複数の吸気口31は排気方向に沿って順次間隔をあけて設置され、いずれかの吸気口31は1つの開口であってもよく、またはクロスフローエアダクト23の軸方向に沿って間隔をあけて配列される複数のサブ入口を含んでもよい。
【0053】
排気口32が複数である場合、例えば、排気口32は第1の出口、第2の出口及び第3の出口の中の少なくとも2つを含むことができ、各排気口32の数は少なくとも1つであり、さらに例えば、排気口32は第1の出口、第2の出口及び第3の出口の中の1つを含んでもよく、且つ該排気口32の数は少なくとも2つである。
【0054】
例えば、第1の出口は1つまたは複数であってもよく、第1の出口が複数である場合、複数の第1の出口はクロスフローファン5から遠い方向に沿って順次間隔をあけて設置され、いずれかの第1の出口は1つの開口であってもよく、またはクロスフローエアダクト23の軸方向に沿って間隔をあけて配列される複数の第1のサブ出口を含む。
【0055】
例えば、第2の出口は1つまたは複数であってもよく、第2の出口が複数である場合、複数の第2の出口はクロスフローファン5から遠い方向に沿って順次間隔をあけて設置され、いずれかの第2の出口は1つの開口であってもよく、またはクロスフローエアダクト23の軸方向に沿って間隔をあけて配列される複数の第2のサブ出口を含む。
【0056】
例えば、第3の出口は1つの開口であってもよく、またはクロスフローエアダクト23の軸方向に沿って間隔をあけて配列される複数の第3のサブ出口を含む。
【0057】
例えば幾つかの実施例において、渦巻舌セグメント211は渦巻舌延伸面2dをさらに含み、渦巻舌延伸面2dは渦巻舌風上面2aの渦巻舌の舌先2bから遠い一端から、風車取付室231から遠い方向に延び(
図1と
図2を組み合わせ)、第1の出口は渦巻舌延伸面2dに設けられる。これにより、渦巻舌セグメント211に第1の出口を直接加工すればよく、加工しやすく、コストが削減され、且つ第1の出口は渦巻舌風上面2aよりもクロスフローファン5から遠くすることができ、これにより、偏心渦の駆動効率を向上させ、吸気効率をより効果的に改善することができる。
【0058】
例えば幾つかの実施例において、渦巻舌セグメント211は渦巻舌延伸面2dを更に含み、渦巻舌延伸面2dは渦巻舌風上面2aの渦巻舌の舌先2bから遠い一端から、風車取付室231から遠い方向に延び(
図1と
図2を組み合わせ)、渦巻舌延伸面2dの渦巻舌風上面2aから遠い一端と上流エアダクト部1との間に第3の出口が画定される。これにより、第3の出口の形成は簡単で、加工しやすく、コストが削減され、且つ第3の出口は渦巻舌風上面2aよりもクロスフローファン5から遠くすることができ、これにより、偏心渦の駆動効率を向上させ、吸気効率をより効果的に改善することができる。
【0059】
例えば幾つかの実施例において、
図7と
図8に示すように、渦巻舌風上面2aの渦巻舌の舌先2bから遠い一端と上流エアダクト部1との間に第3の出口が画定される。これにより、第3の出口の形成は簡単で、加工しやすく、コストが削減される。
【0060】
本開示の幾つかの実施例において、
図1と
図2に示すように、クロスフローエアダクト23の中心線は横方向に沿って延び、即ちクロスフローファン5の中心軸線は水平またはほぼ水平に設け、上流エアダクト部1は受水タンク121が画定される受水セグメント12を含み、受水セグメント12の少なくとも一部は熱交換器取付室111と風車取付室231との間(例えば
図1に示すような第2の領域112)の下方に位置し、排気口32は受水セグメント12の渦巻舌セグメント211に近い一側(例えば
図1と
図2に示すような受水セグメント12の右側)に位置する。
【0061】
これにより、補気は受水タンク121内の水を吹き出しにくくし、風が水を吹く問題を低減する。且つ、排気口32を受水セグメント12の渦巻舌セグメント211に近い一側に設けることによって、排気口32から排出した気流は、クロスフローエアダクト23内の渦巻舌セグメント211に近い偏心渦を効果的に制御することができ、クロスフローエアダクト23の耐圧性を向上させ、さらにクロスフローエアダクト23の風量を増加させる。
【0062】
図1と
図2に示すように、排気口32は渦巻舌セグメント211、受水セグメント12、渦巻舌セグメント211と受水セグメント12との間の隙間の中の少なくとも1箇所に形成され得る。排気口32が渦巻舌セグメント211に形成される(例えば上記渦巻舌延伸面2dに設けられる)場合、上記第1の出口の一つの選択可能な実施例であってもよく、排気口32が受水セグメント12に形成される場合、上記第2の出口の一つの選択可能な実施例であってもよく、排気口32が渦巻舌セグメント211と受水セグメント12との間の隙間に形成される(例えば
図9に示すように、上記渦巻舌延伸面2dの渦巻舌風上面2aから遠い一端と受水セグメント12との間、または、
図7と
図8に示すように、上記渦巻舌風上面2aの渦巻舌の舌先2bから遠い一端と受水セグメント12との間に設けられる)場合、上記第3の出口の一つの選択可能な実施例であってもよい。これにより、加工と製造が容易になり、且つ排気口32が受水セグメント12の渦巻舌セグメント211に近い一側に位置するのを簡単で且つ効果的に確保することができ、補気は受水タンク121内の水を吹き出しにくくし、風が水を吹く問題を低減する。
【0063】
本開示の幾つかの実施例において、
図2、
図5及び
図6に示すように、補気経路3は排気口32と吸気口31を連通するための補気通路33を含み、補気通路33は吸気口31から排気口32への方向に沿って延び、且つ排気口32、吸気口31、補気通路33は一々が対応して連通される。つまり、1つの補気通路33は1つの吸気口31と1つの排気口32のみに連通されるため、1つの排気口32、1つの吸気口31、及び1つの補気通路33により1つの補気群を構成し、1つの補気群のうちの排気口32と吸気口31は補気通路33によって連通され、補気経路3は少なくとも1つ補気群を含む。これにより、補気流通効率を向上させ、補気損失を低減させ得る。
【0064】
選択可能に、補気通路33の幅はクロスフローファン5の半径より小さく、比較的効果的に補気効果を実現することができる。または選択可能に、補気通路33の幅は吸気口31と排気口32の中のいずれかの幅の2倍より小さく、且つ吸気口31と排気口32の中の少なくとも1つの幅の0.5倍より大きい。これにより、小さいサイズの補気通路33を開けるだけ、迅速な補気と導流を実現し、補気効率を向上させ、風量損失を低下させ、出風量を確保する。
【0065】
図2を組み合わせ、吸気口31の幅d1とは、クロスフローエアダクト23の中心線に垂直な横断面における、吸気口31の開口サイズであり、排気口32の幅d2とは、クロスフローエアダクト23の中心線に垂直な横断面における、排気口32の開口サイズであり、補気通路33の幅サイズdとは、クロスフローエアダクト23の中心線に垂直な横断面における、補気通路33の幅である。
【0066】
例えば幾つかの実施例において、補気通路33の幅は3mm~7mm、例えば3mm、4mm、5mm、6mm、7mmなどであってもよく、これにより、補気効果と全体の出風量をよりよく両立することができる。
【0067】
言及する価値がある点として、補気通路33の幅は等幅でも、グラデーション幅でもよく、例えば補気通路33は吸気口31から排気口32に向かう方向に沿って漸減するように加工することで、風量を増加することができる。さらに例えば補気通路33は吸気口31から排気口32に向かう方向に漸増するように加工することで、雑音を軽減することができる。補気通路33の幅が等幅である場合、風量とノイズを両立することができ、且つ加工しやすい。
【0068】
具体的に、別体の壁掛け型エアコンはクロスフローファンを採用する際に、冷房と暖房効果を両立させるために、冷房モードで、風をできるだけ上方に吹き上げ、暖房モードで、風をできるだけ下方に吹き下ろすとともに、エアコン排気口の風がエアコン吸気口に逆流することを防止し、エアダクトのエアダクト出口を設計する際に、意図的にディフューザセグメント上型線を押し下げ、ディフューザセグメント内の局所に低速域が形成され、低速域はエアダクトの内部の静圧を克服するには不十分であり、エアダクト出口外の気体がエアダクト出口内に逆流して脈動サージ音の発生を引き起こし、ユーザの使用体験に影響を及ぼすことがある。
【0069】
言及する価値がある点として、補気通路33の形状は限定されず、例えば、補気通路33は吸気口31から排気口32まで、直線、または曲線、または直線と直線の組み合わせ、または直線と曲線の組み合わせに沿って延びることができる。つまり、クロスフローエアダクト部2の横断面では、補気通路33の延伸中心線の形状は限定されず、直線(このとき、補気通路33は直線型通路であり、例えば
図2に示す)、または曲線(このとき、補気通路33は、例えば
図5に示すように、円弧型通路であり、例えば
図6に示すように、または波型通路である等)、または直線と直線の組み合わせ(例えば、補気通路33は折れ線型通路、またはジグザグ型通路などである)、または直線と曲線の組み合わせなどである。
【0070】
直線に沿って延びる補気通路33は偏心渦の制御能力を向上させることができ、補気衝撃速度が強く、同等のクロスフローファン5の回転数で、風量が増加し、非直線、例えば曲線(円弧線、波線など)、ジグザグ線等に沿って延びる補気通路33は、補気衝撃速度を緩和することができ、風量とノイズ変化が大きくないが、気流流れを安定することができる。
【0071】
本開示の幾つかの実施例において、補気経路3は補気通路33のみを含み、以下の密閉空洞34を含まなく、このとき、排気口32、吸気口31、補気通路33の数は同様であってもよく且つ一々対応して連通され、つまり、排気口32、吸気口31、補気通路33の数は同じであり、いずれもN個であってもよく、Nは1以上の整数であり、各排気口32はそれぞれ1つの対応する補気通路33によって1つの対応する吸気口31に連通される。
【0072】
以上のように、いずれかの排気口32は1つの開口であってもよく、またはクロスフローエアダクト23の軸方向に沿って間隔をあけて配列される複数のサブ出口を含むため、1つの補気群における補気通路33は同時に複数のサブ出口に連通する可能性がある。また、いずれかの吸気口31は1つの開口のみであってもよく、またはクロスフローエアダクト23の軸方向に沿って間隔をあけて配列される複数のサブ入口を含むため、1つの補気群における補気通路33は同時に複数のサブ入口に連通する可能性がある。
【0073】
いずれかの補気通路33は1つの通路であってもよく、またはクロスフローエアダクト23の軸方向に沿って間隔をあけて設置された複数のサブ通路を含む。クロスフローエアダクト23はクロスフローエアダクト23の軸方向における延伸方向が限定されず、該補気通路33に連通する必要がある吸気口31と排気口32の相対位置に依存する。例えば、クロスフローエアダクト部2の縦断面(ここで、クロスフローエアダクト部2の縦断面とは、クロスフローファン5を通す中心軸線の平面でクロスフローエアダクト部2を切断した縦断面を指す)には、連通される排気口32、吸気口31及び補気通路33は、クロスフローエアダクト23の軸方向における位置が対応する。つまり、補気通路33は縦断面に正投影、排気口32は縦断面に正投影され、吸気口31は縦断面に正投影され、この3つの正投影がクロスフローファン5の軸方向における範囲は同じであり、これにより、吸気口31に入る気流はクロスフローエアダクト23の軸方向に沿ってずれることなく、排気口32から送り出すことができ、これにより、さらに補気通路33の構造を簡素化し、加工の難易度を下げ、補気効率を向上させる。
【0074】
無論、本開示はこれに限定されず、本開示の他の実施例において、排気口32、吸気口31及び補気通路33は、クロスフローエアダクト23の軸方向における位置は対応しなくてもよく、例えば、排気口32はクロスフローエアダクト23の軸方向の一端に対応し、吸気口31はクロスフローエアダクト23の軸方向の他端などに対応し、これにより、吸気口31に入る気流はクロスフローエアダクト23の軸方向に沿ってずれないと、排気口32から送り出すことができなく、ここで繰り返して説明しない。
【0075】
本開示の幾つかの実施例において、
図10に示すように、補気経路3は排気口32と吸気口31を連通するための密閉空洞34を含むことができ、密閉空洞34は同時に複数の排気口32に連通され、及び/又は同時に複数の吸気口31に連通され得る。これにより、異なる設計要求を満たし、柔軟に設計することができる。
【0076】
例えば選択可能に、1つの密閉空洞34は1つの吸気口31に連通されると同時に複数の排気口32に連通され、このとき、気流は1つの吸気口31から密閉空洞34に入り、次に、複数の排気口32から複数の部分に分けて排出することができる。また例えば選択可能に、1つの密閉空洞34は複数の吸気口31に連通されると同時に、1つの排気口32に連通され、このとき、気流は複数の吸気口31から密閉空洞34に入り、次に1つの排気口32から排出することができる。さらに例えば選択可能に、1つの密閉空洞34は複数の吸気口31に連通されると同時に、複数の排気口32に連通され、このとき、気流は複数の吸気口31から密閉空洞34に入り、次に、複数の排気口32から複数の部分に分けて排出することができる。
【0077】
言及する価値がある点として、補気経路3は補気通路33と密閉空洞34の中の一方のみを含むことができ、補気通路33と密閉空洞34の両方を含んでもよい。これにより、柔軟に設計することができる。例えば幾つかの選択可能な実施例において、補気経路3は密閉空洞34のみを含み、補気通路33を含まなく、このとき、全部の排気口32と全部の吸気口31は同一の密閉空洞34に連通することができ、これにより、設計を簡素化し、加工難易度を低下させ得る。
【0078】
本開示の幾つかの選択可能な実施例において、密閉空洞34は補気通路33よりも、延伸方向性を有さなくてもよく、密閉空洞34は補気通路33よりも、幅がわずかに大きくすることができ、例えば、密閉空洞34の少なくとも一部の幅は吸気口31と排気口32の中の少なくとも1つの幅の2倍より大きくすることができ、これにより、柔軟に設計することができる。
【0079】
なお、幾つかの実施例において、密閉空洞34の容積が大きい場合、密閉容器34内に保温材料9を増設することで、温、結露防止などの効果を高めることができる。
【0080】
本開示の幾つかの実施例において、
図8と
図9に示すように、エアダクトアセンブリは導風板4を含んでもよく、導風板4は排気口32に設けられ、且つ排気口32の風車取付室231から遠い一側に位置する。これにより、導風板4によって排気口32から流出する気流方向をより効果的に制御し、偏心渦性能をより効果的に制御し、補気の無駄を減少し、風量を確保する。
【0081】
言及する価値がある点として、導風板4の構造形状は限定されず、例えば弧面導風板または平面導風板などであってもよく、導風板4が弧面導風板である場合、導流効果を高めることができ、導風板4が平面導風板である場合、加工の難易度を低下させ得る。
【0082】
なお、言及する価値がある点として、導風板4は固定形態でも、移動可能な形態でもよい。
【0083】
例えば、導風板4が固定形態である場合、取り付け角度(例えば一定の角度ずれることができる)を予め設計することができ、排気口32から流出する気流方向をより効果的に制御し、偏心渦性能をより効果的に制御し、補気の無駄を減少し、風量を確保するようにする。
【0084】
例えば、移動可能な形態である場合、選択可能に、導風板4は弾性揺動可能であってよく、排気口32に近い方向と排気口32から遠い方向との間に揺動可能であり、即ち弾性部によって導風板4を弾性揺動させ得、これにより、弾性によって異なる回転数で偏心渦を適応的に制御し、即ち自動弾性揺動によって偏心渦を適応的に制御し、コストが削減され且つ調整効果が良い。
【0085】
例えば、移動可能な形態である場合、または選択可能に、導風板4は駆動揺動可能であってよく、排気口32に近い方向と排気口32から遠い方向との間に揺動可能であり、駆動機構を設けることで導風板4の揺動を駆動制御することができるため、制御によって、異なる回転数で偏心渦性能をより効果的に制御し、補気の無駄を減少し、風量を確保する。例えば、排気口32から遠い方向に向かって揺動すると、ノイズを軽減でき、排気口32に近い方向に向かって揺動すると、耐圧性を高め、風量を増加させ得る。
【0086】
本開示の幾つかの実施例において、
図1と
図2に示すように、吸気口31は排風セグメント212の渦巻舌の舌先2bに近い端部に設けられ、例えば、吸気口31と渦巻舌の舌先2bとの間の距離は排風セグメント212の長さの4分の1より小さく、
図11と
図12に示すように、渦巻舌の舌先2bで気流の流速が低く、圧力が大きいため、渦巻舌の舌先2bの近くに吸気口31を設けることで、気流が圧力の作用下で吸気口31に吸い込まれ、風量損失を減らす。例えば、選択可能に、排風セグメント212は曲線に沿って延びる渦巻舌導風面2cと直線に沿って延びるディフューザ面2eを含み、吸気口31は渦巻舌導風面2cがディフューザ面2eに接続される位置の近くに設けられ、または渦巻舌の舌先2bに近い位置に設けられる。これにより、気流が吸気口31により効果的に吸い込まれ得る。
【0087】
以下、本開示の実施例による空調設備100を説明する。
【0088】
図1に示すように、空調設備100は、本開示のいずれかの実施例によるエアダクトアセンブリ及びクロスフローファン5を備えることができ、クロスフローファン5は風車取付室231に設けられる。これにより、空調設備100の通風量を増加することができる。
【0089】
言及する価値がある点として、本開示の実施例による空調設備100の具体的なタイプは限定されず、エアコン、空気浄化器、加湿器などであってもよい。なお、エアコンのタイプは限定されず、例えばダクト空調装置、分割型エアコン室内機(例えばエアコンキャビネット、エアコン用吊り下げ機)、一体型エアコン(例えばウインドエアコン、ポータブルエアコン、モバイルエアコン)などであってもよい。
【0090】
例えば幾つかの実施例において、空調設備100がダクト空調装置である場合、クロスフローエアダクト23の下流に熱交換装置を設けることができ、空調設備100は分割型エアコン室内機である場合、クロスフローエアダクト23の上流に熱交換器6を設けることができ、ここで繰り返して説明しない。
【0091】
本開示の実施例による空調設備100のタイプは決定された後、空調設備100の他の構成及び操作は当業者にとって既知のものであるため、ここで詳細に説明しない。例えば、空調設備100はエアコン用吊り下げ機である場合、
図1に示すように、還気グリル7、フィルター8などを含んでもよい。
図13に示すように、送風方向、送風効果などを調整するように、エアダクト出口232に設けられる導風機構110などを含んでもよい。
【0092】
本開示の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」など方向および位置関係を示す用語は図面に示す方向または位置関係に基づき、本開示の説明をしやすくするとともに記述を簡素化するためのものにすぎず、指している装置または素子が特定の方向、特定の方向での構成および操作を有しなければならないことを示すまたは暗に示すものではなく、本開示を限定するものとみなすべきではないということを理解できる。
【0093】
なお、「第1の」、「第2の」といった用語は目的を説明するためのものにすぎず、相対的に重要性を示す若しくは暗に示す、または技術的特徴を明示する数を暗に示すとみなすことはできない。したがって、「第1の」、「第2の」と限定している特徴は少なくとも1つの該特徴を含むことを明示するまたは暗に示すことができ、本開示の説明において、特に明確かつ具体的に限定している場合を除き、「複数」の概念は少なくとも2つ、例えば2つまたは3つである
【0094】
本開示において、特に明確に規定および限定する場合を除き、「取り付ける」、「互いに連結する」、「連結する」、「固定する」などの用語は、例えば固接するでもよく、取り外し可能に連結するまたは一体に連結するでもよく、機械的に連結するでもよく、電気的に連結するまたは互いに通信するでもよく、直接互いに連結するでもよく、中間の媒介するものを介して互いに連結するでもよく、2つの素子の内部を互いに連通するまたは2つの素子の相互作用関係でもよく、広義に理解されるべきである。当事者は、具体的な状況に応じて、前記の技術的用語の本開示における具体的概念を理解できる。
【0095】
本開示において、特に規定および限定する場合を除き、第1の特徴が第2の特徴の「上」または「下」ということは第1および第2の特徴が直接接触することを含んでよく、第1および第2の特徴が直接接触せず、第1および第2の特徴の間の別の特徴を介して接触することを含んでもよい。また、第1の特徴が第2の特徴「の上」、「上方」および「上面」ということは第1の特徴が第2の特徴のちょうど上方および斜め上方であることを含む、または第1の特徴の水平高さが第2の特徴より高いことを示すに過ぎない。第1の特徴が第2の特徴「の下」、「下方」および「下面」ということは第1の特徴が第2の特徴のちょうど下方または斜め下方であることを含む、または第1の特徴の水平高さが第2の特徴より低いことを示すに過ぎない。
【0096】
本明細書の説明では、「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例」、「具体例」、または「いくつかの例」という参考用語などの説明は、該実施例または例を組み合わせて説明する具体的な特徴、構造、材料または特点は本発明の少なくとも1つの実施例または例に含まれる。本明細書では、上記用語の例示的な叙述は必ずしも同じ実施例または例を対象とする必要がない。また、説明する具体的な特徴、構造、材料または特点はいずれかまたは複数の実施例または例では適切な方式で結合することができる。なお、互いに衝突しない場合、当業者は本明細書に説明される異なる実施例または例以及び異なる実施例または例の特徴を結合と組み合わせることができる。
【0097】
本開示の実施例を示して記述したが、当業者は、本開示の原理と趣旨を逸脱することなく、これらの実施例に様々な変化、修正、置換および変形を行うことが理解でき、本開示の範囲は請求項及びその等価物によって限定されることを理解できる。
【関連出願の相互参照】
【0098】
本願は、出願番号が202210114732.8で、出願日が2022年01月30日である中国特許出願の優先権に基づいて提案され、上記中国特許出願の優先権を主張し、上記中国特許出願の全部の内容はここで参照として本出願に組み込まれる。
【符号の説明】
【0099】
100 空調設備
1 上流エアダクト部
11 上流エアダクト
110 導風機構
111 熱交換器取付室
112 第2の領域
12 受水セグメント
121 受水タンク
2 クロスフローエアダクト部
21 第1のエアダクト壁
211 渦巻舌セグメント
2a 渦巻舌風上面
2b 渦巻舌の舌先
2c 渦巻舌導風面
2d 渦巻舌延伸面
2e ディフューザ面
212 排風セグメント
22 第2のエアダクト壁
23 クロスフローエアダクト
231 風車取付室
232 エアダクト出口
233 第1の領域
3 補気経路
31 吸気口
32 排気口
33 補気通路
34 密閉空洞
4 導風板
5 クロスフローファン
6 熱交換器
7 還気グリル
8 フィルター
9 保温材料
【手続補正書】
【提出日】2023-11-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアダクトアセンブリであって、
上流エアダクトが画定される上流エアダクト部と、
クロスフローエアダクト部であって、前記クロスフローエアダクト部の横断面には、間隔をあけて設置された第1のエアダクト壁と第2のエアダクト壁を含み、前記第1のエアダクト壁と前記第2のエアダクト壁との間にクロスフローエアダクトを形成し、前記クロスフローエアダクトは前記上流エアダクトの下流に連通され、前記第1のエアダクト壁は渦巻舌セグメントを含み、前記クロスフローエアダクトは前記渦巻舌セグメントの渦巻舌風上面と前記第2のエアダクト壁との間に形成される風車取付室を含み、前記第1のエアダクト壁の前記渦巻舌セグメントの渦巻舌の舌先と前記クロスフローエアダクトのエアダクト出口との間に位置する部分は排風セグメントであるクロスフローエアダクト部と、を備え、
前記エアダクトアセンブリに補気経路を有し、前記補気経路の吸気口は前記排風セグメントに位置し、且つ前記クロスフローエアダクトの前記風車取付室の下流に位置する領域に連通され、前記補気経路の排気口は前記渦巻舌セグメントと前記上流エアダクト部との間に設けられ、且つ前記クロスフローエアダクト外に向かって開放して前記上流エアダクトに連通されるエアダクトアセンブリ。
【請求項2】
前記排気口は前記渦巻舌風上面の前記風車取付室から遠い一側に位置する請求項1に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項3】
前記排気口は第1の出口、第2の出口及び第3の出口のうちの少なくとも1つを含み、前記第1の出口は前記第1のエアダクト壁に形成され、前記第2の出口は前記上流エアダクト部に形成され、前記第3の出口は前記第1のエアダクト壁と前記上流エアダクト部との間の隙間に形成される請求項
1に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項4】
前記渦巻舌セグメントは渦巻舌延伸面をさらに備え、前記渦巻舌延伸面は前記渦巻舌風上面の前記渦巻舌の舌先から遠い一端から、前記風車取付室から遠い方向に延び、前記第1の出口は前記渦巻舌延伸面に設けられる請求項3に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項5】
前記渦巻舌風上面の前記渦巻舌の舌先から遠い一端と前記上流エアダクト部との間に前記第3の出口が画定され、または、前記渦巻舌セグメントは渦巻舌延伸面をさらに備え、前記渦巻舌延伸面は前記渦巻舌風上面の前記渦巻舌の舌先から遠い一端から、前記風車取付室から遠い方向に延び、前記渦巻舌延伸面の前記渦巻舌風上面から遠い一端と前記上流エアダクト部との間に前記第3の出口が画定される請求項3に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項6】
前記上流エアダクトは熱交換器取付室を備え、前記排気口は前記渦巻舌セグメントと前記熱交換器取付室との間に設けられ、且つ前記上流エアダクトの前記熱交換器取付室の下流に位置する領域に連通される請求項1に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項7】
前記クロスフローエアダクトの中心線は横方向に沿って延び、前記上流エアダクト部は受水タンクが画定される受水セグメントを含み、前記受水セグメントの少なくとも一部は前記熱交換器取付室と前記風車取付室との間の下方に位置し、前記排気口は前記受水セグメントの前記渦巻舌セグメントに近い一側に位置する請求項6に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項8】
前記排気口は前記渦巻舌セグメント、前記受水セグメント、前記渦巻舌セグメントと前記受水セグメントとの間の隙間のうちの少なくとも1箇所に形成される請求項7に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項9】
前記エアダクトアセンブリは、下流熱交換エアダクトが画定される下流エアダクト部をさらに備え、前記下流熱交換エアダクトは前記クロスフローエアダクトの下流に連通され、熱交換装置を取り付けるための下流取付室を含む請求項
1に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項10】
前記排気口は少なくとも1つであり、前記排気口は複数である場合、複数の前記排気口は前記風車取付室から遠い方向に沿って順次間隔をあけて設置され、いずれかの前記排気口は1つの開口であり、または前記クロスフローエアダクトの軸方向に沿って間隔をあけて配列される複数のサブ出口を含む請求項
1に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項11】
前記補気経路は前記排気口と前記吸気口を連通するための補気通路を備え、前記補気通路は前記吸気口から前記排気口への方向に沿って延び、且つ前記排気口、前記吸気口、前記補気通路は一々が対応して連通される請求項
1に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項12】
前記補気通路の幅は3mm~7mmである請求項11に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項13】
前記補気通路は前記吸気口から前記排気口まで、直線、または曲線、または直線と直線の組み合わせ、または直線と曲線の組み合わせに沿って延びる請求項1
1に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項14】
前記クロスフローエアダクト部の縦断面には、連通された前記排気口、前記吸気口及び前記補気通路は、前記クロスフローエアダクトの軸方向における位置が対応する請求項1
1に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項15】
前記補気経路は前記排気口と前記吸気口を連通するための密閉空洞を備え、前記密閉空洞は同時に複数の前記排気口に連通され、及び/又は同時に複数の前記吸気口に連通される請求項
1に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項16】
全部の前記排気口と全部の前記吸気口はいずれも前記密閉空洞に連通される請求項15に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項17】
前記エアダクトアセンブリは、前記排気口に設けられ、且つ前記排気口の前記風車取付室から遠い一側に位置する導風板をさらに備える請求項
1に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項18】
前記導風板は、前記排気口に近い方向と前記排気口から遠い方向との間に揺動可能にするように、弾性揺動または駆動揺動可能であり、及び/又は、前記導風板は弧面導風板または平面導風板である請求項17に記載のエアダクトアセンブリ。
【請求項19】
空調設備であって、
請求項1~18のいずれか1項に記載のエアダクトアセンブリと、
前記風車取付室に設けられるクロスフローファンと、を備える空調設備。
【国際調査報告】