(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-11
(54)【発明の名称】自走機器
(51)【国際特許分類】
G05D 1/243 20240101AFI20240604BHJP
G01B 11/25 20060101ALI20240604BHJP
G05D 1/242 20240101ALI20240604BHJP
G05D 1/43 20240101ALI20240604BHJP
G06T 7/70 20170101ALI20240604BHJP
【FI】
G05D1/243
G01B11/25 H
G05D1/242
G05D1/43
G06T7/70 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574726
(86)(22)【出願日】2022-04-15
(85)【翻訳文提出日】2024-02-02
(86)【国際出願番号】 CN2022087154
(87)【国際公開番号】W WO2022252849
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】202110614386.5
(32)【優先日】2021-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】523065214
【氏名又は名称】北京石頭創新科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Roborock Innovation Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room 1201, Floor 12, Building 3, Yard 17, Anju Road, Changping District, Beijing 102206, China
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】謝 濠鍵
【テーマコード(参考)】
2F065
5H301
5L096
【Fターム(参考)】
2F065AA53
2F065CC14
2F065CC40
2F065FF01
2F065FF05
2F065FF09
2F065GG04
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2F065HH05
2F065JJ02
2F065JJ26
5H301BB11
5H301BB14
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5H301GG07
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5H301LL11
5L096BA05
5L096CA05
5L096DA02
5L096FA67
5L096FA69
5L096GA08
5L096HA11
5L096KA04
(57)【要約】
本発明は、自走機器に関する。自走機器は、第1画像収集装置(20)、第2画像収集装置(30)及びコントローラを備え、前記第1画像収集装置(20)は、赤外信号光を発光するための発光アセンブリと、前記赤外信号光が目標物体によって反射されて形成された第1画像を受信するための第1センサとを含み、前記第1画像に基づいて前記目標物体の距離情報を特定し、前記第2画像収集装置(30)は、可視光が前記目標物体によって反射されて形成された第2画像を受信する第2センサを含み、前記第2画像に基づいて前記目標物体のタイプ情報を特定し、前記コントローラは、前記距離情報と前記タイプ情報とのうちの少なくとも一方に基づいて前記自走機器の行動を制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1画像収集装置(20)と、第2画像収集装置(30)と、コントローラとを備える自走機器であって、
前記第1画像収集装置(20)は、赤外信号光を発光するための発光アセンブリと、前記赤外信号光が目標物体によって反射されて形成された第1画像を受信するための第1センサとを含み、前記第1画像に基づいて前記目標物体の距離情報を特定し、
前記第2画像収集装置(30)は、可視光が前記目標物体によって反射されて形成された第2画像を受信する第2センサを含み、前記第2画像に基づいて前記目標物体のタイプ情報を特定し、
前記コントローラは、前記距離情報と前記タイプ情報とのうちの少なくとも一方に基づいて前記自走機器の行動を制御することを特徴とする自走機器。
【請求項2】
前記発光アセンブリは、少なくとも1つのラインレーザを含み、前記少なくとも1つのラインレーザを介して赤外線レーザ光を発光し、第1センサを介して前記第1画像を撮影し、前記第1画像は、前記ラインレーザ光が前記目標物体で反射された光線情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の自走機器。
【請求項3】
前記少なくとも1つのラインレーザは、第1ラインレーザユニット(21)と第2ラインレーザユニット(22)とを含み、
自走機器の投影方向において、前記第1ラインレーザユニット(21)及び第2ラインレーザユニット(22)から発光されたラインレーザ光の交点と前記第1センサとの連結線は、前記自走機器の前進方向に平行であることを特徴とする請求項1又は2に記載の自走機器。
【請求項4】
前記第1ラインレーザ光と前記第2ラインレーザ光とは、同時に発光され、又は交互に発光されることを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載の自走機器。
【請求項5】
前記第1センサは、更に、前記第1ラインレーザ光と前記第2ラインレーザ光とが前記目標物体で反射された光線情報を含まない背景画像を撮影することを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載の自走機器。
【請求項6】
前記第2画像収集装置(30)は、補光ランプ(32)を更に含み、少なくとも一部の前記補光ランプ(32)から発光された可視光は、前記目標物体によって反射されて前記第2センサに進入することを特徴とする請求項1~5の何れか一項に記載の自走機器。
【請求項7】
前記コントローラは、環境輝度に応じて、前記補光ランプ(32)をオン状態又はオフ状態に制御することを特徴とする請求項1~6の何れか一項に記載の自走機器。
【請求項8】
前記第1画像に基づいて、前記目標物体の前記第1画像収集装置(20)に対するカメラ三次元座標情報を特定し、
前記カメラ三次元座標情報に基づいて前記目標物体のワールド三次元座標情報を特定することを特徴とする請求項1~7の何れか一項に記載の自走機器。
【請求項9】
ニューラルネットワークを用いて前記第2画像を認識することにより、目標物体のタイプを特定することを特徴とする請求項1~8の何れか一項に記載の自走機器。
【請求項10】
前記タイプ情報に基づいて前記目標物体と辞書データとの関係を特定することで確認結果を取得し、
前記距離情報に基づいて前記目標物体の姿勢を特定し、
前記確認結果及び/又は前記目標物体の姿勢に応じて、前記自走機器を制御して対応する行進ポリシーを実行させることを特徴とする請求項1~9の何れか一項に記載の自走機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、2021年6月2日に提出された、出願番号が202110614386.5である中国特許出願の優先権を要求し、当該中国特許出願の全文が引用によって本願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、自走機器に関する。
【背景技術】
【0003】
自走機器は、知能ロボットの1種として、一定の人工知能により、地面の清掃作業を自動的に完了することができる。
【0004】
関連技術では、自走機器の障害物回避ポリシーの制限により、清掃経路における幾つかの状況について障害物回避を行うべきか否かを正確に判断できないため、清掃漏れや衝突の問題が生じる。
【発明の概要】
【0005】
本発明の第1態様は、自走機器を提供する。当該自走機器は、第1画像収集装置と、第2画像収集装置と、コントローラとを備え、前記第1画像収集装置は、赤外信号光を発光するための発光アセンブリと、前記赤外信号光が目標物体によって反射されて形成された第1画像を受信するための第1センサとを含み、前記第1画像に基づいて前記目標物体の距離情報を特定し、前記第2画像収集装置は、可視光が前記目標物体によって反射されて形成された第2画像を受信する第2センサを含み、前記第2画像に基づいて前記目標物体のタイプ情報を特定し、前記コントローラは、前記距離情報と前記タイプ情報とのうちの少なくとも一方に基づいて前記自走機器の行動を制御する。
【0006】
本発明の第2態様は、自走機器の制御方法を提供する。当該自走機器の制御方法は、第1画像収集装置の発光アセンブリを介して赤外信号光を発光することと、前記赤外信号光が目標物体によって反射されて形成された第1画像を第1画像収集装置の第1センサを介して受信することと、第2画像収集装置の第2センサを介して前記目標物体の可視光画像を受信することで第2画像を形成することと、前記第1画像に基づいて前記目標物体の距離情報を特定することと、前記第2画像に基づいて前記目標物体のタイプ情報を特定することと、前記距離情報と前記タイプ情報とのうちの少なくとも一方に基づいて前記自走機器の行動を制御することとを含む。
【0007】
本発明の一実施例において、前記発光アセンブリは、少なくとも1つのラインレーザを含み、前記少なくとも1つのラインレーザを介して赤外線レーザ光を発光し、第1センサを介して前記第1画像を撮影し、前記第1画像は、前記ラインレーザ光が前記目標物体で反射された光線情報を含む。
【0008】
本発明の一実施例において、前記少なくとも1つのラインレーザは、第1ラインレーザユニットと第2ラインレーザユニットとを含み、自走機器の投影方向において、前記第1ラインレーザユニット及び第2ラインレーザユニットから発光されたラインレーザ光の交点と前記第1センサとの連結線は、前記自走機器の前進方向に平行である。
【0009】
本発明の一実施例において、前記第1ラインレーザ光と前記第2ラインレーザ光とは、同時に発光され、又は交互に発光される。
【0010】
本発明の一実施例において、前記第1センサは、更に、前記第1ラインレーザ光と前記第2ラインレーザ光とが前記目標物体で反射された光線情報を含まない背景画像を撮影する。
【0011】
本発明の一実施例において、前記第2画像収集装置は、補光ランプを更に含み、少なくとも一部の前記補光ランプから発光された可視光は、前記目標物体によって反射されて前記第2センサに進入する。
【0012】
本発明の一実施例において、前記コントローラは、環境輝度に応じて、前記補光ランプをオン状態又はオフ状態に制御する。
【0013】
本発明の一実施例において、前記第1画像に基づいて、前記目標物体の前記第1画像収集装置に対するカメラ三次元座標情報を特定し、前記カメラ三次元座標情報に基づいて前記目標物体のワールド三次元座標情報を特定する。
【0014】
本発明の一実施例において、ニューラルネットワークを用いて前記第2画像を認識することにより、目標物体のタイプを特定する。
【0015】
本発明の一実施例において、前記タイプ情報に基づいて前記目標物体と辞書データとの関係を特定することで確認結果を取得し、前記距離情報に基づいて前記目標物体の姿勢を特定し、前記確認結果及び/又は前記目標物体の姿勢に応じて、前記自走機器を制御して対応する行進ポリシーを実行させる。
【0016】
本発明の一実施例において、前記少なくとも1つのラインレーザのうちの第1ラインレーザユニットは、第1ラインレーザ光を発光し、前記第1センサは、前記第1ラインレーザ光が前記目標物体で反射された光線情報を含む第1ラインレーザ光画像を撮影し、前記少なくとも1つのラインレーザのうちの第2ラインレーザユニットは、第2ラインレーザ光を発光し、前記第1センサは、前記第2ラインレーザ光が前記目標物体で反射された光線情報を含む第2ラインレーザ光画像を撮影する。
【0017】
本発明の第3態様は、自走機器の制御方法を提供する。当該自走機器の制御方法は、赤外光信号に基づいて目標物体の距離情報を取得し、且つ可視光信号に基づいて目標物体のタイプ情報を取得することと、前記タイプ情報に基づいて前記目標物体のタイプと辞書データとの関係を特定することで確認結果を取得することと、前記確認結果と前記距離情報とのうちの少なくとも一方に基づいて、前記自走機器を制御して前記目標物体に対して障害物回避ポリシーを実行させる。
【0018】
本発明の一実施例において、前記赤外光信号に基づいて目標物体の距離情報を取得し、且つ可視光信号に基づいて目標物体のタイプ情報を取得することは、第1画像収集装置の発光アセンブリを介して赤外信号光を発光することと、前記赤外信号光が目標物体によって反射されて形成された第1画像を第1画像収集装置の第1センサを介して受信することと、第2画像収集装置の第2センサを介して前記目標物体の可視光画像を受信することで第2画像を形成することと、前記第1画像に基づいて、目標物体と前記自走機器の画像収集装置との間の距離情報を特定して取得することと、前記第2画像に基づいて前記目標物体のタイプ情報を特定することとを含む。
【0019】
本発明の一実施例において、前記発光アセンブリは、少なくとも1つのラインレーザを含み、前記少なくとも1つのラインレーザを介して赤外線レーザ光を発光し、第1センサを介して前記第1画像を撮影し、前記第1画像は、前記ラインレーザ光が前記目標物体で反射された光線情報を含む。
【0020】
本発明の一実施例において、第2画像収集装置の第2センサを介して前記目標物体の可視光画像を受信することで第2画像を形成する。
【0021】
本発明の一実施例において、前記第2画像収集装置は、補光ランプを更に含み、少なくとも一部の前記補光ランプから発光された光は、前記目標物体によって反射されて前記第2センサに進入する。
【0022】
本発明の一実施例において、前記タイプ情報に基づいて前記目標物体のタイプと辞書データとの関係を特定することで確認結果を取得することは、目標物体のタイプが辞書データに属する場合に、ブラックリスト又はホワイトリストに属することを結果として特定することと、目標物体のタイプが辞書データに属さない場合に、ブラックリスト又はホワイトリストに属さないことを結果として特定することとを含む。
【0023】
本発明の一実施例において、前記確認結果と前記距離情報とのうちの少なくとも一方に基づいて、前記自走機器を制御して前記目標物体について障害物回避ポリシーを実行させることは、特定結果がブラックリストに属することである又はホワイトリストに属さないことであることに応じて、前記自走機器を制御して前記目標物体を回避させることを含む。
【0024】
本発明の一実施例において、前記自走機器を制御して前記目標物体を回避させることは、前記自走機器と前記目標物体との距離が第1所定値以下であるときに、前記機器を制御して減速させること、及び/又は、前記自走機器と前記目標物体との距離が第2所定値以下であるときに、回避用の走行経路を実行することを含み、第1所定値は、第2所定値よりも大きい。
【0025】
本発明の一実施例において、前記自走機器を制御して前記目標物体を回避させることは、前記距離情報に基づいて前記目標物体の位置情報及び姿勢情報を特定することと、前記位置情報及び前記姿勢情報に基づいて、前記自走機器を制御して前記目標物体を回避させることとを含む。
【0026】
本発明の一実施例において、前記確認結果と前記距離情報とのうちの少なくとも一方に基づいて、前記自走機器を制御して前記目標物体に対して障害物回避ポリシーを実行させることは、特定結果がブラックリストに属さないことであり又はホワイトリストに属することである場合に、前記自走機器が所定のポリシーに従って引き続き前進するように制御することを含む。
【0027】
本発明の一実施例において、前記自走機器が所定のポリシーに従って引き続き前進するように制御することは、前記自走機器の第1センサと第2センサと以外の他のセンサ情報に基づいて、引き続き前進することを含む。
【0028】
本発明の一実施例において、前記確認結果と前記距離情報とのうちの少なくとも一方に基づいて、前記自走機器を制御して前記目標物体に対して障害物回避ポリシーを実行させることは、前記確認結果が前記目標物体のタイプを含まない場合に、前記距離情報に基づいて、前記自走機器を制御して前記目標物体に対して障害物回避ポリシーを実行させることを含む。
【0029】
本発明の一実施例において、前記距離情報に基づいて、前記自走機器の行進速度を低減し、又はサイドブラシアセンブリの速度を低減する。
【0030】
本発明の第3態様は、自走機器の制御方法を提供する。当該自走機器の制御方法は、赤外光信号に基づいて目標物体の距離情報を取得し、且つ可視光信号に基づいて目標物体のタイプ情報を取得することと、前記タイプ情報に基づいて前記目標物体のタイプと辞書データとの関係を特定することで確認結果を取得することと、前記確認結果と前記距離情報とのうちの少なくとも一方に基づいて、前記自走機器を制御して前記目標物体に対して障害物回避ポリシーを実行させることとを含む。
【0031】
本発明の一実施例において、前記赤外光信号に基づいて目標物体の距離情報を取得し、且つ可視光信号に基づいて目標物体のタイプ情報を取得することは、第1画像収集装置の発光アセンブリを介して赤外信号光を発光することと、前記赤外信号光が目標物体によって反射されて形成された第1画像を第1画像収集装置の第1センサを介して受信することと、第2画像収集装置の第2センサを介して前記目標物体の可視光画像を受信することで第2画像を形成することと、前記第1画像に基づいて、目標物体と前記自走機器の画像収集装置との間の距離情報を特定して取得することと、前記第2画像に基づいて前記目標物体のタイプ情報を特定することとを含む。
【0032】
本発明の一実施例において、前記発光アセンブリは、少なくとも1つのラインレーザを含み、前記少なくとも1つのラインレーザを介して赤外線レーザ光を発光し、第1センサを介して前記第1画像を撮影し、前記第1画像は、前記ラインレーザ光が前記目標物体で反射された光線情報を含む。
【0033】
本発明の一実施例において、第2画像収集装置の第2センサを介して前記目標物体の可視光画像を受信することで第2画像を形成する。
【0034】
本発明の一実施例において、前記第2画像収集装置は、補光ランプを更に含み、少なくとも一部の前記補光ランプから発光された光は、前記目標物体によって反射されて前記第2センサに進入する。
【0035】
本発明の一実施例において、前記タイプ情報に基づいて前記目標物体のタイプと辞書データとの関係を特定することで確認結果を取得することは、目標物体のタイプが辞書データに属する場合に、ブラックリスト又はホワイトリストに属することを結果として特定することと、目標物体のタイプが辞書データに属さない場合に、ブラックリスト又はホワイトリストに属さないことを結果として特定することとを含む。
【0036】
本発明の一実施例において、前記確認結果と前記距離情報とのうちの少なくとも一方に基づいて、前記自走機器を制御して前記目標物体について障害物回避ポリシーを実行させることは、特定結果がブラックリストに属することである又はホワイトリストに属さないことであることに応じて、前記自走機器を制御して前記目標物体を回避させる。
【0037】
本発明の一実施例において、前記自走機器を制御して前記目標物体を回避させることは、前記自走機器と前記目標物体との距離が第1所定値以下であるときに、前記機器を制御して減速させ、及び/又は、前記自走機器と前記目標物体との距離が第2所定値以下であるときに、回避用の走行経路を実行し、第1所定値は、第2所定値よりも大きい。
【0038】
本発明の一実施例において、前記自走機器を制御して前記目標物体を回避させることは、前記距離情報に基づいて前記目標物体の位置情報及び姿勢情報を特定することと、前記位置情報及び前記姿勢情報に基づいて、前記自走機器を制御して前記目標物体を回避させることとを含む。
【0039】
本発明の一実施例において、前記確認結果と前記距離情報とのうちの少なくとも一方に基づいて、前記自走機器を制御して前記目標物体に対して障害物回避ポリシーを実行させることは、特定結果がブラックリストに属さないことであり又はホワイトリストに属することである場合に、前記自走機器が所定のポリシーに従って引き続き前進するように制御することを含む。
【0040】
本発明の一実施例において、前記自走機器が所定のポリシーに従って引き続き前進するように制御することは、前記自走機器の第1センサと第2センサと以外の他のセンサ情報に基づいて、引き続き前進することを含む。
【0041】
本発明の一実施例において、前記確認結果と前記距離情報とのうちの少なくとも一方に基づいて、前記自走機器を制御して前記目標物体に対して障害物回避ポリシーを実行させることは、前記確認結果が前記目標物体のタイプを含まない場合に、前記距離情報に基づいて、前記自走機器を制御して前記目標物体に対して障害物回避ポリシーを実行させることを含む。
【0042】
本発明の一実施例において、前記距離情報に基づいて、前記自走機器の行進速度を低減し、又はサイドブラシアセンブリの速度を低減する。
【0043】
本発明の第4態様は、自走機器の制御方法を提供する。当該自走機器の制御方法は、目標物体の距離情報及びタイプ情報を取得することと、前記タイプ情報に基づいて前記目標物体タイプの確認結果を特定することと、前記確認結果が返信されなかったとき、前記確認結果が前記目標物体のタイプを含まない場合に、前記距離情報に基づいて、前記自走機器を制御して前記目標物体に対して障害物回避ポリシーを実行させることとを含む。
【0044】
本発明の一実施例において、前記目標物体の距離情報及びタイプ情報を取得することは、第1画像収集装置の発光アセンブリを介して赤外信号光を発光することと、前記赤外信号光が目標物体によって反射されて形成された第1画像を第1画像収集装置の第1センサを介して受信することと、第2画像収集装置の第2センサを介して前記目標物体の可視光画像を受信することで第2画像を形成することと、前記第1画像に基づいて、目標物体と前記自走機器の画像収集装置との間の距離情報を特定して取得することと、前記第2画像に基づいて前記目標物体のタイプ情報を特定することとを含む。
【0045】
本発明の一実施例において、第2画像収集装置の第2センサを介して前記目標物体の可視光画像を受信することで第2画像を形成する。
【0046】
本発明の一実施例において、前記第2画像収集装置は、補光ランプを更に含み、少なくとも一部の前記補光ランプから発光された光は、前記目標物体によって反射されて前記第2センサに進入する。
【0047】
本発明の一実施例において、前記距離情報に基づいて、前記自走機器を制御して前記目標物体に対して障害物回避ポリシーを実行させることは、前記距離情報に基づいて前記目標物体の大きさと所定物体サイズとの比較関係を特定することと、前記比較関係に基づいて、前記自走機器を制御して前記目標物体に対して障害物回避ポリシーを実行させることとを含む。
【0048】
本発明の一実施例において、前記比較関係に基づいて、前記自走機器を制御して前記目標物体について障害物回避ポリシーを実行させることは、前記目標物体の大きさが前記所定物体サイズよりも大きい場合に、前記自走機器が前記目標物体に近接したときに行進速度を低減するように制御することを含む。
【0049】
本発明の一実施例において、前記比較関係に基づいて、前記自走機器を制御して前記目標物体について障害物回避ポリシーを実行させることは、前記目標物体の大きさが前記所定物体サイズよりも大きくない場合に、前記自走機器が前記目標物体に近接したときに前記自走機器のサイドブラシ速度を低減するように制御することを含む。
【0050】
本発明の自走機器及びその制御方法では、第1画像収集装置及び第2画像収集装置によって第1画像及び第2画像をそれぞれ取得し、第1画像及び第2画像に基づいて距離情報及びタイプ情報をそれぞれ特定するため、距離情報とタイプ情報とのうちの少なくとも一方に基づいて自走機器の行動を制御することができる。
【0051】
図面を参照しながら本発明の実施形態に対する以下の詳細な説明を考慮することにより、本発明の各種の目的、特徴及びメリットは、一層明らかになるのだろう。図面は、本発明の例示的な図解に過ぎず、必ずしも縮尺通りに描かれるとは限らない。図面において、同じ符号が常に同じ又は類似する部品を表す。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【
図1】1つの例示的な実施形態に示す自走機器の一部の構成の模式図である。
【
図2A】1つの例示的な実施形態に示すラインレーザ発光機の動作原理の模式図である。
【
図2B】1つの例示的な実施形態に示すラインレーザ発光機と第1撮像装置との画角関係の模式図である。
【
図3】1つの例示的な実施形態に示す自走機器の制御方法の論理フローの模式図である。
【
図4A】1つの例示的な実施形態に示す自走機器の制御方法フローの模式図である。
【
図4B】第1の例示的な実施形態に示す自走機器の第1画像収集装置の時系列的な動作フローの模式図である。
【
図4C】第2の例示的な実施形態に示す自走機器の第1画像収集装置の時系列的な動作フローの模式図である。
【
図4D】第3の例示的な実施形態に示す自走機器の第1画像収集装置の時系列的な動作フローの模式図である。
【
図5】別の例示的な実施形態に示す自走機器の制御方法フローの模式図である。
【
図6】本発明の例示的な実施例におけるコンピュータ可読記憶媒体の模式図を概略的に示す。
【
図7】本発明の例示的な実施例における電子機器の模式図を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0053】
本発明の特徴とメリットを示す典型的な実施例は、以下の説明で詳述する。本発明は、異なる実施例において様々な変化を有することができるが、本発明の範囲から逸脱しない。その中の説明及び図面は、本質的に説明用のものであり、本発明を限定するものではない。
【0054】
本発明の異なる実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。図面は、本発明の一部を形成するとともに、本発明の複数の態様を実現可能な異なる例示的な構成、システム及びステップを例示的に示す。なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更があり得る。また、本明細書において、用語「上」、「の間」、「内」等を用いて本発明の異なる例示的な特徴及び要素を説明してもよいが、これらの用語は、本明細書において、便宜上、例えば、図面における例示の方向に基づいている。本明細書における如何なる内容も、構造の特定の三次元方向がないと本発明の範囲内に含まれないと理解すべきではない。
【0055】
本発明の実施例に係る技術案において、自走機器は、ロボット本体10を含む。ロボット本体10は、略円形の形状を有するものであってもよいし、他の形状を有するものであってもよいが、前方後円の略D字形状を含むものに限定されない。
【0056】
自走機器は、清掃システム、感知システム、制御システム、駆動システム、エネルギーシステム及びヒューマンマシンインタラクションシステム等を更に含んでもよい。各システムは、互いに協調して連携して、自走機器を自律移動させて洗浄機能を実現する。上記各システムを構成する機能素子等は、ロボット本体10内に集積して設けられていてもよい。ロボット本体10は、上部カバーと、シャーシと、上部カバーとシャーシとの間に設けられる中枠とを含んでもよい。中枠は、各種の機能素子を設ける基礎フレームとすることができる。上部カバー及びシャーシは、機器本体の表面を覆い、内部部品を保護する役割を果たすとともに、自走機器の美観性を向上させることができる。
【0057】
清掃システムは、ウェット清掃部と、ドライ清掃部と、サイドブラシアセンブリとを含んでもよい。
【0058】
ドライ清掃部は、自走機器の底部に設けられる清掃ローラーブラシであってもよい。ドライ清掃を実行するとき、清掃ローラーブラシは、ロボットに設けられるダストボックス及びファンと協働して、地面のゴミをファンで生成された負圧によってダストボックス内に吸い込む。ウェット清掃部は、ドライ清掃部の後部に位置してもよく、ウェット清掃部は、通常、織物、スポンジ等の吸水性を有する可撓性物質であってもよい。自走機器に貯液槽が設置され、貯液槽中の水をウェット清掃部に噴射することにより、地面に対するウェット清掃を実現する。
【0059】
感知システムは、自走機器から例えば地形等の外部環境及び自走機器自体の位置姿勢を感知し、自走機器の制御システムへ機器の様々な位置情報及び運動状態情報等を提供することができる。
【0060】
緩衝器は、知能清掃機器の移動中における周囲の物体との衝突を緩衝する。緩衝器の表面には、一層の軟質ゴムが設けられており、緩衝器は、機器本体に取り付けられた状態において、機器本体から所定の距離を隔てて配置され、衝突時に機器本体が十分な減速時間を有することを確保することができる。
【0061】
制御システムは、機器本体内の回路マザーボードに設けられ、理解できるように、回路マザーボードには、知能清掃機器の運転を制御する各種の制御回路が設けられている。制御システムは、非一時的なメモリ、演算プロセッサ等を含む。計算プロセッサは、中央処理装置、アプリケーションプロセッサ等であってもよく、レーザ測距装置からフィードバックされた目標物体情報に基づいて、測位アルゴリズムを利用して知能清掃機器が所在する環境におけるリアルタイム地図を描画する。また、緩衝器とセンサ装置からフィードバックされた距離情報、速度情報を参照して知能清掃機器が現在どのような動作状態(例えば、敷居を越えること、カーペットに上がること、崖に位置すること、上方又は下方が詰まること、ダストケースが満杯になること、持ち上げられること等)にあるかを総合的に判断し、異なる状況について次の動作ポリシーを与えることにより、知能清掃機器の動作をより要求に合致させ、ユーザ体験を向上させる。
【0062】
駆動システムは、距離と角度情報とを有する駆動指令に基づいて、自走機器が地面を跨いで走行するように操作することができる。駆動システムは、駆動輪モジュールを含み、駆動輪モジュールは、左輪と右輪を同時に制御することができ、機械の運動をより正確に制御するために、駆動輪モジュールは、それぞれ左駆動輪モジュールと右駆動輪モジュールを含む。左右の駆動輪モジュールは、本体によって規定される横軸に沿って配置されている。自走機器が地面においてより安定的に運動できる又はより強い運動能力を得るために、自走機器は、1つ又は複数の従動輪を含み、従動輪は、ユニバーサルホイールを含むが、これに限定されない。駆動輪モジュールは、走行輪と駆動モータと駆動モータを制御する制御回路とを含み、駆動輪モジュールは、駆動電流を計測する回路とオドメトリとに接続されてもよい。
【0063】
ヒューマンマシンインタラクションシステムは、ホストパネルにおける、ユーザが機能選択を行うためのキーを含んでもよく、ディスプレイ及び/又は指示ランプ及び/又はホーン(ディスプレイ、指示ランプ及びホーンは、現在の機器における状態又は機能選択肢をユーザへ提示してもよい)を含んでもよく、携帯電話のクライアントプログラムを更に含んでもよい。自走機器は、携帯電話のクライアントプログラムによって、ロボットの所在する環境の地図、自走機器の所在する位置、及び自走機器の状態情報等をユーザに表示することができる。
【0064】
エネルギーシステムは、各システムの機能的要素の動作に電気エネルギーを提供し、主に充電池及び給電回路を含む。充電池は、ニッケル水素電池及びリチウム電池であってもよい。充電池内の電力量が所定の最小電力量を下回ると、機器本体の側方又は下方に設けられた充電電極を介して充電機器に接続して充電を行うことができる。
【0065】
本発明に係る実施例において、第1画像収集装置20、第1ラインレーザユニット21及び第2ラインレーザユニット22、補光ランプ32及び第2画像収集装置30の、ロボット本体10における具体的な位置を限定しない。例えば、ロボット本体10の前側、後側、左側、右側、頂部、中部及び底部等であってもよいが、これらに限定されない。更に、ロボット本体10の高さ方向における中部位置、頂部位置又は底部位置に設置されてもよい。
【0066】
図1に示すように、ロボット本体10には、第1画像収集装置20及び第2画像収集装置30が設置されている。第1画像収集装置20は、第1ラインレーザユニット21と、第2ラインレーザユニット22と、ラインレーザカメラ23とを含み、第1ラインレーザユニット21と第2ラインレーザユニット22は、ラインレーザカメラ23の両側に位置し、投影が直線状を呈するレーザ光を発する。第2画像収集装置30は、認識カメラ31と、補光ランプ32とを含む。ラインレーザカメラ23は、第1画像を取得し、認識カメラ31は、第2画像を取得する。ここで、ラインレーザカメラ23は、第1センサの例であり、他の実施例において、第1センサは、ラインレーザユニットと連携してラインレーザ画像を撮影できる他のセンサとして選択されてもよく、これについて限定しない。同様に、認識カメラ31は、第2センサの例であり、他の実施例において、第2センサは、可視光画像を取得し又は補光ランプと連携して可視光画像を取得することができる他のセンサとして選択してもよく、これについて限定しない。
【0067】
次に、
図2A、2Bを参照しながら、第1画像収集装置の動作原理を説明する。例えば、第1ラインレーザユニット21及び第2ラインレーザユニット22は、線形に投影されたレーザ光を出射し、例えば、第1ラインレーザユニット21及び第2ラインレーザユニット22が外部にレーザ光平面を発射し、レーザ光平面が目標物体に到達した後、目標物体表面に1本のラインレーザ光を形成し、当該ラインレーザ光によって環境画像を検出する。
図2Aに示す平面ABF及び平面CDEは、第1ラインレーザユニット21及び第2ラインレーザユニット22のレーザ光平面を表し、
図2A中の線分AB及び線分CDは、ラインレーザ光を表す。例えば、第1ラインレーザユニット21及び第2ラインレーザユニット22は、レーザ管であってもよい。理解できるように、第1ラインレーザユニット21及び第2ラインレーザユニット22は、要求を満たす他の構造であってもよく、本発明において具体的に限定しない。理解できるように、第1ラインレーザユニット21及び第2ラインレーザユニット22の内部には、スポットレーザ光源及びレンズが含まれ、例えば、スポットレーザ光源の発光方向(例えば、前方)に波ミラーが設けられ、例えば、波ミラーが凹レンズであり、例えば、レーザ管の前方に凹レンズが設けられ、レーザ管が特定の波長の光(例えば、赤外光)を発光し、当該光は、波形の凹レンズを通過した後、発散する光線となり、それによって垂直光路の平面において一直線に形成される。
【0068】
図2A及び
図2Bに示すように、第1ラインレーザユニット21及び第2ラインレーザユニット22は、ラインレーザカメラ23の両側に分布し、ラインレーザカメラ23は、第1ラインレーザユニット21及び第2ラインレーザユニット22と連携して動作し、即ち、ラインレーザカメラ23によって収集された第1画像は、第1ラインレーザユニット21及び第2ラインレーザユニット22によって発光されたラインレーザ光が目標物体によって反射された反射光情報を含み、第1画像に基づいて目標物体とロボット本体10又はラインレーザカメラ23との間の距離を測定し、更に対応する障害物回避操作を行うことができる。本実施例において、
図2Aは、ラインレーザ発光機の動作原理の模式図を示す。ここで、Pは、ラインレーザカメラ23を示し、E及びFは、ラインレーザカメラ23の両側に位置する第2ラインレーザユニット22及び第1ラインレーザユニット21を示し、直線PM及びPNは、ラインレーザカメラ23の水平視野の2つの境界を示し、即ち∠MPNは、ラインレーザカメラ23の水平画角を示す。第1ラインレーザユニット21及び第2ラインレーザユニット22は、外部にレーザ光平面FAB及びレーザ光平面ECDを発射し、レーザ光平面が目標物体に到達すると、目標物体表面に1本のラインレーザ光、即ち
図2Aに示す線分AB及び線分CDを形成する。ラインレーザ発光機から発光されたラインレーザ光線分AB及び線分CDがラインレーザカメラ23の視野範囲内に位置するため、ラインレーザは、ラインレーザカメラ23の画角内の物体の輪郭、高さ及び/又は幅等の情報を検知することを助けることができ、第1撮像装置は、ラインレーザによって検知された環境画像を収集することができる。
【0069】
更に、制御システムは、ラインレーザカメラ23により収集された第1画像に基づいて、ラインレーザカメラ23の所在するロボット本体10から前方目標物体までの距離を算出することができ、例えば、三角測距法によりラインレーザカメラ23又はロボット本体10とその前方目標物体との距離を算出することができる。例えば、
図2Bに示すように、
図2Bは、
図2Aに示す実施例の1つの視角の模式図である。ここで、Pは、ラインレーザカメラ23を示し、E及びFは、ラインレーザカメラ23の両側に位置する第2ラインレーザユニット22及び第1ラインレーザユニット21を示し、A点は、線分ABの水平面内での投影を示し、D点は、線分CDの水平面内での投影を示し、∠MPNは、ラインレーザカメラ23の水平画角を示し、O点は、第1ラインレーザユニット21及び第2ラインレーザユニット22から発光されたラインレーザ光とラインレーザカメラ23の光軸との交点を示す。ラインレーザ発光機Fを例とすると、第1ラインレーザユニット21及びラインレーザカメラ23がいずれもロボット本体10に固定装着された後、ラインレーザカメラ23の焦点距離は、既知であり、ラインレーザ発光機Fの発射角は、既知であり、即ち、直線FAと光軸POとの間の夾角は、既知であり、線分OP間の距離は、既知であり、ラインレーザ発光機Fとラインレーザカメラ23との水平面内における中心垂直距離は、既知である。ラインレーザカメラ23によって収集された目標物体A点で反射された環境画像をA’点として定義すると、A’点がラインレーザカメラ23の光軸直線POから一定のオフセットを発生し、且つ当該オフセット量が既知であるため、三角形の相似原理に基づいて、上記既知の条件を参照し、AとFとの間の垂直距離を測定することができ、即ち、目標物体と第1ラインレーザユニット21との間の距離を取得することができる。
【0070】
上記計算方法は、例示的な説明に過ぎず、他の実施形態において、カメラ焦点距離及びA点のカメラ結像平面における投影を用いて三角形演算を行ってもよく、本発明は、これについて限定しない。飛行時間法(TOF)法により、ラインレーザカメラ23又はロボット本体10とその前方の目標物体との距離を算出してもよい。
【0071】
理解できるように、第1センサによって収集された、ラインレーザ光が目標物体で反射された線分の変形特徴に基づいて、前方の目標物体の状況を特定することで具体的な機能操作(例えば、障害物回避操作を行い、又は清掃操作を継続する。)を特定してもよい。
【0072】
第2センサは、環境画像をキャプチャし、自走機器の制御システムに接続される。制御システムは、第2センサに対して露光制御を行うことができる。第2センサは、制御システムの露光指令に基づいて第2画像を取得する。制御システムは、第2画像に対して分析及び処理を行い、目標物体のタイプを認識することができる。
【0073】
本実施例において、ラインレーザカメラ23、第1ラインレーザユニット21及び第2ラインレーザユニット22は、連携して動作し、ラインレーザカメラ23から収集された画像は、目標物体の距離を認識するために用いられ、認識カメラ31から収集された画像は、目標物体のタイプを認識するために用いられる。したがって、認識カメラ31によってキャプチャされた環境画像に基づいて目標物体のタイプを特定することができ、目標物体のタイプに基づいてロボット本体10が障害物回避操作を行う必要があるか否かを決定し、ロボット本体10が障害物回避操作を行う必要がある場合に、ラインレーザカメラ23と第1ラインレーザユニット21と第2ラインレーザユニット22とが互いに協働して目標物体の距離を特定することにより、対応する障害物回避操作を行うことができ、ロボット本体10が障害物回避操作を行う必要がない場合に、清掃操作を直接行う。このように、自走機器の障害物回避の誤操作の可能性が低減され、自走機器の自動的な障害物回避の正確率が向上する。
【0074】
例示として、第2画像の数は、複数であり、例えば、500個、1000個又は要求を満たす他の数であり、例えば、認識カメラ31の露光周波数を調整することにより、第2画像の数を特定してもよい。
【0075】
幾つかの実施例において、ラインレーザカメラ23は、赤外線センサであり、赤外線カメラの前方には、赤外光のみの通過を許容する赤外線フィルタが設置され、例えば、808nm波長の光のみを通過させる。ラインレーザカメラ23と連携して動作する第1ラインレーザユニット21及び第2ラインレーザユニット22は、赤外レーザ管であり、赤外レーザ光を発光する。認識カメラ31は、RGBカメラであり、RGBカメラの前方には、可視光のみの通過を許容する可視光フィルタが設置されている。理解できるように、ラインレーザカメラ23及び認識カメラ31は、要求を満たす他の構造であってもよく、本発明では、特に具体的に限定されない。
【0076】
幾つかの実施例において、ラインレーザカメラ23と認識カメラ31は、水平方向に並んで設置され、即ち、第1撮像装置と認識カメラ31は、左右に分布し、例えば、ラインレーザカメラ23は、認識カメラ31の左側に位置し、又は、ラインレーザカメラ23は、認識カメラ31の右側に位置する。理解できるように、この場合に、第1ラインレーザユニット21及び第2ラインレーザユニット22は、ラインレーザカメラ23及び認識カメラ31の両側に分布し、即ち、ラインレーザカメラ23及び認識カメラ31は、両側の第1ラインレーザユニット21及び第2ラインレーザユニット22の間に位置する。
【0077】
一方、ラインレーザカメラ23と認識カメラ31は、鉛直方向に並んで設置され、即ち、第1撮像装置と認識カメラ31は、上下に分布し、例えば、ラインレーザカメラ23は、認識カメラ31の上方に位置し、又は、ラインレーザカメラ23は、認識カメラ31の下方に位置する。理解できるように、この場合に、第1ラインレーザユニット21及び第2ラインレーザユニット22は、ラインレーザカメラ23及び認識カメラ31の両側に分布し、即ち、ラインレーザカメラ23及び認識カメラ31は、両側の第1ラインレーザユニット21及び第2ラインレーザユニット22の間に位置する。
【0078】
例示として、自走機器の投影方向(例えば、平面視方向)において、第1ラインレーザユニット21及び第2ラインレーザユニット22から発光されたラインレーザ光の交点Oと前記第1センサPとの連結線OPが前記自走機器の前進方向に平行であるため、ラインレーザカメラ23は、第1センサとして常に前方へ向かって設置されてもよく、第1センサを左右に調整する必要がなく、最大範囲内で第1ラインレーザユニット21及び/又は第2ラインレーザユニット22の光線を検出することを保証可能であり、それによって自走機器が目標物体を検出する信頼性を向上させることができる。
【0079】
幾つかの実施例において、自走機器は、補光ランプ32を更に備え、認識カメラ31が撮影動作を実行するとき、認識カメラ31の撮影ニーズを満たすように、補光ランプ32によって補光を行う。これにより、認識カメラ31が環境画像を鮮明且つ正確にキャプチャでき、目標物体への認識の正確性を向上させる。
【0080】
幾つかの実施例において、自走機器は、更に、補光ランプ32と環境光センサとの両方を備えてもよい。環境光センサは、環境光線の輝度を検出する。環境光線が弱くて認識カメラ31が環境画像を鮮明且つ正確にキャプチャできる要求を満たさない場合、即ち、現在の環境光線が認識カメラ31の露光操作を満たさない場合に、補光ランプ32により補光を行い、認識カメラ31の撮像ニーズを満たすようにする。このように、認識カメラ31が鮮明且つ正確に環境画像をキャプチャでき、目標物体への認識の正確性を向上させる。
【0081】
更に、自走機器の制御システムは、補光ランプ32と環境光センサとに接続され、環境光センサの検出信号に基づいて補光ランプ32の動作状態を制御して、認識カメラ31の露光操作について補光する。例えば、環境光線が暗く、環境光線が不足して認識カメラ31の露光操作要求を満たせないと環境光センサによって検出されたとき、又は、当該環境光線の場合に認識カメラ31により撮影された第2画像を用いて目標物体のタイプを正確且つ鮮明に確認できないとき、例えば、自走機器が地面を清掃する過程において、ベッドの底部等の比較的暗い環境に入り、環境光センサが信号を制御システムに送信し、制御システムは、受信された信号に基づいて、補光ランプ32を制御して動作させ、光の照射を増加させることで、補光後の環境光線が認識カメラ31の撮影ニーズを満たすようにし、それによって認識カメラ31により撮影された比較的鮮明な第2画像に基づいて、目標物体のタイプを正確且つ迅速に確認することができる。理解できるように、環境光センサは、環境光が明るくて認識カメラ31の露光操作の要求を満たすことを検出したとき、信号を制御システムに送信し、制御システムは、受信された信号に基づいて補光ランプ32を制御して動作を停止させ、それによって省エネに有利である。
【0082】
他の実施例において、環境光センサを別途設けることなく環境光に対する輝度検出を実現することができる。例えば、撮影された第2画像に基づいて環境輝度を取得することができる。この場合に、環境輝度センサを別途設置する必要がなく、画像によって提供された情報のみに基づいて環境輝度の状況を取得可能であり、且つ前記環境輝度に基づいて、補光ランプの状態を制御することができる。
【0083】
例示として、第2画像に基づいて目標物体を認識する。補光ランプ32によって撮影された目標物体画像に対して、訓練された機械学習モデル等のニューラルネットワークを介して目標物体画像の特徴ベクトルと辞書データにおける画像の特徴ベクトルとを比較して、両者間の類似度を取得してもよい。
【0084】
幾つかの実施例において、第1画像を収集するとき、ラインレーザ送信機(第1ラインレーザユニット21及び第2ラインレーザユニット22の少なくとも一方)は、第1所定波長のレーザ光を発光する。第2画像を収集するとき、補光ランプ32は、第2所定波長の光を発光する。第1所定波長と第2所定波長は、等しくても等しくなくてもよい。
【0085】
幾つかの実施例において、第1ラインレーザ光と第2ラインレーザ光は、交互に発光される。ここで、第1ラインレーザユニット21と第2ラインレーザユニット22との時間がずれることにより、交互にオンにされたときに発光される第1ラインレーザ光と第2ラインレーザ光とは、重ならない。例えば、第1ラインレーザユニット21と第2ラインレーザユニット22とを時系列に従って交互にオンにする。
【0086】
幾つかの実施例において、ラインレーザカメラ23により収集された背景画像を取得し、背景画像を収集する時に第1所定波長のレーザ光の発射を停止し、第1画像と背景画像とにおける各同じ位置の画素点に対して差分を取って補正レーザ画像を取得し、第1画像収集装置20により複数の時点で収集された第1画像に基づいて、補正レーザ画像を更に取得し、収集時の自走機器の位置に基づいて点群を取得し、ここで、各補正レーザ画像に基づいて、収集時の移動体の位置も考慮して目標物体と第1画像収集装置20との間の距離を取得する。背景画像の収集は、背景ノイズの除去に利用可能であり、ライト光及び強い光の影響を更に低減することができる。
【0087】
自走機器は、画像取得モジュール、測距モジュール、目標認識モジュール及び制御モジュールを更に備える。画像取得モジュールは、第1画像収集装置20及び第2画像収集装置30によって取得された第1画像、第2画像及び背景画像を取得し、測距モジュールは、第1画像に基づいて目標物体と画像収集装置との間の距離情報を取得し、目標認識モジュールは、第2画像に基づいて目標物体を認識し、制御モジュールは、受信された目標認識モジュールの認識結果に基づいて、自走機器の動作を制御する。ここで、制御モジュールは、制御システムの一部に属する。
【0088】
認識結果は、目標物体のタイプ情報を特定したこと、又は、目標物体のタイプ情報を特定することができないことを含む。
【0089】
幾つかの実施例において、タイプ情報と所定タイプ情報とが一致すると制御モジュールによって判断されたとき、自走機器は、目標物体にについて障害物回避を行う。
【0090】
幾つかの実施例において、タイプ情報と所定タイプ情報とが一致すると制御モジュールによって判断されたとき、自走機器は、目標物体について障害物回避を行わない。
【0091】
幾つかの実施例において、制御モジュールが目標物体のタイプ情報を特定できず、且つ、サイズ情報が所定サイズ情報よりも大きいと判断したとき、自走機器は、目標物体について障害物回避を行う。
【0092】
幾つかの実施例において、制御モジュールが目標物体のタイプ情報を特定できず、且つ、サイズ情報が所定サイズ情報よりも小さいと判断したとき、自走機器は、目標物体について障害物回避を行わない。
【0093】
以下では、
図3、
図4A―4D及び
図5を参照しながら、自走機器の障害物回避ポリシーについて詳細に説明する。
図3を参照すると、ステップS301において、自走機器は、第1画像収集装置を介して、赤外光に基づいて目標物体の点群を取得し、ステップS302において、第2画像収集装置を介して、可視光に基づいて目標物体のタイプ情報を認識し、目標物体のタイプと辞書データとを比較して、確認結果を取得してもよく、ステップS3031において、目標物体のタイプが辞書データと一致し、且つ辞書データにおいて「ブラックリスト」に属するとき、自走機器が回避を行う障害物回避ポリシー(障害物回避過程において、点群データも利用し、例えば、障害物の角度、形態を取得し、正確な障害物回避を行い、以下の実施例と組み合わせて説明してもよい)を採用するS305を実行し、ステップS3032において、目標物体のタイプが辞書データと一致し、且つ辞書データにおいて「ホワイトリスト」に属するとき、自走機器が所定の障害物回避ポリシーに従って進行するS306を実行する。
【0094】
ステップS302において、可視光認識により特定結果が得られず、目標物体のタイプを認識できない(即ち、目標物体が一般物体である)とき、ステップS304において、認識された目標物体が比較的に大きい場合に、S307を実行し、自走機器を制御して回避を行う障害物回避ポリシーを実行させてもよく、例えば、当該目標物体に衝突する直前に、進行速度を低下させて目標物体に衝突しないようにし、ステップS304において、認識された目標物体が比較的に小さい場合に、S308を実行し、自走機器を制御して進行ポリシーを実行させてもよく、例えば、当該障害物に衝突する直前に、サイドブラシの回転速度を低下させて、目標物体を飛ばすことを防止する。
【0095】
本発明の1つの実施例は、自走機器の制御方法を提供する。当該制御方法は、
図4Aに示すように、ステップS401~S406を含む。
【0096】
S401では、第1画像収集装置の発光アセンブリを介して赤外信号光を発光する。
【0097】
S402では、前記赤外信号光が目標物体によって反射されて形成された第1画像を第1画像収集装置の第1センサを介して受信する。
【0098】
S403では、第2画像収集装置の第2センサを介して前記目標物体の可視光画像を受信することで第2画像を形成する。
【0099】
S404では、第1画像に基づいて目標物体の距離情報を特定する。
【0100】
S405では、第2画像に基づいて目標物体のタイプ情報を特定する。
【0101】
S406では、距離情報とタイプ情報とのうちの少なくとも一方に基づいて自走機器の行動を制御する。
【0102】
本発明の1つの実施例の自走機器の制御方法では、第1画像収集装置20を介して赤外信号光を受信して第1画像を形成し、第2画像収集装置30を介して可視光を受信して第2画像を形成し、第1画像及び第2画像に基づいて距離情報及びタイプ情報をそれぞれ特定することにより、距離情報とタイプ情報とのうちの少なくとも一方に基づいて自走機器の行動を制御することができるため、自走機器の運転能力が向上し、自走機器の清掃漏れの問題や目標物体と衝突する問題が回避される。
【0103】
説明すべきことは、第1画像収集装置20と第2画像収集装置30が第1画像と第2画像をそれぞれ取得し、即ち、第1画像収集装置20と第2画像収集装置30が独立して撮影することにより、画像を収集する頻度を高めることができ、それによって自走機器の運転反応能力を向上させる。
【0104】
ステップS401において、第1画像収集装置20の発光アセンブリは、少なくとも1つのラインレーザを含み、ここで、第1センサによって前記第1画像を撮影し、前記第1画像は、ラインレーザ光が目標物体で反射された光線情報を含む。ラインレーザの使用により、目標物体の収集範囲を拡大させることができ、高さが相対的に高い目標物体についても測定可能であるため、目標物体の全容を十分に反映することができ、それによって正確な測距データを取得することができる。
【0105】
例えば、2つのラインレーザが更に含まれてもよい。ここで、第1ラインレーザユニット21は、第1ラインレーザ光を発光し、ラインレーザカメラ23は、第1ラインレーザ光が目標物体で反射された光線情報を含む第1ラインレーザ画像を撮影し、第2ラインレーザユニット22は、第2ラインレーザ光を発光し、ラインレーザカメラ23は、第2ラインレーザ光が目標物体で反射された光線情報を含む第2ラインレーザ画像を撮影する。第1ラインレーザユニット21及び第2ラインレーザユニット22は、異なる角度からラインレーザ光を発光し、即ち、ラインレーザカメラ23は、異なる角度から目標物体の情報を取得し、データを充実させ、データの正確性を向上させる。
【0106】
幾つかの実施例において、
図4Bに示すように、第1画像収集装置20は、第1ラインレーザユニット21のみをオンにし、ラインレーザカメラ23による収集によって第1ラインレーザ画像を取得するS11と、第2ラインレーザユニット22のみをオンにし、ラインレーザカメラ23による収集によって第2ラインレーザ画像を取得するS12とのシーケンスで動作する。
【0107】
幾つかの実施例において、
図4Cに示すように、第1画像収集装置20は、まず、第2ラインレーザユニット22のみをオンにし、ラインレーザカメラ23による収集によって第2ラインレーザ画像を取得するS21と、第1ラインレーザユニット21のみをオンにし、ラインレーザカメラ23による収集によって第1ラインレーザ画像を取得するS22とのシーケンスで動作する。
【0108】
図4B、4Cは、第1ラインレーザユニット21と第2ラインレーザユニット22が交互に発光する場合を示し、他の実施例では、第1ラインレーザユニット21と第2ラインレーザユニット22が同時に発光してもよく、ラインレーザカメラ23が1回の撮影によって、第1ラインレーザユニット21と第2ラインレーザユニット22とが目標物体上で反射された光線情報を同時に取得することができる。
【0109】
一実施例において、自走機器の制御方法は、ラインレーザカメラ23が背景画像を受信することを更に含み、背景画像は、第1ラインレーザ光及び第2ラインレーザ光が目標物体で反射された光線を含まない。例えば、
図4Dに示すように、S33において、全てのラインレーザをオフにしたとき、ラインレーザカメラ23は、背景画像を収集する。背景画像は、背景ノイズを除去するために、S11、S12で得られた第1ラインレーザ画像及び第2ラインレーザ画像とともに演算されてもよい。背景画像は、背景ノイズを除去するために、S21、S22で得られた第2ラインレーザ画像及び第1ラインレーザ画像とともに演算されてもよい。例えば、第1ラインレーザ画像における画素点と背景画像における対応する位置の画素点との差分を取ることにより、補正レーザ画像を取得し、その後、補正レーザ画像に基づいて目標物体と前記撮像装置との間の距離を取得することができ、測定の正確性を向上させることができる。
【0110】
幾つかの実施例において、S33は、S11及びS12の間で実行されてもよく、S11の前に実行され又はS12の後に実行されてもよい。同様に、S33は、S21及びS22の間で実行されてもよいし、S21の前に実行され又はS22の後に実行されてもよい。
【0111】
例示として、第1ラインレーザユニット21及び第2ラインレーザユニット22を同時にオンにして収集によって第1ラインレーザ画像を取得する前又は後に、第1ラインレーザユニット21又は第2ラインレーザユニット22をオフ状態に維持して、収集により背景画像を取得し、背景画像と第1ラインレーザ画像とを演算して、背景ノイズを除去してもよい。
【0112】
一実施例において、第2画像収集装置30は、第2センサを含み、例えば、第2センサは、少なくとも1つの認識カメラ31であり、少なくとも1つの認識カメラ31により目標物体の可視光画像を撮影することで第2画像を形成し、第2画像は、目標物体で反射された可視光の光線情報を含む。認識カメラ31の設置により、独立して第2画像を取得することを保証することができ、第1画像収集装置と第2画像収集装置は、同時に動作して、画像収集の頻度を向上させることができる。また、可視光画像は、色情報を含むことができるため、目標物体のより多くの詳細データを提供することができ、可視光画像によって形成された第2画像を認識することで、認識の効果を向上させることができる。
【0113】
1つの実施例において、自走機器が光線の暗い位置に走行すると、この時に取得された第2画像品質が低下するため、第2画像収集装置30には、更に補光ランプ32が設置されてもよい。少なくとも一部の補光ランプ32から発光された可視光は、目標物体によって反射されて認識カメラ31に進入する。補光ランプ32の設置により、環境光線の輝度を改善可能であり、それによって認識カメラ31によって収集された第2画像の品質を高め、更に第2画像を認識する効果を向上させる。
【0114】
一実施例において、環境輝度に基づいて、補光ランプ32をオン状態に制御する。異なる環境輝度について異なる補光状態を提供することにより、第2画像の収集品質を高めることができ、それによって認識の正確度を向上させることができる。
【0115】
一実施例において、環境輝度センサを設置して環境輝度を取得する場合に、前記環境輝度センサを介して環境輝度を取得し、前記環境輝度に基づいて補光ランプの状態を制御してもよい。
【0116】
一実施例において、第1画像に基づいて、第1画像収集装置20に対する目標物体のカメラ三次元座標情報を特定し、カメラ三次元座標情報に基づいて、目標物体のワールド三次元座標情報を特定する。
【0117】
ここで、カメラ三次元座標の原点は、第1画像収集装置20の光心であってもよく、ワールド座標系の原点は、ロボットのベース又はアクチュエータの末端に設定されてもよく、実行機構は、清掃システムであってもよい。しかし、カメラ三次元座標及びワールド三次元座標の設定について、本発明ではこれに限定されない。
【0118】
例えば、自走機器が座標Aにおいて、この時にラインレーザ光が目標物体に照射された点を測距し、これらの点のSLAM三次元座標を算出し、自走機器が移動又は回転した後に座標がBである場合、この目標物体にもラインレーザ光が当たった場合、測距を行い、目標物体上の他の幾つかの点のSLAM三次元座標を算出することができる。自走機器が移動し続けることにより、目標物体の点群を復元することができる。この点群は、基本的に目標物体の具体的なサイズ、形態及び位置を表すことができるため、障害物回避ルールを作成する際により正確であり、且つ自走機器が正確に障害物回避を実現することを保証することができる。
【0119】
選択可能なことに、単眼測距によりSLAM座標を推定し、上述したラインレーザ光の点群情報も利用することにより、目標物体の点群を復元し、より正確な障害物回避を行い、点群データにより目標物体の三次元モデルを構築し、実際により正確な目標物体の具体的な寸法、形態及び位置を取得する。
【0120】
一実施例において、目標物体の姿勢情報とは、障害物の輪郭情報及び占有位置を取得することを指す。例えば、所定環境空間内で1つの物体の周方向外輪郭を特定することができ、この時に構築された周方向外輪郭は、目標物体の姿勢情報であると考えられ、例えば、目標物体が方形のゴミ箱であれば、環境空間内で東、西、南、北の方位をカスタマイズした後、目標物体全体がどの方向に偏っているかを特定することができる。
【0121】
一実施例において、第2画像に基づいて、目標物体のタイプ情報を特定することは、ニューラルネットワークを利用して第2画像を認識することで目標物体のタイプを特定することを含む。
【0122】
一実施例において、距離情報及びタイプ情報のうちの少なくとも一方に基づいて自走機器の行動を制御することは、タイプ情報に基づいて、目標物体と辞書データとの関係を特定して確認結果を取得することと、距離情報に基づいて目標物体の姿勢を特定することと、確認結果及び/又は目標物体の姿勢に基づいて、自走機器を制御して走行ポリシーを実行させることと、を含む。
【0123】
自走機器の障害物回避ポリシーを詳細に説明するために、引き続き
図3を参照し、自走機器から取得された第2画像に基づいて目標物体のタイプ情報を取得し、タイプ情報が所定タイプ情報(即ち、辞書データ)に一致すると判断されたときに、所定タイプ情報がブラックリストであるかホワイトリストであるかを考慮する必要があり、所定タイプ情報がブラックリストであるときに、自走機器が目標物体について障害物回避(即ち、走行ポリシーが障害物回避を行うための各種のポリシーである)を行い、即ち、収集された目標物体のタイプ情報が所定タイプ情報に属するときに、自走機器が目標物体について障害物回避を行う必要があることを示し、これにより、自走機器の障害物回避能力を向上させる。
【0124】
理解できるように、所定タイプ情報は、1つのタイプグループに属し、即ち、複数のタイプの情報を含んでもよく、例示として、タイプグループには、スリッパ、織物(靴下)、うんち、データ線、ベース及び椅子のうちの少なくとも1つが含まれる。
【0125】
例えば、第2画像のタイプ情報に基づいて、目標物体と辞書データとの関係を特定した後で得られた確認結果は、目標物体が辞書データと一致することであり、自走機器の前方にある目標物体がデータ線であると認識されたと仮定すると、データ線が「ブラックリスト」に位置すると、自走機器が回避する必要がある物体である。そうすると、第1画像収集装置により得られた目標物体の点群データも考慮する必要があり、データ線の位置、角度及び延在方向等の正確な情報を取得することができ、自走機器がデータ線に近づくと、これを精確に回避することができるため、自走機器がデータ線に巻き付けられることで移動不可能になることを回避しつつ、データ線の周囲を最大範囲で清掃する。
【0126】
前記データ線に対する回避ポリシーは、自走機器が回避する時の走行経路だけでなく、目標物体がデータ線であることを発見した後の、自走機器の速度制御も含んでもよい。例えば、データ線を発見した後、自走機器とデータ線との距離を読み取ることにより、距離が第1所定値を超えたときに、まず現在速度のままで移動し、距離が第1所定値以下であるときに、自走機器を制御して減速させ、自走機器が走行を継続し、距離が第2所定値以下になると、回避用の走行経路を実行し始める。自走機器とデータ線との間の距離は、第1画像収集装置によって取得され、取得方法は、前述のとおりであり、ここでは繰り返し説明しない。
【0127】
例示として、自走機器が回避する時の走行経路は、データ線等の目標物体に追従する正確な形状を含んでもよく、自走機器の縁からデータ線上の各点までの距離が一定値であることを保持したり、データ線の延在方向の2つの端点の連結線を特定し、連結線と一定距離を保持し、連結線と平行な方向に沿って走行すること等を含んでもよい。
【0128】
前文は、データ線を例として自走機器の障害物回避ポリシーを説明したが、他の実施形態では、例えば、自走機器の前方の目標物体がうんちであることを認識し、その際、うんちが「ブラックリスト」にあると、自走機器が回避する必要がある物体であることを認識し、うんちの特殊性を考慮し、一旦触れる又は衝突すると、自走機器が全室範囲内で塗ることになり、ユーザの体験を大幅に悪化させるため、自走機器による当該目標物体に対する障害物回避ポリシーを考慮するとき、第1画像収集装置により得られた目標物体の点群データも利用し、うんちの位置、角度等の正確な情報を取得することができ、自走機器がうんちに近づくと、直ちにこれを正確に回避することができる。
【0129】
うんちのような特殊な目標物体について、大きい第1所定値を選択してもよい。このように、障害物回避ポリシーにおいて早期に減速することを確保する。第2所定値を増大させることにより、自走機器とうんちとの間に十分な距離を持たせ、早まって回避することで自走機器が当該目標物体とは何の接触もないことを確保する。
【0130】
前文では、目標物体が辞書データにおける「ブラックリスト」に属するときの、自走機器の障害物回避ポリシーを例示的に説明したが、以下では、引き続き
図3を参照して自走機器による、目標物体が辞書データにおける「ホワイトリスト」に属する場合の障害物回避ポリシーを説明する。
【0131】
例えば、ホワイトリストには、紙粉、コーヒー豆、おにぎり等の目標物体が含まれ、「ホワイトリスト」には、回避する必要がない物体が列挙されている。特定結果が前記辞書データ、例えば紙粉に属すると、前記自走機器が所定回避ポリシーに従って引き続き前進するように制御する。一実施例において、次に、前記自走機器の距離情報とタイプ情報と以外の他のセンサ情報、例えば、bumperセンサ及び崖センサに基づいて、引き続き前進する。このように、自走機器による目標物体の清掃を確保することができ、それによって地面を綺麗にして、清掃漏れの発生を防止することができる。
【0132】
回避する必要のない目標物体が全て「ホワイトリスト」に列挙されている場合、確認結果が前記辞書データに属さないホワイトリストであると、例えば、確認結果がスリッパであるが、スリッパが「ホワイトリスト」に属さないと、前記自走機器を制御して前記目標物体を回避させ、回避過程において目標物体の点群データも利用する必要があり、自走機器を制御して障害物回避を実行させるポリシーは、前述したとおりであり、ここでは繰り返し説明しない。
【0133】
前文は、目標物体が辞書データにおける「ブラックリスト」又は「ホワイトリスト」に属するときの、自走機器の障害物回避ポリシーをそれぞれ例示的に説明した。以下では、
図3及び
図5を参照して、目標物体のタイプ情報が返信されなかった場合について説明を続ける。
【0134】
一実施例において、確認結果及び距離情報のうちの少なくとも一方に基づいて、自走機器を制御して目標物体について障害物回避ポリシーを実行させ、確認結果に目標物体のタイプが含まれていない場合に、距離情報に基づいて、自走機器を制御して目標物体について障害物回避ポリシーを実行させる。即ち、目標物体のタイプを認識できないときに、距離情報によって障害物回避ポリシーを特定する必要がある。これにより、自走機器が如何なる類似する目標物体に直面しても障害物回避ポリシーを正確且つタイムリーに特定することができる。
【0135】
更に、障害物回避は、距離情報に基づいて、目標物体との誤衝突が回避されるように、自走機器の走行速度を低減し、又はサイドブラシアセンブリの速度を低減する。このように、自走機器が安全且つ確実に障害物回避を実現することを確保する。
【0136】
上述した方法と類似し、制御方法は、S501及びS503を含む。
【0137】
S501では、目標物体の距離情報及びタイプ情報を取得する。
【0138】
S503では、タイプ情報に基づいて目標物体のタイプの確認結果を特定し、
確認結果が返信されなかったとき、確認結果が目標物体のタイプを含まない場合に、距離情報に基づいて、自走機器を制御して目標物体について障害物回避ポリシーを実行させる。
【0139】
本発明の1つの実施例の自走機器の制御方法では、目標物体の距離情報及びタイプ情報を取得し、目標物体のタイプを特定できないときに、自走機器は、前方の目標物体が何であるかを認識できないため、距離情報に基づいて、自走機器を制御して目標物体について障害物回避ポリシーを実行させる。このように、第2画像収集装置が目標物体タイプを認識できていない場合にも障害物回避ポリシーを実行可能であることが保証されるため、自走機器の障害物回避能力が向上可能である。
【0140】
説明すべきことは、S501において、目標物体と自走機器画像収集装置との間の距離情報を取得することは、第1画像に基づいて特定され、目標物体のタイプ情報は、第2画像に基づいて特定され、第1画像と第2画像は、第1画像収集装置20と第2画像収集装置30によってそれぞれ取得される。第1画像と第2画像の取得方法及び関連する制御方法は、ここで繰り返し説明せず、上記実施例を参照可能である。
【0141】
一実施例において、S503において、距離情報に基づいて、自走機器を制御して目標物体について障害物回避ポリシーを実行させることは、距離情報に基づいて目標物体の大きさと所定物体サイズとの比較関係を特定することと、比較関係に基づいて、自走機器を制御して目標物体について障害物回避ポリシーを実行させることとを含む。即ち、目標物体のタイプを特定できないときに、目標物体の大きさによって障害物回避ポリシーの実行を決定する必要がある。
【0142】
S503において、目標物体の大きさが所定物体サイズよりも大きい場合、障害物回避ポリシーは、自走機器が目標物体を回避する障害物回避ポリシーである。目標物体の大きさが所定物体サイズ以下である場合、自走機器を制御して慎重な障害物回避ポリシーを実行させ、目標物体に近づくと、自走機器のサイドブラシの速度を低下させ、サイドブラシがターゲット物体を飛ぶことを防止する。
【0143】
例示として、目標物体の大きさは、目標物体の高さ、長さ及び/又は幅を含んでもよい。例えば、障害物回避ポリシーは、高さ、長さ及び幅のうちの1つに基づいて特定されてもよい。
【0144】
例示として、目標物体の高さのみに基づいて障害物回避ポリシーを特定する。目標物体の高さが自走機器の乗り越え高さよりも大きい場合に、目標物体を回避するように自走機器が回避を行う障害物回避ポリシーを実行すると特定可能である。同様に、目標物体の長さ又は幅に基づいて障害物回避ポリシーを特定してもよい。目標物体の長さ又は幅が大きい場合、自走機器が清掃できなかったり、清掃後に自走機器に損傷を与えたりすることが回避されるように、自走機器は、回避を行ってもよい。ここで、例えば、所定物体サイズ情報は、固定値であってもよい。
【0145】
或いは、高さ、長さ及び幅のうちの2つに基づいて障害物回避ポリシーを特定してもよい。例えば、長さ・幅閾値をa*bcmに設定し、目標物体の長さ寸法が当該閾値よりも小さい場合、回避を行わない回避ポリシーを実行し、目標物体のサイズが当該閾値よりも大きい場合にこそ、回避を行う回避ポリシーを実行する。
【0146】
或いは、高さ、長さ及び幅を総合的に考慮して障害物回避ポリシーを特定する。例えば、目標物体の高さが高いが、幅及び長さがいずれも小さい場合に、自走機器が高速で移動することによって目標物体が傾倒することを回避するために、自走機器の移動速度を低下させ、且つ自走機器が一定位置に移動した後、自走機器を後退移動又はカーブ移動等させることにより、障害物回避を実現することができる。或いは、目標物体の高さが相対的に低いが、幅及び長さがいずれも大きいと特定された場合に、自走機器を目標物体に接触するまで高速で移動させ、目標物体の縁に沿って移動させてもよい。このように、最大範囲で清掃することができる。
【0147】
自走機器が回避を行う障害物回避ポリシーを実行するとき、自走機器に設置された画像収集装置により複数の時点で収集された第1画像に基づいて、収集時における自走機器の位置も考慮して目標物体の点群を取得し、点群に基づいて障害物回避ルールを決定する。
【0148】
一実施例において、点群の取得過程は、自走機器に設置された画像収集装置により複数の時点で収集された第1画像に基づいて、収集時における移動装置の位置も考慮し、目標物体の点群を取得し、点群をクラスタリングし、クラスタリング結果を取得することを含み、障害物回避ルールは、クラスタリング結果に基づいて決定される。
【0149】
ここで、目標物体の点群を取得すると、目標物体の各参照点の3D座標データを特定することができる。ここで、参照点は、目標物体において距離を測定できる点を指し、目標物体における境界点、特徴点等を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0150】
例示として、目標物体の座標データが3D座標であれば、各参照点の3D座標データを2D座標データに変換することができる。3D点群データを2D座標データに変換することにより、データ処理量を効果的に低減し、データ処理効率を向上させることができる。各参照点の2D座標データをクラスタリングし、隣接参照点との座標データ距離が第1所定値よりも小さい全ての点を1つの領域とし、各領域の寸法をそれぞれ判断し、例えば、寸法が第2所定値以上であると、有効分析範囲内に目標物体が存在することが確認され、自走機器は、対応する目標物体を回避するように、対応する障害物回避ポリシーを作成する必要がある。
【0151】
目標物体が複数の物体の組み合わせである可能性があり、即ち、一定の領域において、第1画像が複数の物体のサイズを同時に収集し、複数の物体に対して点群構築を行った場合を考慮すると、点群をクラスタリングし、クラスタリング後のサイズが所定閾値を超えた物体に対して回避を行う障害物回避ポリシーを実行し、所定閾値を超えていない物体に対して慎重な障害物回避ポリシーを実行し、通常の清掃作業を行うことができ、即ち、回避ポリシーを更に細分化する。
【0152】
ここで、障害物回避ポリシーは、走行経路だけでなく、自走機器の他の制御、例えば速度制御、サイドブラシ制御等を含んでもよい。
【0153】
一実施例において、目標物体の大きさが所定物体サイズよりも大きい場合に、自走機器が目標物体に接近するように制御する際に、走行速度を低減する。即ち、目標物体との衝突を防止する。
【0154】
引き続き
図3を参照すると、可視光から取得されたタイプ情報に基づいて確認結果を取得するステップS302と、ブラックリストに属するか否かを判断するステップS3031と、ホワイトリストに属するか否かを判断するステップS3032とは、別々で設定される。別の実施例において、ステップS302及びステップS3031は、1つのステップに統合して実行されてもよい。例えば、辞書データにおいてブラックリストであり、スリッパ、織物(靴下)、うんち、データ線、ベース及び椅子を含む。自走機器によって撮影された第2画像をブラックリスト中の各物体と比較し、第2画像にブラックリスト中の物体が含まれているか否かをそのまま確認結果として取得し、第2画像にスリッパが含まれていると仮定すると、当該スリッパを含む第2画像に基づいて、ブラックリストに属するという確認結果を直接得て、ステップS305を引き続き実行する。同様に、S302とS3032を1つのステップに統合して実行し、目標物体がホワイトリストに属すると判断された場合に、ステップS306を引き続き実行してもよい。
【0155】
例示として、ステップS302とステップS3031とが1つのステップに統合された後、目標物体がブラックリストに属さないことが確認結果によって示された場合に、S306を実行するかそれともS304を実行するかを選択してもよい。例えば、第2画像にブラックリスト中の物体が含まれていなければ、S306の実行を選択し、前記自走機器の距離情報とタイプ情報と以外の他のセンサ情報、例えば、bumperセンサ及び崖センサに基づいて、引き続き前進し、又はS304の実行を選択し、一般物体のロジックに従って目標物体を処理し、S304及び後続のS307、S308は、前述のとおりであり、ここでは繰り返し説明しない。同様に、ステップS302とステップS3032が1つのステップに統合された後、目標物体がホワイトリストに属さないことが確認結果によって示された場合に、S305の実行を選択してもよい。例えば、第2画像にホワイトリスト中の物体が含まれていなければ、S305の実行を選択してもよく、点群データも利用して障害物回避ポリシーを実行し、S308は、前述のとおりであり、ここでは繰り返し説明しない。
【0156】
理解できるように、
図3において、ステップS301がステップS302の上方にあるが、これは、ステップS301が必ずステップS302の前に実行されることを意味するものではなく、ステップS301とステップS302とが同時に実行されてもよく、ステップS301がステップS302の後で実行されてもよい。
【0157】
例示として、ステップS301とステップS302は、独立して実行され、両者は、特定の前後順を有しない。
【0158】
本発明は、コンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を更に提供し、当該プログラムがプロセッサによって実行されると、上記自走機器の制御方法は、実施される。
【0159】
幾つかの可能な実施形態において、本発明の各側面は、プログラムコードを含むプログラム製品の形態として実現されてもよい。前記プログラム製品が端末機器において実行されると、前記プログラムコードは、本明細書に記載の自走機器の制御方法部分に記述された本発明の様々な例示的な実施形態のステップを前記端末機器に実行させるために用いられる。
【0160】
図6に示すように、本発明の実施形態に係る上記方法を実現するためのプログラム製品300は、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD―ROM)を採用し且つプログラムコードを含み、端末機器、例えばパーソナルコンピュータ上で実行することができる。しかし、本発明のプログラム製品は、これに限定されず、本ファイルにおいて、可読記憶媒体は、プログラムを含む又は記憶する如何なる有形の媒体であってもよく、当該プログラムは、指令実行システム、装置若しくはデバイスによって使用され、又はそれと組み合わせて使用されることが可能である。
【0161】
前記プログラム製品は、1つ又は複数の可読媒体の任意の組み合わせを採用してもよい。可読媒体は、可読信号媒体又は可読記憶媒体であってもよい。可読記憶媒体は、例えば、電気、磁気、光、電磁、赤外線、或いは半導体のシステム、装置やデバイス、又は以上の任意の組み合わせであってもよいが、それらに限定されない。可読記憶媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)は、1つ又は複数の導線を有する電気的接続、ポータブルディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD―ROM)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又は上記任意の適切な組み合わせを含む。
【0162】
前記コンピュータ可読記憶媒体は、ベースバンドにおいて又は搬送波の一部として伝搬されるデータ信号を含んでもよく、可読プログラムコードが付加されている。このように伝播するデータ信号は、様々な形態を採用可能であり、電磁信号、光信号又は上記任意の適切な組み合わせを含むが、それらに限定されない。可読記憶媒体は、可読記憶媒体以外の任意の可読媒体であってもよく、当該可読媒体は、指令実行システム、装置又はデバイスによって使用される又はそれと組み合わせて使用されるプログラムを送信、伝播又は伝送することができる。可読記憶媒体に含まれるプログラムコードは、任意の適切な媒体で伝送されてもよく、無線、有線、光ケーブル、RF等、又は上記任意の適切な組み合わせを含むが、それらに限定されない。
【0163】
本発明の動作を実行するためのプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組合せで作成されてもよい。前記プログラミング言語は、Java(登録商標)、C++等のオブジェクト指向プログラミング言語を含み、「C」言語又は類似するプログラミング言語等の伝統的なプロセス・プログラミング言語も含む。プログラムコードは、完全にユーザ計算機器で実行されてもよいし、部分的にユーザ機器上で実行されてもよいし、独立したソフトウェアパッケージとして実行されてもよいし、部分的にユーザ計算機器で実行され且つ部分的にリモート計算機器で実行されてもよいし、又は完全にリモート計算機器又はサーバで実行されてもよい。リモート計算機器に係る場合に、リモート計算機器は、ローカルエリアネットワーク(LAN)又は広域ネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを介してユーザ計算機器に接続されてもよく、又は、外部計算機器(例えば、インターネットサービスプロバイダを利用してインターネットを介して接続される)に接続されてもよい。
【0164】
本発明は、電子機器を更に提供する。当該電子機器は、プロセッサと、プロセッサの実行可能な指令を記憶するためのメモリとを備え、プロセッサは、実行可能な指令を実行することにより、上記自走機器の制御方法を実行するように構成される。
【0165】
当業者は、本発明の各側面がシステム、方法又はプログラム製品として実現されてもよいことを理解できる。したがって、本発明の各態様は、完全なハードウェア実施形態、完全なソフトウェア実施形態(ファームウェア、マイクロコード等を含む)、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせの実施形態、ここでは、「回路」、「モジュール」又は「システム」と総称され得る。
【0166】
以下では、
図7を参照しながら、本発明の一実施形態に係る電子機器600を説明する。
図7に示す電子機器600は、単に一例であり、本発明の実施例の機能及び使用範囲に何の制限も与えない。
【0167】
図7に示すように、電子機器600は、汎用計算機器として表現される。電子機器600のアセンブリは、少なくとも1つの処理手段610、少なくとも1つの記憶手段620、異なるシステムアセンブリ(記憶手段620及び処理手段610を含む)を接続するバス630、表示手段640等を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0168】
前記記憶手段は、プログラムコードを記憶しており、前記プログラムコードは、前記処理手段610によって実行されてもよく、それにより、前記処理手段610は、本明細書に記載の自走機器の制御方法部分に記述された本発明の様々な例示的な実施形態に係るステップを実行する。
【0169】
前記記憶手段620は、ランダムアクセス記憶手段(RAM)6201及び/又はキャッシュ記憶手段6202等の揮発性記憶手段形式の可読媒体を含んでもよく、読み出し専用メモリ手段(ROM)6203を更に含んでもよい。
【0170】
前記記憶手段620は、1群(少なくとも1つ)のプログラムモジュール6205を有するプログラム/ユーティリティ6204を更に含んでもよく、このようなプログラムモジュール6205は、オペレーティングシステム、1つ又は複数のアプリケーションプログラム、他のプログラムモジュール及びプログラムデータを含むが、それらに限定されない。これらの例示の各々又はある組み合わせには、ネットワーク環境の実現形態が含まれてもよい。
【0171】
バス630は、メモリ手段バス又はメモリ手段制御システム、周辺バス、グラフィックス加速ポート、処理手段、又は複数のバス構造のうちの任意のバス構造を使用するローカルバスを含む、幾つかのバス構造を示すバスのうちの1つ又は複数であってもよい。
【0172】
電子機器600は、1つ又は複数の外部機器700(例えば、キーボード、ポインティングデバイス、ブルートゥース機器等)と通信してもよく、ユーザが当該電子機器600とインタラクションすることができる1つ又は複数の機器と通信してもよく、及び/又は、当該電子機器600が1つ又は複数の他の計算機器と通信可能な任意の機器(例えば、ルータ、モデム等)と通信してもよい。このような通信は、入力/出力インターフェース650を介して行うことができる。また、電子機器600は、ネットワークアダプタ660を介して1つ又は複数のネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)及び/又は公衆ネットワーク、例えばインターネット)と通信することもできる。ネットワークアダプタ660は、バス630を介して電子機器600の他のモジュールと通信することができる。なお、図示されていないが、電子機器600と組み合わせて他のハードウェア及び/又はソフトウェアモジュールを用いてもよい。当該他のハードウェア及び/又はソフトウェアモジュールは、マイクロコード、デバイスドライバ、冗長処理手段、外部ディスクドライブアレイ、RAIDシステム、テープドライブ及びデータバックアップストレージシステム等を含むが、それらに限定されない。
【0173】
以上の実施形態の説明により、当業者であれば理解できるように、ここに記載された例示的な実施形態は、ソフトウェアによって実現されてもよく、ソフトウェアプラス必要なハードウェアによって実現されてもよい。したがって、本発明の実施形態に係る技術案は、ソフトウェア製品の形態で具現化されてもよく、当該ソフトウェア製品は、1つの不揮発性記憶媒体(CD―ROM、Uディスク、ポータブルハードディスク等であってもよい)又はネットワーク上に記憶されてもよく、1つの計算機器(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイス等であってもよい)が本発明の実施形態に係る上記自走機器の制御方法を実行するように、幾つかの指令を含む。
【0174】
当業者は、明細書を考慮してここで開示された内容を実践した後、本発明の他の実施案を容易に想到し得る。本発明は、本発明の如何なる変形、用途又は適応的変化もカバーすることを意図する。これらの変形、用途又は適応的変化は、本発明の一般的な原理に従い、本発明に開示されていない当分野における公知常識或いは慣用技術手段を含む。明細書及び例示的な実施形態は、単に例示と見なされ、本発明の真の範囲及び要旨は、請求項から与えられる。
【0175】
理解できるように、本発明は、上述され且つ図面に示された精確な構造に限定されず、その範囲を逸脱しない範囲で各種の変更や改良を行うことが可能である。本発明の範囲は、添付する請求項のみで限定される。
【符号の説明】
【0176】
10 ロボット本体
20 第1画像収集装置
21 第1ラインレーザユニット
22 第2ラインレーザユニット
23 ラインレーザカメラ
30 第2画像収集装置
31 認識カメラ
32 補光ランプ
300 プログラム製品
600 電子機器
610 処理手段
620 記憶手段
6201 ランダムアクセス記憶手段(RAM)
6202 キャッシュ記憶手段
6203 読み出し専用メモリ手段(ROM)
6204 プログラム/ユーティリティ
6205 プログラムモジュール
630 バス
640 表示手段
650 入力/出力(I/O)インターフェース
660 ネットワークアダプタ
700 外部機器
【国際調査報告】