IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ インサイト・コーポレイションの特許一覧

特表2024-522189FGFR阻害剤としての三環式ヘテロ環
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-11
(54)【発明の名称】FGFR阻害剤としての三環式ヘテロ環
(51)【国際特許分類】
   C07D 471/14 20060101AFI20240604BHJP
   C07D 519/00 20060101ALI20240604BHJP
   A61K 31/4375 20060101ALI20240604BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20240604BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240604BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240604BHJP
   A61P 13/10 20060101ALI20240604BHJP
   A61P 15/00 20060101ALI20240604BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20240604BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20240604BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20240604BHJP
   A61P 1/02 20060101ALI20240604BHJP
   A61P 11/02 20060101ALI20240604BHJP
   A61P 11/04 20060101ALI20240604BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20240604BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20240604BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20240604BHJP
   A61P 1/18 20060101ALI20240604BHJP
   A61P 13/08 20060101ALI20240604BHJP
   A61P 21/00 20060101ALI20240604BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20240604BHJP
   A61P 19/08 20060101ALI20240604BHJP
   A61P 5/06 20060101ALI20240604BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20240604BHJP
   A61K 31/444 20060101ALI20240604BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20240604BHJP
   A61K 31/541 20060101ALI20240604BHJP
   A61K 31/496 20060101ALI20240604BHJP
   A61K 31/4545 20060101ALI20240604BHJP
   C12N 9/99 20060101ALI20240604BHJP
   C12N 5/09 20100101ALN20240604BHJP
【FI】
C07D471/14 102
C07D471/14 CSP
C07D519/00 301
C07D519/00 311
A61K31/4375 ZNA
A61K45/00
A61P35/00
A61P43/00 105
A61P13/10
A61P15/00
A61P1/16
A61P1/04
A61P25/00
A61P1/02
A61P11/02
A61P11/04
A61P13/12
A61P11/00
A61P17/00
A61P1/18
A61P13/08
A61P21/00
A61P35/02
A61P19/08
A61P5/06
A61K31/5377
A61K31/444
A61K31/506
A61K31/541
A61K31/496
A61K31/4545
C12N9/99
C12N5/09
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575893
(86)(22)【出願日】2022-06-08
(85)【翻訳文提出日】2024-02-07
(86)【国際出願番号】 US2022032604
(87)【国際公開番号】W WO2022261160
(87)【国際公開日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】63/208,664
(32)【優先日】2021-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】505193450
【氏名又は名称】インサイト・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】INCYTE CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100156144
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 康
(72)【発明者】
【氏名】リィ,シン
(72)【発明者】
【氏名】スタイデューハー,エバン
(72)【発明者】
【氏名】スワイカ,ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ヴェチョルキン,オレグ
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ,ウェンチン
【テーマコード(参考)】
4B065
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4B065AA93X
4B065AC12
4B065AC20
4B065BB13
4B065BC12
4C084AA19
4C084NA05
4C084ZB212
4C084ZB261
4C084ZC412
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086CB09
4C086CB22
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA01
4C086ZA34
4C086ZA59
4C086ZA66
4C086ZA67
4C086ZA75
4C086ZA81
4C086ZA89
4C086ZA94
4C086ZA96
4C086ZB21
4C086ZB26
4C086ZB27
4C086ZC04
4C086ZC20
(57)【要約】
本開示は、FGFR酵素の阻害剤であり、FGFR関連疾患(がんなど)の治療に有用な三環式ヘテロ環及びその医薬組成物に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】
の化合物またはその医薬的に許容可能な塩であって、式中、
が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa1、SRa1、C(O)Rb1、C(O)NRc1d1、C(O)ORa1、OC(O)Rb1、OC(O)NRc1d1、NRc1d1、NRc1C(O)Rb1、NRc1C(O)ORa1、NRc1C(O)NRc1d1、C(=NRe1)Rb1、C(=NORa1)Rb1、C(=NRe1)NRc1d1、NRc1C(=NRe1)NRc1d1、NRc1S(O)Rb1、NRc1S(O)b1、NRc1S(O)NRc1d1、S(O)Rb1、S(O)NRc1d1、S(O)b1、及びS(O)NRc1d1から選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンがそれぞれ、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa2、SRa2、C(O)Rb2、C(O)NRc2d2、C(O)ORa2、OC(O)Rb2、OC(O)NRc2d2、NRc2d2、NRc2C(O)Rb2、NRc2C(O)ORa2、NRc2C(O)NRc2d2、C(=NRe2)Rb2、C(=NORa2)Rb2、C(=NRe2)NRc2d2、NRc2C(=NRe2)NRc2d2、NRc2S(O)Rb2、NRc2S(O)b2、NRc2S(O)NRc2d2、S(O)Rb2、S(O)NRc2d2、S(O)b2、及びS(O)NRc2d2から選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンがそれぞれ、R20から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa3、SRa3、C(O)Rb3、C(O)NRc3d3、C(O)ORa3、OC(O)Rb3、OC(O)NRc3d3、NRc3d3、NRc3C(O)Rb3、NRc3C(O)ORa3、NRc3C(O)NRc3d3、C(=NRe3)Rb3、C(=NORa3)Rb3、C(=NRe3)NRc3d3、NRc3C(=NRe3)NRc3d3、NRc3S(O)Rb3、NRc3S(O)b3、NRc3S(O)NRc3d3、S(O)Rb3、S(O)NRc3d3、S(O)b3、及びS(O)NRc3d3から選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンがそれぞれ、R30から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)ORa4、NRc4C(O)NRc4d4、C(=NRe4)Rb4、C(=NORa4)Rb4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、NRc4S(O)Rb4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンがそれぞれ、R40から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa5、SRa5、C(O)Rb5、C(O)NRc5d5、C(O)ORa5、OC(O)Rb5、OC(O)NRc5d5、NRc5d5、NRc5C(O)Rb5、NRc5C(O)ORa5、NRc5C(O)NRc5d5、C(=NRe5)Rb5、C(=NORa5)Rb5、C(=NRe5)NRc5d5、NRc5C(=NRe5)NRc5d5、NRc5S(O)Rb5、NRc5S(O)b5、NRc5S(O)NRc5d5、S(O)Rb5、S(O)NRc5d5、S(O)b5、及びS(O)NRc5d5から選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンがそれぞれ、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
Zが、NまたはCRであり、
が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)ORa6、NRc6C(O)NRc6d6、C(=NRe6)Rb6、C(=NORa6)Rb6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、NRc6S(O)Rb6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、及びS(O)NRc6d6から選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンがそれぞれ、R60から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R10が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa10、SRa10、C(O)Rb10、C(O)NRc10d10、C(O)ORa10、OC(O)Rb10、OC(O)NRc10d10、NRc10d10、NRc10C(O)Rb10、NRc10C(O)ORa10、NRc10C(O)NRc10d10、C(=NRe10)Rb10、C(=NORa10)Rb10、C(=NRe10)NRc10d10、NRc10C(=NRe10)NRc10d10、NRc10S(O)Rb10、NRc10S(O)b10、NRc10S(O)NRc10d10、S(O)Rb10、S(O)NRc10d10、S(O)b10、及びS(O)NRc10d10から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンがそれぞれ、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R11が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、ORa11、SRa11、C(O)Rb11、C(O)NRc11d11、C(O)ORa11、NRc11d11、NRc11C(O)Rb11、NRc11C(O)ORa11、NRc11C(O)NRc11d11、NRc11S(O)Rb11、NRc11S(O)b11、NRc11S(O)NRc11d11、S(O)Rb11、S(O)NRc11d11、S(O)b11、及びS(O)NRc11d11から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンがそれぞれ、R12から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R12が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、ハロ、D、CN、ORa12、SRa12、C(O)Rb12、C(O)NRc12d12、C(O)ORa12、NRc12d12、NRc12C(O)Rb12、NRc12C(O)ORa12、NRc12C(O)NRc12d12、NRc12S(O)Rb12、NRc12S(O)b12、NRc12S(O)NRc12d12、S(O)Rb12、S(O)NRc12d12、S(O)b12、及びS(O)NRc12d12から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルがそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R20が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa20、SRa20、C(O)Rb20、C(O)NRc20d20、C(O)ORa20、OC(O)Rb20、OC(O)NRc20d20、NRc20d20、NRc20C(O)Rb20、NRc20C(O)ORa20、NRc20C(O)NRc20d20、C(=NRe20)Rb20、C(=NORa20)Rb20、C(=NRe20)NRc20d20、NRc20C(=NRe20)NRc20d20、NRc20S(O)Rb20、NRc20S(O)b20、NRc20S(O)NRc20d20、S(O)Rb20、S(O)NRc20d20、S(O)b20、及びS(O)NRc20d20から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンがそれぞれ、R21から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R21が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、ORa21、SRa21、C(O)Rb21、C(O)NRc21d21、C(O)ORa21、NRc21d21、NRc21C(O)Rb21、NRc21C(O)ORa21、NRc21C(O)NRc21d21、NRc21S(O)Rb21、NRc21S(O)b21、NRc21S(O)NRc21d21、S(O)Rb21、S(O)NRc21d21、S(O)b21、及びS(O)NRc21d21から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンがそれぞれ、R22から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R22が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、ハロ、D、CN、ORa22、SRa22、C(O)Rb22、C(O)NRc22d22、C(O)ORa22、NRc22d22、NRc22C(O)Rb22、NRc22C(O)ORa22、NRc22C(O)NRc22d22、NRc22S(O)Rb22、NRc22S(O)b22、NRc22S(O)NRc22d22、S(O)Rb22、S(O)NRc22d22、S(O)b22、及びS(O)NRc22d22から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルがそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R30が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa30、SRa30、C(O)Rb30、C(O)NRc30d30、C(O)ORa30、OC(O)Rb30、OC(O)NRc30d30、NRc30d30、NRc30C(O)Rb30、NRc30C(O)ORa30、NRc30C(O)NRc30d30、C(=NRe30)Rb30、C(=NORa30)Rb30、C(=NRe30)NRc30d30、NRc30C(=NRe30)NRc30d30、NRc30S(O)Rb30、NRc30S(O)b30、NRc30S(O)NRc30d30、S(O)Rb30、S(O)NRc30d30、S(O)b30、及びS(O)NRc30d30から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンがそれぞれ、R31から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R31が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、ORa31、SRa31、C(O)Rb31、C(O)NRc31d31、C(O)ORa31、NRc31d31、NRc31C(O)Rb31、NRc31C(O)ORa31、NRc31C(O)NRc31d31、NRc31S(O)Rb31、NRc31S(O)b31、NRc31S(O)NRc31d31、S(O)Rb31、S(O)NRc31d31、S(O)b31、及びS(O)NRc31d31から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンがそれぞれ、R32から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R32が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、ハロ、D、CN、ORa32、SRa32、C(O)Rb32、C(O)NRc32d32、C(O)ORa32、NRc32d32、NRc32C(O)Rb32、NRc32C(O)ORa32、NRc32C(O)NRc32d32、NRc32S(O)Rb32、NRc32S(O)b32、NRc32S(O)NRc32d32、S(O)Rb32、S(O)NRc32d32、S(O)b32、及びS(O)NRc32d32から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルがそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R40が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa40、SRa40、C(O)Rb40、C(O)NRc40d40、C(O)ORa40、OC(O)Rb40、OC(O)NRc40d40、NRc40d40、NRc40C(O)Rb40、NRc40C(O)ORa40、NRc40C(O)NRc40d40、C(=NRe40)Rb40、C(=NORa40)Rb40、C(=NRe40)NRc40d40、NRc40C(=NRe40)NRc40d40、NRc40S(O)Rb40、NRc40S(O)b40、NRc40S(O)NRc40d40、S(O)Rb40、S(O)NRc40d40、S(O)b40、及びS(O)NRc40d40から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンがそれぞれ、R41から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R41が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、ORa41、SRa41、C(O)Rb41、C(O)NRc41d41、C(O)ORa41、NRc41d41、NRc41C(O)Rb41、NRc41C(O)ORa41、NRc41C(O)NRc41d41、NRc41S(O)Rb41、NRc41S(O)b41、NRc41S(O)NRc41d41、S(O)Rb41、S(O)NRc41d41、S(O)b41、及びS(O)NRc41d41から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンがそれぞれ、R42から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R42が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、ハロ、D、CN、ORa42、SRa42、C(O)Rb42、C(O)NRc42d42、C(O)ORa42、NRc42d42、NRc42C(O)Rb42、NRc42C(O)ORa42、NRc42C(O)NRc42d42、NRc42S(O)Rb42、NRc42S(O)b42、NRc42S(O)NRc42d42、S(O)Rb42、S(O)NRc42d42、S(O)b42、及びS(O)NRc42d42から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルがそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R50が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa50、SRa50、C(O)Rb50、C(O)NRc50d50、C(O)ORa50、OC(O)Rb50、OC(O)NRc50d50、NRc50d50、NRc50C(O)Rb50、NRc50C(O)ORa50、NRc50C(O)NRc50d50、C(=NRe50)Rb50、C(=NORa50)Rb50、C(=NRe50)NRc50d50、NRc50C(=NRe50)NRc50d50、NRc50S(O)Rb50、NRc50S(O)b50、NRc50S(O)NRc50d50、S(O)Rb50、S(O)NRc50d50、S(O)b50、及びS(O)NRc50d50から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンがそれぞれ、R51から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R51が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、ORa51、SRa51、C(O)Rb51、C(O)NRc51d51、C(O)ORa51、NRc51d51、NRc51C(O)Rb51、NRc51C(O)ORa51、NRc51C(O)NRc51d51、NRc51S(O)Rb51、NRc51S(O)b51、NRc51S(O)NRc51d51、S(O)Rb51、S(O)NRc51d51、S(O)b51、及びS(O)NRc51d51から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンがそれぞれ、R52から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R52が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、ハロ、D、CN、ORa52、SRa52、C(O)Rb52、C(O)NRc52d52、C(O)ORa52、NRc52d52、NRc52C(O)Rb52、NRc52C(O)ORa52、NRc52C(O)NRc52d52、NRc52S(O)Rb52、NRc52S(O)b52、NRc52S(O)NRc52d52、S(O)Rb52、S(O)NRc52d52、S(O)b52、及びS(O)NRc52d52から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルがそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R60が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa60、SRa60、C(O)Rb60、C(O)NRc60d60、C(O)ORa60、OC(O)Rb60、OC(O)NRc60d60、NRc60d60、NRc60C(O)Rb60、NRc60C(O)ORa60、NRc60C(O)NRc60d60、C(=NRe60)Rb60、C(=NORa60)Rb60、C(=NRe60)NRc60d60、NRc60C(=NRe60)NRc60d60、NRc60S(O)Rb60、NRc60S(O)b60、NRc60S(O)NRc60d60、S(O)Rb60、S(O)NRc60d60、S(O)b60、及びS(O)NRc60d60から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンがそれぞれ、R61から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R61が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、ORa61、SRa61、C(O)Rb61、C(O)NRc61d61、C(O)ORa61、NRc61d61、NRc61C(O)Rb61、NRc61C(O)ORa61、NRc61C(O)NRc61d61、NRc61S(O)Rb61、NRc61S(O)b61、NRc61S(O)NRc61d61、S(O)Rb61、S(O)NRc61d61、S(O)b61、及びS(O)NRc61d61から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンがそれぞれ、R62から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R62が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、ハロ、D、CN、ORa62、SRa62、C(O)Rb62、C(O)NRc62d62、C(O)ORa62、NRc62d62、NRc62C(O)Rb62、NRc62C(O)ORa62、NRc62C(O)NRc62d62、NRc62S(O)Rb62、NRc62S(O)b62、NRc62S(O)NRc62d62、S(O)Rb62、S(O)NRc62d62、S(O)b62、及びS(O)NRc62d62から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルがそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Ra1、Rb1、Rc1、及びRd1が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc1及びRd1が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re1が、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra2、Rb2、Rc2、及びRd2が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R20から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc2及びRd2が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R20から独立して選択される1つ、2つ、もしくは3つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re2が、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra3、Rb3、Rc3、及びRd3が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R30から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc3及びRd3が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R30から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re3が、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra4、Rb4、Rc4、及びRd4が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R40から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc4及びRd4が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R40から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re4が、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra5、Rb5、Rc5、及びRd5が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc5及びRd5が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re5が、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra6、Rb6、Rc6、及びRd6が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R60から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc6及びRd6が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R60から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re6が、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra10、Rb10、Rc10、及びRd10が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc10及びRd10が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re10が、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra11、Rb11、Rc11、及びRd11が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルがそれぞれ、R12から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc11及びRd11が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R12から独立して選択される1つ、2つ、もしくは3つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra12、Rb12、Rc12、及びRd12が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、及びC1-6ハロアルキルから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、及びC2-6アルキニルがそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Ra20、Rb20、Rc20、及びRd20が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R21から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc20及びRd20が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R21から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re20が、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra21、Rb21、Rc21、及びRd21が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルがそれぞれ、R22から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc21及びRd21が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R22から独立して選択される1つ、2つ、もしくは3つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra22、Rb22、Rc22、及びRd22が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、及びC1-6ハロアルキルから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、及びC2-6アルキニルがそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Ra30、Rb30、Rc30、及びRd30が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R31から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc30及びRd30が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R31から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re30が、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra31、Rb31、Rc31、及びRd31が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルがそれぞれ、R32から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc31及びRd31が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R32から独立して選択される1つ、2つ、もしくは3つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra32、Rb32、Rc32、及びRd32が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、及びC1-6ハロアルキルから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、及びC2-6アルキニルがそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Ra40、Rb40、Rc40、及びRd40が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R41から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc40及びRd40が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R41から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re40が、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra41、Rb41、Rc41、及びRd41が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルがそれぞれ、R42から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc41及びRd41が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R42から独立して選択される1つ、2つ、もしくは3つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra42、Rb42、Rc42、及びRd42が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、及びC1-6ハロアルキルから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、及びC2-6アルキニルがそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Ra50、Rb50、Rc50、及びRd50が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R51から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc50及びRd50が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R51から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re50が、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra51、Rb51、Rc51、及びRd51が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルがそれぞれ、R52から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc51及びRd51が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R52から独立して選択される1つ、2つ、もしくは3つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra52、Rb52、Rc52、及びRd52が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、及びC1-6ハロアルキルから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、及びC2-6アルキニルがそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Ra60、Rb60、Rc60、及びRd60が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R61から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc60及びRd60が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R61から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re60が、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra61、Rb61、Rc61、及びRd61が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルがそれぞれ、R62から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc61及びRd61が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R62から独立して選択される1つ、2つ、もしくは3つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra62、Rb62、Rc62、及びRd62が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、及びC1-6ハロアルキルから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、及びC2-6アルキニルがそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Rが、D、OH、NO、CN、ハロ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキル-C1-2アルキレン、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-3アルコキシ-C1-3アルキル、C1-3アルコキシ-C1-3アルコキシ、HO-C1-3アルコキシ、HO-C1-3アルキル、シアノ-C1-3アルキル、HN-C1-3アルキル、アミノ、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6アルキル)アミノ、チオ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、カルボキシ、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニルアミノ、C1-6アルコキシカルボニルアミノ、C1-6アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニルオキシ、C1-6アルキルアミノカルボニルオキシ、ジ(C1-6アルキル)アミノカルボニルオキシ、C1-6アルキルスルホニルアミノ、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、ジ(C1-6アルキル)アミノスルホニル、アミノスルホニルアミノ、C1-6アルキルアミノスルホニルアミノ、ジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、C1-6アルキルアミノカルボニルアミノ、及びジ(C1-6アルキル)アミノカルボニルアミノから独立して選択される、前記化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項2】
Zが、CRである、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項3】
が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa1、C(O)Rb1、C(O)NRc1d1、C(O)ORa1、OC(O)Rb1、NRc1d1、NRc1C(O)Rb1、S(O)b1、及びS(O)NRc1d1から選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている、請求項1もしくは2に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項4】
が、H、C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている、請求項1もしくは2に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項5】
が、C3-6シクロアルキル、4~6員ヘテロシクロアルキル、フェニル、及び5~6員ヘテロアリールから選択され、前記C3-6シクロアルキル、4~6員ヘテロシクロアルキル、フェニル、及び5~6員ヘテロアリールがそれぞれ、R10から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている、請求項1もしくは2に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項6】
が、ピラゾール-4-イル、イミダゾール-4-イル、6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル、5,6-ジヒドロ-4H-ピロロ[1,2-b]ピラゾール-3-イル、ピリジン-3-イル、及びピリミジン-5-イルから選択され、これらがそれぞれ、R10から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている、請求項1もしくは2に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項7】
が、R10から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されたピラゾリルである、請求項1もしくは2に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項8】
が、R10から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されたフェニルである、請求項1もしくは2に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項9】
が、H、1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-アミノ-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、4-(モルホリン-4-カルボニル)フェニル、1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-シアノプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-ヒドロキシブチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-((4-フルオロテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-((5-シアノピリジン-3-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-((2-シアノピリジン-4-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(ピリミジン-4-イルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-(2-シアノピリジン-4-イル)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル、4-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)フェニル、4-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)フェニル、1-(ピリミジン-2-イルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-((6-シアノピリジン-2-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル、4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)フェニル、4-(4-(2-ヒドロキシアセチル)ピペラジン-1-イル)フェニル、4-((4-アセチルピペラジン-1-イル)メチル)フェニル、4-((4-(2-ヒドロキシアセチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル、4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル、4-((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボニル)フェニル、1-(シアノメチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-ベンジル-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-(メチルスルホニル)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-シアノエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-シアノプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-シクロプロピル-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、9-(1-(2-ヒドロキシプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(3-(ジメチルアミノ)プロピル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル、6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル、5-イソプロピル-1H-ピラゾール-4-イル、5,6-ジヒドロ-4H-ピロロ[1,2-b]ピラゾール-3-イル、5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル、2-(メチルアミノ)ピリミジン-5-イル、1-(テトラヒドロフラン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-モルホリノエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-シアノエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-アミノ-2-オキソエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル、6-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピリジン-3-イル、6-(メチルカルバモイル)ピリジン-3-イル、4-ヒドロキシシクロヘキサ-1-エン-1-イル、5-ヒドロキシペンタ-1-イン-1-イル、及び2-ヒドロキシプロパン-2-イルから選択される、請求項1もしくは2に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項10】
各R10が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa10、C(O)Rb10、C(O)NRc10d10、C(O)ORa10、OC(O)Rb10、NRc10d10、NRc10C(O)Rb10、S(O)b10、及びS(O)NRc10d10から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている、請求項1~9のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項11】
各R10が、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、ORa10、C(O)NRc10d10、及びNRc10d10から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル、及び4~10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれ、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている、請求項1~9のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項12】
各R10が、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ORa10、C(O)NRc10d10、NRc10d10、1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラニル、1,1-ジオキシドチオモルホリノ、ピペラジニル、テトラヒドロ-2H-ピラニル、ピペリジニル、シクロプロピル、テトラヒドロフラン-3-イル、及びシクロヘキセニルから独立して選択され、これらがそれぞれ、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている、請求項1~9のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項13】
各R11が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、ORa11、C(O)Rb11、C(O)NRc11d11、C(O)ORa11、NRc11d11、S(O)NRc11d11、S(O)b11、及びS(O)NRc11d11から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R12から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている、請求項1~12のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項14】
各R11が、C1-6アルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、CN、ORa11、C(O)Rb11、C(O)NRc11d11、NRc11d11、及びS(O)b11から独立して選択され、前記C1-6アルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R12から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている、請求項1~12のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項15】
各R12が、C1-6アルキル、ハロ、CN、ORa12、及びC(O)Rb12から独立して選択され、前記C1-6アルキルが、Rから独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている、請求項1~14のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項16】
が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、CN、NO、ORa2、C(O)Rb2、C(O)NRc2d2、C(O)ORa2、NRc2d2、S(O)b2、及びS(O)NRc2d2から選択される、請求項1~15のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項17】
が、Hである、請求項1~15のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項18】
が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、CN、NO、ORa3、C(O)Rb3、C(O)NRc3d3、C(O)ORa3、NRc3d3、S(O)b3、及びS(O)NRc3d3から選択される、請求項1~17のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項19】
が、Hである、請求項1~17のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項20】
が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、CN、NO、ORa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から選択される、請求項1~19のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項21】
が、Hである、請求項1~19のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項22】
が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa5、C(O)Rb5、C(O)NRc5d5、C(O)ORa5、NRc5d5、S(O)b5、及びS(O)NRc5d5から選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている、請求項1~21のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項23】
が、H、C1-6アルキル、及びC6-10アリールから選択され、前記C1-6アルキル及びC6-10アリールがそれぞれ、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている、請求項1~21のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項24】
が、C1-6アルキル及びフェニルから選択され、前記C1-6アルキル及びフェニルがそれぞれ、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている、請求項1~21のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項25】
が、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されたフェニルである、請求項1~21のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項26】
が、H、メチル、または2,6-ジクロロフェニルである、請求項1~21のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項27】
各R50が、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、CN、ORa50、C(O)Rb50、C(O)NRc50d50、C(O)ORa50、NRc50d50、NRc50C(O)Rb50、S(O)b50、及びS(O)NRc50d50から独立して選択される、請求項1~26のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項28】
各R50が、ハロから独立して選択される、請求項1~26のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項29】
各R50が、Clである、請求項1~26のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項30】
前記化合物が、式II:
【化2】
を有するものであるか、またはその医薬的に許容可能な塩である、請求項1~29のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項31】
前記化合物が、式IIIaまたは式IIIb:
【化3】
を有するものであるか、またはその医薬的に許容可能な塩である、請求項1~29のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項32】
前記化合物が、式IVaまたは式IVb:
【化4】
を有するものであるか、またはその医薬的に許容可能な塩である、請求項1~29のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項33】
が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa1、C(O)Rb1、C(O)NRc1d1、C(O)ORa1、OC(O)Rb1、NRc1d1、NRc1C(O)Rb1、S(O)b1、及びS(O)NRc1d1から選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
が、Hであり、
が、Hであり、
が、Hであり、
が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa5、C(O)Rb5、C(O)NRc5d5、C(O)ORa5、NRc5d5、S(O)b5、及びS(O)NRc5d5から選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
Zが、CRであり、
が、Hであり、
各R10が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa10、C(O)Rb10、C(O)NRc10d10、C(O)ORa10、OC(O)Rb10、NRc10d10、NRc10C(O)Rb10、S(O)b10、及びS(O)NRc10d10から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R11が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、ORa11、C(O)Rb11、C(O)NRc11d11、C(O)ORa11、NRc11d11、S(O)NRc11d11、S(O)b11、及びS(O)NRc11d11から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R12から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R12が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、ハロ、D、CN、ORa12、C(O)Rb12、C(O)NRc12d12、C(O)ORa12、NRc12d12、NRc12C(O)Rb12、S(O)NRc12d12、S(O)b12、及びS(O)NRc12d12から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルがそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R50が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa50、C(O)Rb50、C(O)NRc50d50、C(O)ORa50、OC(O)Rb50、NRc50d50、NRc50C(O)Rb50、S(O)b50、及びS(O)NRc50d50から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R51から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R51が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、ORa51、C(O)Rb51、C(O)NRc51d51、C(O)ORa51、NRc51d51、NRc51C(O)Rb51、S(O)b51、及びS(O)NRc51d51から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R52から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R52が、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、ハロ、D、CN、ORa52、C(O)Rb52、C(O)NRc52d52、C(O)ORa52、NRc52d52、NRc52C(O)Rb52、S(O)b52、及びS(O)NRc52d52から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルがそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Ra1、Rb1、Rc1、及びRd1が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc1及びRd1が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra5、Rb5、Rc5、及びRd5が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc5及びRd5が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra10、Rb10、Rc10、及びRd10が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc10及びRd10が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra11、Rb11、Rc11、及びRd11が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルがそれぞれ、R12から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc11及びRd11が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R12から独立して選択される1つ、2つ、もしくは3つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra12、Rb12、Rc12、及びRd12が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、及びC1-6ハロアルキルから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、及びC2-6アルキニルがそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Ra50、Rb50、Rc50、及びRd50が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R51から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc50及びRd50が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R51から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra51、Rb51、Rc51、及びRd51が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルがそれぞれ、R52から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc51及びRd51が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R52から独立して選択される1つ、2つ、もしくは3つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra52、Rb52、Rc52、及びRd52が、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、及びC1-6ハロアルキルから独立して選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、及びC2-6アルキニルがそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Rが、D、OH、CN、ハロ、C1-6アルキル、及びC1-6ハロアルキルから独立して選択される、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項34】
が、H、C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから選択され、前記C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
が、Hであり、
が、Hであり、
が、Hであり、
が、H、C1-6アルキル、及びC6-10アリールから選択され、前記C1-6アルキル及びC6-10アリールがそれぞれ、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
Zが、CRであり、
が、Hであり、
各R10が、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、ORa10、C(O)NRc10d10、及びNRc10d10から独立して選択され、前記C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル、及び4~10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれ、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R11が、C1-6アルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、CN、ORa11、C(O)Rb11、C(O)NRc11d11、NRc11d11、及びS(O)b11から独立して選択され、前記C1-6アルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールがそれぞれ、R12から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R12が、C1-6アルキル、ハロ、CN、ORa12、及びC(O)Rb12から独立して選択され、前記C1-6アルキルが、Rから独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R50が、ハロから独立して選択され、
各Ra10、Rc10、及びRd10が、H及びC1-6アルキルから独立して選択され、前記C1-6アルキルが、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc10及びRd10が、それらが付加されている前記N原子と一緒になって、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された6員もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra11、Rb11、Rc11、及びRd11が、H及びC1-6アルキルから独立して選択され、前記C1-6アルキルが、R12から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Ra12及びRb12が、H及びC1-6アルキルから独立して選択され、前記C1-6アルキルが、Rによって任意選択で置換されており、
が、OHである、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項35】
前記化合物が、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
9-(1-(1-アミノ-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(4-(モルホリン-4-カルボニル)フェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
9-(1-(1-シアノプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(2-ヒドロキシブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-((4-フルオロテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
9-(1-((5-シアノピリジン-3-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
9-(1-((2-シアノピリジン-4-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(ピリミジン-4-イルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
9-(1-(1-(2-シアノピリジン-4-イル)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(4-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)フェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(4-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)フェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(ピリミジン-2-イルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
9-(1-((6-シアノピリジン-2-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
9-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)フェニル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(4-(4-(2-ヒドロキシアセチル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
9-(4-((4-アセチルピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(4-((4-(2-ヒドロキシアセチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
9-(4-((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボニル)フェニル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
9-(1-(シアノメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
9-(1-ベンジル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(2-(メチルスルホニル)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
9-(1-(1-シアノエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
9-(1-(2-シアノプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
9-(1-シクロプロピル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(2-ヒドロキシプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(3-(ジメチルアミノ)プロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(5,6-ジヒドロ-4H-ピロロ[1,2-b]ピラゾール-3-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-5-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(テトラヒドロフラン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(2-モルホリノエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
9-(1-(2-シアノエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
9-(1-(2-アミノ-2-オキソエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(6-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピリジン-3-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(6-(メチルカルバモイル)ピリジン-3-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(4-ヒドロキシシクロヘキサ-1-エン-1-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(5-ヒドロキシペンタ-1-イン-1-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
2-メチル-9-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、及び
9-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド、
または上記いずれかのものの医薬的に許容可能な塩から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項36】
請求項1~35のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩と、医薬的に許容可能な担体または医薬品添加物と、を含む医薬組成物。
【請求項37】
FGFR3酵素の阻害方法であって、前記酵素に、請求項1~35のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を接触させることを含む、前記方法。
【請求項38】
患者におけるがんの治療方法であって、請求項1~35のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を、治療的に有効な量で前記患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項39】
患者におけるがんの治療方法であって、別の治療法または治療剤と組み合わせて、請求項1~35のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を、治療的に有効な量で前記患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項40】
前記がんが、腺癌、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、胆管癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胆嚢癌、胃癌、神経膠腫、頭頸部癌、肝細胞癌、腎癌、肝癌、肺癌、黒色腫、卵巣癌、膵癌、前立腺癌、横紋筋肉腫、皮膚癌、甲状腺癌、白血病、多発性骨髄腫、慢性リンパ球性リンパ腫、成人T細胞白血病、B細胞リンパ腫、急性骨髄性白血病、ホジキンリンパ腫または非ホジキンリンパ腫、ワルデンストレームマクログロブリン血症、ヘアリー細胞リンパ腫、及びバーキットリンパ腫から選択される、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記がんが、腺癌、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、胆管癌、子宮内膜癌、胃癌、神経膠腫、頭頸部癌、肺癌、卵巣癌、白血病、及び多発性骨髄腫から選択される、請求項38に記載の方法。
【請求項42】
患者における骨格障害または軟骨細胞障害の治療方法であって、請求項1~35のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を治療的に有効な量で前記患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項43】
前記骨格障害または前記軟骨細胞障害が、軟骨無形成症、軟骨低形成症、小人症、タナトフォリック骨異形成症(TD)、アペール症候群、クルーゾン症候群、ジャクソン・ワイス症候群、ベア・スティーブンソン・キューティス・ジャイラタ症候群、ファイファー症候群、及び頭蓋骨癒合症候群から選択される、請求項42に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、FGFR酵素の阻害剤であり、FGFR関連疾患(がんなど)の治療に有用な三環式ヘテロ環及びその医薬組成物に関する。
【0002】
配列表
本出願は、「Sequence_Listing.txt」という名称のASCIIテキストファイルとして電子的に提出されている配列表を含む。ASCIIテキストファイルは、2022年6月6日に作成されたものであり、そのサイズは1キロバイトである。ASCIIテキストファイル中の内容は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)は、線維芽細胞増殖因子(FGF)リガンドに結合する受容体型チロシンキナーゼである。リガンドに結合可能であり、組織発達、血管新生、創傷治癒、及び代謝制御を含む多くの生理学的プロセスの制御に関与するFGFRタンパク質は4つ存在する(FGFR1~4)。リガンドが結合すると受容体は二量体化し、リン酸化が生じてタンパク質キナーゼ活性が刺激され、多くの細胞内ドッキングタンパク質が動員される。こうした相互作用は、細胞の成長、増殖、及び生存に重要な一連の細胞内シグナル伝達経路(Ras-MAPK、AKT-PI3K、及びホスホリパーゼCを含む)の活性化を促進する(Eswarakumar et al.Cytokine & Growth Factor Reviews,2005,16,139-149に概説されている)。FGFリガンドもしくはFGFRの過剰発現またはFGFR中の変異の活性化のいずれかを介してこの経路が異常に活性化されると、腫瘍の形成、進行、及び従来のがん治療への抵抗性が生じ得る。ヒトのがんでは、リガンド非依存性の受容体活性化を引き起こす遺伝子変化(遺伝子増幅、染色体転座、及び体細胞変異を含む)が報告されている(Knights and Cook,Pharmacology & Therapeutics,2010,125,105-117、Turner and Grose,Nature Reviews Cancer,2010,10,116-129に概説されている)。多くのがんでFGFR遺伝子が変化することが、数千の腫瘍試料の大規模なDNAシークエンシングから明らかになっている(Helsten et al.Clin Cancer Res.2016,22,259-267)。こうした活性化変異のいくつかは、骨異形成症候群を引き起こす生殖細胞系列変異と同一である(Gallo et al.Cytokine & Growth Factor Reviews 2015,26,425-449)。ヒト疾患において異常なリガンド依存性シグナル伝達を引き起こす機序には、FGFの過剰発現、及びリガンド結合能力の乱雑性が増した受容体を生じさせるFGFRスプライシングの変化が含まれる。したがって、FGFまたはFGFR活性が上昇している疾患の臨床的治療には、FGFRを標的とする阻害剤を開発することが有用であり得る。
【0004】
FGF/FGFRが関与するがん型には、限定されないが、癌種(例えば、膀胱、乳房、結腸直腸、子宮内膜、胃、頭頸部、腎臓、肺、卵巣、前立腺)、造血器悪性腫瘍(例えば、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病、及び骨髄増殖性新生物)、ならびに他の新生物(例えば、神経膠芽腫及び肉腫)が含まれる。発がん性新生物での役割に加えて、FGFR活性化は、骨格障害及び軟骨細胞障害(限定されないが、軟骨無形成症及び頭蓋骨癒合症候群を含む)にも関与している。
【0005】
がんを治療するための新たな薬物を開発することへのニーズが継続的に存在しており、本明細書に記載のFGFR阻害剤はこのニーズの対処に役立つ。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、式(I):
【化1】
を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩を対象とし、式中、構成可変部は本明細書に定義される。
【0007】
本開示は、式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩と、少なくとも1つの医薬的に許容可能な担体と、を含む医薬組成物をさらに対象とする。
【0008】
本開示は、FGFR酵素(例えば、FGFR3酵素)の阻害方法をさらに対象とし、この方法は、酵素を式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩と接触させることを含む。
【0009】
本開示は、FGFR酵素(例えば、FGFR3酵素)の異常な活性または発現と関連する疾患の治療方法をさらに対象とし、この方法は、それを必要とする患者に対して式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を投与することを含む。
【0010】
本開示は、FGFR酵素(例えば、FGFR3酵素)の異常な活性または発現と関連する疾患の治療における使用のための式(I)の化合物をさらに対象とする。本開示は、治療における使用のための薬剤の調製における式(I)の化合物の使用をさらに対象とする。
【0011】
本開示は、FGFR酵素(例えば、FGFR3酵素)またはその変異体によって媒介される障害の治療を必要とする患者における当該障害の治療方法をさらに対象とし、この方法は、式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な組成物を当該患者に投与するステップを含む。
【0012】
本開示は、FGFR酵素(例えば、FGFR3酵素)またはその変異体によって媒介される障害の治療を必要とする患者における当該障害の治療方法をさらに対象とし、この方法は、式(I)の化合物もしくはその医薬的に許容可能な塩、または式(I)の化合物もしくはその医薬的に許容可能な塩を含む組成物を、本明細書に記載の別の治療または治療剤と組み合わせて患者に投与するステップを含む。
【発明を実施するための形態】
【0013】
化合物
一態様では、本開示は、式(I):
【化2】
の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を提供し、式中、
は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa1、SRa1、C(O)Rb1、C(O)NRc1d1、C(O)ORa1、OC(O)Rb1、OC(O)NRc1d1、NRc1d1、NRc1C(O)Rb1、NRc1C(O)ORa1、NRc1C(O)NRc1d1、C(=NRe1)Rb1、C(=NORa1)Rb1、C(=NRe1)NRc1d1、NRc1C(=NRe1)NRc1d1、NRc1S(O)Rb1、NRc1S(O)b1、NRc1S(O)NRc1d1、S(O)Rb1、S(O)NRc1d1、S(O)b1、及びS(O)NRc1d1から選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンはそれぞれ、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa2、SRa2、C(O)Rb2、C(O)NRc2d2、C(O)ORa2、OC(O)Rb2、OC(O)NRc2d2、NRc2d2、NRc2C(O)Rb2、NRc2C(O)ORa2、NRc2C(O)NRc2d2、C(=NRe2)Rb2、C(=NORa2)Rb2、C(=NRe2)NRc2d2、NRc2C(=NRe2)NRc2d2、NRc2S(O)Rb2、NRc2S(O)b2、NRc2S(O)NRc2d2、S(O)Rb2、S(O)NRc2d2、S(O)b2、及びS(O)NRc2d2から選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンはそれぞれ、R20から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa3、SRa3、C(O)Rb3、C(O)NRc3d3、C(O)ORa3、OC(O)Rb3、OC(O)NRc3d3、NRc3d3、NRc3C(O)Rb3、NRc3C(O)ORa3、NRc3C(O)NRc3d3、C(=NRe3)Rb3、C(=NORa3)Rb3、C(=NRe3)NRc3d3、NRc3C(=NRe3)NRc3d3、NRc3S(O)Rb3、NRc3S(O)b3、NRc3S(O)NRc3d3、S(O)Rb3、S(O)NRc3d3、S(O)b3、及びS(O)NRc3d3から選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンはそれぞれ、R30から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)ORa4、NRc4C(O)NRc4d4、C(=NRe4)Rb4、C(=NORa4)Rb4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、NRc4S(O)Rb4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンはそれぞれ、R40から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa5、SRa5、C(O)Rb5、C(O)NRc5d5、C(O)ORa5、OC(O)Rb5、OC(O)NRc5d5、NRc5d5、NRc5C(O)Rb5、NRc5C(O)ORa5、NRc5C(O)NRc5d5、C(=NRe5)Rb5、C(=NORa5)Rb5、C(=NRe5)NRc5d5、NRc5C(=NRe5)NRc5d5、NRc5S(O)Rb5、NRc5S(O)b5、NRc5S(O)NRc5d5、S(O)Rb5、S(O)NRc5d5、S(O)b5、及びS(O)NRc5d5から選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンはそれぞれ、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
Zは、NまたはCRであり、
は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)ORa6、NRc6C(O)NRc6d6、C(=NRe6)Rb6、C(=NORa6)Rb6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、NRc6S(O)Rb6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、及びS(O)NRc6d6から選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンはそれぞれ、R60から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R10は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa10、SRa10、C(O)Rb10、C(O)NRc10d10、C(O)ORa10、OC(O)Rb10、OC(O)NRc10d10、NRc10d10、NRc10C(O)Rb10、NRc10C(O)ORa10、NRc10C(O)NRc10d10、C(=NRe10)Rb10、C(=NORa10)Rb10、C(=NRe10)NRc10d10、NRc10C(=NRe10)NRc10d10、NRc10S(O)Rb10、NRc10S(O)b10、NRc10S(O)NRc10d10、S(O)Rb10、S(O)NRc10d10、S(O)b10、及びS(O)NRc10d10から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンはそれぞれ、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R11は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、ORa11、SRa11、C(O)Rb11、C(O)NRc11d11、C(O)ORa11、NRc11d11、NRc11C(O)Rb11、NRc11C(O)ORa11、NRc11C(O)NRc11d11、NRc11S(O)Rb11、NRc11S(O)b11、NRc11S(O)NRc11d11、S(O)Rb11、S(O)NRc11d11、S(O)b11、及びS(O)NRc11d11から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンはそれぞれ、R12から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R12は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、ハロ、D、CN、ORa12、SRa12、C(O)Rb12、C(O)NRc12d12、C(O)ORa12、NRc12d12、NRc12C(O)Rb12、NRc12C(O)ORa12、NRc12C(O)NRc12d12、NRc12S(O)Rb12、NRc12S(O)b12、NRc12S(O)NRc12d12、S(O)Rb12、S(O)NRc12d12、S(O)b12、及びS(O)NRc12d12から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R20は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa20、SRa20、C(O)Rb20、C(O)NRc20d20、C(O)ORa20、OC(O)Rb20、OC(O)NRc20d20、NRc20d20、NRc20C(O)Rb20、NRc20C(O)ORa20、NRc20C(O)NRc20d20、C(=NRe20)Rb20、C(=NORa20)Rb20、C(=NRe20)NRc20d20、NRc20C(=NRe20)NRc20d20、NRc20S(O)Rb20、NRc20S(O)b20、NRc20S(O)NRc20d20、S(O)Rb20、S(O)NRc20d20、S(O)b20、及びS(O)NRc20d20から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンはそれぞれ、R21から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R21は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、ORa21、SRa21、C(O)Rb21、C(O)NRc21d21、C(O)ORa21、NRc21d21、NRc21C(O)Rb21、NRc21C(O)ORa21、NRc21C(O)NRc21d21、NRc21S(O)Rb21、NRc21S(O)b21、NRc21S(O)NRc21d21、S(O)Rb21、S(O)NRc21d21、S(O)b21、及びS(O)NRc21d21から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンはそれぞれ、R22から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R22は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、ハロ、D、CN、ORa22、SRa22、C(O)Rb22、C(O)NRc22d22、C(O)ORa22、NRc22d22、NRc22C(O)Rb22、NRc22C(O)ORa22、NRc22C(O)NRc22d22、NRc22S(O)Rb22、NRc22S(O)b22、NRc22S(O)NRc22d22、S(O)Rb22、S(O)NRc22d22、S(O)b22、及びS(O)NRc22d22から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R30は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa30、SRa30、C(O)Rb30、C(O)NRc30d30、C(O)ORa30、OC(O)Rb30、OC(O)NRc30d30、NRc30d30、NRc30C(O)Rb30、NRc30C(O)ORa30、NRc30C(O)NRc30d30、C(=NRe30)Rb30、C(=NORa30)Rb30、C(=NRe30)NRc30d30、NRc30C(=NRe30)NRc30d30、NRc30S(O)Rb30、NRc30S(O)b30、NRc30S(O)NRc30d30、S(O)Rb30、S(O)NRc30d30、S(O)b30、及びS(O)NRc30d30から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンはそれぞれ、R31から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R31は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、ORa31、SRa31、C(O)Rb31、C(O)NRc31d31、C(O)ORa31、NRc31d31、NRc31C(O)Rb31、NRc31C(O)ORa31、NRc31C(O)NRc31d31、NRc31S(O)Rb31、NRc31S(O)b31、NRc31S(O)NRc31d31、S(O)Rb31、S(O)NRc31d31、S(O)b31、及びS(O)NRc31d31から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンはそれぞれ、R32から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R32は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、ハロ、D、CN、ORa32、SRa32、C(O)Rb32、C(O)NRc32d32、C(O)ORa32、NRc32d32、NRc32C(O)Rb32、NRc32C(O)ORa32、NRc32C(O)NRc32d32、NRc32S(O)Rb32、NRc32S(O)b32、NRc32S(O)NRc32d32、S(O)Rb32、S(O)NRc32d32、S(O)b32、及びS(O)NRc32d32から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R40は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa40、SRa40、C(O)Rb40、C(O)NRc40d40、C(O)ORa40、OC(O)Rb40、OC(O)NRc40d40、NRc40d40、NRc40C(O)Rb40、NRc40C(O)ORa40、NRc40C(O)NRc40d40、C(=NRe40)Rb40、C(=NORa40)Rb40、C(=NRe40)NRc40d40、NRc40C(=NRe40)NRc40d40、NRc40S(O)Rb40、NRc40S(O)b40、NRc40S(O)NRc40d40、S(O)Rb40、S(O)NRc40d40、S(O)b40、及びS(O)NRc40d40から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンはそれぞれ、R41から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R41は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、ORa41、SRa41、C(O)Rb41、C(O)NRc41d41、C(O)ORa41、NRc41d41、NRc41C(O)Rb41、NRc41C(O)ORa41、NRc41C(O)NRc41d41、NRc41S(O)Rb41、NRc41S(O)b41、NRc41S(O)NRc41d41、S(O)Rb41、S(O)NRc41d41、S(O)b41、及びS(O)NRc41d41から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンはそれぞれ、R42から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R42は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、ハロ、D、CN、ORa42、SRa42、C(O)Rb42、C(O)NRc42d42、C(O)ORa42、NRc42d42、NRc42C(O)Rb42、NRc42C(O)ORa42、NRc42C(O)NRc42d42、NRc42S(O)Rb42、NRc42S(O)b42、NRc42S(O)NRc42d42、S(O)Rb42、S(O)NRc42d42、S(O)b42、及びS(O)NRc42d42から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R50は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa50、SRa50、C(O)Rb50、C(O)NRc50d50、C(O)ORa50、OC(O)Rb50、OC(O)NRc50d50、NRc50d50、NRc50C(O)Rb50、NRc50C(O)ORa50、NRc50C(O)NRc50d50、C(=NRe50)Rb50、C(=NORa50)Rb50、C(=NRe50)NRc50d50、NRc50C(=NRe50)NRc50d50、NRc50S(O)Rb50、NRc50S(O)b50、NRc50S(O)NRc50d50、S(O)Rb50、S(O)NRc50d50、S(O)b50、及びS(O)NRc50d50から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンはそれぞれ、R51から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R51は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、ORa51、SRa51、C(O)Rb51、C(O)NRc51d51、C(O)ORa51、NRc51d51、NRc51C(O)Rb51、NRc51C(O)ORa51、NRc51C(O)NRc51d51、NRc51S(O)Rb51、NRc51S(O)b51、NRc51S(O)NRc51d51、S(O)Rb51、S(O)NRc51d51、S(O)b51、及びS(O)NRc51d51から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンはそれぞれ、R52から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R52は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、ハロ、D、CN、ORa52、SRa52、C(O)Rb52、C(O)NRc52d52、C(O)ORa52、NRc52d52、NRc52C(O)Rb52、NRc52C(O)ORa52、NRc52C(O)NRc52d52、NRc52S(O)Rb52、NRc52S(O)b52、NRc52S(O)NRc52d52、S(O)Rb52、S(O)NRc52d52、S(O)b52、及びS(O)NRc52d52から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R60は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、NO、ORa60、SRa60、C(O)Rb60、C(O)NRc60d60、C(O)ORa60、OC(O)Rb60、OC(O)NRc60d60、NRc60d60、NRc60C(O)Rb60、NRc60C(O)ORa60、NRc60C(O)NRc60d60、C(=NRe60)Rb60、C(=NORa60)Rb60、C(=NRe60)NRc60d60、NRc60C(=NRe60)NRc60d60、NRc60S(O)Rb60、NRc60S(O)b60、NRc60S(O)NRc60d60、S(O)Rb60、S(O)NRc60d60、S(O)b60、及びS(O)NRc60d60から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンはそれぞれ、R61から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R61は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレン、ハロ、D、CN、ORa61、SRa61、C(O)Rb61、C(O)NRc61d61、C(O)ORa61、NRc61d61、NRc61C(O)Rb61、NRc61C(O)ORa61、NRc61C(O)NRc61d61、NRc61S(O)Rb61、NRc61S(O)b61、NRc61S(O)NRc61d61、S(O)Rb61、S(O)NRc61d61、S(O)b61、及びS(O)NRc61d61から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、C3-10シクロアルキル-C1-3アルキレン、4~10員ヘテロシクロアルキル-C1-3アルキレン、C6-10アリール-C1-3アルキレン、及び5~10員ヘテロアリール-C1-3アルキレンはそれぞれ、R62から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R62は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、ハロ、D、CN、ORa62、SRa62、C(O)Rb62、C(O)NRc62d62、C(O)ORa62、NRc62d62、NRc62C(O)Rb62、NRc62C(O)ORa62、NRc62C(O)NRc62d62、NRc62S(O)Rb62、NRc62S(O)b62、NRc62S(O)NRc62d62、S(O)Rb62、S(O)NRc62d62、S(O)b62、及びS(O)NRc62d62から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Ra1、Rb1、Rc1、及びRd1は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc1及びRd1は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re1は、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra2、Rb2、Rc2、及びRd2は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R20から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc2及びRd2は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R20から独立して選択される1つ、2つ、もしくは3つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re2は、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra3、Rb3、Rc3及びRd3は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R30から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc3及びRd3は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R30から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re3は、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra4、Rb4、Rc4、及びRd4は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R40から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc4及びRd4は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R40から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re4は、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra5、Rb5、Rc5、及びRd5は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc5及びRd5は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re5は、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra6、Rb6、Rc6、及びRd6は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R60から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc6及びRd6は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R60から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re6は、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra10、Rb10、Rc10、及びRd10は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc10及びRd10は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re10は、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra11、Rb11、Rc11、及びRd11は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、R12から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc11及びRd11は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R12から独立して選択される1つ、2つ、もしくは3つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra12、Rb12、Rc12、及びRd12は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、及びC1-6ハロアルキルから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、及びC2-6アルキニルはそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Ra20、Rb20、Rc20、及びRd20は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R21から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc20及びRd20は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R21から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re20は、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra21、Rb21、Rc21、及びRd21は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、R22から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc21及びRd21は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R22から独立して選択される1つ、2つ、もしくは3つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra22、Rb22、Rc22、及びRd22は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、及びC1-6ハロアルキルから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、及びC2-6アルキニルはそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Ra30、Rb30、Rc30、及びRd30は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R31から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc30及びRd30は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R31から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re30は、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra31、Rb31、Rc31、及びRd31は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、R32から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc31及びRd31は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R32から独立して選択される1つ、2つ、もしくは3つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra32、Rb32、Rc32、及びRd32は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、及びC1-6ハロアルキルから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、及びC2-6アルキニルはそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Ra40、Rb40、Rc40、及びRd40は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R41から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc40及びRd40は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R41から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re40は、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra41、Rb41、Rc41、及びRd41は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、R42から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc41及びRd41は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R42から独立して選択される1つ、2つ、もしくは3つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra42、Rb42、Rc42、及びRd42は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、及びC1-6ハロアルキルから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、及びC2-6アルキニルはそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Ra50、Rb50、Rc50、及びRd50は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R51から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc50及びRd50は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R51から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re50は、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra51、Rb51、Rc51、及びRd51は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、R52から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc51及びRd51は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R52から独立して選択される1つ、2つ、もしくは3つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra52、Rb52、Rc52、及びRd52は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、及びC1-6ハロアルキルから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、及びC2-6アルキニルはそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Ra60、Rb60、Rc60、及びRd60は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R61から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc60及びRd60は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R61から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Re60は、H、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、及びジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
各Ra61、Rb61、Rc61、及びRd61は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、R62から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc61及びRd61は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R62から独立して選択される1つ、2つ、もしくは3つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra62、Rb62、Rc62、及びRd62は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、及びC1-6ハロアルキルから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、及びC2-6アルキニルはそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Rは、D、OH、NO、CN、ハロ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキル-C1-2アルキレン、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-3アルコキシ-C1-3アルキル、C1-3アルコキシ-C1-3アルコキシ、HO-C1-3アルコキシ、HO-C1-3アルキル、シアノ-C1-3アルキル、HN-C1-3アルキル、アミノ、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6アルキル)アミノ、チオ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、カルバミル、C1-6アルキルカルバミル、ジ(C1-6アルキル)カルバミル、カルボキシ、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニルアミノ、C1-6アルコキシカルボニルアミノ、C1-6アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニルオキシ、C1-6アルキルアミノカルボニルオキシ、ジ(C1-6アルキル)アミノカルボニルオキシ、C1-6アルキルスルホニルアミノ、アミノスルホニル、C1-6アルキルアミノスルホニル、ジ(C1-6アルキル)アミノスルホニル、アミノスルホニルアミノ、C1-6アルキルアミノスルホニルアミノ、ジ(C1-6アルキル)アミノスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、C1-6アルキルアミノカルボニルアミノ、及びジ(C1-6アルキル)アミノカルボニルアミノから独立して選択される。
【0014】
いくつかの実施形態では、Zは、CRである。いくつかの実施形態では、Zは、CHである。いくつかの実施形態では、Zは、Nである。
【0015】
いくつかの実施形態では、Rは、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa1、C(O)Rb1、C(O)NRc1d1、C(O)ORa1、OC(O)Rb1、NRc1d1、NRc1C(O)Rb1、S(O)b1、及びS(O)NRc1d1から選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0016】
いくつかの実施形態では、Rは、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa1、C(O)Rb1、C(O)NRc1d1、C(O)ORa1、OC(O)Rb1、NRc1d1、NRc1C(O)Rb1、S(O)b1、及びS(O)NRc1d1から選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0017】
いくつかの実施形態では、Rは、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa1、C(O)Rb1、C(O)NRc1d1、C(O)ORa1、OC(O)Rb1、NRc1d1、NRc1C(O)Rb1、S(O)b1、及びS(O)NRc1d1から選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R10から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0018】
いくつかの実施形態では、Rは、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa1、C(O)Rb1、C(O)NRc1d1、C(O)ORa1、OC(O)Rb1、NRc1d1、NRc1C(O)Rb1、S(O)b1、及びS(O)NRc1d1から選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~6員ヘテロアリールはそれぞれ、R10から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0019】
いくつかの実施形態では、Rは、H、C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0020】
いくつかの実施形態では、Rは、H、C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0021】
いくつかの実施形態では、Rは、H、C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R10から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0022】
いくつかの実施形態では、Rは、H、C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、4~6員ヘテロシクロアルキル、フェニル、及び5~6員ヘテロアリールから選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、4~6員ヘテロシクロアルキル、フェニル、及び5~6員ヘテロアリールはそれぞれ、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0023】
いくつかの実施形態では、Rは、H、C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、4~6員ヘテロシクロアルキル、フェニル、及び5~6員ヘテロアリールから選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、4~6員ヘテロシクロアルキル、フェニル、及び5~6員ヘテロアリールはそれぞれ、R10から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0024】
いくつかの実施形態では、Rは、C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0025】
いくつかの実施形態では、Rは、C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R10から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0026】
いくつかの実施形態では、Rは、C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、4~6員ヘテロシクロアルキル、フェニル、及び5~6員ヘテロアリールから選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、4~6員ヘテロシクロアルキル、フェニル、及び5~6員ヘテロアリールはそれぞれ、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0027】
いくつかの実施形態では、Rは、C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、4~6員ヘテロシクロアルキル、フェニル、及び5~6員ヘテロアリールから選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、4~6員ヘテロシクロアルキル、フェニル、及び5~6員ヘテロアリールはそれぞれ、R10から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0028】
いくつかの実施形態では、Rは、C3-6シクロアルキル、4~6員ヘテロシクロアルキル、フェニル、及び5~6員ヘテロアリールから選択され、当該C3-6シクロアルキル、4~6員ヘテロシクロアルキル、フェニル、及び5~6員ヘテロアリールはそれぞれ、R10から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0029】
いくつかの実施形態では、Rは、フェニル及び5~6員ヘテロアリールから選択され、当該フェニル及び5~6員ヘテロアリールはそれぞれ、R10から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0030】
いくつかの実施形態では、Rは、5~6員ヘテロアリールであり、当該5~6員ヘテロアリールは、R10から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0031】
いくつかの実施形態では、Rは、C1-6アルキル、C2-6アルキニル、フェニル、シクロヘキセニル、ピラゾール-4-イル、イミダゾール-4-イル、6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル、5,6-ジヒドロ-4H-ピロロ[1,2-b]ピラゾール-3-イル、ピリジン-3-イル、及びピリミジン-5-イルから選択され、これらはそれぞれ、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0032】
いくつかの実施形態では、Rは、C1-6アルキル、C2-6アルキニル、フェニル、シクロヘキセニル、ピラゾール-4-イル、イミダゾール-4-イル、6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル、5,6-ジヒドロ-4H-ピロロ[1,2-b]ピラゾール-3-イル、ピリジン-3-イル、及びピリミジン-5-イルから選択され、これらはそれぞれ、R10から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0033】
いくつかの実施形態では、Rは、ピラゾール-4-イル、イミダゾール-4-イル、6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル、5,6-ジヒドロ-4H-ピロロ[1,2-b]ピラゾール-3-イル、ピリジン-3-イル、及びピリミジン-5-イルから選択され、これらはそれぞれ、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0034】
いくつかの実施形態では、Rは、ピラゾール-4-イル、イミダゾール-4-イル、6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル、5,6-ジヒドロ-4H-ピロロ[1,2-b]ピラゾール-3-イル、ピリジン-3-イル、及びピリミジン-5-イルから選択され、これらはそれぞれ、R10から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0035】
いくつかの実施形態では、Rは、R10から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されたピラゾリルである。いくつかの実施形態では、Rは、R10から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって置換されたピラゾリルである。
【0036】
いくつかの実施形態では、Rは、R10から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されたフェニルである。いくつかの実施形態では、Rは、R10から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって置換されたフェニルである。
【0037】
いくつかの実施形態では、Rは、H、1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-アミノ-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、4-(モルホリン-4-カルボニル)フェニル、1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-シアノプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-ヒドロキシブチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-((4-フルオロテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-((5-シアノピリジン-3-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-((2-シアノピリジン-4-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(ピリミジン-4-イルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-(2-シアノピリジン-4-イル)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル、4-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)フェニル、4-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)フェニル、1-(ピリミジン-2-イルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-((6-シアノピリジン-2-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル、4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)フェニル、4-(4-(2-ヒドロキシアセチル)ピペラジン-1-イル)フェニル、4-((4-アセチルピペラジン-1-イル)メチル)フェニル、4-((4-(2-ヒドロキシアセチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル、4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル、4-((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボニル)フェニル、1-(シアノメチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-ベンジル-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-(メチルスルホニル)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-シアノエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-シアノプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-シクロプロピル-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、9-(1-(2-ヒドロキシプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(3-(ジメチルアミノ)プロピル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル、6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル、5-イソプロピル-1H-ピラゾール-4-イル、5,6-ジヒドロ-4H-ピロロ[1,2-b]ピラゾール-3-イル、5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル、2-(メチルアミノ)ピリミジン-5-イル、1-(テトラヒドロフラン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-モルホリノエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-シアノエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-アミノ-2-オキソエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル、6-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピリジン-3-イル、6-(メチルカルバモイル)ピリジン-3-イル、4-ヒドロキシシクロヘキサ-1-エン-1-イル、5-ヒドロキシペンタ-1-イン-1-イル、及び2-ヒドロキシプロパン-2-イルから選択される。
【0038】
いくつかの実施形態では、Rは、1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-アミノ-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、4-(モルホリン-4-カルボニル)フェニル、1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-シアノプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-ヒドロキシブチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-((4-フルオロテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-((5-シアノピリジン-3-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-((2-シアノピリジン-4-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(ピリミジン-4-イルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-(2-シアノピリジン-4-イル)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル、4-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)フェニル、4-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)フェニル、1-(ピリミジン-2-イルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-((6-シアノピリジン-2-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル、4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)フェニル、4-(4-(2-ヒドロキシアセチル)ピペラジン-1-イル)フェニル、4-((4-アセチルピペラジン-1-イル)メチル)フェニル、4-((4-(2-ヒドロキシアセチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル、4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル、4-((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボニル)フェニル、1-(シアノメチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-ベンジル-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-(メチルスルホニル)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-シアノエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-シアノプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-シクロプロピル-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、9-(1-(2-ヒドロキシプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(3-(ジメチルアミノ)プロピル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル、6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル、5-イソプロピル-1H-ピラゾール-4-イル、5,6-ジヒドロ-4H-ピロロ[1,2-b]ピラゾール-3-イル、5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル、2-(メチルアミノ)ピリミジン-5-イル、1-(テトラヒドロフラン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-モルホリノエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-シアノエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-アミノ-2-オキソエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル、6-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピリジン-3-イル、6-(メチルカルバモイル)ピリジン-3-イル、4-ヒドロキシシクロヘキサ-1-エン-1-イル、5-ヒドロキシペンタ-1-イン-1-イル、及び2-ヒドロキシプロパン-2-イルから選択される。
【0039】
いくつかの実施形態では、Rは、4-(モルホリン-4-カルボニル)フェニル、4-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)フェニル、4-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)フェニル、4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)フェニル、4-(4-(2-ヒドロキシアセチル)ピペラジン-1-イル)フェニル、4-((4-アセチルピペラジン-1-イル)メチル)フェニル、4-((4-(2-ヒドロキシアセチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル、4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル、及び4-((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボニル)フェニルから選択される。
【0040】
いくつかの実施形態では、Rは、1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-アミノ-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-シアノプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-ヒドロキシブチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-((4-フルオロテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-((5-シアノピリジン-3-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-((2-シアノピリジン-4-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(ピリミジン-4-イルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-(2-シアノピリジン-4-イル)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(ピリミジン-2-イルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-((6-シアノピリジン-2-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(シアノメチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-ベンジル-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-(メチルスルホニル)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-シアノエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-シアノプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-シクロプロピル-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、9-(1-(2-ヒドロキシプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(3-(ジメチルアミノ)プロピル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル、6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル、5-イソプロピル-1H-ピラゾール-4-イル、5,6-ジヒドロ-4H-ピロロ[1,2-b]ピラゾール-3-イル、5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル、2-(メチルアミノ)ピリミジン-5-イル、1-(テトラヒドロフラン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-モルホリノエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-シアノエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、1-(2-アミノ-2-オキソエチル)-1H-ピラゾール-4-イル、6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル、6-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピリジン-3-イル、及び6-(メチルカルバモイル)ピリジン-3-イルから選択される。
【0041】
いくつかの実施形態では、Rは、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、CN、NO、ORa2、C(O)Rb2、C(O)NRc2d2、C(O)ORa2、NRc2d2、S(O)b2、及びS(O)NRc2d2から選択される。いくつかの実施形態では、Rは、H、C1-6アルキル、ハロ、及びCNから選択される。
【0042】
いくつかの実施形態では、Rは、Hである。
【0043】
いくつかの実施形態では、Rは、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、CN、NO、ORa3、C(O)Rb3、C(O)NRc3d3、C(O)ORa3、NRc3d3、S(O)b3、及びS(O)NRc3d3から選択される。いくつかの実施形態では、Rは、H、C1-6アルキル、ハロ、及びCNから選択される。
【0044】
いくつかの実施形態では、Rは、Hである。
【0045】
いくつかの実施形態では、Rは、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、CN、NO、ORa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から選択される。いくつかの実施形態では、Rは、H、C1-6アルキル、ハロ、及びCNから選択される。
【0046】
いくつかの実施形態では、Rは、Hである。
【0047】
いくつかの実施形態では、Rは、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa5、C(O)Rb5、C(O)NRc5d5、C(O)ORa5、NRc5d5、S(O)b5、及びS(O)NRc5d5から選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0048】
いくつかの実施形態では、Rは、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa5、C(O)Rb5、C(O)NRc5d5、C(O)ORa5、NRc5d5、S(O)b5、及びS(O)NRc5d5から選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R50から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0049】
いくつかの実施形態では、Rは、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa5、C(O)Rb5、C(O)NRc5d5、C(O)ORa5、NRc5d5、S(O)b5、及びS(O)NRc5d5から選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、フェニル、及び5~6員ヘテロアリールはそれぞれ、R50から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0050】
いくつかの実施形態では、Rは、H、C1-6アルキル、及びC6-10アリールから選択され、当該C1-6アルキル及びC6-10アリールはそれぞれ、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、Rは、H、C1-6アルキル、及びC6-10アリールから選択され、当該C1-6アルキル及びC6-10アリールはそれぞれ、R50から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0051】
いくつかの実施形態では、Rは、C1-6アルキル及びフェニルから選択され、当該C1-6アルキル及びフェニルはそれぞれ、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、Rは、C1-6アルキル及びフェニルから選択され、当該C1-6アルキル及びフェニルはそれぞれ、R50から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0052】
いくつかの実施形態では、Rは、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されたフェニルである。いくつかの実施形態では、Rは、R50から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されたフェニルである。いくつかの実施形態では、Rは、R50から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって置換されたフェニルである。
【0053】
いくつかの実施形態では、Rは、H、メチル、または2,6-ジクロロフェニルである。いくつかの実施形態では、Rは、メチルまたは2,6-ジクロロフェニルである。
【0054】
いくつかの実施形態では、各R10は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa10、C(O)Rb10、C(O)NRc10d10、C(O)ORa10、OC(O)Rb10、NRc10d10、NRc10C(O)Rb10、S(O)b10、及びS(O)NRc10d10から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0055】
いくつかの実施形態では、各R10は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa10、C(O)Rb10、C(O)NRc10d10、C(O)ORa10、OC(O)Rb10、NRc10d10、NRc10C(O)Rb10、S(O)b10、及びS(O)NRc10d10から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R11から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0056】
いくつかの実施形態では、各R10は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa10、C(O)Rb10、C(O)NRc10d10、C(O)ORa10、OC(O)Rb10、NRc10d10、NRc10C(O)Rb10、S(O)b10、及びS(O)NRc10d10から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~6員ヘテロアリールはそれぞれ、R11から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0057】
いくつかの実施形態では、各R10は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、ORa10、C(O)NRc10d10、及びNRc10d10から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル、及び4~10員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0058】
いくつかの実施形態では、各R10は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、ORa10、C(O)NRc10d10、及びNRc10d10から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル、及び4~10員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、R11から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0059】
いくつかの実施形態では、各R10は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、ORa10、C(O)NRc10d10、及びNRc10d10から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、及び4~7員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、R11から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0060】
いくつかの実施形態では、各R10は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ORa10、C(O)NRc10d10、NRc10d10、1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラニル、1,1-ジオキシドチオモルホリノ、ピペラジニル、テトラヒドロ-2H-ピラニル、ピペリジニル、シクロプロピル、テトラヒドロフラン-3-イル、及びシクロヘキセニルから独立して選択され、これらはそれぞれ、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0061】
いくつかの実施形態では、各R10は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ORa10、C(O)NRc10d10、NRc10d10、1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラニル、1,1-ジオキシドチオモルホリノ、ピペラジニル、テトラヒドロ-2H-ピラニル、ピペリジニル、シクロプロピル、テトラヒドロフラン-3-イル、及びシクロヘキセニルから独立して選択され、これらはそれぞれ、R11から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0062】
いくつかの実施形態では、各R11は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、ORa11、C(O)Rb11、C(O)NRc11d11、C(O)ORa11、NRc11d11、S(O)NRc11d11、S(O)b11、及びS(O)NRc11d11から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R12から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0063】
いくつかの実施形態では、各R11は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、ORa11、C(O)Rb11、C(O)NRc11d11、C(O)ORa11、NRc11d11、S(O)NRc11d11、S(O)b11、及びS(O)NRc11d11から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R12から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0064】
いくつかの実施形態では、各R11は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、ORa11、C(O)Rb11、C(O)NRc11d11、C(O)ORa11、NRc11d11、S(O)NRc11d11、S(O)b11、及びS(O)NRc11d11から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~6員ヘテロアリールはそれぞれ、R12から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0065】
いくつかの実施形態では、各R11は、C1-6アルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、CN、ORa11、C(O)Rb11、C(O)NRc11d11、NRc11d11、及びS(O)b11から独立して選択され、当該C1-6アルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R12から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0066】
いくつかの実施形態では、各R11は、C1-6アルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、CN、ORa11、C(O)Rb11、C(O)NRc11d11、NRc11d11、及びS(O)b11から独立して選択され、当該C1-6アルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R12から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0067】
いくつかの実施形態では、各R11は、C1-6アルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、CN、ORa11、C(O)Rb11、C(O)NRc11d11、NRc11d11、及びS(O)b11から独立して選択され、当該C1-6アルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~6員ヘテロアリールはそれぞれ、R12から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0068】
いくつかの実施形態では、各R11は、C1-6アルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、CN、ORa11、C(O)Rb11、C(O)NRc11d11、NRc11d11、及びS(O)b11から独立して選択され、当該C1-6アルキル、4~7員ヘテロシクロアルキル、フェニル、及び5~6員ヘテロアリールはそれぞれ、R12から独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0069】
いくつかの実施形態では、各R12は、C1-6アルキル、ハロ、CN、ORa12、及びC(O)Rb12から独立して選択され、当該C1-6アルキルは、Rから独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0070】
いくつかの実施形態では、各R12は、C1-6アルキル、ハロ、CN、ORa12、及びC(O)Rb12から独立して選択され、当該C1-6アルキルは、OHである置換基によって任意選択で置換されている。
【0071】
いくつかの実施形態では、各R20は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、CN、NO、ORa20、C(O)Rb20、C(O)NRc20d20、C(O)ORa20、OC(O)Rb20、NRc20d20、NRc20C(O)Rb20、SS(O)b20、及びS(O)NRc20d20から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、及びC2-6アルキニルはそれぞれ、R21から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0072】
いくつかの実施形態では、各R20は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、及びCNから独立して選択される。
【0073】
いくつかの実施形態では、各R21は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、及びCNから独立して選択される。
【0074】
いくつかの実施形態では、各R22は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、及びCNから独立して選択される。
【0075】
いくつかの実施形態では、各R30は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、CN、NO、ORa30、C(O)Rb30、C(O)NRc30d30、C(O)ORa30、OC(O)Rb30、NRc30d30、NRc30C(O)Rb30、S(O)b30、及びS(O)NRc30d30から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、及びC2-6アルキニルはそれぞれ、R31から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0076】
いくつかの実施形態では、各R30は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、及びCNから独立して選択される。
【0077】
いくつかの実施形態では、各R31は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、及びCNから独立して選択される。
【0078】
いくつかの実施形態では、各R32は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、及びCNから独立して選択される。
【0079】
いくつかの実施形態では、各R40は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、CN、NO、ORa40、C(O)Rb40、C(O)NRc40d40、C(O)ORa40、OC(O)Rb40、NRc40d40、NRc40C(O)Rb40、S(O)b40、及びS(O)NRc40d40から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、及びC2-6アルキニルはそれぞれ、R41から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0080】
いくつかの実施形態では、各R40は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、及びCNから独立して選択される。
【0081】
いくつかの実施形態では、各R41は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、及びCNから独立して選択される。
【0082】
いくつかの実施形態では、各R42は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、及びCNから独立して選択される。
【0083】
いくつかの実施形態では、各R50は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、CN、ORa50、C(O)Rb50、C(O)NRc50d50、C(O)ORa50、NRc50d50、NRc50C(O)Rb50、S(O)b50、及びS(O)NRc50d50から独立して選択される。
【0084】
いくつかの実施形態では、各R50は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、及びCNから独立して選択される。
【0085】
いくつかの実施形態では、各R50は、ハロから独立して選択される。
【0086】
いくつかの実施形態では、各R50は、Clである。
【0087】
いくつかの実施形態では、各R51は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、及びCNから独立して選択される。
【0088】
いくつかの実施形態では、各R52は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、及びCNから独立して選択される。
【0089】
いくつかの実施形態では、各R60は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、CN、NO、ORa60、C(O)Rb60、C(O)NRc60d60、C(O)ORa60、OC(O)Rb60、NRc60d60、NRc60C(O)Rb60、S(O)b60、及びS(O)NRc60d60から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、及びC2-6アルキニルはそれぞれ、R61から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されている。
【0090】
いくつかの実施形態では、各R60は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、及びCNから独立して選択される。
【0091】
いくつかの実施形態では、各R61は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、及びCNから独立して選択される。
【0092】
いくつかの実施形態では、各R62は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、及びCNから独立して選択される。
【0093】
いくつかの実施形態では、各Ra1、Rb1、Rc1、及びRd1は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0094】
いくつかの実施形態では、各Ra2、Rb2、Rc2、及びRd2は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0095】
いくつかの実施形態では、各Ra3、Rb3、Rc3、及びRd3は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0096】
いくつかの実施形態では、各Ra4、Rb4、Rc4、及びRd4は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0097】
いくつかの実施形態では、各Ra5、Rb5、Rc5、及びRd5は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0098】
いくつかの実施形態では、各Ra6、Rb6、Rc6、及びRd6は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0099】
いくつかの実施形態では、各Ra10、Rb10、Rc10、及びRd10は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0100】
いくつかの実施形態では、同じN原子に付加された任意のRc10及びRd10は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換された6員または7員のヘテロシクロアルキル基を形成している。いくつかの実施形態では、同じN原子に付加された任意のRc10及びRd10は、それらが付加されているN原子と一緒になって、6員または7員ヘテロシクロアルキル基を形成している。
【0101】
いくつかの実施形態では、各Ra11、Rb11、Rc11、及びRd11は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0102】
いくつかの実施形態では、各Ra12、Rb12、Rc12、及びRd12は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0103】
いくつかの実施形態では、各Ra20、Rb20、Rc20、及びRd20は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0104】
いくつかの実施形態では、各Ra21、Rb21、Rc21、及びRd21は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0105】
いくつかの実施形態では、各Ra22、Rb22、Rc22、及びRd22は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0106】
いくつかの実施形態では、各Ra30、Rb30、Rc30、及びRd30は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0107】
いくつかの実施形態では、各Ra31、R31、Rc31、及びRd31は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0108】
いくつかの実施形態では、各Ra32、Rb32、Rc32、及びRd32は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0109】
いくつかの実施形態では、各Ra40、Rb40、Rc40、及びRd40は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0110】
いくつかの実施形態では、各Ra41、R41、Rc41、及びRd41は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0111】
いくつかの実施形態では、各Ra42、Rb42、Rc42、及びRd42は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0112】
いくつかの実施形態では、各Ra50、Rb50、Rc50、及びRd50は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0113】
いくつかの実施形態では、各Ra51、R51、Rc51、及びRd51は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0114】
いくつかの実施形態では、各Ra52、Rb52、Rc52、及びRd52は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0115】
いくつかの実施形態では、各Ra60、Rb60、Rc60、及びRd60は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0116】
いくつかの実施形態では、各Ra61、R61、Rc61、及びRd61は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0117】
いくつかの実施形態では、各Ra62、Rb62、Rc62、及びRd62は、H及びC1-6アルキルから独立して選択される。
【0118】
いくつかの実施形態では、各Rは、OHである。
【0119】
一態様では、本開示は、式II:
【化3】
の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を提供し、式中、Z、R、R、R、及びRは、本明細書に定義される通りである。
【0120】
一態様では、本開示は、式IIIa:
【化4】
の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を提供し、式中、R、R、R、R、R、及びR10は、本明細書に定義される通りである。
【0121】
一態様では、本開示は、式IIIb:
【化5】
の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を提供し、式中、R、R、R、R、R、及びR10は、本明細書に定義される通りである。
【0122】
一態様では、本開示は、式IVa:
【化6】
の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を提供し、式中、R、R、R、R、及びR10は、本明細書に定義される通りである。
【0123】
一態様では、本開示は、式IVb:
【化7】
の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を提供し、式中、R、R、R、R、及びR10は、本明細書に定義される通りである。
【0124】
いくつかの実施形態では、
は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa1、C(O)Rb1、C(O)NRc1d1、C(O)ORa1、OC(O)Rb1、NRc1d1、NRc1C(O)Rb1、S(O)b1、及びS(O)NRc1d1から選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、CN、NO、ORa2、C(O)Rb2、C(O)NRc2d2、C(O)ORa2、NRc2d2、S(O)b2、及びS(O)NRc2d2から選択され、
は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、CN、NO、ORa3、C(O)Rb3、C(O)NRc3d3、C(O)ORa3、NRc3d3、S(O)b3、及びS(O)NRc3d3から選択され、
は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、CN、NO、ORa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から選択され、
は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa5、C(O)Rb5、C(O)NRc5d5、C(O)ORa5、NRc5d5、S(O)b5、及びS(O)NRc5d5から選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
Zは、CRであり、
は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、ハロ、D、CN、NO、ORa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、NRc6d6、S(O)b6、及びS(O)NRc6d6から選択され、
各R10は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa10、C(O)Rb10、C(O)NRc10d10、C(O)ORa10、OC(O)Rb10、NRc10d10、NRc10C(O)Rb10、S(O)b10、及びS(O)NRc10d10から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R11は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、ORa11、C(O)Rb11、C(O)NRc11d11、C(O)ORa11、NRc11d11、S(O)NRc11d11、S(O)b11、及びS(O)NRc11d11から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R12から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R12は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、ハロ、D、CN、ORa12、C(O)Rb12、C(O)NRc12d12、C(O)ORa12、NRc12d12、NRc12C(O)Rb12、S(O)NRc12d12、S(O)b12、及びS(O)NRc12d12から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R50は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa50、C(O)Rb50、C(O)NRc50d50、C(O)ORa50、OC(O)Rb50、NRc50d50、NRc50C(O)Rb50、S(O)b50、及びS(O)NRc50d50から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R51から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R51は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、ORa51、C(O)Rb51、C(O)NRc51d51、C(O)ORa51、NRc51d51、NRc51C(O)Rb51、S(O)b51、及びS(O)NRc51d51から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R52から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R52は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、ハロ、D、CN、ORa52、C(O)Rb52、C(O)NRc52d52、C(O)ORa52、NRc52d52、NRc52C(O)Rb52、S(O)b52、及びS(O)NRc52d52から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Ra1、Rb1、Rc1、及びRd1は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc1及びRd1は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra2、Rb2、Rc2、及びRd2は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R20から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc2及びRd2は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R20から独立して選択される1つ、2つ、もしくは3つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra3、Rb3、Rc3、及びRd3は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R30から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc3及びRd3は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R30から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra4、Rb4、Rc4、及びRd4は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R40から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc4及びRd4は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R40から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra5、Rb5、Rc5、及びRd5は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc5及びRd5は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra6、Rb6、Rc6、及びRd6は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R60から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc6及びRd6は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R60から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra10、Rb10、Rc10、及びRd10は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc10及びRd10は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra11、Rb11、Rc11、及びRd11は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、R12から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc11及びRd11は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R12から独立して選択される1つ、2つ、もしくは3つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra12、Rb12、Rc12、及びRd12は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、及びC1-6ハロアルキルから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、及びC2-6アルキニルはそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Ra50、Rb50、Rc50、及びRd50は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R51から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc50及びRd50は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R51から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra51、Rb51、Rc51、及びRd51は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、R52から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc51及びRd51は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R52から独立して選択される1つ、2つ、もしくは3つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra52、Rb52、Rc52、及びRd52は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、及びC1-6ハロアルキルから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、及びC2-6アルキニルはそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Ra60、Rb60、Rc60、及びRd60は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R61から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc60及びRd60は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R61から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Rは、D、OH、NO、CN、ハロ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-3アルコキシ-C1-3アルキル、C1-3アルコキシ-C1-3アルコキシ、HO-C1-3アルコキシ、HO-C1-3アルキル、シアノ-C1-3アルキル、HN-C1-3アルキル、アミノ、C1-6アルキルアミノ、及びジ(C1-6アルキル)アミノから独立して選択される。
【0125】
いくつかの実施形態では、
は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa1、C(O)Rb1、C(O)NRc1d1、C(O)ORa1、OC(O)Rb1、NRc1d1、NRc1C(O)Rb1、S(O)b1、及びS(O)NRc1d1から選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
は、Hであり、
は、Hであり、
は、Hであり、
は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa5、C(O)Rb5、C(O)NRc5d5、C(O)ORa5、NRc5d5、S(O)b5、及びS(O)NRc5d5から選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
Zは、CRであり、
は、Hであり、
各R10は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa10、C(O)Rb10、C(O)NRc10d10、C(O)ORa10、OC(O)Rb10、NRc10d10、NRc10C(O)Rb10、S(O)b10、及びS(O)NRc10d10から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R11は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、ORa11、C(O)Rb11、C(O)NRc11d11、C(O)ORa11、NRc11d11、S(O)NRc11d11、S(O)b11、及びS(O)NRc11d11から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R12から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R12は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、ハロ、D、CN、ORa12、C(O)Rb12、C(O)NRc12d12、C(O)ORa12、NRc12d12、NRc12C(O)Rb12、S(O)NRc12d12、S(O)b12、及びS(O)NRc12d12から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R50は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、NO、ORa50、C(O)Rb50、C(O)NRc50d50、C(O)ORa50、OC(O)Rb50、NRc50d50、NRc50C(O)Rb50、S(O)b50、及びS(O)NRc50d50から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R51から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R51は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、ハロ、D、CN、ORa51、C(O)Rb51、C(O)NRc51d51、C(O)ORa51、NRc51d51、NRc51C(O)Rb51、S(O)b51、及びS(O)NRc51d51から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R52から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R52は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、4~7員ヘテロシクロアルキル、ハロ、D、CN、ORa52、C(O)Rb52、C(O)NRc52d52、C(O)ORa52、NRc52d52、NRc52C(O)Rb52、S(O)b52、及びS(O)NRc52d52から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C6-10アリール、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Ra1、Rb1、Rc1、及びRd1は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc1及びRd1は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra5、Rb5、Rc5、及びRd5は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc5及びRd5は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra10、Rb10、Rc10、及びRd10は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc10及びRd10は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra11、Rb11、Rc11、及びRd11は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、R12から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc11及びRd11は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R12から独立して選択される1つ、2つ、もしくは3つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra12、Rb12、Rc12、及びRd12は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、及びC1-6ハロアルキルから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、及びC2-6アルキニルはそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Ra50、Rb50、Rc50、及びRd50は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R51から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc50及びRd50は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R51から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra51、Rb51、Rc51、及びRd51は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、及び4~7員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、R52から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc51及びRd51は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R52から独立して選択される1つ、2つ、もしくは3つの置換基によって任意選択で置換された4員、5員、6員、もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra52、Rb52、Rc52、及びRd52は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、及びC1-6ハロアルキルから独立して選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、及びC2-6アルキニルはそれぞれ、Rから独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Rは、D、OH、CN、ハロ、C1-6アルキル、及びC1-6ハロアルキルから独立して選択される。
【0126】
いくつかの実施形態では、
は、H、C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールから選択され、当該C1-6アルキル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R10から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
は、Hであり、
は、Hであり、
は、Hであり、
は、H、C1-6アルキル、及びC6-10アリールから選択され、当該C1-6アルキル及びC6-10アリールはそれぞれ、R50から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
Zは、CRであり、
は、Hであり、
各R10は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-10シクロアルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、ORa10、C(O)NRc10d10、及びNRc10d10から独立して選択され、当該C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル、及び4~10員ヘテロシクロアルキルはそれぞれ、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R11は、C1-6アルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリール、CN、ORa11、C(O)Rb11、C(O)NRc11d11、NRc11d11、及びS(O)b11から独立して選択され、当該C1-6アルキル、4~10員ヘテロシクロアルキル、C6-10アリール、及び5~10員ヘテロアリールはそれぞれ、R12から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R12は、C1-6アルキル、ハロ、CN、ORa12、及びC(O)Rb12から独立して選択され、当該C1-6アルキルは、Rから独立して選択される1つまたは2つの置換基によって任意選択で置換されており、
各R50は、ハロから独立して選択され、
各Ra10、Rc10、及びRd10は、H及びC1-6アルキルから独立して選択され、当該C1-6アルキルは、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換されており、
または同じN原子に付加された任意のRc10及びRd10は、それらが付加されているN原子と一緒になって、R11から独立して選択される1つ、2つ、3つ、もしくは4つの置換基によって任意選択で置換された6員もしくは7員のヘテロシクロアルキル基を形成しており、
各Ra11、Rb11、Rc11、及びRd11は、H及びC1-6アルキルから独立して選択され、当該C1-6アルキルは、R12から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つの置換基によって任意選択で置換されており、
各Ra12及びRb12は、H及びC1-6アルキルから独立して選択され、当該C1-6アルキルは、Rによって任意選択で置換されており、
は、OHである。
【0127】
本開示のある特定の特徴は、明確化のために別々の実施形態の文脈において説明されるが、単一の実施形態において組み合わせて提供されることもあり得ることがさらに理解されよう。逆に、本開示のさまざまな特徴は、簡潔化のために単一の実施形態の文脈において説明されるが、別々に提供されるか、または任意の適切な部分的組み合わせにおいて提供されることもあり得る。
【0128】
本明細書のさまざまな箇所において、本開示の化合物の置換基は、群または範囲で開示される。本開示は、そのような群または範囲のメンバーのありとあらゆる個々の部分的組み合わせを含むことが明確に意図される。例えば、「C1-6アルキル」という用語は、メチル、エチル、Cアルキル、Cアルキル、Cアルキル、及びCアルキルを個々に開示することが明確に意図される。
【0129】
本明細書のさまざまな箇所において、さまざまなアリール環、ヘテロアリール環、シクロアルキル環、及びヘテロシクロアルキル環について記載される。別段の指定がない限り、こうした環は、原子価が許容するように任意の環員において分子の残部に付加されたものであり得る。例えば、「ピリジン環」または「ピリジニル」という用語は、ピリジン-2-イル環、ピリジン-3-イル環、またはピリジン-4-イル環を指し得る。
【0130】
「n員」(nは、典型的には、整数である)という用語は、ある部分における環形成原子の数を説明するものであり、当該部分では、環形成原子の数はnである。例えば、ピペリジニルは、6員ヘテロシクロアルキル環の一例であり、ピラゾリルは、5員ヘテロアリール環の一例であり、ピリジルは、6員ヘテロアリール環の一例であり、1,2,3,4-テトラヒドロ-ナフタレンは、10員のシクロアルキル基の一例である。
【0131】
可変部が複数回出現する本開示の化合物については、各可変部は、可変部を定義する群から独立して選択される異なる部分であり得る。例えば、同じ化合物上に同時に存在する2つのR基を有する構造が記載される場合、それら2つのR基は、Rについて定義される群から独立して選択される異なる部分を表し得る。
【0132】
本明細書で使用される「任意選択で置換された」という語句は、置換されていないか、または置換されていることを意味する。
【0133】
「置換された」という用語は、別の基に付加される「置換基」として原子または原子団が水素を形式的に置き換えていることを意味する。「置換された」という用語は、別段の指定がない限り、任意の置換レベル(例えば、モノ置換、ジ置換、トリ置換、テトラ置換、またはペンタ置換)(そのような置換が許容される場合)を指す。置換基は、独立して選択され、置換は、任意の化学的に到達可能な位置に対するものであり得る。所与の原子に対する置換は原子価によって制限されることが理解されよう。所与の原子に対する置換の結果、化学的に安定な分子が生じることが理解されよう。単一の二価置換基(例えば、オキソ)は、2つの水素原子を置き換え得る。
【0134】
本明細書で使用される「Ci-j」(i及びjは整数である)という用語は化学基と併用され、範囲を定義するi~jを用いて化学基中の炭素原子の数の範囲を指定する。例えば、C1-6アルキルは、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの炭素原子を有するアルキル基を指す。
【0135】
本明細書で使用される「アルキル」という用語は単独使用または他の用語と併用され、直鎖または分岐鎖であり得る飽和炭化水素基を指す。アルキル基は、形式的には、アルキル基が化合物の残部に付加される点によって1つのC-H結合が置き換えられたアルカンに相当する。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6つ、1~4つ、または1~3つの炭素原子を含む。アルキル部分の例としては、限定されないが、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、2-メチル-1-ブチル、3-ペンチル、n-ヘキシル、1,2,2-トリメチルプロピル、及び同様のものなどの化学基が挙げられる。いくつかの実施形態では、アルキル基は、メチル、エチル、またはプロピルである。
【0136】
本明細書で使用される「Ci-jアルキレン」という用語は単独使用または他の用語と併用され、i~j個の炭素を有する、直鎖または分岐鎖であり得る飽和二価連結炭化水素基を意味する。いくつかの実施形態では、アルキレン基は、1~4つの炭素原子、1~3つの炭素原子、または1~2つの炭素原子を含む。アルキレン部分の例としては、限定されないが、メチレン、エチレン、1,1-エチレン、1,2-エチレン、1,3-プロピレン、1,2-プロピレン、1,1-プロピレン、イソプロピレン、及び同様のものなどの化学基が挙げられる。
【0137】
本明細書で使用される「アルケニル」は単独使用または他の用語と併用され、1つ以上の炭素間二重結合を有するアルキル基に相当する直鎖炭化水素基または分岐鎖炭化水素基を指す。アルケニル基は、形式的には、アルケニル基が化合物の残部に付加される点によって1つのC-H結合が置き換えられたアルケンに相当する。いくつかの実施形態では、アルケニル部分は、2~6つまたは2~4つの炭素原子を含む。アルケニル基の例としては、限定されないが、エテニル、n-プロペニル、イソプロペニル、n-ブテニル、sec-ブテニル、及び同様のものが挙げられる。
【0138】
本明細書で使用される「アルキニル」は単独使用または他の用語と併用され、1つ以上の炭素間三重結合を有するアルキル基に相当する直鎖炭化水素基または分岐鎖炭化水素基を指す。アルキニル基は、形式的には、アルキル基が化合物の残部に付加される点によって1つのC-H結合が置き換えられたアルキンに相当する。いくつかの実施形態では、アルキニル部分は、2~6つまたは2~4つの炭素原子を含む。アルキニル基の例としては、限定されないが、エチニル、プロピン-1-イル、プロピン-2-イル、及び同様のものが挙げられる。
【0139】
本明細書で使用される「カルバモイル」及び「カルバミル」という用語は、-C(O)NHという式の基を互換的に指す。
【0140】
本明細書で使用される「カルボキシ」という用語は、-C(O)OHという式の基を指す。
【0141】
「シアノ」または「ニトリル」という用語は、-C≡N(-CNとも記載され得る)という式の基を指す。
【0142】
本明細書で使用される「C1-3アルコキシ-C1-3アルキル」という用語は、-(C1-3アルキレン)-(C1-3アルコキシ)という式の基を指す。
【0143】
本明細書で使用される「C1-3アルコキシ-C1-3アルコキシ」という用語は、-(C1-3アルコキシレン)-(C1-3アルコキシ)という式の基を指す。
【0144】
本明細書で使用される「HO-C1-3アルコキシ」という用語は、-(C1-3アルコキシレン)-OHという式の基を指す。
【0145】
本明細書で使用される「HO-C1-3アルキル」という用語は、-(C1-3アルキレン)-OHという式の基を指す。
【0146】
本明細書で使用される「シアノ-C1-3アルキル」という用語は、-(C1-3アルキレン)-CNという式の基を指す。
【0147】
本明細書で使用される「HN-C1-3アルキル」という用語は、-(C1-3アルキレン)-NHという式の基を指す。
【0148】
本明細書で使用される「Cn-mアルキルアミノ」という用語は、-NH(アルキル)という式の基を指し、アルキル基は、n~m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6つ、1~4つ、または1~3つの炭素原子を有する。
【0149】
本明細書で使用される「Cn-mアルコキシカルボニル」という用語は、-C(O)O-アルキルという式の基を指し、アルキル基は、n~m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6つ、1~4つ、または1~3つの炭素原子を有する。
【0150】
本明細書で使用される「Cn-mアルキルカルボニル」という用語は、-C(O)-アルキルという式の基を指し、アルキル基は、n~m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6つ、1~4つ、または1~3つの炭素原子を有する。
【0151】
本明細書で使用される「Cn-mアルキルカルボニルアミノ」という用語は、-NHC(O)-アルキルという式の基を指し、アルキル基は、n~m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6つ、1~4つ、または1~3つの炭素原子を有する。
【0152】
本明細書で使用される「Cn-mアルキルカルボニルオキシ」という用語は、-OC(O)-アルキルという式の基を指し、アルキル基は、n~m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6つ、1~4つ、または1~3つの炭素原子を有する。
【0153】
本明細書で使用される「アミノカルボニルオキシ」という用語は、-OC(O)NHという式の基を指す。
【0154】
本明細書で使用される「Cn-mアルキルアミノカルボニルオキシ」という用語は、-OC(O)NH-アルキルという式の基を指し、アルキル基は、n~m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6つ、1~4つ、または1~3つの炭素原子を有する。
【0155】
本明細書で使用される「Cn-mアルキルスルホニルアミノ」という用語は、-NHS(O)-アルキルという式の基を指し、アルキル基は、n~m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6つ、1~4つ、または1~3つの炭素原子を有する。
【0156】
本明細書で使用される「アミノスルホニル」という用語は、-S(O)NHという式の基を指す。
【0157】
本明細書で使用される「Cn-mアルキルアミノスルホニル」という用語は、-S(O)NH(アルキル)という式の基を指し、アルキル基は、n~m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6つ、1~4つ、または1~3つの炭素原子を有する。
【0158】
本明細書で使用される「ジ(Cn-mアルキル)アミノスルホニル」という用語は、-S(O)N(アルキル)という式の基を指し、各アルキル基は、独立して、n~m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、各アルキル基は、独立して、1~6つ、1~4つ、または1~3つの炭素原子を有する。
【0159】
本明細書で使用される「アミノスルホニルアミノ」という用語は、-NHS(O)NHという式の基を指す。
【0160】
本明細書で使用される「Cn-mアルキルアミノスルホニルアミノ」という用語は、-NHS(O)NH(アルキル)という式の基を指し、アルキル基は、n~m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6つ、1~4つ、または1~3つの炭素原子を有する。
【0161】
本明細書で使用される「ジ(Cn-mアルキル)アミノスルホニルアミノ」という用語は、-NHS(O)N(アルキル)という式の基を指し、各アルキル基は、独立して、n~m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、各アルキル基は、独立して、1~6つ、1~4つ、または1~3つの炭素原子を有する。
【0162】
本明細書で使用される「アミノカルボニルアミノ」という用語は単独使用または他の用語と併用され、-NHC(O)NHという式の基を指す。
【0163】
本明細書で使用される「Cn-mアルキルアミノカルボニルアミノ」という用語は、-NHC(O)NH(アルキル)という式の基を指し、アルキル基は、n~m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6つ、1~4つ、または1~3つの炭素原子を有する。
【0164】
本明細書で使用される「ジ(Cn-mアルキル)アミノカルボニルアミノ」という用語は、-NHC(O)N(アルキル)という式の基を指し、各アルキル基は、独立して、n~m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、各アルキル基は、独立して、1~6つ、1~4つ、または1~3つの炭素原子を有する。
【0165】
本明細書で使用される「Cn-mアルキルカルバミル」という用語は、-C(O)-NH(アルキル)という式の基を指し、アルキル基は、n~m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6つ、1~4つ、または1~3つの炭素原子を有する。
【0166】
本明細書で使用される「ジ(Cn-m-アルキル)カルバミル」という用語は、-C(O)N(アルキル)という式の基を指し、2つのアルキル基はそれぞれ、独立して、n~m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、各アルキル基は、独立して、1~6つ、1~4つ、または1~3つの炭素原子を有する。
【0167】
本明細書で使用される「チオ」という用語は、-SHという式の基を指す。
【0168】
本明細書で使用される「Cn-mアルキルチオ」という用語は、-S-アルキルという式の基を指し、アルキル基は、n~m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6つ、1~4つ、または1~3つの炭素原子を有する。
【0169】
本明細書で使用される「Cn-mアルキルスルフィニル」という用語は、-S(O)-アルキルという式の基を指し、アルキル基は、n~m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6つ、1~4つ、または1~3つの炭素原子を有する。
【0170】
本明細書で使用される「Cn-mアルキルスルホニル」という用語は、-S(O)-アルキルという式の基を指し、アルキル基は、n~m個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6つ、1~4つ、または1~3つの炭素原子を有する。
【0171】
本明細書で使用される「ハロ」または「ハロゲン」は単独使用または他の用語と併用され、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを含む。いくつかの実施形態では、ハロは、FまたはClである。いくつかの実施形態では、ハロは、Fである。
【0172】
本明細書で使用される「ハロアルキル」という用語は単独使用または他の用語と併用され、水素原子のうちの1つ以上がハロゲン原子によって置き換えられており、同じまたは異なり得るハロゲン原子置換基を最大で全原子価まで有するアルキル基を指す。いくつかの実施形態では、ハロゲン原子は、フルオロ原子である。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6つ、1~4つ、または1~3つの炭素原子を有する。ハロアルキル基の例としては、CF、C、CHF、CCl、CHCl、CCl、及び同様のものが挙げられる。
【0173】
本明細書で使用される「アルコキシ」という用語は単独使用または他の用語と併用され、-O-アルキルという式の基を指す。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6つ、1~4つ、または1~3つの炭素原子を有する。アルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(例えば、n-プロポキシ及びイソプロポキシ)、t-ブトキシ、ならびに同様のものが挙げられる。いくつかの実施形態では、アルコキシは、メトキシである。
【0174】
本明細書で使用される「ハロアルコキシ」は単独使用または他の用語と併用され、-O-(ハロアルキル)という式の基を指す。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6つ、1~4つ、または1~3つの炭素原子を有する。ハロアルコキシ基の例は、-OCFである。
【0175】
本明細書で使用される「アミノ」は単独使用または他の用語と併用され、NHを指す。
【0176】
本明細書で使用される「アルキルアミノ」という用語は単独使用または他の用語と併用され、-NH(アルキル)という式の基を指す。いくつかの実施形態では、アルキルアミノ基は、1~6つまたは1~4つ炭素原子を有する。アルキルアミノ基の例としては、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ(例えば、n-プロピルアミノ及びイソプロピルアミノ)、ならびに同様のものが挙げられる。
【0177】
本明細書で使用される「アルキルチオ」という用語は単独使用または他の用語と併用され、-S-アルキルという式の基を指す。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6つまたは1~4つ炭素原子を有する。
【0178】
本明細書で使用される「シクロアルキル」という用語は単独使用または他の用語と併用され、環化したアルキル基及びアルケニル基を含む非芳香族環式炭化水素を指す。「Cn-mシクロアルキル」という用語は、n~m個の環員炭素原子を有するシクロアルキルを指す。シクロアルキル基には、単環式環系または多環式環系(例えば、2つ、3つ、もしくは4つの縮合環、架橋環、もしくはスピロ環を有するもの)が含まれ得る。シクロアルキルの定義には、シクロアルキル環と縮合した(すなわち、シクロアルキル環と共通する結合を有する)1つ以上の芳香環(例えば、アリール環またはヘテロアリール環)を有する部分(例えば、シクロペンタン、シクロヘキセン、シクロヘキサン、及び同様のもののベンゾ誘導体、またはシクロペンタンもしくはシクロヘキサンのピリド誘導体)も含まれる。縮合芳香環を含むシクロアルキル基は、縮合芳香環の環形成原子を含む任意の環形成原子を介して付加され得る。シクロアルキル基の環形成炭素原子は、任意選択でオキソによって置換されていてよい。シクロアルキル基には、シクロアルキリデンも含まれる。「シクロアルキル」という用語は、橋頭シクロアルキル基(例えば、少なくとも1つの橋頭炭素を含む非芳香族環式炭化水素部分(アダマンタン-1-イルなど))ならびにスピロシクロアルキル基(例えば、単一の炭素原子において縮合した少なくとも2つの環を含む非芳香族炭化水素部分(スピロ[2.5]オクタン及び同様のものなど))も含む。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基は、3~10個の環員、または3~7つの環員、または3~6つの環員を有する。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基は、単環式または二環式である。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基は、単環式である。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基は、C3-7単環式シクロアルキル基である。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基は、シクロプロピルまたはシクロヘキセニルである。
【0179】
本明細書で使用される「ヘテロシクロアルキル」という用語は単独使用または他の用語と併用され、窒素、硫黄、酸素、及びリンから独立して選択される少なくとも1つのヘテロ原子環員を有し、かつ環員数が4~14、4~10、4~7、または4~6である非芳香環または非芳香環系を指し、この非芳香環または非芳香環系は、環構造の一部として1つ以上のアルケニレン基またはアルキニレン基を任意選択で含み得る。「ヘテロシクロアルキル」という用語は、4員、5員、6員、及び7員の単環式ヘテロシクロアルキル基を含む。ヘテロシクロアルキル基には、単環式環系または多環式環系(例えば、2つ、3つ、もしくは4つの縮合環、架橋環、もしくはスピロ環を有するもの)あるいはスピロ環式環系が含まれ得る。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキル基は、窒素、硫黄、及び酸素から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つのヘテロ原子を有する単環式基または二環式基である。ヘテロシクロアルキルの定義には、非芳香族ヘテロシクロアルキル環と縮合した(すなわち、非芳香族ヘテロシクロアルキル環と共通する結合を有する)1つ以上の芳香環(例えば、アリール環またはヘテロアリール環)を有する部分(例えば、1,2,3,4-テトラヒドロ-キノリン及び同様のもの)も含まれる。ヘテロシクロアルキル基には、橋頭ヘテロシクロアルキル基(例えば、少なくとも1つの橋頭原子を含むヘテロシクロアルキル部分(アザアダマンタン-1-イル及び同様のものなど))ならびにスピロヘテロシクロアルキル基(例えば、単一の原子において縮合した少なくとも2つの環を含むヘテロシクロアルキル部分([1,4-ジオキサ-8-アザ-スピロ[4.5]デカン-N-イル]及び同様のものなど))も含まれ得る。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキル基は、3~10個の環形成原子、4~10個の環形成原子、または3~8つの環形成原子を有する。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキル基は、1~5つのヘテロ原子、1~4つのヘテロ原子、1~3つのヘテロ原子、または1~2つのヘテロ原子を有する。ヘテロシクロアルキル基の環(複数可)中の炭素原子またはヘテロ原子は、酸化されて、カルボニル基、N-オキシド基、もしくはスルホニル基(または他の酸化結合)を形成していよく、あるいは窒素原子は四級化されていてよい。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキル部分は、C2-7単環式ヘテロシクロアルキル基である。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキル基は、モルホリン環、ピロリジン環、ピペラジン環、ピペリジン環、ジヒドロピラン環、テトラヒドロピラン環、テトラヒロピリジン(tetrahyropyridine)、アゼチジン環、またはテトラヒドロフラン環である。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、炭素と、N、O、及びSから独立して選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子と、を有する4~7員ヘテロシクロアルキル部分である。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、炭素と、N、O、及びSから独立して選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子と、を有する4~10員ヘテロシクロアルキル部分である。
【0180】
本明細書で使用される「アリール」という用語は単独使用または他の用語と併用され、単環式芳香族炭化水素部分または多環式芳香族炭化水素部分(例えば、2つの縮合環を有するもの)(限定されないが、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、及び同様のものなど)を指す。いくつかの実施形態では、アリール基は、6~10個の炭素原子または6つの炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アリール基は、単環式基または二環式基である。いくつかの実施形態では、アリール基は、フェニルである。
【0181】
本明細書で使用される「ヘテロアリール」または「ヘテロ芳香族」という用語は単独使用または他の用語と併用され、窒素、硫黄、及び酸素から独立して選択される1つ以上のヘテロ原子環員を有する単環式芳香族炭化水素部分または多環式芳香族炭化水素部分(例えば、2つもしくは3つの縮合環を有するもの)を指す。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール基は、窒素、硫黄、及び酸素から独立して選択される1つ、2つ、3つ、または4つのヘテロ原子を有する単環式基または二環式基である。ヘテロアリール基の例としては、限定されないが、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、フリル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、インドリル、ピリル、オキサゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インダゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、イソチアゾリル、プリニル、カルバゾリル、ベンゾイミダゾリル、インドリニル、ピロリル、アゾリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイソオキサゾリル、イミダゾ[1,2-b]チアゾリル、ピリドン、または同様のものが挙げられる。ヘテロアリール基の環(複数可)中の炭素原子またはヘテロ原子は、酸化されて、カルボニル基、N-オキシド基、もしくはスルホニル基(または他の酸化結合)を形成してよく、あるいは窒素原子は四級化されていてよいが、但し、環の芳香族性質が保たれていることが条件である。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール基は、5~10員ヘテロアリール基である。別の実施形態では、ヘテロアリール基は、5~6員ヘテロアリール基である。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、炭素と、N、O、及びSから独立して選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子と、を有する5~6員ヘテロアリール部分である。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、炭素と、N、O、及びSから独立して選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子と、を有する5~10員ヘテロアリール部分である。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、5~6つの環原子と、窒素、硫黄、及び酸素から独立して選択される1つまたは2つのヘテロ原子環員と、を有する。いくつかの実施形態では、5員ヘテロアリール部分の2つ以下のヘテロ原子がNである。
【0182】
5員ヘテロアリール環は、5つの環原子を有するヘテロアリール基であり、1つ以上(例えば、1つ、2つ、または3つ)の環原子はN、O、及びSから独立して選択される。5員環ヘテロアリールの例としては、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、1,2,3-トリアゾリル、テトラゾリル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-トリアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、及び1,3,4-オキサジアゾリルが挙げられる。
【0183】
6員ヘテロアリール環は、6つの環原子を有するヘテロアリール基であり、1つ以上(例えば、1つ、2つ、または3つ)の環原子はN、O、及びSから独立して選択される。6員環ヘテロアリールの例は、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、トリアジニル、イソインドリル、及びピリダジニルである。
【0184】
「オキソ」という用語は、炭素に付加された場合にカルボニル基を形成する二価置換基、あるいはヘテロ原子に付加された場合にスルホキシド基もしくはスルホン基またはN-オキシド基を形成する二価置換基としての酸素原子を指す。いくつかの実施形態では、ヘテロ環式基は、1つまたは2つのオキソ(=O)置換基によって任意選択で置換されていてよい。
【0185】
環形成N原子に関する「酸化された」という用語は、環形成N-オキシドを指す。
【0186】
環形成S原子に関する「酸化された」という用語は、環形成スルホニルまたは環形成スルフィニルを指す。
【0187】
「芳香族」という用語は、芳香族特徴(すなわち、(4n+2)個の非局在化□(π)電子(nは整数である)を有すること)を有する1つ以上の多価不飽和環を有する炭素環またはヘテロ環を指す。
【0188】
ある特定の箇所においては、定義または実施形態は特定の環(例えば、アゼチジン環、ピリジン環など)を指す。別段の指定がない限り、こうした環は任意の環員に付加され得るが、但し、原子の原子価を超えないことが条件である。例えば、アゼチジン環は、環の任意の位置において付加されてよく、アゼチジン-3-イル環は、3位において付加される。
【0189】
本明細書に記載の化合物は非対称性であり得る(例えば、1つ以上の立体中心を有する)。別段の指定がない限り、すべての立体異性体(エナンチオマー及びジアステレオマーなど)が意図される。不斉置換炭素原子を含む本開示の化合物は、光学的に活性な形態またはラセミ形態で単離され得る。光学的に不活性な出発物質から光学的に活性な形態を調製する仕方に関する方法は当該技術分野で知られており、こうした方法は、ラセミ混合物を分割することによるもの、または立体選択的な合成によるものなどである。本明細書に記載の化合物においてもオレフィン、C=N二重結合、及び同様のものの幾何異性体が多く存在し得、本開示では、そのような安定異性体はすべて企図される。本開示の化合物のシス幾何異性体及びトランス幾何異性体が記載され、そうしたシス幾何異性体及びトランス幾何異性体は、異性体の混合物または別々の異性体として単離され得る。
【0190】
化合物のラセミ混合物の分割は、当該技術分野で知られる方法によって実施され得る。方法の一例としては、光学的に活性な塩形成有機酸であるキラル分割酸を使用する分画再結晶化が挙げられる。分画再結晶化法に適した分割剤は、例えば、光学的に活性な酸(酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、乳酸、またはさまざまな光学的に活性なカンファースルホン酸のD体及びL体など)である。分画再結晶化法に適した他の分割剤には、立体異性的に純粋な形態のメチル-ベンジルアミン(例えば、S体及びR体またはジアステレオマー的に純粋な形態)、2-フェニルグリシノール、ノルエフェドリン、エフェドリン、N-メチルエフェドリン、シクロヘキシルエチルアミン、1,2-ジアミノシクロヘキサン、及び同様のものが含まれる。
【0191】
ラセミ混合物の分割は、光学的に活性な分割剤(例えば、ジニトロベンゾイルフェニルグリシン)が充填されたカラムでの溶出によっても実施され得る。適切な溶出溶媒組成は、当業者によって決定され得る。
【0192】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、(R)配置を有する。他の実施形態では、化合物は、(S)配置を有する。複数のキラル中心を有する化合物では、別段の指定がない限り、化合物中のキラル中心はそれぞれ、独立して(R)または(S)であり得る。
【0193】
本開示の化合物には、互変異性体も含まれる。互変異性体は、プロトンの転位を同時に伴って単結合と隣接二重結合とが切り替わることで生じる。互変異性体には、実験式及び全体の電荷が同じ異性プロトン化状態をとるプロトトロピック互変異性体が含まれる。プロトトロピック互変異性体の例としては、ケトン-エノールペア、アミド-イミド酸ペア、ラクタム-ラクチムペア、エナミン-イミンペア、ならびにヘテロ環式系の2つ以上の位置をプロトンが占有し得る環状形態(例えば、1H-イミダゾールと3H-イミダゾール、1H-1,2,4-トリアゾールと2H-1,2,4-トリアゾールと4H-1,2,4-トリアゾール、1H-イソインドールと2H-イソインドール、ならびに1H-ピラゾールと2H-ピラゾール)が挙げられる。互変異性体は、平衡状態にあるか、または適切な置換によって1つの形態に立体的にロックされ得る。
【0194】
本開示の化合物には、中間体または最終化合物中に原子の同位体を含むものもすべて含まれる。同位体には、原子番号は同じであるが、質量数が異なる原子が含まれる。例えば、水素の同位体には、三重水素及び重水素が含まれる。本開示の化合物の1つ以上の構成原子は、天然または非天然の存在比で、そうした原子の同位体で交換または置換され得る。いくつかの実施形態では、化合物は、少なくとも1つの重水素原子を含む。例えば、本開示の化合物中の水素原子の1つ以上が重水素によって交換または置換され得る。いくつかの実施形態では、化合物は、2つ以上の重水素原子を含む。いくつかの実施形態では、化合物は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、または12個の重水素原子を含む。有機化合物に同位体を含めるための合成方法については、当該技術分野で知られている(Deuterium Labeling in Organic Chemistry by Alan F.Thomas(New York,N.Y.,Appleton-Century-Crofts,1971、The Renaissance of H/D Exchange by Jens Atzrodt,Volker Derdau,Thorsten Fey and Jochen Zimmermann,Angew.Chem.Int.Ed.2007,7744-7765、The Organic Chemistry of Isotopic Labelling by James R.Hanson,Royal Society of Chemistry,2011)。同位体標識化合物は、さまざまな試験(NMR分光法など)、代謝実験、及び/またはアッセイに使用され得る。
【0195】
重同位体(重水素など)での置換は、代謝安定性の向上(例えば、インビボ半減期の延長)または必要用量の減少に起因してある特定の治療上の利点をもたらし得るものであり、それ故に、状況によっては好ましくあり得る(A.Kerekes et.al.J.Med.Chem.2011,54,201-210、R.Xu et.al.J.Label Compd.Radiopharm.2015,58,308-312)。
【0196】
本明細書で使用される「化合物」という用語は、示される構造の立体異性体、幾何異性体、互変異性体、及び同位体をすべて含むことが意図される。この用語は、調製の仕方(例えば、合成的なもの、生物学的プロセス(例えば、代謝もしくは酵素変換)を介するもの、またはそれらの組み合わせ)とは無関係に、本開示の化合物を指すことも意図される。
【0197】
化合物及びその医薬的に許容可能な塩はすべて、他の物質(水及び溶媒など)と一緒に見られるもの(例えば、水和物の形態のもの及び溶媒和物の形態のもの)であり得るか、または単離されたものであり得る。固体状態の場合、本明細書に記載の化合物及びその塩は、さまざまな形態で存在し得、例えば、溶媒和物(水和物を含む)の形態をとり得る。化合物は、任意の固体状態形態(多形または溶媒和物など)で存在し得るため、別段の明確な指定がない限り、化合物及びその塩への本明細書での言及は、化合物の任意の固体状態形態を包含するものであると理解されたい。
【0198】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物またはその塩は、実質的に単離されたものである。「実質的に単離された」は、化合物が、その形成環境または検出環境から少なくとも部分的または実質的に分離されていることを意味する。部分的な分離は、例えば、組成物中の本開示の化合物の存在量を増やすことを含み得る。実質的な分離は、組成物中の本開示の化合物またはその塩の含量を少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、少なくとも約97重量%、または少なくとも約99重量%とすることを含み得る。化合物及びその塩を単離するための方法は、当該技術分野では日常的なものである。
【0199】
「医薬的に許容可能」という語句は、過剰な毒性、刺激作用、アレルギー応答、または他の問題もしくは合併症を伴うことなく、健全な医学的判断の範囲内で、ヒト及び動物の組織と接触させて使用する上で、化合物、材料、組成物、及び/または剤形が適しており、合理的な利益/リスク比に見合うものであることを指すために本明細書で用いられる。
【0200】
本開示は、本明細書に記載の化合物の医薬的に許容可能な塩も含む。本明細書で使用される「医薬的に許容可能な塩」は、開示の化合物の誘導体を指し、こうした誘導体では、現存する酸部分または塩基部分をその塩形態に変換することによって当該親化合物が修飾されている。医薬的に許容可能な塩の例としては、限定されないが、塩基性残基(アミンなど)の鉱酸塩または有機酸塩、酸性残基(カルボン酸など)のアルカリ塩または有機塩、及び同様のものが挙げられる。本開示の医薬的に許容可能な塩には、親化合物の無毒な塩(例えば、無毒な無機酸または有機酸から形成されるもの)が含まれる。本開示の医薬的に許容可能な塩は、従来の化学法によって、塩基性部分または酸性部分を含む親化合物から合成され得る。一般に、そのような塩は、遊離の酸形態または塩基形態のこうした化合物を、水もしくは有機溶媒またはこれら2つの混合物において化学量論量の適切な塩基または酸と反応させることによって調製することができ、一般に、エーテル、酢酸エチル、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソ-プロパノール、もしくはブタノール)、またはアセトニトリル(ACN)のような非水性媒体が好ましい。適切な塩のリストは、Remington’s Pharmaceutical Sciences,17th ed.,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,1985,p.1418及びJournal of Pharmaceutical Science,66,2(1977)に見られ、これらの文献はそれぞれ、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0201】
本明細書では下記の略語が使用され得る:AcOH(酢酸);AcO(無水酢酸);aq.(水性);atm.(雰囲気(複数可));Boc(t-ブトキシカルボニル);br(ブロード);Cbz(カルボキシベンジル);calc.(計算値);d(二重線);dd(二重線の二重線);DCM(ジクロロメタン);DEAD(アゾジカルボン酸ジエチル);DIAD(N,N’-ジイソプロピルアジドジカルボキシレート);DIPEA(N,N-ジイソプロピルエチルアミン);DMF(N,N-ジメチルホルムアミド);Et(エチル);EtOAc(酢酸エチル);g(グラム(複数可));h(時間(複数可));HATU(N,N,N’,N’-テトラメチル-O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート);HCl(塩酸);HPLC(高速液体クロマトグラフィー);Hz(ヘルツ);J(カップリング定数);LCMS(液体クロマトグラフィー-質量分析);m(多重線);M(モル濃度);mCPBA(3-クロロ過安息香酸);MgSO(硫酸マグネシウム);MS(質量分析);Me(メチル);MeCN(アセトニトリル);MeOH(メタノール);mg(ミリグラム(複数可));min.(分(複数可));mL(ミリリットル(複数可));mmol(ミリモル(複数可));N(規定濃度);NaHCO(重炭酸ナトリウム);NaOH(水酸化ナトリウム);NaSO(硫酸ナトリウム);NHCl(塩化アンモニウム);NHOH(水酸化アンモニウム);NIS(N-ヨードスクシンイミド);nM(ナノモル濃度);NMR(核磁気共鳴分光法);OTf(トリフルオロメタンスルホネート);Pd(パラジウム);Ph(フェニル);pM(ピコモル濃度);PMB(パラ-メトキシベンジル)、POCl(塩化ホスホリル);RP-HPLC(逆相高速液体クロマトグラフィー);s(一重線);SEM(2-トリメチルシリルエトキシメチル);t(三重線またはターシャリー);TBS(tert-ブチルジメチルシリル);tert(ターシャリー);tt(三重線の三重線);t-Bu(tert-ブチル);TFA(トリフルオロ酢酸);THF(テトラヒドロフラン);μg(マイクログラム(複数可));μL(マイクロリットル(複数可));μM(マイクロモル濃度);wt%(重量パーセント)。
【0202】
合成
本明細書で提供される化合物は、その塩及び立体異性体を含めて、既知の有機合成手法を使用して調製することができ、多数の可能な合成経路のいずれかに沿って合成できることを当業者なら理解するであろう。
【0203】
本開示の化合物を調製するための反応は、適切な溶媒において実施することができ、有機合成分野の当業者なら、こうした適切な溶媒を容易に選択することができる。適切な溶媒は、反応が実施される温度(例えば、溶媒の凝固温度~溶媒の沸騰温度の範囲に入り得る温度)で出発物質(反応物質)、中間体、または生成物と実質的に非反応性であり得る。所与の反応は、1つの溶媒、または複数の溶媒の混合物において実施され得る。当業者なら、特定の反応ステップに応じて、特定の反応ステップに適した溶媒を選択することができる。
【0204】
本開示の化合物の調製は、さまざまな化学基の保護及び脱保護を伴うものであり得る。当業者なら、保護及び脱保護の必要性、ならびに適切な保護基の選択を容易に決定することができる。保護基の化学については、例えば、T.W.Greene and P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,3rd.Ed.,Wiley & Sons,Inc.,New York(1999)において見つけることができ、当該文献は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0205】
反応は、当該技術分野で知られる任意の適切な方法に従って監視され得る。例えば、分光学的な手段(核磁気共鳴分光法(例えば、Hもしくは13C)、赤外分光法、分光光度法(例えば、UV-可視)など)、または質量分析、またはクロマトグラフィー(高速液体クロマトグラフィー(HPLC)もしくは薄層クロマトグラフィーなど)によって、生成物の形成が監視され得る。
【0206】
本明細書で使用される「環境温度」、「室温(room temperature)」、及び「室温(r.t.)」という表現は当該技術分野で理解されるものであり、一般に、反応が実施される部屋の温度(例えば、約20℃~約30℃の温度)に近い温度(例えば、反応温度)を指す。
【0207】
式Iの化合物は、スキーム1に概略が示される合成経路を介して調製され得る。
【化8】
【0208】
適切な試薬(塩化ホスホリル(POCl)など)を用いて市販化合物S-1を高温で処理することで化合物S-2を得ることができる。アンモニア水溶液を用いて高温で求核置換することによって化合物S-2の塩素を置換することで化合物S-3を得ることができる。化合物S-3を式S-4の化合物(Halはハロゲン化物(Cl、Br、またはIなど)である)と高温で縮合させることで化合物S-5を得ることができる。これを適切な試薬(N-ヨードスクシンイミド(NIS)など)と反応させることで化合物S-6(Halはハロゲン化物(Cl、Br、またはIなど)である)を得ることができる。COを用いてパラジウム触媒下で式S-6の化合物をカルボニル化反応(Angew.Chem.Int.Ed.2009,48,4114-4133)に供すことで式S-7の誘導体を得ることができ、これを既知の有機合成手法を使用して変換すると、式S-8の化合物を得ることができる。その後、標準的な鈴木クロスカップリング条件(例えば、パラジウム触媒及び適切な塩基の存在下でのもの)(Tetrahedron 2002,58,9633-9695)または標準的なスティルクロスカップリング条件(例えば、パラジウム触媒の存在下でのもの)(ACS Catalysis 2015,5,3040-3053)または標準的な根岸クロスカップリング条件(例えば、パラジウム触媒の存在下でのもの)(ACS Catalysis 2016,6,1540-1552)の下で化合物S-8と式S-9の付加物(Mは、ボロン酸、ボロン酸エステル、または適切な試薬である[例えば、Mは、B(OR)、Sn(アルキル)、Zn-Halなどである])とのカップリング反応を行うことによってRを導入することで式S-10の化合物を得ることができる。
【0209】
使用方法
本開示の化合物は、FGFR酵素の活性を阻害し得る。例えば、本開示の化合物は、1つ以上の本開示の化合物を細胞またはFGFR酵素の阻害が必要な個体もしくは患者に阻害量で投与することによって細胞、個体、または患者における酵素の活性を阻害するために使用され得る。本開示の化合物は、1つ以上の本開示の化合物を細胞またはFGFR3酵素の阻害が必要な個体もしくは患者に阻害量で投与することによって細胞、個体、または患者における酵素の活性を阻害するために使用され得る。本開示の化合物は、1つ以上の本開示の化合物を細胞またはFGFR2酵素の阻害が必要な個体もしくは患者に阻害量で投与することによって細胞、個体、または患者における酵素の活性を阻害するために使用され得る。本開示の化合物は、本開示の化合物を細胞またはFGFR3酵素及びFGFR2酵素の阻害が必要な個体もしくは患者に阻害量で投与することによって細胞、個体、または患者における酵素の活性を阻害するために使用され得る。
【0210】
FGFR阻害剤として、本開示の化合物は、FGFR酵素またはFGFRリガンドの異常な発現または活性と関連するさまざまな疾患の治療に有用である。FGFRを阻害する化合物は、腫瘍の増殖阻止またはアポトーシス誘導を、特に血管新生を抑制することによって引き起こす手段を提供する上で有用であろう。したがって、本開示の化合物は増殖性障害(がんなど)の治療または予防に有用であると判明することが見込まれる。具体的には、受容体型チロシンキナーゼの活性化変異体または受容体型チロシンキナーゼの上方制御を伴う腫瘍は、こうした阻害剤に特に感受性であり得る。
【0211】
ある特定の実施形態では、本開示は、FGFR介在性の障害の治療を必要とする患者において当該治療を実施するための方法を提供し、この方法は、本発明による化合物またはその医薬的に許容可能な組成物を当該患者に投与するステップを含む。
【0212】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物を使用して治療することが可能な疾患及び徴候には、限定されないが、血液癌、肉腫、肺癌、胃腸癌、泌尿生殖器癌、肝癌、骨癌、神経系癌、婦人科癌、及び皮膚癌が含まれる。
【0213】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物を使用して治療することが可能ながんは、腺癌、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、胆管癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胆嚢癌、胃癌、神経膠腫、頭頸部癌、肝細胞癌、腎癌、肝癌、肺癌、黒色腫、卵巣癌、膵癌、前立腺癌、横紋筋肉腫、皮膚癌、甲状腺癌、白血病、多発性骨髄腫、慢性リンパ球性リンパ腫、成人T細胞白血病、B細胞リンパ腫、急性骨髄性白血病、ホジキンリンパ腫または非ホジキンリンパ腫、ワルデンストレームマクログロブリン血症、ヘアリー細胞リンパ腫、及びバーキットリンパ腫から選択される。
【0214】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物を使用して治療することが可能ながんは、肝細胞癌、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、胃癌、頭頸部癌、腎癌、肝癌、肺癌、卵巣癌、前立腺癌、食道癌、胆嚢癌、膵癌、甲状腺癌、皮膚癌、白血病、多発性骨髄腫、慢性リンパ球性リンパ腫、成人T細胞白血病、B細胞リンパ腫、急性骨髄性白血病、ホジキンリンパ腫または非ホジキンリンパ腫、ワルデンストレームマクログロブリン血症、ヘアリー細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、神経膠芽腫、黒色腫、及び横紋筋肉腫から選択される。
【0215】
いくつかの実施形態では、当該がんは、腺癌、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、胆管癌、子宮内膜癌、胃癌、神経膠腫、頭頸部癌、肺癌、卵巣癌、白血病、及び多発性骨髄腫から選択される。
【0216】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物を使用して治療することが可能ながんは、肝細胞癌、乳癌、膀胱癌、結腸直腸癌、黒色腫、中皮腫、肺癌、前立腺癌、膵癌、精巣癌、甲状腺癌、扁平上皮癌、神経膠芽腫、神経芽腫、子宮癌、及び横紋筋肉腫から選択される。
【0217】
FGFR2及び/またはFGFR3の変化によって特徴付けられるがんには、膀胱癌(FGFR3変異または融合)、胆管癌(FGFR2融合)、及び胃癌(FGFR2増幅)が含まれる。
【0218】
本発明の化合物は、変異、融合、再編、及び増幅を含むFGFR2/3の変化を有するがん患者の治療に使用され得る。FGFR2/3の変化は、胆管癌、尿路上皮癌、多発性骨髄腫、胃腺癌、神経膠腫、子宮内膜癌、卵巣癌、子宮頸癌、肺癌、及び乳癌のサブセットにおいて発見された。さらに、本発明の化合物は、ゲートキーパー変異(FGFR3中のV555M/L/F/I、FGFR2中のV564M/L/F/I)の獲得に起因して、汎FGFR阻害剤での治療が進行中の患者を標的とすることにも使用され得る。本発明の化合物は、他の標的化治療に対する抵抗性にFGFR2/3シグナル伝達が関与するがんの治療にも使用することができ、例えば、本発明の化合物は、ER陽性乳癌でのCDK4/6阻害剤抵抗性を克服する潜在力を有する。
【0219】
血液癌の例としては、リンパ腫及び白血病が挙げられ、こうしたリンパ腫及び白血病は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、急性前骨髄球性白血病(APL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫、非ホジキンリンパ腫(再発性または抵抗性NHL及び再発性濾胞性を含む)、ホジキンリンパ腫、骨髄増殖性疾患(例えば、原発性骨髄線維症(PMF)、真性赤血球増加症(PV)、本態性血小板増加症(ET)、8p11骨髄増殖性症候群)、骨髄異形成症候群(MDS)、T細胞急性リンパ芽球性リンパ腫(T-ALL)、多発性骨髄腫、皮膚T細胞リンパ腫、成人T細胞白血病、ワルデンストレームマクログロブリン血症、ヘアリー細胞リンパ腫、辺縁帯リンパ腫、慢性骨髄性リンパ腫、ならびにバーキットリンパ腫などである。
【0220】
肉腫の例としては、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、骨肉腫、横紋筋肉腫、血管肉腫、線維肉腫、脂肪肉腫、粘液腫、横紋筋腫、横紋筋肉腫、線維腫、脂肪腫、過誤腫、リンパ肉腫、平滑筋肉腫、及び奇形腫が挙げられる。
【0221】
肺癌の例としては、非小細胞肺癌(NSCLC)、小細胞肺癌、気管支癌(扁平細胞、未分化小細胞、未分化大細胞、腺癌)、肺胞(細気管支)癌、気管支腺腫、軟骨性過誤腫、中皮腫、小細胞性癌及び非小細胞性癌、気管支腺腫、ならびに胸膜肺芽腫が挙げられる。
【0222】
胃腸癌の例としては、食道の癌(扁平上皮癌、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃の癌(癌種、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓の癌(膵外分泌癌、導管腺癌、インスリノーマ、グルカゴノーマ、ガストリノーマ、カルチノイド腫瘍、ビポーマ)、小腸の癌(腺癌、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸の癌(腺癌、管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫)、結腸直腸癌、胆嚢癌、及び肛門癌が挙げられる。
【0223】
泌尿生殖器癌の例としては、腎臓の癌(腺癌、ウィルムス腫瘍[腎芽細胞腫]、腎細胞癌)、膀胱及び尿道の癌(扁平上皮癌、移行上皮癌、腺癌)、前立腺の癌(腺癌、肉腫)、精巣の癌(セミノーマ、奇形腫、胚性癌、奇形癌腫、絨毛癌、肉腫、間質細胞癌、線維腫、線維腺腫、腺腫様腫瘍、脂肪腫)、ならびに尿路上皮癌が挙げられる。
【0224】
肝癌の例としては、ヘパトーマ(肝細胞癌)、胆管癌、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、及び血管腫が挙げられる。
【0225】
骨癌の例としては、例えば、骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫脊索腫、骨軟骨腫(骨軟骨性外骨腫)、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、類骨骨腫、及び巨細胞腫が挙げられる。
【0226】
神経系癌の例としては、頭蓋骨の癌(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜の癌(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳の癌(星細胞腫、髄芽腫、神経膠腫、上衣腫、胚細胞腫(松果体腫)、神経膠芽腫、多形神経膠芽腫、乏突起神経膠腫、シュワン腫、網膜芽腫、先天性腫瘍、神経外胚葉性腫瘍)、及び脊髄の癌(神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫)、神経芽腫、レルミット・デュクロ病、ならびに松果体腫瘍が挙げられる。
【0227】
婦人科癌の例としては、乳房の癌(腺管癌、小葉癌、乳房肉腫、トリプルネガティブ乳癌、HER2陽性乳癌、炎症性乳癌、乳頭癌)、子宮の癌(子宮内膜癌)、子宮頸部の癌(子宮頸癌、前腫瘍性子宮頸部異形成)、卵巣の癌(卵巣癌(漿液性嚢胞腺癌、粘液性嚢胞腺癌、未分類の癌種)、顆粒膜-莢膜細胞腫瘍、セルトリ・ライディッヒ細胞、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰部の癌(扁平上皮癌、上皮内癌、腺癌、線維肉腫、黒色腫)、腟の癌(明細胞癌、扁平上皮癌、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋肉腫)、及び卵管の癌(癌種)が挙げられる。
【0228】
皮膚癌の例としては、黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮癌、カポジ肉腫、メルケル細胞皮膚癌、異形成母斑、脂肪腫、血管腫、皮膚線維腫、及びケロイドが挙げられる。
【0229】
頭頸部癌の例としては、神経膠芽腫、黒色腫、横紋筋肉腫、リンパ肉腫、骨肉腫、扁平上皮癌、腺癌、口腔癌、喉頭癌、鼻咽頭癌、鼻腔癌及び副鼻腔癌、甲状腺及び副甲状腺癌、眼の腫瘍、唇及び口の腫瘍、ならびに頭頸部扁平上皮癌が挙げられる。
【0230】
本開示の化合物は、腫瘍転移の抑制にも有用であり得る。
【0231】
発がん性新生物に加えて、本発明の化合物は、骨格障害及び軟骨細胞障害の治療にも有用であり、こうした骨格障害及び軟骨細胞障害には、限定されないが、軟骨無形成症、軟骨低形成症、小人症、タナトフォリック骨異形成症(TD)(臨床型TD I及びTD II)、アペール症候群、クルーゾン症候群、ジャクソン・ワイス症候群、ベア・スティーブンソン・キューティス・ジャイラタ症候群、ファイファー症候群、ならびに頭蓋骨癒合症候群が含まれる。いくつかの実施形態では、本開示は、骨格障害及び軟骨細胞障害に罹患している患者の治療方法を提供する。
【0232】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、アルツハイマー病、HIV、または結核の治療に使用され得る。
【0233】
本明細書で使用される「8p11骨髄増殖性症候群」という用語は、好酸球の増加及びFGFR1の異常と関連する骨髄系/リンパ系新生物を指すことが意図される。
【0234】
本明細書で使用される「細胞」という用語は、インビトロ、エクスビボ、またはインビボの細胞を指すことが意図される。いくつかの実施形態では、エクスビボの細胞は、生物(哺乳動物など)から切り離された組織試料の一部であり得る。いくつかの実施形態では、インビトロの細胞は、細胞培養物中の細胞であり得る。いくつかの実施形態では、インビボの細胞は、生物(哺乳動物など)中の生きた細胞である。
【0235】
本明細書で使用される「接触させること」という用語は、インビトロ系またはインビボ系において指定部分を一緒にすることを指す。例えば、FGFR酵素を本明細書に記載の化合物と「接触させること」には、FGFRを有する個体または患者(ヒトなど)に対して本明細書に記載の化合物を投与することに加えて、例えば、FGFR酵素を含む細胞調製物または精製調製物を含む試料に本明細書に記載の化合物を導入することが含まれる。
【0236】
本明細書で使用される「個体」または「患者」という用語は互換的に使用され、哺乳動物を含む任意の動物を指し、こうした動物は、好ましくは、マウス、ラット、他のげっ歯類、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマ、または霊長類であり、最も好ましくは、ヒトである。
【0237】
本明細書で使用される「治療的に有効な量」という語句は、研究者、獣医師、医師、または他の臨床医によって探求されている組織、系、動物、個体、またはヒトにおいて生物学的または薬物的な応答を誘発する活性化合物または医薬品の量(本明細書に開示の固体形態またはその塩のいずれかの量など)を指す。任意の個々の症例における適切な「有効」量は、当業者に知られる手法を使用して決定され得る。
【0238】
「医薬的に許容可能」という語句は、過剰な毒性、刺激作用、アレルギー応答、免疫原性、または他の問題もしくは合併症を伴うことなく、健全な医学的判断の範囲内で、ヒト及び動物の組織と接触させて使用する上で、化合物、材料、組成物、及び/または剤形が適しており、合理的な利益/リスク比に見合うものであることを指すために本明細書で使用される。
【0239】
本明細書で使用される「医薬的に許容可能な担体または医薬品添加物」という語句は、医薬的に許容可能な材料、組成物、または媒体(液体または固体の賦形剤、希釈剤、溶媒、または封入材料など)を指す。医薬品添加物または担体は、一般に、安全であり、毒性を有さず、生物学的にもその他の様式でも無害のものであり、こうした医薬品添加物または担体には、獣医学的な使用及びヒトに対する医薬的な使用向けに許容可能な医薬品添加物または担体が含まれる。一実施形態では、各成分は、本明細書に定義されるように「医薬的に許容可能」である。例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st ed.,Lippincott Williams & Wilkins:Philadelphia,Pa.,2005、Handbook of Pharmaceutical Excipients,6th ed.,Rowe et al.,Eds.,The Pharmaceutical Press and the American Pharmaceutical Association:2009、Handbook of Pharmaceutical Additives,3rd ed.;Ash and Ash Eds.,Gower Publishing Company:2007、Pharmaceutical Preformulation and Formulation,2nd ed.;Gibson Ed.,CRC Press LLC:Boca Raton,Fla.,2009を参照のこと。
【0240】
本明細書で使用される「治療すること」または「治療」という用語は、疾患を抑制すること(例えば、疾患、状態、または障害の病態または総体症状を患っているまたは示している個体における疾患、状態、または障害を抑制すること(すなわち、病態及び/または総体症状のさらなる進行を抑止すること))を指すか、あるいは疾患を軽快させること(例えば、疾患、状態、または障害の病態または総体症状を患っているまたは示している個体における疾患、状態、または障害を軽快させること(すなわち、病態及び/または総体症状を改善させること)(疾患の重症度を低減することなど))を指す。
【0241】
本発明のある特定の特徴は、明確化のために別々の実施形態の文脈において説明されるが、単一の実施形態において組み合わせて提供されることもあり得ることが理解されよう(一方で、こうした実施形態は、掛け合わせに依存する形態で記載される場合と同様に組み合わせることが意図される)。逆に、本発明のさまざまな特徴は、簡潔化のために単一の実施形態の文脈において説明されるが、別々に提供されるか、または任意の適切な部分的組み合わせにおいて提供されることもあり得る。
【0242】
併用療法
1つ以上の追加の医薬品または治療方法(例えば、抗ウイルス剤、化学療法剤もしくは他の抗がん剤、免疫賦活剤、免疫抑制剤、放射線、抗腫瘍ワクチン及び抗ウイルスワクチン、サイトカイン治療(例えば、IL2、GM-CSFなど)、及び/またはチロシンキナーゼ阻害剤など)が、FGFRと関連する疾患、障害、もしくは状態、または本明細書に記載の疾患もしくは状態を治療するための本明細書に記載の化合物と併用され得る。薬剤は、単一の剤形において本開示の化合物と併用され得るか、または薬剤は、別々の剤形として同時もしくは連続的に投与され得る。
【0243】
本明細書に記載の化合物は、複数のシグナル伝達経路によって影響を受ける疾患(がんなど)を治療するための1つ以上の他のキナーゼ阻害剤と併用され得る。例えば、組み合わせは、がんを治療するための下記のキナーゼの阻害剤を1つ以上含み得る:Akt1、Akt2、Akt3、TGF-βR、Pim、PKA、PKG、PKC、CaMキナーゼ、ホスホリラーゼキナーゼ、MEKK、ERK、MAPK、mTOR、EGFR、HER2、HER3、HER4、INS-R、IGF-1R、IR-R、PDGFαR、PDGFβR、CSFIR、KIT、FLK-II、KDR/FLK-1、FLK-4、flt-1、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、c-Met、Ron、Sea、TRKA、TRKB、TRKC、FLT3、VEGFR/Flt2、Flt4、EphA1、EphA2、EphA3、EphB2、EphB4、Tie2、Src、Fyn、Lck、Fgr、Btk、Fak、SYK、FRK、JAK、ABL、ALK、及びB-Raf。さらに、本明細書に記載のFGFR阻害剤の固体形態は、PIK3/Akt/mTORシグナル伝達経路と関連するキナーゼ(PI3K、Akt(Akt1、Akt2、及びAkt3を含む)、ならびにmTORキナーゼなど)の阻害剤と併用され得る。
【0244】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、疾患及び障害を治療するための酵素またはタンパク質受容体(HPK1、SBLB、TUT4、A2A/A2B、CD47、CDK2、STING、ALK2、LIN28、ADAR1、MAT2a、RIOK1、HDAC8、WDR5、SMARCA2、及びDCLK1など)の阻害剤の1つ以上と併用され得る。疾患及び障害の例としては、がん、感染症、炎症、及び神経変性障害が挙げられる。
【0245】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、エピジェネティック制御因子を標的とする治療剤と併用され得る。エピジェネティック制御因子の例としては、ブロモドメイン阻害物質、ヒストンリジンメチルトランスフェラーゼ、ヒストンアルギニンメチルトランスフェラーゼ、ヒストン脱メチル化酵素、ヒストンデアセチラーゼ、ヒストンアセチラーゼ、及びDNAメチルトランスフェラーゼが挙げられる。ヒストンデアセチラーゼ阻害剤には、例えば、ボリノスタットが含まれる。
【0246】
がん及び他の増殖性疾患の治療については、本明細書に記載の化合物は、標的化治療剤と併用され得る。こうした標的化治療剤には、JAKキナーゼ阻害剤(ルキソリチニブ、追加のJAK1/2選択的及びJAK1選択的なバリシチニブもしくはINCB39110)、Pimキナーゼ阻害剤(例えば、LGH447、INCB053914、及びSGI-1776)、PI3キナーゼ阻害剤(PI3K-デルタ選択的阻害剤及び広域スペクトルPI3K阻害剤(例えば、INCB50465及びINCB54707)、PI3K-ガンマ阻害剤(PI3K-ガンマ選択的阻害剤など)を含む)、MEK阻害剤、CSF1R阻害剤(例えば、PLX3397及びLY3022855)、TAM受容体型チロシンキナーゼ阻害剤(Tyro-3、Axl、及びMer(例えば、INCB81776))、血管新生阻害剤、インターロイキン受容体阻害剤、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤、BRAF阻害剤、mTOR阻害剤、プロテアソーム阻害剤(ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ)、HDAC阻害剤(パノビノスタット、ボリノスタット)、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、デキサメタゾン、ブロモドメイン及び末端外ドメインファミリーのメンバーの阻害剤(例えば、ブロモドメイン阻害剤もしくはBET阻害剤(OTX015、CPI-0610、INCB54329、もしくはINCB57643など))、LSD1阻害剤(例えば、GSK2979552、INCB59872、及びINCB60003)、アルギナーゼ阻害剤(例えば、INCB1158)、インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ阻害剤(例えば、エパカドスタット、NLG919、もしくはBMS-986205)、PARP阻害剤(例えば、オラパリブもしくはルカパリブ)、BTKの阻害剤(イブルチニブなど)、c-MET阻害剤(例えば、カプマチニブ)、ALK2阻害剤(例えば、INCB00928)、またはそれらの組み合わせが含まれる。
【0247】
がん及び他の増殖性疾患の治療については、本明細書に記載の化合物は、化学療法剤、核内受容体のアゴニストもしくはアンタゴニスト、または他の抗増殖剤と併用され得る。本明細書に記載の化合物は、医学的治療(手術または放射線療法(例えば、ガンマ線照射、中性子線放射線療法、電子線放射線療法、陽子線療法、小線源治療、及び全身性放射性同位体療法)など)とも併用され得る。
【0248】
適切な化学療法剤の例としては、アバレリックス、アビラテロン、アファチニブ、アフリベルセプト、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アリトレチノイン、アロプリノール、アルトレタミン、アミドックス、アムサクリン、アナストロゾール、アフィジコロン(aphidicolon)、三酸化ヒ素、アスパラギナーゼ、アキシチニブ、アザシチジン、ベバシズマブ、ベキサロテン、バリシチニブ、ベンダムスチン、ビカルタミド、ブレオマイシン、ボルテゾミビ(bortezombi)、ボルテゾミブ、ブリバニブ、ブパリシブ、静注ブスルファン、経口ブスルファン、カルステロン、カンプトサー(camptosar)、カペシタビン、カルボプラチン、カルムスチン、セジラニブ、セツキシマブ、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クロファラビン、クリゾチニブ、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダコミチニブ、ダクチノマイシン、ダルテパリンナトリウム、ダサチニブ、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デシタビン、デガレリクス、デニロイキン、デニロイキンジフチトクス、デオキシコホルマイシン、デクスラゾキサン、ディドックス(didox)、ドセタキセル、ドキソルビシン、ドロロキサフィン(droloxafine)、プロピオン酸ドロモスタノロン、エクリズマブ、エンザルタミド、エピドフィロトキシン、エピルビシン、エポチロン、エルロチニブ、エストラムスチン、リン酸エトポシド、エトポシド、エキセメスタン、クエン酸フェンタニル、フィルグラスチム、フロクスウリジン、フルダラビン、フルオロウラシル、フルタミド、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゲムシタビン、ゲムツズマブオゾガマイシン、酢酸ゴセレリン、酢酸ヒストレリン、イブリツモマブチウキセタン、イダルビシン、イデラリシブ、イホスファミド、メシル酸イマチニブ、インターフェロンアルファ2a、イリノテカン、二トシル酸ラパチニブ、レナリドミド、レトロゾール、ロイコボリン、酢酸ロイプロリド、レバミゾール、ロナファルニブ、ロムスチン、メクロレタミン、酢酸メゲストロール、メルファラン、メルカプトプリン、メトトレキサート、メトキサレン、ミスラマイシン、マイトマイシンC、ミトタン、ミトキサントロン、フェンプロピオン酸ナンドロロン、ナベルベン(navelbene)、ネシツムマブ、ネララビン、ネラチニブ、ニロチニブ、ニルタミド、ニラパリブ、ノフェツモマブ、オセレリン(oserelin)、オキサリプラチン、パクリタキセル、パミドロネート、パニツムマブ、パノビノスタット、パゾパニブ、ペグアスパラガーゼ、ペグフィルグラスチム、ペメトレキセド二ナトリウム、ペントスタチン、ピララリシブ、ピポブロマン、プリカマイシン、ポナチニブ、ポルフィマー、プレドニゾン、プロカルバジン、キナクリン、ラニビズマブ、ラスブリカーゼ、レゴラフェニブ、レロキサフィン(reloxafine)、レブラミド、リツキシマブ、ルカパリブ、ルキソリチニブ、ソラフェニブ、ストレプトゾシン、スニチニブ、マレイン酸スニチニブ、タモキシフェン、テガフール、テモゾロミド、テニポシド、テストラクトン、テザシタビン、サリドマイド、チオグアニン、チオテパ、ティピファニブ、トポテカン、トレミフェン、トシツモマブ、トラスツズマブ、トレチノイン、トリアピン(triapine)、トリミドックス、トリプトレリン、ウラシルマスタード、バルルビシン、バンデタニブ、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビン、ボリノスタット、ベリパリブ、タラゾパリブ、及びゾレドロネートのうちのいずれかが挙げられる。
【0249】
がん細胞の増殖及び生存は、複数のシグナル伝達経路の機能障害による影響を受け得る。したがって、活性を調節する標的に対して異なる選択性を示す異なる酵素/タンパク質/受容体阻害剤を組み合わせてそのような状態を治療することが有用である。複数のシグナル伝達経路(または所与のシグナル伝達経路に関与する複数の生体分子)を標的とすることで、細胞集団に薬物抵抗性が生じる可能性が低下し、及び/または治療の毒性が低下し得る。
【0250】
1つ以上の追加の医薬品(例えば、化学療法剤、抗炎症剤、ステロイド、免疫抑制剤、がん免疫剤、代謝酵素阻害剤、ケモカイン受容体阻害剤、及びホスファターゼ阻害剤など)、ならびに標的化治療(Bcr-Abl、Flt-3、EGFR、HER2、JAK、c-MET、VEGFR、PDGFR、c-Kit、IGF-1R、RAF、FAK、CDK2、及びCDK4/6キナーゼ阻害剤(例えば、WO2006/056399に記載のものなど)など)を、がん及び固形腫瘍を治療するための本開示の治療方法及びレジメンと併用することができる。他の薬剤(治療抗体など)もまた、がん及び固形腫瘍を治療するための本開示の治療方法及びレジメンと併用することができる。1つ以上の追加の医薬品を同時または連続的に患者に投与することができる。
【0251】
本明細書に開示の治療方法は、疾患(がんなど)及び本明細書に記載の他の疾患または障害を治療するための1つ以上の他の酵素/タンパク質/受容体阻害剤治療と併用され得る。例えば、本開示の治療方法及びレジメンは、がんを治療するための下記のキナーゼの阻害剤の1つ以上と併用され得る:Akt1、Akt2、Akt3、BCL2、CDK2、CDK4/6、TGF-□R、PKA、PKG、PKC、CaMキナーゼ、ホスホリラーゼキナーゼ、MEKK、ERK、MAPK、mTOR、EGFR、HER2、HER3、HER4、INS-R、IDH2、IGF-1R、IR-R、PDGF□R、PDGF□R、PI3K(アルファ、ベータ、ガンマ、デルタ、及び複数または選択的)、CSF1R、KIT、FLK-II、KDR/FLK-1、FLK-4、flt-1、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、c-Met、PARP、Ron、Sea、TRKA、TRKB、TRKC、TAMキナーゼ(Axl、Mer、Tyro3)、FLT3、VEGFR/Flt2、Flt4、EphA1、EphA2、EphA3、EphB2、EphB4、Tie2、Src、Fyn、Lck、Fgr、Btk、Fak、SYK、FRK、JAK、ABL、ALK、及びB-Raf。がんを治療するための本開示の治療方法及びレジメンと併用され得る阻害剤の例としては、限定されないが、FGFR阻害剤(FGFR1、FGFR2、FGFR3、またはFGFR4(例えば、ペミガチニブ(INCB54828)、INCB62079))、EGFR阻害剤(ErB-1またはHER-1としても知られる(例えば、エルロチニブ、ゲフィチニブ、バンデタニブ、オルシメルチニブ(orsimertinib)、セツキシマブ、ネシツムマブ、またはパニツムマブ))、VEGFR阻害剤または経路遮断剤(例えば、ベバシズマブ、パゾパニブ、スニチニブ、ソラフェニブ、アキシチニブ、レゴラフェニブ、ポナチニブ、カボザンチニブ、バンデタニブ、ラムシルマブ、レンバチニブ、ziv-アフリベルセプト)、PARP阻害剤(例えば、オラパリブ、ルカパリブ、ベリパリブ、またはニラパリブ)、JAK阻害剤(JAK1及び/またはJAK2(例えば、ルキソリチニブ、バリシチニブ、イタシチニブ(INCB39110))、LSD1阻害剤(例えば、INCB59872及びINCB60003)、TDO阻害剤、PI3K-デルタ阻害剤(例えば、INCB50465及びINCB50797)、PI3K-ガンマ阻害剤(PI3K-ガンマ選択的阻害剤など)、Pim阻害剤(例えば、INCB53914)、CSF1R阻害剤、TAM受容体型チロシンキナーゼ(Tyro-3、Axl、及びMer)、アデノシン受容体アンタゴニスト(例えば、A2a/A2b受容体アンタゴニスト)、HPK1阻害剤、ケモカイン受容体阻害剤(例えば、CCR2阻害剤またはCCR5阻害剤)、SHP1/2ホスファターゼ阻害剤、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤(HDAC)(HDAC8阻害剤など)、血管新生阻害剤、インターロイキン受容体阻害剤、ブロモドメイン及び末端外ドメインファミリーのメンバーの阻害剤(例えば、ブロモドメイン阻害剤またはBET阻害剤(INCB54329及びINCB57643など))、c-MET阻害剤(例えば、カプマチニブ)、抗CD19抗体(例えば、タファシタマブ)、ALK2阻害剤(例えば、INCB00928)、あるいはそれらの組み合わせが挙げられる。
【0252】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の治療方法は、PI3Kδ阻害剤の投与と併用される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の治療方法は、JAK阻害剤の投与と併用される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の治療方法は、JAK1阻害剤またはJAK2阻害剤(例えば、バリシチニブまたはルキソリチニブ)の投与と併用される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の治療方法は、JAK1阻害剤の投与と併用される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の治療方法は、選択性がJAK2へのものよりも高いJAK1阻害剤の投与と併用される。
【0253】
併用療法において投与され得る抗体の例としては、限定されないが、トラスツズマブ(例えば、抗HER2)、ラニビズマブ(例えば、抗VEGF-A)、ベバシズマブ(AVASTIN(商標)、例えば、抗VEGF)、パニツムマブ(例えば、抗EGFR)、セツキシマブ(例えば、抗EGFR)、リツキサン(例えば、抗CD20)、及びc-METに指向化された抗体が挙げられる。
【0254】
下記の薬剤のうちの1つ以上が本開示の治療方法と組み合わせて患者に投与され得るが、これらの薬剤は、非限定的なリストとして示されるものである:細胞増殖抑制剤、シスプラチン、ドキソルビシン、タキソテール、タキソール、エトポシド、イリノテカン、カンプトスター(camptostar)、トポテカン、パクリタキセル、ドセタキセル、エポチロン、タモキシフェン、5-フルオロウラシル、メトクストレキサート(methoxtrexate)、テモゾロミド、シクロホスファミド、SCH66336、R115777、L778,123、BMS214662、IRESSA(商標)(ゲフィチニブ)、TARCEVA(商標)(エルロチニブ)、EGFRに対する抗体、イントロン、ara-C、アドリアマイシン、シトキサン、ゲムシタビン、ウラシルマスタード、クロルメチン、イホスファミド、メルファラン、クロラムブシル、ピポブロマン、トリエチレンメラミン、トリエチレンチオホスホロアミン、ブスルファン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、ダカルバジン、フロクスウリジン、シタラビン、6-メルカプトプリン、6-チオグアニン、リン酸フルダラビン、オキサリプラチン、ロイコビリン(leucovirin)、ELOXATIN(商標)(オキサリプラチン)、ペントスタチン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、ミスラマイシン、デオキシコホルマイシン、マイトマイシン-C、L-アスパラギナーゼ、テニポシド17.アルファ.-エチニルエストラジオール、ジエチルスチルベストロール、テストステロン、プレドニゾン、フルオキシメステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、テストラクトン、酢酸メゲストロール、メチルプレドニゾロン、メチルテストステロン、プレドニゾロン、トリアムシノロン、クロロトリアニセン、ヒドロキシプロゲステロン、アミノグルテチミド、エストラムスチン、酢酸メドロキシプロゲステロン、ロイプロリド、フルタミド、トレミフェン、ゴセレリン、カルボプラチン、ヒドロキシ尿素、アムサクリン、プロカルバジン、ミトタン、ミトキサントロン、レバミゾール、ナベルベン(navelbene)、アナストラゾール(anastrazole)、レトラゾール(letrazole)、カペシタビン、レロキサフィン(reloxafine)、ドロロキサフィン(droloxafine)、ヘキサメチルメラミン、アバスチン、HERCEPTIN(商標)(トラスツズマブ)、BEXXAR(商標)(トシツモマブ)、VELCADE(商標)(ボルテゾミブ)、ZEVALIN(商標)(イブリツモマブチウキセタン)、TRISENOX(商標)(三酸化ヒ素)、XELODA(商標)(カペシタビン)、ビノレルビン、ポルフィマー、ERBITUX(商標)(セツキシマブ)、チオテパ、アルトレタミン、メルファラン、トラスツズマブ、レロゾール(lerozole)、フルベストラント、エキセメスタン、イホスフォミド(ifosfomide)、リツキシマブ、C225(セツキシマブ)、Campath(アレムツズマブ)、クロファラビン、クラドリビン、アフィジコロン(aphidicolon)、リツキサン、スニチニブ、ダサチニブ、テザシタビン、Sml1、フルダラビン、ペントスタチン、トリアピン(triapine)、ディドックス(didox)、トリミドックス、アミドックス、3-AP、及びMDL-101,731。
【0255】
本開示の治療方法及びレジメンは、他のがん治療方法ともさらに併用され得る。こうしたがん治療方法は、例えば、化学療法、放射線療法、腫瘍標的化治療、アジュバント療法、免疫療法、または手術によるものである。免疫療法の例としては、サイトカイン治療(例えば、インターフェロン、GM-CSF、G-CSF、IL-2)、CRS-207免疫療法、がんワクチン、モノクローナル抗体、二重特異性抗体または多重特異性抗体、抗体薬物複合体、養子T細胞移入、Toll受容体アゴニスト、RIG-Iアゴニスト、腫瘍溶解性ウイルス療法、ならびに免疫調節性小分子(サリドマイドまたはJAK1/2阻害剤、PI3Kδ阻害剤、及び同様のものを含む)が挙げられる。化合物は、1つ以上の抗がん剤(化学療法剤など)と併用投与され得る。化学療法剤の例としては、アバレリックス、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アリトレチノイン、アロプリノール、アルトレタミン、アナストロゾール、三酸化ヒ素、アスパラギナーゼ、アザシチジン、ベバシズマブ、ベキサロテン、バリシチニブ、ブレオマイシン、ボルテゾミブ、静注ブスルファン、経口ブスルファン、カルステロン、カペシタビン、カルボプラチン、カルムスチン、セツキシマブ、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クロファラビン、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダルテパリンナトリウム、ダサチニブ、ダウノルビシン、デシタビン、デニロイキン、デニロイキンジフチトクス、デクスラゾキサン、ドセタキセル、ドキソルビシン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エクリズマブ、エパカドスタット、エピルビシン、エルロチニブ、エストラムスチン、リン酸エトポシド、エトポシド、エキセメスタン、クエン酸フェンタニル、フィルグラスチム、フロクスウリジン、フルダラビン、フルオロウラシル、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゲムシタビン、ゲムツズマブオゾガマイシン、酢酸ゴセレリン、酢酸ヒストレリン、イブリツモマブチウキセタン、イダルビシン、イホスファミド、メシル酸イマチニブ、インターフェロンアルファ2a、イリノテカン、二トシル酸ラパチニブ、レナリドミド、レトロゾール、ロイコボリン、酢酸ロイプロリド、レバミゾール、ロムスチン、メクロレタミン、酢酸メゲストロール、メルファラン、メルカプトプリン、メトトレキサート、メトキサレン、マイトマイシンC、ミトタン、ミトキサントロン、フェンプロピオン酸ナンドロロン、ネララビン、ノフェツモマブ、オキサリプラチン、パクリタキセル、パミドロネート、パニツムマブ、ペグアスパラガーゼ、ペグフィルグラスチム、ペメトレキセド二ナトリウム、ペントスタチン、ピポブロマン、プリカマイシン、プロカルバジン、キナクリン、ラスブリカーゼ、リツキシマブ、ルキソリチニブ、ソラフェニブ、ストレプトゾシン、スニチニブ、マレイン酸スニチニブ、タモキシフェン、テモゾロミド、テニポシド、テストラクトン、サリドマイド、チオグアニン、チオテパ、トポテカン、トレミフェン、トシツモマブ、トラスツズマブ、トレチノイン、ウラシルマスタード、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ボリノスタット、及びゾレドロネートのうちのいずれかが挙げられる。
【0256】
化学療法剤の追加の例としては、プロテオソーム(proteosome)阻害剤(例えば、ボルテゾミブ)、サリドマイド、レブラミド、ならびにDNA損傷剤(メルファラン、ドキソルビシン、シクロホスファミド、ビンクリスチン、エトポシド、カルムスチン、及び同様のものなど)が挙げられる。
【0257】
ステロイドの例としては、副腎皮質ステロイド(デキサメタゾンまたはプレドニゾンなど)が挙げられる。
【0258】
Bcr-Abl阻害剤の例としては、メシル酸イマチニブ(GLEEVAC(商標))、ニロチニブ、ダサチニブ、ボスチニブ、及びポナチニブ、ならびに医薬的に許容可能な塩が挙げられる。他の適切なBcr-Abl阻害剤の例としては、米国特許第5,521,184号、WO04/005281、及び米国第60/578,491号に開示の属及び種の化合物及びその医薬的に許容可能な塩が挙げられる。
【0259】
適切なFlt-3阻害剤の例としては、ミドスタウリン、レスタウルチニブ、リニファニブ、スニチニブ、マレイン酸スニチニブ、ソラフェニブ、キザルチニブ、クレノラニブ、パクリチニブ、タンズチニブ、PLX3397及びASP2215、ならびにその医薬的に許容可能な塩が挙げられる。他の適切なFlt-3阻害剤の例としては、WO03/037347、WO03/099771、及びWO04/046120に開示の化合物及びその医薬的に許容可能な塩が挙げられる。
【0260】
適切なRAF阻害剤の例としては、ダブラフェニブ、ソラフェニブ、及びベムラフェニブ、ならびにその医薬的に許容可能な塩が挙げられる。他の適切なRAF阻害剤の例としては、WO00/09495及びWO05/028444に開示の化合物及びその医薬的に許容可能な塩が挙げられる。
【0261】
適切なFAK阻害剤の例としては、VS-4718、VS-5095、VS-6062、VS-6063、BI853520、及びGSK2256098、ならびにその医薬的に許容可能な塩が挙げられる。他の適切なFAK阻害剤の例としては、WO04/080980、WO04/056786、WO03/024967、WO01/064655、WO00/053595、及びWO01/014402に開示の化合物及びその医薬的に許容可能な塩が挙げられる。
【0262】
適切なCDK4/6阻害剤の例としては、パルボシクリブ、リボシクリブ、トリラシクリブ、レロシクリブ、及びアベマシクリブ、ならびにその医薬的に許容可能な塩が挙げられる。他の適切なCDK4/6阻害剤の例としては、WO09/085185、WO12/129344、WO11/101409、WO03/062236、WO10/075074、及びWO12/061156に開示の化合物及びその医薬的に許容可能な塩が挙げられる。
【0263】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、特にイマチニブまたは他のキナーゼ阻害剤に抵抗性の患者を治療するための、イマチニブを含む1つ以上の他のキナーゼ阻害剤と併用され得る。
【0264】
いくつかの実施形態では、本開示の治療方法は、がんの治療において化学療法剤と併用することができ、化学療法剤単独に対する応答と比較して、その毒性作用を悪化させることなく治療応答を改善させることができる。いくつかの実施形態では、本開示の治療方法は、本明細書で提供される化学療法剤と併用され得る。例えば、多発性骨髄腫の治療において使用される追加の医薬品には、限定されないが、メルファラン、メルファラン+プレドニゾン[MP]、ドキソルビシン、デキサメタゾン、及びVelcade(ボルテゾミブ)が含まれ得る。多発性骨髄腫の治療において使用されるさらなる追加の薬剤には、Bcr-Abl、Flt-3、RAF、及びFAKキナーゼ阻害剤が含まれる。いくつかの実施形態では、薬剤は、アルキル化剤、プロテアソーム阻害剤、副腎皮質ステロイド、または免疫調節剤である。アルキル化剤の例としては、シクロホスファミド(CY)、メルファラン(MEL)、及びベンダムスチンが挙げられる。いくつかの実施形態では、プロテアソーム阻害剤は、カルフィルゾミブである。いくつかの実施形態では、副腎皮質ステロイドは、デキサメタゾン(DEX)である。いくつかの実施形態では、免疫調節剤は、レナリドミド(LEN)またはポマリドミド(POM)である。本開示の治療方法と追加の薬剤とを併用する結果としては、相加効果または相乗効果が望ましい。
【0265】
薬剤は、単一の剤形または連続式の剤形において本開示の治療方法の化合物1及び/またはヒトPD-1またはヒトPD-L1に結合する抗体またはその抗原結合断片と併用され得るか、あるいは薬剤は、別々の剤形として同時または連続的に投与され得る。
【0266】
いくつかの実施形態では、副腎皮質ステロイド(デキサメタゾンなど)が本開示の治療方法と組み合わせて患者に投与され、デキサメタゾンは、連続的なものとは対照的に、間欠的に投与される。
【0267】
本明細書に記載の治療方法は、別の免疫原性剤と併用することができ、こうした免疫原性剤は、がん性細胞、精製腫瘍抗原(組換えタンパク質、ペプチド、及び糖質分子を含む)、細胞、ならびに免疫刺激性サイトカインをコードする遺伝子がトランスフェクションされた細胞などである。使用され得る腫瘍ワクチンの例としては、限定されないが、黒色腫抗原のペプチド(gp100、MAGE抗原、Trp-2、MARTI、及び/またはチロシナーゼのペプチドなど)、あるいはサイトカインGM-CSFを発現するようにトランスフェクションされた腫瘍細胞が挙げられる。
【0268】
本明細書に記載の治療方法は、がんを治療するためのワクチン接種プロトコールと併用され得る。いくつかの実施形態では、腫瘍細胞は、GM-CSFを発現するように形質導入される。いくつかの実施形態では、腫瘍ワクチンは、ヒトのがんに関与するウイルス(ヒトパピローマウイルス(HPV)、肝炎ウイルス(HBV及びHCV)、ならびにカポジヘルペス肉腫ウイルス(KHSV)など)に由来するタンパク質を含む。いくつかの実施形態では、本開示の治療方法及びレジメンは、腫瘍特異的抗原(腫瘍組織自体から単離された熱ショックタンパク質など)と併用され得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の治療方法は、強力な抗腫瘍応答を活性化するために樹状細胞免疫化と併用され得る。
【0269】
本開示の治療方法及びレジメンは、腫瘍細胞をFeアルファ受容体発現エフェクター細胞またはFeガンマ受容体発現エフェクター細胞の標的にする二重特異性大環状ペプチドと併用され得る。本開示の治療方法及びレジメンは、宿主免疫応答性を活性化する大環状ペプチドとも併用され得る。
【0270】
いくつかの別の実施形態では、本開示の治療方法は、骨髄移植または幹細胞移植の前、間、及び/または後に患者に行われる他の治療剤の投与と併用される。本開示の治療方法及びレジメンは、造血起源のさまざまな腫瘍の治療ための骨髄移植と併用され得る。
【0271】
複数の医薬品が患者に投与される場合、上記の実施形態のいずれかにおいて論じられるように、それらの医薬品は、同時に、別々に、連続的に、または組み合わせて投与され得る(例えば、2つ超の薬剤の場合)。
【0272】
こうした化学療法剤のほとんどについて、それらを安全かつ有効に投与するための方法が当業者に知られている。さらに、それらの投与については、標準的な文献に記載されている。例えば、化学療法剤の多くは、それらの投与について、“Physicians’ Desk Reference”(PDR、例えば、1996 edition,Medical Economics Company,Montvale,NJ)に記載されており、当該文献の開示は、その全体が示されるのと同様に、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0273】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、免疫チェックポイント阻害剤と併用され得る。免疫チェックポイント阻害剤の例としては、免疫チェックポイント分子に対する阻害剤が挙げられ、こうした免疫チェックポイント分子は、CD27、CD28、CD40、CD122、CD96、CD73、CD47、OX40、GITR、CSF1R、JAK、PI3Kデルタ、PI3Kガンマ、TAM、アルギナーゼ、CD137(4-1BBとしても知られる)、ICOS、A2AR、B7-H3、B7-H4、BTLA、CTLA-4、LAG3(例えば、INCAGN2385)、TIM3(例えば、INCB2390)、VISTA、PD-1、PD-L1、及びPD-L2などである。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子は、CD27、CD28、CD40、ICOS、OX40(例えば、INCAGN1949)、GITR(例えば、INCAGN1876)、及びCD137から選択される刺激性チェックポイント分子である。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子は、A2AR、B7-H3、B7-H4、BTLA、CTLA-4、IDO、KIR、LAG3、PD-1、TIM3、及びVISTAから選択される抑制性チェックポイント分子である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される化合物は、KIR阻害剤、TIGIT阻害剤、LAIR1阻害剤、CD160阻害剤、2B4阻害剤、及びTGFRベータ阻害剤から選択される1つ以上の薬剤と併用され得る。
【0274】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、小分子PD-L1阻害剤である。いくつかの実施形態では、小分子PD-L1阻害剤のIC50は、米国特許公開公報第US20170107216号、同第US20170145025号、同第US20170174671号、同第US20170174679号、同第US20170320875号、同第US20170342060号、同第US20170362253号、及び同第US20180016260(これらの文献はそれぞれ、その全体が参照によってあらゆる目的のために組み込まれる)に記載のPD-L1アッセイにおいては、1μM未満、100nM未満、10nM未満、または1nM未満である。
【0275】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、PD-1の阻害剤(例えば、抗PD-1モノクローナル抗体)である。いくつかの実施形態では、抗PD-1モノクローナル抗体は、MGA012、ニボルマブ、ペムブロリズマブ(MK-3475としても知られる)、ピジリズマブ、SHR-1210、PDR001、イピルミマブ(ipilumimab)、またはAMP-224である。いくつかの実施形態では、抗PD-1モノクローナル抗体は、ニボルマブまたはペムブロリズマブである。いくつかの実施形態では、抗PD1抗体は、ペムブロリズマブである。いくつかの実施形態では、抗PD1抗体は、ニボルマブである。いくつかの実施形態では、抗PD-1モノクローナル抗体は、MGA012(レチファンリマブ)である。いくつかの実施形態では、抗PD1抗体は、SHR-1210である。他の抗がん剤(複数可)には、抗体医薬(4-1BBに対するもの(例えば、ウレルマブ、ウトミルマブ)など)が含まれる。
【0276】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、INCB086550と併用され得る。
【0277】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、PD-L1の阻害剤(例えば、抗PD-L1モノクローナル抗体)である。いくつかの実施形態では、抗PD-L1モノクローナル抗体は、BMS-935559、MEDI4736、MPDL3280A(RG7446としても知られる)、またはMSB0010718Cである。いくつかの実施形態では、抗PD-L1モノクローナル抗体は、MPDL3280AまたはMEDI4736である。
【0278】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、CTLA-4の阻害剤(例えば、抗CTLA-4抗体)である。いくつかの実施形態では、抗CTLA-4抗体は、イピリムマブ、トレメリムマブ、AGEN1884、またはCP-675,206である。
【0279】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、LAG3の阻害剤(例えば、抗LAG3抗体)である。いくつかの実施形態では、抗LAG3抗体は、BMS-986016、LAG525、またはINCAGN2385である。
【0280】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、TIM3の阻害剤(例えば、抗TIM3抗体)である。いくつかの実施形態では、抗TIM3抗体は、INCAGN2390、MBG453、またはTSR-022である。
【0281】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、GITRの阻害剤(例えば、抗GITR抗体)である。いくつかの実施形態では、抗GITR抗体は、TRX518、MK-4166、INCAGN1876、MK-1248、AMG228、BMS-986156、GWN323、またはMEDI1873である。
【0282】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、OX40のアゴニスト(例えば、OX40アゴニスト抗体またはOX40L融合タンパク質)である。いくつかの実施形態では、抗OX40抗体は、MEDI0562、MOXR-0916、PF-04518600、GSK3174998、またはBMS-986178である。いくつかの実施形態では、OX40L融合タンパク質は、MEDI6383である。
【0283】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、CD20の阻害剤(例えば、抗CD20抗体)である。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体は、オビヌツズマブまたはリツキシマブである。
【0284】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、CD19の阻害剤(例えば、抗CD19抗体)である。いくつかの実施形態では、抗CD19抗体は、タファシタマブである。
【0285】
本開示の化合物は、二重特異性抗体と併用され得る。いくつかの実施形態では、二重特異性抗体のドメインのうちの1つは、PD-1、PD-L1、CTLA-4、GITR、OX40、TIM3、LAG3、CD137、ICOS、CD3、またはTGFβ受容体を標的とする。
【0286】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、1つ以上の代謝酵素阻害剤と併用され得る。いくつかの実施形態では、代謝酵素阻害剤は、IDO1、TDO、またはアルギナーゼの阻害剤である。IDO1阻害剤の例としては、エパカドスタット、NLG919、BMS-986205、PF-06840003、IOM2983、RG-70099、及びLY338196が挙げられる。
【0287】
本開示の化合物は、疾患(がんまたは感染症など)を治療するための1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤と併用され得る。免疫チェックポイント阻害剤の例としては、免疫チェックポイント分子に対する阻害剤が挙げられ、こうした免疫チェックポイント分子は、CBL-B、CD20、CD28、CD40、CD70、CD122、CD96、CD73、CD47、CDK2、GITR、CSF1R、JAK、PI3Kデルタ、PI3Kガンマ、TAM、アルギナーゼ、HPK1、CD137(4-1BBとしても知られる)、ICOS、A2AR、B7-H3、B7-H4、BTLA、CTLA-4、LAG3、TIM3、TLR(TLR7/8)、TIGIT、CD112R、VISTA、PD-1、PD-L1、及びPD-L2などである。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子は、CD27、CD28、CD40、ICOS、OX40、GITR、及びCD137から選択される刺激性チェックポイント分子である。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子は、A2AR、B7-H3、B7-H4、BTLA、CTLA-4、IDO、KIR、LAG3、PD-1、TIM3、TIGIT、及びVISTAから選択される抑制性チェックポイント分子である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される化合物は、KIR阻害剤、TIGIT阻害剤、LAIR1阻害剤、CD160阻害剤、2B4阻害剤、及びTGFRベータ阻害剤から選択される1つ以上の薬剤と併用され得る。
【0288】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される化合物は、免疫チェックポイント分子(例えば、OX40、CD27、GITR、及びCD137(4-1BBとしても知られる))の1つ以上のアゴニストと併用され得る。
【0289】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、抗PD1抗体、抗PD-L1抗体、または抗CTLA-4抗体である。
【0290】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、PD-1またはPD-L1の阻害剤(例えば、抗PD-1モノクローナル抗体または抗PD-L1モノクローナル抗体)である。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体または抗PD-L1抗体は、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、アベルマブ、セミプリマブ、アテゾリズマブ、アベルマブ、チスレリズマブ、スパルタリズマブ(PDR001)、セトレリマブ(JNJ-63723283)、トリパリマブ(JS001)、カムレリズマブ(SHR-1210)、シンチリマブ(IBI308)、AB122(GLS-010)、AMP-224、AMP-514/MEDI-0680、BMS936559、JTX-4014、BGB-108、SHR-1210、MEDI4736、FAZ053、BCD-100、KN035、CS1001、BAT1306、LZM009、AK105、HLX10、SHR-1316、CBT-502(TQB2450)、A167(KL-A167)、STI-A101(ZKAB001)、CK-301、BGB-A333、MSB-2311、HLX20、TSR-042、またはLY3300054である。いくつかの実施形態では、PD-1またはPD-L1の阻害剤は、米国特許第7,488,802号、同第7,943,743号、同第8,008,449号、同第8,168,757号、同第8,217,149号、もしくは同第10,308,644号、米国公開公報第2017/0145025号、同第2017/0174671号、同第2017/0174679号、同第2017/0320875号、同第2017/0342060号、同第2017/0362253号、同第2018/0016260号、同第2018/0057486号、同第2018/0177784号、同第2018/0177870号、同第2018/0179179号、同第2018/0179201号、同第2018/0179202号、同第2018/0273519号、同第2019/0040082号、同第2019/0062345号、同第2019/0071439号、同第2019/0127467号、同第2019/0144439号、同第2019/0202824号、同第2019/0225601号、同第2019/0300524号、もしくは同第2019/0345170号、またはPCT公開公報第WO03042402号、同第WO2008156712号、同第WO2010089411号、同第WO2010036959号、同第WO2011066342号、同第WO2011159877号、同第WO2011082400号、もしくは同第WO2011161699号に開示のものであり、これらの文献はそれぞれ、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、PD-L1の阻害剤は、INCB086550である。
【0291】
いくつかの実施形態では、抗体は、抗PD-1抗体(例えば、抗PD-1モノクローナル抗体)である。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、セミプリマブ、スパルタリズマブ、カムレリズマブ、セトレリマブ、トリパリマブ、シンチリマブ、AB122、AMP-224、JTX-4014、BGB-108、BCD-100、BAT1306、LZM009、AK105、HLX10、またはTSR-042である。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、セミプリマブ、スパルタリズマブ、カムレリズマブ、セトレリマブ、トリパリマブ、またはシンチリマブである。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、ペムブロリズマブである。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、ニボルマブである。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、セミプリマブである。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、スパルタリズマブである。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、カムレリズマブである。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、セトレリマブである。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、トリパリマブである。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、シンチリマブである。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、AB122である。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、AMP-224である。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、JTX-4014である。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、BGB-108である。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、BCD-100である。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、BAT1306である。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、LZM009である。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、AK105である。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、HLX10である。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、TSR-042である。いくつかの実施形態では、抗PD-1モノクローナル抗体は、ニボルマブまたはペムブロリズマブである。いくつかの実施形態では、抗PD1抗体は、SHR-1210である。他の抗がん剤(複数可)には、抗体医薬(4-1BBに対するもの(例えば、ウレルマブ、ウトミルマブ)など)が含まれる。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、PD-L1の阻害剤(例えば、抗PD-L1モノクローナル抗体)である。いくつかの実施形態では、抗PD-L1モノクローナル抗体は、アテゾリズマブ、アベルマブ、デュルバルマブ、チスレリズマブ、BMS-935559、MEDI4736、アテゾリズマブ(MPDL3280A;RG7446としても知られる)、アベルマブ(MSB0010718C)、FAZ053、KN035、CS1001、SHR-1316、CBT-502、A167、STI-A101、CK-301、BGB-A333、MSB-2311、HLX20、またはLY3300054である。いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体は、アテゾリズマブ、アベルマブ、デュルバルマブ、またはチスレリズマブである。いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体は、アテゾリズマブである。いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体は、アベルマブである。いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体は、デュルバルマブである。いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体は、チスレリズマブである。いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体は、BMS-935559である。いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体は、MEDI4736である。いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体は、FAZ053である。いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体は、KN035である。いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体は、CS1001である。いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体は、SHR-1316である。いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体は、CBT-502である。いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体は、A167である。いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体は、STI-A101である。いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体は、CK-301である。いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体は、BGB-A333である。いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体は、MSB-2311である。いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体は、HLX20である。いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体は、LY3300054である。
【0292】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、PD-L1に結合する小分子またはその医薬的に許容可能な塩である。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、PD-L1に結合し、それを内部移行させる小分子またはその医薬的に許容可能な塩である。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、US2018/0179201、US2018/0179197、US2018/0179179、US2018/0179202、US2018/0177784、US2018/0177870、US第16/369,654号(2019年3月29日出願)、及びUS第62/688,164号に記載のものから選択される化合物またはその医薬的に許容可能な塩であり、これらの文献はそれぞれ、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0293】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、KIR、TIGIT、LAIR1、CD160、2B4、及びTGFRベータの阻害剤である。
【0294】
いくつかの実施形態では、阻害剤は、MCLA-145である。
【0295】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、CTLA-4の阻害剤(例えば、抗CTLA-4抗体)である。いくつかの実施形態では、抗CTLA-4抗体は、イピリムマブ、トレメリムマブ、AGEN1884、またはCP-675,206である。
【0296】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、LAG3の阻害剤(例えば、抗LAG3抗体)である。いくつかの実施形態では、抗LAG3抗体は、BMS-986016、LAG525、INCAGN2385、またはエフチラギモドアルファ(IMP321)である。
【0297】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、CD73の阻害剤である。いくつかの実施形態では、CD73の阻害剤は、オレクルマブである。
【0298】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、TIGITの阻害剤である。いくつかの実施形態では、TIGITの阻害剤は、OMP-31M32である。
【0299】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、VISTAの阻害剤である。いくつかの実施形態では、VISTAの阻害剤は、JNJ-61610588またはCA-170である。
【0300】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、B7-H3の阻害剤である。いくつかの実施形態では、B7-H3の阻害剤は、エノブリツズマブ、MGD009、または8H9である。
【0301】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、KIRの阻害剤である。いくつかの実施形態では、KIRの阻害剤は、リリルマブまたはIPH4102である。
【0302】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、A2aRの阻害剤である。いくつかの実施形態では、A2aRの阻害剤は、CPI-444である。
【0303】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、TGF-ベータの阻害剤である。いくつかの実施形態では、TGF-ベータの阻害剤は、トラベデルセン、ガルセルチニブ(galusertinib)、またはM7824である。
【0304】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、PI3K-ガンマの阻害剤である。いくつかの実施形態では、PI3K-ガンマの阻害剤は、IPI-549である。
【0305】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、CD47の阻害剤である。いくつかの実施形態では、CD47の阻害剤は、Hu5F9-G4またはTTI-621である。
【0306】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、CD73の阻害剤である。いくつかの実施形態では、CD73の阻害剤は、MEDI9447である。
【0307】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、CD70の阻害剤である。いくつかの実施形態では、CD70の阻害剤は、クサツズマブまたはBMS-936561である。
【0308】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、TIM3の阻害剤(例えば、抗TIM3抗体)である。いくつかの実施形態では、抗TIM3抗体は、INCAGN2390、MBG453、またはTSR-022である。
【0309】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、CD20の阻害剤(例えば、抗CD20抗体)である。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体は、オビヌツズマブまたはリツキシマブである。
【0310】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子のアゴニストは、OX40、CD27、CD28、GITR、ICOS、CD40、TLR7/8、及びCD137(4-1BBとしても知られる)のアゴニストである。
【0311】
いくつかの実施形態では、CD137のアゴニストは、ウレルマブである。いくつかの実施形態では、CD137のアゴニストは、ウトミルマブである。
【0312】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子のアゴニストは、GITRの阻害剤である。いくつかの実施形態では、GITRのアゴニストは、TRX518、MK-4166、INCAGN1876、MK-1248、AMG228、BMS-986156、GWN323、MEDI1873、またはMEDI6469である。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子のアゴニストは、OX40のアゴニスト(例えば、OX40アゴニスト抗体またはOX40L融合タンパク質)である。いくつかの実施形態では、抗OX40抗体は、INCAGN01949、MEDI0562(タボリマブ)、MOXR-0916、PF-04518600、GSK3174998、BMS-986178、または9B12である。いくつかの実施形態では、OX40L融合タンパク質は、MEDI6383である。
【0313】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子のアゴニストは、CD40のアゴニストである。いくつかの実施形態では、CD40のアゴニストは、CP-870893、ADC-1013、CDX-1140、SEA-CD40、RO7009789、JNJ-64457107、APX-005M、またはChi Lob7/4である。
【0314】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子のアゴニストは、ICOSのアゴニストである。いくつかの実施形態では、ICOSのアゴニストは、GSK-3359609、JTX-2011、またはMEDI-570である。
【0315】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子のアゴニストは、CD28のアゴニストである。いくつかの実施形態では、CD28のアゴニストは、セラリズマブである。
【0316】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子のアゴニストは、CD27のアゴニストである。いくつかの実施形態では、CD27のアゴニストは、バリルマブである。
【0317】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子のアゴニストは、TLR7/8のアゴニストである。いくつかの実施形態では、TLR7/8のアゴニストは、MEDI9197である。
【0318】
本開示の化合物は、二重特異性抗体と併用され得る。いくつかの実施形態では、二重特異性抗体のドメインのうちの1つは、PD-1、PD-L1、CTLA-4、GITR、OX40、TIM3、LAG3、CD137、ICOS、CD3、またはTGFβ受容体を標的とする。いくつかの実施形態では、二重特異性抗体は、PD-1及びPD-L1に結合する。いくつかの実施形態では、PD-1及びPD-L1に結合する二重特異性抗体は、MCLA-136である。いくつかの実施形態では、二重特異性抗体は、PD-L1及びCTLA-4に結合する。いくつかの実施形態では、PD-L1及びCTLA-4に結合する二重特異性抗体は、AK104である。
【0319】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、1つ以上の代謝酵素阻害剤と併用され得る。いくつかの実施形態では、代謝酵素阻害剤は、IDO1、TDO、またはアルギナーゼの阻害剤である。IDO1阻害剤の例としては、エパカドスタット、NLG919、BMS-986205、PF-06840003、IOM2983、RG-70099、及びLY338196が挙げられる。アルギナーゼ阻害剤の阻害剤には、INCB1158が含まれる。
【0320】
全体を通じて提供される追加の化合物、阻害剤、薬剤などは、単一の剤形もしくは連続式の剤形において本開示の化合物と併用され得るか、またはそうしたものは、別々の剤形として同時もしくは連続的に投与され得る。
【0321】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、疾患(がんなど)を治療するための1つ以上の薬剤と併用され得る。いくつかの実施形態では、薬剤は、アルキル化剤、プロテアソーム阻害剤、副腎皮質ステロイド、または免疫調節剤である。アルキル化剤の例としては、シクロホスファミド(CY)、メルファラン(MEL)、及びベンダムスチンが挙げられる。いくつかの実施形態では、プロテアソーム阻害剤は、カルフィルゾミブである。いくつかの実施形態では、副腎皮質ステロイドは、デキサメタゾン(DEX)である。いくつかの実施形態では、免疫調節剤は、レナリドミド(LEN)またはポマリドミド(POM)である。
【0322】
本開示の化合物との併用が企図される適切な抗ウイルス剤は、ヌクレオシド及びヌクレオチド系の逆転写酵素阻害剤(NRTI)、非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NNRTI)、プロテアーゼ阻害剤、ならびに他の抗ウイルス剤を含み得る。
【0323】
適切なNRTIの例としては、ジドブジン(AZT)、ジダノシン(ddl)、ザルシタビン(ddC)、スタブジン(d4T)、ラミブジン(3TC)、アバカビル(1592U89)、アデホビルジピボキシル[ビス(POM)-PMEA]、ロブカビル(BMS-180194)、BCH-10652、エムトリシタビン[(-)-FTC]、ベータ-L-FD4(ベータ-L-D4Cとも呼ばれ、名称は、ベータ-L-2’,3’-ジクレオキシ-5-フルオロ-シチデンである)、DAPD,((-)-ベータ-D-2,6,-ジアミノ-プリンジオキソラン)、及びロデノシン(FddA)が挙げられる。典型的な適切なNNRTIには、ネビラピン(BI-RG-587)、デラビルジン(BHAP、U-90152)、エファビレンツ(DMP-266)、PNU-142721、AG-1549、MKC-442(1-(エトキシ-メチル)-5-(1-メチルエチル)-6-(フェニルメチル)-(2,4(1H,3H)-ピリミジンジオン)、ならびに(+)-カラノリドA(NSC-675451)及びBが含まれる。典型的な適切なプロテアーゼ阻害剤には、サキナビル(Ro31-8959)、リトナビル(ABT-538)、インジナビル(MK-639)、ネルフィナビル(AG-1343)、アンプレナビル(141W94)、ラシナビル(BMS-234475)、DMP-450、BMS-2322623、ABT-378、及びAG-1549が含まれる。他の抗ウイルス剤には、ヒドロキシ尿素、リバビリン、IL-2、IL-12、ペンタフシド(pentafuside)、及びYissumプロジェクト第11607号が含まれる。
【0324】
がんの治療のための本明細書に記載の化合物との併用に適した薬剤には、化学療法剤、標的化がん治療、免疫療法、または放射線療法が含まれる。本明細書に記載の化合物は、乳癌及び他の腫瘍を治療するための抗ホルモン剤との併用に有効であり得る。適切な例は、抗エストロゲン剤(限定されないが、タモキシフェン及びトレミフェンを含む)、アロマターゼ阻害剤(限定されないが、レトロゾール、アナストロゾール、及びエキセメスタンを含む)、副腎皮質ステロイド(例えばプレドニゾン)、プロゲスチン(例えば、酢酸メガストロール(megastrol acetate))、ならびにエストロゲン受容体アンタゴニスト(例えば、フルベストラント)である。前立腺癌及び他のがんの治療に使用される適切な抗ホルモン剤もまた、本明細書に記載の化合物と併用され得る。こうした抗ホルモン剤には、抗アンドロゲン剤(限定されないが、フルタミド、ビカルタミド、及びニルタミドを含む)、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)類似体(ロイプロリド、ゴセレリン、トリプトレリン、及びヒストレリンを含む)、LHRHアンタゴニスト(例えば、デガレリクス)、アンドロゲン受容体遮断剤(例えば、エンザルタミド)、ならびにアンドロゲン産生を抑制する薬剤(例えば、アビラテロン)が含まれる。
【0325】
本明細書に記載の化合物は、標的化治療に対する抵抗性が最初から存在するか、またはそうした抵抗性を獲得している患者を特に対象として、膜受容体キナーゼに対する他の薬剤と併用または連続使用され得る。こうした治療剤には、EGFR、Her2、VEGFR、c-Met、Ret、IGFR1、またはFlt-3に対する阻害剤または抗体、ならびにがん関連融合タンパク質キナーゼ(Bcr-Abl及びEML4-Alkなど)に対する阻害剤または抗体が含まれる。EGFRに対する阻害剤には、ゲフィチニブ及びエルロチニブが含まれ、EGFR/Her2に対する阻害剤には、限定されないが、ダコミチニブ、アファチニブ、ラピチニブ(lapitinib)、及びネラチニブが含まれる。EGFRに対する抗体には、限定されないが、セツキシマブ、パニツムマブ、及びネシツムマブが含まれる。c-Metの阻害剤がFGFR阻害剤と併用され得る。こうしたc-Met阻害剤には、オナルツムズマブ(onartumzumab)、チバンチニブ、及びINC-280が含まれる。Abl(またはBcr-Abl)に対する薬剤には、イマチニブ、ダサチニブ、ニロチニブ、及びポナチニブが含まれ、Alk(またはEML4-ALK)に対する薬剤には、クリゾチニブが含まれる。
【0326】
血管新生阻害剤は、FGFR阻害剤と併用すると、いくつかの腫瘍に有効であり得る。こうした血管新生阻害剤には、VEGFもしくはVEGFRに対する抗体、またはVEGFRのキナーゼ阻害剤が含まれる。VEGFに対する抗体または他の治療タンパク質には、ベバシズマブ及びアフリベルセプトが含まれる。VEGFRキナーゼの阻害剤、及び他の抗血管新生阻害剤には、限定されないが、スニチニブ、ソラフェニブ、アキシチニブ、セジラニブ、パゾパニブ、レゴラフェニブ、ブリバニブ、及びバンデタニブが含まれる。
【0327】
がんにおいては細胞内シグナル伝達経路が頻繁に活性化されており、こうした経路の構成要素を標的とする薬剤を、受容体を標的とする薬剤と併用することで、有効性が高まり、抵抗性が低減される。本明細書に記載の化合物と併用され得る薬剤の例としては、PI3K-AKT-mTOR経路の阻害剤、Raf-MAPK経路の阻害剤、JAK-STAT経路の阻害剤、ならびにタンパク質シャペロン及び細胞周期進行の阻害剤が挙げられる。
【0328】
PI3キナーゼに対する薬剤には、限定されないが、トピララリシブ(topilaralisib)、イデラリシブ、ブパリシブが含まれる。mTORの阻害剤(ラパマイシン、シロリムス、テムシロリムス、及びエベロリムスなど)が、FGFR阻害剤と併用され得る。他の適切な例としては、限定されないが、ベムラフェニブ及びダブラフェニブ(Raf阻害剤)、ならびにトラメチニブ、セルメチニブ、及びGDC-0973(MEK阻害剤)が挙げられる。1つ以上のJAKの阻害剤(例えば、ルキソリチニブ、バリシチニブ、トファシチニブ)、Hsp90の阻害剤(例えば、タネスピマイシン)、サイクリン依存性キナーゼの阻害剤(例えば、パルボシクリブ)、HDACの阻害剤(例えば、パノビノスタット)、PARPの阻害剤(例えば、オラパリブ)、及びプロテアソームの阻害剤(例えば、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ)もまた、本明細書に記載の化合物と併用され得る。いくつかの実施形態では、JAK阻害剤は、JAK2及びJAK3と比較してJAK1に選択的である。
【0329】
本明細書に記載の化合物との併用に適した他の薬剤には、肺癌及び他の固形腫瘍において使用される併用化学療法(プラチナベースの二剤併用療法(シスプラチンもしくはカルボプラチン+ゲムシタビン、シスプラチンもしくはカルボプラチン+ドセタキセル、シスプラチンもしくはカルボプラチン+パクリタキセル、シスプラチンもしくはカルボプラチン+ペメトレキセド)、またはゲムシタビン+パクリタキセル結合粒子(Abraxane(登録商標))など)が含まれる。
【0330】
適切な化学療法剤または他の抗がん剤には、例えば、アルキル化剤(限定されないが、ナイトロジェンマスタード、エチレンイミン誘導体、スルホン酸アルキル、ニトロソ尿素、及びトリアゼンを含む)が含まれ、こうしたアルキル化剤は、ウラシルマスタード、クロルメチン、シクロホスファミド(Cytoxan(商標))、イホスファミド、メルファラン、クロラムブシル、ピポブロマン、トリエチレン-メラミン、トリエチレンチオホスホロアミン、ブスルファン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、ダカルバジン、及びテモゾロミドなどである。
【0331】
本明細書に記載の化合物との併用に適した薬剤にはステロイドが含まれ、こうしたステロイドには、17アルファ-エチニルエストラジオール、ジエチルスチルベストロール、テストステロン、プレドニゾン、フルオキシメステロン、メチルプレドニゾロン、メチルテストステロン、プレドニゾロン、トリアムシノロン、クロロトリアニセン、ヒドロキシプロゲステロン、アミノグルテチミド、及び酢酸メドロキシプロゲステロンが含まれる。
【0332】
本明細書に記載の化合物との併用に適した薬剤には、ダカルバジン(DTIC)(任意選択で他の化学療法剤(カルムスチン(BCNU)及びシスプラチンなど)と併用される);「Dartmouthレジメン」(DTIC、BCNU、シスプラチン、及びタモキシフェンからなる);シスプラチン、ビンブラスチン、及びDTICの組み合わせ;またはテモゾロミドが含まれる。本明細書に記載の化合物は、免疫療法剤とも併用することができ、こうした免疫療法剤には、サイトカイン(インターフェロンアルファ、インターロイキン2、及び腫瘍壊死因子(TNF)など)が含まれる。
【0333】
適切な化学療法剤または他の抗がん剤には、例えば、代謝拮抗剤(限定されないが、葉酸アンタゴニスト、ピリミジン類似体、プリン類似体、及びアデノシンデアミナーゼ阻害剤を含む)が含まれ、こうした代謝拮抗剤は、メトトレキサート、5-フルオロウラシル、フロクスウリジン、シタラビン、6-メルカプトプリン、6-チオグアニン、リン酸フルダラビン、ペントスタチン、及びゲムシタビンなどである。
【0334】
適切な化学療法剤または他の抗がん剤には、例えば、ある特定の天然物及びその誘導体(例えば、ビンカアルカロイド、抗腫瘍抗生物質、酵素、リンホカイン、及びエピポドフィロトキシン)がさらに含まれ、こうした天然物及びその誘導体は、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、ara-C、パクリタキセル(TAXOL(商標))、ミスラマイシン、デオキシコホルマイシン、マイトマイシン-C、L-アスパラギナーゼ、インターフェロン(特にIFN-a)、エトポシド、及びテニポシドなどである。
【0335】
他の細胞傷害性剤には、ナベルベン(navelbene)、CPT-11、アナストラゾール(anastrazole)、レトラゾール(letrazole)、カペシタビン、レロキサフィン(reloxafine)、シクロホスファミド、イホサミド(ifosamide)、及びドロロキサフィン(droloxafine)が含まれる。
【0336】
細胞傷害性剤(エピドフィロトキシン(epidophyllotoxin)など)、抗悪性腫瘍酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、プロカルバジン、ミトキサントロン、プラチナ配位錯体(シスプラチン及びカルボプラチンなど)、生物学的応答調節剤、増殖阻害剤、抗ホルモン治療剤、ロイコボリン、テガフール、ならびに造血性増殖因子も適する。
【0337】
他の抗がん剤(複数可)には、抗体医薬が含まれ、こうした抗体医薬は、トラスツズマブ(Herceptin)、共刺激分子に対する抗体(CTLA-4抗体、4-1BB抗体、PD-L1抗体、及びPD-1抗体など)、またはサイトカイン(IL-10、TGF-βなど)に対する抗体などである。
【0338】
他の抗がん剤には、免疫細胞の遊走を遮断するもの(ケモカイン受容体(CCR2及びCCR4を含む)に対するアンタゴニストなど)も含まれる。
【0339】
他の抗がん剤には、免疫系を増強するもの(アジュバントまたは養子T細胞移入など)も含まれる。
【0340】
抗がんワクチンには、樹状細胞、合成ペプチド、DNAワクチン、及び組換えウイルスが含まれる。いくつかの実施形態では、腫瘍ワクチンは、ヒトのがんに関与するウイルス(ヒトパピローマウイルス(HPV)、肝炎ウイルス(HBV及びHCV)、ならびにカポジヘルペス肉腫ウイルス(KHSV)など)に由来するタンパク質を含む。使用され得る腫瘍ワクチンの例としては、限定されないが、黒色腫抗原のペプチド(gp100、MAGE抗原、Trp-2、MARTI、及び/またはチロシナーゼのペプチドなど)、あるいはサイトカインGM-CSFを発現するようにトランスフェクションされた腫瘍細胞が挙げられる。
【0341】
本開示の化合物は、造血起源のさまざまな腫瘍の治療ための骨髄移植と併用され得る。
【0342】
こうした化学療法剤のほとんどについて、それらを安全かつ有効に投与するための方法が当業者に知られている。さらに、それらの投与については、標準的な文献に記載されている。例えば、化学療法剤の多くは、それらの投与について、“Physicians’ Desk Reference”(PDR、例えば、1996 edition,Medical Economics Company,Montvale,NJ)に記載されており、当該文献の開示は、その全体が示されるのと同様に、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0343】
全体を通じて提供される追加の化合物、阻害剤、薬剤などは、単一の剤形もしくは連続式の剤形において本開示の化合物と併用され得るか、またはそうしたものは、別々の剤形として同時もしくは連続的に投与され得る。
【0344】
医薬製剤及び剤形
医薬品として利用される場合、本明細書に記載の化合物は、医薬組成物(本明細書に記載の化合物の1つ以上と、少なくとも1つの医薬的に許容可能な担体または医薬品添加物と、の組み合わせを指す)の形態で投与され得る。こうした組成物は、医薬分野でよく知られる様式で調製することができ、望まれる治療が局所治療または全身治療であるかどうか、及び治療対象領域に応じて、さまざまな経路で投与することができる。投与は、局所投与(経眼投与、ならびに粘膜に対する投与(鼻腔内送達、膣内送達、及び直腸内送達を含む)を含む)、肺内投与(例えば、粉末もしくはエアロゾルの吸入もしくは吹送による投与(噴霧器によるものを含む)、気管内投与、鼻腔内投与、皮下投与、及び経皮投与)、点眼、経口投与、または非経口投与であり得る。経眼送達のための方法には、局所投与(点眼)、結膜下注射、眼周囲注射、もしくは硝子体内注射、または結膜嚢に外科的に留置されたバルーンカテーテルもしくは眼内挿入物による導入が含まれ得る。非経口投与には、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内、もしくは筋肉内への注射もしくは注入、または頭蓋内(例えば、くも膜下腔内もしくは脳室内)への投与が含まれる。非経口投与は、単回のボーラス用量の形態のものであり得るか、または例えば、連続注入ポンプによるものであり得る。局所投与のための医薬組成物及び製剤には、経皮吸収パッチ、軟膏、ローション、クリーム、ゲル、ドロップ、坐剤、スプレー、液体、及び粉末が含まれ得る。従来の医薬的な担体、水性基剤、粉末基剤、または油性基剤、増粘剤、及び同様のものが必要であるか、または望ましくあり得る。
【0345】
本開示は、1つ以上の医薬的に許容可能な担体または医薬品添加物と併せて、本明細書に記載の化合物の1つ以上を活性成分として含む医薬組成物も含む。本明細書に記載の組成物の調製においては、活性成分は、典型的には、医薬品添加物と混合されるか、医薬品添加物によって希釈されるか、またはそのような担体内に、例えば、カプセル、サシェ、紙、もしくは他の容器の形態で封入される。医薬品添加物が希釈剤として働く場合、そうした医薬品添加物は、固体物質、半固体物質、または液体物質であり得、こうした物質は、活性成分のための媒体、担体、または媒介物として働く。したがって、組成物は、錠剤、丸剤、粉末、トローチ剤、サシェ剤、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁液、乳濁液、溶液、シロップ、エアロゾル(固体としてのもの、または液体媒体におけるもの)、軟膏(例えば、活性化合物を最大で10重量%含むもの)、ソフトゼラチンカプセル及びハードゼラチンカプセル、坐剤、滅菌注射用溶液、ならびに滅菌包装粉末の形態をとり得る。いくつかの実施形態では、組成物は、局所投与に適する。
【0346】
製剤の調製においては、活性化合物は、粉砕して適切な粒度にしてから他の成分と混合され得る。活性化合物が実質的に不溶性である場合、そうした活性化合物は、200メッシュ未満の粒度に粉砕され得る。活性化合物が実質的に水溶性である場合、粉砕によって粒度を調整することで(例えば、約40メッシュ)、製剤中での分布が実質的に均一になり得る。
【0347】
既知の粉砕手順(湿式粉砕など)を使用して本発明の化合物を粉砕することで、錠剤形成及び他の製剤型に適した粒度になり得る。本発明の化合物の微粉化(ナノ粒子)調製物は、当該技術分野で知られるプロセスによって調製することができ、例えば、WO2002/000196を参照のこと。
【0348】
適切な医薬品添加物のいくつかの例としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アカシアガム、リン酸カルシウム、アルギン酸、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水、シロップ、及びメチルセルロースが挙げられる。製剤は、滑沢剤(タルク、ステアリン酸マグネシウム、及びミネラルオイルなど)、湿潤剤、乳化剤及び懸濁剤、保存剤(ヒドロキシ安息香酸メチル及びヒドロキシ安息香酸プロピルなど)、甘味剤、ならびに香味剤を追加で含み得る。本明細書に記載の組成物は、当該技術分野で知られる手順を用いることによって患者に投与された後に活性成分の放出が迅速化、持続、または遅延するように製剤化され得る。
【0349】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、ケイ化結晶セルロース(SMCC)と、本明細書に記載の化合物の少なくとも1つまたはその医薬的に許容可能な塩と、を含む。いくつかの実施形態では、ケイ化結晶セルロースは、結晶セルロースを約98%(w/w)含み、二酸化ケイ素を約2%(w/w)含む。
【0350】
いくつかの実施形態では、組成物は、本明細書に記載の化合物の少なくとも1つまたはその医薬的に許容可能な塩と、少なくとも1つの医薬的に許容可能な担体または医薬品添加物と、を含む持続放出組成物である。いくつかの実施形態では、組成物は、本明細書に記載の化合物の少なくとも1つまたはその医薬的に許容可能な塩と、結晶セルロース、ラクトース一水和物、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びポリエチレンオキシドから選択される少なくとも1つの成分と、を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、本明細書に記載の化合物の少なくとも1つまたはその医薬的に許容可能な塩と、結晶セルロース、ラクトース一水和物、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースと、を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、本明細書に記載の化合物の少なくとも1つまたはその医薬的に許容可能な塩と、結晶セルロース、ラクトース一水和物、及びポリエチレンオキシドと、を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ステアリン酸マグネシウムまたは二酸化ケイ素をさらに含む。いくつかの実施形態では、結晶セルロースは、Avicel PH102(商標)である。いくつかの実施形態では、ラクトース一水和物は、Fast-flo 316(商標)である。いくつかの実施形態では、ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208 K4M(例えば、Methocel K4 M Premier(商標))及び/またはヒドロキシプロピルメチルセルロース2208 K100LV(例えば、Methocel K00LV(商標))である。いくつかの実施形態では、ポリエチレンオキシドは、ポリエチレンオキシドWSR 1105(例えば、Polyox WSR 1105(商標))である。
【0351】
いくつかの実施形態では、湿式造粒プロセスを使用して組成物が生産される。いくつかの実施形態では、乾式造粒プロセスを使用して組成物が生産される。
【0352】
組成物は、単位剤形において製剤化することができ、各用量は、例えば、約5mg~約1000mg、約5mg~約100mg、約100mg~約500mg、または約10~約30mgの活性成分を含む。いくつかの実施形態では、各用量は、約10mgの活性成分を含む。いくつかの実施形態では、各用量は、約50mgの活性成分を含む。いくつかの実施形態では、各用量は、約25mgの活性成分を含む。「単位剤形」という用語は、ヒト対象及び他の哺乳動物のための単位用量として適切な物理的に個別の単位を指し、各単位は、適切な医薬品添加物と結び付いた状態で、所望の治療効果が得られるように計算された所定量の活性物質を含む。
【0353】
医薬組成物の製剤化に使用される成分は高純度のものであり、潜在的に有害な混入物を実質的に含まない(例えば、少なくとも国家食料グレード、一般には、少なくとも分析グレード、より典型的には、少なくとも医薬品グレード)。特にヒトによる消費向けには、組成物は、好ましくは、米国食品医薬品局の適用可能な規制に定義されるように医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準の下で製造または製剤化される。例えば、適切な製剤は、滅菌されており、及び/または実質的に等張性であり、及び/または米国食品医薬品局の医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する規制を完全に遵守するものであり得る。
【0354】
活性化合物は、広い用量範囲にわたって有効であり得、一般に、医薬的に有効な量で投与される。しかしながら、実際に投与される化合物の量は、通常、治療されるべき状態、選択される投与経路、実際に投与される化合物、個々の患者の年齢、体重、及び応答、患者の症状の重症度、ならびに同様のものを含めて、関連する状況に応じて医師によって決定されることになることが理解されよう。
【0355】
本発明の化合物の治療用量は、例えば、治療が行われる特定の用途、化合物の投与様式、患者の健康及び状態、ならびに処方する医師の判断に応じて変わり得る。医薬組成物における本発明の化合物の割合または濃度は、用量、化学的特徴(例えば、疎水性)、及び投与経路を含めて、いくつかの要因によって変わり得る。例えば、本発明の化合物は、非経口投与向けに、化合物を約0.1~約10%w/v含む生理学的な緩衝水溶液において提供され得る。いくつかの典型的な用量範囲は、約1□g/体重kg/日~約1g/体重kg/日である。いくつかの実施形態では、用量範囲は、約0.01mg/体重kg/日~約100mg/体重kg/日である。用量は、疾患または障害の型及び進行度、特定の患者の総体的な健康状態、選択される化合物の相対的な生物学的効力、医薬品添加物の製剤、ならびにその投与経路などの変数に依存する可能性がある。有効用量は、インビトロまたは動物モデルの試験系から得られる用量反応曲線から推定され得る。
【0356】
固体組成物(錠剤など)の調製については、主要活性成分を医薬品添加物と混合することで、本明細書に記載の化合物の1つ以上の均一混合物を含む固体の製剤化前組成物が形成される。こうした製剤化前組成物が均一と称される場合、典型的には、等しく有効な単位剤形(錠剤、丸剤、及びカプセルなど)への組成物の細分割が容易になり得るように組成物全体にわたって活性成分が均等に分散している。次に、この製剤化前固体は、上記の型の単位剤形(例えば、本開示の活性成分を0.1~約500mg含むもの)へと細分割される。
【0357】
本開示の錠剤または丸剤は、コートするか、またはその他の様式の処理を施すことで、作用延長という利点が得られる剤形となり得る。例えば、錠剤または丸剤は、内部用量成分及び外部用量成分を含み得、外部用量成分は、内部用量成分を包む外被膜の形態をとる。これら2つの成分は、胃における崩壊に抵抗するように働くと共に、内部成分がそのままの状態で十二指腸に届くことを可能にするか、または内部成分の放出遅延を可能にする腸溶層によって分離され得る。そのような腸溶層または腸溶コーティングには、さまざまな材料を使用することができ、そのような材料には、いくつかのポリマー酸、ならびにセラック、セチルアルコール、及び酢酸セルロースなどの材料とポリマー酸との混合物が含まれる。
【0358】
本明細書に記載の化合物または組成物が経口投与または注射投与のために組み込まれ得る液体形態には、水性溶液、適切に香味付けされたシロップ、水性懸濁液または油性懸濁液、及び食用油(綿実油、ゴマ油、ヤシ油、またはピーナッツ油など)で香味付けされた乳濁液、ならびにエリキシル剤及び同様の医薬媒体が含まれる。
【0359】
吸入または吹送のための組成物には、医薬的に許容可能な水性溶媒もしくは有機溶媒またはそれらの混合物における溶液及び懸濁液、ならびに粉末が含まれる。液体組成物または固体組成物は、前述の適切な医薬的に許容可能な医薬品添加物を含み得る。いくつかの実施形態では、組成物は、局所作用または全身作用を得るために経口経路または経鼻呼吸器経路によって投与される。組成物は、不活性ガスを使用することによって噴霧され得る。噴霧装置から噴霧溶液が直接的に呼吸吸入され得るか、またはフェイスマスクテントもしくは間欠陽圧呼吸器に噴霧装置が取り付けられ得る。溶液組成物、懸濁液組成物、または粉末組成物は、適切な様式で製剤を送達する装置から経口的または経鼻的に投与され得る。
【0360】
局所製剤は、1つ以上の従来の担体を含み得る。いくつかの実施形態では、軟膏は、水ならびに1つ以上の疎水性担体(例えば、流動パラフィン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、プロピレングリコール、白色のワセリン、及び同様のものから選択される)を含み得る。クリームの担体組成物は、水と、グリセロール及び1つ以上の他の成分(例えば、モノステアリン酸グリセリン、PEG-モノステアリン酸グリセリン、及びセチルステアリルアルコール)とを組み合わせたものに基づき得る。ゲルは、イソプロピルアルコール及び水と、他の成分(例えば、グリセロール、ヒドロキシエチルセルロース、及び同様のものなど)とを適切に組み合わせたものを使用して製剤化され得る。いくつかの実施形態では、局所製剤は、本発明の化合物を少なくとも約0.1wt%、少なくとも約0.25wt%、少なくとも約0.5wt%、少なくとも約1wt%、少なくとも約2wt%、または少なくとも約5wt%含む。局所製剤は、(例えば、選択される徴候(例えば、乾癬または他の皮膚状態)の治療のための説明を任意選択で付属させた100gの)チューブ内に適切に包装され得る。
【0361】
患者に投与される化合物または組成物の量は、投与されるもの、投与の目的(予防または治療など)、患者の状態、投与の様式、及び同様のものによって変わることになる。治療用途では、既に疾患を患っている患者に対して、そうした疾患及びその合併症の症状を治癒させるか、または少なくとも部分的に抑止する上で十分な量で組成物が投与され得る。有効用量は、治療される病状、ならびに要因(疾患の重症度、患者の年齢、体重、及び全身状態、ならびに同様のものなど)に応じた担当医師の判断に依存することになる。
【0362】
患者に投与される組成物は、上記の医薬組成物の形態をとり得る。こうした組成物は、従来の滅菌手法によって滅菌され得るか、またはろ過滅菌され得る。水性溶液は、そのままの使用向けに包装するか、または凍結乾燥することができ、凍結乾燥調製物は、投与前に滅菌水性担体と混合される。化合物調製物のpHは、典型的には、3~11であり、より好ましくは5~9であり、最も好ましくは7~8とされる。前述の医薬品添加物、担体、または安定剤の使用によっては、結果的に医薬塩が形成されることになることが理解されよう。
【0363】
本開示の化合物の治療用量は、例えば、治療が行われる特定の用途、化合物の投与様式、患者の健康及び状態、ならびに処方する医師の判断に応じて変わり得る。医薬組成物における化合物の割合または濃度は、用量、化学的特徴(例えば、疎水性)、及び投与経路を含めて、いくつかの要因によって変わり得る。例えば、本開示の化合物は、非経口投与向けに、化合物を約0.1~約10%w/v含む生理学的な緩衝水溶液において提供され得る。いくつかの典型的な用量範囲は、約1μg/体重kg/日~約1g/体重kg/日である。いくつかの実施形態では、用量範囲は、約0.01mg/体重kg/日~約100mg/体重kg/日である。用量は、疾患または障害の型及び進行度、特定の患者の総体的な健康状態、選択される化合物の相対的な生物学的効力、医薬品添加物の製剤、ならびにその投与経路などの変数に依存する可能性がある。有効用量は、インビトロまたは動物モデルの試験系から得られる用量反応曲線から推定され得る。
【0364】
本明細書に記載の化合物は、任意の医薬品(抗ウイルス剤、ワクチン、抗体、免疫賦活剤、免疫抑制剤、抗炎症剤、及び同様のものなど)を含み得る1つ以上の追加の活性成分と組み合わせて製剤化されることもあり得る。
【0365】
標識化合物及びアッセイ方法
本発明の別の態様は、イメージング手法のみでなく、ヒトを含む組織試料中のFGFR3タンパク質の局在特定及び定量化、ならびに標識化合物の結合阻害によるFGFR3リガンドの同定、のためのアッセイ(インビトロのもの及びインビボのものの両方)にも有用であると想定される本開示の標識化合物(放射標識されたもの、蛍光標識されたものなど)に関する。ADME(吸収、分布、代謝、及び排出)を区別する上では、本開示の化合物の原子の1つ以上を置換することも有用であり得る。したがって、本発明は、そのような標識化合物または置換化合物を含むFGFR結合アッセイを含む。
【0366】
本開示は、本開示の同位体標識化合物をさらに含む。「同位体標識」化合物または「放射標識」化合物は、天然に典型的には見られる(すなわち、天然起源の)原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子によって1つ以上の原子が交換または置換されている本開示の化合物である。本開示の化合物に組み込まれ得る適切な放射性核種には、限定されないが、H(重水素のDとも記載される)、H(三重水素のTとも記載される)、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、18F、35S、36Cl、82Br、75Br、76Br、77Br、123I、124I、125I、及び131Iが含まれる。例えば、本開示の化合物中の1つ以上の水素原子は、重水素原子によって交換され得る(例えば、式(I)のC1-6アルキル基の1つ以上の水素原子は、重水素原子によって任意選択で置換され得る(-CHの代わりに-CDが存在するなど))。いくつかの実施形態では、式(I)中のアルキル基は、完全に重水素化され得る。
【0367】
本明細書に示される化合物の1つ以上の構成原子は、そうした原子の同位体によって天然または非天然の存在比で交換または置換され得る。いくつかの実施形態では、化合物は、少なくとも1つの重水素原子を含む。いくつかの実施形態では、化合物は、2つ以上の重水素原子を含む。いくつかの実施形態では、化合物は、1~2つ、1~3つ、1~4つ、1~5つ、または1~6つの重水素原子を含む。いくつかの実施形態では、化合物中の水素原子のすべてが重水素原子によって交換または置換され得る。
【0368】
有機化合物に同位体を含めるための合成方法については、当該技術分野で知られている(Deuterium Labeling in Organic Chemistry by Alan F.Thomas(New York,N.Y.,Appleton-Century-Crofts,1971、The Renaissance of H/D Exchange by Jens Atzrodt,Volker Derdau,Thorsten Fey and Jochen Zimmermann,Angew.Chem.Int.Ed.2007,7744-7765、The Organic Chemistry of Isotopic Labelling by James R.Hanson,Royal Society of Chemistry,2011)。同位体標識化合物は、さまざまな試験(NMR分光法、代謝実験、及び/またはアッセイなど)に使用され得る。
【0369】
重同位体(重水素など)での置換は、代謝安定性の向上(例えば、インビボ半減期の延長)または必要用量の減少に起因してある特定の治療上の利点をもたらし得るものであり、それ故に、状況によっては好ましくあり得る(例えば、A.Kerekes et.al.J.Med.Chem.2011,54,201-210、R.Xu et.al.J.Label Compd.Radiopharm.2015,58,308-312を参照のこと)。具体的には、1つ以上の代謝部位を置換することで、治療上の利点の1つ以上を得ることができる。
【0370】
本開示の放射標識化合物に組み込まれる放射性核種は、その放射標識化合物の特定の用途に依存することになる。例えば、インビトロでのアデノシン受容体の標識及び競合アッセイについては、H、14C、82Br、125I、131I、または35Sを化合物に組み込むことが有用であり得る。放射線イメージング用途については、11C、18F、125I、123I、124I、131I、75Br、76Br、または77Brが有用であり得る。
【0371】
「放射標識化合物」または「標識化合物」は、少なくとも1つの放射性核種が組み込まれている化合物であることが理解されよう。いくつかの実施形態では、放射性核種は、H、14C、125I、35S、及び82Brからなる群から選択される。
【0372】
本開示は、放射性同位体を本開示の化合物に組み込むための合成方法をさらに含み得る。放射性同位体を有機化合物に組み込むための合成方法は当該技術分野でよく知られており、当業者なら、開示の化合物に適用可能な方法を容易に認識するであろう。
【0373】
本発明の標識化合物は、化合物を同定及び/または評価するためのスクリーニングアッセイに使用され得る。例えば、新たに合成または同定された化合物(すなわち、試験化合物)を標識し、標識化を追跡してFGFR3との接触時のその濃度変動を監視することによってFGFR3タンパク質に結合するその能力について評価することができる。例えば、FGFR3タンパク質に結合することが知られている別の化合物(すなわち、標準化合物)の結合を低減する能力について試験化合物(標識されたもの)を評価することができる。したがって、FGFR3タンパク質への結合について試験化合物が標準化合物と競合する能力は、その結合親和性と直接的に相関する。逆に、いくつかの他のスクリーニングアッセイでは、標準化合物が標識され、試験化合物は標識されない。したがって、標識標準化合物の濃度を監視して標準化合物と試験化合物との間の競合を評価することで、試験化合物の相対的な結合親和性が確かめられる。
【0374】
キット
本発明は医薬キットも含み、こうした医薬キットは、例えば、FGFRと関連する疾患または障害(がん及び本明細書で言及される他の疾患など)の治療または予防に有用であり、こうした医薬キットは、治療的に有効な量の本開示の化合物を含む医薬組成物を含む1つ以上の容器を含む。そのようなキットは、望まれる場合、さまざまな従来の医薬キット要素(例えば、1つ以上の医薬的に許容可能な担体が入った容器、追加の容器など)のうちの1つ以上をさらに含み得、こうしたことは、当業者には容易に明らかであろう。投与すべき成分の量、投与指針、及び/または成分の混合指針を示す、差し込み物またはラベルのいずれかとしての説明もキットに含められ得る。
【0375】
本発明は、具体例によってより詳細に説明されることになる。下記の実施例は例示目的で与えられるものであり、いかなる様式においても本発明の限定を意図するものではない。本質的に同じ結果が得られるように変更または改変し得るさまざまな非重要パラメーターを当業者なら認識するであろう。実施例の化合物は、以下に記載のようにFGFR3の阻害剤であることが明らかになったものである。
【実施例
【0376】
以下には、本発明の化合物のための実験手順が示される。調製した化合物のいくつかの分取LC-MS精製は、Waters質量特異的分画システムで実施した。こうしたシステムを操作するための基本的な機器設定、プロトコール、及び制御ソフトウェアについては、文献中で詳述されている。例えば、“Two-Pump At Column Dilution Configuration for Preparative LC-MS”,K.Blom,J.Combi.Chem.,4,295(2002)、“Optimizing Preparative LC-MS Configurations and Methods for Parallel Synthesis Purification”,K.Blom,R.Sparks,J.Doughty,G.Everlof,T.Haque,A.Combs,J.Combi.Chem.,5,670(2003)、及び“Preparative LC-MS Purification:Improved Compound Specific Method Optimization”,K.Blom,B.Glass,R.Sparks,A.Combs,J.Combi.Chem.,6,874-883(2004)を参照のこと。分離した化合物は、典型的には、下記の条件の下で、純度分析のための分析液体クロマトグラフィー質量分析(LCMS)に供した:装置;Agilent 1100シリーズ,LC/MSD,カラム:Waters Sunfire(商標)C18 5μm,2.1×50mm、緩衝液:移動相A:TFAを0.025%含む水及び移動相B:アセトニトリル;3分でB含量を2%→80%とするグラジエント(流速2.0mL/分)。
【0377】
調製した化合物のいくつかは、実施例に示されるように、MS検出器を併用する逆相高速液体クロマトグラフィー(RP-HPLC)、またはフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)によって分取スケールでも分離した。典型的な分取逆相高速液体クロマトグラフィー(RP-HPLC)カラム条件は以下の通りである。
【0378】
pH=2での精製:Waters Sunfire(商標)C18 5μm,19×100mmカラム、溶出移動相A:TFA(トリフルオロ酢酸)を0.1%含む水及び溶出移動相B:アセトニトリル;流速は30mL/分とし、文献[“Preparative LCMS Purification:Improved Compound Specific Method Optimization”,K.Blom,B.Glass,R.Sparks,A.Combs,J.Comb.Chem.,6,874-883(2004)を参照のこと]中に記載の化合物特異的方法最適化プロトコールを使用して化合物ごとに分離グラジエントを最適化した。典型的には、30×100mmカラムを用いて流速を60mL/分とした。
【0379】
pH=10での精製:Waters XBridge C18 5μm,19×100mmカラム、溶出移動相A:NHOHを0.15%含む水及び溶出移動相B:アセトニトリル;流速は30mL/分とし、文献[“Preparative LCMS Purification:Improved Compound Specific Method Optimization”,K.Blom,B.Glass,R.Sparks,A.Combs,J.Comb.Chem.,6,874-883(2004)を参照のこと]中に記載の化合物特異的方法最適化プロトコールを使用して化合物ごとに分離グラジエントを最適化した。典型的には、30×100mmカラムを用いて流速を60mL/分とした。
【0380】
中間体1.9-ブロモ-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化9】
ステップ1.3-ブロモ-5-クロロ-1,6-ナフチリジン
【化10】
塩化ホスホリル(41.4mL、444mmol)及び3-ブロモ-1,6-ナフチリジン-5(6H)-オン(5.0g、22.2mmol)の混合物を含むフラスコを100℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた残留物を飽和NaHCO水溶液で処理し、混合物をEtOAcで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、ろ過してから、溶媒を減圧下で蒸発させた。得られた粗生成物を、追加精製せずに次のステップに使用した。LCMSによるCBrClN (M+H)の計算値: m/z = 242.9/244.9;実測値: 243.0/244.9。
【0381】
ステップ2.3-ブロモ-1,6-ナフチリジン-5-アミン
【化11】
3-ブロモ-5-クロロ-1,6-ナフチリジン(2.68g、11.0mmol)、1,4-ジオキサン(9mL)、及び水酸化アンモニウム溶液(9mL)の混合物を含む密封マイクロ波用容器を、Biotage Initator+マイクロ波シンセサイザーを使用して150℃で3時間照射処理した。反応混合物を室温に冷却し、溶媒を減圧下で蒸発させた。得られた粗生成物を追加精製せずに次のステップに使用した。LCMSによるCBrN (M+H)の計算値: m/z = 224.0/226.0;実測値: 224.2/226.2。
【0382】
ステップ3.9-ブロモ-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン
【化12】
3-ブロモ-1,6-ナフチリジン-5-アミン(1.32g、5.89mmol)、重炭酸ナトリウム(742mg、8.84mmol)、2-ブロモ-1-(2,6-ジクロロフェニル)エタン-1-オン(1.9g、7.07mmol)、及びtert-ブタノール(8mL)の混合物を含むマイクロ波用容器を、Biotage Initator+マイクロ波シンセサイザーを使用して150℃で9時間照射処理した。室温に冷却後、固体をろ過し、CHClで洗浄した後、ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をBiotage Isoleraによって精製することで、所望の生成物をオレンジ色の固体として得た。LCMSによるC16BrCl (M+H)の計算値: m/z = 391.9/393.9/395.9;実測値392.1/394.1/396.1。
【0383】
ステップ4.9-ブロモ-2-(2,6-ジクロロフェニル)-3-ヨードイミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン
【化13】
9-ブロモ-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン(200mg、0.509mmol)、NIS(114mg、0.509mmol)を含むアセトニトリル(2mL)を含むバイアルを60℃で4時間撹拌した。その後、溶液を室温に冷却し、減圧下で濃縮してから、Biotage Isoleraによって精製することで、所望の生成物を褐色の固体として得た。LCMSによるC16BrClIN (M+H)の計算値: m/z = 517.8/519.8;実測値517.9/519.7。
【0384】
ステップ5.メチル9-ブロモ-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキシレート
【化14】
9-ブロモ-2-(2,6-ジクロロフェニル)-3-ヨードイミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン(1.20g、2.31mmol)、トリエチルアミン(967μL、6.94mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.267g、0.231mmol)の混合物をDMF(4.6mL)及びMeOH(4.6mL)に懸濁した。バイアルをCOガスで5分間パージした後、バイアルをCO雰囲気下で60℃に2時間加熱した。室温に冷却した時点で溶液を飽和NaHCO水溶液でクエンチし、ジエチルエーテルで抽出した。併せた有機層を無水硫酸マグネシウムで脱水し、ろ過してから減圧下で濃縮した。得られた残留物をBiotage Isoleraによって精製することで、所望の生成物を褐色の固体として得た。LCMSによるC1811BrCl (M+H)の計算値: m/z = 449.9/451.9;実測値: 449.9/451.9。
【0385】
ステップ6.9-ブロモ-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボン酸
【化15】
メチル9-ブロモ-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキシレート(300mg、0.665mmol)をMeOH(1.3mL)中懸濁液として含むバイアルに2Mの水酸化ナトリウム水溶液(665μL、1.33mmol)を添加した。反応物を50℃に1時間加熱した。室温に冷却後、飽和NHCl水溶液及び酢酸を用いて混合物のpHを約5に調整した後、EtOAcで抽出した。併せた有機層を無水硫酸マグネシウムで脱水し、ろ過してから減圧下で濃縮した。得られた残留物をBiotage Isoleraによって精製することで、所望の生成物を黄色の固体として得た。LCMSによるC17BrCl (M+H)の計算値: m/z = 435.9/437.9;実測値: 435.9/437.9。
【0386】
ステップ7.9-ブロモ-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
9-ブロモ-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボン酸(1.0g、2.29mmol)をTHF(5mL)中懸濁液として含むバイアルにSOCl(1.0mL、13.7mmol)を添加した。バイアルを45℃に4時間加熱した。室温に冷却後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をTHF(5mL)に溶解し、0℃に冷却し、撹拌しながら水酸化アンモニウム溶液(800μL)を滴加した。10分後、溶液を飽和NaHCO水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。併せた有機層を無水硫酸マグネシウムで脱水し、ろ過してから減圧下で濃縮した。得られた残留物をBiotage Isoleraによって精製することで、所望の生成物を黄色の固体として得た。LCMSによるC1710BrClO (M+H)の計算値: m/z = 434.9/436.9;実測値: 434.9/436.9。
【0387】
実施例1.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化16】
9-ブロモ-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド(中間体1、90mg、0.206mmol)、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オール(59mg、0.248mmol)、リン酸三カリウム(88mg、0.413mmol)、及び(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン付加物(17mg、0.021mmol)を含むバイアルの排気及び窒素再充填を3回実施した後、このバイアルに1,4-ジオキサン(1.9mL)及び水(190μL)を添加した。バイアルを密封し、80℃に1時間加熱した。室温に冷却後、混合物をSiliaPrep SPEチオールカートリッジ(SPE-R51030B-06P)に通してろ過し、アセトニトリルで洗浄した。その後、混合物をアセトニトリルで希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、アセトニトリル/TFA0.1%含有水でのグラジエント溶出、流速60mL/分)によって精製することで、表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2217Cl (M+H)の計算値: m/z = 467.1/469.1;実測値: 467.1/469.1。H NMR (500 MHz, DMSO-d) δ 9.34 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 9.25 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 8.99 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.61 (s, 1H), 8.27 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 7.72 - 7.67 (m, 2H), 7.60 (dd, J = 8.9, 7.3 Hz, 1H), 7.55 (dd, J = 7.7, 0.7 Hz, 1H), 4.20 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.81 (t, J = 5.6 Hz, 2H)。
【0388】
実施例2.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化17】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに2-メチル-1-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)プロパン-2-オールを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2421Cl (M+H)の計算値: m/z = 495.1/497.1;実測値: 495.1/497.1。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.35 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 9.25 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 8.99 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.54 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 7.73 - 7.65 (m, 2H), 7.60 (dd, J = 9.0, 7.1 Hz, 1H), 7.55 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 4.07 (s, 2H), 1.12 (s, 6H)。
【0389】
実施例3.9-(1-(1-アミノ-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化18】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに2-メチル-2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)プロパンアミドを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2420Cl (M+H)の計算値: m/z = 508.1/510.1;実測値: 508.1/510.1。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.41 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 9.25 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 9.08 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.81 (s, 1H), 8.33 (s, 1H), 7.73 - 7.66 (m, 2H), 7.60 (dd, J = 9.0, 7.1 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 1.77 (s, 6H)。
【0390】
実施例4.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(4-(モルホリン-4-カルボニル)フェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化19】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりにモルホリノ(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)メタノンを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2822Cl (M+H)の計算値: m/z = 546.1/548.1;実測値: 546.0/548.0。
【0391】
実施例5.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化20】
9-ブロモ-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド(中間体1、70mg、0.16mmol)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール(63mg、0.19mmol)、リン酸三カリウム(102mg、0.48mmol)、及び(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(II)(12mg、0.016mmol)を含むフラスコの排気及び窒素再充填を3回実施した後、このフラスコに1,4-ジオキサン(1mL)及び水(100μL)を添加した。バイアルを密封し、80℃に30分間加熱した。室温に冷却後、混合物をセライトに通してろ過し、CHClで洗浄した後、ろ液を減圧下で濃縮した。その後、得られた粗生成物をCHCl(1mL)及びTFA(1mL)に溶解し、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した後、MeOH(1mL)に再溶解し、飽和NaHCO水溶液(5mL)の撹拌溶液に添加した。得られた沈殿物をろ過し、収集した後、減圧下で乾燥させた。得られた固体の内の少量(10mg)をアセトニトリルでさらに希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、アセトニトリル/TFA0.1%含有水でのグラジエント溶出、流速60mL/分)によって精製することで、表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2013ClO (M+H)の計算値: m/z = 423.1/425.1;実測値: 423.3/425.3。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.38 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 9.25 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 9.02 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.48 (s, 2H), 7.70 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.60 (dd, J = 9.1, 7.1 Hz, 1H), 7.55 (d, J = 7.7 Hz, 1H)。
【0392】
実施例6.9-(1-(1-シアノプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化21】
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド(実施例5、15mg、0.035mmol)及び炭酸セシウム(35mg、0.106mmol)の混合物をDMF(500μL)中溶液として含むバイアルに3-ブロモブタンニトリル(6mg、0.035mmol)を添加した。バイアルを密封し、80℃に5時間加熱した。室温に冷却後、混合物をアセトニトリルで希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、アセトニトリル/TFA0.1%含有水でのグラジエント溶出、流速60mL/分)によって精製することで、表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2418ClO (M+H)の計算値: m/z = 490.1/492.1;実測値: 490.1/492.0。
【0393】
実施例7.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(2-ヒドロキシブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化22】
この化合物は、3-ブロモブタンニトリルの代わりに1-ブロモブタン-2-オールを用いて、実施例6に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2421Cl (M+H)の計算値: m/z = 495.1/497.1;実測値: 495.1/497.0。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.34 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 9.24 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 8.98 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 7.70 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.60 (dd, J = 9.0, 7.1 Hz, 1H), 7.55 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 4.23 - 3.96 (m, 2H), 3.86 - 3.74 (m, 1H), 1.60 - 1.22 (m, 2H), 0.92 (t, J = 7.4 Hz, 3H)。
【0394】
実施例8.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-((4-フルオロテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化23】
この化合物は、3-ブロモブタンニトリルの代わりに4-(ブロモメチル)-4-フルオロテトラヒドロ-2H-ピランを用いて、実施例6に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2622ClFN (M+H)の計算値: m/z = 539.1/541.1;実測値: 539.2/541.2。
【0395】
実施例9.9-(1-((5-シアノピリジン-3-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化24】
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド(10mg、0.024mmol)及び炭酸セシウム(23mg、0.071mmol)の混合物をDMF(500μL)中溶液として含むバイアルに5-(ブロモメチル)ニコチノニトリル(7mg、0.035mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。その後、混合物をTFA及びアセトニトリルで希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、アセトニトリル/TFA0.1%含有水でのグラジエント溶出、流速60mL/分)によって精製することで、表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2717ClO (M+H)の計算値: m/z = 539.1/541.1;実測値: 539.0/541.0。
【0396】
実施例10.9-(1-((2-シアノピリジン-4-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化25】
この化合物は、5-(ブロモメチル)ニコチノニトリルの代わりに4-(ブロモメチル)ピコリノニトリルを用いて、実施例9に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2717ClO (M+H)の計算値: m/z = 539.1/541.1;実測値: 539.0/541.0。
【0397】
実施例11.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(ピリミジン-4-イルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化26】
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド(10mg、0.024mmol)及び炭酸セシウム(23mg、0.071mmol)の混合物をアセトニトリル(500μL)中溶液として含むバイアルに4-(ブロモメチル)ピリミジン臭化水素酸塩(9mg、0.035mmol)を添加した。バイアルを密封し、50℃に2時間加熱した。室温に冷却後、混合物をアセトニトリルで希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、アセトニトリル/TFA0.1%含有水でのグラジエント溶出、流速60mL/分)によって精製することで、表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2517ClO (M+H)の計算値: m/z = 515.1/517.1;実測値: 515.0/517.0。
【0398】
実施例12.9-(1-(1-(2-シアノピリジン-4-イル)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化27】
ステップ1.4-(1-ヒドロキシエチル)ピコリノニトリル
【化28】
4-アセチルピコリノニトリル(151mg、1.03mmol)をメタノール(6.5mL)中溶液として含むバイアルに水素化ホウ素ナトリウム(78mg、2.07mmol)を0℃で一度に添加した。反応混合物を室温に温め、30分間撹拌した。その後、水(2mL)を滴加することによって反応物をクエンチし、CHCl(3×)で抽出した。併せた有機層を無水硫酸マグネシウムで脱水し、ろ過してから減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を追加精製せずに次のステップに使用した。LCMSによるCO (M+H)の計算値: m/z = 149.1;実測値: 149.0。
【0399】
ステップ2.1-(2-シアノピリジン-4-イル)エチルメタンスルホネート
【化29】
4-(1-ヒドロキシエチル)ピコリノニトリル(110mg、0.74mmol)をCHCl(7.4mL)中溶液として含むバイアルにトリエチルアミン(310μL、2.23mmol)を添加し、1分間撹拌後に塩化メタンスルホニル(75μL、0.965mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した後、すべての揮発性物質を減圧下で濃縮した。得られた粗残留物をCHCl(3mL)及び飽和NaHCO水溶液(3mL)で希釈した後、CHCl(3×)で抽出した。併せた有機層を無水硫酸マグネシウムで脱水し、ろ過してから減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を追加精製せずに次のステップに使用した。LCMSによるC11S (M+H)の計算値: m/z = 227.0;実測値: 227.1。
【0400】
ステップ3.9-(1-(1-(2-シアノピリジン-4-イル)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
この化合物は、5-(ブロモメチル)ニコチノニトリルの代わりに1-(2-シアノピリジン-4-イル)エチルメタンスルホネートを用いて、実施例9に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2819ClO (M+H)の計算値: m/z = 553.1/555.1;実測値: 553.0/555.0。
【0401】
実施例13.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(4-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)フェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化30】
ステップ1.4-(4-ブロモフェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-チオピラン
【化31】
1-ブロモ-4-ヨードベンゼン(1.0g、3.53mmol)、2-(3,6-ジヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(839mg、3.71mmol)、炭酸カリウム(1.47g、10.6mmol)、及び(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(II)(289mg、0.353mmol)を含むバイアルの排気及び窒素再充填を3回実施した後、このバイアルに1,4-ジオキサン(10.6mL)及び水(5.3mL)を添加した。バイアルを密封し、80℃に1時間加熱した。室温に冷却後、混合物をセライトに通してろ過し、CHClで洗浄した後、ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をBiotage Isoleraによって精製することで、所望の生成物を得た。LCMSによる対応スルホキシドC1112BrOSの計算値: m/z = 271.0/273.0;実測値: 270.9/273.0。
【0402】
ステップ2.4-(4-ブロモフェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-チオピラン1,1-ジオキシド
【化32】
4-(4-ブロモフェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-チオピラン(580mg、2.27mmol)をCHCl(3.5mL)中溶液として含むバイアルに対して、m-CPBA(77wt%、1.0g、4.55mmol)をCHCl(3.5mL)中溶液として0℃で添加した。反応混合物を30分間撹拌した後、飽和NaHCO水溶液(5mL)でクエンチし、CHCl(3×)で抽出した。併せた有機層をブラインで洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで脱水し、ろ過してから減圧下で濃縮した。得られた残留物をBiotage Isoleraによって精製することで、所望の生成物を得た。LCMSによる対応水和物C1111BrOS・HOの計算値: m/z = 304.0/306.0;実測値: 304.0/306.0。
【0403】
ステップ3.4-(4-ブロモフェニル)テトラヒドロ-2H-チオピラン1,1-ジオキシド
【化33】
4-(4-ブロモフェニル)-3,6-ジヒドロ-2H-チオピラン1,1-ジオキシド(346mg、1.20mmol)をEtOAc(12mL)中懸濁液として含むParr容器に酸化白金(IV)(27mg、0.12mmol)を添加した。容器をParr装置に装着し、次にこの容器の排気及び窒素再充填を3回実施した後、もう1回排気し、水素で45psiに加圧した。その後、Parr容器を室温で16時間振盪した。完了時点で反応混合物をセライトに通してろ過し、MeOHで洗浄し、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を追加精製せずに次のステップに使用した。LCMSによる対応水和物C1113BrOS・HOの計算値: m/z = 306.0/308.0;実測値: 306.0/308.0。
【0404】
ステップ4.4-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)テトラヒドロ-2H-チオピラン1,1-ジオキシド
【化34】
4-(4-ブロモフェニル)テトラヒドロ-2H-チオピラン1,1-ジオキシド(50mg、0.173mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(66mg、0.259mmol)、酢酸カリウム(34mg、0.346mmol)、及び(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン付加物(14mg、0.017mmol)を含むバイアルの排気及び窒素再充填を3回実施した後、このバイアルに1,4-ジオキサン(1.1mL)を添加した。バイアルを密封し、80℃に16時間加熱した。室温に冷却後、混合物をセライトに通してろ過し、THF(5mL)で洗浄した後、ろ液を減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を追加精製せずに次のステップに使用した。LCMSによる対応水和物C1725BOS・HOの計算値: m/z = 354.2;実測値: 354.2。
【0405】
ステップ5.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(4-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)フェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
9-ブロモ-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド(10mg、0.023mmol)、4-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)テトラヒドロ-2H-チオピラン1,1-ジオキシド(12mg、0.034mmol)、リン酸三カリウム(15mg、0.069mmol)、及び(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(II)(3mg、3.44μmol)を含むバイアルの排気及び窒素再充填を3回実施した後、このバイアルに1,4-ジオキサン(1mL)及び水(250μL)を添加した。バイアルを密封し、80℃に30分間加熱した。室温に冷却後、混合物をセライトに通してろ過し、CHClで洗浄した後、ろ液を減圧下で濃縮した。その後、残留物をアセトニトリルで溶解し、分取LCMS(XBridge C18カラム、アセトニトリル/TFA0.1%含有水でのグラジエント溶出、流速60mL/分)によって精製することで、表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2823ClS (M+H)の計算値: m/z = 565.1/567.1;実測値: 565.2/567.2。
【0406】
実施例14.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(4-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)フェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化35】
この化合物は、4-(4-ブロモフェニル)テトラヒドロ-2H-チオピラン1,1-ジオキシドの代わりに4-(4-ブロモフェニル)チオモルホリン1,1-ジオキシドを用いて、実施例13に記載の手順(ステップ4から開始した)に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2722ClS (M+H)の計算値: m/z = 566.1/568.1;実測値: 566.2/568.2。
【0407】
実施例15.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(ピリミジン-2-イルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化36】
この化合物は、5-(ブロモメチル)ニコチノニトリルの代わりに2-(クロロメチル)ピリミジンを用いて、実施例9に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2517ClO (M+H)の計算値: m/z = 515.1/517.1;実測値: 515.2/517.2。
【0408】
実施例16.9-(1-((6-シアノピリジン-2-イル)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化37】
この化合物は、5-(ブロモメチル)ニコチノニトリルの代わりに6-(ブロモメチル)ピコリノニトリルを用いて、実施例9に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2717ClO (M+H)の計算値: m/z = 539.1/541.1;実測値: 539.2/541.2。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.36 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 9.25 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 9.03 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.80 (s, 1H), 8.38 (s, 1H), 8.08 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 8.01 (dd, J = 7.7, 1.1 Hz, 1H), 7.72 - 7.66 (m, 2H), 7.60 (dd, J = 9.1, 7.1 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.0, 1.1 Hz, 1H), 5.58 (s, 2H)。
【0409】
実施例17.9-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)フェニル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化38】
ステップ1.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化39】
9-ブロモ-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド(中間体1、40mg、0.092mmol)、tert-ブチル4-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(39mg、0.10mmol)、リン酸三カリウム(58mg、0.27mmol)、及び(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(II)(7mg、9.2μmol)を含むフラスコの排気及び窒素再充填を3回実施した後、このフラスコに1,4-ジオキサン(1mL)及び水(250μL)を添加した。バイアルを密封し、80℃に30分間加熱した。室温に冷却後、混合物をセライトに通してろ過し、CHClで洗浄した後、ろ液を減圧下で濃縮した。その後、得られた粗生成物をCHCl(1mL)及びTFA(1mL)に溶解し、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した後、MeOH(1mL)に再溶解し、飽和NaHCO水溶液(5mL)の撹拌溶液に添加した。得られた沈殿物をろ過し、収集した後、減圧下で乾燥させた。得られた粗生成物を追加精製せずに次のステップに使用した。LCMSによるC2723ClO (M+H)の計算値: m/z = 517.1/519.1;実測値: 517.3/519.3。
【0410】
ステップ2.9-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)フェニル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド(12mg、0.023mmol)をDMF(500μL)中溶液として含むバイアルに対して、DIPEA(8μL、0.045mmol)及び酢酸(2μL、0.035mmol)を添加した後、HATU(13mg、0.035mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、完了時点で水を添加し、得られた固体をろ過によって収集し、水で洗浄した。その後、固体をTFAで溶解し、分取LCMS(XBridge C18カラム、アセトニトリル/TFA0.1%含有水でのグラジエント溶出、流速60mL/分)によって精製することで、表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2925Cl (M+H)の計算値: m/z = 559.1/561.1;実測値: 559.1/561.3。
【0411】
実施例18.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(4-(4-(2-ヒドロキシアセチル)ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化40】
この化合物は、ステップ2において酢酸の代わりに2-ヒドロキシ酢酸を用いて、実施例17に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2925Cl (M+H)の計算値: m/z = 575.1/577.1;実測値: 575.0/577.0。
【0412】
実施例19.9-(4-((4-アセチルピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化41】
ステップ1.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化42】
9-ブロモ-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド(中間体1、20mg、0.046mmol)、tert-ブチル4-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート(20mg、0.05mmol)、リン酸三カリウム(29mg、0.14mmol)、及び(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(II)(4mg、4.6μmol)を含むバイアルの排気及び窒素再充填を3回実施した後、このバイアルに1,4-ジオキサン(1mL)及び水(250μL)を添加した。バイアルを密封し、80℃に30分間加熱した。室温に冷却後、混合物をセライトに通してろ過し、CHClで洗浄した後、ろ液を減圧下で濃縮した。その後、得られた粗生成物をCHCl(1mL)及びTFA(1mL)に溶解し、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した後、MeOH(1mL)に再溶解し、飽和NaHCO水溶液(5mL)の撹拌溶液に添加した。得られた沈殿物をろ過し、収集した後、減圧下で乾燥させた。得られた粗生成物を追加精製せずに次のステップに使用した。LCMSによるC2825ClO (M+H)の計算値: m/z = 531.1/533.1;実測値: 531.3/533.3。
【0413】
ステップ2.9-(4-((4-アセチルピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド(12mg、0.023mmol)をDMF(500μL)中溶液として含むバイアルに対して、DIPEA(8μL、0.045mmol)及び酢酸(2μL、0.035mmol)を添加した後、HATU(13mg、0.035mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、完了時点で水を添加し、得られた固体をろ過によって収集し、水で洗浄した。その後、固体をTFAで溶解し、分取LCMS(XBridge C18カラム、アセトニトリル/TFA0.1%含有水でのグラジエント溶出、流速60mL/分)によって精製することで、表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC3027Cl (M+H)の計算値: m/z = 573.2/575.2;実測値: 573.1/575.1。
【0414】
実施例20.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(4-((4-(2-ヒドロキシアセチル)ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化43】
この化合物は、ステップ2において酢酸の代わりに2-ヒドロキシ酢酸を用いて、実施例19に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC3027Cl (M+H)の計算値: m/z = 589.2/591.1;実測値: 589.1/591.0。
【0415】
実施例21.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化44】
2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド(12mg、0.023mmol)をCHCl(1mL)中溶液として含むバイアルに対して、酢酸(4μL、0.07mmol)及びホルムアルデヒド水溶液(37wt%、17μL、0.23mmol)を添加した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(10mg、0.046mmol)を添加し、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、粗残留物をアセトニトリルに溶解し、分取LCMS(XBridge C18カラム、アセトニトリル/TFA0.1%含有水でのグラジエント溶出、流速60mL/分)によって精製することで、表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2825ClO (M+H)の計算値: m/z = 531.2/533.1;実測値: 531.0/533.0。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.38 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 9.29 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 8.98 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.92 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.73 - 7.66 (m, 2H), 7.65 - 7.51 (m, 2H), 7.18 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 4.02 (d, J = 13.2 Hz, 2H), 3.55 (d, J = 12.0 Hz, 2H), 3.25 - 3.12 (m, 2H), 3.06 (t, J = 12.5 Hz, 2H), 2.89 (s, 3H)。
【0416】
実施例22.9-(4-((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボニル)フェニル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化45】
ステップ1.4-(3-カルバモイル-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-9-イル)安息香酸
【化46】
9-ブロモ-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド(中間体1、20mg、0.046mmol)、(4-(tert-ブトキシカルボニル)フェニル)ボロン酸(11mg、0.05mmol)、リン酸三カリウム(29mg、0.138mmol)、及び(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(II)(4mg、4.6μmol)を含むバイアルの排気及び窒素再充填を3回実施した後、このバイアルに1,4-ジオキサン(1mL)及び水(250μL)を添加した。バイアルを密封し、80℃に30分間加熱した。室温に冷却後、混合物をセライトに通してろ過し、CHClで洗浄した後、ろ液を減圧下で濃縮した。その後、粗残留物をCHCl(1mL)及びTFA(1mL)に溶解し、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した後、MeOH(1mL)に溶解し、飽和NaHCO水溶液(10mL)の撹拌溶液に添加した。得られた沈殿物をろ過し、収集した後、減圧下で乾燥させた。得られた粗生成物を追加精製せずに次のステップに使用した。LCMSによるC2415Cl (M+H)の計算値: m/z = 477.1/479.0;実測値: 477.2/479.2。
【0417】
ステップ2.9-(4-((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボニル)フェニル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
4-(3-カルバモイル-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-9-イル)安息香酸(15mg、0.031mmol)、(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン塩酸塩(6mg、0.047mmol)、DMF(500μL)、及びDIPEA(22μL、0.126mmol)を含むバイアルにHATU(18mg、0.047mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、完了時点で水を添加し、得られた固体をろ過によって収集し、水で洗浄した。その後、固体をTFAで溶解し、分取LCMS(XBridge C18カラム、アセトニトリル/TFA0.1%含有水でのグラジエント溶出、流速60mL/分)によって精製することで、表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2922Cl (M+H)の計算値: m/z = 558.1/560.1;実測値: 558.3/560.3。
【0418】
実施例23.9-(1-(シアノメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化47】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)アセトニトリルを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2214ClO (M+H)の計算値: m/z = 462.1/464.1;実測値: 462.1/464.1。
【0419】
実施例24.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化48】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2521Cl (M+H)の計算値: m/z = 507.1/509.1;実測値: 507.1/509.1。
【0420】
実施例25.9-(1-ベンジル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化49】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに1-ベンジル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2719ClO (M+H)の計算値: m/z = 513.1/515.1;実測値: 513.2/515.1。
【0421】
実施例26.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(2-(メチルスルホニル)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化50】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに1-(2-(メチルスルホニル)エチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2319ClS (M+H)の計算値: m/z = 529.1/531.1;実測値: 529.1/531.1。
【0422】
実施例27.9-(1-(1-シアノエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化51】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)プロパンニトリルを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2316ClO (M+H)の計算値: m/z = 476.1/478.1;実測値: 476.0/478.0。
【0423】
実施例28.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化52】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに1-(2,2-ジフルオロエチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2215ClO (M+H)の計算値: m/z = 487.1/489.1;実測値: 487.0/489.0。
【0424】
実施例29.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化53】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに1-メチル-4-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジンを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2624ClO (M+H)の計算値: m/z = 520.1/522.1;実測値: 520.1/522.1。
【0425】
実施例30.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化54】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに2-メチル-2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)プロパン-1-オールを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2421Cl (M+H)の計算値: m/z = 495.1/497.1;実測値: 495.1/497.1。
【0426】
実施例31.9-(1-(2-シアノプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化55】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに2-メチル-2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)プロパンニトリルを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2418ClO (M+H)の計算値: m/z = 490.1/492.1;実測値: 490.1/492.1。
【0427】
実施例32.9-(1-シクロプロピル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化56】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに1-シクロプロピル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2317ClO (M+H)の計算値: m/z = 463.1/465.1;実測値: 463.2/465.2。
【0428】
実施例33.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化57】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾールを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2214ClO (M+H)の計算値: m/z = 505.1/507.1;実測値: 505.2/507.2。
【0429】
実施例34.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化58】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりにN,N-ジメチル-2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-アミンを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2422ClO (M+H)の計算値: m/z = 494.1/496.1;実測値: 494.0/496.0。
【0430】
実施例35.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化59】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに1-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2523Cl (M+H)の計算値: m/z = 509.1/511.1;実測値: 509.1/511.1。
【0431】
実施例36.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(2-ヒドロキシプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化60】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに1-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)プロパン-2-オールを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2319Cl (M+H)の計算値: m/z = 481.1/483.1;実測値: 481.1/483.1。
【0432】
実施例37.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(3-(ジメチルアミノ)プロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化61】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりにN,N-ジメチル-3-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)プロパン-1-アミンを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2524ClO (M+H)の計算値: m/z = 508.1/510.1;実測値: 508.1/510.1。
【0433】
実施例38.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化62】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-イミダゾールを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2115ClO (M+H)の計算値: m/z = 437.1/439.1;実測値: 436.9/438.9。
【0434】
実施例39.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化63】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2214Cl (M+H)の計算値: m/z = 450.1/452.0;実測値: 450.0/452.0。
【0435】
実施例40.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化64】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに5-イソプロピル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2319ClO (M+H)の計算値: m/z = 465.1/467.1;実測値: 465.1/467.1。
【0436】
実施例41.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(5,6-ジヒドロ-4H-ピロロ[1,2-b]ピラゾール-3-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化65】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-5,6-ジヒドロ-4H-ピロロ[1,2-b]ピラゾールを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2317ClO (M+H)の計算値: m/z = 463.1/465.1;実測値: 463.1/465.1。
【0437】
実施例42.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化66】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに2-(5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)プロパン-2-オールを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2520Cl (M+H)の計算値: m/z = 492.1/494.1;実測値: 492.1/494.1。
【0438】
実施例43.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(2-(メチルアミノ)ピリミジン-5-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化67】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりにN-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリミジン-2-アミンを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2216ClO (M+H)の計算値: m/z = 464.1/466.1;実測値: 464.1/466.1。
【0439】
実施例44.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(テトラヒドロフラン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化68】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに1-(テトラヒドロフラン-3-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2419Cl (M+H)の計算値: m/z = 493.1/495.1;実測値: 493.0/495.0。
【0440】
実施例45.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(2-モルホリノエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化69】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに4-(2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)モルホリンを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2624Cl (M+H)の計算値: m/z = 536.1/538.1;実測値: 536.0/538.0。
【0441】
実施例46.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化70】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに1-メチル-4-(2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)ピペラジンを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2727ClO (M+H)の計算値: m/z = 549.2/551.2;実測値: 549.1/551.1。
【0442】
実施例47.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化71】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに3-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)プロパン-1-オールを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2319Cl (M+H)の計算値: m/z = 481.1/483.1;実測値: 481.1/483.1。
【0443】
実施例48.9-(1-(2-シアノエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化72】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに3-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)プロパンニトリルを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2316ClO (M+H)の計算値: m/z = 476.1/478.1;実測値: 476.1/478.1。
【0444】
実施例49.9-(1-(2-アミノ-2-オキソエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化73】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)アセトアミドを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2216Cl (M+H)の計算値: m/z = 480.1/482.1;実測値: 480.1/482.1。
【0445】
実施例50.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化74】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに2-(5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-イル)プロパン-2-オールを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2520Cl (M+H)の計算値: m/z = 492.1/494.1;実測値: 492.1/494.1。
【0446】
実施例51.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(6-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピリジン-3-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化75】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピリジンを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2415ClO (M+H)の計算値: m/z = 516.1/518.1;実測値: 516.0/518.0。
【0447】
実施例52.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(6-(メチルカルバモイル)ピリジン-3-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化76】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりにN-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピコリンアミドを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2417Cl (M+H)の計算値: m/z = 491.1/493.1;実測値: 491.0/493.0。
【0448】
実施例53.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(4-ヒドロキシシクロヘキサ-1-エン-1-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化77】
この化合物は、2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-オールの代わりに4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シクロヘキサ-3-エン-1-オールを用いて、実施例1に記載の手順に従って調製し、これによって表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2319Cl (M+H)の計算値: m/z = 453.1/455.1;実測値: 453.1/455.0。
【0449】
実施例54.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(5-ヒドロキシペンタ-1-イン-1-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化78】
9-ブロモ-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド(中間体1、8mg、0.018mmol)、ヨウ化銅(I)(0.2mg、1μmol)、及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(1mg、1.8μmol)を含むバイアルの排気及び窒素再充填を3回実施した後、このバイアルにTHF(183μL)、トリエチルアミン(13μL、0.092mmol)、及びペンタ-4-イン-1-オール(5μL、0.055mmol)を添加した。バイアルを密封し、55℃に2時間加熱した。室温に冷却後、混合物をSiliaPrep SPEチオールカートリッジ(SPE-R51030B-06P)に通してろ過し、アセトニトリルで洗浄した。その後、混合物をアセトニトリルで希釈し、分取LCMS(XBridge C18カラム、アセトニトリル/TFA0.1%含有水でのグラジエント溶出、流速60mL/分)によって精製することで、表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2217Cl (M+H)の計算値: m/z = 439.1/441.1;実測値: 439.1/441.1。
【0450】
実施例55.2-(2,6-ジクロロフェニル)-9-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化79】
9-ブロモ-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド(16mg、0.037mmol)をTHF(370μL)中溶液として含むバイアルにtert-ブチルリチウム(ペンタン中1.7M、43μL、0.073mmol)を-78℃で添加した。反応混合物を-78℃で5分間撹拌した後、アセトン(100μL)でクエンチし、その後に水で希釈してからEtOAc(3×)で抽出した。併せた有機層を無水硫酸マグネシウムで脱水し、ろ過してから減圧下で濃縮した。得られた残留物をアセトニトリルに溶解し、分取LCMS(XBridge C18カラム、アセトニトリル/TFA0.1%含有水でのグラジエント溶出、流速60mL/分)によって精製することで、表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2017Cl (M+H)の計算値: m/z = 415.1/417.1;実測値: 415.1/417.1。
【0451】
実施例56.2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化80】
9-ブロモ-2-(2,6-ジクロロフェニル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド(16mg、0.037mmol)をTHF(370μL)中溶液として含むバイアルにtert-ブチルリチウム(ペンタン中1.7M、43μl、0.073mmol)を-78℃で添加した。反応混合物を-78℃で5分間撹拌した後、飽和NHCl水溶液(100μL)でクエンチしてからEtOAc(3×)で抽出した。併せた有機層を無水硫酸マグネシウムで脱水し、ろ過してから減圧下で濃縮した。得られた残留物をアセトニトリルに溶解し、分取LCMS(XBridge C18カラム、アセトニトリル/TFA0.1%含有水でのグラジエント溶出、流速60mL/分)によって精製することで、表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC1711ClO (M+H)の計算値: m/z = 357.0/359.0;実測値: 357.0/359.1。
【0452】
実施例57.2-メチル-9-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化81】
ステップ1.9-ブロモ-2-クロロイミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン
【化82】
3-ブロモ-1,6-ナフチリジン-5-アミン(中間体1、ステップ2、300mg、1.34mmol)をブロモ酢酸エチル(3mL、27.1mmol)中に含む溶液を60℃で3時間撹拌した。その後、この溶液を室温に冷却し、得られた固体をろ過し、CHClで洗浄した。その後、固体を塩化ホスホリル(3mL、32.2mmol)に溶解し、100℃に3時間加熱した。完了時点で揮発性物質を減圧下で除去し、粗残留物をCHClに溶解し、飽和NaHCO水溶液で洗浄した。併せた有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を追加精製せずに次のステップに使用した。LCMSによるC10BrClN (M+H)の計算値: m/z = 281.9/283.9;実測値: 282.1/284.0。
【0453】
ステップ2.9-ブロモ-2-クロロ-3-ヨードイミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン
【化83】
9-ブロモ-2-クロロイミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン(400mg、1.42mmol)をアセトニトリル(3mL)中溶液として含むバイアルにNIS(382mg、1.7mmol)を添加した後、50℃に30分間温めた。完了時点で反応混合物を0℃に冷却し、水(1mL)を添加した。得られた固体をろ過によって収集し、ヘキサンで洗浄し、減圧下で乾燥させた後、追加精製せずに次のステップに直接使用した。LCMSによるC10BrClIN (M+H)の計算値: m/z = 407.8/409.8;実測値: 407.7/409.8。
【0454】
ステップ3.メチル9-ブロモ-2-クロロイミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキシレート
【化84】
9-ブロモ-2-クロロ-3-ヨードイミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン(200mg、0.490mmol)及び1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)(18mg、0.024mmol)を含むバイアルの排気及びCOのバルーンでの再充填を実施した後、このバイアルにDMF(1mL)、MeOH(1mL)、及びトリエチルアミン(205μL、1.47mmol)を添加した。反応混合物を大気圧のCO下で70℃に3時間加熱した。完了時点で反応混合物を0℃に冷却し、水(1mL)を添加した。得られた固体をろ過によって収集し、ヘキサンで洗浄し、減圧下で乾燥させた後、追加精製せずに次のステップに直接使用した。LCMSによるC12BrClN (M+H)の計算値: m/z = 339.9/341.9;実測値: 339.9/341.9。
【0455】
ステップ4.メチル2-クロロ-9-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキシレート
【化85】
メチル9-ブロモ-2-クロロイミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキシレート(200mg、0.587mmol)、1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(196mg、0.705mmol)、リン酸三カリウム(374mg、1.76mmol)、及び1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)(43mg、0.059mmol)を含むバイアルの排気及び窒素再充填を3回実施した後、このバイアルに1,4-ジオキサン(3mL)及び水(300μL)を添加した。バイアルを密封し、80℃に30分間加熱した。室温に冷却後、混合物をCHClで希釈し、セライトに通してろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を追加精製せずに次のステップに使用した。LCMSによるC2019ClN (M+H)の計算値: m/z = 412.1/414.1;実測値: 412.3/414.3。
【0456】
ステップ5.メチル2-メチル-9-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキシレート
【化86】
メチル2-クロロ-9-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキシレート(100mg、0.243mmol)、トリメチルボロキシン(41μL、0.291mmol)、リン酸三カリウム(155mg、0.73mmol)、及びXPhos Pd G2(19mg、0.024mmol)を含むバイアルの排気及び窒素再充填を3回実施した後、このバイアルに1,4-ジオキサン(1mL)及び水(100μL)を添加した。バイアルを密封し、100℃に20分間加熱した。室温に冷却後、混合物をCHClで希釈し、セライトに通してろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を追加精製せずに次のステップに使用した。LCMSによるC2122 (M+H)の計算値: m/z = 392.2;実測値: 392.2。
【0457】
ステップ6.2-メチル-9-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
メチル2-メチル-9-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキシレート(50mg、0.128mmol)及びLiOH(31mg、1.277mmol)を含むバイアルにTHF(600μL)及び水(2mL)を添加した。反応混合物を60℃で1時間撹拌し、完了時点で、過剰の水を添加し、得られた沈殿物をろ過して除去した。その後、1NのHClを用いてろ液のpHを約5に調整し、得られた沈殿物をろ過によって収集し、減圧下で乾燥させた。その後、粗固体をTHF(500μL)に溶解した後、塩化チオニル(48μL、0.662mmol)及び1滴のDMFを添加した。得られた懸濁液を45℃に2時間温め、完了時点で揮発性物質を減圧下で除去した。粗残留物をTHF(500μL)に溶解し、水酸化アンモニウム溶液(200μL、5.14mmol)を添加した。反応混合物を室温で5分間撹拌し、完了時点で溶液をアセトニトリル及びTFA水溶液で希釈した後、分取LCMS(XBridge C18カラム、アセトニトリル/TFA0.1%含有水でのグラジエント溶出、流速60mL/分)によって精製することで、表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC2021 (M+H)の計算値: m/z = 377.2;実測値377.2。
【0458】
実施例58.9-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
【化87】
ステップ1.9-ブロモイミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン
【化88】
3-ブロモ-1,6-ナフチリジン-5-アミン(1.0g、4.46mmol)を含むバイアルに対して、重炭酸ナトリウム(750mg、8.93mmol)、エタノール(18mL)、及びクロロアセトアルデヒド(HO中50%、1.1mL、8.93mmol)を添加した。バイアルを密封し、80℃に2時間加熱した。完了時点で反応物を室温に冷却し、溶媒を減圧下で除去した。残留物をCHClで希釈し、セライトに通してろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を追加精製せずに次のステップに使用した。LCMSによるC10BrN (M+H)の計算値: m/z = 248.0/250.0;実測値: 248.0/250.0。
【0459】
ステップ2.9-ブロモ-3-ヨードイミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン
【化89】
9-ブロモイミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン(500mg、2.02mmol)をアセトニトリル(20mL)中溶液として含むバイアルにNIS(544mg、2.42mmol)を添加した後、50℃に1時間温めた。完了時点で反応混合物を0℃に冷却した。得られた固体をろ過によって収集し、冷アセトニトリルで洗浄し、減圧下で乾燥させた後、追加精製せずに次のステップに直接使用した。LCMSによるC10BrIN (M+H)の計算値: m/z = 373.9/375.9;実測値: 373.8/375.8。
【0460】
ステップ3.メチル9-ブロモイミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキシレート
【化90】
9-ブロモ-3-ヨードイミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン(700mg、1.88mmol)及び1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)(69mg、0.09mmol)を含むバイアルの排気及びCOのバルーンでの再充填を実施した後、このバイアルにDMF(5mL)、MeOH(3mL)、及びトリエチルアミン(780μL、5.62mmol)を添加した。反応混合物を大気圧のCO下で65℃に3時間加熱した。完了時点で反応混合物を0℃に冷却し、水(3mL)を添加した。得られた固体をろ過によって収集し、ヘキサンで洗浄し、減圧下で乾燥させた後、追加精製せずに次のステップに直接使用した。LCMSによるC12BrN (M+H)の計算値: m/z = 306.0/308.0;実測値: 305.9/307.9。
【0461】
ステップ4.メチル9-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキシレート
【化91】
メチル9-ブロモイミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキシレート(150mg、0.490mmol)、1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(164mg、0.588mmol)、リン酸三カリウム(312mg、1.47mmol)、及び1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)(36mg、0.05mmol)を含むバイアルの排気及び窒素再充填を3回実施した後、このバイアルに1,4-ジオキサン(2mL)及び水(200μL)を添加した。バイアルを密封し、80℃に1時間加熱した。室温に冷却後、混合物をCHClで希釈し、セライトに通してろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を追加精製せずに次のステップに使用した。LCMSによるC2020 (M+H)の計算値: m/z = 378.2;実測値: 378.1。
【0462】
ステップ5.9-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキサミド
メチル9-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,6]ナフチリジン-3-カルボキシレート(17mg、0.045mmol)及びLiOH(11mg、0.45mmol)を含むバイアルにTHF(250μL)及び水(750μL)を添加した。反応混合物を60℃で1時間撹拌し、完了時点で過剰の水を添加した。その後、得られた沈殿物をろ過して除去した。その後、1NのHClを用いてろ液のpHを約5に調整し、得られた沈殿物をろ過によって収集し、減圧下で乾燥させた。その後、粗固体をTHF(500μL)に溶解した後、塩化チオニル(20μL、0.275mmol)及び1滴のDMFを添加した。得られた懸濁液を45℃に2時間温め、完了時点で揮発性物質を減圧下で除去した。粗残留物をTHF(500μL)に溶解し、水酸化アンモニウム溶液(50μL、1.3mmol)を添加した。反応混合物を室温で5分間撹拌し、完了時点で溶液をアセトニトリル及びTFA水溶液で希釈した後、分取LCMS(XBridge C18カラム、アセトニトリル/TFA0.1%含有水でのグラジエント溶出、流速60mL/分)によって精製することで、表題化合物をTFA塩として得た。LCMSによるC1919 (M+H)の計算値: m/z = 363.2;実測値363.1。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 9.42 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 9.32 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 9.00 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.71 (s, 1H), 8.40 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 7.49 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 4.48 (tt, J = 10.3, 4.7 Hz, 1H), 4.06 - 3.96 (m, 2H), 3.52 (td, J = 11.6, 2.7 Hz, 2H), 2.17 - 1.93 (m, 4H)。
【0463】
実施例A:FGFR酵素アッセイ
例示の化合物の阻害剤効力は、FRETを測定して生成物形成を検出してペプチドリン酸化を測定する酵素不連続アッセイにおいて決定した。阻害剤をDMSOで段階希釈し、0.2μL量を384ウェルプレートのウェルに移した。アッセイ緩衝液(50mM HEPES、10 mM MgCl、1mM EGTA、0.01% Tween-20、5mM DTT、pH7.5)で希釈したFGFR酵素アイソフォーム(FGFR-1、FGFR-2、FGFR-3の野生型及び変異体アイソフォーム、FGFR-4)(リン酸化タンパク質及び非リン酸化タンパク質を含む)を5μL/ウェル量でプレートに添加し、阻害剤と共に環境温度で5~15分間プレインキュベートした。適切な対照(酵素ブランク及び阻害剤を添加しない酵素)をプレートに含めた。アッセイ緩衝液中にビオチン化EQEDEPEGDYFEWLEペプチド基質(配列番号:1)及びATPの両方を含む5μL/ウェル量を添加することによって反応を開始した。ペプチド基質の10μL/ウェル反応液濃度は500nMとし、ATP濃度はATP Km付近またはそれ未満に維持した。ATP Km値は、別の一連の実験において事前に決定した。反応プレートを25℃で1時間インキュベートし、反応停止溶液(50mM トリス、150mM NaCl、0.5mg/mL BSA、pH7.8;45mM EDTA、600nM スタウロスポリン、Perkin Elmer Lance Reagent(3.75nM Eu-抗体PY20及び180nM APC-ストレプトアビジン))を5μL/ウェルで添加することによって反応を停止させた。プレートを環境温度で約10分間平衡化した後、PheraStarプレートリーダー(BMG Labtech)機器でスキャンした。
【0464】
データの解析にはEither GraphPad prismまたはXLfitのいずれかを使用した。可変ヒル係数を用いて4パラメーターロジスティック方程式にデータをフィッティングしてシグモイド型用量反応曲線を描くことによってIC50値を導き出した。Prism方程式:Y=ボトム+(トップ-ボトム)/(1+10^((LogIC50-X)ヒル勾配));XLfit方程式:Y=(A+((B-A)/(1+((X/C)^D))))(Xは阻害剤濃度の対数であり、Yは反応である)。IC50が1μM以下である化合物を活性と見なしている。
【0465】
表1は、アッセイ緩衝液での希釈、プレートへの添加、及び4時間のプレインキュベートの後にFGFR酵素アッセイにおいてアッセイした本開示の化合物のIC50データを示す。「+」という記号はIC50が0.1nM未満であることを示し、「++」はIC50が0.1nM以上であるが、1.0nM未満であることを示し、「+++」は、IC50が1.0nM以上であるが、10nM未満であることを示し、「++++」は、IC50が10nM以上であるが、50nM未満であることを示す。
【0466】
表1中のデータは、野生型の非リン酸化FGFR3タンパク質において測定したものである。
【表1-1】
【表1-2】
【0467】
実施例B:発光生存率アッセイ
RT112細胞(表3にさらに詳述される細胞株及び遺伝的プロファイル)をATCC(Manassas,VA)から購入し、FBS10%含有RPMI(Gibco/Life Technologies)中で維持する。細胞の生存率に対する試験化合物の効果を測定するために、細胞をFBS10%含有RPMIに含めて(5×103個細胞/ウェル/50□L中)、50ulの一定濃度範囲の試験化合物の存在下または非存在下で黒色の96ウェルGreinerポリスチレンに播種する。3日後、100ulのCellTiter-Glo試薬(Promega)を添加する。TopCount(PerkinElmer)を用いて発光を読み取る。IC50の決定は、GraphPad Prism 5.0ソフトウェアを使用して、阻害剤濃度の対数に対する阻害率の曲線のフィッティングを行うことによって実施する。
【表2】
【0468】
実施例C:pFGFR2及びpFGFR1、3機能性細胞HTRFアッセイ
線維芽細胞増殖因子受容体2(FGFR2)のリン酸化を測定するために、ATCCからKATOIII細胞(ヒト胃癌)を購入し、FBS20%含有イスコフ培地(Gibco/Life Technologies)中で維持する。pFGFR2アッセイについては、KATOIII細胞をFBS5%含有イスコフ培地に含めて、5×10個細胞/ウェルでCorning96ウェル平底組織培養処理プレートに播種し、一晩保持する。翌朝、新鮮なFBS0.5%含有培地50μlを、一定濃度範囲の試験化合物(同じく50ul)の存在下または非存在下、5%CO2雰囲気下、37℃で1時間インキュベートする。細胞をPBSで洗浄し、標準的なプロテアーゼ阻害剤を含むCell Signaling溶解緩衝液を用いて室温で45分間溶解させる。この溶解物に対して、Cis Bio抗リン酸化YAP d2及びCis Bio抗リン酸化YAPクリプテートを一緒に含む総量4μlを添加し、十分に混合する(キットの指示に従って行う)。その後、16μlを384ウェルGreiner白色プレートに移し、暗所、4℃で一晩保管する。波長を665nm及び620nmとしてPherastarプレートリーダーでプレートを読み取る。IC50の決定は、GraphPad Prism5.0ソフトウェアを使用して、阻害剤濃度の対数に対する阻害剤阻害率の曲線のフィッティングを行うことによって実施する。
【0469】
線維芽細胞増殖因子受容体3(FGFR3)のリン酸化を測定するために、社内の安定細胞株BAF3-TEL-FGFR1またはBAF3-TEL-FGFR3を、1ug/mlのピューロマイシンを含むFBS10%含有RPMI(Gibco/Life Technologies)中で維持する。このアッセイについては、BAF3-TEL-FGFR1細胞またはBAF3-TEL-FGFR3細胞を含むピューロマイシン非含有無血清RPMI培地を、20nlの一定濃度範囲の化合物を予め点在させた384 Greiner白色プレートに1×10個細胞/mlで12nl添加する。プレートを室温で穏やかに2分間振盪して(100rpm)ウェルを混合し、5%CO2雰囲気下、37℃、単層で2時間インキュベートする。溶解緩衝液#3(CisBio)の1/25希釈液を、標準的なプロテアーゼ阻害剤と共に4μl/ウェルで添加し、室温、200rpmで20分間振盪する。この溶解物に対して、Cis Bio Tb-pFGFR Ab(10ng)及びd2-FGFR3(1ng)を一緒に含む総量4μlを添加し、ウェルを十分に混合する。プレートを密封し、暗所、室温で一晩インキュベートする。波長を665nm及び620nmとしてPherastarプレートリーダーでプレートを読み取る。IC50の決定は、GraphPad Prism 5.0ソフトウェアを使用して、阻害剤濃度の対数に対する阻害剤阻害率の曲線のフィッティングを行うことによって実施する。
【0470】
実施例D:pFGFR3機能性全血HTRFアッセイ
全血アッセイにおいて線維芽細胞増殖因子受容体3(FGFR3)のリン酸化を測定するために、社内の安定細胞株BAF3-TEL-FGFR3を、1μg/mlのピューロマイシンを含むFBS10%含有RPMI(Gibco/Life Technologies)中で維持する。このアッセイについては、BAF3-TEL-FGFR3細胞を含むピューロマイシン非含有FBS10%含有RPMI培地を、フィブロネクチンでコートされた96ウェル組織培養プレート(5ug/ml)に5×10個細胞/ウェルで100ul添加して、5%CO2雰囲気下、37℃で一晩保持する。翌日、1200RPMでの低速遠心によって血液の上部から血清を分離し、56℃で15分間インキュベートすることによって熱不活性化処理する。冷却した血清30μlを、一定濃度範囲で予め点在させた70nMの化合物を含む96ウェルプレートに添加する。細胞プレートを培地で穏やかに洗浄し、プレートにすべての血液/化合物混合物を添加し、プレートを5%CO2雰囲気下、37℃で2時間インキュベートする。ウェルの側面に培地をつたわせることによってプレート由来の血液を穏やかに2回洗浄した後、プレートから培地を捨て、プレートを紙タオル上に手早く置いて排水する。標準的なプロテアーゼ阻害剤と共に1×の溶解緩衝液#1(CisBio)を70μl/ウェルで添加し、室温、400rpmで30分間振盪する。溶解後、プレートを5分間遠沈させ、16uLの溶解物を384ウェルの少量プレートに移す。この溶解物に対して、Cis Bio Tb-pFGFR Ab(10ng)及びd2-FGFR3(1ng)を一緒に含む総量4μlを添加し、ウェルを十分に混合する。プレートを密封し、暗所、室温で一晩インキュベートする。波長を665nm及び620nmとしてPherastarプレートリーダーでプレートを読み取る。IC50の決定は、GraphPad Prism5.0ソフトウェアを使用して、阻害剤濃度の対数に対する阻害剤阻害率の曲線のフィッティングを行うことによって実施する。
【0471】
実施例E:KATOIII全血pFGFR2α ELISAアッセイ
KATOIII添加全血アッセイにおいて線維芽細胞増殖因子受容体2アルファ(FGFR2α)のチロシンリン酸化を測定するために、ATCCからKATOIII細胞を購入し、FBS20%含有イスコフ培地(Gibco/Life Technologies)中で維持する。試験化合物によるFGFR2α活性の阻害を測定するために、FBS0.2%含有イスコフ培地を用いて5×10個細胞/mlで細胞を再浮遊させる。その後、一定濃度範囲の試験化合物及び300ulのヒトヘパリン添加全血(Biological Specialty Corp,Colmar PA)の存在下または非存在下で96ディープウェル2mlポリプロピレンアッセイブロック(Costar)に50μLの細胞を添加する。37℃で4時間インキュベート後、Qiagen EL緩衝液を使用して赤血球を溶解し、標準的なプロテアーゼ阻害剤カクテル(Calbiochem/EMD)及びPMSF(Sigma)を含む溶解緩衝液(Cell Signaling)に細胞溶解物を氷上で30分間再懸濁させる。溶解物を標準的なV底プロピレン組織培養プレートに移し、-80℃で一晩凍結させる。R&D Systems DuoSet ICヒトリン酸化FGFR2α ELISAにおいて試料を試験し、540の波長補正を行って450nmに設定したSpectraMax M5マイクロプレートを使用してプレートを測定する。IC50の決定は、GraphPad Prism5.0ソフトウェアを使用して、阻害剤濃度の対数に対する阻害剤阻害率の曲線のフィッティングを行うことによって実施する。
【0472】
実施例F:FGFR経路の阻害
FGFR2/3の変化を有する細胞株においてFGFRまたはFGFR下流エフェクター線維芽細胞増殖因子受容体基質2(FRS2)及び細胞外シグナル制御キナーゼ(ERK)のリン酸化を測定することによって化合物の細胞効力を決定する。
【0473】
線維芽細胞増殖因子受容体、線維芽細胞増殖因子受容体基質2(FRS2)及び細胞外シグナル制御キナーゼ(ERK)のリン酸化を測定するために、細胞(細胞株に関する詳細及び得られるデータの型については、表4にさらに詳述される)をFBS10%含有RPMI培地に含めて、5~7.5×10個細胞/ウェルで6ウェルプレート(Corning6ウェル組織培養処理プレート)に播種し、一晩保持する。翌日、2mlの新鮮なFBS10%含有培地を一定濃度範囲の試験化合物の存在下または非存在下、5%CO2雰囲気下、37℃で4時間インキュベートする。細胞をPBSで洗浄し、標準的なプロテアーゼ阻害剤を含むCell Signaling溶解緩衝液で溶解させる。20~40μgの総タンパク質溶解物を、抗体(リン酸化FRS2 Tyr436(AF5126)(R&D Systems(Minneapolis,MN)から供給されるもの)、リン酸化FGFR-Tyr653/654(#2476S)、リン酸化ERK1/2-Thr202/Tyr204(#9101L)、及び全ERK1/2(#9102L)(Cell Signaling Technologies(Danvers,MA)から供給されるもの))を使用するウエスタンブロット分析に供する。
【表3】
【0474】
実施例G:FGFR2/3の変化を有するインビボ腫瘍モデルに対する活性
FGFR2/3変化モデルにおいてさまざまな用量の化合物で処理した場合の腫瘍増殖を測定することによってインビボでの化合物の活性を決定する。
【0475】
供給元によって推奨されるようにRT112/84腫瘍細胞(85061106,ECACC,UK)を維持する(腫瘍モデルについては、表5にさらに詳述される)。実験の0日目に、1:1 PBS:Matrigel(354263,Corning)と共に2.0×10個のRT112/84細胞を雌性NSGマウス(Jackson)の右後方側腹部に皮下接種する。腫瘍接種から7日目(腫瘍が平均で約200mmに達する時点)に0(媒体)、100mg/kg、30mg/kg、または10mg/kg PO QDで化合物での処理を開始し、試験の終了まで継続する。腫瘍増殖及び明らかな忍容性について実験の過程にわたってマウスを監視する。式(L×W)/2(L及びWは、それぞれ長さ及び幅の寸法を指す)を使用して腫瘍体積を計算する。式(1-(V/V))100(Vは、処理の最終日の処理群の腫瘍体積であり、Vは、処理の最終日の対照群の腫瘍体積である)を使用して腫瘍増殖阻害率(TGI)を計算する。試験の終了時点で一元配置ANOVAを使用して処理群間の統計的な差を決定する。
【表4】
【0476】
前述の説明から、本明細書に記載のものに加えて本発明のさまざまな改変が当業者には明らかになろう。そのような改変もまた、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。すべての特許、特許出願、及び刊行物を含めて、本出願において引用される各参考文献は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【配列表】
2024522189000001.app
【国際調査報告】