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特表2024-522265グリップアダプタを備えた針デバイス及び関連する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-12
(54)【発明の名称】グリップアダプタを備えた針デバイス及び関連する方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/02 20060101AFI20240605BHJP
   A61M 5/158 20060101ALI20240605BHJP
   A61M 25/06 20060101ALI20240605BHJP
【FI】
A61M25/02 502
A61M5/158 500P
A61M25/06 502
A61M25/06 512
A61M25/06 514
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023577133
(86)(22)【出願日】2022-06-14
(85)【翻訳文提出日】2024-01-29
(86)【国際出願番号】 EP2022066135
(87)【国際公開番号】W WO2022263427
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】63/210,352
(32)【優先日】2021-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591002131
【氏名又は名称】ベー・ブラウン・メルズンゲン・アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】B.BRAUN MELSUNGEN AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100129791
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 真由美
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】カビンタラン
(72)【発明者】
【氏名】マルズキ,シティ ヌルヒダヤ
(72)【発明者】
【氏名】モフド マフジル,ミミ マワル アティカ
【テーマコード(参考)】
4C066
4C267
【Fターム(参考)】
4C066FF04
4C066LL13
4C267AA24
4C267BB03
4C267BB23
4C267HH08
(57)【要約】
カテーテルアセンブリ(100)が、カテーテルハブ(102)と、カテーテルハブ(102)の少なくとも一部を受容するキャビティ又はポケット(190)を備えたハブ延長部(158)と、カテーテルハブ(102)又はハブ延長部(158)に取外し可能に取り付けられるタブアダプタ(160)とを備えたカテーテルユニットを有する。針(106)は、カテーテルハブ(102)及びカテーテルチューブ(105)を通過して突出し、針(106)の端に取り付けられたニードルハブ(104)を有する。タブアダプタ(160)は、拡大又は大型であり、静脈穿刺が成功した後に取外し可能である。ハブ延長部(158)は、大きな底面を有し、患者との面接触が増大し、コネクタ交換中のカテーテルハブ(102)の回転が最小限に抑えられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
立面方向で下面(156b)よりも上に位置する上面(156a)を有し、幅を備えたハブ本体(156)と、前記ハブ本体(156)の前記幅よりも広い幅を画定する壁面を有するサドルソケット(266)とを備えるカテーテルハブ(102)と、
長さと、前記カテーテルハブ(102)の鼻部(188)の遠位側に延在する内腔とを有するカテーテルチューブ(105)と、
ニードルハブ(104)に取り付けられ、使用準備完了位置において前記ハブ本体(156)と前記カテーテルチューブ(105)の前記内腔とを通過して延在する針先(108)を有する針(106)と、
ポケット(190)を備えた本体(164)を有するハブ延長部(158)であって、前記本体(164)が、前記ポケット(190)に配置された前記ハブ本体(156)及び前記サドルソケット(266)の少なくとも一部を有し、前記少なくとも一部が、前記本体(164)によって前記ハブ延長部(158)に対して相対移動するのを抑制される、ハブ延長部(158)と、
前記カテーテルハブの前記上面(156a)の少なくとも一部を取り囲み、前記ハブ本体(156)の前記幅よりも広い幅を画定する2つの側壁(216,216)を有し、前記カテーテルハブ(102)から分離可能である、タブアダプタ(160)と、
を備える、カテーテルアセンブリ(100)。
【請求項2】
前記ハブ延長部(158)は、前記ポケット(190)の横方向に延在する一対のウィング(198,198)を備える、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項3】
内腔(178)を有する先端(172)を更に備え、
前記カテーテルハブ(102)の前記鼻部(188)の少なくとも一部が、前記内腔(178)に配置されている、
請求項1又は2に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項4】
前記ハブ延長部(158)は、平坦な底面(234)を有する、
請求項1から3のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項5】
前記ハブ延長部(158)は、前記カテーテルハブ(102)の前記ハブ本体(156)を形成するために使用される材料よりも柔らかく可撓性を有する材料で製作される、
請求項1から4のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項6】
前記タブアダプタ(160)は、下面(248)と、前記下面から延在して互いに離れた2つのアンカー(236,236)とを有する、
請求項1から5のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項7】
前記ソケットサドル(266)は、互いに離れた2つのソケット(240,240)を有し、前記2つのアンカー(236,236)が前記2つのソケット(240,240)に係合する、
請求項6に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項8】
前記ポケット(190)は、複数の接続部材(284)を備える底壁(286)を有する、
請求項1から7のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項9】
前記サドルソケット(266)は、複数の接続部材(294)を備え、前記底壁(286)の前記接続部材(284)が、前記サドルソケット(266)の前記接続部材(294)に係合する、
請求項8に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項10】
前記ハブ本体(156)の内部キャビティ(118)に配置された針ガード(122)を更に備える、
請求項1から9のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項11】
前記カテーテルハブ(102)の内部キャビティ(118)に配置された弁及び開弁器を更に備える、
請求項1から10のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項12】
前記ハブ延長部(158)は、平行でない前縁(200)及び後縁(202)を有する、
請求項1から11のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項13】
前記ハブ延長部(158)は、D形状であり、前記D形状の湾曲部の軸方向に延在する突起を備える、
請求項1から12のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項14】
前記ハブ延長部(158)は、前記ハブ延長部(158)の最大幅を画定する2つの側縁(298,298)を有する、
請求項1から13のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項15】
前記最大幅は、前記タブアダプタ(160)の前記幅、及び前記ハブ本体(156)の前記幅よりも広い、
請求項14に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項16】
前記カテーテルハブ(102)は、プッシュタブ(133)を有し、前記タブアダプタ(160)は、下面(248)に、前記プッシュタブ(133)の周囲に配置された凹部(288)を有する、
請求項1から15のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項17】
前記タブアダプタ(160)は、前記2つの側壁(216,216)の間に配置された凹面(222)を有する、
請求項1から16のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項18】
前記ハブ延長部(158)は、遠位開口(174)及び近位開口(176)を備える先端(172)を有し、前記遠位開口(174)は、傾斜面(182)を有し、前記近位開口(176)は、その中に配置された前記カテーテルハブ(102)の前記鼻部(
88)を有する、
請求項1から17のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項19】
遠位端に鼻部(188)を備えたハブ本体(156)と、近位端の雌ルアーと、前記鼻部(188)と前記雌ルアーとの間で延在する長手方向軸とを備えるカテーテルハブ(102)と、
長さと、遠位に延在する前記カテーテルハブ(102)の前記鼻部(188)の遠位側に延在する内腔とを有するカテーテルチューブ(105)と、
ニードルハブ(104)に取り付けられ、使用準備完了位置において前記ハブ本体(156)と前記カテーテルチューブの前記内腔とを通過して延在する針先(108)を有する針(106)と、
平坦な底面(234)を備えた本体(164)と、ポケット(190)とを有するハブ延長部(158)であって、前記ハブ本体(156)が前記ハブ延長部(158)に対して相対移動するのを抑制され且つ前記長手方向軸が前記底面(234)に対して傾斜するように、前記ポケット(190)が、前記ポケット(190)に配置された前記カテーテルハブ(102)の前記ハブ本体(156)の少なくとも一部を有する、ハブ延長部(158)と、
を備える、カテーテルアセンブリ(100)。
【請求項20】
前記カテーテルハブ(102)の前記上面(156a)の少なくとも一部を取り囲むタブアダプタ(160)を更に備え、前記タブアダプタ(160)は、前記ハブ本体(156)の幅よりも広い幅を画定する側壁(216,216)を有する、
請求項19に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項21】
立面方向で下面(156b)よりも上に位置する上面(156a)を有し、幅を備えたハブ本体(156)と、前記ハブ本体(156)の前記幅よりも広い幅を画定する壁面を有するサドルソケット(266)とを備えるカテーテルハブ(102)を形成し、
長さ及び内腔を有するカテーテルチューブ(105)を前記カテーテルハブ(102)の鼻部(188)に取り付け、
ニードルハブ(104)に取り付けられ、使用準備完了位置において前記ハブ本体と前記カテーテルチューブ(105)の前記内腔とを通過する針先(108)を有する針(106)を延ばし、
ポケット(190)を備えた本体(164)を有するハブ延長部を、前記ハブ本体(156)及び前記サドルポケット(266)の少なくとも一部を前記ポケット(190)に配置することによって、前記カテーテルハブ(102)に取り付け、前記カテーテルハブ(102)の前記ハブ延長部(158)に対する相対移動を規制する、
工程を備える、カテーテルアセンブリ(100)の製造方法。
【請求項22】
前記カテーテルハブ(102)の前記上面(156a)の少なくとも一部を覆ってタブアダプタ(160)を配置することを更に備え、前記タブアダプタ(160)が、前記ハブ本体(156)の前記幅よりも広い幅を画定する2つの側壁(216,216)を有し、前記タブアダプタ(156)が、前記カテーテルハブ(102)から取外し可能である、
請求項21に記載のカテーテルアセンブリ(100)の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、カテーテルアセンブリのように針デバイスについての特別な考慮を具備すると共に、グリップアダプタ及びハブ延長部を具備した針デバイス、並びにこれと関連する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
IVカテーテルアセンブリのための挿入手順には、次の4つの基本的なステップが含まれる。(1)医療従事者が、針及びカテーテルを一緒に患者の静脈に挿入する。(2)針先を静脈に挿入した後、医療従事者が指でカテーテルを押すことにより、カテーテルを患者の静脈内へと進入させる。(3)医療従事者が、ハブの端(先端と反対側)を握ることによって針を抜き、これと同時に、挿入部位で患者の皮膚を空いた手で圧迫し、カテーテルを通る血液の流れを遅くするか止める。(4)医療従事者は、カテーテルの露出端(カテーテルハブ)を患者の皮膚にテープで貼り付け、患者の静脈に投与されるべき流体の供給源にこれを接続する。
【0003】
問題は、針を患者の静脈から抜いた直後、このとき少なくとも2つの急ぎの処置に携わっている医療従事者が、露出した針先を近くの場所に置き、抜針を完了させるために必要な作業に取り組まなければならないことである。露出した針先によって針刺し事故のおそれが生じるのが正にこの時点であり、これにより、医療従事者は、エイズや肝炎を含む様々な血液由来の危険な病原体に感染する危険にさらされる。
【0004】
他のタイプの針によっても同様に、医療従事者は、針刺し事故の危険にさらされる。例えば、ストレート針、フーバー針、硬膜外針等を使用して注射を行う医師は、看護士が後で廃棄できるように、使用済の針をトレイに置くかもしれない。使用済の針をトレイ又は備品置き場に置いてから廃棄するまでの間、使用済の針は、その針の近く又は周囲で作業する人にとって、病気の感染源となるおそれがある。
【0005】
したがって、作業者の安全をより高く保証するため、露出した針先は、使用後直ちに覆われるべきである。理想的には、針先を覆う手順が、受動的であり、又は自己駆動式であり、又は少なくとも実行するのが簡単であるべきである。加えて、針を覆うデバイスは、信頼性が高く、頑強であるべきである。
【0006】
しばしば、針デバイスは、カテーテルチューブを患者の血管系に留置した後の針刺し事故を防ぐため、針の先端を覆う安全システムを含む。これらのシステムは、受動的であってもよく、能動的であってもよい。システムにおいては、安全機能が、準備完了位置においてカテーテルハブの内部に配置される場合もあれば、カテーテルハブの外部にある場合もある。いずれの場所においても、安全機能は、静脈穿刺後の針刺し事故を防ぐために針先を覆うべく同じ機能を果たす。
【発明の概要】
【0007】
本発明の態様は、カテーテルユニットと、針を備えたニードルハブとを備えるカテーテルアセンブリを備える。
【0008】
前記カテーテルユニットは、カテーテルチューブを備えたカテーテルハブ、ハブ延長部、及びタブアダプタを備えてもよい。一例では、前記タブアダプタは、前記カテーテルハブから取外し可能であってもよい。
【0009】
前記カテーテルハブは、内部キャビティを備えたハブ本体を有してもよく、針ガードが、前記内部キャビティに配置されてもよい。
【0010】
前記カテーテルハブは、内部キャビティを備えたハブ本体を有してもよく、前記ハブ本体は、前記内部キャビティに配置された弁及び開弁器を有する。
【0011】
本発明の更なる態様は、立面方向で(elevation-wise)下面よりも上に位置する上面を有し、幅を備えたハブ本体と、前記ハブ本体の前記幅よりも広い幅を画定する壁面を有するサドルソケットとを備えるカテーテルハブと;長さと、前記カテーテルハブの鼻部の遠位側に延在する内腔(lumen)とを有するカテーテルチューブと;ニードルハブに取り付けられ、使用準備完了位置(a ready to use position)において前記ハブ本体と前記カテーテルチューブの前記内腔とを通過して延在する針先を有する針と;ポケットを備えた本体を有するハブ延長部であって、前記本体が、前記ポケットに配置された前記ハブ本体及び前記サドルソケットの少なくとも一部を有し、前記少なくとも一部が、前記本体によって前記ハブ延長部に対して相対移動するのを抑制される、ハブ延長部と;前記カテーテルハブの前記上面の少なくとも一部を取り囲み、前記ハブ本体の前記幅よりも広い幅を画定する2つの側壁を有し、前記カテーテルハブから分離可能である、タブアダプタと、を備える、カテーテルアセンブリを含んでもよい。
【0012】
前記ハブ延長部は、前記ポケットの横方向に延在する一対のウィングを備えていてもよい。
【0013】
内腔を有する先端に、前記ハブ延長部が設けられていてもよい。前記カテーテルハブの前記鼻部の少なくとも一部が、前記内腔に配置されていてもよい。
【0014】
前記ハブ延長部は、平坦な底面を有してもよい。平坦な底面は、遠位端から近位端まで延在してもよい。
【0015】
前記ハブ延長部の前記近位端は、直線状の後縁を有してもよい。
【0016】
前記ハブ延長部は、前記カテーテルハブの前記ハブ本体を形成するために使用される材料よりも柔軟性及び可撓性を有する材料で製作されてもよい。
【0017】
前記タブアダプタは、下面と、前記下面から延在して互いに離れた2つのアンカーとを有してもよい。
【0018】
前記ソケットサドルは、互いに離れた2つのソケットを有してもよい。前記2つのアンカーは、前記2つのソケットに係合してもよい。
【0019】
前記ポケットは、複数の接続部材を備える底壁を有してもよい。
【0020】
前記サドルソケットは、複数の接続部材を備えてもよい。前記ポケットの前記底壁の前記接続部材は、前記サドルソケットの前記接続部材に係合してもよい。
【0021】
針ガードが、前記カテーテルハブの前記ハブ本体の内部キャビティに配置されていてもよい。
【0022】
弁及び開弁器が、前記カテーテルハブの内部キャビティに配置されていてもよい。
【0023】
前記ハブ延長部は、平行でない前縁及び後縁を有してもよい。
【0024】
前記ハブ延長部は、D形状構造を有してもよく、前記D形状構造は、前記D形状構造の湾曲部の軸方向に延在する突起を備える。前記D形状構造は、上面視又は底面視で確認されてもよい。
【0025】
前記ハブ延長部は、前記ハブ延長部の最大幅を画定する2つの側縁を有してもよい。
【0026】
前記ハブ延長部の前記最大幅は、前記タブアダプタの前記幅、及び前記ハブ本体の前記幅よりも広くてもよい。
【0027】
前記カテーテルハブが、プッシュタブを有してもよい。前記タブアダプタが、下面に、前記プッシュタブの周囲に配置された凹部を有してもよい。
【0028】
前記ハブアダプタは、前記2つの側壁の間に配置された凹面を有してもよい。
【0029】
前記ハブ延長部は、遠位開口及び近位開口を備える先端を有してもよい。遠位開口は、傾斜面を有してもよい。近位開口は、その中に配置された前記カテーテルハブの前記鼻部を有してもよい。
【0030】
本発明の更なる態様は、遠位端に鼻部を備えたハブ本体と、近位端の雌ルアーと、前記鼻部と前記雌ルアーとの間で延在する長手方向軸(lengthwise axis)を備えるカテーテルハブと;長さと、前記カテーテルハブの前記鼻部の遠位側に延在する内腔とを有するカテーテルチューブと;ニードルハブに取り付けられ、使用準備完了位置において前記ハブ本体と前記カテーテルチューブの前記内腔とを通過して延在する針先を有する針と;平坦な底面を備えた本体と、ポケットとを有するハブ延長部であって、前記ハブ本体が前記ハブ延長部に対して相対移動するのを規制され且つ前記長手方向軸が前記底面に対して傾斜するように、前記ポケットが、前記ポケットに配置された前記カテーテルハブの前記ハブ本体の少なくとも一部を有する、ハブ延長部と;前記カテーテルハブの前記上面の少なくとも一部を取り囲み、前記ハブ本体の幅よりも広い幅を画定する側壁を有するタブアダプタと、を備える、カテーテルアセンブリを備える。
【0031】
本発明の更なる態様は、カテーテルアセンブリを製造する方法を含む。前記方法は、立面方向で下面よりも上に位置する上面を有し、幅を備えたハブ本体と、前記ハブ本体の前記幅よりも広い幅を画定する壁面を有するサドルソケットとを備えるカテーテルハブを形成することと;長さ及び内腔を有するカテーテルチューブを前記カテーテルハブの鼻部に取り付けることと;ニードルハブに取り付けられ、使用準備完了位置において前記ハブ本体と前記カテーテルチューブの前記内腔とを通過する針先を有する針を延ばすことと;ポケットを備えた本体を有するハブ延長部を、前記ハブ本体及び前記サドルポケットの少なくとも一部を前記ポケットに配置することによって、前記カテーテルハブに取り付け、前記カテーテルハブの前記ハブ延長部に対する相対移動を規制することと、前記カテーテルハブの前記上面の少なくとも一部を覆ってタブアダプタを置くことと、を備え、前記タブアダプタは、前記ハブ本体の前記幅よりも広い幅を画定する2つの側壁を有し、前記タブアダプタは、前記カテーテルハブから分離可能である。
【0032】
前述のカテーテルアセンブリのいずれかを使用する方法。
【0033】
本開示の態様に従って提供される針アセンブリ又は針デバイスは、第1ハブ及び第2ハブを備えてもよく、第1ハブは、針上チューブ(over-the-needle tube)、又はこれに取り付けられた管を有し、第2ハブは、これに取り付けられた針を有する。管は、針を受容するための内腔又はボアを有し、且つ遠位開口又は遠位端開口を有する。
【0034】
針アセンブリは、カテーテルアセンブリ又はカテーテルデバイスと呼ばれてもよい。針デバイス又はアセンブリは、抹消投与(peripheral access)用に構成されるが、その中で使用される構成要素は、他の又は異なる用途に適用可能である。
【0035】
針は、針先を有する。針は、針ガードと共に使用するために、先端の近位に位置する形状変化(change in profile)を含んでいてもよい。針先は、使用準備完了位置においてチューブ又は管の遠位端開口の遠位側に延在する一方、形状変化が、針ガードと共に使用するために組み込まれている場合、遠位チューブ開口の近位側に位置する。形状変化は、ひだ、こぶ、又は材料の積層であってもよく、これらは、針軸の他の直径部位とは異なる輪郭を有する。
【0036】
本書で使用される場合、近位(proximal)という用語は、医師に近い端又は側を意味するものと理解される。遠位(distal)という用語は、その反対の端又は側である。
【0037】
形状変化は、針の後退中に、針ガードと相互作用するように使用されてもよい。第1ハブは、カテーテルハブと呼ばれることもあり、第2ハブは、ニードルハブと呼ばれることもある。公知であるが、通気プラグが、第2ハブの近位開口端に配置され、その近位端に通気フィルタを有する。チューブは、フェルール又は金属ブッシュによって第1ハブに取り付けられ、カテーテルチューブと称される場合がある。
【0038】
針ガードは、静脈穿刺が成功した後などのように、保護位置で針先を覆うため、随意で、第1ハブの内部キャビティに設けられてもよい。いくつかの例においては、針ガードが省略されてもよい。その場合には、形状変化も省略されてもよい。更に他の例においては、針の形状変化を含まずに、針ガードが含まれていてもよい。例えば、針ガードが、開口を画定する周縁を有してもよく、針をグリップするように作動されるときに、開口が傾斜してもよい。更に他の例において、針ガード120は、第1ハブと第2ハブとの間の第3ハウジングに配置されてもよい。
【0039】
針ガードは、近位壁と、近位壁の遠位側に延在する2つのアームとを含んでもよい。2つのアームは、使用準備完了位置において、及び針ガードが針先を覆う保護位置において、側面視で互いに交差してもよい。いくつかの例において、針ガードの2つのアームは、互いに交差することなく遠位方向に延在してもよい。2つの遠位壁が、各アームに1つずつ設けられ、針先を遮断するように組み込まれていてもよい。
【0040】
2つの遠位壁は、使用準備完了位置において針によって外側に付勢されてもよく、使用準備完了位置において第1ハブの内側の内部形状変化(internal change in profile)の遠位側に配置されてもよい。内部形状変化は、より大きい寸法の内径部位の隣に配置された縮径部位であってもよい。各遠位壁は、針ガードと針との間の相対移動を容易化するため、湾曲したリップを含んでもよい。2つの遠位壁は、針軸に沿った摺動を改善するため、その端に湾曲したリップを有してもよい。
【0041】
使用準備完了位置にあるとき、各アームの2つの関節同士又はエルボ同士の間において、各アームとこれに対応する遠位壁との交差部で測定される寸法は、内部形状変化の内径よりも大きくてもよく、これにより、針ガードがその近位側に移動することが防止される。針先が2つの遠位壁の近位側に移動し、アームがもはや針軸によって付勢されなくなると、2つのアームは、径方向内側に移動し、遠位壁の一方又は両方が、針先を覆って閉じ、針先を保護位置で遮断する。その時点で、2つの関節又はエルボの間の寸法が、減少し、内部形状変化の内側寸法よりも小さくなる。これにより、針ガードが、より近位側に移動可能となり、カテーテルハブから針と共に取外し可能となる。
【0042】
第1ハブは、近位開口を有し、近位開口は、その中に配置された第2ハブの鼻部を有する。近位開口は、例えばシリンジ、IV管アダプタ、ルアー延長部等のように、雄ルアーチップを受容するための雌ルアーを有する。雄ルアーチップのねじ付きカラーとの螺合のため、外ねじが、近位端の外面に設けられてもよい。
【0043】
静脈穿刺が成功した後に患者に第1ハブを固定又は固着するのを容易化するため、一対の安定化ウィングが、第1ハブの径方向に延在してもよい。任意で、ウィングは省略可能である。第1ハブが、チューブポートを具備しない標準的なIVカテーテルハブによって実現されてもよい。他の例では、第1ハブが、チューブポートと、これに接続される管とを含み、無針弁コネクタが、管の反対側の端部に接続されてもよく、これは一体型カテーテルとしても知られる。更に他の例においては、第1ハブは、側方に流体ポートを含んでもよく、これはポート付きカテーテルとしても知られている。
【0044】
外側では、プッシュタブが、ハブ本体と一体的に形成されてもよい。プッシュタブは、例えば抹消投与を得るため等、針デバイスを握って前進させるため、医師によって使用されてもよい。プッシュタブにより、医師は、カテーテルハブの配置、位置、又は動きを調整可能になる。
【0045】
第1ハブは、第2ハブの鼻部が第1ハブの近位開口に受容されることによって、第2ハブに取外し可能に固定されてもよい。フランジ又は延長部が、第2ハブに設けられ、鼻部と共にギャップを画定してもよく、ギャップは、その中に配置された第1ハブの一部を有する。任意で、フランジ又は延長部は省略可能であり、スタブ又は他の表面嵌合機能が設けられてもよい。スタブは、第2ハブの第1ハブへの挿入の程度を制限してもよい。鼻部の第1ハブへの挿入範囲を制限するため、リブ又は環状フランジが、第2ハブの鼻部から延在してもよい。
【0046】
第2ハブは、内部キャビティを有する本体を有し、内部キャビティは、その中へと突出する針の近位端を有する。内部キャビティは、一次血液フラッシュバックチャンバとして機能してもよい。本体の近位開口は、通気プラグを受容するための雌ルアーを有し、外側は、ねじを有していてもよいし、ねじがなくてもよい。一例では、第2ハブの本体の外側は、略円筒状であり、以下で更に説明するとおり、調整可能なグリップ又は延長クリップを受容するためのねじがない。第1及び第2ハブは、プラスチック射出成型等によって、プラスチック材料から製作されてもよい。
【0047】
カテーテルハブの内側で、カテーテルハブは、カテーテルハブの内部に配置された弁及び開弁器を含んでもよく、針ガードも任意で備えていてもよい。弁は、複数のフラップを画定する複数のスリットを備えてもよく、開弁器は、鼻部と、鼻部から近位側に延在する1以上の駆動要素とを備えてもよい。開弁器は、弁フラップを解放するため、例えばシリンジチップ等の雄ルアーチップによって遠位方向に押されてもよい。本発明のカテーテルアセンブリと共に使用可能な針ガード、弁、及び開弁器を備えたカテーテルアセンブリは、Woherらの米国特許出願公開第2018/0214682号明細書、及びWoherらの米国特許出願公開第2020/0188634号明細書に開示されており、その内容は参照により本書に明示的に組み込まれる。
【0048】
本開示の針デバイス100は、針ガード、弁、及び開弁器のうち少なくとも1つを収容可能な内部を有するカテーテルハブ本体を備えてもよい。カテーテルチューブは、標準的又は旧来的である金属ブッシュ又はフェルールで、ハブ本体の遠位端に取り付けられてもよい。ハブ本体は、立面方向で下面よりも上に位置する上面を有する外部を更に備える。
【0049】
ハブ延長部及びプッシュタブアダプタは、カテーテルハブと共に使用されてもよい。ハブ延長部は、カテーテルハブ本体を受容する大きさ及び形状とされた受容空間を有する本体を含んでもよい。ハブ本体は、典型的には、丸められた又は実質的に平坦ではない本体を有し、使用中に移動可能又は回転可能である。ハブ延長部には、拡大表面領域が設けられてもよく、静脈穿刺が成功した後にハブ延長部が患者に固定されるときに、この拡大表面領域によって、例えばコネクタ交換中に、回転に対する快適性や安定性がもたらされる。
【0050】
一例では、プッシュタブアダプタは、例えば締り嵌め、テーパ嵌め、摩擦嵌め、スナップ嵌め、戻り止め、又は同等の取付手段もしくは接続手段等によって、ハブ本体に取外し可能に取り付けられてもよい。他の例では、タブアダプタが、ハブ延長部に取外し可能に取り付けられてもよい。一体形成された通常のプッシュタブは、カテーテルアセンブリを使用するときに押すように又は操作するように構成された第1のサイズを有する。本実施形態のプッシュタブアダプタは、医師が血管アクセスを行う際に針アセンブリを握って押し且つ/又は引くため、第1のサイズの上方に第1のサイズを超えて拡大されたグリップ面、すなわち、より大きな第2のサイズに拡大されたグリップ面を提供する。第2のサイズは、第1のサイズよりも大きい。
【0051】
拡大された把持面によって安定性がもたらされ、グリップへのアクセスが改善され、使用中に回転しにくくなる。プッシュタブアダプタは、血管アクセス中の使用のため、ハブ本体と係合してもよく、又は代わりにハブ延長部と係合してもよく、ユーザは、針及びカテーテルの挿入中に相対的に大きな表面を利用可能になる。拡大されたプッシュタブアダプタは、ユーザが握って操作するために、より大きな表面を提供し、また、仲介物としての役割を果たすことによってカテーテルハブ本体をユーザによる直線接触から保護する。プッシュタブアダプタは、静脈穿刺が成功した後に取り外されてもよい。拡大された表面によって、一体形成されたプッシュタブの幅、高さ、又は幅及び高さの両方が増大してもよい。
【0052】
プッシュタブアダプタの拡大された表面によって、安定性がもたらされ、グリップへのアクセスが改善され、使用中の回転を抑止できると同時に、タブアダプタなしで粘着包帯をカテーテルハブ上に配置することによるテンティングを最小限に抑えるようにして取り外すことができる。
【0053】
カテーテルハブ、ハブ延長部、タブアダプタ、及びカテーテルハブに取り付けられたカテーテルチューブが、本書では、カテーテルユニットと称される場合がある。
【0054】
ハブ延長部は、第1端又は遠位端と、第2端又は近位端とを備える本体を有してもよく、これら端の間に長さが定義される。一例では、ハブ延長部は、ハブ延長部の長さよりも短い長さを備える先端を有する。先端は、遠位開口を備えた遠位端と、近位開口を備えた近位端と、2つの開口の間を延在する内腔とを有する。
【0055】
ハブ延長部の先端の遠位端は、傾斜面を有してもよい。傾斜面は、例えば先端を切り取った円錐構造のように、相対的に薄い前縁を備えた円錐台構造に似ていてもよい。この傾斜面により、カテーテル管の曲がりを制御可能となり、また、使用時によじれを避けるためにカテーテルチューブを支持する表面をカテーテル管に提供可能となる。
【0056】
ハブ延長部の先端の近位開口は、カテーテルハブの鼻部を受容するような大きさ及び形状とされていてもよい。一例では、近位開口は、カテーテルハブの鼻部を受容するため、カテーテルハブの鼻部に対応する負面(negative surfaces)又は相補面を有してもよい。
【0057】
ハブ延長部のボア又は内腔は、カテーテルチューブを収容するような大きさ及び形状とされてもよい。したがって、鼻部の一部及びカテーテルチューブはどちらも先端の内腔に配置されていてもよい。内腔とカテーテルチューブとの間の隙間又は公差は、緩い嵌め合いであってもよく、同寸の嵌め合いであってもよい。先端は、略円筒状の外部を有してもよい。これに代えて、先端は、側面に接続される面取りされた又は丸められた角部を備えた略多角形状の外部を有してもよい。先端の外面は、平滑であってもよく、例えば起伏を有する等によって粗くてもよく、あるいはその両方であってもよい。
【0058】
ハブ延長部の本体は、カテーテルハブのハブ本体の一部の係合部又は受容部のためのキャビティ又はポケットを含んでもよく、カテーテルハブの近位のシリンダは、ルアーねじを含み、その一部がハブ延長部の第2端の近位側に延在している。第2端の近位側に延在するカテーテルハブの量は可変であってもよい。
【0059】
いくつかの例では、カテーテルハブが、ポケットを組み込んでいてもよく、ハブ延長部が、カテーテルハブのポケット内へと突出する突起を含んでもよく、2つの構成要素が互いに固定される。
【0060】
一対のウィングが、ハブ延長部の本体の長さの横方向に、又はハブ本体の横方向に延在していてもよい。2つのウィングの各々が、前縁、後縁、及び2つの縁を接続する頂点部又は接続部を有してもよい。一例では、前縁が湾曲し又は円弧状であってもよく、後縁は略直線状であってもよい。
【0061】
先端の近位端の周辺から出発して、ハブ延長部の2つのウィングの各々は、近位方向に対して傾斜していてもよく、近位方向に延在していくにつれて湾曲していてもよい。本発明のある実施形態は、例えば略直線状に略整列された2つのウィングについて後縁を含む。具体例では、2つのウィングの2つの後縁は、中心本体部の近位縁を備えた略直線状のライン又は縁を形成する。
【0062】
底面図から、ハブ延長部は、上面視又は底面視に沿ってD形状に似ており、D形状の湾曲部からスタブ突起が延びている。ハブ延長部は、カテーテルハブの長さに沿って、カテーテルハブの鼻部から、およそカテーテルハブの長さ中間部までにわたる略平坦な表面を提供し、カテーテルハブの湾曲した又は丸められた本体は、患者に直接接触しない。
【0063】
変形例では、後縁が、可能であれば中心本体部の近位縁も、いくつかの非直線部又は湾曲部を含んでもよい。例えば、本体の近位縁の全体が、底面の大きさを更に拡大するようにして、近位方向において外側に湾曲してもよい。
【0064】
各ウィングは、湾曲面又は傾斜面を有するベース部を有してもよい。カテーテルユニットの組立状態の構成においては、カテーテルハブ本体の略円筒状のハブ部と、傾斜したベース部とが、それらの間に分割又は分断線を有してもよく、このような線は、ハブ延長部のポケット又はキャビティにカテーテルハブをスナップ嵌めすることによって形成される。
【0065】
2つのウィングの2つのベース部と、カテーテルハブ本体の上部とは、屈曲に多少の変化がある可能性はあるが、略連続する滑らかなこぶを形成する。言い換えると、カテーテルハブ本体の湾曲部と、傾斜したベース部とが、カテーテルユニットが各ウィングの先端又は頂点に向かって延在するにつれてカテーテルユニットの高さを漸次減少させるような、滑らかな移行(transition)を形成する。したがって、静脈穿刺が成功した後にタブアダプタが取り外されると、以下で更に説明するように、残余の構造は、粘着包帯の固定を容易にする滑らかな輪郭を有する。
【0066】
タブアダプタが、カテーテルハブ本体の上部を覆って又は上部に配置されてもよい。タブアダプタは、以下に更に説明するように、カテーテルハブ本体に取外し可能に取り付けられていてもよい。他の例では、タブアダプタは、例えば戻り止め、スナップ嵌め、締り嵌め、又はこれらの組み合わせ等により、ハブ延長部に取外し可能に取り付けられてもよい。
【0067】
ある実施形態では、タブアダプタは、幅を備えた本体を有し、本体の幅は、円筒状のカテーテルハブ本体の幅よりも広い。一例では、カテーテルハブの幅がXであり、タブアダプタの幅は、1.1Xから2.5X、より好ましくは1.5Xから2.2Xである。タブアダプタの幅及び高さが拡大されることにより、安定性がもたらされ、ユーザが握り、掴み、又は接触する表面が大きくなり、カテーテルハブ本体の直接接触が最小限に抑えられ、血管アクセス中に使用するための安定した表面が提供される。
【0068】
タブアダプタの本体は、2つの対向する側壁と、2つの側壁の間に配置されて押したり引いたりするための起伏の付いた表面を提供する凹面又は窪みとを有してもよい。2つの側壁はそれぞれ、帆形状、又は鮫の背びれ形状を有していてもよい。2つの側壁の各々の湾曲部が、近位方向に向けられていてもよく、側壁のより垂直な部分又は直線的な部分が、遠位方向に向けられる。したがって、各側壁は、直線部、湾曲部、及び直線部と湾曲部とを接続する接続部を有する。
【0069】
凹面は、カテーテルアセンブリを前進させるためにタブアダプタを使用する際の指のグリップ性を改善するため、1又は複数本の指のための受け台又は座を提供する。いくつかの例では、グリップ機能を追加するため、例えばこぶ、小さい窪み、又はフィン等のようなテクスチャの特徴が、例えば凹面等のタブアダプタの表面に含まれてもよい。
【0070】
凹面は、近位方向に向かって下方に傾斜していてもよい。傾斜面により、ユーザは、血管アクセス中に、てこの作用でより良く、タブを遠位方向に押すことが可能になる。これに代えて、ユーザは、血管アクセスを行う際に、凹面の上側遠位端の頂部と、タブアダプタの遠位壁とを使用して、カテーテルアセンブリに指を掛けてカテーテルアセンブリを押したり引いたりすることができる。いくつかの例では、凹面は、近位方向に延在してもよいが、近位側に延在するにつれて傾斜しない。変形例では、2つの側壁の間の表面が、近位方向に向かって下方に傾斜してもよいが、傾斜していくにつれて平坦に又は平面状になっていってもよい。
【0071】
頂部又は尾根部が、2つの側壁の間において、凹面と遠位壁との間の交差部に形成される。一例では、頂部は円弧状である。頂部の中心は、立面方向で、2つの側壁の最高点よりも下にあってもよい。したがって、頂部に置かれた指が、取り囲んでいる表面によって支持され又は横から守られ、安定性及びグリップ性がもたらされる。遠位壁は、遠位側に突出して膨らむ。
【0072】
いくつかの例では、遠位壁は、平坦又は平面状であってもよく、更には凹んでいてもよい。一例では、タブアダプタの近位壁は、略平坦又は平面状である。近位壁は、ハブ延長部の後縁と整列していてもよい。任意で、近位壁は、グリップのための追加の表面を提供するために、近位側に膨らんでいてもよい。
【0073】
一例では、ハブ延長部は、軟質熱可塑性材料又は軟質熱可塑性エラストマー(TPE)材料で製作されてもよく、これらの材料は、カテーテルハブ102を形成するために使用される材料よりも柔らかい感触を有する。好ましくは、軟質熱可塑性材料又は軟質TPE材料は、柔軟性及び可撓性を有する。好ましくは、軟質熱可塑性材料又は軟質TPE材料は可撓性を有し、ハブ延長部の少なくとも底面は、患者の快適性の向上のため滑らかである。すなわち、底面は、略平坦であってもよく、この平坦面が、先端から、例えばウィングの後縁等の近位端まで延在してもよい。広く略平坦な底面は、安定したベースを提供し、例えば使用中、患者の移動中、及びコネクタ交換中にカテーテルハブの回転を防止し、これにより患者の快適性が向上する。底面が拡大され略平坦であることにより、力が分散され、ハブ延長部上の他の位置又は表面の上方に隆起又は延在するカテーテルユニットの凹凸が付いた位置に力が集中するのを防ぐ。これにより、圧力が均等に分散され、不快感、褥瘡、及び圧迫跡が防止される。いくつかの例では、通気のため、1以上の凹状のチャネルが底面に設けられていてもよい。
【0074】
ハブ延長部の形成に使用される軟質材料は、柔らかく、患者の快適性を高めるために患者に部分的に適合していてもよい。一例では、カテーテルハブは、ポリウレタン材料で製作されてもよい。これに代えて、カテーテルハブは、ポリプロピレン(PP)材料で製作されてもよく、カテーテルハブ形成用の他の従来の材料も考えられる。
【0075】
ハブ延長部は、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、又はポリ塩化ビニル(PVC)、あるいは同等物で製作されてもよい。これに代えて、ハブ延長部は、例えば熱可塑性オレフィン、スチレンSBS(スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体)、SEBS(スチレン-エチレン-ブチレン-スチレンブロック共重合体)、又はSEPS(スチレン-エチレン-ポリプロピレン-スチレンブロック共重合体)コンパウンド等のTPE材料、加硫PP/EPDM(エチレンプロピレンジエンモノマーゴム)コンパウンド、熱可塑性ポリウレタン、又は熱可塑性ポリアミドで製作されてもよい。他の非限定的な例には、ポリカーボネート(PC)、ガラス充填ナイロン、PP、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリスチレン、及びアクリロニトリルブラジエンスチレン(ABS)が含まれる。
【0076】
カテーテルハブは、ハブ本体の遠位端から近位端まで延在する長手方向軸を有してもよい。標準的な従来のカテーテルハブの長手方向軸は通常、平坦面に載置されたときに、平坦面に略平行である。本実施形態では、カテーテルハブの長手方向軸は、例えば地面に対して又はハブ延長部の平坦な底面に対して傾斜する等して、約1度から約15度、より好ましくは約3度から8度、平坦面に対して傾斜している。カテーテルハブがハブ延長部に対してどのように配置されるのかを調整し、また、長手方向軸が平坦面に対して角度を成すようにハブ延長部がどのようにカテーテルハブを吊り下げるのかを調整することにより、この傾斜した構成が、配置されてもよい。この傾斜した構成により、ハブ延長部の遠位側の先端は、例えば患者の皮膚等の表面に近づくようにして傾斜でき、カテーテルチューブがよじれるおそれを最小限に抑える又は解消する。
【0077】
カテーテルユニットの分割位置は、血管アクセス又は静脈穿刺が成功し、カテーテルハブが例えば粘着包帯又は医療包帯等によって患者に固定される前に、タブアダプタがカテーテルハブから分離されているときと類似している。カテーテルハブは、一体形成されたプッシュタブを有する。プッシュタブは、標準的な又は旧来的な高さ及び幅を有する。一例では、一体形成されたプッシュタブの高さは、従来のカテーテルハブと形成された旧来のプッシュタブよりも、短く又は小さくてもよい。プッシュタブにより、医師は、タブアダプタが取り外される場合に、カテーテルハブを調整又は操作できる。
【0078】
相対的に短い及び/又は小さいプッシュタブが組み込まれると、テンティングの問題が低減する。テープ、接着剤、又は包帯がカテーテルハブを覆って配置されると、テンティングが生じる。プッシュタブがハブ本体の外面の上方に隆起し、プッシュタブの突出により、凹凸が付いて接着剤と接触しない面が生じ、その結果、エアポケットが形成され、包帯の接着効果が低下する。いくつかの例では、取外し可能なタブアダプタが、一体形成されたプッシュタブを利用せずにカテーテルハブを押したり操作したりするための構造としての役割を果たすことができるので、一体形成されたプッシュタブをカテーテルハブから省略可能である。
【0079】
一例では、タブアダプタは、本体から下方に延在する2つのアンカーを有する。2つのアンカーアは、互いに離れていてもよい。2つのアンカーはそれぞれ、立面方向で、タブアダプタの下面よりも下に配置されてもよく、対応する側壁と略整列している。いくつかの例では、各アンカーは、タブアダプタの側縁又は側壁から凹んでいてもよい。2つのアンカーは、実質的に類似し又は同一であってもよい。各アンカーは、高さ及び幅を備え得る。各アンカーは、延長面及び放射面を備えてもよい。アンカーの2つの表面は、返し又は雄ディテントに似ていてもよい。他の例では、各アンカーは、スタブに似ている。
【0080】
各アンカーの遠端は、タブアダプタの底から離れており、延長面に垂直に測定して、タブアダプタの底に隣接する上端付近よりも大きい厚さを有してもよい。このように配置されると、アンカーがタブ本体に接続されるときに、エアを閉じ込めてしまうおそれを最小限に抑えることができる。他の例では、エアトラップを最小限に抑えるため、アンカーの表面と、カテーテルハブの受容ソケットとの間に、ギャップ又はチャネルが組み込まれていてもよい。
【0081】
本発明のカテーテルハブは、カテーテルハブの長手方向軸の横方向に配置された受容ソケットを備えてもよい。好ましくは、受容ソケットが、カテーテルハブの長手方向軸の両側それぞれに設けられる。1又は2つのソケットを備えたカテーテルハブは、これに取り付けられて遠位方向に延在するカテーテルチューブと、雌ルアーを備えた近位開口とを有してもよい。
【0082】
各ソケットは、タブアダプタの底で延在する対応のアンカーを受容するような大きさ及び形状とされていてもよい。いくつかの例では、受容ソケットは、アンカーの到達範囲よりも深い底を有してもよい。この余剰の空間は、以下で更に説明するように、アンカーが取り外されたときに受容ソケットの開口を閉鎖するための閉鎖システムを組み込むために設けられてもよい。
【0083】
一例では、各ソケットは、開口を画定する周縁を有してもよい。周縁は、多数の辺を有してもよく、多角形構造を有してもよい。他の例では、周縁は、湾曲した縁を有してもよく、不規則形状を有してもよい。アンカーが受容ソケット内へと突出できるように、周縁とアンカーとが対応の形状を有してもよい。図示されるように、ソケットの周縁は、平面を画定し、受容ソケットの平面は、水平面に対して傾斜し又は角度が付いていてもよく、この水平面は、地面であってもよく、患者の皮膚であってもよく、ハブ延長部の底面によって画定される平面であってもよい。
【0084】
開口が長手方向軸の径方向に延在するにつれて、傾斜は下に向けられていてもよい。他の例では、平面が、水平であってもよく、長手方向軸の径方向に延在するにつれて上方に傾斜していてもよい。開口の下傾は、ウィングのベース部の傾斜又は湾曲した輪郭に、徐々に一致、整合、又は整列してもよい。この形状又は構造により、タブアダプタが取り外されたときに、カテーテルハブとハブ延長部との間に滑らかな移行が提供され、それにより、粘着包帯との結合性が改善され、生じ得るエアポケットの数及び大きさが低減する。
【0085】
カテーテルハブの受容ソケットは、上開口、2つの側壁、及び底壁を有してもよい。受容ソケットは、側壁の2つの端部に2つの端壁も有してもよい。様々な壁が、アンカーを受容するためのソケットを画定する。様々な壁は互いに略直交してもよく、壁同士の交差部に丸みが付いていてもよい。上開口及び底壁は、受容ソケットの深さを規定するが、上開口に角度が付いているために深さが可変的であってもよい。受容ソケットの深さは、アンカーと同じであってもよいが、負の大きさ又は相補的な大きさにすることもできる。
【0086】
これに代えて、受容ソケットの深さは、アンカーの長さよりも深くてもよい。大きさの違いは、アンカーを上方に押してタブアダプタの取外しを補助するために、且つ/又はタブアダプタの取外し後に上開口を覆うカバーを配置するために、例えば発泡体、付勢部材、又は螺旋圧縮ばね等の追加の特徴を組み込むための空間として機能し得る。一例では、例えば薄いゴムスリーブ等の柔らかいスリーブが、圧縮ばねを覆って設けられ、この組み合わせが受容ソケットに配置される。アンカーが受容ソケットに挿入されていくにつれて、アンカーがばね及びスリーブを圧縮してもよい。アンカーが取り外されると、ばねが伸長し、受容ソケットの上開口を覆うようにスリーブを上方に押してもよい。
【0087】
回転可能又は屈曲可能なフラップ、又は揺動するフラップが、受容ソケットの上開口に設けられてもよい。フラップは、ハブ延長部の本体と一体形成されてもよく、例えば接着又は溶接等によって本体に取り付けられていてもよい。組み込まれる際には、受容ソケットの大きさが、フラップ及びアンカーの両方を収容するように調整されてもよい。フラップは、アンカーが挿入されるときに受容ソケットの内部空間へと内側に揺動してもよく、アンカーが取り外されるときに開口を少なくとも部分的に覆うように上方に揺動してもよい。
【0088】
図示されるように、タブアダプタは、湾曲した下面を有してもよい。下面と、カテーテルハブのハブ本体の湾曲部とは、タブアダプタがカテーテルハブに取外し可能に固定されるときに2つの表面が嵌め合いを形成するように、相補的であってもよい。いくつかの例では、タブアダプタのアンカーと側壁とは、同一平面を有していてもよい。しかし、アンカーは、側壁から凹んでいてもよく、リップがアンカーの径方向に延在してもよい。タブアダプタがハブに固定されるときに、リップが、上開口の周縁又はウィングに当接又は接触してもよい。
【0089】
代替の受容ソケットが、受容ソケットの内部に配置された柔軟又は付勢ユニットを含んでもよい。付勢ユニットは、圧縮ばねとスリーブの組み合わせであってもよく、これに代えてばね及び伸縮構造であってもよく、これに代えて多孔質の発泡体あるいはスポンジ材料であってもよい。付勢ユニットは、アンカーによって押されると圧縮してもよく、アンカーが取り外されると伸長し、受容ソケットの上開口の少なくとも一部が覆われてもよい。
【0090】
一例では、タブアダプタをカテーテルハブに組み付けるときにアンカーをグリップするため、受容ソケットの壁に、例えばエラストマーの層又はこぶ等、グリップ機能が設けられてもよい。これに代えて、グリップスリーブが、アンカーの周囲に設けられ又は固定されてもよく、グリップスリーブ及びアンカーが、タブアダプタをカテーテルハブに組み付けるためのユニットとして、受容ソケットに挿入されてもよい。グリップスリーブは、スリーブと、受容ソケットの壁面との間の摩擦を増大させるため、任意の個数のゴム状粘着性材料で製作されてもよい。更にこれに代えて、タブアダプタは、受容ソケットを組み込んでいてもよく、カテーテルハブが、タブアダプタのソケットに突出する相補的な突起を組み込んでいてもよい。この配置により、流体や埃等が集まるポケットが解消される。タブアダプタは、2つの受容ソケット、又は1つの受容ソケット及び1つのアンカーを組み込んでいてもよい。
【0091】
本書に記載されるカテーテルハブは、従来と同様に略円筒形の本体部を有するハブ本体を有してもよい。一体形成されたプッシュタブに、本体部が設けられていてもよい。ハブ本体の遠位端に、鼻部が配置されてもよく、鼻部は、略円筒状の本体部よりも相対的に小さい物理的輪郭を有する。一例では、鼻部は、遠位部、中間部、及びベース部を有してもよい。遠位部は、略円筒状であってもよく、中間部は、円錐台状であってもよく、ベース部は、円筒状又は円錐台状であってもよい。
【0092】
一例では、ベース部は、例えば多角形状等の特異な側面を有する。ベース部は、4つの側面を有し、各側面は、弓状の又は湾曲した区域を有する。他の例では、複数の側面が、直線的であってもよく、湾曲部を介して相互に接続されていてもよい。これに代えて、ベース部は、円形状又は円筒状であってもよい。鼻部は、ハブ延長部の先端の近位開口に突出するように構成されていてもよい。一例では、ハブ延長部の先端のボアと、カテーテルハブの鼻部とが、相補的な表面を有してもよい。相補的な表面により、位置合わせが容易になり、また、カテーテルハブの遠位端が、例えば物理的規制等によってハブ延長部に固定される。
【0093】
カテーテルハブは、例えばハブ延長部のポケット内で軸方向に移動するのを規制される等、ハブ延長部の本体によって、使用準備完了位置から使用位置(used position)を通り、ハブ延長部に対して相対移動するのを抑制されてもよい。鼻部は、緩みや弛みを制限するため、先端の内面に対して押圧してもよい。カテーテルハブの成形されたベース部は、例えば遠位ポケットの起伏部等のように、ハブ延長部の遠位ポケット部に形成された相補的な表面に載置されてもよい。
【0094】
ソケットサドルには、ハブ本体が設けられていてもよい。一例では、ソケットサドルは、ハブ本体と共に、同時成型、インサート成型、又は一体成型されてもよい。他の例では、ソケットサドルは、カテーテルハブと別々に形成された後に、例えば溶接、接着、スナップ嵌め、戻り止め、又はこれらの組み合わせ等によってカテーテルハブに取り付けられてもよい。ソケットサドルは、2つの受容ソケットを含んでもよく、カテーテルハブの長手方向軸の各側に1つずつ設けられる。ソケットサドルの各受容ソケットは、端壁及び底壁を含む複数の壁を有してもよい。図示されるように、各端壁は、ハブ本体の外部の湾曲部に整合する湾曲した側縁を有してもよい。
【0095】
底壁は、略平坦又は平面状であってもよく、外側の側壁からハブ本体の下方へ延在する。底壁は、第2の受容ソケットの底壁と結合している。一体形成されたプッシュタブは、受容ソケットの近位端壁と略整列していてもよいが、変化していてもよい。他の例では、プッシュタブは、遠位端壁と、又は2つの端壁の間のどこかと整列していてもよい。
【0096】
変形例においては、実際のソケットが雄突起を受容するために利用されることがないように、ソケットサドルが、開放された側面又は突起を備えた構造を有してもよい。例えば、タブアダプタがソケットを組み込んでいる場合に、ソケットサドルが、タブアダプタのソケットに突出するように、対応する又は相補的な突起を組み込んでいてもよい。ソケットサドルは、カテーテルハブの長さに垂直に測定して、カテーテルハブの直径又は幅よりも広い幅を有してもよい。ある実施形態において、ソケットサドルは、放射状に配置され、カテーテルハブの外部から離れた側壁を有してもよい。
【0097】
ハブ延長部は、本体を備えてもよく、本体は、先端、2つのウィング、及びカテーテルハブ及びソケットサドルの一部を収容するためのポケット又はキャビティを備えてもよい。ポケットは、遠位ポケット部と、近位ポケット部とを有してもよい。2つのポケット部は、異なる形状又は配置を有してもよい。図示されるように、遠位ポケット部は、カテーテルハブの遠位円筒部を収容するための受け台を画定する部分円筒として形成されてもよい。近位ポケット部は、ソケットサドルを収容するために略直線状に形成され、ハブ本体の下にある部分であってもよい。他の例では、遠位ソケット部及び近位ポケット部の形状は、異なり、且つカテーテルハブの表面と相補的であってもよい。
【0098】
近位ポケット部は、弓状の切り欠きが設けられた近位壁と、弓状の切り欠きが設けられた遠位壁と、2つのウィングの内縁の一部を形成する2つの側壁とを有してもよい。近位ポケット部の近位壁は、2つのウィングの2つの後縁と整列してもよい。一例では、2つの弓状の切り欠きは、略円形の円筒を収容するように整列されてもよい。2つの弓状の切り欠きは、カテーテルハブの先細りの円筒に適合するように、切り欠きの大きさが異なっていてもよい。カテーテルハブのハブ本体が遠位方向に先細りであるため、遠位の切り欠きは、近位の切り欠きよりも小さな半径を有してもよい。遠位の切り欠きは、様々な形状のカテーテルハブを受容するように変更されてもよい。
【0099】
複数の接続部材が、以下で更に説明するように、例えばソケットサドルの底等のカテーテルハブの底に設けられた相補的な接続部材と係合するために、ポケット又はキャビティの底壁に設けられていてもよい。底壁は、ハブ延長部の底面の一部を形成してもよい。本実施形態では、複数の接続部材が、互いに間隔をあけた突起によって実現される。突起は、短い間隔で配置された円形のスタブであってもよい。短い間隔をあけて配置された円形のスタブは、カテーテルハブの対応する円形の接続部材又は穴へと、又はカテーテルハブに固定された構造に突出してもよく、それによりカテーテルハブがハブ延長部に固定される。直線状に間隔をあけて配列された4つのスタブが存在していてもよい。
【0100】
他の例では、間隔をあけて配置されたスタブの数は、4つよりも少なくてもよいし、4つよりも多くてもよい。更に他の例では、スタブの形状は、非限定的な例をいくつか挙げると、例えば楕円形、三角形、正方形、又は長方形等、異なっていてもよい。更に他の例では、接続部材が、カテーテルハブの底に、又はカテーテルハブに取り付けられたソケットサドルに形成されたスタブと係合するための穴又は開口によって実現されてもよい。接続部材は、ハブ延長部の長手方向軸に沿って一列に配列されるように示されているが、接続部材は、異なる配列とすることもでき、長手方向軸に直交して一列に配列されてもよく、近位ポケット部の四隅の近くに配置されてもよく、又は無作為に配置されてもよい。例えばソケットサドル等のカテーテルハブ上の接続部材の配列は、ハブ延長部上の接続部材と係合するように配置されていてもよい。
【0101】
タブアダプタの凹部は、カテーテルハブの頂部に配置されたタブであって、一体形成されたタブの突起を収容するために組み込まれてもよい。一体形成されたタブが省略される場合には、凹部も省略可能である。凹部の形状は、一体形成されたタブに相補的であってもよい。凹部の形状は、一体形成されたタブを収容するために必要とされるものと異なっていてもよく、且つ/又は必要とされるものよりも大きくてもよい。
【0102】
起伏の付いた表面が、先端の近位開口に隣接して、遠位ポケット部に設けられていてもよい。起伏の付いた表面は、カテーテルハブの鼻部のベース部の表面と相補的である。
【0103】
2つのウィングの周縁の輪郭は、先鋭な縁を除去するために面取りされ又は丸められていてもよい。ウィングは、径方向においてウィングの先端からウィングの基部まで変化する厚さを有している。言い換えると、各ウィングの基部は、ウィングの径方向において最も外側の部分よりも分厚くてもよい。典型的な従来のウィングは、径方向において単一の厚さを有し、それによりテンティングを生じさせ、カテーテルハブとウィングとの間で大きさの違いが際立つ。
【0104】
接続部材は、ハブ延長部の近位ポケット部の接続部材と適合するため、ソケットサドルの底に設けられていてもよい。本開示の接続部材は、近位ポケット部のスタブを受容するための穴又は開口によって実現されてもよい。
【0105】
カテーテルハブは、カテーテルチューブと組み付けられ、その後にハブ延長部に組み付けられてもよい。カテーテルチューブは、まず、ハブ延長部の先端のボア又は内腔を通過して突出してもよい。その後、カテーテルハブの鼻部は、先端の内腔に挿入され、ハブ本体が、ハブ延長部のポケット内へと下に向けられ、カテーテルハブの円形のハブ本体が、近位壁の湾曲した切り欠き及び遠位壁の湾曲した切り欠きの中へと設置される。カテーテルハブのハブ本体が下に向けられるため、ハブ本体及びハブ延長部の相補面が位置合わせされ、2組の接続部材が係合し、これら2つの構成要素が互いに固定される。
【0106】
したがって、本発明の態様は、ハブ本体を有するカテーテルハブと、ハブ本体の遠位側に延在するカテーテルチューブと、近位の雌ルアー開口とを備えたカテーテルユニットを備える。カテーテルユニットは、ハブ延長部を更に備え、ハブ延長部は、先端を備えた本体と、ポケット又はキャビティと、一対のウィングとを備え、本体の先端は、遠位開口、近位開口、及び2つの開口間を延在する内腔を有し、ポケット又はキャビティは、先端の近位側に配置され、一対のウィングは、ポケット又はキャビティの横方向に延在し、カテーテルハブのハブ本体の少なくとも一部が、ポケット又はキャビティに配置される。
【0107】
カテーテルユニットは、ハブ本体の上面を覆って取り付けられたタブアダプタを更に備えてもよい。タブアダプタは、ハブ本体の上に載置するために湾曲した又は円弧状の下面を有してもよい。タブアダプタの下面は、ハブ本体と一体に形成されたプッシュタブを収容するための凹部を有してもよい。
【0108】
カテーテルハブは、ポケット又はキャビティ内に着座してもよく、近位開口を含むカテーテルハブの近位部は、もし組み込まれている場合には外ねじと共に、ハブ延長部の近位壁の近位側に延在する。ハブ延長部の近位壁は、切り欠きを有してもよい。ハブ延長部の底壁は、略平坦又は平面状であってもよい。ハブ延長部の材料は、カテーテルハブの材料よりも軟質であってもよい。
【0109】
タブアダプタは、カテーテルハブに取り付けられてもよい。ソケットサドルは、ハブ本体に取り付けられてもよく、タブアダプタは、ソケットサドルに取り付けられてもよい。取付は、戻り止め、スナップ嵌め、締り嵌め、摩擦嵌め、又はこれらの組み合わせであってもよい。カテーテルハブのハブ本体は、鼻部を有してもよく、鼻部の少なくとも一部が、ハブ延長部の先端の近位開口を通過して延在してもよい。ソケットサドルは、2つの受容ソケットを有してもよい。各受容ソケットは、略直線的な形状を有してもよい。他の例では、各ソケットは、1以上の円形又は楕円形のソケットを有してもよい。1以上の円形又は楕円形のソケットが利用されるときには、2以上の円形又は楕円形のソケットが、互いに離れていてもよいし、チャネルを介して接続又は連通していてもよい。
【0110】
ハブ延長部のウィングはそれぞれ、前縁及び後縁を有してもよい。前縁は、近位方向に傾斜し又は角度が付けられていてもよい。言い換えると、前縁は、ハブ延長部の長手方向軸に対して直角ではなく、近位方向に傾斜している。各ウィングは、周縁を有してもよい。周縁は、丸められて滑らかであり、従来技術では典型的とされる単一の厚さの成形品としては形成されていない。他の例では、ハブ延長部は、以下で更に説明するように、先細りのウィングを省略可能である。
【0111】
代替のハブ延長部には、対向するウィングが設けられていない。代わりに、代替のハブ延長部の本体は、本体のベース部の付近で終端している。代替のハブ延長部は、ハブ延長部の最大幅を画定する2つの側縁を有する。ハブ延長部の幅は、2つの対向するウィングを備えたハブ延長部の幅よりも小さい。しかし、底面は、たとえウィングがなくても、典型的な円筒状ハブの表面よりも実質的に大きい略平坦な平面を提供する。したがって、底面は、丸みが付いた従来技術のハブと比較して、カテーテルハブが転動しないように支持するための安定したベースを提供する。
【0112】
略平坦面が、遠位端と近位端との間であって、2つの側縁同士の間にあってもよい。底面視において、ハブ延長部が、変形したD形状に似ていてもよく、スタブ突起がD形状の湾曲部から延在している。D形状の変形により、「D」の高さと幅の比が低下する。ハブ延長部は、カテーテルハブの長さに沿って、カテーテルハブの鼻部から、およそカテーテルハブの長さ中間部までにわたる略平坦面を提供し、湾曲した又は丸みが付けられたカテーテルハブの本体は、患者に直接接触しなくなる。
【0113】
代替のタブアダプタは、水平に配置されたタブ部又はベースに取り付けられた直立のタブ部を備えてもよい。ベースの下側の面は、カテーテルハブの湾曲部の周囲に形状適合するためのディンプル又は円弧状凹部を備えてもよい。
【0114】
間隔をあけたアンカーは、間隔をあけたポストを備えてもよい。ベースの2つの側縁の各々に隣接して1以上のポストが存在していてもよい。ポストが、カテーテルハブのアンカーサドルと一体形成された受容ボアに、又はハブ延長部と一体形成された受容ボアに突出してもよい。ポストは、タブアダプタをカテーテルハブ又はハブ延長部に取外し可能に係合するため、対応するボアと係合してもよい。ポストと、相補的な受容ボアとは、開示されたカテーテルアセンブリを用いて血管アクセスを行うために必要とされる着脱を提供するような、大きさ及び形状とされてもよい。
【0115】
別の代替のタブアダプタにおいては、アダプタ本体は、ラウンジチェアに似ている。アダプタ本体は、直立壁部、2つの側壁、及びベース部を備え、ベース部は、グリップ性の向上のため隆起面の特徴を備える。ベース部は、カテーテルハブの湾曲部の周囲に形状適合するように、起伏が付けられた底を有してもよい。凹部は、カテーテルハブに一体形成されたプッシュタブを収容するために設けられてもよい。直立壁部は、グリップ性の向上のために隆起面の特徴を備えた遠位壁面を有してもよい。
【0116】
2つの間隔をあけたアンカーは、タブアダプタの底に設けられてもよい。2つのアンカーの各々は、ウェブによって互いに接続された2つのポストに似ていてもよい。アンカーは、カテーテルハブのアンカーサドルに一体形成された受容ボア、又はハブ延長部に一体形成された受容ボアに突出してもよい。アンカーは、タブアダプタをカテーテルハブ又はハブ延長部に取外し可能に係合するため、対応するレセプタクル又はソケットと係合してもよい。アンカーと、相補的な受容ソケットとは、開示されたカテーテルアセンブリを使用して血管アクセスを行うために必要とされる着脱を提供するような、大きさ及び形状とされていてもよい。
【0117】
更なる別の変形例において、アダプタ本体が、近位方向にも傾斜した下向きの傾斜上に凹部又は窪みを備える。ディンプルの近位端の末端位置は、傾斜面の端よりも前、且つ近位に面する壁面よりも前で終端する。タブアダプタの底は、カテーテルハブの湾曲部の周囲に形状適合させるための起伏の付いた底と、カテーテルハブに一体形成されたプッシュタブを収容するための凹部とを含んでもよい。
【0118】
2つの間隔をあけたアンカーは、タブアダプタの底に設けられていてもよい。2つのアンカーの各々は、ウェブによって相互に接続された2つのポストに似ていてもよい。アンカーは、カテーテルハブのアンカーサドルと一体形成された受容ボア、又はハブ延長部と一体形成された受容ボアに突出してもよい。アンカーは、タブアダプタをカテーテルハブ又はハブ延長部に取外し可能に係合するため、対応するレセプタクル又はソケットと係合してもよい。アンカーと、相補的な受容ソケットとは、開示されたカテーテルアセンブリを使用して血管アクセスを行うために必要とされる着脱を提供するような、大きさ及び形状とされてもよい。
【0119】
更に別の変形例において、タブアダプタは、近位方向にも傾斜した下向きの傾斜上に凹部又は窪みを備える。ディンプルの近位端の末端位置は、傾斜面の端又は底の付近で終端する。末端位置は、他の実施形態の同じディンプルの湾曲した終点よりも、いくらか角度が付いており又は尖っている。
【0120】
タブアダプタの底は、カテーテルハブの湾曲部の周囲と嵌合するための起伏の付いた底と、カテーテルハブ上に一体形成されたプッシュタブを収容するための凹部とを含んでもよい。
【0121】
代替のカテーテルユニットは、カテーテルハブと、一体形成されたプッシュタブとを含んでもよい。本実施形態において、一体形成されたプッシュタブは、粗部と、遠位部とを有してもよい。粗部は、指のグリップ性の改善のため、複数の間隔をあけたリブ又はフィンを備えてもよい。これに代えて、粗部は、例えば隆起したこぶ又はディンプル等のように、他の粗表面によって実現されてもよい。遠位部は、タブとカテーテルハブのハブ本体との間で滑らかに移行させるため、略円形且つ先細りの本体を有してもよい。カテーテルハブのノーズ端又は鼻部は、そこから突出するカテーテルチューブを有してもよく、それにより、フェルール又は金属ブッシュでカテーテルハブの内部に取り付けることができる。弁、開弁器、及び針ガード又は先端プロテクタが、前述したとおり、カテーテルハブの内部に配置されていてもよい。
【0122】
カテーテルハブを受容するためのキャビティを備えた本体を有するベースユニットが設けられてもよい。カテーテルハブは、ベースユニットのキャビティ内に着座してもよく、戻り止め又はスナップ嵌めを使用してベースに係合してもよい。ベースユニットは、およそ鼻部から、およそプッシュタブの近位端まで延在する長さを有してもよい。ベースユニットは、平坦なベースの底を有してもよい。平坦なベースの底によって、コネクタ交換中のカテーテルハブの回転又は動きを最小限に抑えるため、患者の皮膚に平坦面が設けられる。ベースユニットは、側壁を有してもよく、側壁は、平坦且つ垂直であってもよいが、弓状、フレア状、又はテーパ状であってもよい。更に他の例では、カテーテルハブとベースユニットとが、一体に形成されてもよい。別々に形成される場合には、カテーテルハブとベースユニットとが、本書の他の箇所で説明したようなカテーテルハブ及びハブ延長部と同様の材料で製作されてもよい。いくつかの実施形態では、ベースユニットを含むカテーテルユニットが、ハブ延長部のキャビティ又はポケット内で着座してもよく、ハブ延長部の平坦な底面が患者に着座することになる。
【0123】
更に別のカテーテルユニットの実施形態においては、ベースユニットが、相対的に短い長さを有する。ベースユニットの遠位端は、カテーテルハブの鼻部から凹んでいてもよい。遠位端は、ハブ本体の中間マークの周囲であってプッシュタブの遠位部の下に配置されてもよく、また、およそプッシュタブの粗部まで延在してもよい。
【0124】
更に別の例では、プッシュタブが、傾斜した近位部と、傾斜した遠位部とを備えた構造を有する。2つの頂部は頂部に沿って交わる。2つの傾斜部の両方が、例えばこぶ又は突起を有する等して、粗表面を有してもよい。
【0125】
別の代替のカテーテルアセンブリにおいては、プッシュタブの傾斜した遠位部が、短くなっており、相対的に急な傾斜を有する。2つの傾斜部は、頂部に沿って交わっており、この頂部は、他の実施形態の頂部と比較して細長いというよりも尖っている。他の例では、ベースユニットが、鼻部の端のすぐ近くから、およそ近位の傾斜部まで、より長く延在してもよい。
【0126】
代替の実施形態においては、カテーテルユニットのプッシュタブは、カテーテルハブとは別々に形成され、例えば戻り止め又はスナップ嵌め等によってカテーテルハブに着脱可能であってもよい。
【0127】
更に別の実施形態においては、カテーテルユニットは、取外し可能な従属部品を有する。例えば、カテーテルハブは、ベースユニットと取外し可能に係合してもよく、タブアダプタは、カテーテルハブと取外し可能に係合してもよい。いくつかの例では、タブアダプタは、弾性及び可撓性を有し、カテーテルハブから取外し不能であってもよい。
【0128】
ベースユニットは、より長いベースユニット、又は相対的に長い本体を有してもよい。カテーテルハブは、標準的なカテーテルハブと似ていてもよく、一体化されたウィングがなくてもよい。しかし、ハブは、例えば戻り止め、スナップ嵌め、締り嵌め、接着剤、又は溶接等によってベースユニットと係合するように変更されてもよい。
【0129】
タブアダプタは、変形されたピラミッドに似ている本体を有してもよく、当該ピラミッド形状は、複数の側面及び尾根部を備える。様々な側面が、略平坦又は平面状であり、傾斜していてもよい。異なる側面の傾斜は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。図示の例では、近位の側面の傾斜が、遠位の側面の傾斜よりも小さい。複数のこぶ又は突起が、グリップ性の改善のため、近位の側面の表面に組み込まれていてもよい。カテーテルハブの外部を覆って嵌合するため、円弧状の下面が設けられてもよい。タブアダプタは、例えば戻り止め、締り嵌め、又はスナップ嵌め等によって、カテーテルハブと取外し可能に係合してもよい。図示しないが、カテーテルハブと一体に形成されるプッシュタブを収容するために、凹部が組み込まれていてもよい。
【0130】
別の例では、タブアダプタが、平坦又は丸みが付いた底面を有してもよいが、カテーテルハブに何らプッシュタブが組み込まれないので凹んだキャビティを設ける必要はない。タブアダプタ上で間隔をあけたポストが、間隔をあけた受容ソケットに係合してもよい。受容ソケットは、アンカーの起伏の付いた面との係合のため、また、これら2つを取外し可能に係合するため、起伏の付いた表面を有してもよい。
【0131】
更に別の例では、ソケットサドルの両側それぞれに設けられた2つのソケットは、略円形であり、狭いチャネルが2つのソケットを接続する。2つのソケット及びチャネルは、タブアダプタ上の対応するアンカーと係合するような大きさ及び形状とされてもよい。カテーテルハブは、戻り止め、圧入、又は締り嵌めを使用してベースユニットと係合してもよい。これに代えて、ベースユニットは、カテーテルハブに、接着、接合、又は溶接されてもよい。更に別の例では、ベースユニットは、例えばオーバーモールディング等のように、カテーテルハブと一体にモールド成形されてもよい。任意で、ウィングを備えたハブ延長部が患者に対して載置するように、カテーテルハブ及びベースユニットは、ハブ延長部に係合してもよい。
【0132】
更に別の例では、ハブ延長部は、ポケット又はキャビティの横方向に延在する一対のウィングを備える本体を備える。2つのマウンドが、ウィングの上に設けられていてもよい。2つのマウンドは、ポケット又はキャビティを画定する。各マウンドは、複数の壁面を備えるブロックを備える。壁面は、略平坦であり、互いに角度が付けられている。2つの角度が付いた又は傾斜した表面が組み込まれていてもよい。角度が付いた又は傾斜した2つのウィングの側面の各々は、マウンドの高さ形状を徐々に減少させ、粘着包帯が適用されるときのテンティングが低減する。
【0133】
一例では、ハブ延長部の遠位壁には、カテーテルハブの略円形形状を収容する切り欠きが設けられている。一例では、切り欠きは、上部の曲線部と、下部の直線部とを含む。別の例では、切り欠きは、異なる形状を有してもよい。その形状は、カテーテルハブ及び/又はベースユニットの形状に依存してもよい。換言すれば、切り欠きは、カテーテルハブ及び/又はベースユニットをしっかりと受容するような大きさ及び形状とされていてもよい。
【0134】
一例では、キャビティ及びポケットの近位端は、開放され、又は閉塞されていない。開放構造は、略広く平坦なベースユニットを受容するように構成される。図示されるように、キャビティの側壁は、開放構造を提供する他の壁又は構造を有さず、それぞれの近位端で終端する。別の例では、ポケット又はキャビティの近位端は、切り欠きが設けられた近位壁によって制限される。切り欠きは、カテーテルハブ及び/又はベースユニットを収容するような大きさ及び形状とされる。
【0135】
本書に記載されるカテーテルユニットのいずれも、カテーテルチューブ、針、及びニードルハブを含み、また、本書の他の箇所で説明されているように、針ガード、弁、開弁器、及び針ガードを収容するための第3のハウジングの中から少なくともいずれか1つを任意で含むものと理解される。
【0136】
本書の他の箇所に記載されているカテーテルアセンブリ、カテーテルユニット、及びその構成要素の製造方法及び使用方法は、本発明の範囲内である。
【0137】
本装置、システム、及び方法のこれら及び他の特徴及び利点は、明細書、特許請求の範囲、及び添付の図面を参照してよりよく理解されるようになるにつれて十分理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0138】
図1】カテーテルハブ及びニードルハブを備えるカテーテルアセンブリの側断面図であり、針ガードがカテーテルハブの内部に配置されている。
図2】本発明の態様に係るカテーテルアセンブリの変形例の側面図及び一部断面図。
図3A】カテーテルチューブ(図示せず)を備えたカテーテルハブと、ハブ延長部と、タブアダプタとを含む同じカテーテルユニットを示す図3B及び図3Cとは異なる図。
図3B】カテーテルチューブ(図示せず)を備えたカテーテルハブと、ハブ延長部と、タブアダプタとを含む同じカテーテルユニットを示す図3A及び図3Cとは異なる図。
図3C】カテーテルチューブ(図示せず)を備えたカテーテルハブと、ハブ延長部と、タブアダプタとを含む同じカテーテルユニットを示す図3A及び図3Bとは異なる図。
図4A】カテーテルハブから分離されたタブアダプタを示すカテーテルユニットの分解図。
図4B】タブアダプタのアンカーと受容ソケットとの間の例示的なインターフェースの概略図。
図4C】タブアダプタのアンカーと受容ソケットとの間の例示的なインターフェースの概略図。
図5A】カテーテルユニットの構成要素の分解斜視図。
図5B】カテーテルユニットの構成要素の分解斜視図。
図5C】カテーテルユニットの構成要素の分解斜視図。
図6A図5A及び図5Bのハブ延長部及びカテーテルハブの追加図。
図6B図5A及び図5Bのハブ延長部及びカテーテルハブの追加図。
図7A】ウィングを具備しない又は制限されたウィングを具備する同じカテーテルユニットを示す図7B及び図7Cとは異なる図。
図7B】ウィングを具備しない又は制限されたウィングを具備する同じカテーテルユニットを示す図7A及び図7Cとは異なる図。
図7C】ウィングを具備しない又は制限されたウィングを具備する同じカテーテルユニットを示す図7A及び図7Bとは異なる図。
図8】カテーテルハブから分離されたタブアダプタを示すカテーテルユニットの分解図。
図9A】互いに分離された図8のハブ延長部及びカテーテルハブの斜視図。
図9B】互いに分離された図8のハブ延長部及びカテーテルハブの斜視図。
図10A】本発明の更なる態様に従って提供されたタブアダプタの変形例の斜視図。
図10B】本発明の更なる態様に従って提供されたタブアダプタの変形例の斜視図。
図11A】本発明の更なる態様に従って提供された別の代替のタブアダプタの斜視図。
図11B】本発明の更なる態様に従って提供された別の代替のタブアダプタの斜視図。
図12A】本発明の更なる形態に従って提供されるタブアダプタの別の変形例の斜視図。
図12B】本発明の更なる形態に従って提供されるタブアダプタの別の変形例の斜視図。
図12C】本発明の更なる形態に従って提供されるタブアダプタの別の変形例の斜視図。
図13】本発明の更なる形態に従って提供されるタブアダプタの更に別の変形例の斜視図。
図14】本発明の更なる形態に従って提供されるタブアダプタの更に別の変形例の斜視図。
図15】本発明の更なる形態に従って提供されるカテーテルユニットの変形例であって、長いベースを具備したカテーテルユニットの斜視図。
図16】本発明の更なる形態に従って提供されるカテーテルユニットの変形例であって、比較的に短いベースを具備したカテーテルユニットの斜視図。
図17】本発明の更なる形態に従って提供されるカテーテルユニットの追加の変形例であって、長いベースを具備したカテーテルユニットの斜視図。の斜視図。
図18】本発明の更なる形態に従って提供されるカテーテルユニットの追加の変形例であって、比較的に短いベースを具備したカテーテルユニットの斜視図。
図19】本発明の更なる形態に従って提供されるカテーテルユニットの別の変形例の斜視図。
図20A】本発明の更なる形態に従って提供されるカテーテルユニットの更に別の変形例の斜視図。
図20B】カテーテルから分離されたタブアダプタの斜視図。
図21A】本発明の更なる態様に従って提供されるカテーテルユニットの更に別の変形例であって、カテーテルハブがプッシュタブを組み込んでいない形態の斜視図。
図21B】ベース部材と共に利用可能なタブアダプタの斜視図。
図22】本発明の更なる態様に従って提供されるカテーテルユニットの更に別の変形例であって、カテーテルハブが、一体化タブを有し、ベースユニットと共に利用可能である形態の斜視図。
図23】本発明の更なる形態に従って提供されるハブ延長部の変形例の斜視図。
図24】本発明の更なる形態に従って提供されるハブ延長部の変形例の斜視図。
図25】本発明の更なる形態に従って提供されるカテーテルユニットを示す図。
図26】本発明の更なる形態に従って提供されるカテーテルユニットを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0139】
添付の図面に関連して以下に記載される詳細な説明は、本デバイス、システム、及び方法の態様に従って提供される、カテーテルアセンブリ及び周辺タイプのカテーテルアセンブリ等の針デバイスの現在好ましい実施形態の説明として意図されており、本デバイス、システム、及び方法が構築又は利用され得る唯一の形態を表すことを意図されていない。この説明では、図示の実施形態に関連して、本デバイス、システム、及び方法の実施形態を構築及び使用するための特徴及びステップを説明する。しかし、同一又は均等の機能及び構造が、本開示の精神及び範囲内に包含されることが意図される異なる実施形態によっても達成され得るものと理解されるべきである。本書の他の箇所で示されているように、同様の要素番号は、同様又は類似の要素又は特徴を示すことを意図している。
【0140】
本開示の例示的構成の技術的特徴又は態様の説明は、通常、本開示の別の例示的構成における他の類似の特徴又は態様に利用可能及び適用可能であると考えられるべきである。したがって、本開示の一構成例に従って本書で説明される技術的特徴は、本開示の他の構成例にも適用可能であり、そのため、重複説明を本書では省略する場合がある。
【0141】
図1を参照して、本開示の態様に従って提供された針アセンブリ又は針デバイス100の側断面図が示されており、針デバイス100は、第1ハブ102及び第2ハブ104を備え、第1ハブ102は、針上チューブ、又は第1ハブ102に取り付けられた管105を有し、第2ハブ104は、第2ハブ104に取り付けられた針106を有する。管105は、針を受容するための内腔又はボアを有し、且つ遠位開口又は遠位端開口107を有する。針デバイス又はアセンブリ100は、抹消投与用に構成されるが、その中で使用される構成要素は、他の又は異なる用途に適用可能である。針106は、針先108を有する。針106は、針ガードと共に使用するために針先108の近位に位置する形状変化110を含んでもよい。針先108は、使用準備完了位置においてチューブ又は管105の遠位端開口107の遠位方向に延在する一方、形状変化110は、針ガードと共に使用するために組み込まれている場合、遠位チューブ開口の近位側に位置している。形状変化110は、ひだ、こぶ又は材料の積層であってもよく、これらは、針軸の他の直径部位とは異なる輪郭を有する。本書で使用される場合、近位(proximal)という用語は、医師に近い端又は側を意味するものと理解される。遠位(distal)という用語は、その反対の端又は側である。
【0142】
形状変化110は、以下で更に説明するように、針の後退中に針ガードと相互作用するために使用されてもよい。第1ハブ102は、カテーテルハブと呼ばれてもよく、第2ハブ104は、ニードルハブと呼ばれてもよい。通気プラグ112は、第2ハブ104の近位開口端148に配置され、その近位端に通気フィルタ114を有する。図示されるように、チューブ105は、フェルール又は金属ブッシュ116によって第1ハブ102に取り付けられ、カテーテルチューブと呼ばれてもよい。
【0143】
静脈穿刺に成功した後等のように、保護位置において針先108を覆うため、随意で、針ガード120が、第1ハブ102の内部キャビティ118に設けられてもよい。組み込まれる場合には、針ガード120は、米国特許第6,616,630号明細書に開示されている針ガードの1つとすることができ、その内容は参照により本書に明示的に組み込まれる。いくつかの例において、針ガード120は省略可能である。その場合、形状変化も省略可能である。更に他の例において、針の形状変化を含まなくても、針ガードが含まれ得る。例えば、針ガードは、開口を画定する周縁を含んでもよく、開口は、針をグリップするために作動するときに傾斜していてもよい。更に他の例では、針ガード120は、第1ハブと第2ハブとの間の第3のハウジングに配置されてもよい。第3のハウジングに配置される針ガードの例が、米国特許第8,597,249号明細書に開示されており、その内容は参照により本書に明示的に組み込まれる。
【0144】
針ガード120は、近位壁と、近位壁の遠位方向に延在する2つのアームとを含んでもよい。2つのアームは、図1の利用準備完了位置において、及び針ガードが針先を覆う保護位置において、側面視で互いに交差してもよい。いくつかの例において、針ガード120の2つのアームは、互いに交差することなく遠位方向に延在してもよい。2つの遠位壁が、各アームに1つずつ設けられ、針先を遮断するように組み込まれてもよい。2つの遠位壁は、図1の使用準備完了位置において針106によって外側に付勢され、使用準備完了位置において第1ハブ102の内側の内部形状変化122の遠位側に配置される。内部形状変化122は、より大きい寸法の内径部位の隣に配置された縮径部位であってもよい。各遠位壁は、針ガードと針との間の相対移動を容易化するため、湾曲したリップを含んでもよい。2つの遠位壁は、針軸に沿った摺動を改善するため、その端に湾曲したリップを有してもよい。
【0145】
使用準備完了位置にあるとき、各アームの2つの関節同士又はエルボ同士の間において、各アームとこれに対応する遠位壁との交差部で測定される寸法は、内部形状変化122の内径よりも大きくてもよく、これにより、針ガード120がその近位側に移動することが防止される。針先が2つの遠位壁の近位側に移動し、アームがもはや針軸から付勢されなくなると、2つのアームは、径方向内側に移動し、遠位壁の一方又は両方が、針先を覆って閉じ、針先を保護位置で遮断する。その時点で、2つの関節同士又はエルボ同士の間の寸法が、減少し、内部形状変化122の内部寸法よりも小さくなる。これにより、針ガードが、より近位側に移動可能となり、カテーテルハブから針と共に取外し可能となる。
【0146】
第1ハブ102は、近位開口124を有し、近位開口124は、その中に配置された第2ハブ104の鼻部126を有する。近位開口124は、例えばシリンジ、IV管アダプタ、ルアー延長部等のように、雄ルアーチップを受容するための雌ルアーを有する。雄ルアーチップのねじ付きカラーとの螺合のため、外ねじ130が、近位端の外面に設けられてもよい。静脈穿刺が成功した後に患者に第1ハブ102を固定又は固着するのを容易化するため、一対の安定化ウィング132が、第1ハブ102の径方向に延在してもよい。任意で、ウィングは省略可能である。第1ハブ102は、チューブポートを具備しない標準的なIVカテーテルハブによって実現されてもよい。他の例では、第1ハブが、チューブポートと、これに接続される管とを含み、無針弁コネクタが管の反対側の端部に接続されてもよく、これは一体型カテーテルとしても知られる。更に他の例では、第1ハブ102は側方に流体ポートを含んでいてもよく、これはポート付きカテーテルとしても知られる。外側では、プッシュタブ133が、ハブ本体と一体的に形成されてもよい。プッシュタブ133は、例えば抹消投与を得るため等、針デバイス100を握って前進させるため、医師によって使用されてもよい。
【0147】
第1ハブ102は、第2ハブの鼻部126が第1ハブの近位開口124に受容されることによって、第2ハブ104に取外し可能に固定される。フランジ又は延長部134が、第2ハブ104に設けられ、鼻部126と共にギャップ136を画定してもよく、ギャップ136は、その中に配置された第1ハブの一部を有する。任意で、フランジ又は延長部134は省略可能であり、スタブ138又は他の表面嵌合機能が設けられてもよい。スタブ138は、第2ハブ104の第1ハブ102への挿入範囲を制限してもよい。鼻部の第1ハブへの挿入範囲を制限するため、リブ又は環状フランジが、第2ハブ104の鼻部126から延在してもよい。
【0148】
第2ハブ104は、内部キャビティ144を有する本体140を有し、内部キャビティ144は、その中へと突出する針106の近位端142を有する。内部キャビティ144は、一次血液フラッシュバックチャンバとして機能してもよい。本体140の近位開口148は、通気プラグ112を受容するための雌ルアーを有し、外側は、ねじを有していてもよいし、ねじがなくてもよい。一例では、第2ハブ104の本体140の外側は、略円筒状であり、以下で更に説明するとおり、調整可能なグリップ又は延長クリップを受容するためのねじがない。第1及び第2ハブは、プラスチック射出成型等によって、プラスチック材料から製作されてもよい。
【0149】
図2を参照すると、本発明の更なる態様に従って提供される針アセンブリ又は針デバイス100の変形例の側面図が示されており、これは、図1の針デバイスと類似する一方、いくつかの変更が加えられている。本実施形態は、カテーテルハブ102と、ニードルハブ104とを備え、カテーテルハブ102は、そこから延在するカテーテルチューブ105を有し、ニードルハブ104は、カテーテル及びカテーテルチューブを通過して突出する針106を備え、針106は、カテーテルチューブの遠位端から延在する針先108を有する。通気フィルタ114が、ニードルハブに接続され、図1のものと同様であってもよい。カテーテルハブ102の内側で、アセンブリが、図1のものと同様の針ガードを任意で含んでもよい。更に他の例では、カテーテルハブ102が、カテーテルハブの内部に配置された弁及び開弁器を更に含んでもよい。弁は、複数のフラップを画定する複数のスリットを備えてもよく、開弁器は、鼻部と、鼻部から近位側に延在する1以上の駆動要素とを備えてもよい。開弁器は、弁フラップを開放するため、例えばシリンジチップ等の雄ルアーチップによって遠位方向に押されてもよい。本出願のカテーテルアセンブリと共に使用可能な針ガード、弁、及び開弁器を備えたカテーテルアセンブリは、Woherらの米国特許出願公開第2018/0214682号明細書、及びWoherらの米国特許出願公開第2020/0188634号明細書に開示されており、その内容は参照により本書に明示的に組み込まれる。
【0150】
図示されるように、本開示の針デバイス100は、針ガード、弁、及び開弁器のうち少なくとも1つを収容可能な内部を有するカテーテルハブ本体156を備える。カテーテルチューブ105は、標準的又は旧来的である金属ブッシュ又はフェルールで、ハブ本体156の遠位端に取り付けられてもよい。ハブ本体156は、立面方向で下面156bよりも上に配置された上面156aを有する外部を更に備える(図4Aを参照)。ハブ延長部158及びプッシュタブアダプタ160も図示されており、以下で更に説明する。ハブ延長部158は、カテーテルハブ本体156を受容する大きさ及び形状とされた受容空間を有する。ハブ本体156は、典型的には、丸められた又は実質的に平坦ではない本体を有し、使用中に移動可能又は回転可能である。ハブ延長部158には、拡大表面領域が設けられている。静脈穿刺が成功した後にハブ延長部158が患者に固定されるときに、この拡大表面領域によって、例えばコネクタ交換中に、回転に対する快適性や安定性がもたらされる。
【0151】
一例では、プッシュタブアダプタ160が、例えば締り嵌め、テーパ嵌め、摩擦嵌め、スナップ嵌め、戻り止め、又は同等の取付手段もしくは接続手段等によって、ハブ本体156に取外し可能に取り付けられる。他の例では、タブアダプタ160は、ハブ延長部158に取外し可能に取り付けられる。一体形成された通常のプッシュタブは、カテーテルアセンブリを使用するときに押すように又は操作するように構成された第1のサイズを有する。本実施形態のプッシュタブアダプタ160は、医師が血管アクセスを行う際に針アセンブリを把持して押し且つ/又は引くため、第1のサイズの上方に第1のサイズを超える拡大された把持面、すなわちより大きな第2のサイズに拡大された把持面が設けられている。拡大されたグリップ面によって安定性がもたらされ、グリップへのアクセスが改善され、使用中に回転しにくくなる。以下で更に説明するように、プッシュタブアダプタ160は、血管アクセス中の使用のため、ハブ本体156と係合してもよく、又は代わりにハブ延長部158と係合してもよく、ユーザは、針及びカテーテルの挿入中に相対的に大きい表面を利用可能となる。拡大されたプッシュタブアダプタは、ユーザがグリップして操作するために、より大きな表面を提供し、また、仲介物としての役割を果たすことによりカテーテルハブ本体156をユーザによる直接接触から保護する。プッシュタブアダプタ160は、静脈穿刺が成功した後、取り外されてもよい。拡大された表面によって、一体形成されたプッシュタブの幅、高さ、又は幅及び高さの両方が増大し得る。
【0152】
カテーテルハブ102、ハブ延長部158、及びタブアダプタ160が、図3A図3B、及び図3Cに示されており、これらの図面は、デバイスの前斜視図、上面図、及び底面図をそれぞれ示す。カテーテルハブ102、ハブ延長部158、タブアダプタ160、及びカテーテルハブ102に取り付けられたカテーテルチューブ105(図1及び図2)の組み合わせは、本書ではカテーテルユニット166と呼ばれる場合がある。単純化のため、カテーテルチューブ105は、図面から省略されているが、カテーテルユニット166の一部であるものと理解される。更に単純化のため、図2に示したとおりカテーテルユニット166と共に使用するためのニードルハブ104及び針106が、図面から省略されているが、カテーテルユニット166と共に使用可能であるものと理解される。図示のとおり、ハブ延長部158は、第1端又は遠位端168と、第2端又は近位端170とを有し、これら2つの端の間に長さが定義される。一例では、ハブ延長部158は、ハブ延長部158の長さよりも短い長さ(図3A及び図3B)を備える先端172を有する。先端172は、遠位開口を備えた遠位端と、近位開口176を備えた近位端と、及び2つの開口の間を延在する内腔178とを有する。図5Bを参照して更に図示するとおり、先端172の遠位端174は、傾斜面182を有する。傾斜面182は、例えば先端を切り取った円錐構造のように、相対的に薄い前縁184を備えた円錐台構造に似ている。この傾斜面182により、カテーテル管105(図1及び図2)の曲がりを制御可能となり、使用時によじれを避けるためにカテーテルチューブを支持する表面をカテーテル管105が提供可能となる。
【0153】
先端172の近位開口176は、カテーテルハブ102の鼻部188(図5A)を受容するような大きさ及び形状とされている。一例では、近位開口176は、カテーテルハブの鼻部188を受容するため、鼻部188と対応する負面又は相補面を有する。先端172のボア又は内腔178は、カテーテルチューブを収容するような大きさ及び形状とされている。したがって、鼻部188及びカテーテルチューブ105のどちらも、その一部が、先端172の内腔178に配置される。内腔178とカテーテルチューブとの間の隙間又は公差差は、緩い嵌め合いであってもよく、同寸での嵌め合いであってもよい。先端172は、略円筒状の外部を有してもよい。図示されるように、先端172は、側面と接続される面取りされた又は丸められた角部を備えた略多角形状の外部を有する。先端の外面は、平滑であってもよいし、例えば起伏を有する等によって粗くてもよく、あるいはその両方であってもよい。
【0154】
ハブ延長部158の本体164は、カテーテルハブ102のハブ本体156の係合部又は受容部のためのキャビティ又はポケット190(図5B)を含み、近位のシリンダ192が、ルアーねじ130を含み、その一部が、第2端170の近位側に延在している。いくつかの例では、カテーテルハブ102が、ポケットを組み込んでもよく、ハブ延長部158が、2つの構成要素を固定するため、カテーテルハブのポケット内へと突出する突起を含んでもよい。一対のウィング198,198が、ハブ延長部の本体164の長さの横方向に、又はハブ本体156の横方向に延在している。2つのウィング198,198の各々が、前縁200、後縁202、及び2つの縁を接続する頂点部又は接続部204を有する。一例では、前縁200が湾曲し又は円弧状である一方、後縁202は略直線状である。先端172の近位端の周辺から出発して、2つのウィング198,198の各々は、近位方向(図3C)に対して傾斜しており、近位方向に延在していくにつれて湾曲している。図3Cに示されるように、本発明の実施形態は、例えば略直線状に略整列された2つのウィング198,198について後縁202を含む、具体例では、2つのウィングの2つの後縁202は、中心本体部の近位縁206を備えた略直線状のライン又は縁を形成する。底面視では(図3C)、ハブ延長部158は、上面視又は底面視に沿ってD形状に似ており、当該D形状の湾曲部からスタブ突起が延在する。ハブ延長部158は、カテーテルハブの長さに沿って、カテーテルハブの鼻部から、およそカテーテルハブの長さ中間部までにわたる略平坦面を提供し、カテーテルハブの湾曲した又は丸められた本体は、患者に直接接触しない。変形例では、後縁202が、場合によっては中心本体部の近位縁206も、いくつかの非直線部又は湾曲部を含んでもよい。例えば、本体164の近位縁の全体が、底面234のサイズを更に増加させるようにして、近位方向において外側に湾曲してもよい。
【0155】
特に図3Aを参照すると、各ウィング198が、湾曲面又は傾斜面を有するベース部210を有する。図示されるカテーテルユニット166の組立状態の構成においては、カテーテルハブ本体156の略円筒状のハブ部と、傾斜したベース部210とは、これらの間に分割線又は分断線を有し、この分割線は、以下で更に説明するように、ハブ延長部158のポケット又はキャビティ190にカテーテルハブ102をスナップ嵌めすることによって形成される。2つのウィングの2つのベース部210と、カテーテルハブ本体156の上部とが、屈曲に多少の変化がある可能性はあるが、略連続する滑らかなこぶを形成する。言い換えると、カテーテルハブ本体156の湾曲部と、傾斜したベース部210とは、カテーテルユニット166が各ウィング198の先端又は頂点204に向かって延在するにつれてカテーテルユニット166の高さを漸次減少させるような、滑らかな移行を形成する。したがって、静脈穿刺が成功した後にタブアダプタが取り外されると、以下で更に説明するように、残余の構造は、粘着包帯の固定を容易にする滑らかな輪郭を有する。
【0156】
タブアダプタ160は、カテーテルハブ本体156の上部を覆って又は上部に配置される。タブアダプタ160は、以下で更に説明するように、カテーテルハブ本体156に取外し可能に取り付けられてもよい。他の例では、タブアダプタは、例えば戻り止め、スナップ嵌め、締り嵌め、又はこれらの組み合わせ等により、ハブ延長部158に取外し可能に取り付けられる。ある実施形態では、タブアダプタ160は、幅を備えた本体214を有し、本体214の幅は、円筒状のカテーテルハブ本体156の幅よりも広い。一例では、カテーテルハブの幅はXであり、タブアダプタの幅は、1.1Xから2.5X、より好ましくは1.5Xから2.2Xである。タブアダプタの幅及び高さが拡大されることにより、安定性がもたらされ、ユーザが握り、掴み、又は接触する表面が大きくなり、カテーテルハブ本体の直接接触が最小限に抑えられ、血管アクセス中に使用するための安定した表面が提供される。以下で更に説明するように、タブアダプタ160の本体214は、2つの対向する側壁216,216と、2つの側壁の間に配置された凹面又はディンプル222とを有し、このディンプル222は、押したり引いたりするための起伏が付いた表面を提供する。2つの側壁216,216の各々は、帆形状、又は鮫の背びれ形状を有してもよい。2つの側壁それぞれの湾曲部分は、近位方向に向けられる一方、側壁のより垂直な又は直線的な部分は、遠位方向に向けられる。このように、各側壁は、直線部と、湾曲部と、直線部及び曲線部を接続する接続部とを有する。
【0157】
凹面222は、カテーテルアセンブリを前進させるためにタブアダプタ160を使用する際の指のグリップ性を改善するため、1又は複数本の指のための受け台又は座を提供する。いくつかの例では、グリップ機能を追加するため、例えばこぶ、小さい窪み、又はフィン等のテクスチャの特徴が、例えば凹面222等のタブアダプタの表面に含まれていてもよい。例示的なテクスチャが、図11Aのベース部308に図示されている。凹面222は、近位方向に向かって下方に傾斜していてもよい。傾斜面により、ユーザは、血管アクセス中に、てこの作用でより良く、タブ160を遠位方向に押すことが可能になる。これに代えて、ユーザは、血管アクセスを行う際に、場合に応じて、凹面222の上側遠位端の頂部226及びタブアダプタの遠位壁228を使用して、カテーテルアセンブリに指を掛けてカテーテルアセンブリを押したり引いたりすることができる。いくつかの例では、凹面222は、近位側に延在してもよいが、近位側に延在するにつれて傾斜しない。変形例では、2つの側壁216の間の表面が、近位方向に向かって下方に傾斜していてもよいが、傾斜していくにつれて平坦に又は平面状になっていってもよい。
【0158】
頂部又は尾根部226は、2つの側壁216,216の間において、凹面222と遠位壁228との交差部に形成される。一例では、頂部226は、円弧状である。頂部226の中心は、立面方向で、2つの側壁216,216の最高点よりも下である。したがって、頂部226に置かれた指は、取り囲んでいる表面によって支持され、安定性とグリップ性がもたらされる。遠位壁228は、図3Bに示すように、遠位方向に突出して膨らんでいる。いくつかの例では、遠位壁228は、平坦又は平面状であってもよく、更には凹んでいてもよい。近位壁232は、ハブ延長部158の後縁と整列していてもよい。任意で、近位壁232は、グリップのための追加の表面を提供するために、近位側に膨らんでいてもよい。
【0159】
一例では、ハブ延長部158は、軟質熱可塑性材料又は軟質熱可塑性エラストマー(TPE)材料で製作されてもよく、このような材料は、カテーテルハブ102を形成するために使用される材料よりも柔らかい感触を有する。好ましくは、軟質熱可塑性材料又は軟質TPE材料は、柔らかく可撓性を有する。好ましくは、軟質熱可塑性材料又は軟質TPE材料は可撓性を有し、ハブ延長部158の少なくとも底面234(図3C)が、患者の快適性の改善のため、滑らかである。すなわち、底面234は、略平坦であり、この平坦面が、先端から、例えばウィングの後縁等の近位端170まで延在してもよい。広く略平坦な底面234は、安定したベースを提供し、例えば使用中、患者の移動中、及びコネクタ交換中等にカテーテルハブの回転を防止し、これにより患者の快適性が向上する。底面234が拡大されて略平坦であることにより、力が分散され、ハブ延長部上の他の位置又は表面の上に隆起又は延在し得るカテーテルユニットの凹凸の付いた位置に力が集中するのを防ぐ。これにより、圧力が均等に分散され、これにより、圧力が均等に分散され、不快感、褥瘡、及び圧迫跡が防止される。いくつかの例では、通気のため、1以上の凹状のチャネルが、底面234に設けられていてもよい。
【0160】
ハブ延長部158を形成するために使用される軟質材料は、柔軟であり、患者の快適性を高めるために患者に部分的に適合していてもよい。一例では、カテーテルハブ102が、ポリウレタン材料で製作されてもよい。これに代えて、カテーテルハブ102は、ポリプロピレン(PP)材料で製作されてもよく、カテーテルハブ形成用の他の従来の材料も考えられる。ハブ延長部158は、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、又はポリ塩化ビニル(PVC)、あるいは同等物で製作されてもよい。これに代えて、ハブ延長部158は、例えば熱可塑性オレフィン、スチレンSBS(スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体)、SEBS(スチレン-エチレン-ブチレン-スチレンブロック共重合体)、又はSEPS(スチレン-エチレン-ポリプロピレン-スチレンブロック共重合体)コンパウンド等のTPE材料、加硫PP/EPDM(エチレンプロピレンジエンモノマーゴム)コンパウンド、熱可塑性ポリウレタン、又は熱可塑性ポリアミドで製作されてもよい。他の非限定的な例には、ポリカーボネート(PC)、ガラス充填ナイロン、PP、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリスチレン、及びアクリロニトリルブラジエンスチレン(ABS)が含まれる。
【0161】
カテーテルハブ102は、ハブ本体156の遠位端から近位端まで延在する長手方向軸を有する。標準的な従来技術のカテーテルハブの長手方向軸は通常、平坦面に載置されたときに、平坦面に略平行である。本実施形態では、カテーテルハブの長手方向軸は、例えば地面に対して又はハブ延長部158の平坦な底面234に対して傾斜する等して、約1度から約15度、より好ましくは約3度から8度、平坦面に対して傾斜している。カテーテルハブ102がハブ延長部158に対してどのように配置されるのかを調整し、また、長手方向軸が平坦面に対して角度を成すようにハブ延長部158がどのようにカテーテルハブを吊り下げるのかを調整することによって、この傾斜した構成が構成されてもよい。この傾斜した構成により、ハブ延長部158の遠位側の先端は、例えば患者の皮膚等の表面に近づくようにして傾斜でき、カテーテルチューブがよじれるおそれを最小限に抑える又は解消する。
【0162】
図4Aを参照して、図2及び図3A図3Cのカテーテルユニット166の部分分解斜視図が示されており、タブアダプタ160が、カテーテルハブ102から分かれて離れている。図示される分離位置は、血管アクセス又は静脈穿刺が成功し、カテーテルハブが粘着包帯又は医療包帯等によって患者に固定される前にタブアダプタ160がカテーテルハブ102から分離されているときと類似している。図示されるように、カテーテルハブ102は、一体形成されたプッシュタブ133を有する。プッシュタブ133は、高さ及び幅を有し、これらは標準的又は旧来的であってもよい。一例では、本発明のプッシュタブ133の高さは、旧来のカテーテルハブに形成された旧来のプッシュタブよりも短く又は小さくてもよい。プッシュタブ133により、医師は、タブアダプタ160が取り外された場合に、カテーテルハブを調整又は操作できる。相対的に短い及び/又は小さいプッシュタブ133を組み込むことで、テンティングの問題が低減する。テープ、接着剤、又は包帯がカテーテルハブ上に配置されると、テンティングが発生する。プッシュタブ133がハブ本体156の外面の上方に隆起し、このプッシュタブ133の突出により、凹凸が付いて接着剤と接触しない面が生じ、その結果、エアポケットが形成され、包帯の接着効果が低下する。いくつかの例では、取外し可能なタブアダプタ160が、一体形成されたプッシュタブを利用せずにカテーテルハブを押したり操作したりするための構造としての役割を果たすことができるので、一体形成されたプッシュタブ133をカテーテルハブから省略可能である。
【0163】
タブアダプタ160は、本体214から下方に延在する2つのアンカー236,236を有する。2つのアンカー236,236は互いに離れていてもよい。2つのアンカー236,236の各々が、立面方向で、タブアダプタの下面よりも下に配置され、対応する側壁236,236と略整列している。いくつかの例では、各アンカーは、タブアダプタの側縁又は側壁から凹んでいてもよい。2つのアンカーは、実質的に類似し又は同一である。各アンカーは、高さ及び幅を備え得る。各アンカーは、延長面236a及び放射面236bを有する。アンカーの2つの表面236a,236bは、返し又は雄ディテントに似ていてもよい。他の例では、各アンカーは、スタブに似ていてもよい。各アンカーの遠端は、タブアダプタの底面から離れており、延長面236aに垂直に測定して、タブアダプタの底に隣接する上端付近よりも大きい厚さを有してもよい。このように配置されると、アンカーがハブ本体に接続されるときに、エアを閉じ込めてしまうおそれを最小限に抑えることができる。他の例では、エアトラップを最小限に抑えるため、アンカーの表面と、カテーテルハブの受容ソケットとの間に、隙間又はチャネルが組み込まれてもよい。
【0164】
本実施形態のカテーテルハブ102は、カテーテルハブの長手方向軸の横方向に配置される受容ソケット240を備える。好ましくは、受容ソケット240は、カテーテルハブの長手方向軸の両側それぞれに設けられている。各ソケット240は、タブアダプタの底で延在する対応するアンカー236を受容するような大きさ及び形状とされている。いくつかの例では、受容ソケットが、アンカー236の到達範囲よりも深い底を有してもよい。この余剰の空間は、以下で更に説明するように、アンカーが取り外されたときに受容ソケットの開口を閉鎖するための閉鎖システムを組み込むために提供され得る。
【0165】
一例では、各ソケット240は、開口を画定する周縁240aを有する。周縁240aは、複数の辺を有してもよく、又は多角形構造を有してもよい。別の例では、周縁は、湾曲した縁を有してもよく、不規則形状を有してもよい。アンカー236が受容ソケット240内に突出できるように、周縁240aとアンカー236とが対応の形状を有してもよい。図示されるように、ソケットの周縁240aは、平面を画定し、受容ソケット240の平面は、水平面に対して傾斜していてもよく、当該水平面とは、地面であってもよく、患者の皮膚であってもよく、ハブ延長部158の底面234によって画定される平面であってもよい(図3C)。開口が長手方向軸の径方向に延在するにつれて、傾斜は下に向けられていてもよい。図示されるように、開口240aの下向きの傾斜は、ウィング198のベース部210の傾斜し又は湾曲した輪郭に、徐々に一致、整合、又は整列する。この形状又は構造により、タブアダプタ160が取り外されたときに、カテーテルハブ102とハブエクスンテンション158との間に滑らかな移行が提供され、それにより、粘着包帯との結合性が改善され、生じ得るエアポケットの数及び大きさが低減する。
【0166】
図4Bは、図4Aの分離状態のカテーテルユニット166の概略的な部分断面図であり、カテーテルユニット166が、タブアダプタ160の底で延在する代替のアンカー236と、カテーテルハブ102の受容ソケット240とを具備する。図示されるように、受容ソケット240は、上開口240a、2つの側壁240b,240c、及び底壁240dを有する。受容ソケット240は、2つの側壁の端に、2つの端壁240e,240eも有する。様々な壁が、アンカー236を受容するためのソケットを画定する。様々な壁は、互いに略直交していてもよく、壁同士の交差部に丸みが付いていてもよい。上開口240a及び底壁240dは、受容ソケットの深さを規定するが、上開口に角度が付いているために深さが可変的であってもよい。受容ソケットの深さは、アンカーと同じであってもよいが、負又は相補的な大きさを有してもよい。これに代えて、受容ソケットの深さは、アンカーの長さよりも深くてもよい。大きさの違いは、タブアダプタの取外しを補助するために、且つ/又はタブアダプタの取外し後に上開口240aを覆うためのカバーを配置するために、例えば発泡体、付勢部材、又は螺旋圧縮ばね等の追加の特徴を組み込むための空間として機能し得る。一例では、例えば薄いゴムスリーブ等の柔らかいスリーブが、圧縮ばねを覆って設けられ、この組み合わせが、受容ソケットに配置される。アンカー236が受容ソケットに挿入されていくにつれて、アンカーがばね及びスリーブを圧縮していく。アンカーが取り外されると、ばねが伸長し、受容ソケット240の上開口240aを覆うようにスリーブを上方に押す。
【0167】
図4Bに示されるように、回転可能又は屈曲可能なフラップ244、又は揺動するフラップが、受容ソケット240の上開口240aに設けられている。フラップ244は、ハブ延長部158の本体164と一体に形成されてもよいし、例えば接着又は溶接等によって本体164に取り付けられていてもよい。組み込まれる際には、受容ソケット240の大きさが、フラップ244及びアンカー236の両方を収容するために調整されてもよい。フラップは、アンカーが挿入されたときに受容ソケット240の内部空間へと内側に揺動してもよく、アンカーが取り外されるときに開口240aを少なくとも部分的に覆うように上方に揺動してもよい。
【0168】
図示されるように、タブアダプタ160は、湾曲した下面248を有する。下面248と、カテーテルハブ102のハブ本体156の湾曲部とは、タブアダプタ160がカテーテルハブ102に取外し可能に固定されるときに2つの表面が嵌め合いを形成するように、相補的である。いくつかの例では、タブアダプタのアンカー236と側壁236とは、同一平面を有する。しかし、アンカー236は、側壁216から凹んでいてもよく、リップ250が、アンカーの径方向に延在してもよい。タブアダプタがハブに固定されるときに、リップ250が、上開口240aの周縁又はウィングに当接又は接触してもよい。
【0169】
図4Cは、図4Aの分離状態のカテーテルユニットの概略的な断面図であり、カテーテルユニット166が、カテーテルハブ102の代替の受容ソケット240を具備する。ここでの受容ソケット240は、図4Bの受容ソケット240と同様であるが、柔軟又は付勢ユニット252が、受容ソケット240の内部に配置されている。付勢ユニット252は、圧縮ばねとスリーブの組み合わせであってもよく、これに代えてばね及び伸縮構造であってもよく、これに代えて多孔質の発泡体又はスポンジ材料であってもよい。付勢ユニット252は、アンカーによって押されている際に圧縮してもよく、アンカーの取外しの際に受容ソケット240の上開口240aの少なくとも一部を覆うように伸長してもよい。
【0170】
一例では、タブアダプタをカテーテルハブ102に組み付けるときにアンカー236をグリップするため、受容ソケット240の壁に、例えばエラストマーの層又はこぶ等、グリップ機能254が設けられてもよい。これに代えて、グリップスリーブ(図示せず)が、アンカー236の周囲に設けられ又は固定されてもよく、グリップスリーブ及びアンカーが、タブアダプタ160をカテーテルハブ102に組み付けるためのユニットとして、受容ソケットに挿入されてもよい。グリップスリーブは、スリーブと受容ソケットの壁面との間の摩擦を増大させるため、任意の個数のゴム状粘着性材料で製作されてもよい。更にこれに代えて、タブアダプタ160は、受容ソケットを組み込んでもよく、カテーテルハブは、タブアダプタのソケットに突出する相補的な突起を組み込んでいてもよい。この配置により、流体や埃等が集まるポケットが解消される。タブアダプタは、2つの受容ソケット、又は1つの受容ソケット及び1つのアンカーを組み込んでいてもよい。
【0171】
図5A図5B、及び図5Cは、図3A図3Cのカテーテルユニット166の斜視図であり、カテーテルハブ102、ハブ延長部158、及びタブアダプタ160は、これらの構造的特徴をより良く示すために互いに分離されている。最初に図5Aを参照すると、カテーテルハブ102が図示されており、ハブ本体156が、従来と同様に略円筒形の主本体部を有する。一体形成されたプッシュタブ133には、前述したとおり、本体部が設けられている。ハブ本体156の遠位端には、鼻部188が配置されており、鼻部188の物理的輪郭は、略円筒形の主本体部よりも相対的に小さい。一例では、鼻部188は、遠位部258、中間部260、及びベース部262を有する。一例では、遠位部258が略円筒状であってもよく、中間部258が円錐台状であってもよく、ベース部262が円筒状又は円錐台状であってもよい。好ましくは、ベース部262は、例えば多角形状等のように、特異な側面を有する。図示されるように、ベース部262は、4つの側面を有し、各側面が、弓状の又は湾曲した区域を有する。他の例では、側面が直線的であってもよく、湾曲部を介して相互に接続されてもよい。これに代えて、ベース部は、円形又は円筒状であってもよい。鼻部188は、ハブ延長部158の先端172の近位開口176に突出するように構成される。一例では、ハブ延長部158の先端172のボアと、カテーテルハブの鼻部188とは、相補的な表面を有する。相補的な表面により、位置合わせが容易になり、また、カテーテルハブ102の変位端が、例えば物理的規制等によってハブ延長部に固定される。カテーテルハブは、例えばハブ延長部内で軸方向に移動するのを規制される等、ハブ延長部の本体によって、使用準備完了位置から使用位置を通って、ハブ延長部に対して相対移動するのを規制される。鼻部は、緩み又は弛みを制限するため、先端172の内面に対して押圧してもよい。図6Aに示されるように、カテーテルハブ102の成形されたベース部262は、例えば遠位ポケットの起伏部290等のように、ハブ延長部158の遠位ポケット部190aに形成された相補的な表面に対して載置されてもよい。
【0172】
ソケットサドル266には、ハブ本体156が設けられている。一例では、ソケットサドル266は、ハブ本体と共に、同時成型、インサート成型、又は一体成型される。他の例では、ソケットサドル266は、カテーテルハブとは別々に形成された後に、例えば、溶接、接着、スナップ嵌め、戻り止め、又はこれらの組み合わせによってカテーテルハブに取り付けられてもよい。ソケットサドル266は、2つの受容ソケット240を含んでもよく、カテーテルハブ102の長手方向軸の各側に1つずつ設けられている。ソケットサドル266の各受容ソケット240は、端壁240e及び底壁240dを含む複数の壁を有する。図示されるように、各端壁240eは、ハブ本体156の外部の湾曲部と整合する湾曲した側縁270を有する。底壁240dは、略平坦又は平面状であってもよく、外側の側壁240cからハブ本体156の下方に延在する。底壁240dは、第2の受容ソケット240の底壁240dと結合している。一体形成されたプッシュタブ133は、受容ソケット140の近位端壁240eと略整列しているが、変化していてもよい。プッシュタブ133が、遠位端壁240eと、又は2つの端壁240e,240eの間のどこかと整列していてもよい。代替の実施形態では、実際のソケットが雄突起を受容するために利用されないように、ソケットサドル266が、開放された側面又は突起を備えた構造を有してもよい。例えば、タブアダプタがソケットを組み込んでいる場合、ソケットサドルは、タブアダプタのソケットに突出するように、対応の又は相補的な突起を組み込んでいてもよい。図示されるように、ソケットサドル266は、カテーテルハブの長さに垂直に測定して、カテーテルハブの直径又は幅よりも広い幅を有する。ある実施形態において、ソケットサドル266は、放射状に配置され、カテーテルハブの外部から離れて配置された側壁240c,240cを有する。
【0173】
図5Bを参照すると、ハブ延長部258の斜視図が示されている。前述したように、ハブ延長部158は、本体164を備え、本体164は、先端172、2つのウィング198、及びカテーテルハブ102及びソケットサドル266の一部を収容するためのポケット又はキャビティ190を備える。ポケット190は、遠位ポケット部190aと、近位ポケット部190bとを有する。2つのポケット部は、異なる形状又は配置を有してもよい。図示されるように、遠位ポケット部190aは、カテーテルハブ102の遠位円筒部156aを収容するための受け台を画定する部分円筒として形成されている。近位ポケット部190bは、ソケットサドル266を収容するために略直線的な形状であり、ハブ本体156の下にある部分である。他の例では、遠位ソケット部190a及び近位ソケット部190bの形状は、異なり、且つカテーテルハブの表面と相補的であってもよい。
【0174】
近位ポケット部190bは、弓状の切り欠き276が設けられた近位壁274と、弓状の切り欠き280が設けられた遠位壁278と、2つのウィング198の内縁の一部を形成する2つの側壁282,282とを有する。近位ポケット部190bの近位壁274は、2つのウィング198,198の2つの後縁202,202と整列していてもよい。一例では、2つの弓状の切り欠き276,280は、略円筒を収容するように位置合わせされている。2つの弓状の切り欠き276,280は、カテーテルハブの先細りの円筒に適合するように、切り欠きの大きさが異なっていてもよい。カテーテルハブ102のハブ本体156が遠位方向に先細りであるため、遠位の切り欠き280は、近位の切り欠き276よりも小さい半径を有してもよい。
【0175】
複数の接続部材284が、以下で更に説明するように、例えばソケットサドル266の底等のカテーテルハブ102の底に設けられた相補的な接続部材と係合するため、ポケット又はキャビティ190の底壁286に設けられている。底壁286は、ハブ延長部158の底面234(図3C)の一部を形成してもよい。本実施形態では、複数の接続部材284が、間隔をあけた突起によって実現される。突起は、短い間隔をあけて配置された円形のスタブであってもよい。図示されるように、4つのスタブが、間隔をあけて配置され、一列に配列されている。他の例では、間隔をあけて配置されたスタブの数は、4つよりも少なくてもよいし、4つよりも多くてもよい。更に他の例では、スタブ284の形状は、非限定的な例をいくつか挙げると、楕円形、三角形、正方形、又は長方形等、異なっていてもよい。更に他の例では、接続部材284が、カテーテルハブの底に、又はカテーテルハブに取り付けられたソケットサドルに形成されたスタブと係合するための穴又は開口によって実現されてもよい。接続部材284は、ハブ延長部158の長手方向軸に沿って一列に配列されるように図示されているが、接続部材284は、異なる配列とすることもでき、長手方向軸に直交して1列に配列されてもよく、近位ポケット部190bの四隅の近くに配置されてもよく、無作為に配置されてもよい。例えばソケットサドル266等のカテーテルハブ102における接続部材の配列は、ハブ延長部上の接続部材と係合するように配置されていてもよい。
【0176】
図5Cを参照すると、タブアダプタ160の前及び下から見た斜視図が示されている。タブアダプタ160の遠位壁228及び湾曲した底面248が、明確に図示されている。前述したとおり、2つの離れたアンカー236,236も図示されている。湾曲した底面248に形成された凹部288も図示されている。凹部288は、カテーテルハブ102の頂部に配置された一体形成されたタブ133の突起を収容するために組み込まれてもよい。一体形成されたタブ133が省略される場合、凹部288も省略可能である。凹部の形状は、一体形成されたタブ133と相補的であってもよい。凹部288の形状は、一体形成されたタブ133を収容するために必要とされる形状と異なっていてもよく、且つ/又は必要とされるものよりも大きくてもよい。
【0177】
図6Aを参照すると、図5Bのハブ延長部を後から見た斜視図が示されている。本図はポケット又はキャビティ190をより明確に示し、遠位ポケット部190a及び近位ポケット部190bをより具体的に示している。起伏が付いた表面290が、先端172の近位開口262に隣接して、遠位ポケット部190aに設けられている。起伏が付いた表面290は、カテーテルハブの鼻部188のベース部262の表面に相補的である。図6Aに、図5Bにも示されるように、2つのウィングの周縁の輪郭は、先鋭な縁を除去するために面取りされ又は丸められる。ウィング198は、径方向においてウィングの先端からウィングの基部まで変化する厚さを有する。言い換えると、各ウィング198の基部は、ウィングの径方向において最も外側の部分よりも分厚い。典型的な従来のウィングは、径方向に沿って単一の厚さを有し、それによりテンティングを生じさせ、カテーテルハブとウィングとの間で大きさの違いが際立つ。
【0178】
図6Bは、図5Aのカテーテルハブ102の底面図である。ソケットサドル266の表面が、直方形状の輪郭又は周縁を有するように明確に図示されており、当該輪郭又は周縁は、前述したとおり、ハブ延長部158の近位ポケット部190aに嵌合するような大きさ及び形状とされている。ソケットサドル266の接続部材294も図示されており、これは、近位ポケット部190bの接続部材283と適合するためのものである。本開示の接続部材294は、近位ポケット部190bのスタ部を受容するための穴又は開口によって実現されてもよい。
【0179】
本発明のある実施形態において、カテーテルハブ102は、カテーテルチューブと組み付けられてから、ハブ延長部158と組み付けられる。まず、カテーテルチューブは、先端172のボア又は内腔178を通過して突出してもよい。次に、鼻部188が内腔178に挿入され、ハブ本体156がポケット190内へと向けられ、円形のハブ本体156が、近位壁274の湾曲した切り欠き276及び遠位壁278の湾曲した切り欠き280の中へと設置される。ハブ本体が下に向けられると、ハブ本体156及びハブ延長部158の相補面が位置合わせされ、2組の接続部材284,294が係合し、2つの構成要素が互いに固定される。
【0180】
したがって、本発明の態様は、ハブ本体を有するカテーテルハブと、ハブ本体の遠位側に延在するカテーテルチューブと、近位の雌ルアー開口とを備えたカテーテルユニットを備える。カテーテルユニットは、ハブ延長部を更に備え、ハブ延長部は、先端を備えた本体と、先端の近位側に配置されたポケット又はキャビティと、ポケット又はキャビティの横方向に延在する一対のウィングとを備え、本体の先端は、遠位開口、近位開口、及び2つの開口間で延在する内腔とを有する。カテーテルハブの本体の少なくとも一部が、ポケット又はキャビティに配置される。カテーテルユニットは、ハブ本体の上面を覆って取り付けられたタブアダプタを更に備える。タブアダプタは、ハブ本体の上に載置するために湾曲した又は円弧状の下面を有してもよい。タブアダプタの下面は、ハブ本体と一致あに形成された一体形成プッシュタブを収容するための凹部を有してもよい。いくつかの例では、タブアダプタは省略可能である。
【0181】
カテーテルハブは、ポケット又はキャビティの内側に着座してもよい。近位開口を含むカテーテルハブの近位部は、もし組み込まれている場合には外ねじと共に、ハブ延長部の近位壁の近位側に延在する。ハブ延長部の近位壁は、切り欠きを有してもよい。ハブ延長部の底面は、略平坦又は平面状であってもよい。ハブ延長部の材料は、カテーテルハブの材料よりも柔軟であってもよい。針は、カテーテルハブ及びカテーテルチューブを通過して突出してもよい。針は、ニードルハブに取り付けられてもよく、ニードルハブは、カテーテルハブの近位側に配置されてもよい。
【0182】
タブアダプタは、カテーテルハブに取り付けられてもよい。ソケットサドルは、ハブ本体に取り付けられてもよく、タブアダプタは、ソケットサドルに取り付けられてもよい。この取付は、戻り止め、スナップ嵌め、締り嵌め、摩擦嵌め、又はこれらの組み合わせであってもよい。カテーテルハブのハブ本体は、鼻部を有してもよく、鼻部の少なくとも一部は、ハブ延長部の先端の近位開口を通過して延在してもよい。ソケットサドルは、2つの受容ソケットを有してもよい。各受容ソケットは、略直線的な形状を有してもよい。他の例では、各ソケットは、1以上の円形又は楕円形のソケットを有してもよい。1以上の円形又はソケットが使用される場合には、2以上の円形又は楕円形のソケットが、互いに離れて配置されてもよく、チャネルを介して接続又は連通していてもよい。
【0183】
ハブ延長部のウィングは、前縁及び後縁を有してもよい。前縁は、近位方向において傾斜し又は角度が付けられていてもよい。言い換えると、前縁は、ハブ延長部の長手方向軸に対して直角ではなく、近位方向に傾斜している。各ウィングは、周縁を有してもよい。周縁は、丸みが付けられて滑らかであり、従来技術では典型的とされる単一の厚さの成形品としては形成されていない。他の例では、ハブ延長部は、以下で更に説明するように、先細りのウィングを省略可能である。
【0184】
針ガードは、カテーテルハブの内部に配置されてもよい。針ガードは、2つのアームと、カテーテルハブの内部に接触する針によって拡張される2つのエルボとを有してもよく、各アームが1つのエルボを備える。任意で、弁及び開弁器が、カテーテルハブに配置されてもよい。弁及び開弁器が組み込まれる場合、本書の他の箇所で説明された任意の構造によって実現されてもよい。
【0185】
図7A図7B、及び図7Cは、本発明の更なる態様に従って提供されるカテーテルユニット166の斜視図、上面図、及び底面図をそれぞれ示す。本開示のカテーテルユニット166は、図2図6Bのカテーテルユニットに類似しており、いくつかの例外を除いて図3A図3Cのものと特に類似している。本書の別の箇所で説明されている他のカテーテルユニットと同様、本実施形態のカテーテルユニット166は、カテーテルハブ102、ハブ延長部158、及び取外し可能なタブアダプタ160を備える。しかし、本開示のハブ延長部158には、対向するウィング198が設けられていない。代わりに、ハブ延長部158の本体164が、本体164のベース部210の付近で終端している。本開示のハブ延長部158は、ハブ延長部158の最大幅を規定する2つの側縁298を有する。本開示のハブ延長部の幅は、2つの対向するウィング198を備えたハブ延長部158(図3A図3B)の幅よりも小さい。しかし、図7Cに示すように、底面234は、たとえウィングがなくても、通常の円筒状のカテーテルハブの表面よりも実質的に長い略平坦な平面を提供する。したがって、底面は、丸みが付いた従来技術のハブと比較して、カテーテルハブ102が転動しないように支持するための安定したベースを提供する。略平坦な平面が、遠位端168と近位端170との間であって、2つの側縁298(図7C)の間にあってもよい。底面視(図7C)では、ハブ延長部158が、変形したD形状に似ており、スタブ突起が、D形状の湾曲部から延在する。D形状の変形により、「D」の高さと幅の比が低下する。ハブ延長部158は、カテーテルハブの長さに沿って、カテーテルハブの鼻部から、およそカテーテルハブの長さ中間部までにわたる略平坦面を提供し、湾曲した又は丸みが付けられたカテーテルハブの本体は、患者に直接接触しなくなる。
【0186】
一例では、カテーテルハブ102及びタブアダプタ160は、図3A図3B図5A、及び図5Cのカテーテルハブ及びタブアダプタと同様であってもよい。したがって、ニードルハブを備えた針は、前述したとおり、カテーテルハブと共に使用されてもよい。任意で、針ガード、弁、及び開弁器が、本書の他の箇所で説明したとおり、カテーテルハブと共に使用されてもよい。
【0187】
図8は、図7A図7Cのカテーテルユニット166の部分分解斜視図であり、図4Aと同様、タブアダプタ160がカテーテルハブ102から分離されている。図示される分離位置は、血管アクセス又は静脈穿刺が成功し、カテーテルハブが例えば粘着包帯又は医療包帯等によって患者に固定される前にタブアダプタ160がカテーテルハブ102から分離されるときと類似している。タブアダプタ160は、前述したものと同じようにして、ソケットサドル255に係合してもよい。
【0188】
図9Aは、図7A図7Cのハブ延長部を後から見た斜視図であり、図9Bは、図7A図7Cのカテーテルハブ102の底面図であり、これらは図6A及び図6Bと同様である。図3A図3Cの実施形態のハブ延長部が、径方向に延在するウィングを有する一方、本開示のハブ延長部の本体は、2つの側縁298と共に終端する。
【0189】
図10A及び図10Bは、図3A図3C並びに図7A及び図7Bのように、本発明のカテーテルハブ102及び/又はハブ延長部158に取外し可能に取り付けられるための代替のタブアダプタ160の斜視図である。本実施形態のタブアダプタ160においては、アダプタ本体214が、水平に配置されたタブ部又はベース302に取り付けられた直立タブ部300を備える。ベース302の下面は、カテーテルハブの湾曲部の周囲に形状適合するためのディンプル又は弓状の凹部248を備えてもよい。
【0190】
間隔をあけたアンカー236が、間隔をあけたポスト304を備えてもよい。ベース302の2つの側縁306の各々に隣接して1以上のポスト304が存在していてもよい。図示されるように、2つの間隔をあけたポストが、各側縁306に隣接している。ポストは、カテーテルハブのアンカーサドルと一体形成された受容ボアに、又はハブ延長部と一体形成された受容ボアに突出してもよい。ポスト304は、タブアダプタ160をカテーテルハブ102又はハブ延長部158に取外し可能に係合するため、対応するボアに係合してもよい。ポスト304と、相補的な受容ボアとは、開示されたカテーテルアセンブリを使用して血管アクセスを行うために必要とされる着脱を提供するような、大きさ及び形状とされていてもよい。
【0191】
図11A及び図11Bは、図3A図3C並びに図7A及び図7Cのように、本発明のカテーテルハブ102及び/又はハブ延長部158に取外し可能に取り付けるための代替のタブアダプタ160の斜視図である。本実施形態のタブアダプタ160においては、アダプタ本体214がラウンジチェアに似ている。図示されるように、アダプタ本体214は、直立壁部306、2つの側壁216、及びベース部308を備え、ベース部308は、グリップ性の向上のため隆起面の特徴を備える。ベース部308は、カテーテルハブの湾曲部の周囲との形状適合のため、起伏が付いた底248を有してもよい。凹部288が、カテーテルハブの一体形成されたプッシュタブを収容するために設けられている。直立壁部306は、遠位壁面228を有してもよく、遠位壁面228は、グリップ性の向上のため隆起面の特徴を備える。
【0192】
2つの間隔をあけたアンカー236は、タブアダプタの底に設けられる。2つのアンカー236の各々は、ウェブによって互いに接続された2つのポストと似ている。アンカー236は、カテーテルハブのアンカーサドルと一体形成された受容ボアに、又はハブ延長部と一体形成された受容ボアに突出していてもよい。アンカー236は、タブアダプタ160をカテーテルハブ102又はハブ延長部158に取外し可能に係合するため、対応するレセプタクル又はソケットと係合してもよい。アンカー236と、相補的な受容ソケットとは、開示されたカテーテルアセンブリを使用して血管アクセスを行うために必要とされる着脱を提供するような、大きさ及び形状とされている。
【0193】
図12A図12B、及び図12Cは、図3A図3C並びに図7A及び図7Bのように、本発明のカテーテルハブ102及び/又はハブ延長部158に取外し可能に取り付けるための代替のタブアダプタ160の斜視図である。本開示のタブアダプタ160は、いくつかの例外を除き、図4A図5C、及び図8のタブアダプタと似ている。図示されるように、アダプタ本体214は、近位方向にも傾斜した下向きの傾斜上に凹部又は窪みを備える。ディンプルの近位端の末端位置312は、傾斜面の端の前、且つ近位に面する壁面314よりも前で終端する。タブアダプタの底は、カテーテルハブの湾曲部の周囲との形状適合のための起伏が付いた底248と、カテーテルハブに一体形成されたプッシュタブを収容するための凹部288とを含んでもよい。
【0194】
2つの間隔をあけたアンカー236は、タブアダプタの底に設けられる。2つのアンカー236の各々は、図11A及び図11Bのものと同様、ウェブによって互いに接続された2つのポストと似ている。アンカー236は、カテーテルハブのアンカーサドルと一体形成された受容ボアに、又はハブ延長部と一体形成された受容ボアに突出してもよい。アンカー236は、タブアダプタ160をカテーテルハブ102又はハブ延長部158に取外し可能に係合するために、対応のレセプタクル又はソケットに係合してもよい。アンカー236と、相補的な受容ソケットとは、開示されたカテーテルアセンブリを使用して血管アクセスを行うために必要とされる着脱を提供するような、大きさ及び形状とされてもよい。
【0195】
図13及び図14は、図3A図3C並びに図7A及び図7Cのように、本発明のカテーテルハブ及び/又はハブ延長部158を取り外し可能に取り付けるための代替のタブアダプタ160の斜視図である。本開示のタブアダプタ160は、いくつかの例外を除き、図3B図4A図5C、及び図8のタブアダプタと似ている。図示されるように、アダプタ本体214は、近位方向にも傾斜した下向きの傾斜上に配置された凹部又はディンプル222を備える。ディンプル222の近位端の末端位置312は、傾斜面の端又は底の近くで終端する。末端位置312は、図3Bの同じディンプルの湾曲した端部よりも、いくらか角度が付けられ、又は尖っている。
【0196】
タブアダプタの底は、カテーテルハブの湾曲部の周囲との形状適合のための起伏が付いた底248と、カテーテルハブの一体形成されたプッシュタブを収容するための凹部288とを含んでもよい。2つのアンカー236,236は、図3B図4A図5C、及び図8のものと同様であってもよい。
【0197】
図15は、ベースユニット322を備えた代替のカテーテルユニット320の斜視図であり、図16は、類似しているが相対的により短いベースユニット320である。最初に図15を参照して、カテーテルユニット320が、カテーテルハブ102及び一体形成されたプッシュタブ324と共に、図示されている。本実施形態では、一体形成されたプッシュタブ324が、粗部326及び遠位部328を有する。粗部326は、指のグリップ性を改善するため、複数の間隔をあけたリブ又はフィンを備える。これに代えて、粗部326が、例えば隆起こぶ又はディンプル等のように、他の粗表面によって実現されてもよい。遠位部324は、タブと、カテーテルハブ102のハブ本体326との間で滑らかな移行を形成するように、略円形且つ先細りの本体を有する。カテーテルハブ102のノーズ端又は鼻部188は、そこから突出するカテーテルチューブを有し(図示せず)、それにより、フェルール又は金属ブッシュでカテーテルハブの内部に取り付けることができる。弁、開弁器、及び針ガード又は先端プロテクタが、前述したとおり、カテーテルハブの内部に配置されてもよい。
【0198】
カテーテルハブ102を受容するためのキャビティを備えた本体を有するベースユニット322が図示されている。カテーテルハブ102は、ベースユニット322のキャビティ内に着座してもよく、戻り止め又はスナップ嵌めを使用してベースに係合してもよい。ベースユニット322は、およそ鼻部から、およそプッシュタブ324の近位端まで延在する長さを有してもよい。ベースユニット322は、平坦なベースの底330を有してもよい。平坦なベースの底330によって、コネクタ交換中のカテーテルハブの回転又は動きを最小限に抑えるため、患者の皮膚に平坦面が設けられる。ベースユニット322は、側壁(一方のみ図示する)を有していてもよく、側壁は、平坦且つ垂直であってもよいが、弓状、フレア状、又はテーパ状であってもよい。更に他の例では、カテーテルハブ102及びベースユニット322は、一体に形成されてもよい。別々に形成される場合には、図15のカテーテルハブ及びベースユニットは、本書の他の箇所で説明したようなカテーテルハブ及びハブ延長部と同様の材料で製作されてもよい。いくつかの実施形態では、ベースユニット322を含むカテーテルユニット320は、ハブ延長部のキャビティ又はポケット内に着座してもよく、ハブ延長部の平坦な底面が、図25及び図26に図示されて以下に更に説明するように、患者に着座することになる。
【0199】
図16のカテーテルユニット320は、図15のカテーテルユニット320と同様であるが、ベースユニット322が相対的に短い。本実施形態においては、ベースユニット322が、図15のベースユニットの約半分の長さを有する。図示される例においては、ベースユニット322の遠位端334は、カテーテルハブの鼻部188から凹んでいる。遠位端334は、ハブ本体156の中間マークの周囲であってプッシュタブの遠位部328の下に配置されてもよく、また、およそプッシュタブの粗部まで延在してもよい。
【0200】
図17は、図15のカテーテルユニットと同様の代替のカテーテルユニット320の斜視図である。しかし、本実施形態では、プッシュタブ324は、傾斜した近位部338及び傾斜した遠位部340を備えた構造を有する。2つの傾斜部は、頂部342に沿って交わる。2つの傾斜部は両方とも、例えばこぶ又は突起を有する等して、粗表面を有してもよい。
【0201】
図18のカテーテルユニット320は、図17のカテーテルユニットと同様であるが、ベースユニット322がより短い。
【0202】
図19は、図18のカテーテルユニットと同様の代替のカテーテルユニット320の斜視図である。しかし、本実施形態では、プッシュタブ324の傾斜した遠位部340は、短く、相対的に急な傾斜を有する。2つの傾斜部は、頂部342に沿って交わるが、この頂部342は、図18の頂部と比較して細長いというよりも尖っている。2つの傾斜部は両方とも、例えばこぶ又は突起を有する等して、粗表面を有してもよい。他の例では、本開示のカテーテルユニット320のベースユニット322が、鼻部188の端のすぐ近くから、およそ近位の傾斜部338まで、より長く延在してもよい。
【0203】
代替の実施形態において、図15図19のカテーテルユニットのプッシュタブが、カテーテルハブとは別々に形成され、例えば戻り止め又はスナップ嵌め等によってカテーテルハブと着脱可能であってもよい。
【0204】
図20Aは、本発明の更なる形態に従って提供されるカテーテルユニット320であり、カテーテルユニット320は、カテーテルハブ102、タブアダプタ160、及びベースユニット322を備える。本開示のカテーテルユニット320は、図3A図3C及び図7A図7Cのカテーテルユニット166と同様に、取外し可能な従属部品を有する。例えば、カテーテルハブ102は、ベースユニット322と取外し可能に係合してもよく、タブアダプタ160は、カテーテルハブ102と取外し可能に係合してもよい。タブアダプタ160は、カテーテルハブ102から分離された状態で、図20Bに図示されている。いくつかの例では、タブアダプタ160は、弾性及び可撓性を有し、カテーテルハブから取外し不能であってもよい。
【0205】
図20Aのベースユニット322は、図16のベースユニットと同様であってもよい。しかし、例えば図15に示したような、より長いベースユニットが、カテーテルハブ102と共に実用されてもよい。カテーテルハブ102は、標準的なカテーテルハブと似ていてもよく、一体化されたウィングがなくてもよい。しかし、ハブ102は、例えば戻り止め、スナップ嵌め、締り嵌め、接着、又は溶接等によって、ベースユニット322と係合するように変更されてもよい。
【0206】
タブアダプタ160は、変形されたピラミッドに似ている本体214を有してもよく、当該ピラミッド形状は、複数の側面216及び尾根部342を備える。様々な側面が、略平坦又は平面状であり、傾斜していてもよい。異なる側面の傾斜は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。複数のこぶ又は突起が、グリップ性の改善のため、近位の側面の表面に組み込まれていてもよい。弓状の下面248が、カテーテルハブの外部を覆って嵌合するために設けられる。タブアダプタ160は、例えば戻り止め、締り嵌め、又はスナップ嵌め等によって、カテーテルハブと取外し可能に係合してもよい。図示しないが、図11Bの凹部288と同様に、カテーテルハブと一体に形成されたプッシュタブを収容するために、凹部が組み込まれてもよい。
【0207】
図21Aは、ベースユニット322に固定されたカテーテルハブ102を示しており、ベースユニット322は、例えば図21Bに示されるようなタブアダプタ160のように、タブアダプタのアンカーを受容してアンカーと係合する受容ソケット240を備える。カテーテルハブ102は、一体形成されたタブなしで図示されている。タブアダプタ160は、図10A及び図10Bのタブアダプタ160と同様であってもよい。タブアダプタ160は、平坦又は丸みが付いた底面を有してもよいが、カテーテルハブ102に何らプッシュタブが組み込まれないので凹んだキャビティを設ける必要はない。図21Bのタブアダプタ上で間隔をあけたポストが、間隔をあけた受容ソケット240と係合してもよい。受容ソケット240は、アンカーの起伏が付いた表面との係合のため、また、これら2つを取外し可能に係合するため、起伏の付いた表面を有してもよい。他の点では、ベースユニット322は、図16のベースユニットと似ていてもよい。
【0208】
図22は、ベースユニット322に固定されたカテーテルハブ102を示し、ベースユニット322は、例えば図11A及び図11Bのタブアダプタ等のような、タブアダプタのアンカーを受容してアンカーと係合するための受容ソケット240を備える。本実施形態では、ソケットサドルの両側それぞれに設けられた2つのソケット240が、略円形であり、狭いチャネル346が2つのソケット240を接続する。2つのソケットとチャネル346とは、タブアダプタの対応するアンカー236と係合するような大きさ及び形状とされている。カテーテルハブ102は、図3A図3C及び図7A図7Cのカテーテルハブと同様であってもよい。カテーテルハブ102は、戻り止め、圧入、又は締り嵌めを使用してベースユニット322と係合してもよい。これに代えて、ベースユニットは、カテーテルハブに接着、接合、又は溶接されてもよい。更に他の例では、ベースユニットは、例えばオーバーモールディング等のように、カテーテルハブと一体にモールド成形されていてもよい。任意で、ウィングを備えたハブ延長部が患者に対して載置されるように、カテーテルハブ102及びベースユニット322は、ハブ延長部と係合してもよい。ハブ延長部のポケット又はキャビティに位置する例示的なカテーテルハブ及びベースユニットが、図25及び図26に図示されており、以下で更に説明する。
【0209】
図23は、本発明の更なる態様に従って提供されるハブ延長部158の斜視図である。本開示のハブ延長部158は、本書の他の箇所で説明したハブ延長部、とりわけ図3A図3B図4A図5B図6A、及び図9Aのハブ延長部と同様である。しかし、本開示のハブ延長部158は、先端172(図3A図3C)と同様のものを組み込んでいない。図示されるように、本開示のハブ延長部158は、本体164を備え、本体164は、ポケット又はキャビティ190の横方向に延在する一対のウィング198を備える。図示されるように、2つのマウンド350,350が、ウィング198の上に設けられている。各マウンドは、複数の壁面を備えたブロックを備えてもよい。壁面は、略平坦であってもよく、互いに角度が付けられていてもよい。図示されるように、2つの角度が付いた又は傾斜した表面350a,350bが組み込まれている。2つのウィング198上において角度が付いた又は傾斜した側面350aの各々は、マウンドの高さ形状を徐々に減少させ、粘着包帯が適用されたときのテンティングが低減する。同様に、2つのウィング198の前部で角度が付いた又は傾斜した表面350bの各々は、前部におけるマウント350の高さを徐々に減少させ、粘着包帯が適用されるときのテンティングが低減する。
【0210】
図示される実施形態では、カテーテルハブ102の略円形の輪郭を収容するため、遠位壁278に、切り欠き280が設けられている。一例では、切り欠き280が、上側の極円部と、下側の直線部280aとを含む。他の例では、切り欠きは、異なる形状を有してもよい。この形状は、図25及び図26に示されるように、カテーテルハブ及び/又はベースユニットの形状に依存してもよい。言い換えると、切り欠きは、カテーテルハブ及び/又はベースユニットをしっかりと受容するような大きさ及び形状とされていてもよい。
【0211】
一例では、キャビティ又はポケット190の近位端が開放され、又は閉塞されていない。開放構造は、略広く平坦なベースユニット322を受容するように構成される。図示されるように、キャビティの側壁282は、開放構造を提供するための他の壁又は構造を有さず、それぞれの近位端で終端している。他の例では、例えば図25に示すように、ポケット又はキャビティの近位端は、切り欠き276が設けられた近位壁274によって制限される。切り欠きは、カテーテルハブ及び/又はベースユニットを収容するような大きさ及び形状とされている。
【0212】
図25は、本発明の更なる態様に従って提供されるカテーテルユニット166を示す。図示されるように、カテーテルユニット166は、カテーテルハブ102、プッシュタブ324、及びハブ延長部158を備える。具体例では、カテーテルハブ102及びプッシュタブ324は、図15又は図16のプッシュタブ及びカテーテルハブと同様であってもよい。ハブ延長部158は、図24又は図25のハブ延長部と同様であってもよく、カテーテルハブ102に固定されたベースユニット322の長さに依存する。
【0213】
図26は、本発明の更なる態様に従って提供されるカテーテルユニット166を示す。図示されるように、カテーテルユニット166は、カテーテルハブ102、プッシュタブ324、及びハブ延長部158を備える。具体例では、カテーテルハブ102及びプッシュタブ324は、図17又は図18のプッシュタブ及びカテーテルハブと同様であってもよい。ハブ延長部158は、図24又は図25のハブ延長部と同様であってもよく、カテーテルハブ102に固定されたベースユニット322の長さに依存する。
【0214】
本書に記載されるカテーテルユニット166,320のいずれも、カテーテルチューブ、針、及びニードルハブを含み、また、本書の他の箇所で説明されているように、針ガード、弁、開弁器、及び針ガードを収容するための第3のハウジングの中から少なくともいずれか1つを任意で含むものと理解される。
【0215】
本書の他の箇所に記載されているカテーテルアセンブリ、カテーテルユニット、及びその構成要素の製造方法及び使用方法は、本発明の範囲内である。
【0216】
ここでは、針アセンブリ及びその構成要素の限定的な実施形態が具体的に説明及び図示されてきたが、当業者には多くの修正及び変形が明らかであろう。したがって、開示された装置、システム、及び方法の原理に従って構築された針アセンブリ及びその構成要素は、ここに具体的に記載されているもの以外にも具体化され得るものと理解されるべきである。本開示は、以下の特許請求の範囲においても定義される。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B
図12C
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20A
図20B
図21A
図21B
図22
図23
図24
図25
図26
【手続補正書】
【提出日】2023-04-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
立面方向で下面(156b)よりも上に位置する上面(156a)を有し、幅を備えたハブ本体(156)と、前記ハブ本体(156)の前記幅よりも広い幅を画定する壁面を有するサドルソケット(266)とを備えるカテーテルハブ(102)と、
長さと、前記カテーテルハブ(102)の鼻部(188)の遠位側に延在する内腔とを有するカテーテルチューブ(105)と、
ニードルハブ(104)に取り付けられ、使用準備完了位置において前記ハブ本体(156)と前記カテーテルチューブ(105)の前記内腔とを通過して延在する針先(108)を有する針(106)と、
ポケット(190)を備えた本体(164)を有するハブ延長部(158)であって、前記本体(164)が、前記ポケット(190)に配置された前記ハブ本体(156)及び前記サドルソケット(266)の少なくとも一部を有し、前記少なくとも一部が、前記本体(164)によって前記ハブ延長部(158)に対して相対移動するのを抑制される、ハブ延長部(158)と、
前記カテーテルハブの前記上面(156a)の少なくとも一部を取り囲み、前記ハブ本体(156)の前記幅よりも広い幅を画定する2つの側壁(216,216)を有し、前記カテーテルハブ(102)から分離可能である、タブアダプタ(160)と、
を備える、カテーテルアセンブリ(100)。
【請求項2】
前記ハブ延長部(158)は、前記ポケット(190)の横方向に延在する一対のウィング(198,198)を備える、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項3】
内腔(178)を有する先端(172)を更に備え、
前記カテーテルハブ(102)の前記鼻部(188)の少なくとも一部が、前記内腔(178)に配置されている、
請求項1又は2に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項4】
前記ハブ延長部(158)は、平坦な底面(234)を有する、
請求項1から3のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項5】
前記ハブ延長部(158)は、前記カテーテルハブ(102)の前記ハブ本体(156)を形成するために使用される材料よりも柔らかく可撓性を有する材料で製作される、
請求項1から4のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項6】
前記タブアダプタ(160)は、下面(248)と、前記下面から延在して互いに離れた2つのアンカー(236,236)とを有する、
請求項1から5のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項7】
前記ソケットサドル(266)は、互いに離れた2つのソケット(240,240)を有し、前記2つのアンカー(236,236)が前記2つのソケット(240,240)に係合する、
請求項6に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項8】
前記ポケット(190)は、複数の接続部材(284)を備える底壁(286)を有する、
請求項1から7のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項9】
前記サドルソケット(266)は、複数の接続部材(294)を備え、前記底壁(286)の前記接続部材(284)が、前記サドルソケット(266)の前記接続部材(294)に係合する、
請求項8に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項10】
前記ハブ本体(156)の内部キャビティ(118)に配置された針ガード(122)を更に備える、
請求項1から9のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項11】
前記カテーテルハブ(102)の内部キャビティ(118)に配置された弁及び開弁器を更に備える、
請求項1から10のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項12】
前記ハブ延長部(158)は、平行でない前縁(200)及び後縁(202)を有する、
請求項1から11のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項13】
前記ハブ延長部(158)は、D形状であり、前記D形状の湾曲部の軸方向に延在する突起を備える、
請求項1から12のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項14】
前記ハブ延長部(158)は、前記ハブ延長部(158)の最大幅を画定する2つの側縁(298,298)を有する、
請求項1から13のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項15】
前記最大幅は、前記タブアダプタ(160)の前記幅、及び前記ハブ本体(156)の前記幅よりも広い、
請求項14に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項16】
前記カテーテルハブ(102)は、プッシュタブ(133)を有し、前記タブアダプタ(160)は、下面(248)に、前記プッシュタブ(133)の周囲に配置された凹部(288)を有する、
請求項1から15のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項17】
前記タブアダプタ(160)は、前記2つの側壁(216,216)の間に配置された凹面(222)を有する、
請求項1から16のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項18】
前記ハブ延長部(158)は、遠位開口(174)及び近位開口(176)を備える先端(172)を有し、前記遠位開口(174)は、傾斜面(182)を有し、前記近位開口(176)は、その中に配置された前記カテーテルハブ(102)の前記鼻部(188)を有する、
請求項1から17のいずれか1項に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項19】
立面方向で下面(156b)よりも上に位置する上面(156a)を有し、幅を備えたハブ本体(156)と、前記ハブ本体(156)の前記幅よりも広い幅を画定する壁面を有するサドルソケット(266)とを備えるカテーテルハブ(102)を形成し、
長さ及び内腔を有するカテーテルチューブ(105)を前記カテーテルハブ(102)の鼻部(188)に取り付け、
ニードルハブ(104)に取り付けられ、使用準備完了位置において前記ハブ本体と前記カテーテルチューブ(105)の前記内腔とを通過する針先(108)を有する針(106)を延ばし、
ポケット(190)を備えた本体(164)を有するハブ延長部を、前記ハブ本体(156)及び前記サドルポケット(266)の少なくとも一部を前記ポケット(190)に配置することによって、前記カテーテルハブ(102)に取り付け、前記カテーテルハブ(102)の前記ハブ延長部(158)に対する相対移動を規制し、
前記カテーテルハブ(102)の前記上面(156a)の少なくとも一部を覆ってタブアダプタ(160)を配置する、
工程を備え
前記タブアダプタ(160)が、前記ハブ本体(156)の前記幅よりも広い幅を画定する2つの側壁(216,216)を有し、前記タブアダプタ(160)が、前記カテーテルハブ(102)から取外し可能である、
カテーテルアセンブリ(100)の製造方法。
【国際調査報告】