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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-14
(54)【発明の名称】表示パネル
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1343 20060101AFI20240607BHJP
   G02F 1/1345 20060101ALI20240607BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20240607BHJP
【FI】
G02F1/1343
G02F1/1345
G02F1/1368
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022529966
(86)(22)【出願日】2022-05-13
(85)【翻訳文提出日】2022-07-11
(86)【国際出願番号】 CN2022092644
(87)【国際公開番号】W WO2023206612
(87)【国際公開日】2023-11-02
(31)【優先権主張番号】202210454734.1
(32)【優先日】2022-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519182202
【氏名又は名称】深▲セン▼市▲華▼星光▲電▼半▲導▼体▲顕▼示技▲術▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】蒋 坤坤
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲メン▼
【テーマコード(参考)】
2H092
2H192
【Fターム(参考)】
2H092GA41
2H092GA43
2H092GA44
2H092HA04
2H092JA24
2H092JB22
2H092JB31
2H092JB57
2H092KB14
2H092PA02
2H092PA08
2H092PA09
2H192AA24
2H192CB02
2H192CB05
2H192CB08
2H192CC73
2H192EA04
2H192EA22
2H192EA42
2H192FA02
2H192FA32
2H192FA39
2H192FA73
2H192FB03
(57)【要約】
本発明の実施例は、表示パネルを開示し、アレイ基板は、ダミー画素領域に設けられる第1配線を含む共通配線を含み、対向基板は、表示領域及びダミー画素領域に設けられる共通電極層を含み、表示パネルの厚さ方向において、第1配線が共通電極層と重なって設けられ、表示パネルが表示状態にあるときに、第1配線に接続される電圧と、共通電極層に接続される電圧との差の絶対値は0~1ボルトである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域と、前記表示領域の少なくとも一側に位置するダミー画素領域とを含む表示パネルであって、
第1基板と、前記第1基板上に設けられる共通配線とを含み、前記共通配線が、前記ダミー画素領域に設けられる第1配線を含むアレイ基板と、
前記アレイ基板と対向配置され、第2基板と、前記第2基板の前記アレイ基板に近い側に設けられる共通電極層とを含み、前記共通電極層が前記表示領域及び前記ダミー画素領域に設けられる対向基板と、
前記アレイ基板と前記対向基板との間に設けられるとともに、前記ダミー画素領域及び前記表示領域内に延在する液晶層であって、前記ダミー画素領域内の前記液晶層が前記第1配線と前記共通電極層との間に位置する液晶層と、を含み、
前記表示パネルの厚さ方向において、前記第1配線が前記共通電極層と重なって設けられ、前記表示パネルが表示状態にある場合に、0度視野角のL0階調において、前記第1配線と前記共通電極層との重なり領域の画面輝度は0~0.0017ルクスである表示パネル。
【請求項2】
前記アレイ基板は、前記第1基板上に設けられる薄膜トランジスタアレイ層と、前記薄膜トランジスタアレイ層上に設けられる絶縁層と、前記絶縁層上に設けられる画素電極層と、をさらに含み、
前記画素電極層は、前記表示領域に設けられる画素電極と、前記ダミー画素領域に設けられるダミー画素電極と、を含み、前記ダミー画素電極の少なくとも一部が前記第1配線の一部として多重化される請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記第1配線は接続部をさらに含み、前記ダミー画素領域において、前記接続部が前記ダミー画素電極同士に接続されて一体構造又はパターン化構造を形成する請求項2に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記表示パネルは、前記表示領域の外周側に周設される外周領域をさらに含み、前記ダミー画素領域が前記外周領域と前記表示領域との間に設けられ、前記共通配線は、前記外周領域に設けられる少なくとも1つの第2配線をさらに含み、前記アレイ基板は、前記第1基板上に設けられるボンディングパッドをさらに含み、前記ボンディングパッドが前記外周領域の一側に位置し、前記第2配線の一端が前記第1配線に接続され、前記第2配線の他端が前記ボンディングパッドに接続される請求項3に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記第1配線は前記表示領域のエッジの周囲に閉ループ構造を形成する請求項4に記載の表示パネル。
【請求項6】
複数の前記第2配線は第1サブ配線及び第2サブ配線を含み、前記ボンディングパッドは第1ボンディングパッド及び第2ボンディングパッドを含み、前記第1サブ配線の一端が前記第1配線の前記ボンディングパッドから遠い側に接続され、前記第1サブ配線の他端が前記第1ボンディングパッドに接続され、前記第2サブ配線の一端が前記第1配線の前記ボンディングパッドに近い側に接続され、前記第2サブ配線の他端が前記第2ボンディングパッドに接続される請求項5に記載の表示パネル。
【請求項7】
隣り合う2つの前記第2サブ配線のうち、2つの前記第2サブ配線が線分の一部を共通し、共通する前記線分の一部が共通線分であり、前記共通線分が前記第1配線に近い側に位置して、前記第1配線に接続される請求項6に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記薄膜トランジスタアレイ層が走査線をさらに含み、前記共通配線は、前記第1配線に接続される第3配線をさらに含み、前記第3配線が前記走査線の延在方向と平行であり、前記第3配線が前記共通電極層と重なって設けられる請求項4に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記薄膜トランジスタアレイ層がデータ線をさらに含み、前記共通配線は、前記第1配線に接続される第4配線をさらに含み、前記第4配線が前記第3配線に接続され、前記第4配線が前記データ線の延在方向と平行であり、前記第4配線が前記共通電極層と重なって設けられる請求項8に記載の表示パネル。
【請求項10】
表示領域と、前記表示領域の少なくとも一側に位置するダミー画素領域とを含む表示パネルであって、
第1基板と、前記第1基板上に設けられる共通配線とを含み、前記共通配線が、前記ダミー画素領域に設けられる第1配線を含むアレイ基板と、
前記アレイ基板と対向配置され、第2基板と、前記第2基板の前記アレイ基板に近い側に設けられる共通電極層とを含み、前記共通電極層が前記表示領域及び前記ダミー画素領域に設けられる対向基板と、
前記アレイ基板と前記対向基板との間に設けられるとともに、前記ダミー画素領域及び前記表示領域内に延在する液晶層であって、前記ダミー画素領域内の前記液晶層が前記第1配線と前記共通電極層との間に位置する液晶層と、を含み、
前記表示パネルの厚さ方向において、前記第1配線が前記共通電極層と重なって設けられ、前記表示パネルが表示状態にある場合に、前記第1配線に接続される電圧と前記共通電極層に接続される電圧との差の絶対値は0~1ボルトである表示パネル。
【請求項11】
前記アレイ基板は、前記第1基板上に設けられる薄膜トランジスタアレイ層と、前記薄膜トランジスタアレイ層上に設けられる絶縁層と、前記絶縁層上に設けられる画素電極層と、をさらに含み、
前記画素電極層は、前記表示領域に設けられる画素電極と、前記ダミー画素領域に設けられるダミー画素電極と、を含み、前記ダミー画素電極の少なくとも一部が前記第1配線の一部として多重化される請求項10に記載の表示パネル。
【請求項12】
前記第1配線は接続部をさらに含み、前記ダミー画素領域において、前記接続部が前記ダミー画素電極同士に接続されて一体構造又はパターン化構造を形成する請求項11に記載の表示パネル。
【請求項13】
前記表示パネルは、前記表示領域の外周側に周設される外周領域をさらに含み、前記ダミー画素領域が前記外周領域と前記表示領域との間に設けられ、前記共通配線は、前記外周領域に設けられる少なくとも1つの第2配線をさらに含み、前記アレイ基板は、前記第1基板上に設けられるボンディングパッドをさらに含み、前記ボンディングパッドが前記外周領域の一側に位置し、前記第2配線の一端が前記第1配線に接続され、前記第2配線の他端が前記ボンディングパッドに接続される請求項12に記載の表示パネル。
【請求項14】
前記第1配線は前記表示領域のエッジの周囲に閉ループ構造を形成する請求項13に記載の表示パネル。
【請求項15】
複数の前記第2配線は第1サブ配線及び第2サブ配線を含み、前記ボンディングパッドは第1ボンディングパッド及び第2ボンディングパッドを含み、前記第1サブ配線の一端が前記第1配線の前記ボンディングパッドから遠い側に接続され、前記第1サブ配線の他端が前記第1ボンディングパッドに接続され、前記第2サブ配線の一端が前記第1配線の前記ボンディングパッドに近い側に接続され、前記第2サブ配線の他端が前記第2ボンディングパッドに接続される請求項14に記載の表示パネル。
【請求項16】
隣り合う2つの前記第2サブ配線のうち、2つの前記第2サブ配線が線分の一部を共通し、共通する前記線分の一部が共通線分であり、前記共通線分が前記第1配線に近い側に位置して、前記第1配線に接続される請求項15に記載の表示パネル。
【請求項17】
前記薄膜トランジスタアレイ層が走査線をさらに含み、前記共通配線は、前記第1配線に接続される第3配線をさらに含み、前記第3配線が前記走査線の延在方向と平行であり、前記第3配線が前記共通電極層と重なって設けられる請求項13に記載の表示パネル。
【請求項18】
前記薄膜トランジスタアレイ層がデータ線をさらに含み、前記共通配線は、前記第1配線に接続される第4配線をさらに含み、前記第4配線が前記第3配線に接続され、前記第4配線が前記データ線の延在方向と平行であり、前記第4配線が前記共通電極層と重なって設けられる請求項17に記載の表示パネル。
【請求項19】
前記アレイ基板は、前記絶縁層上に設けられるカラーフィルタ層と、前記カラーフィルタ層上に設けられるパッシベーション層と、前記画素電極層上に設けられる第1配向層と、をさらに含み、前記画素電極層が前記パッシベーション層上に設けられ、
前記対向基板は、前記第2基板の前記液晶層に近い面に設けられるブラックマトリックス層と、前記共通電極層の前記液晶層に近い面に設けられる第2配向層と、をさらに含み、前記共通電極層が前記ブラックマトリックス層の前記液晶層に近い面に設けられる請求項11に記載の表示パネル。
【請求項20】
前記アレイ基板は、前記画素電極層上に設けられる第1配向層と、をさらに含み、
前記対向基板は、前記第2基板の前記液晶層に近い面に設けられるブラックマトリックス層と、前記第2基板の前記液晶層に近い面に設けられ、ブラックマトリックス層の一部を覆うカラーフィルタ層と、前記共通電極層の前記液晶層に近い面に設けられる第2配向層とをさらに含み、前記共通電極層が前記カラーフィルタ層の前記液晶層に近い面に設けられる請求項11に記載の表示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示の技術分野に関し、具体的には表示パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示パネルにおいて、表示領域のエッジはカラーフィルム基板上に配向膜とブラックマトリックスとが設けられ、配向溶液が表示領域から非表示領域に拡散する。配向溶液が表示領域外に拡散すると、スペーサの影響のため、表示領域の近傍に配向溶液が逆流堆積し、全体の膜厚が不均一になる。紫外光の作用により、表示領域に対応する液晶配向が所望の効果を達成し、非表示領域がブラックマトリックスで覆われているが、紫外光の回折、その後の環境温度の変化及びバックライト光源の影響により、表示領域のエッジの膜厚が不均一な配向膜及び液晶を再び配向させ、表示領域に影響を与え、表示領域のエッジの輝度ムラ現象が発生してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の実施例は、表示領域のエッジに輝度ムラが発生するリスクを低減することができる表示パネルを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施例は、表示領域と、前記表示領域の少なくとも一側に位置するダミー画素領域とを含む表示パネルであって、
第1基板と、前記第1基板上に設けられる共通配線とを含み、前記共通配線が、前記ダミー画素領域に設けられる第1配線を含むアレイ基板と、
前記アレイ基板と対向配置され、第2基板と、前記第2基板の前記アレイ基板に近い側に設けられる共通電極層とを含み、前記共通電極層が前記表示領域及び前記ダミー画素領域に設けられる対向基板と、
前記アレイ基板と前記対向基板との間に設けられるとともに、前記ダミー画素領域及び前記表示領域内に延在する液晶層であって、前記ダミー画素領域内の前記液晶層が前記第1配線と前記共通電極層との間に位置する液晶層と、を含み、
前記表示パネルの厚さ方向において、前記第1配線が前記共通電極層と重なって設けられ、前記表示パネルが表示状態にある場合に、0度視野角のL0階調において、前記第1配線と前記共通電極層との重なり領域の画面輝度は0~0.0017ルクスである表示パネルを提供する。
【0005】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記アレイ基板は、前記第1基板上に設けられる薄膜トランジスタアレイ層と、前記薄膜トランジスタアレイ層上に設けられる絶縁層と、前記絶縁層上に設けられる画素電極層と、をさらに含み、
前記画素電極層は、前記表示領域に設けられる画素電極と、前記ダミー画素領域に設けられるダミー画素電極と、を含み、前記ダミー画素電極の少なくとも一部が前記第1配線の一部として多重化される。
【0006】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記第1配線は接続部をさらに含み、前記ダミー画素領域において、前記接続部が前記ダミー画素電極同士に接続されて一体構造又はパターン化構造を形成する。
【0007】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記表示パネルは、前記表示領域の外周側に周設される外周領域をさらに含み、前記ダミー画素領域が前記外周領域と前記表示領域との間に設けられ、前記共通配線は、前記外周領域に設けられる少なくとも1つの第2配線をさらに含み、前記アレイ基板は、前記第1基板上に設けられるボンディングパッドをさらに含み、前記ボンディングパッドが前記外周領域の一側に位置し、前記第2配線の一端が前記第1配線に接続され、前記第2配線の他端が前記ボンディングパッドに接続される。
【0008】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記第1配線は前記表示領域のエッジの周囲に閉ループ構造を形成する。
【0009】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、複数の前記第2配線は第1サブ配線及び第2サブ配線を含み、前記ボンディングパッドは第1ボンディングパッド及び第2ボンディングパッドを含み、前記第1サブ配線の一端が前記第1配線の前記ボンディングパッドから遠い側に接続され、前記第1サブ配線の他端が前記第1ボンディングパッドに接続され、前記第2サブ配線の一端が前記第1配線の前記ボンディングパッドに近い側に接続され、前記第2サブ配線の他端が前記第2ボンディングパッドに接続される。
【0010】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、隣り合う2つの前記第2サブ配線のうち、2つの前記第2サブ配線が線分の一部を共通し、共通する前記線分の一部が共通線分であり、前記共通線分が前記第1配線に近い側に位置し、前記第1配線に接続される。
【0011】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記薄膜トランジスタアレイ層が走査線をさらに含み、前記共通配線は、前記第1配線に接続される第3配線をさらに含み、前記第3配線が前記走査線の延在方向と平行であり、前記第3配線が前記共通電極層と重なって設けられる。
【0012】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記薄膜トランジスタアレイ層がデータ線をさらに含み、前記共通配線は、前記第1配線に接続される第4配線をさらに含み、前記第4配線が前記第3配線に接続され、前記第4配線が前記データ線の延在方向と平行であり、前記第4配線が前記共通電極層と重なって設けられる。
【0013】
本発明の実施例は、表示領域と、前記表示領域の少なくとも一側に位置するダミー画素領域とを含む表示パネルであって、
第1基板と、前記第1基板上に設けられる共通配線とを含み、前記共通配線が、前記ダミー画素領域に設けられる第1配線を含むアレイ基板と、
前記アレイ基板と対向配置され、第2基板と、前記第2基板の前記アレイ基板に近い側に設けられる共通電極層とを含み、前記共通電極層が前記表示領域及び前記ダミー画素領域に設けられる対向基板と、
前記アレイ基板と前記対向基板との間に設けられるとともに、前記ダミー画素領域及び前記表示領域内に延在する液晶層であって、前記ダミー画素領域内の前記液晶層が前記第1配線と前記共通電極層との間に位置する液晶層と、を含み、
前記表示パネルの厚さ方向において、前記第1配線が前記共通電極層と重なって設けられ、前記表示パネルが表示状態にある場合に、前記第1配線に接続される電圧と前記共通電極層に接続される電圧との差の絶対値は0~1ボルトである表示パネルをさらに提供する。
【0014】
アレイ基板のダミー画素領域に対応する領域に第1配線が設けられ、つまり、表示領域のエッジ領域には、共通電極層と重なる第1配線が設けられ、通電の場合には、第1配線と共通電極層とは電圧が同じであるか又はほぼ同じであることで、第1配線と共通電極層との重なり領域の液晶をほとんど偏向させないか又はまったく偏向させず、第1配線と共通電極層22との重なり領域に黒画面を表示させることで、表示領域のエッジの輝度ムラのリスクを低減する。
【0015】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記アレイ基板は、前記第1基板上に設けられる薄膜トランジスタアレイ層と、前記薄膜トランジスタアレイ層上に設けられる絶縁層と、前記絶縁層上に設けられる画素電極層と、をさらに含み、
前記画素電極層は、前記表示領域に設けられる画素電極と、前記ダミー画素領域に設けられるダミー画素電極と、を含み、前記ダミー画素電極の少なくとも一部が前記第1配線の一部として多重化される。
【0016】
ダミー画素電極の少なくとも一部を共通配線における第1配線の一部として用いることにより、追加して第1配線を製造する製造工程を省き、同一製造工程を用いて画素電極及び第1配線を形成して、配線スペースを節約することができる。
【0017】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記第1配線は接続部をさらに含み、ダミー画素領域において、前記接続部が前記ダミー画素電極同士に接続されて一体構造又はパターン化構造を形成する。
【0018】
第1配線は、ダミー画素領域に一体化の形で設けられることで、最大限に表示領域のエッジを表示状態において黒画面にすることができ、さらに最大限に表示領域のエッジの輝度ムラのリスクを低減する。
【0019】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記表示パネルは、前記表示領域の外周側に周設される外周領域をさらに含み、前記ダミー画素領域が前記外周領域と前記表示領域との間に設けられ、前記共通配線は、前記外周領域に設けられる少なくとも1つの第2配線をさらに含み、前記アレイ基板は、前記第1基板上に設けられるボンディングパッドをさらに含み、前記ボンディングパッドが前記外周領域の一側に位置し、前記第2配線の一端が前記第1配線に接続され、前記第2配線の他端が前記ボンディングパッドに接続される。
【0020】
第2配線は、第1配線に電圧信号を供給するためのものである。
【0021】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記第1配線は前記表示領域のエッジの周囲に閉ループ構造を形成する。
【0022】
環状の第1配線が表示領域のエッジに囲まれることにより、表示領域の周りのエッジの輝度ムラのリスクを低減し、さらに表示パネルの表示効果を高めることができる。
【0023】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、複数の前記第2配線は第1サブ配線及び第2サブ配線を含み、前記ボンディングパッドは第1ボンディングパッド及び第2ボンディングパッドを含み、前記第1サブ配線の一端が前記第1配線の前記ボンディングパッドから遠い側に接続され、前記第1サブ配線の他端が前記第1ボンディングパッドに接続され、前記第2サブ配線の一端が前記第1配線の前記ボンディングパッドに近い側に接続され、前記第2サブ配線の他端が前記第2ボンディングパッドに接続される。
【0024】
第1サブ配線及び第2サブ配線を第1配線の異なる領域に接続することにより、負荷の低減及び信号遅延の低減の効果を図ることができる。
【0025】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、隣り合う2つの前記第2サブ配線のうち、2つの前記第2サブ配線が線分の一部を共通し、共通する前記線分の一部が共通線分であり、前記共通線分が前記第1配線に近い側に位置し、前記第1配線に接続される。
2つの第2サブ配線が線分の一部を共通することにより、負荷の低減を図るとともに、配線のレイアウトスペースを低減することができる。
【0026】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記アレイ基板は、前記外周領域に位置するゲート駆動回路をさらに含み、前記ゲート駆動回路が前記ダミー画素領域の前記表示領域から遠い側に設けられる。
【0027】
前記第1サブ配線が前記ゲート駆動回路の外側に位置する。
【0028】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記薄膜トランジスタアレイ層が走査線をさらに含み、前記共通配線は、前記第1配線に接続される第3配線をさらに含み、前記第3配線が前記走査線の延在方向と平行であり、前記第3配線が前記共通電極層と重なって設けられる。
【0029】
このように設けることにより、表示状態において、第3配線と共通電極層との重なり領域内の液晶を偏向させることなく黒画面を表示することができ、ブラックマトリックス層の一部を省略することができるという効果を奏する。
【0030】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記薄膜トランジスタアレイ層がデータ線をさらに含み、前記共通配線は、前記第1配線に接続される第4配線をさらに含み、前記第4配線が前記第3配線に接続され、前記第4配線が前記データ線の延在方向と平行であり、前記第4配線が前記共通電極層と重なって設けられる。
【0031】
このように設けることにより、表示状態において、第4配線と共通電極層との重なり領域内の液晶を偏向させることなく黒画面を表示することができ、ブラックマトリックス層の一部を省略することができるという効果を奏する。
【0032】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記アレイ基板は、前記絶縁層上に設けられるカラーフィルタ層と、前記カラーフィルタ層上に設けられるパッシベーション層と、前記画素電極層上に設けられる第1配向層と、をさらに含み、前記画素電極層が前記パッシベーション層上に設けられ、
前記対向基板は、第2基板の前記液晶層に近い面に設けられるブラックマトリックス層と、前記共通電極層の前記液晶層に近い面に設けられる第2配向層と、をさらに含み、前記共通電極層が前記ブラックマトリックス層の前記液晶層に近い面に設けられる。
【0033】
所望により、本発明のいくつかの実施例において、前記アレイ基板は、前記画素電極層上に設けられる第1配向層と、をさらに含み、
前記対向基板は、前記第2基板の前記液晶層に近い面に設けられるブラックマトリックス層と、前記第2基板の前記液晶層に近い面に設けられ、ブラックマトリックス層の一部を覆うカラーフィルタ層と、前記共通電極層の前記液晶層に近い面に設けられる第2配向層とをさらに含み、前記共通電極層が前記カラーフィルタ層の前記液晶層に近い面に設けられる。
【発明の効果】
【0034】
本発明の実施例は、表示領域と、前記表示領域の少なくとも一側に位置するダミー画素領域とを含む表示パネルであって、表示パネルがアレイ基板及び対向基板を含み、アレイ基板が第1基板と、第1基板上に設けられる共通配線とを含み、共通配線は、ダミー画素領域に設けられて表示領域に近い第1配線を含み、対向基板は、第2基板と、第2基板のアレイ基板に近い側に設けられる共通電極層とを含み、共通電極層が表示領域及びダミー画素領域に設けられ、液晶層がアレイ基板と対向基板との間に設けられ、表示パネルの厚さ方向において、第1配線が共通電極層と重なって設けられ、表示パネルが表示状態にあるときに、前記第1配線に接続される電圧と、前記共通電極層に接続される電圧との差の絶対値は0~1ボルトである表示パネルを提供する。
本発明では、アレイ基板のダミー画素領域に対応する領域に第1配線が設けられ、つまり、表示領域のエッジ領域には、共通電極層と重なる第1配線が設けられ、通電の場合には、第1配線と共通電極層とは電圧が同じであるか又はほぼ同じである(前記第1配線に接続される電圧と、前記共通電極層に接続される電圧との差の絶対値は0~1ボルトである)ことで、第1配線と共通電極層との重なり領域の液晶をほとんど偏向させないか又はまったく偏向させず、第1配線と共通電極層との重なり領域に光漏れがなく、表示領域のエッジの輝度ムラのリスクを低減する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
本発明の実施例の技術的手段をより明確に説明するために、以下の実施例の説明で必要となる添付図面を簡単に紹介し、以下の説明における図面は、本発明の幾つかの実施例に過ぎなく、当業者にとっては創造的努力なしにこれらの図面から他の図面を導き出すこともできることは明らかである。
図1図1は本発明の第1実施例に係る表示パネルの断面構造概略図である。
図2図2は本発明の第1実施例に係る表示パネルのアレイ基板の平面構造概略図である。
図3図3図2におけるA部の拡大図である。
図4図4は本発明の第2実施例に係る表示パネルのアレイ基板の平面構造概略図である。
図5図5は本発明の第3実施例に係る表示パネルの断面構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における技術的手段を明確かつ完全に説明するが、説明した実施例は本発明の実施例のすべてではなく、単に実施例の一部であることは明らかである。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的努力なしに取得したすべての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属している。また、ここで記載する具体的な実施形態は本発明を説明や解釈するためのものであり、本発明を限定するためのものではないことは理解されたい。本発明において、反対の説明がなされない場合、「上」及び「下」などの使用される方向語は、通常、装置が実際に使用されている状態又は稼働している状態における上及び下を意味し、具体的に添付図面における図面方向であるが、「内」及び「外」は、装置の輪郭について示すものである。
【0037】
本発明の実施例は、表示パネルを提供し、以下、詳細に説明する。なお、以下の実施例の説明順序は、実施例の好ましい順序を限定するものではない。
【0038】
図1及び図2を参照されたく、本発明の第1実施例に係る表示パネル100は、表示領域AAと、表示領域AAの少なくとも一側に位置するダミー画素領域NPとを含む。表示パネル100は、アレイ基板10、対向基板20及び液晶層30を含む。対向基板20とアレイ基板10とは対向配置される。液晶層30がアレイ基板10と対向基板20との間に設けられる。
【0039】
アレイ基板10は、第1基板11と、第1基板11上に設けられる共通配線12とを含む。共通配線12は第1配線121を含む。第1配線121はダミー画素領域NPに設けられる。
【0040】
対向基板20は、第2基板21と、第2基板21のアレイ基板10に近い側に設けられる共通電極層22とを含む。共通電極層22が表示領域AA及びダミー画素領域NPに設けられる。
【0041】
液晶層30はダミー画素領域NP及び表示領域AA内に延びる。ダミー画素領域NP内の液晶層30が第1配線121と共通電極層22との間に位置する。
【0042】
表示パネル100の厚さ方向において、第1配線121が共通電極層22と重なって設けられる。表示パネル100が表示状態にある場合に、第1配線121に接続される電圧と共通電極層22に接続される電圧との差の絶対値は0~1ボルトである。
【0043】
本発明の第1実施例は、アレイ基板10のダミー画素領域NPに対応する領域に第1配線121が設けられ、つまり、表示領域AAのエッジ領域には、共通電極層22と重なる第1配線121が設けられ、通電の場合には、第1配線121と共通電極層22とは電圧が同じであるか又はほぼ同じである(第1配線121に接続される電圧と、共通電極層22に接続される電圧との差の絶対値は0~1ボルトである)ことで、第1配線121と共通電極層22との重なり領域の液晶をほとんど偏向させないか又はまったく偏向させず、第1配線121と共通電極層22との重なり領域に光漏れがなく、表示領域AAのエッジの輝度ムラのリスクを低減する。
【0044】
所望により、第1配線121に接続される電圧と共通電極層22に接続される電圧との差の絶対値は、0V(ボルト)、0.2V、0.4V、0.6V、0.8V及び1Vのいずれかであってもよい。
【0045】
本実施例において、第1配線121に接続される電圧は、共通電極層22に接続される電圧と等しくてもよい。つまり、第1配線121に接続される電圧と共通電極層22に接続される電圧との差の絶対値は、0Vであってもよい。
【0046】
いくつかの実施例において、第1配線121に接続される電圧は、共通電極層22に接続される電圧よりも大きいか又は小さくてもよい。
【0047】
一方では、表示画面の輝度において、第1配線121に接続される電圧と、共通電極層22に接続される電圧との差の絶対値が0である場合に、両者の重なり領域の輝度をA輝度とし、第1配線121に接続される電圧と、共通電極層22に接続される電圧との差の絶対値が1である場合に、両者の重なり領域の輝度をB輝度とする。0度視野角のL0階調(黒画面)において、A輝度~B輝度=0~0.0017lux(ルクス)であり、例えば、0lux、0.0005lux、0.001lux又は0.0017luxであってもよい。0度視野角のL255階調(白画面)において、A輝度~B輝度=0~0.3luxであり、例えば、0lux、0.1lux、0.2lux又は0.3luxであってもよい。この場合には、第1配線121と共通電極層22との重なり領域に光漏れがないと判定することができる。
【0048】
所望により、第1配線121は、さらにダミー画素領域NPから延出することができる。
【0049】
所望により、アレイ基板10は、薄膜トランジスタアレイ層Tc、絶縁層pv1及び画素電極層Pxをさらに含む。薄膜トランジスタアレイ層Tcが第1基板11上に設けられる。絶縁層pv1が薄膜トランジスタアレイ層Tc上に設けられる。画素電極層Pxが絶縁層pv1上に設けられる。
【0050】
図3を参照されたく、画素電極層Pxは画素電極px1及びダミー画素電極px2を含む。画素電極px1が表示領域AAに設けられる。ダミー画素電極px2がダミー画素領域NPに設けられる。ダミー画素電極px2の少なくとも一部が第1配線121の一部として多重化される。
【0051】
なお、ダミー画素電極px2と、それに対応する薄膜トランジスタとがオフ設定され、つまり、ダミー画素電極px2と、それに対応する薄膜トランジスタとが信号をオンにしない。
【0052】
所望により、画素電極層Pxの材料が酸化インジウムスズ、酸化インジウム亜鉛などの金属酸化物であってもよい。
【0053】
この第1実施例の表示パネル100は、ダミー画素電極px2の少なくとも一部を共通配線12における第1配線121の一部として用いることにより、追加して第1配線121を製造する製造工程を省き、同一製造工程を用いて画素電極px1及び第1配線121を形成して、配線スペースを節約することができる。
【0054】
所望により、薄膜トランジスタアレイ層Tcは、第1基板11上に順次積層配置される第1金属層m1、ゲート絶縁層g1、活性層pol及び第2金属層m2を含む。絶縁層pv1が第2金属層m2上に設けられる。
【0055】
第1金属層m1は走査線sc、第1ゲート及び第2ゲートを含む。第2金属層m2はデータ線da、第1ソース、第2ソース、第1ドレイン及び第2ドレインを含む。活性層polは第1半導体部及び第2半導体部を含む。
【0056】
走査線sc及びデータ線daが交差して設けられる。第1ゲート、第1半導体部、第1ソース及び第1ドレインが第1薄膜トランジスタT1を形成する。第2ゲート、第2半導体部、第2ソース及び第2ドレインが第2薄膜トランジスタT2を形成する。
【0057】
第1薄膜トランジスタT1は、画素電極px1に対応して、表示領域AAに位置する。第2薄膜トランジスタT2は、ダミー画素電極px2に対応して、ダミー画素領域NPに位置する。
【0058】
第1薄膜トランジスタT1の第1ゲートが走査線scに接続され、第1薄膜トランジスタT1の第1ソースがデータ線daに接続され、第1薄膜トランジスタT1の第1ドレインが画素電極px1に接続される。第2薄膜トランジスタT2の第2ゲートが走査線scに接続され、第2薄膜トランジスタT2の第2ソースがデータ線daとオフ設定され、第2薄膜トランジスタT2の第2ドレインがダミー画素電極px2に接続される。
【0059】
いくつかの実施例において、第2薄膜トランジスタT2の第2ソースがデータ線daと接続され、第2薄膜トランジスタT2の第2ドレインがダミー画素電極px2とオフ設定されてもよい。
【0060】
なお、この第1実施例における第1薄膜トランジスタT1及び第2薄膜トランジスタT2は共にボトムゲート型薄膜トランジスタであるが、これに限定されるものではなく、トップゲート型薄膜トランジスタ又はダブルゲート型薄膜トランジスタであってもよい。
【0061】
所望により、図3を参照されたく、第1配線121は接続部12aをさらに含む。ダミー画素領域NPにおいて、接続部12aがダミー画素電極px2同士に接続されて一体化構造又はパターン化構造を形成する。
【0062】
なお、図3には第1配線121のダミー画素領域NPにおける一体化構造の概略図が示される。第1配線121は、ダミー画素領域NPに一体化の形で設けられることで、最大限に表示領域AAのエッジを表示状態において黒画面にすることができ、さらに最大限に表示領域AAのエッジの輝度ムラのリスクを低減する。
【0063】
第1配線121がダミー画素領域NPにおいてパターン化構造をなすときに、接続部12aの幅がダミー画素電極px2の幅よりも小さく、つまり第1配線121が中空部を有する。
【0064】
所望により、図2を参照されたく、表示パネル100は外周領域NAをさらに含む。外周領域NAが表示領域AAの外周側に周設される。ダミー画素領域NPが外周領域NAと表示領域AAとの間に設けられる。共通配線12は少なくとも1つの第2配線122をさらに含む。少なくとも1つの第2配線122が外周領域NAに設けられる。
【0065】
アレイ基板10は、第1基板11上に設けられるボンディングパッドbdをさらに含む。ボンディングパッドbdが外周領域NAの一側に位置する。第2配線122の一端が第1配線121に接続され、第2配線122の他端がボンディングパッドbdに接続される。
【0066】
第2配線122は、第1配線121に電圧信号を供給するためのものである。
【0067】
所望により、第1配線121は表示領域AAのエッジの周囲に閉ループ構造を形成する。環状の第1配線121が表示領域AAのエッジに囲まれることにより、表示領域AAの周りのエッジの輝度ムラのリスクを低減し、さらに表示パネル100の表示効果を高めることができる。
【0068】
所望により、第1配線121は、さらにダミー画素領域NPから延出するとともに、外周領域NAに位置する。
【0069】
所望により、ダミー画素領域NPの数が4つあり、4つのダミー画素領域NPが順次繋がって表示領域AAの周りに周設される。したがって、4つのダミー画素領域NP中のダミー画素電極px2は、接続部12aを介して環状の第1配線121を接続形成する。
【0070】
いくつかの実施例において、ダミー画素領域NPの数が2つであり、2つのダミー画素領域NPが表示領域AAの両側に設けられ、2つのダミー画素領域NP中のそれぞれのダミー画素電極px2は接続部12aを介して繋がって第1連結部を形成し、2つの第1連結部が対向配置され、第1配線は、2つの対向配置される第2連結部をさらに含み、第2連結部が表示領域AAの他の両側に設けられる。第1連結部と第2連結部とが交互に接続されて環状の第1配線121を形成する。
【0071】
所望により、複数の第2配線122は第1サブ配線12b及び第2サブ配線12cを含む。ボンディングパッドbdは第1ボンディングパッドbd1及び第2ボンディングパッドbd2を含む。第1サブ配線12bの一端が第1配線121のボンディングパッドbdから遠い側に接続され、第1配線12bの他端が第1ボンディングパッドbd1に接続される。第2サブ配線12cの一端が第1配線121のボンディングパッドbdに近い側に接続され、第2配線12cの他端が第2ボンディングパッドbd2に接続される。
【0072】
第1サブ配線12b及び第2サブ配線12cを第1配線121の異なる領域に接続することにより、負荷の低減及び信号遅延の低減の効果を図ることができる。
【0073】
所望により、隣り合う2つの第2サブ配線12cのうち、2つの第2サブ配線12cが線分の一部を共通し、共通する線分の一部が共通線分である。共通線分は、前記第1配線121に近い側に位置して、第1配線121に接続される。
【0074】
2つの第2サブ配線12cが線分の一部を共通することにより、負荷の低減を図るとともに、配線のレイアウトスペースを低減することができる。
【0075】
所望により、アレイ基板10は、外周領域NAに位置するゲート駆動回路GOAをさらに含む。ゲート駆動回路GOAがダミー画素領域NAの表示領域AAから遠い側に設けられる。第1サブ配線12bがゲート駆動回路GOAの外側に位置する。走査線scがゲート駆動回路GOAに接続される。
【0076】
所望により、第1配線121及び第2配線122が同層に設けられて、両者の材料が同じである。
【0077】
いくつかの実施例において、第1配線121及び第2配線122が異なる層に設けられてもよい。第2配線122が第1金属層m1又は第2金属層m2に形成される。第1配線121がビアホールを介して第2配線122に接続される。第1配線121及び第2配線122が異なる層に設けられることで、レイアウトスペースの低減の効果を図ることができる。
【0078】
所望により、アレイ基板10は、第1サブ配線12bのゲート駆動回路GOAから遠い側に設けられる第1信号線c1をさらに含み、第1信号線c1が共通電極層22に電気的に接続される。
【0079】
所望により、アレイ基板10は、第1サブ配線12bのゲート駆動回路GOAに近い側に設けられる第2信号線c2をさらに含む。第2信号線c2がゲート駆動回路GOAに接続される。
【0080】
所望により、アレイ基板10は、カラーフィルタ層cf、パッシベーション層dv及び第1配向層p1をさらに含む。カラーフィルタ層cfが絶縁層pv1上に設けられる。パッシベーション層dvがカラーフィルタ層cf上に設けられる。画素電極層Pxがパッシベーション層dv上に設けられる。第1配向層p1が画素電極層Px上に設けられる。
対向基板20はブラックマトリックス層23及び第2配向層p2をさらに含む。ブラックマトリックス層23が第2基板21の液晶層30に近い面に設けられる。共通電極層22がブラックマトリックス層23の液晶層30に近い面に設けられる。第2配向層p2が共通電極層22の液晶層30に近い面に設けられる。
【0081】
図4を参照されたく、この第2実施例の表示パネル100と第1実施例の表示パネル100との相違点は、共通配線12が第1配線121に接続される第3配線123をさらに含むことにある。第3配線123が走査線scの延在方向と平行である。第3配線123が共通電極層22と重なって設けられる。
【0082】
このように設けることにより、表示状態において、第3配線123と共通電極層22との重なり領域内の液晶を偏向させることなく黒画面を表示することができ、ブラックマトリックス層23の一部を省略することができるという効果を奏する。
【0083】
所望により、共通配線12は、第1配線121に接続される第4配線124をさらに含む。第4配線124が第3配線123に接続される。第4配線124がデータ線daの延在方向と平行である。第4配線124が共通電極層22と重なって設けられる。
【0084】
このように設けることにより、表示状態において、第4配線124と共通電極層22との重なり領域内の液晶を偏向させることなく黒画面を表示することができ、ブラックマトリックス層23の一部を省略することができるという効果を奏する。
【0085】
ブラックマトリックス23が第1薄膜トランジスタT1及び第2薄膜トランジスタT2を遮蔽する。いくつかの実施例において、ブラックマトリックス層23がデータ線da及び/又は走査線scの一部を遮蔽することもできる。
【0086】
図5を参照されたく、この第3実施例の表示パネル100と第1実施例及び第2実施例のそれぞれとの相違点は、アレイ基板10は、画素電極層Px上に設けられる第1配向層p1をさらに含むことにある。
【0087】
対向基板20はブラックマトリックス層23、カラーフィルタ層cf及び第2配向層p2をさらに含む。ブラックマトリックス層23が第2基板21の液晶層30に近い面に設けられる。カラーフィルタ層cfが第2基板21の液晶層30に近い面に設けられる。カラーフィルタ層cfがブラックマトリックス層23の一部を覆う。共通電極層22がカラーフィルタ層cfの液晶層30に近い面に設けられる。第2配向層p2が共通電極層22の液晶層30に近い面に設けられる。
【0088】
第3実施例の表示パネル100は、第1実施例又は第2実施例の表示パネル100に比べて、この第3実施例の表示パネル100が非COA構造のパネルであり、カラーフィルタ層cfも対向基板20上に設けられている。
【0089】
本発明の第3実施例に係る表示パネル100は、表示領域AAと、表示領域AAの少なくとも一側に位置するダミー画素領域NPとを含む。表示パネル100は、アレイ基板10、対向基板20及び液晶層30を含む。対向基板20とアレイ基板10とは対向配置される。液晶層30がアレイ基板10と対向基板20との間に設けられる。
【0090】
アレイ基板10は、第1基板11と、第1基板11上に設けられる共通配線12とを含む。共通配線12は第1配線121を含む。第1配線121はダミー画素領域NPに設けられて表示領域AAに近い。
【0091】
対向基板20は、第2基板21と、第2基板21のアレイ基板10に近い側に設けられる共通電極層22とを含む。共通電極層22が表示領域AA及びダミー画素領域NPに設けられる。
【0092】
表示パネル100の厚さ方向において、第1配線121が共通電極層22と重なって設けられる。表示パネル100が表示状態にある場合に、第1配線121と共通電極層22との重なり領域は黒画面である。
【0093】
本発明の第3実施例は、アレイ基板10のダミー画素領域NPに対応する領域に第1配線121が設けられ、つまり、表示領域AAのエッジ領域には、共通電極層22と重なる第1配線121が設けられ、通電の場合には、第1配線121と共通電極層22とは電圧が同じであるか又はほぼ同じであることで、第1配線121と共通電極層22との重なり領域の液晶をほとんど偏向させないか又はまったく偏向させず、第1配線121と共通電極層22との重なり領域に黒画面を表示させることで、表示領域AAのエッジの輝度ムラのリスクを低減する。
【0094】
以上、本発明の実施例に係る表示パネルについて詳細に説明したが、本明細書では具体的な実施例を用いて本発明の原理及び実施形態について説明したが、以上の実施例の説明は本発明の方法及びその核心的な思想を理解するためのものに過ぎず、一方、当業者であれば、本発明の構想に基づき、具体的な実施形態及び適用範囲に変更を加えることがあり、要約すると、本明細書の内容は本発明を限定するものとして理解されるべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】