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▶ シュロニガー ホールディング アーゲーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-17
(54)【発明の名称】回転工具を備えるケーブル加工装置
(51)【国際特許分類】
   H02G 1/12 20060101AFI20240610BHJP
   B26D 3/00 20060101ALI20240610BHJP
【FI】
H02G1/12 065
B26D3/00 603Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574135
(86)(22)【出願日】2022-05-09
(85)【翻訳文提出日】2024-01-31
(86)【国際出願番号】 IB2022054266
(87)【国際公開番号】W WO2022254264
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】21176945.0
(32)【優先日】2021-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】599122503
【氏名又は名称】シュロニガー アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フィッシャー ウォルフガンク
(72)【発明者】
【氏名】アッペンゼラー レト
(72)【発明者】
【氏名】リュヒナー ヨルク
【テーマコード(参考)】
5G353
【Fターム(参考)】
5G353AB01
5G353AC02
5G353AC04
5G353AC06
5G353CA01
5G353DA03
(57)【要約】
本発明は、ケーブル(80)を加工するための少なくとも2つの第1の工具(351、352)の群を収納するための工具保持部(30)を備えるケーブル加工装置(20)に関する。工具保持部(30)は、回転軸線(X)を中心にして回転可能に取り付けられ、少なくとも2つの第1の工具(351、352)は、ケーブル加工のために第1の工具(351、352)を前進させるべく工具保持部(30)に対して動くことができる。工具保持部(30)を回転駆動するための工具保持部駆動装置(34)および工具保持部(30)に対して第1の工具(351、352)を動かすための第1の駆動装置(44)が設けられ、少なくとも1つの追加の/第2の工具(361、362)が工具保持部(30)内に配置され、少なくとも1つの追加の/第2の工具(361、362)は当該工具保持部に対して動くことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブル(80)を加工するための少なくとも2つの第1の工具(351、352)の群を収納するための工具保持部(30)を備えるケーブル加工装置(20、20a、20b)であって、
前記工具保持部(30)は、回転軸線(X)を中心にして回転可能に取り付けられ、少なくとも2つの前記第1の工具(351、352)は、ケーブル加工のために前記第1の工具(351、352)を送り出すべく前記工具保持部(30)に対して動くことができ、
前記工具保持部(30)を回転駆動するための工具保持部駆動装置(34、34a、34b)および前記工具保持部(30)に対して前記第1の工具(351、352)を動かすための第1の駆動装置(44、47a、47b)が設けられ、
前記ケーブル(80)を加工するための少なくとも1つの第2の工具(361、362、361a、362a)が前記工具保持部(30)内に配置され、前記工具保持部(30)に対して動くことができ、
少なくとも1つの前記第2の工具(361、362、361a、362a)は、第2の駆動装置(61)により前記第1の工具(351、352)から独立して動くことができる、ケーブル加工装置(20、20a、20b)において、
前記第2の駆動装置(61)は、前記ケーブル加工装置における定位置に配置され、それにより前記工具保持部(30)とともに回転することができないことを特徴とするケーブル加工装置。
【請求項2】
請求項1に記載のケーブル加工装置であって、
前記工具(351、352、361、362、361a、362a)のうちの少なくとも1つは、前記ケーブル(80)に切込みを入れ、かつ/または切断するためのナイフとして設計され、好ましくは、前記第1の工具(351、352)は、前記ケーブル(80)のシース、フィルム、および/またはシールドに切込みを入れるための切り開きナイフとして設計されることを特徴とするケーブル加工装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のケーブル加工装置であって、
少なくとも1つの前記第2の工具(361、362、361a、362a)は、前記ケーブル(80)を切断するためのスライスナイフとして設計され、前記スライスナイフの切断刃は、好ましくはV字形状に構成されることを特徴とするケーブル加工装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載のケーブル加工装置であって、
前記第1の工具(351、352)および前記第2の工具(361、362、361a、362a)の加工面は、同じ平面に配置されることを特徴とするケーブル加工装置(20、20a、20b)。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載のケーブル加工装置であって、
更なる第2の工具(361、362、361a、362a)が設けられ、前記更なる第2の工具(361、362、361a、362a)の加工面は、前記第2の工具(361、362、361a、362a)と同じ平面に配置されることを特徴とするケーブル加工装置。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載のケーブル加工装置であって、
少なくとも1つの受動的な付勢部品(371、372、371a、372a)が前記工具保持部(30)内に設けられて、前記第2の工具(361、362、361a、362a)のうちの少なくとも1つを第1の位置に搬送することを特徴とするケーブル加工装置。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載のケーブル加工装置であって、
前記第2の工具(361、362)を動かすための前記第2の駆動装置(61)は、前記第2の工具(361、362)上に構成される少なくとも1つの接触面を作動するための少なくとも1つの作動プランジャ(621、622)を有し、具体的には、前記作動プランジャ(621、622)は、定位置に配置され、それにより前記工具保持部(30)とともに回転することができず、かつ/または前記第2の駆動装置(61)は、平行把持部として構成され、好ましくは空気圧式平行把持部として構成されることを特徴とするケーブル加工装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載のケーブル加工装置であって、
第3の工具の群が設けられ、前記第3の工具は、前記回転軸線(X)に対して半径方向に送り出すことができ、好ましくは第3の駆動装置(671a、672a)により動くことができることを特徴とするケーブル加工装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載のケーブル加工装置であって、
前記第3の駆動装置(671a、672a)は、前記工具保持部(30)内に配置され、動力供給装置が好ましくは設けられ、前記動力供給装置は、ホース(651、661a、662a)を介して前記第3の駆動装置(671a、672a)に接続され、好ましくは前記ホース(651、661a、662a)のための回転式フィードスルー(66a)が設けられることを特徴とするケーブル加工装置。
【請求項10】
請求項8に記載のケーブル加工装置であって、
前記工具保持部(30)内の前記第3の駆動装置(671a、672a)は、空気圧式に設計され、好ましくは単動・空気圧式シリンダとして設計されることを特徴とするケーブル加工装置。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載のケーブル加工装置であって、
調整リング(40、40b)が設けられ、前記調整リング(40、40b)は、前記工具保持部(30、30b)に対して動くことができ、好ましくは少なくとも1つの駆動要素(551、552、551b、552b)が設けられ、少なくとも1つの前記駆動要素(551、552、551b、552b)は、前記調整リング(40)上に配置され、または前記調整リング(40)の表面と作用接続することを特徴とするケーブル加工装置。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか1項に記載のケーブル加工装置であって、
前記ケーブル(80)は、前記回転軸線(X)に沿って前記工具保持部(30)に対して動くことができることを特徴とするケーブル加工装置。
【請求項13】
ケーブル加工装置、具体的には請求項1~12のいずれか1項に記載のケーブル加工装置(20、20a、20b)を用いてケーブル(80)を製造するための方法であって、少なくとも、
a)ケーブル(80)を提供するステップと、
b)工具保持部駆動装置(34、34a、34b)を用いて工具保持部(30)を回転させ、少なくとも2つの第1の工具(351、352)の群を用いて前記ケーブル(80)のシースおよび/またはシールドおよび/またはフィルムを回転可能に加工するステップと、
c)前記工具保持部(30)を所定の位置で停止するステップと、
d)少なくとも1つの第2の工具(361、362、361a、362a)を用いて前記ケーブル(80)を加工するステップであって、少なくとも1つの前記第2の工具(361、362、361a、362a)は、第2の駆動装置(61)により前記第1の工具(351、352)から独立して動くことができ、前記第2の駆動装置(61)は、前記ケーブル加工装置における定位置に配置され、それにより前記工具保持部(30)とともに回転することができないステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項11又は12に記載の方法であって、
前記少なくとも1つの第2の工具(361、362、361a、362a)は、前記ステップb)の間、第1の位置に配置され、具体的には前記第1の位置にばねにより受動的に留められることを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか1項に記載の方法であって、
前記ステップb)の後、前記工具保持部(30)は、前記回転軸線(X)に沿って前記ケーブル(80)に対して動かされ、前記第1の工具(351、352)は、第3の位置に配置されることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載の回転工具を備えるケーブル加工装置および請求項13に記載のケーブルを製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多層ケーブル、例えば同軸ケーブルや二重シースケーブル、また他のケーブルおよびワイヤを加工し、または被覆を剥がすために主として用いられる回転可能な可動式ケーブル加工装置が知られている。典型的には被覆剥がしは、段階的に行われる。ほとんどの場合、被覆剥がしナイフを用いる最初の回転切り開きにより、外側のシースおよび/またはシールドを切断した後、切り開かれた層を直ちに取り除くことができる。その間またはその後、フィルムまたは内部の絶縁体、例えば同軸ケーブルの誘電体を内側の導体まで切断した後、部分的または完全に取り除くことができる。その後、ケーブル全体を切断する。
【0003】
特許文献1には、回転可能な可動式被覆剥がしヘッドに2つの工具群を備えるケーブル加工装置が開示されており、2つの工具群は共通の駆動装置により動かされる。第1の工具群は、ケーブルに切込みを入れるための切り開きナイフを備え、第2の工具群は、ケーブルを切断するためのスライスナイフを備える。工具は、リンク案内部により動かされる。
【0004】
この既知の解決法は、リンク構成に応じて両方の工具群が常に同じ速度で動作するという欠点を有する。これにより、ケーブルの種類によっては切断品質が低下してしまう。
【0005】
特許文献2には、工具群を備えるケーブル加工装置が開示されており、これらの工具の送り出し動作の駆動運動学は、特に単純になるように設計されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】独国特許出願公開第102020207962号明細書
【特許文献2】国際公開第2020/119916号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、先行技術の1つ以上の欠点を取り除くことである。具体的には、目的は、第1の工具の精度がなおも確保され、かつ第2の工具の加工速度が上がる、向上したケーブル加工装置を提供することである。
【0008】
上述の目的のうちの少なくともいくつかは、独立請求項の特徴により解決される。有利なさらなる改良形態は、図面および従属項に記載されている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によるケーブル加工装置は、ケーブルを加工するための少なくとも2つの第1の工具の群を収納するための工具保持部を備え、工具保持部は、回転軸線を中心にして回転可能に取り付けられ、少なくとも2つの第1の工具は、ケーブル加工のために第1の工具を送り出すべく工具保持部に対して動くことができる。工具保持部を回転可能に駆動するための工具保持部駆動装置および工具保持部に対して第1の工具を動かすための第1の駆動装置が設けられ、少なくとも1つの第2の工具がケーブルを加工するために工具保持部内に配置され、工具保持部に対して動くことができる。少なくとも1つの第2の工具は、第2の駆動装置により第1の工具から独立して動くことができる。
【0010】
一実施形態では、ケーブル加工装置は、ケーブルを加工するための少なくとも2つの第1の工具の群を収納するための工具保持部を備え、工具保持部は、回転軸線を中心にして回転可能に取り付けられ、少なくとも2つの第1の工具は、ケーブル加工のために第1の工具を送り出すべく工具保持部に対して動くことができ、工具保持部を回転可能に駆動するための工具保持部駆動装置および工具保持部に対して第1の工具を動かすための第1の駆動装置が設けられ、ケーブルを加工するための少なくとも1つの第2の工具は、工具保持部内に配置され、工具保持部に対して動くことができ、少なくとも1つの第2の工具は、第2の駆動装置により第1の工具から独立して動くことができ、第2の駆動装置は、ケーブル加工装置における定位置に配置される。
【0011】
ケーブル加工装置は、独立した機械、または機械全体の一部もしくはステーションであってもよく、それによりケーブル加工装置を安価に製造して柔軟に使用することができる。第1の2つの工具の運動は直線運動もしくは回転運動、または直線運動および回転運動の組み合わせであってもよい。本ケーブル加工装置により、加工されるケーブルの加工向上を可能にし、特に加工品質が向上する。というのも、ケーブルのケーブル端部は、第1の2つの工具の支援で精密に構成されるからである。例えば、少なくとも1つの第2の工具は、ケーブルを切断するためのスライスナイフ、シールド編組を立てるための鈍いピザナイフ、フィルム残留物を取り除くための特殊な切断刃を有するナイフ、またはケーブルのシースもしくはフィルムを溶融させるために加熱される工具である。2つの工具群により、ケーブルのケーブル端部で少なくとも2つの異なる独立した加工ステップを可能にする。異なる駆動装置により、ケーブルのケーブル端部を加工する際に、工具保持部の単純で正確な駆動および工具の単純で正確な送り出しを可能にする。ナイフ保持部内での第1の工具の送り出しは、少なくとも1つの第2の工具の送り出しから独立しており、それにより第1の工具の精度がなおも確保され、第2の工具の加工速度が向上する。
【0012】
ケーブルを加工する際に工具保持部が加工力を吸収するように、2つの工具群を工具保持部内に配置することができる。加工力には、軸方向の力および/または半径方向の力が含まれる場合がある。工具保持部は、工具保持部駆動装置により回転軸線に対する所定の位置に配置することができる。これは、ケーブルの種類または機械加工に応じて必要となる。
【0013】
好ましくは、工具のうちの少なくとも1つは、ケーブルに切込みを入れるナイフとして設計される。例えば、ナイフによりケーブルシースに切込みを入れた後、シースを容易に取り除くことができる。
【0014】
第1の工具は、ケーブルのシースに切込みを入れるための切り開きナイフとして設計されるのが好ましい。ケーブルのシースは、ケーブルの種類に応じて異なる特性を有する(導体断面、シース材料等)ため、加工されるケーブルの種類に応じて専用の切り開きナイフを取り付けることが有利となる。切り開き用のナイフの駆動装置を別にすることにより、切り開く際の精度が向上する。本ケーブル加工装置により、加工するケーブルに切込みを入れる際にケーブルの加工の改善を可能にし、特に、シース切込みの深度を最適な寸法の駆動装置の支援で正確に再現することができるため、切り開きの品質が向上する。
【0015】
これに代えてまたは加えて、第1の工具は、ケーブルのフィルムに切込みを入れるための切り開きナイフとして設計される。ケーブルフィルムは、極薄であり、したがって切り開きナイフは、極薄フィルムのみを切断するのに好適な高精度のブレードを有する。2つの切り開きナイフ用の別個の精密な駆動装置により、極薄フィルムの向上した精密な切断品質を可能にする。フィルムの下に配置された層への望ましくない一切の切込みが防止される。
【0016】
これに代えてまたは加えて、第1の工具は、ケーブルのシールドに切込みを入れるための切り開きナイフとして設計される。ケーブルのシールドは通常、アルミニウムなどの導電性材料で構成されているため、切り開きナイフは、摩耗を最小限にするのに好適で堅牢な切断刃を有する。切り開きナイフの摩耗をさらに最小限にし、ナイフの交換を遅らせるために、専用の駆動装置を用いる正確な駆動が有利である。
【0017】
これに代えてまたは加えて、工具のうちの少なくとも1つは、ケーブルを切断するためのナイフとして設計される。例えば、ナイフによりケーブルを切断する。切断用のナイフの別個の駆動装置により、切断の際の加工速度が上がる。本ケーブル加工装置により、加工されるケーブルの加工向上を可能にし、特に切断品質が向上し、ケーブルのケーブル端部における切断縁部は精密に設計される。2つの工具群により、ケーブルのケーブル端部において少なくとも2つの異なる、また同時に独立した切断ステップを可能にする。異なる駆動装置により、ケーブル端部に切込みを入れ、かつ/または切断する際に工具保持部の単純で正確な駆動および切断工具の単純で独立した迅速な送り出しを可能にする。
【0018】
好ましくは、少なくとも1つの第2の工具がケーブルを切断するためのスライスナイフとして設計される。本ケーブル加工装置により、加工されるケーブルの加工向上を可能にし、特に切断品質が向上する。というのも、ケーブルのケーブル端部における切断縁部は、精密に構成されるからである。最適な切断品質および高い加工速度にとっては、1つの工具群が特にゆっくりかつ正確に動くことができ、別の工具群が特に速く動くことができれば有利である。例えば、スライスナイフは、切り開きナイフよりもはるかに速く送り出し方向に動く必要がある。
【0019】
あるいは、少なくとも1つの第2の工具は、ディスク形状のブレードを有する。ディスク形状のブレードは、更なる回転軸線を介して回転可能に、好ましくは主回転軸線と平行に取り付けられ、「鈍いピザナイフ」とも呼ばれる。そのような工具の支援で、シールド編組を切断するのではなく、特に均一に塑性変形し、それにより更なる加工ステップを行う(独国特許出願公開第102020207937号明細書に説明されている)。
【0020】
あるいは、少なくとも1つの第2の工具は、ケーブルのフィルムまたはシースを熱加工し、具体的には溶融することができるように加熱可能な工具である。
【0021】
あるいは、少なくとも1つの第2の工具は、例えば高電圧ケーブルからフィルム残留物を単純に切り取るための軸型ナイフである。
【0022】
上述の第2の工具のための別個の駆動装置により、ケーブルまたはケーブル端部を速く加工するのを可能にし、それによりケーブル加工工程における生産性が向上し、無駄が最小限になる。
【0023】
スライスナイフの切断刃は、V字形状であるのが好ましい。スライスナイフのブレードまたは加工面は、V字形状で互いに一直線になり、それにより2つのブレードは互いに向き合う。V字形状のブレードまたは加工面により、ケーブルを大きな平面の切断面で切断することを可能にする。
【0024】
好ましくは、第1の工具の加工面および少なくとも1つの第2の工具の加工面が同じ平面に配置される。同じ平面に配置されるので、工具保持部に対するケーブルの大きな移動を必要とすることなく立て続けに両方の切断を行うことができる。これにより、加工時間を節約し、精度を向上させる。
【0025】
好ましくは、更なる第2の工具が提供される。更なる第2の工具の加工面は、第2の工具の加工面と同じ平面に配置される。ケーブルは、少なくとも1つの第2の工具および更なる第2の工具を用いて対称的に加工され、それにより非対称的な力の入力によるケーブルの望ましくない変形を防止することができる。これにより、高い加工精度を確保する。2つの第2の工具は、第2の駆動装置の支援で第1の工具から独立して動くことができ、それにより加工速度および精度がさらに向上する。
【0026】
好ましくは、少なくとも1つの受動的な付勢部品が工具保持部に設けられて、第2の工具のうちの少なくとも1つを第1の位置に動かす。本事例では、開位置は、第1の位置、すなわち少なくとも1つの第2の工具が工具保持部内の回転軸線から最大の距離に配置される位置として定義される。この第2の工具は、2つの第1の工具がケーブルを加工する際に第1の位置に安定的かつ再現可能に保持される。さらに、両方の第2の工具を、それぞれ第1の位置の受動的な付勢部品に搬送することができ、第1の位置に安定的に保持する。例えば、受動的な付勢部品は、ばね、例えば圧縮ばねまたは磁石である。
【0027】
好ましくは、第2の工具を動かすための第2の駆動装置は、この目的のために第2の工具上に構成される少なくとも1つの接触面を作動するための少なくとも1つの作動プランジャを備える。この目的のために、この第2の工具は、第2の工具の加工面の反対側に配置される接触面を有し、接触面は、具体的には第2の工具の端面に配置される。したがって、第2の工具を第1の位置(開)から少なくとも第2の位置に速くかつ再現可能に動かすことができる。第2の位置(閉)は、少なくとも1つの第2の工具または2つの第2の工具の位置として定義される。この位置で2つの第2の工具が加工ステップに応じてケーブルに接触し、またはシース、シールド、フィルム、もしくは導体を貫通し、あるいはケーブルを切断する。第2の工具の第1の位置と第2の位置との間に、使用に応じて第2の工具を第2の駆動装置の支援で配置することができる無数の第3の位置が存在する。
【0028】
具体的には、作動プランジャは、ケーブル加工装置の定位置に配置され、それにより少なくとも1つの第2の工具の作動プランジャは、少なくとも1つの第2の工具とともに回転しない。その結果、作動プランジャは、回転式フィードスルーを用いることなく単純な動力供給装置で駆動することができる。具体的には、作動プランジャは、工具保持部に隣接して配置され、工具保持部から分離されている。これにより、工具保持部の全体的重量を低減し、それにより工具保持部を回転する際のフライホイールの質量が低減される。その結果、工具保持部を第1の駆動装置を用いてより正確に配置することができ、それにより第1の工具を用いたケーブルの加工がより正確になる。フライホイールの質量がより小さくなるので、駆動装置のエネルギー消費量も低減される。
【0029】
好ましい方法で、工具保持部駆動装置および第2の工具の第2の駆動装置は、第2の工具が工具保持部の非回転モードで駆動されるように配置される。本発明者らの知見によれば、(例えば切断する際)工具保持部の非回転モードで第2の工具を駆動することにより、すなわち工具保持部が固定状態にあると、第2の工具が用いられる間、ケーブルの一切のねじれまたは巻きが防止される。これは、特に少なくとも1つの第2の工具がV字形状のスライスナイフである場合である。したがって、非回転モードで工具を操作すると、加工されるケーブルの品質が有利に向上する。
【0030】
これに代えてまたは加えて、第2の駆動装置は、平行把持部として構成され、それにより2つの第2の工具を第1の位置から第2の位置に同期して迅速に送り出すことができる。第2の駆動装置は、空気圧式平行把持部として構成されるのが好ましく、それにより少なくとも1つの第2の工具を第1の位置から第2の位置に再現可能かつ速く搬送することができる。
【0031】
有利には、第1の2つの工具は、第1の駆動装置の支援で第1の位置(開)から第2の位置(閉)に動くことができる。本事例では、開位置は、第1の位置、すなわち第1の工具が工具保持部内の回転軸線から最大の距離に配置される位置として定義される。第1の工具の位置は、第2の位置(閉)として定義される。第2の位置で加工ステップに応じて、2つの第1の工具がケーブルに接触し、またはシース、シールド、フィルム、もしくは導体を貫通する。第1の工具の第1の位置と第2の位置との間に、使用に応じて第1の工具を第1の駆動装置の支援で配置することができる無数の第3の位置が存在する。
【0032】
好ましくは、調整リングが配置される。調整リングは、工具保持部に対して動くことができる。この運動は、回転軸線を中心とする回転であるのが好ましく、それにより回転軸線を中心とする調整リングのスペースを節約した運動が可能となり、コンパクトな構造を有する。
【0033】
あるいは、この運動は、回転軸線に平行な直線的変位である。この設計は、調整リングが回転する設計よりもやや広いスペースを必要とするが、このために1つの歯付きベルトのみが必要とされる。回転用の2つの駆動部および第1の工具の送り出し運動も互いに独立している。これが複雑な電気的同期(特許文献1)または複雑な機構(特許文献2)が必要でない理由である。
【0034】
好ましくは、少なくとも1つの駆動要素が設けられる。少なくとも1つの駆動要素は、調整リング上に配置されて、または調整リングの表面に動作可能に接続されて、工具保持部に対する調整リングの回転運動を第1の2つの工具のうちの1つの直線運動に容易かつ正確に変換する。例えば、少なくとも1つの駆動要素は、接続ロッドを備える。接続ロッドは、調整リングと、第1の工具のうちの1つとに回転可能に取り付けられる。この設計では、すべての力が非常に直接的に伝達される。これは、反動が非常に小さいことを意味する。したがって、最大の精度が達成される。
【0035】
あるいは、駆動要素は可撓性要素であってもよく、例えばコード、バンド、ベルト、またはチェーンが少なくとも1つの第1の工具と、ディスクとして構成された調整リングとに取り付けられ、または歯付き構造体の支援で駆動部のこれらの他の要素と形状結合的に作用接続する。偏向部が工具保持部内に設けられて駆動要素を案内し、それにより運動の所望の変換が達成される。これらの偏向部は、ローラとして設計されて、摩擦損失を最小限にするのが好ましい。接続ロッドを備える変形例と対照的に、可撓性駆動要素および偏向部の支援を得る駆動であるため、本明細書の以下に説明するギアまたはリンク案内部を備える変形例の場合とも同様に一定の伝達率が達成される。これらの代替形態と比較して、この駆動部はより少ない反動を有し、これにより精度を向上させる。さらに、第1の工具は、工具保持部内でばねにより1つの方向に取り付けることができる。その結果、駆動要素は、引張り力を1つの方向に加える必要があるのみであり、したがってより短く単純なものにすることができ、偏向部がより少なくなる。また、偏向部は、すべての工具を1つのベルトのみを用いて動かすことができるように配置されてもよい。
【0036】
あるいは、駆動要素は、ギアであってもよい。ギアは、少なくとも1つの第1の工具と、ギアとして構成された調整リング(外面または内面)における歯付き構造体に適合する歯付き構造体を備える。ここで、駆動要素と工具との間の作用接続の作用箇所は、歯車またはピニオンの噛み合った歯と、工具上の歯付き構造体またはラックが互いに接触する位置である。作用箇所がベルトのスイベル継ぎ手および/または固定手段により規定される別の実施形態とは対照的に、ここでは作用箇所は、歯車が工具の局所座標系内のラック上を回転すると、工具に沿って動くが、工具保持部の局所座標系内のほぼ同じ個所に留まる。これは、駆動要素と調整リングとの間の作用接続の作用箇所にも当てはまる。歯車を備える駆動部は、あまり部品を必要とせず、したがって非常にスペース節約型である。ここでも、伝達率は一定である。
【0037】
あるいは、駆動要素は、カムシャフトまたはリンク案内部として構成された調整リングに適合した滑り体または滑り軸受であってもよい。この設計は、非常にコンパクトに実現することができる。
【0038】
前述の実施形態では、駆動要素の支援による調整リングの運動により、少なくとも1つの第1の工具の直線運動を生じる。したがって、第1の工具は、調整リングの運動の支援で第1の位置から少なくとも第2の位置に容易かつ正確に動くことができる。
【0039】
好ましくは、ケーブルは、回転軸線に沿って工具保持部に対して軸方向に動くことができる。したがって、ケーブルを工具保持部に対して中心に配置して工具保持部に送り出すことができ、それによりケーブルの回転対称な加工が可能になる。ケーブルの軸方向の移動は送り出された工具を用いても実行することができ、部分的に切り開かれた外側層を取り除くことができるという結果を伴う。
【0040】
具体的には、ケーブルは、2つの把持部顎を含む把持部の支援で回転軸線に沿って動かされる。把持部は心棒駆動部により動かされる。把持部は、空気圧式平行把持部として設計されるのが好ましい。
【0041】
あるいは、ケーブルの把持部は定位置に留まることができ、ケーブル加工装置の回転要素を、好ましくはやはり心棒駆動部を用いて回転軸線に沿って軸方向に動かすことができる。心棒駆動部の代替形態としては、例えば歯付きベルトまたはラックを含む別の直線状の駆動部が用いられてもよい。
【0042】
把持部に代えて、従動ローラを備えるコンベア装置内にケーブルを固定し、それと同時に移動してもよい。この場合ケーブルのみが従動ローラの電動回転により移動する。
【0043】
好ましくは、第3の工具の群が設けられる。第3の工具は、回転軸線に対して軸方向に送り出すことができる。第3の工具は、有利なことに、第1の位置(開)から第2の位置(閉)に動くことができる。開位置は、ここで第1の位置、すなわち第3の工具が工具保持部内で回転軸線からの最大距離に配置される位置として定義される。第2の位置(閉)は、第3の工具の位置として定義される。この位置で、加工ステップに応じて2つの第3の工具がケーブルに接触し、またはシース、シールド、フィルム、もしくは導体を貫通する。第3の工具の第1の位置と第2の位置との間に、使用に応じて第3の工具が、好ましくは第3の駆動装置の支援で配置され、または動かされ得る無数の第3の位置が存在する。第3の駆動装置を用いて第3の工具を動かすために、駆動運動学を、特許文献1に説明されるように用いることができる。その際、そのようなケーブル加工装置は関連する欠点を有するが、それでも非常にコンパクトな設計を用いて3つの異なる加工の選択肢が可能となる。
【0044】
しかし、好ましくはコンパクトな設計が提供され、少なくとも1つの第2の工具の第1の位置から第2の位置への加工経路が短くなり、それにより加工速度が上がるように、第3の駆動装置は工具保持部内に配置される。
【0045】
動力供給装置が設けられるのが好ましい。動力供給装置は、ホースを介して駆動装置に接続される。動力供給装置は、第3の駆動装置に電力または流体(圧縮空気または油)を供給する電気的動力供給装置、油圧動力供給装置、および/または空気圧動力供給装置であってもよい。
【0046】
ホース用の回転式フィードスルーが設けられるのが好ましい。これに代えてまたは加えて、共回転センサが例えばそれぞれの工具の第1の位置および/または第2の位置を監視するために工具保持部および/または駆動装置内に配置される。特に複動・空気圧式の平行把持部が設けられ、かつ/または共回転センサが設けられる場合、回転式フィードスルーは、単純な回転式フィードスルー、または中空シャフト回転式フィードスルー、または少なくとも1つのスリップリングを備える多経路回転式フィードスルーであってもよい。したがって、ホースおよび/または電気ケーブルは、工具保持部の回転により意図せずに巻き取られない。
【0047】
好ましくは、工具保持部内の第3の駆動装置は空気圧式に設計され、それにより費用対効果が高く軽量の追加の駆動装置が設けられ、工具保持部の全体的重量を小さくして工具保持部を回転させる際の精度を向上させる。
【0048】
第3の駆動装置は、単動・空気圧式シリンダとして設計されるのが好ましい。単動・空気圧式シリンダを受動的な付勢部品と組み合わせて用いることにより、1つの圧縮空気経路のみが回転フィードスルーに必要とされ、これにより特に費用対効果が高くコンパクトな設計を可能にする。
【0049】
第1の工具は切り開きナイフとして設計され、少なくとも1つの第2の工具はスライスナイフとして設計され、第3の工具はシールド編組を立てる鈍いピザナイフとして設計されるのが好ましい。
【0050】
いくつかの第2の工具が存在するのが好ましく、いくつかの第3の工具も存在するのがさらに好ましい。さらに好ましくは、3つのすべての工具または工具群のうち、各場合にちょうど2つ存在し、さらにより好ましくはすべての工具の加工面が同じ平面にあるか、または少なくとも密に隣接する。したがって、手間のかかるケーブルタイプのケーブル端部は、速くかつ正確に加工することができ、これにより少なくとも切り開く際に切断品質が向上する。第1および第3の工具を用いるケーブル端部の加工は、工具保持部の回転運動を用いて行われ、それによりケーブルへの切込みは、正確かつ対称的に行うことができる。ケーブルは、切断が速度を上げて行われるように、工具保持部を回転させることなく少なくとも1つの第2の工具を用いて加工される。
【0051】
あるいは、第3の工具は、他の加工の選択肢のために、例えば(鈍いナイフを用いて確動的に、または把持部を用いて摩擦的に)フィルム残留物を取り除くための軸型ナイフもしくは取り除き工具、または低い融点を有するケーブル層の熱処理(溶融)のために加熱される工具としても構成されてもよい。利点は上述したものと同じである。
【0052】
また、それぞれの駆動装置を有する第2群の工具を設け、それにより第1の工具を動かすための第1の駆動装置とともに第1の工具の群が存在し、第3の工具を動かすための第3の駆動装置とともに第3の工具の群が存在することが可能である。第1の工具は、第3の工具から独立して動くことができる。第3の工具の群は1つの第3の工具のみを備え得ることに留意する必要がある。したがってこの構成では、少なくとも1つの第3の工具の群が上記のように少なくとも1つの第2の工具のように機能する。
【0053】
第1の工具の群および第3の工具の群を備える例示的実施形態では、第3の工具はケーブルを切断するための少なくとも1つ、好ましくは2つのスライスナイフを備える。スライスナイフの切断刃は、有利にはV字形状に構成される。スライスナイフのブレードまたは加工面はV字形状で互いに一直線になり、それにより2つのブレードが互いに向き合う。V字形状のブレードまたは加工面により、大きな平面の切断面でケーブルを切断することが可能になる。ケーブルを加工するために2つのスライスナイフをさらなる位置に動かすべく、工具保持部の回転は所定の位置で停止する。その後、速度を上げて切断が行われるようにケーブルは工具保持部を回転させることなく切断される。
【0054】
好ましい方法で、工具保持部駆動装置と、第3の工具の第3の駆動装置は、第3の工具が工具保持部の非回転モードで駆動されるように配置される。本発明者らの知見によれば、工具保持部の非回転モードで第3の工具を駆動することにより、すなわち工具保持部が固定状態にあると、第3の工具が用いられる間(例えば切断中)、ケーブルの一切のねじれまたは巻きを防止することができる。これは、特に少なくとも1つの第3の工具がV字形状のスライスナイフである場合である。したがって、非回転モードで工具を操作すると、加工されるケーブルの品質が有利に向上する。
【0055】
ここに説明する駆動装置およびセンサは、制御装置に電気的に接続されて、制御データまたは測定データを交換する。制御装置は、制御コマンドを駆動装置に送信し、それにより第1の工具を第2の工具から独立して、特に第3の工具から独立して搬送することができ、工具保持部は、工具から独立して回転することができる。したがって、複雑でさまざまな加工ステップをケーブルに対して正確かつ速く実行することができる。
【0056】
本発明によるケーブル加工機は、ここに説明するケーブル加工装置を備え、それによりケーブルを正確かつ高い加工速度で加工することができる。
【0057】
ケーブル加工装置、具体的には上記のケーブル加工装置を用いてケーブルを製造するための本発明による方法は、少なくとも、
a)ケーブルを提供するステップと、
b)第1の駆動装置を用いて工具保持部を回転させ、少なくとも2つの第1の工具の群を用いてケーブルのシースおよび/またはシールドおよび/またはフィルムを回転可能に加工するステップと、
c)工具保持部を所定の位置で停止するステップと、
d)少なくとも1つの第2の工具を用いてケーブルを加工するステップであって、少なくとも1つの第2の工具は、第2の駆動装置の支援で第1の工具から独立して動かされるステップと、を含む。
【0058】
好ましくは、少なくとも1つの第2の工具は、ステップb)の間、第1の位置にある。これにより、第1の工具を用いてケーブルを加工する間、ケーブルに対する一切の意図しない被害を防止する。
【0059】
具体的には、少なくとも1つの第2の工具は、第1の位置にばねにより受動的に取り付けられ、したがって第1の位置に再現可能かつ安定的に保持される。
【0060】
好ましくはステップb)の後、工具保持部は、回転軸線に沿ってケーブルに対して動かされ、第1の工具は、第3の位置に配置される。本事例では、第3の位置は、第1の工具の位置としてここに定義され、この位置で第1の2つの工具を用いてケーブルのシースが導体から取り除かれる。
【0061】
本発明の更なる利点、特徴、および詳細が以下の説明から得られ、本発明の例示的な実施形態が図面を参照して説明される。第1、第2、第3等の列挙は、構成要素を識別する働きをするだけである。
【0062】
符号の説明は、特許請求の範囲および図面の技術的内容と同様に本開示の一部である。図面は、首尾一貫かつ包括的に説明される。同じ参照番号は同じ構成要素を意味し、異なる指標を有する参照番号は機能的に同一または類似の構成要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0063】
図1a】本発明によるケーブル加工装置の第1の実施形態の概略断面図を示し、第1の工具を第1の位置に示す。
図1b図1aのケーブル加工装置の概略断面図を示し、第2の工具を第1の位置に示す。
図1c図1bのケーブル加工装置の概略断面図を示し、第2の工具を更なる位置に示す。
図2a図1bに示す切断線AAに沿って、かつ図1bに示す位置と同じ位置にある、図1bのケーブル加工装置の概略断面図を示す。
図2b図2aのケーブル加工装置を示し、第1の工具を第2の位置に示す。
図3a】本発明によるケーブル加工装置のさらなる実施形態の概略断面図を示し、第1の工具を第1の位置に示す。
図3b図3aのケーブル加工装置の概略断面図を示し、第2の工具を第1の位置に示す。
図3c図3bのケーブル加工装置の概略断面図を示し、第2の工具を更なる位置に示す。
図4】本発明によるケーブル加工装置の更なる実施形態の概略断面図を示し、第1の工具を第1の位置に示す。
【発明を実施するための形態】
【0064】
図1a~図1cにケーブル加工装置20を備えるケーブル加工機の第1の実施形態を示す。ケーブル加工装置20は、接続構造体27と、内部に取り付けられて、回転軸線Xを中心に回転可能な工具保持部30とを有する。第1群の第1の工具351、352および第2群の第2の工具361、362は、回転軸線に対して直線的かつ垂直に変位可能に取り付けられている。ケーブル加工装置20は、回転軸線Xに沿ってケーブル80を軸方向に変位させるための軸方向駆動部70を備える。工具保持部30の直線状の案内部、すなわち工具351、352、361、362は、回転軸線Xに対して対称に配置される。
【0065】
軸方向駆動部70は、軸方向駆動装置71と、心棒72と、直線状の案内要素73と、ケーブル把持部74と、ケーブル把持部74に取り付けられている2つの把持部顎751、752とからなる。ケーブル80は、ケーブル把持部74の把持部顎751、752に固定される。ケーブル把持部74は、空気圧により駆動される平行把持部として設計されている。ケーブル把持部74は、直線状の案内要素73に接続される。直線状の案内要素73は、接続構造体27に取り付けられている案内レールで案内され、したがって回転軸線Xと平行な軸方向の運動を可能にする。この運動は、案内要素73および心棒72の領域内の心棒ナットにより駆動される。心棒72は、軸方向駆動装置71の支援により回転する。この軸方向駆動装置71は、回転エンコーダと、つば付き遊星ギアとを備える電気駆動モータとして設計されており、ここに列挙される空気圧式駆動部の他の全てのモータ、センサおよび弁と同様に、制御装置(図示せず)に電気的に接続される。
【0066】
また、心棒72を備える駆動部に代えて、ラックまたは歯付きベルト駆動部を用いてケーブル把持部74を動かしてもよい。また、ケーブル把持部74は、角度把持部として構成されてもよい。さらに、回転軸線Xの横方向にケーブル80を動かすためのさらなる駆動部および/または案内部を設けてもよい。また、ケーブル把持部の軸方向の運動に代えて、把持部顎がローラまたは類似の駆動要素を備え、したがってケーブルを直接に搬送してもよい。この設計は、スイベルアーム機に有利である。あるいは、工具保持部をその回転可能な取り付け部およびすべての駆動部とともに軸方向に動かすことも可能である。この設計は、異なるケーブル加工装置の間で非軸方向に変位可能なケーブル運搬装置でケーブルが動かされる単純な移送機または回転移送機に有利である。
【0067】
工具保持部30は、接続構造体27に回転可能に取り付けられ、内側中空シャフト39を介して工具保持部用歯付きベルトホイール31として設計された工具保持部駆動ホイール31に接続されている。この工具保持部用歯付きベルトホイール31は、工具保持部用歯付きベルト32および工具保持部用歯付きベルトピニオン33を介して、回転エンコーダおよびつば付き遊星ギアを備える電気駆動モータとして設計される工具保持部駆動装置34に接続され、制御装置(図示せず)に電気的に接続される。したがって、工具保持部30は、制御信号の支援でモータにより能動的に回転することができる。
【0068】
工具保持部30において、回転軸線Xに、または回転軸線Xから半径方向に直線的に変位することができるように第1群の第1の工具351、352および第2群の第2の工具361、362が取り付けられる。第1群の第1の工具351、352はここでは第1の駆動部50の支援で動かされ、第2群の第2の工具361、362は第2の駆動部60の支援で動かされる。
【0069】
第1の駆動部50は、工具保持部30と調整リング40との間の相対的回転から第1の工具351、352の必要な半径方向の直線運動を生成する。この第1の駆動部50を2本の太線を用いて図1aに概略的に示し、例示的な実施形態を図2に示す。
【0070】
調整リング40は、外側中空シャフト49を介して調整リング用歯付きベルトホイール41として設計された調整リング駆動ホイール41に接続される。外側中空シャフト49および内側中空シャフト39は、互いおよび接続構造体27に対して回転可能に取り付けられる。調整リング用歯付きベルトホイール41は、調整リング用歯付きベルト42および調整リング用歯付きベルトピニオン43を介して、同様に回転エンコーダおよびつば付き遊星ギアを備える電気駆動モータとして設計される第1の駆動装置44に接続され、制御装置(図示せず)に電気的に接続される。したがって、調整リング40も制御信号の支援でモータにより能動的に回転することができる。
【0071】
工具保持部30および調整リング40の2つの駆動装置34、44は、ここでは工具保持部30および調整リング40が通常の動作で同期して回転し、第1群の第1の工具351、352を送り出すために互いに相対的移動を実行するように制御される。
【0072】
第2の駆動部60は、第2の駆動装置61と、第2の駆動装置61により動かされる2つの作動プランジャ621、622からなる。作動プランジャ621、622は、第2の工具361、362を作動させる。第2の駆動装置61は、空気圧により駆動される平行把持部として設計され、接続構造体27に接続されており、換言すれば工具保持部30とともに回転しない。作動プランジャ621、622はこの平行把持部61の把持部顎と一体化され、または取り付けられている。
【0073】
第2の工具361、362は、工具保持部30の半径方向に直線的に案内され、ここではばね、つまり円筒形のらせん圧縮ばねとして設計された受動的な付勢部品371、372にそれぞれ接続される。この受動的な付勢部品371、372は、関連付けられた第2の工具361、362が非作動状態において第1の位置に明確に固定させるが、作動プランジャ621、622の支援で少なくとも1つの更なる位置に動かすことができるようにする。これを図1bおよび図1cに示す。
【0074】
図1bでは、2つの第2の工具361、362が第1の位置(開―互いに最大の距離を置く)に配置されている。第2の駆動装置61も2つの作動プランジャ621、622とともに第1の位置(開―互いに最大の距離を置く、つまり作動してない)に配置されている。この位置で工具保持部30の回転が可能であり、第2の工具361、362は常に第1の位置(開―互いに最大の距離を置く)に留まる一方、第1の工具351、352を用いてケーブル80の加工がなおも可能である。第2の工具361、362を、ケーブル80を加工するための更なる位置に動かすために、工具保持部30の回転は、所定の位置(第2の工具361、362および作動プランジャ621、622が互いに一直線になる、回転軸線Xを中心とする角度位置)で停止される(図1b、図1c、図2a、図2b)。
【0075】
この角度位置で、第2の駆動装置61が、その更なる位置に搬送されることにより、2つの作動プランジャ621、622が動かされて、2つの第2の工具361、362が作動的に接続され、第2の工具361、362を半径方向内側に動かし、それによりケーブル80が加工または切断される。
【0076】
図1a~図1cに示したケーブル加工装置20の例では、第2の工具361、362はスライスナイフとして設計され、それによりケーブル80が切断され、ケーブル片81がケーブル80から分離される。第1の工具351、352は切り開きナイフとして設計され、ケーブルの外側層に切込みを入れ、これらの層、例えばシース、フィルム、またはシールドを部分的に取り除く。この分離された材料を取り除くために、ここではブロック矢印として概略的にのみ示す吸引装置28が用いられる。
【0077】
これに代えてまたは加えて、第2の駆動装置61も電気的平行把持部として設計されてもよく、あるいは作動プランジャ621、622は、好ましくは単純な空気圧式シリンダとして設計され、共通の弁により作動される独立した駆動装置を用いて動かされてもよい。これにより、スペースを節約した設計および/または3つ以上の作動プランジャと、3つ以上の第2の工具を可能にする。ここでは、好ましくは電磁石の助けを借りて、好ましくはプランジャ設計の電気駆動も可能である。また、他の種類のばね、例えば引張ばね、巻きまたは定荷重ばねが受動的な付勢部品371、372に用いられてもよい。永久磁石の使用も可能である。工具保持部内に工具の直線状の取り付け部に代えて、回転可能な取り付け部、または混合形態も可能である(一群の工具が直線的に取り付けられ、別の群は回転可能に取り付けられる)。
【0078】
図2aおよび図2bに、図1bに示す切断平面AAによる図1のケーブル加工装置20の第1の駆動部50の概略断面図を示す。
【0079】
図2aでは、両方の群の工具351、352、361、362がそれぞれの第1の位置(開―互いに最大限離間している)に、すなわち図1bに示すように配置される。図2bでは、第1群の第1の工具351、352は、工具保持部30に対して調整リング40を回転することによりケーブル80の方向に向かって半径方向に送り出され、したがって第2の(閉/送り出された)位置に配置される。2つの駆動要素551、552はここでは接続ロッドとして設計され、相対的回転を所望の直線的な半径方向の運動に変換するために用いられる。これらの接続ロッド551、552はそれぞれ、調整リング40およびそれぞれの第1の工具351、352に回転可能に取り付けられ、したがって調整リング40の運動を工具351、352に伝達する。
【0080】
これに代えてまたは加えて、駆動要素はこの動力伝達部、例えば歯車もしくはピニオン、カムローラもしくは滑り軸受、またはベルト、コードもしくはチェーンに用いられてもよい。ただし、これに応じて、代替的な調整リング、工具、および/または工具保持部は、例えば歯車およびラック、リンクもしくはカムディスクリングとして、または偏向ローラおよび/もしくは工具保持部上の追加のばねを用いて設計される。工具保持部における工具の回転可能な取り付け部も考えられる。
【0081】
第1群の第1の工具351、352は、わずかに斜めの切断刃を有する切り開きナイフとして設計され、これによりケーブル80を切断する際にナイフの望ましくない振動を最小限にし、したがって最適な精度および切断品質を確保する。第2群の工具361、362はV字形状のブレードを有するスライスナイフとして設計され、これにより回転軸線Xを中心として工具361、362を回転させなくても、大きな平面状の切断面を有するケーブル80を切断することを可能にする。
【0082】
図3a~図3cに、図1のケーブル加工装置20に類似するケーブル加工装置20aと、第2群の(第2の)工具361a、361bを動かすための代替的な(第2の)駆動部60aと、工具保持部30および調整リング40を回転させる代替的な駆動運動学とを用いるケーブル加工機のさらなる実施形態を示す。あるいは、ケーブル加工装置は第3群の第3の工具361a、361bをさらに備えてもよく、駆動部60aは第3の工具361a、361bを動かすために用いられてもよい。
【0083】
代替的な駆動部60a(図3bおよび図3cに見える)は、2つの駆動装置671a、672a、(圧縮空気)ホース651a、661a、662a、回転式フィードスルー66a、および弁65aからなる。弁65aは弁バッテリの一部であり、制御装置(図示せず)に電気的に接続される。制御信号の支援で、弁65aに接続された圧縮空気ホース651aに圧縮空気を供給することができまたは減圧することができる。この圧縮空気ホース651aの別の端部は、回転式フィードスルー66aの非回転部に接続される。回転式フィードスルー66aの共回転部は、内側中空シャフト39aに接続される。内側中空シャフト39aは、工具保持部30を工具保持部駆動ホイール31に接続する。そこで、圧縮空気ホース661a、662aの支援で、圧縮空気は2つの駆動装置671a、672aに送られる。2つの駆動装置671a、672aは、単動・空気圧式シリンダとして設計され、工具保持部30内に配置される。これらは第2の(または第3の)工具361a、362aおよび受動的な付勢部品371a、372aのそれぞれに接続される。受動的な付勢部品371a、372aは、ばね、つまり円筒形のらせん圧縮ばねとして設計される。駆動装置671a、672aが減圧に切り替えられると(図3b)、第2の(または第3の)工具361a、362aは、受動的な付勢部品371a、372aにより第1の位置(開)に動かされる。2つの駆動装置671a、672aが加圧されると(図3c)、2つの駆動装置671a、672aは、第2の(または第3の)工具361a、362aを、ケーブル80を加工または切断するのに必要なさらなる位置に動かす。単動・空気圧式シリンダを受動的力要素と組み合わせて用いることにより、1つの圧縮空気経路のみが回転式フィードスルー66aで必要とされ、これにより特に費用対効果の高いコンパクトな設計を可能にする。
【0084】
これに代えてまたは加えて、回転式フィードスルーは、中空シャフト回転式フィードスルーとしても設計することができ、同様に図1に示したものと類似する吸引装置の実現性を創造する。また、いくつかの圧縮空気経路を備える回転式フィードスルーを用いることも可能であり、同様に駆動要素における複動・空気圧式シリンダを可能にする。電気信号またはエネルギー伝達のためのスリップリングを備え、好ましくは駆動要素の端部位置を検出するためのセンサおよび/またはケーブル80、特にケーブル80に含まれるシールドフィルムの熱処理のために工具を加熱するための加熱要素と組み合わされる回転式フィードスルーも考えられる。
【0085】
図1ですでに説明したように、受動的な付勢部品を設計する場合に、あらゆる変形例が可能である。第2の工具の回転可能な取り付け部も可能である。
【0086】
また、2つの別個の駆動要素の使用に代えて、3つ以上の駆動要素を用いてもよく、または1つの駆動要素のみを駆動運動学と組み合わせて用いてもよく、これによりすべての第2の工具の同期した送り出し動作を可能にする。
【0087】
工具保持部内に配置された駆動要素を備える設計においても、駆動要素は、電気的に、好ましくは電磁石として、好ましくはプランジャ磁石として設計されてもよい。ここでは、回転式フィードスルーは、スリップリングとして設計される。
【0088】
工具保持部30および調整リング40の回転の駆動運動学も図1のケーブル加工装置20とは異なる方法で設計される。両方が中空シャフト39a、49aを介して1つの歯付きベルトホイール31、41にそれぞれ接続される。しかし、さらなるケーブル加工装置20aでは、両方の歯付きベルトホイール31、41はそれぞれ、歯付きベルト32a、42aおよび歯付きベルトピニオン33a、43aを介して、遊星ギアおよび回転エンコーダを備える電気モータとして設計される工具保持部駆動装置34aのシャフトに接続される。2つの歯付きベルトホイール31、41の互いに対する相対的回転を可能にするために、調整リング用歯付きベルト42aは、2つの偏向ローラ45a(そのうちの1つのみが見える)の支援で偏向される。2つの偏向ローラ45aは、心棒46aおよび第1の駆動装置47aの支援でモータにより目線方向に向かって横方向に動くことができる。
【0089】
また、これに代えてまたは加えて、偏向ローラは別の歯付きベルトに配置されてもよく、または直線運動は異なる方法、例えば歯付きベルトまたは歯付きラックを介して駆動されてもよい。あるいは、例えば差動ギアまたは遊星ギアの支援で2つの駆動ホイール31、41の間に相対的回転を生成するための駆動部も考えられる。
【0090】
図4に第1群の工具351b、352bを送り出すための代替的な(第1の)駆動部50bを備える、図1のケーブル加工装置20と類似するケーブル加工装置20bの別の実施形態を示す。
【0091】
ここでは、調整リング40bは、軸方向に可動な内側駆動部品40bとして設計され、直線状の案内要素49bの支援で工具保持部30と工具保持部駆動ホイール31との間の内側中空シャフト39b上で回転軸線Xに沿って直線的に変位可能に取り付けられる。この軸方向の運動は、2つの駆動要素551b、552bの支援で第1の工具351b、352bの半径方向の運動に変換される。また一方、これらの駆動要素551b、552bは接続ロッドとして設計され、内側駆動部品40bおよび第1の工具351b、352bに回転可能に取り付けられる。内側駆動部品40bの軸方向の運動は、第1の駆動装置47bの支援で生成される。第1の駆動装置47bは、接続構造体27に接続され、同様に遊星ギアおよび回転エンコーダを備える電気モータとして設計される。この目的のため、この第1の駆動装置47bの回転運動は、心棒46bの支援で直線運動に変換される。心棒46bは、回転軸線Xに沿って心棒46bに取り付けられた非回転式の外側駆動部品48bを動かす。内側駆動部品40bは、この外側駆動部品48bに回転可能に取り付けられている。したがって、工具保持部30の回転は妨げられるのではなく、第1の駆動装置47bまたは第1の駆動装置47bに取り付けられた心棒46bの軸方向に作用する駆動力を、内側駆動部品40b、および内側駆動部品40bに取り付けられた駆動要素551b、552bに伝達することができる。この実施形態では、少なくとも1つの第2の工具361、362は、第2の駆動装置61および作動プランジャ621、622の支援で動くことができる。
【0092】
あるいは、内側駆動部品および第1の工具上の駆動要素および対応する機械インターフェースがリンク案内部、ラックおよびピニオンとコード、ベルト、もしくはチェーンの組み合わせ、または他の種類のギアとして設計されてもよい。
【0093】
また、軸方向の運動を工具保持部に対する調整リングの回転に変換した後、図2で説明したものと類似の駆動部を用いることが可能である。軸方向の運動を回転運動に変換することは、例えば心棒の支援で達成される。
【0094】
ここに説明するさらなる部分的解決法、例えば1つの工具群当たり3つ以上の工具および/または工具保持部内の工具の回転可能な取り付け部も用いる個別の工具群の異なる駆動部のさらなる組み合わせも可能である。
【0095】
また、工具の他の実施形態、例えばシールド編組を立てるための回転ディスク(ピザナイフ)、軸方向の切断のための特殊な切断面を有しフィルム残留物を取り除くためのナイフ、または例えばシールドフィルムを弱める熱処理のために加熱される工具が用いられてもよい。
【0096】
ケーブル加工装置、具体的には例えば図1a~図1cですでに説明し示したケーブル加工装置20を用いてケーブル80を製造するための本発明の方法は、少なくとも、
a)ケーブル80を提供するステップと、
b)工具保持部駆動装置34を用いて工具保持部30を回転させ、第1の駆動装置44により駆動される少なくとも2つの第1の工具351、352の群を用いてケーブル80のシースおよび/またはシールドおよび/またはフィルムを回転可能に加工するステップと、
c)工具保持部30を所定の位置で停止するステップと、
d)少なくとも1つの第2の工具361、362の支援でケーブル80を加工するステップであって、少なくとも1つの第2の工具361、362は、第2の駆動装置61の支援で第1の工具から独立して動かされるステップと、を含む。
【0097】
好ましくは、少なくとも1つの第2の工具361、362は、ステップb)の間、第1の位置に配置される。
【0098】
具体的には、少なくとも1つの第2の工具361、362は、第1の位置にばねにより受動的に取り付けられる。
【0099】
好ましくは、ステップb)の後、工具保持部は、回転軸線に沿ってケーブルに対して動かされ、第1の工具は、第3の位置に配置される。
【符号の説明】
【0100】
20、20a~20b ケーブル加工装置
27 接続構造体
28 吸引装置
30 工具保持部(工具つば)
31 工具保持部駆動ホイール(工具保持部のための歯付きベルトホイール)
32、32a~32b 工具保持部用歯付きベルト
33、33a~33b 工具保持部用歯付きベルトピニオン
34、34a~34b 工具保持部駆動装置(歯車付きモータ)
351、352、351b、352b (第1の)工具(第1群、切り開きナイフ)
361、362、361a、362a (第2の)工具(第2群、スライスナイフ、V字ナイフ)
371、372、371a、372a 受動的な付勢部品(ばね)
39、39a~39b (内側)中空シャフト
40 調整リング
41 調整リング駆動ホイール(調整リングのための歯付きベルトホイール)
42、42a 調整リング用歯付きベルト
43、43a 調整リング用歯付きベルトピニオン
44 (第1の)駆動装置(ギアモータ)
45a 偏向ローラ
46a、46b 心棒
47a、47b (第1の)駆動装置(ギアモータ)
48b (外側)駆動部品(非回転式)
49、49a (外側)中空シャフト
50、50b (第1の)駆動部(伝達部)
40b 調整リング(軸方向に動かされる、内側駆動部品、共回転)
49b (直線状)案内要素
551、552、551b、552b 駆動要素(接続ロッド)
60、60a (第2の)駆動部
61 (第2の)駆動装置(アクチュエータ把持部、平行把持部)
621、622 作動プランジャ(把持部顎)
65a 弁(弁バッテリ)
651a (圧縮空気)ホース
66a 回転式フィードスルー(空気圧式)
661a、662a (圧縮空気)ホース
671a、672a (第3の)駆動装置(空気圧式シリンダ、単動式)
70 軸方向駆動部
71 (軸方向)駆動装置(ギアモータ)
72 心棒
73 (直線状)案内要素
74 ケーブル把持部(平行把持部)
751、752 把持部顎
80 ケーブル
81 (分離された)ケーブル片
A 切断平面
X 回転軸線(ケーブル軸線)
図1a
図1b
図1c
図2a
図2b
図3a
図3b
図3c
図4
【国際調査報告】