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特表2024-522337コネクタマップ及びケーブル製造用組立て支援ソフト
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-18
(54)【発明の名称】コネクタマップ及びケーブル製造用組立て支援ソフト
(51)【国際特許分類】
   H01R 43/26 20060101AFI20240611BHJP
   H01R 43/00 20060101ALI20240611BHJP
【FI】
H01R43/26
H01R43/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571314
(86)(22)【出願日】2022-05-16
(85)【翻訳文提出日】2023-11-16
(86)【国際出願番号】 US2022029393
(87)【国際公開番号】W WO2022245701
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】17/322,254
(32)【優先日】2021-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503455363
【氏名又は名称】レイセオン カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ウィルキンソン,マイケル パトリック
(72)【発明者】
【氏名】イスクラ,スティーヴン エイ.
【テーマコード(参考)】
5E051
5E063
【Fターム(参考)】
5E051GA09
5E051GB09
5E063HA01
5E063HB13
5E063KA10
5E063XA01
(57)【要約】
コネクタ本体の識別子、技術作業的仕様、及び配線テーブルの入力を受信するよう構成されているデータベースと、センサに接続されているプロセッサであって、配線ガイドグラフィックを作成するように構成されているプロセッサとを備える、配線ガイドグラフィックを作成するためのシステム。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線ガイドグラフィックを作成するためのシステムであって、
コネクタ本体の識別子、技術作業的仕様、及び配線テーブルの入力を含むデータベースと、
前記データベースに結合されているプロセッサであって、前記配線ガイドグラフィックを作成するように構成されている前記プロセッサとを備える、システム。
【請求項2】
前記プロセッサと通信するように構成された有形非一時的メモリをさらに備え、前記有形非一時的メモリには命令が格納されており、前記命令は、前記プロセッサによる実行に応じて、
前記プロセッサによって、前記データベースから前記コネクタ本体の識別子のデータを受信すること、
前記プロセッサによって、前記データベースからワイヤ挿入構成を詳細に示す前記技術作業的仕様のデータを受信すること、
前記プロセッサによって、前記データベースから前記配線テーブルのデータを受信すること、
前記コネクタ本体に関連付けられた各コネクタキャビティを入力するように構成された、前記コネクタ本体に関連付けられた各コネクタキャビティのマップを前記プロセッサによって決定すること、及び
前記プロセッサによって、配線ガイドグラフィックの画像を作成すること、を含む動作を前記プロセッサに実行させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記マップは、各前記コネクタキャビティの位置を識別し、前記コネクタキャビティごとに、前記ワイヤ、空きスペース及びダミーコンタクトのうちの少なくとも1つを関連付ける、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記配線テーブルは、前記ワイヤの一方の側から前記ワイヤの他方の側への、発見番号、ワイヤゲージ、ワイヤの色、参照符号、及びステーション番号の体系的な列挙の少なくとも1つを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記コネクタキャビティの位置は、前記コネクタキャビティの位置を示す数値コード、アルファベット順コード及び英数字コードのうちの少なくとも1つを含む符号化されたシステムによって示されている、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記配線ガイドグラフィックは、コネクタ本体差込み面の視覚的グラフィックを含み、前記配線ガイドグラフィックは、キャビティ識別子、ワイヤの色、又は空のままであるキャビティの位置を示すように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記配線ガイドグラフィックは、前記ワイヤが前記コネクタキャビティ内に挿入されるべき場所を視覚的に特定するために、技術的要求物の間の視覚的マップを提供するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
システムであって、前記システムにより読み出し可能なコンピュータ可読ストレージデバイスを含み、前記システムにより実行可能な命令のセットを有するプログラムを有形に具現化して、配線ガイドグラフィックを作成する以下のステップを実行し、前記命令のセットは、
少なくとも1つのコネクタの識別子を読み取る命令、
挿入構成を示す少なくとも1つの技術作業的仕様を読み取る命令、
少なくとも1つの配線テーブルを読み出す命令、
コネクタキャビティ用のマップを入力するための命令、及び
配線ガイドグラフィックの画像を作成する命令を含む、システム。
【請求項9】
前記マップの前記入力は、各コネクタキャビティを識別し、各前記キャビティに対してワイヤ及び空きスペースのうちの少なくとも1つを関連付ける、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記配線テーブルは、前記ワイヤの一方の側から前記ワイヤの他方の側への、発見番号、ワイヤゲージ、ワイヤの色、参照符号、及びステーション番号の体系的な列挙の少なくとも1つを含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記コネクタキャビティの位置は、前記コネクタキャビティの位置を示す数値コード、アルファベット順コード及び英数字コードのうちの少なくとも1つを含む符号化されたシステムによって示されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記配線ガイドグラフィックは、コネクタ本体差込み面の視覚的グラフィックを含み、前記配線ガイドグラフィックは、キャビティ識別子、ワイヤの色、又は空のままであるキャビティの位置、又は拡張を示すように構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
前記配線ガイドグラフィックは、前記ワイヤが前記コネクタキャビティ内に挿入されるべき場所を視覚的に特定するために、技術的要求物の間の視覚的マップを提供するように構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
コネクタ本体の識別子、技術作業的仕様、及び配線テーブルの入力をデータベースから受け取るように構成されたプロセッサを含むシステムを使用することによって、配線ガイドグラフィックを作成するプロセスであって、前記プロセッサは、前記配線ガイドグラフィックと、前記プロセッサと通信するように構成された有形非一時的メモリを作成するよう構成され、前記有形非一時的メモリは、命令を格納し、前記命令は、前記プロセッサによる実行に応じて、前記プロセッサに、
前記プロセッサによって、前記データベースから前記コネクタ本体の識別子のデータを受信すること、
前記プロセッサによって、前記データベースからワイヤ挿入構成を詳細に示す前記技術作業的仕様のデータを受信すること、
前記プロセッサによって、前記データベースから前記配線テーブルのデータを受信すること、
前記コネクタ本体に関連付けられた各コネクタキャビティを入力するように構成された、前記コネクタ本体に関連付けられた各コネクタキャビティのマップを前記プロセッサによって判定すること、及び
前記プロセッサによって、配線ガイドグラフィックの画像を作成すること、を含む動作を実行させる、プロセス。
【請求項15】
前記マップは、各前記コネクタキャビティの位置を識別し、前記コネクタキャビティごとに、前記ワイヤ、空きスペース及びからのスペースのうちの少なくとも1つを関連付ける、請求項14に記載のプロセス。
【請求項16】
前記配線テーブルは、前記ワイヤの一方の側から前記ワイヤの他方の側への、発見番号、ワイヤゲージ、ワイヤの色、参照符号、及びステーション番号の体系的な列挙の少なくとも1つを含む、請求項14に記載のプロセス。
【請求項17】
前記コネクタキャビティの位置は、前記コネクタキャビティの位置を示す数値コード、アルファベット順コード及び英数字コードのうちの少なくとも1つを含む符号化されたシステムによって示されている、請求項14に記載のプロセス。
【請求項18】
前記配線ガイドグラフィックは、コネクタ本体差込み面の視覚的グラフィックを含み、前記配線ガイドグラフィックは、キャビティ識別子、ワイヤの色、又は空のままであるキャビティの位置を示すように構成されている、請求項14に記載のプロセス。
【請求項19】
少なくとも1つのワイヤを、前記配線ガイドグラフィックに応じてコネクタキャビティに挿入することをさらに含む、請求項14に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コネクタの差込みのための改善されたプロセス、特にワイヤアセンブリをコネクタ内に挿入するために使用されるグラフィックの作成プロセスの自動化に関する。
【背景技術】
【0002】
図1を参照すると、電気コネクタ本体12へ電気ピン10を適切に挿入することは、手の重大な器用さと長期的な集中とを必要とする、単調で時間のかかるプロセスであり得る。電気ピン10を手作業で挿入することは、過誤を起こりやすくする可能性がある。各ワイヤ14は、ハーネス/ケーブル18が意図した通りに動作するようにするため、特定のコネクタキャビティ16に属している。オペレータ20は、コネクタ本体12を固定し、ツール22で、ワイヤ14の電気ピン10を、所定の配線の設計により、要求されているように、所定のコネクタキャビティ16内に誘導する。
【0003】
誤ったキャビティ16に差込まれたワイヤ14は、テストで不良という結果となり、誤配線されたワイヤを示す場合がある。1本の誤ったワイヤが、結果として生じるワイヤハーネス18の下流のユーザに致命的な結果をもたらすことがある。誤ったワイヤは、コネクタ12からワイヤ14を抜き取り、ワイヤ14を正しいキャビティ16に再度差込みし、100%が試験に十分に合格するまで再試験することによって、再度作動させなければならない。ワイヤ14を引き抜くと、ワイヤ14、電気ピン10及びコネクタ12が損傷することになり得る。現在のコネクタの差込みプロセスには、組立てプロセスに備えてエンジニア又はオペレータを支援するための十分な補助手段がない。また、このタイプの組立てをするための製造の自動化も存在していない。
【0004】
必要なのは、オペレータがコネクタ差込みプロセスを正確に実行するために利用する、グラフィックを作成する改善されたプロセスである。
【発明の概要】
【0005】
本開示によれば、コネクタ本体の識別子、技術作業的仕様及び配線テーブルの入力を含むデータベースと、データベースに接続されているプロセッサであって、配線ガイドグラフィックを作成するように構成されているプロセッサとを備える、配線ガイドグラフィックを作成するためのシステムが提供されている。
【0006】
上記実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、付加的に及び/又は代替的に、プロセッサと通信するように構成された有形非一時的メモリをさらに備えるシステムであって、有形非一時的メモリには命令が格納されており、命令は、プロセッサによる実行に応じて、プロセッサによって、データベースからコネクタ本体の識別子のデータを受信すること、プロセッサによって、データベースからワイヤ挿入構成を詳細に示す技術作業的仕様のデータを受信すること、プロセッサによって、データベースから配線テーブルのデータを受信すること、コネクタ本体に関連付けられた各コネクタキャビティを入力するように構成された、コネクタ本体に関連付けられた各コネクタキャビティのマップをプロセッサによって判定すること、及びプロセッサによって、配線ガイドグラフィックの画像を作成すること、を含む動作をプロセッサに実行させる、システムを含み得る。
【0007】
上述した実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、付加的及び/又は代替的に、マップが、各コネクタキャビティの位置を識別し、コネクタキャビティごとに、ワイヤ、空きスペースのうちの少なくとも1つを関連付けることを含み得る。
【0008】
上述した実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、付加的及び/又は代替的に、配線テーブルが、ワイヤの一方の側からワイヤの他方の側への、発見番号、ワイヤゲージ、ワイヤの色、参照符号、及びステーション番号の体系的な列挙の少なくとも1つを含むことを含み得る。
【0009】
上述した実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、付加的及び/又は代替的に、コネクタキャビティの位置が、コネクタキャビティの位置を示す数値コード、アルファベット順コード及び英数字コードのうちの少なくとも1つを含む符号化されたシステムによって示されていることを含み得る。
【0010】
上述した実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、付加的及び/又は代替的に、配線ガイドグラフィックが、コネクタ本体差込み面の視覚的グラフィックを含み、配線ガイドグラフィックは、キャビティ識別子、ワイヤの色、又は空のままであるキャビティの位置、又は拡張を示すように構成されていることを含み得る。
【0011】
上述した実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、付加的及び/又は代替的に、配線ガイドグラフィックが、ワイヤがコネクタキャビティ内に挿入されるべき場所を視覚的に特定するために、技術的要求物の間の視覚的マップを提供するように構成されていることを含み得る。
【0012】
本開示によれば、システムであって、システムにより読み出し可能なコンピュータ可読ストレージデバイスを含み、システムにより実行可能な命令のセットを有するプログラムを有形に具現化して、配線ガイドグラフィックを作成する以下のステップを実行し、命令のセットは、少なくとも1つのコネクタの識別子を読み取る命令、挿入構成を示す少なくとも1つの技術作業的仕様を読み取る命令、少なくとも1つの配線テーブルを読み出す命令、コネクタキャビティ用のマップを入力するための命令、及び配線ガイドグラフィックの画像を作成する命令を含む、システムが提供される。
【0013】
上述した実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、付加的及び/又は代替的に、マップの入力が、各コネクタキャビティを識別し、各キャビティに対してワイヤ及び空きスペースのうちの少なくとも1つを関連付けることを含み得る。
【0014】
上述した実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、付加的及び/又は代替的に、配線テーブルが、ワイヤの一方の側からワイヤの他方の側への、発見番号、ワイヤゲージ、ワイヤの色、参照符号、及びステーション番号の体系的な列挙の少なくとも1つを含むことを含み得る。
【0015】
上述した実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、付加的及び/又は代替的に、コネクタキャビティの位置が、コネクタキャビティの位置を示す数値コード、アルファベット順コード及び英数字コードのうちの少なくとも1つを含む符号化されたシステムによって示されていることを含み得る。
【0016】
上述した実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、付加的及び/又は代替的に、配線ガイドグラフィックが、コネクタ本体差込み面の視覚的グラフィックを含み、配線ガイドグラフィックは、キャビティ識別子、ワイヤの色、又は空のままであるキャビティの位置、又は拡張を示すように構成されていることを含み得る。
【0017】
上述した実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、付加的及び/又は代替的に、配線ガイドグラフィックが、ワイヤがコネクタキャビティ内に挿入されるべき場所を視覚的に特定するために、技術的要求物の間の視覚的マップを提供するように構成されていることを含み得る。
【0018】
本開示によれば、コネクタ本体の識別子、技術作業的仕様、及び配線テーブルの入力をデータベースから受け取るように構成されたプロセッサを含むシステムを使用することによって、配線ガイドグラフィックを作成するプロセスであって、プロセッサは、配線ガイドグラフィックと、プロセッサと通信するように構成された有形非一時的メモリを作成するよう構成され、有形非一時的メモリは、命令を格納し、命令は、プロセッサによる実行に応じて、プロセッサによって、データベースからコネクタ本体の識別子のデータを受信すること、プロセッサによって、データベースからワイヤ挿入構成を詳細に示す技術作業的仕様のデータを受信すること、プロセッサによって、データベースから配線テーブルのデータを受信すること、コネクタ本体に関連付けられた各コネクタキャビティを入力するように構成された、コネクタ本体に関連付けられた各コネクタキャビティのマップをプロセッサによって判定すること、及びプロセッサによって、配線ガイドグラフィックの画像を作成すること、を含む動作をプロセッサに実行させるプロセスが提供される。
【0019】
上述した実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、付加的及び/又は代替的に、マップが、各コネクタキャビティの位置を識別し、コネクタキャビティごとに、ワイヤ、空きスペースのうちの少なくとも1つを関連付けることを含み得る。
【0020】
上述した実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、付加的及び/又は代替的に、配線テーブルが、ワイヤの一方の側からワイヤの他方の側への、発見番号、ワイヤゲージ、ワイヤの色、参照符号、及びステーション番号の体系的な列挙の少なくとも1つを含むことを含み得る。
【0021】
上述した実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、付加的及び/又は代替的に、コネクタキャビティの位置が、コネクタキャビティの位置を示す数値コード、アルファベット順コード及び英数字コードのうちの少なくとも1つを含む符号化されたシステムによって示されていることを含み得る。
【0022】
上述した実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、付加的及び/又は代替的に、配線ガイドグラフィックが、コネクタ本体差込み面の視覚的グラフィックを含み、配線ガイドグラフィックは、キャビティ識別子、ワイヤの色、又は空のままであるキャビティの位置を示すように構成されていることを含み得る。
【0023】
上述した実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、付加的及び/又は代替的に、少なくとも1つのワイヤを、配線ガイドグラフィックに応じてコネクタキャビティに挿入することをさらに含むプロセスを含み得る。
【0024】
コネクタ差込み用のグラフィックを作成するプロセスのその他の詳細は、以下の詳細な説明及び添付図面で述べており、同様の参照数字は同様の構成要素を示している。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】コネクタ差込みプロセスの従来技術の概略図である。
図2】例示的な配線テーブルである。
図3】例示的なコネクタ本体及びプロセッサに隣接する、例示的な配線ガイドグラフィックである。
図4】例示的なプロセスマップである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図2~3もまた参照して、例示的な配線テーブル24及び配線ガイドグラフィック26を示す。オペレータ20がワイヤ14及び電気ピン10をコネクタキャビティ16内に取り付ける準備をしている場合、オペレータは配線テーブル24及び配線ガイドグラフィック26を含む手順を参照する。オペレータ20は、ワイヤバンドマーカー28に基づき、どのコネクタキャビティ16がワイヤ14を差込むものであるかを理解する。ワイヤバンドマーカー28は、コネクタの識別子と、コネクタ本体12上のキャビティ16の位置を表すキャビティ番号30又は他の形式の印とを示す。コネクタのキャビティの位置は、数値システムを含むコード化されたシステム32によって示すことができ、アルファベット順のシステム及び幾つかのコネクタ本体は、キャビティ16の位置を示す英数字コードを含む。種々のコネクタキャビティ16の位置及び位置コードを含むことができる多くのコネクタ本体12の設計、形状及びサイズが存在している。
【0027】
ワイヤ14は、ワイヤ14の種類を識別するためにカラーコード34を含むことができる。例えば、ワイヤ絶縁体36は、ワイヤ14を識別する色を含むことができ、例えば赤色ワイヤ、黒色ワイヤ、白色ワイヤ、青色ワイヤ、青色/白色ワイヤなどを含む。
【0028】
配線テーブル24は、ワイヤ14の一方側からワイヤ14の他方の側への、発見番号38、ワイヤゲージ40、ワイヤの色42、参照符号44、及びステーション番号46の体系的な列挙を示す。発見番号38は、使用される特定のワイヤの部品番号を識別するために、部品のリスト50に関連づけられた番号とすることができる。ワイヤゲージ40は、ワイヤ14のゲージの大きさ/寸法である。色42は、ワイヤ絶縁体36の色である。参照符号44は、コネクタ本体12の表示と、配線テーブル24の水平線における参照符号44に対応するワイヤ14を受容するように設計されたコネクタキャビティ16の位置とすることができる。配線テーブル24には、ワイヤの始端と終端の位置、すなわちワイヤ14の一端からワイヤ14の他端までの位置を適切に示すための始端と終端の指定が含まれている。例えば、P1-1という表示は、P1コネクタ本体12に対するP1指示子と、第1コネクタキャビティ16に対する1指示子とを含む。P1コネクタの部品番号は、ワイヤハーネス18の部品のリスト50から判別できる。Pはプラグ、Jはジャックを示す。ステーション番号46は、特定のハーネスアセンブリ18に対して、コネクタ12に任意の接点を差込む前に、治具(図示せず)上のハーネス18の形状をルーティングして形成するための位置を示している。
【0029】
配線ガイドグラフィック26は、コネクタ差込みのプロセスを改善するためのオペレータの視覚的補助手段となり得る。配線ガイドグラフィック26は、特定のコネクタ本体12の、差込み面48の視覚的なグラフィックである。配線ガイドグラフィック26には、特定のキャビティ識別子30、特定のワイヤの色34、又は空のままにすべきキャビティ16の位置又はダミーコンタクトを受け取る位置が示されている。特定のコネクタの設計に応じて、キャビティ16のうちの幾つかは空のままであり得る、又は封止され得る。
【0030】
配線ガイドグラフィック26を作成するプロセスは、エンジニアによって手動で実行可能である。エンジニアは、コネクタの部品番号と、任意の特定のコネクタキャビティ16に挿入されるワイヤ14の特定の配置とを含む技術作業的仕様52を参照することができる。次いでエンジニアは、コンピュータグラフィックツールを用いて写真を撮る又はグラフィックアート表現を作成することによって、差込み面48のイメージを作成することができる。エンジニアは、配線テーブル24及びコネクタ挿入構成を用いて、各キャビティ16の識別子を有するグラフィック上の表現を形成することができる。配線ガイドグラフィック26は、陰影、影画像、コントラストの差異などの拡張49を含むことができ、これはオペレータ20がキャビティ16に集中し、注意を払う必要がないコネクタ本体12の差込み面48の部分を無視することに寄与する。
【0031】
エンジニアは、P1-1色などの必要な情報を含め、データベース56のデータ58として、配線テーブル24を手動で作成し直すことができる。データベース56内の入力データ58のフォーマットは、コンマ区切り値(CSV)形式又はExcel(商標)テーブルとすることができる。データベース56のデータ58は、プロセッサ54に導入することができ、これはコンマ区切りの値ファイル又はその他のフォーマットである。プロセッサ54は、データを読み取って、コネクタとしてのP1と、キャビティとしての1と、プロセッサ54のエンジニア又はPLを読み取るプロセッサ54によって選択されるP1コネクタについて画像に入力される色としての色とを明確にすることができる。代替として、配線テーブル24がPDF形式ではないとき、又はプロセッサ54によって自動的に同じCSV又はExcelファイルにPDF形式から抽出されたとき、データをシステムに挿入することができる。したがって、エンジニアが、プロセッサ54へ通信すること以外に、どのハーネス描写ファイルを使用するか(配線テーブル24を用いて)、及びどのPLファイル(又はコネクタ部品番号を取得するためにインポートされたコネクタ部品番号)にするかを実行するためのいずれかのステップを省く。
【0032】
ここで図4を参照すると、配線ガイドグラフィック26の作成プロセス100のプロセスフローマップである。プロセス102の第1のステップは、コネクタの識別子を判定することを含むことができる。コンピュータプロセッサ54は、データベース56から、データ58に列挙されたコネクタ識別のコネクタ部品番号又は他のインジケータを取得することができる。配線されるコネクタ本体12は、コネクタ本体12のサイズ及び形状に応じて、特定のコネクタキャビティ16の構成/設計を含む。コネクタの識別子を判定することにより、コネクタ本体12に関する情報を判定することができる。
【0033】
プロセス104における次のステップは、プロセッサ54がデータ58に記載されている挿入構成をデータベース56から取得することを含むことができる。配線ハーネス/ケーブル18の設計に関する技術作業的仕様は、ワイヤ14及びコネクタキャビティ16の位置に関して予め定められた構成を有している。
【0034】
次のステップ106は、プロセッサ54がコネクタ差込みプロセス100において利用される情報を取得するために配線テーブル24を伴いデータベース56を参照することを含み得る。上述したように、配線テーブル24は、ワイヤの色、キャビティ識別子、及び/又は空のキャビティの表示を含んでいる、適切なコネクタキャビティ16に対して適切なワイヤ14を位置特定するためのワイヤ14の情報及びコネクタキャビティ16の情報を含むことができる。コンピュータプロセッサ54は、データベース56から、配線テーブル24からの必要なデータ58を得ることができる。
【0035】
このプロセスにおける次のステップ108は、コンピュータプロセッサ54がコネクタキャビティ16に対してマップを入力することを含むことができる。コンピュータプロセッサ54は、特定のコネクタキャビティ16への特定のワイヤ14の挿入を必要とするコネクタキャビティを示すマップを入力し、それらの組合せをマップすることができる。
【0036】
次のステップ110は、プロセッサ54が配線ガイドグラフィック26の画像を作成することを含み得る。配線ガイドグラフィック26は、ワイヤ14の電気ピン10を適切なコネクタキャビティ16に適切に挿入するために、オペレータ20によって利用することができる。配線ガイドグラフィック26は、ワイヤ14がコネクタキャビティ16内のどこに挿入されるべきかを視覚的に示すために、技術的要求物の間の視覚的マップ(コネクタがどのように差込まれるべきか)を提供するように構成されている。配線ガイドグラフィック26には、オペレータ20がコネクタ差込みプロセスを実行する際のガイド/マップとして使用するための作業命令(図示せず)を含めることができる。
【0037】
データベース56の様々な形態のデータを、配線テーブル24、部品のリスト50及び技術作業的仕様52から、1つ又は複数のプロセッサ54(例えば中央処理ユニット及びメモリを有するコンピュータシステム)に送信して、受信したデータを記録、処理及び保存することができる。プロセッサ54は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラムマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、又はこれらの任意の組合せを含み得る。プロセッサ54は、データについて通信(例えば電気通信)することができ、データから画像及び/又は設計情報などの入力を受け取るように構成することができる。プロセッサ54は、取得されて、通信チャネル55を介してデータベース56に伝送される、ハーネス/ケーブル18及び/又はコネクタ本体12及び/又はワイヤ14に関する情報/データ58を受信することができる。ハーネス/ケーブル18及び/又はコネクタ本体12及び/又はワイヤ14に関する情報を受け取ると、プロセッサ54は、データベース56からのデータ58を処理して、配線ガイドグラフィック26を作成することができる。プロセッサ54は、配線ガイドグラフィック26の作成を自動化することができる。プロセッサ54は、コネクタ12の部品番号に基づいて挿入構成を取得し、ワイヤテーブル24に基づいてコネクタキャビティ16を自動入力する。これは、組立て時にオペレータ20を補助するために、手順に挿入することができる画像26を出力する。配線ガイドグラフィック26は、コネクタ差込みプロセスのための正しい配線の検証を可能にする。
【0038】
開示されているプロセスは、ワイヤリストを自動的に読み取るように構成された、プロセッサの技術的な利点を含み、エンジニアを、そのタスクを手作業で実行する義務から逃れさせる。
【0039】
開示されているプロセスは、コネクタの部品番号に基づいて適切な挿入構成グラフィックを自動的に判定する、プロセッサの技術的な利点を含む。
【0040】
本発明のプロセスは、配線テーブルに基づいてワイヤガイドグラフィックを自動的に入力する、プロセッサの技術的な利点を含む。
【0041】
開示されたプロセスは、技術的要求物とコネクタの物理的な挿入構成との間でマップされる配線ガイドグラフィックを自動的に作成する、プロセッサの技術的な利点を含んでいる。
【0042】
開示されているプロセスは、技術的な配線テーブルを視覚的に示す配線ガイドグラフィックを自動的に提供し、組立て中にオペレータが理解しやすくなる、プロセッサの技術的な利点を含んでいる。
【0043】
開示されているプロセスは、配線ハーネス/ケーブルの技術的要求物と、ワイヤハーネス/ケーブルの結果的に生じる組立てとの間の視覚的マップであるグラフィックを自動的に作成する、プロセッサの技術的な利点を含む。
【0044】
開示されているプロセスは、ロボット/組立機械がワイヤを自動的に識別し、マップに基づいてワイヤがどのキャビティに属しているか、そのキャビティがマップに基づいて物理的なコネクタのどの位置にあるかを判定し、次いでそのキャビティにワイヤを挿入することを可能にすることができる、プロセッサの技術的な利点を含む。
【0045】
開示されているプロセスは、ソフトウェアのコードを利用して、技術的要求物と結果的に生じる組立てとの間のデジタルマップが人為的過誤を低減するのを可能にする、プロセッサの技術的な利点を含む。
【0046】
コネクタ差込み用のグラフを作成する方法を提示してきた。その特定の実施形態の文脈においてプロセスを説明してきたが、他の予期しない代替物、変更、及び変形が、前述の説明を読んだ当業者に明らかになり得る。したがって、添付の特許請求の範囲の広い範囲に含まれる代替物、変更、及び変形を包含することが意図されている。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】