(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-18
(54)【発明の名称】クローディン18.2T細胞-抗原カプラーおよびその使用
(51)【国際特許分類】
C12N 15/62 20060101AFI20240611BHJP
C12N 15/63 20060101ALI20240611BHJP
C12N 15/867 20060101ALI20240611BHJP
C07K 19/00 20060101ALI20240611BHJP
C12N 5/16 20060101ALI20240611BHJP
C12N 5/0783 20100101ALI20240611BHJP
A61K 35/17 20150101ALI20240611BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20240611BHJP
C12N 15/13 20060101ALN20240611BHJP
C12N 15/12 20060101ALN20240611BHJP
C07K 16/18 20060101ALN20240611BHJP
C07K 14/725 20060101ALN20240611BHJP
C07K 16/28 20060101ALN20240611BHJP
【FI】
C12N15/62 Z ZNA
C12N15/63 Z
C12N15/867 Z
C07K19/00
C12N5/16
C12N5/0783
A61K35/17
A61P35/00
C12N15/13
C12N15/12
C07K16/18
C07K14/725
C07K16/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574118
(86)(22)【出願日】2022-06-01
(85)【翻訳文提出日】2024-01-29
(86)【国際出願番号】 US2022031836
(87)【国際公開番号】W WO2022256449
(87)【国際公開日】2022-12-08
(32)【優先日】2021-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】520502329
【氏名又は名称】トリウムビラ イミュノロジクス ユーエスエー,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バーダー,アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ヘルセン,クリストファー ダブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】イップ,フィルバート
(72)【発明者】
【氏名】ベネター,タニア
(72)【発明者】
【氏名】ワン,リン
【テーマコード(参考)】
4B065
4C087
4H045
【Fターム(参考)】
4B065AA94X
4B065AA94Y
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065BC01
4B065CA24
4B065CA44
4C087AA01
4C087AA02
4C087BB37
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4C087CA12
4C087NA14
4C087ZB26
4H045AA10
4H045AA30
4H045BA10
4H045BA41
4H045CA40
4H045DA50
4H045DA76
4H045EA20
4H045FA74
(57)【要約】
(i)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、(ii)TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメイン、および(iii)T細胞受容体のシグナル伝達ドメインポリペプチドを有する、クローディン18.2T細胞抗原カプラー(TAC)ポリペプチドが提供される。クローディン18/2TACをコードする核酸も提供される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)ポリペプチドをコードする核酸であって、前記核酸が
(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードする第1のポリヌクレオチド、
(b)TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードする第2のポリヌクレオチド、ならびに
(c)TCR共受容体のサイトゾルドメインおよび膜貫通ドメインをコードする第3のポリヌクレオチド
を含み、
(a)によってコードされるコンポーネント、(b)によってコードされるコンポーネント、および(c)によってコードされるコンポーネントが、互いに直接融合されるか、または少なくとも1つのリンカーによって接合される、核酸。
【請求項2】
前記第1のポリヌクレオチド、前記第2のポリヌクレオチド、および前記第3のポリヌクレオチドが順に存在する、請求項1に記載の核酸。
【請求項3】
クローディン18.2に結合する前記抗原結合ドメインが、設計されたアンキリンリピート(DARPin)ポリペプチド、一本鎖可変フラグメント(scFv)、単一ドメイン抗体、ダイアボディ、アフィボディ、アドネクチン、アフィリン、フィロマー、フィノマー、アフィマー、ペプチドアプタマー、ノッチン、センチリン、アンチカリン、またはナノボディである、請求項1または2に記載の核酸。
【請求項4】
クローディン18.2に結合する前記抗原結合ドメインが、設計されたアンキリンリピート(DARPin)ポリペプチド、一本鎖可変フラグメント(scFv)、またはナノボディである、請求項1から3のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項5】
クローディン18.2に結合する前記抗原結合ドメインがナノボディである、請求項1から4のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項6】
クローディン18.2に結合する前記抗原結合ドメインが、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、およびaGC182から選択される抗体に由来する抗原結合ドメインを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項7】
クローディン18.2に結合する前記抗原結合ドメインが、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項8】
クローディン18.2に結合する前記抗原結合ドメインの前記CDR配列が、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項9】
クローディン18.2に結合する前記抗原結合ドメインの前記CDR配列が、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する前記抗原結合ドメインの非CDR配列が、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のアミノ酸配列の非CDR配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項10】
前記第1のポリヌクレオチドが、配列番号57(クローディン18.2ナノボディ1 Kabat CDR1)を含むCDR1、配列番号58(クローディン18.2ナノボディ1 Kabat CDR2)を含むCDR2、および配列番号59(クローディン18.2ナノボディ1 Kabat CDR3)を含むCDR3を含む抗原結合ドメインをコードする、請求項1から9のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項11】
前記第1のポリヌクレオチドが、配列番号60(クローディン18.2ナノボディ1 IMGT CDR1)を含むCDR1、配列番号61(クローディン18.2ナノボディ1 IMGT CDR2)を含むCDR2、および配列番号62(クローディン18.2ナノボディ1 IMGT CDR3)を含むCDR3を含む抗原結合ドメインをコードする、請求項1から9のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項12】
前記第1のポリヌクレオチドが、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有する抗原結合ドメインをコードする、請求項1から11のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項13】
前記第1のポリヌクレオチドが、配列番号57(クローディン18.2ナノボディ2 Kabat CDR1)を含むCDR1、配列番号63(クローディン18.2ナノボディ2 Kabat CDR2)を含むCDR2、および配列番号59(クローディン18.2ナノボディ2 Kabat CDR3)を含むCDR3を含む抗原結合ドメインをコードする、請求項1から9のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項14】
前記第1のポリヌクレオチドが、配列番号64(クローディン18.2ナノボディ2 IMGT CDR1)を含むCDR1、配列番号65(クローディン18.2ナノボディ2 IMGT CDR2)を含むCDR2、および配列番号62(クローディン18.2ナノボディ2 IMGT CDR3)を含むCDR3を含む抗原結合ドメインをコードする、請求項1から9のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項15】
前記第1のポリヌクレオチドが、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有する抗原結合ドメインをコードする、請求項1から9、13、または14のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項16】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質がCD3タンパク質である、請求項1から15のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項17】
前記CD3タンパク質が、CD3γタンパク質、CD3δタンパク質および/またはCD3εタンパク質である、請求項16に記載の核酸。いくつかの実施形態では、前記CD3タンパク質が、CD3εタンパク質である。
【請求項18】
前記CD3タンパク質がCD3εタンパク質である、請求項17に記載の核酸。
【請求項19】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインが、設計されたアンキリンリピート(DARPin)ポリペプチド、一本鎖可変フラグメント(scFv)、単一ドメイン抗体、ダイアボディ、アフィボディ、アドネクチン、アフィリン、フィロマー、フィノマー、アフィマー、ペプチドアプタマー、ノッチン、センチリン、アンチカリン、またはナノボディである、請求項1から18のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項20】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインが、UCHT1、OKT3、F6A、およびL2Kから選択される抗体に由来する、請求項1から19のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項21】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインが、UCHT1抗原結合ドメインである、請求項20に記載の核酸。
【請求項22】
前記UCHT1抗原結合ドメインが、UCHT1のscFvである、請求項21に記載の核酸。
【請求項23】
前記UCHT1抗原結合ドメインが、配列番号8のアミノ酸182位に対応する位置でYからTへの変異(Y182T)を含む、請求項21または22に記載の核酸。
【請求項24】
前記UCHT1抗原結合ドメインが、UCHT1のヒト化バリアント(huUCHT1)を含む、請求項21から23のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項25】
前記UCHT1抗原結合ドメインが、配列番号34のアミノ酸177位に対応する位置でYからTへの変異を含むUCHT1のヒト化バリアント(huUCHT1(Y177T))である、請求項24に記載の核酸。
【請求項26】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する抗原結合ドメインが、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項21から25のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項27】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記CDR配列が、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する、請求項21から26のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項28】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記CDR配列が、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記非CDR配列が、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有する、請求項21から27のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項29】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインが、OKT3抗原結合ドメインである、請求項20に記載の核酸。
【請求項30】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号16(OKT3)と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項29に記載の核酸。
【請求項31】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記CDR配列が、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する、請求項29または30に記載の核酸。
【請求項32】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記CDR配列が、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記非CDR配列が、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有する、請求項29から31のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項33】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインが、F6A抗原結合ドメインである、請求項20に記載の核酸。
【請求項34】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号18(F6A)と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項33に記載の核酸。
【請求項35】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記CDR配列が、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する、請求項33または34に記載の核酸。
【請求項36】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記CDR配列が、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記非CDR配列が、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有する、請求項33から35のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項37】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインが、L2K抗原結合ドメインである、請求項20に記載の核酸。
【請求項38】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号20(L2K)と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項37に記載の核酸。
【請求項39】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記CDR配列が、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する、請求項37または38に記載の核酸。
【請求項40】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記CDR配列が、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記非CDR配列が、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有する、請求項37から39のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項41】
前記膜貫通ドメインがCD4膜貫通ドメインであり、かつ前記サイトゾルドメインがCD4サイトゾルドメインである、請求項1から40のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項42】
前記膜貫通およびサイトゾルドメインが、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項41に記載の核酸。
【請求項43】
前記膜貫通ドメインがCD8膜貫通ドメインであり、かつ前記サイトゾルドメインがCD8サイトゾルドメインである、請求項1から42のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項44】
(a)によってコードされる前記コンポーネントおよび(c)によってコードされる前記コンポーネントが、(b)によってコードされる前記コンポーネントに融合される、請求項1から43のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項45】
(b)によってコードされる前記コンポーネントおよび(c)によってコードされる前記コンポーネントが、(a)によってコードされる前記コンポーネントに融合される、請求項1から43のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項46】
少なくとも1つのリンカーが、(a)によってコードされる前記コンポーネントを(b)によってコードされる前記コンポーネントに接合する、請求項1から45のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項47】
前記少なくとも1つのリンカーが、グリシンおよび/もしくはセリンリッチリンカー、大きいタンパク質ドメイン、長いヘリックス構造、または短いヘリックス構造である、請求項46に記載の核酸。
【請求項48】
前記少なくとも1つのリンカーが、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項46または47に記載の核酸。
【請求項49】
請求項1から48のいずれか一項に記載の核酸であって、前記核酸配列が共刺激ドメインをコードしない、核酸。
【請求項50】
請求項1から49のいずれか一項に記載の核酸であって、前記核酸配列が活性化ドメインをコードしない、核酸。
【請求項51】
請求項1から50のいずれか一項に記載の核酸であって、前記核酸配列がリーダー配列をさらにコードする、核酸。
【請求項52】
前記リーダー配列が、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項51に記載の核酸。
【請求項53】
クローディン18.2-TACポリペプチドをコードする核酸であって、前記核酸が、配列番号66、配列番号68、配列番号70、配列番号72、配列番号74、または配列番号75の核酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有する配列を含む、クローディン18.2-TACポリペプチドをコードする核酸。
【請求項54】
クローディン18.2-TACが、配列番号67、配列番号69、配列番号71、または配列番号73のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項53に記載の核酸。
【請求項55】
請求項1から54のいずれか一項に記載の核酸を含む、発現ベクター。
【請求項56】
哺乳動物細胞において機能的なプロモーターをさらに含む、請求項55に記載の発現ベクター。
【請求項57】
レンチウイルスベクターである、請求項55または56に記載の発現ベクター。
【請求項58】
前記レンチウイルスベクターがVSV-Gシュードタイプ化レンチウイルスである、請求項57に記載の発現ベクター。
【請求項59】
γレトロウイルスベクターである、請求項57または58に記載の発現ベクター。
【請求項60】
前記γレトロウイルスベクターがGALVシュードタイプ化γ-レトロウイルスである、請求項59に記載の発現ベクター。
【請求項61】
(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、
(b)TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメイン、ならびに
(c)TCR共受容体のサイトゾルドメインおよび膜貫通ドメイン、
を含む、クローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)ポリペプチドであって、
コンポーネント(a)、コンポーネント(b)、およびコンポーネント(c)が、互いに直接融合されるか、または少なくとも1つのリンカーによって接合される、クローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)ポリペプチド。
【請求項62】
前記第1のポリヌクレオチド、前記第2のポリヌクレオチド、および前記第3のポリヌクレオチドが順に存在する、請求項61に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項63】
クローディン18.2に結合する前記抗原結合ドメインが、設計されたアンキリンリピート(DARPin)ポリペプチド、一本鎖可変フラグメント(scFv)、単一ドメイン抗体、ダイアボディ、アフィボディ、アドネクチン、アフィリン、フィロマー、フィノマー、アフィマー、ペプチドアプタマー、ノッチン、センチリン、アンチカリン、またはナノボディである、請求項61または62に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項64】
クローディン18.2に結合する前記抗原結合ドメインが、設計されたアンキリンリピート(DARPin)ポリペプチド、一本鎖可変フラグメント(scFv)、またはナノボディである、請求項63に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項65】
クローディン18.2に結合する前記抗原結合ドメインがナノボディである、請求項63または64に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項66】
クローディン18.2に結合する前記抗原結合ドメインが、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、およびaGC182から選択される抗体に由来する抗原結合ドメインを含む、請求項61から65のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項67】
クローディン18.2に結合する前記抗原結合ドメインが、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項61から66のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項68】
クローディン18.2に結合する前記抗原結合ドメインの前記CDR配列が、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する、請求項61から67のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項69】
クローディン18.2に結合する前記抗原結合ドメインの前記CDR配列が、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する前記抗原結合ドメインの前記非CDR配列が、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のアミノ酸配列の非CDR配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有する、請求項61から68のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項70】
クローディン18.2に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号57(クローディン18.2ナノボディ1 Kabat CDR1)を含むCDR1、配列番号58(クローディン18.2ナノボディ1 Kabat CDR2)を含むCDR2、および配列番号59(クローディン18.2ナノボディ1 Kabat CDR3)を含むCDR3を含むアミノ酸配列を含む、請求項61から69のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項71】
クローディン18.2に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号60(クローディン18.2ナノボディ1 IMGT CDR1)を含むCDR1、配列番号61(クローディン18.2ナノボディ1 IMGT CDR2)を含むCDR2、および配列番号62(クローディン18.2ナノボディ1 IMGT CDR3)を含むCDR3を含むアミノ酸配列を含む、請求項61から69のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項72】
クローディン18.2に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項61から71のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項73】
クローディン18.2に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号57(クローディン18.2ナノボディ2 Kabat CDR1)を含むCDR1、配列番号63(クローディン18.2ナノボディ2 Kabat CDR2)を含むCDR2、および配列番号59(クローディン18.2ナノボディ2 Kabat CDR3)を含むCDR3を含むアミノ酸配列を含む、請求項61から69のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項74】
クローディン18.2に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号64(クローディン18.2ナノボディ2 IMGT CDR1)を含むCDR1、配列番号65(クローディン18.2ナノボディ2 IMGT CDR2)を含むCDR2、および配列番号62(クローディン18.2ナノボディ2 IMGT CDR3)を含むCDR3を含むアミノ酸配列を含む、請求項61から69のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項75】
クローディン18.2に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項61から69、73、または74のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項76】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質が、CD3タンパク質である、請求項61から75のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項77】
前記CD3タンパク質が、CD3γタンパク質、CD3δタンパク質および/またはCD3εタンパク質である、請求項76に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項78】
前記CD3タンパク質がCD3εタンパク質である、請求項76または77に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項79】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインが、設計されたアンキリンリピート(DARPin)ポリペプチド、一本鎖可変フラグメント(scFv)、単一ドメイン抗体、ダイアボディ、アフィボディ、アドネクチン、アフィリン、フィロマー、フィノマー、アフィマー、ペプチドアプタマー、ノッチン、センチリン、アンチカリン、またはナノボディである、請求項61から78のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項80】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインが、UCHT1、OKT3、F6A、およびL2Kから選択される抗体に由来する、請求項61から79のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項81】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインが、UCHT1抗原結合ドメインである、請求項80に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項82】
前記UCHT1抗原結合ドメインが、UCHT1のscFvである、請求項81に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項83】
前記UCHT1抗原結合ドメインが、配列番号8のアミノ酸182位に対応する位置でYからTへの変異(Y182T)を含む、請求項81または82に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項84】
前記UCHT1抗原結合ドメインが、UCHT1のヒト化バリアント(huUCHT1)を含む、請求項81から83のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項85】
前記UCHT1抗原結合ドメインが、配列番号34のアミノ酸177位に対応する位置でYからTへの変異を含むUCHT1のヒト化バリアント(huUCHT1(Y177T))を含む、請求項84に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項86】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する抗原結合ドメインが、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項81から85のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項87】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記CDR配列が、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する、請求項81から86のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項88】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記CDR配列が、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記非CDR配列が、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有する、請求項81から87のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項89】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインが、OKT3抗原結合ドメインである、請求項80に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項90】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号16(OKT3)と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項89に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項91】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記CDR配列が、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する、請求項89または90に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項92】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記CDR配列が、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記非CDR配列が、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有する、請求項89から91のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項93】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインが、F6A抗原結合ドメインである、請求項80に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項94】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号18(F6A)と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項93に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項95】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記CDR配列が、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する、請求項93または94に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項96】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記CDR配列が、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記非CDR配列が、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有する、請求項93から95のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項97】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインが、L2K抗原結合ドメインである、請求項80に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項98】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインが、配列番号20(L2K)と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項96に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項99】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記CDR配列が、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する、請求項97または98に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項100】
前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記CDR配列が、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、前記TCR複合体に関連する前記タンパク質に結合する前記抗原結合ドメインの前記非CDR配列が、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有する、請求項97から99のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項101】
前記膜貫通ドメインがCD4膜貫通ドメインであり、かつ前記サイトゾルドメインがCD4サイトゾルドメインである、請求項61から100のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項102】
前記膜貫通およびサイトゾルドメインが、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項101に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項103】
前記膜貫通ドメインがCD8膜貫通ドメインであり、かつ前記サイトゾルドメインがCD8サイトゾルドメインである、請求項61から100に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項104】
コンポーネント(a)およびコンポーネント(c)が、コンポーネント(b)に融合される、請求項61から103のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項105】
コンポーネント(b)およびコンポーネント(c)が、コンポーネント(a)に融合される、請求項61から104のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項106】
少なくとも1つのリンカーが、コンポーネント(a)をコンポーネント(b)に接合する、請求項61から105のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項107】
前記少なくとも1つのリンカーが、グリシンおよび/もしくはセリンリッチリンカー、大きいタンパク質ドメイン、長いヘリックス構造、または短いヘリックス構造である、請求項106に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項108】
前記少なくとも1つのリンカーが、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項107に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項109】
クローディン18.2-TACが共刺激ドメインを含まない、請求項62から108のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項110】
前記クローディン18.2-TACが活性化ドメインを含まない、請求項62から109のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項111】
配列番号67のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、クローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項112】
配列番号69のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、クローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項113】
配列番号71のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、クローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項114】
配列番号73のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、クローディン18.2-TACポリペプチド。
【請求項115】
請求項1から54のいずれか一項に記載の核酸を含むT細胞。
【請求項116】
請求項54から60のいずれか一項に記載の発現ベクターを含むT細胞。
【請求項117】
請求項61から114のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチドを含むT細胞。
【請求項118】
請求項115から117のいずれか一項に記載のT細胞、および薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項119】
クローディン18.2を発現するがんの処置を必要とする個体において前記クローディン18.2を発現するがんを処置する方法であって、前記個体に請求項118に記載の医薬組成物を投与することを含む、方法。
【請求項120】
前記がんが固形がんである、請求項119に記載の方法。
【請求項121】
前記がんが、膵臓がん、胃がん、印環細胞癌、粘液性胃がん、胃食道がん、食道がん、消化器系がん、卵巣がん、粘液性卵巣がん、非小細胞肺がん、または肺がんである、請求項119または120に記載の方法。
【請求項122】
前記がんが、胃がんまたは胃食道がんである、請求項121に記載の方法。
【請求項123】
がん細胞に発現したクローディン18.2に結合した、請求項61から114のいずれか一項に記載のクローディン18.2-TACポリペプチドを含むT細胞を含むコンジュゲート。
【請求項124】
前記がん細胞が、固形がんの細胞である、請求項123に記載のコンジュゲート。
【請求項125】
前記がん細胞が、膵臓がん細胞、胃がん細胞、印環細胞癌細胞、粘液性胃がん細胞、胃食道がん細胞、食道がん細胞、消化器系がん細胞、卵巣がん細胞、粘液性卵巣がん細胞、非小細胞肺がん細胞、または肺がん細胞である、請求項123または124に記載のコンジュゲート。
【請求項126】
前記がん細胞が、胃がん細胞または胃食道がん細胞である、請求項123から125のいずれか一項に記載のコンジュゲート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年6月1日に出願された米国仮特許出願第63/202,211号;2021年11月9日に出願された米国仮特許出願第63/263,809号;および2022年4月6日に出願された米国仮特許出願第63/362,594号(これらの各々の開示は、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる)の利益および優先権を主張する。
【0002】
配列表
本出願は、ASCII形式で電子的に提出された配列表を含み、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。2022年5月31日に作出された当該ASCIIコピーは、TMV-006WO_SL.txtと命名され、サイズは87,860バイトである。
【発明の概要】
【0003】
ある特定の実施形態では、クローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)をコードする核酸が本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、核酸は、:(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードする第1のポリヌクレオチド;(b)TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードする第2のポリヌクレオチド;ならびに(c)TCR共受容体のサイトゾルドメインおよび膜貫通ドメインをコードする第3のポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、核酸は、順に(例えば、5’から3’に):(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードする第1のポリヌクレオチド;(b)TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードする第2のポリヌクレオチド;ならびに(c)TCR共受容体のサイトゾルドメインおよび膜貫通ドメインをコードする第3のポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、設計されたアンキリンリピート(DARPin)ポリペプチド、一本鎖可変フラグメント(scFv)、単一ドメイン抗体、ダイアボディ、アフィボディ、アドネクチン、アフィリン、フィロマー、フィノマー、アフィマー、ペプチドアプタマー、ノッチン、センチリン、アンチカリン、またはナノボディである。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、およびaGC182から選択される抗体に由来する抗原結合ドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2、およびCDRL3を含むアミノ酸配列を含む)。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、配列番号57(クローディン18.2ナノボデ
ィ1 Kabat CDR1)を含むCDR1、配列番号58(クローディン18.2ナノボディ1 Kabat CDR2)を含むCDR2、および配列番号59(クローディン18.2ナノボディ1 Kabat CDR3)を含むCDR3を含むアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、配列番号60(クローディン18.2ナノボディ1 IMGT CDR1)を含むCDR1、配列番号61(クローディン18.2ナノボディ1 IMGT CDR2)を含むCDR2、および配列番号62(クローディン18.2ナノボディ1 IMGT CDR3)を含むCDR3を含むアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、第1のポリヌクレオチドは、クローディン18.2ナノボディ1の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDR1、CDR2、およびCDR3を含むアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする)。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、配列番号57(クローディン18.2ナノボディ2 Kabat CDR1)を含むCDR1、配列番号63(クローディン18.2ナノボディ2 Kabat CDR2)を含むCDR2、および配列番号59(クローディン18.2ナノボディ2 Kabat CDR3)を含むCDR3を含むアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、配列番号64(クローディン18.2ナノボディ2 IMGT CDR1)を含むCDR1、配列番号65(クローディン18.2ナノボディ2 IMGT CDR2)を含むCDR2、および配列番号62(クローディン18.2ナノボディ2 IMGT CDR3)を含むCDR3を含むアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、第1のポリヌクレオチドは、クローディン18.2ナノボディ2の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDR1、CDR2、およびCDR3を含むアミノ酸配列を含む抗原結合ドメインをコードする)。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質は、CD3タンパク質、例えばTACを発現するT細胞のTCR複合体のCD3タンパク質である。いくつかの実施形態では、CD3タンパク質は、CD3γタンパク質、CD3δタンパク質および/またはCD3εタンパク質である。いくつかの実施形態では、CD3タンパク質はCD3εタンパク質である。いくつかの実施形態では、CD3タンパク質の結合は、T細胞の活性化を誘導する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、設計されたアンキリンリピート(DARPin)ポリペプチド、一本鎖可変フラグメント(scFv)、単一ドメイン抗体、ダイアボディ、アフィボディ、アドネクチン、アフィリン、フィロマー
、フィノマー、アフィマー、ペプチドアプタマー、ノッチン、センチリン、アンチカリン、またはナノボディである。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、UCHT1、OKT3、F6A、およびL2Kから選択される抗体に由来する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、UCHT1抗原結合ドメイン、例えばUCHT1由来のscFvである。いくつかの実施形態では、UCHT1抗原結合ドメインは、配列番号8のアミノ酸182位に対応する位置でYからTへの変異(Y182T)を含む。いくつかの実施形態では、UCHT1抗原結合ドメインは、UCHT1のヒト化バリアント(huUCHT1)、例えば配列番号34のアミノ酸177位に対応する位置でYからTへの変異を含むUCHT1のヒト化バリアント(huUCHT1(Y177T))である。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2、およびCDRL3を含むアミノ酸配列を含む)。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、OKT3抗原結合ドメインである。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも
98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2、およびCDRL3を含むアミノ酸配列を含む)。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、F6A抗原結合ドメインである。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2、およびCDRL3を含むアミノ酸配列を含む)。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、L2K抗原結合ドメインである。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形
態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2、およびCDRL3を含むアミノ酸配列を含む)。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、サイトゾルドメインはCD4サイトゾルドメインであり、膜貫通ドメインはCD4膜貫通ドメインである。いくつかの実施形態では、サイトゾルドメインはCD8サイトゾルドメインであり、膜貫通ドメインはCD8膜貫通ドメインである。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、第1、第2および/または第3のポリヌクレオチドによってコードされるコンポーネントは、任意の適切な順序でおよび/または任意の適切なリンカー(複数可)を含むなどの任意の適切な様式で接続される。いくつかの実施形態では、(a)によってコードされるコンポーネント、(b)によってコードされるコンポーネント、および(c)によってコードされるコンポーネントは、互いに直接融合されるか、または少なくとも1つのリンカーによって接合される。いくつかの実施形態では、(a)によってコードされるコンポーネントおよび(c)によってコードされるコンポーネントは、(b)によってコードされるコンポーネントに融合される。いくつかの実施形態では、(b)によってコードされるコンポーネントおよび(c)によってコードされるコンポーネントは、(a)によってコードされるコンポーネントに融合される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、(a)によってコードされるコンポーネントを(b)によってコードされるコンポーネントに接合する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、グリシンおよび/もしくはセリンリッチリンカー、大きいタンパク質ドメイン、長いヘリックス構造、または短いヘリックス構造である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも85%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも96%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも97%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースの
リンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、核酸配列は、共刺激ドメインおよび/または活性化ドメインをコードしない。いくつかの実施形態では、核酸配列は、リーダー配列をさらにコードする。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、核酸は、配列番号66、配列番号68,配列番号70、または配列番号72の核酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、配列番号67、配列番号69、配列番号71、または配列番号73のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0004】
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される核酸(例えば、本明細書に開示されるクローディン18.2-TACをコードする核酸)を含む発現ベクターが本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、発現ベクターは哺乳動物細胞において機能的なプロモーターを含む。いくつかの実施形態では、発現ベクターはレンチウイルスベクター、例えばVSV-Gシュードタイプ化レンチウイルスベクターである。いくつかの実施形態では、発現ベクターはγレトロウイルスベクター、例えばGALVシュードタイプ化γ-レトロウイルスベクターである。
【0005】
ある特定の実施形態では、クローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)が本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン;(b)TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメイン;ならびに(c)TCR共受容体のサイトゾルドメインおよび膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、順に(例えば、N末端からC末端に):(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン;(b)TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメイン;ならびに(c)TCR共受容体のサイトゾルドメインおよび膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、設計されたアンキリンリピート(DARPin)ポリペプチド、一本鎖可変フラグメント(scFv)、単一ドメイン抗体、ダイアボディ、アフィボディ、アドネクチン、アフィリン、フィロマー、フィノマー、アフィマー、ペプチドアプタマー、ノッチン、センチリン、アンチカリン、またはナノボディである。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、およびaGC182から選択される抗体に由来する抗原結合ドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2、およびCDRL3を含むアミノ酸配列を含む)。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)、43-14A、EPR19202、またはaGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号57(クローディン18.2ナノボディ1 Kabat CDR1)を含むCDR1、配列番号58(クローディン18.2ナノボディ1 Kabat CDR2)を含むCDR2、および配列番号59(クローディン18.2ナノボディ1
Kabat CDR3)を含むCDR3を含むアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号60(クローディン18.2ナノボディ1 IMGT CDR1)を含むCDR1、配列番号61(クローディン18.2ナノボディ1 IMGT CDR1)を含むCDR2、および配列番号62(クローディン18.2ナノボディ1 IMGT CDR3)を含むCDR3を含むアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、クローディン18.2ナノボディ1の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDR1、CDR2、およびCDR3を含むアミノ酸配列を含む)。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号57(クローディン18.2ナノボディ2 Kabat CDR1)を含むCDR1、配列番号63(クローディン18.2ナノボディ2 Kabat CDR2)を含むCDR2、および配列番号59(クローディン18.2ナノボディ2 Kabat CDR3)を含むCDR3を含むアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号64(クローディン18.2ナノボディ2 IMGT CDR1)を含むCDR1、配列番号65(クローディン18.2ナノボディ2 IMGT CDR1)を含むCDR2、および配列番号62(クローディン18.2ナノボディ2 IMGT CDR3)を含むCDR3を含むアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、クローディン18.2ナノボディ2の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDR1、CDR2、およびCDR3を含むアミノ酸配列を含む)。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質は、CD3タンパク質、例えばTACを発現するT細胞のTCR複合体のCD3タンパク質である。いくつかの実施形態では、CD3タンパク質は、CD3γタンパク質、CD3δタンパク質および/またはCD3εタンパク質である。いくつかの実施形態では、CD3タンパク質はCD3εタンパク質である。いくつかの実施形態では、CD3タンパク質の結合は、T細胞の活性化を誘導する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、設計されたアンキリンリピート(DARPin)ポリペプチド、一本鎖可変フラグメント(scFv)、単一ドメイン抗体、ダイアボディ、アフィボディ、アドネクチン、アフィリン、フィロマー、フィノマー、アフィマー、ペプチドアプタマー、ノッチン、センチリン、アンチカリン、またはナノボディである。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、UCHT1、OKT3、F6A、およびL2Kから選択される抗体に由来する。い
くつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、UCHT1抗原結合ドメイン、例えばUCHT1一本鎖抗体である。いくつかの実施形態では、UCHT1抗原結合ドメインは、配列番号8のアミノ酸182位に対応する位置でYからTへの変異(Y182T)を含む。いくつかの実施形態では、UCHT1抗原結合ドメインは、UCHT1のヒト化バリアント(huUCHT1)、例えば配列番号34のアミノ酸177位に対応する位置でYからTへの変異を含むUCHT1のヒト化バリアント(huUCHT1(Y177T))である。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2、およびCDRL3を含むアミノ酸配列を含む)。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)、配列番号44(UCHT1(Y182T))、配列番号34(huUCHT1)、または配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、OKT3抗原結合ドメインである。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連
するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2、およびCDRL3を含むアミノ酸配列を含む)。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、F6A抗原結合ドメインである。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2、およびCDRL3を含むアミノ酸配列を含む)。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、L2K抗原結合ドメインである。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K
)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2、およびCDRL3を含むアミノ酸配列を含む)。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、サイトゾルドメインはCD4サイトゾルドメインであり、膜貫通ドメインはCD4膜貫通ドメインである。いくつかの実施形態では、サイトゾルドメインはCD8サイトゾルドメインであり、膜貫通ドメインはCD8膜貫通ドメインである。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACのコンポーネントは、任意の適切な順序でおよび/または任意の適切なリンカー(複数可)を含むなどの任意の適切な様式で接続される。いくつかの実施形態では、コンポーネント(a)、コンポーネント(b)、およびコンポーネント(c)は、互いに直接融合されるか、または少なくとも1つのリンカーによって接合される。いくつかの実施形態では、コンポーネント(a)およびコンポーネント(c)は、コンポーネント(b)に融合される。いくつかの実施形態では、コンポーネント(b)およびコンポーネント(c)は、コンポーネント(a)に融合される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、コンポーネント(a)をコンポーネント(b)に接合する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、グリシンおよび/もしくはセリンリッチリンカー、大きいタンパク質ドメイン、長いヘリックス構造、または短いヘリックス構造である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも85%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも96%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも97%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ
)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、共刺激ドメインおよび/または活性化ドメインを含まない。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、リーダー配列をさらに含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、配列番号67のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、配列番号69のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、配列番号71のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、配列番号73のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0006】
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される核酸、本明細書に開示される発現ベクター、または本明細書に開示されるクローディン18.2-TACを含むT細胞が、本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、T細胞はγδT細胞、例えばδ2T細胞、δ1s T細胞、またはγ9δ2T細胞である。
【0007】
ある特定の実施形態では、本明細書に開示されるT細胞および薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物が、本明細書に開示される。
【0008】
ある特定の実施形態では、クローディン18.2を発現するがんの処置を必要とする個体においてクローディン18.2を発現するがんを処置する方法であって、本明細書に開示されるT細胞または医薬組成物を個体に投与することを含む、方法が本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、がんは、固形がんまたは液体がんである。いくつかの実施形態では、がんは、膵臓がん(例えば、膵臓腺癌、胃がん(例えば、胃腺癌)、印環細胞癌、粘液性胃がん、胃食道がん(例えば、胃食道接合部(GEJ)腺癌)、食道がん、消化器系のがん、卵巣がん、粘液性卵巣がん細胞、または肺がん(例えば、非小細胞肺がん)である。
【0009】
ある特定の実施形態では、本明細書に開示されるT細胞およびクローディン18.2を発現するがん細胞を含むコンジュゲートが、本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドはT細胞の表面に存在し、クローディン18.2はがん細胞の表面に存在する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドはクローディン18.2に結合している。いくつかの実施形態では、がん細胞は、固形がんの細胞である。いくつかの実施形態では、がん細胞は、膵臓がん細胞、胃がん細胞、印環細胞癌細胞、消化器系のがん、粘液性胃がん細胞、胃食道がん細胞、食道がん細胞、卵巣がん細胞、粘液性卵巣がん細胞、非小細胞肺がん細胞、または肺がん細胞である。いくつかの実施形態では、がん細胞は、胃がん細胞または胃食道がん細胞である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明は、以下の図面を参照してより完全に理解され得る。
【0011】
【
図1】T細胞における示されたTACおよびmStrawberry赤色蛍光タンパク質形質導入マーカーの細胞表面発現を示す。NTD:形質導入されていない対照細胞。
【
図2】クローディン18.2-TAC T細胞製造の評価を示す。
図2のAは、示されたクローディン18.2-TACを発現するように操作したT細胞の経時的な全細胞の計数を示す。
図2のBは、示されたクローディン18.2-TACを発現するように操作したT細胞の経時的な細胞数の倍加を示す。図の2Cは、示されたクローディン18.2-TACを発現するように操作したT細胞の経時的な生存率パーセントを示す。
【
図3】フローサイトメトリーによって測定した、示されたドナー由来のT細胞における示されたクローディン18.2-TACの発現のヒストグラムを示す。
【
図4】フローサイトメトリーによって測定した、T細胞における示されたクローディン18.2-TACの相対的発現を示す。
【
図5A】クローディン18.2または対照を発現するように操作した示された細胞への、GFP標識されたクローディン18.2ナノボディ2の結合を示す。
【
図5B】既知の膜に固定されたヒトタンパク質のライブラリーへの、GFP-クローディン18.2ナノボディ2融合タンパク質の結合を示す。
【
図6A】クローディン18.2(上部パネル)またはクローディン18.1(下部パネル)を発現する標的細胞と共培養した後のクローディン18.2-TAC T細胞の活性化を実証するアッセイを示す。フローサイトメトリーによって測定した、クローディン18.2-TAC発現の確認を示す。
【
図6B】クローディン18.2(上部パネル)またはクローディン18.1(下部パネル)を発現する標的細胞と共培養した後のクローディン18.2-TAC T細胞の活性化を実証するアッセイを示す。示された抗原を発現する細胞に曝露した操作されたT細胞におけるCD69(縦軸)染色対TAC発現(横軸)の散布図を示す。
【
図6C】クローディン18.2(上部パネル)またはクローディン18.1(下部パネル)を発現する標的細胞と共培養した後のクローディン18.2-TAC T細胞の活性化を実証するアッセイを示す。示されたTACを発現し、かつ示された抗原を発現する標的細胞に曝露したT細胞における正規化したCD69陽性%を示す。
【
図7】増強されたルシフェラーゼを発現するように操作されたKATO III細胞(KATO IIIeLuc)と共培養した後の、配列番号69または73のクローディン18.2-TACを発現するT細胞によって誘導された細胞傷害性を示す。NTD:形質導入されていない対照細胞。標的細胞の50パーセント殺傷を誘導した、エフェクター細胞:標的細胞(E:T)比(IC50)を計算し、最大細胞傷害性の半分に到達するのに必要なE:T比を示す。
【
図8】実施例3に記載のインビトロ細胞傷害性アッセイの概略図である。
【
図9】5日間の共培養後の、異なるE:T比での示されたエフェクター細胞(TAC T細胞)および標的細胞(NALM6CLDN18.2/eGFPまたはNALM6eGFP細胞)の共培養物の代表的な画像を示す。
【
図10】異なるE:T比での示されたエフェクター細胞(TAC T細胞)および標的細胞(NALM6CLDN18.2/eGFPまたはNALM6eGFP細胞)の共培養物について、eGFP面積によって測定した腫瘍細胞の増殖の定量的分析を示す。NTD:形質導入されていない対照細胞。
【
図11】
図10に示す細胞傷害性の結果の曲線下面積(AUC)分析を示す。
【
図12】示されたエフェクター細胞(TAC T細胞)および標的細胞(NALM6CLDN18.2またはNALM6eGFP細胞)の共培養した後の、フローサイトメトリーによって測定したIFNg、TNFa、およびIL2の産生を示す。いずれの標的細胞も非存在下での、示されたエフェクター細胞(TAC T細胞)のサイトカイン産生を対照として示す。
【
図13】T細胞の活性化、疲弊およびメモリー表現型の評価を可能にするマーカーを示す。
【
図14】クローディン18.2-TAC T細胞または形質導入されていない(NTD)対照細胞をNALM6eGFPまたはNALM6CLDN18.2/eGFP細胞と共培養した後の、CD8およびCD69の発現をハイライトする16個のパラメータUMAP分析の結果を示す。色は、示されたマーカーの相対的存在量を示す。
【
図15】示されたクローディン18.2を発現する細胞株と共培養したCLDN18.9-TAC T細胞のCD69染色(縦軸)およびクローディン18.2-TAC形質導入(横軸)のフローサイトメトリープロットを示す。
【
図16】示されたクローディン18.2-TACを発現するT細胞による標的細胞の細胞傷害性を示すインビトロアッセイを示す。
図16のAは、示されたエフェクター:標的(E:T)比での正規化した細胞傷害性を示す。
図16のBは、示されたTACを発現するT細胞の測定されたIC
50値を示す。
【
図17A】クローディン18.2-TACを発現するT細胞の増殖の評価を示す。細胞トラッキング色素のフローサイトメトリーに基づく検出によって測定した細胞の増殖を示す。
【
図17B】クローディン18.2-TACを発現するT細胞の増殖の評価を示す。示されたTACを発現するT細胞の測定された分裂指数(DI)を示す。
【
図18A】示されたクローディン18.2-TACを発現するT細胞の活性化の評価を示す。示された細胞株に曝露した操作されたT細胞におけるCD69(縦軸)染色対TAC発現(横軸)の散布図を示す。
【
図18B】示されたクローディン18.2-TACを発現するT細胞の活性化の評価を示す。示されたTACを発現し、かつ示された標的細胞に曝露したT細胞における正規化したCD69陽性%を示す。
【
図19A】TACを発現するT細胞の反復刺激を試験するアッセイを示す。アッセイの概略図を示す。
【
図19B】TACを発現するT細胞の反復刺激を試験するアッセイを示す。示されたTACを発現するT細胞とのインキュベーション後の、示された標的細胞の生存率を示すグラフを示す。
【
図20】実施例9に記載のインビボマウス(murine)実験の概略図(上部)、および示された処置群についての背側および腹側リードの合計として得られた総フラックス(光子/秒)(下部)を示す。
【
図21】示された処置群についての発光(総フラックス)、全生存率、および体重の相対的変化を示す。
図21のAは、NT:非処置動物(四角);NTD:形質導入されていない対照T細胞を投与したマウス(円)を示す。
図2のBは、NT:非処置動物(四角);NTD:形質導入されていない対照T細胞を投与したマウス(円)を示す。
図21のCは、NT:非処置動物(四角);NTD:形質導入されていない対照T細胞を投与したマウス(円)を示す。
【
図22】クローディン18.2-TAC T細胞の抗腫瘍活性のインビボマウス(murine)モデルの概略図、および示された投与量に応答した経時的な腫瘍体積を示す。
【
図23】クローディン18.2-TAC T細胞の抗腫瘍活性のインビボマウス(murine)モデルの概略図(上部パネル)、発光(総フラックス;中央左パネル)、全生存率(左下部パネル)、および処置過程にわたる示された治療群のマウスの全身スキャン(右パネル)を示す。
【
図24】クローディン18.2-TAC T細胞の抗腫瘍活性のインビボマウス(murine)モデルの概略図(上部パネル)、示された投与量に応答した経時的な腫瘍体積(中央パネル)および全生存率(下部パネル)を示す。
【
図25A】クローディン18.2-TAC T細胞の抗腫瘍活性および異なる投与量レベルのインビボマウス(murine)モデルを示す。モデルの概略図を示す。
【
図25B】クローディン18.2-TAC T細胞の抗腫瘍活性および異なる投与量レベルのインビボマウス(murine)モデルを示す。示された投与量レベルでの示されたTACを発現するT細胞を用いた処置後の、実験の経過にわたる腫瘍体積の測定を示す。
【
図26A】クローディン18.2-TAC T細胞の抗腫瘍活性および異なる投与量レベルのインビボマウス(murine)モデルを示す。モデルの概略図を示す。
【
図26B】クローディン18.2-TAC T細胞の抗腫瘍活性および異なる投与量レベルのインビボマウス(murine)モデルを示す。示された投与量レベルでの示されたTACを発現するT細胞を用いた処置後の、実験の経過にわたる腫瘍体積の測定を示す。
【
図27A】クローディン18.2-TAC T細胞の抗腫瘍活性および異なる投与量レベルのインビボマウス(murine)モデルを示す。モデルの概略図を示す。
【
図27B】クローディン18.2-TAC T細胞の抗腫瘍活性および異なる投与量レベルのインビボマウス(murine)モデルを示す。示された投与量レベルでの示されたTACを発現するT細胞を用いた処置後の、実験の経過にわたる腫瘍フラックスの測定を示す。
【
図28A】MHCノックアウトマウスにおけるクローディン18.2-TAC T細胞の抗腫瘍活性のインビボマウス(murine)再チャレンジモデルを示す。モデルの概略図を示す。
【
図28B】MHCノックアウトマウスにおけるクローディン18.2-TAC T細胞の抗腫瘍活性のインビボマウス(murine)再チャレンジモデルを示す。示された再チャレンジ時点を伴う、実験の経過にわたり示されたTACを発現するT細胞を用いた処置後の、実験の経過にわたる腫瘍体積の測定を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
がんは、主要な健康上の課題である。米国がん協会によれば、米国では毎年100万人を超える人々ががんと診断されている。初期の疾患を有する患者は従来の療法(手術、放射線、化学療法)によって効果的に処置されることがあるが、進行した疾患を有する患者に利用可能な選択肢はほとんどなく、それらの選択肢は通常、本質的に緩和的である。
【0013】
能動免疫療法は、患者の免疫系を用いて腫瘍をクリアしようとし、従来の療法に失敗した患者に選択肢を提供する。一般に、この処置は、多数の腫瘍特異的T細胞を患者に注入することを含む。このアプローチは、メラノーマ、骨髄腫、白血病、リンパ腫および滑膜肉腫を含むいくつかの疾患の初期臨床試験で成功することが証明されている。具体例として、いくつかの臨床研究は、T細胞を用いた免疫療法が進行したメラノーマの患者において治癒的であることを実証しており、このアプローチの有用性が確認されている。加えて、慢性リンパ性白血病(CLL)および急性リンパ芽球性白血病(ALL)に罹患している患者も、T細胞免疫療法で効果的に処置および治癒されている。
【0014】
この点に関して、T細胞の遺伝的改変を含むほとんどの操作されたT細胞療法は、(i)T細胞受容体(TCR)の強制発現;または(ii)腫瘍の抗原標的に特異的なキメラ抗原受容体(CAR)を生じる。今日まで、T細胞を操作するために使用されるキメラ抗原受容体は、(i)標的化ドメイン、通常は一本鎖フラグメント可変(scFv);(ii)膜貫通ドメイン;および(iii)T細胞受容体および関連タンパク質由来のシグナル伝達エレメントを含むサイトゾルドメインからなる。そのようなキメラ抗原受容体はまた、「Tボディ」または「キメラ免疫受容体」(CIR)とも称されているが、現在、ほとんどの研究者は「CAR」という用語を使用している。CARアプローチの1つの利点は、任意の患者の免疫細胞を、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)非依存的な様式で、任意の望ましい標的に対して標的化できることである。MHCの提示は腫瘍細胞において欠損していることが多いので、これは魅力的である。
【0015】
CARはモジュール用語で考えられており、科学者らは、CAR機能に対する異なる細胞質シグナル伝達ドメインの影響を調べることに相当な時間を費やしている。従来のCARは一般に2つの主要コンポーネント(i)T細胞の活性化に重要な免疫チロシン活性化モチーフ(ITAM)を含むCD3ゼータ細胞質ドメイン;および(ii)Akt経路などの重要な生存経路を誘因する共刺激受容体のコンポーネントを共有する。
【0016】
第1世代CARは、CD3ζまたはFcεRIγのいずれか由来の単一シグナル伝達ドメインを用いた。第2世代CARは、CD3ζのシグナル伝達ドメインを、受容体のCD28またはTNFRファミリーのいずれか由来の共刺激受容体の細胞質ドメインと組み合わせた。現在臨床において試験されているほとんどのCAR操作されたT細胞は、CD3ζがCD28またはCD137のいずれかの細胞質ドメインにカップリングされた第2世代CARを用いている。これらの第2世代CARは、CD19陽性腫瘍において抗腫瘍活性を実証している。第3世代CARは複数の共刺激ドメインを組み合わせたが、第3世代CARは抗原特異性を失い得ることが懸念されている。
【0017】
CAR操作されたT細胞は臨床応用においてかなりの有望性を示しているが、T細胞受容体(TCR)によってもたらされる天然型の活性化シグナルを置き換えるための合成方法に依存している。この合成受容体はTCRに関連するすべてのシグナル伝達コンポーネント(例えば、CD3γ、CD3δ、CD3εのITAM)を送達するわけではないので、T細胞がCARによって最適に活性化されるかどうか、またはCARの活性化がT細胞の分化(例えば、メモリーへの進行)にどのように影響するかは不明なままである。さらに、CARシグナル伝達ドメインは、CAR構造のまさにその性質によって天然の調節パートナーから切り離されているので、CARが低レベルの構成的活性化をもたらし得、オフターゲット毒性をもたらし得るという固有のリスクがある。したがって、プロトタイプCARの合成的性質は、TCRの活性化を制限する標準的な機構を破壊する可能性があり、従来のCAR T細胞の治療用量に関連することが多い重篤な毒性を裏付け得る。
【0018】
これらの制限を考慮すると、天然のTCRを介して腫瘍を攻撃するようにT細胞を向け直すことが好ましい。T細胞抗原カプラー(TACまたはTAC)受容体と呼ばれる代替のキメラ受容体が開発されており、これは、腫瘍を攻撃するようにT細胞を向けるために異なる生物学を用いている。CARはT細胞受容体(TCR)シグナル伝達複合体のコンポーネントを一緒に組み上げる完全合成受容体であるが、TAC受容体はTCRを腫瘍標的に向け直し、天然型のTCRシグナル伝達構造を再現する。例えば、いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるTACは、MHC非制限的な標的化を保持しながら、T細胞受容体(TCR)を介した天然の主要組織適合遺伝子複合体(MHC)シグナル伝達を活性化する。さらに、本明細書に開示されるTACは、共受容体刺激と組み合わせてT細胞受容体(TCR)を動員する。その上、いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるTACは、増強された活性および安全性を示す。
【0019】
TACは、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する第2の細胞外リガンドを含むという点で、従来のCAR技術とは異なる。さらに、TACは、CARにおいて使用されるTCRシグナル伝達ドメインとは対照的に、TCR共受容体のサイトゾルドメインを含む。TCR共受容体ドメインは、内因性TCRとは独立して機能するCARとは対照的に、内因性TCRシグナル伝達を介してT細胞の活性化を促進することができる。代わりに、CARは、典型的には、それら自体の合成活性化ドメイン(例えば、CD3z)を介して機能する。CARによって誘導されるこのトニックシグナル伝達は、エフェクター細胞の疲弊をもたらし得る。TACおよびCARの間の構造的差異は、異なる構造的特徴および異なる機能性を有する分子をもたらす。例えば、CARにおいて機能的でない抗原結合ドメインは、TACの文脈において、満足のいく製造可能性または機能を有し得る。
【0020】
クローディン18.1および18.2(CLDN18.1およびCLDN18.2)は、タイトジャンクションに見られる高度に保存された複数回膜貫通型タンパク質である。クローディン18.1および18.2の細胞外ドメインは、2つの顕著なループを含む。クローディン18.1および18.2は、第1の細胞外ループにおいて有意な相違を示すが、それ以外は同一である。クローディン18.1は肺組織で広く発現されるが、クローディン18.2は主に胃組織で発現され、したがって胃がんを処置するための標的である。
【0021】
特定の用語
「抗原結合ドメイン」という用語は、標的(例えば、クローディン18.2)に直接的または間接的に結合する、任意の物質または分子を指す。抗原結合ドメインには、標的に結合する、抗体もしくはそのフラグメント、ペプチド、ペプチド模倣物、タンパク質、糖タンパク質、プロテオグリカン、炭水化物、脂質、核酸、または小分子が含まれる。
【0022】
本明細書で使用される場合、特に明記しない限り、「抗体」という用語は、インタクトな抗体(例えば、インタクトなモノクローナル抗体)、またはそのフラグメント、例えば抗体のFcフラグメント(例えば、モノクローナル抗体のFcフラグメント)、または改変、操作、もしくは化学的にコンジュゲートされた、インタクトな抗体、抗原結合フラグメント、もしくはFcフラグメントを含む抗体の抗原結合フラグメント(例えば、モノクローナル抗体の抗原結合フラグメント)を意味すると理解される。一般に、抗体は、4つのポリペプチド鎖を含む多量体タンパク質である。ポリペプチド鎖のうち2つは免疫グロブリン重鎖(H鎖)と呼ばれ、ポリペプチド鎖のうち2つは免疫グロブリン軽鎖(L鎖)と呼ばれる。免疫グロブリンの重鎖および軽鎖は、鎖間ジスルフィド結合によって接続されている。免疫グロブリン重鎖は、鎖間ジスルフィド結合によって接続されている。軽鎖は、1つの可変領域(VL)および1つの定常領域(CL)からなる。重鎖は、1つの可変領域(VH)および少なくとも3つの定常領域(CH1、CH2およびCH3)からなる。可変領域は、抗体の結合特異性を決定する。各可変領域は、フレームワーク領域(FR)として公知の4つの比較的保存された領域に隣接した、相補性決定領域(CDR)として公知の3つの超可変領域を含む。FRおよびCDRの広がりは定義されている(Kabat,E.A.ら(1991)Sequences of Proteins of Immunological Interest、第5版、U.S.Department of Health and Human Services、NIH Publication No.91-3242;およびChothia,C.ら(1987)J.Mol.Biol.196:901-917)。CDR1、CDR2、およびCDR3と称される3つのCDRは、抗体の結合特異性に寄与する。天然に存在する抗体は、操作された抗体(キメラ抗体およびヒト化抗体など)のための出発材料として使用されている。抗体ベースの抗原結合フラグメントの例としては、Fab、Fab’、(Fab’)2、Fv、一本鎖抗体(例えば、scFv)、ミニボディ、およびダイアボディが挙げられる。改変または操作された抗体の例としては、キメラ抗体、ヒト化抗体、および多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)が挙げられる。化学的にコンジュゲートされた抗体の例は、毒素部分にコンジュゲートされた抗体である。
【0023】
本明細書で使用される「T細胞」という用語は、細胞性免疫において中心的な役割を果たすリンパ球の一種を指す。Tリンパ球とも称されるT細胞は、細胞表面のT細胞受容体(TCR)の存在によって、B細胞およびナチュラルキラー細胞などの他のリンパ球と区別される。Tヘルパー細胞、細胞傷害性T細胞、メモリーT細胞、制御性T細胞およびナチュラルキラーT細胞を含むがこれらに限定されない、異なる機能を有するT細胞のいくつかのサブセットが存在する。
【0024】
本明細書で使用される「γδT細胞」または「ガンマデルタT細胞」または「gd T細胞」という用語は、1つのγ鎖および1つのδ鎖を含む、その表面にγδT細胞受容体(TCR)を有する任意のリンパ球を指す。
【0025】
「T細胞抗原カプラー」またはTACという用語は、「三機能性T細胞抗原カプラー」またはTri-TACと互換的に使用され、(a)標的に結合する抗原結合ドメイン、(b)T細胞受容体(TCR)複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメイン、および(c)T細胞受容体シグナル伝達ドメインを含む、操作された核酸構築物またはポリペプチドを指す。
【0026】
本明細書で使用される「ポリヌクレオチド」および/または「核酸配列」および/または「核酸」という用語は、塩基、糖および糖間(骨格)連結からなる、ヌクレオシドまたはヌクレオチドモノマーの配列を指す。この用語はまた、天然に存在-しないモノマーまたはその一部を含む、改変または置換された配列を含む。本出願の核酸配列は、デオキシリボ核酸配列(DNA)またはリボ核酸配列(RNA)であり得、アデニン、グアニン、シトシン、チミジンおよびウラシルを含む天然に存在する塩基を含み得る。配列はまた、改変された塩基を含み得る。そのような改変された塩基の例としては、アザおよびデアザアデニン、グアニン、シトシン、チミジンならびにウラシル;ならびにキサンチンならびにヒポキサンチンが挙げられる。本開示の核酸は、生物学的生物から単離されてもよく、遺伝的組換えの実験室の方法によって形成されてもよく、または核酸を作出するための、化学合成もしくは他の公知のプロトコルによって得られてもよい。
【0027】
本明細書で使用される「単離されたポリヌクレオチド」または「単離された核酸配列」という用語は、組換えDNA技法によって作成される場合、細胞材料もしくは培養培地を実質的に含まない核酸、または化学的に合成される場合、化学的前駆体もしくは他の化学物質を実質的に含まない核酸を指す。単離された核酸はまた、該核酸が由来する核酸に天然に隣接する配列(すなわち、該核酸の5’および3’端に位置する配列)を実質的に含まない。「核酸」という用語は、DNAおよびRNAを含むことを意図しており、二本鎖または一本鎖のいずれかであり、センス鎖またはアンチセンス鎖を表す。さらに、「核酸」という用語は、相補的な核酸配列を含む。
【0028】
本明細書で使用される「組換え核酸」または「操作された核酸」という用語は、生物学的生物には見出されない、核酸またはポリヌクレオチドを指す。例えば、組換え核酸は、遺伝的組換えの実験室の方法(分子クローニングなど)によって形成され、そうでなければ自然界では見出されないであろう配列を作出し得る。組換え核酸はまた、核酸を作出するための、化学合成または他の公知のプロトコルによって作出されてもよい。
【0029】
本明細書で使用される「ペプチド」、「ポリペプチド」、または「タンパク質」という用語は、アミノ酸の鎖を意味する。本明細書で使用されるタンパク質という用語は、アミノ酸の1つまたは複数の鎖を含む大きい分子をさらに意味し、いくつかの実施形態では、タンパク質のフラグメントもしくはドメインまたは全長タンパク質である。さらに、本明細書で使用される場合、タンパク質という用語は、アミノ酸の直鎖、またはプロセシングされてかつ機能性タンパク質に折り畳まれたアミノ酸の鎖のいずれかを指す。タンパク質構造は、以下の4つの異なるレベルに分けられる:(1)一次構造-ポリペプチド鎖におけるアミノ酸の配列を指す、(2)二次構造-αヘリックスおよびβシートなどのポリペプチド骨格鎖上の規則的で局所的な部分構造を指す、(3)三次構造-単量体および多量体タンパク質分子の場合の三次元構造を指す、および(4)四次構造-単一の機能単位として作動する2つ以上の個々のポリペプチド鎖の凝集を含む三次元構造を指す。本明細書でのペプチドまたはポリペプチドの使用は、アミノ酸の鎖がタンパク質(すなわち、二次、三次または四次構造を有するアミノ酸の鎖)でもないことを意味しない。
【0030】
「単離されたポリペプチド」という用語は、組換えDNA技法によって作成される場合、細胞材料もしくは培養培地を実質的に含まないポリペプチド、または化学的に合成される場合、化学的前駆体もしくは他の化学物質を実質的に含まないポリペプチドを指す。
【0031】
本明細書で使用される「ベクター」という用語は、細胞の内部に核酸を送達するために使用されるポリヌクレオチドを指す。いくつかの実施形態では、ベクターは、細胞内で発現される核酸に動作可能に連結された発現制御配列(例えば、プロモーター)を含む発現ベクターである。当技術分野で公知のベクターには、プラスミド、ファージ、コスミドおよびウイルスが含まれるが、これらに限定されない。
【0032】
本明細書で使用される「腫瘍抗原」または「腫瘍関連抗原」という用語は、宿主において免疫応答を誘因する腫瘍細胞で産生される抗原性物質(例えば、MHC複合体によって提示される)を指す。いくつかの実施形態では、腫瘍抗原は腫瘍細胞の表面にある。
【0033】
本明細書で使用される場合、「膜貫通およびサイトゾルドメイン」という用語は、T細胞受容体(TCR)複合体に関連するタンパク質の膜貫通ドメインおよびサイトゾルドメインを含むポリペプチドを指す。いくつかの実施形態では、そのような膜貫通およびサイトゾルドメインには、(a)脂質ラフトと会合、および/または(b)Lckに結合するタンパク質ドメインが含まれ得るが、これらに限定されない。
【0034】
本明細書で使用される「TCR共受容体」は、T細胞受容体(TCR)が抗原提示細胞とコミュニケーションするのを助ける分子を指し、TCRの活性化をもたらす第1のシグナルの一部と考えられ得る。TCR共受容体の例としては、CD4、LAG3、およびCD8が挙げられるが、これらに限定されない。
【0035】
本明細書で使用される「TCR共刺激因子」または「共刺激ドメイン」は、抗原に対するT細胞の応答を増強する分子を指し、TCRの活性化をもたらす第2のシグナルと考えられ得る。TCR共刺激因子の例としては、ICOS、CD27、CD28、4-1BB(CD137)、OX40(CD134)、CD30、CD40、リンパ球仮想関連抗原(lymphocyte fiction-associated antigen)1(LFA-1)、CD2、CD7、LIGHT、NKG2C、B7-H3、およびCD83に特異的に結合するリガンドが挙げられるが、これらに限定されない。
【0036】
「レシピエント」、「個体」、「対象」、「宿主」、および「患者」という用語は、本明細書では互換的に使用され、いくつかの実施形態では、診断、処置、または治療が望まれる任意の哺乳動物対象、特にヒトを指す。処置の目的のための「哺乳動物」は、ヒト、飼育動物および家畜、ならびに実験室、動物園、スポーツ、またはペット動物、例えばイヌ、ウマ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、サルなどを含む、哺乳動物として分類される任意の動物を指す。いくつかの実施形態では、哺乳動物はヒトである。これらの用語のいずれも医療従事者の監督を必要としない。
【0037】
本明細書で使用される場合、「処置」、「処置すること」などの用語は、いくつかの実施形態では、効果を得る目的で、薬剤を投与すること、または手順を行うことを指す。効果は、疾患もしくはその症候を完全もしくは部分的に予防するという点で予防的であり得、ならびに/または、疾患および/もしくは疾患の症候の部分的もしくは完全な治癒に影響を及ぼすという点で治療的であり得る。「処置」は、本明細書で使用される場合、哺乳動物、特にヒトにおける疾患または障害(例えば、がん)の処置を含み得、(a)疾患の素因を有する可能性があるが、まだ疾患を有すると診断されていない対象において、疾患または疾患の症候が発生するのを予防すること(例えば、原発性疾患に関連するか、または原発性疾患によって引き起こされる可能性がある疾患を含む);(b)疾患を阻害すること、すなわちその発症を停止すること;および(c)疾患を緩和すること、すなわち疾患の退縮を引き起こすことを含む。処置するとは、がんの処置または改善または予防における成功の任意の兆候を指し得、例えば、軽減;寛解;症候を減少させること;または疾患症状を患者にとってより忍容性のあるものにすること;悪化または衰退の速度を減速させること;または、悪化の最終点をより少ない衰弱にすることなどの、任意の客観的または主観的パラメータを含む。症候の処置または改善は、1つまたは複数の客観的または主観的パラメータに基づき、医師による検査の結果を含む。したがって、「処置すること」という用語は、疾患(例えば、がん)に関連する、症候または症状の発症を予防、遅延、緩和、停止または阻害するための、本発明の化合物または薬剤の投与を含む。「治療効果」という用語は、対象における疾患、疾患の症候、または疾患の副作用の軽減、排除、または予防を指す。
【0038】
本明細書で使用される場合、単数形「a」、「and」、および「the」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「抗体(an antibody)」への言及は複数の抗体(a plurality of antibodies)を含み、いくつかの実施形態における「抗体(an antibody)」への言及は複数の抗体(multiple antibodies)を含むなどである。
【0039】
本明細書で使用される場合、すべての数値または数値範囲は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、そのような範囲内またはそれを包含する整数全体、および範囲内またはそれを包含する範囲内の値または整数の一部を含む。したがって、例えば、90~100%の範囲への言及は、91%、92%、93%、94%、95%、95%、96%、97%など、ならびに91.1%、91.2%、91.3%、91.4%、91.5%など、92.1%、92.2%、92.3%、92.4%、92.5%などを含むなどである。別の例では、1~5,000倍の範囲への言及は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20倍など、ならびに1.1、1.2、1.3、1.4、1.5倍など、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5倍などを含むなどである。
【0040】
「約」が付く数字(’’about’’ a number)は、本明細書で使用される場合、その数字を含み、その数字より10%低い値から10%高い値までの範囲を指す。「約」が付く範囲は、その範囲の下限を10%下回るものから、その範囲の上限を10%上回るものに及ぶものを指す。
【0041】
「同一性パーセント(%)」は、2つの配列(ヌクレオチドまたはアミノ酸)がアラインメントの同じ位置で同じ残基を有する程度を指す。例えば、「アミノ酸配列は、配列番号Yに対してX%同一である」は、配列番号Yに対するアミノ酸配列の同一性%を指し、アミノ酸配列中の残基のX%が配列番号Yに開示される配列の残基と同一であると述べられていることとなる。一般に、そのような計算にはコンピュータプログラムが用いられる。配列のペアを比較およびアラインメントする例示的なプログラムには、ALIGN(MyersおよびMiller、1988)、FASTA(PearsonおよびLipman、1988;Pearson、1990)およびギャップ付きBLAST(Altschulら、1997)、BLASTP、BLASTN、またはGCG(Devereuxら、1984)が含まれる。
【0042】
本明細書で使用される場合、「選択的結合」という用語は、分子(例えば、TACの標抗原結合ドメインなどのタンパク質)が他の分子よりもその標的分子(例えば、クローディン18.2などの標的抗原)に結合する、より高い親和性を指す。別段の指示がない限り、「選択的結合」および「特異的結合」という用語は、本明細書では互換的に使用される。
【0043】
T細胞-抗原カプラー(TAC)
ある特定の実施形態では、クローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)ポリペプチドをコードする核酸が本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードする核酸は、(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードする第1のポリヌクレオチド;(b)TCR複合体に結合する抗原結合ドメインをコードする第2のポリヌクレオチド;ならびに(c)膜貫通ドメインおよびサイトゾルドメインをコードする第3のポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、核酸は、順に(例えば、5’から3’に)、(a)第1のポリヌクレオチド;(b)第2のポリヌクレオチド;および(c)TCR共受容体のサイトゾルドメインおよび膜貫通ドメインをコードする第3のポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードする核酸は共刺激ドメインをコードしない。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードする核酸は共活性化ドメインをコードしない。
【0044】
ある特定の実施形態では、クローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)ポリペプチドが本明細書にさらに開示される。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン;(b)TCR複合体に結合する抗原結合ドメイン;および(c)膜貫通ドメインおよびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、順に(例えば、N末端からC末端に)、(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン;(b)TCR複合体に結合する抗原結合ドメイン;および(c)膜貫通ドメインおよびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは共刺激ドメインを含まない。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは共活性化ドメインを含まない。
【0045】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載のクローディン18.2-TACポリペプチドをコードする核酸を含む発現ベクターが本明細書にさらに開示される。
【0046】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載のクローディン18.2-TACポリペプチドをコードする核酸を含むT細胞、本明細書に記載のクローディン18.2-TACポリペプチドをコードする発現ベクターを含むT細胞、または本明細書に記載のクローディン18.2-TACポリペプチドを含むT細胞が、本明細書にさらに開示される。
【0047】
ある特定の実施形態では、がんの処置を必要とする個体においてがんを処置する方法であって、本明細書に記載のクローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)ポリペプチドを含むT細胞を個体に投与することを含む方法が、本明細書にさらに開示される。
【0048】
クローディン18.2抗原結合ドメイン
ある特定の実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、クローディン18.2抗原結合ドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2抗原結合ドメインは、クローディン18.2に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2抗原結合ドメインは、標的細胞のクローディン18.2に結合する。いくつかの実施形態では、標的細胞は、がんを含むが、これに限定されない疾患状態に関連する細胞である。いくつかの実施形態では、標的細胞は腫瘍細胞である。
【0049】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2抗原結合ドメインは、抗体またはそのフラグメントである。いくつかの実施形態では、クローディン18.2抗原結合ドメインは、クローディン18.2に結合する、一本鎖抗体(例えば、一本鎖フラグメント可変抗体(scFv))、単一ドメイン抗体(例えば、重鎖のみの抗体(VHH)、サメの重鎖のみの抗体(VNAR))、ナノボディ、ダイアボディ、ミニボディ、Fabフラグメント、Fab’フラグメント、F(ab’)2フラグメント、またはFvフラグメントから選択される。
【0050】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2抗原結合ドメインは、クローディン18.2に結合する、アンキリンリピートタンパク質(DARPin)、アフィボディ、アドネクチン、アフィリン、フィロマー、フィノマー、アフィマー、ペプチドアプタマー、レクチン、ノッチン、センチリン、アンチカリン、ペプチド、ペプチド模倣物、タンパク質、糖タンパク質、もしくはプロテオグリカン、またはクローディン18.2の天然に存在するリガンドから選択される。いくつかの実施形態では、クローディン18.2抗原結合ドメインは、クローディン18.2に結合する非タンパク質化合物(炭水化物、脂質、核酸、または小分子を含むが、これらに限定されない)である。
【0051】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2抗原結合ドメインは、クローディン18.2に対して標的化した設計されたアンキリンリピート(DARPin)である。いくつかの実施形態では、クローディン18.2抗原結合ドメインは、クローディン18.2に対して標的化した一本鎖可変フラグメント(ScFv)である。いくつかの実施形態では、クローディン18.2抗原結合ドメインは、クローディン18.2に対して標的化したナノボディである。
【0052】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2抗原結合ドメインは、本明細書でクローディン18.2ナノボディ1(配列番号55に示されるアミノ酸配列を有する)と称されるナノボディのものである。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号55(クローディン18.2ナノボディ1)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号57(クローディン18.2ナノボディ1 Kabat CDR1)を含むCDR1、配列番号58(クローディン18.2ナノボディ1 Kabat CDR2)を含むCDR2、および配列番号59(クローディン18.2ナノボディ1 Kabat CDR3)を含むCDR3を含むアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号60(クローディン18.2ナノボディ1 IMGT CDR1)を含むCDR1、配列番号61(クローディン18.2ナノボディ1 IMGT CDR2)を含むCDR2、および配列番号62(クローディン18.2ナノボディ1 IMGT CDR3)を含むCDR3を含むアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、クローディン18.2ナノボディ1の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDR1、CDR2、およびCDR3を含むアミノ酸配列を含む)。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ1のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ1の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。
【0053】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2抗原結合ドメインは、本明細書でクローディン18.2ナノボディ2(配列番号56に示されるアミノ酸配列を有する)と称されるナノボディのものである。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号56(クローディン18.2ナノボディ2)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号57(クローディン18.2ナノボディ2 Kabat CDR1)を含むCDR1、配列番号63(クローディン18.2ナノボディ2 Kabat CDR2)を含むCDR2、および配列番号59(クローディン18.2ナノボディ2 Kabat CDR3)を含むCDR3を含むアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号64(クローディン18.2ナノボディ2 IMGT CDR1)を含むCDR1、配列番号65(クローディン18.2ナノボディ2 IMGT CDR2)を含むCDR2、および配列番号62(クローディン18.2ナノボディ2 IMGT CDR3)を含むCDR3を含むアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、クローディン18.2ナノボディ2の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDR1、CDR2、およびCDR3を含むアミノ酸配列を含む)。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、クローディン18.2ナノボディ2のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、クローディン18.2ナノボディ2の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。
【0054】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブおよびゾルベツキシマブとしても公知;配列番号48に示される重鎖可変領域および配列番号49に示される軽鎖可変領域を有する)、43-14A(Creative Biolabsから入手可能、カタログ番号HPAB-0120-YJ)、EPR19202(Abcamから入手可能、カタログ番号ab222512)、およびaGC182から選択される抗体のものである。いくつかの実施形態では、クローディン18.2抗原結合ドメインは、43-14AおよびEPR19202から選択される抗体のヒト化抗原結合ドメインを含む。
【0055】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)に由来する抗原結合ドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号48(IMAB362の重鎖可変領域)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列および配列番号49(IMAB362の軽鎖可変領域)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号48(IMAB362の重鎖可変領域)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列および配列番号49(IMAB362の軽鎖可変領域)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号48(IMAB362の重鎖可変領域)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列および配列番号49(IMAB362の軽鎖可変領域)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号48(IMAB362の重鎖可変領域)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列および配列番号49(IMAB362の軽鎖可変領域)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号48(IMAB362の重鎖可変領域)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列および配列番号49(IMAB362の軽鎖可変領域)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号48(IMAB362の重鎖可変領域)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列および配列番号49(IMAB362の軽鎖可変領域)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号48(IMAB362の重鎖可変領域)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列および配列番号49(IMAB362の軽鎖可変領域)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号48(IMAB362の重鎖可変領域)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列および配列番号49(IMAB362の軽鎖可変領域)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、配列番号48(IMAB362の重鎖可変領域)のアミノ酸配列および配列番号49(IMAB362の軽鎖可変領域)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2、およびCDRL3を含むアミノ酸配列を含む)。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、IMAB362(クラウジキシマブ、ゾルベツキシマブ)の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。
【0056】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、マウス抗クローディン18.2組換え抗体クローン43-14Aに由来する抗原結合ドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、43-14Aの抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、43-14Aの抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、43-14Aの抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、43-14Aの抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、43-14Aの抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、43-14Aの抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、43-14Aの抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、43-14Aの抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、43-14Aの抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、43-14AのCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、43-14Aの対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2、およびCDRL3を含むアミノ酸配列を含む)。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、43-14AのCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、43-14Aの非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、43-14AのCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、43-14Aの非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、43-14AのCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、43-14Aの非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、43-14AのCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、43-14Aの非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、43-14AのCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、43-14Aの非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、43-14AのCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、43-14Aの非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、43-14AのCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、43-14Aの非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、43-14AのCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、43-14Aの非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。
【0057】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、クローディン18.2EPR19202に対するウサギモノクローナル抗体に由来する抗原結合ドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、EPR19202の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、EPR19202の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、EPR19202の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、EPR19202の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、EPR19202の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、EPR19202の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、EPR19202の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、EPR19202の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、EPR19202の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、EPR19202のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、EPR19202の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2、およびCDRL3を含むアミノ酸配列を含む)。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、EPR19202のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、EPR19202の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、EPR19202のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、EPR19202の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、EPR19202のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、EPR19202の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、EPR19202のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、EPR19202の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、EPR19202のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、EPR19202の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、EPR19202のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、EPR19202の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、EPR19202のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、EPR19202の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、EPR19202のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、EPR19202の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。
【0058】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、モノクローナルマウス抗クローディン18.2抗体aGC182に由来する抗原結合ドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、aGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、aGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、aGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、aGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、aGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、aGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、aGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、aGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、aGC182の抗原結合ドメイン(複数可)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、aGC182のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、aGC182の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2、およびCDRL3を含むアミノ酸配列を含む)。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、aGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、aGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、aGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、aGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、aGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、aGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、aGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、aGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、aGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、aGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、aGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、aGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、aGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、aGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、aGC182のCDR配列と100%の同一性を有し、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、aGC182の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。
【0059】
クローディン18.2に結合する例示的な抗原結合ドメインのアミノ酸配列を表1に提供する。
【0060】
【0061】
TCR複合体タンパク質抗原結合ドメイン
ある特定の実施形態では、クローディン18.2-TACは、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインを含む。「TCR複合体抗原結合ドメイン」、「TCR複合体に結合する抗原結合ドメイン」、または「TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメイン」とも称される「TCR複合体タンパク質抗原結合ドメイン」は、TCR複合体に関連するタンパク質に直接的または間接的に結合する、任意の物質または分子を指す。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、TCRのタンパク質に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、TCRのタンパク質に特異的に結合する物質を含む。
【0062】
いくつかの実施形態では、TCR複合体タンパク質抗原結合ドメインは、TCRのタンパク質に結合する、抗体もしくはそのフラグメント、例えば一本鎖抗体(例えば、一本鎖フラグメント可変抗体(scFv))、単一ドメイン抗体(例えば、重鎖のみの抗体(VHH)、サメの重鎖のみの抗体(VNAR))、ナノボディ、ダイアボディ、ミニボディ、Fabフラグメント、Fab’フラグメント、F(ab’)2フラグメント、またはFvフラグメントから選択される。いくつかの実施形態では、TCR複合体タンパク質抗原結合ドメインは、TCRのタンパク質に結合する、アンキリンリピートタンパク質(DARPin)、アフィボディ、アドネクチン、アフィリン、フィロマー、フィノマー、アフィマー、ペプチドアプタマー、レクチン、ノッチン、センチリン、アンチカリン、ペプチド、ペプチド模倣物、タンパク質、糖タンパク質、もしくはプロテオグリカン、またはTCRのタンパク質に対する天然に存在するリガンドから選択される。いくつかの実施形態では、TCR複合体タンパク質抗原結合ドメインは、炭水化物、脂質、核酸、または小分子を含むがこれらに限定されない、TCRのタンパク質に結合する非タンパク質化合物である。いくつかの実施形態では、TCR複合体タンパク質抗原結合ドメインは、TCRのタンパク質に対して標的化した設計されたアンキリンリピート(DARPin)である。いくつかの実施形態では、TCR複合体タンパク質抗原結合ドメインは、TCRのタンパク質に対して標的化した一本鎖可変フラグメント(ScFv)である。いくつかの実施形態では、TCR複合体タンパク質抗原結合ドメインは、TCRのタンパク質に対して標的化したナノボディである。
【0063】
TCRに関連するタンパク質には、TCRアルファ(α)鎖、TCRベータ(β)鎖、TCRガンマ(γ)鎖、TCRデルタ(δ)鎖、CD3γ鎖、CD3δ鎖およびCD3ε鎖が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、TCRアルファ(α)鎖、TCRベータ(β)鎖、TCRガンマ(γ)鎖、TCRデルタ(δ)鎖、CD3γ鎖、CD3δ鎖および/またはCD3ε鎖に対する抗体である。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質はCD3である。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質はCD3εである。いくつかの実施形態では、CD3に結合する抗原結合ドメインは、抗体、例えば一本鎖抗体、例えば一本鎖可変フラグメント(scFv)である。CD3抗体の例としては、UCHT1、OKT3、F6A、L2K、ムロモナブ、オテリキシズマブ、テプリズマブ、ビシリズマブ、CD3-12、MEM-57、4D10A6、CD3D、またはTR66が挙げられるが、これらに限定されない。
【0064】
いくつかの実施形態では、TCR複合体に結合する抗原結合ドメインは、UCHT1、またはそのバリアントである。いくつかの実施形態では、UCHT1抗原結合ドメインは、配列番号7によってコードされる。いくつかの実施形態では、UCHT1抗原結合ドメインは、配列番号8を含む。いくつかの実施形態では、UCHT1抗原結合ドメインは変異している。いくつかの実施形態では、UCHT1抗原結合ドメインは、配列番号8のアミノ酸182位に対応する位置でYからTへの変異(Y182T)を含む。いくつかの実施形態では、UCHT1(Y182T)抗原結合ドメインは、配列番号43によってコードされる。いくつかの実施形態では、UCHT1(Y182T)抗原結合ドメインは、配列番号44を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に結合する抗原結合ドメインは、ヒト化UCHT1(huUCHT1)である。いくつかの実施形態では、huUCHT1抗原結合ドメインは、配列番号33によってコードされる。いくつかの実施形態では、huUCHT1抗原結合ドメインは、配列番号34を含む。いくつかの実施形態では、huUCHT1は、配列番号34のアミノ酸177位に対応する位置でYからTへの変異(Y177T)を有する。いくつかの実施形態では、huUCHT1(Y177T)抗原結合ドメインは、配列番号35によってコードされる。いくつかの実施形態では、huUCHT1抗原結合ドメインは、配列番号36を含む。
【0065】
いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号7(UCHT1)のヌクレオチド配列と少なくとも70%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号7(UCHT1)のヌクレオチド配列と少なくとも75%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号7(UCHT1)のヌクレオチド配列と少なくとも80%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号7(UCHT1)のヌクレオチド配列と少なくとも85%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号7(UCHT1)のヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号7(UCHT1)のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号7(UCHT1)のヌクレオチド配列と少なくとも96%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号7(UCHT1)のヌクレオチド配列と少なくとも97%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号7(UCHT1)のヌクレオチド配列と少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号7(UCHT1)のヌクレオチド配列と少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号7(UCHT1)のヌクレオチド配列を含む。
【0066】
いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列と少なくとも75%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2、およびCDRL3を含むアミノ酸配列を含む)。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号8(UCHT1)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。
【0067】
いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号43(UCHT1(Y182T))のヌクレオチド配列と少なくとも70%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号43(UCHT1(Y182T))のヌクレオチド配列と少なくとも75%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号43(UCHT1(Y182T))のヌクレオチド配列と少なくとも80%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号43(UCHT1(Y182T))のヌクレオチド配列と少なくとも85%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号43(UCHT1(Y182T))のヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号43(UCHT1(Y182T))のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号43(UCHT1(Y182T))のヌクレオチド配列と少なくとも96%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号43(UCHT1(Y182T))のヌクレオチド配列と少なくとも97%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号43(UCHT1(Y182T))のヌクレオチド配列と少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号43(UCHT1(Y182T))のヌクレオチド配列と少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号43(UCHT1(Y182T))のヌクレオチド配列を含む。
【0068】
いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列と少なくとも75%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2、およびCDRL3を含むアミノ酸配列を含む)。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号44(UCHT1(Y182T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。
【0069】
いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号33(huUCHT1)のヌクレオチド配列と少なくとも70%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号33(huUCHT1)のヌクレオチド配列と少なくとも75%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号33(huUCHT1)のヌクレオチド配列と少なくとも80%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号33(huUCHT1)のヌクレオチド配列と少なくとも85%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号33(huUCHT1)のヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号33(huUCHT1)のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号33(huUCHT1)のヌクレオチド配列と少なくとも96%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号33(huUCHT1)のヌクレオチド配列と少なくとも97%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号33(huUCHT1)のヌクレオチド配列と少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号33(huUCHT1)のヌクレオチド配列と少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号33(huUCHT1)のヌクレオチド配列を含む。
【0070】
いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列と少なくとも75%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2、およびCDRL3を含むアミノ酸配列を含む)。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号34(huUCHT1)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。
【0071】
いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号35(huUCHT1(Y177T))のヌクレオチド配列と少なくとも70%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号35(huUCHT1(Y177T))のヌクレオチド配列と少なくとも75%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号35(huUCHT1(Y177T))のヌクレオチド配列と少なくとも80%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号35(huUCHT1(Y177T))のヌクレオチド配列と少なくとも85%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号35(huUCHT1(Y177T))のヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号35(huUCHT1(Y177T))のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号35(huUCHT1(Y177T))のヌクレオチド配列と少なくとも96%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号35(huUCHT1(Y177T))のヌクレオチド配列と少なくとも97%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号35(huUCHT1(Y177T))のヌクレオチド配列と少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号35(huUCHT1(Y177T))のヌクレオチド配列と少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号35(huUCHT1(Y177T))のヌクレオチド配列を含む。
【0072】
いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも75%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2、およびCDRL3を含むアミノ酸配列を含む)。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号36(huUCHT1(Y177T))のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。
【0073】
いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインはOKT3である。いくつかの実施形態では、マウス(murine)OKT3抗原結合ドメインは、配列番号15によってコードされる。いくつかの実施形態では、OKT3抗原結合ドメインは、配列番号16を含む。
【0074】
いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号15(OKT3)のヌクレオチド配列と少なくとも70%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号15(OKT3)のヌクレオチド配列と少なくとも75%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号15(OKT3)のヌクレオチド配列と少なくとも80%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号15(OKT3)のヌクレオチド配列と少なくとも85%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号15(OKT3)のヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号15(OKT3)のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号15(OKT3)のヌクレオチド配列と少なくとも96%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号15(OKT3)のヌクレオチド配列と少なくとも97%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号15(OKT3)のヌクレオチド配列と少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号15(OKT3)のヌクレオチド配列と少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号15(OKT3)のヌクレオチド配列を含む。
【0075】
いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも75%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2、およびCDRL3を含むアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号16(OKT3)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。
【0076】
いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインはF6Aである。いくつかの実施形態では、マウス(murine)F6A抗原結合ドメインは、配列番号17によってコードされる。いくつかの実施形態では、F6A抗原結合ドメインは、配列番号18を含む。
【0077】
いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号17(F6A)のヌクレオチド配列と少なくとも70%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号17(F6A)のヌクレオチド配列と少なくとも75%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号17(F6A)のヌクレオチド配列と少なくとも80%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号17(F6A)のヌクレオチド配列と少なくとも85%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号17(F6A)のヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号17(F6A)のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号17(F6A)のヌクレオチド配列と少なくとも96%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号17(F6A)のヌクレオチド配列と少なくとも97%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号17(F6A)のヌクレオチド配列と少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号17(F6A)のヌクレオチド配列と少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号17(F6A)のヌクレオチド配列を含む。
【0078】
いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも75%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2、およびCDRL3を含むアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号18(F6A)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。
【0079】
いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインはL2Kである。いくつかの実施形態では、マウス(murine)L2K抗原結合ドメインは、配列番号19によってコードされる。いくつかの実施形態では、L2K抗原結合ドメインは、配列番号20を含む。
【0080】
いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号19(L2K)のヌクレオチド配列と少なくとも70%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号19(L2K)のヌクレオチド配列と少なくとも75%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号19(L2K)のヌクレオチド配列と少なくとも80%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号19(L2K)のヌクレオチド配列と少なくとも85%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号19(L2K)のヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号19(L2K)のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号19(L2K)のヌクレオチド配列と少なくとも96%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号19(L2K)のヌクレオチド配列と少なくとも97%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号19(L2K)のヌクレオチド配列と少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号19(L2K)のヌクレオチド配列と少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号19(L2K)のヌクレオチド配列を含む。
【0081】
いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも75%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有する(すなわち、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインは、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の対応するCDRに対して100%の同一性をそれぞれ有する、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2、およびCDRL3を含むアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも80%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも85%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも90%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも96%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも97%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも98%の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインのCDR配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列のCDR配列と100%の同一性を有し、TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインの非CDR(例えば、フレームワーク)配列は、配列番号20(L2K)のアミノ酸配列の非CDR(例えば、フレームワーク)配列と少なくとも99%の配列同一性を有する。
【0082】
TCR複合体に関連するタンパク質に結合する例示的な抗原結合ドメインのアミノ酸およびヌクレオチド配列を表2に提供する。
【0083】
【0084】
膜貫通ドメインおよびサイトゾルドメイン
いくつかの実施形態では、クローディン18.2T細胞抗原カプラーポリペプチドは、T細胞受容体のシグナル伝達ドメインポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2T細胞抗原カプラーポリペプチドは、TCRシグナル伝達ドメインの膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2T細胞抗原カプラーポリペプチドは、TCRシグナル伝達ドメインポリペプチドのサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2T細胞抗原カプラーポリペプチドは、TCRシグナル伝達ドメインポリペプチドの膜貫通ドメインおよびサイトゾルドメインを含む。
【0085】
いくつかの実施形態では、T細胞受容体のシグナル伝達ドメインポリペプチドは、TCR共受容体ドメインを含む。いくつかの実施形態では、TCRシグナル伝達ドメインポリペプチドは、TCR共受容体ポリペプチドの膜貫通ドメインおよび/またはサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、TCR共受容体は、CD4、CD8、LAG3、またはそのキメラバリエーションである。
【0086】
いくつかの実施形態では、TCR共受容体はCD4である。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、CD4共受容体の膜貫通ドメインおよびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号11(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のヌクレオチド配列と少なくとも70%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号11(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のヌクレオチド配列と少なくとも75%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号11(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のヌクレオチド配列と少なくとも80%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号11(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のヌクレオチド配列と少なくとも85%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号11(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号11(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号11(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のヌクレオチド配列と少なくとも96%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号11(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のヌクレオチド配列と少なくとも97%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号11(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のヌクレオチド配列と少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号11(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のヌクレオチド配列と少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号11(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも75%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号12(CD4膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列を含む。
【0087】
いくつかの実施形態では、TCR共受容体はCD8である。いくつかの実施形態では、TCR共受容体はCD8αである。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号27(CD8膜貫通およびサイトゾルドメイン)のヌクレオチド配列と少なくとも70%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号27(CD8膜貫通およびサイトゾルドメイン)のヌクレオチド配列と少なくとも75%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号27(CD8膜貫通およびサイトゾルドメイン)のヌクレオチド配列と少なくとも80%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号27(CD8膜貫通およびサイトゾルドメイン)のヌクレオチド配列と少なくとも85%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号27(CD8膜貫通およびサイトゾルドメイン)のヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号27(CD8膜貫通およびサイトゾルドメイン)のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号27(CD8膜貫通およびサイトゾルドメイン)のヌクレオチド配列と少なくとも96%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号27(CD8膜貫通およびサイトゾルドメイン)のヌクレオチド配列と少なくとも97%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号27(CD8膜貫通およびサイトゾルドメイン)のヌクレオチド配列と少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号27(CD8膜貫通およびサイトゾルドメイン)のヌクレオチド配列と少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号27(CD8膜貫通およびサイトゾルドメイン)のヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号28(CD8膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号28(CD8膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも75%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号28(CD8膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号28(CD8膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号28(CD8膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号28(CD8膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号28(CD8膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号28(CD8膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号28(CD8膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号28(CD8膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号28(CD8膜貫通およびサイトゾルドメイン)のアミノ酸配列を含む。
【0088】
いくつかの実施形態では、TCRシグナル伝達ドメインポリペプチドは、共受容体由来の配列またはドメインのキメラを含む。いくつかの実施形態では、TCRシグナル伝達ドメインポリペプチドは、CD8αおよびCD8βのキメラを含み、CD8αアルギニンリッチ領域は、CD8βアルギニンリッチ領域で置き換えられている(CD8α+R(β)キメラ)。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号29(CD8α+R(β)キメラ)のヌクレオチド配列と少なくとも70%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号29(CD8α+R(β)キメラ)のヌクレオチド配列と少なくとも75%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号29(CD8α+R(β)キメラ)のヌクレオチド配列と少なくとも80%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号29(CD8α+R(β)キメラ)のヌクレオチド配列と少なくとも85%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号29(CD8α+R(β)キメラ)のヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号29(CD8α+R(β)キメラ)のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号29(CD8α+R(β)キメラ)のヌクレオチド配列と少なくとも96%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号29(CD8α+R(β)キメラ)のヌクレオチド配列と少なくとも97%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号29(CD8α+R(β)キメラ)のヌクレオチド配列と少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号29(CD8α+R(β)キメラ)のヌクレオチド配列と少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号29(CD8α+R(β)キメラ)のヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号30(CD8α+R(β)キメラ)のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号30(CD8α+R(β)キメラ)のアミノ酸配列と少なくとも75%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号30(CD8α+R(β)キメラ)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号30(CD8α+R(β)キメラ)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号30(CD8α+R(β)キメラ)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号30(CD8α+R(β)キメラ)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号30(CD8α+R(β)キメラ)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号30(CD8α+R(β)キメラ)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号30(CD8α+R(β)キメラ)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号30(CD8α+R(β)キメラ)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号30(CD8α+R(β)キメラ)のアミノ酸配列を含む。
【0089】
いくつかの実施形態では、TCRシグナル伝達ドメインポリペプチドは、CD8αおよびCD8βのキメラを含み、Lck結合モチーフを含むCD8α CXCPドメインは、CD8βサイトゾルドメインのC末端に付加されている(CD8β+Lckキメラ)。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号31(CD8β+Lckキメラ)のヌクレオチド配列と少なくとも70%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号31(CD8β+Lckキメラ)のヌクレオチド配列と少なくとも75%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号31(CD8β+Lckキメラ)のヌクレオチド配列と少なくとも80%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号31(CD8β+Lckキメラ)のヌクレオチド配列と少なくとも85%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号31(CD8β+Lckキメラ)のヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号31(CD8β+Lckキメラ)のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号31(CD8β+Lckキメラ)のヌクレオチド配列と少なくとも96%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号31(CD8β+Lckキメラ)のヌクレオチド配列と少なくとも97%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号31(CD8β+Lckキメラ)のヌクレオチド配列と少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号31(CD8β+Lckキメラ)のヌクレオチド配列と少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインをコードするポリヌクレオチドは、配列番号31(CD8β+Lckキメラ)のヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号32(CD8β+Lckキメラ)のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号32(CD8β+Lckキメラ)のアミノ酸配列と少なくとも75%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号32(CD8β+Lckキメラ)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号32(CD8β+Lckキメラ)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号32(CD8β+Lckキメラ)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号32(CD8β+Lckキメラ)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号32(CD8β+Lckキメラ)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号32(CD8β+Lckキメラ)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号32(CD8β+Lckキメラ)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号32(CD8β+Lckキメラ)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルおよび膜貫通ドメインは、配列番号32(CD8β+Lckキメラ)のアミノ酸配列を含む。
【0090】
いくつかの実施形態では、TCRシグナル伝達ドメインポリペプチドは、TCR共受容体タンパク質のサイトゾルドメインおよび膜貫通ドメインの両方を含む。いくつかの実施形態では、サイトゾルドメインおよび膜貫通ドメインは、同じ共受容体に由来するか、または異なる共受容体に由来する。
【0091】
例示的な膜貫通およびサイトゾルドメインのアミノ酸およびヌクレオチド配列を表3に提供する。
【0092】
【0093】
構成、リンカー、およびコネクタ
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される核酸は、(1)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードする第1のポリヌクレオチド;(2)TCR複合体に結合する抗原結合ドメインをコードする第2のポリヌクレオチド;(3)膜貫通ドメインおよびサイトゾルドメインをコードする第3のポリヌクレオチドの順序である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される核酸は、(1)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードする第1のポリヌクレオチド;(2)TCR複合体に結合する抗原結合ドメインをコードする第2のポリヌクレオチド;(3)膜貫通ドメインおよびサイトゾルドメインをコードする第3のポリヌクレオチドの順序であり、該順序は5’端から3’端にである。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される核酸は、(1)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードする第1のポリヌクレオチド;(2)TCR複合体に結合する抗原結合ドメインをコードする第2のポリヌクレオチド;(3)膜貫通ドメインおよびサイトゾルドメインをコードする第3のポリヌクレオチドの順序であり、該順序は3’端から5’端にである。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の核酸は、(1)TCR複合体に結合する抗原結合ドメインをコードする第1のポリヌクレオチド;(2)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードする第2のポリヌクレオチド;(3)膜貫通ドメインおよびサイトゾルドメインをコードする第3のポリヌクレオチドの順序である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の核酸は、(1)TCR複合体に結合する抗原結合ドメインをコードする第1のポリヌクレオチド;(2)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードする第2のポリヌクレオチド;(3)膜貫通ドメインおよびサイトゾルドメインをコードする第3のポリヌクレオチドの順序であり、該順序は5’端から3’端にである。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の核酸は、(1)TCR複合体に結合する抗原結合ドメインをコードする第1のポリヌクレオチド;(2)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードする第2のポリヌクレオチド;(3)膜貫通ドメインおよびサイトゾルドメインをコードする第3のポリヌクレオチドの順序であり、該順序は3’端から5’端にである。
【0094】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるクローディン18.2-TACポリペプチドは、(1)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン;(2)TCR複合体に結合する抗原結合ドメイン;(3)膜貫通ドメインおよびサイトゾルドメインの順序であり、該順序は、N末端からC末端にである。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるクローディン18.2-TACポリペプチドは、(1)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン;(2)TCR複合体に結合する抗原結合ドメイン;(3)膜貫通ドメインおよびサイトゾルドメインの順序であり、該順序は、C末端からN末端にである。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のクローディン18.2-TACポリペプチドは、(1)TCR複合体に結合する抗原結合ドメイン;(2)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン;(3)膜貫通ドメインおよびサイトゾルドメインの順序であり、該順序は、N末端からC末端にである。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のクローディン18.2-TACポリペプチドは、(1)TCR複合体に結合する抗原結合ドメイン;(2)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン;(3)膜貫通ドメインおよびサイトゾルドメインの順序であり、該順序は、C末端からN末端にである。
【0095】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、TCR複合体に結合する抗原結合ドメイン、ならびに/または膜貫通ドメインおよびサイトゾルドメインは直接融合される。例えば、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインならびに膜貫通ドメインおよびサイトゾルドメインは両方とも、TCR複合体に結合する抗原結合ドメインに融合される。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、TCR複合体に結合する抗原結合ドメイン、ならびに/または膜貫通ドメインおよびサイトゾルドメインは、少なくとも1つのリンカーによって接合される。いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインおよびTCR複合体に結合する抗原結合ドメインは直接融合され、膜貫通ドメインおよびサイトゾルドメインにリンカーによって接合される。いくつかの実施形態では、TCR複合体に結合する抗原結合ドメインならびに膜貫通ドメインおよびサイトゾルドメインは直接融合され、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインにリンカーによって接合される。
【0096】
いくつかの実施形態では、リンカーは、ペプチドリンカーである。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカーは、1~40個のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカーは、1~30個のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカーは、1~15個のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカーは、1~10個のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカーは、1~6個のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカーは、30~40個のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカーは、32~36個のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカーは、5~30個のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカーは、5個のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカーは、10個のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカーは、15個のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカーは、20個のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカーは、25個のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカーは、30個のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカーは、グリシンおよび/またはセリンリッチリンカーを含む。
【0097】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも85%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも96%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも97%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも98%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリンカーは、配列番号6((G4S)4ベースのリンカー)、配列番号10(G4Sベースのリンカー)、配列番号14(CD4ベースのリンカー)、配列番号22(短いヘリックスコネクタ)、配列番号24(長いヘリックスコネクタ)、配列番号26(大きいドメインコネクタ)、配列番号41(フレキシブルコネクタ)、配列番号45(G4Sフレキシブルリンカー)、または配列番号46(G4S3フレキシブルリンカー)のアミノ酸配列を含む。
【0098】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインを、TCR複合体に結合する抗原結合ドメイン(例えば、UCHT1)に接合するペプチドリンカーは、このタンパク質ドメインをTAC内の他のリンカーと区別するためにコネクタとして公知である。コネクタは、任意のサイズであり得る。いくつかの実施形態では、TCR複合体に結合する抗原結合ドメインおよびクローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの間のコネクタは、配列番号22を含む短いヘリックスである。いくつかの実施形態では、TCR複合体に結合する抗原結合ドメインおよびクローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの間のコネクタは、配列番号21によってコードされる短いヘリックスである。いくつかの実施形態では、TCR複合体に結合する抗原結合ドメインおよびクローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの間のコネクタは、配列番号24を含む長いヘリックスである。いくつかの実施形態では、TCR複合体に結合する抗原結合ドメインおよびクローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの間のコネクタは、配列番号23によってコードされる長いヘリックスである。いくつかの実施形態では、TCR複合体に結合する抗原結合ドメインおよびクローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの間のコネクタは、配列番号26を含む大きいドメインである。いくつかの実施形態では、TCR複合体に結合する抗原結合ドメインおよびクローディン18.2に結合する抗原結合ドメインの間のコネクタは、配列番号25によってコードされる大きいドメインである。
【0099】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される核酸またはTACは、リーダー配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号1(muIgGリーダー)、配列番号37(huIgGリーダー)、または配列番号39(huCD8aリーダー)のヌクレオチド配列と少なくとも80%の配列同一性を有するヌクレオチド配列によってコードされる。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号1(muIgGリーダー)、配列番号37(huIgGリーダー)、または配列番号39(huCD8aリーダー)のヌクレオチド配列と少なくとも85%の配列同一性を有するヌクレオチド配列によってコードされる。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号1(muIgGリーダー)、配列番号37(huIgGリーダー)、または配列番号39(huCD8aリーダー)のヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列によってコードされる。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号1(muIgGリーダー)、配列番号37(huIgGリーダー)、または配列番号39(huCD8aリーダー)のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列によってコードされる。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号1(muIgGリーダー)、配列番号37(huIgGリーダー)、または配列番号39(huCD8aリーダー)のヌクレオチド配列と少なくとも96%の配列同一性を有するヌクレオチド配列によってコードされる。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号1(muIgGリーダー)、配列番号37(huIgGリーダー)、または配列番号39(huCD8aリーダー)のヌクレオチド配列と少なくとも97%の配列同一性を有するヌクレオチド配列によってコードされる。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号1(muIgGリーダー)、配列番号37(huIgGリーダー)、または配列番号39(huCD8aリーダー)のヌクレオチド配列と少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列によってコードされる。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号1(muIgGリーダー)、配列番号37(huIgGリーダー)、または配列番号39(huCD8aリーダー)のヌクレオチド配列と少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列によってコードされる。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号1(muIgGリーダー)、配列番号37(huIgGリーダー)、または配列番号39(huCD8aリーダー)のヌクレオチド配列を含む。
【0100】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される核酸またはTACは、リーダー配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、リーダー配列は、配列番号2(muIgGリーダー)、配列番号38(huIgGリーダー)、または配列番号40(huCD8aリーダー)のアミノ酸配列を含む。
【0101】
例示的なリンカー、コネクタ、およびリーダー配列のアミノ酸およびヌクレオチド配列を表4に提供する。
【0102】
【0103】
具体的なTAC
ある特定の実施形態では、(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、(b)CD3εに結合する一本鎖抗体(scFv)、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含むクローディン18.2-TACポリペプチドが、本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、(b)UCHT1、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、(b)UCHT1(Y182T)、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、(b)huUCHT1、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、(b)huUCHT1(Y177T)、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、(b)OKT3、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、(b)F6A、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、(b)L2K、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。
【0104】
ある特定の実施形態では、(a)クローディン18.2に結合するDARPin、(b)UCHT1、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含むクローディン18.2-TACポリペプチドが、本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するDARPin、(b)UCHT1(Y182T)、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するDARPin、(b)huUCHT1、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するDARPin、(b)huUCHT1(Y177T)、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するDARPin、(b)OKT3、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するDARPin、(b)F6A、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するDARPin、(b)L2K、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。
【0105】
ある特定の実施形態では、(a)クローディン18.2に結合するscFv、(b)UCHT1、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含むクローディン18.2-TACが、本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するscFv、(b)UCHT1(Y182T)、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するscFv、(b)huUCHT1、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するscFv、(b)huUCHT1(Y177T)、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するscFv、(b)OKT3、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するscFv、(b)F6A、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するscFv、(b)L2K、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。
【0106】
ある特定の実施形態では、(a)クローディン18.2に結合するナノボディ、(b)UCHT1、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含むクローディン18.2-TACが、本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するナノボディ、(b)UCHT1(Y182T)、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するナノボディ、(b)huUCHT1、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するナノボディ、(b)huUCHT1(Y177T)、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するナノボディ、(b)OKT3、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するナノボディ、(b)F6A、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するナノボディ、(b)L2K、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。
【0107】
ある特定の実施形態では、(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、(b)CD3εに結合する一本鎖抗体(scFv)、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含むクローディン18.2-TACが、本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、(b)UCHT1、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、(b)UCHT1(Y182T)、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、(b)huUCHT1、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、(b)huUCHT1(Y177T)、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、(b)OKT3、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、(b)F6A、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、(b)L2K、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。
【0108】
ある特定の実施形態では、(a)クローディン18.2に結合するDARPin、(b)UCHT1、および(c)CD4共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含むクローディン18.2-TACが、本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するDARPin、(b)UCHT1(Y182T)、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するDARPin、(b)huUCHT1、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するDARPin、(b)huUCHT1(Y177T)、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するDARPin、(b)OKT3、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するDARPin、(b)F6A、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するDARPin、(b)L2K、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。
【0109】
ある特定の実施形態では、(a)クローディン18.2に結合するscFv、(b)UCHT1、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含むクローディン18.2-TACが、本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するscFv、(b)UCHT1(Y182T)、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するscFv、(b)huUCHT1、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するscFv、(b)huUCHT1(Y177T)、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するscFv、(b)OKT3、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するscFv、(b)F6A、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するscFv、(b)L2K、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。
【0110】
ある特定の実施形態では、(a)クローディン18.2に結合するナノボディ、(b)UCHT1、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含むクローディン18.2-TACが、本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するナノボディ、(b)UCHT1(Y182T)、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するナノボディ、(b)huUCHT1、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するナノボディ、(b)huUCHT1(Y177T)、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するナノボディ、(b)OKT3、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するナノボディ、(b)F6A、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、(a)クローディン18.2に結合するナノボディ、(b)L2K、および(c)CD8共受容体の膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。
【0111】
ある特定の例では、クローディン18.2-TACポリペプチドは、CD3およびTCRを膜の脂質ラフト領域に引き込み、天然のMHC結合と同様に、LckをTCRに近接させる。
【0112】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、(NからC末端に):(a)mycタグ、(b)(G4S)4ベースのリンカー、(c)UCHT1のヒト化バリアント(huUCHT1)、(d)G4Sベースのリンカー、および(e)CD4膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。
【0113】
例えば、いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードするヌクレオチド配列、および配列番号50(スキャフォールド1)のヌクレオチド配列と少なくとも70%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードするヌクレオチド配列、および配列番号50(スキャフォールド1)のヌクレオチド配列と少なくとも75%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードするヌクレオチド配列、および配列番号50(スキャフォールド1)のヌクレオチド配列と少なくとも80%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードするヌクレオチド配列、および配列番号50(スキャフォールド1)のヌクレオチド配列と少なくとも85%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードするヌクレオチド配列、および配列番号50(スキャフォールド1)のヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードするヌクレオチド配列、および配列番号50(スキャフォールド1)のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードするヌクレオチド配列、および配列番号50(スキャフォールド1)のヌクレオチド配列と少なくとも96%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードするヌクレオチド配列、および配列番号50(スキャフォールド1)のヌクレオチド配列と少なくとも97%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードするヌクレオチド配列、および配列番号50(スキャフォールド1)のヌクレオチド配列と少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードするヌクレオチド配列、および配列番号50(スキャフォールド1)のヌクレオチド配列と少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードするヌクレオチド配列、および配列番号50(スキャフォールド1)のヌクレオチド配列を含む。
【0114】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、および配列番号51(スキャフォールド1)のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、および配列番号51(スキャフォールド1)のアミノ酸配列と少なくとも75%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、および配列番号51(スキャフォールド1)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、および配列番号51(スキャフォールド1)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、および配列番号51(スキャフォールド1)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、および配列番号51(スキャフォールド1)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、および配列番号51(スキャフォールド1)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、および配列番号51(スキャフォールド1)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、および配列番号51(スキャフォールド1)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、および配列番号51(スキャフォールド1)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、および配列番号51(スキャフォールド1)のアミノ酸配列を含む。
【0115】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、(NからC末端に):(a)mycタグ、(b)(G4S)4ベースのリンカー、(c)配列番号34のアミノ酸177位に対応する位置でYからTへの変異を含む、UCHT1のヒト化バリアント(huUCHT1(Y177T)、(d)G4Sベースのリンカー、および(e)CD4膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。
【0116】
例えば、いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードするヌクレオチド配列、および配列番号52(スキャフォールド2)のヌクレオチド配列と少なくとも70%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードするヌクレオチド配列、および配列番号52(スキャフォールド2)のヌクレオチド配列と少なくとも75%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードするヌクレオチド配列、および配列番号52(スキャフォールド2)のヌクレオチド配列と少なくとも80%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードするヌクレオチド配列、および配列番号52(スキャフォールド2)のヌクレオチド配列と少なくとも85%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードするヌクレオチド配列、および配列番号52(スキャフォールド2)のヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードするヌクレオチド配列、および配列番号52(スキャフォールド2)のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードするヌクレオチド配列、および配列番号52(スキャフォールド2)のヌクレオチド配列と少なくとも96%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードするヌクレオチド配列、および配列番号52(スキャフォールド2)のヌクレオチド配列と少なくとも97%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードするヌクレオチド配列、および配列番号52(スキャフォールド2)のヌクレオチド配列と少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードするヌクレオチド配列、および配列番号52(スキャフォールド2)のヌクレオチド配列と少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードするヌクレオチド配列、および配列番号52(スキャフォールド2)のヌクレオチド配列を含む。
【0117】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号53(スキャフォールド2)のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、および配列番号53(スキャフォールド2)のアミノ酸配列と少なくとも75%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、および配列番号53(スキャフォールド2)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、および配列番号53(スキャフォールド2)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、および配列番号53(スキャフォールド2)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、および配列番号53(スキャフォールド2)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、および配列番号53(スキャフォールド2)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、および配列番号53(スキャフォールド2)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、および配列番号53(スキャフォールド2)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメイン、および配列番号53(スキャフォールド2)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインおよび配列番号53(スキャフォールド2)のアミノ酸配列を含む。
【0118】
例示的なTACスキャフォールドのアミノ酸およびヌクレオチド配列を表5に提供する。
【0119】
【0120】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、(NからC末端に):(a)CD8aリーダー、(b)クローディン18.2ナノボディ1(配列番号55)、(c)mycタグ、(d)(G4S)4ベースのリンカー、(e)UCHT1のヒト化バリアント、(d)G4Sベースのリンカー、および(e)CD4膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。
【0121】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号66(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも70%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号66(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも75%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号66(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも80%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号66(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも85%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号66(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号66(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号66(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも96%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号66(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも97%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号66(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号66(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号66(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のヌクレオチド配列を含む。
【0122】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号67(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号67(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも75%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号67(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号67(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号67(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号67(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号67(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号67(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号67(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号67(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号67(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のアミノ酸配列を含む。
【0123】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、(NからC末端に):(a)CD8aリーダー、(b)クローディン18.2ナノボディ1(配列番号55)、(c)mycタグ、(d)(G4S)4ベースのリンカー、(e)配列番号34のアミノ酸177位に対応する位置でYからTへの変異を含む、UCHT1のヒト化バリアント(huUCHT1(Y177T))、(d)G4Sベースのリンカー、および(e)CD4膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。
【0124】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号68(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも70%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号68(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも75%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号68(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも80%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号68(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも85%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号68(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号68(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号68(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも96%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号68(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも97%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号68(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号68(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号68(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列を含む。
【0125】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号74(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも70%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号74(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも75%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号74(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも80%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号74(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも85%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号74(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号74(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号74(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも96%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号74(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも97%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号74(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号74(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号74(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列を含む。
【0126】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号69(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号69(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも75%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号69(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号69(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号69(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号69(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号69(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号69(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号69(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号69(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号69(ナノボディ1/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のアミノ酸配列を含む。
【0127】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、(NからC末端に):(a)CD8aリーダー、(b)クローディン18.2ナノボディ2(配列番号56)、(c)mycタグ、(d)(G4S)4ベースのリンカー、(e)UCHT1のヒト化バリアント、(d)G4Sベースのリンカー、および(e)CD4膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。
【0128】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号70(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも70%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号70(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも75%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号70(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも80%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号70(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも85%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号70(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号70(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号70(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも96%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号70(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも97%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号70(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号70(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号70(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のヌクレオチド配列を含む。
【0129】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号71(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号71(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも75%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号71(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号71(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号71(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号71(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号71(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号71(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号71(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号71(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号71(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のアミノ酸配列を含む。
【0130】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、(NからC末端に):(a)CD8aリーダー、(b)クローディン18.2ナノボディ2(配列番号56)、(c)mycタグ、(d)(G4S)4ベースのリンカー、(e)配列番号34のアミノ酸177位に対応する位置でYからTへの変異を含む、UCHT1のヒト化バリアント(huUCHT1(Y177T))、(d)G4Sベースのリンカー、および(e)CD4膜貫通およびサイトゾルドメインを含む。
【0131】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号72(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも70%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号72(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも75%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号72(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも80%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号72(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも85%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号72(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号72(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号72(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも96%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号72(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも97%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号72(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号72(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号72(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列を含む。
【0132】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号75(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも70%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号75(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも75%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号75(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも80%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号75(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも85%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号75(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号75(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号75(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも96%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号75(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも97%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号75(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号75(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列と少なくとも99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACをコードするポリヌクレオチドは、配列番号75(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のヌクレオチド配列を含む。
【0133】
いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号73(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号73(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも75%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号73(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号73(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号73(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号73(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号73(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも96%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号73(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号73(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号73(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、クローディン18.2-TACは、配列番号73(ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド)のアミノ酸配列を含む。
【0134】
例示的なクローディン18.2-TACのアミノ酸配列およびヌクレオチド配列を表6に提供する
【0135】
【0136】
【0137】
ベクター構築物
ある特定の実施形態では、本明細書に開示されるクローディン18.2-TAC核酸配列を含むベクターが本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、ベクターはプロモーターをさらに含む。いくつかの実施形態では、プロモーターは哺乳動物細胞において機能的である。特定の核酸配列の転写を開始するDNAの領域であるプロモーターは、当技術分野で周知である。「哺乳動物細胞において機能的なプロモーター」は、哺乳動物細胞において関連する核酸配列の発現を駆動するプロモーターを指す。核酸配列の発現を駆動するプロモーターは、核酸配列に「作動可能に接続されている」と称される。
【0138】
様々な送達ベクターおよび発現ビヒクルが用いて、本明細書に記載の核酸を細胞に導入する。
【0139】
ある特定の実施形態では、
a.クローディン18.2に結合する抗原結合ドメインをコードする第1のポリヌクレオチド;
b.TCR複合体に関連するタンパク質に結合する抗原結合ドメインをコードする第2のポリヌクレオチド;
c.T細胞受容体のシグナル伝達ドメインポリペプチドをコードする第3のポリヌクレオチド;および
d.哺乳動物細胞において機能的であるプロモーター
を含むベクターが、本明細書に開示される。
【0140】
いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドおよび第3のポリヌクレオチドは第2のポリヌクレオチドに融合され、コード配列はプロモーターに作動可能に接続されている。いくつかの実施形態では、第2のポリヌクレオチドおよび第3のポリヌクレオチドは第1のポリヌクレオチドに融合され、コード配列はプロモーターに作動可能に接続されている。いくつかの実施形態では、ベクターは、哺乳動物細胞における発現のために設計される。いくつかの実施形態では、ベクターはウイルスベクターである。いくつかの実施形態では、ウイルスベクターはレトロウイルスベクターである。
【0141】
いくつかの実施形態では、有用なベクターには、レトロウイルス、レンチウイルス、マウス(murine)幹細胞ウイルス(MSCV)、ポックスウイルス、アデノウイルス、およびアデノ随伴ウイルスに由来するベクターが含まれる。有用な他の送達ベクターには、単純ヘルペスウイルス、トランスポゾン、ワクシニアウイルス、ヒトパピローマウイルス、サル免疫不全ウイルス、HTLV、ヒト泡沫状ウイルスおよびそれらのバリアントに由来するベクターが含まれる。有用なさらなるベクターには、スプーマウイルス、哺乳動物B型レトロウイルス、哺乳動物C型レトロウイルス、トリC型レトロウイルス、哺乳動物D型レトロウイルスおよびHTLV/BLV型レトロウイルスに由来するベクターが含まれる。開示される組成物および方法において有用なレンチウイルスベクターの例は、pCCL4ベクター、pLVXベクター(例えば、pLVX-IRES-ZsGreen1 Vector、カタログ番号632187、Takara Bio)およびpCDHベクター(例えば、pCDH-CMV-MCS cDNA Single Promoter Cloning and Expression Lentivector、カタログ番号CD500B-1、System Bio)である。開示される組成物および方法において有用なγ-レトロウイルスベクターの一例は、pRetroQベクター(例えば、pRetroQ-DsRed Monomer-N1 Vector、カタログ番号632507、Takara Bio)である。
【0142】
医薬組成物
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される操作された(クローディン18.2-TACポリペプチドで形質導入された、および/またはクローディン18.2-TACポリペプチドを発現する)T細胞、および薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物が、本明細書に開示される。薬学的に許容可能な担体には、緩衝液、例えば、中性緩衝食塩水、リン酸緩衝食塩水など;炭水化物、例えばグルコース、マンノース、スクロースまたはデキストラン、マンニトール;タンパク質;ポリペプチドまたはアミノ酸、例えばグリシン;抗酸化剤;キレート剤、例えばEDTAまたはグルタチオン;アジュバント(例えば、水酸化アルミニウム);または保存剤が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、操作されたT細胞は静脈内投与用に製剤化される。
【0143】
医薬組成物は、処置(または予防)される疾患に対して適切な様式で投与される。投与の量および頻度は、患者の症状、ならびに患者の疾患の種類および重症度などの要因によって決定されるが、適切な投与量は臨床試験によって決定される。「免疫学的有効量」、「抗腫瘍有効量」、「腫瘍阻害有効量」、または「治療量」が示される場合、投与される本発明の組成物の正確な量は、年齢、体重、腫瘍サイズ、感染または転移の程度、および患者(対象)の症状の個人差を考慮して医師によって決定される。
【0144】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の操作されたT細胞および/または医薬組成物は、101~1015細胞/体重(kg)、104~109細胞/体重(kg)、任意に、105~108細胞/体重(kg)、106~107細胞/体重(kg)または105~106細胞/体重(kg)(それらの範囲内のすべての整数値を含む)の投与量で投与される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の改変されたT細胞および/または医薬組成物は、101細胞/体重(kg)を超える投与量で投与される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の改変されたT細胞および/または医薬組成物は、1015細胞/体重(kg)未満の投与量で投与される。
【0145】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の操作されたT細胞および/または医薬組成物は、0.5x106細胞、2x106細胞、4x106細胞、5x106細胞、1.2x107細胞、2x107細胞、5x107細胞、2x108細胞、5x108細胞、2x109細胞、0.5~2000x106細胞、0.5~2x106細胞、0.5~2x107細胞、0.5~2x108細胞、または0.5~2x109細胞(それらの範囲内のすべての整数値を含む)の投与量で投与される。
【0146】
操作/改変されたT細胞および改変されていないT細胞を含む、または改変されていないT細胞を含むもしくは含まない操作/改変されたT細胞の異なる集団を含む医薬組成物も本明細書に開示される。当業者は、治療量の操作/改変されたT細胞が本質的に均一である必要はないことを理解するであろう。
【0147】
いくつかの実施形態では、T細胞組成物は、これらの投与量で複数回投与される。いくつかの実施形態では、投与量は、単回もしくは複数回、例えば毎日、毎週、隔週、もしくは毎月、毎時間投与されるか、または処置されているがんの再発、ぶり返し、もしくは進行時に投与される。細胞は、いくつかの実施形態では、免疫療法において一般に公知の注入技法(例えば、Rosenbergら、New Eng.J.of Med.319:1676、1988を参照)を使用することによって投与される。
【0148】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、例えば、エンドトキシン、マイコプラズマ、複製能を有するレンチウイルス(RCL)、p24、VSV-G核酸、HIV gag、残留抗CD3/抗CD28被覆ビーズ、マウス抗体、プールされたヒト血清、ウシ血清アルブミン、ウシ血清、培養培地コンポーネント、ベクターパッケージング細胞またはプラスミドコンポーネント、細菌、真菌、マイコプラズマ、IL-2、およびIL-7からなる群から選択される汚染物質を実質的に含まない、例えば検出可能なレベルで含まない。
【0149】
いくつかの実施形態では、改変/操作されたT細胞および/または医薬組成物は、エアロゾル吸入、注射、注入、摂取、輸血、埋込または移植を含むがこれらに限定されない方法によって投与される。改変されたT細胞および/または医薬組成物は、対象に、経動脈、皮下、皮内、腫瘍内、結節内、髄内、筋肉内、静脈内(i.v.)注射、静脈内(i.v.)注入、または腹腔内投与され得る。改変/操作されたT細胞および/またはその医薬組成物は、皮内または皮下注射によって患者に投与され得る。改変/操作されたT細胞および/またはその医薬組成物は、i.v.注射によって投与され得る。改変/操作されたT細胞および/またはその医薬組成物は、腫瘍、リンパ節、または感染部位に直接注射され得る。
【0150】
医薬組成物は、有効量のT細胞が薬学的に許容可能な担体と共に混合物中で組み合わされるように、対象に投与される薬学的に許容可能な組成物を調製するための公知の方法によって調製されてもよい。適切な担体は、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences(Remington’s Pharmaceutical Sciences、第20版、Mack Publishing Company、Easton,Pa.,USA、2000)に記載されている。これに基づいて、組成物は、排他的ではないが、1つまたは複数の薬学的に許容可能な担体または希釈剤と組み合わせた物質の溶液を含み得、適切なpHおよび生理学的流体と等浸透圧の緩衝溶液に含まれる。
【0151】
適切な薬学的に許容可能な担体には、医薬組成物の生物学的活性の有効性を妨げない、本質的に化学的に不活性および非毒性の組成物が含まれる。適切な医薬用担体の例としては、水、生理食塩水、グリセロール溶液、N-(1(2,3-ジオレイルオキシ)プロピル)N,N,N-トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA)、ジオレシルホスホチジル-エタノールアミン(DOPE)、およびリポソームが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、そのような組成物は、患者に直接投与するための形態を提供するために、治療有効量の化合物を適切な量の担体と共に含有する。
【0152】
医薬組成物には、限定されないが、凍結乾燥粉末または水性もしくは非水性の滅菌注射用溶液もしくは懸濁液が含まれ、これは、組成物を意図するレシピエントの組織または血液と実質的に適合可能にする抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤および溶質をさらに含有し得る。そのような組成物中に存在し得る他のコンポーネントには、例えば、水、界面活性剤(例えば、Tween)、アルコール、ポリオール、グリセリンおよび植物油が含まれる。即時注射溶液および懸濁液は、滅菌粉末、顆粒、錠剤、または濃縮溶液もしくは懸濁液から調製され得る。
【0153】
本明細書に開示される医薬組成物は、様々な形態に製剤化され、いくつかの異なる手段によって投与され得る。医薬製剤は、所望に応じて、従来から許容可能な担体、アジュバント、およびビヒクルを含有する製剤で、経口、直腸、または非経口投与され得る。本明細書で使用される「非経口」という用語は、皮下、静脈内、筋肉内、または胸骨内注射および注入技法を含む。投与には、動脈内、心臓内、脳室内、皮内、十二指腸内、髄内、筋肉内、骨内、腹腔内、髄腔内、血管内、静脈内、硝子体内、硬膜外および皮下)、吸入、経皮、経粘膜、舌下、頬側および局所(皮表、皮膚、浣腸、点眼剤、点耳剤、鼻腔内、膣を含む)投与を含む、注射または注入が含まれる。いくつかの例示的な実施形態では、投与経路は、筋肉内、静脈内、皮下または腹腔内注射などの注射によるものである。
【0154】
液体製剤には、経口製剤、静脈内製剤、鼻腔内製剤、眼製剤、耳製剤、エアロゾルなどが含まれる。ある特定の実施形態では、様々な製剤の組合せが投与される。ある特定の実施形態では、組成物は、持続放出プロファイル用に製剤化される。
【0155】
処置方法および使用方法
ある特定の実施形態では、クローディン18.2を発現するがんの処置を必要とする個体におけるクローディン18.2を発現するがんの処置において、本明細書に開示される操作されたT細胞を使用する方法が本明細書に開示される。
【0156】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるTACポリペプチドのクローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、腫瘍細胞のクローディン18.2に結合する。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるTACポリペプチドのクローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、腫瘍細胞のクローディン18.2に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるTACポリペプチドのクローディン18.2に結合する抗原結合ドメインは、腫瘍細胞のクローディン18.2に特異的に結合する。
【0157】
ある特定の実施形態では、クローディン18.2を発現するがんの処置を必要とする個体においてクローディン18.2を発現するがんを処置する方法であって、本明細書に開示される操作されたT細胞または本明細書に開示される操作されたT細胞を含む医薬組成物を個体に投与することを含む、方法が本明細書に開示される。
【0158】
クローディン18.2を発現するがんの処置を必要とする個体においてクローディン18.2を発現するがんを処置するための医薬の調製における、本明細書に開示される操作されたT細胞の使用が、本明細書にさらに開示される。ある特定の実施形態では、クローディン18.2を発現するがんの処置を必要とする個体においてクローディン18.2を発現するがんを処置するための、本明細書に開示される操作されたT細胞または本明細書に開示される医薬組成物の使用が、本明細書に追加で開示される。
【0159】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される操作されたT細胞は併用療法の一部である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される療法の有効性は、複数回評価される。いくつかの実施形態では、患者は、本明細書に開示される処置に対する応答に基づいて層別化される。いくつかの実施形態では、処置の有効性が治験への参加を決定する。
【0160】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される操作されたT細胞は、リンパ球除去療法と組み合わせて投与されるか、またはリンパ球除去療法を受けたことがある対象に投与される。リンパ球除去療法の例としては、骨髄非破壊的リンパ球除去化学療法、骨髄破壊的リンパ球除去化学療法、フルダラビン、シクロホスファミド、コルチコステロイド、アレムツズマブ、全身照射(TBI)およびそれらの任意の組合せが挙げられる。
【0161】
本明細書に開示される操作されたT細胞で処置され得るがんは、任意の形態の新生物性疾患を含む。いくつかの実施形態では、処置されるがんには、膵臓がん(例えば、膵臓腺癌、胃がん(例えば、胃腺癌)、胃食道がん(例えば、胃食道接合部(GEJ)腺癌)、食道がん、卵巣がん、または肺がん(例えば、非小細胞肺がん)が含まれるが、これらに限定されない。
【実施例】
【0162】
以下の実施例は、本発明の様々な実施形態を例示する目的で与えられており、決して本発明を限定することを意味するものではない。本実施例は、本明細書に記載の方法と共に、好ましい実施形態を現在のところ代表するものであり、例示的なものであり、本発明の範囲を限定することを意図しない。特許請求の範囲によって定義される本発明の趣旨の範囲内に包含されるその中の変更および他の使用は、当業者には想起されるであろう。
【0163】
実施例1-クローディン18.2-TAC T細胞の製造
この実施例は、ナノボディベースのクローディン18.2-TACの製造可能性を試験するように設計された。TACの以前のバージョンは、scFvまたはDARPin抗原結合ドメインのいずれかを使用していた。
【0164】
T細胞を、(i)クローディン18.2ナノボディ1(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号58(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、またはクローディン18.2ナノボディ2(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号63(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、(ii)CD3に結合する、huUCHT1またはhuUCHT1(Y177T)抗原結合ドメイン、および(iii)CD4サイトゾルおよび膜貫通ドメイン:ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド(配列番号67)、ナノボディ1/huUCHT1(Y177T)(配列番号69)、ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド(配列番号71)、またはナノボディ2/huUCHT1(Y177T)(配列番号73)を含むクローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)を発現するように操作した。
【0165】
一実験では、2つのクローディン18.2-TAC(配列番号67または71)をレンチウイルスベクターによって発現させ、これは形質導入マーカーとしてmStrawberry赤色蛍光タンパク質を共発現した。結果を
図1に示し、クローディン18.2-TACの表面発現を示す。形質導入されていない対照細胞(NTD)を陰性対照として使用した。
【0166】
別の実験では、クローディン18.2-TAC T細胞を、市販のパイロットグレードのレンチベクターおよびを使用して作成した。クローディン18.2-TAC T細胞を、CD3/CD28/CD2およびIL-2およびIL-7で活性化されたCD4/CD8+選択末梢血リンパ球から作成し、続いてパイロットグレードのレンチウイルス形質導入を行った。
【0167】
形質導入および増殖期間中、4日目、7日目および9日目に生細胞を計数した。細胞数(
図2A)、細胞倍加(
図2B)、および生存率(
図2C)を示す。クローディン18.2-TACナノボディ1(配列番号67)(白抜き菱形)クローディン18.2-TACナノボディ1/Y177T(配列番号69)(塗りつぶし菱形)、クローディン18.2-TACナノボディ2(配列番号71)(白抜き三角)、およびクローディン18.2-TACナノボディ2/Y177T(配列番号73)(塗りつぶし三角)T細胞を示す。クローディン18.2-TAC huUCHT1 Y177Tスキャフォールドの文脈でのナノボディ1および2(それぞれ配列番号69および73)で操作したT細胞は、好ましい製造特性を示し、クローディン18.2-TACスキャフォールドの文脈でのナノボディ1および2(それぞれ配列番号67および71)で操作したT細胞と比較して、より高いレベルの生存率および細胞増殖を示した。
【0168】
別の実験では、研究グレードのレンチベクターを使用してクローディン18.2-TAC T細胞を作成した。CLDN18.2-TAC T細胞を、CD3/CD28/CD2およびIL-2およびIL-7で一晩活性化されたCD4/CD8+選択末梢血リンパ球から作成し、続いてG-Rexウェルプレート中、MOI10で8日間研究グレードのレンチウイルス形質導入を行った。
【0169】
T細胞を3人の別個のドナーから作成した。8日後、すべてのT細胞を回収し、表面のTAC発現に対して染色した。TAC発現を示すヒストグラムを、ドナーごとに各T細胞構築物でオーバーレイする。クローディン18.2-TAC構築物の蛍光強度の中央(MFI)値を、それぞれのヒストグラムと共に示す(
図3)。huUCHT1 Y177Tスキャフォールドの文脈でのナノボディ1および2(それぞれ配列番号69および73)で操作したT細胞は、huUCHT1スキャフォールドの文脈でのナノボディ1および2(それぞれ配列番号67および71)で操作したT細胞と比較して、より高いTACの表面発現を示した。この効果は、試験した3人のドナーすべてで一貫していた。
【0170】
別の実験では、上記の製造方法のいずれかを使用して作成したクローディン18.2ナノボディ1(配列番号67および69)またはナノボディ2(配列番号71および73)を含む、クローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)(配列番号69および73)またはその次世代スキャフォールド(huUCHT1 Y177T)(配列番号67および71)のいずれかで操作したT細胞のTACの表面発現を比較した(
図4)。クローディン18.2-TAC MFIを、関連する陽性対照TACの割合として計算した。相対的MFI値は、ナノボディ1および2の両方のY177Tスキャフォールドが表面発現の増強を示し、クローディン18.2-TACナノボディ1/Y177T(配列番号69)T細胞が最も高いTACの表面発現を有意に示したことを実証した。
【0171】
これらの結果は、試験した4つのクローディン18.2-TACのいずれかを発現するようにT細胞を操作できることを示している。さらに、これらの結果は、ナノボディベースの抗原結合ドメインを含むTACを効果的に製造できることを初めて示している。
【0172】
実施例2-クローディン18.1と比較した、クローディン18.2に対するクローディン18.2-TAC T細胞の特異性
例示的なクローディン18.2-TACにおいて使用されるクローディン18.2バインダ(クローディンナノボディ2、配列番号56)の結合特異性を、GFPに融合したクローディン18.2結合ドメインを含む組換えタンパク質を使用して評価した。次いで、精製したタンパク質が、クローディン18.2を発現するヒトHEKまたはトリQT6細胞に結合する能力について試験した。
図5Aに示すように、配列番号56のクローディン18.2結合ドメインは、クローディン18.2操作した標的細胞に結合することができたが、操作されていない対照HEKおよびQT6細胞には結合することができなかった。融合タンパク質は、クローディン18.2操作した細胞に対する濃度依存的結合を示したが、ベクターのみの対照細胞では示さなかった。
【0173】
クローディン18.2ナノボディ2(配列番号56)を、合計で膜に固定されたヒトタンパク質の約94%を占める、6000を超えるヒト膜タンパク質を包含するタンパク質アレイを使用して、他のタンパク質に対する潜在的な結合についてさらに試験した。クローディン18.2バインダ-GFP融合タンパク質はクローディン18.2に結合し、他の表面タンパク質には結合しなかった。これは、クローディン18.2-TACにおいて使用される結合ドメイン(配列番号56)がクローディン18.2に特異的であることを実証している(
図5B)。
【0174】
T細胞によって発現されるTAC分子において使用される場合のクローディン18.2ナノボディ2の特異性をさらに評価するために、クローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)T細胞を、ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド(配列番号73)を含むクローディン18.2-TACを使用して実施例1に記載のように操作し、クローディン18.2陽性標的細胞に対する特異性についてアッセイした。特異性はまた、クローディン18.1、クローディン18.2の近接ホモログ、およびクローディン18転写物の選択的スプライシングの結果物を発現する標的細胞でも評価した。
【0175】
別の実験では、T細胞を、(i)クローディン18.2ナノボディ1(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号58(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、またはクローディン18.2ナノボディ2(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号63(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、(ii)CD3に結合する、huUCHT1またはhuUCHT1(Y177T)抗原結合ドメイン、および(iii)CD4サイトゾルおよび膜貫通ドメイン:ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド(配列番号67)、ナノボディ1/huUCHT1(Y177T)(配列番号69)、ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド(配列番号71)、またはナノボディ2/huUCHT1(Y177T)(配列番号73)を含むクローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)を発現するように操作した。
【0176】
クローディン18.2-TACを発現する、クローディン18.1または18.2T細胞のいずれかを過剰発現するように操作されたN87胃がん細胞。クローディン18.2およびクローディン18.1の両方の発現をフローサイトメトリーによって試験し、それぞれのヒストグラムを示す(
図6A)。配列番号73のクローディン18.2-TACを発現するT細胞の活性を評価するために、T細胞をN87-CLDN18.1およびN87-CLDN18.2標的細胞と1:1の比で共培養した。4時間の共培養の後、T細胞を採取し、クローディン18.2-TAC(配列番号73)を発現するT細胞(蛍光タンパク質の形質導入マーカーによって同定)におけるCD69の発現についてフローサイトメトリーによって分析した。
【0177】
図6Bに示すように、クローディン18.2-TAC(配列番号73)を発現するT細胞は、クローディン18.2と共培養した場合には首尾よく活性化されたが、クローディン18.1陽性標的細胞では活性化されず、クローディン18.2-TAC T細胞がクローディン18.1を発現する細胞と交差反応しないことを示している。T細胞単独もNTD陰性対照もCD69の上方制御をもたらさない(データは示さず)。クローディン18.2を発現する腫瘍細胞で刺激した場合、クローディン18.2-TAC T細胞産物中の形質導入されていないT細胞はまた、CD69の上方制御を示す。
【0178】
図6Cは、クローディン18.1または18.2で操作されたN87細胞のいずれかと共培養した、クローディン18.2-TACナノボディ1/huUCHT1(配列番号67)(白抜き菱形)、クローディン18.2-TACナノボディ1/huUCHT1 Y177T(配列番号69)(塗りつぶし菱形)、クローディン18.2-TACナノボディ2/huUCHT1(配列番号71)(白抜き三角)、およびクローディン18.2-TACナノボディ2/Y177T(配列番号73)(塗りつぶし三角)の統合した結果を示す。N87細胞はHER2癌タンパク質を天然に発現するので、CD69の上方制御は、N87細胞と共培養したHER2-TAC T細胞陽性対照で観察されたCD69発現に対して正規化した。データは、3人の異なるドナーに由来するTAC-T細胞を用いた3つの異なる実験の平均を表す。陽性対照HER2-TAC T細胞を灰色の塗りつぶし円として示し、NTD(形質導入されていない)陰性対照T細胞を黒色の塗りつぶし円として示す。クローディン18.2-TACを発現するT細胞は、クローディン18.2と共培養した場合には首尾よく活性化されたが、クローディン18.1陽性標的細胞および操作されていないN87腫瘍細胞では活性化されず、クローディン18.2-TAC T細胞がクローディン18.1を発現する細胞と交差反応しないことを示している。NTD陰性対照は、CD69の上方制御を示さない。クローディン18.2を発現する腫瘍細胞で刺激した場合、クローディン18.2-TAC T細胞産物中の形質導入されていないT細胞はまた、CD69の上方制御を示す。
【0179】
実施例3-抗原特異的活性化後のクローディン18.2-TAC T細胞によるサイトカイン放出
クローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)T細胞を実施例1に記載のように操作し、インビトロ活性についてアッセイする。
【0180】
クローディン18.2-TAC T細胞を、クローディン18.2およびクローディン18.1陽性標的細胞と共培養した後の炎症促進性サイトカイン放出についてアッセイする。T細胞および標的細胞を4~24時間共培養する。クローディン18.2-TAC T細胞をクローディン18.2陽性標的細胞と共培養した後に、TNFaおよびINFgなどの炎症促進性サイトカインは検出されるが、クローディン18.1陽性標的細胞とでは検出されないと予想される。
【0181】
クローディン18.2-TAC T細胞をまた、クローディン18.2およびクローディン18.1陽性標的細胞と共培養した後のインビトロ増殖についてアッセイする。クローディン18.2-TAC細胞を蛍光マーカーで標識し、次いでマイトマイシンCで処理した標的細胞と共培養する。数日間の培養後、T細胞の増殖を分析する。クローディン18.2-TAC T細胞は、クローディン18.2陽性標的細胞と培養した場合にのみ増殖を示し、クローディン18.1陽性標的細胞と培養した場合には増殖を示さないと予想される。
【0182】
実施例4-クローディン18.2-TAC T細胞のインビトロ細胞傷害性
T細胞を、(i)クローディン18.2ナノボディ1(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号58(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、またはクローディン18.2ナノボディ2(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号63(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、(ii)CD3に結合するUCHT1抗原結合ドメイン、および(iii)CD4サイトゾルおよび膜貫通ドメイン:ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド(配列番号67)またはナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド(配列番号71)を含むクローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)を発現するように操作した。クローディン18.2を天然に発現するKATO III細胞を、増強されたルシフェラーゼ(eLuc)を発現するように操作して、KATO III
eLuc細胞株を得た。いずれかのクローディン18.2-TAC(配列番号67または71)を発現するT細胞を、KATO III
eLucと30時間共培養した。共培養の終了時に、KATO III
eLuc細胞の生存率を、未処理対照と比較して、発光を測定することによって評価した。結果を
図7に示す。図示のように、配列番号67(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のクローディン18.2-TAC;または配列番号71(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のクローディン18.2-TACのいずれかを発現するように操作したクローディン18.2-TAC T細胞は、形質導入されていない対照T細胞(NTD)とは異なり、KATO III
eLuc細胞と効率的にエンゲージメントし、これを殺傷することができた。
【0183】
実施例5-クローディン18.2-TAC T細胞のインビトロ細胞傷害性
T細胞を、(i)クローディン18.2ナノボディ1(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号58(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、またはクローディン18.2ナノボディ2(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号63(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、(ii)CD3に結合するUCHT1抗原結合ドメイン、および(iii)CD4サイトゾルおよび膜貫通ドメイン:ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド(配列番号67)またはナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド(配列番号71)を含むクローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)を発現するように操作した。NALM6細胞を、eGFP(NALM6
eGFP)またはeGFPおよびクローディン18.2(NALM6
CLDN18.2/eGFP)を発現するように操作した。いずれかのクローディン18.2-TAC(配列番号67または71)を発現するT細胞を、NALM6
CLDN18.2/eGFPまたはNALM6
eGFP細胞と共培養した。形質導入されていない(NTD)T細胞を陰性対照として使用した。NALM6腫瘍細胞はCD19抗原を天然に発現するので、CD19-TAC T細胞を陽性対照として使用した。細胞培養を、Cytation機器を使用してモニターした。細胞を5日間培養し、各ウェルを6時間ごとに画像化した。すべての実験を3連で行った。実験の概略図を
図8に示す。
【0184】
図9は、5日間の共培養後の異なるE:T比での共培養物の画像を示す。配列番号71のクローディン18.2-TACを発現するT細胞は、NALM6
eGFP細胞と共培養した場合、腫瘍細胞の増殖を制御しなかった。しかしながら、配列番号71のクローディン18.2-TACを発現するT細胞をNALM6
CLDN18.2/eGFP細胞と共培養した場合、腫瘍細胞の増殖は1:20(500クローディン18.2-TAC T細胞:10,000標的細胞)のE:T比以上で制御された。比較すると、NALM6細胞に対して細胞傷害性であることが公知のCD19-TAC T細胞は、1:5(2000CD19-TAC T細胞:10,000標的細胞)のE:T比以上で腫瘍細胞の増殖を制御した。
【0185】
図10は、eGFP面積の関数として腫瘍細胞の増殖の定量的分析を示す。腫瘍細胞単独は、指数関数的に増殖した。1:1のE:T比で使用したNTD T細胞は、NALM6
eGFP/NALM6
CLDN18.2/eGFP増殖の短時間遅延を引き起こしたが、最終的には腫瘍細胞の増殖を制御しなかった。配列番号67または71のクローディン18.2-TACを発現するT細胞は、NALM6
eGFPの細胞増殖を制御しなかった。しかしながら、配列番号67(ナノボディ1/huUCHTスキャフォールド)のクローディン18.2-TACまたは配列番号71(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールドTAC)のTACのいずれかを発現するように操作したT細胞をNALM6
CLDN18.2/eGFP細胞と共培養した場合、CD19-TAC T細胞よりも優れた腫瘍細胞の増殖の有意な制御があった。
【0186】
図11は、
図10に示す細胞傷害性の結果の曲線下面積(AUC)分析を示す。AUCをE:T比に対してプロットした。標的細胞単独の時間経過を使用して、すべてのデータを100%に対して正規化した。配列番号67(ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド)のTAC;または配列番号71(ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド)のTACをNALM6
eGFPと共培養した場合、NTD対照に匹敵する、高いE:T比で腫瘍細胞の増殖に対する限定的な効果が観察された。しかしながら、NALM6
CLDN18.2/eGFPを用いた培養では、両方のクローディン18.2-TAC構築物が、ほぼ等しい効率で有意な腫瘍制御を示し、これはCD19-TAC T細胞のそれよりも優れていた
【0187】
実施例6-クローディン18.2-TAC T細胞によるインビトロサイトカイン産生
T細胞を、(i)クローディン18.2ナノボディ1(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号58(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、またはクローディン18.2ナノボディ2(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号63(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、(ii)CD3に結合するUCHT1抗原結合ドメイン、および(iii)CD4サイトゾルおよび膜貫通ドメイン:ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド(配列番号67)またはナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド(配列番号71)を含むクローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)を発現するように操作した。NALM6細胞を、クローディン18.2を発現するように操作した(NALM6
CLDN18.2)。いずれかのクローディン18.2-TAC(配列番号67または71)を発現するT細胞を、NALM6
CLDN18.2細胞、NALM6細胞、または標的細胞なしで共培養した。形質導入されていない(NTD)T細胞を陰性対照として使用した。CD19-TAC T細胞を陽性対照として使用した。細胞をIFNγ、TNFα、およびIL2に対して染色し、フローサイトメトリーによって分析した。結果を
図12に示す。両方のクローディン18.2-TAC T細胞バリアントは、クローディン18.2を発現する標的細胞の存在下でサイトカイン産生を示したが、クローディン18.2発現標的細胞の非存在下ではサイトカイン産生を示さず、配列番号71のクローディン18.2-TACの存在下では、配列番号67のクローディン18.2-TACと比較して、定性的に優れたサイトカイン産生が観察された。クローディン18.2-TAC T細胞バリアントの活性化は、CD19-TAC T細胞のそれと同様またはそれよりも優れていた。自己活性化の兆候はなかった。
【0188】
実施例7-クローディン18.2-TAC T細胞の表現型特性評価
T細胞を、(i)クローディン18.2ナノボディ2(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号63(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、(ii)CD3に結合するUCHT1抗原結合ドメイン、および(iii)CD4サイトゾルおよび膜貫通ドメイン:ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド(配列番号73)を含むクローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)を発現するように操作した。NALM6細胞を、eGFP(NALM6
eGFP)またはeGFPおよびクローディン18.2(NALM6
CLDN18.2/eGFP)を発現するように操作した。クローディン18.2-TACを発現するT細胞または形質導入されていない(NTD)対照細胞を、NALM6
eGFPまたはNALM6
CLDN18.2/eGFP細胞と共培養し、
図13に示す16種のマーカーについて分析した。これらのマーカーは、T細胞の活性化、疲弊およびメモリー表現型の評価を可能にする。細胞を、UMAPアルゴリズムを使用して分析し、クラスター化した。結果を
図14に示す。CD8およびCD69の発現を示し、陰影は示されたマーカーの相対的存在量を示す。データは、NALM6細胞と培養したクローディン18.2-TAC T細胞産物およびNTD細胞について分析された、すべての表面マーカーの発現で同様のパターンを示す。しかしながら、クローディン18.2を発現するNALM6細胞と培養した場合、CD69の上方制御によって示されるように、クローディン18.2-TAC T細胞産物が活性化される(NTD細胞では活性化されない)。クローディン18.2-TAC T細胞産物は、活性化後でさえNTD対照と同様のメモリー表現型を保持する(データは示さず)。まとめると、このデータは、クローディン18.2-TAC T細胞産物がトニックシグナル伝達を呈さず、クローディン18.2抗原の存在下でのみ活性化されることを実証している。
【0189】
実施例8-クローディン18.2-TAC T細胞のインビトロ活性
一実験では、T細胞を、(i)クローディン18.2ナノボディ2(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号63(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、(ii)CD3に結合するUCHT1抗原結合ドメイン、および(iii)CD4サイトゾルおよび膜貫通ドメイン:ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド(配列番号73)を含むクローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)を発現するように操作した。クローディン18.2-TAC(配列番号73)を発現するT細胞を、クローディン18.2(OE19、NUGC-4[胃腺癌]、KATO III[胃癌]、DAN-G[膵臓腺癌])を天然に発現する様々な腫瘍細胞株と1:1の比で共培養した。4時間の共培養の後、クローディン18.2-TACを発現するT細胞(蛍光タンパク質の形質導入マーカーによって同定)を採取し、フローサイトメトリーによってCD69の表面発現(初期活性化マーカー)について分析した。
図15に示すように、配列番号73のクローディン18.2-TACを発現するT細胞は、すべてのクローディン18.2陽性標的細胞と共培養した場合には首尾よく活性化されたが、クローディン18.2陰性対照細胞では活性化されなかった(データは示さず)。NTD陰性対照(データは示さず)もT細胞単独も活性化を示さなかった。クローディン18.2を発現する腫瘍細胞で刺激した場合、クローディン18.2-TAC(配列番号73)T細胞産物中の形質導入されていないT細胞はまた、CD69の上方制御を示す。
【0190】
別の実験では、T細胞を、(i)クローディン18.2ナノボディ1(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号58(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、またはクローディン18.2ナノボディ2(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号63(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、(ii)CD3に結合する、huUCHT1またはhuUCHT1(Y177T)抗原結合ドメイン、および(iii)CD4サイトゾルおよび膜貫通ドメイン:ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド(配列番号67)、ナノボディ1/huUCHT1(Y177T)(配列番号69)、ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド(配列番号71)、またはナノボディ2/huUCHT1(Y177T)(配列番号73)を含むクローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)を発現するように操作した。クローディン18.2-TAC T細胞を、細胞イメージングリーダにおいて、1:1、1:2.5、1:5、1:10、1:20、1:50および1:100のE:T比で、1×104のNALM6CLDN18.2GFPeLuc標的細胞/ウェルと共培養した。写真を8時間ごとに5日間撮影した。各時点およびE:T比に対して、GFPを発現する細胞の面積を計算する。これらの値から、各クローディン18.2-TAC T細胞の曲線下面積(AUC)を計算しプロットし、各E:T比での標的細胞の殺傷を表した。
【0191】
図16Aは、NALM6
CLDN18.2/eGFPと共培養した、クローディン18.2-TACナノボディ1/huUCHT1(配列番号67)(白抜き菱形)、クローディン18.2-TAC NA3SH1/huUCHT1 Y177T(配列番号69)(塗りつぶし菱形)、クローディン18.2-TACナノボディ2/huUCHT1(配列番号71)(白抜き三角)、およびクローディン18.2-TACナノボディ2/huUCHT1 Y177T(配列番号73)(塗りつぶし三角)の例示的な結果を示す。示したデータは、使用されたE:T比に依存して異なるレベルの標的細胞の殺傷を実証している。NTDおよび標的細胞単独を陰性対照として示す。IC
50は、2人の異なるドナーから製造された産物を用いた2つの異なる細胞傷害性アッセイの平均値から導出した個々のAUC曲線から計算した。IC
50値は、5日間の共培養後に標的殺傷の50%が観察されるE:T比を表す(
図16B)。グラフは、ナノボディ1ナノボディ1(配列番号67)を含むTAC構築物が、ナノボディ2(hVH6)バリアントと比較して、より高いレベルの細胞傷害性を有することを示している。
【0192】
別の実験では、T細胞を、(i)クローディン18.2ナノボディ1(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号58(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、またはクローディン18.2ナノボディ2(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号63(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、(ii)CD3に結合する、huUCHT1またはhuUCHT1(Y177T)抗原結合ドメイン、および(iii)CD4サイトゾルおよび膜貫通ドメイン:ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド(配列番号67)、ナノボディ1/huUCHT1(Y177T)(配列番号69)、ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド(配列番号71)、またはナノボディ2/huUCHT1(Y177T)(配列番号73)を含むクローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)を発現するように操作した。OE19、NALM6
CLDN18.2またはNALM6標的細胞株のいずれかと1:3のE:T比で4日間共培養した、クローディン18.2-TACバリアントで操作したT細胞の増殖を評価した。NALM6
CLDN18.2は、クローディン18.2を過剰発現するように操作された白血病細胞株であり、OE19は、クローディン18.2を天然に発現する胃食道がん細胞株である。親NALM6細胞株はクローディン18.2の発現を欠き、陰性対照として使用した。標的細胞をマイトマイシンとプレインキュベートし、T細胞には共培養の前に細胞追跡(CTV)色素を負荷した。4日後、T細胞を、T細胞の分裂を追跡することができるCTV染色についてフローサイトメトリーによって分析した。様々な標的細胞との共培養後のクローディン18.2-TACナノボディ2(配列番号71)およびクローディン18.2-TACナノボディ2/Y177T(配列番号73)T細胞におけるCTV色素の希釈を示す代表的なヒストグラムフロープロット(
図17A)。データは、両方のクローディン18.2-TAC T細胞培養物が、クローディン18.2標的細胞株、OE19およびNALM6
CLDN18.2と共培養すると増殖するが、クローディン18.2陰性NALM6細胞株とでは増殖しないことを示している。すべてのクローディン18.2-TAC T細胞からの、増殖の尺度である分裂指数(DI)を、3人の別個のドナーにわたって平均化し、それぞれの陽性対照(すなわち、OE19についてはHER2-TAC TならびにNALM6
CLDN18.2およびNALM6についてはCD19-TAC T)に対して正規化した(
図17B)。OE19と共培養した場合、ナノボディ1または2のいずれかを含むTAC huUCHT1 Y177Tスキャフォールドで操作したT細胞は、ナノボディ1または2のいずれかのTACスキャフォールドで操作したT細胞と比較した場合、増強された増殖を示した。NALM6
CLDN18.2と共培養した場合、ナノボディ1または2のいずれかのhuUCHT1 Y177Tスキャフォールドで操作したT細胞は、ナノボディ1または2のいずれかのTACスキャフォールドで操作したT細胞と比較した場合、同様の増殖を示した。クローディン18.2陰性対照細胞に対して増殖は観察されなかった。
【0193】
別の例では、T細胞を、(i)クローディン18.2ナノボディ1(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号58(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、またはクローディン18.2ナノボディ2(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号63(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、(ii)CD3に結合する、huUCHT1またはhuUCHT1(Y177T)抗原結合ドメイン、および(iii)CD4サイトゾルおよび膜貫通ドメイン:ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド(配列番号67)、ナノボディ1/huUCHT1(Y177T)(配列番号69)、ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド(配列番号71)、またはナノボディ2/huUCHT1(Y177T)(配列番号73)を含むクローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)を発現するように操作した。T細胞の活性化を、T細胞の初期活性化マーカーCD69の上方制御の関数として測定した。クローディン18.2-TACバリアントで操作したT細胞を、クローディン18.2を天然に発現する様々な腫瘍細胞株、例えばOE19(胃食道癌)、NUGC-4およびKATO III(両方とも胃腺癌)、ならびにDAN-G(膵臓腺癌)と1:1の比で共培養した。加えて、クローディン18.2を過剰発現するように操作されたNALM6細胞との共培養物を使用した。4時間の共培養後、クローディン18.2-TACを発現するT細胞を採取し、フローサイトメトリーによってCD69の表面発現について分析した。
図18Aは、クローディン18.2-TACナノボディ2/huUCHT1 Y177T(配列番号73)で操作したT細胞の代表的なフロープロットを示す。CD69の発現は、蛍光タンパク質の形質導入マーカーと比較して示されている。T細胞の活性化は、CD69の上方制御によって示されるように、各クローディン18.2-TAC T細胞産物に対して明らかであり、これはクローディン18.2-TAC T細胞産物中の形質導入されていないT細胞の一部についても観察された。標的細胞の非存在下で培養したクローディン18.2-TAC T細胞産物(T細胞単独)では、CD69の発現は観察されなかった。
図18Bは、3つの独立した共培養実験の平均を示す。培養物は、3人の異なるドナーの製造に由来する、クローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)またはクローディン18.2ナノボディ1もしくはナノボディ2を含むその次世代スキャフォールド(huUCHT1 Y177T)で操作したT細胞を含んだ。得られたCD69の発現を、HER2-TAC(OE19、NUGC-4、KATO III、DAN-G)またはCD19-TAC(NALM6)陽性対照に対して正規化した。クローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)またはクローディン18.2ナノボディ1および2を含むその次世代スキャフォールド(huUCHT1 Y177T)で操作したT細胞は、すべてのクローディン18.2を発現する細胞株、操作されたNALM6
CLDN18.2対照によって活性化されたが、NALM6陰性対照では活性化されなかった。このデータは、クローディン18.2-TACで操作したT細胞が、クローディン18.2を天然に発現する腫瘍細胞を含む広範囲の標的細胞を同定し、それに対して反応することができることを実証している。
【0194】
別の実験では、T細胞を、(i)クローディン18.2ナノボディ2(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号63(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、(ii)CD3に結合するhuUCHT1(Y177T)抗原結合ドメイン、および(iii)CD4サイトゾルおよび膜貫通ドメイン:またはナノボディ2/huUCHT1(Y177T)(配列番号73)を含むクローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)を発現するように操作した。クローディン18.2-TACの持続的に細胞傷害性を保持する能力を評価した。実験概略図を
図19Aに示す。クローディン18.2-TAC T細胞を、NALM6
CLDN18.2/eGFPまたはN87
CLDN18.2/eGFP細胞と、3:1および5:1(総T細胞:標的細胞)のE:T比で4日間共培養した。D0およびD4において、標的細胞の蛍光を、Cytation機器を使用してモニターした。各アッセイ条件を、48ウェル組織培養ディッシュにおいて3連で設定した。D4において、T細胞に対して総細胞の計数を行い、同じE:T比を維持しながら、新しい標的細胞との新鮮な共培養に進めた。余剰T細胞をフローサイトメトリー分析に供した。12回の連続した4日間のラウンドの共培養を行った。形質導入されていない(NTD)T細胞を、陰性対照として第1のラウンドに含めた。eGFP積分強度の関数として腫瘍細胞の増殖の定量的分析を示す。各ラウンドのD4で取り込まれた蛍光シグナルを、そのラウンドのD0に対して正規化した(
図19B)。腫瘍細胞単独は、予想通り各ラウンドにおいて制御されずに増殖した。クローディン18.2-TAC(ナノボディ2/Y177T)と共培養したNALM6
CLDN18.2/eGFP細胞は、12ラウンドの各々で首尾よくクリアされた。クローディン18.2-TAC T細胞と共培養したN87
CLDN18.2/eGFP細胞の増殖は最初の5ラウンドで制御され、制御の程度はその後のラウンドで低下した。アスタリスクは、所望のE:T比を保持するために、48ウェルのいくつかを組み合わせる必要があった時点を示す。
【0195】
実施例9-クローディン18.2-TAC T細胞のインビボ活性
T細胞を、クローディン18.2ナノボディ2(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号63(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、(ii)CD3に結合するUCHT1抗原結合ドメイン、および(iii)CD4サイトゾルおよび膜貫通ドメイン:ナノボディ2/huUCHT1 Y177Tスキャフォールド(配列番号73)を含むクローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)を発現するように操作した。
【0196】
一実験では、NSGマウスに5×105のNALM6CLDN18.2/eLuc腫瘍細胞を接種した。生着の4日後、マウスを、配列番号73のクローディン18.2-TACを発現するT細胞の単回静脈内用量で処置した。非処置(NT)マウスおよび形質導入されていないT細胞(NTD)で処置したマウスを、陰性対照として使用した。マウスに、4×106のTAC T細胞、またはTAC T細胞に使用される総T細胞用量に一致する同等の数のNTD細胞を投与した。総発光を毎週測定した。
【0197】
得られた総フラックス(光子/秒)を背側および腹側リードの合計として
図20に示す。30日間の研究期間中、配列番号73のクローディン18.2-TACを発現するT細胞で処置したすべての動物において完全な腫瘍拒絶が達成された。陰性対照はいかなる腫瘍制御も示さなかった。TACに関連する毒性は観察されなかった。
【0198】
総フラックスとして提示される発光量を
図21Aに示す。全生存率を
図21Bに示す。毒性を評価するための手段としての体重の相対的変化を
図21Cに示す。非処置動物(NT)または形質導入されていない対照T細胞(NTD)を投与したマウスは、腫瘍制御を示さなかった。これらの動物はすべて、30日間以内にエンドポイントに到達し、腫瘍接種後20日目という早い時期に腫瘍誘導性体重減少を示した。対照的に、配列番号73のクローディン18.2-TACを発現するT細胞で処置したすべての動物は、完全な腫瘍制御を示し、30日間の研究期間を生き延び、毒性の徴候を欠いていた。
【0199】
別の実験では、NSGマウスに1×10
7のN87
CLDN18.2腫瘍細胞を接種した(
図22、上部パネル)。生着の14日後、マウスを、配列番号73のクローディン18.2-TACを発現する3または6×10
6のT細胞のいずれかの単回用量で処置した。陰性対照には、非処置(NT)マウスまたは形質導入されていないT細胞(NTD)で処置したマウスが含まれる。腫瘍体積を隔週で測定し、得られた腫瘍体積を
図22の下部パネルに示す。配列番号73のクローディン18.2-TACを発現するT細胞で処置したすべての動物において、完全な腫瘍拒絶が達成された。NTDもNT対照も腫瘍退縮を示さなかった。
【0200】
別の実験では、マウスに5×10
5のNALM6
CLDN18.2/eLuc腫瘍細胞を接種した(
図23,上部パネル)。生着の7日後、マウスを、配列番号73のクローディン18.2-TACを発現するT細胞の単回用量で処置した。非処置(NT)マウスを示す。この用量レベルでは、形質導入されていないT細胞(NTD)は、4×10
6用量で与えられた場合に応答を示さなかったので、陰性対照として含めなかった(データは示さず)。マウスに2×10
6のTAC T細胞を投与した。総発光を毎週測定し、得られた総フラックス(光子/秒)を背側および腹側リードの合計として、
図23の中央左パネルに示す。発光画像を示す(
図23、右パネル)。配列番号73のクローディン18.2-TACを発現するT細胞は完全な腫瘍退縮を誘導できたが、NTD対照は影響を及ぼさなかった(データは示さず)。生存曲線を示し、配列番号73のクローディン18.2-TACを発現するT細胞で処置したマウスの生存を実証している(
図23、左下パネル)。
【0201】
別の実験では、NSGマウスに、クローディン18.2を天然に発現する1×10
6のOE19腫瘍細胞を接種した(
図24、上部パネル)。腫瘍細胞の生着の19日後、マウスを、配列番号73のクローディン18.2-TACを発現する1または2×10
6のT細胞の単回用量で処置した。陰性対照には、非処置(NT)マウスまたは形質導入されていないT細胞(NTD)で処置したマウスが含まれる。腫瘍体積を隔週で測定し、得られた腫瘍体積を
図24の中央パネルに示す。完全な腫瘍拒絶は、配列番号73のクローディン18.2-TACを発現するT細胞で処置したすべての動物において達成されたが、対照動物は腫瘍増殖を示した。処置マウスおよび対照マウスの生存曲線を
図24の下部パネルに示し、配列番号73のクローディン18.2-TACを発現するT細胞で処置したマウスの生存を実証している。
【0202】
一例では、T細胞を、(i)クローディン18.2ナノボディ1(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号58(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、またはクローディン18.2ナノボディ2(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号63(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、(ii)CD3に結合する、huUCHT1またはhuUCHT1(Y177T)抗原結合ドメイン、および(iii)CD4サイトゾルおよび膜貫通ドメイン:ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド(配列番号67)、ナノボディ1/huUCHT1(Y177T)(配列番号69)、ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド(配列番号71)、またはナノボディ2/huUCHT1(Y177T)(配列番号73)を含むクローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)を発現するように操作した。NSGマウスに、1×10
7のN87
CLDN18.2腫瘍細胞を接種し、次いでCLDN18.2 TAC T細胞で処置した。実験概略図を
図25Aに示す。生着の14日後、マウスを、クローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)およびクローディン18.2ナノボディ1またはナノボディ2を含むその次世代スキャフォールド(huUCHT1 Y177T)で操作した、3または6×10
6のT細胞のいずれかの単回用量で処置した。陰性対照には、非処置(NT)マウスまたは形質導入されていないT細胞(NTD)で処置したマウスが含まれる。HER2-TAC T細胞を陽性対照として使用した。腫瘍体積を隔週で測定した。クローディン18.2-TACナノボディ(配列番号67)(塗りつぶし逆三角)、クローディン18.2-TACナノボディ1/Y177T(配列番号69)(白抜き逆三角)、クローディン18.2-TACナノボディ2(配列番号71)(塗りつぶし三角)、およびクローディン18.2-TACナノボディ2/Y177T(配列番号73)(白抜き三角)で処置したマウスの腫瘍体積を示す(
図25B)。非処置対照マウスを示す(塗りつぶし四角)。陰性対照として、形質導入されていないもので処置したマウス(白抜き円)、および陽性対照として、HER2-TACで処置したマウス(塗りつぶし円)を示す。クローディン18.2-TAC受容体を発現するT細胞で処置したすべての動物において、完全な腫瘍拒絶が達成された。NTDもNT対照も腫瘍退縮を示さなかった。HER2-Tac陽性対照は、クローディン18.2-TACバリアントと同様に腫瘍退縮を誘導した。
【0203】
別の実験では、T細胞を、(i)クローディン18.2ナノボディ1(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号58(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、またはクローディン18.2ナノボディ2(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号63(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、(ii)CD3に結合する、huUCHT1またはhuUCHT1(Y177T)抗原結合ドメイン、および(iii)CD4サイトゾルおよび膜貫通ドメイン:ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド(配列番号67)、ナノボディ1/huUCHT1(Y177T)(配列番号69)、ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド(配列番号71)、またはナノボディ2/huUCHT1(Y177T)(配列番号73)を含むクローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)を発現するように操作した。NSGマウスに1×10
6のOE19腫瘍細胞を皮下接種し、次いで治療量以下の用量のクローディン18.2-TAC T細胞で処置した。実験概略図を
図26Aに示す。生着の19日後、マウスを、クローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)およびクローディン18.2ナノボディ1および2を含むその次世代スキャフォールド(huUCHT1 Y177T)で操作した、1または2×10
6のT細胞のいずれかの単回静脈内用量で処置した。非処置(NT)マウスおよび形質導入されていないT細胞(NTD)で処置したマウスを、陰性対照として使用した。追加の陰性対照として、マウスを2×10
6のCD19-TAC T細胞で処置し、陽性対照として、マウスを6×10
6のHER2-TAC T細胞で処置した。腫瘍体積を隔週で測定した。クローディン18.2-TACナノボディ1(配列番号67)(塗りつぶし逆三角)、クローディン18.2-TACナノボディ1/Y177T(配列番号69)(白抜き逆三角)、クローディン18.2-TACナノボディ2(配列番号71)(塗りつぶし三角)、およびクローディン18.2-TACナノボディ2/Y177T(配列番号71)(白抜き三角)で処置したマウスの腫瘍体積を示す(
図26B)。対照群を示す。NTDを白抜き円によって表し;NTを黒色の塗りつぶし四角によって表す。CD19-TAC T細胞で処置したマウスを灰色の塗りつぶし円によって表し、HER2-TAC T細胞で処置したものを小さい淡灰色の塗りつぶし円によって表す。クローディン18.2-TACナノボディ2/Y177T(配列番号71)T細胞は、1×10
6および2×10
6の用量の両方で完全な腫瘍クリアランスまたは有意な腫瘍退縮を示した。クローディン18.2-TACナノボディ1/Y177T(配列番号69)は、2×10
6の用量で完全な腫瘍クリアランスを示した。1×10
6の用量で、クローディン18.2-TACナノボディ1/Y177T(配列番号69)は、処置マウスの60%で総腫瘍クリアランスまたは有意な腫瘍退縮を示し、残りの40%で腫瘍制御を示した。2×10
6の用量レベルで、クローディン18.2-TACナノボディ2(配列番号71)は、マウスの40%で腫瘍クリアランスを示し、残りの60%でいくらかのレベルの腫瘍制御を示した。2×10
6の用量レベルで、クローディン18.2-TACナノボディ1(配列番号67)は、40%のマウスで完全な腫瘍クリアランスまたは有意な腫瘍退縮を示し、残りの60%は腫瘍増殖を示した。1×10
6の処置用量レベルで、クローディン18.2-TACナノボディ1(配列番号67)処置マウスは、いかなる腫瘍制御も示すことができなかった。HER2-TAC T細胞陽性対照で処置したマウスは、完全な腫瘍クリアランスを達成した。
【0204】
別の実験では、T細胞を、(i)クローディン18.2ナノボディ1(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号58(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、またはクローディン18.2ナノボディ2(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号63(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、(ii)CD3に結合する、huUCHT1またはhuUCHT1(Y177T)抗原結合ドメイン、および(iii)CD4サイトゾルおよび膜貫通ドメイン:ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド(配列番号67)、ナノボディ1/huUCHT1(Y177T)(配列番号69)、ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド(配列番号71)、またはナノボディ2/huUCHT1(Y177T)(配列番号73)を含むクローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)を発現するように操作した。NSGマウスに5×10
5のNALM6
CLND18.2/eLuc腫瘍細胞を静脈内接種し、次いでクローディン18.2-TAC T細胞で処置した。実験概略図を
図27Aに示す。生着の7日後、マウスを、クローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)およびクローディン18.2ナノボディ1および2を含むその次世代スキャフォールド(TAC、Y177T)で操作した、1または0.5、1または2×10
6のT細胞のいずれかの単回静脈内用量で処置した。非処置(NT)マウスおよび形質導入されていないT細胞(NTD)で処置したマウスを、陰性対照として使用した。陰性対照として、マウスを2×10
6のHER2-TAC T細胞で処置し、陽性対照として、マウスを4×10
6のCD19-TAC T細胞で処置した。腫瘍増殖を、総発光によって毎週測定した。得られた総フラックス(光子/秒)を背側および腹側リードの合計として示す。クローディン18.2-TACナノボディ1(配列番号67)(塗りつぶし逆三角)、クローディン18.2-TACナノボディ1/Y177T(配列番号69)(白抜き逆三角)、クローディン18.2-TACナノボディ2(配列番号71)(塗りつぶし三角)、およびクローディン18.2-TACナノボディ2/Y177T(配列番号71)(白抜き三角)で処置したマウスを示す(
図27B)。NTDを白抜き円によって表し;NTを塗りつぶし四角によって表す。CD19-TAC T細胞で処置したマウスを灰色の塗りつぶし円によって表し、HER2-TAC T細胞で処置した動物を塗りつぶし六角によって表す。2×10
6および1×10
6の用量レベルで、クローディン18.2-TACナノボディ1/Y177T(配列番号69)およびクローディン18.2-TACナノボディ2/Y177T(配列番号71)T処置群の両方は完全な腫瘍クリアランスを示したが、クローディン18.2-TACナノボディ1(配列番号67)およびクローディン18.2-TACナノボディ2(配列番号71)T細胞は腫瘍増殖を示した。0.5×10
6の用量レベルで、クローディン18.2-TACナノボディ1/Y177T(配列番号69)処置マウスは、完全な腫瘍クリアランスまたは有意な腫瘍退縮を示した。クローディン18.2-TACナノボディ1/Y177T(配列番号69)で処置した動物は、いくらかの腫瘍退縮および制御を示したが、最終的に腫瘍は増殖した。クローディン18.2-TACナノボディ1(配列番号67)およびクローディン18.2-TACナノボディ2(配列番号71)で処置した動物では、腫瘍が増殖した。陽性対照としてのCD19-TAC T細胞で処置した動物は、完全な腫瘍クリアランスを示した。NTD、NTおよびHER2-TAC T陰性対照のいずれも腫瘍退縮を示さなかった。
【0205】
別の実験では、T細胞を、(i)クローディン18.2ナノボディ1(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号58(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、またはクローディン18.2ナノボディ2(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号63(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、(ii)CD3に結合する、huUCHT1またはhuUCHT1(Y177T)抗原結合ドメイン、および(iii)CD4サイトゾルおよび膜貫通ドメイン:ナノボディ1/huUCHT1スキャフォールド(配列番号67)、ナノボディ1/huUCHT1(Y177T)(配列番号69)、ナノボディ2/huUCHT1スキャフォールド(配列番号71)、またはナノボディ2/huUCHT1(Y177T)(配列番号73)を含むクローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)を発現するように操作した。NSG-MHC I/IIダブルノックアウト(DKO)変異体マウスに1×10
7のNCI-N87
CLDN18.2腫瘍細胞を皮下接種し、次いでクローディン18.2-TAC T細胞で処置した(
図14)。NSG-MHC I/II DKOは、MHC I/IIを欠いており、そのため、GvHDをもたらし、かつ持続性データの解釈を困難にする可能性があるマウス組織に対するT細胞駆動の異種反応性を引き起こす可能性が低いので選択された。実験概略図を
図28Aに示す。生着の10~21日後、マウスを6×10
6のクローディン18.2-TACナノボディ2/Y177T(配列番号71)T細胞の単回静脈内用量で処置した。非処置(NT)マウスおよび形質導入されていないT細胞(NTD)で処置したマウスを、陰性対照として使用した。腫瘍体積を隔週でモニターした。ACTの30日後または最初の腫瘍クリアランスの約14日後、マウスに、反対側腹部に1×10
7のNCI-N87
CLDN18.2腫瘍細胞を皮下注射することにより再チャレンジした。腫瘍を隔週でモニターした。得られた腫瘍体積を
図28Bに示す。第1の(群1)または第2の(群2)N87
CLDN18.2腫瘍チャレンジのいずれかでチャレンジした非処置陰性対照マウスは、両方の場合において完全な増殖を示した。NTD対照群は初期腫瘍増殖を示した。4匹のマウスのうち2匹は、ACTの20日後に腫瘍退縮を示した。しかしながら、最終的に腫瘍をクリアしたマウスは1匹のみであり、第2のマウスは腫瘍増殖を示した。これらのマウスの再チャレンジ時に、4匹のマウスのうち1匹のみが、ある程度のレベルのアロ反応性と一致して、N87
CLDN18.2再チャレンジに対して耐性であった。対照的に、クローディン18.2-TACナノボディ2/Y177T(配列番号71)T細胞で処置したマウスは、ACT後に迅速かつ完全な腫瘍クリアランスを示した。再チャレンジ後、すべてのマウスは保護されたままであり、すべての腫瘍をクリアできた。したがって、実験は、クローディン18.2-TACナノボディ2/Y177T(配列番号71)を発現するT細胞が、インビボで持続し得ることを実証している。
【0206】
実施例10-異なるクローディン18.2-TACを発現するT細胞のインビトロ活性の比較
T細胞の第1の集団を、(i)クローディン18.2ナノボディ2(配列番号57(Kabat CDR1)、配列番号63(Kabat CDR2)、および配列番号59(Kabat CDR3)を含む)、(ii)CD3に結合するhuUCHT1(Y177T)抗原結合ドメイン(配列番号36)、および(iii)CD4サイトゾルおよび膜貫通ドメイン(配列番号12)を含む第1のクローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)を発現するように操作する。T細胞の第2の集団を、(i)クローディン18.2結合ドメインベースのscFv、(ii)CD3に結合するhuUCHT1(Y177T)抗原結合ドメイン(配列番号36)、および(iii)CD4サイトゾルおよび膜貫通ドメイン(配列番号12)を含む第2のクローディン18.2T細胞-抗原カプラー(TAC)を発現するように操作する。
【0207】
クローディン18.2を天然に発現する標的細胞を、増強されたルシフェラーゼ(eLuc)を発現するように操作する。
【0208】
第1のクローディン18.2-TACを発現するT細胞を、第2のクローディン18.2 TACを発現するものと比較する。TAC T細胞を、eLucを発現する標的細胞と30時間共培養する。共培養の終了時に、未処理対照と比較して発光を測定することによって、eLucを発現する標的細胞の生存率を評価する。結果を分析して、T細胞の2つの集団の相対活性を比較する。
【配列表】
【国際調査報告】