(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-18
(54)【発明の名称】ビーム失敗回復方法、装置及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 16/28 20090101AFI20240611BHJP
H04W 74/0833 20240101ALI20240611BHJP
H04W 24/04 20090101ALI20240611BHJP
H04W 76/18 20180101ALI20240611BHJP
【FI】
H04W16/28
H04W74/0833
H04W24/04
H04W76/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023576031
(86)(22)【出願日】2021-06-11
(85)【翻訳文提出日】2023-12-11
(86)【国際出願番号】 CN2021099835
(87)【国際公開番号】W WO2022257136
(87)【国際公開日】2022-12-15
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】リ,ミンジュ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067EE10
5K067KK02
(57)【要約】
本開示はビーム失敗回復方法、装置及び記憶媒体に関する。ビーム失敗回復方法は、端末に適用され、前記方法は、前記端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、前記複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行うステップと、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をトリガするステップと、を含む。本開示によれば、複数のTRPシナリオで、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をタイムリーに行うことを実現し、ビーム失敗回復のタイムリーさと有効性とを保証する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビーム失敗回復方法であって、端末に適用され、前記方法は、
前記端末に複数の送受信ポイント(TRP)が設定されていることに応答して、前記複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行うステップと、
前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をトリガするステップと、を含む、
ことを特徴とするビーム失敗回復方法。
【請求項2】
ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をトリガするステップの前に、前記方法は、
ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項3】
ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第1の時間の後かつ第2の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップを含み、
前記第1の時間は前記第1のTRPにビーム失敗が発生したことがディテクティングされた時間であり、前記第2の時間は物理アップリンク制御チャネルリソースでスケジューリング要求が送信された時間である、
ことを特徴とする請求項2に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項4】
ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第3の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップを含み、
前記第3の時間は物理アップリンク共有チャネルをスケジューリングするための第1のダウンリンク制御情報が受信された時間である、
ことを特徴とする請求項2に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項5】
ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第2の時間の後の第1の時間長内に、いずれかのダウンリンク制御情報が受信されなかったことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップであって、前記第2の時間は物理アップリンク制御チャネルリソースでスケジューリング要求が送信された時間であるステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項4に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項6】
ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第4の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップを含み、
前記第4の時間はビーム失敗が発生したTRPに関連するメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)情報が第1の物理アップリンク共有チャネルで送信された時間である、
ことを特徴とする請求項2に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項7】
ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
前記第1の物理アップリンク共有チャネルに対応するビームがビーム失敗が発生したビームであることに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップをさらに含み、
前記第1の物理アップリンク共有チャネルは第1のダウンリンク制御情報によってスケジューリングされ、またはコンフィギュアドグラントのタイプ1またはタイプ2の物理アップリンク共有チャネルである、
ことを特徴とする請求項6に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項8】
ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第5の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップを含み、
前記第5の時間は第2のダウンリンク制御情報が受信された時間であり、前記第2のダウンリンク制御情報はネットワークデバイスがすでにMAC CE情報を受信したことを決定するために使用される、
ことを特徴とする請求項2に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項9】
前記第2のダウンリンク制御情報は第2の物理アップリンク共有チャネルをスケジューリングするために使用され、
前記第2のダウンリンク制御情報によってスケジューリングされる第2の物理アップリンク共有チャネルのハイブリッド自動再送要求識別子と、第1の物理アップリンク共有チャネルのハイブリッド自動再送要求識別子とが同じであり、前記第1の物理アップリンク共有チャネルはビーム失敗が発生したTRPに関連するメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)情報を送信するために使用され、及び/又は、
前記第2のダウンリンク制御情報によってスケジューリングされる第2の物理アップリンク共有チャネルの新規データ指示が変化する、
ことを特徴とする請求項8に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項10】
ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第4の時間の後の第2の時間長内に、いずれかのダウンリンク制御情報が受信されなかったことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップであって、前記第4の時間はビーム失敗が発生したTRPに関連するメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)情報が第1の物理アップリンク共有チャネルで送信された時間であるステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項8に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項11】
ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第6の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップを含み、
前記第6の時間は前記第1のTRPのビームが更新された時間である、
ことを特徴とする請求項2に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項12】
前記方法は、
前記第6の時間の後に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することが再度ディテクティングされたことに応答して、TRPレベルのビーム失敗回復をトリガするステップをさらに含み、
ことを特徴とする請求項11に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項13】
前記TRPレベルのビーム失敗回復をトリガするステップは、
物理アップリンク制御チャネルスケジューリング要求(PUCCH-SR)及び/又は物理アップリンク共有チャネルメディアアクセス制御制御要素(PUSCH MAC CE)に基づいてビーム失敗回復を行うことをトリガするステップを含む、
ことを特徴とする請求項12に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項14】
前記方法は、
TRPレベルのビーム失敗回復をトリガするか、またはTRPレベルのビーム失敗回復をトリガしないステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1~13のいずれかに記載のビーム失敗回復方法。
【請求項15】
前記端末に複数のTRPが設定されていることは、
前記端末にビーム失敗ディテクションのための複数のリファレンス信号リソースセットが設定されていること、及び/又は、前記端末に複数の制御リソースプールインデックス値が設定されていることを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項16】
ビーム失敗回復装置であって、
端末に複数のTRPが設定されている場合、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行うように構成されるディテクティングユニットと、
前記ディテクティングユニットによって前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされた場合、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をトリガするように構成される処理ユニットと、を含む、
ことを特徴とするビーム失敗回復装置。
【請求項17】
前記処理ユニットは、さらに、
ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をトリガする前に、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するように構成される、
ことを特徴とする請求項16に記載のビーム失敗回復装置。
【請求項18】
ビーム失敗回復装置であって、
プロセッサと、
プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、請求項1~15のいずれかに記載のビーム失敗回復方法を実行する構成される、
ことを特徴とするビーム失敗回復装置。
【請求項19】
命令が記憶されている記憶媒体であって、
前記記憶媒体における命令が端末のプロセッサによって実行される場合、端末が請求項1~15のいずれかに記載のビーム失敗回復方法を実行できるようにする、
ことを特徴とする記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は通信技術の分野に関し、特にビーム失敗回復方法、装置及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
新しい無線技術(New Radio、NR)では、例えば、通信周波数帯域がfrequency range 2である場合、高周波数チャネルの減衰が速いため、カバレッジ範囲を確保するために、ビーム(beam)に基づく送受信を使用する必要がある。
【0003】
関連技術では、ネットワークデバイスには複数の送受信ポイント(transmission and reception point、TRP)が設定(configure)されている。ネットワークデバイスが複数のTRPを有する場合、ネットワークデバイスは、複数のTRPを使用して端末にサービスを提供することができ、例えば、複数のTRPを使用して端末に物理ダウンリンク制御チャネル(physical downlink control channel、PDCCH)を送信することができる。ネットワークデバイスはTRPを使用してPDCCHを端末に送信し、端末は失敗検出のためのリファレンス信号リソースを検出する。端末は、失敗検出のためのリファレンス信号の無線リンク値が閾値よりも低いことを検出すると、ネットワークデバイスにビーム失敗回復(beam failure recovery、BFR)要求を送信してBFRを行う必要がある。
【0004】
関連技術では、セルレベルのBFRが定義されている。例えば、(Special cell、SpCell)のBFRが定義されている。Special cellは、プライマリセル(Primary cell、Pcell)とプライマリセカンダリセル(Primary secondary cell、PScell)とを含む。SpCellのBFRメカニズムはランダムアクセスのBFRメカニズムであり、端末はSpCellでビーム失敗が発生したことを検出すると、ビーム回復を要求するためにランダムアクセスプロセスを開始する。さらに、例えば、セカンダリセル(secondary cell、SCell)レベルのBFRが定義され、そのメカニズムは、物理アップリンク制御チャネル(physical uplink control channel、PUCCH)-スケジューリング要求(scheduling request、SR)メカニズム、および/または物理アップリンク共有チャネル(physical uplink share channel、PUSCH)-メディアアクセス制御(Medium Access Control、MAC)制御要素(Control Element、CE)メカニズムであり、すなわち、端末はScellでビーム失敗が発生したことを検出すると、ビーム失敗回復関連情報を指示するためにPUSCHリソースでMAC CE情報を送信する。しかしながら、PUSCHのリソースは、BFR専用のPUCCH-SRリソースでscheduling request要求を送信するものであってもよいし、他のPUSCHリソースであってもよい。
【0005】
関連技術では、TRPレベルのBFR(TRP specificの BFR)が提案され、すなわち、端末にはMulti-TRP PDCCH伝送が設定(configure)されている場合、あるTRPでビーム失敗が発生した場合、端末はビーム失敗回復要求を送信し、TRPでビーム失敗が発生したことをネットワークデバイスに知らせ、BFRを要求することができる。TRP specificのBFRは、現在、SCellに基づくPUCCH-SRおよび/またはPUSCH MAC CEメカニズムを使用してビーム失敗回復要求を実現することに合意している。しかし、SpCellに対して、複数のTRPでビーム失敗が発生した場合、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復要求をトリガすべきか否か、およびどのようにトリガするかが解決すべき問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
関連技術に存在する問題を克服するために、本開示はビーム失敗回復方法、装置及び記憶媒体を提供する。
【0007】
本開示の実施例の第1の態様によれば、ビーム失敗回復方法を提供し、端末に適用され、前記方法は、
前記端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、前記複数のTRPのビーム失敗ディテクション(detection)を行うステップと、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティング(detecting)されたことに応答して、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をトリガするステップと、を含む。
【0008】
一実施形態では、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をトリガするステップの前に、前記方法は、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップをさらに含む。
【0009】
一実施形態では、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第1の時間の後かつ第2の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップを含み、前記第1の時間は前記第1のTRPにビーム失敗が発生したことがディテクティングされた時間であり、前記第2の時間は物理アップリンク制御チャネルリソースでスケジューリング要求が送信された時間である。
【0010】
一実施形態では、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第3の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップを含み、前記第3の時間は物理アップリンク共有チャネルをスケジューリングするための第1のダウンリンク制御情報が受信された時間である。
【0011】
一実施形態では、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第2の時間の後の第1の時間長(duration)内に、いずれかのダウンリンク制御情報が受信されなかったことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップをさらに含み、前記第2の時間は物理アップリンク制御チャネルリソースでスケジューリング要求が送信された時間である。
【0012】
一実施形態では、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第4の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップを含み、前記第4の時間はビーム失敗が発生したTRPに関連するメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)情報が第1の物理アップリンク共有チャネルで送信された時間である。
【0013】
一実施形態では、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
前記第1の物理アップリンク共有チャネルに対応するビームがビーム失敗が発生したビームであることに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップをさらに含み、
前記第1の物理アップリンク共有チャネルは第1のダウンリンク制御情報によってスケジューリングされ、またはコンフィギュアドグラントのタイプ1またはタイプ2の物理アップリンク共有チャネルである。
【0014】
一実施形態では、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第5の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップを含み、前記第5の時間は第2のダウンリンク制御情報が受信された時間であり、前記第2のダウンリンク制御情報はネットワークデバイスが前記MAC CE情報を受信したことを決定するために使用される。
【0015】
一実施形態では、前記第2のダウンリンク制御情報は第2の物理アップリンク共有チャネルをスケジューリングするために使用され、
前記第2のダウンリンク制御情報によってスケジューリングされる第2の物理アップリンク共有チャネルのハイブリッド自動再送要求識別子と、第1の物理アップリンク共有チャネルのハイブリッド自動再送要求識別子とが同じであり、前記第1の物理アップリンク共有チャネルは、ビーム失敗が発生したTRPに関連するメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)情報を送信するための物理アップリンク共有チャネルであり、及び/又は前記第2のダウンリンク制御情報によってスケジューリングされる第2の物理アップリンク共有チャネルの新規データ指示が変化する。
【0016】
一実施形態では、ランダムアクセスビーム失敗回復要求をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第4の時間の後の第2の時間長内に、いずれかのダウンリンク制御情報が受信されなかったことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップをさらに含み、前記第4の時間はビーム失敗が発生したTRPに関連するメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)情報が前記第1の物理アップリンク共有チャネルで送信された時間である。
【0017】
一実施形態では、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第6の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップを含み、前記第6の時間は前記第1のTRPのビームが更新された時間である。
【0018】
一実施形態では、前記方法は、前記第6の時間の後に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することが再度ディテクティングされたことに応答して、TRPレベルのビーム失敗回復をトリガするステップをさらに含む。
【0019】
一実施形態では、前記TRPレベルのビーム失敗回復をトリガすることは、
物理アップリンク制御チャネルスケジューリング要求(PUCCH-SR)及び/又は物理アップリンク共有チャネルメディアアクセス制御制御要素(PUSCH MAC CE)に基づいてビーム失敗回復を行うことをトリガすることを含む。
【0020】
一実施形態では、前記方法は、TRPレベルのビーム失敗回復をトリガするか、またはTRPレベルのビーム失敗回復をトリガしないステップをさらに含む。
【0021】
一実施形態では、前記端末に複数のTRPが設定されていることは、前記端末にビーム失敗ディテクションのための複数のリファレンス信号リソースセットが設定されていること、及び/又は、前記端末に複数の制御リソースプールインデックス値が設定されていることを含む。
【0022】
本開示の実施例の第2の態様によれば、ビーム失敗回復装置を提供し、前記装置は、
端末に複数のTRPが設定されている場合、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行うように構成されるディテクティングユニットと、前記ディテクティングユニットによって前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされた場合、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をトリガするように構成される処理ユニットと、を含む。
【0023】
一実施形態では、前記処理ユニットはさらに、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をトリガする前に、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するように構成される。
【0024】
一実施形態では、第2の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングユニットによってディテクティングされたことに応答して、処理ユニットは、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、前記第2の時間は物理アップリンク制御チャネルリソースでスケジューリング要求が送信された時間である。
【0025】
一実施形態では、第3の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングユニットによってディテクティングされたことに応答して、処理ユニットは、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、前記第3の時間は物理アップリンク共有チャネルをスケジューリングするための第1のダウンリンク制御情報が受信された時間である。
【0026】
一実施形態では、第2の時間の後の第1の時間長内に、いずれかのダウンリンク制御情報が受信されなかったことに応答して、処理ユニットはランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、前記第2の時間は物理アップリンク制御チャネルリソースでスケジューリング要求が送信された時間である。
【0027】
一実施形態では、第4の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングユニットによってディテクティングされたことに応答して、処理ユニットはランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、前記第4の時間はビーム失敗が発生したTRPに関連するメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)情報が第1の物理アップリンク共有チャネルで送信された時間である。
【0028】
一実施形態では、前記第1の物理アップリンク共有チャネルに対応するビームがビーム失敗が発生したビームであることに応答して、処理ユニットはランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、
前記第1の物理アップリンク共有チャネルは第1のダウンリンク制御情報によってスケジューリングされ、またはコンフィギュアドグラントのタイプ1またはタイプ2の物理アップリンク共有チャネルである。
【0029】
一実施形態では、第5の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングユニットによってディテクティングされたことに応答して、処理ユニットはランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、前記第5の時間は第2のダウンリンク制御情報が受信された時間であり、前記第2のダウンリンク制御情報はネットワークデバイスが前記MAC CE情報を受信したことを決定するために使用される。
【0030】
一実施形態では、前記第2のダウンリンク制御情報は第2の物理アップリンク共有チャネルをスケジューリングするために使用され、
前記第2のダウンリンク制御情報によってスケジューリングされる第2の物理アップリンク共有チャネルのハイブリッド自動再送要求識別子と、第1の物理アップリンク共有チャネルのハイブリッド自動再送要求識別子とが同じであり、前記第1の物理アップリンク共有チャネルは、ビーム失敗が発生したTRPに関連するメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)情報を送信するための物理アップリンク共有チャネルであり、及び/又は前記第2のダウンリンク制御情報によってスケジューリングされる第2の物理アップリンク共有チャネルの新規データ指示が変化する。
【0031】
一実施形態では、第4の時間の後の第2の時間長内に、いずれかのダウンリンク制御情報が受信されなかったことに応答して、処理ユニットはランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、前記第4の時間はビーム失敗が発生したTRPに関連するメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)情報が前記第1の物理アップリンク共有チャネルで送信された時間である。
【0032】
一実施形態では、第6の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングユニットによってディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、前記第6の時間は前記第1のTRPのビームが更新された時間である。
【0033】
一実施形態では、前記第6の時間の後に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングユニットによって再度ディテクティングされたことに応答して、処理ユニットはTRPレベルのビーム失敗回復をトリガする。
【0034】
一実施形態では、前記TRPレベルのビーム失敗回復をトリガすることは、物理アップリンク制御チャネルスケジューリング要求(PUCCH-SR)及び/又は物理アップリンク共有チャネルメディアアクセス制御制御要素(PUSCH MAC CE)に基づいてビーム失敗回復を行うことをトリガすることを含む。
【0035】
一実施形態では、前記処理ユニットはさらに、TRPレベルのビーム失敗回復をトリガするか、またはTRPレベルのビーム失敗回復をトリガしないために使用される。
【0036】
一実施形態では、前記端末に複数のTRPが設定されていることは、前記端末にビーム失敗ディテクションのための複数のリファレンス信号リソースセットが設定されていること、及び/又は、前記端末に複数の制御リソースプールインデックス値が設定されていることを含む。
【0037】
本開示の実施例の第3の態様によれば、ビーム失敗回復装置を提供し、前記装置は、
プロセッサと、プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、第1の態様または第1の態様のいずれかの実施形態に記載のビーム失敗回復方法を実行するように構成される。
【0038】
本開示の実施例の第4の態様によれば、命令が記憶されている記憶媒体を提供し、前記記憶媒体における命令が端末のプロセッサによって実行される場合、端末が第1の態様または第1の態様のいずれかの実施形態に記載のビーム失敗回復方法を実行できるようにする。
【0039】
本開示の実施例によって提供される技術案は、以下の有益な効果を有することができる。端末に複数のTRPが設定されている場合、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行い、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生したTRPが存在することがディテクティングされた場合、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をトリガすることにより、複数のTRPのシナリオで、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をタイムリーに行うことを実現し、ビーム失敗回復のタイムリーさと有効性とを保証する。
【0040】
なお、上記一般的な説明及び後文の詳細な説明は、単なる例示的及び解釈的なものであり、本開示を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0041】
ここでの図面は、明細書に組み込まれ、本明細書の一部として構成され、本開示に適合する実施例を示し、本開示の原理を説明するために明細書とともに使用される。
【
図1】例示的な一実施例によって示される無線通信システムの概略図である。
【
図2】例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートである。
【
図3】例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートである。
【
図4】例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートである。
【
図5】例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートである。
【
図6】例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートである。
【
図7】例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートである。
【
図8】例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートである。
【
図9】例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートである。
【
図10】例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートである。
【
図11】例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートである。
【
図12】例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートである。
【
図13】例示的な一実施例によって示されるBFR装置のブロック図である。
【
図14】例示的な一実施例によって示されるBFRのための装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
ここで、例示的な実施例を詳細に説明し、その例を図面に示す。以下の説明が図面に関連する場合、別段の表現がない限り、異なる図面の同じ数字は同じまたは類似の要素を表す。以下の例示的な実施例に記載の実施形態は、本開示と一致する全ての実施形態を表すものではない。むしろ、それらは、添付の請求項の範囲に詳細に記載された、本開示のいくつかの態様に一致する装置及び方法の例にすぎない。
【0043】
本開示の実施例によって提供されるビーム失敗回復方法は
図1に示される無線通信システムに適用されることができる。
図1を参照すると、この無線通信システムには、端末とネットワークデバイスとが含まれる。端末は、無線リソースを介してネットワークデバイスに接続され、データの送受信を行う。
【0044】
図1に示す無線通信システムは概略的な説明のみであり、無線通信システムには、さらにコアネットワークデバイス、無線中継デバイス及び無線回送デバイスなどの
図1示されていない他のネットワークデバイスが含まれ得ることが理解である。本開示の実施例は、この無線通信システムに含まれるネットワークデバイスの数及び端末の数を限定しない。
【0045】
さらに、本開示の実施例の無線通信システムは、無線通信機能を提供するネットワークであることが理解できる。無線通信システムは、例えば符号分割多元接続(code division multiple access、CDMA)、ブロードバンド符号分割多元接続(wideband code division multiple access、WCDMA)、時分割多元接続(time division multiple access、TDMA)、周波数分割多元接続(frequency division multiple access、FDMA)、直交周波数分割多元接続(orthogonal frequency-division multiple access、OFDMA)、単一搬送波周波数分割多元接続(single Carrier FDMA、SC-FDMA)、搬送波感知多重アクセス/衝突回避(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)など、異なる通信技術を採用することができる。異なるネットワークの容量、速度、タイムラグなどの要因に基づいてネットワークを2G(英語:generation)ネットワーク、3Gネットワーク、4Gネットワーク、または5Gネットワークのような未来の進化ネットワークに分けることができ、5Gネットワークは新しい無線ネットワーク(New Radio、NR)と呼ばれてもよい。説明を容易にするために、本開示は、無線通信ネットワークをネットワークと略称することがある。
【0046】
さらに、本開示に係るネットワークデバイスは、無線アクセスネットワークデバイスとも称することができる。この無線アクセスネットワークデバイスは、基地局、進化型基地局(evolved node B、eNB)、フェムトセル、無線フィデリティ(wireless fidelity、WIFI)システムにおけるアクセスポイント(access point、AP)、無線中継ノード、無線回送ノード、伝送ポイント(transmission point、TP)、または送受信ポイント(transmission and reception point、TRP)など、NRシステムにおけるgNBであってもよく、または、基地局を構成するコンポーネントまたは一部のデバイスなどであってもよい。車両ネットワーク(V2X)通信システムである場合、ネットワークデバイスは車載デバイスであってもよい。本開示の実施例では、ネットワークデバイスによって採用される具体的な技術及び具体的なデバイス形態に対して限定しないことが理解されたい。
【0047】
さらに、本開示に係る端末は、端末デバイス、ユーザイクイップメント(User Equipment,UE)、移動局(Mobile Station,MS)、モバイル端末(Mobile Terminal,MT)などとも称することができ、ユーザに音声および/またはデータの連通性を提供するためのデバイスであり、例えば、端末は、無線接続機能を有するハンドヘルドデバイス、車載デバイスなどであってもよい。現在、いくつかの端末の例は、スマートフォン(Mobile Phone)、ポケットコンピュータ(Pocket Personal Computer,PPC)、ハンドヘルドコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant,PDA)、ノートパソコン、タブレットパソコン、ウェアラブルデバイス、または車載デバイスなどである。また、クルマネットワーク(V2X)通信システムである場合、端末デバイスは車載デバイスであってもよい。本開示の実施例では、端末によって採用される具体的な技術及び具体的なデバイス形態に対して限定しないことを理解されたい。
【0048】
本開示では、ネットワークデバイスと端末とがビームに基づいてデータ伝送を行う。ネットワークデバイスと端末がビームに基づいてデータ伝送を行う場合、ネットワークデバイスはTRPを使用して端末にサービスを提供することができる。例えば、ットワークデバイスは、TRPを使用して端末にPDCCHを送信することができる。端末が失敗検出のためのリファレンス信号リソースの無線リンク品質が閾値未満であることをディテクティングした場合、端末はBFRを行う。失敗検出のためのリファレンス信号リソースは基地局によって表示設定されてもよく、基地局によって表示設定されていない場合、失敗検出のためのリファレンス信号リソースは、PDCCHを送信するための制御リソースセット(Control Resource set、CORESET)に対応する伝送状態指示(Transmission state indication、 TCI)stateにおけるQCL type Dのためのリファレンス信号リソースである。端末がBFRを行うことは、端末がLink recoveryを行うことと呼ばれることもできる。
【0049】
関連技術では、端末がBFRを行うメカニズムは、cell specific BFRを含む。cell specific BFRは、ランダムアクセスのBFRメカニズム(Spcell specific BFR)、PUCCH-SR及び/又はPUSCH MAC CEに基づくBFRメカニズム(Scell specific BFR)を含む。端末がBFRを行うメカニズムは、TRPレベルのBFRメカニズム(TRP specific BFR)をさらに含む。ランダムアクセスに基づくBFRメカニズムは、contention basedのランダムアクセス方法(CBRA)とcontention freeのランダムアクセス方法(CFRA)とを含む。Spcell specific BFR、すなわちランダムアクセスのBFRメカニズムにおいて、端末はランダムアクセスプロセスを開始してビーム回復を要求する。Scell specific BFR、すなわちPUCCH-SR及び/又はPUSCH MAC CEに基づくBFRメカニズムにおいて、端末はPUCCH-SR及び/又はPUSCH MAC CEメカニズムに基づいてビーム失敗回復を行う。端末は、セカンダリセルにビーム失敗が発生したことを検出した場合、ビーム失敗回復に関連する情報を指示するためにPUSCHリソースでMAC CE情報を送信し、PUSCHリソースは、BFR専用のPUCCH-SRでscheduling requestを送信して取得されたものであってもよく、他のPUSCHリソースであってもよい。TRPレベルに基づくBFRメカニズムにおいて、Scell specificに基づくBFRが多重化される。
【0050】
関連技術では、端末がビーム失敗ディテクションを行う場合、通常、TRPビーム失敗検出のためのリファレンス信号(reference signal,RS)をディテクティングする。N回の対応するRSの無線リンク品質(radio link quality)が閾値より低いことがディテクティングされた場合、このRSの失敗がディテクティングされたと決定し、このTRP失敗検出のためのRSがすべて失敗した場合、このTRPにビーム失敗が発生したことがディテクティングされたと決定する。関連技術では、端末とネットワークデバイスとの間にMulti-TRP PDCCHシナリオが存在する。Multi-TRP PDCCHシナリオでは、端末は同じセルにランダムアクセスのBFRメカニズムを設定し、TRPレベルのBFRメカニズムも設定した。複数のTRPは失敗検出のための複数のリファレンス信号セットに対応するため、同じセルには失敗検出のための複数のリファレンス信号セットが設定され、ここで失敗検出のための複数のリファレンス信号セットのうちの各リファレンス信号セットは基地局によって表示設定されてもよく、基地局が表示設定しない場合に端末はCORESETのTCI stateにおけるQCL Type Dのリファレンス信号に基づいて決定してもよい。複数のTRPにおいて2つ以上のTRPのビーム失敗が発生したことが存在する場合、トリガセルレベルのBFRをトリガして、ランダムアクセスのBFRを行うか否かは、相関連技術では提案されていない。
【0051】
本開示の実施例はBFR方法を提供し、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生したTRPが存在するがディテクティングされた場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0052】
本開示の実施例では、説明を容易にするために、端末に設定されている複数のTRPのうちビーム失敗が発生した少なくとも2つのTRPのうちの1つのTRPを第1のTRPと呼び、もう1つを第2のTRPを呼ぶ。
【0053】
図2は例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートであり、
図2に示すように、BFR方法は端末に適用され、この端末は同じセルでランダムアクセスのBFRメカニズム、及びTRPレベルのBFRメカニズムを設定する。本開示の実施例によって提供されるBFR方法は以下のステップを含む。
【0054】
ステップS11において、端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行う。
【0055】
ステップS12において、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0056】
本開示の実施例では、端末に複数のTRPが設定されていることは、ビーム失敗ディテクションのための複数のリファレンス信号リソースセットが設定されていること、及び/又は、端末に複数の制御リソースプールインデックス値(CORESETPoolIndex値)が設定されていることと理解できる。端末にビーム失敗ディテクションのための複数のリファレンス信号リソースセットが設定されていることは、端末に失敗検出のための複数のリファレンス信号リソースセットが表示設定されていることと理解できる。端末に失敗検出のためのリファレンス信号リソースセットが表示設定されていない場合、端末はCORESETPoolIndexまたはCORESETGroupに基づいて失敗検出のための1つまたは複数のリファレンス信号リソースセットを決定することができる。例えば、端末のすべてのCORESETが同じCORESETPoolIndexまたはCORESETGroupに対応する場合、端末はすべてのCORESETのうちの少なくとも1つのCORESETのTCI stateのQCL Type Dのリファレンス信号リソースに基づいて、失敗検出のためのリファレンス信号リソースを決定する。端末のすべてのCORESETが異なるCORESETPoolIndexまたはCORESETGroupに対応する場合、端末は同じCORESETPoolIndexまたはCORESETGroupに対応するすべてのCORESETのうちの少なくとも1つのCORESETのTCI stateのQCL Type Dのリファレンス信号リソースに基づいて、このCORESETPoolIndexまたはCORESETGroupに対応する失敗検出のためのリファレンス信号リソースを決定する。各CORESETPoolIndexまたはCORESETGroupは失敗検出のための1つのリファレンス信号リソースに対応する。
【0057】
本開示のすべての実施例では、「端末に複数のTRPが設定されている」とは、端末が基地局の複数のTRPとアップリンクダウンリンク伝送を行うように構成されることを指す。いくつかの実施例では、端末は、通信規格に基づいて複数のTRP設定を決定することができ、または端末は、基地局から送信された設定パラメータまたは設定シグナリングに基づいて複数のTRP設定を決定することができ、または端末は、基地局と交渉して複数のTRPを決定することができ、この複数のTRPは基地局の複数のTRPのサブセットまたは真のサブセットである(このように、基地局は異なるUEを異なるTRPセットに対応させることができ、またはいくつかのUEを同じTRPセットに対応させるが、別のUEを異なるTRPセットに対応させることができる可能性がある)。同じ内容については、後述しない。
【0058】
本開示の実施例では、端末が複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行うことは、端末が複数のTRPのうちの一部のTRPまたはすべてのTRPのビーム失敗ディテクションのために使用される際にそれぞれに対応するリファレンス信号セットをディテクティングすることであってもよい。例えば、端末は、第1のTRP及び/又は第2のTRPビーム失敗検出のためのそれぞれのリファレンス信号セットをディテクティングする。
【0059】
本開示の実施例では、ビーム失敗が発生したTRPが存在することがディテクティングされることは、従来の方法においてビーム失敗が発生したTRPが存在することがディテクティングされたと決定する方法を採用することができる。例えば、あるTRPに対して、失敗検出のためのリファレンス信号セット内の各RSに対して、N回の対応するRSのradio link qualityが閾値より低いことがディテクティングされた場合、このTRPにビーム失敗が発生したことがディテクティングされたと決定する。
【0060】
本開示の実施例では、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされた場合、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をトリガすることができ、複数のTRPシナリオで、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をタイムリーに行うことを実現し、ビーム失敗回復のタイムリーさと有効性とを保証する。
【0061】
本開示の実施例によって提供されるBFR方法では、端末はランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定した場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガすることができる。
【0062】
図3は例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートであり、
図3に示すように、BFR方法は端末に適用され、以下のステップ21~22を含む。
【0063】
ステップS21において、端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行う。
【0064】
ステップS22において、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされ、且つランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていることに応答して、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0065】
本開示の実施例では、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガするために必要とされるトリガ条件は複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされた後、TRP specificに基づくBFR過程において決定されることができる。
【0066】
本開示の実施例によって提供されるBFR方法では、端末は複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされた場合、最も近い待ち時間内の物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel、PUCCH)リソースでスケジューリング要求を送信することができる。本開示の実施例では、説明を容易にするために、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することが端末によってディテクティングされた時間を第1の時間(t1)と呼び、端末によってPUCCH-SRリソースでscheduling requestを送信した時間を第2の時間(t2)と呼ぶ。一例では、端末は第1のTRP及び/又は第2のTRPビーム失敗検出のためのそれぞれのリファレンス信号セットをディテクティングする。第1の時間に、例えば、第1のTRPにビーム失敗が発生したことがディテクティングされた場合、端末は直近のt2時間のPUCCH-SRを待つ。端末はt2時刻のPUCCH-SRリソースでscheduling requestを送信する。
【0067】
本開示の実施例に係る第1の時間とt1は交互に使用されることがあるが、当業者はその意味の一致性を理解し、各実施例に係る第1の時間/t1は同じ意味を持つことが理解できる。
【0068】
さらに、本開示の実施例に係る第2の時間とt2は、交互に使用されることがあるが、当業者はその意味の一致性を理解し、各実施例に係る第2の時間/t2は同じ意味を持つことが理解できる。
【0069】
図4は例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートであり、
図4に示すように、BFR方法は端末に適用され、以下のステップを含む。
【0070】
ステップS31において、端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行う。
【0071】
ステップS32において、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第2の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0072】
一実施形態では、本開示の実施例では、第1の時間の後かつ第2の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。第1の時間は前記第1のTRPにビーム失敗が発生したことがディテクティングされた時間であり、第2の時間は物理アップリンク制御チャネルリソースでスケジューリング要求が送信された時間(t2)である。
【0073】
上記の実施例に基づいて、端末はt2の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことをディテクティングした場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0074】
本開示の実施例の別の実施形態では、端末は第2の時間のPUCCH-SRリソースでscheduling requestを送信した後、一定の時間を経過した後にPUSCHをスケジューリングするためのダウンリンク制御情報(Downlink Control Information、DCI)を受信することができる。以下説明を容易にするために、PUSCHをスケジューリングするためのDCIを第1のDCIと呼び、第1のDCIを受信した時間を第3の時間(t3)と呼ぶ。
【0075】
本開示の実施例に係る第3の時間とt3は、交互に使用されることがあるが、当業者はその意味の一致性を理解し、各実施例に係る第3の時間/t3は同じ意味を持つことが理解できる。
【0076】
図5は例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートであり、
図5に示すように、BFR方法は端末に適用され、以下のステップS41~S42を含む。
【0077】
ステップS41において、端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行う。
【0078】
ステップS42において、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第3の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0079】
一実施形態では、本開示の実施例では、第2の時間に、または第2の時間の後かつ第3の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。第2の時間は物理アップリンク制御チャネルリソースでスケジューリング要求が送信された時間であり、第3の時間は物理アップリンク共有チャネルをスケジューリングするための第1のダウンリンク制御情報が受信された時間である。
【0080】
上記の実施例に基づいて、端末はt2時に、またはt2の後かつt3の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことをディテクティングした場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0081】
本開示の実施例の別の実施形態では、本開示の実施例では、第3の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。
【0082】
上記の実施例に基づいて、端末はt1時に、またはt1の後かつt3の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことをディテクティングした場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0083】
図6は例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートであり、
図6に示すように、BFR方法は端末に適用され、以下のステップS51~S52を含む。
【0084】
ステップS51において、端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行う。
【0085】
ステップS52において、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第3の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第2の時間の後の第1の時間長内に、いずれかのダウンリンク制御情報が受信されなかったことに応答して、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0086】
本開示の実施例の一実施形態では、第2の時間後の一定時間長内(第1の時間長T1)に、いずれかのDCIシグナリングが受信されなかった場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定することができる。例えば、端末は、t2+T1時間の後に、第1のDCIシグナリングが受信されなかった場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。また、例えば、端末は、t2+T1時間の後に、ネットワークデバイスがMAC CE情報を受信したと決定するためのDCI(以下、第2のDCIと呼ぶ)が受信されなかった場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0087】
本開示の実施例のもう1つの実施形態では、端末は第3の時間にPUSCHをスケジューリングするための第1のDCIを受信し、一定の時間を経過した後、ビーム失敗が発生したTRPに関連するMAC CE情報をPUSCHで送信することができる。以下、説明を容易にするために、ビーム失敗が発生したTRPに関連するMAC CE情報がPUSCHで送信された時間を第4の時間(t4)と呼ぶ。
【0088】
さらに、本開示の実施例に係る第4の時間とt4は、交互に使用されることがあるが、当業者はその意味の一致性を理解し、各実施例に係る第4の時間/t4は同じ意味を持つことが理解できる。
【0089】
図7は例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートであり、
図7に示すように、BFR方法は端末に適用され、以下のステップS61~S62を含む。
【0090】
ステップS61において、端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行う。
【0091】
ステップS62において、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第4の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0092】
ここで、第4の時間はビーム失敗が発生したTRPに関連するMAC CE情報がPUSCHで送信された時間である。
【0093】
なお、ビーム失敗が発生したTRPに関連するMAC CE情報を送信するためのPUSCHは第1のDCIシグナリングによってスケジューリングされてもよいし、コンフィギュアドグラントのタイプ1またはタイプ2(configure grant Type 1またはType 2)のPUSCHであってもよい。説明を容易にするために、以下の各実施例ではビーム失敗が発生したTRPに関連するMAC CE情報を送信するためのPUSCHを第1のPUSCHと呼ぶ。
【0094】
一実施形態では、第3の時間に、または第3の時間の後かつ第4の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。
【0095】
上記の実施例に基づいて、端末はt3時に、またはt3の後かつt4の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことをディテクティングした場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0096】
もう1つの実施形態では、第4の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。
【0097】
上記の実施例に基づいて、端末はt1時に、またはt1の後かつt4の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことをディテクティングした場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0098】
さらに、本開示の実施例では、第4の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされた場合、第1のPUSCHに対応するビームが、ビーム失敗が発生したビームである場合、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定することもできる。
【0099】
図8は例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートであり、
図8に示すように、BFR方法は端末に適用され、以下のステップS71~S72を含む。
【0100】
ステップS71において、端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行う。
【0101】
ステップS72において、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第4の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第1のPUSCHに対応するビームが、ビーム失敗が発生したビームであることに応答して、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0102】
一実施形態では、第3の時間に、または第3の時間の後かつ第4の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされた場合、第1のPUSCHに対応するビームが、ビーム失敗が発生したビームである場合、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定することもできる。
【0103】
もう1つの実施形態では、第4の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされた場合、第1のPUSCHに対応するビームが、ビーム失敗が発生したビームである場合、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定することもできる。
【0104】
本開示の実施例では、端末は第4の時間のPUSCHで、ビーム失敗が発生したTRPに関連するMAC CE情報を送信し、一定の時間を経過した後、第2のDCIシグナリングを受信する。以下、第2のDCIが受信された時間を第5の時間(t5)と呼ぶ。第5の時間は第2のDCIが受信された時間であり、第2のDCIはネットワークデバイスがすでにMAC CE情報を受信ことを決定するために使用される。
【0105】
さらに、本開示の実施例に係る第5の時間とt5は、交互に使用されることがあるが、当業者はその意味の一致性を理解し、各実施例に係る第5の時間/t5は同じ意味を持つことが理解できる。
【0106】
図9は例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートであり、
図9に示すように、BFR方法は端末に適用され、以下のステップS81~S82を含む。
【0107】
ステップS81において、端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行う。
【0108】
ステップS82において、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第5の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0109】
一実施形態では、第4の時間に、または第4の時間の後かつ第5の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。第4の時間はビーム失敗が発生したTRPに関連するMAC CE情報がPUSCHで送信された時間である。
【0110】
上記の実施例に基づいて、端末はt4時に、またはt4の後かつt5の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことをディテクティングした場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0111】
一実施形態では、第5の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。第5の時間は第2のDCIが受信された時間であり、第2のDCIはネットワークデバイスがすでにMAC CE情報を受信したことを決定するために使用される。
【0112】
上記の実施例に基づいて、端末はt1時に、またはt1の後かつt5の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことをディテクティングした場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0113】
さらに、本開示の実施例では、端末は第5の時間の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことをディテクティングした場合、第4の時間の後の一定の時間長(第2の時間長T2と呼ぶ)内に第2のDCIシグナリングが受信されなかった場合、ランダムアクセスのBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。すなわち、t4+T2時間の後に、第2のDCIシグナリングが受信されなかった場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0114】
本開示の実施例では、第2のDCIシグナリングは、ネットワークデバイスがすでにMAC CE情報を受信したことを決定するために使用され、端末は、第2のDCIシグナリングを受信してから一定時間を経過した後に、ビームを更新する。本開示の実施例では第2のDCIはPUSCHをスケジューリングすることもできる。以下、説明を容易にするために、第2のDCIによってスケジューリングされるPUSCHを第2のPUSCHと呼ぶ。第2のPUSCHのハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat reQuest、HARQ)識別子(Identity、ID)と第1のPUSCHのHARQ IDとは同じであるが、新規データ指示(new data indicator、NDI)は変化する(toggle)。第1のPUSCHは第1のDCIによってスケジューリングされ、またはconfigure grant Type 1またはType 2のPUSCHである。
【0115】
ビームを更新することは、疑似コロケーション(quasi co-location、QCL) Type-D parameterと、アップリンク送信空間フィルタ(UL TX spatial filter)と、空間関係情報(spatialrelationinfo)と、伝送設定指示状態(transmission configuration indication state、TCI state)と、ダウンリンクTCI state(DL TCI state)と、アップリンクTCI state(UL TCI state)と、のうちの少なくとも1つを更新することを含む。
【0116】
図10は例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートであり、
図10に示すように、BFR方法は端末に適用され、以下のステップS91~S92を含む。
【0117】
ステップS91において、端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行う。
【0118】
ステップS92において、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第5の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第4の時間の後の第2の時間長内に、いずれかのDCIが受信されなかったことに応答して、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0119】
一実施形態では、第4の時間に、または第4の時間の後かつ第5の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第4の時間の後の第2の時間長内に、いずれかのDCIが受信されていない。
【0120】
上記の実施例に基づいて、端末はt4時に、またはt4の後かつt5の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことをディテクティングし、端末はt4+T2時間の後に、第2のDCIシグナリングが受信されなかった場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0121】
もう1つの実施形態では、第5の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第4の時間の後の第2の時間長内に、いずれかのDCIが受信されていない。
【0122】
上記の実施例に基づいて、端末はt1時に、またはt1の後かつt5の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことがディテクティングされ、端末はt4+T2時間の後に、第2のDCIシグナリングが受信されなかった場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0123】
本開示の実施例では、端末は第5の時間に第2のDCIを受信した後に、一定の時間を経過した後に、ビーム失敗が発生したTRPのビームを更新し、すなわち、第1のTRPのビームを更新することができる。本開示の実施例では第1のTRPのビームが更新された時間を第6の時間と呼ぶ。
【0124】
さらに、本開示の実施例に係る第6の時間とt6は、交互に使用されることがあるが、当業者はその意味の一致性を理解し、各実施例に係る第6の時間/t6は同じ意味を持つことが理解できる。
【0125】
一実施形態では、第6の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。第5の時間は第2のDCIが受信された時間であり、第2のDCIはネットワークデバイスがすでにMAC CE情報を受信したことを決定するために使用され、第6の時間は第1のTRPのビームが更新された時間である。
【0126】
図11は例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートであり、
図11に示すように、BFR方法は端末に適用され、以下のステップS101~S102を含む。
【0127】
ステップS101において、端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行う。
【0128】
ステップS102において、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第6の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0129】
一実施形態では、第5の時間に、または第5の時間の後かつ第6の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。第5の時間は第2のDCIが受信された時間であり、第2のDCIはネットワークデバイスがすでにMAC CE情報を受信したことを決定するために使用され、第6の時間は第1のTRPのビームが更新された時間である。
【0130】
上記の実施例に基づいて、端末はt5時に、またはt5の後かつt6の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことをディテクティングした場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0131】
もう1つの実施形態では、第6の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。
【0132】
上記の実施例に基づいて、端末はt1時に、またはt1の後かつt6の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことをディテクティングした場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0133】
本開示の実施例では、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生したTRPが存在することを継続的にディテクティングでき、第6の時間の後に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することが再度ディテクティングされたことに応答して、TRPレベルのBFRをトリガする。
【0134】
図12は例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートであり、
図12に示すように、BFR方法は端末に適用され、以下のステップS111~113を含む。
【0135】
ステップS111において、端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行う。
【0136】
ステップS112において、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第6の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0137】
ステップS113において、第6の時間の後に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することが再度ディテクティングされたことに応答して、TRPレベルのBFRをトリガする。
【0138】
本開示の実施例では、TRPレベルのBFRをトリガすることは、PUCCH-SR及び/又はPUSCH MAC CEに基づいてBFRを行うことをトリガすると理解できる。
【0139】
本開示一例では、端末に2つのTRPが設定されていることを例として説明し、例えば、第1のTRPと第2のTRPとが設定されていることを例として説明する。TRPレベルに基づくBFRは以下のような実行プロセスであると理解できる。
【0140】
a)端末は第1のTRP及び/又は第2のTRPのビーム失敗検出のためのそれぞれのリファレンス信号セットをディテクティングし、t1時間に例えば第1のTRPにビーム失敗が発生したことがディテクティングされた場合、端末は直近のt2時間のPUCCH-SRを待つ。ここでは、t1まで他のPUCCH-SRが送信されなかったと仮定するか、またはt2時間にPUCCH-SRが送信されない場合、次に直近の期間は利用可能なPUSCHリソースがないと仮定する。
【0141】
本開示の実施例では特定のTRPにビーム失敗が発生したことが検出されたことは、従来の定義された方法を多重化でき、すなわち、リファレンス信号セット内の各RSに対して、それに対応するRSのradiolinkqualityが特定のthresholdより低いことがN回ディテクティングされたことと理解できる。
【0142】
b)端末はt3時刻の、第1のPUSCHをスケジューリングするための第1のDCIシグナリングを待つ。
【0143】
c)端末はt3時刻で第1のPUSCHをスケジューリングするための第1のDCIを受信し、t4時刻でPUSCHでビーム失敗が発生したTRPに関連するMAC CE情報を送信する。
【0144】
d)端末はt4時刻の第1のPUSCHでビーム失敗が発生したTRPに関連するMAC CE情報を送信し、t5時刻の第2のDCIシグナリングを待ち、この第2のDCIシグナリングは、基地局がMAC CE情報を受信したことを決定するために使用され、端末は、第2のDCIシグナリングを受信したT0時間の後に、ビームを更新する。
【0145】
第2のDCIシグナリングは第2のPUSCHをスケジューリングするために使用されてもよく、第2のPUSCHのHARQ IDと第1のPUSCHのHARQ IDとが同じであるが、NDI field valueにtoggleが発生する。第1のPUSCHは第1のDCIによってスケジューリングされ、またはconfigure grant Type 1またはType 2のPUSCHであることが理解できる。
【0146】
さらに、ビームを更新することは、quasi co-location QCL Type-D parameterと 、UL TX spatial filterと、spatialrelationinfoと、TCI stateと、DL TCI stateと、UL TCI stateとのうちの少なくとも1つを更新することを含む。
【0147】
e)端末はt5時刻で第2のDCIシグナリングを受信した。t6時刻を待ってビーム失敗が発生したTRPのビームを更新する。
【0148】
さらに、本開示の実施例では、ランダムアクセスを行うBFRをトリガする場合、TRPレベルのBFRをトリガしてもよいし、TRPレベルのBFRをトリガしなくてもよい。すなわち、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする場合、TRP specificのBFRがトリガされるか否かはランダムアクセスに基づくBFRに影響を与えない。
【0149】
上記の実施例に基づいて、本開示の実施例で提供されるランダムアクセスに基づくBFRをトリガするトリガ条件は以下の少なくとも1つの場合を含むことができ、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0150】
a)端末はt2の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことがディテクティングされた場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0151】
b)端末はt3の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことがディテクティングされた場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0152】
c)端末はt2時に、またはt2の後かつt3の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことがディテクティングされ、かつ端末はt2+T1時間の後に、第1のDCIシグナリングが受信されなかった場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0153】
d)端末はt4の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことがディテクティングされた場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0154】
e)端末はt3時に、またはt3の後かつt4の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことがディテクティングされ、かつ第1のPUSCHのビームが失敗したビームである場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0155】
f)端末はt5の前に、第2のTRPにもビーム失敗が発生したことがディテクティングされた場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0156】
g)端末はt4時に、またはt4の後かつt5の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことがディテクティングされ、かつ端末はt4+T2時間の後に、第2のDCIシグナリングが受信されなかった場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0157】
h)端末はt6の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことがディテクティングされた場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0158】
I)端末はt6の後に、第2のTRPにビーム失敗が発生したことが再度ディテクティングされた場合、TRP specificのBFRのみをトリガする。
【0159】
本開示の実施例によって提供されるBFR方法では、Multi-TRP PDCCHシナリオで、同じセルで、TRP specific BFRとcell specificのBFRの両方が設定されている端末によっては、cell specificをトリガする条件を決定し、ビーム失敗回復の適時性および有効性を確保する。
【0160】
なお、なお、本開示の実施例の上記に係る各種類の実施形態/実施例では、上記の実施例に合わせて使用してもよいし、独立して使用してもよいことが、当業者によって理解できる。独立して使用しても、上記の実施例に合わせて使用しても、その実現原理は同様である。本開示の実施例では、一部の実施例では、一緒に使用される実施形態で説明される。もちろん、このような例示的な説明は本開示の実施例を限定するものではないことが当業者によって理解できる。
【0161】
同じ考えに基づいて、本開示の実施例はBFR装置をさらに提供する。
【0162】
本開示の実施例によって提供されるBFR装置は、上記の機能を実現するために、各機能を実行するための対応するハードウェア構成及び/又はソフトウェアモジュールを含むことが理解できる。本開示の実施例の開示された各例のユニットおよびアルゴリズムステップを組み合わせて、本開示の実施例は、ハードウェアまたはハードウェアとコンピュータソフトウェアとの組み合わせの形態で実現することができる。特定の機能はハードウェアで、またはコンピュータソフトウェアがハードウェアを駆動する方法で実行されるかは、技術案の特定のアプリケーションと設計協定に次第である。説明された機能を実現するために、当業者は特定のアプリケーションに対して異なる方法で実現することができるが、このような実現は、本開示の実施例の技術案の範囲を超えると考えるべきではない。
【0163】
図13は例示的な一実施例によって示されるBFR装置ブロック図である。
図13を参照すると、BFR装置100はディテクティングユニット101と処理ユニット102とを含む。
【0164】
ディテクティングユニット101は、端末に複数のTRPが設定されている場合、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行うように構成され、処理ユニット102は、ディテクティングユニット101によって複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされた場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガするように構成される。
【0165】
一実施形態では、処理ユニット102はさらに、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする前に、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定するように構成される。
【0166】
一実施形態では、第2の時間の前に、ディテクティングユニット101によって複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、処理ユニット102はランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、第1の時間は第1のTRPにビーム失敗が発生したことがディテクティングされた時間であり、第2の時間はPUCCHリソースでスケジューリング要求が送信された時間である。
【0167】
一実施形態では、第3の時間の前に、ディテクティングユニット101によって複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、処理ユニット102はランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、第3の時間はPUSCHをスケジューリングするための第1のDCIが受信された時間である。
【0168】
一実施形態では、第2の時間の後の第1の時間長内に、いずれかのDCIが受信されなかったことに応答して、処理ユニット102はランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、第2の時間はPUCCHリソースでスケジューリング要求が送信された時間である。
【0169】
一実施形態では、第4の時間の前に、ディテクティングユニット101によって複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、処理ユニット102はランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、第4の時間はビーム失敗が発生したTRPに関連するMAC CE情報が第1のPUSCHで送信された時間である。
【0170】
一実施形態では、第1のPUSCHに対応するビームが、ビーム失敗が発生したビームであることに応答して、処理ユニット102はランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。
【0171】
一実施形態では、第5の時間の前に、ディテクティングユニット101によって複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、処理ユニット102はランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、第5の時間は第2のDCIが受信された時間であり、第2のDCIはネットワークデバイスがすでにMAC CE情報を受信したことを決定するために使用される。
【0172】
一実施形態では、第2のDCIは第2のPUSCHをスケジューリングするために使用される。
【0173】
ここで、第2のDCIによってスケジューリングされる第2のPUSCHのハイブリッド自動再送要求識別子と、第1のPUSCHのハイブリッド自動再送要求識別子とが同じであり、前記第1のPUSCHは第1のDCIによってスケジューリングされ、またはconfigure grant Type 1またはType 2のPUSCHであり、及び/又は第2のDCIによってスケジューリングされる第2のPUSCHの新規データ指示が変化する。
【0174】
一実施形態では、第4の時間の後の第2の時間長内に、いずれかのDCIが受信されなかったことに応答して、処理ユニット102はランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、第4の時間はビーム失敗が発生したTRPに関連するメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)情報が第1のPUSCHで送信された時間である。
【0175】
一実施形態では、第6の時間の前に、ディテクティングユニット101によって複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、第6の時間は第1のTRPのビームが更新された時間である。
【0176】
一実施形態では、第6の時間の後に、ディテクティングユニット101によって複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することが再度ディテクティングされたことに応答して、処理ユニット102はTRPレベルのBFRをトリガする。
【0177】
一実施形態では、TRPレベルのBFRをトリガすることは、PUCCH-SR及び/又はPUSCH MAC CEに基づいてBFRを行うことをトリガすることを含む。
【0178】
一実施形態では、処理ユニット102は、さらにTRPレベルのBFRをトリガし、またはTRPレベルのBFRをトリガ・BR>オないために使用される。
【0179】
一実施形態では、端末に複数のTRPが設定されていることは、端末にビーム失敗ディテクションのための複数のリファレンス信号リソースセットが設定されていること、及び/又は、端末に複数の制御リソースプールインデックス値が設定されていることを含む。
【0180】
上記実施例の装置について、その各モジュールが操作を実行する具体的な方式は、当該方法に関する実施例においてすでに詳細に説明されているため、ここでは詳細に説明しない。
【0181】
図14は例示的な一実施例によって示されるBFRのための装置200のブロック図である。例えば、装置200は、携帯電話、コンピュータ、デジタル放送端末、メッセージングデバイス、ゲームコンソール、タブレットデバイス、医療デバイス、フィットネスデバイス、パーソナルデジタルアシスタントなどであってもよい。
【0182】
図14を参照すると、装置200は、処理コンポーネント202、メモリ204、電力コンポーネント206、マルチメディアコンポーネント208、オーディオコンポーネント210、入力/出力(I/O)インターフェース212、センサコンポーネント214、および通信コンポーネント216、1つまたは複数のコンポーネントを含むことができる。
【0183】
処理コンポーネント202は、通常、表示、電話の呼び出し、データ通信、カメラ操作、及び記録操作に関連する操作のような装置200の全体の操作を制御する。処理コンポーネント202は、上記方法の全てまたは一部のステップを完成するために、命令を実行するための1つまたは複数のプロセッサ220を含むことができる。また、処理コンポーネント202は、他のコンポーネントとのインタラクションを容易にするために、1つまたは複数のモジュールを含むことができる。例えば、処理コンポーネント202は、マルチメディアコンポーネント208と処理コンポーネント202とのインタラクションを容易にするために、マルチメディアモジュールを含むことができる。
【0184】
メモリ204は、装置200上の操作をサポートするために、様々なタイプのデータを記憶するように構成される。これらのデータの例は、装置200で操作するためのあらゆるアプリケーションプログラムまたは方法の命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、画像、ビデオなどを含む。メモリ204は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、読み出し専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、または光ディスクのような、あらゆるタイプの揮発性または不揮発性の記憶デバイスまたはそれらの組み合わせによって実現されてもよい。
【0185】
電力コンポーネント206は、装置200の各種類のコンポーネントに電力を提供する。電力コンポーネント206は、電源管理システム、1つまたは複数の電源、および他の装置200への電力の生成、管理、及び配分に関連するコンポーネントを含むことができる。
【0186】
マルチメディアコンポーネント208は、前記装置200とユーザとの間の出力インターフェースを提供するスクリーンを含む。いくつかの実施例では、スクリーンは、液晶ディスプレイ(LCD)とタッチパネル(TP)を含むことができる。スクリーンがタッチパネルを含む場合、スクリーンは、ユーザからの入力信号を受信するように、タッチスクリーンとして実現されることができる。タッチパネルには、タッチ、スライド、タッチパネルのジェスチャーを感知するように、1つまたは複数のタッチセンサが含まれる。前記タッチセンサは、タッチまたはスライド動作の境界を感知するだけでなく、タッチまたはスライド操作に関連する持続時間と圧力を検出することができる。いくつかの実施例では、マルチメディアコンポーネント208は、1つのフロントカメラおよび/またはバックカメラを含む。装置200が撮影モードやビデオモードなどの操作モードにある場合、フロントカメラおよび/またはバックカメラは、外部のマルチメディアデータを受信することができる。各フロントカメラおよびバックカメラは、1つの固定的な光学レンズシステムであってもよく、または焦点距離と光学ズーム能力を備えてもよい。
【0187】
オーディオコンポーネント210は、オーディオ信号を出力および/または入力するように構成される。例えば、オーディオコンポーネント210は、装置200が呼び出しモード、記録モード、および音声認識モードのような操作モードにある場合、外部オーディオ信号を受信するように構成されるマイクロフォン(MIC)を含む。受信されたオーディオ信号は、さらにメモリ204に記憶されてもよく、または通信コンポーネント216を介して送信されてもよい。いくつかの実施例では、オーディオコンポーネント210は、オーディオ信号を出力するためのスピーカをさらに含む。
【0188】
I/Oインターフェース212は、処理コンポーネント202と周辺インターフェースモジュールとの間にインターフェースを提供し、上記の周辺インターフェースモジュールはキーボード、クリックホイール、ボタンなどであってもよい。これらのボタンは、ホームボタン、音量ボタン、スタートボタン、およびロックボタンを含むことができるが、これらに限定されない。
【0189】
センサコンポーネント214は、装置200に様々な態様の状態評価を提供するように、1つまたは複数のセンサを含む。例えば、センサコンポーネント214は、装置200のオン/オフ状態、コンポーネントの相対的な位置決めを検出でき、例えば、前記コンポーネントは装置200のディスプレイおよびキーパッドであり、センサコンポーネント214は、さらに、装置200または装置200の1つのコンポーネントの位置変化、ユーザと装置200との接触が存在または存在しないか、装置200の方位または加速/減速および装置200の温度変化を検出することができる。センサコンポーネント214は、任意の物理的接触がない場合、付近の物体の存在を検出するように構成される近接センサを含むこともできる。センサコンポーネント214は、イメージングアプリケーションに使用されるCMOSまたはCCDイメージセンサのような光センサをさらに含むことができる。いくつかの実施例では、当該センサコンポーネント214は、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサ、または温度センサをさらに含むことができる。
【0190】
通信コンポーネント216は、装置200と他のデバイスとの間の有線または無線方式の通信を容易にするように構成される。装置200は、通信規格に基づく無線ネットワーク、例えばWiFi、2Gまたは3G、またはこれらの組み合わせにアクセスすることができる。例示的な一実施例では、通信コンポーネント216は、ブロードキャストチャネルを介して外部ブロードキャスト管理システムからのブロードキャスト信号またはブロードキャスト関連情報を受信する。例示的な実施例では、前記通信コンポーネント216は、短距離通信を容易にするために、近距離通信(NFC)モジュールをさらに含む。例えば、NFCモジュールは、無線周波数認識(RFID)技術、赤外線データ協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(BT)技術、および他の技術に基づいて実現されてもよい。
【0191】
例示的な実施例では、装置200は、上記方法を実行するように、専用集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、または他の電子部品のような1つまたは複数のアプリケーションによって実現されてもよい。
【0192】
例示的な実施例では、命令を含む非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、例えば、命令を含むメモリ204をさらに提供し、上記命令は、上記方法を完成するように、装置200のプロセッサ220によって実行されてもよい。例えば、前記非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体はROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ記憶デバイスであってもよい。
【0193】
さらに、本開示の「複数」は2つ以上を意味し、他の助数詞はこれと類似していることを理解することができる。「及び/又は」は、関連対象の関連関係を説明し、3つの関係が存在可能であることを表す。例えば、A及び/又はBという記載は、Aが単独で存在し、AとBが同時に存在し、Bが単独で存在するという3つの状況を表すことができる。「/」という文字は、通常、前後の関連対象が「又は」という関係であることを表す。単数形の「一」、「前記」及び「当該」も、文脈では他の意味を明確に示さない限り、複数形を含むことも意図している。
【0194】
さらに、「第1」、「第2」などの用語は様々な情報を説明するが、これらの情報は、これらの用語に限定されてはいけないことを理解することができる。これらの用語は、単に同じタイプの情報を区別するために使用され、特定の順序や重要さを表すものではない。実際には、「第1」、「第2」などの表現は完全に交換して使うことができる。例えば、本開示の範囲から逸脱しない限り、第1の情報は第2の情報と呼ぶことができ、同様に、第2の情報は第1の情報と呼ぶこともできる。
【0195】
さらに、本開示の実施例では、図面において特定の順序で動作を説明しているが、これらの動作が、示された特定の順序またはシリアル順序で実行され、または、所望の結果を得るためにすべての動作が実行されることを求めていることが理解できる。特定の環境では、マルチタスクと並列処理が有利である可能性がある。
【0196】
当業者は、明細書を検討し、かつ、明細書で開示された発明を実践した後、本開示の他の実施案を容易に想到し得る。本出願は、本開示のいかなる変形、用途または適宜な変化をカバーすることを意図し、これらの変形、用途または適宜な変化は、本開示の一般原理に従うとともに、本開示で開示されていない当分野の周知常識または慣用技術手段を含む。明細書および実施例は、単なる例示と見なされ、本開示の真の範囲および精神は、以下の特許請求の範囲によって指摘される。
【0197】
なお、本開示は、上記に記載され、図面に示されている厳密な構造に限定されず、その範囲から逸脱しない限り、様々な修正や変更を行うことができる。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲のみによって限定される。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビーム失敗回復方法であって、端末に適用され、前記方法は、
前記端末に複数の送受信ポイント(TRP)が設定されていることに応答して、前記複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行うステップと、
前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をトリガするステップと、を含む、
ことを特徴とするビーム失敗回復方法。
【請求項2】
ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をトリガするステップの前に、前記方法は、
ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項3】
ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第1の時間の後かつ第2の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップを含み、
前記第1の時間は前記第1のTRPにビーム失敗が発生したことがディテクティングされた時間であり、前記第2の時間は物理アップリンク制御チャネルリソースでスケジューリング要求が送信された時間である、
ことを特徴とする請求項2に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項4】
ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第3の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップを含み、
前記第3の時間は物理アップリンク共有チャネルをスケジューリングするための第1のダウンリンク制御情報が受信された時間である、
ことを特徴とする請求項2に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項5】
ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第2の時間の後の第1の時間長内に、いずれかのダウンリンク制御情報が受信されなかったことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップであって、前記第2の時間は物理アップリンク制御チャネルリソースでスケジューリング要求が送信された時間であるステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項4に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項6】
ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第4の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップを含み、
前記第4の時間はビーム失敗が発生した
第1のTRPに関連するメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)情報が第1の物理アップリンク共有チャネルで送信された時間である、
ことを特徴とする請求項2に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項7】
ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
前記第1の物理アップリンク共有チャネルに対応するビームがビーム失敗が発生したビームであることに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップをさらに含み、
前記第1の物理アップリンク共有チャネルは第1のダウンリンク制御情報によってスケジューリングされ、またはコンフィギュアドグラントのタイプ1またはタイプ2の物理アップリンク共有チャネルである、
ことを特徴とする請求項6に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項8】
ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第5の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップを含み、
前記第5の時間は第2のダウンリンク制御情報が受信された時間であり、前記第2のダウンリンク制御情報はネットワークデバイスがすでにMAC CE情報を受信したことを決定するために使用される、
ことを特徴とする請求項2に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項9】
前記第2のダウンリンク制御情報は第2の物理アップリンク共有チャネルをスケジューリングするために使用され、
又は、
前記第2のダウンリンク制御情報によってスケジューリングされる第2の物理アップリンク共有チャネルのハイブリッド自動再送要求識別子と、第1の物理アップリンク共有チャネルのハイブリッド自動再送要求識別子とが同じであり、前記第1の物理アップリンク共有チャネルはビーム失敗が発生したTRPに関連するメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)情報を送信するために使用され、又は、
前記第2のダウンリンク制御情報によってスケジューリングされる第2の物理アップリンク共有チャネルの新規データ指示が変化する、
ことを特徴とする請求項8に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項10】
ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第4の時間の後の第2の時間長内に、いずれかのダウンリンク制御情報が受信されなかったことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップであって、前記第4の時間はビーム失敗が発生したTRPに関連するメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)情報が第1の物理アップリンク共有チャネルで送信された時間であるステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項8に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項11】
ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第6の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップを含み、
前記第6の時間は前記第1のTRPのビームが更新された時間である、
ことを特徴とする請求項2に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項12】
前記方法は、
前記第6の時間の後に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することが再度ディテクティングされたことに応答して、TRPレベルのビーム失敗回復をトリガするステップをさらに含み、
ことを特徴とする請求項11に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項13】
前記TRPレベルのビーム失敗回復をトリガするステップは、
物理アップリンク制御チャネルスケジューリング要求(PUCCH-SR)
と物理アップリンク共有チャネルメディアアクセス制御制御要素(PUSCH MAC CE)
とのうちの少なくとも1つに基づいてビーム失敗回復を行うことをトリガするステップを含む、
ことを特徴とする請求項12に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項14】
前記方法は、
TRPレベルのビーム失敗回復をトリガするか、またはTRPレベルのビーム失敗回復をトリガしないステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項15】
前記端末に複数のTRPが設定されていることは、
前記端末にビーム失敗ディテクションのための複数のリファレンス信号リソースセットが設定されていること
と、前記端末に複数の制御リソースプールインデックス値が設定されていること
と、のうちの少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項16】
ビーム失敗回復装置であって、
端末に複数のTRPが設定されている場合、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行うように構成されるディテクティングユニットと、
前記ディテクティングユニットによって前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされた場合、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をトリガするように構成される処理ユニットと、を含む、
ことを特徴とするビーム失敗回復装置。
【請求項17】
前記処理ユニットは、さらに、
ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をトリガする前に、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するように構成される、
ことを特徴とする請求項16に記載のビーム失敗回復装置。
【請求項18】
ビーム失敗回復装置であって、
プロセッサと、
プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、請求項1~15のいずれかに記載のビーム失敗回復方法を実行する構成される、
ことを特徴とするビーム失敗回復装置。
【請求項19】
命令が記憶されている記憶媒体であって、
前記記憶媒体における命令が端末のプロセッサによって実行される場合、端末が請求項1~15のいずれかに記載のビーム失敗回復方法を実行できるようにする、
ことを特徴とする記憶媒体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は通信技術の分野に関し、特にビーム失敗回復方法、装置及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
新しい無線技術(New Radio、NR)では、例えば、通信周波数帯域がfrequency range 2である場合、高周波数チャネルの減衰が速いため、カバレッジ範囲を確保するために、ビーム(beam)に基づく送受信を使用する必要がある。
【0003】
関連技術では、ネットワークデバイスには複数の送受信ポイント(transmission and reception point、TRP)が設定(configure)されている。ネットワークデバイスが複数のTRPを有する場合、ネットワークデバイスは、複数のTRPを使用して端末にサービスを提供することができ、例えば、複数のTRPを使用して端末に物理ダウンリンク制御チャネル(physical downlink control channel、PDCCH)を送信することができる。ネットワークデバイスはTRPを使用してPDCCHを端末に送信し、端末は失敗検出のためのリファレンス信号リソースを検出する。端末は、失敗検出のためのリファレンス信号の無線リンク値が閾値よりも低いことを検出すると、ネットワークデバイスにビーム失敗回復(beam failure recovery、BFR)要求を送信してBFRを行う必要がある。
【0004】
関連技術では、セルレベルのBFRが定義されている。例えば、(Special cell、SpCell)のBFRが定義されている。Special cellは、プライマリセル(Primary cell、Pcell)とプライマリセカンダリセル(Primary secondary cell、PScell)とを含む。SpCellのBFRメカニズムはランダムアクセスのBFRメカニズムであり、端末はSpCellでビーム失敗が発生したことを検出すると、ビーム回復を要求するためにランダムアクセスプロセスを開始する。さらに、例えば、セカンダリセル(secondary cell、SCell)レベルのBFRが定義され、そのメカニズムは、物理アップリンク制御チャネル(physical uplink control channel、PUCCH)-スケジューリング要求(scheduling request、SR)メカニズム、および/または物理アップリンク共有チャネル(physical uplink share channel、PUSCH)-メディアアクセス制御(Medium Access Control、MAC)制御要素(Control Element、CE)メカニズムであり、すなわち、端末はScellでビーム失敗が発生したことを検出すると、ビーム失敗回復関連情報を指示するためにPUSCHリソースでMAC CE情報を送信する。しかしながら、PUSCHのリソースは、BFR専用のPUCCH-SRリソースでscheduling request要求を送信するものであってもよいし、他のPUSCHリソースであってもよい。
【0005】
関連技術では、TRPレベルのBFR(TRP specificの BFR)が提案され、すなわち、端末にはMulti-TRP PDCCH伝送が設定(configure)されている場合、あるTRPでビーム失敗が発生した場合、端末はビーム失敗回復要求を送信し、TRPでビーム失敗が発生したことをネットワークデバイスに知らせ、BFRを要求することができる。TRP specificのBFRは、現在、SCellに基づくPUCCH-SRおよび/またはPUSCH MAC CEメカニズムを使用してビーム失敗回復要求を実現することに合意している。しかし、SpCellに対して、複数のTRPでビーム失敗が発生した場合、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復要求をトリガすべきか否か、およびどのようにトリガするかが解決すべき問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
関連技術に存在する問題を克服するために、本開示はビーム失敗回復方法、装置及び記憶媒体を提供する。
【0007】
本開示の実施例の第1の態様によれば、ビーム失敗回復方法を提供し、端末に適用され、前記方法は、
前記端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、前記複数のTRPのビーム失敗ディテクション(detection)を行うステップと、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティング(detecting)されたことに応答して、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をトリガするステップと、を含む。
【0008】
一実施形態では、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をトリガするステップの前に、前記方法は、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップをさらに含む。
【0009】
一実施形態では、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第1の時間の後かつ第2の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップを含み、前記第1の時間は前記第1のTRPにビーム失敗が発生したことがディテクティングされた時間であり、前記第2の時間は物理アップリンク制御チャネルリソースでスケジューリング要求が送信された時間である。
【0010】
一実施形態では、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第3の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップを含み、前記第3の時間は物理アップリンク共有チャネルをスケジューリングするための第1のダウンリンク制御情報が受信された時間である。
【0011】
一実施形態では、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第2の時間の後の第1の時間長(duration)内に、いずれかのダウンリンク制御情報が受信されなかったことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップをさらに含み、前記第2の時間は物理アップリンク制御チャネルリソースでスケジューリング要求が送信された時間である。
【0012】
一実施形態では、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第4の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップを含み、前記第4の時間はビーム失敗が発生したTRPに関連するメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)情報が第1の物理アップリンク共有チャネルで送信された時間である。
【0013】
一実施形態では、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
前記第1の物理アップリンク共有チャネルに対応するビームがビーム失敗が発生したビームであることに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップをさらに含み、
前記第1の物理アップリンク共有チャネルは第1のダウンリンク制御情報によってスケジューリングされ、またはコンフィギュアドグラントのタイプ1またはタイプ2の物理アップリンク共有チャネルである。
【0014】
一実施形態では、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第5の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップを含み、前記第5の時間は第2のダウンリンク制御情報が受信された時間であり、前記第2のダウンリンク制御情報はネットワークデバイスが前記MAC CE情報を受信したことを決定するために使用される。
【0015】
一実施形態では、前記第2のダウンリンク制御情報は第2の物理アップリンク共有チャネルをスケジューリングするために使用され、
前記第2のダウンリンク制御情報によってスケジューリングされる第2の物理アップリンク共有チャネルのハイブリッド自動再送要求識別子と、第1の物理アップリンク共有チャネルのハイブリッド自動再送要求識別子とが同じであり、前記第1の物理アップリンク共有チャネルは、ビーム失敗が発生したTRPに関連するメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)情報を送信するための物理アップリンク共有チャネルであり、及び/又は前記第2のダウンリンク制御情報によってスケジューリングされる第2の物理アップリンク共有チャネルの新規データ指示が変化する。
【0016】
一実施形態では、ランダムアクセスビーム失敗回復要求をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第4の時間の後の第2の時間長内に、いずれかのダウンリンク制御情報が受信されなかったことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップをさらに含み、前記第4の時間はビーム失敗が発生したTRPに関連するメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)情報が前記第1の物理アップリンク共有チャネルで送信された時間である。
【0017】
一実施形態では、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップは、
第6の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するステップを含み、前記第6の時間は前記第1のTRPのビームが更新された時間である。
【0018】
一実施形態では、前記方法は、前記第6の時間の後に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することが再度ディテクティングされたことに応答して、TRPレベルのビーム失敗回復をトリガするステップをさらに含む。
【0019】
一実施形態では、前記TRPレベルのビーム失敗回復をトリガすることは、
物理アップリンク制御チャネルスケジューリング要求(PUCCH-SR)及び/又は物理アップリンク共有チャネルメディアアクセス制御制御要素(PUSCH MAC CE)に基づいてビーム失敗回復を行うことをトリガすることを含む。
【0020】
一実施形態では、前記方法は、TRPレベルのビーム失敗回復をトリガするか、またはTRPレベルのビーム失敗回復をトリガしないステップをさらに含む。
【0021】
一実施形態では、前記端末に複数のTRPが設定されていることは、前記端末にビーム失敗ディテクションのための複数のリファレンス信号リソースセットが設定されていること、及び/又は、前記端末に複数の制御リソースプールインデックス値が設定されていることを含む。
【0022】
本開示の実施例の第2の態様によれば、ビーム失敗回復装置を提供し、前記装置は、
端末に複数のTRPが設定されている場合、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行うように構成されるディテクティングユニットと、前記ディテクティングユニットによって前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされた場合、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をトリガするように構成される処理ユニットと、を含む。
【0023】
一実施形態では、前記処理ユニットはさらに、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をトリガする前に、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定するように構成される。
【0024】
一実施形態では、第2の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングユニットによってディテクティングされたことに応答して、処理ユニットは、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、前記第2の時間は物理アップリンク制御チャネルリソースでスケジューリング要求が送信された時間である。
【0025】
一実施形態では、第3の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングユニットによってディテクティングされたことに応答して、処理ユニットは、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、前記第3の時間は物理アップリンク共有チャネルをスケジューリングするための第1のダウンリンク制御情報が受信された時間である。
【0026】
一実施形態では、第2の時間の後の第1の時間長内に、いずれかのダウンリンク制御情報が受信されなかったことに応答して、処理ユニットはランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、前記第2の時間は物理アップリンク制御チャネルリソースでスケジューリング要求が送信された時間である。
【0027】
一実施形態では、第4の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングユニットによってディテクティングされたことに応答して、処理ユニットはランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、前記第4の時間はビーム失敗が発生したTRPに関連するメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)情報が第1の物理アップリンク共有チャネルで送信された時間である。
【0028】
一実施形態では、前記第1の物理アップリンク共有チャネルに対応するビームがビーム失敗が発生したビームであることに応答して、処理ユニットはランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、
前記第1の物理アップリンク共有チャネルは第1のダウンリンク制御情報によってスケジューリングされ、またはコンフィギュアドグラントのタイプ1またはタイプ2の物理アップリンク共有チャネルである。
【0029】
一実施形態では、第5の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングユニットによってディテクティングされたことに応答して、処理ユニットはランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、前記第5の時間は第2のダウンリンク制御情報が受信された時間であり、前記第2のダウンリンク制御情報はネットワークデバイスが前記MAC CE情報を受信したことを決定するために使用される。
【0030】
一実施形態では、前記第2のダウンリンク制御情報は第2の物理アップリンク共有チャネルをスケジューリングするために使用され、
前記第2のダウンリンク制御情報によってスケジューリングされる第2の物理アップリンク共有チャネルのハイブリッド自動再送要求識別子と、第1の物理アップリンク共有チャネルのハイブリッド自動再送要求識別子とが同じであり、前記第1の物理アップリンク共有チャネルは、ビーム失敗が発生したTRPに関連するメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)情報を送信するための物理アップリンク共有チャネルであり、及び/又は前記第2のダウンリンク制御情報によってスケジューリングされる第2の物理アップリンク共有チャネルの新規データ指示が変化する。
【0031】
一実施形態では、第4の時間の後の第2の時間長内に、いずれかのダウンリンク制御情報が受信されなかったことに応答して、処理ユニットはランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、前記第4の時間はビーム失敗が発生したTRPに関連するメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)情報が前記第1の物理アップリンク共有チャネルで送信された時間である。
【0032】
一実施形態では、第6の時間の前に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングユニットによってディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、前記第6の時間は前記第1のTRPのビームが更新された時間である。
【0033】
一実施形態では、前記第6の時間の後に、前記複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングユニットによって再度ディテクティングされたことに応答して、処理ユニットはTRPレベルのビーム失敗回復をトリガする。
【0034】
一実施形態では、前記TRPレベルのビーム失敗回復をトリガすることは、物理アップリンク制御チャネルスケジューリング要求(PUCCH-SR)及び/又は物理アップリンク共有チャネルメディアアクセス制御制御要素(PUSCH MAC CE)に基づいてビーム失敗回復を行うことをトリガすることを含む。
【0035】
一実施形態では、前記処理ユニットはさらに、TRPレベルのビーム失敗回復をトリガするか、またはTRPレベルのビーム失敗回復をトリガしないために使用される。
【0036】
一実施形態では、前記端末に複数のTRPが設定されていることは、前記端末にビーム失敗ディテクションのための複数のリファレンス信号リソースセットが設定されていること、及び/又は、前記端末に複数の制御リソースプールインデックス値が設定されていることを含む。
【0037】
本開示の実施例の第3の態様によれば、ビーム失敗回復装置を提供し、前記装置は、
プロセッサと、プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、第1の態様または第1の態様のいずれかの実施形態に記載のビーム失敗回復方法を実行するように構成される。
【0038】
本開示の実施例の第4の態様によれば、命令が記憶されている記憶媒体を提供し、前記記憶媒体における命令が端末のプロセッサによって実行される場合、端末が第1の態様または第1の態様のいずれかの実施形態に記載のビーム失敗回復方法を実行できるようにする。
【0039】
本開示の実施例によって提供される技術案は、以下の有益な効果を有することができる。端末に複数のTRPが設定されている場合、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行い、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生したTRPが存在することがディテクティングされた場合、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をトリガすることにより、複数のTRPのシナリオで、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をタイムリーに行うことを実現し、ビーム失敗回復のタイムリーさと有効性とを保証する。
【0040】
なお、上記一般的な説明及び後文の詳細な説明は、単なる例示的及び解釈的なものであり、本開示を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0041】
ここでの図面は、明細書に組み込まれ、本明細書の一部として構成され、本開示に適合する実施例を示し、本開示の原理を説明するために明細書とともに使用される。
【
図1】例示的な一実施例によって示される無線通信システムの概略図である。
【
図2】例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートである。
【
図3】例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートである。
【
図4】例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートである。
【
図5】例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートである。
【
図6】例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートである。
【
図7】例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートである。
【
図8】例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートである。
【
図9】例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートである。
【
図10】例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートである。
【
図11】例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートである。
【
図12】例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートである。
【
図13】例示的な一実施例によって示されるBFR装置のブロック図である。
【
図14】例示的な一実施例によって示されるBFRのための装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
ここで、例示的な実施例を詳細に説明し、その例を図面に示す。以下の説明が図面に関連する場合、別段の表現がない限り、異なる図面の同じ数字は同じまたは類似の要素を表す。以下の例示的な実施例に記載の実施形態は、本開示と一致する全ての実施形態を表すものではない。むしろ、それらは、添付の請求項の範囲に詳細に記載された、本開示のいくつかの態様に一致する装置及び方法の例にすぎない。
【0043】
本開示の実施例によって提供されるビーム失敗回復方法は
図1に示される無線通信システムに適用されることができる。
図1を参照すると、この無線通信システムには、端末とネットワークデバイスとが含まれる。端末は、無線リソースを介してネットワークデバイスに接続され、データの送受信を行う。
【0044】
図1に示す無線通信システムは概略的な説明のみであり、無線通信システムには、さらにコアネットワークデバイス、無線中継デバイス及び無線回送デバイスなどの
図1示されていない他のネットワークデバイスが含まれ得ることが理解である。本開示の実施例は、この無線通信システムに含まれるネットワークデバイスの数及び端末の数を限定しない。
【0045】
さらに、本開示の実施例の無線通信システムは、無線通信機能を提供するネットワークであることが理解できる。無線通信システムは、例えば符号分割多元接続(code division multiple access、CDMA)、ブロードバンド符号分割多元接続(wideband code division multiple access、WCDMA)、時分割多元接続(time division multiple access、TDMA)、周波数分割多元接続(frequency division multiple access、FDMA)、直交周波数分割多元接続(orthogonal frequency-division multiple access、OFDMA)、単一搬送波周波数分割多元接続(single Carrier FDMA、SC-FDMA)、搬送波感知多重アクセス/衝突回避(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)など、異なる通信技術を採用することができる。異なるネットワークの容量、速度、タイムラグなどの要因に基づいてネットワークを2G(英語:generation)ネットワーク、3Gネットワーク、4Gネットワーク、または5Gネットワークのような未来の進化ネットワークに分けることができ、5Gネットワークは新しい無線ネットワーク(New Radio、NR)と呼ばれてもよい。説明を容易にするために、本開示は、無線通信ネットワークをネットワークと略称することがある。
【0046】
さらに、本開示に係るネットワークデバイスは、無線アクセスネットワークデバイスとも称することができる。この無線アクセスネットワークデバイスは、基地局、進化型基地局(evolved node B、eNB)、フェムトセル、無線フィデリティ(wireless fidelity、WIFI)システムにおけるアクセスポイント(access point、AP)、無線中継ノード、無線回送ノード、伝送ポイント(transmission point、TP)、または送受信ポイント(transmission and reception point、TRP)など、NRシステムにおけるgNBであってもよく、または、基地局を構成するコンポーネントまたは一部のデバイスなどであってもよい。車両ネットワーク(V2X)通信システムである場合、ネットワークデバイスは車載デバイスであってもよい。本開示の実施例では、ネットワークデバイスによって採用される具体的な技術及び具体的なデバイス形態に対して限定しないことが理解されたい。
【0047】
さらに、本開示に係る端末は、端末デバイス、ユーザイクイップメント(User Equipment,UE)、移動局(Mobile Station,MS)、モバイル端末(Mobile Terminal,MT)などとも称することができ、ユーザに音声および/またはデータの連通性を提供するためのデバイスであり、例えば、端末は、無線接続機能を有するハンドヘルドデバイス、車載デバイスなどであってもよい。現在、いくつかの端末の例は、スマートフォン(Mobile Phone)、ポケットコンピュータ(Pocket Personal Computer,PPC)、ハンドヘルドコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant,PDA)、ノートパソコン、タブレットパソコン、ウェアラブルデバイス、または車載デバイスなどである。また、クルマネットワーク(V2X)通信システムである場合、端末デバイスは車載デバイスであってもよい。本開示の実施例では、端末によって採用される具体的な技術及び具体的なデバイス形態に対して限定しないことを理解されたい。
【0048】
本開示では、ネットワークデバイスと端末とがビームに基づいてデータ伝送を行う。ネットワークデバイスと端末がビームに基づいてデータ伝送を行う場合、ネットワークデバイスはTRPを使用して端末にサービスを提供することができる。例えば、ットワークデバイスは、TRPを使用して端末にPDCCHを送信することができる。端末が失敗検出のためのリファレンス信号リソースの無線リンク品質が閾値未満であることをディテクティングした場合、端末はBFRを行う。失敗検出のためのリファレンス信号リソースは基地局によって表示設定されてもよく、基地局によって表示設定されていない場合、失敗検出のためのリファレンス信号リソースは、PDCCHを送信するための制御リソースセット(Control Resource set、CORESET)に対応する伝送状態指示(Transmission state indication、 TCI)stateにおけるQCL type Dのためのリファレンス信号リソースである。端末がBFRを行うことは、端末がLink recoveryを行うことと呼ばれることもできる。
【0049】
関連技術では、端末がBFRを行うメカニズムは、cell specific BFRを含む。cell specific BFRは、ランダムアクセスのBFRメカニズム(Spcell specific BFR)、PUCCH-SR及び/又はPUSCH MAC CEに基づくBFRメカニズム(Scell specific BFR)を含む。端末がBFRを行うメカニズムは、TRPレベルのBFRメカニズム(TRP specific BFR)をさらに含む。ランダムアクセスに基づくBFRメカニズムは、contention basedのランダムアクセス方法(CBRA)とcontention freeのランダムアクセス方法(CFRA)とを含む。Spcell specific BFR、すなわちランダムアクセスのBFRメカニズムにおいて、端末はランダムアクセスプロセスを開始してビーム回復を要求する。Scell specific BFR、すなわちPUCCH-SR及び/又はPUSCH MAC CEに基づくBFRメカニズムにおいて、端末はPUCCH-SR及び/又はPUSCH MAC CEメカニズムに基づいてビーム失敗回復を行う。端末は、セカンダリセルにビーム失敗が発生したことを検出した場合、ビーム失敗回復に関連する情報を指示するためにPUSCHリソースでMAC CE情報を送信し、PUSCHリソースは、BFR専用のPUCCH-SRでscheduling requestを送信して取得されたものであってもよく、他のPUSCHリソースであってもよい。TRPレベルに基づくBFRメカニズムにおいて、Scell specificに基づくBFRが多重化される。
【0050】
関連技術では、端末がビーム失敗ディテクションを行う場合、通常、TRPビーム失敗検出のためのリファレンス信号(reference signal,RS)をディテクティングする。N回の対応するRSの無線リンク品質(radio link quality)が閾値より低いことがディテクティングされた場合、このRSの失敗がディテクティングされたと決定し、このTRP失敗検出のためのRSがすべて失敗した場合、このTRPにビーム失敗が発生したことがディテクティングされたと決定する。関連技術では、端末とネットワークデバイスとの間にMulti-TRP PDCCHシナリオが存在する。Multi-TRP PDCCHシナリオでは、端末は同じセルにランダムアクセスのBFRメカニズムを設定し、TRPレベルのBFRメカニズムも設定した。複数のTRPは失敗検出のための複数のリファレンス信号セットに対応するため、同じセルには失敗検出のための複数のリファレンス信号セットが設定され、ここで失敗検出のための複数のリファレンス信号セットのうちの各リファレンス信号セットは基地局によって表示設定されてもよく、基地局が表示設定しない場合に端末はCORESETのTCI stateにおけるQCL Type Dのリファレンス信号に基づいて決定してもよい。複数のTRPにおいて2つ以上のTRPのビーム失敗が発生したことが存在する場合、トリガセルレベルのBFRをトリガして、ランダムアクセスのBFRを行うか否かは、相関連技術では提案されていない。
【0051】
本開示の実施例はBFR方法を提供し、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生したTRPが存在するがディテクティングされた場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0052】
本開示の実施例では、説明を容易にするために、端末に設定されている複数のTRPのうちビーム失敗が発生した少なくとも2つのTRPのうちの1つのTRPを第1のTRPと呼び、もう1つを第2のTRPを呼ぶ。
【0053】
図2は例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートであり、
図2に示すように、BFR方法は端末に適用され、この端末は同じセルでランダムアクセスのBFRメカニズム、及びTRPレベルのBFRメカニズムを設定する。本開示の実施例によって提供されるBFR方法は以下のステップを含む。
【0054】
ステップS11において、端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行う。
【0055】
ステップS12において、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0056】
本開示の実施例では、端末に複数のTRPが設定されていることは、ビーム失敗ディテクションのための複数のリファレンス信号リソースセットが設定されていること、及び/又は、端末に複数の制御リソースプールインデックス値(CORESETPoolIndex値)が設定されていることと理解できる。端末にビーム失敗ディテクションのための複数のリファレンス信号リソースセットが設定されていることは、端末に失敗検出のための複数のリファレンス信号リソースセットが表示設定されていることと理解できる。端末に失敗検出のためのリファレンス信号リソースセットが表示設定されていない場合、端末はCORESETPoolIndexまたはCORESETGroupに基づいて失敗検出のための1つまたは複数のリファレンス信号リソースセットを決定することができる。例えば、端末のすべてのCORESETが同じCORESETPoolIndexまたはCORESETGroupに対応する場合、端末はすべてのCORESETのうちの少なくとも1つのCORESETのTCI stateのQCL Type Dのリファレンス信号リソースに基づいて、失敗検出のためのリファレンス信号リソースを決定する。端末のすべてのCORESETが異なるCORESETPoolIndexまたはCORESETGroupに対応する場合、端末は同じCORESETPoolIndexまたはCORESETGroupに対応するすべてのCORESETのうちの少なくとも1つのCORESETのTCI stateのQCL Type Dのリファレンス信号リソースに基づいて、このCORESETPoolIndexまたはCORESETGroupに対応する失敗検出のためのリファレンス信号リソースを決定する。各CORESETPoolIndexまたはCORESETGroupは失敗検出のための1つのリファレンス信号リソースに対応する。
【0057】
本開示のすべての実施例では、「端末に複数のTRPが設定されている」とは、端末が基地局の複数のTRPとアップリンクダウンリンク伝送を行うように構成されることを指す。いくつかの実施例では、端末は、通信規格に基づいて複数のTRP設定を決定することができ、または端末は、基地局から送信された設定パラメータまたは設定シグナリングに基づいて複数のTRP設定を決定することができ、または端末は、基地局と交渉して複数のTRPを決定することができ、この複数のTRPは基地局の複数のTRPのサブセットまたは真のサブセットである(このように、基地局は異なるUEを異なるTRPセットに対応させることができ、またはいくつかのUEを同じTRPセットに対応させるが、別のUEを異なるTRPセットに対応させることができる可能性がある)。同じ内容については、後述しない。
【0058】
本開示の実施例では、端末が複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行うことは、端末が複数のTRPのうちの一部のTRPまたはすべてのTRPのビーム失敗ディテクションのために使用される際にそれぞれに対応するリファレンス信号セットをディテクティングすることであってもよい。例えば、端末は、第1のTRP及び/又は第2のTRPビーム失敗検出のためのそれぞれのリファレンス信号セットをディテクティングする。
【0059】
本開示の実施例では、ビーム失敗が発生したTRPが存在することがディテクティングされることは、従来の方法においてビーム失敗が発生したTRPが存在することがディテクティングされたと決定する方法を採用することができる。例えば、あるTRPに対して、失敗検出のためのリファレンス信号セット内の各RSに対して、N回の対応するRSのradio link qualityが閾値より低いことがディテクティングされた場合、このTRPにビーム失敗が発生したことがディテクティングされたと決定する。
【0060】
本開示の実施例では、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされた場合、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をトリガすることができ、複数のTRPシナリオで、ランダムアクセスに基づくビーム失敗回復をタイムリーに行うことを実現し、ビーム失敗回復のタイムリーさと有効性とを保証する。
【0061】
本開示の実施例によって提供されるBFR方法では、端末はランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定した場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガすることができる。
【0062】
図3は例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートであり、
図3に示すように、BFR方法は端末に適用され、以下のステップ21~22を含む。
【0063】
ステップS21において、端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行う。
【0064】
ステップS22において、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされ、且つランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていることに応答して、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0065】
本開示の実施例では、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガするために必要とされるトリガ条件は複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされた後、TRP specificに基づくBFR過程において決定されることができる。
【0066】
本開示の実施例によって提供されるBFR方法では、端末は複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされた場合、最も近い待ち時間内の物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel、PUCCH)リソースでスケジューリング要求を送信することができる。本開示の実施例では、説明を容易にするために、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することが端末によってディテクティングされた時間を第1の時間(t1)と呼び、端末によってPUCCH-SRリソースでscheduling requestを送信した時間を第2の時間(t2)と呼ぶ。一例では、端末は第1のTRP及び/又は第2のTRPビーム失敗検出のためのそれぞれのリファレンス信号セットをディテクティングする。第1の時間に、例えば、第1のTRPにビーム失敗が発生したことがディテクティングされた場合、端末は直近のt2時間のPUCCH-SRを待つ。端末はt2時刻のPUCCH-SRリソースでscheduling requestを送信する。
【0067】
本開示の実施例に係る第1の時間とt1は交互に使用されることがあるが、当業者はその意味の一致性を理解し、各実施例に係る第1の時間/t1は同じ意味を持つことが理解できる。
【0068】
さらに、本開示の実施例に係る第2の時間とt2は、交互に使用されることがあるが、当業者はその意味の一致性を理解し、各実施例に係る第2の時間/t2は同じ意味を持つことが理解できる。
【0069】
図4は例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートであり、
図4に示すように、BFR方法は端末に適用され、以下のステップを含む。
【0070】
ステップS31において、端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行う。
【0071】
ステップS32において、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第2の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0072】
一実施形態では、本開示の実施例では、第1の時間の後かつ第2の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。第1の時間は前記第1のTRPにビーム失敗が発生したことがディテクティングされた時間であり、第2の時間は物理アップリンク制御チャネルリソースでスケジューリング要求が送信された時間(t2)である。
【0073】
上記の実施例に基づいて、端末はt2の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことをディテクティングした場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0074】
本開示の実施例の別の実施形態では、端末は第2の時間のPUCCH-SRリソースでscheduling requestを送信した後、一定の時間を経過した後にPUSCHをスケジューリングするためのダウンリンク制御情報(Downlink Control Information、DCI)を受信することができる。以下説明を容易にするために、PUSCHをスケジューリングするためのDCIを第1のDCIと呼び、第1のDCIを受信した時間を第3の時間(t3)と呼ぶ。
【0075】
本開示の実施例に係る第3の時間とt3は、交互に使用されることがあるが、当業者はその意味の一致性を理解し、各実施例に係る第3の時間/t3は同じ意味を持つことが理解できる。
【0076】
図5は例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートであり、
図5に示すように、BFR方法は端末に適用され、以下のステップS41~S42を含む。
【0077】
ステップS41において、端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行う。
【0078】
ステップS42において、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第3の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0079】
一実施形態では、本開示の実施例では、第2の時間に、または第2の時間の後かつ第3の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。第2の時間は物理アップリンク制御チャネルリソースでスケジューリング要求が送信された時間であり、第3の時間は物理アップリンク共有チャネルをスケジューリングするための第1のダウンリンク制御情報が受信された時間である。
【0080】
上記の実施例に基づいて、端末はt2時に、またはt2の後かつt3の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことをディテクティングした場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0081】
本開示の実施例の別の実施形態では、本開示の実施例では、第3の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスビーム失敗回復をトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。
【0082】
上記の実施例に基づいて、端末はt1時に、またはt1の後かつt3の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことをディテクティングした場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0083】
図6は例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートであり、
図6に示すように、BFR方法は端末に適用され、以下のステップS51~S52を含む。
【0084】
ステップS51において、端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行う。
【0085】
ステップS52において、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第3の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第2の時間の後の第1の時間長内に、いずれかのダウンリンク制御情報が受信されなかったことに応答して、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0086】
本開示の実施例の一実施形態では、第2の時間後の一定時間長内(第1の時間長T1)に、いずれかのDCIシグナリングが受信されなかった場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定することができる。例えば、端末は、t2からt2+T1まで、第1のDCIシグナリングが受信されなかった場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。また、例えば、端末は、t2からt2+T1まで、ネットワークデバイスがMAC CE情報を受信したと決定するためのDCI(以下、第2のDCIと呼ぶ)が受信されなかった場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0087】
本開示の実施例のもう1つの実施形態では、端末は第3の時間にPUSCHをスケジューリングするための第1のDCIを受信し、一定の時間を経過した後、ビーム失敗が発生したTRPに関連するMAC CE情報をPUSCHで送信することができる。以下、説明を容易にするために、ビーム失敗が発生したTRPに関連するMAC CE情報がPUSCHで送信された時間を第4の時間(t4)と呼ぶ。
【0088】
さらに、本開示の実施例に係る第4の時間とt4は、交互に使用されることがあるが、当業者はその意味の一致性を理解し、各実施例に係る第4の時間/t4は同じ意味を持つことが理解できる。
【0089】
図7は例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートであり、
図7に示すように、BFR方法は端末に適用され、以下のステップS61~S62を含む。
【0090】
ステップS61において、端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行う。
【0091】
ステップS62において、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第4の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0092】
ここで、第4の時間はビーム失敗が発生したTRPに関連するMAC CE情報がPUSCHで送信された時間である。
【0093】
なお、ビーム失敗が発生したTRPに関連するMAC CE情報を送信するためのPUSCHは第1のDCIシグナリングによってスケジューリングされてもよいし、コンフィギュアドグラントのタイプ1またはタイプ2(configure grant Type 1またはType 2)のPUSCHであってもよい。説明を容易にするために、以下の各実施例ではビーム失敗が発生したTRPに関連するMAC CE情報を送信するためのPUSCHを第1のPUSCHと呼ぶ。
【0094】
一実施形態では、第3の時間に、または第3の時間の後かつ第4の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。
【0095】
上記の実施例に基づいて、端末はt3時に、またはt3の後かつt4の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことをディテクティングした場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0096】
もう1つの実施形態では、第4の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。
【0097】
上記の実施例に基づいて、端末はt1時に、またはt1の後かつt4の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことをディテクティングした場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0098】
さらに、本開示の実施例では、第4の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされた場合、第1のPUSCHに対応するビームが、ビーム失敗が発生したビームである場合、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定することもできる。
【0099】
図8は例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートであり、
図8に示すように、BFR方法は端末に適用され、以下のステップS71~S72を含む。
【0100】
ステップS71において、端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行う。
【0101】
ステップS72において、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第4の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第1のPUSCHに対応するビームが、ビーム失敗が発生したビームであることに応答して、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0102】
一実施形態では、第3の時間に、または第3の時間の後かつ第4の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされた場合、第1のPUSCHに対応するビームが、ビーム失敗が発生したビームである場合、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定することもできる。
【0103】
もう1つの実施形態では、第4の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされた場合、第1のPUSCHに対応するビームが、ビーム失敗が発生したビームである場合、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定することもできる。
【0104】
本開示の実施例では、端末は第4の時間のPUSCHで、ビーム失敗が発生したTRPに関連するMAC CE情報を送信し、一定の時間を経過した後、第2のDCIシグナリングを受信する。以下、第2のDCIが受信された時間を第5の時間(t5)と呼ぶ。第5の時間は第2のDCIが受信された時間であり、第2のDCIはネットワークデバイスがすでにMAC CE情報を受信ことを決定するために使用される。
【0105】
さらに、本開示の実施例に係る第5の時間とt5は、交互に使用されることがあるが、当業者はその意味の一致性を理解し、各実施例に係る第5の時間/t5は同じ意味を持つことが理解できる。
【0106】
図9は例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートであり、
図9に示すように、BFR方法は端末に適用され、以下のステップS81~S82を含む。
【0107】
ステップS81において、端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行う。
【0108】
ステップS82において、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第5の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0109】
一実施形態では、第4の時間に、または第4の時間の後かつ第5の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。第4の時間はビーム失敗が発生したTRPに関連するMAC CE情報がPUSCHで送信された時間である。
【0110】
上記の実施例に基づいて、端末はt4時に、またはt4の後かつt5の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことをディテクティングした場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0111】
一実施形態では、第5の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。第5の時間は第2のDCIが受信された時間であり、第2のDCIはネットワークデバイスがすでにMAC CE情報を受信したことを決定するために使用される。
【0112】
上記の実施例に基づいて、端末はt1時に、またはt1の後かつt5の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことをディテクティングした場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0113】
さらに、本開示の実施例では、端末は第5の時間の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことをディテクティングした場合、第4の時間の後の一定の時間長(第2の時間長T2と呼ぶ)内に第2のDCIシグナリングが受信されなかった場合、ランダムアクセスのBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。すなわち、t4からt4+T2まで、第2のDCIシグナリングが受信されなかった場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0114】
本開示の実施例では、第2のDCIシグナリングは、ネットワークデバイスがすでにMAC CE情報を受信したことを決定するために使用され、端末は、第2のDCIシグナリングを受信してから一定時間を経過した後に、ビームを更新する。本開示の実施例では第2のDCIはPUSCHをスケジューリングすることもできる。以下、説明を容易にするために、第2のDCIによってスケジューリングされるPUSCHを第2のPUSCHと呼ぶ。第2のPUSCHのハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat reQuest、HARQ)識別子(Identity、ID)と第1のPUSCHのHARQ IDとは同じであるが、新規データ指示(new data indicator、NDI)は変化する(toggle)。第1のPUSCHは第1のDCIによってスケジューリングされ、またはconfigure grant Type 1またはType 2のPUSCHである。
【0115】
ビームを更新することは、疑似コロケーション(quasi co-location、QCL) Type-D parameterと、アップリンク送信空間フィルタ(UL TX spatial filter)と、空間関係情報(spatialrelationinfo)と、伝送設定指示状態(transmission configuration indication state、TCI state)と、ダウンリンクTCI state(DL TCI state)と、アップリンクTCI state(UL TCI state)と、のうちの少なくとも1つを更新することを含む。
【0116】
図10は例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートであり、
図10に示すように、BFR方法は端末に適用され、以下のステップS91~S92を含む。
【0117】
ステップS91において、端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行う。
【0118】
ステップS92において、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第5の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第4の時間の後の第2の時間長内に、いずれかのDCIが受信されなかったことに応答して、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0119】
一実施形態では、第4の時間に、または第4の時間の後かつ第5の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第4の時間の後の第2の時間長内に、いずれかのDCIが受信されていない。
【0120】
上記の実施例に基づいて、端末はt4時に、またはt4の後かつt5の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことをディテクティングし、端末はt4からt4+T2まで、第2のDCIシグナリングが受信されなかった場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0121】
もう1つの実施形態では、第5の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第4の時間の後の第2の時間長内に、いずれかのDCIが受信されていない。
【0122】
上記の実施例に基づいて、端末はt1時に、またはt1の後かつt5の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことがディテクティングされ、端末はt4からt4+T2まで、第2のDCIシグナリングが受信されなかった場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0123】
本開示の実施例では、端末は第5の時間に第2のDCIを受信した後に、一定の時間を経過した後に、ビーム失敗が発生したTRPのビームを更新し、すなわち、第1のTRPのビームを更新することができる。本開示の実施例では第1のTRPのビームが更新された時間を第6の時間と呼ぶ。
【0124】
さらに、本開示の実施例に係る第6の時間とt6は、交互に使用されることがあるが、当業者はその意味の一致性を理解し、各実施例に係る第6の時間/t6は同じ意味を持つことが理解できる。
【0125】
一実施形態では、第6の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。第5の時間は第2のDCIが受信された時間であり、第2のDCIはネットワークデバイスがすでにMAC CE情報を受信したことを決定するために使用され、第6の時間は第1のTRPのビームが更新された時間である。
【0126】
図11は例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートであり、
図11に示すように、BFR方法は端末に適用され、以下のステップS101~S102を含む。
【0127】
ステップS101において、端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行う。
【0128】
ステップS102において、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第6の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0129】
一実施形態では、第5の時間に、または第5の時間の後かつ第6の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。第5の時間は第2のDCIが受信された時間であり、第2のDCIはネットワークデバイスがすでにMAC CE情報を受信したことを決定するために使用され、第6の時間は第1のTRPのビームが更新された時間である。
【0130】
上記の実施例に基づいて、端末はt5時に、またはt5の後かつt6の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことをディテクティングした場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0131】
もう1つの実施形態では、第6の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。
【0132】
上記の実施例に基づいて、端末はt1時に、またはt1の後かつt6の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことをディテクティングした場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0133】
本開示の実施例では、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生したTRPが存在することを継続的にディテクティングでき、第6の時間の後に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することが再度ディテクティングされたことに応答して、TRPレベルのBFRをトリガする。
【0134】
図12は例示的な一実施例によって示されるBFR方法のフローチャートであり、
図12に示すように、BFR方法は端末に適用され、以下のステップS111~113を含む。
【0135】
ステップS111において、端末に複数のTRPが設定されていることに応答して、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行う。
【0136】
ステップS112において、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされ、かつ第6の時間の前に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0137】
ステップS113において、第6の時間の後に、複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することが再度ディテクティングされたことに応答して、TRPレベルのBFRをトリガする。
【0138】
本開示の実施例では、TRPレベルのBFRをトリガすることは、PUCCH-SR及び/又はPUSCH MAC CEに基づいてBFRを行うことをトリガすると理解できる。
【0139】
本開示一例では、端末に2つのTRPが設定されていることを例として説明し、例えば、第1のTRPと第2のTRPとが設定されていることを例として説明する。TRPレベルに基づくBFRは以下のような実行プロセスであると理解できる。
【0140】
a)端末は第1のTRP及び/又は第2のTRPのビーム失敗検出のためのそれぞれのリファレンス信号セットをディテクティングし、t1時間に例えば第1のTRPにビーム失敗が発生したことがディテクティングされた場合、端末は直近のt2時間のPUCCH-SRを待つ。ここでは、t1まで他のPUCCH-SRが送信されなかったと仮定するか、またはt2時間にPUCCH-SRが送信されない場合、次に直近の期間は利用可能なPUSCHリソースがないと仮定する。
【0141】
本開示の実施例では特定のTRPにビーム失敗が発生したことが検出されたことは、従来の定義された方法を多重化でき、すなわち、リファレンス信号セット内の各RSに対して、それに対応するRSのradiolinkqualityが特定のthresholdより低いことがN回ディテクティングされたことと理解できる。
【0142】
b)端末はt3時刻の、第1のPUSCHをスケジューリングするための第1のDCIシグナリングを待つ。
【0143】
c)端末はt3時刻で第1のPUSCHをスケジューリングするための第1のDCIを受信し、t4時刻でPUSCHでビーム失敗が発生したTRPに関連するMAC CE情報を送信する。
【0144】
d)端末はt4時刻の第1のPUSCHでビーム失敗が発生したTRPに関連するMAC CE情報を送信し、t5時刻の第2のDCIシグナリングを待ち、この第2のDCIシグナリングは、基地局がMAC CE情報を受信したことを決定するために使用され、端末は、第2のDCIシグナリングを受信したT0時間の後に、ビームを更新する。
【0145】
第2のDCIシグナリングは第2のPUSCHをスケジューリングするために使用されてもよく、第2のPUSCHのHARQ IDと第1のPUSCHのHARQ IDとが同じであるが、NDI field valueにtoggleが発生する。第1のPUSCHは第1のDCIによってスケジューリングされ、またはconfigure grant Type 1またはType 2のPUSCHであることが理解できる。
【0146】
さらに、ビームを更新することは、quasi co-location QCL Type-D parameterと 、UL TX spatial filterと、spatialrelationinfoと、TCI stateと、DL TCI stateと、UL TCI stateとのうちの少なくとも1つを更新することを含む。
【0147】
e)端末はt5時刻で第2のDCIシグナリングを受信した。t6時刻を待ってビーム失敗が発生したTRPのビームを更新する。
【0148】
さらに、本開示の実施例では、ランダムアクセスを行うBFRをトリガする場合、TRPレベルのBFRをトリガしてもよいし、TRPレベルのBFRをトリガしなくてもよい。すなわち、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする場合、TRP specificのBFRがトリガされるか否かはランダムアクセスに基づくBFRに影響を与えない。
【0149】
上記の実施例に基づいて、本開示の実施例で提供されるランダムアクセスに基づくBFRをトリガするトリガ条件は以下の少なくとも1つの場合を含むことができ、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0150】
a)端末はt2の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことがディテクティングされた場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0151】
b)端末はt3の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことがディテクティングされた場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0152】
c)端末はt2時に、またはt2の後かつt3の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことがディテクティングされ、かつ端末はt2からt2+T1まで、第1のDCIシグナリングが受信されなかった場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0153】
d)端末はt4の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことがディテクティングされた場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0154】
e)端末はt3時に、またはt3の後かつt4の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことがディテクティングされ、かつ第1のPUSCHのビームが失敗したビームである場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0155】
f)端末はt5の前に、第2のTRPにもビーム失敗が発生したことがディテクティングされた場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0156】
g)端末はt4時に、またはt4の後かつt5の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことがディテクティングされ、かつ端末はt4からt4+T2まで、第2のDCIシグナリングが受信されなかった場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0157】
h)端末はt6の前に第2のTRPにもビーム失敗が発生したことがディテクティングされた場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする。
【0158】
I)端末はt6の後に、第2のTRPにビーム失敗が発生したことが再度ディテクティングされた場合、TRP specificのBFRのみをトリガする。
【0159】
本開示の実施例によって提供されるBFR方法では、Multi-TRP PDCCHシナリオで、同じセルで、TRP specific BFRとcell specificのBFRの両方が設定されている端末によっては、cell specificをトリガする条件を決定し、ビーム失敗回復の適時性および有効性を確保する。
【0160】
なお、なお、本開示の実施例の上記に係る各種類の実施形態/実施例では、上記の実施例に合わせて使用してもよいし、独立して使用してもよいことが、当業者によって理解できる。独立して使用しても、上記の実施例に合わせて使用しても、その実現原理は同様である。本開示の実施例では、一部の実施例では、一緒に使用される実施形態で説明される。もちろん、このような例示的な説明は本開示の実施例を限定するものではないことが当業者によって理解できる。
【0161】
同じ考えに基づいて、本開示の実施例はBFR装置をさらに提供する。
【0162】
本開示の実施例によって提供されるBFR装置は、上記の機能を実現するために、各機能を実行するための対応するハードウェア構成及び/又はソフトウェアモジュールを含むことが理解できる。本開示の実施例の開示された各例のユニットおよびアルゴリズムステップを組み合わせて、本開示の実施例は、ハードウェアまたはハードウェアとコンピュータソフトウェアとの組み合わせの形態で実現することができる。特定の機能はハードウェアで、またはコンピュータソフトウェアがハードウェアを駆動する方法で実行されるかは、技術案の特定のアプリケーションと設計協定に次第である。説明された機能を実現するために、当業者は特定のアプリケーションに対して異なる方法で実現することができるが、このような実現は、本開示の実施例の技術案の範囲を超えると考えるべきではない。
【0163】
図13は例示的な一実施例によって示されるBFR装置ブロック図である。
図13を参照すると、BFR装置100はディテクティングユニット101と処理ユニット102とを含む。
【0164】
ディテクティングユニット101は、端末に複数のTRPが設定されている場合、複数のTRPのビーム失敗ディテクションを行うように構成され、処理ユニット102は、ディテクティングユニット101によって複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第1のTRPが存在することがディテクティングされた場合、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガするように構成される。
【0165】
一実施形態では、処理ユニット102はさらに、ランダムアクセスに基づくBFRをトリガする前に、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定するように構成される。
【0166】
一実施形態では、第2の時間の前に、ディテクティングユニット101によって複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、処理ユニット102はランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、第1の時間は第1のTRPにビーム失敗が発生したことがディテクティングされた時間であり、第2の時間はPUCCHリソースでスケジューリング要求が送信された時間である。
【0167】
一実施形態では、第3の時間の前に、ディテクティングユニット101によって複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、処理ユニット102はランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、第3の時間はPUSCHをスケジューリングするための第1のDCIが受信された時間である。
【0168】
一実施形態では、第2の時間の後の第1の時間長内に、いずれかのDCIが受信されなかったことに応答して、処理ユニット102はランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、第2の時間はPUCCHリソースでスケジューリング要求が送信された時間である。
【0169】
一実施形態では、第4の時間の前に、ディテクティングユニット101によって複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、処理ユニット102はランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、第4の時間はビーム失敗が発生したTRPに関連するMAC CE情報が第1のPUSCHで送信された時間である。
【0170】
一実施形態では、第1のPUSCHに対応するビームが、ビーム失敗が発生したビームであることに応答して、処理ユニット102はランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定する。
【0171】
一実施形態では、第5の時間の前に、ディテクティングユニット101によって複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、処理ユニット102はランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、第5の時間は第2のDCIが受信された時間であり、第2のDCIはネットワークデバイスがすでにMAC CE情報を受信したことを決定するために使用される。
【0172】
一実施形態では、第2のDCIは第2のPUSCHをスケジューリングするために使用される。
【0173】
ここで、第2のDCIによってスケジューリングされる第2のPUSCHのハイブリッド自動再送要求識別子と、第1のPUSCHのハイブリッド自動再送要求識別子とが同じであり、前記第1のPUSCHは第1のDCIによってスケジューリングされ、またはconfigure grant Type 1またはType 2のPUSCHであり、及び/又は第2のDCIによってスケジューリングされる第2のPUSCHの新規データ指示が変化する。
【0174】
一実施形態では、第4の時間の後の第2の時間長内に、いずれかのDCIが受信されなかったことに応答して、処理ユニット102はランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、第4の時間はビーム失敗が発生したTRPに関連するメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)情報が第1のPUSCHで送信された時間である。
【0175】
一実施形態では、第6の時間の前に、ディテクティングユニット101によって複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することがディテクティングされたことに応答して、ランダムアクセスBFRをトリガするトリガ条件が満たされていると決定し、第6の時間は第1のTRPのビームが更新された時間である。
【0176】
一実施形態では、第6の時間の後に、ディテクティングユニット101によって複数のTRPにおいてビーム失敗が発生した第2のTRPが存在することが再度ディテクティングされたことに応答して、処理ユニット102はTRPレベルのBFRをトリガする。
【0177】
一実施形態では、TRPレベルのBFRをトリガすることは、PUCCH-SR及び/又はPUSCH MAC CEに基づいてBFRを行うことをトリガすることを含む。
【0178】
一実施形態では、処理ユニット102は、さらにTR
PレベルのBFRをトリガし、またはTRPレベルのBFRをトリガしないために使用される。
【0179】
一実施形態では、端末に複数のTRPが設定されていることは、端末にビーム失敗ディテクションのための複数のリファレンス信号リソースセットが設定されていること、及び/又は、端末に複数の制御リソースプールインデックス値が設定されていることを含む。
【0180】
上記実施例の装置について、その各モジュールが操作を実行する具体的な方式は、当該方法に関する実施例においてすでに詳細に説明されているため、ここでは詳細に説明しない。
【0181】
図14は例示的な一実施例によって示されるBFRのための装置200のブロック図である。例えば、装置200は、携帯電話、コンピュータ、デジタル放送端末、メッセージングデバイス、ゲームコンソール、タブレットデバイス、医療デバイス、フィットネスデバイス、パーソナルデジタルアシスタントなどであってもよい。
【0182】
図14を参照すると、装置200は、処理コンポーネント202、メモリ204、電力コンポーネント206、マルチメディアコンポーネント208、オーディオコンポーネント210、入力/出力(I/O)インターフェース212、センサコンポーネント214、および通信コンポーネント216、1つまたは複数のコンポーネントを含むことができる。
【0183】
処理コンポーネント202は、通常、表示、電話の呼び出し、データ通信、カメラ操作、及び記録操作に関連する操作のような装置200の全体の操作を制御する。処理コンポーネント202は、上記方法の全てまたは一部のステップを完成するために、命令を実行するための1つまたは複数のプロセッサ220を含むことができる。また、処理コンポーネント202は、他のコンポーネントとのインタラクションを容易にするために、1つまたは複数のモジュールを含むことができる。例えば、処理コンポーネント202は、マルチメディアコンポーネント208と処理コンポーネント202とのインタラクションを容易にするために、マルチメディアモジュールを含むことができる。
【0184】
メモリ204は、装置200上の操作をサポートするために、様々なタイプのデータを記憶するように構成される。これらのデータの例は、装置200で操作するためのあらゆるアプリケーションプログラムまたは方法の命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、画像、ビデオなどを含む。メモリ204は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、読み出し専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、または光ディスクのような、あらゆるタイプの揮発性または不揮発性の記憶デバイスまたはそれらの組み合わせによって実現されてもよい。
【0185】
電力コンポーネント206は、装置200の各種類のコンポーネントに電力を提供する。電力コンポーネント206は、電源管理システム、1つまたは複数の電源、および他の装置200への電力の生成、管理、及び配分に関連するコンポーネントを含むことができる。
【0186】
マルチメディアコンポーネント208は、前記装置200とユーザとの間の出力インターフェースを提供するスクリーンを含む。いくつかの実施例では、スクリーンは、液晶ディスプレイ(LCD)とタッチパネル(TP)を含むことができる。スクリーンがタッチパネルを含む場合、スクリーンは、ユーザからの入力信号を受信するように、タッチスクリーンとして実現されることができる。タッチパネルには、タッチ、スライド、タッチパネルのジェスチャーを感知するように、1つまたは複数のタッチセンサが含まれる。前記タッチセンサは、タッチまたはスライド動作の境界を感知するだけでなく、タッチまたはスライド操作に関連する持続時間と圧力を検出することができる。いくつかの実施例では、マルチメディアコンポーネント208は、1つのフロントカメラおよび/またはバックカメラを含む。装置200が撮影モードやビデオモードなどの操作モードにある場合、フロントカメラおよび/またはバックカメラは、外部のマルチメディアデータを受信することができる。各フロントカメラおよびバックカメラは、1つの固定的な光学レンズシステムであってもよく、または焦点距離と光学ズーム能力を備えてもよい。
【0187】
オーディオコンポーネント210は、オーディオ信号を出力および/または入力するように構成される。例えば、オーディオコンポーネント210は、装置200が呼び出しモード、記録モード、および音声認識モードのような操作モードにある場合、外部オーディオ信号を受信するように構成されるマイクロフォン(MIC)を含む。受信されたオーディオ信号は、さらにメモリ204に記憶されてもよく、または通信コンポーネント216を介して送信されてもよい。いくつかの実施例では、オーディオコンポーネント210は、オーディオ信号を出力するためのスピーカをさらに含む。
【0188】
I/Oインターフェース212は、処理コンポーネント202と周辺インターフェースモジュールとの間にインターフェースを提供し、上記の周辺インターフェースモジュールはキーボード、クリックホイール、ボタンなどであってもよい。これらのボタンは、ホームボタン、音量ボタン、スタートボタン、およびロックボタンを含むことができるが、これらに限定されない。
【0189】
センサコンポーネント214は、装置200に様々な態様の状態評価を提供するように、1つまたは複数のセンサを含む。例えば、センサコンポーネント214は、装置200のオン/オフ状態、コンポーネントの相対的な位置決めを検出でき、例えば、前記コンポーネントは装置200のディスプレイおよびキーパッドであり、センサコンポーネント214は、さらに、装置200または装置200の1つのコンポーネントの位置変化、ユーザと装置200との接触が存在または存在しないか、装置200の方位または加速/減速および装置200の温度変化を検出することができる。センサコンポーネント214は、任意の物理的接触がない場合、付近の物体の存在を検出するように構成される近接センサを含むこともできる。センサコンポーネント214は、イメージングアプリケーションに使用されるCMOSまたはCCDイメージセンサのような光センサをさらに含むことができる。いくつかの実施例では、当該センサコンポーネント214は、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサ、または温度センサをさらに含むことができる。
【0190】
通信コンポーネント216は、装置200と他のデバイスとの間の有線または無線方式の通信を容易にするように構成される。装置200は、通信規格に基づく無線ネットワーク、例えばWiFi、2Gまたは3G、またはこれらの組み合わせにアクセスすることができる。例示的な一実施例では、通信コンポーネント216は、ブロードキャストチャネルを介して外部ブロードキャスト管理システムからのブロードキャスト信号またはブロードキャスト関連情報を受信する。例示的な実施例では、前記通信コンポーネント216は、短距離通信を容易にするために、近距離通信(NFC)モジュールをさらに含む。例えば、NFCモジュールは、無線周波数認識(RFID)技術、赤外線データ協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(BT)技術、および他の技術に基づいて実現されてもよい。
【0191】
例示的な実施例では、装置200は、上記方法を実行するように、専用集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、または他の電子部品のような1つまたは複数のアプリケーションによって実現されてもよい。
【0192】
例示的な実施例では、命令を含む非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、例えば、命令を含むメモリ204をさらに提供し、上記命令は、上記方法を完成するように、装置200のプロセッサ220によって実行されてもよい。例えば、前記非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体はROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ記憶デバイスであってもよい。
【0193】
さらに、本開示の「複数」は2つ以上を意味し、他の助数詞はこれと類似していることを理解することができる。「及び/又は」は、関連対象の関連関係を説明し、3つの関係が存在可能であることを表す。例えば、A及び/又はBという記載は、Aが単独で存在し、AとBが同時に存在し、Bが単独で存在するという3つの状況を表すことができる。「/」という文字は、通常、前後の関連対象が「又は」という関係であることを表す。単数形の「一」、「前記」及び「当該」も、文脈では他の意味を明確に示さない限り、複数形を含むことも意図している。
【0194】
さらに、「第1」、「第2」などの用語は様々な情報を説明するが、これらの情報は、これらの用語に限定されてはいけないことを理解することができる。これらの用語は、単に同じタイプの情報を区別するために使用され、特定の順序や重要さを表すものではない。実際には、「第1」、「第2」などの表現は完全に交換して使うことができる。例えば、本開示の範囲から逸脱しない限り、第1の情報は第2の情報と呼ぶことができ、同様に、第2の情報は第1の情報と呼ぶこともできる。
【0195】
さらに、本開示の実施例では、図面において特定の順序で動作を説明しているが、これらの動作が、示された特定の順序またはシリアル順序で実行され、または、所望の結果を得るためにすべての動作が実行されることを求めていることが理解できる。特定の環境では、マルチタスクと並列処理が有利である可能性がある。
【0196】
当業者は、明細書を検討し、かつ、明細書で開示された発明を実践した後、本開示の他の実施案を容易に想到し得る。本出願は、本開示のいかなる変形、用途または適宜な変化をカバーすることを意図し、これらの変形、用途または適宜な変化は、本開示の一般原理に従うとともに、本開示で開示されていない当分野の周知常識または慣用技術手段を含む。明細書および実施例は、単なる例示と見なされ、本開示の真の範囲および精神は、以下の特許請求の範囲によって指摘される。
【0197】
なお、本開示は、上記に記載され、図面に示されている厳密な構造に限定されず、その範囲から逸脱しない限り、様々な修正や変更を行うことができる。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲のみによって限定される。
【国際調査報告】