(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-19
(54)【発明の名称】バイオ・データ情報に基づくサプリメント供給システム
(51)【国際特許分類】
A61J 7/04 20060101AFI20240612BHJP
G16H 20/13 20180101ALI20240612BHJP
G16H 20/10 20180101ALI20240612BHJP
A61J 3/00 20060101ALI20240612BHJP
A61B 5/00 20060101ALN20240612BHJP
【FI】
A61J7/04 Z
G16H20/13
G16H20/10
A61J3/00 310K
A61B5/00 102C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023568541
(86)(22)【出願日】2022-05-05
(85)【翻訳文提出日】2023-12-27
(86)【国際出願番号】 US2022027749
(87)【国際公開番号】W WO2022235855
(87)【国際公開日】2022-11-10
(32)【優先日】2021-05-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】523419222
【氏名又は名称】ヘイロー コーポレイション
(71)【出願人】
【識別番号】523419233
【氏名又は名称】ガルディ、ファビオ
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ガルディ、ファビオ
【テーマコード(参考)】
4C047
4C117
5L099
【Fターム(参考)】
4C047JJ02
4C047JJ06
4C047JJ07
4C047KK01
4C047KK17
4C047KK24
4C047NN10
4C047NN11
4C117XA01
4C117XB02
4C117XJ03
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4C117XL01
4C117XL11
4C117XQ11
4C117XQ13
4C117XR01
5L099AA25
(57)【要約】
本出願は、デリバリ・デバイスを含む、パーソナル・サプリメント供給システムを提供し、デリバリ・デバイスは、ハウジング内に位置したベースに着脱可能に取り付けられた複数のカートリッジ有するハウジングを更に含む。複数のカートリッジのそれぞれは、少なくとも1つの分配可能な含有物をその中に保管する。デバイスは、ソフトウェアを記憶しているコンピュータ・メモリに結合されたプロセッサを含み、ソフトウェアは、実行されるときに、デリバリ・デバイスに、デリバリ・デバイスのユーザのためのパーソナライズされたバイオ情報に基づくプランに従って、複数のカートリッジのそれぞれから少なくとも1つの分配可能な含有物を分配させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デリバリ・デバイスを含む、パーソナル・サプリメント供給システムであって、
前記デリバリ・デバイスが、
複数のカートリッジを有するハウジングであって、前記複数のカートリッジが前記ハウジング内に位置したベースに着脱可能に取り付けられ、前記複数のカートリッジのそれぞれが、少なくとも1つの分配可能な含有物をその中に保管する、ハウジングと、
ソフトウェアを記憶しているコンピュータ・メモリに結合されたプロセッサであって、前記ソフトウェアが、実行されるときに、前記デリバリ・デバイスに、前記デリバリ・デバイスのユーザのためのパーソナライズされたバイオ情報に基づくプランに従って、前記複数のカートリッジのそれぞれから前記少なくとも1つの分配可能な含有物を分配させる、プロセッサと
を備える、
パーソナル・サプリメント供給システム。
【請求項2】
前記含有物が、少なくとも1つの食物サプリメントを含む、請求項1に記載のサプリメンタル供給システム。
【請求項3】
前記複数のカートリッジのそれぞれが、複数のブリスター・パックにおいて前記分配可能な含有物を保管し、前記複数のカートリッジのそれぞれが、ブリスター・パックを詰め替えられるように構成される、請求項1に記載のサプリメンタル供給システム。
【請求項4】
前記複数のカートリッジ又は前記複数のブリスター・パックのうちの少なくとも1つが、コードでアドレス指定され、前記デリバリ・デバイスが、前記コードに基づいて、ブリスター・パックにおける含有物を認識し、その摂取を追跡するように構成される、請求項3に記載のサプリメンタル供給システム。
【請求項5】
前記デリバリ・デバイスが、通信ユニットを更に備え、前記デリバリ・デバイスが、それを用いて通信ネットワーク上で少なくとも1つのモバイル・デバイスと通信し、そこからユーザ固有のバイオメトリック・データを受信するように動作可能であり、
前記パーソナライズされたバイオ情報に基づくプランが、前記モバイル・デバイスから受信された前記ユーザ固有のバイオメトリック・データに少なくとも部分的に基づいて決定される、
請求項1に記載のサプリメンタル供給システム。
【請求項6】
前記ユーザ固有のバイオメトリック・データが、客観的な健康データを含む、請求項5に記載のサプリメント供給システム。
【請求項7】
前記ユーザ固有のバイオメトリック・データが、主観的な健康データを含む、請求項5に記載のサプリメント供給システム。
【請求項8】
前記ソフトウェアが、実行されるときに、前記デリバリ・デバイスに更に、前記少なくとも1つの分配可能な含有物の前記ユーザによる摂取を追跡させ、前記摂取に基づいて、及び前記摂取の開始後のユーザ固有のバイオメトリック・データの変更に基づいて、前記パーソナライズされたバイオ情報に基づくプランを更新させる、請求項5に記載のサプリメント供給システム。
【請求項9】
前記モバイル・デバイス又は前記デリバリ・デバイスのうちの少なくとも1つが、バイオメトリック・データをリモート・サーバに伝達するように動作可能であり、前記リモート・サーバが、前記サーバによって前記バイオメトリック・データに基づいて決定された前記パーソナライズされたバイオ情報に基づくプランを、前記デリバリ・デバイスに伝達する、請求項5に記載のサプリメント供給システム。
【請求項10】
前記サーバが、人工知能クラウド・サービスを実行し、前記クラウド・サービスが、複数のユーザからのバイオメトリック・レポート、及びバイオメトリック・データの変更と含有物摂取との相関関係に基づいて、前記パーソナライズされたバイオ情報に基づくプランを決定する、請求項9に記載のサプリメント供給システム。
【請求項11】
前記デリバリ・デバイスが、前記デリバリ・デバイスを介してサプリメントを求める要求を受信し、前記要求を前記サーバに伝達し、前記サプリメントを求める前記要求に応答して、前記ユーザのための前記パーソナライズされたバイオ情報に基づくプランを前記サーバから受信するように動作可能である、請求項9に記載のサプリメント供給システム。
【請求項12】
前記ソフトウェアが、実行されるときに、前記デリバリ・デバイスに更に、前記少なくとも1つの分配可能な含有物の前記ユーザによる摂取を追跡させ、前記バイオ情報に基づくプランが、前記摂取に基づいて、及び先行する時間期間にわたるユーザ固有のバイオメトリック・データの変更に基づいて、リアル・タイムにパーソナライズされる、請求項11に記載のサプリメント供給システム。
【請求項13】
前記ベースが、前記ベースの開口部のまわりを回転可能なカルーセルを備え、前記ソフトウェアが、実行されるときに、第1の含有物を分配するために、前記複数のカートリッジのうちの第1のカートリッジの開口部を分配機構に位置合わせし、第2の含有物を分配するために、前記複数のカートリッジのうちの第2のカートリッジの開口部を前記分配機構に位置合わせし、前記第1の含有物及び前記第2の含有物が、前記バイオ情報に基づくプランに基づいて分配される、請求項1に記載のサプリメンタル供給システム。
【請求項14】
前記デリバリ・デバイスが、前記第1の含有物及び前記第2の含有物を含む混合物を受け取るために、前記ベースの前記開口部に位置合わせされた着脱可能なカップを備える、請求項13に記載のサプリメンタル供給システム。
【請求項15】
前記ハウジングに摺動可能に結合されたレール
を含み、
前記カップが、前記レールに着脱可能に取り付けられる、
請求項14に記載のサプリメンタル供給システム。
【請求項16】
前記複数のカートリッジのそれぞれが、少なくとも1つのブリスター・パックを含み、前記分配機構が、前記ベースの前記開口部上でブリスター・パックをフィードするアーマチュアを備える、請求項13に記載のサプリメンタル供給システム。
【請求項17】
前記ベースの前記開口部が、少なくとも1つのブレードを備え、前記分配機構が、前記ブリスター・パックを切り裂いてそこから含有物をカップの中に放出するために、前記少なくとも1つのブリスター・パックを前記少なくとも1つのブレードの方へと加圧するハンマー機構を備える、請求項16に記載のサプリメンタル供給システム。
【請求項18】
前記分配機構が、前記ベースに枢動可能に結合された保持プレートを備え、前記保持プレートが、前記ベースの前記開口部と一致する開口部と、前記保持プレートの前記開口部にわたってそこにフィードされるブリスター・パックを位置合わせする複数の位置合わせピンとを有し、前記保持プレートが、使用済みのブリスター・パックを前記ハウジング内に位置した引き出しの中に排出するように動作可能である、請求項16に記載のサプリメンタル供給システム。
【請求項19】
デリバリ・デバイスを含む、パーソナル・サプリメント供給システムであって、
前記デリバリ・デバイスが、
複数の詰め替え可能なカートリッジを有するハウジングであって、前記複数の詰め替え可能なカートリッジが、前記ハウジング内に位置したベースに着脱可能に取り付けられ、前記複数のカートリッジのそれぞれが、少なくとも1つの分配可能な含有物をブリスター・パックの中に保管する、
ハウジングと、
ソフトウェアを記憶しているコンピュータ・メモリに結合されたプロセッサであって、前記ソフトウェアが、実行されるときに、前記デリバリ・デバイスに、
前記デリバリ・デバイスのユーザのためのパーソナライズされたバイオ情報に基づくプランに従って、前記複数のカートリッジのそれぞれから前記少なくとも1つの分配可能な含有物を分配させ、
少なくとも第1の分配可能な含有物及び第2の分配可能な含有物の前記ユーザによる摂取を追跡させる、
プロセッサと、
通信ユニットであって、前記デリバリ・デバイスが、それを用いて
通信ネットワーク上で少なくとも1つのモバイル・デバイスと通信し、そこからユーザ固有のバイオメトリック・データを受信し、
前記ユーザ固有のバイオメトリック・データ及び前記摂取を少なくとも1つのサーバと通信するように動作可能であり、
前記パーソナライズされたバイオ情報に基づくプランが、前記ユーザ固有のバイオメトリック・データに少なくとも部分的に基づいて決定され、前記摂取に基づいてバイオ情報に基づいて更新されたバイオ情報に基づくプランを実行するために前記少なくとも1つのサーバから受信される、
通信ユニットと
を備える、
パーソナル・サプリメント供給システム。
【請求項20】
前記サーバが、人工知能クラウド・サービスを実行し、前記クラウド・サービスが、複数のユーザからのバイオメトリック・レポート、及びバイオメトリック・データの変更と含有物摂取との相関関係に基づいて、前記パーソナライズされたバイオ情報に基づくプランを決定する、請求項19に記載のサプリメント供給システム。
【請求項21】
前記ベースが、前記ベースの開口部のまわりを回転可能なカルーセルを備え、前記ソフトウェアが、実行されるときに、前記第1の含有物を分配するために、前記複数のカートリッジのうちの第1のカートリッジの開口部を分配機構に位置合わせし、前記第2の含有物を分配するために、前記複数のカートリッジのうちの第2のカートリッジの開口部を前記分配機構に位置合わせし、前記第1の含有物及び前記第2の含有物が、前記バイオ情報に基づくプランに基づいて分配される、請求項19に記載のサプリメンタル供給システム。
【請求項22】
前記ハウジングに摺動可能に結合されたレールと、前記レールに着脱可能に取り付けられた、分配された含有物を受け取るためのカップとを含む請求項21に記載のサプリメンタル供給システム。
【請求項23】
前記複数のカートリッジのそれぞれが、少なくとも1つのブリスター・パックを含み、前記分配機構が、前記ベースの前記開口部上でブリスター・パックをフィードするアーマチュアを備える、請求項21に記載のサプリメンタル供給システム。
【請求項24】
前記ベースの前記開口部が、少なくとも1つのブレードを備え、前記分配機構が、前記ブリスター・パックを切り裂いてそこから含有物をカップの中に放出するために、前記少なくとも1つのブリスター・パックを前記少なくとも1つのブレードの方へと加圧するハンマー機構を備える、請求項23に記載のサプリメンタル供給システム。
【請求項25】
前記分配機構が、前記ベースに枢動可能に結合された保持プレートを備え、前記保持プレートが、前記ベースの前記開口部と一致する開口部と、前記保持プレートの前記開口部にわたってそこにフィードされるブリスター・パックを位置合わせする複数の位置合わせピンとを有し、前記保持プレートが、使用済みのブリスター・パックを前記ハウジング内に位置した引き出しの中に排出するように動作可能である、請求項24に記載のサプリメンタル供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に、サプリメント供給システムに関し、より詳細には、食物サプリメント及び他の栄養サプリメントの1回又は複数回のパーソナライズされた1日用量をデリバリするように設計されたサプリメント供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンシューマは、自分の健康目標をサポートするために、多種多様なサプリメントを購入する。しばしば、コンシューマは、自分の気分、時間帯、健康目標、又は一定のアクティビティの前若しくは後などの要因に応じて、通常はすべて一定の理解された推奨標準化許容量に基づいて、サプリメントの様々な組合せをうまく取り合わせることになる。しかしながら、このサプリメントの取り方は、所与の時点におけるコンシューマの個別化されたニーズを明らかにするものではない。むしろ、推奨許容量は、平均的なコンシューマに対する提案であり得る。したがって、一定の栄養欠乏症のある個人、又は平均的なコンシューマよりも活動的な個人は、不十分なサプリメントの用量を摂取していることがある。同様に、活動の鈍い個人は、サプリメントを過剰摂取していることがある。食物サプリメントを服用するための現在のやり方は、したがって、ユーザの特定の栄養サプリメントのニーズを明らかにはできていない。それに応じて、それほど制約されないパーソナル・サプリメント供給システムの必要性が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第10,912,519号
【特許文献2】米国特許出願第63/088,223号
【特許文献3】米国特許出願第17/142,093号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本出願は、デリバリ・デバイスを含む、パーソナル・サプリメント供給システムを提供し、デリバリ・デバイスは、複数のカートリッジを有するハウジングであって、複数のカートリッジがハウジング内に位置したベースに着脱可能に取り付けられ、複数のカートリッジのそれぞれが、少なくとも1つの分配可能な含有物をその中に保管する、ハウジングと、ソフトウェアを記憶しているコンピュータ・メモリに結合されたプロセッサであって、ソフトウェアが、実行されるときに、デリバリ・デバイスに、デリバリ・デバイスのユーザのためのパーソナライズされたバイオ情報に基づくプランに従って、複数のカートリッジのそれぞれから少なくとも1つの分配可能な含有物を分配させる、プロセッサとを更に含む。
【0005】
少なくとも1つの実施例において、含有物は、少なくとも1つの食物サプリメントを含む。
【0006】
少なくとも1つの実施例において、複数のカートリッジのそれぞれは、複数のブリスター・パックにおいて分配可能な含有物を保管し、複数のカートリッジのそれぞれは、ブリスター・パックを詰め替えられるように構成される。
【0007】
少なくとも1つの実施例において、複数のカートリッジ又は複数のブリスター・パックのうちの少なくとも1つは、コードでアドレス指定され、デリバリ・デバイスは、当該コードに基づいて、ブリスター・パックにおける含有物を認識し、その摂取を追跡するように構成される。
【0008】
少なくとも1つの実施例において、デリバリ・デバイスは、通信ユニットを更に含み、デリバリ・デバイスは、それを用いて通信ネットワーク上で少なくとも1つのモバイル・デバイスと通信し、そこからユーザ固有のバイオメトリック・データを受信するように動作可能であり、パーソナライズされたバイオ情報に基づくプランは、モバイル・デバイスから受信されたユーザ固有のバイオメトリック・データに少なくとも部分的に基づいて決定される。
【0009】
少なくとも1つの実施例において、ユーザ固有のバイオメトリック・データは、客観的な健康データを含む。
【0010】
少なくとも1つの実施例において、ユーザ固有のバイオメトリック・データは、主観的な健康データを含む。
【0011】
少なくとも1つの実施例において、ソフトウェアは、実行されるときに、デリバリ・デバイスに更に、少なくとも1つの分配可能な含有物のユーザによる摂取を追跡させ、当該摂取に基づいて、及び当該摂取の開始後のユーザ固有のバイオメトリック・データの変更に基づいて、パーソナライズされたバイオ情報に基づくプランを更新させる。
【0012】
少なくとも1つの実施例において、モバイル・デバイス又はデリバリ・デバイスのうちの少なくとも1つは、バイオメトリック・データをリモート・サーバに伝達するように動作可能であり、リモート・サーバは、サーバによってバイオメトリック・データに基づいて決定されたパーソナライズされたバイオ情報に基づくプランを、デリバリ・デバイスに伝達する。
【0013】
少なくとも1つの実施例において、サーバは、人工知能クラウド・サービスを実行し、クラウド・サービスは、複数のユーザからのバイオメトリック・レポート、及びバイオメトリック・データの変更と含有物摂取との相関関係に基づいて、パーソナライズされたバイオ情報に基づくプランを決定する。
【0014】
少なくとも1つの実施例において、デリバリ・デバイスは、デリバリ・デバイスを介してサプリメントを求める要求を受信し、要求をサーバに伝達し、サプリメントを求める要求に応答して、ユーザのためのパーソナライズされたバイオ情報に基づくプランをサーバから受信するように動作可能である。
【0015】
少なくとも1つの実施例において、ソフトウェアは、実行されるときに、デリバリ・デバイスに更に、少なくとも1つの分配可能な含有物のユーザによる摂取を追跡させ、バイオ情報に基づくプランは、当該摂取に基づいて、及び先行する時間期間にわたるユーザ固有のバイオメトリック・データの変更に基づいて、リアル・タイムにパーソナライズされる。
【0016】
少なくとも1つの実施例において、ベースは、ベースの開口部のまわりを回転可能なカルーセルを含み、ソフトウェアは、実行されるときに、第1の含有物を分配するために、複数のカートリッジのうちの第1のカートリッジの開口部を分配機構に位置合わせし、第2の含有物を分配するために、複数のカートリッジのうちの第2のカートリッジの開口部を分配機構に位置合わせし、第1の含有物及び第2の含有物は、バイオ情報に基づくプランに基づいて分配される。
【0017】
少なくとも1つの実施例において、デリバリ・デバイスは、第1の含有物及び第2の含有物を含む混合物を受け取るために、ベースの開口部に位置合わせされた着脱可能なカップを含む。
【0018】
少なくとも1つの実施例において、サプリメンタル供給システムは、ハウジングに摺動可能に結合されたレール、レールに着脱可能に取り付けられたカップを含む。
【0019】
少なくとも1つの実施例において、複数のカートリッジのそれぞれは、少なくとも1つのブリスター・パックを含み、分配機構は、ベースの開口部上でブリスター・パックをフィードするアーマチュアを含む。
【0020】
少なくとも1つの実施例において、ベースの開口部は、少なくとも1つのブレードを含み、分配機構は、ブリスター・パックを切り裂いてそこから含有物をカップの中に放出するために、少なくとも1つのブリスター・パックを少なくとも1つのブレードの方へと加圧するハンマー機構を含む。
【0021】
少なくとも1つの実施例において、分配機構は、ベースに枢動可能に結合された保持プレートを含み、保持プレートは、ベースの開口部と一致する開口部と、保持プレートの開口部にわたってそこにフィードされるブリスター・パックを位置合わせする複数の位置合わせピンとを有し、保持プレートは、使用済みのブリスター・パックをハウジング内に位置した引き出しの中に排出するように動作可能である。
【0022】
別の態様において、デリバリ・デバイスを含む、パーソナル・サプリメント供給システムが提供され、デリバリ・デバイスは、複数の詰め替え可能なカートリッジを有するハウジングであって、複数の詰め替え可能なカートリッジが、ハウジング内に位置したベースに着脱可能に取り付けられ、複数のカートリッジのそれぞれが、少なくとも1つの分配可能な含有物をブリスター・パックの中に保管する、ハウジングと、ソフトウェアを記憶しているコンピュータ・メモリに結合されたプロセッサであって、ソフトウェアが、実行されるときに、デリバリ・デバイスに、デリバリ・デバイスのユーザのためのパーソナライズされたバイオ情報に基づくプランに従って、複数のカートリッジのそれぞれから少なくとも1つの分配可能な含有物を分配させ、少なくとも第1の分配可能な含有物及び第2の分配可能な含有物のユーザによる摂取を追跡させる、プロセッサと、通信ユニットであって、デリバリ・デバイスが、それを用いて通信ネットワーク上で少なくとも1つのモバイル・デバイスと通信し、そこからユーザ固有のバイオメトリック・データを受信し、ユーザ固有のバイオメトリック・データ及び当該摂取を少なくとも1つのサーバと通信するように動作可能であり、パーソナライズされたバイオ情報に基づくプランが、ユーザ固有のバイオメトリック・データに少なくとも部分的に基づいて決定され、当該摂取に基づいてバイオ情報に基づいて更新されたバイオ情報に基づくプランを実行するために少なくとも1つのサーバから受信される、通信ユニットとを含む。
【0023】
少なくとも1つの実施例において、ベースは、ベースの開口部のまわりを回転可能なカルーセルを含み、ソフトウェアは、実行されるときに、第1の含有物を分配するために、複数のカートリッジのうちの第1のカートリッジの開口部を分配機構に位置合わせし、第2の含有物を分配するために、複数のカートリッジのうちの第2のカートリッジの開口部を分配機構に位置合わせし、第1の含有物及び第2の含有物は、バイオ情報に基づくプランに基づいて分配される。
【0024】
少なくとも1つの実施例において、サプリメンタル供給システムは、ハウジングに摺動可能に結合されたレールと、レールに着脱可能に取り付けられた、分配された含有物を受け取るためのカップとを含む。
【0025】
少なくとも1つの実施例において、複数のカートリッジのそれぞれは、少なくとも1つのブリスター・パックを含み、分配機構は、ベースの開口部上でブリスター・パックをフィードするアーマチュアを含む。
【0026】
少なくとも1つの実施例において、ベースの開口部は、少なくとも1つのブレードを含み、分配機構は、ブリスター・パックを切り裂いてそこから含有物をカップの中に放出するために、少なくとも1つのブリスター・パックを少なくとも1つのブレードの方へと加圧するハンマー機構を含む。
【0027】
少なくとも1つの実施例において、分配機構は、ベースに枢動可能に結合された保持プレートを含み、保持プレートは、ベースの開口部と一致する開口部と、保持プレートの開口部にわたってそこにフィードされるブリスター・パックを位置合わせする複数の位置合わせピンとを有し、保持プレートは、使用済みのブリスター・パックをハウジング内に位置した引き出しの中に排出するように動作可能である。
【0028】
本出願の開示の他の目的及び特徴は、付属の図面と併せて検討される以下の詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、図面は、例証の目的のためにのみ図案化されており、添付された請求項への参照が行われるべき本発明の限定の定義として図案化されたものではないことが理解されるべきである。
【0029】
図面において、同様の参照文字は、様々な図の全体を通して、対応する又は類似する要素を表す。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本明細書で開示されるシステムの例示的な実施例に従った、通信ネットワークにおけるパーソナル・サプリメント供給システムを例証する図である。
【
図2A】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例に従ったサプリメント・デリバリ・デバイスを例証する図である。
【
図2B】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例に従ったサプリメント・デリバリ・デバイスを例証する図である。
【
図2C】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例に従ったサプリメント・デリバリ・デバイスを例証する図である。
【
図2D】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例に従ったサプリメント・デリバリ・デバイスを例証する図である。
【
図2E】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例に従ったサプリメント・デリバリ・デバイスを例証する図である。
【
図2F】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例に従ったサプリメント・デリバリ・デバイスを例証する図である。
【
図2G】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例に従ったサプリメント・デリバリ・デバイスを例証する図である。
【
図2H】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例に従ったサプリメント・デリバリ・デバイスを例証する図である。
【
図2I】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例に従ったサプリメント・デリバリ・デバイスを例証する図である。
【
図3A】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例に従ったサプリメント・デリバリ・デバイスと使用するためのカートリッジ/カートリッジ機構の様々なビュー(view)を例証する図である。
【
図3B】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例に従ったサプリメント・デリバリ・デバイスと使用するためのカートリッジ/カートリッジ機構の様々なビューを例証する図である。
【
図3C】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例に従ったサプリメント・デリバリ・デバイスと使用するためのカートリッジ/カートリッジ機構の様々なビューを例証する図である。
【
図4A】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例に従ったサプリメント・デリバリ・デバイスと使用するための分配機構を例証する図である。
【
図4B】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例に従ったサプリメント・デリバリ・デバイスと使用するための分配機構を例証する図である。
【
図4C】本明細書で開示されるデバイスの例示的な実施例に従ったサプリメント・デリバリ・デバイスと使用するための分配機構を例証する図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
NutraMatic(商標)と呼ばれてよい本出願のサプリメント供給システムは、その様々な例示的な実施例において、以前から知られているサプリメント供給システムの欠点のうちの1つ又は複数に取り組み、それらを解決し、同時に、意義のある更なる恩恵及び利点を提供する。
【0032】
この点において、摂取の時点でのコンシューマの個別化されたニーズを考慮しながら、1つ若しくは複数の食物サプリメントの単一回又は多数回の1日用量をオン・デマンドでデリバリする、サプリメント供給システムが提供される。食物サプリメントという用語は、ビタミン、ミネラル、ハーブ若しくは他の植物性生薬、たんぱく質、炭水化物、脂肪若しくは油、アミノ酸若しくは他の活性体、又は任意の他の食物物質、或いはそれらの任意の組合せを含むが、これらに限定はされない。本明細書では食物サプリメントのコンテキストにおいて議論されるものの、本明細書で開示されるシステムは、医薬組成物、又はカンナビジオールなどのフィトカンナビノイドのパーソナライズされた服用量のために使用されてもよく、したがって、食物サプリメントに限定はされない。好ましくは、用量を構成する1つ若しくは複数の食物サプリメントのそれぞれの組成及び/又は服用量は、前回の読み取り値/サプリメント・デリバリなどから、例えば、24、12、8時間前などの一定の先行する時間期間についての個々のユーザのバイオメトリック・データを含むレポートに基づいて、又は個々のユーザのバイオメトリック・データの現在の読み取り値に基づいて、或いは他のソースからのユーザ・データと合わせたそれらの任意の組合せで、コンピュータ・システムによってリアル・タイムに決定される。レポートは、参照により本明細書に組み込まれている米国特許第10,912,519号、並びに米国特許出願第63/088,223号及び17/142,093号に開示されたデバイスなどの、ウェラブル・パーソナル・ヘルスケア・デバイスを含む任意のデータ収集デバイス、即ちクライアント・デバイスを使用して生成されてよい。
【0033】
パーソナル・サプリメントをデリバリするために使用されるバイオメトリック・データは、本明細書で議論されるように、心拍数、呼吸数、体脂肪率、歩数若しくは他のエクササイズ・データ、燃焼及び/又は消費されたカロリー、ECG/EKG、安静時心拍数、血圧、体温、ブドウ糖レベル、血中アルコール、血中酸素、睡眠の質、体重などを含むことができるが、これらに限定はされない。そのような客観的なバイオメトリック・データに加えて、システムは、ユーザがどのように感じているか(例えば、気分又は痛みの程度)などを、ユーザの主観的なバイオメトリック・データについてプロンプト(prompt)する、又はそうでなければユーザの主観的なバイオメトリック・データから収集することができる。最終的に、システムは、食物サプリメントの摂取を追跡し、特定のサプリメントの摂取を、バイオメトリック・データ又はその変更と相関させることができる。
【0034】
コンピュータ・システムは、ユーザのバイオメトリクスに基づいて、1つ若しくは複数の食物サプリメントの組成及び/又は各回の服用量を決定することができ、それによって、個人の特定のサプリメント・ニーズを明らかにする。バイオメトリクスと、サプリメント組成/服用量との相関関係は、機械学習又は他の人工知能相関関係システムを使用することを含んだ様々なやり方で確立されてよい。コンピュータ・システムのトポロジもまた、多様であってよい。例えば、システムは、スタンド・アロンのサプリメント・デリバリ・デバイスであってもよいし、又は好ましくは、コンピュータ・ネットワーク上で通信可能に結合された複数のデバイスであってもよい。好ましい実施例において、システムは、ネットワーク上で1つ又は複数のサーバに結合されたサプリメント・デリバリ・デバイスを含む。1つ又は複数のサーバは、好ましくは、上で触れたパーソナル・ヘルスケア・デバイスなどの1つ又は複数のバイオメトリック・データ収集デバイスに、通信ネットワーク上で結合される。この点において、データ収集デバイスを介して収集されたバイオメトリクスは、とりわけ、機械学習相関関係及び/又は組成/服用量決定のために、リモート・サーバに伝達されてよい。サプリメント・デリバリ・デバイスは、ネットワーク上でサーバに接続されてよく、デリバリ・デバイスは、サーバから組成/服用量決定を受信することができ、それに応じてサプリメントを分配することができる。デリバリ・デバイスはまた、使用量情報、サプリメント在庫表、その他などの情報を、サーバに提供することができる。
【0035】
一態様において、サプリメント・デリバリ・デバイスは、ユーザの先行するバイオメトリック・レポートに基づいてオン・デマンドで混合することができる、分配可能なパッケージングにおける食物サプリメントのセットを含む。一実施例において、デバイスは、カートリッジにパックされた、複数の、例えば10までの、又は好ましくは20までのベース群含有物を含み、これらは、混合及び/又は分配のためにデバイスの中に直接装填される。システムは、システムによって指示された通りに、ベース群からサプリメントを混合して、パーソナライズされたサプリメントの組合せ及び服用量を生み出すことができ、これらには、単一回のオン・デマンド用量又は多数回の1日用量(例えば、60回までの1日用量)が含まれてよい。サプリメントは、可溶性及び不溶性の両方の形態における錠剤、粉末、液体、その他、並びに炭酸粉末、その他としてなどの、異なる生物学的利用能形式で提供されてよい。したがって、システムは、一見、デリバリ・デバイスにおいて無数の独特な用量の組合せをオン・デマンドで作成することが可能であってよい。
【0036】
一実施例において、含有物/サプリメントは、詰め替えブリスター・パック(例えば、10又は20のサプリメント・ロール)において利用可能であり、それぞれのパックはコード化されて、システムが、デリバリ・デバイスに保管されたそれぞれの含有物の分量を認識し、モニタするのを可能にする。個々のブリスター・パックは、分配するためにカートリッジの中に装填されてよい。加えて、システムは、あらゆる1日の推奨限度に基づいてそれぞれの特定の含有物の供給を安全に規制するために、分配される服用量を制御することができる。加えて、それぞれの詰め替えパックは、多数のフレーバ(例えば、青りんごライム、オレンジ、メロン、クランベリー、ココナツ、及びグレープ)で利用可能であってもよい。
【0037】
一実施例において、パーソナライズされたサプリメントの組成/服用量、又は「ショット」は、リモート・サーバからデリバリ・デバイスに提供された調合指示に基づいて、デリバリ・デバイスによってリアル・タイムに用意されてよく、サーバは、好ましくはオンラインの人工知能クラウド・サービス(本明細書では、「AI(artificial intelligence)エンジン」と呼ばれる)を使用して、パーソナライズされた調合をオン・デマンドで決定する。オン・デマンドの調合物は、AIエンジンを使用して用意することができ、AIエンジンは、例えば、音声コマンドを使用して、デリバリ・デバイス又は任意のクライアント・デバイスによってクエリされてよい。AIエンジンは、ユーザのパーソナルな状態に関する情報を集め、リンクされたデバイスからユーザのバイオメトリック・データを取り出し/受信し、AIエンジンに提供された情報に基づいて、及びユーザとの一定の対話に基づいて、特定のサプリメントの組合せ/服用量を調合することができる。
【0038】
パーソナライズされた単一回の「ショット」又は「ショット」のスケジュールは、多様なデータ・ソースに従ってシステム/デリバリ・デバイスによって用意されてよく、データ・ソースには、ユーザによって作成されてシステムと共有されたユーザのパーソナル・プロファイル、DNA、血液、及び/又はマイクロバイオーム解析、健康評価質問/調査に対するユーザの応答(即ち、主観的なバイオメトリクス)、ユーザのアクティビティ、並びに、通信ネットワークを介してシステム/デリバリ・デバイスに接続されたスマートフォン、スマートウォッチ、又は他のウェラブル・デバイスなどの他のデバイスによって集められた他の客観的なバイオメトリック・データが含まれる。このデータは、好ましくはAIエンジンに提供されて、コンパイルされ、所与のユーザのための服用量を調合することを含む、本明細書で開示される機能を実施するために使用されることになる。
【0039】
一実施例において、システム/デリバリ・デバイスは、自動セルフ・チェックを実施する、及び/又は、デリバリ・デバイスにおける含有物/サプリメント・レベルを追跡して、少なくなっている特定の含有物/サプリメントについて、通信ネットワークを介してサービス・プロバイダに詰め替えの注文を自動的に送ることができる。
【0040】
図1を参照すると、少なくとも一実施例によるパーソナル・サプリメント供給システム100が、サプリメント・デリバリ・デバイス102を含み、サプリメント・デリバリ・デバイス102は、コンピュータ・メモリ106に結合されたプロセッサ104を有する。デバイス102は、概して、複数の容器/カートリッジ108を含み、そのそれぞれは、分配されることになるベース含有物/サプリメントを収容する。カートリッジは、好ましくは、含有物を収容するブリスター・パックを含む。プロセッサ104は、容器/カートリッジ108を制御して、そこからパーソナライズされたサプリメント調合物(組成/服用量)を分配する。デバイス102は自立型デバイスとして示され、説明されてもよいが、その機能性は、壁掛け式デバイスを含む他のデバイスにおいて、又は他の機能性を含む別のデバイスの一部として、又は本明細書で開示される機能性を実施する能力のある任意の他のデバイスとして実装されてもよいことが理解される。メモリ106は、その中にソフトウェアを記憶し、ソフトウェアは、実行されるときに、デバイス102に本明細書で説明される機能を実施させる。プロセッサ104は、示されるように、且つ下で更に議論されるように、好ましくは、デバイス102と他のデバイスとの間のネットワーク110を介した通信を可能にする送信機/受信機に更に結合される。
【0041】
デバイス102は、好ましくは、他のデバイス(112、116、118、120など)と、直接、又はネットワーク110上で通信するように動作可能である。例えば、デバイス102は、スマートフォン、スマートウォッチ、タブレットなどのモバイル・デバイス116と直接、又はパーソナル・コンピュータ、パーソナル・ヘルスケア・デバイス122、スマート体重計、若しくは他のデータ収集デバイス120と、Bluetooth(登録商標)などの近距離ワイヤレス接続を介して、通信することができる。追加として、デバイス102は、これら並びに他のデバイスと、ローカルLAN又はインターネットなどのグローバル・ネットワーク上で、GSM若しくはLTE接続を含むワイヤード及び/又はワイヤレス媒体を介して、或いはそれらの組合せで、間接的に通信するように動作可能であってもよい。最後に、デバイス102は、1つ又は複数のサーバ・コンピュータ112と連携して本明細書で議論される機能性を提供するように動作することができ、サーバ・コンピュータ112は、インターネット又は任意の他のコンピュータ・ネットワーク110を介して、1つ若しくは複数のデータベース114に更に結合される。データベース114は、概して、本明細書で議論される情報を記憶し、このデータを例えばAIエンジンに提供して、本明細書で議論される機能を実施する。
【0042】
ネットワーク110は、ネットワーク110にわたってデータ通信のトランスポートを可能にする任意の好適なタイプのネットワークであってよい。ネットワーク110は、サーバ112とクライアント・デバイス(102、116、118、120、122)との間などで、又は、例えば、ワイヤレス・ネットワークを介して結合されたワイヤレス・デバイス間を含む他のタイプのデバイス間で、通信がやり取りされ得るようにデバイスを結合することができる。ネットワークはまた、例えば、ネットワーク・アタッチト・ストレージ(NAS:network attached storage)、ストレージ・エリア・ネットワーク(SAN:storage area network)、クラウド・コンピューティング及びストレージ、又は他の形態のコンピュータ若しくは機械可読媒体などのマス・ストレージを含むことができる。一実施例において、ネットワークは、データ通信用の知られているインターネット・プロトコルを使用するインターネット、又は任意の他の通信ネットワーク、例えば、任意のローカル・エリア・ネットワーク(LAN:local area network)若しくはワイド・エリア・ネットワーク(WAN:wide area network)接続、セルラ・ネットワーク、ワイヤ線タイプの接続、ワイヤレス・タイプの接続、或いはそれらの任意の組合せを含むことができる。クライアント・デバイスへの、及びクライアント・デバイスからの、通信並びに記憶された及び/又は送信されたコンテンツは、例えば、256ビットの鍵サイズによる高度暗号化標準(AES:Advanced Encryption Standard)、又は当技術分野で知られている任意の他の暗号化標準を使用して暗号化されてもよい。
【0043】
システム100は、人工知能クラウド・サービス(AIエンジン)を含むことができる。AIエンジンは、概して、好ましくはリモートで、例えば、サーバ112を使用して、パーソナライズされたサプリメント調合物を決定する。この点において、サーバは、ユーザから、例えばデバイス102、116、118、120、及び122から、バイオメトリック・レポートを受信する。バイオメトリック・レポートは、1つ又は複数のデータベース114に記憶される。サーバ112は、パーソナライズされたサービスを複数のユーザに提供する。この点において、データベース114は、複数のユーザについてのバイオメトリック・レポートを、ユーザのパーソナル・ユーザ・アカウント/記録に関連付けて収容する。これらのバイオメトリック・レポートは、機械学習アルゴリズムに教えるために、及びユーザのサプリメント摂取に基づいたユーザのバイオメトリクスの変更をアルゴリズムに相関させるために使用されてよい。この相関関係は次いで、本明細書で議論されるように、オン・デマンドでサプリメントを分配するための調合物を作成するために使用されてよい。相関関係は、個人について、又は個人のクラスについて維持されてよい。例えば、一定の性別、年齢、及び体脂肪率に適合するユーザのクラスについて、同じ相関関係を使用することができる。
【0044】
サーバ112は、本明細書で説明されるとき、構成又は能力において幅広く多様であってよいが、少なくとも1つ又は複数の中央処理ユニット及びメモリを含む、少なくとも具体的に構成されたデジタル・コンピューティング・デバイスからなる。サーバはまた、1つ若しくは複数のマス・ストレージ・デバイス、1つ若しくは複数の電力供給部、1つ若しくは複数のワイヤード又はワイヤレス・ネットワーク・インターフェース、1つ若しくは複数の入力/出力インターフェース、或いはWindows(登録商標) Server、Mac OS X、Unix(登録商標)、Linux(登録商標)、FreeBSD、その他などの1つ若しくは複数のオペレーティング・システムを含むことができる。サーバ112は、デリバリ・デバイス102から、又は他の接続されたデバイスから要求を受信し、要求を処理して、それに応じて、応答をネットワーク110にわたって生成するように構成される。要求は、サプリメント・ショットを分配するための要求を含むことができ、これに応答して、システム100(例えば、AIエンジン)は、先行する時間(例えば、過去24時間など)若しくは現在について、又はその組合せについて、好ましくは該当するデバイス102、116、118、120、及び122にクエリする、或いは別のやり方でユーザについてのバイオメトリック・レポートにアクセスし、パーソナライズされたサプリメントの組成及び服用量をオン・デマンドで、リアル・タイムに調合することになる。調合は、次いでデリバリ・デバイス102に伝達されてよく、デリバリ・デバイス102は、サーバからの指示に従って調合物を混合し、摂取のための用量を分配することになる。
【0045】
これより
図2A~
図2Iを参照すると、パーソナル・サプリメント・デリバリ・デバイス102についての例示的な実施例が示されている。デバイス102は、概して、上部セクション204及びベース・セクション206からできているハウジング202を含み、これらのセクションは合わせてデバイス102の外側を画定する。ベース・セクション206は、デバイスが表面上でその上に乗ることができる脚部208と、1つ又は複数の電力供給部212と、デバイスを作動させるためのオン/オフ・スイッチ214とを含むことができる。デバイス102は、ユーザがデバイス102/システム100と対話するためのタッチ・スクリーン210などのインターフェースを含むことができる。追加として、デバイスは、下で更に議論されるように、システムの状態を示す様々なライトを含むことができる。
【0046】
上で議論されたように、デバイス102は、好ましくはカートリッジ220に収容された含有物/サプリメントのセットを含むことができる。これらの含有物/カートリッジは、デバイスのハウジング202内に、好ましくは上部セクション204に維持される。この点において、ハウジング・セクション204は、ドア218などの、含有物/カートリッジへのアクセスを提供する1つ又は複数の開口部/ドアを含むことができ、開口部/ドアは、
図2Fに示されるように、含有物カートリッジ220へのアクセスを提供するために、セクション204から着脱可能である。上部セクション204は、
図2Dに示されるように、解放ボタン224を押し込むことによって、ベース・セクション206から着脱可能であってよい。
【0047】
好ましい実施例において、ベース206の前部外側表面上に第1の開口部が提供される。開口部216は、デバイスの内側空間へのアクセスを提供し、システム100によって混合され、分配されたサプリメント用量にアクセスするための手段を更に提供する。一実施例による開口部216は、例えば、摺動する引き出し216の手段による、可逆的に閉鎖可能なコンパートメントである。引き出し216は、ハンドルの付いたドアと、ドアに取り付けられたトレイ228と、トレイ228がその上でデバイス102の内側空洞の中に摺動可能に挿入され、内側空洞から摺動可能に出ることができるレール232を含むことができる。サプリメント用量がその中に分配される分配カップ226が、いくつかのやり方のうちのいずれかによって、トレイ228に着脱可能に取り付けられてよい。好ましい実施例において、カップ226は、
図2Eに示されるように、鍵型の穴を介してトレイに取り付けられてよい。カップは、単一回使用、使い捨て、又は多数回使用であってもよい。トレイ228は、掃除のために着脱可能に構成されてよい。ドアは、ユーザによる手動操作のためのハンドルを有してもよいし、又は押しボタン作動によって開閉してもよいし、又はシステムのソフトウェアによる電動操作などによって自動的に開閉してもよい。
図2Gに見ることができるように、引き出し216は、開口部の中に完全に挿入されるとき、特定の含有物カートリッジ234からの含有物がそこから分配されるオプションのシュートの下に、カップ226を位置合わせする。更に、1つ又は複数のモータ236が、カートリッジ234に、所望の用量の、例えば、1つ、2つ、若しくは3つの錠剤、又は他のユニットなどの含有物を、カップの中に分配させることができる。複数のカートリッジ220は、デバイス102によって回転するカルーセル上に装着されていてよく、その結果、所望の含有物が方向付けされて、カップ226の中に分配される。上で議論されたように、デバイス102は、デバイスの機能を表示する状態ライト230を含むことができる。例えば、第1の色は、混合又は用意を表すことができ、第2の色は、調合物が準備できたことを表すことができる。
【0048】
好ましい実施例において、
図2Iに示されるように、ベース206の後部外側表面上に第2の開口部が提供される。開口部は、デバイス・ベース206の内側空間へのアクセスを提供し、システムによって排出された/使用済みのカートリッジ/ブリスター・パックの取り外し及び処分のための容器を更に提供する。容器は、ユーザによる手動操作のためのハンドルを有する引き出し236であってもよいし、又は押しボタン作動によって開閉してもよいし、又はシステムのソフトウェアによる電動操作などによって自動的に開閉してもよい。ベース・セクションの向かい合う端部における前部引き出しと後部引き出しとを図示する
図2Hに、前部引き出しと後部引き出しとの関係が示されており、その摺動軸(摺動運動の方向)は、実質的に平行である。更に、後部引き出し236は、図示されるように、前部引き出しのレールを収めるための凹部又はチャネルをその底部に有し、且つ好ましくは、電力供給部を有することができる。
【0049】
好ましい実施例において、デバイス102の上部の釣り鐘状セクション204は、カートリッジ及びカートリッジ/ブリスター・パック分配機構が位置する内側空間を画定する。上部セクションは、好ましくは、上で議論されたように、釣り鐘セクションをベースに保持する解放ボタンによって、ベース・セクションから着脱可能に分離できる。互いのセクションの解放により、カートリッジ分配機構へのアクセスが提供される。釣り鐘セクション204はまた、カートリッジの交換のために、内側空間へのアクセスを提供する摺動するドア218を有することができる。釣り鐘セクション204はまた、通気のための開口部と、セクション204の上部で通気開口部201を覆うためのカバー又は格子とを有することができる。
【0050】
好ましい実施例において、デバイスは、
図2Cに示されるように、上部セクション204、ベース・セクション206、又はその両方の上に装着されてよいタッチ・スクリーン・ディスプレイ210を含む。ディスプレイ210により、ユーザは、システム100/デバイス102とインターフェースを取ることが可能になる。ディスプレイ210は、ネットワーク上の他のデバイスへのアクセスを提供して、例えば、ホーム・サーモスタット、ホーム照明、ビデオ及びオーディオ・ストリーミングのデバイス並びにサービス(例えば、Apple TV(登録商標)及びSpotify(登録商標))、ホーム・セキュリティ、並びにカレイドスコープを制御することができる。
【0051】
一実施例において、ディスプレイ210又はデバイス102は、概して、例えば、パスワード、又は指紋センサ222などを用いたバイオメトリックIDに基づいて、機能性へのセキュアなアクセスを提供する。承認されると、デバイス102は、選択可能な機能のメニューを使用して、機能性へのアクセスを提供する。例示的な階層メニューが、表Aに提供されている。一実施例において、第1の階層は、ユーザ・エリア、ブリスター・エリア、放出プラン、及び/又はシステム・セットアップを含む。ユーザ・エリアにおいて、ユーザは、好ましくは、ユーザが、ユーザを選択する、追加する、及び/又はデバイス102から削除するためのインターフェース・スクリーンを提供される。ユーザを追加することは、リモート・サーバ112を介して、ユーザに、例えば、スマートフォンなどのクライアント・デバイスに提供される、QRコード(登録商標)又は他のコードを用いて実現されてよい。ユーザ・エリアは、例えば、過去2日間についての使用量データ、及び計画された使用量(例えば、次の用量、次の何回かの用量、その他についての調合)を更に提供することができる。最後に、ユーザは、次の用量を今すぐ放出するための選択可能なオプションを有することができる。それに応答して、システム100/デバイス102は、オン・デマンドで、含有物及び所望の服用量を選択し、調合物を混合し、分配することができる。
【0052】
上で議論されたように、デバイス102は、含有物のセットを含む。含有物のそれぞれは、好ましくは、カートリッジ及び/又はブリスター・パックにおいて提供される。この点において、メニューは、含有物に関する機能を含むことができる。例えば、メニューにより、ユーザは、選択されたベイ(bay)において、カートリッジ/ブリスター・チューブを追加する、取り外す、及び/又は交換することが可能になってよい。デバイス102は、好ましくは、デバイス102/カートリッジ/ブリスター・チューブにおける含有物のレベルを追跡する。この点において、システムは、含有物のレベルを表示するための選択可能なボタンを提供する。
【0053】
一実施例において、システム100により、ユーザは、所望の時点についての、例えば、翌日、翌週、その他のサプリメント・プランを作成することが可能になる。この点において、デバイス102は、過去及び今後のプラン、並びにリアル・タイムの分配がプランから逸脱する限りにおいてその違いがあれば、ユーザがそれらを見ることを可能にする。好ましくは、選択されたときに、選択されたプランに従ってシステムに用量を分配させるボタンがユーザに提供される。
【表1】
【0054】
好ましい実施例において、デバイス102は、およそ直径27cm及び高さ42cmで、上部及び底部が先細りした円筒形状の本体を有する。しかしながら、デバイスは、本明細書で説明される機能を実施するために好適な任意の形状及びサイズであってよい。
【0055】
これより
図3A~
図3Cを参照すると、パーソナル・サプリメント供給システムのカートリッジについての例示的な実施例が示されている。好ましい実施例において、含有物/サプリメントは、予めパッケージ化された、使い捨ての又は詰め替え可能なカートリッジ304において供給される。カートリッジは、本明細書で説明される機能を実施するために好適な任意の形態であってよい。カートリッジ304は、剛性のストレージ・ハウジングを含んでも、軟性のハウジングを含んでもよいし、又はハウジングを全く含まなくてもよい。含有物は、カートリッジ304内に上下に積み重ねられた1回分のブリスター・パック310の中にあってもよいし、又は含有物リザーブから1回分の量にして分配若しくは放出されてもよい。一実施例において、カートリッジ304は、カルーセル308上のチャネル314内に嵌合し、着脱可能に係合する、おおむね正方形又は矩形の横断面を有する細長い要素である。カートリッジ304は、含有物/ブリスター・パックを収納するためのカートリッジ内の管状空間を画定する上部及び底部を有する。この点において、含有物/ブリスター・パックは、カートリッジ304の上部の開口部を通して挿入されてよく、カートリッジ304の底部の開口部から出すことができる。カートリッジ304の底部の開口部は、カルーセル308及び/又はベース302の対応する開口部312と位置合わせすることができる。開口部312は、下で更に議論されるように、含有物/ブリスター・パックをカップ226の中に分配する分配機構に向かってフィードされる。上で議論されたように、デバイス102は、好ましくは、カルーセル308にすべて着脱可能に装着されるカートリッジ304、306のセットを収納することができる。カルーセル308は、ベース302上に更に回転可能に装着される。カートリッジ304、306などは、カルーセルの中心軸のまわりに放射状に位置することができ、その結果、カルーセル308のデバイス102による回転運動によって、カートリッジから分配機構の中に含有物をフィードするためのポジションに、所望のカートリッジが選択的に置かれる。
【0056】
一実施例において、
図3Cに示されるように、デバイス102は、フィード・アーマチュア324に結合されたモータ320を含む、カートリッジ/ブリスター・パック・フィード機構を含む。フィード・アーマチュアは、ソレノイド又はクランク/接続ロッド・アセンブリを含む、カルーセルの中心の方向に横向きの運動を提供するための任意の機構であってよい。カートリッジ304の底部端で見ることができるように、1つ又は複数の開口部322が、カートリッジ304内に積み重ねられたブリスター・パック322へのアクセスを提供する。デバイス102は、カルーセル308を回転させ、その結果、カートリッジ304、及びより具体的にはブリスター・パック310が、フィード・アーマチュア324と一列に置かれる。作動すると、下で議論されるように、フィード・アーマチュア324は、開口部322により提供されたアクセスを介して、カルーセルの中心に向かって、好ましくは、ブリスター・パック310を開封する機構まで、ブリスター・パック320を内向きに押す。アーマチュア324が後退し、カートリッジ304における次のブリスター・パック310が、分配のために次の列に来るように、カートリッジ・ハウジング内で下降する。
【0057】
好ましい実施例において、それぞれの含有物又はサプリメントは、別々のカートリッジに供給される。システムがそれぞれの含有物を認識し、モニタするのを可能にするために、それぞれのカートリッジは、バー・コード又はQRコード(登録商標)などのコーディング・システムを使用して、ラベル付け又は識別されてよい。更に、それぞれのカートリッジは、好ましくは、複数の個々のブリスター・パックを含み、そのそれぞれが所望の含有物を収容する。より大きなカルーセルを追加する要件なしに、含有物又は組合せの範囲を拡大することができるように、単一のブリスター・パック・カートリッジ内に多数の含有物が含まれ得るという可能性もまたある。これは、指向性ブリスター・パックを用いて達成されてよく、その結果、システムは、ブリスター・パック上の所望のブリスター含有物位置の位置を知る、又はそうでなければ追跡することができる。
【0058】
カートリッジ・ハウジングは、「ブリスター」又は「ブリスター・パック残量」インデックス付きのウィンドウ、又はカートリッジ・ハウジングに残っている用量/ブリスター・パックの数を物理的に見るための任意の手段を収容することができる。
【0059】
一実施例において、カートリッジは、スプール状の穿孔された1回分のブリスター・パックであってもよい。好ましい実施例において、それぞれのカートリッジは、0.5グラムの含有物(例えば、サプリメント)を収容する60個のアルミニウム・ホイル・ブリスター・パックを収容することができるが、カートリッジは、本明細書で説明される機能を実施するために好適な任意の容積の任意の数のユニットを収容することができる。カートリッジはまた、示されるように、その中に複数のブリスター・パックを有するタワーの形態であってもよい。
【0060】
一実施例において、それぞれが含有物を収容する複数のカートリッジを収容したカートリッジ・カルーセルは、サーバから受信された指示/調合に応答して回転するように構成される。カルーセルは、所望の含有物を収容する特定のカートリッジを、フィード/分配機構に差し出すように回転することができる。カルーセルは、ブリスター・パックを切り裂いてそこから内容物を分配するためのハンマー動作のブレードを収容することができる。カルーセルはまた、分配された内容物を、重力によって分配カップ226にフィードするためのシュートを収容することができる。
【0061】
図4A~
図4Cを参照すると、分配機構400が、概して、ベース302上に配置され、カルーセル308内の中心に位置する。分配機構は、カップ226の上に位置する開口部404を有するベース402を含む。開口部404内に、ベース402は、好ましくは開口部404の外周を部分的に囲む、複数のブレード410を含む。例えば、おおむね正方形の開口部404では、ベース402は、4つの側面のうちの3つの上にブレード410を備えることができる。機構400は、好ましくはベース402に枢動可能に結合された、ブリスター・パック保持プレート406を更に含むことができる。保持プレート406は、ベース402の開口部404と一致する開口部を有し、好ましくは、プレート406の面から上向きに延在する複数の位置合わせピン408を含む。位置合わせピンは、概して、プレート406の前部端に開口部を有するチャネルを作成し、その結果、ブリスター・パックが、フィード機構によってチャネルの中にフィードされてよく、その結果、ブリスター・パックの内容物は、プレート406及びベース402の開口部の上に位置することができる。ブリスター・パックがチャネルの中に位置すると、ハンマー機構412が、ブリスター・パックをナイフ410に向かって下向きに加圧して、それによって、ブリスター・パックを切り裂いて、その内容物をむき出しにすることができる。ブリスター・パックの内容物は次いで、開口部404の下に位置するカップ226の中に落下することになる。一実施例において、ハンマー機構は、上昇ポジション(
図4A)と下降ポジション(
図4B)との間で1つ又は複数の垂直ポスト416を介して加圧部分を上下に動かす、クランク及びモータ・アセンブリ414を含む。最後に、例えば、使用済みのブリスター・パックが引き出し236の中に落ちるようにプレート406を枢動させることによって、使用済みのブリスター・パックを保持プレート406から排出することができる。
【0062】
動作中、好ましい実施例において、パーソナル・サプリメント・デリバリ・デバイス102は、ユーザの接続されたデバイス、例えば、タブレット又はスマートフォン上のソフトウェア・アプリを介してアクセス可能であってよい。ソフトウェア・アプリは、ユーザのパーソナル・サプリメント・デリバリ・デバイスに一意のコードをスキャンするように構成されて、システムが、ユーザ及び/又はデバイスを認識するのを可能にすることができる。デバイス102は、ユーザに、デバイス・タッチパッド上に指を置くように指示して、ユーザの指紋を取り込み、登録を開始することができる。デバイス102はまた、ユーザに、好ましいPINを入力するように指示して、アクセスの選好を可能にすることができる。好ましい実施例において、システムは、多数のサブスクライバのアカウント及びプロファイルを同時にサポートすることができる。
【0063】
好ましい実施例において、ソフトウェア・アプリは、ユーザに、プッシュ通知などを通じて、ユーザの「用量」を取る時間であるというリマインダを送ることができる。ユーザは、デバイスにアクセスし、自分のPIN又は指紋を入力することができる。デバイス102による識別が成功すると、デバイス102は、サーバ112と通信し、サーバ112から受信された指示/調合に応答して、そのユーザのために適切な用量の用意を始めることができる。用量は、様々な服用量における1つ又は複数の含有物/サプリメントを含むことができる。サーバ112は、用量のために要求された含有物を収容したそれぞれのカートリッジから含有物を分配するように、例えば、カートリッジ2、4、及び7にそれぞれ収容されている含有物の組合せA、B、及びDを分配するように、デバイス102に指示することができる。更に、サーバ112は、含有物のそれぞれの服用量に関して、例えば、含有物Aの、1、2、3などのユニット、又は0.5グラムを、デバイスに指示することができる。カートリッジ・カルーセルは、軸方向に回転することができ、サーバ112からの調合に基づいて、要求されたカートリッジを差し出す。ブリスター・パックが、ハンマー動作を使用してブレードによって切り裂かれ、シュートを介して、内容物を分配カップへと重力フィードさせることができる。カートリッジから含有物を分配するための一実施例が説明されているものの、本明細書で説明される機能を実施するための、当業者に知られている任意の数の手段が使用されてよい。
【0064】
オン・デマンドのリアル・タイムな調合物は、人工知能クラウド・サービス/AIエンジンを使用して用意することができ、人工知能クラウド・サービス/AIエンジンは、音声コマンドを使用してクエリされてよく、ユーザのパーソナルな状態に関する情報を提供し、ユーザのバイオメトリクスをチェック及び伝達し、人工知能サービスに提供された情報及びユーザとの対話に基づいて、特定のサプリメントを要求することができる。
【0065】
好ましい実施例において、システム100は、多様なデータ・ソースに従ってデリバリ・デバイス102によって用意され得るパーソナライズされた単一回の「ショット」を調合する、又はショットのスケジュールを策定し、データ・ソースには、ユーザによって作成されシステムと共有されたユーザのパーソナル・プロファイル、DNA、血液、及び/又はマイクロバイオーム解析、健康評価質問/調査に対するユーザの応答、ユーザのアクティビティ、並びに、通信ネットワークを介してシステムに接続されたスマートフォン又はスマートウォッチなどの他のデバイスによって集められた客観的なバイオメトリック・データなどの本明細書で議論された他のデータが含まれる。このデータは、好ましくはAIエンジンに提供されて、コンパイルされ、本明細書で議論されたシステムの機能を実施するために使用されることになる。
【0066】
好ましい実施例において、サプリメント用量は、ユーザのバイオメトリック・データに基づいて、システムによってカスタマイズ可能である。AIエンジンは、ユーザからバイオメトリック情報を収集し、ユーザのためのカスタム・サプリメント用量をリアル・タイムに出力する。バイオメトリック・データは、睡眠、心拍数、推定される血圧、ブドウ糖レベル、その他などのユーザのバイオメトリック・データを収集するように構成されたスマートフォン又はスマートウォッチなどの、ネットワークに接続されたウェラブル・デバイス又はスマート・デバイスから届いてよい。
【0067】
好ましい実施例において、AIエンジンは、ユーザの健康評価質問、及びバイオメトリック情報を検出する能力のあるウェラブル・デバイスによって集められた身体機能読み取り値によって提供された、ユーザのソース・データを使用する。ユーザの健康記録情報と組み合わせた身体機能読み取り値が、ユーザのプロファイルを推測するために使用されてもよい。例えば、ユーザが男性であって、50歳を超えており、典型的な血圧範囲が134/84の場合に、ユーザは、中等症高血圧を有すると判定される。心拍変動(HRV:Heart rate variability)が、ユーザのエネルギー・レベルを計算するために使用されてもよい。ユーザが低エネルギーを有すると判定された場合、これは、そのユーザのサプリメント選択のための重要な要因であると考えられてよい。
【0068】
例えば、ビオチン、B12ビタミン、タウリン、カフェイン、及び多くの他のサプリメント含有物は、身体がその肉体的及び精神的エネルギーを復活させるのに極めて役立つことができることが知られている。ユーザの利用可能な情報に基づいて、AIエンジンは、推奨される1日許容量表の入力に従って、身体が識別された特定の問題に対処するために役立つことになる含有物を選択することができる。この情報並びに他の情報を使用して、AIエンジンは、ユーザのためのカスタム・サプリメント用量を調合し、出力することができる。
【0069】
ウェラブル・デバイスはユーザからのデータを継続的に収集するので、システムは、好ましくは、ユーザのパーソナライズされたサプリメント用量(SmartShot(商標))が生み出され、ユーザに差し出されたことを認識することになる。ユーザが自身のパーソナライズされたサプリメントを取ったことが想定され、それにより、システムは、機械学習及び深層学習を使用して、パーソナライズされたサプリメントにおけるサプリメントと、ユーザのデータにおける変化との相関関係の計算を試みることになる。例えば、含有物又はサプリメントの特定の選択により、特定の時間においてユーザのエネルギー・レベルが回復し、改善されたことが見出された場合、AIエンジンは、このユーザに対して何が最もよく働くのかを学習することになる。AIエンジンはまた、この結果を他のユーザと比較して、サプリメントのその特定の組合せを最適化し、なおも効果的なままであり得るかどうかを見ることになる。結果として、そのユーザに同様の状況が発生したとき、AIエンジンは、RDA量を選択する代わりに、最適化されたサプリメントの組合せを選ぶことができ、それがそのユーザに効果的なままであるかどうかを評価することができ、それによって、自動的なフィードバックを可能にする。経時的に、ユーザのエネルギー・レベルが正常なレベル内のままであれば、パーソナライズされたサプリメントは、いかなる不必要なサプリメント又はビタミンも含まないようになる。
【0070】
例えば、システムは、睡眠不足の場合に、メラトニンなどの特定のサプリメントを提供することになる。システムは、ユーザの血圧が高い場合に、所望の結果を生み出すことに相関したサプリメントを提供することができる。設定されたアルゴリズムがなければ、システムは、一般的なアルゴリズムから開始して、特定のユーザをどのように補償するかを学習することができる。AIエンジンはまた、活発なユーザ対落ち着いたユーザなどを補償することができる。
【0071】
好ましい実施例において、システム100は、音声対話型コマンド技術によって動作することができ、ここで、システムは、ユーザと通信し、ユーザにクエリし、クエリに応答したユーザからの音声応答データを受信し、収集されたデータに従い、服用量制限を条件として、サプリメント用量を分配するための治療オプションを決定する。システムの音声対話型コマンド技術プロトコルの実例が下に提供されている。実例において、AIエンジンは、Oracle(商標)と称されてよく、分配される用量は、SmartShot(商標)と称されてよい。
【0072】
一実施例において、実例1に示されるように、AIエンジンは、ユーザに関して収集された情報に基づいて、健康状態の更新及レポートを提供することができる。
【0073】
実例1:
ユーザ:やあ、Oracle。
Oracle:こんにちは、<ユーザ名>、どんなご用件でしょうか?
ユーザ:今日の私の健康状態を更新してもらえますか?
Oracle:もちろんです。2019年6月5日、午前8:30の私の最新の記録に基づくと、あなたの心拍数は1分当たり84拍、あなたの呼吸数は1分当たり14呼吸、あなたの血圧は収縮期134、拡張期84、あなたのエネルギー・レベルはとても良好で、あなたの気分は上々のようです。残念ながら、昨夜のあなたの睡眠の質は、よくありませんでした。もう少し早目に眠りにつくべきで、就寝前には、食べすぎたり、アルコールを飲んだりしないようにしてください。このレポートをあなたの電子メールに送りしましょうか?
ユーザ:ええ、お願いします。
Oracle:レポートを送りました。
【0074】
一実施例において、実例2Aに示されるように、AIエンジンは、ユーザの健康上の訴えに応答して、サプリメント用量を分配させることができる。
【0075】
実例2A:
ユーザ:やあ、Oracle。
Oracle:こんにちは、<ユーザ名>、どんなご用件でしょうか?
ユーザ:今日は背中が痛くて。
Oracle:まぁ、それはとても心配ですね。背中の痛みはどんな具合ですか? 痛みの強さを説明できますか? 少し痛いだけか、かなり痛いか、それとも猛烈に痛いか?
ユーザ:猛烈に痛い。
Oracle:あなたのリストにある医師か保護者の方を呼んでほしいですか? それとも私のSmartShot(商標)のうちの1つを試したいですか?
ユーザ:ショットを用意してください。
Oracle:わかりました。ええと、あなたの背中の痛みを和らげるためのSmartShot(商標)を用意しています。ちょっと待ってください・・・あなたのSmartShot(商標)の準備ができました。今すぐか、あるいは飲む準備ができたら、開始を押してください。
【0076】
一実施例において、実例2Bに示されるように、人工知能クラウド・サービスは、ユーザがその日のサプリメントの1日の推奨用量を超えていることから、ユーザの健康上の訴えに応答して、サプリメント用量を分配することを丁重に断ることができる。
【0077】
実例2B:
ユーザ:ショットを用意してください。
Oracle:申し訳ありません、<ユーザ名>、あなたの指示書によれば、私はアセトアミノフェンに基づいてあなたのSmartShot(商標)を用意しなくてはなりません。残念ながら、本日あなたが取ったアセトアミノフェンの量は、あなたの1日の推奨用量を超えています。医師か保護者の方を呼びましょうか?
【0078】
一実施例において、実例3に示されるように、SmartShot(商標)が分配されたという情報をAIエンジンが受信した後、およそ2時間以内に、AIエンジンは、ユーザの状態についてフィードバックを求める通知を、デバイス又はスマートフォンを介してユーザに送ることになる。ユーザの状態が改善していない場合、人工知能クラウド・サービスは、別のサプリメント用量を提案する、又は1日の推奨用量に達していることを明言することができる。
【0079】
実例3:
Oracle:こんにちは、<ユーザ名>、今はどんな感じでしょうか?
ユーザ:とてもいいよ、ありがとう。[又は]まだ痛むよ。
Oracle:SmartShot(商標)をもう1つ試してみたいですか?[又は]お気の毒ですが、あなたの1日の推奨用量に達してしまったので、私は本日これ以上ショットを用意することができません。
【0080】
用量は、AIエンジンによって用意されたサプリメント・プランにより要求された通りに(朝及び晩、並びにユーザが食事を取る場合は食事時間前)分配されてもよいし、又は、ユーザが(上で議論されたように)プランを選択し、デバイスによって特定の用量が用意されるように要求できる場合、オン・デマンドで分配されてもよい。一定のカテゴリに入る人々のためのサプリメント要件が、最初にグループ分けされ、例えば、体型、それらの人々がどのくらいよく眠れるか、それらの人々のストレス・レベル、その他に基づいた一般的なプランと共に提供されてもよい。その後、そのユーザがどのくらいよく眠れるか、ストレス・レベル、その他に関することを含む(本明細書で議論された)実際の測定値及び/又は事例/調査の証拠に基づいて、要求された追加のサプリメンテーションを計算することができる。
【0081】
このようにして、その好ましい実施例に適用されるときのパーソナル・サプリメント・供給システムの基本的な新規な特徴が示され、説明され、指摘されてきたが、例証されたパーソナル・サプリメント供給システムの形態及び詳細、並びにその動作における様々な省略、並びに置換及び変更は、本開示の趣旨から逸脱することなく、当業者によって行われてもよいことが理解されるであろう。例えば、同じ結果を達成するために、実質的に同じやり方で実質的に同じ機能を実施する要素及び/又は方法のステップのすべての組合せは、本出願の範囲内にあることが明示的に意図される。したがって、その意図は、本明細書に添付された特許請求の範囲によって示された通りにのみ限定されることである。
【国際調査報告】