(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-20
(54)【発明の名称】監視システム、監視の方法、及び部屋
(51)【国際特許分類】
G01M 3/04 20060101AFI20240613BHJP
G08B 21/12 20060101ALI20240613BHJP
【FI】
G01M3/04 Z
G08B21/12
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023573594
(86)(22)【出願日】2022-05-27
(85)【翻訳文提出日】2023-12-08
(86)【国際出願番号】 EP2022064411
(87)【国際公開番号】W WO2022248667
(87)【国際公開日】2022-12-01
(32)【優先日】2021-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523449609
【氏名又は名称】ヘーエーアー プロセス エンジニアリング ナームロゼ フェンノートシャップ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ ウィリアム ホルマン
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ マイケル ガブ
【テーマコード(参考)】
2G067
5C086
【Fターム(参考)】
2G067AA33
2G067BB40
2G067CC18
2G067DD27
2G067EE12
5C086AA02
5C086BA07
5C086CA11
5C086FA02
5C086FA17
(57)【要約】
医薬成分を処理するための封入されたシステムの性能を監視するための監視システムが開示される。封入されたシステムは、1つ以上の医薬成分を受け入れるための1つ以上の入口と、1つ以上の出口と、を備え、監視システムは、第1センサと、第1センサに動作的に接続可能な処理ユニットと、を備える。また、医薬成分を処理するための封入されたシステムの性能を監視するための方法、ならびに、封入されたシステム及び監視システムを備える部屋も開示される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬成分を処理するための封入されたシステムの性能を監視するための監視システムであって、前記封入されたシステムは、1つ以上の医薬成分を受け入れるための1つ以上の入口と、1つ以上の出口と、を備える、監視システムにおいて、
前記監視システムは、第1センサと、前記第1センサに動作的に接続可能な処理ユニットと、を備え、前記第1センサは、前記封入されたシステムの外側の第1ポイントに配置され、かつ、前記第1センサは、前記封入されたシステムの外側の空気中における、0.1マイクロメートルよりも大きなサイズを有する粒子の粒子密度を示すセンサ信号を前記処理ユニットに繰り返し提供するように構成され、
前記処理ユニットは、前記センサ信号を、予測されるセンサ信号と比較するように構成され、かつ、
前記処理ユニットは、前記処理ユニットが前記センサ信号は前記予測されるセンサ信号と異なっていると判定した場合には、空気中の粒子密度が予測される空気中の粒子密度と異なっていることを示す出力信号を出力するように構成される、監視システム。
【請求項2】
前記第1センサは、前記封入されたシステムの第1潜在的漏出ゾーンに近接するように配置されるように構成される、請求項1に記載の監視システム。
【請求項3】
前記第1センサは、入口を有する空気吸引手段を備え、かつ、前記監視システムは、インレットアダプタであって、1つ以上の入口と、前記第1センサの前記入口に接続されるように構成された出口と、を備えるインレットアダプタをさらに備え、かつ、前記アダプタの1つ以上の前記入口は、前記第1センサの前記空気吸引手段が、前記第1潜在的漏出ゾーンの断面の円周の少なくとも40%に沿った部分から空気を取り入れることができるように、構成された、請求項2に記載の監視システム。
【請求項4】
インレットアダプタは、複数の入口であって、前記空気吸引手段が前記第1潜在的漏出ゾーンの前記断面の前記円周に沿ったそれぞれ複数の部分で空気を取り入れることができるように配置された、複数の入口を備えるか、又は、前記インレットアダプタは、前記第1潜在的漏出ゾーンの前記断面の前記円周の少なくとも一部を、例えば、少なくとも半分を、取り囲むように構成された、請求項3に記載の監視システム。
【請求項5】
前記第1センサは、前記封入されたシステムに対して、例えば前記封入されたシステムの潜在的漏出ゾーンに対して、0.5-20cmの、好ましくは1-15cmの、好ましくは1-10cmの、好ましくは2-8cmの、好ましくは3-8cmの、好ましくは4-6cmの、距離を有するように配置されるように構成された、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の監視システム。
【請求項6】
前記監視システムは、第1範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度を判定するように構成され、前記第1範囲は、0.1-300マイクロメートルの範囲の、好ましくは0.1-100マイクロメートルの範囲の、好ましくは0.1-40マイクロメートルの範囲の、好ましくは0.2-25マイクロメートルの範囲の、好ましくは0.3-18マイクロメートルの範囲の、部分範囲である、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の監視システム。
【請求項7】
前記監視システムは、第1範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度を判定するように構成され、前記第1範囲は、前記封入されたシステムの前記1つ以上の医薬成分に関する知識に少なくとも部分的に基づき、かつ/又は前記第1センサの位置に少なくとも部分的に基づく、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の監視システム。
【請求項8】
前記第1センサは、前記封入されたシステムの外側の前記空気中の粒子のサイズ分布を示すセンサ信号を前記処理ユニットに対して提供するようにさらに構成された、請求項1ないし7のいずれか一項に記載の監視システム。
【請求項9】
前記監視システムは、背景センサをさらに備え、前記背景センサは、前記封入されたシステムの外側に配置されるように構成され、かつ、前記封入されたシステムの外側の空気中の粒子密度を示す背景センサ信号を前記処理ユニットに対して繰り返し提供するように構成され、前記背景センサは、前記第1センサに対して距離を有するように配置されるように構成され、前記予測されるセンサ信号は、前記背景センサ信号に少なくとも部分的に基づく、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の監視システム。
【請求項10】
医薬成分を処理するための封入されたシステムの性能を監視するための方法であって、前記封入されたシステムは、1つ以上の医薬成分を受け入れるための1つ以上の入口と、1つ以上の出口と、を備える、方法において、前記方法は、
第1潜在的漏出ゾーンを特定するステップと、
第1センサを、前記封入されたシステムの外側で、前記第1潜在的漏出ゾーンに近接するように配置するステップであって、前記第1センサは、空気中の粒子密度を示すセンサ信号を繰り返し提供するように構成される、配置するステップと、
前記センサ信号に基づき、前記封入されたシステムの性能を判定するステップと、を含み、
前記封入されたシステムの性能を判定する前記ステップは、前記センサ信号を予測されるセンサ信号と比較することを含み、かつ、前記センサ信号が前記予測されるセンサ信号と異なっていると判定された場合には、空気中の粒子密度が予測される空気中の粒子密度と異なっていることを示す出力信号を出力することを含む、方法。
【請求項11】
前記封入されたシステムは、部屋の中に配置され、かつ、前記第1センサを配置する前記ステップは、前記第1センサを前記部屋の内側かつ前記封入されたシステムの外側に配置することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1センサを配置する前記ステップは、前記第1センサを、前記第1潜在的漏出ゾーンから20cm未満の距離を有するように配置することを含む、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
前記封入されたシステムは、選択的には、境界部で接続された第1モジュール及び第2モジュールを備え、前記第1潜在的漏出ゾーンは、前記1つ以上の入口、前記1つ以上の出口、及び、選択的には前記境界部、から選択される、請求項10から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記方法は、
背景センサを、前記封入されたシステムに対して距離を有するように、いかなる潜在的漏出ゾーンからも、少なくとも20cmの、好ましくは少なくとも50cmの、好ましくは少なくとも1mの、距離を有するように、配置するステップをさらに含む、請求項21から26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
部屋であって、前記部屋は、
医薬成分を処理するための封入されたシステムを備え、前記封入されたシステムは、1つ以上の医薬成分を受け入れるための1つ以上の入口と、1つ以上の出口と、を備え、前記部屋はさらに、
前記封入されたシステムの性能を監視するための、請求項1から9のいずれか一項に記載の監視システムを備え、前記第1センサは、前記封入されたシステムの外側かつ前記部屋内である第1ポイントに配置された、部屋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、医薬成分を処理するための封入された(contained)システムの性能を監視するための監視システムに関する。本開示はさらに、医薬成分を処理するための封入されたシステムの性能を監視するための方法と、医薬成分を処理するための封入されたシステム及び封入されたシステムの性能を監視するための監視システムを備える部屋と、に関する。
【背景技術】
【0002】
医薬成分の処理において、1つ以上の成分であって、例えば賦形剤とも呼称される成分又は医薬品有効成分(APIs)等は、典型的には他の医薬成分及び/又は医薬品を製造する目的で処理される。そのような1つ以上の成分は、多くの場合、粉末又は顆粒の形態で医薬成分を処理するためのシステムに投入され、典型的には、処理の間に、例えば混合及び加圧等の処理を受けてタブレットとなる。
【0003】
しかしながら、例えば粉末の形態であるそのような成分の処理は、多くの場合、製薬システムのオペレータのリスクを低減するための措置が講じられることを必要とする。例えば、製薬システムが1つ以上の成分を処理するとき、これら1つ以上の成分の一部が、製薬システムの周囲の空気中に放出され得る。オペレータがこれらの医薬成分にさらされることを防止するために、製薬システムは、多くの場合、成分がシステムの周囲の空気中に漏出するリスクを低減するために、封入されている。
【0004】
そのような封入能力は、一般的には、十分な封入が確立されること、及び製薬システムにおいて漏出が発生していないことを確実にしていることを評価されるべきである。典型的には、封入能力は、例えば圧力減衰試験を用いた、製造システムが運転させられる前のチェックに基づいて判定される。典型的な圧力減衰試験では、多くの場合、封入されたシステムの内側に数kPA程度の負圧が適用され、そして、圧力が封入されたシステムの内側で第1値から第2値まで上昇する上昇時間が測定される。圧力の上昇時間が所定の範囲内である場合、製薬システムは十分な封入能力を有していると見做され、かつ、封入されていると見做される。その上昇時間が所定の範囲外である場合、製薬システムは十分に封入されてはいないと見做され、通常であればその後、ヘリウムリークテスト等の第2試験が、破れ(breach)を発見するために実施される。
【0005】
しかしながら、圧力減衰試験の実施は、複雑かつ時間もかかることである。さらに、圧力減衰試験を実施するためには、製造システムはその医薬成分の処理を停止させられなければならない。この圧力減衰試験は、典型的には、数時間の間隔で実施されるべきであるため、製造システムの定期的な休止時間をもたらす。
【0006】
従って、封入されたシステムの性能を監視するための改善された方法及びシステムを提供することは、依然として望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、少なくとも上記された欠点の幾つかに対処することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様によれば、以下の監視システムが提供される。医薬成分を処理するための封入されたシステムの性能を監視するための監視システムであって、上記封入されたシステムは、1つ以上の医薬成分を受け入れるための1つ以上の入口と、1つ以上の出口と、を備える、監視システムにおいて、上記監視システムは、第1センサと、上記第1センサに動作的に接続可能な処理ユニットと、を備え、上記第1センサは、上記封入されたシステムの外側の第1ポイントに配置され、かつ、上記第1センサは、上記封入されたシステムの外側の空気中における粒子密度を示すセンサ信号を上記処理ユニットに繰り返し可能に提供するように構成され、上記処理ユニットは、上記センサ信号を、予測されるセンサ信号と比較するように構成され、かつ、上記処理ユニットは、上記処理ユニットが上記センサ信号は上記予測されるセンサ信号と異なっていると判定した場合には、空気中の粒子密度が予測される空気中の粒子密度と異なっていることを示す出力信号を出力するように構成される、監視システム。
【0009】
上記第1センサは、上記封入されたシステムの外側の空気中における0.1マイクロメートルよりも大きなサイズを有する粒子の粒子密度を示すセンサ信号を上記処理ユニットに繰り返し可能に提供するように、構成されてよい。
【0010】
それにより、監視システムは、封入されたシステムの外側の空気中の粒子を判定することが可能になり、かつ、それにより、監視システムは、例えば封入されたシステムの外側の空気中に医薬成分の粒子を検出することにより、封入能力及び/又は封入の破れを判定することが可能になる。さらに、第1センサを用いることで、監視システムはさらに、封入されたシステムが医薬成分を処理している間、粒子密度を判定することもできる。それにより、医薬成分の処理の間に封入されたシステムの封入能力を監視することが可能になる。例えば、そのような監視は、処理の間連続的に実行され得るのであって、それにより、封入の破れ即ち不十分な封入能力が、その発生後間もなく判定されることができる。これにより、やはり、封入の破れが発生した後に適切な措置を講じることが可能となり、それにより、オペレータの安全性は向上する。
【0011】
処理ユニットがセンサ信号と予測されるセンサ信号を比較し、センサ信号が予測されるセンサ信号と異なっている場合には信号を出力することにより、監視システムは、漏出が発生しているかどうかを判定することができ、かつ、漏出が発生している場合には、警告し、かつ/又は、行動を取ることができる。それにより、監視システムは、封入されたシステムに漏出が検出された場合には、例えばアラームを鳴らす、封入されたシステムをシャットダウンする、封入されたシステムへのアクセスをインターロックする、かつ/又は1人以上のオペレータに対してメッセージを送るなどの、適切な行動を取ることができる。
【0012】
第1センサが、封入されたシステムの外側に配置されるように構成されることにより、第1センサ及び/又は監視システムは、既存の封入されたシステム上に容易に取付けられ得るのであって、かつ、封入を破ることなく封入されたシステム上に追加導入可能であり得ることが、さらに認識される。
【0013】
さらに、第1センサが封入されたシステムの外側の第1ポイントに配置されるように構成されることにより、監視システムは、第1ポイントの近傍である封入されたシステムの特定の領域からの封入の破れ即ち漏出を、検出することができる。それにより、監視システムは、封入されたシステムのどこで漏出が発生しているのかを判定することができる。
【0014】
本明細書においては、「封入されたシステム」という語により、システムが封入に対する特定の要件を満たしていることが、即ち、システムは機能しているときに少なくとも防塵であることが、理解されたい。これに対応して、封入されたシステムは、機能しているときに、広範囲にわたる量の1つ以上の成分が、例えば、検出可能な量の、かつ/又は特定の閾値を超えた量の1つ以上の成分が、封入されたシステムから周囲へと、例えばシステムが配置された部屋内へと放出されることを防止するように、構成されたシステムであってもよい。本明細書においては、「封入されたシステム」により、システムは、塵埃含有量が1m3あたり10μgまでである封入能力を有するということが、理解され得る。これに対応して、封入されたシステムは、機能しているときに、1m3あたり10μgまでの塵埃含有量を有するように構成されたシステムであってもよい。
【0015】
本明細書全体を通じて、空気中の粒子密度という語が、封入されたシステムの外側の空気中の粒子密度を指すことは、理解されたい。従って、空気中の粒子密度という語は、システムの外側の空気中の粒子密度を指す。
【0016】
封入されたシステムの外側の空気中の粒子密度及び/又は空気中の粒子密度は、気体粒子は除外するという条件を付した上での空気中の粒子密度であってもよい。追加的又は代替的には、第1センサは、空気中における気体粒子を含まない粒子の粒子密度を示すセンサ信号を処理ユニットに繰り返し提供するように構成されてもよい。
【0017】
封入されたシステムは、部屋の中に、例えばGMP(Good Manufacturing process)に適合した施設及び/又は部屋の中に、配置されるように構成されてよく、かつ/又は、GMP施設又はGMP室内に配置されてもよい。
【0018】
上記1つ以上の成分のうち1つ以上は、粉末の形態であってよい。1つ以上の医薬成分を受け入れるための1つ以上の入口は、粉末及び/又は顆粒の形態である1つ以上の医薬成分を受け入れるように構成され得る。
【0019】
本明細書においては、第1センサが封入されたシステムの外側に配置されるように構成されることにより、第1センサが封入の外に配置されるように構成されることが意味される。従って、「外側」という語は、封入されたシステムが配置された部屋を指してよく、かつ/又は、封入されたシステムの周囲を、例えばオペレータによるアクセスが可能な領域を、を指してもよい。
【0020】
幾つかの実施形態では、1つ以上の入口及び/又は出口は、封入されたシステムとその外側の境界部(interface)を画定し得る。
【0021】
従って、「封入されたシステムの外側の空気」という語によって、封入されたシステムに囲い込まれていない空気を理解されたい。従って、封入されたシステムの外側の空気は、封入されたシステムの周囲の空気及び/又は封入されたシステムを取り囲む部屋の中の空気であり得る。代替的又は追加的には、封入されたシステムの外側の空気は、オペレータによって吸い込まれ得る空気と流体連通し得る。
【0022】
本明細書を通じて、2つの要素間の流体連通は、例えば封入されたシステムの通常の運転中に、空気等の流体が1つの要素から他の要素へと、例えば途切れることなく、流れることを可能にする接続であり得ることが、理解されよう。一例としては、部屋等の同じ囲い込まれた容積内に配置された2つの要素は、流体連通していてもよく、かつ/又は、空気等の流体が流れることができるチューブによって接続された2つの要素が、流体連通していてもよい。
【0023】
医薬品を処理するための封入されたシステムの性能を監視するための監視システムは、医薬品を処理するための封入されたシステムの性能を監視するように構成された監視システムであってよい。
【0024】
医薬品を処理するための封入されたシステムは、少なくとも1つの入口及び少なくとも1つの出口に加え、1つ以上の医薬成分のための1つ以上の容器のようなさらなる要素を備えていてもよい。1つ以上の入口のうちいずれか1つは、当該の1つ以上の容器のうちいずれか1つに接続されることができ、潜在的には、医薬成分は、1つ以上の入口のうち1つ以上を介して1つ以上の容器内へと運ばれることができる。
【0025】
代替的又は追加的には、封入されたシステムは、境界部で接続された第1モジュール及び第2モジュールを備えてもよい。潜在的には、第1モジュール及び第2モジュールの各々は、ドッキングされ得る中間バルク容器(IBC、intermediate bulk container)等の容器、1つ以上の医薬成分を混合するためのミキサ、及び/又はタブレットを成型するためのタブレットプレス機であってよく、又はそれらを備えてもよい。タブレットプレス機は、1つ以上の医薬成分又はそれらの混合物の一部又はすべてからタブレットを成型するためのものであってよい。封入されたシステムの出口は、ミキサの出口又はタブレットプレス機の出口であってよい。
【0026】
封入されたシステムは、その要素及び/又はモジュールの間に、例えばその入口と出口の間に、複数の境界部を備え得る。例えば、封入されたシステムがミキサを備えている場合には、封入されたシステムは、ミキサと1つ以上の入口のいずれかの間に少なくとも1つの境界部を備え得る。同様にして、封入されたシステムがタブレットプレス機を備えている場合には、一例として、封入されたシステムは、1つ以上の入口とタブレットプレス機の間に、ミキサとタブレットプレス機の間に、かつ/又はタブレットプレス機と出口の間に、境界部を備え得る。代替的又は追加的には、封入されたシステムは、複数のバルブを備え得る。
【0027】
1つ以上の医薬成分の各々は、成分、医薬品有効成分(API)及び/又は賦形剤を含むか、又はそれらである。
【0028】
粒子密度を示すセンサ信号は、アナログ信号、時間離散信号、又はデジタル信号であってよい。センサ信号は、1つ以上の粒子上で散乱した光のアナログ信号又はデジタル信号等のセンサ読取り値を含み得る。代替的又は追加的には、センサ信号は、粒子のカウント数のデジタル数値等のセンサ読取り値、及び/又は、事前決定された体積の空気中の粒子密度のデジタル数字等のセンサ読取り値を含み得る。
【0029】
第1センサは、空気中の粒子密度を測定するように構成された、光散乱センサ等の光学センサであってよい。
【0030】
第1センサは、粒子密度を示すセンサ信号を出力するように構成されたセンサ処理ユニットを備え得る。センサ処理ユニットは、粒子密度を示すアナログ形式又はデジタル形式のセンサ信号を出力するように構成され得る。センサ処理ユニットは、CPU(central processing unit)、MCU(micro controller unit)、FPGA(field programmable gate array)、又はそれらに類するものであってよい。
【0031】
第1センサは、センサ信号を処理ユニットに出力するための、有線データインターフェース又は無線データインターフェース等のデータインターフェースを備え得る。
【0032】
監視システムの処理ユニットは、CPU、MCU、FPGA、又はそれらに類するものであってもよい。ここで、処理ユニットが第1センサと動作可能に接続されていることにより、処理ユニットが第1センサからの第1センサ信号を受け取るように構成されることが、理解されよう。処理ユニットは、監視システムの潜在的な他のセンサのいずれかからそれぞれのセンサ信号を受け取るように構成され得る。センサがセンサ処理ユニットを備えている場合には、処理ユニットは、センサ処理ユニットと動作可能に接続されるように構成されてもよい。
【0033】
処理ユニットは、封入されたシステムの外側に、例えば、封入されたシステムの周囲の部屋の中か、又は封入されたシステムを取り囲む部屋の外側に、配置されるように構成され得る。代替的には、処理ユニットは、封入されたシステムの内部に配置されるように構成され得る。
【0034】
センサ信号は、粒子密度を直接指定することができ、例えば、センサ信号は、事前決定された体積の空気中の粒子のカウント数を指定することができる。代替的又は追加的には、第1センサ信号は、粒子のカウント数を指定することができ、例えば第1センサが分析した空気の体積についての知識を用いて、そのカウント数から粒子密度を推定することができる。
【0035】
処理ユニットは、少なくとも部分的には第1センサ信号に基づいて、空気中の粒子密度を判定するように構成され得る。
【0036】
幾つかの実施形態では、上記第1センサは、上記封入されたシステムの第1潜在的漏出ゾーンに近接するように配置されるように構成される。
【0037】
それにより、漏出、及び、従って破れが、早い段階で特定されることができる。それにより、オペレータのリスクをさらに低減するための行動を早期に取ることができる。
【0038】
第1潜在的漏出ゾーン等の潜在的漏出ゾーンは、1つ以上の潜在的漏出点を備え得る。潜在的漏出ゾーンは、漏出のリスク及び従って封入の破れのリスクが増大した、封入されたシステムのゾーン、領域、及び/又は点であり得る。幾つかの実施形態では、潜在的漏出ゾーンは、1つ以上の入口のうちの1つであるか、又は1つ以上の出口のうちの1つである。代替的又は追加的には、封入されたシステムが境界部で接続された第1モジュール及び第2モジュールを備えている場合には、潜在的漏出ゾーンは、入口、出口、及び/又は境界部であり得る。例えば、封入されたシステムがミキサ及び/又はタブレットプレス機を備えている場合、潜在的漏出ゾーンは、1つ以上の入口のうちいずれか、1つ以上の出口のうちいずれか、ミキサと他の要素の間の境界部、であり得る。代替的又は追加的には、潜在的漏出ゾーンは、封入されたシステムのバルブであり得る。潜在的漏出ゾーンは、各々が潜在的漏出点を潜在的に含む、複数の潜在的漏出サブゾーンを備える場合があり、かつ/又は、潜在的漏出ゾーンは、複数の潜在的漏出点を備える場合もある。
【0039】
追加的又は代替的には、第1潜在的漏出ゾーンは、例えば上記の潜在的漏出ゾーンを含むリスト等の、潜在的漏出ゾーンのリストから選択され得る。
【0040】
幾つかの実施形態では、監視システムは、処理ユニットに動作可能に接続された第2センサをさらに備える。第2センサは、封入されたシステムの外側の第2ポイントに配置され、かつ、第2センサは、封入されたシステムの外側の空気中の粒子密度を示す第2センサ信号を処理ユニットに繰り返し提供するように構成される。
【0041】
それにより、封入されたシステムは、複数のポイントで監視されることができ、監視システムが、さらなる試験を必要とすることなく、封入されたシステム内の漏出が発生している場所を推定することを助けるか又は推定することを可能にする。
【0042】
第2センサは、第1センサに関連して上で記述された特徴のいずれかを備えることができ、かつ/又は、第1センサと類似であるか又は同一であってもよい。
【0043】
幾つかの実施形態では、第2センサは、第2潜在的漏出ゾーンに近接するように配置されるように構成される。第2潜在的漏出ゾーンは、第1潜在的漏出ゾーンに関連して上で記述された潜在的漏出ゾーンであってよい。代替的又は追加的には、第2センサは、第1センサに対して距離を有するように、かつ第1潜在的漏出ゾーンに近接するように、配置されるように構成されてもよい。
【0044】
予測されるセンサ信号は、封入されたシステムの外側の空気の、例えば第1センサが配置された第1ポイント周辺の空気の、予測される粒子密度を示す。予測されるセンサ信号は、例えば封入されたシステムが十分な封入能力を有するときなど、封入されたシステムの性能が十分であるとみなされる場合には、予測されたとおりのセンサ信号を表すことができる。予測されるセンサ信号は、封入されたシステムの封入に基づき得る。代替的又は追加的には、予測されるセンサ信号は、閾値を表すか、又は閾値であり得る。監視ユニットの処理ユニットは、第1センサ信号が閾値を超えているときには、漏出が発生していると判定するように、かつ/又は、封入されたシステムの不十分な性能を判定するように構成される。閾値は、潜在的には事前決定された、粒子密度の閾値であってよい。代替的には、閾値は、例えば背景センサ又は基準センサからの監視システムへの他の入力に基づいて動的に決定されてもよい。
【0045】
代替的又は追加的には、予測されるセンサ信号は、値範囲を示し、かつ/又は値範囲であってよい。監視システムの処理ユニットは、第1センサ信号がその値範囲の外側にあるとき、漏出が発生していると判定するように、かつ/又は封入されたシステムの不十分な性能を判定するように構成されることができる。値範囲は、潜在的には事前決定された、粒子密度の値範囲であってよい。監視ユニットの処理ユニットは、第1センサ信号が粒子密度の値範囲の外側の粒子密度を示すとき、漏出が発生していると判定するように、かつ/又は、封入されたシステムの不十分な性能を判定するように構成されてもよい。
【0046】
幾つかの実施形態では、処理ユニットは、第2センサ信号を予測される第2センサ信号と比較するように構成され得る。予測される第2センサ信号は、上記の予測されるセンサ信号に関連して記述された特徴の一部又は全部を備えることができ、かつ/又は、それと同一又は類似であってもよい。一例として、予測されるセンサ信号及び予測される第2センサ信号の各々は、それぞれの閾値又は値範囲を表すことができる。代替的又は追加的には、処理ユニットは、第2センサ信号を予測されるセンサ信号と比較するように構成され得る。
【0047】
出力信号は、デジタルバイナリ信号又はブール信号等の、アナログ出力信号又はデジタル出力信号であり得る。出力信号は、アラーム、ロックデバイス、ディスプレイ、又はそれらに類する、さらなるデバイスに送信されることができる。
【0048】
幾つかの実施形態では、処理ユニットは、処理ユニットがセンサ信号は予測されるセンサ信号と異なっていると判定したときに、封入されたシステムをシャットダウンし、空気中の粒子密度が予測される空気中の粒子密度と異なっているという音声表示及び/又は視覚表示を、ならびに/又は、例えば封入されたシステムのタブレットプレス機のアクセスドアといった、封入されたシステムへのハウジング等の封入されたシステムへのアクセスのインターロックを提供し、かつ/又は、IBCがドッキング解除されることを防止する、ように構成される。
【0049】
幾つかの実施形態では、上記第1センサは、入口を有する空気吸引手段を備え、かつ、上記監視システムは、インレットアダプタであって、1つ以上の入口と、上記第1センサの上記入口に接続されるように構成された出口と、を備えるインレットアダプタをさらに備え、かつ、上記アダプタの1つ以上の上記入口は、上記第1センサの上記空気吸引手段が、上記第1潜在的漏出ゾーンの断面の円周の少なくとも40%に沿って空気を取り入れることができるように、構成されている。
【0050】
それにより、円周のより大きな部分から空気を取り入れることができるため、監視システムの頑健性(robustness)が向上されることができる。その結果、特に、潜在的漏出ゾーンが、漏出が発生し得るより大きな表面領域を備えている場合に、円周に沿った点での漏出を容易に検出できるようになる。
【0051】
アダプタの1つ以上の入口は、空気吸引手段が、円周の少なくとも40%に沿った部分から、例えば、第1潜在的漏出ゾーンの断面の少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、又は少なくとも80%に沿った部分から、空気を取り入れることができるように構成され得る。アダプタの1つ以上の入口は、アダプタの1つ以上の入口からアダプタの出口までの、潜在的には空気吸引手段の入口までの、空気の流れを可能にするように構成され得る。代替的又は追加的には、インレットアダプタは、流路であって、空気がアダプタの1つ以上の入口からアダプタの出口まで流れることができるような、流路を備えることができる。
【0052】
第1潜在的漏出ゾーンは、実質的に管状であってもよいし、かつ/又は、例えば実質的に円形であるような、実質的に楕円形の断面を有してもよい。
【0053】
幾つかの実施形態では、アダプタの1つ以上の入口は、空気を方向づけるように、かつ/又は、空気が第1センサの吸引手段に向かって流れることができるように、構成され得る。代替的又は追加的には、アダプタの1つ以上の入口は、第1センサの空気吸引手段が、第1潜在的漏出ゾーンの断面の円周の少なくとも40%を通過する空気流を引き起こすことができ、潜在的には、その結果として、第1潜在的漏出ゾーンの断面の円周の少なくとも40%を通過する空気流は、第1センサの吸引手段によって取り入れられる、ように構成される。
【0054】
1つ以上の入口の各々は、出口と流体連通してよく、かつ、潜在的には、互いに流体連通していてもよい。1つ以上の入口の各々は、開口、開口を有する流路として設けられてもよく、その開口は、潜在的には、第1潜在的漏出ゾーンに面している。
【0055】
幾つかの実施形態では、インレットアダプタは、複数の入口であって、上記空気吸引手段が上記第1潜在的漏出ゾーンの上記断面の上記円周の周囲のそれぞれ複数の部分で空気を取り入れることができるように配置された、複数の入口を備えるか、又は、上記インレットアダプタは、上記第1潜在的漏出ゾーンの上記断面の上記円周の少なくとも一部を、例えば、少なくとも半分を、取り囲むように構成されている。
【0056】
複数の入口は、少なくとも2つの入口を、例えば、少なくとも3つの入口を、少なくとも4つの入口を、又は少なくとも5つの入口を、備えるか、又はそれらであり得る。複数の入口の各々は、第1潜在的漏出ゾーンの断面の円周まわりのそれぞれの位置に配置されてよい。複数の入口の各々は、インレットアダプタの出口と流体連通し得る。代替的又は追加的には、アダプタの入口の各々は、全体流であって、インレットアダプタの出口を通過して空気吸引手段に至り、かつ、全体流のそれぞれの部分によって成る、全体流の、それぞれの部分が、複数の入口の各々を通過して流れることを可能にするように、配置される。
【0057】
第1潜在的漏出ゾーンの断面の円周の少なくとも一部を取り囲むように構成されたインレットアダプタは、インレットアダプタの少なくとも一部と断面の円周の一部の間に空気経路が形成されるように配置されるように構成され得る。代替的又は追加的には、インレットアダプタは、これが断面の円周の少なくとも一部を取り囲むように構成されている場合には、潜在的漏出ゾーンの少なくとも一部を取り囲むように構成されてもよいし、かつ/又は、単一の入口のみを備えてもよい。インレットアダプタは、第1潜在的漏出ゾーンの断面の円周の少なくとも40%を、例えば少なくとも50%を、例えば少なくとも60%を、例えば少なくとも70%を、例えば少なくとも80%を、取り囲むように構成されてもよい。
【0058】
インレットアダプタは、空気が第1潜在的漏出ゾーンを横切ってクロスフローできるように構成され得る。代替的又は追加的には、インレットアダプタは、第1潜在的漏出ゾーンの周囲の空気中の粒子をセンサへと導くように構成され得る。
【0059】
幾つかの実施形態では、第1センサは、空気吸引ポンプ等の空気吸引手段を備える。
【0060】
第2センサ及び/又は背景センサ等のさらなる任意のセンサが備えられている場合、その更なるセンサ(複数可)は、空気吸引ポンプ等の空気吸引手段を備え得る。
【0061】
空気吸引手段は、事前決定された体積の空気を、封入されたシステムの外側から取り入れるように構成され得る。
【0062】
幾つかの実施形態では、空気吸引手段は、0.5-12l/mの、好ましくは1-10l/mの、好ましくは2-8l/mの、好ましくは2-5l/mの、空気流を提供するように構成される。
【0063】
幾つかの実施形態では、空気吸引手段は、約2l/min又は約5l/mの空気流を提供するように構成される。
【0064】
幾つかの実施形態では、上記第1センサは、上記封入されたシステムに対して、例えば上記封入されたシステムの潜在的漏出ゾーンに対して、0.5-20cmの、好ましくは1-15cmの、好ましくは1-10cmの、好ましくは2-8cmの、好ましくは3-8cmの、好ましくは4-6cmの、距離を有するように配置されるように構成されている。
【0065】
上記の距離は、測定所望点及び/又は潜在的漏出ゾーン等、封入されたシステムに対する特定の点までの距離であってもよい。幾つかの実施形態では、第1センサは、封入されたシステムの要素の外壁等の封入されたシステムの一部に固定されるように構成され得るのであって、かつ、第1センサは、測定所望点に対して、0.5-20cmの、好ましくは1-15cmの、好ましくは1-10cmの、好ましくは2-8cmの、好ましくは3-8cmの、好ましくは4-6cmの、距離を有するように配置されるように構成され得る。
【0066】
上記の距離は、第1センサの測定点から、かつ/又は第1センサの空気の入口から、封入されたシステムまでの、例えば封入されたシステムの測定所望点及び/又は潜在的漏出ゾーン等までの、距離として決定されてもよい。
【0067】
上記の距離は、第1センサ、例えば第1センサの測定点又は空気入口と、封入されたシステム、例えば封入されたシステムの測定所望点及び/又は潜在的漏出ゾーンと、の間の、最短距離及び/又は直線に沿った距離として決定されてもよい。上記の距離が、第1センサと封入されたシステムの潜在的漏出ゾーンの間の距離である場合、その距離は、漏出ゾーン内の最も近い点までの距離であることもあれば、かつ/又は、潜在的漏出ゾーンの中心点までの距離であることもある。代替的又は追加的には、上記の距離は、水平方向のみの距離であってもよいし、鉛直方向のみの距離であってもよいし、又は水平方向と鉛直方向の両方の合計距離であってもよい。
【0068】
第1センサは、封入されたシステムの外側に固定されるように構成され得る。第1センサは、封入されたシステムに、例えば、封入されたシステムの外表面上に、かつ/又はその要素に、固定されるように構成されてもよい。監視システムは、潜在的には第1センサは、第1センサを、封入されたシステムの外側の第1ポイントで、封入されたシステムに対して、固定するための固定要素を備えていてもよい。固定要素は、接着剤、スクリュー、ブラケット、クリップ、又は磁石の1つ以上であってよく、又はそれらを含んでいてもよい。代替的又は追加的には、固定要素は、スタンド又はホルダ等の保持要素を用いて第1ポイントに配置されるように構成されてもよい。固定要素は、第1センサが、封入されたシステムに対して、0.5-20cmの、好ましくは1-15cmの、好ましくは1-10cmの、好ましくは2-8cmの、好ましくは3-8cmの、好ましくは4-6cmの、距離を有するように配置されることを確保するように構成されてよく、かつ/又は、封入されたシステムへの距離を維持することを助けるように構成されてもよい。
【0069】
監視システムが第2センサを備える場合、第2センサは、封入されたシステムに対して、例えば封入されたシステムの潜在的漏出ゾーンに対して、0.5-20cmの、好ましくは1-15cmの、好ましくは1-10cmの、好ましくは2-8cmの、好ましくは3-8cmの、好ましくは4-6cmの、距離を有するように配置されるように構成され得る。
【0070】
幾つかの実施形態では、第1センサは、封入されたシステムに対して距離を有するように配置されるように構成され、封入されたシステムに対する距離は、少なくとも部分的には、空気吸引手段が提供するように構成された空気流に基づく。
【0071】
封入されたシステムに対する距離は、増加させられた空気流が提供される場合には、その距離も増加させられるように、決定され得る。潜在的には、上記の距離は、空気流の増加に比例して増加させられてもよい。幾つかの実施形態では、第1センサは、上記した距離範囲等の封入されたシステムに対する距離範囲内に配置されるように構成され、この距離範囲は、第1センサの空気吸引手段が提供するように構成された空気流に基づいて決定される。
【0072】
監視システムが第2センサを備えている場合、第2センサは、封入されたシステムに対して距離を有するように配置されるように構成され得るのであって、封入されたシステムに対する距離は、少なくとも部分的には第2センサの空気吸引手段が提供するように構成された空気流に基づく。その距離は、第1センサに関連して記述されたのと類似又は同一の方法で決定され得る。
【0073】
幾つかの実施形態では、上記監視システムは、第1範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度を判定するように構成され、上記第1範囲は、0.1-40マイクロメートルの範囲の、好ましくは0.2-25マイクロメートルの範囲の、好ましくは0.3-17マイクロメートルの範囲の、好ましくは0.5-15マイクロメートルの範囲の、好ましくは0.7-13マイクロメートルの範囲の、好ましくは1-10マイクロメートルの範囲の、部分範囲(subrange)である。
【0074】
あるいは、幾つかの実施形態では、上記監視システムは、第1範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度を判定するように構成され、上記第1範囲は、0.1-300マイクロメートルの範囲の、好ましくは0.1-100マイクロメートルの範囲の、好ましくは0.1-40マイクロメートルの範囲の、好ましくは0.2-25マイクロメートルの範囲の、好ましくは0.3-18マイクロメートルの範囲の、部分範囲である。
【0075】
それにより、監視システムは、医薬成分の処理から放出された粒子の粒子密度のみを検出するように構成されてよいため、監視システムの頑健性が向上されることができる。
【0076】
幾つかの実施形態では、処理ユニットは、第1範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度を判定するように構成される。処理ユニットは、第1センサからのセンサ信号に基づき、第1範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度を判定するように構成されてもよい。処理ユニットは、センサ信号をフィルタリングすることにより、第1範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度を判定するように構成されてもよい。代替的又は追加的には、第1センサは、潜在的には第1センサのセンサ処理ユニットによって、第1範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度を判定するように構成されてもよい。代替的又は追加的には、第1センサ信号が、第1範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度を示してもよい。
【0077】
監視システムが第2センサを備える場合、監視システムは第2センサからの第2信号に基づき、第2範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度を判定するように構成され得る。第2範囲は、第1範囲と同一であってもよい。
【0078】
幾つかの実施形態では、上記第1センサは、第1範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度を判定するように構成され、上記第1範囲は、上記封入されたシステムの上記1つ以上の医薬成分に関する知識に少なくとも部分的に基づき、かつ/又は上記第1センサの位置に少なくとも部分的に基づく。
【0079】
それにより、監視システムは、1つ以上の医薬成分に対応するサイズ範囲内の粒子の漏出を判定するように構成されることができ、ひいては、より頑健かつ正確な監視システムを提供することができる。例えば、第1センサが特定の医薬成分の入口の近位に配置される場合、第1範囲は、医薬成分の一部の、大部分の、又は実質的にすべての粒子がその内部に位置するサイズ範囲であってよい。それにより、第1センサは、センサが例えばより大きな粒子又はより小さな粒子からの干渉を検出しないため、この医薬成分のみの漏出を検出することができ、従って、監視システムの頑健性が向上させられる。
【0080】
1つ以上の医薬成分に関する知識は、特定の医薬成分のための典型的な粒子サイズ及び/又は典型的な粒子サイズ範囲等、1つ以上の医薬成分のいずれかの粒子サイズに関する知識であってよい。
【0081】
第1センサの位置に関する知識は、当該センサが配置されるように構成された第1ポイントに基づいてもよい。その位置に関する知識は、潜在的漏出ゾーンに関する知識を含んでもよく、例えば、封入されたシステムが運転中であるとき、どの医薬成分が封入されたシステムの内側の潜在的漏出ゾーンを通過するかに関する知識を含んでいてもよい。
【0082】
幾つかの実施形態では、上記第1センサは、上記封入されたシステムの外側の上記空気中の粒子のサイズ分布を示すセンサ信号を上記処理ユニットに対して提供するようにさらに構成されている。
【0083】
幾つかの実施形態では、第1センサは、複数の部分範囲における粒子密度を示すセンサ信号を処理ユニットに対して提供するように構成される。一例として、第1センサは、複数の部分範囲であって、例えば少なくとも2つの部分範囲、少なくとも4つの部分範囲、又は少なくとも8つの部分範囲、における粒子のカウント数を示す信号を提供するように構成されてよい。代替的又は追加的には、処理ユニットは、粒子密度及び/又は粒子のカウント数を示すセンサ信号等、封入されたシステムの外側の空気中の粒子のサイズ分布を示すセンサ信号に基づいて、粒子のサイズ分布を判定するように、構成され得る。監視システムが第1範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度を判定するように構成されている場合、部分範囲は、第1範囲の部分範囲であってよい。
【0084】
監視システムが、第2センサ及び/又は背景センサ等のさらなるセンサを備える場合、そのさらなるセンサは、封入されたシステムの外側の空気中の粒子のサイズ分布を示す、それぞれ第2センサ信号及び/又は背景センサ信号等のさらなるセンサ信号を処理ユニットに対して提供するように構成されることができる。さらなるセンサは、代替的又は追加的には、複数の部分範囲の粒子密度を示すさらなるセンサ信号を処理ユニットに対して提供するように構成されてもよい。この際、複数の部分範囲は、潜在的には、第1センサの複数の部分範囲と同一であり得る。幾つかの実施形態では、処理ユニットは、第1センサ及び第2センサによって判定される部分範囲における粒子密度を比較するように、例えば、第1センサからの、部分範囲の各々における粒子密度及び/又は粒子のカウント数を、第2センサからの、部分範囲の各々における粒子密度及び/又は粒子のカウント数と比較するように、構成され得る。処理ユニットは、例えば第1センサからのセンサ信号に基づく判定された粒子密度から第2センサからのセンサ信号に基づく判定された粒子密度を減算するか、又はその逆等、任意の算術演算を粒子密度に対して適用するように構成され得る。幾つかの実施形態では、処理ユニットは、1つ以上の部分範囲における粒子のサイズ分布及び/又は粒子のサイズ密度を比較するように構成され得る。
【0085】
幾つかの実施形態では、上記監視システムは、背景センサをさらに備え、上記背景センサは、上記封入されたシステムの外側に配置されるように構成され、かつ、上記封入されたシステムの外側の空気中の粒子密度を示す背景センサ信号を上記処理ユニットに対して繰り返し提供するように構成され、上記背景センサは、上記第1センサに対して距離を有するように配置されるように構成され、上記予測されるセンサ信号は、上記背景センサ信号に少なくとも部分的に基づいている。
【0086】
これにより、監視システムは、背景粒子密度を、即ち、封入されたシステムが配置されている部屋の内部の塵埃粒子等、封入されたシステムから放出されていない粒子の密度を、無視することが可能になる。それにより、封入されたシステムからの漏出の、より頑健性のある検出が可能になる。
【0087】
処理ユニットは、背景センサ信号に基づいて背景粒子密度を判定するように構成され得る。処理ユニットは、第1センサからのセンサ信号に基づいて、かつ/又は第2センサからのセンサ信号に基づいて、判定された粒子密度から、背景粒子密度を減算し、かつ/又は、それらを比較するように構成され得る。
【0088】
幾つかの実施形態では、予測されるセンサ信号は、背景センサ信号である。代替的又は追加的には、予測されるセンサ信号は、閾値であってもよく、その際には、その閾値は、背景センサ信号に基づいて決定され、潜在的には、背景センサ信号に基づいて繰り返し適合される適合的閾値として決定される。例えば、背景センサ信号が粒子の増加を示しているときには、その閾値は上昇させられ得る。背景センサ信号が粒子密度の減少を示しているときには、その閾値は減少させられ得る。
【0089】
背景センサは、第1センサ及び/又は第2センサに関連して記述された任意の特徴(複数可)を備えてよく、かつ/又は、第1センサ及び/又は第2センサに類似又は同一であってもよい。
【0090】
幾つかの実施形態では、第2センサが設けられている場合、第2センサは、第1センサからのセンサ信号に基づいて粒子密度を判定するための背景センサであってよいし、かつ/又は、そのような背景センサとして機能してもよい。
【0091】
幾つかの実施形態では、背景センサは、封入されたシステムに接続されて配置されるように構成される。
【0092】
幾つかの実施形態では、背景センサは、測定所望点から0.5-20cmの距離を有するように配置されるように構成される。
【0093】
測定所望点は、封入されたシステムを取り囲む部屋の中にある測定所望点であってよい。背景センサが第2センサであり、かつ/又は、第2センサとして機能する場合には、測定所望点は、第2潜在的漏出ゾーン等の潜在的漏出ゾーンであり得る。
【0094】
幾つかの実施形態では、背景センサは、測定所望点から、0.5-20cmの、好ましくは1-15cmの、好ましくは1-10cmの、好ましくは2-8cmの、好ましくは3-8cmの、好ましくは4-6cmの、距離を有するように配置されるように構成される。
【0095】
それにより、背景センサを、他の潜在的漏出ゾーンを監視するために使用できる。
【0096】
幾つかの実施形態では、背景センサは、封入されたシステムを取り囲む部屋への吸気中の粒子密度を示す背景センサ信号を提供するように構成される。幾つかの実施形態では、監視システムは、封入されたシステムを取り囲む部屋への吸気中の粒子密度を測定するように構成される。
【0097】
幾つかの実施形態では、背景センサは、封入されたシステムから、20cm又はそれより大きな距離を有するように配置されるように構成される。
【0098】
それにより、背景センサは、背景粒子密度をより精確に推定することができる。
【0099】
幾つかの実施形態では、背景センサは、鉛直方向において、第1センサと実質的に同じ高さに位置させられるように構成される。
【0100】
それにより、粒子分布に対する重力の影響が、即ち、より大きくかつより重い粒子はより低い高さへと沈降し、一方でより小さくかつより軽い粒子はより高い高さに存在し得ることが、補償され、ひいては監視システムの頑健性が向上させられる。
【0101】
幾つかの実施形態では、監視システムは、第1範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度を判定するように構成され、第1範囲は、少なくとも部分的には、背景センサからのセンサ信号に基づく。
【0102】
監視システムが、潜在的にはその処理ユニットが、第1センサからのセンサ信号に基づいて、粒子密度を判定し得る。処理ユニット及び/又は第1センサのセンサ処理ユニットは、センサ信号に基づいて粒子密度を判定し、かつ、続いて、フィルタを適用するなどして、第1範囲内のサイズを有する粒子の密度を選択することができる。代替的又は追加的には、処理ユニット及び/又は第1センサのセンサ処理ユニットは、センサ信号の一部を選択し、かつ、センサ信号の一部に基づいて、第1範囲内のサイズを有する粒子の密度を判定することができる。
【0103】
幾つかの実施形態では、背景センサは、粒子のサイズ分布を示すセンサ信号を処理ユニットに対して提供するように構成される。
【0104】
処理ユニットは、背景センサ信号に基づいて判定された粒子のサイズ分布を、第1センサ及び/又は第2センサからのそれぞれのセンサ信号に基づいて決定された粒子のサイズ分布と比較するように構成され得る。処理ユニットは、第1センサ及び第2センサに関連して記述されたように、これらを比較し、かつ/又は、算術演算を適用するように、構成され得る。
【0105】
予測されるセンサ信号は、複数の閾値を、即ち、各々それぞれの粒子サイズの部分範囲についてそれぞれの閾値を、備え得る。例えば、背景センサ信号が、分布の特定の部分範囲内の粒子の増加を示す場合、特定の部分範囲についての予測されるセンサ信号の閾値は、上昇させられ得る。背景センサ信号が、特定の部分範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度の減少を示す場合、特定の部分範囲の閾値は下降させられ得る。
【0106】
第2の態様によれば、以下の方法が開示される。医薬成分を処理するための封入されたシステムの性能を監視するための方法であって、上記封入されたシステムは、1つ以上の医薬成分を受け入れるための1つ以上の入口と、1つ以上の出口と、を備える、方法において、上記方法は、
第1潜在的漏出ゾーンを特定するステップと、
第1センサを、上記封入されたシステムの外側で、上記第1潜在的漏出ゾーンに近接するように配置するステップであって、上記第1センサは、空気中の粒子密度を示すセンサ信号を繰り返し提供するように構成される、配置するステップと、
上記センサ信号に基づき、上記封入されたシステムの性能を判定するステップと、を含み、上記封入されたシステムの性能を判定する上記ステップは、上記センサ信号を予測されるセンサ信号と比較することを含み、かつ、上記センサ信号が上記予測されるセンサ信号と異なっていると判定された場合には、空気中の粒子密度が予測される空気中の粒子密度と異なっていることを示す出力信号を出力することを含む、方法。
【0107】
第2の態様による方法は、監視システムに対し、本開示の第1の態様に従って記述されたとおりに同一又は類似の有利な点を提供し得る。特に、第1センサを、封入されたシステムの外側で、第1潜在的漏出ゾーンに近接するように配置することにより、漏出はその発生から短時間内に特定されることができ、かつ、検出に際して適切な行動が取られ得る。このようにして、オペレータの安全性が向上させられることに加え、試験の複雑さは低減され、かつ試験時間も短縮される。
【0108】
「性能を判定する」という語により、封入されたシステムが十分に封入されているかどうかを、即ち、1つ以上の医薬成分の漏出又は放出が特定のレベルを、例えば閾値又はそれに類するものを、超えているかどうかを、判定できるということが、理解されたい。
【0109】
第1センサは、本発明の第1の態様による監視システムの第1センサであり得る。
【0110】
潜在的漏出ゾーンは、1つ以上の潜在的漏出点を備え得る。潜在的漏出ゾーン及び/又は潜在的漏出点(複数可)は、本開示の第1の態様に関連して記述されたとおりであってよい。
【0111】
幾つかの実施形態では、封入されたシステムの性能を決定するステップは、第1センサに動作的に接続可能な処理ユニットであって、ここでは第1センサはセンサ信号を処理ユニットに対して繰り返し提供するように構成されている、処理ユニットによって、センサ信号を予測されるセンサ信号と比較することを含む。さらに、上記ステップは、センサ信号が予測されるセンサ信号と異なると判定される場合に、処理ユニットによって、空気中の粒子密度が予測される空気中の粒子密度と異なっていることを示す出力信号を出力することを含む。
【0112】
幾つかの実施形態では、上記封入されたシステムは、部屋の中に配置され、かつ、上記第1センサを配置する上記ステップは、上記第1センサを上記部屋の内側かつ上記封入されたシステムの外側に配置することを含む。
【0113】
本方法の幾つかの実施形態では、上記第1センサを配置する上記ステップは、上記第1センサを、上記第1潜在的漏出ゾーンから20cm未満の距離を有するように配置することを含む。
【0114】
幾つかの実施形態では、第1センサは、空気吸引ポンプ等の空気吸引手段を備える。幾つかの実施形態では、第1センサを配置するステップは、第1センサを、第1潜在的漏出ゾーンから0.5cmより大きく離れた距離に配置することを含む。
【0115】
潜在的には、第1センサを配置するステップは、第1センサを、第1潜在的漏出ゾーンから1cmより大きく、例えば2cmより大きく、例えば3cmより大きく、例えば4cmより大きく、離れた距離に配置することを含む。代替的又は追加的には、第1センサを配置するステップは、第1センサを、第1潜在的漏出ゾーンに対して0.5-20cmの、例えば1-15cmの、例えば1-10cmの、例えば2-8cmの、例えば3-8cmの、例えば4-6cmの、距離を有するように配置することを含み得る。
【0116】
幾つかの実施形態では、上記封入されたシステムは、選択的には、境界部で接続された第1モジュール及び第2モジュールを備え、上記第1潜在的漏出ゾーンは、上記入口、上記出口、及び、選択的には上記境界部、から選択される。
【0117】
第1モジュール及び第2モジュールは、各々、医薬成分又はその混合物のための中間バルク容器(IBC)等の容器、フィーダ、ミキサ、又はタブレットプレス機、のうち1つ以上である。
【0118】
幾つかの実施形態では、上記の方法は、第2センサを、第1センサに対して、少なくとも10cmの、好ましくは少なくとも20cmの、好ましくは少なくとも50cmの、距離を有するように配置するステップをさらに含む。
【0119】
幾つかの実施形態では、上記の方法は、
第2潜在的漏出ゾーンを判定することと、
第2センサを第2潜在的漏出ゾーンの近傍に配置することと、をさらに含む。
【0120】
第2センサは、処理ユニットに対して動作的に接続可能であってよく、かつ、空気中の粒子密度を示す第2センサ信号を処理ユニットに対して繰り返し提供するように構成されていてよい。幾つかの実施形態では、上記の方法は、第2センサ信号に基づき、封入されたシステムの性能を判定するステップをさらに含み得る。
【0121】
代替的又は追加的には、センサ信号に基づいて封入されたシステムの性能を判定するステップは、センサ信号および第2センサ信号に基づいて封入されたシステムの性能を判定することを含み得る。潜在的には、封入されたシステムの性能を判定するステップは、第2センサを配置するステップに続いて実施されるのがよい。
【0122】
第2潜在的漏出ゾーンは、入口、出口、及び、潜在的には境界部、から選択され得る。潜在的には、第2センサを配置するステップは、第2センサを、第2潜在的漏出ゾーンから、1cmより大きく、例えば2cmより大きく、例えば3cmより大きく、例えば4cmより大きく、離れた距離に配置することを含む。代替的又は追加的には、第2センサを配置するステップは、第2センサを、第2潜在的漏出ゾーンに対して0.5-20cmの、例えば1-15cmの、例えば1-10cmの、例えば2-8cmの、例えば3-8cmの、例えば4-6cmの、距離を有するように配置することを含み得る。
【0123】
幾つかの実施形態では、上記方法は、
背景センサを、上記封入されたシステムに対して距離を有するように、いかなる潜在的漏出ゾーンからも、少なくとも20cmの、好ましくは少なくとも50cmの、好ましくは少なくとも1mの、距離を有するように、配置するステップをさらに含む。
【0124】
幾つかの実施形態では、上記の方法は、
背景センサを、封入されたシステムを取り囲む部屋の空気取入口に近接するように配置するステップをさらに含む。
【0125】
代替的又は追加的には、上記のステップは、背景センサを、封入されたシステムに対して、いずれの潜在的漏出ゾーンからも、少なくとも20cmの、好ましくは少なくとも50cmの、好ましくは少なくとも1mの距離を有するように配置することと、背景センサを、封入されたシステムを取り囲む部屋の空気取入口に近接するように配置することと、を含む。
【0126】
第3の態様によれば、以下の部屋が開示される。部屋であって、上記部屋は、
医薬成分を処理するための封入されたシステムを備え、上記封入されたシステムは、1つ以上の医薬成分を受け入れるための1つ以上の入口と、1つ以上の出口と、を備え、上記部屋はさらに、
上記封入されたシステムの性能を監視するための、本発明の第1の態様による監視システムを備え、上記第1センサは、上記封入されたシステムの外側かつ上記部屋内である第1ポイントに配置された、部屋。
【0127】
第2の態様による部屋は、本開示の第1の態様に従って記述されたとおりの監視システムと同一又は類似の有利な点を提供し得る。
【0128】
上記の部屋の封入されたシステムは、本発明の第1の態様による監視システムに関連して上で記述されたとおりの封入されたシステムであってよい。
【0129】
幾つかの実施形態では、監視システムは封入されたシステムの性能を監視するように構成され得る。
【0130】
第4の態様によれば、以下の製薬システムが開示される。製薬システムであって、
医薬成分を処理するための封入されたシステムを備え、封入されたシステムは、1つ以上の医薬成分を受け入れるための1つ以上の入口と、1つ以上の出口と、を備え、製薬システムはさらに、
本発明の第1の態様による、封入されたシステムの性能を監視するための監視システムを備え、第1センサは、封入されたシステムの外側かつ部屋内である第1ポイントに配置された、製薬システム。
【0131】
第4の態様に従う製薬システムは、監視システムに対し、本開示の第1の態様によって記述されたとおりの封入されたシステムと同一又は類似の有利な点を提供し得る。
【0132】
製薬システムの封入されたシステムは、本発明の第1の態様に従う監視システムに関連して上で記述されたとおりの封入されたシステムであってよい。
【0133】
幾つかの実施形態では、監視システムは封入されたシステムの性能を監視するように構成され得る。
【0134】
本発明の異なる態様は、上で記述されかつ以下で記述されるような、封入されたシステムの性能を監視するための監視システム、封入されたシステムの性能を監視するためである監視するための方法、封入されたシステム及び監視システムを備える部屋、ならびに封入されたシステム及び監視システムを備えるシステムを含む異なるやり方で実施されることができ、その各々は、上記された態様の少なくとも1つ以上に関連して記述された利益及び有利な点の1つ以上をもたらし、かつ、各々は、上記された態様の少なくとも1つ以上に関連して記述される、かつ/又は従属請求項で開示される、好ましい実施形態に対応する1つ以上の好ましい実施形態を有する。さらに、本明細書に記載された態様の少なくとも1つ以上に関連して記述された実施形態は、他の態様にも同様に適用され得ることが、理解されたい。
【0135】
本発明の、上記の、かつ/又は追加的な、目的、特徴、及び有利な点は、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施形態の例示的かつ非限定的な詳細な説明によって、さらに明瞭になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0136】
【
図1】
図1は、本開示による監視システムの実施形態の概略的なブロック図を示している。
【
図2】
図2は、本開示による封入されたシステム及び監視システムを備える部屋の実施形態の概略的なブロック図を示している。
【
図3】
図3は、本開示による封入されたシステムの性能を監視するための方法の実施形態のフローチャートを示している。
【
図4】
図4は、本開示による封入されたシステムの性能を監視するための方法の実施形態のフローチャートを示している。
【
図5a】
図5aは、封入されたシステムの要素の斜視図を示している。
【
図5b】
図5bは、
図5aに示された封入されたシステムの要素の水平断面図を示している。
【
図6a】
図6aは、封入されたシステムの要素の斜視図を示している。
【
図6b】
図6bは、
図6aに示された封入されたシステムの要素の断面図を示している。
【
図7】
図7は、本開示による監視システムの実施形態のインレットアダプタの要素の概略図を示している。
【
図8】
図8は、本開示による監視システムの実施形態のインレットアダプタの要素の概略図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0137】
同様の参照符号は、本明細書に記載の各種実施形態及び図面を通じて同様の要素のために用いられる。
【0138】
以下の説明では、添付の図面に対する参照が行われる。添付の図面は、例示の手段を用いて、本発明がどのように実践され得るかを示している。
【0139】
図1は、本開示による監視システム1の実施形態の概略的なブロック図を示している。監視システム1は、医薬成分を処理するための封入されたシステム(
図1には示されていない)の性能を監視するための監視システムであり、封入されたシステムは、1つ以上の医薬成分を受け入れるための1つ以上の入口と、1つ以上の出口と、を備える。監視システム1は、第1センサ10と、第1センサ10に動作的に接続可能な処理ユニット20と、を備える。第1センサ10は、封入されたシステムの外側の第1ポイントに配置されるように構成される。第1センサ10は、封入されたシステムの外側の空気中における粒子密度を示すセンサ信号を処理ユニット20に繰り返し提供するように構成される。
【0140】
処理ユニット20は、センサ信号を、予測されるセンサ信号と比較するように構成される。
【0141】
図2は、医薬成分を処理するための封入されたシステム50と、本開示による監視システム2と、を備える部屋Rの実施形態の概略的なブロック図を示している。監視システム2は、第1センサ10’と、第1センサ10’に動作的に接続可能な処理ユニット20と、を備える。第1センサ10’は、封入されたシステム50の外側の第1ポイントに配置されるように構成される。第1センサ10’は、封入されたシステム50の外側の空気中における粒子密度を示すセンサ信号を処理ユニット20に繰り返し提供するように構成される。
【0142】
第1センサ10’は、センサ処理ユニット110及び空気吸引ポンプ112を備えているという点においてのみ、監視システム1の第1センサ10と異なっている。監視システム2の他の実施形態では、第1センサ10が、第1センサ10’の代わりに使用されてもよいことは、理解されたい。
【0143】
封入されたシステム50は、1つ以上の医薬成分を受け入れるための第1入口51と、出口56と、を備える。上記の封入されたシステムは、1つ以上の医薬成分を受け入れるための第2入口52をさらに備える。封入されたシステム50は、境界部54によって接続された、ミキサの形態である第1モジュール53と、タブレットプレス機の形態である第2モジュール55と、を備える。第1入口51及び第2入口52は、各々、境界部(図示されてはいない)を介して第1モジュール53に接続されている。追加的には、第2モジュール55は、他の境界部(図示されてはいない)によって出口56に接続される。
【0144】
第1センサ10’は、封入されたシステム50の第1潜在的漏出ゾーンに近接するように、例えば約5cmの距離を有するように、配置される。当該封入されたシステムの第1潜在的漏出ゾーンは、入口51である。第1センサ10’は、粒子密度を示すセンサ信号を出力するように構成されたセンサ処理ユニット100を備える。センサ処理ユニット100は、CPUである。
【0145】
監視システム2は、処理ユニット20に動作的に接続可能な第2センサ11をさらに備える。第2センサ11は、封入されたシステム50の外側の第2ポイントに配置されている。第2ポイントは、境界部54の形態の、第2潜在的漏出ゾーンである。第2センサ11は、境界部54に対して5cmの距離を有するように配置され、かつ、第1センサ10’に対して50cmより大きな距離を有するように配置されている。第2センサ11は、封入されたシステムの外側の空気中における粒子密度を示す第2センサ信号を処理ユニットに繰り返し提供するように構成される。
【0146】
監視システム2は、背景センサ12をさらに備え、背景センサ12は、封入されたシステム50の外側に配置されるように構成され、かつ、封入されたシステム50の外側の空気中における粒子密度を示す背景センサ信号を処理ユニット20に繰り返し提供するように構成される。背景センサ12は、第1センサ10に対して距離を有するように、かつ第2センサ11に対して距離を有するように、配置されている。
【0147】
処理ユニット20は、当該処理ユニットが少なくとも第1センサ10’からのセンサ信号は予測されるセンサ信号と異なっていると判定したときには、空気中の粒子密度が予測される空気中の粒子密度と異なっていることを示す出力信号を出力するように構成される。
【0148】
第1センサ10’、第2センサ11、及び背景センサ12は、すべて部屋R内かつ封入されたシステム50の外側に配置される。
【0149】
第2センサ11及び背景センサ12は、各々、それぞれセンサ処理ユニット110、120を備える。
【0150】
処理ユニット20は、封入されたシステム50を取り囲む部屋R内で、封入されたシステム50の外側に、配置される。
【0151】
処理ユニット20は、センサ信号を予測されるセンサ信号と比較するように構成される。予測されるセンサ信号は、閾値を表し、かつ/又は、閾値であり得る。監視システムの処理ユニット20は、第1センサ10’のセンサ信号及び/又は第2センサ11のセンサ信号が閾値を超えているとき、漏出が発生していると判定する。閾値は、背景センサ12からの入力に基づき、処理ユニット20によって動的に決定される。
【0152】
第1センサ10’、第2センサ11、及び背景センサ12の各々は、それぞれ空気吸引ポンプ102、112、122を備える。空気吸引ポンプ102、112、122は、各々、2l/minの空気流を提供するように構成される。
【0153】
第1センサ10’及び第2センサ11は、それぞれの保持デバイス(図示されてはいない)を用いて、封入されたシステムに対して固定されている。
【0154】
監視システムは、第1範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度を判定するように構成される。第1範囲は、0.3-17マイクロメートルの範囲の部分範囲である。
【0155】
処理ユニット20は、第1範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度を判定するように構成されている。処理ユニット20は、第1センサ10’からのセンサ信号に基づき、第1範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度である。処理ユニット20は、第2センサ11からのセンサ信号に基づき、第1範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度である。
【0156】
第1センサ10’はさらに、処理ユニット20に対して、4つの部分範囲における粒子のカウント数を示す信号の形態である、封入されたシステム50の外側の空気中の粒子のサイズ分布を示すセンサ信号を提供するように構成される。同様に、第2センサ11及び背景センサ12は、各々、処理ユニット20に、4つの部分範囲における粒子のカウント数を示す信号の形態である、封入されたシステム50の外側の空気中における粒子のサイズ分布を示すセンサ信号を提供するように構成される。
【0157】
処理ユニット20は、センサ信号を期待されるセンサ信号と比較するように構成される。予測されるセンサ信号は、少なくとも部分的には、背景センサ信号に基づく。
【0158】
処理ユニット20は、背景センサ信号に基づき、背景粒子密度を判定するように構成される。処理ユニット20は、第1センサ10’からのセンサ信号に基づいて判定される粒子密度からの背景粒子密度を、第2センサ11の信号に基づいて判定される粒子密度からの背景粒子密度と比較するように構成される。
【0159】
背景センサ12は、封入されたシステム50を取り囲む部屋Rへの吸気中の粒子密度を示す背景センサ信号を提供するように構成される。背景センサは、封入されたシステム50から20cm以上の距離を有するように配置される。
【0160】
図3は、本開示による封入されたシステムの性能を監視するための方法3の実施形態のフローチャートを示している。方法3は、医薬成分を処理するための封入されたシステムの性能を監視するための方法であり、当該封入されたシステムは、1つ以上の医薬成分を受け入れるための1つ以上の入口及び1つ以上の出口を備える。方法3は、
第1潜在的漏出ゾーンを特定するステップ30と、
第1センサを、封入されたシステムの外側で、第1潜在的漏出ゾーンに近接するように配置するステップ31であって、第1センサは、空気中の粒子密度を示すセンサ信号を繰り返し提供するように構成された、配置するステップ31と、
センサ信号に基づき、封入されたシステムの性能を判定するステップ32と、を含む。
【0161】
図4は、本開示による封入されたシステムの性能を監視するための方法の実施形態4のフローチャートを示している。方法4は、
第1潜在的漏出ゾーンを特定するステップ40と、
第1センサを、封入されたシステムの外側で、第1潜在的漏出ゾーンに近接するように配置するステップ41であって、第1センサは空気中の粒子密度を示すセンサ信号を繰り返し提供するように構成される、ステップ41と、を含む。さらに、
特定するステップ40及び配置するステップ41は、方法3のステップ30及び31と同様である。
【0162】
方法4において、封入されたシステムは部屋の中に配置されている。第1センサを配置するステップ41は、第1センサを、部屋内かつ封入されたシステムの外側に配置することを含む。第1センサを配置するステップ41は、第1センサを、第1潜在的漏出ゾーンから20cm未満の距離を、例えば約5cmの距離を、有するように配置することを含む。
【0163】
第1センサは、空気吸引ポンプ等の空気吸引手段を備えており、かつ、第1センサを配置するステップ41は、第1センサを、第1潜在的漏出ゾーンから0.5cmより大きく離れた距離に配置することを、さらに含む。
【0164】
選択的には、封入されたシステムは、境界部で接続された第1モジュール及び第2モジュールを備えており、第1潜在的漏出ゾーンは、1つ以上の入口、1つ以上の出口、及び、選択的には境界部、から選択される。第1潜在的漏出ゾーンを特定するステップ40は、第1潜在的漏出ゾーンを、1つ以上の入口、1つ以上の出口、及び、選択的には境界部、から選択することを含む。
【0165】
方法4は、
第2潜在的漏出ゾーンを判定するステップ42と、
第2センサを第2潜在的漏出ゾーンに近接するように配置するステップ43と、を含む。
【0166】
第2センサを配置するステップ43は、第2センサを、第1センサに対して少なくとも10cm、例えば少なくとも20cm、例えば少なくとも50cm、の距離を有するように配置することをさらに含む。
【0167】
第2センサは、処理ユニットに動作的に接続可能であり、かつ、処理ユニットに対し、空気中の粒子密度を示す第2センサ信号を繰り返し提供するように構成される。
【0168】
方法4は、
背景センサを、封入されたシステムに対して、いかなる潜在的漏出ゾーンからも、少なくとも20cmの、好ましくは少なくとも50cmの、好ましくは少なくとも1mの、距離を有するように配置するステップ44をさらに含む。方法4においては、背景センサを配置するステップ44は、背景センサを、封入されたシステムを取り囲む部屋の空気取入口に近接するように配置することを含む。
【0169】
方法4は、第1センサからのセンサ信号及び第2センサ信号に基づき、封入されたシステムの性能を判定するステップ45を、さらに含む。
【0170】
図5aは、封入されたシステム50’の要素の斜視図を示しており、一方、
図5bは、封入されたシステム50’の要素の水平断面図を示している。封入されたシステム50’は、医薬成分のための第1容器である第1IBC51’と、他の医薬成分のための第2容器である第2IBC52’と、を備える。第1IBC51’及び第2IBC52’は、両方とも、きちんとした(respectable)実質的に管状の第1境界部57a及び実質的に管状の第2境界部57bによって、ミキサ53’に接続されている。実質的に管状の第1境界部57a及び実質的に管状の第2境界部57bは、潜在的漏出ゾーンを含んでいる。
【0171】
図5a及び5bに示されているように、第1球体58aは、実質的に管状の第1境界部57aの中心点から20cmの距離Rを示しており、即ち、実質的に管状の第1境界部57aによって形成される第1潜在的漏出ゾーンの潜在的漏出点から20cmの距離を示している。第2球体58bは、実質的に管状の第1境界部57bの中心点から20cmの距離Rを示しており、即ち、実質的に管状の第1境界部57bによって形成される第2潜在的漏出ゾーンの潜在的漏出点から20cmの距離を示している。第1球体58a及び封入されたシステム50’は、封入されたシステム(
図5a、5bに示されてはいない)の第1センサが有利には配置され得る体積部分(volume)を画定する。その体積部分は、実質的に球状の外周を有する。第2球体58a及び封入されたシステム50’は、監視システム(
図5a、5bに示されてはいない)の第2センサが有利には配置され得る体積部分を画定する。その体積部分は、実質的に球状の外周を有する。他の実施形態では、監視ユニットの潜在的な第2センサが有利には配置され得る体積部分は、該体積部分の外周部の任意の点から潜在的漏出ゾーンのそれぞれの最も近い点まで、20cmの距離を有する場合もある。例えば、潜在的漏出ゾーンが環状である場合、その体積部分は実質的に円柱状の外周部を有し、かつ、実質的に円柱状の外周部の端部の各々に、2つの半球部を有する、という場合がある。
【0172】
図6aは、封入されたシステム50’’の要素の斜視図を示しており、一方、
図6bは、
図6aに示された封入されたシステム50’’の要素の断面図を示している。
【0173】
図6a及び6bでは、2区画(two-section)スプリットバタフライバルブ57’によって接続された開閉可能な2つのチューブが示されている。バルブ57’は、潜在的漏出ゾーンを構成する。
【0174】
図6a及び6bでは、球体58’は、潜在的漏出ゾーン即ちバルブ57’の中心点から20cmの距離Rを示している。
図5a及び5bの封入されたシステムの要素に関連して示された球体と同様に、球体58’及び封入されたシステム50’’は、ここでは、監視システムが有利には配置され得る、監視システムの外側の空気の体積部分を画定する。
図6a及び6bにおいて、球体58’によって画定される体積部分は、球状であり、即ち球形の外形を有する一方、他の実施形態では、体積部分は実質的に管状の区画を有する外形を有する。代替的又は追加的には、上記体積部分の外周上の各点は、潜在的漏出ゾーン57’の最も近い点それぞれに対して20cmの距離を有し得る。
【0175】
バルブ57’の潜在的漏出ゾーンは、各々が複数の潜在的漏出点を備える、第1潜在的漏出サブゾーン570及び第2潜在的漏出サブゾーン572を備える。第1潜在的漏出サブゾーン570及び第2潜在的漏出サブゾーンは、チューブの周囲にあるバルブ57’に沿って延在している。幾つかの実施形態では、体積部分は、その外周上の各点が、第1潜在的漏出点570及び第2潜在的漏出点572の最も近い潜在的漏出点に対し、20cmの距離を有するように、画定される。
【0176】
図7は、本開示による監視システムの実施形態のインレットアダプタの要素60の概略図を示している。
【0177】
インレットアダプタ60は、3つの入口61a、61b及び61c、ならびに出口62を備える。出口62は、第1センサ(
図7に示されてはいない)の入口に接続されるように構成されている。アダプタの入口61a、61b、及び61cは、第1センサの空気吸引手段が、第1潜在的漏出ゾーン54’の断面の円周の少なくとも40%に沿って空気を取り入れることができるように、構成されている。空気流は、
図7の矢印によって示されている。
【0178】
第1潜在的漏出ゾーン54’は、封入されたシステム(
図7に示されてはいない)の第1モジュールと第2モジュールの境界部である。
【0179】
3つの入口61a、61b、及び61cの各々は、出口62と流体連通しており、かつ、互いに流体連通している。アダプタの入口61a、61b、及び61cの各々は、開口を有する経路として設けられている。開口の各々は、第1潜在的漏出ゾーン54’に面している。
【0180】
アダプタの入口61a、61b、及び61cは、空気吸引手段が、第1潜在的漏出ゾーン54’の断面の円周の少なくとも50%に沿って空気を取り入れることができるように、構成される。アダプタの入口61a、61b、及び61cは、空気流が、アダプタの1つ以上の入口からアダプタの出口62まで流れることができるように、構成される。
【0181】
第1潜在的漏出ゾーン54’は、実質的に管状であり、かつ、実質的に円形の断面を有する。
【0182】
アダプタの入口61a、61b、及び61cは、第1センサの空気吸引手段が、第1潜在的漏出ゾーン54’の断面の円周の少なくとも50%を通過する空気流を引き起こすことができるように、構成される。
【0183】
インレットアダプタの入口61a、61b、及び61cは、空気吸引手段が、第1潜在的漏出ゾーン54’の断面の円周まわりの3つのそれぞれの位置で空気を取り入れることができるように、配置される。
【0184】
図8は、本開示による監視システムの実施形態のインレットアダプタの要素の概略図を示している。
【0185】
図8は、本開示による監視システムの実施形態のインレットアダプタの要素60’の概略図を示している。
【0186】
インレットアダプタ60’は、入口61’及び出口62を備える。出口62は、(
図8には示されていない)第1センサの入口に接続されるように構成されている。アダプタの入口61’は、第1センサの空気吸引手段が、第1潜在的漏出ゾーン54’の断面の円周の少なくとも40%に沿って空気を取り入れることができるように、構成されている。空気流は、
図8の矢印によって示されている。
【0187】
第1潜在的漏出ゾーン54’は、封入されたシステム(
図8に示されてはいない)第1モジュールと第2モジュールの境界部である。
【0188】
入口61’は、出口62と流体連通している。入口61’は、周囲へと向かう、インレットアダプタの要素61’内の開口として設けられている。
【0189】
インレットアダプタ60’は、第1潜在的漏出ゾーン54’の断面の円周の少なくとも60%を取り囲むように構成されている。
【0190】
第1潜在的漏出ゾーン54’の断面の円周の少なくとも一部分を取り囲むように構成されたインレットアダプタ60’は、インレットアダプタ60’の一部分と潜在的漏出ゾーン54’の断面の円周の一部分の間に空気経路63が形成されるように、配置される。インレットアダプタ60’は、単一の入口61’を備える。
【0191】
アダプタの入口61’は、アダプタの1つ以上の入口からアダプタの出口62までの空気流を可能にするように構成される。アダプタの入口61’は、第1センサの空気吸引手段が、第1潜在的漏出ゾーン54’の断面の円周の少なくとも60%を通過する空気流を引き起こすことができるように、構成され、結果として、第1潜在的漏出ゾーン54’の断面の円周の少なくとも60%を通過した空気流が、出口62に存在する。
【0192】
幾つかの実施形態が詳細に説明され、かつ示されてきたが、本発明はそれらに限定されるものではなく、以下の請求項において定義される主題の範囲内で、他の方法でも具現化され得る。特に、本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することが可能であり、かつ、構造的及び機能的な変更を行うことが可能であることが、理解されたい。
【0193】
幾つかの手段を列挙した装置クレームでは、これらの手段の幾つかは、1つの同じ品目のハードウェアによって具現化され得る。特定の手段が、相互に異なる従属請求項に記載されているか、又は異なる実施形態に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に使用できないことを示すわけではない。
【0194】
本明細書で使用される場合、「含む/含んでいる(comprise/comprising)」という語は、記載された特徴、整数、ステップ、又は構成要素の存在を特定するために採用されるが、しかしながら、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、構成要素、又はそれらのグループの存在を排除するわけではないということは、強調されるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0155
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0155】
処理ユニット20は、第1範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度を判定するように構成されている。処理ユニット20は、第1センサ10’からのセンサ信号に基づき、第1範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度を判定するように構成される。処理ユニット20は、第2センサ11からのセンサ信号に基づき、第1範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度を判定するように構成される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0171
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0171】
図5a及び5bに示されているように、第1球体58aは、実質的に管状の第1境界部57aの中心点から20cmの距離Rを示しており、即ち、実質的に管状の第1境界部57aによって形成される第1潜在的漏出ゾーンの潜在的漏出点から20cmの距離を示している。第2球体58bは、実質的に管状の第
2境界部57bの中心点から20cmの距離Rを示しており、即ち、実質的に管状の第
2境界部57bによって形成される第2潜在的漏出ゾーンの潜在的漏出点から20cmの距離を示している。第1球体58a及び封入されたシステム50’は、封入されたシステム(
図5a、5bに示されてはいない)の第1センサが有利には配置され得る体積部分(volume)を画定する。その体積部分は、実質的に球状の外周を有する。第2球体58a及び封入されたシステム50’は、監視システム(
図5a、5bに示されてはいない)の第2センサが有利には配置され得る体積部分を画定する。その体積部分は、実質的に球状の外周を有する。他の実施形態では、監視ユニットの潜在的な第2センサが有利には配置され得る体積部分は、該体積部分の外周部の任意の点から潜在的漏出ゾーンのそれぞれの最も近い点まで、20cmの距離を有する場合もある。例えば、潜在的漏出ゾーンが環状である場合、その体積部分は実質的に円柱状の外周部を有し、かつ、実質的に円柱状の外周部の端部の各々に、2つの半球部を有する、という場合がある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0174
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0174】
図6a及び6bでは、球体58’は、潜在的漏出ゾーン即ちバルブ57’の中心点から20cmの距離Rを示している。
図5a及び5bの封入されたシステムの要素に関連して示された球体と同様に、球体58’及び封入されたシステム50’’は、ここでは、監視システムが有利には配置され得る、監視システムの外側の空気の体積部分を画定する。
図6a及び6bにおいて、球体58’によって画定される体積部分は、球状であり、即ち球形の外形を有する一方、他の実施形態では、体積部分は実質的に管状の区画を有する外形を有する。代替的又は追加的には、上記体積部分の外周上の各点は、潜在的漏出ゾーン
即ちバルブ57’の最も近い点それぞれに対して20cmの距離を有し得る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0194
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0194】
本明細書で使用される場合、「含む/含んでいる(comprise/comprising)」という語は、記載された特徴、整数、ステップ、又は構成要素の存在を特定するために採用されるが、しかしながら、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、構成要素、又はそれらのグループの存在を排除するわけではないということは、強調されるべきである。
また、本開示は、以下の態様を含む。
〔態様1〕
医薬成分を処理するための封入されたシステムの性能を監視するための監視システムであって、前記封入されたシステムは、1つ以上の医薬成分を受け入れるための1つ以上の入口と、1つ以上の出口と、を備える、監視システムにおいて、
前記監視システムは、第1センサと、前記第1センサに動作的に接続可能な処理ユニットと、を備え、前記第1センサは、前記封入されたシステムの外側の第1ポイントに配置され、かつ、前記第1センサは、前記封入されたシステムの外側の空気中における、0.1マイクロメートルよりも大きなサイズを有する粒子の粒子密度を示すセンサ信号を前記処理ユニットに繰り返し提供するように構成され、
前記処理ユニットは、前記センサ信号を、予測されるセンサ信号と比較するように構成され、かつ、
前記処理ユニットは、前記処理ユニットが前記センサ信号は前記予測されるセンサ信号と異なっていると判定した場合には、空気中の粒子密度が予測される空気中の粒子密度と異なっていることを示す出力信号を出力するように構成される、監視システム。
〔態様2〕
前記第1センサは、前記封入されたシステムの第1潜在的漏出ゾーンに近接するように配置されるように構成される、態様1に記載の監視システム。
〔態様3〕
前記第1センサは、入口を有する空気吸引手段を備え、かつ、前記監視システムは、インレットアダプタであって、1つ以上の入口と、前記第1センサの前記入口に接続されるように構成された出口と、を備えるインレットアダプタをさらに備え、かつ、前記アダプタの1つ以上の前記入口は、前記第1センサの前記空気吸引手段が、前記第1潜在的漏出ゾーンの断面の円周の少なくとも40%に沿った部分から空気を取り入れることができるように、構成された、態様2に記載の監視システム。
〔態様4〕
インレットアダプタは、複数の入口であって、前記空気吸引手段が前記第1潜在的漏出ゾーンの前記断面の前記円周に沿ったそれぞれ複数の部分で空気を取り入れることができるように配置された、複数の入口を備えるか、又は、前記インレットアダプタは、前記第1潜在的漏出ゾーンの前記断面の前記円周の少なくとも一部を、例えば、少なくとも半分を、取り囲むように構成された、態様3に記載の監視システム。
〔態様5〕
前記第1センサは、前記封入されたシステムに対して、例えば前記封入されたシステムの潜在的漏出ゾーンに対して、0.5-20cmの、好ましくは1-15cmの、好ましくは1-10cmの、好ましくは2-8cmの、好ましくは3-8cmの、好ましくは4-6cmの、距離を有するように配置されるように構成された、態様1ないし4のいずれか1つに記載の監視システム。
〔態様6〕
前記監視システムは、第1範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度を判定するように構成され、前記第1範囲は、0.1-300マイクロメートルの範囲の、好ましくは0.1-100マイクロメートルの範囲の、好ましくは0.1-40マイクロメートルの範囲の、好ましくは0.2-25マイクロメートルの範囲の、好ましくは0.3-18マイクロメートルの範囲の、部分範囲である、態様1ないし5のいずれか1つに記載の監視システム。
〔態様7〕
前記監視システムは、第1範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度を判定するように構成され、前記第1範囲は、前記封入されたシステムの前記1つ以上の医薬成分に関する知識に少なくとも部分的に基づき、かつ/又は前記第1センサの位置に少なくとも部分的に基づく、態様1ないし6のいずれか1つに記載の監視システム。
〔態様8〕
前記第1センサは、前記封入されたシステムの外側の前記空気中の粒子のサイズ分布を示すセンサ信号を前記処理ユニットに対して提供するようにさらに構成された、態様1ないし7のいずれか1つに記載の監視システム。
〔態様9〕
前記監視システムは、背景センサをさらに備え、前記背景センサは、前記封入されたシステムの外側に配置されるように構成され、かつ、前記封入されたシステムの外側の空気中の粒子密度を示す背景センサ信号を前記処理ユニットに対して繰り返し提供するように構成され、前記背景センサは、前記第1センサに対して距離を有するように配置されるように構成され、前記予測されるセンサ信号は、前記背景センサ信号に少なくとも部分的に基づく、態様1ないし8のいずれか1つに記載の監視システム。
〔態様10〕
医薬成分を処理するための封入されたシステムの性能を監視するための方法であって、前記封入されたシステムは、1つ以上の医薬成分を受け入れるための1つ以上の入口と、1つ以上の出口と、を備える、方法において、前記方法は、
第1潜在的漏出ゾーンを特定するステップと、
第1センサを、前記封入されたシステムの外側で、前記第1潜在的漏出ゾーンに近接するように配置するステップであって、前記第1センサは、空気中の粒子密度を示すセンサ信号を繰り返し提供するように構成される、配置するステップと、
前記センサ信号に基づき、前記封入されたシステムの性能を判定するステップと、を含み、
前記封入されたシステムの性能を判定する前記ステップは、前記センサ信号を予測されるセンサ信号と比較することを含み、かつ、前記センサ信号が前記予測されるセンサ信号と異なっていると判定された場合には、空気中の粒子密度が予測される空気中の粒子密度と異なっていることを示す出力信号を出力することを含む、方法。
〔態様11〕
前記封入されたシステムは、部屋の中に配置され、かつ、前記第1センサを配置する前記ステップは、前記第1センサを前記部屋の内側かつ前記封入されたシステムの外側に配置することを含む、態様10に記載の方法。
〔態様12〕
前記第1センサを配置する前記ステップは、前記第1センサを、前記第1潜在的漏出ゾーンから20cm未満の距離を有するように配置することを含む、態様10又は11に記載の方法。
〔態様13〕
前記封入されたシステムは、選択的には、境界部で接続された第1モジュール及び第2モジュールを備え、前記第1潜在的漏出ゾーンは、前記1つ以上の入口、前記1つ以上の出口、及び、選択的には前記境界部、から選択される、態様10から12のいずれか1つに記載の方法。
〔態様14〕
前記方法は、
背景センサを、前記封入されたシステムに対して距離を有するように、いかなる潜在的漏出ゾーンからも、少なくとも20cmの、好ましくは少なくとも50cmの、好ましくは少なくとも1mの、距離を有するように、配置するステップをさらに含む、態様21から26のいずれか1つに記載の方法。
〔態様15〕
部屋であって、前記部屋は、
医薬成分を処理するための封入されたシステムを備え、前記封入されたシステムは、1つ以上の医薬成分を受け入れるための1つ以上の入口と、1つ以上の出口と、を備え、前記部屋はさらに、
前記封入されたシステムの性能を監視するための、態様1から9のいずれか1つに記載の監視システムを備え、前記第1センサは、前記封入されたシステムの外側かつ前記部屋内である第1ポイントに配置された、部屋。
【手続補正5】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬成分を処理するための封入されたシステムの性能を監視するための監視システムであって、前記封入されたシステムは、1つ以上の医薬成分を受け入れるための1つ以上の入口と、1つ以上の出口と、を備える、監視システムにおいて、
前記監視システムは、第1センサと、前記第1センサに動作的に接続可能な処理ユニットと、を備え、前記第1センサは、前記封入されたシステムの外側の第1ポイントに配置され、かつ、前記第1センサは、前記封入されたシステムの外側の空気中における、0.1マイクロメートルよりも大きなサイズを有する粒子の粒子密度を示すセンサ信号を前記処理ユニットに繰り返し提供するように構成され、
前記処理ユニットは、前記センサ信号を、予測されるセンサ信号と比較するように構成され、かつ、
前記処理ユニットは、前記処理ユニットが前記センサ信号は前記予測されるセンサ信号と異なっていると判定した場合には、空気中の粒子密度が予測される空気中の粒子密度と異なっていることを示す出力信号を出力するように構成される、監視システム。
【請求項2】
前記第1センサは、前記封入されたシステムの第1潜在的漏出ゾーンに近接するように配置されるように構成される、請求項1に記載の監視システム。
【請求項3】
前記第1センサは、入口を有する空気吸引手段を備え、かつ、前記監視システムは、インレットアダプタであって、1つ以上の入口と、前記第1センサの前記入口に接続されるように構成された出口と、を備えるインレットアダプタをさらに備え、かつ、前記
インレットアダプタの1つ以上の前記入口は、前記第1センサの前記空気吸引手段が、前記第1潜在的漏出ゾーンの断面の円周の少なくとも40%に沿った部分から空気を取り入れることができるように、構成された、請求項2に記載の監視システム。
【請求項4】
前記インレットアダプタは、複数の入口であって、前記空気吸引手段が前記第1潜在的漏出ゾーンの前記断面の前記円周に沿ったそれぞれ複数の部分で空気を取り入れることができるように配置された、複数の入口を備えるか、又は、前記インレットアダプタは、前記第1潜在的漏出ゾーンの前記断面の前記円周の少なくとも一部を、例えば、少なくとも半分を、取り囲むように構成された、請求項3に記載の監視システム。
【請求項5】
前記第1センサは、前記封入されたシステムに対して、例えば前記封入されたシステムの潜在的漏出ゾーンに対して、0.5-20cmの、好ましくは1-15cmの、好ましくは1-10cmの、好ましくは2-8cmの、好ましくは3-8cmの、好ましくは4-6cmの、距離を有するように配置されるように構成された、
請求項1に記載の監視システム。
【請求項6】
前記監視システムは、第1範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度を判定するように構成され、前記第1範囲は、0.1-300マイクロメートルの範囲の、好ましくは0.1-100マイクロメートルの範囲の、好ましくは0.1-40マイクロメートルの範囲の、好ましくは0.2-25マイクロメートルの範囲の、好ましくは0.3-18マイクロメートルの範囲の、部分範囲である、
請求項1に記載の監視システム。
【請求項7】
前記監視システムは、第1範囲内のサイズを有する粒子の粒子密度を判定するように構成され、前記第1範囲は、前記封入されたシステムの前記1つ以上の医薬成分に関する知識に少なくとも部分的に基づき、かつ/又は前記第1センサの位置に少なくとも部分的に基づく、
請求項1に記載の監視システム。
【請求項8】
前記第1センサは、前記封入されたシステムの外側の前記空気中の粒子のサイズ分布を示すセンサ信号を前記処理ユニットに対して提供するようにさらに構成された、
請求項1に記載の監視システム。
【請求項9】
前記監視システムは、背景センサをさらに備え、前記背景センサは、前記封入されたシステムの外側に配置されるように構成され、かつ、前記封入されたシステムの外側の空気中の粒子密度を示す背景センサ信号を前記処理ユニットに対して繰り返し提供するように構成され、前記背景センサは、前記第1センサに対して距離を有するように配置されるように構成され、前記予測されるセンサ信号は、前記背景センサ信号に少なくとも部分的に基づく、
請求項1に記載の監視システム。
【請求項10】
医薬成分を処理するための封入されたシステムの性能を監視するための方法であって、前記封入されたシステムは、1つ以上の医薬成分を受け入れるための1つ以上の入口と、1つ以上の出口と、を備える、方法において、前記方法は、
第1潜在的漏出ゾーンを特定するステップと、
第1センサを、前記封入されたシステムの外側で、前記第1潜在的漏出ゾーンに近接するように配置するステップであって、前記第1センサは、空気中の粒子密度を示すセンサ信号を繰り返し提供するように構成される、配置するステップと、
前記センサ信号に基づき、前記封入されたシステムの性能を判定するステップと、を含み、
前記封入されたシステムの性能を判定する前記ステップは、前記センサ信号を予測されるセンサ信号と比較することを含み、かつ、前記センサ信号が前記予測されるセンサ信号と異なっていると判定された場合には、空気中の粒子密度が予測される空気中の粒子密度と異なっていることを示す出力信号を出力することを含む、方法。
【請求項11】
前記封入されたシステムは、部屋の中に配置され、かつ、前記第1センサを配置する前記ステップは、前記第1センサを前記部屋の内側かつ前記封入されたシステムの外側に配置することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1センサを配置する前記ステップは、前記第1センサを、前記第1潜在的漏出ゾーンから20cm未満の距離を有するように配置することを含む、
請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記封入されたシステムは、選択的には、境界部で接続された第1モジュール及び第2モジュールを備え、前記第1潜在的漏出ゾーンは、前記1つ以上の入口、前記1つ以上の出口、及び、選択的には前記境界部、から選択される、
請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記方法は、
背景センサを、前記封入されたシステムに対して距離を有するように、いかなる潜在的漏出ゾーンからも、少なくとも20cmの、好ましくは少なくとも50cmの、好ましくは少なくとも1mの、距離を有するように、配置するステップをさらに含む、請求項
10から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
部屋であって、前記部屋は、
医薬成分を処理するための封入されたシステムを備え、前記封入されたシステムは、1つ以上の医薬成分を受け入れるための1つ以上の入口と、1つ以上の出口と、を備え、前記部屋はさらに、
前記封入されたシステムの性能を監視するための、請求項1から9のいずれか一項に記載の監視システムを備え、前記第1センサは、前記封入されたシステムの外側かつ前記部屋内である第1ポイントに配置された、部屋。
【国際調査報告】