IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 京東方科技集團股▲ふん▼有限公司の特許一覧 ▶ 北京京東方光電科技有限公司の特許一覧

<>
  • 特表-表示基板及び表示装置 図1
  • 特表-表示基板及び表示装置 図2
  • 特表-表示基板及び表示装置 図3
  • 特表-表示基板及び表示装置 図4
  • 特表-表示基板及び表示装置 図5
  • 特表-表示基板及び表示装置 図6
  • 特表-表示基板及び表示装置 図7
  • 特表-表示基板及び表示装置 図8
  • 特表-表示基板及び表示装置 図9
  • 特表-表示基板及び表示装置 図10
  • 特表-表示基板及び表示装置 図11
  • 特表-表示基板及び表示装置 図12
  • 特表-表示基板及び表示装置 図13
  • 特表-表示基板及び表示装置 図14
  • 特表-表示基板及び表示装置 図15
  • 特表-表示基板及び表示装置 図16
  • 特表-表示基板及び表示装置 図17
  • 特表-表示基板及び表示装置 図18
  • 特表-表示基板及び表示装置 図19
  • 特表-表示基板及び表示装置 図20
  • 特表-表示基板及び表示装置 図21
  • 特表-表示基板及び表示装置 図22
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】表示基板及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20240614BHJP
   G09F 9/302 20060101ALI20240614BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20240614BHJP
   G02F 1/1343 20060101ALI20240614BHJP
【FI】
G09F9/30 330
G09F9/30 348A
G09F9/30 338
G09F9/302 C
G02F1/1368
G02F1/1343
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524425
(86)(22)【出願日】2021-06-24
(85)【翻訳文提出日】2023-04-20
(86)【国際出願番号】 CN2021102064
(87)【国際公開番号】W WO2022266930
(87)【国際公開日】2022-12-29
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】507134301
【氏名又は名称】北京京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 8 Xihuanzhonglu, BDA, Beijing, 100176, P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】王 先
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ 宇
(72)【発明者】
【氏名】武 ▲曉▼娟
(72)【発明者】
【氏名】▲馮▼ 春楠
(72)【発明者】
【氏名】王 建
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 勇
(72)【発明者】
【氏名】▲馮▼ 大▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲海▼▲龍▼
(72)【発明者】
【氏名】岳 ▲懐▼瑞
(72)【発明者】
【氏名】葛 ▲楊▼
(72)【発明者】
【氏名】▲馬▼ 建威
(72)【発明者】
【氏名】石 磊
(72)【発明者】
【氏名】曲 峰
(72)【発明者】
【氏名】李 必奇
【テーマコード(参考)】
2H092
2H192
5C094
【Fターム(参考)】
2H092GA14
2H092GA61
2H092JA26
2H092JB13
2H092NA25
2H092QA06
2H092QA07
2H192AA24
2H192BB12
2H192BB53
2H192CB05
2H192EA22
2H192GB51
2H192JA06
2H192JA33
5C094AA60
5C094BA27
5C094BA43
5C094DA15
5C094EA10
5C094JA08
(57)【要約】
本開示は、表示基板及び表示装置を提供し、表示技術分野に属する。本開示の表示基板は、表示領域及び前記表示領域を取り囲む周辺領域を有し、該表示基板は、ベース基板と、前記ベース基板に配置され、且つ前記表示領域及び前記周辺領域に位置し、第1方向に沿って延在し、且つ第2方向に沿って並んで配置される複数の第1導電構造と、前記第1導電構造の前記ベース基板から離れる側に配置される層間絶縁層と、前記層間絶縁層の前記ベース基板から離れる側に配置され、且つ表示領域及び前記周辺領域に位置し、前記第2方向に沿って延在し、且つ前記第1方向に沿って並んで配置され、前記第1導電構造と交差して配置され、前記層間絶縁層を貫通するビアホールを介して前記第1導電構造と電気的に接続される複数の第2導電構造と、前記ベース基板に配置され、且つ前記表示領域に位置する少なくとも1つの第3導電構造と、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域及び前記表示領域を取り囲む周辺領域を有する表示基板であって、
ベース基板と、
前記ベース基板に配置され、且つ前記表示領域及び前記周辺領域に位置し、第1方向に沿って延在し、且つ第2方向に沿って並んで配置される複数の第1導電構造と、
前記第1導電構造の前記ベース基板から離れる側に配置される層間絶縁層と、
前記層間絶縁層の前記ベース基板から離れる側に配置され、且つ前記表示領域及び前記周辺領域に位置し、前記第2方向に沿って延在し、且つ前記第1方向に沿って並んで配置され、前記第1導電構造と交差して配置され、前記層間絶縁層を貫通するビアホールを介して前記第1導電構造と電気的に接続される複数の第2導電構造と、
前記ベース基板に配置され、且つ少なくとも前記表示領域に位置する少なくとも1つの第3導電構造と、を備え、
前記第3導電構造は、複数本の第1導電線及び複数本の第2導電線を含み、前記第1導電線は、前記第1導電構造の少なくとも一部の構造であり、前記第1導電構造の一部は、2本の前記第1導電線を含み、前記第2導電線は、前記第2導電構造の少なくとも一部の構造である
表示基板。
【請求項2】
前記ベース基板に配置され、前記表示領域及び前記周辺領域に位置し、前記第1方向に沿って延在し、且つ前記第2方向に沿って並んで配置される複数本のゲート線と、
前記ベース基板に配置され、且つ前記表示領域及び前記周辺領域に位置し、前記第2方向に沿って延在し、且つ前記第1方向に沿って並んで配置される複数本のデータ線と、
ベース基板に配置され、且つ前記表示領域に位置する複数のサブ画素と、をさらに備え、
前記ゲート線と前記データ線の交差配置により限定された領域内に前記サブ画素を設け、前記第1方向に沿って並んで配置される前記サブ画素は第1画素グループを形成し、第2方向に沿って並んで配置される前記サブ画素は第2画素グループを形成し、任意の隣接して配置される前記第1画素グループの間には、前記第1導電構造が1つ配置されている
請求項1に記載の表示基板。
【請求項3】
隣接して配置される2つの前記第2画素グループの間の少なくとも一部には、前記第2導電構造が1つ配置されている
請求項2に記載の表示基板。
【請求項4】
同一の前記第2画素グループに位置する各前記サブ画素の色は同一であり、前記第1方向に沿って並んで配置されるN個のサブ画素ごとに1つの画素ユニットを構成し、N≧2であり、前記Nは整数であり、前記第2方向に沿って並んで配置される前記画素ユニットは1つの画素ユニットグループを形成し、各前記画素ユニットグループには前記第2導電構造が少なくとも1つ配置されている
請求項3に記載の表示基板。
【請求項5】
前記画素ユニットにおける前記N個のサブ画素は、赤色サブ画素、緑色サブ画素及び青色サブ画素を含み、前記第2導電構造は、前記赤色サブ画素と前記緑色サブ画素との間に配置されている
請求項4に記載の表示基板。
【請求項6】
前記表示領域は、少なくとも1つの第1領域と、少なくとも1つの第2領域とを含み、1つの前記第3導電構造は1つの前記第1領域に位置し、
前記表示基板は、前記ベース基板に配置され、且つ前記第2領域及び前記周辺領域に位置する複数本の第3導電線及び複数本の第4導電線をさらに備え、前記複数本の第3導電線及び複数本の第4導電線は交差して配置され、且つ1本の第3導電線は、1つの前記第1導電構造の少なくとも一部の構造であり、1本の第4導電線は、1つの前記第2導電構造の一部の構造に位置し、1つの前記第2導電構造における前記第4導電線と前記第2導電線との間の距離は2μm~6μmである
請求項2~5のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項7】
前記ベース基板に配置され、且つ周辺領域に位置する共通電極線をさらに備え、
前記共通電極線は、前記第1方向に沿って延在する第1サブ共通電極線と、前記第2方向に沿って延在する第2サブ共通電極線とを含み、前記第1サブ共通電極線は、前記第1導電構造と同じ層に配置され、且つ材料が同一であり、前記第2サブ共通電極線は、前記第2導電構造と同じ層に配置され、且つ材料が同一であり、前記第1サブ共通電極線と前記第2サブ共通電極線は、前記層間絶縁層を貫通するビアホールを介して電気的に接続され、
前記第3導電線と前記第2サブ共通電極線は、前記層間絶縁層を貫通するビアホールを介して電気的に接続され、及び/又は、
前記第4導電線と前記第1サブ共通電極線は、前記層間絶縁層を貫通するビアホールを介して電気的に接続される
請求項6に記載の表示基板。
【請求項8】
前記第3導電構造は、少なくとも1つのコイル部を含み、前記コイル部は、延在方向が異なる少なくとも2つのサブ構造を含み、各前記サブ構造はいずれも前記第1導電線と前記第2導電線とを含む
請求項2~5のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項9】
前記コイル部は、2つの第1サブ構造及び1つの第2サブ構造の3つのサブ構造を含み、2つの前記第1サブ構造はいずれも第2方向に沿って延在し、且つ第1方向に沿って並んで配置され、前記第2サブ構造は、2つの前記第1サブ構造の間に接続される
請求項8に記載の表示基板。
【請求項10】
前記表示領域は、少なくとも1つの第1領域と、少なくとも1つの第2領域とを含み、前記第3導電構造は、前記第1領域に位置し、前記第1領域は、非機能領域と、前記非機能領域を取り囲む機能領域とを含み、前記コイル部は、前記機能領域に配置され、
前記表示基板は、前記非機能領域に位置し、交差して配置される複数本の第5導電線及び複数本の第6導電線をさらに備え、前記第1導電構造は前記第5導電線を含み、前記第2導電構造は前記第6導電線を含み、同一の前記第1導電構造における前記第5導電線と前記第1導電線との間の距離は2μm~6μmであり、及び/又は、
同一の前記第2導電構造における前記第6導電線と前記第2導電線との間の距離は2μm~6μmである
請求項9に記載の表示基板。
【請求項11】
前記第5導電線は、前記第1方向に沿って並んで且つ間隔をあけて配置される複数の第1サブ導電線を含み、隣接して配置される前記第1サブ導電線の間の隙間は、隣接して配置される前記サブ画素の間に位置する
請求項10に記載の表示基板。
【請求項12】
隣接して配置される前記第1サブ導電線の間の隙間は、幅が2μm~6μmである
請求項11に記載の表示基板。
【請求項13】
前記ベース基板に配置され、且つ周辺領域に位置する共通電極線をさらに備え、
前記共通電極線は、前記第1方向に沿って延在する第1サブ共通電極線と、前記第2方向に沿って延在する第2サブ共通電極線とを含み、前記第1サブ共通電極線は、前記第1導電構造と同じ層に配置され、且つ材料が同一であり、前記第2サブ共通電極線は、前記第2導電構造と同じ層に配置され、且つ材料が同一であり、前記第1サブ共通電極線と前記第2サブ共通電極線は、前記層間絶縁層を貫通するビアホールを介して電気的に接続され、
前記第6導電線と前記第1サブ共通電極線は、前記層間絶縁層を貫通するビアホールを介して電気的に接続される
請求項11に記載の表示基板。
【請求項14】
前記表示領域は、少なくとも1つの第1領域と、少なくとも1つの第2領域とを含み、前記第3導電構造は前記第1領域に位置し、前記第1領域は、非機能領域と、前記非機能領域を取り囲む機能領域とを含み、前記機能領域は、ネスト状に配置されるサブ機能領域と、隣接して配置される前記サブ機能領域の間に位置する冗長機能領域とを含み、1つの前記サブ機能領域には1つの前記コイル部が配置され、
前記表示基板は、前記ベース基板に配置される冗長コイル部をさらに備え、1つの前記冗長機能領域には1つの前記冗長コイル部が配置され、
前記冗長コイル部は、前記冗長機能領域に位置し、交差して配置される複数本の第7導電線及び複数本の第8導電線を含み、1本の前記第7導電線は1つの前記第1導電構造の一部の構造であり、1本の前記第8導電線は1つの前記第2導電構造の一部の構造である
請求項9に記載の表示基板。
【請求項15】
同一の前記第1導電構造における第1導電線と、それに最も近接する前記第7導電線との間の距離は2μm~6μmであり、及び/又は、
同一の前記第2導電構造における前記第8導電線と、それに最も近接する前記第2導電線との距離は2μm~6μmである
請求項14に記載の表示基板。
【請求項16】
前記冗長コイル部は、第1方向に沿って並んで配置され、且つ第2方向に沿って延在する2つの第1サブ冗長構造と、前記第1方向に沿って延在し、且つ2つの前記第1サブ冗長構造の間に接続される第2サブ冗長構造とを含み、前記第1サブ冗長構造と前記第2サブ冗長構造はいずれも前記第7導電線及び前記第8導電線を含み、前記第1冗長構造における前記第8導電線は、前記第2冗長構造が位置する領域まで延在し、前記第2冗長構造における前記第7導電線は、前記第1冗長構造が位置する領域まで延在し、
前記第1サブ冗長構造における第7導電線は、前記第1方向に沿って並んで配置される複数本の第2サブ導電線を含み、隣接して配置される前記第2サブ導電線の間の隙間は、隣接して配置される前記サブ画素の間に位置し、及び/又は、
前記第2サブ冗長構造における第8導電線は、前記第2方向に沿って並んで配置される複数本の第3サブ導電線を含み、隣接して配置される前記第3サブ導電線の間の隙間は、隣接して配置される前記サブ画素の間に位置する
請求項14に記載の表示基板。
【請求項17】
隣接して配置される前記第2サブ導電線の間の隙間は、幅が2μm~6μmであり、及び/又は、
隣接して配置される前記第3サブ導電線の間の隙間は、幅が2μm~6μmである
請求項16に記載の表示基板。
【請求項18】
前記ベース基板に配置され、且つ周辺領域に位置する共通電極線をさらに備え、
前記共通電極線は、前記第1方向に沿って延在する第1サブ共通電極線と、前記第2方向に沿って延在する第2サブ共通電極線とを含み、前記第1サブ共通電極線は、前記第1導電構造と同じ層に配置され、且つ材料が同一であり、前記第2サブ共通電極線は、前記第2導電構造と同じ層に配置され、且つ材料が同一であり、前記第1サブ共通電極線と前記第2サブ共通電極線は、前記層間絶縁層を貫通するビアホールを介して電気的に接続され、
前記第1サブ冗長構造における第8導電線と前記第1サブ共通電極線は、前記層間絶縁層を貫通するビアホールを介して電気的に接続され、及び/又は、
前記第2サブ冗長構造における第7導電線と前記第2サブ共通電極線は、前記層間絶縁層を貫通するビアホールを介して電気的に接続される
請求項16に記載の表示基板。
【請求項19】
前記ベース基板に配置され、前記コイル部に接続されてスパイラルコイルを構成する接続ジャンパ線をさらに備える
請求項14に記載の表示基板。
【請求項20】
前記コイル部に接続されてスパイラルコイルを構成する接続ジャンパ線が配置されているフレキシブル回路基板をさらに備える
請求項14に記載の表示基板。
【請求項21】
前記コイル部の数は2つであり、2つの前記コイル部はそれぞれ第1コイル部と第2コイル部であり、前記第1コイル部は第2コイル部を取り囲んでおり、前記第1コイル部と前記第2コイル部はいずれも第1端及び第2端を含み、前記接続ジャンパ線の両端は、前記第1コイル部の第1端と前記第2コイル部の第2端にそれぞれ接続される
請求項19又は20に記載の表示基板。
【請求項22】
前記第1コイル部の第2端は第1引き出し電極に接続され、前記第2コイル部の第1端は第2引き出し電極に接続され、前記第1引き出し電極及び/又は前記第2引き出し電極は、前記ベース基板に配置され、且つ層間絶縁層を貫通するビアホールを介して電気的に接続される第1サブ引き出し部と第2サブ引き出し部を含み、前記第1サブ引き出し部は、前記第1サブ構造と同じ層に配置され、且つ材料が同一であり、前記第2サブ引き出し部は、前記第2サブ構造と同じ層に配置され、且つ材料が同一である
請求項21に記載の表示基板。
【請求項23】
ベース基板に配置され、第1導電構造及び前記ゲート線を含む第1導電層と、
層間絶縁層の前記ベース基板から離れる側に配置され、前記第2導電構造及び前記データ線を含む第2導電層と、をさらに備える
請求項2~22のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項24】
前記第1導電構造は第1本体部と第1接続部とを含み、前記第1本体部は前記第1方向に沿って延在し、前記第1接続部は前記第1本体部に接続され、前記第2導電構造は第2本体部と第2接続部とを含み、前記第2本体部は前記第2方向に沿って延在し、前記第2接続部は前記第2本体部に接続され、前記第1導電構造の第1接続部は、前記層間絶縁層を貫通するビアホールを介して、それと交差して配置される前記第2導電構造の第2接続部に接続される
請求項2~22のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項25】
前記第1接続部は、接続される前記第1本体部の、該第1本体部に最も近い前記ゲート線の側に位置し、前記第2接続部は、接続される前記第2本体部の、該第2本体部に最も近い前記データ線から離れる側に位置し、
前記第1接続部と前記第2接続部はいずれも、前記第1方向において対向する第1側辺及び第2側辺と、前記第2方向において対向する第3側辺及び第4側辺とを含み、
前記第1接続部の第3側辺は前記第1本体部に接続され、前記第2接続部の第2側辺は前記第2本体部に接続され、
前記第1接続部の第1側辺及び第3側辺の前記ベース基板での正投影から、前記ビアホールの前記ベース基板での正投影までの距離はいずれも2.0μm以上であり、及び/又は、
前記第2接続部の第1側辺、第3側辺及び第4側辺の前記ベース基板での正投影から、前記ビアホールの前記ベース基板での正投影までの距離はいずれも2.0μm以上である
請求項24に記載の表示基板。
【請求項26】
前記第1接続部と、それに最も近接する前記ゲート線との間の距離は4μm以上である
請求項24に記載の表示基板。
【請求項27】
前記第2本体部と、それに最も近接する前記データ線との間の距離は3.5μm以上である
請求項24に記載の表示基板。
【請求項28】
前記サブ画素は、少なくとも薄膜トランジスタ、画素電極、共通電極を含み、前記薄膜トランジスタのゲートは前記ゲート線と同じ層に配置され、且つ材料が同一であり、前記薄膜トランジスタのソース及びドレインは前記データ線と同じ層に配置され、且つ材料が同一であり、前記画素電極は、前記薄膜トランジスタのドレインに接続され、前記共通電極は、前記画素電極の前記ベース基板から離れる側に位置し、前記共通電極が位置する層と前記画素電極が位置する層との間にはパッシベーション層が配置されており、
前記第2接続部と、それに最も近接する前記画素電極との間の距離は2.0μm以上である
請求項24に記載の表示基板。
【請求項29】
前記サブ画素は、少なくとも薄膜トランジスタ、画素電極、共通電極を含み、前記薄膜トランジスタのゲートは前記ゲート線と同じ層に配置され、且つ材料が同一であり、前記薄膜トランジスタのソース及びドレインは前記データ線と同じ層に配置され、且つ材料が同一であり、前記画素電極は、前記薄膜トランジスタのドレインに接続され、前記共通電極は、前記画素電極の前記ベース基板から離れる側に位置し、前記共通電極が位置する層と前記画素電極が位置する層との間にはパッシベーション層が配置されており、
各前記サブ画素における前記共通電極は一体構造に接続されて共通電極層を形成し、
前記共通電極層は、前記第2方向に沿って延在し、且つ前記第1方向に沿って並んで配置される複数の第1開口を含み、1つの前記第1開口の前記ベース基板での正投影と、1つの前記第2導電構造の前記ベース基板での正投影は部分的に重なる
請求項2~22のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項30】
前記共通電極はスリット電極であり、前記第1導電構造と、前記共通電極の前記ベース基板での正投影は少なくとも部分的に重なる
請求項29に記載の表示基板。
【請求項31】
前記共通電極層は、前記第1方向に沿って延在し、且つ前記第2方向に沿って並んで配置される複数の第2開口をさらに含み、1つの前記第2開口の前記ベース基板での正投影と、前記第1方向に沿って並んで配置される複数の前記薄膜トランジスタの前記ベース基板での正投影は少なくとも部分的に重なる
請求項29に記載の表示基板。
【請求項32】
前記周辺領域は、前記第2方向における前記表示領域の2つの反対側に位置する第1パッド領域及び第2パッド領域を含み、前記表示領域の前記第1パッド領域に近い側、及び/又は前記第2パッド領域に近い側のいずれにおいても前記第3導電構造が配置されている
請求項1~31のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項33】
前記第3導電構造は近接通信アンテナを含む、請求項1~32のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項34】
請求項1~33のいずれか1項に記載の表示基板を備える、表示装置。
【請求項35】
ブラックマトリクスが配置されている対向セル基板をさらに備え、
前記第3導電構造の前記ベース基板での正投影は、前記ブラックマトリクスの前記ベース基板での正投影の範囲内にある
請求項34に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は表示技術分野に関し、具体的に表示基板及び表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近接通信技術(Near Field Communication,NFC)は、近接磁界通信方式を採用し、伝送距離が近く、消費電力が低く、信号が干渉され難いなどの特徴を有し、モバイル機器やコンシューマ系電子製品間で近距離無線通信を行うことができる非接触識別及び相互接続技術である。
【0003】
近接通信技術は、データ交換のために電子機器に広く応用されており、NFC通信技術を利用するためには、電磁波信号を送受信するための通信アンテナを機器に取り付ける必要があり、通信アンテナは、比較的大きなスペースを占有する必要がある。従来のNFC通信技術を用いた電子機器のほとんどは、独立したNFC通信モジュールを電子機器のメインボードに外付けするため、比較的大きなスペースを占有する必要があり、機器の薄型化に不利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来技術に存在する技術課題の少なくとも1つを解決することを目的とし、表示基板及び表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1態様において、本開示の実施例は、表示領域及び前記表示領域を取り囲む周辺領域を有する表示基板を提供し、前記表示基板は、
ベース基板と、
前記ベース基板に配置され、且つ前記表示領域及び前記周辺領域に位置し、第1方向に沿って延在し、且つ第2方向に沿って並んで配置される複数の第1導電構造と、
前記第1導電構造の前記ベース基板から離れる側に配置される層間絶縁層と、
前記層間絶縁層の前記ベース基板から離れる側に配置され、且つ前記表示領域及び前記周辺領域に位置し、前記第2方向に沿って延在し、且つ前記第1方向に沿って並んで配置され、前記第1導電構造と交差して配置され、前記層間絶縁層を貫通するビアホールを介して前記第1導電構造と電気的に接続される複数の第2導電構造と、
前記ベース基板に配置され、且つ少なくとも前記表示領域に位置する少なくとも1つの第3導電構造と、を備え、
前記第3導電構造は、複数本の第1導電線及び複数本の第2導電線を含み、前記第1導電線は、前記第1導電構造の少なくとも一部の構造であり、前記第1導電構造の一部は、2本の前記第1導電線を含み、前記第2導電線は、前記第2導電構造の少なくとも一部の構造である。
【0006】
前記表示基板は、
前記ベース基板に配置され、前記表示領域及び前記周辺領域に位置し、前記第1方向に沿って延在し、且つ前記第2方向に沿って並んで配置される複数本のゲート線と、
前記ベース基板に配置され、且つ前記表示領域及び前記周辺領域に位置し、前記第2方向に沿って延在し、且つ前記第1方向に沿って並んで配置される複数本のデータ線と、
ベース基板に配置され、且つ前記表示領域に位置する複数のサブ画素と、をさらに備え、
前記ゲート線と前記データ線の交差配置により限定された領域内に前記サブ画素を設け、前記第1方向に沿って並んで配置される前記サブ画素は第1画素グループを形成し、第2方向に沿って並んで配置される前記サブ画素は第2画素グループを形成し、任意の隣接して配置される前記第1画素グループの間には、前記第1導電構造が1つ配置されている。
【0007】
隣接して配置される2つの前記第2画素グループの間の少なくとも一部には、前記第2導電構造が1つ配置されている。
【0008】
同一の前記第2画素グループに位置する各前記サブ画素の色は同一であり、前記第1方向に沿って並んで配置されるN個のサブ画素ごとに1つの画素ユニットを構成し、N≧2であり、前記Nは整数であり、前記第2方向に沿って並んで配置される前記画素ユニットは1つの画素ユニットグループを形成し、各前記画素ユニットグループには前記第2導電構造が少なくとも1つ配置されている。
【0009】
前記画素ユニットにおける前記N個のサブ画素は、赤色サブ画素、緑色サブ画素及び青色サブ画素を含み、前記第2導電構造は、前記赤色サブ画素と前記緑色サブ画素との間に配置されている。
【0010】
前記表示領域は、少なくとも1つの第1領域と、少なくとも1つの第2領域とを含み、1つの前記第3導電構造は1つの前記第1領域に位置し、
前記表示基板は、前記ベース基板に配置され、且つ前記第2領域及び前記周辺領域に位置する複数本の第3導電線及び複数本の第4導電線をさらに備え、
前記複数本の第3導電線及び複数本の第4導電線は交差して配置され、且つ1本の第3導電線は、1つの前記第1導電構造の少なくとも一部の構造であり、1本の第4導電線は、1つの前記第2導電構造の一部の構造に位置し、1つの前記第2導電構造における前記第4導電線と前記第2導電線との間の距離は2μm~6μmである。
【0011】
前記表示基板は、前記ベース基板に配置され、且つ周辺領域に位置する共通電極線をさらに備え、
前記共通電極線は、前記第1方向に沿って延在する第1サブ共通電極線と、前記第2方向に沿って延在する第2サブ共通電極線とを含み、前記第1サブ共通電極線は、前記第1導電構造と同じ層に配置され、且つ材料が同一であり、前記第2サブ共通電極線は、前記第2導電構造と同じ層に配置され、且つ材料が同一であり、前記第1サブ共通電極線と前記第2サブ共通電極線は、前記層間絶縁層を貫通するビアホールを介して電気的に接続され、
前記第3導電線と前記第2サブ共通電極線は、前記層間絶縁層を貫通するビアホールを介して電気的に接続され、及び/又は、
前記第4導電線と前記第1サブ共通電極線は、前記層間絶縁層を貫通するビアホールを介して電気的に接続される。前記第3導電構造は、少なくとも1つのコイル部を含み、前記コイル部は、延在方向が異なる少なくとも2つのサブ構造を含み、各前記サブ構造はいずれも前記第1導電線と前記第2導電線とを含む。
【0012】
前記コイル部は、2つの第1サブ構造及び1つの第2サブ構造の3つのサブ構造を含み、2つの前記第1サブ構造はいずれも第2方向に沿って延在し、且つ第1方向に沿って並んで配置され、前記第2サブ構造は、2つの前記第1サブ構造の間に接続される。
【0013】
前記表示領域は、少なくとも1つの第1領域と、少なくとも1つの第2領域とを含み、前記第3導電構造は、前記第1領域に位置し、前記第1領域は、非機能領域と、前記非機能領域を取り囲む機能領域とを含み、前記コイル部は、前記機能領域に配置され、
前記表示基板は、前記非機能領域に位置し、交差して配置される複数本の第5導電線及び複数本の第6導電線をさらに備え、前記第1導電構造は前記第5導電線を含み、前記第2導電構造は前記第6導電線を含み、同一の前記第1導電構造における前記第5導電線と前記第1導電線との間の距離は2μm~6μmであり、及び/又は、
同一の前記第2導電構造における前記第6導電線と前記第2導電線との間の距離は2μm~6μmである。
【0014】
前記第5導電線は、前記第1方向に沿って並んで且つ間隔をあけて配置される複数の第1サブ導電線を含み、隣接して配置される前記第1サブ導電線の間の隙間は、隣接して配置される前記サブ画素の間に位置する。
【0015】
隣接して配置される前記第1サブ導電線の間の隙間は、幅が2μm~6μmである。
【0016】
前記表示基板は、前記ベース基板に配置され、且つ周辺領域に位置する共通電極線をさらに備え、
前記共通電極線は、前記第1方向に沿って延在する第1サブ共通電極線と、前記第2方向に沿って延在する第2サブ共通電極線とを含み、前記第1サブ共通電極線は、前記第1導電構造と同じ層に配置され、且つ材料が同一であり、前記第2サブ共通電極線は、前記第2導電構造と同じ層に配置され、且つ材料が同一であり、前記第1サブ共通電極線と前記第2サブ共通電極線は、前記層間絶縁層を貫通するビアホールを介して電気的に接続され、
前記第6導電線と前記第1サブ共通電極線は、前記層間絶縁層を貫通するビアホールを介して電気的に接続される。
【0017】
前記表示領域は、少なくとも1つの第1領域と、少なくとも1つの第2領域とを含み、前記第3導電構造は前記第1領域に位置し、前記第1領域は、非機能領域と、前記非機能領域を取り囲む機能領域とを含み、前記機能領域は、ネスト状に配置されるサブ機能領域と、隣接して配置される前記サブ機能領域の間に位置する冗長機能領域とを含み、1つの前記サブ機能領域には1つの前記コイル部が配置され、
前記表示基板は、前記ベース基板に配置される冗長コイル部をさらに備え、1つの前記冗長機能領域には1つの前記冗長コイル部が配置され、
前記冗長コイル部は、前記冗長機能領域に位置し、交差して配置される複数本の第7導電線及び複数本の第8導電線を含み、1本の前記第7導電線は1つの前記第1導電構造の一部の構造であり、1本の前記第8導電線は1つの前記第2導電構造の一部の構造である。
【0018】
同一の前記第1導電構造における第1導電線と、それに最も近接する前記第7導電線との間の距離は2μm~6μmであり、及び/又は、
同一の前記第2導電構造における前記第8導電線と、それに最も近接する前記第2導電線との距離は2μm~6μmである。
【0019】
前記冗長コイル部は、第1方向に沿って並んで配置され、且つ第2方向に沿って延在する2つの第1サブ冗長構造と、前記第1方向に沿って延在し、且つ2つの前記第1サブ冗長構造の間に接続される第2サブ冗長構造とを含み、前記第1サブ冗長構造と前記第2サブ冗長構造はいずれも前記第7導電線及び前記第8導電線を含み、前記第1冗長構造における前記第8導電線は、前記第2冗長構造が位置する領域まで延在し、前記第2冗長構造における前記第7導電線は、前記第1冗長構造が位置する領域まで延在し、
前記第1サブ冗長構造における第7導電線は、前記第1方向に沿って並んで配置される複数本の第2サブ導電線を含み、隣接して配置される前記第2サブ導電線の間の隙間は、隣接して配置される前記サブ画素の間に位置し、及び/又は、
前記第2サブ冗長構造における第8導電線は、前記第2方向に沿って並んで配置される複数本の第3サブ導電線を含み、隣接して配置される前記第3サブ導電線の間の隙間は、隣接して配置される前記サブ画素の間に位置する。
【0020】
隣接して配置される前記第2サブ導電線の間の隙間は、幅が2μm~6μmであり、及び/又は、隣接して配置される前記第3サブ導電線の間の隙間は、幅が2μm~6μmである。
【0021】
前記表示基板は、前記ベース基板に配置され、且つ周辺領域に位置する共通電極線をさらに備え、
前記共通電極線は、前記第1方向に沿って延在する第1サブ共通電極線と、前記第2方向に沿って延在する第2サブ共通電極線とを含み、前記第1サブ共通電極線は、前記第1導電構造と同じ層に配置され、且つ材料が同一であり、前記第2サブ共通電極線は、前記第2導電構造と同じ層に配置され、且つ材料が同一であり、前記第1サブ共通電極線と前記第2サブ共通電極線は、前記層間絶縁層を貫通するビアホールを介して電気的に接続され、
前記第1サブ冗長構造における第8導電線と前記第1サブ共通電極線は、前記層間絶縁層を貫通するビアホールを介して電気的に接続され、及び/又は、
前記第2サブ冗長構造における第7導電線と前記第2サブ共通電極線は、前記層間絶縁層を貫通するビアホールを介して電気的に接続される。
【0022】
前記表示基板は、前記ベース基板に配置され、前記コイル部に接続されてスパイラルコイルを構成する接続ジャンパ線をさらに備える。
【0023】
前記表示基板は、前記コイル部に接続されてスパイラルコイルを構成する接続ジャンパ線が配置されているフレキシブル回路基板をさらに備える。
【0024】
前記コイル部の数は2つであり、2つの前記コイル部はそれぞれ第1コイル部と第2コイル部であり、前記第1コイル部は第2コイル部を取り囲んでおり、前記第1コイル部と前記第2コイル部はいずれも第1端及び第2端を含み、前記接続ジャンパ線の両端は、前記第1コイル部の第1端と前記第2コイル部の第2端にそれぞれ接続される。
【0025】
前記第1コイル部の第2端は第1引き出し電極に接続され、前記第2コイル部の第1端は第2引き出し電極に接続され、前記第1引き出し電極及び/又は前記第2引き出し電極は、前記ベース基板に配置され、且つ層間絶縁層を貫通するビアホールを介して電気的に接続される第1サブ引き出し部と第2サブ引き出し部を含み、前記第1サブ引き出し部は、前記第1サブ構造と同じ層に配置され、且つ材料が同一であり、前記第2サブ引き出し部は、前記第2サブ構造と同じ層に配置され、且つ材料が同一である。
【0026】
前記表示基板は、ベース基板に配置され、第1導電構造及び前記ゲート線を含む第1導電層と、
層間絶縁層の前記ベース基板から離れる側に配置され、前記第2導電構造及び前記データ線を含む第2導電層と、をさらに備える。
【0027】
前記第1導電構造は第1本体部と第1接続部とを含み、前記第1本体部は前記第1方向に沿って延在し、前記第1接続部は前記第1本体部に接続され、前記第2導電構造は第2本体部と第2接続部とを含み、前記第2本体部は前記第2方向に沿って延在し、前記第2接続部は前記第2本体部に接続され、前記第1導電構造の第1接続部は、前記層間絶縁層を貫通するビアホールを介して、それと交差して配置される前記第2導電構造の第2接続部に接続される。
【0028】
前記第1接続部は、接続される前記第1本体部の、該第1本体部に最も近い前記ゲート線の側に位置し、前記第2接続部は、接続される前記第2本体部の、該第2本体部に最も近い前記データ線から離れる側に位置し、
前記第1接続部と前記第2接続部はいずれも、前記第1方向において対向する第1側辺及び第2側辺と、前記第2方向において対向する第3側辺及び第4側辺とを含み、
前記第1接続部の第3側辺は前記第1本体部に接続され、前記第2接続部の第2側辺は前記第2本体部に接続され、
前記第1接続部の第1側辺及び第3側辺の前記ベース基板での正投影から、前記ビアホールの前記ベース基板での正投影までの距離はいずれも2.0μm以上であり、及び/又は、
前記第2接続部の第1側辺、第3側辺及び第4側辺の前記ベース基板での正投影から、前記ビアホールの前記ベース基板での正投影までの距離はいずれも2.0μm以上である。
【0029】
前記第1接続部と、それに最も近接する前記ゲート線との間の距離は4μm以上である。
【0030】
前記第2本体部と、それに最も近接する前記データ線との間の距離は3.5μm以上である。
【0031】
前記サブ画素は、少なくとも薄膜トランジスタ、画素電極、共通電極を含み、前記薄膜トランジスタのゲートは前記ゲート線と同じ層に配置され、且つ材料が同一であり、前記薄膜トランジスタのソース及びドレインは前記データ線と同じ層に配置され、且つ材料が同一であり、前記画素電極は、前記薄膜トランジスタのドレインに接続され、前記共通電極は、前記画素電極の前記ベース基板から離れる側に位置し、前記共通電極が位置する層と前記画素電極が位置する層との間にはパッシベーション層が配置されており、
前記第2接続部と、それに最も近接する前記画素電極との間の距離は2.0μm以上である。
【0032】
前記サブ画素は、少なくとも薄膜トランジスタ、画素電極、共通電極を含み、前記薄膜トランジスタのゲートは前記ゲート線と同じ層に配置され、且つ材料が同一であり、前記薄膜トランジスタのソース及びドレインは前記データ線と同じ層に配置され、且つ材料が同一であり、前記画素電極は、前記薄膜トランジスタのドレインに接続され、前記共通電極は、前記画素電極の前記ベース基板から離れる側に位置し、前記共通電極が位置する層と前記画素電極が位置する層との間にはパッシベーション層が配置されており、
各前記サブ画素における前記共通電極は一体構造に接続されて共通電極層を形成し、
前記共通電極層は、前記第2方向に沿って延在し、且つ前記第1方向に沿って並んで配置される複数の第1開口を含み、1つの前記第1開口の前記ベース基板での正投影と、1つの前記第2導電構造の前記ベース基板での正投影は部分的に重なる。
【0033】
前記共通電極はスリット電極であり、前記第1導電構造と、前記共通電極の前記ベース基板での正投影は少なくとも部分的に重なる。
【0034】
前記共通電極層は、前記第1方向に沿って延在し、且つ前記第2方向に沿って並んで配置される複数の第2開口をさらに含み、1つの前記第2開口の前記ベース基板での正投影と、前記第1方向に沿って並んで配置される複数の前記薄膜トランジスタの前記ベース基板での正投影は少なくとも部分的に重なる。
【0035】
前記周辺領域は、前記第2方向における前記表示領域の2つの反対側に位置する第1パッド領域及び第2パッド領域を含み、前記表示領域の前記第1パッド領域に近い側、及び/又は前記第2パッド領域に近い側のいずれにおいても前記第3導電構造が配置されている。
【0036】
前記第3導電構造は近接通信アンテナを含む。
【0037】
第2態様において、本開示の実施例は、上述の表示基板を備える表示装置を提供する。
【0038】
前記表示装置は、ブラックマトリクスが配置されている対向セル基板をさらに備え、前記第3導電構造の前記ベース基板での正投影は、前記ブラックマトリクスの前記ベース基板での正投影の範囲内にある。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】例示的な表示基板の模式図である。
図2図1に示す表示基板のA-A’の断面図である。
図3】本開示の実施例に係る表示基板の模式図である。
図4】本開示の実施例に係る表示基板の構造の一部の模式図である。
図5】本開示の実施例に係る表示基板のレイアウトである。
図6図5に示す表示基板のB-B’の断面図である。
図7】本開示の実施例に係る表示基板における第1導電構造と第2導電構造の電気的接続を示す模式図である。
図8】本開示の実施例に係る表示基板のレイアウトの位置の一部の模式図である。
図9】本開示の実施例に係る表示基板における共通電極層のレイアウトである。
図10】本開示の実施例に係る表示基板のレイアウトの位置の一部の模式図である。
図11図10のA位置の拡大模式図である。
図12】本開示の実施例に係る表示基板における近接通信アンテナの模式図である。
図13】本開示の実施例に係る表示基板のレイアウトの位置の一部の模式図である。
図14図13のB位置の拡大模式図である。
図15】本開示の実施例に係る表示基板における非機能領域の配線の模式図である。
図16】本開示の実施例に係る表示基板における第1引き出し電極(第2引き出し電極)の模式図である。
図17図12に示す近接通信アンテナを接続パッドに接続した状態を示す模式図である。
図18】本開示の実施例に係る別の表示基板の模式図である。
図19図18に示す表示基板における近接通信アンテナの模式図である。
図20図18に示す表示基板における冗長機能領域の配線の模式図である。
図21図19に示す近接通信アンテナを接続パッドに接続した状態を示す模式図である。
図22】本開示の実施例に係る別の表示基板の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
当業者が本発明の技術案をよりよく理解するために、以下では図面及び具体的な実施形態を組み合わせて本発明をさらに詳細に説明する。
【0041】
特に定義しない限り、本開示で使用される技術用語又は科学用語は本開示の属する分野内で当業者が理解する通常の意味であるべきである。本開示に使用される「第1」、「第2」及び類似する言葉はいかなる順序、数又は重要性を示すものでもなく、異なる構成部分を区別するためのものに過ぎない。同様に、「1つ」、「一」又は「該」等の類似する言葉も数の制限を示すものではなく、少なくとも1つ存在することを示す。「備える」又は「含む」等の類似する言葉は、その前に記載された素子又は部材がその後に列挙した素子又は部材及びそれらと同等のものをカバーすることを指し、他の素子又は部材を排除しない。「接続」又は「連結」等の類似する言葉は物理的又は機械的な接続に限定されるのではなく、直接的又は間接的接続にかかわらず、電気的接続を含む場合がある。「上」、「下」、「左」、「右」等は相対的な位置関係を指すだけであり、説明された対象の絶対的な位置が変化すると、該相対的な位置関係も対応して変化する可能性がある。
【0042】
なお、本開示の実施例は、表示基板及び表示装置を提供する。この表示装置は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display)であってもよいし、有機エレクトロルミネッセンスOLED (Organic Light-Emitting Diode)表示装置であってもよい。もちろん、他のタイプの表示装置であってもよく、ここでは一々列挙しない。本開示の実施例においては、表示装置として液晶表示装置を例に挙げて説明する。ここで、液晶表示装置は、対向配置される表示基板及び対向セル基板と、表示基板と対向セル基板との間に配置される液晶層とを備えている。ここで用いられる表示基板は、アレイ基板であってもよいし、COA基板(Color On Array)であってもよい。表示基板がアレイ基板である場合、対向セル基板はカラーフィルム層を含み、表示基板がCOA基板である場合、対向セル基板にカラーフィルム層を設ける必要はない。本開示の実施例では、表示基板がアレイ基板である場合を例に挙げて説明する。

図1は、例示的な表示基板の模式図である。図1に示すように、該表示基板は、表示領域Q1及び表示領域Q1を取り囲む周辺領域Q2を有し、周辺領域Q2は、表示領域Q1の一方の側に位置する第1パッド領域Q21を含む。該表示基板は、ベース基板10と、該ベース基板10に配置される複数本のゲート線GL及び複数のデータ線DLと、ゲート線GL及びデータ線DLの交差配置により限定された複数のサブ画素とを備える。ここで、複数本のゲート線GLは、第1方向Xに沿って延在し、且つ第2方向Yに沿って並んで配置され、複数のデータ線DLは、第2方向Yに沿って延在し、且つ第1方向Xに沿って並んで配置され、第1方向Xに沿って並んで配置される複数のサブ画素01は第1画素グループを形成し、第2方向Yに沿って並んで配置される複数のサブ画素01は第2画素グループを形成する。各サブ画素は、少なくとも薄膜トランジスタ20、画素電極30及び共通電極40を含む。同一の第1画素グループに位置する各サブ画素01における薄膜トランジスタ20のゲートは同一のゲート線GLに接続され、同一の第2画素グループに位置する各サブ画素における薄膜トランジスタ20のソースは同一のデータ線DLに接続される。図2は、図1に示す表示基板のA-A’の断面図である。図2に示すように、サブ画素01における薄膜トランジスタ20は、ベース基板10から離れる方向に沿って順次配置されるゲート、活性層、ソース及びドレインを含む。薄膜トランジスタ20のドレインは画素電極30に接続される。ゲートと活性層との間にはゲート絶縁層として用いられる層間絶縁層50が配置され、画素電極30は、層間絶縁層50のベース基板10から離れる側に位置する。薄膜トランジスタ20のソース及びドレイン、画素電極30のベース基板10から離れる側にはパッシベーション層60が覆われており、共通電極40は、パッシベーション層60のベース基板10から離れる側に形成される。ここで、画素電極30には板状電極が用いられ、共通電極40にはスリット電極が用いられる。
【0043】
なお、本開示の実施例において、第1方向X及び第2方向Yとは、直線的に延在する方向を意味するのではなく、ある構造の走向又はある構造の長手方向を意味する。図2では、薄膜トランジスタ20がボトムゲート型の薄膜トランジスタ20である例のみを示しているが、これは本開示の実施例の保護範囲を制限するものではない。薄膜トランジスタ20はトップゲート型の薄膜トランジスタ20を用いてもよい。また、本開示の実施例において、各サブ画素はいずれも画素電極30及び共通電極40を含み、いくつかの例において、共通電極40は、例えばTNモードの表示装置のようなカラーフィルム基板に配置されてもよいため、共通電極40が表示基板上に配置されても、本開示の実施例の保護範囲を制限しない。本開示の実施例において、画素電極30及び共通電極40のいずれも表示基板に配置される場合のみを例に挙げて説明する。
【0044】
また、表示基板は、アレイ状に配列される複数の画素ユニット100を備え、各画素ユニット100はN個のサブ画素を含み、N≧2、Nは整数である。本開示の実施例では、1つの画素ユニットに3つのサブ画素が含まれる(即ちN=3)場合を例に採る。例えば、各画素ユニットは、赤色サブ画素、緑色サブ画素及び青色サブ画素を含む。この場合、同一の列に位置するサブ画素の発光色が同一であってもよい。
【0045】
このような表示基板に対して、本開示の実施例では、第3導電構造を集積化することで、表示以外の付加的な機能、例えば信号の送受信機能などを実現する。以下の説明では、第3導電構造が近接通信アンテナにおけるコイル部70である場合を例に採るが、これは本開示の実施例の保護範囲を制限するものではないと理解されたい。
【0046】
第1態様において、図3は、本開示の実施例に係る表示基板の模式図であり、図4は、本開示の実施例に係る表示基板の構造の一部の模式図である。図3及び図4に示すように、本開示の実施例は、表示領域Q1及び表示領域Q1を取り囲む周辺領域Q2を有する表示基板を提供する。該表示基板は、ベース基板10、複数の第1導電構造700、複数の第2導電構造800、層間絶縁層50、及び少なくとも1つの近接通信アンテナを備える。各第1導電構造700はいずれもベース基板10に配置され、且つ表示領域Q1及び前記周辺領域Q2に位置する。各第1導電構造700は、第1方向Xに沿って延在し、且つ第2方向Yに沿って並んで配置される。層間絶縁層50は、第1導電構造700のベース基板10から離れる側に配置される。各第2導電構造800は、層間絶縁層50のベース基板10から離れる側に位置し、且つ表示領域Q1及び周辺領域Q2に位置する。複数の第2導電構造800は、第2方向Yに沿って延在し、且つ第1方向Xに沿って並んで配置される。第2導電構造800は、第1導電構造700と交差して配置され、層間絶縁層50を貫通するビアホールを介して電気的に接続される。各近接通信アンテナは、前記ベース基板10に配置され、且つ前記表示領域Q1に位置する。各近接通信アンテナは少なくとも1つのコイル部70を含み、該コイル部70は、交差して配置される複数本の第1導電線701及び複数本の第2導電線702を含み、第1導電線701は、第1導電構造700の少なくとも一部の構造であり、第1導電構造の一部は、2本の第1導電線701を含み、第2導電線702は、第2導電構造800の少なくとも一部の構造である。
【0047】
なお、本開示の実施例において、第1導電構造700の一部が2本の第1導電線701を含むのは、コイル部70を形成するために曲げパターンを形成できるようにするためである。近接通信アンテナが1つのコイル部70のみを含む場合、該コイル部70の両端は制御回路に接続されて閉ループを形成する。この場合、外部に設けられた磁気誘導コイルは、近接通信アンテナ及び制御回路内に誘導電流回路を形成することにより、近接通信を完了させることができる。コイル部70が複数で構成される場合、接続ジャンパ線130により複数のコイル部70を接続してアンテナコイルを形成することができ、この場合、アンテナの両端は制御回路に接続されて閉ループを形成し、外部に設けられた磁気誘導コイルにより、近接通信アンテナ及び制御回路内に誘導電流回路を形成して近接通信を完了させることができる。具体的な構造については、以下の具体例で説明する。
【0048】
本開示の実施例において、近接通信アンテナのコイル部70を表示領域Q1に集積化しているので、省スペース化、表示基板の薄型化の実現に有利である。同時に、コイル部70は、交差して配置される第1導電線701及び第2導電線702からなるため、即ち、コイル部70はメッシュ構造であるため、該表示基板が適用される表示装置の表示効果に影響を与えない。また、コイル部70における1本の第1導電線701は1つの第1導電構造700の少なくとも一部の構造であり、1本の第2導電線702は1つの第2導電構造800の少なくとも一部の構造であり、第1導電構造700及び第2導電構造800は表示領域Q1及び周辺領域Q2に位置するため、該表示基板が適用される表示装置の表示均一性を確保できる。
【0049】
いくつかの例において、図5は、本開示の実施例に係る表示基板のレイアウトである。図5に示すように、該表示基板は、上述の構造に加えて、ベース基板10に配置される複数本のゲート線GL、複数本のデータ線DL、及び複数のサブ画素をさらに備える。ゲート線GLは表示領域Q1及び周辺領域Q2に位置し、各ゲート線GLは、第1方向Xに沿って延在し、且つ第2方向Yに沿って並んで配置される。データ線DLは表示領域Q1及び周辺領域Q2に位置し、各データ線DLは、第2方向Yに沿って延在し、且つ第1方向Xに沿って並んで配置される。サブ画素は、ゲート線GLとデータ線DLの交差配置により限定されたものである。第1方向Xに沿って並んで配置されるサブ画素は第1画素グループを形成し、第2方向Yに沿って並んで配置されるサブ画素は第2画素グループを形成する。本開示の実施例では、隣接して配置される第1画素グループの間には第1導電構造700が1つ配置され、隣接する第2画素グループの少なくとも一部の間には第2導電構造800が配置される。
【0050】
なお、隣接して配置される第1画素グループの間には第1導電構造700が1つ配置されるということは、第1導電構造700全体のベース基板10での投影が全て、隣接して配置される第1画素グループのベース基板10での正投影の間に位置することを意味するものではない。本開示の実施例において、第1導電構造700の一部の構造が2つの隣接する第1画素グループの間に位置する限り、第1導電構造700は2つの隣接する第1画素グループの間に位置すると考えられる。例えば、図5に示すように、第1導電構造700の第1方向Xに沿って延在する部分(即ち、後述する第1本体部710)のベース基板10での正投影は、サブ画素のベース基板10での正投影と重なるが、第1導電構造700の第2方向Yに沿って延在する部分(即ち、後述する第1接続部720)のベース基板10での正投影は、サブ画素のベース基板10での正投影と重ならず、且つ2つの第1画素グループの間に位置する。第1画素グループの間の位置と第2画素グループの間の位置はいずれも非光透過領域であるため、隣接する第1画素グループの間に第1導電構造700を配置し、隣接する第2画素グループの間に第2導電構造800を配置することは、画素開口率に影響を与えない。
【0051】
いくつかの例において、本開示の実施例において、同一の第2画素グループに位置する各サブ画素の色は同一であり、隣接して配置される第2画素グループにおけるサブ画素の色は異なる。ここで、表示基板に3色のサブ画素が含まれる場合を例に採り、3色のサブ画素はそれぞれ赤色サブ画素R、緑色サブ画素G、青色サブ画素Bであってもよい。第1方向Xに沿って並んで配置される3つのサブ画素ごとに1つの画素ユニットを構成し、即ち、各画素ユニットは、赤色サブ画素、緑色サブ画素及び青色サブ画素を含む。第2方向Yに沿って並んで配置される画素ユニットは画素ユニットグループを形成し、各画素ユニットグループには少なくとも1つの第2導電構造800が配置されている。
【0052】
さらに、一例では、各画素ユニットグループにおける隣接して配置される第2画素グループの間には第2導電構造800が配置されている。即ち、各画素ユニットグループには2つの第2導電構造800が配置されており、そのうちの1つは、赤色サブ画素Rからなる第2画素グループと、緑色サブ画素Gからなる第2画素グループとの間に位置し、もう1つは、緑色サブ画素Gからなる第2画素グループと、青色サブ画素Bからなる第2画素グループとの間に位置する。別の例では、各画素ユニットグループには第2導電構造800が1つ配置され、該第2導電構造800は、赤色サブ画素Rからなる第2画素グループと、緑色サブ画素Gからなる第2画素グループとの間に位置する。このように配置するのは、赤色サブ画素Rの色交差のリスクが大きいためであり、カラーフィルム基板において赤色サブ画素Rと緑色サブ画素Gとの間に対応する位置に形成されるブラックマトリクスの幅が他の位置よりも広くなるので、第2導電構造800をこのような位置に配置することは画素開口率に影響を与えない。
【0053】
なお、本開示の実施例の図面及び以下の説明では、各画素ユニットグループには第2導電構造800が1つのみ配置され、且つ該第2導電構造800が赤色サブ画素と緑色サブ画素との間に位置することを例に採る。しかしながら、これは本開示の実施例の保護範囲を制限するものではないことを理解されたい。
【0054】
いくつかの例において、図6は、図5に示す表示基板のB-B’の断面図である。図6に示すように、各サブ画素は、薄膜トランジスタ20、画素電極30及び共通電極40を含み、表示基板は、ベース基板10に順次に配置される第1導電層、(ゲート絶縁層として用いられる)層間絶縁層50、画素電極30、第2導電層、パッシベーション層60、及び共通電極40を含む。第1導電層は、薄膜トランジスタ20のゲート、ゲート線GL、及び第1導電構造700を含み、薄膜トランジスタ20のゲートはゲート線GLに電気的に接続され、両者は一体成型構造であってもよい。第2導電層は、薄膜トランジスタ20のソース及びドレイン、データ線DL、第2導電構造800を含む。薄膜トランジスタ20のドレインは画素電極30に電気的に接続され、薄膜トランジスタ20のソースはデータ線DLに電気的に接続され、両者は一体構造であってもよい。第2導電構造800は、絶縁層を貫通するビアホールを介して第1導電構造700に電気的に接続される。ここで、画素電極30は板状電極であり、共通電極40はスリット電極である。
【0055】
この場合、第1導電層は、薄膜トランジスタ20のゲート、ゲート線GL、及び第1導電構造700を含み、第2導電層は、薄膜トランジスタ20のソース及びドレイン、データ線DL、及び第2導電構造800を含む。この場合、薄膜トランジスタ20のゲート、ゲート線GL及び第1導電構造700は、一回のパターニング工程で形成することができ、薄膜トランジスタ20のソース及びドレイン、データ線DL、及び第2導電構造800は、一回のパターニング工程で形成することができる。本開示の実施例において、近接通信アンテナの第1導電線701は第1導電構造700の少なくとも一部の構造であり、第2導電線702は第2導電構造800の少なくとも一部の構造であるため、表示基板において近接通信アンテナを集積化するが、工程ステップは増加しない。
【0056】
本開示の実施例において、近接通信アンテナの第1導電線701は第1導電構造700の少なくとも一部の構造であり、第2導電線702は第2導電構造800の少なくとも一部の構造であるため、第1導電構造700及び第2導電構造800の位置と、両者の接続位置とビアホールとの嵌合関係とを合理的に設けることを確保することにより、近接通信アンテナの性能を確保できる。いくつかの例において、図7は、本開示の実施例に係る表示基板における第1導電構造700と第2導電構造800の電気的接続を示す模式図である。第1導電構造700は第1本体部710と第1接続部720を含み、第1本体部710は前記第1方向Xに沿って延在し、第1接続部720は前記第1本体部710に接続され、第2導電構造800は第2本体部810及び第2接続部820を含み、第2本体部810は前記第2方向Yに沿って延在し、第2接続部820は第2本体部810に接続される。交差して配置される第1導電構造700及び第2導電構造800について、第1導電構造700の第1接続部720は、前記層間絶縁層50を貫通するビアホールを介して第2導電構造800の第2接続部820に電気的に接続される。
【0057】
例えば、図8は、本開示の実施例に係る表示基板のレイアウトの位置の一部の模式図である。図8に示すように、第1接続部720は、接続される第1本体部710と、該第1本体部710に最も近いゲート線GLとの間に位置し、第2接続部820は、接続される第2本体部810の、該第2本体部810に最も近いデータ線DLから離れる側に位置する。第1接続部720と第2接続部820はいずれも、前記第1方向Xにおいて対向する第1側辺(左側辺)及び第2側辺(右側辺)と、第2方向Yにおいて対向する第3側辺(下側辺)及び第4側辺(上側辺)とを含み、第1接続部720の第3側辺は第1本体部710に接続され、第2接続部820の第2側辺は第2本体部810に接続される。ここで、第1接続部720と第2接続部820は、両者のベース基板10での正投影が少なくとも部分的に重なり、両者のベース基板10での正投影はいずれも、少なくともビアホールのベース基板10での正投影の少なくとも一部の領域を覆う。図7に示すように、第1接続部720の第1側辺のベース基板10での正投影から、ビアホールの前記ベース基板10での正投影までの距離L11と、第3側辺のベース基板10での正投影から、ビアホールの前記ベース基板10での正投影までの距離L13はいずれも2.0μm以上である。例えば、第1接続部720の第1側辺から、ビアホールのベース基板10での正投影までの距離L11は2.4μmであり、第1接続部720の第3側辺から、ビアホールのベース基板10での正投影までの距離L13は2.0μmである。第2接続部820の第1側辺、第3側辺及び第4側辺の、ベース基板10での正投影から、ビアホールの前記ベース基板10での正投影までの距離L14はいずれも2.0μm以上である。例えば、第2接続部820の第1側辺、第3側辺及び第4側辺の、ベース基板10での正投影から、ビアホールの前記ベース基板10での正投影までの距離L14はいずれも2.4μmである。また、ビアホールのベース基板10での正投影から、第1導電構造700の第1本体部710のベース基板10での正投影までの最遠距離L12は4μm以上であり、例えば、ビアホールのベース基板10での正投影から、第1導電構造700の第1本体部710のベース基板10での正投影までの最遠距離L12は約5μmである。
【0058】
いくつかの例において、第1導電構造700は近接通信アンテナの第1導電線701の少なくとも一部の構造として用いられ、第1導電構造700はゲート線GLと同じ層に配置されるので、第1導電構造700とゲート線GLとの間の距離の設定は、近接通信アンテナがゲート線GLの信号に影響を及ぼすことを避けるように確保すべきである。本開示の実施例において、図8に示すように、第1導電構造700の第1接続部720と、それに最も近接するゲート線GLとの間の距離L16を4μm以上に設定し、例えば両者の間の距離L16を約5.2μmに設定することにより、信号の干渉を効果的に避けることができ、また、第1導電構造700はゲート線GLと同じ層にあるので、両者の間の距離を合理的に設定することにより、両者のパターニング時の露光距離を確保することができる。
【0059】
同様に、第2導電構造800は近接通信アンテナの第2導電線702の少なくとも一部の構造として用いられ、第2導電構造800はデータ線DLと同じ層に配置されるので、第2導電構造とデータ線DLとの間の距離の設定は、近接通信アンテナがデータ線DLの信号に影響を及ぼすことを避けるように確保すべきである。本開示の実施例において、図8に示すように、第2本体部810と、それに最も近接する前記データ線DLとの間の距離L17は3.5μm以上であり、例えば、両者の間の距離L17は約4.5μmである。また、薄膜トランジスタ20のドレインと画素電極30は直接電気的に接続されるので、画素電極30は、薄膜トランジスタ20のドレインと電気的に接続される位置を除いて残りの位置がいずれも第2導電構造800と同じ層に配置される。したがって、第2導電構造800が画素電極30の電圧信号に影響を及ぼすことを避けるために、本開示の実施例において、第2接続部820と、それに最も近接する画素電極30との間の距離L18は2.0μm以上であり、例えば、第2接続部820と、それに最も近接する画素電極30との間の距離L18は約2.5μm又は2.99μmである。
【0060】
いくつかの例において、図9は、本開示の実施例に係る表示基板における共通電極層のレイアウトである。図9に示すように、近接通信アンテナのコイル部70の第1導電線701は第1導電層に配置され、第2導電線702は第2導電層に配置され、通常、各サブ画素における共通電極40は互いに接続され、即ち、各サブ画素における共通電極40は、第2導電層のベースから離れる側に位置する共通電極層を形成し、共通電極層が近接通信アンテナの信号伝送に影響を及ぼすことを避けるために、共通電極層には複数の第1開口401が配置されており、第1開口401は前記第2方向Yに沿って延在し、且つ前記第1方向Xに沿って並び、1つの第1開口401のベース基板10での正投影は、1つの第2導電構造800のベース基板10での正投影と重なる。例えば、第1開口401は、第2導電構造800と1対1に対応して配置される。さらに、本開示の実施例において、共通電極40はスリット電極であり、第1導電構造700は、共通電極40のベース基板10での正投影と少なくとも部分的に重なるため、共通電極40上のスリットにより近接通信アンテナの信号伝送を補助することができる。いくつかの例において、共通電極層は、第1方向Xに沿って延在し、且つ前記第2方向Yに沿って並んで配置される複数の第2開口402をさらに含み、1つの第2開口402のベース基板10での正投影は、第1方向Xに沿って並んで配置される複数の薄膜トランジスタ20のベース基板10での正投影と少なくとも部分的に重なる。このとき、第2開口402と近接通信アンテナの第2導電線702との間に一定の距離があるが、第2開口402も近接通信アンテナの信号伝送を補助することができる。
【0061】
本開示の実施例において、表示領域Q1は、少なくとも1つの第1領域Q11と第2領域Q12とを含み、第1領域Q11は、近接通信アンテナが配置されるように構成され、1つの第1領域Q11には、1つの近接通信アンテナのコイル部70が配置される。表示領域Q1のうち第1領域Q11以外の領域を第2領域Q12と呼ぶ。周辺領域Q2は、第2方向Yにおける表示領域Q1の2つの反対側に位置する第1パッド領域Q21及び第2パッド領域Q22を含む。表示領域Q1が1つの第1領域Q11のみを含む場合、該第1領域Q11は、第2領域Q12の第1パッド領域Q21に近い側に配置されてもよく、第2領域Q12の第2パッド領域Q22に近い側に配置されてもよい。これにより、第1領域Q11内の近接通信アンテナとフレキシブル回路基板とのバインディング接続が容易になる。同様に、表示領域Q1が2つの第1領域Q11を含む場合、1つの第1領域Q11は、第2領域Q12の第1パッド領域Q21に近い側に位置し、もう1つの第1領域Q11は、第2領域Q12の第2パッド領域Q22に近い側に位置する。もちろん、本開示の実施例に係る表示基板の表示領域Q1にはさらに多くの第1領域Q11が配置されてもよく、即ち、該表示基板にはさらに多くの近接通信アンテナのコイル部70が集積されてもよい。なお、通常、表示基板上の信号線は、第1パッド領域Q21を介してフレキシブル回路基板にバインディング接続されている。好ましくは、近接通信アンテナは、表示領域の第2パッド領域Q22に近い側に位置し、このとき、近接通信アンテナとバインディング接続されるフレキシブル回路基板と、第1パッド領域Q21とバインディング接続されるフレキシブル回路基板は同一のフレキシブル回路基板ではなく、これにより、表示基板上の信号線と近接通信アンテナのコイル部70との干渉を避けることができ、近接通信アンテナのコイル部70のバインディングのために十分なスペースを確保することができる。
【0062】
以下の説明では、表示基板の表示領域Q1に1つ又は2つの第1領域Q11のみが含まれること、即ち、表示基板に1つ又は2つの近接通信アンテナのコイル部70が集積されることを例に挙げて説明する。
【0063】
いくつかの例において、図10は、本開示の実施例に係る表示基板のレイアウトの位置の一部の模式図であり、図11は、図10のA位置の拡大模式図である。図4、10、11に示すように、表示基板は、第1領域Q11に配置されるコイル部70だけでなく、第2領域Q12及び周辺領域Q2に配置される複数本の第3導電線110及び複数本の第4導電線120をさらに含む。複数本の第3導電線110と複数本の第4導電線120は交差して配置され、1本の第3導電線110は1つの第1導電構造700の少なくとも一部の構造であり、1本の第4導電線120は1つの第2導電構造800の一部の構造に位置する。この場合、表示領域Q1には第1導電構造700と第2導電構造800が均一に分布しており、表示基板の開口率の均一性を向上させるのに役立つ。ここで、コイル部70の信号が第2領域Q12に結合することを避けるために、同一の第2導電構造800に属する第2導電線702と第4導電線120は断絶されて配置され、両者の間の距離L21は約2μm~6μmであり、例えば、両者の間の距離L21は4μmである。
【0064】
さらに、表示基板は、上述の構造だけでなく、周辺領域Q2に位置してベース基板10に配置される共通電極線400をさらに備える。第2領域Q12に上述の第3導電線110及び第4導電線120が配置される場合、第3導電線110は共通電極線400に電気的に接続されてもよい。例えば、共通電極線400は、第1方向に沿って延在する第1サブ共通電極線と、第2方向に沿って延在する第2サブ共通電極線とを含む。第1サブ共通電極線は、第1導電構造700と同じ層に配置され、且つ材料が同一であってもよく、第2サブ共通電極線は、第2導電構造800と同じ層に配置され、且つ材料が同一であってもよい。このとき、第1サブ共通電極線と第2サブ共通電極線は、層間絶縁層50を貫通するビアホールを介して電気的に接続される。第3導電線110は、層間絶縁層50を貫通するビアホールを介して第2サブ共通電極線に電気的に接続され、これにより、第3導電線110及び第4導電線120における電圧を共通電圧にすることで、第3導電線110及び第4導電線120がフローティング状態になることを避ける。又は、第4導電線120は、層間絶縁層50を貫通するビアホールを介して第1サブ共通電極線に電気的に接続され、これにより、第3導電線110及び第4導電線120における電圧を共通電圧にする。もちろん、第3導電線110は、層間絶縁層50を貫通するビアホールを介して第2サブ共通電極線に電気的に接続されると同時に、第4導電線120は、層間絶縁層50を貫通するビアホールを介して第1サブ共通電極線に電気的に接続され、これにより、第3導電線110及び第4導電線120における電圧を共通電圧にすることもできる。
【0065】
なお、周辺領域の外郭が矩形である場合、共通電極線400は、2本の第1サブ共通電極及び2本の第2サブ共通電極線を含んでもよい。2本の第1サブ共通電極線は、第2方向において並んで配置され、2本の第2サブ共通電極線は、第1方向において並んで配置される。第3導電線110が第2サブ共通電極線に接続される場合、該第3導電線110の両端はこの2本の第2サブ共通電極線にそれぞれ接続されてもよく(第3導電線110の両端は、それに最も近接する第1サブ共通電極線にそれぞれ接続される)、第4導電線120が第1サブ共通電極線に接続される場合、該第4導電線120の第1領域Q11から離れる一端を介して、該一端に最も近接する第2サブ共通電極線に接続される。
【0066】
いくつかの例において、図12は、本開示の実施例に係る表示基板における近接通信アンテナの模式図である。図12に示すように、近接通信アンテナは、1つのコイル部70のみを含んでもよく、該コイル部70は、延在方向が異なる少なくとも2つのサブ構造を含んでもよく、各前記サブ構造はいずれも前記第1導電線701及び第2導電線702を含む。例えば、コイル部70は、V字型、U字型等を含む。本開示の実施例において、コイル部70がU字型である場合を例に挙げて説明する。図12に示すように、該コイル部70は、第1方向Xに沿って並んで配置され、且つ第2方向Yに沿って延在する2つの第1サブ構造71と、第1方向Xに沿って延在し、且つ2つの第1サブ構造71の間に接続される1つの第2サブ構造72とを含む。ここで、図4に示すように、表示領域Q1における第1領域Q11は、非機能領域Q112と、非機能領域Q112を取り囲む機能領域Q111とを含む。コイル部70は、機能領域Q111内に配置される。例えば、機能領域Q111の形状はコイル部70の形状に適合しており、即ちコイル部70はU字型であり、機能領域Q111もU字型である。この場合、非機能領域Q112は矩形である。さらに、表示基板は、上述の構造だけでなく、非機能領域Q112に位置し、ベース基板10において交差して配置される複数本の第5導電線80及び第6導電線90をさらに備える。第5導電線80は第1導電構造700の一部の構造であり、第6導電線90は第2導電構造800の一部の構造である。
【0067】
いくつかの例において、図13は、本開示の実施例に係る表示基板のレイアウトの位置の一部の模式図であり、図14は、図13のB位置の拡大模式図である。図13、14が示すように、第1領域Q11を貫通する複数の第1導電構造700のうち、機能領域Q111及び非機能領域Q112を同時に貫通する第1導電構造700は、いずれも第1導電線701及び第5導電線80を含み、第5導電線80と第1導電線701との間の距離L22は2μm~6μm以上であり、例えば、両者の間の距離L22は4μmである。即ち、1つの第1導電構造700における第1導電線701と第5導電線80は断絶されて配置され、且つ両者の間には一定の距離があり、一定の距離を設定することにより、近接通信アンテナの上部信号が第5導電線80に結合して表示基板の性能に影響を及ぼすことを効果的に避けることができる。同様に、第1領域Q11を貫通する複数の第2導電線702のうち、機能領域Q111及び非機能領域Q112を同時に貫通する第2導電構造800は、いずれも第2導電線702及び第6導電線90を含み、第6導電線90と第2導電線702との間の距離は2μm~6μm以上であり、例えば、両者の間の距離は4μmである。即ち、1つの第2導電構造800における第2導電線702と第6導電線90は断絶されて配置され、且つ両者の間には一定の距離があり、一定の距離を設定することにより、近接通信アンテナの上部信号が第6導電線90に結合して表示基板の性能に影響を及ぼすことを効果的に避けることができる。
【0068】
さらに、図15は、本開示の実施例に係る表示基板における非機能領域Q112の配線の模式図である。図15に示すように、近接通信アンテナの信号が非機能領域Q112に結合することを可能な限り避けるために、本開示の実施例において、第5導電線80は断線設計を採用する。例えば、図15に示すように、第5導電線80は、第1方向Xに沿って並んで且つ間隔をあけて配置される複数の第1サブ導電線801を含み、隣接して配置される前記第1サブ導電線801の間の隙間は、隣接して配置されるサブ画素の間に位置する。隣接して配置される前記第1サブ導電線801の間の隙間は、幅L23が2μm~6μmであり、例えば、この幅L23が4μmである。
【0069】
表示基板の周辺領域Q2に上述の共通電極線400が配置され、非機能領域Q112に第5導電線80及び第6導電線90が配置される場合、第6導電線90は、共通電極線400に電気的に接続されてもよい。例えば、共通電極線400は、上述の第1サブ共通電極線及び第2サブ共通電極線を含み、第6導電線90は、層間絶縁層50を貫通するビアホールを介して第1サブ共通電極線に電気的に接続され、これにより、第5導電線80及び第6導電線90における電圧を共通電圧にすることで、第5導電線80及び第6導電線90がフローティング状態になることを避ける。好ましくは、第6導電線90の第2領域Q12から離れる一端は、該一端に最も近い第1サブ共通電線に接続される。
【0070】
いくつかの例において、近接通信アンテナが上述のコイル部70を1つだけ含む場合、近接通信アンテナの磁気誘導機能を実現するために、コイル部70の第1端及び第2端はフレキシブル回路基板上の制御回路により電気的に接続される必要がある。同様にU字型のコイル部70を例にとると、このコイル部70の2つの第1サブ構造71の端部は、それぞれコイル部70の第1端及び第2端とされる。2つの第1サブ構造71の端部は表示領域Q1から周辺領域Q2に延在され、同時に2つの第1サブ構造71の端部の位置に第2導電線702が間隔をあけて配置されるため、コイル部70とフレキシブル回路基板とのバインディング接続を容易にして制御回路との電気的接続を可能にするために、図12に示すように、該近接通信アンテナは、コイル部70の第1端及び第2端にそれぞれ電気的に接続される第1引き出し電極703及び第2引き出し電極704をさらに含み、第1引き出し電極703及び第2引き出し電極704はいずれも周辺領域Q2に位置する。図16は、本開示の実施例に係る表示基板における第1引き出し電極703(第2引き出し電極704)の模式図である。図16に示すように、第1引き出し電極703及び第2引き出し電極704はいずれも、基板から離れる方向に沿って順次に配置され、且つ電気的に接続される第1サブ引き出し部7031及び第2サブ引き出し部7032を含んでもよい。いくつかの例において、第1サブ引き出し部7031は第1導電構造700と同じ層に配置され、第2サブ引き出し部7032は第2導電構造と同じ層に配置され、このとき、第1引き出し電極703(第2引き出し電極704)の第1サブ引き出し部7031及び第2サブ引き出し部7032は、層間絶縁層50を貫通するビアホールを介して電気的に接続される。この場合、第1引き出し電極703の第2引き出し部は、1つの第1サブ構造71の第2導電線702に電気的に接続され、第2引き出し電極704の第2引き出し部は、もう1つの第1サブ構造71の第2導電線702に電気的に接続される。本開示の実施例において、電気的に接続される第1サブ引き出し部7031及び第2サブ引き出し部7032を第1引き出し電極703(第2引き出し電極704)とすることにより、電気抵抗を低減することができる。
【0071】
なお、本開示の実施例において形成される第1引き出し電極703及び第2引き出し電極704の幅はいずれも第1サブ構造71の幅よりも大きく、このように配置されるのは、電気抵抗を効果的に低減することができるためである。図3を例に採ると、第1領域Q11は第2領域Q12の第2パッド領域Q22に近い側に位置し、第2パッド領域Q22には第1接続パッドA及び第2接続パッドBが配置されており、このとき、第1引き出し電極703の第2サブ引き出し部7032は、第1引き出し線を通じて第1接続パッドAに電気的に接続されてもよく、第2引き出し電極704の第2サブ引き出し部7032は、第2引き出し線を通じて第2接続パッドBに電気的に接続されてもよい。次に、図17に示すように、フレキシブル回路基板と第1接続パッドA及び第2接続パッドBとをバインディング接続することにより、近接通信アンテナのコイル部70と制御回路とを接続することができる。ここで、第1引き出し線及び第2引き出し線は、第2導電構造800と同じ層に配置され、且つ同じ材料を用いてもよく、これにより、第1引き出し線と第1引き出し電極703の第2サブ引き出し部7032との電気的接続、及び第2引き出し線と第2引き出し電極704の第2サブ引き出し部7032との電気的接続を容易にすることができる。同様に、第1領域Q11も第2領域Q12の第1パッド領域Q21に近い側に位置してもよく、即ち、近接通信アンテナは、表示領域Q1の第1パッド領域Q21に近い側に配置される。もちろん、第2領域Q12の第1パッド領域Q21に近い側と、第2領域Q12の第2パッド領域Q22に近い側の両方に第1領域Q11が配置されてもよく、このとき、表示領域Q1には近接通信アンテナが2つ配置される。近接通信アンテナが1つであっても2つであっても、またそれ以上であっても、近接通信アンテナのコイル部70の第1端及び第2端はいずれも上述の構造を用いることができる。
【0072】
以上では、近接通信アンテナが1つのコイル部70のみを含む場合を説明したが、いくつかの例において、近接通信アンテナのコイル部70は複数であってもよく、複数のコイル部70はネスト状に配置される。図18は、本開示の実施例に係る別の表示基板の模式図であり、図19は、図18に示す表示基板における近接通信アンテナの模式図であり、図20は、図18に示す表示基板における冗長機能領域Q111bの配線の模式図である。図18~20に示すように、説明の便宜上、第1領域Q11における機能領域Q111を第1サブ機能領域Q111aと冗長機能領域Q111bに分け、1つの第1サブ機能領域Q111aには近接通信アンテナの1つのコイル部70が配置され、隣接して配置される2つの第1サブ機能領域Q111aの間の領域は冗長機能領域Q111bである。第1サブ機能領域Q111aにおけるコイル部70は、構造が上述の構造と同一であり、即ち、交差して配置される第1導電線701及び第2導電線702を含む。本開示の実施例において、冗長機能領域Q111bには、交差して配置される複数本の第7導電線150及び複数本の第8導電線160が配置されており、1本の第7導電線150は1つの第1導電構造700の一部の構造であり、1本の第8導電線160は1つの第2導電構造800の一部の構造である。このような配置方式により、表示基板上の配線の均一性を確保することができ、表示基板上の画素の開口率を均一にすることができる。
【0073】
さらに、同一の第1導電構造700における第1導電線701と第7導電線150は断絶されて配置され、同一の第1導電構造700における第1導電線701と、それに最も近い第7導電線150との間の最小距離は、第1導電線701における信号と第7導電線150との間に結合が生じないことを満たすべきである。同様に、同一の第2導電構造800における第2導電線702と第8導電線160は断絶されて配置され、同一の第2導電構造800における第2導電線702と、それに最も近い第8導電線160との間の最小距離は、第2導電線702における信号と第8導電線160との間に結合が生じないことを満たすべきである。いくつかの例において、同一の前記第1導電構造700における第1導電線701と、それに最も近い第7導電線150との間の距離は2μm~6μmであり、例えば、両者の間の距離は約4μmである。同一の第2導電構造800における第8導電線160と、それに最も近い第2導電線702との間の距離は2μm~6μmであり、例えば、両者の間の距離は約4μmである。
【0074】
いくつかの例において、コイル部70がU字型の構造を用いる場合、第1サブ機能領域Q111aの形状はコイル部70の形状に適合しており、故に第1サブ機能領域Q111aの形状も同様にU字型である。また、冗長機能領域Q111bは、隣接して配置される2つの第1サブ機能領域Q111aの間に位置し、即ち、冗長機能領域Q111bは、隣接して配置される第1サブ機能領域Q111aにより限定されるものであるため、冗長機能領域Q111bの形状も同様にU字型である。これと同時に、冗長コイルはU字型構造を採用する。具体的には、冗長コイル部は、第1方向Xに沿って並んで配置され、且つ第2方向Yに沿って延在する2つの第1サブ冗長構造1401と、前記第1方向Xに沿って延在し、且つ2つの第1サブ冗長構造1401の間に接続される第2サブ冗長構造1402とを含み、第1サブ冗長構造1401及び第2サブ冗長構造1402はいずれも第7導電線150及び第8導電線160を含み、第1サブ冗長構造1401の第8導電線160は、第2サブ冗長構造1402が位置する領域まで延在し、第2サブ冗長構造1402の第7導電線150は、第1サブ冗長構造1401が位置する領域まで延在し、これにより、2つの第1サブ冗長構造1401の第8導電線160と第2サブ冗長構造1402の第7導電線150との電気的接続を実現し、さらに2つの第1サブ冗長構造1401と第2サブ冗長構造1402との電気的接続を実現する。さらに、コイル部70と冗長コイル部との間の信号の結合を可能な限り避けるために、好ましくは、第1サブ冗長構造1401における第7導電線150に対して断線設計を行い、第2サブ冗長構造1402における第8導電線160に対して断線設計を行うことで、同一の第1導電構造700における第1導電線701と第7導電線150とが結合して表示基板の正常動作に影響を与え、同一の第2導電構造800における第2導電線702と第8導電線160とが結合して表示基板の正常動作に影響を与えることを避ける。
【0075】
具体的には、本開示の実施例において、第1サブ冗長構造1401における第7導電線150は、第1方向Xに沿って並んで配置される複数本の第2サブ導電線1501を含み、隣接して配置される前記第2サブ導電線1501の間の隙間は、隣接して配置されるサブ画素の間に位置する。同様に、第2サブ冗長構造1402における第8導電線160は、第2方向Yに沿って並んで配置される複数本の第3サブ導電線1601を含み、隣接して配置される前記第3サブ導電線1601の間の隙間は、隣接して配置されるサブ画素の間に位置する。
【0076】
いくつかの例において、上述の場合、第1サブ冗長構造1401における第7導電線150のいずれについても、隣接して配置される第2サブ導電線1501の間の隙間の幅L24は2μm~6μmであり、例えば、両者の間の隙間の幅L24は約4μmである。第2サブ冗長構造1402における第8導電線160のいずれについても、隣接して配置される前記第3サブ導電線1601の間の隙間の幅L25は2μm~6μmであり、例えば、両者の間の隙間の幅L25は4μm程度である。第1サブ冗長構造1401における第7導電線150の第2サブ導電線1501間の隙間と、第2サブ冗長構造1402における第8導電線160の第3サブ導電線1601間の隙間とを合理的に設けることにより、近接通信アンテナにおける隣接するコイル部70間の結合の発生を効果的に避けることができる。
【0077】
いくつかの例において、表示基板の周辺領域Q2に上述の共通電極線400が配置される場合、第1サブ冗長構造1401の第8導電線160及び第2サブ冗長構造1402の第7導電線150はいずれも共通電極線400に電気的に接続される。例えば、共通電極線400は上述の第1サブ共通電極線及び第2サブ共通電極線を含み、このとき、第1サブ冗長構造1401の第8導電線160は、層間絶縁層50を貫通するビアホールを介して第1サブ共通電極線に電気的に接続され、第2サブ冗長構造1402の第7導電線150は、層間絶縁層50を貫通するビアホールを介して第2サブ共通電極線に電気的に接続され、これにより、冗長コイル部における第7導電線150及び第8導電線160の電圧を共通電圧にすることで、第7導電線150及び第8導電線160がフローティング状態になることを避ける。もちろん、第1サブ冗長構造1401の第8導電線160と第2サブ冗長構造1402の第7導電線150は交差して配置され、且つ層間絶縁層50を貫通するビアホールを介して電気的に接続されるため、2つの第1サブ冗長構造1401における第8導電線160のみが、層間絶縁層50を貫通するビアホールを介して第1サブ共通電極線に電気的に接続され、或いは、第2サブ冗長構造1402における第7導電線150のみが、層間絶縁層50のビアホールを介して第2サブ共通電極線に電気的に接続され、この2種の方式はいずれも冗長コイル部における第7導電線150及び第8導電線160の電圧を共通電圧にすることができる。
【0078】
いくつかの例において、近接通信アンテナのコイル部70が複数である場合、近接通信アンテナは、ベース基板10に配置される接続ジャンパ線130をさらに含み、該接続ジャンパ線130は、コイル部70に接続されてスパイラルコイルを構成する。
【0079】
近接通信アンテナにおけるコイル部70と接続ジャンパ線130との接続関係をより明確に理解するために、本開示の実施例では、近接通信アンテナが2つのコイル部70を含む場合を例に挙げて説明し、近接通信アンテナにおける2つのコイル部70をそれぞれ第1コイル部70a、第2コイル部70bと呼ぶ。図19に示すように、第2コイル部70bは第1コイル部70a内に埋設され、第1コイル部70a及び第2コイル部70bはいずれも第1端及び第2端を含み、接続ジャンパ線130の両端は、第1コイル部70aの第1端と第2コイル部70bの第2端にそれぞれ接続される。第1コイル部70aの第2端は近接通信アンテナの第1端とされ、第2コイル部70bの第1端は近接通信アンテナの第2端とされる。この場合、近接通信アンテナとフレキシブル回路基板とのバインディング接続を容易にして制御回路との電気的接続を可能にするために、該近接通信アンテナは、第1コイル部70aの第2端と第2コイル部70bの第1端にそれぞれ電気的に接続される第1引き出し電極703及び第2引き出し電極704をさらに含む。ここで、第1引き出し電極703及び第2引き出し電極704はいずれも、基板から離れる方向に沿って順次に配置され且つ電気的に接続される第1サブ引き出し部7031及び第2サブ引き出し部7032を含んでもよい。いくつかの例において、第1サブ引き出し部7031は第1導電構造700と同じ層に配置され、第2サブ引き出し部7032は第2導電構造と同じ層に配置され、このとき、第1引き出し電極703(第2引き出し電極704)の第1サブ引き出し部7031と第2サブ引き出し部7032とは、層間絶縁層を貫通するビアホールを介して電気的に接続される。この場合、第1引き出し電極703の第2引き出し部は、1つの第1サブ構造71の第2導電線702に電気的に接続され、第2引き出し電極704の第2引き出し部は、もう1つの第1サブ構造71の第2導電線702に電気的に接続される。本開示の実施例において、電気的に接続される第1サブ引き出し部7031及び第2サブ引き出し部7032を第1引き出し電極703(第2引き出し電極704)とすることにより、電気抵抗を低減することができる。
【0080】
なお、図18を例に採ると、第1領域Q11は第2領域Q12の第2パッド領域Q22に近い側に位置し、第2パッド領域Q22には第1接続パッドA及び第2接続パッドBが配置されており、このとき、第1引き出し電極703の第2サブ引き出し部7032は、第1引き出し線を通じて第1接続パッドAに電気的に接続されてもよく、第2引き出し電極704の第2サブ引き出し部7032は、第2引き出し線を通じて第2接続パッドBに電気的に接続されてもよい。次に、フレキシブル回路基板と第1接続パッドA及び第2接続パッドBとをバインディング接続することにより、近接通信アンテナのコイル部70と制御回路とを接続することができる。ここで、第1引き出し線及び第2引き出し線は、第2導電構造800と同じ層に配置され、且つ同じ材料を用いてもよく、これにより、第1引き出し線と第1引き出し電極703の第2サブ引き出し部7032との電気的接続、及び第2引き出し線と第2引き出し電極704の第2サブ引き出し部7032との電気的接続を容易にすることができる。同様に、第1領域Q11も第2領域Q12の第1パッド領域Q21に近い側に位置してもよく、即ち、近接通信アンテナは、表示領域Q1の第1パッド領域Q21に近い側に配置される。もちろん、第2領域Q12の第1パッド領域Q21に近い側と、第2領域Q12の第2パッド領域Q22に近い側の両方に第1領域Q11が配置されてもよく、このとき、表示領域Q1には近接通信アンテナが2つ配置される。近接通信アンテナが1つであっても2つであっても、またそれ以上であっても、近接通信アンテナのコイル部70の第1端及び第2端はいずれも上述の構造を用いることができる。
【0081】
さらに、近接通信アンテナにおける接続ジャンパ線130は、周辺領域Q2に配置されてもよく、第1導電構造700と同じ層に配置され、且つ同じ材料を用いてもよく、この場合、第1コイル部70aの第1端の位置にある第2導電線702は、層間絶縁層50を貫通するビアホールを介して接続ジャンパ線130に電気的に接続されてもよく、第2コイル部70bの第2端の位置にある第2導電線702は、層間絶縁層50を貫通するビアホールを介して接続ジャンパ線130に電気的に接続されてもよい。いくつかの例において、接続ジャンパ線130は、第1導電構造700の一部の構造であってもよい。このとき、接続ジャンパ線130は第1方向Xに沿って延在する。もちろん、本開示の実施例において、接続ジャンパ線130は周辺領域Q2に配置されてもよい。
【0082】
いくつかの例において、表示基板はフレキシブル回路基板をさらに備えてもよく、近接通信アンテナにおけるコイル部70が複数である場合、近接通信アンテナの接続ジャンパ線130はフレキシブル回路基板に形成されてもよい。ここで、近接通信アンテナにおけるコイル部70は上記同様の構造を用いることができ、この場合、図21に示すように、第1コイル部70aの第2端は第1引き出し電極703に接続され、第1引き出し電極703の第2サブ引き出し部7032は第1引き出し線を通じて第1接続パッドAに電気的に接続されてもよく、第2コイル部70bの第1端は第2引き出し電極704に接続され、第2引き出し電極704の第2サブ引き出し部7032は第2引き出し線を通じて第2接続パッドBに電気的に接続されてもよく、接続ジャンパ線130は、フレキシブル回路基板上の接続パッドを介して、表示基板上の第1接続パッドA及び第2接続パッドBにバインディング接続され、これにより、近接通信アンテナのスパイラルコイルを構成する。
【0083】
本開示の実施例に係る表示基板の構造をより明確にするために、3種類の表示基板の構造例を挙げて説明するが、下記の3つの例は本開示の実施例の保護範囲を制限するものではないことを理解されたい。
【0084】
実施例1:図3に示すように、表示基板における表示領域Q1は、1つの第1領域Q11と1つの第2領域Q12とを含み、第1領域Q11は、第2領域Q12の第2パッド領域Q22に近い側に位置する。第1領域Q11内には、1つのコイル部70を有する近接通信アンテナが1つ配置される。第1領域Q11は、非機能領域Q112と、非機能領域Q112を取り囲む機能領域Q111とを含み、コイル部70は、機能領域Q111内に配置される。コイル部70の具体的な構造は前述のとおりであるので、ここでは説明を省略する。非機能領域Q112内には、上述の交差して配置される第5導電線80及び第6導電線90が配置され、第2領域Q12内には、上述の交差して配置される第3導電線110及び第4導電線120が配置される。第3導電線110、第4導電線120、第5導電線80及び第6導電線90については、上述の内容で既に詳しく説明したので、ここでは説明を省略する。
【0085】
実施例2:図18に示すように、表示基板における表示領域Q1は、1つの第1領域Q11と1つの第2領域Q12とを含み、第1領域Q11は、第2領域Q12の第2パッド領域Q22に近い側に位置する。第1領域Q11内には、2つのコイル部70を有する近接通信アンテナが1つ配置される。2つのコイル部70をそれぞれ第1コイル部70a、第2コイル部70bと呼ぶ。第1領域Q11は、非機能領域Q112と、非機能領域Q112を取り囲む機能領域Q111とを含み、機能領域Q111は、2つの第1サブ機能領域Q111aと、2つの第1サブ機能領域Q111aの間に位置する冗長機能領域Q111bとを含み、第1コイル部70aと第2コイル部70bはそれぞれ2つの第1サブ機能領域Q111a内に配置される。第1コイル部70aと第2コイル部70bの具体的な構造は前述のとおりであるので、ここでは説明を省略する。冗長機能領域Q111b内には、上述の第7導電線150及び第8導電線160が配置され、非機能領域Q112内には、上述の交差して配置される第5導電線80及び第6導電線90が配置され、第2領域Q12内には、上述の交差して配置される第3導電線110及び第4導電線120が配置される。第3導電線110、第4導電線120、第5導電線80、第6導電線90、第7導電線150及び第8導電線160については、上述の内容で既に詳しく説明したので、ここでは説明を省略する。
【0086】
実施例3:図22は、本開示の実施例に係る別の表示基板の模式図である。図22に示すように、表示基板における表示領域Q1は、2つの第1領域Q11と1つの第2領域Q12とを含み、2つの第1領域Q11のうちの一方は、第2領域Q12の第1パッド領域Q21に近い側に位置し、他方は、第2領域Q12の第2パッド領域Q22に近い側に位置する。ここで、1つの第1領域Q11内に配置される構造は、図3における構造と同じであり、即ち、2つのコイル部70を有する近接通信アンテナが配置され、ここでは説明を省略する。他方の第1領域Q11内に配置される構造は、図18における構造と同じであり、即ち、1つのコイル部70を有する近接通信アンテナが配置され、ここでは説明を省略する。第2領域Q12内には、上述の交差して配置される第3導電線110及び第4導電線120が配置される。第3導電線110及び第4導電線120については、上述の内容で既に詳しく説明したので、ここでは説明を省略する。
【0087】
第2態様において、本開示の実施例は、上述の表示基板と、対向セル基板とを備える表示装置をさらに提供する。対向セル基板にはブラックマトリクスが配置されており、ゲート線GL、データ線DL、第1導電構造700及び第2導電構造800のベース基板10での正投影はいずれも、ブラックマトリクスのベース基板での正投影の範囲内にある。もちろん、該表示装置は、近接通信アンテナに接続される制御回路をさらに備える。
【0088】
該表示装置は、液晶表示パネル、OLEDパネル、携帯電話、タブレットコンピュータ、デジタルフォトフレーム、ナビゲーションなどの表示機能及び通信機能を有する製品又はデバイスであってもよい。
【0089】
なお、以上の実施形態は本開示の原理を説明するために用いた例示的なものに過ぎず、本発明はこれに限定されない。当業者にとって、本開示の精神と実質的な状況を逸脱しない範囲で種々の変形と改良が可能であり、それらの変形と改良も本発明の保護範囲と見なされる。
【符号の説明】
【0090】
01 サブ画素
Q1 表示領域
Q11 第1領域
Q111 機能領域
Q112 非機能領域
Q12 第2領域
Q2 周辺領域
Q21 第1パッド領域
Q22 第2パッド領域
10 ベース基板
20 薄膜トランジスタ
30 画素電極
40 共通電極
50 層間絶縁層
60 パッシベーション層
70 コイル部
70a 第1コイル部
70b 第2コイル部
71 第1サブ構造
80 第5導電線
90 第6導電線
100 画素ユニット
110 第3導電線
120 第4導電線
130 接続ジャンパ線
150 第7導電線
160 第8導電線
400 共通電極線
401 第1開口
402 第2開口
700 第1導電構造
701 第1導電線
702 第2導電線
703 第1引き出し電極
7031 第1サブ引き出し部
7032 第2サブ引き出し部
704 第2引き出し電極
710 第1本体部
720 第1接続部
800 第2導電構造
801 第1サブ導電線
810 第2本体部
820 第2接続部
1401 第1サブ冗長構造
1402 第2サブ冗長構造
1501 第2サブ導電線
1601 第3サブ導電線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
【国際調査報告】