IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アブレイシブ エンジニアリング プライベート リミテッドの特許一覧

特表2024-522440ショットピーニング流量調整弁と同使用方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】ショットピーニング流量調整弁と同使用方法
(51)【国際特許分類】
   B24C 1/10 20060101AFI20240614BHJP
   H01F 7/20 20060101ALI20240614BHJP
   B24C 11/00 20060101ALI20240614BHJP
   C21D 7/06 20060101ALI20240614BHJP
【FI】
B24C1/10 G
H01F7/20 Z
B24C11/00 Z
B24C1/10 Z
C21D7/06 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565216
(86)(22)【出願日】2022-05-28
(85)【翻訳文提出日】2023-12-20
(86)【国際出願番号】 SG2022050364
(87)【国際公開番号】W WO2022250619
(87)【国際公開日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】202121170540.6
(32)【優先日】2021-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523399290
【氏名又は名称】アブレイシブ エンジニアリング プライベート リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】タン、ケン フアト
(72)【発明者】
【氏名】ディゾン.オー、レスター
(72)【発明者】
【氏名】ング、ウェイ シオン
(72)【発明者】
【氏名】エイ/エル ピー.ナデサル、シェーバンドラ
(72)【発明者】
【氏名】ディアス、ガビン ラジェル
(72)【発明者】
【氏名】アズルル、ムハンマド シュクリ ビン アズミ
(72)【発明者】
【氏名】メン、ユソン
(72)【発明者】
【氏名】タム、ヨン シン ナタニエル
(57)【要約】
本開示は、強磁性メディアの流れを調整するためのショットピーニング流量制御弁について説明する。ショットピーニング流量制御弁は、強磁性メディアを通路の第1の端部から通路の第2の端部に搬送するための通路を囲む本体と、第1の端部と第2の端部との間に配置された少なくとも1つのコアセットとを備える。少なくとも1つのコアセットは、少なくとも1つの磁気ユニットを備え、少なくとも1つの磁気ユニットは、通路に磁場を提供するように動作可能である。少なくとも1つの磁気ユニットは、強磁性メディアの流れを調整、制御または停止するために、通路に磁場を投射または提供することができる。したがって、ショットピーニング流量制御弁は、ショットピーニングプロセス中の強磁性メディアの効果的な制御を容易にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
強磁性メディア(102)の流れを調整するためのショットピーニング流量制御弁(100)であって、前記ショットピーニング流量制御弁(100)は、
通路(280)を囲む本体(182、184)であって、前記通路は、前記強磁性メディア(102)を前記通路(280)の第1の端部(150)から前記通路(280)の第2の端部(160)に搬送するためのものである、前記本体(182、184)と、
前記第1の端部(150)と前記第2の端部(160)との間に配置され、前記通路(280)に磁場(300)を提供するように動作可能な少なくとも1つの磁気ユニットを備える、少なくとも1つのコアセット(130)と
を備える、ショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項2】
前記少なくとも1つのコアセット(130)は、
前記少なくとも1つの磁気ユニット(120)を囲むためのハウジング(140)を備え、前記ハウジング(140)は、
前記第1の端部(150)から来る前記強磁性メディア(102)から前記少なくとも1つの磁気ユニット(120)をシールドするためのコアセット上部(126)と、
前記少なくとも1つの磁気ユニット(120)の両側部(170、180)にそれぞれ配置された第1のコアセット側部カバー(142)および第2のコアセット側部カバー(144)と
を備え、
前記第1のコアセット側部カバー(144)および前記第2のコアセット側部カバー(144)のうちの少なくとも一方は、前記少なくとも1つの磁気ユニット(120)の磁極(302、304)に配置され、前記磁極(302)をシールドし、前記通路(280)に前記磁極(302、304)の磁場(300)を提供するためのものである、請求項1に記載のショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項3】
前記少なくとも1つのコアセット(130)は、前記通路(280)を第1の通路(284)と第2の通路(288)とに分割する際に前記通路(280)の中間位置(107)に配置される、請求項1または2に記載のショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項4】
前記少なくとも1つの磁気ユニット(120)は、永久磁石(110)および第1の電磁石(246、256、266)を備え、前記第1の電磁石(246、256、266)のコア(246a、256a、266a)は、前記永久磁石(110)の第1の端部(111)に接続される、請求項1~3のいずれか一項に記載のショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項5】
前記少なくとも1つの磁気ユニット(120)は、第2の電磁石(248、258、268)をさらに備え、
前記第2の電磁石(248、258、268)のコア(248a、258a、268a)は、前記永久磁石(110)の第2の端部(112)に接続される、請求項4に記載のショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項6】
前記永久磁石(110)は、前記強磁性メディア(102)の前記流れを独立して停止させるために、前記通路(280)に磁場(300)を生成するように動作可能である、請求項4に記載のショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項7】
前記磁気ユニット(120)は、
前記第1および第2の電磁石(246、248、256、258、266、268)の磁場(300)を調整するために、前記第1および第2の電磁石(246、248、256、258、266、268)のいずれにも接続される制御ユニット(124)をさらに備える、請求項5に記載のショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項8】
前記少なくとも1つのコアセット(130)の一部(126、128、142、144)は、少なくとも1つのコアセット(130)の周囲に磁場(300)を伝導するための磁場伝導体材料を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項9】
前記少なくとも1つのコアセット(130)は、間隔を置いて配置された第1のコアセット(1004)および第2のコアセット(1006)を備え、前記第1のコアセット(1004)および前記第2のコアセット(1006)は、協働するように動作可能である、請求項1~8のいずれか一項に記載のショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項10】
前記第1のコアセット(1004)および前記第2のコアセット(1006)は、前記第1のコアセット(1004)および前記第2のコアセット(1006)が、前記第1の端部(150)から異なる距離となるように直列に配置される、請求項9に記載のショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項11】
前記第1のコアセット(1004)および前記第2のコアセット(1006)は、前記第1のコアセット(1004)および前記第2のコアセット(1006)が、前記第1の端部(150)から略同じ距離となるように並列に配置される、請求項9に記載のショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項12】
前記第1のコアセット(1004)および前記第2のコアセット(1006)と直列に配置される第3のコアセット(1008)をさらに備え、前記第3のコアセット(1008)は、前記第1のコアセット(1004)および/または前記第2のコアセット(1006)のいずれかに関して前記第1の端部(150)から略異なる距離となるようにする、請求項11に記載のショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項13】
強磁性メディア(102)の流れを調整するためのショットピーニング流量制御弁(1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200)であって、前記ショットピーニング流量制御弁は、
通路(280)を画定する本体(182、184)であって、前記通路は、前記強磁性メディア(102)を前記通路(280)の前記第1の端部(150)から前記通路(280)の前記第2の端部(160)に搬送するためのものである、前記本体(182、184)と、
前記第1の端部(150)と前記第2の端部(160)との間に配置され、少なくとも1つのコアライン(1000、1201、1204、1206)を備える、少なくとも1つのコア層(1307、1507、1907、2107、2108)であって、前記少なくとも1つのコア層(1307、1507、1907、2107、2108)は、前記通路(280)に磁場(300)を提供するように動作可能である、前記少なくとも1つのコア層(1307、1507、1907、2107、2108)と、
前記少なくとも1つのコア層(1307、1507、1907、2107、2108)を囲むカバー(1401、1601、2001、2201)と
を備え、
前記カバー(1401、1601、2001、2201)は、
前記第1の端部(150)から前記強磁性メディア(102)を搬送するための入口フランジ(1303、1503、1903、2103)と、
前記少なくとも1つのコア層(1307、1507、1907、2107、2108)の両側部にそれぞれ配置された第1の側部フレーム(1301、1501、1901、2101)および第2の側部フレーム(1308、1508、1908、2110)と、
前記少なくとも1つのコア層(1307、1507、1907、2107、2108)の前端部および後端部に配置された第1の中央フレーム(1302、1502、1902、2102)および第2の中央フレーム(1305、1505、1905、2109)と、
前記少なくとも1つのコア層(1307、1507、1907、2107、2108)、前記カバー(1401、1601、2001、2201)の前記第1および第2の側部フレーム(1301、1501、1901、2101、1308、1508、1908、2110)、および前記第1および第2の中央フレーム(1302、1502、1902、2102、1305、1505、1905、2109)の下方に配置されたベース転用ブロック(1304、1504、1904、2104)と
を備える、ショットピーニング流量制御弁。
【請求項14】
前記少なくとも1つのコアライン(1000、1201、1204、1206)は、
互いに接続された複数のコアセット(810、910、1004)であって、前記複数のコアセット(810、910、1004)のうちの1つは、コアセットスプリッタ(1001)によって他のコアセット(810、910、1004)から分離されている、前記複数のコアセット(810、910、1004)と、
前記複数のコアセット(810、910、1004)および前記コアセットスプリッタ(1001)を共に接続するための複数のシャフト(1005)と
を備える、請求項13に記載のショットピーニング流量制御弁(1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200)。
【請求項15】
1つのコアライン(1201)を他のコアライン(1204)と並列構成で接続するための中央延長ガイド(1102、1202)をさらに備え、
前記中央延長ガイド(1102、1202)は、前記中央延長ガイド(1102、1202)の両側部(1108、1109)に位置する前記複数のコアセット(810、910、1004、1006、1008)のうちの1つに対して、両側部(1108、1109)に2つの三角形状突起(1101、1106)を備え、
前記2つの三角形状突起(1101、1106)は、単一のスロット(1107)を向いており、
前記中央延長ガイド(1102、1202)は、2つのコアライン(1201、1204)間の通路(280)を2つのサブ通路(1703、1705)に分割する、請求項14に記載のショットピーニング流量制御弁(1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200)。
【請求項16】
前記少なくとも1つのコア層(1307、1507、1907、2107、2108)の両側部にそれぞれ配置された第1の側部延長ガイド(1101、1203)および第2の側部延長ガイド(1101、1203)をさらに備え、
前記第1の側部延長ガイド(1101、1203)および前記第2の側部延長ガイド(1101、1203)は、前記複数のコアセット(810、910、1004、1006、1008)のうちの1つの内面(1101a)に2つの三角形状突起(1103、1104)を備え、
前記第1の側部延長ガイド(1101、1203)および前記第2の側部延長ガイド(1101、1203)はそれぞれ、前記第1の側部フレームおよび前記第2の側部フレーム(1308、1508、1908、2110)と共に第1の外側通路(1701)および第2の外側通路(1706)を形成し、
前記2つの三角形状突起(1103、1104)は、互いに対向している、請求項14に記載のショットピーニング流量制御弁(1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200)。
【請求項17】
前記複数のコアセット(810、910、1004、1006、1008)のうちの少なくとも1つは、
前記通路(280)に前記磁場(300)を提供するように動作可能な磁気ユニット(710、806)と、
前記磁気ユニット(710、806)を囲むためのハウジング(811)と
を備え、前記ハウジング(811)は、
前記第1の端部(150)から来る前記強磁性メディア(102)から前記磁気ユニット(710、806)をシールドするコアセット上部(801)と、
前記磁気ユニット(710、806)の両側部(170、180)にそれぞれ配置された第1のコアセット側部カバー(803)および第2のコアセット側部カバー(807)と
を備え、
前記第1のコアセット側部カバーおよび前記第2のコアセット側部カバー(803、807)のうちの少なくとも一方は、前記磁気ユニット(710、806)の磁極(302、304)に配置され、前記磁極(302、304)をシールドし、前記通路(280)に前記磁極(302、304)の磁場(300)を提供する、請求項13に記載のショットピーニング流量制御弁(1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200)。
【請求項18】
前記磁気ユニットは、永久磁石(707)および第1の電磁石(701)を備え、
前記第1の電磁石(701)のコア(701a)が、前記永久磁石(707)の第1の端部(707a)に接続される、請求項17に記載のショットピーニング流量制御弁(1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200)。
【請求項19】
前記前記磁気ユニット(710、806)は、第2の電磁石(712)をさらに備え、
前記第2の電磁石(712)のコア(712a)が、前記永久磁石(707)の第2の端部(707b)に接続される、請求項18に記載のショットピーニング流量制御弁(1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200)。
【請求項20】
中央制御ユニット(CS01)と、
前記中央制御ユニット(CS01)に電気的に接続された複数の制御ユニット(CS02、CS03、…、CS0N)と
をさらに備え、
前記制御ユニット(CS02、CS03、…、CS0N)は、前記第1および第2の電磁石(701、712)の磁場(300)を調整するために、それぞれの磁気ユニット(710、806)の前記第1および第2の電磁石(701、712)のいずれにも接続される、請求項13~19のいずれか一項に記載のショットピーニング流量制御弁(1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200)。
【請求項21】
少なくとも1つのコンポーネントの表面上に強磁性メディア(102)を投射するためのショットピーニング機であって、前記ショットピーニング機は、
前記強磁性メディアを保管するためのチャンバ(102)と、
前記少なくとも1つのコンポーネント(250)の前記表面(240)上に前記強磁性メディア(102)を搬送するための通路(280)と、
ショットピーニング流量制御弁(100、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200)と
を備え、
前記ショットピーニング流量制御弁(100、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200)は、
前記強磁性メディア(102)を前記通路(280)の第1の端部(150)から前記通路(280)の第2の端部(160)に搬送するための前記通路(280)を囲む本体(182、184)であって、前記少なくとも1つのコンポーネント(250)が前記通路(280)の前記第2の端部(160)に配置される、前記本体(182、184)と、
前記第1の端部(150)と前記第2の端部(160)との間に配置され、少なくとも1つの磁気ユニット(710、806)を備える、少なくとも1つのコアセット(810、910、1004、1006、1008)であって、前記少なくとも1つの磁気ユニット(710、806)は、前記通路(280)に磁場(300)を提供し、前記少なくとも1つのコンポーネント(250)の前記表面(240)上への強磁性メディア(102)の発射速度を調節するように動作可能である、前記少なくとも1つのコアセット(810、910、1004、1006、1008)と
を備える、ショットピーニング機。
【請求項22】
前記少なくとも1つの磁気ユニット(710、806)は、永久磁石(707)および第1の電磁石(701)を備え、
前記第1の電磁石(701)のコア(701a)が、前記永久磁石(707)の第1の端部(707a)に接続される、請求項21に記載のショットピーニング機。
【請求項23】
前記少なくとも1つの磁気ユニット(710、806)は、第2の電磁石(712)をさらに備え、
前記第2の電磁石(712)のコア(701b)が、前記永久磁石(707)の第2の端部(707b)に接続される、請求項22に記載のショットピーニング機。
【請求項24】
前記磁気ユニットは、
前記第1および第2の電磁石(701、712)の磁場(300)を調整するために、前記第1および第2の電磁石(701、712)のいずれにも接続される制御ユニット(124)をさらに備える、請求項21または23に記載のショットピーニング機。
【請求項25】
前記少なくとも1つのコアセット(810、910、1004、1006、1008)は、間隔を置いて配置された第1のコアセット(1004)および第2のコアセット(1006)を備え、前記第1のコアセット(1004)および前記第2のコアセット(1006)は、協働するように動作可能である、請求項21に記載のショットピーニング機。
【請求項26】
強磁性メディア(102)の流れを調整する方法(2400)であって、前記方法は、
通路(280)に磁場を提供するステップ(2401)と、
前記強磁性メディア(102)を前記通路(280)の第1の端部(150)から前記通路(280)の第2の端部(160)に搬送するステップ(2403)と、
前記第1の端部(150)と前記第2の端部(160)との間の前記強磁性メディア(102)の流れを制御するために、前記通路(280)に磁場を提供するステップ(2405)と
を含む方法(2400)。
【請求項27】
前記通路(280)に前記磁場を提供するステップ(2401)は、
前記少なくとも1つの磁気ユニット(710、806)の永久磁石によって磁場を生成し、前記通路(280)に磁場を生成するステップ、または、
前記永久磁石の前記磁場によって前記強磁性メディア(102)を停止させるステップを含む、請求項26に記載の方法(2400)。
【請求項28】
前記磁場を提供するステップ(2405)は、
第1の電磁石(701)および/または第2の電磁石(712)の磁場を調整するステップを含む、請求項27に記載の方法(2400)。
【請求項29】
磁力計によって前記磁場の磁場強度を検出するステップ(2409)をさらに含む、請求項26に記載の方法(2400)。
【請求項30】
質量流量計(230)によって強磁性メディア(102)の流量を測定するステップ(2411)をさらに含む、請求項26に記載の方法(2400)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ショットピーニング装置またはショットブラスト機に使用可能なショットピーニング流量制御弁に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ほとんどの用途では、金属は、熱を加えて可鍛性を高めた後、所望の形状に鋳造または鍛造される。冷間加工プロセスを使用して金属部品の表面を処理し、疲労および応力腐食による損傷の発生を防ぎ、それによって金属部品の製品寿命を延ばす。金属にこの機械的応力を与えると、金属の結晶構造に恒久的な変化が生じ、強度が増加する。
【0003】
ショットピーニングは、部材の表面に圧縮残留応力を与えて、機械的特性を変更するために使用される冷間加工プロセスである。ショットピーニングプロセスは、部材の強度を高め、応力プロファイルを低減するために使用される。
【0004】
ショットピーニングでは、加速運動の小さなボールを使用して、金属部品の表面をブラストし、表面仕上げを達成する。ボールは、丸い頭のハンマーのように機能し、表面を巣状(ネスト)にを打ち、複数の重なったネストの下に圧縮応力を生成する。ペレットが金属部品に継続的に衝撃を与えると、処理された表面全体に複数の重なった凹部が生成される。
【0005】
表面圧縮応力により金属部品が強化され、表面処理された金属部品が疲労、腐食、亀裂、摩耗、および表面キャビテーション浸食に対して耐性をもつことが保証される。一般的に使用される媒体(すなわち、メディア)またはメディア(すなわち、媒体)には、スチールビーズ、セラミックスビーズ、およびガラスビーズが含まれる。ショットピーニングは、表面に残留圧縮応力を生じさせることで金属部品の寿命を延ばす、コスト効率の高い方法である。
【0006】
ショットピーニングは、金属部品を硬化させて耐摩耗特性を改善する、変形を修正する、および表面構造の最適化を達成するためにも使用される。処理された金属部品は、より軽量な構造で高い耐摩耗性と耐疲労性を達成する。しかしながら、精度、信頼性、および再現性を確保するには、ショットピーニングプロセスに使用されるメディア(すなわち、媒体)の流れを注意深く制御する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述の理由により、当該技術分野では、金属部品の特性を向上させ、運転コストを削減し、ショットピーニングプロセスの信頼性を向上させるための制御弁および媒体の流れを調節する方法を提供する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、従来技術の1つ以上の欠点を克服し、本開示全体にわたって論じられる追加の利点を提供する。本開示の他の態様は、本明細書で詳細に説明されており、特許請求の範囲に記載された開示の一部とみなされる。
【0009】
本開示の非限定的な一態様では、強磁性メディアの流れを調整するためのショットピーニング流量制御弁が開示される。強磁性メディアには、ショット媒体またはショットメディアが含まれる。ショットピーニング流量制御弁は、強磁性メディアを通路の第1の端部から通路の第2の端部に搬送するための通路を囲む本体と、第1の端部と第2の端部との間に配置された少なくとも1つのコアセットとを備える。少なくとも1つのコアセットは、少なくとも1つの磁気ユニットを備え、少なくとも1つの磁気ユニットは、通路に磁場を提供するように動作可能である。
【0010】
通路は、ショットピーニング機またはショットブラスト機の内部にあってもよい。通路は、ブラストトンネル、チャネル、またはチューブであってもよい。通路の第1の端部は、ショットピーニング流量制御弁の入口とすることができ、通路の第2の端部は、ショットピーニング流量制御弁の出口とすることができる。少なくとも1つのコアセットは、通路内または通路の近傍に配置することができる。少なくとも1つのコアセットの少なくとも1つの磁気ユニットは、強磁性メディアの流れを調整、制御、または停止するために、通路に磁場を投射または提供することができる。したがって、ショットピーニング流量制御弁は、ショットピーニングプロセス中の強磁性メディアの効果的な制御を容易にする。
【0011】
本開示の別の非限定的な一態様では、少なくとも1つのコアセットは、少なくとも1つの磁気ユニットを囲むためのハウジングを備える。ハウジングは、第1の端部から第2の端部へと来る強磁性メディアから少なくとも1つの磁気ユニットをシールドするためのコアセット上部と、少なくとも1つの磁気ユニットの両側部にそれぞれ配置された第1のコアセット側部カバーおよび第2のコアセット側部カバーとを備え、第1のコアセット側部カバーおよび第2のコアセット側部カバーのうちの少なくとも一方は、磁極をシールドし、通路に磁極の磁場を提供するために、少なくとも1つの磁気ユニットの磁極に配置される。第1のコアセット側部カバーおよび第2のコアセット側部カバーは、プレートであってもよい。
【0012】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、少なくとも1つのコアセットは、通路を第1の通路と第2の通路とに分割する際に通路の中間位置に配置される。少なくとも1つのコアセットは、少なくとも1つの磁気ユニットの両極近くの強磁性メディアを搬送するために通路の中心もしくは中央位置、または両側部間に配置される。
【0013】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、少なくとも1つの磁気ユニットは、永久磁石および第1の電磁石を備える。永久磁石は、電磁石を作動させなくても、必要に応じて独立して強磁性メディアの流れを停止させるために、通路に磁場を生成するように動作可能である。第1の電磁石のコアは、永久磁石の第1の端部に接続される。第1の電磁石のコアは、永久磁石の磁場を相殺または強化するように動作可能である。
【0014】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、少なくとも1つの磁気ユニットは、第2の電磁石をさらに備え、第2の電磁石のコアは、永久磁石の第2の端部に接続される。第2の電磁石のコアは、永久磁石の磁場を相殺または強化するように動作可能である。
【0015】
第1および第2の電磁石のコアは、第1の電磁石、永久磁石、および第2の電磁石の各々が個別にまたは組み合わせて磁場を形成できるように永久磁石と位置合わせされる。
【0016】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、磁気ユニットは、第1および第2の電磁石の磁場を調整するために、第1および第2の電磁石のいずれにも接続される制御ユニットをさらに備える。磁場の調整には、強磁性メディアの流れを解放するために通路の磁性を打ち消すことが含まれる。
【0017】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、少なくとも1つのコアセットの一部は、少なくとも1つのコアセットの周囲に磁場を伝導するための磁場伝導体材料(鉄材料または低磁束抵抗を有する材料としても知られる)を含む。この部分は、永久磁石、第1の電磁石、第2の電磁石の周囲に磁場を伝導する少なくとも1つのコアセットのコンポーネントであってもよい。
【0018】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、少なくとも1つのコアセットは、間隔を置いて配置された第1のコアセットおよび第2のコアセットを備え、第1のコアセットおよび第2のコアセットは、協働するように動作可能である。第1のコアセットおよび第2のコアセットは、直列に、または並列に配置することができ、例えば順次または同時に、連携して動作することができる。
【0019】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、第1のコアセットおよび第2のコアセットは、第1のコアセットおよび第2のコアセットが、第1の端部または第2の端部または両方の端部から異なる距離となるように、互いに直列に配置される。
【0020】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、第1のコアセットおよび第2のコアセットは、第1のコアセットおよび第2のコアセットが、第1の端部または第2の端部または両方の端部から略同じ距離となるように、並列に配置される。
【0021】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、ショットピーニング流量制御弁は、第1のコアセットおよび/または第2のコアセットのいずれに関しても、第1の端部または第2の端部または両方の端部から略異なる距離となるように、第1コアセットおよび第2コアセットと直列に配置される第3のコアセットをさらに備える。
【0022】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、強磁性メディアの流れを調整するためのショットピーニング流量制御弁が提供される。ショットピーニング流量制御弁は、強磁性メディアを通路の第1の端部から通路の第2の端部に搬送するための通路を画定する本体と、第1の端部と第2の端部との間に配置され、少なくとも1つのコアラインを備える、少なくとも1つのコア層であって、少なくとも1つのコア層は、通路に磁場を提供するように動作可能である、少なくとも1つのコア層と、少なくとも1つのコア層を囲むカバーとを備える。カバーは、第1の端部から強磁性メディアを搬送するための入口フランジと、少なくとも1つのコア層の両側部にそれぞれ配置された第1の側部フレームおよび第2の側部フレームと、少なくとも1つのコア層の前端部および後端部に配置された第1の中央フレームおよび第2の中央フレームと、少なくとも1つのコア層、カバーの第1および第2の側部フレーム、および第1および第2の中央フレームの下方に配置されたベース転用ブロックとを備える。ベース転用ブロックは、流量センサ固定具として機能し得る。
【0023】
通路は、ショットピーニング機またはショットブラスト機の内部にあってもよい。通路は、ブラストトンネル、チャネル、またはチューブであってもよい。通路の第1の端部は、ショットピーニング流量制御弁の入口とすることができ、通路の第2の端部は、ショットピーニング流量制御弁の出口とすることができる。
【0024】
少なくとも1つのコア層は、少なくとも1つのコア層が、入口と出口の間の通路を複数の通路に分割するように、通路内または通路の近傍に配置される。少なくとも1つのコア層は、強磁性メディアの流れを調整、制御、または停止するために、通路に磁場を投射または提供することができる。したがって、ショットピーニング流量制御弁は、ショットピーニングプロセス中の強磁性メディアの効果的な制御を容易にする。
【0025】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、少なくとも1つのコアラインは、互いに接続された複数のコアセットであって、複数のコアセットのうちのそれぞれ1つは、コアセットスプリッタによって他のコアセットから分離されている、複数のコアセットと、複数のコアセットおよびコアセットスプリッタを共に接続するための複数のシャフトとを備える。複数のシャフトは、強磁性メディアがそれらを前端部および後端部から通過しないように、少なくとも1つのコア層の少なくとも1つのコアラインを前端部および後端部でそれぞれ第1の中央フレームおよび第2の中央フレームに接続するために使用することができる。
【0026】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、ショットピーニング流量制御弁は、1つのコアラインを他のコアラインと並列構成で接続するための中央延長ガイドをさらに備える。中央延長ガイドは、中央延長ガイドの両側部に位置する複数のコアセットのうちの少なくとも1つに対して、両側部に2つの三角形状突起を備える。2つの三角形状突起は、単一のスロットの方向を向いており、中央延長ガイドは、2つのコアライン間の通路を2つのサブ通路に分割する。スロットを通る強磁性メディアの流れを制限するために、2つの三角形状突起は、単一のスロットの方向を向いている。
【0027】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、ショットピーニング流量制御弁は、少なくとも1つのコア層の両側部にそれぞれ配置された第1の側部延長ガイドおよび第2の側部延長ガイドをさらに備える。第1の側部延長ガイドおよび第2の側部延長ガイドは、複数のコアセットのうちの少なくとも1つの内面に2つの三角形状突起を備え、第1の側部延長ガイドおよび第2の側部延長ガイドはそれぞれ、第1の側部フレームおよび第2の側部フレームと共に第1の外側通路および第2の外側通路を形成し、強磁性メディアの流れが第1の外側通路および第2の外側通路を通って方向付けられるように、2つの三角形状突起は、互いに対向している。
【0028】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、複数のコアセットのうちの少なくとも1つは、通路に磁場を提供するように動作可能な磁気ユニットと、磁気ユニットを囲むためのハウジングとを備える。ハウジングは、第1の端部から来る強磁性メディアから磁気ユニットをシールドするコアセット上部と、磁気ユニットの両側部にそれぞれ配置された第1のコアセット側部カバーおよび第2のコアセット側部カバーとを備える。第1のコアセット側部カバーおよび第2のコアセット側部カバーの少なくとも一方は、磁極をシールドし、通路に磁極の磁場を提供するために、磁気ユニットの磁極に配置される。第1のコアセット側部カバーおよび第2のコアセット側部カバーは、プレートであってもよい。
【0029】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、磁気ユニットは、永久磁石および第1の電磁石を備え、第1の電磁石のコアは、永久磁石の第1の端部に接続される。永久磁石は、電磁石を作動させなくても、必要に応じて独立して強磁性メディアの流れを停止させるために、通路に磁場を生成するように動作可能である。
【0030】
第1の電磁石のコアは、永久磁石の第1の端部に接続される。第1の電磁石のコアは、永久磁石の磁場を相殺または強化するように動作可能である。
【0031】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、磁気ユニットは、第2の電磁石をさらに備え、第2の電磁石のコアが、永久磁石の第2の端部に接続される。
第2の電磁石のコアは、永久磁石の磁場を相殺または強化するように動作可能である。
【0032】
第1および第2の電磁石のコアは、第1の電磁石、永久磁石、および第2の電磁石の各々が、個別にまたは組み合わせて磁場を形成できるように、永久磁石と位置合わせされる。
【0033】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、ショットピーニング流量制御弁は、中央制御ユニットと、中央制御ユニットに電気的に接続された複数の制御ユニットとをさらに備える。制御ユニットは、第1および第2の電磁石の磁場を調整するために、それぞれの磁石の第1および第2の電磁石のいずれにも接続される。複数の制御ユニットは、中央制御ユニットを通じて制御することができる。磁場の調整には、強磁性メディアの流れを解放するために通路の磁性を打ち消すことが含まれる。
【0034】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、少なくとも1つの部品の表面上に強磁性メディアを投射するためのショットピーニング機が開示される。ショットピーニング機は、強磁性メディアを保管するためのチャンバと、少なくとも1つのコンポーネントの表面上に強磁性メディアを搬送するための通路と、通路の第1の端部から通路の第2の端部まで強磁性メディアを搬送するための通路を囲む本体を備えるショットピーニング流量制御弁とを備える。少なくとも1つのコンポーネントは、通路の第2の端部に配置される。ショットピーニング機は、第1の端部と第2の端部との間に配置された少なくとも1つのコアセットをさらに備え、少なくとも1つのコアセットは、少なくとも1つの磁気ユニットを備え、少なくとも1つの磁気ユニットは、通路に磁場を提供し、少なくとも1つのコンポーネントの表面上の強磁性メディアの投射速度を調整するように動作可能である。
【0035】
通路は、ショットピーニング機またはショットブラスト機の内部にあってもよい。通路は、ブラストトンネル、チャネル、またはチューブであってもよい。通路の第1の端部は、ショットピーニング流量制御弁の入口とすることができ、通路の第2の端部は、ショットピーニング流量制御弁の出口とすることができる。少なくとも1つのコアセットは、通路内または通路の近傍に配置することができる。少なくとも1つのコアセットの少なくとも1つの磁気ユニットは、強磁性メディアの流れを調整、制御、または停止するために、通路に磁場を自動的に投射または提供することができる。したがって、ショットピーニング機またはショットブラスト機のショットピーニング流量制御弁は、ショットピーニングプロセス中の強磁性メディアの効果的な制御を容易にする。
【0036】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、少なくとも1つの磁気ユニットは、永久磁石および第1の電磁石を備え、第1の電磁石のコアが、永久磁石の第1の端部に接続される。
【0037】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、少なくとも1つの磁気ユニットは、第2の電磁石をさらに備え、第2の電磁石のコアが、永久磁石の第2の端部に接続される。
【0038】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、磁気ユニットは、第1および第2の電磁石の磁場を調整するために、第1および第2の電磁石のいずれにも接続される制御ユニットをさらに備える。
【0039】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、少なくとも1つのコアセットは、間隔を置いて配置された第1のコアセットおよび第2のコアセットを備え、第1のコアセットおよび第2のコアセットは、協働するように動作可能である。
【0040】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、強磁性メディアの流れを調整する方法が開示される。この方法は、通路に磁場を提供することと、強磁性メディアを通路の第1の端部から通路の第2の端部に搬送することと、第1の端部と第2の端部との間の強磁性メディアの流れを制御するために、通路に磁場を提供することとを含む。
【0041】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、通路に磁場を提供することは、少なくとも1つの磁気ユニットの永久磁石によって磁場を生成し、通路に磁場を生成すること、または永久磁石の磁場によって強磁性メディアを停止させることを含む。
【0042】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、磁場の提供は、第1の電磁石および/または第2の電磁石の磁場を調整することを含む。
【0043】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、方法は、磁力計によって磁場の磁場強度を検出することをさらに含む。
【0044】
本開示のさらに別の非限定的な一態様では、方法は、流量計によって強磁性メディアの流量を測定することをさらに含む。流量計は、メディアセンサであってもよい。強磁性メディアの測定された流量は、フィードバック制御方式を備えた閉ループ制御ショットピーニング流量制御弁として使用される。
【0045】
したがって、上述のショットピーニング制御弁、ショットピーニング機、および強磁性メディアの流れを調整する方法は、ショットピーニングプロセス中の通路内の強磁性メディアの効果的な制御を容易にし、それによって金属部品の特性を向上させ、運転コストを削減し、ショットピーニングプロセスの信頼性を向上させる。
【0046】
前述の概要は、例示のみであり、いかなる形でも限定することを意図したものではない。上記の例示的な態様および構成に加えて、別の態様および構成は、図面および以下の詳細な説明を参照することによって明らかになるであろう。
【0047】
本開示に組み込まれ、その一部を構成する添付図面は、例示的な態様を示し、説明と共に、開示された原理を説明するのに役立つ。次に、本主題の態様に係るシステムおよび/または方法のいくつかの態様を、単なる例として、添付の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1】本開示のいくつかの態様に係る、ショットピーニング流量制御弁の分解図を示す。
図2】本開示のいくつかの態様に係る、ショットピーニング流量制御弁のコアセットの斜視図を示す。
図3】本開示のいくつかの態様に係る、ショットピーニング流量制御弁の正面図を示す。
図4】本開示のいくつかの態様に係る、図3に示す破線A-Aに沿った断面図を示す。
図5】本開示のいくつかの態様に係る、閉状態におけるショットピーニング流量制御弁の磁場分布を示す。
図6】本開示のいくつかの態様に係る、ショットピーニング流量制御弁内の電磁石の組み立て図を示す。
図7】本開示のいくつかの態様に係る、コアセット磁化(CSM)セットアップまたは磁気ユニットの組み立て図および分解図を示す。
図8】本開示のいくつかの態様に係る、コアセットの組み立て図および分解図を示す。
図9】本開示のいくつかの態様に係る、破線A-Aに沿ったコアセットの断面図を示す。
図10】本開示のいくつかの態様に係る、共に接続された複数のコアセットを含むコアラインセットアップを示す。
図11】本開示のいくつかの態様に係る、コアセットに接続された延長ガイドを示す。
図12】本開示のいくつかの態様に係る、複数のコアラインを使用して形成されたコア層を示す。
図13】本開示のいくつかの態様に係る、単一コアセットショットピーニング流量制御弁の分解図である。
図14】本開示のいくつかの態様に係る、単一コアセットショットピーニング流量制御弁の組み立て図である。
図15】本開示のいくつかの態様に係る、単層デュアルコアラインショットピーニング流量制御弁の分解図を示す。
図16】本開示のいくつかの態様に係る、単層デュアルコアラインショットピーニング流量制御弁の組み立て図を示す。
図17】本開示のいくつかの態様に係る、破線A-Aに沿ったショットピーニング流量制御弁の断面図を示す。
図18】本開示のいくつかの態様に係る、ショットピーニング流量制御弁の斜視図である。
図19】本開示のいくつかの態様に係る、単層複数コアラインショットピーニング流量制御弁の分解図である。
図20】本開示のいくつかの態様に係る、単層複数コアラインショットピーニング流量制御弁の組み立て図を示す。
図21】本開示のいくつかの態様に係る、多層ショットピーニング流量制御弁の分解図を示す。
図22】本開示のいくつかの態様に係る、多層ショットピーニング流量制御弁の組み立て図を示す。
図23】本開示のいくつかの態様に係る、制御ユニットセットアップの概略図を示す。
図24】本開示のいくつかの態様に係る、強磁性メディアの流れを調整する方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0049】
当業者であれば、本明細書のいずれのブロック図も、本主題の原理を具体化する例示的なシステムの概念図を表すことを理解するはずである。同様に、フローチャート、流れ図、状態遷移図、擬似コードなどは、実質的にコンピュータ可読媒体で表現され、コンピュータまたはプロセッサによって、そのようなコンピュータまたはプロセッサが明示的に示されているかどうかに関係なく、実行され得る様々なプロセスを表すことが理解されるであろう。
【0050】
本文書では、「例示的な(exemplary)」という言葉は、「例(example)、実例(instance)、または実例(illustration)として機能する」という意味で使用される。本明細書で「例示的」として説明される本主題のいかなる態様または実装も、必ずしも他の態様よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。
【0051】
本開示は様々な修正形態および代替形態が可能であるが、その特定の態様が例として図面に示されており、以下で詳細に説明される。しかしながら、これらの態様は、開示された特定の形態に本開示を限定することを意図するものではなく、逆に、本開示は、本開示の趣旨および範囲内にあるすべての修正、均等物、および代替物を網羅するものであることを理解すべきである。
【0052】
「備える(comprise(s))」、「備える(comprising)」、「含む(include(s))」という用語、またはその他のその変化形は、構成要素またはステップのリストを含むセットアップ、デバイス、装置、システム、または方法が、それらの構成要素またはステップのみを含むのではなく、明示的にリストされていない、またはそのようなセットアップ、デバイス、装置、システム、または方法に固有ではない他の構成要素またはステップを含み得る非排他的な包含を網羅することを意図している。言い換えれば、「…を備える」で始まるデバイス、システム、または装置内の1つ以上の要素は、さらなる制約がなければ、システム内の他の要素または追加の要素の存在を除外するものではない。
【0053】
「少なくとも1つ」および「1つ以上」のような表現は、説明全体を通じて互換的にまたは組み合わせて使用することができる。
【0054】
本開示の態様の以下の詳細な説明では、本明細書の一部を形成し、本開示が実施され得る特定の態様の例として示される添付の図面が参照される。これらの態様は、当業者が本開示を実施できるように十分に詳細に説明されており、他の態様が利用されてもよく、本開示の範囲から逸脱することなく変更が加えられてもよいことが理解されるべきである。したがって、以下の説明は限定的な意味で解釈されるべきではない。以下の説明では、周知の機能または構造については、不必要な詳細が説明を不明瞭にするため、詳細には説明しない。
【0055】
本開示は、強磁性メディアの流れを調整するためのショットピーニング流量制御弁について説明する。強磁性メディアは、ショット媒体またはショットメディアを含む。ショットピーニング流量制御弁は、強磁性メディアを通路の第1の端部から通路の第2の端部に搬送するための通路を囲む本体と、第1の端部と第2の端部との間に配置された少なくとも1つのコアセットとを備える。少なくとも1つのコアセットは、少なくとも1つの磁気ユニットを備え、少なくとも1つの磁気ユニットは、通路に磁場を提供するように動作可能である。
【0056】
したがって、本開示のショットピーニング流量制御弁は、金属部品の特性を高め、運転コストを削減し、ショットピーニングプロセスの信頼性を向上させるための強磁性メディアの流れの効率的な制御を容易にする。
【0057】
図1は、本開示のいくつかの態様に係るショットピーニング流量制御弁100の分解図を示す。
【0058】
本開示の一態様では、ショットピーニング流量制御弁100は、コアセット130を備えることができる。コアセット130は、磁場を提供するための少なくとも1つの磁気ユニットを含む。少なくとも1つの磁気ユニットは、永久磁石110および電磁アセンブリ120を含む。本開示の非限定的な一態様では、ショットピーニング流量制御弁100は、複数のコアセット130を備えることができる。
【0059】
少なくとも1つの磁気ユニットは、ハウジング140の内側に包囲され得る。ハウジング140は、少なくとも1つの磁気ユニット120に来る強磁性メディアから少なくとも1つの磁気ユニットをシールドするためのコアセット上部126と、少なくとも1つの磁気ユニット120の両側部に配置された第1のコアセット側部カバー142および第2のコアセット側部カバー144を備えることができる。コアセット側部カバー142および144は、強磁性メディアの流れ方向に位置合わせされたカバープレートを備え、カバープレートは、通路の中心線または強磁性メディアまたは強磁性メディア102の流れ方向に対してある角度で位置合わせされる。ハウジング140は、少なくとも1つの磁気ユニットを支持するためのコアセット底部128をさらに含む。カバープレートを備えるコアセット側部カバー142および144は、ダブテール型接続を使用してコアセット上部126およびコアセット底部128に接続される。単一の固体モジュールを形成するために、エポキシ材料をハウジング140の内側に注入することができる。
【0060】
しかしながら、コアセット上部126、コアセット側部カバー142および144、およびコアセット底部128の間の接続タイプは、ダブテール型接続に限定されず、包囲されたアセンブリを形成するための他の接続タイプも、十分に本開示の範囲内にある。
【0061】
一態様では、コアセット上部126およびコアセット底部128は、磁気導体材料、強磁性材料、または硬化鋼などの鉄材料で構成される。したがって、コアセット上部126およびコアセット底部128は、ショットピーニング流量制御弁が閉状態にあるとき、強磁性メディア102を保持することができる。非限定的な一態様では、ハウジング140のコアセット側部カバー142および144、およびコアセット固定具は、非強磁性材料、非磁性材料、またはステンレス鋼などの非鉄材料で構成することができる。これにより、ショットピーニング流量制御弁の動作中、またはショットピーニング流量制御弁が開状態にある間に、これらの領域に強磁性メディア102が蓄積することが防止される。
【0062】
本開示の非限定的な一態様では、ハウジング140は、少なくとも1つの磁気ユニット120を前端部および後端部から囲むために、前部カバー132および後部カバー134を任意選択で備えることができる。
【0063】
一態様では、コアセット130は、通路280の第1の端部と第2の端部との間に配置することができる。通路280は、ショットピーニング機またはショットブラスト機の内部にあってもよい。通路280は、ブラストトンネル、チャネル、またはチューブであってもよい。通路280の第1の端部は、ショットピーニング流量制御弁の入口とすることができ、通路280の第2の端部は、ショットピーニング流量制御弁の出口とすることができる。コアセット130は、通路280内または通路280の近傍に配置することができる。非限定的な一態様では、コアセット130は、通路280を第1の通路284と第2の通路288とに分割する際に、通路280の中間位置に配置される。
【0064】
本開示の非限定的な一態様では、ショットピーニング流量制御弁は、入口200、上部プレート190、左ガイド182、右ガイド184、メディア分配器210を備えた質量流量計230、およびソレノイドコイル222を備えた流量センサ220を備えることができる。上部プレート190は、入口200と左ガイド182および右ガイド184とに接続されている。前部カバー132および後部カバー134がまた、左ガイド182および右ガイド184に接続されてもよい。メディア分配器210は、左ガイド182、右ガイド184、前部カバー132、および後部カバー134の底部に配置および接続されて、コアセット130ハウジング140を配置するための包囲されたアセンブリを形成する。
【0065】
一態様では、左ガイド182および右ガイド184は、プラスチックなどの非鉄材料、またはポリプロピレン、ポリウレタン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン、またはポリ乳酸などが挙げられるが、これらに限定されない3Dプリント材料で構成することができる。しかしながら、使用される材料は上記の例に限定されず、他の非伝導性材料も十分に本開示の範囲内にある。
【0066】
本開示の一態様では、電磁アセンブリ120は、図6に示されるように、中空コアを有する第1の電磁石600および第2の電磁石600と、コアの各々を横切ってループされるインダクタコイル603と、各々の電磁石600の中空コアの内側に挿入されたフェライトアイソレータ602とを含む。
【0067】
本開示の非限定的な一態様では、フェライトアイソレータ602は、単一のブロックであってもよい。別の非限定的な一態様では、共に積み重ねられ、各々の電磁石の中空コアの内側に挿入された複数のプレート601によってフェライトアイソレータ602を置き換えてもよい。
【0068】
非限定的な一態様では、熱伝導性テープを第1および第2の電磁石の周囲に巻き付けることができる。熱伝導性テープおよびフェライトアイソレータ602は、ポリイミドで構成された高温テープであってもよい。しかしながら、使用される材料は、上記の例に限定されず、他のいかなる高温テープも十分に本開示の範囲内にある。
【0069】
電磁石コアは、磁束を効率的に通過させる強磁性材料でできている。好ましくは、電磁石コアは、積み重ねられた薄い金属シートで作られ、渦電流の影響を低減し、渦電流の影響を最小限に抑える。
【0070】
一態様では、永久磁石110は、第1の電磁石のコアが永久磁石の第1の端部に接続され、第2の電磁石のコアが永久磁石の第2の端部に接続されるように、第1の電磁石および第2の電磁石によって形成される電磁アセンブリの間に配置されてもよい。永久磁石110は、コアセット130のハウジング140の近くで強磁性メディアの流れを独立して停止させるために、通路280に磁場を生成するように動作可能である磁場を生成するように構成することができる。
【0071】
本開示の一態様では、ショットピーニング流量制御弁100は、制御ユニット124を備えることもできる。制御ユニット124は、第1および第2の電磁石の磁場を調整するために、第1および第2の電磁石のいずれとも通信する。制御ユニット124は、電源アセンブリを備えることができ、インダクタコイルの各々を流れる電流を制御し、第1および第2の電磁石を介して磁場を生成して永久磁石によって生成される磁場を相殺し、通路280を通る強磁性メディアの流れを調整するように構成される。
【0072】
一態様では、制御ユニット124のそれぞれ1つは、コアセット130の磁気ユニットの磁場強度を検出するための磁力計125を備えることができる。
【0073】
本開示の一態様では、磁場と電磁石の磁場が逆向きである場合、生成された磁場は、永久磁石110の磁場を打ち消し、通路280内の強磁性メディアの流れを開始または解放する。
【0074】
本開示の別の一態様では、磁場と電磁石の磁場が同じ方向を向いている場合、生成された磁場は、永久磁石110の磁場の強度を増大させ、コアセット130のハウジング140の近くの強磁性メディアの蓄積または停止に寄与する。
【0075】
一態様では、電磁アセンブリによって生成される磁場の強度は、インダクタコイルを流れる電流およびインダクタコイルの巻き数に基づいて変化する。流れの調整には、通路280の第1の端部と第2の端部との間の強磁性メディアの流れを増加、減少、または停止することが含まれる。
【0076】
一態様では、コアセット130の一部は、コアセット130の周囲に磁場を伝導するための磁場伝導体を備える。この部分は、永久磁石110、第1の電磁石、および第2の電磁石の周囲に磁場を伝導するコアセット130のコンポーネントであってもよい。
【0077】
一態様では、メディア分配器210は、流量センサ220による測定のために強磁性メディアを散布するように動作可能である。非限定的な一態様では、流量センサまたはメディアセンサ220は、誘導センサとすることができ、誘導センサは、ソレノイドコイル222を備え、ソレノイドコイル222を通過する強磁性メディアの流量を検出するように動作可能である。流量を検出するために、誘導センサは、強磁性メディアがソレノイドコイル222を通過したときのソレノイドコイル222内の誘導電流を測定し、誘導電流に基づいて通路280内の強磁性メディアの流量を決定するように構成される。別の非限定的な一態様では、流量センサは、マイクロ波センサであってもよい。しかしながら、流量センサは、上記の例に限定されず、他のタイプの流量/波動センサも十分に本開示の範囲内にある。
【0078】
非限定的な一態様では、流量センサは、マイクロ波センサを備えることができる。しかしながら、流量センサは、上記の例に限定されず、他のタイプの流量/波動センサも十分に本開示の範囲内にある。
【0079】
非限定的な一態様では、制御ユニット124は、決定された流量に基づいて通路280内の強磁性メディアの流れを調整するように構成される。強磁性メディアの測定された流量は、フィードバック制御方式を備えた閉ループ制御ショットピーニング流量制御弁として使用される。
【0080】
別の非限定的な一態様では、ショットピーニング流量制御弁100は、コアセット130のハウジング140に接続され、ハウジング140の温度を測定するように構成された温度センサをさらに備えることができる。温度センサは、制御ユニット124と通信しており、制御ユニット124は、測定された温度に基づいてインダクタコイルの各々に流れる電流を制御するように構成されており、それによって、永久磁石110がハウジング140の温度上昇による減磁または損傷から保護される。
【0081】
一態様では、少なくとも1つの磁気ユニットは、永久磁石110の端部に取り付けられた少なくとも1つの断熱体をさらに備える。少なくとも1つの断熱体は、第1および第2の電磁石によって発生される過剰な熱から永久磁石をシールドし、それによって永久磁石110を熱損傷から保護する断熱プレートであってもよい。
【0082】
本開示の一態様では、少なくとも1つの磁気ユニットは、第1および第2の電磁石のいずれかの端部に取り付けられた少なくとも1つの熱伝導プレートをさらに備える。少なくとも1つの熱伝導プレートは、第1および第2の電磁石からハウジング140に熱を放散するために、第1および第2の電磁石に接続することができる。ハウジング140は、ハウジング140の放散熱を吸収するための少なくとも1つのヒートシンクを含んでもよい。
【0083】
本開示の一態様では、制御ユニット124およびパワーアセンブリは、第1のプリント回路基板(PCB)上の必要なコンポーネントと共に電気的に接続することができる。
【0084】
したがって、本開示のショットピーニング流量制御弁100は、金属部品の特性を高め、運転コストを削減し、ショットピーニングプロセスの信頼性を向上させるために、強磁性メディアの流れの効率的な制御を容易にする。
【0085】
図2は、本開示のいくつかの態様に係る、ショットピーニング流量制御弁のコアセット130の斜視図を示す。
【0086】
一態様では、永久磁石は、第1の永久磁石270、第2の永久磁石272、および第3の永久磁石274を含む。電磁アセンブリ120は、複数の電磁石コア246、248、256、258、266、および268を備える。第1の永久磁石270は、第1の左電磁石コア246および第1の右電磁石コア248にそれぞれ接続され、第2の永久磁石272は、第2の左電磁石コア256および第2の右電磁石コア258にそれぞれ接続され、第3の永久磁石274は、第3の左電磁石コア266および第3の右電磁石コア268にそれぞれ接続されている。
【0087】
コアセット130は、複数のインダクタコイル242、244、252、254、262、および264をさらに含む。第1の左電磁石コア246は、インダクタコイル242内に位置し、第1の左電磁石コア248は、インダクタコイル244内に位置し、第2の左電磁石コア256は、インダクタコイル252内に位置し、第2の右電磁石コア258は、インダクタコイル256内に位置し、第3の左電磁石コア266は、インダクタコイル262内に位置し、第3の右電磁石コア268は、インダクタコイル264内に位置している。
【0088】
本開示の一態様では、ショットピーニング流量制御弁100が通電されていない、またはオフ状態にあるとき、永久磁石110によって磁場が、三角コアセット上部126上に当たる強磁性メディア102に提供される。強磁性メディア102は、ショットピーニング流量制御弁100の両側部、すなわち、第1の左電磁石コア246、第2の左電磁石コア256、および第3の左電磁石コア266の一方の側部と、第1の右電磁石コア248、第2の右電磁石コア258、および第3の右電磁石コア268の他方の側部とに蓄積し、それによって通路280を通る流れが防止される。
【0089】
図3は、本開示のいくつかの態様に係る、ショットピーニング流量制御弁100の正面図を示す。
【0090】
本開示の一態様では、ショットピーニング流量制御弁100は、通路280の内側に配置することができる。ショットピーニング流量制御弁100のハウジング140は、ショットピーニング流量制御弁100のハウジング140と通路280の左ガイド182との間に第1の通路284と、ショットピーニング流量制御弁100と通路280の右ガイド184との間に第2通路288とを形成する。
【0091】
本開示の一態様では、ショットピーニング流量制御弁100の上部に入射する強磁性メディア102は、第1の通路284および第2の通路288に分流される。電磁アセンブリ120が通電されると、電磁アセンブリを介して磁場を生成することによって、永久磁石110の磁場が打ち消される。ショットピーニング流量制御弁100が開かれ、強磁性メディア102のうちの強磁性メディア104および強磁性メディア106がそれぞれ第1の通路284および第2の通路288から流れる。
【0092】
図4は、本開示のいくつかの態様に係る、図3に示す破線A-Aに沿った断面図を示す。
【0093】
一態様では、強磁性メディア102のうちの強磁性メディア104および強磁性メディア106は、それぞれ第1の通路284および第2の通路288を流れる。第1のコアセット側部カバー142および第2のコアセット側部カバー144は、それらのそれぞれの通路284および288を通して強磁性メディア104および強磁性メディア106を導くことができる。
【0094】
非限定的な一態様では、第1のコアセット側部カバー142および第2のコアセット側部カバー144は、強磁性メディア104および強磁性メディア106の流れの角度で構成することができる。同時に、ショットピーニング流量制御弁100と通路280の前内壁および後内壁とが密着し、強磁性メディア102は、前端部および後端部において通過できなくなる。
【0095】
図5は、本開示のいくつかの態様に係る、閉状態のショットピーニング流量制御弁100の磁場分布を示す。
【0096】
永久磁石110によって生成された磁場300は、それぞれ第1の左電磁石コア246および第1の右電磁石コア248から第1の通路284および第2の通路288に到達し、その結果、強磁性メディア102は、第1の左電磁石コア246および第1の右電磁石コア248の近くに集まり、第1の通路284および第2の通路288を通過することができない。この時点では、ショットピーニング流量制御弁100は、閉状態または非伝導状態となっている。
【0097】
本開示の非限定的な一態様では、電磁アセンブリ120の電磁石のいずれも、磁場300の方向に向けられた磁場を生成して、強磁性メディア102に提供される磁場を強化するように構成され、ショットピーニング流量制御弁100の閉状態において、強磁性メディア102をコアセット側部カバー142および144の近くに蓄積または停止させることができる。
【0098】
図6は、本開示のいくつかの態様に係る、ショットピーニング流量制御弁内の電磁アセンブリの組み立て図を示す。
【0099】
一態様によれば、電磁アセンブリは、中空コアを有する第1および第2の電磁石600を備える。各々の電磁石コア600には、それぞれの誘導コイル603が巻かれ得る。熱を伝導するために、フェライトアイソレータ602をコアに挿入することができる。非限定的な一態様では、フェライトアイソレータ602は、複数のフェライトピン601のスタックによって置き換えられてもよい。
【0100】
非限定的な一態様では、電磁石コアの各々の周囲には、熱伝導性テープが巻かれ得る。熱伝導性テープおよびフェライトアイソレータ602は、ポリイミドで構成された高温テープであってもよい。インダクタコイルは、銅製であってもよい。しかしながら、使用される材料は、上記の例に限定されず、同様の特性を有する他の材料も十分に本開示の範囲内にある。
【0101】
図7は、本開示のいくつかの態様に係る、コアセット磁化(CSM)セットアップ710または磁気ユニット710の組み立て図700および分解図を示す。
【0102】
一態様では、コアセット磁化(CSM)セットアップ710は、第1および第2の電磁石701および712、熱センサ702、一対の断熱プレート704、一対の熱伝導プレート703、コアセット固定具705、底部ヒートシンク706、永久磁石707、上部ヒートシンク708、CSMねじ709、およびコアパワーブリッジ711を備えることができる。
【0103】
コア701aを有する第1の電磁石701およびコア712aを有する第2の電磁石712は、コアを横切ってループされたインダクタコイルを備えることができる。インダクタコイルに電流を供給し、磁気ユニット710に通電するために、コアパワーブリッジ711は、インダクタコイルに結合される。第1の電磁石701および第2の電磁石712は、図6で説明した場合の第1および第2の電磁石600と同様の構造を有することができる。
【0104】
コアセット固定具705は、永久磁石707と第1の電磁石701および第2の電磁石712とを接続するために、第1の電磁石701と第2の電磁石712との間に存在する。永久磁石707は、コアセット固定具705の内側の第1の電磁石701と第2の電磁石712との間に配置される。上部ヒートシンク708は、コアセット固定具705の上方に配置することができ、底部ヒートシンク706は、CSMねじ709を使用して、コアセット固定具705の底部に取り付けるか、または配置することができる。
【0105】
本開示の非限定的な一態様では、端部707aおよび707bを有する永久磁石707は、ネオジムなどの強磁性材料で構成することができ、上部ヒートシンク708および底部ヒートシンク706は、銅などの熱伝導性材料で構成することができる。
【0106】
各々の断熱プレート704は、永久磁石707の端部707a、707bに配置され、熱伝導プレート703は、電磁石701、712と断熱プレート704との間に配置される。断熱プレート704は、電磁石701および712にわたってループされたインダクタコイルによって生成される熱が永久磁石707に到達するのを防ぐように構成することができ、熱伝導プレート703は、熱をヒートシンク708および706に向かって、またはコアセット固定具705を通って磁気ユニット710のハウジングに向かって伝達するように構成することができる。
【0107】
熱センサまたは温度センサ702およびコアパワーブリッジ711は、それぞれのPCBに電気的に接続され、コアセット固定具の側部に取り付けられ得る。温度センサ702は、磁気ユニット710の温度を監視してもよい。
【0108】
図8は、本開示のいくつかの態様に係る、コアセット(CS)810の組み立て図および分解図を示す。
【0109】
コアセット810は、磁気ユニット806を包囲するためのハウジング811を備えることができる。磁気ユニット806は、上記の態様で説明したように、CSMセットアップ710の構成と同様の構成を有することができる。ハウジング811は、コアセット上部アセンブリを形成するコアセット上部801およびコアセット固定具802を含むことができる。ハウジング811は、第1および第2の電磁石コアの各々の近くの磁気ユニット806の両側に存在するコアセット側部803、807をさらに備える。ハウジング811は、磁気ユニット806を支持するためのベースを形成するコアセット底部をさらに含む。コアセット側部803は、ダブテール接続を使用してコアセット上部およびコアセット底部804に接続され、磁気ユニット806の周囲に包囲されたアセンブリを形成する。本開示の非限定的な一態様では、単一の固体モジュールを形成するために、エポキシ材料805がハウジング811の内側に注入される。しかしながら、コアセット側部803とコアセット上部およびコアセット底部804との接続は、ダブテール接続に限定されず、他のタイプの接続も十分に本開示の範囲内にある。
【0110】
本開示の別の非限定的な一態様では、コアセット上部801およびコアセット底部804は、磁気導体、強磁性材料、または硬化鋼が挙げられるがこれに限定されない鉄材料で構成することができる。コアセット固定具802およびコアセット側部803は、磁場伝導体、非強磁性材料、またはステンレス鋼または真鍮が挙げられるがこれに限定されない非鉄材料で構成することができる。エポキシは、ポリエステル樹脂が挙げられるがこれに限定されない材料で構成することができる。
【0111】
一態様では、コアセット810は、強磁性メディアの流れに対して通路を第1の通路および第2の通路に分割する際に、通路の中間位置に配置される。
【0112】
図9は、本開示のいくつかの態様に係る、破線A-Aに沿ったコアセット910の断面図を示す。
【0113】
コアセット910は、CSM固定具の両側で電磁石902と密着するコアセット側部901を含む。電磁石コア902の各々は、フェライトアイソレータ、または電磁石コア902に挿入されたフェライトピン904のスタックを備える。永久磁石903は、電磁石コア902の間のCSM固定具の内側に配置することができる。
【0114】
図10は、本開示のいくつかの態様に係る、共に接続された複数のコアセットを備えるコアライン1000セットアップを示す。
【0115】
コアライン1000は、複数のコアセットスプリッタ1001と、コアスプリッタ1001が複数のコアセット1004、1006、1008のうちの1つの間に配置されるように、複数のシャフト1005を介して互いに接続された複数のコアセット1004とを備えることができる。コアライン1000は、コアライン1000の前端部に存在するコアセットスプリッタ1001と、コアライン1000の後端部に存在するコアセットスプリッタ1001とをさらに備える。
【0116】
コアライン1000は、延長ガイド1002および1003をさらに備え、延長ガイド1002および1003は、コアセット1004の両側部に配置され、コアセットの両側部と延長ガイドとの間のいずれにもチャネルを形成することができる。非限定的な一態様では、延長ガイド1003は、2つのコアラインが並列構成で接続される場合、2つのコアラインの間に中央延長ガイドを備えることができる。中央延長ガイドは、2つのコアラインの間の通路を2つのサブ通路に分割する。
【0117】
本開示のいくつかの態様に係る、コアセットに接続された延長ガイドを示す。
【0118】
本開示の一態様では、延長部1100は、側部延長ガイド1101および中央延長ガイド1102を備えることができる。側部延長ガイド1101は、複数のコアセットのうちの少なくとも1つについて、内面1101a上に2つの三角形状突起1103、1104を有する。中央延長ガイド1102は、中央延長ガイド1102の両側部1108、1109に位置する2つの三角形状突起1105、1106を備える。中央延長ガイド1102の2つの三角形状突起1105、1106は、各々の側部の単一のスロット1107の方向を向いており、単一のスロットに向かう強磁性メディアの流れを制限するように構成されている。
【0119】
延長部1100は、プラスチックなどの非鉄材料、またはポリプロピレン、ポリウレタン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン、またはポリ乳酸などが挙げられるが、これらに限定されない3Dプリント材料で構成することができる。しかしながら、使用される材料は、上記の例に限定されず、他の非導電性材料も十分に本開示の範囲内にある。
【0120】
図12は、本開示のいくつかの態様に係る、複数のコアラインを使用して形成されたコア層1200を示す。
【0121】
図12に示されるように、コア層1200は、互いに並列構成で接続された複数のコアライン1201、1204、1206を備えることができる。コア層1200は、1つのコアライン1201を別のコアライン1204と並列構成で接続するための中央延長ガイド1202を備えることができる。
【0122】
中央延長ガイド1202は、中央延長ガイド1202の両側に位置するコアライン1201、1204、1206の複数のコアセットのうちの少なくとも1つについて、両側に2つの三角形状突起を備えることができる。2つの三角形状突起は、コアセットの単一のスロットの方向を向いており、スロットに向かう強磁性メディアの流れを制限するように構成されており、中央延長ガイド1202は、2つのコアライン1201、1204の間の通路を2つのサブ通路に分割する。
【0123】
コア層1200は、少なくとも1つのコア層の両側部に接続された側部延長ガイド1202をさらに備えることができる。側部延長ガイド1202は、複数のコアセットのうちの少なくとも1つについて内面に2つの三角形状突起を備えることができる。側部延長ガイドは、コア層1200と共に第1の外側通路および第2の外側通路を形成し、2つの三角形状突起は、互いに対向しており、第1の外側通路および第2の外側通路内の強磁性メディアの流れを制限するように構成される。
【0124】
本開示の一態様では、コアライン1201、1204、1206内に存在するコアセットのコアセット上部は、強磁性メディアをブラストトンネルの第1の端部から受け取り、強磁性メディアを分流して、少なくとも2つのコアライン1201、1204と、少なくとも1つのコア層のそれぞれの外側通路との間に存在するそれぞれのサブ通路に流入させるように構成される。
【0125】
図13は、本開示のいくつかの態様に係る、単一コアセットショットピーニング流量制御弁1300の分解図である。
【0126】
シングルコアセットショットピーニング流量制御弁1300は、通路内の強磁性メディアの流れを制御するために、ブラストトンネルの第1の端部と第2の端部との間に配置される。単一コアセットショットピーニング流量制御弁1300は、2つの側部フレーム1301、1308および2つの中央フレーム1302、1305、入口フランジ1303、およびベース転用ブロック1304、コアセットハウジングの両側部に側部延長部を備えるコアセット1307を備えることができる。入口フランジ1303は、強磁性メディアを通路からショットピーニング流量制御弁1300に導くように構成することができる。ショットピーニング流量制御弁1300は、上記の態様で説明したように、コアセットに通電して通路内の強磁性メディアの流れを制御するための制御ユニット1306をさらに備える。
【0127】
側部フレーム1301、1308は、コアセット1307に接続された側部延長部の2つの外側端部を収容するための2つの溝を内側端部に有する。側部フレーム1301、1308、中央フレーム1302、1305、入口フランジ1303、およびベース転用ブロック1304は、非鉄材料で構成することができる。ベース転用ブロックは、流量センサ固定具として機能し得る。
【0128】
本開示の一態様では、制御ユニット1306は、コアセットのそれぞれのインダクタコイルを流れる電流を制御し、第1および第2の電磁石によって形成される電磁アセンブリを介して磁場を生成し、永久磁石によって生成される磁場を相殺し/打ち消し、コアセット1307の外側通路内への強磁性メディアの流れを調整するように構成される。
【0129】
一態様では、制御ユニット1306のそれぞれ1つは、コアセット1307の磁気ユニットの磁場強度を検出するための磁力計1320を備えることができる。
【0130】
本開示の一態様では、ベース転用ブロック1304または流量センサ固定具は、メディア分配器であって、通路の第2の端部に位置し、流量を測定するために強磁性メディアを散布するように動作可能なメディア分配器と、メディア分配器に接続される流量センサを備える質量流量計とを備える。非限定的な一態様では、流量センサは、上記の態様で説明したように、誘導センサであって、ソレノイドコイルを備え、ソレノイドコイルを通過する強磁性メディアの流量を測定するように構成された誘導センサを備えることができる。別の非限定的な一態様では、流量センサは、マイクロ波センサであってもよい。しかしながら、流量センサは、上記の例に限定されず、他のタイプの流量/波動センサも十分に本開示の範囲内にある。
【0131】
本開示の一態様では、制御ユニット1306は、測定された流量に基づいて強磁性メディアの流れを制御するように構成することができる。本開示の別の一態様では、コアセット駆動回路は、コアセット1307のハウジングの測定温度に基づいて強磁性メディアの流れを制御するように構成することができる。
【0132】
したがって、本開示のショットピーニング流量制御弁1300は、金属部品の特性を高め、運転コストを削減し、ショットピーニングプロセスの信頼性を向上させるための強磁性メディアの流れの効率的な制御を容易にする。
【0133】
図14は、本開示のいくつかの態様に係る、単一コアセットショットピーニング流量制御弁1400の組み立て図である。
【0134】
コアセットは、図13で説明したように、側部フレーム、中央フレーム、入口フランジ、およびベース転用ブロックによって形成される外側ハウジング1401の内側に包囲される。コアセットは、複数のシャフトを用いて前後端部で中央フレームに密着して固定される。
【0135】
一態様では、単一コアセットショットピーニング流量制御弁1400は、第1の端部と第2の端部との間の通路の内側に配置することができる。別の一態様では、単一コアセットショットピーニング流量制御弁1400は、通路の両側部の間に配置することができる。
【0136】
図15は、本開示のいくつかの態様に係る、単層デュアルコアラインショットピーニング流量制御弁の分解図を示す。
【0137】
単層デュアルコアラインショットピーニング流量制御弁1500は、通路内の強磁性メディアの流れを制御するために、通路の第1の端部と第2の端部との間に配置される。ショットピーニング流量制御弁1500は、2つの側部フレーム1501、1508および2つの中央フレーム1502、1505、入口フランジ1503、およびベース転用ブロック1504または流量センサ固定具、コアハウジングの両側部の側部延長部を備えるコア層1507、およびコア層1507のコアライン間の延長ガイドを備えることができる。
【0138】
入口フランジ1503は、強磁性メディアをブラストトンネルからショットピーニング流量制御弁1500に導くように構成することができる。ショットピーニング流量制御弁1500は、上記の態様で説明したように、コア層1507内に存在する複数のコアセットのうちの少なくとも1つに通電し、ブラストトンネル内の強磁性メディアの流れを制御するための複数のコアセット駆動回路1506をさらに備える。
【0139】
側部フレーム1501、1508は、コア層1507に接続された側部延長部の2つの外側端部を収容するための2つの溝を内側端部に有する。側部フレーム1501、1508、中央フレーム1502、1505、入口フランジ1503、およびベース転用ブロック1504は、非鉄材料で構成することができる。
【0140】
本開示の一態様では、複数の制御ユニット1506は、コアラインのコアセットのそれぞれのインダクタコイルを流れる電流を制御し、電磁アセンブリを介して磁場を生成して、永久磁石によって生成される磁場を相殺し、少なくとも2つのコアラインの間に存在するそれぞれのサブ通路および/または少なくとも1つのコア層のそれぞれの外側通路への強磁性メディアの流れを調節するように構成される。
【0141】
一態様では、制御ユニット1506のそれぞれ1つは、複数のコアセットの磁気ユニットの磁場強度を検出するための磁力計1520を備えることができる。
【0142】
本開示の一態様では、ベース転用ブロック1504は、メディア分配器であって、通路の第2の端部に位置し、流量を測定するために強磁性メディアを散布するように動作可能なメディア分配器と、メディア分配器に結合された流量センサを備える質量流量計とを備える。非限定的な一態様では、流量センサは、上記の態様で説明したように、誘導センサであって、ソレノイドコイルを備え、ソレノイドコイルを通過する強磁性メディアの流量を測定するように構成された誘導センサを備えることができる。別の非限定的な一態様では、流量センサは、マイクロ波センサであってもよい。しかしながら、流量センサは、上記の例に限定されず、他のタイプの流量/波動センサも十分に本開示の範囲内にある。
【0143】
本開示の一態様では、ショットピーニング流量制御弁1500は、複数の制御ユニットと通信する中央制御ユニットを備える。複数の制御ユニット1506は、コアセットのそれぞれのパワーブリッジを介してインダクタコイルに結合される。
【0144】
中央制御ユニットは、複数のコアセット駆動回路1506を制御して、測定された流量に基づいて強磁性メディアの流れを調整するように構成されている。本開示の別の一態様では、中央制御ユニットは、複数の制御ユニット1506を制御して、それぞれのコアセットのハウジングの測定温度に基づいて強磁性メディアの流れを制御するように構成される。
【0145】
非限定的な一態様では、中央制御ユニットは、コアセットのハウジングの温度が所定の閾値温度を超えた場合にコアセットをオフにし、それによってコアセットの永久磁石を高温による損傷から保護することができる。
【0146】
図16は、本開示のいくつかの態様に係る、単層デュアルコアラインショットピーニング流量制御弁1600の組み立て図を示す。
【0147】
コア層は、図15で説明したように、側部フレーム、中央フレーム、入口フランジ、およびベース転用ブロックによって形成される外側ハウジング1601の内側に包囲される。コア層は、複数のシャフトを用いて前後端部で中央フレームに密着して固定される。単層デュアルコアラインショットピーニング流量制御弁1600は、第1の端部と第2の端部との間の通路の中央に配置することができる。
【0148】
図17は、本開示のいくつかの態様に係る、破線A-Aに沿ったショットピーニング流量制御弁1710の断面図を示す。
【0149】
図17に示されるように、コアライン1702および1704のコアセットは、コア層のそれぞれの側部に存在する側部延長ガイドと共に、第1の外側通路1701および第2の外側通路1706を形成する。コアライン1702および1704はさらに、コアライン1702および1704を接続するために使用される中央延長ガイドを備えた内側サブ通路1703および1705を形成する。
【0150】
図18は、本開示のいくつかの態様に係る、ショットピーニング流量制御弁1800の斜視図を示す。
【0151】
図18に示されるように、ショットピーニング流量制御弁1800は、複数のコアライン1801および1803を備え、中央延長ガイド1802を使用して共に積み重ねられる。各々のコアラインは、多数のコアセットであって、互いに接続され、コアセットスプリッタ1804によって分離された多数のコアセットを備える。
【0152】
図19は、本開示のいくつかの態様に係る、単層複数コアラインショットピーニング流量制御弁1900の分解図である。
【0153】
単層複数コアラインショットピーニング流量制御弁1900は、通路内の強磁性メディアの流れを制御するために、通路の第1の端部と第2の端部との間に配置される。ショットピーニング流量制御弁1900は、2つの側部フレーム1901、1908および2つの中央フレーム1902、1905、入口フランジ1903、およびベース転用ブロック1904または流量センサ固定具、コアハウジングの両側部に側部延長部を備えるコア層1907、およびコア層1907のコアライン間の延長ガイドを備えることができる。
【0154】
入口フランジ1903は、強磁性メディアを通路からショットピーニング流量制御弁1900に導くように構成することができる。ショットピーニング流量制御弁1900は、上記態様で説明したように、コア層1907内に存在する複数のコアセットのうちの少なくとも1つに通電し、強磁性メディアの流れを制御するための複数の制御ユニット1906をさらに備える。
【0155】
側部フレーム1901、1908は、コア層1907に接続された側部延長部の2つの外側端部を収容するための2つの溝を内側端部に有する。側部フレーム1901、1908、中央フレーム1902、1905、入口フランジ1903、およびベース転用ブロック1904は、非鉄材料で構成することができる。
【0156】
本開示の一態様では、複数の制御ユニット1906は、コアセットのそれぞれのインダクタコイルを流れる電流を制御し、電磁アセンブリを介して磁場を生成して、永久磁石によって生成される磁場を相殺し/打ち消し、少なくとも2つのコアラインの間に存在するそれぞれのサブ通路および/または少なくとも1つのコア層のそれぞれの外側通路への強磁性メディアの流れを調節するように構成される。
【0157】
一態様では、制御ユニット1906のそれぞれ1つは、複数のコアセットの磁気ユニットの磁場強度を検出するための磁力計1920を備えることができる。
【0158】
本開示の一態様では、ベース転用ブロック1904は、メディア分配器であって、通路の第2の端部に位置し、流量を測定するために強磁性メディアを散布するように動作可能なメディア分配器と、メディア分配器に結合された流量センサを備える質量流量計とを備える。非限定的な一態様では、流量センサは、上記の態様で説明したように、誘導センサであって、ソレノイドコイルを備え、ソレノイドコイルを通過する強磁性メディアの流量を測定するように構成された誘導センサを備えることができる。別の非限定的な一態様では、流量センサは、マイクロ波センサとすることができる。しかしながら、流量センサは、上記の例に限定されず、他のタイプの流量/波動センサも十分に本開示の範囲内にある。
【0159】
本開示の一態様では、ショットピーニング流量制御弁1900は、複数の制御ユニット1906と通信する中央制御ユニットを備える。複数の制御ユニット1906は、コアセットのそれぞれのパワーブリッジを介してインダクタコイルに結合される。
【0160】
中央制御ユニットは、複数の制御ユニット1906を制御して、測定された流量に基づいて強磁性メディアの流れを調整するように構成される。本開示の別の一態様では、中央制御ユニットは、複数のコアセット駆動回路1906を制御して、それぞれのコアセットのハウジングの測定温度に基づいて強磁性メディアの流れを制御するように構成される。
【0161】
非限定的な一態様では、中央制御ユニットは、コアセットのハウジングの温度が所定の閾値温度を超えた場合にコアセットをオフにし、それによってコアセットの永久磁石を高温による損傷から保護することができる。
【0162】
図20は、本開示のいくつかの態様に係る、単層複数コアラインショットピーニング流量制御弁2000の組み立て図を示す。
【0163】
コア層は、図19で説明したように、側部フレーム、中央フレーム、入口フランジ、およびベース転用ブロックによって形成されるの外側ハウジング2001の内側に包囲される。コア層は、複数のシャフトを用いて前後端部で中央フレームに密着して固定される。ショットピーニング流量制御弁2000は、通路内の強磁性メディアの流れを調整するために、通路の第1の端部と第2の端部との間の通路の中央に配置することができる。
【0164】
図21は、本開示のいくつかの態様に係る、多層ショットピーニング流量制御弁2100の分解図を示す。
【0165】
ショットピーニング流量制御弁2100は、通路内の強磁性メディアの流れを制御するために、通路の第1の端部と第2の端部との間に配置される。ショットピーニング流量制御弁2100は、2つの側部フレーム2101、2110および2つの中央フレーム2102、2109、入口フランジ2103、およびベース転用ブロック2104または流量センサ固定具、複数のコア層、すなわちコアハウジングの両側部の側部延長部を備える上部コア層2107および下部コア層2108、および下部コア層2108のコアライン間の延長ガイドを備えることができる。ショットピーニング流量制御弁2100は、少なくとも2つのコア層2107および2108を、上部コア層2107および下部コア層2108などの異なるレベル2131、2132に分割するための層分割フレーム2105をさらに含む。層分割フレーム2105は、強磁性メディア102を搬送するための通路280において千鳥状に配置されている。
【0166】
入口フランジ2103は、強磁性メディアをブラストトンネルからショットピーニング流量制御弁2100に導くように構成することができる。ショットピーニング流量制御弁2100は、上記態様で説明したように、複数のコア層2107内に存在する複数のコアセットのうちの少なくとも1つに通電し、通路内の強磁性メディアの流れを制御するための複数の制御ユニット2106をさらに備える。
【0167】
側部フレーム2101、2110は、上部コア層2107に接続された側部延長部の2つの外側端部を収容するための2つの溝を内側端部に有する。側部フレーム2101、2110、中央フレーム2102、2109、入口フランジ2103、およびベース転用ブロック2104は、非鉄材料で構成することができる。
【0168】
本開示の一態様では、複数の制御ユニット2106は、コアセットのそれぞれのインダクタコイルを流れる電流を制御し、電磁アセンブリを介して磁場を生成して、永久磁石によって生成される磁場を相殺し/打ち消し、少なくとも2つのコアラインの間に存在するそれぞれのサブ通路および/または少なくとも1つのコア層のそれぞれの外側通路への強磁性メディアの流れを調節するように構成される。
【0169】
一態様では、制御ユニット2106のそれぞれ1つは、複数のコアセットの磁気ユニットの磁場強度を検出するための磁力計2120を備えることができる。
【0170】
本開示の一態様では、ベース転用ブロック2104は、メディア分配器であって、通路の第2の端部に位置し、流量を測定するために強磁性メディアを散布するように動作可能なメディア分配器と、メディア分配器に結合された流量センサを備える質量流量計とを備える。非限定的な一態様では、流量センサは、上記の態様で説明したように、誘導センサであって、ソレノイドコイルを備え、ソレノイドコイルを通過する強磁性メディアの流量を測定するように構成された誘導センサを備えることができる。別の非限定的な一態様では、流量センサは、マイクロ波センサとすることができる。しかしながら、流量センサは、上記の例に限定されず、他のタイプの流量/波動センサも十分に本開示の範囲内にある。
【0171】
本開示の一態様では、ショットピーニング流量制御弁2100は、複数の制御ユニット2106と通信する中央制御ユニットを備える。複数の制御ユニット2106は、コアセットのそれぞれのパワーブリッジを介してインダクタコイルに結合される。
【0172】
中央制御ユニットは、複数のコアセット駆動回路2106を制御して、測定された流量に基づいて強磁性メディアの流れを調整するように構成される。本開示の別の一態様では、中央制御ユニットは、複数の制御ユニット2106を制御して、それぞれのコアセットのハウジングの測定温度に基づいて強磁性メディアの流れを制御するように構成される。
【0173】
非限定的な一態様では、中央制御ユニットは、コアセットのハウジングの温度が所定の閾値温度を超えた場合にコアセットをオフにし、それによってコアセットの永久磁石を高温による損傷から保護することができる。
【0174】
図22は、本開示のいくつかの態様に係る、多層ショットピーニング流量制御弁2200の組み立て図を示す。
【0175】
コア層は、図21で説明したように、側部フレーム、中央フレーム、入口フランジ、およびベース転用ブロックによって形成される外側ハウジング2201の内側に包囲される。上部コア層は、複数のシャフトを用いて前後端部で中央フレームに密着して固定される。ショットピーニング流量制御弁2100は、通路内の強磁性メディアの流れを調整するために、通路の第1の端部と第2の端部との間の通路の内側に配置することができる。
【0176】
本開示の一態様では、コアセットの一部は、コアセットの周囲に磁場を伝導するための磁場伝導体材料を含む。
【0177】
本開示の一態様では、各々のコア層内のコアラインの数およびコア層の数は、強磁性メディアの必要な流量に基づいて変化する。
【0178】
図23は、本開示のいくつかの態様に係る、制御ユニットセットアップの概略図2300を示す。
【0179】
本開示の一態様では、制御ユニットセットアップ2300は、中央制御ユニットCS01と、中央制御ユニットCS01に電気的に接続された複数の制御ユニットCS02、CS03、…、CS0Nとを備える。中央制御ユニットCS01は、上記の態様で説明したように、少なくとも1つの通路内の強磁性メディアの流れを調整するために、複数の制御ユニットCS02、CS03、…、CS0Nのうちの少なくとも1つの制御ユニットを制御するように構成することができる。非限定的な一態様では、中央制御ユニットCS01は、複数の制御ユニットCS02、CS03、…、CS0Nと並列に電気的に接続され、制御ユニットCS02、CS03、…、CS0Nを制御して、上記の態様で説明したように、少なくとも1つの通路内の強磁性メディアの流れを調整することができる。
【0180】
図24は、本開示のいくつかの態様に係る、ブラストトンネル内の強磁性メディアの流れを調整する方法2400のフローチャートを示す。
【0181】
ブロック2401において、磁場が通路に提供される。磁場は、通路の第1の端部と第2の端部との間に配置された少なくとも1つのコアセットによって提供される。少なくとも1つのコアセットは、少なくとも1つのコアセットのハウジングの内側に包囲された少なくとも1つの磁気ユニットを備える。少なくとも1つのコアセットは、上記の態様で説明したように、配置および構成要素に基づいてショットピーニング流量制御弁を形成することができる。ショットピーニング流量制御弁の本体は、強磁性メディアを通路の第1の端部から通路の第2の端部に搬送するための通路を包囲する。
【0182】
一態様では、通路に磁場を提供するステップは、少なくとも1つの磁気ユニットの永久磁石によって通路に磁場を生成するステップと、磁場に基づいて強磁性メディアを停止させるステップとを含むことができる。
【0183】
ブロック2403において、強磁性メディアは、通路の第1の端部から通路の第2の端部に搬送される。強磁性メディアは、上記の態様で説明したように、少なくともコアセットのハウジングによって形成された複数の通路に流れ込むことができる。
【0184】
ブロック2405において、強磁性メディアの流れは、通路に提供された磁場に基づいて、通路の第1の端部と第2の端部との間で制御することができる。第1の端部と第2の端部との間の強磁性メディアの流れの制御は、少なくとも1つの磁気ユニットの第1の電磁石と第2の電磁石の磁場を調整することを含むことができる。第1の電磁石および第2の電磁石の磁場は、上記の態様で説明した手順を使用して調整することができる。
【0185】
一態様では、方法2400は、第1の端部から来る強磁性メディアから少なくとも1つの磁気ユニットをシールドするステップ2407をさらに含むことができる。シールドするステップ2407は、少なくとも1つのコアセットのコアセット上部によって提供される。
【0186】
別の一態様では、方法2400は、上記の態様で説明した手順を使用して、磁力計を使用して少なくとも1つの磁気ユニットの磁場強度を検出するステップ2409と、質量流量計によって通路内の強磁性メディアの流量を測定するステップ2411とをさらに含むことができる。
【0187】
さらに別の一態様では、方法2400は、上記の態様で説明した手順を使用して、ハウジング、電磁石、またはショットピーニング流量制御弁の他の部品の温度を測定するステップ2413をさらに含むことができる。
【0188】
方法2400は、測定温度または測定流量のうちの少なくとも1つに基づいて、少なくとも1つのコアセットによって提供される磁場を調整するステップをさらに含む。
【0189】
非限定的な一態様では、この方法は、測定された温度に基づいて通路内の強磁性メディアの流れを制御し、それによってコアセットの永久磁石を損傷から保護することができる。
【0190】
したがって、方法2400は、金属部品の特性を向上させ、運転コストを削減し、ショットピーニングプロセスの信頼性を向上させるための強磁性メディアの流れの効率的な制御を容易にする。
【0191】
必ずしもすべての目的または利点が、本明細書に記載される任意の特定の態様に従って達成されるわけではないことを理解すべきである。したがって、例えば、当業者は、特定の態様が、本明細書で教示または示唆され得る他の目的または利点を必ずしも達成することなく、本明細書で教示されるような1つの利点または利点のグループを達成または最適化する方法で動作するように構成することができることを理解するであろう。
【0192】
「一態様(an aspect)」「態様(aspect)」、「態様(aspects)」、「その態様(the aspect)」、「その態様(the aspects)」、「1つまたは複数の態様(one or more aspects)」、「いくつかの態様(some aspects)」、および「1つの態様(one aspect)」、「他の態様(other aspect)」、「さらに別の一態様(yet another aspect)」、「非限定的な態様(non-limiting aspect)」という用語は、特に明示的に指定されない限り、「本開示の1つまたは複数の(すべてではない)態様」を意味する。
【0193】
本明細書に開示される態様に関連して説明される様々な処理動作は、プロセッサなどのマシンによって実装または実行することができる。プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、代わりに、プロセッサは、コントローラ、マイクロコントローラ、ステートマシン、またはそれらの組み合わせであってもよい。プロセッサは、コンピュータ実行可能命令を処理するように構成された電気回路を含むことができる。別の一態様では、プロセッサは、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはコンピュータ実行可能命令を処理せずに論理演算を実行する他のプログラマブルデバイスを含む。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、デジタル信号プロセッサ(DSP)とマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携した1つ以上のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装することもできる。本明細書では主にデジタル技術に関して説明しているが、プロセッサは、主にアナログコンポーネントを含むこともできる。例えば、本明細書で説明される信号処理アルゴリズムの一部またはすべては、アナログ回路またはアナログとデジタルの混合回路によって実装することができる。コンピューティング環境には、マイクロプロセッサ、メインフレームコンピュータ、デジタルシグナルプロセッサ、ポータブルコンピューティングデバイス、デバイスコントローラ、またはデバイス内のコンピューティングエンジンに基づくコンピュータシステムを含むが、これらに限定されない、任意のタイプのコンピュータシステムが含まれる。
【0194】
「含む」、「備える」、「有する」という用語およびそれらの変形は、特に明示的に指定されない限り、「含むがこれらに限定されない」を意味する。
【0195】
項目の列挙リストは、特に明示的に指定されない限り、項目の一部またはすべてが相互に排他的であることを意味するものではない。
【0196】
相互に通信するいくつかの構成要素を有する一態様の説明は、そのような構成要素がすべて必要であることを意味するものではない。逆に、開示された方法およびシステムの多種多様な可能な態様を例示するために、多様な任意選択の構成要素が説明されている。
【0197】
最後に、本明細書で使用される表現は、主に読みやすさと指導的目的で選択されており、本発明の主題を線引きしたり制限したりするために選択されたものではない。したがって、本開示の範囲は、この詳細な説明によってではなく、本明細書に基づく出願における任意の特許請求の範囲によって限定されることが意図されている。したがって、本開示の態様は、添付の特許請求の範囲に記載される本開示の範囲を限定するものではなく、例示することを意図している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
【手続補正書】
【提出日】2023-12-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
強磁性メディア(102)の流れを調整するためのショットピーニング流量制御弁(100)であって、前記ショットピーニング流量制御弁(100)は、
通路(280)を囲む本体(182、184)であって、前記通路は、前記強磁性メディア(102)を前記通路(280)の第1の端部(150)から前記通路(280)の第2の端部(160)に搬送するためのものである、前記本体(182、184)と、
前記第1の端部(150)と前記第2の端部(160)との間に配置され、前記通路(280)に磁場(300)を提供するように動作可能な少なくとも1つの磁気ユニットを備える、少なくとも1つのコアセット(130)と
を備える、ショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項2】
前記少なくとも1つのコアセット(130)は、
前記少なくとも1つの磁気ユニット(120)を囲むためのハウジング(140)を備え、前記ハウジング(140)は、
前記第1の端部(150)から来る前記強磁性メディア(102)から前記少なくとも1つの磁気ユニット(120)をシールドするためのコアセット上部(126)と、
前記少なくとも1つの磁気ユニット(120)の両側部(170、180)にそれぞれ配置された第1のコアセット側部カバー(142)および第2のコアセット側部カバー(144)と
を備え、
前記第1のコアセット側部カバー(144)および前記第2のコアセット側部カバー(144)のうちの少なくとも一方は、前記少なくとも1つの磁気ユニット(120)の磁極(302、304)に配置され、前記磁極(302)をシールドし、前記通路(280)に前記磁極(302、304)の磁場(300)を提供するためのものである、請求項1に記載のショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項3】
前記少なくとも1つのコアセット(130)は、前記通路(280)を第1の通路(284)と第2の通路(288)とに分割する際に前記通路(280)の中間位置(107)に配置される、請求項1に記載のショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項4】
前記少なくとも1つの磁気ユニット(120)は、永久磁石(110)および第1の電磁石(246、256、266)を備え、前記第1の電磁石(246、256、266)のコア(246a、256a、266a)は、前記永久磁石(110)の第1の端部(111)に接続される、請求項1に記載のショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項5】
前記少なくとも1つの磁気ユニット(120)は、第2の電磁石(248、258、268)をさらに備え、
前記第2の電磁石(248、258、268)のコア(248a、258a、268a)は、前記永久磁石(110)の第2の端部(112)に接続される、請求項4に記載のショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項6】
前記永久磁石(110)は、前記強磁性メディア(102)の前記流れを独立して停止させるために、前記通路(280)に磁場(300)を生成するように動作可能である、請求項4に記載のショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項7】
前記磁気ユニット(120)は、
前記第1および第2の電磁石(246、248、256、258、266、268)の磁場(300)を調整するために、前記第1および第2の電磁石(246、248、256、258、266、268)のいずれにも接続される制御ユニット(124)をさらに備える、請求項5に記載のショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項8】
前記少なくとも1つのコアセット(130)の一部(126、128、142、144)は、少なくとも1つのコアセット(130)の周囲に磁場(300)を伝導するための磁場伝導体材料を含む、請求項1に記載のショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項9】
前記少なくとも1つのコアセット(130)は、間隔を置いて配置された第1のコアセット(1004)および第2のコアセット(1006)を備え、前記第1のコアセット(1004)および前記第2のコアセット(1006)は、協働するように動作可能である、請求項1に記載のショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項10】
前記第1のコアセット(1004)および前記第2のコアセット(1006)は、前記第1のコアセット(1004)および前記第2のコアセット(1006)が、前記第1の端部(150)から異なる距離となるように直列に配置される、請求項9に記載のショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項11】
前記第1のコアセット(1004)および前記第2のコアセット(1006)は、前記第1のコアセット(1004)および前記第2のコアセット(1006)が、前記第1の端部(150)から略同じ距離となるように並列に配置される、請求項9に記載のショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項12】
前記第1のコアセット(1004)および前記第2のコアセット(1006)と直列に配置される第3のコアセット(1008)をさらに備え、前記第3のコアセット(1008)は、前記第1のコアセット(1004)および/または前記第2のコアセット(1006)のいずれかに関して前記第1の端部(150)から略異なる距離となるようにする、請求項11に記載のショットピーニング流量制御弁(100)。
【請求項13】
強磁性メディア(102)の流れを調整するためのショットピーニング流量制御弁(1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200)であって、前記ショットピーニング流量制御弁は、
通路(280)を画定する本体(182、184)であって、前記通路は、前記強磁性メディア(102)を前記通路(280)の前記第1の端部(150)から前記通路(280)の前記第2の端部(160)に搬送するためのものである、前記本体(182、184)と、
前記第1の端部(150)と前記第2の端部(160)との間に配置され、少なくとも1つのコアライン(1000、1201、1204、1206)を備える、少なくとも1つのコア層(1307、1507、1907、2107、2108)であって、前記少なくとも1つのコア層(1307、1507、1907、2107、2108)は、前記通路(280)に磁場(300)を提供するように動作可能である、前記少なくとも1つのコア層(1307、1507、1907、2107、2108)と、
前記少なくとも1つのコア層(1307、1507、1907、2107、2108)を囲むカバー(1401、1601、2001、2201)と
を備え、
前記カバー(1401、1601、2001、2201)は、
前記第1の端部(150)から前記強磁性メディア(102)を搬送するための入口フランジ(1303、1503、1903、2103)と、
前記少なくとも1つのコア層(1307、1507、1907、2107、2108)の両側部にそれぞれ配置された第1の側部フレーム(1301、1501、1901、2101)および第2の側部フレーム(1308、1508、1908、2110)と、
前記少なくとも1つのコア層(1307、1507、1907、2107、2108)の前端部および後端部に配置された第1の中央フレーム(1302、1502、1902、2102)および第2の中央フレーム(1305、1505、1905、2109)と、
前記少なくとも1つのコア層(1307、1507、1907、2107、2108)、前記カバー(1401、1601、2001、2201)の前記第1および第2の側部フレーム(1301、1501、1901、2101、1308、1508、1908、2110)、および前記第1および第2の中央フレーム(1302、1502、1902、2102、1305、1505、1905、2109)の下方に配置されたベース転用ブロック(1304、1504、1904、2104)と
を備える、ショットピーニング流量制御弁。
【請求項14】
前記少なくとも1つのコアライン(1000、1201、1204、1206)は、
互いに接続された複数のコアセット(810、910、1004)であって、前記複数のコアセット(810、910、1004)のうちの1つは、コアセットスプリッタ(1001)によって他のコアセット(810、910、1004)から分離されている、前記複数のコアセット(810、910、1004)と、
前記複数のコアセット(810、910、1004)および前記コアセットスプリッタ(1001)を共に接続するための複数のシャフト(1005)と
を備える、請求項13に記載のショットピーニング流量制御弁(1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200)。
【請求項15】
1つのコアライン(1201)を他のコアライン(1204)と並列構成で接続するための中央延長ガイド(1102、1202)をさらに備え、
前記中央延長ガイド(1102、1202)は、前記中央延長ガイド(1102、1202)の両側部(1108、1109)に位置する前記複数のコアセット(810、910、1004、1006、1008)のうちの1つに対して、両側部(1108、1109)に2つの三角形状突起(1101、1106)を備え、
前記2つの三角形状突起(1101、1106)は、単一のスロット(1107)を向いており、
前記中央延長ガイド(1102、1202)は、2つのコアライン(1201、1204)間の通路(280)を2つのサブ通路(1703、1705)に分割する、請求項14に記載のショットピーニング流量制御弁(1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200)。
【請求項16】
前記少なくとも1つのコア層(1307、1507、1907、2107、2108)の両側部にそれぞれ配置された第1の側部延長ガイド(1101、1203)および第2の側部延長ガイド(1101、1203)をさらに備え、
前記第1の側部延長ガイド(1101、1203)および前記第2の側部延長ガイド(1101、1203)は、前記複数のコアセット(810、910、1004、1006、1008)のうちの1つの内面(1101a)に2つの三角形状突起(1103、1104)を備え、
前記第1の側部延長ガイド(1101、1203)および前記第2の側部延長ガイド(1101、1203)はそれぞれ、前記第1の側部フレームおよび前記第2の側部フレーム(1308、1508、1908、2110)と共に第1の外側通路(1701)および第2の外側通路(1706)を形成し、
前記2つの三角形状突起(1103、1104)は、互いに対向している、請求項14に記載のショットピーニング流量制御弁(1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200)。
【請求項17】
前記複数のコアセット(810、910、1004、1006、1008)のうちの少なくとも1つは、
前記通路(280)に前記磁場(300)を提供するように動作可能な磁気ユニット(710、806)と、
前記磁気ユニット(710、806)を囲むためのハウジング(811)と
を備え、前記ハウジング(811)は、
前記第1の端部(150)から来る前記強磁性メディア(102)から前記磁気ユニット(710、806)をシールドするコアセット上部(801)と、
前記磁気ユニット(710、806)の両側部(170、180)にそれぞれ配置された第1のコアセット側部カバー(803)および第2のコアセット側部カバー(807)と
を備え、
前記第1のコアセット側部カバーおよび前記第2のコアセット側部カバー(803、807)のうちの少なくとも一方は、前記磁気ユニット(710、806)の磁極(302、304)に配置され、前記磁極(302、304)をシールドし、前記通路(280)に前記磁極(302、304)の磁場(300)を提供する、請求項13に記載のショットピーニング流量制御弁(1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200)。
【請求項18】
前記磁気ユニットは、永久磁石(707)および第1の電磁石(701)を備え、
前記第1の電磁石(701)のコア(701a)が、前記永久磁石(707)の第1の端部(707a)に接続される、請求項17に記載のショットピーニング流量制御弁(1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200)。
【請求項19】
前記前記磁気ユニット(710、806)は、第2の電磁石(712)をさらに備え、
前記第2の電磁石(712)のコア(712a)が、前記永久磁石(707)の第2の端部(707b)に接続される、請求項18に記載のショットピーニング流量制御弁(1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200)。
【請求項20】
中央制御ユニット(CS01)と、
前記中央制御ユニット(CS01)に電気的に接続された複数の制御ユニット(CS02、CS03、…、CS0N)と
をさらに備え、
前記制御ユニット(CS02、CS03、…、CS0N)は、前記第1および第2の電磁石(701、712)の磁場(300)を調整するために、それぞれの磁気ユニット(710、806)の前記第1および第2の電磁石(701、712)のいずれにも接続される、請求項13に記載のショットピーニング流量制御弁(1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200)。
【請求項21】
少なくとも1つのコンポーネントの表面上に強磁性メディア(102)を投射するためのショットピーニング機であって、前記ショットピーニング機は、
前記強磁性メディアを保管するためのチャンバ(102)と、
前記少なくとも1つのコンポーネント(250)の前記表面(240)上に前記強磁性メディア(102)を搬送するための通路(280)と、
ショットピーニング流量制御弁(100、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200)と
を備え、
前記ショットピーニング流量制御弁(100、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200)は、
前記強磁性メディア(102)を前記通路(280)の第1の端部(150)から前記通路(280)の第2の端部(160)に搬送するための前記通路(280)を囲む本体(182、184)であって、前記少なくとも1つのコンポーネント(250)が前記通路(280)の前記第2の端部(160)に配置される、前記本体(182、184)と、
前記第1の端部(150)と前記第2の端部(160)との間に配置され、少なくとも1つの磁気ユニット(710、806)を備える、少なくとも1つのコアセット(810、910、1004、1006、1008)であって、前記少なくとも1つの磁気ユニット(710、806)は、前記通路(280)に磁場(300)を提供し、前記少なくとも1つのコンポーネント(250)の前記表面(240)上への強磁性メディア(102)の発射速度を調節するように動作可能である、前記少なくとも1つのコアセット(810、910、1004、1006、1008)と
を備える、ショットピーニング機。
【請求項22】
前記少なくとも1つの磁気ユニット(710、806)は、永久磁石(707)および第1の電磁石(701)を備え、
前記第1の電磁石(701)のコア(701a)が、前記永久磁石(707)の第1の端部(707a)に接続される、請求項21に記載のショットピーニング機。
【請求項23】
前記少なくとも1つの磁気ユニット(710、806)は、第2の電磁石(712)をさらに備え、
前記第2の電磁石(712)のコア(701b)が、前記永久磁石(707)の第2の端部(707b)に接続される、請求項22に記載のショットピーニング機。
【請求項24】
前記磁気ユニットは、
前記第1および第2の電磁石(701、712)の磁場(300)を調整するために、前記第1および第2の電磁石(701、712)のいずれにも接続される制御ユニット(124)をさらに備える、請求項21に記載のショットピーニング機。
【請求項25】
前記少なくとも1つのコアセット(810、910、1004、1006、1008)は、間隔を置いて配置された第1のコアセット(1004)および第2のコアセット(1006)を備え、前記第1のコアセット(1004)および前記第2のコアセット(1006)は、協働するように動作可能である、請求項21に記載のショットピーニング機。
【請求項26】
強磁性メディア(102)の流れを調整する方法(2400)であって、前記方法は、
通路(280)に磁場を提供するステップ(2401)と、
前記強磁性メディア(102)を前記通路(280)の第1の端部(150)から前記通路(280)の第2の端部(160)に搬送するステップ(2403)と、
前記第1の端部(150)と前記第2の端部(160)との間の前記強磁性メディア(102)の流れを制御するために、前記通路(280)に磁場を提供するステップ(2405)と
を含む方法(2400)。
【請求項27】
前記通路(280)に前記磁場を提供するステップ(2401)は、
前記少なくとも1つの磁気ユニット(710、806)の永久磁石によって磁場を生成し、前記通路(280)に磁場を生成するステップ、または、
前記永久磁石の前記磁場によって前記強磁性メディア(102)を停止させるステップを含む、請求項26に記載の方法(2400)。
【請求項28】
前記磁場を提供するステップ(2405)は、
第1の電磁石(701)および/または第2の電磁石(712)の磁場を調整するステップを含む、請求項27に記載の方法(2400)。
【請求項29】
磁力計によって前記磁場の磁場強度を検出するステップ(2409)をさらに含む、請求項26に記載の方法(2400)。
【請求項30】
質量流量計(230)によって強磁性メディア(102)の流量を測定するステップ(2411)をさらに含む、請求項26に記載の方法(2400)。
【国際調査報告】