(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】タバコ用フィルタ及びそれを含むタバコ
(51)【国際特許分類】
A24D 3/04 20060101AFI20240614BHJP
A24D 3/02 20060101ALI20240614BHJP
A24D 3/14 20060101ALI20240614BHJP
A24D 1/02 20060101ALI20240614BHJP
【FI】
A24D3/04
A24D3/02
A24D3/14
A24D1/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571388
(86)(22)【出願日】2022-10-18
(85)【翻訳文提出日】2023-11-16
(86)【国際出願番号】 KR2022015818
(87)【国際公開番号】W WO2023068728
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】10-2021-0138699
(32)【優先日】2021-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アン、キ チン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヒョン テ
(72)【発明者】
【氏名】チュン、ソン ファン
(72)【発明者】
【氏名】ファン、ミン ヒ
【テーマコード(参考)】
4B045
【Fターム(参考)】
4B045AA50
4B045AB11
4B045AB17
4B045BA02
4B045BB02
4B045BB03
4B045BC07
4B045BC08
4B045BC14
4B045BD04
4B045BD06
4B045BD09
4B045BD33
4B045BD34
(57)【要約】
本発明は、タバコ用フィルタ及びその製造方法に関するものであって、紙を用いたタバコ用紙フィルタ及びそれを含むタバコを提供することができる。本発明の一実施例に係るタバコ用フィルタは、高い顆粒安着性によって高い喫煙充足感を付与し、焦げ味を解消することができる。以下、タバコ用フィルタ及びその製造方法に関する様々な実施例が可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原紙が巻かれて形成される紙フィルタと、
前記紙フィルタの表面のうち少なくとも一部に塗布される保湿剤と、
前記保湿剤とバインディング(binding)された顆粒と、
前記紙フィルタを囲むフィルタ巻紙と、を含み、
前記原紙の幅は、200mm~250mmである、
タバコ用フィルタ。
【請求項2】
前記原紙は、15g/m
2~30g/m
2の坪量を有する、
請求項1に記載のタバコ用フィルタ。
【請求項3】
前記原紙の幅と坪量の積は、5.2g/m~5.6g/mである、
請求項1に記載のタバコ用フィルタ。
【請求項4】
前記紙フィルタは、円周が20mm~25mmの円柱形である、
請求項1に記載のタバコ用フィルタ。
【請求項5】
前記保湿剤は、グリセリン、グァーガム、スターチ、メチルセルロース、エチレンビニルアセテート(EVA;ethylene vinyl acetate)、アラビアガム及びプロピレングリコールのうち少なくとも1つを含む、
請求項1に記載のタバコ用フィルタ。
【請求項6】
前記保湿剤の塗布量は、前記紙フィルタの長手方向を基準として1mg/mm~5mg/mmである、
請求項1に記載のタバコ用フィルタ。
【請求項7】
前記紙フィルタは、耐水度が5%以上である、
請求項1に記載のタバコ用フィルタ。
【請求項8】
前記紙フィルタは、さらに香味剤を含む、
請求項1に記載のタバコ用フィルタ。
【請求項9】
タバコ刻草部と、
前記タバコ刻草部の一側に位置し、1つ以上のタバコ用フィルタを含むタバコフィルタ部と、
前記タバコ刻草部の一部と前記タバコフィルタ部を包むチップペーパーと、を含み、
前記1つ以上のタバコ用フィルタのうち少なくとも1つは、
原紙が巻かれて形成される紙フィルタと、
前記紙フィルタの表面のうち少なくとも一部に塗布される保湿剤と、
前記保湿剤とバインディング(binding)された顆粒と、
前記紙フィルタを囲むフィルタ巻紙と、を含み、
前記原紙の幅は、200mm~250mmである、
タバコ。
【請求項10】
前記タバコフィルタ部全体を基準として、前記顆粒は、0.3質量%~5質量%である、
請求項9に記載のタバコ。
【請求項11】
前記チップペーパーは、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、金(Au)及び鉄(Fe)のうち少なくとも1つを含む、
請求項9に記載のタバコ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タバコ用フィルタ及びそれを含むタバコに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的にタバコを製造するために、様々な種類の葉タバコ(leaf tobacco)が所望の香りと味になるように配合して加工する。次に、加工された葉タバコを切刻してタバコ刻草(cut tobacco leaf)が製造され、タバコ刻草がシガレット紙(cigarette paper)に囲まれてシガレットを製造することができ、必要に応じてシガレットにフィルタを取り付けることができる。
【0003】
タバコに使用されるフィルタは、大きくアセテートフィルタ、紙フィルタ、及び木炭フィルタに区分できる。一般的に製造されるアセテートフィルタは、セルロースアセテート(cellulose acetate)トウ(tow)を含むものであり、活性炭と可塑剤がタバコフィルタに添加される。
【0004】
前述した背景技術は、発明者が本願の開示内容を導出する過程で保有又は習得したものであり、必ずしも本出願前に一般公衆に公開された公知技術とは限らない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した問題を解決するために、本発明は、紙を含むタバコ用フィルタを提供しようとする。
【0006】
本発明の一実施例によれば、顆粒を含むタバコ用フィルタであって、多量の顆粒及び保湿剤を含有するタバコ用フィルタを提供しようとする。
【0007】
本発明の一実施例によれば、顆粒を含むタバコ用フィルタの製造方法を提供しようとする。
【0008】
しかし、本発明が解決しようとする課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されていない他の課題は、以下の記載から該当技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施例に係るタバコ用フィルタは、原紙が巻かれて形成される紙フィルタ、紙フィルタの表面のうち少なくとも一部に塗布される保湿剤、保湿剤とバインディングされた顆粒及び紙フィルタを囲むフィルタ巻紙を含むことができる。
【0010】
本発明の一実施例に係るタバコは、タバコ刻草部(cigarette column portion)、タバコ刻草部の一側に位置し、1つ以上のタバコ用フィルタを含むタバコフィルタ部(cigarette filter portion)及びタバコ刻草部の一部とタバコフィルタ部を包むチップペーパー(tip paper)を含むことができる。
【0011】
本発明の一実施例に係るタバコ用フィルタの製造方法は、原紙をクリンピング(crimping)して捲縮された紙を生成するステップ、複数のノズルを介して捲縮された紙に保湿剤を塗布するステップ、保湿剤を含有する紙上に顆粒を投入するステップ、及び顆粒が安着した紙をフィルタ巻紙で包装するステップを含むことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、紙を含むタバコ用フィルタを提供することができる。
【0013】
本発明の一実施例によれば、顆粒を含むタバコ用フィルタであって、多量の顆粒及び保湿剤を含有するタバコ用フィルタを提供することができる。
【0014】
本発明の一実施例によれば、顆粒を含むタバコ用フィルタの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施例に係るタバコを示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施例に係るタバコ刻草部の断面図である。
【
図3】本発明の一実施例に係るタバコ用フィルタの製造工程フローチャートである。
【
図4】本発明の一実施例に係るタバコ用フィルタの製造装置模式図である。
【
図5】本発明の一実施例に係る保湿剤塗布装置内で保湿剤を塗布する方法に関する概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して実施例を詳細に説明する。しかし、実施例には様々な変更が加えられるので、特許出願の権利範囲はこれらの実施例によって制限又は限定されるものではない。実施例に対する全ての変更、均等物ないし代替物が権利範囲に含まれると理解されるべきである。
【0017】
実施例で使用した用語は単に説明を目的として使用されたものであり、限定しようとする意図として解釈されるべきではない。単数の表現は、文脈上明白に別段の意味を持たない限り、複数の表現を含む。本明細書において「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数、ステップ、動作、構成要素、部品、又はそれらの組み合わせが存在することを指定するものであり、1つ又はそれ以上の他の特徴や数、ステップ、動作、構成要素、部品、又はそれらの組み合わせの存在又は付加可能性を予め排除するものではないと理解されるべきである。
【0018】
別途の定義がない限り、技術的又は科学的用語を含めて、ここで使用される全ての用語は、実施例が属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有している。一般的に使用される辞書に定義されているなどの用語は、関連技術の文脈上有している意味と一致するものと解釈されるべきであり、本出願において明白に定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味として解釈されない。
【0019】
なお、添付図面を参照して説明するにあたって、図面符号にかかわらず、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、これについての重複する説明は省略する。実施例を説明するにあたって関連する公知技術についての具体的な説明が実施例の要旨を不要に濁す恐れがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0020】
さらに、実施例の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。これらの用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語によって該当構成要素の本質や順番又は順序などが限定されない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」又は「接続」されると記載された場合、その構成要素は他の構成要素に直接的に連結又は接続されるが、各構成要素の間に他の構成要素が「連結」、「結合」又は「接続」されるとも理解されるべきである。
【0021】
いずれかの実施例に含まれた構成要素と、共通的な機能を含む構成要素は、他の実施例において同一の名称を使用して説明する。反対の記載がない限り、いずれかの実施例に記載の説明は他の実施例にも適用でき、重複する範囲で具体的な説明は省略する。
【0022】
図1は、本発明の一実施例に係るタバコを示す斜視図である。
【0023】
一実施例によれば、タバコ1は、タバコ刻草部(cigarette column portion)10、タバコ刻草部10の一側に位置するタバコフィルタ部(cigarette filter portion)20及びタバコ刻草部10の一部及びタバコフィルタ部20を包むチップペーパー(tip paper)30を含むことができる。
【0024】
一実施例によれば、タバコフィルタ部20は、1つ以上のタバコ用フィルタを含むことができる。一実施例によれば、タバコフィルタ部20は、単一のタバコ用フィルタを含むことができ、タバコ1の長手方向に連続的に位置するように2つ以上のタバコ用フィルタを含むことができる。
【0025】
一実施例によれば、タバコ1のタバコ刻草部10の加熱によって主流煙が発生し、これはタバコ1の長手方向にタバコ刻草部10からタバコフィルタ部20を経てユーザに吸入されることができる。
【0026】
一実施例によれば、「長手方向」は、タバコ1、タバコ刻草部10及び/又はタバコフィルタ部20の長手方向を意味することができ、具体的には円柱形のタバコ1、タバコ刻草部10及び/又はタバコフィルタ部20の高さと並んだ方向を意味することができる。「長手方向」は、本明細書全体としてその意味が通用されることができる。
【0027】
図2は、本発明の一実施例に係るタバコ刻草部の断面図である。
【0028】
本発明の一態様によれば、タバコフィルタ部20はタバコ用フィルタ200及びタバコ用フィルタ200を包むチップペーパー30を含むことができる。一実施例によれば、タバコ用フィルタ200は紙フィルタ210及び紙フィルタ210を囲むフィルタ巻紙220を含むことができる。紙フィルタ210は原紙がクリンピング(crimping)工程を通じて捲縮されることができる。原紙はクリンピングされ、捲縮された紙を生成することができる。ここで、クリンピング工程とは、原紙を圧縮してしわくちゃにすることができ、2つ以上のローラの間に原紙を通過させながら加工させることができる。
【0029】
一実施例によれば、タバコ用フィルタ200は、紙フィルタ210の表面のうち少なくとも一部に塗布される保湿剤を含むことができる。保湿剤は、紙フィルタ210の表面の全部又は一部に噴射されて塗布されることができる。タバコ用フィルタ200は、保湿剤を含有する紙フィルタ210を含むことで、所望の程度の吸引抵抗(PD、pressure drop)を実現することができる。吸引抵抗とは、ユーザがシガレットを噛んで空気を吸入するときに感じる空気の抵抗を意味することができる。吸引抵抗によってユーザが感じる喫煙満足感が変わり得るので、目標とする吸引抵抗を実現する必要がある。
【0030】
一実施例によれば、タバコ用フィルタ200は顆粒(granule)を含み、顆粒は保湿剤とバインディングされることができる。紙フィルタ210の表面の全部又は一部に保湿剤が噴射され噴射剤が含浸された紙フィルタ210に顆粒を投入して保湿剤と顆粒とが結合することができる。保湿剤は顆粒と紙とを結合させるバインダーの役割を果たすことができ、顆粒が紙フィルタ210から脱落しないようにすることができる。紙フィルタ210の表面のうち保湿剤が塗布されない領域に投入された顆粒の場合、紙フィルタ210との十分な結合力を確保できず脱落することができる。
【0031】
一実施例によれば、タバコフィルタ部20全体を基準として、顆粒は、0.3質量%~5質量%であることができる。
【0032】
一実施例によれば、フィルタ巻紙220は一定の厚さd1を有することができ、タバコ用フィルタ200を包むチップペーパー30は一定の厚さd2を有することができる。
【0033】
一実施例によれば、フィルタ巻紙220は円筒形であって、紙フィルタ210を囲むことができる。フィルタ巻紙220の厚さd1は約5μm~約30μmであることができる。一実施例によれば、フィルタ巻紙220が上述した数値範囲の厚さd1を有することによって、タバコ用フィルタ200全体として熱が適切に伝達されることができ、タバコ用フィルタ200内部の液状成分(例えば、保湿剤)が内部から外部に漏れることを予防又は低減させることができる。一実施例によれば、フィルタ巻紙220が上述した数値範囲の厚さd1を有することによって、フィルタ巻紙220の引張強度が向上することができる。
【0034】
一実施例によれば、フィルタ巻紙220は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、金(Au)及び鉄(Fe)のうち少なくとも1つを含むことができる。一実施例によれば、フィルタ巻紙220は、金属薄膜で形成される円柱形であることができ、例えば、フィルタ巻紙220は、アルミニウム箔、銅箔又は銀箔材質の円柱形であることができる。一実施例によれば、フィルタ巻紙220が金属薄膜で形成される円柱形で形成されることによって、タバコ用フィルタ200全体として熱が適切に伝達されることができ、タバコ用フィルタ200内部の液状成分(例えば、保湿剤)が内部から外部に漏れることを予防又は低減させることができる。
【0035】
一実施例によれば、チップペーパー30の厚さd2は約5μm~約30μmであることができる。一実施例によれば、チップペーパー30はタバコ刻草部10の一部及びタバコフィルタ部20を包むことができ、タバコ用フィルタ200のフィルタ巻紙220はチップペーパー30で取り囲まれることができる。
【0036】
一実施例によれば、チップペーパー30は、セルロース(cellulose)又はデキストリン(dextrin)を含むことができる。例えば、チップペーパー30はセルロースを含むことができる。
【0037】
一実施例によれば、フィルタ巻紙220及びチップペーパー30それぞれの厚さの総合(d1+d2)は約30μm~100μmであることができる。一実施例によれば、フィルタ巻紙220及びチップペーパー30の全厚さが上述した数値範囲の厚さ(d1+d2)を有することによって、タバコ用フィルタ200内部の液状成分(例えば、保湿剤)が内部から外部に漏れることを予防又は低減させることができる。
【0038】
一実施例によれば、原紙は、タバコ用フィルタ200に含まれる紙フィルタ210を製造するためのものである。一実施例によれば、タバコ用フィルタ200は、原紙(
図4の原紙401)の種類及び表面特性(例えば、多孔性、透湿度)などの物理的、化学的性質によって性能(例えば、吸引抵抗)が決定されることができる。一実施例によれば、原紙の種類及び表面特性に応じて原紙の表面に塗布される保湿剤の特性及び顆粒との接着力を向上することができる。
【0039】
一実施例によれば、原紙は気孔度が低いものである。一実施例によれば、原紙に気孔が多い場合、保湿剤が気孔に容易に吸収され、原紙の表面に保湿剤がうまく留まらないことがある。一実施例によれば、原紙の気孔度はTAPPI T460によってGurley porosityを測定して計算でき、原紙の気孔度は10s/100cc3以下であることができる。一実施例によれば、原紙の気孔度は9s/100cc3以下、8s/100cc3以下、7s/100cc3以下、6s/100cc3以下、5s/100cc3以下、4s/100cc3以下、3s/100cc3以下、2s/100cc3以下又は1s/100cc3以下であることができる。
【0040】
一実施例によれば、原紙の気孔度が10s/100cc3以下の場合、保湿剤が原紙の表面に容易に留まることができ、投入される顆粒との接着力が向上することができる。一実施例によれば、原紙の気孔度が10s/100cc3以下の場合、顆粒の安着性及び分散性が増大することができる。
【0041】
一実施例によれば、原紙の坪量と厚さが低いほど、タバコ用フィルタ200に適用される紙フィルタ210の原紙の幅が広くなることができ、投入される顆粒との接着力及び顆粒の安着性が向上することができる。一実施例によれば、原紙は15g/m2~30g/m2の坪量を有することができる。一実施例によれば、原紙の坪量は、15g/m2以上、16g/m2以上、17g/m2以上、18g/m2以上、19g/m2以上、20g/m2以上、21g/m2以上、22g/m2以上、23g/m2以上、24g/m2以上、25g/m2以上、26g/m2以上、27g/m2以上、28g/m2以上又は29g/m2以上であるか、29g/m2以下、28g/m2以下、27g/m2以下、26g/m2以下、25g/m2以下、24g/m2以下、23g/m2以下、22g/m2以下、21g/m2以下、20g/m2以下、19g/m2以下、18g/m2以下、17g/m2以下又は16g/m2以下であるか、上記値のうち選択される2つの間の範囲に含まれることができる。一実施例によれば、原紙の坪量は、好ましくは、16g/m2~26.5g/m2であることができる。
【0042】
一実施例によれば、原紙は200mm~300mm間の幅を有することができる。一実施例によれば、原紙の幅は、タバコ用フィルタ200の紙フィルタ210の円周を決定する要素であって、紙フィルタ210は原紙をクリンピングして捲縮されるものであり、タバコ1の長手方向と垂直な方向に原紙を巻いて形成することができる。一実施例によれば、原紙の幅は、タバコ用フィルタ200に含まれる円柱形の紙フィルタ210の円周を決定することができる。一実施例によれば、原紙の幅は巻かれている形態の紙フィルタ210を平面に広げたときにタバコ1の長手方向と垂直方向の長さで測定されることができる。
【0043】
一実施例によれば、原紙の幅は、200mm以上、210mm以上、220mm以上、230mm以上、240mm以上、250mm以上、260mm以上、270mm以上、280mm以上又は290mm以上であるか、290mm以下、280mm以下、270mm以下、260mm以下、250mm以下、240mm以下、230mm以下、220mm以下又は210mm以下であるか、上記値のうち選択される2つの間の範囲に含まれることができる。
【0044】
一実施例によれば、原紙の幅が上記数値範囲を外れる場合、原紙を巻いて形成される円柱形の紙フィルタ210の円周が過度に小さいか、又は大きいことがあり、タバコ刻草部10と同一の円周を有する円柱形の紙フィルタ210を製造する場合、タバコ用フィルタ200内部の空間が過度に残るか、又は狭いので、主流煙の有害成分除去能及び/又は主流煙の通過性能が低下する可能性がある。
【0045】
一実施例によれば、原紙の幅と坪量の積は、5.2g/m~5.6g/mであることができる。一実施例によれば、原紙の幅と坪量の積が上記数値範囲内に含まれる場合、円滑なフィルタ製造及び吸引抵抗(例えば、約80mmWG)を達成することが容易であり得る。また、一実施例によれば、原紙の幅と坪量の積が上記数値範囲内に含まれる場合、紙フィルタ210に投入される顆粒が脱落せずに容易に安着する特性を示すことができ、タバコ1を使用するユーザが感じるタバコ喫味の均一性を向上させることができる。
【0046】
一実施例によれば、紙フィルタ210は円柱形であって、円周が20mm~25mmであることができる。一実施例によれば、紙フィルタ210は、円柱形で原紙が巻かれて形成されるものである。一例によれば、紙フィルタ210は、好ましくは、円周が20mm~24mm、さらに好ましくは、円周が21mm~23mmである円柱形であり得る。一実施例によれば、紙フィルタ210は、原紙をクリンピングして捲縮された紙を巻いて形成されるものであり、巻かれるときに円柱形になるように原紙を巻いて製造されるものである。このとき、紙フィルタ210の円周は、円柱形で巻かれた後、底面の円周を測定するものであり、フィルタ巻紙220の厚さが紙フィルタに比べて薄いため、タバコ用フィルタ200の円周を測定して代替されるものである。
【0047】
一実施例によれば、紙フィルタ210の表面のうち少なくとも一部に保湿剤が塗布されることができ、これによって紙フィルタ210の表面に保湿剤が留まるように位置することができる。一実施例によれば、保湿剤は、グリセリン、グァーガム、スターチ、メチルセルロース、エチレンビニルアセテート(EVA、ethylene vinyl acetate)、アラビアガム及びプロピレングリコールのうち少なくとも1つを含むことができる。
【0048】
一実施例によれば、紙フィルタ210の表面に保湿剤が過剰に塗布されると、顆粒の安着性が低下することができ、紙フィルタ210の表面に保湿剤が過度に少なく塗布されると、顆粒が容易に脱落することができる。一実施例によれば、タバコ1及び/又は紙フィルタ210の長手方向を基準として紙フィルタ210の表面に塗布される保湿剤の量は、0.5mg/mm~5mg/mmであることができる。一実施例によれば、紙フィルタ210の表面に塗布される保湿剤の量は、4mg/mm以下、3mg/mm以下、2mg/mm以下又は1mg/mm以下であることができ、好ましくは、0.5mg/mm~4mg/mm、0.5mg/mm~3mg/mm又は0.5mg/mm~2mg/mmであることができる。
【0049】
一実施例によれば、タバコ用フィルタ200は顆粒を含むことができる。一実施例によれば、顆粒は投入されて紙フィルタ210上に安着することができ、このとき、保湿剤が紙フィルタ210との結合力を向上させることができる。一実施例によれば、顆粒は、表面にコーティング層が形成されることができる。一実施例によれば、顆粒の表面に形成されるコーティング層は、顆粒の割れたり壊れたりする現象を防止することができる。顆粒は、保湿剤によって壊れるか、外部衝撃によって壊れることがあり、又は経時的に自然に割れたり壊れたりすることがある。一実施例によれば、顆粒の表面に形成されるコーティング層は、外部衝撃から顆粒を保護することができる。
【0050】
一実施例によれば、コーティング層は、微結晶セルロース(microcrystalline cellulose)、無水ラクトース(anhydrous lactose)、セラクトース80(Cellactose 80)(同時-加工された75%微結晶セルロース及び25%ラクトース)、イソマルト(isomalt)、第二リン酸カルシウム二水和物(dibasic dihydrate calcium phosphate)、炭酸カルシウム、乳酸カルシウム(calcium lactate)、無水第二リン酸カルシウム(dibasic anhydrous calcium phosphate)、第三リン酸カルシウム(tribasic calcium phosphate)、ケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、カルボマー(carbomer)、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、セルロース、ケイ化微結晶セルロース(silicified microcrystalline cellulose)、セルロースアセテート、セラトニア(ceratonia)、キトサン、コポビドン(copovidone)、コーンスターチ(corn starch)、プリゼラチン化スターチ(pregelatinized starch)、デキストレート(dextrate)、デキストリン、デキストロース、エリスリトール(erythritol)、エチルセルロース、フルクトース(fructose)、フマル酸、モノオレイン酸グリセリル(glyceryl monooleate)、モノステアリン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル(glyceryl palmitostearate)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルベタデックス(hydroxypropyl betadex)、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒプロメロース(hypromellose)、ヒプロメロースアセテートサクシネート、カオリン(kaolin)、ラクチトール(lactitol)、無水ラクトース、ラクトースモノハイドレート(lactose monohydrate)、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、マルチトール(maltitol)、マルトデキストリン、マルトース、マンニトール、メチルセルロース、ペクチン、ポラキサマー(polaxamer)、ポリカルボフィル(polycarbophil)、ポリデキストロース、ポリ(DL-乳酸)、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリメタクリレート、ポリオキシグリセリド、ポリビニルアルコール、ポビドン、シェラック(shellac)、シメチコン(simethicone)、アルギン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ソルビトール、スターチ、プリゼラチン化スターチ、スクロース、砂糖球(sugar spheres)、スルホブチルエーテルB-シクロデキストリン、二酸化チタン、トレハロース(trehalose)、微結晶ワックス、ホワイトワックス(white wax)、イエローワックス(yellow wax)、キサンタンガム(xanthan gum)、キシリトール、密蝋(beeswax)、カンデリア(candelilla)、カルナウバ(carnauba)、キャラウェイ(caranway)、サトウキビワックス(sugarcane wax)、ミルトルワックス(myrtle wax)、アラビアガム、ローカストビーンワックス、グァーガム、アルギン酸塩、カラギニン及びペクチンのうち少なくとも1つを含むことができる。
【0051】
一実施例によれば、コーティング層は、微結晶セルロース(microcrystalline cellulose)、無水ラクトース(anhydrous lactose)、セラクトース80(Cellactose 80)(同時-加工された75%微結晶セルロース及び25%ラクトース)、イソマルト(isomalt)、第二リン酸カルシウム二水和物(dibasic dihydrate calcium phosphate)、炭酸カルシウム、乳酸カルシウム(calcium lactate)、無水第二リン酸カルシウム(dibasic anhydrous calcium phosphate)、第三リン酸カルシウム(tribasic calcium phosphate)、ケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、カルボマー(carbomer)、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、セルロース、ケイ化微結晶セルロース(silicified microcrystalline cellulose)、セルロースアセテート、セラトニア(ceratonia)、キトサン、コポビドン(copovidone)、コーンスターチ(corn starch)、プリゼラチン化スターチ(pregelatinized starch)、デキストレート(dextrate)、デキストリン、デキストロース、エリスリトール(erythritol)、エチルセルロース、フルクトース(fructose)、フマル酸、モノオレイン酸グリセリル(glyceryl monooleate)、モノステアリン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル(glyceryl palmitostearate)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルベタデックス(hydroxypropyl betadex)、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒプロメロース(hypromellose)、ヒプロメロースアセテートサクシネート、カオリン(kaolin)、ラクチトール(lactitol)、無水ラクトース、ラクトースモノハイドレート(lactose monohydrate)、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、マルチトール(maltitol)、マルトデキストリン、マルトース、マンニトール、メチルセルロース、ペクチン、ポラキサマー(polaxamer)、ポリカルボフィル(polycarbophil)、ポリデキストロース、ポリ(DL-乳酸)、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリメタクリレート、ポリオキシグリセリド、ポリビニルアルコール、ポビドン、シェラック(shellac)、シメチコン(simethicone)、アルギン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ソルビトール、スターチ、プリゼラチン化スターチ、スクロース、砂糖球(sugar spheres)、スルホブチルエーテルB-シクロデキストリン、二酸化チタン、トレハロース(trehalose)、微結晶ワックス、ホワイトワックス(white wax)、イエローワックス(yellow wax)、キサンタンガム(xanthan gum)、キシリトール、密蝋(beeswax)、カンデリア(candelilla)、カルナウバ(carnauba)、キャラウェイ(caranway)、サトウキビワックス(sugarcane wax)、ミルトルワックス(myrtle wax)、アラビアガム、ローカストビーンワックス、グァーガム、アルギン酸塩、カラギニン及びペクチンのうち少なくとも1つを含むことによって、保湿剤による顆粒の壊れを予防することができる。
【0052】
一実施例によれば、顆粒は、タバコ用フィルタ200全体を基準として0.65g/cc~0.80g/ccの充填密度を有することができる。一実施例によれば、顆粒の充填密度は、顆粒の投入量によって決定されることができ、顆粒の充填密度が上記数値範囲内にあるように顆粒を投入することで顆粒の壊れを防止することができる。
【0053】
一実施例によれば、顆粒の充填密度は、0.65g/cc以上、0.70g/cc以上又は0.75g/cc以上であるか、0.80g/cc以下、0.75g/cc以下又は0.70g/cc以下であるか、上記値のうち選択される2つの間の範囲に含まれることができる。
【0054】
一実施例によれば、顆粒は、活性炭、刻草顆粒及び紅参粕顆粒のうち少なくとも1つを含むことができる。例えば、顆粒は、活性炭であることができる。
【0055】
一実施例によれば、顆粒は紙フィルタ210に投入され、その表面に安着することができ、紙フィルタ210の長手方向を基準として3mg/mm~5mg/mm投入されることができる。一実施例によれば、顆粒の投入量は、3mg/mm以上又は4mg/mm以上であるか、5mg/mm以下又は4mg/mm以下であるか、上記値のうち選択される2つの間の範囲に含まれることができる。
【0056】
一実施例によれば、顆粒の投入量が3mg/mm~5mg/mmの場合、喫味に優れながら、主流煙内のニコチン成分及び水分移行量が良好なタバコ用フィルタを製造することができる。
【0057】
一実施例によれば、顆粒の平均直径は、0.45mm~0.60mmであることができる。一実施例によれば、顆粒の平均直径は、0.45mm以上、0.50mm以上又は0.55mm以上であるか、0.60mm以下、0.55mm以下又は0.50mm以下であるか、上記値のうち選択される2つの間の範囲に含まれることができる。
【0058】
一実施例によれば、顆粒の全糖量は、35%以上であることができる。一実施例によれば、顆粒の糖量が高いほどタバコ味が香ばしくなることができる。一実施例によれば、顆粒の全糖量は、好ましくは、40%以上であることができる。
【0059】
一実施例によれば、紙フィルタ210は、耐水度が5%以上であることができる。一実施例によれば、紙フィルタ210は、耐水度が高く保湿剤が表面に容易に留まることができる。一実施例によれば、紙フィルタ210の耐水度は、好ましくは、10%以上であることができる。
【0060】
一実施例によれば、紙フィルタ210は、さらに香味剤を含むことができる。一実施例によれば、香味剤は、ハーブ香物質を含むことができる。一実施例によれば、香味剤は紙フィルタ210の表面のうち少なくとも一部に分散することができる。
【0061】
一実施例によれば、フィルタ巻紙220は、誘導磁場によって加熱される物質を含むことができる。一実施例によれば、フィルタ巻紙220は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、金(Au)及び鉄(Fe)のうち少なくとも1つを含むことができる。一実施例によれば、フィルタ巻紙220は、アルミニウム箔、銅箔又は銀箔材質の円柱形であることができる。一実施例によれば、誘導磁場によって加熱される物質は、アルミニウム箔、銅箔又は銀箔のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0062】
本発明の一実施例によれば、タバコ用フィルタは、原紙が巻かれて形成される紙フィルタ、紙フィルタの表面のうち少なくとも一部に塗布される保湿剤、保湿剤とバインディングされた顆粒及び紙フィルタを囲むフィルタ巻紙を含むことができる。
【0063】
一実施例によれば、原紙の幅は、200mm~250mmであることができる。
【0064】
一実施例によれば、原紙は、15g/m2~30g/m2の坪量を有することができる。
【0065】
一実施例によれば、原紙の幅と坪量の積は、5.2g/m~5.6g/mであることができる。
【0066】
一実施例によれば、紙フィルタは、円周が20mm~25mmである円柱形であることができる。
【0067】
一実施例によれば、保湿剤は、グリセリン、グァーガム、スターチ、メチルセルロース、エチレンビニルアセテート(EVA、ethylene vinyl acetate)、アラビアガム及びプロピレングリコールのうち少なくとも1つを含むことができる。
【0068】
一実施例によれば、保湿剤の塗布量は、紙フィルタの長手方向を基準として1mg/mm~5mg/mmであることができる。
【0069】
一実施例によれば、紙フィルタは、耐水度が5%以上であることができる。
【0070】
一実施例によれば、顆粒は、紙フィルタの長さを基準として3mg/mm~6mg/mmで含まれることができる。
【0071】
一実施例によれば、顆粒は、表面にコーティング層が形成されることができる。
【0072】
一実施例によれば、コーティング層は、微結晶セルロース(microcrystalline cellulose)、無水ラクトース(anhydrous lactose)、セラクトース80(Cellactose 80)(同時-加工された75%微結晶セルロース及び25%ラクトース)、イソマルト(isomalt)、第二リン酸カルシウム二水和物(dibasic dihydrate calcium phosphate)、炭酸カルシウム、乳酸カルシウム(calcium lactate)、無水第二リン酸カルシウム(dibasic anhydrous calcium phosphate)、第三リン酸カルシウム(tribasic calcium phosphate)、ケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、カルボマー(carbomer)、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、セルロース、ケイ化微結晶セルロース(silicified microcrystalline cellulose)、セルロースアセテート、セラトニア(ceratonia)、キトサン、コポビドン(copovidone)、コーンスターチ(corn starch)、プリゼラチン化スターチ(pregelatinized starch)、デキストレート(dextrate)、デキストリン、デキストロース、エリスリトール(erythritol)、エチルセルロース、フルクトース(fructose)、フマル酸、モノオレイン酸グリセリル(glyceryl monooleate)、モノステアリン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル(glyceryl palmitostearate)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルベタデックス(hydroxypropyl betadex)、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒプロメロース(hypromellose)、ヒプロメロースアセテートサクシネート、カオリン(kaolin)、ラクチトール(lactitol)、無水ラクトース、ラクトースモノハイドレート(lactose monohydrate)、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、マルチトール(maltitol)、マルトデキストリン、マルトース、マンニトール、メチルセルロース、ペクチン、ポラキサマー(polaxamer)、ポリカルボフィル(polycarbophil)、ポリデキストロース、ポリ(DL-乳酸)、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリメタクリレート、ポリオキシグリセリド、ポリビニルアルコール、ポビドン、シェラック(shellac)、シメチコン(simethicone)、アルギン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ソルビトール、スターチ、プリゼラチン化スターチ、スクロース、砂糖球(sugar spheres)、スルホブチルエーテルB-シクロデキストリン、二酸化チタン、トレハロース(trehalose)、微結晶ワックス、ホワイトワックス(white wax)、イエローワックス(yellow wax)、キサンタンガム(xanthan gum)、キシリトール、密蝋(beeswax)、カンデリア(candelilla)、カルナウバ(carnauba)、キャラウェイ(caranway)、サトウキビワックス(sugarcane wax)、ミルトルワックス(myrtle wax)、アラビアガム、ローカストビーンワックス、グァーガム、アルギン酸塩、カラギニン及びペクチンのうち少なくとも1つを含むことができる。
【0073】
一実施例によれば、顆粒は、タバコ用フィルタ全体を基準として充填密度が0.65g/cc~0.80g/ccであることができる。
【0074】
一実施例によれば、顆粒は、活性炭、刻草顆粒及び紅参粕顆粒のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0075】
一実施例によれば、顆粒の投入量は、紙フィルタの長手方向を基準として3mg/mm~5mg/mmであることができる。
【0076】
一実施例によれば、顆粒の平均直径は、0.45mm~0.60mmであることができる。
【0077】
一実施例によれば、顆粒の全糖量は、35%以上であることができる。
【0078】
一実施例によれば、紙フィルタは、さらに香味剤を含むことができる。
【0079】
本発明の一実施例によれば、タバコは、タバコ刻草部(cigarette column portion)、タバコ刻草部の一側に位置し、1つ以上のタバコ用フィルタを含むタバコフィルタ部(cigarette filter portion)及びタバコ刻草部の一部とタバコフィルタ部を包むチップペーパー(tip paper)を含むことができる。
【0080】
一実施例によれば、タバコフィルタ部全体を基準として、顆粒は、0.3質量%~5質量%であることができる。
【0081】
一実施例によれば、チップペーパーは、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、金(Au)及び鉄(Fe)のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0082】
図3は、本発明の一実施例に係るタバコ用フィルタの製造工程フローチャートである。
【0083】
本発明の他の態様によるタバコ用フィルタの製造方法は、原紙をクリンピング(crimping)して捲縮された紙を生成するステップ310、捲縮された紙に複数のノズルを介して保湿剤を塗布するステップ320、保湿剤を含有する紙上に顆粒を投入するステップ330及び顆粒が安着した紙をフィルタ巻紙で包装するステップ340を含むことができる。
【0084】
図4は、本発明の一実施例に係るタバコ用フィルタの製造装置模式図である。
【0085】
図4を参照すると、タバコ用フィルタ(
図1のタバコ用フィルタ20)を製造するための製造装置を確認することができる。
【0086】
一実施例によれば、原紙をクリンピングして捲縮された紙を生成するステップ310は、第1のローラ411及び第2のローラ412によって行われることができ、原紙401はクリンピングされ捲縮された紙を生成することができる。一実施例によれば、原紙401は第1のローラ411及び第2のローラ412の間の隙間に投入されることができ、このとき原紙401は様々な移送手段によって運搬されることができる。一実施例によれば、原紙401の移送手段は、ローラ、コンベヤベルト又は両方で構成されるものである。ローラ及び/又はコンベヤベルトの個数及び/又は配置によって、原紙401の移送経路が多様に設定されることができる。
【0087】
一実施例によれば、原紙401の移送経路は多様に設定されることができ、一例によれば、直線経路、曲線経路又はU字形経路に設定されることができる。ただし、原紙401の移送経路は、加工装置の配置などの様々な要素によって決定されることができ、上記言及した形態の経路に制限されない。
【0088】
一実施例によれば、第1のローラ411及び第2のローラ412は、原紙401を圧縮してしわくちゃにしてクリンピングすることができる。一実施例によれば、第1のローラ411及び第2のローラ412は、クリンピング工程が行われた原紙401を次の加工装置に移送するために互いに反対方向に回転することができる。原紙401はクリンピング工程が行われることによって捲縮された紙402を生成することができ、捲縮された紙402に十分な引張力を付与することができる。一実施例によれば、捲縮された紙402は空中に浮かんだ状態で保湿剤投入装置420を通過することができる。
【0089】
一実施例によれば、原紙401を効果的に圧縮してしわくちゃにするために、第1のローラ411及び第2のローラ412には、それぞれ、凹凸が含まれることができる。一実施例によれば、第1のローラ411及び第2のローラ412の回転力によってクリンピング工程が円滑に行われることができ、原紙401は保湿剤が塗布されるのに適するように適切に圧縮され、しわくちゃになることで捲縮された紙402として生成されることができる。
【0090】
一実施例によれば、保湿剤を塗布するステップ320によって捲縮された紙402は、複数のノズルを介して保湿剤を塗布して保湿剤を含有する紙403を製造することができる。一実施例によれば、保湿剤を塗布するステップ320は、保湿剤塗布装置420を介して行われることができる。
【0091】
一実施例によれば、保湿剤を塗布するステップ320は、捲縮された紙403の長手方向を基準として保湿剤を0.5mg/mm~5mg/mm噴射して行われることができる。一実施例によれば、塗布される保湿剤の量は、4mg/mm以下、3mg/mm以下、2mg/mm以下又は1mg/mm以下であることができ、好ましくは、0.5mg/mm~4mg/mm、0.5mg/mm~3mg/mm又は0.5mg/mm~2mg/mmであることができる。
【0092】
図5は、本発明の一実施例に係る保湿剤塗布装置内で保湿剤を塗布する方法に関する概念図である。
【0093】
図5(a)を参照すると、保湿剤塗布装置420は複数のノズル501を含むことができる。一実施例によれば、ノズル501と一定距離離隔して捲縮された紙402が移送されることができ、捲縮された紙402はノズル501から噴射される保湿剤が表面に塗布されることができる。一実施例によれば、保湿剤を含有する紙を製造するステップ330は、捲縮された紙402と離隔するように位置するノズル501から保湿剤が噴射されることができる。一実施例によれば、ノズル501は、捲縮された紙402に対して離隔して配置されることができる。
【0094】
一実施例によれば、ノズル501は捲縮された紙402の移送経路から上向に離隔して位置することができる。ノズル501が固定された方向に保湿剤を噴射すると、捲縮された紙402が移送経路に沿って移動しながら保湿剤が塗布されることができる。一実施例によれば、捲縮された紙402の移送経路が直線状である場合、捲縮された紙402に保湿剤が噴射された痕跡504が直線の列で形成されることができる。
【0095】
一実施例によれば、捲縮された紙402上に保湿剤を均一に塗布するために、複数のノズル501が使用されることができる。例えば、2~10個のノズル501が使用されることができ、複数のノズル501は、それぞれ、捲縮された紙402の移送経路に対して垂直方向に一列に配置されることができる。一実施例によれば、複数のノズル501は、2つ又は3つであるのが望ましい。
【0096】
一実施例によれば、複数のノズル501がそれぞれ一定の方向に保湿剤を噴射することによって捲縮された紙402には保湿剤が噴射されて複数の平行な痕跡504が形成されることができる。同一の時間にノズル501の数だけ保湿剤を噴射することができ、捲縮された紙402の保湿剤含有量を向上させることができる。一実施例によれば、捲縮された紙402の保湿剤含有量が向上することによって調和期間が短縮され、所望の吸引抵抗を実現するのに容易であり得る。
【0097】
ここで、調和期間とは、保湿剤がタバコ用フィルタの紙フィルタに吸収され均一に広がる期間を意味することができる。調和期間を短縮するためには、保湿剤が紙全体に急速に広がるように保湿剤を塗布するステップ320において、できるだけ紙に保湿剤を均一に塗布する必要があり得る。
【0098】
図5(b)及び
図5(c)は、捲縮された紙402の移送経路から見たノズル501の噴射概念図である。
図5(b)及び
図5(c)を参照すると、複数のノズル501は第1のノズル502及び第2のノズル503を含むことができ、第1のノズル502及び第2のノズル503のそれぞれの軸は、捲縮された紙402の垂直方向と一定の角をなすことができる。一実施例によれば、複数のノズル501は、それぞれ、離隔するように配置されることができる。例えば、第1のノズル502の軸は、捲縮された紙402の垂直方向と第1角(θ
1)をなすことができ、第2のノズル503の軸は、捲縮された紙402の垂直方向と第2角(θ
2)をなすことができる。
【0099】
図5(b)の一実施例によれば、第1角(θ
1)及び第2角(θ
2)は、それぞれ、0度であることができる。
図5(c)の一実施例によれば、第1角(θ
1)及び第2角(θ
2)は、それぞれ、15度~45度であることができる。
【0100】
一実施例によれば、複数のノズルは、第1のノズル502及び第2のノズル503を含むものであり、第1のノズル502と第2のノズル503は、それぞれ、捲縮された紙402の垂直方向を基準として互いに向かってねじれているものである。一実施例によれば、第1のノズル502と第2のノズル503の軸は、捲縮された紙402の垂直方向とそれぞれ第1角(θ1)及び第2角(θ2)を形成することができ、捲縮された紙402の垂直線、第1のノズル502の軸及び第2のノズル503の軸は、一平面上に位置することができる。
【0101】
一実施例によれば、第1のノズル502の軸は、捲縮された紙402の垂直方向を基準として第2のノズル503に向かって15度~45度の角度を有するものであり、第2のノズル503の軸は、捲縮された紙402の垂直方向を基準として第1のノズル502に向かって15度~45度の角度を有するものである。一実施例によれば、第1のノズル502の軸と捲縮された紙402の垂直方向がなす第1角(θ1)は、第2のノズルに向かって形成されることができ、第1角(θ1)は15度~45度であることができる。一実施例によれば、第2のノズル503の軸と捲縮された紙402の垂直方向がなす第2角(θ2)は、第1のノズルに向かって形成されることができ、第2角(θ2)は15度~45度であることができる。
【0102】
一実施例によれば、第1のノズル502と第2のノズルのそれぞれの軸が捲縮された紙402の垂直方向と一定の角を形成することで、保湿剤が捲縮された紙402上に均一に噴射されることができ、保湿剤が捲縮された紙402の中心部に偏りなく、側面にも均一に塗布されることができる。
【0103】
一実施例によれば、保湿剤を塗布するステップ320は、保湿剤を80℃~120℃に加熱して塗布されることができる。一実施例によれば、保湿剤を塗布するステップ320は、保湿剤の粘度が0.008Ns/m2~0.08Ns/m2になるようにして塗布されることができる。一実施例によれば、保湿剤の粘度は、60℃~120℃の温度範囲で測定されることができる。一実施例によれば、保湿剤は、好ましくは、粘度が0.014Ns/m2~0.03Ns/m2であることができる。一実施例によれば、保湿剤の粘度は、測定する温度が上昇するほど低くなることができ、一実施例に係る保湿剤は、100℃で測定した粘度が0.008Ns/m2~0.03Ns/m2であることができる。
【0104】
一実施例によれば、保湿剤は、グリセリン、グァーガム、スターチ、メチルセルロース、エチレンビニルアセテート(EVA、ethylene vinyl acetate)、アラビアガム及びプロピレングリコールのうち少なくとも1つを含むことができる。
【0105】
一実施例によれば、保湿剤は、タバコ抽出物が添加されることができる。一実施例によれば、タバコ抽出物が添加される保湿剤を含むタバコ用フィルタ(例えば、
図2のタバコ用フィルタ200)の場合、加熱時にエアロゾルとニコチンを同時に発生させることができる。
【0106】
一実施例によれば、タバコ抽出物は、ニコチン塩、ニコチン、ニコチン塩基、フリーニコチン及びニコチン誘導体のうち少なくとも1つを含むことができる。一例として、ニコチン塩は、葉タバコに自然に形成される物質であって、ニコチンと酸(acid)物質が反応して生成されることができる。酸物質は、乳酸(lactic acid)又はピルビン酸(pyruvic acid)を含むことができ、ニコチンと反応してニコチン塩を形成し得る有機酸がさらに含まれることを当該技術分野における通常の技術者であれば容易に理解することができる。
【0107】
一実施例によれば、保湿剤を塗布するステップ320によって製造された保湿剤を含有する紙403は、顆粒を投入するステップ330によって顆粒が安着した紙404を製造することができる。一実施例によれば、顆粒を投入するステップ330は、顆粒投入装置430において保湿剤を含有する紙403上に顆粒を無作為に投入して行われるものであり、具体的には、保湿剤上に顆粒を安着させるものである。
【0108】
一実施例によれば、顆粒を投入するステップ330によって製造された顆粒が安着した紙404は、フィルタ巻紙で包装するステップ340が行われることができる。一実施例によれば、顆粒が安着した紙404は、排出口440を介して移送され一箇所に集まることができる。一実施例によれば、排出口440は入口が広く出口が狭い形状であり、顆粒が安着した紙404を円柱形で狭い空間に集めることができる。
【0109】
一実施例によれば、顆粒が安着した紙404は、排出口440を通過しながらフィルタ巻紙で包装されるのに適した形態で集められる。一実施例によれば、排出口440は広い入口を有し、徐々に狭くなってタバコ(例えば、
図1のタバコ1)の直径と類似した直径を有する円形出口を持つ形状を有することができる。一実施例によれば、顆粒が安着した紙404が排出口440を通過すると、タバコの直径と類似した直径で巻かれ、このように形成された紙フィルタ(例えば、
図2の紙フィルタ210)は排出口440の出口によって排出できる。
【0110】
一実施例によれば、排出口440に排出された顆粒が安着した紙404は、フィルタ巻紙(例えば、
図2のフィルタ巻紙220)で包装されることができる。一実施例によれば、顆粒が安着した紙404はフィルタ巻紙で包装されタバコ用フィルタ405を製造することができる。一実施例によれば、排出口440に排出された顆粒が安着した紙404は、フィルタ巻紙によって包装され固定されることで復元力による緩み現象を防止することができる。
【0111】
一実施例によれば、捲縮された紙を生成するステップ310、保湿剤を塗布するステップ320、顆粒を投入するステップ330及びフィルタ巻紙で包装するステップ340は、それぞれ、既に設定された経路に沿って移送され、行われることができる。
【0112】
本発明の一実施例によれば、タバコ用フィルタの製造方法は、原紙をクリンピング(crimping)して捲縮された紙を生成するステップ、複数のノズルを介して捲縮された紙に保湿剤を塗布するステップ、保湿剤を含有する紙上に顆粒を投入するステップ、及び顆粒が安着した紙をフィルタ巻紙で包装するステップを含むことができる。
【0113】
一実施例によれば、保湿剤を塗布するステップは、捲縮された紙の長手方向を基準として保湿剤を0.5mg/mm~5mg/mm噴射して行われることができる。
【0114】
一実施例によれば、複数のノズルは、2つ又は3つであることができる。
【0115】
一実施例によれば、保湿剤を含有する紙を製造するステップは、捲縮された紙と離隔するように位置する複数のノズルから保湿剤が噴射されることができる。
【0116】
一実施例によれば、複数のノズルは、捲縮された紙に対して離隔して配置されることができる。
【0117】
一実施例によれば、複数のノズルは、それぞれ、離隔するように配置されるものであり、ノズルの軸は、捲縮された紙の垂直方向を基準として15度~45度の角度を有するものである。
【0118】
一実施例によれば、複数のノズルは、第1のノズル及び第2のノズルを含むものであり、第1のノズルの軸は、捲縮された紙の垂直方向を基準として第2のノズルに向かって15度~45度の角度を有するものであり、第2のノズルの軸は、捲縮された紙の垂直方向を基準として第1のノズルに向かって15度~45度の角度を有するものである。
【0119】
一実施例によれば、保湿剤を含有する紙を製造するステップは、保湿剤を80℃~120℃に加熱して塗布されるものである。
【0120】
一実施例によれば、保湿剤は、粘度が0.008Ns/m2~0.08Ns/m2であることができる。
【0121】
一実施例によれば、保湿剤は、グリセリン、グァーガム、スターチ、メチルセルロース、エチレンビニルアセテート(EVA、ethylene vinyl acetate)、アラビアガム及びプロピレングリコールのうち少なくとも1つを含むことができる。
【0122】
一実施例によれば、保湿剤は、タバコ抽出物が添加されることができる。
【0123】
一実施例によれば、タバコ抽出物は、ニコチン塩、ニコチン、ニコチン塩基、フリーニコチン及びニコチン誘導体のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0124】
一実施例によれば、フィルタ巻紙は、誘導磁場によって加熱される物質を含むことができる。
【0125】
一実施例によれば、誘導磁場によって加熱される物質は、アルミニウム箔、銅箔及び銀箔のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0126】
一実施例によれば、捲縮された紙を生成するステップ、保湿剤を塗布するステップ、顆粒を投入するステップ及びフィルタ巻紙で包装するステップは、それぞれ、既に設定された経路に沿って移送され、行われることができる。
【0127】
以下、実施例及び比較例によって本発明をさらに詳細に説明しようとする。
【0128】
ただし、下記実施例は、本発明を例示するためのものであり、本発明の内容が下記実施例に限定されるものではない。
【0129】
[実験例1]
原紙の種類及び物性による顆粒安着性を確認するために、様々な原紙を用いてタバコ用フィルタを製造した。このとき、タバコ用フィルタは、原紙をクリンピングして捲縮された紙を生成するステップ、捲縮された紙に複数のノズルを介して保湿剤を塗布するステップ、保湿剤を含有する紙上に顆粒を投入するステップ、及び顆粒が安着した紙をフィルタ巻紙で包装するステップによって製造した。下記表1のように様々な種類の原紙を用い、保湿剤としてグリセリンを1mg/mm塗布し、顆粒としてシェラックコーティングされた活性炭を5mg/mm投入した。実験例1による原紙の種類が異なる様々な実施例に係るタバコ用フィルタの顆粒安着性を下記表1に示した。
【0130】
【0131】
上記表1を参照すると、原紙が無多孔性であるほど顆粒の安着性が良好であり、坪量が15g/m2~30g/m2であると顆粒の安着性が良好であり、原紙の幅と坪量の積が5.2g/m~5.6g/mであると顆粒の安着性が良好であることを確認することができる。
【0132】
[実験例2]
タバコ用フィルタの顆粒の投入量によるタバコの味を評価するために、様々な顆粒投入量に対してタバコ用フィルタを製造した。このとき、タバコ用フィルタは、原紙をクリンピングして捲縮された紙を生成するステップ、捲縮された紙に複数のノズルを介して保湿剤を塗布するステップ、保湿剤を含有する紙上に顆粒を投入するステップ、及び顆粒が安着した紙をフィルタ巻紙で包装するステップによって製造した。下記表2のように、異なる顆粒投入量について評価を実施し、原紙として坪量24g/m2の無多孔紙を用い、保湿剤としてグリセリンを1mg/mm塗布し、顆粒としてシェラックコーティングされた活性炭を用いた。このとき、シェラックコーティングされた活性炭は、平均直径が0.45mm~0.60mm内に含まれるようにし、全糖量は0.35%含めた。実験例2による異なる顆粒投入量によるタバコ用フィルタ及びそれを含むタバコの味の評価結果を下記表2に示した。
【0133】
【0134】
上記表2を参照すると、顆粒の投入量が3mg/mm~5mg/mmであると、ニコチン、水分移行量が良好であり、このようなタバコ用フィルタを用いたタバコで喫味が良好であることを確認することができる。
【0135】
[実験例3]
タバコ用フィルタの保湿剤の種類による顆粒安着性を評価するために、様々な保湿剤を用いてタバコ用フィルタを製造した。このとき、タバコ用フィルタは、原紙をクリンピングして捲縮された紙を生成するステップ、捲縮された紙に複数のノズルを介して保湿剤を塗布するステップ、保湿剤を含有する紙上に顆粒を投入するステップ、及び顆粒が安着した紙をフィルタ巻紙で包装するステップによって製造した。下記表3のように、異なる保湿剤について評価を実施し、原紙として坪量24g/m2の無多孔紙を用い、保湿剤を1mg/mm塗布し、顆粒としてシェラックコーティングされた活性炭を用いた。実験例3による異なる保湿剤の種類による顆粒安着性を下記表3に示した。
【0136】
【0137】
上記表3を参照すると、保湿剤としてEVA、グァーガム、グリセリン、メチルセルロースのいずれも顆粒の安着性を向上させるために利用可能であることが確認でき、異臭の発生などでのみ多少の差が見られることが分かる。
【0138】
以上のように、実施例がたとえ限られた図面によって説明されたが、該当技術分野における通常の知識を有する者であれば、上記に基づいて様々な技術的修正及び変形を適用することができる。例えば、説明された技術が説明された方法とは異なる順序で行われるか、及び/又は説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法とは異なる形態で結合又は組み合わせられるか、他の構成要素又は均等物によって代替又は置換されても、適切な結果を達成することができる。
【0139】
したがって、他の実施形態、他の実施例、及び特許請求の範囲と均等なものも後述する特許請求の範囲に属する。
【符号の説明】
【0140】
1:タバコ
10:タバコ刻草部
20:タバコフィルタ部
30:チップペーパー
200:タバコ用フィルタ
210:紙フィルタ
220:フィルタ巻紙
401:原紙
402:捲縮された紙
403:保湿剤を含有する紙
404:顆粒が安着した紙
405:タバコ用フィルタ
411:第1のローラ
412:第2のローラ
420:保湿剤投入装置
430:顆粒投入装置
440:排出口
501:ノズル
502:第1のノズル
503:第2のノズル
504:痕跡
【国際調査報告】