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特表2024-522479負イオンを放出可能な多孔質霧化コア及びその製造方法
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  • 特表-負イオンを放出可能な多孔質霧化コア及びその製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】負イオンを放出可能な多孔質霧化コア及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   C04B 38/00 20060101AFI20240614BHJP
【FI】
C04B38/00 303Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572087
(86)(22)【出願日】2021-11-29
(85)【翻訳文提出日】2023-11-21
(86)【国際出願番号】 CN2021133938
(87)【国際公開番号】W WO2022252521
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】202110627482.3
(32)【優先日】2021-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521528698
【氏名又は名称】深▲ゼン▼市華誠達精密工業有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】陳平
【テーマコード(参考)】
4G019
【Fターム(参考)】
4G019FA15
(57)【要約】
本発明は、負イオンを放出可能な多孔質霧化コア及びその製造方法を開示する。多孔質霧化コアは、原料及びその質量部数として、トルマリン50~90部、セラミック粉体0~30部、造孔剤10~30部、助燃剤0~30部、パラフィン0~35部及び界面活性剤0~2部を含む。前記セラミック粉体は、負イオン粉末、遠赤外線粉末、アタパルジャイト、長石及びゼオライトのうちの少なくとも1種類を含む。本発明における負イオンを放出可能な多孔質霧化コアは、原料の1つとしてトルマリンを用い、それに備わっている焦電、圧電、赤外線放射、負の酸素イオン放出及び生体電気特性を利用して、霧化用リキッドや空気中の有害ガスを分解し、除去する。これにより、多孔質霧化コアを環境に優しく且つ霧化効果に優れるようにすることで、健康用品に対する人々の追求を満足させつつ、霧化コアの使用期限も延長させる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料及びその質量部数として、トルマリン50~90部、セラミック粉体0~30部、造孔剤10~30部、助燃剤0~30部、パラフィン0~35部及び界面活性剤0~2部を含み、
前記セラミック粉体は、負イオン粉末、遠赤外線粉末、アタパルジャイト、長石及びゼオライトのうちの少なくとも1種類を含むことを特徴とする負イオンを放出可能な多孔質霧化コア。
【請求項2】
前記トルマリンは、一次変性トルマリンであることを特徴とする請求項1に記載の負イオンを放出可能な多孔質霧化コア。
【請求項3】
前記一次変性トルマリンは、100部のトルマリンを質量分率1~10%の硝酸セリウム水和物溶液に加えてから、クロマトグラフィーカラム内に置いて2~5h循環及びオーバーロードを行い、オーバーロードを完了した懸濁液を磁力で攪拌して、質量分率5~10%のアンモニア水をゆっくりと滴下し、PH値が10となった時点で滴下を停止し、純水を加えて複数回攪拌洗浄してから上清液を除去し、これをオーブン内で70~90℃で乾燥させてから、焼結炉に置いて500~600℃で4~6hか焼する、との変性法で得られることを特徴とする請求項2に記載の負イオンを放出可能な多孔質霧化コア。
【請求項4】
前記トルマリンは、二次変性トルマリンであることを特徴とする請求項1に記載の負イオンを放出可能な多孔質霧化コア。
【請求項5】
前記二次変性トルマリンは、100部の一次変性トルマリンと200部の無水エタノールを取り、混合後に磁力攪拌により攪拌してから、60部のチタン酸ブチルを加えて2~3h攪拌し、攪拌完了後に上清液を除去して、これをオーブン内で70~90℃で乾燥させてから、焼結炉に置いて450~550℃で3~4hか焼する、との変性法で得られることを特徴とする請求項4に記載の負イオンを放出可能な多孔質霧化コア。
【請求項6】
前記一次変性トルマリンは、100部のトルマリンを質量分率1~10%の硝酸セリウム水和物溶液に加えてから、クロマトグラフィーカラム内に置いて2~5h循環及びオーバーロードを行い、オーバーロードを完了した懸濁液を磁力で攪拌して、質量分率5~10%のアンモニア水をゆっくりと滴下し、PH値が10となった時点で滴下を停止し、純水を加えて複数回攪拌洗浄してから上清液を除去し、これをオーブン内で70~90℃で乾燥させてから、焼結炉に置いて500~600℃で4~6hか焼する、との変性法で得られることを特徴とする請求項5に記載の負イオンを放出可能な多孔質霧化コア。
【請求項7】
前記トルマリンの粒度は100~1500メッシュであり、前記セラミック粉体の粒度は100~1500メッシュであることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の負イオンを放出可能な多孔質霧化コア。
【請求項8】
前記助燃剤は、金属酸化物、ガラス粉末のうちの少なくとも1種類であり、粒度が325~2000メッシュ、溶融開始温度が300~500℃であり、
前記造孔剤は、小麦粉、PSミクロスフェア、C粉末及びもみ殻粉末のうちの少なくとも1種類であり、粒度が80~1000メッシュであることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の負イオンを放出可能な多孔質霧化コア。
【請求項9】
前記パラフィンは半精製又は精製パラフィンであり、融点が40~100℃であり、
前記界面活性剤は、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート、ステアリン酸及びオレイン酸のうちの少なくとも1種類であることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の負イオンを放出可能な多孔質霧化コア。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の負イオンを放出可能な多孔質霧化コアの製造方法であって、
S1:質量部数に従って各原料を混合し、プレスして素地を形成し、
S2:前記素地を焼結炉内に置き、1~10℃/minの昇温速度で600~800℃まで昇温して焼結する、とのステップを含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、霧化の技術分野に関し、特に、負イオンを放出可能な多孔質霧化コア及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
霧化業界の発展が続くにつれて、多孔質霧化コアの使用も次第に人々の生活の一部となっている。しかし、利用分野の違いや霧化用リキッドの多様性に起因して、一般的な霧化コアは長期間霧化可能なことを保証し得るわけではなく、霧化用リキッドの期限切れに伴う菌の発生によってもアトマイザーの使用寿命は大幅に短縮される。特に、電子タバコの霧化や医療用霧化の業界においてはそうである。且つ、健康理念に対する人々の飽くなき追求に伴い、健康的で環境に優しい霧化コアを研究することがとりわけ重要になっていると思われる。
【0003】
現在では、解決策の一つとして、環境に優しい材料が選択され、且つ定期的に霧化コアが交換されている。しかし、この場合には、霧化コアの使用範囲が大きく制限されるだけでなく、使用コストも増大してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題は、負イオンを放出可能な多孔質霧化コア及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明が技術的課題を解決するために採用する技術方案は、負イオンを放出可能な多孔質霧化コアを提供することである。当該多孔質霧化コアは、原料及びその質量部数として、トルマリン50~90部、セラミック粉体0~30部、造孔剤10~30部、助燃剤0~30部、パラフィン0~35部及び界面活性剤0~2部を含む。
【0006】
前記セラミック粉体は、負イオン粉末、遠赤外線粉末、アタパルジャイト、長石及びゼオライトのうちの少なくとも1種類を含む。
【0007】
好ましくは、前記トルマリンは一次変性トルマリンである。
【0008】
好ましくは、前記一次変性トルマリンは、以下の変性法で得られる。即ち、100部のトルマリンを質量分率1~10%の硝酸セリウム水和物溶液に加えてから、クロマトグラフィーカラム内に置いて2~5h循環及びオーバーロードを行う。次に、オーバーロードを完了した懸濁液を磁力で攪拌して、質量分率5~10%のアンモニア水をゆっくりと滴下する。そして、PH値が10となった時点で滴下を停止し、純水を加えて複数回攪拌洗浄してから上清液を除去する。これをオーブン内で70~90℃で乾燥させてから、焼結炉に置いて500~600℃で4~6hか焼する。
【0009】
好ましくは、前記トルマリンは二次変性トルマリンである。
【0010】
好ましくは、前記二次変性トルマリンは、以下の変性法で得られる。即ち、100部の一次変性トルマリンと200部の無水エタノールを取り、混合後に磁力攪拌により攪拌する。次に、60部のチタン酸ブチルを加えて2~3h攪拌し、攪拌完了後に上清液を除去する。これをオーブン内で70~90℃で乾燥させてから、焼結炉に置いて450~550℃で3~4hか焼する。
【0011】
好ましくは、前記一次変性トルマリンは、以下の変性法で得られる。即ち、100部のトルマリンを質量分率1~10%の硝酸セリウム水和物溶液に加えてから、クロマトグラフィーカラム内に置いて2~5h循環及びオーバーロードを行う。次に、オーバーロードを完了した懸濁液を磁力で攪拌して、質量分率5~10%のアンモニア水をゆっくりと滴下する。そして、PH値が10となった時点で滴下を停止し、純水を加えて複数回攪拌洗浄してから上清液を除去する。これをオーブン内で70~90℃で乾燥させてから、焼結炉に置いて500~600℃で4~6hか焼する。
【0012】
好ましくは、前記トルマリンの粒度は100~1500メッシュであり、前記セラミック粉体の粒度は100~1500メッシュである。
【0013】
好ましくは、前記助燃剤は、金属酸化物、ガラス粉末のうちの少なくとも1種類であり、粒度が325~2000メッシュ、溶融開始温度が300~500℃である。
【0014】
好ましくは、前記造孔剤は、小麦粉、PSミクロスフェア、C粉末及びもみ殻粉末のうちの少なくとも1種類であり、粒度が80~1000メッシュである。
【0015】
好ましくは、前記パラフィンは半精製又は精製パラフィンであり、融点が40~100℃である。
【0016】
好ましくは、前記界面活性剤は、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート、ステアリン酸及びオレイン酸のうちの少なくとも1種類である。
【0017】
本発明は、更に、負イオンを放出可能な多孔質霧化コアの製造方法を提供する。当該方法は、以下のステップを含む。
【0018】
S1:質量部数に従って各原料を混合し、プレスして素地を形成する。
【0019】
S2:前記素地を焼結炉内に置き、1~10℃/minの昇温速度で600~800℃まで昇温して焼結する。
【発明の効果】
【0020】
本発明の有益な効果は以下の通りである。即ち、原料の1つとしてトルマリンを用い、それに備わっている焦電、圧電、赤外線放射、負の酸素イオン放出及び生体電気特性を利用して、霧化用リキッドや空気中の有害ガスを分解し、除去する。これにより、多孔質霧化コアを環境に優しく且つ霧化効果に優れるようにすることで、健康用品に対する人々の追求を満足させつつ、霧化コアの使用期限も延長させる。
【0021】
以下に、図面と実施例を組み合わせて、本発明につき更に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、本発明における二次変性トルマリンのSEM画像である。
図2図2は、本発明における負イオンを放出可能な多孔質霧化コアのSEM画像である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の技術的特徴、目的及び効果がより明瞭に理解されるよう、図面を参照して本発明の具体的実施形態につき詳細に説明する。
【0024】
本発明における負イオンを放出可能な多孔質霧化コアは、原料及びその質量部数として、トルマリン50~90部、セラミック粉体0~30部、造孔剤10~30部、助燃剤0~30部、パラフィン0~35部及び界面活性剤0~2部を含む。
【0025】
トルマリンは、環状構造のケイ酸塩鉱物であり、その特殊な結晶構造によって恒久的な自発分極効果を持つことから、焦電、圧電、赤外線放射、負の酸素イオン放出及び生体電気特性を有している。トルマリンが発生させる遠赤外線は、霧化用リキッド中の細菌の死滅、血液循環の促進、新陳代謝の促進を可能とする。また、トルマリンが発生させる負イオンは、霧化用リキッドを電離させて弱アルカリ性とすることが可能なため、心身の健康にいっそう寄与する。また、トルマリンが発生させるマイクロカレントは、人体における生体微弱電流と同じであり、人体に生体電気現象を引き起こすことが可能である。
【0026】
好ましくは、トルマリンの粒度は100~1500メッシュである。
【0027】
更に、トルマリンにおける負イオンや遠赤外線の放出性能を向上させるために、トルマリンを変性させて、一次変性トルマリン又は二次変性トルマリンを形成する。
【0028】
一次変性トルマリンは、以下の変性法で得られる。即ち、100部のトルマリンを質量分率1~10%の適量の硝酸セリウム水和物溶液(硝酸セリウム水和物溶液)に加え、混合後にクロマトグラフィーカラム内に置いて2~5h循環及びオーバーロードを行う。次に、オーバーロードを完了した懸濁液を磁力で攪拌し、質量分率5~10%のアンモニア水をゆっくりと滴下する。そして、PH値が10となった時点で滴下を停止し、純水を加えて複数回(例えば2回)攪拌洗浄してから、上清液を除去する。これをオーブン内で70~90℃で乾燥させてから、焼結炉に置いて500~600℃で4~6hか焼する。か焼後に得られる産生物が一次変性トルマリンとなる。
【0029】
上記の一次変性トルマリンを再び変性させることで二次変性トルマリンを取得可能である。変性法は次の通りである。即ち、100部の一次変性トルマリンと200部の無水エタノールを取り、混合後に磁力攪拌により攪拌する。次に、60部のチタン酸ブチルを加えて2~3h攪拌し、攪拌完了後に上清液を除去する。これをオーブン内で70~90℃で乾燥させてから、焼結炉に置いて450~550℃で3~4hか焼する。か焼後に得られる産生物が二次変性トルマリンとなる。
【0030】
二次変性トルマリンのSEM画像は図1に示す通りである。図1より、二次変性後のトルマリンの表面は平滑であることがわかる。トルマリンは、TiOの結合後に、表面に多くの微細な粒子が出現する。このことは、変性の結果が好ましいことを意味する。
【0031】
一次変性時には、Ce(セリウム)に2種類の可変原子価が存在する。Ce3+は光照射条件においてCe4+に変化可能であり、変化の過程で電子-正孔の再結合が存在する。しかし、トルマリンの両端の静電界の存在によって、再結合に関与する電子には電界の作用で移動が発生するため、電子-正孔の再結合確率が低下する。これにより、トルマリン/Ce複合材料の表面には大量のエネルギーが蓄えられることから、負の酸素イオンの放出量が増加する。また、二次変性時には、生成される二酸化チタンが光触媒効果を有するため、一次変性の効果を向上させられるだけでなく、光線又は紫外線が照射された場合に、TiO表面の電子が十分なエネルギーを吸収して離脱することで、トルマリンにおける負イオン及び遠赤外線等の放出効果を促進させられる。
【0032】
セラミック粉体は、負イオン粉末、遠赤外線粉末、アタパルジャイト、長石及びゼオライトのうちの少なくとも1種類を含み、粒度が100~1500メッシュである。また、長石は、カリ長石及び/又は曹長石である。
【0033】
助燃剤は、金属酸化物、ガラス粉末のうちの少なくとも1種類であり、粒度が325~2000メッシュ、溶融開始温度が300~500℃である。金属酸化物は、酸化マグネシウム、二酸化チタン、酸化ニオブ等のうちの少なくとも1種類とすることができる。
【0034】
造孔剤は、小麦粉、PSミクロスフェア、C粉末(炭素粉末)及びもみ殻粉末のうちの少なくとも1種類であり、粒度が80~1000メッシュである。
【0035】
パラフィンは、半精製又は精製パラフィンであり、融点が40~100℃である。
【0036】
界面活性剤は、ソルビタン脂肪酸エステル(スパン)、ポリソルベート(ツイン)、ステアリン酸及びオレイン酸のうちの少なくとも1種類である。
【0037】
本発明における負イオンを放出可能な多孔質霧化コアの製造方法は、以下のステップを含む。
【0038】
S1:質量部数に従って各原料を混合し、プレスして素地を形成する。
【0039】
プレス成型については、ホットダイカスト成型を用いてもよいし、乾式プレス成型を用いてもよい。
【0040】
更に、ホットダイカスト成型の場合には、原料中の助燃剤を好ましくは10~30部とし、パラフィンを好ましくは15~35部とし、界面活性剤を好ましくは0.05~2部とする。
【0041】
乾式プレス成型の場合には、原料中に助燃剤、パラフィン及び界面活性剤を添加しなくともよい。
【0042】
S2:素地を焼結炉内に置き、1~10℃/minの昇温速度で600~800℃まで昇温して焼結することで、単一焼結法により多孔質霧化コアを取得する。
【0043】
理解可能なように、本発明における負イオンを放出可能な多孔質霧化コアの製造方法は、上記のホットダイカスト又は乾式プレスに限らず、霧化コアを成型及び製造するためのその他の方法をいずれも使用可能である。
【0044】
本発明における負イオンを放出可能な多孔質霧化コアのSEM画像は図2に示す通りである。図面より、霧化コアは空隙が多く、且つ空隙が均一であることがわかる。均一な空隙によって、トルマリンの機能の作用・効果を十分に保証可能となり、且つ霧化効果をより良好とできる。
【0045】
以下に、具体的実施例によって、本発明につき更に説明する。
【0046】
実施例1
各原料の部数を、未変性のトルマリン80部、ガラス粉末20部、小麦粉20部、パラフィン20部、オレイン酸0.5部とした。上記の原料を混合したあとホットダイカスト成型を行い、600~800℃で1回焼結して多孔質霧化コアを形成した。
【0047】
実施例2
トルマリンを一次変性トルマリンとした以外は、実施例1と同様とした。
【0048】
実施例3
トルマリンを二次変性トルマリンとした以外は、実施例1と同様とした。
【0049】
実施例4
各原料の部数を、未変性のトルマリン80部、ガラス粉末20部、負イオン粉末5部、小麦粉20部、パラフィン20部、オレイン酸0.5部とした。上記の原料を混合したあとホットダイカスト成型を行い、600~800℃で1回焼結して多孔質霧化コアを形成した。
【0050】
実施例5
各原料の部数を、二次変性トルマリン80部、長石5部、アタパルジャイト15部、小麦粉20部とし、乾式プレス成型を行った。そして、600~800℃で1回焼結し、多孔質霧化コアを形成した。
【0051】
比較例1
実施例1のトルマリンを酸化アルミニウムとした以外は、実施例1と同様とした。
【0052】
実施例1~5及び比較例1で取得した霧化コアの負イオン放出性能を測定した。固体用負イオン測定器COM-3010PRO、空気用負イオン測定器COM-3200PRO IIを用いて、固体及び空気中の負イオン含有量を測定した。空気中の負イオンについては、1mの密閉空間内で20~60min測定した。また、霧化コアのサンプルサイズは、厚さ1cm、直径10cmの円形プレートとした。測定結果は表1に示す通りとなった。


























【0053】
【表1】
【0054】
表1から明らかなように、本発明では、トルマリンを加えることで、霧化コアが負イオン放出等の機能を有した。且つ、変性後のトルマリンは効果がより良好であり、負イオン粉末も同様の効果を有していた。
【0055】
以上の記載は本発明の実施例にすぎず、これにより本発明の権利範囲は制限されない。本発明の明細書及び図面の内容を用いてなされる等価の構造又は等価のフローの変更、或いは、その他関連の技術分野における直接的又は間接的な運用は、いずれも同様の理由で本発明の権利保護の範囲に含まれる。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2023-12-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、霧化の技術分野に関し、特に、負イオンを放出可能な多孔質霧化コア及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
霧化業界の発展が続くにつれて、多孔質霧化コアの使用も次第に人々の生活の一部となっている。しかし、利用分野の違いや霧化用リキッドの多様性に起因して、一般的な霧化コアは長期間霧化可能なことを保証し得るわけではなく、霧化用リキッドの期限切れに伴う菌の発生によってもアトマイザーの使用寿命は大幅に短縮される。特に、電子タバコの霧化や医療用霧化の業界においてはそうである。且つ、健康理念に対する人々の飽くなき追求に伴い、健康的で環境に優しい霧化コアを研究することがとりわけ重要になっていると思われる。
【0003】
現在では、解決策の一つとして、環境に優しい材料が選択され、且つ定期的に霧化コアが交換されている。しかし、この場合には、霧化コアの使用範囲が大きく制限されるだけでなく、使用コストも増大してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題は、負イオンを放出可能な多孔質霧化コア及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明が技術的課題を解決するために採用する技術方案は、負イオンを放出可能な多孔質霧化コアを提供することである。当該多孔質霧化コアは、原料及びその質量部数として、トルマリン50~90部、セラミック粉体0~30部、造孔剤10~30部、助燃剤0~30部、パラフィン0~35部及び界面活性剤0~2部を含む。
【0006】
前記セラミック粉体は、負イオン粉末、遠赤外線粉末、アタパルジャイト、長石及びゼオライトのうちの少なくとも1種類を含む。
【0007】
好ましくは、前記トルマリンは一次変性トルマリンである。
【0008】
好ましくは、前記一次変性トルマリンは、以下の変性法で得られる。即ち、100部のトルマリンを質量分率1~10%の硝酸セリウム水和物溶液に加えてから、クロマトグラフィーカラム内に置いて2~5h循環及びオーバーロードを行う。次に、オーバーロードを完了した懸濁液を磁力で攪拌して、質量分率5~10%のアンモニア水をゆっくりと滴下する。そして、PH値が10となった時点で滴下を停止し、純水を加えて複数回攪拌洗浄してから上清液を除去する。これをオーブン内で70~90℃で乾燥させてから、焼結炉に置いて500~600℃で4~6hか焼する。
【0009】
好ましくは、前記トルマリンは二次変性トルマリンである。
【0010】
好ましくは、前記二次変性トルマリンは、以下の変性法で得られる。即ち、100部の一次変性トルマリンと200部の無水エタノールを取り、混合後に磁力で攪拌する。次に、60部のチタン酸ブチルを加えて2~3h攪拌し、攪拌完了後に上清液を除去する。これをオーブン内で70~90℃で乾燥させてから、焼結炉に置いて450~550℃で3~4hか焼する。
【0011】
好ましくは、前記一次変性トルマリンは、以下の変性法で得られる。即ち、100部のトルマリンを質量分率1~10%の硝酸セリウム水和物溶液に加えてから、クロマトグラフィーカラム内に置いて2~5h循環及びオーバーロードを行う。次に、オーバーロードを完了した懸濁液を磁力で攪拌して、質量分率5~10%のアンモニア水をゆっくりと滴下する。そして、PH値が10となった時点で滴下を停止し、純水を加えて複数回攪拌洗浄してから上清液を除去する。これをオーブン内で70~90℃で乾燥させてから、焼結炉に置いて500~600℃で4~6hか焼する。
【0012】
好ましくは、前記トルマリンの粒度は100~1500メッシュであり、前記セラミック粉体の粒度は100~1500メッシュである。
【0013】
好ましくは、前記助燃剤は、金属酸化物、ガラス粉末のうちの少なくとも1種類であり、粒度が325~2000メッシュ、溶融開始温度が300~500℃である。
【0014】
好ましくは、前記造孔剤は、小麦粉、PSミクロスフェア、C粉末及びもみ殻粉末のうちの少なくとも1種類であり、粒度が80~1000メッシュである。
【0015】
好ましくは、前記パラフィンは半精製又は精製パラフィンであり、融点が40~100℃である。
【0016】
好ましくは、前記界面活性剤は、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート、ステアリン酸及びオレイン酸のうちの少なくとも1種類である。
【0017】
本発明は、更に、負イオンを放出可能な多孔質霧化コアの製造方法を提供する。当該方法は、以下のステップを含む。
【0018】
S1:質量部数に従って各原料を混合し、プレスして素地を形成する。
【0019】
S2:前記素地を焼結炉内に置き、1~10℃/minの昇温速度で600~800℃まで昇温して焼結する。
【発明の効果】
【0020】
本発明の有益な効果は以下の通りである。即ち、原料の1つとしてトルマリンを用い、それに備わっている焦電、圧電、赤外線放射、負の酸素イオン放出及び生体電気特性を利用して、霧化用リキッドや空気中の有害ガスを分解し、除去する。これにより、多孔質霧化コアを環境に優しく且つ霧化効果に優れるようにすることで、健康用品に対する人々の追求を満足させつつ、霧化コアの使用期限も延長させる。
【0021】
以下に、図面と実施例を組み合わせて、本発明につき更に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、本発明における二次変性トルマリンのSEM画像である。
図2図2は、本発明における負イオンを放出可能な多孔質霧化コアのSEM画像である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の技術的特徴、目的及び効果がより明瞭に理解されるよう、図面を参照して本発明の具体的実施形態につき詳細に説明する。
【0024】
本発明における負イオンを放出可能な多孔質霧化コアは、原料及びその質量部数として、トルマリン50~90部、セラミック粉体0~30部、造孔剤10~30部、助燃剤0~30部、パラフィン0~35部及び界面活性剤0~2部を含む。
【0025】
トルマリンは、環状構造のケイ酸塩鉱物であり、その特殊な結晶構造によって恒久的な自発分極効果を持つことから、焦電、圧電、赤外線放射、負の酸素イオン放出及び生体電気特性を有している。トルマリンが発生させる遠赤外線は、霧化用リキッド中の細菌の死滅、血液循環の促進、新陳代謝の促進を可能とする。また、トルマリンが発生させる負イオンは、霧化用リキッドを電離させて弱アルカリ性とすることが可能なため、心身の健康にいっそう寄与する。また、トルマリンが発生させるマイクロカレントは、人体における生体微弱電流と同じであり、人体に生体電気現象を引き起こすことが可能である。
【0026】
好ましくは、トルマリンの粒度は100~1500メッシュである。
【0027】
更に、トルマリンにおける負イオンや遠赤外線の放出性能を向上させるために、トルマリンを変性させて、一次変性トルマリン又は二次変性トルマリンを形成する。
【0028】
一次変性トルマリンは、以下の変性法で得られる。即ち、100部のトルマリンを質量分率1~10%の適量の硝酸セリウム水和物溶液(硝酸セリウム水和物溶液)に加え、混合後にクロマトグラフィーカラム内に置いて2~5h循環及びオーバーロードを行う。次に、オーバーロードを完了した懸濁液を磁力で攪拌し、質量分率5~10%のアンモニア水をゆっくりと滴下する。そして、PH値が10となった時点で滴下を停止し、純水を加えて複数回(例えば2回)攪拌洗浄してから、上清液を除去する。これをオーブン内で70~90℃で乾燥させてから、焼結炉に置いて500~600℃で4~6hか焼する。か焼後に得られる産生物が一次変性トルマリンとなる。
【0029】
上記の一次変性トルマリンを再び変性させることで二次変性トルマリンを取得可能である。変性法は次の通りである。即ち、100部の一次変性トルマリンと200部の無水エタノールを取り、混合後に磁力で攪拌する。次に、60部のチタン酸ブチルを加えて2~3h攪拌し、攪拌完了後に上清液を除去する。これをオーブン内で70~90℃で乾燥させてから、焼結炉に置いて450~550℃で3~4hか焼する。か焼後に得られる産生物が二次変性トルマリンとなる。
【0030】
二次変性トルマリンのSEM画像は図1に示す通りである。図1より、二次変性後のトルマリンの表面は平滑であることがわかる。トルマリンは、TiOの結合後に、表面に多くの微細な粒子が出現する。このことは、変性の結果が好ましいことを意味する。
【0031】
一次変性時には、Ce(セリウム)に2種類の可変原子価が存在する。Ce3+は光照射条件においてCe4+に変化可能であり、変化の過程で電子-正孔の再結合が存在する。しかし、トルマリンの両端の静電界の存在によって、再結合に関与する電子には電界の作用で移動が発生するため、電子-正孔の再結合確率が低下する。これにより、トルマリン/Ce複合材料の表面には大量のエネルギーが蓄えられることから、負の酸素イオンの放出量が増加する。また、二次変性時には、生成される二酸化チタンが光触媒効果を有するため、一次変性の効果を向上させられるだけでなく、光線又は紫外線が照射された場合に、TiO表面の電子が十分なエネルギーを吸収して離脱することで、トルマリンにおける負イオン及び遠赤外線等の放出効果を促進させられる。
【0032】
セラミック粉体は、負イオン粉末、遠赤外線粉末、アタパルジャイト、長石及びゼオライトのうちの少なくとも1種類を含み、粒度が100~1500メッシュである。また、長石は、カリ長石及び/又は曹長石である。
【0033】
助燃剤は、金属酸化物、ガラス粉末のうちの少なくとも1種類であり、粒度が325~2000メッシュ、溶融開始温度が300~500℃である。金属酸化物は、酸化マグネシウム、二酸化チタン、酸化ニオブ等のうちの少なくとも1種類とすることができる。
【0034】
造孔剤は、小麦粉、PSミクロスフェア、C粉末(炭素粉末)及びもみ殻粉末のうちの少なくとも1種類であり、粒度が80~1000メッシュである。
【0035】
パラフィンは、半精製又は精製パラフィンであり、融点が40~100℃である。
【0036】
界面活性剤は、ソルビタン脂肪酸エステル(スパン)、ポリソルベート(ツイン)、ステアリン酸及びオレイン酸のうちの少なくとも1種類である。
【0037】
本発明における負イオンを放出可能な多孔質霧化コアの製造方法は、以下のステップを含む。
【0038】
S1:質量部数に従って各原料を混合し、プレスして素地を形成する。
【0039】
プレス成型については、ホットダイカスト成型を用いてもよいし、乾式プレス成型を用いてもよい。
【0040】
更に、ホットダイカスト成型の場合には、原料中の助燃剤を好ましくは10~30部とし、パラフィンを好ましくは15~35部とし、界面活性剤を好ましくは0.05~2部とする。
【0041】
乾式プレス成型の場合には、原料中に助燃剤、パラフィン及び界面活性剤を添加しなくともよい。
【0042】
S2:素地を焼結炉内に置き、1~10℃/minの昇温速度で600~800℃まで昇温して焼結することで、単一焼結法により多孔質霧化コアを取得する。
【0043】
理解可能なように、本発明における負イオンを放出可能な多孔質霧化コアの製造方法は、上記のホットダイカスト又は乾式プレスに限らず、霧化コアを成型及び製造するためのその他の方法をいずれも使用可能である。
【0044】
本発明における負イオンを放出可能な多孔質霧化コアのSEM画像は図2に示す通りである。図面より、霧化コアは空隙が多く、且つ空隙が均一であることがわかる。均一な空隙によって、トルマリンの機能の作用・効果を十分に保証可能となり、且つ霧化効果をより良好とできる。
【0045】
以下に、具体的実施例によって、本発明につき更に説明する。
【0046】
実施例1
各原料の質量部数を、未変性のトルマリン80部、ガラス粉末20部、小麦粉20部、パラフィン20部、オレイン酸0.5部とした。上記の原料を混合したあとホットダイカスト成型を行い、600~800℃で1回焼結して多孔質霧化コアを形成した。
【0047】
実施例2
トルマリンを一次変性トルマリンとした以外は、実施例1と同様とした。
【0048】
実施例3
トルマリンを二次変性トルマリンとした以外は、実施例1と同様とした。
【0049】
実施例4
各原料の質量部数を、未変性のトルマリン80部、ガラス粉末20部、負イオン粉末5部、小麦粉20部、パラフィン20部、オレイン酸0.5部とした。上記の原料を混合したあとホットダイカスト成型を行い、600~800℃で1回焼結して多孔質霧化コアを形成した。
【0050】
実施例5
各原料の質量部数を、二次変性トルマリン80部、長石5部、アタパルジャイト15部、小麦粉20部とし、乾式プレス成型を行った。そして、600~800℃で1回焼結し、多孔質霧化コアを形成した。
【0051】
比較例1
実施例1のトルマリンを酸化アルミニウムとした以外は、実施例1と同様とした。
【0052】
実施例1~5及び比較例1で取得した霧化コアの負イオン放出性能を測定した。固体用負イオン測定器COM-3010PRO、空気用負イオン測定器COM-3200PRO IIを用いて、固体及び空気中の負イオン含有量を測定した。空気中の負イオンについては、1mの密閉空間内で20~60min測定した。また、霧化コアのサンプルサイズは、厚さ1cm、直径10cmの円形プレートとした。測定結果は表1に示す通りとなった。









【0053】
【表1】
【0054】
表1から明らかなように、本発明では、トルマリンを加えることで、霧化コアが負イオン放出等の機能を有した。且つ、変性後のトルマリンは効果がより良好であり、負イオン粉末も同様の効果を有していた。
【0055】
以上の記載は本発明の実施例にすぎず、これにより本発明の権利範囲は制限されない。本発明の明細書及び図面の内容を用いてなされる等価の構造又は等価のフローの変更、或いは、その他関連の技術分野における直接的又は間接的な運用は、いずれも同様の理由で本発明の権利保護の範囲に含まれる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料及びその質量部数として、トルマリン50~90部、セラミック粉体0~30部、造孔剤10~30部、助燃剤0~30部、パラフィン0~35部及び界面活性剤0~2部を含み、
前記セラミック粉体は、負イオン粉末、遠赤外線粉末、アタパルジャイト、長石及びゼオライトのうちの少なくとも1種類を含むことを特徴とする負イオンを放出可能な多孔質霧化コア。
【請求項2】
前記トルマリンは、一次変性トルマリンであることを特徴とする請求項1に記載の負イオンを放出可能な多孔質霧化コア。
【請求項3】
前記一次変性トルマリンは、100部のトルマリンを質量分率1~10%の硝酸セリウム水和物溶液に加えてから、クロマトグラフィーカラム内に置いて2~5h循環及びオーバーロードを行い、オーバーロードを完了した懸濁液を磁力で攪拌して、質量分率5~10%のアンモニア水をゆっくりと滴下し、PH値が10となった時点で滴下を停止し、純水を加えて複数回攪拌洗浄してから上清液を除去し、これをオーブン内で70~90℃で乾燥させてから、焼結炉に置いて500~600℃で4~6hか焼する、との変性法で得られることを特徴とする請求項2に記載の負イオンを放出可能な多孔質霧化コア。
【請求項4】
前記トルマリンは、二次変性トルマリンであることを特徴とする請求項1に記載の負イオンを放出可能な多孔質霧化コア。
【請求項5】
前記二次変性トルマリンは、100部の一次変性トルマリンと200部の無水エタノールを取り、混合後に磁力で攪拌してから、60部のチタン酸ブチルを加えて2~3h攪拌し、攪拌完了後に上清液を除去して、これをオーブン内で70~90℃で乾燥させてから、焼結炉に置いて450~550℃で3~4hか焼する、との変性法で得られることを特徴とする請求項4に記載の負イオンを放出可能な多孔質霧化コア。
【請求項6】
前記一次変性トルマリンは、100部のトルマリンを質量分率1~10%の硝酸セリウム水和物溶液に加えてから、クロマトグラフィーカラム内に置いて2~5h循環及びオーバーロードを行い、オーバーロードを完了した懸濁液を磁力で攪拌して、質量分率5~10%のアンモニア水をゆっくりと滴下し、PH値が10となった時点で滴下を停止し、純水を加えて複数回攪拌洗浄してから上清液を除去し、これをオーブン内で70~90℃で乾燥させてから、焼結炉に置いて500~600℃で4~6hか焼する、との変性法で得られることを特徴とする請求項5に記載の負イオンを放出可能な多孔質霧化コア。
【請求項7】
前記トルマリンの粒度は100~1500メッシュであり、前記セラミック粉体の粒度は100~1500メッシュであることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の負イオンを放出可能な多孔質霧化コア。
【請求項8】
前記助燃剤は、金属酸化物、ガラス粉末のうちの少なくとも1種類であり、粒度が325~2000メッシュ、溶融開始温度が300~500℃であり、
前記造孔剤は、小麦粉、PSミクロスフェア、C粉末及びもみ殻粉末のうちの少なくとも1種類であり、粒度が80~1000メッシュであることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の負イオンを放出可能な多孔質霧化コア。
【請求項9】
前記パラフィンは半精製又は精製パラフィンであり、融点が40~100℃であり、
前記界面活性剤は、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート、ステアリン酸及びオレイン酸のうちの少なくとも1種類であることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の負イオンを放出可能な多孔質霧化コア。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の負イオンを放出可能な多孔質霧化コアの製造方法であって、
S1:質量部数に従って各原料を混合し、プレスして素地を形成し、
S2:前記素地を焼結炉内に置き、1~10℃/minの昇温速度で600~800℃まで昇温して焼結する、とのステップを含むことを特徴とする方法。
【国際調査報告】