(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】ラダー積分器フィードバックによるロールバイアススキッドトゥターン終端誘導
(51)【国際特許分類】
B64C 13/18 20060101AFI20240614BHJP
G05B 11/36 20060101ALI20240614BHJP
F42B 15/01 20060101ALI20240614BHJP
【FI】
B64C13/18 E
G05B11/36 G
F42B15/01
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572559
(86)(22)【出願日】2022-05-27
(85)【翻訳文提出日】2024-01-17
(86)【国際出願番号】 US2022031294
(87)【国際公開番号】W WO2022251598
(87)【国際公開日】2022-12-01
(32)【優先日】2022-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517211229
【氏名又は名称】エアロバイロメント,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】AeroVironment,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ミッチナー,ドリュー,デビッド
(72)【発明者】
【氏名】デイビス,スコット,デイビッド
【テーマコード(参考)】
5H004
【Fターム(参考)】
5H004GB13
5H004HA07
5H004HB07
5H004KB01
5H004KC31
5H004LA12
5H004MA11
(57)【要約】
機体を有する航空機を誘導するための航空機自動操縦誘導制御システム(100、300)のためのシステム、デバイス及び方法であって、当該システムは:ヨー角差及びピッチ角差が対応の角度閾値を満たすかどうかを決定するように構成されたプロセッサ(101)と;対応の角度閾値が満たされた場合にスキッドトゥターン信号を生成するように構成されたスキッドトゥターンモジュール(105)と;生成されたスキッドトゥターン信号よりも低い帯域幅を有するバンクトゥターン信号を生成するように構成されたバンクトゥターンモジュール(102)と;バンクトゥターン信号にラダー積分器フィードバック信号を追加するように構成されたラダー積分器モジュール(104)であって、ラダー積分器フィードバック信号はラダー積分器に比例する、ラダー積分器モジュール(104)と;生成されたバンクトゥターン信号をフィルタリングするように構成されたフィルタモジュール(103)であって、機体に作用する横力が横力閾値(111)を満たす場合にバンクトゥターン信号を通過させるためのゲインのセットによって構成されたローパスフィルタを備えるフィルタモジュール(103)と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体を有する航空機を誘導するための航空機自動操縦誘導制御システム(100、300)であって、前記システムは、
ヨー角差及びピッチ角差が対応の角度閾値を満たすかどうかを決定するように構成されたプロセッサ(101)と、
前記対応の角度閾値が満たされた場合にスキッドトゥターン信号を生成するように構成されたスキッドトゥターンモジュール(105)と、
生成された前記スキッドトゥターン信号よりも低い帯域幅を有するバンクトゥターン信号を生成するように構成されたバンクトゥターンモジュール(102)と、
前記バンクトゥターン信号にラダー積分器フィードバック信号を追加するように構成されたラダー積分器モジュール(104)であって、前記ラダー積分器フィードバック信号はラダー積分器に比例する、ラダー積分器モジュール(104)と、
生成された前記バンクトゥターン信号をフィルタリングするように構成されたフィルタモジュール(103)であって、前記機体に作用する横力が横力閾値(111)を満たす場合に前記バンクトゥターン信号を通過させるためのゲインのセットによって構成されたローパスフィルタを備えるフィルタモジュール(103)と、を備える、機体を有する航空機を誘導するための航空機自動操縦誘導制御システム(100、300)。
【請求項2】
前記プロセッサ(101)は、機体から目標までの見通し線信号を受信し、見通し線速度信号を受信し、かつ、前記機体から目標までの見通し線信号及び前記見通し線速度信号に基づいて前記ヨー角差及び前記ピッチ角差を決定するようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記スキッドトゥターンモジュール(105)は、前記スキッドトゥターン信号を実施するためのループ(310)をさらに備え、
前記ラダー積分器モジュール(104)は、前記スキッドトゥターン信号を実施するための前記ループ(310)からの出力を受信するように構成されたラダー積分器フィードバックゲイン(335)をさらに備え、
前記バンクトゥターンモジュール(102)は、前記ラダー積分器フィードバックゲイン(335)からの出力を受信するように構成された、前記バンクトゥターン信号を実施するためのループ(340)をさらに備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記スキッドトゥターン信号を実施するための前記ループ(310)が、
機体横比力コマンドモジュール(320)と、
前記機体横比力コマンドモジュール(320)から信号を受信するように構成されたスキッドトゥターン定常ゲイン(311)と、
前記スキッドトゥターン定常ゲイン(311)から信号を受信するように構成されたスキッドトゥターン加速度誤差総計ジャンクション(312)と、
前記スキッドトゥターン加速度誤差総計ジャンクション(312)から信号を受信するように構成されたスキッドトゥターン加速度誤差ゲイン(313)と、
前記スキッドトゥターン加速度誤差ゲイン(313)から信号を受信するように構成されたスキッドトゥターン速度誤差コマンド総計ジャンクション(314)と、
前記スキッドトゥターン速度誤差コマンド総計ジャンクション(314)から信号を受信するように構成されたスキッドトゥターン速度誤差積分器ゲイン(315)と、
前記スキッドトゥターン速度誤差積分器ゲイン(315)から信号を受信するように構成されたラダー積分器モジュール(330)と、
前記ラダー積分器モジュール(330)から信号を受信するように構成されたスキッドトゥターン速度誤差総計ブロック(316)と、
前記スキッドトゥターン速度誤差総計ブロック(316)から信号を受信するように構成されたスキッドトゥターンラダーコマンド制御ゲイン(317)と、
前記スキッドトゥターンラダーコマンド制御ゲイン(317)から信号を受信するように構成されたスキッドトゥターンラダーコマンド動圧スケーリングゲイン(318)と、をさらに備える、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記ラダー積分器フィードバックゲイン(335)は、前記ラダー積分器モジュール(330)から前記信号を受信するように構成され、かつ、前記ラダー積分器フィードバックゲイン(335)は、ラダー積分器信号(351)を生成するように構成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記バンクトゥターン信号を実施するための前記ループ(340)が、
ロール角コマンドモジュール(350)と、
前記ロール角コマンドモジュール(350)からの信号と、生成された前記ラダー積分器信号(351)と、に基づいて生成された拡張バンクトゥターン信号(352)と、
前記拡張バンクトゥターン信号(352)を受信するように構成されたメインフィルタモジュール(360)と、
前記メインフィルタモジュール(360)から信号を受信するように構成されたロール角誤差総計ジャンクション(341)と、
前記ロール角誤差総計ジャンクション(341)から信号を受信するように構成されたロール角誤差比例ゲイン(342)と、
前記ロール角誤差比例ゲイン(342)から信号を受信するように構成されたロール速度コマンド比例積分総計ジャンクション(343)と、
前記ロール角誤差総計ジャンクション(341)から信号を受信するように構成されたロール角誤差積分ゲイン(344)と、
前記ロール角誤差積分ゲイン(344)から信号を受信するように構成されたロール角誤差積分器(345)と、
前記ロール角誤差積分器(345)からの信号と、前記ロール速度コマンド比例積分総計ジャンクション(343)からの信号と、前記ロール速度フィードバックゲイン(347)からの信号と、を受信するように構成されたロール速度誤差総計ジャンクション(346)と、
前記ロール速度誤差総計ジャンクション(346)から信号を受信するように構成されたロール補助翼コマンド動圧スケーリングゲイン(348)と、をさらに備える、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記ロール角コマンドモジュール(350)が前記ローパスフィルタをさらに備える、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記ロール角コマンドモジュール(350)は、前記機体横比力コマンドモジュール(320)によって生成された前記スキッドトゥターン信号よりも低い帯域幅で前記バンクトゥターン信号を生成するために非ゼロ値に設定するように構成される、請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
前記メインフィルタモジュール(360)は、前記バンクトゥターン信号を実施するためのループ(340)と、前記スキッドトゥターン信号を実施するためのループ(310)と、を切り離すように構成される、請求項6に記載のシステム。
【請求項10】
前記メインフィルタモジュール(360)のローパスフィルタは、前記バンクトゥターン信号が前記スキッドトゥターン信号よりも低い帯域幅を有することを保証するように構成される、請求項6に記載のシステム。
【請求項11】
前記プロセッサ(101)が、
1以上のアクチュエータコマンドを生成し、
車両プラントダイナミクス(112)に前記1以上のアクチュエータコマンドを出力するようにさらに構成される、請求項6に記載のシステム。
【請求項12】
前記車両プラントダイナミクス(112)が、
前記スキッドトゥターンラダーコマンド動圧スケーリングゲイン(318)から信号を受信するように構成されたスキッドトゥターンラダーアクチュエータ伝達関数モデル(319)と、
前記ロール補助翼コマンド動圧スケーリングゲイン(348)から信号を受信するように構成されたロール補助翼アクチュエータ伝達関数モデル(349)と、
前記スキッドトゥターンラダーアクチュエータ伝達関数モデル(319)からの信号と、前記ロール補助翼アクチュエータ伝達関数モデル(349)からの信号と、を受信するように構成された車両横ダイナミクス状態空間モデル(380)と、を備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記システムは、
前記機体から目標までの見通し線を生成するように構成された1以上の光学センサ(390)をさらに備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記システムは、
前記見通し線速度を生成するように構成された1以上の微分器(392)をさらに備える、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
生成された前記見通し線速度は、慣性系で表される見通し線ベクトルの微分を含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記システムは、
前記プロセッサ(101)に前記横力閾値を提供するように構成された1以上の横力オプティマイザをさらに備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記横力閾値は、最適化を通じて選択され、かつ、飛行前に設定される、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記システムは、
前記プロセッサ(101)に前記角度閾値を提供するように構成された1以上の角度閾値オプティマイザ(109)をさらに備える、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記角度閾値は、最適化を通じて選択され、かつ、飛行前に設定される、請求項17に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
[0001] 本願は、2021年5月28日に出願された米国仮特許出願第63/194,762号の優先権の利益を主張し、かつ、2022年2月28日に出願された米国仮特許出願第63/314,597号の優先権の利益を主張し、当該出願のすべての全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002] 本発明は、自動操縦制御システムに関し、より具体的には、終端誘導兵器用の自動操縦制御システムに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 航空機自動操縦誘導の1つのタイプには、航空機が一連の操縦と旋回とを行って目標に接近して交戦することを可能にする制御システムが含まれる。制御システムは、補助翼、昇降舵及びラダーなどの航空機の操縦翼面で動作して所望の方向に航空機を誘導する。
【発明の概要】
【0004】
[0004] 航空機自動操縦誘導制御システムは、アドレス可能メモリを有するプロセッサを含んでもよく、前記プロセッサは、機体から目標までの見通し線角度及び見通し線速度を計算し;ヨー角差及びピッチ角差が対応の角度閾値を満たすかどうかを決定し;前記対応の角度閾値が満たされた場合、スキッドトゥターン信号を生成し;前記対応の角度閾値が満たされた場合、前記スキッドトゥターン信号よりも低い帯域幅を有するバンクトゥターン信号を生成し;前記バンクトゥターン信号に、前記スキッドトゥターン信号で使用されるラダー積分器に比例するラダー積分器フィードバックを追加し;前記機体の横力が横力閾値を満たしている場合に前記バンクトゥターン信号を通過させる一連のゲインによって構成されたローパスフィルタを使用して前記バンクトゥターン信号をフィルタリングするように構成される。
【0005】
[0005] 機体を有する航空機を誘導するための航空機自動操縦誘導制御システムの一実施形態は、ヨー角差及びピッチ角差が対応の角度閾値を満たすかどうかを決定するように構成されたプロセッサと;前記対応の角度閾値が満たされた場合、スキッドトゥターン信号を生成するように構成されたスキッドトゥターンモジュールと;生成された前記スキッドトゥターン信号よりも低い帯域幅を有するバンクトゥターン信号を生成するように構成されたバンクトゥターンモジュールと;前記バンクトゥターン信号にラダー積分器フィードバック信号を追加するように構成されたラダー積分器モジュールであって、前記ラダー積分器フィードバック信号はラダー積分器に比例してもよい、ラダー積分器モジュールと;生成された前記バンクトゥターン信号をフィルタリングするように構成されたフィルタモジュールであって、前記機体に作用する横力が横力閾値を満たす場合に前記バンクトゥターン信号を通過させるゲインのセットによって構成されたローパスフィルタを備えるフィルタモジュールと、を含んでもよい。
【0006】
[0006] 追加のシステム実施形態では、前記プロセッサは、機体から目標までの見通し線信号を受信し、見通し線速度信号を受信し、かつ、前記機体から目標までの見通し線信号及び前記見通し線速度信号に基づいて前記ヨー角差及び前記ピッチ角差を決定するようにさらに構成されてもよい。追加のシステム実施形態では、前記スキッドトゥターンモジュールは、前記スキッドトゥターン信号を実施するためのループをさらに備え;前記ラダー積分器モジュールは、前記スキッドトゥターン信号を実施するための前記ループからの出力を受信するように構成されたラダー積分器フィードバックゲインをさらに備え;前記バンクトゥターンモジュールは、前記ラダー積分器フィードバックゲインからの出力を受信するように構成された、前記バンクトゥターン信号を実施するためのループをさらに備えている。
【0007】
[0007] 追加のシステム実施形態では、前記スキッドトゥターン信号を実施するための前記ループは:機体横比力コマンドモジュールと;前記機体横比力コマンドモジュールから信号を受信するように構成されたスキッドトゥターン定常ゲインと;前記スキッドトゥターン定常ゲインから信号を受信するように構成されたスキッドトゥターン加速度誤差総計ジャンクション(junction)と;前記スキッドトゥターン加速度誤差ジャンクションから信号を受信するように構成された前記スキッドトゥターン加速度誤差ゲインと;前記スキッドトゥターン加速度誤差ゲインから信号を受信するように構成されたスキッドトゥターン速度誤差コマンド総計ジャンクションと;前記スキッドトゥターン速度誤差コマンド総計ジャンクションから信号を受信するように構成されたスキッドトゥターン速度誤差積分器ゲインと;前記スキッドトゥターン速度誤差積分器ゲインから信号を受信するように構成されたラダー積分器モジュールと;前記ラダー積分器モジュールから信号を受信するように構成されたスキッドトゥターン速度誤差総計ブロックと;前記スキッドトゥターン速度誤差総計ブロックから信号を受信するように構成されたスキッドトゥターンラダーコマンド制御ゲインと;前記スキッドトゥターンラダーコマンド制御ゲインから信号を受信するように構成されたスキッドトゥターンラダーコマンド動圧スケーリングゲインと、をさらに備えている。
【0008】
[0008] 追加のシステム実施形態では、前記ラダー積分器フィードバックゲインは、前記ラダー積分器モジュールから信号を受信するように構成されてもよく、かつ、前記ラダー積分器フィードバックゲインは、ラダー積分器信号を生成するように構成されてもよい。追加のシステム実施形態では、前記バンクトゥターン信号を実施するための前記ループはさらに:ロール角コマンドモジュールと;前記ロール角コマンドモジュールからの信号及び生成された前記ラダー積分器信号に基づいて生成された拡張バンクトゥターン信号と;前記拡張バンクトゥターン信号を受信するように構成されたメインフィルタモジュールと;前記メインフィルタモジュールから信号を受信するように構成されたロール角誤差総計ジャンクションと;前記ロール角誤差総計ジャンクションから信号を受信するように構成されたロール角誤差比例ゲインと;前記ロール角誤差比例ゲインから信号を受信するように構成されたロール速度コマンド比例積分総計ジャンクションと;前記ロール角誤差総計ジャンクションから信号を受信するように構成されたロール角誤差積分ゲインと;前記ロール角誤差積分ゲインから信号を受信するように構成されたロール角誤差積分器と;前記ロール角誤差積分器からの信号、前記ロール速度コマンド比例積分総計ジャンクションからの信号、及び、ロール速度フィードバックゲインからの信号を受信するように構成されたロール速度誤差総計ジャンクションと;前記ロール速度誤差総計ジャンクションから信号を受信するように構成されたロール補助翼コマンド動圧スケーリングゲインと、をさらに備えている。
【0009】
[0009] 追加のシステム実施形態では、前記ロール角コマンドモジュールは前記ローパスフィルタをさらに備えている。追加のシステム実施形態では、前記ロール角コマンドモジュールは、前記機体横比力コマンドモジュールによって生成される前記スキッドトゥターン信号よりも低い帯域幅で前記バンクトゥターン信号を生成するために非ゼロ値に設定するように構成されてもよい。追加のシステム実施形態では、前記メインフィルタモジュールは、前記バンクトゥターン信号を実施するための前記ループと、前記スキッドトゥターン信号を実施するための前記ループとを切り離すように構成されてもよい。追加のシステム実施形態では、前記メインフィルタモジュールのローパスフィルタは、前記バンクトゥターン信号が前記スキッドトゥターン信号よりも低い帯域幅を有することを保証するように構成されてもよい。
【0010】
[0010] 追加のシステム実施形態では、前記プロセッサは:1以上のアクチュエータコマンドを生成し;かつ、車両プラントダイナミクスに前記1以上のアクチュエータコマンドを出力するようにさらに構成されてもよい。追加のシステム実施形態では、前記車両プラントダイナミクスは:前記スキッドトゥターンラダーコマンド動圧スケーリングゲインから信号を受信するように構成されたスキッドトゥターンラダーアクチュエータ伝達関数モデルと;前記ロール補助翼コマンド動圧スケーリングゲインから信号を受信するように構成されたロール補助翼アクチュエータ伝達関数モデルと;前記スキッドトゥターンラダーアクチュエータ伝達関数モデルからの信号及び前記ロール補助翼アクチュエータ伝達関数モデルからの信号を受信するように構成された車両横ダイナミクス状態空間モデルと、を備えている。
【0011】
[0011] 追加のシステム実施形態では、前記システムは、1以上の光学センサをさらに備え、前記1以上の光学センサは、前記機体から目標までの見通し線を生成するように構成されてもよい。追加のシステム実施形態では、前記システムは、1以上の微分器をさらに備え、前記1以上の微分器は、前記見通し線速度を生成するように構成されてもよい。追加のシステム実施形態では、生成された前記見通し線速度は、慣性系で表される見通し線ベクトルの微分を含む。
【0012】
[0012] 追加のシステム実施形態では、前記システムは、1以上の横力オプティマイザをさらに備え、前記1以上の横力オプティマイザは、前記プロセッサに前記横力閾値を提供するように構成されてもよい。追加のシステム実施形態では、前記横力閾値は、最適化を通じて選択され、かつ、飛行前に設定されてもよい。
【0013】
[0013] 追加のシステム実施形態では、前記システムは、1以上の角度閾値オプティマイザをさらに備え、前記1以上の角度閾値オプティマイザは、前記プロセッサに前記角度閾値を提供するように構成されてもよい。追加のシステム実施形態では、前記角度閾値は、最適化を通じて選択され、かつ、前記飛行前に設定されてもよい。
【0014】
[0014] 図面中の構成要素は必ずしも縮尺通りではなく、代わりに本発明の原理を説明することに重点が置かれている。同様の参照符号が、異なる図全体を通じて対応の部分を示している。実施形態は、添付図面の図において限定ではなく例として示されている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】[0015] 本開示の一実施形態に係る、ミサイルなどの操縦翼面を有する航空機に作用するピッチ平面内の垂直抗力を示している。
【
図2A】[0016] 本開示の一実施形態に係る、スキッド(skidding)ターンを実行する例示的なミサイルを示している。
【
図2B】[0017] 本開示の一実施形態に係る、バンク(banking)ターンを実行する例示的なミサイルを示している。
【
図3】[0018] 本開示の一実施形態に係る、航空機自動操縦誘導制御システムの一実施形態の高レベルブロック図を示している。
【
図4A】[0019] 本開示の一実施形態に係る、結合されたバンクトゥターン/スキッドトゥターン誘導システムのブロック図を示している。
【
図4B】[0020] 本開示の一実施形態に係る、誘導制御方法及びシステムの一実施形態のブロック図を示している。
【
図4C】[0021] 本開示の一実施形態に係る、誘導制御方法及びシステムの一実施形態のブロック図を示している。
【
図4D】[0022] 本開示の一実施形態に係る、誘導制御方法及びシステムの一実施形態のブロック図を示している。
【
図5】[0023] 本開示の一実施形態に係る、メインフィルタモジュールの一実施のブロック図を示している。
【
図6】[0024] 本発明の一実施形態に係る、メインフィルタモジュールの全体構成を示している。
【
図7】[0025] 本開示の一実施形態に係る、経時的に変化するスキッドトゥターン誘導及びバンクトゥターン誘導からの寄与を示している。
【
図8】[0026] 本開示の一実施形態に係る、シミュレーション及びテストにおける例示的な機体モデルを示している。
【
図9A】[0027] 本開示の一実施形態に係る、典型的なスキッドトゥターン誘導システムからのステップ応答を示している。
【
図9B】[0028] 本開示の一実施形態に係る、ロールバイアススキッドトゥターン誘導に基づくステップ応答を示している。
【
図10A】[0029] 時間領域応答データを含む表を示している。
【
図10B】[0030] 平均誤差半径の結果を含む表を示している。
【
図11A】[0031] 本開示の一実施形態に係る、静止目標の終端誘導ミス距離を示している。
【
図11B】[0032] 本開示の一実施形態に係る、移動目標の終端誘導ミス距離を示している。
【
図12】[0033] 本開示の一実施形態に係る、移動目標を図示している。
【
図13】[0034] バンクトゥターン信号及びスキッドトゥターン信号を使用してミサイルを誘導するための方法実施形態を示している。
【
図14】[0035] 本システム及びプロセスの一実施形態を実施するためのコンピューティングシステムの高レベルブロック図及びプロセスを示している。
【
図15】[0036] 一実施形態が実施され得る例示的なシステムのブロック図及びプロセスを示している。
【
図16】[0037] 本明細書に開示されるシステム及びプロセスの一実施形態を実施するためのクラウドコンピューティング環境を示している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[0038] 以下の説明は、本明細書に開示される実施形態の一般原理を説明することを目的として行われ、かつ、本明細書に開示される概念を限定することを意図していない。さらに、本明細書に記載される特定の特徴は、さまざまに可能な組み合わせ及び順列の各々において、他の記載される特徴と組み合わせて使用されてもよい。本明細書で特に別途定義されない限り、すべての用語には、説明から示唆される意味、並びに、当業者によって理解される意味、及び/又は、辞書、論文等で定義される意味を含む、可能な限り最も広範な解釈が与えられるものとする。
【0017】
[0039] 航空機誘導のための方法及びシステムの実施形態が本明細書に開示される。一実施形態は、航空機自動操縦誘導のための方法及びシステムを提供する。一実施形態では、バンクトゥターン航空機誘導制御は、航空機がバンクターンを実行して、それによって、航空機がそのロール旋回軸を中心に回転するように航空機の操縦翼面を操作する方法を実施する制御システムを備えている。バンクターン中、航空機が受ける向心力が垂直揚力の水平成分に等しくなるように航空機が制御される。これは、航空機の補助翼を調整して所望のロール角まで航空機を回転させることによって実現されてもよい。一例では、バンクトゥターン誘導は、大きな横力を必要とするターンに適している。バンクトゥターン(BTT)には、スキッドトゥターン(STT)よりも大きな横力を生成するという利点があり、これは、比較的大きなロール角(>30度)を指令することで実現されてもよい。これらの角度では、大きなピッチ垂直抗力が必要とされるが、それには大きな横力が必要とされる。
【0018】
[0040] 目標に航空機を誘導するための誘導方法を実施する航空機誘導システムが本明細書に開示される。一実施形態では、前記誘導は、航空機の機体から目標までの見通し線角度及び見通し線速度を計算するステップを含む。目標見通し線角度及び見通し線速度は、車載カメラベースの目標トラッカを使用して決定される。車両が目標を追跡している場合、カメラトラッカは常にアクティブであってもよい。ある実施形態では、ヨー角及びピッチ角の閾値は、カメラトラッカには関連せず、かつ、目標との交戦の時間になったときにロールバイアスSTTアルゴリズムをオンにするためにのみ使用されてもよい。
【0019】
[0041] ヨー角差及びピッチ角差を決定するために使用されるパラメータは、Psi、Psi_tgt及びPsi_threshold_for_arcoverであってもよい。Psiは航空機のヨー角である。Psi_tgtは、航空機のヨー角と目標見通し線角度との間のヨー角、すなわち、ヨー指示誤差又はヨー角差である。Psi_threshold_for_arcoverは、psi_tgtの絶対値がこの閾値より小さいかどうかであり、その後、融合STT/BTT誘導が開始される。
【0020】
[0042] シータは航空機のピッチ角である。theta_tgtは、航空機のピッチ角と目標見通し線ピッチ角との間のピッチ角である。theta_threshold_for_arcoverは、theta_tgtが、theta_tgtより小さい(より負である)かどうかであり、その後、融合STT/BTT誘導が開始される。
【0021】
[0043] 選択された角度閾値は、比較よりも大きい又は小さい場合がある。(abs(psi_tgt)<psi_threshold_for_arcover)の場合。(theta_tgt<theta_threshold_for_arcover)の場合。両方の閾値は最適化を通じて選択されてもよい。
【0022】
[0044] 選択された角度閾値が満たされた場合、スキッドトゥターン信号が生成され、かつ、スキッドトゥターン信号よりも低い帯域幅を有するバンクトゥターン信号が生成される。バンクトゥターン信号及びスキッドトゥターン信号の両方が生成された後、ラダー積分器フィードバック信号がバンクトゥターン信号に追加され、ラダー積分器フィードバック信号はラダー積分器に比例する。
【0023】
[0045] 一実施形態では、バンクトゥターン信号は、横力コマンドが横力閾値を満たす場合にバンクトゥターン信号を通過させるためのゲインのセットによって構成されたローパスフィルタを使用してフィルタリングされる。横力閾値によりBTTセグメントがアクティブにされる。STT単独で処理可能な低い横力コマンドの場合、指令されたロール角を変更することによってBTTを従事させる必要はない。指令された横力が横力閾値を下回る場合、バンクトゥターン信号は一定のままである。これは、BTTセグメントをアクティブにする閾値である。STT単独で処理可能な低い横力コマンドの場合、指令されたロール角を変更することによってBTTを従事させる必要はなくてもよい。ある実施形態では、横力閾値は最適化を通じて決定されてもよい。
【0024】
[0046] ある実施形態では、ローパスフィルタが使用されて結果を最適化してもよい。最適な結果を得るには、BTT信号とSTT信号とをローパスフィルタでデカップリングすることが非常に重要である。ある実施形態では、開示された誘導アルゴリズムは、フィルタなしで機能してもよい。
【0025】
[0047] ゲインには、tau_phi_roll_bias、phi_stt_int、phi_lim_roll_bias及びphi_cmd_rate_limitが含まれてもよい。tau_phi_roll_biasはローパスフィルタの時定数である。tau_phi_roll_biasはローパスフィルタの唯一のゲインであってもよい。phi_stt_intは、追加のロールバイアスを追加するためにラダー積分器で乗算されるゲインである。phi_lim_roll_biasは、BTTから指令可能な最大ロール角である。phi_cmd_rate_limitは、BTTから指令されたロール角のスルー速度制限である。
【0026】
[0048] 横力閾値を満たす航空機の機体上の横力の閾値は、fyp_shreshold_for_roll_biasであってもよい。fyp_shreshold_for_roll_biasは、それを超えるとBTTが追加される横力指令の閾値である。(abs(sideforce command)>fyb_threshold_roll_bias)の場合。
【0027】
[0049] 一実施形態では、スキッドトゥターン航空機誘導制御は、航空機がスキッドターンを実行し、それによって、航空機がそのヨー旋回軸を中心に回転するように航空機の制御翼面を操作する方法を実施する制御システムを備えている。スキッドターン中、航空機が受ける向心力が水平揚力に相当するように制御される。これは、航空機ラダーを調整して所望のヨー角に航空機を回転させることによって達成されてもよい。一例では、スキッドトゥターン誘導は、迅速かつ正確なヨー補正と小さなロール補正のみとを必要とするターンに適している。
【0028】
[0050] 航空機の1つのタイプの構成は、航空機の重心の近くに取り付けられた大きな水平翼と、その意図した目標に車両を誘導するためのステアリングと、を備えている。この構成では、車両の総重力を相殺する大きな垂直抗力がロールで回転して、目標に向かう横力の水平加速度を生成する一方で、垂直尾翼のラダーがヨーダンパーを採用してヨー速度を最小限に抑え、かつ、ターンの調整を支援する。この構成は、長距離巡航ミッションに適しており、かつ、バンクトゥターンステアリングによりエンジンの失火の原因となる横滑りを最小限に抑えるので、空気呼吸燃焼エンジンにとってさらなる利点を有している。
【0029】
[0051] 急勾配の終末目標との交戦では、重力を相殺するために必要な垂直抗力は最小限で済む。この条件でバンクトゥターンを使用して横力を生成するためには、システムはまず、ピッチ垂直抗力が生成されることを必要とする。これにより、最初は意図した垂直方向トラックを乱す可能性があるが、適切にロールすると、最終的には所望の横力を提供し得る。現在利用可能な垂直抗力も小さい場合、横力の調整を小さくするには、ロール角の逸脱を大きくする必要がある場合がある。この条件は、目標トラッキングノイズの存在下でさらに悪化し、かつ、ロール角コマンドの特異点を引き起こす可能性がある。
【0030】
[0052] 十分な横力の根拠(authority)がある場合、スキッドトゥターンの横力制御を採用すると、ピッチとヨーとの動作が切り離され、応答速度が向上し、横方向のミス距離が減少する。垂直方向の翼を追加して十字型の構成を作成すると、必要な横方向の根拠が得られる。ただし、結果として生じる抗力の寄与により、長距離性能を大幅に低下させる。
【0031】
[0053] 本明細書で開示される一実施形態では、航空機自動操縦誘導制御はスキッドトゥターン誘導及びバンクトゥターン誘導を含み、横加速度制御を提供するためにスキッドトゥターン誘導がバンクトゥターン誘導で拡張される。好ましい実施形態では、システムはSTTのみを使用する。ある実施形態では、大きなヨー補正、例えば、したがって、大きな横力が必要とされる場合、STTは不十分である。BTTの利点は大きな横力能力であるので、STTがBTTで拡張されると、このギャップは埋められる。
【0032】
[0054] 本明細書に開示される誘導方法の一実施形態は、航空機の機体から目標までの見通し線角度及び見通し線速度を計算するステップを含む。目標見通し線角度及び見通し線速度は、航空機のヨー角差及びピッチ角差が、対応の選択された角度閾値を満たすかどうかを決定するために使用される。選択された角度閾値が満たされた場合、その後、スキッドトゥターン信号が生成され、かつ、スキッドトゥターン信号よりも低い帯域幅を有するバンクトゥターン信号が生成される。バンクトゥターン信号及びスキッドトゥターン信号の両方が生成された後、ラダー積分器フィードバック信号がバンクトゥターン信号及びスキッドトゥターン信号に追加され、ラダー積分器フィードバック信号はラダー積分器に比例する。一実施形態では、バンクトゥターン信号は、航空機の機体に作用する横力が横力閾値を満たす場合にバンクトゥターン信号を通過させるためのゲインのセットによって構成されたローパスフィルタを使用してフィルタリングされる。
【0033】
[0055] 本明細書に開示されるシステム及び方法の一実施形態は、ラダー積分器フィードバックによるロールバイアススキッドトゥターン誘導を提供する。制御システム及び方法の一例は、スキッドトゥターンの3ループ積分器に比例するバンクトゥターンステアリングで拡張されたスキッドトゥターンの3ループ横加速度制御自動操縦を備えている。この融合された自動操縦は、スキッドトゥターンの高帯域幅を維持しながら、大きな永続的な横力コマンドをバンクトゥターン制御ループに徐々にオフロードする。関連のゲインの最適化は、所望の応答を提供し、かつ、ミス距離を減らすために採用される。
【0034】
[0056] 図面を参照して、開示された方法及びシステムの例示的な実施形態を本明細書でさらに説明する。
【0035】
[0057]
図1は、ミサイル30などの、操縦翼面を有する航空機に作用するピッチ平面内の垂直抗力の図示10を示している。この場合、ミサイル30は、ピッチ角θに等しい迎角α、バンク角Φ及びゼロ横滑り角で飛行している。ピッチ平面内の垂直抗力は、バンク角Φを制御することによって回転させられて、目標に向かってミサイル30を誘導する。
【0036】
[0058]
図2Aは、ヨー平面内でスキッドターン41を実行する例示的なミサイル40を示している。ミサイル40は、ミサイル40のロール軸をその元の向きから約90度回転させてスキッドターンを終了する。
【0037】
[0059]
図2Bは、ロール平面内でバンクターン51を実行する例示的なミサイル50を示している。ミサイル50は、ミサイル50のヨー軸及びピッチ軸を元の向きから約30度回転させてバンクターンを終了する。
【0038】
[0060]
図3は、航空機自動操縦誘導制御システム100の一実施形態の高レベルブロック図を示している。航空機自動操縦誘導制御システム100は、アドレス可能メモリ106を有するプロセッサ101を含んでもよい。プロセッサ101は、1以上の光学センサ測定値を提供する1以上の光学センサ107からの機体から目標までの見通し線を計算するように構成されてもよい。プロセッサ101はまた、1以上の微分器108から見通し線速度を計算するように構成されてもよい。1以上の微分器108は、慣性系で表される見通し線ベクトルの微分を提供してもよい。1以上の角度閾値オプティマイザ109は、プロセッサ101に1以上の角度閾値を提供してもよい。角度閾値は、最適化を通じて選択されてもよく、かつ、飛行前に設定されてもよい。1以上の横力オプティマイザ111が、プロセッサ101に1以上の横力閾値を提供してもよい。横力閾値は、最適化を通じて選択されてもよく、かつ、飛行前に設定されてもよい。プロセッサ101は、ヨー角差及びピッチ角差が、1以上の角度閾値オプティマイザ109によって提供された対応の角度閾値を満たすかどうかを決定するようにさらに構成されてもよい。ある実施形態では、1以上の角度閾値オプティマイザ109は、最良の精度の結果を与えるパラメータを見つけるために、オフライン最適化を通じて角度閾値を決定してもよい。ある実施形態では、角度閾値が決定されると、角度閾値は、設定されてもよく、かつ、飛行中に変化しなくてもよい。プロセッサ101は、1以上のオプティマイザ109からの対応の角度閾値が満たされる場合、スキッドトゥターンモジュール105を介してスキッドトゥターン信号を生成するようにさらに構成されてもよい。プロセッサ101は、1以上のオプティマイザ109からの対応の閾値が満たされる場合、スキッドトゥターンモジュール105からのスキッドトゥターン信号よりも低い帯域幅を有するバンクトゥターンモジュール102を介してバンクトゥターン信号を生成するようにさらに構成されてもよい。プロセッサ101は、スキッドトゥターンモジュール105からのスキッドトゥターン信号で使用されるラダー積分器に比例するラダー積分器モジュール104を介してラダー積分器フィードバックを、バンクトゥターンモジュール102に追加するようにさらに構成されてもよい。プロセッサ101は、機体の横力が1以上の横力オプティマイザ111からの横力閾値を満たす場合、バンクトゥターンモジュール102からのバンクトゥターン信号を通過させるためのゲインのセットによって構成されたローパスフィルタ103を使用して、バンクトゥターンモジュール102からのバンクトゥターン信号をフィルタリングするようにさらに構成されてもよい。ある実施形態では、1以上の角度横力オプティマイザ111は、最良の精度の結果を与えるパラメータを見つけるためにオフライン最適化を通じて横力閾値を決定してもよい。ある実施形態では、横力閾値が決定されると、横力閾値は、設定されてもよく、かつ、飛行中に変化しなくてもよい。プロセッサ101は、車両プラントダイナミクスモジュール112にアクチュエータコマンドを送信するようにさらに構成されてもよい。アクチュエータコマンド及び車両プラントダイナミクス112モジュールは、アクチュエータ、補助翼、昇降舵、ラダーなどを制御して、BTT及び/又はSTT操縦において航空機及び/又はミサイルを制御してもよい。
【0039】
[0061]
図4Aは、線形プラントダイナミクスを使用したバンクトゥターン及びスキッドトゥターン融合誘導システム60を示している。システム60は、バンクトゥターン誘導を実施するループ62と、スキッドトゥターン誘導を実施するループ61と、を含んでもよい。ある実施形態では、両方のループ61、62が同時に実行されてもよい。機体横比力コマンドモジュール320は、スキッドトゥターン信号を生成するように構成される。ロール角コマンドモジュール350は、機体横比力コマンドモジュール320によって生成されたスキッドトゥターン信号よりも低い帯域幅を有するバンクトゥターン信号を生成するために非ゼロ値に設定されるように構成されてもよい。
【0040】
[0062] ループ62は、バンクトゥターン内部制御誘導処理を実施するように構成され、一実施形態では、ループ62は、プロセッサモジュール341、342、343、344、345、346及び347を備えている。これらには、ロール角誤差総計ジャンクション341、ロール角誤差比例ゲイン342、ロール速度コマンド比例積分総計ジャンクション343、ロール角誤差積分ゲイン344、ロール角誤差積分器345、ロール速度誤差総計ジャンクション346及びロール速度フィードバックゲイン347が含まれている。
【0041】
[0063] ループ61は、スキッドトゥターン誘導処理を実施するように構成され、一実施形態では、ループ61は、プロセッサモジュール311、312、313、314、315、330、316及び317を備えている。これらには、スキッドトゥターン定常ゲイン311、スキッドトゥターン加速度誤差総計ジャンクション312、スキッドトゥターン加速度誤差ゲイン313、スキッドトゥターン速度誤差コマンド総計ジャンクション314、スキッドトゥターン速度誤差積分器ゲイン315、ラダー積分器モジュール330、スキッドトゥターン速度誤差総計ブロック316及びスキッドトゥターンラダーコマンド制御ゲイン317が含まれる。
【0042】
[0064]
図4Bは、本明細書に開示される誘導制御方法及びシステム300の一実施形態のブロック図を示している。システム300は、スキッドトゥターン(STT)誘導を実施するためのループ310と、線形プラントダイナミクス及びラダー積分器フィードバックによってSTTループ310に結合されたバンクトゥターン(BTT)誘導を実施するためのループ340と、を含む。
【0043】
[0065] 一実施形態では、STTループ310は、スキッドトゥターン信号を生成するための機体横比力コマンドモジュール320と、ラダー積分器モジュール330と、を備えている。一実施形態では、BTTループ340は、機体横比力コマンドモジュール320によって生成されたスキッドトゥターン信号よりも低い帯域幅を有するバンクトゥターン信号を生成するために非ゼロ値に設定されたロール角コマンドモジュール350を含んでもよい。
【0044】
[0066] ロール角コマンドモジュール350からのバンクトゥターン信号は、ラダー積分器モジュール330からのラダー積分器フィードバックゲイン335を含めること、例えば追加することによって、コマンドジャンクションモジュールで拡張される。ラダー積分器信号351は、ラダー積分器330に対するラダー積分器フィードバック信号である。ラダー積分器330は、ラダー積分器フィードバックゲイン335を乗じて、ラダー積分器信号351を生成する。拡張バンクトゥターン信号352はメインフィルタモジュール360に入力されてもよい。メインフィルタ360は、外側ループ340と内側ループ310とを切り離すことができる。
【0045】
[0067] 「ラダー積分器フィードバック」部分には、ラダー積分器330、ラダー積分器フィードバックゲイン335及びラダー積分器フィードバックによるバンクトゥターン成分351が含まれる。メインフィルタモジュール360のローパスフィルタは、バンクトゥターン信号がスキッドトゥターンコントローラよりも低い帯域幅を有することを保証する。一実施形態では、バンクトゥターン内部制御ループは、プロセッサモジュール341、342、343、344、345、346及び347を備えている。これらには、ロール角誤差総計ジャンクション341、ロール角誤差比例ゲイン342、ロール速度コマンド比例積分総計ジャンクション343、ロール角誤差積分ゲイン344、ロール角誤差積分器345、ロール速度誤差総計ジャンクション346及びロール速度フィードバックゲイン347が含まれる。
【0046】
[0068]
図4Bに示されるものは、比例-積分-微分(PID)フィードバック制御ループである。ある実施形態では、この「内部制御ループ」は、開示されたシステム及び方法のように、ロールバイアススキッドトゥターンを維持しながら、他のアーキテクチャを使用してもよい。一実施形態では、スキッドトゥターン内部ループコントローラは、プロセッサモジュール311、312、313、314、315、330、316及び317を備えている。これらには、スキッドトゥターン定常ゲイン311、スキッドトゥターン加速度誤差総計ジャンクション312、スキッドトゥターン加速度誤差ゲイン313、スキッドトゥターン速度誤差コマンド総計ジャンクション314、スキッドトゥターン速度誤差積分器ゲイン315、ラダー積分器モジュール330、スキッドトゥターン速度誤差総計ブロック316及びスキッドトゥターンラダーコマンド制御ゲイン317が含まれる。
【0047】
[0069]
図4Bは、3ループの内部ループ制御アーキテクチャを示している。ある実施形態では、開示されたロールバイアススキッドトゥターンアルゴリズムを維持しながら、異なる内部ループ制御アーキテクチャが代用されてもよい。
図4Bはまた、ロール補助翼コマンド動圧スケーリングゲイン348、ロール補助翼アクチュエータ伝達関数モデル349、ロール信号スコープ381、スキッドトゥターンラダーコマンド動圧スケーリングゲイン318、スキッドトゥターンラダーアクチュエータ伝達関数モデル319、車両横ダイナミクス状態空間モデル380及びスキッドトゥターン信号スコープ382を示している。スコープ381、382は、信号の時刻歴を表示するために使用されてもよい。スコープ381、382は、シミュレーションにおける視覚化及び/又は分析のために使用されてもよい。スコープ381、382は、アルゴリズムの一部でなくてもよく、及び/又は、プロセッサ(101、
図3)上で実行されてもよい。1以上の光学センサ390が、機体から目標までの見通し線を提供する。1以上の微分器392が見通し線速度を提供する。
【0048】
[0070]
図4Cは、本開示の一実施形態に係る誘導制御方法及びシステム301の一実施形態のブロック図を示している。
図4Cは
図3の一実施例である。
図3の要素は、
図4Cの実施形態の要素にマッピングされる。
図3及び
図4Cを参照すると、プロセッサ101は、要素:スキッドトゥターン(STT)誘導を実施するためのループ310、スキッドトゥターン定常ゲイン311、スキッドトゥターン加速度誤差総計ジャンクション312、スキッドトゥターン加速度誤差ゲイン313、スキッドトゥターン速度誤差コマンド総計ジャンクション314、スキッドトゥターン速度誤差積分器ゲイン315、スキッドトゥターン速度誤差総計ブロック316、スキッドトゥターンラダーコマンド制御ゲイン317、スキッドトゥターンラダーコマンド動圧スケーリングゲイン318、機体横比力コマンドモジュール320、ラダー積分器フィードバックゲイン335、バンクトゥターン(BTT)誘導を実施するためのループ340、ロール角誤差総計ジャンクション341、ロール角誤差比例ゲイン342、ロール速度コマンド比例積分総計ジャンクション343、ロール角誤差積分ゲイン344、ロール角誤差積分器345、ロール速度誤差総計ジャンクション346、ロール速度フィードバックゲイン347、ロール補助翼コマンド動圧スケーリングゲイン348、ロール角コマンドモジュール350、ラダー積分器信号351、拡張バンクトゥターン信号352及びメインフィルタモジュール360を含んでもよい。バンクトゥターンモジュール102は:バンクトゥターン(BTT)誘導を実施するためのループ340、ロール角誤差総計ジャンクション341、ロール角誤差比例ゲイン342、ロール速度コマンド比例ゲイン342、ロール速度コマンド比例積分総計ジャンクション343、ロール角誤差積分ゲイン344、ロール角誤差積分器345、ロール速度誤差総計ジャンクション346、ロール速度フィードバックゲイン347、ロール補助翼コマンド動圧スケーリングゲイン348、ロール角コマンドモジュール350、ラダー積分器信号351、拡張バンクトゥターン信号352及びメインフィルタモジュール360を含んでもよい。ローパスフィルタ103は、要素:ロール角コマンドモジュール350を含んでもよい。ラダー積分器モジュール104は、要素:ラダー積分器フィードバックゲイン335を含んでもよい。スキッドトゥターンモジュール105は、要素:スキッドトゥターン(STT)誘導を実施するためのループ310、スキッドトゥターン定常ゲイン311、スキッドトゥターン加速度誤差総計ジャンクション312、スキッドトゥターン加速度誤差ゲイン313、スキッドトゥターン速度誤差コマンド総計ジャンクション314、スキッドトゥターン速度誤差積分器ゲイン315、スキッドトゥターン速度誤差総計ブロック316、スキッドトゥターンラダーコマンド制御ゲイン317、スキッドトゥターンラダーコマンド動圧スケーリングゲイン318、機体横比力コマンドモジュール320を含んでもよい。光学センサ107は、要素:光学センサ390を含んでもよい。微分器108は、要素:微分器392を含んでもよい。車両プラントダイナミクス112は、要素:スキッドトゥターンラダーアクチュエータ伝達関数モデル319、ロール補助翼アクチュエータ伝達関数モデル349及び機体横ダイナミクス状態空間モデル380を含んでもよい。
【0049】
[0071] 光学センサ390は、微分器392、機体横比力コマンドモジュール320及びロール角コマンドモジュール350に、機体から目標までの見通し線を提供してもよい。微分器392は、光学センサ390から、機体から目標までの見通し線を受信してもよい。微分器392は、機体横比力コマンドモジュール320及びロール角コマンドモジュール350に見通し線速度を提供してもよい。
【0050】
[0072] 機体横比力コマンドモジュール320は、光学センサ390から、機体から目標までの見通し線を受信し、微分器392から見通し線速度を受信してもよい。機体横比力コマンドモジュール320は、受信した機体から目標までの見通し線及び見通し線速度に基づく信号をスキッドトゥターン定常ゲイン311に出力してもよい。
【0051】
[0073] スキッドトゥターン定常ゲイン311は機体横比力コマンドモジュール320から信号を受信してもよい。スキッドトゥターン定常ゲイン311はスキッドトゥターン加速度誤差総計ジャンクション312に信号を出力してもよい。スキッドトゥターン加速度誤差総計ジャンクション312はスキッドトゥターン加速度誤差ゲイン313に信号を出力してもよい。スキッドトゥターン加速度誤差ゲイン313はスキッドトゥターン速度誤差コマンド総計ジャンクション314に信号を出力してもよい。スキッドトゥターン速度誤差コマンド総計ジャンクション314はスキッドトゥターン速度誤差積分器ゲイン315に信号を出力してもよい。スキッドトゥターン速度誤差積分器ゲイン315はラダー積分器モジュール330に信号を出力してもよい。ラダー積分器モジュール330は、スキッドトゥターン速度誤差総計ブロック316及びラダー積分器フィードバックゲイン335に信号を出力してもよい。ラダー積分器330は、ラダー積分器フィードバックゲイン335を乗算されて、ラダー積分器信号351を生成する。スキッドトゥターン速度誤差総計ブロック316は、スキッドトゥターンラダーコマンド制御ゲイン317に信号を出力してもよい。スキッドトゥターンラダーコマンド制御ゲイン317は、スキッドトゥターンラダーコマンド動圧スケーリングゲイン318に信号を出力してもよい。
【0052】
[0074] ロール角コマンドモジュール350は、光学センサ390から、機体から目標までの見通し線を受信し、かつ、微分器392から見通し線速度を受信してもよい。ロール角コマンドモジュール350は、受信した機体から目標までの見通し線及び生成されたラダー積分器信号351に合計される見通し線速度に基づいて信号を出力して、拡張バンクトゥターン信号352を出力してもよい。
【0053】
[0075] 拡張バンクトゥターン信号352はメインフィルタモジュール360に入力されてもよい。メインフィルタモジュール360は、外側ループ340と内側ループ310とを切り離してもよい。メインフィルタモジュール360は、ロール角誤差総計ジャンクション341に信号を出力してもよい。ロール角誤差総計ジャンクション341は、ロール角誤差比例ゲイン342及びロール角誤差積分ゲイン344に信号を出力してもよい。ロール角誤差積分ゲイン344はロール角誤差積分器345に信号を出力してもよい。ロール角誤差積分器345は、ロール速度コマンド比例積分総計ジャンクション343に信号を出力してもよい。ロール角誤差比例ゲイン342はロール速度コマンド比例積分総計ジャンクション343に信号を出力してもよい。ロール速度コマンド比例積分総計ジャンクション343は、ロール角誤差積分器345及びロール角誤差比例ゲイン342からの信号を総計してもよい。ロール速度コマンド比例積分総計ジャンクション343はロール速度誤差総計ジャンクション346に信号を出力してもよい。ロール速度誤差総計ジャンクション346は、ロール速度コマンド比例積分総計ジャンクション343及びロール速度フィードバックゲイン347から信号を受信してもよい。ロール速度誤差総計ジャンクション346は、ロール補助翼コマンド動圧スケーリングゲイン348に信号を出力してもよい。
【0054】
[0076] スキッドトゥターンラダーアクチュエータ伝達関数モデル319は、スキッドトゥターンラダーコマンド動圧スケーリングゲイン318から信号を受信してもよい。スキッドトゥターンラダーアクチュエータ伝達関数モデル319は、車両横ダイナミクス状態空間モデル380に信号を出力してもよい。ロール補助翼アクチュエータ伝達関数モデル349は、ロール補助翼コマンド動圧スケーリングゲイン348から信号を受信してもよい。ロール補助翼アクチュエータ伝達関数モデル349は、車両横ダイナミクス状態空間モデル380に信号を出力してもよい。
【0055】
[0077]
図4Dは、本開示の一実施形態に係る誘導制御方法及びシステム302の一実施形態のブロック図を示している。
図4Dは
図3の一実施例である。アドレス可能メモリ106を有するプロセッサ101は1以上のモジュールと通信してもよい。1以上のモジュールは、プロセッサ101と通信する論理回路及び/又はアナログ回路としての実施形態であってもよい。これらの論理回路及び/又はアナログ回路は、スキッドトゥターン(STT)誘導を実施するためのループ310、スキッドトゥターン定常ゲイン311、スキッドトゥターン加速度誤差総計ジャンクション312、スキッドトゥターン加速度誤差ゲイン313、スキッドトゥターン速度誤差コマンド総計ジャンクション314、スキッドゥターン速度誤差積分器ゲイン315、スキッドトゥターン速度誤差総計ブロック316、スキッドトゥターンラダーコマンド制御ゲイン317、スキッドトゥターンラダーコマンド動圧スケーリングゲイン318、機体横比力コマンドモジュール320、ラダー積分器フィードバックゲイン335、バンクトゥターン(BTT)誘導を実施するためのループ340、ロール角誤差総計ジャンクション341、ロール角誤差比例ゲイン342、ロール速度コマンド比例積分総計ジャンクション343、ロール角誤差積分ゲイン344、ロール角誤差積分器345、ロール速度誤差総計ジャンクション346、ロール速度フィードバックゲイン347、ロール補助翼コマンド動圧スケーリングゲイン348、ロール角コマンドモジュール350、ラダー積分器信号351、拡張バンクトゥターン信号352、メインフィルタモジュール360、スキッドトゥターンラダーアクチュエータ伝達関数モデル319、ロール補助翼アクチュエータ伝達関数モデル349、車両横ダイナミクス状態空間モデル380、光学センサ390及び/又は微分器392を含んでもよい。
【0056】
[0078]
図5は、一実施形態に係るメインフィルタモジュール360の一実施のブロック図を示している。一実施形態では、バンクトゥターン信号を変更するための閾値チェックはプロセッサモジュール370、361、350a、350b及び362を備えている。一実施形態では、バンクトゥターンフィルタは、バンクトゥターン信号がスキッドトゥターン信号よりも低い帯域幅を有することを保証するプロセッサモジュール363、364及び365を備えている。メインフィルタモジュール360は、ロール角コマンドモジュール350からの現在のロール角コマンド入力350a及び以前のロール角コマンド入力350bをデータ入力として受信し、かつ、ロール角コマンドフィルタ出力350cを生成する。スイッチ362、飽和制限361、ローパスフィルタ364及びスルー速度制限365は、バンクトゥターン信号350cを生成する際のステップである。一実施形態では、ロール角コマンドモジュール350はスキッドトゥターン方法及びプロセスを実施する。メインフィルタモジュール360は、絶対値モジュール361を利用して、機体横比力コマンドモジュール320からの機体横比力入力370の絶対値を制御入力として決定する。
【0057】
[0079] 一実施形態では、メインフィルタモジュール360は、現在のロール角コマンドモジュール350aからの信号と以前のロール角コマンドモジュール350bからの信号とを切り替えるためのスイッチモジュール362を備えている。一例では、スイッチモジュール362は、機体横比力入力370の絶対値が横力閾値を満たすかどうかを決定することによって切り替えを実施する。横力閾値が満たされる場合、スイッチモジュール362は現在のロール角コマンドモジュール350aからの信号を出力する。側方閾値が満たされない場合、スイッチモジュール362は、以前のロール角コマンドモジュール350bからの信号を出力してもよい。その後、スイッチモジュール362の出力は、ロール角コマンド出力信号350cとして出力される前に、飽和制限モジュール363、一次ローパスフィルタモジュール364及び速度制限モジュール365を通じてフィルタリングされる。
【0058】
[0080]
図6は、本発明の一実施形態に係るメインフィルタモジュール400の全体構成を示している。メインフィルタモジュール400は、バンクトゥターンダイナミクスを調整411するためにゲイン410のセットを調整することによって構成されてもよい。一実施形態では、これらすべてのゲインは、所望の応答を達成するように調整されてもよい。
【0059】
[0081]
図7は、本開示の一実施形態に係る、横力閾値が満たされた場合、経時的に変化するスキッドトゥターン誘導及びバンクトゥターン誘導からの寄与700を示している。本開示の一実施形態によれば、時間が経過し、かつ、航空機が目標に近づくと、寄与700は、スキッドトゥターン(STT)信号からバンクトゥターン(BTT)信号にシフトする。Fyb_cmdは横力コマンドである。STTによるFyb_cmdはスキッドトゥターンによる横力コマンドである。BTTによるFyb_cmdはバンクトゥターンによる横力コマンドである。
【0060】
[0082]
図8は、本開示の一実施形態に係る、シミュレーション及びテストにおける例示的な機体モデル800を示している。
図8の結果に使用した機体は、縮尺変更されたCitation IIモデル550航空機である。質量は33.105ポンドであり得る。基準面積は701.6623インチ
2であり得る。基準弦は10.1250インチであり得る。基準翼幅は69.3000インチであり得る。基準重心は機首から-32.8500インチであり得る。他の機体及び機体パラメータも可能であり考慮される。
【0061】
[0083]
図9Aは、典型的なスキッドトゥターン誘導システムからのFyb_cmd(横力コマンド)におけるステップ入力に応答するステップ応答900を示している。
【0062】
[0084]
図9Bは、本開示の一実施形態に係る、バンクトゥターン誘導と、誘導に基づくラダー積分器フィードバックとによって拡張されたスキッドトゥターン誘導からのステップ応答902を示している。
【0063】
[0085]
図10Aは、時間領域応答データを含む表1000を示している。基本的なスキッドトゥターンの場合、立ち上がり時間は約2.137秒で、整定時間は約3.030秒であってもよい。ラダー積分器フィードバックによるロールバイアススキッドトゥターンの場合、立ち上がり時間は約1.170秒、整定時間は約2.159秒であってもよい。ラダー積分器フィードバック制御アーキテクチャを有するロールバイアススキッドトゥターンの立ち上がり時間及び整定時間は、基本的なスキッドトゥターン制御アーキテクチャの立ち上がり時間及び整定時間よりも短い。
【0064】
[0086]
図10Bは、本開示の実施形態に係る、平均誤差半径の結果を含む表1002を示している。平均誤差半径(CEP)は、命中確率が50%である照準点を中心とする円の半径として定義される。P90は、推定値の90%がP90推定値を上回っていることを意味する。バンクトゥターン制御アーキテクチャは、静止目標については約0.188のCEP及び約0.681のP90を有し、かつ、移動目標については約0.272のCEP及び約1.065のP90を有し得る。スキッドトゥターン制御アーキテクチャは、静止目標については約0.159のCEP及び約0.711のP90を有し、かつ、移動目標については約0.259のCEP及び約1.271のP90を有し得る。ラダー積分フィードバック制御アーキテクチャを有するロールバイアススキッドトゥターンは、静止目標については約0.115のCEP及び約0.315のP90を有し、かつ、移動目標については約0.236のCEP及び約0.656のP90を有し得る。
【0065】
[0087]
図11Aは、本明細書に開示される一実施形態に係る、BTT1100、STT1102、及び、ラダー積分器フィードバックによるロールバイアススキッドトゥターン誘導1104に基づく、静止目標の終端誘導ミス距離を示している。
【0066】
[0088]
図11Bは、本明細書に開示される一実施形態に係る、BTT1106、STT1108、及び、ラダー積分器フィードバックによるロールバイアススキッドトゥターン誘導1110に基づく、移動目標の終端誘導ミス距離を示している。したがって、
図11A及び
図11Bは、本明細書に開示されるシステム及び方法を、STT誘導単独及びBTT誘導単独に対してラダー積分器フィードバックを用いてロールバイアススキッドトゥターン誘導に使用する場合に改善が示されることを示している。
【0067】
[0089]
図12は、本開示の一実施形態に係る、移動目標のグラフィック
図1200である。移動目標は、例えば時速約18マイルで移動している。ラダー積分器フィードバックを用いたロールバイアススキッドトゥターン誘導のための本明細書に開示されるシステム及び方法は、STT誘導単独及びBTT誘導単独と比較して、この目標により正確に激突するために使用されてもよい。
【0068】
[0090]
図13は、本開示の一実施形態に係る、誘導方法実施形態1300のフローチャートを図示している。方法1300は、機体から目標までの見通し線角度及び見通し線速度を計算するステップを開始してもよい(ステップ1302)。目標見通し線角度及び見通し線速度が計算された後、方法1300は、その後、ヨー角差及びピッチ角差が対応の角度閾値を満たすかどうかを決定するステップ(ステップ1304)を含んでもよい。角度閾値が満たされた場合、方法1300は、その後、スキッドトゥターン信号を生成し(ステップ1306)、かつ、スキッドトゥターン信号よりも低い帯域幅を有するバンクトゥターン信号を生成してもよい(ステップ1308)。バンクトゥターン信号及びスキッドトゥターン信号の両方が生成された後、ラダー積分器フィードバック信号がバンクトゥターン信号に追加され、ラダー積分器フィードバック信号はラダー積分器に比例する(ステップ1310)。一実施では、バンクトゥターン信号及びスキッドトゥターン信号の両方が生成された後、方法は、その後、スキッドトゥターン信号及びバンクトゥターン信号にラダー積分器フィードバック信号を追加してもよい。方法1300は、その後、機体の横力が横力閾値を満たす場合にバンクトゥターン信号を通過させるためのゲインのセットによって構成されたローパスフィルタを使用してバンクトゥターン信号をフィルタリングしてもよい(ステップ1312)。
【0069】
[0091]
図14は、本明細書に開示されるシステム及びプロセスの一実施形態を実施するのに有用なコンピュータシステムを備えるコンピューティングシステムを示す高レベルブロック
図1400である。当該システムの実施形態は、異なるコンピューティング環境で実施されてもよい。コンピュータシステムは、1以上のプロセッサ1402を含み、かつ、さらに電子ディスプレイ装置1404(例えば、グラフィック、テキスト及び他のデータを表示するため)、メインメモリ1406(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM))、記憶装置1408、リムーバブル記憶装置1410(例えば、リムーバブル記憶ドライブ、リムーバブルメモリモジュール、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、コンピュータソフトウェア及び/又はデータが格納されているコンピュータ可読媒体)、ユーザインタフェースデバイス1411(例えば、キーボード、タッチスクリーン、キーパッド、ポインティングデバイス)、及び、通信インタフェース1412(例えば、モデム、ネットワークインタフェース(例えば、イーサネットカード)、通信ポート又はPCMCIAスロット及びカード)を含む。通信インタフェース1412は、コンピュータシステムと外部装置との間でソフトウェア及びデータを転送することを可能にする。このシステムはさらに、図示のように前述の装置/モジュールが接続される通信インフラストラクチャ1414(例えば、通信バス、クロスオーバーバー又はネットワーク)を含む。
【0070】
[0092] 通信インタフェース1414を介して転送される情報は、信号を搬送する通信リンク1416を介して、通信インタフェース1414によって受信可能な電子信号、電磁信号、光学信号又は他の信号などの信号の形態であってもよく、かつ、ワイヤ又はケーブル、光ファイバ、電話回線、セルラー/携帯電話リンク、無線周波数(RF)リンク及び/又は他の通信チャネルを使用して実施されてもよい。本明細書のブロック図及び/又はフローチャートを表すコンピュータプログラム命令は、コンピュータ、プログラマブルデータ処理装置又は処理装置にロードされて、そこで実行される一連の操作によってコンピュータ実施プロセスを生成してもよい。
【0071】
[0093] 実施形態に係る方法、装置(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/又はブロック図を参照して実施形態を説明した。このような図/略図の各ブロック又はそれらの組み合わせはコンピュータプログラム命令によって実施可能である。コンピュータプログラム命令は、プロセッサに提供されると、プロセッサを介して実行する命令がフローチャート及び/又はブロック図で特定された機能/動作を実施するための手段を作成するように機械を生成する。フローチャート/ブロック図の各ブロックは、実施形態を実施するハードウェア及び/又はソフトウェアのモジュール又はロジックを表してもよい。代替の実施では、ブロックに示されている機能は、図面に示されている順序以外で又は同時になどで発生してもよい。
【0072】
[0094] コンピュータプログラム(すなわち、コンピュータ制御ロジック)はメインメモリ及び/又は二次メモリに格納される。コンピュータプログラムは通信インタフェース1412を介して受信されてもよい。このようなコンピュータプログラムは、実行されると、本明細書で説明される実施形態の特徴をコンピュータシステムが実行することを可能にする。特に、コンピュータプログラムは、実行されると、プロセッサ及び/又はマルチコアプロセッサがコンピュータシステムの機能を実行することを可能にする。このようなコンピュータプログラムはコンピュータシステムのコントローラを表す。
【0073】
[0095]
図15は、一実施形態が実施され得る例示的なシステム1500のブロック図を示している。システム1500は、1以上のサーバコンピューティングシステム1530に接続された家電機器などの1以上のクライアントデバイス1501を含む。サーバ1530は、情報を通信するためのバス1502又は他の通信機構と、情報を処理するためにバス1502に結合されたプロセッサ(CPU)1504と、を含む。サーバ1530は、情報及びプロセッサ1504によって実行されるべき命令を記憶するためにバス1502に結合されたランダムアクセスメモリ(RAM)又は他の動的記憶装置などのメインメモリ1506も含む。メインメモリ1506はまた、実行中に一時変数又は他の中間情報若しくはプロセッサ1504によって実行されるべき命令を格納するために使用されてもよい。サーバコンピュータシステム1530は、プロセッサ1504のための静的情報及び命令を記憶するために、バス1502に結合された読み取り専用メモリ(ROM)1508又は他の静的記憶装置をさらに含む。磁気ディスク又は光ディスクなどの記憶装置1510が、提供され、かつ、情報及び命令を記憶するためにバス1502に結合される。バス1502は、例えば、ビデオメモリ又はメインメモリ1506をアドレスするための32本のアドレス線を含んでもよい。バス1502は、例えば、CPU1504、メインメモリ1506、ビデオメモリ及びストレージ1510などのコンポーネント間でデータを転送するための32ビットデータバスを含んでもよい。代替として、個別のデータ線及びアドレス線に代えて、多重データ/アドレス線が使用されてもよい。
【0074】
[0096] サーバ1530は、バス1502を介して、コンピュータユーザに情報を表示するためのディスプレイ1512に結合されてもよい。英数字キー及び他のキーを含む入力装置1514が、プロセッサ1504に情報及びコマンド選択を伝達するためにバス1502に結合される。別のタイプ又はユーザ入力装置が、プロセッサ1504に方向情報及びコマンド選択を伝達し、かつ、ディスプレイ1512上のカーソルの動きを制御するための、マウス、トラックボール又はカーソル方向キーなどのカーソル制御1516を備えている。
【0075】
[0097] 一実施形態によれば、機能は、メインメモリ1506に含まれた1以上の命令の1以上のシーケンスを実行するプロセッサ1504によって実行される。このような命令は、記憶装置1510などの別のコンピュータ可読媒体からメインメモリ1506に読み出されてもよい。メインメモリ1506に含まれた一連の命令を実行すると、プロセッサ1504は、本明細書で説明されるプロセスステップを実行する。マルチプロセッシング構成内の1以上のプロセッサは、メインメモリ1506に含まれた一連の命令を実行するために採用されてもよい。代替の実施形態では、実施形態を実施するために、ソフトウェア命令に代えて又はソフトウェア命令と組み合わせて、配線回路が使用されてもよい。したがって、実施形態は、ハードウェア回路とソフトウェアとの任意の特定の組み合わせに限定されない。
【0076】
[0098] 「コンピュータプログラム媒体」、「コンピュータ使用可能媒体」、「コンピュータ可読媒体」及び「コンピュータプログラム製品」という用語は、一般に、メインメモリ、二次メモリ、リムーバブルストレージドライブ、ハードディスクドライブに取り付けられたハードディスクなどの媒体及び信号を指すために使用される。これらのコンピュータプログラム製品は、コンピュータシステムにソフトウェアを提供するための手段である。コンピュータ可読媒体は、コンピュータシステムが、データ、命令、メッセージ又はメッセージパケット及びコンピュータ可読媒体からの他のコンピュータ可読情報を読み取ることを可能にする。コンピュータ可読媒体には、例えば、フロッピーディスク、ROM、フラッシュメモリ、ディスクドライブメモリ、CD-ROM及び他の永久記憶装置などの不揮発性メモリが含まれてもよい。それらは、例えば、データ及びコンピュータ命令などの情報をコンピュータシステム間で転送する場合に有用である。さらに、コンピュータ可読媒体は、コンピュータがそのようなコンピュータ可読情報を読み取ることを可能にする有線ネットワーク又は無線ネットワークを含む、ネットワークリンク及び/又はネットワークインタフェースなどの一時的なステート媒体内のコンピュータ可読情報を含んでもよい。コンピュータプログラム(コンピュータ制御ロジックともいう。)は、メインメモリ及び/又は二次メモリに格納される。コンピュータプログラムは通信インタフェースを介して受信されてもよい。このようなコンピュータプログラムは、実行されると、コンピュータシステムが本明細書で説明する実施形態の機能を実行することを可能にする。特に、コンピュータプログラムは、実行されると、マルチコアプロセッサがコンピュータシステムの機能を実行することを可能にする。したがって、そのようなコンピュータプログラムはコンピュータシステムのコントローラを表す。
【0077】
[0099] 一般に、本明細書で使用される場合の「コンピュータ可読媒体」という用語は、実行のためにプロセッサ1504に命令を提供することに関与する任意の媒体を指している。このような媒体は、限定されないものの、不揮発性媒体、揮発性媒体及び伝送媒体を含む多くの形式をとり得る。不揮発性媒体には、例えば、記憶装置1510などの光ディスク又は磁気ディスクが含まれる。揮発性媒体には、メインメモリ1506などの動的メモリが含まれる。伝送媒体には、バス1502を構成するワイヤを含む、同軸ケーブル、銅線及び光ファイバが含まれる。伝送媒体は、電波及び赤外線データ通信中に生成される音響波又は光波の形をとることができる。
【0078】
[00100] コンピュータ可読媒体の一般的な種類には、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ又は任意のその他の磁気媒体、CD-ROM、任意のその他の光学媒体、パンチカード、紙テープ、孔のパターンを有する任意のその他の物理媒体、RAM、PROM、EPROM、FLASH-EPROM、任意のその他のメモリチップ又はカートリッジ、以下に説明される搬送波、若しくは、コンピュータが読み取ることができる任意のその他の媒体が含まれる。
【0079】
[00101] コンピュータ可読媒体のさまざまな種類は、実行のためにプロセッサ1504に1以上の命令の1以上のシーケンスを搬送することに関与し得る。例えば、命令は最初にリモートコンピュータの磁気ディスクに保存されてもよい。リモートコンピュータは、その動的メモリに命令をロードし、かつ、モデムを使用して電話回線経由で命令を送信することができる。サーバ1530にローカルなモデムは、電話回線上のデータを受信し、かつ、赤外線送信機を使用してデータを赤外線信号に変換することができる。バス1502に結合された赤外線検出器は、赤外線信号で搬送されたデータを受信し、かつ、バス1502上にそのデータを配置することができる。バス1502は、メインメモリ1506にデータを搬送し、そこからプロセッサ1504が命令を取り出して実行する。メインメモリ1506から受信された命令は、プロセッサ1504による実行の前又は後のいずれかに、任意選択的に記憶装置1510に記憶されてもよい。
【0080】
[00102] サーバ1530は、バス1502に結合された通信インタフェース1518も含む。通信インタフェース1518は、現在一般的にインターネット1528と呼ばれている世界規模のパケットデータ通信ネットワークに接続されたネットワークリンク1520に結合する双方向データ通信を提供する。インターネット1528は、デジタルデータストリームを搬送する電気信号、電磁信号又は光信号を使用する。サーバ1530との間でデジタルデータを搬送する、さまざまなネットワークを通じた信号、及び、ネットワークリンク1520上の及び通信インタフェース1518を通じた信号は、情報を伝送する例示的な形式又は搬送波である。
【0081】
[00103] サーバ1530の別の実施形態では、インタフェース1518は、通信リンク1520を介してネットワーク1522に接続される。例えば、通信インタフェース1518は、ネットワークリンク1520の一部を構成することができる、対応の種類の電話回線へのデータ通信接続を提供する総合デジタル通信網(ISDN)カード又はモデムであってもよい。別の例として、通信インタフェース1518は、互換性のあるLANへのデータ通信接続を提供するためのローカルエリアネットワーク(LAN)カードであってもよい。無線リンクが実施されてもよい。このような任意の実施では、通信インタフェース1518は、さまざまな種類の情報を表すデジタルデータストリームを搬送する電気電磁信号又は光信号を送受信する。
【0082】
[00104] ネットワークリンク1520は、通常、1以上のネットワークを通じて他のデータデバイスにデータ通信を提供する。例えば、ネットワークリンク1520は、ローカルネットワーク1522を通じて、ホストコンピュータ1524又はインターネットサービスプロバイダ(ISP)によって運営されるデータ機器への接続を提供してもよい。ISPは、今度は、インターネット1528を通じてデータ通信サービスを提供する。ローカルネットワーク1522及びインターネット1528は両方とも、デジタルデータストリームを搬送する電気信号、電磁信号又は光信号を使用する。サーバ1530との間でデジタルデータを搬送する、さまざまなネットワークを通じた信号、並びに、ネットワークリンク1520及び通信インタフェース1518を通じた信号は、情報を伝送する例示的な形式又は搬送波である。
【0083】
[00105] サーバ1530は、ネットワーク、ネットワークリンク1520及び通信インタフェース1518を介して、電子メール、プログラムコードを含むメッセージ及びデータを送受信することができる。さらに、通信インタフェース1518は、USB/チューナを備えることができ、かつ、ネットワークリンク1520は、別のソースからメッセージ、データ及びプログラムコードを受信するためのケーブルプロバイダ、衛星プロバイダ又は他の地上波伝送システムにサーバ1530を接続するためのアンテナ又はケーブルであってもよい。
【0084】
[00106] 本明細書で説明される実施形態の例示的なバージョンは、サーバ1530を含むシステム1500などの分散処理システムにおける論理演算として実施されてもよい。実施形態の論理演算は、サーバ1530で実行される一連のステップとして、かつ、システム1500内の相互接続されたマシンモジュールとして、実施されてもよい。実施は、選択の問題であり、かつ、実施形態を実施するシステム1500の性能に依存し得る。したがって、実施形態の前記バージョン例を構成する論理演算は、例えば、演算、ステップ又はモジュールという。
【0085】
[00107] 上述のサーバ1530と同様に、クライアントデバイス1501は、サーバ1530との通信用のインターネット1528、ISP又はLAN1522にクライアントデバイスを接続するため、プロセッサ、メモリ、記憶装置、ディスプレイ、入力装置及び通信インタフェース(例えば、電子メールインタフェース)を含んでもよい。
【0086】
[00108] システム1500は、クライアントデバイス1501と同様に動作するコンピュータ(例えば、パーソナルコンピュータ、コンピューティングノード)1505をさらに含んでもよく、ユーザは、1以上のコンピュータ1505を利用してサーバ1530のデータを管理することができる。
【0087】
[00109] ここで
図16を参照すると、例示的なクラウドコンピューティング環境50が示されている。図示するように、クラウドコンピューティング環境50は、1以上のクラウドコンピューティングノード1610を備え、それによって、クラウドコンシューマによって使用されるローカルコンピューティングデバイス、例えば、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、スマートウォッチ、セットトップボックス、ビデオゲームシステム、タブレット、モバイルコンピューティングデバイス又は携帯電話54A、デスクトップコンピュータ54B、ラップトップコンピュータ54C、及び/又は、自動車コンピュータシステム54Nなどが互いに通信してもよい。ノード1610は互いに通信してもよい。それらは、前述のプライベート、コミュニティ、パブリック又はハイブリッドクラウド若しくはそれらの組み合わせなどの1以上のネットワーク内で、物理的又は仮想的にグループ化されてもよい(図示せず)。これにより、クラウドコンピューティング環境1650は、クラウドコンシューマがローカルコンピューティングデバイス上にリソースを維持する必要がないサービスとしてインフラストラクチャ、プラットフォーム及び/又はソフトウェアを提供することを可能にする。
図16に示されるコンピューティングデバイス54A~Nのタイプは例示のみを目的としていること、かつ、コンピューティングノード1610及びクラウドコンピューティング環境1650は、任意のタイプのネットワーク及び/又はネットワークアドレス可能な接続(例えば、ウェブブラウザを使用して)を介して任意のタイプのコンピュータ化デバイスと通信することができることが理解される。
【0088】
[00110] 上記実施形態の特定の特徴及び態様のさまざまな組み合わせ及び/又はサブ組み合わせが、なされてもよく、かつ、本発明の範囲内に含まれることが考慮される。したがって、開示された発明のさまざまなモードを形成するために、開示された実施形態のさまざまな特徴及び態様が互いに結合又は置換されてもよいことを理解されたい。さらに、例として本明細書に開示された本発明の範囲は、上述した特定の開示された実施形態によって限定されるべきではないことが意図される。
【国際調査報告】