(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】ポスト・コンシューマー・リサイクル樹脂並びに味及び臭気を軽減するための臭気活性ゼオライトを含む組成物
(51)【国際特許分類】
C08L 23/02 20060101AFI20240614BHJP
C08L 23/06 20060101ALI20240614BHJP
C08K 3/34 20060101ALI20240614BHJP
【FI】
C08L23/02 ZAB
C08L23/06
C08K3/34
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574385
(86)(22)【出願日】2022-06-06
(85)【翻訳文提出日】2023-12-21
(86)【国際出願番号】 US2022032334
(87)【国際公開番号】W WO2022260994
(87)【国際公開日】2022-12-15
(32)【優先日】2021-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【氏名又は名称】大森 規雄
(72)【発明者】
【氏名】ハウスマン、カールハインツ
(72)【発明者】
【氏名】アベベ、ダニエル ジー.
(72)【発明者】
【氏名】ゴリン、クレイグ エフ.
(72)【発明者】
【氏名】ツァイ、キャロル
(72)【発明者】
【氏名】ワン、ジン
(72)【発明者】
【氏名】マッテウッチ、スコット ティ.
(72)【発明者】
【氏名】スン、ケフ
(72)【発明者】
【氏名】キロス、ベアタ エイ.
【テーマコード(参考)】
4J002
【Fターム(参考)】
4J002BB03W
4J002BB03X
4J002DJ006
4J002FD206
4J002GG01
4J002GG02
4J002HA09
(57)【要約】
本開示は、組成物であって、少なくとも50重量%のポリオレフィンを含み、少なくとも5ppmの初期リモネンレベルを有する、ポスト・コンシューマー・リサイクル樹脂と、バージンエチレン系ポリマーと、少なくとも1つの臭気活性ゼオライトと、を含み、臭気活性ゼオライトが、FAU結晶構造、MFI結晶構造、及び/又はベータ結晶構造を有し、かつ1~100のSi/Alモル比を有し、組成物が、3ppm未満の低減されたリモネンレベルを有する、組成物を対象とする。本開示はまた、ポスト・コンシューマー・リサイクル(Post-Consumer Recycled、PCR)樹脂含有組成物中の味及び/又は臭気を低減する方法の実施形態を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物であって、
少なくとも50重量%のポリオレフィンを含むポスト・コンシューマー・リサイクル(Post-Consumer Recycled、PCR)樹脂であって、前記PCR樹脂が、少なくとも5ppmの初期リモネンレベルを有する、PCR樹脂と、
バージンエチレン系ポリマーと、
少なくとも1つの臭気活性ゼオライトを含み、前記臭気活性ゼオライトが、FAU結晶構造、MFI結晶構造、及び/又はベータ結晶構造を有し、かつ1~100のSi/Alモル比を有し、
前記組成物が、3ppm未満の低減されたリモネンレベルを有する、組成物。
【請求項2】
前記PCR樹脂の前記ポリオレフィンが、ポリエチレンである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記組成物が、0.025重量%~2.0重量%の少なくとも1つの前記臭気活性ゼオライトを含む、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記バージンエチレン系ポリマーが、0.940g/cc~0.975g/ccの密度を有する高密度ポリエチレン(High-Density PolyEthylene、HDPE)を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記PCR樹脂が、0.940g/cc~0.970g/ccの密度を有する高密度ポリエチレン(High-Density PolyEthylene、HDPE)系PCR樹脂を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物が、15重量%~95重量%、好ましくは60重量%~80重量%の前記PCR樹脂を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記組成物が、1重量%~85重量%、好ましくは20重量%~40重量%の前記バージンエチレン系ポリマーを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記少なくとも1つの臭気活性ゼオライトが、250nm~2μmの粒度を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記少なくとも1つの臭気活性ゼオライトのSi/Alモル比は、1~50、又は1~20である、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記組成物が、1ppm未満の低減されたリモネンレベルを有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の組成物を含む製品であって、前記製品が、キャップ又は閉鎖部を備える、製品。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載の組成物を含むフィルムであって、前記フィルムが、単層フィルム又は多層フィルムである、フィルム。
【請求項13】
ポスト・コンシューマー・リサイクル(Post-Consumer Recycled、PCR)樹脂含有組成物中の味及び臭気を低減する方法であって、
少なくとも50重量%のポリオレフィン及び少なくとも5ppmの初期リモネンレベルを含むPCR樹脂と、バージンエチレン系ポリマーと、FAU結晶構造、MFI結晶構造、及び/又はベータ結晶構造を有し、かつ1~100のSi/Alモル比を有する臭気活性ゼオライトとを組み合わせる工程と、
以下の揮発分除去工程の一方又は両方を行うことによって、低減された味及び臭気、並びに3ppm未満の低減されたリモネンレベルを有する前記PCR樹脂含有組成物を生成する工程と、を含み、前記揮発分除去工程は、
前記組み合わせる工程の前に前記PCR樹脂を揮発分除去する工程と、
前記組み合わせる工程の後に前記PCR樹脂含有組成物を揮発分除去する工程である、方法。
【請求項14】
前記バージンエチレン系ポリマーが、0.940g/cc~0.975g/ccの密度を有する高密度ポリエチレン(High-Density PolyEthylene、HDPE)を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記組成物が、15重量%~95重量%の前記PCR樹脂、1重量%~85重量%の前記バージンエチレン系ポリマー、及び0.025重量%~2.0重量%の前記少なくとも1つの臭気活性ゼオライトを含む、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
前記揮発分除去が二軸押出機で行われ、前記二軸押出機でストリッピング剤が使用され、前記ストリッピング剤が、水、二酸化炭素、窒素、及び炭化水素ガスからなる群から選択される、請求項13~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記PCR樹脂含有組成物が、初期PCR樹脂に対して少なくとも75%の酸素化物低減を有する、請求項13~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記PCR樹脂含有組成物が、1ppm未満の低減されたリモネンレベルを有する、請求項13~17のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2021年6月7日に出願された米国特許仮出願第63/197,552号の利益を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本明細書に記載の実施形態は、一般に、ポスト・コンシューマー・リサイクル樹脂を含有する材料に関する。
【背景技術】
【0003】
ポスト・コンシューマー・リサイクル(post-consumer recycled、PCR)樹脂は、今日の世界における環境持続可能性のイニシアチブ及び努力において、ますます大きな役割を果たしている。PCRは、新しい資源の消費を制限し、古い材料の再利用を可能にし、新しい物品の生産を持続的に生み出す、材料を再処理して消費者物品に再び組み込むための方法を産業に提供する。プラスチック材料は、そのライフサイクルを通じて汚染物質の影響を受けやすく、結果として、PCR材料は、しばしば望ましくない味及び/又は臭いを獲得する。PCR材料の望ましくない官能特性は、食品及び飲料容器を含む消費者製品などにおいて、効果的な方法でPCR材料を使用しようとする産業に課題を提示する。酸素化化合物及びリモネンなどの揮発性有機化合物は、PCR材料の不十分な臭気及び/又は味特性に著しく寄与する。PCR樹脂含有消費者製品を製造するために使用される典型的なプロセスは、そのような樹脂中に存在する揮発性有機化合物を十分に低減することができない。
【0004】
したがって、食品及び飲料の容器などの消費者製品における使用に適した官能特性を有するPCR含有材料が依然として必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
本開示の実施形態は、組成物であって、少なくとも5ppmの初期リモネンレベルを有する少なくとも50重量%のポリオレフィンのPCR樹脂と、バージンエチレン系ポリマーと、少なくとも1つの臭気活性ゼオライトと、を含み、臭気活性ゼオライトが、ベータ、及び/又はFAU、及び/又はMFI結晶構造を有し、かつ1~100のSi/Alモル比を有し、組成物が、3ppm未満の低減されたリモネンレベルを有する、組成物を提供することによって、これらの必要性を満たす。
【0006】
本開示の実施形態はまた、少なくとも50重量%のポリオレフィン及び少なくとも5ppmの初期リモネンレベルを含むPCR樹脂を、バージンエチレン系ポリマー、並びにFAU結晶構造、MFI結晶構造、及び/又はベータ結晶構造を有し、かつ1~100のSi/Alモル比を有する臭気活性ゼオライトと組み合わせる工程と、以下の揮発分除去工程の一方又は両方を行うことによって、低減された味及び/又は臭気、並びに3ppm未満の低減されたリモネンを有するPCR樹脂含有組成物を生成する工程と、を含む、ポスト・コンシューマー・リサイクル(PCR)樹脂含有組成物中の味及び/又は臭気を低減する方法を対象とする。揮発分除去工程としては、組み合わせる工程の前にPCR樹脂を揮発分除去する工程と、組み合わせる工程の後にPCR樹脂含有組成物を揮発分除去する工程とが挙げられる。
【0007】
実施形態の追加の特徴及び利点は、後に続く詳細な説明で示され、その説明から当業者にとって容易に部分的に明らかになるか、又はその後に続く詳細な説明、特許請求の範囲、及び添付の図面を含め、本明細書に記載の実施形態を実施することによって認識される。
【0008】
前述及び以下の説明の両方が、様々な実施形態を説明し、特許請求される主題の性質及び特徴を理解するための概要又は枠組みの提供を意図していることを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ここで、本出願の特定の実施形態を説明する。これらの実施形態は、本開示が詳細かつ完全であり、当業者に主題の範囲を完全に伝えるように提供される。
【0010】
本明細書で使用される場合、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」という用語及びそれらの派生語は、それらが具体的に開示されているか否かにかかわらず、任意の追加の成分、工程、又は手順の存在を除外することを意図するものではない。いかなる疑念も避けるために、「含む(comprising)」という用語の使用を通して特許請求される全ての組成物は、別段矛盾する記述がない限り、ポリマー性か又は別のものであるかにかかわらず、任意の追加の添加剤、アジュバント、又は化合物を含み得る。対照的に、「から本質的になる(consisting essentially of)」という用語は、操作性に必須ではないものを除き、あらゆる以降の記述の範囲から任意の他の構成成分、工程、又は手順を除外する。「からなる(consisting of)」という用語は、具体的に描写又は列記されていないあらゆる構成成分、工程、又は手順を除外する。
【0011】
「ポリマー」という用語は、同じ種類又は異なる種類にかかわらず、モノマーを重合することによって調製されたポリマー化合物を指す。したがって、ポリマーという総称は、通常、1種類のみのモノマーから調製されたポリマーを指す「ホモポリマー」という用語、並びに2つ以上の異なるモノマーから調製されたポリマーを指す「コポリマー」という用語を包含する。微量の不純物(例えば、触媒残渣)は、ポリマー中及び/又はポリマー内に組み込まれてもよい。ポリマーは、単一のポリマー又はポリマーブレンドであってもよい。
【0012】
「ポリエチレン」又は「エチレン系ポリマー」は、50モル%を超えるエチレンモノマーに由来する単位を含むポリマーを意味するものとする。これには、エチレン系ホモポリマー又はコポリマー(単位が2つ以上のコモノマーに由来することを意味する)が含まれる。当該技術分野で既知の一般的な形態のエチレン系ポリマーとしては、低密度ポリエチレン(Low Density Polyethylene、LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(Linear Low Density Polyethylene、LLDPE)、極低密度ポリエチレン(Ultra Low Density Polyethylene、ULDPE)、超低密度ポリエチレン(Very Low Density Polyethylene、VLDPE)、直鎖状低密度樹脂及び実質的に直鎖状低密度樹脂の両方を含む、シングルサイト触媒による直鎖状低密度ポリエチレン(m-LLDPE)、中密度ポリエチレン(Medium Density Polyethylene、MDPE)、並びに高密度ポリエチレン(High Density Polyethylene、HDPE)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0013】
本明細書で使用される場合、「LDPE」又は「低密度ポリエチレン」という用語は、フリーラジカル高圧(≧100MPa(例えば、100~400MPa))重合を使用して調製されたエチレンホモポリマーを指す。LDPE樹脂は、典型的には、0.916~0.935g/cm3の範囲内の密度を有する。
【0014】
「LLDPE」又は「直鎖状低密度ポリエチレンという用語には、チーグラー・ナッタ触媒系を使用して作製された樹脂、及びビス-メタロセン触媒(「m-LLDPE」と称されることもある)、ホスフィンイミン、及び拘束された幾何形状の触媒が含まれるが、これらに限定されないシングルサイト触媒を使用して作製された樹脂、並びにビス(ビフェニルフェノキシ)触媒(多価アリールオキシエーテル触媒とも称される)が含まれるが、これらに限定されないポストメタロセン分子触媒を使用して作製された樹脂が含まれ得る。LLDPEは、直鎖状の、実質的に直鎖状の、又は不均一なエチレン系コポリマー又はホモポリマーを含む。LLDPEは、LDPEよりも少ない長鎖分岐を含有し、米国特許第5,272,236号、米国特許第5,278,272号、米国特許第5,582,923号、及び米国特許第5,733,155号に更に定義されている実質的に直鎖状のエチレンポリマー、米国特許第3,645,992号のものなどの、均質に分岐した直鎖状エチレンポリマー組成物、米国特許第4,076,698号に開示されているプロセスに従って調製されたものなどの不均質分岐状エチレンポリマー、及びそれらのブレンド(米国特許第3,914,342号又は米国特許第5,854,045号に開示されているものなど)を含む。LLDPE樹脂は、当該技術分野で公知の任意の種類の反応器又は反応器構成を使用して、気相、溶液相、若しくはスラリー重合、又はそれらの任意の組み合わせによって作製され得る。
【0015】
「HDPE」又は「高密度ポリエチレン」という用語は、約0.940g/cc超の密度を有するエチレン系ポリマーを指し、一般的に、チーグラー・ナッタ触媒、クロム触媒、又は更にメタロセン触媒で調製される。「プレコンシューマー・リサイクルポリマー」及び「ポストインダストリアル・リサイクル」という用語は、ISO 14021によって定義される、プレコンシューマー材料から回収されたポリマーのブレンドを含むポリマーを指す。よって、プレコンシューマー・リサイクルポリマーという総称は、製造プロセス中に廃棄物流から分流された材料から回収されたポリマーのブレンドを含む。プレコンシューマー・リサイクルポリマーという総称は、プロセスにおいて生成され、それを生成したのと同じプロセス内で再利用することができる、再加工、再粉砕、又はスクラップなどの材料の再利用を除外する。
【0016】
実施形態は、組成物であって、少なくとも50重量%のポリオレフィンを含むポスト・コンシューマー・リサイクル(Post-Consumer Recycled、PCR)樹脂であって、PCR樹脂が、少なくとも5ppmの初期リモネンレベルを有する、PCR樹脂と、バージンエチレン系ポリマーと、少なくとも1つの臭気活性ゼオライトと、を含み、臭気活性ゼオライトが、FAU結晶構造、MFI結晶構造、及び/又はベータ結晶構造を有し、かつ1~100のSi/Alモル比を有し、組成物が、3ppm未満の低減されたリモネンレベルを有する、組成物を対象とする。
【0017】
PCR樹脂
本明細書で使用される場合、「ポスト・コンシューマー・リサイクル樹脂」(又は「PCR樹脂」)という用語は、ISO-14021によって定義されるように、消費者又は産業用途で以前に使用された材料から回収されたポリマーのブレンドを含むポリマー材料を指す。したがって、ポスト・コンシューマー・リサイクル樹脂という総称は、その意図された目的のためにもはや使用することができない材料の最終使用者としての役割において、家庭によって、又は商業施設、工業施設、及び企業施設によって生み出された材料から回収されたポリマーのブレンドを含む。ポスト・コンシューマー・リサイクル樹脂という総称はまた、流通網からの材料の返却から回収されたポリマーのブレンドも含む。PCR樹脂は、多くの場合、再生プログラム及び再生プラントから収集される。PCR樹脂は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ(塩化ビニル)、ポリスチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリアミド、エチレンビニルアルコール、エチレン酢酸ビニル、又はポリ塩化ビニルのうちの1つ以上を含み得る。PCRは、1つ以上の汚染物質を含み得る。汚染物質は、再利用のために多少の変更が加えられる前にポリマー材料の使用の結果である可能性がある。例えば、汚染物質は、再生プロセスから生じ得るポリマーに加えて、紙、インク、食品残留物、又は他の再生材料を含み得る。
【0018】
PCRは、バージンポリマー材料とは異なる。バージンポリマー材料は、消費者又は産業用途において以前に使用された材料を含まない。バージンポリマー材料は、典型的なPCR樹脂のように、ポリマー合成プロセス又はペレット化以外の加熱プロセス又は成形プロセスを受けていないか、又はその他の方法に供されていない。PCR樹脂の物理的、化学的、及び流動特性は、バージンポリマー樹脂と比較した場合に異なり、これは、PCR樹脂を商業的使用のための配合物に組み込むことに対する課題を提示し得る。
【0019】
PCR樹脂は、典型的には、ポリオレフィン、特にポリエチレンである。PCRには、ボトル(ミルクポット、ジュース容器)などのHDPEパッケージング、フィルムなどのLDPE/LLDPEパッケージングが含まれ得る。PCRにはまた、その本来の使用からの残留物、紙、接着剤、インク、ナイロン、エチレンビニルアルコール(ethylene vinyl alcohol、EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate、PET)、及びその他の臭気を生じさせる薬剤などの残留物が含まれる。PCR樹脂の供給源には、例えば、ボトルキャップ及び閉鎖部、牛乳、水又はオレンジジュースの容器、洗剤ボトル、オフィスオートメーション機器(プリンタ、コンピュータ、コピー機など)、白物家電(冷蔵庫、洗濯機など)、家電製品(テレビ、ビデオカセットレコーダ、ステレオなど)、自動車のシュレッダーダスト(シュレッドされた自動車及び金属リサイクル業者によって「シュレッド」された他の金属が豊富な製品から金属のほとんどが選別された後に残る混合材料)、包装廃棄物、家庭廃棄物、ロトモールド部品(カヤック/冷却器)、建築廃棄物、産業用成形及び押出スクラップが含まれ得る。
【0020】
PCR樹脂は、典型的には、ポリオレフィン、特にポリエチレンである。PCRには、ボトル(ミルクポット、ジュース容器)などのHDPEパッケージング、フィルムなどのLDPE/LLDPEパッケージングが含まれ得る。PCRにはまた、その本来の使用からの残留物、紙、接着剤、インク、ナイロン、エチレンビニルアルコール(ethylene vinyl alcohol、EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate、PET)、及びその他の臭気を生じさせる薬剤などの残留物が含まれる。PCR樹脂の供給源には、例えば、ボトルキャップ及び閉鎖部、牛乳、水又はオレンジジュースの容器、洗剤ボトル、オフィスオートメーション機器(プリンタ、コンピュータ、コピー機など)、白物家電(冷蔵庫、洗濯機など)、家電製品(テレビ、ビデオカセットレコーダ、ステレオなど)、自動車のシュレッダーダスト(シュレッドされた自動車及び金属リサイクル業者によって「シュレッド」された他の金属が豊富な製品から金属のほとんどが選別された後に残る混合材料)、包装廃棄物、家庭廃棄物、ロトモールド部品(カヤック/冷却器)、建築廃棄物、産業用成形及び押出スクラップが含まれ得る。
【0021】
複数の実施形態では、PCR樹脂中のポリオレフィンは、リサイクルストリームに見出される任意のポリオレフィンであり得る。例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、MDPE、ULDPE、ポリプロピレン(polypropylene、PP)、官能化ポリオレフィン、及び前述のポリマーのうちの2つ以上の組み合わせ。
【0022】
複数の実施形態では、PCR樹脂中のポリオレフィンは、0.940g/cc~0.975g/cc、又は0.950g/cc~0.975g/cc、又は0.955g/cc~0.965g/ccの密度を有する高密度ポリエチレン(High-Density PolyEthylene、HDPE)系PCR樹脂である。更に、HDPE PCRは、ASTM D1238(190℃/2.16kg)に従って測定される場合、0.1~2g/10分、又は0.2~1g/10分のメルトインデックス(I2)を有し得る。
【0023】
複数の実施形態では、PCR樹脂は、更に、その本来の使用からの残留物、例えば、紙、接着剤、インク、ナイロン、エチレンビニルアルコール(EVOH)、ポリアミド(PA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、及び他の臭気を引き起こす薬剤を含む。
【0024】
複数の実施形態では、PCR樹脂は、ポスト・コンシューマー・リサイクル樹脂の総重量に基づいて、少なくとも50重量パーセント(重量%)、又は少なくとも60重量パーセント、又は少なくとも70重量パーセント、又は少なくとも75重量パーセント、又は少なくとも80重量パーセント、又は少なくとも85重量パーセント、又は少なくとも90重量パーセント、又は少なくとも95重量パーセントのポリオレフィンを含む。複数の実施形態では、PCR樹脂は、ポスト・コンシューマー・リサイクル樹脂の総重量に基づいて、最大99.9重量パーセント、又は最大99.5重量パーセント、又は最大99重量パーセント、又は最大98重量パーセント、又は最大97重量パーセント、又は最大96重量パーセント、又は最大95重量パーセント、又は最大90重量パーセントのポリオレフィンを含み得る。
【0025】
複数の実施形態では、組成物は、組成物の総重量%に基づいて、15~95重量パーセント(重量%)のPCRを含む。15重量%~95重量%の全ての個々の値及び部分範囲が、本明細書に開示され、含まれる。例えば、組成物は、組成物の総重量%に基づいて、15~95重量%、20~95重量%、25~95重量%、30~95重量%、35~95重量%、40~95重量%、45~95重量%、50~95重量%、55~95重量%、60~95重量%、65~95重量%、75~95重量%、80~95重量%、85~95重量%、90~95重量%、25~30重量%、25~35重量%、25~40重量%、25~45重量%、25~50重量%、25~55重量%、25~60重量%、25~65重量%、25~70重量%、25~75重量%、25~80重量%、25~85重量%、又は25~90重量%を含み得る。複数の実施形態では、組成物は、60~80重量%の全ての個々の値及び部分範囲を含む、60~80重量%を含む。
【0026】
複数の実施形態では、PCR樹脂は、PCR樹脂の総重量%に基づいて、少なくとも50重量パーセント(重量%)のポリオレフィンを含む。複数の実施形態では、PCR樹脂は、PCR樹脂の総重量%に基づいて、少なくとも60重量パーセント(重量%)のポリオレフィンを含む。複数の実施形態では、PCR樹脂は、PCR樹脂の総重量%に基づいて、少なくとも70重量パーセント(重量%)のポリオレフィンを含む。複数の実施形態では、PCR樹脂は、PCR樹脂の総重量%に基づいて、少なくとも80重量パーセント(重量%)のポリオレフィンを含む。複数の実施形態では、PCR樹脂は、PCR樹脂の総重量%に基づいて、少なくとも90重量パーセント(重量%)のポリオレフィンを含む。複数の態様では、ポリオレフィンは、ポリエチレンである。
【0027】
複数の態様では、PCR樹脂は、PCR樹脂の由来となる物品及びそのような物品の使用から主に生じる混入物質を含む。そのような汚染物質の例には、リモネン、酸素化(又は「酸素化物」)(例えば、アルデヒド、ケトン、及びTHF誘導体)、炭化水素、非オレフィンポリマー、酸化ポリオレフィン、無機材料、接着剤材料、紙、油残留物、食品残留物、及びそれらのうちの2つ以上の組み合わせが含まれる。
【0028】
汚染物質の量は、少なくとも0.1、又は0.5、又は少なくとも1、又は少なくとも2、又は少なくとも3、又は少なくとも4、又は少なくとも5、又は少なくとも10重量%のPCR樹脂であり得る。汚染物質の量は、PCR樹脂の総重量に基づいて、最大50、又は最大40、又は最大30、又は最大25、又は最大20、又は最大15、又は最大10、又は最大5重量%の総量の汚染物質であり得る。汚染物質が、例えば、ナイロン、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アルキレンビニルアルコール(例えば、エチレンビニルアルコール(EVOH)など)などの他のポリマー材料を含む場合、より大量の汚染物質が発生し得る。
【0029】
本明細書で使用される場合、「リモネン」という用語は、無色で揮発性の脂肪族炭化水素化合物、特に環状モノテルペンを指し、これは、レモン及び臓器(organs)などの柑橘類の果皮からの油の主成分である。リモネンは、食品製造並びに石鹸及び洗剤などの他の家庭用品の生産において、香味剤及び着色剤として頻繁に使用される。リモネンは、顕著な味及び臭いを有する。リモネンは、それらを含むプラスチック材料によって頻繁に吸着されるか、又はそうでなければそれらと接触し、PCR樹脂中に存在する多くの汚染物質の1つである。「リモネン」という用語は、本明細書で使用される場合、1-メチル-4-(プロパ-1-エン-2-イル)シクロヘキサ-1-エン、及びリモネンの酸化形態を指し得る。
【0030】
複数の実施形態では、PCR樹脂は、少なくとも3ppm、少なくとも4ppm、少なくとも5ppm、少なくとも6ppm、少なくとも7ppm、少なくとも8ppm、少なくとも9ppm、又は少なくとも10ppmの初期リモネンレベルを有する。更なる実施形態では、PCR樹脂は、少なくとも5ppmの初期リモネンレベルを有する。
【0031】
複数の実施形態では、PCR樹脂は、少なくとも100、又は少なくとも150、又は少なくとも200、又は少なくとも250mm2/24.6cm3のサンプルのゲル指数(200ミクロン)を有し得る。複数の実施形態では、PCR樹脂は、267mm2/24.6cm3のサンプルのゲル指数(200ミクロン)を有する。例えば、24.6cm3の単位サンプル体積は、各ゲル測定で検査することができる。検査は、光源を有するゲルカウンタ、ライン走査カメラ(例えば、光学制御システム(Optical Control System、OCS)FSA100カメラ(25um解像度))、及びイメージングプロセッサを使用して行うことができる。ゲルカウンタは、フィルムが光源とカメラの間を通過する透過モードで構成することができる。分析には、フィルムサンプルを光源で照らすことが含まれ得る。カメラは、フィルムを透過した光の強度を測定することができる。フィルムに存在するゲルは、光を屈折又は遮断し、カメラに到達する光の量を減らす。このようにして、ゲルのデジタル化された画像を作成することができる。デジタル化されたゲルの面積は、ピクセル数を合計することで決定することができ、それは含む。ゲルの直径は、同等の面積を有する円の直径を計算することによって割り当てられる。24.6cm3のサンプル体積は、厚さ76ミクロンのフィルムの0.323m2の検査面積に対応する。各測定において、直径200ミクロン未満の全てのゲルの総面積が決定される。そのような測定を50回実行することができる。総ゲル面積の平均値は、測定の総回数(例えば、50)に基づいて計算され、検査されたサンプル(例えば、24.6立方センチメートルのサンプル)の体積当たりのmm2で表される。
【0032】
バージンエチレン系ポリマー
バージンポリマー材料は、消費者又は産業用途において以前に使用された材料を含まない。バージンポリマー材料は、典型的なPCR樹脂のように、加熱プロセス又は成形プロセスを受けていないか、又はその他の方法に供されていない。
【0033】
複数の実施形態では、本発明の組成物は、バージンエチレン系ポリマーを含む。エチレン系ポリマーは、上に定義されるような1つ以上のエチレン系ポリマーを含み得る。1つ以上の実施形態では、バージンエチレン系ポリマーは、0.940g/cc~0.975g/cc、又は0.950g/cc~0.975g/cc、又は0.955g/cc~0.965g/ccの密度を有するHDPEを含む。更に、HDPEは、ASTM D1238(190℃/2.16kg)に従って測定される場合、0.1~2g/10分、又は0.2~1g/10分のメルトインデックス(I2)を有し得る。
【0034】
複数の実施形態では、組成物は、組成物の総重量%に基づいて、1~85重量パーセント(重量%)のバージンエチレン系ポリマーを含む。1~85重量%の全ての個々の値及び部分範囲が、本明細書に開示され、含まれる。例えば、組成物は、組成物の総重量%に基づいて、5~75重量%、10~75重量%、15~75重量%、20~75重量%、25~75重量%、30~75重量%、40~75重量%、50~75重量%、60~75重量%、70~75重量%、5~10重量%、5~20重量%、5~30重量%、5~35重量%、5~40重量%、5~40重量%、5~50重量%、5~60重量%、5~70重量%、25~65重量%、25~70重量%、25~75重量%、25~80重量%、又は25~85重量%を含み得る。複数の実施形態では、組成物は、20~40重量%の全ての個々の値及び部分範囲を含む、20~40重量%を含む。
【0035】
複数の実施形態では、バージンポリオレフィン樹脂は、典型的には、約10mm2/24.6cm3未満のサンプルのゲル指数(200ミクロン)を有する。PCRポリオレフィンは、混入に起因して、また材料が物品にされ、使用され、回収されたため、バージンポリオレフィンより高いゲル指数を有する。処理とは、材料が以前に少なくとも2回又は少なくとも3回の加熱及び冷却の熱サイクルを経たことを意味する。
【0036】
臭気活性ゼオライト
本明細書で使用される場合、「ゼオライト」という用語は、個別のサイズの空隙及びチャネルの十分に画定された構造を有し、主にアルミニウム、ケイ素、及び酸素(すなわち、アルミノケイ酸塩)から規則的な骨格で構成される微孔質結晶性材料を指す。ゼオライトは、更に種々のカチオンを含んでいてもよい。ゼオライトは、吸着剤及び触媒として使用することができる。ゼオライトは、天然に存在するが、工業的に大規模に製造することもできる。ゼオライトは、分子スケールの寸法を有する高度に規則的な結晶細孔構造を有する。その多孔性に起因して、ゼオライトは、主にサイズ排除プロセスに基づいて分子を選別することができるように、モレキュラーシーブ特性を有する。本明細書で使用される場合、「臭気活性ゼオライト」という用語は、例えば、臭気液体及び気体を吸収及び/又は吸着し、それによって臭気を中和するその能力に起因して、臭気制御剤であるゼオライトを指す。
【0037】
異なるゼオライト種は、ゼオライトの細孔の分布、形状、及びサイズを決定する異なる結晶構造を有する。天然ゼオライトは、様々な天然プロセスで結晶化することができるが、人工ゼオライトは、例えば、テンプレート及びアルカリの存在下でシリカ-アルミナゲルから結晶化することができる。200種類以上の既知の種類のゼオライト結晶構造が存在する。ベータゼオライトは、多形A及び多形B構造の連晶からなる特定のタイプの複合ゼオライト構造であり、多形A及び多形B構造は両方とも12員環細孔の三次元網目構造を含み、シートが多形Aと多形Bとの間でランダムに交互になっている。シリケート-1結晶構造とも呼ばれ得るMFI結晶構造は、ペンタシル鎖を形成する酸素架橋によって接続された複数のペンタシル単位を含み、以下の化学式を有するゼオライト構造であり、化学式NanAlnSi96~nO192・16H2Oを有し、式中、nは0より大きく、27より小さい。フォージャサイト(「faujasite、FAU」)結晶構造は、Y型結晶構造又はIZA結晶構造と呼ばれることもあり、六角柱を介して四面体状に接続された方ソーダ石ケージからなり、12員環によって形成された細孔を有するゼオライト結晶構造である。
【0038】
複数の態様では、組成物は、少なくとも1つの臭気活性ゼオライトを含み、臭気活性ゼオライトは、ベータ結晶構造、FAU結晶構造、及び/又はMFI結晶構造を有する。複数の態様では、臭気活性ゼオライトは、結晶構造の混合物を有し、結晶構造の混合物は、ベータ結晶構造、FAU結晶構造、及びMFI結晶構造からなる群から選択される1つ以上の結晶構造を含む。複数の態様では、組成物は、結晶構造の混合物を有するゼオライトを含み、結晶構造の混合物は、MFI結晶構造及びFAU結晶構造を含む。複数の態様では、組成物は、ベータ結晶構造を有するゼオライト(すなわち、ベータゼオライト)を含む。複数の態様では、組成物は、FAU結晶構造を有するゼオライトを含む。複数の態様では、組成物は、MFI結晶構造を有するゼオライトを含む。
【0039】
ゼオライトは、ゼオライト内のケイ素のアルミニウムに対するモル比(「Si/Alモル比」)によって分類することができる。複数の実施形態では、組成物は、1~100のSi/Alモル比を有するゼオライトを含む。1~10、1~20、1~30、1~40、1~50、1~60、1~70、1~80、又は1~90を含む、1~100のモル比の全ての個々の値及び部分範囲が開示され、本明細書に含まれる。
【0040】
ゼオライトは、その粒度によって更に分類することができる。ゼオライトの粒度は、個々のゼオライト結晶の大きさを指す。複数の実施形態では、組成物は、250nm~2μmの粒度を有するゼオライトを含む。250nm~2μmの全ての個々の値及び部分範囲が、本明細書に開示され、含まれる。例えば、ゼオライトは、250nm~2μm、250nm~1μm、250nm~750nm、250nm~500nm、500nm~2μm、750nm~2μm、又は1μm~2μmの粒径を有することができる。
【0041】
複数の実施形態では、組成物は、組成物の総重量%に基づいて、0.025~2.0重量パーセント(重量%)の少なくとも1つの臭気活性ゼオライトを含む。0.025重量%~2.0重量%の全ての個々の値及び部分範囲が、本明細書に開示され、含まれる。例えば、組成物は、組成物の総重量に基づいて、0.025重量%~1.0重量%、0.025重量%~0.5重量%、0.025重量%~0.1重量%、0.025重量%~0.05重量%、0.05重量%~2.0重量%、0.1重量%~2.0重量%、0.5重量%~2.0重量%、又は1.0重量%~2.0重量%を含み得る。
【0042】
複数の態様では、組成物は、少なくとも1つの臭気活性ゼオライトを含み、臭気活性ゼオライトが、FAU結晶構造、MFI結晶構造、及び/又はベータ結晶構造を有し、かつ1~100のSi/Alモル比を有する。複数の態様では、組成物は、0.025重量%~2.0重量%の少なくとも1つの臭気活性ゼオライトを含む。複数の態様では、少なくとも1つの臭気活性ゼオライトは、250nm~2μmの粒度を有する。複数の態様では、少なくとも1つの臭気活性ゼオライトのSi/Alモル比は、1~50である。複数の複数の態様では、少なくとも1つの臭気活性ゼオライトのSi/Alモル比は、1~20である。
【0043】
臭気活性ゼオライトについては、様々な商業的実施形態が可能であると考えられる。例えば、少なくとも1つの臭気活性ゼオライトの好適な商業的実施形態は、Abscents 2000及びAbscents 3000であり、これらは両方ともUOPから市販されている。
【0044】
ゼオライト単独又は下記の揮発分除去と組み合わせたゼオライトにより、PCRの初期リモネンレベルが低減される。1つ以上の実施形態では、組成物の低減されたリモネンレベルは、3ppm未満である。複数の実施形態では、組成物の低減されたリモネンレベルは、2.5ppm未満である。複数の実施形態では、組成物の低減されたリモネンレベルは、2.0ppm未満である。複数の実施形態では、組成物の低減されたリモネンレベルは、1.5ppm未満である。複数の実施形態では、組成物の低減されたリモネンレベルは、1.0ppm未満である。複数の実施形態では、組成物の低減されたリモネンレベルは、0.9ppm未満である。複数の実施形態では、組成物の低減されたリモネンレベルは、0.8ppm未満である。複数の実施形態では、組成物の低減されたリモネンレベルは、0.7ppm未満である。複数の実施形態では、組成物の低減されたリモネンレベルは、0.6ppm未満である。複数の実施形態では、組成物の低減されたリモネンレベルは、0.5ppm未満である。複数の実施形態では、組成物の低減されたリモネンレベルは、検出可能ではない。
【0045】
本明細書で使用される場合、「酸素化物」及び「酸素化化合物」という用語は、それらの化学構造中に酸素を含有する化合物を指す。PCR樹脂中の目的の酸素化物を含む多くの酸素化物は、揮発性である。酸素化物としては、アルデヒド、ケトン、及びTHF誘導体が挙げられる。PCR樹脂中の目的の酸素化物を含む酸素化物は、顕著な味及び/又は臭気を有し得る。酸素化物は、多くの場合、PCR樹脂の汚染物質である。
【0046】
更なる複数の態様では、PCR樹脂含有組成物の酸素化物レベルは、初期PCR樹脂と比較して、少なくとも75%低減される。複数の態様では、PCR樹脂含有組成物の酸素化物レベルは、初期PCR樹脂と比較して、少なくとも80%低減される。複数の態様では、PCR樹脂含有組成物の酸素化物レベルは、初期PCR樹脂と比較して、少なくとも85%低減される。複数の態様では、PCR樹脂含有組成物の酸素化物レベルは、初期PCR樹脂と比較して、少なくとも90%低減される。複数の態様では、PCR樹脂含有組成物の酸素化物レベルは、初期PCR樹脂と比較して、少なくとも95%低減される。
【0047】
製品
複数の実施形態では、本開示は、本明細書に開示される組成物を含む製品に関する。複数の態様では、本開示は、本明細書に開示される組成物を含む製品であって、製品が消費者製品を含む、製品に関する。複数の態様では、本開示は、本明細書に開示される組成物を含む製品であって、製品が食品及び/又は飲料容器を含む、製品に関する。複数の態様では、本開示は、本明細書に開示される組成物を含む製品であって、製品が、食品及び/又は飲料容器などの消費者製品のキャップ及び/又は閉鎖部を含む、製品に関する。
【0048】
複数の実施形態では、本開示は、本明細書に開示される組成物を含む製品であって、製品がフィルムを含む、製品に関する。複数の態様では、本開示は、本明細書に開示される組成物を含む製品であって、製品が単層フィルムを含む、製品に関する。複数の態様では、本開示は、本明細書に開示される組成物を含む製品であって、製品が多層フィルムを含む、製品に関する。
【0049】
PCR樹脂含有組成物中の味及び/又は臭気を低減する方法
実施形態において、本開示は、揮発性有機化合物(酸素化化合物(例えば、アルデヒド、ケトン、及びTHF誘導体)及びリモネンを含む)などの汚染物質の量を有意に低減するために、揮発分除去技術をモレキュラーシーブ技術と組み合わせて、望ましくない味及び/又は臭気の一因となる既知の酸素化物及びリモネンを吸着することによって、PCR樹脂含有組成物中の味及び/又は臭気を低減する方法を対象とする。
【0050】
本開示の実施形態は、少なくとも50重量%のポリオレフィン及び少なくとも5ppmの初期リモネンレベルを含むPCR樹脂を、バージンエチレン系ポリマー、並びにFAU結晶構造、MFI結晶構造、及び/又はベータ結晶構造を有し、かつ1~100のSi/Alモル比を有する臭気活性ゼオライトと組み合わせる工程と、以下の揮発分除去工程の一方又は両方を行うことによって、低減された味及び/又は臭気、並びに3ppm未満の低減されたリモネンを有するPCR樹脂含有組成物を生成する工程と、を含む、ポスト・コンシューマー・リサイクル(PCR)樹脂含有組成物中の味及び/又は臭気を低減する方法を対象とする。揮発分除去工程としては、組み合わせる工程の前にPCR樹脂を揮発分除去する工程と、組み合わせる工程の後にPCR樹脂含有組成物を揮発分除去する工程とが挙げられる。
【0051】
本明細書で使用するとき、用語「揮発分除去」は、望ましくない揮発性汚染物質(例えば、溶解ガス、溶媒、未反応モノマーなど)がポリマー溶融物又は溶液から除去されるプロセスを指す。揮発分除去プロセスは、ポリマー溶融物/溶液の揮発性成分を過熱し、続いて溶融物/溶液を急速減圧に曝露することによって駆動される。揮発分除去は、一軸スクリュー押出機又は多軸スクリュー押出機を含むスクリュー押出機で行い得る。本明細書で使用するとき、「二軸スクリュー押出機」は、2つのスクリューを有する押出機を指す。二軸スクリュー押出機中の2つのスクリューは、共回転(すなわち、同じ方向に回転する)又は逆回転(すなわち、反対方向に回転する)であってもよい。スクリュー押出機における典型的な揮発分除去ゾーンは、溶融物/溶液で充填された2つのセクションによって分離された、部分的に充填されたスクリューの一部からなる。
【0052】
複数の態様において、本方法の揮発分除去工程は、二軸スクリュー押出機で行われる。複数の態様において、ストリッピング剤が二軸スクリュー押出機で使用される。複数の態様において、二軸押出機で使用されるストリッピング剤は、水、二酸化炭素、窒素、及び炭化水素ガスからなる群から選択される。複数の態様において、二軸押出機で使用されるストリッピング剤は、水及び二酸化炭素からなる群から選択される。複数の態様において、二軸押出機で使用されるストリッピング剤は水である。複数の態様において、二軸スクリュー押出機で使用されるストリッピング剤は二酸化炭素である。複数の態様において、二軸スクリュー押出機で使用されるストリッピング剤は窒素である。複数の態様において、二軸スクリュー押出機で使用されるストリッピング剤は炭化水素ガスである。
【0053】
複数の態様において、本開示は、少なくとも50重量%のポリオレフィン及び少なくとも5ppmの初期リモネンレベルを含むPCR樹脂を、バージンエチレン系ポリマー、並びにFAU結晶構造、MFI結晶構造、及び/又はベータ結晶構造を有し、かつ1~100のSi/Alモル比を有する臭気活性ゼオライトと組み合わせる工程と、以下の揮発分除去工程の一方又は両方を行うことによって、低減された味及び/又は臭気、並びに3ppm未満の低減された初期リモネンを有するPCR樹脂含有組成物を生成する工程と、を含む、ポスト・コンシューマー・リサイクル(PCR)樹脂含有組成物中の味及び/又は臭気を低減する方法を対象とする。揮発分除去工程としては、組み合わせる工程の前にPCR樹脂を揮発分除去する工程と、組み合わせる工程の後にPCR樹脂含有組成物を揮発分除去する工程とが挙げられる。組成物は配合によって組み合わされる。本明細書で使用される場合、「配合」という用語は、所望の特性を達成するために溶融状態でポリマー及び添加剤を混合及び/又はブレンドすることによってプラスチック組成物を調製することを指す。複数の態様では、配合はスクリュー押出を含み、ホッパーがスクリューの開始点に供給し、スクリューが樹脂/溶融物/溶液をダイに向かって徐々に輸送し、その時点で押出物が生成される。押出物は、任意選択的にペレットに分割される長いプラスチックスタンドを含むことができる。
【0054】
本開示の実施形態は、少なくとも50重量%のポリオレフィン及び少なくとも5ppmの初期リモネンレベルを含むPCR樹脂を、バージンエチレン系ポリマー、並びにFAU結晶構造、MFI結晶構造、及び/又はベータ結晶構造を有し、かつ1~100のSi/Alモル比を有する臭気活性ゼオライトと組み合わせる工程と、以下の揮発分除去工程の一方又は両方を行うことによって、低減された味及び/又は臭気、並びに3ppm未満の低減されたリモネンを有するPCR樹脂含有組成物を生成する工程と、を含む、ポスト・コンシューマー・リサイクル(PCR)樹脂含有組成物中の味及び/又は臭気を低減する方法を対象とする。揮発分除去工程としては、組み合わせる工程の前にPCR樹脂を揮発分除去する工程と、組み合わせる工程の後にPCR樹脂含有組成物を揮発分除去する工程とが挙げられる。
【0055】
実施形態において、本方法は、組み合わせる工程の前にPCR樹脂を揮発分除去することを含む。この方法は、少なくとも50重量%のポリオレフィン及びそれ自体で少なくとも5ppmの初期リモネンレベルを含むPCR樹脂の揮発分除去を含む。PCR樹脂が揮発分除去されると、揮発分除去されたPCR樹脂は、バージンエチレン系ポリマー、並びにFAU結晶構造、MFI結晶構造、及び/又はベータ結晶構造を有し、かつ1~100のSi/Alモル比を有する少なくとも1つの臭気活性ゼオライトと組み合わされる(例えば、配合によって)。結果として、低減された味及び/又は臭気、並びに3ppm未満の低減されたリモネンレベルを有するPCR樹脂含有組成物が生成される。
【0056】
実施形態において、本方法は、組み合わせる工程の後にPCR樹脂含有組成物を揮発分除去することを含む。この方法は、少なくとも50重量%のポリオレフィン及び少なくとも5ppmの初期リモネンレベルを含むPCR樹脂と、バージンエチレン系ポリマーと、FAU結晶構造、MFI結晶構造、及び/又はベータ結晶構造を有し、かつ1~100のSi/Alモル比を有する臭気活性ゼオライトとを組み合わせることを含む。実施形態において、組み合わせる工程は、PCR樹脂、バージンエチレン系ポリマー、及び少なくとも1つの臭気活性ゼオライトを配合することによって行われる。次に、組み合わされたPCR樹脂、バージンエチレン系ポリマー、及び少なくとも1つの臭気活性ゼオライトは、揮発分除去される。結果として、低減された味及び/又は臭気、並びに3ppm未満の低減されたリモネンレベルを有するPCR樹脂含有組成物が生成される。
【実施例】
【0057】
以下の実施例は、本開示の特徴を例示するものであるが、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。以下の実験で、本明細書に記載の組成物の実施形態の性能を分析した。
【0058】
配合及び揮発分除去プロセス
サンプルを11バレル(44L/D)Coperion ZSK-26二軸スクリュー押出機中で配合した。押出成形は、200rpmのスクリュー速度、20lb/hの処理量、並びに220℃のバレル及びダイ温度設定点で行った。「de-voなし」は、全ての構成成分が、揮発分除去を行わずに単一工程で配合されたことを示す。「1工程de-vo」は、以下に記載されるように、単一工程で全ての材料を配合する間に高減圧が引かれたことを示す。「2段階de-vo」は、KWR PCRが最初に揮発分除去プロセスを通して実行され、次いで、二軸スクリュー押出機中の第2の段階において他の成分と配合されたことを示す。
【0059】
11バレル(44L/D)Coperion ZSK-26二軸スクリュー押出機中で、揮発分除去押出を行った。押出成形機は、ストリッピング剤として水を使用する2つの揮発分除去セクションを備えて設定された。水を、2つのISCOポンプによってバレル4及び7中のインジェクター当たり押出機のスループットの2重量%で添加した。バレル6及び9上の2つのベントポートは、ストリッピング水及び任意の揮発性物質を除去するために高減圧に引かれた。押出成形は、200rpmのスクリュー速度、20lb/hの処理量、並びに220℃のバレル及びダイ温度設定点で行った。
【0060】
ゼオライト測定:
X線粉末回析パターン(XRD)は、0.20mmに設定された発散スリット及び0.25mmに設定された散乱防止スリットを用いて、40KV及び40mAで操作されるBruker D4回析計を使用して、粉末試料について取得された。ゼオライトの結晶構造は、X線回析を使用し、回析パターンを公知のX線ゼオライトデータベース(IZAゼオライト構造データベース)と比較して決定された。
【0061】
Si/Alモル比は、元素組成を計算するために半定量オムニウム分析を使用してヘリウム下で波長分散X線蛍光を使用して分析された。
【0062】
ゼオライトの粒度は、走査型電子顕微鏡(scanning electron microscope、SEM)上の顕微鏡を使用し、存在する粒子のサイズ分布を測定することによって測定した。
【0063】
ABSCENTS材料の表面積及び細孔容積は、Micromeritics ASAP 2420装置で従来技術を使用して、77.4Kで窒素吸着によって測定した。吸着測定の前に、サンプルを高減圧中、300℃で少なくとも3時間脱気した。細孔容積は、Barret-Joyner-Halenda(BJH)手順を使用して、等温線の吸着及び脱着分岐から決定した。表面積は、BET法を用いて計算した。Abscents 2000ゼオライトは、6のSi/Alモル比、455m2/gのBET(Brunauer-Emmett-Teller)表面積、0.29cm3/gの細孔容積、FAU結晶構造及びMFI結晶構造の混合物、並びに約250nm~2μmの粒度を有する。
【0064】
Abscents 3000ゼオライトは、650のSi/Alモル比、344m2/gのBET(Brunauer-Emmett-Teller)表面積、0.18cm3/gの細孔容積、MFI結晶構造、及び約250nm~2μmの粒度を有する。
【0065】
【0066】
KWR101-150は、25PPMの初期リモネンレベルを有する。
【0067】
実施例1
Abscents 2000及び3000ゼオライトの種々の量による各種揮発分除去技術の性能をサンプルにおいて評価した。これらの試験で使用した様々なサンプルを表2に示す。この研究では、HDPEバージン樹脂及びKWR PCR樹脂の量(重量%による)をサンプル中で変化させた。
【0068】
【0069】
目的の酸素化物(特定のアルデヒド、ケトン、及びTHF誘導体を含む)の低減率、目的の酸素化物全体の低減率、リモネンの低減率、及び処理されたサンプルのppmでのリモネンレベルを決定し、表3に示す。サンプルのリモネン含有量は、ヘッドスペースバイアル中に0.05gのサンプルを秤量し、60分間で190℃まで加熱し、ガスクロマトグラフィーを使用して測定することによって特徴付けられ、比較された。サンプルを100℃に加熱して臭気性酸素化物を熱的に脱着させ、続いて質量分析計と組み合わせた包括的な二次元ガスクロマトグラフィーで分析することによって、サンプルの酸素化物含有量を特徴付けた。
【0070】
【0071】
実施例2:
臭気除去に有効なゼオライトの種類を決定するために、一連の追加実験を行った。ゼオライトの粉末サンプルを、リモネン及びプロパナールを含むモデル化合物のセットと共にバイアルに投入した。75℃での除去効率を、ヘッドスペースガスクロマトグラフィーによって決定した。その結果を表4に示す。
【0072】
【0073】
本発明の特定の実施形態を例示し、説明したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行い得ることは当業者には明らかであろう。そのため、添付の特許請求の範囲において、本発明の範囲内にあるそのような変更及び修正を全て網羅することが意図されている。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物であって、
少なくとも50重量%のポリオレフィンを含むポスト・コンシューマー・リサイクル(Post-Consumer Recycled、PCR)樹脂であって、前記PCR樹脂が、少なくとも5ppmの初期リモネンレベルを有する、PCR樹脂と、
バージンエチレン系ポリマーと、
少なくとも1つの臭気活性ゼオライトを含み、前記臭気活性ゼオライトが、FAU結晶構造、MFI結晶構造、及び/又はベータ結晶構造を有し、かつ1~100のSi/Alモル比を有し、
前記組成物が、3ppm未満の低減されたリモネンレベルを有する、組成物。
【請求項2】
前記PCR樹脂の前記ポリオレフィンが、ポリエチレンである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記バージンエチレン系ポリマーが、0.940g/cc~0.975g/ccの密度を有する高密度ポリエチレン(High-Density PolyEthylene、HDPE)を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記PCR樹脂が、0.940g/cc~0.970g/ccの密度を有する高密度ポリエチレン(High-Density PolyEthylene、HDPE)系PCR樹脂を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記少なくとも1つの臭気活性ゼオライトが、250nm~2μmの粒度を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記少なくとも1つの臭気活性ゼオライトのSi/Alモル比は、1~50である、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記組成物が、1ppm未満の低減されたリモネンレベルを有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
請求項1に記載の組成物を含む製品であって、前記製品が、キャップ又は閉鎖部を備える、製品。
【請求項9】
請求項1に記載の組成物を含むフィルムであって、前記フィルムが、単層フィルム又は多層フィルムである、フィルム。
【請求項10】
ポスト・コンシューマー・リサイクル(Post-Consumer Recycled、PCR)樹脂含有組成物中の味及び臭気を低減する方法であって、
少なくとも50重量%のポリオレフィン及び少なくとも5ppmの初期リモネンレベルを含むPCR樹脂と、バージンエチレン系ポリマーと、FAU結晶構造、MFI結晶構造、及び/又はベータ結晶構造を有し、かつ1~100のSi/Alモル比を有する臭気活性ゼオライトとを組み合わせる工程と、
以下の揮発分除去工程の一方又は両方を行うことによって、低減された味及び臭気、並びに3ppm未満の低減されたリモネンレベルを有する前記PCR樹脂含有組成物を生成する工程と、を含み、前記揮発分除去工程は、
前記組み合わせる工程の前に前記PCR樹脂を揮発分除去する工程と、
前記組み合わせる工程の後に前記PCR樹脂含有組成物を揮発分除去する工程である、方法。
【請求項11】
前記バージンエチレン系ポリマーが、0.940g/cc~0.975g/ccの密度を有する高密度ポリエチレン(High-Density PolyEthylene、HDPE)を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記組成物が、15重量%~95重量%の前記PCR樹脂、1重量%~85重量%の前記バージンエチレン系ポリマー、及び0.025重量%~2.0重量%の前記少なくとも1つの臭気活性ゼオライトを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記揮発分除去が二軸押出機で行われ、前記二軸押出機でストリッピング剤が使用され、前記ストリッピング剤が、水、二酸化炭素、窒素、及び炭化水素ガスからなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記PCR樹脂含有組成物が、初期PCR樹脂に対して少なくとも75%の酸素化物低減と、1ppm未満の低減されたリモネンレベルとを有する、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記組成物が、15重量%~95重量%の前記PCR樹脂、1重量%~85重量%の前記バージンエチレン系ポリマー、及び0.025重量%~2.0重量%の前記少なくとも1つの臭気活性ゼオライトを含む、請求項1に記載の組成物。
【国際調査報告】