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特表2024-522570イオン交換樹脂による、水浄化器などのイオン交換システムの酸及びアルカリ洗浄
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  • 特表-イオン交換樹脂による、水浄化器などのイオン交換システムの酸及びアルカリ洗浄 図1A
  • 特表-イオン交換樹脂による、水浄化器などのイオン交換システムの酸及びアルカリ洗浄 図1B
  • 特表-イオン交換樹脂による、水浄化器などのイオン交換システムの酸及びアルカリ洗浄 図1C
  • 特表-イオン交換樹脂による、水浄化器などのイオン交換システムの酸及びアルカリ洗浄 図2
  • 特表-イオン交換樹脂による、水浄化器などのイオン交換システムの酸及びアルカリ洗浄 図3
  • 特表-イオン交換樹脂による、水浄化器などのイオン交換システムの酸及びアルカリ洗浄 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】イオン交換樹脂による、水浄化器などのイオン交換システムの酸及びアルカリ洗浄
(51)【国際特許分類】
   C02F 1/42 20230101AFI20240614BHJP
   B01J 39/04 20170101ALI20240614BHJP
   B01J 41/04 20170101ALI20240614BHJP
   B01J 49/53 20170101ALI20240614BHJP
   B01J 49/57 20170101ALI20240614BHJP
   B01J 47/14 20170101ALI20240614BHJP
   B01J 47/026 20170101ALI20240614BHJP
   B01J 49/06 20170101ALI20240614BHJP
   B01J 49/07 20170101ALI20240614BHJP
【FI】
C02F1/42 A
B01J39/04
B01J41/04
B01J49/53
B01J49/57
B01J47/14
B01J47/026
B01J49/06
B01J49/07
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574728
(86)(22)【出願日】2022-06-01
(85)【翻訳文提出日】2024-02-05
(86)【国際出願番号】 EP2022064891
(87)【国際公開番号】W WO2022268461
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】2150800-7
(32)【優先日】2021-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501473877
【氏名又は名称】ガンブロ・ルンディア・エービー
【氏名又は名称原語表記】GAMBRO LUNDIA AB
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エールンダール, カール-ヘンリー
(72)【発明者】
【氏名】サンドブラッド, ソフィー
(72)【発明者】
【氏名】センデリウス, ピーター
(72)【発明者】
【氏名】ニルソン, マーカス
【テーマコード(参考)】
4D025
【Fターム(参考)】
4D025AA03
4D025BA08
4D025BA13
4D025BA24
4D025BB03
4D025BB08
4D025BB09
4D025BB10
4D025BB19
4D025CA03
4D025CA04
(57)【要約】
水浄化モジュールは、流体経路と制御部とを含む。流体経路は、カチオン性樹脂カートリッジと、カチオン性樹脂カートリッジと流体連通するアニオン性樹脂カートリッジと、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの他方に水が流れることを可能にしながら、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの一方を迂回するように配置された少なくとも1つのバイパス流体経路とを含む。流体経路はまた、水を少なくとも1つのバイパス流体経路に選択的に導くように構成された1つ又は複数の弁を備える弁構成を含む。制御部は、水浄化モジュールの生成モードに基づいて、少なくとも1つのバイパス流体経路に水を導くように弁構成を制御するように構成される。

【選択図】図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水浄化モジュール(100)であって、
流体経路(110)であって、
カチオン性樹脂カートリッジ(120)と、
前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)と流体連通するアニオン性樹脂カートリッジ(130)と、
前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)及び前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の他方に水が流れることを可能にしながら、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)及び前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の一方を迂回するように配置された少なくとも1つのバイパス流体経路(112a、112b)と、
水を前記少なくとも1つのバイパス流体経路(112a、112b)に選択的に導くように構成された1つ又は複数の弁(140a、140b、140c、140d、140e)を備える弁構成(140)と、を備える流体経路(110)と、
前記水浄化モジュール(100)の生成モードに基づいて、前記少なくとも1つのバイパス流体経路(112a、112b)に水を導くように、前記弁構成(140)を制御するように構成された制御部(160)と、を備える、
水浄化モジュール(100)。
【請求項2】
前記少なくとも1つのバイパス流体経路(112a、112b)は、(i)前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)に水が流れることを可能にしながら、前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)を迂回するように配置された第1のバイパス流体経路(112a)、(ii)水が前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)に流れることを可能にしながら、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)を迂回するように配置された第2のバイパス流体経路(112b)、又は(iii)水が前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)に流れることを可能にしながら、前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)を迂回するように配置された第1のバイパス流体経路(112a)、及び、水が前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)に流れることを可能にしながら、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)を迂回するように配置された第2のバイパス流体経路(112b)、のうちの1つを含む、
請求項1に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項3】
前記生成モードは、(i)前記水浄化モジュール(100)が精製水を生成するように構成される水生成モード、(ii)前記水浄化モジュール(100)がスケーリングを除去して酸洗浄を行うように適合された酸洗浄流体を選択的に生成するように構成されている酸洗浄モード、及び(iii)前記水浄化モジュール(100)がファウリング及びバイオフィルムの少なくとも1つを除去するように適合され、さらにアルカリ洗浄を行うように適合されているアルカリ洗浄流体を選択的に生成するように構成されているアルカリ洗浄モードのうちの1つである、
請求項2に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項4】
前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)は、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)と直列に流体接続される、
請求項2又は3のいずれか一項に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項5】
前記弁構成(140)は、前記少なくとも1つのバイパス流体経路(112a、112b)の前記第1のバイパス流体経路(112a)に水を選択的に導くように構成される、
請求項2から4のいずれか一項に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項6】
前記制御部(160)は、前記酸洗浄モードにおいて、前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)を迂回するために、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)を通って前記第1のバイパス流体経路(112a)に水を選択的に導くように前記弁構成(140)を制御するように構成される、
請求項3に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項7】
前記第1のバイパス流体経路(112a)は、第1のポイント(118a)と第2のポイント(118b)との間に流体接続された第1の流体ライン(114a)を備え、前記第1のポイント(118a)は前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)の下流にあり、前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の上流にあり、前記第2のポイント(118b)は前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の下流にある、
請求項2から6のいずれか一項に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項8】
前記弁構成(140)は、前記第1の流体ライン(114a)に沿って配置された1つ又は複数の第1の弁(140a)を備える、
請求項7に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項9】
前記弁構成(140)は、前記第1のバイパス流体経路(112a)の代わりに、前記第2のバイパス流体経路(112b)に水を選択的に導くように構成される、
請求項2から8のいずれか一項に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項10】
前記制御部(160)は、前記アルカリ洗浄モードにおいて、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)を迂回するように前記第2のバイパス流体経路(112b)を通って、及び前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)を通って、水を選択的に導くように前記弁構成(140)を制御するように構成される、
請求項3に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項11】
前記第2のバイパス流体経路(112b)は、第3のポイント(118c)と第4のポイント(118d)との間に流体接続された第2の流体ライン(114b)を備え、前記第3のポイント(118c)は前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)及び前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の両方の上流にあり、前記第4のポイント(118d)は前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)の下流にあり、前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の上流にある、
請求項2から10のいずれか一項に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項12】
前記弁構成(140)は、前記第2の流体ライン(114b)に沿って配置された1つ又は複数の第2の弁(140b)を備える、
請求項11に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項13】
前記流体経路(110)は、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)の出力ポートを前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の入力ポートに接続する第3の流体ライン(114c)を備える、
請求項2から12のいずれか一項に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項14】
前記弁構成(140)は、水が前記第1のバイパス流体経路(112a)に導かれている間、前記第3の流体ライン(114c)内の水の流れを止めるように配置された1つ又は複数の第3の弁(140c)を備える、
請求項13に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項15】
前記流体経路(110)は、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)及び前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)と流体連通する混合ベッド樹脂カートリッジ(150)を備える、
請求項2から14のいずれか一項に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項16】
前記混合ベッド樹脂カートリッジ(150)は、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)及び前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の下流に直列に配置される、
請求項15に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項17】
前記第1のバイパス流体経路(112a)は、前記混合ベッド樹脂カートリッジ(150)を迂回するように配置される、
請求項15及び16のいずれか一項に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項18】
前記第1のバイパス流体経路(112a)は、第5のポイント(118e)と第2のポイント(118b)との間に流体接続された第4の流体ライン(114d)を備え、前記第5のポイント(118e)が前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)、前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)、及び前記混合ベッド樹脂カートリッジ(150)の各々の下流にあり、前記第2のポイント(118b)が前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の下流にあり、前記混合ベッド樹脂カートリッジ(150)の上流にある、
請求項15から17のいずれか一項に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項19】
前記混合ベッド樹脂カートリッジ(150)は、アニオン樹脂とカチオン樹脂との組合せを含む、
請求項15から18のいずれか一項に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項20】
前記弁構成(140)は、前記生成モードにおいて、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)と前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)との両方に水を導くように構成される、
請求項3、6、10のいずれか一項に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項21】
前記水浄化モジュール(100)は、洗浄流体を生成するように構成され、及び、前記洗浄流体を用いて、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)及び前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の両方の下流にある、前記流体経路(110)の一部を洗浄するように配置される、
請求項2から20のいずれか一項に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項22】
前記洗浄流体は、(i)スケーリングを除去して酸洗浄を行うように構成された酸洗浄流体、及び(ii)ファウリング及びバイオフィルムのうちの少なくとも1つを除去するように構成され、さらにアルカリ洗浄を行うように構成されたアルカリ洗浄流体のうちの1つである、
請求項21に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項23】
前記酸洗浄流体は、水を(i)前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)を通して、及び(ii)前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)を迂回するように前記第1のバイパス流体経路(112a)を通して導くことによって生成される、
請求項22に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項24】
前記アルカリ洗浄流体は、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)を迂回するように水を(i)前記第2のバイパス流体経路(112b)を通して、及び(ii)前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)を通して導くことによって生成される、
請求項22に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項25】
前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)は、前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の上流にある、
請求項1から24のいずれか一項に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項26】
前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)が、前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の下流にある、
請求項1から25のいずれか一項に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項27】
センサ構成(190)をさらに備え、前記センサ構成(190)は、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)及び前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の両方の上流に配置された上流導電率センサ(194a)、下流導電率センサ(194b)、及び下流pHセンサ(196b)のうちの少なくとも1つを含む、
請求項1から26のいずれか一項に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項28】
前記水浄化モジュール(100)は、
前記水浄化モジュール(100)が酸洗浄モード及びアルカリ洗浄モードのうちの1つにあるとき、洗浄流体を生成し、
前記水浄化モジュール(100)が水生成モードにあるとき、精製水を生成し、
前記センサ構成(190)の少なくとも1つのセンサを使用して、水の導電率値、前記洗浄流体のpH値、前記洗浄流体の導電率値、及び前記洗浄流体が生成された後に生成された精製水の導電率値のうちの少なくとも1つを取得又は測定するように構成される、
請求項27に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項29】
前記水浄化モジュール(100)は、
前記洗浄流体の特性を、前記水の前記導電率値、前記pH値、前記洗浄流体の前記導電率値、及び前記精製水の前記導電率値のうちの少なくとも1つに基づいて検証するように構成される、
請求項28に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項30】
前記水浄化モジュール(100)は、
前記洗浄流体の特性を、
前記水の前記導電率値と1つ又は複数の入口導電率閾値との比較、
測定された前記pH値又は計算されたpH値と1つ又は複数のpH閾値との比較であって、前記計算されたpH値が、前記洗浄流体の前記導電率値に基づく前記洗浄流体のイオン強度から計算される、比較と、
前記精製水の前記導電率値と1つ又は複数の精製水の導電率閾値との比較、及び
前記洗浄流体の前記導電率値と前記水の前記導電率値との比較のうちの少なくとも1つに基づいて検証するように構成される、
請求項29に記載の水浄化モジュール。
【請求項31】
流体生成システム(300)であって、
請求項1から30のいずれか一項に記載の水浄化モジュール(100)と、
前記水浄化モジュール(100)の前記流体経路(110)に流体接続された別の流体経路(310)を備える流体生成モジュール(320)と、を備え、前記流体生成モジュール(320)は、
前記水浄化モジュール(100)から精製水を受け取り、
濃縮液(330a、330b、330c)と前記精製水を混合することによって流体を調製するように構成され配置される、
流体生成システム(300)。
【請求項32】
前記水浄化モジュール(100)は、他の流体経路(310)を洗浄するために、洗浄流体を前記他の流体経路(310)に提供するように構成される、
請求項31に記載の流体生成システム(300)。
【請求項33】
精製水を生成するために配置された水浄化モジュール(100)を用いて洗浄流体を生成するための方法であって、前記水浄化モジュール(100)は、カチオン性樹脂カートリッジ(120)と、流体経路(110)に沿って配置されたアニオン性樹脂カートリッジ(130)とを備え、前記方法は、
前記水浄化モジュール(100)の生成モードに基づいて、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)及び前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の他方に水を導きながら、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)及び前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の一方を迂回するように、少なくとも1つのバイパス流体経路(112a、112b)を通して水を導くことを備える、
方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本開示は概して、イオン交換樹脂を含む浄水システム(例えば、浄水器)に関する。浄水システムは、様々な溶質、懸濁化合物及び硬度種によって汚染され得る供給水を浄化するために使用され得る。例えば、特定の用途又は使用のために、硬質供給水(例えば、カルシウム及び/又はマグネシウムの含有量が高い水)は浄水器(例えば、イオン交換水浄水器)の下流の構成要素におけるスケーリングのリスクを増加させ、それによって、保守又はサービスを必要とするそれらの構成要素の可能性を増加させ、それは、水浄化の中断を引き起こす。ファウリングにつながる他の汚染源は、鉄、シリカ、粘土、及び他の有機物であり得る。供給水は浄水器を用いて特定のイオン種(例えば、硬度イオン種)を除去することによって処理することができる。浄水器の流体経路、特に浄化処理(例えば、イオン交換)から下流の流体経路の一部の浄化は、ほとんどの浄水システムで定期的に実施される。例えば、洗浄は水装置の性能及び信頼性を維持するために、定期的に実行されてもよい。供給水の品質及び生成水の意図された目的又は使用に応じて、異なる洗浄技術及びアプローチを使用することができる。
【0002】
熱消毒は、水路を消毒及び洗浄するために使用され得る。例えば、熱消毒は、バイオフィルムが浄水システム内に存在する水線又は水路に沿って形成するのを防ぐことができる。しかしながら、熱消毒は有機汚染を防止するのに有効であるが、熱消毒プロセスはスケーリングを防止するのにあまり有効ではなく、場合によっては硬度種がより高い温度では水への溶解度が低いので、スケーリングを増加させることがある。さらに、熱消毒は、水ラインにすでに存在するバイオフィルム(複数可)を処理するのに効果がない場合がある。熱消毒の制限のために、洗浄は、水ラインを洗浄するための化学物質を使用しても達成され得る。
【0003】
典型的には、洗浄が水浄化システム内に存在する水ライン又は水路に化学物質(酸性又はアルカリ性、例えば、スケーラント防止剤)を添加することによって達成される。例えば、エンドユーザ又はサービスプロバイダは、化学薬品が浄水器の流体経路を通過してファウリング及び/又はスケーリングを除去するように、浄水器システム(例えば、浄水器)に化学薬品を加えることができる。ファウリング及びスケーリングは、典型的には供給水中に存在する粒子又は溶質が浄水器構成要素(例えば、膜、フィルター、水ラインなど)の対応する表面上又は細孔内に堆積される場合に生じる。さらに、ファウリング及びスケーリングは、膜、フィルター及び水ラインの機能を低下させるか、又は著しく低下させる可能性がある。さらに、ファウリング及びスケーリングは、フィルターを横切る、膜を横切る、及び水ラインを通る流れが減少することに起因して、浄水器のためのエネルギー必要量の増加につながり得る。低減されたフローは同じ体積の生成水を生成するために、より高い圧力を必要とし得る。未処理のままの供給水は不可逆的なスケーリング及びファウリングを生じ、それによって、浄水器の様々な構成要素(例えば、フィルター、膜、水ラインなど)の寿命を低下させ得る。
【0004】
上述のように、ファウリング及びスケーリングは水浄化システム(例えば、水浄化器)に共通する問題であり、これは、一般に、水装置(複数可)と称され得る。浄水器を維持し、装置の最適な性能を保証するために、ファウリング及びスケーリングに対抗するために定期的なメンテナンスが必要とされる。メンテナンスは典型的には劣化した構成要素(例えば、フィルター、膜、水ラインなど)の化学的洗浄又は交換を伴う。
【0005】
しかし、化学洗浄プロセスはしばしば、過剰な休止時間をもたらし、有毒な化学物質及びスケーラント防止剤の使用を必要とする。化学物質は、必要に応じて流体経路に加えるために、水装置の近くのキャニスタ(例えば、水装置の横に立っている)に貯蔵されてもよい。しかしながら、洗浄を達成するために濃縮化学物質を添加することは、典型的には洗浄化学物質をシステムに添加するときに、保護具を使用するためにオペレータ(例えば、臨床医、家庭ユーザ、施設のオペレータなど)を必要とする。さらに、洗浄溶液を使用することは、典型的には洗浄化学薬品の取扱い及び適用のための追加の訓練及び手順を必要とする。さらに、上記の洗浄方法は多くの場合、水装置のサイズを増加させ、これは化学物質を貯蔵するために追加の区画又はキャニスタを必要とする。化学物質を貯蔵するためのサイズの増大及びさらなる区画もまた、水装置の美観を低下させる。
【0006】
また、化学薬品及びスケーラント防止剤を使用する高価な洗浄プロセスの必要性を排除しながら、ファウリング及びスケーリングの可能性を低減し、それによって、オペレータが追加の保護ギアを着用することを必要とする、水装置が必要とされている。
【0007】
上記の理由の各々のために、化学薬品を使用することなく、ファウリング及びスケーリングを低減するための洗浄プロセス(例えば、酸洗浄及びアルカリ洗浄)を実行することができる改善された浄水器を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0008】
本開示は、イオン交換樹脂による、浄水器などのイオン交換システムの酸及びアルカリ洗浄に関する。
【0009】
本明細書に記載される主題の態様は、単独で、又は本明細書に記載される1つ以上の他の態様と組み合わせて有用であり得る。本明細書の開示に照らして、いかなる形でも本開示を限定することなく、本開示の一態様では、水浄化モジュールが流体経路と制御部とを含む。流体経路はカチオン性樹脂カートリッジと、カチオン性樹脂カートリッジと流体連通するアニオン性樹脂カートリッジと、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの一方を迂回し、一方、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの他方に水を流すように配置された少なくとも1つのバイパス流体経路とを含む。流体経路はまた、水を少なくとも1つのバイパス流体経路に選択的に導くように構成された1つ又は複数の弁を備える弁構成を含む。制御部は、水浄化モジュールの生成モードに基づいて、少なくとも1つのバイパス流体経路に水を導くように弁構成を制御するように構成される。
【0010】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、少なくとも1つのバイパス流体経路が(i)カチオン性樹脂カートリッジに水が流れることを可能にしながらアニオン性樹脂カートリッジを迂回するように構成された第1のバイパス流体経路と、(ii)アニオン性樹脂カートリッジに水が流れることを可能にしながらカチオン性樹脂カートリッジを迂回するように構成された第2のバイパス流体経路と、(ii)カチオン性樹脂カートリッジに水が流れることを可能にしながらカチオン性樹脂カートリッジを迂回するように構成された第2のバイパス流体経路とのうちの1つを含む。
【0011】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、生成モードが(i)モジュールが精製水を生成するように構成される水生成モード、(ii)モジュールがスケーリングを除去し、酸洗浄を行うように適合される酸洗浄流体を選択的に生成するように構成される酸洗浄モード、及び(iii)モジュールがファウリング及びバイオフィルムのうちの少なくとも1つを除去するように適合され、さらにアルカリ洗浄を行うように適合されるアルカリ洗浄流体を選択的に生成するように構成されるアルカリ洗浄モードのうちの1つである。
【0012】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、アニオン性樹脂カートリッジがカチオン性樹脂カートリッジと流体的に直列に接続される。
【0013】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る、本開示の別の態様では、弁構成が少なくとも1つのバイパス流体経路の第1のバイパス流体経路に水を選択的に導くように構成される。
【0014】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、制御部がカチオン性樹脂カートリッジを通して、及び酸洗浄モードでアニオン性樹脂カートリッジを迂回するための第1のバイパス流体経路に、選択的に水を導くように弁構成を制御するように構成される。
【0015】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、第1のバイパス流体経路が第1のポイントと第2のポイントとの間に流体接続された第1の流体ラインを備える。第1のポイントはカチオン性樹脂カートリッジの下流であり、アニオン性樹脂カートリッジの上流である。第2のポイントは、アニオン性樹脂カートリッジの下流である。
【0016】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る、本開示の別の態様では、弁構成が第1の流体ラインに沿って配置される1つ又は複数の第1の弁を備える。
【0017】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る、本開示の別の態様では、弁構成が第1のバイパス流体経路の代わりに、第2のバイパス流体経路に水を選択的に導くように構成される。
【0018】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る、本開示の別の態様では、制御部がアルカリ洗浄モードにおいて、カチオン性樹脂カートリッジを迂回するために第2のバイパス流体経路を通して、及びアニオン性樹脂カートリッジを通して、水を選択的に導くように、弁構成を制御するように構成される。
【0019】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、第2のバイパス流体経路が第3のポイントと第4のポイントとの間に流体接続された第2の流体ラインを備える。第3のポイントは、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの両方の上流である。第4のポイントはカチオン性樹脂カートリッジの下流であり、アニオン性樹脂カートリッジの上流である。
【0020】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る、本開示の別の態様では、弁構成が第2の流体ラインに沿って配置される1つ又は複数の第2の弁を備える。
【0021】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、流体経路がカチオン性樹脂カートリッジの出力ポートをアニオン性樹脂カートリッジの入力ポートに接続する第3の流体ラインを備える。
【0022】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、弁構成は水が第1のバイパス流体経路に導かれる間、第3の流体ライン内の水の流れを停止するように構成された1つ又は複数の第3の弁を備える。
【0023】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、流体経路がカチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジと流体連通する混合ベッド樹脂カートリッジを含む。
【0024】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、混合ベッド樹脂カートリッジがカチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの下流に直列に配置される。
【0025】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、第1のバイパス流体経路が混合ベッド樹脂カートリッジを迂回するように構成される。
【0026】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、第1のバイパス流体経路が第5のポイントと第2のポイントとの間に流体接続された第4の流体ラインを備える。第5のポイントは、カチオン性樹脂カートリッジ、アニオン性樹脂カートリッジ及び混合ベッド樹脂カートリッジのそれぞれの下流である。第2のポイントはアニオン性樹脂カートリッジの下流であり、混合ベッド樹脂カートリッジの上流である。
【0027】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、混合ベッド樹脂カートリッジがアニオン樹脂とカチオン樹脂との組合せを含む。
【0028】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、弁構成が水生成モードにおいて、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの両方に水を導くように構成される。
【0029】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、モジュールが洗浄流体を生成し、洗浄流体を使用して、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの両方の下流にある、流体経路の一部分を洗浄するように構成及び配置される。
【0030】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、洗浄流体が(i)スケーリングを除去し、酸洗浄を行うように構成された酸洗浄流体、及び(ii)ファウリング及びバイオフィルムのうちの少なくとも1つを除去するように構成され、さらにアルカリ洗浄を行うように構成されたアルカリ洗浄流体のうちの1つ。
【0031】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、酸洗浄流体が(i)カチオン性樹脂カートリッジを通して、及び(ii)アニオン性樹脂カートリッジを迂回するために第1のバイパス流体経路を通して、水を導くことによって生成される。
【0032】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、アルカリ洗浄流体が水を(i)カチオン性樹脂カートリッジを迂回するように第2のバイパス流体経路を通して、及び(ii)アニオン性樹脂カートリッジを通して導くことによって生成される。
【0033】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、カチオン性樹脂カートリッジがアニオン性樹脂カートリッジの上流にある。
【0034】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、カチオン性樹脂カートリッジがアニオン性樹脂カートリッジの下流にある。
【0035】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る、本開示の別の態様では、水浄化モジュールがセンサ構成をさらに含む。センサ構成は、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの両方の上流に配置された上流導電率センサ、下流導電率センサ、及び下流pHセンサのうちの少なくとも1つを含む。
【0036】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る、本開示の別の態様では、モジュールは水浄化モジュールが酸洗浄モード及びアルカリ洗浄モードのうちの1つにあるときに洗浄流体を生成し、水浄化モジュールが水生成モードにあるときに精製水を生成し、センサ構成の少なくとも1つのセンサを使用して、水の導電率値、洗浄流体のpH値、洗浄流体の導電率値、及び洗浄流体が生成された後に生成された精製水の導電率値のうちの少なくとも1つを取得又は測定するように構成される。
【0037】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る、本開示の別の態様では、モジュールが水の導電率値、pH値、洗浄流体の導電率値、及び精製水の導電率値のうちの少なくとも1つに基づいて、洗浄流体の特性を検証するように構成される。
【0038】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、モジュールが水の導電率値と1つ又は複数の入口導電率閾値との比較、測定されたpH値又は計算されたpH値と1つ又は複数のpH閾値との比較のうちの少なくとも1つに基づいて、洗浄流体の特性を検証するように構成される。計算されたpH値は、洗浄流体の導電率値に基づく洗浄流体のイオン強度、精製水の導電率値と1つ又は複数の精製水の導電率閾値との比較、及び洗浄流体の導電率値と水の導電率値との比較から計算される。
【0039】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、モジュールがカチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの両方の下流にある流体経路の一部分を、指定された持続時間の間、洗浄流体で洗浄するように構成される。洗浄流体は、スケーリング及びバイオフィルムの少なくとも一方を除去するように構成される。
【0040】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、指定された持続時間が検証の結果に基づく。
【0041】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、モジュールが洗浄流体の導電率値及びpH値のうちの少なくとも1つを測定するように構成される。さらに、モジュールは、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの両方の下流にある流体経路の一部を、指定された持続時間の間、洗浄流体で洗浄するように構成される。洗浄流体は、スケーリング及びバイオフィルムの少なくとも一方を除去するように構成される。
【0042】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、特定の持続時間が洗浄流体の導電率値及びpH値のうちの少なくとも1つに基づく。
【0043】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、水浄化モジュールがカチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの両方の上流に配置される上流導電率センサをさらに含む。
【0044】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、モジュールが上流導電率センサを用いて水の上流導電率を測定し、下流導電率センサを用いて洗浄流体の下流導電率を測定し、上流導電率センサ及び下流導電率センサから測定された導電率に基づいて、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジのうちの少なくとも1つの性能比を算出するように構成される。
【0045】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、性能比が上流導電率で割られた下流導電率に基づく。
【0046】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、性能比が精製水の導電率比、酸洗浄流体の導電率比、及びアルカリ洗浄流体の導電率比のうちの1つである。
【0047】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、モジュールが性能比を閾値と比較するように構成される。
【0048】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、モジュールがカチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジのうちの少なくとも1つの状態を示す警告を提供するように構成される。この状態は、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの少なくとも一方の残存寿命に関連する。
【0049】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、残存寿命が洗浄流体のそれぞれの導電率に少なくとも部分的に基づく。
【0050】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、上流pHセンサがカチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの両方の上流に配置される。下流のpHセンサは、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの両方の下流に配置される。
【0051】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、モジュールが洗浄流体の導電率値及び推定pH値のうちの少なくとも1つを決定するように構成される。洗浄流体の推定pH値は、洗浄流体のイオン強度に基づく。
【0052】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、導電率値が洗浄流体のイオン強度に関連する。
【0053】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、推定pH値が洗浄流体の導電率及び洗浄流体のイオン強度のうちの少なくとも1つに基づく。
【0054】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、モジュールが精製水の導電率値と1つ又は複数の精製水の閾値との比較、測定されたpH値又は計算されたpH値と1つ又は複数のpH性能閾値との比較、及び洗浄流体又は精製水の導電率値と入口水の導電率値との比較のうちの少なくとも1つに基づいて、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジのうちの少なくとも1つの性能を評価するように構成される。計算されたpH値は、洗浄流体の導電率値に基づく洗浄流体のイオン強度から計算される。
【0055】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る、本開示の別の態様では、モジュールがカチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジのうちの少なくとも1つの性能の検証の結果及び/又は評価の結果を示す警告を提供するように構成される。
【0056】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、カチオン性樹脂カートリッジが強カチオン性樹脂サブカートリッジ及び/又は弱カチオン性樹脂サブカートリッジを含む。
【0057】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、強カチオン性樹脂サブカートリッジがH型のカチオン性イオン交換樹脂を含む。
【0058】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、弱カチオン性樹脂サブカートリッジがH型のカチオン性イオン交換樹脂を含む。
【0059】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、アニオン性樹脂カートリッジが強アニオン性樹脂サブカートリッジ及び/又は弱アニオン性樹脂サブカートリッジを含む。
【0060】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、強アニオン性樹脂サブカートリッジがOH型のアニオン性イオン交換樹脂を含む。
【0061】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、弱アニオン性樹脂サブカートリッジがOH型のアニオン性イオン交換樹脂を含む。
【0062】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、水浄化モジュールが前処理モジュールをさらに含む。前処理モジュールは、軟水器、活性炭フィルター、粒子フィルター、及び紫外線滅菌器のうちの少なくとも1つを含む。
【0063】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、前処理モジュールがカチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの上流に配置される。
【0064】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、水浄化モジュールが研磨モジュールをさらに含む。研磨モジュールは、混合ベッド樹脂カートリッジ、電気脱イオン(EDI)モジュール、連続電気脱イオンモジュール(CEDI)、及び流体膜のうちの少なくとも1つを含む。
【0065】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、研磨モジュールがカチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの両方から下流に配置される。
【0066】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、モジュールがカチオン性樹脂カートリッジに水を流すことを可能にしながら、アニオン性樹脂カートリッジを迂回するように配置された第1の迂回流体経路を通して水を導くことによって、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジのうちの1つを迂回するように水を導くように構成される。
【0067】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、モジュールがアニオン性樹脂カートリッジに水を流すことを可能にしながら、カチオン性樹脂カートリッジを迂回するように配置された第2のバイパス流体経路を通して水を導くことによって、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジのうちの1つを迂回するように水を導くように構成される。
【0068】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、少なくとも1つのバイパス流体経路は水がカチオン性樹脂カートリッジに追従することを可能にしながら、アニオン性樹脂カートリッジを迂回するように構成された第1のバイパス流体経路である。
【0069】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、少なくとも1つのバイパス流体経路は水がアニオン性樹脂カートリッジに流れることを可能にしながら、カチオン性樹脂カートリッジを迂回するように構成された第2のバイパス流体経路である。
【0070】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、少なくとも1つのバイパス流体経路が第1のバイパス流体経路及び第2のバイパス流体経路である。
【0071】
本明細書に記載される発明の態様は、単独で、又は本明細書に記載される1つ以上の他の態様と組み合わせて有用であり得る。本開示の一態様では、流体生成システムが先行する請求項のいずれか一項に記載の水浄化モジュールと、水浄化モジュールの流体経路に流体接続された別の流体経路を備える流体生成モジュールとを含む。流体生成モジュールは水浄化モジュールから精製水を受け取り、濃縮物と精製水とを混合することによって流体を調製するように構成され、配置される。
【0072】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る、本開示の別の態様では、水浄化モジュールが他の流体経路を洗浄するための洗浄流体を他の流体経路に提供するように構成される。
【0073】
本明細書に記載される主題の態様は、単独で、又は本明細書に記載される1つ以上の他の態様と組み合わせて有用であり得る。本開示の一態様では、精製水を生成するために配置された水浄化モジュールを有する洗浄流体を生成するための方法であって、水浄化モジュールがカチオン性樹脂カートリッジと、流体経路に沿って配置されたアニオン性樹脂カートリッジとを含み、水浄化モジュールの生成モードに基づいて、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの一方に水を流しながら、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの一方を迂回するように少なくとも1つのバイパス流体経路を通して水を導くことを含む、方法。
【0074】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では、少なくとも1つのバイパス流体経路が(i)水がカチオン性樹脂カートリッジに追従することを可能にしながらアニオン性樹脂カートリッジを迂回するように構成された第1のバイパス流体経路、(ii)水がアニオン性樹脂カートリッジに流れることを可能にしながらカチオン性樹脂カートリッジを迂回するように構成された第2のバイパス流体経路、又は(iii)第1のバイパス流体経路及び第2のバイパス流体経路のうちの1つを含む。
【0075】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、生成モードが水生成モード、酸洗浄モード、及びアルカリ洗浄モードのうちの1つである。
【0076】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、アニオン性樹脂カートリッジがカチオン性樹脂カートリッジと流体的に直列に接続される。
【0077】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る、本開示の別の態様では、方法が少なくとも1つのバイパス流体経路の第1のバイパス流体経路に水を導くことを含む。
【0078】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る、本開示の別の態様では、本方法が酸洗浄モードにおいて、少なくとも1つのバイパス流体経路の第1のバイパス流体経路に水を選択的に導くように弁構成を制御することを含む。
【0079】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、第1のバイパス流体経路が第1のポイントと第2のポイントとの間に流体接続された第1の流体ラインを備える。第1のポイントはカチオン性樹脂カートリッジの下流であり、アニオン性樹脂カートリッジの上流である。第2のポイントは、アニオン性樹脂カートリッジの下流である。
【0080】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る、本開示の別の態様では、弁構成が第1の流体ラインに沿って配置される1つ又は複数の第1の弁を備える。
【0081】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、本方法が第1のバイパス流体経路の代わりに、第2のバイパス流体経路に水を導くことを含む。
【0082】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る、本開示の別の態様では、本方法がアルカリ洗浄モードにおいて、第2のバイパス流体経路に水を選択的に導くように弁構成を制御することを含む。
【0083】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、第2のバイパス流体経路が第3のポイントと第4のポイントとの間に流体接続された第2の流体ラインを備える。第3のポイントは、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの両方の上流にある。第4のポイントはカチオン性樹脂カートリッジの下流にあり、アニオン性樹脂カートリッジの上流にある。
【0084】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る、本開示の別の態様では、弁構成が第2の流体ラインに沿って配置される1つ又は複数の第2の弁を備える。
【0085】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、流体経路がカチオン性樹脂カートリッジの出力ポートをアニオン性樹脂カートリッジの入力ポートに接続する第3の流体ラインを備える。
【0086】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、本方法は水が第1のバイパス流体経路に導かれる間に、第3の流体ライン内の水流を停止することを含む。
【0087】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、流体経路がカチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジと流体連通する混合ベッド樹脂カートリッジを含む。
【0088】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、混合ベッド樹脂カートリッジがカチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの下流に直列に配置される。
【0089】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、第1のバイパス流体経路が第5のポイントと第2のポイントとの間に流体接続された第4の流体ラインを備える。第5のポイントは、カチオン性樹脂カートリッジ、アニオン性樹脂カートリッジ及び混合ベッド樹脂カートリッジのそれぞれの下流にある。第2のポイントはアニオン性樹脂カートリッジの下流にあり、混合ベッド樹脂カートリッジの上流にある。
【0090】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、混合ベッド樹脂カートリッジがアニオン樹脂とカチオン樹脂との組合せを含む。
【0091】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、本方法が水生成モードにおいて、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの両方に水を導くことを含む。
【0092】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る、本開示の別の態様では、方法が洗浄流体を使用して、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの両方の下流にある、流体経路の一部分を洗浄することを含む。
【0093】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、洗浄流体が(i)スケーリングを除去し、酸洗浄を行うように構成された酸洗浄流体、及び(ii)ファウリング及びバイオフィルムのうちの少なくとも1つを除去するように構成され、さらにアルカリ洗浄を行うように構成されたアルカリ洗浄流体のうちの1つである。
【0094】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、酸洗浄流体が(i)カチオン性樹脂カートリッジを通して、及び(ii)アニオン性樹脂カートリッジを迂回するために第1のバイパス流体経路を通して、水を導くことによって生成される。
【0095】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、アルカリ洗浄流体が水を(i)カチオン性樹脂カートリッジを迂回するように第2のバイパス流体経路を通して、及び(ii)アニオン性樹脂カートリッジを通して導くことによって生成される。
【0096】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る、本開示の別の態様では、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジがアニオン性樹脂カートリッジの上流でカチオン性樹脂カートリッジと直列に接続される。
【0097】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジがアニオン性樹脂カートリッジの下流でカチオン性樹脂カートリッジと直列に接続される。
【0098】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る、本開示の別の態様では、本方法がセンサ構成を用いて、水、洗浄流体、及び精製水のうちの少なくとも1つの特性を感知することを含む。センサ構成は、下流温度センサ、下流導電率センサ、及び下流pHセンサのうちの少なくとも1つを含む。
【0099】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、方法がセンサ構成の少なくとも1つのセンサを使用して、水の導電率値、洗浄流体のpH値、洗浄流体の導電率値、及び洗浄流体が生成された後に生成された精製水の導電率値のうちの少なくとも1つを取得又は測定することを含む。
【0100】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る、本開示の別の態様では、方法が水の導電率値、pH値、洗浄流体の導電率値、及び精製水の導電率値のうちの少なくとも1つに基づいて洗浄流体の特性を検証することを含む。
【0101】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る本開示の別の態様では、洗浄流体の特性を検証することは水の導電率値と1つ又は複数の入口導電率閾値との比較、測定されたpH値又は計算されたpH値と1つ又は複数のpH閾値との比較(計算されたpH値は洗浄流体の導電率値に基づく洗浄流体のイオン強度から計算される)、精製水の導電率値と1つ又は複数の精製水導電率閾値との比較、及び洗浄流体の導電率値と水の導電率値との比較のうちの少なくとも1つに基づく。
【0102】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、本方法がカチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの両方の下流にある流体経路の一部を、指定された持続時間の間、洗浄流体で洗浄することを含む。洗浄流体は、スケーリング及びバイオフィルムの少なくとも一方を除去するように構成される。
【0103】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、指定された持続時間が検証の結果に基づく。
【0104】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、本方法が洗浄流体の導電率値及びpH値のうちの少なくとも1つを測定することと、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの両方の下流にある流体経路の一部を、指定された持続時間の間、洗浄流体で洗浄することとを含む。洗浄流体は、スケーリング及びバイオフィルムの少なくとも一方を除去するように構成される。
【0105】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、特定の持続時間が洗浄流体の導電率値及びpH値のうちの少なくとも1つに基づく。
【0106】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、上流導電率センサがカチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの両方の上流に配置される。
【0107】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る本開示の別の態様では、方法が上流導電率センサを用いて水の上流導電率を測定することと、下流導電率センサを用いて洗浄流体の下流導電率を測定することと、上流導電率センサ及び下流導電率センサから測定された導電率に基づいて、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジのうちの少なくとも1つの性能比を計算することとを含む。
【0108】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、性能比が上流導電率で割られた下流導電率に基づく。
【0109】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、性能比が精製水導電率比、酸洗浄流体導電率比、及びアルカリ洗浄流体導電率比のうちの1つである。
【0110】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、方法が性能比を閾値と比較することを含む。
【0111】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、本方法がカチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジのうちの少なくとも1つの状態を示す警告を提供することを含む。この状態は、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの少なくとも一方の残存寿命に関連する。
【0112】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、残存寿命が洗浄流体のそれぞれの導電率に基づく。
【0113】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、上流pHセンサがカチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの両方の上流に配置される。下流のpHセンサは、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの両方の下流に配置される。
【0114】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、方法が洗浄流体の導電率値及び推定pH値のうちの少なくとも1つを決定することを含む。洗浄流体の推定pH値は、洗浄流体のイオン強度に基づく。
【0115】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、導電率値が洗浄流体のイオン強度に関連する。
【0116】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、推定pH値が洗浄流体の導電率及び洗浄流体のイオン強度のうちの少なくとも1つに基づく。
【0117】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る本開示の別の態様では方法が精製水の導電率値と1つ又は複数の精製水閾値との比較、測定されたpH値又は計算されたpH値と1つ又は複数のpH性能閾値との比較(計算されたpH値は洗浄流体の導電率値に基づく洗浄流体のイオン強度から計算される)、及び洗浄流体又は精製水の導電率値と水の導電率値との比較のうちの少なくとも1つに基づいて、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジのうちの少なくとも1つの性能を評価することを含む。
【0118】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組み合わせて使用され得る、本開示の別の態様では、方法がカチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジのうちの少なくとも1つの性能の検証の結果及び/又は評価の結果を示す警告を提供することを含む。
【0119】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、カチオン性樹脂カートリッジが強カチオン性樹脂サブカートリッジ及び/又は弱カチオン性樹脂サブカートリッジを含む。
【0120】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、強カチオン性樹脂サブカートリッジがH型のカチオン性イオン交換樹脂を含む。
【0121】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、弱カチオン性樹脂サブカートリッジがH型のカチオン性イオン交換樹脂を含む。
【0122】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、アニオン性樹脂カートリッジが強アニオン性樹脂サブカートリッジ及び弱アニオン性樹脂サブカートリッジを含む。
【0123】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、強アニオン性樹脂サブカートリッジがOH型のアニオン性イオン交換樹脂を含む。
【0124】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、弱アニオン性樹脂サブカートリッジがOH型のアニオン性イオン交換樹脂を含む。
【0125】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、方法が樹脂カートリッジのうちの1つを迂回するように水を導く前に、前処理モジュール内で水を前処理することを含む。
前処理モジュールは、軟水器、活性炭フィルター、粒子フィルター、及び紫外線滅菌器のうちの少なくとも1つを含む。
【0126】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、前処理モジュールがカチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの上流に配置される。
【0127】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、方法が樹脂カートリッジのうちの1つを迂回するように水を導いた後に、洗浄流体を研磨モジュールで研磨することを含む。研磨モジュールは、混合ベッド樹脂カートリッジ、電気脱イオン(EDI)モジュール、連続電気脱イオンモジュール(CEDI)、及び流体膜のうちの少なくとも1つを含む。
【0128】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、研磨モジュールがカチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジの両方から下流に配置される。
【0129】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、本方法がカチオン性樹脂カートリッジの1つを迂回するように水を導くことを含み、アニオン性樹脂カートリッジはカチオン性樹脂カートリッジに水を流すことを可能にしながら、アニオン性樹脂カートリッジを迂回するように配置された第1の迂回流体経路を通って水を導くことを含む。
【0130】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジのうちの1つを迂回するように水を導くことは、水がアニオン性樹脂カートリッジに流れることを可能にしながら、カチオン性樹脂カートリッジを迂回するように構成された第2の迂回流体経路を通して水を導くことを含む。
【0131】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、少なくとも1つのバイパス流体経路は水がカチオン性樹脂カートリッジに追従することを可能にしながら、アニオン性樹脂カートリッジを迂回するように構成された第1のバイパス流体経路である。
【0132】
本明細書に列挙される態様の任意の他の態様又は組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、少なくとも1つのバイパス流体経路がカチオン性樹脂カートリッジをバイパスし、一方で、水がアニオン性樹脂カートリッジに流れることを可能にするように構成された第2のバイパス流体経路である。
【0133】
本明細書に列挙される任意の他の態様又は態様の組合せと組合せて使用され得る、本開示の別の態様では、少なくとも1つのバイパス流体経路が第1のバイパス流体経路及び第2のバイパス流体経路である。
【0134】
本開示の別の態様では別段の指定がない限り、本明細書に列挙される任意の他の態様と組み合わせることができ、図1A~1C、図2図3、及び図4のうちの任意の1つ又は複数に関連して説明される任意の特徴、機能、及び代替物は図1~4のうちの任意の他のものに関連して説明される任意の特徴、機能、及び代替物と組み合わせることができる。
【0135】
したがって、本開示の利点は、水を浄化するために使用される同じイオン交換樹脂カートリッジを用いて、酸洗浄及びアルカリ洗浄の一方又は両方を行うことができる水浄化装置を提供することである。
【0136】
本開示の別の利点は、システムに洗浄化学物質又は流体を添加することなく、酸洗浄及びアルカリ洗浄の一方又は両方を行うことができる水浄化装置を提供することである。
【0137】
本開示の別の利点は水生成、酸洗浄、アルカリ洗浄、樹脂節約、及び特定のpH特性(例えば、調整されたpHを有する水)を有する水生成のうちの1つ又は複数を実行することが可能な水浄化デバイスを提供することである。
【0138】
本開示のさらに別の利点は、システムの既存のイオン交換樹脂カートリッジから初期洗浄流体を調製することである。
【0139】
本開示のさらなる利点は精製水ならびに洗浄流体(例えば、酸洗浄流体及びアルカリ洗浄流体)を、生成水を濃縮物と混合する流体生成システムなどの下流装置に提供することができる水浄化装置を提供することである。
【0140】
本開示の別の利点は、所与の供給水組成物の所与の期間中に変更される樹脂カートリッジの頻度及び量を最小限に抑えることによって、システムとのユーザインタラクションの量を最小限に抑えることである。
【0141】
さらなる特徴及び利点は以下の詳細な説明及び図面に記載されており、それらから明らかになるのであろう。本明細書に記載される特徴及び利点はすべてを包含するものではなく、特に、多くの追加の特徴及び利点が、図面及び説明を考慮して当業者に明らかになるのであろう。また、任意の特定の実施形態は、本明細書に列挙される利点のすべてを有する必要はなく、個々の有利な実施形態を別々に請求することが明確に企図される。さらに、本明細書で使用される言語は主に読みやすさ及び説明汎用のために選択されており、本発明の主題の範囲を限定するものではないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0142】
図1A図1Aは、本開示の一例に係る水生成モードにおける水浄化モジュールのブロック図である。
【0143】
図1B図1Bは、本発明の一実施例に係る酸洗浄モードにおける水浄化モジュールのブロック図である。
【0144】
図1C図1Cは、本開示の一例によるアルカリ洗浄モードにおける水浄化モジュールのブロック図である。
【0145】
図2図2は、本開示の実施例による代替の水浄化モジュールのブロック図である。
【0146】
図3図3は、本開示の一例による流体生成システムのブロック図である。
【0147】
図4図4は、本開示の実施例による、水浄化モジュールを用いて、浄水、酸洗浄流体、及びアルカリ洗浄流体のうちの少なくとも1つを生成するための例示的プロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0148】
浄水器又は水装置などのイオン交換システムは、供給水を浄化するために使用され得る。さらに、イオン交換システムは、水浄化ステップの下流(例えば、供給水を浄化するイオン交換の下流)にある流体経路の一部を洗浄するために、使用され得る。
【0149】
本明細書に開示されるシステム、方法及び技術は、水ライン又は水経路から「ファウリング」、「スケーリング」及び/又は「バイオフィルム」を除去するために使用され得る。ファウリング、スケーリング、及び/又はバイオフィルムは独立して、又は集合的に、浄水器、より具体的には、浄水処理の下流の水ラインの機能を妨害又は干渉し得る。例えば、ファウリング、スケーリング、及び/又はバイオフィルムは、膜、フィルター、及び水ラインの機能を劣化させるか、又は著しく低下させる可能性がある。さらに、ファウリング、スケーリング、及び/又はバイオフィルムの蓄積は、フィルターを横切る、膜を横切る、及び水ラインを通るフローの減少に起因して、浄水器のためのエネルギー必要量の増加につながり得る。減少したフローは同じ体積の精製生成水を生成するために、より高い圧力を必要とし得る。未処理のままの供給水は不可逆的なファウリング、スケーリング、及び/又はバイオフィルムを生成し、それによって、浄水器の様々な構成要素(例えば、フィルタ、膜、水ラインなど)の寿命を短縮することができる。
【0150】
「ファウリング」は表面上の望ましくない物質の蓄積であり、ファウリング物質は生物(例えば、生物ファウリング)又は非生物物質(例えば、無機又は有機)のいずれかからなり得る。ファウリングは、鉄、シリカ、粘土、及び有機物からであってもよい。ファウリングは、典型的には供給水中に存在する粒子又は溶質が浄水器構成要素(例えば、膜、フィルター、水ラインなど)の対応する表面上又は細孔内に堆積される場合に生じる。ファウリングのいくつかの例としては、微生物増殖、藻類、及びいくつかのバイオフィルムが挙げられる。
【0151】
「スケーリング」は水溶液(例えば、炭酸カルシウム又は硫酸カルシウム)からの塩、酸化物及び水酸化物などの固体の結晶化である。スケーリングは、沈殿ファウリングと呼ばれることもある。スケーリングのいくつかの実例は、炭酸マグネシウム(MgCO)及び炭酸カルシウム(CaCO)の沈殿を含む。
【0152】
「バイオフィルム」は細胞が互いに、しばしば他の表面に付着する任意の微生物を指す。バイオフィルムは有機物を含むが、バイオフィルムは水中に無機物を含むか、又は形成することもできる。上述のように、いくつかのバイオフィルムは、ファウリングの形成と見なされ得る。
【0153】
「酸洗浄」は、スケーリングを除去するように適合された低pH溶液を指す。例えば、供給水がカチオン性イオン交換樹脂(例えば、H型)に通される場合、供給水のpHは低下し、低pH溶液を形成する。得られた低pH溶液は、酸洗浄と呼ばれるプロセスを介してスケーリングを除去するように適合される。
【0154】
「アルカリ洗浄」は、ファウリングを除去するように適合された高pH溶液を指す。例えば、供給水がアニオン性イオン交換樹脂(例えば、OH型)に通される場合、供給水のpHは上昇し、高pH溶液を形成する。得られる高pH溶液は、アルカリ洗浄と呼ばれるプロセスを通してファウリングを除去するように適合される。
【0155】
本明細書に記載のシステム、方法、及び技術によれば、浄水器はスケーリング、ファウリング、及び/又はバイオフィルムから、水装置内の流体経路の一部を浄化するように構成することができる。イオン交換システム(例えば、浄水器)は(i)高品質水生成(例えば、1μS/cm未満の導電率)、(ii)酸洗浄、又は(iii)アルカリ洗浄のために使用され得る。したがって、イオン交換システムは追加の洗浄化学物質を添加することなく、酸洗浄及びアルカリ洗浄の両方を実施しながら、高品質の水を有利に生成することができる。既存のアニオン性及びカチオン性樹脂カートリッジの使用を通して洗浄操作(例えば、酸洗浄及び/又はアルカリ洗浄)を行うことによって、本明細書に開示されるシステム及び方法は、有害で有毒な洗浄化学薬品を取り扱うユーザの必要性を有利に低減又は排除する。さらに、既存の構成要素(例えば、カチオン性樹脂カートリッジ及びアニオン性樹脂カートリッジ)が、浄水装置を用いて洗浄流体を生成するように構成されるので、システムの複雑さが低減される。
【0156】
図1A、1B及び1Cは、水浄化モジュール100aの構成を示す。水浄化モジュール100bの代替構成が図2に示されている。本明細書で使用される場合、水浄化モジュール100a及び水浄化モジュール100bは、本明細書では概して、水浄化モジュール100と呼ばれ得る。図1A図1B及び図1Cに戻って参照すると、水浄化モジュール100a(一般に、水浄化モジュール100と呼ばれる)は、カチオン性樹脂カートリッジ120を有する流体経路110と、カチオン性樹脂カートリッジ120と流体連通するアニオン性樹脂カートリッジ130とを含む。流体経路110はまた、少なくとも1つのバイパス流体経路(例えば、バイパス流体経路112a、112b)を含んでもよい。少なくとも1つのバイパス流体経路は、カチオン性樹脂カートリッジ120及びアニオン性樹脂カートリッジ130の他方に水を流すことを可能にしながら、カチオン性樹脂カートリッジ120又はアニオン性樹脂カートリッジ130のいずれかを迂回するように構成される。
【0157】
本明細書に記載の流体経路110は、他の浄水システムに組み込むことができることを理解されたい。例えば、混合ベッド、1つ又は複数の逆浸透(「RO」)膜、又は1つ又は複数の追加の研磨ステップは、水質をさらに向上させるために、又はより高いレベルの洗浄を達成するために、流体経路110に沿って随意に含まれてもよい。任意の構成要素(例えば、混合ベッド、RO膜、又は研磨工程)は、構成要素の機能性に基づいて、上流及び/又は下流に配置され得る。例えば、RO膜は樹脂カートリッジ120、130(例えば、イオン交換システム)の上流に配置することができ、それによって、樹脂カートリッジを、水がRO膜を通過した後の研磨に使用することができる。これらのオプションのいくつかは、以下でより詳細に説明される。
【0158】
樹脂カートリッジ120、130は、水浄化モジュール100のためのイオン交換システムを形成することができる。各樹脂カートリッジは、イオンがイオン交換床内の反対に荷電したイオン種にイオン結合するようになる、イオン交換床であってもよい。一例では、イオン交換床(例えば、樹脂カートリッジ120、130)はカチオン樹脂及びアニオン樹脂などのイオン交換樹脂を含むことができる。樹脂は、複数の樹脂ビーズを含んでもよい。例えば、カチオン性樹脂カートリッジ120は、複数のカチオン交換樹脂ビーズを含むことができ、一方、アニオン性樹脂カートリッジ130は、複数のアニオン交換樹脂ビーズを含む。典型的には、供給水のカチオン性成分が、カチオン交換樹脂ビーズに引き付けられ、一方、供給水のアニオン性構成要素はアニオン交換樹脂ビーズに引き付けられる。
【0159】
図1A図1B図1C、及び図2のそれぞれの例示された例では、流体経路110が供給水の源101から始まり、最終的に出口103で終了する(例えば、生成水又は洗浄流体が流体経路110から出る)。各例では、水浄化モジュール100が浄水又は洗浄流体のいずれかを生成するように構成及び配置される。洗浄流体を生成するとき、水浄化モジュール100は、洗浄流体を使用して、カチオン性樹脂カートリッジ120及びアニオン性樹脂カートリッジ130のうちの少なくとも1つの下流にある流体経路110の一部を洗浄するように適合される。水浄化モジュール100は、質量流量又は体積流量を測定するために、流体経路に沿って配置された流量計197を任意選択で含むことができる。図1A-1Cに示す例では、流量計197は研磨モジュール180の上流に配置されるが、流量計197は流体経路110の任意の部分に沿って配置されてもよいことを理解されたい。さらに、水浄化モジュール100は、流体経路110に沿って配置された複数の流量計197を含むことができる。
【0160】
一例では、アニオン性樹脂カートリッジ130がカチオン性樹脂カートリッジ130と直列に流体接続される。図1A-1Cに示すように、カチオン性樹脂カートリッジ120は、アニオン性樹脂カートリッジ130の上流に示されている。あるいは、各カートリッジ120、130の位置は、アニオン性樹脂カートリッジ130がカチオン性樹脂カートリッジ120の上流にあるように反転されてもよい。一例では、カチオン性樹脂カートリッジ120が脱塩カチオン性樹脂を含むことができる。さらに、カチオン性樹脂カートリッジ120は、強カチオン性樹脂サブカートリッジ120a、弱カチオン性樹脂サブカートリッジ120b、又は強カチオン性樹脂サブカートリッジ120aと弱カチオン性樹脂サブカートリッジ120bの両方を含むことができる。サブカートリッジ120a及び/又は120bは、カチオン性樹脂カートリッジ120を集合的に形成し得ることを理解されたい。あるいは、カチオン性樹脂カートリッジ120が単一のサブカートリッジ(例えば、強カチオン性サブカートリッジ120a)から構成されてもよい。より詳細には、強カチオン性樹脂サブカートリッジ120aがH型の強カチオン交換樹脂を含む。さらに、より詳細には、弱カチオン性樹脂サブカートリッジ120bがH型の弱カチオン性イオン交換樹脂を含むことができる。H型のカチオン性イオン交換樹脂は、他のすべてのカチオンをH+と交換することができる。例えば、Ca2+、Mg2+、Na及びKは、Hと交換され得る。一例では、カチオン性樹脂が1.8~4.5eq/lの容量を有し得る。典型的には、カチオン性樹脂カートリッジ120を出る流体のpHが、カチオン性樹脂カートリッジ120に供給される水が低い緩衝容量及び約7のpHを有する場合、2~3の範囲のpHを有する酸性溶液である。一例では、カチオン性樹脂カートリッジ120を出る流体から生じる酸洗浄流体が、pHが2~3の範囲内にあるとき、任意又は許容可能であると考えることができる。
【0161】
アニオン性樹脂カートリッジ130は、脱塩アニオン性樹脂を含むことができる。カチオン性樹脂カートリッジ120と同様に、アニオン性樹脂カートリッジ130は、強アニオン性樹脂サブカートリッジ130a、弱アニオン性樹脂サブカートリッジ130b、又は強アニオン性樹脂サブカートリッジ130aと弱アニオン性樹脂サブカートリッジ130bの両方を含むことができる。上記と同様に、サブカートリッジ130a、bは、アニオン性樹脂カートリッジ130を集合的に又は個別に形成することができる。より詳細には、強アニオン性樹脂サブカートリッジ130aがOH型のアニオン性イオン交換樹脂を含む。さらに、より詳細には、弱アニオン性樹脂サブカートリッジ130bがOH型のアニオン性イオン交換樹脂を含むことができる。OH型のアニオン性イオン交換樹脂は、他のすべてのアニオンをOHに交換することができる。例えば、SO 2-、NO 、及びClは、OHと交換され得る。一例では、アニオン性樹脂が典型的には約1.0eq/lの容量を有し得る。水がアニオン性樹脂カートリッジ130を通過するとき、アニオン性樹脂は、水中でpH変更を引き起こす。典型的には、アニオン性樹脂カートリッジ130を出る流体のpHが、アニオン性樹脂カートリッジ130に供給される水が低い緩衝容量及び約7のpHを有する場合、11~12のpHを有するアルカリ性溶液である。一例では、アニオン性樹脂カートリッジ130を出る流体から生じるアルカリ洗浄流体が、pHが11~12の範囲内にあるとき、任意又は許容可能であると考えることができる。
【0162】
カチオン性樹脂カートリッジ120とアニオン性樹脂カートリッジ130との組合せにより、純水が得られる。例えば、供給水を直列の120、130の両方の樹脂カートリッジに通すことにより、純水(例えば、H+OH→HO)が得られる。
【0163】
アニオン性樹脂のより低い容量のために、バランスのとれたシステムは、より大きなアニオン性樹脂体積を必要とし得る。例えば、アニオン性樹脂カートリッジ130がカチオン性樹脂カートリッジ120と同じ又は類似の容量を有するように、より多くのアニオン性樹脂が必要とされ得る。しかしながら、ウルトラフィルターのフラッシング及び/又は流体経路のフラッシングなどのいくつかの洗浄のためにカチオン性樹脂カートリッジ120で処理されただけの洗浄流体(例えば、酸洗浄流体)を使用することによって、システムのさらなるバランスをとるのに役立ち、それによって、より少ないアニオン性樹脂を必要とすることができる。例えば、他の既存流体は、同じ体積の両方の樹脂タイプ(例えば、カチオン性及びアニオン性)を使用することができ、これは、アニオン性樹脂カートリッジ130がカチオン性樹脂カートリッジ120よりもかなり前に消費されることが多いので、頻繁なカートリッジ交換を必要とすることによって、患者の負担を増大させる。
【0164】
図1Aに示すように、バイパス流体経路112aは、カチオン性樹脂カートリッジ120に水を流通させながら、アニオン性樹脂カートリッジ130を迂回するように配置されている。より詳細には、バイパス流体経路112aがアニオン性樹脂カートリッジ130をバイパスしながら、水のみがカチオン性樹脂カートリッジ120を通って流れるように構成及び配置され得る。同様に、バイパス流体経路112bは、水がアニオン性樹脂カートリッジ130を通って流れることを可能にしながら、カチオン性樹脂カートリッジ120を迂回するように配置される。より詳細には、バイパス流体経路112bが、カチオン性樹脂カートリッジ120を迂回しながら、水のみがアニオン性樹脂カートリッジ130を通って流れるように構成及び配置され得る。
【0165】
流体経路110はまた、流体経路110に沿って配置された1つ又は複数の弁(例えば、弁140a~e、弁140d及び140eが図2に示されていることに留意されたい)を備える弁構成140を含み得る。1つ又は複数の弁(例えば、弁140a~e)は、水浄化モジュール100の生成モードに基づいて、バイパス流体経路112a、bに水を選択的に導くように構成される。以下でより詳細に説明するように、生成モードは、図1Aに示すような「水生成モード」、図1Bに示すような「酸洗浄モード」、及び図1Cに示すような「アルカリ洗浄モード」を含むことができる。
【0166】
図1A、1B及び1Cに示すように、バイパス流体経路112aは、第1のポイント118aと第2のポイント118bとの間に流体接続された流体ライン114aを含むことができる。流体ライン114aは、第1の流体ライン114aと呼ばれることがある。第1のポイント118aは、カチオン性樹脂カートリッジ120の下流にあり、アニオン性樹脂カートリッジ130の上流にある。さらに、第2のポイント118bは、アニオン性樹脂カートリッジ130の下流にある。本質的に、流体ライン114aは、カチオン性樹脂カートリッジ120を通って水が流れ、アニオン性樹脂カートリッジ130を迂回し得るように、カチオン性樹脂カートリッジ120の出口ポイント(例えば、ポイント118a)又は出力ポートを、アニオン性樹脂カートリッジ130の出口ポイント(例えば、ポイント118b)又は出力ポートと連結する。第1の弁140aは、バイパス流体経路112a内に(したがって流体ライン114aに)配置される。第1の弁140aは(例えば、第1の弁140aが開いているとき)バイパス流体経路112aを通る流れを可能にするか、又は(例えば、第1の弁140aが閉じているとき)防止するかのいずれかで選択的に制御され得る。より具体的には、弁構成140が1つ以上の流体ライン(例えば、流体ライン114a)に沿って配置された1つ以上の弁(例えば、弁140a)を備えてもよい。
【0167】
バイパス流体経路112bは、第3のポイント118cと第4のポイント118dとの間に流体接続された流体ライン114bを含むことができる。流体ライン114bは、第2の流体ライン114bと呼ぶことができる。第3のポイント118cは、カチオン性樹脂カートリッジ120及びアニオン性樹脂カートリッジ130の両方の上流にある。さらに、第4のポイント118dは、カチオン性樹脂カートリッジ120の下流にあり、アニオン性樹脂カートリッジ130の上流にある。本質的に、流体ライン114bは、水がカチオン性樹脂カートリッジ120を迂回し、アニオン性樹脂カートリッジ130を通って流れることができるように、カチオン性樹脂カートリッジ120の入口ポイント(例えば、ポイント118c)又は入口ポートを、アニオン性樹脂カートリッジ130の入口ポイント(例えば、ポイント118d)又は入口ポートと連結する。第2の弁140bは、バイパス流体経路112b内に(したがって流体ライン114bに)配置される。第2の弁140bは(例えば、第2の弁140bが開いているとき)バイパス流体経路112bを通る流れを可能にするか、又は(例えば、第2の弁140bが閉じているとき)防止するかのいずれかで選択的に制御され得る。より具体的には、弁構成140が1つ以上の流体ライン(例えば、流体ライン114b)に沿って配置された1つ以上の弁(例えば、弁140b)を備えてもよい。
【0168】
流体経路110はまた、第1のポイント118aと第4のポイント118dとの間に流体接続された流体ライン114cを含むことができる。流体ライン114cは、第3の流体ライン114cと呼ばれることがある。本質的に、流体ライン114cは、カチオン性樹脂カートリッジ120の出口ポイント(例えば、ポイント118a)又は出力ポートを、アニオン性樹脂カートリッジ130の入口ポイント(例えば、ポイント118d)又は入力ポートと連結し、その結果、水は、カチオン性樹脂カートリッジ120及びアニオン性樹脂カートリッジ130の両方を通って流れることができる。具体的には、流体ライン114cは、水がカチオン性樹脂カートリッジ120及びアニオン性樹脂カートリッジを直列に通って流れることを可能にする。第3の弁140cは、流体ライン114cに配置される。第3の弁140cは(例えば、第3の弁140cが開いているときに)流体ライン114cを通る流れを可能にするか、又は(例えば、第3の弁140cが閉じているときに)流れを防止するかのいずれかで、選択的に制御され得る。より具体的には、弁構成140が1つ以上の流体ライン(例えば、流体ライン114c)に沿って配置された1つ以上の弁(例えば、弁140c)を備えてもよい。
【0169】
別の例(以下でより詳細に説明する図2に示す)では、バイパス流体経路112aが第5のポイント118eと第2のポイント118bとの間に流体接続された流体ライン114dを含むことができる。流体ライン114dは、第4の流体ライン114dと呼ばれることがある。第5のポイント118eは、カチオン性樹脂カートリッジ120、アニオン性樹脂カートリッジ130、及び混合ベッド樹脂カートリッジ(例えば、図2の混合ベッド樹脂カートリッジ150)のそれぞれの下流にある。上述のように、第2のポイント118bは、アニオン性樹脂カートリッジ130の下流にあり、混合ベッド樹脂カートリッジ150の上流にある(図2参照)。本質的に、流体ライン114dは、アニオン性樹脂カートリッジ130の出口ポイント(例えば、ポイント118b)又は出力ポートを、混合ベッド樹脂カートリッジ150の出口ポイント(例えば、ポイント118e)又は出力ポートと連結し、その結果、水は、アニオン性樹脂カートリッジ130を通って流れ、混合ベッド樹脂カートリッジ150を迂回し得る。第4の弁140dは、バイパス流体経路112a内に(したがって流体ライン114dに)配置される。第4の弁140dは(例えば、第4の弁140dが開いているとき)流体ライン114dを通る流れを可能にするか、又は防止する(例えば、第4の弁140dが閉じているとき)かのいずれかになるように、選択的に制御され得る。当然のことながら、図中の実施例が記載されている。図1A~1Cはまた、この構成、すなわち、図2に関連して説明したように、混合ベッド樹脂カートリッジ150と、第5のポイント118eと第2のポイント118bとの間に流体的に接続された流体ライン114dを含むバイパス流体経路112aとを含むことができ、それによって、混合ベッド樹脂カートリッジ150も迂回される。
【0170】
加えて、水浄化モジュール100は、流体経路112a、bを迂回するように水を導くように弁構成140を制御するように構成された制御部160を含むことができる。弁構成140は、流体経路112a又はバイパス流体経路112bを迂回するように水を選択的に導くように構成され得る。具体的には、制御部160が、(i)バイパス流体経路112a、bの両方を回避するように水を選択的に導き、それによって、水を「水洗浄モード」(図1Aに示される)でカチオン性樹脂カートリッジ120とアニオン性樹脂カートリッジ130の両方に導くように、弁構成140を制御するように構成され得る。例えば、制御部160は、第1の弁140aを閉じ、第2の弁140bを閉じ、第3の弁140cを開くことによって、弁構成140を制御することができる。いくつかの実施形態では、制御部160は、(ii)カチオン性樹脂カートリッジ120を通ってバイパス流体経路112aを通って水を選択的に導き、それによって「酸洗浄モード」(図1Bに関連してより詳細に説明される)でアニオン性樹脂カートリッジ130を迂回するように、弁構成140を制御するように構成される。例えば、制御部160は、第1の弁140aを開き、第2の弁140bを閉じ、第3の弁140cを閉じることによって、弁構成140を制御してもよい。いくつかの実施形態では、制御部160は、(iii)バイパス流体経路112bを通して水を選択的に導き、それによってカチオン性樹脂カートリッジ120を迂回して、「アルカリ洗浄モード」(図1Cに関連してより詳細に説明される)でアニオン性樹脂カートリッジ130に至るように、弁構成140を制御するように構成される。例えば、制御部160は、第1の弁140aを閉じ、第2の弁140bを開き、第3の弁140cを閉じることによって、弁構成140を制御することができる。
【0171】
ここで図2を参照すると、図2は、水浄化モジュール100bの別の構成を示す。水浄化モジュール100b(一般に、水浄化モジュール100と呼ばれる)は、図1A図1B及び図1Cに示される水浄化モジュール100aと同じ特徴及び構成要素の多くを含み得る。また、図1A図1Cを参照して説明した機能は、図2の例では概して同じである。例えば、水浄化モジュール100bは流体経路110と、カチオン性樹脂カートリッジ120(例えば、強カチオン性樹脂カートリッジ120a及び弱カチオン性樹脂カートリッジ120b)と、アニオン性樹脂カートリッジ130(例えば、強アニオン性樹脂サブカートリッジ130a)と、1つ以上のバイパス流体経路112a、bと、弁構成140と、制御部160とを含む。いくつかの実施形態では、アニオン性樹脂カートリッジ130はまた、弱カチオン性樹脂サブカートリッジ130bを含む。
【0172】
図2に示されるように、バイパス流体経路112b、より具体的には流体ライン114bは、流体ライン114bの破線によって示される任意選択であってもよい。バイパス流体経路112b及び流体ライン114bを含めることにより、水浄化モジュール100bはアルカリ洗浄を行うことができる。逆に、オプションの流体ライン114bが存在しない場合、図2の水浄化モジュール100bは、酸洗浄を行ってもよく、又は純水を生成してもよい。同様に、バイパス流体経路112b及び流体ライン114bは、図1A-1Cに示される例のために任意選択であり得る。
【0173】
同様に、図2に示されるように、バイパス流体経路112a、より具体的には流体ライン114aは、任意選択であってもよく、流体ライン114aの破線によって示される。バイパス流体経路112a及び流体ライン114aを含めることにより、水浄化モジュール100bは酸洗浄を行うことができる。逆に、オプションの流体ライン114aが存在しない場合、図2の水浄化モジュール100bは、アルカリ洗浄を行ってもよく、又は純水を生成してもよい。同様に、バイパス流体経路112a及び流体ライン114aは、図1A-1Cに示される例のために任意選択であり得る。
【0174】
しかしながら、水浄化モジュール100bは、カチオン性樹脂カートリッジ120及びアニオン性樹脂カートリッジ130と流体連通する混合ベッド樹脂カートリッジ150をさらに含んでもよい。混合ベッド樹脂カートリッジ150は、アニオン樹脂とカチオン樹脂との組合せを含むことができる。混合ベッド樹脂カートリッジ150の代わりに、水浄化モジュール100bは代わりに、研磨モジュール180(図1A~1C参照)を含み得ることを理解されたい。研磨モジュール180は、混合ベッド樹脂カートリッジ150(図2の混合ベッド樹脂カートリッジ150と同様)、電気脱イオン化(「EDI」)モジュール、連続電気脱イオン化モジュール(「CEDI」)、容量性脱イオン化(「CDI」)モジュールなどのうちの1つ又は複数を含み得る。
【0175】
図示の例では、混合ベッド樹脂カートリッジ150が、樹脂カートリッジ120、130の下流の流体経路110の流体ラインに沿って配置される。さらに、混合ベッド樹脂カートリッジ150は、カチオン性樹脂カートリッジ120及びアニオン性樹脂カートリッジ130と直列であってもよい。
【0176】
図2に示されるように、混合ベッド樹脂カートリッジ150は、バイパス流体経路112aを介して迂回されてもよい。具体的には、源101からの供給水が出口103に到達する前に、カチオン性樹脂カートリッジ120を通って、バイパス流体経路112a(例えば、流体ライン114a及び114d)を通って移動し、混合ベッド樹脂カートリッジ150を迂回することができる。混合ベッド樹脂カートリッジ150を迂回することにより、水浄化モジュール100bによって生成された洗浄流体(例えば、酸洗浄流体又はアルカリ洗浄流体)が、混合ベッド樹脂カートリッジ150によって吸収される洗浄流体のH又はOHなしに出口103に送達され得ることを保証する。
【0177】
例えば、バイパス流体経路112aは、混合ベッド樹脂カートリッジ150を迂回するように構成されてもよい。図示の例では流体ライン114d及び弁140d、140eは、混合ベッド樹脂カートリッジ150が迂回されることを可能にする。図2に示されるように、第4の弁140dは、第5のポイント118eと第2のポイント118bとの間に流体的に接続される流体ライン114d内に配置される。第5の弁140eは、第5のポイント118eに到達する前に、混合ベッド樹脂カートリッジ150の出口の下流に配置される。第4の弁140dを開き、第5の弁140eを閉じることによって、カチオン性樹脂カートリッジ120又はアニオン性樹脂カートリッジ130のいずれかを出る流体は、バイパス流体経路112aに沿って、流体ライン114dを通って、開いた第4の弁140dを通って流れることによって、混合ベッド樹脂カートリッジを迂回する。
【0178】
図2の他の構成要素も、オプションとして示されている。例えば、点線境界185内の全ては、流体経路がポイント118bから第2のセンサモジュール190bに延び、次いで、出口103に直接延びるように、任意であってもよい。具体的には、点線境界185内の各構成要素が除去された状態で、流体は、第4の弁140d、混合ベッド樹脂カートリッジ150、第5の弁140e、又は第3のセンサモジュール190cと相互作用することなく、出口103に移動することができる。
【0179】
より詳細には、図2に示される例が(1)酸洗浄を行うか、純水を生成するか、又は(2)アルカリ洗浄を行うか、又は純水を生成するように適合され得る。例えば、シナリオ(1)では、流体ライン114bが除去され、したがって、供給水がカチオン性樹脂カートリッジ120を通過し、次いで、流体ライン114aを通過して、アニオン性樹脂カートリッジ130を迂回して、酸洗浄流体を生成することができる。また、シナリオ(1)において、浄水器100bは、カチオン性樹脂カートリッジ120及びアニオン性樹脂カートリッジ130の両方に供給水を通すことによって純水を生成してもよい。シナリオ(2)では、流体ライン114aが除去され、したがって、供給水は(例えば、流体ライン114bを介してカチオン性樹脂カートリッジ120を迂回することによって)アニオン性樹脂カートリッジ130のみを通過して、アルカリ洗浄流体を生成することができる。あるいはシナリオ(2)において、浄水器100bは、カチオン性樹脂カートリッジ120及びアニオン性樹脂カートリッジ130の両方に供給水を通すことによっても純水を生成する。
前処理及び研磨モジュール
【0180】
一例では、水浄化モジュール100が前処理モジュール170を含むことができる。前処理モジュール170は、軟水器、活性炭フィルター、粒子フィルター、紫外線滅菌器などのうちの1つ又は複数を含むことができる。前処理モジュール170は、樹脂カートリッジ120、130及び混合ベッド樹脂カートリッジ(例えば、図2の混合ベッド樹脂カートリッジ150)の上流に配置されてもよい。図1A-1Cに示すように、前処理モジュール170は、流体経路110に沿って配置されるが、前処理モジュール170は随意に、関連する弁を有するブランチ流体経路に沿って配置されてもよく、その結果、源101からの供給水は前処理モジュール170を通過して、前処理モジュール170を処理又は迂回することができる。
【0181】
さらに、水浄化モジュール100は、任意の流量制限器172を含むことができる。図示の例では、流量制限器172は、流体経路110に沿って、カチオン樹脂カートリッジ120及びアニオン性樹脂カートリッジ230の上流に、及び前処理モジュール170の下流に配置される。流量制限器172は任意であり、前処理モジュール170の上流に交互に配置することができる。別の例では、流量制限器172は、前処理モジュール170の一部として、又は弁115の一部として組み込まれ得る。弁115は、カートリッジ120、130の上流に配置され、カートリッジ120、130への供給水の流れを開閉するように構成される。図示の例では弁115が、前処理モジュール170と流量制限器172との間に配置されるが、弁115はカートリッジ120、130の両方の上流にある流体経路に沿った任意の位置に配置されてもよいことを理解されたい。
【0182】
一例では、水浄化モジュール100はまた、研磨モジュール180を含むことができる。研磨モジュール180は、混合ベッド樹脂カートリッジ150(図2の混合ベッド樹脂カートリッジ150と同様)、電気脱イオン化(「EDI」)モジュール、連続電気脱イオン化モジュール(「CEDI」)、容量性脱イオン化(「CDI」)モジュールなどのうちの1つ又は複数を含み得る。EDIモジュール及びCEDIモジュールは電気、イオン交換膜、及び樹脂を利用して、水を脱イオン化し、溶解したイオン(例えば、不純物)を水から分離するように構成され得る。一例では、EDIモジュールが水を脱塩、精製、又は他の方法で処理するために使用され得る。例えば、EDIモジュールは、イオン輸送に影響を与えるために電気(例えば、電位)と共に電気的に活性な媒体を使用して、水からイオン化可能な種を除去するプロセスを通して水を浄化することができる。EDIモジュールは、恒久充電又は一時的な充電を有する媒体を含むことができる。
【0183】
CEDIモジュールは、電気的に活性な媒体を通るイオン輸送に依存し得る。典型的には、CEDIモジュールがアニオン及びカチオン選択膜の両方を含むことができる。膜は半透過性であり、電気的に活性であってもよい。CEDIは、電流によって樹脂塊を連続的に再生成することができる。
【0184】
上述のように、前処理モジュール170は、軟水器、活性炭フィルター、粒子フィルター、紫外線滅菌器などのうちの1つ以上を含むことができる。前処理モジュール170のいくつかの構成要素は、樹脂カートリッジ120、130及び混合ベッド樹脂カートリッジ(例えば、図2の混合ベッド樹脂カートリッジ150)の下流に配置されてもよい。前処理モジュール170の構成要素のうちの1つ又は複数が、樹脂カートリッジ120、130の下流に位置し、配置される場合、構成要素は、「前処理」の代わりに「後処理」又は「研磨」を提供し得ることを理解されたい。混合ベッド樹脂カートリッジ150がシステム内に既に存在する場合、研磨モジュール180は、混合ベッド樹脂カートリッジ150とは異なる化学物質を有し得る追加の混合ベッド樹脂カートリッジを含み得る。あるいは、研磨モジュール180が電気脱イオン化を実行するように構成されてもよい。図1A図1Cに示すように、研磨モジュール180は、流体経路110に沿って配置されているが、研磨モジュール180は随意に、関連する弁を有するブランチ流体経路に沿って配置されてもよく、その結果、樹脂カートリッジ120、130、及び150のうちの1つ又は複数を通過する水は、研磨するか、又は研磨モジュール180を全部迂回するように、研磨モジュール180を通過してもよい。図2の水浄化モジュール100bは、図1A~1Cの水浄化モジュール100aに関連して説明したような構成要素のいずれか、例えば前処理モジュール170、研磨モジュール180、弁115などのいずれかを含むことができることを理解されたい。
センサモジュール
【0185】
図1A、1B、1C、及び図2を再び参照すると、水浄化モジュール100は、センサ構成190も含み得る。センサ構成190は、1つ以上のセンサモジュール190a、190b、190cを含む。より具体的には図1A図1B及び図1Cを参照すると、センサ構成190は、第1のセンサモジュール190a及び第2のセンサモジュール190bを備える。しかしながら、代替実施形態では、センサモジュール190a及び190bのうちの1つのみが存在してもよい。センサ構成190、より具体的にはセンサモジュール190aは、上流温度センサ192a、上流導電率センサ194a、及び上流pHセンサ196aのうちの1つ又は複数を含むことができる。上流センサ(例えば、センサ192a、194a、196a)の各々は、カチオン性樹脂カートリッジ120及びアニオン性樹脂カートリッジ130の両方の上流に配置されてもよい。図1A、1B、1C及び図2に示すように、上流センサ(例えば、センサ192a、194a、196a)は、第1のセンサモジュール190aを形成する。しかしながら、代替実施形態では、第1のセンサモジュール190aが上流センサの異なる集合体を含んでもよいことを理解されたい。例えば、第1センサモジュール190aは、上流温度センサ192a及び上流導電率センサ194aのみを含んでもよい。別の例では、第1のセンサモジュール190aがセンサ192a、194a、196aに加えて他のセンサを含み得る。第1のセンサモジュール190aが前処理モジュール170の下流に示されているが、第1のセンサモジュール190aは代わりに、前処理モジュール170の上流に、又は源101とポイント118cとの間の流体経路110に沿った任意の他の位置に配置されてもよい。
【0186】
図1A~1C及び図2に示すように、温度センサは「T1」、「T2」及び「T3」と表され、導電率センサは「C1」、「C2」及び「C3」と表され、pHセンサは「pH1」、「pH2」及び「pH3」と表され得る。
【0187】
センサ構成190はまた、下流温度センサ192b、下流導電率センサ194b、及び下流pHセンサ196bを含むことができる。下流センサ(例えば、センサ192a、194a、196a)の各々は、樹脂カートリッジ120、130の下流に配置されてもよい。図1A、1B、図1C及び図2に示すように、下流センサ(例えば、センサ192b、194b、196b)は、第2のセンサモジュール190bを形成する。しかしながら、代替実施形態では、第2のセンサモジュール190bが下流センサの異なる集合体を含んでもよいことを理解されたい。例えば、第2センサモジュール190bは、下流温度センサ192b及び下流導電率センサ194bのみを含んでもよい。別の例では、第2のセンサモジュール190bがセンサ192b、194b、196bに加えて他のセンサを含んでもよい。
【0188】
図2を参照すると、水浄化モジュール100は、3組のセンサモジュール、第1のセンサモジュール190a、第2のセンサモジュール190b、及び第3のセンサモジュール190cを備えるセンサ構成190を含む。しかしながら、代替実施形態では、水浄化モジュール100が第1のセンサモジュール190a、第2のセンサモジュール190b、及び第3のセンサモジュール190cのうちの1つ又は2つのみを備えてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、第3のセンサモジュール190cは存在しない。
【0189】
図2に示す例では、第1のセンサモジュール190aが上流センサ(例えば、上流温度センサ192a、上流導電率センサ194a、及び上流pHセンサ196a)を含んでもよい。第2のセンサモジュール190bは、混合ベッド樹脂カートリッジ150を通して流体を導くときに第2のセンサモジュール190bが使用されるように配置される。例えば、混合ベッド樹脂カートリッジ150が迂回される場合、流体は、第2のセンサモジュール190bに到達することができない。したがって、説明のために、図2の第2のセンサモジュール190bは、中間センサ(例えば、中間温度センサ192b、中間導電率センサ194b、及び中間pHセンサ196b)を含むものとして説明される。さらに、図2の水浄化モジュール100は、下流センサ(例えば、下流温度センサ192c、下流導電率センサ194c、及び下流pHセンサ196c)を有する第3のセンサモジュール190cを含み得る。図2のセンサモジュール190b及び190cはまた、第1のセンサモジュール190aと同様のpHセンサを含んでもよいことを理解されたい。同様に、代替実施形態では、第3のセンサモジュール190cが下流のセンサの異なる集合を含んでもよいことを理解されたい。例えば、第3のセンサモジュール190cは、図2に示されるものに加えて、より多くのセンサ、より少ないセンサ、又は他のセンサを含み得る。
【0190】
水浄化モジュール100は、精製生成水及び1つ又は複数の洗浄流体を生成するように構成され、対応する生成流体、供給水源、又は中間生成ステップに存在する中間流体(例えば、前処理モジュール170を通過した供給水は中間流体と考えられ得る)の測定値又は値を取得できる。測定値又は値は、温度値、導電率値、及びpH値を含み得る。
【0191】
センサ構成190を通して、水浄化モジュール100は、カチオン性樹脂カートリッジ120及びアニオン性樹脂カートリッジ130のいずれかをまだ通過していないが、前処理モジュール170又は流量制限器172を既に通過し得る、供給水又は中間流体の上流値(例えば、上流温度、導電率及びpH)を測定することができる。さらに、水浄化モジュール100は洗浄流体、製品水、又は他の中間流体(例えば、研磨モジュール180をまだ通過していない精製水)の下流値(例えば、下流温度、導電率、及びpH)を測定し得る。
【0192】
水浄化モジュール100は入口供給水、生成された洗浄流体、及び精製された生成水のうちの1つ以上の導電率値又はpH値のうちの少なくとも1つに基づいて、洗浄流体の特性を検証する(例えば、洗浄流体の効力、強度、又は適合性を検証して、洗浄流体がその意図された洗浄を実行するのに適しているかどうかを判定する)ように構成されてもよい。具体的には、水浄化モジュール100が上流導電率センサ194aを有する入口供給水の導電率、上流pHセンサ196aを有する入口供給水のpH値、下流導電率センサ194bを有する洗浄流体の導電率値、及び下流導電率センサ194bを有する浄水の導電率値のうちの1つ又は複数を試験するように構成され得る。
【0193】
水浄化モジュール100はまた、入口供給水の導電率値と1つ以上の入口導電率閾値との比較に基づいて、洗浄流体の効力、強度、又は適合性を検証するように構成されてもよい。別の例では洗浄流体の効力、強度又は適合性を検証することは、測定されたpH値又は入口供給水の計算されたpH値と1つ又は複数のpH閾値との比較に基づき得る。計算されたpH値は、洗浄流体の導電率値に基づく洗浄流体のイオン強度から計算することができる。本明細書に記載の計算は、まず、洗浄流体を生成する際にどの樹脂又はカートリッジを迂回するかの判定に基づいてもよい。加えて、洗浄流体の効力、強度、又は適合性を検証することは、精製水の導電率値と1つ又は複数の精製水導電率閾値との比較、又は洗浄流体の導電率値と入口水の導電率値との比較に基づき得る。一例では、水浄化モジュール100は、センサ構成190の少なくとも1つのセンサを使用して、入口水の導電率値、洗浄流体のpH値、洗浄流体の導電率値、及び洗浄流体が生成された後に生成された浄水の導電率値のうちの少なくとも1つを取得又は測定するように構成され得る。
【0194】
浄水処理が適切に実行される場合、浄化された生成水の導電率値は低くなければならない。例えば、カチオン性樹脂カートリッジ120及びアニオン性樹脂カートリッジ130の両方を通過する供給水は、供給水からほとんどのイオンを除去すべきであり、低い導電率を有する低いイオン生成水をもたらす。
【0195】
洗浄流体と入口供給水との導電率値の比較は、性能比として表すことができる。例えば、水浄化モジュール100は、上流導電率センサ194a及び下流導電率センサ194bから測定された導電率に少なくとも部分的に基づいて、樹脂カートリッジ(例えば、カチオン性樹脂カートリッジ120及び/又はアニオン性樹脂カートリッジ130)の性能比を計算することができる。一例では、性能比が下流導電率を上流導電率で割った値に基づく。具体的には、様々な性能比(「PR」)値は、「1」から下流又は「ポスト」導電率値と上流又は「プレ」導電率値(例えば、下流導電率を上流導電率で割ったもの)との比を減算し、「100」を掛けて百分率を得ることによって決定され得る。例えば、カチオン性樹脂カートリッジ120及びアニオン性樹脂カートリッジの両方を通って流れる流体の性能比率は、PRnorm=1-(Cds/Cus)によって記述され、ここで、「Cds」は流体が両方の樹脂カートリッジ120、130を通過した後の下流又は「ポスト」導電率値を表し、「Cus」は流体が樹脂カートリッジ120、130を通過する前の流体の上流又は「プレ」導電率値を表す。上述のように、パーセンテージを得るために、パーセンテージとしてのPRnormは、(1-(Cds/Cus))*100として計算され得る。同様に、カチオン性樹脂カートリッジ120(「PRcat」)を流れる流体の性能比はPRcat=1-(Cds-cat/Cus-cat)で表され、アニオン性樹脂カートリッジ130(「PRani」)を流れる流体の性能比はPRani=1-(Cds-ani/Cus-cat)で表される。逆に、性能比は、上流導電率を下流導電率で割った値に基づいてもよい。性能比は、浄水導電率(PRnorm)、酸洗浄流体導電率(PRcat)、アルカリ洗浄流体導電率(PRani)のいずれであってもよい。
【0196】
性能比は、重み係数を使用して決定され得ることを理解されたい。性能比は、pHなどの導電率以外の値の比であってもよい。上述のように、水浄化モジュール100は性能比を閾値と比較するように構成することができ、閾値は、洗浄流体が十分な効力、強度、又は適合性を有するかどうかを示すことができる。一例では、閾値を下回る性能比が洗浄に適していない場合があり、又は所望の洗浄レベルを達成するために洗浄流体を用いた複数のパスが必要であることを示している場合がある。具体的には、酸洗浄流体は、pHが2~3の範囲内にあるときに、洗浄流体が適切である又は許容可能であると考えられるように、閾値又は閾値範囲と比較されてもよい。同様に、アルカリ洗浄流体は、pHが11~12の範囲内にある場合に、洗浄流体が任意又は許容可能であると考えられるように、閾値又は閾値範囲と比較されてもよい。
【0197】
一例では、水浄化モジュール100が、カチオン性樹脂カートリッジ120及び/又はアニオン性樹脂カートリッジ130の状態を示す警告を提供するように構成され得る。状態は、それぞれの樹脂カートリッジ120、130の残存寿命に関連し得る。一例では、残存寿命がカチオン性樹脂カートリッジ120及びアニオン性樹脂カートリッジ130のいずれかをまだ通過していない洗浄流体又は中間流体の導電率、イオン強度、及び/又はpHに基づく。加えて、状態又は残存寿命は、計算された性能比に基づき得る。
【0198】
使用中、水浄化モジュール100は、洗浄流体(例えば、図1Bに記載されるような酸洗浄流体又は図1Cに記載されるようなアルカリ洗浄流体)を生成し得、次いで、洗浄流体の導電率値及び推定pH値のうちの1つ又は複数を決定し得る。洗浄流体の推定pH値は、洗浄流体の導電率及び/又はイオン強度に基づくことができる。しかしながら、典型的には、推定pH値が洗浄流体のイオン強度に基づく。さらに、導電率値は、洗浄流体のイオン強度にも関連し得る。
【0199】
また、水浄化モジュール100は、カチオン性樹脂カートリッジ120及びアニオン性樹脂カートリッジ130の性能を評価するように構成されてもよい。例えば、樹脂カートリッジ120、130の性能を評価することは、樹脂カートリッジ120、130が使い尽くされているかどうかをチェック又は決定することを含み得る。性能は、(a)精製水の導電率値と1つ又は複数の精製水閾値との比較、(b)測定されたpH値又は計算されたpH値と1つ又は複数のpH性能閾値との比較、及び(c)洗浄流体又は精製水の導電率値と入口供給水の導電率値との比較に基づいて評価され得る。一例では、計算されたpH値が、洗浄流体の導電率値に基づく洗浄流体のイオン強度から計算される。
【0200】
pH性能閾値と比較して高すぎるか又は低すぎるpH値をもたらす上記(b)における比較は、おそらく樹脂カートリッジ120、130が使い尽くされているか又は枯渇しているために、樹脂カートリッジ120、130のうちの1つ又は複数が不適切に作動していることを示し得る。例えば、カチオン性樹脂カートリッジ120が枯渇している場合、pH値が高すぎる可能性がある。アニオン性樹脂カートリッジ130が枯渇している場合、pH値は低すぎることがある。同様に、測定されたpHを計算されたpHと比較することにより、樹脂カートリッジ120、130の性能に関する詳細を提供することができる。例えば、測定されたpHが計算されたpHと異なる(例えば、実際のpHが予期せぬ値である)場合、これはまた、樹脂カートリッジ120、130が不適切に作動している(例えば、カートリッジが使い尽くされている)ことを示し得る。上述の比較の各々は性能比として表され得るが、性能比を計算することは必要とされないことを理解されたい。
【0201】
一例では、水浄化モジュール100が検証の結果及び/又は上述の性能評価の結果を示す警告を提供するように構成され得る。
動作モード
【0202】
図1A、1B、及び1Cは、水浄化モジュール100の様々なモードを示す。例えば、水浄化モジュール100は、(i)図1Aに示すような「水生成モード」の精製生成水、(ii)図1Bに示すような「酸洗浄モード」のスケーリングを除去して酸洗浄を行うように構成された酸洗浄流体、及び(iii)図1Cに示すような「アルカリ洗浄モード」のアルカリ洗浄を行うようにさらに構成されたファウリング及び/又はバイオフィルムを除去するように構成されたアルカリ洗浄流体を選択的に生成するように構成することができる。様々な動作モードを通して、本明細書に開示されるシステム及び方法は、供給水をカチオン性又はアニオン性樹脂のいずれかに露出することによって(例えば、それぞれの洗浄流体を生成するために)、水露出を低減し、樹脂容量を節約することができる。例えば、本明細書に開示されるシステム及び方法は、有利には総精製水消費量の約1/6(1/6)だけ水消費量を低減し、したがって、同様のサイズのシステムと比較して、増加した精製水量の能力を提供する。例えば、樹脂カートリッジ120、130のバランスをとることによって(例えば、最終的に不均衡なシステムをもたらす等しいサイズの樹脂カートリッジを使用する代わりに)、水浄化モジュール100は、樹脂カートリッジが枯渇する前により多くの水を生成することができる。
【0203】
図1Aに示すように、「水生成モード」では、弁115及び140cは開いており、一方で弁140a及び140bは閉じている。図1Aに示される「水生成モード」では、供給水が源101から、任意選択的に前処理モジュール170を通って移動し、流体経路110に沿って続く。流体経路110に沿って移動する間、供給水は開放弁115を通り、任意選択的に流量制限器172を通り、カチオン性樹脂カートリッジ120に至る。カチオン性樹脂カートリッジ120を通過した後、水は開放弁140cを通過し、流体ライン114cを通過してアニオン性樹脂カートリッジ130に至る。アニオン性樹脂カートリッジ130を出た後、精製水は流体経路110に沿って出口103まで続き得、ここで、精製水又は生成水はシステムを出る。一例では、アニオン性樹脂カートリッジ130を通過した後、出口103に到達する前に、研磨モジュール180によって水を処理することができる。
【0204】
精製された生成水は、血液透析(「HD」)、腹膜透析(「PD」)溶液混合、集中治療(「IC」)手順(例えば、洗浄器具及び洗浄創傷)、大型水ベースの医療デバイス及び薬物処理、ウルトラフィルターの洗浄、患者流出物に曝露された洗浄流体経路、ならびに異なる種類の消毒(例えば、熱消毒)に曝露された洗浄流体経路のために使用され得る。
【0205】
図1Bに示すように、「酸洗浄モード」では、弁115及び140aは開いており、一方で弁140b及び140cは閉じている。図1Bに示される「酸洗浄モード」では、供給水が源101から、任意選択的に前処理モジュール170を通って移動し、流体経路110に沿って続く。流体経路110に沿って移動する間、供給水は開放弁115を通り、任意選択的に流量制限器172を通り、カチオン性樹脂カートリッジ120に至る。カチオン性樹脂カートリッジ120を通過した後、生成された酸洗浄流体はバイパス流体経路112aを通って、開放弁140aを通って移動し、それによって、アニオン性樹脂カートリッジ130を迂回する。次いで、生成された酸洗浄流体は、流体経路110に沿って出口103まで続く流体ライン114aを通って移動する。図示の例では、酸洗浄流体がカチオン性樹脂カートリッジ120を出ると、流体経路上で洗浄動作を実行することができる。さらに、酸洗浄流体がシステムを出ると、それは、水浄化モジュール100が接続される他の装置を洗浄するために使用され得る。一例では、酸洗浄流体が出口103に到達する前に、研磨モジュール180によって任意に処理されてもよい。
【0206】
図1Cに示すように、「アルカリ洗浄モード」では、弁115及び140bは開いており、一方で弁140a及び140cは閉じている。図1Cに示される「アルカリ洗浄モード」では、供給水が源101から、任意選択的に前処理モジュール170を通って移動し、流体経路110に沿って続く。流体経路110に沿って移動する間、供給水は開放弁115を通過し、任意選択的に、流量制限器172を通過する。次いで、供給水はバイパス流体経路112bを通って、開放弁140bならびに流体ライン114bを通ってアニオン性樹脂カートリッジ130に移動し、それによって、カチオン樹脂カートリッジ120を迂回する。アニオン性樹脂カートリッジ130を通過した後、生成されたアルカリ洗浄流体は、流体経路110に沿って出口103まで続く。図示の例では、アルカリ洗浄流体がアニオン性樹脂カートリッジ120を出ると、流体経路110上で洗浄動作を実行することができる。さらに、アルカリ洗浄流体がシステムを出ると、それは、水浄化モジュール100が接続されている他の装置を洗浄するために使用され得る。一例では、アルカリ洗浄流体が出口103に到達する前に、研磨モジュール180によって任意に処理されてもよい。
【0207】
「酸洗浄モード」では、水浄化モジュール100が有利には流体経路を酸洗浄溶液で満たすことによって、静菌状態で流体経路を維持することができる。さらに、本明細書に開示されるシステム及び方法は、低いイオン含有量を有する純粋な生成水の曝露に起因してしばしば生じる導電率セル(例えば、導電率センサ194b)の電極の故障を防ぐことができる。
【0208】
ここで図2を参照すると、水浄化モジュール100bは、図1A、1B、及び1Cに関して上述したのと同様の様式で、「水生成モード」の精製水、「酸洗浄モード」の酸洗浄流体、及び「アルカリ洗浄モード」のアルカリ洗浄流体を生成することができる。しかしながら、精製水はまた、(1)さらなる処理のために混合ベッド樹脂カートリッジ150に通されるか、又は(2)流体ライン114d及び開放弁140dを通過して混合ベッド樹脂カートリッジ150を迂回するかのいずれかであってもよい。ポイント118bの前に生成された流体(例えば、精製水又は洗浄流体)の種類に関わらず、流体がポイント118bにあると、流体は、混合ベッド樹脂カートリッジ150に移動するか、又は混合ベッド樹脂カートリッジ150を迂回するかのいずれかであり得る。典型的には、洗浄流体が混合ベッド樹脂カートリッジ150を迂回して、混合ベッド樹脂カートリッジ150の樹脂を早期に使い果たすことを回避し、洗浄溶液のpHをさらに変化させることを回避する。
【0209】
混合ベッド樹脂カートリッジ150に移動するために、弁140dは閉じられ、弁140eは開いており、それによって、流体はポイント118bから、混合ベッド樹脂カートリッジ150を通って、開いた弁140eを通って、ポイント118eに移動することができる。逆に、混合ベッド樹脂カートリッジを迂回するために、弁140dは開いており、一方で弁140eは閉じており、それによって、流体は出口103に到達する前に、ポイント118eから開いた弁140dを通ってポイント118eに移動することができる。
【0210】
生成された洗浄流体は、カチオン性樹脂カートリッジ120及びアニオン性樹脂カートリッジ130の両方の下流にある流体経路110の一部を洗浄するように構成される。生成される洗浄流体の流量及び体積は、洗浄の持続時間を決定することができる。いくつかのインスタンスでは、水浄化モジュール100が指定された持続時間に適応するように洗浄流体を生成するように構成される。持続時間は、洗浄流体が水浄化モジュール100の様々な構成要素(例えば、フィルター、膜、流体ラインなど)からファウリング、スケーリング、及び/又はバイオフィルムを洗浄するのに十分な時間を有するように、所定の持続時間又は計算された持続時間であってもよい。
【0211】
一例では、指定された持続時間が「センサモジュール」で上述した検証の結果に基づく。例えば、検証は、洗浄流体の導電率値及び/又はpH値に基づくことができる。
流体生成
【0212】
図3は、例示的な流体生成システム300を示す。流体生成システム300は、水浄化モジュール100を含むことができる。水浄化モジュール100は、図1A、1B、1C、又は図2に関して本明細書に記載される例のいずれかに従って構成及び配置され得る。流体生成システム300はまた、水浄化モジュール100の対応する流体経路110に流体接続された流体経路310を含むことができる、流体生成モジュール320を含むことができる。
【0213】
一例では、流体生成モジュール320が、水浄化モジュール100から精製水(例えば、製品水)を受け取り、濃縮物(複数可)330a、330b、及び/又は330cと精製水とを混合することによって流体(例えば、製品流体)を調製するように構成及び配置される。さらに、流体生成モジュール320は、調製された流体を貯蔵するためのバッチ容器340を含むことができる。
【0214】
図1A図1B図1C及び図2を参照して上述した洗浄動作と同様に、水浄化モジュール100は、流体経路310を洗浄するための洗浄流体を流体経路310に提供するように同様に構成することができる。洗浄流体は、ドレインに空にされるか、又は出口もしくは出口コネクタ303に送られ得る。
方法
【0215】
図4は、本開示の実施例による、水浄化モジュールを用いて、浄水、酸洗浄流体、及びアルカリ洗浄流体のうちの少なくとも1つを生成するための例示的な方法400のフローチャートを示す。例示的な方法400は図4に示されるフローチャートを参照して説明されるが、方法400に関連する行為を実行する多くの他の方法が使用され得ることが理解されよう。例えば、ブロックのうちのいくつかの順序は変更され得、いくつかのブロックは他のブロックと組み合わされ得、1つ又は複数のブロックが繰り返され得、説明されるブロックのうちのいくつかはオプションであり得る。方法400は、ハードウェア(回路、専用論理など)、ソフトウェア、又は両方の組合せを備え得る処理論理によって実行され得る。例えば、方法400は、水浄化モジュール100又はその対応する制御部160によって実行され得る。
【0216】
例示的な方法400は、前処理モジュール170を用いて流体(例えば、供給水)を任意に前処理することを含む(ブロック402)。前処理モジュール170は、軟水器、活性炭フィルター、粒子フィルター、紫外線滅菌器、又はこれらの組合せのいずれかを含むことができる。軟水剤は樹脂系軟化剤であってもよいし、非樹脂系軟化剤であってもよい。軟化剤がイオン交換浄水器の上流に配置される一例では、前処理モジュール170(例えば、カチオン性樹脂カートリッジ120及びアニオン性樹脂カートリッジ130)の下流にイオン交換樹脂が既に存在するので、軟化剤は非樹脂系軟化剤である。方法400はまた、カチオン性樹脂カートリッジ120及びアニオン性樹脂カートリッジ130を通して流体(例えば、給水)を導いて、精製水を生成することを含んでもよい(ブロック404)。例えば、水浄化モジュール100が図1Aに示されるように「水生成モード」にあるとき、制御部160はカチオン性樹脂カートリッジ120及びアニオン性樹脂カートリッジ130を通して供給水を導き、精製された生成水を生成するように、弁構成140の様々な弁を選択的に制御し得る。具体的には、制御部160が「水生成モード」において、第1の弁140aを閉じ、第2の弁140bを閉じ、第3の弁140cを開いて精製水を生成することによって、弁構成140を制御することができる。
【0217】
さらに、方法400はカチオン性樹脂カートリッジ120を通して流体(例えば、供給水)を導き、それによってアニオン性樹脂カートリッジ130を迂回して、酸洗浄流体(ブロック406)を生成することを含み得る。例えば、水浄化モジュール100が図1Bに示されるように「酸洗浄モード」にあるとき、制御部160は供給水をカチオン性樹脂カートリッジ120を通して、及びバイパス流体経路112aを通して導くように、弁構成140の様々な弁を選択的に制御し得、それによって、アニオン性樹脂カートリッジ130を迂回して、酸洗浄流体を生成し得る。酸洗浄流体はスケーリング及び他の無機沈殿を除去し、水浄化モジュール100の様々な構成要素(例えば、フィルタ、膜、及び水ライン)に対して酸洗浄を実行するように構成される。具体的には、制御部160が第1の弁140aを開き、第2の弁140bを閉じ、第3の弁140cを閉じて、「酸洗浄モード」で酸洗浄流体を生成することによって、弁構成140を制御することができる。
【0218】
方法400はアニオン性樹脂カートリッジ130を通して流体(例えば、給水)を導き、それによってカチオン性樹脂カートリッジ120を迂回して、アルカリ洗浄流体を生成することを含むことができる(ブロック408)。例えば、水浄化モジュール100が図1Cに示されるように「アルカリ洗浄モード」にあるとき、制御部160はバイパス流体経路112bを通して供給水を導くように、弁構成140の様々な弁を選択的に制御し、それによって、カチオン性樹脂カートリッジ130をバイパスし、供給水をアニオン性樹脂カートリッジ130に導いて、アルカリ洗浄流体を生成することができる。アルカリ洗浄流体はファウリング、脂肪、及びタンパク質バイオフィルムを除去してアルカリ洗浄を行い、水浄化モジュール100の様々な構成要素(例えば、フィルタ、膜、及び水ライン)に対して酸洗浄を行うために構成される。具体的には、制御部160が第1の弁140aを閉じ、第2の弁140bを開き、第3の弁140cを閉じて、「アルカリ洗浄モード」でアルカリ洗浄流体を生成することによって、弁構成140を制御し得る。
【0219】
方法400は流体(例えば、ブロック404からの精製水)を混合ベッド樹脂カートリッジ150に通して導くことを任意に含んでもよい(ブロック410)。例えば、混合ベッド樹脂カートリッジ150は、ブロック404で生成された精製水をさらに精製することができる。
【0220】
水浄化モジュール100が洗浄される準備ができると、方法400は水浄化モジュール100の一部(例えば、流体経路110の一部)を、ブロック406、408で生成された洗浄流体で洗浄することを含む(ブロック412)。例えば、カチオン性樹脂カートリッジ120及びアニオン性樹脂カートリッジ130の下流にある流体経路の任意の部分は、水浄化モジュール100によって生成された洗浄流体によって洗浄されてもよい。洗浄はスケーリング、ファウリング、バイオフィルムなどを日常的に除去することによって、水浄化モジュール100の種々の部分及び/又は構成要素を作業順序で維持するために、所定のスケジュールで行われてもよい。
【0221】
方法400はまた、随意に、研磨モジュール180を用いて、研磨流体(例えば、ブロック404からの精製水又はブロック406、408からの洗浄流体)を含むことができる(ブロック414)。研磨モジュール180は、混合ベッド樹脂カートリッジ150、電気脱イオン(EDI)モジュール、連続電気脱イオンモジュール(CEDI)、流体膜、又はこれらの組合せを含むことができる。
【0222】
方法400はまた、流体の導電率値、温度値、pH値、又はそれらの組み合わせを測定又は取得することを含んでもよい(ブロック416)。例えば、図1A、1B、1C及び図2に関して上述したように、様々な上流及び下流の導電率及びpH値は、上流及び下流の導電率センサ194a、194bならびにpHセンサ196a、196bによって更新することができる。さらに、水浄化モジュールは、導電率及びpH値を計算又は推定することができる。導電率及びpH値は、供給水、洗浄流体、又は精製生成水に関連し得る。
【0223】
次いで、方法400は任意選択で、値を別の値(複数可)(例えば、別の測定値、別の計算値、又は別の閾値)と比較すること、及び/又は値に基づいて性能比を計算すること(ブロック418)を含む。例えば、pH性能閾値と比較して高すぎる又は低すぎるpH値をもたらすpH値間の比較は、おそらく樹脂カートリッジ120、130が使い尽くされているか又は枯渇しているために、樹脂カートリッジ120、130のうちの1つ又は複数が不適切に作動していることを示し得る。比較は、性能比として表すことができる。さらに、カチオン性樹脂カートリッジ120及びアニオン性樹脂カートリッジ130のいずれかをまだ通過していない洗浄流体又は中間流体の導電率、イオン強度、及び/又はpHに基づいて、残存寿命が決定され得る。
加えて、状態又は残存寿命は、計算された性能比に基づき得る。
【0224】
ここに記載された現在の好ましい実施例への種々の変更及び修正は、当業者には明らかであることが理解されるだろう。したがって、そのような変更及び修正は、添付の特許請求の範囲によって網羅されることが意図される。
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-02-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水浄化モジュール(100)であって、
流体経路(110)であって、
カチオン性樹脂カートリッジ(120)と、
前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)と直列に流体接続されるアニオン性樹脂カートリッジ(130)と、
前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)に水が流れることを可能にしながら、前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)を迂回するように配置された第1のバイパス流体経路(112a)を含む少なくとも1つのバイパス流体経路(112a、112b)と、
水を前記少なくとも1つのバイパス流体経路(112a、112b)に選択的に導くように構成された1つ又は複数の弁(140a、140b、140c、140d、140e)を備える弁構成(140)と、を備える流体経路(110)と、
前記水浄化モジュール(100)の生成モードに基づいて、前記少なくとも1つのバイパス流体経路(112a、112b)を通って水を導くように、前記弁構成(140)を制御するように構成された制御部(160)と、を備え、
前記生成モードは、(i)前記水浄化モジュール(100)が精製水を生成するように構成される水生成モード、及び(ii)前記水浄化モジュール(100)がスケーリングを除去して酸洗浄を行うように適合された酸洗浄流体を選択的に生成するように構成されている酸洗浄モードのうちの1つであり、前記制御部(160)は、前記水生成モードにおいて、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)と前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)との両方に水を導くために前記弁構成(140)を制御するように、及び、前記酸洗浄モードにおいて、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)を通って、前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)を迂回するために、前記第1のバイパス流体経路(112a)を通って水を導くように、前記弁構成(140)を選択的に制御するように構成される、
水浄化モジュール(100)。
【請求項2】
前記少なくとも1つのバイパス流体経路(112a、112b)は、(ii)水が前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)に流れることを可能にしながら、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)を迂回するように配置された第2のバイパス流体経路(112b)を含む、
請求項1に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項3】
前記生成モードは、(iii)前記水浄化モジュール(100)がファウリング及びバイオフィルムの少なくとも1つを除去するように適合され、さらにアルカリ洗浄を行うように適合されているアルカリ洗浄流体を選択的に生成するように構成されているアルカリ洗浄モードを更に含む、
請求項2に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項4】
前記弁構成(140)は、前記少なくとも1つのバイパス流体経路(112a、112b)の前記第1のバイパス流体経路(112a)に水を選択的に導くように構成される、
請求項1に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項5】
前記第1のバイパス流体経路(112a)は、第1のポイント(118a)と第2のポイント(118b)との間に流体接続された第1の流体ライン(114a)を備え、前記第1のポイント(118a)は前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)の下流にあり、かつ前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の上流にあり、及び前記第2のポイント(118b)は前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の下流にある、
請求項1に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項6】
前記弁構成(140)は、前記第1の流体ライン(114a)に沿って配置された1つ又は複数の第1の弁(140a)を備える、
請求項5に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項7】
前記弁構成(140)は、前記第1のバイパス流体経路(112a)の代わりに、前記第2のバイパス流体経路(112b)に水を選択的に導くように構成される、
請求項2に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項8】
前記制御部(160)は、前記アルカリ洗浄モードにおいて、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)を迂回するように前記第2のバイパス流体経路(112b)を通って、及び前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)を通って、水を選択的に導くように前記弁構成(140)を制御するように構成される、
請求項3に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項9】
前記第2のバイパス流体経路(112b)は、第3のポイント(118c)と第4のポイント(118d)との間に流体接続された第2の流体ライン(114b)を備え、前記第3のポイント(118c)は前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)及び前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の両方の上流にあり、前記第4のポイント(118d)は前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)の下流にあり、かつ前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の上流にある、
請求項2に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項10】
前記弁構成(140)は、前記第2の流体ライン(114b)に沿って配置された1つ又は複数の第2の弁(140b)を備える、
請求項9に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項11】
前記流体経路(110)は、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)の出力ポートを前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の入力ポートに接続する第3の流体ライン(114c)を備える、
請求項2に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項12】
前記弁構成(140)は、水が前記第1のバイパス流体経路(112a)に導かれている間、前記第3の流体ライン(114c)内の水の流れを止めるように配置された1つ又は複数の第3の弁(140c)を備える、
請求項11に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項13】
前記流体経路(110)は、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)及び前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)と流体連通する混合ベッド樹脂カートリッジ(150)を備える、
請求項1に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項14】
前記混合ベッド樹脂カートリッジ(150)は、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)及び前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の下流に直列に配置される、
請求項13に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項15】
前記第1のバイパス流体経路(112a)は、前記混合ベッド樹脂カートリッジ(150)を迂回するように配置される、
請求項13に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項16】
前記第1のバイパス流体経路(112a)は、第5のポイント(118e)と第2のポイント(118b)との間に流体接続された第4の流体ライン(114d)を備え、前記第5のポイント(118e)が前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)、前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)、及び前記混合ベッド樹脂カートリッジ(150)の各々の下流にあり、前記第2のポイント(118b)が前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の下流にあり、かつ前記混合ベッド樹脂カートリッジ(150)の上流にある、
請求項13に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項17】
前記混合ベッド樹脂カートリッジ(150)は、アニオン樹脂とカチオン樹脂との組合せを含む、
請求項13に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項18】
前記水浄化モジュール(100)は、洗浄流体を生成し、及び、前記洗浄流体を用いて、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)及び前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の両方の下流にある、前記流体経路(110)の一部を洗浄するように構成及び配置される、
請求項1に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項19】
前記洗浄流体は、(i)スケーリングを除去して酸洗浄を行うように構成された酸洗浄流体、及び(ii)ファウリング及びバイオフィルムのうちの少なくとも1つを除去するように構成され、さらにアルカリ洗浄を行うように構成されたアルカリ洗浄流体のうちの1つである、
請求項18に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項20】
前記酸洗浄流体は、水を(i)前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)を通して、及び(ii)前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)を迂回するように前記第1のバイパス流体経路(112a)を通して導くことによって生成される、
請求項19に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項21】
前記アルカリ洗浄流体は、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)を迂回するように水を(i)第2のバイパス流体経路(112b)を通して、及び(ii)前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)を通して導くことによって生成される、
請求項19に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項22】
前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)は、前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の上流にある、
請求項1に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項23】
前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)が、前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の下流にある、
請求項1に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項24】
センサ構成(190)をさらに備え、前記センサ構成(190)は、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)及び前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)の両方の上流に配置された上流導電率センサ(194a)、下流導電率センサ(194b)、及び下流pHセンサ(196b)のうちの少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項25】
前記水浄化モジュール(100)は、
前記水浄化モジュール(100)が酸洗浄モード及びアルカリ洗浄モードのうちの1つにあるとき、洗浄流体を生成し、
前記水浄化モジュール(100)が水生成モードにあるとき、精製水を生成し、
前記センサ構成(190)の少なくとも1つのセンサを使用して、水の導電率値、前記洗浄流体のpH値、前記洗浄流体の導電率値、及び前記洗浄流体が生成された後に生成された精製水の導電率値のうちの少なくとも1つを取得又は測定するように構成される、
請求項24に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項26】
前記水浄化モジュール(100)は、
前記洗浄流体の特性を、前記水の前記導電率値、前記pH値、前記洗浄流体の前記導電率値、及び前記精製水の前記導電率値のうちの少なくとも1つに基づいて検証するように構成される、
請求項25に記載の水浄化モジュール(100)。
【請求項27】
前記水浄化モジュール(100)は、
前記洗浄流体の特性を、
前記水の前記導電率値と1つ又は複数の入口導電率閾値との比較、
測定された前記pH値又は計算されたpH値と1つ又は複数のpH閾値との比較であって、前記計算されたpH値が、前記洗浄流体の前記導電率値に基づく前記洗浄流体のイオン強度から計算される、比較、
前記精製水の前記導電率値と1つ又は複数の精製水の導電率閾値との比較、及び
前記洗浄流体の前記導電率値と前記水の前記導電率値との比較のうちの少なくとも1つに基づいて検証するように構成される、
請求項26に記載の水浄化モジュール。
【請求項28】
流体生成システム(300)であって、
請求項1に記載の水浄化モジュール(100)と、
前記水浄化モジュール(100)の前記流体経路(110)に流体接続された別の流体経路(310)を備える流体生成モジュール(320)と、を備え、前記流体生成モジュール(320)は、
前記水浄化モジュール(100)から精製水を受け取り、
濃縮液(330a、330b、330c)と前記精製水を混合することによって流体を調製するように構成され配置される、
流体生成システム(300)。
【請求項29】
前記水浄化モジュール(100)は、前記別の流体経路(310)を洗浄するために、洗浄流体を前記の流体経路(310)に提供するように構成される、
請求項28に記載の流体生成システム(300)。
【請求項30】
精製水を生成するために配置された水浄化モジュール(100)を用いて洗浄流体を生成するための方法であって、前記水浄化モジュール(100)は、流体経路(110)に沿って配置されたカチオン性樹脂カートリッジ(120)と、アニオン性樹脂カートリッジ(130)であって、前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)は前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)と直列に流体接続される、アニオン性樹脂カートリッジ(130)と、前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)に水が流れることを可能にしながら、前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)を迂回するように配置された第1のバイパス流体経路(112a)を含む少なくとも1つのバイパス流体経路(112a、112b)と、を備え、前記方法は、
前記水浄化モジュール(100)の生成モードに基づいて、少なくとも1つのバイパス流体経路(112a、112b)を通して水を導くことを備え、前記生成モードは(i)精製水を生成する水生成モード、及び、(ii)スケーリングを除去して酸洗浄を行うように適合された酸洗浄流体を選択的に生成する酸洗浄モードのうちの1つであり、前記水生成モードは前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)と前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)との両方に水を導くことを備え、前記酸洗浄モードは水を前記カチオン性樹脂カートリッジ(120)を通して、及び前記アニオン性樹脂カートリッジ(130)を迂回するように第1のバイパス流体経路(112a)を通して導くことを備える、
方法。
【国際調査報告】