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特表2024-522597ホバリングすることができるコンバーチブル航空機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】ホバリングすることができるコンバーチブル航空機
(51)【国際特許分類】
   B64C 27/28 20060101AFI20240614BHJP
   B64C 27/26 20060101ALI20240614BHJP
   B64D 27/33 20240101ALI20240614BHJP
   B64D 27/34 20240101ALI20240614BHJP
   B64D 27/357 20240101ALI20240614BHJP
   B64U 10/20 20230101ALI20240614BHJP
   B64U 50/33 20230101ALI20240614BHJP
   B64U 50/19 20230101ALI20240614BHJP
   B64U 50/23 20230101ALI20240614BHJP
【FI】
B64C27/28
B64C27/26
B64D27/33
B64D27/34
B64D27/357
B64U10/20
B64U50/33
B64U50/19
B64U50/23
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575608
(86)(22)【出願日】2022-05-24
(85)【翻訳文提出日】2024-02-06
(86)【国際出願番号】 IB2022054828
(87)【国際公開番号】W WO2022263947
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】21180396.0
(32)【優先日】2021-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518160436
【氏名又は名称】レオナルド・エッセ・ピ・ア
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】リッカルド・ビアンコ・メンゴッティ
(57)【要約】
コンバーチブル航空機(1、1’)が説明されており、コンバーチブル航空機(1、1’)は、第1の長手方向軸線(Y)を規定する機体(2)と、1対の半翼(3)と、第1の、第2の、第3の、第4の、第5の、および第6のローター(20a、20b、21a、21b、22a、22b)であって、第1の、第2の、第3の、第4の、第5の、および第6のローター(20a、20b、21a、21b、22a、22b)は、それぞれの第1の、第2の、第3の、第4の、第5の、および第6の軸線(B、C、D、E、F、G)の周りに回転可能であり、互いに独立して動作可能であり、第1の、第2の、第3の、第4の、第5の、および第6の推力値(T1、T2、T3、T4、T5、T6)を互いに独立してそれぞれ発生させるようになっている、第1の、第2の、第3の、第4の、第5の、および第6のローター(20a、20b、21a、21b、22a、22b)と、を備えており、前記第5および第6のローター(22a、22b)は、それぞれの前記半翼(3)によって担持されており、前記機体(2)に対して傾斜可能であり、航空機(1、1’)は、第6および第7の軸線(F、G)が第1の軸線(Y)に直交して配置されている第1のホバリング飛行構成と、第6および第7の軸線(F、G)が第1の軸線(Y)に対して平行に配置されているかまたは第1の軸線(Y)に対して傾斜されている第2の前方飛行構成と、の間で切り替え可能であり、航空機(1、1’)は、それぞれの半翼(3)に対して第5および第6のローター(22a、22b)を支持するように適合されている第1のサポート(32a、32b)を含み、第1のサポート(32a、32b)は、それぞれの半翼(3)の延在方向にしたがって、それぞれの半翼(3)のそれぞれの自由端部(15)から間隔を離して配置されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンバーチブル航空機(1、1’)であって、前記コンバーチブル航空機(1、1’)は、
- 前記航空機(1、1’)の第1の長手方向軸線(Y)を規定する機体(2)と、
- 1対の半翼(3)であって、前記1対の半翼(3)は、前記機体(2)の側壁部(62)のそれぞれの相互に反対側に配置されており、使用時に、第1の揚力またはダウンフォース値を発生させる、1対の半翼(3)と、
- 第1および第2のローター(20a、20b)であって、前記第1および第2のローター(20a、20b)は、第2および第3の軸線(B、C)の周りにそれぞれ回転可能であり、前記機体(2)に対して固定されており、互いに独立して動作可能であり、第1および第2の推力値(T1、T2)を互いに独立してそれぞれ発生させるようになっている、第1および第2のローター(20a、20b)と、
- 第3および第4のローター(21a、21b)であって、前記第3および第4のローター(21a、21b)は、第4および第5の軸線(D、E)の周りにそれぞれ回転可能であり、前記機体(2)に対して固定されており、互いに独立して動作可能であり、第3および第4の推力値(T3、T4)を互いに独立してそれぞれ発生させるようになっている、第3および第4のローター(21a、21b)と、
を含み、
前記第2および第3の軸線(B、C)は、前記機体(2)の互いに反対側にある第1および第2の側壁部(62)にそれぞれ配置されており、前記第1の軸線(Y)に関して対称的に配置されており、
前記第4および第5の軸線(D、E)は、前記機体(2)の前記第1および第2の側壁部(62)のそれぞれの側部に配置されており、前記第1の軸線(Y)に関して対称的に配置されており、
前記航空機(1、1’)は、
- それぞれの前記半翼(3)によって担持されている第5および第6のローター(22a、22b)であって、前記第5および第6のローター(22a、22b)は、前記機体(2)に対して傾斜可能な第6および第7の軸線(F、G)の周りにそれぞれ回転可能であり、互いに独立して動作可能であり、第5および第6の推力値(T5、T6)を互いに独立してそれぞれ発生させるようになっている、第5および第6のローター(22a、22b)
をさらに含み、
前記第6および第7の軸線(F、G)は、前記機体(2)の前記第1および第2の側壁部(62)のそれぞれの側部に配置されており、前記第1の軸線(Y)に関して対称的に配置されており、
前記航空機(1、1’)は、
- 前記第6および第7の軸線(F、G)が前記第1の軸線(Y)に直交して配置されている、第1のホバリングまたは離陸/着陸飛行構成と、
- 前記第6および第7の軸線(F、G)が前記第1の軸線(Y)に対して平行にまたは傾斜されて配置されている、第2の前方飛行構成と、
の間で切り替え可能である、コンバーチブル航空機(1、1’)において、
前記コンバーチブル航空機(1、1’)は、関係のある半翼(3)に対して前記第5および第6のローター(22a、22b)を支持するように適合されている第1のサポート(32a、32b)を含み、前記第1のサポート(32a、32b)は、前記半翼(3)の延在方向にしたがってそれぞれの前記半翼(3)のそれぞれの自由端部(15)から所定の距離に配置されており、前記第5および第6のローター(22a、22b)は、前記第1の軸線(Y)に沿って前記第1および第2のローター(20a、20b)と前記第3および第4のローター(21a、21b)との間に間置されており、
前記第1の、第3の、および第5の軸線(B、D、F)は、前記航空機(1、1’)が前記第1の構成に配置されているときに、前記第1の軸線(Y)に沿って互いに整合されており、
- 前記第2の、第4の、および第6の軸線(C、E、G)は、前記航空機(1、1’)が前記第1の構成に配置されているときに、前記第1の軸線(Y)に沿って互いに整合されており、
前記第2の、第3の、第4の、および第5の軸線(B、C、D、E)は、互いに平行であることを特徴とする、コンバーチブル航空機(1、1’)。
【請求項2】
前記第1のサポート(32a、32b)は、使用時に前記第2の構成に配置されている前記航空機(1、1’)の通常動作位置に関して、前記半翼(3)の前に延在している、請求項1に記載の航空機。
【請求項3】
前記第5および第6のローター(22a、22b)は、前記航空機(1、1’)が前記第1の構成にあるときに、および、前記通常動作位置に関して、前記それぞれの前記半翼(3)の上方に、および、前記それぞれの前記半翼(3)の前に配置されている、請求項1または2に記載の航空機。
【請求項4】
前記航空機(1、1’)は、1つのみの前記第5のローター(22a)と、1つのみの前記第6のローター(22b)と、を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の航空機。
【請求項5】
前記航空機は、
- 前記機体(2)の尾部(6)に配置されているフィン(7)と、
- 前記機体(2)に対して前記第3および第4のローター(21a、21b)を支持するために提供されている第2のサポート(31a、31b)であって、前記第2のサポート(31a、31b)は、使用時に前記第2の構成に配置されている前記航空機(1、1’)の通常動作位置に関して、前記フィン(7)のそれぞれの相互に反対側の側壁部(62)に、および、それぞれの前記半翼(3)に対して後方に配置されている、第2のサポート(31a、31b)と、
をさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の航空機。
【請求項6】
前記フィン(7)は、前記機体(2)の上側側部と下側側部との両方から延在しており、および/または、
前記フィン(7)は、第1のキャリッジ(46)を担持している、請求項5に記載の航空機。
【請求項7】
前記フィン(7)は、1対の第1の空気力学的表面(8、8’)を含み、前記1対の第1の空気力学的表面(8、8’)は固定されており、前記フィン(7)のそれぞれの相互に反対側の側部(62)から片持ち梁状に突出しており、前記第1の空気力学的表面(8、8’)は、使用時に第2の揚力/ダウンフォース値を発生させるように適合されている、請求項6に記載の航空機。
【請求項8】
前記第3および第4のローター(21a、21b)は、使用時に前記第2の構成に配置されている前記航空機(1)の通常動作位置に関して、前記第1の空気力学的表面(8)の下方に配置されており、および/または、
前記第2のローター(21a、21b)は、使用時に前記第2の構成に配置されている前記航空機(1’)の通常動作位置に関して、前記第1の空気力学的表面(8’)に対して上方に配置されており、前記第1の表面(8’)は、前記航空機(1’)が前記第1および第2の構成にそれぞれ配置されているときに想定される第1の位置と第2の位置との間で、前記フィン(7)に対して少なくとも部分的に移動可能であり、前記第1の表面(8’)は、それぞれの第1のエリアと、それぞれの前記第1のエリアよりも低い範囲を有するそれぞれの第2のエリアと、を有しており、前記第2のエリアおよび第1のエリアは、前記航空機(1’)が使用時に前記第1および第2の構成にそれぞれ配置されているときに、それぞれの前記第2のローター(21a、21b)に対して下方に配置されており、および/または、
前記第1および第2の軸線(B、C)は、使用時に、前記第3および第4の軸線(D、E)とは反対側の前記機体(2)の一方の端部(4)に対して前方に配置されており、および/または、
前記航空機は、
- 1対の第2の空気力学的表面(9)であって、前記1対の第2の空気力学的表面(9)は、第3の揚力/ダウンフォース値を提供するように適合されており、前記機体(2)のそれぞれの反対の側部(62)から片持ち梁状に突出しており、前記第2の空気力学的表面(9)は、使用時に第3の揚力/ダウンフォース値を発生させるように適合されている、1対の第2の空気力学的表面(9)と、
- 前記第1および第2のローター(20a、20b)を支持するように適合されている第3のサポート(30a、30b)であって、前記第3のサポート(30a、30b)は、前記第2の空気力学的表面(9)に固定されている、第3のサポート(30a、30b)と、
をさらに含む、請求項7に記載の航空機。
【請求項9】
前記半翼(3)は、前記第1および第2の空気力学的表面(8、9)の間において前記第1の軸線(Y)に沿って間置されており、および/または、
前記航空機は、第3の空気力学的な制御表面(14)をさらに含み、前記第3の空気力学的な制御表面(14)は、それぞれの前記第2の空気力学的表面(9)に移動可能に接続されており、または、それぞれの前記第1の空気力学的表面(8、8’)に接続可能である、請求項8に記載の航空機。
【請求項10】
前記第2の空気力学的表面(9)は、第2のキャリッジ(45)を担持している、請求項5を引用する場合の請求項8または9に記載の航空機。
【請求項11】
- 前記第1の、第2の、第3の、第4の、第5の、および第6のローター(20a、20b、21a、21b、22a、22b)のうちの少なくとも1つは、固定されたピッチを有しており、および/または、
前記第1の、第2の、第3の、第4の、第5の、および第6のローター(20a、20b、21a、21b、22a、22b)のうちの少なくとも1つは、電気的に駆動される、請求項1から10のいずれか一項に記載の航空機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
本特許出願は、2021年6月18日に出願されたイタリア特許出願第21180396.0号の優先権を主張し、その開示全体は、参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明は、コンバーチブル航空機に関し、すなわち、ホバリング飛行または圧倒的に垂直方向の軌跡に沿った飛行の第1の構成と第2の前方飛行または巡航の構成との間で切り替え可能である、航空機に関する。
【背景技術】
【0003】
航空分野において、飛行機は、通常、高い巡航速度(とりわけ、150ノットよりも大きい)および高い高度(たとえば、30,000フィートを超える)に関して使用される。巡航速度および高い高度において、飛行機は、固定翼を使用し、飛行機を維持するために必要な揚力を発生させる。この揚力の十分な値は、かなりの長さの滑走路の上で飛行機を加速させることによってのみ取得されることが可能である。また、これらの滑走路は、同じ飛行機が着陸することを可能にするためにも必要である。
【0004】
それとは対照的に、ヘリコプターは、通常、飛行機よりも低い巡航速度を有しており、メインローターブレードの回転を通して維持のための必要な揚力を発生させる。結果として、ヘリコプターは、水平方向速度の必要性なしに、および、とりわけ小さな表面を使用して、着陸/離陸することが可能である。そのうえ、ヘリコプターは、ホバリングすることができ、比較的に低い高度および速度で飛行することができ、したがって、結果として、とりわけ操縦可能であり、要求の厳しい操縦(たとえば、山または海での人々の救助など)に適切である。
【0005】
それにもかかわらず、ヘリコプターは、最大動作高度(それは、おおよそ20000フィート)および最大動作速度(それは、150ノットを超えることができない)の観点から固有の制限を有している。
【0006】
ヘリコプターと同じ操縦性および使用の柔軟性を有すると同時に、上記に述べられた固有の制限を克服する、航空機に対する要求を満たすために、コンバーチプレーンが知られており、それは、一種のコンバーチブル航空機を構成する。
【0007】
コンバーチプレーンの例は、特許文献1に説明されている。
【0008】
より詳細には、前述の出願に説明されているコンバーチプレーンは、
- 第1の長手方向軸線に沿って延在する胴体と、
- 1対の半翼であって、1対の半翼は、互いに反対側にある胴体のそれぞれのパーツから片持ち梁状に突出しており、胴体とは反対側にそれぞれの自由端部を有しており、第1の長手方向軸線に実質的に直交する第2の横断方向軸線に沿って整合されている、1対の半翼と、
を本質的に含む。
【0009】
コンバーチプレーンは、
- それぞれのモーターを収容する1対のナセルと、
- 1対のローターであって、1対のローターは、それぞれの第3の軸線の周りに回転可能であり、それぞれのモーターに動作可能に接続されている、1対のローターと、
をさらに含む。
【0010】
ローターは、第4の軸線の周りに、好ましくは、第2の軸線に対して平行に、翼に対して傾斜されることが可能である。
【0011】
また、コンバーチプレーンは、
- 第1の「ヘリコプター」構成であって、ローターは、それぞれの第3の軸線が以下の状態で配置されており、それぞれの第3の軸線は、コンバーチプレーンの第1の軸線に対して実質的に垂直方向および直交しており、それぞれのモーターに直交している、第1の「ヘリコプター」構成、または、
- 第2の「飛行機」構成であって、第2の「飛行機」構成では、ローターは、それぞれの第3の軸線が以下の状態で配置されており、それぞれの第3の軸線は、同じコンバーチプレーンの第1の軸線に対して実質的に平行であり、それぞれのエンジンと同軸になっている、第2の「飛行機」構成
を選択的に想定する(assume)ことが可能である。
【0012】
最近では、電気推進を備えたコンバーチブル航空機に関するいくつかの提案が開発されている。
【0013】
それらの中で、特許文献2は、コンバーチブル航空機を説明しており、コンバーチブル航空機は、
- 航空機の長手方向にしたがって細長い機体と、
- 機体のそれぞれの側部から片持ち梁状に突出している1対の半翼と、
- V字を形成する2つの空気力学的表面によって形成された尾部の一部分と、
を本質的に含む。
【0014】
特許文献2に説明されている航空機は、
- 機体に対して固定されている軸線を伴う2対の第1のローターであって、2対の第1のローターは、航空機の重心を取り囲む多角形を形成するように配置されている、2対の第1のローターと、
- 機体に対して傾斜可能な軸線を備えた2対の第2のローターと、
をさらに含む。
【0015】
より詳細には、第1のローターおよび第2のローターは、互いに独立して制御可能であり、互いに独立して調節され得るそれぞれの第1および第2の推力を提供するようになっている。
【0016】
1対の第2のローターは、それぞれの半翼の自由端部に配置されており、一方では、他方の対の第2のローターは、尾部部分のそれぞれの空気力学的表面の自由端部に配置されている。
【0017】
第2のローターは、第1の位置と第2の位置との間で傾斜可能であり、第1の位置では、それぞれの第2の軸線は、航空機の長手方向に直交して配置されており、垂直方向推力を提供し、第2の位置では、それぞれの第2の軸線は、航空機の長手方向に対して平行に配置されており、航空機の前方方向に対して平行に推力を提供する。
【0018】
結果的に、航空機は、
- 第1の構成であって、第1の構成では、第2のローターは、第1の位置に配置されており、第1のローターと協働し、航空機を維持するために必要な垂直方向推力を提供する、第1の構成と、
- 第2の構成であって、第2の構成では、第2のローターは、第2の位置に配置されており、航空機を前方に移動させるために必要な水平方向推力を提供し、一方では、第1のローターおよび半翼は、航空機を維持するために必要な垂直方向推力を提供する、第2の構成と、
を選択的に想定することが可能である。
【0019】
それぞれの半翼の自由端部における第2のローターの位置は、半翼自体との空力弾性的な相互作用の問題を引き起こし、したがって、航空機の安全に関する潜在的なリスク状況を決定する。
【0020】
第2のローターとそれぞれの半翼との間の空力弾性的な相互作用の前述の問題を可能な限り受けないように十分に大きい飛行エンベロープを伴うホバリングおよび前方飛行が可能なコンバーチブル航空機を有する必要性が、この分野において感じられている。
【0021】
より具体的には、空力弾性的な相互作用の前述の問題を低減させる必要性が存在しており、とりわけ、低減された数のコンポーネントを必要とする。
【0022】
また、都市での使用に必要な高い安全標準を満たすことができ、および/または、限られたエネルギー供給を必要とする、コンバーチブル航空機を現実化する必要性も、この分野において感じられている。
【0023】
最後に、この分野は、長い距離においてもミッションを実施することができるように、または、消費を低減させることができるように、または、高い飛行性能を実現することができるように、再構成されることができるコンバーチブル航空機を現実化する必要性を認識している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0024】
【特許文献1】米国特許第10,011,349号明細書
【特許文献2】国際公開第2020/105045号
【特許文献3】欧州特許出願公開第3659669号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
本発明の目的は、簡単で経済的な方式で、上記に特定されている必要性のうちの少なくとも1つを満たすことを可能にするコンバーチブル航空機を現実化することである。
【課題を解決するための手段】
【0026】
特許文献3は、請求項1のおいて書き部によるコンバーチブル航空機を開示している。
【0027】
本発明によれば、この目的は、請求項1に記載のホバリングすることができるコンバーチブル航空機によって実現される。
【0028】
本発明のより良好な理解のために、7つの好適な非限定的な実施形態が、純粋に例として、および、添付の図面の助けを借りて、下記に説明されている。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】第1の構成に配置されている本発明の規定にしたがって現実化されたコンバーチブル航空機の第1の実施形態の斜視図である。
図2】第2の構成に配置されている図1の航空機の斜視図である。
図3】第2の構成に配置されている図1および図2の航空機の正面図である。
図4】第2の構成に配置されている図1から図3の航空機の側面図である。
図5図1から図4の航空機の第1の詳細を示す図である。
図6a図1から図5の航空機のそれぞれの制御操縦を示す図である。
図6b図1から図5の航空機のそれぞれの制御操縦を示す図である。
図6c図1から図5の航空機のそれぞれの制御操縦を示す図である。
図6d図1から図5の航空機のそれぞれの制御操縦を示す図である。
図6e図1から図5の航空機のそれぞれの制御操縦を示す図である。
図6f図1から図5の航空機のそれぞれの制御操縦を示す図である。
図6g図1から図5の航空機のそれぞれの制御操縦を示す図である。
図6h図1から図5の航空機のそれぞれの制御操縦を示す図である。
図7a図1から図5の航空機のそれぞれの緊急操縦を示す図である。
図7b図1から図5の航空機のそれぞれの緊急操縦を示す図である。
図7c図1から図5の航空機のそれぞれの緊急操縦を示す図である。
図7d図1から図5の航空機のそれぞれの緊急操縦を示す図である。
図7e図1から図5の航空機のそれぞれの緊急操縦を示す図である。
図7f図1から図5の航空機のそれぞれの緊急操縦を示す図である。
図8図1から図5の航空機の異なるアーキテクチャーに共通するコアを示す図である。
図9図1から図8の航空機の第1のアーキテクチャーを斜視図で示す図である。
図10】明確化のためにパーツが除去された状態の、図9の航空機の第1のアーキテクチャーのいくつかのコンポーネントを斜視図で示す図である。
図11図9および図10の第1のアーキテクチャーの中に実装される推進システムを概略的に示す図である。
図12図1から図8の航空機の第2のアーキテクチャーを斜視図で示す図である。
図13図1から図8の航空機の第3のアーキテクチャーを斜視図で示す図である。
図14】明確化のためにパーツが除去された状態の、図9の航空機の第2および第3のアーキテクチャーのいくつかのコンポーネントを斜視図で示す図である。
図15図13および図14の第2および第3のアーキテクチャーの中に実装されている推進システムを概略的に示す図である。
図16図1から図8の航空機の第4のアーキテクチャーのいくつかの詳細を斜視図で示す図である。
図17図16の第4のアーキテクチャーを、部分的に分解されて拡大された縮尺で、および、第1の視認角度にしたがって、斜視図で示す図である。
図18図16および図17の第4のアーキテクチャーを第2の視認角度によって斜視図で示す図である。
図19図16から図18の第4のアーキテクチャーを斜視図で示す図である。
図20】第1の構成に配置されている本発明の規定にしたがって現実化されたコンバーチブル航空機の第2の実施形態の斜視図である。
図21】第2の構成に配置されている図20の航空機の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1から図19を参照すると、1は、ホバリングすることができる航空機を示している。
【0031】
より詳細には、航空機1は、
- 第1の構成(図1)であって、第1の構成では、それは、ホバリング操縦を実施するか、または、圧倒的に垂直方向の軌跡に沿って前方に移動する、第1の構成と、
- 第2の構成(図2)であって、第2の構成では、それは、前方飛行条件にあり、主に水平方向の軌跡に沿って進行する、第2の構成と、
の間で選択的に切り替え可能である。
【0032】
以下の本開示では、「上側」、「下側」、「の前に」、および「の後ろに」などのような表現は、図1から図2に示されているコンバーチプレーン1の前方飛行条件または「ホバリング」を参照して使用されるということが特定されなければならない。
【0033】
三つ揃いの軸線を識別することが可能であり、それは、航空機1と一体的であり、航空機1自体の重心Oを起点としており、以下のものによって形成される:
- 同じ航空機1の長手方向軸線Y、
- 軸線Yに直交する軸線X、および、
- 軸線X、Yに直交する軸線Z。
【0034】
公知の様式では、軸線Y、X、Zの周りでの航空機1の回転は、以下の操縦に関連付けられる:
- ロール、すなわち、軸線Yの周りの回転(図6b、図6f)、
- ピッチ、すなわち、軸線Xの周りの回転(図6c、図6g)、および、
- ヨー、すなわち、軸線Zの周りの回転(図6d、図6h)。
【0035】
航空機1は、
- 機体2であって、機体2は、軸線Yに沿って細長く、航空機1の機首4および尾部5を画定している、機体2と、
- 1対の半翼3であって、1対の半翼3は、機体2のそれぞれの相互に反対側の側壁部62から片持ち梁状に延在しており、および軸線Yに対して横断方向に延在している、1対の半翼3と、
- 機体2の尾部5から片持ち梁状に機体2に対して横断方向に突出している尾部部分6と、
を本質的に含む。
【0036】
通常の前方飛行動作条件に関して、航空機1は、尾部5から機首4へ配向される方向に進行する。
【0037】
半翼3は、第2の構成に配置されている航空機1を維持するように適合されている第1の揚力値を航空機1に提供することを意図している。
【0038】
半翼3は、機体2とは反対側にそれぞれの自由端部15を含む。
【0039】
半翼3は、機体2に対して上方に延在している。
【0040】
示されているケースでは、半翼3は、
- それぞれのルート部分11であって、それぞれのルート部分11は、互いから発散し、機体2からそれぞれの自由端部15に向けて進行する、それぞれのルート部分11と、
- 機体2に対して上方に配置されているそれぞれの端部部分12であって、それぞれの端部部分12は、それぞれの端部15を画定しており、互いに実質的に平行になっている、それぞれの端部部分12と、
を含む。
【0041】
尾部部分6は、好ましくは、T字形状になっており、
- 第2の構成に配置されている航空機1に横方向安定性を提供することを意図したフィン7と、
- フィン7のそれぞれの相互に反対側から片持ち梁状に突出している空気力学的表面8のカップであって、空気力学的表面8のカップは、それぞれの自由端部16を含み、第2の構成に配置されている航空機1自体に所望の程度の長手方向安定性を確保するために、第2の揚力/ダウンフォース値を発生させるように適合されている、空気力学的表面8のカップと、
を順に含む。
【0042】
好ましくは、航空機1は、1対のカナードタイプの空気力学的表面9をさらに含み、空気力学的表面9は、機体2の機首4のそれぞれの相互に反対側から片持ち梁状に突出しており、第2の構成に配置されている航空機1自体に所望の程度の長手方向安定性を確保するために、第3の揚力/ダウンフォース値を発生させるように適合されている。
【0043】
空気力学的表面9は、
- それぞれのルート部分17であって、それぞれのルート部分17は、機体2のそれぞれの側壁部62から片持ち梁状に突出しており、機体2のそれぞれの側壁部62に接続されている、それぞれのルート部分17と、
- 機体2に関して対応するルート部分17の反対側に配置されているそれぞれの端部部分18と、
を順に含む。
【0044】
とりわけ、ルート部分17および端部部分18は、互いに同一平面上にある。
【0045】
図3に示されているケースでは、半翼3の翼長L1は、空気力学的表面8の翼長L2よりも大きい。
【0046】
空気力学的表面9の翼長L2は、空気力学的表面8の翼長L3よりも大きい。
【0047】
示されているケースでは、空気力学的表面8の翼長は、空気力学的表面9の翼長の40%から50%の間の範囲にある。
【0048】
空気力学的表面9の翼長は、半翼3の翼長の70%から90%の間の範囲にある。
【0049】
この説明において、「翼長」という用語は、それぞれの半翼3および空気力学的表面8、9の反対側の自由端部17、18間の距離を意味している。
【0050】
空気力学的表面9は、半翼3に対して下方に配置されている。半翼3は、空気力学的表面8に対して下方に配置されている。
【0051】
示されているケースでは、空気力学的表面8は、それぞれの付属物14を含み、それぞれの付属物14は、第2の揚力値を調節するために、および、航空機1の制御に寄与するために、空気力学的表面8に移動可能に接続されている。
【0052】
また、航空機1は、
- 機体2に関してそれぞれの固定軸線B、Cの周りに回転可能な1対のローター20a、20bと、
- 機体2に関してそれぞれの固定軸線D、Eの周りに回転可能な1対のローター21a、21bと、
- 1対のローター22a、22bであって、1対のローター22a、22bは、それぞれの軸線F、Gの周りに回転可能であり、航空機1が第1の構成にあるときに想定される第1の位置と、航空機1が第2の構成にあるときに想定される第2の位置との間で、軸線Hに関して傾斜可能である、1対のローター22a、22bと、
を含む。
【0053】
示されているケースでは、ローター22a、22bの軸線F、Gは、軸線Zに対して機首4または尾部5に向けて15度よりも多くまたは15度よりも少なくだけ、軸線Hに対して傾斜可能である。
【0054】
航空機1は、ユニット71(図11および図15に概略的に示されている)をさらに含み、制御ユニット71は、入力において、乗務員、オートパイロット、または遠隔制御システムによって提供される複数の制御信号を受信し、ローター20a、20b;21a、21b;22a、22bが関係のある推力T1、T2;T3、T4;T5、T6(図6a~図6h)の所望の値を提供するように、ローター20a、20b;21a、21b;22a、22bに命令するための複数のコマンドを出力として提供するようにプログラムされている。
【0055】
より詳細には、制御ユニット71は、それぞれの独立した推力T1、T2;T3、T4;T5、T6を発生させるように、ローター20a、20b;21a、21b;22a、22bに命令するようにプログラムされている。
【0056】
より具体的には、制御ユニット71は、航空機1が第1の構成にあるときまたは航空機1が第2の構成にあるときのいずれにおいても軸線Zに対して平行である合力を有するそれぞれの推力T1、T2(T3、T4)を発生させるように、ローター20a、20b;21a、21bに命令するようにプログラムされている。
【0057】
制御ユニット71は、所定の動作条件下において、および、航空機1が第1の構成にあるときに、それぞれのゼロ推力T1、T2;T3、T4を発生させるように、ローター20a、20b;21a、21bに命令するようにプログラムされている。
【0058】
軸線B、C;D、E;およびF、Gは、軸線Yに対して対称的に配置されている。
【0059】
示されているケースでは、軸線B、C、D、およびEは、互いに平行であり、軸線Zに対して平行である。
【0060】
軸線B、D、F;C、E、Gは、航空機1が第1の構成に配置されているときに、軸線Yに対して平行に互いに整合されている。
【0061】
軸線Hは、軸線Xに対して平行である。
【0062】
軸線F、Gは、ローター22a、22bが第1の位置に配置されているときに、軸線Zに対して平行に配置されている。
【0063】
軸線F、Gは、ローター22a、22bが第2の位置に配置されているときに、軸線B、C;D、Eに対して直交して、および、軸線Yに対して平行に配置されている。
【0064】
推力T1、T2;T3、T4は、航空機1が第1の構成に配置されているときまたは航空機1が第2の構成に配置されているときのいずれにおいても、それぞれの軸線B、C;Dに対して平行な、および、軸線Zに直交する主成分を有している。
【0065】
推力T5、T6は、航空機1が第1の構成に配置されているときには、軸線B、C;D、Eおよび軸線Zに対して平行な主成分を有しており、航空機1が第2の構成に配置されているときには、軸線Yに対して平行な主成分を有している。
【0066】
1つの実施形態では、ローター20a、20b;21a、21b;22a、22bは、固定されたピッチを備えている。
【0067】
好ましくは、ローター20a、20b;21a、21b;22a、22cは、それぞれの電気モーターによって駆動される。
【0068】
また、航空機1は、
- それぞれの空気力学的表面9に対して固定様式でそれぞれのローター20a、20bを支持するための1対のサポート30a、30bと、
- 機体2に対して固定様式でそれぞれのローター21a、21bを支持するための1対のサポート31a、31bと、
- 軸線Hに対して傾斜可能な様式でそれぞれの半翼3に対してそれぞれのローター22a、22bを支持するための1対のサポート32a、32bと、
を含む。
【0069】
有利には、サポート32a、32bは、半翼3の延在方向に関して、それぞれの半翼3の端部15から間隔を離して配置されている。
【0070】
より正確には、サポート32a、32bは、それぞれの半翼3のそれぞれのルート部分11によって担持されている。
【0071】
サポート30a、30bは、空気力学的表面9の延在方向に関して、それぞれの空気力学的表面9の端部16から間隔を離して配置されている。
【0072】
とりわけ、サポート30a、30bは、それぞれの空気力学的表面9から機首4に対して前方に下方に片持ち梁状に突出しているそれぞれのロッドとして適合されている。
【0073】
示されているケースでは、サポート30a、30bは、対応する空気力学的表面9のそれぞれのルート部分17に固定されている。
【0074】
軸線B、Cは、機首4に対して前方に配置されている。
【0075】
サポート31a、31bは、機体2のそれぞれの側壁部62からフィン7に対して横方向に、それぞれの半翼3に対して後方に、および、それぞれの空気力学的表面8に対して前方に、片持ち梁状に突出しているロッドとして適合されている。
【0076】
ローター21a、21bは、フィン7に対して横方向に、それぞれの空気力学的表面8に対して下方に、および、それぞれの半翼3に対して後方に配置されている。
【0077】
軸線D、Eは、それぞれの空気力学的表面8に対して前方に配置されている。
【0078】
サポート32a、32bは、
- それぞれの半翼3から固定様式で前方に片持ち梁状に突出しているそれぞれのロッド33a、33bと、
- 軸線Hに対して平行に対応するロッド33a、33bの周りに回転可能であり、それぞれの軸線F、Gの周りにそれぞれのローター22a、22bを支持するそれぞれのピン34a、34bと、
を含む。
【0079】
ピン34a、34bは、軸線Yに沿ってそれぞれの半翼3と機首4との間に間置されている。
【0080】
ローター22a、22bは、航空機1が第1の構成に配置されているときまたは航空機1が第2の構成に配置されているときのいずれにおいても、軸線Yに沿ってそれぞれの半翼3と機首4との間に間置されている。
【0081】
ローター22a、22bは、航空機1が第1の構成に配置されているときには、それぞれの半翼3に対して上方に配置されており、航空機1が第2の構成に配置されているときには、それぞれの半翼3に対して前方に配置されている。
【0082】
フィン7は、機体2の尾部5の上側と下側の両方から延在している。
【0083】
また、航空機1は、
- それぞれの空気力学的表面9によって担持されている1対の第1のキャリッジ45と、
- 空気力学的表面9とは反対の位置においてフィン7によって担持されているキャリッジ46と、
を含む(図3および図4)。
【0084】
好ましくは、機体2は、コンパートメント60と、コンパートメント60へのアクセスのための複数の開口部61と、を画定している。
【0085】
コンパートメント60は、どのように航空機1が使用されるかに応じて、輸送されることとなる乗務員もしくは乗客、計器、または貨物を収容することが可能である。
【0086】
開口部61は、機体3の側壁部62に位置付けされている。
【0087】
開口部61は、そのうえ、半翼3と空気力学的表面9との間において軸線Yに沿って境界を定められているゾーン63の中に配置されている。
【0088】
航空機1が第1の構成で地面の上に配置されているときに、航空機1は、開口部61へのアクセスのための通路64を画定している。通路64は、半翼3と空気力学的表面9との間において、軸線Yに沿って境界を定められており、また、地面と第2の位置に配置されているローター22a、22bのサポート32a、32bとの間において、軸線B、Cに対して平行に境界を定められている(図5)。
【0089】
ローター20a、20bが関連の空気力学的表面9に対して前方に配置されており、ローター22a、22bが関連の半翼3a、3bに対して上方に配置されているという事実のおかげで、通路64は、乗客の乗降の間におよび/または荷物の積み下ろしの間に、障害物がなく、容易にアクセス可能である。
【0090】
図6a~図6dおよび第1の構成を参照すると、航空機1は、以下の通りに制御される。
【0091】
定常状態の条件下において、推力T1、T2、T3、T4、T5、T6は、ある程度の冗長性を伴って航空機1が維持されることを可能にする(図6a)。
【0092】
ロール操縦(図6b)を実施するために、制御ユニット71は、推力T1、T3、T5が推力T2、T4、T6よりも高く(低く)なるように、ローター20a、20b、21a、21b、22a、22bに命令するようにプログラムされている。
【0093】
たとえば、ローター20a、20b、21a、21b、22a、22bは、推力T1、T3、T5を増加(減少)させるように、および、推力T2、T4、T6を減少(増加)させるように、制御ユニット71によって命令される。
【0094】
これは、一致した符号のT1-T2;T3-T4、およびT5-T6の3つの差動推力を発生させ、それは、トルクを発生させ、軸線Yの周りでの航空機の結果的な回転を発生させる。
【0095】
ピッチ操縦(図6c)を実施するために、制御ユニット71は、推力T1、T2が互いに等しく、互いに等しい推力T3、T4よりも高く(低く)なるように、ローター20a、20b、21a、21b、22a、22bに命令するようにプログラムされている。
【0096】
たとえば、ローター20a、20b、21a、21bは、推力T1、T2を増加(減少)させるように、および、推力T3、T4を減少(増加)させるように命令される。
【0097】
これは、一致した符号のT1-T3およびT2-T4の2つの差動推力を発生させ、それは、トルクを発生させ、軸線Xの周りでの航空機の結果的な回転を発生させる。
【0098】
ヨー操縦(図6d)を実施するために、制御ユニット71は、ローター22aの軸線Fを機首4(の反対側)に向けて配向させ、ローター22bの軸線Gを尾部5(の反対側)に向けて配向させるようにプログラムされている。
【0099】
これは、軸線Yに対して平行で互いに不一致な推力T5、T6の2つの成分を発生させ、それは、トルクを発生させ、軸線Zの周りでの航空機の結果的な回転を発生させる。
【0100】
図6e~図6hおよび第2の構成を参照すると、航空機1は、以下の通りに制御される。
【0101】
定常状態の条件下において(図6e)、制御ユニット71は、それぞれの推力T1、T2が航空機1の正しいトリミングを確保するように、すなわち、航空機1の必要とされる速度および重量条件に応じて、全体的な揚力/ダウンフォース値の正しい調節を確保するように、ローター20a、20bに命令するようにプログラムされており、一方では、推力T3、T4がゼロになるようにローターT5、T6を非活性化させる。
【0102】
ロール操縦(図6f)を実施するために、制御ユニット71は、推力T1が推力T2よりも高く(低く)なるように、ローター20a、20bに命令するようにプログラムされている。
【0103】
たとえば、ローター20a、20bは、推力T1を増加(減少)させるように、および、推力T2を減少(増加)させるように命令される。
【0104】
これは、差動推力T1-T2を発生させ、それは、トルクを発生させ、軸線Yの周りでの航空機の結果的な回転を発生させる。
【0105】
ピッチ操縦(図6g)を実施するために、制御ユニット71は、互いに等しい推力T1、T2を増加(減少)させるように、および、互いに等しい推力T5、T6を調節するように、ローター20a、20b、22a、22bに命令するようにプログラムされている。
【0106】
これは、トルクを発生させ、軸線Xの周りでの航空機の結果的な回転を発生させる。
【0107】
ヨー操縦(図6h)を実施するために、制御ユニット71は、推力T1が推力T6よりも大きく(低く)なるように、ローター22a、22bに命令する。
【0108】
たとえば、ローター22a、22bは、推力T5が推力T6よりも大きく(低く)なるように、制御ユニット71によって制御される。
【0109】
これは、トルクを発生させ、軸線Zの周りでの航空機の結果的な回転を発生させる。
【0110】
制御ユニット71は、そのうえ、ローター22a、22bの軸線F、Gが軸線Yと平行性の条件に徐々に接近するにつれて、および、航空機1の速度が増加するにつれて、ローター20a、20b;21a、21bの推力T1、T2;T3、T4を低減させるようにプログラムされている。
【0111】
航空機1は、モジュール式構造を有しており、操作上の必要性にしたがって再構成されるように適合されており、複数の異なるアーキテクチャーを想定するようになっている。
【0112】
より詳細には、航空機1は、
- 第1のアーキテクチャー(図9から図11)であって、第1のアーキテクチャーは、好ましくは、アーバンモビリティーおよび乗客輸送用途のために使用される、第1のアーキテクチャー、
- 第2のアーキテクチャー(図12図14、および図15)であって、第2のアーキテクチャーは、ユーティリティーカテゴリー航空機として使用される、第2のアーキテクチャー、
- 第3のアーキテクチャー(図13図14、および図15)であって、第3のアーキテクチャーは、VIP乗客を輸送するために使用される、第3のアーキテクチャー、または
- 第4のアーキテクチャー(図16から図19)であって、第4のアーキテクチャーは、遠隔制御される航空機として使用される、第4のアーキテクチャー
を想定することが可能である。
【0113】
より詳細には、航空機1は、
- 共通のコア100(図8)と、
- 第1の、第2の、第3の、および第4の航空機アーキテクチャー1をそれぞれ現実化するためにコア100とインターフェース接続する複数のモジュール110;120、130;および140と、
を含む。
【0114】
コア100は、
- 機体2、尾部部分6、フィン7(図8)、およびローター20a、20b;21a、21b;22a、22b;ならびに、
- ローター20a、20b、21a、21b、22a、22bに互いに独立して命令するための完全電気式推進システム70(図11
を順に含む。
【0115】
好ましくは、コア100は、半翼3および空気力学的表面9のルート部分11、17をそれぞれ含む。
【0116】
システム70は、より詳細には(図11)、
- 航空機1の制御信号を入力において受信するように適合されている制御ユニット71と、
- 複数の電気モーター72a、72b、73a、73b、74a、74bであって、複数の電気モーター72a、72b、73a、73b、74a、74bは、制御ユニット71によって命令され、それぞれのローター20a、20b、21a、21b、22a、22bがそれぞれの推力T1、T2、T3、T4、T5、T6を発生させるように、それぞれのローター20a、20b、21a、21b、22a、22bを命令するように適合されている、複数の電気モーター72a、72b、73a、73b、74a、74bと、
を含む。
【0117】
システム70は、複数の電気バッテリー81をさらに含み、複数の電気バッテリー81は、電気モーター72a、72b、73a、73b、74a、74bに電気的に給電する。
【0118】
図9を参照すると、モジュール110は、第1のアーキテクチャーを備えた航空機1を提供している。
【0119】
モジュール110は、コンパートメント60を画定しており、それは、乗客および関係のある荷物のためのコンパートメントを形成している。コンパートメント60は、乗客の乗降およびの荷物積み下ろしの動作のために、通路64を通してアクセス可能である。
【0120】
図12および図13を参照すると、モジュール120、130は、第2および第3のアーキテクチャーを備えた航空機1をそれぞれ提供している。
【0121】
とりわけ、モジュール110と同様に、モジュール120、130は、乗客および関係のある荷物のためのコンパートメント60を画定している。コンパートメント60は、通路64を通してアクセス可能である。
【0122】
モジュール120、130は、ハイブリッド推進システム75(図14および図15)を含み、それは、システム70のコンポーネントを含む。
【0123】
モジュール120、130のシステム75は、とりわけ、
- システム70と、
- 第1のセクション76と、
- 第2のセクション77と、
を含む。
【0124】
セクション76は、
- 熱機関80、たとえば、ディーゼルエンジンと、
- 熱機関80によって駆動され、電気モーター72a、72b、73a、73b、74a、74bと選択的に接続可能な複数の発電機82と、
を順に含む。
【0125】
セクション77は、
- 熱機関90と、
- 熱機関90によって駆動され、電気モーター72a、72b、73a、73b、74a、74bと選択的に接続可能な複数の発電機91と、
を順に含む。
【0126】
とりわけ、熱機関90は、熱機関80よりも大きい最大パワーを有している。
【0127】
同様に、発電機91は、発電機82よりも大きい最大パワーを有している。
【0128】
好ましくは、航空機1が短い時間間隔にわたって第1の構成にあり、ローター20a、20b、21a、21b、22a、22bが短い時間間隔にわたって大きなパワーを発生させなければならないときに、制御ユニット71は、発電機91またはバッテリー81のいずれかを電気モーター72a、72b、73a、73b、74a、74bに電気的に接続するようにプログラムされている。
【0129】
航空機1が長い時間間隔にわたって第1の構成にあり、ローター20a、20b、21a、21b、22a、22bが前述の長い時間間隔にわたって大きなパワーを発生させなければならないときに、制御ユニット71は、それぞれの熱機関80、90によって動力を与えられる両方の発電機82、91を対応する電気モーター72a、72b、73a、73b、74a、74bに電気的に接続するようにプログラムされている。
【0130】
航空機1が第2の構成にあるときに、制御ユニット71は、熱機関80を接続するようにプログラムされている。熱機関80は、発電機82を駆動し、発電機82は、電気モーター72a、72b、73a、73b、74a、74bに電気的に給電し、好ましくは、発電機82を通してバッテリー81を再充電する。
【0131】
緊急条件およびその結果として生じる熱機関80、90の故障の下では、制御ユニット71は、バッテリー81を電気モーター72a、72b、73a、73b、74a、74bに電気的に接続するようにプログラムされている。
【0132】
図16から図19を参照すると、モジュール140は、第4のアーキテクチャーを備えた航空機1を提供している。
【0133】
より詳細には、モジュール140は、モジュール130と同様に、熱機関80および90ならびに発電機91、82を含む。
【0134】
モジュール140のシステム75は、モジュール120、130のものと全く同一である。
【0135】
また、モジュール140は、コンパートメント60の中へ折り畳まれ得るスライド式傾斜台を装備している貨物収容コンパートメント60を画定している。
【0136】
代替的に、コンパートメント60は、
- 大きなサイズのペイロードのためのコンパートメント60全体を占有するサブモジュール141、または、
- コンパートメント60の体積の半分をそれぞれ占有し、それぞれのコンパクトなサイズのペイロード(たとえば、航空機1が第1の構成にあるときにローター20a、20b、21a、21b、22a、22bに電気的に給電するための追加的な電気バッテリー85)を画定する、1対のサブモジュール142、または、
- サブモジュール142およびサブモジュール143であって、サブモジュール143は、サブモジュール142と同様であるが、機体2の下部貨物室に配置されている電気バッテリー81、85を充電するためのソケット144を提供されている、サブモジュール142およびサブモジュール143
を収容している(図17および図18)。
【0137】
それぞれのモジュール110、120、130、140は、
- 対応する半翼3のためのそれぞれの端部部分12と、
- 対応する空気力学的表面9のためのそれぞれの端部部分18と、
をさらに含む(図9図12図13、および図19)。
【0138】
このように、半翼3および空気力学的表面9は、第1の、第2の、第3の、および第4のアーキテクチャーの特質である飛行エンベロープにしたがって最適化されている。
【0139】
使用時に、図6aを参照して、航空機1は、ローター22a、22bが第1の位置に配置された状態の第1の構成に配置されて着陸および離陸し、第1の位置では、関係のある推力T5、T6は、軸線Zに対して平行に方向付けられている(図6a)。
【0140】
航空機1は、ローター22a、22bが第2の位置に配置された状態の第2の構成において前方に移動し、第2の位置では、それぞれの推力T5、T6は、軸線Yに対して平行に配置されている。
【0141】
第1の構成では、航空機1を維持するために必要とされる揚力は、ローター20a、20b;21a、21bおよび22a、22bによって送達される。
【0142】
ロール操縦(図6b)を実施するために、制御ユニット71は、推力T1、T3、T5が推力T2、T4、T6よりも高く(低く)なるように、ローター20a、20b、21a、21b、22a、22bに命令するようにプログラムされている。
【0143】
これは、一致した符号のT1-T2;T3-T4およびT5-T6の3つの差動推力を発生させ、それは、トルクを発生させ、軸線Yの周りでの航空機の結果的な回転を発生させる。
【0144】
ピッチ操縦(図6c)を実施するために、制御ユニット71は、推力T1、T2が互いに等しく、互いに等しい推力T3、T4よりも高く(低く)なるように、ローター20a、20b、21a、21b、22a、22bに命令するようにプログラムされている。
【0145】
これは、一致した符号のT1-T3およびT2-T4の2つの差動推力を発生させ、それは、トルクを発生させ、軸線Xの周りでの航空機の結果的な回転を発生させる。
【0146】
ヨー操縦(図6d)を実施するために、制御ユニット71は、軸線Fが機首4(の反対側)に向けて配向されるように、ローター22aに命令し、軸線Gが尾部5(の反対側)に向けて配向されるように、ローター22bに命令するようにプログラムされている。
【0147】
これは、軸線Yに対して平行で互いに不一致な推力T5、T6の2つの成分を発生させ、それは、トルクを発生させ、軸線Zの周りでの航空機の結果的な回転を発生させる。
【0148】
航空機の第1の構成から第2の構成への移行の間に、制御ユニット71は、ローター22a、22bの軸線F、Gが軸線Yと平行性の条件に徐々に接近するにつれて、および、航空機1の速度が増加するにつれて、ローター20a、20b;21a、21bの推力T1、T2;T3、T4を低減させるようにプログラムされている。
【0149】
図6eに示されている第2の構成では、航空機1を維持するために必要とされる揚力は、ほとんど半翼3によって提供される。ローター20a、20b;21a、21bは、随意的に非活性化させられることが可能である。
【0150】
より詳細には、ローター20a、20bの推力T1、T2は、航空機1の正しいトリミングを確保し、すなわち、航空機1の必要とされる速度および重量条件の下では、全体的な揚力/ダウンフォース値の調節を確保し、一方では、ローター21a、21bは、推力T3、T4がゼロになるように非活性化させられる。
【0151】
ロール操縦(図6f)を実施するために、ローター20a、20bは、推力T1が推力T2よりも高く(低く)なるように、制御ユニット71によって制御される。
【0152】
これは、差動推力T1-T2を発生させ、それは、トルクを結果として生じさせ、軸線Yの周りでの航空機の結果的な回転を結果として生じさせる。
【0153】
ピッチ操縦(図6g)を実施するために、互いに等しい推力T1、T2を増加(減少)させるように、および、互いに等しい推力T5、T6を調節するように、ローター20a、20b、22a、22bは、制御ユニット71によって制御されている。
【0154】
これは、トルクを発生させ、軸線Xの周りでの航空機の結果的な回転を発生させる。
【0155】
ヨー操縦(図6h)を実施するために、ローター22a、22bは、推力T1が推力T6よりも大きく(低く)なるように、制御ユニット71によって制御される。
【0156】
これは、トルクを発生させ、軸線Zの周りでの航空機の結果的な回転を発生させる。
【0157】
航空機1が第2の構成にあるときに、付属物14は、互いに一致した様式または不一致な様式で、関係のある空気力学的表面8に対して移動されることが可能であり、したがって、航空機1の制御に寄与することが可能である。
【0158】
とりわけ、付属物14の一致した移動は、軸線Xの周りでのトルクを結果として生じさせ、第2の揚力値を増加させる。
【0159】
逆に、付属物14の不一致な移動は、航空機1の軸線Yの周りでのトルクを結果として生じさせる。
【0160】
航空機1が第2の構成に配置されている状態でのローター20a、20b;22a、22bのうちの一方または両方の故障の場合(図7d)、制御ユニット71は、ローター22a、22bをそれぞれの第1の位置において回転させ、随意的に依然として動作しているローター20a、20b、21a、21bの推力T1、T2、T3、T4、および、ローター22a、22bの推力T5、T6を増加させる(図7a)。
【0161】
同様に、航空機1が第2の構成に配置されている状態でのローター22a、22bのうちの一方または両方の故障の場合(図7e)、制御ユニット71は、ローター22a、22bをそれぞれの第1の位置において回転させ、ローター20a、20b、21a、21bの推力T1、T2、T3、T4、および、随意的に依然として動作しているローター22a、22bの推力T5、T6を増加させる(図7b)。
【0162】
このように、ローター20a、22aの不足する推力T1、T5の一時的な補償の後に、航空機1は、第1の構成を想定し、航空機1は、安全に着陸することが可能である。
【0163】
第1の構成にある航空機1の故障の場合(図7c)、制御ユニット71は、ローター22a、22bをそれぞれの第2の位置において回転させる(図7f)。このように、航空機1は、着陸地点に到達するために効率的に滑空することが可能である。
【0164】
第1のアーキテクチャー(図9から図11)では、航空機1は、コンパートメント60の中でのアーバンモビリティーおよび乗客輸送用途のために使用され、モジュール110は、コア100とインターフェース接続されている。
【0165】
乗客および荷物は(もしある場合には)、航空機1が第1の構成に配置されているときに、通路64を通ってコンパートメント60にアクセスする。
【0166】
制御ユニット71は、入力において航空機1の制御信号を受信し、結果的に、それぞれのローター20a、20b、21a、21b、22a、22bからそれぞれの所望の推力T1、T2、T3、T4、T5、T6を取得するように、電気モーター72a、72b、73a、73b、74a、74bに命令する。
【0167】
バッテリー81は、電気モーター72a、72b、73a、73b、74a、74bに電気的に給電する。
【0168】
第2および第3のアーキテクチャー(図12から図15)では、航空機1は、ユーティリティーカテゴリー航空機を現実化し、または、VIP乗客輸送のために配備され、それぞれのモジュール120、130は、コア100とインターフェース接続されている。
【0169】
両方のケースにおいて、乗客および荷物は、コンパートメント60の内側に収容される。
【0170】
航空機1が短い時間間隔にわたって第1の構成にあるときに、熱機関90は、発電機91に機械的パワーを提供する。
【0171】
バッテリー81および発電機91は、電気モーター72a、72b、73a、73b、74a、74bに電気的に給電し、それは、それぞれのローター20a、20b、21a、21b、22a、22bを駆動して回転させる。
【0172】
第1のホバリング飛行構成によって必要とされる高いパワーが長い時間間隔にわたって必要とされる場合には、両方の熱機関80、90が、それぞれの発電機82、91に機械的パワーを提供する。発電機82、91は、順に、電気モーター72a、72b、73a、73b、74a、74bに電気的に接続されており、それは、それぞれのローター20a、20b、21a、21b、22a、22bを駆動して回転させる。
【0173】
航空機1が第2の構成に移行するときに(第2の構成において、巡航飛行に必要とされるパワーは、第1の構成において必要とされるパワーよりも低い)、熱機関90は、非活性化させられ、熱機関80は、単独で電気モーター72a、72b、73a、73b、74a、74bを駆動し、バッテリー81を再充電する。
【0174】
熱機関80、90の故障の場合、バッテリー81が、電気モーター72a、72b、73a、73b、74a、74bに排他的に給電する。
【0175】
第4のアーキテクチャー(図16から図18)では、航空機1は、長期間ミッションを実施することができる遠隔操作される航空機として配備される。操作上の必要性に応じて、サブモジュール141、サブモジュール142、または、サブモジュール141およびサブモジュール143のいずれかが、コンパートメント60の内側に収容される。
【0176】
図20および図21を参照すると、1’は、本発明のさらなる実施形態による航空機を示している。
【0177】
航空機1’は、航空機1と同様であり、それが後者と異なる限りにおいてのみ下記に説明されることとなる。航空機1、1’の等しいまたは同等のパーツは、可能な場合には、同じ参照数字によってマークされることとなる。
【0178】
とりわけ、航空機1’は、尾部部分6’が十字形になっているという点において、および、サポート31a、31bがフィン7のそれぞれの側壁部から片持ち梁状に突出しているという点において、航空機1とは異なっている。
【0179】
空気力学的表面8’は、それぞれのローター21a、21bに対して下方に配置されている。
【0180】
空気力学的表面8’は、それぞれのローター21a、21bを支持しており、それぞれのフェアリング13’を有しており、フェアリング13’は、
- 第1の位置であって、第1の位置では、それぞれのコードは、航空機1が第1の構成にあるときに想定される、軸線X、Yに実質的に直交する横たわった位置を有しており、下向きに方向付けられるおよびローター21a、21bによって発生させられる空気のフローとの干渉を制限するようになっている、第1の位置と(図21)、
- 第2の位置であって、第2の位置では、それぞれのコードは、航空機1が第2の構成(図20)にあるときに想定される、軸線Z、Yに実質的に直交する横たわった位置を有しており、ローター21a、21bは、ターンオフされているかまたは非活性化させられている、第2の位置と、
の間で移動可能である。
【0181】
フェアリング13’は、それぞれのサポート31a、31bを少なくとも部分的に収容しており、それぞれの第1の位置と第2の位置との間で前記サポート31a、31bに対して移動可能である。
【0182】
また、航空機1’は、付属物14’がそれぞれの空気力学的表面8’の上の代わりにそれぞれの空気力学的表面9の上に配置されているという点において、航空機1とは異なっている。
【0183】
航空機1’の動作は、航空機1’が第2の構成から第1の構成へ移行するときに(その逆もまた同様)、フェアリング13’が、関係のある空気力学的表面8’に対して、それぞれの第1の位置からそれぞれの第2の位置へ(その逆もまた同様に)移動されるという点において、航空機1の動作とは異なっている。
【0184】
本発明による航空機1、1’の特質の調査から、それが取得されることを可能にする利点が明らかである。
【0185】
より詳細には、ローター22a、22bは、それぞれの半翼3の延在方向に沿って進行する、それぞれの半翼3の端部15から間隔を離して配置されている。
【0186】
これは、ローター22a、22bと半翼3との間の空力弾性的な相互作用のリスクを大幅に低減させ、航空機1、1’の安全マージンを大幅に増加させる。
【0187】
航空機1、1’は、それぞれの固定軸線B、C、D、Eおよび互いに独立して調節可能なそれぞれの推力T1、T2、T3、T4を有する4つのローター20a、20b、21a、21bと、それぞれの傾斜可能な軸線F、Gおよび互いに独立して調節可能な推力T5、T6を有する2つのローター22a、22bと、をさらに含む。
【0188】
このように、航空機1、1’は、第1の構成または第2の構成のいずれかにおいて効率的に動作することが可能であり、公知の解決策よりもおよび本明細書の導入部において議論されているものよりも低い数のローターおよび関係のあるコンポーネントによって、ロール移動、ヨー移動、およびピッチ移動を制御することが可能であり、コストおよびメンテナンスの簡単さの観点から明らかな利点を有する。
【0189】
そのうえ、航空機1が第2の構成に配置されている状態でのローター20a、20b、21a、21b、22a、22bのうちの1つの故障の場合、制御ユニット71は、随意的に依然として動作可能なローター22a、22bをそれぞれの第1の位置に戻し、随意的に依然として動作可能なローター20a、20b、21a、21b、22a、22bの推力T1、T2、T3、T4、T5、T6を増加させる。
【0190】
このように、航空機1、1’は、第1の構成に配置され、安全に着陸することが可能である。
【0191】
ある実施形態において、航空機1、1’は、固定されたピッチを有する(したがって、とりわけ維持するのに経済的で容易である)ローター20a、20b、21a、21b、22a、22bを使用することによって、前述の操縦性を実現するということを指摘することが重要である。
【0192】
また、航空機1、1’は、トリムされた構成で飛行することが可能であり、単に、ローター20a、20b、21a、21b、22a、22bの推力T1、T2、T3、T4、T5、T6を調節することによって、および、付属物14を使用する必要性なしに、前述のピッチ操縦、ヨー操縦、およびロール操縦を実施することが可能であるということに留意することも重要である。
【0193】
結果的に、一方では、航空機1、1’は、付属物14、14’を必要としない。他方では、付属物14、14’は(冗長性のために提供される場合には)、とりわけ低減された幅で、および、とりわけ小さな作業角度で現実化されることが可能であり、航空機1、1’の実施形態の複雑さをさらに簡単化する。
【0194】
ローター20a、20bは、空気力学的表面8に対して前方に配置されている。ローター22a、22bは、航空機1、1’が第1の構成にあるときにおよび地面の上に駐機しているときに、それぞれの半翼3に対して上方に配置されている。
【0195】
コンパートメント60へのアクセスのための通路64は、したがって障害物がなく、容易にアクセス可能であり、乗客の乗降および商品の積み下ろしを促進させる。
【0196】
フィン7は、機体2の上方または下方のいずれかに延在している。
【0197】
結果として、航空機1は、高い横方向安定性を有している。
【0198】
フィン7および表面9は、それぞれのキャリッジ45、46を担持しており、したがって、それに特化された追加的なサポートエレメントの必要性を回避する。加えて、空気力学的抵抗の低減が実現され、機体2の下部貨物室へのアクセスが自由にされる。
【0199】
フェアリング13’は、航空機1’が第2の構成から第1の構成へ(その逆もまた同様)に移行するときに、それぞれの第1の位置からそれぞれの第2の位置へ(その逆もまた同様)関連の空気力学的表面8’に関して移動される。このように、ローター21a’、21b’によって発生させられる下向きフローと空気力学的表面8’との間の干渉が低減され、第1の構成に配置されている航空機1’のホバリング飛行における性能指数の増加を結果として生じる。
【0200】
それによって、特許請求の範囲によって定義される保護の範囲から逸脱することなく、本明細書において説明されて示されている航空機1、1’は、修正および変形を受けることが可能であるということが明らかである。
【0201】
とりわけ、付属物14は、空気力学的表面8の代わりにそれぞれの空気力学的表面9の上に配置されることが可能である。
【0202】
航空機1、1’は、空気力学的表面8、8’を含まなくてもよい。
【0203】
サポート31a、31bは、機体2のそれぞれの側壁部62からではなく、それぞれの半翼3から後方に片持ち梁状に突出することが可能である。
【0204】
軸線B、C;D、Eは、軸線Zに対して平行でなくてもよく、-15度から+15度の範囲にある角度だけ、軸線Zに対して傾斜されることが可能である。とりわけ、軸線B、C(D、E)は、機体2の上方または下方において軸線Zに収束することが可能である。
【0205】
ローター20a、20b、21a、21b、22a、22bのうちの少なくともいくつかまたはすべては、可変ピッチを有することが可能である(そのうちの少なくともいくつか)。
【0206】
最後に、航空機1、1’は、空気力学的表面8、8’の上に配置されている付属物14、または、空気力学的表面9、9’の上に配置されている付属物14’のいずれかを含むことが可能である。
【0207】
航空機1、1’は、両方の付属物14、14’を使用して、前述のピッチ操縦、ヨー操縦、およびロール操縦を実施することが可能である。付属物14、14’は、それらの移動をそれぞれの空気力学的表面9、8の移動と混合することによって、必要に応じて動作されることが可能である。
【0208】
換言すれば、例として、付属物14の移動は、付属物14’の所定の移動に対応しており、その逆もまた同様である。
【符号の説明】
【0209】
1 航空機
1’ 航空機
2 機体
3 半翼
4 機首
5 尾部
6 尾部部分
6’ 尾部部分
7 フィン
8 空気力学的表面
8’ 空気力学的表面
9 空気力学的表面
11 ルート部分
12 端部部分
13’ フェアリング
14 付属物
14’ 付属物
15 自由端部
16 自由端部
17 ルート部分
18 端部部分
20a、20b ローター
21a、21b ローター
22a、22b ローター
30a、30b サポート
31a、31b サポート
32a、32b サポート
33a、33b ロッド
34a、34b ピン
45 キャリッジ
46 キャリッジ
60 コンパートメント
61 開口部
62 側壁部
63 ゾーン
64 通路
70 完全電気式推進システム
71 制御ユニット
72a、72b、73a、73b、74a、74b 電気モーター
75 ハイブリッド推進システム
76 第1のセクション
77 第2のセクション
80 熱機関
81 バッテリー
82 発電機
85 追加的な電気バッテリー
90 熱機関
91 発電機
100 コア
110 モジュール
120 モジュール
130 モジュール
140 モジュール
141 サブモジュール
142 サブモジュール
143 サブモジュール
144 ソケット
B、C 固定軸線
D、E 固定軸線
F、G 軸線
H 軸線
L1 半翼3の翼長
L2 空気力学的表面9の翼長
L3 空気力学的表面8の翼長
O 重心
T1、T2、T3、T4、T5、T6 推力
X、Y、Z 軸線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
【手続補正書】
【提出日】2024-02-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンバーチブル航空機(1、1’)であって、前記コンバーチブル航空機(1、1’)は、
- 前記航空機(1、1’)の第1の長手方向軸線(Y)を規定する機体(2)と、
- 1対の半翼(3)であって、前記1対の半翼(3)は、前記機体(2)の側壁部(62)のそれぞれの相互に反対側に配置されており、使用時に、第1の揚力またはダウンフォース値を発生させる、1対の半翼(3)と、
- 第1および第2のローター(20a、20b)であって、前記第1および第2のローター(20a、20b)は、第2および第3の軸線(B、C)の周りにそれぞれ回転可能であり、前記機体(2)に対して固定されており、互いに独立して動作可能であり、第1および第2の推力値(T1、T2)を互いに独立してそれぞれ発生させるようになっている、第1および第2のローター(20a、20b)と、
- 第3および第4のローター(21a、21b)であって、前記第3および第4のローター(21a、21b)は、第4および第5の軸線(D、E)の周りにそれぞれ回転可能であり、前記機体(2)に対して固定されており、互いに独立して動作可能であり、第3および第4の推力値(T3、T4)を互いに独立してそれぞれ発生させるようになっている、第3および第4のローター(21a、21b)と、
を含み、
前記第2および第3の軸線(B、C)は、前記機体(2)の互いに反対側にある第1および第2の側壁部(62)にそれぞれ配置されており、前記第1の軸線(Y)に関して対称的に配置されており、
前記第4および第5の軸線(D、E)は、前記機体(2)の前記第1および第2の側壁部(62)のそれぞれの側部に配置されており、前記第1の軸線(Y)に関して対称的に配置されており、
前記航空機(1、1’)は、
- それぞれの前記半翼(3)によって担持されている第5および第6のローター(22a、22b)であって、前記第5および第6のローター(22a、22b)は、前記機体(2)に対して傾斜可能な第6および第7の軸線(F、G)の周りにそれぞれ回転可能であり、互いに独立して動作可能であり、第5および第6の推力値(T5、T6)を互いに独立してそれぞれ発生させるようになっている、第5および第6のローター(22a、22b)
をさらに含み、
前記第6および第7の軸線(F、G)は、前記機体(2)の前記第1および第2の側壁部(62)のそれぞれの側部に配置されており、前記第1の軸線(Y)に関して対称的に配置されており、
前記航空機(1、1’)は、
- 前記第6および第7の軸線(F、G)が前記第1の軸線(Y)に直交して配置されている、第1のホバリングまたは離陸/着陸飛行構成と、
- 前記第6および第7の軸線(F、G)が前記第1の軸線(Y)に対して平行にまたは傾斜されて配置されている、第2の前方飛行構成と、
の間で切り替え可能である、コンバーチブル航空機(1、1’)において、
前記コンバーチブル航空機(1、1’)は、関係のある半翼(3)に対して前記第5および第6のローター(22a、22b)を支持するように適合されている第1のサポート(32a、32b)を含み、前記第1のサポート(32a、32b)は、前記半翼(3)の延在方向にしたがってそれぞれの前記半翼(3)のそれぞれの自由端部(15)から所定の距離に配置されており、前記第5および第6のローター(22a、22b)は、前記第1の軸線(Y)に沿って前記第1および第2のローター(20a、20b)と前記第3および第4のローター(21a、21b)との間に間置されており、
前記第1の、第3の、および第5の軸線(B、D、F)は、前記航空機(1、1’)が前記第1の構成に配置されているときに、前記第1の軸線(Y)に沿って互いに整合されており、
- 前記第2の、第4の、および第6の軸線(C、E、G)は、前記航空機(1、1’)が前記第1の構成に配置されているときに、前記第1の軸線(Y)に沿って互いに整合されており、
前記第2の、第3の、第4の、および第5の軸線(B、C、D、E)は、互いに平行であることを特徴とする、コンバーチブル航空機(1、1’)。
【請求項2】
前記第1のサポート(32a、32b)は、使用時に前記第2の構成に配置されている前記航空機(1、1’)の通常動作位置に関して、前記半翼(3)の前に延在している、請求項1に記載の航空機。
【請求項3】
前記第5および第6のローター(22a、22b)は、前記航空機(1、1’)が前記第1の構成にあるときに、および、前記通常動作位置に関して、前記それぞれの前記半翼(3)の上方に、および、前記それぞれの前記半翼(3)の前に配置されている、請求項1に記載の航空機。
【請求項4】
前記航空機(1、1’)は、1つのみの前記第5のローター(22a)と、1つのみの前記第6のローター(22b)と、を含む、請求項1に記載の航空機。
【請求項5】
前記航空機は、
- 前記機体(2)の尾部(6)に配置されているフィン(7)と、
- 前記機体(2)に対して前記第3および第4のローター(21a、21b)を支持するために提供されている第2のサポート(31a、31b)であって、前記第2のサポート(31a、31b)は、使用時に前記第2の構成に配置されている前記航空機(1、1’)の通常動作位置に関して、前記フィン(7)のそれぞれの相互に反対側の側壁部(62)に、および、それぞれの前記半翼(3)に対して後方に配置されている、第2のサポート(31a、31b)と、
をさらに含む、請求項1に記載の航空機。
【請求項6】
前記フィン(7)は、前記機体(2)の上側側部と下側側部との両方から延在しており、および/または、
前記フィン(7)は、第1のキャリッジ(46)を担持している、請求項5に記載の航空機。
【請求項7】
前記フィン(7)は、1対の第1の空気力学的表面(8、8’)を含み、前記1対の第1の空気力学的表面(8、8’)は固定されており、前記フィン(7)のそれぞれの相互に反対側の側部(62)から片持ち梁状に突出しており、前記第1の空気力学的表面(8、8’)は、使用時に第2の揚力/ダウンフォース値を発生させるように適合されている、請求項6に記載の航空機。
【請求項8】
前記第3および第4のローター(21a、21b)は、使用時に前記第2の構成に配置されている前記航空機(1)の通常動作位置に関して、前記第1の空気力学的表面(8)の下方に配置されており、および/または、
前記第2のローター(21a、21b)は、使用時に前記第2の構成に配置されている前記航空機(1’)の通常動作位置に関して、前記第1の空気力学的表面(8’)に対して上方に配置されており、前記第1の表面(8’)は、前記航空機(1’)が前記第1および第2の構成にそれぞれ配置されているときに想定される第1の位置と第2の位置との間で、前記フィン(7)に対して少なくとも部分的に移動可能であり、前記第1の表面(8’)は、それぞれの第1のエリアと、それぞれの前記第1のエリアよりも低い範囲を有するそれぞれの第2のエリアと、を有しており、前記第2のエリアおよび第1のエリアは、前記航空機(1’)が使用時に前記第1および第2の構成にそれぞれ配置されているときに、それぞれの前記第2のローター(21a、21b)に対して下方に配置されており、および/または、
前記第1および第2の軸線(B、C)は、使用時に、前記第3および第4の軸線(D、E)とは反対側の前記機体(2)の一方の端部(4)に対して前方に配置されており、および/または、
前記航空機は、
- 1対の第2の空気力学的表面(9)であって、前記1対の第2の空気力学的表面(9)は、第3の揚力/ダウンフォース値を提供するように適合されており、前記機体(2)のそれぞれの反対の側部(62)から片持ち梁状に突出しており、前記第2の空気力学的表面(9)は、使用時に第3の揚力/ダウンフォース値を発生させるように適合されている、1対の第2の空気力学的表面(9)と、
- 前記第1および第2のローター(20a、20b)を支持するように適合されている第3のサポート(30a、30b)であって、前記第3のサポート(30a、30b)は、前記第2の空気力学的表面(9)に固定されている、第3のサポート(30a、30b)と、
をさらに含む、請求項7に記載の航空機。
【請求項9】
前記半翼(3)は、前記第1および第2の空気力学的表面(8、9)の間において前記第1の軸線(Y)に沿って間置されており、および/または、
前記航空機は、第3の空気力学的な制御表面(14)をさらに含み、前記第3の空気力学的な制御表面(14)は、それぞれの前記第2の空気力学的表面(9)に移動可能に接続されており、または、それぞれの前記第1の空気力学的表面(8、8’)に接続可能である、請求項8に記載の航空機。
【請求項10】
前記第2の空気力学的表面(9)は、第2のキャリッジ(45)を担持している、請求項5に記載の航空機。
【請求項11】
- 前記第1の、第2の、第3の、第4の、第5の、および第6のローター(20a、20b、21a、21b、22a、22b)のうちの少なくとも1つは、固定されたピッチを有しており、および/または、
前記第1の、第2の、第3の、第4の、第5の、および第6のローター(20a、20b、21a、21b、22a、22b)のうちの少なくとも1つは、電気的に駆動される、請求項1に記載の航空機。
【国際調査報告】