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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】自動車投光器用の照射装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 45/47 20180101AFI20240614BHJP
   F21S 41/00 20180101ALI20240614BHJP
【FI】
F21S45/47
F21S41/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575803
(86)(22)【出願日】2022-05-09
(85)【翻訳文提出日】2023-12-08
(86)【国際出願番号】 EP2022062420
(87)【国際公開番号】W WO2022258270
(87)【国際公開日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】21178455.8
(32)【優先日】2021-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】593045569
【氏名又は名称】ツェットカーヴェー グループ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】ハンス-イェルク、リーグラー
(72)【発明者】
【氏名】ヤークル、クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】ハーケル、アレクサンダー
(57)【要約】
【課題】投射光学系に対する冷却体ないし光源の相対的な変位により、照射装置の前方に投射すべき画像が不鮮明になる又は他の収差が発生することを防止する、改善された照射装置を提供する。
【解決手段】自動車投光器用の照射装置(10)であって、照射装置(10)は、以下のものを含み、即ち、複数の光源(20)を備えた冷却体(50)と、投射光学系(60)と、投射光学系(60)及び冷却体(50)を保持するための保持体(70)とを含み、冷却体(50)は、固定装置を用いて保持体(70)に固定されており、固定装置は、少なくとも3つの固定対(100a)を含み、これらの固定対(100a)は、主放射方向(X)と直交する横断面において、投射光学系(60)の光軸線(A)に対して同じ間隔を置いて光軸線(A)の周りに配設されており、1つの固定対(100a)は、保持体(70)から突出する1つのリブ部(100)を含み、リブ部(100)は、所定の延在面(E)に沿って、主放射方向(X)の反対方向に保持体(70)から離れていくように延在し、また1つの固定対(100a)は、突出するリブ部(100)に対応する位置固定穴部(200)を含み、位置固定穴部(200)は、冷却体(50)に配設されており、主放射方向(X)と平行な所定の軸線(X1)に沿って冷却体(50)を貫通し、また固定された状態(P1)で固定対(100a)ごとにリブ部(100)は、リブ部(100)の延在面(E)の互いに向き合う側でリブ部(100)と位置固定穴部(200)の間にそれぞれ空間容積部(210)が形成されているよう、リブ部(100)が対応の位置固定穴部(200)を通っているように、位置固定穴部(200)と係合状態にあり、空間容積部(210a)内には、リブ部(100)を位置固定穴部(200)と位置固定するための接着剤(300)が配設されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車投光器用の照射装置(10)であって、前記照射装置(10)は、以下のものを含み、即ち、
- 共通の制御基板(30)上に配設されている複数の光源(20)と、
- 複数の前記光源(20)の熱を排出するための冷却体(50)と、但し複数の前記光源(20)を備えた前記制御基板(30)は、前記冷却体(50)に配設され、前記冷却体(50)と熱的に接続されており、
- 光軸線(A)を有する投射光学系(60)と、但し前記投射光学系(60)は、複数の前記光源(20)から放射可能な光を主放射方向(X)の方向において前記照射装置(10)の前方に結像するように構成されており、
- 前記投射体(60)及び前記冷却体(50)を保持するための保持体(70)とを含み、但し前記投射光学系(60)は、前記保持体(70)の第1側(S1)に配設されており、また前記冷却体(50)は、前記制御基板(30)及び複数の前記光源(20)とともに前記保持体(70)の前記第1側(S1)の反対側の第2側(S2)で固定装置を用いて固定されており、また前記保持体(70)は、前記光源(20)の放射可能な光を通すために、前記保持体(70)を貫通する照射開口部(71)を有し、それにより前記光源(20)の光は、前記照射開口部(71)を通り、前記第2側(S2)から前記第1側(S1)に向かい、前記投射光学系(60)へと照射可能であり、
前記固定装置は、前記保持体(70)に配設されている複数の係合要素(100)と、前記冷却体(50)に配設されている対応の複数の対向係合要素(200)とを含み、前記係合要素(100)は、前記保持体(70)上に前記冷却体(50)が固定された状態(P1)で、該当する対応の前記対向係合要素(200)と係合状態にあり、前記固定装置は、互いに係合状態にある前記係合要素(100)と前記対向係合要素(200)を位置固定するための接着剤(300)を含み、またそれぞれ1つの前記係合要素(100)と1つの前記対向係合要素(200)は、1つの固定対(100a)を構成し、そして、
前記固定装置は、少なくとも3つの前記固定対(100a)を含み、前記固定対(100a)は、前記主放射方向(X)と直交する横断面において、前記投射光学系(60)の前記光軸線(A)に対して同じ間隔を置いて前記光軸線(A)の周りに配設されており、
前記係合要素は、前記保持体(70)から突出するリブ部(100)として構成されており、前記リブ部(100)は、前記照射装置(10)の前記主放射方向(X)と平行な所定の延在面(E)に沿って、前記主放射方向(X)の反対方向に前記保持体(70)から離れていくように延在し、また前記リブ部(100)は、前記主放射方向(X)と直交する横断面において、所定の直線(G)に沿って延在し、
前記対向係合要素は、突出する前記リブ部(100)に対応する位置固定穴部(200)として構成されており、前記位置固定穴部(200)は、前記冷却体(50)に配設されており、前記主放射方向(X)と平行な所定の軸線(X1)に沿って前記冷却体(50)を貫通し、
固定された状態(P1)で、前記固定対(100a)ごとに前記リブ部(100)は、前記リブ部(100)の前記延在面(E)の互いに向き合う側で前記リブ部(100)と前記位置固定穴部(200)の間にそれぞれ空間容積部(210)が形成されているよう、前記リブ部(100)が対応の前記位置固定穴部(200)を通っているように、前記位置固定穴部(200)と係合状態にあり、前記空間容積部(210a)内には、前記リブ部(100)を前記位置固定穴部(200)と位置固定するための前記接着剤(300)が配設されていること、
を特徴とする照射装置。
【請求項2】
前記固定装置は、少なくとも4つの前記固定対(100a)を含み、それぞれ2つの前記固定対(100a)は、固定された状態(P1)で、前記主放射方向(X)と直交する横断面において、それぞれの前記リブ部(100)が互いに平行に配設されているように、互いに向き合って配設されており、それによりそれぞれの前記リブ部(100)と直交して配設されている想定された仮想の接続線(L)が、前記投射光学系(60)の前記光軸線(A)と交差すること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項3】
それぞれ2つの前記固定対(100a)の間に想定された仮想の前記接続線(L)は、前記主放射方向(X)と直交する横断面において、90°の角度で互いに交差すること、
を特徴とする、請求項2に記載の照射装置。
【請求項4】
前記接着剤(300)は、UV放射により硬化する接着剤であること、
を特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の照射装置。
【請求項5】
前記接着剤(300)は、前記固定対(100a)ごとに、前記空間容積部(210)内で前記延在面(E)に対して対称に配設されていること、
を特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の照射装置。
【請求項6】
固定された状態(P1)で前記リブ部(100)の前記延在面(E)の互いに向き合う側で前記リブ部(100)と前記位置固定穴部(200)の間に形成されている前記空間容積部(210)は、前記固定対(100a)ごとに、対応の前記延在面(E)と直交する横断面において、前記主放射方向(X)の方向への先細り端部(220)を有する楔構成部の形状で構成されており、それによりその中に配設された前記接着剤(300)は、同様に楔構成部として構成されていること、
を特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の照射装置。
【請求項7】
前記固定対(100a)ごとに前記位置固定穴部(200)は、引抜縁部(230)を有し、前記引抜縁部(230)は、前記位置固定穴部(200)から空間容積部(210)内に延在し、前記楔構成部の前記先細り端部(220)を少なくとも部分的に画定し、それにより前記空間容積部(210)内に配設され、前記楔構成部として構成された前記接着剤(300)は、前記主放射方向(X)の方向への引き抜きに対して確保されていること、
を特徴とする、請求項6に記載の照射装置。
【請求項8】
前記リブ部(100)は、前記接着剤を用いて位置固定するための表面部を拡大するために、構造化された表面部を有すること、
を特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の照射装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の照射装置を少なくとも1つ備えた自動車投光器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車投光器用の照射装置に関し、該照射装置は、以下のものを含み、即ち、
- 共通の制御基板上に配設されている複数の光源と、
- 複数の光源の熱を排出するための冷却体(ヒートシンク)と、但し複数の光源を備えた制御基板は、冷却体に配設され、冷却体と熱的な接触状態で接続されており、
- 光軸線を有する投射光学系(投射光学ユニット)と、但し投射光学系は、複数の光源から放射可能な光を主放射方向の方向において該照射装置の前方に結像するように構成されており、
- 投射光学系及び冷却体を保持するための保持体とを含み、但し投射光学系は、保持体の第1側に配設されており、また冷却体は、制御基板及び複数の光源とともに保持体の第1側の反対側の第2側で固定装置を用いて固定されており、また保持体は、光源の放射可能な光を通すために、保持体を貫通する照射開口部を有し、それにより光源の光は、照射開口部を通り、第2側から第1側に向かい、投射光学系へと照射可能であり、
固定装置は、保持体に配設されている複数の係合要素と、冷却体に配設されている対応の複数の対向係合要素とを含み、係合要素は、保持体上に冷却体が固定された状態で、該当する対応の対向係合要素と係合状態にあり、固定装置は、互いに係合状態にある係合要素と対向係合要素を位置固定するための接着剤を含み、またそれぞれ1つの係合要素と1つの対向係合要素は、1つの固定対(固定ペア)を構成する。
【0002】
更に本発明は、本発明による照射装置を少なくとも1つ備えた自動車投光器に関する。
【背景技術】
【0003】
照射装置は、従来技術から知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術から知られている照射装置において、接着剤がもたらされた後には、接着剤の硬化により全ての接着箇所で接着剤収縮が起こり、このことは、投射光学系に対する光源の誤り位置を導くことになる。この際、投射光学系に対して冷却体ないし光源の相対的な変位が生じ、それにより照射装置の前方に投射すべき画像が不鮮明になり又は他の収差が発生してしまい、望ましくない。
【0006】
本発明の課題は、改善された照射装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題は、以下の構成により解決され、即ち、
固定装置は、少なくとも3つの固定対を含み、これらの固定対は、主放射方向と直交する横断面において、投射光学系の光軸線に対して同じ間隔を置いて光軸線の周りに配設されており、
この際、係合要素は、保持体から突出するリブ部(突起部)として構成されており、リブ部は、照射装置の主放射方向と平行な所定の延在面に沿って、主放射方向の反対方向に保持体から離れていくように延在し、またこの際、リブ部は、主放射方向と直交する横断面において、所定の直線に沿って延在し、
この際、対向係合要素は、突出するリブ部に対応する位置固定穴部(フィックスリセス)として構成されており、位置固定穴部は、冷却体に配設されており、主放射方向と平行な所定の軸線に沿って冷却体を貫通し、
この際、固定された状態で、固定対ごとにリブ部は、リブ部の延在面の互いに向き合う側(リブ部の延在面の両側)でリブ部と位置固定穴部の間にそれぞれ空間容積部が形成されているよう、リブ部が対応の位置固定穴部を通っているように、位置固定穴部と係合状態にあり、空間容積部内には、リブ部を位置固定穴部と位置固定するための接着剤が配設されていること、
により解決される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、発明を実施するための形態について説明する。
【0009】
本発明によるそのようなリブ部により、接着剤の付与とその付着が改善される。
【0010】
固定対ごとにリブ部と位置固定穴部の間に生じる空間容積部は、これらの構成要素の間にある程度の遊びを可能とすることに注目すべきであり、それにより照射装置の組み立て時には、リブ部と位置固定穴部が互いに接着剤により位置固定される前に、冷却体を光源と一緒に投射光学系に対して保持体において位置合わせすることができる。
【0011】
固定装置は、少なくとも4つの固定対を含むことができ、この際、それぞれ2つの固定対は、固定された状態で、主放射方向と直交する横断面において、それぞれのリブ部ないしリブ部の延在面が互いに平行に配設されているように、互いに向き合って配設されており、それによりそれぞれのリブ部ないしリブ部の延在面と直交して配設されている想定された仮想の接続線が、投射光学系の光軸線と交差する。
【0012】
それに加え、それにより接着剤収縮(即ち硬化時の接着剤の収縮)時には、引張力が最適に補償され、その理由は、接着剤収縮により固定対ごとに、仮想の接続線に沿った引張力が発生し、この引張力は、投射光学系の光軸線から離れていくように向けられているからである。それぞれ2つの固定対が互いに向き合って配設されていることにより、生じる引張力は、想定された仮想の接続線に沿って冷却体の変位が起こらない限り、互いに相殺される。
【0013】
それぞれ2つの固定対の間に想定された仮想の接続線は、主放射方向と直交する横断面において、90°の角度で互いに交差することができる。
【0014】
接着剤は、UV放射により硬化する接着剤であることができる。照射装置ないし冷却体の幾何学形状は、もたらされた接着剤のUV光を用いた照射を行うことができるように選択されており、つまり接着箇所ないし接着剤は、UV照射のためにアクセス可能(UV光が届くこと)でなければならない。
【0015】
この際、所定の幾何学的形状により接着剤収縮は減少され、それにより接着剤の硬化時に発生する引張力は低下される。
【0016】
接着剤は、固定対ごとに、空間容積部内で延在面に対して対称に配設されていることができる。
【0017】
それにより接着剤の硬化時に生じる引張力の方向は、規定の方向へのコントロール可能な引張力を生成するために、追加的に再び、延在面と直交する方向に沿うように向けられる。
【0018】
保持体に冷却体が位置合わせされた後では、固定対ごとに、対応の空間容積部は、同じでない可能性があり、それにより延在面の一方の側において、生じる空間容積部は、延在面の他方の側よりも大きい。この際、空間容積部内の接着剤の量、例えばUV接着剤の量は、同様に変化することが考慮され、またこの際、接着剤の量配分は、固定対ごとに互いの空間容積部の大きさと同じ割合であり、つまりより小さい空間容積部内には、より大きい空間容積部内よりも少ない接着量の接着剤が配設されている。
【0019】
固定された状態でリブ部の延在面の互いに向き合う側(リブ部の延在面の両側)でリブ部と位置固定穴部の間に形成されている空間容積部は、固定対ごとに、対応の延在面と直交する横断面において、主放射方向の方向への先細り端部を有する楔構成部の形状で構成されていることができ、それによりその中に配設された接着剤は、同様に楔構成部として構成されている。
【0020】
固定対ごとに位置固定穴部は、引抜縁部(張出縁部)を有し、引抜縁部は、位置固定穴部から空間容積部内に延在し、楔構成部の先細り端部を少なくとも部分的に形成し、それにより空間容積部内に配設され、楔構成部として構成された接着剤は、主放射方向の方向への引き抜きに対して確保されている。
【0021】
リブ部は、接着剤を用いて位置固定するための表面部を拡大するために、構造化された表面部(平坦な表面部とは異なるの全ての表面部:例えば凹凸などを有する表面部)を有することができる。
【0022】
前記課題は、同様に、本発明による照射装置を少なくとも1つ備えた自動車投光器により解決される。
【0023】
以下、例示の図面に基づき、本発明を更に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】1つの投射光学系と複数の光源を備えた例示の一照射装置を示す図であり、それらの光源は、冷却体上に固定された制御基板上に配設されており、この際、冷却体と投射光学系は、共通の保持体上に配設ないし固定されており、またこの際、照射装置は、光源の光を主放射方向において照射装置の前方に結像するように構成されている。
図2図1の照射装置を、主放射方向の方向で後から見た図であり、ないし主放射方向で見た横断面図であり、この際、冷却体は、4つの固定対を有する固定装置を用いて保持体に固定可能である。
図3】1つの固定対の斜視図を示す図であり、この際、固定対は、位置固定穴部と該位置固定穴部を通るリブ部とを含み、またこの際、リブ部は、接着剤を用いて位置固定穴部と位置固定されている。
図4】位置固定穴部を有する冷却体の断面図を示す図である。
図5図4の位置固定穴部と係合状態にあるリブ部の断面図を示す図である。
図6】位置固定穴部と係合状態にあるリブ部の断面図を示す図であり、この際、リブ部は、接着剤を用いて位置固定穴部と位置固定されている。
【実施例
【0025】
図1は、自動車投光器用の例示の一照射装置10を示しており、この際、照射装置10は、共通の制御基板30上に配設されている複数の光源20と、複数の光源20の熱を排出するための冷却体(ヒートシンク)50とを含み、またこの際、複数の光源20を備えた制御基板30は、冷却体50に配設され、冷却体50と熱的に接続されている。
【0026】
更に照射装置10は、光軸線Aを有する投射光学系(投射光学ユニット)60を含み、投射光学系60は、複数の光源20から放射可能な光を主放射方向Xの方向において照射装置10の前方に結像するように構成されている。
【0027】
それに加え、照射装置10は、投射光学系60及び冷却体50を保持するための保持体70を含み、この際、投射光学系60は、保持体70の第1側S1に配設されており、またこの際、冷却体50は、制御基板30及び複数の光源20とともに保持体70の第1側S1の反対側の第2側S2で固定装置を用いて固定されている。
【0028】
保持体70は、光源20の放射可能な光を通すために、保持体70を貫通する照射開口部71を有し、それにより光源20の光は、照射開口部71を通り、第2側S2から第1側S1に向かい、投射光学系60へと照射可能である。
【0029】
固定装置は、保持体70に配設されている複数の係合要素100と、冷却体50に配設されている対応の複数の対向係合要素200とを含み、係合要素100は、保持体70上に冷却体50が固定された状態P1で、該当する対応の対向係合要素200と係合状態にあり、この際、固定装置は、互いに係合状態にある係合要素100と対向係合要素200を位置固定するための接着剤300を含む。図示の例では、接着剤300は、UV照射により硬化する接着剤である。固定された状態P1で係合状態にある係合要素100と対向係合要素200の描写が、概略的に図2に図示されている。
【0030】
この際、それぞれ1つの係合要素100と1つの対向係合要素200は、1つの固定対(固定ペア)100aを構成し、この際、図示の例における固定装置は、4つの固定対100aを含み、これらの固定対100aは、図2に図示された、主放射方向Xと直交する横断面において、投射光学系60の光軸線Aに対して同じ間隔を置いて光軸線Aの周りに配設されている。
【0031】
係合要素は、保持体70から突出するリブ部(突起部)100として構成されており、リブ部100は、図2図3で見られるように、照射装置10の主放射方向Xと平行な所定の延在面Eに沿って、主放射方向Xの反対方向に保持体70から離れていくように延在し、またこの際、リブ部100は、主放射方向Xと直交する横断面において、所定の直線Gに沿って延在する。
【0032】
対向係合要素は、突出するリブ部100に対応する位置固定穴部(フィックスリセス)200として構成されており、位置固定穴部200は、図4におけるように、冷却体50に配設されており、主放射方向Xと平行な所定の軸線X1に沿って冷却体50を貫通する。この際、位置固定穴部200は、リブ部100を挿入するための入口開口部200aから出口開口部200bへと延在し、出口開口部200bを通るようにリブ部100を通すことができ、また出口開口部200bを介し、接着剤300が配設可能である。
【0033】
固定された状態P1で、固定対100aごとにリブ部100は、図5に図示されているように、リブ部100の延在面Eの互いに向き合う側(リブ部100の延在面Eの両側)でリブ部100と位置固定穴部200の間にそれぞれ空間容積部210が形成されているよう、リブ部100が対応の位置固定穴部200を通っているように、位置固定穴部200と係合状態にある。
【0034】
形成された空間容積部210a内には、リブ部100を位置固定穴部200と位置固定するための接着剤300が配設されており、この際、接着剤300は、固定対100aごとに、空間容積部210内で延在面Eに対して対称に配設されている。
【0035】
保持体70に冷却体50が位置合わせされた後では、固定対100aごとに、対応の空間容積部210は、同じでない可能性があり、それにより延在面Eの一方の側において、生じる空間容積部210は、延在面Eの他方の側よりも大きい。この際、空間容積部210内の接着剤300の量、例えばUV接着剤の量は、同様に変化することが考慮され、またこの際、接着剤300の量配分は、固定対100aごとに互いの空間容積部210の大きさと同じ割合であり、つまりより小さい空間容積部210内には、より大きい空間容積部210内よりも少ない接着量の接着剤300が配設されている。
【0036】
更にこの際、リブ部100は、接着剤300を用いて位置固定するための表面部を拡大するために、構造化された表面部(平坦な表面部とは異なる全ての表面部:例えば凹凸などを有する表面部)を有することができる。
【0037】
図5図6で見られるように、固定された状態P1でリブ部100の延在面Eの互いに向き合う側(リブ部100の延在面Eの両側)でリブ部100と位置固定穴部200の間に形成されている空間容積部210は、固定対100aごとに、対応の延在面Eと直交する横断面において、主放射方向Xの方向への先細り端部220を有する楔構成部の形状で構成されており、それによりその中に配設される接着剤300は、図6でより明らかに図示されているように、同様に楔構成部として構成されている。
【0038】
この際、固定対100aごとに位置固定穴部200は、(抗)引抜縁部(張出縁部ないし肩部)230を有し、引抜縁部230は、位置固定穴部200の側面部から空間容積部210内に延在し、楔構成部の先細り端部220を少なくとも部分的に画定し、それにより空間容積部210内に配設され、楔構成部として構成された接着剤300は、主放射方向Xの方向への引き抜きに対して確保されている。
【0039】
この際、位置固定穴部200は、主放射方向Xと平行な横断面で見て、接着剤300がもたらされる接着部分240と、入口部分250とを有する。接着部分240は、位置固定穴部200の出口開口部200bから引抜縁部230に至るまで延在し、この際、入口部分250は、入口開口部200aから引抜縁部230に至るまで延在する。
【0040】
更にそれぞれ2つの固定対100aは、固定された状態P1で、主放射方向Xと直交する横断面において、それぞれのリブ部100ないしリブ部100の延在面Eが互いに平行に配設されているように、互いに向き合って配設されており、それによりそれぞれのリブ部100ないしリブ部100の延在面Eと直交して配設されている想定された仮想の接続線Lが、図2に図示されているように、投射光学系60の光軸線Aと交差する。
【0041】
それぞれ2つの固定対100aの間に想定された仮想の接続線Lは、主放射方向Xと直交する横断面において、図示の例では、90°の角度で交差する(対角線を成す)。
【符号の説明】
【0042】
10 照射装置
20 光源
30 制御基板
50 冷却体
60 投射光学系
70 保持体
71 照射開口部
100 係合要素(リブ部)
100a 固定対
200 対向係合要素(位置固定穴部)
200a 入口開口部
200b 出口開口部
210 空間容積部
220 先細り端部
230 引抜縁部(張出縁部)
240 接着部分
250 入口部分
300 接着剤
A 光軸線
E 延在面
G 直線
L 仮想の接続線
P1 固定された状態
S1 第1側
S2 第2側
X 主放射方向
X1 軸線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2023-12-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車投光器用の照射装置あって、前記照射装置(10)は、以下のものを含み、即ち、
- 共通の制御基板(30)上に配設されている複数の光源(20)と、
- 複数の前記光源(20)の熱を排出するための冷却体(50)と、但し複数の前記光源(20)を備えた前記制御基板(30)は、前記冷却体(50)に配設され、前記冷却体(50)と熱的に接続されており、
- 光軸線(A)を有する投射光学系(60)と、但し前記投射光学系(60)は、複数の前記光源(20)から放射可能な光を主放射方向(X)の方向において前記照射装置(10)の前方に結像するように構成されており、
- 前記投射光学系(60)及び前記冷却体(50)を保持するための保持体(70)とを含み、但し前記投射光学系(60)は、前記保持体(70)の第1側(S1)に配設されており、また前記冷却体(50)は、前記制御基板(30)及び複数の前記光源(20)とともに前記保持体(70)の前記第1側(S1)の反対側の第2側(S2)で固定装置を用いて固定されており、また前記保持体(70)は、前記光源(20)の放射可能な光を通すために、前記保持体(70)を貫通する照射開口部(71)を有し、それにより前記光源(20)の光は、前記照射開口部(71)を通り、前記第2側(S2)から前記第1側(S1)に向かい、前記投射光学系(60)へと照射可能であり、
前記固定装置は、前記保持体(70)に配設されている複数の係合要素(100)と、前記冷却体(50)に配設されている対応の複数の対向係合要素(200)とを含み、前記係合要素(100)は、前記保持体(70)上に前記冷却体(50)が固定された状態(P1)で、該当する対応の前記対向係合要素(200)と係合状態にあり、前記固定装置は、互いに係合状態にある前記係合要素(100)と前記対向係合要素(200)を位置固定するための接着剤(300)を含み、またそれぞれ1つの前記係合要素(100)と1つの前記対向係合要素(200)は、1つの固定対(100a)を構成し、そして、
前記固定装置は、少なくとも3つの前記固定対(100a)を含み、前記固定対(100a)は、前記主放射方向(X)と直交する横断面において、前記投射光学系(60)の前記光軸線(A)に対して同じ間隔を置いて前記光軸線(A)の周りに配設されており、
前記係合要素は、前記保持体(70)から突出するリブ部(100)として構成されており、前記リブ部(100)は、前記照射装置(10)の前記主放射方向(X)と平行な所定の延在面(E)に沿って、前記主放射方向(X)の反対方向に前記保持体(70)から離れていくように延在し、また前記リブ部(100)は、前記主放射方向(X)と直交する横断面において、所定の直線(G)に沿って延在し、
前記対向係合要素は、突出する前記リブ部(100)に対応する位置固定穴部(200)として構成されており、前記位置固定穴部(200)は、前記冷却体(50)に配設されており、前記主放射方向(X)と平行な所定の軸線(X1)に沿って前記冷却体(50)を貫通し、
前記保持体(70)上に前記冷却体(50)が固定された状態(P1)で、前記固定対(100a)ごとに前記リブ部(100)は、前記リブ部(100)の前記延在面(E)の互いに向き合う側で前記リブ部(100)と前記位置固定穴部(200)の間にそれぞれ空間容積部(210)が形成されているよう、前記リブ部(100)が対応の前記位置固定穴部(200)を通っているように、前記位置固定穴部(200)と係合状態にあり、前記空間容積部(210)内には、前記リブ部(100)を前記位置固定穴部(200)と位置固定するための前記接着剤(300)が配設されていること、
を特徴とする照射装置。
【請求項2】
前記固定装置は、少なくとも4つの前記固定対(100a)を含み、それぞれ2つの前記固定対(100a)は、前記保持体(70)上に前記冷却体(50)が固定された状態(P1)で、前記主放射方向(X)と直交する横断面において、それぞれの前記リブ部(100)が互いに平行に配設されているように、互いに向き合って配設されており、それによりそれぞれの前記リブ部(100)と直交して配設されている想定された仮想の接続線(L)が、前記投射光学系(60)の前記光軸線(A)と交差すること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項3】
それぞれ2つの前記固定対(100a)の間に想定された仮想の前記接続線(L)は、前記主放射方向(X)と直交する横断面において、90°の角度で互いに交差すること、
を特徴とする、請求項2に記載の照射装置。
【請求項4】
前記接着剤(300)は、UV放射により硬化する接着剤であること、
を特徴とする、請求項に記載の照射装置。
【請求項5】
前記接着剤(300)は、前記固定対(100a)ごとに、前記空間容積部(210)内で前記延在面(E)に対して対称に配設されていること、
を特徴とする、請求項に記載の照射装置。
【請求項6】
前記保持体(70)上に前記冷却体(50)が固定された状態(P1)で前記リブ部(100)の前記延在面(E)の互いに向き合う側で前記リブ部(100)と前記位置固定穴部(200)の間に形成されている前記空間容積部(210)は、前記固定対(100a)ごとに、対応の前記延在面(E)と直交する横断面において、前記主放射方向(X)の方向への先細り端部(220)を有する楔構成部の形状で構成されており、それによりその中に配設された前記接着剤(300)は、同様に楔構成部として構成されていること、
を特徴とする、請求項に記載の照射装置。
【請求項7】
前記固定対(100a)ごとに前記位置固定穴部(200)は、引抜縁部(230)を有し、前記引抜縁部(230)は、前記位置固定穴部(200)から空間容積部(210)内に延在し、前記楔構成部の前記先細り端部(220)を少なくとも部分的に画定し、それにより前記空間容積部(210)内に配設され、前記楔構成部として構成された前記接着剤(300)は、前記主放射方向(X)の方向への引き抜きに対して確保されていること、
を特徴とする、請求項6に記載の照射装置。
【請求項8】
前記リブ部(100)は、前記接着剤(300)を用いて位置固定するための表面部を拡大するために、構造化された表面部を有すること、
を特徴とする、請求項に記載の照射装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の照射装置を少なくとも1つ備えた自動車投光器。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
【特許文献1】仏国特許出願公開第3049682号
【特許文献2】米国特許出願公開第2016/146423号
【特許文献3】欧州特許出願公開第2450622号
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
前記課題は、以下の構成により解決され、即ち、
固定装置は、少なくとも3つの固定対を含み、これらの固定対は、主放射方向と直交する横断面において、投射光学系の光軸線に対して同じ間隔を置いて光軸線の周りに配設されており、
この際、係合要素は、保持体から突出するリブ部(突起部)として構成されており、リブ部は、照射装置の主放射方向と平行な所定の延在面に沿って、主放射方向の反対方向に保持体から離れていくように延在し、またこの際、リブ部は、主放射方向と直交する横断面において、所定の直線に沿って延在し、
この際、対向係合要素は、突出するリブ部に対応する位置固定穴部(フィックスリセス)として構成されており、位置固定穴部は、冷却体に配設されており、主放射方向と平行な所定の軸線に沿って冷却体を貫通し、
この際、固定された状態で、固定対ごとにリブ部は、リブ部の延在面の互いに向き合う側(リブ部の延在面の両側)でリブ部と位置固定穴部の間にそれぞれ空間容積部が形成されているよう、リブ部が対応の位置固定穴部を通っているように、位置固定穴部と係合状態にあり、空間容積部内には、リブ部を位置固定穴部と位置固定するための接着剤が配設されていること、
により解決される。
即ち本発明の第1の視点により、
自動車投光器用の照射装置であって、前記照射装置は、以下のものを含み、即ち、
- 共通の制御基板上に配設されている複数の光源と、
- 複数の前記光源の熱を排出するための冷却体と、但し複数の前記光源を備えた前記制御基板は、前記冷却体に配設され、前記冷却体と熱的に接続されており、
- 光軸線を有する投射光学系と、但し前記投射光学系は、複数の前記光源から放射可能な光を主放射方向の方向において前記照射装置の前方に結像するように構成されており、
- 前記投射光学系及び前記冷却体を保持するための保持体とを含み、但し前記投射光学系は、前記保持体の第1側に配設されており、また前記冷却体は、前記制御基板及び複数の前記光源とともに前記保持体の前記第1側の反対側の第2側で固定装置を用いて固定されており、また前記保持体は、前記光源の放射可能な光を通すために、前記保持体を貫通する照射開口部を有し、それにより前記光源の光は、前記照射開口部を通り、前記第2側から前記第1側に向かい、前記投射光学系へと照射可能であり、
前記固定装置は、前記保持体に配設されている複数の係合要素と、前記冷却体に配設されている対応の複数の対向係合要素とを含み、前記係合要素は、前記保持体上に前記冷却体が固定された状態で、該当する対応の前記対向係合要素と係合状態にあり、前記固定装置は、互いに係合状態にある前記係合要素と前記対向係合要素を位置固定するための接着剤を含み、またそれぞれ1つの前記係合要素と1つの前記対向係合要素は、1つの固定対を構成し、そして、
前記固定装置は、少なくとも3つの前記固定対を含み、前記固定対は、前記主放射方向と直交する横断面において、前記投射光学系の前記光軸線に対して同じ間隔を置いて前記光軸線の周りに配設されており、
前記係合要素は、前記保持体から突出するリブ部として構成されており、前記リブ部は、前記照射装置の前記主放射方向と平行な所定の延在面に沿って、前記主放射方向の反対方向に前記保持体から離れていくように延在し、また前記リブ部は、前記主放射方向と直交する横断面において、所定の直線に沿って延在し、
前記対向係合要素は、突出する前記リブ部に対応する位置固定穴部として構成されており、前記位置固定穴部は、前記冷却体に配設されており、前記主放射方向と平行な所定の軸線に沿って前記冷却体を貫通し、
前記保持体上に前記冷却体が固定された状態で、前記固定対ごとに前記リブ部は、前記リブ部の前記延在面の互いに向き合う側で前記リブ部と前記位置固定穴部の間にそれぞれ空間容積部が形成されているよう、前記リブ部が対応の前記位置固定穴部を通っているように、前記位置固定穴部と係合状態にあり、前記空間容積部内には、前記リブ部を前記位置固定穴部と位置固定するための前記接着剤が配設されていること、
を特徴とする照射装置が提供される。
更に本発明の第2の視点により、
前記照射装置を少なくとも1つ備えた自動車投光器が提供される。
尚、本願の特許請求の範囲に付記された図面参照符号は、専ら本発明の理解の容易化のためのものであり、図示の形態への限定を意図するものではないことを付言する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明において、以下の形態が可能である。
(形態1)
自動車投光器用の照射装置であって、前記照射装置は、以下のものを含み、即ち、
- 共通の制御基板上に配設されている複数の光源と、
- 複数の前記光源の熱を排出するための冷却体と、但し複数の前記光源を備えた前記制御基板は、前記冷却体に配設され、前記冷却体と熱的に接続されており、
- 光軸線を有する投射光学系と、但し前記投射光学系は、複数の前記光源から放射可能な光を主放射方向の方向において前記照射装置の前方に結像するように構成されており、
- 前記投射光学系及び前記冷却体を保持するための保持体とを含み、但し前記投射光学系は、前記保持体の第1側に配設されており、また前記冷却体は、前記制御基板及び複数の前記光源とともに前記保持体の前記第1側の反対側の第2側で固定装置を用いて固定されており、また前記保持体は、前記光源の放射可能な光を通すために、前記保持体を貫通する照射開口部を有し、それにより前記光源の光は、前記照射開口部を通り、前記第2側から前記第1側に向かい、前記投射光学系へと照射可能であり、
前記固定装置は、前記保持体に配設されている複数の係合要素と、前記冷却体に配設されている対応の複数の対向係合要素とを含み、前記係合要素は、前記保持体上に前記冷却体が固定された状態で、該当する対応の前記対向係合要素と係合状態にあり、前記固定装置は、互いに係合状態にある前記係合要素と前記対向係合要素を位置固定するための接着剤を含み、またそれぞれ1つの前記係合要素と1つの前記対向係合要素は、1つの固定対を構成し、そして、
前記固定装置は、少なくとも3つの前記固定対を含み、前記固定対は、前記主放射方向と直交する横断面において、前記投射光学系の前記光軸線に対して同じ間隔を置いて前記光軸線の周りに配設されており、
前記係合要素は、前記保持体から突出するリブ部として構成されており、前記リブ部は、前記照射装置の前記主放射方向と平行な所定の延在面に沿って、前記主放射方向の反対方向に前記保持体から離れていくように延在し、また前記リブ部は、前記主放射方向と直交する横断面において、所定の直線に沿って延在し、
前記対向係合要素は、突出する前記リブ部に対応する位置固定穴部として構成されており、前記位置固定穴部は、前記冷却体に配設されており、前記主放射方向と平行な所定の軸線に沿って前記冷却体を貫通し、
固定された状態で、前記固定対ごとに前記リブ部は、前記リブ部の前記延在面の互いに向き合う側で前記リブ部と前記位置固定穴部の間にそれぞれ空間容積部が形成されているよう、前記リブ部が対応の前記位置固定穴部を通っているように、前記位置固定穴部と係合状態にあり、前記空間容積部内には、前記リブ部を前記位置固定穴部と位置固定するための前記接着剤が配設されていること。
(形態2)
前記固定装置は、少なくとも4つの前記固定対を含み、それぞれ2つの前記固定対は、固定された状態で、前記主放射方向と直交する横断面において、それぞれの前記リブ部が互いに平行に配設されているように、互いに向き合って配設されており、それによりそれぞれの前記リブ部と直交して配設されている想定された仮想の接続線が、前記投射光学系の前記光軸線と交差すること、が好ましい。
(形態3)
それぞれ2つの前記固定対の間に想定された仮想の前記接続線は、前記主放射方向と直交する横断面において、90°の角度で互いに交差すること、が好ましい。
(形態4)
前記接着剤は、UV放射により硬化する接着剤であること、が好ましい。
(形態5)
前記接着剤は、前記固定対ごとに、前記空間容積部内で前記延在面に対して対称に配設されていること、が好ましい。
(形態6)
固定された状態で前記リブ部の前記延在面の互いに向き合う側で前記リブ部と前記位置固定穴部の間に形成されている前記空間容積部は、前記固定対ごとに、対応の前記延在面直交する横断面において、前記主放射方向の方向への先細り端部を有する楔構成部の形状で構成されており、それによりその中に配設された前記接着剤は、同様に楔構成部として構成されていること、が好ましい。
(形態7)
前記固定対ごとに前記位置固定穴部は、引抜縁部を有し、前記引抜縁部、前記位置固定穴部から空間容積部内に延在し、前記楔構成部の前記先細り端部を少なくとも部分的に画定し、それにより前記空間容積部内に配設され、前記楔構成部として構成された前記接着剤は、前記主放射方向の方向への引き抜きに対して確保されていること、が好ましい。
(形態8)
前記リブ部は、前記接着剤を用いて位置固定するための表面部を拡大するために、構造化された表面部を有すること、が好ましい。
(形態9)
形態1~8のいずれか1つに記載の照射装置を少なくとも1つ備えた自動車投光器。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正の内容】
図4
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正の内容】
図5
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正の内容】
図6
【国際調査報告】