(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】複数のカートリッジを有する消耗品で使用するためのエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20240614BHJP
A24F 40/42 20200101ALI20240614BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/42
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023576094
(86)(22)【出願日】2022-06-17
(85)【翻訳文提出日】2023-12-11
(86)【国際出願番号】 EP2022066606
(87)【国際公開番号】W WO2022263653
(87)【国際公開日】2022-12-22
(32)【優先日】2021-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】エメット ロバート
(72)【発明者】
【氏名】フィリップス ショーン
(72)【発明者】
【氏名】レンフルー ブルース
(72)【発明者】
【氏名】サーデ ラトルレ エヴァ
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC01
4B162AC13
4B162AC17
4B162AC27
4B162AD16
4B162AD41
(57)【要約】
カートリッジの細長い細片を形成するように連続的に配設された複数のカートリッジ(1)を備える消耗品(100)で使用するためのエアロゾル発生装置(700)であって、カートリッジの細長い細片内の各カートリッジが、エアロゾル形成基体を備え、エアロゾル発生装置が、空気吸込み口(708)およびエアロゾル出口(710)であって、流体連通して、気流経路(712)を画定する、空気吸込み口(708)およびエアロゾル出口(710)と、各カートリッジ内に含まれるエアロゾル形成基体をエアロゾル化するためのエアロゾル化ゾーン(716)であって、エアロゾル化ゾーンの少なくとも一部分が、気流経路内に配設される、エアロゾル化ゾーン(716)と、ホルダー(706)と、カートリッジの細長い細片を、装置(700)の長軸方向軸に平行な方向に、エアロゾル化ゾーンに向かって所定の距離だけ前進させるためのインデックス機構(718)と、を備え、エアロゾル発生装置が、カートリッジがエアロゾル化ゾーン内に位置する時に、気流経路を横切って横方向にカートリッジを配設するように構成されている、エアロゾル発生装置(700)。
【選択図】
図5A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カートリッジの細長い細片を形成するように連続的に配設された複数のカートリッジを備える消耗品で使用するためのエアロゾル発生装置であって、前記カートリッジの細長い細片内の各カートリッジがエアロゾル形成基体を含み、前記エアロゾル発生装置が、
空気吸込み口およびエアロゾル出口であって、前記空気吸込み口が前記エアロゾル出口と流体連通して、前記エアロゾル発生装置を通る気流経路を画定する、空気吸込み口およびエアロゾル出口と、
各カートリッジ内に含まれる前記エアロゾル形成基体をエアロゾル化するためのエアロゾル化ゾーンであって、前記エアロゾル化ゾーンの少なくとも一部分が前記気流経路内に配設されている、エアロゾル化ゾーンと、
前記カートリッジの細長い細片を受容および保持するためのホルダーと、
各カートリッジが前記エアロゾル化ゾーンに連続的に入るように、前記カートリッジの細長い細片を、前記エアロゾル発生装置の長軸方向軸に平行な方向に、前記エアロゾル化ゾーンに向かって所定の距離だけ前進させるためのインデックス機構と、を備え、
前記エアロゾル発生装置が、カートリッジが前記エアロゾル化ゾーン内に位置する時に、前記気流経路を横切って横方向にカートリッジを配設するように構成される、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記ホルダーが、前記カートリッジの細長い細片の第一の部分を保持するための第一の細長いガイドを備え、前記第一の部分が未使用のカートリッジを備える、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記第一の細長いガイドが、未使用のカートリッジを前記エアロゾル化ゾーンに向かって方向付けるように配設されている、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記ホルダーが、前記カートリッジの細長い細片の第二の部分を保持するための第二の細長いガイドを備え、前記第二の部分が使用済みカートリッジを備える、請求項2または3に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記第二の細長いガイドが、前記エアロゾル化ゾーンから離れるように使用済みカートリッジを方向付けるように配設される、請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記エアロゾル化ゾーンが、前記第一の細長いガイドと前記第二の細長いガイドとの間に配置される、請求項4または5に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記第一および第二の細長いガイドが、前記エアロゾル発生装置の長軸方向軸に平行に配設される、請求項4~6のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記インデックス機構が、前記消耗品上のインデックス構成要素と係合するように構成されたスライダを備え、前記スライダが、ユーザーによって作動されて、カートリッジを前記エアロゾル化ゾーン内に前進させることができる、請求項1~7のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記スライダが、発熱体と電気的に接触するための電気コネクタを備える、請求項8に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記エアロゾル出口と前記エアロゾル化ゾーンとの間の前記気流経路が可撓性である、請求項8または9に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記エアロゾル出口と前記エアロゾル化ゾーンとの間の前記気流経路が、波形管を備える、請求項10に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記エアロゾル出口と前記エアロゾル化ゾーンとの間の前記気流経路の第一の端が、前記エアロゾル出口に接続され、前記エアロゾル出口と前記エアロゾル化ゾーンとの間の前記気流経路の第二の端が、前記スライダに接続される、請求項10または11に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記ホルダーが、前記カートリッジの細長い細片を保持するためのスプールを備える、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記気流経路が、前記ホルダーを通過する、請求項1~13のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項15】
エアロゾル発生装置用の消耗品であって、前記消耗品が複数のカートリッジを備え、各カートリッジがエアロゾル形成基体を備え、前記複数のカートリッジが連続的に相互接続されてカートリッジの細長い細片を形成し、各カートリッジが前記フレームの厚さを通過する開口部を有するフレームを備え、前記エアロゾル形成基体が前記開口部内に配設される、消耗品。
【請求項16】
隣接するカートリッジが相互に枢動可能に接続されている、請求項15に記載の消耗品。
【請求項17】
エアロゾル発生装置用の消耗品であって、前記消耗品が連続的な細長い可撓性の細片を備え、前記細長い可撓性の細片が、その長さに沿って複数のセクションに分割され、前記細長い可撓性の細片の各セクションが、エアロゾル形成基体を含むカートリッジを画定し、前記細長い可撓性の細片がフィルムを含み、カートリッジを画定する前記フィルムの各セクションが開口部を含み、前記エアロゾル形成基体が前記開口部内に配設される、消耗品。
【請求項18】
各カートリッジが、前記エアロゾル形成基体を加熱するための少なくとも一つの発熱体を備える、請求項15~17のいずれかに記載の消耗品。
【請求項19】
前記少なくとも一つの発熱体が抵抗加熱ワイヤーまたはメッシュを備える、請求項15~18のいずれかに記載の消耗品。
【請求項20】
前記消耗品が、前記カートリッジの細長い細片を前記細長い細片の長軸方向に前進させるために係合することができるインデックス構成要素を備える、請求項15~19のいずれかに記載の消耗品。
【請求項21】
各カートリッジが、単回定量用量のエアロゾル形成基体を含む、請求項15~20のいずれかに記載の消耗品。
【請求項22】
エアロゾル発生システムであって、
請求項1~14のいずれかに記載のエアロゾル発生装置と、
請求項15~21のいずれかに記載の消耗品と、を備える、エアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は複数のカートリッジを有する消耗品で使用するためのエアロゾル発生装置に関する。具体的には、本開示は、エアロゾル形成基体を加熱してエアロゾルを発生し、エアロゾルをユーザーの口の中に送達するための、手持ち式の電気的に作動するエアロゾル発生装置に関するが、排他的ではない。本開示は、複数のカートリッジを有する消耗品、ならびにエアロゾル発生装置および消耗品を備えるエアロゾル発生システムにさらに関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル形成基体が加熱されてエアロゾルを生成するエアロゾル発生装置が、当技術分野で知られている。これらの装置は、エアロゾル形成基体の複数の個別の量または用量を含む消耗品で使用するように適合されてもよい。こうした消耗品は、ユーザーが連続的に吸煙または吸入し得るエアロゾル形成基体の単一のより大きい体積または貯蔵部を有する装置と比較して、ユーザーが消費しているエアロゾルの量をより正確に監視することを可能にし得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、エアロゾル形成基体の複数の個別の量または用量を有する消耗品で使用するように適合された装置は、エアロゾル形成基体の単一のより大きい体積または貯蔵部を有する装置よりもかさばり、かつ使用がより複雑であることが多い。これは、複数回用量消耗品を格納する必要があるためであり、一般的に単一の貯蔵部よりもかさばる。また、エアロゾル形成基体の単一の個別の量または用量が、ユーザーによって吸煙または吸入され得る場所に連続的に送達され得る機構を提供する必要があるためである。
【0004】
こうした複数回用量消耗品を格納するための既知の配設は、個別の用量のエアロゾル形成基体がカセットの周りの異なる角度位置に配設されている円形カセットまたはカルーセル内にある。カセットは概して、ユーザーがそれを介して発生したエアロゾルを吸煙または吸入する装置の気流経路からオフセットされる。ユーザーがエアロゾル発生装置を吸煙したいと思うたびに、カセットは次に利用可能な用量の位置に移動される必要がある。次いで、エアロゾル形成基体の用量は、気流経路と連通させ、エアロゾル化されて、ユーザーによって吸煙または吸入され得る必要がある。こうした装置は、エアロゾル形成基体をユーザーに送達するために複雑かつ正確な駆動機構を必要とし、これは製造の複雑さおよびコストを増加させる。
【0005】
複数の個別の量または用量を有する消耗品、または使用および製造がより単純であり、かつよりコンパクトであるエアロゾル形成基体と共に使用するためのエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。
【0006】
複数の個別の量または用量を有する消耗品、またはより単純で、よりコンパクトで、かつ製造しやすい装置の使用を可能にするエアロゾル形成基体を提供することが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】本開示の実施例による消耗品用のカートリッジの斜視図である。
図1Aでは、カートリッジは分解された形態で示されている。
【
図1B】組み立てられた形態のカートリッジを示す、
図1Aのカートリッジの斜視図である。
【
図2A】複数の相互接続されたカートリッジを備える、本開示の実施例による消耗品の斜視図である。
【
図3A】消耗品のカートリッジを相互接続する異なる方法を示す。
【
図3B】消耗品のカートリッジを相互接続する異なる方法を示す。
【
図3C】消耗品のカートリッジを相互接続する異なる方法を示す。
【
図3D】消耗品のカートリッジを相互接続する異なる方法を示す。
【
図4A】複数の相互接続されたカートリッジを備える消耗品の別の実施例を示す。
【
図4B】
図4AでAと標識された円によって囲まれた消耗品の一部の拡大図であり、二つのカートリッジ間の相互接続をより詳細に示す。
【
図5A】本開示の実施例によるエアロゾル発生装置の内部の概略平面図である。
【
図5B】
図5Aのエアロゾル発生装置の内部の概略的な長軸方向の図である。
【
図6A】本開示の実施例によるエアロゾル発生装置用のホルダーの上方からの斜視図である。
【
図6B】ホルダーが消耗品を保持している
図6Aのホルダーの近位端の拡大図である。
【
図7A】第一の位置にあるインデックス機構を示す、
図5Aのエアロゾル発生装置の一部の切り取り側面図である。
【
図7B】第二の位置にあるインデックス機構を示す、
図5Aのエアロゾル発生装置の一部の切り取り側面図である。
【
図8A】エアロゾル発生装置のエアロゾル化ゾーンを通る消耗品の二つのカートリッジの前進を示す一連の概略図である。
【
図8B】エアロゾル発生装置のエアロゾル化ゾーンを通る消耗品の二つのカートリッジの前進を示す一連の概略図である。
【
図8C】エアロゾル発生装置のエアロゾル化ゾーンを通る消耗品の二つのカートリッジの前進を示す一連の概略図である。
【
図8D】エアロゾル発生装置のエアロゾル化ゾーンを通る消耗品の二つのカートリッジの前進を示す一連の概略図である。
【
図9A】マウスピースが取り除かれた、
図5Aのエアロゾル発生装置の近位端からの図である。
【
図9B】カートリッジの発熱体と電気的に接触させるための例示的な電気コネクタの斜視図である。
【
図10】本開示の別の実施例による消耗品の概略斜視図であり、消耗品は細長い可撓性の細片を備える。
【
図11】本開示の別の実施例による消耗品の概略斜視図であり、消耗品は細長い可撓性の細片を備える。
【
図12A】カセットが
図11の消耗品を備えるエアロゾル発生装置用のカセットの概略斜視図を示す。
【
図12B】本開示の別の実施例によるエアロゾル発生装置の概略斜視切り欠き図を示し、エアロゾル発生装置は、
図12Aのカセットと共に使用するために構成されている。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の態様によると、消耗品で使用するためのエアロゾル発生装置が提供される。消耗品は複数のカートリッジを備えてもよい。カートリッジは、カートリッジの細長い細片を形成するように連続的に配設されてもよい。カートリッジの細長い細片内の各カートリッジが、エアロゾル形成基体を含み得る。エアロゾル発生装置は、空気吸込み口を備えてもよい。エアロゾル発生装置は、エアロゾル出口を備えてもよい。空気吸込み口は、エアロゾル出口と流体連通して、エアロゾル発生装置を通る気流経路を画定してもよい。エアロゾル発生装置は、各カートリッジ内に含まれるエアロゾル形成基体をエアロゾル化するためのエアロゾル化ゾーンを備えてもよい。エアロゾル化ゾーンの少なくとも一部分は、気流経路内に配設されてもよい。エアロゾル発生装置は、カートリッジの細長い細片を受容および保持するためのホルダーを備えてもよい。エアロゾル発生装置は、カートリッジの細長い細片をエアロゾル化ゾーンに向かって所定の距離だけ前進させるためのインデックス機構を備えてもよい。インデックス機構は、各カートリッジがエアロゾル化ゾーンに連続的に入るように、カートリッジの細長い細片をエアロゾル発生装置の長軸方向軸に平行な方向にエアロゾル化ゾーンに向かって前進させてもよい。
【0009】
本開示の態様によると、カートリッジの細長い細片を形成するように連続的に配設された複数のカートリッジを備える消耗品で使用するためのエアロゾル発生装置が提供される。カートリッジの細長い細片内の各カートリッジは、エアロゾル形成基体を含む。エアロゾル発生装置は、空気吸込み口、およびエアロゾル出口を含む。空気吸込み口は、エアロゾル出口と流体連通して、エアロゾル発生装置を通る気流経路を画定する。エアロゾル発生装置は、各カートリッジ内に含まれるエアロゾル形成基体をエアロゾル化するためのエアロゾル化ゾーンを備える。エアロゾル化ゾーンの少なくとも一部分は、気流経路内に配設されている。エアロゾル発生装置は、カートリッジの細長い細片を受容および保持するためのホルダーを備える。エアロゾル発生装置は、各カートリッジがエアロゾル化ゾーンに連続的に入るように、カートリッジの細長い細片を、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に平行な方向に、エアロゾル化ゾーンに向かって所定の距離だけ前進させるためのインデックス機構を備える。
【0010】
有利なことに、エアロゾル発生装置のインデックス機構は、カートリッジの細長い細片を、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に平行な方向にエアロゾル化ゾーンに向かって前進させる。これにより、エアロゾル発生装置の操作をより簡単にするための単純な線形アクチュエータの使用を可能にする。さらに、カートリッジの細長い細片は、エアロゾル発生装置の長さに沿って格納することができ、これは装置の全体的なサイズを低減し、コンパクトな設計を達成するのに役立つ。
【0011】
本明細書で使用される場合、「カートリッジ」という用語は、所定の量のエアロゾル形成基体を保持する容器または支持体を指す。例えば、「カートリッジ」という用語は、エアロゾル形成基体を封入または封入する物理的容器、ならびにエアロゾル形成基体を保持する、またはエアロゾル形成基体が堆積または含浸される支持体または担体の領域を包含する。エアロゾル形成基体は、固体、液体、およびゲルのうちの一つ以上を含んでもよい。
【0012】
本明細書で使用される、「遠位」および「近位」という用語は、エアロゾル発生装置または消耗品の構成要素または構成要素の一部の相対的位置を説明するために使用され、限定することを意図するものではない。本開示によるエアロゾル発生物品および装置は、使用時にユーザーへの送達のためにエアロゾルがエアロゾル発生物品または装置を通って出る近位端と、反対側の遠位端と、を有する。エアロゾル発生物品および装置の近位端は、口側端とも呼ばれてもよい。使用時に、エアロゾル発生物品または装置によって発生したエアロゾルを吸入するために、ユーザーはエアロゾル発生物品の近位端を吸う。
【0013】
本明細書で使用される場合、本開示の図面に見られるように、構成要素、またはエアロゾル発生装置もしくは消耗品の構成要素の部分の相対的位置を説明するために、「上」、「下」、「上」、「下」、「上」、「下」などの用語が使用されるが、限定することを意図するものではない。
【0014】
カートリッジの細長い細片が前進する所定の距離は、消耗品の長軸方向の単一のカートリッジの長さに対応し得る。有利なことに、これは、インデックス機構を一回作動するだけでエアロゾル化ゾーン内にカートリッジを位置付けることを可能にする。単一のカートリッジを位置付けるために、インデックス機構を複数回作動させる必要はない。これにより、エアロゾル発生装置の操作の容易さを改善する。
【0015】
エアロゾル発生装置は、カートリッジがエアロゾル化ゾーン内に位置する時に、気流チャネルを横切って横方向にカートリッジを配設するように構成されてもよい。これにより、発生したエアロゾルの気流への同伴を改善する。
【0016】
エアロゾル発生装置の気流経路は、カートリッジがエアロゾル化ゾーン内に位置する時に、カートリッジの気流経路と流体連通するように配設されてもよい。これにより、気流がカートリッジを通過することを可能にし、発生したエアロゾルの気流への同伴を改善する。
【0017】
気流経路の少なくとも一部分は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に平行に配設されてもよい。気流経路の少なくとも一部分は、エアロゾル発生装置の中央長軸方向軸から横方向にオフセットされてもよい。これにより、電源または制御回路などの他の構成要素を気流経路に沿って配設することができ、よりコンパクトな設計をもたらす。
【0018】
ホルダーは、カートリッジの細長い細片の第一の部分を保持するための第一の細長いガイドを備えてもよい。カートリッジの細長い細片の第一の部分は、未使用のカートリッジ、すなわち、まだエアロゾル化されていないエアロゾル形成基体を含むカートリッジを備えてもよい。第一の細長いガイドは、カートリッジの細長い細片を含む消耗品を受容および格納するための便利な手段を提供する。複数の未使用のカートリッジは、使用準備が整うまで、第一の細長いガイド上に格納され得る。さらに、消耗品は、細長いガイドの長さに沿って格納することができ、これは装置の全体的なサイズを低減し、コンパクトな設計を達成するのに役立つ。
【0019】
第一の細長いガイドは、未使用のカートリッジをエアロゾル化ゾーンに向かって方向付けるように配設されてもよい。これにより、未使用のカートリッジをエアロゾル化ゾーン内に連続的に供給してエアロゾル化することが可能になる。
【0020】
ホルダーは、カートリッジの細長い細片の第二の部分を保持するための第二の細長いガイドを備えてもよい。カートリッジの細長い細片の第二の部分は、使用済みカートリッジ、すなわち、エアロゾル化ゾーンを通過し、エアロゾル形成基体の少なくとも一部分がエアロゾル化されているカートリッジを備えてもよい。第二の細長いガイドは、使用済みのカートリッジを未使用のカートリッジとは別個に格納することを可能にし、これは使用済みカートリッジが第一の細長いガイド上に保持されている未使用のカートリッジを汚染または劣化させるリスクを軽減するのに役立ち得る。使用済みカートリッジは、ユーザーがエアロゾル発生装置からそれらを排出する準備が整うまで、第二の細長いガイド上に好都合に格納することができる。さらに、使用済みカートリッジは、細長いガイドの長さに沿って格納することができ、これは装置の全体的なサイズを低減し、コンパクトな設計を達成するのに役立つ。
【0021】
第二の細長いガイドは、エアロゾル化ゾーンから離れるように使用済みカートリッジを方向付けるように配設されてもよい。これにより、エアロゾル化ゾーンから使用済みカートリッジを取り外し、エアロゾル化ゾーンから離れるように移動させて、後続のカートリッジのための空間を作る手段を提供する。
【0022】
エアロゾル化ゾーンは、エアロゾル発生装置を通る気流の方向に対して第一の細長いガイドの下流に配設されてもよい。この配設は、エアロゾル化ゾーン内で発生されるエアロゾルが、第一の細長いガイド上に保持されている未使用のカートリッジを汚染するリスクを低減するのに役立ち得る。
【0023】
エアロゾル化ゾーンは、第一の細長いガイドと第二の細長いガイドとの間に配置されてもよい。エアロゾル化ゾーンのこの配設は、未使用のカートリッジが第一の細長いガイドに沿ってエアロゾル化ゾーン内に連続的に供給され、カートリッジが使用されると、カートリッジの細長い細片を壊すことなく、第二の細長いガイドに沿ってエアロゾル化ゾーンから即時かつ連続的に供給されることを可能にするため、特に有益であることが見出された。
【0024】
第一の細長いガイドは、未使用のカートリッジをエアロゾル化ゾーンに向かって第一の方向に方向付けてもよい。第二の細長いガイドは、エアロゾル化ゾーンから離れるように、使用済みカートリッジを第二の方向に方向付けてもよい。第二の方向は、第一の方向に対して反対向きである。この配設は、装置の全長を低減し、コンパクトで空間効率の高い設計を提供するのに役立つ。
【0025】
第一および第二の方向は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸と平行であってもよい。これは、未使用のカートリッジおよび使用済みカートリッジの両方を格納するためにエアロゾル発生装置の長さを利用するのに役立ち、コンパクトで空間効率の高い設計を提供するのに役立つ。
【0026】
第一および第二の細長いガイドは、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に平行に配設されてもよい。これは、特に空間的またはサイズ的に効率的な配設であることが分かっている。
【0027】
インデックス機構は、消耗品上のインデックス構成要素と係合するように構成されたスライダを備えてもよい。スライダは、カートリッジをエアロゾル化ゾーンの中に前進させるために、ユーザーによって作動可能であってもよい。スライダは、ユーザーによって手動で駆動されてもよい。スライダは、自動的に作動されてもよい。スライダは、ユーザーの吸煙または吸入がエアロゾル発生装置によって検出されることに応答して自動的に作動されてもよい。スライダは、ユーザーインターフェースでのユーザー入力に応答して、例えば、スイッチを起動することによって自動的に作動されてもよい。エアロゾル発生装置は、スライダを自動的に作動させるためのアクチュエータを備え得る。スライダは、製造および操作が単純である。さらに、カートリッジの細長い細片は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に平行な方向にエアロゾル化ゾーンに向かって前進するため、スライダは、製造の複雑さおよびコストをさらに削減し、操作を容易にするのに役立つ単純な線形アクチュエータにすることができる。
【0028】
スライダは、第一の位置に向かって弾性的に付勢されてもよい。スライダは、弾性付勢に対して第二の位置に移動可能であってもよい。第二の位置では、未使用のカートリッジは、エアロゾル化ゾーン内に位置してもよい。弾性付勢は、エアロゾル発生装置が、エアロゾル化ゾーン内にカートリッジを位置付けた後に、スライダを第一の位置にリセットすることを可能にする。弾性付勢はまた、スライダの望ましくない移動を低減するために、使用されていない時にスライダを第一の位置に維持する。弾性付勢は、ばねまたは弾性部材などの弾性要素によって提供されてもよい。
【0029】
スライダは、発熱体と電気的に接触するための電気コネクタを備えてもよい。これにより、エアロゾル形成基体を加熱するための発熱体と電源との間の電気接点を可能にするために、スライダの特定の位置を使用することができるように、スライダをコネクタまたはスイッチとして使用できるようにする。有利なことに、これにより、電力の供給が制御され、これにより、電力は、スライダが所定の位置にある時、例えば、カートリッジがエアロゾル化ゾーン内に位置する時にのみ発熱体に供給される。さらに、消耗品内の他のカートリッジを不注意に加熱することを避けるために、一度に電力が単一のカートリッジのみに供給され得る配設を提供する。
【0030】
エアロゾル出口とエアロゾル化ゾーンとの間の気流経路は、可撓性であってもよい。これにより、エアロゾル出口とエアロゾル化ゾーンとの間のエアロゾル発生装置を通る気流経路の一部分を変形または圧縮して、装置、例えば、スライダ内の可動部品を収容することができる。
【0031】
エアロゾル出口とエアロゾル化ゾーンとの間の気流経路は、波形管を備えてもよい。これは、気流経路の可撓性部分を提供する効果的な方法であることが分かっている。例えば、波形管は、スライダの移動に適応するように圧縮され得る。
【0032】
別の方法として、エアロゾル出口とエアロゾル化ゾーンの間の気流経路は、直線状の側壁を有する可撓性管を備えてもよい。これは、気流経路の可撓性部分を提供する効果的な方法であることが分かっている。例えば、可撓性管は、スライダの移動に適応するように屈曲またはその他の方法で変形することができる。可撓性管は、ポリマーまたはエラストマーなどの任意の適切な材料を含んでもよい。可撓性管はシリコーンを含んでもよい。
【0033】
エアロゾル出口とエアロゾル化ゾーンとの間の気流経路の第一の端は、エアロゾル出口に接続されてもよい。エアロゾル出口とエアロゾル化ゾーンとの間の気流経路の第二の端は、スライダに接続されてもよい。この配設は、カートリッジがエアロゾル化ゾーン内に装填されている時に、スライダが気流経路を邪魔にならないように移動させることを可能にする。
【0034】
一実施例では、ホルダーは、カートリッジの細長い細片を保持するためのスプールを含み得る。スプールは、カートリッジの細長い細片を含む消耗品を格納するための簡便な手段であることが分かっている。
【0035】
エアロゾル発生装置は、カートリッジの細長い細片をエアロゾル化ゾーンに向かって所定の距離だけ前進させるためのインデックススプールをさらに備えてもよい。カートリッジの細長い細片が前進する所定の距離は、消耗品の長軸方向の単一のカートリッジの長さに対応し得る。有利なことに、これは、インデックス機構を一回作動するだけでエアロゾル化ゾーン内にカートリッジを位置付けることを可能にする。単一のカートリッジを位置付けるために、インデックス機構を複数回作動させる必要はない。これにより、エアロゾル発生装置の操作の容易さを改善する。
【0036】
カートリッジの細長い細片は、インデックススプールおよびテンションスプールの周りに連続ループとして巻かれてもよい。
【0037】
別の方法として、エアロゾル発生装置は、未使用のカートリッジを格納するための第一のスプールを備えてもよい。エアロゾル発生装置は、使用済みカートリッジを格納するための第二のスプールを備えてもよい。
【0038】
ホルダーはカセットの一部であってもよい。消耗品はカセットの一部であってもよい。カセットはエアロゾル発生装置に取り外し可能に取り付けられてもよい。
【0039】
エアロゾル発生装置は、電源、または発熱体に電力を供給するための電源を備えてもよい。電源は、例えば、DC電圧源などの任意の適切な電源であってもよい。一実施形態では、電源はリチウムイオン電池である。あるいは、電源は、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池またはリチウムベースの電池、例えばリチウムコバルト、リチウム鉄リン酸もしくはリチウムポリマー電池であってもよい。
【0040】
エアロゾル発生装置は、発熱体を備えてもよい。発熱体は、消耗品に関して以下に説明される任意の発熱体とすることができる。
【0041】
エアロゾル発生装置は、消耗品のカートリッジを誘導加熱するように構成されてもよい。エアロゾル発生装置は、消耗品のカートリッジを誘導加熱するためのインダクタを備えてもよい。インダクタは誘導コイルであってもよい。
【0042】
エアロゾル発生装置は、ユーザーが片手の指の間に保持するのが快適である、手持ち式のエアロゾル発生装置であることが好ましい。
【0043】
エアロゾル発生装置は、発熱体への電力の供給を制御するよう構成された制御回路をさらに備えてもよい。制御回路は、マイクロプロセッサを備えてもよい。マイクロプロセッサは、プログラマブルマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、または特定用途向け集積チップ(ASIC)もしくは制御を提供する能力を有するその他の電子回路であってもよい。制御回路は、さらなる電子構成要素を備えてもよい。例えば、一部の実施形態では、制御回路は、センサー要素、スイッチ要素、ディスプレイ要素のうちのいずれかを備えてもよい。制御回路は、エアロゾル発生装置内のユーザーの吸煙または圧力降下を検出するためのセンサーを備えてもよい。電力は、例えばパルス幅変調(PWM)によって、電流パルスの形態で発熱体に供給され得る。
【0044】
エアロゾル発生装置は装置ハウジングを備えてもよい。ハウジングは、任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでもよい。適切な材料の例としては、金属、合金、プラスチック、もしくはこれらの材料のうちの一つ以上を含有する複合材料、または食品もしくは医薬品用途に適する熱可塑性樹脂、例えばポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、およびポリエチレンが挙げられる。材料は、軽量で、かつ脆くないことが好ましい。
【0045】
本開示の態様によると、エアロゾル発生装置のための消耗品が提供される。消耗品は複数のカートリッジを備えてもよい。各カートリッジは、エアロゾル形成基体を備え得る。複数のカートリッジは、連続的に相互接続されて、カートリッジの細長い細片を形成してもよい。
【0046】
本開示の態様によると、エアロゾル発生装置のための消耗品が提供される。消耗品は複数のカートリッジを備える。各カートリッジは、エアロゾル形成基体を備える。複数のカートリッジは連続的に相互接続されて、カートリッジの細長い細片を形成する。
【0047】
本明細書で使用される「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾル発生装置内で加熱された時に、エアロゾルを形成し得る揮発性化合物を放出する材料または組成物を指す。
【0048】
有利なことに、カートリッジの細長い細片を含む消耗品を提供することによって、消耗品は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に平行な方向に、エアロゾル発生装置のエアロゾル化ゾーンに向かって前進することができる。これにより、エアロゾル発生装置の操作をより簡単にするための単純な線形アクチュエータの使用を可能にする。さらに、カートリッジの細長い細片は、他のよりかさばるタイプの消耗品よりも少ない占有スペースで、エアロゾル発生装置の長さに沿って格納することができるため、装置の全体的なサイズを縮小させ、コンパクトな設計を達成するのに役立つ。
【0049】
隣接するカートリッジは、互いに枢動可能に接続されてもよい。枢動接続は、カートリッジを相互接続する効果的な方法であることが分かっている。さらに、カートリッジの細長い細片が、空間を節約する構成でエアロゾル発生装置を通して方向付けられ得るように、カートリッジの細長い細片に可撓性を与える。
【0050】
各カートリッジは、実質的に平坦または平面であってもよい。各カートリッジは、エアロゾル形成基体を支持するための支持要素を備えてもよい。各カートリッジは、エアロゾル形成基体を支持するためのフレームを備えてもよい。フレームは実質的に平坦または平面であってもよい。フレームは開口部を備えてもよい。開口部は、フレームの厚さを通過してもよい。エアロゾル形成基体は、開口部内に配設されてもよい。フレームは、エアロゾル形成基体を支持するコンパクトで効果的な方法であることが分かっている。フレーム内の開口部は、エアロゾル形成基体がエアロゾル化されるまでエアロゾル形成基体を保存する便利な手段を提供する。
【0051】
開口部は、エアロゾル形成基体がエアロゾル化される時に、カートリッジを通る気流経路を画定し得る。開口部を通る気流経路は、エアロゾル発生装置を通る気流経路と連通するか、またはその一部とすることができる。
【0052】
消耗品は、複数の支持ケーシングを備えてもよい。各支持ケーシングは、カートリッジを保持してもよい。複数の支持ケーシングは、消耗品のカートリッジを保持する効果的な方法であることが分かっている。
【0053】
隣接する支持ケーシングは、ピボットによって相互接続されてもよい。これは、消耗品の他のカートリッジに対するカートリッジの枢動移動を可能にする。別の方法として、各カートリッジは、その隣接するカートリッジに直接枢動可能に接続されてもよい。
【0054】
各支持ケーシングは、カートリッジを支持ケーシングに対して正しく配向するための配向要素を備えてもよい。配向要素は、カートリッジが支持ケーシング内に不正確に位置する可能性を低減する。
【0055】
カートリッジの細長い細片は、連続的な細長い可撓性の細片を備えてもよい。連続的な細長い可撓性の細片は、その長さに沿って複数のセクションに分割されてもよい。各セクションは、カートリッジを画定してもよい。細長い可撓性の細片は、消耗品がエアロゾル発生装置を通る非線形経路をたどることができるように、一つのカートリッジが別のカートリッジに対して移動することができる複数の相互接続されたカートリッジを提供する。
【0056】
細長い可撓性の細片は、流体透過性であってもよい。エアロゾル形成基体は、流体透過性の細長い可撓性の細片内に含浸されてもよい。エアロゾル形成基体は、流体透過性の細長い可撓性の細片上に堆積されてもよい。細長い可撓性の細片は、流体透過性材料を含んでもよい。細長い可撓性の細片は、メッシュを備えてもよい。細長い可撓性の細片は、流体が細長い可撓性の細片を通過することを可能にするための複数の穿孔を含み得る。これらの配設では、流体透過性の細長い可撓性の細片は、エアロゾル形成基体を保持するための機械的支持を提供するが、空気が細長い可撓性の細片を通過できるようにして、エアロゾル形成基体によって発生したエアロゾルを気流に同伴するのを助ける。
【0057】
細長い可撓性の細片はフィルムを備えてもよい。カートリッジを画定するフィルムの各セクションは、開口部を備えてもよい。エアロゾル形成基体は、開口部内に配設されてもよい。これは、カートリッジの細長い可撓性の細片を提供するための効果的な配設であることが分かっている。
【0058】
本開示の態様によると、エアロゾル発生装置のための消耗品が提供される。消耗品は、連続的な細長い可撓性の細片を備えてもよい。細長い可撓性の細片は、その長さに沿って複数のセクションに分割されてもよい。細長い可撓性の細片の各セクションは、カートリッジを画定してもよい。各カートリッジは、エアロゾル形成基体を備え得る。
【0059】
本開示の態様によると、エアロゾル発生装置のための消耗品が提供される。消耗品は連続的な細長い可撓性の細片を備える。細長い可撓性の細片は、その長さに沿って複数のセクションに分割される。細長い可撓性の細片の各セクションは、エアロゾル形成基体を含むカートリッジを画定する。
【0060】
有利なことに、カートリッジの細長い細片を含む消耗品を提供することによって、消耗品は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に平行な方向に、エアロゾル発生装置のエアロゾル化ゾーンに向かって前進することができる。これにより、エアロゾル発生装置の操作をより簡単にするための単純な線形アクチュエータの使用を可能にする。さらに、カートリッジの細長い細片は、他のよりかさばるタイプの消耗品よりも少ない占有スペースで、エアロゾル発生装置の長さに沿って格納することができるため、装置の全体的なサイズを縮小させ、コンパクトな設計を達成するのに役立つ。
【0061】
細長い可撓性の細片は、流体透過性であってもよい。エアロゾル形成基体は、流体透過性の細長い可撓性の細片内に含浸されてもよい。エアロゾル形成基体は、流体透過性の細長い可撓性の細片上に堆積されてもよい。細長い可撓性の細片は、流体透過性材料を含んでもよい。細長い可撓性の細片は、メッシュを備えてもよい。細長い可撓性の細片は、流体が細長い可撓性の細片を通過することを可能にするための複数の穿孔を含み得る。これらの配設では、流体透過性の細長い可撓性の細片は、エアロゾル形成基体を保持するための機械的支持を提供するが、空気が細長い可撓性の細片を通過できるようにして、エアロゾル形成基体によって発生したエアロゾルを気流に同伴するのを助ける。
【0062】
細長い可撓性の細片がメッシュを含む実施例では、エアロゾル形成基体はメッシュ内に含浸されてもよい。エアロゾル形成基体はメッシュ上に堆積されてもよい。メッシュは、エアロゾル形成基体を支持または保持するための有効な材料であることが分かっている。メッシュのストランドは、エアロゾル形成基体のための機械的支持を提供する。メッシュ内の隙間は、エアロゾル形成基体を格納または保持することができる。さらに、エアロゾル形成基体がエアロゾル化されると、メッシュは流体透過性になり、気流経路がメッシュを通して方向付けられ得る。
【0063】
細長い可撓性の細片はフィルムを備えてもよい。フィルムの各セクションは、カートリッジを画定し得る。各カートリッジは開口部を備えてもよい。エアロゾル形成基体は、開口部内に配設されてもよい。フィルムは、細長い可撓性の細片にとって有効な材料であることが分かっている。フィルム内の開口部は、エアロゾル形成基体がエアロゾル化されるまでエアロゾル形成基体を保存する便利な手段を提供する。さらに、開口部は、エアロゾル形成基体がエアロゾル化される時にフィルムを通る気流経路を提供する。開口部を通る気流経路は、エアロゾル発生装置を通る気流経路と連通するか、またはその一部とすることができる。
【0064】
細長い可撓性の細片は任意の適切な可撓性の材料または可撓性の材料の組み合わせから作られてもよい。細長い可撓性の細片は、適切な耐熱性ポリマーなどのポリマーを含んでもよい。細長い可撓性の細片は繊維質材料を含んでもよい。細長い可撓性の細片は、紙または別のセルロース系材料を含んでもよい。細長い可撓性の細片は、織物を含んでもよい。織物は織られていてもよく、または不織布であってもよい。細長い可撓性の細片は、金属または金属合金を含んでもよい。
【0065】
細長い可撓性の細片は、カートリッジを画定する細長い可撓性の細片のセクションが抵抗加熱され得るように、電気抵抗性の材料を含んでもよい。
【0066】
細長い可撓性の細片は、サセプタを備えてもよい。本明細書で使用される場合、「サセプタ」という用語は、磁気エネルギーを熱へと変換する能力を有する材料を指す。サセプタが、インダクタによって生成された変動磁場などの変動磁場に位置する時、サセプタは加熱される。サセプタの加熱は、サセプタ材料の電気的および磁気的特性に依存する、サセプタ内で誘導されるヒステリシス損失および渦電流のうちの少なくとも一つの結果であり得る。
【0067】
サセプタは、エアロゾル形成基体から揮発性化合物を放出するのに十分な温度に誘導加熱することができる任意の材料であってもよく、またはそれらを含んでもよい。好ましいサセプタ材料は摂氏100、150、200または250度を超える温度に加熱されてもよい。好ましいサセプタ材料は、導電性材料であってもよい。好適なサセプタ材料には、黒鉛、モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス鋼、ニオブ、アルミニウム、ニッケル、ニッケル含有化合物、チタン、および金属材料の複合体が挙げられる。好ましいサセプタ材料は金属または炭素を含む。一部の好ましいサセプタは、例えば、フェライト鉄、強磁性鋼またはステンレス鋼などの強磁性合金、強磁性粒子、およびフェライトなどの強磁性体であってもよい。サセプタは、少なくとも5パーセント、少なくとも20パーセント、少なくとも50パーセント、または少なくとも90パーセントの強磁性または常磁性材料を含んでもよい。好ましいサセプタ材料は、例えば、AISI410、420、または430などの400シリーズステンレス鋼を含み得るか、またはそれらから形成され得る。
【0068】
サセプタは、任意の適切な形態を有してもよい。例えば、サセプタは、粉末または粒子、細片、ロッド、ワイヤー、管、ブロック、またはシートを含んでもよい。サセプタは流体透過性であってもよい。サセプタはエアロゾル形成基体と近接して配設され得る。サセプタは、エアロゾル形成基体内に配設されてもよく、またはエアロゾル形成基体と接触してもよい。
【0069】
細長い可撓性の細片は、複数の層を備えてもよい。複数の層は、積層物として配設されてもよい。細長い可撓性の細片の複数の層の層のうちの少なくとも一つは、エアロゾル形成基体を保持するように配設されてもよい。エアロゾル形成基体を保持する少なくとも一つの層は、流体透過性であってもよい。エアロゾル形成基体を保持する少なくとも一つの層は、細長い可撓性の細片の他の二つの層の間に挟まれてもよい。エアロゾル形成基体を保持する少なくとも一つの層は、金属または金属合金などの電気抵抗性材料を含んでもよい。細長い可撓性の細片の他の二つの層は、少なくともエアロゾル形成基体の領域において流体透過性であってもよい。
【0070】
消耗品は、インデックス構成要素を備えてもよい。インデックス構成要素は、カートリッジの細長い細片を細長い細片の長軸方向に前進させるように係合されてもよい。
【0071】
各カートリッジは、エアロゾル形成基体を加熱するための少なくとも一つの発熱体を備えてもよい。各カートリッジは、エアロゾル形成基体を加熱するための複数の発熱体を備え得る。別の方法として、発熱体は、エアロゾル発生装置の一部であってもよい。
【0072】
一つの以上の発熱体は、抵抗加熱ワイヤーを備え得る。抵抗加熱ワイヤーは、エアロゾル形成基体にわたって曲線状または蛇行形状に延在してもよい。
【0073】
一つ以上の発熱体は、エアロゾル形成基体と近接して、またはエアロゾル形成基体と接触して配設されてもよい。少なくとも一つの発熱体は、消耗品のカートリッジの第一の側に配設されてもよい。少なくとも一つの発熱体は、例えば、少なくとも一つの発熱体をカートリッジの少なくとも一つの縁の周りに巻くことによって、消耗品のカートリッジの二つの対向する側面に配設されてもよい。少なくとも一つの発熱体は、エアロゾル形成基体内に配設されてもよい。
【0074】
一つ以上の発熱体は、フィラメントの配列、またはフィラメントの繊維を含み得る。一つ以上の発熱体はメッシュを備えてもよい。メッシュは織られていてもよく、または不織であってもよい。メッシュは、異なるタイプの織り構造または格子構造を使用して形成されてもよい。少なくとも一つの発熱体は、ワイヤーメッシュに形成されたワイヤーで構築されてもよい。
【0075】
一つ以上の発熱体は、開口部のアレイが中に形成された加熱プレートまたは膜を備えてもよい。開口部は、任意の適切なプロセス、例えばエッチングまたは機械加工によって形成されてもよい。
【0076】
発熱体は電気抵抗性材料を含んでもよい。適切な電気抵抗性材料としては、ドープされたセラミックなどの半導体、「導電性」のセラミック(例えば、二ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、金属合金、ならびにセラミック材料および金属材料で作製された複合材料が挙げられるが、これらに限定されない。こうした複合材料は、ドープされたセラミックまたはドープされていないセラミックを含んでもよい。適切なドープされたセラミックの例としては、ドープ炭化ケイ素が挙げられる。適切な金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族の金属が挙げられる。適切な金属合金の例としては、ステンレス鋼、ニッケル含有合金、コバルト含有合金、クロム含有合金、アルミニウム含有合金、チタン含有合金、ジルコニウム含有合金、ハフニウム含有合金、ニオブ含有合金、モリブデン含有合金、タンタル含有合金、タングステン含有合金、スズ含有合金、ガリウム含有合金、マンガン含有合金、金含有合金、および鉄含有合金、ならびにニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(商標)、Kanthal(商標)、および他の鉄-クロム-アルミニウム合金、ならびに鉄-マンガン-アルミニウム系合金が挙げられる。複合材料では、電気抵抗性材料は、必要とされるエネルギー伝達の動態学および外部の物理化学的特性に応じて随意に、絶縁材料中に包埋、絶縁材料に封入、もしくは絶縁材料で被覆されてもよく、またはその逆も可である。
【0077】
一つ以上の発熱体は、温度と比抵抗との間に明確な関係を有する金属または金属合金を使用して形成されてもよい。この様態で形成された発熱体は、動作中に、発熱体の温度を加熱したり監視したりすることの両方に使用されてもよい。
【0078】
一つ以上の発熱体はサセプタを含んでもよい。サセプタは、エアロゾル形成基体から揮発性化合物を放出するのに十分な温度に誘導加熱することができる任意の材料であってもよく、またはそれらを含んでもよい。好ましいサセプタ材料は摂氏100、150、200または250度を超える温度に加熱されてもよい。好ましいサセプタ材料は、導電性材料であってもよい。好適なサセプタ材料には、黒鉛、モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス鋼、ニオブ、アルミニウム、ニッケル、ニッケル含有化合物、チタン、および金属材料の複合体が挙げられる。好ましいサセプタ材料は金属または炭素を含む。一部の好ましいサセプタは、例えば、フェライト鉄、強磁性鋼またはステンレス鋼などの強磁性合金、強磁性粒子、およびフェライトなどの強磁性体であってもよい。サセプタは、少なくとも5パーセント、少なくとも20パーセント、少なくとも50パーセント、または少なくとも90パーセントの強磁性または常磁性材料を含んでもよい。好ましいサセプタ材料は、例えば、AISI410、420、または430などの400シリーズステンレス鋼を含み得るか、またはそれらから形成され得る。
【0079】
エアロゾル形成基体は、実質的に平坦でもよい。エアロゾル形成基体は、実質的に平坦な錠剤として形成されてもよい。これは、加熱に利用可能なエアロゾル形成基体の表面積を増加させ、気化の速度を増加させるのに役立つ。
【0080】
エアロゾル形成基体は流体透過性であってもよい。これにより、ユーザーは、エアロゾル化中にエアロゾル形成基体を通して空気を引き込み、発生したエアロゾルを気流に同伴するのを助けることができる。
【0081】
エアロゾル形成基体は、固体を含み得る。エアロゾル形成基体は、液体を含み得る。エアロゾル形成基体は、ゲルを含み得る。エアロゾル形成基体は、固体、液体、およびゲルのうちの二つ以上の任意の組み合わせを含んでもよい。エアロゾル形成基体は粉末を含んでもよい。エアロゾル形成基体はエアロゾル形成ビーズを含んでもよい。
【0082】
エアロゾル形成基体は、ニコチン、ニコチン誘導体、またはニコチン類似体を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、一つ以上のニコチン塩を含んでもよい。一つ以上のニコチン塩は、クエン酸ニコチン、乳酸ニコチン、ピルビン酸ニコチン、重酒石酸ニコチン、ペクチン酸ニコチン、アルギン酸ニコチン、およびサリチル酸ニコチンからなるリストから選択され得る。
【0083】
エアロゾル形成基体は、エアロゾル形成体を含み得る。本明細書で使用される場合、「エアロゾル形成体」は、使用時に、高密度で安定したエアロゾルの形成を促進し、エアロゾル発生装置の動作温度で実質的に熱劣化耐性のある、任意の好適な既知の化合物または化合物の混合物である。好適なエアロゾル形成体は、当業界で周知であり、限定されるものではないが、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリンなどの多価アルコール、グリセロールモノアセテート、ジアセテート、またはトリアセテートなどの多価アルコールのエステル、およびドデカン二酸ジメチル、テトラデカン二酸ジメチルなど、モノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステルが挙げられる。好ましいエアロゾル形成体は、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、およびグリセリンなどの、多価アルコールまたはその混合物である。
【0084】
エアロゾル形成基体は、風味剤をさらに含み得る。風味剤は、揮発性風味成分を含み得る。風味剤は、メントールを含み得る。本明細書に使用される場合、「メントール」という用語は、その異性体のいずれかにおける化合物2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキサノールを示す。風味剤は、メントール、レモン、バニラ、オレンジ、ウインターグリーン、チェリー、およびシナモンからなる群から選択される風味を提供し得る。風味剤は、加熱時に基体から放出される揮発性たばこ風味化合物を含んでもよい。
【0085】
エアロゾル形成基体は、たばこまたはたばこ含有材料をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル形成基体は、たばこ葉、たばこの茎の断片、再構成たばこ、均質化したたばこ、押し出し成形たばこ、たばこスラリー、キャスト葉たばこ、および膨化たばこのうちのいずれかを含んでもよい。任意選択的に、エアロゾル形成基体は、不活性材料、例えば、ガラスもしくはセラミック、または別の好適な不活性材料で圧縮されたたばこ粉末を含んでもよい。
【0086】
エアロゾル形成基体が液体またはゲルを含む場合、いくつかの実施形態では、カートリッジは、吸収性担体を含み得る。エアロゾル形成基体は、吸収性担体上に被覆されるか、または吸収担体内に含浸され得る。例えば、ニコチン化合物およびエアロゾル形成体は、液剤として、水と混合され得る。液剤は、いくつかの実施形態では、風味剤をさらに含み得る。そのような液剤は、次いで、吸収性担体によって吸収されるか、または担体の表面上に被覆され得る。吸収材担体は、その上にニコチン化合物およびエアロゾル形成体が被覆または吸収され得る、セルロースベースの材料のシートであってもよい。例えば、吸収性担体は、紙のシートまたは細片であってもよい。
【0087】
各カートリッジは、エアロゾル形成基体の単回定量用量を含み得る。本明細書で使用される場合、「定量用量」という用語は、測定された、または所定量のエアロゾル形成基体を指す。定量用量は、一回の吸入または吸煙中にユーザーに送達されるエアロゾル形成基体の用量に対応する。
【0088】
成人ユーザーの平均吸煙量は、使用される装置および消耗品のタイプに依存することになるが、典型的には、約35ml~550mlの範囲内である。任意選択的に、エアロゾル形成基体は、約2~30mgのたばこ、より具体的には、約3~20mgのたばこ、より具体的には、約3~9mgのたばこ、およびさらにより具体的には、約4~8mgのたばこを含み得る。任意選択的に、エアロゾル形成基体は、約80~120μg、より具体的には、約90~110μg、さらにより具体的には、約100μgのニコチン、ニコチン誘導体、またはニコチン類似体を含んでもよい。任意選択的に、エアロゾル形成基体は、約6~20重量%のエアロゾル形成体を含んでもよい。任意選択的に、エアロゾル形成基体は、約300~1250μg、より具体的には、約675~875μgのエアロゾル形成体を含んでもよい。これらは、一回の吸煙もしくは吸入または用量のための、たばこ、ニコチン、およびエアロゾル形成体のそれぞれの好適な量であることが分かっている。
【0089】
有利なことに、エアロゾル形成基体の単回定量用量を含む各カートリッジによって、ユーザーは、受容するエアロゾル形成基体の量を正確に決定および制御することができる。ユーザーは、カートリッジがどれだけの量のエアロゾル形成基体を含むか、したがって、一回の吸入または吸煙中に送達されるエアロゾルの量または一つ以上のエアロゾル構成成分の量を知る。発生したエアロゾルの量、およびしたがって、エアロゾル構成要素は、定量用量または所定量のエアロゾル形成基体を有するカートリッジによって固定される。
【0090】
各カートリッジは、単回使用カートリッジであってもよい。本明細書で使用される場合、「単回使用」という用語は、廃棄される前に一回分の吸煙または吸入のみに使用されるように構成される、カートリッジを指す。ユーザーがエアロゾル発生装置を介して吸煙または吸入する度に、新鮮なカートリッジが使用される。これにより、非常に再現性の高いエアロゾルの発生を提供し、複数回の使用に十分なエアロゾル形成基体を有するカートリッジまたは貯蔵部を有するエアロゾル発生装置の連続使用中に遭遇し得るエアロゾル発生における変動が低減される。単回使用カートリッジはまた、経時的に劣化し得る、または残渣物で被覆される場合がある発熱体などのエアロゾル発生装置の部品を維持または監視する必要性を低減する。
【0091】
本開示の態様によると、上述の実施例のいずれかによるエアロゾル発生装置と、上述の実施例のいずれかによる消耗品とを備えるエアロゾル発生システムが提供されている。
【0092】
上記の実施例のうちの一つに関して記述される特徴は、本開示の他の実施例に等しく適用されてもよい。
【0093】
本発明は特許請求の範囲に定義される。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様のうちのいずれか一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0094】
実施例1:
空気吸込み口およびエアロゾル出口であって、空気吸込み口がエアロゾル出口と流体連通して、エアロゾル発生装置を通る気流経路を画定する、空気吸込み口およびエアロゾル出口と、各カートリッジ内に含まれるエアロゾル形成基体をエアロゾル化するためのエアロゾル化ゾーンであって、エアロゾル化ゾーンの少なくとも一部分が気流経路内に配設される、エアロゾル化ゾーンと、エアロゾル形成基体を含むカートリッジを受容および保持するためのホルダーと、を備える、エアロゾル発生装置。
実施例2:
ホルダーが、カートリッジの細長い細片を形成するように連続的に配設された複数のカートリッジを備える消耗品を受容および保持するように構成され、カートリッジの細長い細片内の各カートリッジがエアロゾル形成基体を含む、実施例1に記載のエアロゾル発生装置。
実施例3:
各カートリッジがエアロゾル化ゾーンに連続的に入るように、カートリッジの細長い細片を、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に平行な方向にエアロゾル化ゾーンに向かって所定の距離だけ前進させるためのインデックス機構を備える、実施例1または2に記載のエアロゾル発生装置。
実施例4:
所定の距離が、消耗品の長軸方向における単一のカートリッジの長さに対応する、実施例1~3のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例5:
エアロゾル発生装置が、カートリッジがエアロゾル化ゾーン内に位置する時に、気流チャネルを横切って横方向にカートリッジを配設するように構成されている、実施例1~4のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例6:
エアロゾル発生装置の気流経路が、カートリッジがエアロゾル化ゾーン内に位置する時に、カートリッジの気流経路と流体連通するように配設されている、実施例1~5のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例7:
ホルダーが、カートリッジの細長い細片の第一の部分を保持するための第一の細長いガイドを備え、第一の部分が未使用のカートリッジを備える、実施例1~6のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例8:
第一の細長いガイドが、未使用のカートリッジをエアロゾル化ゾーンに向かって方向付けるように配設されている、実施例7に記載のエアロゾル発生装置。
実施例9:
ホルダーが、カートリッジの細長い細片の第二の部分を保持するための第二の細長いガイドを備え、第二の部分が使用済みカートリッジを備える、実施例1~8のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例10:
第二の細長いガイドが、エアロゾル化ゾーンから離れるように使用済みカートリッジを方向付けるように配設されている、実施例9に記載のエアロゾル発生装置。
実施例11:
エアロゾル化ゾーンが、第一の細長いガイドと第二の細長いガイドとの間に配置される、実施例9または10に記載のエアロゾル発生装置。
実施例12:
第一の細長いガイドが、未使用のカートリッジをエアロゾル化ゾーンに向かって第一の方向に方向付け、第二の細長いガイドが、使用済みカートリッジをエアロゾル化ゾーンから離れるように第二の方向に方向付け、第二の方向が第一の方向とは反対である、実施例10または11に記載のエアロゾル発生装置。
実施例13:
第一および第二の方向が、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に平行である、実施例12に記載のエアロゾル発生装置。
実施例14:
第一および第二の細長いガイドが、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に平行に配設される、実施例9~13のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例15:
インデックス機構が、消耗品上のインデックス構成要素と係合するように構成されたスライダを備え、スライダが、ユーザーによって作動され、カートリッジをエアロゾル化ゾーン内に前進させることができる、実施例1~14のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例16:
スライダが、第一の位置に向かって弾性的に付勢され、スライダが、弾性付勢に対して未使用のカートリッジがエアロゾル化ゾーン内に位置する第二の位置に移動可能である、15に記載のエアロゾル発生装置。
実施例17:
スライダが、発熱体と電気的に接触するための接触パッドを備える、実施例15または16に記載のエアロゾル発生装置。
実施例18:
エアロゾル出口とエアロゾル化ゾーンとの間の気流経路が可撓性である、実施例1~17のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例19:
エアロゾル出口とエアロゾル化ゾーンとの間の気流経路が、波形管を含む、実施例1~18のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例20:
エアロゾル出口とエアロゾル化ゾーンとの間の気流経路の第一の端がエアロゾル出口に接続され、エアロゾル出口とエアロゾル化ゾーンとの間の気流経路の第二の端がスライダに接続される、実施例15~19のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例21:
ホルダーが、カートリッジの細長い細片を保持するためのスプールを備える、実施例1~6のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例22:
エアロゾル発生装置が、カートリッジの細長い細片をエアロゾル化ゾーンに向かって所定の距離だけ前進させるためのインデックススプールをさらに備える、実施例21に記載のエアロゾル発生装置。
実施例23:
カートリッジの細長い細片が、インデックススプールおよび張力スプールの周りに連続ループとして巻かれる、実施例22に記載のエアロゾル発生装置。
実施例24:
エアロゾル発生装置が、未使用のカートリッジを格納するための第一のスプールと、使用済みカートリッジを格納するための第二のスプールとを備える、実施例21または22に記載のエアロゾル発生装置。
実施例25:
ホルダーがカセット内に収容され、カセットがエアロゾル発生装置に取り外し可能に取り付けられる、実施例1~24のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例26:
エアロゾル発生装置用の消耗品であって、消耗品が複数のカートリッジを備え、各カートリッジがエアロゾル形成基体を備える、消耗品。
実施例27:
複数のカートリッジが連続的に相互接続されて、カートリッジの細長い細片を形成する、実施例26に記載の消耗品。
実施例28:
隣接するカートリッジが互いに枢動可能に接続される、実施例27に記載の消耗品。
実施例29:
各カートリッジが、フレームの厚さを通過する開口部を有するフレームを備え、エアロゾル形成基体が開口部内に配設される、実施例26~28のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例30:
開口部が、エアロゾル形成基体がエアロゾル化される時にカートリッジを通る気流経路を画定する、実施例29に記載の消耗品。
実施例31:
複数の支持ケーシングを備え、各支持ケーシングがカートリッジを保持する、実施例29または30に記載の消耗品。
実施例32:
隣接する支持ケーシングがピボットによって相互接続されている、実施例31に記載の消耗品。
実施例33:
各支持ケーシングが、支持ケーシングに対してカートリッジを正しく配向するための配向要素を備える、実施例31または32に記載の消耗品。
実施例34:
カートリッジの細長い細片が、その長さに沿って複数のセクションに分割された連続的な細長い可撓性の細片を備え、各セクションがカートリッジを画定する、実施例26~28のいずれかに記載の消耗品。
実施例35:
細長い可撓性の細片が流体透過性であり、エアロゾル形成基体が流体透過性の細長い可撓性の細片内に含浸されるか、またはその上に堆積される、実施例34に記載の消耗品。
実施例36:
細長い可撓性の細片がメッシュを備える、実施例34または35に記載の消耗品。
実施例37:
細長い可撓性の細片がフィルムを含み、カートリッジを画定するフィルムの各セクションが開口部を含み、エアロゾル形成基体が開口部内に配設される、実施例34に記載の消耗品。
実施例38:
エアロゾル発生装置用の消耗品であって、消耗品が連続的な細長い可撓性の細片を備え、細長い可撓性の細片がその長さに沿って複数のセクションに分割され、細長い可撓性の細片の各セクションがエアロゾル形成基体を含むカートリッジを画定する、消耗品。
実施例39:
細長い可撓性の細片が流体透過性であり、エアロゾル形成基体が流体透過性の細長い可撓性の細片内に含浸されるか、またはその上に堆積される、実施例38に記載の消耗品。
実施例40:
細長い可撓性の細片がメッシュを備える、実施例38または39に記載の消耗品。
実施例41:
細長い可撓性の細片がフィルムを含み、カートリッジを画定するフィルムの各セクションが開口部を含み、エアロゾル形成基体が開口部内に配設される、実施例38に記載の消耗品。
実施例42:
消耗品が、係合して、カートリッジの細長い細片を細長い細片の長軸方向に前進させることができるインデックス構成要素を備える、実施例26~41のいずれかに記載の消耗品。
実施例43:
エアロゾル形成基体が実質的に平坦である、実施例26~42のいずれかに記載の消耗品。
実施例44:
各カートリッジが、エアロゾル形成基体を加熱するための少なくとも一つの発熱体を備える、実施例26~43のいずれかに記載の消耗品。
実施例45:
少なくとも一つの発熱体が抵抗加熱ワイヤーまたはメッシュを備える、実施例44に記載の消耗品。
実施例46:
各カートリッジが、単回定量用量のエアロゾル形成基体を含む、実施例26~45のいずれかに記載の消耗品。
実施例47:
実施例1~25のいずれかに記載のエアロゾル発生装置と、実施例26~46のいずれかに記載の消耗品と、を備える、エアロゾル発生システム。
【0095】
ここで、図を参照しながら実施例をさらに説明する。
【0096】
図1Aを参照すると、分解された形態のカートリッジ1が示されている。カートリッジ1は、エアロゾル形成基体2の単回定量用量と、エアロゾル形成基体2を保持するための機械的支持または支持要素としての役目をするフレーム4とを備える。この実施例では、エアロゾル形成基体2の単回定量用量は、一回の吸入または吸煙中にユーザーに送達されるエアロゾル形成基体の用量に対応する。エアロゾル形成基体2は、加熱されるために利用可能なエアロゾル形成基体の表面積を増大させ、気化を容易にするために、平坦化された形態または錠剤形態で提供される。フレーム4は平坦またはパレット形状であり、この実施例では、形状およびサイズが携帯電話用のSIM(Subscriber Identity Module)カードと類似している。フレーム4は、フレーム4の厚さを通過して、フレーム4の第一の主側4aとフレーム4の第二の主側4bとの間の流体連通を提供する開口部6を備える。カートリッジ1が組み立てられる時、エアロゾル形成基体2は開口部6内に受容される。
【0097】
図1Aは、開口部6に挿入するための予め形成された錠剤としてのエアロゾル形成基体2を示すが、当然のことながら、エアロゾル形成基体は、異なる方法で開口部6内に受容され得る。例えば、開口部は成形型として作用してもよく、またエアロゾル形成基体2は液体スラリーとして成形型の中に注がれてもよく、ここで固体を形成するように設定または硬化されてもよく、またはエアロゾル形成基体は、それ自体の粘度によって、またはカートリッジ1によって開口部内に保持される粘性液体またはゲルを含み得る。別の方法として、開口部6は、粉末またはビーズの形態でエアロゾル形成基体2を受容することができる。
【0098】
カートリッジ1はまた、エアロゾル形成基体2を気化するための発熱体8を備える。
図1Aでは、発熱体8は、カートリッジ1の側面の周りに巻かれて、フレーム4の第一の主表面4aおよび第二の主表面4bの両方を覆うステンレス鋼メッシュである。この配設は、発熱体8がエアロゾル形成基体2の両側を加熱することを可能にし、エアロゾル形成基体2の気化速度の増加を助ける。当然のことながら、他の形態の発熱体、例えば抵抗ワイヤーを使用することができる。発熱体8はまた、エアロゾル形成基体2をカートリッジ1内に保持するための機械的支持を提供するのに役立つ。
【0099】
溝または凹部10は、フレーム4の側面のうちの一つに形成される。溝10は、消耗品またはエアロゾル発生装置の別の部品または構成要素上に形成された配向要素と協働して、消耗品またはエアロゾル発生装置に対してカートリッジを正しく配向するように配設されている。
【0100】
図1Bは、組み立てられた形態の
図1Aのカートリッジ1を示す。発熱体8は、フレーム4の周りに巻かれ、溝10を含むフレーム4の一部を除いて、エアロゾル形成基体2およびフレーム4を保持する開口部6を覆う。
図1Bの実施例では、開口部6はフレーム内の中央に配設されていないが、フレーム4の縁に向かってオフセットされている。発熱体8は、発熱体8と電気的に接触するための電気接点領域12を備える。発熱体8の電気接点領域12は、溝10と開口部6との間のフレーム4の一部分の上にある。
【0101】
図2Aは、カートリッジ1の細長い細片を形成するように連続的に相互接続された複数のカートリッジ1を備える消耗品100の斜視図である。消耗品100は、複数のカートリッジケーシングまたは支持ケーシング102を備える。各支持ケーシングは、上記の
図1Aおよび
図1Bを参照して一般的に説明されるようにカートリッジ1を保持するが、カートリッジ1のエアロゾル形成基体および発熱体は、明確にするために
図2Aには示されていない。さらに、
図2Aでは、支持ケーシング102の詳細を見ることができるように、一つのカートリッジ1のみが示されている。しかしながら、当然のことながら、各支持ケーシング102はカートリッジ1を保持することができる。
図2Aで分かる通り、八つの支持ケーシング102があり、したがってこの特定の実施例の消耗品は八つのカートリッジ1を保持し、ユーザーにエアロゾルの吸入または吸煙を八回提供することができる。
【0102】
図2Bは、
図2Aの消耗品100の一部の拡大図をより詳細に示す。カートリッジ1は、支持ケーシング102a内に配設されている。
図2Aを参照して上述したように、一つのカートリッジのみが
図2Bに示されている。しかしながら、当然のことながら、各支持ケーシング102はカートリッジ1を保持することができる。明確にするために、
図2Bのカートリッジ1は、そのエアロゾル形成基体および発熱体なしで示されている。
【0103】
各支持ケーシング102は、その周辺の周りに配設された隆起したリム103を有する、実質的に平坦な、または平面状の構造またはトレイ様構造を備える。隆起したリム103は、カートリッジ1を受容するための沈降領域または陥凹領域105を画定する。各カートリッジ1の周辺は、各支持ケーシング102の隆起したリムの内表面との締まり嵌めを形成し、カートリッジ1を支持ケース102内に保持する。各支持ケーシング102は、カートリッジが支持ケーシング102内に受容された時に、カートリッジ1内に位置する開口部6と整列するように配置されるケーシング開口部104を備える。
【0104】
各支持ケーシング102の前縁は、消耗品100がカートリッジ1の細長い細片の長軸方向軸に平行な方向に所定の距離だけ前進できるように、エアロゾル発生装置のインデックス機構と係合または協働するように配設されたインデックス構成要素106を備える。本明細書で使用される場合、「前縁」という用語は、意図される移動の方向の最前縁を指す。本明細書で使用される場合、「後縁」という用語は、意図される移動の方向とは反対側を向いている後縁を指す。各支持ケーシング102はまた、各カートリッジ1をそのそれぞれの支持ケーシング102に対して正しく配向するための配向要素108を備える。各配向要素108は、各支持ケーシングの隆起したリム103内に形成されたキーまたはスプラインを備え、かつ各カートリッジ1内に形成された溝10と係合または協働するように構成されている。配向要素108は、カートリッジ1が支持ケーシング102内に不正確な配向で挿入されることを防止する。配向要素108はまた、カートリッジ1に向かって内向きの圧力を加え、それをそのそれぞれの支持ケーシング102内に保持するのに役立つ。
【0105】
各支持ケーシング102は、ピボット110によって隣接する支持ケーシング102に枢動可能に接続されている。隣接する支持ケーシング102の任意の対では、一つの支持ケーシング102の前縁は、ピボットによって隣接する支持ケーシング102の後縁に枢動可能に接続されている。隣接する支持ケーシング102間の枢動接続は、支持ケーシング102が、支持ケーシング102の相互接続された前縁および後縁に平行な軸を中心として、その隣接する支持ケーシング102に対して回転することを可能にする。これにより、消耗品100が変形し、空間効率のよい方法でエアロゾル発生装置を通って方向付けられる。各ピボット110の一部は、消耗品の側面から横方向外向きに延在して、以下でさらに論じるように、エアロゾル発生装置の構成要素と係合するために使用され得る一連の突出部を提供する。
【0106】
図3A~3Dは、消耗品のカートリッジまたは支持ケーシングを相互接続する異なる方法を示す。
図3A~3Dは、カートリッジを相互接続する方法を参照して説明されるが、これらの技術は、カートリッジを保持するための支持ケーシングに等しく適用され得ることが理解されよう。
【0107】
図3Aは、ピボット206によって相互接続された第一のカートリッジ202および第二のカートリッジ204を備える配設200の一部を示す。第二のカートリッジ204の前縁は、第二のカートリッジ204の前縁の両側に延在する一対のアーム208(
図3Aには一つのアームのみが示されている)を有する。アーム208は、第一のカートリッジ202の後縁上に形成された対応する凹部(
図3Aには一つの凹部のみが示されている)と協働する。ピボット206は、アーム208および第一のカートリッジ202の後部分を通過するピンの形態である。
【0108】
図3Bは、ピボット306によって相互接続された第一のカートリッジ302および第二のカートリッジ304を備える配設300の一部を示す。
図3Bでは、第一のカートリッジ302は、ピボット306が見えるように、透明な輪郭で示されている。第二のカートリッジ304の前縁は、第二のカートリッジ304の前縁の両側に形成された一対の凹部310(
図3Bには一つの凹部のみが示されている)を有する。第一のカートリッジ302は、第一のカートリッジ302の後縁の両側に延在し、凹部310と協働する一対のアーム(
図3Bには一つのアームのみが示されている)を有する。ピボット306は、凹部310の横方向外向きに面する側面から延在し、アーム308の横方向内向きに面する表面上に形成された対応するくぼみと係合する半球状突出部の形態をとる。
【0109】
図3Cは、カートリッジの両側上の別個のリンク403によって相互接続された第一のカートリッジ402および第二のカートリッジ404を備える配設400の一部を示す(
図3Cには一つのリンクのみが示されている)。後縁または第一のカートリッジ402のいずれかの側は、凹部408(
図3Cには一つの凹部のみが示されている)で形成され、対応する凹部410(
図3Cには一つの凹部のみが示されている)は、第二のカートリッジ404の前縁のいずれかの側に形成される。リンク403の一方の端は凹部408内に位置し、リンクの他方の端は凹部410内に位置する。リンク403の各端は、ピボットピン406によってそれぞれのカートリッジに枢動可能に接続される。
【0110】
図3Dは、可撓性の細片606によって相互接続された第一のカートリッジ502および第二のカートリッジ504を備える配設500の一部を示す。可撓性の細片506は、好適なポリマーまたはエラストマーなどの可撓性材料から作製される。可撓性の細片506の一方の端は、第一のカートリッジ502の後縁に接続され、可撓性の細片506の他方の端は、第二のカートリッジ504の前縁に接続される。可撓性の細片は変形することができ、したがって、第一のカートリッジ502および第二のカートリッジ504の相互接続軸の周りの枢動移動を提供する。
【0111】
図4Aは、複数の相互接続されたカートリッジ602を備える消耗品600の別の実施例の概略図である。各カートリッジ602の下面(図示せず)は、可撓性の細長い細片またはウェビングバッキング上に取り付けられる。任意の適切な取り付け技術は、例えば、接着剤を使用してもよい。ウェビングバッキングは、カートリッジ602と比較して比較的可撓性であり、カートリッジ間の相互接続線の周りのカートリッジの枢動移動を提供する。
【0112】
図4Bは、
図4AでAと標識された円によって囲まれた消耗品の一部の拡大図であり、二つのカートリッジ間の相互接続をより詳細に示す。
図4Bで分かる通り、カートリッジ602はウェビングバッキング604上に取り付けられていて、これは消耗品600の長軸方向軸に対して横断する軸を中心としたカートリッジ間の枢動移動を提供することによって消耗品600を変形させることを可能にする。
【0113】
図5Aは、カートリッジ1の細長い細片を形成するように連続的に配設された複数のカートリッジ1を備える消耗品100で使用するためのエアロゾル発生装置700の内部の概略平面図である。
図5Aの実施例で使用される消耗品100は、
図2Aおよび
図2Bに関して上述したものと同じである。エアロゾル発生装置700は、メインハウジングまたは本体部702およびマウスピース704を備える。本体部702は、カートリッジ1の細長い細片を受容および保持するためのホルダー706を備える。
【0114】
エアロゾル発生装置700は、本体部702の遠位端に配設された空気吸込み口708と、マウスピース704の近位端に配設されたエアロゾル出口710とを備える。気流チャネル712は、空気吸込み口708とエアロゾル出口710を接続し、空気吸込み口708とエアロゾル出口710との間の流体連通を提供する。気流チャネル712は、エアロゾル発生装置700を通る気流経路713を画定する。カートリッジ1の各々の発熱体(図示せず)に電力を供給するための電源714も、本体部702内に提供されている。この実施例では、電源714はリチウムイオン電池であるが、他の適切なタイプの電池が使用されてもよい。さらに、エアロゾル発生装置は、電源714から各カートリッジの発熱体への電力の供給を制御するための制御回路(図示せず)を備える。気流チャネル712は、エアロゾル発生装置700の中央長軸方向軸X-Xからオフセットしてもよい。これは、電源714をホルダー706内の気流チャネル712の隣に収容することを可能にし、エアロゾル発生装置700の全体的なサイズを低減し、コンパクトな設計を達成するのに役立つ。
【0115】
各カートリッジ1内に含まれるエアロゾル形成基体(図示せず)をエアロゾル化するためのエアロゾル化ゾーン716は、ホルダー706の近位端に提供される。エアロゾル化ゾーン716は、気流経路713内に配設されていて、気流チャネル712と流体連通している。
図5Aに見られるように、気流チャネル712は、各カートリッジ1の開口部6と整列している。カートリッジ1がエアロゾル化ゾーン716内に位置する時、カートリッジの開口部6は気流チャネル712内に配設され、エアロゾル形成基体がエアロゾル化されて発生したエアロゾルを気流に同伴されると、空気は開口部6を通って流れることができる。エアロゾルは次に、気流チャネル712に沿ってマウスピース704内のエアロゾル出口710に搬送される。
【0116】
エアロゾル発生装置700は、各カートリッジ1がエアロゾル化ゾーン716に連続的に入るように、カートリッジ1の細長い細片をホルダー706に沿ってエアロゾル化ゾーン716に向かってエアロゾル発生装置700の長軸方向軸X-Xに平行な方向に前進させるためのインデックス機構718をさらに備える。インデックス機構718は、以下でより詳細に論じるように、カートリッジ1の細長い細片と係合して、カートリッジを段階的な様式でエアロゾル化ゾーン716内に前進させるように構成されたスライダ720を備える。スライダ720は、スライダ720の上面から突出し、ユーザーによって作動され得るボタン722を備える。ボタン722は、エアロゾル発生装置700の長軸方向軸X-Xに平行に延在し、本体部702のハウジングの上部に形成されるスロット724(
図5Aに点線の輪郭で示す)内に受容される。ボタン722は、スロット724内で移動するように制約され、カートリッジ100の細長い細片をホルダー706に沿って移動させるための線形アクチュエータとして機能する。
【0117】
エアロゾル化ゾーン716とエアロゾル出口710との間の空気チャネル712の最終セクションは、可撓性波形管726として形成される。可撓性波形管726の遠位端は、スライダ720に接続される。可撓性波形管726は圧縮可能であるか、さもなければ変形して、スライダ722の直線運動に適応することができる。当然のことながら、可撓性波形管以外の可撓性導管が、エアロゾル発生装置で使用されてもよい。例えば、シリコーン管などの直線可撓性管も効果的であることが分かっている。
【0118】
図5Bは、
図5Aのエアロゾル発生装置の内部の概略的な長軸方向の図である。ホルダー706は、未使用のカートリッジを備える消耗品の一部分(
図5Bには図示していないが
図5Aを参照)を保持するための第一の細長いガイド728を備える。第一の細長いガイド728は、
図5Bに示すように、ホルダー706の上部に配設され、未使用のカートリッジをエアロゾル化ゾーン716に向かって方向付けるように配設される。ホルダー706はまた、使用済みカートリッジを含む消耗品の一部分を保持するための第二の細長いガイド730を備える。第二の細長いガイド730は、
図5Bに示すように、ホルダー706の下部に配設され、エアロゾル化ゾーン716から離れるように使用済みカートリッジを方向付けるように配設される。したがって、カートリッジがエアロゾル化ゾーン716内のそのエアロゾル形成基体をエアロゾル化することによって使用されると、カートリッジはエアロゾル化ゾーン716から排出され得、使用済みカートリッジは、消耗品内のすべてのカートリッジが消費されるまで、第二の細長いガイド730に沿って格納され得る。
【0119】
エアロゾル発生装置700の気流チャネル712は、エアロゾル化ゾーン716内で発生したエアロゾルが、ホルダー706の第一の細長いガイド728上に保持されている未使用のカートリッジを汚染するリスクを低減するように配設されている。エアロゾル化ゾーン716は、第一の細長いガイド728の下流に配設されており、これは、エアロゾル化ゾーン716内で発生したエアロゾルが、第一の細長いガイド728上に保持されている未使用のカートリッジを汚染するリスクを低減するのにさらに役立つ。さらに、使用済みカートリッジは、第一の細長いガイド728とは別個かつ間隙を介している第二の細長いガイド730上に格納され、これは第一の細長いガイド728上に保持されている未使用のカートリッジを汚染するリスクを低減するのに役立つ。
【0120】
第一の細長いガイド728および第二の細長いガイド730は、互いに平行に、かつエアロゾル発生装置700の長軸方向軸に平行に配設されている。消耗品100の可撓性の性質に起因して、カートリッジ1がエアロゾル化ゾーン716を通過すると、その進行方向は反転し、第一の細長いガイド728に沿って移動した反対方向に第二の細長いガイド730に沿って通過する。これは、特に空間効率の高い配設を表し、エアロゾル発生装置700の全長を短縮するのに役立つ。
【0121】
スライダ720は、ばね732によって第一の位置または静止位置に向かって弾性的に付勢される。スライダ720は、ばね732の弾性付勢に対して、未使用のカートリッジがエアロゾル化ゾーン716内に位置する第二の位置または前進位置に移動可能である。この動作については、以下でより詳細に説明する。スライダ720のボタン722は、ユーザーによって作動され得るように、本体部702のハウジングの上部に形成されたくぼみの上方に延在する。
【0122】
図6Aは、
図5Aおよび5Bのエアロゾル発生装置700のホルダー706の上からの斜視図をより詳細に示す。ホルダー706は、未使用のカートリッジを受容し、未使用のカートリッジをエアロゾル化ゾーン716に向かって方向付けるために、ホルダー706の上部に配設された第一の細長いガイド728を備える。ホルダー706は、使用済みカートリッジを受容し、使用済みカートリッジをエアロゾル化ゾーン716から離れるように方向付けるために、ホルダー706の下部に配設された第二の細長いガイド730(
図6Aでは見えない)をさらに備える。エアロゾル化ゾーン716は、ホルダー706を通過する気流チャネル712の一部の近位端において、第一の細長いガイド728と第二の細長いガイド730との間に配設されている。エアロゾル化ゾーンでは、カートリッジ(図示せず)は、ホルダー706を通過する気流チャネル712の一部の近位端と係合する。
【0123】
第一の細長いガイド728は、消耗品の未使用のカートリッジ(図示せず)を支持する第一または上部支持面734を備える。第二の細長いガイド728は、消耗品の使用済みカートリッジ(図示せず)を支持する第二の支持面または下部支持面(図示せず)を備える。ホルダー706の側壁736は、第一の支持表面734の上方および第二の支持表面の下方に延在し、ホルダー706の周辺の周りに一対の長軸方向に延びるレールを提供し、これは消耗品を第一の支持表面734および第二の支持表面736上に保持するのに役立つ。第一の支持表面734および第二の支持表面736の上方および下方にそれぞれ延在する側壁736の内向きの表面は、側壁736の周辺に平行に延びる溝(図示していないが
図7Aを参照)を備える。溝は、
図2Bの消耗品100の外向きに突出するピボット110を受容し、消耗品をホルダー706の周りの経路内に導くのに役立つ。
【0124】
図6Bは、
図6Aのホルダー706の近位端の拡大図を示す。ホルダーは消耗品100を保持している。
図6Bでは、消耗品100の五つの支持ケーシング102、102bが見える。簡略化のために、二つの支持ケーシング102のうちの二つのみがカートリッジ1、1bを保持している。四つの支持ケーシング102は、第一の細長いガイド728の第一の支持表面734上に置かれていて、エアロゾル化ゾーン内に前進するのを待っている(見えないが、
図6Aを参照)。第五の支持ケーシング102bは、そのカートリッジがホルダー706を通過する気流チャネル(図示せず)に接続されるように、エアロゾル化ゾーン内に位置する。エアロゾル化ゾーンでは、カートリッジ1bは、気流チャネル712を横切って横断方向に配設され、カートリッジ1bの開口部6は、気流チャネル712と整列されて、気流内にエアロゾルを同伴する。カートリッジ1bの開口部6は、発熱体8によって覆われているため、
図6Bでは見えないことが理解されよう。
【0125】
図7Aおよび7Bは、
図5Aのエアロゾル発生装置の一部の切り取り側面図であり、インデックス機構718の作用をより詳細に示す。
図7Aに見られるように、複数の相互接続されたカートリッジ1、1bを備える消耗品100は、ホルダー706の第一の支持表面734上に置かれ、第一の最も近位のカートリッジ1bは、エアロゾル化ゾーン716の中へ前進するのを待っている。
【0126】
図7Aでは、インデックス機構718のスライダ720は、第一の位置または静止位置で示されている。
図5Aを参照して上述したように、スライダ720は、ばね(
図7Aには図示せず)によって第一の位置に向かって弾性的に付勢される。スライダ720は、消耗品100のインデックス構成要素106と係合するように配設された歯止め738を備える。歯止め738は歯形状であり、正方形の前縁およびテーパー付き後縁を有する。
図7Aでは、歯止め738の正方形の前縁は、第一のカートリッジ1bの後縁上のインデックス構成要素106と係合する。スライダ720をエアロゾル発生装置700の近位端に向かって移動させることによって、スライダ720の上側のボタン722を作動させることによって、消耗品100をエアロゾル化ゾーン716に向かって前進させることができる。消耗品100の外向きに突出するピボット110は、ホルダー706の側壁736の内向き表面に形成された溝740内に受容される。消耗品100がスライダ720によって進められると、消耗品100の外向きに突出するピボット110は溝740をたどり、これは消耗品をホルダー706の周りの経路に誘導する。
【0127】
図7Bでは、インデックス機構718のスライダ720が、第二の位置または完全に前進した位置で示されている。スライダ720は、ばね(図示せず)の弾性付勢に対して完全に前進した位置まで矢印Bの方向に移動されており、第一のカートリッジ1bはエアロゾル化ゾーン716内に位置する。
図7Aに示すスライダ720の第一の位置と
図7Bに示すスライダ720の第二の位置との間の距離は、エアロゾル発生装置700の長軸方向軸に平行な方向における一つのカートリッジ1の長さに対応する。エアロゾル化ゾーン716では、カートリッジ1bは、気流チャネル712を横切って横断方向に配設され、カートリッジ1bの開口部6は、気流チャネル712と整列されて、気流内にエアロゾルを同伴する。
【0128】
カートリッジ1、1bがエアロゾル化ゾーン716内に位置すると、スライダ720は、ばね(図示せず)の弾性作用下でその第一の位置または静止位置に戻る。歯止め738の正方形の前縁は、次のカートリッジ1のインデックス構成要素106と係合して、エアロゾル化ゾーン716に入る。スライダ720のその第一の位置への戻りは、歯止め738のテーパー付き縁によって促進され、歯止め738およびスライダ720が、それが戻るにつれて次のカートリッジのインデックス構成要素106の上を移動することを可能にする。
【0129】
スライダ720は、可撓性波形管の遠位端に接続された下向きに延在するスライダアーム742を有し(
図5Aおよび5Bを参照)、したがってスライダ720とともに移動する。スライダアーム742は、スライダ720が第二の位置に移動する際に可撓性波形管を圧縮して、カートリッジ1、1bがエアロゾル化ゾーン716内に移動するための空間を提供する。可撓性波形管は、スライダ720がその第一の位置に戻ると、その非圧縮状態に戻る。
【0130】
図8A~8Dは、エアロゾル発生装置のエアロゾル化ゾーン716、例えば、
図5Aおよび5Bのエアロゾル発生装置700を通る消耗品の二つのカートリッジ1a、1bの段階的前進の一連の概略図を示す。
【0131】
図8Aでは、第一のカートリッジ1aおよび第二のカートリッジ1bは未使用であり、第一のカートリッジ1aはエアロゾル化ゾーン716に向かって前進している。これは、例えば、
図5Aのスライダ720を作動させることによって達成され得る。第一のカートリッジ1aの前縁は、ホルダー706の湾曲した溝740をたどっており、エアロゾル化ゾーン716に向かってピボット点110を中心に回転している。第二のカートリッジ1bは、第一の細長いガイド728上に保持され、エアロゾル化ゾーン716内で前進するのを待っている。
【0132】
図8Bでは、第一のカートリッジ1aは、エアロゾル化ゾーン716に係合され、気流チャネル(図示せず)を横切って横断方向に配設される。この位置では、第一のカートリッジ1a内のエアロゾル形成基体は、ユーザーが第一の吸入または吸煙を行うことができるようにエアロゾル化することができる。
【0133】
図8Cでは、第二のカートリッジ1bは未使用であり、エアロゾル化ゾーン716に向かって前進している。これは、例えば、
図5Aのスライダ720を二回目に作動することによって達成され得る。第二のカートリッジ1bが前進すると、第一のカートリッジ1aをエアロゾル化ゾーン716から係合解除する。第一のカートリッジ1aが使用されている。第一のカートリッジ1aは、エアロゾル化ゾーン716を出始め、第二の細長いガイド730に向かって方向付けられている。ピボット点110は、ホルダー706の湾曲した溝740をたどっている。
【0134】
図8Dでは、第二のカートリッジ1bは、エアロゾル化ゾーン716に係合され、気流チャネル(図示せず)を横切って横断方向に配設される。この位置では、第二のカートリッジ1b内のエアロゾル形成基体は、ユーザーが第二の吸入または吸煙を行うことができるようにエアロゾル化することができる。使用された第一のカートリッジ1aは、第二の細長いガイド730上に保持されている。
【0135】
図9Aは、マウスピース704が取り除かれた、
図5Aのエアロゾル発生装置700の近位端からの図である。
図5Aに関して上述したように、エアロゾル発生装置700は、各カートリッジ1の発熱体に電力を供給するための電源714と、電源714から発熱体への電力の供給を制御するための制御回路744とを備える。電源714および制御回路744は共に、カートリッジがエアロゾル化ゾーン716内に位置する時に、インデックス機構718と協働してカートリッジ1に電力を供給する、電力送達システムを形成する。
【0136】
図7Aおよび7Bに関して上述したように、スライダ720は、スライダのボタン722とは反対側のスライダ720から離れて延在するスライダアーム742を備える。スライダアーム742は、スライダアーム742の遠位に面する側面上、すなわち、カートリッジがエアロゾル化ゾーン716内に位置するときに、カートリッジに面するスライダアーム742の側面上に取り付けられた電気コネクタ746を有する。電気コネクタ746は、カートリッジ1上の電気接点領域、例えば、
図1Bのカートリッジ1の電気接点領域12と接触するように取り付けられる。電気コネクタ746は、ばね式スライダ720上に取り付けられるため、スライダ720を
図7Bに示す第二の位置まで前進させることによって、ユーザーがエアロゾル化ゾーン716内にカートリッジ1を位置付けると、ばね(図示せず)は、電気コネクタ746がエアロゾル化ゾーン716内に位置付けられたカートリッジ1の発熱体との電気的接続を確立するように、スライダを
図7Aに示す第一の位置に戻すように付勢する。この状態では、エアロゾル発生装置700はエアロゾルを発生する準備ができている。
【0137】
図9Bは、カートリッジの発熱体と電気的に接触させるための例示的な電気コネクタ746の斜視図を示す。電気コネクタ746は、コネクタ支持体748と、コネクタ支持体748に沿って一列に配設された複数の電気接点750とを備える。この例では、電気接点750はポゴピンである。
【0138】
使用時に、ユーザーは、消耗品100をエアロゾル発生装置700に挿入し、これは第一の細長いガイド728上に受容および保持される。次に、ユーザーは、スライダ720のボタン722を第一の位置から第二の位置へと摺動させることによって、インデックス機構718を作動させて、消耗品100のカートリッジ1をエアロゾル化ゾーン716の中に前進させる。これにより、カートリッジ1の開口部6が気流チャネル712と整列するように、エアロゾル化ゾーン716内にカートリッジ1を位置付ける。次いで、ユーザーは、マウスピース704を自分の口に入れ、例えば、ボタンを押すことによって、またはユーザーの吸入もしくは吸煙を検出することによって、装置を起動して電源714からカートリッジの発熱体に電力を提供する。これにより、エアロゾル形成基体を加熱し、マウスピース704を通してユーザーの口の中に引き込まれ得るエアロゾルを発生する。エアロゾル形成基体がエアロゾル化されると、ユーザーの吸入または吸煙の作用によって、空気は気流チャネル712を通って、カートリッジ1の開口部6を通ってマウスピース704内のエアロゾル出口716に引き込まれ得る。その後のインデックス機構718の作動により、使用済みカートリッジをエアロゾル化ゾーン716から排出し、未使用のカートリッジを別のユーザーの吸入または吸煙の準備ができたエアロゾル化ゾーン716の中に装填する。使用済みカートリッジは、第二の細長いガイド730上に格納される。
【0139】
図10は、本開示の別の実施例による消耗品800の概略斜視図を示す。消耗品800は、連続的な細長い可撓性の細片802を備える。細長い可撓性の細片802は、高分子フィルムを含み、その長さに沿って複数のセクションに分割される。細長い可撓性の細片802の各セクションは、カートリッジ804を画定し、単回定量用量のエアロゾル形成基体808を含有する開口部806を備える。代替的な配設では、細長い可撓性の細片802は、メッシュを含んでもよく、エアロゾル形成基体808は、
図10の実施例の開口部によって占められる領域のメッシュに含浸されて、その中に堆積されてもよい。各カートリッジはまた、開口部806内またはその上に配設された抵抗ワイヤーまたはメッシュの形態であってもよい発熱体(図示せず)を備える。別の方法として、消耗品800は、カートリッジ804用の発熱体を備えなくてもよく、発熱体はエアロゾル発生装置内に提供されてもよい。
【0140】
消耗品800は、係合して、カートリッジ804の細長い細片802を細長い細片802の長軸方向軸に平行な方向に前進させることができるインデックス構成要素を備える。
図10の実施例では、インデックス構成要素は、可撓性の細長い細片802の一方の側面上に形成され、インデックススプール812上に形成された歯(図示せず)と係合するように配設される、一連の穴810を備える。簡略化のために、いくつかの穴810のみが
図10に示されている。しかしながら、穴10は、可撓性の細長い細片802の全長に沿って形成されることが理解されよう。
【0141】
細長い可撓性の細片802は、インデックススプール812、およびそれが巻き付けられ得る他のスプールの周りに巻きつけて適合するように十分な可撓性を有し、効果的なシールを提供する。
図10の実施例では、消耗品800は、インデックススプール812および張力スプール814の周りに巻かれ、連続ループとして形成される。インデックススプール812は、矢印Cの方向に回転して、カートリッジ804をエアロゾル化ゾーン816内に配設することができ、その位置で、エアロゾル形成基体を加熱してエアロゾルを発生させることができる。インデックススプール812は、空気がインデックススプール812を通過することを可能にするチャネルまたは導管を有する。エアロゾル形成基体808がエアロゾル化された空気が、ユーザーの吸入または吸煙の作用によってスプールを通して引き出され、矢印Dの方向にエアロゾル化ゾーン内に位置するカートリッジ804の開口部806を通過する。インデックススプール812は、何度でもインデックスを付けることができ、その数は、エアロゾル形成基体808を含む開口部806の数に対応する。
【0142】
図11は、本開示の別の実施例による消耗品900の概略斜視図である。消耗品900は細長い可撓性の細片902を備え、これは消耗品が連続ループとして形成されず、代わりに二重コイル配置で巻かれた単一の個別の長さとして形成されることを除いて、
図10の細片と同一である。簡略化のために、エアロゾル形成基体を含有する一つの開口部906のみが
図11に示されている。しかしながら、当然のことながら、複数のカートリッジはそれぞれ、細長い可撓性の細片902の長さに沿って配設されている開口部を包含する。
【0143】
図11の実施例において、未使用のカートリッジは、第一のコイル904上に格納され、矢印Eの方向にエアロゾル発生装置のエアロゾル化ゾーン910に向かって前進することができるように、第一のコイル904から巻き取られる。使用済みカートリッジは、第二のコイル908上に格納され、矢印Fの方向にエアロゾル化ゾーン910を通過した後に第二のコイル908上に巻き取られる。第一のコイル904および第二のコイル908は、スプールに巻かれているが、明確にするために
図11では省略されている。
図10に関して記載したものと同様の様式で、消耗品をエアロゾル化ゾーン910に向かって前進させるために、インデックススプール(図示せず)も提供されている。インデックススプールは、第一のコイル904もしくは第二のコイル908を、またはエアロゾル化ゾーン910の領域で巻くために提供されてもよい。
【0144】
図12Aは、エアロゾル発生装置のためのカセット1000の概略斜視図を示す。カセット1000は、
図11の消耗品900およびカセットハウジング1002を備える。消耗品900の第一および第二のコイル(図示せず)は、カセットハウジング1002内に保持される。消耗品900の細長い可撓性の細片902は、カセットハウジング1002の近位端から突出するホルダー1004上に支持される。ホルダー1004は、上部または第一の細長いガイド1006および下部または第二の細長いガイド1008を備える。第一のガイド1006および第二のガイド1008は、互いに平行に配設され、ホルダー1004はその近位端で湾曲して、細長い可撓性の細片902がホルダー1004の端の周りを滑らかにたどることを可能にする。
【0145】
カセット1000は、空気吸込み口(図示せず)と、カセットを通る気流経路を画定する気流チャネル(図示せず)によって相互に流体連通する空気出口1010とを備える。空気出口1010は、ホルダー1004の近位端に配設される。細長い可撓性の細片902をエアロゾル発生装置のエアロゾル化ゾーンに向かって前進させるためのインデックス機構(図示せず)が提供される。細長い可撓性の細片902のカートリッジがエアロゾル化ゾーン内に配設されている時、カートリッジの開口部906は、カセット1000の空気出口1010と整列している。この配設では、カートリッジのエアロゾル形成基体は、ユーザーが吸入または吸煙をできるようにエアロゾル化することができる。エアロゾル形成基体がエアロゾル化されると、空気は空気出口1010および開口部906を通って流れ、発生したエアロゾルを気流に同伴する。
【0146】
図12Bは、本開示の別の実施例によるエアロゾル発生装置1100の概略斜視断面図を示す。エアロゾル発生装置1100は、
図12Aのカセット1000とともに使用するように構成される。カセット1000の一部は切り取られ、カセット1000のホルダー1004は、細長い可撓性の細片902を見ることができるように、
図12Bで取り外されている。
図12Bは概略的であり、したがって、電源、制御回路、およびインデックス機構などの特定の特徴が省略されていることが理解されよう。
【0147】
エアロゾル発生装置1100は、カセット1000を受容するためにその遠位端に配設された空洞1104を有する本体部1102を備える。エアロゾル化ゾーン1110は、カセット1000が空洞1104内に受容されたときに、カセット1000のホルダー1004の近位端がエアロゾル化ゾーン1110に隣接して配設されるように、空洞1104の近位端に配設される。エアロゾル出口1108を有するマウスピース1106は、本体部1102の近位端に配設される。エアロゾル出口1108は、カセット1000の空気出口1010と流体連通する。未使用のカートリッジおよび使用済みカートリッジをそれぞれ格納する消耗品900の第一のコイル904および第二のコイル908は、カセットハウジング1002内に保持される。
【0148】
使用時に、ユーザーは、カセット1000をエアロゾル発生装置1100の空洞1104の中に挿入し、インデックス機構(図示せず)を作動させて、消耗品900の未使用のカートリッジを第一のコイル904からエアロゾル化ゾーン1110の中に前進させる。これにより、カートリッジの開口部906を空気出口1010と整列させる。次いで、ユーザーは、マウスピース1106を自分の口に入れ、例えば、ボタンを押すことによって、またはユーザーの吸入もしくは吸煙を検出することによって、装置を起動して電源からカートリッジの発熱体に電力を提供する。これにより、エアロゾル形成基体を加熱し、マウスピース1106を通してユーザーの口の中に引き出され得るエアロゾルを発生する。エアロゾル形成基体がエアロゾル化されると、ユーザーの吸入または吸煙の作用によって、空気はカセットを通って、空気出口1010を通って、および開口部90を通って、矢印Gの方向にマウスピース1106内のエアロゾル出口1108に引き込まれ得る。その後のインデックス機構の作動により、使用済みカートリッジをエアロゾル化ゾーン1110から排出し、未使用のカートリッジを、別のユーザーの吸入または吸煙の準備ができたエアロゾル化ゾーン1110に装填する。使用済みカートリッジは、第二のコイル908上に格納されることになる。
【0149】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的において、別途示されていない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表すすべての数字は、すべての場合において用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。したがって、この文脈において、数字AはA±5%として理解される。この文脈内で、数字Aは、数字Aが修正する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられてもよい。数字Aは、添付の特許請求の範囲で使用される通りの一部の場合において、Aが逸脱する量が特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性(複数可)に実質的に影響を及ぼさないという条件で、上記に列挙された割合だけ逸脱してもよい。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。
【国際調査報告】