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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】エアロゾル供給デバイス
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/465 20200101AFI20240614BHJP
   A24F 40/485 20200101ALI20240614BHJP
【FI】
A24F40/465
A24F40/485
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023576151
(86)(22)【出願日】2022-06-17
(85)【翻訳文提出日】2024-02-09
(86)【国際出願番号】 EP2022066619
(87)【国際公開番号】W WO2022263662
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】2108806.7
(32)【優先日】2021-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】コーワン, ディーン
(72)【発明者】
【氏名】ホジソン, マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ヘップワース, リチャード
(72)【発明者】
【氏名】テイラー, ベンジャミン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC22
4B162AC42
(57)【要約】
エアロゾル供給デバイス(101)が説明される。デバイスは、エアロゾル生成材料(200)からエアロゾルを生成する。デバイスは、エアロゾル生成材料を備える物品(110)の少なくとも一部分が受けられる加熱領域を画定するレセプタクル(212)を有する。加熱要素(220)が、加熱領域内に突出している。加熱要素は、加熱領域と流体連通している空気出口(252)をもつ空気路と、空気出口を通る空気流を変動させるように配置された空気流調整アセンブリ(400)とを備える。
【選択図】 図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル供給デバイスであって、
エアロゾル生成材料を備える物品の少なくとも一部分を受けるように構成された加熱領域を画定するレセプタクルと、
前記加熱領域内に突出しており、前記加熱領域を加熱するように構成された加熱要素と
を備え、
前記加熱要素が、前記加熱領域と流体連通している空気出口をもつ空気路と、前記空気出口を通る空気流を変動させるように配置された空気流調整アセンブリとを備える、
エアロゾル供給デバイス。
【請求項2】
前記空気流調整アセンブリが、前記空気出口を通る利用可能空気流面積を変動させるように構成された、請求項1に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項3】
前記空気出口が、空気開口部を備え、前記空気流調整アセンブリが、前記空気開口部を通る空気流を選択的に少なくとも制限するように構成された、請求項1又は2に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項4】
前記空気開口部が、第1の空気開口部であり、前記空気流調整アセンブリが、第2の空気開口部を備える、請求項3に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項5】
前記空気流調整アセンブリが、前記第2の空気開口部を通る空気流を選択的に少なくとも制限するように構成された、請求項4に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項6】
前記空気流調整アセンブリが、前記第1の空気開口部を通る空気流及び前記第2の空気開口部を通る空気流を交互に制限するように構成された、請求項4又は5に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項7】
前記空気出口が、空気開口部のアレイを備える、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項8】
前記空気流調整アセンブリが、少なくとも1つの空気開口部を通る空気流を選択的に制限するように動作可能な障壁を備える、請求項7に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項9】
前記障壁が、前記加熱要素内の内部障壁である、請求項8に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項10】
前記加熱要素への空気入口を備え、前記障壁が、前記空気入口と前記空気出口との間にある、請求項8又は9に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項11】
前記空気流調整アセンブリが、前記加熱要素内に孔部を備え、前記障壁が、前記加熱要素において前記空気入口と流体連通している空気供給側と、前記加熱要素において前記空気入口から流体的に分離されている閉鎖側とに前記孔部を流体的に分けるために、前記孔部において移動可能である、請求項10に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項12】
前記加熱要素が、遠位端部において前記レセプタクルから突出しており、近位端部において自由端部を有する、請求項11に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項13】
前記空気供給側が、前記遠位端部にある、請求項12に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項14】
前記空気供給側が、前記近位端部にある、請求項12に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項15】
前記近位端部にある前記空気供給側に前記加熱要素に沿って空気を供給するように構成された空気通路を備える、請求項14に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項16】
前記空気流調整アセンブリが、前記孔部において前記障壁を移動させるように配置された駆動部材を備え、前記空気通路が、前記駆動部材に沿って延びている、請求項15に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項17】
前記障壁が、前記孔部において滑動可能なピストンヘッドをもつピストンを備える、請求項8~16のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項18】
前記障壁が、前記加熱要素の周りの外部障壁である、請求項8に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項19】
前記障壁が、前記加熱要素の周りにカラーを備える、請求項18に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項20】
前記カラーが、前記空気開口部のうちの少なくとも1つが前記加熱領域と流体連通している空気供給側と、前記空気開口部のうちの少なくとも1つが前記加熱領域から流体的に分離されている閉鎖側とに前記空気開口部を流体的に分けるように配置された、請求項19に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項21】
前記加熱要素が、前記カラーにおいて滑動可能である、請求項19又は20に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項22】
前記レセプタクルが、前記カラーを備える、請求項19~21のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項23】
空気開口部の前記アレイが、前記加熱要素に沿って軸線方向に分散されている、請求項7~22のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項24】
空気開口部の前記アレイの少なくとも第1の空気開口部が、空気開口部の前記アレイの少なくとも第2の空気開口部と流れ面積が異なる、請求項23のいずれかに記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項25】
前記加熱要素が、変動磁場の侵入によって加熱可能である加熱材料を備える、請求項1~24のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項26】
前記加熱材料が、前記空気路を画定する、請求項25に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項27】
前記レセプタクルが、変動磁場の侵入によって加熱可能である加熱材料を含まない、請求項1~26のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項28】
変動磁場を生成するように構成されたインダクタコイルを含む磁場生成器を備える、請求項1~27のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項29】
前記加熱要素が、抵抗性加熱構成体の部分を備える、請求項1~28のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項30】
前記加熱領域内に突出している前記加熱要素が、前記エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するのに十分な温度に加熱されるように構成された、請求項1~29のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項31】
請求項1~30のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイスと、エアロゾル生成材料を備える物品とを備える、エアロゾル供給システム。
【請求項32】
エアロゾル生成材料を備える物品と、
エアロゾル生成材料を加熱するためのエアロゾル供給デバイスであって、エアロゾル生成材料を備える物品の少なくとも一部分を受けるように構成された加熱領域を画定するレセプタクルと、
前記加熱領域内に突出しており、前記加熱領域を加熱するように構成された加熱要素とを備え、前記加熱要素が、前記加熱領域と流体連通している空気出口をもつ空気路と、
前記空気出口を通る空気流を変動させるように配置された空気流調整アセンブリと
を備える、エアロゾル供給デバイスと
を備える、エアロゾル供給システム。
【請求項33】
前記物品が、前記加熱要素を受けるように構成された事前形成された孔部を備える、請求項32に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項34】
エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル供給デバイスであって、
エアロゾル生成材料を備える物品の少なくとも一部分に受けられるように構成された加熱要素と、
前記加熱要素が突出している基部と
を備え、
前記加熱要素が、前記加熱要素の外面と流体連通している空気出口をもつ空気路と、前記空気出口を通る空気流を変動させるように配置された空気流調整アセンブリとを備える、
エアロゾル供給デバイス。
【請求項35】
エアロゾル生成材料を備える前記物品を少なくとも部分的に受けるように構成された、前記加熱要素の周りの加熱領域を備える、請求項34に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項36】
前記空気出口が、前記加熱領域と流体連通している、請求項35に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項37】
ハウジングを備え、前記ハウジングが前記基部を画定する、請求項34、35又は36のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項38】
前記加熱要素の少なくとも部分が露出している、請求項34~37のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項39】
前記空気流調整アセンブリが、前記空気出口を通る利用可能空気流面積を変動させるように構成された、請求項34~38のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル供給デバイスに関する。本発明はさらに、エアロゾル供給デバイスと、エアロゾル生成材料を備える物品とを備えるエアロゾル供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
シガレット、シガーなどの喫煙品は、タバコの煙を作り出すために使用中にタバコを燃やす。タバコを燃やすこれらの物品の代替物を提供する試みが、燃焼なしに化合物を放出する製品を作り出すことによって行われてきた。そのような製品の例は、材料を燃やすのではなく加熱することによって化合物を放出する加熱デバイスである。材料は、たとえば、タバコ、又はニコチンを含有することもしないこともある他の非タバコ製品であってもよい。
【発明の概要】
【0003】
態様によれば、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル供給デバイスであって、エアロゾル生成材料を備える物品の少なくとも一部分を受けるように構成された加熱領域を画定するレセプタクルと、加熱領域内に突出しており、加熱領域を加熱するように構成された加熱要素とを備え、加熱要素が、加熱領域と流体連通している空気出口をもつ空気路と、空気出口を通る空気流を変動させるように配置された空気流調整アセンブリとを備える、エアロゾル供給デバイスが提供される。
【0004】
空気流調整アセンブリは、空気出口を通る利用可能空気流面積を変動させるように構成されてもよい。
【0005】
空気出口は、空気開口部を備えてもよく、空気流調整アセンブリは、空気開口部を通る空気流を選択的に少なくとも制限するように構成されてもよい。
【0006】
空気開口部は、第1の空気開口部であってもよく、空気流調整アセンブリは、第2の空気開口部を備えてもよい。
【0007】
空気流調整アセンブリは、第2の空気開口部を通る空気流を選択的に少なくとも制限するように構成されてもよい。
【0008】
空気流調整アセンブリは、第1の空気開口部を通る空気流及び第2の空気開口部を通る空気流を交互に制限するように構成されてもよい。
【0009】
空気出口は、空気開口部のアレイを備えてもよい。本明細書で使用される、「空気開口部のアレイ」という用語は、2つ又はそれ以上の空気開口部を意味することを意図している。
【0010】
空気流調整アセンブリは、少なくとも1つの空気開口部を通る空気流を選択的に制限するように動作可能な障壁を備えてもよい。障壁は、加熱要素内の内部障壁であってもよい。
【0011】
デバイスは、加熱要素への空気入口を備えてもよく、障壁が、空気入口と空気出口との間にある。
【0012】
空気流調整アセンブリは、加熱要素内に孔部を備えてもよく、障壁は、加熱要素において空気入口と流体連通している空気供給側と、加熱要素において空気入口から流体的に分離されている閉鎖側とに孔部を流体的に分けるために、孔部において移動可能である。
【0013】
孔部は、加熱要素に沿って長手方向に延びていてもよい。
【0014】
加熱要素は、遠位端部においてレセプタクルから突出していてもよく、近位端部において自由端部を有してもよい。
【0015】
空気供給側は、遠位端部にあってもよい。空気入口は、遠位端部において孔部と連通していてもよい。
【0016】
空気供給側は、近位端部にあってもよい。
【0017】
デバイスは、近位端部にある空気供給側に加熱要素に沿って空気を供給するように構成された空気通路を備えてもよい。
【0018】
空気流調整アセンブリは、孔部において障壁を移動させるように配置された駆動部材を備えてもよく、空気通路が、駆動部材に沿って延びている。
【0019】
空気通路は、障壁を通って延びていてもよい。空気通路は、加熱要素の遠位端部から延びていてもよい。
【0020】
障壁は、孔部において滑動可能なピストンヘッドをもつピストンを備えてもよい。
【0021】
ピストンは、1つ又は複数の出口開口部を選択的に遮るように構成されたピストンヘッドを備えてもよい。
【0022】
ピストンは、空気出口を通る流れ面積を変動させるように構成されたピストンヘッドを備えてもよい。
【0023】
障壁は、加熱要素の周りの外部障壁であってもよい。
【0024】
障壁は、加熱要素の周りにカラーを備えてもよい。
【0025】
カラーは、空気開口部のうちの少なくとも1つが加熱領域と流体連通している空気供給側と、空気開口部のうちの少なくとも1つが加熱領域から流体的に分離されている閉鎖側とに空気開口部を流体的に分けるように配置されてもよい。
【0026】
加熱要素は、カラーにおいて滑動可能であってもよい。
【0027】
レセプタクルは、カラーを備えてもよい。レセプタクルは、基部を備えてもよい。基部は、カラーを備えてもよい。
【0028】
空気流調整アセンブリは、障壁及び加熱要素のうちの1つを互いに対して移動させるためのアクチュエータを備えてもよい。
【0029】
アクチュエータは、加熱要素に対して障壁を移動させるように配置されてもよい。
【0030】
アクチュエータは、障壁に対して加熱要素を移動させるように配置されてもよい。
【0031】
アクチュエータは、加熱要素が加熱領域内に突出している程度を調整するように配置されてもよい。
【0032】
加熱要素は、中空であってもよい。加熱要素は、管状であってもよい。
【0033】
加熱要素は、加熱部材を備えてもよい。
【0034】
加熱部材は、周囲壁を備えてもよい。加熱部材は、閉鎖端部を備えてもよい。
【0035】
空気開口部のアレイは、加熱要素に沿って軸線構成体において分散されてもよい。
【0036】
空気開口部のアレイの少なくとも第1の空気開口部は、空気開口部のアレイの少なくとも第2の空気開口部と流れ面積が異なってもよい。
【0037】
空気開口部のアレイの流れ面積は、加熱要素の長手方向に増加してもよい。
【0038】
空気開口部のアレイの流れ面積は、遠位端部から近位端部に向かって増加してもよい。
【0039】
空気開口部のアレイの流れ面積は、近位端部から遠位端部に向かって増加してもよい。
【0040】
空気開口部のアレイの空気開口部の集中度は、遠位端部から近位端部に向かって増加してもよい。
【0041】
空気開口部のアレイの空気開口部の集中度は、遠位端部から近位端部に向かって減少してもよい。
【0042】
デバイスは、空気開口部のアレイを備える加熱要素の第1の壁領域と、空気開口部のアレイがない加熱要素の第2の壁領域とを備えてもよい。
【0043】
第1の領域は、帯部であってもよい。第2の領域は、帯部であってもよい。
【0044】
空気出口は、メッシュを備えてもよい。空気出口は、穿孔のアレイを備えてもよい。前記又は各空気開口部は、細長くてもよい。
【0045】
空気開口部は、加熱要素の長手方向に延びていてもよい。
【0046】
デバイスは、物品とレセプタクル及び加熱要素のうちの少なくとも1つとの間を封止するように配置されたシールを備えてもよい。
【0047】
シールは、加熱要素の周りに延びていてもよい。
【0048】
シールは、リップシール、Oリング、面シール、面取り部、カラー、ショルダー、及び突出部のうちの少なくとも1つを備えてもよい。
【0049】
加熱要素は、変動磁場の侵入によって加熱可能である加熱材料を備えてもよい。
【0050】
加熱材料は、空気路を画定してもよい。
【0051】
レセプタクルは、変動磁場の侵入によって加熱可能である加熱材料を含まないことがある。
【0052】
デバイスは、変動磁場を生成するように構成されたインダクタコイルを含む磁場生成器を備えてもよい。
【0053】
インダクタコイルは、らせん状であってもよい。インダクタコイルは、平坦なコイルであってもよい。
【0054】
インダクタコイルは、加熱領域を少なくとも部分的に取り囲んでいてもよい。
【0055】
インダクタコイルは、加熱要素において少なくとも部分的に延びていてもよい。
【0056】
加熱要素は、抵抗性加熱構成体の部分を備えてもよい。
【0057】
加熱領域内に突出している加熱要素は、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するのに十分な温度に加熱されるように構成されてもよい。
【0058】
態様によれば、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル供給デバイスであって、エアロゾル生成材料を備える物品の少なくとも一部分を受けるように構成された加熱領域を画定するレセプタクルと、加熱領域内に突出しており、加熱領域を加熱するように構成された加熱要素とを備え、空気路が、加熱要素を通って画定される、エアロゾル供給デバイスが提供される。
【0059】
加熱領域内に突出している加熱要素は、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するのに十分な温度に加熱されるように構成されてもよい。
【0060】
空気路は、加熱領域の外部と加熱領域との間を連通させてもよい。
【0061】
態様によれば、上記のうちのいずれかに記載のエアロゾル供給デバイスと、エアロゾル生成材料を備える物品とを備える、エアロゾル供給システムが提供される。
【0062】
態様によれば、エアロゾル生成材料を備える物品と、エアロゾル生成材料を加熱するためのエアロゾル供給デバイスであって、エアロゾル生成材料を備える物品の少なくとも一部分を受けるように構成された加熱領域を画定するレセプタクルと、加熱領域内に突出しており、加熱領域を加熱するように構成された加熱要素とを備え、空気路が、加熱要素を通って画定される、エアロゾル供給デバイスとを備える、エアロゾル供給システムが提供される。
【0063】
態様によれば、エアロゾル生成材料を備える物品と、エアロゾル生成材料を加熱するためのエアロゾル供給デバイスであって、エアロゾル生成材料を備える物品の少なくとも一部分を受けるように構成された加熱領域を画定するレセプタクルと、加熱領域内に突出しており、加熱領域を加熱するように構成された加熱要素とを備え、加熱要素が、加熱領域と流体連通している空気出口をもつ空気路と、空気出口を通る空気流を変動させるように配置された空気流調整アセンブリとを備える、エアロゾル供給デバイスとを備える、エアロゾル供給システムが提供される。
【0064】
物品は、加熱要素を受けるように構成された事前形成された孔部を備えてもよい。
【0065】
物品は、消耗品であってもよい。
【0066】
加熱要素は、加熱領域から取外し可能であってもよい。加熱要素は、交換可能であってもよい。
【0067】
加熱要素は、基部から立ち上がっていてもよい。加熱要素は、鋭い縁部又は先端を自由端部に備えてもよい。加熱要素は、ピン又はブレードであってもよい。加熱要素は、加熱領域によって受けられた物品を貫通するように構成されてもよい。
【0068】
加熱要素及びレセプタクルは、同軸であってもよい。
【0069】
この態様の装置は、上記で説明された機構のうちの1つ又は複数、又はすべてを適宜含むことができる。
【0070】
エアロゾル生成デバイスは、不燃性エアロゾル生成デバイスであってもよい。
【0071】
デバイスは、非燃焼加熱式デバイスとしても知られるタバコ加熱デバイスであってもよい。
【0072】
エアロゾル生成材料は、非液体エアロゾル生成材料であってもよい。
【0073】
物品は、加熱領域に少なくとも部分的に受けられるように寸法決定されてもよい。
【0074】
態様によれば、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成デバイスであって、エアロゾル生成材料を備える物品の少なくとも一部分を受けるように構成された加熱領域を画定するレセプタクルと、加熱領域を加熱するように配置された加熱要素とを備える、エアロゾル生成デバイスが提供される。
【0075】
態様によれば、エアロゾル生成材料を備える物品と、物品の少なくとも一部分を受けるように構成された加熱領域を備える、エアロゾル生成材料を加熱するためのエアロゾル生成デバイスと、加熱要素とを備える、エアロゾル生成システムが提供される。
【0076】
態様によれば、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成デバイスであって、エアロゾル生成材料を備える物品の少なくとも一部分に受けられるように構成された加熱要素と、加熱要素が突出している基部とを備え、加熱要素が、加熱要素の外面と流体連通している空気出口をもつ空気路と、空気出口を通る空気流を変動させるように配置された空気流調整アセンブリとを備える、エアロゾル生成デバイスが提供される。
【0077】
デバイスは、エアロゾル生成材料を備える物品を少なくとも部分的に受けるように構成された、加熱要素の周りの加熱領域を備えてもよい。
【0078】
空気出口は、加熱領域と流体連通していてもよい。
【0079】
デバイスは、ハウジングを備えてもよく、ハウジングが、基部を画定する。
【0080】
加熱要素の少なくとも一部は、露出していてもよい。
【0081】
基部は、加熱要素の基部端部の周りに延びており、加熱要素の基部端部から離間している、立上りリムを備えてもよい。
【0082】
加熱要素は、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するのに十分な温度に加熱されるように構成されてもよい。
【0083】
空気流調整アセンブリは、空気出口を通る利用可能空気流面積を変動させるように構成されてもよい。
【0084】
空気出口は、空気開口部を備えてもよく、空気流調整アセンブリは、空気開口部を通る空気流を選択的に少なくとも制限するように構成されてもよい。
【0085】
空気開口部は、第1の空気開口部であってもよく、空気流調整アセンブリは、第2の空気開口部を備えてもよい。
【0086】
空気流調整アセンブリは、第2の空気開口部を通る空気流を選択的に少なくとも制限するように構成されてもよい。
【0087】
空気流調整アセンブリは、第1の空気開口部を通る空気流及び第2の空気開口部を通る空気流を交互に制限するように構成されてもよい。
【0088】
空気出口は、空気開口部のアレイを備えてもよい。本明細書で使用される、「空気開口部のアレイ」という用語は、2つ又はそれ以上の空気開口部を意味することを意図している。
【0089】
空気流調整アセンブリは、少なくとも1つの空気開口部を通る空気流を選択的に制限するように動作可能な障壁を備えてもよい。障壁は、加熱要素内の内部障壁であってもよい。
【0090】
デバイスは、加熱要素への空気入口を備えてもよく、障壁が、空気入口と空気出口との間にある。
【0091】
空気流調整アセンブリは、加熱要素内に孔部を備えてもよく、障壁は、加熱要素において空気入口と流体連通している空気供給側と、加熱要素において空気入口から流体的に分離されている閉鎖側とに孔部を流体的に分けるために、孔部において移動可能である。
【0092】
孔部は、加熱要素に沿って長手方向に延びていてもよい。
【0093】
加熱要素は、遠位端部において基部から突出していてもよく、近位端部において自由端部を有してもよい。
【0094】
空気供給側は、遠位端部にあってもよい。空気入口は、遠位端部において孔部と連通していてもよい。
【0095】
空気供給側は、近位端部にあってもよい。
【0096】
デバイスは、近位端部にある空気供給側に加熱要素に沿って空気を供給するように構成された空気通路を備えてもよい。
【0097】
空気流調整アセンブリは、孔部において障壁を移動させるように配置された駆動部材を備えてもよく、空気通路が、駆動部材に沿って延びている。
【0098】
空気通路は、障壁を通って延びていてもよい。空気通路は、加熱要素の遠位端部から延びていてもよい。
【0099】
障壁は、孔部において滑動可能なピストンヘッドをもつピストンを備えてもよい。
【0100】
ピストンは、1つ又は複数の出口開口部を選択的に遮るように構成されたピストンヘッドを備えてもよい。
【0101】
ピストンは、空気出口を通る流れ面積を変動させるように構成されたピストンヘッドを備えてもよい。
【0102】
障壁は、加熱要素の周りの外部障壁であってもよい。
【0103】
障壁は、加熱要素の周りにカラーを備えてもよい。
【0104】
カラーは、空気開口部のうちの少なくとも1つが加熱領域と流体連通している空気供給側と、空気開口部のうちの少なくとも1つが加熱領域から流体的に分離されている閉鎖側とに空気開口部を流体的に分けるように配置されてもよい。
【0105】
加熱要素は、カラーにおいて滑動可能であってもよい。
【0106】
基部は、カラーを備えてもよい。
【0107】
空気流調整アセンブリは、障壁及び加熱要素のうちの1つを互いに対して移動させるためのアクチュエータを備えてもよい。
【0108】
アクチュエータは、障壁に対して加熱要素を移動させるように配置されてもよい。
【0109】
アクチュエータは、加熱要素が加熱領域内に突出している程度を調整するように配置されてもよい。
【0110】
加熱要素は、中空であってもよい。加熱要素は、管状であってもよい。
【0111】
加熱要素は、加熱部材を備えてもよい。
【0112】
加熱部材は、周囲壁を備えてもよい。加熱部材は、閉鎖端部を備えてもよい。
【0113】
空気開口部のアレイは、加熱要素に沿って軸線方向に分散されてもよい。空気開口部のアレイは、加熱要素に沿って軸線構成体において分散されてもよい。
【0114】
空気開口部のアレイの少なくとも第1の空気開口部は、空気開口部のアレイの少なくとも第2の空気開口部と流れ面積が異なってもよい。
【0115】
開口部のアレイの流れ面積は、加熱要素の長手方向に増加してもよい。
【0116】
空気開口部のアレイの流れ面積は、遠位端部から近位端部に向かって増加してもよい。
【0117】
空気開口部のアレイの流れ面積は、近位端部から遠位端部に向かって増加してもよい。
【0118】
空気開口部のアレイの空気開口部の集中度は、遠位端部から近位端部に向かって減少してもよい。
【0119】
デバイスは、空気開口部のアレイを備える加熱要素の第1の壁領域と、空気開口部のアレイがない加熱要素の第2の壁領域とを備えてもよい。
【0120】
第1の領域は、帯部であってもよい。第2の領域は、帯部であってもよい。
【0121】
空気出口は、メッシュを備えてもよい。空気出口は、穿孔のアレイを備えてもよい。前記又はそれぞれの空気開口部は、細長くてもよい。
【0122】
空気開口部は、加熱要素の長手方向に延びていてもよい。
【0123】
デバイスは、物品と、基部及び加熱要素のうちの少なくとも1つとの間を封止するように配置されたシールを備えてもよい。
【0124】
シールは、加熱要素の周りに延びていてもよい。
【0125】
シールは、リップシール、Oリング、面シール、面取り部、カラー、ショルダー、及び突出部のうちの少なくとも1つを備えてもよい。
【0126】
加熱要素は、変動磁場の侵入によって加熱可能である加熱材料を備えてもよい。
【0127】
加熱材料は、空気路を画定してもよい。
【0128】
加熱領域は、変動磁場の侵入によって加熱可能である加熱材料を含まないことがある。
【0129】
デバイスは、変動磁場を生成するように構成されたインダクタコイルを含む磁場生成器を備えてもよい。
【0130】
インダクタコイルは、らせん状であってもよい。インダクタコイルは、平坦なコイルであってもよい。
【0131】
インダクタコイルは、加熱領域を少なくとも部分的に取り囲んでいてもよい。
【0132】
インダクタコイルは、加熱要素において少なくとも部分的に延びていてもよい。
【0133】
加熱要素は、抵抗性加熱構成体の部分を備えてもよい。
【0134】
加熱領域内に突出している加熱要素は、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するのに十分な温度に加熱されるように構成されてもよい。
【0135】
態様によれば、エアロゾル生成材料を備える物品と、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル供給デバイスであって、エアロゾル生成材料を備える物品の少なくとも一部分に受けられるように構成された加熱要素と、加熱要素がそれから突出している基部とを備え、加熱要素が、加熱要素の外面と流体連通している空気出口をもつ空気路と、空気出口を通る空気流を変動させるように配置された空気流調整アセンブリとを備える、エアロゾル供給デバイスとを備える、エアロゾル生成システムが提供される。
【0136】
デバイスは、エアロゾル生成材料を備える物品を少なくとも部分的に受けるように構成された、加熱要素の周りの加熱領域を備えてもよい。
【0137】
物品は、加熱要素を受けるように構成された事前形成された孔部を備えてもよい。
【0138】
物品は、消耗品であってもよい。
【0139】
物品は、加熱要素と係合するように構成された係合機構を備えてもよい。
【0140】
加熱要素は、デバイスから取外し可能であってもよい。加熱要素は、交換可能であってもよい。
【0141】
加熱要素は、基部からから立ち上がっていてもよい。加熱要素は、鋭い縁部又は先端を自由端部に備えてもよい。加熱要素は、ピン又はブレードであってもよい。加熱要素は、加熱領域によって受けられた物品を貫通するように構成されてもよい。
【0142】
この態様の装置は、上記で説明された機構のうちの1つ又は複数、又はすべてを適宜含むことができる。
【0143】
エアロゾル生成デバイスは、不燃性エアロゾル生成デバイスであってもよい。
【0144】
デバイスは、非燃焼加熱式デバイスとしても知られるタバコ加熱デバイスであってもよい。
【0145】
エアロゾル生成材料は、非液体エアロゾル生成材料であってもよい。
【0146】
態様によれば、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成デバイスであって、ハウジングと、エアロゾル生成物品に受けられ、エアロゾル生成物品を加熱するように構成された、ハウジングから突出している、露出された加熱構成体とを備える、エアロゾル生成デバイスが提供される。加熱構成体は、エアロゾル生成物品に受けられるように構成された、ハウジングから突出している加熱要素を備えてもよい。
【0147】
ハウジングは、加熱要素がそれから突出している基部を備えてもよい。
【0148】
加熱要素は、加熱領域と流体連通している空気出口をもつ空気路を備えてもよい。
【0149】
加熱要素は、空気出口を通る空気流を変動させるように配置された空気流調整アセンブリを備えてもよい。
【0150】
空気流調整アセンブリは、空気出口を通る利用可能空気流面積を変動させるように構成される。
【0151】
空気出口は、空気開口部を備えてもよく、空気流調整アセンブリは、空気開口部を通る空気流を選択的に少なくとも制限するように構成される。
【0152】
加熱領域は、露出している加熱構成体の周りに延びており、エアロゾル生成材料を備える物品を少なくとも部分的に受けるように構成されてもよい。
【0153】
態様によれば、上記に記載のエアロゾル供給デバイスと、エアロゾル生成材料を備える物品とを備える、エアロゾル生成システムが提供される。
【0154】
これらの態様の装置は、上記で説明された機構のうちの1つ又は複数又はすべてを適宜含むことができる。
【0155】
次に、実施形態が、添付の図面を参照しながら単に例として説明される。
【図面の簡単な説明】
【0156】
図1】エアロゾル生成デバイスと、デバイスに挿入された物品とを有するエアロゾル生成システムの前面斜視図である。
図2図1のエアロゾル生成システムを概略的に示す図である。
図3】デバイスから部分的に引き出された物品を有する、図1のエアロゾル生成システムの一部を概略的に示す図である。
図4】デバイスから部分的に引き出された物品を有する、図1のエアロゾル生成システムの別の実施形態の一部を概略的に示す図である。
図5図1のエアロゾル供給システムの加熱要素の概略断面図である。
図6図1のエアロゾル供給システムの加熱要素の別の概略断面図である。
図7図1のエアロゾル供給システムの加熱要素の別の概略断面図である。
図8図1のエアロゾル供給システムの加熱要素の別の概略断面図である。
図9図1のエアロゾル供給システムの加熱要素の別の概略断面図である。
図10図1のエアロゾル供給システムの加熱要素の別の概略断面図である。
図11図1のエアロゾル供給システムの加熱要素の別の概略断面図である。
図12】空気調整アセンブリを有するデバイスを示す図である。
図13】異なる位置に空気調整アセンブリを有する、図13に図示されているデバイスを示す図である。
図14】加熱要素及び空気調整アセンブリの断面図である。
図15】異なる位置に空気調整アセンブリを有する、図14の加熱要素及び空気調整アセンブリの断面図である。
図16】加熱要素及び空気調整アセンブリの断面図である。
図17】異なる位置に空気調整アセンブリを有する、図16の加熱要素及び空気調整アセンブリの断面図である。
図18】エアロゾル生成デバイスと、デバイスと共に使用するための物品とを有するエアロゾル生成システムを概略的に示す図である。
図19a】別のエアロゾル生成システムを概略的に示す図である。
図19b】別のエアロゾル生成システムを概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0157】
本明細書で使用される、「エアロゾル生成材料」という用語は、たとえば、加熱されたとき、照射されたとき、又は任意の他の方法でエネルギーを与えられたとき、エアロゾルを生成することが可能である材料である。エアロゾル生成材料は、たとえば、活性物質及び/又は香味料を含有することもしないこともある固体、液体又はゲルの形態のものであってもよい。エアロゾル生成材料は、タバコ含有材料など、任意の植物ベースの材料を含んでもよく、たとえば、タバコ、タバコ派生物、拡張タバコ、再生タバコ又はタバコ代替品のうちの1つ又は複数を含んでもよい。エアロゾル生成材料はさらに、製品によってニコチンを含有することもしないこともある他の非タバコ製品を含んでもよい。エアロゾル生成材料は、たとえば、固体、液体、ゲル、ワックスなどの形態のものであってもよい。エアロゾル生成材料はさらに、たとえば、材料の組合せ又は混合であってもよい。エアロゾル生成材料はさらに、「喫煙材」と呼ばれることがある。
【0158】
エアロゾル生成材料は、結合剤及びエアロゾルフォーマーを備えてもよい。任意選択で、活性物質及び/又は充填材も存在していることがある。任意選択で、水などの溶剤も存在しており、エアロゾル生成材料の1つ又は複数の他の成分は、溶剤に溶けることも溶けないこともある。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、植物性材料を実質的に含まない。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、実質的にタバコフリーである。
【0159】
エアロゾル生成材料は、「アモルファス固体」を備えるか、又は「アモルファス固体」であってもよい。アモルファス固体は、「モノリシック固体」であってもよい。いくつかの実施形態では、アモルファス固体は、乾燥させられたゲルであってもよい。アモルファス固体は、その内部に、液体など、何らかの流体を保持することができる固体材料である。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、たとえば、約50重量%、60重量%又は70重量%のアモルファス固体から、約90重量%、95重量%又は100重量%のアモルファス固体までを備えてもよい。
【0160】
エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成フィルムを備えてもよい。エアロゾル生成フィルムは、シートを備えるか、又はシートであってもよく、シートは、任意選択で、細かく切られて、細切れシートを形成してもよい。エアロゾル生成シート又は細切れシートは、実質的にタバコフリーであってもよい。
【0161】
典型的に、エアロゾル生成材料を燃やすか又は燃焼させることなしに、吸入され得るエアロゾルを形成するために、エアロゾル生成材料の少なくとも1つの成分を揮発させるためにエアロゾル生成材料を加熱する装置が知られている。そのような装置は、「エアロゾル生成デバイス」、「エアロゾル供給デバイス」、「非燃焼加熱式デバイス」、「タバコ加熱製品デバイス」又は「タバコ加熱デバイス」或いは類似物として説明されることがある。同様に、典型的に、ニコチンを含有することもしないこともある液体の形態のエアロゾル生成材料を気化させる、いわゆるeシガレットデバイスもある。エアロゾル生成材料は、装置に挿入され得るロッド、カートリッジ又はカセットなどの形態のものであってもよいか、又は装置に挿入され得るロッド、カートリッジ又はカセットなどの一部として提供されてもよい。エアロゾル生成材料を加熱し、揮発させるためのヒーターが、装置の「恒久」部分として提供されてもよい。
【0162】
エアロゾル生成デバイスは、加熱のためのエアロゾル生成材料を備える物品を受けることができる。この文脈における「物品」は、エアロゾル生成材料を揮発させるために加熱される、エアロゾル生成材料を使用中に含むか又は含有する構成要素、及び任意選択で、使用中の他の構成要素である。ユーザは、物品がエアロゾルをもたらすために加熱される前に、エアロゾル供給デバイスに物品を挿入し、ユーザは、その後エアロゾルを吸入することができる。物品は、たとえば、物品を受けるようにサイズ決定されているデバイスの加熱チャンバに置かれるように構成された、予め定められた又は特定のサイズのものであってもよい。
【0163】
図1は、エアロゾル供給システム100の例を示す。システム100は、エアロゾル生成媒体/材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル供給デバイス101と、エアロゾル生成媒体を備える交換可能物品110とを備える。デバイス101は、デバイス101のユーザによって吸入され得るエアロゾル又は他の吸入可能な媒体を生成するために、エアロゾル生成媒体を備える交換可能物品110を加熱するために使用され得る。
【0164】
デバイス101は、デバイス101の様々な構成要素を囲んでおり、収容する、ハウジング103を備える。ハウジング103は細長い。デバイス101は、一方の端部において開口部104を有し、開口部104を通って、物品110は、デバイス101による加熱のために挿入され得る。物品110は、デバイス101による加熱のためにデバイス101に完全に又は部分的に挿入され得る。
【0165】
様々な実施形態において、デバイス101は、開口部を含まない。そのような構成では、デバイス101、又はデバイス101の構成要素は、物品110の少なくとも一部分内に部分的に受けられ得る。
【0166】
デバイス101は、操作された、たとえば、押下されたときにデバイス101を動作させる、ボタン又はスイッチなど、ユーザ操作可能制御要素106を備えてもよい。たとえば、ユーザは、スイッチ106を押下することによって、デバイス101をアクティブ化することができる。
【0167】
デバイス101は、長手軸線102を画定し、物品110は、デバイス101に挿入されたとき、長手軸線102に沿って延びていてもよい。開口部104は、長手軸線102に整合されている。
【0168】
図2は、デバイス101の様々な構成要素を示す、図1のエアロゾル供給システム100の概略図示である。デバイス101は、図2に示されていない他の構成要素を含んでもよいことが諒解されよう。
【0169】
図2に示されているように、デバイス101は、エアロゾル生成材料を加熱するための装置200を含む。装置200は、加熱アセンブリ201と、コントローラ(制御回路)202と、電源204とを含む。装置200は、本体アセンブリ210を備える。本体アセンブリ210は、デバイスの一部を形成するシャーシ及び他の構成要素を含んでもよい。加熱アセンブリ201は、デバイス101に挿入された物品110のエアロゾル生成媒体又は材料を加熱するように構成され、それにより、エアロゾルが、エアロゾル生成媒体から生成される。電源204は、加熱アセンブリ201に電力を供給し、加熱アセンブリ201は、供給された電気エネルギーを、エアロゾル生成材料を加熱するための熱エネルギーに変換する。
【0170】
電源204は、たとえば、充電式バッテリー又は非充電式バッテリーなど、バッテリーであってもよい。好適なバッテリーの例は、たとえば、(リチウムイオンバッテリーなどの)リチウムバッテリー、(ニッケルカドミウムバッテリーなどの)ニッケルバッテリー、及びアルカリバッテリーを含む。
【0171】
電源204は、エアロゾル生成材料を加熱するために、必要とされたときに、コントローラ202の制御下で電力を供給するために、加熱アセンブリ201に電気的に結合され得る。制御回路202は、ユーザが制御要素106を操作することに基づいて、加熱アセンブリ201をアクティブ化及び非アクティブ化するように構成されてもよい。たとえば、コントローラ202は、ユーザがスイッチ106を操作したことに応答して、加熱アセンブリ201をアクティブ化することができる。
【0172】
開口部104に最も近接するデバイス101の端部は、使用中に、その端部がユーザの口に最も近接するので、デバイス101の近位端部(又は口端部)107と呼ばれることがある。使用中に、ユーザは、開口部104に物品110を挿入し、ユーザコントロール106を操作してエアロゾル生成材料を加熱し始め、デバイスで生成されたエアロゾルを吸い込む。これは、エアロゾルがデバイス101の近位端部に向かって流路に沿って物品110を通って流れることを引き起こす。
【0173】
開口部104から最も遠く離れたデバイスの他方の端部は、使用中に、その端部がユーザの口から最も遠く離れた端部であるので、デバイス101の遠位端部108と呼ばれることがある。ユーザが、デバイスで生成されたエアロゾルを吸い込むとき、エアロゾルは、デバイス101の近位端部に向かう方向に流れる。デバイス101の機構に適用されたとき、近位及び遠位という用語は、軸線102に沿った近位遠位方向における互いに関するそのような機構の相対位置を参照することによって説明される。
【0174】
加熱アセンブリ201は、誘導加熱プロセスによって物品110のエアロゾル生成材料を加熱するための様々な構成要素を備えてもよい。誘導加熱は、電磁誘導によって(サセプタなどの)導電加熱要素を加熱するプロセスである。誘導加熱アセンブリは、誘導要素、たとえば、1つ又は複数のインダクタコイルと、誘導要素に、交流電流など、変動電流を通すためのデバイスとを備えてもよい。誘導要素における変動電流は、変動磁場をもたらす。変動磁場は、誘導要素に関して適切に位置付けられたサセプタ(加熱要素)に侵入し、サセプタの内部に渦電流を生成する。サセプタは、渦電流に対する電気抵抗を有し、それゆえに、この抵抗に逆らった渦電流の流れは、サセプタがジュール加熱によって加熱されることを引き起こす。サセプタが、鉄、ニッケル又はコバルトなどの強磁性材料を備える場合、熱はさらに、サセプタにおける磁気ヒステリシス損によって、換言すれば、磁性材料における磁気ダイポールの、変動磁場とのその磁気ダイポールの整合の結果としての変動配向によって生成され得る。誘導加熱において、たとえば伝導による加熱と比較して、熱はサセプタの内部に生成され、急速な加熱を可能にする。さらに、誘導要素とサセプタとの間に何らかの物理的接触がある必要はなく、構造及び適用の自由度が向上されることを可能にする。
【0175】
装置200は、加熱されるべき物品110を受けるように構成され、寸法決定された加熱チャンバ211を含む。加熱チャンバ211は、加熱領域215を画定する。本例では、物品110は、一般的には円筒形であり、加熱チャンバ211は、対応して一般的には形状が円筒形である。しかしながら、他の形状が可能である。加熱チャンバ211は、レセプタクル212によって形成される。レセプタクル212は、端壁213と周囲壁214とを含む。端壁213は、レセプタクル212の基部の働きをする。実施形態におけるレセプタクル212は、一体型の構成要素である。他の実施形態では、レセプタクル212は、2つ又はそれ以上の構成要素を備える。
【0176】
加熱チャンバ211は、レセプタクル212の内面によって画定される。レセプタクル212は、支持部材の働きをする。レセプタクル212は、一般的には管状の部材を備える。レセプタクル212は、デバイス101の長手軸線102に沿って、デバイス101の長手軸線102の周りに、及びデバイス101の長手軸線102と実質的に同軸に延びている。しかしながら、他の形状が可能である。レセプタクル212(したがって、加熱領域215)は、デバイス101の開口部104に挿入された物品110が、開口部104を通って加熱チャンバ211によって受けられ得るように、レセプタクル212の近位端部において開いている。レセプタクル212は、端壁213によってレセプタクル212の遠位端部において閉鎖されている。デバイス101は、以下で詳細に説明されるように、空気路の一部を形成する1つ又は複数の空気コンジット251を備えてもよい。使用中に、物品110は、空気コンジット251に重なる。空気は、空気路の一部を形成する1つ又は複数のコンジットを通過して物品110に入り、デバイス101の近位端部に向かって物品110を通って流れることができる。
【0177】
レセプタクル212は、変動磁場の侵入によって加熱可能である材料なしで形成される。レセプタクル212は、絶縁材料から形成されてもよい。たとえば、レセプタクル212は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)など、プラスチックから形成されてもよい。他の好適な材料が可能である。レセプタクル212は、加熱アセンブリ201が動作させられるときにアセンブリが剛体/固体のままであることを保証するそのような材料から形成されてもよい。レセプタクル212のために非金属材料を使用することは、デバイス101の他の構成要素の加熱を規制することを支援することができる。レセプタクル212は、他の構成要素の支持を補助するために、剛性材料から形成されてもよい。
【0178】
レセプタクル212の他の構成が可能である。たとえば、実施形態では、端壁213は、加熱アセンブリ201の一部によって画定される。実施形態では、レセプタクル212は、変動磁場の侵入によって加熱可能である材料を備える。
【0179】
図2に示されているように、加熱アセンブリ201は、加熱要素220を備える。加熱要素220は、加熱領域215を加熱するように構成される。加熱領域215は、加熱チャンバ211において画定される。実施形態では、加熱チャンバ211は、加熱領域215の一部分、又は加熱領域215の範囲を画定する。
【0180】
加熱領域215は、物品がデバイス101による加熱のためにそこで受けられ得る領域又は容積部である。加熱領域215は、それゆえ、加熱アセンブリ201によって少なくとも部分的に画定される。加熱領域215は、加熱要素220に隣り合う空間である。図2に示されているような、加熱チャンバ211を備える実施形態では、加熱チャンバ211は、加熱領域215を区画する。すなわち、加熱チャンバは、加熱領域215を画定する。実施形態では、加熱要素220は、加熱領域を画定する。
【0181】
図18に図示されているように、様々な実施形態では、装置200は、加熱チャンバを含まない。加熱要素は、ハウジング103から突出している。そのような実施形態では、レセプタクル及び加熱チャンバは、省略されてもよく、加熱要素は、自由空間によって囲まれていてもよい。加熱要素、又は加熱要素の少なくとも一部は、物品が加熱要素上にあるとき、デバイスの周囲壁など、周囲部材によって囲まれることがない。「加熱領域」という用語は、加熱要素を囲んでいる空間を含むと理解される。すなわち、加熱領域は、デバイス101の構成要素によって区画されない、又は囲まれていないことがある。
【0182】
実施形態では、加熱要素は、加熱構成体の一部を形成する。加熱構成体は、基部から突出している加熱要素を備える。他の実施形態では、加熱要素は物品中にあり、加熱構成体は、基部から突出している突出部材を備える。実施形態における加熱要素又は突出部材は、インダクタコイルを含む、変動磁場を生成するように構成された磁場生成器を備える。実施形態における加熱構成体は、誘導加熱構成体である。実施形態における加熱構成体は、抵抗性加熱構成体である。加熱要素220は、加熱領域215を加熱するために加熱可能である。加熱要素220は、誘導加熱要素である。すなわち、加熱要素220は、変動磁場の侵入によって加熱可能であるサセプタを備える。サセプタは、電磁誘導による加熱に好適な導電性材料を備える。たとえば、サセプタは、炭素鋼から形成されてもよい。他の好適な材料、たとえば、鉄、ニッケル又はコバルトなどの強磁性材料が使用されてもよいことが理解されよう。
【0183】
加熱アセンブリ201は、磁場生成器240を備える。磁場生成器240は、サセプタにおける加熱を引き起こすようにサセプタに侵入する1つ又は複数の変動磁場を生成するように構成される。磁場生成器240は、インダクタコイル構成体241を含む。インダクタコイル構成体241は、インダクタ要素の働きをする、インダクタコイル242を備える。インダクタコイル242は、らせん状コイル(helical coil)であるが、らせんコイル(spiral coil)など、他の構成体が想定される。実施形態では、インダクタコイル構成体241は、2つ又はそれ以上のインダクタコイル242を備える。実施形態における2つ又はそれ以上のインダクタコイルは、互いに隣り合って配設されており、軸線に沿って同軸に整合されてもよい。
【0184】
いくつかの例では、使用中に、インダクタコイルは、約240℃と約300℃との間、又は約250℃と約280℃との間など、約200℃と約350℃と間の温度に加熱要素220を加熱するように構成される。
【0185】
加熱要素220は、加熱領域215において延びている。突出要素の働きをする加熱要素220は、加熱領域215において突出している。加熱要素220は、基部から立ち上がっている。
【0186】
実施形態では、基部は、レセプタクルの端壁213以外の機構によって形成される。
【0187】
加熱要素220は、周囲壁214から離間している。加熱アセンブリ201は、物品110が加熱チャンバ211によって受けられたとき、加熱要素220の加熱部分221が物品110の遠位端部に延びているように構成される。加熱要素220は、使用中に、物品110内に位置付けられる。加熱要素220は、内部から物品110のエアロゾル生成材料を加熱するように構成され、この理由で、内側加熱要素と呼ばれる。
【0188】
加熱要素220は、(軸線方向に)デバイスの長手軸線102に沿って加熱チャンバ211の遠位端部から加熱チャンバ211に延びている。実施形態では、加熱要素220は、軸線102から離間して加熱チャンバ211に延びている。加熱要素220は、軸線はずれであるか、又は軸線102に非平行であってもよい。1つの加熱要素220が示されているが、実施形態では、加熱アセンブリ201は、複数の加熱要素220を備えることが理解されよう。実施形態におけるそのような加熱要素は、互いから離間しているが、互いに平行である。
【0189】
インダクタコイル241は、レセプタクル212の外部に配設されている。インダクタコイル241は、加熱領域215を取り囲んでいる。らせん状インダクタコイル241は、サセプタの働きをする加熱要素220の少なくとも一部分の周りに延びている。らせん状インダクタコイル241は、加熱要素220に侵入する変動磁場を生成するように構成される。らせん状インダクタコイル241は、加熱チャンバ211及び長手軸線101と同軸に配置される。実施形態では、前記の又は1つのコイルが、レセプタクル212の遠位端部にある。コイルは、たとえば、平坦ならせんコイルである。
【0190】
インダクタコイル241は、銅など、導電性の材料を備えるらせん状コイルである。コイルは、支持部材(図示せず)の周りにらせん状に巻かれている、リッツワイヤなど、ワイヤから形成される。支持部材は、レセプタクル212によって、又は別の構成要素によって形成される。実施形態では、支持部材は省略されている。支持部材は、管状である。コイル241は、一般的には管状の形状を画定する。インダクタコイル241は、一般的には円形の輪郭を有する。他の実施形態では、インダクタコイル241は、一般的には正方形、矩形、又は楕円など、異なる形状を有してもよい。コイル幅は、コイルの長さに沿って増加又は減少してもよい。
【0191】
他のタイプのインダクタコイル、たとえば、平坦ならせんコイルが使用されてもよい。らせん状コイルを用いると、サセプタをそこで受けるための細長いインダクタ領域を画定することが可能になり、これは、細長い長さのサセプタが細長いインダクタ領域において受けられることを提供する。変動磁場を受けるサセプタの長さは、最大化され得る。封入型インダクタ領域にヘリカルコイル構成体を提供することによって、磁場の磁束集中度を補助することが可能になる。
【0192】
リッツワイヤは、個々に絶縁されており、単一のワイヤを形成するために撚り合わされている、複数の個々のワイヤを備える。リッツワイヤは、導体における表皮効果損失を低減するように設計されている。ソリッドなど、他のワイヤタイプが使用され得る。らせん状インダクタコイルの構成は、らせん状インダクタコイルの軸線長さに沿って異なってもよい。たとえば、前記インダクタコイル、又は各インダクタコイルは、インダクタンス、軸線長さ、半径、ピッチ、巻数などの実質的に同じ又は異なる値を有してもよい。
【0193】
加熱要素220は、加熱領域215において突出しており、物品110によって受けられる。図2は、デバイス101において受けられた物品110を示す。物品110は、レセプタクル212によって受けられるようにサイズ決定されている。物品110の長手軸線に対して垂直な物品110の外側寸法は、レセプタクル212への物品110の挿入を可能にするために、デバイス101の長手軸線102に対して垂直なチャンバ211の内側寸法に実質的に対応する。実施形態では、ギャップ216は、物品110の外側111とレセプタクル212の内側217との間に画定される。ギャップ216は、チャンバ211の軸線長さの少なくとも一部に沿った空気通路の働きをすることができる。物品110の挿入端部112は、レセプタクル212の基部に隣り合って存在するように配置される。
【0194】
図3は、デバイス101に部分的に挿入された物品110を示す。示されているように、物品110は、加熱領域215において加熱要素220から離間している。物品110は、加熱領域215に挿入されるか又は加熱領域215から引き出されるプロセスにあり得る。
【0195】
加熱要素220は、レセプタクル212の遠位端部から加熱領域215において延びている。加熱要素220は、端壁213から立ち上がっている。加熱要素220は、加熱部材224を備える。加熱部材224は細長い。加熱要素220は、基部端部221と、対向する自由端部222とを備える。加熱部分221は、ピン又はカラムである。他の形状が想定され、たとえば、実施形態における加熱部分221は、ブレードである。実施形態における加熱要素220は、円形断面を有するシリンダー又は楕円シリンダー、双曲線シリンダー、或いは放物線シリンダーである。対応する物品孔部を有する物品と共に使用されるように構成された他の断面形状が予期される。実施形態では、加熱要素は、テーパを付けられている。加熱要素は、1つ又は複数のテーパを付けられた部分を備えてもよい。加熱要素は、自由端部に向かってテーパ付けしていてもよい。
【0196】
加熱要素220は、外面223を備える。外面223は、加熱要素220の周りに延びている。外面223は、基部端部221と自由端部222との間で延びている。加熱要素220は、他の形状が想定されるが、一般的には円筒形である。外面223は、加熱要素220の外側を画定する。
【0197】
物品110は、物品孔部113を備える。物品孔部113は、物品110に事前成形される。物品孔部113は、物品110の管状部分によって実施形態において形成される。実施形態における物品孔部113は、物品の長手軸線に沿って部分的に延びている。物品孔部113は、内面114を備える。物品孔部113は、閉鎖端部115を有する。加熱部材224は、孔部113において受けられるようにサイズ決定されている。加熱部材224及び物品孔部113は、滑りばめを形成するように相補的なサイズに決定されている。物品孔部の内面114は、加熱要素220と物品110との間の熱伝達を最大化するために、加熱部材224との密接な接触を形成するように構成される。
【0198】
加熱要素220は、シール300を備える。シール300は、加熱チャンバ211において物品110で封止するように配置される。シール300は、加熱部材224の周りを封止する。シール300は、レセプタクル212の一部を形成してもよい。シール300は、物品110と加熱要素220との間の封止作用を形成する。シール300は、物品の外部から物品を通る空気流路を分離する働きをする。シールは、封止面301を備える。シール300は、面取り部302を備える。面シール、リップシール、段部及びOリングなどの他の構成が予期される。
【0199】
本実施形態における自由端部222は、鋭くない。図4を参照すると、実施形態では、物品110の孔部113は省略されている。実施形態では、加熱要素の外側寸法は、孔部の外側寸法よりも大きい。そのような構成では、加熱要素は、物品110を変形及び/又は膨張させ、物品110に挿入されるように構成される。これを可能にするために、内側加熱要素220は、デバイス101に挿入された物品110を貫通するように構成される。そのような実施形態では、加熱要素220の自由端部222は、鋭い縁部又は先端を備える。実施形態における加熱要素220の自由端部222は、物品110における加熱要素220の位置を補助するための鋭い縁部、先端又は他の案内機構を備える。
【0200】
空気流構成体250が提供される。空気流構成体250は、加熱領域215を通る空気路の一部を形成する。この空気流構成体250は、デバイスが使用中であるとき、ユーザが吸入したとき、空気が、デバイスの外部の位置から加熱領域215を通って流れるような空気流路を提供し、以て、エアロゾル生成材料によってもたらされた加熱領域215におけるエアロゾルをユーザが吸入することを可能にする。
【0201】
空気流構成体250は、空気がそれに沿って加熱チャンバ211に入ることができる空気路の一部を画定する。空気は、デバイス101の近位端部に向かって加熱チャンバ211にある物品を通って流れる。空気流構成体250は、加熱要素220に空気コンジット251を備える。実施形態では、少なくとも1つのさらなる空気コンジットが、端壁213(図示せず)に位置する。空気コンジット251は、レセプタクル212の外部で加熱チャンバ211と連通している。
【0202】
空気出口252が、加熱要素220に形成される。空気出口252は、加熱要素220の外面223に開口部253のアレイを備える。開口部253の数は、異なってもよく、単一の開口部を備えてもよい。図3の実施形態では、加熱要素220は、加熱要素220の内側と外側との間を連通させる開口部253のアレイをもつ管状である。空気流構成体250の構成及び配置、たとえば、開口部のアレイは、実施形態において異なってもよい。4つの開口部253が示されているが、実施形態における開口部253のアレイは、2つ又はそれ以上の開口部である。いくつかの実施形態では、空気出口252は、単一の空気開口部を備える。
【0203】
図5図17は、上記で説明されたような空気路を提供するのに好適な加熱要素220の実施形態を図示する。加熱要素220は、図5図11において、デバイス101の他の機構と分離されて示されている。
【0204】
図5を参照すると、加熱要素220の1つの構成が示されている。加熱要素220は、中空である。加熱要素220は、本体260を備える。本体260は、加熱部材224によって形成される。加熱部材224は、孔部261を画定する。孔部261は、加熱部材224に沿って遠位端部から近位端部のほうへ長手方向に延びている。孔部261は、空気コンジット251を画定する。
【0205】
加熱要素220は、空気入口262を有する。空気が、空気入口262を通って空気コンジット251に供給される。加熱要素220への空気流は、矢印263によって示されている。空気入口262は、レセプタクル212の外部の位置から、加熱要素220を通り、加熱要素220の空気出口252から出て、加熱チャンバ211に入る空気路を提供する。空気は、空気コンジット251と流体的に連通するために、本体アセンブリ210の外部から、デバイスの本体アセンブリ210に形成された通路(図示せず)を通過し、以て、空気を空気コンジット251に提供することができる。
【0206】
いくつかの実施形態では、2つ又はそれ以上の空気コンジットが、加熱要素220に提供される。そのような実施形態では、2つの別個の通路が、加熱要素220に画定されてもよい。各空気コンジットは、1つ又は複数の別個の空気入口と、1つ又は複数の別個の空気出口とを有する。したがって、異なる空気流特性が、加熱要素の異なる領域において、それゆえ、物品の異なる部分に供給され得る。複数のコンジットの各々は、加熱要素220において互いから流体的に分離されていてもよい。
【0207】
加熱要素220は、側壁264と端壁265とを備える。端壁265は、空気コンジット251の閉鎖端部を形成する。空気コンジット251は、孔部又は通路など、キャビティによって加熱部材224に形成されることが理解されよう。したがって、空気コンジット251は、加熱部材224の長さに沿って途中までのみ延びていてもよい。
【0208】
加熱部材224は、変動磁場の侵入によって加熱可能である加熱材料から形成される。したがって、加熱部材224は、サセプタの働きをする。加熱部材224全体が、加熱材料から形成され、それにより、コンジット及び空気出口が、その加熱材料によって形成されてもよい。実施形態では、加熱部材224は、支持体及び加熱材料の層を備え、それにより、コンジット及び/又は空気出口はその支持体によって形成されている。
【0209】
空気出口252は、開口部253のアレイを備える。各開口部253は、加熱部材224を通って内側から外側に延びている。開口部253は、加熱部材224の側壁を通って形成される。
【0210】
図5に示されているように、図示されている開口部252は、円形である。いくつかの実施形態では、開口部は、異なる形状を有する。たとえば、涙形の開口部が形成されてもよい。そのような形状は、空気出口252からの空気流を特定の方向に向けるのに役立ち得る。開口部253の中心軸線は、加熱要素220の外面に対して直角な方向に対して角度を付けられてもよい。これも、開口部からの空気流を特定の方向に向けるのに役立ち得る。
【0211】
実施形態では、開口部253のサイズ及び位置は、異なる空気流構成体を提供するように選択される。たとえば、異なる空気流が、加熱チャンバ211の異なる部分に提供されてもよい。開口部253は、特定の吸入体験をユーザに提供するように選択され得る。たとえば、開口部の構成は、デバイスが提供する吸入に対する抵抗に影響を及ぼすことがある。
【0212】
開口部の特定のパターン又は構成は、ユーザが吸入するときにユーザに異なる感覚を提供することができ、これは、デバイスのユーザ体験を向上させるのに望ましいことがある。エアロゾル生成材料の特定の部分が、エアロゾル生成材料の他の部分の前にエアロゾルをもたらすように誘起されるように、加熱チャンバ211の特定の位置において単位面積当たりの開口部253のより高い密度又は利用可能面積を有することも有利であることがある。これは、たとえば、使用中のエアロゾル生成材料からのエアロゾルの送出に影響を及ぼすことがあり、これにより、より長く持続するエアロゾル生成又はエアロゾルのより強力な送出を提供することができる。エアロゾル生成材料はさらに、一貫性又は材料特性が変動するように設計されていてもよく、たとえば、異なる材料から作られる異なるセクションを備えてもよく、開口部253の構成は、適宜、異なるセクションにおける異なる材料特性に応じるように提供されてもよい。
【0213】
開口部の3つのセット253a、253b、253cが加熱要素220にある。開口部の各セット253a、253b、253cは、開口部の円周帯部として配置される。セットの数は、異なってもよく、3つのセットよりも多い又は少なくてもよく、たとえば、図2及び図3は、4つのセットを示している。開口部のセット253a、253b、253cは、加熱要素220の長さに沿って離間している。セット253a、253b、253cは、加熱要素220の長さに沿って等間隔に離れている。実施形態では、間隔は異なってもよい。開口部の各セットは、複数の空気開口部253を含む。各セット253a、253b、253cにおける開口部は、加熱要素220の円周に関して互いに対して等距離に分散されている。また、開口部253の円周間隔は、異なってもよい。
【0214】
図5に示されている例では、開口部253の各セット253a、253b、253cに4つの開口部があるが、各セット253a、253b、253cに4つよりも多い又は少ない開口部があってもよい。開口部253のこの構成は、加熱要素220に沿ってエアロゾル生成材料の各領域に、均等に分散されている空気流を供給するのに役立ち得る。これは、エアロゾル生成材料のすべてが空気流を受けること、それゆえ、加熱要素220が熱くなった後、エアロゾル生成材料ができるだけ迅速にエアロゾルをもたらすことを保証するのに役立ち得る。これはさらに、エアロゾル生成材料のすべてが使用中に使い切られることを保証することができる。加熱チャンバ211への空気流の均等な分散は、ユーザ体験を向上させることもでき、加熱チャンバ211で生成されたエアロゾルの飽和を回避するのに役立つこともでき、これにより、デバイスの効率を増加させることができる。
【0215】
図5に図示されている加熱要素220は、一般的には、切頂端部をもつ円筒形状である。1つ又は複数の開口部が、加熱要素220の切頂端部に形成されてもよい。これは、加熱要素220の端部を越えて加熱チャンバ221の領域に空気流を供給するという利点を有することができる。実施形態における加熱要素220は、(図6図9に図示されているものなど)円錐形端部部分を有し、同様に、開口部は、円錐形部分に形成されてもよい。交互に成形された端部部分(図示せず)が、さらに設けられ得ることが理解されるであろう。その上、前述のように、実施形態では、加熱要素220は、一般的には円筒形ではなく、異なる形状、たとえば、ブレード形状を有してもよい。
【0216】
図6は、加熱要素220の別の構成を図示する。図6の加熱要素220の構成は、図5を参照しながら上記で説明されたものと一般的には同じであり、したがって、詳細な説明は省略される。しかしながら、図6では、空気流構成体270の構成が異なる。特に、開口部272のアレイの構成が異なる。
【0217】
加熱要素220は、開口部272のアレイを備える空気出口271を有する。開口部272のアレイは、加熱要素220の長さに沿った方向に線形構成を有する。開口部272の流れ面積は、遠位端部から近位端部の方向に減少する。本実施形態では、開口部を形成する各穴の直径は変動する。隣り合う穴の直径は、遠位端部から近位端部の方向に減少する。加熱要素220の基部端部221に最も近い遠位開口部272aは、隣り合う近位開口部272bよりも大きい流れ面積を有する。開口部272a、272b、272c、272d、272eの流れ面積のそのような変化は、加熱要素220の対向する自由端部222に最も近い開口部272eが開口部272のアレイの最も小さい流れ面積を画定するように、軸線方向に継続する。この実施形態では、開口部272は、遠位端部から近位端部の方向に連続的に又は漸進的に流れ面積が減少する。図6に示されているように、開口部272が円形断面を有するとき、流れ面積の減少は、開口部272の断面の直径が減少することを意味する。しかしながら、実施形態では、開口部は、異なる断面形状を有する。
【0218】
他の実施形態では、開口部272は、開口部の複数のグループを備え、グループの各開口部は、各グループ内で同じ流れ面積を有する。たとえば、一実施形態では、6つの開口部が、各線形構成体に設けられ、ここで、基部端部221により近い2つの開口部は、対向する自由端部222により近い2つの開口部よりも小さい流れ面積を有し、自由端部222と基部端部221との間の2つの開口部の中間グループは、自由端部222により近い開口部よりも大きく、基部端部221により近い開口部よりも小さい流れ面積を有してもよい。様々な数の開口部及び開口部のグループが、設けられてもよい。
【0219】
空気出口271は、線形構成体に開口部272の複数のセットを備え、そのセットは、加熱要素220の円周に関して互いに対して等距離に離間している。実施形態における空気出口271はまた、示されているような線形構成体ではないが、それにもかかわらず、自由端部221よりも基部端部221のより近くにより大きい利用可能開口部面積を設ける開口部を備える。たとえば、実施形態では、空気出口252は、自由端部222よりも基部端部221の近傍に開口部のより大きい密度を備え、追加又は代替として、自由端部222と比較して基部端部221のより近くに加熱要素220の単位面積当たりの開口部のより大きい面積があるように、基部端部221のより近くにより大きい開口部を備えてもよい。
【0220】
図6に図示されているものなど)自由端部222の近傍に加熱要素220の開口部272のより小さい流れ面積及び/又はより低い密度をもつ構成は、加熱チャンバ211の異なる部分に、より均等な空気流を供給することができる。これは、空気流が、加熱要素220のコンジットの長さにわたって進み、加熱要素220の閉鎖端部に当たり、速度が低減し、自由端部222のより近くの開口部を通って漏れ得るので、空気流が、自由端部222のより近くの開口部272を通って漏れる可能性がより高まり得るためであり得る。自由端部222の近くに開口部のより小さい利用可能流れ面積(及び/又は各々がより小さい流れ面積を有する開口部)を有することは、それゆえ、加熱要素220の基部端部221のより近くの開口部のより大きい利用可能面積(及び/又は各々がより大きい流れ面積を有する開口部)が、空気がその領域からより流れやすくするので、この効果を再平衡化することができる。これは、加熱要素220の長さに沿って一貫した空気流体積を供給するのに役立ち、たとえば、加熱チャンバ211の各領域への空気流の1秒当たりの総体積をより均等に保つことができる。
【0221】
図7は、加熱要素220の別の構成を図示する。図7の加熱要素220の構成は、図6を参照しながら上記で説明されたものと一般的には同じであり、したがって、詳細な説明は省略される。図6の実施形態と比較した図7の実施形態との間の主な違いは、図7の実施形態では、空気流構成体275の構成が異なることである。特に、開口部274は、遠位端部から近位端部の方向に流れ面積が連続的に減少するのではなく増加する。
【0222】
図8は、加熱要素220の別の構成を図示する。図8の加熱要素220の構成は、図5を参照しながら上記で説明されたものと一般的には同じであり、したがって、詳細な説明は省略される。しかしながら、図8では、空気流構成体280の構成が異なる。特に、開口部276のアレイの構成が異なる。
【0223】
開口部276のアレイの開口部は、各々、同じ流れ面積を有する。実施形態では、流れ面積は、異なってもよい。開口部283は、加熱要素220の長さに沿って配置される。開口部276は、加熱要素220の自由端部222に向かう近位領域284において互いにより近接して配置されるように配置される。すなわち、近位領域284の領域において、開口部276の密度はより高くなっている。開口部276は、基部端部221に向かう遠位領域285において、より離れて配置される。すなわち、加熱要素220の基部端部221のより近くで、開口部276の密度はより低くなっている。
【0224】
開口部のアレイの流れ面積及び/又は密度は、加熱要素220の長さに沿って漸進的に変動してもよいことが理解されよう。開口部のアレイの流れ面積及び/又は密度は、加熱要素220の周りで円周方向に漸進的に変動してもよい。
【0225】
図7及び図8に図示されているものなど)加熱要素の自由端部222に向かって加熱要素220の開口部のより大きい流れ面積及び/又はより高い密度を有する開口部をもつ構成は、空気流が、端壁213におけるコンジットと、加熱要素の基部端部221の近くの開口部との両方からレセプタクル212の遠位端部に供給され、空気流が、レセプタクルの近位端部のより近くで加熱要素の自由端部222の近くの開口部から提供されるように、端壁213に位置する少なくとも1つの空気コンジットと組み合わせられてもよい。自由端部222の近傍に開口部のより大きい利用可能流れ面積(及び/又は各々がより大きい流れ面積を有する開口部)を有することは、そのような構成では、加熱要素220の基部端部221に最も近いレセプタクルの領域が、加熱要素220における開口部と端壁213の両方から空気流を受けるので、有利であることがある。それゆえ、加熱要素220の単位面積当たりの開口部のより大きい利用可能面積は、加熱チャンバ211の各領域への空気流の均等な分散を達成するために望ましいことがある。端壁213にコンジットがなくても、自由端部222の最も近くに加熱要素220の単位面積当たりの開口部のより大きい流れ面積をもつ加熱要素は、依然として有利であることがある。
【0226】
図6及び図7に示されているものなど、加熱要素220の長さに沿ってサイズが変動する開口部を加熱要素220に設けること、及び/又は加熱要素220の基部端部221又は自由端部222の最も近くに開口部のより高い又はより低い密度をもつ構成(たとえば図8)は、エアロゾル生成材料がレセプタクル212の遠位端部にどのくらい近接しているのかに応じて、物品110のエアロゾル生成材料の異なる部分に空気流の異なる量をデバイス101が供給することを可能にすることができる。
【0227】
図9は、加熱要素220の別の実施形態を図示する。図9の加熱要素220の構成は、図5を参照しながら上記で説明されたものと一般的には同じであり、したがって、詳細な説明は省略される。しかしながら、図8では、空気流構成体280の構成が異なる。特に、開口部287のアレイの構成が異なる。
【0228】
図9の実施形態は、開口部276の2つの領域、すなわち、第1の領域287aと第2の領域287bとを有する。第1の領域287aは、開口部の第1の帯部として配置され、第2の領域287bは、開口部の第2の帯部として配置される。第1の領域287aと第2の領域287bとは、加熱要素に沿って軸線方向に離間している。第1の帯部は、第1の帯部と比較して比較的近位に配設されている。開口部276の各グループは、加熱要素の周りに複数の開口部を含む(いくつかは、図においてはっきり見えていない)。各帯部における開口部287は、実質的に均等に分散されている。開口部の領域の数は、異なってもよい。加熱要素220は、2つの開口部がない領域289を備える。開口部がない領域の数は、異なってもよく、単一の開口部がない領域を備えてもよい。
【0229】
少なくとも1つの開口部がない領域を設けることによって、物品への空気流の制御を補助することが可能になる。実施形態では、物品の離散領域に空気の流れを集中することも可能である。前記の又はそれぞれの開口部がない領域は、非透過性である。
【0230】
図10に示されているように、加熱要素220は、細長い開口部290を有する。示されているように、開口部290は卵形であるが、他の形状が予期される。細長い開口部は、空気出口252を通る流れ面積を最大化しながら、開口部の数を最小限に抑えることを補助することができる。その上、実施形態における加熱要素220は、複数の異なる構成の開口部を備える。
【0231】
図5図10に関して説明された加熱要素220は、開いた開口部を備えるが、実施形態における加熱要素220は、空気コンジット251への細片又は破片の進入を規制するための規制器を備えることが理解されよう。開口部は、加熱要素220への破片の進入を受入れ可能に規制するのに十分なサイズのものであることができる。図11に示されているように、加熱要素は、メッシュ296をもつ空気開口部295を備えてもよい。メッシュ296は、空気開口部295にわたって延びている。メッシュ296は、流体の通過を可能にするための複数の開口部又は穿孔を画定する。実施形態におけるメッシュ296は、サセプタ材料から形成される。そのような構成では、メッシュ296は、加熱要素220の本体260と共に、又は加熱要素220の本体260の代わりのいずれかで加熱領域215を加熱するように働く。他の実施形態では、メッシュ296は、加熱材料がない。実施形態では、穿孔のアレイが、空気開口部の働きをするように本体にわたって形成される。
【0232】
加熱要素220は、別の源からの加熱を必要とすることなしに、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するために、物品110のエアロゾル生成材料を十分に加熱するように構成される。
【0233】
図12及び図13は、別の空気流構成体350をもつエアロゾル供給デバイス101を図示する。エアロゾル供給デバイス101は、一般的には、図5図11に関して上記で説明されたデバイスと同じである。上記で説明された構成の機構は、以下で説明される構成に適用可能であるが、明快にするために詳細な検討は省略されている。空気流構成体350は、空気流調整アセンブリ400を備える。アセンブリ400は、加熱要素220の空気出口252を通る空気流を変動させるように配置される。アセンブリ400は、空気開口部を通る空気流を選択的に少なくとも制限するように構成される。
【0234】
図12に図示されている加熱要素220は、加熱要素220の長さに沿って等距離に配置された開口部402のアレイを有する。しかしながら、開口部402は、たとえば、図5図11に関して上記で説明されたように、示されているものとは異なるサイズを有するか、又は異なる配置にあってもよい。
【0235】
空気流調整アセンブリ400は、加熱領域215への利用可能空気流面積を変動させるように構成される。アセンブリ400は、空気流を変動させるために、利用可能空気流面積のうちの少なくとも一部をカバーする又は露出させるように配置される。加熱要素220は、レセプタクル212に対して加熱要素220の長手軸線Aに沿って移動可能であるように配置される。したがって、加熱要素220がレセプタクル212に突き出ている程度は、空気流通の制御を可能にするために変動させられ得る。図12は、第1の位置にある加熱要素220を示す。第1の位置において、加熱要素220は、第1のより小さい程度だけレセプタクル212に突き出ている。第1の位置において、程度は異なることがあるが、加熱要素220のおよそ1/2のみが、レセプタクル212に突き出ている。図13は、第2の位置にある加熱要素220を示す。第2の位置において、加熱要素220は、第2のより大きい程度だけレセプタクル112に突き出ている。第2の程度は、第1の程度よりも大きい。第2の位置において、加熱要素220の大部分が、レセプタクル112に突き出ている。
【0236】
図12に示されているように、加熱要素220が第1の位置においてレセプタクル212に突き出ているとき、2つの開口部402が、加熱領域215と流体連通している。そのような構成において、空気出口252全体のうちのある割合が、加熱領域への空気流を供給するために利用可能である。残りの空気流面積は、閉鎖されている。加熱要素220が、レセプタクル212にさらに突き出るように第2の位置に加熱要素220の長手軸線に沿って移動させられたとき、図13に示されているように、開口部402のうちの4つすべてが、加熱領域215と流体連通する。第1の位置における空気出口252の利用可能流れ面積は、それゆえ、第2の位置における空気出口252の利用可能流れ面積よりも大きい。加熱要素220の2つの位置が示されているが、加熱要素220は、異なる利用可能流れ面積の範囲を達成するために、加熱要素220の長手軸線に沿って、異なる予め定められた位置の間で移動させられ得ることが理解されるであろう。
【0237】
デバイス101は、加熱要素220を受け入れるように成形された空間、たとえば、本体アセンブリ210に形成されたスロット(図示せず)を備える。これは、加熱要素220が加熱要素220の長手軸線に沿って平行移動することを可能にする。
【0238】
実施形態では、デバイス101は、加熱要素220がユーザによって加熱要素220の長手軸線に沿って手動で移動させられることを可能にするように構成され、たとえば、アクチュエータの働きをするスイッチが使用されてもよい。他の実施形態では、アクチュエータ420の働きをする、機械化構成体、たとえば、電気モーターが、空気流調整アセンブリ400をアクティブ化するように動作可能である。そのような構成では、モーターは、レセプタクル212に又はレセプタクル212から、加熱要素220の突出している部分を移動させるために係合させられる。
【0239】
デバイスは、シール404を備える。実施形態におけるシール404は、一般的には、上記で説明されたシールに対応する。シール404は、加熱要素220の基部の周りに少なくとも部分的に延びている。加熱要素220及びシール404は、滑動係合にあることができ、シール404は、レセプタクル212の遠位端部に取り付けられ得る。加熱要素220が、加熱要素220の長手軸線に沿って平行移動するとき、シール404は、レセプタクル212と共に加熱要素220を滑動自在に封止する。加熱要素220は、シール404を通って滑動する。シール404は、空気流が加熱要素220と本体アセンブリ210との間からレセプタクルに漏れるのを規制する。シール404は、加熱要素220の周りのカラーの働きをする。実施形態では、シール404は、加熱要素220の位置に応じて少なくとも1つの空気開口部を通る空気流を選択的に制限する障壁の働きをする。実施形態では、レセプタクル212の基部、たとえば、加熱要素220がそれを通って突出している開口部のリムは、カラーの働きをする。
【0240】
図12及び図13に図示されている空気流調整アセンブリ400は、空気出口252の利用可能流れ面積を調整するための単純な手段を提供する。そのような構成は、複雑さを最小限に抑え、それゆえ、保守の容易さに役立つ。加熱要素220は、レセプタクル212に部分的に突き出るように移動させられ得る。そのような位置では、加熱要素220は、レセプタクル212において占める空間がより少なくなる。これは、たとえば、ユーザが、使用中にエアロゾルの総量をより多く得るためにデバイス101により多くのエアロゾル生成材料を挿入することを望む場合、望ましいことがある。
【0241】
図14及び図15は、流れ調整アセンブリ400の別の実施形態を示す。構成は、前に説明された構成と同様であるので、詳細な説明は省略される。上記で説明された構成の機構は、以下で説明される構成に適用可能であるが、明快にするために詳細な検討は省略されている。
【0242】
流れ調整アセンブリ400は、ピストン405を備える。ピストン405は、加熱要素220の孔部410において延びている。ピストン405は、ピストン405が孔部410において平行移動するのを可能にするために、加熱要素220の長手軸線に沿って平行移動するように構成される(矢印406によって示されている)。ピストン405のヘッド408は、加熱要素220の内側対向面412を補完するように成形される。ピストンのヘッド408は、ヘッド408が内側対向面412と滑動シール係合にあることを可能にするために、ヘッド408の外周の周りに滑動可能なシールを備えてもよい(図示せず)。ピストンヘッド408は、加熱要素内の内部障壁の働きをする。
【0243】
ピストン405は、ヘッド408に取り付けられた接続棒414を備える。接続棒414は、駆動部材の働きをする。接続棒414は、接続棒414と孔部410との間に空間416又は通路を形成するために、孔部410の直径よりも小さい直径を有する。空間416は、孔部410の空気供給側の働きをする。ヘッド408を越えた孔部410の部分は、孔部410の閉鎖側であり、空気入口から流体的に分離されている。
【0244】
図示されている孔部410及び接続棒414は、円形断面形状を有する。他の実施形態では、孔部410及び接続棒414は、異なる断面形状を有してもよい。たとえば、加熱要素220は、ブレード形状を有してもよい。その上、接続棒414は、孔部410よりも小さい直径又は幅を有しないことがあり、代わりに、加熱要素220の内側対向面412まで延びていてもよい。そのような実施形態では、通路又は溝が、接続棒414の外面に形成されてもよく、流れは、その溝又は通路に沿って開口部418から出ることができる。
【0245】
加熱要素220は、加熱要素220の長さに沿って配設された開口部418の帯部を備える。使用中に、ピストン405は、空気出口252の利用可能流れ面積が調整されることを可能にするために、長手軸線に沿って平行移動することができる。デバイスは、空気が、デバイスの外部の位置から、空間416に入り、加熱要素220に形成された少なくとも1つの開口部418から出て流れるような空気路を提供する。ピストンのヘッド408は、孔部410に沿った空気流を規制し、それゆえ、空間416を通って上に進む空気は、開口部418を経て空間を出る。空気がそれを通って出ることができる開口部418の数は、孔部410内のピストン405の位置によって決まる。
【0246】
図14は、第1の動作位置にあるピストン405を示す。ピストン405が第1の動作位置にあるとき、障壁の働きをするピストンヘッド408は、遠位端部からの孔部410に沿った距離のおよそ1/3に配設される。示されているように、開口部の1つの帯部418aが、空気供給側にあり、開口部の2つの帯部418b、418cが、閉鎖側にある。開口部の帯部の数は異なってもよいことが理解されよう。第1の位置において、空気は、開口部418の第1の帯部418aのみを通過することができる。空気は、閉鎖側に流れるのを規制される。空気は、それゆえ、開口部の残りの帯部418b、418cを通って流れるのを規制される。図15は、第2の動作位置にあるピストン405を示す。第2の動作位置において、ピストンヘッド408は、加熱要素220に沿って移動させられる。ピストンヘッドは、遠位端部からの孔部410に沿った距離のおよそ2/3に配設されるように移動させられる。示されているように、開口部の2つの帯部418a、418bが、空気供給側にあり、開口部の1つの帯部418cが、閉鎖側にある。開口部の帯部の数は異なってもよいことが理解されよう。ピストンは、それゆえ、空気出口252の利用可能面積を調整するのを補助する。ピストン405の2つの位置が示されているが、ピストン405は、ある範囲の異なる位置を達成するために、ピストン405の長手軸線に沿って連続的に移動させられ得ることが理解されるであろう。他の実施形態では、ピストン405は、いくつかの予め定められた位置の間で移動可能である。
【0247】
実施形態では、デバイス101は、ピストン405がユーザによってピストン405の長手軸線に沿って手動で移動させられることを可能にするように構成され、たとえば、スイッチ又はレバーが、アクチュエータとして使用されてもよい。他の実施形態では、電気モーターが、空気流調整アセンブリ400をアクティブ化するためのアクチュエータの働きをするように動作可能である。そのような構成では、モーターは、レセプタクル212に又はレセプタクル212から、ピストン405の突出している部分を移動させるために係合させられる。
【0248】
図14及び図15に図示されている実施形態は、加熱要素220の自由端部222のより近くの加熱要素220からの空気流を低減するための手段を提供する。これは、いくつかの条件下で望ましいことがある。ピストンは、空気流出口を制御するための強力な手段を提供する。
【0249】
図16及び図17は、流れ調整アセンブリ400をもつ加熱要素220の別の実施形態を図示する。構成は、前に説明された構成と同様であるので、詳細な説明は省略される。上記で説明された構成の機構は、以下で説明される構成に適用可能であるが、明快にするために詳細な検討は省略されている。
【0250】
加熱要素220及び流れ調整アセンブリ400は、図14及び図15に関して説明されたものと同様である。この実施形態では、ピストン405は、接続棒414及びピストンヘッド408を通って延びている空気通路422を備える。ピストンヘッド408は、障壁の働きをする。ピストンヘッド408は、孔部410を空気供給側及び閉鎖側に流体的に分ける。空気供給側は、加熱要素220の近位端部に向かっており、閉鎖側は、加熱要素220の遠位端部に向かっている。閉鎖側は、空気が空気通路422から加熱要素に流れるのを規制される。
【0251】
通路422は、駆動部材の働きをする接続棒414の長さに沿って延びている。デバイス101は、空気が、空気通路422に沿って、ヘッド408の端部及び孔部410の一部分によって形成されたチャンバ424に入るように構成される。チャンバ424は、空気供給側の働きをする。
【0252】
図12及び図14の実施形態の場合と同様に、空気がそれを通って出ることができる開口部418の数は、孔部410内のピストン405の位置によって決まる。しかしながら、この構成では、ピストン405が孔部410にさらに延びているとき、空気出口252の利用可能面積は、増加するのではなく減少する。これは、図16及び図17に図示されている。図16は、第1の動作位置にあるピストン405を示す。第1の動作位置において、障壁の働きをするピストンヘッド408は、遠位端部からの孔部410に沿った距離のおよそ1/3に配設される。示されているように、開口部の1つの帯部418aは、閉鎖側にあり、開口部の2つの帯部418b、418cは、空気供給側にある。開口部の帯部の数は異なってもよいことが理解されよう。チャンバ242の容積は、孔部410の利用可能容積の大部分を備える。開口部418の上側の2つの帯部は、加熱領域215と流体連通しており、他の開口部は閉鎖されている。空気は、閉鎖側を通って流れるのを規制される。空気は、それゆえ、開口部の第1の帯部418aを通って流れるのを規制される。図17は、第2の動作位置にあるピストン405を示す。第2の動作位置において、ピストンヘッド408は、加熱要素220に沿って移動させられる。ピストンヘッドは、遠位端部からの孔部410に沿った距離のおよそ2/3に配設されるように移動させられる。チャンバ242は、孔部410の総容積のうちのわずかのみを備える。開口部418の一番上の帯部のみが、加熱領域215と流体連通しており、他の開口部は閉鎖されている。示されているように、開口部の2つの帯部418a、418bは、閉鎖側にあり、開口部の1つの帯部418cは、空気供給側にある。開口部の帯部の数は異なってもよいことが理解されよう。第2の動作位置において、より少ない開口部418が、加熱領域215と流体連通しており、空気出口252の利用可能流れ面積は、より小さくなる。ピストンは、それゆえ、空気出口252の利用可能流れ面積を調整するのを補助する。
【0253】
1つの通路422が示されているが、ピストン405に形成された2つ以上の通路があってもよい。これは、ピストン405を通る空気流に対する抵抗を低減するのに役立ち得る。
【0254】
図示されている接続棒414は、孔部410と比較して直径がより狭い。他の実施形態では、接続棒414は、孔部410と同じ直径を有する。これは、ピストンに2つ以上の通路422を提供するのに必要な空間を提供するのに役立ち得る。
【0255】
ピストン405の代わりに、空気出口252の利用可能流れ面積の制御は、スリーブ(図示せず)の使用によって達成されてもよい。実施形態におけるスリーブは、孔部410の周りに延びている内部障壁、又は加熱要素220の外側の周りに延びている外部障壁の働きをする。スリーブは、前に説明されたピストン405と同様に、加熱要素220に沿って長手方向に平行移動することができる。スリーブは、スリーブがそれにわたって延びている任意の開口部418からの流れを妨げるように構成される。それゆえ、スリーブが加熱要素220に沿ってさらに突き出て、妨げられていない開口部418がより少なくなればなるほど、空気出口252の利用可能流れ面積はより小さくなる。
【0256】
図16及び図17に図示されている実施形態、又はスリーブは、加熱要素220の基部端部221のより近くの加熱要素220からの空気流を低減するための手段を提供する。これは、いくつかの条件下で、たとえば、コンジットが端壁213を経てレセプタクルの遠位部分に既に設けられている実施形態において望ましいことがある。
【0257】
図18は、別の実施形態を示す。図18の実施形態は、加熱要素220がハウジング103から突出していることを除いて、図2のものに一般的には対応する。そのような実施形態では、デバイスは、レセプタクルを含まない。すなわち、加熱領域215は、別の構成要素によって囲まれる又は区画されることがない。
【0258】
ハウジング103は、加熱要素220がそれから突出している基部213aを画定する。加熱要素220は、基部213aから立ち上がっている。加熱要素220は、露出している。「露出している」という用語は、機構の一部分が、機構が外部範囲を越えて延びているように、別の機構によって囲まれていないことを意味すると理解されよう。加熱要素220は、加熱チャンバに受けられていない。図18のデバイスの場合、加熱要素は、デバイスのハウジングの外部範囲を越えて延びている。図18の実施形態では、基部から突出している加熱要素220全体は、囲まれていない。実施形態では、加熱要素220のかなりの部分が、露出している。加熱要素220は、実質的に、別の構成要素によって囲まれる又は区画されていない。そのような実施形態では、加熱要素のわずかな部分が、デバイスのハウジングの外部範囲に延びている。任意選択で、加熱要素の少なくとも80%、任意選択で60%、及び任意選択で50%が露出している。
【0259】
図18は、本明細書で説明される実施形態のうちのいずれかと共に使用するための物品110をも示す。図18の物品110は、図2の物品110と一般的には同じである。図18の物品110は、図18のエアロゾル生成デバイス101と共に使用されてもよい。物品110は、孔部113を備える。孔部は、省略されてもよい。
【0260】
図18は、加熱要素220を示す。加熱要素220は、図2の加熱要素と一般的には同じである。加熱要素220は、加熱部材224を備える。加熱要素220は、基部213aから突出している。加熱要素220は、他の形状が想定されるが、一般的には円筒形である。空気流構成体250が設けられる。加熱要素220は、たとえば、図5図11のいずれかの加熱要素に関して、上記で説明された実施形態に対応することができる。空気流構成体250は、デバイスが使用中であるとき、ユーザが吸入したとき、空気が、デバイスの外部の位置から加熱領域215を通って流れるような空気流路を提供し、以て、物品がデバイスに組み付けられたとき、エアロゾル生成材料によってもたらされた加熱領域215におけるエアロゾルをユーザが吸入することを可能にする。空気出口が、加熱要素220に形成される。空気出口252は、加熱要素220の外面223に開口部253のアレイを備える。開口部253の数は、異なってもよく、単一の開口部を備えてもよい。空気流構成体250の構成及び配置、たとえば、開口部のアレイは、実施形態において異なってもよい。図18の加熱要素220は、加熱領域215への利用可能空気流面積を変動させるように構成された、図12図17におけるものなど、空気流調整アセンブリ400を備えてもよい。
【0261】
図19a及び図19bは、加熱要素220が露出しているエアロゾル生成デバイス101を示し、加熱要素の一部分は、基部213aで立ち上がっている立上りリム230によって取り囲まれている。加熱要素は、ハウジング103から部分的に突出している。すなわち、加熱要素の一部分は、ハウジング103から突出しており、加熱要素220の一部分は、デバイスの他の構成要素によって囲まれている。たとえば、ハウジング103は、加熱要素220の周りに延びおり、加熱要素220から離間している、立上りリム230を備えてもよい。立上りリム230は、加熱要素220の基部端部221の周りに延びており、加熱要素220の基部端部221から離間していてもよい。立上りリム230は、基部213aから延びている。立上りリムは、周方向に延びている。立上りリム230は、周囲部分を備えてもよい。基部213aの立上りリム230は、凹部212aを形成する。凹部212aは、加熱要素220の基部端部221を収容する。凹部212aは、物品110の端部を受けるように構成されてもよい。加熱要素220の大部分は、任意の他の構成要素によって囲まれる又は区画されない。加熱領域215は、任意の他の構成要素によって囲まれる又は区画されることがない。図19a及び図19bの物品110は、図18の物品110と一般的には同じある。図189及び図19bの物品110は、図19a及び図19bのエアロゾル生成デバイス101と共に使用されてもよい。図18の加熱要素220は、図2図11に図示されているいずれかの加熱要素を備えてもよい。加熱要素220は、図12図17の空気流調整アセンブリ400を有してもよい。
【0262】
他の実施形態(図示せず)では、流れ調整アセンブリ400は、別々に各開口部の断面積を調整するように構成された少なくとも1つのバルブを追加又は代替として備えてもよい。これは、別々に各開口部を個々に制御するのに役立ち得、これは、空気流に対するより強力な制御を提供するのに役立つ。
【0263】
実施形態では、少なくとも1つの第1の開口部を通る空気流、及び少なくとも1つの第2の開口部を通る空気流を交互に制限するように構成された流れ調整アセンブリが設けられる。そのような実施形態では、空気流体積は、使用中ずっと、少なくとも実質的に一定のままであるが、流出は、加熱要素220の異なる部分の間で移動させられる。したがって、アクティブな空気出口セクションは、空気スループットを維持しながら、使用中に遠位端部に向かって、又は近位端部に向かって移動させられ得る。実施形態では、上記で説明されたカラーが、そのような効果を達成するように構成される。他の実施形態では、流れ調整アセンブリが、第1のピストンヘッド及び第2のピストンヘッドをもつ、上記で説明された構成体に一般的には対応する、ピストンを備え、ここで、第2のピストンヘッドが、第1のピストンヘッドから離間しており、異なる開口部が、孔部410内の適切な位置にピストンヘッドを置くことによって交互に開放又は閉鎖され得るように構成される。
【0264】
流れ調整アセンブリは、開口部を通る空気流を選択的に制限するように構成されてもよい。流れ調整アセンブリ400は、デバイス101の空気流要件に応じて空気出口252の利用可能流れ面積が調整されることを可能にする。これは、よりフレキシブルなデバイス101を提供するのに役立ち得、ここで、加熱要素220からの空気流の量又は位置は、制御され得る。そのような調整は、ユーザが吸入するとき、ユーザに異なる感覚を提供するのに役立ち得、ユーザは、ユーザの好みに応じて空気流を調整することが可能になり得る。その上、空気流は、使用されているエアロゾル生成材料に応じて最適な空気流を供給するように調整され得る。調整可能であるデバイスを提供することは、様々な異なる使用目的のためにただ1つのデバイス101が製作されればよいことをも意味し得る。これにより、ただ1つのデバイス101が製作されればよく、規模の経済性を提供し、製造コストを低減する。
【0265】
実施形態では、磁場生成器240及び流れ調整アセンブリ400の動作は、互いに応じて動作するように構成される。実施形態では、磁場生成器240及び流れ調整アセンブリ400の動作は、互いに対応するように構成される。すなわち、実施形態では、磁場生成器240は、空気が流れ調整アセンブリ400によってそれを通って向けられる、加熱要素220の一部分に対応する加熱要素の1つ又は複数の領域の加熱を引き起こすように構成される。実施形態では、流れ調整アセンブリ400は、磁場生成器240が加熱を引き起こすように構成された、1つ又は複数の領域に対応する加熱要素220の部分を通して空気を向けるように構成される。したがって、加熱要素220に沿った漸進的有向空気流は、加熱要素220の漸進的加熱と整合され得る。実施形態では、インダクタコイル構成体は、たとえば、漸進的加熱を提供するための2つ又はそれ以上のインダクタコイル、又は移動可能なコイルを備える。
【0266】
実施形態では、流れ調整アセンブリ400は、磁場生成器240が加熱を引き起こすように構成された、1つ又は複数の領域と整合された加熱要素220の部分を通して空気を向けるように構成される。実施形態では、流れ調整アセンブリ400は、磁場生成器240が加熱を引き起こすように構成された、1つ又は複数の領域からオフセットされている加熱要素220の部分を通して空気を向けるように構成される。たとえば、流れ調整アセンブリ400がそれを通して空気を向けるように構成された加熱要素の部分は、磁場生成器240が加熱を引き起こすように構成された、1つ又は複数の領域から加熱要素220の遠位端部に少なくとも部分的により近接して配設されていてもよい。
【0267】
上記で説明された実施形態では、加熱構成体は、誘導加熱構成体である。実施形態では、抵抗性加熱など、他のタイプの加熱構成体が使用される。デバイスの構成は、一般的には上記で説明されたものであり、したがって、詳細な説明は省略される。そのような構成では、加熱アセンブリ201は、抵抗性加熱プロセスによって加熱要素を加熱するための構成要素を含む抵抗性加熱生成器を備える。この場合、電流は、抵抗性加熱構成要素に直接的に印加され、加熱構成要素における得られた電流の流れは、加熱構成要素がジュール加熱によって加熱されることを引き起こす。抵抗性加熱構成要素は、好適な電流が抵抗性加熱構成要素を通過するときに熱を生成するように構成された抵抗性材料を備え、加熱アセンブリは、抵抗性材料に電流を供給するための電気的接触を備える。
【0268】
実施形態では、加熱要素は、抵抗性加熱構成要素自体を形成する。実施形態では、抵抗性加熱構成要素は、たとえば、伝導によって加熱要素に熱を伝達する。
【0269】
上記の実施形態は、本発明の例示的な例として理解されるべきである。本発明のさらなる実施形態が想定される。任意の一実施形態に関して説明された任意の機構は、単独で、又は説明された他の機構と組み合わせて使用されてもよく、さらに、任意の他の実施形態のうちの1つ又は複数の機構との組合せ、又は任意の他の実施形態の任意の組合せにおいて使用されてもよいことを理解されたい。その上、上記で説明されていない等価物及び変更形態も、添付の特許請求の範囲において定義されている本発明の範囲から逸脱することなく採用され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19a
図19b
【手続補正書】
【提出日】2024-02-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル供給デバイスであって、
エアロゾル生成材料を備える物品の少なくとも一部分を受けるように構成された加熱領域を画定するレセプタクルと、
前記加熱領域内に突出しており、前記加熱領域を加熱するように構成された加熱要素と
を備え、
前記加熱要素が、前記加熱領域と流体連通している空気出口をもつ空気路と、前記空気出口を通る空気流を変動させるように配置された空気流調整アセンブリとを備える、
エアロゾル供給デバイス。
【請求項2】
前記空気流調整アセンブリが、前記空気出口を通る利用可能空気流面積を変動させるように構成された、請求項1に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項3】
前記空気出口が、空気開口部を備え、前記空気流調整アセンブリが、前記空気開口部を通る空気流を選択的に少なくとも制限するように構成された、請求項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項4】
前記空気開口部が、第1の空気開口部であり、前記空気流調整アセンブリが、第2の空気開口部を備える、請求項3に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項5】
前記空気流調整アセンブリが、前記第1の空気開口部を通る空気流及び前記第2の空気開口部を通る空気流を交互に制限するように構成された、請求項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項6】
前記空気出口が、空気開口部のアレイを備える、請求項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項7】
前記空気流調整アセンブリが、少なくとも1つの空気開口部を通る空気流を選択的に制限するように動作可能な障壁を備える、請求項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項8】
前記障壁が、前記加熱要素内の内部障壁である、請求項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項9】
前記加熱要素への空気入口を備え、前記障壁が、前記空気入口と前記空気出口との間にある、請求項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項10】
前記空気流調整アセンブリが、前記加熱要素内に孔部を備え、前記障壁が、前記加熱要素において前記空気入口と流体連通している空気供給側と、前記加熱要素において前記空気入口から流体的に分離されている閉鎖側とに前記孔部を流体的に分けるために、前記孔部において移動可能である、請求項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項11】
前記加熱要素が、遠位端部において前記レセプタクルから突出しており、近位端部において自由端部を有する、請求項10に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項12】
前記空気供給側が、前記遠位端部又は前記近位端部にある、請求項11に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項13】
前記障壁が、前記加熱要素の周りの外部障壁である、請求項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項14】
前記障壁が、前記加熱要素の周りにカラーを備える、請求項13に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項15】
空気開口部の前記アレイが、前記加熱要素に沿って軸線方向に分散されている、請求項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項16】
空気開口部の前記アレイの少なくとも第1の空気開口部が、空気開口部の前記アレイの少なくとも第2の空気開口部と流れ面積が異なる、請求項15に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項17】
前記加熱要素が、変動磁場の侵入によって加熱可能である加熱材料を備える、請求項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項18】
請求項に記載のエアロゾル供給デバイスと、エアロゾル生成材料を備える物品とを備える、エアロゾル供給システム。
【請求項19】
エアロゾル生成材料を備える物品と、
エアロゾル生成材料を加熱するためのエアロゾル供給デバイスであって、エアロゾル生成材料を備える物品の少なくとも一部分を受けるように構成された加熱領域を画定するレセプタクルと、
前記加熱領域内に突出しており、前記加熱領域を加熱するように構成された加熱要素とを備え、前記加熱要素が、前記加熱領域と流体連通している空気出口をもつ空気路と、
前記空気出口を通る空気流を変動させるように配置された空気流調整アセンブリと
を備える、エアロゾル供給デバイスと
を備える、エアロゾル供給システム。
【請求項20】
エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル供給デバイスであって、
エアロゾル生成材料を備える物品の少なくとも一部分に受けられるように構成された加熱要素と、
前記加熱要素が突出している基部と
を備え、
前記加熱要素が、前記加熱要素の外面と流体連通している空気出口をもつ空気路と、前記空気出口を通る空気流を変動させるように配置された空気流調整アセンブリとを備える、
エアロゾル供給デバイス。
【国際調査報告】