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特表2024-522676エアブレードにより吹き飛ばしを行うことによる研磨ベルトの清掃方法、およびエアブレード
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  • 特表-エアブレードにより吹き飛ばしを行うことによる研磨ベルトの清掃方法、およびエアブレード 図1
  • 特表-エアブレードにより吹き飛ばしを行うことによる研磨ベルトの清掃方法、およびエアブレード 図2
  • 特表-エアブレードにより吹き飛ばしを行うことによる研磨ベルトの清掃方法、およびエアブレード 図3
  • 特表-エアブレードにより吹き飛ばしを行うことによる研磨ベルトの清掃方法、およびエアブレード 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】エアブレードにより吹き飛ばしを行うことによる研磨ベルトの清掃方法、およびエアブレード
(51)【国際特許分類】
   B08B 5/00 20060101AFI20240614BHJP
   B08B 3/02 20060101ALI20240614BHJP
【FI】
B08B5/00 A
B08B3/02 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023576343
(86)(22)【出願日】2021-09-28
(85)【翻訳文提出日】2024-01-31
(86)【国際出願番号】 IB2021000609
(87)【国際公開番号】W WO2022269307
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】00740/21
(32)【優先日】2021-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CH
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523464668
【氏名又は名称】クンディグ アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】KUNDIG AG
【住所又は居所原語表記】Hofstrasse 95, 8620 Wetzikon (CH)
(71)【出願人】
【識別番号】523464679
【氏名又は名称】クンディグ,ステファン
【氏名又は名称原語表記】KUNDIG, Stephan
【住所又は居所原語表記】Haldenstrasse 20, 8640 Rapperswil SG (CH)
(74)【代理人】
【識別番号】100186060
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 大輔
(72)【発明者】
【氏名】クンディグ,ステファン
【テーマコード(参考)】
3B116
3B201
【Fターム(参考)】
3B116AA46
3B116AB53
3B116BB22
3B116BB72
3B116BB73
3B116BB75
3B116BB88
3B116BB90
3B201AA46
3B201AB53
3B201BB22
3B201BB72
3B201BB73
3B201BB75
3B201BB88
3B201BB90
3B201BB98
(57)【要約】
本発明は、塵を含む空気を誘導するために役立つ取り出しフード(8)を備える装置であって、1または複数のエアブレードを囲む装置と同様に、全幅のエアブレードまたはいくつかに区切られた複数のエアブレードによって研磨ベルトを清掃する方法を記述する。もし、この装置がワーク吸着固定コンベヤに取り付けられたベルトサンダーに用いられると、送気の試みは、分流器の使用により、ファンのより低い需要に最適化される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
研磨処理中に研磨ベルトを清掃する目的のための前記研磨ベルトに対する吹き飛ばしの方法であって、空気の流れがエアブレードによって生成されることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法であって、前記研磨ベルトの幅にわたって配置され、且つ、必要であれば操作的に制御されるいくつかのエアブレードが用いられることを特徴とする方法。
【請求項3】
研磨ベルトに対する吹き飛ばしのためのエアブレードであって、研磨機内部からの研磨塵を含む空気を再循環するための1または複数の囲み開口を備えることを特徴とするエアブレード。
【請求項4】
研磨ベルトに対する吹き飛ばしのためのエアブレードであって、前記エアブレードの空気供給が多面的に生じることを特徴とするエアブレード。
【請求項5】
研磨ベルトに対する吹き飛ばしのためのエアブレードであって、同じ研磨機ユニットの真空クランプ装置から空気を吸い込むことを特徴とするエアブレード。
【請求項6】
請求項3~5に記載のエアブレードであって、空気室の複数のデフレクタが、前記空気室から空気の均一な漏れを最適化することを特徴とするエアブレード。
【請求項7】
請求項5記載のエアブレードがバルブまたはスイッチにより空気供給を整えることを特徴とする方法。
【請求項8】
研磨ベルトに対する吹き飛ばしのための方法であって、取り囲む1または複数の開口に適合し、機械内部の塵を含む空気を循環させるためのエアブレードが真空装置から空気を吸い込むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、研磨ベルト技術の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
技術水準は、研磨ベルト上だけでなくワーク上の研磨塵を吹き飛ばすためのベルトサンダー上の装置である。後者の上の塵は、穴又は溝を備えた棒状のチューブ、すなわち、研磨ベルトの全幅にわたって動作するノズルにより、または、空気噴流によって回転する回転可能な星形状の送風ノズルによって、研磨処理中に連続的、間欠的、又は脈動的に吹き飛ばされる。
【0003】
特に最初の解決策の場合、圧縮空気の必要量は相当なものであり、それに応じてコストも高くなる。2番目に述べられる装置の場合、技術的な努力にもかなりの追加コストがかかる。
【0004】
これまでに使用されている2つの装置は、それらのほとんど振動運動にもかかわらず、選択的にしか作用せず、したがって研磨ベルトは不均一に清掃され、それに応じて、繊細なワーク表面上の研磨パターンの視認可能な不均一さを残す不利益を有する。
【0005】
一方、本発明は、技術的に単純で省エネで、したがって費用対効果の高い処理により、研磨ベルトに作用する空気噴流を生成する問題を解決し、この目的のために求められる装置を説明する。
【0006】
その際、他の応用分野で知られている装置、いわゆる、エアブレード(エアナイフとしても知られる)を初めて利用する。これは、表面を乾燥させるため、または、ワークもしくは他のオブジェクトを清掃するために、気団(例えば入口のエアカーテン)を分離するために共通に使用される。
【0007】
エアブレードは、本事案では研磨ベルトに当たる連続する空気噴流が出る数ミリメートルのスロット幅の狭い隙間に断面を縮小することにより、ファンと供給チューブによって供給される空気の量がコンテナ内で減少する事実によって特徴づけられる。
【0008】
本発明は、また、空気の供給および流出のための解決策を説明する処理の上流及び下流の延長に直列にそのようなエアブレードも含む。研磨ベルトからの塵の除去における定性的な改善に加えて、より均一であるため、本発明は、また、穴を有するチューブを用いた今日使用されるもっとも一般的な装置に対して経済的なメリットも提供する。
【0009】
一方、後者は圧縮空気とともに動作し、それゆえに高圧を発生させるために必要なエネルギーが増加する可能性があるため50%の効率を達成するのみであり、追加でより大きな気流を有するエアブレードは、線形のエネルギー要求のため100%に近い効率を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前述したように、従来技術は、研磨ベルト上だけでなくワーク上の研磨塵を吹き飛ばすためのベルトサンダー上の装置である。後者の上の塵は、穴又は溝を備えた棒状のチューブ、すなわち、研磨ベルトの全幅にわたって動作するノズルにより、または、空気噴流によって回転する回転可能な星形状の送風ノズルによって、研磨処理中に連続的、間欠的、又は脈動的に塵を吹き飛ばす。
【0011】
特に最初の解決策の場合、圧縮空気の必要量は相当なものであり、それに応じてコストも高くなる。2番目に述べられる装置の場合、技術的な努力にもかなりの追加コストがかかる。
【0012】
これまでに使用されている2つの装置は、それらのほとんど振動運動にもかかわらず、選択的にしか作用せず、研磨ベルトはしたがって不均一に清掃され、それに応じて、繊細なワーク表面上の研磨パターンの視認可能な不均一さを残す不利益を有する。
【0013】
本発明は、一方で、技術的に単純で省エネで、したがって費用対効果の高い処理により、研磨ベルトに作用する空気噴流を生成する問題を解決し、この目的のために求められる装置を説明する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、技術的に単純で省エネで、費用対効果の高い処理により、研磨ベルトに作用する空気噴流を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明、空気供給チューブ(1)と共に研磨ベルト(7)に作用するエアブレードと、空気噴流(3)が逃れる空気出口ギャップ(2)と、任意の空気連結チューブ(4)と、内部デフレクタ(6)を有するエアブレードハウジング(5)と、を示す図である。
図2】空気出口ギャップ(2)を有するエアブレードと、空気供給パイプ(1)と、空気出口流れ(3)と、空気室(5)と、研磨塵を含んだ空気のための取り出しフード(8)、その開口(17)、および排気パイプ(9)とを示す図である。
図3図2の断面の装置、吹き飛ばし気流3、および抽気気流16を示す図である。
図4】エアブレードに加えてベルトサンダーが、ワーク(15)を固定するためのコンベヤベルトとワークテーブル打ち抜き穴を有するワーク真空装置(10)を備える場合の空気の動きを示す図であり、この設置においては、単一のファン(12)と、接続パイプ(1)における最適化された空気供給のための追加の室内空気供給を整流するためのサーボモータ(14)を有する分流器(13)とで十分となる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の課題は、冒頭の“技術水準と本発明の課題”において説明されたように、研磨処理中に研磨ベルト(7)を清掃するためのエアブレードである。(現在の研磨ベルトに対する吹き飛ばしのための装置では満たされない)要求であって、機械内部に研磨塵を含んだ空気が逃げ入る(そして機械を汚す)ことが許されない要求について、この配置は、また、1または複数のさらなる室と、エアブレードを取り囲む開口を介して汚れた空気が塵をフィルタする抽出システム、例えば塵取り出しフード(8)の形式、に排出される開口と、によって特徴づけられる。
【0017】
好適に約25-40m/sの速度の空気噴流(3)を実現するために、空気取り出しギャップ(2)のスロット幅は、一般的には約1-5mmとなり、汚れた空気が戻るための開口は、複数個になる。加えて、空気室(5)は、均一で連続する空気噴流(3)を実現するために適切に動作するデフレクタ(6)に備え付けられることができる。
【0018】
要求される空気の供給は、ファンによって室内空気から得られる。もし、ベルトサンダーがワーク(15)を固定するための真空クランプ装置(10)を有するなら、空気の供給は、これによって得られ、したがって追加のファンは省略することができる。
【0019】
この場合、周囲の空気は、搬送テーブルとコンベヤベルトの打ち抜き穴を介してエアブレードに入る。これは、しかしながら打ち抜き穴が自由を維持する(すなわちワークを固定するという実際の目的を果たさない)場合においてのみ、滞ることがない。もし、穴がワークによって覆われると、減少した空気の供給は他の方法で補償されなければならない。
【0020】
空気供給の減少は、既に検出されていない限り、ワークの積み込み中に制御システムによって補償されない限り、真空の形成によって検出される。
【0021】
両方の場合において、補償は、例えば室内空気取り入れパイプにおいてサーボモータ(14)が取り付けられた分流器(13)のバルブによって実施される。
【0022】
原理的に空気だけでなくすべての種類のガスに用いることができる装置は、必要に応じて修正され、又は、拡張されることが可能である。例えば、研磨塵の荷電を除去するイオン化ユニットと組み合わせることが可能である。
【0023】
装置は、研磨ベルトの全幅にわたり、しかしながら、研磨塵が生じる場所においてのみ用いられるいくつかのエアブレードに区切られた部分によって最適化される。その結果として、空気の供給は、一つの接続だけで行うことができるだけでなく、横方向及び上からの両方のいくつかの接続(4)によっても行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明は研磨ベルトを使用する分野において利用可能である。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-08-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
研磨処理中に研磨ベルト(7)を清掃する目的のための前記研磨ベルト(7)に対する吹き飛ばしの方法であって、空気の流れ(3)がエアブレードによって生成されることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法であって、前記研磨ベルト(7)の幅にわたって配置され、且つ、必要であれば操作的に制御されるいくつかのエアブレードが用いられることを特徴とする方法。
【請求項3】
研磨ベルト(7)に対する吹き飛ばしのためのエアブレードであって、研磨機内部からの研磨塵を含む空気を再循環するための1または複数の囲み開口(17)と、前記エアブレードを取り囲む研磨機の内部からの研磨塵に汚染された空気(16)を再循環するための排気パイプ(9)と、を有する排出フード(8)を備えることを特徴とするエアブレード。
【請求項4】
研磨ベルト(7)に対する吹き飛ばしのためのエアブレードであって、前記エアブレードの空気供給がいくつかの側面(1、4)で発生することを特徴とするエアブレード。
【請求項5】
研磨ベルト(7)に対する吹き飛ばしのためのエアブレードであって、前記エアブレードが、真空クランプ装置(10)を有するサンディングシステムの一部であり、
前記真空クランプ装置の搬送テーブルとコンベヤベルトの打ち抜き穴を通って空気を前記サンディングシステムに引き込むことを特徴とするエアブレード。
【請求項6】
前記エアブレード空気室(5)内のデフレクタ(6)が、前記空気室から空気の均一な流出を最適化することを特徴とする請求項3記載のエアブレード。
【請求項7】
請求項5記載のエアブレードが分流器のバルブにより空気供給を整えることを特徴とする方法。
【請求項8】
真空クランプ装置(10)を有するサンディングシステムの一部である請求項5記載のエアブレードにより、研磨ベルト(7)に対する吹き飛ばし方法であって、1または複数の囲み開口(17)と、研磨塵に汚染された空気(16)を再循環するための排気パイプ(9)と、を有する排出フード(8)に設けられる前記エアブレードが、ファン(12)と空気供給チューブ(1)を介して前記真空クランプ装置(10)からの供給空気を引き込むことを特徴とする方法。
【請求項9】
前記エアブレードの空気室(5)内のデフレクタ(6)が、前記エアブレードの前記空気室からの空気の均一な流出を最適化することを特徴とする、請求項5記載のエアナイフ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】