(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】発熱体、発熱体の製造方法及び発熱体を含むエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/46 20200101AFI20240614BHJP
A24F 40/70 20200101ALI20240614BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/70
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577342
(86)(22)【出願日】2023-03-31
(85)【翻訳文提出日】2023-12-14
(86)【国際出願番号】 KR2023004346
(87)【国際公開番号】W WO2023191579
(87)【国際公開日】2023-10-05
(31)【優先権主張番号】10-2022-0041019
(32)【優先日】2022-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リ、ウォンキョン
(72)【発明者】
【氏名】ソンウ、ポール ジュン
(72)【発明者】
【氏名】リ、ムン サン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA07
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB23
4B162AC22
4B162AD02
4B162AD03
4B162AD06
4B162AD08
4B162AD12
4B162AD13
4B162AD15
4B162AD16
4B162AD20
4B162AD23
4B162AD32
4B162AE02
(57)【要約】
発熱体は、表面プラズモン共鳴によって熱を発生させるための発熱体であって、第1面及び前記第1面と反対になる第2面を含む基板と、前記第1面上にボイド領域を少なくとも部分的に形成するように前記第1面上に位置する第1金属プリズムと、を含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面プラズモン共鳴によって熱を発生させるための発熱体であって、
第1面及び前記第1面と反対になる第2面を含む基板と、
前記第1面上にボイド領域を少なくとも部分的に形成するように前記第1面上に位置する第1金属プリズムと、
を含む発熱体。
【請求項2】
前記第1金属プリズムは、前記第1面に対向する第1ベース面と、前記第1ベース面と反対になる第2ベース面と、前記第1ベース面及び前記第2ベース面の間の複数の側面と、を含む、請求項1に記載の発熱体。
【請求項3】
前記第1ベース面及び前記第2ベース面の間の距離は、約10nm以下である、請求項2に記載の発熱体。
【請求項4】
前記第1側面及び前記第2側面のうちの少なくとも1つの側面は、実質的に曲面である、請求項2に記載の発熱体。
【請求項5】
前記ボイド領域は、約300nm~約600nmの範囲にある直径を有する、請求項1に記載の発熱体。
【請求項6】
前記第1金属プリズムは、約380nm~約780nmの波長の光と共鳴する金属粒子を含む、請求項1に記載の発熱体。
【請求項7】
前記第1金属プリズムと共に前記ボイド領域を少なくとも部分的に形成する第2金属プリズムをさらに含む、請求項1に記載の発熱体。
【請求項8】
前記第1金属プリズム及び前記第2金属プリズムは、互いに分離している、請求項7に記載の発熱体。
【請求項9】
前記第1金属プリズムは、前記ボイド領域の周縁全体を画定する、請求項1に記載の発熱体。
【請求項10】
表面プラズモン共鳴によって熱を発生させるための発熱体を製造するための方法であって、
基板を提供する動作と、
前記基板上に複数のビーズを吹き付ける動作と、
前記基板及び複数のビーズ上に複数の金属粒子を蒸着する動作と、
前記基板上に少なくとも1つの金属プリズムによって囲まれたボイド領域を形成するように前記複数のビーズを除去する動作と、
を含む方法。
【請求項11】
前記金属プリズムが約10nm以下の厚さを有するように前記複数の金属粒子が蒸着される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記複数のビーズは、約450nm~約600nmの範囲にある直径を有する、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記複数のビーズをエッチングする動作をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記複数のビーズが約300nm~約400nmの範囲にある直径を有するように前記複数のビーズがエッチングされる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
光源と、
電気的光源から光を受信するように構成された請求項1に記載の発熱体と、
を含むエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、発熱体、発熱体の製造方法及び発熱体を含むエアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
熱を発生させてターゲットを加熱する技術が開発されている。一例として、電気抵抗性要素に電気エネルギーを供給することによって熱を発生させることができる。別の例として、コイル及びサセプタの間の電磁的結合によって熱を発生させることができる。前述した背景技術は、本開示の導出過程で保有又は習得したものであり、必ずしも本開示の有効出願日以前に一般公衆に公開された公知技術とは限らない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示の一態様は、表面プラズモン共鳴(surface plasmon resonance、SPR)を用いて熱を発生させる発熱体、発熱体の製造方法及び発熱体を含むエアロゾル発生装置を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
発熱体は、表面プラズモン共鳴によって熱を発生させるための発熱体であって、第1面及び前記第1面と反対になる第2面を含む基板と、前記第1面上にボイド領域を少なくとも部分的に形成するように前記第1面上に位置する第1金属プリズムとを含み得る。
【0005】
前記第1金属プリズムは、前記第1面に対向する第1ベース面と、前記第1ベース面と反対になる第2ベース面と、前記第1ベース面及び前記第2ベース面の間の複数の側面とを含み得る。
【0006】
前記第1ベース面及び前記第2ベース面の間の距離は、約10nm以下であり得る。
【0007】
前記第1側面及び/又は前記第2側面は、実質的に曲面で形成され得る。
【0008】
前記ボイド領域は、約300nm~約600nmの範囲にある直径を有し得る。
【0009】
前記第1金属プリズムは、約380nm~約780nmの波長の光と共鳴する金属粒子を含み得る。
【0010】
前記発熱体は、前記第1金属プリズムと共に前記ボイド領域を少なくとも部分的に形成する第2金属プリズムをさらに含み得る。
【0011】
前記第1金属プリズム及び前記第2金属プリズムは、互いに分離し得る。
【0012】
前記第1金属プリズムは、前記ボイド領域の周縁全体を画定し得る。
【0013】
方法は、表面プラズモン共鳴によって熱を発生させるための発熱体を製造するための方法であって、基板を提供する動作と、前記基板上に複数のビーズを吹き付ける動作と、前記基板上に金属プリズムを形成するように前記基板上に複数の金属粒子を蒸着する動作と、前記基板上に前記金属プリズムによって囲まれたボイド領域を形成するように前記複数のビーズを除去する動作とを含み得る。
【0014】
前記金属プリズムが約10nm以下の厚さを有するように前記複数の金属粒子が蒸着され得る。
【0015】
前記複数のビーズは、約300nm~約600nmの範囲にある直径を有し得る。
【0016】
前記方法は、前記複数のビーズをエッチングする動作をさらに含み得る。
【0017】
前記複数のビーズが約300nm~約400nmの範囲にある直径を有するように前記複数のビーズがエッチングされ得る。
【0018】
エアロゾル発生装置は、光源と、電気的光源から光を受信するように構成された発熱体とを含み、前記発熱体は、表面プラズモン共鳴によって熱を発生させるための発熱体であって、第1面及び前記第1面と反対になる第2面を含む基板と、前記第1面上にボイド領域を少なくとも部分的に形成するように前記第1面上に位置する第1金属プリズムとを含み得る。
【発明の効果】
【0019】
一実施形態によれば、実質的に同一の程度で自由電子が励起(excitation)されることによって、発熱体から均一に熱が発生し得る。一実施形態によれば、発熱体がターゲットを加熱するのに適用される場合、ターゲットが局所的に加熱されるか、複数のターゲットのうちの少なくとも一部のターゲットが加熱され得る。一実施形態に係る発熱体、発熱体の製造方法及び発熱体を含むエアロゾル発生装置の効果は、上記で説明したものに限定されず、説明されていない他の効果は、以下の説明から当業者に明確に理解されるであろう。
【0020】
本開示の特定実施形態の例の前述した他の態様、特徴、及び利点は、添付する図面を参照し、次の詳細な説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】一実施形態に係るエアロゾル発生装置にエアロゾル発生物品が挿入された例を示す図である。
【
図2】一実施形態に係るエアロゾル発生装置にエアロゾル発生物品が挿入された例を示す図である。
【
図3】一実施形態に係るエアロゾル発生装置にエアロゾル発生物品が挿入された例を示す図である。
【
図4】一実施形態に係るエアロゾル発生物品の例を示す図である。
【
図5】一実施形態に係るエアロゾル発生物品の例を示す図である。
【
図6】一実施形態に係るエアロゾル発生装置のブロック図である。
【
図7】一実施形態に係る発熱体の製造方法を示す図である。
【
図8】一実施形態に係る発熱体の製造方法を示す図である。
【
図9】一実施形態に係る発熱体の製造方法を示す図である。
【
図10】一実施形態に係る発熱体の製造方法を示す図である。
【
図13】
図12の発熱体を線13-13に沿って見た断面図である。
【
図15】光源の出力による様々な発熱体の昇温を比較したグラフである。
【
図16】一実施形態に係るエアロゾル発生装置の図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
実施形態で使用される用語は、実施形態で使用される用語は、本発明における機能を考慮しながら可能な限り現在に幅広く使用されている一般的な用語を選択したが、これは当分野の技術者の意図又は判例、新しい技術の出現などによって異なる。また、特定の場合、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合に該当する発明の説明部分において詳しくその意味を記載する。従って、本発明で使用される用語は単なる用語の名称ではなく、その用語が有する意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されなければならない。
【0023】
明細書の全体において、いずれかの部分がいずれかの構成要素を「含む」とするとき、これは特に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含むことを意味する。また、明細書に記載されている「~部」、「~モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェア又はソフトウェアで実現されるかハードウェアとソフトウェアの結合によって実現され得る。
【0024】
以下では、添付の図面を参考して本発明の実施形態に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な異なる形態に実現され得るが、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0025】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0026】
図1~
図3は、エアロゾル発生装置にエアロゾル発生物品が挿入された例を示す図である。
【0027】
図1を参照すると、エアロゾル発生装置1は、バッテリ11、制御部12及びヒーター13を含む。
図2及び
図3を参照すると、エアロゾル発生装置1は、蒸気化器14をさらに含む。また、エアロゾル発生装置1の内部空間には、エアロゾル発生物品2(例えば、巻タバコ)が挿入されてもよい。
【0028】
図1~
図3に示されたエアロゾル発生装置1には、本実施形態に関する構成要素が示されている。従って、
図1~
図3に示された構成要素の他に異なる汎用的な構成要素がエアロゾル発生装置1にさらに含まれ得ることを本実施形態に関する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0029】
また、
図2及び
図3には、エアロゾル発生装置1にヒーター13が含まれているものとして示されているが、必要に応じてヒーター13は省略されてもよい。
【0030】
図1には、バッテリ11、制御部12及びヒーター13が一列に配置されたものとして示されている。また、
図2には、バッテリ11、制御部12、蒸気化器14及びヒーター13が一列に配置されたものとして示されている。また、
図3には、蒸気化器14及びヒーター13が並列に配置されたものとして示されている。しかし、エアロゾル発生装置1の内部構造は、
図1~
図3に示されたものに限定されない。言い換えれば、エアロゾル発生装置1の設計に応じて、バッテリ11、制御部12、ヒーター13、及び蒸気化器14の配置は変更することができる。
【0031】
エアロゾル発生物品2がエアロゾル発生装置1に挿入されると、エアロゾル発生装置1は、ヒーター13及び/又は蒸気化器14を作動させ、エアロゾルを発生させることができる。ヒーター13及び/又は蒸気化器14によって発生したエアロゾルは、エアロゾル発生物品2を通過してユーザに伝達される。
【0032】
必要に応じて、エアロゾル発生物品2がエアロゾル発生装置1に挿入されていない場合であっても、エアロゾル発生装置1はヒーター13を加熱してもよい。
【0033】
バッテリ11は、エアロゾル発生装置1が動作するために使用される電力を供給する。例えば、バッテリ11は、ヒーター13又は蒸気化器14が加熱できるように電力を供給してもよく、制御部12が動作するために必要な電力を供給してもよい。また、バッテリ11は、エアロゾル発生装置1に設置されたディスプレイ、センサ、モータなどが動作するために必要な電力を供給してもよい。
【0034】
制御部12は、エアロゾル発生装置1の動作を全般的に制御する。具体的には、制御部12は、バッテリ11、ヒーター13、及び蒸気化器14だけでなく、エアロゾル発生装置1に含まれている他の構成の動作を制御する。また、制御部12は、エアロゾル発生装置1の構成それぞれの状態を確認して、エアロゾル発生装置1が動作可能な状態であるか否かを判断してもよい。
【0035】
制御部12は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、複数の論理ゲートのアレイとして実現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサとこのマイクロプロセッサで実行し得るプログラムが格納されたメモリの組み合せで実現されてもよい。また、別の形態のハードウェアでも実現され得ることを、本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば理解することができる。
【0036】
ヒーター13は、バッテリ11から供給された電力によって加熱され得る。例えば、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置1に挿入されると、ヒーター13は、エアロゾル発生物品の外部に配置されてもよい。従って、加熱されたヒーター13は、エアロゾル発生物品内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させることができる。
【0037】
ヒーター13は、電気抵抗性ヒーターであり得る。例えば、ヒーター13には、導電性トラック(track)を含み、導電性トラックに電流が流れることによりヒーター13が加熱されてもよい。しかし、ヒーター13は、前述した例に限定されず、希望温度まで加熱できるものであれば、制限なく該当し得る。ここで、希望温度は、エアロゾル発生装置1に予め設定されていてもよく、ユーザによって所望の温度に設定されてもよい。
【0038】
一方、別の例として、ヒーター13は、誘導加熱式ヒーターであってもよい。具体的には、ヒーター13には、エアロゾル発生物品を誘導加熱方式で加熱するための導電性コイルを含んでもよく、エアロゾル発生物品は、誘導加熱式ヒーターによって加熱され得るサセプタを含んでもよい。
【0039】
例えば、ヒーター13は、管タイプの加熱要素、板タイプの加熱要素、針タイプの加熱要素、又は棒タイプの加熱要素を含んでもよく、加熱要素の形状に応じてエアロゾル発生物品2の内部又は外部を加熱してもよい。
【0040】
また、エアロゾル発生装置1には、ヒーター13が複数配置されてもよい。ここで、複数のヒーター13は、エアロゾル発生物品2の内部に挿入されるように配置されてもよく、エアロゾル発生物品2の外部に配置されてもよい。また、複数のヒーター13のうち一部はエアロゾル発生物品2の内部に挿入されるように配置され、残りはエアロゾル発生物品2の外部に配置されてもよい。また、ヒーター13の形状は、
図1~
図3に示された形状に限定されることなく、様々な形状に製造されてもよい。
【0041】
蒸気化器14は、液相組成物を加熱してエアロゾルを生成することができ、生成されたエアロゾルは、エアロゾル発生物品2を通過してユーザに伝達され得る。言い換えれば、蒸気化器14によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル発生装置1の気流通路に沿って移動することができ、気流通路は、蒸気化器14によって生成されたエアロゾルがエアロゾル発生物品を通過してユーザに伝達されるように構成され得る。
【0042】
例えば、蒸気化器14は、液体格納部(例えば、リザーバ)、液体伝達手段及び加熱要素を含み得るが、これらに限定されない。例えば、液体格納部、液体伝達手段、及び加熱要素は、独立的なモジュールとしてエアロゾル発生装置1に含まれてもよい。
【0043】
液体格納部は、液相組成物を格納してもよい。例えば、液相組成物は、揮発性タバコ香り成分を含むタバコ含有物質を含む液体であってもよく、非タバコ物質を含む液体であってもよい。液体格納部は、蒸気化器14から脱着/付着できるように製造されてもよく、蒸気化器14と一体に製造されてもよい。
【0044】
例えば、液相組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、又はビタミン混合物を含んでもよい。香料は、メンソール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種の果実の香り成分などを含んでもよいが、これらに限定されることはない。香味剤は、ユーザに様々な香味又は風味を提供できる成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、及びビタミンEのうちの少なくとも1つが混合したものであってもよいが、これらに限定されることはない。また、液相組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールなどのエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0045】
液体伝達手段は、液体格納部の液相組成物を加熱要素に伝達することができる。例えば、液体伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラス繊維、多孔性セラミックなどのウィック(wick)であってもよいが、これらに限定されない。
【0046】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液相組成物を加熱するための要素である。例えば、加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒーターなどが挙げられるが、これらに限定されない。また、加熱要素は、ニクロム線などの伝導性フィラメントで構成されてもよく、液体伝達手段に巻かれる構造に配置されてもよい。加熱要素は、電流供給によって加熱され、加熱要素と接触した液体組成物に熱を伝達し、液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成され得る。
【0047】
例えば、蒸気化器14は、カトマイザー(cartomizer)又はアトマイザー(atomizer)のように称されるが、これらに限定されない。
【0048】
一方、エアロゾル発生装置1は、バッテリ11、制御部12、ヒーター13、及び蒸気化器14の他に汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル発生装置1は、視覚情報の出力可能なディスプレイ及び/又は触覚情報の出力のためのモータを含んでもよい。また、エアロゾル発生装置1は、少なくとも1つのセンサ(例えば、パフセンサ、温度センサ、エアロゾル発生物品のための挿入検出センサなど)を含んでもよい。また、エアロゾル発生装置1は、エアロゾル発生物品2が挿入された状態でも外気が流入したり、内部気体が流出したりできる構造で製造されてもよい。
【0049】
図1~
図3には示されていないが、エアロゾル発生装置1は、別のクレードルと共にシステムを構成することもできる。例えば、クレードルは、エアロゾル発生装置1のバッテリ11の充電に使用してもよい。又は、クレードルとエアロゾル発生装置1が結合された状態でヒーター13が加熱されてもよい。
【0050】
エアロゾル発生物品2は、一般的な燃焼型の巻タバコに類似し得る。例えば、エアロゾル発生物品2は、エアロゾル生成物質を含む第1部分とフィルタなどを含む第2部分に区分してもよい。又は、エアロゾル発生物品2の第2部分にもエアロゾル生成物質が含まれてもよい。例えば、顆粒又はカプセルの形態で作られたエアロゾル生成物質が第2部分に挿入されてもよい。
【0051】
エアロゾル発生装置1の内部には、第1部分の全体が挿入され、第2部分は、外部に露出し得る。又は、エアロゾル発生装置1の内部に第1部分の一部のみ挿入されてもよく、第1部分の全体及び第2部分の一部が挿入されてもよい。ユーザは、第2部分を口にくわえた状態でエアロゾルを吸入することができる。ここで、エアロゾルは、外気が第1部分を通過することによって生成され、生成されたエアロゾルは、第2部分を通過してユーザの口に伝達される。
【0052】
一例として、外気は、エアロゾル発生装置1に形成された少なくとも1つの空気通路を介して流入し得る。例えば、エアロゾル発生装置1に形成された空気通路の開閉及び/又は空気通路の大きさは、ユーザによって調節されてもよい。そのため、煙霧量、喫煙感などがユーザによって調節されてもよい。別の例として、外気は、エアロゾル発生物品2の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を介してエアロゾル発生物品2の内部に流入されてもよい。
【0053】
以下、
図4及び
図5を参照して、エアロゾル発生物品2の例を説明する。
【0054】
図4及び
図5は、エアロゾル発生物品の例を示す図である。
【0055】
図4を参照すると、エアロゾル発生物品2は、タバコロッド21及びフィルタロッド22を含む。
図1~
図3を参照して、前述した第1部分21はタバコロッド21を含み、第2部分22はフィルタロッド22を含む。
【0056】
図4には、フィルタロッド22が単一のセグメントとして示されているが、これらに限定されない。言い換えれば、フィルタロッド22は、複数のセグメントで構成され得る。例えば、フィルタロッド22は、エアロゾルを冷却するセグメント及びエアロゾル内に含まれた所定の成分をフィルタリングするセグメントを含んでもよい。また、必要に応じて、フィルタロッド22には、他の機能を行う少なくとも1つのセグメントをさらに含んでもよい。
【0057】
エアロゾル発生物品2の直径は5mm~9mmの範囲以内で、長さは約48mmであってもよいが、これらに限定されない。例えば、タバコロッド21の長さは約12mm、フィルタロッド22の第1セグメントの長さは約10mm、フィルタロッド22の第2セグメントの長さは約14mm、フィルタロッド22の第3セグメントの長さは約12mmであってもよいが、これらに限定されない。
【0058】
エアロゾル発生物品2は、少なくとも1つのラッパー24によって包装され得る。ラッパー24には、外気が流入したり内部気体が流出したりする少なくとも1つの孔(hole)が形成され得る。一例として、エアロゾル発生物品2は、1つのラッパー24によって包装されてもよい。別の例として、エアロゾル発生物品2は、2つ以上のラッパー24によって重複的に包装されてもよい。例えば、第1ラッパー241によってタバコロッド21が包装され、ラッパー242,243,244によってフィルタロッド22が包装されてもよい。そして、単一ラッパー245によってエアロゾル発生物品2の全体が再包装されてもよい。もし、フィルタロッド22が複数のセグメントで構成されている場合、それぞれのセグメントがラッパー242,243,244によって包装されてもよい。
【0059】
第1ラッパー241及び第2ラッパー242は、一般的なフィルタ巻紙で製造され得る。例えば、第1ラッパー241及び第2ラッパー242は、多孔質の巻紙又は無多孔質の巻紙であってもよい。また、第1ラッパー241及び第2ラッパー242は、耐油性を有する紙類及び/又はアルミニウム合紙包装材で製造されてもよい。
【0060】
第3ラッパー243は、ハード巻紙で製造され得る。例えば、第3ラッパー243の坪量は、88g/m2~96g/m2の範囲内に含まれてもよく、好ましくは90g/m2~94g/m2の範囲内に含まれてもよい。また、第3ラッパー243の厚さは、120μm~130μmの範囲内に含まれてもよく、好ましくは125μmであってもよい。
【0061】
第4ラッパー244は、耐油性ハード巻紙で製造され得る。例えば、第4ラッパー244の坪量は、88g/m2~96g/m2の範囲内に含まれてもよく、好ましくは90g/m2~94g/m2の範囲内に含まれてもよい。また、第4ラッパー244の厚さは、120μm~130μmの範囲内に含まれてもよく、好ましくは125μmであってもよい。
【0062】
第5ラッパー245は、滅菌紙(MFW)で製造され得る。ここで、滅菌紙(MFW)は、引張強度、耐水度、平滑度などが一般の紙よりも増進するように特殊に製造された紙を意味する。例えば、第5ラッパー245の坪量は、57g/m2~63g/m2の範囲内に含まれてもよく、好ましくは60g/m2であってもよい。また、第5ラッパー245の厚さは、64μm~70μmの範囲内に含まれてもよく、好ましくは67μmであってもよい。
【0063】
第5ラッパー245は、所定の物質が内添され得る。ここで、所定の物質の例としては、シリコンが該当し得るが、これに限定されない。例えば、シリコンは、温度による変化の少ない耐熱性、酸化されない耐酸化性、各種薬品に対する抵抗性、水に対する撥水性、又は電気絶縁性などの特性を有する。但し、シリコンでなくても、前述した特性を有する物質であれば、制限なく第5ラッパー245に塗布(又は、コーティング)され得る。
【0064】
第5ラッパー245は、エアロゾル発生物品2が燃焼する現像を防止することができる。例えば、タバコロッド21がヒーター13によって加熱されると、エアロゾル発生物品2が燃焼する可能性がある。具体的には、タバコロッド21に含まれた物質のうちのいずれか1つの発火点以上に温度が上昇する場合、エアロゾル発生物品2が燃焼し得る。このような場合にも、第5ラッパー245は、不燃性物質を含んでいるため、エアロゾル発生物品2が燃焼する現像が防止され得る。
【0065】
また、第5ラッパー245は、エアロゾル発生物品2で生成される物質によってホルダが汚染されるのを防止することができる。ユーザのパフによって、エアロゾル発生物品2内で液体物質が生成され得る。例えば、エアロゾル発生物品2で生成されたエアロゾルが外気によって冷却されることによって、液体物質(例えば、水分など)が生成されてもよい。第5ラッパー245がエアロゾル発生物品2を包装することにより、エアロゾル発生物品2内で生成された液体物質がエアロゾル発生物品2の外部に漏れるのを防止することができる。
【0066】
タバコロッド21は、エアロゾル生成物質を含む。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、及びオレイルアルコールのうちの少なくとも1つを含み得るが、これらに限定されない。また、タバコロッド21は、風味剤、湿潤剤、及び/又は有機酸(organic acid)などの他の添加物質を含有してもよい。また、タバコロッド21には、メンソール又は保湿剤などの加香液が、タバコロッド21に噴射されることによって添加されてもよい。
【0067】
タバコロッド21は、多様に製造され得る。例えば、タバコロッド21は、シート(sheet)で製造されてもよく、ストランド(strand)で製造されてもよい。また、タバコロッド21は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコで製造されてもよい。また、タバコロッド21は、熱伝導物質によって囲まれてもよい。例えば、熱伝導物質は、アルミホイルのような金属ホイルであってもよいが、これらに限定されない。一例として、タバコロッド21を囲む熱伝導物質は、タバコロッド21に伝達される熱を均等に分散させてタバコロッドに加えられる熱伝導率を向上させることができ、これによりタバコの味を向上させることができる。また、タバコロッド21を囲む熱伝導物質は、誘導加熱式ヒーターによって加熱されるサセプタとして機能することができる。ここで、図面に示されていないが、タバコロッド21は、外部を囲む熱伝導物質以外にも追加のサセプタをさらに含んでもよい。
【0068】
フィルタロッド22は、セルロースアセテートフィルタであり得る。一方、フィルタロッド22の形状には制限がない。例えば、フィルタロッド22は、円柱型(type)ロッドであってもよく、内部に中空を含むチューブ型(type)ロッドであってもよい。また、フィルタロッド22は、リセス型(type)ロッドであってもよい。もし、フィルタロッド22が複数のセグメントで構成されている場合、複数のセグメントのうちの少なくとも1つが異なる形状に製造されてもよい。
【0069】
フィルタロッド22の第1セグメントは、セルロースアセテートフィルタであり得る。例えば、第1セグメントは、内部に中空を含むチューブ形態の構造物であってもよい。第1セグメントによってヒーター13が挿入される場合、タバコロッド21の内部物質が後ろにずれる現像を防止することもでき、エアロゾルの冷却効果も発生し得る。第1セグメントに含まれた中空の直径は、2mm~4.5mmの範囲内で適切な直径が採用されるが、これらに限定されない。
【0070】
第1セグメントの長さは、4mm~30mmの範囲内で適切な長さが採用されるが、これらに限定されない。好ましくは、第1セグメントの長さは、10mmになり得るが、これに限定されない。
【0071】
第1セグメントの製造時に可塑剤の含量を調節することによって第1セグメントの硬度が調整され得る。また、第1セグメントは、内部(例えば、中空)に同一あるいは離型の材質のフィルム、チューブなどの構造物を挿入して製造されてもよい。
【0072】
フィルタロッド22の第2セグメントは、ヒーター13がタバコロッド21を加熱することによって生成されたエアロゾルを冷却させる。従って、ユーザは、適切な温度に冷却されたエアロゾルを吸入することができる。
【0073】
第2セグメントの長さ又は直径は、エアロゾル発生物品2の形態に応じて多様に決定され得る。例えば、第2セグメントの長さは、7mm~20mmの範囲内で適切に採用されてもよい。好ましくは、第2セグメントの長さは約14mmになり得るが、これに限定されない。
【0074】
第2セグメントは、ポリマー繊維を製織して製造され得る。この場合、ポリマーで製造された繊維に加香液を塗布してもよい。又は、加香液が塗布された別途の繊維とポリマーで製造された繊維を共に製織して第2セグメントを製造してもよい。又は、第2セグメントは、巻軸されたポリマーシートによって形成されてもよい。
【0075】
例えば、ポリマーは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニール(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ乳酸(PLA)、セルロースアセテート(CA)、及びアルミホイルからなる群から選択された材料で製造されてもよい。
【0076】
第2セグメントが製織されたポリマー繊維又は巻軸されたポリマーシートによって形成されることで、第2セグメントは、縦方向に延びる単数又は複数のチャネルを含んでもよい。ここで、チャネルは、気体(例えば、空気又はエアロゾル)が通過する通路を意味する。
【0077】
例えば、巻軸されたポリマーシートからなる第2セグメントは約5μmと約300μmとの間、例えば、約10μmと約250μmとの間の厚さを有する材料から形成されてもよい。また、第2セグメントの総表面積は約300mm2/mmと約1000mm2/mmとの間であってもよい。また、エアロゾル冷却要素は、比表面積が約10mm2/mgと約100mm2/mgとの間の材料から形成されてもよい。
【0078】
一方、第2セグメントには、揮発性の香味成分を含有するスレッド(thread)を含み得る。ここで、揮発性の香味成分は、メンソールであってもよいが、これに限定されることはない。例えば、スレッドには、1.5mg以上のメンソールを第2セグメントに提供するために、十分な量のメンソールが充填されてもよい。
【0079】
フィルタロッド22の第3セグメントは、セルロースアセテートフィルタであり得る。第3セグメントの長さは、4mm~20mmの範囲内で適切に採用され得る。例えば、第3セグメントの長さは約12mmであってもよいが、これに限定されない。
【0080】
第3セグメントを製造する過程において、第3セグメントに加香液を噴射することによって香味が発生するように製造してもよい。又は、加香液が塗布された別途の繊維を第3セグメントの内部に挿入してもよい。タバコロッド21で生成されたエアロゾルは、フィルタロッド22の第2セグメントを通過することにより冷却され、冷却されたエアロゾルが第3セグメントを介してユーザに伝達される。従って、第3セグメントに加香要素が添加される場合、ユーザに伝達される香味の持続性が増進されるという効果が発生し得る。
【0081】
また、フィルタロッド22には、少なくとも1つのカプセル23が含まれ得る。ここで、カプセル23は、香味を発生させる機能を行う事もでき、エアロゾルを発生させる機能を行うこともできる。例えば、カプセル23は、香料を含む液体を被膜で包んだ構造であってもよい。カプセル23は、球状又は円筒状の形状を有してもよいが、これらに限定されることはない。
【0082】
図5を参照すると、エアロゾル発生物品3は、剪断プラグ33をさらに含み得る。剪断プラグ33は、タバコロッド31において、フィルタロッド32に対向する一側に配置され得る。剪断プラグ33は、タバコロッド31が外部に離脱するのを防止することができ、喫煙中にタバコロッド31から液相化されたエアロゾルがエアロゾル発生装置(
図1~
図3)に流れ込むのを防止することができる。
【0083】
フィルタロッド32は、第1セグメント321及び第2セグメント322を含み得る。ここで、第1セグメント321は、
図4のフィルタロッド22の第1セグメントに対応することができ、第2セグメント322は、
図4のフィルタロッド22の第3セグメントに対応することができる。
【0084】
エアロゾル発生物品3の直径及び全長は、
図4のエアロゾル発生物品2の直径及び全長に対応し得る。例えば、剪断プラグ33の長さは約7mm、タバコロッド31の長さは約15mm、第1セグメント321の長さは約12mm、第2セグメント322の長さは約14mmであってもよいが、これらに限定されない。
【0085】
エアロゾル発生物品3は、少なくとも1つのラッパー35によって包装され得る。ラッパー35には、外気が流入したり内部気体が流出したりする少なくとも1つの孔(hole)が形成され得る。例えば、第1ラッパー351によって剪断プラグ33が包装され、第2ラッパー352によってタバコロッド31が包装され、第3ラッパー353によって第1セグメント321が包装され、第4ラッパー354によって第2セグメント322が包装されてもよい。そして、第5ラッパー355によってエアロゾル発生物品3全体が再包装されてもよい。
【0086】
また、第5ラッパー355には、少なくとも1つの穿孔36が形成され得る。例えば、穿孔36は、タバコロッド31を囲む領域に形成されるが、これに限定されることはない。穿孔36は、
図2及び
図3に示されたヒーター13によって形成された熱をタバコロッド31の内部に伝達する役割を果たすことができる。
【0087】
また、第2セグメント322には、少なくとも1つのカプセル34が含まれ得る。ここで、カプセル34は、香味を発生させる機能を行う事もでき、エアロゾルを発生させる機能を行うこともできる。例えば、カプセル34は、香料を含む液体を被膜で包んだ構造であってもよい。カプセル34は、球状又は円筒状の形状を有してもよいが、これらに限定されることはない。
【0088】
第1ラッパー351は、一般的なフィルタ巻紙にアルミホイルのような金属ホイルが結合されたものであり得る。例えば、第1ラッパー351の全体の厚さは、45μm~55μmの範囲内に含まれてもよく、好ましくは50.3μmであってもよい。また、第1ラッパー351の金属ホイルの厚さは、6μm~7μmの範囲内に含まれてもよく、好ましくは6.3μmであってもよい。また、第1ラッパー351の坪量は、50g/m2~55g/m2の範囲内に含まれてもよく、好ましくは53g/m2であってもよい。
【0089】
第2ラッパー352及び第3ラッパー353は、一般的なフィルタ巻紙で製造され得る。例えば、第2ラッパー352及び第3ラッパー353は、多孔質の巻紙または無多孔質の巻紙であってもよい。
【0090】
例えば、第2ラッパー352の多孔度は、35000CUであってもよいが、これに限定されることはない。また、第2ラッパー352の厚さは、70μm~80μmの範囲内に含まれてもよく、好ましくは78μmであってもよい。また、第2ラッパー352の坪量は、20g/m2~25g/m2の範囲内に含まれてもよく、好ましくは23.5g/m2であってもよい。
【0091】
例えば、第3ラッパー353の多孔度は、24000CUであってもよいが、これに限定されることはない。また、第3ラッパー353の厚さは、60μm~70μmの範囲内に含まれてもよく、好ましくは68μmであってもよい。また、第3ラッパー353の坪量は、20g/m2~25g/m2の範囲内に含まれてもよく、好ましくは21g/m2であってもよい。
【0092】
第4ラッパー354は、PLA合紙で製造され得る。ここで、PLA合紙は、紙層、PLA層、及び紙層を含む3重の紙を意味する。例えば、第4ラッパー354の厚さは、100μm~120μmの範囲内に含まれてもよく、好ましくは110μmであってもよい。また、第4ラッパー354の坪量は、80g/m2~100g/m2の範囲内に含まれてもよく、好ましくは88g/m2であってもよい。
【0093】
第5ラッパー355は、滅菌紙(MFW)で製造され得る。ここで、滅菌紙(MFW)は、引張強度、耐水度、平滑度などが一般の紙よりも増進するように特殊に製造された紙を意味する。例えば、第5ラッパー355の坪量は、57g/m2~63g/m2の範囲内に含まれてもよく、好ましくは60g/m2であってもよい。また、第5ラッパー355の厚さは、64μm~70μmの範囲内に含まれてもよく、好ましくは67μmであってもよい。
【0094】
第5ラッパー355は、所定の物質が内添され得る。ここで、所定の物質の例としては、シリコンが該当し得るが、これに限定されない。例えば、シリコンは、温度による変化の少ない耐熱性、酸化されない耐酸化性、各種薬品に対する抵抗性、水に対する撥水性、又は電気絶縁性などの特性を有する。但し、シリコンでなくても、前述した特性を有する物質であれば、制限されることなく第5ラッパー355に塗布(又は、コーティング)され得る。
【0095】
剪断プラグ33は、セルロースアセテートで製造され得る。一例として、剪断プラグ33は、セルロースアセテートトウに可塑剤(例えば、トリアセチン)を加えて製造してもよい。セルロースアセテートトウを構成するフィラメントのモノデニール(mono denier)は、1.0~10.0の範囲内に含まれてもよく、好ましくは4.0~6.0の範囲内に含まれてもよい。さらに好ましくは、剪断プラグ33のフィラメントのモノデニールは、5.0であってもよい。また、剪断プラグ33を構成するフィラメントの断面は、Y字型であってもよい。剪断プラグ33のトータルデニール(total denier)は、20000~30000の範囲内に含まれてもよく、好ましくは25000~30000の範囲内に含まれてもよい。さらに好ましくは、剪断プラグ33のトータルデニールは、28000であってもよい。
【0096】
また、必要に応じて、剪断プラグ33は、少なくとも1つのチャネルを含んでもよくチャネルの断面形状は、多様に製造され得る。
【0097】
タバコロッド31は、
図4を参照して前述したタバコロッド21と対応し得る。従って、以下ではタバコロッド31に対する具体的な説明は省略する。
【0098】
第1セグメント321は、セルロースアセテートで製造され得る。例えば、第1セグメントは、内部に中空を含むチューブ形態の構造物であってもよい。第1セグメント321は、セルロースアセテートトウに可塑剤(例えば、トリアセチン)を加えて製造してもよい。例えば、第1セグメント321のモノデニール及びトータルデニールは、剪断プラグ33のモノデニール及びトータルデニールと同一であってもよい。
【0099】
第2セグメント322は、セルロースアセテートで製造され得る。第2セグメント322を構成するフィラメントのモノデニール(mono denier)は、1.0~10.0の範囲内に含まれてもよく、好ましくは8.0~10.0の範囲内に含まれてもよい。さらに好ましくは、第2セグメント322のフィラメントのモノデニールは、9.0であってもよい。また、第2セグメント322のフィラメントの断面は、Y字型であってもよい。第2セグメント322のトータルデニール(total denier)は、20000~30000の範囲内に含まれてもよく、好ましくは25000であってもよい。
【0100】
図6は、一実施形態に係るエアロゾル発生装置400のブロック図である。
【0101】
エアロゾル発生装置400は、制御部410、検出部420、出力部430、バッテリ440、ヒーター450、ユーザ入力部460、メモリ470、及び通信部480を含み得る。但し、エアロゾル発生装置400の内部構造は、
図6に示されたものに限定されない。即ち、エアロゾル発生装置400の設計に応じて、
図6に示された構成うちの一部が省略されたり、新しい構成がさらに追加されたりし得ることを、本実施形態に関する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0102】
検出部420は、エアロゾル発生装置400の状態又はエアロゾル発生装置400の周辺の状態を検出し、検出された情報を制御部410に伝達し得る。制御部410は、前記検出された情報に基づいて、ヒーター450の動作制御、喫煙の制限、エアロゾル発生物品(例えば、巻タバコ、カートリッジなど)の挿入の有無判断、通知表示などのような様々な機能が実行されるようにエアロゾル発生装置400を制御し得る。
【0103】
検出部420は、温度センサ422、挿入検出センサ424、及びパフセンサ426のうちの少なくとも1つを含み得るが、これらに限定されることはない。
【0104】
温度センサ422は、ヒーター450(又は、エアロゾル生成物質)が加熱する温度を検出し得る。エアロゾル発生装置400は、ヒーター450の温度を検出する別途の温度センサを含むか、ヒーター450そのものが温度センサの役割を果たすことができる。又は、温度センサ422は、バッテリ440の温度をモニタリングするように、バッテリ440の周辺に配置されたものであってもよい。
【0105】
挿入検出センサ424は、エアロゾル発生物品の挿入及び/又は除去を検出し得る。例えば、挿入検出センサ424は、フィルムセンサ、圧力センサ、光センサ、抵抗性センサ、容量性センサ、誘導性センサ、及び赤外線センサのうちの少なくとも1つを含んでもよく、エアロゾル発生物品が挿入及び/又は除去されることによる信号変化を検出してもよい。
【0106】
パフセンサ426は、気流通路又は気流チャネルの様々な物理的変化に基づいてユーザのパフを検出し得る。例えば、パフセンサ426は、温度変化、流量(flow)変化、電圧変化、及び圧力変化のうちのいずれか1つに基づいてユーザのパフを検出してもよい。
【0107】
検出部420は、前述したセンサ(422~426)の他に、温/湿度センサ、気圧センサ、地磁気センサ(magnetic sensor)、加速度センサ(acceleration sensor)、ジャイロスコープセンサ、位置センサ(例えば、GPS)、近接センサ、及びRGBセンサ(illuminance sensor)のうちの少なくとも1つをさらに含み得る。角度センサの機能は、その名称から当業者が直観的に推論することができるため、具体的な説明は省略し得る。
【0108】
出力部430は、エアロゾル発生装置400の状態に関する情報を出力してユーザに提供し得る。出力部430は、ディスプレイ部432、ハプティック部434、及び音響出力部436のうちの少なくとも1つを含み得るが、これらに限定されることはない。ディスプレイ部432とタッチパッドが層構造をなしてタッチスクリーンで構成される場合、ディスプレイ部432は、出力装置以外に入力装置として使用され得る。
【0109】
ディスプレイ部432は、エアロゾル発生装置400に関する情報をユーザに視覚的に提供し得る。例えば、エアロゾル発生装置400に関する情報は、エアロゾル発生装置400のバッテリ440の充/放電状態、ヒーター450の予熱状態、エアロゾル発生物品の挿入/除去状態又はエアロゾル発生装置400の使用が限定される状態(例えば、異常物品検出)などの様々な情報を意味してもよく、ディスプレイ部432は、前記情報を外部に出力してもよい。ディスプレイ部432は、例えば、液晶ディスプレイパネル(LCD)、有機発光ディスプレイパネル(OLED)などであってもよい。また、ディスプレイ部432は、LED発光素子の形態であってもよい。
【0110】
ハプティック部434は、電気的信号を機械的な刺激又は電気的な刺激に変換し、エアロゾル発生装置400に関する情報をユーザに触覚的に提供し得る。例えば、ハプティック部434は、モータ、圧電素子、又は電気刺激装置を含んでもよい。
【0111】
音響出力部436は、エアロゾル発生装置400に関する情報をユーザに聴覚的に提供し得る。例えば、音響出力部436は、電気信号を音響信号に変換して外部に出力してもよい。
【0112】
バッテリ440は、エアロゾル発生装置400が動作するために使用される電力を供給し得る。バッテリ440は、ヒーター450が加熱できるように電力を供給し得る。また、バッテリ440は、エアロゾル発生装置400内に備えられた異なる構成(例えば、検出部420、出力部430、ユーザ入力部460、メモリ470、及び通信部480)の動作に必要な電力を供給し得る。バッテリ440は、充電が可能なバッテリや使い捨てバッテリであり得る。例えば、バッテリ440は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリであってもよいが、これに限定されることはない。
【0113】
ヒーター450は、バッテリ440から電力を供給されてエアロゾル生成物質を加熱し得る。
図6には示されていないが、エアロゾル発生装置400は、バッテリ440の電力を変換してヒーター450に供給する電力変換回路(例えば、DC/DCコンバータ)をさらに含んでもよい。また、エアロゾル発生装置400が誘導加熱方式でエアロゾルを生成する場合、エアロゾル発生装置400は、バッテリ440の直流電源を交流電源に変換するDC/ACコンバータをさらに含んでもよい。
【0114】
制御部410、検出部420、出力部430、ユーザ入力部460、メモリ470、及び通信部480は、バッテリ440から電力を供給されて機能を行うことができる。
図6には示されていないが、バッテリ440の電力を変換してそれぞれの構成要素に供給する電力変換回路、例えば、LDO(low dropout)回路又は電圧レギュレータ回路をさらに含んでもよい。
【0115】
一実施形態において、ヒーター450は、任意の適切な電気抵抗性物質で形成され得る。例えば、適切な電気抵抗性物質は、タイタニウム、ジルコニウム、タンタル、白金、ニッケル、コバルト、クロミウム、ハフニウム、ニオブ、モリブデン、タングステン、スズ、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属又は金属合金であってもよいが、これらに限定されることはない。また、ヒーター450は、金属熱線(wire)、導電性トラック(track)が配置された金属熱板(plate)、セラミック発熱体などで実現されるが、これらに限定されることはない。
【0116】
一実施形態において、ヒーター450は、誘導加熱方式のヒーターであり得る。例えば、ヒーター450は、コイルによって印加された磁場を介して発熱し、エアロゾル生成物質を加熱するサセプタを含んでもよい。
【0117】
一実施形態において、ヒーター450は、複数のヒーターを含み得る。例えば、ヒーター450は、エアロゾル発生物品を加熱するための第1ヒーター及び液相を加熱するための第2ヒーターを含んでもよい。
【0118】
ユーザ入力部460は、ユーザから入力された情報を受信したり、ユーザに情報を出力したりし得る。例えば、ユーザ入力部460は、キーパッド(key pad)、ドームスイッチ(dome switch)、タッチパッド(接触式静電容量方式、圧力式抵抗膜方式、赤外線検出方式、表面超音波伝導方式、積分式張力測定方式、ピエゾ効果方式など)、ジョグホイール、ジョグスイッチなどがあり得るが、これらに限定されることはない。また、
図6には示されていないが、エアロゾル発生装置400は、USB(universal serial bus)インターフェースなどのような接続インターフェース(connection interface)をさらに含み、USBインターフェースなどのような接続インターフェースを介して他の外部装置と接続されて情報を送受信したり、バッテリ440を充電したりし得る。
【0119】
メモリ470は、エアロゾル発生装置400内で処理される各種データを格納するハードウェアとして、制御部410で処理されたデータ及び処理されるデータを格納し得る。メモリ470は、フラッシュメモリタイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリ(例えば、SD又はXDメモリなど)、ラム(RAM、random access memory)SRAM(static random access memory)、ロム(ROM、read-only memory)、EEPROM(electrically erasaBLE programmaBLE read-only memory)、PROM(programmaBLE read-only memory)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクのうちの少なくとも1つのタイプの記憶媒体を含み得る。メモリ470は、エアロゾル発生装置400の動作時間、最大パフ回数、現在のパフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル、及びユーザの喫煙パターンに対するデータなどを格納し得る。
【0120】
通信部480は、他の電子装置との通信のための少なくとも1つの構成要素を含み得る。例えば、通信部480は、近距離通信部482及び無線通信部484を含んでもよい。
【0121】
近距離通信部(short-range wireless communication unit)482は、ブルートゥース(登録商標)通信部、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信部、近距離無線通信部(Near Field Communication unit)、WLAN(Wi-Fi)通信部、ジグビー(Zigbee(登録商標))通信部、赤外線(IrDA、infrared Data Association)通信部、WFD(Wi-Fi Direct)通信部、UWB(ultra-wideband)通信部、Ant+通信部などを含み得るが、これらに限定されることはない。
【0122】
無線通信部484は、セルラーネットワーク通信部、インターネット通信部、コンピュータネットワーク(例えば、LAN又はWAN)通信部などを含み得るが、これらに限定されることはない。無線通信部484は、加入者情報(例えば、国際モバイル加入者識別子(IMSI)を使用して通信ネットワーク内でエアロゾル発生装置400を確認及び認証することもできる。
【0123】
制御部410は、エアロゾル発生装置400の全般的な動作を制御し得る。一実施形態において、制御部410は、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。プロセッサは、複数の論理ゲートのアレイとして実現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサとこのマイクロプロセッサで実行し得るプログラムが格納されたメモリの組み合せで実現されてもよい。また、別の形態のハードウェアでも実現され得ることを、本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば理解することができる。
【0124】
制御部410は、バッテリ440の電力をヒーター450に供給することを制御することでヒーター450の温度を制御し得る。例えば、制御部410は、バッテリ440とヒーター450との間のスイッチング素子のスイッチングを制御することで電力供給を制御してもよい。別の例として、制御部410の制御命令に従って、加熱直接回路がヒーター450に対する電力供給を制御することもできる。
【0125】
制御部410は、検出部420によって検出された結果を分析し、その後実行される処理を制御し得る。例えば、制御部410は、検出部420によって検出された結果に基づいて、ヒーター450の動作が開始又は終了するようにヒーター450に供給される電力を制御してもよい。他の例では、制御部410は、検出部420によって検出された結果に基づいて、ヒーター450が所定の温度まで加熱されるか、又は適切な温度を保持できるようにヒーター450に供給される電力の量及び電力が供給される時間を制御してもよい。
【0126】
制御部410は、検出部420によって検出された結果に基づいて、出力部430を制御し得る。例えば、パフセンサ426を介してカウントされたパフ回数が予め設定された回数に到達すると、制御部410は、ディスプレイ部432、ハプティック部434、及び音響出力部436のうちの少なくとも1つを介してユーザにエアロゾル発生装置400がすぐに終了することを予告してもよい。
【0127】
一実施形態において、制御部410は、検出部420によって検出されたエアロゾル発生物品の状態に応じてヒーター450に対する電力供給時間及び/又は電力供給量を制御し得る。例えば、エアロゾル発生物品が過湿状態である場合、制御部410は、誘導コイルに対する電力供給時間を制御し、エアロゾル発生物品が一般的な状態である場合より予熱時間を増加させることができる。
【0128】
一実施形態は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態にも実現され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の可用媒体であってもよく、揮発性及び非揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体の全てを含む。また、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を全て含み得る。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュール、又はその他のデータなどの情報の格納のための任意の方法又は技術で実現された揮発性及び非揮発性、分離型及び非分離型媒体の全てを含む。通信媒体は、典型的にコンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調したデータ信号のその他のデータ、又はその他の送信メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0129】
図7~
図10は、一実施形態に係る発熱体の製造方法を示す図である。発熱体を製造する動作の順序は、本明細書に記載の順序に限定されず、動作の間に少なくとも1つの追加の動作が含まれるか、記載された動作のうちのいずれか1つの動作が省略されるか、一部動作の順序が変わり得る。
【0130】
図7を参照すると、発熱体550を製造する方法は、基板551を提供する動作を含み得る。基板551は、互いに反対の面(例えば、+Z方向に配向した面及び-Z方向に配向した面)を有するプレート形状を有し得る。基板551の少なくとも1つの面(例えば、+Z方向に配向した面)は、実質的に平坦であり得る。
【0131】
実施形態によれば、基板551は、様々な材質で形成され得る。例えば、基板551は、ガラス、シリコン(Si)、酸化シリコン(SiO2)、サファイア、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、及び/又はその他の熱伝導に適した任意の材質で形成されてもよい。いくつかの実施形態では、基板551は、ガラス、シリコン(Si)、酸化シリコン(SiO2)及びサファイアのうちのいずれか1つ又はこれらの組み合わせで形成され得る。いくつかの実施形態では、基板551は、相対的に低い熱伝達係数を有する材質を含み得る。これは、基板551上の一部領域にだけ熱が伝達されるようにしてもよい。
【0132】
一実施形態において、基板551は、導電性を示し得る。代替的に、基板551は、電気絶縁性を示すこともできる。
【0133】
一実施形態において、基板551は、発熱体550が配置される環境に使用するのに適した任意の熱伝導率を有する材質で形成され得る。例えば、基板551は、1barの圧力及び25℃の温度で、約0.6W/mK以下、約1W/mK~約2W/mK、約2W/mK~約5W/mK、約5W/mK~約10W/mK、約10W/mK~約100W/mK、約100W/mK~約200W/mKの熱伝導率を有してもよい。いくつかの実施形態では、基板551は、1barの圧力及び25℃の温度で、約0.6W/mK以下、約1.3W/mK、約148W/mK、又は約46.06W/mKの熱伝導率を有してもよい。
【0134】
図8を参照すると、発熱体550を製造する方法は、基板551の一面(例えば、+Z方向に配向した面)上に複数のビーズ552を塗布(apply)する動作を含み得る。複数のビーズ552は、基板551の一面上にモノレイヤ(即ち、実質的に単層)でパターニング(patterning)され得る。
【0135】
一実施形態において、複数のビーズ552は、任意の適切な方式で基板551上に蒸着され得る。例えば、複数のビーズ552は、物理気相蒸着(physical vapor deposition)、化学気相蒸着(chemical vapor deposition)、原子層蒸着(atomic layer deposition)、及び/又はその他の任意の適切な方式で蒸着されてもよい。いくつかの実施形態では、複数のビーズ552は、物理気相蒸着方式で蒸着され得る。
【0136】
一実施形態において、複数のビーズ552は、実質的に低い耐熱温度で塗布され得る。一例として、複数のビーズ552は、約110℃以下、約100℃以下、約90℃以下、約80℃以下、約70℃以下、約60℃以下、約50℃以下、約40℃以下、又は約30℃以下の耐熱温度で塗布されてもよい。一例として、複数のビーズ552は、約20℃以上、約30℃以上、約40℃以上、約50℃以上、約60℃以上、約70℃以上、又は約80℃以上の耐熱温度で塗布されてもよい。いくつかの例では、複数のビーズ552は、常温(約25℃)に近い耐熱温度で塗布されてもよい。
【0137】
一実施形態において、複数のビーズ552は、実質的に曲面を有し得る。例えば、複数のビーズ552は、円形又は楕円形の断面形状を有する球体でそれぞれ形成されてもよい。一実施形態において、複数のビーズ552は、多角形の断面形状を有する立体で形成されてもよい。
【0138】
一実施形態において、複数のビーズ552のうちの一部のビーズ552は、互いに接触して配列され得る。一実施形態において、複数のビーズ552は、隣接する一部(例えば、3つ)のビーズ552の間に領域を残して配列され得る。
【0139】
一実施形態において、複数のビーズ552は、規則的な配列で基板551上に塗布され得る。例えば、複数のビーズ552は、基板551の第1の方向(例えば、±X方向)に配列された複数の第1ビーズ552A及び複数の第2ビーズ552Bを含んでもよい。第1ビーズ552A及び第2ビーズ552Bは、基板551の第1の方向に交差する第2の方向(例えば、±Y方向)で交互(alternate)になってもよい。いくつかの実施形態では、第1ビーズ552A及び第2ビーズ552Bが基板551を一方向(例えば、±Y方向)に見るとき、中心が等しく(concentric)ないように複数の第1ビーズ552A及び複数の第2ビーズ552Bが配列されてもよい。
【0140】
一実施形態において、複数のビーズ552は、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、イミド系樹脂、及び/又はこれらの共重合体で形成され得る。いくつかの実施形態では、複数のビーズ552は、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリn-ブチルメタクリレート、ポリsec-ブチルメタクリレート、ポリtert-ブチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリイソプロピルアクリレート、ポリシクロヘキシルメタクリレート、ポリ2-メチルシクロヘキシルメタクリレート、ポリジシクロペンタニルオキシエチルメタクリレート、ポリイソボルニルメタクリレート、ポリシクロヘキシルアクリレート、ポリ2-メチルシクロヘキシルアクリレート、ポリジシクロペンテニルアクリレート、ポリジシクロペンタニルアクリレート、ポリジシクロペンタニルアクリレート、ポリジシクロペンタニルメタクリレート、ポリジシクロペンタニルオキシエチルアクリレート、ポリイソボルニルアクリレート、ポリフェニルメタクリレート、ポリフェニルアクリレート、ポリベンジルアクリレート、ポリベンジルメタクリレート、ポリ2-ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリα-メチルスチレン、ポリm-メチルスチレン、ポリp-メチルスチレン、ビニルトルエン、1,3-ブタジエン、イソプレン、2,3-ジメチル1,3-ブタジエン、ポリイミド、及び/又はこれらの組み合わせで形成されてもよい。いくつかの実施形態では、複数のビーズ552は、ポリスチレン又はシリカで形成されてもよい。いくつかの実施形態では、複数のビーズ552は、ポリスチレンで形成されてもよい。
【0141】
一実施形態において、複数のビーズ552は、約10nm以上、約50nm以上、約90nm以上、約100nm以上、約150nm以上、約200nm以上、約300nm以上、約450nm以上、又は約500nm以上の平均最大直径を有し得る。いくつかの実施形態では、複数のビーズ552は、約450nm以上の平均最大直径を有し得る。
【0142】
一実施形態において、複数のビーズ552は、約1,000nm以下、約900nm以下、約800nm以下、約700nm以下、約600nm以下、又は約550nm以下の平均最大直径を有し得る。いくつかの実施形態では、複数のビーズ552は、約600nm以下の平均最大直径を有し得る。
【0143】
図9を参照すると、発熱体550を製造する方法は、基板551の一面(例えば、+Z方向に配向した面)上に複数の金属粒子553を蒸着する動作を含み得る。
【0144】
一実施形態において、複数の金属粒子553は、ナノスケールの大きさを有し得る。例えば、複数の金属粒子553は、約1μm以下の平均最大直径を有してもよい。いくつかの実施形態では、複数の金属粒子553は、約700nm以下、約600nm以下、約500nm以下、約400nm以下、約300nm以下、約200nm以下、約150nm以下、又は約100nm以下の平均最大直径を有してもよい。
【0145】
一実施形態において、複数の金属粒子553は、任意の適切な蒸着方式で基板551及び/又は複数のビーズ552上に蒸着し得る。例えば、複数の金属粒子553は、スパッタリング、イオンビーム蒸着、熱蒸着、化学的蒸着、プラズマ蒸着、及び/又はその他の任意の適切な蒸着方式によって蒸着してもよい。
【0146】
一実施形態において、複数の金属粒子553は、基板551の一面上に位置する複数のビーズ552のそれぞれの露出した領域を含む第1蒸着領域A1、及び基板551の一面の少なくとも一部の領域及び/又は複数のビーズ552の間の領域を含む第2蒸着領域A2上に蒸着され得る。いくつかの実施形態では、基板551は、複数の金属粒子553が蒸着されず、複数のビーズ552が位置しない非蒸着領域A3を含んでもよい。
【0147】
一実施形態において、複数の金属粒子553は、熱を発生させるのに適した任意の材質で形成され得る。例えば、複数の金属粒子553は、金、銀、銅、パラジウム、白金、アルミニウム、チタン、ニッケル、クロム、鉄、コバルト、マンガン、ロジウム、及びルテニウムのうちの少なくとも1つ又はこれらの組み合わせを含んでもよい。
【0148】
一実施形態において、複数の金属粒子553は、特定の波長帯域(例えば、可視光線波長帯域、即ち、約380nm~約780nm)の光と相互作用して熱を発生させるのに適した任意の材質で形成され得る。例えば、複数の金属粒子553は、金、銀、銅、パラジウム、及び白金のうちの少なくとも1つ又はこれらの組み合わせを含んでもよい。
【0149】
いくつかの実施形態では、複数の金属粒子553は、平均最大吸光度を有する金属材質で形成され得る。ここで、平均最大吸光度は、特定の波長帯域にともなう実質的にピークを有する吸光度に規定され得る。前記吸光度に対応する特定の波長帯域は、複数の金属粒子553が共鳴する波長帯域として理解することができる。例えば、複数の金属粒子553は、約430nm~約450nmの間、約480nm~約500nmの間、約490nm~約510nmの間、約500nm~約520nmの間、約550nm~約570nmの間、約600nm~約620nmの間、約620nm~約640nmの間、約630nm~約650nmの間、約640nm~約660nmの間、約680nm~約700nmの間、又は約700nm~約750nmの間の波長帯域で平均最大吸光度を有する金属材質で形成されてもよい。複数の金属粒子553の平均最大吸光度は、金属材質の他に、基板551の種類、複数の金属粒子553が形成する構造体(例えば、金属プリズム)の大きさ及び/又は構造体の形状によって変化し得る。
【0150】
一実施形態において、複数の金属粒子553の蒸着厚さは、約20nm以下であり得る。好ましい実施形態では、複数の金属粒子553の蒸着厚さは、約10nm以下であり得る。複数の金属粒子553を10nmを越える厚さで基板551上に蒸着する場合、複数の金属粒子553が形成する構造体(例えば、金属プリズム)における発熱反応が減少し得る。また、発熱体550の周辺に熱を奪われる可能性が高まり、これにより発熱体550の熱効率が減少し得る。
【0151】
図10を参照すると、発熱体550を製造する方法は、複数のビーズ(例えば、
図8及び
図9のビーズ552)を除去する動作を含み得る。複数のビーズが除去されると、基板551上に少なくとも一つ(例えば、複数)の金属プリズム554によって囲まれたボイド領域VAが形成され得る。ボイド領域VAは、ビーズの断面形状に対応する形状(例えば、実質的に円形又は楕円形)を有してもよい。
【0152】
複数のビーズを除去することは、任意の適切な方式で実行され得る。一実施形態において、複数のビーズは、溶媒に浸漬することで溶媒によって溶解され得る。例えば、溶媒は、トルエン、アセトン、ベンゼン、フェノール、エーテル、及び/又はその他の任意の適切な無機溶媒又は任意の有機溶媒のうちの1つ以上を含んでもよい。一実施形態において、複数のビーズは、エッチング工程(例えば、反応性イオンエッチング(reactive ion etching、RIE)、イオンミリング及び/又はその他の任意のエッチング)などによって除去することができる。
【0153】
一実施形態において、ボイド領域VAは、約10nm以上、約50nm以上、約90nm以上、約100nm以上、約150nm以上、約200nm以上、約300nm以上、約350nm以上、約450nm以上、又は約500nm以上の平均最大直径を有し得る。いくつかの実施形態では、ボイド領域VAは、約450nm以上の平均最大直径を有し得る。
【0154】
一実施形態において、ボイド領域VAは、約1,000nm以下、約900nm以下、約800nm以下、約700nm以下、約600nm以下、又は約550nm以下の平均最大直径を有し得る。いくつかの実施形態では、ボイド領域VAは、約600nm以下の平均最大直径を有し得る。
【0155】
一実施形態において、発熱体550を製造する方法は、複数のビーズ(例えば、
図8及び
図9のビーズ552)の大きさを低減する動作を含み得る。複数のビーズの少なくとも一部は、エッチング工程によって大きさが減少することができる。例えば、反応性イオンエッチング(reactive ion etching、RIE))は、金属粒子の自由電子が金属プリズム(例えば、金属プリズム654)の縁部領域(edge area)に集中することを考慮すると、1つの有利な工程として選択することができる。
【0156】
一実施形態において、複数のビーズの減少した大きさは、約10nm以上、約50nm以上、約90nm以上、約100nm以上、約150nm以上、約200nm以上、約300nm以上、約350nm以上、約450nm以上、又は約500nm以上の平均最大直径を有し得る。いくつかの実施形態では、複数のビーズの減少した大きさは、約300nm以上の平均最大直径を有してもよい。いくつかの実施形態では、複数のビーズの減少した大きさは、約350nm以上の平均最大直径を有してもよい。
【0157】
一実施形態において、複数のビーズの減少した大きさは、約1,000nm以下、約900nm以下、約800nm以下、約700nm以下、約600nm以下、又は約550nm以下の平均最大直径を有し得る。いくつかの実施形態では、複数のビーズの減少した大きさは、約400nm以下の平均最大直径を有してもよい。
【0158】
図11は、一実施形態に係る発熱体の斜視図であり、
図12は、一実施形態に係る発熱体の平面図であり、
図13は、
図12の発熱体を線13-13に沿って見た断面図である。
【0159】
図11~
図13を参照すると、発熱体650は、表面プラズモン共鳴によって熱を発生させるように構成し得る。「表面プラズモン共鳴」は、金属粒子の媒体とのインターフェースに沿って伝播する電子の集団的な振動を示す。例えば、金属粒子の電子の集団的な振動は、発熱体650の外部から伝播する光によって発生してもよい。金属粒子の電子の励起は、熱エネルギーを発生させ、発生した熱エネルギーは、発熱体650が適用される環境内に伝達することができる。
【0160】
一実施形態において、発熱体650は、第1面651A(例えば、
図13における上面)及び第1面651Aと反対になる第2面651B(例えば、
図13における下面)を有する基板651、及び基板651の第1面651A上に位置する複数(例えば、6つ)の金属プリズム654を含み得る。複数の金属プリズム654は、基板651の第1面651A上に複数の金属プリズム654によって囲まれたボイド領域VAを画定し得る。例えば、ボイド領域VAは、実質的に円形又は楕円形の形状を有してもよく、複数の金属プリズム654は、ボイド領域VAの円周方向に沿って配列されてもよい。
【0161】
一実施形態において、複数の金属プリズム654は、基板651の第1面651Aに対向する第1ベース面654A(例えば、下部ベース面)、第1ベース面654Aと反対になる第2ベース面654B(例えば、上部ベース面)、及び第1ベース面654A及び第2ベース面654Bの間の複数の側面654C1,654C2,654C3を各々含み得る。
【0162】
一実施形態において、第1ベース面654A及び第2ベース面654Bは、互いに実質的に平行し得る。
【0163】
一実施形態において、第1ベース面654A及び/又は第2ベース面654Bは、実質的に平坦であり得る。
【0164】
一実施形態において、第1ベース面654A及び第2ベース面654Bの間の距離(例えば、金属プリズム654の厚さ)は、約10nm以下であり得る。金属プリズム654が10nmを越える厚さを有するものは、金属プリズム654を形成する複数の金属粒子の発熱反応を低減して結果的に発熱体650の熱効率を低減することができる。
【0165】
一実施形態において、複数の側面654C1,654C2,654C3は、互いに異なる方向に配向され得る。例えば、第1側面654C1は、第1の方向(例えば、第1の半径方向)に配向し、第2側面654C2は、第1側面654C1に接続されて第2の方向(例えば、第2の半径方向)に配向し、第3側面654C3は、第1側面654C1及び第2側面654C2に各々接続されて第3方向(例えば、第3の半径方向)に配向してもよい。
【0166】
一実施形態において、複数の側面654C1,654C2,654C3のうちの少なくとも1つの側面は、実質的に曲面で形成され得る。いくつかの実施形態では、複数の側面654C1,654C2,654C3は、実質的に同一の曲率を有する曲面で形成され得る。一実施形態において、複数の側面654C1,654C2,654C3のうちのいずれか1つの側面の曲率は、他の1つの側面の曲率と異なり得る。
【0167】
一実施形態において、複数の側面654C1,654C2,654C3は、金属プリズム654の中心部に向かって凹状に形成された曲面で形成され得る。一実施形態において、複数の側面654C1,654C2,654C3のうちの少なくとも1つの側面は、金属プリズム654の中心部から凸状に形成された曲面で形成され得る。
【0168】
一実施形態において、複数の金属プリズム654は、2つの側面を含み得る。例えば、金属プリズム654は、実質的に半円形又は半円形に近い形状を有してもよい。
【0169】
一実施形態において、複数の金属プリズム654は、基板651の第1面651A上で互いに物理的に分離して配置され得る。例えば、
図11に示すように、複数の金属プリズム654は、ボイド領域VAの周縁(例えば、円周)に沿って所定の間隔に互いに離隔してもよい。
【0170】
一実施形態において、複数の金属プリズム654は、実質的に等間隔で互いにオフセットされ得る。代替的に、複数の金属プリズム654のうちの隣接した一対の金属プリズム654の間隔は、他の隣接した一対の金属プリズム654の間隔と異なり得る。
【0171】
【0172】
図14を参照すると、発熱体750は、基板751、及び基板751上に位置する金属プリズム754を含み得る。金属プリズム754は、複数のボイド領域VAを含む実質的に単一の構造体であり得る。例えば、金属プリズム754は、複数のボイド領域VAの周縁の全体を実質的に画定してもよい。金属プリズム754は、ボイド領域VAの周縁(例えば、円周)上の1つの位置にある第1プリズム領域7541、ボイド領域VAの周縁(例えば、円周)上の他の位置にある第2プリズム領域7542、及び第1プリズム領域7541及び第2プリズム領域7542の間の第3プリズム領域7543を含んでもよい。第1プリズム領域7541、第2プリズム領域7542及び第3プリズム領域7543は、一体にシームレスに接続され得る。
【0173】
図15は、光源の出力による様々な発熱体の昇温を比較したグラフである。
【0174】
図15を参照すると、様々な発熱体SP1,SP2,SP3,SP4にレーザを放出する光源の出力を変化させながら、発熱体SP1,SP2,SP3,SP4の昇温を比較する試験を行った。
【0175】
第1発熱体SP1は、ガラス材質の基板上に約10nmの厚さを有する金材質の三角形状の複数のプリズムを有するように約460nmのポリスチレンビーズを適用して製造された。第2発熱体SP2は、ガラス材質の基板上に約50nmの厚さを有する金材質のフィルムを有するように製造された。第3発熱体SP3は、ガラス材質の基板上に、いかなる構造(例えば、プリズム又はフィルム)も持たないように製造された。第4発熱体SP4は、ガラス材質の基板上に約10nmの厚さを有する金材質のプリズムを有するように約460nmのポリスチレンビーズが適用され、反応性イオンエッチング(reactive ion etching)によってポリスチレンビーズがエッチングされることにより、複数のボイド領域の周縁の全体を画定する一体型プリズム構造が形成されるように製造された。
【0176】
グラフで確認されるように、第2発熱体SP2及び第3発熱体SP3は、レーザ出力の増加に伴って低い温度上昇を示した。一方、第1発熱体SP1及び第4発熱体SP4は、第2発熱体SP2及び第3発熱体SP3よりも、レーザ出力と比較して高い温度上昇率を示し、相対的に低い出力で目標温度に到達し得ることを示した。特に、第4発熱体SP4は、第1発熱体SP1に比べてさらに高い温増加率を示し、より高い目標温度を必要とする発熱体に適用できることを示した。
【0177】
図16は、一実施形態に係るエアロゾル発生装置の図である。
【0178】
図16を参照すると、エアロゾル発生装置800(例えば、エアロゾル発生装置1,400)は、エアロゾル発生物品(例えば、エアロゾル発生物品2,3)を加熱するように構成された少なくとも1つの発熱体850(例えば、ヒーター13,450及び/又は発熱体550,650,750)、及び少なくとも1つの発熱体850に向かって発光するように構成された少なくとも1つの光源855を含み得る。一方、
図16には、エアロゾル発生装置800に発熱体850及び/又は光源855を制御するように構成された制御部810(例えば、制御部12,410)、及び制御部810に電気エネルギーを供給するように構成されたバッテリ840(例えば、バッテリ11,440)が含まれるように示されているが、他の構成要素が含まれても、省略されてもよい。
【0179】
一実施形態において、エアロゾル発生装置800は、単一の発熱体850を含み得る。発熱体850は、エアロゾル発生物品が配置され得る空洞を少なくとも部分的に囲むことができる。発熱体850は、例えば、基板551,651,751が、少なくとも部分的に曲面が形成された構造を有してもよい。
【0180】
一実施形態において、エアロゾル発生装置800は、複数の発熱体850を含み得る。複数の発熱体850は、エアロゾル発生物品が配置され得る空洞に基づいて互いに異なる部分に配置されてもよい。複数の発熱体850に含まれる金属プリズムの金属材料は、同一であっても異なっていてもよい。
【0181】
一実施形態において、光源855は、発熱体850に向かって所定の角度で光信号を送信するように構成され得る。例えば、光源855は、発熱体850の表面(例えば、基板551,651,751の表面及び/又は金属プリズム554,654,754の表面654B、654C1,654C2,654C3)で全反射が起き得る角度で光信号を送信してもよい。一実施形態において、光源855は、発熱体850に向かって任意の角度で光信号を送信することもできる。
【0182】
一実施形態において、光源855は、紫外線帯域、可視光線帯域、及び/又は赤外線帯域の光を送信するように構成され得る。いくつかの実施形態では、光源855は、可視光線帯域(例えば、約380nm~約780nm)の光を送信するように構成してもよい。
【0183】
一実施形態において、光源855は、紫外線帯域、可視光線帯域、及び/又は赤外線帯域の光を送信するように構成され得る。いくつかの実施形態では、光源855は、可視光線帯域(例えば、約380nm~約780nm)の光を送信するように構成してもよい。
【0184】
一実施形態において、光源855は、発光ダイオード及び/又はレーザを含み得る。発光ダイオード及び/又はレーザは、エアロゾル発生装置800に含まれるのに適した種類及び/又は大きさを有し得る。一例として、レーザは、固体レーザ及び/又は半導体レーザを含んでもよい。
【0185】
一実施形態において、エアロゾル発生装置800は、複数の光源855を含み得る。複数の光源855は、同一のタイプの光源で実現され得る。一実施形態において、複数の光源855のうちの少なくとも一部は、異なるタイプの光源で実現されてもよい。
【0186】
一実施形態において、複数の光源855のうちの少なくとも1つの光源855は、発熱体850の一部を照射するように構成し得る。
【0187】
一実施形態において、複数の光源855のうちのいずれか1つの光源855が照射する発熱体850の部分は、他の1つの光源855が照射する発熱体850の部分と異なり得る。例えば、複数の光源855は、単一の発熱体850の互いに異なる部分を照射してもよく、複数の発熱体850を各々照射してもよい。
【0188】
一実施形態において、複数の光源855のうちのいずれか1つの光源855が照射する発熱体850の部分は、他の1つの光源855が照射する発熱体850の部分と異なり得る。例えば、複数の光源855は、単一の発熱体850の互いに異なる部分を照射してもよく、複数の発熱体850を各々照射してもよい。
【0189】
一実施形態において、複数の光源855は、実質的に同一の時間の間、発熱体850を照射し得る。一実施形態において、複数の光源855のうちのいずれか1つの光源855の照射時間は、他の1つの光源855の照射時間と異なってもよい。
【0190】
一実施形態において、複数の光源855は、実質的に同一の波長帯域の光を送信し得る。一実施形態において、複数の光源855のうちのいずれか1つの光源855が照射する光の帯域は、他の1つの光源855が照射する光の帯域と異なってもよい。
【0191】
一実施形態において、複数の光源855は、実質的に同一の照度で発熱体850を照射し得る。一実施形態において、複数の光源855のうちのいずれか1つの光源855の照度は、他の1つの光源855の照度と異なり得る。
【0192】
本文書の実施形態は、例示的なものであり、制限的なものではない。添付した特許請求の範囲及びこの均等物を含めて、本開示の詳細な事項の様々な変更をすることができる。本明細書に記載の実施形態のうちの任意の実施形態は、本明細書に記載の任意の他の実施形態と結合して使用されてもよい。
【国際調査報告】