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特表2024-522742アミン置換ピロリジン-2,5-ジオニル共重合体、ポリイミド、物品、及び方法
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  • 特表-アミン置換ピロリジン-2,5-ジオニル共重合体、ポリイミド、物品、及び方法 図1A
  • 特表-アミン置換ピロリジン-2,5-ジオニル共重合体、ポリイミド、物品、及び方法 図1B
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】アミン置換ピロリジン-2,5-ジオニル共重合体、ポリイミド、物品、及び方法
(51)【国際特許分類】
   C08G 73/10 20060101AFI20240614BHJP
【FI】
C08G73/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577488
(86)(22)【出願日】2022-01-07
(85)【翻訳文提出日】2024-01-31
(86)【国際出願番号】 US2022011616
(87)【国際公開番号】W WO2022271202
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】17/358,779
(32)【優先日】2021-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】598077037
【氏名又は名称】エセックス フルカワ マグネット ワイヤ ユーエスエイ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100173473
【弁理士】
【氏名又は名称】高井良 克己
(72)【発明者】
【氏名】スコット ジョリー
【テーマコード(参考)】
4J043
【Fターム(参考)】
4J043QB15
4J043QB26
4J043QB31
4J043QB33
4J043RA35
4J043SA06
4J043SA42
4J043SA43
4J043SA44
4J043SA47
4J043SA72
4J043SA85
4J043TA22
4J043TA23
4J043TA66
4J043TA67
4J043TA69
4J043UA041
4J043UA121
4J043UA122
4J043UA131
4J043UA132
4J043UA141
4J043UA151
4J043UA251
4J043UA261
4J043UA262
4J043UA761
4J043UB011
4J043UB021
4J043UB061
4J043UB121
4J043UB122
4J043UB151
4J043UB152
4J043UB301
4J043UB401
4J043UB402
4J043WA23
4J043XA16
4J043XB35
4J043ZB03
4J043ZB48
(57)【要約】
アミン置換ピロリジン-2,5-ジオン部分を含み得るアミン置換共重合体。ポリアミド酸及びポリイミドは、アミン置換共重合体を二無水物、又は二無水物及びジアミンと接触させることによって形成され得る。ワイヤなどの物品は、その上にポリイミドが配置される表面を有する。重合体を形成する方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)、式(II)、式(III)、又は式(IV)に従う単量体を含む共重合体:
【化1】
式中、
及びRは、独立して、C-C30ヒドロカルビルであり;
、R、R、R、R、R、及びRは、独立して、水素及びC-C30ヒドロカルビルからなる群から選択され;
m及びnは、独立して、1~10,000の整数であり;かつ
pは、0又は1である。
【請求項2】
(i)R、R、及びRが、水素であり、かつ、Rが、C-C30ヒドロカルビルであるか、あるいは
(ii)Rが、C-C30ヒドロカルビルであり、かつ、R、R、及びRが、水素である、
請求項1に記載の共重合体。
【請求項3】
式(I)において、
(i)R及びRが、水素であるか、
(ii)Rが、C-C30ヒドロカルビルであり、かつ、Rが、水素であるか、あるいは
(iii)Rが、水素であり、かつ、Rが、C-C30ヒドロカルビルである、
請求項1に記載の共重合体。
【請求項4】
が、非置換又は置換オキシ-ジフェニルである、請求項1に記載の共重合体。
【請求項5】
が、非置換オキシ-ジフェニルであり、かつ、前記共重合体が、式(Ia)、式(IIa)、式(IIIa)、又は式(IVa)の単量体を含む、請求項1に記載の共重合体:
【化2-1】
【化2-2】
【請求項6】
(i)R、R、及びRが、水素であり、かつ、Rが、C-C30ヒドロカルビルであるか、あるいは
(ii)Rが、C-C30ヒドロカルビルであり、かつ、R、R、及びRが、水素である、
請求項5に記載の共重合体。
【請求項7】
(i)R、R、及びRが水素であり、かつ、Rが、非置換又は置換フェニルであるか、
(ii)Rが、非置換又は置換フェニルであり、かつ、R、R、及びRが、水素であるか、
(iii)R、R、及びRが、水素であり、かつ、Rが、メトキシであるか、あるいは
(iv)Rが、メトキシであり、かつ、R、R、及びRが水素である、
請求項5に記載の共重合体。
【請求項8】
が、非置換オキシ-ジフェニルであり、かつ、共重合体が、式(Ib)、式(IIb)、式(IIIc)、又は式(IVd)の単量体を含む、請求項1に記載の共重合体:
【化3-1】
【化3-2】
【請求項9】
(i)R、R、及びRが、水素であり、かつ、Rが、非置換フェニルであるか、
(ii)Rが、非置換フェニルであり、かつ、R、R、及びRが、水素であるか、
(iii)R、R、及びRが、水素であり、かつ、Rが、メトキシであるか、あるいは
(iv)Rが、メトキシであり、かつ、R、R、及びRが、水素である、
請求項8に記載の共重合体。
【請求項10】
pが、1であり、かつ、Rが、C-Cヒドロカルビルである、請求項9に記載の共重合体。
【請求項11】
式(V)、式(VI)、式(VII)、又は式(VIII)のポリイミド:
【化4-1】
【化4-2】
式中、
、R、及びRは、独立して、C-C30ヒドロカルビルであり;
、R、R、R、R、R、及びRは、独立して、水素及びC-C30ヒドロカルビルからなる群から選択され;
は、単環式又は多環式C-C30ヒドロカルビルであり;
m及びnは、独立して、1~10,000の整数であり;
pは、0又は1であり;かつ
qは、0及び1~10,000の整数からなる群から選択される。
【請求項12】
qが、0である、請求項11に記載のポリイミド。
【請求項13】
が、以下からなる群から選択される、請求項11に記載のポリイミド:
(i)Rを含む単量体が以下の構造を有する、非置換ベンゼン部分;
【化5】
(ii)Rを含む単量体が以下の構造を有する、非置換ビフェニル部分;
【化6】
(iii)Rを含む単量体が以下の構造を有する、非置換ベンゾフェノニル部分;
【化7】
(iv)Rを含む単量体が以下の構造を有する、非置換オキシジフェニル部分;及び
【化8】
(v)Rを含む単量体が以下の構造を有する、非置換ナフタレニル部分。
【化9】
【請求項14】
(i)R、(ii)R、あるいは(iii)R及びRが、非置換又は置換オキシ-ジフェニルである、請求項11に記載のポリイミド。
【請求項15】
(i)R、R、及びRが、水素であり、かつ、Rが、非置換又は置換フェニルであるか、
(ii)Rが、非置換又は置換フェニルであり、かつ、R、R、及びRが、水素であるか、
(iii)R、R、及びRが、水素であり、かつ、Rが、メトキシであるか、あるいは
(iv)Rが、メトキシであり、かつ、R、R、及びRが、水素である、
請求項11に記載のポリイミド。
【請求項16】
以下:
導電体;及び
前記導電体に隣接する重合体性エナメル絶縁体の少なくとも1つの層
を含むワイヤであって、
前記重合体性エナメル絶縁体は、請求項11~15のいずれか一項に記載のポリイミドを含む、
ワイヤ。
【請求項17】
前記導体が、円形(circular)、楕円形(elliptical)、又は卵形(oval)の断面形状を有する、請求項16に記載のワイヤ。
【請求項18】
前記ワイヤが、前記重合体性エナメル絶縁体の2つの層を含む、請求項16に記載のワイヤ。
【請求項19】
ポリイミドを形成する方法であって、以下:
第1の単量体を含む重合体を提供する工程であって、前記第1の単量体は、1-(アミノ-C-C30ヒドロカルビル)ピロリジニル-2,5-ジオン部分を含む、提供する工程;
重合体と(i)二無水物、又は、(ii)二無水物とジアミンとを接触させてポリアミック酸を形成する工程;及び
前記ポリイミドを形成するのに有効な温度で前記ポリアミック酸を加熱する工程
を含む、方法。
【請求項20】
前記重合体が、共重合体であり、前記重合体をする工程が、以下:
(i)オレフィン性無水物と(ii)オレフィン若しくはオレフィン性単量体とを接触させて前駆体重合体を形成すること;及び
前記前駆体重合体とジアミンとを接触させて前記重合体を形成すること
を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記オレフィン性無水物が、マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、及び式(IX)の化合物からなる群から選択される、請求項20に記載の方法:
【化10】
式中、
は、C-C30ヒドロカルビルであり;
10、R11、及びR12は、独立して、水素及びC-C30ヒドロカルビルからなる群から選択され;かつ
rは、0又は1である。
【請求項22】
二無水物が、以下からなる群から選択される、請求項19に記載の方法:
(i)1H,3H-ベンゾ[1,2-c:4,5-c’]ジフラン-1,3,5,7-テトラオン;
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は2021年6月25日に出願された米国仮特許出願第17/358,779号の優先権を主張し、これは、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本開示の実施形態は一般に、耐コロナ性ポリイミドから形成される絶縁体を含む、アミン置換ピロリジン-2,5-ジオニル共重合体、ポリアミド酸、ポリイミド、方法、及びワイヤなどの物品を含む、アミン置換共重合体に関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
巻線又は磁気巻線とも呼ばれるマグネットワイヤは、インバータ駆動モータ、モータスタータジェネレータ、変圧器などの多種多様な電気機械及び装置において利用されている。マグネットワイヤは、典型的には中心導体の周りに形成された重合体性エナメル絶縁体を含む。エナメル絶縁体は典型的にはワニスを磁石ワイヤ上に塗布し、溶媒を除去するためにオーブン中でワニスを硬化させ、それによって薄いエナメル層を形成することによって形成される。このプロセスは、所望のエナメル質の構築又は厚さが達成されるまで繰り返される。
【0004】
エナメル層を形成するために利用される重合体材料は、特定の最高温度下での使用が意図される。さらに、電気機器は、ワイヤ絶縁を破壊又は劣化させる可能性がある比較的高い電圧条件にさらされる可能性がある。例えば、インバータは特定のタイプのモータに入力される可変周波数を生成することができ、可変周波数は、早期のモータ巻線故障を引き起こす急峻な波形を示すことができる。
【0005】
さらなる例として、電気自動車に使用されるものなどの最新の高電圧、高電流モータは、強いコロナ分野を生成することができる。これらの強い電界は、ワイヤエナメルを劣化させる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
低い結晶化度及び/又は低い溶液粘度を有する材料を含む、強いコロナ分野においてより良好に機能する、ワイヤエナメルを含む材料が依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(概要)
本明細書では、改善された部分放電開始電圧(PDIV)を有し得る組成物が提供される。本明細書に記載されるエナメルのPDIVは、既知のエナメルよりも約5%~約10%大きくてもよい。本明細書で提供される組成物はまた、より低粘度であっても、比較的高濃度で調製されても、又はそれらの組み合わせであってもよい。組成物は、二無水物と反応してポリアミック酸を形成するアミン置換共重合体を含んでもよい。アミン置換共重合体は組成物の「架橋」特性を増加させ、これは組成物の非晶質性を増加させ、結晶化度を減少させ、したがって、重合体生成物の自由体積を増加させ得る。
【0008】
アミンで置換され得る共重合体、及び共重合体から形成され得るポリアミック酸又はポリイミドが本明細書で提供される。ポリアミック酸又はポリイミドを形成するための方法、及びポリアミック酸/ポリイミドが配置された表面を有する物品もまた、本明細書において提供される。
【0009】
一態様では、共重合体が提供される。いくつかの実施形態では、共重合体が式(I)、式(II)、式(III)、又は式(IV)に従う単量体を含む:
【化1】
式中、R及びRは独立して、C-C30ヒドロカルビルであり;R、R、R、R、R、R、及びRは独立して、水素及びC-C30ヒドロカルビルからなる群から選択され;
m及びnは独立して、1~1,000,000、1~750,000、1~500,000、1~250,000、1~100,000、又は1~10,000の整数であり、pは0又は1である。
【0010】
別の態様では、ポリイミドが提供される。いくつかの実施形態では、ポリイミドが式(V)、式(VI)、式(VII)、又は式(VIII)のものである:
【化2-1】
【化2-2】
式中、R、R、及びRは独立して、C-C30ヒドロカルビルであり;R、R、R、R、R、R、及びRは独立して、水素及びC-C30ヒドロカルビルからなる群から選択され;
は単環式又は多環式C-C30ヒドロカルビルであり;m及びnが独立して、1~1,000,000、1~750,000、1~500,000、1~250,000、1~100,000、又は1~10,000の整数であり;pは0又は1であり;qは0及び1~1,000,000、1~750,000、1~500,000、1~250,000、1~100,000、又は1~10,000からなる群から選択される。
【0011】
さらに別の態様では、ワイヤなどの物品が提供される。いくつかの実施形態では、ワイヤなどの物品が導体と、導体に隣接する重合体性エナメル絶縁体の少なくとも1つの層とを含む。重合体性エナメル絶縁体は、式(V)、式(VI)、式(VII)、又は式(VIII)の1つ又は複数のポリイミドを含むことができる。
【0012】
なおさらなる態様において、ポリイミドを形成する方法が提供される。いくつかの実施形態では、本方法が1-(アミノ-C-C30ヒドロカルビル)ピロリジニル-2,5-ジオン部分を含む第1の単量体を含む重合体を提供すること;重合体と(i)二無水物、又は(ii)二無水物とジアミンとを接触させてポリアミド酸を形成すること;及びポリイミドを形成するのに効果的な温度でポリアミド酸を加熱することを含む。
【0013】
追加の態様は、以下の説明に部分的に記載され、その説明から部分的に明らかになるか、又は本明細書に記載される態様の実施によって学習され得る。本明細書に記載される利点は、添付の特許請求の範囲において特に指摘される元素及び組合せによって実現及び達成され得る。前記の一般の記述及び次の詳細な説明は典型的なもの及び説明のためのみのものであり、限定的なものではない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1A図1Aは、ポリイミドを含む層が配置された表面を含むマグネットワイヤの一実施形態の断面図である。
図1B図1Bは、ポリイミドを含む層が配置された表面を含むマグネットワイヤの一実施形態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(詳細な説明)
アミン置換されていてもよい共重合体が本明細書において提供される。アミン置換共重合体は本明細書に記載されるように、ポリアミック酸又はポリイミドを形成するために使用され得る。
【0016】
(アミン置換共重合体)
アミン置換共重合体を含み得る共重合体を含む重合体が本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、共重合体が式(I)、式(II)、式(III)、又は式(IV)に従う単量体を含む:
【化3】
式中、R及びRは独立して、C-C30ヒドロカルビルであり;R、R、R、R、R、R、及びRは独立して、水素及びC-C30ヒドロカルビルからなる群から選択され;
m及びnは独立して、1~1,000,000、1~750,000、1~500,000、1~250,000、1~100,000、又は1~10,000の整数であり、pは0又は1である。式(I)、式(II)、式(III)、又は式(IV)の共重合体は、任意の末端基を含むことができる。末端基は例えば、C-C30ヒドロカルビルを含むことができる。
【0017】
いくつかの実施形態では、共重合体が式(I)、式(II)、式(III)、又は式(IV)の単量体を含み、式中、(i)R、R、及びRは水素であり、RはC-C30ヒドロカルビルであるか、又は(ii)RはC-C30ヒドロカルビル及びR、Rであり、Rは水素である。C-C30ヒドロカルビルは、いくつかの実施形態において、フェニル基である。いくつかの実施形態において、C-C30ヒドロカルビルはメトキシ基である。
【0018】
いくつかの実施形態において、共重合体は式(I)、式(II)、式(III)、又は式(IV)の単量体を含み、式中、(i)R及びRは水素であり、(ii)RはC-C30ヒドロカルビルであり、かつRは水素であり、又は(iii)Rは水素であり、かつRはC-C30ヒドロカルビルである。
【0019】
いくつかの実施形態では、Rがその置換誘導体を含む、式(a)~(x)のいずれかによる構造を有する:
【化4-1】
【化4-2】
【化4-3】
【0020】
上記の構造中の点線の結合線は、上記の構造とRに結合した窒素原子との間の結合の位置又は考えられる位置を示す。Rは例えば、非置換オキシ-ジフェニルであってもよい:
【化5】
かつ、共重合体は、式(Ia)、式(IIa)、式(IIIa)、又は式(IVa)のものである:
【化6-1】
【化6-2】
【0021】
いくつかの実施形態において、Rは非置換オキシ-ジフェニルであり、共重合体は、式(Ib)、式(IIb)、式(IIIc)、又は式(IVd)のものである:
【化7-1】
【化7-2】
【0022】
いくつかの実施形態では、共重合体が式(Ib)、式(IIb)、式(IIIc)、又は式(IVd)のものであり、式中、pは1であり、RはC-Cヒドロカルビルである。
【0023】
(ポリイミド重合体)
ポリアミック酸及びポリイミドを含む重合体もまた、本明細書において提供される。いくつかの実施形態では、ポリイミドが式(V)、式(VI)、式(VII)、又は式(VIII)のものである:
【化8-1】
【化8-2】
式中、R、R、及びRは独立して、C-C30ヒドロカルビルであり;R、R、R、R、R、R、及びRは独立して、水素及びC-C30ヒドロカルビルからなる群から選択され;
は単環式又は多環式C-C30ヒドロカルビルであり;m及びnが独立して、1~1,000,000、1~750,000、1~500,000、1~250,000、1~100,000、又は1~10,000の整数であり;pは0又は1であり;qが0及び1~10,000の整数からなる群から選択される。いくつかの実施形態において、qは0である。
【0024】
いくつかの実施形態において、Rは置換されていないベンゼン部分であり、Rを含む単量体は
【化9】
式(V)のポリイミドは、以下の構造を有する:
【化10】
【0025】
いくつかの実施形態において、Rは、
(i)非置換ビフェニル部分、ここで、Rを含む単量体は以下である;
【化11】
(ii)Rを含む単量体は、以下の構造を有する;
【化12】
(iii)非置換オキシ-ジフェニル部分(式中、Rを含む単量体は、以下の構造を有する);及び
【化13】
(iv)Rを含む単量体が次の構造を有する非置換ナフタレニル部分
【化14】
からなる群から選択される。
【0026】
いくつかの実施形態ではポリイミドが式(V)、式(VI)、式(VII)、又は式(VIII)による構造を有し、式中、(i)R、(ii)R、又は(iii)R及びRは非置換又は置換オキシジフェニルである。いくつかの実施形態では、ポリイミドが式(V)、式(VI)、式(VIII)、又は式(VIII)(式中、(i)R、R、及びRは水素であり、Rは非置換フェニルであり、Rは非置換フェニルであり、(ii)Rは非置換フェニルであり、R、R、及びRは水素であり、(iii)R、R、及びRは水素であり、Rはメトキシであり、又は(iv)R、Rはメトキシであり、R、及びRは水素である)による構造を有する。
【0027】
(物品)
本明細書に記載される重合体が配置される表面を有する物品を含む、本明細書に提供される物品もまた提供される。物品は、ワイヤなどの導電性物品を含むことができる。ワイヤは導体と、導体に隣接する重合体性エナメル絶縁体の少なくとも1つの層とを含むことができ、重合体性エナメル絶縁体は、式(V)、式(VI)、式(VII)、又は式(VIII)のポリイミドなど、本明細書に記載のポリイミドを含む。
【0028】
いくつかの実施形態において、充填材は、ポリイミド重合体に添加される。充填材は、少なくとも酸化チタン(TiO)と酸化シリカ(SiO)との混合物を含むことができる。混合物は、酸化クロム(CrO)などの所望の他の適切な材料をさらに含むことができる。充填剤材料は、任意の適切な比率でポリイミドに添加することができる。例えば、いくつかの実施形態では、充填されたポリイミドエナメル絶縁層中の充填剤の総量が約10重量%~約25重量%である。
【0029】
いくつかの実施形態では、1つ以上の添加剤がポリイミドに添加される。1種以上の添加剤は、単独で、又は充填剤材料と組み合わせて使用することができる。少なくとも1つの添加剤は、アルデヒドと反応したアミン部分を含むことができる。例えば、CYMEL(登録商標)樹脂材料(Allnex、GmbH、Germany)を添加剤として利用することができる。
【0030】
図1Aは、エナメル絶縁体で被覆された導体110を含む丸い磁石ワイヤ100の実施形態の断面端面図を示す。任意の適切な数のエナメル層を使用することができる。図1Aに示されるように、ベースコート120及び上塗り塗料130を含むエナメル絶縁体の複数の層が、導体110の周りに形成される。いくつかの実施形態では、エナメル絶縁体の単一層が使用される。いくつかの実施形態では、エナメル断熱材の3つ以上の層が使用される。図1Aのベースコート120及び/又はトップコート130などのエナメル層のうちの1つ又は複数は無機充填剤を含むことができ、充填剤は、酸化シリカと酸化チタンとの組合せを含むことができる。
【0031】
図1Bは、エナメル絶縁体で被覆された導体160を含む、実質的に矩形の磁石ワイヤ150の実施形態の断面端面図を描写する。図1Bは、ベースコート170と、導体160の周りに形成された上塗り塗料180とを含む、エナメル絶縁体の複数の層を示す。いくつかの実施形態では、エナメル絶縁体の単一層が使用される。いくつかの実施形態では、エナメル断熱材の3つ以上の層が使用される。さらに、1つ以上のエナメル層は適切な無機充填剤を含んでもよく、充填剤は酸化シリカと酸化チタンとの組み合わせを含んでもよい。図1Aの丸いワイヤ100については以下でより詳細に説明するが、図1Bの長方形ワイヤ150の様々な構成要素は図1Aの丸いワイヤ100について説明したものと同様であり得ることを諒解されたい。
【0032】
導体110は、多種多様な適切な材料又は材料の組み合わせから形成され得る。例えば、導体110は、銅、アルミニウム、アニール銅、無酸素銅、銀めっき銅、ニッケルめっき銅、銅クラッドアルミニウム(「CCA」)、銀、金、導電性合金、バイメタル、又は任意の他の適切な導電性材料から形成され得る。さらに、導体110は、図1Aに示される円形又は円形断面形状など、任意の適切な断面形状で形成され得る。いくつかの実施形態では、導体110が矩形(例えば、図1Bに示されるように)、正方形、楕円形、楕円形、又は任意の他の適切な断面形状を有し得る。導体は丸みを帯びた、鋭い、平滑化された、湾曲した、傾斜した、切頭した、又は他の方法で形成された角を有し得る。導体110はまた、任意の適切な寸法、例えば、任意の適切なゲージ、直径、高さ、幅、断面積などで形成され得る。
【0033】
図1Aのベースコート120及び上塗り塗料130などのエナメルの任意の数の層が、導体110の周りに形成され得る。エナメル層は典型的にはポリアミック酸を含み得る重合体ワニスを導体110に塗布し、次いで、適切なエナメル化オーブン又は炉内で導体110を焼成することによって形成される。重合体ワニスは、典型的には1種以上の溶媒中に懸濁された熱硬化性重合体材料又は樹脂を含む。熱硬化性又は熱硬化性重合体は軟質固体又は粘性液体(例えば、粉末など)から不溶性又は架橋樹脂に不可逆的に硬化され得る材料である。熱硬化性重合体は、典型的には溶融加工が重合体を分解又は分解するので、押出による適用のために溶融することができない。したがって、熱硬化性重合体を溶媒中に懸濁させてワニスを形成し、これを塗布して硬化させてエナメル薄膜層を形成することができる。ワニスの塗布後、溶剤は、ベーキング又は他の適切な硬化の結果として除去され、それによって、固体重合体エナメル層を残す。エナメルの複数の層は所望のエナメルの厚さ又は構築物(例えば、導体及び任意の下にある層の厚さを差し引くことによって得られるエナメルの厚さ)を達成するために、導体110に適用され得る。各エナメル層は、同様のプロセスを利用して形成することができる。換言すれば、第1のエナメル層は例えば、適切なワニスを塗布し、導体をエナメル処理オーブンに通すことによって形成することができる。続いて、第2のエナメル層は適切なワニスを塗布し、導体を同じエナメル化オーブン又は異なるエナメル化オーブンのいずれかに通すことによって形成することができる。実際、エナメルオーブンは、オーブンを通るワイヤの複数回の通過を容易にするように構成されてもよい。様々な実施形態において所望されるように、他の硬化装置が、1つ以上のエナメル化オーブンに加えて、又は1つ以上のエナメル化オーブンの代替として利用され得る。例えば、1つ以上の適切な赤外線、紫外線、電子ビーム、及び/又は他の硬化システムを利用することができる。
【0034】
必要に応じて、ベースコート120及び上塗り塗料130などのエナメルの各層は、任意の適切な数の副層で形成することができる。例えば、ベースコート120は単一のエナメル層を含んでもよく、あるいは所望の構築又は厚さが達成されるまで形成される複数のエナメル層又は下層を含んでもよい。同様に、上塗り塗料130は、1つ又は複数の副層を含むことができる。エナメル及び/又は総エナメル質構築物の各層は、約0.0002、0.0005、0.007、0.001、0.002、0.003、0.004、0.005、0.006、0.007、0.008、0.009、0.010、0.012、0.015、0.017、又は0.020インチの厚さ、上記値のいずれか2つの間の温度範囲に含まれる厚さ、及び/又は上記値のうちの1つによって最小又は最大端部のいずれかに境界付けられた温度範囲に含まれる厚さなど、任意の所望の厚さを有し得る。
【0035】
(方法)
また、本明細書では、ポリアミック酸及びポリイミドを形成する方法も提供される。
いくつかの実施形態では、本方法が第1の単量体を含む重合体を提供することを含む。第1の単量体は1-(アミノ-C-C30ヒドロカルビル)ピロリジニル-2,5-ジオン部分を含むことができ、これは以下の構造の1つを有することができる:
【化15】
【0036】
いくつかの実施形態では第1の単量体を含む重合体は共重合体であり、重合体を提供することは(i)無水物オレフィン及び(ii)オレフィン又はオレフィン単量体を接触させて前駆体重合体を形成することと、前駆体重合体及びジアミンを接触させて重合体を形成することとを含む。いくつかの実施形態では、前駆体重合体を、モル過剰のジアミンと接触させる。ジアミンはいくつかの実施形態では式(a)~(x)のいずれかによる構造を有し、式中、式は、点線によって示される可能な位置で置換されたジ-アミノである。
【0037】
本明細書で使用するとき、「無水オレフィン」は、無水物部分と、炭素-炭素二重結合などの少なくとも1つの不飽和炭素-炭素結合とを含む化合物である。いくつかの実施形態では、無水オレフィンが無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、及び式(IX)の化合物からなる群から選択される:
【化16】
式中、RはC-C30ヒドロカルビルであり;R10、R11、及びR12は、独立して、水素及びC-C30ヒドロカルビルからなる群から選択され;rは0又は1である。
【0038】
本明細書で使用するとき、用語「オレフィン」は不飽和炭化水素を指し、用語「オレフィン単量体」は、少なくとも1つの不飽和炭素-炭素結合、好ましくは重合性不飽和炭素-炭素二重結合を含む単量体を指す。
【0039】
いくつかの実施形態では、本方法はまた、(i)1-(アミノ-C-C30ヒドロカルビル)ピロリジニル-2,5-ジオン部分を含む重合体と、(ii)二無水物とを接触させて、ポリアミド酸を形成することを含む。いくつかの実施形態では、本方法はまた、(i)1-(アミノ-C-C30ヒドロカルビル)ピロリジニル-2,5-ジオン部分を含む重合体、(ii)二無水物、及び(iii)ジアミンを接触させて、ポリアミド酸を形成することを含む。
【0040】
いくつかの実施形態では、二無水物が
(i)1H,3H-ベンゾ[1,2-c:4,5-c’]ジフラン-1,3,5,7-テトラオン;
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】
からなる群から選択される。
【0041】
いくつかの実施形態では、本方法がポリイミドを形成するのに有効な温度でポリアミド酸を加熱することも含む。温度は、少なくとも150℃とすることができる。いくつかの実施形態において、温度は、約140℃~約200℃、約150℃~約180℃、又は約150℃~約160℃である。いくつかの実施形態では、本方法が加熱前に物品の表面上にポリアミド酸を配置することを含む。
【0042】
本明細書に記載の方法の各種「接触」工程は、任意の適切な液体中で行うことができる。いくつかの実施形態において、液体は、極性液体、非プロトン性液体、又は極性非プロトン性液体である。
【0043】
以下の非限定的な実施形態は、さらなる例として提供される:
【0044】
実施形態1.本明細書に記載される式(I)、式(II)、式(III)、又は式(IV)(ここで、R及びRは独立して、C-C30ヒドロカルビルであり; R、R、R、R ,R、R及びRは独立して、水素及びC-C30ヒドロカルビルからなる群から選択され;m及びnは独立して、1~1,000,000、1~750,000、1~500,000、1~250,000、1~100,000、1~10,000、1~7,500、1~5,000、1~2,500、1~1,000、1~500、1~500、500~10,000、1,000~10,000、2,500~10,000、5,000~10,000、又は7,500~10,000の整数であり;pは0又は1である。
【0045】
実施形態2.(i)R、R及びRが水素であり、RがC-C30ヒドロカルビルであるか、又は(ii)RがC-C30ヒドロカルビル及びR、Rであり、Rが水素で実施形態1の共重合体。
【0046】
実施形態3.式(I)において、(i)R及びRが水素であり、(ii)RがC-C30ヒドロカルビルであり、Rが水素であるか、又は(iii)Rが水素であり、RがC-C30ヒドロカルビルで実施形態1又は2の共重合体。
【0047】
実施形態4.。Rが、非置換又は置換オキシ-ジフェニルで実施形態1~3のいずれか1つに記載の共重合体。
【0048】
実施形態5.Rが、本明細書に記載の式(a)~(x)のいずれかに従う構造を有する、実施形態1~4のいずれか1つの共重合体。
【0049】
実施形態6.Rが非置換オキシ-ジフェニルであり、共重合体が、本明細書に記載の式(Ia)、式(IIa)、式(IIIa)、又は式(IVa)の共重合体で実施形態1~4のいずれか1つの共重合体。
【0050】
実施形態7.(i)R、R及びRが水素であり、RがアリールC-C30ヒドロカルビルであるか、又は(ii)RがアリールC-C30ヒドロカルビル及びR、Rであり、Rが水素で実施形態1~6のいずれか1つの共重合体。
【0051】
実施形態8.(i)R、R及びRが水素であり、Rが非置換又は置換フェニルであり、(ii)Rが非置換又は置換フェニルであり、R、R及びRが水素であり、(iii)R、R及びRが水素であり、Rがメトキシであり、又は(iv)Rがメトキシであり、R、R及びRが水素で実施形態1~7のいずれか1つの共重合体。
【0052】
実施形態9.Rが非置換オキシ-ジフェニルであり、共重合体が、本明細書に記載の式(Ib)、式(IIb)、式(IIIc)、又は式(IVd)の共重合体で実施形態1~4、7、又は8のいずれか1つの共重合体。
【0053】
実施形態10.(i)R、R及びRが水素であり、Rが非置換又は置換フェニルであり、(ii)Rが非置換又は置換フェニルであり、R、R及びRが水素であり、(iii)R、R及びRが水素であり、Rがメトキシであり、又は(iv)Rがメトキシであり、R、R及びRが水素で実施形態1~9のいずれか1つの共重合体。
【0054】
実施形態11.pが1であり、RがC-Cヒドロカルビルで実施形態1~10のいずれか1つの共重合体。
【0055】
実施形態12.実施形態1~11のいずれか1つの共重合体を含むポリイミド又はポリアミド酸。
【0056】
実施形態13.本明細書に記載の式(V)、式(VI)、式(VII)、又は式(VIII)のポリイミド(式中、R、R、及びRは、独立して、C-C30ヒドロカルビルである);
、R、R、R、R、R、及びRは独立して、水素及びC-C30ヒドロカルビルからなる群から選択され; Rは単環式又は多環式C-C30ヒドロカルビルであり;m及びnが独立して、1~1,000,000、1~500,000、1~250,000、1~10,000、又は1~10,000の整数であり;pは0又は1であり;そしてqが0、1~1,000,000、1~750,000、1~100,000、1~10,000、1~7,500、1~2,500、1~500、500~10,000、1,000~10,000、又は7,500~10,000からなる群。
【0057】
実施形態14.qが0で実施形態12又は13に記載のポリイミド。
【0058】
実施形態15.。Rが、(i)非置換ベンゼン部分、(ii)非置換ビフェニル部分、(iii)非置換ベンゾフェノニル部分、(iv)非置換オキシ-ジフェニル部分、及び(v)非置換ナフタレニル部分からなる群から選択される、実施形態12~14のいずれか1つに記載のポリイミド。
【0059】
実施形態16.(i)R、(ii)R、又は(iii)R及びRが、非置換又は置換オキシ-ジフェニルで実施形態12~15のいずれか1つに記載のポリイミド。
【0060】
実施形態17.(i)R、R、及びRが水素であり、Rが非置換又は置換フェニルであり、(ii)Rが非置換又は置換フェニルであり、R、R、及びRが水素であり、(iii)R、R、及びRが水素であり、及びRがメトキシであり、又は(iv)Rがメトキシであり、R、R、及びRが水素で実施形態12~16のいずれか1つに記載のポリイミド。
【0061】
実施形態18.実施形態12~17のいずれか1つのポリイミドが配置された表面を有する物品。
【0062】
実施形態19.導体と、前記導体に隣接する重合体性エナメル絶縁体の少なくとも1つの層とを含み、前記重合体性エナメル絶縁体が、実施形態12~17のいずれか1つのポリイミドを含む、ワイヤ。
【0063】
実施形態20.実施形態12~17のいずれか1つのポリイミドを形成する方法。
【0064】
実施形態21.ポリイミドを形成する方法であって、1-(アミノ-C-C30ヒドロカルビル)ピロリジニル-2,5-ジオン部分を含む第1の単量体を含む重合体を提供すること;重合体と(i)二無水物、又は(ii)二無水物とジアミンとを接触させて、ポリアミド酸を形成すること;及びポリアミド酸を、ポリイミドを形成するのに効果的な温度で加熱することを含む、方法。
【0065】
実施形態22.重合体が共重合体であり、重合体を提供することが、(i)無水物オレフィン及び(ii)オレフィン又はオレフィン単量体を接触させて前駆体重合体を形成すること;ならびに前駆体重合体とジアミンを接触させて重合体を形成することを含む、実施形態21に記載の方法。
【0066】
実施形態23.オレフィン酸無水物が無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、及びRがC-C30ヒドロカルビルであり;R10、R11、及びR12が独立して、水素及びC-C30ヒドロカルビルからなる群から選択され;rが0又は1で本明細書に記載の式(IX)の化合物からなる群から選択される、実施形態21又は22に記載の方法。
【0067】
実施形態24.二無水物が、(i)1H,3H-ベンゾ[1,2-c:4,5-c’]ジフラン-1,3,5,7-テトラオン;(ii)[5,5’-イソベンゾフラン]-1,1’,3,3’-テトラオン;(iii)5,5’-カルボニルビス(イソベンゾフラン-1,3-ジオン);(iv)5,5’-オキシビス(イソベンゾフラン-1,3-ジオン)からなる群から選択される、実施形態21~23のいずれか1つの方法。
(v)イソクロメノ[6,5,4-def]イソクロメン-1,3,6,8-テトラオン。
【0068】
実施形態25.実施形態21~24のいずれか1つに従って作製されたポリアミック酸又はポリイミド。
【0069】
実施形態26.。それぞれのC-C30ヒドロカルビルが、C-C20ヒドロカルビル、C-C12ヒドロカルビル、C-C20ヒドロカルビル、C-C12ヒドロカルビル、C-C20ヒドロカルビル、又はC-C12ヒドロカルビルから独立して選択される、実施形態1~25のいずれか1つの共重合体、ポリイミド、ポリアミド酸、法、又はワイヤ。
【0070】
本明細書で使用するとき、用語「重合体」は1つ以上の単量体を含む構造を有する任意の化合物を含み、単量体は同じであるか又は異なる。したがって、本明細書で使用される「重合体」という用語はオリゴマー、単独重合体、及び共重合体(すなわち、ブロック共重合体、交互共重合体、それらの組み合わせなどを含む、少なくとも2つの異なる単量体を含む重合体)を含み、重合体は、直鎖、分岐、櫛形、星形などを含むがこれらに限定されない任意の構造的配置を有し得る。重合体はまた、架橋されていてもよい。したがって、式(I)は例えば、以下の構造のすべてを読み取る:
【化22】
(i)ABABABABAB、(ii)AAAAABBBBB、又は(iii)AABBAABBAA、例えば、その架橋、分岐、櫛形、及び/又は星形誘導体。
【0071】
置換基の選択に関して本明細書で使用される場合、「独立して」という語は(i)特定の位置における置換基が式(例えば、(i)式(I)の共重合体はそれぞれの分子がRのために選択された同じ又は異なるC-C30ヒドロカルビルを有する式(I)の2つの分子を含み得;(ii)式(I)の共重合体がそれぞれの単量体がRのために選択された同じ又は異なるC-C30ヒドロカルビルを有する式(I)の2つの単量体を含み得、及び/又は(iii)同じ置換基のプールから選択された2つの異なるように標識された置換基は同じ又は異なり得る(例えば、分子又は単量体のR及びRは両方とも「C-C30ヒドロカルビル」から選択され得、R及びRのために選択されたC-C30ヒドロカルビルは同じ又は異なり得る)ことを示す。
【0072】
「C-C30ヒドロカルビル」などの語句は本明細書で使用される場合、一般に、1~30個の炭素原子を含む脂肪族、アリール、又はアリールアルキル基を指し、その置換誘導体を含む。脂肪族基の例としては各場合において、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アルカジエニル基、環状基などが挙げられるが、これらに限定されず、全ての置換、非置換、分枝、及び線状の類似体又は誘導体が挙げられ、各場合において1~30個の炭素原子を有する。アルキル基の例としてはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、4,4-ジメチルペンチル、オクチル、2,2,4-トリメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル及びドデシルが挙げられるが、これらに限定されない。シクロアルキル部分は単環式又は多環式であってもよく、例としてはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びアダマンチルが挙げられる。アルキル部分のさらなる例は直鎖、分枝及び/又は環状部分(例えば、1-エチル-4-メチル-シクロヘキシル)を有する。代表的なアルケニル部分としては、ビニル、アリル、1-ブテニル、2-ブテニル、イソブチレニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-メチル-1-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル、2,3-ジメチル-2-ブテニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、1-ヘプテニル、2-ヘプテニル、3-ヘプテニル、1-オクテニル、2-オクテニル、3-オクテニル、1-ノネニル、2-ノネニル、3-ノネニル、1-デセニル、2-デセニル及び3-デセニルが。代表的なアルキニル部分としては、アセチレニル、プロピニル基、1-ブチニル、2-ブチニル、1-ペンチニル、2-ペンチニル、3-メチル-1-ブチニル、4-ペンチニル、1-ヘキシニル、2-ヘキシニル、5-ヘキシニル、1-ヘプチニル、2-ヘプチニル、6-ヘプチニル、1-オクチニル、2-オクチニル、7-オクチニル、1-ノニニル、2-ノニニル、8-ノニニル、1-デシニル、2-デシニル及び9-デシニルが挙げられる。アリール又はアリールアルキル部分の実施例としては限定されないが、アントラセニル、アズレニル、ビフェニル、フルオレニル、インダン、インデニル、ナフチル、フェナントレニル、フェニル、1,2,3,4-テトラヒドロ-ナフタレン、アントラセニル、トリル、キシリル、メシチル、ベンジルなどが挙げられ、それらの任意のヘテロ原子置換誘導体が挙げられる。それぞれのC-C30ヒドロカルビルの原子価は、本明細書に示される式によって決定される。例えば、式(I)のRがC-C30ヒドロカルビルである場合、C-C30ヒドロカルビルは、「-NH」及び環の窒素に結合した多価C-C30ヒドロカルビルである。Rは本明細書の式によって示されるように、ヒドロカルビルが多価であるというC-C30の別の置換基である。さらなる例示として、式(I)のRがC-C30ヒドロカルビルである場合、C-C30ヒドロカルビルは、Rも結合している炭素原子に結合している一価のC-C30ヒドロカルビルである。
【0073】
別段の指示がない限り、「置換された」という語は化学構造又は部分を記載するために使用される場合、その構造又は部分の誘導体を指し、ここで、(i)多価非炭素原子(例えば、酸素、窒素、イオウ、リンなど)は化学構造又は部分の1つ又は複数の炭素原子に結合しており(例えば、「置換された」Cヒドロカルビルは限定されないが、ジエチルエーテル部分、メチルプロピオネート部分、N,N-ジメチルアセトアミド部分、ブトキシ部分などを含み得、「置換された」アリールC12ヒドロカルビルは限定されないが、オキシジベンゼン部分、ベンゾフェノン部分などを含み得る)、又は(ii)その水素原子の1つ又は複数(例えば、クロロベンゼンは一般に、塩素原子で「置換された」アリールCヒドロカルビルとして特徴付けられ得る)はアルコール、アルコキシ、アルカノイルオキシ、アルコキシカルボニル、アルケニル、アルキルなどの化学部分又は官能基で置換されている (例えば、メチル、エチル、t-ブチル)、アルキニル、アルキルカルボニルオキシ(-OC(O)アルキル)、アミド(-OC(O)アルキル)、カルボキシル、シアノ、エステル(例えば、メトキシ、エトキシ)、ハロ、ハロアルキル(例えば、-CCl、-CF、-C(CF)、ヘテロアルキル、イソシアネート、ニトリル、ニトロ、オキソ、ホスホジエステル、スルホアミド(例えば、SO NH)、スルホン、アリール スルホニル及びアリールアルキルスルホニル、スルホキシド、チオール(例、スルフヒドリル、チオエーテル)又は尿素(-NHCONH-アルキル-)。
【0074】
全ての参照された刊行物は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。さらに、参照により本明細書に組み込まれる、参照における用語の定義又は使用が、本明細書に提供されるその用語の定義と矛盾又は反対である場合、本明細書に提供されるその用語の定義が適用され、参照におけるその用語の定義は適用されない。
【0075】
様々な実施形態の開示を容易にするために従来の技術の特定の態様が論じられてきたが、出願人はこれらの技術的態様を否定するものではなく、本開示は本明細書で論じられる従来の技術的側面複数を包含し得ることが企図される。
【0076】
本開示は、既知の方法及びプロセスの問題及び欠陥のうちの1つ又は複数に対処することができる。しかしながら、様々な実施形態が、多くの技術分野における他の問題及び欠点に対処するのに有用であることが分かることが企図される。したがって、本開示は、必ずしも、本明細書で論じられる特定の問題又は欠点のいずれかに対処することに限定されると解釈されるべきではない。
【0077】
本明細書において、文書、行為、又は知識の項目が参照又は議論される場合、この参照又は議論は、その文書、行為、又は知識の項目、又はそれらの任意の組合せが優先日にあったこと、公的に入手可能であったこと、公衆に知られていること、一般的な一般的知識の一部であったこと、又は他の方法で適用される法的規定に基づく先行技術を構成していること、又は本明細書が関与する任意の問題を解決する試みに関連することが知られていることを認めるものではない。
【0078】
本明細書に提供される説明において、用語「含む」、「含む」、「有する」、「有する」、及び「構成する」は自由端方式で使用され、従って、「限定されるものではないが、含む」を意味すると解釈されるべきである。物品、物質の組成物又は方法が種々の工程又は構成要素を「含む」という観点でクレーム又は記述される場合、装置、システム、又は方法は特に明記されない限り、種々の工程又は構成要素を「本質的に」又は「から成る」ことも。
【0079】
用語「a」、「an」、及び「The」は複数の代替物、例えば、少なくとも1つを含むことが意図される。例えば、「オレフィン」、「共重合体」などの開示は別段の指定がない限り、1つ、又は2つ以上のオレフィン、共重合体などの混合物もしくは組み合わせを包含することを意味する。
【0080】
本明細書では、様々な数値範囲を開示することができる。出願人が任意の種類の範囲を開示又は請求項する場合、出願人の意図は別段の指定がない限り、範囲の終点ならびにその範囲に包含される任意の部分範囲及び部分範囲の組合せを含む、そのような範囲が合理的に包含し得る各可能な数を個々に開示又は請求項することである。さらに、本明細書に開示される範囲の全ての数値的終点は近似値である。代表的な例として、本出願人は、いくつかの実施形態において、温度が「約150℃~約160℃」であることを開示する。この範囲は約150℃と約160℃を包含するものと解釈されるべきであり、さらに、これらの値の間の任意の範囲及びサブ範囲を含めて、151℃、152℃、153℃、154℃、155℃、156℃、157℃、158℃、又は159℃の各々の「約」を包含する。
【0081】
本明細書で使用するとき、用語「約」は、それが使用されている数の数値の±10%を意味する。
【実施例
【0082】
本発明を、以下の実施例によってさらに説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものと決して解釈されるべきではない。それどころか、本明細書の説明を読んだ後に、本発明の精神又は添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、当業者にそれ自体を示唆し得る、様々な他の態様、実施形態、修正形態、及びそれらの等価物に頼ることができることを明確に理解されたい。したがって、本発明の他の態様は、本明細書の考察及び本明細書に開示される本発明の実施から当業者に明らかであろう。
【0083】
(実施例1-アミン置換重合体の合成)
この実施例では、600gのN-メチル-2-ピロリドン(NMP)及び200.1gのオキシジアニリン(ODA)を、N入口、機械的撹拌シャフト、及び熱電対を備えた3リットルの丸底フラスコに加えた。
【0084】
この混合物を撹拌し、50℃に加温してODAの溶解を促進した。溶解したら、8.1gのスチレン/無水マレイン酸交互共重合体(SMC)(約8,000M)を加えた。この溶液を50℃で30分間撹拌して、本実施例のアミン置換重合体を生成した。
【0085】
(実施例2-アミン置換重合体と無水物との反応)
この実施例では、700gのNMP、218.1gのピロメリット酸無水物(PMDA)、及び0.9gの水を3リットルの丸底フラスコ中で混合した。この混合物を60℃に45分間加熱した。次いで、混合物を50℃に冷却した。
【0086】
次いで、実施例1のODA/SMC溶液を、冷却したPMDA溶液に3回に分けて添加した。発熱を最小限に抑えるために、各部分の添加後、得られた混合物を70℃未満に冷却した。
【0087】
実施例1のODA/SMC溶液の全てを添加した後、混合物を2時間撹拌した。次いで、混合物を濾過し、8200 cP(30℃)の粘度及び22.5%の重合体含有量を有する流体を得た。
【0088】
(実施例3-アミン置換重合体の合成)
この実施例では、N入口、機械的攪拌シャフト、及び熱電対を備えた3リットルの丸底フラスコに、1600gのNMP及び112g(1.12当量のアミン)のODAを加えた。この混合物を撹拌し、50℃に加温してODAの溶解を促進した。
【0089】
溶解後、3.2gのi-ブチレン/MAA交互共重合体(0.02当量の無水物)(~6,000 M)を加えた。この混合物を50℃で2時間撹拌し、反応を促進した。次いで混合物を23℃に冷却した。
【0090】
(実施例4-アミン置換重合体と無水物との反応)
この実施例では、119.8g(1.10当量の無水物)のPMDAを、一度に実施例3の冷却溶液に添加した。
【0091】
46℃までの発熱が認められた。混合物を2時間撹拌し、次いで濾過して、2000 cP(30℃)の粘度、及び11%の重合体含有量を有する液体を生成した。
【0092】
(実施例5-アミン置換重合体の合成)
この実施例では、10.0g(0.0515当量)のXIBOND(登録商標)370スチレン/無水マレイン酸共重合体(~6.5スチレン/1 MAA、640無水物当量)(PalmerHolland、USA)及び150gのNMPを8オンスのガラスジャー中で混合した。この混合物は、重合体プリルのすべてが溶解するまで、かき混ぜられた。
【0093】
入口、機械的攪拌シャフト、及び熱電対を備えた3リットル丸底フラスコ中で、1350gのNMP及び200.1gのODAを混合した。この混合物を撹拌し、50℃に加温してODAの溶解を促進した。
【0094】
ODAの溶解後、XIBOND(登録商標)370スチレン/無水マレイン酸を含む液体をODA溶液に移し、得られた混合物を50℃で30分間撹拌した。次いで、混合物を32℃に冷却した。
【0095】
(実施例6-アミン置換重合体と無水物との反応)
この実施例では、実施例3の冷却溶液に175gのPMDAを加え、ゲル様挙動の外観をモニターするために混合物を観察した。さらに20gのPMDAを添加し、ゲル様挙動は観察されなかった。その後、PMDAをさらに10g添加し、ゲル状の挙動を観察したが、75℃で2時間攪拌するとゲル状の挙動は後退した。この実施例では、合計205gのPMDAを添加した。エナメルを濾過して、6500cP(30℃)の粘度及び20%の固形分を有する溶液を生成した。
図1A
図1B
【手続補正書】
【提出日】2024-02-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(V)、式(VI)、式(VII)、又は式(VIII)のポリイミド:
【化1-1】
【化1-2】
式中、
及びR は、独立して、C-C30ヒドロカルビルであり;
は、C -C 30 ヒドロカルビルであり;
、R、R、R、R、R、及びRは、独立して、水素及びC-C30ヒドロカルビルからなる群から選択され;
は、単環式又は多環式C-C30ヒドロカルビルであり;
m及びnは、独立して、1~10,000の整数であり;
pは、0又は1であり;かつ
qは、0及び1~10,000の整数からなる群から選択される。
【請求項2】
qが、0である、請求項に記載のポリイミド。
【請求項3】
が、以下からなる群から選択される、請求項に記載のポリイミド:
(i)Rを含む単量体が以下の構造を有する、非置換ベンゼン部分;
【化2】
(ii)Rを含む単量体が以下の構造を有する、非置換ビフェニル部分;
【化3】
(iii)Rを含む単量体が以下の構造を有する、非置換ベンゾフェノニル部分;
【化4】
(iv)Rを含む単量体が以下の構造を有する、非置換オキシジフェニル部分;及び
【化5】
(v)Rを含む単量体が以下の構造を有する、非置換ナフタレニル部分。
【化6】
【請求項4】
(i)R、(ii)R、あるいは(iii)R及びRが、非置換又は置換オキシ-ジフェニルである、請求項に記載のポリイミド。
【請求項5】
(i)R、R、及びRが、水素であり、かつ、Rが、非置換又は置換フェニルであるか、
(ii)Rが、非置換又は置換フェニルであり、かつ、R、R、及びRが、水素であるか、
(iii)R、R、及びRが、水素であり、かつ、Rが、メトキシであるか、あるいは
(iv)Rが、メトキシであり、かつ、R、R、及びRが、水素である、
請求項に記載のポリイミド。
【請求項6】
以下:
導電体;及び
前記導電体に隣接する重合体性エナメル絶縁体の少なくとも1つの層
を含むワイヤであって、
前記重合体性エナメル絶縁体は、請求項のいずれか一項に記載のポリイミドを含む、
ワイヤ。
【請求項7】
前記導体が、円形(circular)、楕円形(elliptical)、又は卵形(oval)の断面形状を有する、請求項に記載のワイヤ。
【請求項8】
前記ワイヤが、前記重合体性エナメル絶縁体の2つの層を含む、請求項に記載のワイヤ。
【請求項9】
ポリイミドを形成する方法であって、以下:
第1の単量体を含む重合体を提供する工程であって、前記第1の単量体は、1-(アミノ-C-C30ヒドロカルビル)ピロリジニル-2,5-ジオン部分を含む、提供する工程;
重合体と(i)二無水物、又は、(ii)二無水物とジアミンとを接触させてポリアミック酸を形成する工程;及び
前記ポリイミドを形成するのに有効な温度で前記ポリアミック酸を加熱する工程
を含む、方法。
【請求項10】
前記重合体が、共重合体であり、前記重合体をする工程が、以下:
(i)オレフィン性無水物と(ii)オレフィン若しくはオレフィン性単量体とを接触させて前駆体重合体を形成すること;及び
前記前駆体重合体とジアミンとを接触させて前記重合体を形成すること
を含む、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記オレフィン性無水物が、マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、及び式(IX)の化合物からなる群から選択される、請求項10に記載の方法:
【化7】
式中、
は、C-C30ヒドロカルビルであり;
10、R11、及びR12は、独立して、水素及びC-C30ヒドロカルビルからなる群から選択され;かつ
rは、0又は1である。
【請求項12】
二無水物が、以下からなる群から選択される、請求項に記載の方法:
(i)1H,3H-ベンゾ[1,2-c:4,5-c’]ジフラン-1,3,5,7-テトラオン;
【化8】
(ii)[5,5’-ビイソベンゾフラン]-1,1’,3,3’-テトラオン;
【化9】
(iii)5,5’-カルボニルビス(イソベンゾフラン-1,3-ジオン);
【化10】
(iv)5,5’-オキシビス(イソベンゾフラン-1,3-ジオン);及び
【化11】
(v)イソクロメノ[6,5,4-def]イソクロメン-1,3,6,8-テトラオン。
【化12】
【請求項13】
前記重合体が、式(I)、式(II)、式(III)、又は式(IV)共重合体である、請求項9に記載の方法
【化13】
式中、
及びRは、独立して、C-C30ヒドロカルビルであり;
、R、R、R、R、R、及びRは、独立して、水素及びC-C30ヒドロカルビルからなる群から選択され;
m及びnは、独立して、1~10,000の整数であり;かつ
pは、0又は1である。
【請求項14】
(i)R、R、及びRが、水素であり、かつ、Rが、C-C30ヒドロカルビルであるか、あるいは
(ii)Rが、C-C30ヒドロカルビルであり、かつ、R、R、及びRが、水素である、
請求項13に記載の方法
【請求項15】
式(I)において、
(i)R及びRが、水素であるか、
(ii)Rが、C-C30ヒドロカルビルであり、かつ、Rが、水素であるか、あるいは
(iii)Rが、水素であり、かつ、Rが、C-C30ヒドロカルビルである、
請求項13に記載の方法
【請求項16】
が、非置換又は置換オキシ-ジフェニルである、請求項13に記載の方法
【請求項17】
が、非置換オキシ-ジフェニルであり、かつ、前記共重合体が、式(Ia)、式(IIa)、式(IIIa)、又は式(IVa)の単量体を含む、請求項13に記載の方法
【化14-1】
【化14-2】
【請求項18】
(i)R、R、及びRが、水素であり、かつ、Rが、C-C30ヒドロカルビルであるか、あるいは
(ii)Rが、C-C30ヒドロカルビルであり、かつ、R、R、及びRが、水素である、
請求項17に記載の方法
【請求項19】
(i)R、R、及びRが水素であり、かつ、Rが、非置換又は置換フェニルであるか、
(ii)Rが、非置換又は置換フェニルであり、かつ、R、R、及びRが、水素であるか、
(iii)R、R、及びRが、水素であり、かつ、Rが、メトキシであるか、あるいは
(iv)Rが、メトキシであり、かつ、R、R、及びRが水素である、
請求項17に記載の方法
【請求項20】
が、非置換オキシ-ジフェニルであり、かつ、共重合体が、式(Ib)、式(IIb)、式(IIIc)、又は式(IVd)の単量体を含む、請求項13に記載の方法
【化15-1】
【化15-2】
【請求項21】
(i)R、R、及びRが、水素であり、かつ、Rが、非置換フェニルであるか、
(ii)Rが、非置換フェニルであり、かつ、R、R、及びRが、水素であるか、
(iii)R、R、及びRが、水素であり、かつ、Rが、メトキシであるか、あるいは
(iv)Rが、メトキシであり、かつ、R、R、及びRが、水素である、
請求項20に記載の方法
【請求項22】
pが、1であり、かつ、Rが、C-Cヒドロカルビルである、請求項21に記載の方法
【国際調査報告】