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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】ノバルロン水分散性固体組成物
(51)【国際特許分類】
   A01N 47/34 20060101AFI20240614BHJP
   A01P 7/04 20060101ALI20240614BHJP
   A01N 25/30 20060101ALI20240614BHJP
   A01N 25/04 20060101ALI20240614BHJP
   A01M 1/20 20060101ALI20240614BHJP
【FI】
A01N47/34 C
A01P7/04
A01N25/30
A01N25/04 102
A01M1/20 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577565
(86)(22)【出願日】2022-06-15
(85)【翻訳文提出日】2023-12-15
(86)【国際出願番号】 IB2022055552
(87)【国際公開番号】W WO2022264064
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】63/211,391
(32)【優先日】2021-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517104138
【氏名又は名称】アダマ・マクテシム・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000741
【氏名又は名称】弁理士法人小田島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コーレン,リタル
(72)【発明者】
【氏名】ダヤギ,ヨハイ
(72)【発明者】
【氏名】マインズ,ヤーコフ
【テーマコード(参考)】
2B121
4H011
【Fターム(参考)】
2B121AA13
2B121AA17
2B121AA20
2B121CC02
2B121CC03
2B121EA26
2B121FA20
4H011AC01
4H011BA05
4H011BB14
4H011BC16
4H011DA15
(57)【要約】
本発明は、好ましくは懸濁液として、又は水分散性固体組成物としてのノバルロンと有機シリコーン系界面活性剤との組み合わせに関する。本発明はまた、本明細書に開示される懸濁液及び組成物を含む組み合わせの使用方法、並びに本明細書に開示される懸濁液及び組成物を含む組み合わせを調製するプロセスを提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノバルロンと有機シリコーン系界面活性剤との組み合わせ。
【請求項2】
前記組み合わせが、(i)ノバルロンの固体粒子と、(ii)有機シリコーン系界面活性剤と、(iii)水とを含む混合物であり、前記ノバルロンの固体粒子が水中に分散している、請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項3】
前記混合物が懸濁液又はタンクミックスである、請求項2に記載の組み合わせ。
【請求項4】
前記ノバルロンの固体粒子が、5~20ミクロン、好ましくは10~20ミクロンの粒径分布D90を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項5】
前記有機シリコーン系界面活性剤が有機変性トリシロキサンである、請求項1~4のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項6】
a.前記有機シリコーン系界面活性剤が、以下の構造:
【化1】
(式中、n=1~4、y=3~10、z=0~5であり、且つRは、1~4個の炭素原子を有するアルキル、又はH若しくはOHである)を有するか、又は
b.前記有機シリコーン系界面活性剤が、3-(8-メトキシオクトキシ)プロピル-メチル-ビス(トリメチルシリルオキシ)シランである、請求項1~5のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項7】
前記組み合わせ中の前記有機シリコーン系界面活性剤と前記ノバルロンとの重量比が1:2~50:1である、請求項3~6のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項8】
前記ノバルロンの固体粒子が20ミクロン以下の粒径分布D90を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項9】
前記組み合わせが、分散剤、湿潤剤、充填剤、結合剤、消泡剤、殺生物剤、吸水剤、水分捕捉剤、アジュバント、又はそれらのいずれかの組み合わせからなる群から選択される農業上許容される添加剤をさらに含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項10】
前記少なくとも1種の農業上許容される添加剤が固体粒子の形態であり、前記固体粒子が20ミクロン以下の粒径分布d90を有する、請求項9に記載の組み合わせ。
【請求項11】
前記組み合わせが、(i)ノバルロンを含む水分散性固体組成物と、(ii)有機シリコーン系界面活性剤とを含む、請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項12】
前記組み合わせが、(i)ノバルロン及び(ii)有機シリコーン系界面活性剤を含む
水分散性固体組成物、好ましくはレディミックス水分散性固体組成物、より好ましくは顆粒状組成物又は粉末組成物である、請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項13】
a.前記水分散性固体組成物中の前記ノバルロンの量が、前記組成物の総重量に基づいて約10%~約95%w/wであるか、
b.前記水分散性固体組成物が高配合であるか、
c.前記水分散性固体組成物中の前記ノバルロンの量が、前記組成物の総重量に基づいて50~95%w/wであるか、又は
d.前記水分散性固体組成物中の前記ノバルロンの量が、前記組成物の総重量に基づいて約80%w/wである、請求項12に記載の組み合わせ。
【請求項14】
a.前記水分散性固体組成物中の前記有機シリコーン系界面活性剤の量が、前記組成物の総重量に基づいて約0.5%~約5%w/wであるか、
b.前記水分散性固体組成物中の前記有機シリコーン系界面活性剤の量が、前記組成物の総重量に基づいて約1%~約3%w/wであるか、又は
c.前記水分散性固体組成物中の前記有機シリコーン系界面活性剤の量が、前記組成物の総重量に基づいて約1.5%w/wである、請求項12又は13に記載の組み合わせ。
【請求項15】
a.前記有機シリコーン系界面活性剤が、有機変性トリシロキサンであるか、
b.前記有機シリコーン系界面活性剤が、以下の構造:
【化2】
(式中、n=1~4、y=3~10、z=0~5であり、且つRは、1~4個の炭素原子を有するアルキル、又はH若しくはOHである)を有するか、又は
c.前記有機シリコーン系界面活性剤が、3-(8-メトキシオクトキシ)プロピル-メチル-ビス(トリメチルシリルオキシ)シランである、請求項12~14のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項16】
前記水分散性固体組成物中の前記有機シリコーン系界面活性剤と前記ノバルロンとの重量比が、1:100~5.5:100、好ましくは1:50~1:55、より好ましくは約1.5:80である、請求項12~15のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項17】
前記水分散性固体組成物が湿潤剤及び/又は分散剤を含む、請求項12~16のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項18】
a.前記湿潤剤が、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、フェノールスルホン酸ナトリウム、重縮合ホルムアルデヒド、アルコールエトキシレート、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリアルコキシル化ブチルエーテル、ポリアリールフェニルリン酸エーテル、ナトリウムドコセート、及びそれらのいずれかの組み合わせからなる群から選択され、好ましくは前記湿潤剤がアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムであり、
b.前記水分散性固体組成物中の前記湿潤剤の量が、前記組成物の総重量に基づいて約2%~約5%w/w、好ましくは前記組成物の総重量に基づいて約3%w/wであり、
c.前記分散剤が、イオン性化合物又はアニオン性化合物であり、
d.前記分散剤はポリマー構造を有し、
e.前記分散剤が、アルキルナフタレンスルホネートホルムアルデヒドの縮合物、メチルナフタレンスルホネート縮合物、ナトリウム塩、エトキシル化脂肪アルコール、疎水性変性ポリアクリレート、リグノスルホネート、高分子電解質ブロックコポリマー、及びそれらのいずれかの組み合わせからなる群から選択され、好ましくは、前記分散剤が、変性リグノスルホン酸ナトリウム、変性スチレンアクリルポリマー、又はそれらの組み合わせであり、より好ましくは、前記分散剤が、77%の2-アクリロイルアミノ-2-メチルプロパン-l-スルホン酸ナトリウム(AMPS)モノマー及び23%のアクリル酸エチル(EA)モノマーを含むブロックコポリマーであり、且つ/又は
f.前記水分散性固体組成物中の前記分散剤の量が、前記組成物の総重量に基づいて約1%~約15%w/w、好ましくは前記組成物の総重量に基づいて約9%w/wである、請求項17に記載の組み合わせ。
【請求項19】
前記水分散性固体組成物が、液体油性添加剤及び/又は液体有機添加剤を実質的に含まないか、又は含まない、請求項12~18のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項20】
前記水分散性固体組成物が、農業上許容される固体添加剤を含み、好ましくは、
a.前記農業上許容される固体添加剤が、充填剤及び/又は結合剤であり、
b.前記農業上許容される固体添加剤が、シリカ、クレー、コーンスターチ、タルク、乳糖一水和物、硫酸アンモニウム、スクロース、ステアリン酸マグネシウム、グルコース、セルロース、炭酸カルシウム、及びそれらのいずれかの組み合わせからなる群から選択され、好ましくは、前記農業上許容される固体添加剤は、コーンスターチとタルクとの組み合わせであり、
c.前記水分散性固体組成物中の前記農業上許容される固体添加剤の量が、前記水分散性固体組成物の総重量に基づいて約2%~約50%w/w、好ましくは前記水分散性固体組成物の総重量に基づいて約6.5%w/wである、請求項12~19のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項21】
前記水分散性固体組成物が、消泡剤、殺生物剤、吸水剤、水分捕捉剤、アジュバント及びそれらのいずれかの組み合わせからなる群から選択される機能性添加剤を含む、請求項12~20のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項22】
前記組み合わせが、請求項12~21のいずれか一項に記載の水分散性固体組成物を水と混合することによって調製される、請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項23】
a.前記組み合わせが、ノバルロンと、有機シリコーン系界面活性剤と、前記水分散性固体組成物を配合するために使用される農業上許容される添加剤とを含み、且つ/又は
b.水中で固体粒子を形成する前記水分散性固体組成物の全成分が、5~20ミクロンの粒径分布D90を有する、請求項22に記載の組み合わせ。
【請求項24】
前記水分散性固体組成物が固体形態のノバルロンを用いて調製される、請求項12~23のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項25】
a.組成物の総重量に基づいて約80%の量のノバルロンと、
b.組成物の総重量に基づいて約1.5%の量の有機シリコーン系界面活性剤と、
c.組成物の総重量に基づいて約9%w/wの量の分散剤と、
d.組成物の総重量に基づいて約3%w/wの量の湿潤剤と、
e.組成物の総重量に基づいて約6.5%w/wの量の農業上許容される固体添加剤とを含む水分散性固体組成物。
【請求項26】
ノバルロンを含む水分散性固体組成物。
【請求項27】
請求項12~24のいずれか一項に記載の組み合わせ又は請求項25若しくは26に記載の水分散性固体組成物を用いて調製された懸濁液。
【請求項28】
請求項1~27のいずれか一項に記載の組み合わせ、組成物又は懸濁液の有効量を、植物、その位置、その繁殖材料、又は望ましくない昆虫が侵入する領域に適用し、それによって前記望ましくない昆虫を防除することを含む、前記望ましくない昆虫を防除する方法。
【請求項29】
請求項1~27のいずれか一項に記載の組み合わせ、組成物又は懸濁液の有効量を、植物、その位置、その繁殖材料、又は望ましくない昆虫が侵入する領域に適用し、それによって望ましくない昆虫によって引き起こされる植物病害を防除することを含む、前記望ましくない昆虫によって引き起こされる植物病害を防除する方法。
【請求項30】
(1)ノバルロンと有機シリコーン系界面活性剤とを含む懸濁液を得ること、及び(2)植物、その位置、その繁殖材料、又は望ましくない昆虫が侵入する領域を、有効量の前記懸濁液と接触させ、それによって前記望ましくない昆虫を防除することを含む、前記望ましくない昆虫を防除する方法。
【請求項31】
(1)ノバルロンと有機シリコーン系界面活性剤とを含む懸濁液を得ること、及び(2)植物、その位置、その繁殖材料、又は望ましくない昆虫が侵入する領域を、有効量の前記懸濁液と接触させ、それによって植物病害を防除することを含む、前記望ましくない昆虫によって引き起こされる前記植物病害を防除する方法。
【請求項32】
ステップ(1)が、(i)請求項12~24、25及び26のいずれか一項に記載の水分散性固体組成物を得ること、並びに(ii)前記水分散性固体組成物を水と混合して前記懸濁液を得ることを含む、請求項30又は31に記載の方法。
【請求項33】
a.ステップ(1)(i)で得られる前記水分散性固体組成物が、有機シリコーン系界面活性剤を含むか、
b.ステップ(1)(i)で得られる前記水分散性固体組成物が、有機シリコーン系界面活性剤を実質的に含まないか、又は含まないものであり、且つステップ(1)(ii)が、有機シリコーン系界面活性剤を前記水分散性固体組成物及び水と混合することを含むか、又は
c.ステップ(1)(i)で得られる前記水分散性固体組成物が有機シリコーン系界面活性剤を含み、且つステップ(1)(ii)が有機シリコーン系界面活性剤を前記水分散性固体組成物及び水と混合することを含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
a.ステップ(1)(ii)が、前記水分散性固体組成物を水と混合する前に、前記有機シリコーン系界面活性剤を水と混合することを含むか、
b.ステップ(1)(ii)が、前記有機シリコーン系界面活性剤を水と混合する前に、前記水分散性固体組成物を水と混合することを含むか、又は
c.ステップ(1)(ii)が、前記水分散性固体組成物及び前記有機シリコーン系界面活性剤を同時に水と混合することを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
a.前記植物の前記位置が前記植物の近傍であり、任意に前記植物が殺有害生物剤に敏感な作物、好ましくはキュウリ、レタス、ピーマン、キャベツ、ワイン用ブドウ又はウリ科植物であるか、又は
b.前記望ましくない昆虫が侵入する領域が土壌である、請求項28又は29に記載の
方法。
【請求項36】
a.前記方法が、望ましくない昆虫による侵入を防止すること、及び/又は望ましくない昆虫の数を減少させることに有効であるか、或いは
b.前記方法が、望ましくない昆虫によって引き起こされる前記植物病害を予防すること、及び/又は望ましくない昆虫によって引き起こされる前記植物病害を治癒することに有効である、請求項28~35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
a.前記組み合わせ、組成物又は懸濁液が、約100ppm~約1000ppmのノバルロン、好ましくは約200ppm~約500ppmのノバルロンの割合で適用され、
b.前記組み合わせ、組成物又は懸濁液が土壌に施用されるか、又は前記組み合わせ、組成物又は懸濁液が葉に適用され、且つ/或いは
c.前記昆虫が、鱗翅目(Lepidoptera)、鞘翅目(Coleoptera)、同翅目(Homoptera)、異翅亜目(Heteroptera)、双翅目(Diptera)、総翅目(Thysanoptera)、直翅目(Orthoptera)、シラミ目(Anoplura)、ノミ目(Siphonaptera)、ハジラミ目(Mallophaga)、シミ目(Thysanura)、等翅目(Isoptera)、チャタテムシ目(Psocoptera)及び膜翅目(Hymenoptera)、並びにダニ目(Acarina)の代表のマダニ科(Ixodida)、ヒメダニ科(Argasidae)、ハダニ科(Tetranychidae)及びワクモ科(Dermanyssidae)、ハマキガ科(leaf rollers)及びそれらのいずれかの組み合わせからなる群から選択され、好ましくは、前記昆虫が、ムスカ・ドメスティカ(Musca domestica)、シロアリ、ゴキブリ、蚊の幼虫及びそれらのいずれかの組み合わせからなる群から選択される、請求項28~36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
(1)固体形態のノバルロンを固体形態の少なくとも1種の農業上許容される添加剤と混合してプレミックスを調製すること、(2)ステップ(1)の前記プレミックスを粉砕し、粉砕ブレンドを調製すること、(3)前記粉砕ブレンドを湿潤液によって湿潤させること、(4)湿式造粒及び乾燥を行うことを含む、ノバルロンを含む水分散性固体組成物を調製するための方法。
【請求項39】
a.前記農業上許容される添加剤が、分散剤、湿潤剤、充填剤、結合剤、消泡剤、殺生物剤、吸水剤、水分捕捉剤、アジュバント及びそれらのいずれかの組み合わせからなる群より選択され、且つ/又は
b.前記湿潤液が、有機シリコーン系界面活性剤を含む水性湿潤溶液であり、好ましくは、前記湿潤液が、(1)有機シリコーン系界面活性剤を含む水性湿潤溶液、及び(2)水の組み合わせである、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
a.有機シリコーン系界面活性剤を含む前記水性溶液が最初に添加され、次いで追加量の水が添加されるか、又は
b.前記追加の水が、有機シリコーン系界面活性剤を含む前記水性湿潤溶液を添加した後に添加される、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
a.ステップ(4)の前に水を添加することをさらに含むか、
b.(1)10~20ミクロンの粒径を有するノバルロンと、湿潤剤、分散剤、及び任意に固体添加剤との混合物を調製すること、(2)有機シリコーン系界面活性剤を含む水性湿潤液を使用して、ステップ(1)の前記混合物を湿式造粒して、湿潤固体組成物を得ること、並びに(4)前記得られた湿潤固体組成物を乾燥することを含む、請求項38~40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
湿式造粒のために水が使用され、好ましくは湿式造粒のために使用される水の量が、乾燥前の前記湿潤固体組成物の総重量に基づいて7~20%w/wであり、より好ましくは、湿式造粒のために使用される水の量が、乾燥前の前記湿潤固体組成物の総重量に基づいて約8.5%w/wである、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
a.前記湿式造粒が押出しプロセスによって実行されるか、
b.前記湿式造粒がパン造粒であるか、又は
c.前記湿潤液が、ステップ(2)の前記混合物に噴霧されて顆粒が得られる、請求項38~42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
前記顆粒が、流動床を使用して、残存溶液の凍結乾燥によって、噴霧乾燥によって、フリーズドライによって、透析濾過によって、透析によって、真空乾燥によって、及び/又は加熱乾燥によって乾燥される、請求項38~43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
(i)水中に分散しているノバルロンの固体粒子と、(ii)有機シリコーン系界面活性剤と、(iii)水とを含む懸濁液を調製するための方法であって、
a.(a)ノバルロン及び有機シリコーン系界面活性剤を含む水分散性固体組成物、並びに(b)水を混合すること、又は
b.(a)ノバルロンを含む水分散性固体組成物、(b)有機シリコーン系界面活性剤、及び(c)水を混合すること
を含む方法。
【請求項46】
請求項45に記載の方法を使用して調製される懸濁液。
【請求項47】
a.(a)ノバルロン及び(b)有機シリコーン系界面活性剤を含む、水分散性固体組成物、
b.(a)有機シリコーン系界面活性剤を実質的に含まないか、又は含まない、ノバルロンを含む水分散性固体組成物、及び(b)有機シリコーン系界面活性剤、或いは
c.(a)有機シリコーン系界面活性剤を含む、ノバルロンを含む水分散性固体組成物、及び(b)有機シリコーン系界面活性剤
を含むパッケージ。
【請求項48】
ノバルロンを固体粒子の形態で水中に分散させるための有機シリコーン系界面活性剤の使用、又は望ましくない昆虫、若しくは殺有害生物剤に敏感な作物に影響を及ぼす望ましくない昆虫によって引き起こされる病害を防除するための固体粒子の形態のノバルロンの使用。
【請求項49】
殺有害生物剤に敏感な作物の近傍の昆虫を防除するための水分散性固体組成物であって、固体粒子の形態のノバルロンを含む、水分散性固体組成物。
【請求項50】
殺有害生物剤に敏感な作物の近傍の昆虫を防除するための水分散性固体組成物であって、ある量のノバルロン及びある量の有機シリコーン系界面活性剤を含み、前記組成物が水と混合されると、前記ノバルロンが固体粒子の形態で水中に分散する、水分散性固体組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願を通じて、種々の刊行物が参照される。これらの文献の開示内容全体は、本発明が関連する技術状態をより完全に説明するために、参照により本願に援用される。
【0002】
本発明は、ノバルロンと有機シリコーン系界面活性剤とを含む組み合わせに関し、この組み合わせは、タンクミックスを含む混合物、又は水分散性固体組成物の形態であってもよい。本発明はまた、本明細書中に開示される組み合わせ及び組成物の使用方法、並びに本明細書中に開示される組成物の調製方法を提供する。
【背景技術】
【0003】
ノバルロン、(±)-1-[3-クロロ-4-(1,1,2-トリフルオロ-2-トリフルオロメトキシエトキシ)フェニル]-3-(2,6-ジフルオロベンゾイル)ウレアは、昆虫成長調節剤(IGR)として使用される。固体水不溶性殺有害生物剤の最も一般的な製剤は、懸濁液濃縮物、乳化性濃縮物及び水中エマルジョン製剤であり、これらは液体製剤であり、殺有害生物剤が有機担体中に溶解しているものである。
【0004】
水分散性顆粒(WDG)製剤は、一般に有効成分を顆粒に組み込んだ固体製剤であり、保管並びに取り扱い及び安全性の点での利点を示す。WDG製剤は、適用するために、分散性水性組成物を形成するために、水への十分な湿潤を必要とする。
【0005】
ノバルロンは周囲温度で固体であり、極めて低い水溶性を有し、且つ非常に低い湿潤性を有する。したがって、ノバルロンを有効成分として含有する市販製品は、一般に懸濁液濃縮物(SC)又は乳化性濃縮物(EC)製剤として販売されている。
【0006】
水分散性顆粒として配合されたノバルロンは、国際公開第2003/049540号に開示されている。国際公開第2003/049540号では、水分散性顆粒組成物は、微細に分割された状態のフィラー粒子、及び分散剤から調製された吸収性の水分散性顆粒に、液状又は溶液の有効成分を吸収させることにより調製される。国際公開第2003/049540号の発明による有効成分ベンゾイルフェニル尿素は、例えば植物油又は鉱物油などの適切な溶媒又は不揮発性適合物質中での溶解によって液体状態であるか、又は液体状態に形成されるか、或いは懸濁液又は乳濁液の形態である必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の組成物は、装填制限、取り扱い及び安全性などの様々な欠点を有し、ノバルロンの新規組成物を開発することが必要とされている。
【0008】
本発明は、ノバルロン及び有機シリコーン系界面活性剤の組み合わせを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
いくつかの実施形態において、組み合わせは、(i)ノバルロンの固体粒子、(ii)有機シリコーン系界面活性剤、及び(iii)水を含む混合物であり、ここでノバルロンの固体粒子は水中に分散されている。
【0010】
いくつかの実施形態において、組み合わせは、(i)ノバルロン及び(ii)有機シリコーン系界面活性剤を含む水分散性固体組成物である。
【0011】
本発明はまた、
a.組成物の総重量に基づいて約80%w/wの量のノバルロン、
b.組成物の総重量に基づいて約1.5%w/wの量の有機シリコーン系界面活性剤、
c.組成物の総重量に基づいて約9%w/wの量の分散剤、
d.組成物の総重量に基づいて約3%w/wの量の湿潤剤、及び
e.組成物の総重量に基づいて約6.5%w/wの量の農業上許容される固体添加剤
を含む水分散性固体組成物を提供する。
【0012】
本発明はまた、ノバルロンを含む水分散性固体組成物を提供する。本発明はまた、ノバルロン及び有機シリコーン系界面活性剤を含む水分散性固体組成物を提供する。
【0013】
本発明はまた、本明細書に開示された組み合わせ又は水分散性固体組成物のいずれか1種を使用して調製された懸濁液を提供する。
【0014】
本発明はまた、本明細書中に開示される組み合わせ、組成物又は懸濁液の有効量を、植物、その位置、その繁殖材料(propagation material)、又は望ましくない昆虫が侵入(infested)する領域に適用し、それによって望ましくない昆虫を防除することを含む、望ましくない昆虫を防除する方法を提供する。
【0015】
本発明はまた、本明細書中に開示される組み合わせ、組成物又は懸濁液の有効量を、植物、その位置、その繁殖材料、又は望ましくない昆虫が侵入する領域に適用し、それによって望ましくない昆虫によって引き起こされる植物病害を防除することを含む、望ましくない昆虫によって引き起こされる植物病害を防除する方法を提供する。
【0016】
本発明はまた、(1)ノバルロン及び有機シリコーン系界面活性剤を含む懸濁液を得ること、並びに(2)植物、その位置、その繁殖材料、又は望ましくない昆虫が侵入する領域を、有効量の懸濁液と接触させ、それによって望ましくない昆虫を防除することを含む、望ましくない昆虫を防除する方法を提供する。
【0017】
本発明はまた、(1)ノバルロン及び有機シリコーン系界面活性剤を含む懸濁液を得ること、並びに(2)植物、その位置、その繁殖材料、又は望ましくない昆虫が侵入する領域を、有効量の懸濁液と接触させ、それによって植物病害を防除することを含む、望ましくない昆虫によって引き起こされる植物病害を防除する方法を提供する。
【0018】
本発明はまた、ノバルロンを含む水分散性固体組成物を調製するためのプロセスであって、(1)固体形態のノバルロンを固体形態の少なくとも1種の農業上許容される添加剤と混合してプレミックスを調製すること、(2)ステップ(1)のプレミックスを粉砕して粉砕ブレンドを調製すること、(3)粉砕ブレンドを湿潤液で湿潤させること、(4)湿式造粒及び乾燥を実行することを含むプロセスを提供する。
【0019】
本発明はまた、(i)水中に分散しているノバルロンの固体粒子、(ii)有機シリコーン系界面活性剤、及び(iii)水を含む懸濁液を調製するためのプロセスであって、a.(a)ノバルロン及び有機シリコーン系界面活性剤を含む水分散性固体組成物、並びに(b)水を混合すること、又は
b.(a)ノバルロンを含む水分散性固体組成物、(b)有機シリコーン系界面活性剤、及び(c)水を混合すること
を含むプロセスを提供する。
【0020】
本発明はまた、本明細書に開示されるプロセスを使用して調製された懸濁液を提供する。
【0021】
本発明はまた、(a)ノバルロン及び(b)有機シリコーン系界面活性剤を含む水分散性固体組成物を含むパッケージを提供する。
【0022】
本発明はまた、(a)ノバルロンを含む水分散性固体組成物、及び(b)有機シリコーン系界面活性剤を含むパッケージであって、水分散性固体組成物が有機シリコーン系界面活性剤を実質的に含まないか、又は含まない、パッケージを提供する。
【0023】
本発明はまた、(a)ノバルロンを含む水分散性固体組成物、及び(b)有機シリコーン系界面活性剤を含むパッケージであって、水分散性固体組成物が有機シリコーン系界面活性剤を含む、パッケージを提供する。
【0024】
本発明はまた、ノバルロンを固体粒子の形態で水中に分散させるための有機シリコーン系界面活性剤の使用を提供する。
【0025】
本発明はまた、農薬に敏感な作物に影響を及ぼす望ましくない昆虫又は望ましくない昆虫によって引き起こされる病害を防除するための固体粒子の形態のノバルロンの使用を提供する。
【0026】
本発明は、殺有害生物剤に敏感な作物の近傍の昆虫を防除するための、固体粒子の形態のノバルロンを含む懸濁液を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】スポドプテラ・リトラリス(Spodoptera Littorals)2齢幼虫に対するノバルロン組成物の有効性(死亡率%)。
図2】ピーマン作物における目視によるクロロシスの結果、A~G。(A)非処理、対照;(B)及び(C)、ノバルロン10EC組成物で処理;(D)及び(E)、ノバルロン800WDG-02組成物で処理;(F)及び(G)、ノバルロン800WDG-03組成物で処理。
【発明を実施するための形態】
【0028】
定義
本発明の主題を詳細に述べる前に、本明細書で使用される特定の用語の定義を提供することが有用であろう。他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本主題が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
【0029】
本明細書で使用される場合、「タンクミックス」という用語は、本発明の組み合わせ、混合物又は組成物の成分の少なくとも2種がタンク内で混合されることを意味する。
【0030】
本明細書で使用される場合、「有効量」という用語は、摂取され、接触され、又は感知された場合に、良好な防除レベルを達成するのに十分なノバルロンの量を意味する。
【0031】
本明細書で使用される場合、「農業上許容される添加剤」とは、農業用又は園芸用の固体組成物の形成に使用するために当該技術分野で公知であり、且つ受け入れられている化合物である。
【0032】
本明細書で使用される場合、「アジュバント」という用語は、有効成分ではないが、それが一緒に使用される場合に有効成分、例えば殺有害生物剤の有効性を増強する、又は増強することが意図されるいずれかの物質として定義される。アジュバントには、展着剤、
浸透剤、相溶化剤、及びドリフト遅延剤が含まれるが、これらに限定されない。
【0033】
本明細書で使用される場合、「濃縮」という用語は、水と混合する前の固体組成物を指す。
【0034】
本明細書で使用される場合、「タンクスプレーヤー」という用語は、使用前に、噴霧適用時に組成物が水に添加されるタンクを意味する。
【0035】
本明細書で使用される場合、「植物」という用語は、植物全体、植物器官(例えば、葉、茎、小枝、根、幹、大枝、芽、果実など)、又は植物細胞への言及を含む。
【0036】
本明細書で使用される場合、「植物」という用語は、畑作物(ダイズ、トウモロコシ、コムギ、イネなど)、野菜作物(ジャガイモ、キャベツなど)及び果実(モモなど)を含む農作物への言及を含む。
【0037】
本明細書で使用される場合、「繁殖材料」という用語は、植物の全ての生殖部分、例えば種子及び胞子、植生構造、例えば球根、球茎、塊茎、地下茎、根茎、ベーサルシュート、ストロン及び芽を示すと理解される。
【0038】
本明細書で使用される場合、「位置(locus)」という用語は、昆虫がすでに存在し得る領域だけでなく、昆虫がまだ出現していない領域も含み、また栽培中の領域も含む。
【0039】
本明細書で使用される場合、「ノックダウン処理」又は「ノックダウン活性」という用語は、侵入前及び/又は後、或いは虫害が示される前及び/又は後、及び/又は有害生物圧力(pest pressure)が低い/高い場合に、植物又は位置の昆虫侵入を防除するための1種若しくは複数種の殺虫剤の適用を意味する。昆虫圧力(insect pressure)は、個体群密度及び特定の環境条件など、昆虫の発生に関連する条件に基づいて評価され得る。
【0040】
本明細書で使用される場合、「持続処理」又は「持続活性」という用語は、殺虫剤に関連して使用され、この用語は、侵入前及び/又は後、或いは虫害が示される前及び/又は後、及び/又は有害生物圧力が低い/高い場合に、長期間にわたって植物又は位置の昆虫侵入を防除するための1種若しくは複数種の殺虫剤の適用を意味する。昆虫圧力(insect pressure)は、個体群密度及び特定の環境条件など、昆虫の発生に関連する条件に基づいて評価され得る。
【0041】
本明細書で使用される場合、「ha」という用語はヘクタールを意味する。
【0042】
本明細書で使用される場合、「a」又は「an」という用語は、特に断りのない限り、単数形及び複数形を含む。したがって、「a」、「an」又は「少なくとも1種」という用語は、本願において互換的に使用することができる。
【0043】
本出願を通じて、様々な実施形態の説明は、「を含む(comprising)」という用語を使用するが、いくつかの具体例において、実施形態は、代替的に、「から本質的になる(consisting essentially of)」又は「からなる(consisting of)」という言語を使用して説明され得ることが、当業者には理解されるであろう。
【0044】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、具体的には、範囲内の指示値から±
10%を含む。加えて、本明細書において同一の成分又は特性に向けられた全ての範囲の端点は、端点を包含し、独立して組み合わせ可能であり、全ての中間点及び範囲を含む。パラメータ範囲が提供される場合、その範囲内の全ての整数、及びその10分の1も本発明によって提供されることを理解されたい。例えば、「10~50%」は、10%、10.1%、10.2%などを50%まで含む。
【0045】
本明細書で使用される場合、「水分散性固体組成物」という用語は、水と混合した時に組成物の少なくとも1種の成分が固体粒子の形態で分散するように配合された2種以上の成分を含む固体組成物を指す。
【0046】
いくつかの実施形態において、固体粒子の形態で分散された成分の少なくとも1種は有効成分である。
【0047】
いくつかの実施形態において、固体粒子は、30ミクロン未満の粒径分布d90を有する。いくつかの実施形態において、固体粒子は、20ミクロン未満の粒径分布d90を有する。
【0048】
水中で、固体粒子の形態で、ノバルロンを含む固体組成物を分散させること、特に高配合固体組成物を分散させることは、特に貯蔵(54℃で14日間)後に困難である。
【0049】
一般的に使用される分散剤及び湿潤剤を用いて標準的な方法で調製された固体組成物は、希釈時に分散が不安定になり、水と空気との界面に固体ノバルロンが蓄積するという問題があった。
【0050】
一般的に使用される分散剤及び湿潤剤を用いて調製された新鮮なノバルロン顆粒は、いずれかの貯蔵前は許容範囲内で湿潤及び/又は分散し得るが、54℃で14日間貯蔵後、湿潤性及び/又は懸濁性の低下が観察された。
【0051】
有機シリコーン系界面活性剤が顆粒を安定化し、貯蔵(54℃で14日間)後の湿潤性及び/又は懸濁性の低下を低減することが見出された。
【0052】
少なくとも1種の有機シリコーン系界面活性剤を水分散性固体組成物の成分として使用し、且つ/又はタンクミックスに添加する場合、ノバルロンが固体状態で水中に分散し、水中で速やかに崩壊及び分散する水分散性固体組成物としてノバルロンを配合することが可能であることが見出された。
【0053】
ノバルロンの固体組成物に有機シリコーン系界面活性剤を添加することにより、ノバルロンの浮遊が防止され、安定な分散体を得ることができる。
【0054】
有機シリコーン系界面活性剤を少なくとも1種の追加の湿潤剤及び少なくとも1種の分散剤と組み合わせて用いると、ノバルロン固体粒子の水中での完全な崩壊及び安定した分散が得られる。
【0055】
少なくとも1種が有機シリコーン系界面活性剤である2種の湿潤剤の組み合わせが、効率的な湿潤速度及び水中での安定な分散をもたらすことが見出された。
【0056】
さらに、ノバルロンを水中に分散させた固体粒子の形態で適用する場合、殺有害生物剤に敏感な作物に安全且つ効率的な処理が提供されることがわかった。
【0057】
ノバルロン固体粒子及び有機シリコーン系界面活性剤の組み合わせ
本発明は、ノバルロン及び有機シリコーン系界面活性剤の組み合わせを提供する。
【0058】
いくつかの実施形態において、組み合わせは、(i)ノバルロンの固体粒子、(ii)有機シリコーン系界面活性剤、及び(iii)水を含む混合物であり、ここでノバルロンの固体粒子は水中に分散されている。
【0059】
いくつかの実施形態において、混合物は懸濁液である。いくつかの実施形態において、懸濁液は水性懸濁液である。いくつかの実施形態において、組み合わせは、本明細書に記載されるノバルロンを含む水分散性固体組成物を水と混合することによって調製される。したがって、組み合わせは、水分散性固体組成物を配合するために使用されるいずれかの成分を含んでもよい。水分散性固体組成物の成分としては、ノバルロン、有機シリコーン系界面活性剤及び農業上許容される添加剤が挙げられる。農業上許容される添加剤としては、分散剤、湿潤剤、充填剤、結合剤、消泡剤、殺生物剤、吸水剤、水分捕捉剤、アジュバント及びいずれかのそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の水分散性固体組成物を配合するために使用され得る好ましい農業上許容される添加剤は、本明細書中に記載される。
【0060】
いくつかの実施形態において、ノバルロンを含む水分散性固体組成物は、有機シリコーン系界面活性剤をさらに含む。
【0061】
いくつかの実施形態において、混合物はタンクミックスである。タンクミックスは、水と、ノバルロン及び有機シリコーン系界面活性剤を含む水分散性固体組成物とを混合することによって調製され得る。タンクミックスはまた、ノバルロンを含む水分散性固体組成物と水とを混合し、有機シリコーン系界面活性剤を別々に添加することによって調製してもよい。ノバルロンを含む水分散性固体組成物は、有機シリコーン系界面活性剤を含まないものであってもよい。有機シリコーン系界面活性剤は、ノバルロンを含む水分散性固体組成物の添加前、添加中、又は添加後にタンクミックスに添加されてよい。
【0062】
いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、20ミクロン以下の粒径分布D90を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、20ミクロン以下の粒径分布D95を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、20ミクロン以下の粒径分布D99を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子の全ては、20ミクロン以下の粒径を有する。
【0063】
いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、5~20ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、6~20ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、7~20ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、10~20ミクロンの粒径を有する。
【0064】
いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、30ミクロン以下の粒径分布D90を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、25ミクロン以下の粒径分布D90を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、20ミクロン以下の粒径分布D90を有する。
【0065】
いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、35ミクロン以下の粒径分布D95を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、20ミクロン以下の粒径分布D95を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、40ミクロン以下の粒径分布D99を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、20ミクロン以下の粒径分布D99を有する。
【0066】
いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子の全ては、45ミクロン以下の粒径を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子の全ては、20ミクロン以下の粒径を有する。
【0067】
いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、5~20ミクロンの粒径分布D90を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、6~20ミクロンの粒径分布D90を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、7~20ミクロンの粒径分布D90を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、10~20ミクロンの粒径分布D90を有する。
【0068】
いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、5~35ミクロンの粒径分布D95を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、5~20ミクロンの粒径分布D95を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、6~35ミクロンの粒径分布D95を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、6~20ミクロンの粒径分布D95を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、7~35ミクロンの粒径分布D95を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、7~20ミクロンの粒径分布D95を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、10~20ミクロンの粒径分布D95を有する。
【0069】
いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、5~40ミクロンの粒径分布D95を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、5~20ミクロンの粒径分布D99を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、6~40ミクロンの粒径分布D95を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、6~20ミクロンの粒径分布D99を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、7~40ミクロンの粒径分布D95を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、7~20ミクロンの粒径分布D99を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子は、10~20ミクロンの粒径分布D99を有する。
【0070】
いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子の全ては、5~45ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子の全ては、5~20ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子の全ては、6~45ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子の全ては、6~20ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子の全ては、7~45ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子の全ては、7~20ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、ノバルロンの固体粒子の全ては、10~20ミクロンの粒径を有する。
【0071】
本明細書に記載のノバルロンを含む水分散性固体組成物を水と混合することによって組み合わせが調製される場合、組み合わせは、分散剤、湿潤剤、充填剤、結合剤、消泡剤、殺生物剤、吸水剤、水分捕捉剤、アジュバント及びそれらのいずれかの組み合わせを含むがこれらに限定されない水分散性固体組成物を配合するために使用される農業上許容される添加剤を含む、水分散性固体組成物を配合するために使用される成分を含むであろう。水分散性固体組成物が水と混合されると、これらの農業上許容される添加剤は、水中に溶解され得るか、又は水中に固体粒子の形態で分散され得る。
【0072】
いくつかの実施形態において、農業上許容される添加剤は、農業用又は園芸用の固体組成物の形成に使用するために当該技術分野において公知であり、且つ受け入れられている
化合物である。
【0073】
水中に分散して固体粒子を形成する水分散性固体組成物の成分は、小さな粒径を有する。
【0074】
いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、30ミクロン以下の粒径分布D90を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、25ミクロン以下の粒径分布D90を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、20ミクロン以下の粒径分布D90を有する。
【0075】
いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、35ミクロン以下の粒径分布D95を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、20ミクロン以下の粒径分布D95を有する。
【0076】
いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、40ミクロン以下の粒径分布D99を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、20ミクロン以下の粒径分布D99を有する。
【0077】
いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、45ミクロン以下の粒径を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、20ミクロン以下の粒径を有する。
【0078】
いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、5~20ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、6~20ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、7~20ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、10~20ミクロンの粒径を有する。
【0079】
いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、5~30ミクロンの粒径分布D90を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、5~20ミクロンの粒径分布D90を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、6~30ミクロンの粒径分布D90を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、6~20ミクロンの粒径分布D90を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、7~30ミクロンの粒径分布D90を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、7~20ミクロンの粒径分布D90を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、10~20ミクロンの粒径分布D90を有する。
【0080】
いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、5~35ミクロンの粒径分布D95を有する。いくつかの実施形態におい
て、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、5~20ミクロンの粒径分布D95を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、6~35ミクロンの粒径分布D95を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、6~20ミクロンの粒径分布D95を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、7~35ミクロンの粒径分布D95を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、7~20ミクロンの粒径分布D95を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、10~20ミクロンの粒径分布D95を有する。
【0081】
いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、5~40ミクロンの粒径分布D99を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、5~20ミクロンの粒径分布D99を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、6~40ミクロンの粒径分布D99を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、6~20ミクロンの粒径分布D99を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、7~40ミクロンの粒径分布D99を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、7~20ミクロンの粒径分布D99を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、10~20ミクロンの粒径分布D99を有する。
【0082】
いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、5~45ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、5~20ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、6~45ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、6~20ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、7~45ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、7~20ミクロンの粒径を有する。いくつかの実施形態において、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全成分の固体粒子は、10~20ミクロンの粒径を有する。
【0083】
いくつかの実施形態において、固体粒子の形態の成分は、農業上許容される添加剤である。
【0084】
いくつかの実施形態において、組み合わせは、(i)ノバルロン及び(ii)有機シリコーン系界面活性剤を含む水分散性固体組成物である。
【0085】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、レディミックス水分散性固体組成物である。いくつかの実施形態において、レディミックスは、1種の組成物中に一緒に配合された組み合わせ成分を含む濃縮組成物を指す。
【0086】
いくつかの実施形態において、組み合わせは、(i)ノバルロンを含む水分散性固体組成物、及び(ii)有機シリコーン系界面活性剤を含む。
【0087】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は顆粒組成物である。
【0088】
いくつかの実施形態において、顆粒組成物は、湿潤性顆粒の形態である。
【0089】
いくつかの実施形態において、水との混合は、組み合わせ及び/又は組成物に水を添加することを指す。いくつかの実施形態において、水との混合は、組み合わせ及び/又は組成物を水中に添加することを指す。
【0090】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤が水と混合される前に、ノバルロンを含む水分散性固体組成物が水と混合される。いくつかの実施形態において、ノバルロンを含む水分散性固体組成物が水と混合される前に、有機シリコーン系界面活性剤が水と混合される。
【0091】
いくつかの実施形態において、ノバルロンを含む水分散性固体組成物は、タンクミックスに使用される場合、有機シリコーン系界面活性剤を含まない。
【0092】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水分散性顆粒固体組成物である。
【0093】
いくつかの実施形態において、固体組成物は顆粒組成物である。
【0094】
いくつかの実施形態において、固体組成物は粉末組成物である。
【0095】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤は、有機変性トリシロキサンである。
【0096】
有機変性トリシロキサンは、Silwet(登録商標)L77、Silwet 806、BREAK-THRU(登録商標)S240、又はそれらの任意の組み合わせであってよいが、これらに限定されない。
【0097】
いくつかの実施形態において、有機変性トリシロキサンは、Silwet(登録商標)L77、Silwet(登録商標)806、BREAK-THRU(登録商標)S240、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
【0098】
いくつかの実施形態において、有機変性トリシロキサンは、Silwet(登録商標)L77、Silwet(登録商標)806、BREAK-THRU(登録商標)S240、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
【0099】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤は、以下の構造:
【化1】
(式中、n=1~4、y=3~10、z=0~5であり、Rは、1~4個の炭素原子を有するアルキル、又はH若しくはOHである)を有する。
【0100】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤は、Silwet(登録商標)L77である。
【0101】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤は、3-(8-メトキシオクトキシ)プロピル-メチル-ビス(トリメチルシリルオキシ)シランである。
【0102】
いくつかの実施形態において、組み合わせ中の有機シリコーン系界面活性剤とノバルロンとの重量比は、50:1~1:100である。
【0103】
いくつかの実施形態において、組み合わせが水分散性固体組成物である場合、組み合わせ中の有機シリコーン系界面活性剤とノバルロンとの間の重量比は、1:100~5.5:100である。いくつかの実施形態において、組み合わせが水分散性固体組成物である場合、組み合わせ中の有機シリコーン系界面活性剤とノバルロンとの間の重量比は、1:30~1:70である。いくつかの実施形態において、組み合わせが水分散性固体組成物である場合、組み合わせ中の有機シリコーン系界面活性剤とノバルロンとの間の重量比は、1:40~1:60である。いくつかの実施形態において、組み合わせが水分散性固体組成物である場合、組み合わせ中の有機シリコーン系界面活性剤とノバルロンとの間の重量比は、1:50~1:55である。いくつかの実施形態において、組み合わせが水分散性固体組成物である場合、組み合わせ中の有機シリコーン系界面活性剤とノバルロンとの重量比は約1.5:80である。
【0104】
いくつかの実施形態において、組み合わせが懸濁液である場合、組み合わせ中の有機シリコーン系界面活性剤とノバルロンとの間の重量比は、1:2~50:1である。
【0105】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤及びノバルロンがタンクミックスとして組み合わされる場合、組み合わせ中の有機シリコーン系界面活性剤とノバルロンとの重量比は、1:2~50:1である。
【0106】
本発明は、ある量のノバルロンと、ある量の有機シリコーン系界面活性剤との組み合わせであって、ノバルロンが水分散性固体組成物の形態で配合される組み合わせを提供する。
【0107】
本発明は、ある量のノバルロンと、ある量の有機シリコーン系界面活性剤との組み合わせであって、ノバルロンが水分散性固体組成物の形態で配合され、組み合わせが水と混合されると、ノバルロンが固体粒子の形態で水中に分散される組み合わせを提供する。
【0108】
本発明は、ある量のノバルロンと、ある量の有機シリコーン系界面活性剤との組み合わせであって、ノバルロン及び有機シリコーン系界面活性剤が水分散性固体組成物の形態で配合され、組成物が水と混合されると、ノバルロンが固体粒子の形態で水中に分散される組み合わせを提供する。
【0109】
本発明は、固体形態のノバルロンと、有機シリコーン系界面活性剤との組み合わせであって、ノバルロンが水分散性固体組成物の形態で配合される組み合わせを提供する。
【0110】
本発明は、ある量の有機シリコーン系界面活性剤と、ある量のノバルロンを含む水分散性固体組成物との組み合わせであって、組み合わせが水と混合されると、ノバルロンが固体粒子の形態で水中に分散される組み合わせを提供する。
【0111】
いくつかの実施形態において、組み合わせは、レディミックス水分散性固体組成物として一緒に配合される。
【0112】
いくつかの実施形態において、組み合わせは2種の組成物で配合される。
【0113】
いくつかの実施形態において、組み合わせは、ノバルロンの水分散性固体組成物を有機シリコーン系界面活性剤と混合する。
【0114】
いくつかの実施形態において、ノバルロンは、固体粒子の形態で水中に分散される。
【0115】
いくつかの実施形態において、組み合わせはタンクミックスとしてである。
【0116】
いくつかの実施形態において、本発明の組み合わせがタンクミックスとして提供される場合、ノバルロンは、有機シリコーン系界面活性剤を含まない水分散性固体組成物の形態で配合されてもよく、有機シリコーン系界面活性剤は別々に添加される。
【0117】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤は、タンクミックスとしてノバルロンを含む水分散性固体組成物と組み合わされる。
【0118】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤がタンクミックスとしてノバルロンを含む水分散性固体組成物と組み合わされる場合、有機シリコーン系界面活性剤とノバルロンとの重量比は1:2~50:1である。
【0119】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤は、タンクミックスとして使用され、有機シリコーン系界面活性剤とノバルロンとの重量比は1:2~50:1である。
【0120】
いくつかの実施形態において、水と混合するとは、組み合わせ及び/又は組成物に水を添加することを指す。
【0121】
いくつかの実施形態において、水と混合するとは、組み合わせ及び/又は組成物を水中に添加することを指す。
【0122】
いくつかの実施形態において、水と混合するとは、ノバルロンの水分散性固体組成物と混合する前に、有機シリコーン系界面活性剤に水を添加すること、及び/又は有機シリコーン系界面活性剤を水中に添加することを指す。
【0123】
いくつかの実施形態において、水と混合するとは、有機シリコーン系界面活性剤と混合する前にノバルロンの水分散性固体組成物に水を添加すること、及び/又はノバルロンの水分散性固体組成物を水中に添加することを指す。
【0124】
いくつかの実施形態において、組み合わせは、(i)ノバルロン及び(ii)有機シリコーン系界面活性剤を含む水分散性固体組成物である。
【0125】
いくつかの実施形態において、組み合わせは、(1)ノバルロンを含む水分散性固体組成物及び(2)有機シリコーン系界面活性剤である。
【0126】
いくつかの実施形態において、ノバルロンを含む水分散性固体組成物は、タンクミックスに使用される場合、有機シリコーン系界面活性剤を含まない。
【0127】
水分散性固体組成物
本発明は、適切な湿潤性、分散性及び分散安定性を有し、クロロシスのないノバルロン
を含む水分散性固体組成物、特に高配合組成物を提供する。
【0128】
本発明の水分散性固体組成物は、空気水界面での浮遊粒子のない適切な分散安定性を示す。
【0129】
本発明のレディミックス水分散性固体組成物は、植物に適用する前にタンクスプレーヤー中で水と混合される時に、自然分散を受ける。
【0130】
本発明は、ノバルロンを含む水分散性固体組成物を提供する。
【0131】
本発明は、組成物を調製するために使用されるノバルロンが固体形態である、ノバルロンを含む水分散性固体組成物を提供する。
【0132】
本発明は、ある量のノバルロンと、ある量の有機シリコーン系界面活性剤とを含む水分散性固体組成物を提供する。
【0133】
本発明は、ある量のノバルロンと、ある量の有機シリコーン系界面活性剤とを含む水分散性固体組成物であって、組成物が水と混合されると、ノバルロンが固体粒子の形態で水中に分散される水分散性固体組成物を提供する。
【0134】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、有機シリコーン系界面活性剤を含む。有機シリコーン系界面活性剤は、組成物の形成中、造粒プロセス中、及び/又は組成物の水希釈プロセス中にノバルロンと組み合わせることができる。
【0135】
本発明は、ノバルロン及び有機シリコーン系界面活性剤を含む水分散性固体組成物を提供する。
【0136】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、レディミックス水分散性固体組成物である。
【0137】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中での希釈時に、本明細書に開示される物理的に安定な水性懸濁液組成物を生成する。
【0138】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、固体であり、湿潤性であり、急速に崩壊する分散性組成物である。いくつかの実施形態において、添付の記載及び/又はCIPAC Test MT174に開示される崩壊試験法に従って、水分散性固体組成物を崩壊させ、ノバルロンを安定な懸濁液中に完全に懸濁させるためには、水分散性固体組成物及び水を含む容器の20回未満の反転が必要である。
【0139】
いくつかの実施形態において、必要とされる反転の数は、水分散性固体組成物を54℃で14日間貯蔵した後も20未満のままである。
【0140】
本明細書で使用される場合、「水分散性固体組成物」という用語は、「湿潤性分散性固体組成物」という用語と同義である。
【0141】
本発明は、ある量のノバルロンと、ある量の有機シリコーン系界面活性剤とを含む湿潤性分散性固体組成物を提供する。
【0142】
本発明は、ある量のノバルロンを含む湿潤性分散性固体組成物であって、組成物が水と混合されると、ノバルロンが固体粒子の形態で分散するように配合される組成物を提供す
る。
【0143】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水と混合されると、ノバルロンが固体粒子の形態で分散するように配合される。
【0144】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、30ミクロン以下の粒径分布D90を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、20ミクロン以下の粒径分布D90を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、35ミクロン以下の粒径分布D95を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、20ミクロン以下の粒径分布D95を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、40ミクロン以下の粒径分布D99を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、20ミクロン以下の粒径分布D99を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、全てが45ミクロン以下の粒径を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、20ミクロン以下の粒径を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。
【0145】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、5~30ミクロンの粒径を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、5~20ミクロンの粒径を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、6~30ミクロンの粒径を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、6~20ミクロンの粒径を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、7~30ミクロンの粒径を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、7~20ミクロンの粒径を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、10~20ミクロンの粒径を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。
【0146】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、5~30ミクロンの粒径分布D90を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、5~20ミクロンの粒径分布D90を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、6~30ミクロンの粒径分布D90を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、6~20ミクロンの粒径分布D90を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、7~30ミクロンの粒径分布D90を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、7~20ミクロンの粒径分布D90を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、10~20ミクロンの粒径分布D90を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。
【0147】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、5~35ミクロンの粒径分布D95を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施
形態において、水分散性固体組成物は、5~20ミクロンの粒径分布D95を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、6~35ミクロンの粒径分布D95を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、6~20ミクロンの粒径分布D95を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、7~35ミクロンの粒径分布D95を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、7~20ミクロンの粒径分布D95を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、10~20ミクロンの粒径分布D95を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。
【0148】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、5~40ミクロンの粒径分布D99を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、5~20ミクロンの粒径分布D99を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、6~40ミクロンの粒径分布D99を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、6~20ミクロンの粒径分布D99を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、7~40ミクロンの粒径分布D99を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、7~20ミクロンの粒径分布D99を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、10~20ミクロンの粒径分布D99を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。
【0149】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、5~45ミクロンの粒径を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、5~20ミクロンの粒径を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、6~45ミクロンの粒径を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、6~20ミクロンの粒径を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、7~45ミクロンの粒径を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、7~20ミクロンの粒径を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、10~20ミクロンの粒径を有する固体粒子の形態でノバルロンが分散するように配合される。
【0150】
粒径は、ノバルロン固体粒子の物理的安定性、分散品質に影響を与え、ノバルロンの生物学的活性を維持する。
【0151】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中のノバルロンの量は、組成物の総重量に基づいて約10%~約95%w/wである。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中のノバルロンの量は、組成物の総重量に基づいて約10%~約90%w/wである。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中のノバルロンの量は、組成物の総重量に基づいて約40%~約85%w/wである。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中のノバルロンの量は、組成物の総重量に基づいて約70%~約80%w/wである。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中のノバルロンの量は、組成物の総重量に基づいて約75%~約85%w/wである。いくつかの実施形態
において、水分散性固体組成物中のノバルロンの量は、組成物の総重量に基づいて約80%w/wである。
【0152】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は高配合である。
【0153】
いくつかの実施形態において、高配合とは、組成物の総重量に基づいて50%w/wを超える量の有効成分を含む組成物を指す。
【0154】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中のノバルロンの量は、組成物の総重量に基づいて少なくとも50%w/wである。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中のノバルロンの量は、組成物の総重量に基づいて少なくとも70%w/wである。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中のノバルロンの量は、組成物の総重量に基づいて少なくとも80%w/wである。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中のノバルロンの量は、組成物の総重量に基づいて約80%w/wである。
【0155】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中のノバルロンの量は、組成物の総重量に基づいて50~95%w/wである。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中のノバルロンの量は、組成物の総重量に基づいて50~90%w/wである。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中のノバルロンの量は、組成物の総重量に基づいて50~85%w/wである。
【0156】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は顆粒組成物である。
【0157】
いくつかの実施形態において、顆粒組成物は、湿潤性顆粒の形態である。
【0158】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、有機シリコーン系界面活性剤を含む。
【0159】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤は、有機変性トリシロキサンである。
【0160】
有機変性トリシロキサンは、Silwet(登録商標)L77、Silwet806、BREAK-THRU(登録商標)S240、又はそれらのいずれかの組み合わせであってよいが、これらに限定されない。
【0161】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤は、以下の構造:
【化2】
(式中、n=1~4、y=3~10、z=0~5であり、Rは、1~4個の炭素原子を有するアルキル、又はH若しくはOHである)を有する。
【0162】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤は、Silwet(登録商
標)L77である。
【0163】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤は、3-(8-メトキシオクトキシ)プロピル-メチル-ビス(トリメチルシリルオキシ)シランである。
【0164】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の有機シリコーン系界面活性剤の量は、組成物の総重量に基づいて約0.5%~約5%w/wである。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の有機シリコーン系界面活性剤の量は、組成物の総重量に基づいて約1%~約3%w/wである。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の有機シリコーン系界面活性剤の量は、組成物の総重量に基づいて約1.5%w/wである。
【0165】
いくつかの実施形態において、レディミックス水分散性固体組成物中の有機シリコーン系界面活性剤の量は、組成物の総重量に基づいて約0.5%~約5%w/wである。いくつかの実施形態において、レディミックス水分散性固体組成物中の有機シリコーン系界面活性剤の量は、組成物の総重量に基づいて約1%~約3%w/wである。いくつかの実施形態において、レディミックス水分散性固体組成物中の有機シリコーン系界面活性剤の量は、組成物の総重量に基づいて約1.5%w/wである。
【0166】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の有機シリコーン系界面活性剤とノバルロンとの重量比は、1:100~5.5:100である。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の有機シリコーン系界面活性剤とノバルロンとの重量比は、1:30~1:70である。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の有機シリコーン系界面活性剤とノバルロンとの重量比は、1:40~1:60である。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の有機シリコーン系界面活性剤とノバルロンとの重量比は、1:50~1:55である。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の有機シリコーン系界面活性剤とノバルロンとの間の重量比は、約1.5:80である。
【0167】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、少なくとも1種の農業上許容される添加剤を含む。いくつかの実施形態において、農業上許容される添加剤は固体形態である。
【0168】
いくつかの実施形態において、農業上許容される添加剤は、分散剤、湿潤剤、充填剤、結合剤、消泡剤、殺生物剤、吸水剤、水分捕捉剤、アジュバント、及びそれらのいずれかの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、農業上許容される添加剤は、分散剤、湿潤剤、充填剤、結合剤、及びそれらのいずれかの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、農業上許容される添加剤は分散剤である。いくつかの実施形態において、農業上許容される添加剤は湿潤剤である。いくつかの実施形態において、農業上許容される添加剤は充填剤である。いくつかの実施形態において、農業上許容される添加剤は結合剤である。
【0169】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、少なくとも1種の湿潤剤を含む。
【0170】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、有機シリコーン系界面活性剤と少なくとも1種の湿潤剤との組み合わせを含む。
【0171】
いくつかの実施形態において、湿潤剤は固体である。いくつかの実施形態において、湿潤剤は液体である。
【0172】
いくつかの実施形態において、湿潤剤は、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、フェノールスルホン酸ナトリウム、重縮合ホルムアルデヒド、アルコールエトキシレート、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリアルコキシル化ブチルエーテル、ポリアリールフェニルリン酸エーテル、ナトリウムドコセート(sodium ducosate)、及びそれらのいずれかの組み合わせからなる群から選択される。
【0173】
いくつかの実施形態において、湿潤剤はアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムである。
【0174】
いくつかの実施形態において、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムは、Morwet EFWである。
【0175】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の湿潤剤の量は、組成物の総重量に基づいて約2%~約5%w/wである。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の湿潤剤の量は、組成物の総重量に基づいて約3%w/wである。
【0176】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の湿潤剤の量は、組成物の総重量に基づいて約0.01%~約10%w/wである。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の湿潤剤の量は、組成物の総重量に基づいて約0.1%~約10%w/wである。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の湿潤剤の量は、組成物の総重量に基づいて約0.01%~約5%w/wである。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の湿潤剤の量は、組成物の総重量に基づいて約0.01%~約2.5%w/wである。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の湿潤剤の量は、組成物の総重量に基づいて約0.01%~約0.5%w/wである。
【0177】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は分散剤を含む。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、少なくとも2主の分散剤を含む。
【0178】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、湿潤剤と分散剤との組み合わせを含む。
【0179】
いくつかの実施形態において、分散剤は固体である。いくつかの実施形態において、分散剤は液体である。
【0180】
いくつかの実施形態において、分散剤はポリマー構造を有する。
【0181】
いくつかの実施形態において、分散剤はイオン性化合物である。
【0182】
いくつかの実施形態において、分散剤は、ポリマー構造を有するイオン性化合物である。
【0183】
いくつかの実施形態において、分散剤はアニオン性化合物である。
【0184】
いくつかの実施形態において、分散剤は、ポリマー構造を有するアニオン性化合物である。
【0185】
いくつかの実施形態において、分散剤は、アルキルナフタレンスルホネートホルムアルデヒドの縮合物、メチルナフタレンスルホネート縮合物、ナトリウム塩、エトキシル化脂肪アルコール、疎水性変性ポリアクリレート、リグノスルホネート、高分子電解質ブロッ
クコポリマー(国際公開第2017/098325号に記載)、及びそれらのいずれかの組み合わせからなる群から選択される。
【0186】
いくつかの実施形態において、分散剤は、変性リグノスルホン酸ナトリウムである。いくつかの実施形態において、リグノスルホネートは、変性リグノスルホン酸ナトリウムである。いくつかの実施形態において、変性リグノスルホン酸ナトリウムは、Ufoxane 3Aである。
【0187】
いくつかの実施形態において、分散剤は、変性スチレンアクリルポリマーである。いくつかの実施形態において、疎水変性されたポリアクリレートは、変性スチレンアクリルポリマーである。いくつかの実施形態において、変性スチレンアクリルポリマーは、Atlox Metasperse 550Sである。
【0188】
いくつかの実施形態において、分散剤は、変性リグノスルホン酸ナトリウムと変性スチレンアクリルポリマーとの組み合わせである。いくつかの実施形態において、分散剤は、Ufoxane 3AとAtlox Metasperse 550Sとの組み合わせである。
【0189】
いくつかの実施形態において、分散剤は、77%の2-アクリロイルアミノ-2-メチルプロパン-l-スルホン酸ナトリウム(AMPS)モノマー及び23%のアクリル酸エチル(EA)モノマーを含むブロックコポリマーである。
【0190】
いくつかの実施形態において、分散剤は、77%の2-アクリロイルアミノ-2-メチルプロパン-l-スルホン酸ナトリウム(AMPS)モノマー及び23%のアクリル酸エチル(EA)モノマーを含むブロックコポリマーの30%w/w溶液の水溶液であり、これは、国際公開第2017/098325号の実施例1に記載されるように調製され得る。溶液の水含有物は、本明細書中、以下に記載されるように、固体組成物から乾燥される。
【0191】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の分散剤の量は、組成物の総重量に基づいて約1%~約15%w/wである。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の分散剤の量は、組成物の総重量に基づいて約2%~約10%w/wである。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の分散剤の量は、組成物の総重量に基づいて約9%w/wである。
【0192】
ノバルロンを含む水分散性固体組成物に、液体油性及び/又は有機添加剤を添加してもよい。ノバルロンの量は、液体油性及び/又は有機添加剤に溶解するものであり得る。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水分散性固体組成物中の全ノバルロンの1%w/wまでが水との混合後に溶解することを可能にする量の液体油性及び/又は有機添加剤を含む。
【0193】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、液体油性添加剤を実質的に含まない。いくつかの実施形態において、固体分散性固体組成物は、液体有機添加剤を実質的に含まない。
【0194】
本明細書で使用される場合、「実質的に含まない」という用語は、組み合わせ、混合物又は組成物中の成分に関連して使用される場合、組み合わせ、混合物又は組成物中の成分の量が、組み合わせ、混合物又は組成物の総重量に基づいて0.1%w/w以下であることを意味する。
【0195】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の液体油性添加剤の量は、組成物の総重量に基づいて0.1%w/w以下である。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の液体油性添加剤の量は、組成物の総重量に基づいて0.05%w/w以下である。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の液体油性添加剤の量は、組成物の総重量に基づいて0.01%w/w以下である。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、液体油性添加剤を含まない。
【0196】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の液体有機添加剤の量は、組成物の総重量に基づいて0.1%w/w以下である。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の液体有機添加剤の量は、組成物の総重量に基づいて0.05%w/w以下である。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の液体有機添加剤の量は、組成物の総重量に基づいて0.01%w/w以下である。いくつかの実施形態において、固体分散性固体組成物は、液体有機添加剤を含まない。
【0197】
いくつかの実施形態において、農業上許容される添加剤は、農業上許容される固体添加剤である。いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤を含むか又は含まない水分散性固体組成物は、農業上許容される固体添加剤を含む。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、少なくとも2種の農業上許容される固体添加剤を含む。
【0198】
いくつかの実施形態において、農業上許容される固体添加剤は、充填剤及び/又は結合剤である。いくつかの実施形態において、農業上許容される固体添加剤は水中で分散可能である。いくつかの実施形態において、農業上許容される固体添加剤は水中で可溶性である。
【0199】
いくつかの実施形態において、農業上許容される固体添加剤は、固体充填剤である。
【0200】
いくつかの実施形態において、農業上許容される固体添加剤は結合剤である。
【0201】
いくつかの実施形態において、農業上許容される固体添加剤は、充填剤及び/又は結合剤として機能することが可能である。
【0202】
いくつかの実施形態において、農業上許容される固体添加剤は、シリカ、クレー、コーンスターチ、タルク、乳糖一水和物、硫酸アンモニウム(結合剤及び充填剤)、スクロース、ステアリン酸マグネシウム、グルコース、セルロース、炭酸カルシウム、及びそれらのいずれかの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、充填剤及び/又は結合剤は、シリカ、クレー、コーンスターチ、タルク、乳糖一水和物、硫酸アンモニウム(結合剤及び充填剤)、スクロース、ステアリン酸マグネシウム、グルコース、セルロース、炭酸カルシウム、及びそれらのいずれかの組み合わせからなる群より選択される。
【0203】
いくつかの実施形態において、農業上許容される固体添加剤は、コーンスターチとタルクとの組み合わせである。
【0204】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の農業上許容される固体添加剤の量は、水分散性固体組成物の総重量に基づいて約2%~約50%w/wである。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の農業上許容される固体添加剤の量は、水分散性固体組成物の総重量に基づいて約1%~約15%w/wである。いくつかの実施形態において、固体組成物中の農業上許容される固体添加剤の量は、水分散性固体組成物の総重量に基づいて約6~8%w/wである。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の農業上許容される固体添加剤の量は、水分散性固体組成物の総重量に基づいて約
8%w/wである。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中の農業上許容される固体添加剤の量は、水分散性固体組成物の総重量に基づいて約6.5%w/wである。
【0205】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物はコーンスターチを含む。
【0206】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中のコーンスターチの量は、水分散性固体組成物の総重量に基づいて約0.5%~約5%w/wである。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中のコーンスターチの量は、水分散性固体組成物の総重量に基づいて約1%w/wである。
【0207】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物はタルクを含む。
【0208】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中のタルクの量は、水分散性固体組成物の総重量に基づいて約1%~約15%w/wである。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物中のタルクの量は、水分散性固体組成物の総重量に基づいて約5.5%w/wである。
【0209】
いくつかの実施形態において、農業上許容される固体添加剤の粒径は、30ミクロン(D90)未満である。いくつかの実施形態において、農業上許容される固体添加剤の粒径は、25ミクロン(D90)未満である。いくつかの実施形態において、農業上許容される固体添加剤の粒径は、20ミクロン(D90)未満である。いくつかの実施形態において、充填剤及び/又は結合剤の粒径は、20ミクロン(D90)未満である。
【0210】
いくつかの実施形態において、農業上許容される添加剤は機能性添加剤である。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、少なくとも1種の機能性添加剤を含む。
【0211】
いくつかの実施形態において、機能性添加剤は固体である。いくつかの実施形態において、機能性添加剤は液体である。
【0212】
いくつかの実施形態において、機能性添加剤は、消泡剤、殺生物剤、吸水剤、水分捕捉剤、アジュバント、及びそれらのいずれかの組み合わせからなる群から選択される。
【0213】
水分散性固体組成物が水と混合される場合、水分散性固体組成物の成分は、水中で溶解し得、且つ/又は水中で固体粒子の形態で分散し得る。
【0214】
固体粒子の形態で水中に分散する成分については、水分散性固体組成物は、小さな粒径を有する固体粒子の形態でこれらの成分を分散するように配合される。水分散性固体組成物の成分には、ノバルロン、有機シリコーン系界面活性剤、及び農業上許容される添加剤が含まれるが、これらの成分の全てが水に分散するわけではない。
【0215】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、30ミクロン以下の粒径分布D90を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、25ミクロン以下の粒径分布D90を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、20ミクロン以下の粒径分布D90を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、35ミクロン以下の粒径分布D95を有する固体粒子で分散する
ように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、20ミクロン以下の粒径分布D95を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、40ミクロン以下の粒径分布D99を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、20ミクロン以下の粒径分布D99を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、45ミクロン以下の粒径を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、20ミクロン以下の粒径を有する固体粒子で分散するように配合される。
【0216】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、5~20ミクロンの粒径を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、6~20ミクロンの粒径を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、7~20ミクロンの粒径を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、10~20ミクロンの粒径を有する固体粒子で分散するように配合される。
【0217】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、5~20ミクロンの粒径分布D90を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、6~20ミクロンの粒径分布D90を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、7~20ミクロンの粒径分布D90を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、10~20ミクロンの粒径分布D90を有する固体粒子で分散するように配合される。
【0218】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、5~35ミクロンの粒径分布D95を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、5~20ミクロンの粒径分布D95を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、6~35ミクロンの粒径分布D95を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、6~20ミクロンの粒径分布D95を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、7~35ミクロンの粒径分布D95を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、7~20ミクロンの粒径分布D95を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、10~20ミクロンの粒径分布D95を有する固体粒子で分散するように
配合される。
【0219】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、5~40ミクロンの粒径分布D99を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、5~20ミクロンの粒径分布D99を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、6~40ミクロンの粒径分布D99を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、6~20ミクロンの粒径分布D99を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、7~40ミクロンの粒径分布D99を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、7~20ミクロンの粒径分布D99を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、10~20ミクロンの粒径分布D99を有する固体粒子で分散するように配合される。
【0220】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、5~45ミクロンの粒径を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、5~20ミクロンの粒径を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、6~45ミクロンの粒径を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、6~20ミクロンの粒径を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、7~45ミクロンの粒径を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、7~20ミクロンの粒径を有する固体粒子で分散するように配合される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水中で固体粒子を形成する水分散性固体組成物の全ての成分を、10~20ミクロンの粒径を有する固体粒子で分散するように配合される。
【0221】
いくつかの実施形態において、組成物中のノバルロンの量は、組成物の総重量に基づいて約60~80%w/wである。いくつかの実施形態において、組成物中のノバルロンの量は、組成物の総重量に基づいて約80%w/wである。
【0222】
いくつかの実施形態において、組成物中の有機シリコーン系界面活性剤の量は、組成物の総重量に基づいて0.5~2.5%w/wである。いくつかの実施形態において、組成物中の有機シリコーン系界面活性剤の量は、組成物の総重量に基づいて1.5%w/wである。いくつかの実施形態において、組成物中のSilwet(登録商標)L-77の量は、組成物の総重量に基づいて0.5~2.5%w/wである。いくつかの実施形態において、組成物中のSilwet(登録商標)L-77の量は、組成物の総重量に基づいて1.5%w/wである。
【0223】
いくつかの実施形態において、組成物が水と混合されると、ノバルロンは固体粒子の形
態で水中に分散する。
【0224】
いくつかの実施形態において、本発明は、
(1)組成物の総重量に基づいて約60~80%w/wの量のノバルロン、及び
(2)組成物の総重量に基づいて約0.5~2.5%w/wの量の有機シリコーン系界面活性剤
を含む水分散性固体組成物を提供する。
【0225】
いくつかの実施形態において、本発明は、
(1)組成物の総重量に基づいて約80%w/wの量のノバルロン、及び
(2)組成物の総重量に基づいて約1.5%w/wの量の有機シリコーン系界面活性剤
を含む水分散性固体組成物を提供する。
【0226】
いくつかの実施形態において、本発明は、
(1)組成物の総重量に基づいて約60~80%w/wの量のノバルロン、及び
(2)組成物の総重量を基準にして約0.5~2.5%w/wの量の有機シリコーン系界面活性剤
を含み、組成物が水と混合されると、ノバルロンが固体粒子の形態で水中に分散する、水分散性固体組成物を提供する。
【0227】
いくつかの実施形態において、本発明は、
(1)組成物の総重量に基づいて約80%w/wの量のノバルロン、及び
(2)組成物の総重量に基づいて約1.5%w/wの量の有機シリコーン系界面活性剤
を含み、組成物が水と混合されると、ノバルロンが固体粒子の形態で水中に分散する、水分散性固体組成物を提供する。
【0228】
いくつかの実施形態において、本発明は、
(1)組成物の総重量に基づいて約60~80%w/wの量のノバルロン、及び
(2)組成物の総重量に基づいて約0.5~2.5%w/wの量のSilwet(登録商標)L-77
を含む水分散性固体組成物を提供する。
【0229】
いくつかの実施形態において、本発明は、
(1)組成物の総重量に基づいて約80%w/wの量のノバルロン、及び
(2)組成物の総重量に基づいて約1.5%w/wの量のSilwet(登録商標)L-77
を含む水分散性固体組成物を提供する。
【0230】
いくつかの実施形態において、本発明は、
(1)組成物の総重量に基づいて約60~80%w/wの量のノバルロン、及び
(2)組成物の総重量に基づいて約0.5~2.5%w/wの量のSilwet(登録商標)L-77
を含み、組成物が水と混合されると、ノバルロンが固体粒子の形態で水中に分散する、水分散性固体組成物を提供する。
【0231】
いくつかの実施形態において、本発明は、
(1)組成物の総重量に基づいて約80%w/wの量のノバルロン、及び
(2)組成物の総重量に基づいて約1.5%w/wの量のSilwet(登録商標)L-77、
を含み、組成物が水と混合されると、ノバルロンが固体粒子の形態で水中に分散する、水
分散性固体組成物を提供する。
【0232】
いくつかの実施形態において、本発明は、
(1)組成物の総重量に基づいて約80%w/wの量のノバルロン、
(2)組成物の総重量に基づいて約1.5%w/wの量の有機シリコーン系界面活性剤、(3)組成物の総重量に基づいて約9%w/wの量の分散剤、
(4)組成物の総重量に基づいて約3%w/wの量の湿潤剤、及び
(5)組成物の総重量に基づいて約6.5%w/wの量の農業上許容される固体添加剤
を含む水分散性固体組成物を提供する。
【0233】
いくつかの実施形態において、本発明は、
(1)組成物の総重量に基づいて約80%w/wの量のノバルロン、
(2)組成物の総重量に基づいて約1.5%w/wの量のSilwet(登録商標)L-77、
(3)組成物の総重量に基づいて約9%w/wの量の分散剤、
(4)組成物の総重量に基づいて約3%w/wの量の湿潤剤、及び
(5)組成物の総重量に基づいて約6.5%w/wの量の農業上許容される固体添加剤
を含む水分散性固体組成物を提供する。
【0234】
いくつかの実施形態において、本発明は、
(1)組成物の総重量に基づいて約80%w/wの量のノバルロン、
(2)組成物の総重量に基づいて約1.5%w/wの量のSilwet(登録商標)L-77、
(3)組成物の全重量に基づいて約3%w/wの量のMorwet(登録商標)EFW、(4)組成物の全重量に基づいて約2%w/wの量のUfoxane(登録商標)3A、(5)組成物の総重量に基づいて7%w/wの量のAtloxMetasperse(登録商標)550S、
(6)組成物の総重量に基づいて約1%w/wの量のコーンスターチ、及び
(7)組成物の総重量に基づいて約5.5%w/wの量のタルク
を含む水分散性固体組成物を提供する。
【0235】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、固体形態のノバルロンを使用して調製される。
【0236】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水での希釈時に水性懸濁液を形成し、4~30ミクロンのD90、35ミクロン以下のD95、及び40ミクロン以下のD99によって特徴付けられる粒径分布を有する固体粒子の形態のノバルロンを含み、水分散性固体組成物は、CIPAC Test MT184に従って試験した場合、54℃で14日間貯蔵した後、80%より高く、好ましくは85%より高く、且つ105%より低い懸濁固体の懸濁性を維持する。
【0237】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水での希釈時に水性懸濁液を形成し、10~30ミクロンのD90によって特徴付けられる粒径分布を有する固体粒子の形態のノバルロンを含み、水分散性固体組成物は、CIPAC Test MT184に従って試験した場合、54℃で14日間貯蔵した後、80%より高く、好ましくは85%より高く、且つ105%より低い懸濁固体の懸濁性を維持する。
【0238】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、水での希釈時に水性懸濁液を形成し、10~20ミクロンのD90によって特徴付けられる粒径分布を有する固体粒子の形態のノバルロンを含み、水分散性固体組成物は、CIPAC Test MT184に
従って試験した場合、54℃で14日間貯蔵した後、80%より高く、好ましくは85%より高く、且つ105%より低い懸濁固体の懸濁性を維持する。
【0239】
懸濁液
ノバルロンを含み、有機シリコーン系界面活性剤を含んでも含まなくてもよい本発明の水分散性固体組成物が水と混合される時、ノバルロンは固体粒子として水中に分散して懸濁液を形成する。
【0240】
いくつかの実施形態において、懸濁液は水性懸濁液である。
【0241】
本発明は、本明細書に記載の組み合わせ及び/又は組成物のいずれか1種と、水とを含む懸濁液を提供する。
【0242】
本発明は、本明細書に記載の組み合わせ及び/又は組成物から調製された懸濁液を提供する。
【0243】
本発明は、本明細書に記載の水分散性固体組成物のいずれか1種と、水とを含む懸濁液を提供する。本発明は、本明細書に記載のいずれかの水分散性固体組成物を使用して調製される懸濁液を提供する。
【0244】
本発明は、ノバルロンの固体粒子を含む懸濁液であって、懸濁液がノバルロンの水分散性固体組成物から調製される懸濁液を提供する。
【0245】
本発明は、固体粒子の形態のノバルロンと、有機シリコーン系界面活性剤とを含む懸濁液であって、懸濁液組成物がノバルロンの水分散性固体組成物から調製される懸濁液を提供する。
【0246】
本発明は、殺有害生物剤に敏感な作物の近傍の昆虫を防除するための、固体粒子の形態のノバルロンを含む懸濁液を提供する。
【0247】
本発明は、固体粒子の形態のノバルロンを含む懸濁液組成物であって、懸濁液組成物がノバルロンを含む水分散性固体組成物から調製される懸濁液組成物を提供する。
【0248】
本発明は、固体粒子の形態のノバルロンを含む懸濁液であって、懸濁液組成物が、ノバルロンを含む水分散性固体組成物と、有機シリコーン系界面活性剤との組み合わせから調製される懸濁液を提供する。
【0249】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤は、水分散性固体組成物(レディミックス組成物)の一部である。
【0250】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤は、ノバルロンを含む水分散性固体組成物とのタンクミックスとして使用される。
【0251】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤は、水分散性固体組成物の一部として、及びノバルロンの水分散性固体組成物とのタンクミックスとして使用される。
【0252】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤は、レディミックス水分散性固体組成物としてノバルロンの顆粒内に配合される。
【0253】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤とノバルロンとの組み合わせは、レディミックス水分散性固体組成物の形態で、及びタンクミックスとしてであることが可能である。
【0254】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤は、タンクミックスとして添加される。
【0255】
いくつかの実施形態において、懸濁液は物理的に安定である。
【0256】
いくつかの実施形態において、懸濁液の物理的安定性とは、ノバルロン粒子が分散し、水面に浮遊しない状態を指す。
【0257】
いくつかの実施形態において、本発明は、水での希釈時に水性懸濁液を形成する物理的に安定な水分散性固体組成物であって、4~30ミクロンのD90、35ミクロン以下のD95及び40ミクロン以下のD99によって特徴付けられる粒径分布を有する固体粒子の形態のノバルロンを含み、水分散性固体組成物が、CIPAC Test MT184に従って試験した場合、54℃で14日間貯蔵した後、80%より高く、好ましくは85%より高く、且つ105%より低い懸濁固体の懸濁性を維持する、水分散性固体組成物を提供する。
【0258】
いくつかの実施形態において、本発明は、水での希釈時に水性懸濁液を形成する物理的に安定な水分散性固体組成物であって、10~30ミクロンのD90によって特徴付けられる粒径分布を有する固体粒子の形態のノバルロンを含み、水分散性固体組成物が、CIPAC Test MT184に従って試験した場合、54℃で14日間貯蔵した後、80%より高く、好ましくは85%より高く、且つ105%より低い懸濁固体の懸濁性を維持する、水分散性固体組成物を提供する。
【0259】
いくつかの実施形態において、本発明は、水での希釈時に水性懸濁液を形成する物理的に安定な水分散性固体組成物であって、10~20ミクロンのD90によって特徴付けられる粒径分布を有する固体粒子の形態のノバルロンを含み、水分散性固体組成物が、CIPAC Test MT184に従って試験した場合、54℃で14日間貯蔵した後、80%より高く、好ましくは85%より高く、且つ105%より低い懸濁固体の懸濁性を維持する、水分散性固体組成物を提供する。
【0260】
いくつかの実施形態において、本発明は、水での希釈時に水性懸濁液を形成する物理的に安定な水分散性固体組成物であって、4~30ミクロンのD90、35ミクロン以下のD95及び40ミクロン以下のD99によって特徴付けられる粒径分布を有する固体粒子の形態のノバルロンと、有機シリコーン系界面活性剤とを含み、水分散性固体組成物が、CIPAC Test MT184に従って試験した場合、54℃で14日間貯蔵した後、80%より高く、好ましくは85%より高く、且つ105%より低い懸濁固体の懸濁性を維持する、水分散性固体組成物を提供する。
【0261】
いくつかの実施形態において、本発明は、水での希釈時に水性懸濁液を形成する物理的に安定な水分散性固体組成物であって、10~30ミクロンのD90値によって特徴付けられる粒径分布を有する固体粒子の形態のノバルロンと、有機シリコーン系界面活性剤とを含み、水分散性固体組成物が、CIPAC Test MT184に従って試験した場合、54℃で14日間貯蔵した後、80%より高く、好ましくは85%より大高く、且つ105%より低い懸濁固体の懸濁性を維持する、水分散性固体組成物を提供する。
【0262】
いくつかの実施形態において、本発明は、水での希釈時に水性懸濁液を形成する物理的
に安定な水分散性固体組成物であって、10~20ミクロンのD90によって特徴付けられる粒径分布を有する固体粒子の形態のノバルロンと、有機シリコーン系界面活性剤とを含み、水分散性固体組成物が、CIPAC Test MT184に従って試験した場合、水分散性固体組成物を54℃で14日間貯蔵した後、80%より高く、好ましくは85%より高く、且つ105%より低い懸濁固体の懸濁性を維持する、水分散性固体組成物を提供する。
【0263】
いくつかの実施形態において、本発明は、水での希釈時に水性懸濁液を形成する水分散性固体組成物であって、4~30ミクロンのD90、35ミクロン以下のD95及び40ミクロン以下のD99によって特徴付けられる粒径分布を有する固体粒子の形態のノバルロンを含み、水分散性固体組成物が、CIPAC Test MT184に従って試験した場合、54℃で14日間貯蔵した後、75%より高く、好ましくは80%より高く、より好ましくは85%より高く、且つ105%より低い懸濁固体の懸濁性を維持する、水分散性固体組成物を提供する。
【0264】
いくつかの実施形態において、本発明は、水での希釈時に水性懸濁液を形成する水分散性固体組成物であって、10~30ミクロンのD90によって特徴付けられる粒径分布を有する固体粒子の形態のノバルロンを含み、水分散性固体組成物が、CIPAC Test MT184に従って試験した場合、54℃で14日間貯蔵した後、75%より高く、好ましくは80%より高く、より好ましくは85%より高く、且つ105%より低い懸濁固体の懸濁性を維持する、水分散性固体組成物を提供する。
【0265】
いくつかの実施形態において、本発明は、水での希釈時に水性懸濁液を形成する水分散性固体組成物であって、10~20ミクロンのD90によって特徴付けられる粒径分布を有する固体粒子の形態のノバルロンを含み、水分散性固体組成物が、CIPAC Test MT184に従って試験した場合、54℃で14日間貯蔵した後、75%より高く、好ましくは80%より高く、より好ましくは85%より高く、且つ105%より低い懸濁固体の懸濁性を維持する、水分散性固体組成物を提供する。
【0266】
いくつかの実施形態において、本発明は、水での希釈時に水性懸濁液を形成する水分散性固体組成物であって、4~30ミクロンのD90、35ミクロン以下のD95及び40ミクロン以下のD99によって特徴付けられる粒径分布を有する固体粒子の形態のノバルロンと、有機シリコーン系界面活性剤とを含み、水分散性固体組成物が、CIPAC Test MT184に従って試験した場合、54℃で14日間貯蔵した後、75%より高く、好ましくは80%より高く、より好ましくは85%より高く、且つ105%より低い懸濁固体の懸濁性を維持する、水分散性固体組成物を提供する。
【0267】
いくつかの実施形態において、本発明は、水での希釈時に水性懸濁液を形成する水分散性固体組成物であって、10~30ミクロンのD90値によって特徴付けられる粒径分布を有する固体粒子の形態のノバルロンと、有機シリコーン系界面活性剤とを含み、水分散性固体組成物が、CIPAC Test MT184に従って試験した場合、54℃で14日間貯蔵した後、75%より高く、好ましくは80%より高く、より好ましくは85%より高く、且つ105%より低い懸濁固体の懸濁性を維持する、水分散性固体組成物を提供する。
【0268】
いくつかの実施形態において、本発明は、水での希釈時に水性懸濁液を形成する水分散性固体組成物であって、10~20ミクロンのD90によって特徴付けられる粒径分布を有する固体粒子の形態のノバルロンと、有機シリコーン系界面活性剤とを含み、水分散性固体組成物が、CIPAC Test MT184に従って試験した場合、54℃で14日間貯蔵した後、75%より高く、好ましくは80%より高く、より好ましくは85%よ
り高く、105%より低い懸濁固体の懸濁性を維持する、水分散性固体組成物を提供する。
【0269】
使用のための懸濁液
本発明は、殺有害生物剤に敏感な作物の近傍の昆虫を防除するための固体粒子の形態のノバルロンを含む懸濁液を提供する。
【0270】
いくつかの実施形態において、懸濁液は、本明細書に記載される組成物を使用して調製される。
【0271】
いくつかの実施形態において、懸濁液は、水中固体組成物から調製される。
【0272】
いくつかの実施形態において、懸濁液は液体組成物から調製される。
【0273】
いくつかの実施形態において、液体組成物は油分散体である。
【0274】
いくつかの実施形態において、液体組成物は懸濁液濃縮物である。
【0275】
使用
本発明は、水中固体粒子の形態でノバルロンを分散させるための有機シリコーン系界面活性剤の使用を提供する。
【0276】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤は、水中固体粒子の形態でノバルロンを含む懸濁液を調製するために使用される。
【0277】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤は、ノバルロンを含む水分散性固体組成物を調製するために使用される。
【0278】
本発明は、望ましくない昆虫又は望ましくない昆虫によって引き起こされる病害を防除するための、固体粒子の形態のノバルロンの使用を提供する。
【0279】
本発明は、殺有害生物剤に敏感な作物の近傍の望ましくない昆虫又は望ましくない昆虫によって引き起こされる病害を防除するための固体粒子の形態のノバルロンの使用を提供する。
【0280】
使用方法
多くの作物は殺有害生物剤の適用に敏感である。殺有害生物剤に敏感な作物とは、キュウリ、レタス、ピーマン、キャベツ、ワイン用ブドウ及びウリ科植物などの殺有害生物剤の適用によって傷害を受ける作物のことである。殺有害生物剤は作物に浸透し、作物の成長及び発育にダメージを与え得る。ノバルロンを固体粒子の形態で適用すると、殺有害生物剤に敏感な作物に対してより安全であることが見出された。
【0281】
本発明はまた、本明細書に記載の組み合わせ、組成物及び/又は懸濁液のいずれか1種の有効量を、植物、その位置、その繁殖材料、又は望ましくない昆虫が侵入する領域に適用し、それによって望ましくない昆虫を防除することを含む、望ましくない昆虫を防除する方法を提供する。
【0282】
本発明はまた、本明細書に記載の組み合わせ、組成物及び/又は懸濁液のいずれか1種の有効量を、植物、その位置、その繁殖材料、又は望ましくない昆虫が侵入する領域に適用し、それによって望ましくない昆虫によって引き起こされる植物病害を防除することを
含む、望ましくない昆虫によって引き起こされる植物病害を防除する方法を提供する。
【0283】
いくつかの実施形態において、植物の位置は、植物の近傍である。
【0284】
いくつかの実施形態において、望ましくない昆虫が侵入する領域は植物である。
【0285】
いくつかの実施形態において、植物は、殺有害生物剤に敏感な作物である。
【0286】
いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物はキュウリである。いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物はレタスである。いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物はピーマンである。いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物はキャベツである。いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物はウリ科植物である。いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物はワイン用ブドウである。
【0287】
いくつかの実施形態において、懸濁液は、本明細書に記載の調製プロセスの1つを使用して得られる。
【0288】
本発明はまた、(1)本明細書に記載の懸濁液を得ること、及び(2)植物、その位置、その繁殖材料、又は望ましくない昆虫が侵入する領域を、有効量の懸濁液と接触させ、それによって望ましくない昆虫を防除することを含む、望ましくない昆虫を防除するための方法を提供する。
【0289】
本発明はまた、(1)本明細書に記載の懸濁液を得ること、及び(2)植物、その位置、その繁殖材料、又は望ましくない昆虫が侵入する領域を、有効量の懸濁液と接触させ、それによって植物病害を防除することを含む、望ましくない昆虫によって引き起こされる植物病害を防除する方法を提供する。
【0290】
いくつかの実施形態において、ステップ(1)は、(i)本明細書に記載の水分散性固体組成物を得ること、及び(ii)水分散性固体組成物を水と混合して懸濁液を得ることを含む。
【0291】
本発明はまた、(1)(i)本明細書に記載の水分散性固体組成物を得ること、(1)(ii)水分散性固体組成物を水と混合して懸濁液を得ること、及び(2)植物、その位置、その繁殖材料、又は望ましくない昆虫が侵入する領域を、有効量の懸濁液と接触させ、それによって望ましくない昆虫を防除することを含む、望ましくない昆虫を防除する方法を提供する。
【0292】
本発明はまた、(1)(i)本明細書に記載の水分散性固体組成物を得ること、(1)(ii)水分散性固体組成物を水と混合して懸濁液を得ること、及び(2)植物、その位置、その繁殖材料、及び/又は望ましくない昆虫が侵入する領域を、有効量の懸濁液と接触させ、それによって望ましくない昆虫によって引き起こされる植物病害を防除すことを含む、望ましくない昆虫によって引き起こされる植物病害を防除する方法を提供する。
【0293】
いくつかの実施形態において、ステップ(1)(i)で得られる水分散性固体組成物は、有機シリコーン系界面活性剤を含む。
【0294】
いくつかの実施形態において、ステップ(1)(i)で得られる水分散性固体組成物は、有機シリコーン系界面活性剤を実質的に含まないか、又は含まないものであり、ステップ(1)(ii)は、有機シリコーン系界面活性剤を水分散性固体組成物及び水と混合す
ることを含む。
【0295】
いくつかの実施形態において、ステップ(1)(i)で得られる水分散性固体組成物は、有機シリコーン系界面活性剤を含み、ステップ(1)(ii)は、有機シリコーン系界面活性剤を水分散性固体組成物及び水と混合することを含む。
【0296】
いくつかの実施形態において、ステップ(1)(ii)は、水分散性固体組成物が水と混合される前に、有機シリコーン系界面活性剤を水と混合することを含む。
【0297】
いくつかの実施形態において、ステップ(1)(ii)は、有機シリコーン系界面活性剤が水と混合される前に、水分散性固体組成物を水と混合することを含む。
【0298】
いくつかの実施形態において、ステップ(1)(ii)は、水分散性固体組成物及び有機シリコーン系界面活性剤を同時に水と混合することを含む。
【0299】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、本明細書に記載される調製プロセスの1つを使用して得られる。
【0300】
いくつかの実施形態において、望ましくない昆虫が侵入する領域は植物である。いくつかの実施形態において、望ましくない昆虫が侵入する領域は土壌である。
【0301】
望ましくない昆虫を防御することは、望ましくない昆虫による侵入を防止すること、及び/又はその領域における望ましくない昆虫の数を減少させることを含む。
【0302】
いくつかの実施形態において、本方法は、望ましくない昆虫による侵入を防止するために有効である。いくつかの実施形態において、本方法は、望ましくない昆虫の数を減少させるために有効である。
【0303】
望ましくない昆虫の侵入及び/又は植物病害を防除するために適用される懸濁液は、持続処理及び/又はノックダウン処理として適用され得る。いくつかの実施形態において、懸濁液は、持続処理として適用される。いくつかの実施形態において、懸濁液は、ノックダウン処理として適用される。
【0304】
いくつかの実施形態において、本方法は、望ましくない昆虫によって引き起こされる植物病害を予防するために有効である。いくつかの実施形態において、本方法は、望ましくない昆虫によって引き起こされる植物病害を治癒するために有効である。
【0305】
いくつかの実施形態において、懸濁液中のノバルロン固体粒子の粒径は、30ミクロン未満である。いくつかの実施形態において、懸濁液中のノバルロン固体粒子の粒径は、20ミクロン未満である。
【0306】
いくつかの実施形態において、懸濁液中のノバルロン固体粒子の粒径は、4~20ミクロンである。いくつかの実施形態において、懸濁液中のノバルロン固体粒子の粒径は、10~20ミクロンである。
【0307】
いくつかの実施形態において、懸濁液中のノバルロン固体粒子の分布D90は、4~20ミクロンである。いくつかの実施形態において、懸濁液中のノバルロン固体粒子の分布D90は、10~20ミクロンである。
【0308】
いくつかの実施形態において、組み合わせ又は組成物は、約100ppm~約1000
ppmのノバルロンの割合で適用される。いくつかの実施形態において、組み合わせ又は組成物は、約100ppm~約500ppmのノバルロンの割合で適用される。いくつかの実施形態において、組み合わせ又は組成物は、約200ppm~約400ppmのノバルロンの割合で適用される。いくつかの実施形態において、組み合わせ又は組成物は、約200ppmのノバルロンの割合で適用される。いくつかの実施形態において、組み合わせ又は組成物は、約200~約500ppmのノバルロンの割合で適用される。
【0309】
いくつかの実施形態において、懸濁液は、約40gr/ha~約180g/haのノバルロンの割合で施用される。
【0310】
いくつかの実施形態において、懸濁液は、約50gr/ha~約150g/haのノバルロンの割合で施用される。
【0311】
いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物はキュウリである。いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物はレタスである。いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物はピーマンである。いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物はキャベツである。いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物はウリ科植物である。いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物はワイン用ブドウである。
【0312】
いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物がキュウリである場合、懸濁液は、約40gr/ha~約180g/haのノバルロンの割合で施用される。いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物がキュウリである場合、懸濁液は、約40gr/ha~約150g/haのノバルロンの割合で施用される。いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物がキュウリである場合、懸濁液は、約50gr/ha~約115g/haのノバルロンの割合で施用される。
【0313】
いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物がレタスである場合、懸濁液は、約50gr/ha~約180g/haのノバルロンの割合で施用される。いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物がレタスである場合、懸濁液は、約50gr/ha~約150g/haのノバルロンの割合で施用される。いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物がレタスである場合、懸濁液は、ノバルロンの約65gr/ha~約115g/haの割合で施用される。
【0314】
いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物がピーマンである場合、懸濁液は、約40gr/ha~約180g/haのノバルロンの割合で施用される。いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物がピーマンである場合、懸濁液は、約40gr/ha~約150g/haのノバルロンの割合で施用される。いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物がピーマンである場合、懸濁液は、約50gr/ha~約115g/haのノバルロンの割合で施用される。
【0315】
いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物がキャベツである場合、懸濁液は、約50gr/ha~約200g/haのノバルロンの割合で施用される。いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物がキャベツである場合、懸濁液は、約65gr/ha~約115g/haのノバルロンの割合で施用される。
【0316】
いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物がウリ科植物である場合、懸濁液は、約40gr/ha~約150g/haのノバルロンの割合で施用される。いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物がウリ科植物である場合、懸濁液は、約50g/ha~約115g/haのノバルロンの割合で施用される。
【0317】
いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物がワイン用ブドウである場合、懸濁液は、約40gr/ha~約130g/haのノバルロンの割合で施用される。いくつかの実施形態において、殺有害生物剤に敏感な作物がワイン用ブドウである場合、懸濁液は、約50gr/ha~約100g/haのノバルロンの割合で施用される。
【0318】
いくつかの実施形態において、懸濁液は、生育期の間に1回適用される。
【0319】
いくつかの実施形態において、懸濁液は、生育期の間に少なくとも1回適用される。
【0320】
いくつかの実施形態において、懸濁液は、生育期の間に2回以上適用される。
【0321】
いくつかの実施形態において、組み合わせ又は組成物は土壌に適用される。いくつかの実施形態において、組み合わせ又は組成物は葉に適用される。
【0322】
いくつかの実施形態において、懸濁液は、約100ppm~約1000ppmのノバルロンの割合で適用される。いくつかの実施形態において、懸濁液は、約100ppm~約500ppmのノバルロンの割合で適用される。いくつかの実施形態において、懸濁液は、約200ppm~約400ppmのノバルロンの割合で適用される。いくつかの実施形態において、懸濁液は、約200ppmのノバルロンの割合で適用される。いくつかの実施形態において、懸濁液は、約200~約500ppmのノバルロンの割合で適用される。
【0323】
いくつかの実施形態において、懸濁液は土壌に適用される。いくつかの実施形態において、懸濁液は葉に適用される。
【0324】
いくつかの実施形態において、本方法は、適用前に、水分散性固体組成物を水と混合して水槽中で懸濁液を得ることを含む。
【0325】
本明細書に記載の組み合わせ、組成物、懸濁液、及び方法は、鱗翅目(Lepidoptera)、鞘翅目(Coleoptera)、同翅目(Homoptera)、異翅亜目(Heteroptera)、双翅目(Diptera)、総翅目(Thysanoptera)、直翅目(Orthoptera)、シラミ目(Anoplura)、ノミ目(Siphonaptera)、ハジラミ目(Mallophaga)、シミ目(Thysanura)、等翅目(Isoptera)、チャタテムシ目(Psocoptera)及び膜翅目(Hymenoptera)、並びにダニ目(Acarina)の代表のマダニ科(Ixodida)、ヒメダニ科(Argasidae)、ハダニ科(Tetranychidae)及びワクモ科(Dermanyssidae)、ハマキガ科(leaf rollers)の昆虫の防除に特に有効である。
【0326】
本明細書に記載の組み合わせ、組成物、懸濁剤及び方法はまた、ハエ、例えば、ムスカ・ドメスティカ(Musca domestica)、シロアリ、ゴキブリ及び蚊の幼虫の防除にも有効である。
【0327】
本明細書に記載の組み合わせ、組成物、懸濁液、及び方法はまた、観賞用植物及び有用植物の作物、特に綿において(例えば、スポドプテラ・リトラリス(Spodoptera littoralis)及びヘリオティス・ビレッセンス(Heliothis virescens)に対して)、並びに果実及び野菜において(例えば、ラスペイレシア・ポモネラ(Laspeyresia pomonica)、シジア・ポモネラ(Cydia pomonella)、リソコレティス・ブランカルデラ(Lithocolle
tis blancardella)スティグメラ・マレラ(Stigmella malella)、アドキソフィエス・オラナ(Adoxophyes orana)(4doxophyes orana)、プシラ・ピリ(Psylla piri)、クリプトプレビア・レウコトレタ(Cryptophlebia leucotreta)、フィロクニスティス・シトレラ(phyllocnistis citrella)、シジア・モレスタ(Cydia molesta)、アナルシア・リネアテラ(Anarsia
lineatella)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)及びエピラチナ・バリメスティス(Epilachna
varivestis)に対して)植物破壊性摂食昆虫を防除するために、並びに数種のダニ、例えば、オリベラ(oleivora)を防除するためにも適切である。
【0328】
本明細書において開示される組み合わせ、組成物及び懸濁液は、植物の存在下で種々の昆虫を防除及び/又は予防するために適用され得る。
【0329】
いくつかの実施形態において、植物は作物である。いくつかの実施形態において、植物は殺有害生物剤に敏感な作物である。いくつかの実施形態において、作物は、野菜及び果実などの柔らかい作物である。
【0330】
本発明の方法は、限定されないが、任意の作物植物、例えば、単子葉作物、例えば、サトウキビ穀類、イネ、トウモロコシ(コーン)、及び/又は双子葉作物、例えば、ビート(例えば、甜菜、若しくは飼料用ビート);果実(仁果類、石果類若しくはソフトフルーツ、例えば、リンゴ、ナシ、プラム、モモ、アーモンド、サクランボ、イチゴ、ラズベリー若しくはブラックベリー);マメ科植物(例えば、豆、レンズ豆、エンドウ豆若しくはダイズ);油植物(例えば、ナタネ、マスタード、ケシ、オリーブ、ヒマワリ、ココナッツ、ヒマシ油植物、カカオ豆若しくは落花生);キュウリ植物(例えば、マロー、キュウリ若しくはメロン)、繊維植物(綿、亜麻、麻若しくはジュート)、柑橘類(例えば、ワイン用ブドウ(Winegrapes)、オレンジ、レモン、グレープフルーツ若しくはマンダリン)、野菜(例えば、ホウレンソウ、レタス、キャベツ、ニンジン、トマト、ジャガイモ、ウリ科植物若しくはパプリカ);クスノキ科(lauraceae)(アボカド、シナモン若しくは樟脳);タバコ;ナッツ;コーヒー;茶;ツル植物;ホップ;ドリアン;バナナ;天然ゴム植物;及び観葉植物(例えば、花、低木、広葉樹若しくは常緑樹、例えば、針葉樹)に使用することができる。
【0331】
いくつかの実施形態において、植物は単子葉植物であり、より好ましくは穀類である。具体的な実施形態において、穀類作物は小麦である。別の具体的な実施形態において、穀類作物はライ小麦である。別の具体的な実施形態において、穀類作物はライ麦である。別の具体的な実施形態において、穀類作物はオート麦である。さらなる実施形態において、穀類作物は大麦である。別の実施形態において、作物植物はイネ植物である。さらに別の実施形態において、作物植物はサトウキビ植物である。さらに別の実施形態において、作物植物はコーン植物である。
【0332】
本明細書に記載の組み合わせ、組成物、懸濁液、及び方法は、家畜及び生産的家畜において、例えば、動物の皮膚、牛舎、厩舎など、及び牧草地を処理することによって、ルシリア・セリカタ(Lucilia sericata)などの外部寄生虫を防除するためにさらに有効である。
【0333】
本方法の特定の実施態様によれば、殺有害生物組成物を用いてタンクミックスを調製し、次いで、処理を必要とする領域又は作物に噴霧することによってこれを適用する。タンクミックス中の有効成分濃度は、農業的又は非農業的用途、作物及び有害生物に応じて、特定の用途に調整される。当業者が理解し得るように、様々な施用方法が利用され得るが
、噴霧が好ましい適用方法である。
【0334】
いくつかの実施形態において、本方法は、組み合わせ、組成物、又は懸濁液を、他の有害生物防除剤と組み合わせて、混合物中で又は逐次適用によって適用することを含む。適切な追加の殺有害生物剤の例としては、有機リン化合物、ニトロフェノール及びその誘導体、ホルムアミジン、尿素、カーバメート、ピレスロイド、及び塩素化炭化水素製剤が挙げられる。
【0335】
本発明は、殺有害生物剤に敏感な作物上又はその周辺の昆虫を防除する方法であって、作物、その位置又はその繁殖材料を、本明細書に開示されるいずれかの組み合わせ、組成物及び/又は懸濁液の有効量と接触させ、それによって昆虫を防除することを含む方法を提供する。
【0336】
本発明は、殺有害生物剤に敏感な作物上又はその周辺の昆虫を防除する方法であって、作物、その位置又はその繁殖材料を、固体物品の形態のノバルロンを含む有効量の懸濁液と接触させ、それによって昆虫を防除することを含む方法を提供する。
【0337】
いくつかの実施形態において、懸濁液は、本明細書に記載の調製プロセスの1つを使用して得られる。
【0338】
いくつかの実施形態において、懸濁液は、固体組成物から調製される。いくつかの実施形態において、懸濁液は、固体組成物を水と混合することによって調製される。
【0339】
いくつかの実施形態において、懸濁液は液体組成物から調製される。
【0340】
いくつかの実施形態において、液体組成物は油分散体である。
【0341】
いくつかの実施形態において、液体組成物は懸濁液濃縮物である。
【0342】
本発明は、固体粒子の形態のノバルロンを含む、殺有害生物剤に敏感な作物の近傍の昆虫を防除するための水分散性固体組成物を提供する。
【0343】
本発明は、殺有害生物剤に敏感な作物の近傍の昆虫を防除するための水分散性固体組成物であって、ある量のノバルロンと、ある量の有機シリコーン系界面活性剤とを含み、組成物が水と混合されると、固体粒子の形態でノバルロンが水中に分散する、水分散性固体組成物を提供する。
【0344】
本発明は、望ましくない昆虫を防除するためのノバルロンを含む水分散性固体組成物を提供する。
【0345】
本発明は、望ましくない昆虫によって引き起こされる植物病害を防除するための、ノバルロンを含む水分散性固体組成物を提供する。
【0346】
本発明は、殺有害生物剤に敏感な作物の近傍の望ましくない昆虫を防除するための、固体粒子の形態のノバルロンを含む懸濁組成物を提供する。
【0347】
本発明は、殺有害生物剤に敏感な作物の近傍の昆虫を防除するための懸濁液組成物であって、固体粒子の形態のノバルロンを含む、懸濁液組成物を提供する。
【0348】
水分散性固体組成物の調製
本発明の水分散性固体組成物は、湿式造粒により調製される。
【0349】
本発明は、ノバルロンを含む水分散性固体組成物を調製するためのプロセスであって、(1)固体形態のノバルロンを固体形態の少なくとも1種の農業上許容される添加剤と混合してプレミックスを調製すること、(2)ステップ(1)のプレミックスを粉砕して粉砕ブレンドを調製すること、(3)粉砕ブレンドを湿潤液で湿潤させること、及び(4)湿式造粒を実行し、乾燥することを含むプロセスを提供する。
【0350】
いくつかの実施形態において、農業上許容される添加剤は、分散剤、湿潤剤、充填剤、結合剤、消泡剤、殺生物剤、吸水剤、水分捕捉剤、アジュバント、及びそれらのいずれかの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、農業上許容される添加剤は、分散剤、湿潤剤、充填剤、結合剤、及びそれらのいずれかの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、農業上許容される添加剤は分散剤である。いくつかの実施形態において、農業上許容される添加剤は湿潤剤である。いくつかの実施形態において、農業上許容される添加剤は充填剤である。いくつかの実施形態において、農業上許容される添加剤は結合剤である。
【0351】
固体形態の農業上許容される添加剤、すなわち、農業上許容される固体添加剤を、固体形態のノバルロンと組み合わせてプレミックスを調製し、所望の粒径分布まで粉砕する。
【0352】
いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、30ミクロン以下の粒径分布d90まで粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、25ミクロン以下の粒径分布d90まで粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、20ミクロン以下の粒径分布d90まで粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、35ミクロン以下の粒径分布d95まで粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、40ミクロン以下の粒径分布d99まで粉砕される。
【0353】
いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、5~30ミクロンの粒径分布d90まで粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、5~20ミクロンの粒径分布d90まで粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、6~20ミクロンの粒径分布d90まで粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、7~20ミクロンの粒径分布d90まで粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、10~20ミクロンの粒径分布d90まで粉砕される。
【0354】
いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、5~35ミクロンの粒径分布d95まで粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、5~20ミクロンの粒径分布d95まで粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、6~35ミクロンの粒径分布d95まで粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、6~20ミクロンの粒径分布d95まで粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、7~35ミクロンの粒径分布d95まで粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、7~20ミクロンの粒径分布d95まで粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、10~20ミクロンの粒径分布d95まで粉砕される。
【0355】
いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、5~40ミクロンの粒径分布d99まで粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、5~20ミクロンの粒径分布d99まで粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、6~40ミクロンの粒径分布d99まで粉砕される。いくつかの実
施形態において、プレミックスの固体成分は、6~20ミクロンの粒径分布d99まで粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、7~40ミクロンの粒径分布d99まで粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、7~20ミクロンの粒径分布d99まで粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、10~20ミクロンの粒径分布d99まで粉砕される。
【0356】
いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、全ての粒子が5~45ミクロンの粒径を有するように粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、全ての粒子が5~20ミクロンの粒径を有するように粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、全ての粒子が6~45ミクロンの粒径を有するように粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、全ての粒子が6~20ミクロンの粒径を有するように粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、全ての粒子が7~45ミクロンの粒径を有するように粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、全ての粒子が7~20ミクロンの粒径を有するように粉砕される。いくつかの実施形態において、プレミックスの固体成分は、全ての粒子が10~20ミクロンの粒径を有するように粉砕される。
【0357】
いくつかの実施形態において、湿潤液は、有機シリコーン系界面活性剤を含む水性湿潤溶液である。
【0358】
いくつかの実施形態において、湿潤液は、(1)有機シリコーン系界面活性剤を含む水性湿潤溶液と、(2)水との組み合わせである。いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤を含む水性溶液が最初に添加され、次いで追加量の水が添加される。いくつかの実施形態において、追加の水は、有機シリコーン系界面活性剤を含む水性湿潤溶液を添加した後に添加される。
【0359】
いくつかの実施形態において、このプロセスは、ステップ(4)の前に水を添加することをさらに含む。
【0360】
本発明は、ノバルロンを含む水分散性固体組成物を調製するためのプロセスであって、(1)10~20ミクロンの粒径を有するノバルロンと、湿潤剤、分散剤、及び任意に固体添加剤との混合物を調製すること、(2)有機シリコーン系界面活性剤を含む水性湿潤液を用い、ステップ(1)の混合物を湿式造粒し、湿潤固体組成物を得ること、及び(4)得られた湿潤固体組成物を乾燥することを含むプロセスを提供する。
【0361】
いくつかの実施形態において、湿潤固体組成物は顆粒の形態である。
【0362】
いくつかの実施形態において、湿式造粒のために水が使用される。いくつかの実施形態において、湿式造粒のために使用される水の量は、乾燥前(調製中)の湿潤固体組成物の総重量に基づいて、7~20%w/wである。いくつかの実施形態において、湿式造粒のために使用される水の量は、乾燥前(調製中)の湿潤固体組成物の総重量に基づいて、約8.5%w/wである。
【0363】
いくつかの実施形態において、湿式造粒のための水の量の一部は、水及び有機シリコーン系界面活性剤の溶液として添加される。
【0364】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤は、造粒の湿潤ステップ中に添加される。
【0365】
いくつかの実施形態において、湿式造粒は、押出しプロセスによって行われる。
【0366】
いくつかの実施形態において、湿式造粒はパン造粒である。
【0367】
いくつかの実施形態において、湿潤液は、顆粒を得るためにステップ(2)の混合物に噴霧される。
【0368】
いくつかの実施形態において、顆粒は流動床を用いて乾燥される。
【0369】
いくつかの実施形態において、顆粒は、残留溶液の凍結乾燥(lyophilization)によって乾燥される。
【0370】
いくつかの実施形態において、顆粒は、噴霧乾燥によって乾燥される。
【0371】
いくつかの実施形態において、顆粒は、フリーズドライによって乾燥される。
【0372】
いくつかの実施形態において、顆粒は、透析濾過によって乾燥される。
【0373】
いくつかの実施形態において、顆粒は透析によって乾燥される。
【0374】
いくつかの実施形態において、顆粒は真空乾燥により乾燥される。
【0375】
いくつかの実施形態において、顆粒は、加熱乾燥によって乾燥される。
【0376】
懸濁液の調製
本発明はまた、(i)ノバルロンの固体粒子、(ii)有機シリコーン系界面活性剤、及び(iii)水を含む懸濁液を調製するためのプロセスであって、ノバルロンの固体粒子が水中に分散され、(a)ノバルロン及び有機シリコーン系界面活性剤を含む水分散性固体組成物と、(b)水とを混合することを含む、プロセスを提供する。
【0377】
本発明はまた、(i)ノバルロンの固体粒子、(ii)有機シリコーン系界面活性剤、及び(iii)水を含む懸濁液を調製するためのプロセスであって、ノバルロンの固体粒子が水中に分散され、(a)ノバルロンを含む水分散性固体組成物と、(b)有機シリコーン系界面活性剤と、(c)水とを混合することを含む、プロセスを提供する。
【0378】
本発明はまた、本明細書中に記載される懸濁液を調製するためのプロセスであって、本明細書中に記載される水分散性固体組成物のいずれか1種を水と混合することを含む、プロセスを提供する。
【0379】
本発明は、固体粒子の形態のノバルロンを含む懸濁液を調製するためのプロセスであって、本明細書中に開示される水分散性固体組成物を水と混合することを含む、プロセスを提供する。
【0380】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、レディミックス水分散性固体組成物である。
【0381】
本発明は、固体粒子の形態のノバルロンを含む懸濁液を調製するためのプロセスであって、レディミックス水分散性固体組成物を水と混合することを含む、プロセスを提供する。
【0382】
本発明は、固体粒子の形態のノバルロンを含む懸濁液を調製するためのプロセスであって、有機シリコーン系界面活性剤、本明細書中に記載される水分散性固体組成物及び水を混合することを含む、プロセスを提供する。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は水中に添加される。いくつかの実施形態において、水は、水分散性固体組成物に添加される。いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤は、水分散性固体組成物を添加する前に水に添加される。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、有機シリコーン系界面活性剤を添加する前に水に添加される。
【0383】
いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、有機シリコーン系界面活性剤を含む。いくつかの実施形態において、水分散性固体組成物は、有機シリコーン系界面活性剤を実質的に含まないか、又は含まない。
【0384】
本発明は、本明細書に記載されるいずれかの水分散性固体組成物を使用して調製される懸濁液を提供する。本発明は、本明細書に記載のいずれかの水分散性固体組成物及び有効量の有機シリコーン系界面活性剤を使用して調製される懸濁液を提供する。
【0385】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤が水分散性固体組成物内に配合されない場合、有機シリコーン系界面活性剤及び水分散性固体組成物は、同時に水に添加される。
【0386】
いくつかの実施形態において、有機シリコーン系界面活性剤が水分散性固体組成物内に配合されない場合、有機シリコーン系界面活性剤及び水分散性固体組成物は、水で希釈される前に混合される。
【0387】
パッケージ及びキット
本発明は、本明細書に記載の水分散性固体組成物のいずれか1種を含むパッケージであって、水分散性固体組成物が有機シリコーン系界面活性剤を含む、パッケージを提供する。
【0388】
本発明は、本明細書に記載の水分散性固体組成物のいずれか1種及び有機シリコーン系界面活性剤を含むパッケージであって、水分散性固体組成物が有機シリコーン系界面活性剤を実質的に含まないか、又は含まない、パッケージを提供する。
【0389】
本発明は、本明細書に記載の水分散性固体組成物のいずれか1種及び有機シリコーン系界面活性剤を含むパッケージであって、水分散性固体組成物が有機シリコーン系界面活性剤を含む、パッケージを提供する。
【0390】
本明細書に開示される各実施形態は、他の開示される各実施形態に適用可能であると考えられる。したがって、本明細書に記載される様々な要素の全ての組み合わせは、本発明の範囲内である。加えて、組み合わせ及び/又は組成物の実施形態に記載される要素は、本明細書に記載される懸濁液、方法、使用、プロセス及びパッケージの実施形態に使用することができ、逆もまた同様である。
【0391】
加えて、リストが提供される場合、リストは、リストのいずれか1種のメンバーの開示とみなされる。
【0392】
本発明は、後に続く実験の詳細を参照することによってより良く理解されるが、当業者であれば、詳細に記載された特定の実験は、その後に続く特許請求の範囲においてより完全に記載される本発明の例示に過ぎないことを容易に理解するであろう。
【0393】
本発明は以下の実施例によって例示されるが、それによって限定されない。
【実施例
【0394】
実験項
実施例1 - 14ミクロンのD90(800WDG02)及び17ミクロンのD90(800WDG03)を有する、80%w/wのノバルロン及び有機シリコーン系界面活性剤を有する2種の水分散性固体組成物
乾燥前の有機シリコーン系界面活性剤及び80%w/wのノバルロンを含む湿潤固体組成物を表1に示す。
【0395】
【表1】
【0396】
表1の湿潤固体組成物を乾燥して、表2に示す有機シリコーン系界面活性剤、80%w/wのノバルロンを含む水分散性固体組成物を調製した。
【0397】
【表2】
【0398】
ノバルロン800WDG(顆粒の形態の水分散性固体組成物)の調製手順を以下に要約する。
【0399】
プレミックスの調製:全ての固体成分(ノバルロン、Morwet EFW、Ufoxa
ne 3A、Atlox Metasperse 550S、コーンスターチ及びタルク)を混合した。
【0400】
粉砕:プレミックスは、14のd90(800WDG02)又は17のd90(800WDG03)の必要とされる粒径分布となるように粉砕された。
【0401】
ポストブレンド:粉砕したプレミックスをブレンドした。
【0402】
「湿潤液」の調製:水中のSilwet L-77(水の量は、湿潤固体組成物の重量に基づいて7%w/wである)を数分間混合した。
【0403】
生地の調製:ブレンドした粉砕プレミックスを全ての「湿潤液」で湿潤させ、さらに、造粒のための湿潤固体組成物の重量を基準として8.5%w/wまでの水を添加した。
【0404】
造粒:直径1mmのドーム開口部を有するスクリュー押出機を用いて、押出造粒により生地を造粒した。
【0405】
乾燥:顆粒を流動床乾燥機中、60℃で20分間乾燥した。
【0406】
実施例2:80%w/wのノバルロンを含み、且つ有機シリコーン系界面活性剤を含まない水分散性固体組成物(d90は17ミクロンである)
80%w/wのノバルロンを含み、且つ有機シリコーン系界面活性剤を含まない水分散性固体組成物を表3に示す。
【0407】
【表3】
【0408】
表3の水分散性固体組成物は、湿潤液を調製するためにSilwet L77を用いなかったことを除き、実施例1に記載したものと同一の手順で調製された。
【0409】
表3の水分散性固体組成物を水と混合すると、17ミクロンの粒径分布d90を有する懸濁液が生成された。
【0410】
崩壊レートの測定
水分散性固体組成物中、崩壊性/湿潤性は、「反転数」として測定され得る。反転数は分散性の定性的測定値であり、反転数が少ないほど分散性が良好である。
【0411】
「湿潤性」水分散性固体組成物とは、反転数が20未満、より好ましくは15未満の場合である。
【0412】
崩壊性は以下の方法で試験した:
【0413】
2.5grの固体組成物(800WDG03、d90は17であるか;又は800WDG02、d90は14であるか;又は実施例2)を、250mlのシリンダー中で100mlの水に添加した。
【0414】
次に、全ての顆粒が崩壊し、材料が完全に懸濁するまで、シリンダーを反転(フリップ)させることを繰り返した。
【0415】
分散性試験(CIPAC MT174)は、900grの水に9grの顆粒を加え、300RPMで1分間撹拌し、混合物を1分間放置した後、フラスコの上部から810mlを除去(真空吸引)することにより実行する。残渣を乾燥させ、重量を測定する。
【0416】
分散性は次式に従って計算される:
【数1】
【0417】
結果
実施例1、表2の水分散性固体組成物(Silwet L77を使用)の反転数:17(54℃で14日間貯蔵の前及び後)。
【0418】
実施例2、表3の水分散性固体組成物(Silwet L77なし)の反転数:24(54℃で14日間貯蔵の前及び後)。
【0419】
実施例1の分散性は促進貯蔵前及び後で95%、実施例2(Silwet L-77なし)は85%である。
【0420】
懸濁性の測定(懸濁性の値はCIPAC法、MT184に従って計算される)
希釈時に懸濁液を形成する安定な水分散性固体組成物は、一定期間貯蔵後に80%より高い、好ましくは85%より高い値によって定義される良好な懸濁性を提供及び維持するものであり、一方、一定期間貯蔵後に試験した時に105%より高い値又は60%より低い値は、非安定とみなされる。
【0421】
懸濁性は以下の方法で試験した:
【0422】
0.075grの水分散性固体組成物(800WDG02、d90は14であるか;若しくは800WDG03、d90は17である)又は実施例2を、250mlの水(塩分濃度342ppm)を含むシリンダーに添加し(水1リットルあたり240mgのノバルロン)、シリンダーを上下に10回振って材料を分散させた。30分後、懸濁液の上部90%を排出し、底部に残った物質の量を分析し測定した。懸濁性は、水1リットルあたり0.24grのノバルロンの予想されるフィールドレートで試験した。結果を表4に示す。
【0423】
【表4】
【0424】
実施例3:タンクミックスとしてのノバルロン及び有機シリコーン系界面活性剤の組み合わせ。
水1リットルにSilwet L77(0.5gr)を添加し、撹拌し、透明な溶液を得た。
【0425】
ノバルロン水分散性固体組成物(実施例2、0.75gr、粒径分布d90は17である)を溶液に添加し、混合し、均一な懸濁液を得た。
【0426】
結論
有機シリコーン系界面活性剤をタンク内で又はタンクとしてノバルロンを含む水分散性固体組成物と組み合わせることにより、ノバルロンを含む水分散性固体組成物の湿潤性、及び粒子としてのノバルロンの水中での懸濁性が改善される。
【0427】
実施例4.生物実験、ノバルロン顆粒剤の有効性
目的:スポドプテラ・リトラリス(Spodoptera Littorals)2齢幼虫(L2)を用いた摂取アッセイにおける、3種のノバルロン組成物と市販殺虫剤製品Rimon(登録商標)10EC(ノバルロン)との比較。
【0428】
アッセイタイプ:ペトリ皿内のヒマワリ葉ディスクの摂取。120時間。
各処理に対して15のペトリ皿を用いた。各ペトリ皿には2匹のL2幼虫を入れた。
【0429】
処理:実施例1の2種の組成物及び粒径が6ミクロンである同一組成物。
・ 800WDG01-粒径D90が6ミクロンである実施例1の組成物
・ 800WDG-02-粒径D90が14ミクロンである実施例1の組成物(実施例1)
・ 800WDG-03-粒径D90が17ミクロンである実施例1の組成物(実施例1)
・ Rimon(登録商標)10EC
・ 水
【0430】
処理したヒマワリの切断葉に曝露した後、スポドプテラ・リトラリス(Spodoptera Littoralis)に対する3種のノバルロン800WDG組成物01、02及び03の有効性をRimon(登録商標)10EC(市販標準)と個体群死亡率に関して比較した。
【0431】
方法
試験システム。スポドプテラ・リトラリス(Spodoptera Littoralis)幼虫は生物動力学研究所で維持されている実験室培養から得た。実験段階を開始する前に、培養をヒマワリ(Helianthus Annuus)の葉で維持した。バイオアッセイでは2齢幼虫を選択した。
【0432】
試験処理及び散布。異なる粒径のノバルロン800WDG(800WDG-01、800WDG-02、800WDG-03)の3種類の組成物を、Rimon 10EC(市販品)及び水対照とともに評価した。水対照処理は、昆虫のバッチ適合性/生存率を評価し、課された試験条件下での自然の個体群動態を観察するための比較尺度として含まれた。全てのノバルロン組成物を1レート:0.08ppmで試験した。
【0433】
処理は葉面適用として、切断したヒマワリの葉を200mLの組成物溶液の入ったビーカーに5秒間浸漬することによって適用した。その後、完全に乾燥するまで葉を薬剤フード内で風乾させた。処理を表5にまとめた。
【0434】
【表5】
【0435】
実験デザイン。ヒマワリ植物を実験室条件下でBBCH段階18まで生育させた。試験処理は、上記のように葉を浸漬することによる葉面適用として行われた。
【0436】
フード内で2時間乾燥させた後、処理した葉を、実験中に葉の活力を維持するために有用である寒天を含む60mmペトリ皿の中に入れた。全ての葉をペトリ皿に置いた後、幼虫の侵入を行った。
【0437】
細筆を用い、スポドプテラ・リトラリス(Spodoptera Littoralis)のコロニーから幼虫をペトリ皿に取り除いた。各皿に2引きの幼虫を入れ、特別に設計した通気性の蓋で閉じた。その後、蓋をパラフィルムで密閉し、ペトリ皿を昆虫室(温度24℃~26℃、光周期16時間明期/8時間暗期)に120時間置いた。
【0438】
幼虫に処理葉を供給してから120時間後、ペトリ皿の密閉を解除し、細筆を用いて死亡幼虫数及び生存幼虫数を評価した。
【0439】
死亡率は、全ての複製に関して、個別に、
【数2】
として算出した。単一処理における死亡率は、その処理における15の複製の平均死亡率である。
【0440】
複製-全ての処理に対して15の複製を行い、全ての複製の幼虫数は2であり、処理あたり合計30匹である。
【0441】
有効性の結果を図1に示す。
【0442】
実施例5.ピーマン作物における組成物プロトタイプのクロロシス評価
材料:Rimon(登録商標)10EC(ノバルロン、ADAMAによって製造及び販売されている)、ノバルロン800WDG-02、ノバルロン800WDG-03
【0443】
レート:60g Ai/Ha;100%FRに相当
【0444】
複製:1処理あたり4の複製。
【0445】
適用:POSTEM、較正済みハンドスプレーヤーを使用して適用、350L/Ha相当、各ピーマン植物に個別に噴霧。
【0446】
モデル植物:
Hishtilto3~4本葉期に生育したピーマン植物を、開始7日前にBKLのふるい砂に植え替えた。
【0447】
評価:DAS_21において、画像化、視覚的損傷評価及び表現型判定を行った。
【0448】
測定値は表8に示す任意のスコアリングスケールで表した。
【0449】
処理を表6にまとめた。
【0450】
【表6】
【0451】
生育条件:
若い移植苗(4週)を温室(20~25℃、RH約50%)でポットに7日間植え替えた。
【0452】
組成物適用後、温室(同条件)でさらに14日間生育させた。
【0453】
21日後にクロロシス(目で見える黄色い点)を評価した。結果を表7及び図2に示す(A-I:Aは非処理、対照;B及びCはノバルロン10EC組成物で処理;D及びEはノバルロン800WDG-02組成物で処理;F及びGはノバルロン800WDG-03組成物で処理)。
【0454】
【表7】
【0455】
【表8】
図1
図2-1】
図2-2】
図2-3】
【国際調査報告】