(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】カフェインの徐放性を提供する組成物及びそれを含む飲料
(51)【国際特許分類】
A23L 2/52 20060101AFI20240614BHJP
A23L 2/00 20060101ALI20240614BHJP
A23L 29/00 20160101ALI20240614BHJP
A23L 5/00 20160101ALI20240614BHJP
【FI】
A23L2/52
A23L2/00 A
A23L2/00 F
A23L29/00
A23L5/00 K
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577571
(86)(22)【出願日】2022-06-17
(85)【翻訳文提出日】2024-02-14
(86)【国際出願番号】 US2022033988
(87)【国際公開番号】W WO2022266441
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】202110670303.4
(32)【優先日】2021-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591235706
【氏名又は名称】ペプシコ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100122301
【氏名又は名称】冨田 憲史
(74)【代理人】
【識別番号】100170520
【氏名又は名称】笹倉 真奈美
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ユ
(72)【発明者】
【氏名】ノ,ダソム
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ユェン
(72)【発明者】
【氏名】トラスラー,ネルソン
(72)【発明者】
【氏名】ブラウン,ダミアン
(72)【発明者】
【氏名】ジャオ,シン
(72)【発明者】
【氏名】ティアン,メン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,シーイー
(72)【発明者】
【氏名】マイアー,ジョージ
(72)【発明者】
【氏名】バットナガー,ロヒル
【テーマコード(参考)】
4B035
4B117
【Fターム(参考)】
4B035LC06
4B035LG04
4B035LG07
4B035LG13
4B035LG15
4B035LG21
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4B117LP20
(57)【要約】
本開示は、カフェインの放出を遅らせるカフェイン-タンニン酸複合体を含むコロイドに関する。コロイドと、カフェイン-タンニン酸複合体を含むコロイドを含む飲料とを調製する方法も記載される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コロイドであって、
カフェインとタンニン酸とを含む複合体と、
少なくとも1つの界面活性剤と、
水と、を含む、コロイド。
【請求項2】
前記複合体中のカフェイン対タンニン酸の重量/重量比が、約10:1~約1:10である、請求項1に記載のコロイド。
【請求項3】
前記複合体中のカフェイン対タンニン酸の重量/重量比が、約5:1~約1:5である、請求項1又は2に記載のコロイド。
【請求項4】
前記複合体中のカフェイン対タンニン酸の重量/重量比が、約4:1~約1:4である、請求項1~3のいずれか一項に記載のコロイド。
【請求項5】
前記コロイドが、約0.01重量%~約45重量%のカフェインを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のコロイド。
【請求項6】
前記コロイドが、約0.5重量%のカフェインを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のコロイド。
【請求項7】
前記コロイドが、約0.01重量%~約45重量%のタンニン酸を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のコロイド。
【請求項8】
前記コロイドが、約1.5%のタンニン酸を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のコロイド。
【請求項9】
前記コロイドが、約10:1~約1:10重量/重量比のカフェイン対タンニン酸を含む、約0.01重量%~約55重量%の複合体を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のコロイド。
【請求項10】
前記コロイドが、約3:1~約1:3重量/重量比のカフェイン対タンニン酸を含む、約1重量%~約2重量%の複合体を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のコロイド。
【請求項11】
前記コロイドが、約0.01重量%~約40重量%の少なくとも1つの界面活性剤を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載のコロイド。
【請求項12】
前記コロイドが、約1重量%の界面活性剤を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載のコロイド。
【請求項13】
前記界面活性剤が、アラビアゴム、キラヤ抽出物、加工デンプン、乳清タンパク質分離物、パルミチン酸、ペクチン、カゼインナトリウム、レシチン、ラクトフェリン、ジオクチルナトリウムスルホスクシネート、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート65、ポリソルベート80、及びスクロースからなる群から選択される、請求項1~12のいずれか一項に記載のコロイド。
【請求項14】
前記界面活性剤が、ポリソルベート80である、請求項1~13のいずれか一項に記載のコロイド。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載のコロイドを調製するためのプロセスであって、タンニン酸をカフェインの水溶液に添加することと、少なくとも1つの界面活性剤を添加することと、前記得られた混合物を撹拌することと、を含む、プロセス。
【請求項16】
請求項1~14のいずれか一項に記載のコロイドを含む飲料。
【請求項17】
請求項1~14のいずれか一項に記載のコロイドを含む飲料シロップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、カフェイン及びタンニン酸を含む複合体を含むコロイドに関する。コロイドは、飲料中で使用される場合、カフェインの放出を遅らせる。カフェイン-タンニン酸複合体を含むコロイドを調製する方法も記載される。
【背景技術】
【0002】
カフェインは、最も広く使用されている薬理学的に活性な化合物の1つである。以前の研究は、それが胃腸管によって吸収され、ピーク濃度が摂取後15~120分の間に生じると判定している(「Caffeine use in sports,pharmacokinetics in man,and cellular mechanisms of action,”Crit Rev Food Sci Nutr.2005;45(7-8); 535-62)。ほとんどの飲料は、それらの特定の設計又は自然作用のいずれかによって、カフェインの全てを一度に提供する。これは、いらいら感として現れ得る「カフェイン高」を引き起こす可能性があり、「カフェインクラッシュ」が後に続く可能性がある。現在まで、これらの潜在的な悪影響を低減又は改善するためにカフェイン放出を効果的に減衰させるシステムは開発されていない。
【発明の概要】
【0003】
第1の態様において、本開示は、カフェインとタンニン酸とを含む複合体と、少なくとも1つの界面活性剤と、水と、を含むコロイドを提供する。第1の態様の第1の実施形態では、複合体中のカフェイン対タンニン酸の重量/重量比は、約10:1~約1:10である。第1の態様の第2の実施形態では、複合体中のカフェイン対タンニン酸の重量/重量比は、約5:1~約1:5である。第1の態様の第3の実施形態では、複合体中のカフェイン対タンニン酸の重量/重量比は、約4:1~約1:4である。
【0004】
第1の態様の第4の実施形態では、コロイドは、約0.01重量%~約45重量%のカフェインを含む。第1の態様の第5の実施形態では、コロイドは、約0.5重量%のカフェインを含む。第1の態様の第6の実施形態では、コロイドは、約0.01重量%~約45重量%のタンニン酸を含む。第7の実施形態では、コロイドは、約1.5%のタンニン酸を含む。
【0005】
第1の態様の第8の実施形態では、コロイドは、約10:1~約1:10重量/重量比のカフェイン対タンニン酸を含む、約0.01重量%~約55重量%の複合体を含む。第1の態様の第9の実施形態では、コロイドは、約3:1~約1:3重量/重量比のカフェイン対タンニン酸を含む、約1重量%~約2重量%の複合体を含む。
【0006】
第1の態様の第10の実施形態では、コロイドは、約0.01重量%~約40重量%の少なくとも1つの界面活性剤を含む。本態様の第11の実施形態では、コロイドは、約1重量%の界面活性剤を含む。第1の態様の第12の実施形態では、界面活性剤は、アラビアゴム、キラヤ抽出物、加工デンプン、乳清タンパク質分離物、パルミチン酸、ペクチン、カゼインナトリウム、レシチン、ラクトフェリン、ジオクチルナトリウムスルホスクシネート、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート65、ポリソルベート80、及びスクロースからなる群から選択される。第1の態様の第13の実施形態では、界面活性剤は、ポリソルベート80である。
【0007】
第2の態様では、本開示は、上述のコロイドを調製するためのプロセスであって、タンニン酸をカフェインの水溶液に添加することと、少なくとも1つの界面活性剤を添加することと、得られた混合物を撹拌することと、を含むプロセスを提供する。
【0008】
第3の態様では、本開示は、上述のコロイドを含む飲料を提供する。
【0009】
第4の態様では、本開示は、上述のコロイドを含む飲料シロップを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示は、例として示され、添付図面によって限定されない。
【0011】
【
図1A】カフェインのFT IRスペクトルを示す。
【0012】
【
図1B】タンニン酸のFT IRスペクトルを示す。
【0013】
【
図2A】カフェインとタンニン酸の1:1混合物のFT IRスペクトルを示す。
【0014】
【
図2B】1:1重量/重量比のタンニン酸:カフェインを含む複合体のFT IRスペクトルを示す。
【0015】
【
図3】カフェインとタンニン酸との1:3混合物、水性沈殿法によって調製された1:3重量/重量比のカフェイン:タンニン酸を含む複合体、及び噴霧乾燥された、1:3重量/重量比のカフェイン:タンニン酸を含む複合体のFT IRスペクトルを示す。
【0016】
【
図4A】1%ポリソルベート80と、3:1重量/重量比のタンニン酸対カフェインとを含むコロイドを脱イオン水で希釈し、遠心分離によって分析した場合の、経時的な遊離カフェインの量の変化を示す。
【0017】
【
図4B】1%ポリソルベート80と、3:1重量/重量比のタンニン酸対カフェインとを含むコロイドを脱イオン水で希釈し、1K分子量カットオフを使用して遠心分離によって分析した場合の、封入カフェインの量の経時的な変化を示す。
【0018】
【
図5A】1%ポリソルベート80と、3:1重量/重量比のタンニン酸対カフェインとを含むコロイドをpH3緩衝液で希釈し、遠心分離によって分析した場合の、経時的な遊離カフェインの量の変化を示す。
【0019】
【
図5B】1%ポリソルベート80と、3:1重量/重量比のタンニン酸対カフェインとを含むコロイドをpH3緩衝液で希釈し、遠心分離によって分析した場合の、封入カフェインの量の経時的な変化を示す。
【0020】
【
図6】1%ポリソルベート60と、2:1重量/重量比のタンニン酸対カフェインとを含むコロイドを脱イオン水で希釈し、1K分子量カットオフを使用して遠心分離によって分析した場合の、経時的な遊離カフェインの量の変化を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
定義
単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈において別途明確に規定されていない限り、複数の指示対象を含む。
【0022】
本明細書で使用されるとき、「又は」という用語は、論理的な分岐(すなわち、及び/又は)であり、「いずれか」、「でない限り」、「代替的に」という用語、及び同様の効果の語でそのように明示的に示されない限り、排他的な分岐を示すものではない。
【0023】
本明細書で使用されるとき、「約」という用語は、特に指定がない限り、かつ範囲の上限が組成物の100%を超えない限り、記載された値の±10%を指し、後者の場合、その範囲の上限は、99.9%に限定される。したがって、単なる例として、約10重量%の所与の成分を含む組成物は、化合物の9~11重量%を有し得る。同様に、約95重量%の所与の成分を含む組成物は、組成物中の成分の85.5~99.9重量%を有し得る。
【0024】
本明細書で使用される場合、「飲料」は、飲むのに適した食用配合物を指す。飲料の例としては、限定はされないが、水、ソフトドリンク、ファウンテン飲料、冷凍レディ・トゥ・ドリンク飲料、コーヒー飲料、茶飲料、スポーツ飲料、ジュース、乳飲料、及びアルコール飲料を含む。飲料は、炭酸又は非炭酸であってもよく、透明、すなわち透明、半透明、又は不透明であってもよい。本明細書で使用される場合、「ファウンテン飲料」は、飲料シロップと水とを組み合わせることによって調製された飲料を指し、これは、消費の時点又はその直前に、任意選択で炭酸化され得る。
【0025】
本明細書中で使用される場合、用語「コロイド」は、カフェイン-タンニン酸複合体のような1つの物質の顕微鏡的に分散された不溶性粒子が、水相(すなわち、水)のような別の物質全体に懸濁されている混合物をいう。いくつかの実施形態では、コロイドは、1つ以上の界面活性剤を更に含み得る。いくつかの実施形態では、コロイドは油相を含まない。
【0026】
本明細書で使用される場合、「界面活性剤」という用語は、2つの液体間、気体と液体との間、又は液体と固体との間の表面張力又は界面張力を低下させる薬剤を指す。好適な界面活性剤の例としては、限定するものではないが、アラビアゴム、キラヤ抽出物、加工デンプン、乳清タンパク質分離物、パルミチン酸、ペクチン、カゼイン酸ナトリウム、レシチン、ラクトフェリン、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート65、ポリソルベート80、スクロースエステル、及びこれらの組み合わせを含む。本開示の恩恵を受ければ、界面活性剤の追加の例は、食料又は飲料配合物の当業者に明らかであろう。
【0027】
本明細書において提供される全ての百分率は、特に明記されていない限り、重量百分率である。
【0028】
カフェイン-タンニン酸複合体
特定の実施形態では、本開示は、カフェインとタンニン酸とを含む複合体を提供する。いくつかの態様では、複合体はコロイド中に存在することができ、飲料に添加されると、カフェインの持続放出を提供し得る。いくつかの実施形態では、複合体中のカフェイン対タンニン酸の重量/重量比は、約10:1~約1:10であり得る。いくつかの実施形態では、複合体中のカフェイン対タンニン酸の重量/重量比は、約9:1~約1:9であり得る。いくつかの実施形態では、複合体中のカフェイン対タンニン酸の重量/重量比は、約8:1~約1:8であり得る。いくつかの実施形態では、複合体中のカフェイン対タンニン酸の重量/重量比は、約7:1~約1:7であり得る。いくつかの実施形態では、複合体中のカフェイン対タンニン酸の重量/重量比は、約6:1~約1:6であり得る。特定の実施形態では、複合体中のカフェイン対タンニン酸の重量/重量比は、約5:1~約1:5であり得る。いくつかの実施形態では、複合体中のカフェイン対タンニン酸の重量/重量比は、約4:1~約1:4であり得る。いくつかの実施形態では、複合体中のカフェイン対タンニン酸の重量/重量比は、約3:1~約1:3であり得る。いくつかの実施形態では、複合体中のカフェイン対タンニン酸の重量/重量比は、約2:1~約1:2であり得る。特定の実施形態では、複合体中のカフェイン対タンニン酸の重量/重量比は、約1:1であり得る。特定の実施形態では、複合体中のカフェイン対タンニン酸の重量/重量比は、約1:2であり得る。特定の実施形態では、複合体中のカフェイン対タンニン酸の重量/重量比は、約1:3であり得る。
【0029】
特定の理論に束縛されることを望むものではないが、本明細書に記載の条件下では、タンニン酸はカフェイン分子と水素結合を形成して、飲料に使用した場合に飲料からのカフェインの放出を遅らせる安定な複合体を提供すると考えられている。カフェイン-タンニン酸複合体の形成は、FT-IRデータなどの分光分析によって裏付けられる。1:1重量/重量のカフェイン:タンニン酸複合体と、1:3重量/重量のカフェイン:タンニン酸複合体のサンプルをFT IRによって分析し、同じ比率の試薬の非複合混合物と比較した。
図1A、1B、2A、2B、及び3に示すように、複合体のFT IRスペクトルは混合試薬のものと異なり、カフェイン及びタンニン酸が複合体内で会合していることが更に確認される。
【0030】
複合体を含むコロイド
特定の態様において、本開示は、カフェイン-タンニン酸複合体、少なくとも1つの界面活性剤、及び水相を含むコロイドを提供する。いくつかの実施形態では、コロイドは油相を含有しない。特定の実施形態では、コロイド中に存在するカフェインの重量パーセントは、約0.01%~約45%であり得る。いくつかの実施形態では、コロイド中に存在するカフェインの重量パーセントは、約0.02%~約43%、約0.03%~約41%、約0.04%~約40%、約0.05%~約35%、約0.06%~約30%、約0.07%~約25%、約0.08%~約20%、約0.09%~約15%、約0.1%~約10%、約0.1%~約9%、約0.1%~約8%、約0.1%~約7%、約0.1%~約6%、約0.15%~約5%、約0.2%~約4%、約0.3%~約3%、約0.4%~約2%、又は約0.5%~約1%であり得る。特定の実施形態では、コロイド中に存在するカフェインの重量パーセントは、約0.01%、約0.05%、約0.1%、約0.15%、約0.2%、約0.25%、約0.3%、約0.35%、約0.4%、約0.45%、約0.5%、約0.55%、約0.6%、約0.65%、約0.7%、約0.75%、約0.8%、約0.85%、約0.9%、約0.95%、約1%、約1.5%、約2%、約2.5%、約3%、約3.5%、約4%、約4.5%、約5%、約5.5%、約6%、約6.5%、約7%、約7.5%、約8%、約8.5%、約9%、約9.5%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、又は約45%であり得る。
【0031】
特定の実施形態では、コロイド中に存在するタンニン酸の重量パーセントは、約0.01%~約45%であり得る。いくつかの実施形態では、コロイド中に存在するタンニン酸の重量パーセントは、約0.02%~約43%、約0.03%~約41%、約0.04%~約40%、約0.05%~約35%、約0.06%~約30%、約0.07%~約25%、約0.08%~約20%、約0.09%~約15%、約0.1%~約10%、約0.1%~約9%、約0.1%~約8%、約0.1%~約7%、約0.1%~約6%、約0.15%~約5%、約0.2%~約4%、約0.3%~約3%、約0.4%~約2%、又は約0.5%~約1%であり得る。特定の実施形態では、コロイド中に存在するタンニン酸の重量パーセントは、約0.01%、約0.05%、約0.1%、約0.15%、約0.2%、約0.25%、約0.3%、約0.35%、約0.4%、約0.45%、約0.5%、約0.55%、約0.6%、約0.65%、約0.7%、約0.75%、約0.8%、約0.85%、約0.9%、約0.95%、約1%、約1.5%、約2%、約2.5%、約3%、約3.5%、約4%、約4.5%、約5%、約5.5%、約6%、約6.5%、約7%、約7.5%、約8%、約8.5%、約9%、約9.5%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、又は約45%であり得る。
【0032】
特定の実施形態では、コロイド中のカフェイン-タンニン酸複合体の粒径は、約50nm~約6000nm、約60nm~約5000nm、約70nm~約4000nm、約80nm~約3000nm、約90nm~約2000nm、約100nm~約1000nm、約100nm~約900nm、約100nm~約800nm、約100nm~約700nm、約100nm~約600nm、約100nm~約500nm、約100nm~約400nm、約100nm~約300nm、又は約100nm~約200nmであり得る。いくつかの実施形態では、複合体の粒径は、約50nm、約60nm、約70nm、約80nm、約90nm、約100nm、約110nm、約120nm、約130nm、約140nm、約150nm、約160nm、約170nm、約180nm、約190nm、約200nm、約210nm、約220nm、約230nm、約240nm、約250nm、約300nm、約350nm、約400nm、約450nm、約500nm、約550nm、約600nm、約650nm、約700nm、約750nm、約800nm、約850nm、約900nm、約950nm、約1000nm、約1500nm、約2000nm、約2500nm、約3000nm、約3500nm、約4000nm、約4500nm、約5000nm、約5500nm、又は約6000nmであり得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、コロイドは、約0.01重量%~約40重量%の少なくとも1つの界面活性剤を含み得る。いくつかの実施形態では、コロイドは、約0.02重量%~約35重量%、約0.03重量%~約30重量%、約0.04重量%~約25重量%、約0.05重量%~約20重量%、約0.06重量%~約15重量%、約0.07重量%~約14重量%、約0.08重量%~約13重量%、約0.09重量%~約12重量%、約0.1重量%~約11重量%、約0.15重量%~約10重量%、約0.2重量%~約9重量%、約0.3重量%~約8重量%、約0.4重量%~約7重量%、又は約0.5重量%~約6重量%の少なくとも1つの界面活性剤を含み得る。いくつかの実施形態では、コロイドは、約0.01重量%、約0.02重量%、約0.03重量%、約0.04重量%、約0.05重量%、約0.06重量%、約0.07重量%、約0.08重量、約0.09重量%、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約重量%、約1.1重量%、約1.2重量%、約1.3重量%、約1.4重量%、約1.5重量%、約1.6重量%、約1.7重量%、約1.8重量%、約1.9重量%、約2.0重量%、約2.1重量%、約2.2重量%、約2.3重量%、約2.4重量%、約2.5重量%、約2.6重量%、約2.7重量%、約2.8重量%、約2.9重量%、約3.0重量%、約3.1重量%、約3.2重量%、約3.3重量%、約3.4重量%、約3.5重量%、約3.6重量%、約3.7重量%、約3.8重量%、約3.9重量%、約4.0重量%、約4.1重量%、約4.2重量%、約4.3重量%、約4.4重量%、約4.5重量、約4.6重量%、約4.7重量%、約4.8重量%、約4.9重量%、約5.0重量%、約5.5重量%、約6.0重量%、約6.5重量%、約7.0重量%、約7.5重量%、約8.0重量%、約8.5重量%、約9.0重量%、約9.5重量%、約10.0重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約35重量%、又は約40重量%の少なくとも1つの界面活性剤を含み得る。
【0034】
特定の実施形態では、少なくとも1つの界面活性剤は、アラビアゴム、加工デンプン、乳清タンパク質分離物、パルミチン酸、ペクチン、キラヤ抽出物、カゼインナトリウム、レシチン、ラクトフェリン、ジオクチルナトリウムスルホスクシネート、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート65、ポリソルベート80、スクロースエステル、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され得る。いくつかの実施形態では、アラビアガムであり得る。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、ポリソルベート80であり得る。
【0035】
先に述べたように、本明細書に記載のコロイドは、水相も含み得る。特定の実施形態では、コロイドは、約45重量%~約99.98重量%の水相を含み得る。いくつかの実施形態では、コロイドは、水相の約50重量%~約99.98重量%、約55重量%~約99.98重量%、約60重量%~約99.98重量%、約65重量%~約99.98重量%、約70重量%~約99.98重量%、約75重量%~約99.98重量%、約80重量%~約99.98重量%、約85重量%~約99.98重量%、約90重量%~約99.98重量%、約91重量%~約99.5重量%、水相の約92重量%~約99重量%、水相の約95重量%~約99重量%、又は水相の約99重量%を構成し得る。
【0036】
特定の実施形態では、コロイドは、約10:1~約1:10重量/重量比のカフェイン対タンニン酸を含む約0.01重量%~約55重量%の複合体と、約0.1重量%~約10重量%の少なくとも1つの界面活性剤と、水とを含み得る。特定の実施形態では、コロイドは、約10:1~約1:10重量/重量比のカフェイン対タンニン酸を含む約0.05重量%~約55重量%の複合体と、約0.1重量%~約10重量%の少なくとも1つの界面活性剤と、水とを含み得る。いくつかの実施形態では、コロイドは、約10:1~約1:10重量/重量比のカフェイン対タンニン酸を含む約0.1重量%~約55重量%の複合体と、アラビアゴム、加工デンプン、乳清タンパク質分離物、パルミチン酸、ペクチン、カゼインナトリウム、レシチン、ラクトフェリン、ジオクチルナトリウムスルホスクシネート、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート65、ポリソルベート80、スクロースエステル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される約0.1重量%~約10重量%の少なくとも1つの界面活性剤と、水とを含み得る。
【0037】
特定の実施形態では、コロイドは、約7:1~約1:7重量/重量比のカフェイン対タンニン酸を含む、約0.5重量%~約35重量%の複合体を含むことができ、約0.3重量%~約8重量%の少なくとも1つの界面活性剤と、水とを含む。いくつかのコロイドにおいて、コロイドは、a)約7:1~約1:7重量/重量比のカフェイン対タンニン酸を含む、約0.5重量%~約35重量%の複合体を含むことができ、アラビアガム、加工デンプン、乳清タンパク質分離物、パルミチン酸、ペクチン、カゼインナトリウム、レシチン、ラクトフェリン、ジオクチルナトリウムスルホスクシネート、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート65、ポリソルベート80、スクロースエステル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される約0.3重量%~約8重量%の少なくとも1つの界面活性剤と、水とを含む。
【0038】
特定の実施形態では、コロイドは、約5:1~約1:5重量/重量比のカフェイン対タンニン酸を含む約1重量%~約15重量%の複合体と、約0.5重量%~約6重量%の少なくとも1つの界面活性剤と、水とを含み得る。いくつかのコロイドにおいて、コロイドは、a)約5:1~約1:5重量/重量比のカフェイン対タンニン酸を含む、約1重量%~約15重量%の複合体を含むことができ、アラビアガム、加工デンプン、乳清タンパク質分離物、パルミチン酸、ペクチン、カゼインナトリウム、レシチン、ラクトフェリン、ジオクチルナトリウムスルホスクシネート、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート65、ポリソルベート80、スクロースエステル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される約0.5重量%~約6重量%の少なくとも1つの界面活性剤と、水とを含む。
【0039】
特定の実施形態では、コロイドは、約1:3重量/重量比のカフェイン対タンニン酸を含む約2重量%の複合体と、約1重量%の少なくとも1つの界面活性剤と、水とを含み得る。いくつかの実施形態では、コロイドは、約1:3重量/重量比のカフェイン対タンニン酸を含む、約2重量%の複合体と、アラビアガム、加工デンプン、乳清タンパク質分離物、パルミチン酸、ペクチン、カゼインナトリウム、レシチン、ラクトフェリン、ジオクチルナトリウムスルホスクシネート、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート65、ポリソルベート80、スクロースエステル、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される約1重量%の少なくとも1つの界面活性剤と、水とを含み得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの界面活性剤は、ポリソルベート80であり得る。
【0040】
特定の実施形態では、コロイドは、約1:1重量/重量比のカフェイン対タンニン酸を含む約1重量%~約2重量%の複合体と、約1重量%の少なくとも1つの界面活性剤と、水とを含み得る。いくつかの実施形態では、コロイドは、約1:1重量/重量比のカフェイン対タンニン酸を含む、約1重量%~約2重量%の複合体と、アラビアゴム、加工デンプン、乳清タンパク質分離物、パルミチン酸、ペクチン、カゼインナトリウム、レシチン、ラクトフェリン、ジオクチルナトリウムスルホスクシネート、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート65、ポリソルベート80、スクロースエステル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される約1重量%の少なくとも1つの界面活性剤と、水とを含み得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの付加甘味料は、ポリソルベート80であり得る。
【0041】
プロセス
特定の実施形態では、及び一般に、コロイドは、低剪断条件下で混合しながらタンニン酸をカフェイン水溶液に添加して沈殿物を形成し、次いで、界面活性剤を添加してコロイドを形成することによって調製され得る。いくつかの実施形態では、カフェイン水溶液は、室温で水にカフェインを添加することによって調製され得る。いくつかの実施形態では、カフェインは、カフェインを添加する前に、約30℃、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、又は約60℃などに加熱された水に添加され得る。いくつかの実施形態では、カフェイン水溶液は、検出可能な量のカフェインを、所与の温度での水中のカフェインの飽和濃度まで(例えば、室温で約16mg/mlから80℃で約200mg/mlまで)含有する。他の実施形態では、複合体又はコロイドを形成する前にカフェイン水溶液を形成するために水に添加されるカフェインの量は、所与の温度での水中のカフェインの溶解度を超え得る(すなわち、カフェイン水溶液は飽和しており、カフェイン固体を更に含む)。
【0042】
他の実施形態では、コロイドは、タンニン酸(純品(neat)又は水溶液として)をカフェイン及び界面活性剤の水性混合物に、標準的な高剪断条件下で混合しながら添加することによって調製され得る。いくつかの実施形態では、カフェイン水溶液は、室温で水にカフェインを添加することによって調製され得る。いくつかの実施形態では、カフェインは、カフェインを添加する前に、約30℃、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、又は約60℃などに加熱された水に添加され得る。いくつかの実施形態では、カフェイン水溶液は、検出可能な量のカフェインを、所与の温度での水中のカフェインの飽和濃度まで(例えば、室温で約16mg/mlから80℃で約200mg/mlまで)含有する。他の実施形態では、界面活性剤を添加する前にカフェイン水溶液を形成するために水に添加されるカフェインの量は、所与の温度での水中のカフェインの溶解度を超え得る(すなわち、カフェイン水溶液は飽和しており、カフェイン固体を更に含む)。
【0043】
飲料
特定の実施形態では、本開示は、本明細書に記載されるコロイドを含む飲料を提供する。いくつかの実施形態では、コロイドを使用して飲料を調製し得る。いくつかの実施形態では、コロイドは、飲料を提供するために希釈することができる飲料シロップに添加され得る。いくつかの実施形態では、コロイドは、予め調製された飲料に添加され得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、コロイドの添加後、又は適切な飲料シロップの希釈後の飲料中のカフェインの濃度は、約50ppm~約900ppmであり得る。いくつかの実施形態では、飲料中のカフェインの濃度は、約75ppm~約850ppm、約100ppm~約800ppm、約125ppm~約750ppm、約150ppm~約700ppm、約175ppm~約650ppm、約200ppm~約550ppm、又は約225ppm~約500ppmであり得る。いくつかの実施形態では、飲料中のカフェインの濃度は、約50ppm、約75ppm、約100ppm、約125ppm、約150ppm、約175ppm、約200ppm、約225ppm、約250ppm、約275ppm、約300ppm、約325ppm、約350ppm、約375ppm、約400ppm、約425ppm、約450ppm、約475ppm、約500ppm、約525ppm、約550ppm、約575ppm、約600ppm、約625ppm、約650ppm、約675ppm、約700ppm、約725ppm、約750ppm、約775ppm、又は約800ppmであり得る。いくつかの実施形態では、飲料中のカフェインの濃度は、約400ppmであり得る。飲料がコロイドを含むシロップから調製される場合、シロップ中のカフェインの濃度は、上で特定された濃度の倍数である。例えば、シロップが、当技術分野で一般的に使用される技術である5+1スローを使用して飲料に変換される場合、希釈前のシロップ中のカフェイン濃度は、得られる飲料中のカフェイン濃度の6倍になる。特定のカフェイン及び/又はコロイド濃度を有する飲料が提供される場合、シロップ中のカフェインの濃度、及び同時にシロップ中のコロイドの濃度を決定することは、当業者の技術の範囲内である。
【0045】
特定の実施形態では、カフェインの一部は、飲料が消費された後、約30分~約180分間タンニン酸に結合したままである。いくつかの実施形態では、カフェインの一部は、飲料が消費された後、約45分間~約150分間、又は約60分間~約120分間、タンニン酸に結合したままである。いくつかの実施形態では、カフェインの一部は、飲料が消費された後、約30分間、約40分間、約50分間、約60分間、約70分間、約80分間、約90分間、約100分間、約120分間、約130分間、約140分間、約150分間、約160分間、約170分間、又は約180分間、タンニン酸に結合したままである。
【0046】
特定の実施形態では、飲料を消費してから90分後にタンニン酸に結合したカフェインの割合は、約50%~約99%であり得る。いくつかの実施形態では、タンニン酸に結合したカフェインの割合は、約65%~約95%、約70%~約90%、又は約75%~約85%であり得る。いくつかの実施形態では、飲料が消費されてから90分後に、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、又は約99%のカフェインがタンニン酸に結合する。
【0047】
いくつかの実施形態では、コロイドは、「投入キャップ」を使用して予め調製された飲料に添加され得る。本明細書で使用するとき、用語「投入キャップ」は、正確な量の配合物(例えば、本明細書に記載のコロイド)を貯蔵する水分及び酸素制限チャンバを含む分配容器閉鎖システムを指す。配合物は、容器から閉鎖システムを取り外すことによって、消費時に容器の内容物(すなわち、本明細書に記載される飲料)と混合され得る。投入キャップの例は、例えば、米国特許第10,266,322号、同第9,365,335号、及び同第7,032,745号に見出すことができ、これらの文献の各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0048】
いくつかの実施形態では、投入キャップは、投入キャップ内に貯蔵されたコロイドが放出されて予め調製された飲料と組み合わされたときに、飲料中のカフェイン濃度が約50ppm~約900ppmのカフェインを達成するのに十分な量のコロイドを含み得る。他の実施形態では、投入キャップは、予め調製された飲料と組み合わせたときに、約75ppm~約850ppm、約100ppm~約800ppm、約125ppm~約750ppm、約150ppm~約700ppm、約175ppm~約650ppm、約200ppm~約550ppmのカフェイン、又は約225ppm~約500ppmのカフェイン濃度を達成するのに十分な量のコロイドを含む。いくつかの実施形態では、投入キャップは、飲料と組み合わせたときに、約50ppm、約75ppm、約100ppm、約125ppm、約150ppm、約175ppm、約200ppm、約225ppm、約250ppm、約275ppm、約300ppm、約325ppm、約350ppm、約375ppm、約400ppm、約425ppm、約450ppm、約475ppm、約500ppm、約525ppm、約550ppm、約575ppm、約600ppm、約625ppm、約650ppm、約675ppm、約700ppm、約725ppm、約750ppm、約775ppm、又は約800ppmのカフェイン濃度を達成するのに十分な量のコロイドを含み得る。いくつかの実施形態では、投入キャップは、飲料と組み合わされたときに、予め調製された飲料において約400ppmのカフェイン濃度を達成するのに十分な量のコロイドを含み得る。
【0049】
特定の実施形態では、飲料は、炭酸清涼飲料若しくは非炭酸清涼飲料、ファウンテン飲料、冷凍レディ・トゥ・ドリンク飲料、コーヒー、お茶若しくは他の醸造飲料、乳飲料、香味水、強化水、フルーツジュースなどのジュース(希釈及びレディ・トゥ・ドリンク濃縮ジュースを含む)、フルーツジュースフレーバドリンク、スポーツドリンク、スムージー、エナジードリンクなどの機能強化飲料、又はアルコール飲料であり得る。いくつかの実施形態では、飲料は、炭酸清涼飲料であり得る。いくつかの実施形態では、飲料は、カフェイン含有水であり得る。
【0050】
特定の実施形態では、飲料は、1つ以上の人工甘味料を含み得る。飲料実施形態の甘味料は、カロリー炭水化物甘味料、天然高強度甘味料、合成高強度甘味料、他の甘味料、及びこれらの組み合わせを含む。
【0051】
好適なカロリー炭水化物甘味料の例としては、スクロース、フルクトース、グルコース、エリトリトール、マルチトール、ラクチトール、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、D-タガトース、トレハロース、ガラクトース、ラムノース、シクロデキストリン(例えば、α-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、及びγ-シクロデキストリン)、リブロース、トレオース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、マンノース、イドース、ラクトース、マルトース、転化糖、イソトレハロース、ネオトレハロース、パラチノース、又はイソマルツロース、エリトロース、デオキシリボース、グロース、イドース、タロース、エリトルロース、キシルロース、プシコース、ツラノース、セロビオース、グルコサミン、マンノサミン、フコース、グルクロン酸、グルコン酸、グルコノ-ラクトン、アベクオース、ガラクトサミン、キシロオリゴ糖(キシロトリオース、キシロビオースなど)、ゲンチオオリゴ糖(ゲンチオビオース、ゲンチオトリオース、ゲンチオテトラオースなど)、ガラクトオリゴ糖、ソルボース、ニゲロオリゴ糖、フルクトオリゴ糖(ケストース、ニストースなど)、マルトテトラオール、マルトトリオール、マルトオリゴ糖(マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース、マルトヘキサオース、マルトヘプタオースなど)、ラクツロース、メリビオース、ラフィノース、ラムノース、リボース、高フルクトースコーン/デンプンシロップ(例えば、HFCS55、HFCS42、若しくはHFCS90)などの異性化液糖、カップリングシュガー、大豆オリゴ糖、並びにグルコースシロップが挙げられる。
【0052】
本明細書で使用される場合、「天然高甘味度甘味剤」という語句は、限定するものではないが、レバウジオシドA、レバウジオシドB、レバウジオシドC(ズルコシドB)、レバウジオシドD、レバウジオシドE、レバウジオシドF、レバウジオシドH、レバウジオシドI、レバウジオシドJ、レバウジオシドK、レバウジオシドL、レバウジオシドM、レバウジオシドN、レバウジオシドO、レバウジオシドR、レバウジオシドS、レバウジオシドT、レバウジオシドU、レバウジオシドV、ズルコシドA、ルブソシド、ステビア、ステビオシド、モグロシドIV、モグロシドV、レバウジオシドO、レバウジオシドR、レバウジオシドS、レバウジオシドT、レバウジオシドU、レバウジオシドV、レバウジオシドO、レバウジオシドR、レバウジオシドS、レバウジオシドT、レバウジオシドU、レバウジオシドV、羅漢果甘味料、シアメノサイド、モナチン及びその塩(モナチンSS、RR、RS、SR)、クルクリン、グリチルリチン酸及びその塩、タウマチン、モネリン、マビンリン、ブラザリン、ヘルナンダルシン、フィロズルシン、グリシフィリン、フロリジン、トリロブテイン、バイユーノシド、オスラジン、ポリポドシドA、プテロカリシドA、プテロカリシドB、ムクロゴシド、フロミサシドI、ペリアンドリンI、アブルソシドA、及びシクロカロシドIを含む。
【0053】
天然高効能甘味料は、改質天然高効能甘味料も含む。改質天然高効能甘味料は、天然に既に改変されている天然高効能甘味料を含む。例えば、改質天然高効能甘味料は、限定するものではないが、発酵された、酵素と接触された、誘導体化された、又は置換された天然高効能甘味料を含む。一実施形態では、少なくとも1つの改質天然高甘味度甘味料が、少なくとも1つの天然高甘味度甘味料と組み合わせて使用され得る。別の実施形態では、少なくとも1つの改質天然高甘味度甘味料が、天然高甘味度甘味料なしで使用され得る。改質天然高甘味度甘味料は、天然高甘味度甘味料の代わりに使用することができ、又は本明細書に記載の実施形態のいずれかのために天然高甘味度甘味料と組み合わせて使用され得る。
【0054】
本明細書において使用される際、「合成甘味料」という句は、自然において見出される任意の組成物を指し、高強度甘味料である。本発明の実施形態に好適な合成甘味料の非限定的な例は、限定するものではないが、としても既知である合成甘味料としては、クラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、アリテーム、サッカリン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、シクラメート、ネオテーム、N-[3-(3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロピル]-L-α-アスパルチル]-L-フェニルアラニン1-メチルエステル、N-[3-(3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-3-メチルブチル]-L-α-アスパルチル]-L-フェニルアラニン1-メチルエステル、N-[3-(3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニル)プロピル]-L-α-アスパルチル]-L-フェニルアラニン1-メチルエステル、これらの塩(必要に応じて)、及びこれらの組み合わせを含む。
【0055】
二酸化炭素を使用して、本明細書に開示される飲料の特定の例示的な実施形態に発泡をもたらし得る。飲料を炭酸化するための当該技術分野において既知である技術及び炭酸化装置のうちのいくつかを使用することができる。二酸化炭素は、飲料の味及び外観を向上させることができ、好ましくない細菌を抑制及び/又は破壊することで飲料の純度を保護する助けとなり得る。ある実施形態では、例えば、飲料は、約4.0体積までの二酸化炭素のCO2レベルを有し得る。他の実施形態では、例えば、約0.5~5.0体積の二酸化炭素を有し得る。本明細書で使用されるとき、二酸化炭素の1体積とは、60°F(16℃)及び1気圧における水などの、所定量の所定の液体によって吸収される二酸化炭素の量を指す。気体の体積は、それが溶解される液体が占めるのと同じ空間を占める。二酸化炭素含量は、所望の発泡のレベル及び飲料の味又は口当たりに対する二酸化炭素の影響に基づいて当業者によって選択され得る。
【0056】
いくつかの実施形態では、飲料は、一般に、飲料組成物中に典型的に見出されるもののいずれかを含む追加の成分を更に含み得る。そのような付加成分の例としては、限定はされないが、カラメル、及び他の着色剤又は染料、発泡剤又は消泡剤、ガム、乳化剤、茶固形物、濁り構成要素並びにミネラル及び非ミネラル栄養補助食品が挙げられる。非ミネラル栄養補助食品の成分の例としては、当業者に既知であり、例えば、抗酸化剤及びビタミン類(ビタミンA、D、E(トコフェロール)、C(アスコルビン酸)、B(チアミン)、B2(リボフラビン)、B6、B12及びKなど)、ナイアシン、葉酸、ビオチン、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。任意選択的な非ミネラル栄養補助食品は、典型的には、良好な製造規範のもとで一般的に許容される量で存在する。例示的な量は、推奨一日摂取量(RDV)が確立されている場合、約1%~約100%のRDVであり得る。特定の例示的実施形態では、非ミネラル栄養補助食品成分(複数可)は、確立されている場合、約5%~約20%のRDVの量で存在し得る。
【0057】
ある実施形態では、飲料は、1つ以上の防腐剤も含み得る。4未満のpHを有する溶液(特に、3未満のpHを有する溶液)は、典型的には「微生物安定性(micro-stable)」であり、すなわち、微生物の増殖に抵抗し、更なる防腐剤を必要とせずに消費の前に長期間貯蔵するのに好適である。しかしながら、所望により、付加的な防腐剤系を使用することができる。本明細書で使用する場合、用語「防腐システム」又は「防腐剤」は、安息香酸塩(安息香酸ナトリウム、安息香酸カルシウム、及び安息香酸カリウム等)、ソルビン酸塩(ソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸カルシウム、及びソルビン酸カリウム等)、クエン酸塩(クエン酸ナトリウム及びクエン酸カリウム等)、ポリリン酸塩(ヘキサメタリン酸ナトリウム(SHMP)等)、並びにこれらの混合物等の、既知の化学防腐剤、並びに、アスコルビン酸、EDTA、BHA、BHT、TBHQ、デヒドロ酢酸、ジメチルジカーボネート、エトキシキン、ヘプチルパラベン、及びこれらの組み合わせ等の酸化防止剤を含むがこれらに限定されない、飲料組成物での使用に認可された、全ての好適な防腐剤を含む。適用される法律及び規則の下で、命じられた最大濃度を超えない量で防腐剤を使用することができる。いくつかの実施形態では、飲料はソルビン酸カリウムを含み得る。
【0058】
特定の実施形態では、飲料は、ルチン、ケルセチン、フラボノーン、フラボン、ジヒドロフラボノール、フラボノール、フラバンジオール、ロイコアントシアニジン、フラバノールグリコシド、フラボノーングリコシド、イソフラボノイド、及びネオフラボノイドからなる群から選択される酸化防止剤を含み得る。特に、フラボノイドとしては、限定はされないが、クルセチン、エリオシトリン、ネオエリオシトリン、ナリルチン、ナリンジン、ヘスペリジン、ヘスペレチン、ネオヘスペリジン、ネオポンシリン、ポンシリン、ルチン、イソロイホリン、ロイホリン、ジオスミン、ネオジオスミン、シネンセチン、ノビレチン、タンゲリチン、カテキン、カテキンガレート、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、ウーロン茶重合ポリフェノール、アントシアニン、ヘプタメトキシフラボン、ダイジン、ダイゼイン、ビオカニン(biochaminn)A、プルネチン、ゲニスチン、グリシテイン、グリシチン、ゲニステイン、6,7,4’トリヒドロキシイソフラボン、モリン、アピゲニン、ビテキシン、バルカレイン、アピイン、クプレスフラボン、ダチセチン、ジオスメチン、フィセチン、ガランギン、ゴシペチン、ゲラルドール、ヒノキフラボン、プリムレチン、プラトール、ルテオリン、ミリセチン、オリエンチン、ロビネチン、クェルセタゲチン、及びヒドロキシ-4-フラボンであり得る。
【0059】
本明細書に記載の飲料はまた、任意選択で、1つ以上の適切な食品グレードの酸を含み得る。例示的な酸は、水溶性有機酸、及びその塩であり、限定するものではないが、リン酸、ソルビン酸、アスコルビン酸、安息香酸、クエン酸、酒石酸、プロピオン酸、酪酸、酢酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、リンゴ酸、吉草酸、カプロン酸、マロン酸、アコニット酸、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、アミノ酸、及びこれらのいずれかの組み合わせを含む。特定の実施形態では、飲料は、リンゴ酸及び/又はリン酸を含む。
【0060】
本明細書に記載の実施形態は、以下に示される実施例を参照して更に詳述される。これらの実施例は、説明することのみを目的としており、本明細書に記載の実施形態がこれらの実施例に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、実施形態は、本明細書でもたらされる教示の結果として明らかになる任意の変形例及び全ての変形例を包含すると解釈されるべきである。
【実施例】
【0061】
実施例1A:カフェイン-タンニン酸複合体を含有するコロイドを調製するための一般的手順
カフェイン(1g)を水(99g)に添加し、完全に溶解するまで撹拌した。カフェイン溶液を600rpmの剪断下に置き、タンニン酸の溶液(形成される複合体に応じて、98gの水中2gのタンニン酸又は97gの水中3gのタンニン酸のいずれか)で処理した。1重量当量の本明細書に記載の界面活性剤(総カフェイン-タンニン酸複合体重量に対して)を、使用される界面活性剤に応じて、そのまま又は予め水に溶解して添加し、得られた混合物を撹拌してコロイドを得た。
【0062】
実施例1B:カフェイン-タンニン酸複合体を含有するコロイドを調製するための別の手順
カフェインを水に添加し、完全に溶解するまで撹拌した。カフェイン溶液を600rpmの剪断下に置き、1重量当量(総カフェイン-タンニン酸複合体重量に対して)の本明細書に記載の界面活性剤で処理した。得られた溶液をタンニン酸(形成される複合体に応じて、98gの水中2gのタンニン酸又は97gの水中3gのタンニン酸のいずれか)で処理し、撹拌してコロイドを得た。
【0063】
表1は、上記の方法によって調製されたコロイドを示す。
【表1】
【0064】
実施例2:遠心分離を使用してコロイドからのカフェインの放出速度を決定するための手順
典型的な実験では、10gのコロイド(実施例1で調製したもの)を、250gの脱イオン水又は表2で調製した250gのpH3緩衝液(ソフトドリンクをシミュレートするため)のいずれかと混合して、400ppmの目標カフェイン濃度を有する溶液を形成した。各サンプリング時間において、アリコートを取り出し、1K分子量カットオフを有する遠心分離管に充填した。試料をカットオフ膜を通して濾過するために、管を5,300rpmで30分間遠心分離した。コロイド実施例1a-1について経時的に測定した遊離カフェイン及び封入カフェインの量を、表3及び4並びに
図4A、4B、5A及び5Bに示す。表及び図に示されるように、封入カフェインのパーセンテージ(又は遊離カフェインの量)は、経時的に安定したままである。これらの結果は、コロイドを含む飲料が封入形態でカフェインを保持でき、消費後にカフェインをゆっくりと放出し得ることを示す。
【0065】
400ppmのカフェイン濃度まで脱イオン水で希釈した実施例1a-2について経時的に測定した遊離カフェインの量を表5及び
図6に示す。表及び図に示すように、遊離カフェインの割合は経時的に安定したままであった。
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【0066】
本開示の広がり及び範囲は、上記の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではないが、続く特許請求の範囲及びそれらの等価物に従ってのみ規定されるべきである。
【0067】
本出願に記載又は参照された全ての特許、特許出願、及び他の参考文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【国際調査報告】