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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】ハッチアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   E04F 19/08 20060101AFI20240614BHJP
【FI】
E04F19/08 101H
E04F19/08 101B
E04F19/08 101C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577957
(86)(22)【出願日】2022-06-15
(85)【翻訳文提出日】2023-12-25
(86)【国際出願番号】 IB2022055520
(87)【国際公開番号】W WO2022264042
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】2021901799
(32)【優先日】2021-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523203609
【氏名又は名称】ジービー デザイン リミテッド
【氏名又は名称原語表記】GB Design Limited
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ブレブナー、グレイグ リード
(57)【要約】
ハッチアセンブリは、フレーム開口部を有するフレームと、フレーム開口部を開閉するハッチと、複数のピボットアセンブリとを含む。少なくとも2対のピボットアセンブリの各々は、ハッチの一側に位置するかまたは隣接するハッチ枢軸と、ハッチをフレームに結合するためにピボットアセンブリを解放可能に係合するように構成された係合機構と、作動機構とを提供する。係合機構は、複数のピンを含み、各ピンは、ピボットアセンブリと係合する伸長位置とピボットアセンブリから脱離する後退位置との間で移動可能である。ピンは、ハッチが閉位置と開位置との間で枢動されたとき、ハッチがフレームに結合されたままになるように、各対のピンにおけるピンの長手方向軸が収束するように配向されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハッチアセンブリであって、
フレーム開口部を有するフレームと、
前記フレーム開口部を開閉するハッチと、
複数のピボットアセンブリと、
係合機構と、
作動機構と、を含み
前記複数のピボットアセンブリは、少なくとも2対のピボットアセンブリがそれぞれ、前記ハッチの一側またはその側に隣接してハッチ枢軸を提供し、
前記係合機構は、前記ピボットアセンブリを解放可能に係合して、前記ハッチを前記フレームに結合するように構成され、
前記係合機構は、複数のピンを含み、前記各ピンは、前記ピボットアセンブリに係合する伸長位置と前記ピボットアセンブリから脱離する後退位置との間で移動可能であり、
前記作動機構は、前記伸長位置と前記後退位置との間で前記ピンを移動させて、前記すべてのピボットアセンブリおよび前記いずれかの1対のピボットアセンブリによって前記ハッチを前記フレームに選択的に結合するように構成され、
(i)前記すべてのピボットアセンブリは、すべての前記ピンによって係合され、閉位置で前記ハッチを前記フレームに結合し、
(ii)前記いずれかの1対のピボットアセンブリは、対応する1対の前記ピンによって係合されて、前記ハッチを前記フレームに選択的に結合し、前記ハッチの少なくとも2つの側のうちのいずれか一方またはそれに隣接して前記ハッチ枢軸の周りで枢動させ、
前記ピンは、前記ハッチが閉位置と開位置との間で枢動されたとき、前記ハッチが前記フレームに結合されたままになるように、各ピン対における前記ピンの長手方向軸が収束するように配向されている、ハッチアセンブリ。
【請求項2】
前記作動機構は、すべての前記ピンを前記後退位置に移動させて、前記ハッチを前記フレームから分離し、任意に前記ハッチを前記フレームから取り外すように構成されている、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記複数のピボットアセンブリが前記フレームの各側または前記各側に隣接して前記ハッチ枢軸を提供するように、複数対のピボットアセンブリは、それぞれ、前記ハッチの一側またはその側に隣接して前記ハッチ枢軸を提供し、
前記作動機構は、対応する1対の前記ピンによって係合されるいずれかの1対の前記ピボットアセンブリによって前記ハッチを前記フレームに選択的に結合し、前記ハッチを前記フレームに枢動可能に選択的に結合し、前記ハッチの任意の側またはその面に隣接して前記ハッチ枢軸上で枢動させるように構成されている、請求項1または2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
1つ以上の前記ピボットアセンブリは、少なくとも2つの枢軸を含み、1つ以上の前記ピボットアセンブリは、前記ハッチおよび前記フレームの2つの隣接する側のための2つの隣接するハッチ枢軸の間で共有される、請求項1~3のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記各ピボットアセンブリは、少なくとも2つの枢軸を含み、前記各ピボットアセンブリは、前記ハッチおよび前記フレームの2つの隣接する側のための2つの隣接するハッチ枢軸の間で共有される、請求項1~4のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記各ピボットアセンブリは、前記ハッチおよび前記フレームのコーナに関連付けられている、請求項1~5のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記隣接するピボットアセンブリの対は、それぞれハッチ枢軸を提供し、前記作動機構は、対応する隣接するピンの対によって係合される隣接するピボットアセンブリの任意の対によって前記ハッチを前記フレームに選択的に枢動可能に結合するように構成されている、請求項1~6のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記ハッチ枢軸の数は前記ピボットアセンブリの数と等しい、請求項1~7のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記各ピンの長手方向軸と前記対応するハッチ枢軸との間の角度は、20度~70度、または30度~60度である、請求項1~8のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記各ピンの長手方向軸と前記対応するハッチ枢軸との間の角度は、前記ハッチおよびフレームのコーナ角の半分である、請求項1~9のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記各ピンについて、前記ピンの長手方向軸と対応する前記ハッチ枢軸との間の角度は同一である、請求項9または10に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記作動機構は、閉位置で前記ハッチを前記フレームに選択的に結合するために、複数の閉位置を提供する、請求項1~11のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記各閉位置で、前記作動機構のハンドルが前記ハッチのコーナ領域に向かって整列される、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記作動機構は複数の開位置を提供し、前記ハッチは前記各開位置で前記フレームに枢動可能に結合され、前記ハッチ枢軸上で枢動される、請求項1~13のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記各開位置で、前記作動機構のハンドルが前記対応するハッチ枢軸から離れて配向されている、請求項14に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記作動機構は、前記ピンを前記伸長位置と前記後退位置との間で移動させるカムを含み、
前記各ピンは、カムフォロアと、前記カムフォロアと前記ピンとの間に延びる接続要素とによってカムに結合され、前記カムは、前記カムフォロアに作用して、前記カムフォロアを半径方向内方位置と半径方向外方位置との間で移動させ、前記ピンを前記後退位置と前記伸長位置との間で移動させる少なくとも1つのカム面を含む、請求項1~15のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記接続要素はストラットである、請求項16に記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記カムは、前記カムフォロアを半径方向に捕捉し、前記カムの回転によって前記カムフォロアを半径方向内方位置と半径方向外方位置との間で移動させる、請求項16または17に記載のアセンブリ。
【請求項19】
前記カムは、第1カムおよび第2カムを含み、
前記第1カムは、前記ピンを前記後退位置と前記伸長位置との間で移動させて、前記ハッチを閉位置で前記フレームに結合し、1対のピボットアセンブリによって前記ハッチを前記フレームに枢動可能に結合するための少なくとも1つの第1カム面を含み、
前記第2カムは、前記少なくとも1つの第1カム面に対して移動可能であり、対応する1対の前記ピボットアセンブリと係合する1対の前記ピンを前記伸長位置から前記後退位置に移動させて、前記ハッチを前記フレームから分離し、任意に前記ハッチを前記フレームから取り外す少なくとも1つの第2カム面を含む、請求項16~18のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項20】
前記第2カムは、前記第1カムに対して移動可能であり、対応する1対の前記ピボットアセンブリと係合する1対の前記ピンを前記伸長位置から前記後退位置に移動させる、請求項19に記載のアセンブリ。
【請求項21】
前記少なくとも1つの第1カム面および前記少なくとも1つの第2カム面は、前記ピンを前記後退位置と前記伸長位置との間で移動させて、前記閉位置で前記ハッチを前記フレームに結合し、1対のピボットアセンブリによって前記ハッチを前記フレームに枢動可能に結合するように整列され、また、
前記第2カムは、前記第1カムに対して移動させ、前記少なくとも1つの第2カム面を前記少なくとも1つの第1カム面と整列しないように移動させ、対応する1対の前記ピボットアセンブリと係合する1対の前記ピンを前記伸長位置から前記後退位置に移動させて、前記ハッチを前記フレームから分離し、任意に前記ハッチを前記フレームから取り外す、請求項19または20に記載のアセンブリ。
【請求項22】
前記第1カムの回転は、前記ピンを前記後退位置と前記伸長位置との間で移動させて、前記閉位置で前記ハッチを前記フレームに結合し、1対の前記ピボットアセンブリによって前記ハッチを前記フレームに枢動可能に結合し、また、
前記第2カムが前記第1カムの回転軸に対して横方向に移動することにより、対応する1対の前記ピボットアセンブリと係合する1対の前記ピンは前記伸長位置から前記後退位置に移動して、前記ハッチを前記フレームから分離し、任意に前記ハッチを前記フレームから取り外す、請求項19~21のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項23】
前記第1カムおよび前記第2カムは互いに回転可能に固定されており、前記第1カムおよび前記第2カムが共に回転することにより、前記ピンは後退位置と伸長位置との間で移動して、前記閉位置で前記ハッチを前記フレームに結合し、1対の前記ピボットアセンブリによって前記ハッチを前記フレームに枢動可能に結合する、請求項19~22のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項24】
前記第1カムは、前記カムフォロアを半径方向に捕捉し、前記カムフォロアが前記第1カムの回転によって半径方向内方位置と半径方向外方位置との間で移動するようにし、前記ピンを前記後退位置と前記伸長位置との間で移動させて、前記閉位置で前記ハッチを前記フレームに結合し、1対の前記ピボットアセンブリによって前記ハッチを前記フレームに枢動可能に結合し、また、
前記第2カムは、前記カムフォロアを半径方向に捕捉し、前記カムフォロアが前記第1カムに対する前記第2カムの移動によって半径方向内方位置と半径方向外方位置との間で移動するようにし、対応する1対の前記ピボットアセンブリと係合する1対の前記ピンを前記伸長位置から前記後退位置に移動させて、前記ハッチを前記フレームから分離し、任意に前記ハッチを前記フレームから取り外す、請求項19~23のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項25】
前記第1カムは、カムフォロアを捕捉するための第1トラックを含み、前記第2カムは、前記カムフォロアを捕捉するための第2トラックを含み、前記第1トラックおよび前記第2トラックは、前記ピンを前記後退位置と前記伸長位置との間で移動させて、前記閉位置で前記ハッチを前記フレームに結合し、1対の前記ピボットアセンブリによって前記ハッチを前記フレームに枢動可能に結合するように整列され、また、
前記第2カムは、前記第1カムに対して移動させ、前記第2トラックを前記第1トラックと整列しないように移動させ、対応する1対の前記ピボットアセンブリと係合する1対の前記ピンを前記伸長位置から前記後退位置に移動させて、前記ハッチを前記フレームから分離し、任意に前記ハッチを前記フレームから取り外す、請求項24に記載のアセンブリ。
【請求項26】
前記各ピンは、チャネルまたは通路内に受け入れられた接続要素によって前記作動機構に結合される、請求項1~25のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項27】
前記チャネルまたは通路は湾曲しており、それによって、前記ピンが前記各ピンの長手方向軸と対応するハッチ枢軸との間に好ましい角度で延びるように、前記チャネルまたは通路内に受け入れられたときに前記接続要素は湾曲している、請求項26に記載のアセンブリ。
【請求項28】
前記ピンに対向する前記接続要素の端部が前記作動機構から好ましい角度で延びるように、前記チャネルまたは通路内に受け入れられるときに前記接続要素は湾曲している、請求項27に記載のアセンブリ。
【請求項29】
前記接続要素はストラットである、請求項26~28のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項30】
前記チャネルまたは通路は湾曲しており、前記ストラットは、湾曲した前記チャネルまたは通路内に受け入れられるように弾性変形し、前記ストラットが湾曲した前記チャネルまたは通路に沿って移動するときに弾性変形し、前記ピンを前記後退位置と前記伸長位置との間で移動させ、前記ピンは前記各ピンの長手方向軸と対応する前記ハッチ枢軸との間で好ましい角度で延びるようにする、請求項29に記載のアセンブリ。
【請求項31】
前記各ピボットアセンブリはボールソケットジョイントを含む、請求項1~30のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項32】
ボールは、前記ピンを受け入れるための穴と、前記穴と前記ボールの一方の側との間のスロットとを含み、前記穴が前記ボールの一方の側に対して開いて、前記ハッチが前記閉位置から前記開位置の外に移動するときに前記ピンが前記ボールから抜き出せるようにし、前記ピボットアセンブリ、前記ハッチまたは前記フレームの損傷を回避する、請求項31に記載のアセンブリ。
【請求項33】
前記ボールは、前記穴と前記ボールの外側との間で前記ボールを通って延びるキャビティを含み、前記ボールに弾性を与えて、前記ピンが前記ボールから抜け出せるようにする、請求項32に記載のアセンブリ。
【請求項34】
ボールは、前記ピンを受け入れるための穴を含み、前記穴は、前記ボールの中心軸からずれて、前記ハッチが前記閉位置から前記開位置へ90度を超えて枢動できるようにする、請求項31に記載のアセンブリ。
【請求項35】
前記各ピボットアセンブリは、前記ピンが前記ピボットアセンブリから後退したときに前記ピボットアセンブリを閉方向に戻すためのバネを含む、請求項1~34のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項36】
1つ以上の前記ピボットアセンブリは、前記2つの枢軸と、それぞれが対応する前記枢軸に関連付けられた2つのバネと、を含む、請求項35に記載のアセンブリ。
【請求項37】
前記ピボットアセンブリは、ボールおよびソケットを含み、
前記ボールには1対のキーが取り付けられ、前記キーは、それぞれ、対応する前記枢軸の周りで前記ボールに対して回転するように構成されており、
前記ソケットは、2つの前記枢軸の周りで枢動する前記ボールの動きを制限するために前記キーを受け入れる1対の対応するキー溝を含み、また、
前記各バネは、前記ボールと前記対応するキーとの間に作用して、前記ボールを閉方向に戻す、請求項36に記載のアセンブリ。
【請求項38】
第1キーは、第1枢軸の周りで前記ボールに対して回転するように構成され、前記ソケット内の対応する第1キー溝に受け入れられて、前記第1キーが前記第1枢軸の周りで前記ソケットに対して回転するのを防止し、前記ボールが第2枢軸の周りで回転できるように構成され、また、
第2キーは、第2枢軸の周りで前記ボールに対して回転するように構成され、前記ソケット内の対応する第2キー溝に受け入れられて、前記第2キーが前記第2枢軸の周りで前記ソケットに対して回転するのを防止し、前記ボールが前記第1枢軸の周りで回転できるようにする、請求項37に記載のアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、オーストラリア特許出願第2021901799号に基づくものであり、その全内容は参考としてここに組み込まれている。
【0002】
本発明は、1つ以上の側から枢動するように構成可能な枢動ハッチを有するハッチアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
ハッチは、ハッチ開口部の上に配置され、ハッチ開口部を通るアクセスを提供するために閉位置と開位置との間で移動可能である。ハッチは、通常、開位置と閉位置との間で枢動させるハッチ開口部を有するフレームに枢動可能に取り付けられている。
【0004】
典型的には、ハッチは、ハッチおよびフレームの一方の側に枢動可能に結合される。例えば、垂直な壁に垂直に配置されたハッチの場合、ハッチは、左側または右側、または上側または下側で枢動して開くように枢動可能に取り付けられてもよい。ハッチを取り付けるときは、ハッチをどちら側に回転させるかを決定する必要がある。
【0005】
ハッチは、フレームを貫通して設けられたハッチ開口部を通ってアクセスできるように、フレームから取り外し可能であってもよい。
【0006】
ハッチアセンブリは、ハッチの2つ以上の側またはすべての側の周りで枢動することにより、ハッチが閉じられ、閉位置から枢動して開くことができるように構成可能であることが望ましい。また、フレームから取り外されるようにさらに構成され得るハッチを提供することも望ましいかもしれない。
【0007】
構成可能なハッチアセンブリは、好ましくは複雑ではなく、異なる利用可能な構成の間で容易に構成される。
発明の目的
【0008】
本発明の目的は、上記の欠点のうちの1つ以上を克服するか、または少なくとも公衆のために有用な選択肢を提供するハッチアセンブリを提供することである。
【発明の概要】
【0009】
本発明の第1態様によれば、ハッチアセンブリであって、
フレーム開口部を有するフレームと、
前記フレーム開口部を開閉するハッチと、複数のピボットアセンブリと、係合機構と、作動機構と、を含み、
前記複数のピボットアセンブリは、少なくとも2対のピボットアセンブリがそれぞれ、前記ハッチの一側またはその側に隣接してハッチ枢軸を提供し、
前記係合機構は、前記ピボットアセンブリを解放可能に係合して、前記ハッチを前記フレームに結合するように構成され、
前記係合機構は、複数のピンを含み、前記各ピンは、前記ピボットアセンブリに係合する伸長位置と前記ピボットアセンブリから離脱する後退位置との間で移動可能であり、
前記作動機構は、前記伸長位置と前記後退位置との間で前記ピンを移動させて、すべての前記ピボットアセンブリおよびいずれかの1対の前記ピボットアセンブリによって前記ハッチを前記フレームに選択的に結合するように構成され、
(i)前記すべてのピボットアセンブリは、閉位置で前記ハッチを前記フレームに結合するために、すべての前記ピンによって係合され、
(ii)前記いずれかの1対のピボットアセンブリは、対応する1対の前記ピンによって係合され、前記ハッチを前記フレームに選択的に結合し、前記ハッチの少なくとも2つの側のうちのいずれか一方またはそれに隣接して前記ハッチ枢軸の周りで枢動させ、
前記ピンは、前記ハッチが閉位置と開位置との間で枢動されたとき、前記ハッチが前記フレームに結合されたままになるように、前記各ピン対における前記ピンの長手方向軸が収束するように配向されている、ハッチアセンブリを提供する。
【0010】
いくつかの実施形態では、前記作動機構はまた、すべての前記ピンを前記後退位置に移動させて、前記ハッチを前記フレームから分離し、任意に前記ハッチを前記フレームから取り外すように構成されている。
【0011】
いくつかの実施形態では、前記複数のピボットアセンブリが前記フレームの各側または前記各側に隣接してハッチ枢軸を提供するように、前記複数対のピボットアセンブリは、それぞれ、前記ハッチの一側またはその側に隣接して前記ハッチ枢軸を提供する。前記作動機構は、対応する1対の前記ピンによって係合されるいずれかの1対の前記ピボットアセンブリによって前記ハッチを前記フレームに選択的に結合し、前記ハッチを前記フレームに枢動可能に選択的に結合し、前記ハッチの任意の側またはその面に隣接して前記ハッチ枢軸上で枢動させるように構成されている。
【0012】
いくつかの実施形態では、1つ以上のピボットアセンブリは、少なくとも2つの枢軸を含む。少なくとも2つのピボットを有する1つ以上の前記ピボットアセンブリは、前記ハッチおよび前記フレームの2つの隣接する側のための2つの隣接するハッチ枢軸の間で共有される。ピボットアセンブリは、隣接する2対のピボットアセンブリで使用される。
【0013】
いくつかの実施形態では、各ピボットアセンブリは少なくとも2つの枢軸を含み、各ピボットアセンブリは、ハッチおよびフレームの2つの隣接する側のための2つの隣接するハッチ枢軸の間で共有される。各ピボットアセンブリは、隣接する2対のピボットアセンブリで使用される。
【0014】
いくつかの実施形態では、各ピボットアセンブリは、ハッチおよびフレームのコーナに関連付けられる。
【0015】
いくつかの実施形態では、前記隣接するピボットアセンブリの対は、それぞれハッチ枢軸を提供し、前記作動機構は、対応する隣接するピンの対によって係合される隣接するピボットアセンブリの任意の対によって前記ハッチを前記フレームに選択的に枢動可能に結合するように構成されている。
【0016】
いくつかの実施形態では、ハッチ枢軸の数はピボットアセンブリの数と等しい。
【0017】
いくつかの実施形態では、前記各ピンの長手方向軸と前記対応するハッチ枢軸との間の角度は、20度~70度、または30度~60度である。好ましくは、前記各ピンの長手方向軸と前記対応するハッチ枢軸との間の角度は、前記ハッチおよびフレームのコーナ角の半分である。好ましくは、前記各ピンについて、前記ピンの長手方向軸と対応する前記ハッチ枢軸との間の角度は同一である。
【0018】
いくつかの実施形態では、前記作動機構は、閉位置で前記ハッチを前記フレームに選択的に結合するために、複数の閉位置を提供する。いくつかの実施形態では、前記各閉位置で、前記作動機構のハンドルが前記ハッチのコーナ領域に向かって整列される。
【0019】
いくつかの実施形態では、前記作動機構は複数の開位置を提供し、前記ハッチは前記各開位置で前記フレームに枢動可能に結合され、前記ハッチ枢軸上で枢動される。いくつかの実施形態では、前記各開位置で、前記作動機構のハンドルが前記対応するハッチ枢軸から離れて配向されている。
【0020】
いくつかの実施形態では、前記作動機構は、前記ピンを前記伸長位置と前記後退位置との間で移動させるカムを含む。前記各ピンは、カムフォロアと、前記カムフォロアと前記ピンとの間に延びる接続要素とによってカムに結合される。前記カムは、前記カムフォロアに作用して、前記カムフォロアを半径方向内方位置と半径方向外方位置との間で移動させ、前記ピンを前記後退位置と前記伸長位置との間で移動させる少なくとも1つのカム面を含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、接続要素はストラットである。
【0022】
いくつかの実施形態では、前記カムは前記カムフォロアを半径方向に捕捉し、前記カムの回転によって前記カムフォロアを半径方向内方位置と半径方向外方位置との間で移動させる。
【0023】
いくつかの実施形態では、前記カムは、第1カムおよび第2カムを含み、前記第1カムは、前記ピンを前記後退と前記伸長位置との間で移動させて、閉位置で前記ハッチを前記フレームに結合し、1対のピボットアセンブリによって前記ハッチを前記フレームに枢動可能に結合するための少なくとも1つの第1カム面を含み、前記第2カムは、前記少なくとも1つの第1カム面に対して移動可能であり、対応する1対の前記ピボットアセンブリと係合する1対の前記ピンを前記伸長位置から前記後退位置に移動させて、前記ハッチを前記フレームから分離し、任意に前記ハッチを前記フレームから取り外す少なくとも1つの第2カム面を含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、前記第2カムは、前記第1カムに対して移動可能であり、対応する1対の前記ピボットアセンブリと係合する1対の前記ピンを前記伸長位置から前記後退位置に移動させる。
【0025】
いくつかの実施形態では、前記少なくとも1つの第1カム面および前記少なくとも1つの第2カム面は、前記ピンを前記後退位置と前記伸長位置との間で移動させて、前記閉位置で前記ハッチを前記フレームに結合し、1対のピボットアセンブリによって前記ハッチを前記フレームに枢動可能に結合するように整列される。前記第2カムは、前記第1カムに対して移動させ、前記少なくとも1つの第2カム面を前記少なくとも1つの第1カム面と整列しないように移動させ、対応する1対の前記ピボットアセンブリと係合する1対の前記ピンを前記伸長位置から前記後退位置に移動させて、前記ハッチを前記フレームから分離し、任意に前記ハッチを前記フレームから取り外す。
【0026】
いくつかの実施形態では、前記第1カムの回転は、前記ピンを前記後退位置と前記伸長位置との間で移動させて、前記閉位置で前記ハッチを前記フレームに結合し、1対の前記ピボットアセンブリによって前記ハッチを前記フレームに枢動可能に結合し、また、前記第2カムが前記第1カムの回転軸に対して横方向に移動することにより、対応する1対の前記ピボットアセンブリと係合する1対の前記ピンは前記伸長位置から前記後退位置に移動して、前記ハッチを前記フレームから分離し、任意に前記ハッチを前記フレームから取り外す。
【0027】
いくつかの実施形態では、前記第1カムおよび前記第2カムは互いに回転可能に固定されており、前記第1カムおよび前記第2カムが共に回転することにより、前記ピンは後退位置と伸長位置との間で移動して、前記閉位置で前記ハッチを前記フレームに結合し、1対の前記ピボットアセンブリによって前記ハッチを前記フレームに枢動可能に結合する。
【0028】
いくつかの実施形態では、第1カムは、前記第1カムは、前記カムフォロアを半径方向に捕捉し、前記カムフォロアが前記第1カムの回転によって半径方向内方位置と半径方向外方位置との間で移動するようにし、前記ピンを前記後退位置と前記伸長位置との間で移動させて、前記閉位置で前記ハッチを前記フレームに結合し、1対の前記ピボットアセンブリによって前記ハッチを前記フレームに枢動可能に結合し、また、
前記第2カムは、前記カムフォロアを半径方向に捕捉し、前記カムフォロアが前記第1カムに対する前記第2カムの移動によって半径方向内方位置と半径方向外方位置との間で移動するようにし、対応する1対の前記ピボットアセンブリと係合する1対の前記ピンを前記伸長位置から前記後退位置に移動させて、前記ハッチを前記フレームから分離し、任意に前記ハッチを前記フレームから取り外す。
【0029】
いくつかの実施形態では、前記第1カムは、前記カムフォロアを捕捉するための第1トラックを含み、前記第2カムは、前記カムフォロアを捕捉するための第2トラックを含み、前記第1トラックおよび前記第2トラックは、前記ピンを前記後退位置と前記伸長位置との間で移動させて、前記閉位置で前記ハッチを前記フレームに結合し、1対の前記ピボットアセンブリによって前記ハッチを前記フレームに枢動可能に結合するように整列される。前記第2カムは、前記第1カムに対して移動させ、前記第2トラックを前記第1トラックと整列しないように移動させ、対応する1対の前記ピボットアセンブリと係合する1対の前記ピンを前記伸長位置から前記後退位置に移動させて、前記ハッチを前記フレームから分離し、任意に前記ハッチを前記フレームから取り外す。
【0030】
いくつかの実施形態では、前記各ピンは、チャネルまたは通路内に受け入れられた接続要素によって前記作動機構に結合される。いくつかの実施形態では、前記チャネルまたは通路は湾曲しており、それによって、前記ピンが前記各ピンの長手方向軸と対応するハッチ枢軸との間に好ましい角度で延びるように、前記チャネルまたは通路内に受け入れられたときに前記接続要素は湾曲している。いくつかの実施形態では、前記ピンに対向する前記接続要素の端部が前記作動機構から好ましい角度で延びるように、前記チャネルまたは通路内に受け入れられるときに前記接続要素は湾曲している。
【0031】
いくつかの実施形態では、接続要素はストラットである。いくつかの実施形態では、前記チャネルまたは通路は湾曲しており、前記ストラットは、湾曲した前記チャネルまたは通路内に受け入れられるように弾性変形し、前記ストラットが湾曲した前記チャネルまたは通路に沿って移動するときに弾性変形し、前記ピンを前記後退位置と前記伸長位置との間で移動させ、前記ピンは前記各ピンの長手方向軸と対応する前記ハッチ枢軸との間で好ましい角度で延びるようにする。
【0032】
各ピボットアセンブリは、枢動可能に結合された第1部分と第2部分とを含む。例えば、好ましい実施形態では、各ピボットアセンブリはボールソケットジョイントを含む。第1部分は、フレームまたはハッチに固定されるか、またはフレームまたはハッチと共に形成される。第2部分はピンによって解放可能に係合し、ハッチとフレームとをピボットアセンブリによって結合される。ピンを第2部分から脱離することによってハッチおよびフレームがピボットアセンブリから分離されるとき、第2部分は第1部分に結合されたままである。
【0033】
各ピボットアセンブリは、伸長位置にあるときに対応するピンを受け入れる穴を含む。
【0034】
いくつかの実施形態では、前記ボールは、前記ピンを受け入れるための穴と、前記穴と前記ボールの一方の側との間のスロットとを含み、前記穴が前記ボールの一方の側に対して開いて、前記ハッチが前記閉位置から前記開位置の外に移動するときに前記ピンが前記ボールから抜き出せるようにし、前記ピボットアセンブリ、前記ハッチまたは前記フレームの損傷を回避する。前記ボールは、前記穴と前記ボールの外側との間で前記ボールを通って延びるキャビティを含み、前記ボールに弾性を与えて、前記ピンが前記ボールから抜け出せるようにする。
【0035】
ボール内の穴は、前記穴は、前記ボールの中心軸からずれて、前記ハッチが前記閉位置から前記開位置へ90度を超えて枢動できるようにする。
【0036】
各ピボットアセンブリはハッチまたはフレームに取り付けられ、係合機構はハッチまたはフレームの他方に取り付けられる。いくつかの実施形態では、各ピボットアセンブリはフレームに取り付けられ、係合機構はハッチに取り付けられる。ハッチまたはフレームは、ピボットアセンブリに係合するピンのみによってピボットアセンブリに結合される。これにより、ハッチはピボットアッセンブリに係合するピンのみでピボットアッセンブリに結合される。
【0037】
いくつかの実施形態では、各ピボットアセンブリは、ピンがピボットアセンブリから後退したときにピボットアセンブリを閉方向に戻すバネを含む。1つ以上の前記ピボットアセンブリは、前記2つの枢軸と、それぞれが対応する前記枢軸に関連付けられた2つのバネと、を含む。例えば、前記ピボットアセンブリは、ボールおよびソケットを含み、前記ボールには1対のキーが取り付けられ、前記キーは、それぞれ、対応する前記枢軸の周りで前記ボールに対して回転するように構成されており、前記ソケットは、2つの前記枢軸の周りで枢動する前記ボールの動きを制限するために前記キーを受け入れる1対の対応するキー溝を含み、また、前記各バネは、前記ボールと前記対応するキーとの間に作用して、前記ボールを閉方向に戻す。いくつかの実施形態では、前記第1キーは、前記第1枢軸の周りで前記ボールに対して回転するように構成され、前記ソケット内の対応する第1キー溝に受け入れられて、前記第1キーが前記第1枢軸の周りで前記ソケットに対して回転するのを防止し、前記ボールが前記第2枢軸の周りで回転できるように構成され、また、前記第2キーは、前記第2枢軸の周りで前記ボールに対して回転するように構成され、前記ソケット内の対応する第2キー溝に受け入れられて、前記第2キーが前記第2枢軸の周りで前記ソケットに対して回転するのを防止し、前記ボールが前記第1枢軸の周りで回転できるようにする。
【0038】
いくつかの実施形態では、ハッチまたはピボットアセンブリはキー部材を含んでもよく、ハッチおよびピボットアセンブリの他方は、キーによって係合される対応するキー溝を有する。例えば、ハッチは、各ピボットアセンブリに関連付けられたキーを含み、各ピボットアセンブリは、対応するキー溝を含み、例えば、ボールは、キー溝を含む。ハッチが対応するピボットアセンブリに結合されると、キーはキースロット内に受け入れられる。キーとキー溝は、キーがハッチの反対側でハッチ枢軸の周りでハッチを枢動することによってキー溝と係合および脱離するように構成されている。キーおよびキー溝の形状は、ハッチが開いたときに、ハッチが結合されたピボットアセンブリ(1対)から外れることを防止または制限することができる。例えば、キーとキー溝はダブテール形状である。
【0039】
本発明の第2態様によれば、ハッチアセンブリであって、
フレーム開口部を有するフレームと、
フレーム開口部を開閉するハッチと、
複数のピボットアセンブリと、
係合機構と、
作動機構と、を含み
前記複数のピボットアセンブリは、各ピボットアセンブリが少なくとも2つの枢軸を含み、隣接する1対のピボットアセンブリが、それぞれ、ハッチの一側またはその側に隣接してハッチ枢軸を提供し、各ピボットアセンブリが、ハッチの隣接する2つの側のための2つの隣接するハッチ枢軸の間で共有されるように、複数のピボットアセンブリが、ハッチの各側に隣接するハッチ枢軸を提供し
前記係合機構は、ハッチをフレームに結合するためにピボットアセンブリを解放可能に係合するように構成され、
前記係合機構は、複数のピンを含み、各ピンは、ピボットアセンブリに係合する伸長位置とピボットアセンブリから脱離する後退位置との間で移動可能であり、
前記作動機構は、すべての前記ピボットアセンブリおよびいずれかの1対の前記ピボットアセンブリによって、前記ハッチを前記フレームに選択的に結合するために前記伸長位置と前記後退位置との間で前記ピンを移動させるように構成され、
(i)前記すべてのピボットアセンブリは、閉位置で前記ハッチを前記フレームに結合するためにすべての前記ピンによって係合され、
(ii)前記いずれかの1対のピボットアセンブリは、対応する1対の前記ピンによって係合され、前記ハッチを前記フレームに選択的に結合し、前記ハッチの少なくとも2つの側のうちのいずれか一方またはそれに隣接して前記ハッチ枢軸の周りで枢動させ、
前記ピンは、前記ハッチが閉位置と開位置との間で枢動されたとき、前記ハッチが前記フレームに結合されたままになるように、前記各ピン対における前記ピンの長手方向軸が収束するように配向されている、ハッチアセンブリを提供する。
【0040】
本発明の第2態様は、本発明の第1態様に関連する上記ハッチアセンブリのいずれか1つ以上の特徴を含んでもよい。
定義
【0041】
「長方形」または「正方形」または他のそのような形状という用語は、記載された幾何学的形状を正確に意味することに限定することを意図したものではない。例えば、正方形または長方形のハッチまたは開口部は、概して正方形または長方形であるが、丸い角または何らかの曲率を有する1つまたは複数の側を有する場合がある。さらに、ハッチの各「側」は、ハッチが枢動できる1対のピボットアセンブリの間に延びるハッチの側であると理解され得る。例えば、本発明に係るハッチアセンブリは、円形ハッチおよびフレームと、3対の隣接するピボットアセンブリを提供する3つのピボットアセンブリとを含み、3つの側を有するものと理解され得る。
【0042】
文脈上別段の要件がない限り、明細書および特許請求の範囲全体において、「含む」、「含む」等の語は、排他的または詳細的な意味ではなく、包摂的な意味で、すなわち「含むが限定されない」という意味で説明しなければならない。
【0043】
上記および以下で引用されるすべての出願、特許および出版物の全開示は、もしあれば、参照により本明細書に組み込まれる
【0044】
本明細書における先行技術の引用は、その先行技術が世界の何れかの国の努力分野における共通の常識の一部を構成していることを認識しているか、または暗示しているものとはみなされないし、みなされるべきではない。
【0045】
本発明はまた、本願の明細書において個別にまたは集合的に言及または示される部分、要素および特徴、および前記部分、要素または特徴の2つ以上の任意またはすべての組み合わせからなる、と広義に言うこともできる。
【0046】
本発明の他の態様は、そのすべての新規な態様において考慮されるべきであり、本発明の実用的な適用の少なくとも1つの例を提供する以下の説明を読めば、当業者にとって明らかになるであろう。
【0047】
本発明の1つまたは複数の実施形態を、以下の図面を参照して、限定することを意図せずに、例としてのみ説明する。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1図1A~1Dは、本発明の一実施形態によるハッチアセンブリを示す。図1Aは、閉構成のハッチアセンブリを示す。図1Bおよび図1Cはそれぞれ、開構成にあるハッチアセンブリを示しており、アセンブリのハッチは、図示のように一方の端でハッチ枢軸の周りで枢動して開閉することができる。図1Dは、ハッチがハッチアセンブリのフレームから取り外されることができる、分離または解放された構成のハッチアセンブリを示す。
図2図2A~2Dは、図1A図1Dに示すものと同じハッチアセンブリ構成を示すが、ハッチはハッチフレーム内に残り、ハッチアセンブリの作動機構および係合機構の動作を示すために隠された詳細が示されている。
図3図2Aの拡大図である。
図4図4Aおよび4Bは、図1A図1Dのハッチアセンブリと、ハッチがピボットアセンブリに係合された状態のハッチアセンブリのピボットアセンブリの拡大図を示す。
図5図5Aおよび5Bは、図1A図1Dのハッチアセンブリと、ハッチがピボットアセンブリから脱離された状態のハッチアセンブリのピボットアセンブリの拡大図を示す。
図6A図1A~1Dのハッチアセンブリをハッチアセンブリの外部から見た分解図である。
図6B図1A~1Dのハッチアセンブリをハッチアセンブリの内部から見た分解図である。
図7図7A~7Dは、図1A図1Dに示す構成に対応し、ハッチアセンブリの作動機構および係合機構の動作を示すために示される隠れた詳細を備えた、それぞれ閉じた、開いた、および分離した構成の別のハッチアセンブリを示す。
図8A図7A~7Dのハッチアセンブリのハッチをハッチ外部から見た分解図である。
図8B図7A~7Dのハッチアセンブリのハッチをハッチ内部から見た分解図である。
図8C図7A~7Dのハッチアセンブリのフレームをフレームの外側から見た分解図である。ハッチのインナーキャップも示されている。
図9-10】図7Aから図7Dのハッチアセンブリのピボットアセンブリのボールを示す図であり、図9は側図であり、図10は等角図である。
図11】ハッチが完全に開いた位置にある図7Aから7Dのハッチアセンブリを示す。
図12-13】図7A~7Dのハッチアセンブリのピボットアセンブリを示す。
図14図7A~7Dのハッチアセンブリのピボットアセンブリのボールを示す。
図15図7A~7Dのハッチアセンブリのピボットアセンブリのボールの中心を通る断面図である。
図16図7A~7Dのピボットアセンブリを下方から見た分解等角図である。
図17図7A~7Dのハッチアセンブリを上方から見た分解等角図である。
図18図18A図18Dは、図1A図1Dに示したものと同じハッチアセンブリ構成を示しており、ハッチアセンブリがスーツケースに適用されている。
図19図19A図19Dは、マンホールの蓋に具現化された本発明の別の実施形態による別のハッチアセンブリを示す。
図20】本発明の別の実施形態による別のハッチアセンブリを概略的に示しており、2つの隣接するハッチ枢軸の周りでハッチを枢動させることができる。
図21】本発明の別の実施形態による別のハッチアセンブリを概略的に示しており、3つの隣接するハッチ枢軸の周りでハッチを枢動させることができる。
図22】本発明の別の実施形態による別のハッチアセンブリを概略的に示しており、ハッチの両側にある2つのハッチ枢動軸の周りでハッチを枢動させることができる。
図23図23Aおよび図23Bは、図7Aから図7Dのハッチアセンブリを示すが、代替のピボットアセンブリを備えており、図23Bの円で示される領域のピボットアセンブリの拡大図を含む。
【発明を実施するための形態】
【0049】
本発明によるハッチアセンブリは図1A~1Dに示されており、ハッチは様々な構成で示されている。ハッチアセンブリ1は、開口部3を有するフレーム2と、開口部3を閉鎖するハッチ4と、複数のピボットアセンブリ5とを含む。ハッチ4は、図1Aに示すように開口部3を覆うまたは閉じる閉位置と、図1Bおよび図1Cに示すように開口部3を開放または開くフレームによって開口部3へのアクセスを提供する開位置との間で、ハッチ4がフレーム2に対して枢動することを可能にするように、ピボットアセンブリ5によってフレーム2に結合されている。図示された実施形態では、ハッチおよびフレームの各側に1対のピボットアセンブリが設けられている。各ピボットアセンブリ5は、ハッチおよびフレームの各コーナに関連付けられている。
【0050】
ハッチアセンブリは、ハッチがフレームピボットに対して複数のハッチピボットの周りで枢動可能であるように構成されている。各ハッチピボットは、ハッチまたはフレームの一方の側に位置しているか、または隣接している。図示された実施形態では、ハッチは、その(4つの)側のいずれかにおいて、または隣接して、ハッチピボットを中心に開閉可能である。図面は、ハッチが、ハッチ枢軸の周りでその両側または隣接する両側で枢動されて開くことを示しているだけであるが、図示された実施形態では、ハッチは、その両側または隣接する両側のハッチ枢軸上で枢動されて開くことができることが理解される。さらに、最も好ましい実施形態では、ハッチアセンブリは、図1Dに示すように、ハッチをフレームから取り外し可能に取り外すことを可能にするようにも構成されている。
【0051】
図示された実施形態では、ハッチは4つの側を有するが、ハッチおよび対応するフレーム/フレーム開口部は、3つまたは4つ以上の側を有することができる。さらに、本発明は、図19A~19Dに示すように、円形ハッチおよびフレームを含むハッチアセンブリに組み込まれてもよい。
【0052】
図示された実施形態では、各ピボットアセンブリ5はフレーム2に取り付けられている。図6Aを参照すると、各ピボットアセンブリ5は、フレーム2に固定されているかまたはフレーム2と共に形成されている第1部分5aと、第1部分5aに結合されており、第1部分5a(従ってフレームでもある)に対して枢動するように適合されている第2部分5bと、を含む。通常の使用時には、第2部分5bは第1部分5aに結合されたままである。
【0053】
図示された実施形態では、ピボットアセンブリはボールソケットジョイントを含み、ボールソケット(第1部分5a)はフレームに固定され、ボールソケット(第2部分5b)はボールソケット内に受け入れられる。ボールは、フレームに対して枢動するようにソケット内で回転するように構成されている。他のピボットアセンブリ構成も考えられ、例えば、部品5a、5bの雄/雌の向きが逆であってもよい。
【0054】
図示された実施形態では、各ピボットアセンブリは、少なくとも2つの軸の周りで枢動するように適合されている。例えば、各ピボットアセンブリは、2つの直交枢軸の周りで枢動するように適合されていてもよい。ボールソケットジョイントには2つ以上のピボットが用意されているが、使用時にボールをピボットできるのは2つの軸のみである。
【0055】
ハッチアセンブリ1は、ピボットアセンブリと解放可能に係合するように構成された係合機構をさらに含む。図示された実施形態では、係合機構はハッチ4に取り付けられている。係合機構は、複数のピン6を含む。各ピンは、ピボットアセンブリ5と解放可能に係合するように移動されるように構成されている。各ピンは、ピボットアセンブリに係合するための伸長位置と、ピボットアセンブリから脱離するための後退位置との間を移動するように構成されている。ハッチ4は、ピン6が伸長位置にあるときピボットアッセンブリ5に結合され、ピン6が後退位置にあるときピボットアッセンブリ5から分離される。
【0056】
ピボットアセンブリ5の第2部分5bは、ピン6が伸長位置に移動したときに対応するピン6を受け入れるための穴5c(図6A参照)を含む。伸長位置では、ピン6がピボットアッセンブリ5の穴5c内に受け入れられ、ピボットアッセンブリ5と係合してハッチ4とピボットアッセンブリ5とを結合する。ピン6が後退位置に移動すると、ピン6が穴5cから外れてピボットアッセンブリ5から外れ、ハッチ4がピボットアッセンブリ5から分離される。ピボットアセンブリは、ピンが後退位置から伸長位置に移動してピボットアセンブリと係合するときに、穴が対応するピンを受け入れるように正しく整列されるようにピボットアセンブリを閉方向に付勢する付勢要素(バネ)を含んでもよい。例えば、付勢要素/バネは、ピンがボールから後退したときにボールを閉方向に戻すためにボールとボールソケットとの間に張力が作用する輪ゴムであってもよい。
【0057】
ハッチアセンブリ1はさらに、ピン6を伸長位置と後退位置との間で移動させ、ハッチを複数の異なる構成でフレームに選択的に結合するための作動機構7を含む。ハッチは、複数のピンが伸長して複数のピボットアセンブリと係合する(すなわち、全てのピンが全てのピボットアセンブリと係合する)ことにより、図1Aに示すように閉じた構成に構成される。1対のピン6が各1対のピボットアセンブリと係合する伸長位置にあり、他のすべてのピンが他のピボットアセンブリから脱離するように後退した状態で、ハッチは1対のピボットアセンブリのみによってフレームに結合され、ハッチおよびフレームの一方の側で、またはハッチ枢軸に隣接して閉位置と開位置との間でハッチを枢動するように構成される。1対のピンは伸長位置にあり、残りのピンは後退位置にあり、ハッチは1対のピボットアセンブリによってフレームに枢動可能に結合される。
【0058】
好ましい実施形態では、作動機構は、任意の1対のピンおよび対応する1対のピボットアセンブリによってハッチをフレームに結合するように構成されており、ハッチがハッチおよびフレーム開口部のいずれかの側で、またはハッチ枢軸に隣接してピボット開閉するように選択的に構成されるようになっている。
【0059】
図示された実施形態では、複数のピボットアセンブリのうちの隣接するピボットアセンブリの各対は、ハッチ枢軸を提供する。各ピボットアセンブリは、隣接するハッチ枢軸上で使用される。従って、ハッチピボットの数はピボットアセンブリの数と等しい。例えば、ハッチは、4つの側と、4つのピボットアセンブリと、4つの対応するピンとを有する。4つのピボットアセンブリは、ハッチおよびフレームの一方またはそれに隣接して、合計4対のピボットアセンブリを提供する。1対の隣接するピンは、対応する1対の隣接するピボットアセンブリと係合する。従って、4対のピンのうちのいずれか1対を対応する1対のピボットアセンブリと選択的に係合させることにより、ハッチは、ハッチおよびフレームの4つの側のうちのいずれかで、またはハッチ枢軸に隣接して、ハッチ枢軸の周りで枢動するように構成されてもよい。
【0060】
図4Bを参照すると、各ピボットアセンブリは、少なくとも2つの枢軸5d、5eを提供し、各ピボットアセンブリは、ハッチおよびフレームの2つの隣接する側について、2つの隣接するハッチ枢軸の間で共有される。各対のピボットアセンブリ5は、一方のピボットアセンブリの枢軸が、対のピボットアセンブリのうち他方のピボットアセンブリの枢軸と整列して、ハッチおよびフレームの一方の側にハッチ枢軸を提供する。各ピン対6を有する4対のピボットアセンブリ5は、図3において対5-1、5-2、5-3、5-4として識別され、各対は4つのハッチ枢軸A1、A2、A3、A4のうちの1つを提供する。しかしながら、上述したように、本発明によるハッチアセンブリは、3つ、4つ以上の側を有してもよく、3つ、4つ以上のピボットアセンブリのそれぞれの対は、3つ、4つ以上のハッチ枢軸を提供する。
【0061】
図示された実施形態では、ハッチは、任意の1対の隣接するピン6および対応する1対の隣接するピボットアセンブリ5によってフレームに選択的に結合され、各1対の隣接するピボットアセンブリは、ハッチの側またはその側に隣接する側にハッチ枢軸を提供する。しかしながら、ハッチアセンブリ1は、ハッチ枢軸を提供する1対以上の隣接するピボットアセンブリの間に位置する1つ以上の追加のピボットアセンブリ(図示せず)をさらに含んでもよい。ハッチ枢軸を提供する1対の隣接するピボットアセンブリの間に位置するピボットアセンブリは、単一の枢軸のみを提供してもよい。ハッチおよびフレームの一方のピボットアセンブリの枢軸は、ハッチ枢軸を提供するように整列される。
【0062】
図3を参照すると、各ピン6は長手方向軸6aを有している。本発明によれば、ピンは、各対のピンにおけるピンの長手方向軸が収束するように配向されている。ピンは、対応する1対のピボットアセンブリからハッチの中心に向かう方向、すなわち、ハッチの中央領域または中心線に向かう方向に収束する。説明のため、ハッチ4を各1対のピボットアセンブリ5に結合し、各ハッチ枢軸の周りで枢動するピン6の各対について、ピン6の長手方向軸6aをハッチ4の中心線L1、L2に向けて収束させる。例えば、対5-1のピンの長手方向軸は、ハッチの周囲の中心線L1を通るように収束し、対5-2のピンの長手方向軸は、ハッチの周囲の中心線L2を通るように中心線L2に向かって収束する。ピンは、各対のピンにおけるピンの長手方向軸6aが対のピボットアセンブリから相対的な角度で延びて収束するように配向されている。各対向角度は、ピン長手方向軸6aと対応するハッチピボット、例えば対向角度BとハッチピボットA1との間に延びている。各対向角度は、コーナ角度の半分、またはハッチの隣接する側のハッチピボット間の角度の半分としてもよい。例えば、矩形ハッチを含む図示された実施形態では、長手方向軸6aとハッチ枢軸との間の角度は45度である。他の角度も可能であるが、ピン長手方向軸とハッチ枢軸との間の角度は、20度~70度、または30度~60度の間であることが好ましい。最も好ましい実施形態では、各ピンについて、ピンの長手方向軸と対応するハッチ枢軸との間の角度は同一である。
【0063】
1対のピン6の長手方向軸6aは、ハッチ枢軸A1、A2、A3、A4に対して角度を持って収束しているので、ハッチ4は、ハッチ枢軸の周りで閉位置から全開位置に枢動されたとき、1対のピボットアセンブリ5に結合されたままとなる。ピボットアセンブリに係合するピンはハッチ枢軸に対して角度を持って収束するので、ハッチが開いたときにハッチをピボットアセンブリから分離することができない。ハッチを各ピボットアセンブリに結合するために、1対のピン以外の他の結合手段は不要である。ハッチ4はピン6のみでピボットアッセンブリ5に結合されている。
【0064】
作動機構7は、全てのピン6が伸長位置に移動して全てのピボットアセンブリ5と係合する少なくとも1つの位置を提供し、それによって、閉位置でハッチ4をフレーム2に結合する。図示された実施形態では、作動機構7は、4つの閉位置を提供して、すべてのピンを延長位置に移動させ、それにより、閉位置でハッチをフレームに結合する。図1Aは、4つの閉位置のうちの1つにある作動機構7を示す。閉位置では、作動機構のハンドル8がハッチのコーナ領域に向かって整列される。それぞれの閉位置では、ハンドルがハッチの角を指し、ハッチが閉じた状態で結合またはロックされていることをユーザに示す。
【0065】
作動機構7はまた、ハッチをフレームに結合するための各対のピボットアセンブリおよびハッチ枢軸に対して開位置を提供する。したがって、図示された実施形態では、4つの側を有する作動機構は、それぞれ、ハッチ4が、ハッチおよびフレームの一方またはそれに隣接する一方の側で、対応するハッチ枢軸の周りで回動するように、1対のピボットアセンブリによってフレーム2に結合された4つの開位置を提供する。図1Bおよび図1Cは、4つの開位置のうちの2つの位置にある作動機構7を示している。各開位置において、作動機構のハンドル8は、対応するハッチ枢軸から離れているか、またはハッチおよびフレームの開放側に向けて、ハッチがどちらの側に開放されるかをユーザに指示する。
【0066】
図6Aおよび図6Bを参照すると、図示された実施形態では、作動機構7は、ピン6を伸長位置と後退位置との間で移動させるカム9を含む。各ピンは、カムフォロア10と、カムフォロア10とピン6との間に延びる接続要素11とによってカム9に結合されている。カムフォロアは、接続要素の端部であってもよい。カム9の回転により、カムフォロア10と結合ピン6とが移動し、ピン6が進退位置間で移動する。
【0067】
カム9は、カムフォロア10に作用するカム面12を設け、カムフォロア10を移動させる。カム9が回転すると、カムフォロア10がカム面12に沿って移動して半径方向内方位置と半径方向外方位置との間で移動し、ピン6を後退位置と伸長位置との間で移動させる。
【0068】
図2A~2Dを参照すると、閉位置でハッチをフレームに結合するために、カム9は閉位置に回転してカムフォロアを半径方向外向きの位置に移動し、これにより、図2Aに示すように、すべてのピンを延長位置に移動させて、ハッチ4をすべてのピボットアセンブリによってフレーム2に結合する。ハッチ4を1対のピボットアセンブリ5によってフレーム2に枢動可能に結合し、ハッチ側またはその側に隣接する側の対応するハッチピボットに枢動するために、カム9を開位置に回転させて2つのカムフォロア10を半径方向外方位置に移動させ、他方のカムフォロア10を半径方向内方位置に移動させて1対のピン6を伸長位置に移動させ、残りのピン6を後退位置に移動させる(図2Bおよび図2C)。
【0069】
いくつかの実施形態では、ピン6は、付勢要素またはバネ(図示せず)によって延長位置に付勢されてもよい。バネは、接続要素11、カムフォロア10をピン6に結合する接続要素11のカムフォロア端、または接続要素11のピンまたはピン端に位置してもよい。カム面12は、カムフォロアに作用して、付勢要素の作用に抗してカムフォロアを半径方向内方に引っ張り、ピンを後退位置に移動させ、カムフォロア10を半径方向外方位置に移動させてピン6を付勢要素の作用下で伸長位置に移動させてもよい。あるいは、ピンを後退位置に付勢し、カムは、バネ要素の作用に抗してカムフォロアを半径方向外側に移動させてピンを伸長位置に移動させ、付勢要素の作用でカムフォロアを半径方向内側に移動させてピンを後退位置に移動させてもよい。
【0070】
図示された実施形態では、カム9は、カム9の回転によってカムフォロアが半径方向内方位置と半径方向外方位置との間を移動するように、カムフォロアを半径方向に捕捉するトラック13を含む。トラック13の一方の側12は、カムフォロア10を半径方向内方位置に移動させるようにカムフォロアに作用し、他方の側14は、カムフォロアを半径方向外方の位置に移動させる。このような実施形態では、ピン6は、付勢要素によって付勢されなくてもよい。しかし、ピンが外側に付勢されている場合には、カム面12のみが設けられていてもよい。ピンが内側に付勢されている場合には、カム面14のみが設けられていてもよい。
【0071】
図示された実施形態では、図1Dおよび2Dに示すように、作動機構は、ハッチ4をフレーム2から任意に取り外すことができるように、すべてのピン6を後退位置に移動させるようにさらに構成されている。
【0072】
図6Aおよび図6Bを参照すると、全てのピン6を後退位置に移動させるために、カム9は、1対のカムフォロアを半径方向外方位置に移動させ、他方のカムフォロアが半径方向内方位置に移動した場合に、1対のピン6を伸長位置に移動させ、残りのピン6を後退位置に移動させて、ハッチをフレームに上述のように枢動可能に結合させるための第1カム面12、14を含む。
【0073】
また、カム9は、第1カム面12、14に対して移動可能な第2カム面15、17(図6B)を含み、径方向外方位置にある1対のカムフォロア10を径方向外方位置から径方向内方位置に移動させることにより、全てのピン6がハッチをフレームから分離させる後退位置にある。
【0074】
カム9は、第1カム18a、18bと、第2カム19とを含んでいる。第1カム18a、18bには第1カム面12、14が設けられ、第2カム19には第2カム面15、17が設けられている。第1カムは、ピンを伸長位置と後退位置との間で移動させるために回転する。第2カム19は、第1カム18a、18bに対して相対移動可能で、1対の延長ピンを後退位置に移動させる。第2カムは、第1カムの回転軸に対して横方向に、すなわち、第1カムの回転軸に対して垂直方向に移動する。キー20(図6B)とキー溝21(図6A)は、第1および第2カムに設けられ、第1カムに対する第2カムの横方向の移動を案内する。
【0075】
第1および第2カム18a、18b、19は、第1および第2カム同士の相対回転が阻止されるように回転固定されて共に回転する。第1および第2カムは、キー20およびキー溝21によって共に回転可能に固定されている。第1および第2カムの一緒の回転は、後退位置と伸張位置との間でピン6を作動させて、複数のピボットアセンブリの複数のピンと係合することにより閉位置でハッチをフレームに結合し、1対のピンおよび対応する1対のピボットアセンブリによってフレームをハッチに枢動可能に結合して、ハッチおよびフレームの一方またはその近傍のハッチ枢軸上で枢動する。
【0076】
図2Cは、開位置にある作動機構7を示し、伸長位置にある1対のピン6が対応する1対のピボットアセンブリと係合し、他のすべてのピンが後退位置にあるので、ハッチがフレームに枢軸A4を枢動するように枢動可能に結合されている。開位置では、1対のカムフォロア10が径方向外方位置で第2カム面15、17に係合し、他方のカムフォロア10が径方向内方位置で第1カム面12、14に係合する。1対の延長ピンを後退位置に移動させるために、第2カム19は、第1カム18a、18bに対して、図2Cに示すように1対のピンが対応する1対のピボットアッセンブリに係合する係合位置から、図2Dに示すように、全てのピンがピボットアッセンブリから脱離する脱離位置に移動する。
【0077】
係合位置にあるときは、上記のように第2カム19が第1カム18a、18bと共に回転する。第2カム19は、第1カム18a、18bに対して、図2Dに示すように後退したピンに向かってハッチピボットA4から脱離位置に移動する。第2カム19は、第1カム18a、18bに対して横方向に移動して係合位置と脱離位置との間を移動する。第2カム19および第2カム面15、17は、第1カム18a、18bおよび第1カム面12、14の移動に対して、第2カム面15、17に係合している1対のカムフォロアを移動させて、係合しているピンを伸長位置から後退位置に移動させ、既に後退しているピンを移動させることなく、全てのピンを後退させてハッチをフレームから分離および解放する。次に、図1Dに示すように、ハッチをフレームから取り外すことができる。
【0078】
図示された実施形態では、第2カム19は、第1カム18a、18bに対して係合位置と脱離位置との間で第2カム19を移動させることにより、カムフォロアが半径方向外方位置と半径方向内方位置との間で移動するように、カムフォロアを半径方向に捕捉する第2トラック16を含む。トラック16の一方の側15は、カムフォロアに作用して、カムフォロア10を半径方向内方位置に移動させ、トラックの反対側17は、カムフォロアを半径方向外方の位置に移動させる。このような実施形態では、ピン6は付勢要素によって付勢されなくてもよい。ただし、ピンが外側に付勢されている場合には、カム面15のみを第2カムに設けてもよく、ピンが内側に付勢されている場合には、カム面17のみを第2カムに設けてもよい。
【0079】
再び図6Aおよび図6Bを参照すると、第1カム18aおよび18bは、互いに結合された第1部分18aおよび第2部分18bを含む。第2部分18bは、第2カム19が係合位置にあるときに、第2トラック16または第2カム面15が第1トラック13または第1カム面12に整列されるように、第2カム19を受け入れるための開口部22を第1カムに提供する。作動機構が開位置または閉位置にあるとき、1対のカムフォロアは、半径方向外方の位置で第2トラックまたは第2カム面15と第1トラック13または第1カム面12とに係合する。第2カム19が第1カム18a、18bに対して脱離位置に移動すると、第2トラック16またはカム面15が第1トラック13またはカム面12に対して位置ずれした位置に移動し、1対のカムフォロア10が第2カム面15によって径方向内方位置に移動する。
【0080】
スピゴット26には、第1カム18a、18bおよび第2カム19が回転可能に取り付けられている。図示された実施形態では、スピゴットはハッチから延びている。カムフォロア10は、作動機構の回転位置に応じて、第1カム内または第1カムと第2カムとの間に保持される。カバー23は第1および第2カム上に配置され、作動機構はハッチ4および第1および第2カムを通って延びてカバー23と係合する締結具24によって共に保持される。
【0081】
上記のように、各ピン6は、接続要素11によって作動機構7に結合されている。接続要素11は、ハッチ内のチャネルまたは通路25に受け入れられる(図6A)。図示された実施形態では、通路25は湾曲している。接続要素は、通路内に受け入れられたときに、ピンがハッチから好ましい角度、例えば、図示された実施形態では45度に延びるように湾曲している。好ましくは、全てのピンは同じ角度で延びる。また、接続要素は、ピンに対向する接続要素の端部が作動機構7から好ましい角度で延びるように湾曲している。好ましくは、全ての接続要素は、作動機構から同じ角度で延びている。例えば、図示された実施形態では、接続要素はカム9の回転軸から半径方向に延びることが好ましい。図示された実施形態では、通路および接続要素の曲率は、ピンが好ましい角度で延び、接続要素の両端が好ましい角度で作動機構から延びるように、変曲点を含む。
【0082】
図示された実施形態では、接続要素11はストラットである。ストラット11は湾曲通路25に受け入れられるように弾性変形し、ストラット11は湾曲通路に沿って移動する際に弾性変形してピン6を後退位置と伸長位置との間で移動させる。あるいは、ストラットは真っ直ぐであってもよい。ストラットとピンとは一体部材として一体に形成されていてもよい。ストラットおよびピンは、作動機構からピボットアセンブリまで延びる同じ断面を有してもよい。
【0083】
好ましい実施形態では、接続要素11およびピン6は、ハッチ4上に回転対称に配置され、ハッチがフレーム2内に複数の方向に結合されるようになっている。たとえば、長方形のハッチの場合は2つの方法のうちの1つでハッチをフレームに挿入でき、正方形のハッチの場合は4つの方法のうちの1つでハッチをフレームに挿入できる。
【0084】
ハッチアセンブリ201の第2例示的な実施形態について、図7図17を参照して説明する。上述した第1実施形態1の特徴と同一または類似の第2実施形態201の特徴については、上述した同じ符号を付して参照するが、簡潔のためこれ以上説明しない。
【0085】
図7A~7Dは、図2A~2Dに対応しており、それぞれ、閉じた、開いた、分離した構成のハッチ4を示している。
【0086】
上記のように、ハンドル8は第1および第2カム18a、18b、19に回動可能に固定されており、ハンドル8の回動により1対のピン6が伸長位置に移動し、残りのピン6が後退位置に移動するようになっている。図1A図1Dの実施形態では、第2カム19は、第1カムと第2カムとの間のキーおよびキー溝20、21によって設けられた第1カム18a、18bに対するハンドル8の横方向の移動によって、1対のピン6を伸長位置から後退位置に移動させるためにハンドル8に結合されているかまたはハンドル8と共に形成されている。
【0087】
同様に、第2実施形態201では、ハンドル8が第1および第2カム18a、19に回転可能に固定されており、ハンドル8の回転により1対のピン6が伸長位置に移動し、残りのピン6が後退位置に移動する。しかし、第2実施形態では、ハンドル8は横方向には移動しない。図8A図8Cを参照すると、第2実施形態201の作動機構は、第2カム19に取り付けられた第2ハンドル8aを含む。第2ハンドル8aは、第2カム19に回転可能に固定されている。第2カム19は、キー220およびキー溝221によって第1カム18aに回転可能に固定されている。キーおよびキー溝220、221は、第1カム18aおよびハンドル8に対する第2カム19および第2ハンドル8aの横方向の移動を案内する。キーおよびキー溝220、221により設けられた第1カム18aとハンドル8に対する第2ハンドル8aの横方向移動により、第2カム19の横方向移動が実現され、1対のピン6が伸長位置から後退位置に移動する(図7Dに示す)。ハッチは、図8Aおよび図8Bに示すように、本体部4bと外側カバー4aとを備えている。主要部は、発泡ポリプロピレン発泡体などの発泡材料で形成することができる。外側カバーは、カムおよび作動機構の関連構成要素を覆っており、プラスチック材料で形成することができる。ハッチの周囲領域は、フレームの対応するテーパ状または傾斜面と係合するようにテーパ状または傾斜している。シールは、ハッチまたはフレーム、あるいはその両方の周囲に形成されてもよいし、設けられてもよい。
【0088】
図9および図10は、ハッチアセンブリ201のピボットアセンブリのボールを示す。ボール205bには、ピン6を受け入れる穴205cが設けられている。ボールは、穴205cとボール205bの側との間にスロット205dを有し、その結果、穴205cはボール205bの側に開口している。ハッチ4が全開位置(例えば、図11に示す開位置)を超えて開放された場合、ボールの一方の側に開口した穴は、ピボットアセンブリ、ハッチまたはフレームの損傷を回避するために、ピンをボールから「抜け出る」ことを可能にする。ボールに弾性を付与して穴205cの側を撓ませてピン6によるボールの抜け出しを可能にするために、ボールは穴105cとボールの外部との間にボールを通って延びるキャビティ205eを含む。キャビティ205eは、穴205cの周りにスロット205dの両側まで延びている。キャビティは、例えば、ボール205bを通って延びる'C形状のキャビティである。キャビティ205eは、穴205cと平行に延びている。
【0089】
図示された実施形態では、穴205cはボール205bの中心軸からずれている。穴の長手方向軸はボールの中心軸線からずれており、すなわち穴205cの長手方向軸はボールの中心を通っている。穴205cは、ボールの中心軸と平行な長手方向軸を有する。オフセット穴205cは、図11に示すように、ハッチを閉位置から90度を超えて開位置に枢動し、ハッチをフレームから90度を超えて開位置に開くことを可能にする。図示された実施形態では、オフセット穴205cはハッチをフレームから約170度開くようにする。
【0090】
前述したように、ピボットアセンブリ5、205は、ピン6がピボットアセンブリから後退したときにピボットアセンブリを閉方向に戻す弾性要素/バネを含んでもよい。図12図17を参照すると、図示された実施形態では、バネ233はねじりバネである。ねじれバネ233は、ソケット/第1部分205aとボール/第2部分205bとの間に作用してピボットアセンブリを閉方向に戻す。
【0091】
ピボットアセンブリ205は、2つの枢軸(図15の5dおよび5e)および2つのバネ233を提供するように構成され、各バネはそれぞれの枢軸に関連付けられる。各バネは、ピボットアセンブリを、対応する枢軸の周りに閉方向に付勢させるように構成されている。図示のように、ピボットアセンブリが2つの直交する枢軸5d、5eを提供する場合、バネ233は互いに直交するように配置される。
【0092】
ピボットアセンブリ205は、ボール205bが2つの枢軸5d、5eの周りで枢動されるように構成される1対のキー231a、231bとキー溝232a、232bとを含み、すなわち、1対のキーとキー溝は、2つの軸の周りで枢動されるボールの動きを制限する。ボールは、第1枢軸5dまたは第2枢軸5eの周りで選択的に枢動され、ハッチを開閉させる。
【0093】
各キー231a、231bは、ボール205bに対してそれぞれの枢軸5d、5eの周りを回転するようにボール205bに結合され、ソケット205a内の関連するキー溝232a、232b内に受け入れられて、キー231a、231bの相対的な回転を防止する。各バネ233は、ボール205bと各キー231a、231bとの間に作用してボール205bを閉方向に戻す。第1キー231aは、ボール205bに対して第1枢軸5dを中心として回転し、ソケット内の対応する第1キー溝232aに受け入れられて、第1キー231aがソケット205aに対して第1枢軸5dを中心として回転することを阻止し、ボール205bが第2枢軸5eを中心として回転することを許容する。同様に、第2キー231bは、ボール205bに対して第2枢軸5eを中心に回動し、ソケット205aの対応する第2キー溝232bに受け入れられ、第2キー231bがソケット205aに対して第2枢軸5eを中心に回動することを阻止し、ボール205bが第1枢軸5dを中心に回動することを許容する。各バネ233は、ボールの回転に対して各キー231a、231bを付勢し、ボールをソケットに対して閉方向に付勢する。枢軸が直交する場合、第1キーおよびキー溝は、第2キーおよびキー溝と直交する。例えば、第1キーおよびキー溝は第1平面上に延び、第2キーおよびキー溝は第1平面と直交する第2平面上に延び、第1および第2平面はボールが枢動されたボールの中心を通って延びる。
変形
【0094】
図示された実施形態では、ピボットアセンブリはフレームに取り付けられ、係合機構はハッチに取り付けられる。しかしながら、いくつかの実施形態では、ピボットアセンブリはハッチに取り付け、係合機構はフレームに取り付けられてもよい。このような実施形態では、ピボットアセンブリの第1部分はハッチに固定されているかまたはハッチと共に形成されており、第2部分は第1部分に結合され、第1部分に対して枢動するように適合されている。このような実施形態では、係合機構のピンは、フレームから内方に延びてピボットアセンブリに係合し、フレーム内に引き戻されてピボットアセンブリから脱離する。このような実施形態では、ピンの長手方向軸はハッチの中心線に収束し、枢動して開いたときにハッチが一対のピボットアセンブリによってフレームに結合されたままであることを保証する。
【0095】
代替の作動機構も可能である。例えば、代替の接続要素が提供されてもよく、例えば、上記作動機構内のストラットはケーブルまたは油圧または空気圧システムで置き換えられてもよく、または、作動機構は、ソレノイドのような電気アクチュエータによって後退位置と伸長位置との間でピンを駆動する電気システムを含んでもよい。このような構成は、ピボットアセンブリがハッチに取り付けられ、ピンおよび作動機構がフレーム2またはフレームに取り付けられた他の部材に取り付けられるときに使用することができる。例えば、ケーブルは、駆動機構とピンとの間のフレームの周りに延びる通路内に配線され得る。このような実施形態では、各ピンは、ハッチ上の対応するピボットアセンブリと係合するようにバネによって付勢され、その結果、ケーブルが張力を受けて動作してピンを後退させることができる。
【0096】
本発明によるハッチアセンブリは、空間、例えばドアまたは窓などの建物の壁または天井キャビティへのアクセスを開閉するためにハッチが必要なときはいつでも利用することができる。図18A図18Dは、手荷物品100(スーツケース)に組み込まれた図1Aから図1Dのハッチアセンブリ1を示す。ハッチアセンブリ1のフレーム2は、手荷物品のケースの一部を形成するか、またはその中に組み込まれる。図19A~19Dは、円形のマンホールカバーアセンブリ101の形態のハッチアセンブリを示す。円形ハッチアセンブリ101は、フレーム開口部103を有する円形ハッチフレーム102、円形ハッチ104、および3つのピボットアセンブリ5を備える。ピボットアセンブリ5は、ハッチ104およびフレーム102の周りに等間隔で配置されている。ハッチ104は、図19Aに示される3つのハッチ枢軸A1、A2、A3のいずれか1つを中心に回転して開くことができ、各ハッチ枢軸は、一対の隣接するピボットアセンブリ5によって提供される。マンホールアセンブリ101は、上述のような機能を有するが、3つのハッチ枢軸を提供し、閉位置でハッチをフレームに結合し、ハッチをマンホールから分離および除去するための作動機構を有してもよい。作動機構は、マンホールの蓋が閉じられているときに見えないようにするために、マンホールの蓋の外側カバー内または上部カバーの下に封入されてもよい。作動機構は、マンホールカバー104の上部カバーのキー溝28に挿入されたキー27により接近作動可能であり、作動機構を作動させる。
【0097】
図1A~1Dの実施形態例は、ハッチの各側に関連付けられた1対のピボットアセンブリを含み、各ピボットアセンブリは、ハッチの1つのコーナに関連付けられ、2つの枢軸を含み、各ピボットアセンブリは、隣接するハッチ枢軸とハッチの両側との間で共有される。ピボットアセンブリの数はハッチの辺の数と等しく、隣接する1対のピボットアセンブリの数はハッチの側の数と等しい。しかしながら、いくつかの実施形態では、ピボットアセンブリの数は、ハッチの一側またはコーナの数よりも多くても少なくてもよい。例えば、4側ハッチアセンブリは、図20に示すように、ハッチの3つのコーナに関連付けられたピボットアセンブリを含むことがある。3つのピボットアセンブリ5f、5gは、それぞれがハッチ枢軸を提供する2対のピボットアセンブリを提供する。他の2つのピボットアセンブリ5gの間に位置するピボットアセンブリ5fは、2つの隣接するハッチ枢軸によって共有される2つの枢軸を有することができる。他の2つのピボットアセンブリ5gは、2つの枢軸を有するピボットアセンブリ5fの枢軸の1つと位置合わせされた2つの枢軸、または単一の枢軸のみを有し得る。係合機構は、4つのピン6を含み、3つのピンは、3つのピボットアセンブリ5f、5gに解放可能に係合し、4つ目のピンは、ピボットアセンブリなしでフレーム2のコーナに係合する。このような構成は、ハッチの隣接する2つの側または隣接する2つの隣接するハッチ枢軸上で開位置に枢動するように選択的に構成可能な4側ハッチを提供する。
【0098】
別の例示的な実施形態では、ハッチアセンブリは2つの隣接するピボットアセンブリを含んでもよく、各ピボットアセンブリはハッチの1つのコーナに関連付けられ、各ピボットアセンブリは2つの枢軸を有し、他のピボットアセンブリはそれぞれ1つの枢軸を有し、2つの枢軸を有する隣接するピボットアセンブリの枢軸のうちの1つにのみ整列される。例えば、図21を参照すると、4側ハッチアセンブリは、それぞれがハッチの1つのコーナに関連付けられ、2つのピボットを有する2つの隣接するピボットアセンブリ5fと、ハッチの反対側または反対側のコーナに位置または隣接し、それぞれが単一のピボットを有する2つの隣接するピボットアセンブリ5gとを有することができる。このような構成は、ハッチの3つの隣接する側または隣接する3つの隣接するハッチ枢軸上で開位置に枢動するように選択的に構成可能なハッチを提供する。
【0099】
さらに別の例示的な実施形態では、ハッチアセンブリは、ハッチの2つ以上の側のそれぞれに関連付けられた1対のピボットアセンブリを含み、各ピボットアセンブリは単一の枢軸のみを有することができる。例えば、図21に示すように、4側ハッチアセンブリは、ハッチの一方の側に単一のピボットを有する2つの隣接するピボットアセンブリ5gと、ハッチの反対側に単一のピボットを有する2つの隣接するピボットアセンブリとを有することができる。このような構成は、ハッチの対向する2つの側で開位置に枢動するように選択的に構成可能なハッチを提供する。
【0100】
図23Aおよび図23Bを参照すると、いくつかの実施形態では、ハッチ4は、対応するピボットアセンブリ305の対応するキー溝331に係合するキー部材330を含んでもよい。ハッチキー330は、ハッチ4が対応するピボットアセンブリ305に結合されると、対応するピボットアセンブリ305のボール305bのピボットアセンブリキー溝331に受け入れられる。あるいは、あるいは、ボール305bがキー330を備え、ハッチ4が対応するキー溝331を備え得ることが想定される。キー330およびキー溝331は、ハッチ4をハッチ枢軸の周りでピボットアッセンブリ305に対して反対側に枢動することにより、(対応するピボットアッセンブリ305におけるピン6が後退したときに)キー溝に係脱するように構成されている。キーおよびキー溝は、ハッチ4が開いたときに、ハッチ4が(1対の)結合されたピボットアセンブリ305から外れるのを抵抗または制限するように、例えば、ハッチがピボットアセンブリに結合されたピン6の長手方向軸に沿ってピボットアセンブリから外れるのを防止または制限するように形成されている。一例として、示された例では、キー330およびキー溝331はあり継ぎ形状である。キーおよびキー溝は、角度付き/収束ピンに加えて、ハッチ4をピボットアセンブリ305に固定して、ハッチ4が開いたときに結合されたピボットアセンブリ305から外れるのを防止または阻止することができる。
【0101】
上記の実施形態では、係合機構は、閉鎖された複数の枢動可能な構成においてハッチをフレームに選択的に結合するために、対応するピボットアセンブリの対を係合する1対のピンを含む。ピンは、ハッチが枢動して開いたときにハッチがフレームに結合されたままになるように、各対のピンにおけるピンの長手方向軸が収束するように配向されている。
【0102】
本発明によるハッチアセンブリは、複数のハッチピボットを容易に提供し、好ましい実施形態では、ハッチをフレームから完全に取り外すことを可能にする簡単な構成を提供する。ハッチは、ピボットアセンブリのみと係合するピンによってフレームに結合される。縦方向のピン軸が収束するように配置されたピンのペアにより、フレームへのハッチの選択的な結合が簡素化される。さらに、本発明は、ハッチの容易な構成可能性を提供する。作動機構は、係合機構を作動させて、閉構成および複数枢動開構成でハッチをフレームに結合し、好ましい実施形態では、ハッチをフレームから取り外すことができるさらなる解放構成を提供する。
【0103】
既知の同等物を有する整数または成分を有する箇所は、前述の説明において言及されており、これらの整数は、別個に説明されているかのように、ここで結合されている。
【0104】
本明細書に記載された現在の好ましい実施形態に対する様々な変更および修正は、当業者にとって明白であることに留意されたい。このような変更および修正は、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、また、本発明に付随する利点を減少させることなく行うことができる。したがって、このような変更および補正を本発明に含めることが意図される。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B
図8C
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18A
図18B
図18C
図18D
図19A
図19B
図19C
図19D
図20
図21
図22
図23A
図23B
【国際調査報告】