(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】フェニルピロールアミノグアニジン塩及び製剤
(51)【国際特許分類】
C07D 207/335 20060101AFI20240614BHJP
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【FI】
C07D207/335 CSP
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A61K9/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023578136
(86)(22)【出願日】2022-06-21
(85)【翻訳文提出日】2024-01-18
(86)【国際出願番号】 EP2022066906
(87)【国際公開番号】W WO2022268825
(87)【国際公開日】2022-12-29
(32)【優先日】2021-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2021-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2021-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520486395
【氏名又は名称】シナクト ファーマ エーピーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ボーセン,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ジョナッセン,トーマス,エンゲルブレット,ノードキルド
(72)【発明者】
【氏名】ホイガード,ベント
【テーマコード(参考)】
4C076
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA38
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(57)【要約】
本開示は、フェニルピロールアミノグアニジン化合物の薬学的に許容される塩の胃内送達のための経口製剤に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式IのAP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の薬学的に許容される塩;
【化1】
(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)であって、
低いpHにおいて高い溶解度を有する、前記薬学的に許容される塩。
【請求項2】
前記塩が、胃のpHにおいて高い溶解度を有する、請求項1に記載の薬学的に許容される塩。
【請求項3】
前記塩が、pH約1~3において、例えば、約pH0.5~3.5;例えば、pH約0.5~1、例えば、pH約1~1.5、例えば、pH約1.5~2、例えば、pH約2~2.5、例えば、pH約2.5~3、例えば、pH約3~3.5において、高い溶解度を有する、先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
【請求項4】
前記塩が、pH約1.2において、高い溶解度を有する、先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
【請求項5】
前記塩が、pH1.2において、高い溶解度を有する、先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
【請求項6】
前記AP1189の薬学的に許容される塩の前記溶解度が、pH1.2において、少なくとも10mM、例えば、pH1.2において、少なくとも11mM、例えば、pH1.2において、少なくとも12mM、例えば、pH1.2において、少なくとも13mM、例えば、pH1.2において、少なくとも14mM、例えば、pH1.2において、少なくとも15mM、例えば、pH1.2において、少なくとも16mM、例えば、pH1.2において、少なくとも17mM、例えば、pH1.2において、少なくとも18mM、例えば、pH1.2において、少なくとも19mM、例えば、pH1.2において、少なくとも20mM、例えば、pH1.2において、少なくとも25mM、例えば、pH1.2において、少なくとも30mM、例えば、pH1.2において、少なくとも35mM、例えば、pH1.2において、少なくとも40mM、例えば、pH1.2において、少なくとも50mM、例えば、pH1.2において、少なくとも60mM、例えば、pH1.2において、少なくとも70mM、例えば、pH1.2において、少なくとも80mM、例えば、pH1.2において、少なくとも90mM、例えば、pH1.2において、少なくとも100mM、例えば、pH1.2において、少なくとも110mM、例えば、pH1.2において、少なくとも120mM、例えば、pH1.2において、少なくとも130mM、例えば、pH1.2において、少なくとも140mM、例えば、pH1.2において、少なくとも150mM、例えば、pH1.2において、少なくとも175mM、例えば、pH1.2において、少なくとも200mM、例えば、pH1.2において、少なくとも250mM、例えば、pH1.2において、少なくとも300mM、例えば、pH1.2において、少なくとも350mM、例えば、pH1.2において、少なくとも400mM、例えば、pH1.2において、少なくとも450mM、例えば、pH1.2において、少なくとも500mM、例えば、pH1.2において、少なくとも550mMである、先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
【請求項7】
前記AP1189の薬学的に許容される塩の前記溶解度が、pH1~3において、例えばpH0.5~3.5において、少なくとも10mMであり、例えばpH1.2において、少なくとも10mMの溶解度である、先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
【請求項8】
前記AP1189の薬学的に許容される塩の前記溶解度が、pH1~3において、例えばpH0.5~3.5において、少なくとも15mMであり、例えばpH1.2において、少なくとも15mMの溶解度である、先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
【請求項9】
前記AP1189の薬学的に許容される塩の前記溶解度が、pH1~3において、例えばpH0.5~3.5において、15mM以上50mM未満であり、例えばpH1.2において、15mM以上50mM未満の溶解度である、先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
【請求項10】
前記AP1189の薬学的に許容される塩の前記溶解度が、pH1~3において、例えばpH0.5~3.5において、50mM以上であり、例えばpH1.2において、50mM以上の溶解度である、先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
【請求項11】
前記AP1189の薬学的に許容される塩の前記溶解度が、pH1.2において、少なくとも25mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも50mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも75mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも100mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも125mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも150mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも175mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも200mg/mLである、先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
【請求項12】
前記塩が、pH1.2などの低いpHにおいて、AP1189フマル酸塩、及び/またはAP1189トシル酸塩、及び/またはAP1189ナパジシル酸塩、及び/またはAP1189エシル酸塩、及び/またはAP1189エジシル酸塩、及び/またはAP1189シクラミン酸塩、及び/またはAP1189シュウ酸塩、及び/またはAP1189(+)-カンファー-10-スルホン酸塩よりも高い溶解度を有する、先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
【請求項13】
前記塩が、低いpH、例えばpH1.2において、AP1189トシル酸塩よりも高い溶解度を有する、先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
【請求項14】
前記AP1189の薬学的に許容される塩が、以下からなる群から選択される、先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩:
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-マンデル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン馬尿酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムベシル酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムオキソグルタル酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンギ酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジングルタル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンアジピン酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);及び
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム硝酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)。
【請求項15】
前記AP1189の薬学的に許容される塩が、以下からなる群から選択される、先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩:
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-マンデル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン馬尿酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);及び
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)。
【請求項16】
前記塩が、式IIのAP1189の酢酸塩((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩)
【化2】
(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)である、先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
【請求項17】
前記AP1189酢酸塩の前記溶解度が、H1.2において少なくとも50mM、例えば、pH1.2において少なくとも60mM、例えば、pH1.2において少なくとも70mM、例えば、pH1.2において少なくとも80mM、例えば、pH1.2において少なくとも90mM、例えば、pH1.2において少なくとも100mM、例えば、pH1.2において少なくとも110mM、例えば、pH1.2において少なくとも120mM、例えば、pH1.2において少なくとも130mM、例えば、pH1.2において少なくとも140mM、例えば、pH1.2において少なくとも150mM、例えば、pH1.2において少なくとも175mM、例えば、pH1.2において少なくとも200mM、例えば、pH1.2において少なくとも250mM、例えば、pH1.2において少なくとも300mM、例えば、pH1.2において少なくとも350mM、例えば、pH1.2において少なくとも400mM、例えば、pH1.2において少なくとも450mM、例えば、pH1.2において少なくとも500mM、例えば、pH1.2において少なくとも550mM、例えば、pH1.2において少なくとも600mMである、先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
【請求項18】
前記AP1189酢酸塩の前記溶解度が、pH1.2において、おおよそ617mM±200mM、例えばpH1.2において、617mM±100mM、例えばpH1.2において、617mM±50mMである、先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
【請求項19】
前記AP1189酢酸塩の前記溶解度が、pH1.2において、少なくとも25mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも50mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも75mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも100mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも125mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも150mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも175mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも200mg/mLである、先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
【請求項20】
前記AP1189酢酸塩の前記溶解度が、pH1.2において、223mg/mL±100mg/mL、例えばpH1.2において、223mg/mL±75mg/mL、例えばpH1.2において、223mg/mL±50mg/mL、例えばpH1.2において、223mg/mL±25mg/mLである、先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
【請求項21】
前記塩が、式IIIのAP1189のコハク酸塩((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩)
【化3】
(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)である、先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
【請求項22】
前記AP1189コハク酸塩の前記溶解度が、pH1.2において、少なくとも20mM、例えば、pH1.2において、少なくとも30mM、例えば、pH1.2において、少なくとも35mM、例えば、pH1.2において、少なくとも40mM、例えば、pH1.2において、少なくとも50mM、例えば、pH1.2において、少なくとも60mM、例えば、pH1.2において、少なくとも70mM、例えば、pH1.2において、少なくとも80mM、例えば、pH1.2において、少なくとも90mM、例えば、pH1.2において、少なくとも100mM、例えば、pH1.2において、少なくとも110mM、例えば、pH1.2において、少なくとも120mM、例えば、pH1.2において、少なくとも130mM、例えば、pH1.2において、少なくとも140mM、例えば、pH1.2において、少なくとも150mM、例えば、pH1.2において、少なくとも175mM、例えば、pH1.2において、少なくとも200mM、例えば、pH1.2において、少なくとも250mM、例えば、pH1.2において、少なくとも300mM、例えば、pH1.2において、少なくとも350mM、例えば、pH1.2において、少なくとも400mM、例えば、pH1.2において、少なくとも450mM、例えば、pH1.2において、少なくとも500mM、例えば、pH1.2において、少なくとも550mMである、先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
【請求項23】
前記AP1189コハク酸塩の前記溶解度が、pH1.2において、593mM±200mM、例えばpH1.2において、593mM±100mM、例えばpH1.2において、593mM±50mMである、先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
【請求項24】
前記AP1189コハク酸塩の前記溶解度が、pH1.2において、少なくとも25mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも50mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも75mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも100mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも125mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも150mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも175mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも200mg/mLである、先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
【請求項25】
前記AP1189コハク酸塩の前記溶解度が、pH1.2において、245mg/mL±100mg/mL、例えばpH1.2において、245mg/mL±75mg/mL、例えばpH1.2において、245mg/mL±50mg/mL、例えばpH1.2において、245mg/mL±25mg/mLである、先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩。
【請求項26】
先行請求項のいずれか1項に記載の薬学的に許容される塩を含む、医薬組成物。
【請求項27】
請求項26に記載の医薬組成物と薬学的に許容される担体または賦形剤との単位剤形。
【請求項28】
式IのAP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の薬学的に許容される塩:
【化4】
(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)であって、低いpHにおいて高い溶解度を有する前記薬学的に許容される塩と、
任意選択により、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む経口製剤。
【請求項29】
前記AP1189の薬学的に許容される塩の前記溶解度が、pH1.2において、少なくとも10mM、例えば、pH1.2において、少なくとも11mM、例えば、pH1.2において、少なくとも12mM、例えば、pH1.2において、少なくとも13mM、例えば、pH1.2において、少なくとも14mM、例えば、pH1.2において、少なくとも15mM、例えば、pH1.2において、少なくとも16mM、例えば、pH1.2において、少なくとも17mM、例えば、pH1.2において、少なくとも18mM、例えば、pH1.2において、少なくとも19mM、例えば、pH1.2において、少なくとも20mM、例えば、pH1.2において、少なくとも25mM、例えば、pH1.2において、少なくとも30mM、例えば、pH1.2において、少なくとも35mM、例えば、pH1.2において、少なくとも40mM、例えば、pH1.2において、少なくとも50mM、例えば、pH1.2において、少なくとも60mM、例えば、pH1.2において、少なくとも70mM、例えば、pH1.2において、少なくとも80mM、例えば、pH1.2において、少なくとも90mM、例えば、pH1.2において、少なくとも100mM、例えば、pH1.2において、少なくとも110mM、例えば、pH1.2において、少なくとも120mM、例えば、pH1.2において、少なくとも130mM、例えば、pH1.2において、少なくとも140mM、例えば、pH1.2において、少なくとも150mM、例えば、pH1.2において、少なくとも175mM、例えば、pH1.2において、少なくとも200mM、例えば、pH1.2において、少なくとも250mM、例えば、pH1.2において、少なくとも300mM、例えば、pH1.2において、少なくとも350mM、例えば、pH1.2において、少なくとも400mM、例えば、pH1.2において、少なくとも450mM、例えば、pH1.2において、少なくとも500mM、例えば、pH1.2において、少なくとも550mMである、請求項28に記載の経口製剤。
【請求項30】
前記AP1189の薬学的に許容される塩の前記溶解度が、pH1~3において、例えばpH0.5~3.5において、少なくとも10mM、例えばpH1.2において、少なくとも10mMである、請求項28に記載の経口製剤。
【請求項31】
前記AP1189の薬学的に許容される塩の前記溶解度が、pH1~3において、例えばpH0.5~3.5において、少なくとも15mM、例えばpH1.2において、少なくとも15mMである、請求項28に記載の経口製剤。
【請求項32】
前記AP1189の薬学的に許容される塩の前記溶解度が、pH1~3において、例えばpH0.5~3.5において、15mM以上50mM未満、例えばpH1.2において15mM以上50mM未満である、請求項28に記載の経口製剤。
【請求項33】
前記AP1189の薬学的に許容される塩の前記溶解度が、pH1~3において、例えばpH0.5~3.5において、50mM以上、例えばpH1.2において50mM以上である、請求項28に記載の経口製剤。
【請求項34】
前記AP1189の薬学的に許容される塩の前記溶解度が、pH1.2において、少なくとも25mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも50mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも75mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも100mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも125mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも150mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも175mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも200mg/mLである、請求項28に記載の経口製剤。
【請求項35】
前記AP1189の薬学的に許容される塩が、以下からなる群から選択される、請求項28~34のいずれか1項に記載の経口製剤:
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-マンデル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン馬尿酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムベシル酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムオキソグルタル酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンギ酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジングルタル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンアジピン酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);及び
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム硝酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)。
【請求項36】
前記AP1189の薬学的に許容される塩が、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)(AP1189酢酸塩)である、請求項28~35のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項37】
前記AP1189の薬学的に許容される塩が、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)(AP1189コハク酸塩)である、請求項28~35のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項38】
前記経口製剤が、前記AP1189の薬学的に許容される塩を胃区画(または胃)に送達する、例えば前記AP1189の薬学的に許容される塩を胃区画内に主に送達する、請求項28~37のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項39】
前記経口製剤が、前記AP1189の薬学的に許容される塩を胃区画(または胃)内で放出する、例えば前記AP1189の薬学的に許容される塩を胃区画内に主に放出する、請求項28~38のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項40】
前記経口製剤が、即時放出及び/または放出遅延により胃区画内で前記AP1189の薬学的に許容される塩を放出する、請求項28~39のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項41】
前記AP1189の薬学的に許容される塩の約65%~約80%以上が、胃区画内で溶液に溶出される、請求項28~40のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項42】
前記AP1189の薬学的に許容される塩の約65%以上、例えば約70%以上、例えば約75%以上、例えば約80%以上、例えば約85%以上、例えば約90%以上、例えば約95%以上が、胃区画内で溶液中に溶出される、請求項28~41のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項43】
前記経口製剤が、放出遅延により胃区画内で前記AP1189の薬学的に許容される塩を放出する、請求項28~42のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項44】
前記経口製剤が、胃内保持型錠剤などの胃内保持型放出遅延製剤である、請求項28~43のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項45】
前記胃内保持型錠剤が、胃内保持型二層錠剤である、請求項28~44のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項46】
前記胃内保持型二層錠剤製剤が、膨潤層及び薬物放出層からなる胃膨潤系(GSS)である、請求項45に記載の経口製剤。
【請求項47】
前記経口製剤が、胃区画内で前記AP1189の薬学的に許容される塩を即時放出する、請求項28~42のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項48】
前記経口製剤が、AP1189の胃吸収のために、例えば、胃粘液層上でのAP1189の吸収のために、胃区画内で前記AP1189の薬学的に許容される塩を放出する、請求項28~47のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項49】
前記経口製剤が、AP1189の胃内送達及び/または胃内吸収のために設計されている、請求項28~48のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項50】
前記経口製剤が、非アルカリ性である、請求項28~49のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項51】
前記経口製剤が、固形経口製剤、例えば固形経口剤形である、請求項28~50のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項52】
前記固形経口製剤が、即放性固形経口製剤である、請求項28~51のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項53】
前記固形経口剤形が、即放性固形経口剤形である、請求項28~52のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項54】
前記経口製剤が、錠剤である、請求項28~53のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項55】
前記経口製剤が、即放性錠剤である、請求項28~54のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項56】
前記AP1189の薬学的に許容される塩の約65%~約80%以上が、約5分で溶液に溶出される、請求項28~55のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項57】
前記AP1189の薬学的に許容される塩の約80%以上が、約10分で溶液に溶出される、請求項28~56のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項58】
前記AP1189の薬学的に許容される塩の約80%以上が、約15分で溶液に溶出される、請求項28~57のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項59】
前記AP1189の薬学的に許容される塩の約65%~約80%以上が、pH約1~3において、例えば、約pH0.5~3.5;例えば、pH約0.5~1、例えば、pH約1~1.5、例えば、pH約1.5~2、例えば、pH約2~2.5、例えば、pH約2.5~3、例えば、pH約3~3.5において、約5分で溶液中に溶出される、請求項28~58のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項60】
前記AP1189の薬学的に許容される塩の約80%以上が、pH約1~3において、例えば、約pH0.5~3.5;例えば、pH約0.5~1、例えば、pH約1~1.5、例えば、pH約1.5~2、例えば、pH約2~2.5、例えば、pH約2.5~3、例えば、pH約3~3.5において、約10分で溶液中に溶出される、請求項28~59のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項61】
前記AP1189の薬学的に許容される塩の約65%~約80%以上が、pH約1.2において、約5分で溶液に溶出される、請求項28~60のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項62】
前記AP1189の薬学的に許容される塩の約80%以上が、pH約1.2において、約10分で溶液に溶出される、請求項28~61のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項63】
モノグラフ溶出試験では、AP1189の名目用量の約65%~約80%以上が、約5分で放出される、請求項28~62のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項64】
モノグラフ溶出試験では、AP1189の名目用量の約80%以上が、約10分で放出される、請求項28~63のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項65】
モノグラフ溶出試験では、AP1189の名目用量の約80%以上が、約15分で放出される、請求項28~64のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項66】
前記経口製剤の崩壊時間が、1/2分~10分、例えば、1/2分~1分、例えば、1~2分、例えば、2~3分、例えば、3~4分、例えば、4~5分、例えば、5分~6分、例えば、6~7分、例えば、7~8分、例えば、8分~9分、例えば、9分~10分である、請求項28~65のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項67】
T
maxが、投与後約1~6時間、例えば投与後約1~4時間、例えば投与後約1~3時間、例えば投与後約1~2時間である、請求項28~66のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項68】
T
maxが、投与後約6時間、例えば投与後約5時間、例えば投与後約4時間、例えば投与後約3時間、例えば投与後約2.5時間、例えば投与後約2時間、例えば投与後約1時間である、請求項28~67のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項69】
消失半減期が、約4~5時間である、請求項28~68のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項70】
消失半減期が、約5~25時間、例えば5~10時間、例えば10~15時間、例えば15~20時間、例えば20~25時間である、請求項28~69のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項71】
曝露(C
max及び/またはAUC)が、AP1189の薬学的に許容される塩を含む固形経口製剤の場合、腸溶性コーティング錠剤及び/またはAP1189の薬学的に許容される塩を含むアルカリ性懸濁液の曝露よりも高い、請求項28~70のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項72】
AP1189の薬学的に許容される塩を含む固形経口製剤の曝露(C
max及び/またはAUC)が、AP1189の薬学的に許容される塩を含むアルカリ性懸濁液の曝露と同等である、請求項28~71のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項73】
AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩などのAP1189の薬学的に許容される塩を含む固形経口製剤の相対バイオアベイラビリティが、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩などのAP1189の薬学的に許容される塩を含むアルカリ性懸濁液と比較して、約0.7~1.8、例えば、約0.7、例えば、約0.8、例えば、約0.9、例えば、約1.0、例えば、約1.1、例えば、約1.2、例えば、約1.3、例えば、約1.4、例えば、約1.5、例えば、約1.6、例えば、約1.7、例えば、約1.8である、請求項28~72のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項74】
前記固形経口製剤のAUC
0-24が、AP1189の薬学的に許容される塩の単回用量投与後に、1000hr*ng/mL以上、例えば、1200hr*ng/mL以上、例えば、1400hr*ng/mL以上、例えば、1600hr*ng/mL以上、例えば、1800hr*ng/mL以上、例えば、2000hr*ng/mL以上、例えば、2500hr*ng/mL以上、例えば、3000hr*ng/mL以上、例えば、3500hr*ng/mL以上、例えば、4000hr*ng/mL以上、例えば、4500hr*ng/mL以上、例えば、5000hr*ng/mL以上、例えば、5500hr*ng/mL以上、例えば、6000hr*ng/mL以上、例えば、6500hr*ng/mL以上、例えば、7000hr*ng/mL以上、例えば、7500hr*ng/mL以上、例えば、8000hr*ng/mL以上である、請求項28~73のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項75】
前記固形経口製剤のC
maxが、AP1189の薬学的に許容される塩の単回用量投与後に、180ng/mL以上、例えば、200ng/mL以上、例えば、225ng/mL以上、例えば、250ng/mL以上、例えば、275ng/mL以上、例えば、300ng/mL以上、例えば、350ng/mL以上、例えば、400ng/mL以上、例えば、450ng/mL以上、例えば、500ng/mL以上、例えば、600ng/mL以上、例えば、700ng/mL以上、例えば、800ng/mL以上、例えば、900ng/mL以上、例えば、1000ng/mL以上、例えば、1200ng/mL以上、例えば、1400ng/mL以上、例えば、1600ng/mL以上、例えば、1800ng/mL以上、例えば、2000ng/mL以上、例えば、2200ng/mL以上、例えば、2400ng/mL以上、例えば、2600ng/mL以上、例えば、2800ng/mL以上、例えば、3000ng/mL以上、例えば、3200ng/mL以上、例えば、3400ng/mL以上、例えば、3600ng/mL以上である、請求項28~74のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項76】
AP1189酢酸塩を含む前記固形経口製剤の幾何平均AUC
0-tが、単回用量投与後に4423.40(CV20.8%)h*ng/mLのAUC
0-tの約80.00%~約125.00%以内である、請求項28~75のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項77】
AP1189酢酸塩を含む前記固形経口製剤の用量正規化幾何平均AUC
0-t/Dが、単回用量投与後に44.23(CV20.8%)h*ng/mLのAUC
0-tの約80.00%~約125.00%以内である、請求項28~76のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項78】
AP1189コハク酸塩を含む前記固形経口製剤の幾何平均AUC
0-tが、単回用量投与後に3526.23(CV23.0%)h*ng/mLのAUC
0-tの約80.00%~約125.00%以内である、請求項28~77のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項79】
AP1189コハク酸塩を含む前記固形経口製剤の用量正規化幾何平均AUC
0-t/Dが、単回用量投与後に35.26(CV23.0%)h*ng/mLのAUC
0-tの約80.00%~約125.00%以内である、請求項28~78のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項80】
AP1189酢酸塩を含む前記固形経口製剤の幾何平均AUC
0-infinityが、単回用量投与後に、4840.61(CV18.2%)h*ng/mLのAUC
0-infinityの約80.00%~約125.00%以内である、請求項28~79のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項81】
AP1189酢酸塩を含む前記固形経口製剤の用量正規化幾何平均AUC
0-infinity/Dが、単回用量投与後に、48.41(CV18.2%)h*ng/mLのAUC
0-infinityの約80.00%~約125.00%以内である、請求項28~80のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項82】
AP1189コハク酸塩を含む前記固形経口製剤の幾何平均AUC
0-infinityが、単回用量投与後に、4013.18(CV20.2%)h*ng/mLのAUC
0-infinityの約80.00%~約125.00%以内である、請求項28~81のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項83】
AP1189コハク酸塩を含む前記固形経口製剤の用量正規化幾何平均AUC
0-infinity/Dが、単回用量投与後に、40.13(CV20.2%)h*ng/mLのAUC
0-infinityの約80.00%~約125.00%以内である、請求項28~82のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項84】
前記AUCまたは前記C
maxが、100mgのAP1189酢酸塩の単回用量投与後に測定される(遊離塩基として計算)、請求項28~83のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項85】
前記AUCまたは前記C
maxが、50mgのAP1189酢酸塩の単回用量投与後に測定される(遊離塩基として計算)、請求項28~84のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項86】
前記AUCまたは前記C
maxが、200mgのAP1189酢酸塩の単回用量投与後に測定される(遊離塩基として計算)、請求項28~85のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項87】
前記AUCまたは前記C
maxが、83mgのAP1189酢酸塩の単回用量投与後に測定される(遊離塩基として計算)、請求項28~86のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項88】
前記AUCまたは前記C
maxが、100mgのAP1189コハク酸塩の単回用量投与後に測定される(遊離塩基として計算)、請求項28~87のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項89】
前記AUCまたは前記C
maxが、50mgのAP1189コハク酸塩の単回用量投与後に測定される(遊離塩基として計算)、請求項28~88のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項90】
前記AUCまたは前記C
maxが、200mgのAP1189コハク酸塩の単回用量投与後に測定される(遊離塩基として計算)、請求項28~89のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項91】
前記AUCまたは前記C
maxが、ヒト対象、例えば、健康な白人男性対象に単回用量投与後に測定される、請求項28~90のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項92】
前記AUCまたは前記C
maxが、空腹時状態での投与後に測定される、請求項28~91のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項93】
前記AUCまたは前記C
maxが、食後状態での投与後に測定される、請求項28~92のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項94】
前記AP1189の薬学的に許容される塩が、1錠あたり約25mg~約650mgのAP1189、例えば、約25mg、例えば、約50mg、例えば、約100mg、例えば、約150mg、例えば、約200mg、例えば、約250mg、例えば、約300mg、例えば、約350mg、例えば、約400mg、例えば、約450mg、例えば、約500mg、例えば、約550mg、例えば、約600mg、例えば、約650mgの前記AP1189の薬学的に許容される塩の投与量で存在する、請求項28~93のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項95】
前記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤が、1種以上の即放性賦形剤を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項96】
前記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤が、1種以上の充填剤を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項97】
前記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤が、1種以上の充填剤を含み、前記充填剤が微結晶性セルロース(MCC)である、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項98】
前記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤が、微結晶セルロース(MCC)、ケイ化微結晶性セルロース及びマンニトールからなる群から選択される1種以上の充填剤を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項99】
前記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤が、1種以上の結合剤を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項100】
前記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤が、1種以上の結合剤を含み、前記結合剤が、マルトデキストリンである、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項101】
前記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤が、1種以上の崩壊剤を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項102】
前記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤が、1種以上の顆粒内崩壊剤を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項103】
前記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤が、1種以上の崩壊剤を含み、前記崩壊剤が、デンプングリコール酸ナトリウムである、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項104】
前記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤が、1種以上の湿潤剤を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項105】
前記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤が、1種以上の湿潤剤を含み、前記湿潤剤が、ポリソルベート80である、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項106】
前記経口製剤が、前記AP1189の薬学的に許容される塩と、前記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む顆粒として製造され、前記顆粒が、圧縮されて錠剤になる、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項107】
前記顆粒が、湿潤顆粒である、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項108】
前記経口製剤が、前記AP1189の薬学的に許容される塩と、前記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む顆粒として製造され、前記顆粒が、1種以上のさらなる薬学的に許容される賦形剤と混合され、圧縮されて錠剤になる、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項109】
前記顆粒が、約30%~約70%w/wのAP1189(遊離塩基);例えばAP1189の約30~35%w/w、例えば約35~40%w/w、例えば約40~45%w/w、例えば約45~50%w/w、例えば約50~55%w/w、例えば約55~60%w/w、例えば約60~65%w/w、例えば約65~70%w/w、例えば約60~65%w/w、例えば約65~70%w/wを含む、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項110】
前記顆粒が、AP1189(遊離塩基)の約50%w/w、例えば、約55%w/w、例えば、約60%w/w、例えば、約65%w/w、例えば、約70%w/w、例えば約75%w/wを含む、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項111】
前記顆粒が、約62.4%w/wのAP1189(遊離塩基)を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項112】
前記顆粒が、約60%~約90%w/wの前記AP1189の薬学的に許容される塩、例えば、約65%~約85%w/wの前記AP1189の薬学的に許容される塩;例えば、約60~65%w/w、例えば、約65~70%w/w、例えば、約70~75%w/w、例えば、約70~75%w/w、例えば、約75~80%w/w、例えば、約80~85%w/w、例えば、約85~90%w/wの前記AP1189の薬学的に許容される塩を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項113】
前記顆粒が、約60%w/w、例えば、約65%w/w、例えば、約70%w/w、例えば、約75%w/w、例えば、約80%w/w、例えば、約85%w/w、例えば、約90%w/wの前記AP1189の薬学的に許容される塩を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項114】
前記顆粒が、約75%w/wの前記AP1189の薬学的に許容される塩、例えばAP1189酢酸塩を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項115】
前記顆粒が、約75%w/wの前記AP1189の薬学的に許容される塩、例えばAP1189コハク酸塩を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項116】
前記顆粒が、充填剤、結合剤、崩壊剤及び湿潤剤からなる群から選択される少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項117】
前記顆粒が、1種以上の追加の充填剤と混合される、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項118】
前記顆粒が、錠剤中に圧縮される前に、1種以上の追加の充填剤と混合される、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項119】
前記1種以上の追加の充填剤が、ケイ化微結晶性セルロース及びマンニトールからなる群から選択される、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項120】
前記顆粒が、前記充填剤であるケイ化微結晶性セルロース及びマンニトールと約3:1の比で混合される、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項121】
前記顆粒が、1種以上の流動剤または滑剤と混合される、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項122】
前記顆粒が、滑剤と混合され、前記滑剤がステアリン酸マグネシウムである、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項123】
前記顆粒が、錠剤に圧縮される、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項124】
前記錠剤厚が、約1~20mm、例えば約1~2mm、例えば約2~3mm、例えば約3~4mm、例えば約4~5mm、例えば約5~6mm、例えば約6~7mm、例えば約7~8mm、例えば約8~9mm、例えば約9~10mm、例えば約10~11mm、例えば約11~12mm、例えば約12~13mm、例えば約13~14mm、例えば約14~15mm、例えば約15~16mm、例えば約16~17mm、例えば約17~18mm、例えば約18~19mm、例えば約19~20mmである、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項125】
前記錠剤厚が、約2mm、例えば約2.5mm、例えば約3mm、例えば約3.5mm、例えば約4mm、例えば約4.5mm、例えば約5mm、例えば約5.5mm、例えば約6mm、例えば約6.5mm、例えば約7mm、例えば約7.5mm、例えば約8mm、例えば約8.5mm、例えば約9mmである、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項126】
前記錠剤厚が、約5.5mmである、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項127】
前記錠剤が、楕円形状である、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項128】
前記錠剤が、約15.5x7.1mm、例えば約10~20mmx5~10mmである、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項129】
前記錠剤が、コーティングされている、例えばフィルムコーティングされている、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項130】
前記錠剤が、ヒプロメロースでコーティングされている、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項131】
前記錠剤が、約1~10%、例えば約2~6%、例えば約4%の重量増加を達成するようにコーティングされている、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤。
【請求項132】
腎疾患の治療または予防における使用のための、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤、医薬組成物、または単位剤形。
【請求項133】
前記腎疾患が、一次性ネフローゼ症候群(一次性糸球体腎症)及び二次性ネフローゼ症候群(二次性糸球体腎症)を含むネフローゼ症候群(糸球体腎症)である、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤、医薬組成物、または単位剤形。
【請求項134】
前記一次性ネフローゼ症候群が、膜性糸球体腎炎(MGN)(または膜性腎症(MN))、特発性膜性腎症(iMN)、巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)、膜性増殖性糸球体腎炎(membranoproliferative glomerulonephritis)(MPGN)(膜性増殖性糸球体腎炎(mesangiocapillary glomerulonephritis))、急速進行性糸球体腎炎(RPGN)(三日月型GN)及び微小変化型疾患(MCD)からなる群から選択される、請求項133に記載の使用のための経口製剤、医薬組成物、または単位剤形。
【請求項135】
前記二次性ネフローゼ症候群が、基礎となる自己免疫疾患、基礎となるがん疾患、基礎となる遺伝性障害、基礎となる感染症、または以下からなる群から選択される基礎疾患:全身性エリテマトーデス(SLE)、糖尿病性腎症、サルコイドーシス、シェーグレン症候群、アミロイドーシス、多発性骨髄腫、血管炎、がん及び遺伝性障害(先天性ネフローゼ症候群など)によって引き起こされる、請求項133に記載の使用のための経口製剤、医薬組成物、または単位剤形。
【請求項136】
関節炎疾患の治療または予防における使用のための、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤、医薬組成物、または単位剤形。
【請求項137】
前記関節炎疾患が、炎症性関節炎、変形性関節炎、代謝性関節炎、反応性関節炎及び感染性関節炎からなる群から選択される、先行請求項のいずれか1項に記載の使用のための経口製剤、医薬組成物、または単位剤形。
【請求項138】
前記関節炎疾患が、関節リウマチ(RA)である、先行請求項のいずれか1項に記載の使用のための経口製剤、医薬組成物、または単位剤形。
【請求項139】
MTXに対して適切でない応答を示す患者における関節リウマチの治療または予防において使用するための、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤、医薬組成物、または単位剤形。
【請求項140】
ウイルス性疾患またはウイルス障害、例えば炎症性ウイルス性疾患または炎症性ウイルス性障害、例えばウイルス性呼吸器疾患またはウイルス性呼吸器障害(ARDSを含む)の治療または予防における使用のための、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤、医薬組成物、または単位剤形。
【請求項141】
心血管疾患及び/またはアテローム性動脈硬化症の治療または予防における使用のための、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤、医薬組成物、または単位剤形。
【請求項142】
自己免疫障害などの全身性炎症性障害の治療または予防における使用のための、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤、医薬組成物、または単位剤形。
【請求項143】
前記全身性炎症性障害が、ベーチェット病、サルコイドーシス、全身性エリテマトーデス、若年性特発性関節炎、強皮症、シェーグレン症候群、皮膚筋炎及び多発性筋炎を含む筋炎、血管炎、巨細胞性動脈炎、強直性脊椎炎、リウマチ性多発筋痛症ならびに乾癬性関節炎からなる群から選択される、先行請求項のいずれか1項に記載の使用のための経口製剤、医薬組成物、または単位剤形。
【請求項144】
前記AP1189の薬学的に許容される塩が、1投与量あたり、1mg~1000mg、例えば、1~5mg、5~10mg、10~15mg、15~20mg、20~25mg、25~50mg、50~75mg、75~100mg、100~125mg、125~150mg、150~175mg、175~200mg、200~250mg、250~300mg、300~350mg、350~400mg、400~450mg、450~500mg、500~600mg、600~700mg、700~800mg、800~900mg、または900~1000mgの量の前記AP1189の薬学的に許容される塩が投与される(遊離塩基として計算)、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤、医薬組成物、または単位剤形。
【請求項145】
前記AP1189の薬学的に許容される塩が、1日1回(QD)、1日2回(BID)または1日3回(TID)投与される、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤、医薬組成物、または単位剤形。
【請求項146】
前記AP1189の薬学的に許容される塩が、25mg、50mg、100mg、200mg、400mg、600mgまたは800mgのAP1189の投与量で毎日1回投与される、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤、医薬組成物、または単位剤形。
【請求項147】
前記AP1189の薬学的に許容される塩が、50mgの投与量で毎日1回投与される、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤、医薬組成物、または単位剤形。
【請求項148】
前記AP1189の薬学的に許容される塩が、83mgの投与量で毎日1回投与される、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤、医薬組成物、または単位剤形。
【請求項149】
前記AP1189の薬学的に許容される塩が、100mgの投与量で毎日1回投与される、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤、医薬組成物、または単位剤形。
【請求項150】
前記AP1189の薬学的に許容される塩が、200mgの投与量で毎日1回投与される、先行請求項のいずれか1項に記載の経口製剤、医薬組成物、または単位剤形。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低いpHにおいて溶解性が高い、例えば、pH1.2において10mMを超える溶解度を有する、AP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の薬学的に許容される塩、それを含む医薬組成物、及びAP1189の薬学的に許容される塩を含む固形経口製剤に関する。
【背景技術】
【0002】
メラノコルチン(MC)受容体(MC1R~MC5R)は、クラスAのGタンパク質共役型受容体(GPCR)のファミリーであり、それらの広い分布及びそれらが調節する生理学的過程が多様であるため、複数の条件にとって魅力的な治療標的である。MC1Rは、白血球上で発現するため、UV光により誘導される日焼け及び他の免疫応答を調節する。MC2Rは、副腎のコルチゾール産生を調節し、MC5Rは、外分泌腺の分泌物に関与する。MC3R及びMC4Rは、特定の抗炎症役割に加えて、エネルギー恒常性に対して非冗長機能を発揮するのに対し、MC3R活性化は、関節炎などの関節の炎症を特に保護し、MC4Rは、脳の炎症における神経保護を提供する。したがって、MCR薬物では、皮膚状態、心臓血管病理、関節の炎症、肥満及び悪液質など、複数の病理状況を標的とすることができる。
【0003】
末梢性MC1R及びMC3Rは、抗炎症を誘導するために薬理学的に活性化され得る。内因性アゴニストであるα-メラノサイト刺激ホルモン(αMSH)は、他の保護メディエータと同様に、免疫細胞によって放出され、炎症誘発性シグナルのバランスを取り、これにより過度の組織損傷を防ぐ。炎症の概念の解明と並行して、MC1R及びMC3Rを標的とした治療薬は、身体自体の保護源を模倣することによって作用し、より軽い負荷の副作用を特徴とし得る。
【0004】
コルチコトロピンまたはアドレノコルチコトロピンホルモン(ACTH)の使用は、1950年代初期以来、リウマチ性疾患に有効であることが示されているが、合成グルココルチコイドが利用可能になったときに、この使用は減少した。しかしながら、免疫細胞における末梢性MC受容体の活性化を伴うACTHの代替的な抗炎症機構の発見により、痛風またはRA(関節リウマチ)などの関節疾患の治療のための、ステロイド産生効果を有しない新規なACTH様分子の開発に関心が寄せられている。市販のACTH製剤に加えて、新規のMC薬物の翻訳送達において、これまでに得られていた受容体選択性が欠如することにより制限される。
【0005】
Gタンパク質共役型受容体薬物の発見における革新的アプローチは、この制限を克服する助けとなり得る。アロステリック調節は、アロステリック部位と呼ばれる受容体タンパク質の別個の部位に結合することによって、分子が内因性リガンドの効果を増強する(正の調節)または低減(負の調節)する能力にある。5つのMCRの中で、アロステリック領域は、保存が少ないため、より高い選択性が予想されており、実際に、MC4Rにおけるアロステリック調節因子は、肥満治療のために現在開発中である。
【0006】
治療上の重要な関心を示す別の新規概念は、バイアス型アゴニスト作用のものである。受容体が2つの特有の立体配座(すなわち、活性な立体配座及び不活性な立体配座)に存在し得るというこれまでの概念は、複数の活性立体配座が存在し得るという概念に取って代わり、それぞれの立体配座が、複数の機能的結果をもたらす別のシグナルを生成する。受容体の活性化は、線形及び静的ではなく、高度に動的かつ多次元のプロセスとして生じ、このプロセスでは、活性な立体配座の多様性が、異なる分子によって誘導され、これにより、明確な効果がもたらされ得る。
【0007】
副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)または非ステロイド産生メラノコルチンペプチドを用いたメラノコルチン療法では、実験用糸球体疾患においてタンパク尿及び糸球体損傷を軽減し、様々な糸球体症を有する患者では、ステロイド耐性患者においてさえも、ネフローゼ症候群の寛解を誘導する。
【0008】
MCRに対して活性を有するフェニルピロールアミノグアニジン化合物は、WO2007/141343に開示されている。
【0009】
低分子AP1189((E)-N-トランス-{3-[1-(2-ニトロフェニル)-1H-ピロール-2-イル]-アリリデン}-アミノグアニジン)(または具体的にはN’’-[(E)-[(2E)-3-[1-(2-ニトロフェニル)-1H-ピロール-2-イル]プロパ-2-エン-1-イリデン]アミノ]グアニジン)は、受容体MC1R及びMC3Rにおいて、バイアス型アゴニストとして特徴づけられており、MC3Rは、カノニカルcAMP生成を誘導しないが、初代マクロファージ内で誘発されるエフェロサイトーシス誘発性(proefferocytic)効果に関与するシグナル伝達であるERK1/2リン酸化を引き起こす。AP1189は、マクロファージでのサイトカイン放出を減少させることが示されたが、メラニン生成は、メラノサイト中ではAP1189によって誘導されなかった。in vivoでは、AP1189が腹膜炎における抗炎症作用を誘発し、分解段階を加速し、実験的炎症性関節炎における関節破壊の肉眼的及び組織学的パラメータを大幅に低下させることが示されている。したがって、AP1189は、メラニン生成に対する効果の欠如と共に抗炎症特性を有するMC1R及びMC3Rでのバイアス型二重アゴニストである。
【0010】
胃は、表面積が小さく、通常、薬物が胃内にあまり長く留まることはないため、薬物の投与量の総吸収において、胃内での薬物の吸収は、通常、重要な要素でない。さらに、一部の薬物は、胃のpHによりイオン化され、あまり良く吸収されない。一部の薬物は、胃のpHにより分解され、その吸収が低下する。したがって、胃のpH及び胃から消失する速度は、すべての経口薬物のアベイラビリティ及び曝露に影響を与え得る。
【0011】
AP1189は、現在、腎疾患iMN(特発性膜性腎症)、メトトレキサート(MTX)と組み合わせた関節リウマチ、及びCOVID19患者の急性呼吸窮迫症候群(ARDS)における有効性について、臨床試験で調査されている。臨床で現在用いられている製剤は、アルカリ性賦形剤を含む懸濁液であり、これは以前の腸溶性コーティング錠剤製剤(小腸を標的とする)の後に行う。腸溶性コーティング錠剤は、最適以下の吸収及び低いバイオアベイラビリティを示した。
【発明の概要】
【0012】
低pH(胃区画の低pHなど)での分解を回避するために、AP1189は、腸溶性コーティング錠剤として、その後アルカリ性懸濁液として製剤化されている。AP1189の薬学的に許容される塩のサブセットは、胃内pHを模倣するpH1.2などの低pHにおいて可溶性が高いことが現在示されている。例えば、AP1189の酢酸塩形態及びコハク酸塩形態は、低pHにおいて驚くほど可溶性が高いことに対して、他の塩の形態は、低pHにおいてそのような高い溶解性を示さない(例えば、AP1189のトシル酸塩形態)。
【0013】
したがって、この知見に基づき、AP1189の酢酸塩形態及びコハク酸塩形態など、AP1189の特定の薬学的に許容される塩は、以前の腸溶性コーティング錠剤及び現在のアルカリ性懸濁液中で試みられているような、胃区画の低pHなどの低pHからの保護を必要としないことが示されている。それとは対照的に、即放性固形経口製剤が、腸溶性コーティング錠剤と比較して優れたバイオアベイラビリティを有し、かつAP1189のアルカリ性懸濁液及びその薬学的に許容される塩より優れているかまたは同等であり、これらの塩が、低pHにおいて可溶性が高いことがここでは示されている。低いpH、例えばpH1.2において溶解度が高いことにより、経口摂取後の胃区画での速やかな放出及び吸収が促進される。
【0014】
AP1189及びその薬学的に許容される塩を、胃区画を標的とする固形経口製剤に製剤化することは、バイオアベイラビリティ及び曝露を改善し、投与を容易にするという点で、現在利用可能な製剤よりも優れている。
【0015】
本開示の一態様は、AP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の薬学的に許容される塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)を提供することであって、ここで、上記薬学的に許容される塩は、低pHにおいて高い溶解性を有する。
【0016】
いくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩は、胃のpHにおいて、例えば約0.5~3.5のpHにおいて、例えば約1.2のpHにおいて、高い溶解度を有する。
【0017】
いくつかの実施形態では、上記AP1189の薬学的に許容される塩の溶解度は、pH1.2において、少なくとも10mM、例えばpH1.2において、少なくとも12mM、例えばpH1.2において、少なくとも15mM、例えばpH1.2において、少なくとも20mM、またはそれより高い。いくつかの実施形態では、上記AP1189の薬学的に許容される塩の溶解度は、pH1.2において、少なくとも10mMである。いくつかの実施形態では、上記AP1189の薬学的に許容される塩の溶解度は、pH1.2において、少なくとも15mMである。いくつかの実施形態では、上記AP1189の薬学的に許容される塩の溶解度は、pH1.2において、少なくとも50mMである。
【0018】
いくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩は、以下からなる群から選択される:
AP1189の酢酸塩((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩;「AP1189酢酸塩」)、
AP1189のコハク酸塩((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩;「AP1189コハク酸塩」)、
AP1189のDL-マンデル酸の塩((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-マンデル酸塩、「AP1189DL-マンデル酸塩」)、
AP1189の馬尿酸の塩((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン馬尿酸塩;「AP1189馬尿酸塩」)、
AP1189のL-乳酸の塩((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンL-乳酸塩;「AP1189L-乳酸塩」)、
AP1189のベシル酸塩((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムベシル酸塩、「AP1189ベシル酸塩」)、
AP1189のオキソグルタル酸塩((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムオキソグルタル酸塩;「AP1189オキソグルタル酸塩」)、
AP1189のギ酸の塩((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンのギ酸塩、「AP1189ギ酸塩」)、
AP1189のDL-乳酸の塩((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-乳酸塩;「AP1189DL-乳酸塩」)、
AP1189のグルタル酸の塩((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジングルタル酸塩;「AP1189グルタル酸塩」)、
AP1189のアジピン酸の塩((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンのアジピン酸塩、「AP1189アジピン酸塩」)、及び
AP1189の硝酸塩((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム硝酸塩;「AP1189硝酸塩」)。
【0019】
いくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩は、AP1189の酢酸塩((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩)、及びAP1189のコハク酸塩((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩)から選択される。
【0020】
本明細書に開示のAP1189の薬学的に許容される塩を含む経口製剤を提供することも、本開示の一態様である。いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、AP1189の薬学的に許容される塩を主として胃区画に送達し、これにより、上記AP1189の胃吸収が可能になる。
【0021】
いくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩を含む経口製剤は、固形経口剤形である。いくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩を含む経口製剤は、即放性固形経口剤形である。
【0022】
腎疾患、関節炎疾患、ウイルス性疾患またはウイルス性障害、心血管疾患及び/またはアテローム性動脈硬化症、ならびに全身性炎症性障害などの疾患または障害の治療において使用するためのAP1189の薬学的に許容される塩を含む経口製剤を提供することも本開示の一態様である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】処置による平均AP1189血漿中濃度対時間を示す。処置A(正方形):懸濁液中のAP1189酢酸塩粉末。処置B(三角形):AP1189酢酸塩腸溶性コーティング錠剤製剤、空腹時。処置C(円):AP1189酢酸塩腸溶性コーティング錠剤製剤、食後。実施例5を参照されたい。
【
図2】平均AP1189血漿中濃度(ng/mL)対時間を示す。1日目(円)。7日目(三角形)。14日目(正方形)(腸溶性コーティング錠剤)。実施例6を参照されたい。
【
図3】製剤(AP1189酢酸塩経口懸濁液、アルカリ;AP1189酢酸塩即放性錠剤「AP1189」及びAP1189コハク酸塩即放性錠剤「SP1189」)に対して示されたAUC
0-24(AP1189の血漿中濃度)を示す。データは、1日目及び5日目にプールした。実施例8を参照されたい。
【
図4】製剤(AP1189酢酸塩経口懸濁液、アルカリ;AP1189酢酸塩即放性錠剤「AP1189」及びAP1189コハク酸塩即放性錠剤「SP1189」)に対して示されたC
max(AP1189の血漿中濃度)を示す。データは、1日目及び5日目にプールした。実施例8を参照されたい。
【
図5】時間0~24時間に対するAP1189の血漿中濃度を示す。データは、AP1189酢酸塩経口懸濁液、アルカリ剤;AP1189酢酸塩即放性錠剤「AP1189」、及びAP1189コハク酸塩即放性錠剤「SP1189」について示す。実施例9を参照されたい。
【発明を実施するための形態】
【0024】
定義
本文脈における「薬学的に許容される誘導体」という用語は、対象に有害ではない塩を示す、薬学的に許容される塩を含む。かかる塩としては、薬学的に許容される塩基または酸付加塩、ならびに薬学的に許容される金属塩、アンモニウム塩、及びアルキル化アンモニウム塩が含まれる。薬学的に許容される誘導体は、生物学的に活性化合物に代謝され得る化合物のエステル及びプロドラッグ、もしくは他の前駆体、または化合物の結晶形態をさらに含む。
【0025】
AP1189の薬学的に許容される塩は、AP1189の薬学的に許容される塩の溶解度が、pH1.2において少なくとも10mM、例えばpH1.2において少なくとも12mM、例えばpH1.2において少なくとも15mM、例えばpH1.2において少なくとも20mMである場合、本開示によれば、低pHで可溶性が高いとみなされる。
【0026】
AP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の薬学的に許容される塩(その互変異性体形態及び異性体形態を含む)への言及は、そのような塩の非晶質形態及びあらゆる多形(結晶)形態を包含することを意味する。当業者であれば、AP1189塩の多形形態を調製する方法を知っている。AP1189の薬学的に許容される塩の多形形態は、PCT/EP2022/066884に開示されている。
【0027】
本明細書に使用されている化合物の「薬学的有効量」という用語は、所与の疾患または障害及びその合併症の臨床症状を治癒、緩和、予防、そのリスクの低減、または部分的に阻止するのに十分な量を指す。これを達成するのに十分な量を「治療有効量」と定義する。目的ごとに有効な量は、疾患または損傷の重症度、ならびに対象の体重及び一般的な状態に依存するであろう。適切な投与量の決定は、すべて訓練を受けた医師または獣医師の通常の技能の範囲内である、値のマトリックスを構築し、マトリックス内の異なる点をテストすることによる日常的な実験方法を使用して達成できることが理解されよう。
【0028】
本明細書で使用される「治療」及び「治療すること」という用語は、状態、疾患または障害と闘う目的のための対象の管理及びケアを指す。この用語は、対象が患っている所与の状態に対するすべての治療法を含むことを意図したものである。治療される対象は、好ましくは、哺乳動物、特に、ヒトである。しかしながら、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ヒツジ及びブタなどの動物の処置も本発明の範囲内である。処置を受ける対象は様々な年齢の対象であることができる。
【0029】
本明細書で言及される「関節炎疾患」は、関節の炎症を呈する炎症性疾患である。関節炎としても知られている。
【0030】
pHは、溶液の酸性度もしくはアルカリ性度の測定値であるか、または溶液中の水素イオン濃度の負の対数尺度である。水素イオン濃度が高いほど、溶液はより酸性になり、低いpHで表される。水素イオン濃度が低いほど、溶液はよりアルカリ性になり、高いpHで表される。pHスケールは、1(強酸性)~7(中性)~14(強アルカリ性)である。
【0031】
本明細書で言及される「おおよそ」及び「約」という用語は同義である。いくつかの実施形態では、「おおよそ」及び「約」は、列挙された量、値、または持続時間の±5%、±4.5%、±4%、±3.5%、±3%、±2.5%、±2%、±1.75%、±1.5%、±1.25%、±1%、±0.9%、±0.8%、±0.7%、±0.6%、±0.5%、±0.4%、±0.3%、±0.2%、±0.1%、±0.09%、±0.08%、±0.07%、±0.06%、±0.05%、±0.04%、±0.03%、±0.02%、または±0.01%を指す。いくつかの実施形態では、「おおよそ」及び「約」は、列挙された量、値、または持続時間の±2.5%、±2%、±1.75%、±1.5%、±1.25%、±1%、±0.9%、±0.8%、±0.7%、±0.6%、±0.5%を指す。いくつかの実施形態では、「おおよそ」及び「約」は、列挙された量、値、または持続時間の±1%を指す。いくつかの実施形態では、「おおよそ」及び「約」は、列挙された量、値、または持続時間の±0.5%を指す。いくつかの実施形態では、「おおよそ」及び「約」は、列挙された量、値、または持続時間の±0.1%を指す。
【0032】
詳細な説明
本開示の化合物
本開示は、フェニルピロールアミノグアニジン化合物の特定の塩形態を提供する。「本開示の化合物」とは、本明細書で以下に定義される化合物を意味する。
【0033】
AP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)(その互変異性体形態及び異性体形態を含む)は、式Iの化学構造を有する:
【化1】
【0034】
いくつかの実施形態では、本化合物は、本明細書全体を通して特定される、N’’-[(E)-[(2E)-3-[1-(2-ニトロフェニル)-1H-ピロール-2-イル]プロパ-2-エン-1-イリデン]アミノ]グアニジンまたはその薬学的に許容される塩である。
【0035】
本開示のいくつかの実施形態では、本開示の化合物は、AP1189の薬学的に許容される塩である。
【0036】
本開示のいくつかの実施形態では、式IのAP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の薬学的に許容される塩:
【化2】
(その互変異性体形態及び異性体形態を含む)が提供され、これは、低いpHにおいて可溶性である、例えば低いpHにおいて可溶性が高い。
【0037】
本開示のいくつかの実施形態では、低pH(例えば、酸性pH)において可溶性であるAP1189の薬学的に許容される塩が提供される。
【0038】
本開示のいくつかの実施形態では、低pH(例えば酸性pH)において可溶性が高いAP1189の薬学的に許容される塩、例えば低pHにおいて高い溶解度を有するAP1189の薬学的に許容される塩が提供される。
【0039】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の薬学的に許容される塩(その互変異性体形態及び異性体形態を含む)が提供され、ここで、上記薬学的に許容される塩は、低いpHにおいて高い溶解度を有する。
【0040】
いくつかの実施形態では、上記AP1189の薬学的に許容される塩は、低いpHにおいて高い溶解度を有する。
【0041】
いくつかの実施形態では、上記AP1189の薬学的に許容される塩は、胃のpHにおいて高い溶解度を有する。
【0042】
いくつかの実施形態における「高溶解度」への言及は、「高可溶性」を指す。
【0043】
本明細書における胃のpHは、約1~3のpHを有する胃(胃液、胃酸)のpHを指す。塩酸は、胃壁細胞によって分泌され、特定の細菌を死滅させるか、またはその成長を減少させ、それらが胃腸管に入る際にタンパク質の変性を促進させる。胃酸は、必要に応じて、例えば食後などに、産生を増加させるためにフィードバック系において制御される。胃内の他の細胞は、重炭酸塩、すなわち塩基を産生して流体を緩衝し、これによりpH値の制御を確実に行う。これらの細胞は、胃酸が胃に損傷を与えるのを防ぐための粘液、すなわち粘性バリアも産生する。胃酸のpHは、ヒト胃内管腔内で1.5~3.5であり、これは、プロトンポンプH+/K+ATPアーゼによって維持される水準である。食物が胃に入ると(pH6と同じ高さに)pHレベルが上昇するが、胃酸が分泌されると、pHレベルは消化全体を通じて再び低下する。
【0044】
いくつかの実施形態では、上記AP1189の薬学的に許容される塩は、1~3のpHにおいて、例えば0.5~3.5のpHにおいて可溶性である。いくつかの実施形態では、上記AP1189の薬学的に許容される塩は、約1.2のpHにおいて可溶性である。
【0045】
いくつかの実施形態では、上記AP1189の薬学的に許容される塩は、1~3のpHにおいて、例えば0.5~3.5のpHにおいて高い溶解度を有する。
【0046】
いくつかの実施形態では、上記AP1189の薬学的に許容される塩は、約1.2のpHにおいて、高い溶解度を有する。
【0047】
いくつかの実施形態では、上記AP1189の薬学的に許容される塩は、pH1.2において、高い溶解度を有する。
【0048】
いくつかの実施形態では、上記AP1189の薬学的に許容される塩は、酸性条件において、高い溶解度を有する。いくつかの実施形態では、上記AP1189の薬学的に許容される塩は、酸性条件において、可溶性が高い。
【0049】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の薬学的に許容される塩(その互変異性体形態及び異性体形態を含む)が提供され、これは、低pHにおいて可溶性が高い。
【0050】
いくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩は、それらが低pH、例えば酸性pHにおいて、例えば約1.2のpHにおいて、特定の濃度(mM)、またはそれより高い溶解度を有する場合、低pHにおいて可溶性であるかまたは高可溶性であるとみなす。
【0051】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の薬学的に許容される塩(その互変異性体形態及び異性体形態を含む)が提供され、これらは、以下の溶解度を有する:pH1.2において、少なくとも10mM、pH1.2において、少なくとも11mM、pH1.2において、少なくとも12mM、pH1.2において、少なくとも13mM、pH1.2において、少なくとも14mM、pH1.2において、少なくとも15mM、pH1.2において、少なくとも16mM、pH1.2において、少なくとも17mM、pH1.2において、少なくとも18mM、pH1.2において、少なくとも19mM、pH1.2において、少なくとも20mM、pH1.2において、少なくとも25mM、pH1.2において、少なくとも30mM、pH1.2において、少なくとも35mM、pH1.2において、少なくとも40mM、pH1.2において、少なくとも45mM、pH1.2において、少なくとも50mM、pH1.2において、少なくとも60mM、pH1.2において、少なくとも70mM、pH1.2において、少なくとも80mM、pH1.2において、少なくとも90mM、pH1.2において、少なくとも100mM、pH1.2において、少なくとも110mM、pH1.2において、少なくとも120mM、pH1.2において、少なくとも130mM、pH1.2において、少なくとも140mM、pH1.2において、少なくとも150mM、pH1.2において、少なくとも175mM、pH1.2において、少なくとも200mM、pH1.2において、少なくとも250mM、pH1.2において、少なくとも300mM、pH1.2において、少なくとも350mM、pH1.2において、少なくとも400mM、pH1.2において、少なくとも450mM、pH1.2において、少なくとも500mM、pH1.2において、少なくとも550mM。
【0052】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の薬学的に許容される塩(その互変異性体形態及び異性体形態を含む)が提供され、これは、pH1~3、例えばpH0.5~3.5において、少なくとも10mMの溶解度を有する。
【0053】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の薬学的に許容される塩(その互変異性体形態及び異性体形態を含む)が提供され、これは、pH1.2において、少なくとも10mMの溶解度を有する。
【0054】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の薬学的に許容される塩(その互変異性体形態及び異性体形態を含む)が提供され、これは、pH1~3、例えばpH0.5~3.5において、少なくとも15mMの溶解度を有する。
【0055】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の薬学的に許容される塩(その互変異性体形態及び異性体形態を含む)が提供され、これは、pH1.2において、少なくとも15mMの溶解度を有する。
【0056】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の薬学的に許容される塩(その互変異性体形態及び異性体形態を含む)が提供され、これは、pH1~3、例えばpH0.5~3.5において、15mM以上50mM未満の溶解度を有する。
【0057】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の薬学的に許容される塩(その互変異性体形態及び異性体形態を含む)が提供され、これは、pH1.2において、15mM以上50mM未満の溶解度を有する。
【0058】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の薬学的に許容される塩(その互変異性体形態及び異性体形態を含む)が提供され、これは、pH1~3、例えばpH0.5~3.5において、50mM以上の溶解度を有する。
【0059】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の薬学的に許容される塩(その互変異性体形態及び異性体形態を含む)が提供され、これは、pH1.2において、50mM以上の溶解度を有する。
【0060】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の薬学的に許容される塩(その互変異性体形態及び異性体形態を含む)が提供され、これは、以下の溶解度を有する:pH1.2において、少なくとも25mg/mL、pH1.2において、少なくとも50mg/mL、pH1.2において、少なくとも75mg/mL、pH1.2において、少なくとも100mg/mL、pH1.2において、少なくとも125mg/mL、pH1.2において、少なくとも150mg/mL、pH1.2において、少なくとも175mg/mL、pH1.2において、少なくとも200mg/mL。
【0061】
本発明者らは、驚くべきことに、AP1189の薬学的に許容される塩のサブセットが、低いpHにおいて可溶性が高いことを見出した。
【0062】
特に、本発明者らは、驚くべきことに、AP1189の酢酸塩、AP1189のコハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸の塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、及びAP1189のアジピン酸の塩が、低pHにおいて可溶性が高く、例えばpH1.2において可溶性が高いことを見出した。それとは対照的に、例えば、AP1189のトシル酸塩は、低いpHにおいて顕著に可溶性が低い。
【0063】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩は、pH1.2などの低いpHにおいて、AP1189フマル酸塩及び/またはAP1189トシル酸塩及び/またはAP1189ナパジシル酸塩、及び/またはAP1189エシル酸塩、及び/またはAP1189エジシル酸塩、及び/またはAP1189サイクラミン酸塩、及び/またはAP1189シュウ酸塩、及び/またはAP1189(+)-カンファー-10-スルホン酸塩よりも高い溶解度を有する。
【0064】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩は、低いpH、例えばpH1.2において、AP1189トシル酸塩よりも高い溶解度を有する。
【0065】
AP1189可溶性塩
いくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩は、以下からなる群から選択される:
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-マンデル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン馬尿酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムベシル酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムオキソグルタル酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンギ酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジングルタル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンアジピン酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);及び
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム硝酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)。
【0066】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189塩の溶解度は、pH1~3など、pH0.5~3.5など、pH1.2などの低pHにおいて少なくとも15mMである。
【0067】
いくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩は、以下からなる群から選択される:
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-マンデル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン馬尿酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);及び
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)。
【0068】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189塩の溶解度は、pH1~3など、pH0.5~3.5など、pH1.2などの低pHにおいて少なくとも50mMである。
【0069】
いくつかの実施形態では、本開示によるAP1189の薬学的に許容される塩は、以下からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩の結晶形態または多形形態である:AP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸の塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、及びAP1189の硝酸塩。多形形態は、PCT/EP2022/066884において調製及び開示されており、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0070】
AP1189酢酸塩
いくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩は、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)(AP1189酢酸塩)である。
【0071】
本開示のいくつかの実施形態では、式IIのAP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の酢酸塩;
【化3】
(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)が提供される。
【0072】
いくつかの実施形態では、上記AP1189酢酸塩は、低いpHにおいて高い溶解度、例えば約0.5~3.5のpHにおいて高い溶解度、例えば約1~3のpHにおいて高い溶解度、例えば約1.2のpHにおいて高い溶解度を有する。
【0073】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩の溶解度は、H1.2において少なくとも50mM、例えば、pH1.2において、少なくとも60mM、例えば、pH1.2において、少なくとも70mM、例えば、pH1.2において、少なくとも80mM、例えば、pH1.2において、少なくとも90mM、例えば、pH1.2において、少なくとも100mM、例えば、pH1.2において、少なくとも110mM、例えば、pH1.2において、少なくとも120mM、例えば、pH1.2において、少なくとも130mM、例えば、pH1.2において、少なくとも140mM、例えば、pH1.2において、少なくとも150mM、例えば、pH1.2において、少なくとも175mM、例えば、pH1.2において、少なくとも200mM、例えば、pH1.2において、少なくとも250mM、例えば、pH1.2において、少なくとも300mM、例えば、pH1.2において、少なくとも350mM、例えば、pH1.2において、少なくとも400mM、例えば、pH1.2において、少なくとも450mM、例えば、pH1.2において、少なくとも500mM、例えば、pH1.2において、少なくとも550mM、例えば、pH1.2において、少なくとも600mMである。
【0074】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩の溶解度は、pH1.2において、おおよそ617mM±200mMである。本開示のいくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩の溶解度は、pH1.2において、おおよそ617mM±100mMである。本開示のいくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩の溶解度は、pH1.2において、おおよそ617mM±50mMである。
【0075】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩の溶解度は、pH1.2において、少なくとも25mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも50mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも75mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも100mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも125mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも150mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも175mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも200mg/mLである。
【0076】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩の溶解度は、pH1.2において、おおよそ223mg/mL±100mg/mLである。本開示のいくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩の溶解度は、pH1.2において、おおよそ223mg/mL±75mg/mLである。本開示のいくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩の溶解度は、pH1.2において、おおよそ223mg/mL±50mg/mLである。本開示のいくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩の溶解度は、pH1.2において、おおよそ223mg/mL±25mg/mLである。
【0077】
AP1189コハク酸塩
いくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩は、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)(AP1189コハク酸塩、SP1189)である。
【0078】
本開示のいくつかの実施形態では、式IIIのAP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)のコハク酸塩;
【化4】
(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)が提供される。
【0079】
いくつかの実施形態では、上記AP1189コハク酸塩は、低いpHにおいて高い溶解度、例えば約0.5~3.5のpHにおいて高い溶解度、例えば約1~3のpHにおいて高い溶解度、例えば約1.2のpHにおいて高い溶解度を有する。
【0080】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189コハク酸塩の溶解度は、pH1.2において、少なくとも20mM、例えば、pH1.2において、少なくとも30mM、例えば、pH1.2において、少なくとも35mM、例えば、pH1.2において、少なくとも40mM、例えば、pH1.2において、少なくとも50mM、例えば、pH1.2において、少なくとも60mM、例えば、pH1.2において、少なくとも70mM、例えば、pH1.2において、少なくとも80mM、例えば、pH1.2において、少なくとも90mM、例えば、pH1.2において、少なくとも100mM、例えば、pH1.2において、少なくとも110mM、例えば、pH1.2において、少なくとも120mM、例えば、pH1.2において、少なくとも130mM、例えば、pH1.2において、少なくとも140mM、例えば、pH1.2において、少なくとも150mM、例えば、pH1.2において、少なくとも175mM、例えば、pH1.2において、少なくとも200mM、例えば、pH1.2において、少なくとも250mM、例えば、pH1.2において、少なくとも300mM、例えば、pH1.2において、少なくとも350mM、例えば、pH1.2において、少なくとも400mM、例えば、pH1.2において、少なくとも450mM、例えば、pH1.2において、少なくとも500mM、例えば、pH1.2において、少なくとも550mMである。
【0081】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189コハク酸塩の溶解度は、pH1.2において、おおよそ593mM±200mMである。本開示のいくつかの実施形態では、AP1189コハク酸塩の溶解度は、pH1.2において、おおよそ593mM±100mMである。本開示のいくつかの実施形態では、AP1189コハク酸塩の溶解度は、pH1.2において、おおよそ593mM±50mMである。
【0082】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189コハク酸塩の溶解度は、pH1.2において、少なくとも25mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも50mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも75mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも100mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも125mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも150mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも175mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも200mg/mLである。
【0083】
本開示のいくつかの実施形態では、AP1189コハク酸塩の溶解度は、pH1.2において、おおよそ245mg/mL±100mg/mLである。本開示のいくつかの実施形態では、AP1189コハク酸塩の溶解度は、pH1.2において、おおよそ245mg/mL±75mg/mLである。本開示のいくつかの実施形態では、AP1189コハク酸塩の溶解度は、pH1.2において、おおよそ245mg/mL±50mg/mLである。本開示のいくつかの実施形態では、AP1189コハク酸塩の溶解度は、pH1.2において、おおよそ245mg/mL±25mg/mLである。
【0084】
医薬組成物
また、本開示の態様は、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンの薬学的に許容される塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)(AP1189)を含む医薬組成物を提供することである。
【0085】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、以下からなる群から選択される化合物を含む:
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-マンデル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン馬尿酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムベシル酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムオキソグルタル酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンギ酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジングルタル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンアジピン酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);及び
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム硝酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)。
【0086】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、以下からなる群から選択される化合物を含む:
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-マンデル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン馬尿酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);及び
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)。
【0087】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)(AP1189酢酸塩)を含む。
【0088】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)(AP1189コハク酸塩、「SP1189」)を含む。
【0089】
用語「組成物」及び「医薬組成物」は、本明細書において互換的に使用され得る。
【0090】
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン(AP1189)の薬学的に許容される塩を含む医薬組成物の単位剤形を提供することも本開示の態様である。
【0091】
いくつかの実施形態では、単位剤形は、以下からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を含む:AP1189の酢酸塩、AP1189のコハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸の塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、及びAP1189の硝酸塩。
【0092】
いくつかの実施形態では、単位剤形は、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)(AP1189酢酸塩)を含む医薬組成物を含む。
【0093】
いくつかの実施形態では、単位剤形は、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)(AP1189コハク酸塩、SP1189)を含む医薬組成物を含む。
【0094】
経口製剤
本開示の一態様は、低pHにおいて可溶性である、例えば、低pHにおいて高い溶解度を有する、可溶形態のAP1189またはその薬学的に許容される塩を含む経口製剤を提供することである。
【0095】
本開示の一態様は、式IのAP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の薬学的に許容される塩:
【化5】
(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)を含む経口製剤を提供することであって、ここで、上記薬学的に許容される塩は、低いpHにおいて可溶性であり、例えば、低いpHにおいて高い溶解度を有する。
【0096】
また、開示されるのは、AP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の薬学的に許容される塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)であって、低いpHにおいて可溶性であり、例えば、低いpHにおいて高い溶解度を有する薬学的に許容される塩と、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と、を含む経口製剤である。
【0097】
いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、AP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の薬学的に許容される塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)を含み、上記薬学的に許容される塩は、以下の溶解度を有する:pH1.2において、少なくとも10mM、例えば、pH1.2において、少なくとも11mM、例えば、pH1.2において、少なくとも12mM、例えば、pH1.2において、少なくとも13mM、例えば、pH1.2において、少なくとも14mM、例えば、pH1.2において、少なくとも15mM、例えば、pH1.2において、少なくとも16mM、例えば、pH1.2において、少なくとも17mM、例えば、pH1.2において、少なくとも18mM、例えば、pH1.2において、少なくとも19mM、例えば、pH1.2において、少なくとも20mM、例えば、pH1.2において、少なくとも25mM、例えば、pH1.2において、少なくとも30mM、例えば、pH1.2において、少なくとも35mM、例えば、pH1.2において、少なくとも40mM、例えば、pH1.2において、少なくとも50mM、例えば、pH1.2において、少なくとも60mM、例えば、pH1.2において、少なくとも70mM、例えば、pH1.2において、少なくとも80mM、例えば、pH1.2において、少なくとも90mM、例えば、pH1.2において、少なくとも100mM、例えば、pH1.2において、少なくとも110mM、例えば、pH1.2において、少なくとも120mM、例えば、pH1.2において、少なくとも130mM、例えば、pH1.2において、少なくとも140mM、例えば、pH1.2において、少なくとも150mM、例えば、pH1.2において、少なくとも175mM、例えば、pH1.2において、少なくとも200mM、例えば、pH1.2において、少なくとも250mM、例えば、pH1.2において、少なくとも300mM、例えば、pH1.2において、少なくとも350mM、例えば、pH1.2において、少なくとも400mM、例えば、pH1.2において、少なくとも450mM、例えば、pH1.2において、少なくとも500mM、例えば、pH1.2において、少なくとも550mM。
【0098】
いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、AP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の薬学的に許容される塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)を含み、ここで、上記薬学的に許容される塩は、pH1.2において、少なくとも10mM;例えば、pH1.2において、少なくとも15mM、例えば、pH1.2において15mM以上50mM未満の溶解度、例えば、50mM以上の溶解度を有する。
【0099】
いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、AP1189((E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン)の薬学的に許容される塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)を含み、ここで、上記薬学的に許容される塩は、以下の溶解度を有する:pH1.2において、少なくとも25mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも50mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも75mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも100mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも125mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも150mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも175mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも200mg/mL。
【0100】
本開示の一態様はまた、以下からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩:
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-マンデル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン馬尿酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムベシル酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムオキソグルタル酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンギ酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジングルタル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンアジピン酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);及び
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム硝酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
と、任意選択により、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む経口製剤を提供することである。
【0101】
本開示の一態様はまた、以下からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩:
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-マンデル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン馬尿酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);及び
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む経口製剤を提供することである。
【0102】
本開示の一態様はまた、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)(AP1189酢酸塩)と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む経口製剤を提供することである。
【0103】
本開示の一態様はまた、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)(AP1189コハク酸塩、SP1189)と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む経口製剤を提供することである。
【0104】
いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、上記AP1189の薬学的に許容される塩を胃区画(または胃)に送達する。いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、主として、または大部分は、上記AP1189の薬学的に許容される塩を胃区画(または胃)に送達する。
【0105】
いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、胃区画内で、上記AP1189の薬学的に許容される塩を放出する。いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、主として、または大部分は、上記AP1189の薬学的に許容される塩を胃区画(または胃)内で放出する。
【0106】
いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、即時放出により、放出遅延により、バースト放出により、または主にもしくは大部分が胃区画内で上記AP1189の薬学的に許容される塩を放出するいずれかの手段により、胃区画内で上記AP1189の薬学的に許容される塩を放出する。
【0107】
いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、胃区画内でAP1189の薬学的に許容される塩の約65%~約80%以上を送達する及び/または放出する。
【0108】
いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、AP1189の薬学的に許容される塩の約65%以上、胃区画内でAP1189の薬学的に許容される塩の、例えば、約70%以上、例えば、約75%以上、例えば、約80%以上、例えば、約85%以上、例えば、約90%以上、例えば、約95%以上を送達及び/または放出する。
【0109】
いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、胃区画内で、上記AP1189の薬学的に許容される塩を即時放出する。
【0110】
いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、上記AP1189の胃吸収のために、胃区画内で、上記AP1189の薬学的に許容される塩を放出する。
【0111】
いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、胃粘液層上での上記AP1189の吸収のために、胃区画内で上記AP1189の薬学的に許容される塩を放出する。
【0112】
いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、胃送達用に設計されている。
いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、胃放出用に設計されている。
いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、胃吸収用に設計されている。
【0113】
いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、非アルカリ性である。いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、懸濁液ではない。いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、アルカリ性懸濁液ではない。いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、腸溶性コーティング錠剤ではない。
【0114】
いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、固形経口製剤である。
好ましい実施形態では、上記経口製剤は、固形経口製剤である。
【0115】
本開示の一態様は、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムの薬学的に許容される塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)と、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と、を含む固形経口製剤を提供することであり、ここで、上記薬学的に許容される塩は、低pHにおいて、可溶性であるかまたは可溶性が高く、
例えば、AP1189の薬学的に許容される塩は、以下の溶解度を有する:pH1.2において、少なくとも10mM、例えば、pH1.2において、少なくとも11mM、例えば、pH1.2において、少なくとも12mM、例えば、pH1.2において、少なくとも13mM、例えば、pH1.2において、少なくとも14mM、例えば、pH1.2において、少なくとも15mM、例えば、pH1.2において、少なくとも16mM、例えば、pH1.2において、少なくとも17mM、例えば、pH1.2において、少なくとも18mM、例えば、pH1.2において、少なくとも19mM、例えば、pH1.2において、少なくとも20mM、例えば、pH1.2において、少なくとも25mM、例えば、pH1.2において、少なくとも30mM、例えば、pH1.2において、少なくとも35mM、例えば、pH1.2において、少なくとも40mM、例えば、pH1.2において、少なくとも50mM、例えば、pH1.2において、少なくとも60mM、例えば、pH1.2において、少なくとも70mM、例えば、pH1.2において、少なくとも80mM、例えば、pH1.2において、少なくとも90mM、例えば、pH1.2において、少なくとも100mM、例えば、pH1.2において、少なくとも110mM、例えば、pH1.2において、少なくとも120mM、例えば、pH1.2において、少なくとも130mM、例えば、pH1.2において、少なくとも140mM、例えば、pH1.2において、少なくとも150mM、例えば、pH1.2において、少なくとも175mM、例えば、pH1.2において、少なくとも200mM、例えば、pH1.2において、少なくとも250mM、例えば、pH1.2において、少なくとも300mM、例えば、pH1.2において、少なくとも350mM、例えば、pH1.2において、少なくとも400mM、例えば、pH1.2において、少なくとも450mM、例えば、pH1.2において、少なくとも500mM、例えば、pH1.2において、少なくとも550mM;
または、例えば、AP1189の薬学的に許容される塩は、以下の溶解度を有する:pH1.2において、少なくとも25mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも50mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも75mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも100mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも125mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも150mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも175mg/mL、例えば、pH1.2において、少なくとも200mg/mL。
【0116】
本開示の一態様は、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムの薬学的に許容される塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む固形経口製剤を提供することであって、上記薬学的に許容される塩は、pH1.2において、少なくとも10mMの溶解度;例えば、pH1.2において、少なくとも15mM、例えば、pH1.2において溶解度15以上50mM未満、例えば、溶解度50mM以上、を有する。
【0117】
本開示のいくつかの実施形態では、以下からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩:
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-マンデル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン馬尿酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムベシル酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムオキソグルタル酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンギ酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジングルタル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンアジピン酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);及び
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム硝酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)、
と、任意選択により、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む固形経口製剤が提供される。
【0118】
本開示の一態様は、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)(AP1189酢酸塩)と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む固形経口製剤を提供することである。
【0119】
本開示の一態様はまた、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)(AP1189コハク酸塩、SP1189)と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む固形経口製剤を提供することである。
【0120】
いくつかの実施形態では、上記固形経口製剤は、固形経口剤形である。
【0121】
いくつかの実施形態では、上記固形経口製剤は、胃区画内での放出を標的とするAP1189の薬学的に許容される塩を含む放出遅延固形経口製剤である。
【0122】
いくつかの実施形態では、上記固形経口製剤は、即放性固形経口製剤である。
【0123】
いくつかの実施形態では、上記固形経口剤形は、即放性固形経口剤形である。
【0124】
いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、錠剤である。いくつかの実施形態では、上記固形経口製剤は、錠剤である。いくつかの実施形態では、上記固形経口剤形は、錠剤である。
【0125】
本開示の一態様はまた、以下からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩:
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-マンデル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン馬尿酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムベシル酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムオキソグルタル酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンギ酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジングルタル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンアジピン酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);及び
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム硝酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、錠剤などの固形経口剤形を提供することである。
【0126】
好ましい実施形態では、本開示は、以下からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩:
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-マンデル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン馬尿酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);及び
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、錠剤などの固形経口剤形を提供する。
【0127】
本開示の一態様は、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)(AP1189酢酸塩)と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、錠剤などの固形経口剤形を提供することである。
【0128】
本開示の一態様は、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)(AP1189コハク酸塩、SP1189)と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、錠剤などの固形経口剤形を提供することである。
【0129】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるAP1189の薬学的に許容される塩を含み、AP1189の薬学的に許容される塩の約65%~約80%以上が胃区画内の溶液に溶解している固形経口製剤、固形経口剤形または錠剤が提供される。
【0130】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるAP1189の薬学的に許容される塩を含み、AP1189の薬学的に許容される塩の約65%以上、例えば、約70%以上、例えば、約75%以上、例えば、約80%以上、例えば、約85%以上、例えば、約90%以上、例えば、約95%以上が胃区画内で溶液中に溶出している、固形経口製剤、固形経口剤形または錠剤が提供される。
【0131】
いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、胃区画内での放出を標的とする本明細書に開示のAP1189の薬学的に許容される塩を含む放出遅延錠剤である。
【0132】
いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、胃内保持型放出遅延製剤である。いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、胃内保持型錠剤である。いくつかの実施形態では、上記胃内保持型錠剤は、胃内保持型二層錠剤製剤である。いくつかの実施形態では、上記胃内保持型二層錠剤製剤は、膨潤層及び薬物放出層からなる胃膨潤系などの、胃膨潤系(GSS)である。
【0133】
本開示の一態様は、以下からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩:
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-マンデル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン馬尿酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムベシル酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムオキソグルタル酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンギ酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジングルタル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンアジピン酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);及び
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム硝酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む胃内保持型放出遅延固形経口製剤、剤形または錠剤を提供することである。
【0134】
本開示の一態様は、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)(AP1189酢酸塩)と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む胃内保持型放出遅延固形経口製剤、剤形または錠剤を提供することである。
【0135】
本開示の一態様は、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)(AP1189コハク酸塩、SP1189)と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む胃内保持型放出遅延固形経口製剤、剤形または錠剤を提供することである。
【0136】
いくつかの実施形態では、上記経口製剤は、即放性錠剤である。いくつかの実施形態では、上記固形経口製剤は、即放性錠剤である。
【0137】
本開示の一態様は、以下からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩:
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-マンデル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン馬尿酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムベシル酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムオキソグルタル酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンギ酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジングルタル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンアジピン酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);及び
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム硝酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む即放性固形経口製剤、例えば即放性固形経口剤形、例えば即放性錠剤を提供することである。
【0138】
本開示の一態様は、以下からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩:
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンDL-マンデル酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジン馬尿酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジンL-乳酸の塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む);
と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む即放性固形経口製剤、例えば即放性固形経口剤形、例えば即放性錠剤を提供することである。
【0139】
本開示の一態様は、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)(AP1189酢酸塩)と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む即放性固形経口製剤、例えば即放性固形経口剤形、例えば即放性錠剤を提供することである。
【0140】
本開示の一態様は、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(その互変異性体形態及び立体異性体形態を含む)(AP1189コハク酸塩、SP1189)と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む即放性固形経口製剤、例えば即放性固形経口剤形、例えば即放性錠剤を提供することである。
【0141】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189の薬学的に許容される塩の約65%~約80%以上が、約5分で溶液に溶出される。
【0142】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、またはAP1189の硝酸塩を含む経口製剤、例えば、固形経口製剤、例えば、即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩の約65%~約80%以上が、約5分で溶液に溶出される。
【0143】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸の塩、AP1189の馬尿酸の塩、またはAP1189のL-乳酸の塩を含む経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩の約65%~約80%以上が、約5分で溶液に溶出される。
【0144】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩を含む、経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩の約65%~約80%以上が、約5分で溶液に溶出される。
【0145】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189の薬学的に許容される塩の約65%~約80%以上が、pH約1~3、例えば、pH約0.5~3.5;例えば、pH約0.5~1、例えば、pH約1~1.5、例えば、pH約1.5~2、例えば、pH約2~2.5、例えば、pH約2.5~3、例えば、pH約3~3.5において、約5分で溶液に溶出される。
【0146】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸の塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、及びAP1189の硝酸塩からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む、経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、AP1189の薬学的に許容される塩の約65~約80%以上が、pH約1~3、例えば、pH約0.5~3.5;例えばpH約0.5~1、例えばpH約1~1.5、例えばpH約1.5~2、例えばpH約2~2.5、例えばpH約2.5~3、例えば、pH約3~3.5において、約5分で溶液に溶出される。
【0147】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩を含む、経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩の約65~約80%以上が、pH約1~3、例えば、pH約0.5~3.5;例えばpH約0.5~1、例えばpH約1~1.5、例えばpH約1.5~2、例えばpH約2~2.5、例えばpH約2.5~3、例えば、pH約3~3.5において、約5分で溶液に溶出される。
【0148】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189の薬学的に許容される塩の約65%~約80%以上が、pH約1.2において、約5分で溶液に溶出される。
【0149】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸の塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、及びAP1189の硝酸塩からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む、経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189の薬学的に許容される塩の約65~約80%以上が、pH約1.2において、約5分で溶液に溶出される。
【0150】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩を含む、経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩の約65~約80%以上が、pH約1.2において、約5分で溶液に溶出される。
【0151】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、モノグラフ溶出試験では、AP1189の名目用量の約65%~約80%以上が、約5分で放出される。
【0152】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、及びAP1189の硝酸塩からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む経口製剤、例えば、固形経口製剤、例えば、即放性固形経口製剤が提供され、ここで、モノグラフ溶出試験では、AP1189の名目用量の約65%~約80%以上が、約5分で放出される。
【0153】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩を含む経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、モノグラフ溶出試験では、AP1189の名目用量の約65%~約80%以上が、約5分で放出される。
【0154】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189の薬学的に許容される塩の約65%~約80%以上が、pH1(0.1N HCl)において、約5分で溶液に溶出される。
【0155】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189の薬学的に許容される塩の約65%~約80%以上が、pH1において、約5分で溶液に溶出される。
【0156】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸の塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、及びAP1189の硝酸塩からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む、経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189の薬学的に許容される塩の約65~約80%以上が、pH1において、約5分で溶液に溶出される。
【0157】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩を含む、経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩の約65~約80%以上が、pH1において、約5分で溶液に溶出される。
【0158】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189の薬学的に許容される塩の約80%以上が、約10分で溶液に溶出される。
【0159】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189の薬学的に許容される塩の約80%以上が、約15分で溶液に溶出される。
【0160】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸の塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、及びAP1189の硝酸塩からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む、経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189の薬学的に許容される塩の約80%以上が、約10分で、例えば、約15分で溶液に溶出される。
【0161】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩を含む、経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩の約80%以上が、約10分で溶液に溶出される。
【0162】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩を含む、経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩の約80%以上が、約15分で溶液に溶出される。
【0163】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189の薬学的に許容される塩の約80%以上が、pH約1~3、例えば、pH約0.5~3.5;例えば、pH約0.5~1、例えば、pH約1~1.5、例えば、pH約1.5~2、例えば、pH約2~2.5、例えば、pH約2.5~3、例えば、pH約3~3.5において、約10分で溶液に溶出され、
例えば、pH約1~3において、例えば、pH約0.5~3.5;例えば、pH約0.5~1、例えば、pH約1~1.5、例えば、pH約1.5~2、例えば、pH約2~2.5、例えば、pH約2.5~3、例えば、pH約3~3.5において、約15分で溶液に溶出される。
【0164】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸の塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、及びAP1189の硝酸塩からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む、経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、AP1189の薬学的に許容される塩の約80%以上が、pH約1~3、例えば、pH約0.5~3.5;例えば、pH約0.5~1、例えば、pH約1~1.5、例えば、pH約1.5~2、例えば、pH約2~2.5、例えば、pH約2.5~3、例えば、pH約3~3.5において、約10分で溶液に溶出され、
例えば、pH約1~3において、例えば、pH約0.5~3.5;例えば、pH約0.5~1、例えば、pH約1~1.5、例えば、pH約1.5~2、例えば、pH約2~2.5、例えば、pH約2.5~3、例えば、pH約3~3.5において、約15分で溶液に溶出される。
【0165】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩を含む、経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩の約80%以上が、pH約1~3、例えば、pH約0.5~3.5;例えば、pH約0.5~1、例えば、pH約1~1.5、例えば、pH約1.5~2、例えば、pH約2~2.5、例えば、pH約2.5~3、例えば、pH約3~3.5において、約10分で溶液に溶出される。
【0166】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189の薬学的に許容される塩の約80%以上が、pH約1.2において、約10分で、pH約1.2において、約15分で溶液に溶出される。
【0167】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸の塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、及びAP1189の硝酸塩からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む、経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189の薬学的に許容される塩の約80%以上が、pH約1.2において、約10分で、例えば、pH約1.2において、約15分で溶液に溶出される。
【0168】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩を含む、経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩の約80以上%が、pH約1.2で、約10分で溶液に溶出される。
【0169】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、モノグラフ溶出試験では、AP1189の名目用量の約80%以上が、約10分で放出される。
【0170】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、及びAP1189の硝酸塩からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む経口製剤、例えば、固形経口製剤、例えば、即放性固形経口製剤が提供され、ここで、モノグラフ溶出試験では、AP1189の名目用量の約80%以上が、約10分で放出される。
【0171】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩を含む経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、モノグラフ溶出試験では、AP1189の名目用量の約80%以上が、約10分で放出される。
【0172】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189の薬学的に許容される塩の約80%以上が、pH約1において、約10分で、例えば、pH約1において、約15分で溶液に溶出される。
【0173】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸の塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、及びAP1189の硝酸塩からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む、経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189の薬学的に許容される塩の約80%以上が、pH約1において、約10分で、例えば、pH約1において、約15分で溶液に溶出される。
【0174】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩を含む、経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩の約80以上%が、pH約1において、約10分で溶液に溶出される。
【0175】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む、経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、上記経口製剤、例えば固形経口製剤の崩壊時間は、1/2分~10分、例えば、1/2分~1分、例えば、1~2分、例えば、2~3分、例えば、3~4分、例えば、4~5分、例えば、5分~6分、例えば、6~7分、例えば、7~8分、例えば、8分~9分、例えば、9分~10分である。
【0176】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸の塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、及びAP1189の硝酸塩からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む、経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、上記経口製剤、例えば固形経口製剤の崩壊時間が、1/2分~10分、例えば、1/2分~1分、例えば、1~2分、例えば、2~3分、例えば、3~4分、例えば、4~5分、例えば、5分~6分、例えば、6~7分、例えば、7~8分、例えば、8分~9分、例えば、9分~10分である。
【0177】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩を含む、経口製剤、例えば固形経口製剤、例えば即放性固形経口製剤が提供され、ここで、上記経口製剤、例えば固形経口製剤の崩壊時間が、1/2分~10分、例えば、1/2分~1分、例えば、1~2分、例えば、2~3分、例えば、3~4分、例えば、4~5分、例えば、5分~6分、例えば、6~7分、例えば、7~8分、例えば、8分~9分、例えば、9分~10分である。
【0178】
いくつかの実施形態では、上記経口製剤、例えば固形経口製剤は、投与後約1~6時間、例えば投与後約1~4時間、例えば投与後約1~3時間、例えば投与後約1~2時間のTmaxを提供する。
【0179】
いくつかの実施形態では、上記経口製剤、例えば固形経口製剤は、投与後約6時間、例えば投与後約5時間、例えば投与後約4時間、例えば投与後約3時間、例えば投与後約2.5時間、例えば投与後約2時間、例えば投与後約1時間のTmaxを提供する。
【0180】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸の塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、及びAP1189の硝酸塩からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む、経口製剤、例えば固形経口製剤が提供され、ここで、Tmaxは、投与後約1~4時間、例えば、投与後約1~3時間、例えば、投与後約1~2時間である。
【0181】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩を含む経口製剤、例えば、固形経口製剤が提供され、ここで、Tmaxは、投与後約1~4時間、例えば、投与後約1~3時間、例えば、投与後約1~2時間である。
【0182】
いくつかの実施形態では、上記経口製剤、例えば固形経口製剤の消失半減期は、約5~25時間、例えば5~10時間、例えば10~15時間、例えば15~20時間、例えば20~25時間である。
【0183】
いくつかの実施形態では、上記経口製剤、例えば、固形経口製剤の消失半減期は、約4~約5時間である。
【0184】
いくつかの実施形態では、上記経口製剤、例えば固形経口製剤の消失半減期は、約15時間、例えば約16時間、例えば約17時間、例えば約18時間、例えば約19時間、例えば約20時間、例えば約21時間、例えば約22時間、例えば約23時間、例えば約24時間、例えば約25時間である。
【0185】
いくつかの実施形態では、曝露量(Cmax及び/またはAUC)は、AP1189またはその薬学的に許容される塩を含む固形経口製剤の場合、腸溶性コーティング錠剤及び/またはAP1189もしくはその薬学的に許容される塩を含むアルカリ性懸濁液の場合の曝露量よりも高い。
【0186】
いくつかの実施形態では、AP1189またはその薬学的に許容される塩を含む固形経口製剤の曝露量(Cmax及び/またはAUC)は、AP1189またはその薬学的に許容される塩を含むアルカリ性懸濁液の曝露量と同等である。
【0187】
いくつかの実施形態では、曝露量(Cmax及び/またはAUC)は、AP1189酢酸塩もしくはAP1189コハク酸塩を含む固形経口製剤の場合、腸溶性コーティング錠剤及び/またはAP1189酢酸塩もしくはAP1189コハク酸塩を含むアルカリ性懸濁液の場合の曝露量よりも高い。
【0188】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩を含む固形経口製剤の曝露量(Cmax及び/またはAUC)は、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩を含むアルカリ性懸濁液の曝露量と同等である。
【0189】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸の塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、及びAP1189の硝酸塩からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩など、本明細書に開示のAP1189の薬学的に許容される塩を含む固形経口製剤の相対バイオアベイラビリティは、上記AP1189の薬学的に許容される塩を含むアルカリ性懸濁液と比較して、約0.7~1.8、例えば、約0.7、例えば、約0.8、例えば、約0.9、例えば、約1.0、例えば、約1.1、例えば、約1.2、例えば、約1.3、例えば、約1.4、例えば、約1.5、例えば、約1.6、例えば、約1.7、例えば、約1.8である。
【0190】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩を含むアルカリ性懸濁液と比較して、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩を含む固形経口製剤の相対的バイオアベイラビリティは、約0.7~1.8、例えば、約0.7、例えば、約0.8、例えば、約0.9、例えば、約1.0、例えば、約1.1、例えば、約1.2、例えば、約1.3、例えば、約1.4、例えば、約1.5、例えば、約1.6、例えば、約1.7、例えば、約1.8である。
【0191】
いくつかの実施形態では、本開示の固形経口製剤のAUC0-24は、AP1189の薬学的に許容される塩の単回用量投与後、例えば、AP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸の塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、及びAP1189の硝酸塩からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩の単回用量投与後;
例えば、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩の単回用量投与後、
1000hr*ng/mL以上、例えば、1200hr*ng/mL以上、例えば、1400hr*ng/mL以上、例えば、1600hr*ng/mL以上、例えば、1800hr*ng/mL以上、例えば、2000hr*ng/mL以上、例えば、2500hr*ng/mL以上、例えば、3000hr*ng/mL以上、例えば、3500hr*ng/mL以上、例えば、4000hr*ng/mL以上、例えば、4500hr*ng/mL以上、例えば、5000hr*ng/mL以上、例えば、5500hr*ng/mL以上、例えば、6000hr*ng/mL以上、例えば、6500hr*ng/mL以上、例えば、7000hr*ng/mL以上、例えば、7500hr*ng/mL以上、例えば、8000hr*ng/mL以上である。
【0192】
AUC0-tは、本明細書では、時間ゼロ(投与前)から、最後の定量可能な濃度の時間までの濃度-時間曲線下面積として定義され、線形台形法を使用して計算された。
【0193】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩を含む固形経口製剤の幾何平均AUC0-tは、単回用量投与後に4423.40(CV20.8%)h*ng/mLのAUC0-tの約80.00%~約125.00%以内である。
【0194】
いくつかの実施形態では、AP1189コハク酸塩を含む固形経口製剤の幾何平均AUC0-tは、単回用量投与後に3526.23(CV23.0%)h*ng/mLのAUC0-tの約80.00%~約125.00%以内である。
【0195】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩を含む固形経口製剤の用量正規化幾何平均AUC0-t/Dは、単回用量投与後に44.23(CV20.8%)h*ng/mLのAUC0-tの約80.00%~約125.00%以内である。
【0196】
いくつかの実施形態では、AP1189コハク酸塩を含む固形経口製剤の用量正規化幾何平均AUC0-t/Dは、単回用量投与後に35.26(CV23.0%)h*ng/mLのAUC0-tの約80.00%~約125.00%以内である。
【0197】
いくつかの実施形態では、AUC0-tは、0~24時間である。
【0198】
AUC0-infinityAUC0-∞は、本明細書ではAUC0-t+AUCt-∞として定義され、ここで、AUCt-∞=Ct/keであり、ここで、Ctは、最後の定量可能な濃度tの時点での測定濃度、keは、終末相血漿中消失速度定数である。
【0199】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩を含む固形経口製剤の幾何平均AUC0-infinityは、単回用量投与後に4840.61(CV18.2%)h*ng/mLのAUC0-infinityの約80.00%~約125.00%以内である。
【0200】
いくつかの実施形態では、AP1189コハク酸塩を含む固形経口製剤の幾何平均AUC0-infinityは、単回用量投与後に4013.18(CV20.2%)h*ng/mLのAUC0-infinityの約80.00%~約125.00%以内である。
【0201】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩を含む固形経口製剤の用量正規化幾何平均AUC0-infinity/Dは、単回用量投与後に48.41(CV18.2%)h*ng/mLのAUC0-infinityの約80.00%~約125.00%以内である。
【0202】
いくつかの実施形態では、AP1189コハク酸塩を含む固形経口製剤の用量正規化幾何平均AUC0-infinity/Dは、単回用量投与後に40.13(CV20.2%)h*ng/mLのAUC0-infinityの約80.00%~約125.00%以内である。
【0203】
いくつかの実施形態では、上記AUCは、100mgのAP1189酢酸塩の単回用量投与後に測定される(遊離塩基として計算)。いくつかの実施形態では、上記AUCは、50mgのAP1189酢酸塩の単回用量投与後に測定される(遊離塩基として計算)。いくつかの実施形態では、上記AUCは、200mgのAP1189酢酸塩の単回用量投与後に測定される(遊離塩基として計算)。いくつかの実施形態では、上記AUCは、83mgのAP1189酢酸塩の単回用量投与後に測定される(遊離塩基として計算)。
【0204】
いくつかの実施形態では、上記AUCは、100mgのAP1189コハク酸塩の単回用量投与後に測定される(遊離塩基として計算)。いくつかの実施形態では、上記AUCは、50mgのAP1189コハク酸塩の単回用量投与後に測定される(遊離塩基として計算)。いくつかの実施形態では、上記AUCは、200mgのAP1189コハク酸塩の単回用量投与後に測定される(遊離塩基として計算)。
【0205】
いくつかの実施形態では、上記AUCは、ヒトの対象、例えば、健康な男性白人の対象に単回用量投与した後に測定される。
【0206】
いくつかの実施形態では、上記AUCは、空腹時状態で、ヒトの対象、例えば、健康な男性白人の対象に単回用量投与した後に測定される。
【0207】
いくつかの実施形態では、空腹時状態は、最低10時間の一晩の空腹を含む。
【0208】
いくつかの実施形態では、上記AUCは、食後状態で、ヒトの対象、例えば、健康な男性白人の対象に単回用量投与した後に測定される。
【0209】
いくつかの実施形態では、食後状態は、高脂肪の標準的朝食を、投与の30分前及びPKの投与前血液サンプルの採取後に摂取することを包含する。
【0210】
いくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩の単回用量投与後、
例えば、AP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸の塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、及びAP1189の硝酸塩からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩の単回用量投与後;
例えば、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩の単回用量投与後、固形経口製剤のCmaxは、180ng/mL以上、例えば、200ng/mL以上、例えば、225ng/mL以上、例えば、250ng/mL以上、例えば、275ng/mL以上、例えば、300ng/mL以上、例えば、350ng/mL以上、例えば、400ng/mL以上、例えば、450ng/mL以上、例えば、500ng/mL以上、例えば、600ng/mL以上、例えば、700ng/mL以上、例えば、800ng/mL以上、例えば、900ng/mL以上、例えば、1000ng/mL以上、例えば、1200ng/mL以上、例えば、1400ng/mL以上、例えば、1600ng/mL以上、例えば、1800ng/mL以上、例えば、2000ng/mL以上、例えば、2200ng/mL以上、例えば、2400ng/mL以上、例えば、2600ng/mL以上、例えば、2800ng/mL以上、例えば、3000ng/mL以上、例えば、3200ng/mL以上、例えば、3400ng/mL以上、例えば、3600ng/mL以上である。
【0211】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩を含む固形経口製剤の幾何平均Cmaxは、単回用量投与後に302.70(CV31.1%)ng/mLのCmaxの約80.00%~約125.00%以内である。
【0212】
いくつかの実施形態では、AP1189コハク酸塩を含む固形経口製剤の幾何平均Cmaxは、単回用量投与後に255.93(CV18.6%)ng/mLのCmaxの約80.00%~約125.00%以内である。
【0213】
いくつかの実施形態では、AP1189酢酸塩を含む固形経口製剤の用量正規化幾何平均Cmax/Dは、単回用量投与後に3.03(CV31.1%)ng/mL/mgのCmax/Dの約80.00%~約125.00%以内である。
【0214】
いくつかの実施形態では、AP1189コハク酸塩を含む固形経口製剤の用量正規化幾何平均Cmax/Dは、単回用量投与後に2.56(CV18.6%)ng/mL/mgのCmax/Dの約80.00%~約125.00%以内である。
【0215】
いくつかの実施形態では、上記AUCは、100mgのAP1189酢酸塩の単回用量投与後に測定される(遊離塩基として計算)。いくつかの実施形態では、上記AUCは、50mgのAP1189酢酸塩の単回用量投与後に測定される(遊離塩基として計算)。いくつかの実施形態では、上記AUCは、200mgのAP1189酢酸塩の単回用量投与後に測定される(遊離塩基として計算)。いくつかの実施形態では、上記AUCは、83mgのAP1189酢酸塩の単回用量投与後に測定される(遊離塩基として計算)。
【0216】
いくつかの実施形態では、上記AUCは、100mgのAP1189コハク酸塩の単回用量投与後に測定される(遊離塩基として計算)。いくつかの実施形態では、上記AUCは、50mgのAP1189コハク酸塩の単回用量投与後に測定される(遊離塩基として計算)。いくつかの実施形態では、上記AUCは、200mgのAP1189コハク酸塩の単回用量投与後に測定される(遊離塩基として計算)。
【0217】
いくつかの実施形態では、上記Cmaxは、ヒトの対象、例えば、健康な男性白人の対象に単回用量投与した後に測定される。
【0218】
いくつかの実施形態では、上記Cmaxは、空腹時状態で、ヒトの対象、例えば、健康な男性白人の対象に単回用量投与した後に測定される。
【0219】
いくつかの実施形態では、上記Cmaxは、食後状態で、ヒトの対象、例えば、健康な男性白人の対象に単回用量投与した後に測定される。
【0220】
いくつかの実施形態では、固形経口剤形は、1錠あたり約25mg~約650mg、例えば、約25mg、例えば、約50mg、例えば、約100mg、例えば、約150mg、例えば、約200mg、例えば、約250mg、例えば、約300mg、例えば、約350mg、例えば、約400mg、例えば、約450mg、例えば、約500mg、例えば、約550mg、例えば、約600mg、例えば、約650mgのAP1189の投与量で、AP1189の薬学的に許容可能な塩を含む(AP1189の遊離塩基として計算)。
【0221】
いくつかの実施形態では、固形経口剤形は、1錠あたり約25mg~約650mg、例えば、約25mg、例えば、約50mg、例えば、約100mg、例えば、約150mg、例えば、約200mg、例えば、約250mg、例えば、約300mg、例えば、約350mg、例えば、約400mg、例えば、約450mg、例えば、約500mg、例えば、約550mg、例えば、約600mg、例えば、約650mgのAP1189の投与量で、AP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸の塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、及びAP1189の硝酸塩からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む(AP1189遊離塩基として計算)。
【0222】
いくつかの実施形態では、固形経口剤形は、1錠あたり約25mg~約650mg、例えば、約25mg、例えば、約50mg、例えば、約100mg、例えば、約150mg、例えば、約200mg、例えば、約250mg、例えば、約300mg、例えば、約350mg、例えば、約400mg、例えば、約450mg、例えば、約500mg、例えば、約550mg、例えば、約600mg、例えば、約650mgのAP1189の投与量で、AP1189酢酸塩を含む(AP1189の遊離塩基として計算)。明確にするために、約100mgのAP1189を含む錠剤は、約120mgのAP1189酢酸塩を含む。
【0223】
いくつかの実施形態では、固形経口剤形は、1錠あたり約25mg、例えば約50mg、例えば約100mg、例えば約150mg、例えば1錠あたり約200mgの投与量で、AP1189酢酸塩を含む。
【0224】
いくつかの実施形態では、固形経口剤形は、1錠あたり約25mg~約650mg、例えば、約25mg、例えば、約50mg、例えば、約100mg、例えば、約150mg、例えば、約200mg、例えば、約250mg、例えば、約300mg、例えば、約350mg、例えば、約400mg、例えば、約450mg、例えば、約500mg、例えば、約550mg、例えば、約600mg、例えば、約650mgのAP1189の投与量で、AP1189コハク酸塩を含む(AP1189の遊離塩基として計算)。明確にするために、約100mgのAP1189を含む錠剤は、約140mgのAP1189コハク酸塩を含む。
【0225】
いくつかの実施形態では、固形経口剤形は、1錠あたり約25mg、例えば、約50mg、例えば、約100mg、例えば、約150mg、例えば、1錠あたり約200mgの投与量で、AP1189コハク酸塩を含む。
【0226】
本開示の一態様は、AP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸の塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、及びAP1189の硝酸塩からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤、
例えば1種以上の胃内保持型賦形剤、例えば1種以上の即放性賦形剤と、を含む、固形経口製剤を提供することである。
【0227】
本開示の一態様は、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(AP1189酢酸塩)と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む固形経口製剤を提供することである。
【0228】
本開示の一態様は、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(AP1189酢酸塩)と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤、例えば、1種以上の胃内保持型賦形剤と、を含む固形経口製剤を提供することである。
【0229】
本開示の一態様は、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウム酢酸塩(AP1189酢酸塩)と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤、例えば、1種以上の即放性賦形剤と、を含む固形経口製剤を提供することである。
【0230】
本開示の一態様は、(E)-N-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル-アリリデンアミノ]-グアニジニウムコハク酸塩(AP1189コハク酸塩)と、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤、例えば、1種以上の即放性賦形剤と、を含む固形経口製剤を提供することである。
【0231】
本開示の即放性固形経口製剤などの固形経口製剤を、当業者に知られている任意の手段によって製剤化して、上記AP1189の薬学的に許容される塩の即放性を提供することができる。
【0232】
本開示の即放性固形経口製剤などの固形経口製剤を、当業者に知られている任意の手段によって製剤して、胃区画内で、上記AP1189の薬学的に許容される塩の即放性を提供することができる。
【0233】
いくつかの実施形態では、本開示の経口製剤、例えば固形経口製剤は、上記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む。
【0234】
いくつかの実施形態では、上記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤は、充填剤を含む。いくつかの実施形態では、上記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤は、1種以上の充填剤を含む。
【0235】
いくつかの実施形態では、上記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤は、微結晶性セルロース(MCC)である充填剤を含む。
【0236】
いくつかの実施形態では、上記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤は、微結晶性セルロース(MCC)、ケイ化微結晶性セルロース及びマンニトールからなる群から選択される充填剤を含む。
【0237】
いくつかの実施形態では、上記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤は、1種以上の結合剤を含む。
【0238】
いくつかの実施形態では、上記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤は、マルトデキストリンである1種以上の結合剤を含む。
【0239】
いくつかの実施形態では、上記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤は、1種以上の崩壊剤を含む。
【0240】
いくつかの実施形態では、上記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤は、1種以上の粒間崩壊剤を含む。
【0241】
いくつかの実施形態では、上記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤は、デンプングリコール酸ナトリウムである1種以上の崩壊剤を含む。
【0242】
いくつかの実施形態では、上記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤は、1種以上の湿潤剤を含む。
【0243】
いくつかの実施形態では、上記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤は、ポリソルベート80である1種以上の湿潤剤を含む。
【0244】
いくつかの実施形態では、上記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤は、1種以上の流動剤または滑剤を含む。
【0245】
いくつかの実施形態では、上記少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤は、ステアリン酸マグネシウムである1種以上の流動剤または滑剤を含む。
【0246】
いくつかの実施形態では、経口製剤は、最初に、上記AP1189の薬学的に許容される塩を含む顆粒として製造され、その顆粒は、その後錠剤に圧縮される。
【0247】
いくつかの実施形態では、顆粒は、湿潤顆粒である。
【0248】
いくつかの実施形態では、経口製剤は、最初に、上記AP1189の薬学的に許容される塩と、1種以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む顆粒として製造され、その顆粒は、その後錠剤に圧縮される。
【0249】
いくつかの実施形態では、経口製剤は、最初に、上記AP1189の薬学的に許容される塩と、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と、を含む顆粒として製造され、その顆粒は、さらに1種以上の薬学的に許容される賦形剤(または充填剤)と混合され、その後、錠剤に圧縮される。
【0250】
いくつかの実施形態では、顆粒は、約30%~約70%w/wのAP1189(遊離塩基);例えば約30~35%w/w、例えば約35~40%w/w、例えば約40~45%w/w、例えば約45~50%w/w、例えば約50~55%w/w、例えば約55~60%w/w、例えば約60~65%w/w、例えば約65~70%w/w、例えば約60~65%w/w、例えば約65~70%w/wのAP1189(遊離塩基)を含む。
【0251】
いくつかの実施形態では、顆粒は、約50%w/w、例えば約55%w/w、例えば約60%w/w、例えば約65%w/w、例えば約70%w/w、例えば約75%w/wのAP1189(遊離塩基)を含む。
【0252】
いくつかの実施形態では、顆粒は、AP1189の薬学的に許容される塩;例えば、AP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸の塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、及びAP1189の硝酸塩からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩;例えば、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩など、約60%~約90%w/wのAP1189の薬学的に許容される塩、例えば、約65%~約85%w/w;例えば、約60~65%w/w、例えば、約65~70%w/w、例えば、約70~75%w/w、例えば、約70~75%w/w、例えば、約75~80%w/w、例えば、約80~85%w/w、例えば、約85~90%w/wのAP1189の薬学的に許容される塩を含む。
【0253】
いくつかの実施形態では、顆粒は、AP1189の薬学的に許容される塩;例えば、AP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸の塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、及びAP1189の硝酸塩からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩;例えば、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩の、約60%w/w、例えば、約65%w/w、例えば、約70%w/w、例えば、約75%w/w、例えば、約80%w/w、例えば、約85%w/w、例えば、約90%w/wを含む。
【0254】
いくつかの実施形態では、顆粒は、例えば、AP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸の塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、及びAP1189の硝酸塩からなる群から選択される、AP1189の薬学的に許容される塩の約75%w/wを含む。
【0255】
いくつかの実施形態では、顆粒は、約75%w/wのAP1189酢酸塩を含む。
【0256】
いくつかの実施形態では、顆粒は、約75%w/wのAP1189コハク酸塩を含む。
【0257】
いくつかの実施形態では、顆粒は、約62.4%w/wのAP1189(遊離塩基)を含む。
【0258】
いくつかの実施形態では、顆粒は、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む。
【0259】
いくつかの実施形態では、顆粒は、充填剤、結合剤、崩壊剤及び湿潤剤からなる群から選択される少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む。
【0260】
いくつかの実施形態では、顆粒は、AP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸の塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、及びAP1189の硝酸塩からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩など、AP1189の薬学的に許容される塩、ならびに充填剤、結合剤、崩壊剤及び湿潤剤からなる群から選択される少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む。
【0261】
いくつかの実施形態では、顆粒は、AP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩、ならびに充填剤、結合剤、崩壊剤及び湿潤剤からなる群から選択される少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む。
【0262】
いくつかの実施形態では、顆粒は、充填剤、結合剤、崩壊剤及び湿潤剤を含む。
【0263】
いくつかの実施形態では、顆粒は、1種以上のさらなる充填剤と混合される。
【0264】
いくつかの実施形態では、顆粒は、錠剤中に圧縮される前に、1種以上のさらなる充填剤と混合される。
【0265】
いくつかの実施形態では、顆粒は、1種以上の追加の充填剤及び1種以上の流動剤または滑剤と混合される。
【0266】
いくつかの実施形態では、顆粒は、錠剤に圧縮する前に、1種以上の追加の充填剤及び1種以上の流動剤または滑剤と混合される。
【0267】
いくつかの実施形態では、1種以上の追加の充填剤は、ケイ化微結晶性セルロース及びマンニトールからなる群から選択される。
【0268】
いくつかの実施形態では、顆粒は、充填剤であるケイ化微結晶性セルロース及びマンニトールと約3:1の比で混合される。
【0269】
いくつかの実施形態では、1種以上の流動剤または滑剤は、ステアリン酸マグネシウムである。
【0270】
いくつかの実施形態では、顆粒は、錠剤に圧縮される。
【0271】
いくつかの実施形態では、錠剤厚は、約1~20mm、例えば約1~2mm、例えば約2~3mm、例えば約3~4mm、例えば約4~5mm、例えば約5~6mm、例えば約6~7mm、例えば約7~8mm、例えば約8~9mm、例えば約9~10mm、例えば約10~11mm、例えば約11~12mm、例えば約12~13mm、例えば約13~14mm、例えば約14~15mm、例えば約15~16mm、例えば約16~17mm、例えば約17~18mm、例えば約18~19mm、例えば約19~20mmである。
【0272】
いくつかの実施形態では、錠剤厚は、約2mm、例えば約2.5mm、例えば約3mm、例えば約3.5mm、例えば約4mm、例えば約4.5mm、例えば約5mm、例えば約5.5mm、例えば約6mm、例えば約6.5mm、例えば約7mm、例えば約7.5mm、例えば約8mm、例えば約8.5mm、例えば約9mmである。
【0273】
いくつかの実施形態では、錠剤厚は、約5.5mmである。
【0274】
いくつかの実施形態では、錠剤は、楕円形状である。
【0275】
いくつかの実施形態では、錠剤は、楕円形状に圧縮される。いくつかの実施形態では、錠剤は、楕円形状である。
【0276】
いくつかの実施形態では、錠剤は、約15.5x7.1mmである。いくつかの実施形態では、錠剤は、約10~20mmx5~10mmである。
【0277】
いくつかの実施形態では、錠剤は、コーティングされている。いくつかの実施形態では、錠剤は、フィルムコーティングされている。
【0278】
いくつかの実施形態では、錠剤は、ヒプロメロースでコーティングされている。
【0279】
いくつかの実施形態では、錠剤は、約4%の重量増加を達成するようにコーティングされている。いくつかの実施形態では、錠剤は、約2~6%、例えば2~3%、例えば3~4%、例えば4~5%、例えば5~6%の重量増加を達成するようにコーティングされている。
【0280】
いくつかの実施形態では、錠剤は、約1%の、例えば約2%の、例えば約3%の、例えば約4%の、例えば約5%の、例えば約6%の、例えば約7%の、例えば約8%の、例えば約9%の、例えば約10%の重量増加を達成するようにコーティングされている。
【0281】
投与量
本開示によれば、本開示の化合物を含む経口製剤は、治療を必要とする固体に薬学的に有効な用量で投与される。化合物の治療有効量は、所与の疾患及びその合併症の臨床症状を治癒する、予防する、リスク軽減する、緩和するまたは部分的に阻止するのに十分な量である。特定の治療目的に有効な量は、障害の重症度及び種類、ならびに対象の体重及び一般的な状態に依存するであろう。化合物は、1日に1回または数回、例えば、1~8回/日、例えば、1~6回/日、例えば、1~5回/日、例えば、1~4回/日、例えば、1~3回/日、例えば、1~2回/日、例えば、2~4回/日、例えば、2~3回/日投与され得る。あるいは、化合物は、1日1回未満、例えば1日1回、2日に1回など、例えば3日に1回、4日に1回など、例えば、5日に1回、6日に1回など、例えば、毎週1回、投与され得る。
【0282】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物を含む経口製剤は、治療有効量、例えば1mg~1000mgのAP1189/日の量(遊離塩基として計算)で投与される。
【0283】
いくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩は、1日あたり、1mg~1000mg、例えば、1~5mg、5~10mg、10~15mg、15~20mg、20~25mg、25~50mg、50~75mg、75~100mg、100~125mg、125~150mg、150~175mg、175~200mg、200~250mg、250~300mg、300~350mg、350~400mg、400~450mg、450~500mg、500~600mg、600~700mg、700~800mg、800~900mg、または900~1000mgの量で投与される。本明細書に示されるAP1189の薬学的に許容される塩のすべての投与量は、特に明示しない限り、遊離塩基として計算される。
【0284】
いくつかの実施形態では、「1日あたり」とは、投与量を1日1回(QD)、1日2回(BID)及び/または1日3回(TID)など、1日あたり1回の投与量で与えるか、または複数の投与量で与えることを意味する。
【0285】
いくつかの実施形態では、本開示の経口製剤は、毎日1回投与される。
【0286】
いくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩は、1投与量あたり、1mg~1000mg、例えば、1~5mg、5~10mg、10~15mg、15~20mg、20~25mg、25~50mg、50~75mg、75~100mg、100~125mg、125~150mg、150~175mg、175~200mg、200~250mg、250~300mg、300~350mg、350~400mg、400~450mg、450~500mg、500~600mg、600~700mg、700~800mg、800~900mg、または900~1000mgの量で投与される。
【0287】
いくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩は、毎日1回25mg、毎日1回50mg、毎日1回100mg、毎日1回200mg、毎日1回300mg、毎日1回400mg、毎日1回500mg、毎日1回600mg、毎日1回700mg、毎日1回800mg、毎日1回900mgまたは毎日1回1000mgの量で投与される。
【0288】
いくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩は、毎日1回50mgの量で投与される。
【0289】
いくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩は、毎日2回(BID)50mgまたは毎日3回(TID)50mgの量で投与される。
【0290】
いくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩は、毎日1回100mgの量で投与される。
【0291】
いくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩は、毎日2回(BID)100mgまたは毎日3回(TID)100mgの量で投与される。
【0292】
いくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩は、毎日1回200mgの量で投与される。
【0293】
いくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩は、毎日2回(BID)200mgまたは毎日3回(TID)200mgの量で投与される。
【0294】
いくつかの実施形態では、AP1189またはその薬学的に許容される塩は、毎日1回400mgの量で投与される。
【0295】
いくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩は、毎日2回(BID)400mgまたは毎日3回(TID)200mgの量で投与される。
【0296】
いくつかの実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩の毎日の投与量は、複数の剤形及び/または投与に分割される。
【0297】
別の実施形態では、AP1189の薬学的に許容される塩は、0.1~0.5mg/kg体重、例えば、0.5mg~1mg/kg体重、例えば、1~2mg/kg体重、例えば、2~3mg/kg体重、例えば、3~5mg/kg体重、例えば、5~10mg/kg体重、例えば、10~15mg/kg体重、例えば、15~20mg/kg体重、例えば、20~25mg/kg体重、例えば、25~30mg/kg体重の量で投与される。
【0298】
医療的使用
本開示の一態様は、疾患または障害の治療に使用するための、pH1.2において可溶性であるかまたは高可溶性として本明細書に開示されるAP1189の薬学的に許容される塩、例えばAP1189酢酸塩、AP1189コハク酸塩、AP1189のDL-マンデル酸の塩、AP1189の馬尿酸の塩、AP1189のL-乳酸の塩、AP1189のベシル酸塩、AP1189のオキソグルタル酸塩、AP1189のギ酸の塩、AP1189のDL-乳酸の塩、AP1189のグルタル酸の塩、AP1189のアジピン酸の塩、及びAP1189の硝酸塩からなる群から選択されるAP1189の薬学的に許容される塩、特にAP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩を含む、本明細書に開示の経口製剤を提供することである。
【0299】
本開示の一態様は、対象における疾患または障害の治療に使用するための、pH1.2において可溶性であるかまたは高可溶性として本明細書に開示されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む、本明細書に開示される経口製剤を提供することであり、ここで、治療される対象は、哺乳動物である。いくつかの実施形態では、哺乳動物は、ヒトである。いくつかの実施形態では、哺乳動物は、家畜である。いくつかの実施形態では、哺乳動物は、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ヒツジ及びブタからなる群から選択される。
【0300】
いくつかの実施形態では、疾患または障害は、腎疾患、関節炎疾患、ウイルス性疾患もしくはウイルス性障害、心血管疾患及び/またはアテローム性動脈硬化症、ならびに全身性炎症性障害からなる群から選択される。
【0301】
腎疾患
本開示の態様としては、腎疾患の治療または予防に使用するための、本開示による経口製剤、医薬組成物、または単位剤形を提供することである。
【0302】
また、腎疾患を治療または予防する必要のある対象において、腎疾患を治療または予防する方法であって、対象に治療有効量の本開示の経口製剤、医薬組成物、または単位剤形を投与する、方法も開示される。
【0303】
また、腎疾患の治療または予防のための医薬品の製造に使用するための、本開示による経口製剤、医薬組成物、または単位剤形の使用も開示されている。
【0304】
本開示のいくつかの実施形態では、本明細書に開示されるAP1189の薬学的に許容される塩、例えばAP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩と、本明細書に開示される少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、腎疾患の治療または予防に使用するための経口製剤、例えば固形経口製剤が提供される。
【0305】
いくつかの実施形態では、上記腎疾患は、タンパク尿を呈する。いくつかの実施形態では、上記腎疾患は、タンパク質尿性腎疾患である。
【0306】
いくつかの実施形態では、上記腎疾患は、糸球体疾患である。
【0307】
いくつかの実施形態では、上記腎疾患は、ネフローゼ症候群(糸球体腎症)である。
【0308】
いくつかの実施形態では、上記腎疾患は、一次性ネフローゼ症候群(一次性糸球体腎症)である。
【0309】
いくつかの実施形態では、上記一次性ネフローゼ症候群は、膜性糸球体腎炎(MGN)(または膜性腎症(MN))である。
【0310】
いくつかの実施形態では、上記一次性ネフローゼ症候群は、巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)である。
【0311】
いくつかの実施形態では、上記一次性ネフローゼ症候群は、膜性増殖性糸球体腎炎(MPGN)(膜血管毛細血管性糸球体腎炎(mesangiocapillary glomerulonephritis))である。
【0312】
いくつかの実施形態では、上記膜性増殖性糸球体腎炎(MPGN)は、1型MPGN及び2型MPGNから選択される。
【0313】
いくつかの実施形態では、上記一次性ネフローゼ症候群は、急速進行性糸球体腎炎(RPGN)(半月体性GN)である。
【0314】
いくつかの実施形態では、上記一次性ネフローゼ症候群は、微小変化型疾患(MCD)である。
【0315】
いくつかの実施形態では、上記腎疾患は、二次性ネフローゼ症候群(二次性糸球体腎症)である。
【0316】
いくつかの実施形態では、上記二次性ネフローゼ症候群は、基礎となる自己免疫疾患、基礎となるがん疾患、基礎となる遺伝性障害、または以下からなる群から選択される基礎疾患:全身性エリテマトーデス(SLE)、糖尿病性腎症、サルコイドーシス、シェーグレン症候群、アミロイドーシス、多発性骨髄腫、血管炎、がん及び遺伝性障害(先天性ネフローゼ症候群など)によって引き起こされる。
【0317】
いくつかの実施形態では、上記二次性ネフローゼ症候群は、糖尿病性腎症、感染、例えば、尿路感染、例えば、HIV、梅毒、肝炎(A型肝炎、B型肝炎及びC型肝炎など)、レンサ球菌感染後、尿路住血吸虫症及びエボラからなる群から選択される感染によって引き起こされる。いくつかの実施形態では、上記二次性ネフローゼ症候群は、薬物誘導性である。
【0318】
いくつかの実施形態では、上記腎疾患は、炎症性腎疾患である。
【0319】
いくつかの実施形態では、上記腎疾患は、糸球体腎炎(GN)である。いくつかの実施形態では、上記糸球体腎炎は、IgA腎症(ベルジェ病)、IgM腎症、感染後糸球体腎炎及び菲薄基底膜病からなる群から選択される。
【0320】
いくつかの実施形態では、上記腎疾患は、特発性膜性腎症(iMN)である。
【0321】
いくつかの実施形態では、特発性膜性腎症(iMN)の治療または予防に使用するための、本開示による経口製剤、医薬組成物、または単位剤形が提供される。
【0322】
関節炎疾患
本開示の態様としては、関節炎疾患の治療または予防に使用するための、本開示による経口製剤、医薬組成物、または単位剤形を提供することである。
【0323】
また、関節炎疾患を治療または予防する必要のある対象において、関節炎疾患を治療または予防する方法であって、対象に治療有効量の本開示の経口製剤、医薬組成物、または単位剤形を投与する、方法も開示される。
【0324】
また、関節炎疾患の治療または予防のための医薬品の製造に使用するための、本開示による経口製剤、医薬組成物、または単位剤形の使用も開示されている。
【0325】
いくつかの実施形態では対象における関節炎疾患の治療に使用するための、pH1.2において可溶性であるかまたは高可溶性である本明細書に開示されるAP1189の薬学的に許容される塩を含む、本明細書に開示される経口製剤が提供され、ここで、治療される対象は、哺乳動物である。いくつかの実施形態では、哺乳動物は、ヒトである。いくつかの実施形態では、哺乳動物は、家畜である。いくつかの実施形態では、哺乳動物は、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ヒツジ及びブタからなる群から選択される。
【0326】
本開示のいくつかの実施形態では、本明細書に開示されるAP1189の薬学的に許容される塩、例えばAP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩と、任意選択により、本明細書に開示される少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、関節炎疾患の治療または予防に使用するための経口製剤、例えば固形経口製剤が提供される。
【0327】
一実施形態において、関節炎疾患は、関節の炎症を有する自己免疫疾患及び/または炎症性疾患である。
【0328】
一実施形態において、関節炎疾患は、炎症性関節炎、変形性関節炎、代謝性関節炎、反応性関節炎及び感染性関節炎からなる群から選択される。
【0329】
一実施形態において、関節炎疾患は、炎症性関節炎である。
【0330】
一実施形態において、炎症性関節炎は、慢性関節リウマチ(RA)、乾癬性関節炎及び強直性脊椎炎からなる群から選択される。
【0331】
一実施形態において、炎症性関節炎は、慢性関節リウマチ(RA)である。
【0332】
一実施形態において、慢性関節リウマチは、重度の活動RAである(CDAI>22)。一実施形態において、慢性関節リウマチは、CDAI>22を有するRAである。
【0333】
一実施形態において、慢性関節リウマチは、5.1を超えるDAS28スコアを有するRAである。
【0334】
一実施形態において、慢性関節リウマチは、若年性関節リウマチ(JRA)である。
【0335】
一実施形態において、変形性関節炎は、変形性関節症である。
【0336】
一実施形態において、代謝性関節炎は、痛風性関節炎である。
【0337】
一実施形態において、反応性関節炎及び/または感染性関節炎は、C型肝炎、クラミジア、淋病、サルモネラsalmonellaまたは赤痢菌のうちの1つ以上への感染に関連する関節炎である。
【0338】
一実施形態において、関節炎疾患は、全身性炎症性疾患の一部としての関節炎である。
【0339】
一実施形態において、全身性炎症性疾患の一部としての関節炎、例えば、全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、スティル病、及びリウマチ性多発筋痛症からなる群から選択される炎症性疾患。
【0340】
いくつかの実施形態では、関節リウマチの治療または予防に使用するための、本開示による経口製剤、医薬組成物、または単位剤形が提供される。
【0341】
いくつかの実施形態では、関節リウマチの治療または予防に使用するための、MTX(メトトレキサート)と組み合わせた、本開示による経口製剤、医薬組成物、または単位剤形が提供される。
【0342】
いくつかの実施形態では、MTX(メトトレキサート)に対して適切でない応答を示す患者(例えば、MTXの治療に対する応答が低下した患者、例えば、MTXの非応答者)における関節リウマチの治療または予防に使用するための、単独でまたはMTXと組み合わせた、本開示による経口製剤、医薬組成物、または単位剤形が提供される。
【0343】
ウイルス性疾患またはウイルス性障害
本開示の態様として、ウイルス性疾患またはウイルス性障害の治療または予防に使用するための、本開示による経口製剤、医薬組成物、または単位剤形を提供することである。
【0344】
また、ウイルス性疾患またはウイルス性障害を治療または予防する必要のある対象において、ウイルス性疾患またはウイルス性障害を治療または予防する方法であって、対象に治療有効量の本開示の経口製剤、医薬組成物、または単位剤形を投与する、方法も開示される。
【0345】
また、ウイルス性疾患またはウイルス性障害の治療または予防のための医薬品の製造に使用するための、本開示による経口製剤、医薬組成物、または単位剤形の使用も開示されている。
【0346】
本開示のいくつかの実施形態では、本明細書に開示されるAP1189の薬学的に許容される塩、例えばAP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩と、本明細書に開示される少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、ウイルス性疾患またはウイルス性障害の治療または予防に使用するための経口製剤、例えば固形経口製剤が提供される。
【0347】
いくつかの実施形態では、上記ウイルス性疾患またはウイルス性障害は、症候性ウイルス性疾患または症候性ウイルス性障害である。
【0348】
いくつかの実施形態では、上記ウイルス性疾患またはウイルス性障害は、炎症、例えば過炎症を伴う症候性ウイルス性疾患またはウイルス性障害である。
【0349】
いくつかの実施形態では、上記ウイルス性疾患またはウイルス性障害は、1つ以上の臓器において、炎症、例えば過炎症を伴う症候性ウイルス性疾患またはウイルス性障害である。1つ以上の臓器における炎症は、局所的炎症とも称され得る。
【0350】
いくつかの実施形態では、上記1つ以上の臓器は、肺、呼吸器、腎臓、肝臓、膵臓、脾臓、外分泌腺、内分泌腺、リンパ節、脳、心臓、筋肉、骨髄、皮膚、骨格、膀胱、生殖器(卵管(phallopian tubes)など)、眼、耳、血管系、胃腸管(小腸、結腸、直腸、肛門管など)、及び前立腺からなる群から選択される。
【0351】
いくつかの実施形態では、上記ウイルス性疾患またはウイルス性障害は、炎症性ウイルス性疾患またはウイルス性障害である。
【0352】
いくつかの実施形態では、上記ウイルス性疾患またはウイルス障害は、ウイルス性下気道感染症などのウイルス性呼吸器感染症である。
【0353】
いくつかの実施形態では、上記ウイルス性疾患またはウイルス性障害は、ウイルス性呼吸器疾患または障害である。
【0354】
いくつかの実施形態では、上記ウイルス性疾患またはウイルス性障害は、肺のウイルス性疾患またはウイルス性障害である。
【0355】
いくつかの実施形態では、上記ウイルス性疾患またはウイルス障害は、呼吸器系における、例えば肺及び/または気道における炎症を伴うウイルス性疾患またはウイルス性障害である。
【0356】
いくつかの実施形態では、上記ウイルス性疾患またはウイルス性障害は、1つ以上の呼吸器症状を伴うウイルス性疾患またはウイルス性障害である。一実施形態では、上記1つ以上の呼吸器症状は、咳、乾性咳、呼吸困難、酸素障害、呼吸器疾患、呼吸機能不全、呼吸不全、呼吸器症候群及び急性呼吸器疾患(ARD)からなる群から選択される。
【0357】
いくつかの実施形態では、上記ウイルス性疾患またはウイルス性障害は、重症疾患である。重症疾患は、呼吸困難、呼吸頻度の増加、血中酸素飽和度の低下及び/または肺浸潤を呈する。
【0358】
いくつかの実施形態では、上記ウイルス性疾患またはウイルス性障害は、重大疾患である。重大疾患は、呼吸不全、敗血症性ショック、及び/または多臓器機能不全(MOD)もしくは多臓器不全(MOF)を呈する。
【0359】
いくつかの実施形態では、上記ウイルス性疾患またはウイルス性障害は、ウイルス性肺炎である。
【0360】
いくつかの実施形態では、上記ウイルス性疾患またはウイルス性障害は、ウイルス性細気管支炎である。
【0361】
いくつかの実施形態では、上記ウイルス性疾患またはウイルス性障害は、呼吸不全を伴うウイルス性疾患またはウイルス性障害である。
【0362】
いくつかの実施形態では、上記ウイルス性疾患またはウイルス障害は、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)である。
【0363】
いくつかの実施形態では、上記ウイルス性疾患またはウイルス性障害は、ウイルス誘導性ARDSなどの、ウイルス性急性呼吸窮迫症候群(ARDS)である。
【0364】
いくつかの実施形態では、上記ウイルス性疾患またはウイルス性障害は、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を有する症候性COVID-19である。
【0365】
いくつかの実施形態では、ARDS、例えば、ウイルス性ARDSの治療または予防に使用するための、本開示による経口製剤、医薬組成物、または単位剤形が提供される。
【0366】
いくつかの実施形態では、上記ウイルス性疾患またはウイルス性障害は、全身炎症性窮迫症候群(SIDS)及び/または敗血症を伴うウイルス性疾患またはウイルス性障害である。
【0367】
いくつかの実施形態では、上記ウイルス性疾患またはウイルス性障害は、肺機能不全を伴うウイルス性疾患またはウイルス性障害である。
【0368】
いくつかの実施形態では、上記ウイルス性疾患またはウイルス障害は、サイトカイン放出症候群(CRS)及び/またはサイトカインストーム(高サイトカイン血症)を伴うウイルス性疾患またはウイルス障害である。
【0369】
いくつかの実施形態では、上記ウイルス性疾患またはウイルス性障害は、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)(多くの場合、COVID-19ウイルスと称される)、SARS-CoV、MERS-CoV、デングウイルス及びインフルエンザウイルス(A型、B型及びC型など)からなる群から選択されるウイルス感染によって引き起こされる。
【0370】
心血管疾患及び/またはアテローム性動脈硬化症
本開示の態様として、心血管疾患及び/またはアテローム性動脈硬化症の治療または予防に使用するための、本開示による経口製剤、医薬組成物、または単位剤形を提供することである。
【0371】
また、心血管疾患及び/またはアテローム性動脈硬化症を治療または予防する必要のある対象において、心血管疾患及び/またはアテローム性動脈硬化症を治療または予防する方法であって、対象に治療有効量の本開示の経口製剤、医薬組成物、または単位剤形を投与する、方法も開示される。
【0372】
また、心血管疾患及び/またはアテローム性動脈硬化症の治療または予防のための医薬品の製造に使用するための、本開示による経口製剤、医薬組成物、または単位剤形の使用も開示されている。
【0373】
本開示のいくつかの実施形態では、本明細書に開示されるAP1189の薬学的に許容される塩、例えばAP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩と、本明細書に開示される少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、心血管疾患及び/またはアテローム性動脈硬化症の治療または予防に使用するための経口製剤、例えば固形経口製剤が提供される。
【0374】
いくつかの実施形態では、上記心血管疾患は、冠動脈疾患(CAD)、例えば、狭心症及び心筋梗塞(一般に心臓発作として知られている);脳卒中、心不全、高血圧性心疾患、リウマチ性心疾患、心筋症、心調律異常、先天性心疾患、心臓弁膜症、心炎、大動脈瘤、末梢動脈疾患、血管疾患、血栓塞栓性疾患、及び静脈血栓症からなる群から選択される。
【0375】
いくつかの実施形態では、上記心血管疾患は、アテローム性動脈硬化性心血管疾患である。
【0376】
いくつかの実施形態では、上記アテローム性動脈硬化性心血管疾患は、冠動脈疾患、脳卒中(脳血管疾患)、及び末梢動脈疾患からなる群から選択される。
【0377】
いくつかの実施形態では、上記心血管疾患は、血管炎症である。
【0378】
全身性炎症性障害
本開示の態様としては、全身性炎症性障害の治療または予防に使用するための、本開示による経口製剤、医薬組成物、または単位剤形を提供することである。
【0379】
また、全身性炎症性障害を治療または予防する必要のある対象において、全身性炎症性障害を治療または予防する方法であって、対象に治療有効量の本開示の経口製剤、医薬組成物、または単位剤形を投与する、方法も開示される。
【0380】
また、全身性炎症性障害の治療または予防のための医薬品の製造に使用するための、本開示による経口製剤、医薬組成物、または単位剤形の使用も開示されている。
【0381】
本開示のいくつかの実施形態では、本明細書に開示されるAP1189の薬学的に許容される塩、例えばAP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩と、本明細書に開示される少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、全身性炎症性障害の治療または予防に使用するための経口製剤、例えば固形経口製剤が提供される。
【0382】
神経系を巻き込む可能性がある全身性障害としては、炎症性及び自己免疫性の病態機構が推定される様々な疾患が挙げられ、その中でも、ベーチェット病、サルコイドーシス、全身性エリテマトーデス、若年性特発性関節炎、強皮症、及びシェーグレン症候群が挙げられる。この疾患群は、自然免疫系の遺伝学的に定義された調節異常を伴う全身性炎症性障害ならびに自己抗体及び自己反応性T細胞などの適応免疫の変化を特徴とする全身性自己免疫障害を含む。
【0383】
いくつかの実施形態では、上記全身性炎症性障害は、自己免疫障害である。
【0384】
いくつかの実施形態では、上記全身性炎症性障害は、ベーチェット病、サルコイドーシス、全身性エリテマトーデス、若年性特発性関節炎、強皮症、シェーグレン症候群、筋炎、例えば、皮膚筋炎及び多発性筋炎、血管炎、巨細胞性動脈炎、強直性脊椎炎、リウマチ性多発筋痛症ならびに乾癬性関節炎からなる群から選択される。
【実施例】
【0385】
実施例1:AP1189塩の溶解度
方法
AP1189酢酸塩、トシル酸塩、フマル酸塩、及びコハク酸塩の溶解度を、pH1.2、4.5及び6.8の0.2M緩衝液、またはpH1.2及び4.5の0.5M緩衝液中で評価した。その量の塩を緩衝液中に懸濁させ、周囲温度で24時間撹拌した後、上清をサンプリングし、HPLCによってAP1189の含量について分析した。
【0386】
酢酸塩の形成のための例示的手順
0.9当量の酢酸を、撹拌しながら、3-[1-(2-ニトロフェニル)-1-H-ピロール-2-イル]-プロパナール及び炭酸水素アミノグアニジンを含むエタノールにゆっくりと添加した。50~55℃で1時間加熱し、さらに0.11当量の酢酸を添加し、この混合物を少なくとも2時間加熱還流した。この懸濁液を60℃まで冷却させて、tert-ブチルメチルエーテルを添加した。冷却し、2~5℃で10~16時間維持した。濾過し、tert-ブチルメチルエーテルで洗浄し、その後エタノールから再結晶させた。
【0387】
この手順により、XRPDパターン1に対応するAP1189酢酸塩の多形が産生される(表1bの「形態A」)。
【0388】
AP1189のコハク酸塩の形成のための例示的手順
2-プロパノール:水 90:10v/vをAP1189酢酸塩に加えて、スラリーを調製した。2-プロパノール:水 90:10v/vを1.1当量のコハク酸に加えた。この対イオンスラリーを酢酸塩のスラリーに添加した。温度サイクルを、周囲温度で4時間の保持期間及び40℃で4時間の保持期間を用いて、周囲と40℃との間で約18時間行った。次いでスラリー全体をブシュナー濾過により単離し、脱イオン水で洗浄した。この固形物を、周囲温度で真空乾燥させた。
【0389】
この手順により、XRPDパターン1に対応するAP1189コハク酸塩の多形が産生された(表1bの「形態B」)。
【0390】
XRPDパターン1を有するAP1189のトシル酸塩を、メタノールから結晶化することによって調製した。
【0391】
XRPDパターン1を有するAP1189のフマル酸塩(表1bの「形態D」)を、イソプロピルアルコール:水 90:10v/vからの結晶化により調製した。
【0392】
結果
試験の結果を、表1a及び表1bに示す。
【表1】
【0393】
pH1.2のコハク酸塩実験では、懸濁液を維持するための実験時に利用可能な材料が不十分であった。
【0394】
【0395】
結論
試験化合物は、特に低pHにおいて、著しく異なる溶解度を示した。具体的には、酢酸塩及びコハク酸塩は、pH1.2において高い溶解度を示し、これは、胃送達のための即放性医薬製剤における使用など、低pHにおいて高い溶解度が望ましい用途において、これらの化合物が使用できる可能性を示す。
【0396】
実施例2:AP1189塩のさらなる溶解性試験
AP1189酢酸塩及びAP1189コハク酸塩の溶解度
材料及び方法
10.0mLの緩衝液pH1.2を含む別個のバイアルに、3.4gのAP1189コハク酸塩及び2.9gのAP1189酢酸塩を加えた(塩1つあたり1つの測定)。AP1189酢酸塩溶液及びAP1189コハク酸塩溶液について、pHを、それぞれ3.9及び2.2に測定した。その結果、濃塩酸を用いてpHを両溶液中で1.2に調整した。いずれのサンプル調製物も、試料希釈剤(アセトニトリル:水 1:1v/v)で500倍に希釈した。
【0397】
これらの希釈サンプル調製物を、調製後5時間以内にHPLCにより分析し、曲線下面積から、それぞれAP1189酢酸塩及びAP1189コハク酸塩の標準溶液と比較することにより、AP1189の含量を測定した。
【0398】
平衡溶解度は、また、WHO Technical Report Series 1019,2019 annex 4:Protocol to conduct equilibrium solubility experiments for the purpose of Biopharmaceutics Classification System-based classification of active pharmaceutical ingredients for biowaiverに記載されている手順に従って、pH4.5及びpH6.8で評価した。
【0399】
結果
両バイアル中のサンプル材料を、希釈前に完全に溶解させた。pH1.2での試験化合物の溶解度を表2に示す。pH4.5及びpH6.8での試験化合物の溶解度を表3に示し、すべての純度が92%~95%以内であることを見出した。
【0400】
表2.pH1.2のサンプル中のAP1189酢酸塩及びAP1189コハク酸塩の測定濃度。HPLCの純度も表に含む。第1の純度の結果は、ロットのCoAsから得られ、第2の純度の結果は、溶解度実験で測定した。
【0401】
【0402】
表3.pH4.5及び6.8緩衝溶液中、37℃でのAP1189酢酸塩及びAP1189コハク酸塩の平衡溶解度(標準偏差を含む)のまとめ。HPLCの純度も表に含む。第1の純度の結果は、ロットのCoAsから得られ、第2の純度の結果は、溶解度実験で測定した。
【表4】
【0403】
【0404】
実施例3:AP1189酢酸塩及びAP1189コハク酸塩の錠剤の溶出
溶出実験では、AP1189酢酸塩をベースにした粉末製剤の溶出挙動を、AP1189の酢酸塩及びAP1189のコハク酸塩をベースにして製造された200mg錠剤についての溶出挙動と比較する。
【0405】
材料及び方法
錠剤:RDT2101-6-T3-C1、AP1189酢酸塩(200mg AP1189酢酸塩、167mg AP1189当量)
錠剤:RD2103-2-T1-C1、AP1189コハク酸塩(200mg AP1189酢酸塩当量、167mg AP1189)
粉末:AP1189酢酸塩(200mg AP1189酢酸塩)+Syrspend(登録商標)SF Alka、水50mlに懸濁。
【0406】
溶出実験を、USP2パドル装置において、37℃で行った。溶出媒体は、500mlの0.1N HCl+水50mlから構成され、錠剤の添加後にチャンバに添加される。回転速度:50rpm。サンプリング時点:5、10、15、30、45、及び60分
【0407】
結果
3つの生成物は、胃条件を模した酸性条件に曝露された際にほぼ同一の挙動を示した。これらはすべて、即放性生成物であった。5分で、65~80%のAPIが溶出した。10分の時点で、3つの生成物はすべて、おおよそ80%のそれらの最大溶出に達していた。100%未満の放出は、HPLC配列での分析前の溶出サンプルが不安定であることによるものであると同定された。
【0408】
結論
それぞれコハク酸または酢酸塩をベースとするAP1189の2つのプロトタイプ錠剤は、粉末製剤と比較して、ほぼ同一の溶出特性を示した。
【0409】
実施例4:酸性条件でのフェニルピロールアミノグアニジン化合物の分解
酸性条件は、イミン部分の加水分解による分解など、WO2007/141343に開示されているアミノグアニジン誘導体を分解する可能性が高い。
【0410】
Ora-Sweet及びOra-Sweet SFでのAP1189の安定性を試験した。おおよそ3.75mgのAP1189を5mlのOra-SweetまたはOra-Sweet SFに懸濁させ、この懸濁液をHPLCによって分析した。Ora-SweetまたはOra-Sweet SFからPA1189ピークまで、干渉は観察されなかった。しかしながら、RRT0.88では、急激な分解ピークが観察され(総面積の5.1%超)、このことはAP1189が、Ora-sweet及びOra-Sweet SF中では不安定であることを示す。
【0411】
Ora-Sweet SF中でのAP1189の安定性をさらに特定するために、簡単な試験を行った。
【0412】
懸濁液を20mg/ml及び3.5mg/mlの濃度(それぞれ400mg及び15mgの製剤)で作り、初期(T=0)及びT=1時間の時間間隔で、HPLCにより分析した。その結果は、AP1189が1時間以内にOra-Sweet SF中で分解することを示しており、これは、そのpH(pH4.25)に相当し得る:
【表6】
【0413】
さらに、AP1189がOra Sweet SF中で不安定であるという発見に加えて、代替的なアルカリ性ビヒクル(pH>7.0)であるSyrspend SF Alkaを使用して、AP1189を懸濁させた。懸濁液の分散性及び物理的安定性を評価するために、最低(15mg)及び最高(400mg)の投与強度で実験を行った。懸濁液の化学的安定性を、HPLCにより各30分間隔で90分間評価した。結果は、APIが90分間にわたってSyrspend SF Alka中で安定であることを示す(室温):
【表7】
【0414】
AP1189の強制分解試験でも、低pHにおける分解が実証されており、24時間以内に少なくとも20%の分解が生じた。急速なpH依存性分解も、本明細書の実施例2及び3で実証されている。
【0415】
したがって、AP1189の分解からの保護は、AP1189酢酸塩をアルカリ性媒体(Syrspend(登録商標)SF Alka懸濁液)に懸濁することによって、また腸溶性コーティング錠剤によって胃酸から保護することによって試みられてきた(以下の実施例を参照)。
【0416】
実施例5:腸溶性コーティング錠剤は、単回投与においては、AP1189の吸収が低くなる
AP1189が酸環境中で分解されるという発見(実施例4参照)に基づき、AP1189を胃酸から保護する試みを、腸溶コーティング錠剤の製剤によって行った。腸溶性コーティングは、胃環境におけるその溶出または崩壊を防ぎ、それによって薬物を胃の酸性度から保護する経口医薬品に適用されるポリマーバリアである。薬物は、胃後(通常は腸管の上部)に放出される。
【0417】
材料及び方法
経口懸濁液用のAP1189酢酸塩粉末を、個々のバイアルに供給し、各バイアルには、200mgを入れた。AP1189酢酸塩粉末を、ビヒクル(Syrspend(登録商標)SF Alka)に分散させ、経口懸濁液として投与した。アルカリ性賦形剤は、酸による分解からAPIを保護するように選択した。
【0418】
湿式造粒後に圧縮及びコーティングを行うことによって製造した100mgの腸溶性コーティングAP1189錠剤は、表4に列記した成分を含んでいた。
【0419】
【0420】
処置は、割り当てられた処置順序に従って、空腹時状態では経口懸濁液として投与し、食後または空腹時状態で腸溶性コーティング錠剤として投与した。AP1189錠剤を、室温で240mLの静止ミネラル水と共に与えた。対象には、立位または半臥位のまま投与し、試験手順または臨床的に示される場合を除いて、投与後4時間にわたり平坦に寝かせなかった。
【0421】
この試験は、21.6~28.7kg/m2のBMIを有する22~38歳の健康な男性ボランティア8名に対して行った。各対象は、少なくとも7日間のウォッシュアウトを挟んで、3回、200mgのAP1189を単回経口投与された。各対象は、以下の治療の各々をランダムな順序で受けた:
・治療A:空腹時状態で、200mgに相当するAP1189経口懸濁液(アルカリ性)、
・治療B:空腹時状態で、経口経路により200mgのAP1189に相当する1錠あたり100mgのAP1189で投与される2つの腸溶性コーティング錠剤、
・治療C:食後状態(高脂肪朝食)での経口経路による200mgのAP1189に相当する1錠あたり100mgのAP1189で投与される2つの腸溶性コーティング錠剤
【0422】
各治療期間で、AP1189(及び存在する場合にはその同定された代謝産物)を以下の時点で測定するために血液サンプルを採取した:投与前、次いで投与後0.25時間、0.50時間、0.75時間、1.00時間、1.50時間、2.00時間、3.00時間、4.00時間、6.00時間、8.00時間、12.00時間、16.00時間、24.00時間、36.00時間、48.00時間、72.00時間、96.00時間及び120.00時間(N=57)。
【0423】
結果
図1は、処置による平均AP1189血漿中濃度対時間を示す。PKの結果に関して、8名のうちの3名の対象は、空腹時状態での錠剤での投与後に、測定可能なAP1189濃度を有しなかったのに対し、懸濁後には、すべての対象が、測定可能なレベルを示した。
【0424】
腸溶性コーティング錠剤では、平均Cmaxは、経口懸濁液と比較して、9.2減少した(63.84ng/mL対589.40ng/mL)。AUC0-tで表される全体の曝露量も、5.6分の1減少した(平均AUC0-tは、懸濁液で約8401ng.h/mL、対して錠剤では1501ng.h/mLであった)。AUC0-∞は、錠剤を用いて2名の対象でのみ測定できた。AUC0-t中央値に基づく相対バイオアベイラビリティは、10%であり、高い個体間のばらつき(104%)を有していた。中央値tmaxは、錠剤により遅延した(4時間対2時間)。個々の値は、懸濁液では、投与後1.5~3時間、錠剤では、投与後3~4時間であった。t1/2の平均値は、懸濁液では約19.8時間、錠剤では17.0時間であった(8名のうち4名の対象でのみ測定した)。個体間のばらつきは、2つの製剤では少なく、CV%が21%未満であった。Cmax及びAUC0-tについては、CV%で表される個体間のばらつきは、懸濁液(約19%)では低いが、錠剤(116~142%)では非常に高かった。懸濁液では、平均Vd/Fは、約667Lであり、CL/Fは、約23L/hであり、個体間ばらつきは、20%程度であった。
【0425】
空腹時状態では、Cmaxは、食後状態よりも約3分の1低かった(63.84ng/mL対194.95ng/mL)。AUC0-tで表される全体的な曝露も低かった(空腹時状態では1501.22ng.h/mL、対して食後状態では3550.08ng.h/mL)。AUC0~∞は、空腹時状態において2名の対象でのみ測定できた。AUC0-t中央値に基づく相対的バイオアベイラビリティは、718%であり、高い個体間のばらつき(90%)を有していた。
【0426】
中央値tmaxは、食後状態において遅延している(12時間対4時間)。個々の値は、空腹時状態では投与後3~4時間であり、食後状態では投与後4~24時間であった。t1/2の平均値は、空腹時状態(8名のうち4名のみ)では、錠剤で約17.0時間であり、食後状態では、錠剤で19.6時間であった。投与条件を問わず、個体間のばらつきは少なく、CV%は22%未満であった。Cmax及びAUC0-tについては、CV%で表される個体間のばらつきは、空腹時状態では非常に高い(116~142%)が、食後状態では中程度(43~45%)であった。食後状態では、平均Vd/Fは、約1297Lであり、CL/Fは、約50L/hであり、個体間ばらつきは、25%程度であった。
【0427】
腸溶性コーティング錠剤を食後状態で使用した場合、平均Cmaxは、空腹時状態での経口懸濁液と比較して3分の1減少した(194.95ng/mL対589.40ng/mL)。AUC0-tによって表される全体の曝露量も、2.4分の1減少した(平均AUC0-tは、空腹時状態での懸濁液で約8401ng.h/mL、対して食後状態での錠剤で3550ng.h/mLであった)。AUC0-∞は、1.9分の1低下した(平均AUC0-∞は、空腹時状態での懸濁液で約8812ng.h/mL、対して食後状態での錠剤で4522ng.h/mLであった)。AUC0-t中央値に基づく相対バイオアベイラビリティは、40%であり、高い個体間のばらつき(53%)を有していた。中央値tmaxは、空腹時状態での懸濁液と比較して、食後状態での錠剤では遅延していた(12時間対2時間)。個々の値は、懸濁液では、投与後1.5~3時間、錠剤では、投与後4~24時間であった。t1/2の平均値は、懸濁液では約19.8時間、錠剤では19.6時間であった。個体間のばらつきは、2つの製剤では少なく、CV%が22%未満であった。Cmax及びAUC0-tについては、懸濁液(約19%)ではCV%で表される個体間のばらつきは少なかったが、食後状態では、錠剤で中程度であった(26~45%)。
【0428】
結論
AP1189酢酸塩曝露(Cmax及びAUC)は、腸溶性コーティング錠剤製剤で、空腹時状態において経口懸濁液と比較して大きく減少し、tmaxは遅延した(4時間対2時間)。AUC0-tに基づくと、相対的バイオアベイラビリティは、空腹時状態で懸濁液と腸溶性コーティング錠剤との間で10%であった。空腹時状態では、形式統計から、バイオアベイラビリティは、経口懸濁液と比較して、錠剤では、統計的に、有意に低下することが判明した。食物摂取量は、錠剤製剤の投与後にAP1189曝露を有意に増加させ、その際、Cmaxでは2.4倍、AUC0-tでは3.9倍であった。さらに、tmaxは遅延した(12時間対4時間)。AP1189 200mgの単回用量を、懸濁液、空腹時状態での錠剤、または食後状態での錠剤として、健康な男性対象に投与することは、非常に良好に耐容性であった。
【0429】
腸溶性コーティング錠剤の投与からのデータは、懸濁液からのデータと比較して、曝露量が低くばらつきが大きいこと、及び対象内及び対象間の両方において、予測できない程度で、バイオアベイラビリティが高いことを示した。
【0430】
これらの発見は、AP1189を腸溶性コーティング錠剤製剤に製剤化することにより、最適以下の吸収、したがってAPIの低いバイオアベイラビリティがもたらされることを実証する。
【0431】
実施例6:腸溶性コーティング錠剤は、反復投与では、APIの吸収が少ない
材料及び方法
100mgの腸溶性コーティングされたAP1189錠剤を実施例5に記載のとおり調製し、表5に列記される成分を含む同様の方法でプラセボ錠剤を製造した:
表5:100mgの腸溶性コーティングされたAP1189錠剤に対するプラセボ錠剤中の成分。
【表9】
【0432】
本試験は、19.6~27.4kg/m2のBMIを有する20~39歳の12名の対象に対して実施した。各対象は、-8日目に単回の400mgモキシフロキサシンの経口投与を受け、その後、14日の繰り返しでq.d.AP1189酢酸塩(200mg、2錠)またはプラセボを腸溶性コーティング錠剤投与期間として受けた。血液サンプルは、以下の時点で採取した:
-モキシフロキサシンの測定では、投与前-8日目、次いで、投与後、1.0時間、2.0時間、3.0時間、4.0時間及び5.0時間(N=6)、
--1日目(投与前の14日目の条件を完全に模倣するため)、次いで、投与後0.5時間、1.0時間、1.5時間、2.0時間、2.5時間、3.0時間、4.0時間、5.0時間、6.0時間、8.0時間、10.0時間、12.0時間、及び16.0時間(N=14)。
-AP1189(及び存在する場合にはその同定された代謝物)の測定:
・1日目:投与前、次いで、投与後0.5時間、1.0時間、1.5時間、2.0時間、2.5時間、3.0時間、4.0時間、5.0時間、6.0時間、8.0時間、10.0時間、12.0時間、及び16.0時間、
・2日目~6日目:投与前、
・7日目:投与前、次いで、投与後1.0時間、2.0時間、3.0時間、4.0時間、6.0時間、8.0時間及び12.0時間、
・8日目~13日目:投与前、
・14日目:投与前、次いで、投与後0.5時間、1.0時間、1.5時間、2.0時間、2.5時間、3.0時間、4.0時間、5.0時間、6.0時間、8.0時間、10.0時間、12.0時間、及び16.0時間、
・15日目:14日目投与後24.0時間及び36.0時間、
・16日目:14日投与後48.0時間、
・17日目、18日目及び19日目:14日目投与後72.0時間、96.0時間及び120.0時間(N=53)。
【0433】
結果
平均AP1189血漿中濃度を
図2に示す。すべての対象について、1日目には、投与前サンプルには定量可能なAP1189は含まなかった。投与前のサンプルはいずれも、失われなかった。1日目に、3名の対象について、投与後に測定可能な濃度はなかった。他の対象については、1時間~12時間で最初の定量可能な濃度が観察された。これらの対象について、濃度は、投与後24時間(次回の投与の時間)までで測定可能であった。7日目に、1名の対象について、投与後に測定可能な濃度はなかった。他の対象については、0~12時間で第1の定量可能な濃度が観察された。2名の対象は、投与前及び投与後12時間でのみ測定可能な濃度を有していた。6名の対象では、濃度は、投与後24時間(次回の投与の時間)までで測定可能であった。14日目に、0~10時間で最初の定量可能な濃度が観察された。濃度は、1名の対象で16時間、3名の対象で24時間、2名の対象で36時間、1名の対象で48時間、及び最後の対象で72時間まで測定可能であった。
【0434】
結論
200mgのAP1189酢酸塩腸溶錠剤製剤の投与後に、PKは、非常に予測不可能であった。モキシフロキサシンのPKは、文献に記載されているものと一致していた。AP1189酢酸塩200mgを食後状態で錠剤として、健康な男性対象に複数回投与することは、耐容性が良かった。
【0435】
実施例7:A1189酢酸塩及びAP1189コハク酸塩の即放性錠剤
材料及び方法
200mgの錠剤について例示されているように、AP1190酢酸塩及びAP1189コハク酸塩の即放性錠剤を製造した。圧縮ステップにおける顆粒及び賦形剤の量を調節することにより、他の用量の錠剤を実質的に同様に製造することができる。
【0436】
造粒を、1Lの高せん断ミキサー中で同様に行い、乾燥棚中、40℃で乾燥させた。
【0437】
AP1189塩を、充填剤(微結晶性セルロース)、結合剤(マルトデキストリン)、ポリソルベート80、及びデンプングリコール酸ナトリウムと混合し、造粒が得られるまで精製水で濡らした。
【0438】
【0439】
AP1189錠剤の圧縮
AP1189顆粒を、Turbulaミキサーで、充填剤であるケイ化微結晶性セルロース及びマンニトールと混合した。ステアリン酸マグネシウムを添加し、混合を継続した。すべての圧縮を、15.5x7.1楕円形状の工具を使用して、Diafシングルパンチプレスで行った。
【0440】
【0441】
フィルムコーティング
二酸化チタンを含有する白色の標準的なヒプロメロースフィルムで錠剤をフィルムコーティングした(表8)。フィルムを使用して、おおよそ4%の重量増加を達成し、均一な色を確保した。
【0442】
【0443】
表9は、フィルムコーティングプロセスにおいて測定されたプロセスパラメータ及び実際の重量増加を示す。すべての錠剤は、均一な色で良好かつ滑らかに見えた。
【0444】
【0445】
分析結果
これらのバッチを、アッセイ、不純物、含量均一性、溶出及び崩壊について試験した。結果を表10に示す。
【0446】
【0447】
溶出結果は、85%程度の安定化をもたらす傾向がある。これは、HPLC分析中の酸環境におけるAP1189の不安定性に起因し得る。
【0448】
同様に、50mg AP1189錠剤を製造した(下記表11~12参照):
【0449】
【0450】
結論:
AP1189酢酸塩及びAP1189コハク酸塩をそれぞれ含有する即放性錠剤の製造するためのプロセスを実証することに成功した。
【0451】
実施例8:AP1189酢酸塩及びコハク酸塩の即放性製剤のバイオアベイラビリティ
AP1189酢酸塩及びコハク酸塩の即放性製剤の薬物動態学的プロファイルを、以下に詳細に評価した。
【0452】
材料及び方法
試験項目
・水中でSyrSpend SF Alka(登録商標)に懸濁するためのAP1189酢酸塩(200mg)
・AP1189酢酸塩(AP1189錠剤、200mg、バッチRD2101-6-T3-C1)
・AP1189コハク酸塩(SP1189錠剤、200mg、バッチRD2103-2-T1-C1)
【0453】
用量製剤の調製
Syrspend SF ALKA製剤(懸濁液)を、200mg AP1189酢酸塩を3.15グラムのSyrspend SF ALKA Unflavored(Fagronアイテム番号33736-104)と混合することによって各回分量について調製した。水50mLを室温で添加し、懸濁液を手で激しく振とうした。調製済みの製剤は、調製後90分以内に投与した。調製物はいずれも、ガラス容器中で調製した。
【0454】
動物
この試験は、10匹の雌ゲッチンゲン系SPFミニブタ(Ellegaard Gottingen Minipigs A/S,Denmark)で行った。最初に、9匹の動物を本試験に割り当てた。試験の9日目に、内部株から1匹の追加の動物を割り当てた。動物は3~4ヶ月齢であり、到着時の体重は7.5~9kgであった。15日間の処置前期間(5日間の馴化期間を含む)を設けた。
【0455】
収容、食餌
本試験は、温度21℃±3℃の濾過空気中で行った。室内は、12時間光と12時間暗とのサイクルを与えるように照明を行った。
【0456】
SDSミニブタ食餌(SMP(E)SQC)(Special Diets Services,Witham Essex,CM8 3AD,U.K.)を、1動物1食あたりおおよそ125gの量で毎日2回提供した。動物を合理的に成長させるために、食餌の量をわずかに調節した。動物は、国内産の高質の飲料水を自由に摂取することができた。
【0457】
動物のランダム化及び割り当て
到着日に、動物に、ランダム化スキームを使用して最後の番号を付与した。
【0458】
処置
群、用量レベル及び動物数は、以下の第13表に示した。
【0459】
【0460】
処置は5日間であった。最初の処置日を、第1日と指定した。
【0461】
第1群の動物については、毎日の投与量を、50mL/動物の一定容量で強制経口投与により5日間経口投与した。懸濁液中の試験製剤の投与後、約10mLの水道水を与えた。
【0462】
第2群及び第3群の動物については、錠剤製剤中で毎日の投与量を経口投与した。1錠投与後、水道水60mL(錠剤の通過を確保するためにシリンジ中10mL、強制経口投与により50mL)を投与した。5日間、動物は1錠/日を受けた。
【0463】
結果
図3には、3つの異なる製剤がAUCに及ぼす効果の比較を示す。
図4には、3つの異なる製剤がc
maxに及ぼす効果の比較を示す。
【0464】
結論
製剤が投与されているかにかかわらず、AP1189への曝露は、すべての投与動物について確認した。AP1189懸濁液の曝露(Cmax及びAUC0-24)は、AP1189(AP1189酢酸塩)錠剤及びSP1189(AP1189コハク酸塩)錠剤両方よりも低いように見えた。いずれの製剤についても、Tmaxは、投与後1時間または2時間のいずれかで見出され、消失半減期は、約4~5時間と推定された。これらの発見は、胃区画を標的とするAP1189酢酸塩またはAP1189コハク酸塩の即放性固形経口製剤が、AP1189の高い吸収を促進することを実証している。
【0465】
実施例9:ヒトにおけるバイオアベイラビリティ比較試験
単一施設非盲検3部薬動態系(PK)試験を実施した。12名の健康な白人男性の対象を無作為に割り付けた。各対象は、3回の異なるときに、無作為の順序で、それぞれ以下の単回経口用量で受けた:
-治療A:空腹時状態で83mgのAP1189に相当する懸濁液用100mgのAP1189粉末、
-治療B:空腹時状態で100mgのAP1189に相当する2つの50mgのAP1189錠剤(AP1189酢酸塩)、
-治療C:空腹時状態で100mgのAP1189に相当する2つの50mgのSP1189錠剤(AP1189コハク酸塩)。
【0466】
各試験期間で、AP1189測定のためのPK目的において、すべての対象から血液サンプルを、以下の時点で採取した:投与前、次いで、投与後、0.25時間、0.5時間、0.75時間、1.0時間、1.5時間、2.0時間、3.0時間、4.0時間、6.0時間、8.0時間、12.0時間、16.0時間、24.0時間、36.0時間、48.0時間、72.0時間、96.0時間及び120.0時間。
【0467】
2回(各投与形態に対してn=8)の投与ラウンド後、血漿サンプルをAP1189について分析した。PKパラメータの導出は、Phoenix WinNonlin(登録商標)(Version Phoenix 8.1-Certara-Princeton-USA)を使用して行った。非区画分析(NCA)アプローチを選択した。結果を、本明細書では以下の表14及び15に示し、
図5に提示する。
【0468】
治療A群の3名の対象(AP1189酢酸塩を含む懸濁液を受ける)が悪心を経験し、対象のうちの1名が投与後に嘔吐した。これらの効果は、治療B群及びC群では観察されなかった。
【0469】
以下のAP1189のPKパラメータを、各治療期間の1日目に、AP1189を受けた各対象について得た:
tlag 吸収が開始する前の時間も、濃度-時間データから直接得られ、これは最初の定量可能な血漿中濃度の直前の時点であった。
Cmax 血漿中で測定された観察された最大濃度は、濃度-時間データから直接得られた。
Cmax/D Cmaxを用量で除算した値
tmax Cmaxが明らかになった時点、Phoenix(登録商標)WinNonlin(登録商標)による血漿中薬物濃度対時間データの検査によって同定された。
AUC0-t 時間ゼロ(投与前)から最後の定量可能な濃度の時間までの濃度-時間曲線下面積を、線形台形法を使用して計算した(LOQより高い濃度が少なくとも3つ必要であった)。
AUC0-t/D AUC0-tを用量で除算した値
ke 終末相血漿中消失速度定数は、血漿中濃度-時間プロファイルの終末相の対数線形回帰分析から推定した。終末相に含まれる点の数は、血漿中濃度-時間プロファイルの半対数プロットの目視検査によって決定した。回帰には、最後に測定されたデータ点を含み、Cmaxを除いた最小3つのデータ点を利用できるようにするものとする。信頼できる値とみなすには、データポイント(r2)を通る回帰直線の適合性(goodness of the fit)の決定係数が0.90以上必要であった。信頼性の低い消失速度定数では、導出パラメータ(t1/2、AUC外挿、Vd/FまたはCL/F)の決定は行われなかった(したがって、計算不可能とみなした-NC)。
t1/2 見かけ終末相消失半減期をln2/ke(ここで、keは先に定義した消失速度定数である)として計算した。
AUC0-∞ 時間0から無限までのAUCは、AUC0-∞=AUC0-t+AUCt-∞として計算した。ここで、AUC0-tは、時間ゼロ(投与前)から線形台形法を使用して計算された最後の定量可能な濃度の時間までの濃度-時間曲線下面積であり、AUCt-∞=Ct/keであり、Ctは、最後の定量可能な濃度tの時点での測定された濃度であった。AUCは、LOQを超える濃度が少なくとも3つある場合にのみ計算した。AUC0-∞の外挿部分は、信頼できる値とみなされるには20%未満でなければならなかった。
AUC0-∞/D AUC0-∞を用量で除算した値
CL/F 単位時間あたりに薬物が除去された中央区画の見かけの体積は、次式を使用して推定した:CL/F=用量/AUC0-∞
Vd/F :終末相消失期に基づく見かけの分布体積。この推定は、バイオアベイラビリティ(F、1の割合)を考慮せず、したがって、血管外経路を介して薬物を投与する際に、この値によって公称的に除算されたものである。Vd/F=CL/F/ke
Frel 溶液と比較した錠剤製剤の相対的なバイオアベイラビリティは、各製剤の投与後に得られた個々の用量正規化AUC0-∞値の比によって得た(溶液は、参照製剤である)。
【0470】
【0471】
【国際調査報告】