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特表2024-522831骨髄線維症およびそれに関連する症状/徴候の治療のための薬物の調製における化合物の使用、該化合物の用途
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  • 特表-骨髄線維症およびそれに関連する症状/徴候の治療のための薬物の調製における化合物の使用、該化合物の用途 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】骨髄線維症およびそれに関連する症状/徴候の治療のための薬物の調製における化合物の使用、該化合物の用途
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/4985 20060101AFI20240614BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20240614BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20240614BHJP
【FI】
A61K31/4985
A61P11/00
A61P25/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023578750
(86)(22)【出願日】2022-06-21
(85)【翻訳文提出日】2024-02-14
(86)【国際出願番号】 CN2022100134
(87)【国際公開番号】W WO2022268075
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2021/101322
(32)【優先日】2021-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519223169
【氏名又は名称】貝達薬業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BETTA PHARMACEUTICALS CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】355 Xingzhong Road,Yuhang,Hangzhou,Zhejiang 311100,China
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】郭晶
(72)【発明者】
【氏名】顔丹
(72)【発明者】
【氏名】王▲ユー▼
(72)【発明者】
【氏名】許通
(72)【発明者】
【氏名】李考
(72)【発明者】
【氏名】許偉
(72)【発明者】
【氏名】蘭宏
(72)【発明者】
【氏名】丁列明
(72)【発明者】
【氏名】王家炳
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086CB05
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA52
4C086MA59
4C086MA60
4C086MA66
4C086NA14
4C086ZA02
4C086ZA59
(57)【要約】
本発明は、骨髄線維症およびそれに関連する症状/徴候の治療のための薬物の調製における化合物の使用、ならびに該化合物の用途を提供する。該化合物は、式Iに示される構造を有する化合物およびその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物、水和物から選択される一種または複数種である。
【化1】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨髄線維症およびそれに関連する症状/徴候の治療のための薬物の調製における化合物の使用であって、
前記化合物が、式Iに示される構造を有する化合物およびその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物、水和物から選択される一種または複数種であり、
【化1】
前記式Iにおいて、
およびRはそれぞれ独立して、H、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C6-10アリール基およびC5-10ヘテロアリール基から選択され、前記C1-6アルキル基、前記C1-6アルコキシ基、前記C6-10アリール基または前記C5-10ヘテロアリール基は、C1-6アルキル置換基、-NH置換基、-OH置換基、C6-10アリール置換基またはC5-10ヘテロアリール置換基で任意に置換され、前記C5-10ヘテロアリール置換基および前記C5-10ヘテロアリール基はそれぞれ独立して、窒素、酸素又は硫黄からそれぞれ独立して選択される1個、2個又は3個のヘテロ原子を有し、
Qは、存在せず、またはC1-6アルキレン基、-SO-および-NH-から選択され、前記C1-6アルキレン基または-NH-は、ハロゲン、C1-6アルキル基またはC1-6アルコキシ基で任意に置換され、
Xは、H、C1-6アルキル基、C6-10アリール基およびC5-10ヘテロアリール基から選択され、前記C1-6アルキル基、前記C6-10アリール基または前記C5-10ヘテロアリール基は、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキルチオ基、C1-6アルコキシカルボニル基またはC1-6アルキル-SO-で任意に置換され、
Yは、
【化2】
であり、
【化3】
は、二重結合または単結合を表し、U、WまたはZはそれぞれ独立してCおよびNから選択され、Rは、存在せず、またはH、ハロゲン、ヒドロキシル基、アミノ基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、シアノ基、オキソ基および-N(R)-SO-Rから選択され、RおよびRはそれぞれ独立して、H、C1-6アルキル基およびハロゲンで置換されたC1-6アルキル基から選択されることを特徴とする、使用。
【請求項2】
Yは、
【化4】
であることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
は、HおよびC1-4アルキル基から選択され、好ましくは、Rは、H、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基およびtert-ブチル基から選択され、および/または、
は、HおよびC1-3アルキル基から選択され、好ましくは、RがH、メチル基、エチル基、n-プロピル基およびイソプロピル基から選択され、および/または、
Qは、存在せず、またはC1-3アルキレン基であり、好ましくは、Qは、メチレン基およびエチレン基から選択され、および/または、
Xは、H、C1-3アルキル基およびフェニル基から選択され、任意に、フェニル基がハロゲン、C1-3ハロゲン化アルキル基、C1-3アルキル基、C1-3アルコキシ基またはC1-3アルキル-SO-で置換されてもよいことを特徴とする、請求項1または2に記載の使用。
【請求項4】
前記化合物は、式IIに示される構造を有する化合物およびその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物、水和物から選択される一種または複数種であり、
【化5】
前記式IIにおいて、
Qは、C1-6アルキレン基であり、
Xはフェニル基であり、前記フェニル基は、ハロゲン、C1-3ハロゲン化アルキル基、C1-3アルキル基、C1-3アルコキシ基またはC1-3アルキル-SO-で任意に置換されることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項5】
前記化合物は、6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-メトキシベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-メトキシベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-ベンジル-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2-フルオロ-5-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2-フルオロ-4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-トリフルオロメチル-4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-フルオロ-4-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-クロロ-4-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2,4-ジフルオロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-ブロモベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(メチルスルホニル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
から選択される一種または複数種であり、
好ましくは、前記化合物は、6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オンであることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項6】
前記薬物は補助材料をさらに含むことを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の使用。
【請求項7】
前記薬物は静脈内投与、筋肉内投与、非経口投与、経鼻投与、経口投与または直腸投与されることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の使用。
【請求項8】
骨髄線維症およびそれに関連する症状/徴候を治療する方法であって、前記方法は、
化合物を含む薬物を提供し、前記化合物は式Iに示される構造を有する化合物およびその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物、水和物から選択される一種または複数種であり、
有効量の前記薬物を骨髄線維症の患者に投与し、
【化6】
前記式Iにおいて、
およびRはそれぞれ独立して、H、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C6-10アリール基およびC5-10ヘテロアリール基から選択され、前記C1-6アルキル基、前記C1-6アルコキシ基、前記C6-10アリール基または前記C5-10ヘテロアリール基は、C1-6アルキル置換基、-NH置換基、-OH置換基、C6-10アリール置換基またはC5-10ヘテロアリール置換基で任意に置換され、前記C5-10ヘテロアリール置換基および前記C5-10ヘテロアリール基はそれぞれ独立して、窒素、酸素又は硫黄からそれぞれ独立して選択される1個、2個又は3個のヘテロ原子を有し、
Qは、存在せず、またはC1-6アルキレン基、-SO-および-NH-から選択され、前記C1-6アルキレン基または-NH-は、ハロゲン、C1-6アルキル基またはC1-6アルコキシ基で任意に置換され、
Xは、H、C1-6アルキル基、C6-10アリール基およびC5-10ヘテロアリール基から選択され、前記C1-6アルキル基、前記C6-10アリール基または前記C5-10ヘテロアリール基は、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキルチオ基、C1-6アルコキシカルボニル基またはC1-6アルキル-SO-で任意に置換され、
Yは、
【化7】
であり、
【化8】
は、二重結合または単結合を表し、U、WまたはZはそれぞれ独立して、CおよびNから選択され、Rは、存在せず、またはH、ハロゲン、ヒドロキシル基、アミノ基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、シアノ基、オキソ基および-N(R)-SO-Rから選択され、RおよびRはそれぞれ独立して、H、C1-6アルキルおよびハロゲンで置換されたC1-6アルキルから選択されることを特徴とする、方法。
【請求項9】
Yは、
【化9】
であることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
は、HおよびC1-4アルキル基から選択され、好ましくは、Rは、H、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基およびtert-ブチル基から選択され、
好ましくは、Rは、HおよびC1-3アルキル基から選択され、
より好ましくは、Rは、H、メチル基、エチル基、n-プロピル基およびイソプロピル基から選択され、
好ましくは、Qは、存在せず、またはC1-3アルキレン基であり、より好ましくは、Qは、メチレン基およびエチレン基から選択され、
好ましくは、Xは、H、C1-3アルキル基およびフェニル基から選択され、任意に、フェニル基がハロゲン、C1-3ハロゲン化アルキル基、C1-3アルキル基、C1-3アルコキシ基またはC1-3アルキル-SO-で置換されてもよいことを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記化合物は、式IIに示される構造を有する化合物およびその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物、水和物から選択される一種または複数種であり、
【化10】
前記式IIにおいて、
Qは、C1-6アルキレン基であり、
Xはフェニル基であり、前記フェニルは、ハロゲン、C1-3ハロゲン化アルキル、C1-3アルキル、C1-3アルコキシまたはC1-3アルキル-SO-で任意に置換されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記化合物は、6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-メトキシベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-メトキシベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-ベンジル-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2-フルオロ-5-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2-フルオロ-4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-トリフルオロメチル-4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-フルオロ-4-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-クロロ-4-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2,4-ジフルオロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-ブロモベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(メチルスルホニル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
から選択される一種または複数種であり、
好ましくは、前記化合物は、6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オンであることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記薬物は、補助材料をさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記薬物は、静脈内投与、筋肉内投与、非経口投与、経鼻投与、経口投与または直腸投与されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
前記化合物の投与用量は1~500mg/日であり、
好ましくは前記化合物が、約3mg/日、または5mg/日、または10mg/日、または20mg/日、または25mg/日、または30mg/日、または35mg/日、または40mg/日、または45mg/日、または50mg/日、または55mg/日、または60mg/日、または70mg/日、または80mg/日、または90mg/日、または100mg/日、または150mg/日、または200mg/日の用量で経口投与されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は薬物分野に関し、具体的には、骨髄線維症およびそれに関連する症状/徴候の治療のための薬物の調製における化合物の使用、該化合物の用途に関する。
【背景技術】
【0002】
骨髄線維症(Myelofibrosis,MF)は、造血幹細胞のクローン増殖に起因する骨髄増殖性腫瘍(MPNs)であり、原発性骨髄線維症、真性多血症または本態性血小板血症に続発する骨髄線維症を含む。骨髄線維症(Myelofibrosis,MF)は、骨髄内に細網線維とコラーゲン線維が出現することを特徴とする病気であり、臨床症状は、貧血、疲労、早期満腹感、腹部不快、活力低下、集中力低下、寝汗、皮膚掻痒、びまん性骨痛、発熱、体重減少、脾腫、肝腫大を含み、患者の生活の質に深刻な影響を及ぼす。全体的な生存期間中央値は3.5~5.5年であり、リスクレベルが高いほど生存期間は短くなり、高リスク患者の生存期間の中央値は約2年である。骨髄線維症(MF)の病因は十分に解明されておらず、患者はヤヌスキナーゼ2(JAK2)、CALRおよびMPLなどの遺伝子の活性化変異を伴うことが多く、JAK-STAT経路の過剰活性化をもたらす。MF患者の約85%は、JAK、MPLおよびCARLのうちの少なくとも1つのドライバー遺伝子の突然変異を有する(Klampfl T,et al.NEJM 2013;369(25):2379-90;Nangalia J,et al.NEJM 2013;369(25)2391-405)。原発性骨髄線維症の患者では、3つの主要なドライバー突然変異の発生率は、それぞれJAK2(~65%)、CALR(~25%)およびMPL(~10%)である(Tefferi A.Am J Hematol.2021 Jan;96(1):145-162.)。
【0003】
骨髄線維症の治療は、短期的には症状の緩和、生活の質の改善を目的とし、長期的には生存の延長、骨髄線維症の改善/回復、さらには治癒を目的とする。現在MFの治療方法において、従来の治療薬物は臨床症状に対して対症療法を行い、且つ治療効果が低い。現在、骨髄線維症の標的治療薬は少なく、骨髄線維症を治療する標的薬物は2つしかなく、それぞれ、ノバルティス(Novartis)からの小分子JAK1/JAK2キナーゼ阻害剤であるルキソリチニブリン酸塩(ruxolitinib phosphate)、および(ブリストルマイヤーズスクイブ)BMSからの特異性の高いJAK2阻害剤であるフェドラチニブ(fedratinib)である。これらの中で、ルキソリチニブ(ruxolitinib)は、骨髄線維症の治療のために現在中国で承認されている唯一の標的薬物である。しかし、JAK阻害剤は、一部の患者において、血小板減少症、貧血、胃腸障害、代謝異常、末梢神経障害および薬物離脱中の症状の超急性再発を引き起こし、または悪化させることが示されている。(Tefferi,A.JAK inhibitors for myeloproliferative neoplasms:clarifying facts from myths[J].Blood,2012,119(12):2721-2730.)。
【0004】
上記の理由から、骨髄線維症およびそれに関連する症状/徴候を効果的に治療することができる薬物の開発が急務となっている。
【発明の概要】
【0005】
本発明の主な目的は骨髄線維症およびそれに関連する症状/徴候の治療のための薬物の調製における化合物の使用、該化合物の用途を提供し、骨髄線維症およびそれに関連する症状/徴候を治療する新薬とすることである。
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の一態様によれば、骨髄線維症およびそれに関連する症状/徴候の治療のための薬物の調製における化合物の使用を提供し、化合物は、式Iに示される構造を有する化合物およびその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物、水和物から選択される一種または複数種であり、
【化1】
式Iにおいて、
およびRはそれぞれ独立して、H、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C6-10アリール基およびC5-10ヘテロアリール基から選択され、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C6-10アリール基またはC5-10ヘテロアリール基は、C1-6アルキル置換基、-NH置換基、-OH置換基、C6-10アリール置換基またはC5-10ヘテロアリール置換基で任意に置換され、C5-10ヘテロアリール置換基およびC5-10ヘテロアリール基は、それぞれ独立して、窒素、酸素または硫黄からそれぞれ独立して選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を有し、
Qは存在せず、またはC1-6アルキレン基、-SO-および-NH-から選択され、C1-6アルキレン基または-NH-は、ハロゲン、C1-6アルキル基またはC1-6アルコキシ基で任意に置換され、
Xは、H、C1-6アルキル基、C6-10アリール基およびC5-10ヘテロアリール基から選択され、C1-6アルキル基、C6-10アリール基またはC5-10ヘテロアリール基は、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキルチオ基、C1-6アルコキシカルボニル基またはC1-6アルキル-SO-で任意に置換され、
Yは、
【化2】
であり、
【化3】
は、二重結合または単結合を表し、U、WまたはZはそれぞれ独立してCおよびNから選択され、Rは存在せず、またはH、ハロゲン、ヒドロキシル基、アミノ基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、シアノ基、オキソ基および-N(R)-SO-Rから選択され、RおよびRはそれぞれ独立して、H、C1-6アルキル基およびハロゲンで置換されたC1-6アルキル基から選択されることを特徴とする。
【0007】
さらに、Yは、
【化4】
である。
【0008】
さらに、Rは、HおよびC1-4アルキル基から選択され、好ましくは、Rは、H、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基およびtert-ブチル基から選択され、および/または、Rは、HおよびC1-3アルキル基から選択され、好ましくは、Rは、H、メチル基、エチル基、n-プロピル基およびイソプロピル基から選択され、および/または、Qは存在せず、またはC1-3アルキレン基であり、好ましくは、Qは、メチレン基およびエチレン基から選択され、および/または、Xは、H、C1-3アルキル基およびフェニル基から選択され、任意に、フェニル基がハロゲン、C1-3ハロゲン化アルキル基、C1-3アルキル基、C1-3アルコキシ基またはC1-3アルキル-SO-で置換されてもよい。
【0009】
さらに、化合物は、式IIに示される構造を有する化合物およびその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物、水和物から選択される一種または複数種である。
【化5】
式IIにおいて、QはC1-6アルキレン基であり、Xはフェニル基であり、フェニル基は、ハロゲン、C1-3ハロゲン化アルキル基、C1-3アルキル基、C1-3アルコキシ基またはC1-3アルキル-SO-で任意に置換される。
【0010】
さらに、化合物は、
6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-メトキシベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-メトキシベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-ベンジル-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2-フルオロ-5-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2-フルオロ-4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-トリフルオロメチル-4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-フルオロ-4-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-クロロ-4-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2,4-ジフルオロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-ブロモベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(メチルスルホニル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オンから選択される一種または複数種である。
【0011】
好ましくは、前記化合物は、6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オンである。
【0012】
さらに、上記の薬物はさらに補助材料を含む。
【0013】
さらに、上記の薬物は静脈内投与、筋肉内投与、非経口投与、経鼻投与、経口投与または直腸投与される。
【0014】
本発明の別の態様によれば、骨髄線維症およびそれに関連する症状/徴候を治療する方法化合物も提供され、化合物を含む薬物を提供し、化合物は式Iに示される構造を有する化合物およびその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物、水和物から選択される一種または複数種であり、有効量の前記薬物を骨髄線維症の患者に投与し、
【化6】
式Iにおいて、
およびRはそれぞれ独立して、H、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C6-10アリール基およびC5-10ヘテロアリール基から選択され、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C6-10アリール基またはC5-10ヘテロアリール基は、C1-6アルキル置換基、-NH置換基、-OH置換基、C6-10アリール置換基またはC5-10ヘテロアリール置換基で任意に置換され、C5-10ヘテロアリール置換基およびC5-10ヘテロアリール基は、それぞれ独立して、窒素、酸素または硫黄からそれぞれ独立して選択される1、2または3個のヘテロ原子を有し、
Qは、存在せず、またはC1-6アルキレン基、-SO-および-NH-から選択され、C1-6アルキレン基または-NH-は、ハロゲン、C1-6アルキル基またはC1-6アルコキシ基で任意に置換され、
Xは、H、C1-6アルキル基、C6-10アリール基およびC5-10ヘテロアリール基から選択され、C1-6アルキル基、C6-10アリール基またはC5-10ヘテロアリール基は、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキルチオ基、C1-6アルコキシカルボニル基またはC1-6アルキル-SO-で任意に置換され、
Yは、
【化7】
であり、
【化8】
は、二重結合または単結合を表し、U、WまたはZはそれぞれ独立して、CおよびNから選択され、Rは、存在せず、またはH、ハロゲン、ヒドロキシル基、アミノ基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、シアノ基、オキソ基および-N(R)-SO-Rから選択され、RおよびRはそれぞれ独立して、H、C1-6アルキル基およびハロゲンで置換されたC1-6アルキル基から選択されることを特徴とする。
【0015】
さらに、Yは、
【化9】
である。
【0016】
さらに、RはHおよびC1-4アルキル基から選択され、好ましくは、Rは、H、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基およびtert-ブチル基から選択され、および/または、Rは、HおよびC1-3アルキル基から選択され、好ましくはRは、H、メチル基、エチル基、n-プロピル基およびイソプロピル基から選択され、および/または、Qは、存在せず、またはC1-3アルキレン基であり、好ましくは、Qは、メチレン基およびエチレン基から選択され、および/または、Xは、H、C1-3アルキル基およびフェニル基から選択され、任意に、フェニル基がハロゲン、C1-3ハロゲン化アルキル基、C1-3アルキル基、C1-3アルコキシ基またはC1-3アルキル-SO-で置換されてもよい。
【0017】
さらに、化合物は、式IIに示される構造を有する化合物およびその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物、水和物から選択される一種または複数種であり、
【化10】
式IIにおいて、QはC1-6アルキレン基であり、Xはフェニル基であり、フェニル基はハロゲン、C1-3ハロゲン化アルキル基、C1-3アルキル基、C1-3アルコキシ基またはC1-3アルキル-SO-で任意に置換される。
【0018】
さらに、化合物は、
6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-メトキシベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-メトキシベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-ベンジル-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2-フルオロ-5-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2-フルオロ-4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-トリフルオロメチル-4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-フルオロ-4-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-クロロ-4-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2,4-ジフルオロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-ブロモベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(メチルスルホニル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オンから選択される一種または複数種である。
【0019】
好ましくは、前記化合物は、6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オンである。
【0020】
さらに、前記骨髄線維症は、原発性骨髄線維症、真性多血症または本態性血小板血症に続発する骨髄線維症から選択される。
【0021】
さらに、上記の薬物はさらに補助材料を含む。
【0022】
さらに、上記の薬物は静脈内投与、筋肉内投与、非経口投与、経鼻投与、経口投与または直腸投与される。
【0023】
さらに、上記の化合物の投与量は1~500mg/日である。
【0024】
さらに、上記の化合物は、約3mg/日、または5mg/日、または10mg/日、または20mg/日、または25mg/日、または30mg/日、または35mg/日、または40mg/日、または45mg/日、または50mg/日、または55mg/日、または60mg/日、または70mg/日、または80mg/日、または90mg/日、または100mg/日、または150mg/日、または200mg/日の用量で経口投与される。
【0025】
本発明は、骨髄線維症およびそれに関連する症状/徴候の治療のための薬物の調製における化合物の使用を提供し、該化合物は、式Iに示される構造を有する化合物およびその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物、水和物から選択される一種または複数種である。
【化11】
【0026】
該化合物はJAK2V617F突然変異に駆動されるヒト骨髄増殖性腫瘍細胞HEL、SET-2の増殖に対して著しい阻害効果を有し、かつNF-κBの転写活性および炎症因子IL-6の分泌に対して良好な阻害効果を示し、骨髄線維症疾患およびその関連症状/徴候の治療に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本発明の一部を構成する明細書の図面は本発明をさらに理解するためのものであり、本発明の例示的な実施例およびその説明は本発明を解釈するためのものであり、本発明を不当に限定するものではない。図面において、
図1図1は本発明の実施例2における異なる濃度での化合物1のHEL細胞に対する増殖阻害曲線を示す。
図2図2は本発明の実施例2における異なる濃度での化合物1のSET-2細胞に対する増殖阻害曲線を示す。
図3図3は、本発明の実施例3における異なる濃度での化合物1のNF-κB転写活性に対する阻害曲線を示す。
図4図4は、本発明の実施例4における異なる濃度での化合物1のTHP-1細胞IL-6に対する阻害曲線を示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
なお、矛盾しない限り、本発明の実施例および実施例における特徴は互いに組み合わせることができる。以下、本発明を図面および実施例に基づいて詳細に説明する。
【0029】
用語の説明:
本発明において、「ハロゲン」(halogen)という用語は、特に断らない限り、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。好ましいハロゲン基は、フッ素、塩素および臭素である。
【0030】
本発明において、「アルキル」という用語は、特に断らない限り、直鎖、分岐鎖または環状の飽和一価炭化水素基を含む。例えば、アルキル基は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、シクロブチル基、n-ペンチル基、3-(2-メチル)ブチル基、2-ペンチル基、2-メチルブチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、n-ヘキシル基、2-ヘキシル基、2-メチルペンチル基およびシクロヘキシル基が挙げられる。同様に、C1-6アルキル基における「C1-6」は、直鎖または分枝鎖に配置された1、2、3、4、5または6個の炭素原子を含有する基を意味する。
【0031】
本発明において、「ヘテロアリール基」という用語は、特に断らない限り、少なくとも1つの芳香環を含有する5~10個の環構成原子の置換または非置換の安定な単環式または二環式基を指し、前記芳香環は、N、OおよびSから選択される1個、2個又は3個の環構成ヘテロ原子を含み、残りの環構成原子はC原子である。このようなヘテロアリール基の例としては、ピリジニル基、ピリミジニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、チアゾリル基、チエニル基、ベンズイミダゾールが挙げられるが、これらに限定されない。
【0032】
本発明で使用される「プロドラッグ」という用語は、インビボで所望の化合物に容易に変換される機能的誘導体を指す。したがって、本発明で提供される治療方法における「投与」という用語は、本発明に開示される化合物を投与すること、または被験者に投与した後にインビボで本明細書に開示される化合物に変換して、骨髄線維症およびそれに関連する症状/徴候を治療することを含む。
【0033】
式Iで示される化合物およびその薬学的に許容される塩が溶媒和物または多型体の形態で存在する場合に、本発明の「化合物」は、任意の可能な溶媒和物および多型体を含む。溶媒和物を形成する溶媒の種類は特に限定されないが、当該溶媒が薬学的に許容されるものであればよい。例えば、水、エタノール、プロパノール、アセトン等の類似な溶媒はいずれも採用できる。
【0034】
用語「薬学的に許容される塩」とは、薬学的に許容される無毒の塩基又は酸から調製される塩を指す。本発明で使用される化合物が酸である場合に、無機塩基および有機塩基を含む薬学的に許容される無毒の塩基から対応の塩を便利に調製してもよい。無機塩基から誘導された塩は、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅(高い原子価と低い原子価)、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン(高い原子価と低い原子価)、カリウム、ナトリウム、亜鉛等の塩を含む。アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウムおよびナトリウムの塩が特に好ましい。薬学的に許容される塩に誘導できる無毒の有機塩基は、第一級アミン、第二級アミンおよび第三級アミンを含み、環状アミンおよび、例えば、天然に存在する置換基を含むアミンおよび合成された置換基を含むアミンなどの置換基を含むアミンも含む。塩を生成できる他の薬学的に許容される無毒の有機塩基は、イオン交換樹脂、および、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N′、N′-ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N-エチルモルホリン、N-エチルピペリジン、還元型グルコサミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルコサミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、クロロプロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタモール等を含む。本発明で使用される化合物が塩基である場合に、無機酸および有機酸を含む、薬学的に許容される無毒の酸から、対応する塩を容易に調製することができる。このような酸は、例えば、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、シュウ酸、プロピオン酸、グリコール酸、ヨウ化水素酸、過塩素酸、シクロヘキシルアミノスルファミン酸、サリチル酸、2-ナフタレンスルホン酸、サッカリン酸、トリフルオロ酢酸、酒石酸およびp-トルエンスルホン酸などを含む。より好ましくは、クエン酸、臭化水素酸、ギ酸、塩酸、マレイン酸、リン酸、硫酸および酒石酸である。さらに好ましくは、ギ酸および塩酸である。式Iで示される化合物は医薬品として適用するため、ほぼ純粋な形態を使用することが好ましく、例えば、少なくとも60%の純度、より好適には少なくとも75%の純度、特に好適には少なくとも98%の純度である(%は重量比)。
【0035】
骨髄線維症およびそれに関連する症状/徴候を薬物により治療するために、本発明は、骨髄線維症およびそれに関連する症状/徴候の治療のための薬物の調製における化合物の使用を提供し、骨髄線維症およびそれに関連する症状/徴候を治療する方法を提供する。上記の方法は、化合物を含む薬物を提供し、骨髄線維症の患者に有効量の薬物を投与することを含む。本発明はまた、化合物を含む、骨髄線維症およびそれに関連する症状/徴候を治療するための薬物を提供する。上記の化合物は、式Iに示される構造を有する化合物およびその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物、水和物から選択される一種または複数種であり、
【化12】
式Iにおいて、
およびRはそれぞれ独立して、H、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C6-10アリール基およびC5-10ヘテロアリール基から選択され、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C6-10アリール基またはC5-10ヘテロアリール基は、C1-6アルキル置換基、-NH置換基、-OH置換基、C6-10アリール置換基またはC5-10ヘテロアリール置換基で任意に置換され、C5-10ヘテロアリール置換基および上記のC5-10ヘテロアリール基は、それぞれ独立して、窒素、酸素または硫黄からそれぞれ独立して選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を有し、
Qは、存在せず、またはC1-6アルキレン基、-SO-および-NH-から選択され、C1-6アルキレン基または-NH-は、ハロゲン、C1-6アルキル基またはC1-6アルコキシ基で任意に置換され、
Xは、H、C1-6アルキル基、C6-10アリール基およびC5-10ヘテロアリール基から選択され、C1-6アルキル基、C6-10アリール基またはC5-10ヘテロアリール基は、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキルチオ基、C1-6アルコキシカルボニル基またはC1-6アルキル-SO-で任意に置換され、
【0036】
Yは、
【化13】
であり、
【化14】
は、二重結合または単結合を表し、U、WまたはZはそれぞれ独立してCおよびNから選択され、Rは、存在せず、またはH、ハロゲン、ヒドロキシル基、アミノ基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、シアノ基、オキソ基および-N(R)-SO-Rから選択され、RおよびRはそれぞれ独立して、H、C1-6アルキル基およびハロゲンで置換されたC1-6アルキル基から選択される。
【0037】
本発明の発明者は、該式Iで示される化合物がJAK2V617F突然変異表現型のヒト骨髄増殖性腫瘍細胞HEL、SET-2細胞の増殖に対して顕著な阻害効果を有し、且つNF-κBの転写活性および炎症因子IL-6の分泌に対して良好な阻害効果を示し、骨髄線維症疾患およびその関連症状/徴候の治療に用いることができることを予想外に発見した。
【0038】
また、説明すべきことは、上記の式Iで示される化合物においてY基は
【化15】
である必要がある。他の5員および/または6員の縮合環構造、例えば、
【化16】
に比べて、本発明式Iで示される化合物は骨髄線維症の治療に対して顕著な差異を有し、顕著な有効性を有する。より好ましくは、Yは、
【化17】
である。
【0039】
骨髄線維症および関連症状/徴候の治療効果をさらに改善する目的で、本発明の好ましい実施例では、RはHおよびC1-4アルキル基から選択され、好ましくは、Rは、H、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基およびtert-ブチル基から選択され、より好ましくは、Rはメチル基である。
【0040】
本発明の好ましい実施例では、RはHおよびC1-3アルキルから選択され、好ましくは、Rは、H、メチル、エチル、n-プロピルおよびイソプロピルから選択され、より好ましくは、RはHである。
【0041】
本発明の好ましい実施例では、Qは、存在せず、またはC1-3アルキレン基であり、より好ましくは、Qはメチレン基およびエチレン基から選択され、より好ましくは、Qはメチレン基である。
【0042】
本発明の好ましい実施例では、Xは、H、C1-3アルキル基およびフェニル基から選択され、任意に、フェニル基がハロゲン、C1-3ハロゲン化アルキル基、C1-3アルキル基、C1-3アルコキシ基またはC1-3アルキル-SO-で置換されてもよい。
【0043】
本発明の好ましい実施例では、上記の化合物は、式IIに示される構造を有する化合物およびその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物、水和物から選択される一種または複数種であり、
【化18】
式IIにおいて、QはC1-6アルキレン基であり、Xはフェニル基であり、フェニル基はハロゲン、C1-3ハロゲン化アルキル基、C1-3アルキル基、C1-3アルコキシ基またはC1-3アルキル-SO-で任意に置換される。
【0044】
例示的に、上記の化合物は、
6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-メトキシベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-メトキシベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-ベンジル-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2-フルオロ-5-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2-フルオロ-4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-トリフルオロメチル-4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-フルオロ-4-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-クロロ-4-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2,4-ジフルオロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-ブロモベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(メチルスルホニル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オンから選択される一種または複数種である。
【0045】
好ましくは、前記化合物は、6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オンである。
【0046】
本発明の一実施形態では、骨髄線維症に関連する症状/徴候は、貧血、脾腫、肝腫大、疲労、早期満腹感、腹部不快、活力低下、集中力低下、寝汗、皮膚掻痒、びまん性骨痛、発熱、体重減少のうちの1つまたは複数である。
【0047】
実際の応用において、上記の薬物はさらに補助材料を含む。特定の補助材料は、薬学的に許容される、担体、賦形剤またはアジュバントなどの補助材料を含むが、これらに限定されない。そして、該薬物は、多様な投与経路に適合するように異なる剤形に製造することができ、具体的な適用可能な投与経路は、静脈内投与、筋肉内投与、非経口投与、経鼻投与、経口投与または直腸投与を含む。薬物の剤形は、錠剤、カプセル剤、丸剤、散剤、坐剤、液剤、懸濁剤、エアゾール剤、乳剤、軟膏剤、ローション、パウダーまたは他の類似な剤形を含む。
【0048】
上記の薬学的に許容される担体は、例えば、固体担体、液体担体又はガス担体であってもよい。固体担体は、ラクトース、石膏末、スクロース、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アラビアガム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸を含む。液体担体は、シロップ、ピーナッツオイル、オリーブオイルおよび水を含む。ガス担体は、二酸化炭素および窒素ガスを含む。経口薬剤を調製する場合、任意の便利な製薬学的媒体を使用することができる。例えば、水、エチレングリコール、オイル類、アルコール類、香味料、防腐剤、着色剤などは、懸濁剤、エリキシル剤および溶液などの経口投与用の液体製剤に用いられ、例えば、澱粉類、糖類、微結晶性セルロース、希釈剤、造粒剤、潤滑剤、粘着剤、崩壊剤等の担体は、散剤、カプセル剤および錠剤などの経口投与用の固体薬剤に用いられる。投与の容易さの観点から、経口製剤は、錠剤とカプセル剤が好ましく、ここで、固体の薬学的な担体が用いられる。任意に、錠剤コーティングは、標準的な水性製剤技術又は非水性製剤技術を使用することができる。
【0049】
上記の薬物の錠剤は、任意に1つ以上の補助成分またはアジュバントとともに、圧縮または成形することによって調製することができる。活性成分を、粉末又は粒子などの自由流動性の形態で、粘着剤、潤滑剤、不活性希釈剤、界面活性剤又は分散剤と混合し、適切な機械で圧縮することによって圧縮錠剤として調製する。粉末状の化合物又は医薬組成物を不活性液体希釈剤で濡れ、次に適切な機械で成形することによって成形錠を調製することができる。より好ましくは、各錠剤に約0.05mg~5gの活性成分を含み、各カシェ剤又は各カプセル剤は約0.05mg~5gの活性成分を含む。例えば、ヒトへの経口投与を目的とした剤形は、約0.5mg~約5gの活性成分を含み、適切で計量便利な補助材料と複合し、当該補助材料は医薬組成物の全量の約5%~約95%を占める。通常、単位剤形は、約1mg~約2gの活性成分を含み、典型的に、1mg、1.5mg、2mg、2.5mg、3mg、5mg、15mg、20mg、25mg、50mg、100mg、200mg、300mg、400mg、500mg、600mg、800mgまたは1000mgの活性成分を含む。
【0050】
上記の非経口投与に適した薬物は、活性成分を水に加えることにより、水溶液又は懸濁液として調製することができる。ヒドロキシプロピルセルロースなどの適宜な界面活性剤が含まれてもよい。分散系は、グリセロール、液体ポリエチレングリコールおよびそれらの油中の混合物で調製してもよい。さらに、防腐剤は、有害な微生物の増殖を防ぐために、本発明の医薬組成物に含まれてもよい。
【0051】
上記の注射に適した薬物は、無菌水溶液または分散系をさらに含んでもよい。さらに、上記の薬物は、無菌注射液または分散液を即時調製するための無菌粉末の形態で調製されてもよい。いずれにせよ、最終的な注射形態は無菌でなければならず、且つ注射を容易にするために、流れやすい形態でなければならない。また、該薬物は、調製および貯蔵において安定でなければならない。従って、細菌および真菌などの微生物による汚染を防げる保管が好ましい。担体は、溶媒又は分散媒体、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール)、植物油およびそれらの適切な混合物であってもよい。
【0052】
上記は、固体を担体とし、直腸投与に適した形態であってもよい。好ましい剤形は、混合物が単位用量を形成する坐剤である。適切な補助材料は、本分野で一般的に使用されるココアバターおよび他の材料を含む。坐剤は、まず、医薬組成物と軟化又は溶融された補助材料とを混合し、次に、冷却および金型成形することで便利に調製される。
【0053】
前記担体成分に加えて、前記薬学製剤には、さらに、好適な、例えば、希釈剤、緩衝剤、調味剤、粘着剤、界面活性剤、増粘剤、潤滑剤および防腐剤(抗酸化剤を含む)等の一種以上の付加の補助成分を含んでもよい。また、他の補助剤には、薬物と血液との等張圧を調節する浸透促進剤をさらに含んでもよい。式Iで示される化合物、またはその薬学的に許容される塩を含む薬物は、散剤又は濃縮溶液として調製されてもよい。
【0054】
本発明における「有效量」とは、治療有効量である。「治療有効量」とは、必要な用量および特定の持続時間において、所望の治療結果を達成するための有効量を指す。薬物の治療有效量は、例えば個体の病状、年齢、性別、体重、および薬物が個体の体内で望ましい反応を引き起こす能力などのさまざまな要因に応じて変わる。治療有効量は、治療上有益な効果が薬剤のあらゆる毒性または有害な効果を上回る量でもある。一実施形態では、本発明によって提供される骨髄線維症およびそれに関連する症状/徴候を治療する方法において、上記の化合物の投与量は1~500mg/日であり、好ましくは該化合物の投与用量は3~200mg/日であり、好ましくは該化合物の投与用量は5~150mg/日である。例示的に、上記の化合物は、約3mg/日、または5mg/日、または10mg/日、または20mg/日、または25mg/日、または30mg/日、または35mg/日、または40mg/日、または45mg/日、または50mg/日、または55mg/日、または60mg/日、または70mg/日、または80mg/日、または90mg/日、または100mg/日、または150mg/日、または200mg/日の用量で経口投与される。
【0055】
以下では具体的な実施例を参照しながら本発明をさらに詳細に説明するが、これらの実施例は本発明が要求する保護範囲を限定するものではない。
【0056】
略語リスト:
ALT:アラニンアミノトランスフェラーゼ、
ANC:好中球絶対数、
APTT:活性化部分トロンボプラスチン時間、
AST:アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、
BID:1日2回投与、
CI:臨床指標、
CT:コンピュータ断層撮影、
CR:完全寛解、
Ccr:クレアチニンクリアランス、
cm:センチメートル、
DIEA:N,N-ジイソプロピルエチルアミン、
DIPSS:動的国際予後スコアリングシステム、
DLTs/DLT:用量制限毒性、
DMSO:ジメチルスルホキシド、
DCM:ジクロロメタン、
EA:酢酸エチル、
ECOG:米国東部腫瘍学共同研究グループ、
ELN:欧州白血病ネット、
HGB:ヘモグロビン、
INR:国際正規化比率、
IWG-MRT:国際的作業部会-骨髄増殖性腫瘍の研究と治療、
LCMS/LC-MS:液体クロマトグラフィー質量分析法、
MF:骨髄線維症、
MPN:骨髄増殖性腫瘍、
MPN-SAF:MPN症状評価フォーム、
MPN-SAF TSS:MPN症状評価フォーム 総症状スコア、
MTD:最大耐量、
MRI:核磁気共鳴、
mg:ミリグラム、
mL:ミリリットル、
mM:ミリモル/リットル、
nM:ナノモル/リットル、
μM:マイクロモル/リットル、
NCI CTCAE:米国国立癌研究所有害事象共通用語規準、
Pd(dppf)Cl.DCM:[1,1′-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)のジクロロメタン複合体、
RP2D:第II相推奨用量、
PE:石油エーテル、
PMF:原発性骨髄線維症、
post-PV MF:真性多血症後骨髄線維症、
post-ET MF:本態性血小板血症後骨髄線維症、
PLT:血小板、
PR:部分寛解、
PD:病態進行、
Scr:血清クレアチニン、
SD:病勢安定、
TBIL:血清総ビリルビン、
ULN:基準値上限、
WHO:世界保健機関。
【0057】
実施例1
6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン(化合物1)の調製
【化19】
【0058】
ステップ1、化合物1-1の合成
2-アミノ-3,5-ジブロモピラジン(10.00g)、4-トリフルオロメチルベンジルアミン(20.98g)およびDIEA(25.54g)をDMSO(60mL)に溶解し、120℃で4h加熱撹拌し、LCMSで反応が終了したことを確認し、冷却し、冷水(250mL)を加え、EAで3回抽出し、有機相を合併し、飽和食塩水で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(移動相はPE:EA=100:15-100:30)で精製して化合物1-1(15.01g)を得た。
LCMS:[M+1]=347.0
【0059】
ステップ2、化合物1-2の合成
化合物1-1(15.43g)、オルト酢酸トリエチル(35.96g)および氷酢酸(200mL)を混合し、100℃で一晩反応させた。冷却し、濃縮し、粗生成物にEAを加えて希釈し、飽和NaCO溶液で3回洗浄し、飽和食塩水で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(移動相はPE:EA=100:20-100:50)で精製して化合物1-2(13.27g)を得た。
LCMS:[M+1]=371.0
【0060】
ステップ3、化合物1-4の合成
化合物1-2(1.10g)、2M-1(1.27g)、Pd(dppf)Cl.DCM(0.25g)をジオキサン(20mL)に溶解し、KCO(0.61g)および水(4mL)を加え、窒素ガス保護下、100で一晩加熱撹拌した。冷却し、EA(50mL)および飽和NaCO(50mL)の混合溶媒に注ぎ、分液し、水相をEAで3回抽出し、有機相を合併し、飽和食塩水で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(移動相はDCM:MeOH=100:2)で精製して化合物1-4(1g)を得た。
LCMS:[M+1]=593.1
【0061】
ステップ4、化合物1の合成
化合物1-4(20.00g)をEtOH(80mL)およびDCM(250mL)に溶解し、NaOH(2.70g)を加え、60℃で一晩撹拌し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(移動相はDCM:MeOH=100:2)で精製して黄褐色の粗生成物を得て、黄褐色の粗生成物をDCM(40mL)に加えてスラリーにし、固体を濾過して収集し、減圧乾燥させ、オフホワイト固体の生成物として化合物1(6.53g)を得た。
LCMS:[M+1]=439.1
H NMR(400MHz,DMSO)δ12.13(s,1H),8.92(s,1H),7.99(d,J=35.1Hz,1H),7.76(t,J=17.0Hz,2H),7.49(d,J=8.0Hz,2H),7.28(s,1H),6.75(s,1H),5.68(s,2H),3.63(s,3H),2.63(s,3H)。
【0062】
実施例1とほぼ同様の方法を用い、実施例中の
【化20】
(p-トリフルオロメチルベンジルアミン)の代わりに対応するp-トリフルオロメチルベンジルアミン誘導体を用いて、以下の表1の実施例を調製した。前記対応するp-トリフルオロメチルベンジルアミン誘導体、例えば
【化21】
などはいずれも市販されている。
【0063】
【表1】
【0064】
実施例2
本実施例ではCTG方法を利用して化合物1のJAK2V617F活化突然変異表現型のヒト骨髄増殖性腫瘍細胞HEL、SET-2細胞増殖に対する影響を検出し、これにより化合物1のHEL、SET-2細胞増殖に対する半数阻害濃度(IC50)を評価した。
【0065】
実験方法:
1、細胞培養:
a)HEL細胞をRPMI 1640培地に培養し、10%のFBSおよび1%の二重特異性抗体を加え、37℃、5%COのインキュベーターに置いて培養した。
b)SET-2細胞をRPMI 1640培地に培養し、20%の熱不活化FBS及び1%の二重特異性抗体を加え、37℃、5%COのインキュベーターに置いて培養した。
【0066】
2、細胞播種
a)細胞を適切な密度まで通常培養し、細胞を回収した。
b)対応する培地で再懸濁し、計数し、適切な密度の細胞懸濁液を調製した。
c)細胞懸濁液を384ウェルプレートに添加し、各ウェルは30μLであり、細胞密度はHEL:1800/ウェルであり、SET-2:2000/ウェルであった。
d)細胞を37℃、5%CO細胞のインキュベーターで一晩培養した。
【0067】
3、化合物の調製
化合物をDMSOで20mMから3mMまで6.67倍希釈し、次いで3mMから3倍ずつ10個の濃度に希釈した。スタウロスポリン(Staurosporine)をDMSOで20mMから3mMまで6.67倍希釈し、次いで3mMから3倍ずつ10個の濃度に希釈した。ビークル対照群(Vehicle control)は100%のDMSOであり、陽性対照群(Positive control)は3mMのスタウロスポリンであった。
【0068】
4.化合物の処理
a)細胞を播種して24時間後、Echoで、100nLの希釈化合物(ステップ3)を384細胞培養プレートに添加した。
b)2つの測定用化合物およびスタウロスポリンの最終濃度は、10000,3333,1111,370.4,123.5,41.2,13.7,4.6,1.5,0.5nMであった。
c)陽性対照群の最終濃度は、10μMのスタウロスポリンであり、ビークル対照群の最終濃度は、0.33%のDMSOであった。
d)細胞を37℃、5%COのインキュベーターに72時間入れた。
【0069】
5.CTG検出
a)各ウェルに30μLのCTG試薬(CelltiterGloキット)を加え、高速振とう機で2分間振とうし、室温で暗所に30分間放置した。
b)化学発光シグナル値をEnvision装置で読み取った。
【0070】
6.データ分析
GraphPad Prism 8ソフトウェアを用いてIC50(半数阻害濃度)を計算し、以下の非線形フィット式を用いて化合物のIC50を得た。
【数1】
X:化合物濃度Log値、Y:阻害率(%inhibition)
【数2】
LUMHighは、0.33%のDMSOウェルの平均値であり、LUMcmpdは、化合物の各ウェルの読み取り値であり、LUMLowは、10μMのスタウロスポリンウェルの平均値であった。
【0071】
実験結果:
異なる濃度での化合物1のHEL細胞に対する増殖阻害曲線を図1に示し、SET-2細胞に対する増殖阻害曲線を図2に示した。
HEL細胞およびSET-2細胞の増殖阻害に対する化合物1のIC50は、それぞれ154.1nMおよび103.6nMであった。該結果は化合物1がHEL、SET-2細胞の増殖に対して優れた阻害効果を有することを示した。
【0072】
【表2】
【0073】
実施例3
本実施例では、NF-κB転写活性に対する化合物1の阻害効果を、HEK293細胞におけるレポーター遺伝子アッセイを用いて測定し、NF-κB転写活性に対する化合物の効果を評価した。
【0074】
実験方法:
1、化合物の調製
a)全ての化合物を、10mMの出発濃度からDMSOを用い、3倍の勾配で10個の濃度勾配に希釈した。
b)陽性化合物CDDO-Meを、10mMの出発濃度からDMSOを用い、3倍の勾配で10個の濃度勾配に希釈した。
c)1000×陽性対照(100%のDMSO)および1000×陰性対照(100%のDMSO)を準備した。
d)化合物プレートを密封し、5分間振とうした。
【0075】
2、細胞懸濁液の調製
a)全ての細胞をATCC標準に従って培養し、HEK293T-NFκBは指数増殖期で実験した。
b)培地上清を軽く廃棄した。細胞をPBSで2回洗浄した。
c)細胞をトリプシン消化物で消化し、消化を完全培地で停止させ、細胞を回収し、計数した。
d)6×10のHEK293T細胞をそれぞれ100mm細胞培養皿に播種した。
e)細胞を播種した培養皿を37℃、5%CO2のインキュベーターに入れて一晩18~20h培養した。
【0076】
3、化合物の処理
a)希釈した化合物(ステップ1参照)を、Echo655を用いて細胞培養プレートに25nL移した。
b)細胞(ステップ2参照)を、5%炭吸着FBSおよび8ng/ml TNFαを含有する培地25μL中、各ウェルに17000個の細胞で384細胞培養プレートに播種した。
c)細胞培養プレートを37℃、5%COのインキュベーターにおいて一晩16~20h培養した。
【0077】
4、化合物の検出
a)Britelite plus検出試薬を室温に置いた。
b)384細胞プレート(ステップ3参照)を室温に置いた。
c)各ウェルに25μLのBritelite plus検出試薬を細胞培養プレートに添加した。
d)発光値をEnvisionで測定した。
【0078】
5.データ分析
5.1阻害率を以下のように計算した。
【数3】
RLU:Resulting Luminescence
【数4】
プレート全体にわたる全てのブランク対照ウェルLuminescenceの平均値。
【数5】
プレート全体にわたる全ての陰性対照ウェルLuminescenceの発光の平均値。
【0079】
5.2 IC50の計算および化合物の用量効果曲線のフィッティング
Graphpad8.0を使用して、以下の非線形フィット式を用い、化合物のIC50を得た。
【数6】
X:化合物濃度log値;Y:化合物の阻害率
【0080】
実験結果:
異なる濃度での化合物1のNF-κB転写活性に対する阻害曲線を図3に示した。
【0081】
この実験条件下で、化合物1は、NF-κBレポーター遺伝子を安定にトランスフェクトしたHEK293細胞におけるNF-κBの転写活性を阻害することができる。
【0082】
【表3】
【0083】
実施例4
本実施例では、R&D社が提供するHuman IL-6Valukine ELISAキットを利用して、ELISA法により細胞上清中のIL-6の含有量を測定した。LPS刺激後のTHP-1細胞の上清中のIL-6分泌に対する化合物の効果を、以下に示す実験手順に従って決定した。
【0084】
実験方法:
1、細胞培養
THP-1細胞をRPMI 1640培地に培養し、10%のFBS,1%の二重特異性抗体および2-メルカプトエタノール(1X)を加え、37℃、5%COのインキュベーターに置いて培養した。
【0085】
2、細胞播種
a)細胞融合率が80%-90%になるまで細胞を通常培養し、細胞を回収した。
b)培地(RPMI Medium 1640に10%の熱不活化FBSおよび1%の二重特異性抗体を添加する)で再懸濁し、計数し、適切な密度の細胞懸濁液を調製した。
c)細胞懸濁液を、96ウェルプレートに、各ウェル100μLで添加し、細胞密度は150000/ウェルであった。
d)細胞を37℃、5%COのインキュベーターに入れた。
【0086】
3、化合物の調製
a)測定用化合物をDMSOで20mMから10mMまで2倍に希釈し、次いで10mMから3倍ずつ9個の濃度に希釈した。
b)ビークル対照群は、100%のDMSOであった。
c)5μLの勾配希釈化合物を45μLの培地に入れて均一に混合し、作業ストックとした。
【0087】
4、化合物の処理
a)各ウェルに96μLの培地を補充し、続いて2μLのステップ3で準備した化合物をウェルに添加した。
b)30分後、2μLのLPS(最終濃度4μg/mL)をテストウェルに添加した。
c)測定用化合物の最終濃度は、10000,3333,1111,370.4,123.5,41.2,13.7,4.6,1.5,0nMであった。
d)ビークル対照群の最終濃度は0.1%のDMSOであり、ブランク対照は細胞がありLPSがないものであった。
e)細胞を37℃、5%CO2のインキュベーターに24時間入れた。
【0088】
5、IL-6 ELISA測定
a)96ウェルプレートを1500rpmで5分間遠心分離した。150μLの上清を96ウェルプレートから吸引した。
b)使用前に、使用する試薬を室温で平衡化し、泡立ちを避けるために十分に均一に混合した。
c)テストウェル(ブランクおよび標準品)の数に基づいて、必要なストリップの数を決定した。
d)サンプルの添加:各ウェルに100μLの希釈後の標準品および測定サンプルを添加し、封止膜で覆い、室温で2時間インキュベートした。
e)プレートの洗浄:ウェル内の液体を除去し、300μL/ウェルで1×Wash Bufferを加える。1分間放置した後にウェル内の液体を除去した。これを3回繰り返し、毎回濾紙で乾燥させた。
f)検出抗体の添加:各ウェルに200μLのHuman IL-6 Conjugateを添加した。封止膜で覆い、室温で2時間インキュベートした。
g)プレートの洗浄:ステップe)を繰り返した。
h)発色:各ウェルに200μLの基質溶液を加え、室温で暗所で20分間インキュベートした。
i)反応の停止:50μLの停止液を迅速に加えて反応を停止させた。
j)プレート読み取り:停止後30分以内に、測定波長(measurement wavelength)450nmで値を読み取った。
【0089】
6、CTG測定
a)各ウェルに50μLの培地を添加した。
b)各ウェルに100μLのCTG試薬(CelltiterGloキット)を加え、高速振とう機で2分間振とうし、室温で30分間暗所に置き、CTG測定プレートに移した。
c)化学発光シグナル値をEnvision装置で読み取った。
【0090】
7、データ分析
GraphPad Prism 8ソフトウェアを用いてIC50(半数阻害濃度)を計算し、以下の非線形フィット式を用いて化合物のIC50を得た。
【数7】
a)CTG測定:X:化合物濃度Log値、Y:Inhibition%
【数8】
b)IL-6測定:X:化合物濃度Log値、Y:IL-6濃度(pg/mL)
IL-6濃度は標準品希釈濃度および波長検出読み取り値に基づいて線形方程式を取得して計算した。
プレート1:y=0.0117x+0.0421 R=0.9998 プレート2:y=0.0111x+0.0445R=0.9996
注:阻害率が30%より大きい場合、この化合物濃度でIL-6はIC50の計算に関与しない。
【0091】
実験結果:
異なる濃度での化合物1のTHP-1細胞IL-6に対する阻害曲線を図4に示した。
THP-1細胞の上清中のIL-6の濃度は、化合物の濃度が増加するにつれて減少し、これは、化合物1が、THP1単球におけるIL-6炎症因子の発現を阻害することができることを示した。
【0092】
【表4】
【0093】
以上のデータから明らかなように、本発明の化合物は骨髄線維症に直接関連するJAK2V617F突然変異表現型のヒト骨髄増殖性腫瘍細胞HEL、SET-2細胞の増殖に対して顕著な阻害効果を有し、且つNF-κBの転写活性および炎症因子IL-6の分泌に対して良好な阻害効果を示した。
【0094】
実施例5
化合物1の骨髄線維症の患者における安全性、忍容性、薬物動態、及び有効性について、第I相臨床試験を行い、MTDおよびRP2Dを決定する。
対照群:原発性骨髄線維症、真性多血症後骨髄線維症、本態性血小板血症後骨髄線維症の患者であった。
【0095】
群選定標準:
1、年齢≧18歳、男女は問わないこと。
2、WHO基準に従って原発性骨髄線維症(PMF)と診断された患者、またはIWG-MRT基準に従って真性多血症後骨髄線維症(post-PV MF)もしくは本態性血小板血症後骨髄線維症(post-ET MF)と診断された患者であること。
3、用量漸増段階:動的国際予後スコアリングシステム(DIPSS)に基づいて中間-Iリスク以上(一つ又は複数の予後不良因子を有する)にあると判断され且つ少なくとも一回の治療を受けた骨髄線維症(MF)患者であり、患者が従来の治療方式から利益を得ることができず、または従来の治療方式が患者の現在の治療に適していないと研究者が考えること。
4、入群選定拡大段階:動的国際予後スコアリングシステム(DIPSS)に基づいて中間-Iリスク以上(一つ又は複数の予後不良因子を有する)にあると判断されたMF患者であること。
5、入群選定拡大研究は、患者が症候性脾腫大を有することを要求する。触診時、脾臓の端が肋骨下の少なくとも5cm(肋骨縁から脾臓の突出部までの最大距離)まで達し、または超過すること。
6、予測生存期間≧24週間であること。
7、米国東部腫瘍学共同研究グループ(ECOG)パフォーマンスステータススコアは0-2であること。
8、MPN症状評価フォーム(MPN-SAF)によって評価されるように、患者は、評価可能な総症状スコア(≧1)を有すること。
9、骨髄及び末梢血芽球≦20%であること。
10、選別前6ヶ月以内に脾臓放射線治療を受けていない患者を選択すること。
11、十分な器官機能を有し、以下の基準を満たさなければならないこと。
a)血液一般検査では、好中球絶対数(ANC)≧1.0×10/L、血小板(PLT)≧100×10/L、ヘモグロビン(HGB)≧7.5g/dL(75g/L)(選別検査前14日以内に赤血球輸血していない)であること。
b)血液凝固機能では、抗凝固療法を受けておらず、国際正規化比率(INR)および活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)≦1.5×基準値上限(ULN)であること。
c)肝臓:血清総ビリルビン(TBIL)≦2.0×ULN、ギルバート症候群の場合、TBIL≦3.0×ULN;アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)およびアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)≦2.5×ULNであること。
d)腎臓:血清クレアチニン(Scr)≦1.5×ULNまたはクレアチニンクリアランス(Ccr)≧50mL/min(Cockcroft-Gault式に基づいて計算する)であること。
12、以前の抗腫瘍治療の毒性反応が治療前の重症度に回復し、またはNCI CTCAE 4.03バージョン≦グレード1であること(脱毛症または研究者が患者に対する安全上のリスクがないと考える他の毒性を除く)。
13、妊娠可能な女性の場合、治療を開始する前の7日以内に血清妊娠テストを実施しなければならず、且つ結果は陰性であり、且つ非授乳期でなければならず、入群した全ての患者は、治療期間全体にわたって、および治験薬を最後に摂取してから3ヶ月以内に、医学的に承認された避妊を受けるべきであること。
14、研究及びフォローアップ手順に従うことができること。
15、書面によるインフォームドコンセントに署名すること。
【0096】
用量の漸増方法:
本研究は「3+3」デザインを採用し、3つの用量レベルを初歩的に設計し、即ち、初期用量の60mgを決定した後、試験用量をそれぞれ33%および25%増加させて60mg/d、80mg/dおよび100mg/dとした。「3+3」用量漸増ルール:(1)3例のDLT評価可能な患者にDLTsがない場合、次の用量群に増加することができる。(2)3例のDLT評価可能な患者に1例のDLTがある場合、3例のDLT評価可能患者をさらに入群させる必要があり、また≧1人のDLTがある(即ち、DLT患者総数≧2例)場合、その用量の前の用量が最大耐量(MTD)として決定される。(3)3例のDLT評価可能患者のうち2例以上のDLTがある場合、その用量以上またはより高い用量の入群を中止し、その用量の前の用量をMTDとする。
【0097】
1日2回投与(BID、この研究ではQ12Hを使用し、即ち毎日2回の投与で間隔は12時間)研究に続いて、薬物動態、安全性、忍容性、および有効性データに基づいて、主催者および研究者の検討により、用量設定および投与計画(開始用量、漸増される最大用量、中間用量設定、投与頻度、および間隔を含むが、これらに限定されない)を適切に調整することができる。各サイクルは21日間であった。
【0098】
治療効果の評価方法:
a)血液一般検査、末梢血塗抹標本
b)骨髄生検または骨髄細胞診塗抹
c)核磁気共鳴(MRI)
d)脾臓触診
e)脾臓超音波
f)骨髄線維症の程度の評価
g)骨髄過形成グレードの評価
【0099】
治療効果の評価基準:
2013年のELNおよびIWG-MRTコンセンサス標準を使用した。
【0100】
【表5】
【0101】
以上は本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、当業者であれば、本発明に対して様々な修正及び変更を行うことができる。本発明の旨と原則の範囲内で行ったいずれの変更、同等の交換、改善などは、いずれも本発明の保護請求する範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-02-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨髄線維症およびそれに関連する症状/徴候の治療のための薬物の調製における化合物の使用であって、
前記化合物が、式Iに示される構造を有する化合物およびその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物、水和物から選択される一種または複数種であり、
【化1】
前記式Iにおいて、
およびRはそれぞれ独立して、H、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C6-10アリール基およびC5-10ヘテロアリール基から選択され、前記C1-6アルキル基、前記C1-6アルコキシ基、前記C6-10アリール基または前記C5-10ヘテロアリール基は、C1-6アルキル置換基、-NH置換基、-OH置換基、C6-10アリール置換基またはC5-10ヘテロアリール置換基で任意に置換され、前記C5-10ヘテロアリール置換基および前記C5-10ヘテロアリール基はそれぞれ独立して、窒素、酸素又は硫黄からそれぞれ独立して選択される1個、2個又は3個のヘテロ原子を有し、
Qは、存在せず、またはC1-6アルキレン基、-SO-および-NH-から選択され、前記C1-6アルキレン基または-NH-は、ハロゲン、C1-6アルキル基またはC1-6アルコキシ基で任意に置換され、
Xは、H、C1-6アルキル基、C6-10アリール基およびC5-10ヘテロアリール基から選択され、前記C1-6アルキル基、前記C6-10アリール基または前記C5-10ヘテロアリール基は、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキルチオ基、C1-6アルコキシカルボニル基またはC1-6アルキル-SO-で任意に置換され、
Yは、
【化2】
であり、
【化3】
は、二重結合または単結合を表し、U、WまたはZはそれぞれ独立してCおよびNから選択され、Rは、存在せず、またはH、ハロゲン、ヒドロキシル基、アミノ基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、シアノ基、オキソ基および-N(R)-SO-Rから選択され、RおよびRはそれぞれ独立して、H、C1-6アルキル基およびハロゲンで置換されたC1-6アルキル基から選択されることを特徴とする、使用。
【請求項2】
Yは、
【化4】
であることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
は、HおよびC1-4アルキル基から選択され、好ましくは、Rは、H、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基およびtert-ブチル基から選択され、および/または、
は、HおよびC1-3アルキル基から選択され、好ましくは、RがH、メチル基、エチル基、n-プロピル基およびイソプロピル基から選択され、および/または、
Qは、存在せず、またはC1-3アルキレン基であり、好ましくは、Qは、メチレン基およびエチレン基から選択され、および/または、
Xは、H、C1-3アルキル基およびフェニル基から選択され、任意に、フェニル基がハロゲン、C1-3ハロゲン化アルキル基、C1-3アルキル基、C1-3アルコキシ基またはC1-3アルキル-SO-で置換されてもよいことを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項4】
前記化合物は、式IIに示される構造を有する化合物およびその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物、水和物から選択される一種または複数種であり、
【化5】
前記式IIにおいて、
Qは、C1-6アルキレン基であり、
Xはフェニル基であり、前記フェニル基は、ハロゲン、C1-3ハロゲン化アルキル基、C1-3アルキル基、C1-3アルコキシ基またはC1-3アルキル-SO-で任意に置換されることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項5】
前記化合物は、6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-メトキシベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(1-(4-クロロフェニル)エチル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]p-ジアザベンゼン-6-イル)-6-メチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7-オン
4-(1-ベンジル-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2-フルオロ-5-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2-フルオロ-4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-トリフルオロメチル-4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-フルオロ-4-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-クロロ-4-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2,4-ジフルオロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-ブロモベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(メチルスルホニル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
から選択される一種または複数種であり、
好ましくは、前記化合物は、6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オンであることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項6】
前記薬物は補助材料をさらに含むことを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の使用。
【請求項7】
前記薬物は静脈内投与、筋肉内投与、非経口投与、経鼻投与、経口投与または直腸投与されることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の使用
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
さらに、化合物は、
6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-メトキシベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(1-(4-クロロフェニル)エチル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]p-ジアザベンゼン-6-イル)-6-メチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7-オン
4-(1-ベンジル-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2-フルオロ-5-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2-フルオロ-4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-トリフルオロメチル-4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-フルオロ-4-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-クロロ-4-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2,4-ジフルオロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-ブロモベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(メチルスルホニル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オンから選択される一種または複数種である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
さらに、化合物は、
6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-メトキシベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(1-(4-クロロフェニル)エチル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]p-ジアザベンゼン-6-イル)-6-メチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7-オン
4-(1-ベンジル-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2-フルオロ-5-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2-フルオロ-4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-トリフルオロメチル-4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-フルオロ-4-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-クロロ-4-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2,4-ジフルオロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-ブロモベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(メチルスルホニル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オンから選択される一種または複数種である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0044】
例示的に、上記の化合物は、
6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-メトキシベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(1-(4-クロロフェニル)エチル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]p-ジアザベンゼン-6-イル)-6-メチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7-オン
4-(1-ベンジル-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2-フルオロ-5-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2-フルオロ-4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-トリフルオロメチル-4-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-フルオロ-4-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-クロロ-4-トリフルオロメチルベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(3-クロロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(2,4-ジフルオロベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
4-(1-(4-ブロモベンジル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピペラジン-6-イル)-6-メチル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オン、
6-メチル-4-(2-メチル-1-(4-(メチルスルホニル)ベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-7(6H)-オンから選択される一種または複数種である。
【国際調査報告】