(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-21
(54)【発明の名称】コンテナ取出搬送アセンブリ、積み卸し装置、ピッキングシステム、物流仕分けシステム及びコンテナ取出搬送方法
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20240614BHJP
【FI】
B65G1/04 505D
B65G1/04 515B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579052
(86)(22)【出願日】2022-09-05
(85)【翻訳文提出日】2023-12-21
(86)【国際出願番号】 CN2022117009
(87)【国際公開番号】W WO2023061103
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】202111205928.X
(32)【優先日】2021-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202122497170.3
(32)【優先日】2021-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202111205501.X
(32)【優先日】2021-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202122495320.7
(32)【優先日】2021-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521439198
【氏名又は名称】北京極智嘉科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING GEEKPLUS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 701,7th Floor,No.101,Floor 1-10,Building 4,No.30 Beiyuan Road Chaoyang District,Beijing 100102 China
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】孫沁
(72)【発明者】
【氏名】▲やん▼杰
(72)【発明者】
【氏名】王啓銘
(72)【発明者】
【氏名】王夢迪
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022FF01
3F022JJ09
3F022KK10
3F022LL12
3F022LL20
3F022MM01
3F022NN12
3F022QQ07
3F022QQ08
(57)【要約】
本開示は、コンテナ取出搬送アセンブリ、積み卸し装置、ピッキングシステム及びコンテナ取出搬送方法に関する。コンテナ取出搬送アセンブリは、ベース(1)を備え、ベース(1)には、コンテナの収容空間をベアリングするためのベアリングアセンブリ(2)と、コンテナをベアリングアセンブリ(2)に積み付けるか、又はベアリングアセンブリ(2)上にあるコンテナをプッシュするように構成される取出載置アセンブリ(3)と、取出載置アセンブリ(3)に接続され、取出載置アセンブリ(3)を動かして第1運動軌跡と第2運動軌跡において運動させる運動アセンブリ(4)と、運動アセンブリ(4)を駆動して第1運動軌跡と第2運動軌跡において運動させる駆動アセンブリ(5)とが設けられている。該取出載置アセンブリ(3)は、ベアリングアセンブリ(2)のスペースを占有することなく、第2運動軌跡まで運動することができるので、コンテナ取出搬送アセンブリは、その構造がよりコンパクトとなり、狭い作業スペースに適応可能となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースと、ベースに位置するベアリングアセンブリ、取出載置アセンブリ及び運動アセンブリとを備え、
前記ベアリングアセンブリは、コンテナをベアリングするように構成され、前記ベアリングアセンブリには、コンテナを収容するための収容空間が形成されており、
前記取出載置アセンブリは、第1目標位置からコンテナを取り出して前記ベアリングアセンブリに積み付けるか、又は前記ベアリングアセンブリからコンテナを卸して第2目標位置に載置するように構成され、
前記運動アセンブリは、取出載置アセンブリを動かして第1運動軌跡及び第2運動軌跡において運動させるように構成され、
第1運動軌跡内において、前記運動アセンブリは、コンテナを積み下ろすために取出載置アセンブリを動かして前記ベアリングアセンブリの収容空間内で運動させるように構成され、
第2運動軌跡内において、前記運動アセンブリは、コンテナが前記収容空間に入って前記ベアリングアセンブリにベアリングされるために、前記ベアリングアセンブリの収容空間から離れるように取出載置アセンブリを動かすように構成されることを特徴とするコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項2】
前記運動アセンブリは、ガイド機構と、摺動機構とを備え、前記ガイド機構は、連通している第1ガイド部と第2ガイド部を備え、前記摺動機構は、第1ガイド部と第2ガイド部に沿って運動するように構成され、
前記第1ガイド部と第2ガイド部は、それぞれ摺動機構の前記第1運動軌跡と第2運動軌跡を限定していることを特徴とする請求項1に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項3】
前記第1ガイド部は、水平方向に直線状に延びるように構成され、前記第2ガイド部は、第1ガイド部と異なる方向に位置し、
前記摺動機構は、第1ガイド部に沿った移動中に、前記取出載置アセンブリがベアリングアセンブリの収容空間内で直線方向に沿って運動するように構成され、
前記摺動機構は、第1ガイド部に沿って第2ガイド部まで移動すると、前記取出載置アセンブリが前記ベアリングアセンブリの収容空間から徐々に離れるように運動するように構成されることを特徴とする請求項2に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項4】
前記摺動機構は、第2ガイド部に沿って所定の位置に運動すると、前記取出載置アセンブリがベアリングアセンブリの一方側まで移動するように構成され、前記ベアリングアセンブリの収容空間を回避するように構成されることを特徴とする請求項3に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項5】
前記第2ガイド部は、第1ガイド部の上方に位置するように構成され、前記運動アセンブリは、第2ガイド部に沿って所定の位置に運動すると、前記取出載置アセンブリがベアリングアセンブリの上方まで移動するように構成され、前記ベアリングアセンブリの収容空間を回避するように構成されることを特徴とする請求項3に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項6】
前記第2ガイド部は、第1ガイド部の下方に位置するように構成され、前記運動アセンブリは、第2ガイド部に沿って所定の位置に運動すると、前記取出載置アセンブリがベアリングアセンブリの下方まで移動するように構成され、前記ベアリングアセンブリの収容空間を回避するように構成されることを特徴とする請求項3に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項7】
前記運動アセンブリは、第2ガイド部に沿って、取出載置アセンブリが前記ベアリングアセンブリのベアリング面よりも低くなるまで移動するように構成されることを特徴とする請求項6に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項8】
前記第1ガイド部と第2ガイド部は、ガイド機構に設けられたガイド溝であり、前記第2ガイド部は、第1ガイド部の先端から斜め下方に延びるように構成されることを特徴とする請求項6に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項9】
前記第1ガイド部と第2ガイド部は、同一平面に位置し、前記摺動機構は、
前記第1ガイド部と第2ガイド部の位置する平面に平行な方向に沿って直線運動するように駆動アセンブリによって制御される固定部と、
前記固定部に対して摺動可能に結合し、第1ガイド部と第2ガイド部にガイド可能に結合する摺動部と、を備え、
前記取出載置アセンブリは、前記摺動部に設けられることを特徴とする請求項8に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項10】
前記駆動アセンブリは、ベルトプーリ構造であり、前記固定部は、ベルトプーリ構造の動力伝達ベルトに接続されることを特徴とする請求項9に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項11】
前記ガイド機構には、固定部とガイド可能に結合するガイドロッドが設けられ、前記固定部は、動力伝達ベルトの駆動によりガイドロッドの延伸方向に沿って直線運動するように構成されることを特徴とする請求項10に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項12】
前記ガイド機構は、縦方向に配置されたガイドプレートを備え、前記ガイドプレートの上端面は、前記ベアリングアセンブリにおけるベアリング面よりも低いことを特徴とする請求項9に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項13】
前記取出載置アセンブリは、コンテナの端面と結合するように構成される吸盤機構を備えることを特徴とする請求項1に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項14】
コンテナが検出された場合、前記取出載置アセンブリがコンテナをベアリングアセンブリに載置するように構成される検出装置をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項15】
ベースに設けられた測位システムをさらに備え、前記測位システムは、コンテナ取出搬送アセンブリとラックとの相対位置を測位するように配置されることを特徴とする請求項1に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項16】
前記コンテナ取出搬送アセンブリは、第1開口端と第2開口端を有し、前記ベアリングアセンブリは、コンテナを駆動してコンテナ取出搬送アセンブリの第1開口端又は第2開口端まで運動させるように構成される輸送ベルトであることを特徴とする請求項1~15のいずれか1項に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項17】
前記ベアリングアセンブリは、受け取り端、送り出し端及び両端の間にある搬送テーブル面を有する搬送プラットフォームをさらに備え、前記搬送プラットフォームは、前記搬送テーブル面を介して前記受け取り端から前記送り出し端まで仕分け対象を移動させるように配置され、
前記取出載置アセンブリは、前記搬送テーブル面の外にある前記仕分け対象を掴んだまま前記搬送テーブル面まで移動させるように配置される掴み機構をさらに備え、
前記運動アセンブリは、前記仕分け対象が前記搬送テーブル面を介して前記受け取り端から前記送り出し端まで移動することを可能にするために、前記掴み機構の最高位置が前記搬送プラットフォームの搬送テーブル面よりも低くなるように前記掴み機構の高さを制御可能に配置される回避機構をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項18】
前記搬送プラットフォームは、
前記ベースに対称的に装着される一対の輸送ベルトを備え、前記輸送ベルトの搬送面は、前記搬送テーブル面を構成し、一対の前記輸送ベルトの間には、回避空間を有し、前記掴み機構は、前記回避空間内に位置することを特徴とする請求項17に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項19】
前記掴み機構は、
ガイド軌跡が前記受け取り端と前記送り出し端とを接続するガイド機構と、
前記ガイド機構に前記ガイド軌跡に沿ってガイド可能に装着され、前記ガイド軌跡に沿って前記仕分け対象を移動させるように配置される吸盤機構とを備えることを特徴とする請求項18に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項20】
前記回避機構は、
前記ベースに設けられたリフターを備え、
前記ガイド機構の前記受け取り端に向かう一端が固定端であり、前記送り出し端に向かう一端が可動端であり、前記固定端は、前記ベースにヒンジ装着され、前記搬送テーブル面よりも低く、前記リフターは、前記可動端と制御可能に接続され、前記リフターは、前記掴み機構を前記搬送テーブル面よりも低くできるように、前記可動端の高さの下降を制御可能に配置されることを特徴とする請求項19に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項21】
前記リフターは、
前記ベースにヒンジ装着される伸縮ロッドと、
一端が前記伸縮ロッドの伸縮端にヒンジ接続され、他端が前記可動端にヒンジ接続される伝動リンクと、
を備えることを特徴とする請求項20に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項22】
前記リフターは、
一端が前記ベースにヒンジ接続され、他端が前記伸縮ロッドの伸縮端にヒンジ接続される支持リンクをさらに備えることを特徴とする請求項21に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項23】
前記回避機構は、
前記ガイド機構に接続される第2ガイド部を備え、前記第2ガイド部の延伸軌跡は、前記掴み機構が前記延伸軌跡に沿って移動し、前記搬送テーブル面よりも低くなることを可能にするために、一端が前記ガイド機構のガイド軌跡に接続され、他端が前記搬送テーブル面の下方まで延びることを特徴とする請求項19に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項24】
請求項1~23のいずれか1項に記載のコンテナ取出搬送アセンブリが設けられた枠体を備え、前記コンテナ取出搬送アセンブリは、前記枠体を移動するように配置されることを特徴とする積み卸し装置。
【請求項25】
前記枠体は、方向が互いに垂直であるX軸軌道とY軸軌道を備え、前記Y軸軌道は、X軸軌道に沿って運動するように構成され、前記コンテナ取出搬送アセンブリは、Y軸軌道に沿って運動するように構成され、
前記運動アセンブリは、第1運動軌跡内においてZ軸方向に沿って運動してコンテナをベアリングアセンブリに積み付けるように取出載置アセンブリを動かすように、構成されることを特徴とする請求項24に記載の積み卸し装置。
【請求項26】
前記枠体は、ドアフレームアセンブリを備え、前記X軸軌道は、グランドレール構造とドアフレームアセンブリに設けられたスカイレール構造とを備え、前記Y軸軌道の両端は、それぞれグランドレール構造とスカイレール構造とガイド可能に結合することを特徴とする請求項25に記載の積み卸し装置。
【請求項27】
前記Y軸軌道は、少なくとも2つ設けられ、各Y軸軌道には、少なくとも1つの前記コンテナ取出搬送アセンブリが設けられることを特徴とする請求項26に記載の積み卸し装置。
【請求項28】
ピッキングステーションが設けられたワークステーションエリアと、
ラックをドッキングするように構成されるラックドッキングエリアと、
ワークステーションエリアとラックとの間でコンテナを移送するように構成される請求項24~27のいずれか1項に記載の積み卸し装置と、
を含むことを特徴とするピッキングシステム。
【請求項29】
前記ワークステーションエリアは、輸送ラインをさらに含み、前記輸送ラインは、コンテナ取出搬送アセンブリから移送されたコンテナを受け取るか、又は、輸送ラインにあるコンテナをコンテナ取出搬送アセンブリに輸送するためのものであることを特徴とする請求項28に記載のピッキングシステム。
【請求項30】
請求項17~23のいずれか1項に記載のコンテナ取出搬送アセンブリと、
仕分け対象を一時的に保管するための幾つかのグリッドを有するラックと、
前記コンテナ取出搬送アセンブリに駆動可能に接続され、前記グリッドから移し出された仕分け対象を受け取ることができるように、前記コンテナ取出搬送アセンブリを駆動して前記グリッドと突き合わせた位置まで運動させるように配置される位置合わせ装置と、
前記コンテナ取出搬送アセンブリと結合するように配置され、前記仕分け対象を受け取るために用いられる循環装置と、
を備えることを特徴とする物流仕分けシステム。
【請求項31】
前記位置合わせ装置は、
前記コンテナ取出搬送アセンブリに駆動可能に接続されるロボットアーム、
又は、
水平ガイド軌跡を有する水平軌道と、
前記水平軌道に前記水平ガイド軌跡に沿って可動に装着され、前記水平軌道に対して垂直であり、垂直ガイド軌跡を有する垂直軌道と、
前記垂直軌道に前記垂直ガイド軌跡に沿って可動に装着され、前記コンテナ取出搬送アセンブリに接続される移動部材とを備えることを特徴とする請求項30に記載の物流仕分けシステム。
【請求項32】
請求項28又は29に記載のピッキングシステムによって実施されるコンテナ取出方法であって、
積み卸し装置がコンテナ取出搬送アセンブリを駆動して目標位置まで移動させるステップS1000と、
運動アセンブリが第1運動軌跡において運動するように駆動アセンブリによって制御され、ラックの目標位置のコンテナをベアリングアセンブリに積み付けるように取出載置アセンブリを動かすステップS2000と、
運動アセンブリが第2運動軌跡において運動するように駆動アセンブリによって制御され、前記ベアリングアセンブリの収容空間を回避するように取出載置アセンブリを動かすステップS3000と、
ベアリングアセンブリ上のコンテナを駆動してワークステーションエリアまで運動させるステップS4000と、を含むことを特徴とするコンテナ取出方法。
【請求項33】
前記ステップS1000は、
積み卸し装置がシステム内に予め格納された座標に従って、コンテナ取出搬送アセンブリを駆動して目標位置まで移動させるステップS1100と、
測位システムによりラックにマークされた位置情報を取得し、積み卸し装置が、取得された位置ずれに基づいて前記コンテナ取出搬送アセンブリの位置を調整するステップS1200と、を含むことを特徴とする請求項32に記載のコンテナ取出方法。
【請求項34】
前記ステップS2000は、
運動アセンブリが第1運動軌跡において第1位置まで運動するように駆動アセンブリによって制御され、引き出してラック上の目標位置のコンテナを積み付けるように取出載置アセンブリを動かすステップS2100と、
運動アセンブリが第1運動軌跡において第2位置の方向へ移動するように駆動アセンブリによって制御され、取出載置アセンブリが積み付けられたコンテナをベアリングアセンブリの収容空間の方向へ移動させるステップS2200と、
コンテナが第2位置に到達したと検出装置が検出した場合、取出載置アセンブリが前記コンテナを解放し、前記コンテナを前記ベアリングアセンブリ上に支持するステップS2300と、を含むことを特徴とする請求項32に記載のコンテナ取出方法。
【請求項35】
前記ステップS3000において、運動アセンブリは第2運動軌跡において第3位置まで運動するように駆動アセンブリによって制御され、前記取出載置アセンブリはベアリングアセンブリの下方まで運動し、前記ベアリングアセンブリの収容空間を回避することを特徴とする請求項32に記載のコンテナ取出方法。
【請求項36】
請求項28又は29に記載のピッキングシステムによって実施されるコンテナ搬送方法であって、
ワークステーションエリアにおけるコンテナをコンテナ取出搬送アセンブリのベアリングアセンブリに輸送するステップS1000と、
積み卸し装置がコンテナ取出搬送アセンブリを駆動して目標位置まで移動させるステップS2000と、
ベアリングアセンブリ上のコンテナを駆動してプリセット位置まで運動させた後、運動アセンブリが第2運動軌跡に沿って第1運動軌跡まで運動するように駆動アセンブリによって制御され、前記ベアリングアセンブリの収容空間に入るように取出載置アセンブリを動かすステップS3000と、
運動アセンブリが第1運動軌跡内において運動するように駆動アセンブリによって制御されることで、取出載置アセンブリがベアリングアセンブリ上にあるコンテナをラックの目標位置に押して保管するステップS4000と、を含むことを特徴とするコンテナ搬送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年10月15日に中国特許局に提出され、出願番号が202111205928.Xで、発明の名称が「コンテナ取出搬送アセンブリ、積み卸し装置、ピッキングシステム及びコンテナ取出搬送方法」である中国特許出願、2021年10月15日に中国特許局に提出され、出願番号が202122497170.3で、発明の名称が「コンテナ取出搬送アセンブリ、積み卸し装置及びピッキングシステム」である中国特許出願、2021年10月15日に中国特許局に提出され、出願番号が202111205501.Xで、発明の名称が「転送装置及び物流仕分けシステム」である中国特許出願、及び2021年10月15日に中国特許局に提出され、出願番号が202122495320.7で、発明の名称が「転送装置及び物流仕分けシステム」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は、引用により本出願に取り込まれる。
【0002】
本開示は、物流の分野に関し、より具体的には、コンテナ取出搬送アセンブリに関する。また、本発明は、該コンテナ取出搬送アセンブリを備えた積み卸し装置、ピッキングシステム、物流仕分けシステム及びコンテナ取出搬送方法に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、自動化倉庫保管システムは、種々の民間用や産業用倉庫保管の分野に応用されていき、ラック上の貨物を手動でピッキングして運搬する代わりに、スタッカー等の運搬機器によりラック間の通路を走行する。集中型倉庫保管システムにおいては、ラックが高い密度でコンパクトに配置されるため、現在の運搬機器ではラック間の狭い通路空間に適応することが難しく、集中型倉庫保管システムには使用できない。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、従来技術に存在している問題を解決するために、コンテナ取出搬送アセンブリ、積み卸し装置、ピッキングシステム、物流仕分けシステム及びコンテナ取出搬送方法を提供する。
【0005】
本開示の第1側面によれば、ベースと、ベースに位置するベアリングアセンブリ、取出載置アセンブリ及び運動アセンブリとを備え、
前記ベアリングアセンブリは、コンテナをベアリングするように構成され、前記ベアリングアセンブリには、コンテナを収容するための収容空間が形成されており、
前記取出載置アセンブリは、第1目標位置からコンテナを取り出して前記ベアリングアセンブリに積み付けるか、又は前記ベアリングアセンブリからコンテナを卸して第2目標位置に載置するように構成され、
前記運動アセンブリは、取出載置アセンブリを動かして第1運動軌跡及び第2運動軌跡において運動させるように構成され、
第1運動軌跡内において、前記運動アセンブリは、コンテナを積み下ろすために取出載置アセンブリを動かして前記ベアリングアセンブリの収容空間内で運動させるように構成され、
第2運動軌跡内において、前記運動アセンブリは、コンテナが前記収容空間に入って前記ベアリングアセンブリにベアリングされるために、前記ベアリングアセンブリの収容空間から離れるように取出載置アセンブリを動かすように構成されるコンテナ取出搬送アセンブリを提供する。
【0006】
本開示の一実施形態では、前記運動アセンブリは、ガイド機構と、摺動機構とを備え、前記ガイド機構は、連通している第1ガイド部と第2ガイド部を備え、前記摺動機構は、第1ガイド部と第2ガイド部に沿って運動するように構成され、
前記第1ガイド部と第2ガイド部は、それぞれ摺動機構の前記第1運動軌跡と第2運動軌跡を限定している。
【0007】
本開示の一実施形態では、前記第1ガイド部は、水平方向に直線状に延びるように構成され、前記第2ガイド部は、第1ガイド部と異なる方向に位置し、
前記摺動機構は、第1ガイド部に沿った移動中に、前記取出載置アセンブリがベアリングアセンブリの収容空間内で直線方向に沿って運動するように構成され、
前記摺動機構は、第1ガイド部に沿って第2ガイド部まで移動すると、前記取出載置アセンブリが前記ベアリングアセンブリの収容空間から徐々に離れるように運動するように構成される。
【0008】
本開示の一実施形態では、前記摺動機構は、第2ガイド部に沿って所定の位置に運動すると、前記取出載置アセンブリがベアリングアセンブリの一方側まで移動するように構成され、前記ベアリングアセンブリの収容空間を回避するように構成される。
【0009】
本開示の一実施形態では、前記第2ガイド部は、第1ガイド部の上方に位置するように構成され、前記運動アセンブリは、第2ガイド部に沿って所定の位置に運動すると、前記取出載置アセンブリがベアリングアセンブリの上方まで移動するように構成され、前記ベアリングアセンブリの収容空間を回避するように構成される。
【0010】
本開示の一実施形態では、前記第2ガイド部は、第1ガイド部の下方に位置するように構成され、前記運動アセンブリは、第2ガイド部に沿って所定の位置に運動すると、前記取出載置アセンブリがベアリングアセンブリの下方まで移動するように構成され、前記ベアリングアセンブリの収容空間を回避するように構成される。
【0011】
本開示の一実施形態では、前記運動アセンブリは、第2ガイド部に沿って、取出載置アセンブリが前記ベアリングアセンブリのベアリング面よりも低くなるまで移動するように構成される。
【0012】
本開示の一実施形態では、前記第1ガイド部と第2ガイド部は、ガイド機構に設けられたガイド溝であり、前記第2ガイド部は、第1ガイド部の先端から斜め下方に延びるように構成される。
【0013】
本開示の一実施形態では、前記第1ガイド部と第2ガイド部は、同一平面に位置し、前記摺動機構は、
前記第1ガイド部と第2ガイド部の位置する平面に平行な方向に沿って直線運動するように駆動アセンブリによって制御される固定部と、
前記固定部に対して摺動可能に結合し、第1ガイド部と第2ガイド部にガイド可能に結合する摺動部と、を備え、
前記取出載置アセンブリは、前記摺動部に設けられる。
【0014】
本開示の一実施形態では、前記駆動アセンブリは、ベルトプーリ構造であり、前記固定部は、ベルトプーリ構造の動力伝達ベルトに接続される。
【0015】
本開示の一実施形態では、前記ガイド機構には、固定部とガイド可能に結合するガイドロッドが設けられ、前記固定部は、動力伝達ベルトの駆動によりガイドロッドの延伸方向に沿って直線運動するように構成される。
【0016】
本開示の一実施形態では、前記ガイド機構は、縦方向に対して配置されたガイドプレートを備え、前記ガイドプレートの上端面は、前記ベアリングアセンブリにおけるベアリング面よりも低い。
【0017】
本開示の一実施形態では、前記取出載置アセンブリは、コンテナの端面と結合するように構成される吸盤機構を備える。
【0018】
本開示の一実施形態では、前記取出載置アセンブリは、固定台座を備え、前記吸盤機構と固定台座との間には、緩衝装置が設けられる。
【0019】
本開示の一実施形態では、コンテナが検出された場合、前記取出載置アセンブリがコンテナをベアリングアセンブリに載置するように構成される検出装置をさらに備える。
【0020】
本開示の一実施形態では、前記検出装置がコンテナを検出した場合、前記運動アセンブリは第1運動軌跡と第2運動軌跡とが連通している位置にある。
【0021】
本開示の一実施形態では、ベースに設けられた測位システムをさらに備え、前記測位システムは、コンテナ取出搬送アセンブリとラックとの相対位置を測位するように配置される。
【0022】
本開示の一実施形態では、前記測位システムは、視覚走査モジュール、レーザ走査モジュール又は赤外線走査モジュールである。
【0023】
本開示の一実施形態では、前記ベースには、支持枠が設けられ、前記測位システムは、支持枠に位置する。
【0024】
本開示の一実施形態では、前記第1目標位置と第2目標位置は同一の位置であるか、又は異なる位置である。
【0025】
本開示の一実施形態では、前記コンテナ取出搬送アセンブリは、第1開口端と第2開口端を有し、前記ベアリングアセンブリは、コンテナを駆動してコンテナ取出搬送アセンブリの第1開口端又は第2開口端まで運動させるように構成される輸送ベルトである。
【0026】
本開示の一実施形態では、前記輸送ベルトは2つ設けられ、2つの輸送ベルトは、間隔をあけてコンテナ取出搬送アセンブリのエッジ位置にあり、2つの前記輸送ベルトの間には、取出載置アセンブリが輸送ベルトの下方まで運動するための空間が形成されている。
【0027】
本開示の一実施形態では、前記輸送ベルトは、前記ベースに設けられ、前記ベースの両側には、コンテナを前記輸送ベルト上に制限するように構成される落下防止リブが設けられる。
【0028】
本開示の一実施形態では、前記ベースには、前記輸送ベルト上のコンテナを前記コンテナ取出搬送アセンブリの中心まで移動させるようにガイドするように配置される校正ガイド機構が更に設けられる。
【0029】
本開示の一実施形態では、前記落下防止リブは、前記コンテナ取出搬送アセンブリの第1開口端からその第2開口端まで延びており、前記落下防止リブは、第1開口端と第2開口端の間の中間領域において内側へ延びて前記校正ガイド機構を形成する。
【0030】
本開示の一実施形態では、前記ベアリングアセンブリは、受け取り端、送り出し端及び両端の間にある搬送テーブル面を有する搬送プラットフォームをさらに備え、前記搬送プラットフォームは、前記搬送テーブル面を介して前記受け取り端から前記送り出し端まで仕分け対象を移動させるように配置され、
前記取出載置アセンブリは、前記搬送テーブル面の外にある前記仕分け対象を掴んだまま前記搬送テーブル面まで移動させるように配置される掴み機構をさらに備え、
前記運動アセンブリは、前記仕分け対象が前記搬送テーブル面を介して前記受け取り端から前記送り出し端まで移動することを可能にするために、前記掴み機構の最高位置が前記搬送プラットフォームの搬送テーブル面よりも低くなるように前記掴み機構の高さを制御可能に配置される回避機構をさらに備える。
【0031】
本開示の一実施形態では、前記搬送プラットフォームは、前記ベースに対称的に装着される一対の輸送ベルトを備え、前記輸送ベルトの搬送面は、前記搬送テーブル面を構成し、一対の前記輸送ベルトの間には、回避空間を有し、前記掴み機構は、前記回避空間内に位置する。
【0032】
本開示の一実施形態では、前記掴み機構は、ガイド軌跡が前記受け取り端と前記送り出し端とを接続するガイド機構と、前記ガイド機構に前記ガイド軌跡に沿ってガイド可能に装着され、前記ガイド軌跡に沿って前記仕分け対象を移動させるように配置される吸盤機構とを備える。
【0033】
本開示の一実施形態では、前記回避機構は、前記ベースに設けられたリフターを備え、前記ガイド機構の前記受け取り端に向かう一端が固定端であり、前記送り出し端に向かう一端が可動端であり、前記固定端は、前記ベースにヒンジ装着され、前記搬送テーブル面よりも低く、前記リフターは、前記可動端と制御可能に接続され、前記リフターは、前記掴み機構を前記搬送テーブル面よりも低くできるように、前記可動端の高さの下降を制御可能に配置される。
【0034】
本開示の一実施形態では、前記リフターは、前記ベースにヒンジ装着される伸縮ロッドと、一端が前記伸縮ロッドの伸縮端にヒンジ接続され、他端が前記可動端にヒンジ接続される伝動リンクと、を備える。
【0035】
本開示の一実施形態では、前記リフターは、一端が前記ベースにヒンジ接続され、他端が前記伸縮ロッドの伸縮端にヒンジ接続される支持リンクをさらに備える。
【0036】
本開示の一実施形態では、前記回避機構は、前記ガイド機構に接続される第2ガイド部を備え、前記第2ガイド部の延伸軌跡は、前記掴み機構が前記延伸軌跡に沿って移動し、前記搬送テーブル面よりも低くなることを可能にするために、一端が前記ガイド機構のガイド軌跡に接続され、他端が前記搬送テーブル面の下方まで延びる。
【0037】
本開示の第2側面によれば、上記のコンテナ取出搬送アセンブリが設けられた枠体を備え、前記コンテナ取出搬送アセンブリは、前記枠体を移動するように配置される積み卸し装置をさらに提供する。
【0038】
本開示の一実施形態では、前記枠体は、方向が互いに垂直であるX軸軌道とY軸軌道を備え、前記Y軸軌道は、X軸軌道に沿って運動するように構成され、前記コンテナ取出搬送アセンブリは、Y軸軌道に沿って運動するように構成され、
前記運動アセンブリは、第1運動軌跡内においてZ軸方向に沿って運動してコンテナをベアリングアセンブリに積み付けるように取出載置アセンブリを動かすように、構成される。
【0039】
本開示の一実施形態では、前記枠体は、ドアフレームアセンブリを備え、前記X軸軌道は、グランドレール構造とドアフレームアセンブリに設けられたスカイレール構造とを備え、前記Y軸軌道の両端は、それぞれグランドレール構造とスカイレール構造とガイド可能に結合する。
【0040】
本開示の一実施形態では、前記Y軸軌道は、少なくとも2つ設けられ、各Y軸軌道には、少なくとも1つの前記コンテナ取出搬送アセンブリが設けられる。
【0041】
本開示の第3側面によれば、
ピッキングステーションが設けられたワークステーションエリアと、
ラックをドッキングするように構成されるラックドッキングエリアと、
ワークステーションエリアとラックとの間でコンテナを移送するように構成される上記の積み卸し装置と、を含むピッキングシステムをさらに提供する。
【0042】
本開示の一実施形態では、前記ワークステーションエリアは、輸送ラインをさらに含み、前記輸送ラインは、コンテナ取出搬送アセンブリから移送されたコンテナを受け取るか、又は、輸送ラインにあるコンテナをコンテナ取出搬送アセンブリに輸送するためのものである。
【0043】
本開示の第4側面によれば、
上記のコンテナ取出搬送アセンブリと、
仕分け対象を一時的に保管するための幾つかのグリッドを有するラックと、
前記コンテナ取出搬送アセンブリに駆動可能に接続され、前記グリッドから移し出された仕分け対象を受け取ることができるように、前記コンテナ取出搬送アセンブリを駆動して前記グリッドと突き合わせた位置まで運動させるように配置される位置合わせ装置と、
前記コンテナ取出搬送アセンブリと結合するように配置され、前記仕分け対象を受け取るために用いられる循環装置と、を備える物流仕分けシステムをさらに提供する。
【0044】
本開示の一実施形態では、前記位置合わせ装置は、前記コンテナ取出搬送アセンブリに駆動可能に接続されるロボットアーム、
又は、水平ガイド軌跡を有する水平軌道と、前記水平軌道に前記水平ガイド軌跡に沿って可動に装着され、前記水平軌道に対して垂直であり、垂直ガイド軌跡を有する垂直軌道と、前記垂直軌道に前記垂直ガイド軌跡に沿って可動に装着され、前記コンテナ取出搬送アセンブリに接続される移動部材とを備える。
【0045】
本開示の第5側面によれば、上記のピッキングシステムによって実施されるコンテナ取出方法であって、
積み卸し装置がコンテナ取出搬送アセンブリを駆動して目標位置まで移動させるステップS1000と、
運動アセンブリが第1運動軌跡において運動するように駆動アセンブリによって制御され、ラックの目標位置のコンテナをベアリングアセンブリに積み付けるように取出載置アセンブリを動かすステップS2000と、
運動アセンブリが第2運動軌跡において運動するように駆動アセンブリによって制御され、前記ベアリングアセンブリの収容空間を回避するように取出載置アセンブリを動かすステップS3000と、
ベアリングアセンブリ上のコンテナを駆動してワークステーションエリアまで運動させるステップS4000と、を含むコンテナ取出方法をさらに提供する。
【0046】
本開示の一実施形態では、前記ステップS1000は、
積み卸し装置がシステム内に予め格納された座標に従って、コンテナ取出搬送アセンブリを駆動して目標位置まで移動させるステップS1100と、
測位システムによりラックにマークされた位置情報を取得し、積み卸し装置が、取得された位置ずれに基づいて前記コンテナ取出搬送アセンブリの位置を調整するステップS1200と、を含む。
【0047】
本開示の一実施形態では、前記ステップS2000は、
運動アセンブリが第1運動軌跡において第1位置まで運動するように駆動アセンブリによって制御され、引き出してラック上の目標位置のコンテナを積み付けるように取出載置アセンブリを動かすステップS2100と、
運動アセンブリが第1運動軌跡において第2位置の方向へ移動するように駆動アセンブリによって制御され、取出載置アセンブリが積み付けられたコンテナをベアリングアセンブリの収容空間の方向へ移動させるステップS2200と、
コンテナが第2位置に到達したと検出装置が検出した場合、取出載置アセンブリが前記コンテナを解放し、前記コンテナを前記ベアリングアセンブリ上に支持するステップS2300と、を含む。
【0048】
本開示の一実施形態では、前記ステップS3000において、運動アセンブリは第2運動軌跡において第3位置まで運動するように駆動アセンブリによって制御され、前記取出載置アセンブリはベアリングアセンブリの下方まで運動し、前記ベアリングアセンブリの収容空間を回避する。
【0049】
本開示の第6側面によれば、上記のピッキングシステムによって実施されるコンテナ搬送方法であって、
ワークステーションエリアにおけるコンテナをコンテナ取出搬送アセンブリのベアリングアセンブリに輸送するステップS1000と、
積み卸し装置がコンテナ取出搬送アセンブリを駆動して目標位置まで移動させるステップS2000と、
ベアリングアセンブリ上のコンテナを駆動してプリセット位置まで運動させた後、運動アセンブリが第2運動軌跡に沿って第1運動軌跡まで運動するように駆動アセンブリによって制御され、前記ベアリングアセンブリの収容空間に入るように取出載置アセンブリを動かすステップS3000と、
運動アセンブリが第1運動軌跡内において運動するように駆動アセンブリによって制御されることで、取出載置アセンブリがベアリングアセンブリ上にあるコンテナをラックの目標位置に押して保管するステップS4000と、を含むコンテナ搬送方法をさらに提供する。
【0050】
本開示の有益な効果の1つとしては、第1運動軌跡内において、運動アセンブリは、取出載置アセンブリを動かしてベアリングアセンブリの収容空間内で運動させることで、コンテナを積み卸し、第2運動軌跡内において、運動アセンブリは、ベアリングアセンブリの収容空間から離れるように取出載置アセンブリを動かすことで、コンテナは、該収容空間内に収容されるか、又は該収容空間内で運動することができる。本開示のコンテナ取出搬送アセンブリでは、取出載置アセンブリがベアリングアセンブリのスペースを占有しないので、コンテナ取出搬送アセンブリは、その構造がよりコンパクトとなり、狭い作業スペースに適応可能となる。
【0051】
以下、添付図面を参照しながら本開示の例示的な実施例を詳細に説明することによって、本開示の他の特徴及びその利点は、明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0052】
本明細書に組み込まれ、明細書の一部となる図面は、本開示の実施例を示し、その説明とともに本開示の原理の解釈に用いられる。
【0053】
【
図1】本開示の一実施例で提供されるコンテナ取出搬送アセンブリの全体的な構造の模式図である。
【
図2】本開示の一実施例で提供されるコンテナ取出搬送アセンブリの運動アセンブリと駆動アセンブリの構造模式図である。
【
図3】本開示の一実施例で提供されるコンテナ取出搬送アセンブリの取出載置アセンブリと運動アセンブリの構造模式図である。
【
図4】本開示の一実施例で提供されるコンテナ取出搬送アセンブリの取出載置アセンブリが第1運動軌跡に位置する場合の模式図である。
【
図5】本開示の一実施例で提供されるコンテナ取出搬送アセンブリの取出載置アセンブリが第2運動軌跡に位置する場合の模式図である。
【
図6】本開示の一実施例で提供される積み卸し装置の全体的な構造の模式図である。
【
図7】本開示の一実施例で提供されるピッキングシステムの原理模式図である。
【
図8】本開示の一実施例で提供されるコンテナ取出方法の原理模式図である。
【
図9】本開示の一実施例で提供されるコンテナ搬送方法の原理模式図である。
【
図10】本開示の一実施例で提供されるコンテナ取出搬送アセンブリの非回避状態の正面図である。
【
図11】
図10に示すコンテナ取出搬送アセンブリの非回避状態の斜視図である。
【
図12】
図10に示すコンテナ取出搬送アセンブリの部分構造の非回避状態の正面図である。
【
図13】
図10に示すコンテナ取出搬送アセンブリの部分構造の非回避状態の斜視図である。
【
図14】本開示の一実施例で提供されるコンテナ取出搬送アセンブリの回避状態の正面図である。
【
図15】
図14に示すコンテナ取出搬送アセンブリの回避状態の斜視図である。
【
図16】
図14に示すコンテナ取出搬送アセンブリの部分構造の回避状態の正面図である。
【
図17】
図14に示すコンテナ取出搬送アセンブリの部分構造の回避状態の斜視図である。
【
図18】本開示の別の実施例で提供されるコンテナ取出搬送アセンブリの回避状態の正面図である。
【
図19】
図18に示すコンテナ取出搬送アセンブリの回避状態の斜視図である。
【
図20】本開示の一実施例で提供される物流仕分けシステムの正面図である。
【
図23】本開示の別の実施例で提供される物流仕分けシステムの第1状態の正面図である。
【
図24】
図23に示す物流仕分けシステムの第1状態の斜視図である。
【
図25】本開示の別の実施例で提供される物流仕分けシステムの第2状態の正面図である。
【
図26】
図25に示す物流仕分けシステムの第2状態の斜視図である。
【
図27】本開示の一実施例で提供される枠体の斜視図である。
【
図28】本開示の一実施例で提供されるラックの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
ここで、添付図面を参照して本開示の例示的な実施例をそれぞれ詳細に説明する。特に断りのない限り、これらの実施例に記載される部材およびステップの相対的な配置、数式及び数値は本開示の範囲を制限しないことに注意すべきである。
【0055】
少なくとも1つの例示的な実施例に関する以下の説明は、実際に解釈するためのものであり、決して本開示及びその応用や使用に対する如何なる制限でもない。
【0056】
当業者に知られている技術、方法および機器については詳細に検討しないことがあるが、前記技術、方法および機器は、適切な場合に明細書の一部とみなされるべきである。
【0057】
本明細書に示され、検討される全ての例において、いずれの特定の値も単なる例示として解釈されるべきであり、限定として解釈されるべきではない。よって、例示的な実施例の他の例では、異なる値を有してもよい。
【0058】
以下の図では、同様な数字と文字は、同様な項目を示すので、ある項目が1つの図で定義されると、後続の図ではさらに説明する必要はないことに注意すべきである。
【0059】
以下に、図面を参照しながら本開示の具体的な実施形態を説明する。
【0060】
本明細書では、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」等は、関連部分の間の相対的な位置関係を示すためのものに過ぎず、これらの関連部分の絶対的な位置を限定するものではない。
【0061】
本明細書では、「第1」、「第2」等は、互いを区別するためのものに過ぎず、重要度や順序、及び相互の存在の前提条件などを示すものではない。
【0062】
本明細書では、「等しい」、「同じ」等は、数学および/または幾何学の意味で厳密に限定されるものではなく、当業者には理解でき、製造または使用などにおいて許容される誤差も含む。
【0063】
特に明記しない限り、本明細書における数値範囲は、その2つの端点内の全範囲だけでなく、そこに包含されるいくつかの部分範囲も含む。
【0064】
本開示は、積み卸し装置に応用可能であり、異なる目標位置の間でコンテナを移送するためのコンテナ取出搬送アセンブリを提供する。コンテナ取出搬送アセンブリは、主にベースを備え、ベースには、ベアリングアセンブリと取出載置アセンブリが設けられ、ベアリングアセンブリは、コンテナをベアリングするためのものであり、コンテナを収容するための収容空間を有し、第1目標位置からコンテナを取り出して前記ベアリングアセンブリに積み付けるか、又は前記ベアリングアセンブリからコンテナを卸して第2目標位置に載置するためのものである。本開示では、コンテナは、主に物流において貨物を積み付けるためのものであり、資材箱、パレット、梱包箱等を含むが、これらに限定されず、ここでは制限しない。
【0065】
取出載置アセンブリの運動軌跡は、第1運動軌跡と第2運動軌跡を含み、コンテナ取出搬送アセンブリは、取出載置アセンブリに接続され、取出載置アセンブリを動かして第1運動軌跡と第2運動軌跡において運動させる運動アセンブリと、運動アセンブリを駆動して運動させる駆動アセンブリとをさらに備える。
【0066】
駆動アセンブリが運動アセンブリを駆動して第1運動軌跡内において運動させる際に、運動アセンブリは、取出載置アセンブリを動かしてベアリングアセンブリの収容空間内で運動させ、引き出したり引っ込めたりする等の往復運動により第1目標位置にあるコンテナをベアリングアセンブリに積み付けるか、又はベアリングアセンブリからコンテナを卸して第2目標位置に載置するように構成される。
【0067】
ここで、該第1目標位置と第2目標位置は、ラック上の対応するコンテナロケーションであってもよい。第1目標位置と第2目標位置は、同じコンテナロケーションであってもよく、異なるコンテナロケーションであってもよく、ここでは制限しない。
【0068】
駆動アセンブリが運動アセンブリを駆動して第2運動軌跡内において運動させる際に、運動アセンブリは、コンテナがベアリングアセンブリの収容空間に入って該ベアリングアセンブリにベアリングされるために、ベアリングアセンブリの収容空間から離れるように取出載置アセンブリを動かすように構成される。
【0069】
本開示のコンテナ取出搬送アセンブリでは、第1運動軌跡内において、運動アセンブリは、取出載置アセンブリを動かしてベアリングアセンブリの収容空間内で運動させることで、コンテナを積み卸し、第2運動軌跡内において、運動アセンブリは、ベアリングアセンブリの収容空間から離れるように取出載置アセンブリを動かすことで、コンテナは、該収容空間内に収容されるか、又は該収容空間内で運動することができる。本開示のコンテナ取出搬送アセンブリでは、取出載置アセンブリがベアリングアセンブリのスペースを占有しないので、コンテナ取出搬送アセンブリは、その構造がよりコンパクトとなり、狭い作業スペースに適応可能となる。
【0070】
実施例1
ベース1は、コンテナ取出搬送アセンブリを支持する。
図1に示すように、ベース1は、板状や枠状等の任意の構造とされてもよく、ベアリングアセンブリ2の底部または周囲に設けられてもよい。当業者は、ベースの構造と位置を選択することができる。
図1に示すコンテナ取出搬送アセンブリの具体的な実施形態では、ベース1は、枠状の構造とされ、また、ベアリングアセンブリ2を支持するために、ベアリングアセンブリ2の下方に設けられてもよい。支持アセンブリ2には、コンテナを支持するためのベアリング面が設けられ、ベアリング面の上方は、上記のコンテナを収容するための収容空間である。
【0071】
一実施形態では、運動アセンブリ4は、ガイド機構41及び摺動機構42を備える。
図3~
図6に示すように、ガイド機構41は、連通している第1ガイド部411と第2ガイド部412を備え、第1ガイド部411と第2ガイド部412は、運動アセンブリの第1運動軌跡と第2運動軌跡をそれぞれ限定している。即ち、運動アセンブリは、第1ガイド部411と第2ガイド部412の延伸方向に沿って運動し、また、第1ガイド部411に沿って第2ガイド部412と結合するまで運動することができる。
【0072】
摺動機構42は、ガイド機構41と結合し、また、摺動機構42は、第1ガイド部411と第2ガイド部412に沿って運動するように構成される。取出載置アセンブリ3は、摺動機構42に接続され、摺動機構42は、第1ガイド部411と第2ガイド部412に沿って運動する際に、取出載置アセンブリ3を動かして第1運動軌跡と第2運動軌跡に沿って運動させる。
【0073】
本開示の1つの具体的な実施形態では、第1ガイド部411は、水平方向に直線状に延びるように構成され、第2ガイド部412は第1ガイド部412と異なる方向に位置する。摺動機構42は、第1ガイド部411に沿った移動中に、取出載置アセンブリ3がベアリングアセンブリ2の収容空間において直線方向に沿って運動するように構成される。運動アセンブリ4は、第1ガイド部411に沿って運動する際に、取出載置アセンブリ3を動かしてコンテナを水平方向に沿ってベアリングアセンブリ2に積み付けることができる。
【0074】
さらに、運動アセンブリ4は、第1ガイド部411に沿って第2ガイド部412まで移動した後、取出載置アセンブリ3が、ベアリングアセンブリ2の収容空間の外に位置するまで、該収容空間から徐々に離れるように運動するように構成される。
【0075】
具体的には、取出載置アセンブリ3が第1運動軌跡において運動する際に、取出載置アセンブリ3は、ベアリングアセンブリ2の上方に位置し、ベアリングアセンブリ2の延伸方向に沿って運動する。取出載置アセンブリ3は、ベアリングアセンブリ2の上方の収容空間からベアリングアセンブリ2の前端を出るまで運動することができ、これによって、ベアリングアセンブリ2の前方の第1目標位置にあるコンテナを積み付けることができ、取出載置アセンブリ3が逆方向に運動すると、積み付けられたコンテナをベアリングアセンブリ2に対応する位置まで運動させることによって、コンテナをベアリングアセンブリ2に載置することができる。
【0076】
当然ながら、別の応用場面では、コンテナがベアリングアセンブリ2に位置した後、上記と同様な運動方式により、取出載置アセンブリ3は、該コンテナを第2目標位置まで卸すことができる。
【0077】
第2ガイド部412が第1ガイド部411と異なる方向に位置するので、運動アセンブリ4が第2運動軌跡に沿って運動する際に、取出載置アセンブリ3は、ベアリングアセンブリ2から徐々にずれるようにベアリングアセンブリ2の収容空間から離れることができ、その後、コンテナは、ベアリングアセンブリ2上まで完全に移動するか、又はベアリングアセンブリ2の収容空間を介して通過することができる。
【0078】
ガイド機構41において、第2ガイド部412は、第1ガイド部411の先端に接続され、第1ガイド部411自体の延伸方向からずれる。
【0079】
本開示の一実施形態では、摺動機構42が第2ガイド部412に沿って所定の位置に運動すると、取出載置アセンブリ3は、ベアリングアセンブリ2の収容空間から離れるようにベアリングアセンブリ2の一方側まで移動するように構成される。該位置における「一方側」は、ベアリングアセンブリ2の延伸方向に対する一方側である。例えば、
図1の紙面方向において、ベアリングアセンブリ2は左から右へ延びており、該位置における「一方側」とは、ベアリングアセンブリ2の前側又は後側である。
【0080】
該実施例では、第1ガイド部411は、ベアリングアセンブリの延伸方向に沿って延びてもよく、第2ガイド部は、該第1ガイド部411と同一水平面に位置し、ベアリングアセンブリの一方側から遠ざかるか、または徐々に遠ざかる方向へ延びてもよい。
【0081】
本開示の別の実施形態では、第2ガイド部412は、第1ガイド部411の上方に位置するように構成され、具体的には、第1ガイド部411は水平方向に直線状に延びており、第2ガイド部412は、第1ガイド部411に対して斜め上方に延びており、2つのガイド部の間には鈍角が形成されている。運動アセンブリ4が第2ガイド部412に沿って所定の位置に運動すると、取出載置アセンブリ3は、ベアリングアセンブリ2の収容空間から離れるようにベアリングアセンブリ2の上方に移動するように構成される。この際に、取出載置アセンブリ3、運動アセンブリ4とベアリングアセンブリ2の間の距離は、収容空間の高さよりも高くなければならない。
【0082】
本開示の別の実施形態では、
図2~
図5に示すように、第2ガイド部412は、第1ガイド部411の下方に位置するように構成され、具体的には、第1ガイド部411は、水平方向に直線状に延びており、第2ガイド部412は、第1ガイド部411と同じ鉛直平面に位置し、第1ガイド部411に対して斜め下方に延びており、2つのガイド部の間には鈍角が形成されている。運動アセンブリ4は、第2ガイド部412に沿って所定の位置に運動すると、取出載置アセンブリ3がベアリングアセンブリ2の下方に移動するように構成され、ベアリングアセンブリ2の収容空間を回避するように構成される。
【0083】
該実施形態では、ベアリングアセンブリ2の中央領域には、取出載置アセンブリ3と運動アセンブリ4が通過するための隙間又は空間が設けられてもよい。運動アセンブリ4は、取出載置アセンブリ3を動かして第2運動軌跡において運動させる際に、ベアリングアセンブリ2の中央の隙間又は空間を通過し、収容空間よりも低い下方まで運動することができる。
【0084】
本開示のガイド方式は、ガイドプレート、ガイドロッド、軌道等の通常のガイド構造であってもよい。第1ガイド部と第2ガイド部は、ガイド機構に設けられたスライド溝やガイド穴であってもよいし、方向が異なって端部が接続された2つのガイドロッドであってもよい。上記のガイド機構は一例に過ぎず、当業者は、方向の異なる2つのガイド部を有する構造が全て本開示の保護範囲内に含まれることを理解できる。
【0085】
本開示の1つの具体的な実施形態では、
図2、
図4に示すように、ガイド機構41はガイドプレートであり、第1ガイド部411と第2ガイド部412は、ガイドプレートに設けられ、互いに連通しているガイド溝であり、摺動機構42は、ガイド溝に沿って摺動可能となるように該ガイド溝とガイド可能に結合する。ガイド溝は、ガイドプレートの一方側又は対向する両側に設けられてもよく、ガイドプレートの両側を貫通して貫通溝を形成してもよい。ガイドプレートは、ベアリングアセンブリに対して縦方向に配置されており、また、収容空間を回避するためにガイドプレートの上端面がベアリングアセンブリ2のベアリング面よりも低い。第1ガイド部41は、水平方向に沿って延びるガイド溝として構成され、第2ガイド部42は、第1ガイド部411の先端から斜め下方に延びるガイド溝として構成される。摺動機構42は、第2ガイド部412に沿うように取出載置アセンブリ3を動かす際に、ベアリングアセンブリ2の中央の隙間又は空間を通過し、取出返還アセンブリがベアリングアセンブリの収容空間から離れるまで運動することができる。
【0086】
本開示の一実施形態では、
図3、
図4、
図5を参照し、摺動機構42は、固定部421と摺動部422を備え、固定部421と摺動部422は摺動可能に結合することによって、摺動部422は外力の作用で固定部421に対して摺動することができる。固定部421は、駆動アセンブリ5によって制御され、駆動アセンブリ5は、直線運動させる駆動力を提供し、固定部421が第1ガイド部411と第2ガイド部412の位置する平面に平行な方向に沿って直線運動するように駆動することができる。それと同時に、摺動部422は、第1ガイド部411と第2ガイド部412内でガイド可能に結合する。取出載置アセンブリ3は摺動部422に設けられ、摺動部422は、取出載置アセンブリ3を動かして第1ガイド部411と第2ガイド部412に沿って運動させることができる。第2ガイド部412は、第1ガイド部411に対して斜めに延びており、また、第1ガイド部411との間に鈍角が形成されている。
【0087】
固定部421と摺動部422との相対運動の方向は、第1ガイド部411の延伸方向に垂直な方向とされてもよい。駆動アセンブリ5は、固定部421により摺動部422を動かして同時に運動させることができ、固定部421の運動方向は第1ガイド部411の延伸方向と一致しており、第2ガイド部412の延伸方向と一致しない。
【0088】
図5を参照し、固定部421の運動方向が第2ガイド部412の延伸方向と異なるため、駆動アセンブリ5が固定部421を駆動して水平方向に沿って直線運動させると、摺動部422は、第2ガイド部412の制限作用により、固定部421に対して徐々に上方へ運動することによって、取出載置アセンブリ3を動かして、ベアリングアセンブリ2の収容空間内に入るように上方へ運動させる。逆方向に運動する場合、取出載置アセンブリ3がベアリングアセンブリ2の収容空間から離れるようにする。
【0089】
図4を参照し、摺動部422が第1ガイド部411内まで運動した後、固定部421の運動方向が第1ガイド部411の延伸方向と一致しているため、固定部421が引き続き運動している中で、固定部421と摺動部422との相対運動がなく、すなわち、固定部421と摺動部422が両方とも水平方向に直線運動することによって、摺動部422は、取出載置アセンブリ3を動かしてベアリングアセンブリ2の収容空間内で直線運動させ、駆動アセンブリ3を引き出すことができ、逆方向の場合には、取出載置アセンブリ3を引っ込めることができる。
【0090】
固定部421と摺動部422は両方ともブロック構造とされてもよい。1つの具体的な実施形態では、
図2~
図5に示す角度で観察すると、ガイド機構41は、立設されたガイドプレートであり、第1ガイド部411と第2ガイド部412は、ガイドプレートに設けられた長穴又は貫通穴である。ここで、第1ガイド部411は、水平方向に直線状に延びており、第2ガイド部412は、第1ガイド部411に対して斜め下方に延びている。固定部421は、上端が接続されている2つの挟み板を含んでもよく、固定部421の2つの挟み板の間には、スライド溝が設けられ、摺動部422は、固定部421の2つの挟み板の間に挟まれるとともに、固定部421内のスライド溝と結合し、固定部421に対して摺動可能である。摺動部422も、上端が接続されている2つの挟み板を含み、2つの挟み板の間には隙間があり、ガイドプレートは、摺動部422の2つの挟み板の間にある。摺動部422の2つの挟み板の間には、摺動部材がさらに接続されており、摺動部材は、第1ガイド部411と第2ガイド部412内で摺動可能に結合する。摺動部材は、軸ピン、スライダー等の構造であってもよく、ガイドプレートとの間の摩擦力を低減できるローラであってもよい。
【0091】
駆動アセンブリ5は、直線駆動力を提供し、摺動機構42とガイド機構41は、駆動アセンブリ5と取出載置アセンブリ3との間に接続されており、駆動アセンブリ5の直線駆動力を第1ガイド部411と第2ガイド部412に沿った2方向の駆動力に変換し、取出載置アセンブリ3を動かして方向の異なる第1運動軌跡と第2運動軌跡内において運動させることができる。
【0092】
駆動アセンブリ5は、リニアモータ、リードスクリューアセンブリ、ギヤラック、動力伝達ベルト等を用いてもよく、直線状運動を実現できる駆動装置はすべて本開示の保護範囲内に含まれる。1つの具体的な実施形態では、駆動アセンブリ5は、ベルトプーリ構造であり、
図2を参照し、少なくとも2つのプーリ51と、プーリ51に巻き付けられた動力伝達ベルト52と、プーリ51の回転を駆動するモータとを含み、モータの出力端は、一方のプーリ51に直接接続されてもよく、ギアアセンブリ等の伝動構造を介してプーリ51に伝動接続されてもよい。動力伝達ベルト52の運動方向は第1ガイド部411の延伸方向と一致している。摺動機構42の固定部421は、動力伝達ベルト52に固定接続されている。モータは、回転方向を調整することによって、プーリ51と動力伝達ベルト52により固定部421を動かして往復運動させることができる。
【0093】
駆動アセンブリ5は、ベース1又はベアリングアセンブリに取り付けられてもよく、運動アセンブリ4のガイド機構41に取り付けられてもよい。1つの具体的な実施形態では、ガイド機構41はガイドプレートであり、駆動アセンブリ5のプーリ51と動力伝達ベルト52は、ガイドプレートに設けられ、プーリ51は2つ設けられ、2つのプーリ51は、それぞれ第1ガイド部411と第2ガイド部412の両端に設けられ、回転軸を介してガイドプレートに回転接続され、固定部421には、動力伝達ベルト52に固定接続される接続部材が設けられる。
【0094】
1つの具体的な実施形態では、
図2に示すように、駆動アセンブリ5のプーリ51と動力伝達ベルト52は、ガイドプレートの一方側に設けられ、取出載置アセンブリ3は、ガイドプレートの他方側に設けられるので、取出載置アセンブリ3の運動時に駆動機構と干渉するのを避ける。モータは、ガイドプレートにおける第2ガイド部412に近い一端に設けられてもよい。
【0095】
駆動アセンブリ5の動力伝達ベルト52の強度が低く、摺動部422の運動方向の安定性を高めるために、少なくとも1つのガイドロッド43を設けてもよい。ガイドロッド43の延伸方向は固定部421の運動方向と一致している。固定部421は、ガイドロッド43と結合し、固定部421は、動力伝達ベルト52の駆動によりガイドロッド43の延伸方向に沿って直線運動するように構成される。ガイドロッド43は、ベース1、ベアリングアセンブリ2又はガイド機構41等の位置に設けられてもよい。
【0096】
図2に示す一実施形態では、ガイドロッド43は、ガイドプレートに接続され、具体的には、2つのガイドロッド43の両端は、それぞれ取付座を介してガイドプレートの両側に固定される。固定部421には、ガイドロッド43と摺動可能に結合するスライダー4220が設けられ、スライダー4220は、ガイドロッド43に貫設されている。ガイドロッド43は2つ設けられ、2つのガイドロッド43は、それぞれガイドプレートの対向する両側に設けられる。固定部421の2つの挟み板には、それぞれ2つのガイドロッド43に沿って摺動するスライダー4220が設けられる。
【0097】
取出載置アセンブリ3は、様々な方法でコンテナを積み付けることができ、スナップフィット、磁力吸着、真空チャック吸着等を含むが、これらに限定されない。1つの具体的な実施形態では、取出載置アセンブリ3は、コンテナの端面と結合し、コンテナを積み付けるように構成される吸盤機構31を備える。取出載置アセンブリ3は、固定台座32をさらに備え、吸盤機構31は、固定台座32に接続され、固定台座32は、摺動機構42の摺動部422に接続される。
【0098】
本開示の1つの具体的な実施形態では、
図3、
図5を参照し、吸盤機構31と固定台座32との間には、吸盤機構31がコンテナを積み付ける際の衝撃力を緩衝するための緩衝装置33が設けられてもよい。緩衝装置33は、吸盤機構31と固定台座32との間に接続されたバネを含んでもよく、吸盤機構31と固定台座32との間には、一定の動き余裕があり、吸盤機構31は、外力の作用でバネの作用力を克服して固定部32に対して変位することができ、これによって、バネは、吸盤機構31が受けた外力を緩衝することができる。
【0099】
吸盤機構31は、真空チャックを用いてもよく、その数は、1つであってもよく、複数であってもよく、ここでは制限しない。真空源を制御することによって、コンテナの端面を吸着又は解放するように吸盤機構31を制御し、コンテナをベアリングアセンブリ又はラックに載置することができる。
【0100】
上記の実施例では、運動アセンブリは、取出載置アセンブリを動かして第1ガイド部に沿って往復運動で運動させている中で、取出載置アセンブリを引き出してラックの第1目標位置にあるコンテナを吸着するとともに、コンテナを動かしてベアリングアセンブリ上に運動させることができる。この際に、取出載置アセンブリは、コンテナを解放し、コンテナをベアリングアセンブリに載置することができる。
【0101】
本開示の一実施形態では、取出載置アセンブリは、コンテナを動かしてベアリングアセンブリ上に完全に運動させてから、コンテナを解放し、コンテナをベアリングアセンブリ上に完全にベアリングすることができる。
【0102】
本開示の一実施形態では、取出載置アセンブリは、コンテナを動かしてコンテナの一部がベアリングアセンブリに位置するまで運動させることができ、取出載置アセンブリがコンテナを解放した後、プッシュ装置によりコンテナをベアリングアセンブリ上に完全に押すことができる。
【0103】
本開示の1つの具体的な実施形態では、ベアリングアセンブリ2は、コンテナを運送可能に構成され、ベアリングアセンブリ2の両端は、それぞれ第1開口端及び第2開口端と記すことができる。
図1の紙面方向において、ベアリングアセンブリ2の左端は第1開口端であり、その右端は第2開口端である。ベアリングアセンブリ2は、コンテナを第1開口端と第2開口端との間で運動させるように運送可能であり、収容空間は、ベアリングアセンブリ2の第1開口端と第2開口端との間に設けられる。
【0104】
一実施形態では、
図1、
図2に示すように、ベアリングアセンブリ2は、輸送ベルト21を備え、輸送ベルト21の上面は、コンテナを支持するためのベアリング面であり、輸送ベルト21は、水平方向にコンテナを運送可能であり、輸送ベルト21の運輸方向は第1ガイド部411の延伸方向と一致している。取出載置アセンブリ3がコンテナを積み付けて第1運動軌跡と第2運動軌跡との連通位置又は該連通位置の付近まで移動すると、コンテナが動かされて第1開口端に入り、この際に、取出載置アセンブリ3はコンテナを解放するとともに、第2運動軌跡に沿ってベアリングアセンブリの収容空間から離れるように運動する。その後、輸送ベルトによりコンテナを輸送ベルト21上に完全にベアリングするまで運動させることができる。
【0105】
ベアリングアセンブリ2は、輸送ベルト21と結合する複数の伝動ロールと、伝動ロールにより輸送ベルト21の回転を駆動する駆動モータとをさらに備える。一実施形態では、ベアリングアセンブリ2は、ベルトコンベヤであってもよい。ベルトコンベヤの構造と原理は従来技術であり、当業者には理解できるので、本開示では具体的に説明しない。
【0106】
一実施形態では、
図1に示すように、輸送ベルト21は、2つ設けられてもよく、2つの輸送ベルト21は、間隔をあけて設けられ、同一水平面に位置し、取出載置アセンブリ3と運動アセンブリ4は、2つの輸送ベルト21の間に設けられてもよい。2つの輸送ベルト21は、同期運動するとともに、コンテナを運輸する。2つの輸送ベルト21は、同一の駆動装置により駆動されてもよい。取出載置アセンブリ3は、第1運動軌跡に沿って所定の位置に運動すると、2つの輸送ベルト21の間から第1開口端を出てコンテナの端面を吸着することができ、取出載置アセンブリ3は、第2運動軌跡に沿って所定の位置に運動すると、2つの輸送ベルト21の間に引っ込み、ベアリング面よりも低くなるまで運動することができる。
【0107】
本開示の1つの具体的な応用場面では、該輸送ベルト21は、さらに、コンテナを第1開口端から第2開口端まで輸送するか、又は第2開口端から第2開口端まで輸送するように構成される。例えば、輸送ベルトの搬送により、コンテナを第2開口端に輸送し、第2開口端から他の目標位置に輸送することができ、例えば、コンテナをワークステーションに輸送してピッキングを行うか、又はワークステーションとの輸送ラインに輸送する。また、ワークステーションの輸送ラインにおけるコンテナは、第2開口端を介してベアリングアセンブリ2上に置かれ、ベアリングアセンブリ2の輸送により対応する位置に到達してもよく、その後、取出返還アセンブリは、第1ガイド部に沿って運動し、ベアリングアセンブリ2にあるコンテナを、第1開口端を介してラックの目標位置に押して保管する。この過程において、取出返還アセンブリは、プッシュ作用だけでコンテナをラックの目標位置に押して保管してもよく、コンテナを吸着し、ラックの目標位置にプッシュして保管してもよい。
【0108】
一実施形態では、コンテナがベアリングアセンブリ2の両側から落下するのを防止するために、ベース1の両側の位置には、落下防止リブ22が設けられてもよく、防止リブ22は、輸送ベルトの外側に位置することによって、コンテナを輸送ベルト21上に制限するように構成することができる。具体的には、両側の落下防止リブ22は、帯状の構造とされ、輸送ベルト21の延伸方向と一致しており、落下防止リブ22は、ベアリングアセンブリの第1開口端からその第2開口端まで延びることができる。
【0109】
ベース1には、輸送ベルト21上のコンテナをベアリングアセンブリの中心まで移動させるようにガイドするように配置される校正ガイド機構23がさらに設けられてもよい。具体的には、
図1に示すように、校正ガイド機構23は、ベース1の対向する両側に設けられ、両側の校正ガイド機構23は、ベアリングアセンブリ2の中心線に対して対称的に設けられる。校正ガイド機構23の端部は、コンテナが両側の校正ガイド機構23の間に入りやすいように、フレア形構造とされる。
【0110】
落下防止リブ22と校正ガイド機構23は、互いに独立して設けられてもよいし、一体成型された構造とされてもよい。
図1に示す実施形態では、落下防止リブ22と校正ガイド機構23は、一体として接続されており、落下防止リブ22は、第1開口端と第2開口端の間の中間領域において内側へ延びて校正ガイド機構23を形成し、両側の校正ガイド機構23の間の距離は落下防止リブ22の間の距離よりも小さく、また、校正ガイド機構23と両端の落下防止リブ22は、コンテナが校正ガイド機構23の間に入りやすいように、傾斜面を介して接続され、フレア構造となる。
【0111】
一実施形態では、コンテナ取出搬送アセンブリは、コンテナの位置を検出するための検出装置をさらに備える。取出載置アセンブリ3がコンテナを積み卸してその一部をベアリングアセンブリ2上に運動させると、検出装置は、コンテナを検出でき、この際に、取出載置アセンブリ3は、コンテナをベアリングアセンブリ2に載置することができ、例えば、吸盤機構31がコンテナを解放するように吸盤機構31の真空源を遮断することができる。そのため、検出装置の検知位置は、取出載置アセンブリ3がいつコンテナを解放するかを決定し、検出装置の検知位置は、設計に応じて調整することができ、最終的にコンテナを輸送ベルトにベアリングすればよい。例えば検出位置の検知位置は、運動アセンブリ4が第1ガイド部における第2ガイド部に近い位置まで運動したものであってもよい。
【0112】
検出装置は、センサ、赤外線走査装置、撮像装置等を含むが、これらに限定されない。検出装置は、コンテナを検出した場合に検出信号を生成して送信することができる。一実施形態では、検出装置は、圧力センサであってもよく、圧力センサは、ベアリングアセンブリ2に設けられ、コンテナがベアリングアセンブリ2の対応する位置まで移動すると、圧力センサは、コンテナの圧力を検出して検出信号を発生することができる。別の実施形態では、赤外線センサ等であってもよく、ここでは、具体的に説明しない。
【0113】
本開示のコンテナ取出搬送アセンブリは、ラック上のコンテナを移送するために用いられてもよく、コンテナを移す際に、コンテナ取出搬送アセンブリの位置は、ラック上の目標位置に対応しなければならない。
【0114】
実際の倉庫保管環境では、地面の凹凸やラックの取り付け誤差などの要因に起因して、コンテナ取出搬送アセンブリの位置とラック上の目標位置にずれが生じてしまう場合もある。位置精度を高めるために、コンテナ取出搬送アセンブリは、コンテナ取出搬送アセンブリとラックとの相対位置を測位するように配置される測位システム6をさらに備える。測位システム6は、コンテナ取出搬送アセンブリとラックの目標位置との位置ずれがプリセット範囲に達したと検出した場合、コンテナ取出搬送アセンブリの位置を調整する必要がある。
【0115】
測位システムは、視覚走査モジュール、レーザ走査モジュール又は赤外線走査モジュールであってもよく、ラック上の対応する位置を識別することにより、コンテナ又はコンテナロケーションの位置情報を取得する。
図1に示すように、測位システムは、ベース1に対して設けられてもよく、ベース1には、支持枠11が設けられてもよく、支持枠11は、ベアリングアセンブリ2の上方に位置し、コンテナの運動に干渉することなく収容空間を回避している。支持枠11はドア状構造とされてもよく、支持枠11の底端は、ベアリングアセンブリ2の第1開口端の両側に固定接続され、測位システムは、支持枠11の天井部に取り付けられ、ベアリングアセンブリ2の上方に位置する。
【0116】
本開示の1つの具体的な実施形態では、測位システム6は、二次元結像モジュールであってもよく、ラック上の各コンテナロケーションには対応して二次元マークが設けられ、該マークは、コンテナロケーションの前側ビームの中心位置にある。二次元結像モジュールは、ラックにマークされた位置情報を取得するように構成される。
二次元結像モジュールは、ベアリングアセンブリ2の前端の中心位置に設けられてもよい。これは、二次元結像モジュールがその前方のビーム上のマークの位置情報を読み取るのに役立つ。二次元結像モジュールがビームにマークされた位置情報を取得した後、目標位置のコンテナロケーションに対するコンテナ取出搬送アセンブリの高さずれ及び/又は水平ずれを取得することができ、これによって、コンテナ取出搬送アセンブリの位置調整のための基準を提供できる。
【0117】
実施例2
本実施例は、積み卸し装置を提供する。
図6に示すように、積み卸し装置は、枠体7を備え、枠体7には、実施例1に記載されたコンテナ取出搬送アセンブリが設けられ、コンテナ取出搬送アセンブリは、枠体7上を移動するように構成され、コンテナ取出搬送アセンブリの位置は、枠体上において調整することができる。コンテナ取出搬送アセンブリの具体的な構造と原理については、実施例1を参照し、本実施例では説明を省略する。
【0118】
具体的には、
図7に示すように、枠体7は、互いに垂直であるX軸軌道71とY軸軌道72を含み、X軸軌道71とY軸軌道72は、鉛直平面に設けられる。具体的には、Y軸軌道は、X軸軌道に沿って運動するように構成され、コンテナ取出搬送アセンブリは、Y軸軌道に沿って運動するように構成される。運動アセンブリ4は、取出載置アセンブリ3を動かして第1運動軌跡内においてZ軸方向に沿って運動させるように構成され、X軸、Y軸およびZ軸は、三次元座標系を構成する。
【0119】
一実施形態では、枠体7は、ドアフレームアセンブリを備え、X軸軌道71は、グランドレール構造と、ドアフレームアセンブリに設けられたスカイレール構造とを含む。X軸軌道71は、水平方向に沿って延びており、Y軸軌道72は、鉛直方向に沿って延びている。Y軸軌道72は、支柱構造であってもよく、Y軸軌道72の両端は、それぞれグランドレール構造及びスカイレール構造とガイド可能に結合し、Y軸軌道72は、グランドレール構造とスカイレール構造に沿って水平運動する。
【0120】
具体的には、2つのX軸軌道71には、それぞれX軸移動板が設けられ、X軸移動板は、X軸軌道71に沿って水平方向に移動可能であり、Y軸軌道72の両端は、それぞれ2つのX軸移動板に固定接続される。Y軸軌道72には、Y軸移動板が設けられ、Y軸移動板は、Y軸軌道72に沿って鉛直方向に移動可能であり、コンテナ取出搬送アセンブリは、Y軸移動板に固定接続される。X軸移動板とY軸移動板には、ガイドアセンブリがさらに取り付けられてもよく、ガイドアセンブリにより、対応するX軸軌道71とY軸軌道72に沿って摺動する。
【0121】
枠体7には、X軸駆動ユニット及びY軸駆動ユニットを含む駆動システムがさらに設けられている。ここで、X軸駆動ユニットは、Y軸軌道72を駆動してX軸軌道71に沿って運動させるためのものであり、Y軸駆動ユニットは、コンテナ取出搬送アセンブリを駆動してY軸軌道72に沿って運動させるためのものであり、これによって、コンテナ取出搬送アセンブリを、対応する位置、例えばラック上の目標位置に対応する位置まで運動させることができる。駆動システムは、駆動モータ、伝動ギア、伝動チェーン、リードスクリューアセンブリ等を含んでもよく、当業者は、駆動システムの上記の機能を実現するために従来技術に基づいて設定を行うことができる。
【0122】
本開示の一実施形態では、Y軸軌道72は少なくとも2つ設けられてもよく、少なくとも2つのY軸軌道72は、上下の2つのX軸軌道71の間で相対的に独立して運動する。各Y軸軌道には、少なくとも1つのコンテナ取出搬送アセンブリが設けられ、各Y軸軌道上のコンテナ取出搬送アセンブリは、いずれも独立して運動することができるため、積み卸し装置の作業効率が向上した。
【0123】
本実施例では、積み卸し装置は、ラック上のコンテナを移送するためのものであり、コンテナ取出搬送アセンブリは、X軸軌道71とY軸軌道72に沿って枠体7上を移動し、ラックの目標位置まで移動することができる。
【0124】
コンテナ取出搬送アセンブリは、コンテナ取出搬送アセンブリとラック上の目標位置との位置ずれのための測位システム6を有する。測位システム6は、カメラ等の二次元結像モジュールを用いてもよく、目標位置の位置情報を取得できるデプスカメラ又はパノラマカメラ等の三次元結像モジュールを用いてもよい。
【0125】
一実施形態では、測位システム6には、二次元結像モジュールが用いられる。ラックの各コンテナロケーションには対応して二次元のマークが設けられ、二次元結像モジュールは、ラックにマークされた位置情報を取得するように構成される。二次元結像モジュールにより取得されたマーク位置に基づいて、コンテナ取出搬送アセンブリとマークとの位置ずれを水平方向と鉛直方向のずれも含めて比較して分析することができる。二次元結像モジュールにより取得されたマークとの位置ずれに基づいて、コンテナ取出搬送アセンブリは、X軸軌道71とY軸軌道72により調整し、目標位置に対するコンテナ取出搬送アセンブリの位置の精度を高めることができる。
【0126】
積み卸し装置のX軸軌道71とY軸軌道72は、枠状構造とされ、コンパクトな構造を有するコンテナ取出搬送アセンブリと結合して使用することにより、比較的狭い作業スペースでの作業に使用でき、スペース利用率が向上し、倉庫保管スペースの容量の増加に役立つ。
【0127】
実施例3
本実施例は、ピッキングシステムを提供し、
図7に示すように、ピッキングシステムは、ワークステーションエリアと、ラックドッキングエリアと、実施例2に記載された積み卸し装置とを含み、積み卸し装置の具体的な構造と原理については、実施例2と実施例1を参照し、本実施例では説明を省略する。
【0128】
ラックドッキングエリアは、ラックをドッキングするように構成され、積み卸し装置は、ワークステーションエリアとラックの間でコンテナを移送するように構成され、ワークステーションエリア内には、コンテナ内の貨物を仕分けできるピッキングステーションが設けられる。
【0129】
本開示の一実施形態では、ワークステーションエリアは、コンテナを運輸できる輸送ラインをさらに含んでもよい。輸送ラインは、コンテナ取出搬送アセンブリから移送されたコンテナを受け取るためのものであり、ピッキングステーションに位置する作業員は、輸送ライン上のコンテナをピッキングすることができ、又は、輸送ラインは、輸送ラインにあるコンテナをコンテナ取出搬送アセンブリ上に輸送するためのものであり、コンテナ取出搬送アセンブリ上に輸送されたコンテナは、ピッキングが完了したコンテナである。
【0130】
積み卸し装置は、注文に応じてラック上の目標位置のコンテナを積み付け、そして、目標コンテナをワークステーションエリアの輸送ラインに運送することができ、ピッキングステーションの作業員は、注文に応じて輸送ライン上のコンテナ内の貨物をピッキングすることができる。ピッキングが完了した後、コンテナは、輸送ラインを介して積み卸し装置上に運送され、卸し装置は、コンテナをラック上に戻すことができる。ピッキングシステムは、積み卸し装置によってコンテナの初期ピッキングと運輸を実現し、ラックとワークステーションエリアとの間でのコンテナの移送を実現でき、仕分け作業の効率を効果的に向上させ、人的労力を削減した。
【0131】
実施例4
本実施例は、実施例3に記載されたピッキングシステムによって実行されるコンテナ取出方法を開示し、
図8に示すように、当該コンテナ取出方法は以下のステップを含む。
ステップS1000:積み卸し装置は、コンテナ取出搬送アセンブリを駆動して目標位置まで移動させる。
【0132】
業務システムは、積み卸し装置に対してコンテナを取り出すコマンドを出し、積み卸し装置は、業務コマンドを受けた後、業務コマンドに含まれるコンテナ位置情報に基づいて、コンテナ取出搬送アセンブリを駆動して目標位置まで移動させる。コンテナ位置情報は、例えば座標として業務システム又は積み卸し装置の制御システムに予め格納することができ、積み卸し装置は、これらの位置情報に基づいて対応する操作を行うことができる。
【0133】
本開示における積み卸し装置の構造を参照し、積み卸し装置は、水平方向に設けられたX軸軌道71及び鉛直方向に設けられたY軸軌道72を含み、積み卸し装置は、業務コマンドを受け取った後、X軸方向とY軸方向での運動により、コンテナ取出搬送アセンブリを駆動して業務コマンドに含まれる目標コンテナロケーションに対応する目標位置まで移動させる。
【0134】
本開示の一実施形態では、ステップS1000は以下のステップを含む。
ステップS1100:積み卸し装置は、システムに予め格納された座標に従って、コンテナ取出搬送アセンブリを駆動して目標位置まで移動させる。
ラック上の各コンテナロケーションは、座標(x.y)としてシステムに予め格納されてもよく、卸し装置は、対応するコマンドを受け取った後、コマンドに含まれる目標位置の座標情報に基づいて、X軸軌道71とY軸軌道72を制御して対応する距離だけ移動させ、コンテナ取出搬送アセンブリを、目標位置に到達するように対応する座標位置まで駆動する。
【0135】
ステップS1200:測位システムによりラックにマークされた位置情報を取得し、積み卸し装置は取得された位置ずれに基づいて前記コンテナ取出搬送アセンブリの位置を調整する。
【0136】
ラック上の各コンテナロケーションの対応する位置には、すべてマークが設けられ、コンテナ取出搬送アセンブリがラックの目標位置まで運動すると、測位システムは、ラック目標位置のマークを識別し、目標位置とコンテナ取出搬送アセンブリとの位置ずれを取得することができ、積み卸し装置は、取得された位置ずれに基づいてX軸とY軸の方向に沿ってコンテナ取出搬送アセンブリの位置を調整し、コンテナ取出搬送アセンブリの位置の精度を高めることができる。
【0137】
本開示の一実施形態では、積み卸し装置は、コンテナ取出搬送アセンブリを駆動してそのベアリングアセンブリのベアリング面がラックのコンテナロケーションにおけるコンテナのベアリング用のベアリング面よりも低くなるまで移動させる。これによって、取出載置アセンブリはラック上にあるコンテナをベアリングアセンブリ上に引っ張りやすくなる。
【0138】
ステップS2000:運動アセンブリ4は、第1運動軌跡において運動するように駆動アセンブリ5によって制御され、ラックの目標位置のコンテナをベアリングアセンブリ2上に積み付けるように取出載置アセンブリ3を動かす。
【0139】
駆動アセンブリは、運動アセンブリによって取出載置アセンブリ3を動かして第1運動軌跡に沿って運動させることで、取出載置アセンブリは、前方のコンテナを吸着するように、ベアリングアセンブリ2の収容空間内においてベアリングアセンブリ2の延伸方向に沿って引き出される。運動アセンブリは、逆方向に運動し、取出載置アセンブリを動かしてコンテナをベアリングアセンブリ2上に運送する。
【0140】
本開示の1つの具体的な実施形態では、ステップS2000は以下のステップを含む。
ステップS210:運動アセンブリは、第1運動軌跡において第1位置まで運動するように駆動アセンブリによって制御され、引き出してラック上の目標位置のコンテナを積み付けるように取出載置アセンブリを動かす。
【0141】
第1位置にある場合、取出載置アセンブリは、ラック上の目標位置のコンテナと位置合わせされ、コンテナを積み付けることができる。取出載置アセンブリ3が第1位置まで運動すると、取出載置アセンブリ2は、ベアリングアセンブリ2の第1開口端からラックの目標位置におけるコンテナへ引き出され、コンテナの端面と結合し、コンテナを積み付ける。例えば取出載置アセンブリ3に吸盤機構を用いる場合、該吸盤機構は該位置においてコンテナの端面と結合し、コンテナを吸着する。
【0142】
ステップS220:運動アセンブリは、第1運動軌跡において第2位置の方向へ移動するように駆動アセンブリによって制御され、取出載置アセンブリは、積み付けられたコンテナをベアリングアセンブリの収容空間の方向へ移動させる。
【0143】
第2位置にある場合、取出載置アセンブリは、コンテナをベアリングアセンブリ上に載置する。例えば取出載置アセンブリが吸盤機構である場合、第2位置において、吸盤機構の真空源を遮断し、コンテナをベアリングアセンブリ上に支持する。
【0144】
第2位置は、第1運動軌跡と第2運動軌跡との連通位置に設けられてもよく、第1運動軌跡における第2運動軌跡との連通位置の付近に設けられてもよい。取出載置アセンブリがコンテナを第1位置から第2位置まで移動させるように吸着すると、コンテナは、ベアリングアセンブリ上に完全又は部分的に位置するようにベアリングアセンブリの収容空間の方向へ移動する。
【0145】
ステップS2300:コンテナが第2位置に到達したと検出装置が検出した場合、取出載置アセンブリは、前記コンテナを解放し、前記コンテナを前記ベアリングアセンブリ上に支持する。
【0146】
コンテナは第2位置まで運動すると、検出装置によって検知されることが可能であり、この際に、取出載置アセンブリは、コンテナをベアリングアセンブリ上に卸すことができる。ベアリングアセンブリが輸送ベルトを含む実施例では、輸送ベルトは作業中にコンテナをベアリングアセンブリの収容空間内に完全に移動させることができる。
【0147】
取出載置アセンブリが吸盤機構を含む実施例では、コンテナが第2位置まで運動すると、検出装置は、コンテナが所定の位置に到達したという検出信号を送信し、これにより、吸盤機構の真空源を遮断でき、吸盤機構はコンテナを輸送ベルト上に積み付ける。
【0148】
ステップS3000:運動アセンブリ4は、第2運動軌跡において運動するように駆動アセンブリによって制御され、前記ベアリングアセンブリの収容空間を回避するように取出載置アセンブリを動かす。
【0149】
運動アセンブリ4の摺動機構は、取出載置アセンブリ3を動かして下方へ第2運動軌跡まで運動させ、取出載置アセンブリ3を動かしてベアリングアセンブリ2のベアリング面よりも低くなるまで運動させることで、ベアリングアセンブリの収容空間を回避する。この際に、ベアリングアセンブリ2は、コンテナを収容空間内に運送することができる。
【0150】
一実施形態では、ステップS3000では、運動アセンブリは、第2運動軌跡において第3位置まで運動するように駆動アセンブリによって制御され、前記取出載置アセンブリは、ベアリングアセンブリの下方まで運動することで、前記ベアリングアセンブリの収容空間を回避する。
【0151】
第3位置は第2運動軌跡に位置し、取出載置アセンブリは、ベアリングアセンブリの下方まで運動して収容空間を回避することによって、コンテナがベアリングアセンブリ2に沿って収容空間内に運動するか又は収容空間を通過する際に、取出載置アセンブリとの干渉がなく、コンテナ取出搬送アセンブリのスペースが節約され、構造がよりコンパクトとなる。
【0152】
ステップS4000:ベアリングアセンブリ2上のコンテナを駆動してワークステーションエリアまで運動させる。
【0153】
コンテナがベアリングアセンブリ2上に移動した後、積み卸し装置のX軸軌道71とY軸軌道72は、コンテナ取出搬送アセンブリを駆動して目標位置からワークステーションエリアの相応的な位置、例えばワークステーションの輸送ラインに対応するまで移動させる。輸送ベルトは、引き続き輸送し、コンテナをワークステーションの輸送ライン上に移すことによって、ワークステーションエリアのピッキングステーションにおいてコンテナをピッキングすることができ、積み卸し装置によって、コンテナの自動的移送を実現し、人件費を節約し、作業効率を向上させた。
【0154】
実施例5
本実施例は、実施例3に記載れたピッキングシステムによって実行されるコンテナ搬送方法を開示し、
図9に示すように、当該コンテナ搬送方法は以下のステップを含む。
ステップS1000:ワークステーションエリアにおけるコンテナをコンテナ取出搬送アセンブリのベアリングアセンブリ上に輸送する。
【0155】
ワークステーションエリアでピッキングが完了したコンテナはラック上に戻す必要がある。コンテナをコンテナ取出搬送アセンブリのベアリングアセンブリ上に輸送する際に、取出載置アセンブリは、第2運動軌跡内にあり、即ち、ベアリングアセンブリの収容空間の外にあり、この際にワークステーションエリアにあるコンテナをコンテナ取出搬送アセンブリのベアリングアセンブリ上に輸送することができる。
【0156】
例えば、コンテナは、ワークステーションエリアの輸送ライン上で輸送され、コンテナ取出搬送アセンブリの第2開口端を介してベアリングアセンブリの収容空間に入り、最終的にベアリングアセンブリ上に支持されてもよい。
【0157】
ステップS2000:積み卸し装置は、コンテナ取出搬送アセンブリを駆動して目標位置まで移動させる。
【0158】
積み卸し装置は、X軸軌道71とY軸軌道72によりコンテナ取出搬送アセンブリを駆動して目標位置まで運動させることができる。該ステップの方法は、上記の運動方式と同様であり、ここでは具体的に説明しない。
【0159】
本開示の一実施形態では、積み卸し装置は、コンテナ取出搬送アセンブリを駆動してそのベアリングアセンブリのベアリング面がラックのコンテナロケーションにおけるコンテナのベアリング用のベアリング面よりも高くなるまで移動させる。これによって、取出載置アセンブリはベアリングアセンブリ上にあるコンテナをラックのコンテナロケーションに押して保管しやすくなる。
【0160】
ステップS3000:ベアリングアセンブリ上のコンテナを駆動してプリセット位置まで運動させた後、運動アセンブリは、第2運動軌跡に沿って第1運動軌跡まで運動するように駆動アセンブリによって制御され、ベアリングアセンブリの収容空間に入るようにコンテナ取出搬送アセンブリを動かす。
【0161】
目標位置に到達した後、ベアリングアセンブリ上のコンテナ容易を駆動してプリセット位置まで運動させることができ、該プリセット位置は、上記の第2位置であってもよい。当然ながら、本分野の技術では、該ステップは、コンテナ取出搬送アセンブリが移動する前に実行されてもよく、ここでは制限しない。
【0162】
ベアリングアセンブリが輸送ベルトである実施例では、輸送ベルトによりコンテナを輸送することができる。コンテナが上記の第2位置まで移動すると、運動アセンブリを制御して第2運動軌跡に沿って第1運動軌跡まで運動させることで、ベアリングアセンブリの収容空間内に入るように取出載置アセンブリを動かす。
【0163】
ステップS4000:運動アセンブリは第1運動軌跡内において運動するように駆動アセンブリによって制御されることで、取出載置アセンブリはベアリングアセンブリ上にあるコンテナをラックの目標位置に押して保管する。
【0164】
駆動アセンブリの駆動力により、取出載置アセンブリは、第1運動軌跡に沿ってベアリングアセンブリ上の第2位置にあるコンテナを押すことによって、コンテナを第1開口端の方向へプッシュし、第1開口端を介してコンテナをラックの目標位置に押して保管することができ、これによって、コンテナのラックへの送りステップが完了する。
【0165】
積み卸し装置は、ピッキングシステムにおいて、コンテナ取出作業だけでなく、コンテナ搬送作業も完了できるので、機器の利用率と作業効率が向上し、人的労力が削減され、生産コストが効果的に削減され、優れた利点がある。
【0166】
実施例6
本実施例は、別のコンテナ取出搬送アセンブリを開示し、
図10~
図19に示すように、本実施例で提供される別のコンテナ取出搬送アセンブリは、ベース1と、搬送プラットフォーム200と、掴み機構300と、回避機構400とを備え、搬送プラットフォーム200は、前記ベース1に設けられ、前記搬送プラットフォーム200は、受け取り端と、送り出し端と、両端の間にある搬送テーブル面とを有し、前記搬送プラットフォーム200は、前記搬送テーブル面を介して前記受け取り端から前記送り出し端まで仕分け対象を移動させるように配置され、掴み機構300は、前記ベース1に可動に装着され、前記掴み機構300は、前記搬送テーブル面の外にある前記仕分け対象を掴んだまま前記搬送テーブル面まで移動させるように構成され、回避機構400は、前記ベース1に設けられ、前記掴み機構300と制御可能に接続され、前記回避機構400は、前記仕分け対象が前記搬送テーブル面を介して前記受け取り端から前記送り出し端まで移動することを可能にするために、前記掴み機構300の最高位置が前記搬送プラットフォーム200の搬送テーブル面よりも低くなるように前記掴み機構300の高さを制御可能に構成される。
【0167】
該コンテナ取出搬送アセンブリは、特に貨物がラック500上の高い位置に載置される場合に、作業員がラック500上の貨物を引き取る代わりに、ラック500上の貨物を自動的に移すために用いられてもよい。対応するロボットアーム610等の構造と組み合わせて使用し、コンテナ取出搬送アセンブリを相応的な貨物に対応する位置まで移動させれば、コンテナ取出搬送アセンブリにより貨物を自動的に移し、貨物の引き取りを実現できる。また、コンテナ取出搬送アセンブリは、対応するシステム制御とも組み合わせて使用でき、所定のロジック制御により貨物の迅速で自動的な引き取りを実現し、仕分け効率を高めることができる。そのため、該コンテナ取出搬送アセンブリは、作業員が自らラック500上の貨物を引き取る代わりに貨物を自動的に引き取ることを可能にし、また、貨物の自動的で迅速な仕分けも可能にした。
【0168】
コンテナ取出搬送アセンブリにより貨物を引き取る際に、コンテナ取出搬送アセンブリは、まずラック500上の貨物が置かれる位置の前に到達する必要がある。掴み機構300は、ラック500上の貨物を掴み取った後、掴んだまま搬送プラットフォーム200の搬送テーブル面に移動させることができ、搬送プラットフォーム200は、搬送機能を有し、搬送テーブル面上の貨物を受け取り端から送り出し端まで移動させることができる。掴み機構300は、一旦貨物を掴んだまま搬送テーブル面上に移動させると、掴み機構300は、貨物を受け取り端から輸送端まで移す移動過程に障害が発生するのを防止するために、回避機構400の制御により高さを下げるとともに、搬送プラットフォーム200の下方に移動する。
【0169】
搬送プラットフォーム200は、貨物を移すことが可能な任意の構造を採用してもよく、例えば輸送ベルト21、スライドレールテーブル面、ロール軸テーブル面、ボールテーブル面等が挙げられる。1つの実施例では、前記搬送プラットフォーム200は、前記ベース1に対称的に装着された一対の輸送ベルト21を含み、前記輸送ベルト21の搬送面は、前記搬送テーブル面を構成し、一対の前記輸送ベルト21の間には、回避空間220を有し、前記掴み機構300は、前記回避空間220内にある。加えて、搬送プラットフォーム200は、同様に中央の回避空間220が形成されるスライドレールテーブル面、ロール軸テーブル面又はボールテーブル面から構成されてもよく、掴み機構300を収納するための回避空間220を形成できればよい。また、構造の異なる各搬送プラットフォーム200において、回避機構400は、中央位置にのみ配置されることに限定されず、又は絶対的に中央位置に配置されるものではない。
【0170】
掴み機構300は、貨物を掴むための部材として用いられ、掴み機能を有するメカニカルグリッパ又は吸盤機構31等を採用してもよい。貨物が不定形である場合には、メカニカルグリッパのような部材を使用することが好適であり、貨物が定形であるか又は定形の保管箱内に置かれる場合、吸盤機構31等の部材を用いてもよい。1つの実施例では、前記掴み機構300は、ガイド機構41と吸盤機構31を含み、前記ガイド機構41のガイド軌跡は、前記受け取り端と前記送り出し端とを接続し、吸盤機構31は、前記ガイド機構41に前記ガイド軌跡に沿ってガイド可能に装着され、前記吸盤機構31は、前記ガイド軌跡に沿って前記仕分け対象を移動させるように配置される。したがって、吸盤機構31は、貨物が受け取り端から搬送プラットフォーム200に移動してから、搬送プラットフォーム200を介して送り出し端まで移動できるように、貨物又は貨物が積み付けられた保管箱を吸着するために用いられてもよい。
【0171】
吸盤機構31がガイド軌跡に沿ってガイド機構41上において受け取り端から送り出し端まで移動する手段としては、ガイドと移動の機能を有する任意の部材を採用してもよい。1つの実施例では、前記掴み機構300は、前記ガイド機構41に前記ガイド軌跡に沿ってガイド可能に装着される電気制御スライダーをさらに備え、前記吸盤機構31は、前記電気制御スライダーに装着され、さらに前記ガイド機構41上に間接的に装着される。ガイド機構41は、例えば電気制御ガイドレールであってもよく、電気制御ガイドレールには、吸盤機構31を移動させるための電気制御スライダーを有し、電気制御ガイドレールと電気制御スライダーの結合もロジック制御を満たすことができる。
【0172】
回避機構400は、任意の方式で掴み機構300を制御して搬送テーブル面の下方に移動させることができる。
図1~
図8に示すように、前記回避機構400は、前記ベース1に設けられたリフター410を備える。前記ガイド機構41は、前記受け取り端に向かう一端が固定端であり、前記送り出し端に向かう一端が可動端であり、前記固定端は、前記ベース1にヒンジ装着され、前記搬送テーブル面よりも低く、前記リフター410は、前記可動端と制御可能に接続され、前記リフター410は、前記掴み機構300を前記搬送テーブル面よりも低くできるように前記可動端の高さの下降を制御可能に配置される。
【0173】
貨物が掴み機構300によって掴まれたまま搬送プラットフォームに移動した後、掴み機構300は、作業タスクを一時的に完了する。この際に、貨物が搬送プラットフォーム200上において受け取り端から送り出し端まで移動するのを妨げないように、リフター410は、ガイド機構41の可動端の高さの下降を制御することができ、可動端の高さの下降に従って、掴み機構300は、回避空間220内に収容されるように、その最高位置が搬送テーブル面の下方まで低下することができ、これによって、貨物が受け取り端から送り出し端に移動する運動スペースが完全に空けられ、貨物を受け取り端から送り出し端まで移動させる要求が満たされる。
【0174】
リフター410は、昇降又は伸縮の機能を有する部材を採用してもよく、例えば伸縮シリンダ、伸縮油圧シリンダ、伸縮ロッド411等が挙げられる。1つの実施例では、前記リフター410は、伸縮ロッド411と伝動リンク4121を含み、伸縮ロッド411は、前記ベース1にヒンジ装着され、前記伸縮ロッド411の伸縮端は、前記伝動リンク4121の一端とヒンジ接続され、前記伝動リンク4121の他端は、前記可動端とヒンジ接続される。伝動リンク4121は、伸縮ロッド411が可動端の高さの下降を制御する際に柔軟な運動制御を提供することができ、よって、伸縮ロッド411が可動端の下降を駆動する際により柔軟となる。加えて、前記リフター410は、支持リンク413をさらに含み、前記支持リンク413は、一端が前記ベース1とヒンジ接続され、他端が前記伸縮ロッド411の伸縮端とヒンジ接続され、支持リンク413は支持の役割を果たすことができる。支持リンク413と伝動リンク4121の結合により、伸縮ロッド411は可動端の高さの下降を駆動する過程においてより安定的で柔軟となる。
【0175】
別の実施例では、
図9と
図10に示すように、前記回避機構400は、前記ガイド機構41に接続される第2ガイド部412を含み、前記第2ガイド部412の延伸軌跡は、前記掴み機構300が前記延伸軌跡に沿って前記搬送テーブル面よりも低くなるように移動することを可能にするために、一端が前記ガイド機構41のガイド軌跡に接続され、他端が前記搬送テーブル面の下方まで延びている。該実施例では、リフター410が可動端の下降を制御して回避効果を発揮する方式とは異なり、該第2ガイド部412は、ガイド機構41のガイド軌跡を延長し、ガイド軌跡を延伸軌跡により搬送平面より低い位置まで延伸させる役割を果たす。
【0176】
貨物が掴み機構300によって掴まれたまま伝動プラットフォームに移動した後、掴み機構300は、作業タスクを一時的に完了する。この際に、貨物が搬送プラットフォーム200上において受け取り端から送り出し端まで移動するのを妨げないように、掴み機構300は、ガイド機構41に沿って送り出し端まで運動する際に引き続き第2ガイド部412の延伸軌跡に沿って移動することができ、延伸軌跡の軌跡変更に伴い、搬送テーブル面より低い下方の位置まで移動することができる。これによって、貨物が受け取り端から送り出し端に移動する運動スペースが完全に空けられ、貨物を受け取り端から送り出し端まで移動させる要求が満たされる。
【0177】
第2ガイド部412の延伸方向としては、掴み機構300が延伸軌跡に沿って搬送平面より低い位置まで運動できれば、任意に設定できる。例えば、前記ガイド軌跡と前記延伸軌跡の間の角度は、90度~150度の範囲であり、掴み機構300を90度反転された状態に変えて搬送プラットフォーム200の一方側に収納できるように、好ましくは前記ガイド軌跡と前記延伸軌跡の間の角度は、90度であってもよい。
【0178】
実施例7
図20~
図28に示すように、本発明は、前記コンテナ取出搬送アセンブリと、ラック500と、位置合わせ装置600と、循環装置700とを含む物流仕分けシステムをさらに提供する。前記ラック500は、仕分け対象を一時的に保管するための幾つかのグリッド530を有し、位置合わせ装置600は前記コンテナ取出搬送アセンブリと駆動可能に接続され、前記位置合わせ装置600は、前記グリッド530から移し出された仕分け対象を受け取ることができるように、前記コンテナ取出搬送アセンブリを駆動して前記グリッド530と突き合わせた位置まで運動させるように配置され、前記循環装置700は、前記コンテナ取出搬送アセンブリと結合するように配置され、前記仕分け対象を受け取るために用いられる。
【0179】
この際に、ラック500は、ラックが備えたグリッド530により貨物を収納することができ、貨物は、グリッド530に直接置くこともできるし、定形の貨物箱によりグリッド530に収納することもできる。位置合わせ装置600は、コンテナ取出搬送アセンブリを、仕分け対象となる貨物のグリッド530に到達するように制御し、そして貨物をグリッド530から取り出して、作業員の手動での引き取りの代わりに貨物の識別と仕分けを実現できる。ここで、該動作は、プリセットされたロジック制御により自動的に完了してもよく、これによって、作業員の作業量を軽減するだけでなく、ロジック制御の自動操作により作業効率の向上を実現できる。コンテナ取出搬送アセンブリが貨物を循環装置700に移した後、循環装置700は、次の仕分け作業のため貨物の循環を継続することができる。
【0180】
前記ラック500は、シャーシ510と枠体7を含み、前記グリッド530は前記枠体7に位置し、前記枠体7は前記シャーシ510に装着され、前記シャーシ510は、前記枠体7を移動させるように構成される。シャーシ510は、物流仕分けシステムにおいてインテリジェント制御により自動的に移し、目標位置へラック500を移すために、インテリジェント移動シャーシ510であってもよい。また、前記枠体7は、外枠540と内部セパレータ550を含んでもよく、幾つかの前記内部セパレータ550は、横方向と縦方向に交差して装着され、前記グリッド530を構成する。前記内部セパレータ550の厚さは8mm~12mmの範囲であり、例えば前記内部セパレータ550の厚さは8mm、9mm、10mm、11mm、12mm等である。このような内部セパレータ550の厚さの設定は、ラック500のスペースを大幅に節約することができ、ラック500をより軽量化するだけでなく、体積もある程度小さくし、保管効率を効果的に向上させた。しかも、ラック500は、重量をさらに軽減するために多数の中空構造を採用することができ、中空構造の具体的な形態は、必要に応じて設定することができる。
【0181】
前記位置合わせ装置600は、ロボットアーム610を採用することができる。前記ロボットアーム610は前記コンテナ取出搬送アセンブリと駆動可能に接続されるか、又は、前記位置合わせ装置600は水平軌道、垂直軌道及び移動部材で直角座標系を構成することができる。水平軌道は、水平ガイド軌跡を有し、垂直軌道は、前記水平軌道に前記水平ガイド軌跡に沿って可動に装着され、前記水平軌道に対して垂直であり、前記垂直軌道は、垂直ガイド軌跡を有し、移動部材は、前記垂直軌道に前記垂直ガイド軌跡に沿って可動に装着され、前記移動部材は前記コンテナ取出搬送アセンブリに接続されるので、垂直軌道と水平軌道と移動部材とによって、二次元平面内の運動となり、コンテナ取出搬送アセンブリの位置移動を完了することができる。当然ながら、移動部材は、別のガイド軌跡を有してもよく、コンテナ取出搬送アセンブリは、該ガイド軌跡に沿って移動部材に対して可動に装着でき、その結果、三次元座標系を形成し、三次元空間内の移動を実現でき、移動の柔軟性を向上させた。
【0182】
上記では本開示の各実施例を説明したが、上記の説明は例示的なものであり、網羅的なものではなく、開示された各実施例に限定されない。記載された各実施例の範囲と精神から逸脱することなく、多くの修正および変更が当業者には明らかであろう。本明細書で使用される用語は、各実施例の原理、実際の応用又は市場における技術の改良を最もよく説明するか、或いは他の当業者が本明細書に開示される各実施例を理解できるように選択される。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【符号の説明】
【0183】
図1~
図28において、各構成要素の名称と参照符号の1対1の対応関係は次のとおりである。
【0184】
1:ベース
11:支持枠
2:ベアリングアセンブリ
21:輸送ベルト
22:落下防止リブ
23:校正ガイド機構
3:取出載置アセンブリ
31:吸盤機構
32:固定台座
33:緩衝装置
4:運動アセンブリ
41:ガイド機構
411:第1ガイド部
412:第2ガイド部
42:摺動機構
421:固定部
422:摺動部
4220:スライダー
43:ガイドロッド
5:駆動アセンブリ
51:プーリ
52:動力伝達ベルト
6:測位システム
7:枠体
71:X軸軌道
72:Y軸軌道
200:搬送プラットフォーム
300:掴み機構
400:回避機構
500:ラック
600:位置合わせ装置
700:循環装置
220:回避空間
410:リフター
411:伸縮ロッド
4121:伝動リンク
413:支持リンク
510:シャーシ
530:グリッド
540:外枠
550:内部セパレータ
610:ロボットアーム
【手続補正書】
【提出日】2023-12-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースと、ベースに位置するベアリングアセンブリ、取出載置アセンブリ及び運動アセンブリとを備え、
前記ベアリングアセンブリは、コンテナをベアリングするように構成され、前記ベアリングアセンブリには、コンテナを収容するための収容空間が形成されており、
前記取出載置アセンブリは、第1目標位置からコンテナを取り出して前記ベアリングアセンブリに積み付けるか、又は前記ベアリングアセンブリからコンテナを卸して第2目標位置に載置するように構成され、
前記運動アセンブリは、取出載置アセンブリを動かして第1運動軌跡及び第2運動軌跡において運動させるように構成され、
第1運動軌跡内において、前記運動アセンブリは、コンテナを積み下ろすために取出載置アセンブリを動かして前記ベアリングアセンブリの収容空間内で運動させるように構成され、
第2運動軌跡内において、前記運動アセンブリは、コンテナが前記収容空間に入って前記ベアリングアセンブリにベアリングされるために、前記ベアリングアセンブリの収容空間から離れるように取出載置アセンブリを動かすように構成されることを特徴とするコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項2】
前記運動アセンブリは、ガイド機構と、摺動機構とを備え、前記ガイド機構は、連通している第1ガイド部と第2ガイド部を備え、前記摺動機構は、第1ガイド部と第2ガイド部に沿って運動するように構成され、
前記第1ガイド部と第2ガイド部は、それぞれ摺動機構の前記第1運動軌跡と第2運動軌跡を限定していることを特徴とする請求項1に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項3】
前記第1ガイド部は、水平方向に直線状に延びるように構成され、前記第2ガイド部は、第1ガイド部と異なる方向に位置し、
前記摺動機構は、第1ガイド部に沿った移動中に、前記取出載置アセンブリがベアリングアセンブリの収容空間内で直線方向に沿って運動するように構成され、
前記摺動機構は、第1ガイド部に沿って第2ガイド部まで移動すると、前記取出載置アセンブリが前記ベアリングアセンブリの収容空間から徐々に離れるように運動するように構成され
、
前記摺動機構は、第2ガイド部に沿って所定の位置に運動すると、前記取出載置アセンブリがベアリングアセンブリの一方側まで移動し、前記ベアリングアセンブリの収容空間を回避するように構成されることを特徴とする請求項2に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項4】
前記第2ガイド部は、第1ガイド部の上方に位置するように構成され、前記運動アセンブリは、第2ガイド部に沿って所定の位置に運動すると、前記取出載置アセンブリがベアリングアセンブリの上方まで移動
し、前記ベアリングアセンブリの収容空間を回避するように構成され
、
前記第2ガイド部は、第1ガイド部の下方に位置するように構成され、前記運動アセンブリは、第2ガイド部に沿って所定の位置に運動すると、前記取出載置アセンブリがベアリングアセンブリの下方まで移動し、前記ベアリングアセンブリの収容空間を回避するように構成され、
前記運動アセンブリは、第2ガイド部に沿って、取出載置アセンブリが前記ベアリングアセンブリのベアリング面よりも低くなるまで移動するように構成されることを特徴とする請求項3に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項5】
前記第1ガイド部と第2ガイド部は、ガイド機構に設けられたガイド溝であり、前記第2ガイド部は、第1ガイド部の先端から斜め下方に延びるように構成されることを特徴とする請求項
4に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項6】
前記第1ガイド部と第2ガイド部は、同一平面に位置し、前記摺動機構は、
前記第1ガイド部と第2ガイド部の位置する平面に平行な方向に沿って直線運動するように駆動アセンブリによって制御される固定部と、
前記固定部に対して摺動可能に結合し、第1ガイド部と第2ガイド部にガイド可能に結合する摺動部と、を備え、
前記取出載置アセンブリは、前記摺動部に設けられることを特徴とする請求項
5に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項7】
前記駆動アセンブリは、ベルトプーリ構造であり、前記固定部は、ベルトプーリ構造の動力伝達ベルトに接続され、
前記ガイド機構には、固定部とガイド可能に結合するガイドロッドが設けられ、前記固定部は、動力伝達ベルトの駆動によりガイドロッドの延伸方向に沿って直線運動するように構成されることを特徴とする請求項
6に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項8】
前記ガイド機構は、
前記ベアリングアセンブリに対して縦方向に配置されたガイドプレートを備え、前記ガイドプレートの上端面は、前記ベアリングアセンブリにおけるベアリング面よりも低いことを特徴とする請求項
6に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項9】
前記取出載置アセンブリは、コンテナの端面と結合するように構成される吸盤機構を備えることを特徴とする請求項1に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項10】
コンテナが検出された場合、前記取出載置アセンブリがコンテナをベアリングアセンブリに載置するように構成される検出装置をさらに備え
、
ベースに設けられた測位システムをさらに備え、前記測位システムは、コンテナ取出搬送アセンブリとラックとの相対位置を測位するように配置されることを特徴とする請求項1に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項11】
前記コンテナ取出搬送アセンブリは、第1開口端と第2開口端を有し、前記ベアリングアセンブリは、コンテナを駆動してコンテナ取出搬送アセンブリの第1開口端又は第2開口端まで運動させるように構成される輸送ベルトであることを特徴とする請求項1~
10のいずれか1項に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項12】
前記ベアリングアセンブリは、受け取り端、送り出し端及び両端の間にある搬送テーブル面を有する搬送プラットフォームをさらに備え、前記搬送プラットフォームは、前記搬送テーブル面を介して前記受け取り端から前記送り出し端まで仕分け対象を移動させるように配置され、
前記取出載置アセンブリは、前記搬送テーブル面の外にある前記仕分け対象を掴んだまま前記搬送テーブル面まで移動させるように配置される掴み機構をさらに備え、
前記運動アセンブリは、前記仕分け対象が前記搬送テーブル面を介して前記受け取り端から前記送り出し端まで移動することを可能にするために、前記掴み機構の最高位置が前記搬送プラットフォームの搬送テーブル面よりも低くなるように前記掴み機構の高さを制御可能に配置される回避機構をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項13】
前記搬送プラットフォームは、
前記ベースに対称的に装着される一対の輸送ベルトを備え、前記輸送ベルトの搬送面は、前記搬送テーブル面を構成し、一対の前記輸送ベルトの間には、回避空間を有し、前記掴み機構は、前記回避空間内に位置することを特徴とする請求項
12に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項14】
前記掴み機構は、
ガイド軌跡が前記受け取り端と前記送り出し端とを接続するガイド機構と、
前記ガイド機構に前記ガイド軌跡に沿ってガイド可能に装着され、前記ガイド軌跡に沿って前記仕分け対象を移動させるように配置される吸盤機構とを備えることを特徴とする請求項
13に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項15】
前記回避機構は、
前記ベースに設けられたリフターを備え、
前記ガイド機構の前記受け取り端に向かう一端が固定端であり、前記送り出し端に向かう一端が可動端であり、前記固定端は、前記ベースにヒンジ装着され、前記搬送テーブル面よりも低く、前記リフターは、前記可動端と制御可能に接続され、前記リフターは、前記掴み機構を前記搬送テーブル面よりも低くできるように、前記可動端の高さの下降を制御可能に配置され
、
前記リフターは、
前記ベースにヒンジ装着される伸縮ロッドと、
一端が前記伸縮ロッドの伸縮端にヒンジ接続され、他端が前記可動端にヒンジ接続される伝動リンクと、を備え、
前記リフターは、
一端が前記ベースにヒンジ接続され、他端が前記伸縮ロッドの伸縮端にヒンジ接続される支持リンクをさらに備えることを特徴とする請求項
14に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項16】
前記回避機構は、
前記ガイド機構に接続される第2ガイド部を備え、前記第2ガイド部の延伸軌跡は、前記掴み機構が前記延伸軌跡に沿って移動し、前記搬送テーブル面よりも低くなることを可能にするために、一端が前記ガイド機構のガイド軌跡に接続され、他端が前記搬送テーブル面の下方まで延びることを特徴とする請求項
14に記載のコンテナ取出搬送アセンブリ。
【請求項17】
請求項1~
16のいずれか1項に記載のコンテナ取出搬送アセンブリが設けられた枠体を備え、前記コンテナ取出搬送アセンブリは、前記枠体を移動するように配置されることを特徴とする積み卸し装置。
【請求項18】
前記枠体は、方向が互いに垂直であるX軸軌道とY軸軌道を備え、前記Y軸軌道は、X軸軌道に沿って運動するように構成され、前記コンテナ取出搬送アセンブリは、Y軸軌道に沿って運動するように構成され、
前記運動アセンブリは、第1運動軌跡内においてZ軸方向に沿って運動してコンテナをベアリングアセンブリに積み付けるように取出載置アセンブリを動かすように、構成され
、
前記枠体は、ドアフレームアセンブリを備え、前記X軸軌道は、グランドレール構造とドアフレームアセンブリに設けられたスカイレール構造とを備え、前記Y軸軌道の両端は、それぞれグランドレール構造とスカイレール構造とガイド可能に結合することを特徴とする請求項17に記載の積み卸し装置。
【請求項19】
ピッキングステーションが設けられたワークステーションエリアと、
ラックをドッキングするように構成されるラックドッキングエリアと、
ワークステーションエリアとラックとの間でコンテナを移送するように構成される請求項
17に記載の積み卸し装置と、
を含むことを特徴とするピッキングシステム。
【請求項20】
前記ワークステーションエリアは、輸送ラインをさらに含み、前記輸送ラインは、コンテナ取出搬送アセンブリから移送されたコンテナを受け取るか、又は、輸送ラインにあるコンテナをコンテナ取出搬送アセンブリに輸送するためのものであることを特徴とする請求項
19に記載のピッキングシステム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年10月15日に中国特許局に提出され、出願番号が202111205928.Xで、発明の名称が「コンテナ取出搬送アセンブリ、積み卸し装置、ピッキングシステム及びコンテナ取出搬送方法」である中国特許出願、2021年10月15日に中国特許局に提出され、出願番号が202122497170.3で、発明の名称が「コンテナ取出搬送アセンブリ、積み卸し装置及びピッキングシステム」である中国特許出願、2021年10月15日に中国特許局に提出され、出願番号が202111205501.Xで、発明の名称が「転送装置及び物流仕分けシステム」である中国特許出願、及び2021年10月15日に中国特許局に提出され、出願番号が202122495320.7で、発明の名称が「転送装置及び物流仕分けシステム」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は、引用により本出願に取り込まれる。
【0002】
本開示は、物流の分野に関し、より具体的には、コンテナ取出搬送アセンブリに関する。また、本発明は、該コンテナ取出搬送アセンブリを備えた積み卸し装置、ピッキングシステム、物流仕分けシステム及びコンテナ取出搬送方法に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、自動化倉庫保管システムは、種々の民間用や産業用倉庫保管の分野に応用されていき、ラック上の貨物を手動でピッキングして運搬する代わりに、スタッカー等の運搬機器によりラック間の通路を走行する。集中型倉庫保管システムにおいては、ラックが高い密度でコンパクトに配置されるため、現在の運搬機器ではラック間の狭い通路空間に適応することが難しく、集中型倉庫保管システムには使用できない。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、従来技術に存在している問題を解決するために、コンテナ取出搬送アセンブリ、積み卸し装置、ピッキングシステム、物流仕分けシステム及びコンテナ取出搬送方法を提供する。
【0005】
本開示の第1側面によれば、ベースと、ベースに位置するベアリングアセンブリ、取出載置アセンブリ及び運動アセンブリとを備え、
前記ベアリングアセンブリは、コンテナをベアリングするように構成され、前記ベアリングアセンブリには、コンテナを収容するための収容空間が形成されており、
前記取出載置アセンブリは、第1目標位置からコンテナを取り出して前記ベアリングアセンブリに積み付けるか、又は前記ベアリングアセンブリからコンテナを卸して第2目標位置に載置するように構成され、
前記運動アセンブリは、取出載置アセンブリを動かして第1運動軌跡及び第2運動軌跡において運動させるように構成され、
第1運動軌跡内において、前記運動アセンブリは、コンテナを積み下ろすために取出載置アセンブリを動かして前記ベアリングアセンブリの収容空間内で運動させるように構成され、
第2運動軌跡内において、前記運動アセンブリは、コンテナが前記収容空間に入って前記ベアリングアセンブリにベアリングされるために、前記ベアリングアセンブリの収容空間から離れるように取出載置アセンブリを動かすように構成されるコンテナ取出搬送アセンブリを提供する。
【0006】
本開示の一実施形態では、前記運動アセンブリは、ガイド機構と、摺動機構とを備え、前記ガイド機構は、連通している第1ガイド部と第2ガイド部を備え、前記摺動機構は、第1ガイド部と第2ガイド部に沿って運動するように構成され、
前記第1ガイド部と第2ガイド部は、それぞれ摺動機構の前記第1運動軌跡と第2運動軌跡を限定している。
【0007】
本開示の一実施形態では、前記第1ガイド部は、水平方向に直線状に延びるように構成され、前記第2ガイド部は、第1ガイド部と異なる方向に位置し、
前記摺動機構は、第1ガイド部に沿った移動中に、前記取出載置アセンブリがベアリングアセンブリの収容空間内で直線方向に沿って運動するように構成され、
前記摺動機構は、第1ガイド部に沿って第2ガイド部まで移動すると、前記取出載置アセンブリが前記ベアリングアセンブリの収容空間から徐々に離れるように運動するように構成される。
【0008】
本開示の一実施形態では、前記摺動機構は、第2ガイド部に沿って所定の位置に運動すると、前記取出載置アセンブリがベアリングアセンブリの一方側まで移動し、前記ベアリングアセンブリの収容空間を回避するように構成される。
【0009】
本開示の一実施形態では、前記第2ガイド部は、第1ガイド部の上方に位置するように構成され、前記運動アセンブリは、第2ガイド部に沿って所定の位置に運動すると、前記取出載置アセンブリがベアリングアセンブリの上方まで移動し、前記ベアリングアセンブリの収容空間を回避するように構成される。
【0010】
本開示の一実施形態では、前記第2ガイド部は、第1ガイド部の下方に位置するように構成され、前記運動アセンブリは、第2ガイド部に沿って所定の位置に運動すると、前記取出載置アセンブリがベアリングアセンブリの下方まで移動し、前記ベアリングアセンブリの収容空間を回避するように構成される。
【0011】
本開示の一実施形態では、前記運動アセンブリは、第2ガイド部に沿って、取出載置アセンブリが前記ベアリングアセンブリのベアリング面よりも低くなるまで移動するように構成される。
【0012】
本開示の一実施形態では、前記第1ガイド部と第2ガイド部は、ガイド機構に設けられたガイド溝であり、前記第2ガイド部は、第1ガイド部の先端から斜め下方に延びるように構成される。
【0013】
本開示の一実施形態では、前記第1ガイド部と第2ガイド部は、同一平面に位置し、前記摺動機構は、
前記第1ガイド部と第2ガイド部の位置する平面に平行な方向に沿って直線運動するように駆動アセンブリによって制御される固定部と、
前記固定部に対して摺動可能に結合し、第1ガイド部と第2ガイド部にガイド可能に結合する摺動部と、を備え、
前記取出載置アセンブリは、前記摺動部に設けられる。
【0014】
本開示の一実施形態では、前記駆動アセンブリは、ベルトプーリ構造であり、前記固定部は、ベルトプーリ構造の動力伝達ベルトに接続される。
【0015】
本開示の一実施形態では、前記ガイド機構には、固定部とガイド可能に結合するガイドロッドが設けられ、前記固定部は、動力伝達ベルトの駆動によりガイドロッドの延伸方向に沿って直線運動するように構成される。
【0016】
本開示の一実施形態では、前記ガイド機構は、ベアリングアセンブリに対して縦方向に配置されたガイドプレートを備え、前記ガイドプレートの上端面は、前記ベアリングアセンブリにおけるベアリング面よりも低い。
【0017】
本開示の一実施形態では、前記取出載置アセンブリは、コンテナの端面と結合するように構成される吸盤機構を備える。
【0018】
本開示の一実施形態では、前記取出載置アセンブリは、固定台座を備え、前記吸盤機構と固定台座との間には、緩衝装置が設けられる。
【0019】
本開示の一実施形態では、コンテナが検出された場合、前記取出載置アセンブリがコンテナをベアリングアセンブリに載置するように構成される検出装置をさらに備える。
【0020】
本開示の一実施形態では、前記検出装置がコンテナを検出した場合、前記運動アセンブリは第1運動軌跡と第2運動軌跡とが連通している位置にある。
【0021】
本開示の一実施形態では、ベースに設けられた測位システムをさらに備え、前記測位システムは、コンテナ取出搬送アセンブリとラックとの相対位置を測位するように配置される。
【0022】
本開示の一実施形態では、前記測位システムは、視覚走査モジュール、レーザ走査モジュール又は赤外線走査モジュールである。
【0023】
本開示の一実施形態では、前記ベースには、支持枠が設けられ、前記測位システムは、支持枠に位置する。
【0024】
本開示の一実施形態では、前記第1目標位置と第2目標位置は同一の位置であるか、又は異なる位置である。
【0025】
本開示の一実施形態では、前記コンテナ取出搬送アセンブリは、第1開口端と第2開口端を有し、前記ベアリングアセンブリは、コンテナを駆動してコンテナ取出搬送アセンブリの第1開口端又は第2開口端まで運動させるように構成される輸送ベルトである。
【0026】
本開示の一実施形態では、前記輸送ベルトは2つ設けられ、2つの輸送ベルトは、間隔をあけてコンテナ取出搬送アセンブリのエッジ位置にあり、2つの前記輸送ベルトの間には、取出載置アセンブリが輸送ベルトの下方まで運動するための空間が形成されている。
【0027】
本開示の一実施形態では、前記輸送ベルトは、前記ベースに設けられ、前記ベースの両側には、コンテナを前記輸送ベルト上に制限するように構成される落下防止リブが設けられる。
【0028】
本開示の一実施形態では、前記ベースには、前記輸送ベルト上のコンテナを前記コンテナ取出搬送アセンブリの中心まで移動させるようにガイドするように配置される校正ガイド機構が更に設けられる。
【0029】
本開示の一実施形態では、前記落下防止リブは、前記コンテナ取出搬送アセンブリの第1開口端からその第2開口端まで延びており、前記落下防止リブは、第1開口端と第2開口端の間の中間領域において内側へ延びて前記校正ガイド機構を形成する。
【0030】
本開示の一実施形態では、前記ベアリングアセンブリは、受け取り端、送り出し端及び両端の間にある搬送テーブル面を有する搬送プラットフォームをさらに備え、前記搬送プラットフォームは、前記搬送テーブル面を介して前記受け取り端から前記送り出し端まで仕分け対象を移動させるように配置され、
前記取出載置アセンブリは、前記搬送テーブル面の外にある前記仕分け対象を掴んだまま前記搬送テーブル面まで移動させるように配置される掴み機構をさらに備え、
前記運動アセンブリは、前記仕分け対象が前記搬送テーブル面を介して前記受け取り端から前記送り出し端まで移動することを可能にするために、前記掴み機構の最高位置が前記搬送プラットフォームの搬送テーブル面よりも低くなるように前記掴み機構の高さを制御可能に配置される回避機構をさらに備える。
【0031】
本開示の一実施形態では、前記搬送プラットフォームは、前記ベースに対称的に装着される一対の輸送ベルトを備え、前記輸送ベルトの搬送面は、前記搬送テーブル面を構成し、一対の前記輸送ベルトの間には、回避空間を有し、前記掴み機構は、前記回避空間内に位置する。
【0032】
本開示の一実施形態では、前記掴み機構は、ガイド軌跡が前記受け取り端と前記送り出し端とを接続するガイド機構と、前記ガイド機構に前記ガイド軌跡に沿ってガイド可能に装着され、前記ガイド軌跡に沿って前記仕分け対象を移動させるように配置される吸盤機構とを備える。
【0033】
本開示の一実施形態では、前記回避機構は、前記ベースに設けられたリフターを備え、前記ガイド機構の前記受け取り端に向かう一端が固定端であり、前記送り出し端に向かう一端が可動端であり、前記固定端は、前記ベースにヒンジ装着され、前記搬送テーブル面よりも低く、前記リフターは、前記可動端と制御可能に接続され、前記リフターは、前記掴み機構を前記搬送テーブル面よりも低くできるように、前記可動端の高さの下降を制御可能に配置される。
【0034】
本開示の一実施形態では、前記リフターは、前記ベースにヒンジ装着される伸縮ロッドと、一端が前記伸縮ロッドの伸縮端にヒンジ接続され、他端が前記可動端にヒンジ接続される伝動リンクと、を備える。
【0035】
本開示の一実施形態では、前記リフターは、一端が前記ベースにヒンジ接続され、他端が前記伸縮ロッドの伸縮端にヒンジ接続される支持リンクをさらに備える。
【0036】
本開示の一実施形態では、前記回避機構は、前記ガイド機構に接続される第2ガイド部を備え、前記第2ガイド部の延伸軌跡は、前記掴み機構が前記延伸軌跡に沿って移動し、前記搬送テーブル面よりも低くなることを可能にするために、一端が前記ガイド機構のガイド軌跡に接続され、他端が前記搬送テーブル面の下方まで延びる。
【0037】
本開示の第2側面によれば、上記のコンテナ取出搬送アセンブリが設けられた枠体を備え、前記コンテナ取出搬送アセンブリは、前記枠体を移動するように配置される積み卸し装置をさらに提供する。
【0038】
本開示の一実施形態では、前記枠体は、方向が互いに垂直であるX軸軌道とY軸軌道を備え、前記Y軸軌道は、X軸軌道に沿って運動するように構成され、前記コンテナ取出搬送アセンブリは、Y軸軌道に沿って運動するように構成され、
前記運動アセンブリは、第1運動軌跡内においてZ軸方向に沿って運動してコンテナをベアリングアセンブリに積み付けるように取出載置アセンブリを動かすように、構成される。
【0039】
本開示の一実施形態では、前記枠体は、ドアフレームアセンブリを備え、前記X軸軌道は、グランドレール構造とドアフレームアセンブリに設けられたスカイレール構造とを備え、前記Y軸軌道の両端は、それぞれグランドレール構造とスカイレール構造とガイド可能に結合する。
【0040】
本開示の一実施形態では、前記Y軸軌道は、少なくとも2つ設けられ、各Y軸軌道には、少なくとも1つの前記コンテナ取出搬送アセンブリが設けられる。
【0041】
本開示の第3側面によれば、
ピッキングステーションが設けられたワークステーションエリアと、
ラックをドッキングするように構成されるラックドッキングエリアと、
ワークステーションエリアとラックとの間でコンテナを移送するように構成される上記の積み卸し装置と、を含むピッキングシステムをさらに提供する。
【0042】
本開示の一実施形態では、前記ワークステーションエリアは、輸送ラインをさらに含み、前記輸送ラインは、コンテナ取出搬送アセンブリから移送されたコンテナを受け取るか、又は、輸送ラインにあるコンテナをコンテナ取出搬送アセンブリに輸送するためのものである。
【0043】
本開示の第4側面によれば、
上記のコンテナ取出搬送アセンブリと、
仕分け対象を一時的に保管するための幾つかのグリッドを有するラックと、
前記コンテナ取出搬送アセンブリに駆動可能に接続され、前記グリッドから移し出された仕分け対象を受け取ることができるように、前記コンテナ取出搬送アセンブリを駆動して前記グリッドと突き合わせた位置まで運動させるように配置される位置合わせ装置と、
前記コンテナ取出搬送アセンブリと結合するように配置され、前記仕分け対象を受け取るために用いられる循環装置と、を備える物流仕分けシステムをさらに提供する。
【0044】
本開示の一実施形態では、前記位置合わせ装置は、前記コンテナ取出搬送アセンブリに駆動可能に接続されるロボットアーム、
又は、水平ガイド軌跡を有する水平軌道と、前記水平軌道に前記水平ガイド軌跡に沿って可動に装着され、前記水平軌道に対して垂直であり、垂直ガイド軌跡を有する垂直軌道と、前記垂直軌道に前記垂直ガイド軌跡に沿って可動に装着され、前記コンテナ取出搬送アセンブリに接続される移動部材とを備える。
【0045】
本開示の第5側面によれば、上記のピッキングシステムによって実施されるコンテナ取出方法であって、
積み卸し装置がコンテナ取出搬送アセンブリを駆動して目標位置まで移動させるステップS1000と、
運動アセンブリが第1運動軌跡において運動するように駆動アセンブリによって制御され、ラックの目標位置のコンテナをベアリングアセンブリに積み付けるように取出載置アセンブリを動かすステップS2000と、
運動アセンブリが第2運動軌跡において運動するように駆動アセンブリによって制御され、前記ベアリングアセンブリの収容空間を回避するように取出載置アセンブリを動かすステップS3000と、
ベアリングアセンブリ上のコンテナを駆動してワークステーションエリアまで運動させるステップS4000と、を含むコンテナ取出方法をさらに提供する。
【0046】
本開示の一実施形態では、前記ステップS1000は、
積み卸し装置がシステム内に予め格納された座標に従って、コンテナ取出搬送アセンブリを駆動して目標位置まで移動させるステップS1100と、
測位システムによりラックにマークされた位置情報を取得し、積み卸し装置が、取得された位置ずれに基づいて前記コンテナ取出搬送アセンブリの位置を調整するステップS1200と、を含む。
【0047】
本開示の一実施形態では、前記ステップS2000は、
運動アセンブリが第1運動軌跡において第1位置まで運動するように駆動アセンブリによって制御され、引き出してラック上の目標位置のコンテナを積み付けるように取出載置アセンブリを動かすステップS2100と、
運動アセンブリが第1運動軌跡において第2位置の方向へ移動するように駆動アセンブリによって制御され、取出載置アセンブリが積み付けられたコンテナをベアリングアセンブリの収容空間の方向へ移動させるステップS2200と、
コンテナが第2位置に到達したと検出装置が検出した場合、取出載置アセンブリが前記コンテナを解放し、前記コンテナを前記ベアリングアセンブリ上に支持するステップS2300と、を含む。
【0048】
本開示の一実施形態では、前記ステップS3000において、運動アセンブリは第2運動軌跡において第3位置まで運動するように駆動アセンブリによって制御され、前記取出載置アセンブリはベアリングアセンブリの下方まで運動し、前記ベアリングアセンブリの収容空間を回避する。
【0049】
本開示の第6側面によれば、上記のピッキングシステムによって実施されるコンテナ搬送方法であって、
ワークステーションエリアにおけるコンテナをコンテナ取出搬送アセンブリのベアリングアセンブリに輸送するステップS1000と、
積み卸し装置がコンテナ取出搬送アセンブリを駆動して目標位置まで移動させるステップS2000と、
ベアリングアセンブリ上のコンテナを駆動してプリセット位置まで運動させた後、運動アセンブリが第2運動軌跡に沿って第1運動軌跡まで運動するように駆動アセンブリによって制御され、前記ベアリングアセンブリの収容空間に入るように取出載置アセンブリを動かすステップS3000と、
運動アセンブリが第1運動軌跡内において運動するように駆動アセンブリによって制御されることで、取出載置アセンブリがベアリングアセンブリ上にあるコンテナをラックの目標位置に押して保管するステップS4000と、を含むコンテナ搬送方法をさらに提供する。
【0050】
本開示の有益な効果の1つとしては、第1運動軌跡内において、運動アセンブリは、取出載置アセンブリを動かしてベアリングアセンブリの収容空間内で運動させることで、コンテナを積み卸し、第2運動軌跡内において、運動アセンブリは、ベアリングアセンブリの収容空間から離れるように取出載置アセンブリを動かすことで、コンテナは、該収容空間内に収容されるか、又は該収容空間内で運動することができる。本開示のコンテナ取出搬送アセンブリでは、取出載置アセンブリがベアリングアセンブリのスペースを占有しないので、コンテナ取出搬送アセンブリは、その構造がよりコンパクトとなり、狭い作業スペースに適応可能となる。
【0051】
以下、添付図面を参照しながら本開示の例示的な実施例を詳細に説明することによって、本開示の他の特徴及びその利点は、明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0052】
本明細書に組み込まれ、明細書の一部となる図面は、本開示の実施例を示し、その説明とともに本開示の原理の解釈に用いられる。
【0053】
【
図1】本開示の一実施例で提供されるコンテナ取出搬送アセンブリの全体的な構造の模式図である。
【
図2】本開示の一実施例で提供されるコンテナ取出搬送アセンブリの運動アセンブリと駆動アセンブリの構造模式図である。
【
図3】本開示の一実施例で提供されるコンテナ取出搬送アセンブリの取出載置アセンブリと運動アセンブリの構造模式図である。
【
図4】本開示の一実施例で提供されるコンテナ取出搬送アセンブリの取出載置アセンブリが第1運動軌跡に位置する場合の模式図である。
【
図5】本開示の一実施例で提供されるコンテナ取出搬送アセンブリの取出載置アセンブリが第2運動軌跡に位置する場合の模式図である。
【
図6】本開示の一実施例で提供される積み卸し装置の全体的な構造の模式図である。
【
図7】本開示の一実施例で提供されるピッキングシステムの原理模式図である。
【
図8】本開示の一実施例で提供されるコンテナ取出方法の原理模式図である。
【
図9】本開示の一実施例で提供されるコンテナ搬送方法の原理模式図である。
【
図10】本開示の一実施例で提供されるコンテナ取出搬送アセンブリの非回避状態の正面図である。
【
図11】
図10に示すコンテナ取出搬送アセンブリの非回避状態の斜視図である。
【
図12】
図10に示すコンテナ取出搬送アセンブリの部分構造の非回避状態の正面図である。
【
図13】
図10に示すコンテナ取出搬送アセンブリの部分構造の非回避状態の斜視図である。
【
図14】本開示の一実施例で提供されるコンテナ取出搬送アセンブリの回避状態の正面図である。
【
図15】
図14に示すコンテナ取出搬送アセンブリの回避状態の斜視図である。
【
図16】
図14に示すコンテナ取出搬送アセンブリの部分構造の回避状態の正面図である。
【
図17】
図14に示すコンテナ取出搬送アセンブリの部分構造の回避状態の斜視図である。
【
図18】本開示の別の実施例で提供されるコンテナ取出搬送アセンブリの回避状態の正面図である。
【
図19】
図18に示すコンテナ取出搬送アセンブリの回避状態の斜視図である。
【
図20】本開示の一実施例で提供される物流仕分けシステムの正面図である。
【
図23】本開示の別の実施例で提供される物流仕分けシステムの第1状態の正面図である。
【
図24】
図23に示す物流仕分けシステムの第1状態の斜視図である。
【
図25】本開示の別の実施例で提供される物流仕分けシステムの第2状態の正面図である。
【
図26】
図25に示す物流仕分けシステムの第2状態の斜視図である。
【
図27】本開示の一実施例で提供される枠体の斜視図である。
【
図28】本開示の一実施例で提供されるラックの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
ここで、添付図面を参照して本開示の例示的な実施例をそれぞれ詳細に説明する。特に断りのない限り、これらの実施例に記載される部材およびステップの相対的な配置、数式及び数値は本開示の範囲を制限しないことに注意すべきである。
【0055】
少なくとも1つの例示的な実施例に関する以下の説明は、実際に解釈するためのものであり、決して本開示及びその応用や使用に対する如何なる制限でもない。
【0056】
当業者に知られている技術、方法および機器については詳細に検討しないことがあるが、前記技術、方法および機器は、適切な場合に明細書の一部とみなされるべきである。
【0057】
本明細書に示され、検討される全ての例において、いずれの特定の値も単なる例示として解釈されるべきであり、限定として解釈されるべきではない。よって、例示的な実施例の他の例では、異なる値を有してもよい。
【0058】
以下の図では、同様な数字と文字は、同様な項目を示すので、ある項目が1つの図で定義されると、後続の図ではさらに説明する必要はないことに注意すべきである。
【0059】
以下に、図面を参照しながら本開示の具体的な実施形態を説明する。
【0060】
本明細書では、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」等は、関連部分の間の相対的な位置関係を示すためのものに過ぎず、これらの関連部分の絶対的な位置を限定するものではない。
【0061】
本明細書では、「第1」、「第2」等は、互いを区別するためのものに過ぎず、重要度や順序、及び相互の存在の前提条件などを示すものではない。
【0062】
本明細書では、「等しい」、「同じ」等は、数学および/または幾何学の意味で厳密に限定されるものではなく、当業者には理解でき、製造または使用などにおいて許容される誤差も含む。
【0063】
特に明記しない限り、本明細書における数値範囲は、その2つの端点内の全範囲だけでなく、そこに包含されるいくつかの部分範囲も含む。
【0064】
本開示は、積み卸し装置に応用可能であり、異なる目標位置の間でコンテナを移送するためのコンテナ取出搬送アセンブリを提供する。コンテナ取出搬送アセンブリは、主にベースを備え、ベースには、ベアリングアセンブリと取出載置アセンブリが設けられ、ベアリングアセンブリは、コンテナをベアリングするためのものであり、コンテナを収容するための収容空間を有し、取出載置アセンブリは、第1目標位置からコンテナを取り出して前記ベアリングアセンブリに積み付けるか、又は前記ベアリングアセンブリからコンテナを卸して第2目標位置に載置するためのものである。本開示では、コンテナは、主に物流において貨物を積み付けるためのものであり、資材箱、パレット、梱包箱等を含むが、これらに限定されず、ここでは制限しない。
【0065】
取出載置アセンブリの運動軌跡は、第1運動軌跡と第2運動軌跡を含み、コンテナ取出搬送アセンブリは、取出載置アセンブリに接続され、取出載置アセンブリを動かして第1運動軌跡と第2運動軌跡において運動させる運動アセンブリと、運動アセンブリを駆動して運動させる駆動アセンブリとをさらに備える。
【0066】
駆動アセンブリが運動アセンブリを駆動して第1運動軌跡内において運動させる際に、運動アセンブリは、取出載置アセンブリを動かしてベアリングアセンブリの収容空間内で運動させ、引き出したり引っ込めたりする等の往復運動により第1目標位置にあるコンテナをベアリングアセンブリに積み付けるか、又はベアリングアセンブリからコンテナを卸して第2目標位置に載置するように構成される。
【0067】
ここで、該第1目標位置と第2目標位置は、ラック上の対応するコンテナロケーションであってもよい。第1目標位置と第2目標位置は、同じコンテナロケーションであってもよく、異なるコンテナロケーションであってもよく、ここでは制限しない。
【0068】
駆動アセンブリが運動アセンブリを駆動して第2運動軌跡内において運動させる際に、運動アセンブリは、コンテナがベアリングアセンブリの収容空間に入って該ベアリングアセンブリにベアリングされるために、ベアリングアセンブリの収容空間から離れるように取出載置アセンブリを動かすように構成される。
【0069】
本開示のコンテナ取出搬送アセンブリでは、第1運動軌跡内において、運動アセンブリは、取出載置アセンブリを動かしてベアリングアセンブリの収容空間内で運動させることで、コンテナを積み卸し、第2運動軌跡内において、運動アセンブリは、ベアリングアセンブリの収容空間から離れるように取出載置アセンブリを動かすことで、コンテナは、該収容空間内に収容されるか、又は該収容空間内で運動することができる。本開示のコンテナ取出搬送アセンブリでは、取出載置アセンブリがベアリングアセンブリのスペースを占有しないので、コンテナ取出搬送アセンブリは、その構造がよりコンパクトとなり、狭い作業スペースに適応可能となる。
【0070】
実施例1
ベース1は、コンテナ取出搬送アセンブリを支持する。
図1に示すように、ベース1は、板状や枠状等の任意の構造とされてもよく、ベアリングアセンブリ2の底部または周囲に設けられてもよい。当業者は、ベースの構造と位置を選択することができる。
図1に示すコンテナ取出搬送アセンブリの具体的な実施形態では、ベース1は、枠状の構造とされ、また、ベアリングアセンブリ2を支持するために、ベアリングアセンブリ2の下方に設けられてもよい。支持アセンブリ2には、コンテナを支持するためのベアリング面が設けられ、ベアリング面の上方は、上記のコンテナを収容するための収容空間である。
【0071】
一実施形態では、運動アセンブリ4は、ガイド機構41及び摺動機構42を備える。
図3~
図6に示すように、ガイド機構41は、連通している第1ガイド部411と第2ガイド部412を備え、第1ガイド部411と第2ガイド部412は、運動アセンブリの第1運動軌跡と第2運動軌跡をそれぞれ限定している。即ち、運動アセンブリは、第1ガイド部411と第2ガイド部412の延伸方向に沿って運動し、また、第1ガイド部411に沿って第2ガイド部412と結合するまで運動することができる。
【0072】
摺動機構42は、ガイド機構41と結合し、また、摺動機構42は、第1ガイド部411と第2ガイド部412に沿って運動するように構成される。取出載置アセンブリ3は、摺動機構42に接続され、摺動機構42は、第1ガイド部411と第2ガイド部412に沿って運動する際に、取出載置アセンブリ3を動かして第1運動軌跡と第2運動軌跡に沿って運動させる。
【0073】
本開示の1つの具体的な実施形態では、第1ガイド部411は、水平方向に直線状に延びるように構成され、第2ガイド部412は第1ガイド部412と異なる方向に位置する。摺動機構42は、第1ガイド部411に沿った移動中に、取出載置アセンブリ3がベアリングアセンブリ2の収容空間において直線方向に沿って運動するように構成される。運動アセンブリ4は、第1ガイド部411に沿って運動する際に、取出載置アセンブリ3を動かしてコンテナを水平方向に沿ってベアリングアセンブリ2に積み付けることができる。
【0074】
さらに、運動アセンブリ4は、第1ガイド部411に沿って第2ガイド部412まで移動した後、取出載置アセンブリ3が、ベアリングアセンブリ2の収容空間の外に位置するまで、該収容空間から徐々に離れるように運動するように構成される。
【0075】
具体的には、取出載置アセンブリ3が第1運動軌跡において運動する際に、取出載置アセンブリ3は、ベアリングアセンブリ2の上方に位置し、ベアリングアセンブリ2の延伸方向に沿って運動する。取出載置アセンブリ3は、ベアリングアセンブリ2の上方の収容空間からベアリングアセンブリ2の前端を出るまで運動することができ、これによって、ベアリングアセンブリ2の前方の第1目標位置にあるコンテナを積み付けることができ、取出載置アセンブリ3が逆方向に運動すると、積み付けられたコンテナをベアリングアセンブリ2に対応する位置まで運動させることによって、コンテナをベアリングアセンブリ2に載置することができる。
【0076】
当然ながら、別の応用場面では、コンテナがベアリングアセンブリ2に位置した後、上記と同様な運動方式により、取出載置アセンブリ3は、該コンテナを第2目標位置まで卸すことができる。
【0077】
第2ガイド部412が第1ガイド部411と異なる方向に位置するので、運動アセンブリ4が第2運動軌跡に沿って運動する際に、取出載置アセンブリ3は、ベアリングアセンブリ2から徐々にずれるようにベアリングアセンブリ2の収容空間から離れることができ、その後、コンテナは、ベアリングアセンブリ2上まで完全に移動するか、又はベアリングアセンブリ2の収容空間を介して通過することができる。
【0078】
ガイド機構41において、第2ガイド部412は、第1ガイド部411の先端に接続され、第1ガイド部411自体の延伸方向からずれる。
【0079】
本開示の一実施形態では、摺動機構42が第2ガイド部412に沿って所定の位置に運動すると、取出載置アセンブリ3は、ベアリングアセンブリ2の収容空間から離れるようにベアリングアセンブリ2の一方側まで移動するように構成される。該位置における「一方側」は、ベアリングアセンブリ2の延伸方向に対する一方側である。例えば、
図1の紙面方向において、ベアリングアセンブリ2は左から右へ延びており、該位置における「一方側」とは、ベアリングアセンブリ2の前側又は後側である。
【0080】
該実施例では、第1ガイド部411は、ベアリングアセンブリの延伸方向に沿って延びてもよく、第2ガイド部は、該第1ガイド部411と同一水平面に位置し、ベアリングアセンブリの一方側から遠ざかるか、または徐々に遠ざかる方向へ延びてもよい。
【0081】
本開示の別の実施形態では、第2ガイド部412は、第1ガイド部411の上方に位置するように構成され、具体的には、第1ガイド部411は水平方向に直線状に延びており、第2ガイド部412は、第1ガイド部411に対して斜め上方に延びており、2つのガイド部の間には鈍角が形成されている。運動アセンブリ4が第2ガイド部412に沿って所定の位置に運動すると、取出載置アセンブリ3は、ベアリングアセンブリ2の収容空間から離れるようにベアリングアセンブリ2の上方に移動するように構成される。この際に、取出載置アセンブリ3、運動アセンブリ4とベアリングアセンブリ2の間の距離は、収容空間の高さよりも高くなければならない。
【0082】
本開示の別の実施形態では、
図2~
図5に示すように、第2ガイド部412は、第1ガイド部411の下方に位置するように構成され、具体的には、第1ガイド部411は、水平方向に直線状に延びており、第2ガイド部412は、第1ガイド部411と同じ鉛直平面に位置し、第1ガイド部411に対して斜め下方に延びており、2つのガイド部の間には鈍角が形成されている。運動アセンブリ4は、第2ガイド部412に沿って所定の位置に運動すると、取出載置アセンブリ3がベアリングアセンブリ2の下方に移動
し、ベアリングアセンブリ2の収容空間を回避するように構成される。
【0083】
該実施形態では、ベアリングアセンブリ2の中央領域には、取出載置アセンブリ3と運動アセンブリ4が通過するための隙間又は空間が設けられてもよい。運動アセンブリ4は、取出載置アセンブリ3を動かして第2運動軌跡において運動させる際に、ベアリングアセンブリ2の中央の隙間又は空間を通過し、収容空間よりも低い下方まで運動することができる。
【0084】
本開示のガイド方式は、ガイドプレート、ガイドロッド、軌道等の通常のガイド構造であってもよい。第1ガイド部と第2ガイド部は、ガイド機構に設けられたスライド溝やガイド穴であってもよいし、方向が異なって端部が接続された2つのガイドロッドであってもよい。上記のガイド機構は一例に過ぎず、当業者は、方向の異なる2つのガイド部を有する構造が全て本開示の保護範囲内に含まれることを理解できる。
【0085】
本開示の1つの具体的な実施形態では、
図2、
図4に示すように、ガイド機構41はガイドプレートであり、第1ガイド部411と第2ガイド部412は、ガイドプレートに設けられ、互いに連通しているガイド溝であり、摺動機構42は、ガイド溝に沿って摺動可能となるように該ガイド溝とガイド可能に結合する。ガイド溝は、ガイドプレートの一方側又は対向する両側に設けられてもよく、ガイドプレートの両側を貫通して貫通溝を形成してもよい。ガイドプレートは、ベアリングアセンブリに対して縦方向に配置されており、また、収容空間を回避するためにガイドプレートの上端面がベアリングアセンブリ2のベアリング面よりも低い。第1ガイド部41は、水平方向に沿って延びるガイド溝として構成され、第2ガイド部42は、第1ガイド部411の先端から斜め下方に延びるガイド溝として構成される。摺動機構42は、第2ガイド部412に沿うように取出載置アセンブリ3を動かす際に、ベアリングアセンブリ2の中央の隙間又は空間を通過し、取出
載置アセンブリがベアリングアセンブリの収容空間から離れるまで運動することができる。
【0086】
本開示の一実施形態では、
図3、
図4、
図5を参照し、摺動機構42は、固定部421と摺動部422を備え、固定部421と摺動部422は摺動可能に結合することによって、摺動部422は外力の作用で固定部421に対して摺動することができる。固定部421は、駆動アセンブリ5によって制御され、駆動アセンブリ5は、直線運動させる駆動力を提供し、固定部421が第1ガイド部411と第2ガイド部412の位置する平面に平行な方向に沿って直線運動するように駆動することができる。それと同時に、摺動部422は、第1ガイド部411と第2ガイド部412内でガイド可能に結合する。取出載置アセンブリ3は摺動部422に設けられ、摺動部422は、取出載置アセンブリ3を動かして第1ガイド部411と第2ガイド部412に沿って運動させることができる。第2ガイド部412は、第1ガイド部411に対して斜めに延びており、また、第1ガイド部411との間に鈍角が形成されている。
【0087】
固定部421と摺動部422との相対運動の方向は、第1ガイド部411の延伸方向に垂直な方向とされてもよい。駆動アセンブリ5は、固定部421により摺動部422を動かして同時に運動させることができ、固定部421の運動方向は第1ガイド部411の延伸方向と一致しており、第2ガイド部412の延伸方向と一致しない。
【0088】
図5を参照し、固定部421の運動方向が第2ガイド部412の延伸方向と異なるため、駆動アセンブリ5が固定部421を駆動して水平方向に沿って直線運動させると、摺動部422は、第2ガイド部412の制限作用により、固定部421に対して徐々に上方へ運動することによって、取出載置アセンブリ3を動かして、ベアリングアセンブリ2の収容空間内に入るように上方へ運動させる。逆方向に運動する場合、取出載置アセンブリ3がベアリングアセンブリ2の収容空間から離れるようにする。
【0089】
図4を参照し、摺動部422が第1ガイド部411内まで運動した後、固定部421の運動方向が第1ガイド部411の延伸方向と一致しているため、固定部421が引き続き運動している中で、固定部421と摺動部422との相対運動がなく、すなわち、固定部421と摺動部422が両方とも水平方向に直線運動することによって、摺動部422は、取出載置アセンブリ3を動かしてベアリングアセンブリ2の収容空間内で直線運動させ、駆動アセンブリ3を引き出すことができ、逆方向の場合には、取出載置アセンブリ3を引っ込めることができる。
【0090】
固定部421と摺動部422は両方ともブロック構造とされてもよい。1つの具体的な実施形態では、
図2~
図5に示す角度で観察すると、ガイド機構41は、立設されたガイドプレートであり、第1ガイド部411と第2ガイド部412は、ガイドプレートに設けられた長穴又は貫通穴である。ここで、第1ガイド部411は、水平方向に直線状に延びており、第2ガイド部412は、第1ガイド部411に対して斜め下方に延びている。固定部421は、上端が接続されている2つの挟み板を含んでもよく、固定部421の2つの挟み板の間には、スライド溝が設けられ、摺動部422は、固定部421の2つの挟み板の間に挟まれるとともに、固定部421内のスライド溝と結合し、固定部421に対して摺動可能である。摺動部422も、上端が接続されている2つの挟み板を含み、2つの挟み板の間には隙間があり、ガイドプレートは、摺動部422の2つの挟み板の間にある。摺動部422の2つの挟み板の間には、摺動部材がさらに接続されており、摺動部材は、第1ガイド部411と第2ガイド部412内で摺動可能に結合する。摺動部材は、軸ピン、スライダー等の構造であってもよく、ガイドプレートとの間の摩擦力を低減できるローラであってもよい。
【0091】
駆動アセンブリ5は、直線駆動力を提供し、摺動機構42とガイド機構41は、駆動アセンブリ5と取出載置アセンブリ3との間に接続されており、駆動アセンブリ5の直線駆動力を第1ガイド部411と第2ガイド部412に沿った2方向の駆動力に変換し、取出載置アセンブリ3を動かして方向の異なる第1運動軌跡と第2運動軌跡内において運動させることができる。
【0092】
駆動アセンブリ5は、リニアモータ、リードスクリューアセンブリ、ギヤラック、動力伝達ベルト等を用いてもよく、直線状運動を実現できる駆動装置はすべて本開示の保護範囲内に含まれる。1つの具体的な実施形態では、駆動アセンブリ5は、ベルトプーリ構造であり、
図2を参照し、少なくとも2つのプーリ51と、プーリ51に巻き付けられた動力伝達ベルト52と、プーリ51の回転を駆動するモータとを含み、モータの出力端は、一方のプーリ51に直接接続されてもよく、ギアアセンブリ等の伝動構造を介してプーリ51に伝動接続されてもよい。動力伝達ベルト52の運動方向は第1ガイド部411の延伸方向と一致している。摺動機構42の固定部421は、動力伝達ベルト52に固定接続されている。モータは、回転方向を調整することによって、プーリ51と動力伝達ベルト52により固定部421を動かして往復運動させることができる。
【0093】
駆動アセンブリ5は、ベース1又はベアリングアセンブリに取り付けられてもよく、運動アセンブリ4のガイド機構41に取り付けられてもよい。1つの具体的な実施形態では、ガイド機構41はガイドプレートであり、駆動アセンブリ5のプーリ51と動力伝達ベルト52は、ガイドプレートに設けられ、プーリ51は2つ設けられ、2つのプーリ51は、それぞれ第1ガイド部411と第2ガイド部412の両端に設けられ、回転軸を介してガイドプレートに回転接続され、固定部421には、動力伝達ベルト52に固定接続される接続部材が設けられる。
【0094】
1つの具体的な実施形態では、
図2に示すように、駆動アセンブリ5のプーリ51と動力伝達ベルト52は、ガイドプレートの一方側に設けられ、取出載置アセンブリ3は、ガイドプレートの他方側に設けられるので、取出載置アセンブリ3の運動時に駆動機構と干渉するのを避ける。モータは、ガイドプレートにおける第2ガイド部412に近い一端に設けられてもよい。
【0095】
駆動アセンブリ5の動力伝達ベルト52の強度が低く、摺動部422の運動方向の安定性を高めるために、少なくとも1つのガイドロッド43を設けてもよい。ガイドロッド43の延伸方向は固定部421の運動方向と一致している。固定部421は、ガイドロッド43と結合し、固定部421は、動力伝達ベルト52の駆動によりガイドロッド43の延伸方向に沿って直線運動するように構成される。ガイドロッド43は、ベース1、ベアリングアセンブリ2又はガイド機構41等の位置に設けられてもよい。
【0096】
図2に示す一実施形態では、ガイドロッド43は、ガイドプレートに接続され、具体的には、2つのガイドロッド43の両端は、それぞれ取付座を介してガイドプレートの両側に固定される。固定部421には、ガイドロッド43と摺動可能に結合するスライダー4220が設けられ、スライダー4220は、ガイドロッド43に貫設されている。ガイドロッド43は2つ設けられ、2つのガイドロッド43は、それぞれガイドプレートの対向する両側に設けられる。固定部421の2つの挟み板には、それぞれ2つのガイドロッド43に沿って摺動するスライダー4220が設けられる。
【0097】
取出載置アセンブリ3は、様々な方法でコンテナを積み付けることができ、スナップフィット、磁力吸着、真空チャック吸着等を含むが、これらに限定されない。1つの具体的な実施形態では、取出載置アセンブリ3は、コンテナの端面と結合し、コンテナを積み付けるように構成される吸盤機構31を備える。取出載置アセンブリ3は、固定台座32をさらに備え、吸盤機構31は、固定台座32に接続され、固定台座32は、摺動機構42の摺動部422に接続される。
【0098】
本開示の1つの具体的な実施形態では、
図3、
図5を参照し、吸盤機構31と固定台座32との間には、吸盤機構31がコンテナを積み付ける際の衝撃力を緩衝するための緩衝装置33が設けられてもよい。緩衝装置33は、吸盤機構31と固定台座32との間に接続されたバネを含んでもよく、吸盤機構31と固定台座32との間には、一定の動き余裕があり、吸盤機構31は、外力の作用でバネの作用力を克服して固定部32に対して変位することができ、これによって、バネは、吸盤機構31が受けた外力を緩衝することができる。
【0099】
吸盤機構31は、真空チャックを用いてもよく、その数は、1つであってもよく、複数であってもよく、ここでは制限しない。真空源を制御することによって、コンテナの端面を吸着又は解放するように吸盤機構31を制御し、コンテナをベアリングアセンブリ又はラックに載置することができる。
【0100】
上記の実施例では、運動アセンブリは、取出載置アセンブリを動かして第1ガイド部に沿って往復運動させている中で、取出載置アセンブリを引き出してラックの第1目標位置にあるコンテナを吸着するとともに、コンテナを動かしてベアリングアセンブリ上に運動させることができる。この際に、取出載置アセンブリは、コンテナを解放し、コンテナをベアリングアセンブリに載置することができる。
【0101】
本開示の一実施形態では、取出載置アセンブリは、コンテナを動かしてベアリングアセンブリ上に完全に運動させてから、コンテナを解放し、コンテナをベアリングアセンブリ上に完全にベアリングすることができる。
【0102】
本開示の一実施形態では、取出載置アセンブリは、コンテナを動かしてコンテナの一部がベアリングアセンブリに位置するまで運動させることができ、取出載置アセンブリがコンテナを解放した後、プッシュ装置によりコンテナをベアリングアセンブリ上に完全に押すことができる。
【0103】
本開示の1つの具体的な実施形態では、ベアリングアセンブリ2は、コンテナを運送可能に構成され、ベアリングアセンブリ2の両端は、それぞれ第1開口端及び第2開口端と記すことができる。
図1の紙面方向において、ベアリングアセンブリ2の左端は第1開口端であり、その右端は第2開口端である。ベアリングアセンブリ2は、コンテナを第1開口端と第2開口端との間で運動させるように運送可能であり、収容空間は、ベアリングアセンブリ2の第1開口端と第2開口端との間に設けられる。
【0104】
一実施形態では、
図1、
図2に示すように、ベアリングアセンブリ2は、輸送ベルト21を備え、輸送ベルト21の上面は、コンテナを支持するためのベアリング面であり、輸送ベルト21は、水平方向にコンテナを運送可能であり、輸送ベルト21の運輸方向は第1ガイド部411の延伸方向と一致している。取出載置アセンブリ3がコンテナを積み付けて第1運動軌跡と第2運動軌跡との連通位置又は該連通位置の付近まで移動すると、コンテナが動かされて第1開口端に入り、この際に、取出載置アセンブリ3はコンテナを解放するとともに、第2運動軌跡に沿ってベアリングアセンブリの収容空間から離れるように運動する。その後、輸送ベルトによりコンテナを輸送ベルト21上に完全にベアリングするまで運動させることができる。
【0105】
ベアリングアセンブリ2は、輸送ベルト21と結合する複数の伝動ロールと、伝動ロールにより輸送ベルト21の回転を駆動する駆動モータとをさらに備える。一実施形態では、ベアリングアセンブリ2は、ベルトコンベヤであってもよい。ベルトコンベヤの構造と原理は従来技術であり、当業者には理解できるので、本開示では具体的に説明しない。
【0106】
一実施形態では、
図1に示すように、輸送ベルト21は、2つ設けられてもよく、2つの輸送ベルト21は、間隔をあけて設けられ、同一水平面に位置し、取出載置アセンブリ3と運動アセンブリ4は、2つの輸送ベルト21の間に設けられてもよい。2つの輸送ベルト21は、同期運動するとともに、コンテナを運輸する。2つの輸送ベルト21は、同一の駆動装置により駆動されてもよい。取出載置アセンブリ3は、第1運動軌跡に沿って所定の位置に運動すると、2つの輸送ベルト21の間から第1開口端を出てコンテナの端面を吸着することができ、取出載置アセンブリ3は、第2運動軌跡に沿って所定の位置に運動すると、2つの輸送ベルト21の間に引っ込み、ベアリング面よりも低くなるまで運動することができる。
【0107】
本開示の1つの具体的な応用場面では、該輸送ベルト21は、さらに、コンテナを第1開口端から第2開口端まで輸送するか、又は第2開口端から第1開口端まで輸送するように構成される。例えば、輸送ベルトの搬送により、コンテナを第2開口端に輸送し、第2開口端から他の目標位置に輸送することができ、例えば、コンテナをワークステーションに輸送してピッキングを行うか、又はワークステーションとの輸送ラインに輸送する。また、ワークステーションの輸送ラインにおけるコンテナは、第2開口端を介してベアリングアセンブリ2上に置かれ、ベアリングアセンブリ2の輸送により対応する位置に到達してもよく、その後、取出載置アセンブリは、第1ガイド部に沿って運動し、ベアリングアセンブリ2にあるコンテナを、第1開口端を介してラックの目標位置に押して保管する。この過程において、取出載置アセンブリは、プッシュ作用だけでコンテナをラックの目標位置に押して保管してもよく、コンテナを吸着し、ラックの目標位置にプッシュして保管してもよい。
【0108】
一実施形態では、コンテナがベアリングアセンブリ2の両側から落下するのを防止するために、ベース1の両側の位置には、落下防止リブ22が設けられてもよく、落下防止リブ22は、輸送ベルトの外側に位置することによって、コンテナを輸送ベルト21上に制限するように構成することができる。具体的には、両側の落下防止リブ22は、帯状の構造とされ、輸送ベルト21の延伸方向と一致しており、落下防止リブ22は、ベアリングアセンブリの第1開口端からその第2開口端まで延びることができる。
【0109】
ベース1には、輸送ベルト21上のコンテナをベアリングアセンブリの中心まで移動させるようにガイドするように配置される校正ガイド機構23がさらに設けられてもよい。具体的には、
図1に示すように、校正ガイド機構23は、ベース1の対向する両側に設けられ、両側の校正ガイド機構23は、ベアリングアセンブリ2の中心線に対して対称的に設けられる。校正ガイド機構23の端部は、コンテナが両側の校正ガイド機構23の間に入りやすいように、フレア形構造とされる。
【0110】
落下防止リブ22と校正ガイド機構23は、互いに独立して設けられてもよいし、一体成型された構造とされてもよい。
図1に示す実施形態では、落下防止リブ22と校正ガイド機構23は、一体として接続されており、落下防止リブ22は、第1開口端と第2開口端の間の中間領域において内側へ延びて校正ガイド機構23を形成し、両側の校正ガイド機構23の間の距離は落下防止リブ22の間の距離よりも小さく、また、校正ガイド機構23と両端の落下防止リブ22は、コンテナが校正ガイド機構23の間に入りやすいように、傾斜面を介して接続され、フレア構造となる。
【0111】
一実施形態では、コンテナ取出搬送アセンブリは、コンテナの位置を検出するための検出装置をさらに備える。取出載置アセンブリ3がコンテナを積み卸してその一部をベアリングアセンブリ2上に運動させると、検出装置は、コンテナを検出でき、この際に、取出載置アセンブリ3は、コンテナをベアリングアセンブリ2に載置することができ、例えば、吸盤機構31がコンテナを解放するように吸盤機構31の真空源を遮断することができる。そのため、検出装置の検知位置は、取出載置アセンブリ3がいつコンテナを解放するかを決定し、検出装置の検知位置は、設計に応じて調整することができ、最終的にコンテナを輸送ベルトにベアリングすればよい。例えば検出装置の検知位置は、運動アセンブリ4が第1ガイド部における第2ガイド部に近い位置まで運動したものであってもよい。
【0112】
検出装置は、センサ、赤外線走査装置、撮像装置等を含むが、これらに限定されない。検出装置は、コンテナを検出した場合に検出信号を生成して送信することができる。一実施形態では、検出装置は、圧力センサであってもよく、圧力センサは、ベアリングアセンブリ2に設けられ、コンテナがベアリングアセンブリ2の対応する位置まで移動すると、圧力センサは、コンテナの圧力を検出して検出信号を発生することができる。別の実施形態では、赤外線センサ等であってもよく、ここでは、具体的に説明しない。
【0113】
本開示のコンテナ取出搬送アセンブリは、ラック上のコンテナを移送するために用いられてもよく、コンテナを移す際に、コンテナ取出搬送アセンブリの位置は、ラック上の目標位置に対応しなければならない。
【0114】
実際の倉庫保管環境では、地面の凹凸やラックの取り付け誤差などの要因に起因して、コンテナ取出搬送アセンブリの位置とラック上の目標位置にずれが生じてしまう場合もある。位置精度を高めるために、コンテナ取出搬送アセンブリは、コンテナ取出搬送アセンブリとラックとの相対位置を測位するように配置される測位システム6をさらに備える。測位システム6は、コンテナ取出搬送アセンブリとラックの目標位置との位置ずれがプリセット範囲に達したと検出した場合、コンテナ取出搬送アセンブリの位置を調整する必要がある。
【0115】
測位システムは、視覚走査モジュール、レーザ走査モジュール又は赤外線走査モジュールであってもよく、ラック上の対応する位置を識別することにより、コンテナ又はコンテナロケーションの位置情報を取得する。
図1に示すように、測位システムは、ベース1に対して設けられてもよく、ベース1には、支持枠11が設けられてもよく、支持枠11は、ベアリングアセンブリ2の上方に位置し、コンテナの運動に干渉することなく収容空間を回避している。支持枠11はドア状構造とされてもよく、支持枠11の底端は、ベアリングアセンブリ2の第1開口端の両側に固定接続され、測位システムは、支持枠11の天井部に取り付けられ、ベアリングアセンブリ2の上方に位置する。
【0116】
本開示の1つの具体的な実施形態では、測位システム6は、二次元結像モジュールであってもよく、ラック上の各コンテナロケーションには対応して二次元マークが設けられ、該マークは、コンテナロケーションの前側ビームの中心位置にある。二次元結像モジュールは、ラックにマークされた位置情報を取得するように構成される。
二次元結像モジュールは、ベアリングアセンブリ2の前端の中心位置に設けられてもよい。これは、二次元結像モジュールがその前方のビーム上のマークの位置情報を読み取るのに役立つ。二次元結像モジュールがビームにマークされた位置情報を取得した後、目標位置のコンテナロケーションに対するコンテナ取出搬送アセンブリの高さずれ及び/又は水平ずれを取得することができ、これによって、コンテナ取出搬送アセンブリの位置調整のための基準を提供できる。
【0117】
実施例2
本実施例は、積み卸し装置を提供する。
図6に示すように、積み卸し装置は、枠体7を備え、枠体7には、実施例1に記載されたコンテナ取出搬送アセンブリが設けられ、コンテナ取出搬送アセンブリは、枠体7上を移動するように構成され、コンテナ取出搬送アセンブリの位置は、枠体上において調整することができる。コンテナ取出搬送アセンブリの具体的な構造と原理については、実施例1を参照し、本実施例では説明を省略する。
【0118】
具体的には、
図7に示すように、枠体7は、互いに垂直であるX軸軌道71とY軸軌道72を含み、X軸軌道71とY軸軌道72は、鉛直平面に設けられる。具体的には、Y軸軌道は、X軸軌道に沿って運動するように構成され、コンテナ取出搬送アセンブリは、Y軸軌道に沿って運動するように構成される。運動アセンブリ4は、取出載置アセンブリ3を動かして第1運動軌跡内においてZ軸方向に沿って運動させるように構成され、X軸、Y軸およびZ軸は、三次元座標系を構成する。
【0119】
一実施形態では、枠体7は、ドアフレームアセンブリを備え、X軸軌道71は、グランドレール構造と、ドアフレームアセンブリに設けられたスカイレール構造とを含む。X軸軌道71は、水平方向に沿って延びており、Y軸軌道72は、鉛直方向に沿って延びている。Y軸軌道72は、支柱構造であってもよく、Y軸軌道72の両端は、それぞれグランドレール構造及びスカイレール構造とガイド可能に結合し、Y軸軌道72は、グランドレール構造とスカイレール構造に沿って水平運動する。
【0120】
具体的には、2つのX軸軌道71には、それぞれX軸移動板が設けられ、X軸移動板は、X軸軌道71に沿って水平方向に移動可能であり、Y軸軌道72の両端は、それぞれ2つのX軸移動板に固定接続される。Y軸軌道72には、Y軸移動板が設けられ、Y軸移動板は、Y軸軌道72に沿って鉛直方向に移動可能であり、コンテナ取出搬送アセンブリは、Y軸移動板に固定接続される。X軸移動板とY軸移動板には、ガイドアセンブリがさらに取り付けられてもよく、ガイドアセンブリにより、対応するX軸軌道71とY軸軌道72に沿って摺動する。
【0121】
枠体7には、X軸駆動ユニット及びY軸駆動ユニットを含む駆動システムがさらに設けられている。ここで、X軸駆動ユニットは、Y軸軌道72を駆動してX軸軌道71に沿って運動させるためのものであり、Y軸駆動ユニットは、コンテナ取出搬送アセンブリを駆動してY軸軌道72に沿って運動させるためのものであり、これによって、コンテナ取出搬送アセンブリを、対応する位置、例えばラック上の目標位置に対応する位置まで運動させることができる。駆動システムは、駆動モータ、伝動ギア、伝動チェーン、リードスクリューアセンブリ等を含んでもよく、当業者は、駆動システムの上記の機能を実現するために従来技術に基づいて設定を行うことができる。
【0122】
本開示の一実施形態では、Y軸軌道72は少なくとも2つ設けられてもよく、少なくとも2つのY軸軌道72は、上下の2つのX軸軌道71の間で相対的に独立して運動する。各Y軸軌道には、少なくとも1つのコンテナ取出搬送アセンブリが設けられ、各Y軸軌道上のコンテナ取出搬送アセンブリは、いずれも独立して運動することができるため、積み卸し装置の作業効率が向上した。
【0123】
本実施例では、積み卸し装置は、ラック上のコンテナを移送するためのものであり、コンテナ取出搬送アセンブリは、X軸軌道71とY軸軌道72に沿って枠体7上を移動し、ラックの目標位置まで移動することができる。
【0124】
コンテナ取出搬送アセンブリは、コンテナ取出搬送アセンブリとラック上の目標位置との位置ずれを取得するための測位システム6を有する。測位システム6は、カメラ等の二次元結像モジュールを用いてもよく、目標位置の位置情報を取得できるデプスカメラ又はパノラマカメラ等の三次元結像モジュールを用いてもよい。
【0125】
一実施形態では、測位システム6には、二次元結像モジュールが用いられる。ラックの各コンテナロケーションには対応して二次元のマークが設けられ、二次元結像モジュールは、ラックにマークされた位置情報を取得するように構成される。二次元結像モジュールにより取得されたマーク位置に基づいて、コンテナ取出搬送アセンブリとマークとの位置ずれを水平方向と鉛直方向のずれも含めて比較して分析することができる。二次元結像モジュールにより取得されたマークとの位置ずれに基づいて、コンテナ取出搬送アセンブリは、X軸軌道71とY軸軌道72により調整し、目標位置に対するコンテナ取出搬送アセンブリの位置の精度を高めることができる。
【0126】
積み卸し装置のX軸軌道71とY軸軌道72は、枠状構造とされ、コンパクトな構造を有するコンテナ取出搬送アセンブリと結合して使用することにより、比較的狭い作業スペースでの作業に使用でき、スペース利用率が向上し、倉庫保管スペースの容量の増加に役立つ。
【0127】
実施例3
本実施例は、ピッキングシステムを提供し、
図7に示すように、ピッキングシステムは、ワークステーションエリアと、ラックドッキングエリアと、実施例2に記載された積み卸し装置とを含み、積み卸し装置の具体的な構造と原理については、実施例2と実施例1を参照し、本実施例では説明を省略する。
【0128】
ラックドッキングエリアは、ラックをドッキングするように構成され、積み卸し装置は、ワークステーションエリアとラックの間でコンテナを移送するように構成され、ワークステーションエリア内には、コンテナ内の貨物を仕分けできるピッキングステーションが設けられる。
【0129】
本開示の一実施形態では、ワークステーションエリアは、コンテナを運輸できる輸送ラインをさらに含んでもよい。輸送ラインは、コンテナ取出搬送アセンブリから移送されたコンテナを受け取るためのものであり、ピッキングステーションに位置する作業員は、輸送ライン上のコンテナをピッキングすることができ、又は、輸送ラインは、輸送ラインにあるコンテナをコンテナ取出搬送アセンブリ上に輸送するためのものであり、コンテナ取出搬送アセンブリ上に輸送されたコンテナは、ピッキングが完了したコンテナである。
【0130】
積み卸し装置は、注文に応じてラック上の目標位置のコンテナを積み付け、そして、目標コンテナをワークステーションエリアの輸送ラインに運送することができ、ピッキングステーションの作業員は、注文に応じて輸送ライン上のコンテナ内の貨物をピッキングすることができる。ピッキングが完了した後、コンテナは、輸送ラインを介して積み卸し装置上に運送され、積み卸し装置は、コンテナをラック上に戻すことができる。ピッキングシステムは、積み卸し装置によってコンテナの初期ピッキングと運輸を実現し、ラックとワークステーションエリアとの間でのコンテナの移送を実現でき、仕分け作業の効率を効果的に向上させ、人的労力を削減した。
【0131】
実施例4
本実施例は、実施例3に記載されたピッキングシステムによって実行されるコンテナ取出方法を開示し、
図8に示すように、当該コンテナ取出方法は以下のステップを含む。
ステップS1000:積み卸し装置は、コンテナ取出搬送アセンブリを駆動して目標位置まで移動させる。
【0132】
業務システムは、積み卸し装置に対してコンテナを取り出すコマンドを出し、積み卸し装置は、業務コマンドを受けた後、業務コマンドに含まれるコンテナ位置情報に基づいて、コンテナ取出搬送アセンブリを駆動して目標位置まで移動させる。コンテナ位置情報は、例えば座標として業務システム又は積み卸し装置の制御システムに予め格納することができ、積み卸し装置は、これらの位置情報に基づいて対応する操作を行うことができる。
【0133】
本開示における積み卸し装置の構造を参照し、積み卸し装置は、水平方向に設けられたX軸軌道71及び鉛直方向に設けられたY軸軌道72を含み、積み卸し装置は、業務コマンドを受け取った後、X軸方向とY軸方向での運動により、コンテナ取出搬送アセンブリを駆動して業務コマンドに含まれる目標コンテナロケーションに対応する目標位置まで移動させる。
【0134】
本開示の一実施形態では、ステップS1000は以下のステップを含む。
ステップS1100:積み卸し装置は、システムに予め格納された座標に従って、コンテナ取出搬送アセンブリを駆動して目標位置まで移動させる。
ラック上の各コンテナロケーションは、座標(x.y)としてシステムに予め格納されてもよく、積み卸し装置は、対応するコマンドを受け取った後、コマンドに含まれる目標位置の座標情報に基づいて、X軸軌道71とY軸軌道72を制御して対応する距離だけ移動させ、コンテナ取出搬送アセンブリを、目標位置に到達するように対応する座標位置まで駆動する。
【0135】
ステップS1200:測位システムによりラックにマークされた位置情報を取得し、積み卸し装置は取得された位置ずれに基づいて前記コンテナ取出搬送アセンブリの位置を調整する。
【0136】
ラック上の各コンテナロケーションの対応する位置には、すべてマークが設けられ、コンテナ取出搬送アセンブリがラックの目標位置まで運動すると、測位システムは、ラック目標位置のマークを識別し、目標位置とコンテナ取出搬送アセンブリとの位置ずれを取得することができ、積み卸し装置は、取得された位置ずれに基づいてX軸とY軸の方向に沿ってコンテナ取出搬送アセンブリの位置を調整し、コンテナ取出搬送アセンブリの位置の精度を高めることができる。
【0137】
本開示の一実施形態では、積み卸し装置は、コンテナ取出搬送アセンブリを駆動してそのベアリングアセンブリのベアリング面がラックのコンテナロケーションにおけるコンテナのベアリング用のベアリング面よりも低くなるまで移動させる。これによって、取出載置アセンブリはラック上にあるコンテナをベアリングアセンブリ上に引っ張りやすくなる。
【0138】
ステップS2000:運動アセンブリ4は、第1運動軌跡において運動するように駆動アセンブリ5によって制御され、ラックの目標位置のコンテナをベアリングアセンブリ2上に積み付けるように取出載置アセンブリ3を動かす。
【0139】
駆動アセンブリは、運動アセンブリによって取出載置アセンブリ3を動かして第1運動軌跡に沿って運動させることで、取出載置アセンブリは、前方のコンテナを吸着するように、ベアリングアセンブリ2の収容空間内においてベアリングアセンブリ2の延伸方向に沿って引き出される。運動アセンブリは、逆方向に運動し、取出載置アセンブリを動かしてコンテナをベアリングアセンブリ2上に運送する。
【0140】
本開示の1つの具体的な実施形態では、ステップS2000は以下のステップを含む。
ステップS2100:運動アセンブリは、第1運動軌跡において第1位置まで運動するように駆動アセンブリによって制御され、引き出してラック上の目標位置のコンテナを積み付けるように取出載置アセンブリを動かす。
【0141】
第1位置にある場合、取出載置アセンブリは、ラック上の目標位置のコンテナと位置合わせされ、コンテナを積み付けることができる。取出載置アセンブリ3が第1位置まで運動すると、取出載置アセンブリ2は、ベアリングアセンブリ2の第1開口端からラックの目標位置におけるコンテナへ引き出され、コンテナの端面と結合し、コンテナを積み付ける。例えば取出載置アセンブリ3に吸盤機構を用いる場合、該吸盤機構は該位置においてコンテナの端面と結合し、コンテナを吸着する。
【0142】
ステップS2200:運動アセンブリは、第1運動軌跡において第2位置の方向へ移動するように駆動アセンブリによって制御され、取出載置アセンブリは、積み付けられたコンテナをベアリングアセンブリの収容空間の方向へ移動させる。
【0143】
第2位置にある場合、取出載置アセンブリは、コンテナをベアリングアセンブリ上に載置する。例えば取出載置アセンブリが吸盤機構である場合、第2位置において、吸盤機構の真空源を遮断し、コンテナをベアリングアセンブリ上に支持する。
【0144】
第2位置は、第1運動軌跡と第2運動軌跡との連通位置に設けられてもよく、第1運動軌跡における第2運動軌跡との連通位置の付近に設けられてもよい。取出載置アセンブリがコンテナを第1位置から第2位置まで移動させるように吸着すると、コンテナは、ベアリングアセンブリ上に完全又は部分的に位置するようにベアリングアセンブリの収容空間の方向へ移動する。
【0145】
ステップS2300:コンテナが第2位置に到達したと検出装置が検出した場合、取出載置アセンブリは、前記コンテナを解放し、前記コンテナを前記ベアリングアセンブリ上に支持する。
【0146】
コンテナは第2位置まで運動すると、検出装置によって検知されることが可能であり、この際に、取出載置アセンブリは、コンテナをベアリングアセンブリ上に卸すことができる。ベアリングアセンブリが輸送ベルトを含む実施例では、輸送ベルトは作業中にコンテナをベアリングアセンブリの収容空間内に完全に移動させることができる。
【0147】
取出載置アセンブリが吸盤機構を含む実施例では、コンテナが第2位置まで運動すると、検出装置は、コンテナが所定の位置に到達したという検出信号を送信し、これにより、吸盤機構の真空源を遮断でき、吸盤機構はコンテナを輸送ベルト上に積み付ける。
【0148】
ステップS3000:運動アセンブリ4は、第2運動軌跡において運動するように駆動アセンブリによって制御され、前記ベアリングアセンブリの収容空間を回避するように取出載置アセンブリを動かす。
【0149】
運動アセンブリ4の摺動機構は、取出載置アセンブリ3を動かして下方へ第2運動軌跡まで運動させ、取出載置アセンブリ3を動かしてベアリングアセンブリ2のベアリング面よりも低くなるまで運動させることで、ベアリングアセンブリの収容空間を回避する。この際に、ベアリングアセンブリ2は、コンテナを収容空間内に運送することができる。
【0150】
一実施形態では、ステップS3000では、運動アセンブリは、第2運動軌跡において第3位置まで運動するように駆動アセンブリによって制御され、前記取出載置アセンブリは、ベアリングアセンブリの下方まで運動することで、前記ベアリングアセンブリの収容空間を回避する。
【0151】
第3位置は第2運動軌跡に位置し、取出載置アセンブリは、ベアリングアセンブリの下方まで運動して収容空間を回避することによって、コンテナがベアリングアセンブリ2に沿って収容空間内に運動するか又は収容空間を通過する際に、取出載置アセンブリとの干渉がなく、コンテナ取出搬送アセンブリのスペースが節約され、構造がよりコンパクトとなる。
【0152】
ステップS4000:ベアリングアセンブリ2上のコンテナを駆動してワークステーションエリアまで運動させる。
【0153】
コンテナがベアリングアセンブリ2上に移動した後、積み卸し装置のX軸軌道71とY軸軌道72は、コンテナ取出搬送アセンブリを駆動して目標位置からワークステーションエリアの相応的な位置、例えばワークステーションの輸送ラインに対応するまで移動させる。輸送ベルトは、引き続き輸送し、コンテナをワークステーションの輸送ライン上に移すことによって、ワークステーションエリアのピッキングステーションにおいてコンテナをピッキングすることができ、積み卸し装置によって、コンテナの自動的移送を実現し、人件費を節約し、作業効率を向上させた。
【0154】
実施例5
本実施例は、実施例3に記載れたピッキングシステムによって実行されるコンテナ搬送方法を開示し、
図9に示すように、当該コンテナ搬送方法は以下のステップを含む。
ステップS1000:ワークステーションエリアにおけるコンテナをコンテナ取出搬送アセンブリのベアリングアセンブリ上に輸送する。
【0155】
ワークステーションエリアでピッキングが完了したコンテナはラック上に戻す必要がある。コンテナをコンテナ取出搬送アセンブリのベアリングアセンブリ上に輸送する際に、取出載置アセンブリは、第2運動軌跡内にあり、即ち、ベアリングアセンブリの収容空間の外にあり、この際にワークステーションエリアにあるコンテナをコンテナ取出搬送アセンブリのベアリングアセンブリ上に輸送することができる。
【0156】
例えば、コンテナは、ワークステーションエリアの輸送ライン上で輸送され、コンテナ取出搬送アセンブリの第2開口端を介してベアリングアセンブリの収容空間に入り、最終的にベアリングアセンブリ上に支持されてもよい。
【0157】
ステップS2000:積み卸し装置は、コンテナ取出搬送アセンブリを駆動して目標位置まで移動させる。
【0158】
積み卸し装置は、X軸軌道71とY軸軌道72によりコンテナ取出搬送アセンブリを駆動して目標位置まで運動させることができる。該ステップの方法は、上記の運動方式と同様であり、ここでは具体的に説明しない。
【0159】
本開示の一実施形態では、積み卸し装置は、コンテナ取出搬送アセンブリを駆動してそのベアリングアセンブリのベアリング面がラックのコンテナロケーションにおけるコンテナのベアリング用のベアリング面よりも高くなるまで移動させる。これによって、取出載置アセンブリはベアリングアセンブリ上にあるコンテナをラックのコンテナロケーションに押して保管しやすくなる。
【0160】
ステップS3000:ベアリングアセンブリ上のコンテナを駆動してプリセット位置まで運動させた後、運動アセンブリは、第2運動軌跡に沿って第1運動軌跡まで運動するように駆動アセンブリによって制御され、ベアリングアセンブリの収容空間に入るようにコンテナ取出搬送アセンブリを動かす。
【0161】
目標位置に到達した後、ベアリングアセンブリ上のコンテナを駆動してプリセット位置まで運動させることができ、該プリセット位置は、上記の第2位置であってもよい。当然ながら、本分野の技術では、該ステップは、コンテナ取出搬送アセンブリが移動する前に実行されてもよく、ここでは制限しない。
【0162】
ベアリングアセンブリが輸送ベルトである実施例では、輸送ベルトによりコンテナを輸送することができる。コンテナが上記の第2位置まで移動すると、運動アセンブリを制御して第2運動軌跡に沿って第1運動軌跡まで運動させることで、ベアリングアセンブリの収容空間内に入るように取出載置アセンブリを動かす。
【0163】
ステップS4000:運動アセンブリは第1運動軌跡内において運動するように駆動アセンブリによって制御されることで、取出載置アセンブリはベアリングアセンブリ上にあるコンテナをラックの目標位置に押して保管する。
【0164】
駆動アセンブリの駆動力により、取出載置アセンブリは、第1運動軌跡に沿ってベアリングアセンブリ上の第2位置にあるコンテナを押すことによって、コンテナを第1開口端の方向へプッシュし、第1開口端を介してコンテナをラックの目標位置に押して保管することができ、これによって、コンテナのラックへの送りステップが完了する。
【0165】
積み卸し装置は、ピッキングシステムにおいて、コンテナ取出作業だけでなく、コンテナ搬送作業も完了できるので、機器の利用率と作業効率が向上し、人的労力が削減され、生産コストが効果的に削減され、優れた利点がある。
【0166】
実施例6
本実施例は、別のコンテナ取出搬送アセンブリを開示し、
図10~
図19に示すように、本実施例で提供される別のコンテナ取出搬送アセンブリは、ベース1と、搬送プラットフォーム200と、掴み機構300と、回避機構400とを備え、搬送プラットフォーム200は、前記ベース1に設けられ、前記搬送プラットフォーム200は、受け取り端と、送り出し端と、両端の間にある搬送テーブル面とを有し、前記搬送プラットフォーム200は、前記搬送テーブル面を介して前記受け取り端から前記送り出し端まで仕分け対象を移動させるように配置され、掴み機構300は、前記ベース1に可動に装着され、前記掴み機構300は、前記搬送テーブル面の外にある前記仕分け対象を掴んだまま前記搬送テーブル面まで移動させるように構成され、回避機構400は、前記ベース1に設けられ、前記掴み機構300と制御可能に接続され、前記回避機構400は、前記仕分け対象が前記搬送テーブル面を介して前記受け取り端から前記送り出し端まで移動することを可能にするために、前記掴み機構300の最高位置が前記搬送プラットフォーム200の搬送テーブル面よりも低くなるように前記掴み機構300の高さを制御可能に構成される。
【0167】
該コンテナ取出搬送アセンブリは、特に貨物がラック500上の高い位置に載置される場合に、作業員がラック500上の貨物を引き取る代わりに、ラック500上の貨物を自動的に移すために用いられてもよい。対応するロボットアーム610等の構造と組み合わせて使用し、コンテナ取出搬送アセンブリを相応的な貨物に対応する位置まで移動させれば、コンテナ取出搬送アセンブリにより貨物を自動的に移し、貨物の引き取りを実現できる。また、コンテナ取出搬送アセンブリは、対応するシステム制御とも組み合わせて使用でき、所定のロジック制御により貨物の迅速で自動的な引き取りを実現し、仕分け効率を高めることができる。そのため、該コンテナ取出搬送アセンブリは、作業員が自らラック500上の貨物を引き取る代わりに貨物を自動的に引き取ることを可能にし、また、貨物の自動的で迅速な仕分けも可能にした。
【0168】
コンテナ取出搬送アセンブリにより貨物を引き取る際に、コンテナ取出搬送アセンブリは、まずラック500上の貨物が置かれる位置の前に到達する必要がある。掴み機構300は、ラック500上の貨物を掴み取った後、掴んだまま搬送プラットフォーム200の搬送テーブル面に移動させることができ、搬送プラットフォーム200は、搬送機能を有し、搬送テーブル面上の貨物を受け取り端から送り出し端まで移動させることができる。掴み機構300は、一旦貨物を掴んだまま搬送テーブル面上に移動させると、掴み機構300は、貨物を受け取り端から輸送端まで移す移動過程に障害が発生するのを防止するために、回避機構400の制御により高さを下げるとともに、搬送プラットフォーム200の下方に移動する。
【0169】
搬送プラットフォーム200は、貨物を移すことが可能な任意の構造を採用してもよく、例えば輸送ベルト21、スライドレールテーブル面、ロール軸テーブル面、ボールテーブル面等が挙げられる。1つの実施例では、前記搬送プラットフォーム200は、前記ベース1に対称的に装着された一対の輸送ベルト21を含み、前記輸送ベルト21の搬送面は、前記搬送テーブル面を構成し、一対の前記輸送ベルト21の間には、回避空間220を有し、前記掴み機構300は、前記回避空間220内にある。加えて、搬送プラットフォーム200は、同様に中央の回避空間220が形成されるスライドレールテーブル面、ロール軸テーブル面又はボールテーブル面から構成されてもよく、掴み機構300を収納するための回避空間220を形成できればよい。また、構造の異なる各搬送プラットフォーム200において、回避機構400は、中央位置にのみ配置されることに限定されず、又は絶対的に中央位置に配置されるものではない。
【0170】
掴み機構300は、貨物を掴むための部材として用いられ、掴み機能を有するメカニカルグリッパ又は吸盤機構31等を採用してもよい。貨物が不定形である場合には、メカニカルグリッパのような部材を使用することが好適であり、貨物が定形であるか又は定形の保管箱内に置かれる場合、吸盤機構31等の部材を用いてもよい。1つの実施例では、前記掴み機構300は、ガイド機構41と吸盤機構31を含み、前記ガイド機構41のガイド軌跡は、前記受け取り端と前記送り出し端とを接続し、吸盤機構31は、前記ガイド機構41に前記ガイド軌跡に沿ってガイド可能に装着され、前記吸盤機構31は、前記ガイド軌跡に沿って前記仕分け対象を移動させるように配置される。したがって、吸盤機構31は、貨物が受け取り端から搬送プラットフォーム200に移動してから、搬送プラットフォーム200を介して送り出し端まで移動できるように、貨物又は貨物が積み付けられた保管箱を吸着するために用いられてもよい。
【0171】
吸盤機構31がガイド軌跡に沿ってガイド機構41上において受け取り端から送り出し端まで移動する手段としては、ガイドと移動の機能を有する任意の部材を採用してもよい。1つの実施例では、前記掴み機構300は、前記ガイド機構41に前記ガイド軌跡に沿ってガイド可能に装着される電気制御スライダーをさらに備え、前記吸盤機構31は、前記電気制御スライダーに装着され、さらに前記ガイド機構41上に間接的に装着される。ガイド機構41は、例えば電気制御ガイドレールであってもよく、電気制御ガイドレールには、吸盤機構31を移動させるための電気制御スライダーを有し、電気制御ガイドレールと電気制御スライダーの結合もロジック制御を満たすことができる。
【0172】
回避機構400は、任意の方式で掴み機構300を制御して搬送テーブル面の下方に移動させることができる。
図1~
図8に示すように、前記回避機構400は、前記ベース1に設けられたリフター410を備える。前記ガイド機構41は、前記受け取り端に向かう一端が固定端であり、前記送り出し端に向かう一端が可動端であり、前記固定端は、前記ベース1にヒンジ装着され、前記搬送テーブル面よりも低く、前記リフター410は、前記可動端と制御可能に接続され、前記リフター410は、前記掴み機構300を前記搬送テーブル面よりも低くできるように前記可動端の高さの下降を制御可能に配置される。
【0173】
貨物が掴み機構300によって掴まれたまま搬送搬送プラットフォームに移動した後、掴み機構300は、作業タスクを一時的に完了する。この際に、貨物が搬送プラットフォーム200上において受け取り端から送り出し端まで移動するのを妨げないように、リフター410は、ガイド機構41の可動端の高さの下降を制御することができ、可動端の高さの下降に従って、掴み機構300は、回避空間220内に収容されるように、その最高位置が搬送テーブル面の下方まで低下することができ、これによって、貨物が受け取り端から送り出し端に移動する運動スペースが完全に空けられ、貨物を受け取り端から送り出し端まで移動させる要求が満たされる。
【0174】
リフター410は、昇降又は伸縮の機能を有する部材を採用してもよく、例えば伸縮シリンダ、伸縮油圧シリンダ、伸縮ロッド411等が挙げられる。1つの実施例では、前記リフター410は、伸縮ロッド411と伝動リンク4121を含み、伸縮ロッド411は、前記ベース1にヒンジ装着され、前記伸縮ロッド411の伸縮端は、前記伝動リンク4121の一端とヒンジ接続され、前記伝動リンク4121の他端は、前記可動端とヒンジ接続される。伝動リンク4121は、伸縮ロッド411が可動端の高さの下降を制御する際に柔軟な運動制御を提供することができ、よって、伸縮ロッド411が可動端の下降を駆動する際により柔軟となる。加えて、前記リフター410は、支持リンク413をさらに含み、前記支持リンク413は、一端が前記ベース1とヒンジ接続され、他端が前記伸縮ロッド411の伸縮端とヒンジ接続され、支持リンク413は支持の役割を果たすことができる。支持リンク413と伝動リンク4121の結合により、伸縮ロッド411は可動端の高さの下降を駆動する過程においてより安定的で柔軟となる。
【0175】
別の実施例では、
図9と
図10に示すように、前記回避機構400は、前記ガイド機構41に接続される第2ガイド部412を含み、前記第2ガイド部412の延伸軌跡は、前記掴み機構300が前記延伸軌跡に沿って前記搬送テーブル面よりも低くなるように移動することを可能にするために、一端が前記ガイド機構41のガイド軌跡に接続され、他端が前記搬送テーブル面の下方まで延びている。該実施例では、リフター410が可動端の下降を制御して回避効果を発揮する方式とは異なり、該第2ガイド部412は、ガイド機構41のガイド軌跡を延長し、ガイド軌跡を延伸軌跡により搬送
プラットフォームより低い位置まで延伸させる役割を果たす。
【0176】
貨物が掴み機構300によって掴まれたまま搬送プラットフォームに移動した後、掴み機構300は、作業タスクを一時的に完了する。この際に、貨物が搬送プラットフォーム200上において受け取り端から送り出し端まで移動するのを妨げないように、掴み機構300は、ガイド機構41に沿って送り出し端まで運動する際に引き続き第2ガイド部412の延伸軌跡に沿って移動することができ、延伸軌跡の軌跡変更に伴い、搬送テーブル面より低い下方の位置まで移動することができる。これによって、貨物が受け取り端から送り出し端に移動する運動スペースが完全に空けられ、貨物を受け取り端から送り出し端まで移動させる要求が満たされる。
【0177】
第2ガイド部412の延伸方向としては、掴み機構300が延伸軌跡に沿って搬送テーブル面より低い位置まで運動できれば、任意に設定できる。例えば、前記ガイド軌跡と前記延伸軌跡の間の角度は、90度~150度の範囲であり、掴み機構300を90度反転された状態に変えて搬送プラットフォーム200の一方側に収納できるように、好ましくは前記ガイド軌跡と前記延伸軌跡の間の角度は、90度であってもよい。
【0178】
実施例7
図20~
図28に示すように、本発明は、前記コンテナ取出搬送アセンブリと、ラック500と、位置合わせ装置600と、循環装置700とを含む物流仕分けシステムをさらに提供する。前記ラック500は、仕分け対象を一時的に保管するための幾つかのグリッド530を有し、位置合わせ装置600は前記コンテナ取出搬送アセンブリと駆動可能に接続され、前記位置合わせ装置600は、前記グリッド530から移し出された仕分け対象を受け取ることができるように、前記コンテナ取出搬送アセンブリを駆動して前記グリッド530と突き合わせた位置まで運動させるように配置され、前記循環装置700は、前記コンテナ取出搬送アセンブリと結合するように配置され、前記仕分け対象を受け取るために用いられる。
【0179】
この際に、ラック500は、ラックが備えたグリッド530により貨物を収納することができ、貨物は、グリッド530に直接置くこともできるし、定形の貨物箱によりグリッド530に収納することもできる。位置合わせ装置600は、コンテナ取出搬送アセンブリを、仕分け対象となる貨物のグリッド530に到達するように制御し、そして貨物をグリッド530から取り出して、作業員の手動での引き取りの代わりに貨物の識別と仕分けを実現できる。ここで、該動作は、プリセットされたロジック制御により自動的に完了してもよく、これによって、作業員の作業量を軽減するだけでなく、ロジック制御の自動操作により作業効率の向上を実現できる。コンテナ取出搬送アセンブリが貨物を循環装置700に移した後、循環装置700は、次の仕分け作業のため貨物の循環を継続することができる。
【0180】
前記ラック500は、シャーシ510と枠体7を含み、前記グリッド530は前記枠体7に位置し、前記枠体7は前記シャーシ510に装着され、前記シャーシ510は、前記枠体7を移動させるように構成される。シャーシ510は、物流仕分けシステムにおいてインテリジェント制御により自動的に移し、目標位置へラック500を移すために、インテリジェント移動シャーシ510であってもよい。また、前記枠体7は、外枠540と内部セパレータ550を含んでもよく、幾つかの前記内部セパレータ550は、横方向と縦方向に交差して装着され、前記グリッド530を構成する。前記内部セパレータ550の厚さは8mm~12mmの範囲であり、例えば前記内部セパレータ550の厚さは8mm、9mm、10mm、11mm、12mm等である。このような内部セパレータ550の厚さの設定は、ラック500のスペースを大幅に節約することができ、ラック500をより軽量化するだけでなく、体積もある程度小さくし、保管効率を効果的に向上させた。しかも、ラック500は、重量をさらに軽減するために多数の中空構造を採用することができ、中空構造の具体的な形態は、必要に応じて設定することができる。
【0181】
前記位置合わせ装置600は、ロボットアーム610を採用することができる。前記ロボットアーム610は前記コンテナ取出搬送アセンブリと駆動可能に接続されるか、又は、前記位置合わせ装置600は水平軌道、垂直軌道及び移動部材で直角座標系を構成することができる。水平軌道は、水平ガイド軌跡を有し、垂直軌道は、前記水平軌道に前記水平ガイド軌跡に沿って可動に装着され、前記水平軌道に対して垂直であり、前記垂直軌道は、垂直ガイド軌跡を有し、移動部材は、前記垂直軌道に前記垂直ガイド軌跡に沿って可動に装着され、前記移動部材は前記コンテナ取出搬送アセンブリに接続されるので、垂直軌道と水平軌道と移動部材とによって、二次元平面内の運動となり、コンテナ取出搬送アセンブリの位置移動を完了することができる。当然ながら、移動部材は、別のガイド軌跡を有してもよく、コンテナ取出搬送アセンブリは、該ガイド軌跡に沿って移動部材に対して可動に装着でき、その結果、三次元座標系を形成し、三次元空間内の移動を実現でき、移動の柔軟性を向上させた。
【0182】
上記では本開示の各実施例を説明したが、上記の説明は例示的なものであり、網羅的なものではなく、開示された各実施例に限定されない。記載された各実施例の範囲と精神から逸脱することなく、多くの修正および変更が当業者には明らかであろう。本明細書で使用される用語は、各実施例の原理、実際の応用又は市場における技術の改良を最もよく説明するか、或いは他の当業者が本明細書に開示される各実施例を理解できるように選択される。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【符号の説明】
【0183】
図1~
図28において、各構成要素の名称と参照符号の1対1の対応関係は次のとおりである。
【0184】
1:ベース
11:支持枠
2:ベアリングアセンブリ
21:輸送ベルト
22:落下防止リブ
23:校正ガイド機構
3:取出載置アセンブリ
31:吸盤機構
32:固定台座
33:緩衝装置
4:運動アセンブリ
41:ガイド機構
411:第1ガイド部
412:第2ガイド部
42:摺動機構
421:固定部
422:摺動部
4220:スライダー
43:ガイドロッド
5:駆動アセンブリ
51:プーリ
52:動力伝達ベルト
6:測位システム
7:枠体
71:X軸軌道
72:Y軸軌道
200:搬送プラットフォーム
300:掴み機構
400:回避機構
500:ラック
600:位置合わせ装置
700:循環装置
220:回避空間
410:リフター
411:伸縮ロッド
4121:伝動リンク
413:支持リンク
510:シャーシ
530:グリッド
540:外枠
550:内部セパレータ
610:ロボットアーム
【国際調査報告】